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恋人と距離を置いてる意味がない つらい
60代後半の男性はなにしてる?
警察はもう捜査してないんでしょうか?

…。

No.104 13/11/12 11:58
アル『日 ( 40代 ♂ ycvN )
あ+あ-

≫103

「うぅっ…」
小百合は目を覚ますと見慣れない天井と長い蛍光灯がぼんやり見える。

「目を覚ましたのね。良かった…」
涙声だが聞き覚えのある声の女性が小百合の右手をぎゅっと握りその後ろの人影からも「大丈夫か」と声を掛けられた。

暫くすると朦朧とした意識が戻ってガバッと起き上がった。
「葵!侑真!」
ズキン
「ッッ!つう~」
小百合は頭に痛みが走り顔をしかめた。

「小百合、あなた三日間寝てたんだからまだ無理してベッドから起き上がったら駄目よ。寝てなさい。」
そう言うと頭を優しく撫でる小百合の母の姿があった。
体のあちこちに包帯や湿布など治療がしてあり左腕には点滴が刺さっている。

「お母さん、葵と侑真は…。」

「葵ちゃんと侑真君は軽い怪我で半日で退院して家に帰ったわ。葵ちゃん何か大泣きで心配してたんだから。」

「良かった無事で。」
小百合はベッドに横になりながら、ほっとため息をついた。

「あと、さっきまで居たんだけど聡君、毎晩見舞いに来てくれてるのよ。」
母親は枕元の棚にある花瓶の花を指差した。

「聡…」
小百合は聡に会いたい衝動にかられたがグッと我慢をした。

「しかし、小百合が無事で良かった。三日前、母さんから涙声で会社へ電話掛かって来て。警察から連絡あってタンクローリーが遊技場の目の前で事故があって爆発炎上して、一番近くで小百合が倒れて近くの病院に救急車で搬送されたって聞いたから父さん慌てたぞ。」
普段、寡黙な父親だが小百合が目を覚まして安堵したのか話しが止まらなかった。そしてベッドで医者の軽い診察があり、夜9時過ぎ父は母に促され二人は家に帰って行った。

「私…ガネーシャって奴から放り投げられて壁にぶつかったところまでしか覚えてない…」
点滴を見つめながら考え事をしていると、ある事に気がついた。
「あの黒いカード何処にあるの!?」
小百合は何とかベッドから起き上がると点滴を引きずりながら棚やクローゼットを調べた。
「無い!無い!」
血眼になって探したが見つからなかった。

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