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【続】あの時違う道を選んでいたら…

レス493 HIT数 125180 あ+ あ-

りんご( ♀ UNyGh )
14/06/12 19:10(更新日時)



あの時違う道を選んでいたら…


の続きになります。



ミツルと別れてからの
道のりを綴っていきたいと思います。




14/03/03 16:15 追記
性的描写を一部含みます
苦手な方は、閲覧注意して下さいね。



No.2053560 14/01/24 14:07(スレ作成日時)

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付箋

No.301 14/02/24 15:37
りんご ( ♀ UNyGh )



何を悩む必要がある⁉


直樹にまかせて
着いていけばいいだけじゃないか⁉



直樹が一生のパートナーにしたいって言ってくれてるのだから…




そう…
悩むことなんかないよね⁉



自問自答を繰り返す






No.302 14/02/24 19:42
りんご ( ♀ UNyGh )


パートナーに何を求めるの⁉
と直樹に聞いた事があった

お互いの感性を刺激しあえる関係だと直樹は言った

家事や育児に全力を注ぐのではなく
自分を磨き
お互いが、高めあえるような関係だと…


“仕事と私のどっちが大切⁉“
なんて聞いちゃいけない事だとわかっている…

そんな言葉を口にした時点で、直樹に呆れられるって十分にわかっている
聞く事自体が愚問なのだ

直樹は、おそらく、そんな家庭は望んでいないのだ…

あくまで自分の高い目標を達成し得るまで、大きな野望を持っている

自信があるのだろう
努力を惜しまない精神力も持ち合わせている


“成功者“になりたいのだ…


それはビジネスの世界でと言うこと…


いつも穏やかで、ポーカーフェイスの直樹が
“連れて行きたい“
と、ストレートに口にしてくれた


答えは

ただ、直樹に全てをまかせて着いていけばいいだけなのだから…




No.303 14/02/26 13:35
りんご ( ♀ UNyGh )



『行く前に、きちんと、倫子ちゃんのご両親に挨拶して、婚約の形を取って行きたい…』

『試験が終わって…
年明けたら、成人式だろ⁉
来春、3月にでも入籍をしたいって考えてる。』



“えっ⁉“
そこまで考えてるの⁉
直樹は、私に相談することなく、人生設計を立てていたことに、
苛立ちを感じていた


直樹は、よく“自分の目標を持ちなさい“って、私にも言っていた

今年の目標

3年後にどうなっていたいか⁉
5年後にどうなっていたいか⁉
10年後にどうなっていたいか⁉

その為には、何を“今“努力しなくちゃならないのか⁉

目標が明確になっていれば、おのずとやるべき事が見えるだろ⁉

って…


私は、ずっと一人前になりたいってこの2年頑張ってきたつもりだ

試験も控え、、
目標が達成される⁉

その先は………⁉

普通に毎日働いて
普通に結婚して
普通に子供を産んで育てて…


“普通“しか考えてなかった…



No.304 14/02/26 14:15
りんご ( ♀ UNyGh )



まかせれば大丈夫だからって…

まかせる⁉


私は、漠然と
20で資格を取得して
働いて、26、7あたりで結婚したいなぁ~って思ってた

あくまで漠然としてだけど…


直樹も今までは
“結婚“と言う言葉は口にした事がなかった…
結婚と言う形に縛られるのが嫌なんだろうと思っていた
焦っていないっていつも言っていたのに…


急に婚約って…
結婚って…
海外って…


一人で決めちゃってて…


直樹の事は
大好きだよ…

直樹に、まかせればいいんだよね…


まかせれば…




No.305 14/02/26 18:45
りんご ( ♀ UNyGh )



『いつ、お宅に伺っていいかな⁉
ちゃんと、事前にご両親に倫子ちゃんから話は通しておくんだよ。』
って、直樹から言われていたが…

母にも、話せずにいた…


いきなり婚約・結婚するだとか…
海外へ行くだとか…


直樹本人を見たら
反対はされないだろう…
とは、思ってたが


私自身の気持ちが
その時はまだ、まとまっていなかった…



なぜだかわからないが…




No.306 14/02/26 19:01
りんご ( ♀ UNyGh )



“サポートはするからやりたい事をやればいい“
って直樹は言ってくれていたし

おそらく何不自由しない暮らしが出来るんじゃないかななんて、打算的な考えもなくもなかった…



ただ…なんとなく…
ホントにこれでいいのか⁉
って感じていた


直樹は…
自由も与え与えてくれるし…
喜ばす事もしてくれる…

でもどこかで
釣り合わないものを感じていた
それは、年齢と経験を重ねれば直樹と同じステージに立てるのかなとも思ったが…

年齢差は埋まらない





『今は、待って‼』
と、直樹に言っていた


『今はって…
いつならいいの⁉
俺は、2年も3年も先には出来ない。』
と直樹に言われた


『試験が終わって…
成人式が終わるまで…』



『俺は、シンガポール行く前に、きちんとして行きたい。』
直樹の気持ちは変わらないようだった




No.307 14/02/27 22:43
りんご ( ♀ UNyGh )


結局、
7月いっぱいは、
直樹も仕事に追われ、両親との休みも合わず
挨拶に来る機会は作れなかった

8月に入って
7月いっぱいで店を辞めるはずになっていたが…
引き継ぎや残務整理もあり荷造りとバタバタとしていた


さすがの直樹にも苛立ちが見え始めていた

『次の日曜日には、挨拶に行くから、ご両親に伝えておいて欲しい』
と言われた


母親に
『付き合ってる人が挨拶に来たいと言ってるんだけど…』
と伝えた


母親には
『まだ倫子は、
資格も取得してない半人前なのに、“挨拶“って何⁉
付き合う事には、反対しないけど、まさか結婚なんて言い出さないわよね⁉』
と言われてしまった


直樹に、母親の言葉を伝えたが…
それでも挨拶には行くからと言い切られた…


母親にきちんと話は通せなかったが、直樹にまかせるしかないと思っていた

きっと直樹と会えば
両親も反対はしないだろうと思っていた




No.308 14/02/28 12:54
りんご ( ♀ UNyGh )



母から、父には
日曜日に倫子の彼氏が来るとは伝えてくれていた


母親が、根掘り葉掘り直樹の事を聞いてきた


“お店の人だよ“とだけ伝えたが…
海外へ行く話は出来なかった…




ただ、、ミツルの時のような後悔はしたくなかった…

【失ってわかる大切な存在】にはしたくはなかった


直樹の存在は、ものすごく大きいのは確かだ

色々な意味で成長させてくれた
生涯の伴侶にしたら
直樹ほど頼りがいのある人と巡り合う事はないだろうと信じていた

直樹にさえついて行けば、間違いはない…
そう思っていた




No.309 14/02/28 13:02
りんご ( ♀ UNyGh )



金曜日、、


職場に1本の電話が入った

『お婆ちゃんが倒れて、救急搬送されたって連絡が入ったのよ…これから病院へ行くから、倫子も出来たら帰ってきて一緒に行って欲しい』
と母は言った
お祖母ちゃんの状態は詳しくはわからなかったが

店長に話をして
早退させてもらった



慌てて自宅へ戻り
母と病院へと向かった




No.310 14/02/28 13:11
りんご ( ♀ UNyGh )



病院へ着くと、点滴と酸素マスクをしてお婆ちゃんが横たわっていた


お婆ちゃんは、
脳梗塞を起こしたと言う事だった

幸い発見が早く
命には別状はないが…
後遺症とかは、まだわからないと医師からは説明があった


近所のおばちゃんが、回覧板を届けに来て、お婆ちゃんの様子がおかしい事に気がついて、救急車を呼んでくれたらしい…



命に別状はないと聞いて一安心した





No.311 14/02/28 13:25
りんご ( ♀ UNyGh )



このタイミングで
お婆ちゃんの入院か…

日曜日はどうなるんだろう…
そんな事を考えていた


病院から、職場へは電話を入れて、明日は休ませてくれるようお願いした

(日)には、有休を取っていたから、(土)(日)と休めることになった



母を残し、私は一人帰ることになった
片道3時間はかかる距離だったから自宅のある駅に着いたのは、夜の11時を過ぎていた…


そのままの足で直樹のマンションへと向かっていた


マンションの呼鈴を押す

直樹が出てきた



No.312 14/02/28 14:32
りんご ( ♀ UNyGh )



『どうした⁉』


『うん…
…………
………
………………
………
……

……………
………
……』

お婆ちゃんが入院した事を話した



『しかたないな…
来週にはシンガポールへ行くことになっている
そんな状態の時に、ご両親に挨拶もないだろう…




No.313 14/02/28 15:58
りんご ( ♀ UNyGh )



『ゴメンね…』


『いや…
しょうがないよ…
時間に余裕がなかったから
もっと早くに、ご両親に挨拶に行っておくべきだったな…
倫子は、試験に向けて頑張るんだよ。
試験が終わった頃に、一度帰国するよ。
それまで、大丈夫だよな⁉』


『うん…』



お婆ちゃんの容態も気にはなるし

そう…
どっちにしろ私は当面は日本に残る
試験が終わるまでは、試験だけに集中するしかなかったから…





No.314 14/03/01 15:41
りんご ( ♀ UNyGh )


(土)父と兄と病院へ向かった

お婆ちゃんは、安定はしているようだった

暫くは、母がお婆ちゃんちに泊まり、病院へ通うことになった


(土)は、お婆ちゃんちに泊まり、(日)に母を残し、3人で帰ってきていた


『思ってたより、軽くて良かったな…
でも、もう一人暮らしは無理だろうな…』
父が言った


No.315 14/03/02 15:12
りんご ( ♀ UNyGh )


(月)は、出勤していた

『お休み、
ご迷惑かけました』


『お婆ちゃん
大丈夫だった⁉』


『おかげさまで…
…………
………
……』


仕事を終えて
直樹のマンションへ
向かった


『明日、
出発だね……』


『あぁ…』




それ以上
会話が続かなかった…



沈黙が続き


一晩中
お互いに求め合っていた





No.316 14/03/02 15:21
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹がシャワーを
浴びる音で目が覚めた


あぁ…
行っちゃうだな…


ベッドから抜け出し
浴室のドアを開けた


シャワーを浴びてる
直樹の後ろから
そっと抱きついていた



『離れたくないよ…』



直樹が振り返り
抱きしめてくれる


直樹の身体の温もり


シャワーの流れ落ちる滴に涙も一緒に流れていた


膝まづき
直樹を口に含んでいた…



『倫子……』



夕べあんなに
激しく求め合っていたのに…


また直樹を欲しい自分がいた


No.317 14/03/02 18:18
りんご ( ♀ UNyGh )

『うっ……
倫子…
ダメだよ…
………
……』


直樹と付き合って
男性自身を口に含むことを仕込まれた…

最初は恥ずかしくて
抵抗もあったが…


いつしか
自分から
口に含むようになっていた

未開発だった
幼い身体に
満たされる
喜びを教えてくれたのも
直樹…





No.318 14/03/02 19:06
りんご ( ♀ UNyGh )



『ベッドへ行くよ…』
直樹に促され
ベッドへと移動した


優しく唇を重ねる
首筋から…
乳首へ
舌を這わせ吸い付く

横向きされ
身体を密着させる
直樹の体温が伝わってきた
後ろから
抱き締められる

直樹の指が
乳首を弄ぶ

もう片方の手が
下へと滑り込む…
敏感なツボミを探しあて
優しく波打つようにゆっくりと刺激する

背中にキスされ
身体がビクッと反応した
声が漏れた

『あっ……』

身体の奥から
溢れてくるのがわかった…

直樹の指がツボミの奥へと滑り込む


『すごいよ…』


我慢出来ずに
腰を反らし
直樹の方へと
お尻を突き出した


直樹のモノが
入口にあてがわれる


満たされたいのに
入口にあてがわれたそれでジラすように
撫でている


やがて
ゆっくりと
埋め込まれた…


くの字になった身体が
ピッタリと密着された


No.319 14/03/02 19:22
りんご ( ♀ UNyGh )



左手で
ツボミを撫で回しながら

埋め込まれた
モノをゆっくりと動かす


『う…ん……』

たまらず声が漏れる


『まだだよ…
おいで…』

直樹が上を向き
上になるよう促す


直樹に股がり
ゆっくりと腰を下ろす


直樹に教えられたように
ツボミを擦り付けるように動く



ツボミを刺激されながら
乳首を吸われ
直樹が埋め込まれた部分からしずくが後から後から溢れてくる…


自分を失っていた…





No.320 14/03/02 21:39
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹の腕に包まれていた


『マイスウィートハニー…』

耳元で直樹が何かを囁いたような気がした…


『ん⁉何⁉』



『なんでもないよ…』

ギュッと抱き締められていた


いつまでも…
抱き締めていて
欲しかった…







No.321 14/03/02 21:49
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹がベッドから抜け出し身支度を整え始めた



『合鍵渡しておくよ…』



『直樹が居ないマンションに来たってしょうがないから…
いらない…』




『たまに空気の入れ替えに来て欲しいんだけどな…
ダメかな⁉』




『・・・・』



『倫子ちゃん以外頼める人がいないんだけどな…』



渋々、合鍵を受け取っていた


ベッドから抜け出し
シャワーを浴びて
身支度をした


No.322 14/03/02 22:12
りんご ( ♀ UNyGh )



空港まで
見送りに来ていた


『試験、頑張れよ
倫子なら大丈夫だから…』


『うん…』




“私を置いて
行かないで…“

口には出来ずに
ここまで来て
胸の中で念じていた…



無情にも時間は過ぎ…


直樹は、
『じゃあ…』
と、手をあげて
搭乗口へと向かって行った…




一人ポツンと残されていた……



どうやって
帰って来たのかも
覚えていないほど…
気持ちが空っぽになっていた…


別れた訳じゃない
ちょっとの間
離れるだけ…

頭の中で
何度も繰り返していた





No.323 14/03/03 19:02
りんご ( ♀ UNyGh )


香の店に寄っていた

『元気ないじゃん⁉』


『うん…
行っちゃったんだ…』


『そっか…』


『香は、結婚して
大変じゃない⁉』


『う~ん…
楽しいよ。』


『楽しいんだ⁉』


『喜びが二倍ってヤツかな(笑)』


『香、頑張ってるもんね…』


『頑張ってはいないよ(笑)
適当だよ。
ただいま~って帰って来た時に、空っぽの弁当箱見るとさ、、
明日も早起きして
作ろうって思える(笑)
小さな幸せだよ。』


『小さな幸せの
積み重ねだね。』





私の幸せは…
いつも、目の前まできて…
遠くに逃げて行っちゃうような気がする
何も悪いことしてないのにな…


直樹と出会って
付き合って

夢のような時間だった…


いつも穏やかな直樹に包まれていた
大きな存在だった

私は、直樹に
何かをしてあげられたのかな⁉


直樹には
夢のような時間と
仕事のことも…
生き方も…
いっぱい、いっぱい
もらってばかりいたような気がする…

勝手な事を言ってても
怒ることもなかったし…


胸の中がポッカリと
空いたような気がしていた

直樹…
逢いたいよ…
寂しい…



No.324 14/03/03 19:19
りんご ( ♀ UNyGh )



その頃、母は
大半をお婆ちゃんの家に泊まり、入院中のお婆ちゃんの世話をして
週末だけ家に帰って来る生活をしていた


家に帰ってきていた
ある日の夕食時に

『もう暫くしたら、退院出来そうなんだけど…
どうしようかしらね⁉』
母が言った


『どうしようって⁉』
父が聞く


『一人暮らしは
もう厳しいかもしれない…』


『こっちの家に連れて来て
暫くは養生してもらって
様子見てみたらいいんじゃないか⁉』


『お父さん、いいんですか⁉』


『娘は、お前一人なんだ…お前しか頼る人は居ないだろう⁉』



そんな父と母の会話を聞いていた




幸い後遺症もあまりなく
普通に生活は出来そうな感じではあったが、家事等の負担を考えて病み上がりのお婆ちゃんを一人暮らしにさせる訳にはいかないだろうとの配慮だった



No.325 14/03/03 23:55
りんご ( ♀ UNyGh )

退院の日

父は仕事だったから、母と私と迎えに来ていた


お世話になった同室の方や先生、看護婦さんに挨拶をして、見送られた

一度は自分の家に帰りたいとお婆ちゃんが言うので、お婆ちゃんちへ寄っていた。

玄関をあがると、一番最初に仏壇にお茶を入れて、お線香をつけ、なにやらお爺ちゃんに報告をしているようだった


『やっぱり家が一番いいねぇ…』
お婆ちゃんがしみじみと言った


近所のおばちゃんちもやってきて
『良かったねぇ、早くに退院が出来て…』
と言われて、お婆ちゃんも嬉しそうだった


『暫くは、娘の家にお世話になるから、留守するけどよろしくね。』
お婆ちゃんが言った


『そう、寂しくなるけど、その方が安心だよ。
ゆっくり養生しておいで、帰ってくるのを待ってるからね。』
とおばちゃんが言った


線香も燃え尽き
戸締りをして、お婆ちゃんちを後にした


タクシーに乗り込み駅まで来ていた
電車と新幹線を乗り継ぎ、また電車を乗り継ぎ3時間はかかる距離だ


新幹線の窓から外を眺めながら
『何年ぶりだろうね~…』
お婆ちゃんがポツリとつぶやいた


ホントは、住み慣れた家に居たいんだろうな…
と感じてた



No.326 14/03/04 00:13
りんご ( ♀ UNyGh )



1階の納戸に使っていた部屋が和室だったので、お婆ちゃんの寝室にした


後から聞いた話だが
父が、いつかは母の両親を迎える日が来るかもしれないと、1階に和室をひと部屋用意していたそうだ
一人娘の母を嫁にした時から、母の両親の行く末を案じていたのだと父が言った

いつもは、頼り無げが父がその時は、ちゃんと考えていたんだ…
と、ちょっと見直していた


お婆ちゃんは、最初こそ嬉しそうにしていたが、半月も過ぎる頃から

『家に帰りたい』
と口にするようになっていた


顔見知りのいない場所での暮らしは、お婆ちゃんにとっては寂しかったのだろう…

世話になっていると言う負い目もあったのかもしれない


『私は一人で大丈夫だから…
そろそろ家に帰ろうかねぇ…』
と言い始めていた



No.327 14/03/04 00:48
りんご ( ♀ UNyGh )



そんなお婆ちゃんのことがあったおかげで

直樹と離れた寂しいさも少しは気が紛れていた



『倫子ちゃんは、ボーイフレンドはいないのかい⁉』
お婆ちゃんが聞いてきた


『ボーイフレンド⁉
友達ならいっぱいいるよ。(笑)』


『そうかよ~。(笑)
遠くにお嫁さんに行くんじゃないよ。
近くにしなよ。』
お婆ちゃんが言った


『近くって、どのくらい⁉』


『そうだね~…
スープの冷めない距離ってことかね~(笑)』




まさか、海外へ行くなんてお婆ちゃんには言えないな…
なんて頭の中で考えていた


『お婆ちゃんは、お爺ちゃんのどこが良かったの⁉』


『どこもなにも…
昔のことだから、親が決めたようなもんだよ。
結婚前に1度会っただけで、次に会ったのは結婚式だったから…(笑)
結婚式と言っても、田舎だったからね。
昔は家で親戚の顔合わせみたいにしただけだよ。』


『1回会っただけで、嫌じゃなかったの⁉』


『嫌もなにもないよ。
親が決めたんだから。』


『お爺ちゃんで良かった⁉』


『そうだね~。
働き者だったからね。(笑)今頃、爺さんクシャミしてるだろ~よ。
早くお迎えに来てくれるといいんだが…』


『お婆ちゃん、何言ってんの‼
ひ孫の顔見たいでしょ⁉』


『いつのことになるんやら…
そんなに長生き出来やしないよ…(笑)』


そんな会話を交わしていた……


No.328 14/03/04 01:15
りんご ( ♀ UNyGh )


1ヶ月を過ぎる頃から
お婆ちゃんの元気がなくなってきていた


“帰りたい“
と口にすることも増えていた


そんな時に
いつもの香のお店の常連さんで恒例のバーベキューの話があったから、お母さんに話して、お婆ちゃんを誘い出していた


『私はいいよ…』
と最初は遠慮していたが、連れ出していた


健ちゃんが車で迎えに来てくれた


健ちゃんの車はワゴン車だったから、お婆ちゃんが乗り込みやすいように、健ちゃんが踏み台の箱を用意してくれていた


『ありがとう、
健ちゃん感謝する‼』


もうバーベキューが始まっていた


『お婆ちゃん、
どうぞ、どうぞ‼』

皆がお婆ちゃんに
声を掛けてくれた


久しぶりの賑やかな場所に嬉しそうだった


『倫子ちゃんには、お友達がいっぱいいるんだね…』


『お友達って言うか~…
知り合いかな…』


『疲れてない⁉』


『大丈夫だよ
大勢で食べると
美味しいね~』
お婆ちゃんがニコニコしながら言っていた


あまり長い時間になると疲れちゃうといけないと思って早めに帰ることにした


『健ちゃん、悪い
送ってくれる⁉』


『OK👌』
健ちゃんに送ってもらった


『どうも
お世話になっちゃって。』
お婆ちゃんが
健ちゃんに言っている


No.329 14/03/04 01:28
りんご ( ♀ UNyGh )



『遠慮しないで下さい
買い出しのついでですから…』
健ちゃんが言った


『そうですか⁉
悪いですね
迷惑かけちゃって…』
お婆ちゃんが言っていた


『大丈夫ですよ。
ちっとも迷惑なんかじゃないですから。』


『行も帰りも
お世話になっちゃって…
倫子ちゃんをよろしくお願いしますね。』


何をよろしくなのか
わからないが…(笑)


健ちゃんが調子にのって
『大船に乗ったつもりで、まかせて下さい。』
なんて言っていた(笑)



お婆ちゃんを家まで
送り届けた
玄関に母が出てきた

『すっかりお世話なっちゃって、健ちゃんありがとうね。』
と、母が健ちゃんに声を掛けた


『いいっスよ。
お婆ちゃんと話が出来て
楽しかったっスから…』


『お母さん‼
私も続き行くから、今日は夕飯いらないからね‼
遅くなるからね。』
と母に告げ助手席へと
乗り込んだ


『ありがと‼
健ちゃん。』


No.330 14/03/04 11:28
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹からは
何も連絡もなかった…


“落ち着いたら連絡するから“と言っていたのに…


心配になっていたが、
連絡を取る術がない…


直樹のことだから
きっと大丈夫…
仕事に夢中になっているのだろう…
そう思って
私も、仕事に夢中になろうとしていた




試験も
無事に済んでいた



No.331 14/03/04 11:51
りんご ( ♀ UNyGh )



お婆ちゃんは
父や母が
“いつまでも居てもいいんだから…“
と説得したが…

“住み慣れた
家に帰りたい“と帰ることになった


ここでは、茶飲み友達もいないから、一日中家にこもる生活だ
日中は、誰も家には居なくなる
寂しかったのだろう


田舎の家を処分して
一緒に住もうと言う話も出ていたが…
お婆ちゃんが嫌がった


田舎に帰れば
近所のおばちゃんちも
気にかけて
夕飯時分になると
お皿を持って行き来するような
まだ、隣近所との付き合いも多いような所だった


何かとお婆ちゃんを気にかけて、よく家にやってきた健ちゃんが車で送ってくれるという話になっていた


宅急便で荷物を送って
新幹線で帰った方が、
楽じゃないかと提案したが…

お婆ちゃんは、
“健ちゃんに送ってもらうから…“と言い張っていた


『ごめんなさいね…
健ちゃんに甘えちゃって
お婆ちゃんも言うこときかないんだから…
困ったもんだわ…』
母が健ちゃんに言っていた

『いいですよ。
俺も田舎のお婆ちゃんに
何も孝行してやれなかったから…
そんな真似事が出来て、俺もちょっと、嬉しいんです。』
健ちゃんが答えていた



No.332 14/03/04 11:59
りんご ( ♀ UNyGh )


出発当日

私と母が一緒に送って行く事になった


なぜか、お婆ちゃんは
健ちゃんが用意してくれた踏み台を使って
助手席に乗り込み
ご機嫌だった


途中、何度か休憩を取りながら、5時間近くかかってお婆ちゃんの家に到着した

荷物を下ろし
玄関の鍵を開ける


雨戸を開け、空気を入れ替えた

お婆ちゃんは、また一番にお仏壇にお茶を供えていた


雨戸の開く音で
気がついた
近所のおばちゃんもやってきた


『お帰り~
元気そうで、良かった、良かった。』


『留守中、ありがとうね。』
お婆ちゃんはニコニコしていた



No.333 14/03/04 12:35
りんご ( ♀ UNyGh )



『ホントに
世話になったね
ありがとうね…
ありがとうね…』
お婆ちゃんが何度も何度も健ちゃんにお礼を言っていた


『気にしないでください。俺も楽しかったですから…』


『ありがとう…
ありがとう…
倫子ちゃんをよろしくね。』
お婆ちゃんが健ちゃんの手にお年玉袋を渡した


『こんなん貰えないですよ』
と健ちゃんがお婆ちゃんに返していたが…


『帰りに二人で
美味しいもんでも食べて帰りな…』
またお婆ちゃんが
健ちゃんの手に…



『お婆ちゃんの気持ちだから…
受け取ってあげて。』
と母が言って
健ちゃんが受け取っていた

母は、2日程お婆ちゃんちに泊まる事になっていた


私は、
健ちゃんの車に乗り込み
家路についた



No.334 14/03/04 13:00
りんご ( ♀ UNyGh )



『健ちゃん
ホントに、ありがとうね…』



『庭…』


『えっ⁉』


『草むしりするようだな…』


『あぁ…
業者に頼むんじゃないかな⁉』
『あっ…健ちゃん⁉
いいからねっ…
近くじゃないんだし…
これ以上、迷惑かけたくないし…』


『・・・・』
健ちゃんは、黙っていた


夜の9時近くになって
やっと地元に戻ってきていた


『健ちゃん、お疲れさま
夕飯ご馳走するように母からお金預かってるから、何か食べたいもの言って。』


『焼肉‼』


『了解‼
行こ、行こ⤴⤴』





No.335 14/03/04 16:34
りんご ( ♀ UNyGh )



何日か過ぎて
家も、落ち着きを
取り戻していた


香の店に来ていた

『お婆ちゃん、どう⁉』
健ちゃんが言った


『大丈夫みたいだよ。
家に帰れば一人暮らしだからね。
何でも自分でやらなきゃならないから大変だろうけど…
元々、働き者のお婆ちゃんだから、
こっちに居た時よりも
元気みたい。』


『そうか
良かったな。』


『うん、
健ちゃん、ありがとう
お世話になりました。』


『いいんだよ
気にするなよ。』
『次の休みにでもさ
ドライブがてら、
行かないか⁉』


『えっ⁉』


『お婆ちゃんち…』


話を聞いていた香も加わって、徹ちゃんも一緒に4人で、
お婆ちゃんちに草むしりに行こうと話ていた


『いいよ、いいよ…
草むしりなんて…』
と断ったが…


『い~んだよ。
皆でドライブがてら
遊びに行こうよ‼』
って盛り上がってしまった




No.336 14/03/05 12:24
りんご ( ♀ UNyGh )


直樹からは
何も連絡がないまま
3ヶ月近くになっていた


さすがに
“どうしちゃったのかな⁉“
“まさか、事故とか⁉“
“私のことなんか、忘れちゃった⁉“

そんな不安も頭をよぎり始めていた

連絡しようにも、
連絡先もまだ聞いていなかった






(今時代のように
携帯やパソコンでの連絡なんて普及していなかったし、もちろんスカイプなんてもなかった。
連絡取るとしたら、国際電話かエアメールくらいだった。)





No.337 14/03/05 12:40
りんご ( ♀ UNyGh )



そんな時に
美容室の先輩だった百合子さんがお店にやってきた


『久しぶり~
差し入れ~‼』


『ごちそうさまで~す。』


『今日はカットとカラーをお願いしようと思って。』


『倫子ちゃん、
頑張ってる⁉』


『はいっ
ありがとうございます。』

百合子さんは、カットとカラーを済ませて帰っていった


昼休憩を裏でしていた
百合子さんの差し入れのドーナツを食べていた


『百合子さん、仕事復帰しないのかな⁉』
先輩が言った


『なんか海外旅行行くとか言ってたよ~。』
別の先輩が答えていた





“海外旅行⁉“
“どこ行くんだろ…
まさか…まさかね…“
頭の中で考えてた…



No.338 14/03/05 13:06
りんご ( ♀ UNyGh )



『おはよう‼』

『おはよう‼』

私と香と徹ちゃんで、
健ちゃんの運転する車に乗り込み
お婆ちゃんちに向かっていた


『悪いね…』


『悪くなんかないよ~。
私らが勝手に遊びに行くんだからさ~。
なんかワクワクする
うちはさ、両親地元だから、田舎がないからさ、なんか楽しみなんだ。』
香が言った


『そうだよ。
ドライブ、ドライブ‼』
徹ちゃんも言っていた



“ありがとう“
皆の気持ちが嬉しかった…


『こんにちは~‼
お婆ちゃんいる~⁉』


『はい、はい
居ますよ…』
奥からお婆ちゃんが出てきた


『草むしりに
来たよ~‼』


『さっさっ
お上がりなさいな
朝早くに出たんでしょ⁉
大変だったね、
お茶飲んでよ。』


お茶を一杯飲んでいた

『お婆ちゃん、元気そうだね⁉』


『ありがとう。
おかげさまで
元気になったよ~。』


お茶を飲み干したところで草むしりを始めた


そんなに広い訳ではなかったが…
放置した庭は草がボーボーと生い茂っていた


健ちゃんと徹ちゃんが作業着に着替えた


『あらっ…
本格的だわね…(笑)』
お婆ちゃんが言った


『職人ですから(笑)』
健ちゃんが答えていた

No.339 14/03/05 13:18
りんご ( ♀ UNyGh )



『お昼出来たよ~‼』
お婆ちゃんに声をかけられた


『は~い‼』


手料理が並べられていた

ちらし寿司に
お煮しめ、ぬか漬け、フキの佃煮、

『いただきま~す‼』


『こんなもんしか出来ないけど…
いっぱい食べてね。』


『うわ~っ、ぬか漬け
美味しい⤴
お婆ちゃん、教えて。』
香がお婆ちゃんに聞いていた


『帰りに、ぬか床分けてあげるから、種にして増やしなさいな…
毎日、毎日愛情込めてかき回すんだよ(笑)
夫婦と同じでね、年数重ねて深い味わいが出てくるよ。』


『ごちそうさま~‼』


『もうひと頑張りするべ‼』
健ちゃんが言った


『適当でいいからね』
お婆ちゃんが言っていた


No.340 14/03/05 13:35
りんご ( ♀ UNyGh )


『お茶入れたよ~‼』

3時になっていた

お茶と漬物、
お婆ちゃん手作りの蒸しパンがあった
ふかふかのまだ温かい
ほんのり甘い蒸しパン

『すっかりキレイになったね
ありがたいよ~…』
お婆ちゃんが言った


『お婆ちゃん、
お茶飲んだら帰るね。』


『そうかい⁉
ゆっくり休んでもらいたいけど…
帰るのが遅くなっちゃうからね…
部屋はあるから泊まって行ければいいんだけどね~…』


『うん、ありがと
皆、明日は仕事があるからさ。』


『ホントにありがたいよ。
また、いつでも来てよ。
今度は、泊まりでおいでよ。』


『うん、また来るよ。』

“これ少ないけど、皆で夕飯になんか食べて“
お婆ちゃんが私に1万円を握らせた
お婆ちゃんの気持ちと思って受け取った



お婆ちゃんに見送られ
お婆ちゃんちを後にした



No.341 14/03/05 13:47
りんご ( ♀ UNyGh )



途中で日帰り温泉に立ち寄っていた


『あ~気持ちいい』
香がお湯に浸かりながら言った


『香、お疲れさま
ありがとうね』


『いいんだよ~。
楽しかったよ。
うちさ、お婆ちゃん居ないからさ…
ぬか床分けてもらっちゃったし…毎日、毎日、かき回さなきゃ(笑)』

『皆、忙しいのに…
感謝だよ…
わざわざこんな所までさ…』


『なんか田舎があるって、羨ましいよ…』


『お婆ちゃんも元気そうだったし、喜んでたし、良かった…』






『お待たせ~‼』

健ちゃんと徹ちゃんが
先にあがって待っていた


『気持ち良かったなぁ~。』


No.342 14/03/05 13:58
りんご ( ♀ UNyGh )



後ろで、香と徹ちゃんの寝息が聞こえてきた


『疲れたんだね…』


『アハハッ(笑)
こいつら、どこ行っても、いつも寝てんじゃね⁉』


『そうだね…(笑)』


『健ちゃん、せっかくのお休みなのに
ありがと…』


『い~んだよ。
気にするなよ。
ぬか漬け、美味かっな~。
たまには、来てやれよ…』


『うん…』


『俺で良かったら
乗せて来てやるからさ…』


『・・・・』




『お婆ちゃんが、皆でご飯食べて帰りなって、小遣いくれたから…』


焼~肉🎵、焼~肉🎵焼肉🎵

『じゃ…また、焼肉で(笑)』


No.343 14/03/05 14:05
りんご ( ♀ UNyGh )



地元まで戻り
焼肉屋 に来ていた


『今日は、お疲れさまでした。
ありがとう。』


『ごちになりま~す‼』


『乾杯~🍻』


『俺も飲みたいんだけどさ…
倫子ちゃん運転してくれない⁉』


『えっ……⁉』


『アパート駐車場までさ。』


『しょうがないなぁ~…
いいよ。駐車場までだからね。』


香の結婚式の日の
出来事がふと頭を過ったが…今日はお世話になってるから“ダメ“と言えなかった…



No.344 14/03/05 14:22
りんご ( ♀ UNyGh )



香と徹ちゃんをアパートで降ろした


『お疲れさま
今日は、ありがとね~。』


『ごち~‼✋』


『またね~。』


次は健ちゃんだ…

『健ちゃん着いたよ‼』


『おっ…ども。
寄ってかね⁉』


『ううん、帰るよ…
今日は、ありがと。』


『送ってかなくて大丈夫か⁉』


『大丈夫だよ。』


歩いて帰ってきた



No.345 14/03/05 16:17
りんご ( ♀ UNyGh )



『ただいま~‼』


『お帰り‼
お婆ちゃんから
電話あったわよ。
凄く喜んでだわよ。
いい子達だって
ほめてた。』


『うん、
お婆ちゃんから1万貰っちゃたよ。
皆で何か食べなさいって…
焼肉食べてきた。』


『お婆ちゃん
健ちゃんがお気に入り
みたいね…』


『そう…』


『皆も、また行きたいって言ってくれてたよ…
香、ぬか床貰ってきた。』


『へぇ~…香ちゃん、
ちゃんと、奥さんしてるのね⁉』


『毎朝、お弁当も
作ってるんだってさっ。』


『偉いわね~。』





No.346 14/03/08 14:07
りんご ( ♀ UNyGh )



出勤していた

差し入れのお土産が
休憩室に置いてあった


チョコレート
マーライオンの形をしていた


『誰のお土産ですかぁ~⁉』


『あ~、昨日、
百合子さんが来たんだよ。』


『ふ~ん…』


『倫子ちゃんに
会いたがってたよ。
連絡欲しいってさ。』





“マーライオン“って
シンガポールだよね…
百合子さん、シンガポールに行ったってことだよね⁉
まさか…
直樹に会いに⁉

連絡欲しい⁉
なんだろ⁉


仕事が終わって
百合子さんに電話を入れていた


☎『もしもし…』


☎『あっ…倫子ちゃん⁉』


☎『はいっ…チョコレートいただきました。ごちそうさまでした…』


☎『久しぶり~、今度ご飯一緒にしない⁉』


☎『あ…はいっ…』


ご飯を一緒にする約束をした


No.347 14/03/08 14:23
りんご ( ♀ UNyGh )



何日かたって…

百合子さんと約束した
イタリアンレストランに来ていた…


お店に入ると
百合子さんが先に待っていた


“こっちこっち“と手をあげていた


『お久しぶりです…』


『倫子ちゃんに会いたかったんだぁ~…
はいっ…お土産‼』


『ありがとうございます。
シンガポール行って来たんですか⁉』


『うん…
良かったよ~‼』



百合子さんは、
行ってきた観光地の話を
楽しそうに話てくれた


『一人で行ったんですか⁉』
聞いてみた


『一人だよ。』
百合子さんが答える


『一人で海外なんて
すごいですね⁉』


『うん…
向こうに
知り合いが居てね…』


『そうなんですか⁉
知り合いって…』


No.348 14/03/08 14:41
りんご ( ♀ UNyGh )



このタイミングで
お料理が運ばれてきた


『食べよ、食べよ‼
お腹空いてたんだぁ~⤴』


なんとなく
話をはぐらかされた気がした


『あ~っ…美味しい』


『百合子さん…』


『何⁉』


『知り合いって…
綾野さんですか⁉』

ストレートに聞いていた



『・・・・
倫子ちゃん
私なら、足手まといにならずに、綾野さんをしっかり支えられると思うの‼』




“足手まとい⁉“
私が⁉




『付き合ってたんでしょ⁉』


『・・・・』


『悪いけど…
そ~ゆ~ことだから‼』

百合子さんが、
お金を置いて
店から出ていった




“そ~ゆ~こと⁉“
ど~ゆ~こと⁉

付き合ってたって…
過去形⁉

百合子さんは、直樹の連絡先を知ってたの⁉


頭の中がパニックだった…
直樹を信じたい私と
連絡すらくれずに
連絡先も知らない私…

それなのに、
百合子さんは
直樹と会ってきた⁉


No.349 14/03/08 14:44
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹…
逢いたいよ…


連絡欲しいよ…
声…聞きたいよ…


抱き締めて欲しいよ…



なんで私には
連絡くれないの⁉




No.350 14/03/09 20:53
りんご ( ♀ UNyGh )


逢いたい
と祈っても…

声を聞きたい
と願っても…


私からは、連絡先はわからない…


直樹が連絡をくれないのはなぜ⁉


百合子さんと……⁉




誰かに聞けば
直樹の連絡先を知っているのかな⁉

悩んだ末に
オーナーが店に来たときに聞いてみた


『あの…
綾野さんの連絡先って聞いてますか⁉』


『いや…
シンガポールから、
東南アジアに行くとは聞いてたけど…』


『東南アジアですか⁉』


『あぁ…なんか美容にも興味あったみたいで、他にも巡ってくるような事言ってたよ。』


『そ~なんですか⁉』




知らなかった…
何も聞いてなかった…


私って、直樹の
何だったのかな⁉


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