堕天使
高校時代
同タイトルで
脚本を かきました。
人間不信の少女が
廃屋のビルの地下室で
復讐のため 爆弾をつくるという内容のものでした。
真実は
私にとって 永遠のテーマ。
時が流れ 絵空事ではない 不信感や絶望を知ることになった 私の お話しです。
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>> 150
「摩耶ちゃんは 本当に しっかりしてるから… 私が頼ってしまうんですよ(笑)」
春
5年生の家庭訪問。
入学した時から
毎年 担任の先生に
同じことを言われる。
…私が
…そうしたんだな。
離婚を機に 私は
公営の住宅へ引っ越し
会社勤めを 始めた。
「Nちゃんの おうちは?
うちの後でしたっけ?」
猫好きだと言う
小太りな 若い女性担任は
飼い猫のアメリカンショートヘアを 愛しそうに撫でながら
「さっき 行って来ました!
奥から出て来たの見て
私 Nちゃんの お姉さんかと 思いましたよ💦💦」
美は 健在である。
彼女もまた
外で 働きはじめた。
もちろん
「私も 恋したいなぁ…」と
冷えた夫婦関係をなげきつつも
悪さはしていないが(笑)
Sは 高校生(!)と
つき合いはじめ 奮闘中。
Aちゃんには
離婚をした日
電話で 心から詫びた。
私が 会社にいる間
摩耶は
あの家にいる。
かつての義父母と義弟は
全力で
摩耶を可愛がってくれた。
そして 夫は
あの家から 消えた。
「じゃあ 1年間
よろしくお願いします」
立ち上がり
歩き出す先生の足に
猫が じゃれつく。
「チャオ!!」
ま~るい目が
私を 見つめた…。
>> 151
チャオを飼い始めたのは
摩耶が
もうすぐ3年生の冬の終わり。
T君の家で飼っていた
アメリカンショートヘアの 旦那さま選びで 出会った。
T君と 彼の両親 摩耶と私で
ペットショップを 練り歩き…
小さな 小さな お店に
彼はいたんだ。
もう6ヶ月。
身体は 成猫並だ。
抱かせてもらうと
すぐに 私のネックレスに
じゃれついて来る。
「決めるか?」
T君のお父さんが言う。
私のものじゃないのに
飛び上がりたいくらい
嬉しかった。
T君の家で
しばらく暮らしたチャオは
みごとに ふられた。
運命だったんだね。
公営の住宅は 一軒家だったので すぐに うちにやって来た。
T君の お母さんがつけた
『チャオ』って名前と一緒に…
T君の両親も また
摩耶を 可愛がってくれた。
離婚後の 摩耶の戸籍や
様々な手続きも
T君は 喜んで手伝ってくれた…
順風満帆に思えた。
あんな事が
起きるまでは…
>> 152
私と雄太は 離婚後も
ずっと連絡をとり続けていた。
もちろんT君は
気づいていない。
離婚をした事と
会社勤めをするようになった
私の状況に
いくらかの
安心感を持ったからだ。
それでも
どんなに言い聞かせても
会社への確認の電話は
やめてくれなかった彼だけれど…
大笑いしながら
離婚届けを出した あの日から
時が流れれば 流れるほど
私の雄太への想いは
強くなる。
『こんなはずじゃなかった…』
何度も唇をかんだ。
そして
女への憎しみも増してゆく。
だけど
もう
誰にも 話せない。
私は ひたすらに
この気持ちを隠しつづけた。
雄太にも
自分自身にも。
ぬけ出したはずの 暗闇は
私の中で
ずっと ずっと
つづいていたんだ。
>> 153
彼は この5年の間
毎日
毎日
毎日
夜と 朝に 私を抱いた。
若いからかな…
と思っていたけれど
会社で仲良くなった男の子に
それを話すと
「異常だって(笑)!」
一笑に付された。
そして
ある日言われた。
「もう 俺の勝ちだな」
…
要するに
雄太が私を抱いた数を
越えたかったらしい…
5年経っても
彼は
不思議なままだった。
雄太は 離婚後
女と暮らしはじめた。
こちらも こちらで
すごい束縛に あっている。
「俺たち バカだよな~」
会うたび
そう言って笑い合う。
そして また
「俺が悪いんだけどな…」
と つぶやく。
「こんなの ずるいけど…
俺いつも思うんだ。
あん時
おまえが
すがってくれたら…って」
痛い程
心臓が鳴る。
絶対に 渡さない!って
力づくで 無理矢理にでも
すがりついてくれたら…
って。
やっと
後悔できた。
高い高い プライド。
私はそれに
助けられたのか
つぶされたのか…
>> 154
「おめでとう」
こんな悲痛な言葉を
笑いながら言える私は
大女優になれたのでは
ないだろうか…
携帯を持つ手が震えている。
早く電話を切りたくて
私は 嘘をつく。
「ごめん!誰か来たみたい!
また かけるね!」
立って…
いられなかった。
摩耶が いなくて
よかった。
『子供生まれてさ…
籍 入れたよ』
耳から
離れることはない。
2度目の 絶望。
どこかで
戻れるって
ずっと ずっと
思ってた。
だって
エイブリルフールだから…
嘘
なんだから…
とめどない涙…
真実を
隠しつづけていた私は
誰にも
助けを求められない。
愛してると 言えない。
それでも
笑ってなくちゃ
ならないのは
なぜなんだろう…
>> 155
私は 中学の頃から
ずっと日記をつけていた。
お嫁にゆく時
もちろん全部 持って出た。
夫婦になってから
初めての喧嘩の原因は
これだ。
見せろ 見せないで大喧嘩。
『隠し事があるのか!?』
彼は 怒鳴った。
あるに 決まってる。
別居を始めて
私は また日記をつけ始めた。
書く
という作業は
私に いつも落ち着きをくれる…
闇に 飲み込まれそうな時
嬉しい時
私は いつもノートに向かう。
決して
人に本音を見せない私が
『王様の耳はロバの耳~!』
と 叫ぶ場所なのだ。
私は 書いた
ひたすら書いた
やり場のない思いを
ぶつけるように
激しくペンを走らせた。
夢中で…
無心で…
王様の耳が
ロバの耳であること
T君が知っていたなんて
思いもせずに。
>> 158
私は この夜
感じたことのない気持ちを
ひきずりながら
この男に会うため 家を出た。
雄太は
もう 私のものではない。
T君さえもう
私1人を 愛さない…
こわれはじめた彼に
頼むから別れてくれと
何度も 何度も
頭を下げた。
私が悪いのだからと
何度も 何度も 謝った。
ほんの数日
姿を見せなくなったT君に
私は 安堵とも虚無とも つかない気持ちを 抱いていた。
電話が鳴る
応えれば また繰り返す。
電話が鳴る
出たい気持ちを必死で
おさえる。
電話は
鳴りつづける…
私は
「ちょっと待っててね」
とニッコリ笑い
いつものように
チャオの頭を撫で
そのまま 部屋を出た。
携帯が鳴り出す
ふっと息をついて
玄関の鍵をかける。
勢いよくふり向いた私の前に
T君は 立っていた。
>> 159
「行かせない…」
いつの間にか
私を おまえと
呼ぶようになった彼が
私を抱きしめる。
「離して!」
私は 本気で暴れた。
「いやだ…!」
痛いぐらいの腕の力。
「私じゃなくて
いいでしょう!?!?」
「おまえじゃなきゃ
ダメなんだ!!!」
「もう ほっといて!」
ゆるまない力に
きちがいのように 手足をバタつかせ 地団駄を踏む。
あたった膝の痛みで
少し力がゆるんだスキをつき
腕から ぬけ出すと
私は 急いで
車のドアに 手をかけた
「なんで
俺じゃだめなんだよ…」
もう
追っては来なかった。
ただ ボロボロと
涙をこぼしながら
立ちつくしている。
私は 何も感じたくなくて
急いで 車を出した。
仔犬を捨てたような
言いしれぬ感情が巻き起こり
涙が 出そうになる。
私は 強くハンドルを握った。
泣くわけにはいかなかった。
メイクが おちる。
私は 今から会う彼に
10歳も 年令を
サバよんでいるのだから…
>> 160
くだらない男との
くだらない一夜を過ごし
私は 家に向かう。
電源を切ってあった携帯の
着信履歴が恐ろしい。
それを見たせいか
嫌な胸騒ぎがした…
私は、家の駐車場に
車を入れながら
なんだか家の様子を
おかしく 感じる。
あっては いけない物が
そこには あった。
… !
庭中に 散乱した
摩耶のランドセル 教科書…
私は 急いで拾い集めると
急いで 家の鍵を開け…
開いている。
慌てて扉を 開けると
「ニャ~ン」と鳴きながら
足元に チャオが擦り寄る。
「チャオ君 ただいま…」
気を静めようと
笑顔を 無理矢理つくった。
…
居間…
つづきの 摩耶の部屋…
めちゃくちゃだった。
襖は
穴だらけ
食器棚から落とされた
皿や 茶碗
調味料
雑貨…
私は
ただ呆然としていた。
… なに?
これ。
「おかえり…」
>> 161
殺される
と咄嗟に思った。
チャオを連れて
飛び出すんだ
チャオは?
玄関だ…
しかも彼は
玄関をふさぐ場所に
立っている
ひっくり返った
電話が見えた。
急いで飛びつく
はずれた受話器からは
なんの音も聞こえない。
電話線が はずされていた…
携帯…
慌てて家に入ったんだ
バッグごと
車の中…
「なんで慌ててんの?」
急に怒りがわいて来る。
「なんのつもりだ!?」
私は たまらず怒鳴った。
「ふざけんなよ!てめぇ!!」
「汚い言葉使わないでって いつも言ってるでしょ?リエ…」
「うるせぇ!全部もとに戻せ!! どうしてくれんだよ…
これ…」
突然悲しくなって
私は 泣き出した…
「泣かないの…」
私の髪を撫でる
「さわんな!!!」
払いのけた手が
パンっ
というかわいた音とともに
私の頬に ふりおろされた。
「…ちくしょう!!」
悔しくて悔しくて
つかみかかった私の首に
彼の手が かかる。
「 …!」
「俺を あんまり
バカにすんなよ…!」
本気だ。
殺されてたまるか
力いっぱい 手首に爪をたてる
手が離れた
私は 這ったまま
キッチンへと 急ぎ
素早くナイフを取り出すと
刃先を
彼に 向けた。
「リエ… あぶないよ
俺に ちょうだい」
笑っている。
そのまま
手を出して
近づいて来る…
>> 162
「あんたはさ…
ほんと バカ」
「わかってんだから
言わないでよ…」
「だから
ほっとけないんだけどね…」
いつものSの癖
話しをしながら
必ず ティッシュや ダスターの角を クルクルクルって
まるめる(笑)
「あ!そう言えば
うちの甥っこ言ってたよ!
すげ~ 有名な先輩が
突然教室に来て
『おまえか? 〇〇って! 俺の女 おまえの叔母さんの 友達らしい。 なんかあったら スグ俺んとこ来いよ!』
って言われたんだけど リエちゃんの友達でしょ?って(笑)」
Sの彼氏は
私の甥と 同じ高校だった。
「あたしは ちゃんと 大人の分別を持って つき合ってんだから 大丈夫なんだよ💦」
「責めてないし(笑)」
「これも あたしの責任だな」
「なんでよ?」
そもそもは
『男でついた傷は…』
なんて言ったことから
始まったのだと
彼女は 15年以上経った今でも それを口にし悔やむ…
「ここまで 意味を はき違えられるとは 思っても みなかったけどな(笑)」
しかし 私は
この言葉に
ひじょうに助けられて
生きてきた。
偽物でも
愛に触れると
穏やかになれるから。
「しかし チャオは
いつ見ても でっかいなぁ♪」
これまた猫好きなSが
膝に のせる。
「でっかい男
紹介してやるよ!なっ♪」
… は?
>> 163
T君は あの日
人生に2度刺されるのを
恐れたのか(笑)
ナイフを離さない私に負け
出て行った。
雄太同様
「チャオは返してね」
と言い残して。
本気じゃないんだ…
もう
経験済みだ。
摩耶に悟られぬよう
泣きながら 部屋を片付けた。
襖の穴は 暖簾をずらし
なんとなく隠した。
(のちにスグばれたけど💦)
彼の
会社でのポジションもある
摩耶に 手出しはしないはず…
ただ
これで
終わるわけはない。
結局
ここから先も 3年ちかく
T君は 私に執拗につきまとい
かの でっかい男とともに
私は 2度
警察へ 足を運んだ。
彼との区切りを
無理矢理
見つけようとするならば
この日なのだと
いうだけの話しだ。
>> 164
カルチャーショック
私とSは
つねづね 男の分類を
【文系】か【理系】かで
行って来た(笑)
「あのさ S…」
『なに?』
2つ年下の彼 R君は
本当に 果てしなく背の高い
穏やかな人だった。
少し まともな男と
つき合いなよ…
私の狂いように
見兼ねたSのプレゼント。
「男には
【文系】【理系】以外にも
種類があることわかったよ…」
『なに!?』
「【体育会系】…」
『ぶははははは!』
電話の向こうで
ひっくり返ってんのが
見える…
Sは すぐ理解したんだ。
私の言ってるのは
見た目の意味じゃなく
頭の中身が
【体育会系】だってこと。
すべて…
直結している。
歴代の彼らに比べたら
R君の場合
数限りなくある神経が
1本に 太くまとめられた感じ…
とでも 言えばいいかな?
つき合いはじめ
私は 何度も泣いた。
「R君とは
精神世界が交わらない!!」
「 … 」
意味が 通じてない(笑)
ただ
「ごめんなさい💦」
と抱きしめてくる(笑)
それでも
そんな彼を
摩耶は『パパ』と呼び
私は『ダーリン』と呼び
ダーリンは 私を
『リエりん』(笑)と呼びながら
また
ここから3人と1匹で
5年の歳月を過ごす事になる。
>> 165
R君もまた
猫好き 旅行好き。
私は 彼と過ごした5年の間。
何度も 何度も
幸福を感じた。
だけどそれは
私の大切な 摩耶とチャオを
とても大事にしてくれるから…
であって
私自身が
充たされる幸福ではなかった。
男として
彼を愛したことは
1度もない。
だけど
結婚を約束した彼を
私は 愛しているのだと
無理矢理に
自分に言い聞かせていた。
雄太は
再婚し 子供が生まれても
なんら 変わることなく
私を求めて来ていた。
女との
立場が 逆になっただけ…
屈辱を感じながらも
抱かれつづける私…
いつまでも
馬鹿のまま。
T君は ストーカーと化し
チャオや
一緒に暮らしていた頃の
カードの返済を盾に取り
セックスを強要して来る。
こちらは 本意ではない。
拒む私の身体には
無数の痣ができ
さすがに鈍感なR君でも
気づく。
体育会系の怒りは すごい。
「警察行くよ リエりん」
見たことのない形相で
車に押し込まれたのを
おぼえている。
>> 166
「こっちの人は?」
簡素な小部屋に 通され
くたびれたソファーに
私達を座らせると
警察官のおじさんは
私に聞いた。
「友達です」
咄嗟に言ってしまってから
R君の顔を チラ見した。
ちびまる子ちゃんの
『ガーン…』
って顔になってた。
『友達って あんた…』
と 心の中で言ってたんだろう…
おじさんは 私の話しを
一通り 聞き終えると
私の痣を見て
「すぐ逮捕できるよ」
と あっさり言った。
「 … 逮捕?」
「住所も 何もかも わかってんだもん。 あなたが被害届け出したら すぐ逮捕できる…」
…
「出しなよ! リエり… さん」
警察で リエりんは
やめとくれよダーリン。
私は 迷った
と 言うよりも
そうする気は
最初から
毛頭なかったのかもしれない。
「今日は
出しません…」
私が 彼を狂わせたんだ。
彼の人生まで
追い込むわけには いかない。
報復も…
こわかった。
最後まで ふに落ちない様子の R君に おじさんは言った。
「この事に あなた出たら 絶対ダメだよ。 よけい酷いことになるからね。 人間 間に入れるなら 身内。わかった?」
なかなかどうして
ちゃんと もののわかった
うすらハゲ…
いや
警察官だった。
>> 167
2度目の警察ゆきは
お金絡みだった。
当時 T君は
ネカマ(とは 今言わないのだろうか? 出会い系サイトで 女になりすまし お金を稼ぐ職種)を していた。
私の かつての Q2のバイト代なんてもんじゃない…
かなりの 荒稼ぎをしていた。
その 給与は全部
私名義の通帳へ。
もちろん 彼が管理していた。
ある日
家に 1本の電話が来た。
『〇〇税務署です』
身におぼえがない…
と言いながら ハっとした。
あれだ…
私は 電話を切ると
猛烈に 腹が立つと同時に
焦り出した。
もしかして
私 捕まっちゃう?
こんな くだらない濡れ衣で
犯罪者に させられる?
R君に 相談すると
「警察行こう」
警察信者である。
しかし これは
意味がなかった。
このての話しに
警察は ノータッチである。
R君は
「くその役にも立たない!」
と 憤慨した。
警察教 脱会。
とりあえず 早い(笑)
それでも この件は
早い段階で かたづいた。
真っ黒なスーツを着た
2人の紳士が
うちを訪ねて来たからだ…
>> 168
「なるほど…」
片方の紳士は
手にしたボールペンの先で
コツコツコツコツ… と
話しをしている間中
せわしなくテーブルを叩く。
『うるさいなぁ…』
と思いながらも
私は 必死だった。
「〇〇税務署です」
玄関で 身分証を提示された私は なんだかすでに
犯罪者の気分だった。
中へ通して お茶を出す。
T君には 恐ろしい金額の給与が 振り込まれていた。
サイトが 密告されたのだろう…
知らない人間が聞けば
あきらかに 私の収入だ。
私は 頭のいい人間と
話すのが好き。
眼鏡の奥の目が 鋭く光る…
少し ワクワクしていた。
わかってくれる
という
確信があったからかもしれない
「その彼の 住所や自宅の電話番号を ご存じですか?」
私は 包み隠さず
しっかり伝えた。
もう
庇ってる場合じゃない。
いつまで
私に 関わる気だ!
もうT君には
憎しみの気持ちしか
残ってはいなかった。
>> 169
そういう事をのぞけば
R君との毎日は
とても穏やかで 静か…
私の嫌いな 秋のようだった。
何も起こらない日々…
愛を
確かめられない日々…
なぜか
自由で
寂しい 日々。
彼は
無意識に 遠くを見つめる私に
必ず
「もしも~し!」
と言いながら
目の前で
手をふるしぐさをした。
そして
そっちに何かあるの?
って ジェスチャーを
私の視線の先を 見ながら
大袈裟に繰り返すんだ。
どうしても
それをされる度に
やっぱり
この人 ちがう。
って イラっとしてしまう(笑)
どこまでも
自分勝手な
女だね。
私は 自分の職場が
大好きだった。
職場の仲間達が
大好きだった。
仕事に ウエイトをおいてた私にとったら 彼で ちょうどよく バランスがとれてたのかも しれない…
そう思わないと
やってられない相手だった…
とも言う。
>> 170
だから…
というのも ずるいが
私には いつでも
スキがあった。
摩耶も 中学生になると
あまり 私を
相手にしてくれない(笑)
摩耶には
摩耶の 世界が出来る。
それは 私にとって
嬉しいことでもあったが
悲しいことでも あった。
私の
男へのだらしなさは
Sの策略をもってしても
とどまる気配すらなかった。
むしろ
私に預けた駒の間違いで
増長すらしてしまった。
私と雄太が
離婚したことを知ると
雄太の友人のひとり…
私にとっても同級生である彼は
わざわざ 私の実家に電話をし
私の連絡先を聞き出し
アプローチ開始。
まんまとハマる 私。
もちろん彼は
既婚者である。
車のチームの 雄太の友人。
『俺も離婚したんだ』
だからって なんで
私と会うの?
彼とは キスだけ…
それ以上は 拒んだ。
雄太…
あなたの友達も
馬鹿ばっかり。
男なんて
馬鹿ばっかり。
そして やっぱり
1番のバカは
私達
だったんだね…
>> 171
「もう…
や…
めよう…
こんなこと…」
「な… んで?」
汗ばむ肌が
どうしても恋しくて
ここから
離れられない。
知りつくされてる
身体と
スピード…
「しちゃ…
いけない…ことだよ…」
言いながら
その言葉に 酔い
快楽へと
さらに
いざなわれる。
あたりまえだが
雄太の女房に悪いなんて
これっぽっちも思わない。
私が
罪悪感を感じてるのは
摩耶と R君にだけだ。
自分を律するとは
いかに 難しいか。
セックスと
愛が絡むと
私には
ことさら 難しい…
ほてりの冷めぬうち
かわりばんこに
吸うタバコ…
「そう言えば ババァ(母親)が この間 言ってたなぁ…」
「ん?」
タバコを渡す。
「ママの 今の彼は
うんと いい人みたいだ…
って」
煙りを 吐き出すと
「摩耶が
すごく楽しそうだって…」
流れた涙が
私を
少しだけ
正気にもどした…
>> 172
「とりあえず 患者さん
背中から おろして下さい!」
夜中に 急激な腹痛に襲われた私を R君は 急いで 抱えると
車に乗せ 救急病院へと向かう
「リエりん!
もう少し 頑張って!」
痛くて 苦しくて
唸ることしか 出来ない…
駐車場に着くと
彼は 大急ぎで飛び降り
私を 背中にのせた。
「…え?」
と 思う間もなく
受けつけまで 走る
走る 走る 走る…
そして
看護士さんに
言われたセリフが これだ(笑)
「あ! はいはい…ハァ~…」
病人の私より 息が荒い(笑)
こんな
昭和のマンガから
飛び出して来たような人を
私は 騙している。
もう
やめよう。
馬鹿なマネは…
ボクトツとした この人の
一生懸命な 思い。
決して 愛せなくても
好きだ
とは思う。
夫婦なんて
いずれ情熱は消えるんだ。
摩耶のために
今度こそ
いい 母親になろう。
何度 同じ決意をすれば
気が済むのか…
バカだから
しょうがないか。
許してね 摩耶…
>> 173
何事もなく
… はないが(笑)
時は 過ぎてゆき
摩耶は 中学3年になった。
「私まで
汚い人間になりたくない」
雄太の かつての女
今の女房へ向けたつもりで
精一杯の皮肉を言い
私は 雄太との
身体の関係を 拒んだ。
それでも
私達は 幼なじみ。
そして 摩耶の父親は雄太。
シコリを残さず
笑い合う関係は 続いていた。
雄太は 私に 摩耶をくれ
T君は 私に
チャオをくれた。
彼らに出会わなければ
決して 手に入ることのなかった 大切なものが 私にはある。
R君は 決して うちで暮らすようなことは しなかった。
週なかばと 週末に
泊まりに来る。
電話も メールも
『今から 行くね』の場合のみ
最初の頃 感じていた寂しさは
慣れへと変わり
摩耶と2人のペースが
とても気楽で ちょうどよく
私達親子は
自由を満喫していた。
「Nちゃん もう
身体が 大人だよね…」
「ブラジャーなんか
私のより でっかいんですよ」
Nちゃんママ ご立腹(笑)
修学旅行からの帰りを
学校まで 迎えに来ていた。
「もう
遊ばなくなっちゃいましたね…
あの子たち」
「なんか 寂しいね」
友達と笑いながら お土産を たくさん抱えて、バスから降りて来る摩耶を見ながら
あの頃のシーンが
私の 頭と心に
駆けめぐった。
>> 174
摩耶の 様子が おかしい。
毎日 毎日
あんなに楽しそうに
学校へ 行っていたのに…
朝
布団から出ようとしない。
修学旅行が 終わり
すぐ ゴールデンウイーク。
旅行つづきで疲れたのかな…
頭が痛い
気持ちが悪い
だるい…
会社へ出る時刻も せまる。
私は イライラと
彼女を 急かす。
毎朝だ。
叱ったことのない私が
摩耶を怒鳴る。
「もう いい加減にしなさい!
なんのつもり!?」
「行きたくない…」
ボロボロと 涙をこぼす。
突然の
不登校が 始まった。
まず 顔を出したのは
みえっぱりの私。
子供が 不登校?
恥ずかしい。
みっともない。
親が あまいから
子供が そんな事になるんだ…
そういう子を見るにつけ
思ってきた 私。
それが…
私になるの?
『父親が いないせいでしょ』
きっと言われる。
いやだ
いやだ
そんなの 絶対 いやだ!
>> 175
ちがうカタチの地獄が
はじまった。
会社のトップにも
話さざるをえない…
遅刻が増える私に
上司は 優しく
フォローを くれる。
仲間たちも皆
理解を持って励ましてくれる。
「殴ってでも行かせろ!」
営業の男の子が
笑顔でちゃかす。
「うるせ~よ(笑)」
泣きながら言う 私。
会社は
その時の私に
ひとときの オアシスだった。
暗い
摩耶の顔を 見たくない。
華奢な摩耶の身体を
布団から ひきずり出し
泣き叫び 抵抗する彼女に
力ずくで 制服を 着せる。
ちぎれる程 腕をひっぱり
玄関まで 引きずる。
狂ったように
さらに 泣き声は大きくなる。
やめて…
やめて…
近所に 聞こえる…
恥ずかしい
恥ずかしい…!!
玄関の支柱に しがみつき
「行かない!!」
と わめきちらす摩耶の腕を 折れるのではないかと思う程 つかむ…
私は
鬼だった。
「ママ! 痛い!痛いよ!!」
「行きなさい…!」
低く 強く。
ものすごい力で
私を 突き飛ばし
駆け出し
また 布団をかぶる
イタチごっこ。
私は
また
暗いトンネルに迷いこんだ。
>> 176
「摩耶は
また起きないのか…」
R君がいる朝
私は さらに憂鬱になる。
「うん…」
「だめだよリエりん…
ちゃんと
学校は行かせないと!」
怒った顔の
R君。
そんなこと
私だって わかっている。
何も手を貸してくれないくせに
正論ばかり
おしつけてきやがって…
私は まっすぐに生きてきた彼にさえ 憎しみを持ち始める。
あんたみたいな
頭が 筋肉バカの男には
わかんない
私の気持ちなんて
絶対に わからない。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます♪」
それでも
キスして 出てくんだもんね…
だんだん
無表情になってる私になんて
気づくわけない。
「摩耶…
何が あった?
ママに 話して…
なんでも話してくれたじゃない…
2人で…
ずっと
頑張って来たじゃない…
ねぇ
どうして?
どうして? 摩耶…
摩耶!!!!!」
盛り上がった 掛け布団を
力いっぱい叩きつける。
何度も 何度も
何度も…
摩耶と呼びながら
とまることのない涙を
流しつづけながら…
>> 177
「行きたくないもんは
行かなきゃいいんだ!」
同級生が経営する ピザ屋。
「なぁ 摩耶!」
摩耶は 久しぶりの笑顔で
ピザを頬張る。
「うん!」
ただ 黙々とビールを飲んでいた私は 何かがブチっと切れる音を聞いた…
「ふざけないで!」
涙が 後から後から流れる
「そんな 簡単な…
事じゃないでしょう…」
雄太は 笑顔のまま
「ママは 真面目すぎんだよ
な~ 摩耶
あ!ピーマンよこせ…」
追いうちを かけてくる。
「我慢すること おぼえなくて どうするの!?
いやな事から逃げるじゃ
この先 生きていけないよ!」
何事も 我慢できない
『元』夫へのイヤミも含めた…
何も理解せず
ただ 学校へ行かせろにも
充分 腹が立つが
適当に聞こえる 雄太のアドバイスには もっと腹が立った。
「まぁまぁ〇〇
おごりだ。 飲め。」
私を名字で呼ぶ店主が
私の前に ジョッキを置く。
「摩耶ちゃんは
雄に 似たんだな(笑)
我慢しね~もんな!こいつ!」
苦笑いをしていたね。
摩耶…
自分の気持ちばかり
おしつけて
あの時
何も見えていなかったのは
ママだったね。
摩耶…
>> 178
「保健室登校…
させてみましょう お母さん」
おばさんなのに
おじさんに見える
この 熱血担任は
毎朝 摩耶を家まで迎えに来る
私は いたたまれない…
「摩耶~!
先生の声 聞こえるか~!?」
玄関から 大声で叫ぶ。
小さな 小さな家だ。
充分 聞こえてるはずだ。
「先生と一緒に
明日 保健室に行こう!
教室は 入らなくていい!
帰りたくなったら
帰っていいから(笑)!
先生
明日また迎えに来るからな!」
先生は
私に1枚のプリントを渡すと
「お母さん 気にしてらっしゃるだろうけど イジメではないから… これは 私が保証する(笑) 部活で何か… あったかな? 少しずつ 聞いていきます。
明日 摩耶が出て来てくれれば…
だけど(笑)」
そう言って 帰って行った。
少しだけ
気持ちが軽くなった。
先生 ありがとう。
渡されたプリントを見ると
地域で主催する 不登校生徒を持つ親に宛てた 合同カウンセリングの案内だった…
まだ
夢の中にいるようだ。
現実…
なのかな。
そこに 足を運んでも
私はまだ
夢を見ているような錯覚に
とらわれていた。
>> 179
こんなに 居るんだ…
同じ悩みを持つ 親が。
あたりまえだが
皆 一様に 疲れ果てている。
派手な自分の身なりが
なんだか 場違いに思え
萎縮した。
まぁるい大きなテーブル。
ぐるっと 取り囲む親たち。
ついて来ている子供もいた。
カウンセラーが 話し出す。
「お母さん達
お疲れさま。」
私は その言葉を聞いただけで
号泣してしまった。
私につられ
そこここで
すすり泣きが始まる。
「きっとね…
皆さん必死だと思う。
少し 気持ち
ラクにしましょう(笑)」
頭が痛くなる程 泣いた。
共通して言える事として
絶対に 無理に行かせるような行為は しない事!と
話しが あった。
『子供の個性』だと
受け取ってほしい…
と。
個別のカウンセリングでは
「ふつう こういう子供達は 何かしら兆候があるんですよ…
お母さんの場合
本当に 突然だったから
信じられない気持ちが
他の親御さん達より 強いのね…
急に 頭に石が落っこちて来たみたいなもんだもんね。
怖かったでしょう…」
と
天使のような
カウンセラーさんに
また 泣かされた。
>> 180
私は R君に
摩耶は 学校へ行っていると
嘘を つき続けていた。
彼がいる朝は
頼むから 行くフリをしてくれ
と 摩耶に頼んだ。
筋肉バカは 疑わない。
「いいぞ!摩耶!
受験もあるしな!!
学校は 行った方がいい!」
…ご機嫌だ。
2・3日の 保健室登校で
わかったこと。
何を聞いても 書かせても
『お母さんに 迷惑をかけている…。 私が わるい』
しか 言わないということ。
「摩耶は 本当に
お母さんが大好きですね」
今日も
上下ジャージの担任が
私に話す。
また 泣いた。
あの時期
私も摩耶も
泣いてばかりいた。
やって来る
大好きな夏さえ
あやうく棒に振るところだった…
天使よ
ありがとう。
私は
カウンセリングで変わった。
何が 恥ずかしい?
摩耶は 摩耶だ。
私の
大切な 娘だ。
「摩耶…
ごめんね。
ママ もう学校へ行けなんて
言わない。
ゆっくり 休もう。
どうせ
もうすぐ夏休みだしね(笑)」
摩耶が 笑った。
泣きながら
笑ってくれた。
>> 181
摩耶に
この時の理由を聞いたのは
Sの【雄太暴露】同様
つい この間だ。
6年程 封印されていた
真実は
実に くだらない事だった(笑)
思春期の子供には
それでも
重大な事だったんだろうけどね…
この時…
摩耶の笑顔を見た私には
理由なんか
どうでもよかった。
話したくなったら
話せばいい
学校なんか行かなくたって
勉強は出来る。
もしかして
私が嫌悪していた
『ただ 甘い親』に
成り下がっただけかもしれないが それでも いいじゃない?
今まで
ちゃんと見ていなかった分
摩耶を たくさん見るんだ。
暗いトンネルの先に
希望が 見えた。
R君には きちんと話した。
もちろん ふに落ちない彼は
困惑する。
後々 自分の娘になるのだ
曲がった道を
歩いてほしくは
なかったのだろう…
だけど
頭が 体育会系の いいところ。
忘れる。
(笑)楽しい夏が
また 始まってゆく。
>> 182
なぜ R君との
愛のいとなみのシーンがないか…
と言うと
どうも
合わなかった(笑)
くわえて彼は タンパク質…
ではなく 淡泊。
会社の仲間たちには
『ダーリン💖リエりん💖』の
有名バカップルも
実は セックスレスだった。
結婚を 約束していた私達は
もう
家族の感覚だったのかも
しれない。
海
プール
旅行
花火
楽しい夏は
瞬く間に 過ぎてゆく…
私達は
買ったばかりのパソコンで
次のお正月の
旅行先を探していた。
秋と同じく
『終わり』も嫌いな私は
次の『楽しいこと』を
つくっておかないと
気が気じゃないんだ…
「摩耶は どこ行きたい?」
「伊豆~♪」
私も 間髪入れずに
「修善寺~♪」
「なんで?」
2人で クスっと笑う。
摩耶と私が 大好きな お笑い芸人の 番組ロケが 行われる温泉が 修善寺には あるのだ。
「じゃあ そうしよう!」
笑い合う
私達。
それは
10月のこと。
また
10月のこと…
>> 183
「さっきね
リエさん呼んでって
若い兄ちゃんが
カウンターに 来たんだよ…」
私の会社は
中古車のオークション会場。
火曜日は
オークション日
全国の中古車屋や ディーラーが 車の買い付けに来る。
「え? 会員さん?」
会員とは 車屋のことだ。
「それが 見たことない顔なんだよね~…
なんだか チャラチャラしてたし ヤバそうだなっと思って
『勤務中です!』って
帰しちゃった💦 よかった?」
ちょうど10歳年下の
経理の女の子。
シッカリ者である。
私自身が チャラチャラしているため(笑) 会員のオッサン達からの 誘いが多い。
こうして 同僚が
ガードしてくれる事も
しばしば ある。
「いいの いいの♪
ありがとうね♪助かったよ!」
夕方 6時…
仕事は まだまだ終わらない。
オークション中は
【競り】のアナウンスを マイクに向かって ずっとしているが
それが 終わると
私の部署には 会場の後片付けが 待っている…
明日には清掃業者が入るが
配ったチラシ類を
テーブルの上から使える分
回収してまわるんだ。
こっちの方が 疲れる…
「まったく
めんどくさいっすよね~…」
同じ部署の Uちゃん。
彼女は9つ年下で
家も近所 同じ母子家庭で
プライベートでも ほぼ毎日一緒の 仲良しさんだ。
「ほんとだよね…」
言いながら 私は
カウンターに来たという
その人物が
ひどく 気になって
しかたなかった。
>> 184
「リエさん!」
デスクに戻った私に
営業の男の子が声をかける。
「なに?」
ポンっと
1枚の名刺を放って
「電話して下さい」
「は?」
「いいですか!?
絶対 電話してくださいよ!」
意味が わからない…
スタスタと 行ってしまった。
それを手にとると
私は ゆっくりと眺めた…
車屋の名称
代表の肩書の
社長の名前
電話番号 ファックス番号
携帯番号 Eメールアドレス…
!
カウンターに来た人物!
私は キャビネットを開け
会員のファイルを取り出す。
私は 会員管理の業務もしていたために それは すぐに
見つかった。
『この… 人?』
たしか
若い兄ちゃん…
って Mッチ言ったよね?
どっから どう見ても
ID用の その顔写真は
ヤクザの オッサンだった。
あれ…?
でも 私より5つも年下だ…
「わっ!!」
「…!」
バタンと ファイルを閉じる。
「O…」
さっきの営業の男の子だった。
>> 185
ジョッキのビールを
ごくごくと喉を鳴らし
流しこむ…
「ぶは~っ!」
「オヤジか…」
Uちゃんは
口を手でぬぐいながら
「しっかし
焦ったっすよ私…」
と言った。
「なにが?」
近所の居酒屋。
「ママ 焼鳥取って…」
「ん…」
「Iの分も」
「ん…」
Iは Uちゃんの小3の娘だ。
「誰か リエさん訪ねて来たって聞いた時 てっきり Tさんかと思ったんすもん💦💦」
Uちゃんカップル(もちろんIも)とは T君と つき合ってる時 北海道旅行に 一緒に行っている。
釣り ドライブ 宅飲み…
とりあえず
いつも一緒だったのだ。
「あ… 私も思った(笑)」
「だから
絶対 電話しなさいよ!」
「うるさいよ おまえは…」
なぜか 私達の食事どき
必ず Oも一緒にいる。
Oは 彼氏のいるUちゃんに
恋をしているのだ(笑)
「あの社長
おっかないんですからね!」
あんた R君とも仲良しだろ…
「リエさんのこと
『25・6か?』って言うから
40のババァっすよ!
15の子供もいるし!
って 言っときました…」
…
「摩耶ちゃん Iちゃん
アイス頼もっか♪」
くぅおのやろ~!!!
>> 186
家賃3000円。
築40年。
公営の この住宅に
深まった秋の風は冷たい…
「ママ ストーブ…」
「はいはい…」
チャオは急いで走って来ると
ストーブの前に丸くなる。
「フライングだろ(笑)」
「メアドもあるじゃん!
この名刺…」
テーブルの上に 無造作に置かれた それを手にとり
摩耶が言う。
ちゃんと話し聞いてるんだな。
「なるほど…
突然 電話より いいか…」
「早くしてみなよ」
おもしろがっている。
『こんな時間に ごめんなさいm(_ _)m 〇〇です。 O君に聞いたと思いますが 私には 子供がいます。』
「こんな感じで いいかな?」
「なに それ(笑)!」
「送るよ…」
「送りなよ(笑)」
「やっぱり やめようか💦」
「Oの お兄ちゃん 怒られるって言ってたでしょ(笑)
送ってあげなよ!」
「 … じゃあ」
送信。
はぁ~…
「あ~あ! 送っちゃった!」
「摩耶が 送れって
言ったんでしょ!?💦」
ブーッ ブーッ
「きゃっ!」
バイブの振動音に 2人で驚く
「返信 早っ!」
摩耶が また
笑った。
>> 187
「ねぇ…
ダーリン…
私のこと好き?」
「 … 」
ぎゃははは! っと
グラスのビールを口に運ぶ…
テレビに くぎづけだ。
「眠くなっちゃった」
突然かよ。
私の膝に
頭をのせる。
私は 髪を 優しく撫でる…
「白髪… 目立って来たね」
「まだ38なのになぁ…」
なんとなく
この人との 5年を想う。
そして
それに繋がる
過去を
想う。
「修善寺 楽しみだね…
ダーリン…」
んご~っ んが~っ …
…
おいおい おいおい。
…
ブーッ ブーッ
慌てて 開く。
いびきは 続いている。
あの日の
素早い(笑)返信メール。
『突然ごめんなさいm(_ _)m
メール ありがとう。
ずっと ずっと
気になってました。
友達になって下さい。』
ヤクザ顔の社長の
思いがけない 低姿勢。
友達なら…
いいよね?
正直
久しぶりに
ドキドキしていた。
R君にとって
私が 女なんだかなんだか
わかんなくなってたから…
なんて言い訳。
ただ
私の中の
女が また…
ドキドキし出しただけだ。
>> 188
『お疲れ様m(_ _)m!
俺ね 今日すごく頑張った!
だから ご飯食べに行こう!』
金曜日の夕方。
まだ会社に居た私は
とりあえず 慌てる。
「Uちゃんどうしよう💦
社長 ご飯行こうって💦」
「マジすか!?」
「Uちゃん一緒に来て!」
「… マジすか!?」
社長も 15年来の親友と
来るとのこと…
かくして
某居酒屋に 一同が揃った。
「社長 マジやくざっすよね」
おいおい Uちゃん…
「聞いてないし…」
社長は…
ずっ
と
私の顔を 見ている。
「可愛いなぁ…」
ドキドキ ドキドキ。
「ほんっとに 可愛いなぁ…」
ジョッキで顔を 隠した。
「もしかして あの日
カウンターに リエさん呼びに来たのって
この 友達ですか?」
こ・ち・ら・の・お・友・達!
Uちゃんは
日本人だけど 日本語が苦手だ…
「そうだよ♪」
たしかに チャラい。
しかし メンクイの私としては
こ・ち・ら・の・お・友・達
の方が…
これ以上は 考えるまい。
そして
途中で ふと気づく。
さっきから 社長
何も 食べてない…
>> 189
Uちゃんの暴走は
とまらない…
「あれ?大工さん
結婚してるんすね?」
職業で呼ぶなよ。
「うん。してる。」
チャラ男のくせに
あんまり話しを盛らない…
「なんで わかったの?」
と 社長。
「指輪してるじゃないすか(笑)
社長 意外と鈍感っすね(笑)」
ハっとした。
Uちゃんの暴言にではない。
自分の 左手の薬指にだ。
すかさず 社長が
私の手を見る。
「ちがうよ💦💦
私は 結婚はしてないよ!
ただ…
約束してる 彼はいます」
ここは
ハッキリ言った方がいい…
「嘘…
だろ…」
あからさまに 落ち込んだ。
「言わなくって
ごめんなさい…」
「いや…
聞かなかった 俺が悪い。
最初に
聞くべきだったんだよ…
舞い上がって
考えもしなかった… 」
どうしよう。
想定外の展開…
本気か? この人。
「だけど
友達なら いいよね💦💦
こうして ご飯食べたり…」
「やだ。」
ひくか?
「俺にして」
は?
つっ
こんで 来ますか…
ますますの
想定外…。
>> 190
彼は 激しい攻撃を
仕掛けて来た!
自分が 私を どれ程好きかを
なんの恥ずかし気もなく
口にする。
聞いてる こっちが
穴があったら入りたいくらいだ…
Uちゃんと チャラ男は
ニヤニヤしながら
2人で 盛り上がっている。
「俺は もともと 怖いもの知らずだから 女 口説く時も 『あたって砕けろ』なんだ…
ダメなら しょうがない。
だけど
今回は こいつに頼んだ…」
カウンター呼び出しの件だな。
「もし 断られたら
立ち直る自信なくて…
初めて 怖いって思ったよ…」
え!? 泣きそう…
泣くなよ ヤクザ。
ここで泣かないでくれ。
「理想の女なんだ!
最後の女に したいんだ!」
もしも~し…
「ごめん
ちょっと私 トイレ」
折った。
「え~っっっ!?」
2人が のけぞる。
ちょっと いい気分で
手を洗いながら 鏡をのぞく。
ニヤニヤしちゃう顔を
無理矢理 元に戻す。
『よしっ』
気合いを入れて ドアを開けた…
ら 社長がいた。
「好きだ」
抱きしめられた…
「ちっちゃくって可愛い…」
ドキドキ ドキドキ
R君より若干低いが
かなりの背の高さ…
スッポリ包まれた私は
何も
言えない…
「もう少し こうしてて…」
ドキドキが
とまらない…
>> 191
「主任 元気だった?」
R君が 居間から声をかける。
彼は タバコをやめた為
私は いちいち
キッチンまで タバコを吸いに行かなくては ならない…
これも 面倒くさかった。
強く煙りを吐き出すと
「うん!元気だったよ!」
と 答えた。
恋人としての関係を
拒みつづける私に
財布の中の札束を見せ
「こうなったら 金でつる!」
と わけのわからない奇行をし出した社長に ひいていると
R君から メールが来た。
いつも通り…
『今から行くね』
のみの。
社長の顔色が なくなって来ていること 気にはなったが
「子供が 待ってるから!」
と 2人を残し
「Uちゃん帰ろう」
と さっさと退席してしまった…
もうすでに 家で
摩耶と笑っていたR君には
「主任帰って来ててさ~💦
Uちゃんと3人で 飲んでた」
と 苦しい言い訳をして。
… また
騙しちゃったな。
私
誰のことも
幸せにしてあげて ないな…
幸せそうな
R君の 寝顔が
つらかった。
私は ため息を ひとつ つくと
タバコを吸いに
キッチンへ向かう。
火をつけようとした時
携帯が鳴った。
… 見たことのない番号。
「…はい」
「リエちゃん!
あいつ救急車で運ばれてさ!
今 病院! 来れる!?」
嘘でしょう…
>> 192
好き…
とか
心配…
とかの
感情ではない気がした。
私は
ただ
嫌われたく
なかったのだと思う。
薄情な女だと
思われたくなかっただけ…
「ごめん…
行けないよ」
と 電話を切ったものの
つい 部屋の中を
右往左往してしまう。
T君が
刺された夜のこと
少しだけ
頭を かすめた。
R君は
1度眠ったら
朝まで目を覚ますことはない。
私は急いで 玄関に向かい
ブーツを はいた。
「どこ行くの?」
心臓が 跳ね上がる。
「 … 摩耶」
「どこに行くの?ママ…」
「あの人 救急車で運ばれたんだって ママが 断ったのが ショックだったんだよ… 急性の アルコール中毒だって… なんにも食べてなかったんだもん なんにも… 食べて…」
泣いていた。
「ママが行って
…どうなるの?」
冷たい
声だった。
興奮していた私に
摩耶は
冷水を 浴びせた。
「だって…
かわいそうじゃない…」
「パパの方が
かわいそうだよ!!!」
…
「もう こういう事すんの…
やめてよ
ママ…!!」
私は
ブーツを 脱いだ。
>> 193
なぜか 朝方ちかく
病院の中を写した
写メだけのメールが届き
とりあえず
私は ホっとした。
冷たい
女だと
あきれられたか…
と 思っていたのだ。
また…
どっちつかず。
八方まるくおさめようなんて
しょせん…
無理。
私は お母さん。
私は お母さん。
私は
お母さん…
摩耶の言葉が
いつまでも突き刺さる。
浮かれてる場合じゃない。
はっきり
もっと シッカリと
ことわらなければ…!
「おはよう… リエりん」
「あっ おはよ」
そうか…
今日は 休日なんだ。
「さて 今日は
どこに お出かけする?」
結局私は
彼らの目を盗み
まめな 社長のメールに
1日中
こたえつづけていた。
>> 194
「なんか ダッヂの社長
毎日 来てね?」
「ほんとだ…
しかも なんか いつも
こっちの方見てるし…」
基本的に
うちの会社は
月曜日 火曜日以外
会員さんの出入りはない。
おかしいと思われて
当然だ。
「もしかして リエさん…
とんでもないのに
つかまっちまいましたね(笑)」
「笑いごとじゃね~し…」
Uちゃんが ちゃかす。
まだ
笑ってられた
この時は…
11月に入り
毎日 肌寒い…
私は 毎日
メールで 断りつづけていた。
ただ
社長を傷つけないように
子供を盾にした
言い方で…
そして R君に
さほど気持ちはないこと。
セックスレスであることも
話した。
一生懸命な 彼が
あんまり かわいそうで
私だって さほど幸せじゃない…
と 言ってあげたかったんだと
思う。
裏目。
彼は 俄然 はりきり出した。
セックスのない男女は
終わってる!
と 言いきり
母の部分の私も
大切にしてくれながら
毎日 毎日 毎日
私を 口説く。
そして
オークション日以外は
誰も 使うことのない
広い 2階のフロアで
私は また
彼に 抱きしめられる。
誰か 来る…
焦る気持ちが
興奮に 変わる…
「好きなんだ」
「愛してるんだ」
たまらず 私は
顔をあげ
彼の
激しいキスを
受け入れた。
>> 195
「チュウして来ちゃった」
「なぬっ!?」
「ギュってされたら
ゾワゾワして来ちゃって…」
「やべっ 濡れてきた」
「おまえ…(笑)」
社内でする会話じゃない…
Uちゃんとは
いつも 恋バナで盛り上がる。
チーム馬鹿母だ。
彼女は
私と会社で知り合って 2年後
離婚した。
この会社の 下請けの男の子と
恋に おちて…
不倫の間
偽装工作にも
何度も 手を貸した。
私は とうに
浮気された妻の 苦しみを
どこかへ
置き去りにしていたんだ。
「どうすんすか?Rさん…」
「え!?
別れないよ」
「なぬっ!?」
「摩耶に 何言われるか
わかんないし…」
「社長のこと
好きじゃないんすか?」
「わかんない」
「出た!ワカンナイ(笑)
…Rさんは?」
「… 好きじゃない。
たぶん」
「好きでもない人と
結婚できるんすか?
リエさん…」
「だって 摩耶が…」
ふ~…
2人同時に ため息をつく…
「この 給料泥棒ズが!!」
バンッ!!
課長が
山のような資料を
デスクに
積みあげた。
>> 196
「だから 私は
別れられない…
無理だよ… 」
家の中なのに
息が白くなりそうだ。
必死に小さな声で喋る。
目の前が玄関の
小さな廊下。
それでも
そんな私の声を
聞きたくない摩耶は
廊下と居間の境の襖を
音をたてて閉め
テレビのボリュームを上げる。
「一樹… わかって
お願い…」
名前を 呼び捨てにしてくれと
真剣に 頼まれた。
彼もまた
私を 呼び捨てにする。
『リエ…
リエ…』
何度も呼びながら
電話の向こうで
号泣している。
私は まだ
彼が好きなのかどうか
わからないでいた。
この 激しいアプローチに
酔いしれて
いるだけかもしれない…
キスをした あの日から
仕事帰りの わずかな時間
誰にも内緒で
コッソリ会っていた。
5分でも
10分でもいい
本当に 一瞬でもいいから
2人でいたいと
一樹は言う。
情が生まれることを
恐れたけれど
俺をもっと知ってくれ
という言葉に負けた。
彼の持つ
強い強い
引力みたいなものに
私は負けていた。
それでも
R君とは
別れないと言う私に
彼は
恐ろしいことを
言い出した。
>> 197
『死にたい…』
あぁ…
ここにも
思い通りにならないと
脅しをかける馬鹿がいた…
そして
そんな言葉を
私は 真に受ける馬鹿だ。
帰宅後 夕方
メールが来た。
添付画像がある…
それは
パソコンの画面を
アップで撮った写メ。
16分割くらいの同じ写真が
並んでた…
笑っている
私だった。
気づいた時
心臓が ドクンと鳴った。
頭が真っ白になる。
気持ち悪い…
なんなの?
すぐに続けて
『今から 死ぬ』
と メールが届く。
私は すぐにUちゃんに
電話した。
「Uちゃん Uちゃん
一樹死ぬって…
死ぬって言うんだよ!」
「落ち着いて!リエさん!
本当に死ぬ人間は ふつう
死ぬなんて言わないすから!」
「わかってるけど
本当に 死んじゃったら
どうしよう Uちゃん…」
「あっ!
大工さんに電話して下さい!
リエさん!!」
たまに いい事を言う。
「ありがと!Uちゃん!」
急いで電話を切ると
私は
チャラ男に電話をかけた。
>> 198
『会社で 暴れてやる。
俺をとめられる男なんて
リエの会社には
いないしな…』
今度は
正真正銘の
ストレートな 脅しメール。
残念だけど
この程度のことで
私は ビビらない。
むしろ
怒りがわいて
強くなる。
『どうぞ
お好きなように。』
送信。
キツく見える 私の外見。
実は
なよなよした優柔不断。
そんなとこも大好きだ
と言った あなたの
作戦失敗。
『仲良くしよう(;_;)
リエ…
俺 うざくて ごめんなさい…』
大工さん(笑)に 電話した時も
彼は 大笑い。
私が心配だろうから
見に行ってみるけど
あいつに そんな度胸ないって…
『それより リエちゃん
どうしても あいつとは
つき合えないの?』
「無理… かな」
『だめなもんは
しょうがね~わな(笑)』
しょうがなくないんだもん…
この人。
泣く 脅す 死ぬ
もう…
全部
使いきったでしょう。
全力で闘った後みたいに
気づけば 私は
ずっと
ひきずっていた
重たいものさえ
忘れていたんだね。
>> 199
ふと
悔しくなった。
私は いったい
こんなに一生懸命
何を守ってるんだろう…
私は 10年前
欲しいものを 取り戻すために
短い時間ではあったけれど
必死で 闘ったのでは
ないだろうか…
ぶつかったり
迷ったり…
まわりの力も
たくさん もらって。
必死で…
手を
尽くした。
悪いことをしておきながら…
開き直る。
あの時の
雄太と一緒か…。
「ダーリン…」
「ダーリン!!」
「へ?」
へ じゃね~よ。
ヤクザ映画に夢中か…
ヤクザみたいな男に
彼女 盗られそうな時に…
「この間のあれ…
嘘。」
「 … あれって どれ?」
「主任と飲んで来た…
って」
言いながら
後悔して来た…
「誰と 飲んだの…?」
「会社の
お客さん…」
「なんで?」
「告られた…」
「 … ふ~ん 」
無言。
そのまま 眠りにつき
大きな いびきの中
一樹とのメールは
一晩中 続いた。
- << 201 「俺のだからね」 朝 出かける間際に R君は 言った。 「え?」 「リエりんは 俺のものだから」 初めて聞いた… だからと言って その瞬間から 何が 変わるわけでもない… もともと ヤキモチをやく人ではない。 自分の 自由な時間も 必要な人。 一樹は あいかわらず ほぼ毎日 会社にあらわれる。 初めてメールをしてから 半月ちかくが過ぎていた。 「ホテルの バイキングに ご飯 食べに行こう!」 「いいけど… 何もしないでね(笑)」 「食事です!」 あろうことか 私は 本当に 開き直ってしまった… このままで いいじゃないか。 彼が 2人いちゃいけないって 誰が 決めたの? 一樹には お正月にある 伊豆旅行が終わるまで 待ってほしいと言った。 摩耶が とても楽しみに しているから… と。 摩耶の名前を出されたら 引っ込むしかない。 汚いやり方だが 旅行が終わったら その時また 何か 理由を見つければいい と 私は考えていた。
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