もしも…
もしも…
あの時、あの人を信じることができていたら…
もしも…
あの日、手をさしのべてくれたあなたの優しさの裏を見抜く事ができたなら…
…私は……
※私の人生を書きます。
このスレは私しかレスすることができません。ある程度書き進めたら、意見スレを立ち上げさせていただきたいと思います。
つまらない人生かもしれませんが、一生懸命生きています。そしてこれからも生きて行きます。
良ければお付き合い下さい。
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どうでもいいよ
あんな奴
死ねばいいよ
あんな奴
そう思いきれない自分が
すごく嫌だった
中途半端な自分が嫌
終わると決めたのは私
もう終わった
私は奥田に戻ったんだから…
それでもやっぱり
この家で生活するのには抵抗があった
お金がたまり次第出よう…
そう考えていた
9月いっぱいでコウくんはファミレスのバイトを辞めた
シフトから名前が消えたのに気付き
タイムカードを探すとコウくんのはなかった
私は10月から平日毎日9時~6時まで働いた
給料は少ないし
貯金もない
でもなんとか
子供と2人で暮らしていた
私が子供を守る!
その気持ちだけは
強く持っていた
コウくんは必要ない
この気持ちも
強く持っていた
自分の選んだ道は
正しいと
自分に言い聞かせていた
後ろを振り返っていたら
守るものも守れない
私は母親だ
フルで仕事をし始めて2週間くらい経った
10月中旬
いつも通り
仕事が終わったら
即行子供を迎えに行き
買い物をして
7時前に帰宅して
子供とご飯を食べて
一緒にお風呂に入り
子供を寝かし付けた
時計を見ると9時…
はぁ~やれやれ
今日も一日終わった
明日は土曜…
子供と何しようかな
と考えてる時
ふと郵便受けをチェックしてないことに気付き
玄関の内側に付いてる郵便受けのフタを手前にひくと
バサバサッ
大量の茶封筒が落ちてきた
えっ…何っ!?
封がされてなくて中身が飛び出てるのもあった
…コウくん宛だった
差出人は見覚えのある金融会社
大量の滞納通知の中に
大学ノートのような紙が紛れていた
コウくんからの手紙だ…
コウくんからの手紙には
“お前が払え”
と書いてあった
金融会社からの通知の中には
原口唯…
離婚前の姓で私宛のもあった
全部確認すると
2ヶ月前より2社増えていて
借金は膨れ上がり
500万円を超えていた
全ての通知に目を通し
計算し終わった私は
なぜか冷静だった
そう…
そうゆうことなんだ…
これが最後の仕打ちなんだね
受けて立ってやるよ
丁寧にカードと契約書まで各金融会社の通知と共に同封されていた
次の日
詳しく調べる為に
子供を保育園に預け
各金融会社のATMを廻った
毎週土曜日は子供と過ごしてたのに…
借金のことより
子供との時間を奪われたことに
腹を立てていた
ATMで調べてみると
6社の中で1社だけ限度額まで借りてない所があった
限度額50万のところ
20万引き出して30万残っていた
私はその30万を引き出し
6社に1万5千円ずつ返済した
6社とも次回の支払日は1ヶ月後
これでしばらくは大丈夫…
残りのお金
21万を握りしめ
私はひとつのことを決めた
…風俗
風俗に行くことを決めた
私はその足でバイト先のファミレスへ行き
マネージャールームに入った
『奥ちゃん今日休みなのにどうしたの~?
手伝いに来たの?笑』
マネージャーの笑顔に胸が痛かった
『マネージャー…
すみません!来週いっぱいで辞めさせてもらいたいんです!』
『急に困るよ!?どうしたの?』
『ほんとに勝手言ってすみません…
県外の親戚の所に行ってお世話になろうと思っています』
もちろんそんな予定はない
『そうか…
もう少し居ることできない?せめて今月いっぱいは働いてもらいたいなぁ』
ごめんねマネージャー…
私には時間がないんだ
謝り続け
『しょうがないよね!
奥ちゃんに辞められたら
僕がランチ入らないとまわらないなぁ(笑)
いろいろ大変な思いさせたね!ありがとう!』
マネージャーは
勝手な私にそう言ってくれた
すごく嬉しくて
申し訳なくて
自分が情けなくて
わけのわからない涙が出た
『奥ちゃん!?
泣かないでよ~!今井さんに知られたら僕が怒られるから(笑)あの人神出鬼没なんだから(笑)』
マネージャー…
みんな…
ほんとにありがとう…
迷惑かけてごめんなさい
一週間後
私は3年間お世話になったファミレスを辞めた
最後の金曜日は
私が入った時の思い出話をして盛り上がった
元金髪半端ギャル
今井さんが言った
このネーミングには爆笑した(笑)
3年間
バイトはほんとうに楽しかった
私はこれから風俗に行く
『また遊びに来ます!』
と言って
さよならしたけど
もうみんなに会うことはない
私がファミレスに行けば会えるけど
行く勇気がない
私は風俗嬢になるのだから…
さすがに生まれ育った地元で風俗をする勇気はない
やるなら県外
全く知らない所がいい…
誰も私を知る人が居ない所へ……
行く宛は全くない
月に一度は帰ってきたい
寝る場所に困るといけないから
私は今住んでいるアパートをそのままにして
旅立つ準備をした
子供を抱えているから
荷物は最小限
とかいいつつ
大中小のバッグを3つ(笑)
どうやって運べっちゅうの
とひとりツッコミをしていた
ゆっくりしてる時間はない
3週間後には
借金の支払いをしなくちゃ
明日旅立とう…
10月下旬の土曜日
行き先が決まってないまま
私は駅へ行き
適当な電車に乗った
心配していた荷物は
電車が運んでくれた(笑)
初めての電車に
嬉しそうな10ヶ月の息子を抱っこしながら
外の景色を眺めて
これから先のことを考えていた
なんとかなる!
ううん
なんとかしなきゃ!
私がここで頑張らなきゃ
この子は誰が守ってくれる?
誰が幸せにしてくれる?
私が頑張って
この子を守り、必ず幸せにする!
ママ…頑張るからね
子供に何度も誓った
2時間電車に揺られ
隣の県の中心部に出たところで降りた
子供におやつを食べさせ
少し休憩したあと
今度は新幹線に乗った
行き先は都会だった
田舎者の私には
都会は怖いイメージがある
一度都会へ出て
そっからまた移動しようと考えた
都会まで3時間
その間寝てしまった子供の寝顔を見ていた
子供の寝顔や笑顔を見ていると
どんなマッサージよりも
疲れがとれる
子供が乗り物酔いしなくてよかった…
いきなり長旅させてごめんね…
目的地のない旅…
振り回してるママを許してね…
3時間後都会に着いた
やっぱり都会は怖かった(笑)
適当に切符を買い
そこから快速電車で1時間弱…
切符に書いてある駅に着いた
“ここかぁ…!”
行き着いた知らない街
駅の中は地元の隣駅と変わらないくらいの大きさ
ここを選んだの
正解だったかも…
とりあえず近くのホテルを探した
子供と大中小の荷物を抱えてウロウロできないから
空き情報を電話で確認をして
空きのあるホテルへ向かった
ビジネスホテルに着き
ほっと一息ついた
子供にミルクをあげた後
子供はすぐに寝てしまった
疲れたよね…
ごめんね…
…働く場所
探さなくちゃ
フロントに電話をして
タウンページを借りた
私はまず子供を24時間保育で預かってくれる託児所を探した
今居るビジネスホテルと同じ住所の託児所を1件見つけた
そう遠くはないだろうと思い
そこに電話をかけた
いろいろ質問する私に
丁寧に対応してくれた
ビジネスホテルからは歩いて5分のところだった
子供が起きてから
コンビニへ行き
ご飯と地元仕事情報誌を買ってホテルに戻った
ナイトのページを食い入るように見た
縁もゆかりも何もない
全然知らない街
住所だけ見てもどこがどこだかわからない
だからとにかくビジネスホテルと同じ住所に風俗がないか調べた
パブ デートクラブ キャバクラ ヘルス デリヘル
ホストクラブ…
名称は伏せてあるのもあるけど
たぶんそんな感じ…
とにかくいっぱいある
どうやらこの辺は
夜の街みたい
私の
“なんとなくここにしよう”
大当たりだった
あちこち移動できないから安心した
どうしよう
ヘルス…
ヘルスにしようか…
てかヘルスって何?
パブって何?
何をするの?
…なんでもいいや
500万返済しなくちゃ……
その為にはなんでもしないと…
“個室サウナ”
???
サウナって銭湯?
銭湯に来たお客さんに何かサービスするの?
“個室サウナ”が何なのか興味がありそこを選んだ
電話をしてみた
『はい!お電話ありがとうございます!ソープランド・キティです!』
ソープランド?
『あっ!もしもし…コンパニオン募集の広告を見てお電話させていただきました…』
ソープランドって…?
何するんだろ?
『少々お待ちください!』
しばらくすると
店長か誰かわからないけど違う人が電話に出た
『あ~もしもし?
働きたいの?』
ソープランドがどんなところかもわからない
でも私には迷ってる時間がない
『はいっ!』
返事をして
年齢と名前を聞かれ
面接の日時を言われ
電話を切った
明日面接…
次の日
まずは託児所に子供を預けに行った
小さなところで
その日預かっている子は2人だった
保育士さんは年配の方と若い方の2人で
とても感じのよい方だった
保育料は後払い制
登録料に1万を払い
『とりあえず今日は夜8時までお願いします
早く迎えに来れるようなら来ます』
と言って子供を預けた
心の準備をして
面接へ向かった
お店は託児所から歩いて3分もかからないところにあると
昨日の電話の人が言っていた
えーっと…
託児所の右隣の服屋の前を通って…
寿司屋があって…
うどん屋のところを左…
立体駐車場があるから
そこを左…
あった!
建物の間に3階建てくらいの
“キティ”
…ソープランドとは書いてないけど…ここだよね?
着いたら電話するように言われてたから
お店に電話をした
今お店の前に居ることを伝えると少し待つように言われた
しばらくすると
入り口からスーツ姿の茶髪でロン毛の人が出てきた
ホストかと思った
『こっちこっち!』
外が眩しいのか
面倒なのか
眉間にシワを寄せて手招きしている
『あっ!はい!』
ヒールの高いブーツで
一生懸命小走りした
お店の奥に入り
面接が始まった
「風俗は初めて?」
『はい…ファミレスで3年バイトしてました』
「ふ~ん…どうしてソープを選んだの?」
『ソープがどうゆうところかもわからないんですけど…お金が欲しいから…
借金返済のためです』
「いくらあるの?」
『500万です』
「ブランド物が好きそうには見えないね」
『前の夫が知らない間に借金してました(笑)』
「ふ~ん…
子供が居るみたいだけど、妊娠線とか体に入れ墨とかある?」
『妊娠線はあります…』
「じゃ、脱いで」
脱ぐ!!?
…当たり前か
私は下着姿になった
知らない人の前で
明るい部屋で
脱ぐのはかなり恥ずかしかった
私は視線をそらしていた
上から下まで見られたと思う
これで不採用だったら
へこむなぁ…
妊娠中20キロ太り
産後だいぶ体重は戻ったけど
伸びきった自分の身体が
売り物になるか
自信は全くない
「はい、じゃあこれから部屋移るよ」
採用か?
不採用か?
私はそれが気になっていたけど
黙ってついていった
ついていった先の部屋は
ベッドがあって
変な大きなビニール製のマットと
シャワーとお風呂と小さな冷蔵庫とタオルが大量に置いてあった
ベッドの周りには鏡が貼ってあって
ラブホを連想した
周りを見渡していると
面接してくれた人が脱ぎ始めていた
!?
何脱いでるの??
「脱いで!講習するから」
…講習!?
講習って何???
とりあえず服を脱ぎ
下着もとった
「舐めて」
髪をかきあげながら
当たり前のように言われた
だよね…
そうゆうことするんだよね…
そのくらいはわかってたけど
やっぱり抵抗があった
ついさっき
30分前に会った人のをいきなり?
しょうがない
つべこべ考えてる場合じゃない
私は借金を返さなくちゃ!
観念して
私は言われるた通りにした
舐めて
キスして
舐められて
口でゴムを着けて
挿れられて
自分の体を使って相手の体を洗って
お風呂に入って
そこでも舐めて
ローションを洗面器いっぱいに作って
マットの上で体をこすりつけ合って
もう一度騎上位で挿れて
体を洗い
相手の体を拭く
こんな流れだった
…これがソープランドの仕事…
「1本50分、終わったらお客さんから2万5千貰ってお店に1万、残りが手取りね」
1本1万5千円…
『1日にだいたいどれくらい付くんですか?』
「うちは昼の12時~夜の12時までだから!ご飯の休憩が40分あって、フルだと12本で、えーっと…18万だね。うちは指名料とかないからね」
1日18万!!!
どうゆう世界だ!?
てか1日12人とやるの!?
…ありえない…
思ってることが顔に出てたのか
「フルで付けることはないよ。体壊されても困るしね」
そっか…
でも1日18万稼いでみたい…何もせずに18万貰いたい
とかバカな事を考えていた
「名前何にしようか?好きな名前あったら言って」
『特にないですけど…
あの…採用してもらえるんですか?』
「採用!採用ね!今日2本くらいやって帰ってもらうから」
今日!?これから?
まだ全然仕事わからんのに!
でもお金は今すぐにでも欲しい
手持ち15万しかないし、それは金融会社から引き出したお金
自分のお金なんて1万もない
『ありがとうございます
頑張ります!』
そう…頑張らないと…
やるしかない!!!
「じゃ、控え室に行くから」
ここのお店は女の子の控え室を3つに分けているらしく
私の年の近い子が居るとこに入れて貰えるみたいで
ちょっとホッとした
中には4人の女の子が居た
「おはよう!今日から入った、ゆうか!いろいろ教えてやってくれ!」
と紹介してもらった
『あ…お願いします!』
私も挨拶をした
「主任!この子が昨日言ってた20歳の子?良かったね若い子入って!
私は“茜”よろしく~」
20代前半くらいの綺麗なお姉さん
こんな綺麗な人が!!
なぜ!?
びっくりした
「主任昨日からめちゃくちゃ張り切ってたんだよ~(笑)この店若い子少ないから(笑)ゆうかちゃんが一番若いよ~よろしくねぇ」
おっとり天然系の30代前半“みゆき”さん
「かわいいね!仲良くしようね!つうかみゆきちゃん!ここにめっちゃ若い子居るじゃん!(笑)」
30代後半の“やよい”さん
「もうすぐ40歳のおばちゃんじゃん!(笑)ゆうかちゃんのお母さんでもいけるじゃん(笑)」
かわいい顔して毒を吐く20代後半の“りえ”さん
女の集まりだからもっとドロドロしてると思った…
感じが良くて安心した
みんなに挨拶し終えた後
『主任さんだったんですね…ずっと誰なのか気になってました(笑)』
私は面接と講習してくれた人に言った
「主任ってゆーか店長と同じ。こないだ店長飛んじゃってよぉ…金庫の300万持って消えたよ(笑)
ボーイも貸した5万返さずに消えるしよぉ!」
それを聞いて女の子達は笑ってる
…なんちゅう世界だ…
金持って消えるのが当たり前みたいな…
私はすごいところに
足を踏み入れてしまったらしい
でも後戻りはできない
…前進あるのみ
制服に着替えて待機していた
待機してる間
女の子にいろいろ聞かれた
どこから来たの?
なんでソープ選んだの?
彼氏は?
浮気とか不倫とか嫌いな私は
普通彼氏が居たら風俗なんてしないだろと思っていたけど
茜さんとりえさんには彼氏が居るとゆう
それを聞いて
茜さんとりえさんに嫌悪感も何も抱かなかった
…まぁ人それぞれか…
て感じだった
郷に入れば郷に従えで
私が元々持っていた価値観はすぐに壊された
1時間くらいすると
「ゆうかさんお願いします」
とボーイさんに呼ばれた
初仕事…
不安だらけだった
初めての風俗の仕事は
それはもう大変だった
体をこすりつけて
お客さんの体を洗う意味がわからなかった
こんなことして
何になるんだとも思ったし
ローションでぬるぬるのマットの上での行為はかなりの体力勝負だった
初めてのお客さんは
たまにキティに来る方で
控え目な人だった
さっき教えてもらったばかりの私に満足なサービスができたわけじゃないのに
「また来るね」
と言ってくれた
休憩することなく
すぐに次のお客さんについた
その人は常連さんらしく
新人好きとゆう
私にとってはありがたい人だった
終わった後は
なんとも虚しい気持ちになった
これが風俗…
知らない人に体を売る
自分自身に値段がついてるこの仕事は
精神的に辛かった
自分の使った部屋をみゆきさんに教えてもらいながら掃除した後
控え室に戻ったら主任がソファーに座っていた
「お~ゆうか!お疲れさん!」
夕方5時だとゆうのに
仕事中だとゆうのに
主任はお酒を飲んでいた(笑)
『まだ全然わからないことばっかりで困りました(笑)』
「またいつでも講習するぜ~」
『え…いいです(笑)』
「いいですって何だよ!」
笑いながらいろんなことを話した
主任がきさくな人で良かった
もっと厳しい人かと思っていたけど
見た目とは違っていた
人間関係はなんとか良さそう
仕事内容が苦痛
でも苦痛とか言ってられない
明日からも頑張らなくちゃ
その日稼いだ3万を財布には入れ
さっさと着替えて子供を託児所に迎えに行った
「早かったですね!
ママ来たよ~!」
私を見て一目散に近づいてきた我が子を抱き締めて
『ありがとうございました!明日は昼の11時から夜の1時までお願いします』
保育料を払って
ビジネスホテルへ帰り
子供と遊んで
子供を寝かせた
…半日以上預けることになる
子供と過ごすのは
朝7時~預けるまでの4時間しかない
キティは店休日がない
託児所も年中無休
子供との時間が少ないのは辛いけど
短期集中でお金を稼いで
早く風俗をやめたかったから
私は生理休暇だけを貰い
後は休まないことを
今日主任に話した
早く稼いで
早く風俗を辞めたい
風俗を始めた日に
風俗を辞めることを考えていた
次の日
「おはよう!
今日はゆうかは忙しいぜ!ネットで宣伝したからよ~20歳の新人!大型デビュー!頑張れよ~」
主任の言葉に
『えっ…ほんとですか…
ありがとうございます』
「顔と言葉が合ってねぇじゃねぇか(笑)」
どうやら顔がひきつっていたらしい(笑)
『まだ全然なんにもできないし…こんなんでお金貰っていいのかなぁって感じです』
「じゃあ金くれ(笑)」
『あ、それは嫌ですね(笑)頑張ります』
主任とのやり取りは楽しかった
2日目はほんとに忙しかった
客層は様々だった
彼女が居ない人
家庭がある人
ギャンブルに勝ってあぶく銭で遊びに来た人
お客さんは
地方なまりのある私に
必ず出身地を聞いてきた
家族構成
以前の職種
初体験
いろいろ聞かれたけど
出身地は九州
家族は両親と兄2人
子供は居ない
妊娠線は激太りした後痩せたからついてる
コンビニのバイトをしていた
初体験は18歳
全部嘘で固めた
“ゆうか”
を作りあげていった
それから5日間
1日7本~10本ついて
80万稼いだ
5日で80万…
50日で800万…
まじで?
頭がおかしくなりそうだった
毎日15時間以上働いて
26万貰っていた
ファミレスと服屋のバイト掛け持ち時代が
すごくアホらしく感じた
風俗って…
体を売るって…
こうゆうことなんだ
金が良すぎる
その分
仕事内容が辛すぎる
こうゆうことなんだ…
風邪をひいた
咳や鼻水はないけど
熱だけ高くて
真っ赤な顔をして出勤した
仕事のストレスか
環境の変化かわからないけど
ちょっとしんどかった
指名2本済ませたあと
主任が控え室に入ってきた
「おはよう!」
『おはようございま~す』
と普通にしてるつもりだったが
「ゆうか!?熱でもあるのか!?」
『なんか顔赤いですよね(笑)大丈夫ですよ~』
「大丈夫じゃないだろ!
うわ!すげぇ熱じゃねぇか!」
おでこを触りながら
主任が心配そうにしてくれてる
『あっ…お客さんとかにうつしたらまずいですよね…』
私がそう言うと
「お前今日は6時まで予約指名入ってるから帰らせれない…
風呂入るな!客には言っておくからよ!」
いいのか!?
仕事手抜きしていいの??
意識がもうろうとする中
なんとか指名をこなした
7時にやっとストップした
主任が風呂に入らなくていいとゆってくれたのは
ほんとに嬉しかった
主任がお客さんに話をつけていてくれたおかげで
特に苦情を言われるわけでもなく
お風呂プレイは無しで
サービスを一通りした
控え室でソファーにもたれかかる私に
「今日はもう上がっていいぞ!?つぅか上がれ!」
そう言ってくれる主任に
『大丈夫です!
もっと働かせてください』
と言ったが強制的に帰らされた
「帰ってはよ寝ろ!
明日、無理そうなら店でも俺の携帯でもいいから鳴らせよ!」
言葉に甘えて
私は託児所に子供を迎えに行き
ビジネスホテルへ行き
ご飯を食べて
子供と一緒にベッドへ横になった
3、4日しんどかったが
なんとか乗りきった
風邪をひいている間は
主任の配慮で1日5本~6本にしてもらって助かった
まだ仕事にも慣れてない
風邪で体はしんどい
この約一週間は本当に辛かった
収入は40万
最初の一週間の半分
思うように稼げないし
体だけには気を付けようと思った
全快してからは
風邪をひいていた分を取り戻そうと頑張った
店自体が暇とゆうこともあり1日5本~6本とゆう毎日が続いた
待機している間は
女の子と話したり
主任と話したり
楽しかった
3週間経った頃
生理になり
生理休暇を貰うことになった
3週間で稼いだ金額は
160万
待ってもらっていた制服代、月1の雑費、仕事に使う歯ブラシやローションなどのお金
全部で10万
お店に支払った
「もうゆうかの借金はねぇぞ(笑)これで負い目なく働けるなぁ」
そう言う主任に
『もう借金は増やしたくないですからね~(笑)
主任がいつ取り立てに来るか不安で夜も眠れませんでしたよ(笑)』
「体力的にも精神的にもぼろぼろだろうから
ゆっくり休めよ!」
女の子みんなにゆってるだろうけど
主任の言葉は嬉しかった
明日から仕事が休み…
3週間寂しい思いをさせてる子供と過ごせる
何よりそれが嬉しかった
生理休暇は5日間
この間に
ビジネスホテルから
家電製品一式そろっているウィークリーマンションを借りて
引っ越した
家賃は光熱費込みで9万円
場所は店までひと駅離れたところで遠くなってしまったけど
いつまでもビジネスホテルには居られないから
それでよかった
近くのデパートへ行き
子供の服やおもちゃを買ったり
生活に必要なものを買い揃えた
地元の口座に当分の間の家賃と光熱費の50万を入れた
こっちの銀行口座をひとつ持つことにして
千円で作った
生活費に10万手元に置き
タクシーを乗り回り
金融会社のATMに支払いをしに行った
1社に2万ずつ返済した
ほとんど利息分で
元金はちっとも減っていかない
やっぱり一括返済が一番だが
私はまだそれほど
稼げれてない
次の返済はまた1ヶ月後
3週間で稼いだ160万は
引っ越し資金と
生活費に
あっとゆう間に消えた
世の中金なんだ…
金がないと生きていけないんだ…
生理休暇も終わり
またいつもの毎日に戻った
一度入ったことのあるお客さんが指名してくれた
これをリピーターとゆうらしい
「ゆうかちゃんに会った後パチンコに行くと絶対勝つんだよ」
とゆうお客さんは
毎週月曜日の1本目にきてくれた
顔は民主党の岡田克也に
よく似ていて
勝手に“岡田さん”と呼んでいた(笑)
岡田さんは自動車会社に勤めているらしく
ひとり者らしい
無茶なことを要求したりしない
いいお客さんだった
「婚約者がゆうかちゃんと体型に似てる
顔は全然違うけど」
とゆうお客さんは
私が風邪をひいてる時に来てくれたお客さんで
あんなサービスでも
こうやってまた来てくれるんだ…
と思うと本当にありがたかった
この人は今思うと石原良純に良く似てる
その時気づいていたら
間違いなく“良純さん”と呼んでいただろう(笑)
会社の社長さんらしく
体が空いた時にぽつぽつと来てくれた
話をしていても楽しいし
なんとなく
大事にされてるような感覚で居られて
婚約者さんのことを考えると申し訳ないけど
このお客さんが来てくれた時は
純粋に嬉しかった
ダブル(50分×2)で入ってくれるお客さんも居た
その人はフリー(指名なし)しかしないお客さんで
どの女の子に当たっても
必ずダブルにするとゆうこだわりの持ち主だった
1時間40分一緒に居て
一度だけして
あとはベッドの上でゆっくりする感じだった
それだけで3万稼げるのは楽と言ったら悪いけど
…楽だった(笑)
みゆきさんのリピーターの中には2週間に1度トリプル(50分×3)のお客さんが居て
みんなが羨ましがっていた
しかもその人も
2時間半居て1度しかしないらしく
みゆきさんはほくほくだった(笑)
とにかくいろいろなお客さんが居た
主任が私に付けるお客さんを選んでくれているみたいで
私が付く人に酔っぱらいとかヤクザっぽい人とか
厄介な人は居なかった
でもやっぱり中には
生でしたい
外で逢いたい
携帯番号教えて
そうゆう人はいた
そうゆう人達は簡単に
あしらえた
一番困ったのが
毎日のように通いつめ
風俗辞めて俺と結婚してくれ
とゆうお客さんだった
42歳の結婚歴のない人で
勤めてる会社では上の方で結構稼いでるから
金の心配はないと
毎回言われた
その人が来た日は
仕事を終えた後
あまりのしつこさに
待ち伏せとかされて
後をつけられたりでもしたら…
と考えてしまい
帰るのが怖かった
ストーカーの恐怖は
妊娠中に経験したことがある…
あの頃は
気持ち悪い!!
何かされたら急所を狙う!とか
かなり強気だったけど
風俗をしていて
夜中の1時過ぎに
たいして知らない街を歩いている
今と前の状況とは全然違う
いつも
お店から託児所までは歩いて
寝ている子供を迎えに行きそこからマンションまでタクシーで帰る
託児所までの3分を歩くのが本当に怖くて
主任に相談した
『主任…お客さんが外で待ち伏せしてるとかないですか?』
主任は はぁ? とゆう顔をしていた
「どうした?ストーカーされてるのか?」
『ストーカーとかじゃないんですけど、ラストに入ったお客さん良く来るじゃないですか、あのお客さんにプロポーズされてて…』
「はぁ~?笑
お前結婚するんか?笑」
『冗談とかじゃなくて
ずっと前から言われてるんです…』
そう言い
少し前にそのお客さんから渡された紙を主任に見せた
その紙には
お客さんの家の住所と電話番号と会社名と年齢と趣味が書いてある
「…なんだこれ…いつもらったんだ?」
さっきまでふざけていた主任の顔が一気に変わった
『3日前です…それから昨日も今日も来て…なんか怖くて』
「なんで早く言わねぇんだよ!何かあってからじゃ遅ぇぞ!今日は俺が家まで送ってってやるからよ!
後はボーイに任せて俺も帰るから!少し待ってろよ」
本当に怖かったから
主任の言葉に甘えさせてもらった
その日は歩いて一緒に子供を迎えに行ってくれて
そこから車でマンションへ送って貰った
「また何かあったらすぐに言えよ!」
そう言って主任は帰って行った
ほんと助かった…
もしかしたら明日もまた来るかも…
嫌だなぁ
怖いなぁ
いろいろ考えていると
その日はなかなか寝付けなかった
そのお客さんは2日後に来た
入る前に主任が控え室に来て
「あの客だけど大丈夫か?」
と心配してくれた
『刺されはしないと思いますから(笑)せっかく指名して来てくれたんだから
行きます』
ほんとは嫌だったけど
仕事だからしょうがない
お客さんの言うことを軽く流せるくらいにならないと…
「プロ意識が出てきたんか?(笑)頑張れよ!」
帰ってもらえばよかった…
私はまた選択肢を間違えた
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✴️子供革命記!✴️13レス 90HIT 読者さん
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猫さんタヌキさんさくら祭り1レス 51HIT なかお (60代 ♂)
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少女漫画あるあるの小説www0レス 72HIT 読者さん
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わたしとアノコ
??? ちょっと何言ってるかわからないにゃん(・・)(小説好きさん0)
171レス 2036HIT 小説好きさん (10代 ♀) -
私の煌めきに魅せられて
偵察するのはカタブツ四天王の一人、「澤矢加 遼太(さわやかりょうた)」…(瑠璃姫)
16レス 162HIT 瑠璃姫 -
神社仏閣珍道中・改
(続き) 死後の裁きといえばたいていの人が思い浮かべる方がおられ…(旅人さん0)
222レス 7541HIT 旅人さん -
猫さんタヌキさんさくら祭り
そこで、タヌキさんの太鼓よくたたけるよう、太鼓和尚さんのお住まいのお寺…(なかお)
1レス 51HIT なかお (60代 ♂) -
ゲゲゲの謎 二次創作
「幸せに暮らしてましたか」 彩羽の言葉に、わしは何も言い返せなか…(小説好きさん0)
12レス 109HIT 小説好きさん
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🌊鯨の唄🌊②4レス 111HIT 小説好きさん
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人間合格👤🙆,,,?11レス 124HIT 永遠の3歳
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酉肉威張ってマスク禁止令1レス 125HIT 小説家さん
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今を生きる意味78レス 510HIT 旅人さん
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黄金勇者ゴルドラン外伝 永遠に冒険を求めて25レス 949HIT 匿名さん
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🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 111HIT 小説好きさん -
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人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 124HIT 永遠の3歳 -
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酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 125HIT 小説家さん -
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おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1391HIT 檄❗王道劇場です -
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今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 510HIT 旅人さん
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コンビニ店員、怖い
それは昨日の話 自分は小腹空いたなぁとコンビニに行っておにぎりを選んだ、選んだ具材はツナ おにぎ…
28レス 512HIT 張俊 (10代 男性 ) -
ディズニーの写真見せたら
この前女友達とディズニーに行って来ました。 気になる男友達にこんなLINEをしました。ランドで撮っ…
42レス 1183HIT 片思い中さん (30代 女性 ) -
ピアノが弾けるは天才
楽譜貰っても読めない、それに音色は美しい 自分はドレミファソラシドの鍵盤も分からん なぜ弾けるの
19レス 415HIT おしゃべり好きさん -
既読ついてもう10日返事なし
彼から返事がこなくなって10日になりました。 最後に会った日に送って、1週間後に電話と返事欲しい旨…
21レス 487HIT 一途な恋心さん (20代 女性 ) -
娘がビスコ坊やに似てると言われました
5歳の娘が四代目のビスコ坊やそっくりだと言われてショックです。 これと似てるって言った方も悪意…
18レス 413HIT 匿名さん -
一人ぼっちになったシングル母
シングルマザーです。 昨年の春、上の子が就職で家を出て独り立ちし、この春下の子も就職で家を出ました…
12レス 260HIT 匿名さん - もっと見る