🌼道🌼
あなたは運命を信じますか❓
赤い糸を信じますか❓
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私は二歳で
この土地に越して来た
新しい環境で
お父さんもお母さんも張り切っていた
田舎から出てきた
両親は東京で頑張る事が一番の誇りだった
貧乏だった事は
毎日の言葉でわかる
喧嘩が絶えない暮らしだった
初恋は幼稚園の頃
定番の言葉
女の子は特にませていて
男の子にちょっかい出したがるのも
世話を妬きたがるのもこの頃からだ
そしておままごとでは幼稚園ごっこと題し
先生役になりたがり、ダメな子を演じさせられるのは男の子
主導権を握る運命は
既にこの頃から
始まっているのかも
私の初恋はりゅう
やっぱり毎日遊んで
毎日一緒だったから
いつもりゅうを見ていた
マイもきっとりゅうが好き
そう思って
りゅうが好きだと
言えなかった
マイは私より
かなり積極的
案の定マイはりゅうに告白していた
「りゅう✨マイの事好き❓」
「……。」
「りゅうとマイ結婚しようね⤴」
少し離れた大きな木の上で
マイが話してるのが
聞こえた
りゅうは笑ってた
私は泣いてしまった
五歳の私は失恋した
恋と知ってか知らずか胸が苦しかったのは
今でも覚えてる
泣きながら🏠に帰り
転んだと嘘をつき
泣きじゃくった
内職をしてたお母さん
面倒くさそうに
横目でみていた
明日幼稚園に行くのが嫌だ
そんな事も気づいたら言っていた
でもご飯を食べ
寝てしまえば
明日はくる
いつもの様に
待ち合わせの大きな木に向かう私は
どんな顔すればいいかわからなかった
「おはよう✨」
りゅうが来てた
「おはよう😺」
りゅうのお母さん
「おはようございます😺」
私のお母さんが応え
マイが走って来た
「メグ✨おはよう😺」
マイはいつもの様に
私に駆け寄り手を繋いだ
いつもの様に
私とマイ
その後ろにりゅう
幼稚園児の仲良し三人
何も変わらない三人
これがずっと続けて欲しかった
幼稚園を卒園した春
私達はそれぞれ違う道を歩んでいく
マイは私立有名小学校
私は公立小学校
りゅうは家庭の都合で遠く離れた小学校
小学校に入学して
近くに住んでるマイとも全く逢わない生活が始まった
マイは毎日送迎は勿論習い事や塾で
私とすれ違う事すらなかった
りゅうは音信不通
子供の私にはどうにも出来ず忘れていく日々だった
小学生になって
新しい友達や色んな地区から来る友達が
不思議な感じで楽しかった
違う世界が広がって
毎日が探検と発見の日々
その中でも輝いてる子は必ず居た
人気者は既に
オーラを放っているものだ
2学期になって
ヒカルは私の隣りの席になった
ヒカルとは
背の順でも同じで
よく話す仲になっていた
それでも周りの女の子が焼きもちを妬く声が聞こえて
なるべく自分からは
話さない様に
気をつけていた
休み時間になると
ヒカルの席に女の子が集まり
私の席は女の子に譲っていた
時に席に落書きやイタズラまでされ
ヒカルはそれを見ていた
ある日の学級会
ヒカルが突然立ち上がり
前に行った
先生はびっくりして
ヒカルを注意したが
ヒカルは大きな声で
こう言った
「メグの机や椅子に落書きやイタズラしたら許さない」
そう言ってヒカルは
自分の席に戻った
私の顔は林檎の様に
真っ赤になってしまった
ヒカルは一人で帰ってしまい
私はいつもの友達と
何とも言えない空気の中帰った
友達の優が言った
「ヒカルはメグを好きなのかな⁉メグを庇ったのかな❓」
庇っただけだよ……
心の中で答えた
「また明日ね✨」
優と別れて🏠に帰った
次の日の朝
ヒカルはいつもの様に沢山の人に囲まれ
楽しそうに話してる
良かった…
私の席に向かい座るとイタズラ書きが無くなっていた
後々友達伝いに
ヒカルが消してくれたとわかった
ヒカルは毎日
私に変わらず話してくれた
それを見ていた女の子達はもう焼きもちを妬かなくなった
ヒカルはヒカル
私は私
同じクラスの友達
それに代わりない
りゅうが遠くの学校に行っていた理由を
知ったのは六年生の時だった
りゅうは喘息で空気の綺麗な場所で生活していたらしい
三年生から六年生まで何故かりゅうとずっと同じクラスだった為
沢山話す時間もあり
りゅうが父親と離れて暮らしてる事も話してくれた
🏠が向かいな事と
りゅうが一人っ子で鍵っ子だったからか
よくお互いの🏠を行ったり来たりしては
遊び勉強していた
卒業式の日
友達と別々な中学になる悲しみや
小学生時代を惜しむ様に泣きじゃくっていた
男子は相変わらずふざけてたり
さっぱりしていて
女子は感情のまま
言葉に出していた
式が終わって
仲良しの友達と二次会みたいに
🏠に集まってお喋りの花を咲かせていた
そこにりゅうを含めた男子数人が来て
また昔話に盛り上がりゲームなどして
楽しんだ
りゅうの🏠に行く事になって皆で移動した
勝手知ったる私は
当たり前の様に動いていたら
皆が冷やかしてきた
六年生にもなると
恥ずかしいのピーク😳
りゅうも照れ笑いだった
公認していたよと笑って言われ
りゅうも笑ってた
「花火やろうよ🎇」
りゅうが言った
「やろう❗やろう❗」
みんなが外に出た
空き地に行って
花火をした
何だか綺麗だけど
寂しく 切ない時間が流れた
いつの間にか
りゅうと私は
二人になって
線香花火をしていた🎇
「寒くない❓」
りゅうが言った
「大丈夫😊」
(ねぇ❗すがっちと一緒に帰るね➰)
(私も阿部ちゃんと同じ方向だから➰楽しかった❗また逢おうね)
友達が次々帰って行ってしまった
何だか急に切なくなってしまい涙ぐんでしまった
それを見ていたりゅうは私に近付いて
頬にキスをした
そして唇にキスをした
🏠に帰ってからの私は
ぼ~っとしていた
色んな事が頭の中で
グルグル回って
お母さんの声も
お姉ちゃんの声も
よくわからなかった
ただはっきりしたのは幼稚園の頃の失恋の痛みより
断然この胸の痛みが強かった事
りゅうは私を好きだったのか
私はりゅうを好きだと改めて思って
嬉しさと苦しさで
混乱していた
中学生活がスタートした
りゅうとはクラスが別になり
いつの間にか疎遠になっていった
キスしたあの日から
りゅうとマトモに話せてない
意識してしまい
りゅうを見かけると
逃げていた
りゅうは時々私の🏠に来ていたが
私の動揺した姿を見て段々来なくなってしまった
両想いになったのに
私の態度のせいで
失恋同然
どうしていいかわからなかった
中学生活はクラブ活動に夢中だった
りゅうは野球部
私はバレー部
お互い大きい大会に進む程
毎日毎日練習に明け暮れた
恋をする暇はなかった
同じクラスの野球部の男子に告白されたが
普段から仲が良かったからか
誤解させてしまった
私はりゅうにも
そんな風に感じさせてたのだろうか
中学二年生になって
ヒカルと同じクラスになった
ヒカルは相変わらず人気者
学年1可愛い杏と
付き合ってると噂で聞いた
中学二年にもなると
周りで恋愛の話が多くなり
私の友達も先輩の○○くんが素敵とか
同じクラスの○○くんが好きとか
休み時間の度に盛り上がっていた
体育祭は男子がいつもより
かっこよく見えるイベントだ✨
体育祭の前の日
同じ班の長野くんからハチマキに刺繍してと頼まれた
なんで私なのかわからなかったが
結局不自然さを消す為か同じ班の男子のハチマキに女子が刺繍をすることになってしまった
体育祭の朝
ハチマキを渡すと
長野くんは
ThankYou❗❗
と言って
ハチマキを頭に巻いた
長野くんは足が速い
私もそこそこ速かった
お互い短距離走の代表であり
リレーのメンバーだった
昼休み長野くんが
班で飯を食おうと言い出した
面白そうと皆乗り気で校庭にシートを広げ
男女交互で丸くなった
それぞれのお弁当を広げ交換したり
飲み物は回し飲みしていた
体育会系の私はあまり違和感なかったが
同じ班の女子の一人は恥ずかしそうにしていた
あぁ私って
もしかして男子みたいな感覚なのかも
男子からも
恋愛対象じゃなく
同じ感覚だから馴れ馴れしく出来る
それだけなのかも
私に女らしくか弱い
イメージはまず無い
男子と笑って話せる意味が段々わかってきた
リレーは男子1位
女子は2位
それぞれ頑張り
楽しい体育祭だった
体育祭が終わり
片付けをしながら
皆と話してると
長野くんが来た
「おい、メグ❗一緒に帰ろう」
一瞬ドキッとした
「刺繍のお礼にアイス奢るわ」
「アハハ😂やったね❗」
片付けを終えて
長野くんと同じ班のメンバーで
学校帰り駄菓子屋に寄って
アイスを奢って貰った
何だか青春を感じた
一時だった
長野くんは
私の🏠と同じ方向だった
「メグの🏠行ってみたいなぁ🎵」
「え⁉」
突然の事で笑って誤魔化すのが精一杯
「俺朝いつもメグを見て学校行ってたの知ってた⁉」
「変態😜」
長野くんが何故そんな事言ったのか
動揺しまくって誤魔化していた
だって同じ班の美香は長野くんの事好きだったの知っている
ハチマキの刺繍も
ホントは美香がした
美香は離れた後ろを歩いていた
振り返るのが怖くて
長野くんと距離を置いていた
私は思い切って
美香を呼んだ
「美香‼」
美香は少し恥ずかしそうに駆け寄った
これ以上長野くんに何か言われるのが怖かった
美香は長野くんと
話せず困ってた
長野くんが美香の🏠
どっち⁉と聞いていて
話しは続きそう
私は少し離れて
友達と喋ってた
次の日美香が朝一で
私に駆け寄り
「長野くんと一緒に帰れた✨」
嬉しそうな美香はキラキラしてた✨✨
初恋ってきっと
こういう事で
友達の延長じゃないんだよね
人を好きになって
ドキドキしたり
落ち込んだり
頑張ったり
泣いてしまったり
見てるだけで苦しくなったり
肩が触れただけで
嬉しかったり
美香は毎日長野くんの事で盛り上がっては
嬉しそうに話していた
私の初恋はりゅう
ドキドキしたり
悲しくなったり
それは美香の感情とは違うんじゃないか
そう思っていた
今りゅうを思っているかと言ったら
気になるけど
話す事も無いし
話せなくて辛い訳でなく
ただりゅうが居る
それで安心していた
私のほんとの恋は
まだまだなのだ
そんな日々を重ね
ある時りゅうに彼女が出来たと
噂で聞いた
中学生になると
誰と誰が付き合ってる事は
一瞬にして学年に流れる
りゅうの相手は
りゅうと同じクラスの由香だ
小学校も違う
私と同じバレー部だ
その話を聞いた時
私の中で何かが崩れた
胸が苦しかった
由香と私は
バレー部で一緒なだけで仲間に過ぎない
由香は先生に気に入られていて
今レギュラーで厳しい特訓も受けている
私はまだまだ先輩レギュラーがうまかった
あるクラブ帰り
りゅうと由香が
待ち合わせて帰ってるのを見てしまった
私の胸は突き上げる様に痛く
ドキドキが止まらなかった
りゅうと由香の🏠は
途中まで一緒だが
由香は違う道に入っていく
追いつく事も出来ず
ある程度距離を保ち
下を向いて歩いてた
分かれ道に来た
由香はりゅうによりそい甘えてる
りゅうの顔が見れなかった
私はその手前を曲がり遠回りして🏠に帰った
そのあとりゅうと由香がどう帰ったかは知らない
りゅうが帰って来たのは私が帰宅してから
だいぶ遅い時間だった
「どうしたの⁉」
「今りゅうの🏠に遊びに来たんだけど
りゅうの部屋にメグの写真があって…。
りゅうとメグは付き合ってたの⁉」
由香が不機嫌そうに言った
「ただ向かいの🏠だから幼なじみみたいなもんで、写真はりゅう…桜井くんのお母さんが飾っただけじゃないの⁉」
「メグはりゅうを好き⁉」
「……。きょうだいみたいに育っただけで…。」
由香はしつこくりゅうの好きな事嫌いな事
色々話してくるが
私は上の空
なんで私が…
泣きそうな感情になり慌てて
今日は疲れてるから
またにしてと由香を帰した
由香は半信半疑で
帰って行った
りゅうの部屋に写真がある事は知っていた
小学校の卒業式の時
お母さんが
私達を撮ってくれた
その時は何の感情も無くご近所の仲良しとしてお母さんも私達も
写真を撮ったはず
それを焼き増しして
りゅうに渡し
飾ったのも知っている
りゅうはずっとそれを飾ったまま
由香を部屋に入れた
そうだよね…何の感情も無いから
出来る事かもね
それを見た時彼女がどう思うかなんて
考えないよね
今日は朝練
昨日の夜はなんだか
モヤモヤが残り
寝不足だ
玄関を出てすぐ前に
りゅうが見えた
私は声も掛けず
追い越す事も出来ず
また離れた後ろを歩いていた
いつからこんな風になったのだろう
昔は顔を見れば
どちらからともなく
バカな話で盛り上がりくだらない事をしていたのに
いつから変な距離を
とったんだろう
あのキスの日から…
あの日から…
由香とりゅうは
順調な付き合いだったみたいだ
由香の顔や言葉を聞いていればわかる
時々私に探る様な目をしていたが
私は由香と話す事もなく黙々と練習し
皆と帰っていた
美香が長野くんと付き合い
私の周りでも恋愛真っ盛りの人達で溢れていた
私も恋をしたい
りゅうを目で追うより新しい恋をしなきゃ
そう言い聞かせ
サッカー部の先輩が
目に止まった
一つしか違わないのに大人っぽく
かっこいい先輩
高橋 祐輔
先輩のファンは
ジャニーズ並みに居た
私なんて
先輩の目に止まる事など無い
野球部とサッカー部は部活が終わるのが
ほぼ一緒
私達バレー部は少し遅かったが
帰る時間はよく重なって先輩のたまりに
胸が高鳴っていた
りゅうは変わらず由香と帰り
私はバレー部の仲間と先輩達を眺めながら
ああでもない
こうでもないと
無駄に盛り上がっていた
その声にりゅうが振り向き由香が振り返る
早く行こうと腕を掴みりゅうを引っ張って行く
りゅうの目が寂しそうに見えた
何故だろう
🏠に帰ると
りゅうのお母さんが
🏠に来ていた
「あらメグちゃん。お帰りなさい。大人になって~りゅうとは全然違うわね~。」
「お久しぶりです。
どうも…。」
そう答えるのが精一杯
急いで二階に上がり
部屋に入った
暫くすると
りゅうのお母さんは帰り
ご飯よと呼ばれ
支度しながら手伝いをしていた
ご飯を食べながら
お母さんがりゅうの彼女の事を聞いてきた
「りゅう君彼女が出来たんだって⁉なんだかおばちゃんは気に入らないみたいだけど」
そうなの⁉
心の中で叫んでいた
「なんだかその彼女よく🏠に来て図々しいんだって」
わかる…😏
ちょっと笑いそうになるのをこらえて
ひたすら食べて誤魔化していた
「あっ、そうそう💡
今度の週末りゅうくん🏠で預かる事になったからね」
「🔥🔥🔥🔥🔥‼
え~っ‼‼‼‼」
「りゅう君の所法事で新潟に行かなきゃならなくて、二日🏠を開けるからお願いしますって。ほらりゅう君一人だと彼女連れ込んで
危ないから、🏠でお願いしますって頼みに来たのよ」
土曜日が来てしまった
朝早くりゅうのお母さんがお願いしますと
挨拶に来ていた
りゅうはまだ🏠には来てない
寝てるみたいだ
私は出掛けた方がいいのかどうしたらいいのか解らず
部屋の掃除と
服の確認を何度もしていた
10時を過ぎると
チャイムが鳴った
「はぁ~い」
お母さんは嬉しそうに玄関に向かった
りゅうが挨拶したのを部屋越しに聞いて
二階に上がってくるのが聞こえた
マジですかぁ💦💦💦
なんで私緊張してるの⁉
そんな事知りもせず
りゅうはお構い無しに私の部屋に入ってきた
「よお➰👋」
りゅうの声はいつの間にか声変わりして
低く大人になっていた
「あぁ…。いらっしゃい…。」
りゅうは私の部屋を
一回り見て
「変わってないな(笑)昔と(笑)」
ズケズケとこれまた
人の机に座り
引き出しをわざわざ見ていた
机にはりゅうと同じ写真が飾ってある
それを見て
「俺もこれあるぜ」
嬉しそうに言う
その写真で由香が怒鳴りこんだんですけど😣
そう心の中で叫び
クラブの話や
友達の話でいつの間にか昔の様に
時間が過ぎていた
由香の事触れない方がいいのか
りゅうが話すまで
私は触れずにいた
途中お母さんが
お茶とお菓子を持ってきて
昔話で盛り上がり
笑い声が響いていた
夕方塾なので
お互い宿題をしたり
解らない所は教えて貰ったり
凄く楽しい時間だった
好きなアーティストや曲を話しあったり
一緒に歌ったり
まるで恋人みたい…
いやりゅうには由香が居る
ふと現実に戻される😣
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