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【続】あの時違う道を選んでいたら…

レス493 HIT数 125185 あ+ あ-

りんご( ♀ UNyGh )
14/06/12 19:10(更新日時)



あの時違う道を選んでいたら…


の続きになります。



ミツルと別れてからの
道のりを綴っていきたいと思います。




14/03/03 16:15 追記
性的描写を一部含みます
苦手な方は、閲覧注意して下さいね。



No.2053560 14/01/24 14:07(スレ作成日時)

投稿順
新着順
主のみ
付箋

No.151 14/02/08 19:12
りんご ( ♀ UNyGh )



身支度を整え
ゲレンデに出た

『空気が
冷たくて甘いね。』


『甘い⁉(笑)
甘いじゃなくて、
寒いだろ⁉』


『違うよ、甘いよっ‼』


『そっかぁ~…⁉
じゃ、準備体操‼』


『いち、にっ、さん、し~…』

『ちゃんと真面目にしないとケガすんぞっ‼』


『は~いっ✋』


『じゃ、今日は上から行こうか⁉』


『・・・・』


『大丈夫だよ‼』

中級クラスのリフトに乗った


滑り出す


『あれっ⁉あれれっ⁉
なんか上手くね⁉』


『新雪だから滑りやすいんだよ。(笑)』


『なんか、一晩寝たら
上手くなったかと思った(笑)』


何本か滑って…

『健ちゃん、上行ってもいいよ。
一人で大丈夫だから…』


『い~よ。
付き合っててやるよ。』
『もう少しさ、膝を柔らかくして、気持ち板を揃えてみ。』


『うんっ‼』



No.152 14/02/08 19:20
りんご ( ♀ UNyGh )



『次はさ、
曲がる時にさ
ストックをチョンてついて
そのタイミングで方向転換してみ‼』


『はいっ、先生わかりました‼』


『わかれば、よろしい‼』
『せっかく上手くなってきたんだから、ちょっと上行くべさ‼』


『うんっ、行ってみる⤴』

『よかった、健ちゃんに教えてもらって‼』


No.153 14/02/08 19:54
りんご ( ♀ UNyGh )



時計を見たら
12時をだいぶ過ぎていた

『お昼にするか⁉』


『香達、起きたかな⁉』


『ほっときな…
ヤボな事しないの‼』


『へへへへっ…
だね…』


健ちゃんと二人で
ランチをすることにした



No.154 14/02/08 20:16
りんご ( ♀ UNyGh )



『何にする⁉』


『適当につまんで
ビールかな⁉』


『えっ⁉
昼から飲むの⁉』


『昼から飲むのっ‼』


『じゃ~、、私はラーメンにしよっ‼』


『スキー靴脱ぐと
足が解放されて
気持ちいぃ⤴』


『今日は、マッサージしてもらおうかな⁉』


『うん、いいよ‼』


『じゃ、先にアップルパイおごっちゃる‼』


『わ~い⤴⤴』

健ちゃんに
コーヒーとアップルパイをおごってもらった⤴


ゲレンデの見える窓際に座った

『あっ…香と徹ちゃんだ‼』


No.155 14/02/08 20:33
りんご ( ♀ UNyGh )



『俺、部屋行って
昼寝してくるわ。
倫子ちゃんは
どうする⁉』


『じゃ、私は滑ってるよ。香も来てるし
上手くなりたいし。』


『気をつけてなっ‼』


『うんっ⤴』


健ちゃんと別れて
一人でゲレンデに出ていった

ちょっと心細かったけど
スキーに夢中になっていた


ナイターの明かりが
灯る頃…
健ちゃんがやってきた


『頑張るね~⁉』


『うん⤴
超楽しい⤴』


『そっか…
よかった、よかった‼』


香達と合流して
健ちゃんと徹ちゃんは
上級コースへ
私と香は下の方で…





No.156 14/02/08 20:49
りんご ( ♀ UNyGh )



健ちゃんと徹ちゃんが
上から滑って来るのが
見えた


『二人共、超カッコイイね。』


『スキー場ってさっ、
スキーが上手いと
カッコよく見えちゃって
恋が芽生えるけど…
街に戻るとダサくて
恋が一気に冷めるって言うよね(笑)』
香が言った


『わかるような気がする~。
コケてたりしててさ
助けてくれたりすると
ステキに見えるもん(笑)』

キャハハハ…


『何、笑ってんの⁉』
徹ちゃんが言った

『カッコイイねって言ってたの‼』
香が言った


『そろそろ上がるべ‼』


『うん。』



No.157 14/02/09 09:23
りんご ( ♀ UNyGh )


着替えて、街へとくり出した

居酒屋へ入った

地物の肴が、
刺身も美味しいし
焼き物も美味しいし

お酒も地酒が
いっぱいあって
飲み比べながら
知らず知らずに
すすんでしまう(笑)


お酒のよくわからない私はもっぱら食べる、食べる


『よく食うよなぁ~…』
健ちゃんが
笑ってる


『健ちゃんだって
よくそんなに飲めるよ。
酔っ払いは、雪の中に捨ててくからね。(笑)』


『えっ⁉
俺、捨てられちゃうの⁉(笑)
ひでぇ~』


飲んで、食べて、笑って
楽しかった



No.158 14/02/09 09:43
りんご ( ♀ UNyGh )



ホテルに戻ってきた
部屋でゴロゴロ
テレビを見てる

約束のマッサージを
健ちゃんにしてる

『気持ちエェ~⤴』


『も~っ、酔っ払いなんだから~…』


『土踏まずに乗ってや‼』
うつ伏せになった
健ちゃんの足裏を
踏み踏みする

『たまんね~⤴』
『健ちゃんて、Mじゃね⁉(笑)』


『かも~ぉ~(笑)』

そんなやりとりをしているうちに
健ちゃんは寝息を立てていた




No.159 14/02/09 09:57
りんご ( ♀ UNyGh )



『香、お風呂行かない⁉』

『そ~だね。』

香と二人で大浴場へ向かった


『気持ちイィね~
温泉大好き⤴
生き返る~。』
私が言ったら

『生き返るって…
死んでないし(笑)』
香が言った


さっぱりしてお風呂を出た

『私、ちょっと電話してくるわ…』


『あ~、じゃ先に部屋に戻ってるね。』


綾野さんに電話を掛ける

トゥルル~🎵
トゥルル~🎵
トゥルル~🎵


☎『もしもし…』


☎『もしもし…』


☎『何してたの⁉』


☎『寝てた、倫子ちゃんは⁉』


☎『香とお風呂入ってきたところ』


☎『楽しんでる⁉』


☎『うん⤴、ものすごくスキーって楽しい⤴』

…………
……………
………
…………
……



☎『明日、帰るから』


☎『家に来る⁉』


☎『うん……』





電話を切った





No.160 14/02/09 11:17
りんご ( ♀ UNyGh )


綾野さんの声を聞いて
ちょっとご機嫌になった私🎵

アップルパイと
チーズケーキと
ショートケーキと
ガトーショコラを
選んで部屋に持ち帰った


『ケーキ買ってきた~⤴』

『キャーッ⤴
甘い物が食べたいって思ってたんだよ~。』
って香が言った


香と徹ちゃんが選んで

アップルパイと
ショートケーキが残っていた

『健ちゃんは⁉』


『アップルパイ‼』

『ウッソ~ッ(笑)
お前、アップルパイ食べたいんだろ⁉』


『うんッ⤴』



ケーキを食べ終えて
健ちゃんと徹ちゃんが
大浴場へと出掛けた


No.161 14/02/09 11:22
りんご ( ♀ UNyGh )


『電話繋がった⁉』


『うん⤴』


『帰ったらさ
香んちに荷物置かせてくれる⁉』


『い~よ。』


『ありがとっ‼』





No.162 14/02/09 12:38
りんご ( ♀ UNyGh )


健ちゃんと徹ちゃんが
お風呂から戻ってきた


『いい正月だなぁ~…』

健ちゃんが買ったばかりの日本酒を飲みながら
呟いた


『健ちゃん、
オヤジみた~い(笑)』

私と香が笑う

『オヤジっ結構っすよ‼』健ちゃんが言い返す


徹ちゃんのイビキが
ガァーガァーと
聞こえ始めた(笑)

香がそんな徹ちゃんの横に滑り込む


健ちゃんも徹ちゃんも
あまりベラベラと
喋る方じゃない

口下手と言うのかな…





No.163 14/02/09 16:06
りんご ( ♀ UNyGh )


『私、下のショップ覗いてくる…』
綾野さんのお土産を買いたかった


『じゃ、俺も行こうかな⁉』


『い~よ…
健ちゃんは、飲んでなよ(笑)』


『い~の‼』


健ちゃんと一緒にショップに向かう


『あそこで一人酒飲んでても、
お邪魔だろ⁉
ヤボっちゅ~もんだ⁉』


『そっか
エヘヘッ(笑)』

ショップを見て回る

家には野沢菜漬けと
職場にはクランチチョコ

綾野さんには
悩んだけど
綺麗な瓶のお酒にした


『買物、済んだか⁉』


『うんッ⤴』


『じゃ、俺にも
付き合ってよ。』


⁉⁉⁉


健ちゃんに着いて行くと
ホテルのバーだった

ホテルは混んでいるのに
バーはガラガラだった

No.164 14/02/09 16:30
りんご ( ♀ UNyGh )



『どうぞ…』


カウンターに並んで座った
カウンターの奥がガラス張りになっていて
ライトアップされたゲレンデが見えていた

健ちゃんは、ロックを頼んでいた

私は、
『お酒、よくわからないので…』
と言ったら

お勧めのカクテルを作ってくれた

色が層になってて
口当たりがやわらかく
飲みやすかった


『美味し~い⤴』


バーテンダーの人が
中でニコッと微笑んだ


あまりにも美味しくて
もう一杯もらった


『結構、降ってきたね。
明日、帰るんだね…』


『朝一で滑って
昼にはあがるよ。』


『せっかく滑れるようになったのに…
もう帰るんだぁ~…』


『また来ればいいだろ…』


『来ればって…』


『連れてきてやるよ…』







No.165 14/02/09 16:39
りんご ( ♀ UNyGh )



1時間もいただろうか

『そろそろ部屋に戻るか⁉』
健ちゃんが言った

『そ~だね。』


立ち上がろうとしたら…
足がフラフラした

キャハハハ

『どうした⁉』


『頭はしっかりしてるのに、足が酔っ払っちゃったみたい(笑)』


『しょ~がね~なぁ~』

健ちゃんに支えられるように部屋に辿りついた





前にもこんな事あったな…
それは、遊園地行っときだった、ジェットコースターで気持ち悪くなったとき……

そんな事を思い出していた


『健ちゃん、
ありがとう…』


No.166 14/02/09 16:44
りんご ( ♀ UNyGh )



部屋に戻った


徹ちゃんのイビキが聞こえる(笑)

香の寝息もスゥピィ聞こえた


健ちゃんも布団に寝転がった
3分もしないうちに
豪快なイビキが聞こえていた(笑)



No.167 14/02/09 16:57
りんご ( ♀ UNyGh )



一番に目が覚めたのは私だった


そ~っと起き出して
カーテンに潜り込み
ゲレンデを眺める


朝日にゲレンデが光って
舞う雪が
キラキラ、キラキラ
輝いている

“きれ~い…“

みとれていたら

後ろからそっと
健ちゃんに包み込まれた


『寒いだろ⁉』

『今日は、最後だから、ロープウェイに乗って山頂まで行くからな‼』


『えっ⁉無理だよ~…』


二人して暫くゲレンデを眺めていた






No.168 14/02/09 17:22
りんご ( ♀ UNyGh )



4人で板をかついで
ロープウェイに乗る


“ヒェ~ッ…“

昨日まで滑ってたところより何倍も長い距離だ

『香、大丈夫かな⁉』


『二人してこのまま下る⁉』香が言った


『せっかく来たんだからさ、一度は山頂に立たなきゃなっ‼』
徹ちゃんが言った


山頂に降りた

回り道の林間コースもあって、林間コースは比較的なだらかだから大丈夫だと促され、滑り出した


朝一と言うこともあり
新雪で滑りやすかった


健ちゃんと徹ちゃんが

下手っぴな私と香をフォローしてくれた


暫く滑った所で
上級コースと
林間コースに別れていた

私と香は林間コースへと回って上級コースの下へと出た


二人が無事辿り着いたのを確認した健ちゃんと徹ちゃんが上から滑ってきた

別名 断崖 と言われる上級コースを二人は
シャッ、シャッ、と
リズミカルに下りてくる



アッと言う間に下りてきた

回りから歓声が上がった


シャッと雪をかけ止まった
『すご~い⤴
健ちゃんカッコイイよ~‼』


『だべ~‼』



また合流して滑って行った


何本か滑ってから
ホテルに戻りチェックアウトして、家路についた



No.169 14/02/09 17:33
りんご ( ♀ UNyGh )



帰りは、後ろに
徹ちゃんと香が座って

私は助手席に座った


『アッと言う間の3日間だったね⁉』
私が言った

『3月にでも、また来るか⁉』
健ちゃんが言った


『賛成‼』
徹ちゃんと香が賛成した


『じゃ、計画すっか⁉』


車中そんな話で盛り上がっていた


『しかしまぁ~、よく寝る二人だな~…』
後ろで徹ちゃんと香が爆睡していた




No.170 14/02/09 17:44
りんご ( ♀ UNyGh )



『健ちゃん、
お疲れさま~』


香の店の駐車場に到着した

『家まで、送るよ。』
って健ちゃんが言ってくれたが…


『うん、ありがと…
ここで大丈夫だから…』
と、下ろしてもらった


『ありがと~
バイバイ~、
またね~✋』


車を見送った





No.171 14/02/09 17:49
りんご ( ♀ UNyGh )



綾野さんには
途中のドライブインから
電話を入れていた


暫くしたら
綾野さんの車が見えた


『香、ありがと‼
荷物、後で取りに来るから。』


『了解👍』




車に乗り込む
『お帰り。』


『ただいま。』





No.172 14/02/09 20:36
りんご ( ♀ UNyGh )



『お腹、空いてない⁉』


『大丈夫、途中のドライブインでいっぱい食べてきた。直樹は⁉』


『一日、動いてないから、減ってないよ。』

『じゃ、家でいいかな⁉』

『うんっ。』


コーヒーを入れてもらった

『はいっ、お土産‼』
お土産のお酒を渡した


『綺麗な瓶だね。』


『そ~でしょ~。
お酒のことは、わからないけど…
瓶がキレイだったから。』


『ありがとう。』


『で、スキーは、どうだったの⁉』


『うん、楽しかった⤴
…………
………
……

…………
………
……………

…………
………』


初めて見たゲレンデがキレイだったことや

最初は滑れなかったこと…でも、最後は山頂まで行ってきたこと

アップルパイが
美味しかったこと


話したい事は
いっぱいあった


綾野さんは
“うん、良かったね“
“それで⁉“
って、聞いてくれてた



No.173 14/02/09 20:50
りんご ( ♀ UNyGh )



『明日から、仕事だぁ~⤵⤵
もう、お店には直樹は来ないんだよね…』


『そ~だよ。(笑)』


『オープンはいつ⁉』


『後1週間後だよ。』


『そっかぁ~…
毎日、忙しくなるね。
もう、スタッフは決まったの⁉』


『ほぼね、
倫子ちゃんも移動する⁉』


『そんな事出来ないよ…
まだ一人前になってもないのに、迷惑になるだけだし…
示しがつかなくなるでしょ⁉』


『そうだね…
自分の店なら自由にもなるんだけどね。
そのうちね…』


『そのうち⁉
独立するの⁉』


『まっ…そのうち…』




No.174 14/02/09 23:01
りんご ( ♀ UNyGh )


そんなでお正月休みは
アッと言う間に過ぎていった


また、慌ただしい
日常が始まっていた


ただ違うのは
出勤しても
綾野さんが居ないと言うことだった


綾野さんが居なくなって
新しいスタッフも加わり

お店の雰囲気もちょっとづつ変わっていたように思う


そんなある日
先輩の百合子さんと
お昼が一緒になった


『私、お店辞めるんだ…』


『えっ⁉』
百合子さんは、
私が入った当初から
色々と細かい事まで
指導してくれた先輩だった

『最近、腰痛酷いし…
少し休もうかなと思ってさ…
綾野ちゃんも居なくなっちゃって、、
なんか張り合いもなくなっちゃった…』


『・・・・』
『綾野さん⁉』


『なんかさ…
色んな意味で目標だったんだよね。
しんどい時とか
何気に声かけてくれたりして、“頑張らなきゃ“って思えたのが、なくなっちゃった感じでさ…』


『もしかして…
百合子さん⁉』


『ちょっとね…』



“え~っ…“
そうだったの⁉


『あっ…でも彼女になりたいとかはないよ。
あの人厳しそうだから(笑)』


『厳しい⁉』


『完璧を求められそうでしょ⁉
私生活見えないしね。(笑)』


そんな事を言っていた…



私は微妙に感じてた



No.175 14/02/09 23:16
りんご ( ♀ UNyGh )



綾野さんは
オープン前で忙しいと言うのもあってか
電話をしても
いつも留守電だったし
声も聞けずに一週間が過ぎていた


綾野さんは
一週間も声も聞けなくて
なんともないのかな⁉


私は…
寂しいよ…


声くらい聞きたいよ…



でも、しょうがないか…



なんか手伝いたいけど
そうもいかないしね…







No.176 14/02/12 10:35
りんご ( ♀ UNyGh )


オープン当日を迎えていた

私は、私で普通に仕事や学校もあったし…
お店に行くわけにもいかないし…

もどかしい日々をすごしていた


学校が終わって
綾野さんに電話をいれる


トゥルル~🎵
トゥルル~🎵


やっぱり、留守電だった…

『オープンおめでとうございます。』
とだけメッセージを残して切った



数日後、(火)になり
昼頃に電話をしたら
やっと繋がった


☎『もしもし…』


☎『もしもし…』


☎『お疲れさま』


☎『今、起きたよ…』


☎『ゴメン、起こしちゃった⁉』


☎『起きなきゃいけない頃だから良かったよ。
一緒にお昼でも食べようか⁉』


お昼を一緒に食べる事になった




No.177 14/02/12 10:41
りんご ( ♀ UNyGh )



久々に綾野さんに逢える⤴⤴
ウキウキしていた


『久しぶり~』


『ゴメン、かまってやれなくて…』


『いいよ、いいよ~、大変な時だもん、
わかってるから…』


『逢いたかったよ。』


『私も…』


『少しドライブしようか⁉』


1時間程、走ってレストランに入った


No.178 14/02/12 11:02
りんご ( ♀ UNyGh )



『百合子さんがね…
腰痛が酷くて、お店辞めるんだって…』


『そっかぁ~…
腰痛は職業病みたいな所あるからな。』


『直樹が居なくなって、お店も張り合いがなくなっちゃったって言ってたよ…』


『俺⁉』


『うん、好きだったって…』


『…………』


『直樹、優しいから…
女の子は何気ない優しさにグッときちゃうんだよ…』


『でも俺は、そんなつもりは…』


『直樹は気がなくても女の子は優しく声かけてくれたりしたら、惹かれちゃうんだよ。』


『職業柄、立場上、お客様はもちろんスタッフにも気配り、目配りは大切だと思ってる。』


『それでもね…』


『そっか…気をつけるよ』



No.179 14/02/12 11:48
りんご ( ♀ UNyGh )



『いつも留守電だし…』


『だから、いつ来ててもいいように合鍵渡しておくって言ってるのに…』


『だって直樹が居ない時に、マンションに居たって…』


『俺は、逢えない間も、倫子ちゃんも頑張っているんだなって思うから、俺も頑張ろうって思えるよ。』

『仕事がちゃんと出来てなければ、生活も出来ないし、男としてダメだろ⁉』

男と女の違いだろうか⁉

年相応の責任ある考えなのかもしれない

仕事が第一だと直樹は言う

言っていることはよくわかる。
でもちょっと寂しい…



『埋め合わせに、
この次の連休に、泊まりで温泉に行こう⁉
予定しておいて。』


No.180 14/02/12 12:08
りんご ( ♀ UNyGh )



ドライブしてランチして
マンションに帰ってきた

『コーヒーでいい⁉』


『うん』


直樹はコーヒーを飲みながら、パソコンを開いている

『仕事⁉』


『あぁ、勤務のローテーション表を早めに出してあげないとね。』


『私、お邪魔だったら帰るよ…』


『邪魔なんて言ってないでしょ⁉』


久しぶりに一緒に居ると言うのに…
ちょっと拗ねちゃう
子供だなって自分でもわかってる

No.181 14/02/12 12:53
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹はご機嫌を取るように
隣に座り肩を抱く


それはそれで嬉しいのだけれど…


会話とか、遊びとか、、
一緒の時間を楽しみたいと思う…


一緒に、映画を観たりして、泣いたり、笑ったり、感動したり…


一緒に、スキー行ったり…

スキー、楽しかったな…



No.182 14/02/12 13:01
りんご ( ♀ UNyGh )



『あっ…
3月にまたスキーに行く話が出てるんだけど…』


『行っておいで。』


『行っておいでって…
何も聞かないの⁉』


…………
………
……

……………
…………




『誰と行くの⁉』


『いつも話てる香と
香の彼氏と
彼氏の友達。』


『そうなんだ。』


『・・・・』





No.183 14/02/12 13:26
りんご ( ♀ UNyGh )



微妙なズレを感じる

これは価値観の違い
と言うのかな⁉


それ以上は、突っ込まなかった…


私って面倒臭いって
自分でわかっている…

面倒臭いって
思われたくなかったし…








No.184 14/02/12 18:56
りんご ( ♀ UNyGh )


真知子には、事前に承諾をへて
お母さんには
真知子と温泉へ行くと嘘をついた


『どこ行くの⁉』


『お楽しみ…』


3時間ほど走り
ホテルについた


一目見て格式の高いホテルだとわかった


『こちらへどうぞ』

荷物を預け
ソファに座り
ウェルカムドリンクで
一息ついていると
そこでチェックインも
済ませられた


鍵を貰い
部屋へと通された


《ここよりスーパースィートのお客様以外の立ち入りはできません》
と書いた入口を抜けた所のエレベーターに乗った


入口のドアを2つ抜けた所が広いリビングになっていた

猫足の家具が
まるでテレビで見た
イギリスの宮殿の中のようだった



『うわぁ~っ
凄い‼』



リビングから目の前の広大に広がるゴルフ場が目に入った


部屋を見渡す

洋間のリビングに繋がって
8畳くらいの和室があり
横のドアを開けたら
ベッドルームがあり

もう一つのドアを開けたら
ジャグジー付きの
大理石のお風呂になっていた



“凄すぎる“💦💦💦


『こんな部屋見るのも初めて…』


綾野さんは笑って

『おきに召しましたか⁉』
と聞いた…




No.185 14/02/12 19:07
りんご ( ♀ UNyGh )



『おきに召しますもなにも…
こんな広い部屋
もったいないよ…』

『私…3万しか持ってこなかった、足りる⁉』


『支払いの心配はしなくていいよ…』


『そ~ゆ~訳にはいかないよ。』

『いつもいつも奢ってもらう訳にはいかないから…』


『女の子は、そんな事心配しないでいいの。』


『しかもスーパースィートって何⁉』


『スィートは、スィートだよ。』


『て言うか…
直樹、大丈夫なの⁉』


『大丈夫じゃなかったら、来ないでしょ⁉』


『・・・・』


『下の大浴場も素晴らしいから、食事の前に行っておいで。』




“素晴らしいからって…
直樹はここに来たことがあるって事だよね⁉“
って聞きたかったけど…

余計な詮索はしちゃいけないって思った……







No.186 14/02/12 19:22
りんご ( ♀ UNyGh )



『俺も、食事の前に、
お風呂入って来たいから
一緒に行こう。』
と誘われて行く事になった

入口で別れ
大浴場へと入っていった


脱衣場とは
別に独立した
パウダールームもあり


内風呂も広く
シャワーブースも
仕切られていた
アメニティグッズは
高級ブランド品だった


露天風呂に
ジャグジー、
ミストサウナ
バブルの寝湯
ジェットもあった

こんなホテルがあるんだと、全てに感動しちゃう設備だった


タオルもフカフカだぁ~⤴しかも何枚も使える


No.187 14/02/12 19:34
りんご ( ♀ UNyGh )



部屋に戻ると
綾野さんも戻っていた


『綾野さん、一つ言っていいですか⁉』



『何、綾野さんて…
二人の時は、直樹でいいって言ってるでしょ。』



『こないだ行ったスパもですけど…
こんな高級なホテル、私は初めてです
贅沢過ぎると思います…
いくらするのかなんて、想像もできないくらい…』



『いくらするなんて、女の子が心配しなくていいって言ってるでしょ。』



『直樹と一緒に居られるなら、私は、こんな高級なホテルじゃなくても…
無理しないで下さい…』



『無理なんてしてないよ。忙しくてちっともかまってやれないし…
埋め合わせだよ。』



『・・・・』




No.188 14/02/12 19:46
りんご ( ♀ UNyGh )



『食事だけど…
和食と中華、フレンチとイタリアンとあるけど、何がいい⁉』


『直樹のお勧めで…』


『じゃ、和食かな…』


『食事処は、一応ドレスコードあるから…』


『ドレスコード⁉』


『マナーとしてね。
温泉旅館じゃないから、浴衣とスリッパで廊下は出ちゃダメなんだよ。』







私は…
そんなマナーなんても知らなかった…



No.189 14/02/12 20:20
りんご ( ♀ UNyGh )



食事は、個室で
仲居さんが専属でついた


料理を一つづつ
そつなく説明してくれた
見た目も華やかで
口にしたこともないような初めての物も多かった…


今まで、友達とはもちろん家族でもこんな豪華な食事はしたことがない


せいぜい高校でテーブルマナーで行ったホテルのレストランが私の中では、一番高級だった…





世界が、違い過ぎる…




No.190 14/02/12 20:26
りんご ( ♀ UNyGh )



『美味しかった⁉』


『うん…』


『なんか元気ないね⁉』


『そんな事ないよ…』


『そう⁉
それならいいけど…』





No.191 14/02/12 21:26
りんご ( ♀ UNyGh )



『どうしたの⁉
具合でも悪い⁉』


『そうじゃない…
そうじゃないけど…』

『私も後10年もしたら、こんな贅沢が出来るほど
お給料があるのかなと思って……』


『頑張れば、成れるんじゃない⁉』


『そ~なの⁉』




『後、10年後は、
もっと稼いでるようにするから…』



『違うよ…
私がって事…
資格を取って
ちゃんと仕事して、
自分でってことだよ。』






こないだ行ったスキーは、雑魚寝だった
ラーメンにカレーに
バイキングだったし…

でも、すごく楽しかった…


今は…
ちょっと、場違いな雰囲気に
正直なところ戸惑っている自分がいた…




No.192 14/02/12 21:42
りんご ( ♀ UNyGh )



『ひと休みしたら、
一緒にジャグジー入ろうか⁉』


『うん…』


部屋に戻ると
フルーツとチョコレートが届けられていた



ソファで寛いで
テレビを見ていた

その間に直樹がジャグジーのお湯をを入れてくれた


『お湯が入ったよ。
先に入ってるよ…
すぐおいで…』


『うん…』


お風呂を覗くと…
泡でいっぱいになっていた


『キャーッ⤴⤴
すっご~い…
こんなの外国映画でしか見たことな~い…』

さっきのちょっと
凹んでた気分も
吹き飛ぶ



テンションMAX⤴⤴



一緒に入るのは
ちょっと恥ずかしいけど…

アワアワで隠れるもんね…


ササッとシャワーを浴びて直樹の横に入った…


二人で足を伸ばしても
向こう側につかないほど広い…


キャーッ⤴⤴
凄い すっご~い⤴



『元気になったみたいだね⁉(笑)』




No.193 14/02/12 22:50
りんご ( ♀ UNyGh )


私って単純だ…


でも、せっかく来たんだから…

今は、余計な詮索ばかりするのは止めようと思った…



アワアワのついた身体は、スルスベ、
トゥルットゥルッ⤴

直樹が、身体中を
手でなめ回す…


『スベスベだね…』


『う…んっ…』


『気に入ってくれた⁉』



『・・・・』



『乳首が、立ってきちゃったね…』



『う…ん…』



『足を開いてごらん…』



お湯の浮力で
スッと抱きかかえられた…



……………
…………
……



…………
…………


『初めてかな⁉』



S○Xの時は
直樹は意地悪だ…
普段、穏やかな

直樹からは
想像出来ないほど…
熱く、激しぃ…



No.194 14/02/12 23:03
りんご ( ♀ UNyGh )



ジャグジーの縁に
掴まらせられ
後ろ向きにされた


背後から
直樹の手に胸を
優しく…強く…揉まれる


首筋から
背中を泡でなで回していた


その手が前に回って…

中指が茂みの中の
敏感なところを
そ~っと
まさぐった…


……………
…………
………


…………
……
………………
…………







No.195 14/02/13 12:03
りんご ( ♀ UNyGh )



『おはよう…』


『ん…おはよう…』


直樹の腕の中で
目覚めた


『大浴場行く⁉
部屋のジャグジーにする⁉』


『どっちでもいいよ…』


『じゃ…お湯入れてくるよ』


直樹がお湯を張りに
ベッドから抜け出た


二人でジャグジーに入った

『朝から贅沢気分だね⁉』


のんびりと浸かっていた


『日常から離れて
自分のメンテナンスを
しっかりする、
自己管理はきちんとしないとね。』
直樹が言った



『そ~だけどさ…
普通は、こんなの無理だよ』


『友達と来たかったら、いつでも予約とってあげるから言って。』


『無理、無理~…』


『遠慮しなくていいから…』

『今日は、どうする⁉』


『どうするって言われても…』


『じゃ~、ゆっくりメンテナンスして行こうか⁉』



No.196 14/02/13 12:15
りんご ( ♀ UNyGh )


朝食を済ませて


部屋でのんびり
休んでから
直樹のお勧めで
ホテルの岩盤浴へ行った


私は、岩盤浴も初めてだった
汗がドッと吹き出し
サウナとはまた違った爽快感があった


『お肌スベスベだ~⤴⤴』


『若いからピカピカだね。』


『直樹だってスルスルしてるよ~(笑)』


『また来ような。』



簡単に“また来よう“なんて言われても…
直樹は、いつも私に支払いはさせない
そりゃ、一回り以上年上の直樹からしたら、私に払わせたくはないだろうけど…
ラーメン奢ってもらうのとは桁が違う

それに甘えてばかりいるのは嫌だった…



No.197 14/02/13 15:10
りんご ( ♀ UNyGh )



久々に真知子と
逢う約束をした


『はいっ、お土産‼
偽装に名前お借りしました。』


『ありがとー。』
『こないだ、空港まで
迎えに来てくれた彼⁉』
真知子が聞く


『違うよ~、
健ちゃんの訳ないよ(笑)』


『あの人、彼氏じゃなかったの⁉』


『違う、違う(笑)
旅行は、お店の人と…』


『付き合ってるって
言ってないの⁉』


『まだね…
なんとなく…』


『空港に迎えに来てくれた人は⁉』


『家を塗り替えしてくれたペンキ屋さん、友達仲間の一番上のお兄ちゃんて感じかな⁉(笑)』


『そ~なんだぁ~。
イケメンだよね。』


『え~っ(笑)
真知子のイケメン基準
低~(笑)』


『そっかな~⁉
ペンキ屋さんなんだ~
だから、引き締まった
細マッチョ
タイプ~⤴⤴
紹介してよ』


『アハハハハ
伝えておくよ。』





No.198 14/02/13 15:25
りんご ( ♀ UNyGh )



夏になったら、また沖縄へ旅行に行こうと盛り上がって、旅行代理店にパンフを集めに真知子とやってきていた


何冊かのパンフを手にして眺めていた


『お日にちは、お決まりですか⁉』


『いえ、まだ全然
離島に行きたいと思って
いくらくらいかかるのか
下見に来ただけなんです』


代理店のお姉さんと
談笑していた


『あの…ホテルで○○っていくらくらいするんですか⁉』
直樹と泊まったホテルを聞いてみた


お姉さんが調べてくれた


『残念ながら、
○○は、こちらでは予約とれません。』


“⁉⁉⁉⁉⁉“


『会員制のリゾートホテルになります。』


『えっ⁉
そ~なんですか⁉』


会員制のホテルがある事すら知らなかった

グレードによって
金額は違うらしいが
何百万~何千万の会員権を購入して、私が想像してたほどは高くない宿泊料で利用出来るシステムらしい


宿泊料金はそんなに高くないとは言っても…
会員制て…
綾野さんて…





真知子とパンフを抱えて
ファミレスに入った


パンフを広げ
沖縄再訪へ向けて
盛り上がる⤴



No.199 14/02/13 15:41
りんご ( ♀ UNyGh )



『こないだ行ったところがね…』

真知子に直樹と泊まったホテルの話をした


『行ってみた~い⤴』


『リンゴ、
その綾野さんて凄いじゃん
玉の輿なんじゃない⁉』


『玉の輿って…』


『だって、32才だったら、即結婚なんじゃないの⁉』


『それはないと思う。
私は、まだ…』


『まだって⁉
まさかまだ⁉』


『ない、ない、ない、ない
それはないよ…
まだ一人前にもなってないから、考えられないって事だよ…』


『リンゴが何そんなに資格、資格って拘ってるのかわからないよ。』


『目標だからっ‼』




No.200 14/02/13 15:55
りんご ( ♀ UNyGh )



目標だからと
真知子には言った


真知子は何を拘ってるのかと尋ねた



ミツルのことは
もう…


ただ、資格をとって
一人前になりたいからと
あの時、ミツルについて行かなかった…


その資格を取らないで
中途半端で諦める訳にはいかなかった


私の中の全てが
中途半端になって

これからの人生を
後悔にしてしまうと
思ったから…


資格を取って
一人前になる

そこまでは頑張らないと、あの時ミツルについていかなかった自分を悔いてしまうことになる…




後悔はしなくなかった



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