私の歴代彼氏
初めて彼氏が出来たのは 中学1年の冬☔
あの頃は恋愛に恋していたのかもしれない💦
私は明日26才の誕生日を迎える🎵
25才の最後の日に 今までの恋愛を思い出してみよぅかな😌
文章力に欠けますが…どうぞお付き合い下さい🌸
こうして、私達は結婚に向けて準備を進めた。
両家の初顔合わせの日程、場所。
初顔合わせで、結納や結婚式をどうするかなどを話し合うのだろう。
妊娠中の私は、普通に仕事もしていた為、身体はだるいし…忙しいしやらで…何もかもが面倒だった。
しかし、更なる面倒な事になる。
初顔合わせ。
緊張した。
「この度はうちのバカ息子が大事な娘さんに、大変な事をしでかしまして…申し訳ありませんでした。」
ヒロさんのお父さんの第一声。
うちの両親は笑いながら、
「素敵な息子さんじゃないですか。」
こんな感じで、なんとか円満に話がはずんだ。
しかし…。
この初顔合わせから…静かな争いというか…両家の違いが露になり…私もヒロさんも悩む事になる…。
この初顔合わせで、結納、結婚式という言葉はヒロさんの両親からは一切でなかった。
そろそろ終わりになった時、痺れを切らした私の父が結婚式の話を持ちかけた。
ヒロさんの両親は何も考えてなかった様子で、一応、私たちに任せるとだけ答えた。
さすがに父も結納までは話さなかった。
しかし、後日、母経由で父が結納の話をしないのに腹を立てていたのを聞かされた。
「犬や猫をあげるわけじゃないんだから!しかも、バツイチなんだし、しっかり結納から結婚式までしてもらわなきゃゆるさないよ!!ひーくんにも言ってて!」
母もキレていた。
初顔合わせが終わってから、私とヒロさんはヒロさんの実家へ行った。
一方のヒロさん両親は
「2回目の結婚だし、あまり派手にしたくないのよね…。ヒロがバツイチって知ってるの?」
とお義母さん。
え…そっから?そんな感じで初顔合わせ来ちゃってたんだ(-_-;)
少しガックリきてしまった。
しかし、お義母さんも義父さんも、「一番はえりちゃんだから、好きなようにしなさい」と言ってくれた。
更に、お義母さんが、
「えりちゃん、ヒロから婚約指輪もらったの?!」
「いいえ…お金もないし…結婚指輪だけでいいので、私がいらないって言いました(笑)」
初顔合わせで緊張しまくって酔って寝てしまったヒロさんの横で私は小さな声で言った。
「まぁ!ヒロは貯金もないものねー!それなら婚約指輪は私が買ってあげるから!一緒に買いに行きましょうね\(^o^)/」
「えぇ!?そんな…いいです!!」
「いいのよ(笑)ヒロには秘密よ(*^^*)」
お義母さんは笑顔つてカレンダーを持ってきた。
日程を決めて、私はお義母さんと二人で指輪を買いに行った。
ダイヤの指輪をもらった。
凄く嬉しかった。
ヒロさんに貰うより嬉しかった。
問題はうちの両親。
結納と結婚式の日取りを急かしてくる。
式場も決まった。
そこで、ヒロさんと話し合った。
「えりちゃん…前の話なんてしたくないんだけど…俺、前に式を挙げた時は人前結婚式って言って、ただ披露宴の前に高砂で指輪交換しただけのやつだったんだ。正直、式代も祝儀で払えたくらい安かったんだけど…えりちゃんどうしたい?」
何をこいつは言いたいのだ?
とにかく金を安く済ませたいって事か?
「そうなんだ。で?人前結婚式ってどうだった?良かったの?」
「いや…あまり。何か…簡単に終わった感じだった。だから、神前かチャペルがいいけど…チャペル…倍以上だよ。」
目の前にある金額表を指差しながらヒロさんが言う。確かに、神前と比べてチャペルは桁が違った。
「うん…。ひーくん、私ねチャペルが夢だったの。チャペルがいいな。」
「えりちゃん…。えりちゃんの気持ちは分かるけど、オーバーしたら親が出すからさぁ…。」
私はムッとした。
「だってチャペルがいいんだもん。」
それを見かねた担当の方が、
「あの…。よく皆さんお金の事で揉めるんですよ。ご両親が出して下さるのであれば、式の大まかなプランは両家で話し合いの場を設けましょう。もちろん、こちらでお食事を用意させて頂きますので。」
ナイスだね。担当者。ヒロさんと話してても喧嘩になりそう。
前の式の話しは気になるけど、こっちは前のより豪勢にしたいのが本音なんだよ!
私たちは、両家で話し合いをする事にした。
この年は、サッカーのワールドカップが盛り上がっていた。
管理人室に入ると、おじさんがTV観戦していた。
「どうぞどうぞー。今、いいとこだよ!」
おじさんがTVを指差しながら私たちに笑いかける。
あの…私たち入籍しに来たんだけども?
「マジっすねー!」
ヒロさんまで腕組みしながら観戦しだす。
おいおい…入籍するんだよね?
「あの…婚姻届…まだ未記入のトコあるんで、教えてもらえませんか?」
私がおじさんを促す。
「あぁ…そうだねぇ…えっと…多分、
ここは…」
自信なさげに説明するおっさん。
なんとか婚姻届完成。
提出。
「はい。多分これで大丈夫だから!一応今日受付にしときますから、もしダメだったら明日連絡くると思うから!」
「はい。」
「じゃあ。お疲れさーん。」
「はい。ありがとうございました。」
こんなもんか。入籍って。
管理人室を出た私たちは笑っていた。
「凄い適当な雰囲気の入籍だったね。」
私がヒロさんに言う。
「役所の友達が拍手してやるから、昼間に入籍来いっていってたんだけど、今日じゃないとダメだったんだろ?」
「うん。」
私は大安吉日に入籍したかった。
そして車に乗る私たち。
入籍した私とヒロさんは夫婦になったのだ。
この私が結婚した。
車にゆられながら、私は昨夜の事を思い出していた。
昨夜…私は入籍前に実家に泊まった。
特別な事はなにもせず、ただ普通に寝転びながらTVを見ていた。
するとメールが…
登録されていないアドレスから…
だけど分かる。
アドレスの中に私の名前を表すeの文字と今は何も意味のなくなった記念日が入っていたから。
まだ…このアドレスだったんだ。
私はアドレスを見ただけで涙が出てきた。
どうして…明日私はヒロさをんと入籍するのに…今さらこの人はメールしてくるの…?
何とも言えないタイミングで…遅すぎるメールだった。
ドキドキしながらメールをひらく。
【えり、元気?久しぶりだね。】
短いメール。
メールから懐かしさが溢れてくる。
一年振りのトシからの連絡だった。
涙ぐんでる私に母が気づく。
「どうしたの?ひーくんから?」
「ううん。元カレから。」
トシの話は母も知ってる。母は眉間にシワを寄せた。
「なによ今さら。シカトしなさい!それか、ガツンと結婚しますって言ってやんなさいよ!」
母は怒っていた。
私は微妙な気分。
トシに結婚の事を言いたくない気持ちがあった。
もしかしたら…私が結婚する事で、トシは傷付くかもしれない。
一年…大人になってから短いって思ってた。
一年って長いんだ。
私は一年の間にヒロさんと出会い。妊娠して。結婚した。
ヒロさんの顔が頭に浮かぶ。
今、私が一番傷つけたくないのはヒロさん。
私は返事する事にした。
【元気だよ。久しぶりだったね!ビックリした。】
何故メールしたのか様子をみる為、普通に返事する。
すると、すぐに返事がきた。
しかし、メールを終えた私の目からは涙が流れていた。
今までで、一番長く付き合った人だったから思い出が多い。
お互い結婚しようって話していたし、この人しかいないって思ってた。
だけど…私が別の人と結婚するってメールが最後になったのだ。
何だか虚しかった。
泣いてる私に母は
「実家にいる時にメールきて良かったじゃない。ひーくんと一緒だったら喧嘩なってたかもよ?ひーくんには言わないのよ。」
確かに…良かった。
そして翌日、ヒロさんと入籍。
帰りの車で思い出す。
ヒロさんに黙っとかなきゃ…だけど…夫婦なのに隠し事は嫌だな…。
この時、私は母からの助言を忘れて昨日の出来事を言いたい衝動にかられた。
バカな私は口を開く。
入籍直後に…。
「ひーくん…。あのね。」
幸せそうなヒロさんが運転しながら私の顔をチラミする。
「昨日、元彼からメールきた。」
一瞬、空気が止まる。
そしてヒロさんのため息。
「で…?本当は俺と入籍したくなかったの?」
「違うよ!」
「じゃあ。何で、今その話しするんだよ。今、俺達入籍したばかりだろ!何で元彼の話しするんだよ!」
「ごめん…。黙ってたくなくて…。」
「いきなり後悔させるんじゃねーよ!」
ヒロさんはキレていた。
確かに…いくら何でも今は言うべきじゃなかった。
私はすぐに後悔した。
黙ったまま部屋に着く。
会話は寝るまで一切なかった。
毎日、ラブラブで眠るのに…この日は離れて眠った。
こんなはずじゃなかったのに…私は泣きながら眠りについた。
翌日、ヒロさんが元彼からどんなメールがきたのか聞いてきた。
私は簡単に説明した。
「お前、返事したのかよ。」
「なんだ。そいつ。」
ヒロさんは機嫌悪く聞いていた。
「で?俺とはどうしたいの?離婚?」
入籍した翌日に離婚話をする新婚が日本にどのくらいいるだろうか。
私はため息が出た。
「離婚なんてバカな事言わないで。私はヒロさんと別れる気なんてないよ!」
「あっそ。お前が別れたいなら、俺はいつでもいいから。」
いつものヒロさんじゃない。
だけど…これが本当のヒロさんなのかも。
別れる事を一番恐れてるのはヒロさん。
怖いから…自分から離婚って言葉を発して異常に怒る。
だから私は絶対に別れないって言い返して、ヒロさんの不安をなくすようにする。
しばらくすると、ヒロさんが普通に話し始める。
「えりちゃん。結婚指輪買いにいかなきゃね。」
「うん!」
結婚指輪は少し奮発しようと二人で決めていた。
奮発と言っても、恥ずかしながら、お
金がないので二人で20万以内で…。
デパートへ向かい、4℃の指輪にした。
「こんな指輪買ったら絶対に離婚なんてできないよね。」
ヒロさんが言った。
「そうだね。何があっても指輪無駄にしちゃダメだよ!(笑)」
私は幸せだった。
ヒロさんと今夜も寝ようかとしてる時だった。
ヒロさんの携帯に何度も非通知で着信が鳴る。
「誰だろ?また、呑んでる奴らの仕業かな…」
ヒロさんは非通知なんて慣れてる様子で、今日は疲れてるからとシカトしていた。
だけど私はそんな気がしない…何か胸騒ぎがした。
「ねぇ…ひーくん…何か気持ち悪いから、また鳴ったら出てみてよ…」
「今日は呑みたくないんだよねー(;´д`)分かった。また鳴ったらね。」
すぐに鳴った。
ヒロさんが出る。
「もしもし?ん…?誰だっけ?あぁ!久しぶり。元気だった?」
女からだ…。ヒロさんの声のトーンで分かる。
私は黙って聞いていた。
「そうそう。今度、結婚するんだよね。誰から聞いたの?」
ヒロさんは普通に話している。
だけど、何となく…私の胸騒ぎが激しくなる。
電話の相手は普通の女じゃない気がした。
私の手は既に震えていた。
ヒロさんの顔が歪む。
私から離れ、玄関先に行き座ってタバコを吸いだした。
ヒロさんは難しい話しや、イラつく話しの時は決まってタバコを吸いながら話すのが癖だ。
「だからなんだよ?今さら。」
ヒロさんの口調がキツい。
「今さらだろ?今まで一切何もしてこなかったのはどっはちだよ!」
キレてる。
私は確信した…。電話の相手は前の奥さんだ。
胸騒ぎはこれだ。
私たちは結婚式の招待状を発送したばかりだった。
きっと、共通の知り合いが教えたのだろう。ヒロさんの番号も一緒に。
私はベッドに入り、耳をすまして聞いていた。
ヒロさんの言葉で、どんな会話か分かる。
「お前なぁ。俺が、どんなに連絡しても全て拒否したのはどっちだ?今さら、そんな言われても何もならないぞ。遅いんだよ。」
「はぁ?お前だって彼氏いるだろ。一緒だよ。何が違うんだよ。」
「忘れてないよ。思ってたよ!忘れるわけないだろ!あほか!!」
もう…聞きたくないかも…。
私は涙が溢れていた。
忘れてない…。ヒロさんの言葉。
きっと、子供の事だろう。
そりゃ忘れるわけないよ。自分の子供だもん。
ズルい…。
子供の話しを出すなんて…。
私は、まだ少ししか膨らんでいないお腹を触った。
まだ妊娠5ヶ月のお腹。もし…生まれる事ができなかったら…産む事ができなかったら…ヒロさんは私を選んでくれるのだろうか…。
誰よりも私を愛してくれるのだろうか。
私はまだ自信がない。ヒロさんに愛されてる自信がないんだ…。泣けてくる。
結婚したのに…情けない。
すると、ヒロさんが携帯をふさぎながら私に話しかけてきた。
「えりちゃん。ごめん。ちょっと外で話してくるよ。」
私は泣いていた。
「嫌だ。横で話して…何処にも行かないで…。」
小さな声で私は言った。
「大丈夫だから。すぐそこの外に出るだけだから。」
ヒロさんが取られる気がした。
聞きたくないけど、ヒロさんに出てほしくなかった。
だけど、気を使ったのだろう。
ヒロさんは携帯を片手に出ていった。
部屋に一人の私。
ヒロさんは何を話すのだろう。
子供と会う事になるのだろうか?
ヒロさんがバツイチなのも、子供がいた事も分かった上で好きになって…覚悟もできてたはずなのに。
私は電話がきただけで…こんなに震えて泣いてる。
しかも…子供に会ってほしくない。って思ってる…最低。
子供には何も罪はない。物心つく前に別れた父親でも…血の繋がった父親。
会う権利はあるし、会うべきなのかもしれない。
だけど、今の私は…それさえ嫌だと思う…。止める権利なんて微塵もないのに。
何も、覚悟できてないじゃん。
バカだ。ヒロさんの全てを受け入れて、何でも平気な気持ちでいたのに。
もし、ヒロさんが子供と定期的に会う事になったりしたら…どうなるんだろう?
私の子も一緒に会うの?それとも…別?
色々考えてしまう。
すると、ヒロさんが戻ってきた。
意外と早かった。
15分くらい。
ヒロさんは泣き顔の私を笑顔で抱き締めた。
「何で泣いてるんだよ?」
ヒロさんが私の涙を拭きながら聞いてくる。
「ひーくんが取られる…。」
言葉がつまってしまった。
「取られるって何だよ(笑)嫌な気分にさせたね。ごめん。」
ヒロさんはそう言って、また抱き締めてくれた。
私もヒロさんに腕をまわす。
きつく抱き締める。
「うっ…。えりちゃん…。」
「なに…?」
「きついよ…。力強すぎて…苦しいんだけど…。」
私は無意識に最強の力でヒロさんに抱きついていた。
誰にもヒロさんを取られたくなかった。
前の奥さんにも。そして、その子供にも。
私は間違った人間かもしれない。
だけど、そう思うのだ。
ただ…。そう思っても、子供に会わないでなんて言ってはいけない。
それはただの私の我が儘で、未熟者の考えなのは分かってるから。
私はヒロさんに聞いた。
「電話…前の奥さんからだった?」
ヒロさんが私を抱き締めながら答える。
「うん。ビックリしたよ。誰かが結婚の事話したみたい。わざわざ。ありがたい話だよ。面倒くさい。面白がってんのかもな。
」
なんとなく…ヒロさんは話した犯人がわかってる様子だった。
私も分かった。
だけど、そんなのどうでもいい。
要は、どんな話になったのか。
気になる。
更に私は聞く。
「何て言われたの?」
怖い…。聞くのが怖いけど…聞かないのも嫌だった。
「他の女と結婚するのがムカついたらしい。彼女がいるのはいいけど、結婚は許せないらしい。もぅ何年振りに話したのに…勝手だよな。自分から離婚しといて。」
あまり離婚した状況を知らない私は、何かヒロさんの悲しい過去を垣間見た気がした。
ヒロさんは、苦労した話しや、悲しい話しをしない。いつもふざけた感じで、楽しませるタイプだ。
「…で?結婚許せないから、何て?」
「分からない。ただ…俺が何しようが勝手だと思ったけど、子供の事を思うと、腹が立ってきたから電話したらしい。だから、子供に会えってさ。」
やっぱり…。
私の不安は的中した。
「会うの?」
ヒロさんは首を横に振った。
「酷いかもしれないけど…生まれた時から会わせてもらってないんだ。だから、俺は子供はいなかった事にした。じゃなきゃ…やってけなかった。辛すぎて。」
ヒロさんが初めて離婚についてゆっくりと話し始めた。
「普通に仕事から帰ってきたら、子供と嫁の荷物が全部なくなってた。意味分からなくて…連絡するけど一切出ない。嫁が夜働いてる店にも行ったけど会うのは拒否。俺狂ったよ。」
私は静かに聞く。
「そしたら、嫁から連絡きて…離婚届だしたからって。…確かに、終わってたんだよね…もう離婚届もお互い記入してた。ただ…子供だけは会いたくてさ…毎月、実家に服とかプレゼントを送った。うちの母ちゃん達も送ってた。だけどさ…また嫁から連絡きて…プレゼント送っても、捨ててるからね。って言われてさ。」
ヒロさんが黙りこむ。
私は涙が溢れてきて、泣きそうなのを我慢した。
「ひどいね…。」
私は涙をこらえながら言った。
「俺が嫌いで仕方なかったんだろうね。嫁の父親からも嫌われてたし…。そしたら、知り合いから、嫁に彼氏がいる事を知らされてさ。俺、確かめたりしてさ…そしたら本当に男と住んでた。だから…全部なかった事にして…県外でて…子供にも会いたいって思わなくなった。今さら会わされても、どう会えばいいのかも分からないし…。」
ヒロさんはため息をつく。
「断ったの?」
「うん…。もう俺には嫁さんもいるし、お腹には子供もいて、生まれるから、子供とは会えないし、会いたくないって言った。
」
会いたくない…は言い過ぎなんじゃないかな…。っと私は思ったが…どこかホッとした自分がいた。
「それで、前の奥さん納得したの?」
「いや?分からないけど…あんた達の子供、ダメになればいいのにって言われた。そんな女だよ。」
ビックリした…。そこまで憎まれるんだ…。
私たちの子供の事はどうこう言われたくない。
それこそ、私の子供にも罪はないんだから。
「もぅ最後には、より戻したいとか言いだしたから、嫁が横にいるからって切った。」
は?より戻したい?!ふざけるな。
それは私が許さない。
だけど…元嫁…ただ者ではない気がした。
ヒロさんも疲れていた。
私も疲れた。
そのまま私たちは眠りについた。
翌日、私は仕事に集中できないでいた。
ヒロさんから聞いた離婚の話…ザックリ聞いたけど、何で?って思う箇所がいくつかある。
それに…また、元嫁から電話がきてないか心配だった。
すると、ヒロさんのお母さんから着信!
今夜、外食に行こうとお誘いの電話だった。
もちろんOKした。
なんてナイスタイミングだろうか。
こんな悩み…お母さんにしか話せない。
ヒロさんも一緒に行く事になった。
場所は行き付けのオシャレ居酒屋(^-^)
私はそこの特製サラダが大好きだ。
お母さんとは現地集合。
向かう道中、ヒロさんに私は聞いた。
「ひーくん。昨日の出来事をお母さんに相談していいかな…。」
「え…何で?」
ヒロさんは嫌な顔をする。
思い出したくもない感じだった。
「私…怖いの。前の奥さんにひーくん取られるんじゃないかって…お腹の子がもし、生まれる事が出来なかった時、私は捨てられそうな気がして…不安でおかしくなりそう。」
「大丈夫だよ。子供も無事生まれる!それに…えりだから、子供作ったんだ。一生結婚しないって思ってたけど…えりとは結婚したいと思った。今までの女とは違う。」
何か…初めてヒロさんに告白されたような気持ちだった。
だけど…私は不安だった。
「ひーくん。ありがとう…だけど、何とも言えない不安感でいっぱいなの。前の奥さんにはひーくんとの子供がいる。私は、ひーくんと血が繋がってるわけでもないから、子供には勝てない。何かあったら…お母さんに助けて欲しいし…お母さんには昨日の事を知ってて欲しいの。」
ヒロさんは黙っていた。
「分かった。えりが安心するなら、母ちゃんに話そう。」
良かった。
居酒屋に着くと、先にお母さんが座って待っていた。
ここでいろんな事が明らかになる。
「あら、来たわね♪もぅサラダとかも頼んだから後は適当に頼んでね!」
お母さんは笑顔で私たちにメニューを渡す。
お母さんが優しい人で良かった。
お母さんになら、何でも相談できる。
私たちはとりあえず他愛もない話をしながら食べた。
そしてヒロさんが話し出す。
「お母さん。あのさ…昨日、前の嫁から電話きた。」
お母さんの箸が止まる。
「は?前の嫁って…さっちゃん?」
さっちゃんって呼んでたんだ…。私は
少し嫌な気分になる。
「うん…。俺たちが結婚するの聞いたみたいでさ…で…えりが凄い不安がってるから、母ちゃん達にも話しとこうと思って。
」
「えりちゃんの前で話したの?!そりゃあ嫌でしょう!!何なんだろう!今さら電話して!」
「いや。何か腹が立つから電話したみたい。もう二度と電話するなって言ったから。」
ヒロさんが淡々と話す。
「当たり前でしょ!えりちゃんがいるのに!子供も生まれるのよ?!裏切るような事があったら、ヒロ!あんたとは親子の縁切るからね!」
いつも温厚なお母さんが…珍しくキレてる。
実は、お母さんはたまにキレると怖い(笑)
ヒロさんが苦笑いする。
「だから、もう連絡とらねーって。あっちから非通知で連絡きたから仕方なかったんだよ。」
「そうだったの?」
お母さんが私に聞いてくる。
「はい。非通知が何度も鳴って…私が気持ち悪いから出てってひーくんに言ったら…前の奥さんだったんです。」
「まぁー!嫌な思いさせたわねぇ…えりちゃん。大丈夫ょ!私たちが絶対に許さないから!お父さんにも言わなきゃ!」
この日、お父さんは出張でいなかった。
ヒロさんが煙草を吸いに外へいった。
そして、お母さんが静かに話しだした。
- << 286 楽しみに読ませて頂いております😃続きが気になりますね✨
「あまりね…こんな話したくなかったし…話そうとは思ってなかったんだけど…。」
私は息を飲む。
「はい…。」
「前の奥さんね…私もどんな子って分からないうちに離婚しちゃったから、何が原因で別れたのか知らないけど…ただね…。」
お母さんが私の顔を見て苦笑いする。
「どうしたんですか?」
「うん…。相手のお父さんが変な人で、初顔合わせの時に、いきなりヒロをバカにしだしたのよ。私たちの前でよ?!」
「え?どんな事言われたんですか?」
「相手のお父さんはヒロと同業者だったんだけど、違うライバル会社でね…何か気に入らなかったみたいで…アホだの何だの酷かったの。もぅ私も腹が立っちゃって!絶対結婚させたくないって思っちゃった!」
お母さんは思い出したのか、興奮して話し出した。
「何か…常識のない人だったわね。変わってた。だけど、生まれた孫は可愛くてね…初めての女の子だったから…私も服とか色々プレゼントして…丁寧にしたのよ。」
そう…。ヒロさんは男兄弟。そして今いる孫たちもみんな男の子だった。
女の子…可愛がったんだろうな…。私はどっちだろう…。もともと女の子がいいと思ってたけど、この話聞くと余計に女の子が欲しくなった。
「だけどね…急に出ていったって言うから、ビックリしちゃって…離婚してから、引っ越しの手伝いに行ったら、部屋もキッチンもヒドイ状態だったわ。」
「はぁ…。そうだったんですか。」
綺麗好きなヒロさんが汚い部屋に住んでたなんて…。どんな気持ちで生活してたんだろう…。
「あっ…こんな事まで話したのはヒロにはナイショよ!」
「はい。」
すると、ヒロさんが戻ってきた。
だけどお母さんはまた話し出す。
「別れてからもね、プレゼントを送ったりしてたの。あっちからは何も言ってこなかったけど…私からしたら孫だと思ってたし…でも、新しい彼氏がいるって噂を聞いて…迷惑になるだろうから、それから送ったりするのもやめちゃったわ。」
ヒロさんは戻って、この話だったので、下を向きながらビールを飲みだした。
「母ちゃん、一度、俺がよそに出た頃、前の嫁来なかった?」
「どうだったかしら?来たかな…?あぁ…一度来たわね!子供の写真持ってきた!それもビックリしたわ。いきなりだったから。」
「あれ…俺が言ったんだよ。俺はいらないけど、母ちゃん達は何も分からないまま孫に会えなくなって、いつも心配してるから、写真くらいは実家に送ってくれって。」
そう…。私がヒロさんと実家でアルバム見てたら、一枚、ヒロさんソックリな女の子の赤ちゃんの写真が出てきた。
あと…私との結婚が決まってから 無くなったけど、写真コーナーに女の子の写真が飾ってあった。
「そうだったの…。ヒロには言わない方がいいと思って黙ってたんだけど…。一回だけウチにきた。それが最後だった。」
お母さんが思い出しながら、上を見ながら話す。
「違うよ。それが最後じゃないよ。」
ヒロさんが言った。
ヒロさんの言葉にお母さんが目を丸くする。
「え?最後よ?いつ会った?」
ヒロさんが嫌な顔で話し出した。
「前の嫁の父ちゃんの葬式の時だよ。」
「あぁ…。」
お母さんの顔も暗くなった。
私は二人の顔を交互に見ながら聞いた。
「あちらのお父さん亡くなったんですか?」
「あぁ。確か…心臓発作でそのまま死んだんだったよな?」
ヒロさんがお母さんに話をふる。
「そうだったかしら?とにかく急にだったわよね…。私はもう関係ないし、酷い事もされてたみたいだから…ヒロには行かなくていいんじゃないかって言ったんだけど…関係なくないってこの人が言うから…。」
お母さんがヒロさんをチラ見しながら話す。
「まじ…。別れても、一度はお父さんになった人だし…葬式は行くべきだと思ったんだけど…間違いだった。」
ヒロさんは珍しく、肩を落とし始めた。
葬式で何があったか気になる…だけど、聞けない空気が漂っていた。
まじで…プライベートで居酒屋なのに緊張する…こんなの私は初めてだ。
すると、またヒロさんが話してくれた。
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
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