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もしも…

レス479 HIT数 139479 あ+ あ-

唯( ♀ M9mPh )
09/04/30 21:12(更新日時)

もしも…

あの時、あの人を信じることができていたら…


もしも…

あの日、手をさしのべてくれたあなたの優しさの裏を見抜く事ができたなら…


…私は……



※私の人生を書きます。
このスレは私しかレスすることができません。ある程度書き進めたら、意見スレを立ち上げさせていただきたいと思います。
つまらない人生かもしれませんが、一生懸命生きています。そしてこれからも生きて行きます。
良ければお付き合い下さい。

No.1159270 09/02/22 21:48(スレ作成日時)

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No.201 09/03/14 22:34
唯 ( ♀ M9mPh )

私は週3日
ランチ時間帯のみ
とゆうことでファミレスに復帰させてもらった


私がバイトの時はコウくんに子供を見てもらっていた

コウくんはまだいい仕事が見つからずファミレスで深夜のバイトをしてる

そんな生活が1ヶ月続いた頃


『眠いから子供見れない』

とコウくんが言った

No.202 09/03/14 22:41
唯 ( ♀ M9mPh )

確かに眠いかもしれない
夜の7時に出て
朝の6時に帰ってきていたから
私がバイトの日は4時間しか眠れない


でもそうじゃない日は夕方の4時くらいまで寝てる


十分だろ
と思った私は


『私も眠いよ
でも眠いなんて言ってる場合じゃないでしょ
生活かかってるんだから』

貯金はあるけど
やっぱりお金は有るに越したことはない


子供にはお金がかかる

自分の睡眠時間なんてどうでもいい

私はそうゆう考えだった



『そんなにバイトが楽しい?男と話すのがそんなに楽しい?どーせランチの男とか客とかとも仲良くやってるんだろ!』





…またか……
なんともならんなぁ…

私は日頃の疲れがどっときた

No.203 09/03/15 22:43
唯 ( ♀ M9mPh )

好きなように言ってくれ…

そう聞き流すのにも
限界がきていた


眠いなら
子供が寝てる時に少しでも横になればいいのに
子供を連れてファミレスまでバイトをしている私の様子を見に来る


みんなの前では

『家で見るのが大変だから連れてきた』


とかゆってたが
私の前では

『ゆいが男と…』

例の妄想ばかりだった


そんな日が続いていた

No.204 09/03/17 15:13
唯 ( ♀ M9mPh )

子供は特に何も問題なく
日に日にかわいく成長し
5ヶ月になろうとしていた


コウくんが

『次の休みはツレと出てくる』

結婚してから初めて
休日をバラバラに過ごすことになった

私は最高に嬉しかった

ちょっと離れる時間が欲しかった

家ではいつも一緒
バイト先も一緒
休日も一緒
何もかも一緒

そのうえ毎日の妄想がほんとに嫌



『そっか!楽しんできて!』


超笑顔で了解した

No.205 09/03/17 15:14
唯 ( ♀ M9mPh )

コウくんが休みの日
予定通り出掛けた


すごくホッとした

“亭主元気で留守がいい”

まじでその通りだった(笑)

自分の好きなように過ごせれて開放的だった



帰ってきたら

『また来週も出るから』


と言った


私はどーぞどーぞとゆう感じだった

No.206 09/03/17 15:15
唯 ( ♀ M9mPh )

コウくんは週に一度休みがあって
コウくんはその度に友達と過ごすようになった


子供が6ヶ月の月誕生日にコウくんの休みが重なった

私は

『今月の28日どうする?何して過ごす?』

と聞いた
毎月子供の月誕生日には軽くお祝いしてたし
コウくんの休みとかぶるのは初めてだった



『俺はまたツレと出てくるよ』



1ヶ月以上この調子だったから

『毎週毎週何やってんの?』


と普通に聞いたら

『俺が何しててもいいだろ!!』


いきなりキレられた

No.207 09/03/17 15:22
唯 ( ♀ M9mPh )

『何いきなりキレてるの?私のことは無駄に詮索して勝手に妄想してるくせに
自分の事は隠すの?
私はコウくんに隠し事なんてひとつもないよ』


私は感情的にならずに
コウくんに言った



コウくんは目を反らして

『どーかな…』



どうかな!?

隠し事してないってゆうのが嘘に聞こえるの?


毎日
適当だけど家事して
育児して
たまに仕事して
出かけるってゆったら買い物くらいで
友達付き合いは全部家の中で

そんな私に何を隠すことがあるの?

何言ってるの?



いろんな事思ったけど

『別に言いたくないならいいよ』

それだけ言った

No.208 09/03/17 15:23
唯 ( ♀ M9mPh )

隠すなら

暴くまで


携帯を取りあげて中身を見ようとした

『携帯なんか見ても何もねぇよ!ゆいみたいに浮気してるわけじゃないし』


いつもの妄想部分は無視して
確かにコウくんは浮気なんかしない
だけど隠されると知りたくなる
何を隠しているかもわからないけど
それを知りたくなる


『じゃあ見られても困らないでしょ
コウくんはいつも私の携帯見てるんだから』

私は中身を調べ始めた

No.209 09/03/17 15:24
唯 ( ♀ M9mPh )

電話帳も

発着履歴も

メールも

なにも怪しくない


ひとつだけ見つけた



『このパチンコ屋のサイト見てる理由は何?』


私が知ってる限りコウくんはギャンブルはしない
私がギャンブル全般嫌いなのを知っている

『もしかして毎週してることってパチンコ?』

私は聞いた


『…スロットを少しだけ』

少しだけ!?
朝早く出て夜遅く帰ってきといて
少しだけはないだろ

No.210 09/03/17 15:25
唯 ( ♀ M9mPh )

『…お金は?』


私は2食分の食事代としてコウくんに1日千円渡していた

『自分のしか使ってないよ』

それは無理だろ…

『自分のってお小遣いでやってるってこと?
ご飯代がスロットできるくらい余るわけないじゃん!自分の貯金崩してるの?
コウくん貯金なんて10万あるかないかでしょ?』



『俺の金どう使おうが俺の勝手だろ!』



そうですか
そうゆう事言いますか
私の貯金で子供産んで
コウくんの車の頭金出して
生活に足りない分出して

そうゆうこと平気で言うんだ



どうでも良くなった私は

『好きにしたら』

吐き捨てるように言った

No.211 09/03/17 15:25
唯 ( ♀ M9mPh )

その事があってから私たちに会話はなくなった

もともとあまり喋るタイプではないコウくんは
私が黙っていれば
特に話しかけてくることはなかった


私がバイトの日は
子供を保育園に預けるようにした

私と子供の生活時間は昼型
朝6時に起きて夜10時に寝る


コウくんの生活は夜型
夕方4時に起きて朝6時に帰ってきてすぐ寝る

休みの日はパチンコに行く

完全にすれ違いの生活だった

No.212 09/03/19 13:21
唯 ( ♀ M9mPh )

7月10日
コウくんと結婚して1年の日まであと少し


生活はすれ違い
会話もない
夫婦生活も当然ない私たちは


“記念日どうする?”

とゆう幸せ夫婦の会話もなかった


子供も7ヶ月になりかわいさも増してきた

このままじゃだめだ…
子供も空気で感じる頃かもしれない
コウくんが近づいてこないなら
私から近づくしかない


そう思い
夕方起きてきた時に記念日のことを話そうと思った

No.213 09/03/19 14:04
唯 ( ♀ M9mPh )

何して過ごそうかな~とのんびり考えているところ

郵便のバイクがうちの前に停まり
ポストに郵便物が入れられた


コウくん宛に一通の封書が届いた
送り主はわけわからん会社だった


何これ?

と思ったあと

無性に嫌な予感がした


私はビリビリとのり付けしてある部分を破って中を見た

No.214 09/03/19 15:11
唯 ( ♀ M9mPh )

返済滞納通知

金融会社からだった


金額は50万



金額はたいしたことないけど
コウくんが借金していることに愕然とした


でもどこかで

やっぱり…

と思っている私がいた

コウくんの給料は全部私が管理して
少ない小遣いを渡して
コウくんの貯蓄はないに等しかった

そんな状況で毎週遊びに行けるわけないと思っていた

でもまさか…

借金してたなんて…

No.215 09/03/19 20:15
唯 ( ♀ M9mPh )

私は自分名義の通帳を開いた

残高50万

財布の中に3万

家に常備置いてある5万


…これでなんとかなるかな


私はお金とカードと金融会社からの滞納通知書を持ち

子供を連れて家を出て
バスに乗り込んだ


銀行でお金をおろし
金融会社に行き元金と利息を払い完済させた


残ったお金は微々たるものだった

給料日まであと一週間ある…

大丈夫…買い物は昨日したばかりだし
オムツやミルクは買い置きしてある

大丈夫なんとかなる
生活は大丈夫


帰る頃にはもう夕方になっていた

No.216 09/03/19 21:20
唯 ( ♀ M9mPh )

家に帰るとコウくんは起きてご飯を食べていた


『今50万完済してきたよ』

それだけ言い
完済書と家に届いた滞納通知書をコウくんの目の前に出した


コウくんの顔は血の気がひいていた


『給料日までお金ないからご飯代とかなんとかしてね』


私はコウくんを責めたりせずに
子供のオムツを換え始めた
無言の圧力をかけていた



コウくんは箸を置いて
何も言わないまま自分の部屋へ行った


少しは反省してくれてるかなぁ…
これで仲のいい
夫婦
家族
なれるかなぁ…

No.217 09/03/20 13:05
唯 ( ♀ M9mPh )

あぁ…結婚記念日の話どうしよう…

お金もないから何もできないし
そうゆう雰囲気でもないし
別にいいか…
しょうがない



コウくんが部屋から出てきた

無言で私の前に4通の封書を置いた



………


まさか!!!



私は急いで全ての封書の中身を確認した

そのまさかだった


4通とも
中身は滞納通知書


全部違う金融会社


借金の合計金額




250万

No.218 09/03/20 13:29
唯 ( ♀ M9mPh )

私は怒りを押さえながら聞いた


『2ヶ月間
週に一度スロットに行ってるだけで
300万使うなんてどう考えてもおかしい!
使わずに持ってるんだったら滞納通知なんかこないでしょ!?
一体何に使ったの?』



コウくんはボソボソ話し始めた

『スロット…
…最近始めたんじゃなくて
冬くらいからやってたんだ…週1だけじゃなくて仕事の前とか就職探してる合間とかにしてた…』



そうゆうことなんだ…
約半年間私に黙って
借金して
こんなに膨らませて


『こんなお金どうやって払っていくの?
もう貯金もないし
私とコウくんの給料合わせても25万しかないんだよ!
車のローンもあるし
毎月余裕なんてないよ!』


コウくんは

『わかってる…』



わかってる!?

『わかってたらこんなことになってないでしょ!』


大きな声をあげた
私は情けなくて
涙が出た

No.219 09/03/20 13:38
唯 ( ♀ M9mPh )

子供がキョトンとしてる


だめだ…
この子の前でこんな会話できない
こんな姿を見せられない


でも冷静で居られるはずがない



私はなんとか自分の心を落ち着かせ


『どうするの?』


とコウくんに聞いた





コウくん…

あの時のコウくんの言葉

今も忘れられないよ


なんでかな…
なんでこうなっちゃったのかな…

山口くんの時も思ったけど

私がコウくんを
そうゆう人間にしてしまったのかな?



やっぱり
だめなのは私なのかな…

No.220 09/03/20 19:53
唯 ( ♀ M9mPh )

『ゆいがなんとかしてくれないか?
こうなったのも
ゆいに責任があるから』



私!?

私に責任があるの?

なんで?

なんで??


この人は何を言ってるの?
私の責任?
夫の借金が妻の責任なの?
私がブランド狂とかだったらわかるけど
使ったのは全部あんたでしょ!



『…保証人は誰?』


私はそれだけを聞いた


『ゆい』

コウくんは
“当然だろ”
と言わんばかりの態度だった…



『そう…』



私は子供を連れて
家を出て
バス停へ向かった

No.221 09/03/20 20:05
唯 ( ♀ M9mPh )

バス停までの道
バスを待っている間
バスに揺られながら乗っている間

私は無心だった

何にも考えられなかった


とにかく子供を強く抱き締めた



目的地に着いた



…市役所



窓口へ行き

『離婚届けください』



私は

【離婚】


を選んだ

No.222 09/03/20 20:18
唯 ( ♀ M9mPh )

離婚用紙をもらった
帰りのバスの中では

子供に申し訳ない気持ちでいっぱいだった


ごめんね…
もうママは
パパとやってく自信なくしたよ…
弱いママでごめんね
パパを取り上げてごめんね
ママが頑張って幸せにするから…



親の勝手で
片親をなくしてしまう
この子に申し訳なくてたまらなかった


でも

私に借金の全責任を押し付けたコウくんの

あの言葉が何かの勢いだとしても



私は許すことができない



ごめんね…
辛抱の足らない母親でごめんね…

No.223 09/03/20 20:26
唯 ( ♀ M9mPh )

家に帰ると
コウくんはもう仕事へ行って居なかった


私は子供とお風呂に入り
ご飯を食べさせ
ちょっと早めに寝かせた

今日は
バタバタして疲れたよね…
ごめんね…



私は後片付けをして



ゆっくりと
離婚用紙にサインし印鑑を押した


そしてコウくんが
差し出してきた
滞納通知書を眺めていた




私の…

責任…かぁ……

No.224 09/03/20 20:37
唯 ( ♀ M9mPh )

“離婚するのには莫大なエネルギーが要る”

と聞いたことがある


私は寝た

いつもなら夜中の2時、3時まで起きていたが
その日は9時に寝た


明日は結婚記念日…
私もコウくんも仕事は休み…



結婚記念日に離婚話なんて…


なんなんだろうね…

笑っちゃうね…


笑える話なのに

なんでかな…



涙しか出てこないや

No.225 09/03/20 20:52
唯 ( ♀ M9mPh )

早く寝たせいか
寝れる状態じゃなかったのか
早く目が覚めた


しばらくするとコウくんが仕事から帰ってきた



『起きてたんだ?
俺、昼には起きるから
起きてからどこか行こう』

何をするにも主導権を握らないコウくんがそう言った


『今日のこと覚えてたんだ?てゆうか、お金もないのにどこ行って何をするってゆうの?』


私は冷たく聞いた


『昨日久々に勝っちゃってさ♪1時間で3万の儲け!だからやめられないんだよなぁ~』


ばかか…

昨日私が離婚用紙取りに行ってる間に
反省することもなく
スロットやってたんだ…

コウくんに対して
情けないとか
呆れたとか
そうゆう感情すら沸かなかった

終わると決めた相手に
持つ感情なんてない



『どこも行きたいと思わない
もうコウくんとやっていこうとは思わない!』


上機嫌のコウくんを尻目に
私は離婚話の火蓋をきった


戦いは始まった

No.226 09/03/20 21:07
唯 ( ♀ M9mPh )

『え?何言って…』


『何言ってるじゃないでしょ!あんた自分のやってることわかってるの?
借金だよ?それも300万!
何考えてるの?
月25万の給料から生活費抜いて支払っていけるの?
あんたひとりじゃないんだよ!家族が居るのに!!』

私は昨日言えなかった分
全部ぶつけようと思った


『だからそれは…』


コウくんの言葉は聞きたくない

『何?私の責任って言いたいんでしょ?
あんたの借金が私の責任なら全部私が払ってやるよ!カードと契約書の控え出せよ!
だからあんたとはもう終わりにさせて!
自分の非を認めない人間なんかと一緒に居たくない!父親で居て欲しくない!』

私はめちゃくちゃ言った

言っても言っても
足りなかった

『ちょっ…ちょっと俺の話を聞いて…』


“本気”を見せると
ようやくコウくんも焦ってきた

No.227 09/03/20 21:14
唯 ( ♀ M9mPh )

『何の話だよ!
今さらごめんとか聞きたくないんだよ!謝ってもお金返ってこないし
あんたのギャンブル癖は一生直んねーよ!!!
あんたと夫婦やってく気持ちなんてもうなくなったよ!』


そう言って
私は離婚用紙を叩き付けた


『名前書けよ!』


コウくんを睨み付けて
力強く言った

子供はきっとまた驚いた顔してるだろう…

ぼやっと視界に入ってるけど
子供の顔を見ないようにした




もうこんな姿見せないから…
ごめんねびっくりさせて…
こんな怒鳴り声も聞きたくないよね

ごめんね…ごめんね……

今日で最後にするから

No.228 09/03/20 21:18
唯 ( ♀ M9mPh )

コウくんは一生懸命私をなだめようとしていた


でも私は止まらない

一度決めたことを
止めることはできない


コウくんの言ってることを無視して


『いいから早く書けよ!
あんたと一緒の空気吸うのも嫌なんだよ!』


私はかなり苛ついていた
止められない…
もう無理…
何を言われても

私は終わるって決めたんだ




ビリッッ



コウくんが離婚用紙を破った

No.229 09/03/20 21:26
唯 ( ♀ M9mPh )

…ふーん
逃げるんだ


『破ったのはいいけど
私、また取ってくるよ』



冷たく言う私に

『取ってきてもまた俺は破るよ!名前は絶対書かない!
ゆい!本当にごめん!
もう俺、スロットやらないから!!』



『返す当てのない借金作るだけ作っておいて
もうしませんじゃねぇんだよ!』


信じない…
一度でも私に責任があると言ったあなたを
あなたが言ってること全てを
私は信じることができない

誰が信じるものか!!!

No.230 09/03/20 21:47
唯 ( ♀ M9mPh )

『まぁとにかく出ていくよ…あんたの顔見たくないし…ここのアパート私の名義で借りてるんだから
ほんとはあんたに出ていって欲しいんだけど』



とにかく
とにかく1分1秒でも早く
コウくんから離れたかった

なんとか我慢してきた
妄想癖も
借金とギャンブル癖がプラスされると
何もかもが嫌になった


しかも今になって
謝ってくる姿勢が気に入らなかった


コウくんの言葉は何ひとつ心に響かなかった

No.231 09/03/20 22:00
唯 ( ♀ M9mPh )

軽く荷物をまとめて

『子供だけは渡さないから』


ひとこと言って家を出た



さて…出たはいいけど
どこ行こう…

こんな時
真っ先に思い浮かぶのは

姉ちゃん…

ヒロミの時も
バイト始めた時も

お世話になった姉ちゃん


ごめん姉ちゃん!
またご迷惑おかけします!


勝手に決めてる
ほんと迷惑な妹(笑)



今日は平日で姉ちゃんはもう仕事に行ってる

姉ちゃんが仕事終わるまでまだ半日ある…
お金もないしどうしよう…

No.232 09/03/20 22:09
唯 ( ♀ M9mPh )

外は暑いし
子供のオムツ替えやミルクのことだってある


とりあえず家の近くのデパートへ行くことにした


何度も後ろを振り返ったがコウくんの姿はなかった


追ってこられても困るけど
やっぱり口だけで
自分を改める気なんてひとつもないんだ…
だから私たちを追い求めたりしようと思わないんだ…
コウくんに対しての残された期待が
その時消えた



絶対別れてやる…

あんたなんか要らない

この子さえ居てくれれば…


デパートで夕方まで時間を潰した

No.233 09/03/21 13:16
唯 ( ♀ M9mPh )

姉ちゃんちに行って
姉ちゃんの帰りを待った


30分くらいすると
姉ちゃんが仕事から帰ってきた


『お!来たの?大きくなったね~♪
ゆい!何その荷物!?
夫婦喧嘩したの?
ここは実家じゃないよ!(笑)』


久し振りに会った姉ちゃんはいつもと一緒で
なんだかホッとした


『腹減ったで米食べさせて(笑)』



そう言ってお邪魔した


一緒にご飯を作りながら

私達の間に何があったのか話をした

姉ちゃんは何も聞いてこなかったけど
私は聞いて欲しくて
話をした



ひどいねぇ

別れちゃえ!

とも何も言わず
黙って聞いてくれた



話終わったあと

『どうするの?』

と聞かれた


そう…
何があったとか
あれがダメこれがダメとか言ってる場合じゃない

重要なのはこれからのこと

No.234 09/03/21 19:59
唯 ( ♀ M9mPh )

『離婚する…子供は渡さない』

そう姉ちゃんに言った



『そう…
ゆいが決めたんだったら
私はゆいのこと応援するよ』


そう言ってくれた姉ちゃんの笑顔は
どこか悲しそうで
胸が苦しくなった


こうと決めたら突っ走る
私の性格を良く知ってる姉ちゃんは
私を止めたり、責めるような言葉は何ひとつ言わなかった


ごめんね姉ちゃん

ほんとは夫婦で頑張らなきゃいけないことくらい
わかってるんだ

でももうそんな気すらなくなったんだ

子供から父親を取り上げるなんて
最低な母親だよね


わかってる…
別に白黒はっきりつけなくていいかもしれない…


でも


もう決めたんだ

No.235 09/03/21 20:16
唯 ( ♀ M9mPh )

私は家に携帯を置いてきた

だからコウくんからの連絡はない

電話帳メモリも発着履歴も受送メールも全部消去してきた

姉ちゃんちの電話番号はわからないはず



次の日私はバイトに入っていた

初めて行きたくないと思った


コウくんがみんなに
私が家を出ていったこと
ゆってるかもしれない

確実にゆってるだろうなぁ…


嫌だなぁ

みっともないなぁ…


でも急に休んで迷惑はかけられないから

子供を保育園に預けて
バイトに行った

No.236 09/03/21 20:28
唯 ( ♀ M9mPh )

行ったとたんに
キッチンから今井さんが顔を出して

『奥ちゃん!あんた家出したの?さっきまで原口くん居たよ!』


やっぱり…
しかも私に会う勇気はないんだ…

根性なし


『離婚しますよ~!もうやる気なくしました!(笑)』


『そんなん言って…
子供はどうするの?
母子家庭は大変だよ!
まぁ何があったか詳しくは知らないけど
子供のことを考えないと!』


第三者は冷静にものを言う


何も知らないくせに…

と思うのが間違ってるよね

何があったかなんて
情けなくて話せるわけない


コウくんだって

『喧嘩したら出ていった』
くらいしかゆってないと思う



喧嘩したくらいで
出ていかないよ

続けていく自信がなくなったから
出ていったんだよ

結婚はままごとじゃない


子供の親になったんだからそのくらいわかってる


でもやっぱり
ままごとしてたのかな

No.237 09/03/21 20:43
唯 ( ♀ M9mPh )

仕事が終わって
控え室へ行きタイムカードを出した

ここは手書きだから
終わった後に
何時~何時とペンで書く


タイムカードを取ると
手紙が一緒に落ちてきた



…コウくんだ

“俺は離婚したくない
子供のことだって
俺とゆいで育てていきたいと思ってる
どこ行ってるんだ?
男のところに居るのか?
帰ってきてくれ
俺はずっと待ってるから”


誰かに見られてしまうかもしれないから
借金のことには触れてない手紙
むしろ“私に好きな人ができてコウくんを捨てた”的な内容だったから

すごく腹が立った


直接ゆってくることができない小心者!

こうゆう内容の手紙をわざわざ書く卑怯者!



私はもっとコウくんのことが嫌になった

No.238 09/03/21 22:12
唯 ( ♀ M9mPh )

私はその手紙をビリビリに破って捨てた

その日はそのまま
子供を迎えに行き
姉ちゃんちへ帰った


次の日
子供を保育園に預けて

バス代がもったいないから30分歩いて市役所へ行き
また離婚用紙を貰った


窓口の人に

『1枚しか貰えないんですか?』

と聞いたら


『記入を間違えたりしたら横線を引いて印鑑を押してください
捨印を忘れずにお願いします』


と言われた

そりゃ何枚も貰えるものじゃないよね…

また破られようが
何度でも貰いにくればいい

No.239 09/03/21 22:17
唯 ( ♀ M9mPh )

私はその場で書いて
印鑑を押し
コウくんの居る家へ向かった


今は昼前だから寝てるだろうけど
叩き起こしてやろうと思った


今まで生活時間帯が違うコウくんに
子供がうるさくしないよう、大きな音をたてて
寝てるとこを起こさないように
気を使いながら生活してきた


今になっては
腹の立つ人間に
気を使うことなんてしない

のんびり寝かせてやらない



もっと
もっと苦しめばいい!


こう思うようになってしまった

No.240 09/03/22 20:21
唯 ( ♀ M9mPh )

玄関を開け
コウくんの部屋に入り
体に巻いてあるタオルケットをおもいっきり引っ張った


『離婚届けにサインして!』


コウくんにしたら
最悪な目覚まし時計(笑)



起きたから

『サインして』

ともう一度言った

『離婚はしない』


…うっとうしい…


それから何度も同じやりとりをして

終始平行線で
話し合いにならなかった


『私はこれ以上コウくんと一緒には居られない
居たくない!
子供の父親で居てほしくない!私が幸せにする!』


と言った時に


『俺が居たら幸せにできない?俺は邪魔なだけなのか?』


と聞いてきた



何ゆってるんだこの人は…
邪魔って何?

どうゆう感覚してるの?

自分に非は一切ないとでも言いたいの?

何が原因でこうなってるかわかってるの?



わかってないみたいだから


『私はコウくんが借金したことに怒ってるんじゃない
一緒に苦労したくないわけじゃない
許せないのは
自分が悪いってゆうことを認めなかったこと!
責任は私にあるってゆったこと!
どこに私に責任があるの?あんたに借金させたのが私だったら
私が一人で全額払うよ!』


私は言い切った

No.241 09/03/23 22:47
唯 ( ♀ M9mPh )

『借金は…』


コウくんの言葉はもう要らない

『それに何!?あの手紙!
私に男が居るの?妄想で被害者ぶるのはやめてよ!
何?借金は何!?自分ひとりで返せれるの?
コウくんは夫婦2人で力を合わせて~みたいなことゆってるけど
コウくんみたいな卑怯な人とはこれ以上一緒に頑張りたいと思わない!
それなら風俗でもなんでもして私ひとりで返すよ!』


もう後には退けない

意地が先行していた

とにかくコウくんを許せなかった

コウくんは要らない



私の人生に必要ない


この時の私は
子供のことなんて考えてなかった


“仲の悪い両親を見て育つ子供がかわいそう”


そう言い、子供のことを考えてるフリをしているだけだった




この時はそれが正しいと思っていた



すべて自分の考えが正しいと…

No.242 09/03/23 22:54
唯 ( ♀ M9mPh )

『ゆい…許してくれ…
風俗なんて言わないでくれ…
俺が…俺がゆいと子供を幸せにするから………』



コウくんは
今にも泣きそうな声で
そう言った



『私と子供を幸せにしてくれるってゆうんなら
離婚して!!!』


もう私の口からは
コウくんを傷つける言葉しか出てこない




…ごめんね

もう決めたんだ…

コウくんを許してしまう自分が許せないんだ…



私って何様なんだろうね


すべて自分が正しいと思ってる

子供の父親を取り上げてしまえる母親…



ごめんね…

No.243 09/03/23 23:02
唯 ( ♀ M9mPh )

その日は平行線で終わり


また日を改め
何度も離婚協議をした


会う度コウくんは痩せていた


私は表情がキツくなっていった


子供には一度も会わせずに
いつも私が一方的に離婚宣言



私と子供が家を出て
2ヶ月経った9月中旬

『いい加減、裁判にしようと思ってる
こんな平行線じゃ話しにならない』


そう言い

コウくんの居る家をあとにした

No.244 09/03/23 23:13
唯 ( ♀ M9mPh )

それから一週間後


いつも私がいきなり家に行って話をする状況だったが

コウくんから

“明日家にきて”

とゆう手紙が
タイムカードに挟んであった


その短い文面から

何か
コウくんの決意が伝わってきた


きっと
離婚に応じるつもりだ


明日終わる…

私たちの夫婦ごっこも終わり



私は自分の思う通りになり

自由と希望を感じていた






本当は

拘束と絶望


それに気がつくのは




もう少し先の話………

No.245 09/03/24 16:33
唯 ( ♀ M9mPh )

次の日の昼過ぎ
コウくんが居る家に行った

鍵を開けると

コウくんは
起きて待っていたみたいで玄関まで出てきた


私は驚いた

長かった髪をバッサリ切って短髪にし
服装も前と全く変わっていて

イメージが変わっていた


『離婚してくれるんでしょ?』


私はコウくんを真っ直ぐ見て言った


『もうサインしたから…
上がれよ』

喋り方もなんだか違ったように思えた


あまりの変わりように
少し戸惑った



部屋へ入るとガランとしていた


見渡すとコウくんの物は
テーブルに置いてある携帯と財布だけで
あとは何もなかった

No.246 09/03/24 20:11
唯 ( ♀ M9mPh )

『…荷物出したんだ』


そう言うと

『ゆいが借りてるアパートだろ…
他の部屋の荷物も全部出したから』


コウくんは

淡々と言った


2ヶ月以上も

早く離婚したい
もう顔も見たくない

と思っていたが

こうも変わると
なんだか寂しくなった

寂しい気持ちになる私もおかしいけど

この時は
なんだか寂しかった



コウくんがすごく遠くに感じた







…自分から離れたのに

No.247 09/03/24 20:40
唯 ( ♀ M9mPh )

『離婚届けは?』

寂しくなった気持ちを悟られたくなくて
いつものキレ口調で言った


コウくんは
ジーンズのポケットから
しわくちゃの離婚用紙を取り出して
私に手渡した


私はサインを確認して
きれいに折り畳んでバッグにしまった



『これで…』

終わりだねと言おうとした私に


『これで終わりだな…
慰謝料や養育費を払うつもりはないから』



慰謝料も養育費も貰おうとかは一切思っていなかった

でも
コウくんから言われるとは思ってなかったから

すごく腹が立った

No.248 09/03/24 20:41
唯 ( ♀ M9mPh )

『あんたの金なんか要らないよ!もう関わりたくもない!早くどっか行けよ!』


『お前に出す金なんてねぇよ!それ、早く出せよ!』


そう言ってコウくんは
家の鍵を置いて出ていった


昨日の夜

最後は感情的に
終わるんじゃなくて

笑って終わろうと
きれいごとをひとりで
考えていた

きれいごとはきれいごとで終わった


私たちは憎しみ合って別れた



私たちの結婚ってなんだったんだろう…
所詮ままごとの延長で

【結婚】の意味を
子供の親になってもそれがわからなくて

わかろうと努力もしないで

一体なんだったんだろう…

ただ

子供を作っただけ


…だったね

No.249 09/03/24 20:52
唯 ( ♀ M9mPh )

私はすぐに市役所へ行き
離婚届を提出した


その後
いろんな手続きがあって
一日では終わらなかったが


私と子供から早く“原口”とゆう姓を取りたくて
早く“奥田”に戻りたくて

書類の必要事項を
無我夢中で埋めていった


…心の隙間を埋めたくて




“離婚は莫大なエネルギーが要る”



…本当だった




平成15年9月22日

【離婚】

20歳の秋だった

No.250 09/03/24 21:03
唯 ( ♀ M9mPh )

手続きも全部終わり

私と子供は姉ちゃんちを出て自分の家に戻った

そこにコウくんの姿はない

コウくんが居なくなった家はすごく広く感じた


私と子供が出ていった時
コウくんも同じことを考えていただろう…

悲しみ 寂しさ

私が今感じてる倍以上コウくんは感じてただろう

その中に2ヶ月も居たんだ…

なんとなくコウくんに申し訳なかった


…借金大丈夫かな……




考えなくてもいいことまで考えていた

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