…。
‐登場人物‐
♂壬生崇
(みぶたかし)
♀榊原来美
(さかきばらくるみ)
♂鬼頭新
(きとうあらた)
♀椎名恭子
(しいなきょうこ)
♂藤木仁
(ふじきじん)
♀荒川鳴海
(あらかわなるみ)
etc.
14/03/16 18:47 追記
… は
短編&中編のを好き勝手に考えたやつを載せとります
しかも作者は良く文章表現や脱字・誤字をしますが読者様の頭の中で修正してください😂💦
あと多忙な為、亀レスになりしかも…のタグで飛べません
ご了承お願いします😂💦
はじめから読んで貰えたら幸いです
では失礼おば➰👻
作者のアル🍺より
14/06/23 00:56 追記
最近、ガラからauAndroidスマホに機種変して、なかなかなれましぇん。しかもSNSだとau絵文字が使えません(>_< )
そういえばアプリでАSKノベルゲームメーカー(自分でサウンドノベルゲームが作成できる)っていうのがあって、そこのミドルサーバーでこの …。の一番目の作品を~奇怪~というタイトルにかえてupしとります。もしサウンドノベルゲームが好きな人はお試しあれ。(´▽`)ノ
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>> 100
(こんな時にまた…)
居るのは同じ場所だが目の前の人々が異空間に移動したため消えていく。
(この異空間では、かけた相手だけしか見えなくなるみたいね。
葵と侑真に怪我をさせられない…)
そう思った小百合は遊技場の外に出るとスーツのポケットからカードを出し左肩に当て変身した。
ギュアァーッ
外は夕暮れになりかけ薄暗くなってきている。
スタン スタン
そこへフードを深く被っている者がゆっくり歩み寄って来た。
『カルラとナーガを倒したみたいだけど僕はそうはいかない。僕の名はガネーシャ!』
ブオォッ
体にズンと重い声が響く。
「もう私に付きまとわないでよ。」
そう小百合が言った時、突風が吹いてフードがめくれた。
「!?」
そこには白い象の顔が現れその風貌に思わず小百合はたじろいだ。
ジリッ
『悪いけどお前には死んでもらう。呪われた血統は滅殺するのみ。』
ズシャ
ガネーシャと言った者はそう言うと小百合目掛け自分の鼻を伸ばし鼻の穴から液体を飛ばす。
バシュ バシュ
「あ~ん。もう汚いわね。」
ズシャ
素早く液体をかわすと象の顔をしたガネーシャに白金の髪を靡かせ突っ込むとボディに右腕をめり込ませた。
ズン
「動きが今までの相手より遅いわよ。」
しかしガネーシャは微動だにせず薄笑いをした。
『お前の力はそんなものか。』
「えっ!?」
太い両手で小百合の右腕を掴むとブンブンと振り回し放り投げた。
「きゃーッッ!」
ズゴゴンッ
近くの電信柱の真ん中にぶつかり柱が折れる。
「ぐぅ~何て力なの。」
頭を振りながら立ち上がると構えをとった。
ヴァリ ヴァリ ヴァリ
カードが光り左肩に翳すと両足に赤い稲妻が走る。
「これでも喰らいな。」
小百合は跳躍すると凄まじい電撃の蹴りを繰り出した。
>> 101
ヴァリ ヴァリ ヴァリ
ズガアァッ
「うっ!?」
ギチッ
凄まじい赤い電撃の蹴りを太い両腕でカードされただけでなくフードを破り更に二本の腕が出て来ると右脚を捕まれた。
『こんな蹴り僕には効かないよ。』
ブウォン
ブウォン
ブウォン
ガネーシャはハンマー投げのように超スピードで回転する。
「きゃーッッ!」
『滅殺ッ!』
ビュオォン
目が赤く光ると目の前の遊技場に思いっきり小百合を放った。
バリン
ズガガガガガッ
「ぐはっ!」
小百合は頭を庇いながら自動扉の分厚いガラスを割り受付の台を壊しコンクリートの壁がクレーター状になる程体がめり込んだ。
パラパラ
パラ
ズシャ
小百合は呻きながら床に落ちる。
バガンバガン
スタン スタン スタン
白い象の顔をしたガネーシャは遊技場の玄関を四本の腕で壊しながら入ると受付の方へ近づいて行った。
しかし小百合は受けたダメージが大きすぎピクリとも微動だにしない。
『何だ呆気ないの…カルラとナーガが苦戦したからどんな奴かと思ったけど、とんだ拍子抜けだね。』
ガネーシャは腕組みをし、うずくまっている小百合を見下ろした。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
『何だ!?この凄まじい圧迫感は…』
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ゆら~
カードが眩く光り左肩にフッと触れると、床に倒れている小百合が操り人形の様に立ち上がった。
目が開き赤く光る。そして炎の様な闘気が身を包んだ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
『何だ…こいつ!?』
ジリッ
圧倒的圧迫感に潰されそうになり一歩後ろに後退りした。
『こんなものはったりだ!』
グオォッ
『ウオオオォォァ』
ガネーシャは二本の右腕を振りかざすと思いっきり小百合を殴りつけた。
>> 102
グシャッ
『!?』
ガネーシャの凄まじい拳圧を小百合は受け止めていた。
ギチッ
『う…動かない…』
太い二本の右腕がびくともしない。
ガネーシャは小百合を見て驚愕した。
『もう覚醒が始まったのか…』
小百合の腕が左右三本ずつに増えていた。
そして無言のままガネーシャの二本の右腕を引きちぎるとその辺りに投げ捨てた。。
『ぐうあぁ~完全体になる前に叩きのめしてやる。この腕の代償は払って貰うぞ!』
ズシャ
ガネーシャはその場で踏ん張ると残った二本の左腕に気を集中した。
みるみる筋肉隆々の元の腕の三倍の太さに変貌していく。
『死ねぇーッッ!滅殺!!』
ゴオアァッ
しかし巨大な拳は虚しく空を切る。
小百合は残像を残し白金の髪を靡かせガネーシャの頭上高く跳躍していた。
『ふん撃ち落としてやる。』
そう言うとガネーシャは気を溜め二つの手をでこぴんの様に構え指を弾いた。
ボボアッ
圧縮された空気弾が小百合を襲う。
炎の闘気に包まれている小百合は六本の腕でガードすると頭からガネーシャへとそのまま突っ込んで行き左腕で空気弾を弾き飛ばすと三本の右腕の拳をギュオッと固め顔面を思いっきり殴りつけた。
ゴオシャ
激しい衝撃でガネーシャを中心にアスファルトに亀裂が走る。
『ぐううぅ。』
ドゴゴゴゴゴゴッ
地面に腰まで埋まって動けなくなったガネーシャを覚醒しはじめ意識が飛び暴走している小百合は六本の腕で怒濤のラッシュを叩き込んだ。
グウオン グウオン グウオン
ガネーシャが作り出した異次元から元の世界へ戻っていく。
そして小百合は元のスーツ姿に戻ると操り人形の糸が切れた様にその場にバタッと倒れ込んだ。
>> 103
「うぅっ…」
小百合は目を覚ますと見慣れない天井と長い蛍光灯がぼんやり見える。
「目を覚ましたのね。良かった…」
涙声だが聞き覚えのある声の女性が小百合の右手をぎゅっと握りその後ろの人影からも「大丈夫か」と声を掛けられた。
暫くすると朦朧とした意識が戻ってガバッと起き上がった。
「葵!侑真!」
ズキン
「ッッ!つう~」
小百合は頭に痛みが走り顔をしかめた。
「小百合、あなた三日間寝てたんだからまだ無理してベッドから起き上がったら駄目よ。寝てなさい。」
そう言うと頭を優しく撫でる小百合の母の姿があった。
体のあちこちに包帯や湿布など治療がしてあり左腕には点滴が刺さっている。
「お母さん、葵と侑真は…。」
「葵ちゃんと侑真君は軽い怪我で半日で退院して家に帰ったわ。葵ちゃん何か大泣きで心配してたんだから。」
「良かった無事で。」
小百合はベッドに横になりながら、ほっとため息をついた。
「あと、さっきまで居たんだけど聡君、毎晩見舞いに来てくれてるのよ。」
母親は枕元の棚にある花瓶の花を指差した。
「聡…」
小百合は聡に会いたい衝動にかられたがグッと我慢をした。
「しかし、小百合が無事で良かった。三日前、母さんから涙声で会社へ電話掛かって来て。警察から連絡あってタンクローリーが遊技場の目の前で事故があって爆発炎上して、一番近くで小百合が倒れて近くの病院に救急車で搬送されたって聞いたから父さん慌てたぞ。」
普段、寡黙な父親だが小百合が目を覚まして安堵したのか話しが止まらなかった。そしてベッドで医者の軽い診察があり、夜9時過ぎ父は母に促され二人は家に帰って行った。
「私…ガネーシャって奴から放り投げられて壁にぶつかったところまでしか覚えてない…」
点滴を見つめながら考え事をしていると、ある事に気がついた。
「あの黒いカード何処にあるの!?」
小百合は何とかベッドから起き上がると点滴を引きずりながら棚やクローゼットを調べた。
「無い!無い!」
血眼になって探したが見つからなかった。
>> 104
(あの遊技場で無くしたんじゃ…この状態で襲われたらひとたまりもないわ。)
小百合は病院の消灯時間になるまで待つと点滴を外し枕や着替えやバスタオルで布団に寝てるように見せかけ、そ~ッと病室を抜け出すと非常階段を下りて行った。
表の自動ドアは閉じてあるので裏口から出ると雪が積もり初めていた。
サクッ サクッ
「うぅ~道理で寒い筈だわ。お母さんが持ってきた褞袍(どてら)着てきて正解だったわ。恥ずかしいけど…」
早くカードを見付けないといけないと気が高ぶっているのかアドレナリンが放出され小百合の痛みが半減していた。
「財布の中身は…ギリ遊技場からこの病院までの往復分足りるわね。」
大きな道路に出ると手を上げてタクシーをとめると急いで乗り込んだ。
「あの~○○町○○の遊技場へお願いします。」
バタン
タクシーの運転手は小百合の格好をミラー越しに覗いて何か言いかけたが止め運転しだした。
(神様、カードが見付かります様に…)
祈りながら遊技場に早く着かないかやきもきしていると「嘘だろ…」とタクシー運転手がボソッと呟き顔がどんどん青ざめて行く。
「どうしたんですか?」
「60キロスピード出てるのに後ろからよく分からないが動物か人影みたいなのが付いてくる。」
「えっ!?」
後部座席でシートベルトをしている小百合は無理な体制でバッ後ろを振り向いた。
ズドドドドドドッ
暗くて良く見えないが確かに爆煙を上げながら何かがタクシーを追いかけて来る。
「ヒッ!」
小百合は声にならない声をあげた。
信号機が黄色から赤色に変わったギリギリで交差点を通過すると後ろ脇から大型貨物車が後ろから追いかけて来るものを阻むように出てきた。
「運転さん、ラッキーッ!このまま振り切っていきましょ。」
「あぁ…」
タクシー運転手がアクセルを深く踏み込んだ。
その時だった
ゴシャーッ
後ろの大型貨物車が宙を舞っていた。
>> 105
「なんなんだアレは!?」
タクシーの運転手は後ろから追い掛けてくるものに対し恐怖で錯乱するとアクセルを更に深く踏み込んだ。
ギャリギャリギャリ
「ちょっと運転手さん危なッッ」
小百合は後部座席でシートベルトをしているが荒い運転で左右に振られ舌を噛みそうになる。
ズドドドドドドッ
爆煙がタクシーの後数百メートルまで近づいてきた。
「んっ…」
小百合は座席に捕まりながら後ろを覗くと丸々した孔雀の上に六つの顔と十二本の腕を持た化け物の姿が見える。
「ヒッ!運転手さん急いで~ッ!」
「わっ分かってるよ!これでも全開だ!!」
二人は雄叫びをあげる。
「ナンマンダナンマンダ…もう悪い事はしませんからどうか神様仏様助けて下さい。」
運転手は泣きそうな顔で拝む。
「もう少しで遊技場だわ。運転手さんあの角を右に曲がったらおろして。」
「んな事したら後ろから迫って来る化け物に追い付かれちまう。」
運転手は首を横にブンブン振る。
「大丈夫よ。どうせ狙いは私だろうから覚悟決めたわ。」
ギャリリッ
バタン
「着いたぞ。お代はいらないからな。」
汗だくになって目的地に着いた運転手はそう言うと後部座席のドアを開ける。
「じゃあな!」
バタムッ
小百合がタクシーから降りるや否やドアを閉めると急発進して行ってしまった。
ズドドドドドドッ
爆煙が数十メートルまでに近づいて来た。
「遊技場の中にカードの気配を感じる…」
小百合は警察の立ち入り禁止の黄色いテープを潜ると遊技場の中へと向かった。
>> 106
数日前のガネーシャとの闘いで遊技場の中は鼻をつくような焦げ臭い匂いが立ち込めていた。
ジャリ
あちこち破壊され瓦礫が落ちている。小百合は無言のまま暗闇の中を奥へとゆっくり進んでいく。
(カードの気配は感じるんだけど一体どこに…)
ズシャッ
ズシャッ
『臭い臭い!どぶくせぇ女の匂いだ!』
丸々した孔雀から降りた六面十二臂の化け物が遊技場の入り口に近づいて来た。
(くっ!まだカードを見付けてないのに…)
『どこに居るのかな…
見つけたらこの槍を心臓にぶっ刺してやるから待ってろよ』
手に持っている槍の先がギラリと光る。
ズキンズキン
身体の痛みに耐えながら壁をつたいカードの気配を強く感じる場所へと何とかたどり着くと一番強い気配がする瓦礫の下を探した。
ズシャッ ズシャッ
六面十二臂の化け物の足音がだんだん近づいて来る。
(どこにあるのよ!)
ビュオォォォォッッ
空気を切り裂くような音が小百合目掛けてくる。
トガガガッ
「ぐうっ!」
辛うじて身を翻して飛んできた物をかわしたが目の前の瓦礫が飛び散り小百合に散弾銃の弾の様に当たった。
「いった~い。」
『フン外したか。まあいい簡単に当たっては面白くないからな。』
その時だった。瓦礫の下から舞い上がった黒いカードがボワッと青白い光りを放ち小百合の血まみれの手に落ちてきた。
「やった!これで変身出来る。」
すかさず左肩にカードを翳した。
ピカーッ
茶髪から白金の髪に変色し全裸になると白い布の上に簡易鎧が装備される。
ズシャッ
『我が名はスカンダお前ごときが勝てると思っているのか!』
ギュオッ
「あんだけ怪我してたのが痛くない。」
拳をグウパーと動かし力が漲ってくるのを確かめると六面十二臂のスカンダに高速の右パンチを繰り出した。
>> 107
ガシッ
『良いパンチだが体重が乗ってないから駄目だな。』
ギュオッ
スカンダは掴んだ小百合の拳を握り締める。
「いったたた…」
小百合は苦痛に顔を歪めながら身体をひねり左膝を繰り出す。
ゴシュ
『甘いなっ。』
スカンダは左膝蹴りを右の腕で抑え正面に立ち両膝で小百合の頭を挟み残りの両腕を胴周りに回し掴むと小百合の身体を反転させながら頭上まで跳ね上げた。
「な…なに…」
訳がわからないまま胴をクラッチされスカンダの頭上高くまで持ち上げられた小百合は恐怖におののいた。
『逝っちまいな!』
スカンダはそう言うとその体勢から遊技場の二階屋根の高さまである吹き抜けギリギリまでジャンプすると自らしゃがみ込みながら小百合を背面からプロレスの変形ジャンピングパワーボムの様に床に叩きつけた。
ゴシャッッ
「ぐはっ…」
あまりの衝撃で一瞬焦点が合わなくなり小百合はふらふら立ち上がった。
『ほ~う。これを食らってもまだたちあがれるか。だがッ!』
シュバッ
小百合の後ろに回ると腰から腹に両腕を回し更に残りの両腕で小百合の両手首を掴むとスカンダはそのまま高速で後ろへブリッジするようにしながら小百合の頭を床にめり込ませた。
ゴシャッッ
(このままじゃ殺られる…)
朦朧とする意識の中カードを左肩に当てた。
ピカーッ
『何をするつもりか知らんが無駄だ。』
六面十二臂のスカンダは腕組みをして小百合の見下ろした。
ガラガラン
炎の闘気を纏い立ち上がると首をコキコキ鳴らし左右に上半身を振った後スクワットをしだし軽く準備運動をすると小百合は「ダッシャーッ!」と拳を上に突き上げ雄叫びを上げた。
>> 108
小百合はスポーツスペースのボクシング体験コーナーに走り跳躍するとクルクルクルと回転しコーナーポストに立った。
「お前を倒す!さぁリングに上がって来い。」
どこで手に入れたのかマイクを持って喋りながらスカンダをポストの天辺から指差した手を返してこっちに来いと言わんばかりにクイクイっと挑発した。
『馬鹿かお前。』
「私が怖くて逃げんのかよ。」
『なんだと!!』
スカンダの形相が険しくなる。
『その誘い乗ってやろうじゃねぇか。後悔するなよ。』
ズシャ
スカンダはその場から跳躍しリング中央に着地した。
小百合はすかさず飛び両足を揃えスカンダの六面の顔面へドロップキックを見舞う。
『ぐへッッ!』
マットへそのまま倒れこんだスカンダにエルボーを喉元に食い込ませる。
「ウィーーーッ!!!」
小百合の目が炎に燃え右手の人差し指と小指を立て右腕を高々と突き上げた。
ふらふらと立ち上がるスカンダの腕を掴み振り回すとロープへふった。
ブーン
小百合をウエンスタンラリアートをお見舞いしようとしたがスカンダの目がギラリと光る。
「!?」
伸ばしたラリアートの腕をスカンダは頭を下へと交わし小百合の背後に回るとそのまま逃げられないよう小百合の両腕をロックしたまま後方へ受け身のとれないスープレックスをスカンダはお返しした。
ドゴアッ
「うぐッッ!」
マットに小百合の頭がめり込み埃が舞い上がる。
『これで終わりだ!!スクリューパイルドライバーーッ!』
バシュ
更に髪の毛をガシッと掴み上げ小百合の頭をスカンダの股に挟み逆さ倒立の様に持ち上げると天井ギリギリまで跳躍しキリモミ状に回転しながらマットに凄まじい勢いで落下する。
>> 109
ギュルギュルギュル
(このままじゃ…やられる)
小百合は力を両腕に集中させた。
『小娘よ死ね~ッッ!!』
スカンダは勝利を確信した。
その時…
ドゴオァーッッッ
スカンダの体が弾かれマットから凄まじい爆風が巻き起こる。
『こっこれは…』
クルクル シュタン
「ふう~危なかった。危うく脳天爆発して死ぬところだったわ。」
小百合はコーナーポスト上に立った。その両腕は紅蓮に燃え上がっている。
小百合は回転落下している時にありったけの気を溜めスカンダの腕を何とか一瞬外すとマット目掛け渾身の炎のパンチを一発繰り出し、その爆風を利用してスクリューパイルドライバーを回避していた。
そのため、マット中央にはバリバリと裂け大きな穴が空いていた。
『ふん!逝く時間が伸びただけだ。』
クルクル シュタン
小百合と正反対のポスト上に立つスカンダは親指を横にし首を切る様にしたあと指を下に下げ地獄に堕ちろとジェスチャーした。
「ふん!あんたこそ!」
小百合も負けじと手の中指を立てて挑発を返した。
そして、言ったか言わないうちにロープに跳躍しその反動を利用してスカンダ目掛け炎を纏ったパンチを繰り出した。
『そんなヘナチョコパンチ返り討ちにしてやる。』
ギラリ
スカンダは小百合の顔目掛けパンチを合わせた。
しかし、小百合はそれをみこおし半回転しスカンダの心臓へパンチを叩き込んだ。
小百合の左頬が斬れ血が滴る。
『ハッハッ効かんぞ!』
ドックン
『うっ…からだが…』
スカンダの動きが一時的に止まった。
「ハートブレイクショット。」
『それがどうしだ!』
「隙の無いあんたの時間を一瞬だけ止められる。」
ゴオウッ
小百合は全身真紅の闘気に包まれる。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッッオッラアァーッッ!!!!」
ズゴゴゴオォン
スカンダの体は床にめり込みピクリとも動かなくなった。
「ふう~っ危なかったわ。」
小百合の変身が解けその場にへたり込んだ。
>> 110
再び小百合が目を覚ますと白い天井と蛍光灯が見える。
一瞬、小百合はデジャヴかなと思ったがそれは直ぐ打ち消された。
「意識戻り良かったですね。身体の怪我酷かったんですが、みるみる回復して先生驚いてました。」
見慣れた看護師さんがニッコリ微笑む。
「あんたって娘は勝手に病院抜け出して!夜中、居ないって看護師さんから電話もらった時は心臓止まるかと思ったわよ!朝早くジョギングしている人が遊戯場前で偶然見つけてなかったら…。」
母は罵声を上げそして小百合が寝ているベッドに伏せ嗚咽をもらした。
「心配かけてごめんなさい…お母さん…。」
小百合は母の手を握った。
(私なんとかスカンダに勝てたのね…強敵だったわ…まだ、コレからも闘いは続くのね)
小百合はカードの事、敵の事を考えながら疲労している体を休める為再び眠りについた。
これからの新たなる闘いに備えて…
第一部 完
作者のアル『日ばい(´▽`)ノ
いや~亀レス更新ですいませんでした。物語は途中ですが一応完とさせていただきます。
暇があれば続き書きたいですが分かりません。
1年前に親父倒れ床屋1人で仕事しながら精神病のお袋と認知症の婆ちゃんの世話してて、毎日3~4時間寝れなく睡眠不足で1週間前、夜中2時頃に徘徊している婆ちゃん捜してたら居眠りし人んちの風呂のボイラーと水道パイプにあたり物損事故を起こしてしまいました…。右肋4本骨折と右膝裏の筋痛め、前から持ってる頸椎及び腰部椎間板ヘルニアが悪化し左足が親指とかかと以外痺れ立つのがやっとで全治三ヵ月に…。何とか
お客さんに事情説明してゆっくり仕事させてもらってます。骨折ある程度治ったら腰部をMRI撮って手術するか決めるみたいです。
皆さんも事故に気を付けて下さい。
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
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