カヤの依存
自分の居場所と愛が欲しかっただけ…
一男二女。
カヤは戸田家の長女として生まれた。
宗教に熱狂的にハマる母。
堪え性と甲斐性のない父
兄ほど期待されず、妹ほど可愛がられていない事を幼い頃から痛いほど感じてきた
心にポッカリ空いた穴は成長を増す事に大きくなっていった…
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>> 401
歩なりの気遣いを知り、カヤはまた
首を大きく振った
歩が車を走らせた
「オニイサン…
美容師になるの?」
「そ、4月から学生
つっても夜間だけどな
音楽も物になんねーし、やってもねーし
俺多分、手先器用だし」
「凄いね!」
「まだこれから学校通う段階だっつーの!
何にも凄くねーよ
多分周りは年下ばっかだろーし
ま、今度は辞めないように頑張るだけ」
「でも、やりたい事見つけたなんて
やっぱり凄い!」
「おぅ
じゃあ、そのうちスゴくなるな…
美容師んなったら、カヤの髪も切ってやるよ」
カヤは未来をさす歩の言葉に少し胸を痛めた
嬉しかったが、本当にそんな日がくるのか
歩が美容師になっても
自分と歩が繋がれている姿を想像出来なかったのだ
「カヤもバイト始めたんだろ?
すげーぢゃん」
「うん…
でも私なんて凄くないよ
毎日いやいや行ってるだけだもん」
「いやなとこに毎日ちゃんと行ってんなんて
尚更すげーと思うよ」
歩が褒めてくれた事がカヤは嬉しくて
仕事が嫌いだったけど
また頑張ろうと思えた
- << 412 それから2人はドライブをしながら たわいもない話や、お互いの当たり障りのない近況報告をしあった お互い、どれも中身のない表面上の話ばかりだったが、歩独特の言い回しや聞き上手なスマートさに カヤはどんどん惹きつけられ カヤも歩を好きだと自覚した事で更に 何を話しても聞いても楽しく…そして歩の仕草や表情、言葉 そのどれにも胸が高鳴った 二度と逢えないかもしれない… 4ヶ月の間 何故連絡をくれなかったのか 何をしていたのか そんな疑問は 今再び出逢えた事に 自分を忘れないでいてくれた事に わからなくてもいいと この奇跡の様な瞬間に カヤは喜びだけを見いだしていた
>> 404
ちゃら様🌱
更新お疲れ様です☺
収まりきらなかったら【カヤの依存No.2】とかでいいじゃないですか😁
実際、完結しちゃうと私の楽しみが一つ減る事になっちゃうし…💧全然大丈夫ですよ☺
【カヤの依存応援スレ】とか作ってもいいですか❓
何か更新されるたびに、ちゃら様に感想をレスしたくなっちゃってて、でも横レスは他の読者サマに失礼だし、毎回一人で奮闘してます😁
でも ちゃら様の負担になるようなら、そっと見守る気持ちです☺
それでも私の気持ちは変わりませんから☺
- << 407 かなさん、そのような温かいお言葉、お心遣いに重ねて感謝申し上げます🙇 有り難過ぎて、とても返す言葉がみつかりません🙇 かなさんがご心配下さっている 頂けるお気持ちやお言葉が、プレッシャーだったり負担だったりする事は微塵も無く、それはいつでも私に幸せな気持ちと意欲を与えて下さっています ただ私は大変未熟者でありまして、もし応援スレなど建てて頂いては、自分が何か勘違いをしてしまい大きくなった気がしてしまう可能性があるのです 読んで下さっている方の中には内容や描写的に不快感を感じている方がいて当たり前の物だと自覚していますし、私には長期放置の過去もあります それでもこの場をお借りし書かせて頂いている身ですので、静かに続けていけたらなと思っています 続きます
>> 405
ちゃら様🌱
更新お疲れ様です☺
収まりきらなかったら【カヤの依存No.2】とかでいいじゃないですか😁
実際、完結しちゃうと私の楽しみが一…
かなさん、そのような温かいお言葉、お心遣いに重ねて感謝申し上げます🙇
有り難過ぎて、とても返す言葉がみつかりません🙇
かなさんがご心配下さっている
頂けるお気持ちやお言葉が、プレッシャーだったり負担だったりする事は微塵も無く、それはいつでも私に幸せな気持ちと意欲を与えて下さっています
ただ私は大変未熟者でありまして、もし応援スレなど建てて頂いては、自分が何か勘違いをしてしまい大きくなった気がしてしまう可能性があるのです
読んで下さっている方の中には内容や描写的に不快感を感じている方がいて当たり前の物だと自覚していますし、私には長期放置の過去もあります
それでもこの場をお借りし書かせて頂いている身ですので、静かに続けていけたらなと思っています
続きます
>> 407
勿論最後に批判のお声も含め、受け入れる気持ちはありますし、私から改めてお詫びしたい事もあります
応援や感想だけでなく、ご批判の声も何かありましたら本文使って下さって結構ですよ😉🍀
今は書く事が一番皆様に応えられる道かなと思っていますので、その時はスルーするかもしれませんが、必ず最後に声を掛けさせて頂きますので🙇
かなさんの沢山のご配慮有り難く感じております✨
小雪さん、レスを催促させてしまったみたいですみません🙇
ありがとうございます🍀
ちゃら
- << 410 ちゃらさん🍀いつも更新楽しみにしています😊応援してます😊 主さんが感想OKですよといっても、感想レスに批判レスがきてスレが荒れるのが心配です😥 小説板ではそういう光景をよくみるので😥
>> 402
歩なりの気遣いを知り、カヤはまた
首を大きく振った
歩が車を走らせた
「オニイサン…
美容師になるの?」
「そ、4月から学生…
それから2人はドライブをしながら
たわいもない話や、お互いの当たり障りのない近況報告をしあった
お互い、どれも中身のない表面上の話ばかりだったが、歩独特の言い回しや聞き上手なスマートさに
カヤはどんどん惹きつけられ
カヤも歩を好きだと自覚した事で更に
何を話しても聞いても楽しく…そして歩の仕草や表情、言葉
そのどれにも胸が高鳴った
二度と逢えないかもしれない…
4ヶ月の間
何故連絡をくれなかったのか
何をしていたのか
そんな疑問は
今再び出逢えた事に
自分を忘れないでいてくれた事に
わからなくてもいいと
この奇跡の様な瞬間に
カヤは喜びだけを見いだしていた
>> 412
カヤが1人では入れなかった
あのトイレがある公園の駐車場に車を止めると
2人は夜の散歩を楽しんだ
公園のアスレチックや遊具で遊び
走り
はしゃぎ
疲れると
芝生の上で2人並んで
寝転んで
空に浮かぶ星を見上げた
「もう冬の空じゃないね…」
カヤはあの日、この公園の駐車場で歩と見た星を思い出して呟いた
あの時は
違う空を知る歩が
いずれそこへ帰ってしまう事を寂しく感じていたが
またこうして出逢えた事で
胸が熱くなった
あの時より
空は高く、星も遠く見える
こんなに空が高いなら
きっとどこまでも続いている
きっといつだって
同じ空の下に
歩と自分が存在している事を幸せに感じ
星が滲んだ
>> 414
あのトイレの前に差し掛かると
「トイレ平気?」
歩が思い出したように笑って聞く
「う~ん…
そー言われるとしたいかも…
なんだかここくる度したくなってるよね私」
カヤはまるで他人ごとのように呆れた顔をして言った
「まだガマン出来る?」
「うん。大丈夫」
「じゃあ、違うトイレ行くか…
カヤがもう限界だっって言ったらまたついてってやっても良かったんだけどな…」
歩はわざと残念そうな顔をしてみせた
歩とのこんなやりとりが相変わらずで
そしてなんだか懐かしくて
カヤは心地よかった
- << 417 戻ると 歩はすぐに車を走らせた 公園から一番近いコンビニを車は素通りする 「どこのトイレ行くの?」 てっきりコンビニのトイレに連れて行ってくれるのだと思い込んでいたカヤは、不思議に思い聞いた 「もっと綺麗なトイレがある所」 歩は信号待ちで車を止めると チラリとカヤを見て まるで【おたのしみに】 とでも言いたげな もったいぶる口調で楽しそうに答えた 着いた先はホテルだった 「ホテルだったの?!」 「そ、 綺麗なトイレもあるしカヤも仕事で疲れてるみたいだし いつでも寝れるじゃん 部屋選んで」 そろそろと徐行する車に カヤは慌てて部屋の写真パネルに目をやった
>> 415
あのトイレの前に差し掛かると
「トイレ平気?」
歩が思い出したように笑って聞く
「う~ん…
そー言われるとしたいかも…
なんだ…
戻ると
歩はすぐに車を走らせた
公園から一番近いコンビニを車は素通りする
「どこのトイレ行くの?」
てっきりコンビニのトイレに連れて行ってくれるのだと思い込んでいたカヤは、不思議に思い聞いた
「もっと綺麗なトイレがある所」
歩は信号待ちで車を止めると
チラリとカヤを見て
まるで【おたのしみに】
とでも言いたげな
もったいぶる口調で楽しそうに答えた
着いた先はホテルだった
「ホテルだったの?!」
「そ、
綺麗なトイレもあるしカヤも仕事で疲れてるみたいだし
いつでも寝れるじゃん
部屋選んで」
そろそろと徐行する車に
カヤは慌てて部屋の写真パネルに目をやった
>> 418
「随分と楽しそうだな…」
ベッドの上で転がるカヤを捕らえ
歩はカヤの両手首を掴み、上に上げ
右手ひとつで固定してしまうと
唇を重ねた
舌を絡め徐々に激しいものとなり
子供のような淡い時間が一気に大人の色に変わる
カヤの首筋に這うように行き交う歩の唇
服の上から乳房を愛撫する
まだそれだけでビクンと反応してしまうカヤの体は
両手首を固定されているため自由に動けず、忍び寄る快楽をどこにも逃がせずにいる
そのうち
その手は服の中へと侵入してくると
ブラの上から乳首だけをなぞり摘む
期待に膨らむように乳首は固くなり
それに応えるがごとく
歩の指がブラをずらすと
乳房全体を包みこみ
カヤの固くなっているその部分を人差し指で弾いた
>> 422
うっかりリョウとしていた時の感覚がクセとなり、それが出てしまったのだった
黙り込むカヤに、歩は乱暴にキスや愛撫をし、指や舌を使い何度も果てさせた
「誰がそんな事していいって言った?」
「4ヶ月、俺に抱いて貰えなくて寂しかったのか?」
「我慢出来なかったのかよ…
いやらしい身体だな」
「せっかく俺が1人でも気持ちよくなる方法教えてやったのに
やらなかったのかよ
そんな悪い子だったんだな
それともそれだけじゃ足りなかったのか」
「そんな顔してヨガったのか」
「そんなエロい声だして感じたのか」
「責められて、こんなに濡らして…
思い出してんの?」
カヤを責めるような言葉で罵声を浴びせた
しかしその声はとてつもなく
怖いくらいに優しいものだった
乱暴な愛撫と言葉、優しい口調
アンバランスな刺激に
カヤは酷く興奮し、感じていた
>> 427
リョウと目があった
リョウもカヤの姿に驚いた表情だった
2人は
お互いのパートナーに気付かれないように
瞬時に目を逸らした
どちらとも二人の異変には気付いていない事に
カヤは心の中で安堵した
あの美しい女が…
リョウの愛する
香織という人か
カヤは雑誌をチェックしている歩を背に
また、香織にも怪しまれないように細心の注意を払いながら
度々二人に目をやった
香織は、長い栗色の巻き髪で、睫毛は長く目鼻立ちのくっきりしたとても美しい顔をしていた
メイクや洋服は、決して派手では無いがセンスがよく
またそれが、更に顔の美しさを際立たせ
自分の似合う物を熟知しているといった感じだった
カヤの住むこの田舎街では、どこでも目を惹きそうな程都会的で
洗練された大人の女の独特な雰囲気が出ていた
しかしその表情はどこか寂しげで、虚ろな目をしており
身体は酷く痩せ細っていた
>> 429
カヤは今まで
香織についてのイメージに正直あまり良い物を感じていなかった
うまくいかない結婚生活で
満たされない部分を
自分の事を好きだというリョウを使って穴埋めをしている
しかし、リョウの言っていた結婚生活を壊すつもりもない
という部分で
酷く卑怯に感じていた
カヤとて結局、リョウを使い
歩を好きな気持ちや辛さから
目を背けていたのだから
同じようなものだという認識もあったのだが
どちらかと言えば
自分とリョウを重ねてみていたのだ
神経が図太く、どこか卑怯だと感じていた香織のイメージは
目の当たりにしてみると
ずっと繊細で儚く寂しい物に感じた
自信もプライドも
持ち合わせていていいほどの
あんなに美しい女が
覇気を無くし
病的なまでに痩せ細るほど思い詰められる闇とは一体どんなものなのだろうか
また
あんなに美しい女と結婚したというのに
他の女に走り、家庭を省みない男とは
一体どんな男なのだろうか…
17のカヤには
何ひとつとして
それを想像する事は出来なかった
>> 430
カヤの好きなホテルや部屋選びも
今回は歩に任せた
このホテル街のどこかの一室で
リョウと香織が抱き合っている
そしておそらく
これから自分は歩に抱かれる
カヤは妙なモヤモヤを掻き消すように何度も煙草に手を伸ばした
歩には努めて気付かれまいとすると
変にテンション高く接してしまうが
カヤ自身、こうして振る舞うと本当に元気が出た気がしていた
ソファーで歩と並び、テレビを見ながら談笑する
テレビ番組の内容にキャッキャと笑うカヤに歩は
「ここおいで」
と自分の膝をポンポンと叩いてみせた
カヤは素直に歩の膝の上に乗った
しばらくそのままの状態で続けてテレビに笑っていたカヤに歩は
「カヤ…」
と声を掛ける
>> 433
歩と交代で風呂に入る
それまですっかり忘れていたが
しかしその名を目にすれば、記憶は鮮明に蘇る
あの時
歩は毎日連絡がくると言っていたし
実際カヤと共にいた間にも
頻繁にあゆみからの電話は来ていた
あの様子では本当に毎日あゆみは電話を掛けているのだろう
そして歩は支障が無ければいつでも電話に出ているのであろう
カヤがこの四ヶ月の間、歩と電話で話したのは
歩が東京へ戻った日と、再びこちらに帰省するという今回の
たった二回だけだ
カヤからも一度だけ連絡したが
折り返しは無かった
あの時は
歩をあゆみと共有している気がしていたが
この四ヶ月を振り返れば
歩との距離は
あゆみの足元にも及んでいない事を思い知らされた
大阪にいるというあゆみとは
あの後会ったのだろうか…
どちらにしろ
歩との電話が日常にまでなっている
あゆみを
カヤは羨ましく思った
明日歩と別れたら
次帰ってくるまで
また音沙汰の無い生活になるのだろうか…
考えれば考えるほど
カヤは更なる疲労と倦怠感に包まれていた
>> 435
「お風呂気持ち良かったねー!」
バスルームでなんとか気持ちを切り替えたカヤが元気に歩の元へ戻る
「良かった」
ベッドの上で煙草をふかしていた歩がカヤに微笑むと
布団をめくりカヤの入るスペースを作る
カヤがベッドに入るとすぐ
自然な形で腕枕の状態にもっていく所は
リョウもまた同じに
大人の男のスマートさが表れていてカヤは好きだった
「なんかロクなテレビやってねーな」
歩はくわえ煙草にリモコンで
次々とチャンネルを変える
せわしなく変わってゆくテレビ画面が急に止まった
女の乳房にむしゃぶりつく男
絞り出すような甘く切なく淫らな女の声
それは他の番組とは明らかに異色のものだった
「これ見ていい?」
歩の「これ」という言葉でさしたものは
アダルトチャンネルだった
「う…
うん…」
カヤは歩の顔を見れないまま返事をした
>> 436
そこにはめくるめく
男と女の情事が生々しく繰り広げられていた
他人のセックスを見るのは初めてでは無かった
性への興味と好奇心が芽生え始めた中学時代
クラスの男子に借りたものを
カヤを含める女子数名で、鑑賞した事があった
その未知の世界のあまりにも衝撃的な事実に
酷く気分が悪くなり最後まで見るには至らなかった
また美也子とサヤカが
同じ部屋でそれぞれパートナーと情事に燃える声を聞いたあの時も、
身内がらみからか
やはり気分の良いものではなかった
しかし今は…
自分がセックスを経験し、その快楽を覚え
またその対象が
顔も知らない赤の他人によるものから
無責任に
映し出されるセックスそのものだけに集中してしまえた
テレビ画面の中で女の身体を弄ぶ
男の
手や舌の動きに
その快感を想像してしまえるカヤ
そして女の恍惚とした表情と喘ぎ声を目の当たりにすると
カヤの下半身は
羨ましいとよだれを垂らすように
欲望の蜜が滴り落ちる
>> 438
もしかして歩は寝てしまったのか…
そっと歩の顔を見る
そのカヤの視線に気付き
2人の目が合った
歩はようやく
カヤに唇を重ねた
そのキスは
激しさよりも
ゆっくりとねっとりとしたもので
それが余計にカヤを焦らし脳を刺激した
しかしまたも
歩はそのキスをゆっくりと味わっているだけで
カヤの疼いているどの部分にも触れようとしない
呼吸が乱れていったのはカヤの方だった
歩が再びカヤの唇から離れると
カヤの顔を見て言った
「どうした?
そんな顔して」
カヤの顔は
すっかり欲に蒸気し
抑えきれない身体の疼きと
それを満たして貰えないジレンマを涙目で訴える
切ない表情だった
そして
それとは対象的に
とても満足そうに
楽しそうに見ている
意地の悪い顔をした
歩がいた
「パンツ脱いで」
触れられないままのいきなりの要求に
カヤは従ってしまうほど欲情していた
ベッドの中で
モゾモゾとショーツを脱ぎ捨てると
それを報告するように
無言で歩の顔を見る
「そのパンツ見せて」
歩はそう言うと
カヤの手から
今脱いだばかりのショーツを奪う
クシャクシャに丸められたそれを開くと
カヤのあの部分に当てられていた場所を見付けだし
言った
「何これ…
凄い濡れちゃってんじゃん…
まさか今のキスだけでこんなになるワケねーよな?」
そう言って
びしょ濡れになった部分のショーツを
カヤに見せつけた
カヤは恥ずかしさで
更に目に涙を溜める
「もしかして…テレビ見て
こんなにしちゃったのかよ?
女の癖にすげースケベな奴だな…
ほら、触ってやるから
自分でおっぱい出せよ」
>> 441
左右対象の力加減で
乳首を愛撫する歩の手は
いつか言っていた
「両利き」というのが頷けるほど絶妙で
限界まで焦らされ
快楽に全ての神経を捧げたカヤには
充分過ぎるほどだった
「あァ…ン
ンン…ァあ…ん…」
「嬉しそうに鳴いて…」
歩はそう言うと今度は舌で愛撫する
違う快感をもたらされ
身体を仰け反らせながら
更に大きくなっていくカヤの声
「気持ち良さそうな顔して…
カヤは淫乱だから
我慢できねーとすぐ他の男にもヤラセてるみてーだから
ちょっとは我慢する事覚えさせよーと思ったけど
こんなにスケベじゃもぅ手遅れだな…
下もどーなってっか見てやるから脚開けよ」
好き者扱いされる歩の言葉に
快楽の狭間で切なさがよぎる
大好きな歩に
自分はこんな風に思われてしまっているのか…
しかしその言葉に
昨日も今日も脳は刺激され
益々興奮し
身体は開かれてしまう
カヤはどうする事も出来ず
欲望の言いなりになった
>> 442
「酷い濡れようだな…
どっからこんなに出てくんだよ…
どうして欲しいか言えよ」
「ンァ……舐めて…
欲しい……」
「こんなグチュグチュになってるところ
舐めろって?!
随分と図々しいな…」
そう言うと
歩はズルズルクチュクチュと音を立てて啜り舐め始めた
「んァ…凄ぃ…」
「こっちのセリフだよ
すげー出てくんだけど
どこまで濡らせば気が済むんだよ…」
呆れた口調に
カヤの大きく突起した部分に吸い付くと
カヤの好きな単調なリズムで舐め上げる
すぐに絶頂に向かうカヤ
「ァあ…ッ!
イク…ッッ!」
しかしその寸前で歩はピタリと止めてしまった
しかしカヤの身体は押し寄せる涙に勝てず
その余韻だけで絶頂を迎えてしまった
ピクンピクンと身体を震わせるカヤに
「可哀想そうにな…
ちゃんと気持ちよくイカせて貰えなくて」
歩がまた楽しそうに笑う
>> 443
半分しか満たされな無かった身体は
火を点けられたように快楽を欲した
そんなカヤを見通している歩は
「ちゃんとイカせて欲しかったら
俺のもくわえろよ」
カヤは絶頂を得たいが為
言われるままに
ガウンをはだけ
歩のボクサーパンツを下げる
充分に大きく固くなっているそれを
舌で丁寧に舐めると
くわえ込み
奉仕する
「そりゃ他でやってりゃ
腕が落ちてねーワケだよな」
歩は奉仕するカヤの髪を撫でながら言った
「それにしても今日は特別気合い入ってるみたいだけど
後で相当イカせて欲しいみたいだな」
次から次へと投げかけられる言葉に
カヤは秘部を濡らし
荒れる息も
絶え絶えになりながら
夢中になった
「イクぞ…
今日はちゃんと飲めよ」
間もなく
カヤの口内が熱いもので満たされると
カヤはゆっくりと
全てを喉の奥へと流し込んだ
>> 445
快楽を貪りつくしたカヤと歩は
そのまま朝を迎えた
そろそろ別れの時間
送って貰う車の中で
カヤは寂しさを出す事も
それを隠すように元気に振る舞う事もしなかった
待ち合わせした場所に車が停止した
「楽しかったよ
ありがとうね…
学校頑張ってね」
「おう!
こっちこそ、休みの日にありがとな
そう言えばカヤ携帯まだ持たないの?」
「あ、うん
もう働いてるから
そろそろ持とうかなって考えてるんだ」
「そっか、
カヤにコレやろうと思って…
俺が使ってたヤツで良ければだけどな
まだそんなに古くねーし
こっち来る前に俺携帯もう一台持って
データーは全部消したし
友達や親にはもう新しい番号とアドレス知らせて置いてあるからそっちに来る事ないはずだからよ
そのまま使えるから」
差し出されたそれは
見た事のある歩の携帯だった
>> 449
「飯食い行っていい?
俺今日まだなんも食ってなくて」
「あ、うん
私も何かお腹空いてるかも」
レストランに入り
テーブルに案内されると
リョウは本題に入るように切り出した
「しかしビックリしたな
まさかコンビニでバッタリ会うなんてな」
「本当だよ…
あの人が香織さん?
凄く綺麗な人だね」
今まで
【彼女さん】
と言っていたカヤが
初めて
【香織】
の名を発した
それはカヤにとって
無意識なものだったが
カヤの内に想像の中で
ぼんやりとしていたものが
あの日香織を目にした事で
くっきりと形を持った
確かな現れだったのかもしれない
「まぁな…
でもアイツ
ガリガリだったろ…
拒食症なんだわ…」
リョウの表情は
一見少しも曇らず
しかしカヤは
その瞳の奥深くに
悲しみを見た気がした
- << 454 愛する人が 自分以外の男に 気を患い 日に日に痩せ細ってていく姿を 一体リョウは どんな気持ちで見てきたのだろうか あの日偶然目にした香織の姿に 香織の抱える闇や辛さにばかり目を向けていたが リョウの立場もまたどんなに辛いものであろうか 一緒に居ても居なくても辛い恋 そして、それでも好き故に 一緒に居る事を選んだリョウは どれほどの覚悟を決めたというのか しかし やはりそれも カヤには想像出来ず そんな自分を歯痒く思った
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