沙耶香の女装官能小説(女装モデル編)
物語
わたし水越沙耶香(仮名)はある時に街を歩いていると女装雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の担当編集矢口麗奈にスカウトされる。
始まる彼女との女装生活やモデルとしての日々。
日々交わる麗奈や彼女のライバル早紀、彼女たちの社長である双星出版社社長の神無月舞、現れる謎の痴女性。
近所に住むランジェリーショップを経営する美人三姉妹……。
女装小説でありますが同性愛やLGBTなどではありません。
あくまで筆者が女性や女性的なものに外面や内面またフェチ的なものに憧れる女装官能小説です。
くれぐれも誤解なきよう願います。
ちなみに更新は遅め。
17/08/04 15:53 追記
感想スレにスレを作りました。
共感ボタンを押してくれた方や作品に興味ある女性の方よかったら書き込みください📝。
男性は感想スレ禁止とさせていただきます×。
17/12/06 06:19 追記
とりあえず今回の物語はここまでですが続編のスレは作りました。
感想共々再びそちらもごらんください。
ここまでお読みいただき読者の皆々様ありがとうございます。
そしてまたよろしくお願いします。
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その日わたしが街を歩いていると背後から声をかけられ振り向くと髪にウェーブのかかった大人びた女性がいた。
『クロスドレッシングボーイ→ガール 担当編集 矢口麗奈』
彼女はわたしの前に立つやそんな名刺を差し出し思わぬことを言った。
あなた、モデルしない?
「モデルですか」
「ええ、よかったら私の自宅兼スタジオがあるのだけど来てくれない。それとも他に用事ある?」
いえ、とわたしは答えた。特にたいした用事はなくただぶらぶらしていただけだ。
「そう、ついてきて」
彼女は髪を靡かせシャンプーやリンス、香水の匂いを漂わせながら先を歩いた。
彼女に連れられたのはどこにでもマンションだ。こんなところにスタジオがあるのかと思いながら共にエレベーターに乗り込む。
モデルをしてほしいと言うわりに一言も口を利かないこちらを見ようともしない。
とある階の扉を開けるとそこはオーソドックスな普通のマンションの一部屋ではあったが彼女は先を示した。
そこにあったのはベッドルーム、程よい調度品や家具、クローゼットがありまわりには黒い機材の照明などがあった。
ここがスタジオ?と疑いがあった。
鏡台を示しわたしは座らせ上半身裸になりメイクをさせられた。
ファウンデーション、アイシャドー、アイライン、リップスティック、ウィッグを滑らかに自然とつけられ鏡を見て驚いた。ブラッシングされウィッグの髪がなびいた。
そこにいたのは上半身は男性の裸ながら美少女がいた……。
しかし次にさらに麗奈という女性が差し出した衣装に驚いた。
彼女の手にあったのは煌めくようなまばゆいランジェリーだった。
戸惑う私の前で麗奈はランジェリーを側に置きながら彼女が担当してるという『クロスドレッシング ボーイ→ガール』とう雑誌を見せる。
表紙にはセーラー服の美少女が映っていた。
頁をパラパラめくると美女や美少女のセーラー服、看護師、婦警、パーティードレスやランジェリーなどが映っていた。モデル雑誌だろうかと思ったがよく見るとちがったことに気づいた。
ランジェリー姿の下腹部いや股間の辺りが妙に膨らみがあることに気づき小説や投稿欄などにえっちな物語や体験談などが載っていた。
そして気づく。
「この人たち、オトコですか……」
「ええ、ご名答。私、あなたが女装に映えそうだからスカウトしたの」
「女装……」
「安心して。ホモやゲイ雑誌とはウチは違うの。女性を愛する女装娘やオトコの娘がふつうに恋愛や結婚、えっちができるように情報を発信してるの。言わば女装コスプレしながら女性と恋愛や結婚、……えっちしましょうという本なの」
耳元で吐息のように囁かれながら麗奈はわずかに背中に胸を触れさせ私の下半身はわずかに動いた。
「いやだったらメイクを落として帰ってもいいわ。興味あるならこのままする?モデル料は払うわ」
わずかに迷いがあった。一分か三分かはわからないが何故か答えた。
「……モデルします」
何故そう答えたたかそれは私の性癖にもあったがここではまだ言えない。物語が進んでから答えよう。
答えを聞くや否や麗奈はランジェリーを差し出しショーツを跨ぎ身につけブラジャーをつけられストッキングを足に通しガーターベルトで吊るした。
「ちょっときつい」
「女の子はみんなそうよ」
ランジェリーの柔らかな感触で男性器は少しずつ上を向きはじめていた。
気づかないのか彼女はクローゼットから衣装と思われるランジェリーと同じく純白のパーティードレスを出して私に着させた。
「うわぁ、すごい美少女」
ベッドに座らされ照明やレフ板の調整をしながら彼女は撮影を始めた。
照明やレフ板の反射が眩しいなか女性のドレスやランジェリーの感触が私を支配するようだった。
ベッドルームに麗奈と名乗る女性カメラマンのシャッター音が静かに伝わる。
その都度、カメラを古いカメラやデジカメ、スマホだったりと様々だ。いろいろなカメラで撮影することで試しているという。
それはともかく一、二時間と撮られるながら女性のランジェリーやパーティードレスの生地の柔らかさなどに股間をはじめ身体が妙にむずかゆく気持ちよさもある。
……勃ってるのかな。
なんとなく感覚としはショーツのなかで勃起してる感じがあったがドレスのスカートは長く確かめるわけにもいかない。
「ふふふ、恥ずかしがってるみたい。自然にしててね」
ふつうカメラマンはあれこれポーズをつけたがると聞くが彼女はあくまで自然に、ほんの少しだけ胸元やスカートの裾をいじるだけで特になにもしない。少しはポーズはつけられるが。
「……う〜ん、あ。休憩にしましょうか。トイレはだいじょうぶ?」
「ええ……」
本当はトイレにいって勃起してるか確かめたい衝動はあったが慌て行くと恥ずかしい気持ちがあり手を招かれリビングに行きお茶をした。
彼女は珈琲を、私は紅茶を口にした。
「もう少し時間かかるけど構わない?」
「ええ」
さっきから同じ言葉しか返せなかった。
「……」
勃起していた。一度歩いてショーツやガーターベルト、ストッキングにスカートの感触に身体が感じていた。
「変な女性と思ってるかしら?」
「いえ」
「さっきから同じことばかり、もしかして……」
「!?」
彼女の爪先がテーブルの下から私の股間に触れた。
「あ……ン」
「やっぱり勃ってる……、するわよね?」
そのまま麗奈は揺れる髪を伴い私に軽いフレンチなキスをした。珈琲のブラックな味と柔らかい唇のルージュが触れた。
「ウフフ、おいで……」
「……あ」
「可愛いわ貴方……。興奮したのでしょう」
再びベッドルームに連れられ彼女は太腿を柔らかく細い指で触り吐息を耳やうなじに触れた。
「ああ……んぐ…」
「ンンン……レロレロ……」
「はあ……」
ベッドに倒れるようにしながら熱いキスを交わし私の性器はショーツとスカートの中で熱く堅く勃起していた。感触が気持ちよくキスだけでイキそうになると感じた。
「撮影してた間がまんしてたのでしょう」
スカートの裾を捲りながら彼女は股間に顔を近づけ私は羞恥心を感じていた。
麗奈と女装した私が熱い抱擁するなか彼女は私の太腿を撫で愛撫しショーツの上から女性らしくない男性器を撫でショーツを下ろそうとし肉棒に彼女の口や指が触れようとした時だった。
「ま、待って!?」
「?なあに?、女のあたしでは不満の」
「ち、ちがうの。あの、こうしたままでしてほしいの」
慌てた私は雰囲気を壊したかなと思いながらショーツを一度腰まで上げながら自らの男性器を左側の脇から出した。
「はあ、そういうことね。わかったわ」
少しふしぎそうな顔しながら彼女は美しいランジェリーショーツから出た肉棒に再び愛撫し唇や舌で濡れ指でクチュクチュシュシュと扱く音がし感じた……。
「ああ……」
「ふふふ、女の子みたいね。だけど変わってるわ。下着をつけたまましたいなんて」
「ん……」
「我慢汁もさっきから出てたみたいね」
ショーツの表面に少しながらカウパー液の沁みがあったようで彼女は見つめながら幹をつつーと舌で転がし先端の亀頭をはむっとくわえながら上下にスロートした。
「ンンン……」
「うふふ、大きいクリトリスね。ングング」
「ああ、いい……」
自然と声色までが女性のようになりながらベッドに身を預け悶えていた。微かにシャッターの音がカシャカシャとしていたようだが意識は女装した自分と麗奈にあり姿見にはレズのような卑猥な行為が映っていた。
「ングング、れろれろ」」
「ンンン、吸い込まれるよう……」
「射精したないなら出してもいいのよ」
「う、うん」
「あら、感じてないのかしら。生意気ね」
挑発するような熱い瞳が上目遣いにしながら愛撫は続く。感じてないわけではない。
そっと私は睾丸を包むショーツのクロッチ辺りに指を這わした。
「ああ……」
「なるほど、ここが感じるのね」
「ン……」
ショーツを脱がなかったわけはショーツを身に付けてると女性的快感を味わうためとショーツの感触が股間に触れるためだ。
サワサワと麗奈の指や掌がショーツごと睾丸に触れながらクロッチのなかの睾丸は射精感をおぼえ膨らみが始まる。
「ああ……ン。い、イキそう……」
「レロレロ、ングング、ジュルジュル、いいわ。イキなさい」
瞬間、ディープスロートした彼女のあたたかい口内に白い精液が膨らんだ亀頭から出て睾丸が膨らんではちいさくなった。
フェラをして興奮してきたのか麗奈はゆっくりスーツを脱ぎ始め豊かな胸を包む黒い下着を見せタイトスカートも下げて黒いショーツを見せた。お揃いのランジェリーに私の男性器も再び興奮し射精したばかりなのに半勃ちくらいになる。それを見て彼女は笑みした。
「私の下着姿に興奮したのね。もう一回はできるわよね?」
「う、うん……」
「まるで女の子を犯しているみたい」
含み笑いをしながらも彼女は私をベッドに寝かして69の体勢に入り彼女の黒い刺繍ある下着のクロッチは淫花がみえるみたいに沁みがやらしくできていた。
「して」
「ん……レロレロ、ハアハア…レロレロ、ハアハア……」
「脱がしていいから。ああン……」
ショーツの隙間から遠慮がちに舌を這わしていると脱がして構わないというので脱がすと淫花から愛液が太腿まで滴が垂れていた。
「ウフフ。また大きくなった。おいしい……」
「ン……はあ。ハアハア……」
「ねえ、キスして」
再びベッドの上で熱いキスをして互いの唾液が頬や顎を伝う。
「ねえ、あなたの名前は?」
「○○○……」
「ふ〜ん、男の名前ね。好きな女性や女の子の名前あるかしら」
しばし目を点にしながらも股間が熱く硬く勃起しながら考えた。
「……紗耶香かな……」
「沙耶香ね。可愛いわ……ンンン」
再びディープキスをしながら麗奈は自らブラを脱いだ。私の目に魅力的な乳白の肌が見え乳首が硬く張っていた。
「ンンン……」
「やだ。そこは舐めていいなんて言ってないのに」
「ンンン……甘い」
「さっきまでやられてばかりだったのに。挿入(い)れたい?」
「う、うん……」
「犯してあげる……ンンン。はあ……」
「はあ…はあ…」
彼女の淫らな女性器がショーツが下ろされたと同時に見え興奮を押さえ桃肉が私の肉棒をグチュグチュと互いにカウパー液の先端が迸り舌で濡れたまま結合してゆく。
「ああ、いいわ……」
「ン…ンン」
「また。勝手に動いて……ンンン。スゴい」
肉棒が淫唇にすっぽりくわえられながらも私は自然に腰を動かしていた。互いの愛液やカウパー液など淫花のなかで縦に下にうごめく。
男女の営みのはずだが柔らかいパーティードレスやランジェリーに包まれ姿見に映る様子はレズのままに見えた。
締め付けるブラやショーツがさらに興奮させていた。
麗奈と私の結合した淫部からは卑猥な音がぐちゅぐちゅとベッドを軋ませる音共に奏でていた。
「あ……ンンン」
「ハアハア、ンンン」
ふたりのやらしい吐息もまた伝わり私は時おり彼女の豊かな胸や乳首に噛みつくように触れ舌で濡らしてゆく。
「ハアハア、スゴい。犯してる……はずなのに…犯されてる…みたい。ん、ハアア……」
女装でのセックスに私の男性器は先ほど射精したばかりなのに隆々と勃起しショーツの脇から彼女を犯していた。
気持ちいい……。ただの男女のセックスではない頭が白くなるような快感があった。
ドレスやランジェリーに包まれていることで男?女?という問いかけが脳内に何度もありながら淫らに性行為をしている。
ショーツやドレスのスカートの感触がより一層性的快感を感じさせる。
「あ、はあ……」
「うふふ、イキそう……」
「う、うん……」
「さっき射精したばかりだから……ね。ンンン……好きな時にイっていいわ」
麗奈のいやらしい含み笑いがありながらも一応はオトコの意地もある。とはいえ彼女の肉襞は肉棒を締め付けては適度に広がりぐちゅぐちゅと奏でる。
吸い込まれそう。
まるで男性器から先が吸い込まれそうになる。オナニーとはちがうのは伝わる。生身の女体やフェロモン、香水などの匂いが魔性の香り。
だけど自分もメイクされ身体から女性の匂いを放っている。汗や体液で少しばかり乱れもある。
まるでレズしてるような気分が先ほどからの頭を白くさせる感覚。
「ンンン……こんなの初めて……」
麗奈なる女性が何を言ってるかわからない、が快感は共有してるはず。
「ンっ……」
柔らかいショーツと彼女の花弁のような肉唇の快感が射精感を腰からもたらすのに気づく。ショーツに包まれた睾丸から膨らみを感じ幹から亀頭の先端にじわりじわり感じてくる。
ショーツの生地の感触がふしぎと女性的快感をもたらし頭のなかで自分が女性になった感じのイメージが広がった時だ。
「イクイク、イッちゃう……ああ」
「きて、いいの!もっともっと!射精して……ンンン」
ふたりとも互いに淫らになりながら性的快感は絶頂だった。襞が再び肉棒を締め付けながら亀頭から精液を迸りだす。
どぴゅどぴゅ……。
何度射精したかわからない。互いに息が荒いまま抱き合い抱擁した。
その様子を一眼レフカメラがとらえていた。
あれから三ヶ月ほど。
ベッドの上で私は深い眠りについていた。そこへ耳元から包むような声がした。
「沙耶香、沙紗耶香、朝よ。……あら、朝勃ちしてる……」
クスリと笑みしながら彼女は私のショーツに包まれた股間に触れ微睡みから解放されそうになる。
まだ眠たいのに……ン。
彼女はショーツの刺繍やクロッチに指をなぞりながらゆっくり上へ下へ撫でる。
「ン……いや」
「いや?いやじゃないでしょう。こんな勃たせてて」
「ンン……」
ゆっくり寝返りを打ちながら抵抗するが彼女の肌や吐息がランジェリーに包まれた身体に触れる。あたたかいけど淫部に触れられると……。
「ここをこうして……」
淫部からくちゅくちゅと上下へ幹を撫でる音が奏でなれ思わず声が漏れる。
「ああン……やめ……」
「本当はしてほしいんでしょう……。やらしい」
彼女は抱きながら私の身体を向き合わせながら69に近い状態にしベッドがちいさく軋むなかショーツから私の隆々としたぺニスを出す。クロッチにあたる睾丸を撫でたり舌で触れたり性感帯をいじる。
「ンン……やだ」
「女の子みたいな声して」
舌や指で幹や睾丸を弄られながら意識とは無関係にショーツのなかで勃起が徐々に硬くなる。熱く熱を帯びながら。
はあ、と麗奈の柔らかい口から吐息をかけられ腰から反応してしまう。そのままパックリと口にくわえられシュッシュッという扱かれると共に口内でくちゅくちゅれろれろと赤い舌で舐められる。
昨夜もしたばかりできたないはずなのに……。
「ンンン……やめてったら」
「れろれろ……可愛い下着にオチンチン……」
少しだけムッとするものの朝からのフェラチオに抵抗ができない。もちろん男としての力を発揮すれば別だけど。
「飲ませて、沙耶香の精液……濃いの」
「ああ、いや……」
「やらしいえっちなのは出てるのにね」
ガマン汁が亀頭や鈴口から出て赤い舌に刺激されてさらに熱く硬くなる。射精感が睾丸から腰、腰から幹へ伝わりそう。
「ああンン……い、イキそう」
「イキなさい。熱く濃いのだして……」
「ンンンン……い、イク……」
微睡みと共に熱く濃い牡の精液がランジェリーに包まれた私の身体からどぴゅどぴゅとベッドと麗奈の口を濡らした。
「美味しい……」
ゴクっ、とわざと音を立てながら麗奈の喉が鳴ったようだ。
汗や体液、精液の飛沫がシーツが飛ぶベッドのなか私はようやく目を醒ました。射精の余韻もあり身に付けたショーツにも精液が飛んでいた。
「もう、麗奈たら」
「好きでしょう?フェラチオ……」
ベッドからゆっくり身体を起こしながらネグリジェやブラを脱いで上体の男としての半身を見せながらあきれる。
「そうだけど。やり過ぎ」
「なにが?えっち」
ん……、と私には呆れるような吐息が混じるなか彼女も起き上がりショーツ以外の肢体をあらわし私の側に寄り髪を撫でる。
「オトコなのにこんなに髪を伸ばして」
「だって女性として暮らしてるし……」
そう、私は麗奈のところに住んでから髪を背中まで伸ばし女装し女性として生活している。
麗奈により雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の専属モデルとして契約したのもある。
「えっちは好きでしょう」
「うん……。だけど起きぬけは」
「うふふ、ここはまだ興奮してるのね」
綺麗なショーツに包まれた股間に彼女は触れる。精液がまだ少し余韻があり下着を女の子のように湿らす。
「でも三ヶ月連続特集なのよ。沙耶香」
「それだってまだ二回目、二ヶ月目でしょう?他のモデルさんに悪いわ」
「だけど沙耶香に反響があったのは本当よ」
ベッドルームに備え付けられた本棚から『クロスドレッシングボーイ→ガール』○月号を出す。そこにはパーティードレス姿の私があり特集として組まれた頁はニ十であった。
パーティードレス以外にも女教師、女子高生、ロリータ、OL風などのコスプレがあり(主に女性の)読者からは反響があったらしい。また麗奈とはわからないようにしてあるが彼女との女装レズの性交も数頁あり生々しいものである。
「そうだけど」
「あら、私とえっちできて女装できて何か不満なの?」
麗奈と暮らすようになり私は男としての姿は彼女とのセックス以外はほぼない。まあ望んだことなのかもしれないと無意識に自覚ないわけでもない。
「それより昨夜も言ったけど10時には双星出版に来てね。打ち合わせ」
「構わないけど」
「けどじゃなくて来るの」
強きな瞳が見つめる。取材だろうか。
「シャワー浴びるわ」
素っ気なく私は言いながらシャワールームに向かい濡れたショーツを脱ぐ。姿見に映る姿は顔や頭以外はまさに女性だった。
蛇口を捻り火照った身体を熱い液体が濡らす。
熱いシャワーを浴びながら熱く火照る男性器を洗い綺麗にする。
麗奈はえっち好きな女性だろうかとも思いながらバスルームにある姿見に私の姿が映る。
顔や髪、頭以外は男性のままである。性転換や豊胸、ホルモン手術は考えたことはあいにくなかった。
姿形は女性のまま身体は男性としてたのしむのが私の女装であった。女性としての生活なら麗奈と暮らすようになり化粧、ファッション、体毛や髭なでの脱毛、家事など経験した。
シャワーを浴びボディソープをつけながら淫部を洗い男の匂いを拭う。全身脱毛したとあるが陰部に毛はある。男性が好きな女装者は剃るらしいが私にとっては男性の大切な部分なのでそのままにしてある。
「ああ……ン」
男性器の射精した鈴口や亀頭に掌やソープの刺激があり股間が感じる。すると声がした。
「着替え置いとくわ。朝ごはんもうすぐだから」
「は〜い」と答えながら麗奈は仕事をしながら家事をこなす。シャワーを充分に浴びた後に替えのランジェリー、今日着ていくパンスト、ブラウス、タイトスカートを身に付け眼鏡をつけてドライヤーや整髪料で髪を整えリボンを髪につける。
「次の仕事はどんなの?」
「うふふ、いい企画よ。社長からオーケーはもらったし」
彼女は何が可笑しいのか悪戯ぽく笑みする。朝食はご飯に味噌汁、サラダに目玉焼きにハムなどオーソドックスだ。
「私が出勤する前にもう一回射精しとく?」
「やだ」
射精すると体力を使う。麗奈は知っているはずなのにからかう。
次の企画は何だろう?麗奈は私の顔を覗くように見つめて口角が笑みしている。
ほどなく麗奈は朝食を終えて準備する。隔月の女装雑誌とはいえ日々の取材やお仕事はある。
見た目は綺麗だがその内に淫乱さを秘め女装者が好みと変わった女性であり私とあっさり共に暮らしている。半分は雑誌の専属モデルでもあるが。
「後片付けと家事をお願いね」
「うん」
「あ、私の残した下着でえっちしていいわよ」
「あのね」
ひとの性癖をわかった上でからかいながら微笑みマンションから去っていく。
女装してても女性はわからない。吐息を交えながらしばしゆっくりテレビを眺め食器の後片付け、掃除をしていく。
ベッドにはこれ見よがしにランジェリーが脱ぎ捨ててある。
これは同居してから知った彼女の悪戯か本心かわからない私は吐息をした。
家事をしていると主夫?主婦みたいな気持ちになるがベッドルームの掃除をしようとするとつい数時間前の朝方の淫靡な雰囲気と他は丁寧に畳まれたり仕舞われているのに麗奈の今朝まで着ていたランジェリーはこれ見よがしにベッドに置いてある。まるで手をつけてもいいように。
部屋の掃除はベッドルームと双星出版に出かける前に洗濯はあと一回しておかなくてはならない。
「ハア……」
同居しはじめた頃はたしかに彼女の使用済みの下着に手を出したり身に付けたりしたものだが、三ヶ月も経つととりあえずは慣れながら脱ぎ捨てられた色気あるランジェリーを意識しないように丁寧に選り分けながら洗濯機に入れ吐息を交え動かした。
その間に掃除機を動かしながら掃除していく。洗濯機が止まる頃には掃除はあらかた済み麗奈や私の衣服やランジェリーをベランダに干していく。
そろそろ時間だ。
戸締まりやガスの元栓、部屋の掃除した後を見つめながらメイクや髪などを丁寧に直しながら出かける。
雑誌の私は眼鏡をかけていないが普段の私は眼鏡をかけている。
『クロスドレッシング ボーイ→ガール』を知らない近所の人たちは「先生」と呼び挨拶していく。
女装している私をほとんどの人たちは疑わない、というか麗奈の親友と思っているかもしれない。
しかしこの三度目の取材にとある淫靡なワナが仕掛けられていることに気づかなかった。
私は免許がないので移動は基本的に徒歩、タクシー、バスなど公共交通機関だ。
どうしようかな。
徒歩でいくには双星出版のある建物はやや遠い、タクシーを拾いたいがタクシーはドライバーと二人きりになるのは勇気がいる。
無難にバスにした。
双星出版があるのはこの街の真ん中ほどだ。
ほどなくバスが来て私はタイトスカートやヒールに慣れた足取りで客の少ないバスに乗り奥の席に腰かけた。
「いったいなんだろ?」
女性向けの女装レズ雑誌の企画は私にはわからない。なかには男性の読者もいるらしいが。
景色が窓から動くなか客が少ないバスのなかふと隣に色っぽい女性が腰かけた。
「失礼するわね」
笑みをしながらその女性はOL風のスーツをしながら声をかけた。
そっと私はゆっくりと空けながら窓外を見つめた。
しかしこの女性が淫らなワナだったことにこの時の私は気づかなかった。出掛けた時に痴漢などの経験はなかったから。
バスに揺られながら少しうとうとしてしまう。
これというのも麗奈の性癖のせいかと思う。毎朝ではないが朝に射精させられることがある。
ん……、とふとあることに気づく。太腿を隣に座っている女性が触っている……?
「ち、ちょっと……やめ……」
「……」
女性は声には出さず悪戯な笑みをしながら無言で触っている。
痴漢じゃなくて痴女!?声に出さない驚きがありながらもパンストに包まれた太腿を触られながらじりじりと窓側に寄ってしまった。
バスのなかで痴女に遭ったという行為に背徳感が過り朝方に射精したばかりの股間はショーツの内で興奮を感じてしまったようになりまずいとおもった。
「い、いや……」
「そう?本当は触られて感じてるんじゃないの」
「……!」
図星だった。しかし私の眼鏡の中の瞳は抵抗を示すように見つめ返すが女性は相変わらずやらしい笑みをしたまま触る。
「こ、声を出しますよ」
必死に考えたなかようやくそんな声が出たが女性は意外なことを言う。
「あら?そんなことをしたらあなたが本当は男性だってわかるんじゃない。いいの?」
「っ……!」
息が詰まる思いがしながらもその間に痴女の指や掌は大胆に太腿から腰に、股間に触れショーツ越しにぺニスに触れた。声が漏れそうになる。
「……ああン」
「ふふふ、ここは興奮してるみたいね」
ショーツとパンスト越しに柔らかい指に触れられながらくちゅくちゅと微かに淫らな音がした。窓外の景色はいたって日常的に人々が行き交うなか淫らな行為に感じてしまう。
「ああ、いや……」
AVや雑誌などで見る痴漢や痴女の体験談などを他人事と思っていた私には衝撃だった。
「いや?いやなわりに抵抗してないのに」
ショーツのテントの張った布地にはカウパー液のやらしい沁みが浮き上がる。くちゅくちゅしゅっしゅっとショーツとパンストの擦れる音がした。
双星出版のあるバス停には街の真ん中で一度乗り換える必要があり逃げるチャンスがあればその時かもしれない。
しかし一分一秒が長く感じられるくらいに恍惚な時が流れていた。
街の真ん中のバス停が近いとアナウンスが流れすぐさまボタンを押し強引に言う。
「お、下りますから」
これで痴女から逃げられると思った。料金を払いバス停から次のバスに乗り一安心し息をしていたら痴女がまた側にいたことに驚く。
いや……。
バスを乗り換えたにも関わらず痴女は私にさりげなく太腿を触り淫部に触れてくる。
「うふふ、本当にいやなら運転士さんに大声を上げればいいではありません?」
「ん……」
背徳感と痴女にチカンされてる複雑さを見透かしたように彼女は言う。
「……」
「イカせてあげるから」
「ち、ちょっと……」
窓際に再びやられながら彼女は大胆にもパンストを下げショーツのクロッチにあたる秘部や包まれた睾丸に触れてきた。
「あ……ン」
思わず感じた声が出るがさいわい乗客に気づかれなかったが羞恥心で顔から火が出る思いがした。
くちゅくちゅと彼女はその間に、男性器を下着越しに弄りながら愉しんでいる。声に出したいのに出せない。
痴漢に遭う女性の気持ちが胸によぎりながらなぜ私がこんな目に遭うのかわからなかった。眼鏡の奥の瞳が窓に映り潤みが少しみえた。
「あら、耐えるのね。ヘンタイなのに」
「あ、あなた……もしかしてニューハーフ?私とおなじとか……」
唇を噛むようにしながらせめてもの仕返しにと言うがあいにくそれはちがったようだ。
彼女は自らのタイトスカート、ブラウスを少しはだけて性別が女性なのを口許であらわした。
「オンナよ、女。フフフ……」
「……!?」
たしかに表情や声色、身体までれっきとした女性である。匂いやフェロモンらしいモノから男性には出せない艶や色っぽさがある。
だけどなぜ痴漢、いや痴女のような真似をこの若い女性はするのか。
趣味?性癖?
麗奈も時々悪戯めいたことはするが外ではほぼしない。
わからないと再び思った時だった。
くちゅくちゅと彼女が私のぺニスを扱く音が耳元ですると同時に本気で感じ始めていた。
「……ン、い、いや」
「あら、ここはそんなこと言ってないわよ。食べちゃいたいくらい」
彼女はそのままショーツの脇からぺニスを出してくちゅくちゅと再び上へ下へ擦るたびに淫らな音が奏でた。
イカされちゃう……。麗奈以外の女性に……。
麗奈が好きか愛してるかはまだわからないが愛情や友情(?)みたいな信頼関係があると思う。
「ハアハア……ン……」
扱かれるたびに真っ白になりそうなあたまのなかで呼吸と共に葛藤に近い思いがよぎった。
見知らぬ彼女は言う。
「あら、けっこう頑張るのね。普通の男性ならイクのに」
バスは走る。
バスは走る。
だが目の前の痴女性は私をイカしたいようだ。なんとかしないと思った時だった。
はむ、と名前も知らないその女性は私のぺニスを柔らかい口でくわえ、レロレロクチュクチュズルル……と大胆にフェラチオをはじめた。
「あ、ンンン……」
「ズルル……美味しいわ。あなたのオチ×チ×、いえペニクリかしらね」
卑猥な表現しながら幹を掴み器用に大胆に、ショッカーのクロッチに包まれた睾丸を愛撫していく。
「あ、ハアハア……」
懸命に耐えていた私の顔が恍惚したようにバスの窓に映る。
麗奈を心のどこかで裏切ったような気持ちがよぎりながらも感じていた。
「あら、感じてるのね。嬉しい、ンンン、レロレロレロレロ」
「!?……ああ」
鈴口を舌で責められ睾丸を指や掌で撫でられ今朝方に射精した股間はギンギンに堅くなっていた。
バスのアナウンスが双星出版そばのバス停を伝える。
「ああ……ン」
抵抗しながら降りる意思を示し乗降ボタンに車内が伝わる。だけど身体は女装に慣れ痴漢、いや痴女の卑猥な行為と重なり男としての力は精神面から出しにくかった。
三ヶ月の麗奈との生活は私の意識や精神面から日常の“男らしい男”を意識させないのに充分だった。同時に女装という魔性の魅力にもだ。
「フフフ、降りる前にイカしてあげるから」
名前も知らない彼女の甘い声に早くイカして、やめてと本能と理性が内に葛藤した。
「や……」
さすがにお尻に触られるのは後ろ手にしながら抵抗した。
私はLGBTや通常(?)の女装娘ではないからお尻、特にアナルやアヌスには抵抗があった。麗奈との三ヶ月との性生活でもお尻を触らせはしたがアナル、アヌスには触らせなかった。
「まあ、イカしてあげるわ。ここが膨らみがあるものね」
「ン……」
乗客が少ないバスのなかで頭が真っ白になりながら下半身から射精感を再びおぼえた時だ。
どぴゅっどぴゅっ……。
熱く痛い性的快感のなか睾丸が膨らんだかと思うと、幹から男性器の先に熱く臭い白濁液が見知らぬ彼女の口内を襲った。
「!?んんん、ン…ンンンン…」
ごくっ、と一瞬の驚愕と興奮があるなか彼女は喉元に私の男性たる牡の証しをゆっくりゆっくり喉から食道へごくっごくっと喉を動かしたようだ。
「ハアハア……ハアハア……」
「……下着とスカート直してね」
停留所が近づく。
停留所が近づくなかショーツやパンストにぺニスをおさめようとするがまだどくどくと白濁液が出ておさめられなかった。
ああ……。そう思った時に痴女は再び唇を亀頭につけちゅるちゅると音を立てながらティッシュをあてがいぺニスを器用に拭いていた。
早くおさめなさいと上目遣いで伝えているようで私は感じながらもぺニスをなんとかおさめられショーツとパンストをお尻まで上げた。
「あなた、こんなことをして」
「降りるのでしょう?」
睨みながら私は双星出版のある建物近くにある停留所に降りようやく一息ついた。
額や髪には汗が浮かび瞳は眼鏡の内で焦りがあったかもしれない。呼吸を整えバッグにあるコンパクトで顔や表情を気にし数分歩くと双星出版が入っている建物が見えた。
ほっと安心したがそれが間違いであることにさらに気づかなかった。二度も射精を朝からしてあたまが飽和していたかもしれない。
建物に入ると、顔見知りの双子の受付嬢がいて向かおうとした時だ。
「ふ〜ん、あなたここに用事あったの?」
ぎょっとして後ろを振り向くとまだ先ほどの痴女がいた。
「あ、あなた……」
「そんなことよりまだ出し足りないんじゃないの」
驚く私をよそに彼女は目についた女子トイレのいちばん奥の個室に招き便座に座らせながら再び腰に手をかけた。
「ち、ちょっと……やだ」
「やだて言いながらまた興奮してるじゃない」
「や、そんなこと」
口では否定しているが射精したばかりの股間は再びショーツとパンストでテントを張っている。理性と本能が別であり見知らぬ異性のフェラチオに感じた男としての本能を自覚しながらも抵抗はなぜかできなかった。あるいはしないのわからなかった。
女性は再び私のぺニスを指に触れさらに今度は大胆にクロッチの内にある睾丸を責めた。
「ああ……ン」
「まだ出したいんでしょう」
「ちが……」
彼女は妖しい微笑みをしながらスーツの前やスカートをこれ見よがしに下着を見せながら肉棒を熱く再び扱く。
くちゅくちゅと再び淫らな音が密室でした。
ン……!?はあはあ、レロレロくちゅくちゅ……。
見知らぬ痴女性は隙を見ていたのか瞬間的に唇を奪いそのまま熱く濃いキスをした。意識が蕩けそうになりながらもショーツの脇から出た男性器は肉棒と化して再びやらしい液が先端から出ていた。
「触ってもいいのよ」
「!?」
危うく本能のままの誘惑に駆られそうになることを女装が日常になっている私の意識の中の男、女がわずか間葛藤したが堪えていた。
「まあ、イカせてあげるわ」
「あ、あなた……」
「だから女性だって言ってるでしょう」
私が言わんとしたことをニューハーフかシーメールかと思い違いした痴女性はクロッチの内にある膨らむ睾丸をやらしく弄りまくる。
「ああ……ン」
「ふふふ、ここが弱いのね。女の子みたい。だけどここは……」
指を巧みに操り彼女は私の脚を肩に乗せたままお尻の穴に指が向かおうとした時だった。
「や……!やめて!!本当にお尻はダメ」
私は脚や腰を動かし必死に抵抗し瞳から涙が潤んだ。
すると痴女性は呆れたように丸いお尻を指や掌で撫でながら諦めたような態度にホッと息をついた。
「お尻はいやなのね」
「……ん」
「だけどオチンチンはイカさないとね」
「ち、ちょっと……。ああン……」
レロレロとディープスロートを上下にされ再び男性器は唾液や口内に濡れていく。爪先から肩まで力が抜けていく。腕時計を見ることさえかなわない……。
先ほど射精した肉棒は性的快感を上回りながら脳内に響く。
「い、イキそう……」
「うふふ、いったん小さくなったのにもうこんなに勃起してるものね。やらしいクリチンポ」
ズズズ……、と個室内にやらしく奏でる音がした。
瞬間的に二度目の射精に腰から再び快感が襲う。
どぴゅどぴゅ……、と痴女性の口内や頬に牡の樹液が飛んだ。今朝から三度目の射精だが白濁液は少し薄いように虚ろに見えた。
ゴクゴク、と生々しい喉に精液が流れこむ音が耳に聞こえ彼女は満足したように微笑み立ち上がる。そのまま何を思ったかブラやショーツを少しはだけながら軽いフレンチキスをした。
「ほら、女性でしょう?」
「……はあはあ、あなた?」
「あら、ごめんなさい。時間に遅れるわ。また機会あればしてあげるわ」
痴女性は身なりを整えて足早に消えた。正気を私が戻すには少し時間かかった
正気を取り戻した私は今朝から三度射精したぺニスをショーツとパンストにおさめるなかぺニスが意外にきれいにされてるのに気づいた。
あの女性は……?
バスの中でも淫らな行為をしたにも関わらず見知らぬ私のぺニスに手を出したのに二度もきれいにお掃除フェラ?というのをしたのかと疑問がよぎる。が、それもわずかで腕時計を目にし時間が10時を数分過ぎているのに気づいて用を足し手洗い場の鏡で髪やメイクにおかしいところはないか見て双子の受付嬢に受付をすましてエレベーターで双星出版のあるフロアーに向かう。
「沙耶香、来ないから迎えに出ようとしたところよ」
「あ、ああゴメン。少しトラブって……」
「トラブル?ま、いいわ。社長がお待ちかねよ」
社長?、とふと怜悧で美麗な二度くらい出会った美人秘書と言っても差し支えない神無月舞社長の顔がよぎった。
麗奈は撮影打ち合わせの時と同じように先を歩いて双星出版と記された会社に私を案内した。
双星出版はけっして人数ある職場ではないが上は社長からバイト従業員に至るまですべて若々しい女性であった。
「社長は?いないのかしら」
「麗奈さん打ち合わせは私たちで社長はすませてくださいて」
麗奈に答えたのは麗奈よりひとつふたつ年下の二ノ宮早紀。
大人っぽい麗奈にくらべたら妹的な雰囲気で明るくいま風の女の子という感じ。
そう、と社内を見渡しながら麗奈と早紀は打ち合わせのために白で統一された会議室兼応接室に通した。
イスに座りながらも先ほどの二度のフェラチオで淫らな匂いがしてないか今さらながら気になった。さいわいにしてふたりは気づいてないままお茶を出された。
「どうぞ沙耶香さん」
「ン……ありがとう」
お茶菓子を出されながらも下半身がむずかゆい思いがした。むくむくと性欲が理性を上回ったのだろうか……。お茶を喉で潤しながら気分を落ち着けた。
麗奈がそっと微笑みながら企画を説明しようとした時だ。
「では今回の企画は」
「はいはい!あたしが伝えます。沙耶香さんには雑誌に同梱される特典DVDでAV女優さんと女装レズをしてもらいます」
え、と思わず口からお茶を吹きそうになりながら出された企画書をおそるおそる見つめた。
『水越沙耶香の女装レズ、あなたも女装娘とレズを体験しませんか?(仮)』
とありAV女優との撮影云々が記されてあった。
しかし驚くべきことひ早紀はさらに言う。
「実はこの企画は麗奈さんとあたしが出したものなんです」
え、と思わず絶句していると麗奈は早紀を睨むように見つめながら言う。
「あなたね」
「だって本当のことじゃないですか」
「そうだけど」
わずかに後ろめたいような瞳が麗奈にうかがえながらお茶を口にし気持ちを落ち着けようとしながら見つめた。
なに考えてるの?麗奈。
女装レズという特殊な人間関係であり友達以上恋人未満セックスフレンド同棲というなんとも表現しにくい関係だが表現するとそうなる。
「あ、あなたもこの企画に賛成同意したじゃない」
「しました。だってあたしは沙耶香さんが好きなんですから」
聞いてる方が驚くことを早紀はあっけらかんと小悪魔めいた表情で言う。
「あ、あのふたりともケンカは……」
「ケンカはしてないわ」
「沙耶香さんの意にそぐわない企画は立ててないので安心してください」
企画書を見ててください、とふたりの女性は言ってるようだ。
やむなく企画書に目を通す。だけどふたりの女性は向かい側に座りながら互いに牽制し威嚇しまた私を気にしながらなにやら言い合ってる。
先輩後輩という間柄の麗奈早紀だが、ライバルでもあるようだった。
企画書に目を通すと同梱DXの相手はれっきとした女性でありAV女優とあるがまだ相手は決まってない。また私の性癖やセックスプレイに関しても私の意思確認が優先されるとあった。
つまりはハードなSM、ムチや蝋燭などそして私へのアナルプレイなどはないと記されてもいた。
「だから麗奈さんはあたまが固いんです」
「先輩にたいしての口の聞き方、それ」
ふたりの言い合いが私のもとへ聞こえた時に扉が開いた。
「ふたりともその辺にしなさい。沙耶香さん企画の意図はご覧いただけたかしら」
現れたのは双星出版社長の神無月舞。怜悧な瞳を理知的な眼鏡で隠しながらいつもスーツを綺麗に身に付けている。
「あ、ハイ」
「だけどその様子ではこのふたりからちゃんと伝わってないみたいね。休憩しましょう」
気づくと2、30分は過ぎてたようで企画書には目を通したがあたまには入ってたような入らなかったような印象しかない。
「少し外の空気にでも触れてください」
ふたりがちいさくなるなか私は会議室を後にした。なにを考えてるの麗奈?
屋上に入ると小休止やサボッていたり細々と仕事しているOLや女性が目に映るが就業時間間もなくなのでひとは少ない。
私の姿はまわりのひとたちには見かけないひとくらいに見えているようだ。この建物には双星出版以外にも大中小の会社が入っているが、双星出版がなんの会社か理解してるひとはいないだろう。
ふう……。
吐息に混じりながらスカートの中を風が通り抜ける。
「……」
誰も見てないとわかりながら秘部である股間を気にしてしまう。三度も射精させられ身体が疼いているのかなと思ってしまう。
麗奈と早紀が先輩後輩でありライバルでもあり初めての撮影はほぼ麗奈オリジナルの企画だったらしいが先月か二回目の時は本格的なスタジオを借りての撮影だった。
その時からか早紀はなにかとアプローチをしていたらしかった。飲み物や汗を拭いたり雑談だったり麗奈にくらべたらちいさく可愛らしさはある。
はあ、と吐息がこぼれた時に背後から声がした。
「沙耶香」
「れ、麗奈」
「はい、ジュース」
ああ、と戸惑いながら自販機で購入したらしい缶ジュースが渡されプルトップを開けて口にした。彼女は言う。
「企画、びっくりしたでしょう?」
「う、うん」
「あ〜、麗奈さんずるい」
口内に入れたジュースが吹き出しそうな声を上げながら早紀もやってきた。
「ず、ずるいもなにもないでしょう」
「社長に叱られたばかりなのに」
「わ、私は同居人でもあるしいいでしょう」
ふたりとも何らかの形で神無月社長に叱られたようだ。
「あ、あたしもジュースあげます」
「あ、ありがとう」
口を尖らせながら缶ジュースを差し出す早紀。しかし早紀は露骨に言い出す。
「あたしが麗奈さんの企画に同意したのは沙耶香さんのえっちな姿、じゃなくて魅力を引き出したいからです
一瞬、まわりのOLたちがこちらを見たので慌てた。おそらく何の会話をしてるのか好奇心をそそられたかもしれない。
「二ノ宮さん」
「あ……」
「バカ」
バカと言う麗奈に早紀は目を向けるがさらにとんでもないことを彼女は小悪魔めいて言い出す。
「こうなったら沙耶香さんを先にイカした方が勝ちです」
「ち、ちょっと……」
屋上の排水溝のある人のいない壁際に早紀は手を引いてスカートやショーツ、パンストに手をかけた。
まわりの人たちは屋上から下りていく。
ふたりの女性に下半身を掴まれしかも屋上から人がいなくなったことに焦りをおぼえた。
「ち、ちょっとふたりとも……、やめ……て」
やめてと言ってるにも関わらずふたりは私の性器を奪うかのようにパンストやショーツを下ろし初夏を迎えた空の下に性器を晒した。
ああ……ん。
声にならない羞恥心が胸中を襲うなかふたりは手で扱いたり指で愛撫したり顔や鼻を近づける。ふと、麗奈の顔はあることに気づいた表情をした。
「オナニーしたの?」
「し、してないてば……」
「でもオトコの匂いがします。ああ、たまらない」
「ン……!?二ノ宮さん!」
早紀は麗奈より先に私のぺニスに唇や舌を這わせ濡らすようにした。
ぴちゃぴちゃ……。
「あ……ン」
「あたしの舌で感じてくれてる、沙耶香さん。うれしい」
「あ、あなた……ン……」
「ンンン!?」
負けじと麗奈はぺニスより先に唇を奪いながらも指や掌はぺニスを奪うようにした。
「あ、ずるい」
「うるさいわね。このオチンチンの扱いは知ってるのよ」
「ふ、ふたりとも……やめ……て」
スカートの裾を持ち上げるような状態のなかふたりにフェラチオや指で絡むように愛撫されながら声を上げられない。上げれば正体が世間に露見することもある。
こういう時女装はつらいとふと思う。
ちろちろ、ちろちろ、んん。
早紀のフェラチオは幹の筋を舐めるようにしながらもキャンディを舐めるかのよう。
ンンン、れろれろれろれろ……ンン。
麗奈のフェラチオは舌を這わしながらも睾丸に手をつけるのは慣れているから。
「ふふん、沙耶香はここが弱いのよ」
「し、知ってますよ」
「う、おおお……ン」
まるでレイプされるかのような女性の気持ちがよぎりながらもふたりのフェラチオに性器が青い空に向く。
「あ、ああン!……だ、ダメ……」
え、と瞬間的にふたりの顔や髪に白濁とした牡の精液がかかった。
「ああ、沙耶香さんの……」
「……いつもより早くない?」
感激する早紀をよそに麗奈は吐息する私を少し怪しく見つめながらショーツやパンストを上げるようにアイコンタクトをした。
「……さ、さあ」
「オナニーをしてないのに」
そこへ再び助け舟がやって来た。神無月社長であった。
「ふたりとも、先ほど私が言ったことを聞いてたかしら」
屋上に風が吹いた。
スカートやショーツ、パンストを整えながら下半身が外気に触れようやくぺニスは本来のショーツにおさまるくらいになった。
しかしである。
「所属モデルに迷惑をかけるなんてなにしてるの!あなたたち」
神無月社長の叱責する声が響きエッチをした私も半ば同罪みたいに縮こまりそうになる。
「矢口さんは編集、二ノ宮さんは取材があるんじゃないの」
「はい」、とふたりして小さな返事が耳に伝わる。神無月社長は続ける。
「矢口さんは企画書を沙耶香に渡して意思をはっきりさせること。一週間以内かしらね」
直接聞こえるように神無月社長は麗奈や私に言う。彼女は踵を返して去っていく。
すかさず早紀が耳打ちした。
下のロビーで待っていてください、と小悪魔のような口許が見え彼女もまた去っていく。
「……ということで私の企画に参加するしないの意思は沙耶香に委ねられたから」
「……うん」
なに考えてるの、とは言いづらい雰囲気があった。そのままふたりして双星出版のあるフロアーに下りるが、私は彼女の意図がわからない。お姉さんの雰囲気ある背中を見送るだけ。
雑誌に同梱される女装レズの撮影に出演するか否か。企画書の入った封筒が少し手に重い。
エレベーターで下りてロビーに降りる。双子の受付嬢の亜美と美亜が合間を見て話しかけた。
「こんにちは沙耶香さん」
ハモるふたりだがいまだに見分けがつかないがなんでもこの建物の受付嬢のなかでは上位に入る美人双子らしい。
「どうかしましたか」
「う〜ん、ちょっと悩むことあって」
姉の亜美らしいのが受付をする間に妹の美亜が子どものように話しかける。
「悩みですか?女性として暮らすのも大変ですか」
今度は姉の亜美だ。交互に話しかけられるから双子なのにひとりの人間と話しをしてる気分だ。
「まあね……」
女装として異性と生活するのはいろいろ悩みもありひとに言える内容言えない内容様々だ。
そこへエレベーターから降りてきた早紀が姿を見せた。
「モテますね沙耶香さん」
「ちがう、愚痴を聞いてもらってただけ」
愚痴にも満たない会話だが早紀は私の手を引く。
「取材じゃないの」
彼女の悪戯めいた声に女性がしたたかというのを思い知らされる。
「あれは口実。社長や矢口さんがうるさいから。デートしてください」
やられたと思ったが外に手を引かれた。
彼女は社長や麗奈に取材と直帰という形でうまい具合に会社から退けれたようだ。
したたかなら可愛いで許されるがなんとも頭のキレる女性とも思う。
取材の対象はどうやら私だったらしくそれだけならまだしもデートの場に双星出版や麗奈の住むこの街ではなく彼女は自分の住む隣街に電車で私と共に向かう周到さ。
「デートしたいなら正式に申し込むのが筋でしょう?」
揺れる電車のなか私が言うが彼女は口を尖らし返事する。
「正式に申し込んでも麗奈さんにじゃまされますもん。このニ、三ヶ月、だからです」
なにがだからなのか。
誤解ないようにいえば女装や専属モデルになったからといってプライベートがないわけでもないしオトコに戻ろうと思えば戻れると思う。
しかし何と表現すればいいのか麗奈は私の性癖やオトコとしての女装者を理解しているところがあるらしく適度に彼氏あるいは女装レズ相手、同居者として距離を保つ。
「麗奈さん、いままで沙耶香さんみたいな人と何度か付き合ってたみたいですよ」
窓外の景色を見ながらぼんやりと考えてた私にぽつりと早紀の呟きがはいった。
「……」
「取材を兼ねたデートをお願いしますね」
隣街の駅に降りたところで彼女は先に降りて少女のように明るく答えた。
女装者がモテるというのはいろいろ聞くがこれもその部類なのだろうか。改札を抜けて見慣れない街を見ながらこんなことしてていいのかなと思う。
麗奈から預かった企画書はバッグにようやくしまいながらデートが始まった。
双星出版社で働く女性は麗奈や彼女のようにこうなのだろうか。
こうなのだろうかと思うもののその表現自体は理解してないことにも気づく。
これはデート?取材?
深く考えてはいけない。が見慣れない隣街は新鮮に映る。
その都度、早紀はカメラやデジカメ、スマホなどでパシャッ!と撮りながらあれやこれや聞く。ただし答えられないことは答えない旨だ。
「ふぅ〜ん」
「なに?」
「いえ、沙耶香さんふつうにオトコの子だったり読書、写真集や本、えっちな本興味あるんですね」
「……」
ちょっと言葉に詰まる。男性としての趣味や興味は当然ある。ややオタク気質なためかアニメや漫画などは読むしフィギュアや玩具なども買うことは少ないが見る。
本屋や中古書店にいけばだいたいは小説や書籍だが、こちらもアニメや漫画、CDにDVDなどの棚も見る。
「えっちな本やDVDありますよ」
「デート中もしくは取材なんでしょ」
眼鏡の奥からからかう彼女を見つめ咎める。指差した方向に興味はある。
「私はいいけど二ノ宮さんが変な目で見られちゃうかも」
私は地元や麗奈と女装生活してからもアダルトコーナー自体に躊躇いはない。多少気にする程度だ。
「い、いいです。これも取材ですから」
などと言うものの女性がアダルト本やDVDコーナーにいると目立つ。というか浮いている。
「本屋がつぶれるなか中古書店に流れちゃうんだよね」
絶版になってる劇画や書籍は少ないが近年はアダルトDVDコーナーは季節や時期によるが充実してる時はある。
「知らない街の中古書店さんは新鮮」
「本やDVDのことですよね」
「まあね」
早紀は頬を赤くしながら取材を装いながら聞き可愛らしく見えた。
さすがにアダルトコーナーでの買い物は控えた。本音や本性は以前の取材でも答えてない点もある。
中古書店を出ると街中のアーケードやデパートを歩いた。
「取材したいと言ったわりに疲れた?」
振り向くと早紀はぶんぶんと首を振り拳を握った。
「いいえ!まだまだです」
元気だ。アダルトコーナー程度ではへこたれない根性や精神力あるようだ。麗奈に劣らない。
アダルト雑誌出版社で働く女性はある程度、性への免疫はメンタルにあると知った。
とはいえ油断してたら誘惑される危険もある。四度の射精をしておきながら下着のなかで半勃ちするくらいの性欲はある自らにちょっと赤面もあった。
オトコはこれだから、と男の意識の自分が内で呟く。
知らぬは女性ばかり。
昼は街中のファミレスで食事。
早紀は楽しそうではあるが中古書店でアダルトコーナーを見たせいか露骨に誘うことはしないように見えた。そこに油断があったのは否めない。
取材というよりは雑談のような形で食事をしながら彼女は私の女装の経緯を楽しそうに聞いていた。
女装の原点は漫画だったりランジェリーへの興味だったりおおむねは以前の取材に答えてた範囲だ。
「あたし沙耶香さんみたいなひと好きだな」
「あ、あのね」
「本気ですよ」
ファミレスで注文したハンバーグや付け合わせのパン、サラダなどが口に出そうになりながら彼女はうっとりと見つめる。
ちなみに私の女装としたモデルは八神ひろき先生のフェチ漫画『G-Taste』の水越沙耶香(職業は女教師)である。
知的で真面目でありながら実は密かに淫らな性を含んでいるのが魅力であった。
「からかうなら帰るわよ」
「ああ!冗談ですよ」
慌て取り繕う早紀は可愛らしくも思える。が、その可愛さに女性としての淫らさがあることに気づかないのは迂闊だった。
昼食を終え再びショッピングや取材、あるいはデートだった。
とはいえ昼食をお肉にしたのは少々まずかったかもしれない。ハンバーグを口にしたことで下半身に男性としての性欲が少しよみがえったのを感じた。
女性としての意識の“私”が内から伝える。
“食生活には気をつけないと”
反面、男性としての“わたし”が答える。
“オトコなんだからしかたないだろう”。
私の女性としての人格は多くは女装漫画や官能小説にある女装して女性になりたい主人公たちの人格をもとにしながら自分なりに加味されてできている。女性やアイドルなどへの憧れの同一視みたいなもの。
ただし言うまでもなくLGBTや性同一性障害ではなく性的にはノーマルだが女性と女性と付き合いたいやっかいなモノなのだ。女装をコスプレととらえてくれたらいい。
「沙耶香さん、下着を見せてくれます?」
気づいたらランジェリーショップに入っていた。
ほら、とブラウスを少しボタンを外しながらレースのブラを見せた。ショップには女性しかいないがタイトスカートの内で再び股間が勃ち始めた。
「綺麗、あ、大きいムネ」
「パッドよ……」
ランジェリーショップでいくつか下着を購入し時がいつの間にか過ぎている。
夕闇が近かった。
私はなにをしている?
あ、洗濯物を入れないととよぎるのだが目の前の早紀はほんのり顔が赤い。
夕陽が落ちる前に帰ろうとしたのだが夕食に付き合ってくださいと止められたのがまずかった。
「聞いてます。沙耶香さん?」
「ああ」
「ウソ、他のこと考えていたでしょう」
見透かしたように口を尖らしお酒やビールなどを可愛らしい口に運んでいた。
夕食とは言いながらそこはどこにである居酒屋で昼のファミレスとはいろいろな意味でちがう。
「もうこんなに沙耶香さんを思ってるんですよ」
「はいはい、明日も仕事あるんでしょう。……」
あとの……はだんだん彼女のペースにハマる不安だった。いやすでにハマっているかもしれない予感や感覚はある。
「沙耶香さんも飲んでくださいね」
「あ、あのね飲めないから」
「ま、いいけど」
私がアルコールを飲めないことは知ってるのに一度はすすめそのまま素直に(?)引き下がったことに安心しなくもなかった。
昼のハンバーグの味はおぼえているがいま食べている居酒屋の食事は喉に通るが味はわからなかった。
ふつうに酔っぱらっているようだがちらちらと彼女は誘惑するようにこちらを見たり悪戯ぽく胸を見せるようにする。
居酒屋を出てタクシーに乗る頃には8時すぎ。
「ここからひとりで帰れる?」
「帰れない。沙耶香さん」
タクシーを待たせるわけにもいかずやむ無くタクシーを降りて彼女のマンションに向かう。若いから飲むのかもしれないけど飲みすぎ。
「鍵は?」
彼女の部屋のあるフロアーにつくとバッグから鍵を掌に乗せそのまま開けた。
しかし完全に油断していた。
部屋に入りなんとか酔っぱらっう彼女をリビングに入れた時だ。
帰ろう、と口を開いた時だった。
「!?」
「んんん、沙耶香さんとキス……」
「ち、ちょっと」
彼女はためらいもなくアルコール混じりのキスを重ねながら脱いでいく。麗奈よりはややスタイルはちいさいがそれでも均整のある身体とわかる。
「見てください……」
「き、着替えだよね?」
「ちがいます」
ぷぅと頬を膨らませながら彼女は下着姿になり私に迫る。
「……あたしとセックスしてください」
いままでいろいろと感情や気持ちが溜まってたのぽつりと恥ずかしげに呟く。
判断に迷い麗奈の存在がよぎるなか私の股間はちいさく堅かった。
隙を見ながら早紀は私の下半身を離さないようにしがみつくように匂いを嗅いでいた。
「女の子の下着の中からやらしいオトコの匂いがしてます」
ふと忘れていた痴女性の今日の経験がよぎるが、彼女は私に驚くべき性癖を披露した。
胸や秘部をまさぐりながら私の前でオナニーをし誘惑しているかと思った。
「今日一日、沙耶香といる前からあたしのアソコは湿って濡れてました……」
目の前で繰り広げられる痴態に動悸が激しくなりながらもスカートやパンストを脱がされていく。
「パンティからもっこりしてますね……」
足をまたぐ私の太腿あたりに便座に跨がるような感じになりながら彼女の下着姿は麗奈よりはやや大人しい。大人ぽい麗奈に比べたら社会人なりたての頃に近いようなハデではないが清楚さを持った可愛らしいランジェリー。
「これ、見てください」
するっと彼女は自らの淫部をまさぐりながらパンティを脱いで淫部よりも淫部の花唇から湿ったパンティのクロッチをまざまざと見せて鼻の近くにあてた。
異性のやらしい匂いや湿っぱなしだった乾いてない愛液や尿の汚れが卑猥に見えた。
「沙耶香さんの下着、いただきますね……」
「え」
今度は彼女は私の腰に手をやりするすると太腿や膝、足首を伝い脱がした。私は自分が下半身を晒し外気に触れながら勃起していた。
しかし早紀は私のショーツに触れ恍惚としたような表情で鼻や頬に触れさせ牡の匂いを嗅いでいた。
「これ、これが欲しかった……」
「二ノ宮さん?」
「ああ、これ、これがあたしのえっちなところなんです……。軽蔑しましたか?」
「い、いや、そんなことはないけど」
うれしい、と彼女は私にそのまま淫らで卑猥な姿を晒したまま抱きつき床に背中を打った。
「いたいいたい」
「ああ、ごめんなさい」
胸元には彼女の脱いだパンティが卑猥なままあり異性のやらしい匂いが彼女の身体と共にした。
「ここではなんだから、ベッドにいきません?」
「う、うん」
「あ、あたしのパンティを持ってきてください」
下半身をスーツやブラウスで隠したままベッドルームに向かう。ベッドに腰をかけ再び唇を軽く奪われた。
「えへへ、二度目のキス」
「し、下着を返してくれない?」
やだ、と彼女はまるで宝物を手にしたみたいに鼻腔から男の匂いを嗅いでいた。
さらに早紀は驚くことを言う。
「あたしの下着をつけて、セックスしてくれません……?」
恥じらいを秘めながらも彼女は私が手にしてる彼女の下着を目線で示していた。
「え」
「女の子の下着をつけているのに。使用したのはいやですか……」
「……あの二ノ宮さん」
「早紀と呼んでください。さきです」
「早紀さん、いいの?これ使ってたのに……」
「あたしのパンティをつける沙耶香さんを見たいの……」
ベッドに腰掛けながらおずおずしながらやわらかい温もりと愛液、たぶん尿の残りがあるパンティをつける。
「ん……」
「あれ、ここ湿ってますね。おま×こかな」
こちらが驚くような卑猥な表現を彼女は酔った勢いもあるのかあっけらかんとして口にだす。
「キスしてください……」
「ん……」
「舌も唾も……」
「ん……はあ」
唾液や唇が絡みながらも温もりと湿ったパンティのなかで私の肉棒は堅く熱くなっていた。食事をしたせいもありいくぶん精力は戻っていた。
早紀はギュッと抱きつきながら私に甘えるみたいに頬擦りや髪、うなじを愛撫してきた。
「綺麗な髪、伸ばしたんですね」
「う、うん」
麗奈との三ヶ月の成果のひとつである。
「ここに沙耶香さんとあたしの匂いがいっしょ……」
「ああ……」
「ラクにしてください……。あたしの下着のなかにオチ×チ×……」
「ん……んん」
しゅっしゅっと彼女はやわらかくちいさな指で私の股間を上下へ撫でながら自らの愛液で湿ったクロッチにも唇や舌を這わしながら愛撫。
「ん……ハア……」
「タマタマと愛液がいっしょ……」
自分の匂いと男性である私の匂いが混ざって卑猥な匂いがあるはずなのに彼女は股間を熱く見つめている。
匂いフェチ。
早紀はそんな性癖の持ち主かとなんとなく理解した。
「ン……オチ×チ×、パンティのなかでキツそう」
「あまりおイタをしてるとあたしも早紀さんを虐めるよ」
「ああ、それもいいですね」
股間から私の顔を振り向きながら瞳をキラキラ輝かす。私の性癖をわかった上なのか?疑問に思いながらもちょっと手を出した。
「着痩せかな」
「いやん」
「だけどいつもは服に隠れて見えないから見せて」
ブラに包まれた麗奈よりは少しちいさいが膨らみはあった。
触るとやわらかくミルクみたいな匂いがした気がした。
早紀は再びキスを求め私もつい答えてしまう。
これがLGBTや性同一性障害ならきっぱり断るかもしれない。
「ここが湿ってる沙耶香さん……」
「ちょ……、いや」
彼女の湿ったパンティをつけているため睾丸のあたりが濡れているのだ。
ああ……、と彼女はそのまま私をベッドに寝転がし69になり自らのパンティと私の淫部の匂いを嗅いでクロッチをいじる。
「ん……そこは感じるから」
「あたしの匂いに女装してる沙耶香さんの匂いが嬉しいの」
「もう……」
だけど軽く仕返しのつもりでショーツ越しの淫豆や淫唇を指でいじり舌で濡らしていく。
「ああ……沙耶香さん。一日濡れて恥ずかしいのに」
「仕事をしてないでえっちなこと考えてたバツ」
さすがに自分のショーツ越しは違和感というか嫌悪が少しあるので脱がしてお尻を軽く叩いた。
「あ、あ、ゴメンなさい」
「だったらどうしたらいいかわかる?」
眼鏡を外して私は彼女の淫部を睨むようにし責めていく。
「な、舐めます。沙耶香さんのクリチ×ポを舐めますから……ンンン」
「今日一日中歩いてきたないのによく舐めれるわね?」
「さ、早紀は……女装したオトコの匂いが好きなの……レロレロ……
じゅるじゅると音を立てながら決してパンティは脱がさずに睾丸をいじりながら彼女は恍惚な顔をしていく。
「ああ、沙耶香さんのオトコの匂いが鼻に口に入ってきます」
「へんたいね」
「ああ、いや」
「一日中遊んだからでしょう。ずっとここを湿らせて」
クリトリスや淫唇に適度に指で責めていく。が早紀は69の体勢のまま私のあるところに好奇心を持っていく。
「ここ、お尻。ケツマ×コ……」
「だ、ダメ!お尻はこわいから本当やめて!」
私に跨がりながら顔を後ろに向け唇を尖らす。
「取材についてもお尻は答えてなかったですね」
「う、うん……」
女装しててなんだけど私は自分のお尻を他人に触れさせたことはない。麗奈でも。
「代わりにここをいただきます。じゅるじゅる」
「んあ……」
「ここにザーメンがあるんだ」
指や舌でいじられ感じてしまう。
ああ、と悶えながらこの時私は彼女とのセックスに集中し麗奈の存在を忘れていた。
身体も洗っていない早紀との69の戯れに精気はいくぶん戻っていた。
「ンンン、臭いです。沙耶香さん」
「女の子が匂いのこと言っちゃダメでしょう」
花唇から滴る愛液を指づ弄りながら懲らしめる。
「あ、アアン、イッ、イッちゃいます……」
ンンン、としばらく指でいじっていたら腰を痙攣させアクメを感じながらイッたように動きが止まった。
「早紀さん……?」
「ハアハア、イカされちゃいました……」
「そう……」
「はあ……、次はコレでイカしてください」
異性のイキ方は少し驚くものがある。絶頂への達し方が違うのはわかるけど理屈や説明されてもわかるものではない。
早紀は額やうなじ、身体を汗や体液で濡らし湿ったような姿態のまま再び私に向き直り起き上がった私の前で勃起した男性器を挿入(い)れてゆく。
「ん、ああ……子宮に…お腹に……挿入(はい)っていく……」
「ああ……、えっちね」
「嬉しい……」
腰や背中を抱き締めながらゆっくりと互いに濡れる性器が結合していく。私は眼鏡を置いて少し見えないものの彼女の顔や姿態を見つめた。
「ハア……、すごい」
「……ふつうだってば」
女装してる私とセックスしている以外はふつうである。男性器とて別段何か変わっているわけではない。
麗奈と同じように彼女もまた異性装してる男性に身体が疼き恋してるのか。
「キス……」
「ん、ん……」
「はあ、気持ちいいです」
挿入したばかりだけどキスによる効果なのか早紀は普段見せる表情より少女ぽい顔に見える。
「動くよ」
「ンンン、子宮に、お腹に……きてます……」
「ハア……匂い好きのへんたいだったなんて」
「いじわる言わないで、感じちゃうから」
ちょっとマゾっ気があるようだった。それよりも今朝から五度目の射精を迎えるはずだがいくぶん時間があったせいか耐えていた。
「あ、はあん……沙耶香さんのオチ×チ×気持ちいい」
「ん……」
「いつも麗奈さんとばかりずるいです」
「はあ……はあ…」
早紀の囁きは小悪魔のように私の心に響く。
「っ……!?あ……ああん」
そのままベッドに彼女を押し倒しながら無言で子宮の奥まで貫いた。さすがにちょっとやり過ぎたかアクメか痙攣気味だ。
「早紀さん、あまり言うとイカせないよ」
「……ああん、ハイ…… 」
呟きがこぼれた。
「ああン、沙耶香さん……」
「取材して私のことは知ってるでしょう?」
「う……ン。ああン」
喘ぎが零れるなか私は彼女の可愛らしくややちいさなムネを鷲掴みにしたり乳首を弄ったり舌で濡らした。
腰を揺らし感じてる早紀。膣はキツく襞が肉棒をしめつける。
「ン……はあ、はあ、ン……」
わずかに私は気を入れる。が女装してる感覚は普通のセックスより脳内が真っ白になるようだが、輪をかけて早紀の若さ溢れる姿態は瑞々しく溌剌だ。
「ああ……ン、イク。イカされちゃう」
ムネを弄られたことで感じ下半身からの突き上げに早紀は少女のように言葉が漏れていく。
本人に自覚はないようだが、声が漏れるたびに膣や襞が肉棒にまとわりつくように絡めとり射精感を覚える。
「ン……ああ」
「い、イキそうですか」
つい少しだけ男の声に戻ったなのを聞き逃さなかったのか彼女は潤んだ瞳で見つめていた。
「う、うん……」
「ああ、沙耶香さんと……せ、セックスしてる……!んん」
麗奈もだが双星出版で働く女性はみな女装者に抵抗はないようだ。そう思った時に睾丸から何時間かぶりに射精感が沸くように出てきた。
「あ、イク……イキそう」
「ああん、来て!きてください!!」
「う、うん……」
五度目の射精を感じながら髪が湿り口からは激しい吐息がこぼれながら腰が痙攣してゆく。
女性の姿で射精をする。
女性の衣服やランジェリー、目の前の異性、それらが私にもたらす性的快感。
ふと射精感を身体や脳内に感じながら女装してのセックスは衣服や下着を汚しやすい。
わずかに後悔にも似てオナニーに近い罪悪感らしいのが頭に感じる。
「い、イクっ……ンン」
「ああ……ン、沙耶香さん……」
どぴゅどぴゅっと時間は空いたが数時間ぶりの射精に私は意識が朦朧とした。
ハアハア、と吐息しかこぼれず。射精をできる限りしながらも結合を解くのは朦朧ななか忘れなかった。
が、意識や身体はぐったりとし早紀の隣にゆっくり倒れた。
「ああ、まだ射精してます。じゅるじゅる」
ン、と掃除するフェラを下半身に感じ意識を失う感覚がわかりながら吐息が寝息に変わっていた。
気づかなかったが早紀は丁寧に下半身から淫らな匂いをタオルなどで拭きながら笑みをしていた。
私の意識が目覚めるのは次に太陽が昇るまでだった……。
気づいた時には朝日の輝きがカーテン越しに頬を照らしていた。
熟睡していたことに気づき慌て起きた。
「あ……!」
ン、と私の声に隣で寝息を立てていた早紀が艶かしい姿でいることに気づきながら慌て衣服を整え洗面台を借りて顔を洗い目が覚めていた。
「沙耶香さん……?」
「ごめん、帰るね。おじゃましました!」
彼女の呟きを耳に残しながら慌て彼女のマンションを出た。
この時、頭の中にあったのは昨日の洗濯物と麗奈の顔だった。タクシーを拾い地名と番地を告げながら内心の動悸はパッドの向こうはドキドキだった。
ああ、なんて言おう。
できれば顔は合わしたくない、だけど合わさないとと葛藤に似た交錯した思いが宿る。
タクシーを足早に降りて自分たちのマンションに向かいエレベーターに乗りフロアーが見え降りて玄関にたどり着こうとした時だ。
不機嫌そうに麗奈が私の存在に気づき声をかけた。
「おはよう、……朝帰り?」
「ああ、……うん」
「早紀のところに泊まったんだ」
フン、とちいさく言いながら再度背中越しに声があった。
「洗濯物くらい入れてよね」
背中に声や言葉が刺さるように感じる。
いってらっしゃい、と声をかけたが無視された。
やってしまった!?、と思いながら叫びたい衝動を部屋の惨状が見事に塞ぐものがあった。
「……後片付けしろってことよね」
洗濯物こそ綺麗に畳まれ美しく居間に置かれているものの、テーブルにはビールやつまみなどがあられもないくらいに置かれてあった。
飲んでいた、と安易に想像はできたが飲み方がひどいのは明らかだ。
はあ、と重い身体が吐息に宿りながら缶やつまみをゴミ袋に分けながら適度に掃除し室内の空気を入れ換えた。終えた後にシャワーを浴び早紀と交わりをした身体を綺麗にした。
「どうしよう……」
浮気という言葉が頭に浮かんでは消えた。
なんとかしなくては、とも思うが安易なご機嫌取りはふつうのオトコとかわりない。
シャワーを浴び着替えて身はサッパリしたが心は晴れなかった。
しばし朝方のワイドショーなどを見つめながら時間が過ぎていた。
そこへ神無月社長からメールがあった。
“時間があったら昼からでいいので付き合って”
短い文面だった。
無視してもよかったがあいにく専属モデルの立場。実際は断れない、これも複雑だった。
メイクや髪などを直して身だしなみを整える。これが男性のままなら多少いい加減でも構わないが、女装は女性と同じく気を使う。
マンションを出て待ち合わせの近所の公園に向かう。ふと思うのは麗奈や早紀は仲良くやってるだろうか。
歩いていると、近所や私を知る人は「センセイ」と呼び挨拶をする。挨拶しながら公園に向かう。
初夏の適度に暑いなか待っていると黒いリムジンが公園出入り口に見え、同じく眼鏡をかけた神無月社長が美しいスーツを纏い現れた。
「沙耶香さん」
「おはようございます」
「少しいい?」
会話もそこそこにリムジンに誘われ後部座席に一緒に乗った。彼女の運転士はメイドであったことを初めて知った。
乗って走り始めてすぐに紙袋を渡された。
「早紀さんのとこで忘れものをしたでしょう。はい」
「あ」
今朝方、彼女の家を慌て出た際に昨日買い物した紙袋を忘れていたことに気づく。
「どうして」
聞くのは少々、怖かったが聞かずにいられない気持ちもあった。
「ついさっき麗奈さんと早紀さんが痴話喧嘩、あなたのことでね」
「やっぱり……」
「モテるオトコ、いえ女装はつらいわね」
そう言いながらも彼女は眼鏡の奥の吊り上がった瞳をし見つめながら掌を重ねる。
「こ、これからどちらへ……?」
「着きました、神無月社長」
え、と思う間もなく到着したのはラブホテルだった。
「私も沙耶香さんの味見をしてみたいの……」
「……」
昨日、早紀と交わって間もないというのに今度は社長自らが私に手を出してきた。
双星出版はどんな会社なの!?、という疑問をよそに運転士兼メイドをリムジンに残しながら神無月社長は私を連れて歩く。
ラブホテルの部屋までの通路が長くも短くもおぼえながらも着替えたランジェリーのなかで洋服の下で少し勃起をしていた。
部屋は比較的落ち着いた調度品でラブホテルとは思えない内装だった。
「麗奈さんも早紀さんもあなたに好意があるみたいね」
「はあ」
「私も少し興味あるんだけど」
眼鏡の奥の輝きを秘めた瞳で誘うようにしながら見つめられていた。
「あのふたりは?」
「今ごろはおとなしく仕事をしてるはずだわ」
これについては帰宅後に麗奈からあらためて知った。
「ラブホテルは初めて?」
いえ、と少しは経験あった。それは男としてであった。
彼女がそう聞いたのもつかの間、神無月社長はおもむろに私の前で赤いスーツを脱ぎ始めた。
目の前にあったの煌めくようなランジェリーに包まれた女性の姿態であった。
「私も沙耶香さんを試してみたいの……」
頬に囁く声をかけられ唇を重ね舌が絡んでいた。理性ではダメなのに、と訴える何かがあるのに本能は答えてします。
「だ、ダメです、社長……」
「あら?どうして。早紀さんとはしたのでしょう」
「ですけど……」
「じゃあ言い方を変えるわ。慰めてほしい……ではいけない?」
意味深な言葉だった。
双星出版の女性はどんな集まりなのか。麗奈は以前に私のような女装者と付き合ってたらしく、早紀や社長はこうも私を誘う。
男性ならモテ期と思うが、これは女装したからモテたのかなと思わなくもない。が、妙だった。何かが……。
「あ…ン……。ち、ちょっと……」
「ランジェリーは綺麗にしてるわ。女性と男性の匂いが混ざってる……」
スーツをいつの間にかはだけるようにされて乳首を責められていた。ちろちろと艶かしい舌がパッドを外した手から乳首を濡らす。
「あ……ン」
「責められたら弱いのね」
「し、社長っ!?」
「私を虐めていいのよ」
驚く声を妨げるように彼女は上目遣いで甘えるように見つめる。いつもの威厳や高飛車ある社長らしい態度が消えていた。
「このことは麗奈には……」
「うまい具合に伝えておくわ……」
睨みながら聞くとまるで暗黙の密約みたいに言葉が交わされる。
「調子に乗らないでください……!」
瞬間、私の本来の性が現し軽くではあるが掌で赤いランジェリーに包まれた彼女のお尻を叩いた。バチーン、と弾ける音がした。
「ああ……いい……」
「社長といい早紀さんといいどういうつもりですか」
「わ、私は虐めて……ほしいだけ……」
マゾなのだろうかと思いながらも私のサドの性が昨日今日の出来事で吹っ切るように目覚めていた。掌でお尻を叩きながらこれまでの取材で答えていたことがよぎる。
私は女性の衣服やランジェリーは好きだが、LGBTや性同一性障害、同性愛者ではないこと。
女装の経緯は本当のことはたぶん取材に答えていない。が、性癖としてはサディズムがあること。
ただし極端なサディズムではなくあくまでソフトにというところ。
ああ、と悶える社長の姿が目の前にあった。
マゾなのだろうかとも思いながら神無月社長の魅力あるお尻を私は掌で叩いていた。
「ああ…ン、さすが沙耶香さん……」
「どうされたいんですか」
双星出版の社長を眼鏡の奥から覗き睨みながらも普段は眠っているサディズムが目覚めかけながらも昨日の早紀の件もあり用心しながら聞いた。
「虐めてほしい、ただそれだけよ……。そうね、ここを目一杯に……」
彼女はつり上がった瞳のままやや挑戦的にあるいは試すかのようにスーツを脱いで赤いランジェリー姿を見せながらショーツのお尻を指で開きながらお尻、アヌスを見せていた。
私はわざと吐息をついてプライベートなことに触れてみた。
「彼氏とかいないんですか?」
「いたら苦労しないわ、ましてや性癖を受け入れるかはそのひとしだいだし」
「麗奈や早紀さんにはうまく言っておくなら付き合います」
そう言うと彼女はわざとらしく膝を床について言葉を向けた。
「早紀さんにもね。わかった、ついでにできたら企画の方も前向きに」
あ、と忘れていたことを彼女に口にされ試されているのか慰められたいかわからないけど身体は自然と興奮していた。私もスーツを脱いでランジェリーになりながら神無月社長の姿態を虐めた。
「社長ともあろうひとがお尻を虐められるのが好きだなんて……」
「ここが……いいの」
「こっちも濡れてるのに……」
「ふふふ、こっちは子どもが欲しい時かしら……」
ベッドの上で彼女は犬のように四つん這いになりながらアヌス責めを要求する。お尻の菊の穴は適度に堅く柔らかく傷らしいのは目立たない。
「へんたいな社長は麗奈さんや早紀さんに仕事は好きにやらせているんですか?」
女装しながらビジネスな会話をし淫らな行為をするとは思わなかった。
「まあ、ある程度は。麗奈はスカウトし写真をあげ記事を書く。早紀は麗奈に比べたら若いけどあれでなかなかのへんたい、経験したんでしょう」
「ええ」
双星出版にいる麗奈や早紀がそれとなく変態性癖の持ち主は昨日までで一応は理解した。他の女性もだろうか?
それに関係なく現代は彼氏やボーイフレンド、もしくは男の娘(こ)文化などでLGBTなどに関係なく女装を日常とする例もある。
私自身もそうである。
指に舌をつけ彼女のアナルを責めていく。まわりを濡らしゆっくり挿入……。
ああ……と声が漏れた。
彼女はお尻が性感帯だろうか。
私とは真逆。
私は女装はしているがお尻を他人に弄られるのは好まない。
「どうかした、沙耶香さん」
いえ、と愛撫を止めていた神無月社長は私を見つめた。
丸い形のいいお尻がショーツと色のいいストッキングで包まれ顔を近づけると大人の女性の匂いがしゆっくりストッキングを脱がしショーツ越しにあるお尻の穴を弄る。
「ああ……ン」
「お尻がいいんですか」
「ン……そう」
指で弄り菊の穴は呼吸と共にちいさく閉じたり開いたりしている。するっとショーツを脱がすと空気に触れてほんの少し牝馬みたいにお尻が揺れた。
「ン……ああ……ン」
「感じてます?」
「もっとして……」
表情は見えないが声に甘い艶や吐息は聞こえる。昨日の今日で早紀の次は神無月社長。
ふと思う。
三ヶ月あれば機会はいくらでもあったはずだが、昨日の早紀までは手出しはなかった。麗奈によるものか……。
ああ……ン、と神無月社長は悶えている。
ベッドの側にある棚にはローションがひとつふたつあった。
「……うわ」
「ウフフ、ローションは使わないの」
「ええ」
ローションのベッタリとし光沢のある輝きが掌にあり正直少々、苦手かなこの感触もある。
「舌で指を濡らしてもいいのよ」
「それは後で」
「ほら、好きにして」
彼女は両手でお尻を羞恥心を秘めながら菊の穴を開く。そこにローションで濡らした掌をつける。
ン、と興奮してしまっている私がいた。スーツを脱いでブラウスやスカートを脱ぐ。ショーツやパンストのなかで私の股間はテントを張っていた。
お尻をローションでたっぷり光沢ある感じに濡らして穴にゆっくり指を挿入していく。
「ああ……ン。来てる……」
「こっちも濡れてる」
「そっちは好みでいいわ」
繊毛のような陰毛から淫裂からの滴りが少し見え太腿まで湿っていた。
「まずはこちらですね」
「ああ……いいわ」
お尻の中に指を挿入していくと意外なくらい柔らかい、指が肉圧で締まったり閉じたり彼女の呼吸で動く。
ほんの少し淫裂を空いた手で触れてみる。淫豆は膨れ花弁のように開いていて魅力ある。
「ンンン……」
指はお尻の穴を弄り片方は掌程度だが淫豆や花弁を弄る。
「沙耶香さんのも……いい?」
「いいですけど……」
69の体勢になって彼女は私の勃ったぺニスを優しく撫でるようにして感じ始めた時だった。
「っ!?……お、お尻はダメ……」
「本当にダメなの?」
「だ、ダメです。苦手ですから……」
少し残念そうな表情をしながらショーツ越しの睾丸や竿、亀頭などに触れてお尻はまわりだけしか触れないことに感じながら安堵した。
「ほら、沙耶香さん」
目の前で初夏に蒸れたお尻やショーツを見せながら挑発しているように見えアヌスに指をゆっくりゆっくり挿入した。
「ン……ああ、はあ……」
「私もお願いします……」
「ン……わかってるわ……」
吐息を感じさせながらショーツの脇から出したぺニスを睾丸から竿、亀頭の先端を濡らす。
「ローションとは少しちがいますよ。ちゅりる……」
「ン……冷たいけどあたたかい……」
「入れるのも……お尻ですか?」
お願い、と彼女はくねくねと丸いお尻を魅力的に揺らしながら要求する。
アナルセックスは犯す方でもそう経験ないのに、と思うが言わなかった。取材でもたしか答えていたはず。
「ああ……沙耶香さんのコレに犯されるのね」
「ン……ちょっとあまり強くいじらないで……」
「ああ、ゴメンなさい」
普段は威厳ある社長なのにお尻に性癖あり麗奈や早紀とはちがう。
なぜ私にアナルセックスを求めるのか。それはわからない。
わかる時が来るのか。
「そろそろいいわ……」
ハイ、と答えると彼女は四つん這いのまま私にお尻の穴を向ける。指で充分慣れさせたしいくぶん経験はあるようだから大丈夫だろう。
「沙耶香さん……」
「ン……」
「はあ……ン」
私の肉棒が意外なくらいにアヌスの肉圧に若干の窮屈さはありむしろこちらの亀頭から幹が少し痛みはあったが一瞬だった。
「ンンン……ハアハア……」
「入りました?」
「」ン……奥まで、ちょうだい……」
アナルセックスはふつうのセックスより負担がある。女性器とちがい排泄器官に男性器を入れるアブノーマルさがあり入れる方も入れられる方も負担は多少なりともある。
ずぶずぶ、と静かに深く吐息や呼吸と共に肉棒が入っていく。
「ン……ん、入ったみたい……」
「動きますよ」
「ン……アアん」
少し腰を動かしだけで彼女は声を上げた。
「ああ……ン、いいわ。犯されている」
「ン……キツい」
アナルの肉圧は女性器と違う感触に私の肉棒は締め付けられていく。なんとなくちぎれそうに思えた。
「沙耶香さん虐めて……」
「ハア、言われなくても」
腰を振るたびに肌と肌がぶつかるような男がしそのたびに肉棒はアヌスからやや抜けそうになるがすんなり再び挿入される。
神無月社長は黒髪を乱れさせ汗や体液の飛沫をベッドに散らすように甘い声が部屋に散る。
「ンンン……!オトコで……オンナの…沙耶香さんにお、犯されてる……」
「ハアハア……変態」
「そ、そう変態なの……」
卑猥な言葉でも感じるようでお尻の締め付けはもちろん綺麗な繊毛のある花唇からもとろとろと淫汁が流れていた。
「ンン……ハアハア……」
「イキそう?」
「まだ、だいじょうぶかと……」
とはいえ昨日の今日で回復も半日程度、いくら性欲あっても肉体がついていくかは別。
女装してても中身はオトコ。オトコであることもひとつのアイデンティティ。
「ンン……ハアハア、ハアハア」
呼吸をしながらも射精感が来るような来ないような感覚はあった。アナルセックスに戸惑いがあるせいか。
「沙耶香さん」
彼女は一度挿入を解くと仰向けになり再び挿入を求めた。
赤いブラウスからは魅力的なランジェリーがはだけ見え少し性欲が戻った。フェチの性癖。
こういう時はランジェリーか肢体かどちらに自分は性欲を向けてるかわからない。が、女性特有の匂いや身体の柔らかさに直に触れあえる悦びもあり自分の内では一体化して気持ちもある。
「お、大きい……」
「フツウですよ…」
「ふふふ、気分の問題よ」
唇を重ねながらアナルセックスは再び奥に挿入されずぶずぶと股間から音が聞こえる。
「ハアハア、ん……」
「少しなかで大きくなった……みたい」
興奮したせいか射精感らしいものがショーツの内の睾丸から感じた。
イキそうみたい。
「アナルセックスは慣れてない?」
「ええ……」
責めるのは好きだげ経験はさほどない。
「あ……ン」
「こっちも責めますね」
苦笑しながらも花唇を指で責めブラウスからはだけた胸を愛撫した。
女装しながらのセックスは相手に自分を投影してるかのようだ。
憧れを異性に持ちながらも感じる時はオトコなのだと。
フェチの性癖もある。
「ン、ハアハア、いいわ」
「ハアハア、い、イキそう……」
腰を振り慣れないアナルセックスとはいえ挿入した肉棒は彼女の呼吸や淫らな吐息と共に収縮し締め付ける。女陰のような吸収や吸い付きはアナルにはないがそれでもお尻の中の生の肉厚がぎゅうぎゅうと締め付ける。
「いいわ、沙耶香さん。出して、きて……!」
「ンンン、い、イキます……」
瞬間、彼女のお尻の中にどろりどろりと女装した私の牡の樹液が締め付けられるまま鈴口から出た。亀頭の先端が神無月社長のアナルに搾られるようであった。
吐息が荒い。
「ハアハア、ハアハア……」
「ああ、いい。お尻のなかに入ってくる……」
彼女は虚ろで甘美な瞳をしながら自らのお尻を指でなぞるようにした。
そっと私が肉棒を抜こうとすると「待って」と呟きがあった。
「ちゃんと全部、沙耶香さんの精液、ザーメン……ちょうだい」
その声と共に私のショーツ越しのお尻が撫でられ弾みもあり残った精液がどぴゅどぴゅと彼女のお尻の穴深くに入っていく。
「んんん……も、もう出ないかも」
「それでも昨日の今日でしょう?たいしたものじゃないかしら」
淫らな行為は当然嫌いではないが、女装してても中身は男性。絶倫云々ともかくなら麗奈とのこの三ヶ月でも一日あたりは二、三回多くても四、五回あるかないか。
昨日の早紀については謎の痴女性、屋上の一件があり身体がもたなかったようだ。
精液をアヌスから搾りとるようにして満足するとようやく身体が離された。
「うふふ、お尻のなかで興奮してたみたい」
「はあ、いったいあなたは何を……」
「考えてるの?でしょう」
先に言われ眼鏡を外した私にいつもの厳しさある瞳が向いていた。そこには先ほどまでの淫らな女社長の姿は下半身にしかない。
彼女はアヌスに栓をするようにちいさなサイズの可愛らしいアヌスストッパーみたいなキャップを入れゆっくり呼吸をし入ったのを確認するとショーツやストッキングを引き上げた。
「時間があるから沙耶香さんはシャワーを浴びたら」
昨日の今日で再び淫らな匂いを残すのはまずい。シャワーを短く浴びて身体や髪を拭き身なりをきっちりした。
「はい。ジュースでいい」
手にしたジュースを口にしながら吐息が漏れた。
「いろいろなことがあって大変かしら」
見透かすような言葉に身体が疲れていた。
失礼するわね、と神無月社長が「送る」と言ったのを適度な範囲で遠慮しラブホテルのある町からほんの少し町中で下ろさせてもらい彼女の車を見送った。
なんとかしてもらえるかは素直に不安は否めない。
麗奈は少々気は強いがああ見えて優しく包容力はありそう。歳はほぼ同じだがお姉さんな存在かもしれない。
町中で軽くランチを取ってからバスで住んでる地域に戻り歩きながら行きつけのランジェリーショップの美人姉妹の長女が私の姿に気づき笑みを見せ軽く会釈し私も会釈を返した。
ランジェリーでご機嫌を取るというアイデアはあったが付け焼き刃か逆効果もあり得た。
とりあえず買い物をしていつものスーパーに入り献立を考える。
男であった時からそれなりに母には家事は仕込まれていた。麗奈との暮らしについては収入やセックスなどを考えなければ快適かもしれない。
「何にしよう」
今時のOLやキャリアウーマンはワンコインでも栄養価あり美味しいモノは食べているらしい。
悩む、と呟きあるなかハンバーグにでもしようと思いひき肉やパンなどを購入しスイーツはスーパーのモノだがちょっと予算があったが購入した。
ハンバーグで機嫌が取れるかわからないが帰ってちょっと休憩してから夕方になり準備した。
ワインやシャンパンなどは麗奈が持ってるのでアルコールは用意しなくていいはずだが。
考えてもしかたなくハンバーグ、白米、野菜サラダなどオーソドックスだが準備する。
時間が過ぎるが同時に怖くもあり麗奈の態度が気になってしまう。
ハンバーグは焼けばいいだけにしてテーブルに準備するが夕方時のテレビ番具、ネットなどに目を通すが頭に入らない。眼鏡を外し瞳が疲れているのが気が滅入りかけた。
女装による同棲同居は女の子女性の気分を毎日過ごせるが、何かアクシデントがあると男性女性どちらとして接していいか悩み考える。
早紀さんの罠にかかった自分が悪いのは否めない。
が、初夏の夕方は明るい。五時でも明るい。
「まだかな……」
身体にシャワーを浴び綺麗にしたい思いもあるが仕事中の彼女はたぶんにシャワーは浴びてない。
そんな時だった。扉が開く音がした。
リビングに姿を現した彼女は私の姿に安堵と少しの怒りもある複雑な表情をした。
「ただいま……」
「お、おかえり」
「夕食あるんだ」
声はいつもの雰囲気ぽかった。
「手作りのハンバーグ、○○○の」
「オトコの名前で呼ばないで」
「私は飲むモノを用意するわ」
さりげなく嫌みを言うところは女性と思う。着替えを麗奈は自分が飲むモノやアルコールでない飲料を用意していく。
「まだ?」
「まだ、生焼けだと身体に悪いでしょう」
「ふ〜ん、ここは……」
「ちょっ……あぶないから。火の元だし」
すかさず私の背後にまわりエプロンの上から股間に触れられ慌てた。
麗奈はそっと呟く。
「沙耶香の軽率な行動のせいで一日放ったらかし社長には叱られたし」
「……ゴメン」
「社長とえっちした……?」
唇を尖らし背中に胸が触れる程度に囁く。
「それは……後で。いまは勘弁して」
「わかった……」
彼女の方から離れてくれたことでホッとしながらもわずかに背中に胸が触れたことエプロンやスカートの内側でショーツを持ち上げようと堅くぺニスが上を向こうとしていた。
オトコなんだよねと複雑に思う。
ハンバーグが焼き上がりふたりして夕食する。麗奈はこちらをうかがいながら見ている。
先ほどの答えや早紀について聞きたいのだろう。
「し、食事が終わったら答えるから……」
「沙耶香がオトコなのは理解してる。だけどうかつかも……」
「ん……」
うかつという表現が心に痛い。そもそも女装して生活しまたモデルでもある。
ふつうの女装者なら男性相手で割り切れるかもしれないが女装して女性を相手にする。女性から同性的な面で見られることは同じ。
ちがうのは内面かもしれない。複雑。
食事を終え後片付けをする。自分で作ったハンバーグなのに味がわからなかった。
「沙耶香」
はい、とリビングと思ったらベッドルームに招かれた。
「先ほどの答えだけでもいいから」
「……神無月社長とは今日の午前中に誘われました」
やっぱり、と麗奈は瞳を輝かすがいつもほどではない。落胆か失意か。
「これがしたのね」
「ちょっ……」
「社長とどんなセックスしたの?」
「アナルを……一度だけ」
「沙耶香の?」
「ちがう、私じゃなくて社長の」
これには彼女はいささか目を丸くした。アナルセックスといえば私が犯される図式が彼女にあるのか。
「私はSだし……」
「そうだったわね」
これには少し笑みを返してくれた。取材したりプライベートを共にしてるがわかってない。
ねぇ、したい……。
彼女はベッドルームでベッドに座り笑みを見せながら私に顔を近づける。劣情に流されまいとあることだけは聞いておきたい。
「ち、ちょっと待って」
「なによ……。人がせっかく……」
「れ、麗奈はこの企画をどういうつもりで出したのよ」
劣情に流されるとうやむやになりそうで書類を慌てリビングから取って来て説明を求めた。彼女は少しだけ申し訳なさそうな表情をしながら語った。
「私は……世間に沙耶香の魅力が伝わればいいと思うし早紀もそこは変わらない」
「早紀さんも」
「あの子はあなたに好意あるみたいだしね」
悪戯ぽく唇を尖らしながらも微妙に複雑な瞳の色が見えた気がした。私は考えて答えた。
「私が他の女性を抱くんだよ。構わないの?」
「そこは……お仕事だもん」
「子どもみたいな言い方。麗奈は……いやいまこの質問はいい」
「ん?」
出会ってまだ三ヶ月で彼女の将来に関わる質問はまだ早い。仮に相手が早紀であっても同じように躊躇ったに違いない。
「企画書はちゃんと見た?」
「いや、まだ……」
「あのね、あなたが出ようと出ないであろうと企画書に目を通すのは必要不可欠。一緒に目を通してあげるから」
そのまま目を通すことになるが麗奈は時折私の耳元で囁いたりスカート越しの秘部に触れたりしている。
ひと通り目を通してスカートがわずかにテントを張りながら言う。
「つまりは私の意思優先ね。セックス内容、衣装、場所、その他すべて」
「沙耶香の首を縦に振るにはそれ以外ないでしょう」
「私は逆アナルや過激なSM、蝋燭やムチなどがなければいいだけ。あとは相手との意思疎通の問題……」
「で早紀と社長で二人に流された」
お姉さまのような表情で咎める表情が見えこれには黙るしかない。
私は少しだけ本音を言う。
「麗奈にはイイ思いをさせてもらってこんな私を受け入れてもらって感謝してる。女装を教えてもらった」
「こんなキレイな沙耶香になりました」
「からかわない。……だけど私は中身はれっきとしたオトコ、男性」
「だからなに?」
「少しは男性としての本音やプライドもあるし麗奈が恋人かどうか……悩むの」
彼女は少し沈黙し本音らしい答えを返した。
「恋人でなくてもいいでしょう……。私はあなたがいま必要、それだけ……」
唇がちいさく重なった……。
唇を重ねるなか理性が蕩けていく……。
「寂しかったんだから……」
「一日だけでしょう」
「んんん……」
見た目はお姉さんぽいのになぜかいまは少女のように知れない幼さが見えた雰囲気がした。
「ペニクリ……見せて……」
「きたないし」
「社長の……う○ちがついてるかしら」
「綺麗にはしたから……」
スカートを捲りあげストッキングを下ろしショーツの上から唇や指で愛撫しながらショーツの脇から男性器を出していく。
「きたないから……」
「ちょっとだけ臭いするみたい」
「ね、やめて。身体を綺麗にしてからでも……」
「イカせてから……」
若干の回復は当然してるが、上目遣いに彼女はぺニス越しに見ながら睾丸を弄り幹から亀頭、先端へと吐息や舌からの唾液などに感じる。
「なら私も……」
「いや……ン」
スーツのスカートのファスナーを下ろして麗奈の魅力あるお尻を撫でゆっくり円を描くようにしながらストッキング、ショーツから生のお肉の肌に触れていく。
「お尻するの?」
「指だけ……」
「責めるのは得意なんだから。ああ臭い……」
羞恥心を察しながらショーツから掌を入れて撫でながら彼女のアヌスに指が入る。
トイレ、こっちしてないよね?と思うが責めているのでもう遅い。
神無月社長とちがい使われてないのかお尻の形はモデル並みにいいが、アヌスの穴はやや堅い。あまり私が意図して責めることもない。
「ンンン……ああ……」
「ン……!?麗奈さん」
「感じてるから、指にもコレにも」
責めて責められてるから彼女の舌技はいつもより少し激しい。
たった一日しか離れてないのに。
女性はわからない。
くちゅくちゅれろれろと股間から愛撫し舐める音が男性器を濡らし感じてしまう。一方で麗奈は私にお尻を責められ胸をはだけながら従順な牝犬のよう。
「イキそう……?」
「うん」
「ちょうだい、沙耶香のオトコの精液……」
指で堅いアヌスと思いながらも股間から射精感が襲う。
「っ……!」
「ああ、キタ……。っ!?ああ……」
瞬間、私の指が彼女のアヌスの奥深くに入ったのか眉間に皺が見えた。
「ああ……!指いたくなかった……?」
「すこしね……」
どくどくと出る精液を口につけ小さく口内に入れながら上目遣いな彼女は満足そうだった。
クチュクチュグチュグチュ……。
風呂場で戯れる麗奈と私。互いの身体にシャワーやお湯、ソープなどあて唇を交わしながら淫部を愛撫したり弄る。
だけど互いに絶頂に達しないようにしてる。
後のたのしみらしい。
彼女を先にお風呂から上がらせて私はしばし浴槽に浸かる……。股間の男性器は麗奈の愛撫で勃起したまま……。
「はあ……」
女性にも愛液が滴ったりクリトリスや乳首が勃つことで性欲や性的興奮があるらしいがオトコはこれである。
全裸になると男性を意識してしまう。
もともと湯船に長く浸かる習慣はなく適度に温まると上がり身体を拭いて脱衣所に用意されたランジェリーを身につける。ネグリジェやショーツなどに性欲が反応する。脱衣所にある鏡で髪をドライヤーで整える。
まだ、とベッドルームから急かし甘えるような彼女の声。
「もう少し」
鏡に映る自分の姿に満足しながらドライヤーをなおしてベッドルームに向かう。
そこにいたのは私と色違いのネグリジェやショーツを身につけた麗奈。ベッドルームに座る姿は艶やかに美しい。
「ンフフ……」
「何がおかしいの」
「沙耶香を抱けるから……」
「抱きたいだけ」
互いに吐息や愛撫をちいさく軽く繰り返しながらベッドの上で戯れていく。彼女の柔らかい肌の胸に張りがある。少し固い。
「胸がほしい?」
「わからない……」
「なかには手術する人たちいるよ」
「ん……私はオトコのままがいい」
柔らかい胸はたしかに魅力的だし外見的アンドロギュノスになれるだろう……。
そっと私は麗奈の淫部に指を這わす。愛液ですでに湿っており淫汁が甘く指に絡む。
「ああ……ん……」
「可愛い……」
「子どもじゃないのに」
可愛いより綺麗と言われたかったようだ。
「ん……」
「かたい……射精しなかった?」
「……すぐに射精するわけじゃないから」
唇や頬、耳、うなじやランジェリー越しの胸など愛撫しベッドに流れるように倒れてゆく。
互いの吐息が興奮を高めていく。
ふたりして互いの肌やランジェリー、頬があたたかく触れ合いながら胸や淫部をまさぐり合う。
互いの吐息や肌の触れ合いが気持ちいい。麗奈は私のショーツ越しに肉棒に触れ、私はショーツ越しからゆっくり陰毛を濡らす秘部に触れ花弁は色っぽく下着を濡らす。
「沙耶香の……ほしい……」
「ん……」
「私のも舐めて……」
ベッドの上で69になりながら吐息、口、指や掌を使い愛撫する。しかし麗奈はショーツから私の肉棒を出して幹や睾丸をつつ〜と撫でたり舌で刺激する。
「ん……ンン。ああ……」
「ここをやられると女の子みたいよね……」
「さっき洗ったばかりなのに、こんなに濡らしたひとがいうこと?」
指で花唇を開いたり閉じたりしながら甘い愛液が滴り口をつけていく。
「ンンンン……犬みたい」
「ひとが着替えしてる間も待てなかったの」
「だって……」
瞬間だったことに私は驚いた。彼女がアヌスに指を這わしたことに。
「ち、ちょっと……」
「やっぱりダメ……」
「いや、……」
少し沈黙しながら私の上にいる彼女の顔は戸惑いがある瞳や顔をしていた。
「……いたくないようにして……」
わかったわ、とだけ聞こえた。
彼女は指に舌をつけ濡らし湿らせながらショーツのままの私のお尻のアヌスに指がまわりを弄る。
「ン……」
息が詰まる。あまり感じたことない感覚に身体が自然と堅くなる。自分のアヌスに慣れてない。
「だいじょうぶ?」
「う、うん」
男に犯されることを考えたら女性にお尻を犯された方が女装レズらしい。
彼女は慎重かつ丁寧に傷をつけないようにアヌスのまわりから入り口に指を這わす。慣れているみたい……。
早紀の言葉が脳裏にあった。
“以前に女装者と付き合ってたらしいです。何人か……”
「ン……」
小悪魔のような早紀の顔や肢体が脳内にありながら振り払う。
「ッ……!」
「ゴメン、痛かった?」
「ち、ちょっと……」
「前立腺を刺激した……?」
女装雑誌を手掛けてるだけあり専門用語は知っている。現に私の股間の男性器はさっきよりギンギンになってイキそうだったかもしれない。
「ハアハア、痛くしないでね」
「うん。でも本当に使ったことないのね」
吐息混じりの私の声に麗奈はアヌスを弄りまじまじと見つめ指を使っていた。
前立腺を刺激され痛みとあたまが真っ白になりそうな感覚になりながらも私のぺニスよりいつもより大きく感じられた。
「イッてもいいのよ。レロ…クチュ……」
「うおお……!?ンンン……」
「出たわ……」
彼女の声と共ににアヌスと柔らかい舌で刺激されビクンビクンとされながらどぴゅどぴゅと射精したことにあたまが真っ白になりながら声が漏れた……。
「ああ……ン」
「でも耐えてる。意外に精力あるのね」
「いじわる……言わないで……ハアハア」
オトコの射精がいかに大変かたぶん理解してるはずなのにいじわるな彼女の言い方にちょっとムッとする。がイカしておきながら最後まで射精しないのは私の男性器自身か私自身な精力か。
「おへそに届きそう」
「イカすの?イカさないの……?」
「それ私じゃなくて沙耶香の方じゃないの。軽くしか弄ってないのに」
指でツツーと幹とショーツの柔らかい生地に感じながらまたイクと感じたが小出しにしか出ない。
「ほらね?」
「いじわるしないでよ」
「アナルで感じたせい?」
「し、知らない……」
前立腺を刺激されたことでいつもより少しぺニスが巨大な肉棒と化しているらしいが意識と男性器が別物のようだ。
「堅いから処女みたい……」
「ッ……ああ……」
お尻を指や舌で愛撫される感覚、なにより前立腺での刺激であたまが真っ白になりそうだった。
「あとでおま×こでイカせてあげるから……」
「うん……ああ……」
卑猥な表現に理性ではなく本能や願望が支配しながら下半身が快感とお尻への拒絶、またはお尻を支配される妙な快感に力が入ったり入らなかったり……。
「一回ちゃんとイッたら……しんどいでしょう」
「う、うん……」
肉棒はギンギンになりながらも先端から私のお腹やネグリジェを濡らすようにしか精液は出ない。麗奈は笑みする。
「でもスゴい。いつもは射精したら萎えちゃうのに……」
前立腺やアナルの刺激かで射精は小出しなせいかショーツの脇から勃ちばなしなのだ。
「おクチと指で前立腺かな……」
瞬間だった。先っぽからの口内の舌の刺激、アナルの奥への刺激で堅くなった男性器からそれまで耐えかねたようにザーメンが睾丸から痙攣や震えを覚えながら放流したように出た。
「っ……スゴ……い」
「あ…あ…ああン」
喘ぐような声と震える下半身だった。
彼女のあたたかい口内と前立腺からの刺激からバキュームフェラのように吸い込まれ腰から快感が抜ける思いがした。
「ああ……イク……」
じゅるじゅるやゴクゴクと絶え間ないはずの牡の精液を麗奈はゆっくり飲み干すかのよう……。
「ハアハア……」
「……すごい、いつもより出たんじゃない……」
「お、お尻は……あまり弄らないで……」
でも、と少々名残り惜しそうにしながら見つめて言う。
「まあ沙耶香がお尻については、経験ないって言ってたものね」
取材のことである。
「だけどお尻でこれだけイクのはスゴいわ……」
「ッ……いやいやヤメテ」
アヌスのまわりを弄られただけで思わず拒否しつしまう。麗奈が乗っかってるから強引には退けないがそれでも私はお尻が責められのが苦手とあらためて実感した。
「もう、(お尻の)処女にしては往生際が悪いんだから」
「あ、あのね。オトコの射精がどんなにキツいか知ってるの」
「……飲んであげたんだからね」
「麗奈がやったことでしょう」
「ああン……ちょっと」
「ここはいやらしく垂らしてるのに」
花弁のような淫唇を弄ると彼女は背中や髪をのけ反るようにしながら悶えた。
「今度は私の番よ……」
「ち、ちょっとやだ……」
「やだって言うなら逃げたら?」
いやン、と甘い声が漏れながら淫豆が剥れるようになり誘うかのよう。
「も、もう……」
「な、なに……」
「ネグリジェのなかの乳首……舐めてあげる」
「ンンン……」
互いの顔を見ながら彼女はあたたかい淫部を勃起した肉棒に触れさせながらレズのように愛撫する。乳首を舐められると男性器ほどでないにせよ上を向く……。
「ンっ……はあ……」
「ここでくわえてあげる……から……」
下半身から淫らな花唇がショーツ越しの肉棒をくわえていく。早紀のとはちがいあたたかさがあるのは愛情か彼女自身の肢体の魅力か……。
さきほど射精したばかりの亀頭から幹まで飲み込まれ熱い……。
「今日はいつもより……大きい……。おなかまで……もっとくる……」
「んんん……はあはあ、イキそう……」
「いくらでもきて……」
下半身を彼女が馬のように揺らすたびに射精感に何度も襲われた感じがする。結合しながらも私のお尻への愛撫は器用にやり悶えていたかもしれない。
この夜は何度イッたか……おぼえてない……。
気づくとちいさな物音やカーテンの隙間からの輝きに目が覚めかけていた。
ん……、という私のちいさな呟きにすでにいつものスーツに着替えメイクしていた麗奈が気づいた。
「あ、起きた。おはよう、ご飯はかんたんに作ったらよかったら食べて」
「う、うん……」
「それと企画書にはちゃんと目を通しておいて決めること。わかった?」
「……う、うん」
ベッドルームの私の側まで来て顔を覗きこみ見透かしたようにあることを恥じらいもなく口に出す。
「ゆうべあれだけえっちしたのになんでそんなに元気なの?、くらい思ったでしょう」
「だ、だって……」
「女の子はオトコの娘(こ)よりからだは丈夫なの」
いってきます、と軽く頬にキスをして彼女は行ってしまった。起き上がりリビングを見るとかんたんではあるがパンや目玉焼き、サラダ、好みのお茶や紅茶などが用意されてあたたかい雰囲気があった。
「ゆうべあれだけしたのに……」
途中から意識はなく牡の本能や性欲で動いていた。が、彼女は私を“女”として性交していた。企画書はリビングの上にこれ見よがしに置いていた。
この企画に何かあるの?
考えられるのは雑誌業界は他社との競争である。『クロスドレッシングボーイ→ガール』はマニアや女性層にはウケているのは知ってる。が、性やアダルト好き全般に受けているかは別な話で私が今まで気づかなかったことと思いいたる。
シャワーを一度浴び、麗奈の部屋から私が加わる前の『クロスドレッシングボーイ→ガール』に一通り目を通す。
「この手の雑誌はグラビアもだけどなかの内容によるんじゃないかな……」
オトコ時代の私が目を通した限りは廃刊がひどく早かった記憶がある。たまたま当時の私が学生であり買おうと思った時にはすでに本屋に並んでない。
もちろん今はちがう。ある程度オトコの娘(こ)というジャンルがある。
企画書をよごさないように目を通すが、結論にいたらない。部屋の掃除、昨夜の淫らな行為の後始末などをしてしばしゆっくりした。
だけど結論にいたらない。
「なんで悩まないといけないの」
無意味な呟きが出て気分転換と買い物に外に出た。初夏の日差しとはちがい悩むことばかり。
先生、と外に出ると町の人たちは呼びかけあたまを下げた。
外は相変わらずの初夏の日和。
モデル以外にも一応とある別な仕事はしてるがそれは麗奈は知ってるが何も言わない。無関心なのかそう装っているのか。
「沙耶香さん、こんにちは。お出かけ?」
呼びかけられた時は早紀かと思ったらちがう。近所のランジェリーショップ“Eye”のオーナーであり美人三姉妹の長女の泪、長い髪をウェーブかかった感じにし憂いを瞳の側に泣きボクロがありセクシーな印象を受ける。
「ええ、買い物に。またお店に見に行くわ」
「新作も入ったし是非」
「泪さんはどちらに?」
「私もお買い物だけど、付き合って……いえデートしない」
え、とこちらが口を小さく開け驚いてる内に彼女はスマホを手にし次女の瞳さんに「少し帰りは遅くなるかも」と言いながらスマホの向こうから「姉さん。また誰かとデート……」みたいな文句が流れるなか彼女は澄ました表情。
「クルマもあるけど沙耶香さんとバスやタクシーもいいかもね」
「あ、あの、いいんですか」
いいの、と囁きながら腕を組み通りに出てタクシーを停めて一緒に乗るように促し買い物先を私に示した。
行き先は地元にある数少ないある大型ショッピングモールだ。
「あ、タクシー代くらい……」
またいいの、と言われ先を越される。長女ということもあり落ち着いた雰囲気もあるが仕切りたがりなのか。
「沙耶香さんとデートだからおめかしをしたいわ」
「そんな綺麗なのに」
「お世辞?でもうれしいわ」
そうは言いながら彼女は再び腕を組みながら入っていったのは男性紳士物のスーツなど扱っている専門店。
「別に沙耶香さんに男性になってもらうんじゃないから。なるのはワ・タ・シ」
「……」
男装という言葉が思い浮かびながらも彼女は店内に入っていき男モノのスーツを慣れた感じで男性店員と語らいながら選んでは試着する。
さながら宝塚女優のような姿を見つめながら試着するたびに返事に困る。
異性の装いは髪型や服のセンス、好み、アクセサリーに気づけば褒めようはある。失敗もあるけど。
男装の装いはどうほめたら困るのを泪は悪戯ぽく笑みしながら黒いスーツとサングラスを選ぶ。
「私がオトコなら麗奈さんに気づかれないでしょう?」
「うん……」
男装しても私が同性といる姿を彼女や早紀たちが想像つくのか。
腕を組みながら店内を進んでいく。
お茶にしない、と誘われショッピングモール内の軽食店に入る。
ついさっき食べたばかりだが彼女はコーヒー、私はミルクティーとした。
ちいさく吐息が私から零れたのを彼女は呟くようにさりげなく聞いた。
「最近なにかあった?」
「いえ、ここ最近麗奈以外の女性に誘われて……」
「エッチ?セックスしたの」
露骨に言われ男装の彼女は妖しく笑みした。麗奈や神無月社長以外では彼女に素直にここ数日のこと、昨夜の逆アナル責めを話した。
意外そうに笑みした。
「あら、お堅い沙耶香さんにしてはお尻をあげたの」
「そんなつもりでは、特にない……と思うけど」
あげたという深い意味はたぶんにない。ただなにもしてあげられない代わりかもしれないという思いが男としては内にあるだろう。
眼鏡を外すと失礼かもしれないが目の前の男装の泪はおろかまわりがぼやけて見える。コンタクトはしない、痛いから苦手。
「眼鏡を外すとサディスティックでオトコらしいわね」
「そうですか」
紅茶を口に含みながら学生の頃は目つきの悪さは格好よくもあり反面少しコンプレックスであった。
いやらしい質問は彼女はしてきた。
「セックスのしすぎでつかれた?」
「ええ……」
「そのわりに私に付き合ってるじゃない」
無理やりに、という表現はあえて言わない。
「まわりから男女のデートに見えるかしらね」
「……中身は逆ですけど」
「沙耶香さんが綺麗だからみんな見るのよ」
「そんなこと……」
ない、とは言いにくい。女装者や男の娘(こ)はナルシストでもある。女装し始め麗奈と暮らしたからモテ始めた、モテ期と思わなくもないが複雑……かもしれない。
彼女は私がバッグに入れてある企画書にも気づく。
「それは?」
「ああ、麗奈から私への雑誌企画AVの企画書です」
見せて、と言われしかたなく見せる。これが同性である男性や友達なら見せないだろう。
甘いはずの紅茶が少し苦い。彼女は企画書を見ながら笑みした。
「沙耶香さんに悪い企画ではないじゃない」
「そうですが」
言いにくい本心を私はあえて口にした。
「麗奈に悪いしもしこの企画の後に関係が悪くなったらと思うと……この数日考えるはずが考えれなかったですが。それが本心かもしれません」
この時の私の目を彼女はどう見たかはわからない。
「ンっ……る、泪さん……!?」
いろいろと交錯し思い始めた時に彼女の靴を脱いだ爪先が私の股間に刺激を入れた……。
「ああ……や、やめて」
「でもこんもり膨らんでる。見せて……」
そう言うと彼女はわざとコーヒーのスプーンを落とし私に股を広げるように憂いのある視線で要求しウェイトレスが来る前にしゃがみテーブルの下を覗いた。
も、もう……。
声にならない悲鳴をちいさく胸の内でしながらも脚をおそるおそる開いた。誰かに見られたらオトコとわかるかもしれない。
「あら、コーフンしてる……。すみません、お取り替え願います」
ウェイトレスを呼んだ瞬間に股を閉じるが彼女の脚は閉じさせないように脚が膨らみにあった。ウェイトレスがスプーンを取り替えて去ると吐息が出た。
「る、泪さん」
「あら、コワイ。それならこれを貸してあげる」
目の前にあったのピンクローターの遠隔リモコンであった。
下から見て、と先ほどの彼女のようにさりげなくテーブルの下を覗くとスーツや下着を一瞬だけ食い込ませた泪の股間にローターの膨らみが見えた。
「いつの間に……?」
驚く私に泪は妖しく微笑む。
「さっきの男モノのスーツに着替えた時よ。スイッチは沙耶香さんに預けるし買い物は後でもいいわね」
「構いませんが……」
「これなら沙耶香さんは私を虐めるだけ……」
彼女は自分からローターのスイッチを弄り腰がイスごとちいさく揺れ平日のウェイトレスや老若男女の客が少し見た。
「バレますよ」
「出ましょうか……ン」
男装の泪に促されるなかショッピングモールを一時後にした。
「どこへ」
「公園でしましょうか」
「……」
ショッピングモールから離れたそばにはどこの街にもあるありふれた公園がある。滑り台やブランコ、ジャングルジム、ベンチなど。
公園の入口に差し掛かったところでローターのスイッチを入れてみた。
「あ……ン」
公園には若い母親たちやサラリーマンなどが雑談やサボッてたりぼんやり座ってた。
「見られてる」
「男装の泪さんが目立つから」
ローターの刺激は〈中〉にしてある。スーツに隠れ見えないが、秘部を刺激してるはず。額に汗が浮かぶ彼女は空いたベンチを示しながら言う。
「みんな沙耶香さんを見てるわ」
ベンチにふたりして座りながらも男女が逆転してるふたりとは思わないだろう。
まわりからは男女カップルかふたり連れに見えるだろう。一見何気ない会話をしながらも泪は私の下半身に手をやり私はローターのスイッチを手にして動かす。
微かにローターが男装の彼女の淫部を刺激するような音が子どもや鳥のさえずりのなか聞こえなくもない。
「もう、沙耶香さんたら……我慢できなくなりそう……」
「あまり触らないで」
「おにいちゃんたち遊ばないの」
「え、ええ……」
通りかかった子どもに話しかけられ一瞬、驚き下半身から心にまで驚きが突き抜けた感じがした。
泪は囁く。
「男女の性別が逆なのを知ったら驚くでしょうね……ッ……ああン」
「ゴメンなさい、ローターが」
半分はわざとであるがローターのスイッチ〈強〉にした。
「さ、散歩しましょうか」
手を握られそのまま公園内を歩くがここで思わぬ反撃をくらうのを気づかない。人気のない林の方に歩いていた時だった。
「ン……ンん」
「はあ……我慢できないわ…」
「こんなところで」
林の中に入りディープキスのあたたかい唇が襲う。バックが下に落ちるなか泪はスーツの下半身のなかの淫部を弄り腰をくねらせる。
「ああ……沙耶香さんもコーフンしてる……」
極端に目立つわけではないがスカートの正面に不自然な膨らみはあり撫でられる。
「ち、ちょっと」
「うふふ、いいわよね。麗奈さんの企画の助けになればいいわよ……ネ」
「ん……」
肯定とも承諾ともつかないまま指はローターのスイッチを弄りながらサディストの内なる資質が刺激される。
「ああ……」
彼女は私の下半身に抱きつくようにしながら股間にあたるところに匂いを嗅いだり頬をつける。子どもたちの声が遠くに聞こえる。
もぞもぞと彼女は私のスカートを捲りながら吐息が外気と共にあたる。
「大きいわ……」
ショーツやストッキング越しに男装の彼女に撫でられる。
みてはいけません、と子どもの保護者らしい母親の声が少し聞こえた。
「ふふふ、えっちなことしてるから」
「ば、バレちゃいますてて……」
「だいじょうぶ」
ストッキングをおろされショーツ越しに撫でられる感覚が襲う。
「ほんと大きいし美味しそう……はむ」
「んっ……」
ちろちろと大人びた泪の濡れた口がぺニスをくわえていく。優しく包容力を感じ麗奈や早紀とはまたちがう……。
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