星になった⭐小さな命👶
2007年 ~春~
私のお腹に小さな命が宿った🌟
夫婦が待ち望んだ
愛の結晶👶✨
どんなに喜んだことか…
どんなに愛おしかったことか…
それなのに…それなのに…
産むことは叶わなかった
命を諦める決断が
どれほどつらかったことか…
どれだけ泣いて
自分を責めたことか…
悲しみに暮れる日々
すれちがう夫婦
自殺未遂
さまざまな事を乗り越えて前向きに生きていく由希子の一年間です。
更新はゆっくりですが、私たち夫婦と愛する赤ちゃん『望』のお話を読んで、一人でも多くの方に何か感じていただけたらと思い綴ります🌟
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結婚して半年がすぎた頃
私たち夫婦のもとへ
天使が舞い降りた。
2007年5月のことだった。
もともと生理不順ぎみだった私は生理が遅れていても特に気にはしなかった。
生理前のようにお腹がキリキリ痛みだし、胸もはって
『そろそろ生理くるかな』
って思ってた。
そしたらたまに吐き気がするようになって、それでもなお、生理が来ると信じて待ち続け5日間…
出産経験のある友達に
『絶対妊娠やって~‼』と言われ、まさかと思いながら妊娠検査薬を買ってきた。
その夜、旦那が帰ってきてごはんを食べ終わってから検査薬を使ってみた。
ものの見事にバッチリ陽性‼
思わずトイレを飛び出し
『できとったぁぁぁ🙌✨』と旦那のもとへ飛んでいった。
すると『まぁじでかっ‼😁』と言って満面の笑みを浮かべた旦那のあの笑顔は今でも忘れられない…
6月8日
病院へ行き赤ちゃんの育つ袋
『胎嚢(たいのう)』
が確認された。
もらったエコー写真。
まだまるい黒い点しか
写っていないのに
私にとってはそれだけで
愛しくて、うれしくて…
待合室の椅子に腰をおろすと
感激で泣けてきたのでした…
この日の日記には
『これからつわりも増して大変になるけど、小さなあなたの命を、大事に大事に育んでいくからね。ママはがんばるよ。どうか順調に元気に育ってね。パパとママはあなたに会える日を楽しみにまってるからね❤』と書かれてある…
この時はまだ、まさかこれから先、この子が生まれてこれなくなるなんてこと、私たち夫婦は微塵も考えてはいなかった…
約2週間後の6月21日
念願の『胎芽(たいが)』
を確認できた✨
まだ5.7ミリの
可愛いわたしの赤ちゃん👶
まだ人のカタチにもなっていない小さな体の中にピクッピクッと動く心臓を先生が見せてくれた。
感動した。
私のお腹の中で
たしかに生きてる。
息づいている命がある。
愛しかった…
何があってもこの小さな命を守らなければ。
そう思った…
初めて病院へ行った日から時々、一人になると無性に不安になって泣けたりする事があったけど、この日赤ちゃんの心臓の動きが確認できたことで、小さな小さな命が日々成長し、一生懸命生きようとしていることを実感し、気持ちの上で何かが変わった。
さらに3週間後の7月12日
この日、私たち夫婦は幸せの絶頂から真っ暗闇に付き落とされることになった…
モニターに映し出された赤ちゃん。
前回から4倍近くも大きくなっていて、2.4センチに成長していた。
大きくなったなぁ☺
と喜んだのも束の間…
先生の表情がくもっている…
何度もエコーの角度を変え、モニターに顔を近づけ眉間にしわを寄せて見ている…
無言の時が流れる…
不安がよぎった…
『うーん‥ちょっと気になることがあるので、後で説明しますね…』
そう言って
私は診察台からおろされた…
でも聞きたくなかった…
この時私は妊娠9週目にはいっていた。
何を言われるのか…
不安と恐怖で心臓がバクバクいっていた…
医師からの説明。
それは赤ちゃんの首の後ろにみられる浮腫(むくみ)に関してだった。
『胎児後頸部浮腫(NuchalTranslucency)』略してNTというものについてだった。
エコー写真で見せられた私のお腹の赤ちゃんは、首の後ろからお尻にかけて、真っ黒く、まるで魚のひれがついたように写っていた…
言葉を失った…
医師は丁寧に説明を始めた。
NTの正常範囲は12週目までで2.9ミリ以下であること。
通常妊娠14週目までに消えればほぼ問題ないこと。
それが私のお腹の赤ちゃんは9週目ですでに3.6ミリもあり、気がかりな数値であると…
NTの数値が広くなるほど、ある特定の障害、先天性心疾患や内臓奇形、先天性代謝異常などのリスクが高まることなど…。
3週間に一度の検診を毎週一回の経過観察に変えましょうと言われ
『母親であるあなたには知る権利があるから…』とネットで検索すればNTがどういうものであるかが分かります。と教えられた…
頭の中は真っ白だった…
(今日はここまでです)
こんばんは、まろんさん😊。たまたまここの携帯小説コーナーに、いつも楽しみに読んでいるスレがあり、よくこのコーナーを開いていました。最初の方にあったタイトルが気になって開いてみたら、あら!まろんさん😊という事です。小説にする事にしたのですね。私も2子目が妊娠継続を続けるか、それとも諦めるか真剣に考えぬいた一週間を経て今があります。まろんさんの経験も人事ではありませんでした。書く者の側からしてみれば毎日更新は大変なのでしょうが、楽しみにしています。頑張ってね😃!
まろんさん、こんにちは!私達夫婦は妊娠後期に二男の障害が判明し凄く悩みました。私達夫婦には産むという選択肢しかありませんでした。だけど、1才7カ月で見送りました。その間、家族の時間を大切にして二男、太希には一生分の愛情を持たせれました。
太希からは人として、親として色々教わりました。私もまだ辛いけど前向きに頑張っていきます。まろんさんの小説を見つけて思わずレスしました。
>> 9
⭐優子さん✨レスありがとうございます😃
妊娠後期に判明するとは…😔やはり選択の余地などありませんでしたよね…
でも、太希くんを出産されてからその小さな命を大切に育み、愛情いっぱいに子育てされていたのだろうということが伝わってきました。
太希くんがその命をまっとうし、天に召されるときは両手いっぱいの愛情を手に旅立っていったのだと思います…
我が子の死を受け入れることはきっと容易ではなかったと思います。
しかしいま前向きに生活されていると聞いて、私も励まされる思いです😊
これからもよろしくお願いします✨
- << 18 まろんさん、レスありがとうございました。太希から教わった事は、沢山あります。人として、親として考え方が変わりました。今まで経験してないことを経験して勉強になりました。確かに、亡くなった事は辛いけど太希が身をもって教えてくれた事を忘れずに生きてます。それに、太希と過ごした日々も幸せだったけど、今も幸せです。障害があることは不幸ではありませんでした、太希は人一倍勇気のある子供でした。それに、何処にいても私達の家族だから!私達の寿命が来たら堂々と会える親でいたいと思います。来年あたり、子供が出来たらいいなと考えてます。どんな子供でも育てていく気持ちはあります。
医師は不安をあおらないようにと、まだそこまで神経質にならなくていいよといっていたけど、病院を後にしたその足でとにかく本屋へ向かった。
調べられる本を片っ端から読みあさった…
浮腫の数値が高いほどいったいどのような障害が危惧されるのか…
それは主にダウン症やターナー症候群というものだった…
そしてそれらの障害とともに併発する合併症が、心奇形や内臓疾患、代謝異常など…
目の前が真っ暗になった…
でも3ミリ以上の浮腫が見つかったとしても、週の経過とともに消滅していけば、多少のリスクは残るが、元気な赤ちゃんが産まれることのほうがはるかに多いことが分かった。
不安は大きいけれど、希望はまだまだある。そう思った。
夜、仕事から帰った旦那にもエコー写真をみせながら、説明をした。
旦那は『それでも、俺らの子どもなんやから、頑張ろ‼大丈夫や‼』
と言ってくれ、少し救われた気がした…
この時はまだ、これから先突きつけられる現実を私たち夫婦は予想だにしていなかった…
こんにちは。気になったのでレスさせて頂きました🙇 去年こちらの掲示板でスレを立てられてたまろんさんでしょうか❓ 私は去年妊娠後期に赤ちゃんに染色体異常がわかり、助からないと言われながら出産をした者です。 出産前にまろんさんと(匿名で)お話をしてました。 息子は産後当日に亡くなり、今私のお腹の中には新しい命が宿ってます😃 昨夜からまろんさんの小説を読んでいて、お話がとても似ていたので書き込ませて頂きました。 違ってたら申し訳ありません🙇少しずつ前向きになりましたが、凄くまろんさんのお話に共感してます。
>> 12
⭐あおいさん✨レスありがとうございます😃
はい❗そうですまろんです😃
あの時、あおいさんは妊娠9ヶ月で発育遅延と言われ赤ちゃんの脳と心臓に重大な問題が見つかりお腹の外では生きられないと宣告されていたのですよね…
その後すごく心配していました。またこうして見つけていただいてとても嬉しいです✨
赤ちゃんは…出産当日に亡くなられてしまったのですね…どんなにか辛かったことでしょう…泣き明かしたでしょう…そのお気持ちをお察しします…
そして今はまた新たな命があおいさんのお腹に宿っているのですね☺
悲しみを乗り越えその新たな命を愛情いっぱいに育まれるあおいさんの姿が目に浮かぶようです✨どうか無事にご出産されますようお祈りしています🙏
これからもよろしくお願いします✨
一週間後の7月19日
この日まで毎日毎日ネットで調べ、不安ながらも『きっと大丈夫❗浮腫はきっと小さくなってるはず❗』そう信じていた。
しかし現実は…ちがっていた。
浮腫は悪化し6.1ミリまでに肥大していた。
短期間での悪化に医師も少し困惑ぎみに、言葉をにごしながら決定的なことを言おうか言うまいか迷っているようにも見えた…
『はっきり言っていただいてかまいません…大丈夫です。』と気丈にふるまって言った。
その言葉に医師も意を決したかのように話し始めた。
ここまで浮腫が悪化すると、やはり障害をもって産まれる確率がかなり上がること。
ダウン症もしくはそれ以上の、日本には予後のデータがあまりないような重度の障害を負う可能性もあること…
妊娠継続を考えるなら羊水検査を受けたほうがよいことなど…
(羊水検査とは、胎児の先天性異常を把握するために行う羊水の採取検査で、お腹の上から長い針を刺し羊水を抜きとるという検査です。まちがって針が胎児に刺さる危険性や流産する可能性もあるもので、必ずしも安全なものではありません…)
医師の話を冷静に淡々と聞いていたけど、エコー写真をコピーしに先生が席をはずした時、そばにいた看護婦さんに
『子どもを授かったら、たいした問題もなく大きくなって元気に産まれてくるものだと思ってました…でもちがうんですね…』
そう言った自分の言葉で、いま自分のおかれているすべての状況・現実を一気に再認識してしまい、涙があふれて止まらなかった…
『5日後、できればご主人も一緒に来てください。そしてご夫婦でよく話し合われてきてください。』と言われ、それは暗に妊娠継続をするか断念するかということを示唆していた…
待合室の椅子に座ってからもあふれでる涙はとまらず周囲にいた人たちはみんな驚いていたにちがいない…
なぜ…なんで…
私と旦那の赤ちゃんが…
かわいい愛しい私の赤ちゃん…
なぜ…どうして…
つらい…悲しい…悔しい…
泣きながら病院を後にし、そのまま実家の母に話をしに行った…
母と姉に泣きながらすべてを話した…
抱えきれない悲しみに
胸が張り裂けそうだった。
毎日高い所で仕事をする鳶職の旦那には、仕事中に事実を知らせて動揺させてはいけないと思ったけれど、あまりのショックと悲しみで自分でもどうしたらいいかわからなくなって、泣きながら電話をいれてしまった…
旦那もどんなにかショックだったことだろう…
夜、仕事から帰った旦那にまた詳しく話をしながら私は泣いた…
旦那も涙ぐみ携帯を握りしめて
うちを出て行った…
車の中で自分の母親に電話しているようだった。
あとでお姑さんから聞いた話ではこの時旦那は泣いていたそうです。
私の前では涙を見せぬようにこらえていたけれど、母親の電話では泣いていた旦那…
それからの5日間も辛い日々が続いた…
ネットでさまざまな症例を調べ回り、さまざまなケースをまのあたりにした…
毎日泣いた…
調べていくうちに、お腹の中で赤ちゃんが亡くなったり、生まれても直後に亡くなるなどの可能性もおおいにあることを知った…
もしも死産したら…
もしも生まれてすぐに
亡くなったりしたら…
果たしてそんな悲しみに耐えられるのか…
なんとか生まれられても、障害をもって生まれた場合その一生に責任をもって育てていくことができるのか…
それだけの精神力、忍耐力、覚悟、経済力が果たして私たちにあるのだろうか…
同じような境遇に置かれた人たちと意見交換がしたくて、ネット掲示板で相談するとまったくの部外者から
『赤ちゃんを諦めることは障害者排除だ』とか『いま生きている障害者をも否定している』だとか言われたりもした…
辛かった…
赤ちゃんを授かった時、親ならば誰しも、元気な体に生まれてきてほしいと願うのは当然で、障害があると分かったら少なからず将来のことを思い悩み、何が最善かを悩むのは当然ではないかと思ったが、混乱と悲しみに打ちひしがれる私をさらにおとしめる意見も一部あった…
>> 10 ⭐優子さん✨レスありがとうございます😃 妊娠後期に判明するとは…😔やはり選択の余地などありませんでしたよね… でも、太希くんを出産されてか… まろんさん、レスありがとうございました。太希から教わった事は、沢山あります。人として、親として考え方が変わりました。今まで経験してないことを経験して勉強になりました。確かに、亡くなった事は辛いけど太希が身をもって教えてくれた事を忘れずに生きてます。それに、太希と過ごした日々も幸せだったけど、今も幸せです。障害があることは不幸ではありませんでした、太希は人一倍勇気のある子供でした。それに、何処にいても私達の家族だから!私達の寿命が来たら堂々と会える親でいたいと思います。来年あたり、子供が出来たらいいなと考えてます。どんな子供でも育てていく気持ちはあります。
5日後の7月24日 11週目
私たち夫婦の意志は、ほぼ赤ちゃんを諦めることで決まっていたけれど、その日の浮腫の数値によっては、もう一度先生と話し合ってみようと思っていた。
しかしまたも現実はさらに厳しいものとなっていた…
11週目 浮腫は9.1ミリにまで肥大していた。
愛しい我が子の背中を真っ黒に覆いつくす浮腫は痛々しく、医師もはじめて目にする数値だと言った…以前浮腫7ミリまでの妊婦さんは診たことがあるけれど、残念ながら妊娠継続はすすめられなかったこと、羊水検査をするまでもなく、高い確率で重度の障害をもち、死産の可能性も高いことを告げられた。
私はしゃくりあげるように泣いた…
絶望的だった。
私は泣きながらも先生に
『今回は諦めます…手術する日を決めてください…』
とやっとの思いで言った。
するとそれまで黙っていた旦那が『そんなにすぐそういう話にせんでええやろ。』と言った。
いまさら何言ってるんだこの人は…と思った。
なぜなら、初期の堕胎手術を受けられるのは11週6日までだったし、諦めるならば一刻も早い決断をしなければならなかったから…
もう悠長に考えている時間はないとわかっていたから…だからある程度の覚悟をし夫婦で話し合って結論はほぼでていたし、私だって異常が判明してからの約3週間、寝ている時と二人で話し合う時以外もずっとずっと頭と心がパンクしそうなくらいたくさん考えてきてたのに、それをまるでひとりよがりに決断したかのような口調で言われ、悲しくて悲しくて私はさらに声を上げて泣いてしまった…
すると先生が旦那に
『奥さんは賢明な方ですよ。私が言わなくても常に先をよんで現実を把握されていたんですから。お腹に子どもを身ごもっている奥さんの気持ちを察してあげてください…』
と言ってくれた。
そして先生は
『とりあえず今から1時間ほど、二人で外の空気を吸って散歩されてきてください。そして二人でよく話し合って、また一時間後ここへ戻ってきてください。その時もう一度どうされるか聞きますから😊』
とニッコリ優しく微笑んで言ってくれた。
なんて人間味のある、配慮ある先生なんだろう…
ショックを受けて冷静になれないでいる私たちに、冷静になるための時間をくれたのだ。
先生の言葉に
また涙があふれた…
そして二人で病院の外の大きな川沿いの土手の上までいって話をすることにした…
私はやっぱり泣くことしかできず、冷静にはなれなかった。
今回さらに浮腫の数値が悪化したことで、もう答えはでていたから、私はお腹の赤ちゃんが少しでも成長する前に一刻も早くお腹からだしてあげないとと思い、すぐに先生に手術の日を決めてほしかったからあの時すぐに話を切り出したのに…。
私と赤ちゃんはつながっていて私の感じることや、考えはすべて赤ちゃんに伝わってる…だから3週間近く最悪な精神状態の私のお腹に赤ちゃんがいることが可哀想でならなかったし、最後の一週間はさらに諦める方向で意志を固めていくことで赤ちゃんに悲しく残酷な思いをさせていると思うと胸がはりさけそうで、もう限界だった…
そんな気持ちを話しても理解してもらえなくて思わず
『お腹に赤ちゃんを身ごもった母親の気持ちなんか、男には絶対分かるわけない‼』
と泣きながら口走ってしまっていた…
旦那だって辛くないわけないのに、私は自分の気持ちでいっぱいいっぱいになり、その気持ちをひたすらぶつけるしかなかった…
その時は旦那の気持ちをくみとってあげる心の余裕などなく、本当に申し訳なかったと今でも反省している…
一時間ほどして、診察室へ戻り今回は赤ちゃんを諦めますと再度先生に伝えた。
そしてその2日後の
7月26日から入院し
27日に堕胎手術を受けることが決まった。
26日の昼から入院の準備をし、母親の付き添いのもと病院へ行った。
産科病棟へよばれ、母親とともに手術についての説明を受けた。
まず前日の前処置をすること…
ラミナリアという乾燥わかめのようなつまようじほどの細さの棒を子宮口に麻酔などしないで何本か差し込んで子宮口を開かせると説明をうけた。
ラミナリアが水分を含み膨張することで子宮口を徐々に開かせるのだ。
激痛を伴うこともしばしばあるという…
それを26日の夕方に一回、翌朝もう一回行う。
手術は全身麻酔で行う。
そのため麻酔が効きすぎると危険な状態になりうることもあるということ…
手術は手探りの手術になるため、どんなに熟練した医者であっても、柔らかい子宮の壁を手術器具で突き破る危険性もあるということ(子宮穿孔という)
子宮穿孔になると大量に出血したり、最悪、子宮をとらなければならなくなる場合もあるとまで言っていた。
それだけ堕胎手術はリスクを伴うのだ…
一通りの説明がなされたあと母親が手術同意書にサインをした。
そして最後に先生が言った。
『今回カルテには"流産手術"と記述させていただきます』と…
〔えっ❓どういうこと❓〕
先生はつづけた…
『今回このようなケースで胎児を諦めることになり、心身ともに傷つかれる上に、多額の手術費用までお支払いになるのは大変気の毒なことですので、院長先生に相談した結果、流産手術としてカルテに記載することが認められたんですよ。』と…
(流産の手術と中絶の手術では、内容はおなじことをしていても、その手術費用にはかなりの差があるため、その配慮だったのです。)
そこまでの配慮をしてくださるとは、まったく思ってもみなかったし、さらに先生は
『僕にはこれぐらいのことしかできず、本当に申し訳ない…』
とまでおっしゃられるので、先生には妊娠発覚時より十分すぎるくらいご配慮いただいています…と心から感謝を述べたのでした。
さらに先生はつづけた…
『ただし…流産手術とさせていただくため、僕は今日はもうエコー確認はしません。心拍を確認してしまうと流産手術にはできませんから…』
と母親のほうを向いて言った…
〔赤ちゃんもう見れない…会えないんゃ…〕
そう思うと悲しくて心残りで仕方なかったけれど、母親の隣で小さく頷くことしかできなかった…
『それでは前処置を行いますので、お母さんはいったん廊下に出ていただいて、由希子さんはあちらの診察室へはいって診察台にすわっていてください』
といわれ母親は退室し、私は診察室へ入っていった…
〔もう赤ちゃんに会えないんゃ…二度と会えないんゃ…〕
と悲しみをこらえながら診察台に座ってまっていると先生が入ってきた。
『そしたら始めますね。…と、その前に赤ちゃん最後に見ておきたいでしょう😊❓』
先生が言った。
もう会うことはできないと思っていた私は思いがけない先生の言葉に
『はぃ❗お願いします❗』
と力強く答えた。
そしてモニターにうつし出された我が子は…
手足を曲げてちいさく丸くなり、私に背を向けて微動だにしませんでした…
すると先生が
『由希子さん、これから僕がすること怒らんといてなぁ…』
と言った。
何のことだろうと思った
次の瞬間…
『本当は聞かせないんやけどね、君は特別だからね…😊』
涙があふれた…
愛する我が子の
最初で最期の心臓の音…
力強く早い鼓動…
頑張って生きてる…
嬉しかった…
そして、辛かった…
母親である私みずから我が子の命に期日をつけてしまったこと…
いたたまれぬ思いでその後の前処置をうけた…
でももう痛いなんて思わなかった。
あの子の痛み苦しみに比べたら、あれくらいの痛み痛いうちにはいらない。
それでも子宮に差し込まれた異物は違和感と鈍痛をともない、一晩中お腹に手をあてて赤ちゃんのことを想うと、ほぼ眠れない一夜を過ごしたのだった…
(※今日はここまでです※)
まろんさん、はじめまして🐱
初めから読んでましたがさすがに赤ちゃんの心音のところで涙がとめどなく溢れ…ついにレスしてしまいました。
私は…今、妊娠9ヶ月でそろそろ臨月を迎えます。私の場合は感染症こそなりましたが、なんとか我が子は無事みたいです。このまま、何事もなく生まれてくれるといいですが、不安もあります。読んでてとても人事には思えませんでした。
さぞ、辛かったですね。母親になる身として痛々しいくらい気持ちが伝わったし、お腹にいる我が子をさすりながら世の中にはいろんなことがあるね…と泣いてしまいました。
…なんと言っていいか…分かりません。
27日 朝
ラミナリアを再度いれた。
それから麻酔を効きやすくするための点滴が始まった。
朝食はなし。
手術後、麻酔がさめるときに吐くこともあるからだ。
前の晩9時から水分をとることも禁止されていた。
手術はお昼12時からはじまる。
入れ替わり何人かの看護婦さんが出入りしていた。
みんな優しく気遣ってくれていることがすごく伝わってきた…
大きな窓の外は
よく晴れた真夏の青空。
セミの声が響いていた…
お腹をさすりながら
ずっと話しかけてた…
『生んであげられなくてごめんなさい…
あなたを救えなくてごめんなさい…
パパもママもあなたに逢えること本当に楽しみにしていたのに…
ごめんなさい…
2日前あなたと見た、空の青さと海の穏やかさは決して忘れない。
もしまた生まれ変われたなら、またあの海に行こうね。
そして、私の腕の中で穏やかに微笑んで、あなたの重さをこの腕に感じさせてください…
あなたがお腹にいるって分かった時から、つわりもひどかったけど、あなたは私にママになる喜びを教えてくれたね。
ありがとう。
私をママに選んでくれて
ありがとう。
あなたがいてくれたこと、本当にありがとう…
あなたはずっとずっと
パパとママの大切な子どもだからね。
愛してるよ…
わたしの赤ちゃん…』
時間はあっという間に過ぎ
看護婦さんがやってきた。
そろそろ準備を始めますね。と言ってベッドのまわりに何やらくっつけ始めた。
そして筋肉注射を腕に打たれて、ベッドに寝かされ、手術室まで運ばれた。
手術室に入ると、ドラマでみるような手術室の光景が広がっていて、まぶしいライトがついていた。
怖かった…。
心の中で、赤ちゃんに
何度も何度も
『ごめんなさい』と
『ありがとう』をくり返し言っていた…
何人もの看護婦さんがまわりを囲む。
知らない男の先生が隣にきて
『この点滴痛くない❓』
と聞かれ『はぃ。』
と答えると、まだ先生がしゃべりかけてる途中だったのに、どんどん声が遠くなっていき、同時に天井がぐるぐるまわって、意識を失った…
どれぐらいたっただろう…
しゃべり声が聞こえる…
母親と看護婦さんだ…
でも声がでない…
体もうごかない…
二人の会話ははっきり聞こえていた。
『手術の際に少し麻酔を多く使ったので、効きすぎてしまったようで、手術中に体内の酸素濃度が低下してしまい、急きょ酸素吸入の措置をとらせていただいています…』
たしかに鼻に管が入っていて気持ちが悪かった…しかも首の下を高くして気道確保の体勢だった。
鼻に入った管を外したいと訴えたくて、やっとかすれる声で
『はなが…きもちわるい…』
と言った。
すると母親が
『よかった❗目覚めたんやね❗なに❓なんて言ったん❓』と言った。
顔を母親のほうへ向けた。
と同時にまた天井がぐるぐるまわって猛烈な吐き気に襲われ、顔の横に用意されていた専用の入れ物に胃液をたくさん吐いた…
少し頭を動かすだけで、麻酔が頭にまわり、そのたびにたくさん吐いた…
その繰り返しだった。
また麻酔がまわって、意識が遠のき私は眠った…
『オギャー‥オギャー‥』
『オギャー‥オギャー‥』
遠くから赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた…
潜在意識の中で、自分の赤ちゃんが泣いていると錯覚した私は
『赤ちゃんが‥赤ちゃんが泣いとんやぁぁぁ…』
と泣き叫んだ…
そばにいた母親に
『仕方なかったんや❗今回は仕方なかったんやから❗』
と涙声で言われ、また意識が遠のいていった…
目が覚めても胃液を吐く繰り返し。
吐いてる間も
『ごめん…赤ちゃん‥ごめん…』
と泣きながらつぶやいていた…
麻酔がなかなかきれず、結局体を起こせるようになるまで6時間もかかった…。
はじめまして😊
私には生後三ヶ月になる男の子👶がいます。
あまりにも切なく、胸が苦しくて涙がボロボロ溢れてしまいました。
私は主さんのような経験をした事はありませんが、この小説を読んで、今この腕に抱いている息子の大切さ、温かみをとても感じることができました。
元気で健康に産まれるのが当たり前ではなく、どんなに贅沢なことなのか…そのことを忘れずに、これからも子育てを頑張って行きます。
更新待ってますね😉⤴
まろんさん、こんにちは😌
一番切なく辛い想いをされたのはまろんさんなのに、呼んでいて涙が止まりませんでした。
産まれて来ることができなかったけど、まろんさんご夫妻のもとに宿った事何か意味があるんでしょうね🍀
もうお体は大丈夫なのでしょうか?
まろんさんの経験を読ませて頂きながら、女性として改めて考えていきたいと思いました😌
陰ながら応援しています
- << 45 ⭐ひまわりさん✨レスありがとうございます😃 あの子が私たち夫婦のもとへ宿った意味… 本当にたくさんのことを教えられました。 そういった内容も追々更新していくのでよければ今後もご覧になってください😃 いま私の体調はといいますと…仕事のストレスと赤ちゃんをなかなか授かれないことがプレッシャーになり排卵しなくなったため8月から排卵誘発剤とホルモン剤で治療しタイミングをはかっています🍀この腕に赤ちゃんを抱ける日を夢見て、頑張ります😃 これからもよろしくお願いします✨
まろんさん初めまして✨
私には2歳半の娘がいます。
妊娠初期に心臓が動いていなくて、『次の検診時に動いていなければ諦めるようになるかも知れません』…と言われました。
幸い次の検診では確認する事が出来ました。
もしかしたら産まれて来る事なく、消えてしまっていた命だったかもしれません。
そう思うと何事もなく生まれて来られた赤ちゃんは奇跡ですよね。
娘は今も元気にすくすくと成長してくれています。
まろんさんも可愛い我が子を抱く日が来ると思います。
その時が来るまで心身共にゆっくりと過ごしてくださいね。
またお邪魔させて頂きたいと思います(*^_^*)
- << 46 ⭐サクラサクさん✨レスありがとうございます😃 本当に奇跡ですね🌱✨ お子さんはなにがなんでもサクラサクさんのもとへ生まれたくて、頑張って生まれてきてくれたのですね☺奇跡です🌟 私もまた早く赤ちゃんを授かれるといいのですが…焦らずに穏やかな気持ちで待ちたいと思います✨ 更新はゆっくりですが、これからもよろしくお願いします✨
>> 43
まろんさん、こんにちは😌
一番切なく辛い想いをされたのはまろんさんなのに、呼んでいて涙が止まりませんでした。
産まれて来ることができなかった…
⭐ひまわりさん✨レスありがとうございます😃
あの子が私たち夫婦のもとへ宿った意味…
本当にたくさんのことを教えられました。
そういった内容も追々更新していくのでよければ今後もご覧になってください😃
いま私の体調はといいますと…仕事のストレスと赤ちゃんをなかなか授かれないことがプレッシャーになり排卵しなくなったため8月から排卵誘発剤とホルモン剤で治療しタイミングをはかっています🍀この腕に赤ちゃんを抱ける日を夢見て、頑張ります😃
これからもよろしくお願いします✨
まろんさん、お返事ありがとうございました✨
女性の体は本人が思っている以上にデリケートでストレスを受けやすいそうです。プレッシャーも同じですよね。
まずは心と体を癒やしてあげてくださいね🍀
あなたは、もう一人の母になったんですから😌
これからは、2番目の赤ちゃんを迎える準備🐤
焦らず、ゆっくりですよ😄
>> 49 小さい命だろうが、大きな命だろうが、まろんさんの小説に、愛情の深さや熱い想いが伝わりませんか?いちいちタイトルに注文をつけない事☝。主さんに好きなように書かせてあげてください。それが小説というものです。不快ならスルーして自分の言いたいようにスレをたてればいい。私達は今の小説のままで毎日、毎回更新を楽しみにしているのです。あなたも母になった時、いざなろうとした時にわかります。
- << 52 ハルママさんの言う通りです。小さい命と書いてあるけどその命はかけがえのない命で読んでいてけしてもまろんさんの想いはよくわかります。まだまだ小さな赤ちゃん👶の時に大事な命を。。小さい大きいって書き方の問題にはならないですよね。 まろんさん横スレごめんなさい。
新しいレスの受付は終了しました
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人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 129HIT 永遠の3歳 -
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酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 143HIT 小説家さん -
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おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1398HIT 檄❗王道劇場です -
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今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 513HIT 旅人さん
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母親は子どもを健康に産んだだけでも素晴らしいし偉い?
よく言われてました 「あんたは健康に産んでもらったんだから幸せよ。ありがたいことよ。親に感謝しない…
41レス 1303HIT 育児の話題好きさん (30代 女性 ) -
美人や可愛い子は恋愛で苦労しない
男性が彼女候補を選ぶ時って顔やスタイルなどの容姿がクリアしたら内面を見ていくって感じじゃないですか?…
65レス 1539HIT 恋愛したいさん (30代 女性 ) -
婚約者と別れました
婚約者と別れました 先週彼とお別れし、一昨日彼が荷物を取りに来た際、体を求められ、とりあえず告白し…
17レス 738HIT 恋愛初心者さん (30代 女性 ) -
私が悪いことをしてしまった?
他の方から見て、自分が悪いことをやらかしてしまったのか知りたいです。 昨日、ネット友達Aに「お…
10レス 424HIT 匿名さん -
怒られた意味がわかりません。
旦那の親戚から出産祝いを頂いたので内祝いを送りましたが、めちゃめちゃ怒られました。 お返しはい…
9レス 385HIT 聞いてほしいさん - もっと見る