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私、幸せになります✨

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こころ( ♀ z4wHh )
09/04/09 09:56(更新日時)

初めて携帯小説を書かせて頂きます😊

多くの方に読んで頂ければと思います。

中傷、批判は 辞めて下さい🙇

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No.1158216 08/10/06 13:49(スレ作成日時)

新しいレスの受付は終了しました

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No.151 08/11/17 21:56
こころ ( ♀ z4wHh )

「こんなになるまで 放っておいて そんな事がよく言えるわよ!離婚した方がいいんじゃない?」



母の言葉は、いつもとは違った。

まさか…母の口から《離婚》という言葉が出るとは…

ケンジの両親は…

「それだけは…」

と離婚を拒んだ。


すると…ケンジが

「あずさ…本当にごめん。これからは、ちゃんとするから…離婚だけは、考えないでくれ!」

No.152 08/11/17 22:07
こころ ( ♀ z4wHh )

すると…今度は、父が話はじめた。


「俺も、離婚は 反対だ!でも、ケンジは いい歳なんだし ケジメを付けて欲しい!」

ケンジは…

「わかりました。パチンコは、絶対にしません。」


しばらく 無言の時間が過ぎたが…

「明日、アパートに帰る」


私の一言で あまり意味のない 話し合いが終わった。



これで 幸せになれると思っていたのに…。



翌日 私は、アパートに帰った。

No.153 08/11/18 22:19
こころ ( ♀ z4wHh )

それから、ケンジは パチンコに行かなくなった。


と 同時に、ケンジがキレる事もなかった。

そして、私とケンジは お腹の赤ちゃんが 生まれてくるのを 待望んだ。

No.154 08/11/18 22:35
こころ ( ♀ z4wHh )

臨月に入っている私は、実家に帰る事にした。


いつ 生まれても いいように、入院の準備をして…。


まるで、家出するみたいに 大荷物を抱えて。



予定日を控えた頃、 私は検診の為に 病院へ向かった。


「順調ですよ! でも、そろそろ 赤ちゃん 下がってきててもいい頃なんだけど…予定日過ぎても 生まれそうになかったら また来て下さい」



私は、早く赤ちゃんに 会いたいという気持ちでいっぱいになった。


予定日まで あと少し…

No.155 08/11/18 22:46
こころ ( ♀ z4wHh )

それは、目覚めと共にやってきた。


予定日の当日の事だった。


生理痛のような痛み…

私は、これが陣痛だと 思い ケンジにすぐ電話をした。


その後 すぐに病院に電話をした。


出勤前だった 母に休んでもらい、病院に向かった。

No.156 08/11/19 22:06
こころ ( ♀ z4wHh )

病院に着いた。


ケンジは 先に病院に着いていた。


私は、ケンジの腕を掴み 病院の中へ入った。


病院では、すぐに 内診をした。

しかし…まだ生まれる気配はなかった。


ここから、私は 陣痛に ひたすら耐えた。

そんな 私を見て ケンジは ただ、腰を擦る事しか 出来ずにいた。



そんな時間が ただゆっくりと過ぎた。

No.157 08/11/19 22:27
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな時…陣痛の間隔が短くなった。


内診をすると…助産師さんが
「いよいよですね。」と 優しく 私に問いかけた。



ケンジは、立ち会ってくれなかった。


しかし、私は 赤ちゃんに出会う事に必至だった。



それから…しばらくすると…



分娩室 いっぱいに 赤ちゃんの泣き声が 響き渡った。


「おめでとうございます…」


そんな 看護婦さんの声など 耳には あまり 入らなかった。


ただ、嬉しさと感動で 涙が溢れた。

No.158 08/11/20 22:23
こころ ( ♀ z4wHh )

199★年 10月23日。


命名《歩》


3200g…元気な男の子。


私も、ケンジも 我が子が生まれてきて くれた事が とても嬉しかった。



夕方には、ケンジの両親も駆け付けてくれた。


初孫の顔を見て…

「ケンジが生まれた時の顔と同じ」

と、ケンジの母は 嬉しそうに 話てくれた。





この幸せの時間は、そう長くは続かない…。

これが、また 悲劇のはじまりに過ぎなかった。

No.159 08/11/20 22:43
☆サンセット☆ ( 40代 ♀ MkvEh )

こころ様へ


何時も読ませて頂いております… 「南風にふかれて」を、綴っているサンセットです。


出産のレスに自身の若き日を思い出してしまい…
思わずレスしています。


なんだか似ていて…夢中で読ませて頂きました。

これからも頑張って綴って下さいね(^-^)


私も思い出しながら綴って行こうと思います!


出産のレスに感動しました

No.160 08/11/21 09:44
こころ ( ♀ z4wHh )

✨サンセットさんへ✨
読んで下さって ありがとうございます🙇


出産の所は、私 自身 文字を打ちながら 感動が蘇り 涙が溢れてしまいました😥


よろしければ、最後まで お付き合い下さい😊


サンセットさんの作品も、是非 拝見させて頂きます✨


こころ👸より🐥

No.161 08/11/21 13:42
こころ ( ♀ z4wHh )

入院生活も あっという間に過ぎた。



そして…退院の日がきた。



清々しい秋晴れだった。

迎えに ケンジとケンジの母が来てくれた。

私は、歩を抱いて ケンジの実家へと顔をだした。



しばらくして 私と歩は 私の実家に向かった。



そして、体調が落ち着くまで 実家で世話になる事にした。

No.162 08/11/21 22:36
こころ ( ♀ z4wHh )

気付けば、半月も実家で過ごしていた。



私は、アパートに帰る事にした。


半月もの間 ケンジに 会っていなかった訳ではないが、アパートに帰るのは 本当に久し振りで 変な緊張感があった。



私は、ケンジを驚かそうと思い 連絡をせずに アパートに帰った。

No.163 08/11/21 22:54
こころ ( ♀ z4wHh )

アパートに着いた私は、部屋の汚なさに がっかりした。


服は脱ぎっ放し、食べた物のゴミは散乱してるし、布団は敷いたまま…挙げ句の果てに エロ本まで…

でも、女を連れ込んだ形跡はなかったから 安心した。



しかし…この汚なさでは、歩が可哀相と 思った私は 慌てて掃除をはじめた。



数時間が立って…



掃除も終わった。



歩も寝てるし、私は 隣りに横になると いつの間にか 歩と寝ていた。

No.164 08/11/24 22:09
こころ ( ♀ z4wHh )

歩の泣き声で 私は目を覚ました。



気付けば 夕方になっていた。



歩におっぱいをあげると、私は急いで 洗濯物を取り込んだ。



しばらくすると…ケンジが帰って来た。



ケンジは、私と歩の顔を見ると とても喜んでいた。




しかし…この笑顔が そう続かないとは…思うはずがなかった。

No.165 08/11/24 22:22
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな 出来事は、すぐに起こった。



今まで、キレなかった方がおかしなくらいなのに、人間は 必ず変われる…と信じていた 私が馬鹿だったのか…。



歩も首が座り、おんぶをして 近くのスーパーに買い物に出掛けた時だった。



夕飯の材料を探している時…まだ 仕事のはずのケンジが スーパーにいた。


ケンジは、私に気付いて 私の元へやってきた。

No.166 08/11/25 13:37
こころ ( ♀ z4wHh )

「ケンジ…」


ケンジの顔を見ると、鼻血が出ていた。


「鼻血が出てるけど…」


慌てて鼻を拭って ケンジは…

「親父に殴られた」


「何で…お義父さんに殴られるの?仕事は?」


買い物が終わるまで ケンジは無言だった。


アパートに着くと ケンジは 話はじめた。
「実は、有給をつかってパチンコしてた。俺の車を見た親父が 殴りかかってきた」


私は、呆れて話をする気力すら無くした。

No.167 08/11/25 13:47
こころ ( ♀ z4wHh )

それから、数日後…


ケンジは 私に何も相談もせずに 仕事を辞めた。


すぐに 新しい職場は見つかったが、この頃からケンジは…

「お前も、早く働けよ」

と 口にするようになった。


お金の事で 喧嘩する事が増えた。



せめて 歩が歩けるまでは、自分で歩を見ていたかったが、生活をしていく為には 働かなければいけなくなっていた。

No.168 08/11/25 22:20
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、仕事を探しはじめた。

面接も幾つか受けたが、子供が小さい事もあって 落とされた。


やっぱり、もう少し大きくなるまで 働かなくても…と諦めかけていた時だった。


家の電話が鳴った。

電話の相手は、最後に面接を受けた 工場からだった。

No.169 08/11/25 22:34
こころ ( ♀ z4wHh )

「…採用させて頂きます」


どうせ この会社にも受かるはずがないと、諦めていた分 嬉しさは大きかった。


「ありがとうございます。よろしくお願い致します。」

そう言うと電話を切った。



夕方になり、ケンジが帰ってきた。

私は、ケンジに採用の電話があった事を話た。


すると…ケンジは、久々に笑顔を見せた。


その晩…仲直りをしたいのか、ケンジが私の布団に入ってきた。


歩が生まれてから、すっかり ご無沙汰だったが 私も いつまでも膨れっ面のケンジを見ているのは 嫌だったし…本当に久し振りに、私とケンジは 体を重ねた。

No.170 08/11/25 23:00
こころ ( ♀ z4wHh )

私の採用が決まってから、歩を預ける保育園など とんとん拍子に決まった。



そして…
いよいよ 働く日がきた。



歩を保育園に預けると、私は 新しい職場へと向かった。


今まで、やった事のない仕事なだけに 緊張もピークを達していた。



職場に着くと、制服に着替え 自己紹介をした。


私に与えられた仕事は、簡単な組み立て作業だった。 この職場は、男性が多く 女性は 少なく 周りを見渡すと ほとんど男性だった。



課長が
「わからない事があったら、荒木君に聞いてね!」

「…はい」


「君達…歳も近いから いいだろう…」




この…荒木君との出会いで、私とケンジは 険悪なムードになってしまうとは…

No.171 08/11/27 09:56
こころ ( ♀ z4wHh )

私が入社して、一週間が過ぎた。


荒木君は、仕事を丁寧に教えてくれてる お陰で ある程度 慣れてきた。


休憩時間も、たわいもない会話をするようになった。



家に帰ると 歩の世話と ケンジの機嫌 取りをしながら…

私は、働き出してから ケンジに 職場での出来事を話すようにしていた。
もちろん…荒木君の事も度々 口にするようになっていた。

No.172 08/11/27 10:11
こころ ( ♀ z4wHh )

ある日の夜…。


寝ようとした時…


ケンジは、私の背後から抱き付いた。



しかし、仕事と家事と育児をする事に慣れていなかった 私は、

「ケンジ、私 疲れてるから…ごめん」

と 断ったが ケンジは、私の胸を揉むのを辞めなかった。


私は、知らん顔して 目をつぶった。


しかし、ケンジの手は 私のアソコを触りだした。


私は、 ケンジの方を向くと

「本当に 疲れてるんだから、辞めて」


そう言うと、私は ケンジに背を向けた。

すると…ケンジは、私の背中を蹴飛ばした。

私は、何も言わず 眠りについた。

No.173 08/11/27 13:47
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな日が続いたある週末の事だった。


ケンジは…
「今日 ナオト達と旅行に行くぞ!」


「随分と急だね…」


「ナオトとが 久々にみんなで会いたいって…」


「そうなんだ~旅行って何処に行くの?」

「熱海。ナオトの車で行くから、早く用意しろよ」



私は、慌てて 旅行の用意をはじめた。



しばらくすると…

インターホーンが鳴った。


ケンジが鍵を開けると…

ナオトと桃子が立っていた。

「久し振りだなぁ~!あずさ まだ 用意 終わったないから 上がれよ」



急に旅行なんて言われて、すぐに用意が 終わるわけないのに…ケンジの言葉にイライラが止まらなかった。

しかし、桃子が私の所へ来た。

「あずさ、久し振り!」


「桃子~」


「あずさ、痩せたんじゃない?」


「うん。わかる?ケンジは ちっとも気づかないよ💢さすが 親友は違うね」



そんな会話をしながら、旅行の用意を済ませた。

No.174 08/11/27 22:57
こころ ( ♀ z4wHh )

ナオトの車に乗り込むと 車は 走りだした。


車の中は、会話が途切れる事がなかった。


ケンジは、ナオトと桃子に 良いパパを演じたいのか…お風呂以外 あまり 見向きもしない歩の世話をしていた。



そんな姿が、私には 腹立たしかった。


が…楽しい空気を壊す事は 私にはできなかった。



結構、長い時間 車に乗っていたが あっという間に 熱海に着いた感じだった。



旅館は、ナオトが別々に 部屋を予約してくれていた。

No.175 08/11/28 13:47
こころ ( ♀ z4wHh )

当たりは、すでに薄暗かった。


私達は、温泉に入り 夕飯を食べた。



歩も眠り、私も寝ようと横になった。



すると…旅館でいつもと部屋が違うのと、私の浴衣姿に興奮していたケンジは…
私に激しくキスをしてきた。



私は、長い時間 車に乗っていた疲れで ケンジを突き放した。


すると…ケンジは、無理矢理 私を起こし 顔を殴ってきた。


私は、恐怖から動けずにいた。

しかし、ケンジは辞めなかった。

お腹や背中も殴られた。



しばらくして、泣いてるだけの私にケンジは
「お前、浮気してるから 最近 俺とやらないんだろ💢」

私は、泣きながら

「浮気なんてするはずないでしょ?仕事して家の事やって 精一杯やってるじゃん」


「荒木とかって男の話をよくしてるだろう?そいつの事 好きなのか?」


「何 言ってるの?私は、ケンジの奥さんだよ!ケンジを愛してるのに…」


私は、泣きくずれた。

No.176 08/11/28 13:56
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな私を見つめたいたケンジは、いきなり私を抱き締めた。


「殴ってごめんな…痛かったよな…」

と言うと 優しくキスをすると、私の胸を触りはじめた。


私は、ケンジに対して 恐怖心に襲われていた。



だから…ケンジのする事から避ける事ができず、されるがままだった。




私は、ただ ケンジから逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

No.177 08/12/01 13:51
こころ ( ♀ z4wHh )

次の日…。

ナオトの仕事の都合もあって どこにも寄らずに家に帰った。



家に着いたのも早かった。


しばらくすると…私の携帯が鳴った。

「もしもし…」

登録してない番号だったから 誰なのかわからなかった。


「誰?」

すると…

「あたしだよー麻弓!」

「えっ!?まゆ?本当にまゆ?」


「そうだよ!久々にこっち来たから、あずさの家に寄ったら 結婚したって聞いて、びっくりだよぉーねぇー久々に会えないかな?」

「ちょっと待ってね」
そう言うと、私は ケンジに状況を説明した。


おそるおそる ケンジの返事を待った。


「行ってきたら!久し振りなんでしょ!」

以外な返事に気が抜けた。


「お待たせ。OKもらったよ!」



私は、麻弓に会う口実ができて安心した。


早く…ケンジから逃げ出したかった…。

No.178 08/12/01 14:11
こころ ( ♀ z4wHh )

ケンジにバレないように 歩の粉ミルクを多めに持つと 私は アパートを出た。



私は、麻弓の家に向かった。


そして、麻弓の家の着いた時だった。

ケンジから電話が鳴った。

「もしもし…」

「あずさ?俺もちょっと先輩の所に行ってくるから」


「う、うん。わかった」


私が、粉ミルクを多めに持って出掛けたのがバレたと思ったが…

違っていた事に安心した。


私の車の音に気付いて、麻弓が外に出て来てくれた。



「あずさー久し振りーっていうか…あずさ、痩せた?」



「色々あって…」


「とにかく中に入って 話そ」


久し振りの麻弓の部屋は 懐かしかった。


麻弓のお母さんも 変わらず 優しかった。

麻弓の部屋に入ると、私は…

「ねぇ、今日 泊めてくれない?」


予想もしない言葉に 麻弓も驚いた。

No.179 08/12/02 13:43
こころ ( ♀ z4wHh )

「うちは、全然 かまわないけど…あずさは、大丈夫なの?」



麻弓の言葉に 私は泣き出してしまった。


私は、ひとつ ひとつ麻弓に事情を話た。
お金の事や暴力の事…


全て話をすると…

「こんなになるまで 一人で抱えてるなんて…あずさのお母さんは、この事 知ってるの?」



「今も、暴力してるとは 思ってないんじゃないかな!」



麻弓は、その後 何も聞いてこなかった。


しばらくすると、麻弓のお母さんが ご馳走を作ってくれた。



この時の私には、このご馳走がとても 心に染み込んだ。

No.180 08/12/05 13:41
こころ ( ♀ z4wHh )

ご馳走を食べた 私達は、部屋へ戻った。


私は、バックの中から携帯を取り出した。

携帯を見ると、ケンジからの着信でいっぱいだった。



すると…また、電話が鳴った。



私は、どうしていいかわからず 電源を切った。



青ざめている私に 麻弓は…

「大丈夫?親には 話ておいた方がいいんじゃない?」



私は、ただ 泣くだけだった。

No.181 08/12/05 13:59
こころ ( ♀ z4wHh )

次の日…


職場に休みの電話した。


留守電が何件も入っていた。


もちろん…全てケンジから…



しかし、その中に一件だけ 桃子からのメッセージが入っていた。
「あずさ…何かあったの???心配だから 連絡ちょうだい」



そのメッセージを聞くと 私は、桃子に電話をした。


「もしもし…」

「あずさ…今 どこにいるの??ケンジくん 凄く心配してるよ!」


「桃子の所に行ったの?ケンジ いるの?」

「いないよ!でも、何があったの?」


私は、桃子にも 全ての出来事を話た。



すると桃子は…

「そんな事が あったんだぁーごめんね…気付いてあげられなくて。でも、ケンジくんには連絡してあげて!」

私は、返事する事なく電話を切った。

No.182 08/12/08 22:20
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、また…泣き出した。


歩もこの時、私と同時に泣き出した。


そんな歩を 強く抱き締めながら、私は ひたすら泣いた。



夕方になると…


さすがに 私も泣き疲れて ぼーっとしていた。


これから…どうしたらいいのか…でも、麻弓の家に いつまでも 置いてもらう訳にはいかないし…。



しかし…ケンジの元へは 絶対に帰りたくなかった。

No.183 08/12/09 13:40
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…


麻弓が話 はじめた。

「あずさ…私、そろそろ東京に帰らないと…」


「そうだよね…ごめんね、麻弓」


「あたしは、全然構わないけど…このままじゃぁーあずさにとっても、歩くんにとっても 良くないと思うよ」

「うん。わかってる…でも、今日 一晩 泊まらせて!」



「いいよ」




この時の私は、逃げてばっかりだった。

No.184 08/12/09 13:52
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、眠れなかった。


朝になり、私は 携帯の電源を入れた。

相変わらず、ケンジの留守電でいっぱいだった。



しかし、そのメッセージの中に母親からのメッセージがあった。


「あずさ…すぐに連絡しなさい!」


母の声は、怒っているようだった。


私は、おそるおそる 実家に電話をした。

「はい。」

電話に出たのは、父だった。


「もしもし…あずさ…だけど…」


「あずさ?お前 今 何処にいるんだ!子持ちが何やってるんだ!」

父は、私と歩の心配ではなく 怒りの言葉が飛んできた。


「麻弓の家にいる。私…ケンジと離婚する。もう…ケンジとは 一緒に居れない。」

No.185 08/12/10 22:40
こころ ( ♀ z4wHh )

「いいから、早く帰って来なさい!」


「帰れない…」


「何を言ってるんだ!」


「ケンジに見つかったら、私 何されるかわからないから…」



「じゃぁー迎えに行くから、居場所を教えなさい」



私は、渋々だったが 麻弓の家を教えた。

No.186 08/12/10 22:51
こころ ( ♀ z4wHh )

それから、30分位たった頃…。



私と歩を迎えに 父と母が来た。



父と母は、麻弓のお母さんに 深々と頭を下げた。



私は、麻弓に…

「ごめんね…せっかくの休みを 無駄にさせちゃて」


そう 言うと、麻弓のお母さんに 頭を下げると 父の車に乗った。



車の中は、無言だった。


家に着くまで 私も父も 口を開く事は なかった。

No.187 08/12/11 22:23
こころ ( ♀ z4wHh )

実家に着いた。


母は、私の車で帰って来た。



リビングに入ると、ようやく 父が重い口を開いた。


「どうして すぐに ここに帰って来なかったんだ?」


「…」


「黙ってたんじゃ わからないだろ!」


「…帰って来れる訳ないじゃん!」


「普通、実家に帰って来るだろう…よその家に行って 迷惑だろ」


確かに…麻弓に迷惑を掛けてしまった。



父は、話を続けた。

「ケンジから、あずさが帰って来ないって 電話があってから どれだけ 心配したと思ってるんだ?眠れなかったよ。」



私は、誤解していた。

心配してくれてないと思っていたが、父は予想以上に 心配してくれていた。

父のそんな言葉に 涙が溢れ出した。

No.188 08/12/16 13:56
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく無言のままだったが 私が話はじめた。
「私…ケンジが怖い。だから、もう…一緒には居れない」


「ケンジが怖いって…」



私は、ケンジにされた事を全て話した。



すると…母が話はじめた。


「もう…いいよ。ここに居なさい。」



「よくない!あずさだけじゃないんだぞ!」

「そうだけど、あずさの心は ボロボロじゃない!」


「…夜にでも ケンジの親を呼ぼう」


父は、それだけ話すと 黙ったままだった。

No.189 08/12/21 22:17
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…父と母は 慌てて仕事に出掛けた。



私は、ケンジが来ない事を祈った。



この日は、時間が過ぎるのが とても長く感じた。



しかし、歩の寝顔を見ると気持ちが落ち着いた。

No.190 08/12/21 22:33
こころ ( ♀ z4wHh )

いつの間にか…私は、歩の隣りで寝ていた。

目が覚めた時、当たりは薄暗くなっていた。



しばらくぼーっとしていると、母が帰って来た。


帰って来るなり 母は、どこかに電話をかけはじめた。


しかし、その相手が 誰なのか…聞かなくてもすぐにわかった。

電話が終わると 母は…
「今から、ケンジの親が来るから 今までの事 ちゃんと話なさいよ」


そんな事 言われても、私は こんな状況で ちゃんと会話ができるのか…とても不安になった。

No.191 08/12/25 00:02
あああ ( 20代 ♀ d3QFh )

更新を楽しみにずっと待っていました😃大変かと思いますが頑張って下さい🎵

No.192 08/12/25 13:46
こころ ( ♀ z4wHh )

>> 191 ✨あああさん✨
私の小説を読んで下さってありがとうございます🙇
最近、スローな更新ですが…最後までお付き合い下さい🙏

応援レス🇯を頂けると、凄く嬉しいです😃

こころより👸

No.193 08/12/30 21:36
つよぽんず ( 10代 ♂ Kq3Eh )

>> 192 続き気になる😱(笑)

No.194 09/01/04 12:27
こころ ( ♀ z4wHh )

つよぽんずさん✨
小説、読んで下さってありがとうございます🙇
最近、スローな更新ですが…どうか最後までお付き合い下さい🙏

こころより👸

No.195 09/01/06 13:55
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…家のインターホーンが鳴った。


母は、慌てて玄関に向かった。


私は、ケンジが来たと思うと震えが込み上げてきた。


リビングでは、ケンジの両親が謝る声が響いていた。


すると…母は、私の元へ来た。


「あずさもこっちへ来なさい。」


込み上げてくる震えを 抑えながら、私は 渋々とリビングに向かった。

No.196 09/01/07 21:47
こころ ( ♀ z4wHh )

リビングに入ると…みんなが私に注目をした。


すると…ケンジが…
「あずさ、ごめんな…本当にごめんな…歩は?元気なのか?」


私は、また震えが込み上げてきた。


あんなに大好きで愛していたのに…ケンジが怖い人でしか見れなくなっていた。



すると…父が話はじめた。


「これから…どうします?あずさがここへ帰って来るの 今回で二回目だけど…」


すると…今度は、ケンジが話はじめた。

「すみませんでした。今度こそ、ちゃんとします。」


「一回 こんな事があって、ちゃんとするって言ったのに…結局 同じ事したんじゃないの?また…結局 同じなんじゃないの?」

父は、声を荒立てた。

No.197 09/01/07 22:07
こころ ( ♀ z4wHh )

今度は、ケンジの母親が話はじめた。

「あずさちゃんは、どうしたいの?」



私は、しばらくうつむいたままだった。

すると…父は、

「黙ってないで 何か言いなさい」


「…私は……したい」
泣きながら、やっとの思いで自分の気持ちを伝えたのに…。

父は…

「泣いてたら、わからないだろ!はっきりと話をしなさい」


私は、溢れ出す涙をこらえたつもりだった。
しかし…その涙は 止まらなかった。

だから私は、泣き叫んだ。

「もう…ケンジが怖くてたまらないの!一緒にいたら何されるかわからない!離婚したい」


しばらくの間、誰も話をする事はなかった。

ただ、私の泣き声がリビングに響いていた。

No.198 09/01/08 13:49
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく沈黙が続いた後、ケンジの母親が口を開いた。

「あずさちゃん、ケンジと歩で3人で住むのが嫌なら、家で一緒に住みましょうよ」


「…今更 そんな事 言われても…無理です」

すると…今まで黙っていたケンジの父親が話はじめた。

「あずさちゃん、ごめんな…このバカ息子のせいで辛い思いをさせて。でも、歩の為にももう一度だけ考えてくれないだろうか!」


するとケンジも

「頼む!もう一度だけ考えてくれ」


その時…

私は、ケンジの目の前に紙を置いた。


その紙を見たケンジは、今までにないくらいの大きい目をした。

No.199 09/01/08 14:01
こころ ( ♀ z4wHh )

「私のサインは、してあります。だから、ケンジもサインをして」

すると…ケンジは

「ちょ…ちょっと待ってくれよ!もう一度だけ考えてくれよ」


すると…ケンジの父親がまた 話はじめた。
「ケンジ、もう…あずさちゃんの気持ちは 決まってるんだよ。お前が悪いんだから 仕方ない。お前もサインしろ」



私の両親は…ただ見つめるだけだった。


ケンジは、渋々ながらも離婚届けにサインをした。



そして、ケンジとケンジの両親は帰って行った。

No.200 09/01/08 18:25
こころ ( ♀ z4wHh )

次の日…。
私は、アパートに 荷物を取りに行った。

ケンジのいない時間を見計らって…。


久々のアパートは、とても散らかっていた。
私は、急いで自分の服と歩の服をまとめた。

帰ろうと 部屋を見渡した。何故かこの時だけ、楽しかった時の事だけが頭を過ぎった。
そしたら、なんだか泣けてきた。


私は、涙を拭うと アパートを後にした。

そして…役所に離婚届けを出した。

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