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みんなでつくろうストーリー8の6

レス500 HIT数 6410 あ+ あ-

旅人
15/11/23 22:52(更新日時)

約1年以上続いた、“みんなでつくろうストーリー8”…。


一旦終了したストーリーではありますが、実はまだ未完なのであります…。


とりあえず完結するのかどうかはわかりませんが、みんなでつくろうストーリーの主さまに代わり、私フリーターが、続きを書いてみることにいたします。

完結するなら8の10ぐらいまでにはなんとかしたいですな。



もちろん9スレにもストーリーを作りにいきます!



よろしくです\(^o^)/


No.2211200 15/04/30 22:23(スレ作成日時)

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No.251 15/07/03 07:15
名無し2 

>> 250 菜穂子『うん。西田さんが苦労して探してくれたのよ。』

由利『へ~…島津さん、元気にしてたの?』

菜穂子『かなり大変な思いをしてきたみたいなの。これからは私が側にいて力になってあげたいの。』

由利『やっぱり菜穂子は昔から一途だね。』

その時由利の携帯がなった。

由利『菜穂子ごめん!彼が来たから私もう行くね!』

菜穂子『うん、じゃあね!』

由利は嬉しそうに彼の元へと向かった…



No.252 15/07/03 19:31
名無し2 

>> 251 由利『ごめん!お待たせ。』

年下のイケメン彼氏は

少し手をあげると

『やあ。』

と渋く微笑んだ…




No.253 15/07/03 21:51
旅人 

>> 252 由利が現在つきあってる渉(わたる)は30歳で、由利より13も年下だった。


しかし、渉は身長が180近くあるし、年齢よりは上にみられることが多いので、もとモデルで美人でスタイルのいい由利と一緒にいても、さほど違和感はなかった…



No.254 15/07/04 12:40
名無し2 

>> 253 由利と徹が並んで歩いていると

2人は街の人混みの中で

よく目立った。そんな視線を感じるのは2人とも何時もの事だった。歩きながら由利が言った。

『徹、今日何の日か知ってる?』

徹『今日?なんだっけ…由利の誕生日だっけ。』

由利『違うわよ!全く馬鹿なんだから。付き合って一年の記念日じゃないの!』…


No.255 15/07/04 14:23
旅人 

>> 254 渉「そうだっけ?でも、由利も、つきあって一周年記念とか、案外気にするんだね」


とちょっと笑って言うと


由利「女はいくつになってもそういうことにこだわるものよ」


と言った。



渉は、マイナーな劇団の、売れない劇団員だった…



No.256 15/07/04 14:39
旅人 

>> 255 由利は、モデル引退後、広告代理店でアルバイトをし、社員だったかつての夫と結婚し、広告代理店を辞めてからは専業主婦だったため、離婚後は生保レディーや、コールセンターなどの派遣業を転々としたが、元モデルという変なプライドのせいか、どの仕事も長続きしなかった。


そんな由利だったが、35歳のときに、やはり元モデルだったというスナックのママと知り合い、意気投合して彼女のスナックで現在も働いている。


水商売は、思ったよりも自分にあっていたのが由利は意外だった。


ママの愛子も、元モデルだったせいか、愛子のスナックには、ちょっと年輩の業界人や、劇団員やしたっぱの大部屋俳優なども客として訪れることもあった。



先輩劇団員に連れられて、渉が愛子の店に来て、由利が接客したのが、ふたりの出合いだった…



No.257 15/07/04 19:56
名無し2 

>> 256 渉『じやあ、一周年記念日にどこ行こうか?』

由利『ジャーン!』

由利はポーチから二枚のチケットを取り出した。

由利『へへへ!漫才のチケットよ!』…



No.258 15/07/05 10:55
名無し2 

>> 257 渉『へ~え、俺も好きだよ漫才。』

由利『良かった。これ結構人気あってね、前例とるの大変だったのよ。』

渉『よくいくの?漫才。』

由利『う~ん、数年ぶりかな。』…



No.259 15/07/07 01:55
旅人 

>> 258 由利が漫才を見に行くのは数年ぶりだが、まだ10代の終わりごろや、モデルの仕事を始めた頃は、結構漫才を見に行ったりしたものだった。



由利が高校生の頃は、父親の仕事の関係で九州に住んでいた。


高校生だった由利は、たまたま日曜の昼に出掛けたスーパーのイベントで、まだ大学生だったコンビが漫才をしていたのを見て、面白くて、それから漫才にハマっていったのだった。



由利は、その漫才コンビがメジャーになって売れるように陰ながら応援し、スーパーや商店街などのイベントでコンビが漫才をやるときには必ず見に行った。


だが、結局メジャーになれないまま、由利が再び父親の仕事の都合で九州を離れた頃、その漫才コンビは解散したようだった。



コンビは解散したが、コンビの片割れは、その後ピン芸人としてブレイクし、メジャーになって現在も第一線で活躍している。


そのピン芸人は、斉藤源一郎という名前だった。


コンビを組んでいた真藤は、旅行会社エラソーに就職し、現在はエラソートラベラーの課長を勤めているのであるが…(みんなで作ろうストーリー8の2参照)



No.260 15/07/07 01:58
旅人 

>> 259 由利が応援していた漫才コンビは解散してしまったが、漫才にハマってしまった由利は、それからも、面白い芸人がいれば漫才を見に行ったりしていたのである…



No.261 15/07/07 21:51
名無し2 

>> 260 漫才を見終わった由利と渉は

行きつけの店でお好み焼きを焼いていた。
初めは上手く焼けなかった由利だったが
渉に教えられ

今では店員に誉められる程に成長していた…




No.262 15/07/08 07:21
名無し2 

>> 261 由利がお好み焼きを上手くひっくり返した時

隣の席から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

由利はしばらく考え
そして思い出した。
隣にいるのは昔漫才師だった

斎藤源一郎であった…




No.263 15/07/08 11:03
名無し2 

>> 262 由利は話声でそれが斎藤源一郎だと分かったのだが

風貌は一目ではそれが昔追っかけをしていた人物だとは

分からなかった。

由利は改めて月日が流れたのだと感じながら

渉とお好み焼きを食べた。

渉『上手い!由利が焼くお好み焼きは本当に上手いね!』

由利『当たり前よ!ハッハッハ!私を誰だと思っているのよ。』

渉『え~と、誰だっけ。』…




No.264 15/07/08 12:08
旅人 

>> 263 斉藤は、かつての相方の真藤とお好み焼き屋に来ていたのだった。


由利は、真藤もチラッと見たはずだったが、真藤は斉藤以上に由利にはわからなかった。


斉藤は、風貌は当時と変わったとはいえ、まだテレビにも出演しているので、芸能人らしい雰囲気を漂わせているが、エラソートラベラーの課長をつとめ、一サラリーマンになった真藤は、もうどこからみても一般人だった。


斉藤と真藤は、大学時代、漫才だけでは食べていけなかったため、キャバレーのボーイのアルバイトをしていたが、同じキャバレーにいたホステスの水樹麻美にふたりは恋していた。


麻美が真藤のすすめでオーディションを受け、モデルとしてブレイクしていた頃、麻美と真藤は愛し合うようになり、真藤は斉藤ほどお笑い志望ではなかったため、麻美と結婚するために旅行会社エラソーに就職した。
真藤の就職とともに漫才コンビは解散し、やがて真藤は麻美と結婚、斉藤はピン芸人となった。


ピン芸人になって3年後、斉藤は、7歳年上のお笑い女優・豪島べる子(本名・豪島聡子)と電撃結婚し、10年以上たつが子供はなく、夫婦間もけっしてうまくいっているわけではなかった。


斉藤は離婚を考えているが、なかなか決心がつかず、真藤に相談することも考えていたが、真藤はかつて自分が好きだった麻美と結婚し、何人も子供がいて幸せそうだし、相談しても… と考え、結局当たり障りのない近況などを話すだけだった…







No.265 15/07/08 12:43
名無し2 

>> 264 隣の席ではカップルが楽しそうにお好み焼きを食べている。

斎藤源一郎は妻との離婚の話を真藤に切り出そうとして

『あのさ…』

と言いかけた時

隣のカップルの女性が話しかけてきた。
『あの…斉藤源一郎さんですよね。あの…ずっとファンなんです。サインして貰えませんか?』…




No.266 15/07/08 13:45
名無し2 

>> 265 斉藤『ありがとう。』

斉藤はその女性が差し出した

手帳にサラサラとサインをした。

真藤は同じ芸人という夢を追いかけた人間として

芸人という夢を掴み取った斉藤を

羨んだ。

しかし斉藤が、幸せな家庭に恵まれた

真藤を羨んでいるとは

知る由もなかった…



No.267 15/07/08 19:40
名無し2 

>> 266 真藤『今夜、家で飲み直さないか?』

斉藤『よし!今夜は飲もう!』

そして2人はお好み焼き屋を出て

真藤の家へ向かった…



No.268 15/07/08 22:26
名無し2 

>> 267 真藤の家につくと

麻美が出迎えた…



No.269 15/07/08 23:22
旅人 

>> 268 麻美は、昔と変わらない美しさで、リビングで飲むふたりを細々ともてなした。


真藤と麻美は、結婚して20年以上になるのに、仲のよい夫婦だった。


斉藤は、芸人としては成功したものの、好きだった麻美は真藤と結婚し、自分も結婚はしたが必ずしも家庭的には幸せではない。


真藤も、現在の生活に不満があるわけではなかったが、最近時々ではあるが、あのまま斉藤と漫才コンビを組んだままだったらどうなっていたか と考えることもあった。


斉藤とふたり、漫才界のトップに立てていたかもしれない…


そんなことも考えてみたりするのだった…



No.270 15/07/08 23:26
旅人 

>> 269 結局、真藤の家で飲み直したものの、斉藤は、真藤と麻美の仲良さげな姿に、離婚しようか迷っていることも言い出せず



「あした仕事だから、俺はこのへんでおいとまするよ。きょうは楽しかった。またな、真藤、麻美ちゃんも突然押し掛けたのにありがとう」


と言って、真藤に呼んでもらったタクシーに乗って自分のマンションへと帰っていった。



妻のべる子も仕事でいないマンションへ…






No.271 15/07/09 22:10
名無し2 

>> 270 そして斉藤はマンションに帰った。

灯りをつけると生活感も愛情も無い

何時もの空間が照らされた。

グラスにワインを注ぎ入れ

リビングのソファーに腰掛けると

〃ハァ…〃

とため息混じりにテレビをつけた…



No.272 15/07/10 19:26
名無し2 

>> 271 テレビでは夜のワイドショーが放映されていた。

その中で芸能界おしどり夫婦として

斉藤夫婦の名前もあげられていた…



No.273 15/07/10 20:25
旅人 

>> 272 斉藤はテレビを見ながら


けっ、何がおしどり夫婦だよ


結婚してからほとんど一緒に過ごしたことなんてないのにな…



と胸の中で思った。



仕事もほとんど別々で、ときたま夫婦でテレビに出る仕事がある時や、夫婦揃ってのCMもあり、CM撮りの時などに顔を合わせるぐらいなのに



もちろん斉藤もべる子も、テレビやCMでは仲良さげな夫婦を演じているのだが…。



少なくとも、べる子と結婚したばかりの頃は、こんなではなかったな



斉藤は、ワインの酔いもあったのか、昔を思い出していた…



No.274 15/07/10 21:33
名無し2 

>> 273 斉藤はワイドショーを見ながら

離婚すればその後の騒動が大変だろうと想像し

もう少し仮面夫婦でいたほうが良いのかと悩んだ…



No.275 15/07/11 08:29
名無し2 

>> 274 斉藤はそのままうたた寝をしたらしく

朝方ベル子が帰って来た音で目が覚めた…



No.276 15/07/11 15:54
旅人 

>> 275 目が覚めた斉藤に、べる子が


「あら、おはよう」


と、あっさりと挨拶した。



べる子は


「明け方までバラエティーの録りだったのよ。まったく最近の若手芸人って、アドリブ下手ってのが多いわね。もっと早く終わるはずが、こんな時間までかかっちゃって、仕事部屋に泊まるより帰ってくるほうが早いから…」


と言った。



べる子は現在、バラエティー番組のレギュラーが2本、半年前からはクイズ番組の司会もつとめるようになっていた。


仕事が忙しく、このマンションまで帰るよりもと、3年前から仕事部屋と称して2DKのマンションを借りていた。


マンションを借りてから、べる子はこのマンションに帰ってくるよりは、仕事部屋に泊まることが多くなり、実質的には斉藤とべる子は別居状態だった。



もっとも、仕事部屋を借りる時に、斉藤も1度だけ、べる子の仕事部屋のマンションを見たことがあり、場所も部屋の間取りも知っているのだが…。


契約のときと、仕事部屋に家具を運んだ時にマンションには行ったが、そのあとは、斉藤が仕事で遅くなっても、べる子が

「私の仕事部屋に泊まる?」


と言うこともなかった。



斉藤もそのほうが気楽だと思っていたのだが…



No.277 15/07/11 22:29
名無し2 

>> 276 ベル子は喋るほど喋ると

自分の部屋へ入って行った…


No.278 15/07/12 00:47
旅人 

>> 277 斉藤も、そんなべる子を強いて追わなかった。




その日はオフだったため、ふたたびソファでまどろみはじめた斉藤は、夢うつつで、べる子との出合いを思い出していた。



真藤との漫才コンビを解散して、ピン芸人として九州のローカル番組にちょっとだけ出演したりしているうちに、斉藤は関西のバラエティー番組に出演するチャンスを得るようになる。


事務所のすすめもあり、斉藤は住み慣れた福岡を離れ、関西に移り住むことになった。


関西のバラエティー番組で顔を売れば、お笑い芸人として名を知られるようになる
関西で芸人として成功すれば、やがては全国区になる可能性もある と考えた斉藤は、関西での仕事に燃えていたが、もともとが九州出身だったためか、関西の笑いのテンポに馴染めず、戸惑うことも多かった。


さらに、関西に知り合いがいなかったこともあり、表向きは目一杯陽気なふりをしていたが、裏では反対に孤独地獄だった…




No.279 15/07/12 08:45
名無し2 

>> 278 孤独に苛まれていた時

番組の共演者だったベル子と出会った…



No.280 15/07/12 12:20
旅人 

>> 279 斉藤は当時20代半ば、豪島べる子は30をちょっと出たぐらいの年齢だった。


べる子は女芸人として、すでにメジャーであり、女優として2時間ドラマなどにも出演したりもしていた。
斉藤も、もちろんべる子のことは知っており、大先輩だと思っていた。


関西バラエティー番組の準レギュラーだったべる子は、斉藤になにかと世話をやいてくれ、斉藤にはありがたがった。


だが、あくまでもお笑い界の先輩としての感謝であり、恋愛感情ではなかった。



斉藤の心の中には、まだ、真藤と結婚した麻美が生きていたのだ…





No.281 15/07/12 12:43
旅人 

>> 280 べる子は、売れない若い頃に、一般人の男性と1度結婚していたが、結婚生活は1年で破綻しており、子供もなく、斉藤と知り合った頃は独身だった。


女芸人には、容姿の不細工を売りにしている者も結構いるが、べる子は美人というわけではないが、不細工でもなく、愛嬌のある顔立ちだった。
芸人のせいか、あまり知られていないが、背も高くスタイルもよかった。



そんな愛嬌あるスタイルのよかったべる子も、50を過ぎた現在、スタイルも太りぎみになり、けっして不細工ではないが、大御所らしくふてぶてしい顔つきになってしまった。


だが、斉藤と出会った頃は、愛嬌のある面倒見のよい先輩だった…








No.282 15/07/12 13:01
旅人 

>> 281 当時はべる子も、メジャーではありながら関西に住んでおり、東京で仕事があるときだけ上京していた。
現在は斉藤もべる子も、ともに全国区になったため東京に拠点を移したが。


べる子も関東出身で、最初なかなか関西に馴染めなかったことが共感となり、斉藤の世話をやいていた。



しかし、斉藤は、べる子に先輩としての感謝の気持ちはあるものの、恋愛感情はなく、べる子がタイプではなかったのもあった。



年に1度、正月の年賀状で、真藤と麻美が、子供たちに囲まれた写真をつけて送ってくるが、それを見るにつけ、斉藤は虚しさをかみしめた。


俺って何やってんのかな…


斉藤は孤独を酒で紛らわし、仕事が終わるとミナミやキタの盛り場でばか騒ぎを繰り返していた…



No.283 15/07/13 12:29
名無し2 

>> 282 そんなある日、斉藤は何時ものように

行きつけの店で飲んでいると

ベル子がスタッフを引き連れてやって来た…



No.284 15/07/13 19:38
名無し2 

>> 283 斉藤の姿を見つけたベル子は

『あら!源ちゃん!』

斉藤もベル子もすでに出来上がっていた…




No.285 15/07/13 23:02
名無し2 

>> 284 そして斉藤は気がついたら

海浜公園のベンチに横たわっていた…



No.286 15/07/14 06:57
名無し2 

>> 285 明け方の海浜公園で、のっそりと起き上がり辺りを見回すと
もう一人誰かが

ベンチに横たわっている…



No.287 15/07/14 20:16
旅人 

>> 286 ほとんどくっつくように設置された隣のベンチにはうつぶせで誰かが寝ていた。



服装からしてどうやら女のようだ




まさか…





斉藤は、深酒しすぎた自分を反省した…




No.288 15/07/14 22:22
名無し2 

>> 287 こんな所に女性を1人おいて帰るわけにもいかず

斉藤はとりあえず女性を起こす事にした。
斉藤『あの、もしもし…』

斉藤はそっと女性の背中をトントンしてみた。

女性は気持ち悪そうに起き上がった。

郷原ベル子!

酔いが醒めた斉藤はベル子を見てびっくりした…


No.289 15/07/15 01:47
旅人 

>> 288 べる子は、そんな斉藤のことなどまったく気にしないふうで普通に


「あら、おはよう、源ちゃん」


と挨拶した。


そして


「あら、もう朝なの…?あたしったらなんでこんなとこで寝てたんだろ?」

と言ってから斉藤を見て


「きょうはオフだし、これからかるーく迎え酒ってことで、飲みに行かない?」


と、ゴーインに斉藤の腕をつかみ、べる子の知り合いの、昼間もやってる飲み屋へと連れていったのだった。


女のくせにすごい力だな…



と斉藤は思ったが、べる子に引きずられるようにしてついていってしまったのだった…



No.290 15/07/15 19:30
名無し2 

>> 289 斉藤はいつも可愛がってもらっているベル子だから

嫌とも言えずに

カフェ風の店に入った…



No.291 15/07/16 00:21
旅人 

>> 290 その店は、べる子の知り合いが経営している店で、店長は店に入ってきたべる子を見ると


「よう!聡子ちゃん、いらっしゃい!」


と、明け方なのに愛想よく言った。


斉藤は


「あ、あの…、聡子って…?」


と尋ねると、べる子は


「ああ、あたしの本名。本名は豪島聡子っていうの」


と答えた。



店長は、べる子の横にいる斉藤を見て


「おっ、そちらは売り出し中の斉藤源一郎くんだよね。聡子ちゃんとテレビに出てるの、いつも見てるよ。なかなかいい味だしてるよね」


と言った。



斉藤は、


「あ、ありがとうございます…」


と恥ずかしそうに言った。


べる子は、テーブル席のひとつに腰を下ろすと


「あんたも座ったら?」


と言ったので、なりゆき上べる子の向かいの席に座ってしまった…





No.292 15/07/16 00:43
旅人 

>> 291 店は明け方という時間帯のせいで、客は斉藤とべる子だけしかいなかった。


店長がふたりが座るテーブルにグラスを2つおいた。


斉藤は店長に


「あのー、この店って、こんな時間からやってるんですか?」


と尋ねると店長は


「いつもいつもじゃなくて、不定期なんだよ。俺ひとりの店だから決まった時間に営業してるわけじゃないんだ。きょうはたまたまこの時間開けてたけどね」


と言った。



べる子はグラスの酒をチビチビ飲みながら


「そうなのよ。きょうは開けてるのかなって思ってたら閉まってたり、夜中の2時過ぎに用事で通りかかったら開いてたり、変な店なのよ~。でも、変な店だけど、お酒も料理も絶品でさ、ファンも結構いるんだよね。ね~、伊藤ちゃん」


と、店長にむかって言った。



店長の伊藤は


「聡子ちゃんとは故郷が同じでね。幼馴染みだったんだよ。俺もお笑いを目指してたこともあって、お笑い芸人目指してた聡子ちゃんとコンビを組んでたんだけど、うまくいかなくて…。コンビを解散してひとりになったら聡子ちゃんはたちまちメジャーになっちゃったから。俺はもうひとつの夢だった、店をもつことは叶えたんだけど…」


と言った…



No.293 15/07/16 00:50
旅人 

>> 292 斉藤は、店長の伊藤の話を聞いて、自分と真藤みたいだ と思っていた。




べる子は


「でも、コンビを解散したのは、あたしの前の旦那が、あたしと伊藤ちゃんのこと疑って、ネチネチ嫉妬してたのが原因だったんじゃん。しかも当てつけがましく浮気してさ、まあもうどうでもいい昔の話だけど…」

と言いながらグラスを空けた。



伊藤「そういえば、斉藤くんって、聡子ちゃんの前の旦那にちょっと似てるよね」



と言い出した…



No.294 15/07/16 22:22
名無し2 

>> 293 ベル子『そうかなぁ…いやいや、源ちゃんの方が数段ええ男や。ハッハッハ!』


斉藤が照れ笑いをしながら窓の外を見ると


灰色の雲が空一面を覆っている。

斉藤『こりゃあ、もうすぐ降りますね。』…


No.295 15/07/17 11:49
旅人 

>> 294 伊藤「そういえば、きょうの昼間ぐらいに台風が接近するとかニュースであったような…」



伊藤がそう言ってしばらく後、果たして空がどす黒い色に変わり、激しい雨が降りだしてきた…



No.296 15/07/17 12:50
名無し2 

>> 295 伊藤がテレビをつけると

電車もバスも台風のためにしばらく

運休すると報じていた…



No.297 15/07/17 21:15
名無し2 

>> 296 電車で自宅に帰ろうと思っていた斉藤は
『アリャ~、電車動いてないのか…』

と呟いた…



No.298 15/07/18 13:05
名無し2 

>> 297 ベル子は電車が止まって帰れない斉藤を自宅マンションに招いた…



No.299 15/07/18 17:15
名無し2 

>> 298 ベル子のマンションはすごかった。

部屋数はかなり沢山あった。

そしてベル子は意外と料理が上手だった…



No.300 15/07/18 19:40
名無し2 

>> 299 斉藤はベル子のマンションのバスルームでシャワーを浴びた。

バスルームから出ると

ベル子が『源チャン!なにしとんねん!早よこっちこんかい!』

と斉藤はベル子の声がする方の部屋へいくと

テーブルの上に並びきれない程のご馳走が並べられていた…



  • << 301 しかも、ご馳走だけでなく、ドン・ペリニヨンまで用意されていた。 「べる子さん、これドンぺリじゃないですか」 斉藤が驚いて言うとべる子は 「あたしだって、とっておきのお酒ぐらい用意してあんのよ。源ちゃんドンぺリなんて飲んだことないんでしょ?」 と言った。 確かに、ドンぺリなんて飲んだことないが、浜田省吾が歌っていた『MONEY』という曲に ♪最高の女とベッドでドン・ペリニヨン♪ という1節があり、ドンぺリは(自分にとって)最高の女と飲むものなんだと思っていた。 斉藤にとって最高の女は、目の前にいるべる子ではなく、真藤と結婚した麻美だった…
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