…。

No.106 13/12/17 22:08
アル『日 ( 40代 ♂ ycvN )
あ+あ-

≫105

「なんなんだアレは!?」
タクシーの運転手は後ろから追い掛けてくるものに対し恐怖で錯乱するとアクセルを更に深く踏み込んだ。

ギャリギャリギャリ

「ちょっと運転手さん危なッッ」
小百合は後部座席でシートベルトをしているが荒い運転で左右に振られ舌を噛みそうになる。

ズドドドドドドッ

爆煙がタクシーの後数百メートルまで近づいてきた。

「んっ…」
小百合は座席に捕まりながら後ろを覗くと丸々した孔雀の上に六つの顔と十二本の腕を持た化け物の姿が見える。

「ヒッ!運転手さん急いで~ッ!」

「わっ分かってるよ!これでも全開だ!!」
二人は雄叫びをあげる。

「ナンマンダナンマンダ…もう悪い事はしませんからどうか神様仏様助けて下さい。」
運転手は泣きそうな顔で拝む。

「もう少しで遊技場だわ。運転手さんあの角を右に曲がったらおろして。」

「んな事したら後ろから迫って来る化け物に追い付かれちまう。」
運転手は首を横にブンブン振る。

「大丈夫よ。どうせ狙いは私だろうから覚悟決めたわ。」

ギャリリッ
バタン
「着いたぞ。お代はいらないからな。」
汗だくになって目的地に着いた運転手はそう言うと後部座席のドアを開ける。
「じゃあな!」
バタムッ
小百合がタクシーから降りるや否やドアを閉めると急発進して行ってしまった。

ズドドドドドドッ

爆煙が数十メートルまでに近づいて来た。

「遊技場の中にカードの気配を感じる…」

小百合は警察の立ち入り禁止の黄色いテープを潜ると遊技場の中へと向かった。

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