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夢で見た出来事
今朝方に見た夢が、まるでドラマを観ているような感覚で、鮮明に覚えています😃
誰かに聞いてほしいけど、恥ずかしくて言えないのでこちらに書かせていただきます🙈💦
夢なので、批判中傷はご遠慮ください🙇
新しいレスの受付は終了しました
『…はい…。』
涙がこぼれた。
『…泣くほど嫌だったかな…』
寂しそうな顔をする勇気さん。
『…ちがっ!…嬉しくて…』
言葉にならない。
勇気さんが私を抱きしめる。
二人の鼓動が重なりあって、やっと手が届いた気がした。
勇気さん…あなたが好きです。
嬉しい余韻に浸っていると勇気さんがポツリと言った。
『…僕も聞いてないんだけど?店長さんが百合ちゃんに告白してたなんて』
子供のようにスネている勇気さんが、たまらなく愛しい…。
背伸びをし、勇気さんの首に腕を巻き付け抱きしめた。
『心配かけたくなくて…ごめんなさい。でも、私はあなただけです』
告白のお返しに、私も気持ちを伝えた。
『…ありがとう。好きだよ百合』
初めて名前だけを呼ばれて、なんだか恥ずかしくなった。
これが幸せって言うのかな?
あなたが好きです。
あなたがいてくれれば、私が私でいられます。
しばらく抱き合ったあと、仕事に戻った。
仕事に戻ると宮島さんが
『大丈夫?』
っと聞いてきた。
『…はい?💧』
訳がわからずあたふたしていると
『…店長から聞いたよ。具合悪いんだって?休憩のばしてやったからって言われたからさ~。無理しちゃダメよ~』
『…はい💧すいません』
店長が待ち伏せしてたから、ちょっと休憩時間が過ぎちゃってたもんなぁ…
気を遣って?体調不良ってことにしてくれてたんだ…
なんか何から何まで申し訳ないな…
店長は私なんかのどこがいいんだろ…
私なんかいいとこ一つもないのに。
あっ…
そういえば…
どうしよう…
如月 未来ちゃん…
私、協力するって言ってたんだっけ…
どうしよう…
でも、何て言えばいいのかな…
シフトはあまり組むことはないけど、電話とかがきたら…
悩んでも、悩んでも答えはでなかった。
少しづつ店長に如月さんのいいところを教えてあげるところから始めようかな。
それで、店長が彼女を好きになってくれたら…
丸く収まるかな…
でも、すごく不安。
あれから勇気さんは日帰りですぐにまた向こうに戻り、普通の毎日が過ぎてた。
メールをしたり、たまに電話したり…
きっと普通の恋人みたいにしてたと思う。
私のいる街と、勇気さんのいる街まで、車だったら一時間もかからないで行ける距離。
付き合ってもうすぐ三ヶ月。
何回か休みには三人で遊びに行ったりした。
結笑はとてもなついてる。
勇気さんも優しくしてくれる。
…まだキスまでしかしたことないけど、私は今のままで充分幸せかな。
ただ…
職場では少しづつ何かが変わってきていた。
店長が…
とても積極的にアプローチをしてくるようになり、段々と周りのみんなも何かを感じ始めた。
特に…
如月 未来ちゃんは…。
勇気さんにちょっと前に相談したら
『何かあったらすぐに連絡して。飛んでいくから。くれぐれも一人で動かないように』
って言ってくれたけど…
迷惑かけたくないから言えないよ。
わざわざ来てもらうのも悪いし、勇気さんと店長が直接会うのも少しこわい…
店長にさりげなく普通にしてくれるように頼んでみようかな…。
そうだよね…それがいいよね?
次の日の仕事中に店長と二人で棚整理をしてた。
二人っきりになるのはやっぱりこわかったし、仕事中なら人もいるし…
緊張しながら話しかけてみた。
『あの…店長…。』
『んっ?なんだぁ?』
『最近バイトさんたちが私と店長のこと噂してるの…わかりますか?』
『…あぁ。』
『職場内の空気もありますし、前みたいに普通に接していただけるとありがたいのですが…』
店長を見ることができず、お互いに目の前の本棚に黙々と本を並べていく。
『俺は普通にしてるぞぉ?ゆりさんが露骨に俺を避けてるからみんなが変に思うんじゃないか?』
ニカッと笑ってこっちを見た。
『…そんな…露骨になんか避けてませんよ』
あれ以来、店長とどう接していいかわからずに、確かに一線引いていたところがあったので内心すこしドキッとした。
店長は仕事をしながら話を続ける。
『…それに。』
目線だけ店長にやると
『好きな女には優しくする主義なんだよ、俺はねっ!』
優しく微笑んでた。
慌てて目をそらし、恥ずかしくて仕事をした。
なんて自分に正直で真っ直ぐな人…
とりあえず、話を変えようと如月さんのことをアピールしようとした。
…酷い女です。
『きっ…如月さんって可愛いですよね』
突然何を言ってるのか、自分でも失敗したと思った。
『おぉっ!可愛いな』
ふぅ…店長が普通に返してくれて助かった。
『すごく店長を慕ってますもんね!如月さんみたいな彼女だったら、男性は嬉しいだろうなぁ~ねぇ…店長?』
また目線だけを店長に向けた。
『…まぁな』
恐る恐る本題に入った。
『…店長も如月さんみたいな子はどうですか?』
はぁ~…っと大きなため息を店長がつく。
手を休めて私の方を向いた。
顔が真剣だ。
『あのなぁ~…何が言いたいの?私はやめて、如月さんとくっついたら?とかって言ってんの?』
『いえ…あの…』
『前にも言ったかもしんねーけど、俺はお子ちゃまには興味ないの。俺が興味あるのは生垣 百合だけだから。わかったら、くだらねーこと言ってねーで仕事するぞっ!』
パコン…本で軽く頭を叩かれた…。
自分の無神経さに胸が痛んだ。
そのあとは無言で仕事をした。
どうしていいかわからない。
仕事あがりの時間に近づいて、気まづいと思っていたのは私だけなのか、店長が普通に話しかけてくれる。
店長、宮島さん、大学生のバイトの男の子、私の四人で引き継ぎをやった。
それから結笑のお迎えに行き、なんだか勇気さんの声が聞きたくなったので夜、結笑が寝てから電話を掛けてみることにした。
バタバタと全部終わり、結笑も寝てくれたので携帯を開く。
『今ちょっと電話してもいいですか?』
先にメールを入れてみた。
すると、すぐに勇気さんから電話がかかってきた。
未だに勇気さんとの電話は緊張する。
ピッ…
通話ボタンを押すと、電話の向こうからガヤガヤした感じと勇気さんの声がした。
『もしもし、百合?』
キュンとする。
『はい…勇気さん?今もまだお仕事中ですか?』
お仕事中にしては騒がしいかな…?っと思った。
『いや、今は居酒屋なんだ(笑)今日は部下の送別会があって、仕事がまだあるのに無理矢理ここへ連れて来られてしまって💧参ってるとこ』
勇気さん優しいから(笑)
『そうなんですか…大変ですね(笑)』
『うん、適度なところで抜けてもう少し仕事をするよ。そうだ、これからなんだけど…しばらく忙しくなるから逢いに行けなくなるんだ…』
お仕事忙しそうだな…
邪魔になりたくないから、応援しなくちゃ。
『お仕事だから仕方がないですよ…私は大丈夫です!でも、電話やメールは…してもいいですか?』
『うんっ!返信は遅れるかもしれないけど、なるべく返すようにする。百合や結笑ちゃんのことを聞かせて?それを励みに頑張るよ』
クスッと勇気さんが笑う。
どんな顔で笑ったか想像がつく。
きっと私の好きな顔で今電話してるんだろうな…
ちょっと逢いたくなっちゃったりして…
でも、我慢っ!我慢っ!
『そう言えば、どうかした?何かあった?』
勇気さんが聞いてきた。
そう言えば、店長のことで電話したんだっけ…
『あの実は…』
そこまで言いかけたとき、電話の向こうで声がした。
『社長~っ!何してんすか~?!』
『あーっ❤いたいたぁ~❤吉岡さぁ~ん❤早く来てくださいよぉ~❤』
楽しそうな声がする。
『吉岡さん!電話なんか切って、早くこっちに来てぇ~❤吉岡さんがいないとつまらなぁ~い!』
若そうな女の子が勇気さんの近くに来たのがわかった。
『…野中さん、大事な電話中だからみんなと向こうへ行っててくれないかな…?』
優しい口調で注意する。
きっと今、勇気さんは苦笑いをしてる…。
顔は見えなくても、声でなんとなく表情がわかる。
『や~だぁ~!吉岡さんも一緒にぃぃぃ~』
女性はかなり酔ってるのかな?
『…わかったから、先に戻ってて?電話が終わったら行くから…』
なんだか…電話したの悪かったみたいだな…
『…小林ッ!ちょっと来て!野中さんを連れて先に戻っててくれないか?』
『や~だぁぁぁ~』
『はいっ社長!わかりました!ほら、美雪ちゃん行くぞっ!』
『…ありがとう、助かるよ』
『や~だ~…吉岡さぁ~ん…』
野中…美雪さん?の声が次第に遠くなる。
勇気さんのこと好きなのかな…?
酔ってるだけかな?
勇気さんきっとモテるよね…
だって誰から見たって素敵だもん。
こういうとき、離れているのがつらいな。
『…ごめん、百合。みんなすでに出来上がってて…それで、どうした?』
申し訳なさそうに勇気さんが謝ってくれた。
邪魔しちゃ悪いな…
『…忘れちゃった(笑)また思い出したら連絡しますね。忙しいのにごめんなさい…もう戻ってください、みなさんお待ちですよ!』
精一杯強がった。
『…百合』
勇気さんの声のトーンががちょっと下がった。
『本当にごめん…。また電話するから。』
『はいっ!お仕事頑張ってくださいね!』
『…うん。ありがとう』
『おやすみなさい』
『おやすみ…』
電話を切った。
会社の人はいいな…
毎日勇気さんと会える。
仕方がないんだけどね…
でも…ちょっとだけ寂しいかな。
まぁ、声が聞けただけでもいいか!
うん。明日も頑張ろう~。
気になるけど、気にしないようにして眠りについた。
今ごろまだ飲んでるのかな…
もう仕事に戻ったかな…
なかなか寝付けなかった。
ちょっとだけ寝不足のまま一日が始まった。
朝起きたら勇気さんメールがきてた。
時間は朝の4時23分…。
この時間まで飲んでたのかな?
でも、途中で抜けて仕事に戻るって言ってたし…
なんだかまだちょっとモヤモヤしてる。
『今から帰るよ。なんとか区切りのいいとこまで仕事が片付いたから、やっと寝れます(笑)百合はもうすぐ起きて、結笑ちゃんのお弁当作りかな?百合の弁当が食べたいな…なんてね(笑)おやすみ』
…仕事してたんだ。
なんだかちょっと疑った自分が嫌だった。
『勇気さんおはようございます。遅くまでお疲れさまでした。今度、勇気さんにもお弁当を作りますね(笑)ゆっくり休んでください。おやすみなさい』
返信して、朝の準備をする。
お弁当を作り、朝御飯の支度をして結笑を起こす。
眠い目を擦りながら結笑が起きてきた。
さて、今日も一日が始まったよぉ~!
『結笑さ~ん、今日も一日頑張ろうね!』
『うんっ❤』
結笑がとびきりの笑顔で答えてくれた。
あなたの笑顔で元気が出ました。
ママは今日も頑張るねっ。
『おはようございまぁす』
事務所の扉を開けると、そこには如月さんが立っていた。
『…おはようございます』
私の顔を見ない如月さん。
『あれ…宮島さんは?』
確か今日は宮島さんと一緒のシフトだったはず…
如月さんに会わせる顔がなかった。
『昨日、電話が来てかわってくれって言われたんです。』
反応も冷たい気がした。
『…そっか。ありがとう、今日はよろしくね!』
私がそう言うと、如月さんが口を開いた。
『あの、聞いてもいいですか?』
『…何かな?』
『店長のこと…どう思ってるんですか?』
『前にも答えたけど…尊敬する上司以外の感情はないし、私ね…付き合ってる人がいるの。その人のことが大好きだから、これからも今の関係が変わることはないよ』
ハッキリと答えた。
『でも店長は…』
そこまで言ったとき、
『おはよ~二人とも早いなっ!さぁ今日も頑張るぞっ!』
店長が元気に入ってきた。
…聞かれたかな?
別に聞かれても困りはしないけど、気まづいな…
今日はこの三人で仕事かぁ…
一気に気が重くなった。
なんだか気まづい…
すると、そこにバイトの男の子がケーキを持って遊びにきた。
『お疲れさまで~す!三谷で~す!』
私はほとんど会ったことがないよなぁ…
今時の男の子って感じかな。
可愛い系の子。
例えるなら、人懐っこい子犬みたい。
『未来お疲れ!ケーキ買ってきたっ!』
私には三谷くんが如月さんにシッポを振ってるように見える…
『…大和ッ!』
『なぁに??』
名前を呼ばれただけで、三谷くんの顔がパァっと明るくなった。
…これは間違いなく、如月さんを好きだよね?
恋愛に鈍い私でもわかるくらい、分かりやすい子だよね…(笑)
若いなぁ~なんて思いながら仕事をしてた。
『三谷ぃ~お前邪魔しにきたの?』
店長が三谷くんの後ろから、首に腕を回して体重をかけてる。
『店長…重い…💦』
この本屋はみんな仲がいい。
『…大和ッ!仕事の邪魔しないでよ!用事が済んだら帰れば?』
如月さんが強い口調で注意する。
一気に三谷くんのテンションが下がる。
本当にわかりやすい💧
『…未来ごめん。』
シュンってしてる。
可愛いなぁ(笑)
『じぁ、俺休憩室で未来を待ってるね😃』
…めげない。
そんな打たれ強さを私も欲しいなぁ~なんて思ったりして(笑)
『…はぁ?さっさと帰ってよ!!』
如月さんは三谷くんのこと嫌なのかな?
私にはイイコに見えるけど…
『まぁまぁ…如月そんなに怒るなよ(笑)三谷だってわざわざケーキ持ってきてくれたんだから、休憩する順番に三谷の相手をすればいいだろ?』
店長に言われてシュンとなる如月さん。
『…はぁい』
やっぱり店長が大好きなんだなぁ…
『じゃあ俺、休憩室で遊んでるんで😁未来~待ってるよ😍』
それから、三人であまり会話もなく仕事をして、私から休憩に入ることになった。
三谷くんとは挨拶くらいしか話したことないけど、なんだか仲良くなれそうな気がした。
『コンコンッ。失礼しまぁす…』
事務所の扉を開けると、事務所のソファーで横になりながら携帯をいじってる三谷くんがいた。
『ほとんど始めましてだよね?私は生垣です。よろしくね』
ガバッと顔を上げる三谷くん。
『三谷でっす!よろしくお願いします!』
…元気な子だなぁ(笑)
一度レスさせていただいた者です😄
引き続き楽しく読ませてもらってます(´∀`*)❤
不倫はよくないよぅ😢なんてハラハラしてたので吉岡さんがフリーになっててよかった😆(離婚なので素直には喜べませんが😁💦)
あの……話に関係なくて申し訳ないし余計なおせっかいなんですか😖
「気まづい」→「気まずい」です😣💦
ごめんなさい💦愛読してるだけに気になっちゃったもので😞
これからも頑張ってください😄✨応援してます⤴⤴
>> 164
一児のママさん💓
またまた来ていただいて、ありがとうございます☺
きまづい→気まずい
ご指摘ありがとうございます😊
どうも普段から友達と遊びで始めた『ぁぃぅぇぉ』などの小さい文字を多用したり、『つ』ゃ『づ』の方を使ったりしてるのが癖になっちゃって💧💧💧
読みづらいですよね😨
当たり前ですが、『気まづい』だと変換されないので、わざわざ『気』と『まづい』で打ってしまったり😂
変なこだわりがついてしまって、読みづらくてすいませんm(_ _)m💦
やってしまったところは直してるつもりだったんですが、気まづいは普通に使ってました😱💦
慣れってコワイ…😨⤵
気づく範囲で読みやすいように直していきますので、お暇なときにでも読みに来てください☺✨
吉岡さんは嫁さんに捨てられました😨(苦笑)
私は思いきって聞いてみた。
『…三谷くんてさ、如月さんのこと好きなのかな?』
三谷くんの顔が真っ赤になる。
『…俺、なんでバレるのかなぁ…⤵みんなにも言われるんですよね😥』
それだけ顔や態度に出れば、誰でもわかると思うけど(笑)
『三谷くんは自分に素直で、私は羨ましいけどな』
色んな話をした。
『未来と俺、小学校から一緒の幼馴染みってやつで、俺小さいときから泣き虫だったからよくイジメられて…』
幼馴染みだったんだ。
『未来ってあんな性格だから、歳とか性別とか関係なく相手に向かって行って、よく俺のこと守ってくれたんですよね(笑)』
如月さんってスゴイなぁ…。
『って、俺かなり情けないけど💧(笑)進学のときも未来と同じ高校に行って、この本屋でバイトするって言ったときも、俺も絶対にここでバイトするって思って(笑)』
三谷くんのガッツはすごいな…。
『未来と一緒にいたいから、今でも追いかけ回してそれで嫌われて…俺、情けないッス(苦笑)』
ちょっぴり悲しそうに笑う三谷くん。
少し空気が重くなり、私も何かいい言葉はないかと探していると…
『…すいません💦俺だけペラペラ喋って💧未来にもよく喋りすぎだって怒られます😭』
本当に可愛いなぁ三谷くんって(笑)
『ケーキどうぞっ!たくさんあるんで、食べてください😊』
『わぁ!いただきま~す』
箱の中を見ると、六個ケーキが入ってた。
ショートケーキ、チョコケーキ、モンブラン、チーズケーキ、レアチーズケーキ、イチゴタルト。
『三谷くんはどれがいい?』
先に選ぶのは申し訳なかったので、三谷くんに聞いてみた。
『うーんと、俺はイチゴタルトとレアチーズで!』
私は可愛らしい三谷くんに笑ってしまった。
『三谷くんって甘党?!二個も食べれるんだねっ(笑)』
三谷くんがケーキを見つめながら、
『いや、俺は普通に好きくらいかな。未来がね、イチゴタルトが好きなんですよ!意外に乙女チックなんです(笑)でも、レアチーズも好きでいつもどっちにしようか悩んでるから、俺がそれを選べば未来がどっちも食べれるかな~って😊』
『三谷くんカッコイイッ!』
思わず声に出していた。
好きな人の好みまで知り尽くしてる三谷くんは、よっぽど如月さんのことが好きなんだろうなと思わずにはいられないくらい真っ直ぐな子だった。
そう言えば…
よく考えたら、私って勇気さんの好みを知らないような…?
甘党なのはわかったけど、三谷くんみたいにどのケーキが好きとかってわからないなぁ…
今度聞いてみようかな。
私はショートケーキをいただいて食べた。
『ごちそうさまでした!美味しかったよ』
挨拶を済ませて、休憩が終わったので仕事に戻った。
次の休憩は店長だった。
何やら事務所から楽しそうな声が時おり聞こえてきた。
きっと店長が意地悪して、三谷くんをかまってるんだろうなぁ…なんて考えてた。
『…生垣さん』
振り向くと、そこには如月さんがいた。
『…どうかした?』
元気がない感じだな如月さん。
『…前に協力してくれるって言いましたよね?』
あっ…そうだった…。
何て言おうかな…
どうしよう…
私があたふたしていると、如月さんから口を開いた。
『…もう協力してくれなくていいです』
『…えっ?』
私は如月さんをまっすぐ見つめた。
『もう店長から告白されました?』
内心ドキっとした。
『…どうして?』
『…今日一緒に仕事をして、店長が誰を好きなのかすぐにわかりました。』
『………。』
『店長…たまに目で生垣さんを見てるんです。とても愛しそうに…私にはわかります』
店長に見られてたの?
だから、いつも私が困ったときにフォローしてくれるのが誰よりも早かったのかな…
『…だから、生垣さんの協力はいりません。店長の好きな人に協力されるなんてすごく惨めです』
『…如月さん』
それ以上は言葉にできなくて、如月さんと話をすることなく仕事をした。
店長が休憩から戻ってきて、その空気に気づいたのか私に話しかけてきた。
『…ゆりさん、如月と何かあったのか?』
『…いえ、何でもないですよ💦』
『…あいつに何か言われた?』
『何もないですよ💦私、お腹がいっぱいで眠くなっちゃったから静かだったかな…(笑)』
こんなとこ如月さんに見られたくないな…
そそくさと仕事に戻ろうとした。
ふっと店長の後ろを見ると、棚の影から如月さんが見ていた。
きっと会話も聞こえてたよね…。
『店長~❤次わたしが休憩に入りますねぇ』
にこやかに如月さんが店長の腕を組みながら話しかけてきた。
うわぁ…大胆だなぁ…
『…おぉ、行ってこぉい!三谷が待ちくたびれてたぞ』
動じない店長もすごい…
『…大和は関係ないってばっ!アイツはただの幼馴染みだしっ💨この歳になってまでくっついてこられるの、正直嫌だし。』
…如月さん…。
『…如月ぃ~早く休憩に入れよぉ~💧』
店長が呆れたように言った。
『はぁ~い…』
しぶしぶ休憩に入る如月さん。
店長が私の方を向く。
『ごめんな、ゆりさん。』
いきなり謝る店長。
『なんで謝るんですか!?』
わたしがビックリしていると、
『たぶん如月が何か言ったんだろ?言いたくなきゃ言わなくていいからさ。…ゆりさんからケンカふっかけるわけないもんな(笑)アイツが何か言ったなと思ってさ!』
ニカッと笑う店長。
複雑な気持ちだな…。
休憩室ではきっと、三谷くんが如月さんのためにいちごタルトとレアチーズケーキをニコニコしながら出してるんだろうな。
恋愛ってうまくいかないね。
勇気さん…
想いが通じ合うのって、奇跡みたいなことなんですね。
私はあなたに出会えて、あなたと想いが通じて、すごく幸せなことなんだと改めて感じました。
如月さんが休憩室から出てきた。
あれ?休憩が終わるにはまだ早いんじゃ…
『未来っ!待ってよ💦ごめんね😠』
三谷くんも出てきた。
『うるさいなっ!早く帰ってよ!大和は今日シフトに入ってないでしょ!』
周りのお客さんもザワザワし始めた。
『…お前らッ!事務所に来いっ!ここは本屋だぞ!静かにしろッ』
店長が怒鳴る…。
三人で事務所に入っていった。
今日はなんだか疲れたような気がする。
あんなに店長が怒るなんて珍しいな…。
三谷くんと如月さん落ち込まなきゃいいけど…
三谷くんが先に出てきた。
『…失礼します。』
三谷くんが私を見て頭をかきながら苦笑いをする。
『店長に怒られちゃいました⤵仕事の邪魔するなら帰れって😔当たり前ですよね…今日は帰ります。お疲れさまです』
『また遊びに来てね!今度は静かにね(笑)ケーキごちそうさまでした。美味しかったよ』
手を振って帰っていく三谷くん。
少ししてから店長も出てきた。
『…店番ひとりでさせて悪かったなぁ~』
…普段通りの店長だ。
『いえ…大丈夫です。如月さんは?』
如月さんが出てこない。
『あいつまだ休憩時間中だろ?事務所にいるよ』
時計を見ると確かにまだ30分くらいしか経ってない。
『そうですか…』
ちょっとだけ店長と距離を置きながら仕事をした。
ー30分後。
如月さんが休憩から戻った。
『…休憩ありがとうございましたぁ~』
元気に戻ってきた如月さん。
でも、すれ違い様に見た如月さんの目が赤く腫れていた気がした。
…泣いてたのかな?
急に心配になったけど、無神経だよねって思ったら聞けない。
自分の中で葛藤していると、店長が如月さんのところへ来た。
『おっ!反抗期の如月が休憩からあがってきたなぁ~(笑)』
如月さんの頭をくしゃっとしてる店長。
『…反抗期じゃないですよっ!てか、子供扱いはやめてくださいっ!!』
言い返しながらも、如月さんの顔は頬を赤く染めて嬉しそうだった。
…きっと店長のこういうところが好きなんだろうなって思った。
『さぁ~仕事始めるぞぉ~』
店長の一言で、また仕事に戻る。
ふぅ…
今日はなんだか疲れちゃったな。
勇気さんは何をしてるかな…
ちゃんとお昼は食べれたかな?
そういえば、三谷くんと話が盛り上がって携帯見るの忘れてた!
携帯がどんどん気になっていく。
ソワソワしながら仕事が終わり、
『お先に失礼します!』
すぐに事務所に駆け込んだ。
一番に携帯を開いた。
…勇気さんからは何も来てない。
昨日遅かったから、まだ寝てるのかなぁ…?
…そんなわけないよね。
もう夕方になる。
結笑が寝てからまた電話でもしてみようかな…。
そう思い、結笑のお迎えに行った。
『ママ~❤』
結笑の笑顔に癒された。
今日の気疲れなんか吹き飛んじゃうくらい、結笑の笑顔には力があるよ。
オムライスの卵は結笑が割ってまぜまぜしてくれた。
お風呂にはいつもアヒル隊長を浮かべて入る。
寝る前に本を一冊読む。
シンデレラ。
結笑が一番好きなおはなし。
今日も一日が終わる。
結笑はすやすや寝息をたてて夢の中へ…。
隣の部屋に行き、勇気さんに電話した。
『プルルル…プルルル…』
5回コールが鳴る。
…忙しくなるって言ってたもんね。
そっと電話を切った。
気づいたらかけ直してくれるかな?
とりあえず、メールを入れて明日も早いし寝ようかな。
『勇気さん、お疲れさまです。忙しいみたいなのでメールにします。私は先に休みますね、おやすみなさい。体に気を付けて頑張ってください』
当たり障りのないメールを送った。
目を閉じると、よっぽど疲れていたのかすぐに眠りについた。
深く…
深く…
遠くに勇気さんが見える。
『…吉岡さ…ん…勇気さん行かないで…ッ!』
ガバッと起きる。
ハァ…ハァ…
夢だった?
勇気さんがどこかへ行ってしまう夢を見た。
時計を見ると朝の3時過ぎをさしていた。
外もまだ暗い。
私は携帯を開いた。
でも…なにも連絡がない。
勇気さんのことで頭がいっぱいになる。
人を好きになるってコワイ。
どんどん自分が変わっていく。
どんどん欲張りになっていく。
どんどんほんの小さなことで不安になっていく。
何も手につかなくなるのがコワイ…。
勇気さん…コワイよ…。
それから三日が経った。
相変わらず勇気さんとは連絡がとれないまま…。
私の胸は不安で押し潰されそうだった。
でも、結笑のため、自分のため、必死で普通にしてた。
そんなとき、楓さんからメールが来た。
『久しぶり!百合ちゃんも結笑ちゃんも元気?突然なんだけどさ、週末こっちに泊まりで遊びに来ない?』
本当に突然だった。
今日は金曜日…
明日からっ?!
楓さんらしいな(笑)
気分転換に、行くことにした。
あの街に行くのは決意して出て以来、一度も行ってない。
ちょっとコワイ気もしたけど、もしかしたら勇気さんに会えるかもしれないって思ったら、気持ちは行く気になっていた。
…高柳にも会うのかな。
あれ以来、連絡もとってないけど…。
元気にしてるかな。
不思議ともう憎しみは消え、少し懐かしさがあった。
そう思えるようになったのも、勇気さんのお陰だろうなって思った。
…結笑の父親。
複雑な想いを抱えて、あの街へ再び足を踏み入れた。
『百合ちゃ~ん!久しぶりぃ~!』
楓さんが駅まで迎えに来てくれた。
相変わらずスタイル抜群で、綺麗な人だなぁ…
『…お久しぶりです(笑)お招きいただきまして、ありがとうございます!結笑、ご挨拶して?』
結笑の頭をポンポンっとした。
『こんにちは!』
大きな声で挨拶が出来た結笑。
『きゃ~❤あの赤ちゃんがもうこんなに大きくなったの?!可愛い~❤やっぱり百合ちゃん似だね(笑)』
笑っていると、楓さんの後ろの方から声がした。
『…楓ッ!』
その声に少しドキッとした。
忘れるわけがない。
だって、その声の持ち主は…結笑の父親だから。
『…ごめんね、百合ちゃん。うちに泊まるって行ったらアイツがくっついてきちゃってさ💧』
楓さんが謝る。
なんとなく、会ってしまうような気がしてた。
『平気ですよ!結笑にとっては世界に一人の人ですから』
笑ってみたけど、私はちゃんと笑えてるかな?
影がどんどん近づく。
『…よぉ。元気だったか?』
上から目線は相変わらずで…(苦笑)
『…お久しぶりです。お陰さまで私も結笑も元気にしています。ほら結笑、ご挨拶してね』
始めてみる金髪の大きな男性に、結笑は緊張してるみたいだった。
『こっ…こんにちはっ!』
手がグーになってる(笑)
ゆっくりしゃがみ、結笑目線にあわせた。
『…おぅ。こんにちは!でっかくなったなぁ…結笑。』
優しい顔をして、その大きな手で、結笑のほっぺを優しくビョーンっと引っ張った。
そんな光景を見て胸が痛んだ。
ごめんなさい…。
『バシッ❗』
『…イテッ💢』
楓さんがいきなり高柳の頭を叩いた。
私も結笑もビックリして言葉にならない。
『…レディに対してそれはないでしょ❗結笑ちゃんが固まってるじゃない!ゆりちゃんもっ!全くガサツなところは成長しないんだから~💨』
楓さんが腕を組んで高柳を見下す(笑)
『うっせーなッ💢人を叩くようなガサツな女に言われたくねーよッ❗』
高柳が立ち上がり、逆に楓さんを見下す。
本当に似てる二人だなと思ったら、笑いがこみあげ声を出して笑ってしまった。
『…ふふっ(笑)』
みんなが私を見る。
『あっ…ごめんなさい💦やり取りが面白かったから💦』
慌てて言い訳した。
『それ、フォローになってないよぉ(涙)百合ちゃ~ん💧』
楓さんが結笑に抱きつく。
ホッペにチュッチュしてる(笑)
楓さんとも…血の繋がりはあるもんね。
また胸が痛んだ。
すると、高柳が私の前に来た。
『…お前変わったな。前はそんな顔して笑ってるのなんか見たことねーし。明るくなったな』
優しい顔で言う。
『あの時は…』
言いかけたときに、高柳が言葉をさえぎった。
『あっ…前にも一回だけ見たことあったな。吉岡といたときに。』
ドキッとして言葉がでない。
『…そんな顔すんなって(笑)もう気にしててねーよ!』
おデコに軽くデコピンされた。
『…痛っ!』
慌てておでこを押さえる。
『ぷっ(笑)今のお前の方がいいよ!…で、今は吉岡と付き合ってるんだって?』
またドキッとした。
『…なんで知って…』
出ない声を振り絞り、小さな声で聞いてみた。
『…風の噂でね(笑)アイツも独立して、今じゃうちのライバルにもなりかねないからなっ!』
高柳の耳に入ってたんだ…。
きっと立場がなかったよね。
自分の行動の無責任さに罪悪感を感じた。
『…ごめんなさい』
それが精一杯だった。
そしてなぜかまたデコピン…(涙)
『だーかーらっ❗謝んなって💨気にしてねーし、お前にも結笑にも幸せになって欲しいと思ってるよ、俺はなッ❗』
しばらく会わないうちに、高柳は立派になっていた。
『…結笑にも父親だと名乗るつもりはねーよ。今さら混乱させたくねーし…』
今になって気づいた高柳の不器用な優しさ。
始まりは本当に最悪で、憎しみしかなかった感情が、今では罪悪感と感謝に変わってる。
『…ありがとう…』
喋ったら涙が出そうだった。
そのとき結笑が高柳に、
『あーっ❗ママをパッチンした❗ダメーッ❗』
プンプン怒ってる。
どうやら、私がデコピンされているのを見てイジメられてると思ったらしい…(笑)
『…結笑、ママは大丈夫だよ(笑)』
そう言っても、結笑はまだホッペを膨らませてる。
『わりぃ~わりぃ~(笑)そうだよなぁ~俺が悪かったよなぁ!じゃあさ、アイス買ってやるから許して!』
あの高柳が人に…
子供に低姿勢…?!
私が呆気にとられていると、楓さんが笑った。
『…瞬ね、変わったでしょ?(笑)百合ちゃんを失って、大切なものに気づいたみたいなの。人としての情を持ってなかったのは、人形だったのは瞬の方だったのかもしれないわね』
そう言って、楓さんが高柳と結笑を優しく見つめる。
私は高柳からたくさんのものを奪ってしまったのかもしれない…。
『じゃあ、行こっか!』
私はポカーンとした。
『あの…どこに?』
楓さんは笑いながら、結笑のもとへ走って行った。
『遊園地だよッ!』
高柳が結笑を抱きあげ、隣に楓さんが並んで歩く。
旗から見たら家族に見える。
結笑も高柳や楓さんに慣れたみたいで、楽しそうにはしゃいでる。
『百合ちゃ~ん!早く~』
私は足早に三人に追いついた。
私、楓さん、結笑&高柳で歩いた。
『キラキラ!キラキラ!』
結笑が高柳の金髪を珍しそうに触る。
『おいっ、結笑!やめろよっ!髪型が崩れんだろ~💧』
楓さんが結笑をあおる。
『結笑ちゃんもっとぐしゃぐしゃにしちゃえ!(笑)』
きゃはははと笑った。
『楓っ!結笑に変なこと教えんなよ💨結笑もやめろって!』
すごくにぎやかだ。
『キラキラきれ~😲✨』
結笑はご満悦💧(笑)
目をキラキラさせて高柳の髪の毛をいじってる。
『…まぁいいけど。』
あの高柳が照れてる!
そこですかさず楓さんが突っ込む。
『なに照れてんのーっ!』
高柳の背中を叩いた。
『…うっせ!(笑)結笑、楓おばちゃんはうるさいなぁ~』
話をふられた結笑は意味がわからず高柳を見てる。
『私おばちゃんじゃないし💢まだお姉さんよ💨』
楓さんが怒ってる(笑)
昔からは想像できないくらい、楽しい時間を過ごせた。
私は乗り物系が苦手だから、ベンチに座ってティーカップで回ってる楽しそうな三人を見てた。
回り終わって降りてくる三人。
すると、楓さんと結笑が手を繋いでどこかへ行く。
あれ…?っと思っていると、高柳が隣にドカっと座った。
『…あぁ~回りすぎて気持ち悪ぃ…。あっ、楓と結笑はジュース買いに行ったわ』
両腕をベンチの背もたれにかけて空を見上げてる高柳。
『なぁ、百合。』
真剣な顔になった。
『…はい?高柳さんなんですか?』
すると、プッと高柳が吹き出す。
『…瞬でいーよ。これからもお前達がよかったらこっちに遊びに来ればいーし。』
高柳の知らなかった一面がたくさん見える。
…知らなかったんじゃなくて、知ろうとしなかったんだね、私は…。
本当は子供みたいに無邪気で純粋なだけだったんだね。
わかってあげられなくて、ごめんなさい。
『おい百合、聞いてっか?』
その声にハッと我に返り高柳を見る。
『…ごめんなさい。それで何でしたっけ?瞬さん…』
優しく高柳が笑う。
その笑顔を見て、本当に丸くなったなぁっと思った。
『結笑さ、その名前の通り「みんなの笑顔を結んでくれる」優しい子になったな。』
高柳が父親の顔になってる…。
『三年間、一人で大変だったろ?結笑を立派に育ててくれて…ありがとな』
照れているのか、高柳は向こうを向いた。
でも耳が真っ赤になってる。
今までの出来事が走馬灯のように頭の中に流れて、高柳の言葉に涙がこぼれそうになった。
どうして私はちゃんと向き合わなかったんだろう…。
高柳を受け入れられなくて離れて、結笑からも父親を奪って…
たくさん傷つけて…
なのに、いつも高柳は自分が引いてくれた。
私を自由にしてくれて、可愛がっていた結笑も手放してくれた。
私はきっと高柳に甘えてた。
心のどこかで、高柳は私には何もしてこない…。
そんな風に思うようになってたのかもしれない。
私はワガママだ…。
自分勝手だよね。
ごめんなさい、瞬さん…
ごめんね、結笑…
結笑が戻ってくるから泣いちゃいけない。
必死でこらえてた。
そんな私を見て高柳が、
『…つらくなったらいつでも言ってこいよ。俺、こんなんでも一応は結笑の父親だし?(笑)』
ガキ大将みたいに笑う高柳の笑顔が、昔は嫌いだったのになぜか今は心強く思えた。
私なんて優しくしてもらう資格なんてないよ。
『ママ~❤瞬ちゃ~ん❤』
結笑が手を降りながら走ってきた。
…瞬ちゃん?
高柳を見ると、サッと目線をそらされまた照れてるみたいだった。
『…結笑が俺のことそう呼ぶんだよ…俺は恥ずかしいって言ってんのに、結笑が…』
ブツブツ言ってるけど、結構まんざらでもなさそうなんですけど(笑)
『ママ、楓ちゃんにジュースもらった❤』
ニコニコ顔の結笑。
『はい、瞬はコーラでしょ!結笑ちゃんはコーヒーが苦手だったから、レモンティー😊』
さすが有能秘書だなぁ…
忘れないもんだなぁ…
嬉しくて妙に感心した。
『ありがとうございます!』
四人で少し休憩し、それからまた遊園地で遊んだ。
日も沈み始め、結笑は高柳に抱かれて寝てる。
゛瞬ちゃん゛が気に入ったみたい。
親子だからかな…
何か引かれるものがあるのかな…
自分でも気づかないうちに、声に出して言ってしまってたらしい。
『…知能レベルが一緒だからじゃないかしら?』
楓さんが真面目な顔で答えてくれた。
思わず大爆笑する私。
『楓さん…そんな真剣に答えてくれなくても💦(笑)お腹が…あはははっ💦』
かなりツボだった。
『お前らッ❗俺をガキと一緒にすんなっ💢てか百合は笑いすぎだろッ💨』
高柳がツッこんでくる。
こんなに楽しい時間を瞬さんと過ごせるなんて、あの時は考えられなかったね。
もし、三年前の私たちがこんな関係だったなら…
きっと何だかんだと言いながらうまく行ってたかもしれなかったんだろうね…
瞬さんの新しい一面を知る度に、胸がズキンと痛んだ。
でも…
もう振り返るのはやめよう。
私たちは今を生きてるから。
まっすぐに前を見て生きていかなきゃいけないよね。
今更なにを言ったって、過去に戻れる訳じゃない。
後悔のないように、今を生きていこう。
瞬さんや楓さんに感謝した。
…ありがとうございます。
その日の夜は楓さんの家に泊まらせてもらった。
楓さんと料理を作ってる間に、高柳と結笑は何やら楽しく遊んでる。
『きゃー❤きゃー❤』
『こら待てッ❗』
『ママ~❤』
『あっ、結笑❗ママに逃げるのは反則だぞッ‼』
結笑につられて瞬さんが私を゛ママ゛と呼んだ。
誰に言われても特に何も感じたこともなかったのに、瞬さんに言われると不思議な感じがする自分がいた。
やっぱり瞬さんを他人とは思えなかった。
前に関係を持った人だから?
結笑の父親だから?
瞬さんが変わってたから?
それとも、私が変わったから?
そんなことを考えているときに、なぜだか楓さんの顔がとても悲しそうに見えたのは、気のせいだったのかな…?
『楓っ❗結笑を捕まえろ‼』
瞬さんが楓さんに叫んだ。
『あんた…結笑ちゃんとどんな遊びしてんのよ?💧』
『あぁっ?プロレスごっこだよっ!!』
ぷっ…プロレス…?
その瞬間…ゴツンッ❗
楓さんが瞬さんにゲンコツをくらわした。
『女の子にプロレスなんか教えてどーするの💢もっと女の子らしいことして遊んであげなさいよね💨』
頼りになるなぁ…楓さん。
こんなお姉ちゃんがほしかったな。
強くて、綺麗で、優しくて…
憧れの女性だな。
『…女の遊びってなんだよ。結笑は普段なにしてんだ?』
瞬さんが小さな声で聞いてきた。
『うーんと…お人形さんごっことか…お絵描きとかかな?』
瞬さんの顔が引きつった(笑)
『…お人形…😨』
私も楓さんもきっと同じことを想像したんだろうな。
二人で涙を流しながら大爆笑した。
似合わなすぎる…
瞬さんがお人形ごっこ…
今日はたくさん笑った。
勇気さんのことを考えなくて済むくらいたくさん。
今日も何も連絡がこなかった。
ねぇ…勇気さん…
私今、この街にいるよ。
もしかしたら近くにいるのかもしれないね。
何してるのかな…
三年間連絡とらなかったときは平気だったのにね。
あなたと想いが通じてからは、メールが来ないだけで不安になるよ。
こんな弱い私じゃなかったのにね…。
結笑が寝たら瞬さんも帰って行った。
明日はみんなで買い物に行くらしい。
また楽しい一日になるといいな。
勇気さんのことを気にしなくて済むくらい…。
おやすみなさい。
勇気さん…
『ママっ❗起きて~』
結笑に起こされ目が覚める。
久々にゆっくり寝たような気がする。
楓さんや瞬さんに会って、安心したのかな。
『結笑、おは…』
結笑を見てビックリした。
綺麗に髪を編み込み、白いレースのリボンをつけ、洋服はお人形さんがきているようなフリルのついた服。
そう、まるでどこかのお嬢様みたいな服装をしてた。
『ゆえかわいい☺?』
喜んでいる結笑。
『う…うん…可愛いよ!』
声が裏返っちゃった。
『楓ちゃんがやってくれた❤』
ビックリしすぎて声にならない。
『コンコン。百合ちゃんおはよっ!…勝手にごめんね⤵瞬が結笑ちゃんの為にって用意してたの💧』
瞬さんが…
『いえ…ありがとうございます💦結笑よかったね』
『うんっ❤』
支度をして朝食を食べていると、瞬さんが来た。
『おーす!結笑は起きてっか~?』
『あっ、瞬ちゃ~ん❤』
パタパタと結笑が瞬さんのもとに駆けていく。
結笑を抱き上げ入ってきた。
『よっ~。百合も楓も準備出来たかぁ?』
本当にこのまま結笑に父親の存在を伝えなくていいのか悩んだ。
四人で向かった先は買い物だった。
結笑の洋服やおもちゃ。
みんな高級なものばかり…。
フリフリのドレスのようなお洋服や、綺麗なフランス人形に、お絵描きセットなど。
すぐに着れなくなるからそんなにいらないと言っても
『あって困るもんじゃない』
の一点張り…。
瞬さんと楓さんの価値観はお金持ちの考え方なのかな?
明らかに私とは違った。
綺麗な服ばかりは本当に凄いけど…
どこに着せていけばいいのかな…💧
保育園じゃ浮いちゃうし、お出掛けっていっても買い物くらいだし…
パーティーに出れそうな服はいつ着せればいいの?
着ないうちに着れなくなりそう…
リボンなんか何十個あることやら😠
毎日かえたって一ヶ月は違うのが付けられちゃうよ。
瞬さんがたくさんの物を子供に買い与えるのって、自分がご両親にそうしてもらってたからなのかな。
物より愛情が欲しかったりしなかったのかな。
ちょっとだけ瞬さんが可哀想に思えた。
買い物を済ませ、お昼時になりビル街の中にあるレストランに行くことになった。
周りはランチ時のサラリーマンやOLさんがたくさん歩いてた。
多い人混みにめまいがしそうになった。
どうやらこの辺りに楓さんお気に入りのお店があるらしい。
すれ違う人たちの遠い向こう側に、私の見慣れた後ろ姿を見つけた気がして目で追った。
…勇気さん?!
まさかね…
なんて思いながら前を向こうとすると、若い女性がその男性の腕を掴んだ。
勢いで男性がこちら側を振り向く。
…私は目を疑った。
その姿は紛れもなく勇気さんだった…。
立ち止まり勇気さんと女性のやり取りを見ていた。
離れているからさすがに声は聞こえないが、やり取りは見て伺える。
すごく親しそうだな…。
勇気さんもお昼ご飯だったのかな。
隣の女性は誰?
薄いピンク色のスーツみたいなのを着てるから、OLさんかな?
勇気さんの会社の人かな?
あっ…
勇気さんが笑いながら女性の腕を自分から離した。
頬を膨らませて怒る仕草をする女性。
女性の横顔が見える。
可愛い人だなぁ…。
髪の毛は巻いてるのかな。
爪はネイルがキラキラしてる。
背も低く、とても可愛らしい女性だと思った。
勇気さんに腕を外されたにも関わらず、めげずに攻めていく女性…。
声をかけられなかった。
何度くっついて行ってもかわされる女性が立ち止まった。
勇気さんが振り返る。
笑いながらポケットから何かを取りだしてあげた。
…あめ玉だ。
前、イジケた結笑にもくれたっけ。
勇気さんが下を向いてる女性の顔を覗きこんで何か行ってるみたい…。
私にもそうするね。
あれは無意識のうちにする行動だったんだね。
私だけが特別なわけじゃないんだね。
みんなに優しいんだね…。
すごく恥ずかしくなって、その分悲しくなった。
私は連絡もとれなくて不安で仕方がなかったけど…
勇気さんは違ったね。
私がいなくても笑えるんだね。
あんな勇気さん見たくなかったよ。
こんな醜い私も知りたくなかったよ。
足に重りがついたように、その場から動けずにいた。
涙も出ず、ただただ勇気さんを見ているだけ。
そうしているうちに、勇気さんも女性も人混みに消えていった。
立ち尽くしていると、いきなり誰かに左肩をつかまれた。
『何してるの?暇だったら今からどこかに行かない?』
…見たこともない男の人。
『………』
『…?💧どうかした?おーい💧ねぇ、これからさ~』
知らない男が私の手を引く。
その時…
『…おいッ!ハァハァ…お前みたいな奴がコイツに気安く触んじゃねーよッ💢』
息を切らせた舜さんが私を抱き寄せた。
『…なんだよ…ヤローつきかよ💨』
金髪で背の高い舜さんを見上げて、知らない人は捨て台詞を吐いていなくなって行った。
『ハァ…いきなりいきなりいなくなるから、みんな心配したぞッ!何してんだよッ!』
無表情の私…。
『…オイッ、百合ッ!』
瞬さんが両肩を揺する。
ゆっくり瞬さんを見つめ、ポロっと涙がひとつこぼれた。
『…どーした?』
心配そうに瞬さんが聞く。
『…なんでもないですよ(笑)目にゴミが入ったかな』
とっさに誤魔化した。
けど…きっとバレてたよね。
『…ほらっ、行くぞっ!』
瞬さんが私の肩を抱いて歩き出した。
なんだか昔みたいだね。
聞かないでくれてありがとう…。
その後のランチのことはよく覚えてないけど、きっと笑えてたと思う。
夕方、駅まで送ってくれたのは舜さんだった。
楓さんはいなかった。
『二日間、色々とありがとうございました』
深く頭を下げた。
『…なんかあったら連絡くれれば、俺でよかったら行くから。』
『…ふふっ(笑)ありがとうございます。』
結笑は瞬さんの足にしがみついてる。
『瞬ちゃ~ん⤵ゆえと一緒にいこうよぉ~😫』
私と瞬さんは言葉につまる。
子供って時に大人がドキっとするようなことを口にする。
純粋ってこわい…。
瞬さんが口を開いた。
『結笑~、俺は仕事があるから一緒には行けないんだけどさ、またママとこっちに一緒に遊びに来いよ!約束なっ!』
ニカっと笑って、結笑の頭をポンポンする。
『うん…。』
結笑は名残惜しそうに返事をした。
そんな二人のやりとりを見て、胸がすごく痛んだ。
電車に乗りアパートに帰る。
結笑が隣でウトウトしてる。
携帯を開いた。
けど、勇気さんからは何も連絡はない。
昼間の勇気さんと女性の姿を思い出す。
私は放っておいて、他の女性とは楽しそうにしてるんだね…。
胸が締め付けられるような感覚。
『こんばんわ。今日はお仕事忙しかったですか?』
私は酷い…。
試すようなメールを入れた。
どうか本当のことを言って…。
電車を降りるまで携帯を見続けたけど、何も返事はなかった。
家についてからは軽く夕食を食べて、お風呂に入れて、寝せた。
荷物を整理して時計を見ると、10時を過ぎていた。
携帯を手に取り、開いてみるとメールが一件届いてた。
恐る恐る開いてみると、メールの相手は瞬さんだった。
ちょっとガッカリしてしまった私は最低だと思った。
でもなんで瞬さんが…?
『無事に家に着いたか?』
そっけない短いメール。
だけど、その一言に瞬さんの優しさがたくさんつまっているのがわかった。
だって三年前の瞬さんはメールをしなかったから。
面倒くさいからと全て電話で対処していたし、女性からのメールが来ても一切返信はしなかった。
もちろん、私にも全て電話だった。
って言っても、メールを交換する仲でもなかったよね…。
『はい。無事に家に着きましたよ。結笑はもう寝ました。たくさんお世話になりました。結笑も楽しかったみたいです』
っと返信した。
するとすぐに返事が来て、
『…お前は?』
っとあった。
言ってる意味がわからず、『…私?』っと聞いてみるとすぐに電話がきた。
相手は瞬さん。
『…もしもし?』
なんだか少し緊張して電話に出てみた。
『…だから、お前は?』
いきなりまたそれっ?💧
『…えっ?私?💦なんのことですか??』
怒らせないように慌てて答えた。
『…結笑は楽しかったんだろ?じゃあ、お前はどうなの?…楽しくなかったか?』
あっ…そーゆーことだったんだ。
『ふふっ(笑)』
ついつい笑ってしまった。
『…なんだよ。』
電話の向こうの瞬さんは照れてるのかもしれない。
そう思うと、瞬さんが少し可愛らしく感じた。
『何でもないです!私も楽しかったですよ(笑)』
どうしても笑ってしまう。
『…何笑ってんだよ!』
大きな声を出してるけど、きっと照れてるなって確信した。
昔はこんなに瞬さんのことが理解できるなんて、思ってもみなかった。
しばらく他愛のない話をして電話を切った。
三年前の私には想像もできない未来だったな。
瞬さんと和解できるなんて…。
失礼だけど、実はいい人だったんだな。
あんな出会い方をしなければ、いいお友だちになれたのかもしれなかったのにね。
電話を切ったときに、メールを受信していたことに気づいた。
瞬さんと電話してるときにきてたんだ。
メールをみると、勇気さんからの返事だった。
『こんばんわ。…電話したんたけど話し中だったね。これからまた仕事で連絡できないんだ。ごめんね。…残念だな。百合ちゃんの声が聞きたかったのに(笑)』
…全然、私の質問の答えになってない。
来て嬉しいメールのはずなのに、素直に喜べない自分がいた。
なんだか少しイライラしてどうせ返事来ないしっとひねくれて、冷たい返信をした。
『お疲れさまです。今まで瞬さんと電話してました。盛り上がって長電話になっちゃったみたいですいません。お仕事頑張ってくださいね。おやすみなさい。』
もう寝ようと思い、立ち上がろうとした瞬間…
携帯に着信があった。
みると勇気さんからだった。
…これから仕事で連絡できなくなるって言ってたのに。
電話に出るのをためらった。
ずっと鳴ってる。
ここで電話とらなかったら、もう連絡とれないかな…
ゆっくり電話の通話ボタンを押した。
『…はい』
緊張して声が小さくなった。
『…百合ちゃん?今少しいい?』
勇気さんの声がちょっと低い気がする。
…怒ってる?
気のせいかな…。
『…大丈夫ですよ。急にどうしたんですか?これからお仕事なんじゃ…』
心臓が色んな意味でドキドキしてる。
『…社長から電話きたの?前から連絡とってたっけ?』
普段は優しい勇気さんの口調とは少し違う。
『…楓さんに誘われて、昨日そっちに結笑と行ったら瞬さんも来て…』
『…瞬さん?なんだか急に仲良くなったみたいだね(笑)』
いつもの勇気さんじゃないみたい…。
『瞬さんに名前で呼べって…。』
『そうだね。社長の言うことは絶対だもんね。こっちに来るなら連絡くれれば良かったのに。』
なんだか勇気さんの言い方にカチンっときて、ついつい私もつられて怒り口調になる。
『…私は瞬さんと会ったらいけませんか?それに、連絡をくれなかったのは勇気さんでしょう?勇気さんこそ、今日はとっても楽しいランチだったんでしょうね!』
『…連絡出来なかったのはごめん。今すごく大事な仕事をしてるんだ…。ところでどうして今日のランチが楽しかったかなくて聞くの?』
勇気さんが不思議そうに聞く。
『…私、今日のお昼にビル街に行ったんです。楓さんがお気に入りのお店があるからって連れていってもらって…その途中で勇気さんを見ました』
『あぁ…その店ならたぶん知ってる。でも、見かけたなら声をかけてほしかったな』
また少し声のトーンが下がった。
『…声なんてかけられませんでした。可愛らしい若い女の子と腕を組んで歩いてたから。私には忙しくて連絡くれる暇もないのに、その子とは楽しそうにランチに行くんですね!』
私は興奮ぎみに言い放った。
『…ちょっと待って。だいたいの話しはわかったよ…あの子はうちの新人社員なんだ。それに、ランチに行ったのも仕事のうちだったし、腕を組まれたけどすぐに離してもらったよ。百合は誤解してる』
勇気さんが言ってることはたぶん本当なんだろうなってわかってる。
だけど勇気さんに気持ちがなくても、きっとあの子は勇気さんに気があるのは見ていてわかった。
だからとても不安になった。
私は側にはいれない…。
『…すねてる彼女にアメをあげて、勇気さん優しく笑ってた…』
みんなに優しくしないで…。
私を他の子と一緒にしないで…。
自分がどんどん嫉妬で醜くなってるのがわかる。
『…あれは…なかなか野中さんの機嫌が直らないから仕方なく…。でも、百合が不安になるようなことは一つもないよ。それだけは信じてくれないかな?』
…野中さん?
聞き覚えがあるような…
どこかで会った?
ううん…今日顔を見たけど、全く知らない人だった。
…野中さん…
あっ…
思い出したっ。
確かこの前、勇気さんが飲み会に顔を出してたときに電話してて…
勇気さんを呼びに来た女の子。
確か…野中 美雪さんだった。
声も可愛らしかったな。
…勇気さんのことが好きなんだね。
あんな可愛い子に言い寄られたら、勇気さんだって嬉しいよね。
こんな扱いづらい私より、彼女の方がいいよね…。
部下の女の子のご機嫌取りをするのも勇気さんの仕事なの?
もう何を信じたらいいのかわからない。
わからないよ…
勇気さん…
私こんな自分は嫌だよ。
勇気さんを好きになればなるほど、嫉妬で醜くなっていくようで…
近づけば近づくほど、勇気さんが離れていくようで…
自分のことも、あなたのことも、見失いそうになります。
『もう…いいです。』
考えられなくて、考えたくなくてそう答えた。
『…えっ?百合?』
勇気さんが聞き返す。
『もういいんです…。しばらくそっとしておいてください…今は何も聞きたくない…』
ゆっくり携帯を耳から離し、電話を切った。
携帯を持ったまま、しばらくボーっとしてた。
手の中で携帯が鳴る。
…メールだ。
無心でメールをみると勇気さんからで、
『…傷つけてごめん。ゆっくり休んでね。また時間を見つけて連絡するから…絶対にする。おやすみ』
っとあった。
返信はしなかった…。
する気力がなかった。
明日からまた一週間の始まり…。
頑張らなくちゃ。
結笑のため、自分のためにしっかり前を向かなきゃダメだよね。
…できるかな。
今は少しだけ疲れちゃったな…。
その日の夜は、小さくうずくまって眠りについた。
眠りについても消えるのことない、勇気さんと野中さんのやりとり。
目を閉じれば思い出す。
野中さんの勇気さんを見つめる瞳。
野中さんに笑いかける勇気さん…。
自分に自信が持てない私。
小鳥のさえずりで目を覚ます。
窓には朝日がさしていた。
気づけば、あっという間に時間は過ぎてた。
明日からまたもう週末。
五日間もどうやって生活してたんだろう…
よく思い出せないな。
その間に1~2回着信と、メールを3つ受信してた。
電話には出れなかったし、メールは見たけど返信出来ずにいた。
『…おはよう。今日も一日頑張ろうね!今夜9時半頃に電話します。出てくれたら嬉しいな』
『元気にしてるかな?きちんと食事はとってる?百合のことも、結笑ちゃんのことも心配です。』
『…本当にごめんね。』
この3つだった。
仕事が終わって、結笑のお迎えに行こうとしたとき、店長に呼び止められた。
『百合さん待って!』
振り返ると店長はニンマリ笑ってる。
『最近元気ね~なぁ!ちゃんと食ってっか?かぁちゃんが元気ねーと、結笑ちゃんまで元気なくなるぞっ!』
店長の励ましで少し元気が出た。
『…そうですよね、私が元気じゃないと、結笑まで元気なくなっちゃいますよね』
作り笑いをした。
『…ばーかっ!無理して笑ったって、子供にも俺にもバレバレなんだよっ💨笑うときは心から笑えっ!』
がっはっはっと店長が笑う。
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