刺青少女
青春とは程遠く、がむしゃらに幸せになりたいと願う少女
幸せ=金 ?
友達って何?
ど素人の携帯小説なので、中傷は ご勘弁を…。中々スレ出来ない事もあるかと思いますが、お付き合いくれると嬉しいです。
新しいレスの受付は終了しました
そのまま武に連れていかれ階段を登り店に入った。
武は すぐに珈琲を入れると、なぎに渡した。
「二日酔い?」
頷きながら、珈琲を飲んだ。
「あったかい…」
武は、あくびばかりしている。…もしかしたら、寝ずに待っていてくれたのかな。
そんな時、店に客が入って来た。
その客は、自分が作っている服をカウンターに広げ、店に置かしてもらえないかと武に話しを始めた。
武も 服を見て乗り気だ。
話も長くなると思い、なぎは家に帰る事にした。
「夜、飯食いにいこうな」
そう言うと、武は又客と話を始めた。
なぎは家に帰ると時計は2時前だ。シャワーを浴びて 空き缶をごみ袋に入れた。
…少し早いけど、武の店に戻ろうかな。
外に出ようと玄関のノブを手に取ると、偶然にも家のチャイムが鳴った。
そのまま玄関を開けると、驚いた事に目の前には母が立っていた。6年振りだ。
「出掛けるの?」
母は ‘着物の発表会’があり、近くまで来たから寄ったと言う。
心配で来てくれたのは有り難いが。なぎの姿を見ると「恥ずかしい」と言い、手土産を渡すと部屋にも上がらず帰って行ってしまった。
「恥ずかしい…か」
今までなら、そんな態度の母に腹を立てていたが、‘母らしい’と、なぎは笑みを浮かべた。
渡された袋を開けると、手のひらほどの木箱が入っていた。蓋を開けると、漆塗りの手鏡が入っていた。奥深い色は、母の好みだろう。
手鏡を手に持ち、自分の顔を映した。
「ひどい顔…」
なぎは部屋に戻り、化粧箱を取り出した。大きな鏡があるが、なぎは手鏡を見ながら化粧を始めた。
化粧が 終わると、外へ出た。
向かった先は美容院だった。
なぎの黒髪は艶やかで、見事なストレート。髪を触りながら「本当に切ってもいいんですか?」と、美容師は心配そうに聞いたが、なぎは揺れなかった。
店を出ると胸まで伸びた髪は、顎が少し出るくらいまで短くなっていた。
自分が変わらなければ、何も変わらない。今自分に必要だと思ったのは気分転換だった。
その足で なぎは武の店に向かった。
武の店の近くには和服の店があった。
その店の前を通ると、なぎは母を思いだした。少しだけ心が弾んだ。
店の前には、着物の切れ端で手作りされた小物が並んでいた。何気なく見ていると、店の主人だろうか、和服姿の50代の男性がなぎに声を掛けてきた。
「可愛いでしょう。これは全部私の母が作っているんです。」
その男性の母親というと、70代なのだろうか。
1つ手に取って見てみる。フクロウのキーホルダーは、細かい所まで繊細に作られており、愛嬌のある顔、羽は格子柄で可愛い。
「こちらはどうですか?」
男性の手には黒と、鮮やかなピンクが際立つ雫型の小物が付いた携帯ストラップだった。
「可愛い」思わず笑顔になった。
「失礼ながら、勝手にお客様らしい物をと思いまして…」
見るからに絡みたくないだろう私に、店の人は終始優しく丁寧な態度だった。
「これ、頂いていきます」
すぐに携帯に付けたストラップを見ながら店をでた所で、後ろから「こんにちは」と声を掛けられた。
振り替えると昨夜、武と一緒だった彼女が目の前に立っていた。
「意外ね」
と彼女は、なぎの出てきた店に目をやる。
「今、武に会った帰りなの」
「少し、時間ある?」
…この人は一体‘武’の何を話したいのだろう。
「いいですよ」
なぎは落ち着いた様子で彼女に言うと、表通りにあるファーストフード店に入った。
珈琲を手に持ち、二階の席に座る。平日の夕飯前な時間だけに、二階の席には誰もいなかった。
「ご免なさいね。時間取らせてしまって…」
申し訳なさそうな彼女の態度に、なぎは ‘変な人ではなさそう’だなと思いながら珈琲を口にした。
「…武とは長いの?」
「‘長い’って言っても、彼氏彼女でもないです」
なぎは武との関係を第三者の おかげで、現実を見せられている、そんな可笑しな風景に困った様子で煙草に火をつけた。
「お姉さん、私はお姉さんが想像している様な武さんとの関係ではないと思いますよ」
彼女は、一瞬不思議そうな顔をしたが理解したのか笑顔になった。
「やだっ。ご免なさいね!これじゃ警察の取り調べみたいよね」と口を押さえて笑った。
「私、武とは夫婦だったの」
笑みを見せながら彼女は続けた。
「離婚した原因は私の浮気なの。バカよね、今になって後悔してるわ。」
なぎは驚いて思わず吸っていた煙草を落としてしまった。
「まだ好きなんですね」
灰皿で煙草を消しながら、なぎは聞いた。
「でも武の中には私の入る隙間もないみたい。貴方の事を…大切に想ってるんだと思う」
彼女と武が付き合ってる当時、武は店を出したばかりだったそうだ。お金も無い武だったが、武となら お金なんてなくても楽しく暮らしていける自信があったという。
「現実は苦しかったわ。それに お店も、今の様な客足すらなくて。かと言って、サラリーマンにも向いてないでしょ、あの人。二人の時間がずれて、ずっと寂しかった。それでも武は 変わらなかった。変わったのは私の方ね。」
武との時間を大切そうに話していた。後悔しても、何も始まらない事は なぎには、痛いほど分かる。
「そんなに好きなら、もっと頑張ればいいだけの事じゃないですか。ちゃんと、後悔してるなら今の気持ち、大事にしたらいいと思いますよ」
お姉さんは目を丸くした。
「そうよね。そうしたいけど…武は変わらないわ。」
なぎは、自分の知らない武を彼女は沢山知っていると思った瞬間だった。
「昨日貴方の店に行ったのも、武が私を貴方に会わせたかったからなの」
どんな意味だか分からなかった
「復縁を迫ってる‘元妻’に、諦めさせたかったのね。きっと…」
彼女は なぎに煙草を1本欲しいと言い、煙草に火を着けた。
「久しぶりだわ。煙草なんて。武と一緒だった頃は吸っていたのよ。‘彼’が煙草嫌いな人だったから…」
懐かしそうに煙草を吸っている姿を、なぎは黙って見ていた。
「貴方と話せて良かった。諦めがついたもの。」
煙草の火を消す彼女の目は、少し潤んでいた。
「そろそろ新幹線の時間だから…」
手触りの良さそうなコートを羽織ると、目の前に手を出された。
「私もこれからよね。幸せになるわ。」と握手をした。
「私も話せて良かったです。お元気で」
見送るなぎを、彼女は振り返り「髪型似合ってるわよ!貴方の飾らない所に武が惚れるのも分かるわ」と言い、帰って行った。
なぎは軽く会釈をした。
店を出ると、外は真っ暗だった。急いで武の店に向かう なぎの足取りは軽かった。
階段を登り いつもの様に「武さん、いる?」と声を掛ける。
「おー。いるぞー」と、いつもの武の声が返ってきた。
カウンター裏の椅子に座っていた武は、なぎの姿を見ると 思わず立ち上がった。
「なぎちゃん、やるねぇ。見違えたよ」
その言葉に、なぎは嬉しかった。
「ありがとう。いい女を何処に食べに連れてってくれるのかな?」
武は、鍵を手に持ち店を閉めた。
着いた先は‘いつものラーメン屋’だったが 武と過ごす変わらない日常に、なぎは嬉しくて仕方なかった。
「明日も休みだよな…」
武が店に なぎを呼んだ。
コンビニで買った缶ビールを開けると、武が なぎに紙袋を渡した。
「明日クリスマスだしさ」
…クリスマス
すっかり忘れていた。クリスマスというイベントは、雅との時間が止まってから 何もないまま過ごしていた。
「開けていい?」
紙袋を開けると、中には 小さなサボテンが入っていた。サボテンは帽子をかぶり、マフラーまでしている。そんなサボテンのあまりに可愛らしい風格に、なぎは可笑しくて笑った。
「面白いよ。‘名前を付けてね’って書いてあるよ!」
武と色々迷った結果、二人の好きなアーティストの名前を取り‘シド’になった。
それから半年経った頃、いつもの様に仕事に向かっていた。その日は偶然にも 愛と逢った。久しぶりに見た愛は凄く痩せていた。
愛は私に気付くと目を反らし、様子がおかしかった。
「久しぶりだね。どう?元気?」
愛はポツリと「元気」と答えると、そのまま立ち去ろうとした。
見るからに‘元気’がない愛に、一緒に店に行かないかと誘った。
「お酒 ご馳走するから、一緒に行かない?」
愛とは終始目があう事なく「いい」と一言 言うと 行ってしまった。
…どうしたんだろう。もしかして…
不安は 的中だと思った。店で マーチンに愛の様子を話すと「間違いないね、薬打ってるわ」と返ってきた。
「なぎ、悪い事は言わない。友達の事を思うなら身内か警察に言うべきだね」
…警察
「友達でいたいなら、結局は今のままの関係なんだよ。警察に言えば彼女は救われる。けど警察に言えば、なぎを恨むよね」
その通りだと思った。警察に言えば、薬と離れられる。けど… 友達でもいたい。
正直何が1番良いのか分からなかった。
「マーチンなら、どうする?」
「私なら、相手にもよるな」
マーチンは煙草の煙を見ながら「相手がなぎなら、自分の身を捧げても守るよ」と言った。
思わず「ありがとう」と言ったが、マーチンの深い意味を 私はまだ知るよしもなかった。
その夜は全く寝付けなかった。寝たのか寝ていないのか、分からないまま朝を迎え普段よりも早く布団から出た。
近くの喫茶店へ行き珈琲を飲みながら、外を眺めていると神社の看板が目に止まった。
…こんな所に神社なんて あったんだ
残りの珈琲を一気に喉に流し入れ、喫茶店を出ると神社に向かった。
神社は街中とは思えない、大きなな木々に囲まれ静けさが漂う中、砂利を踏む音が響き渡る。
境内では、おみくじや 御守りも売っている。
『健康祈願』
愛に持っていて欲しいと、1つ買うことにした。
神社を出て直ぐに愛に電話をしたが出なかった。
だいぶ後から分かった話だが、愛は警察に捕まったと耳にした。
季節は夏になろうとしていた。
野外でロックフェスティバルがあると、武から聞いた。
そこで、店を出すそうだ。面白そうだから一緒に着いて行く事にした。
現地入りすると、直ぐにテントを広げ服や 小物を並べた。客足も良く、普段より倍近く売れた。
日が暮れ始めると、会場は盛り上がりをみせ 武は そわそわし始めた。
「店は見とくから、行ってきて」
武は嬉しそうに走って行った。
…武が戻ったら、変わってもらおう
そんな時、1人の客が来た
「いらっしゃい」
顔を上げると、そこには懐かしい人が立っていた
「もしかしてって見てたんだけど…なぎ?」
龍一だ
「やっぱり、なぎだ!久しぶりっ」
ポカンと見上げている私の前には笑顔の龍一がいる
中学生の頃とは違い、声も低く 大人びてていた。
「店に貢献しようかな」と、龍一はシルバーの並べられた箱を見た。
…‘好き’とか そんなんじゃなく、ドキドキしていた
龍一は友達数人と、昨日の夜からテントで泊まっていると話す。「良かったら、テント来ない?なぎの知ってる奴もいるし」
龍一の選んだシルバーリングのタグを外しながら、「ごめん、今店空けられなくて」とリングを手渡した。
「そっか。そうだよな。それじゃ…またな」
右手の中指にリングを通すと、龍一は来た道とは違う方向へ歩いて行った。
それから、何人か 客が来た後に 武が戻って来た。
「悪いな。これ買うのに かなり並んで…」
手には、缶ビール2つと 牛肉の串焼きを持っていた。
「うわぁ。美味しそうっ」
なぎは武が戻って来てくれて、ホッとしていた。二人で 肩を並べ、店番をしながら食べる。
「うまいっ」
武が 満足そうに言った。
「外で飲むビールもうまいっ」
なぎは、缶ビールを 飲み終えると 武に店番を頼んだ。真夏だというのに、夜になるにつれ肌寒くなり、武は商品の皮ジャンを なぎに羽織らせた。
暗い道にロウソクの火が地面を照らす
楽しそうな笑い声が、あちらこちらから聞こえてくる
メイン会場に近づくにつれ、人が多くなる
音楽が 段々近付いてきて、なぎの心は踊った。
舞台の前は凄い人だかりで遠目から バンドが見える程だ。中に入ると 時間も忘れてしまいそうで、なぎは ビールが売っている露店に並んだ
やっとの事で、ビールを2つ買い武の元に戻ろうとした
「おーい。なぎちゃん」
振り替えると武が立っていた。
「店は?」
驚いた なぎに、武は笑顔で「せっかくだし、なぎちゃんと楽しもうと思って」
テントに『外出中』とかいた紙を貼ってきたから大丈夫だと武は言った。
なぎは 武の気持ちが嬉しくて「ステージの前まで行こうっ」と武にビールを手渡した。
なぎは日常の事を、全て忘れる程、爆音と人混みの中とにかく楽しんでいた。
どれくらい時間が経ったのか、店が心配で戻る事になった。
二人を待ち受けていたのは最悪な事態だった。
テントには『人殺し』と大きく書かれ、服や小物は 踏みつけられ、泥だらけになっていた。
なぎは 気が抜け、その場に座り込んでしまった。
「なんだよ、これ…人殺しって…」
なぎは、力が抜けて座り込んでしまった。
武は、隣接のテントの人に聞きに回ったが、留守や「知らない」と返事が返ってくるだけだった。
「気にするな」と武は言ったが、なぎは涙が止まらなかった
「ごめんなさい…私のせいだ…」
なぎの言葉を聞くと武は 何も言わずにテントを たたみだした。なぎは、泣くしかなかった。
いつの間にか人だかりが出来ていた。
ざわめきで我に返り、無言のまま帰り支度を手伝った。
車に戻る途中、偶然か、最悪か…
龍一が声を掛けてきた。
「なぎ、もう帰るの?」
龍一は友達と一緒だった。なぎの、赤い目を見た龍一は「どうした?」と心配そうに言った。
…私のテントを知ってるのは龍一しかいない
そう思った瞬間、
なぎは龍一を 殴っていた。
まだ飛びかかろうとしている私を、武が止めた。
その時、龍一の友達の1人が なぎに近寄ってきた。
なぎは、頬を力強く叩かれた
「あんたが なぎ?」
なぎは驚いて、振り向くと 女だった
「なんだよ!」
彼女は なぎを睨みながら言った
「雅の…女だよ」
…私は頭が真っ白になった。
武も私を見てる
龍一も…
雅の彼女は、この人だったんだ
「悪いな。今日は急用で なぎを連れて帰らないと いけないんだよ」
落ち着いた声の武だった
そんな武に彼女は「こいつ、人殺しなんだよ。お兄さんも殺されんなよ」と言い、その場を去っていった。
龍一は…龍一の私を見る目が…
私は 気を失った…
目が覚め、私は車の中で寝かされていた。車は動いている。
「武さん…」
運転中の武に 恐る恐る声を掛けた
武は普段と変わりのない様子で「なぎちゃん起きた?」と言った
しばらくの間、お互い黙ったまま車に揺られていた
いつの間にか、窓の外の風景は明るくなり、 もうすぐ武の店に着くと知らせていた
「なぎちゃん、店寄っていきなよ。珈琲飲んでいきな」
武に連れられ、店に入った
店に入り椅子に座らせられ、武は珈琲を入れに奥へ入っていった。
珈琲のいい香りがする。武はなぎの頭を後ろから軽くポンと叩いた。
振り向いたなぎに「熱いから気を付けろよ」と武は珈琲を 手渡した。
「話したくないなら話さなくても良い。けどな、話して気が楽になる事もあるぞ」
なぎの目には涙が今にも こぼれ落ちそうだ。それを見た武は なぎを強く抱きしめた。
「…私の…私のせいで、雅は死んだの!」
なぎは今まで誰にも言えない感情を全て武に ぶつけた
「雅…雅に会いたいよ…会いたいんだよ」
そんな事があってから、私と武は自然と距離をおくようになった
なんでかって?
私の中に『雅』がいる事に武が気付いたから
私も含め…ね
今思えば、武の存在は大きかった。けれど、雅への気持ちを埋める為だったのかもしれない。ほんと、『私』って最悪だよ。
雅もいない、武もいないんじゃ『なぎ』って何?って思ってた
そんな『なぎ』に、『それが、なぎ』と教えてくれたのがマーチンだった
私は、前と変わらずライブハウスでバイトをしていた
ある時、トイレの掃除をしに女子トイレに向かっていた
扉を開けた瞬間、体に電気が走った
なぎが目にしたのは、マーチンと女の子がキスをしているところだった
驚いて扉を閉めた
たしか…今の女の子は、前にマーチンに「隣に座っていいですか?」って声を掛けていた子だ
閉めた扉が 直ぐに開いた
「なぎ…」
困った顔をしたマーチンが出てきた
「ごめん!見てないから」
焦って その場を逃げ出そうとする なぎの腕をつかみ、マーチンが止めた
「何でもないから…カウンターに行こう」
私をカウンターに連れ出すマーチンの後ろには、何とも言えないくらい悲しい顔をした女の子が なぎを見ていた
その表情で、何となく分かった
カウンターでマーチンの注文したカクテルを作り、マーチンの顔を見た
「なぎ!ニヤニヤするなよ」
マーチンは怒った口調で言った
「ごめん、キスの現場なんて産まれて初めて見たんだもん」
カクテルをグラスに注ぎ、マーチンに差し出した
煙草に火を着け「参ったな」とマーチンは苦笑いをした
「それよりさ、良いの?今頃トイレで泣いてるよ」
さっきの彼女の顔が頭から離れなかった
「いいよ、私からキスした訳じゃないし」
マーチンは そう言いながらも、気にしていた様子だった
数分後、彼女がカウンターに現れた時は正直ホッとした。女の子がトイレで‘一人泣き’なんて寂しすぎる
話しを切り出せない彼女に、なぎは「何飲む?」と聞いた
「あの…同じの下さい」
そんな彼女にマーチンは振り返り「乾杯でもしようか」と優しく声を掛けていた
そんな二人が、なぎには微笑ましい光景だった
彼女の名前は‘春美’
歳は二十歳で、看護学校の生徒だという
マーチンがデビューしてからずっと追っかけだった様だ
その時は、春美がかなりのトラブルメーカーだとは分からなかった
ある日、マーチンのバンドのライブがあり その日も凄い数の客がライブハウスで盛り上がっていた。マーチンがマイクを片手に歌っている最中、春美がカウンターに来た
「こんばんは。マティーニ下さい」
その頃には、なぎと春美はマーチンを通じて仲良くなっていた
「いらっしゃい。今日も凄い人だね」
なぎが言うと「ほんと…皆、自分の事見て欲しさに 凄い露出。無駄な努力…あり得ないと思いません?」
なぎは春美の強気な口調に驚いた
マーチンといる時は‘可愛い’印象だったのに、目の前にいる春美は全く別人の様だった
「露出が似合う子が来てくれると、お客が増えるし私としては嬉しいけどね」
何となく答えた言葉だった。
「そんなに露出したいなら、他でヤってればいいのに…」
黙っている なぎに、付け足すように春美は言った
「マーチンはビアンなの。女の子しか興味ないの」
「そう…」
マティーニをカウンターに置き、なぎは煙草に火を着けた
春美の中の‘女’に、なぎは呆れた
「何が気に食わないかは知らないけど、 そういう話しはマーチンがいる時にしたら?」
春美は、ムッとした顔で席を立った
「なぎさんだから話したのに」
そう言い残し、マーチンが歌うホールへと入って行った
店が終わると、マーチンが なぎを待っていた。隣には、春美がいる
「打ち上げ、なぎも行くでしょ?」
なぎは 春美と目があった
「なぎさんも来ますよね!」
‘可愛い春美’だった。
「予定ないんでしょ」と なぎの腕をマーチンがつかんだ
「行きますよね」
と春美は なぎとマーチンの間に入り二人の腕を組んだ
「ごめん、今日は体調悪くて…」
別に体調なんて悪い訳でもなかった
本音を言うと、春美と接する気分でもなかったから。ただ、面倒だった
そのまま家に帰る気分でもなく、何となく武の店に寄ってみた
店の電気は消えている。ホッとする自分と、寂しく思う自分がいた
…仕方ないか
コンビニに寄り缶ビールを買い、家に帰った
私の時間から武が居なくなってから、仕事と家とを往復する毎日が続いていた
…雅がいたら、今頃の私達はどうなってたかな
なぎの中で‘雅’が思い出に変わってきつつあった
突然携帯の音楽が鳴り、着信を見た
マーチンだった
「どうしたの?」
今頃は打ち上げのはず…
『抜け出したんだ。なぎ、体調はどう?』
片手に持っている缶ビールを 思わず机に置いた
「ありがと、大丈夫」
『あのさ、今からそっち行ってもいいかな』
携帯ごしに伝わる、マーチンの周りの音…
「雨降ってる?」
車が行き交う場所で電話をくれたのは、すぐに分かった
それから15分位でマーチンが家に来た
傘もなく走って来たのか、息を切らしたマーチンは頭から水をかぶったかのよう
すぐにタオルを渡した
「大丈夫?」
春だというのに、冷え込んだ夜だった
「お風呂、良ければ使う?」
マーチンが お風呂に入っている間、濡れた服をハンガーにかけ干していた
飲み途中の缶ビールを口にし、軽く つまみの用意をした
出来上がる頃にマーチンが お風呂から出てきた
「ごめん、急に来たのにお風呂まで借りて…」
なぎの用意した、なぎの部屋着はマーチンには少し小さく感じ、化粧を落としたマーチンは、普段よりも さらに綺麗だった
「凄い雨だね」
強い雨音が、テレビの音よりも大きく、台風でも来るんじゃないかという程だった
「急にどうしたの?」
なぎがマーチンに缶ビールを手渡し聞いた
「うん…」
何だか言いにくい話しなんだろう…
「まさか武さん絡みとか?やめてよ、今さら会える訳ないじゃん」
「なぎは、まだ武の事好きなの?」
雰囲気で、武絡みではないみたいだった
「違うよ。そんなんじゃないけど、そうかなって思って…マーチンこそ打ち上げ抜け出して、何かあった?」
「何となく…」
いつの間にかマーチンは、ビールをあっという間に飲み終えていた
…‘何となく’って雰囲気でも無いし、きっと何かあったんだ
缶ビールを持ってこようと冷蔵庫を開けた
…!
マーチンが後ろから抱きついてきた
「マーチン?」
どうしたのかと思い、振り替えると突然キスをされた
慣れたキスだった
「ごめん…」
うつ向き、謝るマーチンを見て思考回路が一瞬停止したかの様に思えた。何が起こったのか再認識するまでに時間がかかった
「なぎの事が好きなんだよ…」
そう言い、又なぎを抱き締めるマーチン
…温かかった
「あ…でも、あの…彼女は?ほら…そう、春美!」
なぎは動揺を隠せずにいた
「あいつとは何でもない」
なぎの耳元で、マーチンは落ち着いた声で答えた
「驚かせて、ごめん」
そう言い、なぎの横からマーチンが白くて長い腕で冷蔵庫を開け、缶ビールを2つ取り出した
「ごめん、飲み直そうよ。飲んだら帰るから」
結局、その夜はマーチンと朝を迎える事になった
それからマーチンは毎日なぎの家に来る様になっていた
外食ばかりだった二人が、いつの間にか家で ご飯を食べる様になり、それが‘当たり前’になっていた
幸せ絶頂だった
それに輪をかけ、マーチンのバンドは近い内にデビューが決定していた
そんな頃、なぎは仕事先で 急に気分が悪くなりトイレで吐いたりする事があった
元々胃が弱い なぎは、初めは余り気にもしていなかったが 見かねたマーチンが、嫌がるなぎを病院に連れて行った
病院は産婦人科…
結果は妊娠4ヶ月
私とマーチンの間で子供は授からない
だとしたら…
‘武’だ
「こんな時に、ごめん」
謝るマーチン
マーチンは今からスタジオでレコーディングだった
「いいよ、行ってきて。マーチンの夢は私の夢だもん。頑張って行ってきて!」
パタンと扉が閉まる
内心不安で、本当は一緒に居て欲しかった
…どうしよう
お腹に手をあて、病院で貰った赤ちゃんのエコー写真を手に取り‘嬉しい気持ち’と‘この先どうしよう’といった感情が頭の中でグルグル回っていた
父親は武に間違いはない
その日も仕事に行ったが、悪阻の繰り返しで見かねたオーナーが 「風邪かもしれないから帰りなさい」と、その言葉に甘えて帰る事になった
「ご迷惑おかけして、すいません」
家に帰る途中、武の店に寄ると時間もまだ早く 店の電気は付いていた
…武さん、店にいるんだ
店の階段を登る勇気もなく、なぎは 家に帰る事にした
バタン…ガチャ…
驚き階段の上を見上げると、店の電気は消え 誰かが扉の鍵を締め階段を降りてきた
…武さん?
武ではなかった
武よりも若く、似たタイプの男の人だった
思わず なぎは男に声を掛けた
「すいません!この店、武さんが居ましたよね…?」
「武さん海外っすよ。商品の買い付けとかで…イギリスだったっけな?」
…海外
「武さんの知り合い?」
男は なぎに聞いたが、お礼を言うと すぐに家に向かった
もし…武に会ったとしても‘妊娠’の事は話せないでいたかもしれない
玄関の扉を開けると、マーチンが待ちわびていた様子で立っていた
「なぎっ!私色々考えたんだ。子供、産んでくれないかな」
唖然と立ちすくむ なぎをマーチンは部屋へと上がらせ、ソファーに座らせた
「よく聞いて、なぎ。私は二人で子供を育てたいと思ってるんだ。なぎが働かなくても私の収入で充分やっていけるよ」
確かにマーチンの今の収入だけでも充分だ。でも子供はマーチンの子じゃない…
そんな なぎの表情を見て、マーチンは なぎの頭を撫でた
「大丈夫だよ。絶対うまくいくよ」
なぎは次の日、家を出てから初めて実家に電話を掛けた
受話器越しに懐かしい声… 母だ
「珍しいの事もあるものね…なぎちゃん元気でやっているの?」
優しい声を聞くと、中々言い出しにくく胸が痛かった
「電話してきたのは、何かあったんでしょう?あなたも大人なんだし、お母さん怒らないから…」
涙が止まらなかった
なぎは、今自分が妊娠している事を母に話した
母は口出しもせず、なぎの話を黙って聞いていた。
「ちゃんと食べているの?」
母の顔が頭に浮かび、なぎは「ごめんなさい」と涙ながらに言った
今まで感じた事のない母への愛しい気持ちだった
「なぎちゃん、一度帰っていらっしゃいね。お父さんには、お母さんから話しておくわ」
「分かった」と言うと、なぎは電話を切った
何かから解放されたかの様な気持ちと、これから どうなるのかといった不安感とが なぎの頭をごちゃ混ぜにした
なぎの心の中では決心がついていた
なぎは もう1度だけ武に会いに店に向かった
お腹の子の父親になってもらいたいとも、妊娠しているとも伝えるつもりは無かったが自分の中での‘けじめ’だった
店に繋がる階段は、なぎを懐かしい気持ちにさせた
…相変わらず錆びだらけ
自然と笑顔になった なぎは元気に「武さん、いる?」と声を掛けた
普段聞き慣れた武の返事は聞こえなかったが、昨日店の下で逢った男が出てきた
「あ、昨日の…。武さんまだ帰って来てないんすよ」
男は申し訳なさそうに頭をかいた
「そうですか…すいません、ありがとう」
なぎは階段を降りようと男に背中をむけた
「武さん、明日か明後日には帰ると思います」
振り返り、もう1度お礼を言うと なぎは階段を降りた
…もう武に会う事もないか
家に帰り、なぎはマーチンと一緒に暮らす為、少ない荷物を段ボールや 鞄に詰め込んだ
マーチンの住むマンションは、元々母親と二人で住んでいたが、5年前に母親が再婚してからは、ずっと1人で住んでいた様だ
この先3人で住むには、なぎの1DKの部屋では住みずらいとマーチンが提案し、なぎも賛成した
ある程度荷物が片付いた所でマーチンが帰ってきた
「なぎ、駄目だよ。私がやるから」
マーチンは、結びかけの荷物を「貸して」と 持ち上げた
「なぎは妊婦なんだし、よく食べて、よく寝て…あとは 好きな事していればいいよ」そう言いながらマーチンは優しく なぎのお腹を撫でた
「今日ね、うちのバンドのCM撮影してきたんだ」
マーチンは 今が1番大事な時だ
「凄いね!どうだったの?」
なぎも自分の事の様に嬉しかった
「なんだろう…私なのに私じゃないみたいな…」
マーチンは苦笑いをして、換気扇の下で煙草を吸い始めた
…何かあったのかな
冷蔵庫から冷えた缶ビールを取りだし、なぎはマーチンに差し出した
「ありがとう。私、なぎが子供産むまで飲まない事に決めたんだ」
なぎは驚いて目を丸くした
「もう決めたからさ。煙草は悪いけど辞めないよ」と言って、煙草の煙を吸うといけないと なぎを奥の部屋に促した
なぎも自分の親に連絡した事を話そうとしたが、煙草を吸うマーチンのポケットからは携帯の音楽が鳴り響いていた
「もしもし…うん、分かった」
電話を切り終えるとマーチンは今から外に出ると言い、ジャケットを羽織った
「今からって…」
なぎはマーチンに側に居て欲しかったが「すぐ帰るから」と玄関を出て行ってしまった
なぎはマーチンに腹を立てるよりも、電話の相手に嫉妬していた
思わず煙草に手が出るが、火を付ける事が出きなかった
…私、こんなんで母親になれるのかな
なぎは「すぐ帰る」と言ったマーチンの言葉を信じ、帰ってきたら二人で 食べようと夕飯の準備を始めた
始めたものの、湯気や水道の匂いでさえ 気持ちが悪くなり、夕飯を作る所ではなくなってしまった
…これが妊娠なの?
まるで自分の体ではないかの様に、自由が利かない
なぎはベッドに横になり、いつの間にか寝てしまっていた
…ガチャ
玄関の鍵を閉める音で なぎは目を覚ました
時計を見ると7時を回っている
「ごめんね、起こした?」
出ていってから30分程でマーチンは戻ってきた
「お帰り」
マーチンが帰った事でホッとした なぎはベッドから起き上がろうとした
「なぎ、体調悪い?夕飯出来るまで寝てて良いよ」
マーチンは 白く綺麗な手で、なぎの頬を撫で「愛してる」とキスをした
…幸せ
マーチンが誰と会ってきたかなんて、どうでもよくなった
夕飯を食べながら、なぎは自分の親に連絡した事を話した
「私、一緒に行くから」
マーチンの気持ちは嬉しかったが「うちの親に何を言われるか分からないよ」と 、なぎは素直に話したが 「大丈夫だよ」とマーチンは言った
引っ越しも無事終わり、マーチンの家に慣れてきた頃 なぎとマーチンは、なぎの実家へと向かっていた
その時は妊娠5ヶ月、なぎのお腹は 少しだけ目立つ様になっていた
黒い細身のスーツを着ているマーチンは、まるでモデルみたいだった。通りすぎる人の目がマーチンに向いている
…やっぱりマーチンって垢抜けてるんだ
そんなマーチンは、いつも付けているピアスや指輪は全部外していた
「私の為にありがとう」
なぎが照れくさそうに言った
「これからの二人の為だよ」
実家に近づくにつれて、なぎは緊張していたが マーチンは普段と変わらない様子だ
実家のインターホンを マーチンが押した
マーチンはネクタイを絞め直していると、玄関の扉が開いた
「初めまして、工藤 真澄です」
マーチンは深々と お辞儀をした
なぎは、そんなマーチンを見るのも初めてだったが本名も その時知った
母は一瞬目を丸くしたが「渚の母です。よく入らしてくれました。奥に主人が居ますので、どうぞ お入り下さい」と冷静に話した
奥の和室に入ると、父が座って待っていた
少し痩せ老いた父は、長い間会っていない事を物語っていた
「ただいま…」
父に言うと懐かしい笑顔で なぎとマーチンを出迎えた
マーチンは「失礼します」と父に 挨拶をした
母が お茶をいれ、私とマーチンの前に そっと置くと、父はようやく口を開いた
「真澄さんと言ったね、真澄さんは私が見るからに女性だが…どういう事なのか説明して貰えるかな?」
「はい。私は女です。ですが渚さんを愛しています。私は 女性としか恋愛が出来ません。戸籍上、私と渚さんが結婚する事は無理だという事も十分承知の上で 挨拶に伺わせて頂きました」
深々と頭を下げるマーチンの横で なぎも頭を下げた
「お父さん、お母さん。今まで迷惑かけてばかりで信じてもらう事は難しいのは分かっています。でも子供を産んで、二人で育てていきたい気持ちは信じて下さい」
そんな二人を両親の目から どのように映っていたかは分からないが、なぎもマーチンも必死だった
どれくらい時間がたったのだろう
両親はマーチンの事は受け入れた様だったが、これから産まれてくる子供に対しては将来的に二人で育てる事には反対した
そんな事は初めから分かっていた
「お願いします」
二人で何度も頭を下げた
「二人の事は認めるが…なんと言えば良いか…」
父は親戚の目もあると実家への出入りを禁止する条件で、二人を認めると話した
「私達も、おじいさんおばあさんになるのね」と母が笑った
帰り際、父と母は「娘を宜しくお願いします」とマーチンに深々と頭をさげた
自分が両親にとって、どんな存在だったのか なぎは産まれて初めて分かった気がした
マーチンも目に涙を浮かべ、なぎの両親に頭を下げていた
それから4ヶ月後…
季節は秋 なぎは臨月を向かえ、母は 私達の家に よく顔を出す様になっていた
「なぎちゃん、もう男か女か先生に聞いた?」
母は嬉しそうに手慣れた手付きで孫の靴下を編んでいた
「マーチンも私も産まれるまで聞かない事にしてるの」
マーチンはこの時期には ライブや、アルバムの収録で毎日忙しい日々を送っていたが、どんなに深夜になっても必ず家に帰って来てくれていた
「そう、真澄さんも忙しいから体壊さないと良いけど…」
父も母も ‘娘が一人増えたようだ’と嬉しそうに話す様になってくれていた
「なぎちゃん、産後は体を休ませないといけないから家に帰っていらっしゃいね」
なぎは洗濯物を取り入れていた途中で、部屋にいる母に ベランダから駆け寄った
「いいの?!」
そんな なぎを母はクスクスと笑い「お父さんも賛成しているのよ。少しの間、真澄さんに会えないのは寂しいとは思うけど、少しの間だしね」と言った
その夜 早速マーチンに話すと「少しの間だけど、お母さんに甘えてきなよ」と賛成してくれた
翌週いつものように、なぎは大きなお腹を抱えながら夕飯の買い物に出ていた
平日の昼間のスーパーは、小さな子供連れのママ達が大半を占めている
なぎは自然と子供に目がいき、自分のお腹に手を当てる
…もうすぐ赤ちゃんに会えるんだ
出産準備は揃っていたが、子供服売り場に立ち寄ったりするだけでも楽しく思える
スーパーの袋を片手に店をでる頃には日が暮れ始め、時計を見ると4時を回っていた
…日が短くなったなぁ
急いで帰ろうとした時、急にお腹が張りだし 仕方なく近くの公園に入りベンチに座った
…歩き過ぎたかな
なにか生暖かい感触が足元を伝うのを感じ、なぎは驚いて履いていたズボンに目をやった
…え?
それは‘破水’だった
…どうしよう
なぎは慌ててマーチンに電話をかけた
『こちらは○電話です。只今電話に出る事が出来ません…』
なぎは すぐに電話を切り、母親に掛け直そうとした
…!!
今までに味わった事のない腹痛が なぎを襲った
なぎは痛みに耐えられず、体を縮め その場にうずくまってしまった
…赤ちゃん産まれちゃうの?
不安と焦りの中、携帯を握りしめボタンを押せないまま、声を出す事が出来ない
「大丈夫ですか?今救急車呼びますね!」
うずくまるなぎに声を掛けてくれたのは、スーツ姿の女性だった
彼女は「えっと…えっと…救急車…」と なぎの背中を 擦りながら動揺している様子だった
「あ!119だ!」
そう 言って携帯のボタンを押そうとした時後ろから、聞き覚えのある声が聞こえた
「僕の連れです。お世話かけました。」
彼女はホッとした口調で「良かった」と言って去っていった
「大丈夫だよ。すぐ病院連れて行くから」
大きな手が、なぎを ひょいっと持ち上げた
新しいレスの受付は終了しました
お知らせ
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
君は私のマイキー、君は俺のアイドル9レス 172HIT ライターさん
-
タイムマシン鏡の世界6レス 167HIT なかお (60代 ♂)
-
運命0レス 83HIT 旅人さん
-
九つの哀しみの星の歌1レス 93HIT 小説好きさん
-
夢遊病者の歌1レス 101HIT 小説好きさん
-
神社仏閣珍道中・改
【大岩山毘沙門天】 この六月、スタートは土曜日。 夫が休みの朔…(旅人さん0)
318レス 11126HIT 旅人さん -
こんなんやで🍀
昨日、庭いじりしてる裏のババア。逃げ足早くって🤣 犬の散歩行ったら信…(自由なパンダさん0)
198レス 2080HIT 自由なパンダさん -
北進ゼミナール フィクション物語
残業10時間未満ってよくそんな大嘘平気でつけるなどうせ10時間分のみな…(作家さん0)
27レス 367HIT 作家さん -
西内威張ってセクハラ 北進
酉肉威張ってセクハラ堤真一さんには似ても似つかない笑笑高恥順次恥知らず…(自由なパンダさん1)
108レス 3504HIT 小説好きさん -
タイムマシン鏡の世界
反物質、それはどこにあるのか、ミクロの世界に存在する。(なかお)
6レス 167HIT なかお (60代 ♂)
-
-
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②4レス 145HIT 小説好きさん
-
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?11レス 152HIT 永遠の3歳
-
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令1レス 166HIT 小説家さん
-
閲覧専用
今を生きる意味78レス 529HIT 旅人さん
-
閲覧専用
黄金勇者ゴルドラン外伝 永遠に冒険を求めて25レス 986HIT 匿名さん
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 145HIT 小説好きさん -
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 152HIT 永遠の3歳 -
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 166HIT 小説家さん -
閲覧専用
おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1417HIT 檄❗王道劇場です -
閲覧専用
今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 529HIT 旅人さん
-
閲覧専用
サブ掲示板
注目の話題
-
どこまで必要ですか?
旦那のお義母さんが子供達に会いに来たり、こちらへ遊びに来たりするタイミングで、私の姉が手土産を用意し…
26レス 753HIT 相談したいさん -
趣味が合わない彼氏との結婚
些細なことかもしれませんが、彼氏とあまりにも趣味とか価値観が合わなくてモヤっとすることがあります。 …
13レス 345HIT 匿名さん (30代 女性 ) -
東京への憧れと、上京しなかった後悔を消すには
30歳主婦です。 地元札幌で0歳児の子育て真っ最中です。 地元の大学に行って、地元で就職して…
16レス 315HIT 主婦さん -
どちらに付いていくべき?
両親が離婚するかもしれません。 父親 ろくな職歴なし 無職になったりバイトしたり 料理は…
6レス 261HIT 匿名さん -
彼氏が私の家ばかりに来る。
40代カップルです。 彼は私の家(一人暮らし)を知っていて、休みのたびに遊びに来て私が作ったごはん…
27レス 461HIT ちょっと教えて!さん - もっと見る