私、幸せになります✨
初めて携帯小説を書かせて頂きます😊
多くの方に読んで頂ければと思います。
中傷、批判は 辞めて下さい🙇
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「こんなになるまで 放っておいて そんな事がよく言えるわよ!離婚した方がいいんじゃない?」
母の言葉は、いつもとは違った。
まさか…母の口から《離婚》という言葉が出るとは…
ケンジの両親は…
「それだけは…」
と離婚を拒んだ。
すると…ケンジが
「あずさ…本当にごめん。これからは、ちゃんとするから…離婚だけは、考えないでくれ!」
すると…今度は、父が話はじめた。
「俺も、離婚は 反対だ!でも、ケンジは いい歳なんだし ケジメを付けて欲しい!」
ケンジは…
「わかりました。パチンコは、絶対にしません。」
しばらく 無言の時間が過ぎたが…
「明日、アパートに帰る」
私の一言で あまり意味のない 話し合いが終わった。
これで 幸せになれると思っていたのに…。
翌日 私は、アパートに帰った。
臨月に入っている私は、実家に帰る事にした。
いつ 生まれても いいように、入院の準備をして…。
まるで、家出するみたいに 大荷物を抱えて。
予定日を控えた頃、 私は検診の為に 病院へ向かった。
「順調ですよ! でも、そろそろ 赤ちゃん 下がってきててもいい頃なんだけど…予定日過ぎても 生まれそうになかったら また来て下さい」
私は、早く赤ちゃんに 会いたいという気持ちでいっぱいになった。
予定日まで あと少し…
それは、目覚めと共にやってきた。
予定日の当日の事だった。
生理痛のような痛み…
私は、これが陣痛だと 思い ケンジにすぐ電話をした。
その後 すぐに病院に電話をした。
出勤前だった 母に休んでもらい、病院に向かった。
病院に着いた。
ケンジは 先に病院に着いていた。
私は、ケンジの腕を掴み 病院の中へ入った。
病院では、すぐに 内診をした。
しかし…まだ生まれる気配はなかった。
ここから、私は 陣痛に ひたすら耐えた。
そんな 私を見て ケンジは ただ、腰を擦る事しか 出来ずにいた。
そんな時間が ただゆっくりと過ぎた。
そんな時…陣痛の間隔が短くなった。
内診をすると…助産師さんが
「いよいよですね。」と 優しく 私に問いかけた。
ケンジは、立ち会ってくれなかった。
しかし、私は 赤ちゃんに出会う事に必至だった。
それから…しばらくすると…
分娩室 いっぱいに 赤ちゃんの泣き声が 響き渡った。
「おめでとうございます…」
そんな 看護婦さんの声など 耳には あまり 入らなかった。
ただ、嬉しさと感動で 涙が溢れた。
199★年 10月23日。
命名《歩》
3200g…元気な男の子。
私も、ケンジも 我が子が生まれてきて くれた事が とても嬉しかった。
夕方には、ケンジの両親も駆け付けてくれた。
初孫の顔を見て…
「ケンジが生まれた時の顔と同じ」
と、ケンジの母は 嬉しそうに 話てくれた。
この幸せの時間は、そう長くは続かない…。
これが、また 悲劇のはじまりに過ぎなかった。
こころ様へ
何時も読ませて頂いております… 「南風にふかれて」を、綴っているサンセットです。
出産のレスに自身の若き日を思い出してしまい…
思わずレスしています。
なんだか似ていて…夢中で読ませて頂きました。
これからも頑張って綴って下さいね(^-^)
私も思い出しながら綴って行こうと思います!
出産のレスに感動しました
✨サンセットさんへ✨
読んで下さって ありがとうございます🙇
出産の所は、私 自身 文字を打ちながら 感動が蘇り 涙が溢れてしまいました😥
よろしければ、最後まで お付き合い下さい😊
サンセットさんの作品も、是非 拝見させて頂きます✨
こころ👸より🐥
入院生活も あっという間に過ぎた。
そして…退院の日がきた。
清々しい秋晴れだった。
迎えに ケンジとケンジの母が来てくれた。
私は、歩を抱いて ケンジの実家へと顔をだした。
しばらくして 私と歩は 私の実家に向かった。
そして、体調が落ち着くまで 実家で世話になる事にした。
気付けば、半月も実家で過ごしていた。
私は、アパートに帰る事にした。
半月もの間 ケンジに 会っていなかった訳ではないが、アパートに帰るのは 本当に久し振りで 変な緊張感があった。
私は、ケンジを驚かそうと思い 連絡をせずに アパートに帰った。
アパートに着いた私は、部屋の汚なさに がっかりした。
服は脱ぎっ放し、食べた物のゴミは散乱してるし、布団は敷いたまま…挙げ句の果てに エロ本まで…
でも、女を連れ込んだ形跡はなかったから 安心した。
しかし…この汚なさでは、歩が可哀相と 思った私は 慌てて掃除をはじめた。
数時間が立って…
掃除も終わった。
歩も寝てるし、私は 隣りに横になると いつの間にか 歩と寝ていた。
歩の泣き声で 私は目を覚ました。
気付けば 夕方になっていた。
歩におっぱいをあげると、私は急いで 洗濯物を取り込んだ。
しばらくすると…ケンジが帰って来た。
ケンジは、私と歩の顔を見ると とても喜んでいた。
しかし…この笑顔が そう続かないとは…思うはずがなかった。
そんな 出来事は、すぐに起こった。
今まで、キレなかった方がおかしなくらいなのに、人間は 必ず変われる…と信じていた 私が馬鹿だったのか…。
歩も首が座り、おんぶをして 近くのスーパーに買い物に出掛けた時だった。
夕飯の材料を探している時…まだ 仕事のはずのケンジが スーパーにいた。
ケンジは、私に気付いて 私の元へやってきた。
「ケンジ…」
ケンジの顔を見ると、鼻血が出ていた。
「鼻血が出てるけど…」
慌てて鼻を拭って ケンジは…
「親父に殴られた」
「何で…お義父さんに殴られるの?仕事は?」
買い物が終わるまで ケンジは無言だった。
アパートに着くと ケンジは 話はじめた。
「実は、有給をつかってパチンコしてた。俺の車を見た親父が 殴りかかってきた」
私は、呆れて話をする気力すら無くした。
それから、数日後…
ケンジは 私に何も相談もせずに 仕事を辞めた。
すぐに 新しい職場は見つかったが、この頃からケンジは…
「お前も、早く働けよ」
と 口にするようになった。
お金の事で 喧嘩する事が増えた。
せめて 歩が歩けるまでは、自分で歩を見ていたかったが、生活をしていく為には 働かなければいけなくなっていた。
私は、仕事を探しはじめた。
面接も幾つか受けたが、子供が小さい事もあって 落とされた。
やっぱり、もう少し大きくなるまで 働かなくても…と諦めかけていた時だった。
家の電話が鳴った。
電話の相手は、最後に面接を受けた 工場からだった。
「…採用させて頂きます」
どうせ この会社にも受かるはずがないと、諦めていた分 嬉しさは大きかった。
「ありがとうございます。よろしくお願い致します。」
そう言うと電話を切った。
夕方になり、ケンジが帰ってきた。
私は、ケンジに採用の電話があった事を話た。
すると…ケンジは、久々に笑顔を見せた。
その晩…仲直りをしたいのか、ケンジが私の布団に入ってきた。
歩が生まれてから、すっかり ご無沙汰だったが 私も いつまでも膨れっ面のケンジを見ているのは 嫌だったし…本当に久し振りに、私とケンジは 体を重ねた。
私の採用が決まってから、歩を預ける保育園など とんとん拍子に決まった。
そして…
いよいよ 働く日がきた。
歩を保育園に預けると、私は 新しい職場へと向かった。
今まで、やった事のない仕事なだけに 緊張もピークを達していた。
職場に着くと、制服に着替え 自己紹介をした。
私に与えられた仕事は、簡単な組み立て作業だった。 この職場は、男性が多く 女性は 少なく 周りを見渡すと ほとんど男性だった。
課長が
「わからない事があったら、荒木君に聞いてね!」
「…はい」
「君達…歳も近いから いいだろう…」
この…荒木君との出会いで、私とケンジは 険悪なムードになってしまうとは…
私が入社して、一週間が過ぎた。
荒木君は、仕事を丁寧に教えてくれてる お陰で ある程度 慣れてきた。
休憩時間も、たわいもない会話をするようになった。
家に帰ると 歩の世話と ケンジの機嫌 取りをしながら…
私は、働き出してから ケンジに 職場での出来事を話すようにしていた。
もちろん…荒木君の事も度々 口にするようになっていた。
ある日の夜…。
寝ようとした時…
ケンジは、私の背後から抱き付いた。
しかし、仕事と家事と育児をする事に慣れていなかった 私は、
「ケンジ、私 疲れてるから…ごめん」
と 断ったが ケンジは、私の胸を揉むのを辞めなかった。
私は、知らん顔して 目をつぶった。
しかし、ケンジの手は 私のアソコを触りだした。
私は、 ケンジの方を向くと
「本当に 疲れてるんだから、辞めて」
そう言うと、私は ケンジに背を向けた。
すると…ケンジは、私の背中を蹴飛ばした。
私は、何も言わず 眠りについた。
そんな日が続いたある週末の事だった。
ケンジは…
「今日 ナオト達と旅行に行くぞ!」
「随分と急だね…」
「ナオトとが 久々にみんなで会いたいって…」
「そうなんだ~旅行って何処に行くの?」
「熱海。ナオトの車で行くから、早く用意しろよ」
私は、慌てて 旅行の用意をはじめた。
しばらくすると…
インターホーンが鳴った。
ケンジが鍵を開けると…
ナオトと桃子が立っていた。
「久し振りだなぁ~!あずさ まだ 用意 終わったないから 上がれよ」
急に旅行なんて言われて、すぐに用意が 終わるわけないのに…ケンジの言葉にイライラが止まらなかった。
しかし、桃子が私の所へ来た。
「あずさ、久し振り!」
「桃子~」
「あずさ、痩せたんじゃない?」
「うん。わかる?ケンジは ちっとも気づかないよ💢さすが 親友は違うね」
そんな会話をしながら、旅行の用意を済ませた。
ナオトの車に乗り込むと 車は 走りだした。
車の中は、会話が途切れる事がなかった。
ケンジは、ナオトと桃子に 良いパパを演じたいのか…お風呂以外 あまり 見向きもしない歩の世話をしていた。
そんな姿が、私には 腹立たしかった。
が…楽しい空気を壊す事は 私にはできなかった。
結構、長い時間 車に乗っていたが あっという間に 熱海に着いた感じだった。
旅館は、ナオトが別々に 部屋を予約してくれていた。
当たりは、すでに薄暗かった。
私達は、温泉に入り 夕飯を食べた。
歩も眠り、私も寝ようと横になった。
すると…旅館でいつもと部屋が違うのと、私の浴衣姿に興奮していたケンジは…
私に激しくキスをしてきた。
私は、長い時間 車に乗っていた疲れで ケンジを突き放した。
すると…ケンジは、無理矢理 私を起こし 顔を殴ってきた。
私は、恐怖から動けずにいた。
しかし、ケンジは辞めなかった。
お腹や背中も殴られた。
しばらくして、泣いてるだけの私にケンジは
「お前、浮気してるから 最近 俺とやらないんだろ💢」
私は、泣きながら
「浮気なんてするはずないでしょ?仕事して家の事やって 精一杯やってるじゃん」
「荒木とかって男の話をよくしてるだろう?そいつの事 好きなのか?」
「何 言ってるの?私は、ケンジの奥さんだよ!ケンジを愛してるのに…」
私は、泣きくずれた。
そんな私を見つめたいたケンジは、いきなり私を抱き締めた。
「殴ってごめんな…痛かったよな…」
と言うと 優しくキスをすると、私の胸を触りはじめた。
私は、ケンジに対して 恐怖心に襲われていた。
だから…ケンジのする事から避ける事ができず、されるがままだった。
私は、ただ ケンジから逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。
次の日…。
ナオトの仕事の都合もあって どこにも寄らずに家に帰った。
家に着いたのも早かった。
しばらくすると…私の携帯が鳴った。
「もしもし…」
登録してない番号だったから 誰なのかわからなかった。
「誰?」
すると…
「あたしだよー麻弓!」
「えっ!?まゆ?本当にまゆ?」
「そうだよ!久々にこっち来たから、あずさの家に寄ったら 結婚したって聞いて、びっくりだよぉーねぇー久々に会えないかな?」
「ちょっと待ってね」
そう言うと、私は ケンジに状況を説明した。
おそるおそる ケンジの返事を待った。
「行ってきたら!久し振りなんでしょ!」
以外な返事に気が抜けた。
「お待たせ。OKもらったよ!」
私は、麻弓に会う口実ができて安心した。
早く…ケンジから逃げ出したかった…。
ケンジにバレないように 歩の粉ミルクを多めに持つと 私は アパートを出た。
私は、麻弓の家に向かった。
そして、麻弓の家の着いた時だった。
ケンジから電話が鳴った。
「もしもし…」
「あずさ?俺もちょっと先輩の所に行ってくるから」
「う、うん。わかった」
私が、粉ミルクを多めに持って出掛けたのがバレたと思ったが…
違っていた事に安心した。
私の車の音に気付いて、麻弓が外に出て来てくれた。
「あずさー久し振りーっていうか…あずさ、痩せた?」
「色々あって…」
「とにかく中に入って 話そ」
久し振りの麻弓の部屋は 懐かしかった。
麻弓のお母さんも 変わらず 優しかった。
麻弓の部屋に入ると、私は…
「ねぇ、今日 泊めてくれない?」
予想もしない言葉に 麻弓も驚いた。
「うちは、全然 かまわないけど…あずさは、大丈夫なの?」
麻弓の言葉に 私は泣き出してしまった。
私は、ひとつ ひとつ麻弓に事情を話た。
お金の事や暴力の事…
全て話をすると…
「こんなになるまで 一人で抱えてるなんて…あずさのお母さんは、この事 知ってるの?」
「今も、暴力してるとは 思ってないんじゃないかな!」
麻弓は、その後 何も聞いてこなかった。
しばらくすると、麻弓のお母さんが ご馳走を作ってくれた。
この時の私には、このご馳走がとても 心に染み込んだ。
ご馳走を食べた 私達は、部屋へ戻った。
私は、バックの中から携帯を取り出した。
携帯を見ると、ケンジからの着信でいっぱいだった。
すると…また、電話が鳴った。
私は、どうしていいかわからず 電源を切った。
青ざめている私に 麻弓は…
「大丈夫?親には 話ておいた方がいいんじゃない?」
私は、ただ 泣くだけだった。
次の日…
職場に休みの電話した。
留守電が何件も入っていた。
もちろん…全てケンジから…
しかし、その中に一件だけ 桃子からのメッセージが入っていた。
「あずさ…何かあったの???心配だから 連絡ちょうだい」
そのメッセージを聞くと 私は、桃子に電話をした。
「もしもし…」
「あずさ…今 どこにいるの??ケンジくん 凄く心配してるよ!」
「桃子の所に行ったの?ケンジ いるの?」
「いないよ!でも、何があったの?」
私は、桃子にも 全ての出来事を話た。
すると桃子は…
「そんな事が あったんだぁーごめんね…気付いてあげられなくて。でも、ケンジくんには連絡してあげて!」
私は、返事する事なく電話を切った。
私は、また…泣き出した。
歩もこの時、私と同時に泣き出した。
そんな歩を 強く抱き締めながら、私は ひたすら泣いた。
夕方になると…
さすがに 私も泣き疲れて ぼーっとしていた。
これから…どうしたらいいのか…でも、麻弓の家に いつまでも 置いてもらう訳にはいかないし…。
しかし…ケンジの元へは 絶対に帰りたくなかった。
しばらくすると…
麻弓が話 はじめた。
「あずさ…私、そろそろ東京に帰らないと…」
「そうだよね…ごめんね、麻弓」
「あたしは、全然構わないけど…このままじゃぁーあずさにとっても、歩くんにとっても 良くないと思うよ」
「うん。わかってる…でも、今日 一晩 泊まらせて!」
「いいよ」
この時の私は、逃げてばっかりだった。
私は、眠れなかった。
朝になり、私は 携帯の電源を入れた。
相変わらず、ケンジの留守電でいっぱいだった。
しかし、そのメッセージの中に母親からのメッセージがあった。
「あずさ…すぐに連絡しなさい!」
母の声は、怒っているようだった。
私は、おそるおそる 実家に電話をした。
「はい。」
電話に出たのは、父だった。
「もしもし…あずさ…だけど…」
「あずさ?お前 今 何処にいるんだ!子持ちが何やってるんだ!」
父は、私と歩の心配ではなく 怒りの言葉が飛んできた。
「麻弓の家にいる。私…ケンジと離婚する。もう…ケンジとは 一緒に居れない。」
「いいから、早く帰って来なさい!」
「帰れない…」
「何を言ってるんだ!」
「ケンジに見つかったら、私 何されるかわからないから…」
「じゃぁー迎えに行くから、居場所を教えなさい」
私は、渋々だったが 麻弓の家を教えた。
それから、30分位たった頃…。
私と歩を迎えに 父と母が来た。
父と母は、麻弓のお母さんに 深々と頭を下げた。
私は、麻弓に…
「ごめんね…せっかくの休みを 無駄にさせちゃて」
そう 言うと、麻弓のお母さんに 頭を下げると 父の車に乗った。
車の中は、無言だった。
家に着くまで 私も父も 口を開く事は なかった。
実家に着いた。
母は、私の車で帰って来た。
リビングに入ると、ようやく 父が重い口を開いた。
「どうして すぐに ここに帰って来なかったんだ?」
「…」
「黙ってたんじゃ わからないだろ!」
「…帰って来れる訳ないじゃん!」
「普通、実家に帰って来るだろう…よその家に行って 迷惑だろ」
確かに…麻弓に迷惑を掛けてしまった。
父は、話を続けた。
「ケンジから、あずさが帰って来ないって 電話があってから どれだけ 心配したと思ってるんだ?眠れなかったよ。」
私は、誤解していた。
心配してくれてないと思っていたが、父は予想以上に 心配してくれていた。
父のそんな言葉に 涙が溢れ出した。
しばらく無言のままだったが 私が話はじめた。
「私…ケンジが怖い。だから、もう…一緒には居れない」
「ケンジが怖いって…」
私は、ケンジにされた事を全て話した。
すると…母が話はじめた。
「もう…いいよ。ここに居なさい。」
「よくない!あずさだけじゃないんだぞ!」
「そうだけど、あずさの心は ボロボロじゃない!」
「…夜にでも ケンジの親を呼ぼう」
父は、それだけ話すと 黙ったままだった。
いつの間にか…私は、歩の隣りで寝ていた。
目が覚めた時、当たりは薄暗くなっていた。
しばらくぼーっとしていると、母が帰って来た。
帰って来るなり 母は、どこかに電話をかけはじめた。
しかし、その相手が 誰なのか…聞かなくてもすぐにわかった。
電話が終わると 母は…
「今から、ケンジの親が来るから 今までの事 ちゃんと話なさいよ」
そんな事 言われても、私は こんな状況で ちゃんと会話ができるのか…とても不安になった。
しばらくすると…家のインターホーンが鳴った。
母は、慌てて玄関に向かった。
私は、ケンジが来たと思うと震えが込み上げてきた。
リビングでは、ケンジの両親が謝る声が響いていた。
すると…母は、私の元へ来た。
「あずさもこっちへ来なさい。」
込み上げてくる震えを 抑えながら、私は 渋々とリビングに向かった。
リビングに入ると…みんなが私に注目をした。
すると…ケンジが…
「あずさ、ごめんな…本当にごめんな…歩は?元気なのか?」
私は、また震えが込み上げてきた。
あんなに大好きで愛していたのに…ケンジが怖い人でしか見れなくなっていた。
すると…父が話はじめた。
「これから…どうします?あずさがここへ帰って来るの 今回で二回目だけど…」
すると…今度は、ケンジが話はじめた。
「すみませんでした。今度こそ、ちゃんとします。」
「一回 こんな事があって、ちゃんとするって言ったのに…結局 同じ事したんじゃないの?また…結局 同じなんじゃないの?」
父は、声を荒立てた。
今度は、ケンジの母親が話はじめた。
「あずさちゃんは、どうしたいの?」
私は、しばらくうつむいたままだった。
すると…父は、
「黙ってないで 何か言いなさい」
「…私は……したい」
泣きながら、やっとの思いで自分の気持ちを伝えたのに…。
父は…
「泣いてたら、わからないだろ!はっきりと話をしなさい」
私は、溢れ出す涙をこらえたつもりだった。
しかし…その涙は 止まらなかった。
だから私は、泣き叫んだ。
「もう…ケンジが怖くてたまらないの!一緒にいたら何されるかわからない!離婚したい」
しばらくの間、誰も話をする事はなかった。
ただ、私の泣き声がリビングに響いていた。
しばらく沈黙が続いた後、ケンジの母親が口を開いた。
「あずさちゃん、ケンジと歩で3人で住むのが嫌なら、家で一緒に住みましょうよ」
「…今更 そんな事 言われても…無理です」
すると…今まで黙っていたケンジの父親が話はじめた。
「あずさちゃん、ごめんな…このバカ息子のせいで辛い思いをさせて。でも、歩の為にももう一度だけ考えてくれないだろうか!」
するとケンジも
「頼む!もう一度だけ考えてくれ」
その時…
私は、ケンジの目の前に紙を置いた。
その紙を見たケンジは、今までにないくらいの大きい目をした。
「私のサインは、してあります。だから、ケンジもサインをして」
すると…ケンジは
「ちょ…ちょっと待ってくれよ!もう一度だけ考えてくれよ」
すると…ケンジの父親がまた 話はじめた。
「ケンジ、もう…あずさちゃんの気持ちは 決まってるんだよ。お前が悪いんだから 仕方ない。お前もサインしろ」
私の両親は…ただ見つめるだけだった。
ケンジは、渋々ながらも離婚届けにサインをした。
そして、ケンジとケンジの両親は帰って行った。
次の日…。
私は、アパートに 荷物を取りに行った。
ケンジのいない時間を見計らって…。
久々のアパートは、とても散らかっていた。
私は、急いで自分の服と歩の服をまとめた。
帰ろうと 部屋を見渡した。何故かこの時だけ、楽しかった時の事だけが頭を過ぎった。
そしたら、なんだか泣けてきた。
私は、涙を拭うと アパートを後にした。
そして…役所に離婚届けを出した。
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