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【続】あの時違う道を選んでいたら…

レス493 HIT数 125187 あ+ あ-

りんご( ♀ UNyGh )
14/06/12 19:10(更新日時)



あの時違う道を選んでいたら…


の続きになります。



ミツルと別れてからの
道のりを綴っていきたいと思います。




14/03/03 16:15 追記
性的描写を一部含みます
苦手な方は、閲覧注意して下さいね。



No.2053560 14/01/24 14:07(スレ作成日時)

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主のみ
付箋

No.201 14/02/13 20:27
りんご ( ♀ UNyGh )


綾野さんとは
(火)の定休日には
デートを重ねていた


新しくオープンした
お店もほぼ順調に
軌道に乗りつつあるようだった


『夏になったら、真知子と沖縄旅行行くんだ。』


『そう。』


『真知子にね、
こないだ行ったホテルの話をしたら、真知子も行ってみたいって言ってたよ…』


『沖縄にも系列ホテルがあるから、
行くなら予約取ってあげようか⁉』


『直樹って、なんでそんなに収入があるの⁉』


『なんでって一生懸命働いてるからでしょ。(笑)』


『なんか副業してるの⁉』


『そんな時間ないでしょ。(笑)』


『あのホテルって会員制なんでしょ⁉』


『まぁ、そうだけど…
今の年までお金を使う事がなかったからね。
使う時間がなかったと言えばいいのかな⁉
やっぱり、今の倫子ちゃんみたいに、早く一人前になりたくて、仕事が終わっても毎日遅くまで練習してたから、必要最低限の生活費しか使わなかったから。
この年まで独身できたしね(笑)』


『でも、直樹のことだから、、彼女くらいはいたでしょ⁉』


『そりゃ~…
いないって言っても信じないでしょ⁉』


『うん…』


『まぁ普通にいたよ。
でも、若い頃は、気持ちに余裕もなかったんだろうな…
相手の事なんて考えてあげられてなかったから…』

『“縁“がなかったんだよ。』



『ねぇ、わかってる⁉』



『何を⁉』



『たぶん俺は、倫子ちゃんが思ってるより
何倍も、何十倍も倫子ちゃんの事が好きなんだよ……』


あまり感情を表に出すこともない直樹の気持ちを初めて聞いたような気がした……



No.202 14/02/14 23:06
りんご ( ♀ UNyGh )



休みの日以外は、
綾野さんも何かと
帰りが遅くになる事も多かったし

私も仕事も学校があったから、なかなか逢うことが出来なかった

その休みの日も
都合が合わないと
半月も顔を合わせない
なんて事もあった


私は、毎日のように
香の店には寄っていた


『ね~、3月のスキーの話なんだけどさ、
第三の(火)(水)ならリンゴも行ける⁉』
香に聞かれた


『うん‼』


『じゃ、計画しちゃっていい⁉』


『うん、まかせるよ。』

『あっ…友達の真知子が一緒に行きたいって言ってたんだけど…
ダメかな⁉』


『健ちゃんと徹に聞いてみるよ。』


『よろしく‼』



真知子を健ちゃんに紹介するのにいいチャンスかなと思っていた




No.203 14/02/14 23:11
りんご ( ♀ UNyGh )



次の日

『健ちゃんと徹が、
大勢で行ったほうが
楽しいから真知子ちゃんもいいって
言ってたよ。』


『ありがとう。』


私はすぐに真知子に電話を入れた

☎『もしもし…
…………
………
………
……………』


☎『うん、わかった⤴
有休取るよ⤴』


真知子も一緒に行く事になった


No.204 14/02/14 23:40
りんご ( ♀ UNyGh )



(月)の夜中に出発して
(火)の朝には
スキー場に着くようにした一泊して
(水)夜に帰って来ることになった


一泊で2日間は丸々スキーが出来る


当日…

健ちゃんと徹君と
もう一人、仕事仲間の隼人君が加わり

香と真知子と私の

6人になっていた


健ちゃんの運転する車で、スキー場に向かう

助手席に隼人君が座り

次に私と真知子

後ろに徹ちゃんと香が座っていた

真知子は、面識がないから紹介していた

『こないだは、送っていただいて、
ありがとうございました。』
真知子が健ちゃんに声を掛けた


『私、スキー初めてなんです…
よろしくお願いします。』


早くも後ろから
徹ちゃんのイビキが聞こえてきた


『ホントに、後ろの二人はよく寝るんだよね~(笑)』


No.205 14/02/14 23:53
りんご ( ♀ UNyGh )



2時間くらい走った所で
トイレ休憩をした


『あ~っ寒っ…』

『寒いね~。』

『だいぶ冷え込んできたな。』

外の空気は、冷たかった
吐く息が白い

『健ちゃん、運転疲れない⁉』


『大丈夫だよ。
現場で昼寝したから(笑)』
『隼人が、その分仕事頑張って疲れてるから
後ろで寝かしてやってくんない⁉』


『あっいいよ。』


『じゃ、倫子ちゃん
助手席に座ってよ。』


『真知子でもいい⁉』


『倫子ちゃんのがいいな
気を使わないで済むから…』
と健ちゃんが言った


そっか…
しかたないか…


車に乗り込む

暫く走ったら、
隼人君の寝息も聞こえてきた


No.206 14/02/15 00:09
りんご ( ♀ UNyGh )



『真知子はね
高校のクラスメートなんだ。』
健ちゃんに話かける


『そう…』


『しっかりしてて、
働き者なんだよ。
健ちゃんの事、イケメンだって(笑)』
真知子を売り込む


『そう…
真知子ちゃん、
見る目あるね(笑)
倫子ちゃんは見る目ないからなぁ~…』


『そんな事ないよっ‼』


後ろを見たら
真知子も寝ているようだった
“なんだよ~真知子“
せっかく売り込んであげてるのに…
寝ちゃったらダメじゃん…



『倫子ちゃんも
寝ても、いいよ。』
健ちゃんが言った


『ううん…
私は大丈夫…
健ちゃんが居眠りしないように見張ってるから(笑)』


『そっかぁ~(笑)
じゃ、頼んだぞ‼』









No.207 14/02/15 00:17
りんご ( ♀ UNyGh )



スキー場の駐車場に
到着した


まだリフトが動くまでには時間があった


とりあえず、トイレと
朝食を食べにホテルのレストランへ行ってひと休みすることになった


お腹もいっぱいになり
車で着替えて
スキー場に行くことになった


『俺は、ひと眠りしてから行くから、先に行ってていいよ。』
健ちゃんが言った


健ちゃんを一人車に残して5人でゲレンデへと向かう


No.208 14/02/15 00:25
りんご ( ♀ UNyGh )



『真知子がスキー
初めてなんだけど…』
徹ちゃんに言ったら


『そっか…
じゃ、俺が香と倫子ちゃんのおもりすっから、
隼人頼むわ‼』
と徹ちゃんが言って


『了解👍』
って隼人君が返事をして
真知子に教えてくれる事なった


『じゃ、下手っぴ二人は
一番短いリフトから行くからよ。』
真知子は隼人君に任せて

私と香は、徹ちゃんに
連れられてリフト乗り場に行った



リフトから、真知子と隼人君の姿が見えていた



No.209 14/02/15 00:31
りんご ( ♀ UNyGh )



元々、運動神経のいい
スポーツ万能の真知子は
半日もすると
だいぶ滑れるようになっていた


『凄いね、真知子‼』


『隼人君の教え方が
上手いんだよ~。』
真知子が言った


『そんな事ないよ。
真知子ちゃんの
センスがいいんだよ。』
隼人君が誉めた



私は、徹ちゃんと香に
『トイレ行きたいし…
健ちゃんの様子見に行ってくるよ。』
と香達から離れた



二人にもしてあげないとね…



No.210 14/02/15 00:36
りんご ( ♀ UNyGh )



車を覗き込む

健ちゃんが起きて着替えていた


トントンッ
窓をノックして合図した

『寝られた⁉』


『あぁ…
迎えに来てくれたの⁉』


『香と徹ちゃんを
二人にしてあげたかったしね。(笑)』


『そっか…(笑)』
『じゃ、行くか⁉』


『うん⤴』


健ちゃんとゲレンデに向かった




No.211 14/02/15 00:42
りんご ( ♀ UNyGh )



健ちゃんとリフトに乗る


香達の姿をリフトから探した


見つかった


二人を追いかける

二人も気がついて
合流して
四人で少し長めのリフトに何回か乗って滑って下りてきた


下りてきたところで
真知子達と合流して
6人になり、
お昼を食べて
チェックインを
済ませちゃう事に
なった


スキー場は
荷物を駐車場から運んだり
チェックインしたり
何かと時間がかかる





No.212 14/02/15 18:00
りんご ( ♀ UNyGh )



おやおや~…

隼人君が真知子の
荷物を運んであげてる


ヤバい💦
本命は、健ちゃんのはず


部屋は二部屋
男女で別れた


まずはお昼を食べに行き
ひと休みしてから
また、滑りに行くことになった



部屋に戻ると、
徹ちゃんと香が
いつものごとく
二人でガァーガァー
お昼寝タイム


『まったく、どこでも
よく寝る二人だ…(笑)』



No.213 14/02/15 18:11
りんご ( ♀ UNyGh )



『隼人君、、
夜のお酒とつまみを
買い出しに行かない⁉』
私は、隼人君に声をかけた


『いいっスよ。』


部屋に健ちゃんと真知子を残して、
真知子にウィンクで
合図して

隼人君と二人で部屋を出た


『隼人君、
コーヒー飲んで
行かない⁉』


『いいっスよ。』

ティーラウンジで
暫く時間を潰すことにした





No.214 14/02/15 18:24
りんご ( ♀ UNyGh )



真知子に気をきかしたつもりだった


1時間くらいして
部屋に戻ると…
健ちゃんのイビキが
聞こえてた…


『なんだよ真知子~…
せっかく二人にしてあげたのに…』


『うん…
5分もしないうちに…』


職人の習性なのかもしれないと思った

残念⤵



午後からは、男女別々に滑ることになった


男組は
上級コースへ

女組は
初心者コースで



『真知子ちゃん、大丈夫だよね⁉』
隼人君が聞く


『うん、ありがと‼』


『真知子ちゃんは運動神経いいみたいだから、、
もう、下手っぴ組と十分
同レベルだよ。』
健ちゃんが言った


『はい、はい、
私ら下手っぴ組ですよ~だ‼』


(笑)(笑)(笑)





No.215 14/02/15 18:44
りんご ( ♀ UNyGh )


女子3人で
初心者コースの
緩やかなゲレンデを
時間がたつのも忘れて
繰り返し滑っていた


ナイター照明が点灯された


“ヒャッホ~ッ“
上から男組3人が
勢いよく滑ってきた


『少しは上達したんかい⁉』


『ボチボチやね~(笑)』


『せっかくだから
上行くか⁉』
と誘われて上に行くことにした


二人乗りリフトに並ぶ

香と徹ちゃんが乗った


真知子を先に行かして
健ちゃんと乗らせようと画策していたら…

隼人君がスゥ~ッと
横をすり抜け
真知子と並んで座ってしまった


失敗💦💦💦


しかたなく
健ちゃんと私と乗る事になった


も~
隼人君たら~…
気が利かないんだから~…





No.216 14/02/15 18:58
りんご ( ♀ UNyGh )



何本か滑っていたが…
私も初心者なので
モタモタしていると
隼人君がスゥ~と
入り込んできて
健ちゃんと真知子を
二人で座らせてあげる作戦は失敗が続いていた


『健ちゃん、真知子を見てあげてよ。』
リフトに乗ってるときに
健ちゃんに言ってみた


『真知子ちゃんのが、
上達しるべ…
倫子ちゃんのがコケるから(笑)
俺がついてた方が安心だからだよ(笑)』


確かに、運動神経のいい
真知子のが上達しているように見える…⤵⤵⤵



No.217 14/02/15 19:14
りんご ( ♀ UNyGh )


『じゃ、ラスト1本滑ってあがろうか⁉』
健ちゃんが声をかけて
6人してちょっと長めの
リフトへと並ぶ


『隼人君、一緒に座ろ‼』
隼人君に声をかけた





やった‼
頑張れ、真知子‼


と、思ったら
ちょっと長めのリフトは
4人乗りだった…(笑)



それでもなんとか
健ちゃんと真知子と
並んで座った


よっしゃ⤴⤴


滑り始めた

『隼人君
ちょっと、ちょっと…』


『ん⁉何⁉』


『ちょっと教えて欲しいところがあって…』


『なに⁉』


『ど~も、
板がバラけるんだけど…
どうしたら、隼人君みたいにシャッシャッていくのかな⁉』

なんて口実を作って
隼人君を呼び止めて
健ちゃんと真知子を
先に行かせた



No.218 14/02/15 19:23
りんご ( ♀ UNyGh )



だいぶ距離をあけてから
滑り始めた


よし、よし…


健ちゃんと真知子の
距離が縮まる事を
願っていた




下まで滑って
6人合流した


『あがるか⁉』


『もう1本行きた~い…』と言ってみた


『じゃ、俺もう1本
付き合ってからあがるから先にあがっててよ。』
健ちゃんが言った



“違う、違う…“


『真知子は⁉』


『私も、あがるわ。』

なんだよ~💦💦💦


結局、健ちゃんと二人で
ラスト1本滑り行く事になってしまった


作戦失敗💦


No.219 14/02/15 19:29
りんご ( ♀ UNyGh )



健ちゃんとリフトに座る


『ね~真知子どう⁉』


『どうって…
運動神経いいんじゃね⁉
上達早いみたいだし。』


『そ~じゃなくて~…』
『いい子でしょ⁉』


『悪い子には見えないわな…』


『・・・・』
健ちゃんニブイ…


『倫子ちゃん…
俺のこと避けてる⁉』


『そんな事ないよ…』


『ならいいんだけど…』








No.220 14/02/15 19:41
りんご ( ♀ UNyGh )


遅れて部屋に戻った


部屋には、香と徹ちゃんがいた


『真知子は⁉』


『隼人とゲーセン行ったよ。』
香が答えた


『健ちゃんは⁉』


『部屋に行ったよ。』


『じゃ、ゲーセン寄って
飯食いに行くか⁉』
徹ちゃんが言った



No.221 14/02/15 19:54
りんご ( ♀ UNyGh )



真知子と隼人君を見つけて

6人して居酒屋風の所へ入った


お決まりの
にごり酒と地酒を飲んで
旨い肴を
みんなで食べた


真知子もだいぶ
打ち解けていたから
安心した


お腹もいっぱいになって
続きの酒盛りを
部屋ですることになった





No.222 14/02/15 20:05
りんご ( ♀ UNyGh )



各々好きな飲み物を手にして
乾杯しよ~としたら…


『ジャジャ~ン‼
重大発表があります‼』
徹ちゃんが言った


『何⁉何⁉』


『俺達、結婚することになりました‼』


『え~っ‼』
『おめでとう‼』

『いつ、いつ⁉』


『今年の6月に結婚式をすることになりました。』


『おめでとう‼香‼』


『ありがとう。』


香は、この3月に定時制の高校を卒業したら、
徹ちゃんと一緒に住むんだと嬉しそうに報告してくれた。


『では、二人の幸せを祝して乾杯~‼』

『乾杯~‼』



自分のことのように
嬉しかった




No.223 14/02/15 20:12
りんご ( ♀ UNyGh )



嬉しいこともあり
お酒も進んで
だいぶ酔いも回ってきていた


マッサージ大会も始まった(笑)


『イテテテ…』

『アタタタ…』
そのうちに気持ちよくなったのか、、
徹ちゃんと香は
また例のごとく
クゥクゥ~と
よく寝る二人は夢の世界へと入っていた(笑)


私と真知子は
お酒の買い出しに行ってくると部屋を出た





No.224 14/02/15 20:26
りんご ( ♀ UNyGh )


『真知子、
今日は、タイミング悪くて
ゴメン…
明日は、健ちゃんと二人になれるようにするから…』



『いいよ、いいよ…』



『せっかく
来たんだからさ…』



『実は…
隼人君のが
良くなっちゃった…』



『えっ⁉えっ⁉』
『ウソッ⁉』



『ゴメン…』



『え~っ……』




ゲレンデマジックだ…
いいのか⁉

最初に隼人君にスキーを教えてもらっちゃったからか⁉

真知子の恋心は
思わぬ方向へと
方向転換してしまったようだった



まぁ…
健ちゃんとまだ何も始まってもいない訳だし…
真知子が隼人君を気に入ってしまったのなら…

健ちゃんを無理矢理
押し付けるような訳にもいかないよな~…


真知子もいい子だし…
健ちゃんならバッチグーかと思ったんだけどな…



『そ~ゆ~事だから…
健ちゃんの話はなかった事に…』


『了解👍』






No.225 14/02/15 20:50
りんご ( ♀ UNyGh )



ショップで
ビールとサワーを買い込み部屋に戻ってきた


『お待たせ~‼』


『遅~いっ‼』


真知子が隼人君の横に座った

『何かお祝いしなくちゃだね。』

『健ちゃん、徹ちゃんに
先越されちゃったね⁉(笑)』


『はぁ~⁉
先越された⁉
なにそれ⁉
俺、焦ってね~し。』


『も~…
酔っ払いっ‼』


『俺は、
嬉しいんだよ‼
弟分の徹が
幸せになるんだぞっ‼
こんな嬉しいこと
ね~だろ。』
ちょっと酔ってる
健ちゃんは
ホントに嬉しそうだった




No.226 14/02/15 21:38
りんご ( ♀ UNyGh )

結婚かぁ…


私は…
まだまだだな…


その頃は
いずれいつかは…
とは思っていたけど

まだ結婚なんてしたくないって思っていた


やりたい事が
いっぱいあったから


資格を取って
一人前になって…
いつかは綾野さんみたいな誰からも認められるような美容師にって
いっぱい稼いで


着付けの資格や

ネイルも

トータル的なものも含め


いつかは独立したりとか


海外にも勉強しに行ってみたかった…


目標も
夢もあったから


いや…
夢ばかり見ていたのかもしれない…





No.227 14/02/15 23:47
りんご ( ♀ UNyGh )

結局、
香は起こしても
起きそうにもなかったから

徹ちゃんが一緒だから
大丈夫だろうと
真知子と女組の部屋に
戻って寝ることにした



『リンゴが羨ましいな…』
真知子が言った


『なんで⁉』


『健ちゃんとか
徹ちゃんみたいな
友達が居て…』


『真知子も友達じゃん。
もう、仲間だよ。』


『なんか違うんだよね。
異性として意識しちゃうって言うのかな⁉』


『意識しなけりゃ
いいじゃん。(笑)』


『惚れやすいのかも…
隼人君がめっちゃ気になる…』


『それはそれで
い~んじゃない⁉』




『リンゴの彼氏は
何も言わないの⁉
内緒なの⁉』


『内緒じゃないよ。
“スキー行く“
って言ったら
“楽しんでおいで“
って言ってくれたから…』


『そ~なの⁉
普通は、ダメって言うでしょ⁉
ダメって言われたら、
来てない⁉』


『う~ん…
わかんない…』

『もし、先に彼氏と約束をしていたら、スキーには来てないと思うけど…』

『もし、“ダメ“って言われたら
嘘をついてまでは
来ていないと思うよ。』



『ふ~ん…
普通、彼女が他の男と
泊まりで出掛けるって言ったら行かさないんじゃない⁉』

真知子がそんな事を
言っていた



No.228 14/02/16 00:01
りんご ( ♀ UNyGh )



『好きなら
“束縛“したくなるんじゃない⁉』
真知子が言った


『“束縛“と“愛情“
って違うよね⁉』


『もしリンゴの彼氏が
他の女の人と旅行に行くって言っても
“楽しんで行っておいで“
なんてリンゴは言えるの⁉』


『二人だけだったら嫌だけど…
でもグループだったら、
“ダメ“なんて言わないかな⁉』


『私はダメだな~…』

真知子は“ダメ“だと言う


初めて、直樹は
どんな気持ちで
“行っておいで“
って言ったのかな⁉
なんて思った…


私は…
直樹の気持ちを考えてなかったのかな⁉




No.229 14/02/16 00:16
りんご ( ♀ UNyGh )



遅くまで
真知子と女子トークで
盛り上がっていた




部屋の電話の音で
起こされた


☎『もしもし…』

☎『もしもし、まだ寝てんの⁉
部屋入れて~』
香からだった

☎『今、開ける…』
眠い目を擦りながら
鍵を開けた


『ゴメ~ン、
起こしちゃった⁉』


『うん、電話の音で
起こされた…
夕べ、起こしても
香が起きなかったから…
徹ちゃんと一緒だから
いいかと思って…
部屋に戻って、真知子と
遅くまで女子トークしてたから…』


『ご飯食べに行くよ。』


『うん、支度する』



今回は、一泊だから
今日は帰らなくちゃならない
朝食を済ませたら、
すぐにゲレンデに出ることにした




No.230 14/02/16 00:45
りんご ( ♀ UNyGh )

男組と女組と別れた、
男組は山頂目指して行った


お昼も近くなった頃
3人が下りてきた


『せっかくだから
一緒に山頂まで、
行くべ‼』


『うん⤴』


6人して山頂まで行き
滑って下りてきた


途中、下手っぴ組は
迂回しながら林間コースを回り

男3人は上級コースを


『カッコイイ💕』
真知子の目が
ハートマークになっていた(笑)



お昼を食べることにした

『俺、運転するから、
先に、車に行ってひと眠りしてるよ。』
健ちゃんが言った


『私も、夕べ寝てないから、ちょっと眠たいから…』
と言って
車へ行くことにした



これで、真知子と隼人君が二人になれるだろうから…



『倫子ちゃんは
気にしないで
滑ってきていいよ』


『い~の‼』

お腹もいっぱいになって
車の暖房も効いてきて
気持ちよく眠りについた


健ちゃんのイビキが
煩くて目が覚めた


ふと気がついたら
健ちゃんと一つの毛布に
まるまって寝ていた

健ちゃんが毛布を
掛けてくれたんだ…





No.231 14/02/16 00:54
りんご ( ♀ UNyGh )



健ちゃんが目を覚ました


『お前、温かいな
湯タンポ代わりに
ちょ~ど、よかったよ(笑)』

まったく、健ちゃんたら
人のことを
湯タンポ代わりだと…



暫くしたら
4人も引き上げてきて
帰ることにした


私が助手席に座り
車が走り出した




No.232 14/02/16 11:40
りんご ( ♀ UNyGh )



暫く走ると
後ろの4人は
眠りに落ちていた


『倫子ちゃん、
ありがとな…』
健ちゃんが言った


『何⁉』


『寝ないで
付き合ってくれてて…』


『こんな綺麗な雪景色
見ないで寝ちゃってたら
もったいないでしょ⁉』


『健ちゃんみたいに
滑れるようになったら
もっと、楽しいよね。』


『俺みたいに⁉
何十年かかるか(笑)』


『だよね(笑)』





No.233 14/02/16 11:55
りんご ( ♀ UNyGh )


次の週の定休日
直樹とデートの
約束をしていた


『はいっ
お土産‼』


『ありがとう
楽しかった⁉』


『うん、
上達したんだよ。』


『そう、良かったね』


『香が結婚するんだって…』


『そう。』



No.234 14/02/16 12:21
りんご ( ♀ UNyGh )


『倫子ちゃんも
結婚したい⁉』


『えっ⁉』


『倫子ちゃんさえ良かったら…』




これって…
プロポーズ⁉




『私は…
まだ……』


『いつだったらいいの⁉』


『それは…』

『まずは、今年、
資格を取るまでは
考えられない…』



『そう…
じゃ、資格取ったら⁉』



『・・・・』

『私、お料理とかあまりしたことないし…
いい奥さんにはなれないかも…』


『料理なんていいんだよ。』



No.235 14/02/16 12:48
りんご ( ♀ UNyGh )



『家事とかをしてもらう為に、
結婚したいって
考えてはないから…』



『でも、結婚したら
ご飯作ったり、洗濯も掃除もしなきゃならないでしょ⁉
家事と仕事と…』


『別にお互い仕事してたら、毎日、外食でも買い食でもいいと思うよ、今もそうだし…
正直、食べ物に拘りはないんだ。
お腹が満たされればいいと思ってる。』


『じゃ…
直樹は“奥さん“に何を求めるの⁉』


『パートナーかな。』



『パートナー⁉』



『自分がこれから仕事をしていく上で
サポートして欲しい』



『サポート⁉』


『今のままの
店長で終わるつもりはないから』


『どうゆう事⁉』






No.236 14/02/16 13:14
りんご ( ♀ UNyGh )



『将来的に、独立はする。
………
……………
………………
…………
……
……………
………
………………
………』


つまり、、
直樹は、家事をする為の奥さんは求めていないと言うことだった

自分が仕事だけに集中出来るような
パートナーとしての役割だけをしてくれればいいと言った






No.237 14/02/16 15:09
りんご ( ♀ UNyGh )



中学の時に
父親を亡くし
女手ひとつで
育てられた直樹


それ以来
働き続ける母親の姿を
ずっと見てきたと言う


いつも綺麗にイキイキ仕事していた母親が自慢だと言っていた

そんな働く母親の姿を
見ていたせいなのかは
わからないが…


食べる物には
拘りはない
今時、なんとでもなると言う


自分が仕事に打ち込む為に、わずらわしい家庭は求めないと…


お互いに仕事を持って
個人を尊重出来るような
関係でいたいから…


束縛するつもりはないから好きな事をすればいいと…

それって…
自分が束縛されたくないからって事だよね…



No.238 14/02/16 15:49
りんご ( ♀ UNyGh )



子供は好きじゃないと…


『でも倫子ちゃんが
欲しければ…
それはそれで
もちろん協力はするよ』



他人事のような
言い方だ…



結局、直樹は
自分自身が
一番好きなんだろうなと
思った


今は結婚したい訳じゃないが…

私は、普通の家庭を描いていた

毎朝、早起きして
味噌汁作って
お弁当作って
『いってらっしゃい‼』と笑顔で送り出す


バタバタと掃除・洗濯を済ませて
夕飯の買い出しをして
『お帰り~‼』

って…そんな家庭を

もちろん、子供も3人くらい居て、ドタバタしてる

笑顔が溢れる家庭を



でも、直樹は
そんな所帯じみた
生活は嫌なんだろう…


No.239 14/02/16 17:00
りんご ( ♀ UNyGh )


今まで、もててないはずのない直樹が
独身でいた理由は
そんな“家族“を望まない所にあったのかもしれないと感じた


美容師を目指してる
私には、
専門学校に行くきっかけになった夫婦で営む美容室のような…
そんなお店を直樹と出来たら…
なんて夢を見たりもしていた

まぁ…その前にやるべきこと、学ぶべきことが
いっぱいあるのだが…


No.240 14/02/16 20:43
りんご ( ♀ UNyGh )



香から、
スキーの写真が出来たと、電話をもらい
真知子も誘って
香の店に来ていた


皆で仲良くポーズしてる写真から
いつの間に、撮ったのと思うようなコケてる写真
香と徹ちゃんが
口を開けて寝ている写真


『楽しかったね~。』


『またこのメンバーで
行きたいよね。』

仕事を終えた
健ちゃんと徹ちゃんと隼人君もやってきて写真を見ながら話も盛り上がった


『じゃ、また‼』


店を出て別れた





No.241 14/02/16 20:55
りんご ( ♀ UNyGh )



次の日
真知子から電話をもらった

香の店を出て
歩いていたら
隼人君が追いかけてきて
家まで送ってくれたそ~だ

“付き合って欲しい“
って告られたと真知子が言った


『で、真知子は⁉』


『OKした⤴』


『そっか~
良かったね。』


ゲレンデマジックは
街へ戻っても
マジックは解けることなくお付き合いに繋がった




No.242 14/02/17 15:31
りんご ( ♀ UNyGh )


5月になっていた


綾野さんから
次の連休に合わせて
予約を取ったから
(月)にも有休を取るようにと
告げられていた


いつも綾野さんは
行き先は告げない
私は、ただ着いていくだけだった


途中で綾野さんが
知り合いの店に立ち寄った

『この子に合うようなパーティードレス見繕って。』
とお店の人に言った


『何があるの⁉
何かのパーティー⁉』


『パーティーじゃないけど、ドレスコードがあるから、たまにはオシャレしてもいいでしょ⁉』


『・・・
そんな格式高いような所
私は、嫌だよ…』


『大丈夫、
そんな心配はいらないから。』


そんな心配はいらないからと言われても…

綾野さんと出掛けると
時々、自分が場違いの場所に入り込んでいるような
凹む気持ちになるような時がある…



『彼女⁉』
と聞かれると…

釣り合わないと
見下げられてるような…

思い過ごしかもしれないけれど……



No.243 14/02/17 15:55
りんご ( ♀ UNyGh )


駐車場に車を入れて
荷物をおろした


『アレに乗るから…』


『えっ⁉
えっ…え~っ…』


テレビで見た
豪華客船だった


綾野さんに連れられて
受付を済ます
荷物を預け


『お帰りなさい。』
とクルーが声を掛ける間を通って、乗り込む



これが船の中⁉



生演奏で迎えられ
豪華なホテルのような吹き抜けだった


キラキラ
ピカピカしてる


部屋まで案内された


初めて船の客室へと
足を踏み入れた



入口を入ると
荷物が届いていた

左手にユニットバスとトイレ
右手がクローゼット
その先にベッド


窓の外のベランダには
テーブルとイスがあった


真っ直ぐ歩いてベランダへ出た


海風が髪をなびかせる



『スッゴ~い‼
スッゴ~い‼⤴⤴⤴』


“凄い“しか言葉は出なかった




No.244 14/02/17 16:13
りんご ( ♀ UNyGh )



『今回は、急にキャンセル待ちで予約したから、狭い部屋だけど…』
直樹が言った


『十分だよ~⤴⤴』


『出航のセレモニーがあるから、甲板に行こうか⁉』


『えっ⁉』


『行けばわかるから…』


甲板に出ると
シャンパンとジュースが
配られていた


デッキから見ると
見送りの人や見物人が
対岸で手をふっている


テープが配られる


ドラを鳴らしながら
クルーが通り過ぎて行く


汽笛の音が
ボーッ、ボーッ、と
鳴り響く


一斉に色とりどりのテープが
対岸に投げられた


風にテープがなびく

キレイ⤴⤴


イヤでも
気分が盛り上がっていく



エンジンの振動が
グンッグンッグンと伝わり
タグボートに引っ張られ
船が徐々に陸から離れて
進行方向へと進み出した



『さっ…中へ入ろうか⁉』

中へ入ると
またシャンパンとプチパイのツマミが振る舞われていた


こんな世界が
本当にあるんだ

映画で見た
タイタニックのようだ…






あっ…
タイタニックみたいに
沈んじゃ困るが…



No.245 14/02/17 16:24
りんご ( ♀ UNyGh )



シャンパンなんて
初めて飲んでいた


雰囲気に酔いしれる



出航の余韻を十分に味わってから
部屋へ戻った




『どう⁉』
直樹が笑って聞いた


『凄い⤴
凄いしか言えない…』


『今回は、
お試しには丁度いい
ショートクルーズだから…』


『コレが、クルーズってやつなのね⁉』



『そうだよ…(笑)』


二人してベランダに出た


大きな橋の下を通過する


橋を真下から見上げることなんてまずない


いちいち感動してしまう…



No.246 14/02/17 16:36
りんご ( ♀ UNyGh )



『直樹は…
何度も乗ってるの⁉』


『小さい頃から
憧れだったから…
男の子はさ
電車とか働く車とか飛行機とかに
憧れを持つもんでしょ⁉
俺の場合は船だったんだ。
大きくなったら
船長になるんだって思ってた
まぁ、船長にはなれなかったけど…
船が、好きなんだよ。』


『360度回りは海だし
日常から離れられるでしょ⁉』



『でも…』


『何⁉』


『高いでしょ⁉』



『また~…
女の子は、支払いの心配はしなくていいの‼』


『でも…』


『い~んだって…
普段、何もかまってやれない埋め合わせだって言ってるでしょ‼
倫子ちゃん、何も欲しがらないし…』


No.247 14/02/17 16:47
りんご ( ♀ UNyGh )



『こんな贅沢ばかり…
直樹に負担かけたくないし…』


『負担⁉
負担じゃないよ。』


『こんなの
普通じゃないよ。』



『すぐに、慣れるよ。(笑)』


No.248 14/02/17 16:58
りんご ( ♀ UNyGh )



『ディナーは、
ドレスコードがあるからね。
時間があるから先にお風呂に入ってくるけど、倫子ちゃんはどうする⁉』


『お風呂⁉』


『大浴場もあるんだよ。
海の大浴場だからね。
気持ちいいよ。』


『え~っ⁉』


『さっ…行くよ。』



船の中とは思えない
大浴場だった
当たり前なのだが
全ての窓からは
海しか見えない


ちゃんとシャワーもある


アメニティもタオルも
船の中とは思えないほど充実している


No.249 14/02/17 17:19
りんご ( ♀ UNyGh )



『座って‼』

直樹が髪をアップにしてくれた


『素敵なレディだよ。』




“はぁ~…“
正直な所、気が重い⤵

ドレスコードがあるような
ディナーって…
慣れない


一般家庭でごく普通に
育った私は
そんな堅苦しい
ディナーなんて
窮屈だった…

自分がマナーとか
意識し過ぎていたせいかもしれないけど…


恥ずかしい気持ちもあった




No.250 14/02/17 17:55
りんご ( ♀ UNyGh )


直樹は、しっかり
フォーマルを着こなしてた

七五三状態の私とは違い
決まっている


『さぁ~、行きましょ。』

ディナーへと向かう


テーブルには
皿が並べられ
キレイにたたまれた
ナフキンが飾られてた


案内されて
席に着く


『お飲み物は⁉』
直樹がワインを頼む


ディナーはフルコースだった

結婚記念日や
誕生日など
アニバーサリー記念の人が紹介され
お祝いもされていた

見ず知らずの回りの人も
お祝いに参加した気分になる


生演奏が各テーブルに回って、リクエスト曲を奏でてくれた


回りを見渡すと
平日と言う事もあるのか
年齢層はシニア層が多かった

これでもかっ‼
と言うくらい
ドレスアップしていた

中には、社交ダンス部か⁉
と言うようなキラキラドレスを纏ったおば様、おばぁ様だらけだった(笑)


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