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こころ( ♀ z4wHh )
09/04/09 09:56(更新日時)

初めて携帯小説を書かせて頂きます😊

多くの方に読んで頂ければと思います。

中傷、批判は 辞めて下さい🙇

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No.1158216 08/10/06 13:49(スレ作成日時)

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No.101 08/10/30 13:41
こころ ( ♀ z4wHh )

一緒に暮らすアパートが見つかるまで ケンジの実家にしばらく住む事になった。



そして私は、仕事も辞めた。


ケンジのお父さんもお母さんも優しかった…しかし、私に対して、嫁というより お客様のような扱いだった。


周りには、友達もいなかったし…ケンジが仕事をしている間は 部屋に閉じこもっている事が多かった。

No.102 08/10/30 22:17
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな生活が半月ほど立った。



私とケンジが住むアパートが見つかり、私は 牢獄のような ケンジの実家から開放され 嬉しかった。




しかし…これからの生活は、私にとって 地獄のはじまりだった事を 気付くはずがなかった…


ケンジのもう一つの顔を 私は この時まだ知らなかった…。

No.103 08/10/31 13:41
こころ ( ♀ z4wHh )

新しい生活が始まって二人の新婚生活がはじまった。



もちろん…いってきますのチュウやただいまのチュウは 欠かさず毎日していた。


しかし、こんな生活に慣れてきた頃 ケンジの帰りが遅くなりだしたのだ。



私は、お腹が張っていたので 一人でいる事にとても不安だった。

おもいきって ケンジの携帯に電話をしたがでなかった。


それから、数時間が立って ケンジから電話が掛かった。


「電話ごめんな!今 帰ってる途中だから」
そう 言うと電話を切った。


私は、少しホッとした。

No.104 08/10/31 13:53
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…

「ただいま」

「おかえり!残業だったの?」


「ううん。急に言われたから電話できなかったんだよ」

そう言うといつものチュウをした。



「ケンジ、夕飯は?」

「パン食べた。風呂 入ろうぜ」

「ごめん、ケンジ…私 お腹が張っちゃって まだ お風呂 洗ってないの…」


「そっか…俺が洗うから あずさは 横になってろよ」


そう言うと携帯をテーブルの上に置いて お風呂 洗いをはじめた。


その時…私は ケンジの携帯に手が伸びていた。

No.105 08/10/31 18:08
こころ ( ♀ z4wHh )

ケンジの携帯を見て 浮気してたら どうしようと不安はあったが、私は携帯を見るのをやめなかった。


発信履歴に着信履歴…メモリーそしてショートメール…


全て見たが 怪しい所はなかった。



でも、ケンジは 私に何か隠している感じがした。

No.106 08/10/31 18:26
たぁちゃん ( ELFKh )

一気に読ませてもらいました!
あずさちゃんの現在も気になります。
楽しみに待ってます。
頑張ってください。

No.107 08/10/31 21:56
こころ ( ♀ z4wHh )

たぁちゃんさん✨

読んでくださってありがとうございます🙇
これから だんだんと話が盛りあがっていきますので、最後までお付き合い下さい🎉

あずさの近況報告も、徐々に出てきますので お楽しみに☺
こころ👸より🎵

No.108 08/11/01 00:15
ココア ( 20代 ♀ 0PkN )

こころちゃんいつも読んでるよ😍もう毎日毎日更新を心待ちにしてるって感じです。これからも頑張ってねー

No.109 08/11/01 16:02
こころ ( ♀ z4wHh )

ココアさん✨

毎回 読んで下さってありがとうございます😃 頑張って 書いていきますので、最後まで お付き合い下さいね😉

こころ👸より🎵

No.110 08/11/01 21:59
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると、ケンジの足音が近付いて来た。


私は、慌てて携帯をテーブルに戻した。


お風呂を洗い終わったケンジは、私の隣に座ると また キスをしてきた。



ケンジは、いったい 私に何を隠しているのだろう…



そんな事を考えながら、ケンジとお風呂に入って眠りについた。

No.111 08/11/01 22:14
こころ ( ♀ z4wHh )

次の日…

いつものように ケンジは仕事に出掛けた。

私も、掃除や洗濯を済ませた。




夜になり そろそろ ケンジが帰って来るはずなのに…今日も帰って来ないのだ。


私は、また不安が込み上げてきた。


まさか…浮気かもという不安が押し寄せる中、私は携帯に電話をした。



でも、ケンジは電話に出なかった。


不安がピークに達した。そして…私は、ケンジの職場に電話をしてしまった。

No.112 08/11/01 22:29
こころ ( ♀ z4wHh )

「はい、〇〇株式会社でございます。」


「あっ…あのぉー大木をお願いしたいんですけど…」

緊張のあまり、自分の名前すら名乗るのを忘れていた。

しかし…事務の人は丁寧な口調で

「少々、お待ち下さい」

と 言うと保留にした。
しばらくすると…さっきの事務の人が電話に出た。


「大変、お待たせ致しました。大木さんは、定時で帰られましたが…」


「そうですか。わかりました。すみません…」



ケンジは、残業なんかしていなかった。



私は、ケンジの浮気を確信した。

No.113 08/11/02 21:51
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、ケンジの帰りを待った。


待っている時間が とても長く感じた。



どれくらい 時間が過ぎたのか…

その時だった…ケンジから電話が掛かってきた。


「電話、ごめんな…」
「ケンジ、何してるの?」


「何って…仕事…」

「嘘!私 ケンジの職場に電話したら もう帰ったって…言われたよ」


「今 帰ってるから、待ってて」


ケンジの『待ってて』の一言が、とても冷たかった。

No.114 08/11/02 22:04
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると、ケンジが帰ってきた。


「ケンジ…浮気してるの?」


「違うよ!浮気なんてしてないよ」


「じゃぁーどうして 残業なんて嘘ついたの?今まで どこで 何してたの?」


私は、緊張と不安のあまり泣きだしてしまった。 すると、ケンジは

「先輩に、パチンコに誘われて…断れなくて…ごめんな…」


「何で、最初から正直に言ってくれなかったの?」


「だって…あずさは、そうゆうの嫌いだろ?」


私は、泣きながら頷いた。

No.115 08/11/02 22:14
こころ ( ♀ z4wHh )

ケンジは、結婚前から ギャンブル系をするのは知っていた。

しかし…婚姻届けを出す時に、もうしないと 約束をしたのだった。



「ごめん、あずさ」


私は、ケンジが 反省してるのを感じ

「今回は、許す!」

私が、そう言うと ケンジは 私を抱き締めた。



後で後悔するなんて…

No.116 08/11/03 18:19
こころ ( ♀ z4wHh )

二人の生活を始めて 一か月が立とうとしていた…。


あの日 以来、ケンジが遅く帰って来る事はなかった。


しかし、休みになると パチンコに出掛けるようになった。


「ケンジ、今日は 買い物に付き合ってね」

「…」

返事をしないケンジに 私は、
「聞いてるの?」

すると…ケンジは

「聞いてるよ。いちいち 何回もうるせぇーなぁー」


こんな 言い方をされたのは はじめてだっし、私はびっくりした。

No.117 08/11/03 18:29
こころ ( ♀ z4wHh )

怒っているケンジに
「ごめんね」


そういうと、私とケンジは買い物に出掛けた。


相変わらず ケンジは 不機嫌なままだった。

帰りの車の中も無言だった。
その時…ケンジの携帯が鳴った。

相手は、職場の先輩のようだった。


電話を切ると
「あずさ、チョット 先輩に呼ばれたから パチンコに行っていいだろ?あずさも一緒に行こうぜ」

私は、行きたくなかったが この人の機嫌を直してもらうには 断る事ができなかった。

No.118 08/11/03 22:04
こころ ( ♀ z4wHh )

その先輩のいるパチンコ屋に着くと その先輩の周りには、何箱も積まれているパチンコ玉があった。


それを見たケンジは、出そうな台を探しはじめた。

すると…

「あずさ、この台 お前がやれよ!」

そういうと、ケンジは私を座らせた。
パチンコ屋の中は タバコの煙がムンムンとして空気も悪いし、お腹の赤ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

それなのにケンジは…ニヤニヤしながら私に
「妊婦は、出るらしいよ!」


無神経なケンジに腹が立ったが、仕方なくパチンコをはじめた。

No.119 08/11/04 13:37
こころ ( ♀ z4wHh )

私が 仕方なくパチンコを始めると、ケンジも 私の隣に座り パチンコをはじめた。


しばらくすると、私のパチンコ台は 憎たらしいくらいにリーチがたくさんきた。


そして、私の周りには パチンコ玉の箱が積まれていった。


それを見て ケンジは、さらに上機嫌だった。

一時間…いや…二時間くらい すでにいるだろう…

私のお腹が張りだした。

No.120 08/11/04 13:49
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、たまらず パチンコをやめた。


そして、ケンジの元へ行くと また 不機嫌になった。


しかし…儲った事で それ以上に不機嫌になる事はなかった。



この日を堺にケンジは 別人になった。


そして…私を無理矢理 パチンコ屋に連れて行くようになった。

No.121 08/11/04 22:16
こころ ( ♀ z4wHh )

そんなある日の日曜日だった。

ケンジは、パチンコに行く為に 早起きをした。


「あずさも 早く支度しろよー」


「私は、行かない!」

妊娠して 6ヶ月の私は、お腹もだいぶ出てきたし パチンコ屋に一日中 座らさせられてるかと思うと苦痛だった。


だから、私は 反抗した。

すると…

バンッ…

何かが私に向かって 飛んで来た。

No.122 08/11/06 21:48
こころ ( ♀ z4wHh )

私の所に 飛んできたのは…ペットボトルだった。


そして…私はケンジを見ると ケンジは 灰皿を振りかざした。



見た事のない ケンジの顔に 私は恐怖を感じた。


「俺に 反抗するんじゃねー!」


この時の私は ただお腹を守り 泣く事しかできなかった。



弱虫だった…。

No.123 08/11/07 13:40
こころ ( ♀ z4wHh )

結局…ケンジは、一人でパチンコに出掛けた。



私は、泣きやむと 部屋の掃除をはじめた。

台所の掃除をはじめた時だった…


冷蔵庫と壁の間に 紙らしきものがあった。

私は、割り箸を使って その紙を取り出した。



すると、その紙は…給料明細だった。


ケンジの給料は、いくらもらっているのか わからなかったし、私は凄く気になって 給料明細をおそるおそる開いた。

No.124 08/11/07 13:55
こころ ( ♀ z4wHh )

…開いた給料明細に書かれていたのは18万だった。

そのうち 生活費に10万だけ渡されていた私は、残りのお金が パチンコに使われているのは すぐにわかった。


しかし…私は この給料明細を元の場所に戻した。



夕方になり、少し機嫌を直したケンジが帰ってきた。

No.125 08/11/08 01:22
悠香 ( 20代 ♀ o4MK )

今日初めて読ませてもらいました。
どんどん、引き込まれて、今後どうなるのか更新されるの楽しみにしてます😃

No.126 08/11/08 11:01
こころ ( ♀ z4wHh )

悠香さん✨

私の小説を呼んで下さってありがとうございます☺
今後のあずさの進展を お楽しみ下さい😉


次に感想を下さる際に 感想スレを作りましたので そちらに お願い致します🙇


今後とも応援🇯よろしくお願い致します👯
こころ👸より🎵

No.127 08/11/08 21:24
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさ、朝はごめんね」


ケンジは、いつもの優しいケンジに戻っていた。



でも、私は そんなケンジに どう接していいかわからなかった…


妊娠中の私は、精神状態が狂いはじめた。

No.128 08/11/08 22:24
こころ ( ♀ z4wHh )

ある日の事…


妊娠している事もあり、夫婦の営みもめっきり減っていた。


しかし、ケンジは 私におねだりをしてきた。

私は その気になれず、ケンジに背中を向けた。


すると ケンジは、いつものようにキレたのだ。


背中を向けて寝ている私を 蹴ったのだ。


「そんなに嫌なら あっちの部屋で寝ろよ」

私は、布団を丸めて持つと 隣りの部屋に行く事にした。

No.129 08/11/08 22:38
こころ ( ♀ z4wHh )

隣りの部屋に 布団を敷いて 横になった時だった。


… ガタン…

ケンジが来たのだ。
すると…ケンジは又、私の背中を蹴飛ばすと私を無理矢理 起こした。

「テメェー調子に乗るのも いい加減にしろよ!」


私は、恐怖で涙が溢れ出した。


しかし、ケンジは 私の服の胸元を掴むと 首が絞まるほど 服を強くつかんだ。

「…くっ苦しい…」

小さい声で話すと ケンジは、我にかえったのか 慌てて服を離した。

No.130 08/11/09 14:03
こころ ( ♀ z4wHh )

その日から、私は びくびくしながら生活をした。



ケンジの機嫌を取りながら…。



ケンジが仕事に出掛ける日は、私は ホッとしていた。



そして、お腹の赤ちゃんに 話 かけた。


『ごめんね…ママ…弱虫で…』

すると…お腹の赤ちゃんは、答えるかのように お腹をポコポコと蹴ってくれた。

No.131 08/11/10 21:00
こころ ( ♀ z4wHh )

お腹の赤ちゃんは、まるで 私を励ましているようだった。



この日もケンジの帰りは 遅かった。


「ただいま!」


定時の時間から3時間も遅い帰宅だった。

「あずさ、お土産 買ってきたよ」


ケンジは、だいぶ機嫌が良かった。


そんな ケンジの態度にホッとしたのと同時に 『今日は、キレませんように』と 心で祈った。

No.132 08/11/10 22:13
こころ ( ♀ z4wHh )

この日…ケンジは、キレる事なく眠りについた。



次の日…ケンジのお弁当を作りはじめた時だった。


ケンジが珍しく起きてきた。


「今日、昼飯いいよ。作らなくて!」


「えっ…何で?」

「今日は、買うから…千円ちょうだい」


私は、財布を取ろうとバックを見た。


(あれ?昨日とバックを置いた場所が違う…)


私は、心で呟いた。

No.133 08/11/10 22:47
こころ ( ♀ z4wHh )

そして、私は財布をバックから取り出すと ケンジに千円を渡そうとしたが…


私の記憶は、正しかった。


財布の中に六千円 入っていたのに 三千円しかなかった。



ケンジに問詰めたい気持ちがあったが、また キレると思うと 怖くて 何も聞けなかった。



ケンジは、何もなかったかのように 仕事に出掛けた。

No.134 08/11/11 18:53
こころ ( ♀ z4wHh )

ケンジを仕事に 送り出した 私は、家計簿を慌てて見た。


家計簿の残高には、しっかりと六千円と書いてあった。



私は、ケンジに不信感を抱くようになった。


結婚って…何なんだろう…。


私が 思い描いてた結婚と 現実は あまりにも違いすぎていた…

No.135 08/11/12 13:43
こころ ( ♀ z4wHh )

お腹の赤ちゃんも、だいぶ成長していた。


しかし、ケンジは 父親になるという自覚を持つ事はなかった。

ケンジがキレるのは、頻繁になってきた。


ある週末の事だった。

仕事が休みなのに、また早起きをしているケンジに…私は

「今日もパチンコに行くの?」


すると…

「うん。あずさも一緒に行こう」

「あたしは 行かない。お腹 張っちゃうから…行くなら 一人で行って!」


すると、ケンジは舌打ちをすると出掛けた…

No.136 08/11/12 13:56
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、ケンジが出掛けたのを見計らい ケンジの文句を言いはじめた。

『また、パチンコだよ💢お金もないのに…』

すると…出掛けたはずのケンジが 私に近付いてきた。


「お前💢今 何て言ったんだ?」


私は、知らん顔をしてこんな質問をした。
「あれ?ケンジ、出掛けたんじゃなかったの?」


すると ケンジは…

「テメェ、しらばっくれるのもいい加減にしろよ💢」


そう言うと 私を突き飛ばした。


そして、私の胸元をつかむと 私を台所に引きずり込んだ。すると ケンジは 包丁を手にとった。

No.137 08/11/12 22:27
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、恐怖から泣きだした。


しかし、ケンジは…
「ほら…これを持って俺を刺せよ」

そう言うと、ケンジは私に包丁を持たせようとした。

しかし、私は力一杯に手を握り 包丁を持つのを拒んだ。


「お前、俺が気に入らないんだろ?」


「…」

私は、ただ泣いていた。


すると、ケンジは 壁を思いっきり 蹴飛ばすと 出掛けて行った。

No.138 08/11/12 22:37
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、床にしゃがむと泣き崩れた。


しばらくして…泣きやんだ私は、慌ててバックに着替えを詰め込んだ。


ケンジから逃げよう…
ケンジが帰って来る前に 早く逃げよう…


私は、バックを持つとアパートを出た。



ケンジが追い掛けて来ない事を祈りながら…。

No.139 08/11/13 13:42
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、車に乗ると 外からはいられないように ロックした。



早く逃げたい 気持ちから、スピードもだした。


信号で止まる度、周りを何度も見渡した。


私は、実家に逃げ込んだ。

しかし、家族にバレないように気丈に振る舞った。


「今日は、泊まるから」


久々に実家に帰った 私は、のんびりと過ごした。



父や母の顔を見て ホッとしたが ケンジが怒鳴りこんで来ないかびくびくした。

No.140 08/11/13 22:38
こころ ( ♀ z4wHh )

日も暮れてきた頃…

ずっと バックの中に入れっ放しにしていた携帯を取り出した。


携帯を見ると着信があった。


着信履歴は…もちろんケンジだった。 それを見た私は、また恐怖が込み上げてきた。


それから数分後…
今度は、実家の電話が鳴った。

No.141 08/11/13 22:57
こころ ( ♀ z4wHh )

「もしもし…」

母が電話に出た…。

「いるわよ!ちょっと待ってて あずさに代わるから…」


すると、母は電話の子機を私に渡してきた。

「もしもし…」

「何で 黙って出掛けるんだよ💢 早く帰って来いよ!」

明らかに 怒っているケンジの元になど 帰る気はなかった。だから 私は…

「今日は、実家に泊まるから…」


そういうと、私は ケンジの返事など無視して 電話を切った。



母が私に…

「ケンジに黙って来たの?」

と聞かれ 私は…

「うん。朝早くに出掛けちゃったし、電話しても出ないんだもん!」


「そうなの? ならいいけど…」


母は心配そうに 私を見つめた。

No.142 08/11/14 13:50
こころ ( ♀ z4wHh )

諦めたのか…ケンジもそれ以降 電話を掛けてくる事はなかった。


次の日…
私は…

「今日も泊まるから…」


父も母も不信そうに 私を見つめた。


しかし、私は…
「ほら…私 嫁に行ってから 中々 ここに顔 出さなかったじゃない!たまには いいでしょ!アパートに一人でいるのって 結構 ストレス溜まるし…」

No.143 08/11/14 20:16
こころ ( ♀ z4wHh )

嘘をつくのに必死だった。

「別に 構わないけど…ケンジには、ちゃんと連絡しなさいよ!」
母は言った。


「うん。」


この日は、久し振りに買い物に出掛けた。

いつもだったら、自分の服を買っていたが この日は、お腹の赤ちゃんの服を買った。

この時は ケンジの事など忘れていた…

No.144 08/11/14 20:47
こころ ( ♀ z4wHh )

あっという間に時間は過ぎていた。


お店を出ると 外は薄暗かった。



実家に着くと 母は慌てて夕飯の支度をはじめた。


私は、ケンジに連絡しようと携帯を取り出した。



怒ってるケンジの顔が浮かんでくる…。

どうしても電話を掛ける事ができなかった。

私は…ショートメールで連絡する事にした。

【キョウモ ジッカ二トマルネ!】

No.145 08/11/15 13:41
こころ ( ♀ z4wHh )

ケンジから電話がくるのを恐れていたが、ケンジからの電話はなかった。


私は、家族で夕食をとり お風呂に入った。

お風呂から 出て私は、携帯が鳴っている事に気付いて 慌てて電話にでた。

「あずさ…今日も帰って来ないのか?」

「ごめん…今日も泊まる」


昨日のケンジとは違い、とても優しい口調だった。

「そっか…じゃぁ~おやすみ」


「おやすみ…」


ケンジの急変した 態度に 私は、困惑したが あまり気にせず 横になった。

No.146 08/11/15 20:24
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…母が私の所へと来た。


すると、母は…

「あずさ…ケンジと何かあったの?」


「…別に…。」


「何もないならいいけど…ため息ばっかり ついて…家庭のある身なのに…」


母の言葉 ひとつひとつが心に染みて、私は思わず 涙を流していた。


無言のまま…。

No.147 08/11/15 20:35
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな姿を見た母は…
「一人で 考え込むのは あずさの悪い所よ! 泣くほど 辛い事があるなら言いなさい」

私は…重い口を開いた。


そして、ケンジとの日々の出来事を ひとつひとつ話 はじめた。

母は、私の話を黙って 最後まで聞くと…


「そんな男と別れなさい! 」


以外だった…母がそんな事を言うなんて…

「お父さんにも 話ておくから…」

そう言うと 部屋から出て行った。

No.148 08/11/15 23:08
こころ ( ♀ z4wHh )

母が部屋から出て行った後も 涙が止まらなかった。


隣りの部屋で 何やら 父と母が話をしているのがわかった。


しばらくすると…又、母は 私の所へとやって来た。


「ケンジの両親を呼んで 話し合いをするから…」



私は、返事をする事などなく ただ、泣き続けた。

No.149 08/11/16 20:26
こころ ( ♀ z4wHh )

時間は、10時を過ぎていた。



こんな時間に家のインターホーンが鳴った。


ケンジとケンジの両親が来たのだ。


玄関に入るとすぐに…ケンジの両親は 深々と頭を下げると

「この度は、すみませんでした…」


母は、そんな挨拶も無視するかのように、ケンジとケンジの両親をリビングに案内した。

No.150 08/11/16 22:39
こころ ( ♀ z4wHh )

リビングは 何とも言えぬ空気が漂っていた。


ケンジとケンジの両親は、父の向かい側に座ると、また 深々と頭を下げた。



すると…母は、

「あずさ、ちゃんと説明しなさい!」


「…」

私は、また 涙が溢れだした。


しかし、ケンジの両親に これまでに された事を話た。


私が 全て話 終わると ケンジの母が 話はじめた。

「そんな事があったなんて…ごめんなさいね。でも、どうして私達に言ってくれなかったの?」



無神経な質問に 母が口を挟んできた。

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