カヤの依存
自分の居場所と愛が欲しかっただけ…
一男二女。
カヤは戸田家の長女として生まれた。
宗教に熱狂的にハマる母。
堪え性と甲斐性のない父
兄ほど期待されず、妹ほど可愛がられていない事を幼い頃から痛いほど感じてきた
心にポッカリ空いた穴は成長を増す事に大きくなっていった…
新しいレスの受付は終了しました
主に金土(日)曜日に更新しています
それ以外の日も書ける時は頑張りたいと思っていますが、
沢山は更新できないと思うので
金土(日)あたりに覗いて頂ければと思っております
本当に不甲斐なくて
すみません
ちゃら🐢
>> 454
「そっか…
でも
あなたに支えられてるんだろうね…
だから…
早くあなたが側にいてくれる幸せに気付いて欲しいね…」
リョウは
ちょっと驚いた表情でカヤを見つめた
リョウから何も言葉が発せられぬまま
料理が運ばれてきた
黙って食事をする二人
カヤは、自分の口から出た言葉に
リョウとの間にある
自分の立場を考えさせられていた
もしもこの先
香織がようやく
【リョウが側にいる幸せ】
に気がついた時
自分の存在に気付いてしまったら
大切な人に再び裏切られたような気持ちになるのではないだろうか
香織の闇を更に深く濃くし
いよいよ二度と這い上がってはこれない
奈落のそこへ突き落としてしまうのではないか
>> 461
それからまた2ヶ月
相変わらず歩から連絡はなく
リョウに付いた嘘とは対照的に
歩から貰った携帯電話は
もはや機能しないのではないかと思われるほど静かにカヤの部屋に置かれていた
今までの事を思えば
それは想像できたゆえ
その切なさからは目を背ける事ができた
しかし
それよりもカヤは
失ったリョウの存在の大きさと重みに打ち拉がれていた
ただ
歩への想いの
寂しさの穴を埋める為だけだったはずの関係が
いつの間にか
こんなに自分を苦しくさせるなんて
最初は
歩から目を背ける手段がなくなった事への苦しさからだと思っていた
今は仕事だってしている
だからそのうち慣れるだろうと思っていたのだが
慣れるどころか
日に日に思い出されるリョウの姿に
心は空虚になるばかりで
カヤを辛く苦しめていった
>> 462
そんな日々にカヤは自分の狡さや弱さを見た気がした
あの時だって本当は
香織の闇や、それを映し出しているような姿に心が痛み
リョウの香織に対する長年の想いに
いつかその関係に
自分が水を差してしまうんじゃないかという思いに
関係を絶ったつもりでいたが
想像の内だけにいた香織が姿を持った事で
香織とリョウが共にいる現実や
リョウが香織を支えている現実
揺るぎないリョウの香織への深い想いを
まざまざと思い知らされ
そこから目を背けたかっただけなのではないか
リョウを失った事で
【リョウが側にいる幸せ】
に
香織より先に
気付いてしまった自分に
カヤは涙を流す日々が増えていった
その涙は
リョウの前で
歩を好きだと自覚した時に流した涙と
よく似ていた
>> 464
あまり聞き慣れない
しかしどこかで聞き覚えのある電子音がした
カヤは反射的に自分の携帯電話を見る
…しかし何の表示もされていない
「!!!」
カヤは
充電器に差しっぱなしのまま放置されている
歩から貰った携帯電話に目をやった
ランプが小さく点滅しているのが見えた
急いで携帯電話の表示画面を見てみると
「メール受信1件」
の文字
2ヶ月振りに鳴った携帯電話を
開いてみた
メール受信宛名には
たったひとりしか登録されていない
「谷川 歩」
ではなく
アルファベットと数字が並べられていたものだった
「yuki-***@*****.ne.jp」
カヤはその配列された文字を何となく読んでみた
(ユキ?)
送信者の名前だろうか
歩は全ての知り合いに新しい番号とアドレスを教えたと言っていたが
恐らく漏れてしまったのだろう
本文を開くと
【あーちゃん…
もう疲れちゃったよ】
たったそれだけだった
【あーちゃん】
とは
やはり歩を指す呼び名であろう
絵文字も何もない
どこか寂しさを感じるメール文だった
>> 465
カヤは歩にこの事を知らせなければと思った
電話かメールか迷ったが
電話を掛けて
出なければメールで知らせようと
そのまま歩から貰った携帯電話で掛けてみる事にした
5コールほど鳴ったのち
「もしもし…」
久々に聞く歩の声は
寝起きのような声だった
「もしもし?カヤだよ
ごめんね、寝てた?」
「…ん…?
おぉ…カヤか…
久しぶりだな…寝てたけど
全然大丈夫
珍しいな…
どーしたよ?」
「あのね、
オニイサンから貰った携帯に私の知らないアドレスからメールがきて
もしかして
オニイサンの新しいアドレスを知らないお友達かな?って思って
【あーちゃん…
もう疲れちゃったよ】
って入ってきて
【yuki】から始まるメールアドレスなんだけど
心当たりあったら連絡してあげて」
「……
………
あ~、うん…
わかった…
わざわざありがとな」
用件だけ伝えると
2ヶ月振りの歩との電話は
終わった
間違えました
歩宛てに送られてきたメールは
EメールではなくCメール
登録されていないアドレスではなく、登録されていない電話番号
メール本文「あーちゃん…
もう疲れちゃったよ
ユキ」
で読んで頂くと助かります
昨日、酔って更新してしまった為
構成がぐちゃぐちゃになってしまいました
すみません
久々の歩とのやりとりは
とてもあっけなく
あゆみ以外の女性の影も見えた事から
カヤはとてもやるせない気分になっていた
声を聞いてしまうと
胸がキュウッと締め付けられるように苦しくなるのは
やはり今もなお
歩を好きだという事なのか
最近は殆どリョウの事ばかり考えていた
カヤは自分の気持ちがわからなくなる
しかし
どのみち自分の本当の気持ちが
わかったところで
どちらかとの関係性や
何かが変わるわけではない
カヤは悲しいほど
自分の立場をよく理解していた
弱り果てた今のカヤには
好きという気持ちや
会えた時の喜び
一時の幸福感より
孤独が上回ってしまい
どうせリョウとの関係が無くなって
今辛いのだ
こんな辛い気持ちはいっそ一度にまとめてしまいたい
カヤは
そんな投げやりな気分になっていた
>> 470
「もしもし俺だけど
さっきはありがとな
元気でやってっか?
」
カヤの所に入ってきたメールの相手と
連絡がついたのだろう
歩は
先ほどとは打って変わって
眠気も覚め、スッキリとした声をしていた
カヤは
自分とは対照的な
その歩の明るい声を聞き
切なさが爆発した
それは怒りとも思えるような
激しい感情だった
「私…
全然元気なんかぢゃないよ!
何にもうまくいかなくて
誰とも上手にできなくて
毎日毎日
辛くて苦しくて
全然思うようにいかなくて
何でこうなるの?って思う事ばっかりしちゃうし、なっちゃうし
自分の事も周りの事どんどん嫌なっちゃうよ!!」
カヤは一方的に
歩と出会ってからの
自分の気持ちやその変化
出来事全てを
激しく
泣き
叫び
訴えた
いきなりの
カヤの激しい剣幕に
訳がわからぬ歩は
カヤが全てを話し
気が済むまで
黙ってきいているしかなかった
漸くカヤが
全てのエネルギーを使い切るほど
胸の内を
さらけ出し
吐き出し
涙を出し切ると
そのうち疲れたように
落ち着きを取り戻し
沈黙が流れた
歩が静かに口を開く
「カヤは俺の事が
好きだったのか…
気付いてやれなくてゴメンな
そう思ってくれてたのはマジ嬉しいけど…
ゴメンな…
俺はもう
遠距離とかイヤなんだわ」
>> 472
「別にいいよ…
私だって…
オニイサンが私の事そーゆーふうに見てないって
わかってたから
期待しちゃいけないって思ってたんだと思う…
最初は全然連絡無くても
そりゃ寂しいってどこかではいつも思ってたけど
それでも時々会えるだけで
その時は嬉しかったし幸せだったから
満たされてたんだと思う
ただ今は
またいつか会える楽しみより
期待出来ない事が
辛くなっちゃってさ
でもそれだってさ
その人と一緒に居られなくなって
自分のオニイサンへの気持ちとか…
私に対する
オニイサンの気持ちに期待を持てない現実から
目を背けられなくなって辛いのか
その人と一緒に居られなくなった事自体が辛いのか
私だって今は
わからなくて
気持ちがふわふわしてて
なのに
オニイサン自身にこんな事あたり散らして
私…
本当に頭悪いよね…」
カヤはそんな自分のみっともない姿が
急に恥ずかしくなって
笑って誤魔化した
>> 473
「……
俺はさっきも言ったけど
元カノの事があってから
遠距離が本当にもう…
イヤなんだわ…
だからお前
東京来てみる?」
遠距離は嫌だと言う歩の言葉は
カヤを傷付けない為か
もしくは
歩がカヤを振る事で
自分が後味の悪い思いしたくない為の
言い訳だと思っていたカヤに
歩の言葉を理解できるまで少しの時間が流れた
それを察した歩が捕捉するように言った
「俺と東京で
一緒に暮らしてみる?
そっちに居ても
友達も家族も仕事も
うまくいかねーし
うまくできなねーんだろ?」
漸く歩の言葉を飲み込めたカヤが
思ってもみなかった
歩の言葉に驚くのも無理は無かった
「だって!
オニイサン
私の事
別に好きぢゃないんでしょ?!!」
「お前だって今は
俺が好きなのか
さっき言ってたソイツが好きなのわかんねーんだろ?
俺はカヤの事
イイコだなとは思ってたけど
正直恋愛としては見てなかった
>> 474
ただ
最初俺の事好きって自覚して
そんで
自覚したら辛くなって
その辛さをソイツが忘れさせてくれてたんだろ?
だから
今度は俺が
カヤが
ソイツの事好きなのかもしれないって思う辛さを忘れさせてやるよ
…って言っても
俺にそれが出来るか わかんねーけど
カヤがそれでもいいなら
来てみれば?」
「だって!
だって!それぢゃあオニイサンの気持ちはどーなっちゃうの?!」
「だから
その間にカヤも
俺をマジで好きにさせてみればいーんじゃねーの?」
歩の大胆な提案にカヤは益々驚き
そして不安を感じた
「私がオニイサンを好きにさせるなんて…
出来るか自信ないよ!」
「来るならそれ位の覚悟で来いって事
どーすんの?
来るの?
来ねーの?
それともちょっと考えっか?」
「も、勿論!
私!
東京へ行く!」
こうしてカヤは
もうすぐ
生まれて18年になる時間を過ごした
この田舎町を出て
歩のいる東京へ
行く事を決意したのだった
>> 475
この電話から
1ヶ月後の土曜日に東京へ行く事を約束したカヤは
その間に
こちらでの全てを清算しようと思った
「ちょっと…
話があるんだけど…」
互いに嫌悪と憎悪の念を
ほとんど言葉を交わす事なく
静かにぶつけ合っていた母親に
こんな風に改まって
自分から話を持ち掛ける事なんて
高校を辞める決断を伝える以来だった
カヤがキッチンのテーブルにつくと
母親も黙って
カヤと向かい合わせに座った
しかしカヤの目は見ていない
カヤはそんな母親の相変わらずな態度に
溜め息を尽きたくなるが我慢をし
自分が冷静さを失わぬよう
意識しながら口を開いた
「私、この家出るわ…
来月、東京へ行く事に決めたから」
そのカヤの言葉に母親は顔を上げ
ようやくカヤの目を見る
「東京で暮らすだなんて…
一体誰と?!」
「私の好きな人だよ」
自分の子供がもう
男に走るほど
女になっている姿は
母の目には
一体どのように映し出されていたのだろうか
>> 476
「お父さんと相談してみるけど…
あなたは今まで
高校を辞めた時もそうだったけど…
自分が決めた事は
絶対に押し通してきたんだから
今回もそうするんでしょうね…」
母親の口調が
酷く乾いたもののように聞こえた
【押し通す】
高校を辞めると告げたあの時も
母親は反対など少しもしなかった
だからやはり
経済的に苦しくても
兄が休学や退学をするよりも
カヤが高校を辞め、進学を諦める事の方が
親にとっても都合が良かったのだ
と解釈していたカヤは
【押し通す】
という言葉で自分がくくられたのは
まれるでカヤだけが
自分勝手
という烙印を
押されたような気がして
自分の気持ちなど
やはり何もわかっていないのだと
頭や肩が重くなる
「だから…
お母さんもそんな私から解放されるんだから良かったじゃん
お互いの為にも
チエの為にも
これで良かったと思わない?」
母親はカヤのその問いに
しばらく黙って
何かを考えていたようだったが
「わかった…」
とだけ言葉を返した
>> 477
翌日父親がカヤの部屋に来る
「カヤ、東京へ行くんだって?」
「あ、うん…」
「東京は、俺も実は
昔住んでた事があるんだよな~
随分若い時に
高田馬場って所なんだけど
カヤ知ってるか?」
カヤの父親は
昔から真面目な話や難しい話、重い話や出来事が苦手で
現実からも苦しい事からよく逃げ出し
その為、職も転々としていた
父親の威厳など全くなく、精神的にも金銭的にも何の頼りにもならない
相談事など出来るはずもなく
自分や兄がそれぞれの進学に気を患うのも
父親の甲斐性がないせいだと思っていたので
カヤはそんな父親が
不真面目で情けないと
大嫌いだったが
こんな時はその無責任さに救われた
「知らないけど
覚えておくよ」
カヤは久しぶりに父親に
笑顔を向けた
>> 482
ようやく店内に通され席に着く
美也子はずっと我慢をしていたのか
座るなりタバコに火を着けた
釣られてカヤもタバコに手を伸ばす
いつもの事だが
カヤが公共の場で
堂々とタバコを吸えたのは
一緒にいた美也子が大人びて見える事と
その姿が少しも躊躇う事なく堂々としている事からだった
美也子がメニューを広げる
パスタのページの写真に目をやりながら
「カヤは明太子が好きだったよね」
なんだかんだの長い付き合いで
カヤの好みを充分に心得ていた美也子が
得意気に言った
「美也子はカルボナーラでしょ」
カヤも負けじと得意気に言ってみせた
その互いにの姿に
二人は同時に吹き出した
「ピザも食べようよ!
本日のオススメは
【四種のチーズのピザ】だって!」
二人の間に
和やかな空気が漂う
- << 494 久々に美也子との時間を和やかに過ごし それをカヤはとても懐かしく感じていた 食後に運ばれてきた デザートとコーヒーを口にしながら 美也子が口を開く 「ねぇ、カヤ 今日は本当に この店に来たかっただけなの?」 やはり何かを察していたのか 美也子が少しだけ改まった口調でカヤに聞く カヤはコーヒーを一口啜り イスに深く座り直すと言った 「美也子… 私ね… 明明後日、東京へ行くの…」 美也子はキョトンとした表情でカヤを見つめる 「東京って… 旅行でも行くの?」 「違うの… 東京で暮らす事にしたの」 美也子の表情と動きが止まり 手にしていた煙草の灰だけが 今にも落ちそうになりながら 時間を刻んでいた
ちゃら様
一気に読みました。今日は仕事も休みで…一日中マッタリとゆったりと過ごしながら…貴女様の小説に目が停まり…時間も忘れて読みました。…充実した休日になりました。😉ありがとうございました。又々最後まで楽しみにしています😊
>> 483
ようやく店内に通され席に着く
美也子はずっと我慢をしていたのか
座るなりタバコに火を着けた
釣られてカヤもタバコに手を伸ばす
…
久々に美也子との時間を和やかに過ごし
それをカヤはとても懐かしく感じていた
食後に運ばれてきた
デザートとコーヒーを口にしながら
美也子が口を開く
「ねぇ、カヤ
今日は本当に
この店に来たかっただけなの?」
やはり何かを察していたのか
美也子が少しだけ改まった口調でカヤに聞く
カヤはコーヒーを一口啜り
イスに深く座り直すと言った
「美也子…
私ね…
明明後日、東京へ行くの…」
美也子はキョトンとした表情でカヤを見つめる
「東京って…
旅行でも行くの?」
「違うの…
東京で暮らす事にしたの」
美也子の表情と動きが止まり
手にしていた煙草の灰だけが
今にも落ちそうになりながら
時間を刻んでいた
>> 495
「本当は私
美也子に
売りやって欲しくないってずっと思ってた
あの時
美也子から初めて聞いて
美也子の事好きだし、嫌われたくないし、ずっと友達でいたいって思って
美也子が決めた事なら
どんな美也子も受け入れるって
自分にも美也子にも誓ったけど
だけど、やっぱり
売りが良い悪いとかぢゃなくて
美也子自身がどんなに納得してても
どんなに覚悟決めてやってるんだとしても
その美也子の意志とは関係なく
私は…
私は凄くイヤなんだ!
だけど東京に行くって決めて、色々考えてたらさ
本当に一番イヤだって気付いたのは
美也子と繋がれていたい為に
思った事を言わないで
自分の立場だけを大切にしてきた
自分だってわかったの
私は美也子の…
本当の友達なんかぢゃない」
言いながらカヤは
いつの間にか泣いていた
>> 496
カヤの涙を見つめながら
黙って話を聞いていた美也子は
新しいタバコに手を伸ばし、火を着ける
「カヤも吸いなよ…
落ち着くよ…」
カヤは手でゴシゴシと涙を拭うと
美也子に促されるまま
タバコをくわえた
するとすぐ目の前にライターの火が差し出される
カヤはそのまま美也子に火を着けて貰うと
その煙を灰の奥深くまで吸い込んだ
「カヤにタバコを教えたのは私だったね…
前にね…うちの親父に言われたの
親父はずっとカヤの事気に入ってたじゃん…
カヤは中学の時は凄くいい子だったのに
高校を辞めたのも
タバコを吸う様になったのも
全部お前のせいなんじゃないか…って…」
そう言って美也子は
苦みを含んだ笑顔をカヤに向けた
>> 497
「それは違う!
進学も出来ないって思ったから学校も辞めて、親と益々仲悪くなって
その憂さ晴らしで煙草を吸ってみようって…!
全部全部自分で決めて…
私から、美也子にタバコ吸ってみたい!
って言ったんじゃん!!」
カヤは
何故か昔から
それを酷く億劫だと感じる事で
あまり自分の出来事や気持ちを言葉にしてこなかった事が
知らず知らずのうちに美也子を傷付けてきたのではないかと
この美也子の言葉で気付き始め
涙は後悔の証となって
再び頬を伝った
「美也子ごめんね…」
「ねぇカヤ…
これから…本当の友達になっていこうよ…
私だって…カヤに辛い思いさせてたの…
自分で気付いてた
カヤがやよいや私についてこれなくて
それでも私と繋がれていようとしてたの知ってて
私も毎回カヤを誘ってた…
会えば余計にカヤに寂しい思いさせるの知ってたのに…」
いつの間にか美也子の頬にも
涙が伝っていた
>> 498
「だけど、私はそれが嬉しかったんだよ
美也子たちみたいにはなれない自分に
会えば会ったで
確かに寂しい気持ちになったけど
変わらずまた誘ってくれる時
私の事忘れないでいてくれてるんだ…
っていつも安心できたし
美也子は私の為に
そうしてきてくれたのに…
なのに…
私は今美也子の気持ちを聞くまで…
やっぱり…
自分の事しか考えていなかったんだよ……」
「…カヤ……
友達だから…
私の事真剣にそう思ってくれたから
今日こうやって話そうって決心して
誘ってくれたんでしょ?
私はカヤがそう思って勇気を出して打ち明けてくれた事が嬉しいよ」
美也子の
カヤを心遣う言葉に
カヤの心は溶けてゆく
美也子に何度も謝り
何度も礼を言った
その度、互いに
涙と鼻水に笑みを浮かべ
グシャグシャになっているお互いの顔を見合う
「カヤ、今すっごいブスだよ!」
「美也子だって!」
二人はまた同時に吹き出した
そしてお互い
これから本当の友達になれるように
それぞれの場所で
頑張ろうと励まし合った
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