… 永遠(とわ)に …
他の誰も見ないで
私だけを、愛して見つめて…。
貴方は私のものだから。
◆中傷、批判は控えて下さい◆
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古き時代・ある貴族の物語
‥互いの家名・事情等などで、家同士が決めた婚約や結婚ー腑に落ちなくとも、当然の様に行われていた貴族社会。
ソフィアの家庭でも同様であった。彼女は6人姉妹の末っ子。9歳になった時点で上の姉・4人が既に結婚をしている。
10歳になった時に直ぐ上の姉は、近所に住む大好きな男の子と引き離されてしまい、14歳で隣国にある貴族の所へ嫁がされた。
残されたのは、ソフィア。だけど彼女はまだ10歳であった為、両親も周りも口出しなどせずにいたが、5人の嫁ぎ先よりも有力な貴族の家庭から〔婚約希望〕の話が舞い込んで来た。
条件ー勿論、家の都合での事ーも最高であり 相手側からもソフィアの家柄などは最適である。
つまり、二人が婚約・結婚をすれば確実に、互いの家は安泰し続けるとの事だ。
- << 3 ‥ソフィアにも、その話が伝えられたが10歳の彼女は、今ひとつピンと来ないまま いわゆる〔お見合い〕と言う形で両親と共に相手と会う事となったのだ。 【 印象 】 高級品に囲まれたホテル内の一室で、形式通りの話し合いが進む。当人同士より親同士の方が真剣な様子であった。 それもその筈。ソフィアの相手の者は、18歳だったのだから 10歳の子を相手に本気で話が出来る訳もない。 さて、ソフィアから見た相手の印象は、優しくて暖かそうで真面目なお兄さんの様であった。男兄弟がいない彼女にしてみれば (こんなお兄ちゃんが居れば良いな) と思う程度。また、相手から見たソフィアの印象としては 可愛い顔立ちと10歳の割には、早熟な体付きをしている様に見えるが10歳である事に変わりは無い。 (僕の妹より年下の子がフィアンセ‥どう考えても無理だな) と考えていたのである。 親同士の打ち合わせにも似た、長い話が終わり ソフィアと相手は約1時間程度近くを散策する事となった
>> 1
古き時代・ある貴族の物語
‥互いの家名・事情等などで、家同士が決めた婚約や結婚ー腑に落ちなくとも、当然の様に行われていた貴族社会。
…
‥ソフィアにも、その話が伝えられたが10歳の彼女は、今ひとつピンと来ないまま いわゆる〔お見合い〕と言う形で両親と共に相手と会う事となったのだ。
【 印象 】
高級品に囲まれたホテル内の一室で、形式通りの話し合いが進む。当人同士より親同士の方が真剣な様子であった。
それもその筈。ソフィアの相手の者は、18歳だったのだから 10歳の子を相手に本気で話が出来る訳もない。
さて、ソフィアから見た相手の印象は、優しくて暖かそうで真面目なお兄さんの様であった。男兄弟がいない彼女にしてみれば
(こんなお兄ちゃんが居れば良いな)
と思う程度。また、相手から見たソフィアの印象としては
可愛い顔立ちと10歳の割には、早熟な体付きをしている様に見えるが10歳である事に変わりは無い。
(僕の妹より年下の子がフィアンセ‥どう考えても無理だな)
と考えていたのである。
親同士の打ち合わせにも似た、長い話が終わり ソフィアと相手は約1時間程度近くを散策する事となった
- << 5 ‥エドウィン(相手の名前)は、上流貴族のマナーの1つとして〔レディファースト〕を幼い頃から教育されていた。ソフィアが10歳であろうと、女の子なので上手にエスコートをしてみせた。 エドウィンにとっては当然の事であり、特別な感情も無かったけれど、ソフィアは とても嬉しく感じてしまい胸がドキドキした。 18歳の男の子と10歳の女の子が対等な話なんて出来る訳なく、エドウィンからの何のたわいもない質問にソフィアが答えるだけ。散歩中に立ち寄った高そうな喫茶で、お茶を飲んだ後は 彼に家まで送って貰い‥返事は後日改めて、と言う事となったのだ。 返事ーとは言え、貴族社会である世の中。よほどの理由が無い限り 当人の意志なんて2の次である。 エドウィンが自宅に着いて、間もなく 〔婚約成立〕 の知らせを家の者がソフィアの所へ送ったのだ。 「冗談じゃないよ!僕は、10歳の女の子に興味なんて持てない」 率直に気持ちを告げたが、取り合っては貰えず 2つ下の実妹からは
>> 3
‥ソフィアにも、その話が伝えられたが10歳の彼女は、今ひとつピンと来ないまま いわゆる〔お見合い〕と言う形で両親と共に相手と会う事となったの…
‥エドウィン(相手の名前)は、上流貴族のマナーの1つとして〔レディファースト〕を幼い頃から教育されていた。ソフィアが10歳であろうと、女の子なので上手にエスコートをしてみせた。
エドウィンにとっては当然の事であり、特別な感情も無かったけれど、ソフィアは とても嬉しく感じてしまい胸がドキドキした。
18歳の男の子と10歳の女の子が対等な話なんて出来る訳なく、エドウィンからの何のたわいもない質問にソフィアが答えるだけ。散歩中に立ち寄った高そうな喫茶で、お茶を飲んだ後は 彼に家まで送って貰い‥返事は後日改めて、と言う事となったのだ。
返事ーとは言え、貴族社会である世の中。よほどの理由が無い限り 当人の意志なんて2の次である。
エドウィンが自宅に着いて、間もなく
〔婚約成立〕
の知らせを家の者がソフィアの所へ送ったのだ。
「冗談じゃないよ!僕は、10歳の女の子に興味なんて持てない」
率直に気持ちを告げたが、取り合っては貰えず 2つ下の実妹からは
>> 5
‥結婚をしていて、エドウィンの婚約を聞いた時は
「可哀想なソフィアちゃん。沢山いる貴族の中で、寄りによって相手がお兄様なんてね」
と言ってきた。
(話すんじゃなかった)
そんな思いを胸にしながらも、渋々と結婚の日取りを両親に訪ねた。母親は、ちょっと言い辛そうにしていたのだが、隠す訳にもいかなくて話し出す。
「ソフィアが、10歳だって事はエドウィンも知ってるわね。結婚は、あの子が月のモノ‥つまり初潮を迎えてから。まだ始まってないとの事よ」
「あぁ‥そう」
どう答えていいのか分からず、素っ気なく言ったのだが心では
(もっと年齢が達してから来て貰いたい)
思わず そう願った。
しかし、彼の望みは崩れ去ってしまったのだ。ソフィアと初めて顔を合わせてから、2週間後ー彼女に それが訪れたのである。
>> 6
‥一方、ソフィアは月のモノを迎えた時に母から〔赤ちゃんが出来る仕組み〕などを教わり、顔を赤らめていた。
また〔結婚〕は愛情だけでは、やって行けない。忍耐力も必要である事など他にも色々と言い聞かせられたのだ。
「私 早くエドウィン様と暮らしたいな」
これがソフィアの口癖になった。
お見合いの日から今日までの間に、3回程 2人で会っていたのだが、エドウィンは仕事をしている為〔夕食〕をしに行く様なもので僅かな時間しか一緒に居てないのであるが、彼の〔エスコート〕や暖かい言葉・優しい瞳、包容力‥ソフィアは会う度、エドウィンが好きになっていったのだ。
数ヶ月後・・エドウィンは、亡き祖父母から譲り受けた広い土地と同じ敷地内に建てられた邸宅を、〔新居〕として使う事となり、自分の物は当然 ソフィアの家具なども どんどん運び込まれた。
「庶民では無いのだから、仕えの者も必要であろう」
と彼の父からの発言により、護衛としての力も有り その他の職務も出来る男性1人・・〔イアン〕
そして、家事全般とソフィアの世話係として女性が1人・・〔エミリー〕
>> 7
‥イアンは、元々エドウィンに仕えており年齢は19歳。
エミリーは、ソフィア付きの侍女で結婚と同時に新居へと入る。年齢・16歳。
◇◇◇
式当日までの間、ほぼ準備と同時進行の様にして、エドウィンとソフィアは決められた日時に会っていた。
彼にとっては〔子守り〕
彼女にとっては〔デート〕
そんな感覚であった。
〔貴族社会〕と彼らが住む国の〔風習〕とでも言うべきか‥。
決められた婚約・結婚。
エドウィンは、当たり前と言えば そうなのだが・・結局ソフィアに対して〔恋愛感情〕など持てなかったけれど、既に決定とされている〔挙式〕の日程に合わせて、形通りのプロポーズをした。
だけど、ソフィアはそれを〔本気〕で受け止めていたのだ。
18歳の彼からプロポーズを受けた10歳の少女の瞳に、嬉しい気持ちから涙が滲む。
「有り難う。喜んでお受けします。私はエドウィンに着いて行きます」
と答え、懐く様にして抱きついた。
(私のエドウィン。
私のエドウィン‥。
誰にも渡さない)
強く深い想いを秘めて。
- << 10 ‥挙式も同様に形通りに行われ、ソフィアは 僅か10歳で住み慣れた土地・居心地の良い子供部屋・両親や友達に別れを告げた。 盛大な式の後、豪華客船でハネムーンへと旅立つ。船が動き出し、見送りに来てくれた親しい人達が遠ざかって行き 小さくなり‥見えなくなってしまった時はつい寂しくて涙を流した。 ハネムーンから戻れば、新居へ入る。自分の生まれ育った故郷とは遠く離れた地へ住むのだ。 そんな事、とっくに分かっていた筈なのにイザとなれば、どうしょうも無い感情が胸を駆け巡った。 「体が冷えてるよ。風邪をひいてしまうから、中に入ろうね」 季節は秋。肌寒い気候だったので潮風がソフィアの真っ白な肌を冷たくしていたのである。 エドウィンが、紳士らしく彼女に上着をかけた後 手を繋ぎ 客室へと向かって行った。 部屋に行く途中でソフィアは、涙を拭い笑顔を浮かべて話す 「お別れ‥寂しくて悲しかったけどね、私 エドウィンと結婚して良かった。とても安心出来るもの」 信頼と愛情を込めた大きく綺麗な瞳で、彼を見上げながら。
>> 8
‥イアンは、元々エドウィンに仕えており年齢は19歳。
エミリーは、ソフィア付きの侍女で結婚と同時に新居へと入る。年齢・16歳。
◇◇◇…
‥挙式も同様に形通りに行われ、ソフィアは 僅か10歳で住み慣れた土地・居心地の良い子供部屋・両親や友達に別れを告げた。
盛大な式の後、豪華客船でハネムーンへと旅立つ。船が動き出し、見送りに来てくれた親しい人達が遠ざかって行き 小さくなり‥見えなくなってしまった時はつい寂しくて涙を流した。
ハネムーンから戻れば、新居へ入る。自分の生まれ育った故郷とは遠く離れた地へ住むのだ。
そんな事、とっくに分かっていた筈なのにイザとなれば、どうしょうも無い感情が胸を駆け巡った。
「体が冷えてるよ。風邪をひいてしまうから、中に入ろうね」
季節は秋。肌寒い気候だったので潮風がソフィアの真っ白な肌を冷たくしていたのである。
エドウィンが、紳士らしく彼女に上着をかけた後 手を繋ぎ 客室へと向かって行った。
部屋に行く途中でソフィアは、涙を拭い笑顔を浮かべて話す
「お別れ‥寂しくて悲しかったけどね、私 エドウィンと結婚して良かった。とても安心出来るもの」
信頼と愛情を込めた大きく綺麗な瞳で、彼を見上げながら。
- << 12 ‥ハネムーンの場所と日程位、2人で好きな様に決める事が出来た。 エドウィンは、年端のいかぬ女の子との旅行なんて、興味もなく ただ仕事の都合に合わせればそれで良いと思っていたが、露骨に表すのも何なので ハネムーンの事を決める時、取り合えず ソフィアの話に乗っている様な態度を〔表面上〕で示していたのだ。 良家のお嬢さん育ちで、しかもマダ子供なソフィアに それを見抜ける筈もなく彼女は 純粋な気持ちで、エドウィンとの旅行を楽しみにしていた。 ◇◇◇ 船とは思えない客室に入って、くつろぎながら ソフィアがこのハネムーンの事で、自分が嬉しく思っていた気持ちを伝えた時‥エドウィンは 少し胸が痛む様な心境になってしまったが、やっぱり彼女を〔妻〕としても〔一人の女性〕としても見る事は出来ない。 「エドウィン‥。私は絶対に浮気なんかしないって誓えるけど貴方は?」 ふいに聞かれて驚いたが、こう答えた。 「しないよ。僕は道徳に反する事なんか嫌いだからね」 この言葉は、表向きでも何でも無い。彼の本心であるし又、性格でもある
>> 10
‥挙式も同様に形通りに行われ、ソフィアは 僅か10歳で住み慣れた土地・居心地の良い子供部屋・両親や友達に別れを告げた。
盛大な式の後、豪…
‥ハネムーンの場所と日程位、2人で好きな様に決める事が出来た。
エドウィンは、年端のいかぬ女の子との旅行なんて、興味もなく ただ仕事の都合に合わせればそれで良いと思っていたが、露骨に表すのも何なので ハネムーンの事を決める時、取り合えず ソフィアの話に乗っている様な態度を〔表面上〕で示していたのだ。
良家のお嬢さん育ちで、しかもマダ子供なソフィアに それを見抜ける筈もなく彼女は 純粋な気持ちで、エドウィンとの旅行を楽しみにしていた。
◇◇◇
船とは思えない客室に入って、くつろぎながら ソフィアがこのハネムーンの事で、自分が嬉しく思っていた気持ちを伝えた時‥エドウィンは 少し胸が痛む様な心境になってしまったが、やっぱり彼女を〔妻〕としても〔一人の女性〕としても見る事は出来ない。
「エドウィン‥。私は絶対に浮気なんかしないって誓えるけど貴方は?」
ふいに聞かれて驚いたが、こう答えた。
「しないよ。僕は道徳に反する事なんか嫌いだからね」
この言葉は、表向きでも何でも無い。彼の本心であるし又、性格でもある
- << 14 ‥例え、ソフィアを恋愛対象に考えられなくても、妻である事に違いは無いのだから 人の道を外す事なんて出来ない。 「良かった! 式を挙げる前にね“ソフィアはマダ子供だから、エドウィンが他の女の人を作る事を覚悟しなさい”と私の教育係だった人が仰っていて、実は心配だったのよ」 そう告げる。 (何て事を教える教育係なんだ・・) エドウィンは思いながら、まだ少し不安な様子のソフィアへ小指を差し出す。 「指切りしょうか?お互い そんな事をしない約束」 小さな子の子守りの様な気分である。 彼女は、細長い小指を絡ませて“指切り”をした。 「お約束を破ったら本当に‥‥指を“切る”からね」 笑顔を浮かべて、真っ直ぐな瞳でエドウィンに伝える。 彼は背中に寒気が走ってしまった。 (この子は‥本気で言ってるんだ) そう感じ取った為だ。
>> 11
☆詩人さんへ
その気持ち分かりますっ!
(寝よう‥寝よう)と思えば思う程 寝付けないものですよねー。
小説‥気にして頂ける程のもんで…
ありがとうございますm(_ _)m
不眠症は辛いですね😿
文章もスランプ気味なので…😢愚痴ですいません🙇💦
読んで下さってる方が、一人でもいらっしゃる事が救いです✨☀✨
澪さんの作品読ませて頂いてますよ。
これから 彼の気持ちの変化が楽しみです🎵
- << 20 お仕事、お疲れ様です🙇💦 一応、尚之の高校の頃のお話しを書いてみます。 もし宜しければ、読んでみて下さい。 澪さんの作品はこれからどう展開していくのでしょう❓ 指切りのところでは、サスペンスに展開してしまうのか😨と ドキドキ💓しました🙈💦
>> 12
‥ハネムーンの場所と日程位、2人で好きな様に決める事が出来た。
エドウィンは、年端のいかぬ女の子との旅行なんて、興味もなく ただ仕事の都…
‥例え、ソフィアを恋愛対象に考えられなくても、妻である事に違いは無いのだから 人の道を外す事なんて出来ない。
「良かった!
式を挙げる前にね“ソフィアはマダ子供だから、エドウィンが他の女の人を作る事を覚悟しなさい”と私の教育係だった人が仰っていて、実は心配だったのよ」
そう告げる。
(何て事を教える教育係なんだ・・)
エドウィンは思いながら、まだ少し不安な様子のソフィアへ小指を差し出す。
「指切りしょうか?お互い そんな事をしない約束」
小さな子の子守りの様な気分である。
彼女は、細長い小指を絡ませて“指切り”をした。
「お約束を破ったら本当に‥‥指を“切る”からね」
笑顔を浮かべて、真っ直ぐな瞳でエドウィンに伝える。
彼は背中に寒気が走ってしまった。
(この子は‥本気で言ってるんだ)
そう感じ取った為だ。
>> 14
∽・初めての夜・∽
数時間後‥お互いにシャワーを浴びて、一息ついてから室内にあるベットに2人は入る。
しかし、エドウィンは何もしない。
(18歳の僕が、10歳のソフィアに・・・)
“する気にならない”と言った方が正解かも知れない。
(正式に認められた結婚であるのだし、このまま放ったからしにするのも失礼になる様な気もする・・・)
何となく複雑な気持ちでいたが、彼が出した結論は ソフィアの寝着の中に手を入れて〔胸元を撫でる〕だけの事。
もし それで何か言われたとしたら
《大切にしたいと思ったから》
とでも言っておこう。そう思っていた。
寝着のボタンを外している訳で無いから〔実物〕は見ていないけれど、感触的に“結構ある”様に思えて驚いていたのだが、もう1つビックリした事。それは・・確実に少女は、エドウィンの手の動きに〔反応〕を示していた。
◇◇◇
ソフィアの思いとしては、ベットに入り彼の大きな手が、寝着の中に滑り込んで来た時は、もの凄く緊張してしまい どうすれば良いのか分からなくて困惑していた
>> 15
‥だけど、その温もりある手が柔らかく膨らみある部分へ、包む様にしたり 撫でられたり 軽く押さえられたりした時何とも言えない感情の高ぶりがあった。
エドウィンが手を離した後、ソフィアは彼の方を見て 薄明かりの中‥まだ少し余韻に浸っている様な声で こう話した。
「お休みのキスをして欲しい・・」
(挨拶か‥。それ位なら良いかな)
エドウィンは、そう思い ソフィアを抱き寄せて頬へキスをする。
「お休み ソフィア」
と言いながら、頭を撫でた後 仰向けになった。
「お休みなさい。いつでも良いの‥。今度はエドウィンからキスしてね」
ソフィアが声掛けしながら、彼の体の上に乗り そして口づけをしたのだ。
何処となく悲しげな瞳に浮かぶ涙を、綺麗なブロンドの髪とランプの灯りが 引き立たせていた。
相手は、妻となったばかりの子。だけど10歳‥しつこい程それが彼の頭と意識・気持ちの中にある。
なのに、今 そんな
ソフィアの姿を見た時、心が揺れてしまい 一瞬の内に体制を変え、彼女が下で自分が上となったのだ。
>> 16
‥ソフィアは、寝着のボタンを外されている時 さっきよりも数倍ドキドキして緊張をしていた。
エドウィンの指先が、下に降りて行くのが分かる。
だが それは突如として離れた。
「痛い!!」
我慢が出来ず、ソフィアは そう口にしてしまったからである。
◇◇◇
エドウィンが、ソフィアの真っ白で綺麗な素肌を見た時、彼の体は反応しなかった。それは やはり
〔年齢〕が壁になっているからだ。
(さっき 気持ちが揺らいだのは、何だったんだろう?)
自分でも謎だ。
10歳にしては、早熟な身体に 改めて驚きつつも、雰囲気的な事から ゆっくりと触れて行き デリケートな辺りに到達した。
ソフィアの痛がる声を聞いて、手を離しそれきり 何もしなかったのだ。
泣き寝入りした彼女を見ていて、とても気懸かりだった。
(僕は、ソフィアを傷つけてしまった事になるんだろうか‥)
(もし そうなら“償い”として 大切にして行かないとならない)
そんな2つの思いがあったのだ。
〔愛情〕を持とう言う事なんて、考えもせずに。
>> 17
‥翌朝、先に目を覚ましたソフィアは、昨夜の事を思い出しながら 起き上がる
(あんな時って、歯を食いしばってでも我慢した方が良かったのかな‥。エドウィンに嫌われてたらどうしょう。どうしたら良いのかな)
ちょっと気弱になってしまい俯いていた。
「おはよう・・。ソフィア。もう起きてたんだね」
エドウィンも目を覚まし、起きあがったのだが 昨夜の事には触れず ベットから降りて 着替えを済ませ、さっさと洗面台へ向かって行く。
そんな彼の姿を見たソフィアは、涙を滲ませていた。
(指位で、我慢出来なかった私に呆れたんだわ。これからは何としてでも耐えないと‥)
大好きなエドウィンに、嫌われたくなくて 振り向いて欲して・・・
ソフィアは この日から、努力をする事に決めた。しかし、それは 彼女にとっては“過酷”とも言える。見方を変えれば“自業自得”とも取れるのだが。
涙を拭い去り、部屋に置かれている姿見(鏡)に自分を映し出す。
(このポッチャリした頬。これが無くなればスマートになって、少しは綺麗に見えるかしら)
>> 18
‥触れ合い的な事だけでなく、別の所も変えて行こうと言う考えが浮かんで来たのである。
ソフィアは、自分で思っている程 ふくよかで無い。スマートでも無いけど、バランスの取れた姿なのだ。それでも、彼女自身が見る 鏡の中の自分は、そんな風に映った。
「ソフィア?洗面台、空いたよ」
すっかり身支度を整えたエドウィンが声を掛ける。
「うん‥。今から使う」
そう言って、エドウィンの横を通り過ぎ洗面台へと向かった。
◇◇◇
(昨夜の事‥あの場所に触れていいかどうか聞けば良かったな。まだ痛んでるのかも知れない。完璧気持ちも傷つけたみたいだ。船が到着したら、好きな物を買ってあげよう)
ソフィアの姿を見て思った、彼なりの罪ほろぼし。
ーお互いの心は、スレ違っていて それに2人とも気付いていないー
ソフィアが、なかなか戻って来ないのでバスルーム(脱衣所)と添え付けになっている洗面台の扉をノックした時、何かが落ちる音と小さな悲鳴に似た声が聞こえてきた。
エドウィンが驚きドアを開けると、ソフィアの足下に“カミソリ”が転がり、彼女の左頬には切り口‥鮮血が どんどん溢れ出ていたのだ
- << 22 ‥「ー!!」 エドウィンは言葉が出なかった。しかし行動は素早く、直ぐにタオルを冷水に浸して絞り ソフィアの頬に当てる。みるみる内に、真っ赤に染まった。彼女を抱っこして 船内にある“医務室”へと運んだ。 ◇◇◇ ・処置室(医務)・ 医者が手際よく消毒を済ませた後、室外で待っているエドウィンを呼び込む。 椅子が2脚並んでいて、勧められるがままに ソフィアの隣に座った。 「出血は多かったけれど、傷口自体は軽いものです。マメにガーゼの取り替えと消毒をすれば、4日程で治りますよ。念の為“痛み止め”の薬も出しましょう」 医者は、そう言った後、先ずソフィアに向き直る。 「どうして カミソリで頬を切ったのかな?手が滑ったとか‥ちょっとした悪戯での切り口じゃなかったから、気になって」 まるでカウンセラーの様な口振りである。 ソフィアは黙って俯いていたが、辺りの沈黙‐‐時計の針の音もよく聞こえて、医者とエドウィンからの視線を肌で感じ取る。 大人なら、耐えれる事だが 彼女は子供。その状態に堪えきれなくなり 口を開いた。 「頬を切り落とせば顔がスマートに見えると思ったからです・・・」
>> 19
‥触れ合い的な事だけでなく、別の所も変えて行こうと言う考えが浮かんで来たのである。
ソフィアは、自分で思っている程 ふくよかで無い。ス…
‥「ー!!」
エドウィンは言葉が出なかった。しかし行動は素早く、直ぐにタオルを冷水に浸して絞り ソフィアの頬に当てる。みるみる内に、真っ赤に染まった。彼女を抱っこして 船内にある“医務室”へと運んだ。
◇◇◇
・処置室(医務)・
医者が手際よく消毒を済ませた後、室外で待っているエドウィンを呼び込む。
椅子が2脚並んでいて、勧められるがままに ソフィアの隣に座った。
「出血は多かったけれど、傷口自体は軽いものです。マメにガーゼの取り替えと消毒をすれば、4日程で治りますよ。念の為“痛み止め”の薬も出しましょう」
医者は、そう言った後、先ずソフィアに向き直る。
「どうして カミソリで頬を切ったのかな?手が滑ったとか‥ちょっとした悪戯での切り口じゃなかったから、気になって」
まるでカウンセラーの様な口振りである。
ソフィアは黙って俯いていたが、辺りの沈黙‐‐時計の針の音もよく聞こえて、医者とエドウィンからの視線を肌で感じ取る。
大人なら、耐えれる事だが 彼女は子供。その状態に堪えきれなくなり 口を開いた。
「頬を切り落とせば顔がスマートに見えると思ったからです・・・」
>> 22
‥発言と言うか、発想と言うべきなのか・・・一番 驚いたのはエドウィンである。
「何で そんな事をしょうと思ったんだ?」
彼が訊ねた。ソフィアは、エドウィンを見上げて答える。
(名前を口に出して言いたいけど、お医者さんの前では‥恥ずかしい)
そう思ったから
「好きな人は、痩せてる子が好きだと思ったの。モデルさんとか綺麗でしょ?」
と言った。彼は、その“好きな人”が自分の事だと‥何故か気持ちが伝わり、話をしょうとした時に医者が先に、喋り出したのだ
「貴女は、ちっとも太ってないし 可愛い子。そうですよね?“お兄さん”?」
18歳と10歳が結婚した仲だと、医者は知らない。
今まで こんな単純な事に、どうして気付かなかったのか。
2人の姿なんて端からすれば
〔年齢差のある兄妹〕
にしか見えない。
・・医者からの言葉に、エドウィンは
「そうですね」
と答えただけ。心の中では、何となく重い様な気持ちが渦巻いていた為である。
(ソフィアは、僕を“兄”の様に思い、慕ってるだけか?まぁ‥それが当然なんだろうけど)
でも何故か、引っかかる様な複雑な心境だった
>> 23
‥対するソフィアはエドウィンからの返答に、少しショックを受けた
“お兄さん?”
と問われた時、彼が否定しなかったからだ。でも、落ち込んでばかりせず、こう考えた
(エドウィンが、私の事を“妹”みたいにして見てくれて無いんだったら、それを打破する様に頑張ろう。一人の“女の子”として見て貰いたい)
さて 医者は、ソフィアの精神が少々、心配になっていた。
頬を切り落とそうとするなんて、普通なら出来ない事だ。それだけでなく、さっきから エドウィンを見る眼差し。
ー捕まえた獲物は、逃がさない・離さないー
そんな鎖の様な愛情深き瞳であったからだ。
ソフィアの神経に触れない様にする為、彼女から、先に医務室から出る様に仕向け 見てない所で、メモ書きした紙をエドウィンに渡した。
「友人がカウンセラーをしています。自分には知識が無いから、出来ませんが 何かあれば此処に連絡を」
「何か‥ってソフィアが異常だと?」
取り合えず 話を聞こうとしたが、次の患者が腹痛を訴えて入って来る声がしたので その紙をポケットにしまい 退散する事となる。
これが後に、運命を揺るがすものになるとは知らずに。
- << 29 ‥ ・室内・ 再び、部屋へと戻る。 「此処に居てて良いよ。後片づけは、僕がするからね」 ソフィアに椅子を勧めながら、エドウィンが話す。 後片づけ‥それは、洗面台に落ちている彼女の〔血痕〕の事。 「頬を切り取ろうとしたのは私。自分でやったんだから、私が片づけるわ」 そう言ったのだが、彼は 首を横に振り 答えを返し、少女の頭を撫でた。 「切ってしまった所痛むんだろ?我慢しないで、ちょっと休憩しような」 エドウィンの言う通りで、ソフィアは頬がズキズキしていたのである。 それを訴えたかったけど〔自業自得〕だと言う事を分かってたから、我慢をしていたが 舞台女優(子役)じゃ有るまいし、10歳の女の子が〔平気な顔〕を上手く演技出来る訳ない。 痛みに耐え様とする姿を、エドウィンは直ぐ気付いていたのだ。 洗面台へ行く前に、処方された薬と水を差し出してから こう言葉を続ける。 「僕が片づけてる間、着替えてて良いからね」 「御免ね。エドウィン‥。ありがとう」 彼のお言葉に甘える事にして、ソフィアが告げた
>> 24
‥対するソフィアはエドウィンからの返答に、少しショックを受けた
“お兄さん?”
と問われた時、彼が否定しなかったからだ。でも、落ち…
‥ ・室内・
再び、部屋へと戻る。
「此処に居てて良いよ。後片づけは、僕がするからね」
ソフィアに椅子を勧めながら、エドウィンが話す。
後片づけ‥それは、洗面台に落ちている彼女の〔血痕〕の事。
「頬を切り取ろうとしたのは私。自分でやったんだから、私が片づけるわ」
そう言ったのだが、彼は 首を横に振り
答えを返し、少女の頭を撫でた。
「切ってしまった所痛むんだろ?我慢しないで、ちょっと休憩しような」
エドウィンの言う通りで、ソフィアは頬がズキズキしていたのである。
それを訴えたかったけど〔自業自得〕だと言う事を分かってたから、我慢をしていたが 舞台女優(子役)じゃ有るまいし、10歳の女の子が〔平気な顔〕を上手く演技出来る訳ない。
痛みに耐え様とする姿を、エドウィンは直ぐ気付いていたのだ。
洗面台へ行く前に、処方された薬と水を差し出してから こう言葉を続ける。
「僕が片づけてる間、着替えてて良いからね」
「御免ね。エドウィン‥。ありがとう」
彼のお言葉に甘える事にして、ソフィアが告げた
>> 29
‥エドウィンは、この洗面台にソフィアを入れたく無かった。
此処に まだ〔カミソリ〕が転がったまま・・もし、彼女が足を踏み入れて それを発見したら、発作的に また身体で気になる部分を切り落とそうとするかも知れなかったからだ。
カミソリを捨てて、血痕を拭き取って行く。
ソフィアの執着心を表す様に、床に滴り落ちていた血液も、なかなか取れずにいた。
うっすらと、まだ痕跡が残っていたが、それでも 大分 綺麗にはなってたのである。
(後は、船内の掃除屋が何とかするだろう)
血だらけのまま船を降りるのも、気が引けた為に ある程度片しておいたのだ。
◇◇◇
彼が洗面台に向かい中へ入った頃・・・
ソフィアは 言われた通り、着替えを済ませていた。
そして 部屋の扉がノックされ、彼女はドアを開く。
「おはようございます。朝食を、お持ち致しました」
ルームサービスの様なものだ。それを運んで来た者が、部屋に入り 慣れた手付きで、さっさと食卓を彩ると 一礼と挨拶だけ済まし 出て行った。
エドウィンが、まだ戻ってきそうにない。ソフィアは自分のバックの中から、小瓶を取り出す
>> 30
‥これは、ソフィアが生まれ育った家から出て行く時に、薬品棚(救急箱の様なもの)から こっそり持ち出した物。
元々は 少し大きめの瓶に入っていたがそれごと持ってくれば、バレてしまうので 小瓶へ分からない程度の分量を入れておいたのだ。
中身は〔睡眠薬〕
両親のどちらかが、たまに使っているのだが、効果が強い物では無い。
だから 効く迄にカナリの時間が掛かるけど この時代の睡眠剤は それが通常であったのだ。
(効いてくる時間が狂いません様に!)
ソフィアは(船を降り)ハネムーン先からホテルに行く迄の時間を大体 計算して、今が一番の頃合だと思った反面、そんな願いもあった。
エドウィンの飲み物へ〔微量〕では有るが、小瓶を傾けて混入させる。
(これ位の量なら、ドリンクの味も変わってない筈だわ)
◇◇◇
洗面台のドアが開く音がして、胸の音が自分で分かる位に、ドキーッ!とする。
急いで 小瓶をバックの奥深くに隠したと同時に 彼はソフィアの元へ、戻ってきた。
>> 31
‥ちょっと、動揺した様なソフィアの表情を見て
「何かあったのか?」
と心配気に訊ねた。
「ううん。大丈夫よ。何でもない」
自分の事を、心配してくれた事に嬉しさを感じて笑顔となる。
ー 朝食 ー
向かい合わせになり食事を始めた。
そして、エドウィンがグラスを手に持ち〔薬入り〕だとは知らず それを飲んでいく。
◇◇◇
1時間が過ぎた頃、ようやくハネムーンとして選んだ国に着き、2人は船を降りた。
観光地と言うより、遊園地の様に遊べる場所が豊富な所である。
ソフィアは、目を輝かせ エドウィンの手を引っ張る様にして喜ぶ。
年齢よりも、ほんの少しだけ上に見える彼女だが はしゃいでいる姿は、やっぱり〔年相応〕だ。
船内にいた時も、今こうして楽しく遊んでいても‥たまにソフィアは、エドウィンが ドキッ!としてしまう仕草を取る時があった。
妙に〔色気がある〕のだ。でも それは瞬間的なもので、直ぐ元に戻る。
(相手は、まだ10歳だぞ。何を考えてるんだ!)
彼は 自分で自分を叱咤するかの様に思い、頭を軽く振った
>> 32
‥1日中、遊んで回り夕暮れ時になってホテルへと向かう途中の事ー。
前方の女性が、ハンカチを落とした事に気付かず 歩み進んでいた。
「すみません!落とされましたよ」
拾い上げ 声を掛けたのはソフィア。
振り返った女性は、とても気品に満ち溢れ〔容姿端麗〕と言う言葉が似合う人であった。
「どうも有り難う」
その一言だけでなく受け取り方まで上品だ。
女性は、ソフィアと横にいるエドウィンに会釈をして去って行った。
美しい人に彼は、ちょっと目を奪われてしまったが、惚れた訳でも無い。
「あの女性(ひと)綺麗だったね‥」
ソフィアは、心に小さな〔焼きもち〕が芽生えた。しかしエドウィンは その事に気付かず こう答えたのだ。
「あぁ。そうだね。初めて見るタイプだったよ」
ホテルに着くまでの間、エドウィンに手を繋いで貰い 歩きだしたが ソフィアが一言も喋らず俯いたままだった為
「疲れた?」
と訊ねながら、彼女を抱き上げた。
「エドウィン‥大好きよ‥」
ソフィアの華奢な腕が、彼に回る。
地の底から聞こえる様な囁き声ー。エドウィンは、それに答える事が出来なかった。
>> 33
‥**ホテルでの夜**
ー 就寝前 ー
先に、入浴を済ましてベットへエドウィンが横になった。
(久々に遊び過ぎたせいかな‥?)
普段なら、どんなに仕事が忙しくて疲れていても0時頃迄なら平気で起きてられるのに、今夜は やたら眠い‥。
静かな部屋の中、扉が開く音・軽い足音が聞こえてくる。
ソフィアがバスルームから出て来たのだ。
時計とエドウィンを見て、睡眠薬が効いてきた事を知り 笑みを浮かべ、自分も隣に入り 声を掛けた。
「貴方が、さっきの綺麗な人に惹かれたのは‥私の顔に傷が付いて‥醜いから?
それとも、そんなの関係なく美人さんが好きなの‥‥?」
声は聞こえるが、眠たくて言葉が出ない。
それでも何とか力を出し、ソフィアを引き寄せて ガーゼで覆われている頬に軽いキスをした。
エドウィンは 彼女の傷なんて気にしてないし、さっき見た女性の事だって特別な感情なんて1つも無い。
それを伝える手段として そんな行動を取ったのだ。
やがて 彼が深い眠りに陥った時、ソフィアは何度も 何度も彼へ口づけをする。
「こうでもしないと触れられない‥」
- << 36 ‥ソフィアは、エドウィンの寝着を はだけさせ、自分の分も取り払い・・上に乗り 肌を合わせる。 「手で触れられるより‥この方が温かい」 体の上で涙をこぼし始め こう続けた。 「他の誰も見ないで。私だけを愛して‥‥」 ◇◇◇ ・翌朝・ 目を覚ましたエドウィンは、非常に驚き焦る気持ちとなっていた。ーと言うのも着ていた筈の、寝着が無く 隣では自分の腕に絡み付く様にしてソフィアが・・〔何も纏わず〕眠っていたからだ。 (まさか・・まさか!僕は手を出してしまったのか!?ー夫婦となったのだから、悪くは無いけど 相手はマダ…) 昨夜の事を辿ってみても、10歳の子と愛し合った記憶なんて無い。 念の為、恐る…恐る…確かめてみると、シーツに乱れが見あたらず、ホッとしたのも束の間・・ソフィアの大事な部分から、少量だが血液が流れ落ちていたのだ。 「エドウィン・・痛いの。処置してくる」 いつの間にか、起きていたソフィアがそう言って 涙目でベットから、着替えを手に抜け出して行った。
>> 34
‥**ホテルでの夜**
ー 就寝前 ー
先に、入浴を済ましてベットへエドウィンが横になった。
(久々に遊び過ぎたせいかな‥?)
…
‥ソフィアは、エドウィンの寝着を はだけさせ、自分の分も取り払い・・上に乗り 肌を合わせる。
「手で触れられるより‥この方が温かい」
体の上で涙をこぼし始め こう続けた。
「他の誰も見ないで。私だけを愛して‥‥」
◇◇◇
・翌朝・
目を覚ましたエドウィンは、非常に驚き焦る気持ちとなっていた。ーと言うのも着ていた筈の、寝着が無く 隣では自分の腕に絡み付く様にしてソフィアが・・〔何も纏わず〕眠っていたからだ。
(まさか・・まさか!僕は手を出してしまったのか!?ー夫婦となったのだから、悪くは無いけど 相手はマダ…)
昨夜の事を辿ってみても、10歳の子と愛し合った記憶なんて無い。
念の為、恐る…恐る…確かめてみると、シーツに乱れが見あたらず、ホッとしたのも束の間・・ソフィアの大事な部分から、少量だが血液が流れ落ちていたのだ。
「エドウィン・・痛いの。処置してくる」
いつの間にか、起きていたソフィアがそう言って 涙目でベットから、着替えを手に抜け出して行った。
>> 36
‥*涙のハネムーン*
少し経ってから、戻ってきたソフィアの顔色は ちょっと青白くなっており、痛そうにしていた。
「大丈夫か?シーツが汚れてるから、ソファーで横になる?」
何となく罪悪感を持ちながらも、体を気遣い エドウィンが訊ねる。
「うん。そうする‥」
その後の話から、ソフィアに〔月のモノ〕が来た事を知り、自分との結び付きとは、関係が無いと分かった時 今度こそエドウィンは胸を撫で下ろした。
(睡眠薬なんて飲ませたから、罰が当たったのかしら‥)
そう思わざるを得ない程 生理痛が酷く、また頬の傷口も疼いていた。
痛み止めを飲んでもこんな調子では、外に出る事も出来ずじまい。折角の快晴であるにも関わらず、ホテルの一室に籠もる羽目となった。
「エドウィン 外に行ってきていいよ」
ソフィアが声を掛けたけれど、彼は出て行かなかったのだ。
カミソリの事と言い‥たった一度見ただけで素性も知れぬ女性と自分を比べ“醜い”だと言ってみたり、今朝は 誤解を招く様な姿・・・放っておいたら、次は何をしでかすか分からなかったからだ。
- << 39 ‥その日から3日間ずっと体調が優れず食事も ままならない状態であった。 4日目で、やっと元気になり(宿替えで)別のホテルへ移る時は 絶好の行楽日和と言える位 天候に恵まれていたのに、そこへ着いてから間もなく、小雨が降り始め‥止む気配も無いまま 大荒れとなった。 「明日は、止むといいな。ハネムーン最後の日だもん」 バルコニーの内側から、景色を見て ソフィアが呟く。 ハネムーンらしい事が、殆ど出来ずにいて しょげてもいたのだ。 一方、エドウィンは最初から この旅行に乗り気で無く、上手く誤魔化せていただけで、ソフィアに合わせてた程度だったから 特に気にもしていない。 しかし 窓辺に映る少女を見ると、どことなく〔痛々し気〕な姿で‥ (何とかしてあげたい) と彼は思った。 「ソフィア、此処のホテルは“映画館”や“プラネタリウム”も完備されてるんだよ。一緒に行こうか?」 「勿論よ!嬉しい」 〔天使の笑顔〕と呼んでも過言では無い位の、笑みで ソフィアがエドウィンに抱きつく。 一瞬 少女を抱きしめたい衝動に駆られたが
>> 37
‥*涙のハネムーン*
少し経ってから、戻ってきたソフィアの顔色は ちょっと青白くなっており、痛そうにしていた。
「大丈夫か?シーツが汚…
‥その日から3日間ずっと体調が優れず食事も ままならない状態であった。
4日目で、やっと元気になり(宿替えで)別のホテルへ移る時は 絶好の行楽日和と言える位 天候に恵まれていたのに、そこへ着いてから間もなく、小雨が降り始め‥止む気配も無いまま 大荒れとなった。
「明日は、止むといいな。ハネムーン最後の日だもん」
バルコニーの内側から、景色を見て ソフィアが呟く。
ハネムーンらしい事が、殆ど出来ずにいて しょげてもいたのだ。
一方、エドウィンは最初から この旅行に乗り気で無く、上手く誤魔化せていただけで、ソフィアに合わせてた程度だったから 特に気にもしていない。
しかし 窓辺に映る少女を見ると、どことなく〔痛々し気〕な姿で‥
(何とかしてあげたい)
と彼は思った。
「ソフィア、此処のホテルは“映画館”や“プラネタリウム”も完備されてるんだよ。一緒に行こうか?」
「勿論よ!嬉しい」
〔天使の笑顔〕と呼んでも過言では無い位の、笑みで ソフィアがエドウィンに抱きつく。
一瞬 少女を抱きしめたい衝動に駆られたが
>> 39
‥彼の中にある〔年齢の壁〕は必ず、頭に浮上し 心が行動を制止する。
抱きしめる代わりに柔らかく、流れる様な綺麗な髪を頭から撫でたのだ。
◇◇◇
映画は、3作品程あったがソフィアの観たいものを選ばせた。
“タイトル”からは想像も付かない程の〔悲恋〕な内容で、感化されやすいソフィアは、映画館を出てからも泣いていたのである。
まだ その映画の余韻が残っているのか涙を拭きながら、彼に訊ねた。
「ねぇ。エドウィン。愛し合ってる2人が、遙か遠くに離れて住む事になって、連絡を取る事さえも出来ないー。お互い生きているのか、死んでいるのかすらも分からない。ひょっとしたら、他に好きな人が出来たかも知れない‥。それでも“いつか会える・運命の時‐‐赤い糸”を信じて待つ事と‥
愛し合っていても、共に暮らして行けないなら、2人で身を投じ‐‐ずっと1緒に居られる事と‥
どっちが〔幸せ〕だと思う?」
>> 40
‥「どっちが“幸せ”なのかは、その人によって違うから、断定なんて出来ないし、僕の気持ちとしては その時にならないと分からないよ。
ソフィアは どう思う? 」
「待ち続けて、運命の再会を果たしたとしても‥その先も幸せに過ごせるとは限らない。
だから 私は〔2人で身を投じる〕方が幸せだと思うの。
一緒に居られて幸福な想いのまま、天に昇れるんだから」
(たかが映画1つで此処まで、奥深く考える程のものなのか‥?)
何となく不思議に思いながら、つい笑ってしまう。
「エドウィン!どうして笑うの!? 私は、真剣に考えてるのよ。貴方が好きで、離れたくないから!」
プイッと、そっぽを向き 拗ね始め‥ご機嫌が斜めになって来た。
「御免な。もう笑わない。どうしたら許してくれる?」
グチグチ言い訳がましい事を口にせず、謝り そう訊ねた。
「じゃあ‥エドウィンの方から、口づけして。そうしたら許してあげる」
「此処で!?」
驚き声を出した理由は、今 立っている所が“ロビー”で、他にも多くの客がいる為だからだ。
「場所なんて何処でもいい」
ソフィアは 彼が口づけをしてくれるまで、ずっと
- << 79 ‥2人の食事は、私室へと運ばれた。 向かい合わせになり、それを口にしながら ソフィアがエドウィンに話しかける 「何度も言ってるけれど‥私、貴方が大好きよ。離れたくないって思ってるの。ハネムーンで観た映画の様に、どんな状況になっても2人・一緒がいいな。それが1番の幸せだわ」 気性が激しいのかと思えば、こんな夢見がちな事を考えて、(この時代には有りがちな)ぬくぬく育って来た お嬢様らしい発言。 (一体 ソフィアは、どういう子なんだ?) そんな疑問が、彼に浮かび上がってきたのだ。 “2人で居れば、幸福” しかし 現実なんて、そんなに甘く無い。 経済面・生活面などの基盤が ある程度シッカリと固めておくべきだと、エドウィンは 考えていたのだ。だけど 10歳の子に、そんな話をして“夢”を壊すのも どうかと思い 「そうだね。折角 縁が有って、暮らせる様になったのだから、それが良いね」 と答えておいた。 その後 エミリーの話になり ソフィアが こんな事を話し出す 「明日、エドウィンが教えてくれた、橋の向こうのお家(うち)を 訪ねてみたいけど‥エミリーは着いて来てくれるかなぁ?
>> 41
‥無言で怒っていた。
それでも約束(予定)通り、プラネタリウムに入り 綺麗な星々を鑑賞する。
場内には、滑らかな口調で“星座”にまつわる神話が流れ、ソフィアの星座が現れた時、思わず嬉しくなって 笑みがこぼれた。
「見て!見て!エドウィン あれは私の星‥」
喜びの余り つい喋り掛けてしまったが最後まで言えずにいたのだ。
一瞬の隙を突いて、エドウィンが自分から ソフィアに口づけをしたから。
観客は他にも居たが 皆 頭上の星に目を向けていた為 2人の姿なんて見ていない。
「これで許してくれるかい?」
貴族の男として、レディを怒らせ放しにするのは、よほどで無い限り してはならない事。そう教育されていたので、エドウィンは ごく当たり前の様にして、ソフィアが“こうして欲しい”と思う事をしただけである。
「うん‥。でもね、もう1つだけ やって貰いたい事があるわ」
「僕に出来る事なら、何でもするよ」
今度は紳士から、子守りになった気分となる。
知らず‥知らずの内に、ソフィアの深く絡みついた感情の渦に飲まれてるとは気付かないまま。
>> 42
‥その日の夜、エドウィンは ソフィアの寝着を脱がせ、船内に居た時と同じ様に身体を手で撫でる。まだ〔月のモノ〕が終わって無いのでデリケートな箇所に触れられない為 上半身だけだ。
彼も上着のみを取り外し ゆっくりと少女の上に覆う様にして、のし掛かった。
発育が良い胸に、キスしてみたり 揉んでみたり、時には頬を撫でたりもする。
その度に吐息に混じった か細い声がソフィアの口から漏れていた。
この行為も彼女が望んだ事。それをエドウィンが出来る限り叶えていたのだ。
時間が経ち、満足そうな表情をしたソフィアを見て もう一度 軽く口づけをした後、身体から離れベットに 横たわる。
「月のモノが終わったら この続きをしてね」
そんな言葉を少女が囁き‥眠りについた。
(あの段階で“満足”してくれて良かった。もし まだ物足りなくて、愛撫し続けていれば僕の“理性”が持たなかったかも知れないな‥)
そう思いながら、自分の心の葛藤・悩みが頭を掛け巡ったのだ。
(どうしてなんだ?つい最近まで、ソフィアに そんな感情なんて持てる筈なんか無かった
>> 43
それなのに、ソフィアと最後まで‥なんて思う様になったんだろ?
“体目的”‥いや!それは無い。いくら発育が良くても10歳の子 相手だ。
“恋愛感情”‥それも無いな。ただ、ずっと一緒にいたから“情(じょう)”と言うものは出て来たけど“愛”とも違う)
どうもスッキリしない気持ちを壊す様に扉がノックされる。
ソフィアを起こさない様にして、上着を羽織り ドアを開けると、ホテルの従業員がトレイに乗せた〔電報〕を差し出した。
御礼を延べ、開封し中を読む。
「まずいな‥」
一言呟き、その日は眠れずに夜を明かしたのである。
◇◇◇
翌日の朝、太陽が射し込む光でソフィアが目を覚ました
「おはよう‥。エドウィン」
寝ぼけ眼を こすりつつ起きあがると、彼は既に 着替えを済ませ 何となく様子が変だ。
「どうしたの?」
そう訊ねる少女を引き寄せて ゆっくり話し始める
「ゆうべ、電報が速達で届いたんだよ。僕の仕事先からでね‥会社の関係上で、今から帰らないとならないんだ」
「そう‥なの?お仕事なら仕方ないよ」
本当は、旅行最後の今日‐‐晴天の中2人で 楽しく過ごしたかったのだが、
>> 44
‥余りワガママを言いたく無かったから我慢をした。
ーエドウィンを困らせたくないー
その心の反面は‥
ー嫌われたくないー
手早く身支度を済ませ、一番 早く乗り込める船で〔新居〕へと向かった。
◇◇◇
・新しい生活・
「ここが‥今日から過ごす土地なのね」
初めての地に着き、ソフィアが話す。
生まれ育った所とは全く違う町並み・風景。見知らぬ人達‥。
期待と不安が交差する新生活の幕開け。
「そんなに 心配しなくても大丈夫だよ。新居には 使用人が2人いるし、君を助けてくれる筈だ。僕だって仕事が終われば、直ぐに帰るから」
「励ましてくれて有り難う。自分からも早く 慣れる様に頑張るね」
ギュッとエドウィンに抱きつきながら、不安定な気持ちを押さえ そう告げた。
2人の新居は〔邸宅〕である。
大きくて 豪華な扉を開けると、使用人として これから一緒に暮らす“イアン”と“エミリー”が待っていた。
>> 45
‥先ず、イアンはエドウィンが結婚する前から、仕えている19歳の男性である。
〔知的〕で有りつつも、決して人を見下したりしない。
いつも穏やかな笑みを浮かべて、そつなく業務をこなす。
エドウィンの良き話し相手でもあった。
しかし どんな人間でも〔問題点〕はある。彼の場合・・・
〔少女趣味〕である事。
〔12歳以下〕の女の子が大好きなのだ。但し、誰でも良い訳じゃない。“好みのタイプ”がある。
「初めまして。イアン。ソフィアと申します。これから宜しくお願いしますね」
彼女からの挨拶に答え握手した。
可愛いお人形の様な外見。綺麗で透き通った声。
〔感情的〕になりやすい性格だと言う事は、大きな瞳に現れている。
それが、ソフィア。
ー彼の好みー
(やっと見つけた。俺の“お嬢様”)
そんな秘めた想いを胸に、イアンは 何も知らず エドウィンに笑顔を向けて、色々お喋りを続けている10歳の少女をじっと見続けていた
>> 46
‥続いて、エミリー。
ソフィア付きの侍女だが、小さい頃から仕えていた訳では無い。彼女の結婚を機に、今まで付いていた者が故郷へ帰る事になり、その代わりでエミリーが採用されたのだ。ソフィアの生家に居たのは、引継ぎの間だけ。
つまり 少女の性格などを余り良く知らないのである。
「エドウィン様、ソフィア様 長旅でお疲れになったでしょう?休息室(リビング)へ どうぞ。お茶を入れます」
16歳のエミリーは、エドウィンが着ている秋用のコートを手早く脱がせる。
ソフィア付きの侍女であるが、この邸宅の使用人としても働く訳だから「主」であるエドウィンに、簡単な身の回りの事をするのも“務め”なのだ。
たった これ位の事なのに、ソフィアの心には〔嫉妬の炎〕が散らつく。
床を見つめる様にして、微動だにしない少女に気づき エミリーが心配そうに近づく。
「何処か具合でも、お悪いんですか?」
それには 答えず、代わりに耳元で‥エミリーに“だけ”聞こえる声で囁いた。
「エドウィンを盗らないでね。ほんの少しでも、言い寄ったら 許さないわ。好意を持って、近付いた時は‥殺すから」
真っ直ぐな瞳に
〔本気〕である事を象徴していた
>> 47
‥「ご心配なさらなくとも、私は人様の殿方を盗ったりなどしません。お仕事で側に行かせて貰うだけですよ」
そんな答えを返したが、ソフィアは疑惑の視線を放ちながら エドウィンの隣に駆けより 休息室へと入った。
◇◇◇
心地良いソファーと真新しいテーブル。広々とした部屋の中には、柔らかい絨毯が敷かれてある。
休息室(リビング)にエミリーが、お茶とお菓子を持って来た。
「ありがとう。エミリー。僕の好きな物を用意してくれたんだね」
とエドウィン。
彼の好みは、イアンから色々と教わっていたのだ。お食事係としても働くのだから、知っておくのも仕事の内だからである。
「何で‥?どうしてエドウィンと会ったばかりのエミリーが そこまで知ってるのよ!」
感受性が強い分、感情的になりやすい。
溢れる涙に、疑わしさと怒りが混じっていた。
「僕が教えたからですよ。ソフィア様」
イアンが穏やかな口調で告げ、務めには必要な事であるとも話した。
「私が知らないエドウィンの事も、イアンなら存じてるんでしょう?幼い頃から一緒に暮らしてたんだし。イアンが、エミリーに色々と教えていたら
>> 48
‥その内、私よりもエミリーの方がエドウィンを理解してしまうわ!そんなの絶対 イヤよ!!」
身体的には、早熟な方でも〔幼稚〕な面が有り、それが顔を覗かせる。
「いくら仕事だからと言って、何もかも教えたりしません。落ち着いて下さい」
安心感を与える様な声で、イアンが話した。
「それ本当なのね?もし嘘ついてたら、私は 貴方の事も承知しないわよ」
涙を手の甲で拭いながら答える。するとエドウィンが、ソフィアの頭を撫でて、こう告げたのだ
「大丈夫だ。イアンは、嘘をつく奴じゃないからね。それより ソフィア‥疲れてるみたいだよ」
そう言って、少女を抱き上げる。
ハネムーンで一緒に過ごし、ソフィアの心が乱れた時 どうすれば〔安定〕するのかをエドウィンは分かったのだ。
「僕達は、一度 部屋に行くよ。それと イアン‥後で話があるんだ。エミリー、君に話が有る時は、ソフィアを間に挟む様にするからね」
変に疑われ無い為の手段である。
「はい。エドウィン様」
(やましい事なんて、何一つしてないのに‥!)
妙に、理不尽な気持ちとなったが 揉めたくないから、エミリーは それに従う事となった。
>> 49
‥エドウィンは、ソフィアを抱っこしたまま 2人の部屋へ入った。
〔スイートルーム〕と呼んでも ふさわしい場所だ。
寝室へ行き、大きいベットに少女を寝かせる。
「エドウィン‥お願い。私が眠るまで、此処にいて欲しい」
少しでも引き留めたくて、そんな発言をした。
「いいよ。それが、ソフィアの望む事ならね」
貴族男子ならば、パートナーの願いを出来る限り叶える事は当然である。
ソフィアは、ただ横に居て 楽しい会話の1つ、2つをして貰えれば良いと思っていたのだが・・・
エドウィンの手が頬に触れ、口づけを交わす。
少女が着ているワンピースが脱がされ、絹の衣装は 滑る様にして身体から離れた。
「(月のモノ) 終わったのかい?」
彼から言われると思ってなかった分、驚いたが 恥じらいもあった。顔に赤味がさしている事を、ソフィアは自分でも感じつつ 頷く。
決して 無理強いなんかせず、ハネムーン中よりも〔濃厚〕な愛撫が始まった。
首筋・胸元へのキス。それは デリケートな箇所にも移行する。
「我慢しなくて良いよ。痛いなら、そう話して」
もう既に、ソフィアの心身は高ぶりを見せていた
- << 51 ‥バランスが取れた脚を軽く持ち上げ、指で一部分の中に射し込む。 彼の方でも、ソフィアの様子を見ながら加減していた。 「力を抜いてみて」 エドウィンからの声が、遠くで聞こえてくる様な感覚の中、ソフィアは言われた通りに 少しずつ力を落として行く。 すると“痛 気持ちいい”気分だったのが、痛みは消え“心地良さ”のみ残った。 「x x x x x ー!」 エドウィンの指先だけでなく、脚の内側へのキス。温もりある大きな手で、包み込みながらの撫でつけ。 ソフィアは絶頂に達したのである。 一方 エドウィンの体と言えば、少女を傷つけない様にする緊張感も多少 手伝っていたせいか、反応はしなかった。 「・・エドウィン‥」 小さく かすれた声で名前を呼ぶ。 「約束を守るよ。ソフィアが眠るまで、此処にいる」 「ありがとう。これからも、ずっと約束した事は守ってね」 隣に寝そべる エドウィンの腕を枕にしながら、囁く。 「可能な限りは、必ず守る」 「うん。そうしてね。交わしたお約束‥ずっと守るのよ」 似た様な事を、繰り返し言い続けて 目を閉じ深い眠りに落ちた。
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