コイアイのテーマ
誰にでも、たった一人、
忘れられない人が居るハズ…
私にとって、彼は、
かけがえのない
大切な人。
淡くて、霞んでしまいそうな日々は、
キラキラ輝いた思い出の日々でもあったー
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>> 251
そのサラダに手をつけることなく、
私は陽介さんを見た。
「美咲が本気なの分かるから・・・。
まだ16歳だし、陽介さんにしたら、子どもかもしれないけど、
美咲は陽介さんの事、本当に好きなんです」
「子どもなんて思った事ないよ。
逆に未来ある美咲には、俺は相応しくないと思ってる」
「だから、他の人とも?」
「それも含めて、美咲には不釣合いだろ」
陽介さんは、自虐的に小さく笑った。
「俺も同じ・・・
美咲を傷つけられないから、
加世子ちゃんと同じ選択しか出来ない」
黙ってる――ってこと・・・?
その時、美咲が戻ってきた。
「なぁに、何話してたの?」
にこやかな美咲に
場は一気に明るくなり、陽介さんは微笑み、
「加世子ちゃんに、網の仕掛け場所聞いてたの」
と、美咲のイスを引いて向かい入れた。
>> 261
振り向いた敦史の顔に笑顔は無かった。
「友達のこと、気にしてんだろ?」
「…うん。
明日、連絡してみようと思ってる」
敦史は切り替える様に息を吐くと、暫く空を見上げーー、
そして私を見た。
「ーーごめんな」
感情的にならず、冷静に対応してくれる敦史が、うんと大人に見えて、
私はときめきながら首を横に振った。
その後少しの間、敦史は黙っていた。
きっと、敦史も気にしていたんだ……。
「明日、公園で会える?」
「うん。会いたい」
敦史は優しく笑み、自転車にまたがった。
「今日は帰るわ」
「うん。
送ってくれてありがとう」
私たちは笑顔で別れ、
私は敦史が見えなくなるまで見送った。
>> 274
敦史とはキスだけで、それ以上は進むことはなかったけど、
私たちの関係は、とても順調だった。
前に美咲が言った「経験豊富」ということが、
一切気にならなかったのも、敦史が私を好きでいてくれる、って
感じることが出来たからだと思う。
高2になり、私たちはクラスが離れたけど、
敦史はバイト、私は勉強に励みながら、
お互いに時間を作るように努めて会っていた。
今思えば、一番幸せだった時期だった――
私たちは夢の中を生きていたのかもしれない。
少しずつ、見えない所で歯車が狂いだしたのは、
高2の終わり――
敦史が、担任を――
自分のお母さんと付き合っていた先生を
学校で殴る事件を起こしてからだった。
>> 275
ホームルームが終わったばかりの放課後、
教室前の廊下で、敦史が担任を殴り、
担任は倒れて、口の中を切ったのか、血を流していたという――
その話はあっという間に校内を駆け巡り、
私の耳にも入ってきた。
そのまま職員室に連れて行かれたという敦史に
どうしても会いたくて、
私は放課後もずっと、職員室が見える
職員玄関辺りをウロウロしていた。
校内に生徒の声がしなくなった頃、
職員入口に、細くて美しい女性がやってきた。
どこかで見たことのあるその人の横顔を見つめていると、
フイに顔を上げた女性と目が合った。
しかし、その人は先を急ぐように私の前を通り過ぎ、
職員室のドアを叩いて、中へ入っていった。
その女性がつけていたきつい香水の残り香が漂う中で、
私は思い出していた。
以前、担任の車の助手席に乗っていた人――
敦史のお母さん。
>> 277
「何があったの?」
敦史はカバンの中に机周辺の私物を詰め込んでいた。
「一週間停学処分だって」
「そうなの?」
「一足早い春休み~」
敦史はふざけて歌うように言った。
私は泣きそうな気持ちで、敦史の顔を見つめた。
それに気づいた敦史は、小さく息を吐き
「ごめん」
と私の頭を撫でた。
「アイツ、母親を捨てたんだ」
「・・・」
「ただそれだけの事」
「・・・」
「嫌だけど、今日は親と帰るしかないんだわ」
「うん」
「ごめんな加世。
・・・マジ、ごめんな」
力ない敦史の言葉に、
私はただ首を振るしか出来なかった。
そして、敦史はお母さんと一緒に帰っていった。
- << 283 敦史の停学処分が明ける日に、春休みに入った。 『一足早い春休み』という言葉通りだったけど、 敦史はその一週間、バイトも外出も禁止されていた。 きっと、メールや電話が頻繁に掛かってくるだろう―― そう考えていたけど、私からのメールに返信してくるだけで、 敦史からは、連絡が無かった。 一週間、私は不安と憂鬱な気持ちで過ごし、 春休みに入り、敦史の処分の明けた今日、 池の公園で待ち合わせすることになった。 公園に敦史は先に着いていて、 ベンチに座って、ぼんやりと池を眺めていた。
愰読者の皆様へ愰
初めまして作者です溿
何よりも…
長々と、誤字、脱字も多く、下手で拙い文章で本当に申し訳ありません。
これまではピュアな内容でしたが、
今後、過激な内容、描写も増えてきますので、前もってお知らせいたします。
嫌だと思われる方、申し訳ありません。
楽しみにして下さってる方、いますか?
居てくれたら、嬉しいです。感謝です昀
今後も宜しくお願いいたします溿
作者より
>> 278
「何があったの?」
敦史はカバンの中に机周辺の私物を詰め込んでいた。
「一週間停学処分だって」
「そうなの?」
「一足早い春休み~」…
敦史の停学処分が明ける日に、春休みに入った。
『一足早い春休み』という言葉通りだったけど、
敦史はその一週間、バイトも外出も禁止されていた。
きっと、メールや電話が頻繁に掛かってくるだろう――
そう考えていたけど、私からのメールに返信してくるだけで、
敦史からは、連絡が無かった。
一週間、私は不安と憂鬱な気持ちで過ごし、
春休みに入り、敦史の処分の明けた今日、
池の公園で待ち合わせすることになった。
公園に敦史は先に着いていて、
ベンチに座って、ぼんやりと池を眺めていた。
>> 283
姿を見つけても、何だか名前を呼ぶのを躊躇した。
すると、フイに敦史が振り向いて、私を見つけると、
しばらく見つめ、そして、優しく微笑んだ。
「久しぶり」
私は妙に緊張しながら、敦史の隣に座った。
「うん。久しぶり」
そう言った敦史は、私の手を取って握った。
私はその繋いだ手を見て、涙が出てきた。
「・・・一週間、長かったぁ」
私は泣きながらも、敦史の顔を見て
いっぱいいっぱいの気持ちを口に出した。
「もう、嫌いになった?」
敦史は首を大きく横に振った。
「でも、たった一週間・・・私、敦史が遠くに
・・・遠くに、行っちゃったみたいに感じて――」
私の言葉を遮るように、敦史は私を抱きしめた。
今までにない位、力いっぱい強く――
「好きだよ。大好きだ――
でも・・・」
「――」
「俺は加世に相応しくないのかもしれない」
>> 286
17歳の誕生日に敦史は、
私が欲しいと言った、曲目がTHUNAMIのオルゴールをプレゼントしてくれた。
「こんなに安いのでいいの?」
雑貨店で千円しないくらい額だった。
「いいの。大切にするね。ありがと」
そう言ったのは嘘ではなく、
オルゴールは今も私の部屋にある。
洋史くんが働くことになったのは、地元の建築業だということだった。
地元だから通うことも勿論できるけど、住み込みというのは
彼の第一条件だったそうだ。
敦史は高校卒業するまでの1年間、
お母さんと二人で暮らすことになった。
美咲は、陽介さんを追いかけるように、
以前から田神さんに頼まれていたカメラテストを
東京まで受けに行った。
するとティーンズ向け雑誌のモデルに即決し、
その後美咲は、地元と東京を行き来する日々を過ごす事になった。
そして高校3年生となった4月――
私は敦史とも美咲とも離れ、
進学クラスへ進んだ。
>> 299
当日、敦史はバイトを終えてから夜の11時近くにやって来た。
玄関の中に入って来たTシャツにジーンズ姿の敦史を見て、やたらとドキドキした。
「犬は?」
「もう寝てる」
「ダメじゃん」
そう言って笑った敦史を、私は2階の自分の部屋へ招き入れた。
「潜入」
と、部屋の中に足を踏み入れた敦史は、
学習机の上を見て、
「本当に勉強してた」
と笑った。
- << 301 私は1階から、敦史の為に用意しておいたおにぎりと野菜スープを運んできた。 「これ加世が作ったの?」 「うん。」 「スゲー嬉しい」 敦史はそう言って食べはじめた。 「私はあと少し、本当に勉強するね」 私が笑むと、敦史も横目でニヤリと笑んだ。
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