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【続】あの時違う道を選んでいたら…

レス493 HIT数 125186 あ+ あ-

りんご( ♀ UNyGh )
14/06/12 19:10(更新日時)



あの時違う道を選んでいたら…


の続きになります。



ミツルと別れてからの
道のりを綴っていきたいと思います。




14/03/03 16:15 追記
性的描写を一部含みます
苦手な方は、閲覧注意して下さいね。



No.2053560 14/01/24 14:07(スレ作成日時)

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主のみ
付箋

No.251 14/02/17 18:02
りんご ( ♀ UNyGh )



『どうでしたか⁉』


『凄いね‼
あれだけの料理を
一斉にサーブするのは
調理場は戦場だろうね⁉
しかも、これが
船の中なんだよね⁉』


『クックックッ…
倫子ちゃんらしい感想だね…』


『さぁ~、これからだよ。』


『これから⁉』

直樹にエスコートされ
着いていく




No.252 14/02/17 20:20
りんご ( ♀ UNyGh )


ステージで
ショーが始まった

外国人のダンサー
によるミュージカルだった

そんなに広くはない分
目の前で息づかいまで聞こえるような迫力あるショー

回りはドレスアップした
紳士・淑女ばかりだ
自分がこんな世界に
紛れ込んでいるなんて…



直樹は、
リチャード・ギアみたいだ……


ホントに
ホントに
映画の世界のようだった…



No.253 14/02/17 20:31
りんご ( ♀ UNyGh )



ダンスホールを
覗きに来てた


結構、いい年した
おじ様、おば様達が
華麗なステップで
踊り明かしている



『直樹は、踊れるの⁉』


『いや…
社交ダンスは
出来ないよ。(笑)』




良かった(笑)

これでダンスまで
踊られたら
引いてしまう(笑)



ただグラス片手に
ダンスホールの
雰囲気に酔いしれているのも楽しかった…



『そろそろ、
夜食の時間かな⁉』
直樹が言った


『夜食⁉』


直樹に着いていくと
軽食とケーキ、フルーツがバイキング形式で
用意されていた


適当な皿に盛り合わせ
席につく



『楽しんでる⁉』


『こんな世界が
あるんだね…
直樹と付き合って
なかったら…
絶対に知ることのない
世界だと思う…』


『そんな事ないでしょ⁉』


『そんな事あるよ‼』







No.254 14/02/17 20:46
りんご ( ♀ UNyGh )



『少し、外の風に
あたりに行こうか⁉』


デッキへ出た

夜風が冷たく
気持ちがいい…



『いつかは、この船で
世界一周がしたいと
思ってる(笑)』


『えっ⁉』


『いつかね…
夢なんだ…
30年後くらいかな⁉(笑)』

『夢を叶える為には
いっぱい働かなくちゃね。
絶対…叶えるから…』




海外すら一度も行った事がない私には
世界一周なんて
考えられない…





No.255 14/02/17 21:13
りんご ( ♀ UNyGh )



部屋に戻ってきた


服を脱ぎ捨て
ロンTに着替える

ふぅ~っ…

楽チン🎵楽チン🎵



『クックックッ…
シンデレラの魔法が
解けたみたいだね⁉』



『そうだね…
でも、シンデレラじゃないから…』




『先にシャワー浴びていいかな⁉』


『うん…』
直樹がシャワールームへ入って行った




No.256 14/02/18 10:53
りんご ( ♀ UNyGh )


船の寝心地は…
よくない

寝ていると
不快なエンジンの振動が
グンッグンッグンと
伝わってくる

詳しいことは
わからないが…
発電とかの関係も
あるのだろう
エンジンを止めることはない

しかも、揺れはほとんどないと言われていたが…
そこは、やはり海上である
ベッドに入ると
ファファとした感じはする

翌朝、目覚めると
船酔いしていた
寝ている間に
酔っていたのだ


『おはよう』
直樹に声を掛けられた


『頭がクラクラする…
気持ち悪い…⤵』


『船酔いしたかな⁉』


『そ~みたい…』


『薬飲む⁉』


『うん…』
直樹が酔い止めの薬を貰ってきてくれた


『ベッドで寝てるより
外の空気に当たった方がいよ。
デッキに行こうか⁉』


『ごめんね…』


直樹につかまり
デッキに行った

デッキでは
朝早くから
体操が始まっていた
参加する

船内では
船内新聞が届けられ
1日のスケジュールが
書かれていた

食事の案内やら
イベント
エンターテイメント
コンサート案内
シアター案内など…
フィットネス案内
ソシアルダンススクールや
絵手紙スクールなんかも
やっていた


気に入ったものがあれば
自由に参加出来た


No.257 14/02/18 11:13
りんご ( ♀ UNyGh )



何年かぶりに
ラジオ体操なんかした(笑)
ストレッチが
身体をほぐしてくれた


冷たい風のせいか
目眩が少し良くなった
ような気がした


ラウンジでは
モーニングコーヒー&ティーとデニッシュ・ペストリーが置いてあった


早起きした人の為の
朝食前のひとつまみって
感じだろうか⁉


朝食は
アメリカンブレックファーストと
和食膳
洋食ビュッフェ
と3つに別れている


『食べられる⁉
なんか食べた方がいいよ。』


『うん…
お味噌汁が飲みたいかな…』

和食にした

おかゆをチョイスした

鮭におろし大根
炊き合わせ
胡麻豆腐
おひたし・香の物・などが
お膳にのせられて
出てきた



『あ~…
お味噌汁が美味しい…』


『良かった、
食べられそうだね。』



No.258 14/02/18 11:28
りんご ( ♀ UNyGh )



船酔いしてると言うのに…

直樹がコーヒーを飲みたいと言うので…

和食膳を食べ終えて
洋食ビュッフェへと
足を運んでいた


コーヒーと
フルーツを食べていた


船の中の飲食は
アルコール以外は
ほぼフリーだと言うことを初めて知った


食べようが
食べなかろうが
クルーズ料金に全て含まれていると言うのだ

だから、どこで何を飲食しようが、サインも現金もいらなかったのかと理解出来た


モーニングコーヒーから
朝・昼・晩の三食
ティータイム
アフタヌーンティーに

テラスでは好きな時に
いくらでも飲み食い出来た(笑)
夜食まで…


一般庶民の浅はかさと言うのか…
全てを網羅しないと
いけないような衝動にかられていた…(笑)


ついさっきまで
“気持ち悪い…“
なんて言ってたのが
嘘のようだった(笑)



No.259 14/02/18 11:54
りんご ( ♀ UNyGh )



『良かった
少しは楽になったかな⁉』


『うん…
ありがとう』


『じゃ…腹ごなしに
フィットネスでも
行こうか⁉』


二人してフィットネスに出掛けた

海を眺め
エアロバイクを漕ぐ

これが船内かと
思われるほど
運動器具も充実している


本物のセレブが
ロングクルーズで
日課でフィットネスとか
エステとかしちゃって
夜な夜な
ソシアルダンスや
ショーなんか堪能
しちゃうんだろうな…





No.260 14/02/19 23:32
りんご ( ♀ UNyGh )


1時間程
身体を動かし
部屋に戻った

『シャワー浴びてくる』

直樹は、
ちょっと潔癖症傾向が
あるように感じる

手を洗う回数や
シャワーもよく浴びる

直樹のマンションを
見ても
それは、よくわかった

除菌・消臭グッズも
いっぱいあったし

浴室を見ても
男の一人暮らしと言うのに湯垢もヌメリのかけらもない


イヤ、、
女より男の一人暮らしの方が、きれい好きの人は
きちんとしてるのかもしれない……


キッチンもいつもピカピカしていた

まるでモデルルームのようだったから…


性格かもしれないが…




No.261 14/02/19 23:46
りんご ( ♀ UNyGh )


着替えて
お茶を飲みに行った


ミニサイズの
ケーキとクッキーと紅茶をもらい
ラウンジに座る


回りは、見渡す限り
“海“

当たり前だが…


ゆっくりと時間が流れる


一度乗り込んでしまえば
ホテルごと移動しているようなものだ


車で目的地まで移動して
観光してホテルにチェックインして…
なんて煩わしさはない


何もしたくなければ
部屋で一日くつろいでいても目的地まで着いてしまうのだ


荷物を持っての移動も
乗船・下船のカウンターまでで済んでしまう


俗世の時間に囚われる
気忙しさは
微塵もない


ホントに余程の
緊急時でもなければ
電話すら繋がらないと言う訳だ

連絡が取れた所で
戻る術がないのだから…


俗世間からは
まったく離れた世界が
ここにはある



No.262 14/02/19 23:56
りんご ( ♀ UNyGh )



とは言え
二泊三日のショートクルーズである


まして初めて船旅を体験している私には、時間を忘れてなんて余裕はない(笑)


あれも、これもと
欲張りに見聞き、
体験したいものばかりだった


夕食以外は
ドレスコードはないが
それでも比較的年齢層の高い富裕世代である

カジュアルでも
オシャレを楽しんでいる


クルーもしっかりと
教育が行き届いている
(東南アジア系のクルーも多かった)


No.263 14/02/20 00:05
りんご ( ♀ UNyGh )



『そろそろ、お昼の時間だね。』


『食べてばっかりいるみたい…(笑)』


お昼はあっさりと和食にした
和食は、
季節を盛り込んだお膳に
ざるうどんだった


さっぱりとツルツルいける


低カロリーに設定されたセットもあった

成人病の気になる世代にはありがたいのだろう(笑)


ちゃんと医務室もあり
簡単な手術なら出来ると聞いた

船酔いも酷いと
注射をしてもらうと
一発で治るらしい

ありがたいことに
私は、注射のお世話にはなくても酔い止め薬で治まってくれていた





No.264 14/02/20 00:16
りんご ( ♀ UNyGh )



昼食を済まして
部屋に戻っていた


私はベランダのイスに座り風を満喫していた


直樹は、ベッドに転がっている


まったりした時間だ


『見て見て~‼』


『何⁉』


『魚が跳ねてるよ~。』


『あ~…飛び魚だよ。』


ホントに飛び魚って
海面を飛ぶんだ…

海面すれすれに
鳥のように飛ぶ飛び魚を初めて見た

中にはかなり長い距離を飛行するのもいた


超感動である


『たまに、イルカの群れに遭遇することもあるんだよ。』


『直樹は、見たことあるの⁉』


『あるよ、イルカやクジラは船内放送で放送されるから(笑)』


『見てみた~い⤴』









No.265 14/02/20 13:53
りんご ( ♀ UNyGh )


船内新聞と
にらめっこしていた

『ねぇ~ねぇ~
ソシアルダンスの
初心者講習に参加したい…』


『行っておいで✋』


『ねぇ~…
直樹も一緒に行こうよ~』


『パス…
寝てるよ』

しかたがないので
直樹を残して
一人ソシアルダンス講習に参加した

おじ様、おば様に混じり講師の先生からステップを教わる

1時間もすると
初歩の簡単なステップならつっかえながらもなんとかと言う状態になった


曲に合わせて
踊る


先生のリードに
引っ張られ
気持ちいい感じ


初心者同士だと
もうどうにもならなくなっちゃう感じ(笑)


運動を兼ねた
ダンス講師は終了した
『是非とも夜のダンスパーティーにご参加ください
お待ちしております。』
との挨拶で締めくくられた


No.266 14/02/20 14:17
りんご ( ♀ UNyGh )



『ただいま~』

部屋に戻ると
直樹はスゥ~スゥ~と
寝息を立てて
気持ちよさそうに寝ていた

直樹を起こさないように
横にそっと滑り込んだ


『お帰り
楽しかった⁉』


『あっ…
起こしちゃった⁉
ごめんね
楽しかった⤴』


『そう…良かった』

直樹の腕に包まれて
“幸せ“を感じていた


No.267 14/02/20 14:39
りんご ( ♀ UNyGh )


船内には
エステやマッサージ
理・美容室まである


まぁ、何ヶ月にもなる
ロングクルーズになれば
髪の毛をカットしたりも必要になるだろうし
ドレスコードがフォーマルだと和装なんかも認められるから、髪の毛をアップしたり、着付けもしてくれる


フォーマルのオシャレを
楽しむのも
また、別世界を満喫する喜びでもある

ロングクルーズになると
段ボール何箱にも及ぶ衣装が宅急便で運び込まれるのも、頷けるような気がする

乗船者一人一人が主賓になれるのだから…


幼い頃に夢見た
お城の舞踏会のような
華やかな世界がここにはあった


何も知らずに紛れ込んでしまった私は
乗船直前に直樹に
買っもらった
フォーマルな感じの
ワンピース1枚だったのをちょっと後悔していた…



No.268 14/02/20 14:46
りんご ( ♀ UNyGh )



『こんな船に乗るなら
先に言ってくれればよかったのに…』


『なんで⁉』


『そしたら、
オシャレなドレスを持って来てたのに…』


『先に聞いてたら
来てる⁉』


『・・・・』


おそらく私は、拒否していただろう




『気にすることないよ、
気軽に乗れるショートクルーズだから、丁度いいんだよ。
ホントは、クリスマスクルーズに乗せてあげたかったんだけどね…
クリスマスには休める訳ないからね…』


『直樹、ありがとう…』




No.269 14/02/20 15:02
りんご ( ♀ UNyGh )


ディナーまでは
時間があったから
また大浴場まで足を運んでいた


直樹にヘアメイクをしてもらう


いつもとは、ヘアもメイクも違う

きっと直樹は、
こんなメイクが好きなんだろうな…
そう思っていた


直樹に真剣な顔で見つめられるとドキドキしてしまう…

リップグロスをつけてもらう
筆が唇に触れると
直樹にキスされたような
錯覚に陥る


『ダメだよ(笑)
そんな顔しても…
キスはおあずけだよ
グロスが散るからね(笑)』


『も~…
直樹ったら~…』


『さっ…
ディナーに
向かいましょうか⁉』


直樹にエスコートされて
ディナーへと向かう


三歩下がってが美徳とされる日本式と違って…

どこでもレディーファーストでエスコートされる
何とも言えない
優越感があった…




No.270 14/02/20 15:15
りんご ( ♀ UNyGh )



昨日とはまた違った趣きの和食ディナーだった


前菜から始まり
お造りにはトロまで入って
目にも楽しませくれる


『お造り、美味しい~…』


『昼間釣りあげた
ばかりだからね…』



『えっ…ホント⁉』


『クックックッ』
笑ってる

『ウソつきっ‼
釣りなんてしてなかったよ。』


でも、ホントに
美味しかった





No.271 14/02/20 15:26
りんご ( ♀ UNyGh )



『今日は、カジノに
行こうか⁉』

直樹について行くと
ルーレットや
カードゲームをしていた


外国映画で見た“その場面“があった


『預けてあるチップを出して…』

『はい、かしこまりました。』


暫くしたら、直樹が預けたチップが来た


『ここは、日本海域だからね、カジノと言っても現金での賭けは出来ないから、雰囲気を楽しむゲームなんだよ。
前回乗船した時のチップもキープしておいてもらえるんだよ。』
と直樹が言った



前回って…
いつ⁉
誰と⁉
そんな疑問が頭の中を駆け巡る
直樹は、誰かとこんな時間を過ごしたと言うことなのだろうか⁉

どんな人⁉

直樹にとってどんな存在の人だったの⁉



聞きたいが…
今は、それを飲み込んだ




No.272 14/02/20 15:43
りんご ( ♀ UNyGh )


私は、ルールがよくわからなかったから直樹の横で眺めていた
ルーレットが回される
勢いよく玉が回り始め
コロンと数字の枠に入る度に歓声とため息があがる


『ちょっと喉乾いた
何か飲みに行こうか⁉』

バーへと来た

薄暗く落ち着いたバーだった

カクテルを頼む


『美味しい…』


カクテルはスキー場で飲んだ時に、足がフラフラした経験をしたばかりだったから、美味しかったが1杯にした(笑)


直樹とは、いつも車だったから、外で一緒にお酒を飲む機会はめったになかったから、なんか大人の付き合いをしてるみたいだな…
なんて思ってみたりしていた…


『ど~したの⁉
ニヤニヤしてるよ。』


『直樹と一緒にお酒飲むことってなかったから…』


『あ~…そうだね。
いつもは車だからね。』



No.273 14/02/20 16:09
りんご ( ♀ UNyGh )



『この後、
どうする⁉』


『ダンスホール
行きたい…』


直樹とダンスホールにやってきた

生バンドの演奏で
ダンスパーティーが繰り広げられてる

昼間、ダンス講習で一緒になったおば様もいた

圧倒的におば様ばかりなのだが…
中に素敵な男性が数名いた
船のクルーが正装して
ダンスに入っていた
これも、圧倒的に多い女性客を楽しませる演出の一つなのだろう

カップルで楽しんでる人も居た
50代か、60代だろうか⁉
夫婦でドレスアップしてダンスを楽しむなんて素敵だなと思った


『お嬢様かと思ってたら、お連れ様がいらしたのね⁉せっかく習ったのに、踊らないの⁉』
昼間一緒に習ったおば様に声を掛けられた


『ええ…
見てても楽しいですから…』


何曲か眺めていた…

曲がスローなチークタイムになった

直樹が手を掴み中へと促された…


『私、踊れないよ…』


『暗いから、
大丈夫だよ。』

直樹のリードにまかせて
身を委ねる




“なんか、いいな“
キュンキュンしていた


一曲だけ踊ると
外に捌けていた


『よかった⁉』


『キュン、キュン
キュン、キュンした⤴』


『それは、それは…(笑)』


No.274 14/02/20 16:20
りんご ( ♀ UNyGh )



『部屋戻ろうか…』


『うん…』


チークを踊ったせいかもしれない…
二人きりになりたかった


部屋に戻り鍵をしめた


直樹に抱きつき
キスをせがむ

直樹が唇をふさぐ…


『どうしたの⁉』


『直樹にキュンキュンしちゃってる…』


『じゃ、ドレスを脱いで…
一緒にシャワー浴びようか』


『うん…』


一緒にシャワールームに入った…


No.275 14/02/20 16:39
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹がボディソープをつけた手のひらで、全身を優しく洗ってくれる


『直樹の手…
気持ちいぃ…』


『後ろ向いて…
足を開いて…』


言われたまま後ろを向き
足を開いた

直樹が後ろから胸を洗い
下半身へと手を忍ばせた


シャワーをかけて
泡を洗い流す



『続きは…
ベッドで…』



『うん…』



No.276 14/02/22 11:05
りんご ( ♀ UNyGh )


直樹は、
仕事柄か、ナルちゃんだからか⁉

手のケアにも
拘りがある

今でこそ
メンズの爪のケアなんてもあるが、当時は爪にまで拘る男の人はそういなかったと思う

だから、いつも指先までキレイだった

おそらく、指先の動きまで、
キレイに見えるように
していたのだろう
直樹の
プロ意識だったのかもしれない




ベッドに横になり
後ろから抱きしめられた


ピタッと密着した
身体の体温が伝わってくる

キレイな直樹の指先が
優しく身体を擦る

優しく乳房を撫で回し
包み込む

直樹の指先の動きにだけ
神経が集中させられる


どちらかと言えば
胸の大きくない私は
上向きになるのは
あまり好きでない…

横向きの方が
胸の膨らみも
感じられる


そんな私のコンプレックスを見抜いたのか…

『俺の手のひらサイズの
形のいいオッパイだね…』
って誉めてくれたことがあった

そんな乙女心を
察するのが上手かった



No.277 14/02/22 15:48
りんご ( ♀ UNyGh )


『こっち向いて…』


直樹の方へと
向きを替える

キスをしたまま
直樹がクルッと
私を持ち上げ
上に乗せた


直樹に跨がったように
上になる


初めての騎乗位に
恥ずかしくて
横に下りようとしたら


『ダメだよ…
下りちゃ…』


直樹の硬くなったモノが
私の花芯にあたってる


『恥ずかしぃよ…』


『恥ずかしがらなくていいよ
入れてごらん…』


入口を近づけ
ゆっくりと
腰を沈める


直樹がグィッと
腰を突き上げ
奥まで埋めた


両手で胸を
揉み上げ、
吸われる



どうしたらいいのか
わからない…




『たまらなく
可愛いよ…』
直樹が囁く


No.278 14/02/22 16:03
りんご ( ♀ UNyGh )



『自分のことだけ
考えればいいからね…


動いてごらん…』


『・・・
出来ないよ…』



直樹がそっと
手のひらを
差し込んできた

中指が花芯に触れる
ゆっくりと波打つように
撫で上げる

中指と薬指の間に
花芯をはさんでいる

身体の芯の
一番敏感な部分が
直樹の指に
優しくはさまれている


『ゆっくり動いてごらん…』


No.279 14/02/22 16:19
りんご ( ♀ UNyGh )



言われたまま
ゆっくりと動いてみる…


探り当てられた
敏感な花芯は
直樹の指に囚われている


奥の方から
滴が溢れ出てくるのが
わかった…


『すごいよ…
溢れてきている…』




『恥ずかしぃよ…』




『恥ずかしがらないで…
大丈夫だよ…
そう…
ゆっくり、ゆっくり…』


直樹が、優しく
ツボミを露にした…


『可愛いぃツボミだ…』


No.280 14/02/22 16:42
りんご ( ♀ UNyGh )



………
…………
……………

……
………
……
……………


………
…………
……………
…………………

………
……




初めて
セックスが
気持ちいいと知った…


『大丈夫⁉』


『うん…』




No.281 14/02/22 16:51
りんご ( ♀ UNyGh )



直樹の体温を
感じながら
眠りについた










No.282 14/02/22 19:30
りんご ( ♀ UNyGh )


身支度を整え
荷物のパッキングを
大方済ませてから
朝食へと出向いた

昨日は、和食を頂いたから
今日は、洋食にした

サラダを皿に盛り付け
ウィンナとベーコンを少し
オムレツは注文してから
目の前で焼いてもらえる
卵液を流し入れ
クルクルとフライパンを回す
キレイなオムレツが
出来あがる

直樹は、ロールパンを
私は、フレンチトーストを焼いてもらった


今までに食べたことのないような
中まで卵の染み込んだ
ふあふあの
フレンチトーストに
メイプルをかける
バターの香と
甘いメイプルの香がした


『朝から、
よく食べられるね(笑)』


『直樹といると
太っちゃうね(笑)』


『俺のせい⁉』


朝日の射し込む
ラウンジで
向かい合って
朝食を食べる



回りからは
どんなカップルに
見られているのだろうか⁉

夫婦に見られるかな⁉
なんて、ちょっと思ってみたりした


直樹が
ゆっくりと
二杯目のコーヒーを飲む

私はフルーツにパクつく




No.283 14/02/22 19:39
りんご ( ♀ UNyGh )



部屋のベランダのイスに腰かけて眺めていた

陸地が見えてきた


船の往来も増えてきた

小さい漁船から
大きなタンカーが行き交う港が近くなってきたことを意味する


『直樹…
夢のような時間を
ありがとう…』


『夢じゃないよ、
また来ような…』


『・・・・』




『もう、着いちゃうんだね…』


夢のような世界から
現実へと引き戻される






No.284 14/02/22 19:46
りんご ( ♀ UNyGh )



クルーの笑顔に見送られ
下船した


荷物を受け取り
駐車場へと向かう


アッと言う間に
過ぎた二泊だった


『マンションでいいかな⁉』


『うん…』


直樹のマンションへと
車を走らせた





No.285 14/02/22 20:16
りんご ( ♀ UNyGh )



『疲れた⁉』


『ううん…
大丈夫…』


直樹がコーヒーを
入れてくれる


『留守電チカチカしてるよ…』


『あぁ…
後で聞くよ』


どんな留守電が入っているのか
ちょっと興味があったけど
あっさり、かわされてしまった…


郵便物に目を通している


直樹はやっぱり、
現実に戻ると
忙しいんだよね

また、逢えない日が続くんだ……


ちょっぴり寂しい気持ちになる



『帰ろうかな…』


『そう…
送るよ…』


自分で帰ると言っておきながら
引き留めてくれないだって思っていた


『ここでいい…』


『家までちゃんと送らせてくれないかな⁉』


『・・・・』
『今日は、ここで…』


『わかった…』


大通りで降ろしてもらった


No.286 14/02/22 20:44
りんご ( ♀ UNyGh )


そのまま
真っ直ぐ家には帰らず
香の店に寄っていた

『ソーダ水ちょ‼』


『どっか行ってきたの⁉』


『うん…
綾野さんと…』


『どうした⁉
元気ないじゃん…』


『旅行は楽しかったんだけどね…
一緒に居るときはいいんだけど…
離れると…
私なんかでいいのかなって思うんだよね…』


『ふ~ん…』


『なんか…
わかんないけど…』


『香はそんな事ない⁉』


『ない、ない(笑)
徹、わかりやすいから』




そっか…
綾野さんは
わかりにくいからなんだ…
あまり本心を見せないって言うか、
自分の事はあまり話さないような気がする…
詮索しちゃいけないんだって思って、私も聞かないし…

好きになればなるほど
なんでも知っていたいような気持ちになるけど

綾野さんのがずっと大人だからって思って…




No.287 14/02/23 16:20
りんご ( ♀ UNyGh )



5月も終わり
香の結婚が
近くになっていた

香の店に来ていた

『結婚するって
どんな感じ⁉』
香に聞いてみる

『どんなって…
一緒になるんだなって感じ…』


『パパさん‼
まだ早いとか思わなかったの⁉』
カウンターの中で
タバコを燻らしていた
パパさんに聞いてみる

『徹君は、いい子だし
反対した所で
香の人生だからね…
香が好きになって
一緒になりたいって言うんだから、早かれ、遅かれ、いつかは嫁に出るんだ…
本人達が決めたことだよ…』

ちょっと寂しそうな
パパさんだった


『でも、結婚しても
お店は手伝いに来るし
近くに済むからさっ。』
香が言った

結婚式は、近くの神社で
親族だけで済まして
レストランで
会費制でパーティーをすると言う


お金のない若い二人は
入籍だけすると言ったらしいが…
そこは一人娘、
パパさんがどうしても
ケジメで花嫁姿で嫁に出したいと言ったそうだ

親心なんだね…





No.288 14/02/23 16:39
りんご ( ♀ UNyGh )


香の結婚式の当日を迎えていた


神社での式は親族だけだったので、呼ばれてはいなかったが、仲間何人かと花嫁姿を見に来ていた


白無垢に綿帽子を被った香がシズシズと神前へ向かう

『香~
おめでとう~‼』


『キレイだよ~‼』


声を掛ける

照れ臭そうに
香がVサインを出してる


一番の親友の
香の花嫁姿を目にして、

感動して
涙が溢れてきた





パーティーの受付を健ちゃんと頼まれていたので健ちゃんの車でパーティー会場のレストランへと向かっていた


『香、キレイだったね…』


『馬子にも衣装ってヤツだな(笑)』


『健ちゃん、ひど~い
女の人が一生で一番綺麗な時なんじゃない⁉』


『そうなん⁉(笑)』


No.289 14/02/23 17:05
りんご ( ♀ UNyGh )



『これから、人生いろいろ経験重ねて、女って色艶が出て綺麗になるんじゃね~の⁉』
健ちゃんが言った


『健ちゃんて熟女好きなの⁉(笑)』


『そ~じゃね~よ。
結婚はゴールじゃなくて
スタートだろ⁉
男にしたら
そいつの人生まで一生背負って行くってことだべ⁉
徹に相談された時も
中途半端な気持ちじゃダメだぞって言ってやったんだよ。
そしたら徹、中途半端じゃね~って言いきりやがったよ。』


『へぇ~、重たいね⁉
まぁ、結婚してない健ちゃんに言われても、説得力はないかも~(笑)』


『まぁな…(笑)』
『お前も、花嫁衣装着たいの⁉』


『わかんない…』


『健ちゃんは、
結婚しないの⁉』


『きっつぅ~…
一人じゃ出来ないべさ…』

『そりゃ、そ~だ(笑)』

(笑)(笑)(笑)




No.290 14/02/23 17:19
りんご ( ♀ UNyGh )



次々と顔馴染みがやってきた


香と徹ちゃんもやってきて、照れ臭そうに
皆の前で結婚の誓いをたてた

皆に囃し立てられ
照れながらの誓いのキス


乾杯をしてパーティーが始まった

パパさんは、始終嬉し涙でクシャクシャになっていた

ほんわかした二人の門出に相応しい温かいパーティーになった


最後に徹ちゃんが
『俺、絶対に幸せにしますから…
今日は、皆さんありがとうございました。』
って挨拶をしていた


パパさんのしゃくりあげる嗚咽が聞こえた





No.291 14/02/23 19:04
りんご ( ♀ UNyGh )



二次会へ流れ

三次会へと流れていた


徹ちゃんの仕事仲間と
香の友達と

数人になっていた


徹ちゃんの仕事仲間は
健ちゃんを筆頭に
ほぼ泥酔状態になっていた

そのまま放置して
帰る訳にもいかず

適当にかわしながら
付き合っていた


三次会の店を出た所で

『二人の前途を祝して~‼
バンザイ
バンザイ
バンザイ~‼』


酔っ払い野郎の
万歳三唱が始まった(笑)


『ここらでお開きににしよ~よ…』


私は、泥酔の健ちゃんを
連れ帰る事になった


No.292 14/02/23 19:18
りんご ( ♀ UNyGh )



お酒の強い
健ちゃんはめったに
酩酊状態になるような事はなかったが

徹ちゃんの結婚が
余程、嬉しかったのだろう

徹ちゃんは、健ちゃんを頼って田舎から出てきた
同郷の弟みたいなもんだったから…



しかたないから、健ちゃんの車を運転して送ることにする

健ちゃんを車に押し込む

『倫子ちゃ~ん
ありがと~
大好きだよ~‼』


『も~酔っ払い💢
捨ててくよっ‼』


『酔ってないです‼
捨てないで~…』

ふざけた野郎だ💢
酔ってる奴に限って
酔ってないと言い切る(笑)

健ちゃんのアパートまで
なんとかたどり着いた

『健ちゃんっ‼
健ちゃんっ‼
アパート着いたよ‼
起きてよっ‼』


『酔ってませんっ‼』


部屋まで健ちゃんを連れて行く





No.293 14/02/23 19:31
りんご ( ♀ UNyGh )


『も~っ…
ほらっ、靴脱いでっ‼』

健ちゃんをベッドに寝かした


その時…
健ちゃんに腕を掴まれ
グィッと引き寄せられ
力いっぱい抱きしめられた…



ヤバい💦💦💦


酔っ払っていようと
そこは男の力だ…


無茶苦茶に
キスされてしまった


健ちゃんが押さえつけようとしたが…



無我夢中で
逃げるように
アパートを飛び出していた



ふぅ~っ…
ヤバかった…


酔っ払い健ちゃん野郎めっ💢



No.294 14/02/23 19:47
りんご ( ♀ UNyGh )



次の日
仕事帰りに
香の店に来ていた


『新婚旅行は
行かないの⁉』


『冬になったら
北海道に5日くらいスキーに行く予定なんだ』


『いいなぁ~…』


『昨日はありがとうね。
酔っ払い連中大丈夫だった⁉』


『うん、大丈夫だったよ。』


健ちゃんとの出来事は
香にも話さなかった…



『コーヒー‼
昨日はど~も、
世話かけたなっ‼』
仕事の終わった
健ちゃんがやって来た


『世話かけたなって……』
健ちゃんは
何も覚えていないようだった…
アレだけ泥酔していたから
覚えてないのだろうか⁉


『久々に酔っ払って
今日一日中
二日酔いで仕事キツかったよ⤵』
健ちゃんが言った


『自業自得だよ。
フフンッ…』


『今度、世話になったお礼に飯でもおごるからさっ』


『結構ですっ‼』


『なに怒ってんの⁉』



コイツ~ッ…

でも、覚えてなくて
良かった…

ちょっとホッとしていた






No.295 14/02/23 19:55
りんご ( ♀ UNyGh )



仕事と学校の
日常が戻っていた


綾野さんとも
相変わらずで

なかなか逢うことも
ままならず

月に2度くらい
逢えればいい方だった


『お店はどう⁉』
綾野さんに聞いてみた


『まぁ、順調だよ。』


『倫子ちゃんは⁉』


『特に変わりないよ。』


『そう。』


特になにもない平穏な日々が過ぎていた





No.296 14/02/24 12:00
りんご ( ♀ UNyGh )



梅雨明けの待ち遠しい
7月になっていた


久々の連休に
綾野さんの
マンションへと来ていた


『大事な話があるんだけど…』


『大事な話⁉』



もしかして
“結婚“⁉
香が結婚してから
いつでも一緒に居られる
生活にちょっと憧れを感じていた

一緒に居たいのに
近い距離に居るのに
なかなか忙しくて
逢えない直樹に
“私のことなんか
どうでもいいんだ⁉“
って苛立ちを感じていた



『8月になったら
シンガポールへ行くことにした』


『シンガポール⁉
旅行⁉』


『旅行じゃない…』


『どうゆ~事⁉』


『世界を見てみたいと思ってる…』


『世界⁉』


『先ずはシンガポールから…』


『なんでシンガポールなの⁉』


『知り合いがシンガポールで店を出してる
来ないかって誘われてる』



No.297 14/02/24 12:32
りんご ( ♀ UNyGh )


『行くことにしたって…
決めてるってことだよね⁉』


『あぁ…』


そ~言えば…
だいぶ前に、直樹の部屋で英語の教材を目にした事があったのを思い出した


『・・・・』


『出来れば、ちゃんとして一緒に連れて行きたい…
でも、もうじき国家試験の大事な時だよな…
試験が終わったら、来てほしい…』


『試験が終わるまでは、待てないって事だよね⁉』

『なんでいつも
先に言ってくれないの⁉
直樹は私に相談してくれないよね⁉
なんで⁉』


『なんでって…』


『いつ帰ってくるの⁉』


『いつとは…』

『だから、連れて行きたいって言ってるだろ⁉』


『ちゃんとしたいって
思ってる…』


『ちゃんと⁉』


『俺にまかせてくれれば大丈夫だから…』





No.298 14/02/24 14:32
りんご ( ♀ UNyGh )



男ってヤツは
ホントは何を考えてるのかわからない


なぜ、今のままでは
いけないのか⁉


『店長』
で十分じゃないのか⁉
何、不満があるのか⁉


“世界を見てみたい“
って何⁉





ミツルもそうだった…


なぜ、わざわざそんな所へ行かなくちゃいけないのか⁉



私“夢“は…

いつか直樹と
二人で高校の時に
職業体験で行った夫婦のような夫婦で営むようなお店でも出来たらいいなって
思ってた

直樹となら
出来るような
気がしてた


でも“シンガポール“って…
まかせれば大丈夫って…


…………
……



……………
…………
……
…………………
…………
……





No.299 14/02/24 14:48
りんご ( ♀ UNyGh )



『私のことなんて
どうだっていいんだよね⁉』


『だから、連れて行きたいって言ってるだろ⁉
倫子にも、もっと視野を広げさせたいんだよ。』




先ずは“シンガポール“
それから、世界を回って視野を広げたいと直樹は言ってる



女は“今“を見る

男は“将来“を見る


直樹の“夢“は
“夢“じゃなく
“絶対に自分の実力で成し遂げる“現実への一歩なんだって言う




どうすればいいのか⁉


直樹に、まかして着いていけばいいのか⁉


言葉も通じない国で
私は、何が出来るの⁉






No.300 14/02/24 15:17
りんご ( ♀ UNyGh )


『突然でゴメン
でも、何年も前から
考えてた事なんだ…
いつかは世界を相手にしたいって…
お店も軌道に乗った今、俺の役割は済んだと思ってる今の店は、雇われ店長だ、俺の店じゃない…』


『倫子ちゃんを見て…
俺は、初めて自分から手に入れたいって強く思った

俺の一生のパートナーにしたいって強く思ってる
一生そばに居て欲しいんだよ…
生活に困らせる事はしない。』


『ホントは、8月に連れて行きたい…
でも、それは今まで頑張ってきた倫子ちゃんを見てるから、試験はちゃんと受けさせてやりたいと思う
だから…試験が終わったらでいいから…』



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