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カヤの依存
自分の居場所と愛が欲しかっただけ…
一男二女。
カヤは戸田家の長女として生まれた。
宗教に熱狂的にハマる母。
堪え性と甲斐性のない父
兄ほど期待されず、妹ほど可愛がられていない事を幼い頃から痛いほど感じてきた
心にポッカリ空いた穴は成長を増す事に大きくなっていった…
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>> 202
「四日間、本当にお世話になりました!」
カヤは思い切り頭を下げた
頭をあげると歩が短く優しいキスをした
そしてあの濃厚な四日を過した二人は別れた
カヤに後ろ髪引かれる様な気持ちはなく、あの重々しい空気の家にこれから帰らなければならないというのに清々しい気持ちで家路へと歩き出した
連絡先を交換したが、きっともう、歩から連絡が来る事はないだろう。
自分からするつもりもない。
もうきっと会う事はない
カヤは自分が最初から割り切る覚悟があった事に気付く
歩に遊ばれたとも思わない
全ては自分が納得して選んだ事だ
あの時迷いも無かったが、今後悔もしていない
確かに一緒にあの星空を見た時は切なくなったが、この片田舎しかしらないカヤは、東京で暮らす自由な歩が羨ましかった
- << 205 歩と過ごして三日、その前は美也子の家に2~3日いた 家に帰るのは6日振りかな… カヤは家のすぐ近くまで来ると冷静に家を空けた日にちを数えていた さすがに緊張が走る 緊張を打ち消すかの様に玄関を思いっきり開けた そのまま勢いよく家へと足を踏み入れた 母親が出て来たが、カヤを見るなり、何も言わずフイとまた奥へと消えた カヤが予想していた通りの母親の姿は、一瞬心を凍らせたが、それでもまだあの清々しさが消えていない事にカヤは救われた
訂正
今読んで下さっている方がいらっしゃるかはわかりませんが…
カヤと歩が過した時間は「4日間」ではなく「3日間」でした💦💦
前回の更新から時間が空き過ぎてしまっている上、ろくに読み直しもせずまた書き始めてしまったので(´A`)
文章や、カヤ、歩の雰囲気が変わってしまっていたらごめんなさい…
>> 207
「はい…」
カヤは眠気と母親への嫌気を押さえ切れず、ぶっきらぼうに自室の子機を取り上げ言った
部屋は真っ暗だ
「…ごめん、寝てた?
俺だけどわかる?」
「…誰??」
名乗らない電話の相手
眠気と嫌気で頭は働かない
少しの沈黙の後
「…歩だけど」
「オニイサンッ?!
オニイサンなの?!!」
電話を通すと若干トーンが違う気がしたが、確かによく聞くと、聞き覚えのある、あの歩の声だった
あの後ちゃんと真直ぐ帰れたのか気になって掛けてみたと言った
「女の子の家電に掛けるなんて中学以来だったからスゲェ緊張したし、ママが出たから更にテンパったわ」
男の照れくさそうな声に、カヤの心はやすらぎを取り戻していった
「あの人対応悪く無かった?大丈夫?!」
「いや、全然!
かなり上品で優しそうな感じだったから安心した」
あの人、うわべを飾るのはだけは本当に上手だから…
心の中で毒づいてみたものの、その上面のお陰で歩に対して失礼が無かった事に安堵した
>> 211
母親の事は何も考えたくない
カヤは力いっぱい自転車を漕いだ
冷たい風を、思いっ切り感じると、美也子の家に着く頃には頭の中もようやくスッキリとした
チャイムを鳴らし、美也子が笑顔で出てくる
「上がって!」
待ち切れない様子でカヤを迎え入れる
美也子の部屋に入ると、妹のサヤカと見た事の無い女の子がいた
「初めましてー
弥生といいます」
見慣れない女の子が、人懐こい笑顔をむけカヤに挨拶をした
化粧は濃いが、その下も充分整っているであろう
可愛い顔をしている
カヤも笑顔で弥生に向けて挨拶をすると、美也子がシチューを持って後から入ってきた
美也子はシチューとスプーンをカヤに渡すと
「弥生はまだ15なんだよ。今中3なの」
>> 212
歩と出会ったあの日…
カヤが美也子の家を出た後、サヤカの男友達からサヤカへ連絡があり、頼まれて弥生を預かっているという
弥生は家出中で、行く宛が無いらしい
と言っても美也子の家に来るまでも、もう一か月ほど家には帰っておらず、学校へも行っていない
弥生は携帯を持っているが、その間親からは連絡も無いそうだと美也子が説明した
中学生なのに、一か月も家を空けるなんて凄いな…
カヤは驚いた
自分は、弥生より二つも年上だ
今回の家出は、カヤにとって最長ではあったが、一週間も持たなかった
勿論帰りたくは無かったが、やはり歩に迷惑を掛けている気がして、帰るしかないと思っていたからだが
カヤは心の中で、すっかり弥生に感心していた
>> 213
「それでねー、私新しい彼氏が出来たのー」
急に美也子の話が変わった事にも、その内容にも驚き、カヤはすっとんきょうな顔をした
その顔を見て
「プッ…」
と笑い出す美也子たち
弥生を預かった次の日、弥生が別の男友達を呼び出すから一緒に遊ばないかと、美也子とサヤカを誘ったらしい
それで、美也子はカヤも誘おうと思い、カヤの家に電話をしたが、帰ってきていないと言われたと続けた
結局、美也子とサヤカと弥生、弥生が呼び出して男友達とその男友達が連れてきた他の男二人含め、6人で遊んだ
- << 217 オールナイトで遊び、その日のうちにその中のひとりと付き合う事に決めたのだと言う 驚いた事に、サヤカも弥生も… それぞれその中の男たちと付き合う事になったと説明した それまで美也子にもサヤカにも、彼氏がいたのだが どうやらこれから別れるらしい 「だからカヤに彼氏会わせたくって 会ってくれるよね?!」 まだお互いロクに知らない相手と 出会ったその日に付き合うという事に カヤの中で不安と疑問が浮かんでいた 今まで…共に二人の歴史を作ってきた彼氏を たった一日会った男の為に捨てる しかしあまりにもキラキラとした目で、嬉しそうに話す美也子を見ていると、断る理由なんて無いと思い直した 実際、自分は見ず知らずの歩に処女を捧げたのだから…
>> 214
「それでねー、私新しい彼氏が出来たのー」
急に美也子の話が変わった事にも、その内容にも驚き、カヤはすっとんきょうな顔をした
その顔…
オールナイトで遊び、その日のうちにその中のひとりと付き合う事に決めたのだと言う
驚いた事に、サヤカも弥生も…
それぞれその中の男たちと付き合う事になったと説明した
それまで美也子にもサヤカにも、彼氏がいたのだが
どうやらこれから別れるらしい
「だからカヤに彼氏会わせたくって
会ってくれるよね?!」
まだお互いロクに知らない相手と
出会ったその日に付き合うという事に
カヤの中で不安と疑問が浮かんでいた
今まで…共に二人の歴史を作ってきた彼氏を
たった一日会った男の為に捨てる
しかしあまりにもキラキラとした目で、嬉しそうに話す美也子を見ていると、断る理由なんて無いと思い直した
実際、自分は見ず知らずの歩に処女を捧げたのだから…
- << 219 丁度、今日の深夜に美也子は彼氏と会う約束をしてると言った 美也子の彼氏は、美也子やカヤと同じ歳で、父親の仕事を手伝いながら、夜間の高校へ通っているという 他の二人…つまりサヤカと弥生の彼氏は、カヤのひとつ年上で、二人とも同じ建設会社で働いているそうだ 美也子の彼氏とこの二人は幼馴染みであり、小中校の先輩後輩だという事や、弥生と友人関係だったのはサヤカの彼氏だけで、他の二人とは弥生自身初対面だった そんな説明を一通り美也子が話した
>> 219
「カヤさんもカレシいないなら、ヤスくんたちに誰か連れて来てもらいましょうよ!」
弥生が弾んだ声で言った
どうやらヤスくんとは弥生の彼の名前らしい
「確かに彼氏が同じグループだと皆一緒に遊べて楽しいよね!
カヤちゃんそうしなよ!」
サヤカが勢いよく賛同する
しかし、カヤはそんな気になれなかった
大体カヤは大人数が苦手だったし、まだ男たちにすら出会っていない。
男たちに会った事があれば、友達というものは大体似た者同士が集まるもので、大体どんな人間か察しもつくであろうが…
それに紹介という形で、いきなり交際を前提に初対面の男と会った事もない
どちらかが気に入らなければ、お互い友達を介しているのだから面倒な事にはならないか…
>> 221
「シンくん、この子が中学の頃からの親友のカヤ
で、こちらが彼氏のシンくん」
美也子が交互にお互いを紹介した
「こんばんは、はじめまして」
シンは、一見無造作に見える、しかしそれはワックスで充分に計算しつくされた隙のない金髪の少年だった
背は高いが顔は小さく、意外にも仕事柄か筋肉が割りと付いているのが容易に見てとれた
笑うと顔がクシャッとしてあどけない
それからサヤカと弥生からもそれぞれ彼氏を紹介された
サヤカの彼氏は、「みつる」といった
シンよりは少し背が低いが、それでも一般的に見たら高い方だろう
日に焼けているのか、元々なのか浅黒く、目は切れ長の一重で短髪
男らしいといった印象だった
弥生の彼氏は、「ヤス」といい、カヤとさほど変わらない位の小柄な男だった
割りと長髪で緩いパーマがあてられているがそれに負けないほど顔も綺麗で色白。しかし話す声は誰よりも低い
この二人はカヤよりたったひとつ年上だったが、社会人という事もあってか随分大人に見えた事にカヤは驚いた
- << 225 それからみつるとヤスの車の二手に乗り合わせた シンはまだ免許を持っていない 美也子とシンと弥生がヤスの車に乗る カヤはサヤカと、みつるの車に乗せて貰う事になった みつるは、話し上手なうえ、後ろに一人座るカヤにも気を配りながら、話す 内容もサヤカとみつるにしかわからない話はせず、ジョークを交えながら、時々はバックミラーでカヤに目をやり話を振る 男3人は、カヤの通っていた高校の近くに住んでいるらしく と言っても、カヤの家からは自転車で一時間は掛る所なのだが そんなみつるの気遣いで、緊張していたカヤもだんだんリラックスし、口数も増えていった
>> 222
「シンくん、この子が中学の頃からの親友のカヤ
で、こちらが彼氏のシンくん」
美也子が交互にお互いを紹介した
「こんばんは、はじ…
それからみつるとヤスの車の二手に乗り合わせた
シンはまだ免許を持っていない
美也子とシンと弥生がヤスの車に乗る
カヤはサヤカと、みつるの車に乗せて貰う事になった
みつるは、話し上手なうえ、後ろに一人座るカヤにも気を配りながら、話す
内容もサヤカとみつるにしかわからない話はせず、ジョークを交えながら、時々はバックミラーでカヤに目をやり話を振る
男3人は、カヤの通っていた高校の近くに住んでいるらしく
と言っても、カヤの家からは自転車で一時間は掛る所なのだが
そんなみつるの気遣いで、緊張していたカヤもだんだんリラックスし、口数も増えていった
>> 228
最初からこうなるってわかってたなら、今日は断ってたのにな…
カヤは後悔していた
確かに皆優しいし、いつもは大勢が苦手なカヤでも、今日はそれなりに楽しめている
しかしやはり自分以外はカップルだ
なんだか片身が狭い思いに虚しさを感じていた
羨ましいのかな…
そんな気持ちで回りを見ると
皆、酒も入っている為顔はじょうきし、今まで気にならなかったがそれぞれの距離も近くなった様に見えた
カヤは益々やるせない気持ちになり、苦手な酒を無理して浴びた
- << 232 酷い頭痛と違和感にカヤは目を覚ました 朦朧としている意識の中、ズキンズキンと脈を打つ頭に痺れる しかし意識はすぐに現実を捉えた 「…んぁッ!! あァン!!」 「ンッ! ンンンァ!!」 遠慮なく喘ぐ女の声と息遣い それよりも驚いたのは自分の足に誰かの足が当たって、変な振動と熱が伝わってきている事だった カヤはパニックになりながら、今までの経路を必死に回想しようとする
はじめまして。
秋の夜長にふと開いた主さんの小説。たった今、夢中になって一気に読んじゃいました。
今、私は驚きと懐かしさで胸がいっぱいです。
というのも、16~17の頃の当時の私と、こちらの主人公カヤちゃんがあまりにそっくりで!😲💦
(私の青春…箇条書きにしただけでもお恥ずかしい限りですが😨💧)
大人や親への不信感…
自暴自棄な時期
危なかっかしい行動
ひねくれた考え.孤独感
タバコ.家出.公園やコンビニ
冬の夜の田舎町
年上の男の車の香り
性の目覚め.安心感
幼い純愛…etc
そして今ストーリー中に至る
仲間と溜まり、飲み方もまだ覚えてない酒を交わした男友達の家の描写も…(笑)
(部屋は同じくひとつ小屋で、トイレは祖父母のいる古い母家を自由に使えという細かい設定まで💦カブるよ~😂💦笑)
その他数々の心理描写と頭に移りゆく風景が懐かしく、ふと切なく、「こんなバカで危なかっしくて幼い時期もあったなあ…」と。当時の自分と重ね合わせて拝見させて頂きました。
何だか新鮮でしんみりとした気持ちになれました☺
更新大変かと思いますが、無理しない程度に主さんのペースで頑張ってください✨
長文かつ邪魔な駄文失礼しました🙇💦
>> 229
最初からこうなるってわかってたなら、今日は断ってたのにな…
カヤは後悔していた
確かに皆優しいし、いつもは大勢が苦手なカヤでも、今日…
酷い頭痛と違和感にカヤは目を覚ました
朦朧としている意識の中、ズキンズキンと脈を打つ頭に痺れる
しかし意識はすぐに現実を捉えた
「…んぁッ!!
あァン!!」
「ンッ!
ンンンァ!!」
遠慮なく喘ぐ女の声と息遣い
それよりも驚いたのは自分の足に誰かの足が当たって、変な振動と熱が伝わってきている事だった
カヤはパニックになりながら、今までの経路を必死に回想しようとする
- << 237 今、自分がどこにいるのかが明確になると、隣の喘ぎ声が、色は変われど聞き馴染んだサヤカのものだという事もわかった 少し離れた所から、途切れ途切れ聞こえてくるのは、美也子のものだろう 美也子とシンはシンのベッドで情事に及び 雑魚寝の形になったのはサヤカとみつるとカヤであり、カヤの足にあたる振動を持ったものは、おそらくみつるの足だろう… 確認するわけにはいかないが、やよいとヤスの気配は感じない 同じ一室で、美也子とサヤカは姉妹で獣になっている その声に遠慮や恥じらいは感じない それどころか、お互いを刺激仕合うかの様に、益々トーンは上がってゆく カヤはひどく冷静になっていた
読んで下さってる方へ
すいません🙇💦
11月までお休みしますm(_ _)m
時間ばかり掛かってる割りに、あまり進展してなくてごめんなさい(ρ_;)
11月からまたノロノロと書き始めます
p(´⌒`q)
ちゃら🐢💤
>> 232
酷い頭痛と違和感にカヤは目を覚ました
朦朧としている意識の中、ズキンズキンと脈を打つ頭に痺れる
しかし意識はすぐに現実を捉えた
…
今、自分がどこにいるのかが明確になると、隣の喘ぎ声が、色は変われど聞き馴染んだサヤカのものだという事もわかった
少し離れた所から、途切れ途切れ聞こえてくるのは、美也子のものだろう
美也子とシンはシンのベッドで情事に及び
雑魚寝の形になったのはサヤカとみつるとカヤであり、カヤの足にあたる振動を持ったものは、おそらくみつるの足だろう…
確認するわけにはいかないが、やよいとヤスの気配は感じない
同じ一室で、美也子とサヤカは姉妹で獣になっている
その声に遠慮や恥じらいは感じない
それどころか、お互いを刺激仕合うかの様に、益々トーンは上がってゆく
カヤはひどく冷静になっていた
>> 240
みつるの印象が良かっただけに、カヤはショックを受けたが、その分一気に印象は最悪になった
お陰でみつるには警戒しようと守りに入る事が出来る事にカヤは安堵もした
しかしサヤカはとんでもない男に捕まってしまった事が心痛い
まだ別れてもいない元彼には何度も会った事があるが、サヤカと同じ歳で純朴で、サヤカを愛している事が見ているだけで伝わってくる
またカヤを慕ってくれている
カヤにとっても弟の様に可愛くて、こんな男に取られてしまった事が悔しくてやるせない
それ程年上の男とは魅力的なのか
安心をも手放してしまうドキドキするスリルとは恐ろしいと悟ってしまった気がした
なんとか、元の道に戻せないか…
しかしあのサヤカの様子では、難しい
既に心はみつるに奪われてしまっている事は、きっと誰の目からしても一目瞭然だ
付き合いが長いとはいえ、たった一度しかみつるに会っていないカヤの言葉などはたして響くのか
それどころかカヤとサヤカの友情にひびが入ってしまうのではないか
またサヤカが獣になっていた時に、実は起きていた事を告げるのも気が引けた
>> 241
あんな状態でもカヤはまたいつの間にか眠り、起きたのは夕方に差し掛かる頃だった
起き上がってみると隣のサヤカとみつるは寝ていた
ベッドにいる美也子とシンも眠っている
昨日の酒が丸々残っている様で、体はだるく頭は重い
カヤはバッグから取り出したタバコに火を付けた
力なく吸ってみるが、ニコチンを身体が求めていた事を実感させられるほどうまかった
続け様に二本目に火を付けるとみつるが起きた
カヤはすぐに動揺したが、努めて平静を装い明るく言った
「おはようございます」
「おはよ」
まだ眠そうな声にみつるもタバコに火を付けた
カヤが慌てて自分の使っていた灰皿を差し出すと
「あぁ、いいよ、
俺がそっち行くわ」
その言葉に内心焦ったが、みつるに対しての嫌悪感や警戒心を感づかれない様に下手な事は何も言わずにいた
>> 242
向かいにみつるが座ると緊張が増す
それを打ち消す様にカヤが口を開いた
「弥生ちゃんとヤスくんはどこへ行ったんですか?」
「あぁ、ヤスんち行ったよ
さすがにここであと二人雑魚寝は厳しいっしょ」
最初の人当たりのいい話し方と笑顔のみつるに、昨日のあの出来事は夢なのではないかと煙をくゆらせ考えた
いや夢ではない
しかし夢でなくとも昨夜は酒が過ぎた
みつるも例外でなく、ただ悪酔いし過ぎてしまったのか…
「カヤちゃんって、酒弱いんだね
昨日すぐダウンしちゃってたよ」
みつるは昨日の情景を思いだしている様なイタズラな、しかし優しい眼差しをカヤに向け言った
カヤはタバコの火を消した
視線を灰皿に落とす為に
みつるの目をあまり見てはいけない気がしたのは、やはり警戒心を拭い切れないからかもしれない
>> 243
「遺伝ですかねー
うちはどっちも飲まないので
美也子とサヤカちゃんは強いみたいだから羨ましくって
私はお酒の楽しさがまだあんまり分からないから損してる気になりますよ
楽しくなる前に気持ち悪くなるか、眠くなっちゃうんですから
気持ち悪くなったら誰かに迷惑だって掛けちゃいますしね」
勢いよく話すカヤにプッとみつるが笑い出す
「ゴメン!ゴメン!
でもカヤちゃんって面白いねー
そおいえば今彼氏いないんだってね
好きなヤツいないの?」
「いますよ!
とっくにフラれちゃってますけどね」
昨日は美也子たち、今日はみつるに
カヤは黒澤を引きずっているフリをした
しかし言葉にすればするほど、カヤの中で黒澤への気持ちは、完全に過去になっている事が明確になる
>> 244
「カヤちゃん
良かったらメアドか携番教えてくれない?
いやさ、サヤカと何かあったら相談したいなーと思って
ほら、美也子ちゃんもやよいもサヤカと一緒に暮らしてるから、相談なんかしたらサヤカにバレバレだろ?
」
みつるの言葉が終わるとカヤは少しの迷いも無く言った
「私、携帯持ってないんですよ」
「え?!
今時ッ?!!」
みつるは細い目を丸くして言った
その様子が可笑しかったが、カヤは堪えて大真面目に言った
「ホント今時なかなか居ないですよね!
親が解約しちゃったんです
だから美也子からもいつも家電なんですよ
」
不満げな様子は本物だが、時には便利だなと心の中で舌を出していた
「そっか~…残念
ぢゃあ、携帯持ったら連絡してー」
そう言うなり、みつるは財布からレシートを取り出すと、その裏にメールアドレスと携帯番号を書きカヤに渡した
>> 246
全てはカヤの考え過ぎかもしれない
事実、カヤは決して美人なタイプではない
一般的に見てサヤカの方が顔もスタイルもよく、男ウケがいい事はカヤ自身が一番自覚していた
だから考えられるのは恐らく…
サヤカとうまい事やりながら都合よく味見程度できたらいいな位だろう
カヤなら、そんな事になっても、サヤカに言えるわけがないとナメられたのかもしれない
仮に全てがカヤの思い過ごしで、みつるの言う様に純粋に
これからサヤカとの間に何かあった時に相談したいだけであったとしても、人の恋愛を委ねられても、面倒なだけだ
カヤは自分の選択に清々しい気持ちになった
「おはよー!」
シンの部屋のドアが勢いよく開く
やよいとヤスだった
>> 247
「あッ!
カヤちゃん昨日大丈夫だった?!」
やよいは靴を脱ぐなりカヤの元に駆け寄ってきた
「うん大丈夫だよ
何かゴメンねー」
「カヤちゃん、ゴメンなー!
女の子みんな結構強いからカヤちゃんも結構イケるんだと思って、俺飲ませ過ぎちゃったわ
悪いと思って、ホラ
カヤちゃんに買ってきたよ」
そう言うとヤスはカヤの吸っているタバコを1カートンビニール袋から取り出した
「買ってきたなんてウソだよー
ヤスくん今パチンコで勝ってきたの
だから昨日カヤちゃんにお酒飲ませ過ぎたんだし、勝ったならタバコでもあげたらって私が言ったの!
どうせそんな泡銭のタバコなんだから、カヤちゃん遠慮なく貰っときー」
やよいはヤスの手からタバコを取り上げると、いいからいいからとカヤに押しやった
>> 249
「あ~…
シンとヤスとはまた別のグループの仲間
…つっても、俺もまだそこまで知らないんだよねー
最近そのグループの友達が連れてきたんだけど、アイツ家に帰んないで色々転々としてるぢゃん?
家にも来たし、仲間内は日替わりでだいたい泊めて…」
そこまで言うとみつるは
ハッとした様に言葉を止め、すぐに慌てて言葉を繋げた
「家に泊めたって言っても、別にやよいと何か変な仲になった訳とかじゃないよ
まぁ、アイツは妹みたいなもんだし!
顔は相当可愛いけど、彼女にするってタイプじゃねーよ」
必死に喋れば喋る程カヤはみつるを、あまり賢い男ではないなと思った
色々な事が読めたが、何も気づいていないフリをして
「そうなんですね~」
とだけ明るく答えた
- << 251 おそらく…みつるとやよいは肉体関係を持った事があるのだろう みつるだけではなく みつるの言う、そのグループにやよいを泊めたという何人かもやよいと肉体関係を持ったかもしれない グループ内で泊めたらやれると評判になり、代わる代わるやよいを泊めていたのかもしれない なんの根拠もないが、カヤは自分の考えがまとを外しているとはどうしても思えなかった あくまで、それが自分の想像の産物でしかない事もわかっていたが ただ、何故かそんな気がしてならなかった もし、本当に自分の想像通りだったとしたら 家に帰りたくないが為に、毎晩違う男に抱かれているのだとしたら 自分がしたあの家出とは、スケールが違うなとやよいに対して妙な感心を抱いた
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