注目の話題
男女は結婚したら不倫や浮気をするの?
まじでムカつく店員
マッチングアプリで知り合って、、

月下美人

レス171 HIT数 19267 あ+ あ-

ナルシスト( 84wJh )
15/12/01 22:03(更新日時)

結婚なんかしない俺の人生には。

……★ナルシスト★……

15/01/07 01:13 追記
テーマ「絆」です。

No.2169179 14/12/20 22:19(スレ作成日時)

新しいレスの受付は終了しました

投稿制限
スレ作成ユーザーのみ投稿可
投稿順
新着順
主のみ
付箋

No.1 14/12/20 22:44
ナルシスト ( 84wJh )

出世する男には要らない。

家庭なんて必要ない。

女なんて腐るくらいいる。

金を出せばいくらでも抱ける。

そんな価値のない人生を過ごす事が無駄。

いつも真新しいスーツを着て、女をはねのけて来た。

男のプライドなんて言われたら仕方ない。

格好つけではない。

ただ必要性がないからだ!

飲み歩き好きな時に好きなタイミングで女を抱く。

仕事仲間では俺は一目置かれている。

住宅ローンだの子供の学費だの困っている奴は沢山いる。

「岩田が羨ましいょ」

だから無駄な時間を使うからだょ。

気楽に過ごせば苦労なんて1人分で済むんだ。

俺は岩田俊介 32才。

高校生から未だ尚青春している。

遊びも仕事も全て俺は楽しい。

女の数も半端じゃなぃ。

全て遊びの女ばかり、当然結婚を意識した女はいない。

独身ほど楽しい毎日はない。

同期でも一番に出世した俺。

何も困る生き方をしていない。

最近お袋に結婚の話しを良く急かされる。

俺はしない、結婚なんて。

妹はすぐに寿退職をして、立派な母ちゃんしてる。

姪は可愛い、俺の小さな彼女だから。

血が繋がってるからやたら可愛い。

姪が話せるようになれば俊介と呼ばすつもり。

姪の名前は「めんま」ひらがなで可愛い。


「めんま」だけが俺の恋人。

めんまの為なら何でも買ってあげる。

「お兄ちゃん、甘やかさないで」と言われながら、めんまにご機嫌伺いに妹の家に立ち寄る。

馬鹿!

お前に会いに来たんじゃない!

めんまに会いに来たんだ!

妹まで勘違い女、困った生き物だょ。

女は。

No.2 14/12/20 23:06
ナルシスト ( 84wJh )

一応タレント事務所のスタッフで沢山のタレントを抱えた会社に席を置いている。

最近特に注目する女優は「長谷部優」この女優が俺の一押しだ!

彼女の演技力は光ってるが、なかなかお声がかからない。

素敵な女優なんだが、橋口ユウキ君も絡んだ仕事している。


世の中の視線はテレビなど活躍している人が注目されるが、カラオケのPVやアーティストのDVDなどで頑張っているタレントさんも多い。


俺の仕事は所属事務所のタレントを売り込む仕事である。

影武者的な役割。

当然女性との絡みも多く、沢山機会はある。

恵まれているっちゃいる仕事である。

大学を出て難問を突破し、今の位置に属してる。

大学の同級生に羨ましいと言われるが、反対に頑張っているタレントのフォローも必要だ!


ファミレスである女優さんの悩み事を聞いている。


「岩田さん、お仕事、ないですか?」

彼女の顔色も見つつ話してあげないといけない。

「エキストラは、嫌だょね、一応、なんだけど、」


「はぁ、エキストラ、ですか?」

「君は可愛いし、もう少し待って、仕事探しておくからさ!」


内心は仕事などない。

でも頑張っている女優さんを慰めないと。

上の天井が決まれば、なかなか、空きは回ってこないんだ、この仕事は。


一応これでも役職つきなんでスーツでの行動。

こんな感じの俺の仕事。

No.3 14/12/20 23:26
ナルシスト ( 84wJh )

皆さん知らない所で頑張っているタレントさんは多い。

今のご時世タレント志願者は溢れるくらいいるから。

そこら辺の女はみな俺にすれば叶わない、沢山いい目で女優さんみているから。


そこら辺の一般より目は肥えている。

だから青春している仕事と私生活なのかも知れない。

お抱えタレントをどう売り込むかも大変だ!

俺の抱えるタレントは即変わる事もある。

みんな男性の俳優さんを抱えて売り込み合戦をする事も珍しくない。


目まぐるしく動き、また楽しく遊ぶ。

俺のモットー。


「おはようございます!今度入りました、ユウスケです!宜しくお願いします」


新人君のユウスケも。

「ユウスケです!頑張ります、宜しくお願いします、」


元気いっぱいに挨拶する青年。

関西から夢を追いかけて出て来た青年。


まだまだ素人だけど、頑張ってくれそうだ!

新人君を祈るように世に出す仕事も楽しい。

全くの素人から這い上がり立派な成長して欲しい影武者の俺。

沢山の敗北した人達も見て来た。

いちいちお涙頂戴なんてやってられなかい。

沢山機会はある、ミュージカルや劇団で頑張っている青年や少女。

だから俺は家庭など持たない。

たのしすぎるから今の仕事がさ!

No.4 14/12/20 23:56
ナルシスト ( 84wJh )

良く勘違いの一般人は、チケットを頼むやら、タレントさんに会わせろなんて言われる。

俺の遊びや私生活ではただの一般会社の印刷屋だと名乗っている。

そこまでして仕事を絡める必要はない。

ならその仕事でモテたいのか?

仕事は仕事、私生活は私生活だから。

毎日忙しく飛び回る、最近少し目が出て来た、ユウスケを連れて、各メディアに小回りする。


ユウスケは大切なうちのタレントさんだから。

名前は本名するか、会社で付けるか話し合う。

彼は会社の考えた名前を希望した。

YUーSUKEにするか、悩んだ末にカタカナに決定した。

まだ青々し青年が階段を上がれば、天狗になる事もある。

この仕事はスタッフ受けしない人間は突き落とされる。

そのフォローもしなくてはいけない。

沢山見て来た、突き落とされる人間を。

突き落とされた人間は必ず助けてと泣きついて来る。

スルーなんだょ!

可哀想だけど。

だから甘くないんだょな!

この世界は。

ユウスケを一人前に階段を上げるまで、後は彼の才能だ!


沢山の歌手の打ち合わせにも参加する。

納得行くまで何日もかかる事もある。

徹夜なんて当たり前の世界。

この業界離婚者も多くいる、だから結婚はしないのかも?

俺には快適な仕事なんだが、家庭向きな性格ではない事自覚してる。

No.5 14/12/21 01:00
ナルシスト ( 84wJh )

朝から外回りをして、ユウスケの売り出し作戦を練る。

「ユウスケは、まず、ボイストレーニングをしょうか?」


「はい、お願いします、」

「この業界、歯並びの悪い人はNGなんだょ、目立つ歯並びなら、インプラントか、矯正して貰うんだょ」


「わしの母さんが矯正してくれました」

「君、年いくつなの?」

「はい、22才になりました!」

「君その若さで、わし、って使うの?関西弁なの?」

「関西でも、俺とか僕です、わし、はクセです!」

「今から、わし、は禁止だから、よろしく」

「君は何を目指してるの?」

「憧れは、三代目さんの登坂さんです!」

「なら、諦める事だね、うちの会社は俳優さん、お笑いさん、くらいだから、LDHに行けば?」

「頑張ります!」


「うちの会社では、EXILEさんと絡まないよ」

最近の若者はほとんどEXILE系列に憧れる勘違い青年が多くて、絡めるチャンスを狙う奴が多い。

夢物語の世界だ!

後売れたい、人気者になりたい。

俺達の仕事はいかにメディアにタレントを世に出すか、その辺が若者を勘違いさせている、


「ユウスケ君、君が売れる為には、誰かを踏み台にする位の根性がいるょ、すぐに潰され、関西に帰る事になるょ、自覚してくれなきゃ!」

新人君はその意味を把握したのか?

「何でもこなせるように頑張ります!」


「頑張ってくれょ!関西に帰らないように」

内心売れなきゃ帰るしかないでしょう。

いちいち手取り足取り世話は出来ない。

駄目ならスルーなんだから。


このユウスケも。

「さぁ、売り込みだょ、」


俺とユウスケは車に乗り、会社系列に挨拶に向かった。

No.6 14/12/21 14:57
ナルシスト ( 84wJh )

局やすポンサー探しでこの新人君と車で回る。

助手席にちょこんと座る新人君。

甘くナインだょ、この仕事なんて、入れば売れると勘違いするなょ!

タレントなんて蛸足以上にパーツに分かれる、手タレ、足タレ、首タレ、後ろ姿タレ、シルエットタレ、全て全面にでないタレントなんて沢山いる。


正直22才の新人君は遅いくらいなんだ!

中学生からやり始めても遅いくらいだ!

沢山のスタジオにはステージママさんが待機してる。

親が熱入れるタレントなんて当たり前の世界。

何故新人君にボイストレーニングをさせるかは、普段の声はマイクで拾えない。


まして彼がミュージカルなんかに抜擢されれば声が必須なんだ。

歌手やアーティストでも、何度も声を潰す、潰さないと次の声に進化しない。


ただ憧れてるボーカル自体、今も特訓している、抜かされてしまう恐怖もあるだろう。

みんな満足してはいない、新人君はまだ素直な方だ。

俺に感謝しろ!


俺が居なきゃお前は名古屋辺りをうろついていただろう。

こいつの運が都会の俺の事務所に入れたって事。

明日を夢見る若者をどうにか這い上がらせたい今の俺。


「おはようございます、新人のユウスケです」

各局や監督に挨拶周りを始めた。

CM・PV・ドラマ・舞台・映画・全てに挨拶した。

監督の目に止まる役者はなかなかいない。

1人の助監督に声をかけられた。


「ユウスケって言うの君?」

「はい、ユウスケです、よろしくお願いします、」


声が掛かったからと期待するなょ!

みんな気まぐれなんだから。

そんなに甘くない、この世界は。


声を掛けられ嬉しそうなユウスケ。

現実をこれから味わうんだ!

「ユウスケをよろしくお願いします、」

俺はユウスケのアピールをしながら頭を下げた。

俺の仕事柄また俺の性格に女は要らない。

No.7 14/12/22 00:56
ナルシスト ( 84wJh )

一番厄介な問題は男女のスキャンダル。

これには頭を抱える。

まだ女性はネタで「あの男優と寝た」スクープさせれるが、男優は厄介だ!

スクープを今か今かと待ち望むマスコミの連中。


「ユウスケ、遊ぶなら、バレない遊びしろょ」


「わし、違う俺は仕事頑張ります!」


「みんな初めはそうなんだよ!馬鹿!」

挨拶周りの廊下で話した。


次の売り出しにも向かう2人。

俺にだって恋愛話しくらいある。

だがこの仕事は約束は出来ない。


ドタキャンなんて当たり前の世界だ!

大学時代付き合っていた彼女がいた。

まだこの業界に入りたてのウブな俺。

同じサークルで知り合った彼女。

大学時代は良く2人に向け出し、2人でコパン抜けたよ。

彼女の手握り走っ記憶だけが懐かしい。


ロングヘアーて素直な女性だった。

どこかでこいつも守ってやりたかった。

仕事のまだ新人の俺は、仕事で彼女に会えなくなった。


今は仕事に夢中の俺は彼女さら「純介君にいて、疲れに疲れちゃった!」


まだ青年して忙しいあまりに、彼女を追いかける事は出来なかった。


今彼女が俺の隣にいても結果は同じだと思う。


華やかな世界で影武者な俺は影武者に徹していた!


大学時代の彼女は一番濃厚な女性だった。


その彼女は社会出だし、今は家庭に収まっていると風の噂で聞いた。

「幸せになれょ、お前は素敵な女性だった。

それ以来連絡もない、俺の一番の愛した女性だかも知れない。



溢れる出会いが会ったが、その先なない関係。


仕事に飲み込たんだ俺、女性はただの遊び相手にしかすぎない。


口にと顎に薄く生え少し貫禄を見せる。


なんて、影武者でも、貫禄を、アピールするのも俺、の仕事なんだから。


新人は毎日沢山の志望さが殺到すり


いかに売れそうな人材を狙い売り出す、どうして売れせるねか?




毎日、売り出しで、毎日目まずる毎日だつた!

恋愛は大好きから封印してしまった。


俺、は今仕事に全力注ぎたい。

ただそれだけ、

No.8 14/12/22 09:40
ナルシスト ( 84wJh )

鼻と顎にヒゲを薄く生やし少しダンディーだともてやはされている俺。

ユウスケを連れ歩き仕事の依頼を待っていた。

俺もこいつみたいな時期があった。

彼女から「着いて行けない、約束も守ってくれない」

良く喧嘩したよ!

「理解してくれよ、仕事なんだから!」

あの頃が一番素直で俺を困らせた青春だった。

あれ以来素人の女性と付き合う事も、また付き合いをしなくなった。



面倒なんだよ!

彼氏や彼女、付き合う、誰の者なんて!

女は邪魔くらい!

ただそれだけ、遊び感覚の女など腐る程いる。

有り難い遊べる女は。

引き際も去り際もお互いにわきまえている。


所詮遊びは遊びなんだから。

仕事の内容を把握してくれる女を探す!

仕事の目まぐるしさでストレスどころではない。

ユウスケがPV撮りが決まった。


真冬の撮影だが、季節の内容は春の設定。


くそ寒い季節なのに、春の設定で、全ての撮影は春一色。


彼女と抱き合うシーン。


白いカッターに黒のズボンを履き、彼女と抱き合うシーン撮り。


新人の女優さんと絡むシーン。

まぁまだ恵まれたチャンスにユウスケの運なのだろう!


お互いに初めて同士で挨拶を交わしていた。

「ユウスケ、今から彼女は、お前の一番大切な彼女に変身するんだ、頭切り替えろょ!」


セリフなしのカット、彼女を胸に抱き寄せるユウスケ。


「カット!」

監督に何度もダメ出しくらうユウスケ。


モニターで何度も確認し、注意を受けていた。

くそ寒いこの真冬に顔が歪むユウスケ。

ここが素人なんだょ!

真夏の厚い季節にマフラーをして真冬の雰囲気を出せる俳優に成長して欲しいよ。


カット!


何度もダメ出しくらうユウスケに付き合うしかない俺は。

No.9 14/12/22 10:43
ナルシスト ( 84wJh )

音声さん証明色んなスタッフがその一瞬のカットに時間を掛けるか。

監督のOKが出ないと永遠に続く撮影現場。

毎回緊張する。


一番困るのが「役者変えてくれ!」監督の言葉だ!

役者変えられたらたまったもんじゃなぃ。

俺の信用もがた落ちだ!

ダウンを羽織らせ「ユウスケ、彼女はお前を愛してる女なんだ、彼女を守る気持ちで抱き合え」


今の俺にはユウスケを交代させない事でいっぱいだ。

女優さんのマネージャーも相当ビビっている。


お互いに新人同士だから相手の必死さが目に見えてわかる。

若い2人はビルの屋上で同じ白いカッター、ブラウスに黒のズボンを履き。お互いに見つめ合い、2人抱き寄せた。



「……OK、カット!」


緊張が高鳴る瞬間。


ユウスケにダウンを羽織らせ、モニターに向かった。

何度も取り直してやっとOKを貰えた。

実は2日かかったこの撮影に。

夜のシーンなので空の景色は誤魔化せない。


このユウスケの抱き合うシーンはアーティストのDVDの一瞬の映像化になった。

メインではない、一瞬のシーンだけでこれだけ掛かる仕事なんだ!

予想外な出来事なんて沢山ある業界。

こいつの撮影が終わると俺に睡魔が襲って来た。

緊張の糸が切れたのか?

1人暮らしの自宅に帰り少し休む事にした。

寒くて冷たい部屋に帰る事も慣れてしまった。

ゆっくり休める時は俺が一番会いたい、めんま、に会いに行こう。

No.10 14/12/22 12:27
ナルシスト ( 84wJh )

疲れた身体をベットにもたれかかった。

「きついよなぁ!」

ずっと寝れなかった。

仕事が忙しくて。

仮眠をしていたらスマホがなった。

「岩田さん、うちの女優が時間に来ないんですよ!携帯にも出ないし」


遣りやがった!

また男に走ったのか?

あの女優は?

「一応家をはれ!こっちからも連絡しておく」


重い身体で下着だけ履き替えて女優の家に向かった。


一番乗りに乗っている時がややこしいだょ。

周りからチヤホヤされ勘違いすんだょ!

男も女も同じだが、別に驚く話ではない。


慣れてしまっただけなんだ。


まだ若いマネージャーは顔色を変えて必死に家探ししているだろう。


俺も昔はそうだった、何もかも心配で必死だった。

今は女優の仕事に穴をあけるくらいの覚悟なら!女優の代わりは沢山いる。


若さゆえに走り後で後悔しても遅いんだよ、そう思える俺になった。

マスコミが騒ぐまでの女優ではない。

ただきっちり形はつけて貰う為に探してやってるだけ。


「いるか!理子、おぃ、帰ってるのか?」


オートロックのマンションのインターホンに応答はなぃ。


「俺も疲れてんだょ、勘弁してくれょ、」


「岩田さん、いましたか?」

顔色を変えたマネージャーがやってきた。

首を横に振り、いないょ、と答えた。

まだマネージャーになり2人目のこいつも肩を落としていた。


「どうしましょうか?」

「さぁ~」

「連絡ついたら知らせて、じゃあ!」


俺は疲れているんだ!

部屋に帰った。

スマホが鳴った。

「あの女かょ!」

誰だか分かっていた、出たくなかった。

俺はスマホの電源自体切った。

その女もそうだけど、疲れてるんだょ、今の俺は。

No.11 14/12/22 21:16
ナルシスト ( 84wJh )

疲れを少しでも取りたかった。

気が付けば4時間近く眠れ…ていた。

スマホの電源を点ければ数件の着信がなり、理子からの連絡もあったみたぃだ。


「この女どうするんだか!」

かけ直してやった。

「岩田だが、何か?」

「岩田さん、助けてくださぃ」

どんな女優でもとちれば同じセリフだ!


「腹括ったなら、君の責任だょ、好きにしなさぃ、」

これは俺の決まり文句。


マスコミが騒ぐくらいの女優ならまだしも、中途半端な女など、後につかえる女優など沢山いる。

這い上がる道は自分の身体でもはれ!


俺はあのシルエットの女性をずっと追っている。


あの若い頃に出会ったあの可憐で綺麗で鮮やかななの女性を。

いくらこの業界に入って見ても見つからない。

と言ってやさがししてまでも探していない。

自然に待っている。


夜空で抱き合うシーンのあの女性を。


綺麗だった。

顔は見えない。

可憐な。

あの女性を俺は見つめていたかった。

所属事務所すら知らないあの女性。


今も目に焼き付いている。

俺が愛したあのシルエットの女性。


「岩田さん、理子さん、見つかりました、」


「知ってるょ、好きにさせとけ!」

これでも仕事となれば厳しい俺。

情けや人情なんかで、この世界は渡っちゃこれなたいんだょ。


甘くないんだ、この仕事は。

頑張ってAKB予備軍なんて沢山いる。

Dボーイズって知ってますか?

案外深夜にドラマに出てくる若者は注目。

沢山のタレントや路上パフォーマにも歩きながら目をやる俺。


役に立つなら拾うがそこまで目にいく人はいない。

俺はシャワーを浴び街をぶらつき美味しそうな女を探しに行こう。

忙しかったからたまの自分へのご褒美に。

No.12 14/12/22 21:38
ナルシスト ( 84wJh )

普段でもスーツ姿の俺は町ゆく女と話をする。

簡単な会話をすればだいたいの性格くらい分かる。

「何してんの? 君モデルさん?」

「嫌だ、違いますょ、嬉しい!」


「あのさぁ、君可愛いね、いつも声かけられるでしょう?」


「そんな事ありませんょ!」


「マジで!彼氏居るの?」

「まぁ、一応は、」

「自慢の彼女だね、君ならさ、」

「そんな事、なぃと思います、」

「一度だけ、一度だけ、俺と遊ばなぃ、彼氏にしかられるね、ごめんね、あまり、可愛かったから、ありがとう!」


「遊ぶだけなら、」

て尻軽女なら釣れる。

腕を組んで即席カップ誕生!

俺は182センチ


体重70キロ


顔は藤木直人に少し謙虚に書いておく。

ヒゲを生やした藤木直人って事に。


だから女には困らないてか!

この女とも一度限りの俺のご褒美。

厄介な女に捕まれば、知り合いの、怖いおじさん登場てか!


世の中楽しく遊べばいいんじゃなぃ?

だから独身は辞められないんだょね?

この女の目的はひとーつ、寝るだけ!


楽しい夜を邪魔するスマホ。

「また、この女かよ!」

厄介な電話はおさらば、電源切ってやった。

スマホの女はフリーの売れない、売れない女。

たまに仕事ないかと連絡がある。


有るわけないだろう!

お前みたいなブス!


「やっぱ君かわいいょ、」

俺達はその女とネオンガイに歩いて行く。

振り返り。

「いただきます!」

No.13 14/12/22 22:33
ナルシスト ( 84wJh )

抜き終えたら必ず女は聞いてくる。

「ねぇ、どんな仕事してるの?」


「真子ちゃんだったね?俺?」

「名前は?」

「小林、仕事は町の印刷屋勤務」

「えー、印刷屋さんでスーツなの?」

「営業だから、で、君は?」

「私はブティックの定員、」

「だから、綺麗なんだ!」

んな訳あるか!

終わったんならさっさと帰れブス!


「お風呂入る? あっ、俺もうすぐこの街離れるんだ!」

そうでも言わなきゃ会いたいなんてのが落ちなんだよ!


さっさと風呂入って消えろブス!

「彼氏には内緒だょ、最高の女性だょ、君は、」

動きそうにない女だとサッチした俺は風呂に入り。

「はい、デートのお礼、」

2万円握らせた。

「お金貰っていぃの!」

「綺麗な人とのデート代でしょう、普通は、」


「あまり綺麗だから、写メいぃ?」

馬鹿な女は嬉しそうにお金を2枚広げポーズ!

馬鹿か?

お前と後で揉めたくないんだょ。

そんな女はウジョウジョしてる。

遣りやすいっちゃ遣りやすいかなぁ?

明日の仕事の活力になるなら安い落とし物だよ。

「いつか会おうね!」

機嫌よく尻を振り高い靴を履き、まるで京都の花魁みたいに姿を消したやりマン。


俺はスマホの電源をつけた。

あの理子どうなったのか?

マネージャーに連絡した。


「岩田さん、大変なんですょ、」

「で、どうなったの?」

「一応謝り押さえました」

「なら、良かったじゃんか!」

「監督が……」

「お前、致命傷だょ、辞めさせろ、理子を、」

「えっ?」

「はい、理子は、クビ、」

馬鹿らしくて聞いてられない。

共演者を押さえても肝心の監督を怒らせればクビしかないっしょ?

この新人もこの世界の厳しさを分かっちゃいなぃ。

何年もしていたらそれがどれだけの致命傷だか分かる。

それまで頑張れるかなぁ?

新人君。

君もクビにならないようにな!

No.14 14/12/23 00:42
ナルシスト ( 84wJh )

俺は遊びがてら飲み屋に行った。

飲み屋と言っても立ち飲みの方が情報が満載なんだよ!

金のない人や若者も今は流行りで利用している。

「最近路上ライブで楽しい奴いる?」


案外路上ライブでデビューをしたと看板掲げた歌手も多い。

ゆず、コブクロ、ももクロだってそうだ。

ミニスカポリスも有名である。

歌手が反対にサプライズ的に路上ライブを活動する人も増えて来た。


売れないアーティストを救い出す事も楽しい。


読んでいて分かるだろう?

俺が楽しく仕事をして、家庭臭くない事が。

俺の本当の目的はあの忘れられない女性を探している。

街をうろつきさまよい歩いているのはあの女性の手掛かりを探している。


謎の女性鮮やかなあのシルエット女性だ。

どうしても見つける事が出来ない。

諦められない、あのシルエット女性が。

見つけたとしてもただ会いたい女性のみ。

気持ちが入る事はない。

もう一度あのシルエット女性の姿を俺は見たい。


街をさまようが手がかりも情報も全くない。

ただこの街に必ずいると信じていたい。

街のどこかのスナックやクラブなんかにも足を運ぶ。

「最近新しい女性入って来なかった?」


俺が覚えている限りの印象を話すが全く見当たらない。

この業界ではちとなの知れた俺すら探すくらいの女性だ。

それだけ印象も魅力もある女性。

数件探したが見当たらない。

こんな一面を持つ傍ら俺は業界では怖い存在なんだよなぁ?

俺は認める女性はどの女優も勝てやしない。

そしてある女性と出会った。

爽やかな顔つきだが、売れない女優さんだ。

腰に手を回すとくびれがやたら細い。

何故この女優さんが売れないのか?

公私混同しながら彼女と付き合いながら、有名女優さんにまで登らしてあげたい俺の思いだった。


この女優さんが俺が探している女性だと思った。

No.15 14/12/23 01:16
ナルシスト ( 84wJh )

翔子と言う女優さんだ。

全く売れなくって頑張っていた。

背も高く目鼻立ちはクッキリした美人である。

俺は自分の事務所に翔子を入れ、まずは挨拶周りから始めた。

「岩田ちゃん、かなり、熱入ってるね、珍しくないか?」

関係者は口を揃えて言ってきた。


翔子を立派に育てあげ、翔子の夢を叶えてあげたい。

そして翔子のそばでデビューを見届けたかった。

仕事は仕事、プライベートは俺の女。


ある日俺が目を掛けていると聞いた関係者からお声が掛かった。

「翔子、一度挑戦してみないか?」

「私頑張るわ、ありがとう岩ちゃん」

俺は少し翔子にメロメロになっていた。

カモフラージュだったが、ほとんど俺と毎日居てくれた翔子。


勿論身体も重ねる関係だった。

翔子の腰はくびれ素敵なスタイルだった。

関係者でも口にないが、俺と翔子の仲くらいお見通しだった筈だ。


俺は影武者な存在だから、翔子に迷惑掛ける事はなかった。


少しづつ翔子は役がつく仕事まで上がってくれた。

ある日翔子に言われた。

「もう、女優さんは、要らない、岩ちゃんと結婚したい」


「お前は今階段登り始めたんだぞ!今からだ、諦めるな!」

「でもね、岩ちゃん…」


「どうしたの?翔子?」

「子供が……」

「妊娠したのか?」

「………」

俺達の選択はそれしかなかった。

「翔子、ごめん、」

翔子は泣く泣く俺の前から消えようとした。

あの憧れていた翔子に俺は罪な事をしたと。

後悔しても始まらない。

翔子を支えようと努力した。

愛していた翔子は俺の物ではなく、商品なんだ。

そして翔子と俺は別れる事になった。

離したくなかったが、翔子の今後も考えた。

今彼女は光り輝く舞台に立っている。

そして分かった。

翔子はあの俺が探す女性ではなかった。

No.16 14/12/23 13:55
ナルシスト ( 84wJh )

今となりゃあ翔子は「あなた誰扱いだろう」俺の事など。

子供を妊娠したかだなんて分かったもんじゃない。

売れない女優は安全保障を優先する。

たとえ妊娠していたとしても本当に俺の子供なのか?

保証もない。

そんな純粋な気持ちがあればこんな仕事もしちゃいない。

この世界に君臨しだしてようやく男性や女性の心理が読めるようになった。

この世界の女性は心臓に毛が生えている性格ではない。

よほどしっかりとお互いに信念を持たないと流されてしまうんだ。

女性はしたたかだ。

声を掛けられてホイホイ付いて行く馬鹿なスタッフも多い。

事務所の反対で交際しているが、マスコミにスッパ抜かれ別れるタレントも多い。

ダミーは必ず存在する。

やたらこの世界の人間も一般人とゴールする。

業界の人間より新鮮で、純粋な女性、男性に惹かれ出した。

一般人と記載されているが、何ら昔にこの世界に足を入れていた関係者も多い。

ある女性と知り合った。

昔で言う浅野温子似のロングヘアーが似合う女性。

名前は美香。

細くて綺麗な女性。

彼女は後ろ髪専門の女優だ!

沢山のパーツがあるんだよ!

綺麗な髪は彼女の商売道具。

日によりその専門分野の髪に金をかけ、トリートメントや水分補給に美容院に通う。


コマーシャルなんかで髪をサラサラと浮かせるシーンのみになんて器用さるている。

そんな彼女との出会いはCM撮影でのキッカケ。

CMなんて何十秒の時間だが、案外時間がかかる、

何十回も髪をパラパラさせ、思う様になびかない時は、何十時間掛けての撮影になる。

これも季節により、髪の質により、湿気や汗など全て変わってくる。

撮影まで専属の美容師がつき、何度も髪の毛のチェックが入る。

簡単に見ているCM撮影ですら沢山のスタッフの思い入れがこもっている。


そんな美香と撮影で知り合い、俺達は親しくなった。

「君、シルエット撮影した事がある?」

振り向いた美香。

「何度かは!」

俺はこの女に興味を持った。

No.17 14/12/23 20:14
ナルシスト ( 84wJh )

美香の仕事を俺は入れた。

アーティストの「メーキング」の仕事だ。

顔はあまり写らない仕事だった。

メーキング映像とはDVDを作るまでのセット風景を映し出す。

アーティストのメインのDVDの為美香の綺麗な髪を使う事になった。


俺がその気になればどんな仕事でも取って来てやる。

長く綺麗な美香の髪はこの世に沢山残すべきだった。

私情を挟みたくないが、やはり男の女の関係に、心が動いてしまう。


「今日の撮影は時間がかかるかも?」

「岩チャンありがとう、頑張るね!」


薄笑いしながらスタッフの元に向かう美香。

スタッフに沢山要求され、美香の髪が動き出した。


俺が見ていても鮮やかだった。


沢山のアルミ板に囲まれ髪を揺らす美香。


今は黙って腕組みしながら見てるだけの俺。

シルエット女性を見つける為に沢山の女性と声をかけ続けている。


美香は振り返り俺に「頑張るね」

手招きする美香を笑い返した俺。


この季節に美香の髪や後ろ姿が綺麗だった。

毎日手入れも大変だと思うよ。

パーツ女優さんは。

彼女を顔一面出せる女優にしてあげたい。


惚れていたのかも知れない、ただの一時の恋愛だけでいい。

彼女も俺を踏み台に駆け上がってくれれば良い。

使える人はどんな男でも、相手と寝てまで、仕事を取る事なんて構わない。

踏み台はどんな形でも踏み台にしかならない。

沢山の扇風機が美香の髪を変化し出した。


「頑張れ!」

俺は心の中で美香にエールを送り、美香の撮影現場から離れた。

No.18 14/12/24 13:15
ナルシスト ( 84wJh )

会社に帰ると沢山の所属タレントがいる。

モデルさんも抱えているが、モデルは年齢制限がある。

ある程度売れているモデルなら今後の仕事もあるが、売れないモデルは、燃えるゴミに入って貰う。

地方から出て来た賞味期限切れたモデルが高い声でキャンキャンとまくし立て怒ってる。

そんな相手すらしない俺。

新人がその相手をしてやれ!

「岩田さん、いきなり仕事キャンセルなんてやだ!」


「ごめんね~断って来たんだよ、相手のモデル雑誌から、まぁ仕方ないよ、年齢が年齢だけに、」


「超ムカつく!」


「なら、婦人雑誌に代わる?」

鞄を俺の顔に叩きつけた年齢アウトのモデル。


「君の性格良ければ救いようあったんだけど、残念だね」


「んじゃ、どうするばいいのょ!私は!」

「グラビア?AVに行くか?」

「岩田さん失礼じゃない?」


「はっきり言って、君業界で評判悪いんだよ!」


「はぁ? 意味不明、」

「お鼻高かったね、残念だか、」


「なら、なんで、いろんなモデルの仕事来てたのょ、」


「若かったから、いくらでも居るんだょ、君みたいなレベルの若い女性は、」


「私は岩田さんの会社に貢献したんだょ!」


「たから、紹介するょ、AVにさ!」

「岩田さんは私はAVしか値うちないと思ってんの?」


「いや、通販の下着の仕事でも構わないょ、地方限定の?」


「岩田さん、そこまで言わなくても、」

新人がかばい出した。


「おい、ならこの女の仕事取って来てやれ!」

馬鹿げた女に付き合う暇のない俺は会社から姿を消した。

「おぉ、痛てぇんだ、」


一応商品には手は絶対出せない。

糞みそに言われ続けたタレントに。

マネージャー時代は。

あの◯◯◯◯今はタレントの嫁してるあの女も。


鏡を持つ手が見えないのよ!

俺よりかなり年下の歌手。

下手な歌を歌っていたが、一時期売れ出した。

そんな歌手に平手打ちされ我慢していた俺。

懐かしい思い出だ!

No.19 14/12/24 13:50
ナルシスト ( 84wJh )

彼女にまだ会えない俺のシルエット女優に。

もう探し求めて2年くらいになる。

謎のシルエット女優を。

街をさまよい業界にも声を掛けている。

これだけ探して見つからないのは、普通の生活に戻り、結婚して主婦したのか?


美香と待ち合わせをする事になった。

俺の携帯は3台ある。

仕事用、プライベート用、家族用。

全て使い分けている。

家族用といってももっぱら「めんま」用みたいは物だ!

あまり話が出来ない俺の可愛い姪の為に携帯を新しく持った。


美香と仕事の進行具合を聞くため、あまり知られていない穴場のラウンジがある。


お忍びで使う場所で、完全会員制である。

一般人は入れない場所。

たまに俳優、女優、歌手、監督、沢山のスクープに遭遇する。


この業界は口が固くないと出来やしない。

まぁそこら辺の芸能記者より詳しいって事。

人の関係性なんて俺には興味はない。


美香の仕事関係だけが今の俺の関心かも知れない。

「岩チャン、お久しぶり!」


「お前、また綺麗になったなぁ!」


「岩チャンのお陰で仕事なんとか順調だし、」

「良かったな、少し前顔も、認められたか?」


肩を叩かれた。

「そうなの、そうなの、最近顔も出してくれてるの!」


嬉しそうに話す美香。

「髪がメンイで、何枚か顔のシャッターがあるの」


「良かったな!先は焦るなょ!」


「あのね、相談なの、」

「どうした?」

「…………………」


「どうしたんだ?」

「あの、……………」


「何だよ、話せよ、」


「撮影の監督が………」


「監督が? どうしたんだ?」

すぐに検討はついた、皆が悩み道なんだ。

美香は俺と付き合ってるから言いにくいんだろう。

そんな女なんだ、美香は。

「別にいいんじゃないか、仕事に必要なんだったら」

俺がバッサリ言うものだから、美香は急に怒りだした。

No.20 14/12/24 14:53
ナルシスト ( 84wJh )

席をばっと立ち

「岩チャン、私をどう思ってるのよ!-


「待てよ!まだ美香から途中の段階だょ、」

「でも、私が話す内容分かってるのょね?」

興奮している美香の肩を持ち、席に座らせた。


「私達、付き合ってるのょ、私達は、」


「そうだょ、付き合ってるょ、俺達は、」


「何故、やきもちや、止めとけって言わないの!」

生き残りたいなら仕方ないんだょ。

俺は美香との結婚なんて考えていない。

この女の踏み台になれば良かっただけ。


そのままストレートに話せば、カクテルを頭の上からかけられるだけだ。

全てお見通しなんだょ。

そんな光景何度も味わって来た俺。


「美香、良く聞け、俺は一般人ではない、業界には目をつぶる事など沢山ある、お前は彼女である前に、商品なんだょ、商品の良し悪しは、使わないと、分からない、商品が良質な俺の彼女なんだょ、反対にお前から、さよなら、言われる事も、想定している」


「私が岩チャンから離れるなんて、考えられない」


「そんな保証も明日の美香の気持ちなんて、誰にも分からないし、断言出来ない、お前は必要とされる存在になるのなら、俺は我慢する、」

「岩チャン…」

「大切な人が階段を上がれる事が俺の幸せなんだょ、分かるか?」

まっすぐカウンターを見てカクテルを口に運ぶ美香。

「俺が一般人なら、止めとけと言う、そんな男を選んだのは、美香なんだょ、」


もう愛想をつかれて離れるのなら俺達はそこまでの関係だったって事。


「もうその話は止めるね、そして忘れて」

「あぁ、止めよう、美香の好きにすればいぃ、美香は美香だから、」

すっかり気持ちの切り替えが出来たのか?

隣りで座っていた美香は笑顔で俺の顔を見た。

No.21 14/12/24 19:57
ナルシスト ( 84wJh )

美香は俺の話に納得したのか?

そんな乙女ちっくな話しなど要らないんだょ。

いちいち答えてられやしない、黙って寝りゃ分からない美香なのに?

今更処女と結婚する話でもない。


芸能界に居るのか?

処女は……

小さな子役ぐらいだろう!

気分良く、お互いが、楽しけりゃいぃんだょ!

目をつぶるような話しでも、我慢する話しでもない。

沢山の踏み台を使えばいい。

女は何故、付き合い、結婚を口するのか?

「美香、行く?」

少しほろ酔いの美香の肩を持った。

「岩チャン……」


俺の肩に寄りかかり、俺達はホテルに向かった。

ラブホは使わない。

一応商品だから目立たない場所の高級ランクのホテルに泊まり、美香と肌を重ねた。

美香の大胆なセックスは俺の疲れを飛ばしてくるた。

髪が商品の美香に気を使いながら跨がった。

「岩チャン…」

少しでも情を出せば俺自身壊れてしまう。


大人の男と女での関係を上手く保ちたい。

「美香の髪は全てが最高だょ」

と興奮する俺。

女優やタレントを褒める事は俺の仕事だから。

写真集などカメラマンはベタ褒める。

「綺麗だ!」


「セクシーだょ、」

「そのポーズ最高だね!」


周りが褒めれば綺麗になるんだ!


まだ美香は駆け出した女優だ、だから俺は真新しいキャンパスに絵の具を書いてやる。

「岩チャン…」


「いいょ、美香は最高だょ」

こんなセリフどれだけ吐いて来たか!

それでその女優が綺麗になれば嬉しい。



いつも頭に過ぎるシルエットのあの女優が俺の頭から離れない。

No.22 14/12/24 20:41
ナルシスト ( 84wJh )

今日の仕事はアーティストのDVDのMusic Videoの撮影にうちの女優が選ばれた。

好きな2人だが、彼に架空の家庭があり、そのかれを好きになる。

女優を探していたらしく、うちの女優に声が掛かった。


夜の撮影で寒くて寒くて、女優俳優さんの抱き合うシーンだった。

夜限定なので、気に要らなければ、監督の指示で、何日もかかる。

アーティストさんのスケジュールも重なりなかなか進まなかったが、今日が最後の撮影なので、見に行く事にした。


若い女優だが、なかなか根性もあり、期待の星なのかも知れない。


毛布にくるまるその女優は。

「宮田さん、お疲れ様です」


「寒いのに、頑張ってるな!」


俺はスーツにカシミヤのコートにポケットに手を入れていた。

女優の撮影の季節は春の設定で、ブラウス1枚羽織るだけ。

メイクさんや衣装さん、照明やら音響など、全てダウンコートを羽織っていた。

冬場の季節の撮影はこれだから嫌いだ!

「久々のPV撮影に楽しんでます!」


「寒いのにごくろうさん!」

マネージャーが持っていた、温かいコーヒーを彼女に渡した。

「寒いだろう?」

「ありがとうございます」

2口飲み。

監督の

「さぁ、始めようか!」

男性俳優さんと彼女が抱き合うシーン。

バックにワイン色の観覧車が映っていた。


彼が彼女の髪にキスをしながら2人抱き合うシーン。

無性にあのシルエットの女性と重なった。

シーンが終わると1人の女性に変わる彼女。

少しまぶしかった、俺が気になる女性と重なり、勘違いしそうだった。


自分の会社の女優に手はつけれない。

綺麗だったんだ!

俺が探している女性に近いくらい。

何故こんな話しをつらつら書いているのか、俺の探している女性に会いたいから。

ただそれだけ。

月下美人の花を咲いている瞬間を見た事がない。

俺の探している女性は月下美人なんだ。

月下美人…

なかなか見つからない。

その女性のシルエットには勝てない誰も。

No.23 14/12/25 01:40
ナルシスト ( 84wJh )

今回の撮影場所はビルの庭みたいな所で撮影した。

画面の樹木にスポット当てビルに協力して貰い沢山のライトをあて、監督は柿本ケンサクさんにカメラを回して貰った。

柿本さんが。

「彼女いい、演技する女優さんだね。」

「はい、かなり根性も熱意の強い女優ですので、今後も使ってあげて下さい。」

女優と男優さんは一瞬にして恋人同士を演じれる雰囲気を醸し出してくれる」


お互いに演技に力がはいり、アーティストさんのDVDに若者は細かい所まで、アーティストに近づく為にヒゲを生やしたり、俳優さん自身努力をしている」

ただのDVDかもしれないが、役者魂は若者の俳優や女優に細かいこだわりの撮影が多い。

駄目出しやこうでないと嫌だという人は馴れたアーティストや俳優に多い。

彼女も柿本さんに認められ、その後2人がどうなったねかは、俺には関係ない話し。

今回のスタッフにも監督やカメラマンに、俺が探す月下美人の彼女の話は聞いてみた。

「そんなシルエット女優さん、居るんですか?」

居るから探しているんだょ、

情報は得られなかった。

あの素晴らしいシルエットの女性はまだこの世に残って欲しい、俺の願いだった。

彼女を見つけ、俳優ではない、俺と抱き合い、月下美人とのシルエットを写して欲しい。

沢山の女性に靡かない俺の原点は、月下美人である。


夏の夜密かに咲く一夜だけ。

月と語り合うの?

月と消えていく月下美人。

俺の為に咲かせて欲しい。

なかなか情報も取れず、なんの手がかりもない。

諦められない。

諦めたくない。

俺の業界初めて好きになった月下美人。


まだ活動していても、俺の情報に入って来ないのは、多分月下美人がくすみ、干されている可能性もあるからだ。

大概のメディアでは俺の存在を知っている。

それでも俺が探す月下美人にはたどり着かない。


今日の撮影は終わった。

「岩田さんのお探しの女性見つけたら連絡します」

監督が言ってくれた。

「柿本さん、お願いします、お疲れ様でした」

深夜の時間帯はたとうに過ぎていた。

No.24 14/12/25 15:53
ナルシスト ( 84wJh )

ある俳優が。

「岩田さん、なかなかの女優なら、知ってますょ」


「本当か?」

その俳優に釘付けに駆け寄った。


「岩田さんのさがしている人か、どうかは知りませんが…」


「どこに居るんだ、その女優さんは?」

俺はついにその月下美人に会える喜びに胸が熱くなった。

「◯◯プロのなんて言う名前だったかなぁ?」


考え込む俳優。

「思い出したら連絡くれないか?」


俺は家庭用の携帯番号を教えた。

家庭用の携帯番号は大切な人しか教えない。

会社や女性の携帯番号は電源を切る事があるが、家庭用は絶対に切らない。

姪のめんま専用だから。


それぐらい月下美人は俺とって大切な存在だった。

「この番号は大切なんだょ、だから人に言わないでくれ!」


「分かりました、多分だけですょ、」

「彼女今なんの仕事してるの?」

「多分仕事につまってますよ、仕事ないって言ってました。」


だろうなぁ?

彼女の魅力を分からない奴は馬鹿だろう!


「岩田さんのなんなんですか?」

「月下美人って所かなあ!」


「岩田さんがそんな話しするほどの女優とは思えませんよ~」


一瞬ムッとした。

俺の目は確かなんだよ!

彼女が見つかれば必ず一流に磨いてやる!

俺が認めた女性なんだから!


彼女を探してさまよい歩きやっと見つかったあのシルエットの月下美人なんだから。

久しぶりに気分が良くなった。

撮影も終わり俺の身体も冷え切っていた。

仕事用の携帯が鳴った。

「また、この女かよ!」

「岩田さん、やっと出てくれましたね」

「仕事の話し?」

この女の電話の声で一気に暗いムードになった。

「どんなお仕事でもいぃから、仕事を…」

「あぁ、あれば連絡するよ、」

寒空に俺はさっきの胸の熱さを感じて現場から離れた。


身体は全て指の関節すら凍っていた。

No.25 14/12/25 16:19
ナルシスト ( 84wJh )

ちょこっと冷えすぎた身体を温めたいのでサウナに向かった。

寒い時にはこのサウナが最高なんだょ。

俺は芸能人ではないので、騒がれる事はない。

明日、嫌、今日はユウスケのデビュー作の打ち合わせだった。


まぁ、若造なので素直な心の彼は今の時点はやりやすい存在だ。

この若造も変わり初めて来るだろう。

数ヵ月たち、少しこの業界が分かり始めたら。


少しのヤンチャなら目をつぶれるが、目に余る事などしでかさなければ。


いつ地元の地に戻る事など簡単な事だ。

あくまでも影武者だが、影武者の俺に、潰される事のある、俺の存在。

俺に少しでもイラっとさせれば、一気にバッサリ切ってやる。

それで切られ恨んでいる奴なんて沢山いるんだよ、俺には。


街でナイフ向けて俺を襲いたい奴などいくらでもいる。

いつ殺されても不思議ではない。

そんな仕事なんだ俺の仕事なんて。

恨まれてなんぼの芸能界。

いちいち怖がっていたら命どれだけいるんだ。


画面では楽しい場面しか映らないが、芸能界の厳しさに生き残るには、踏み台をいかに、頭を使い、這い上がる人間が、最後に生き残れる。


沢山の脱落者も目にして来た。

その反面沢山の成功者も見て来た。

熱く俺の身体の芯まで温かくしてくれるサウナで、さっきまでの冷え切った身体から、無数の汗が吹きだしてきた。


沢山の職種の違う男性と隣り合わせになり、月下美人と会える期待を楽しみにしていた。

あの俺が新鮮に綺麗な月下美人。

もう忘れられない、あの綺麗な彼女のシルエット。

時計を気にしながらサウナで温まる。


「さぁ、ユウスケに頑張って貰うか!」

サウナの人は俺を一斉に見ていた。

「ユウスケに頑張って貰うか!」

俺はゲイか、同性愛者だと思っていただろう!

俺はタオルを片手にブラブラ状態でサウナから出た。

No.26 14/12/25 22:31
ナルシスト ( 84wJh )

スーツに着替え家に帰り着替えを済ませた。

顔を両手で思いっきり叩き気合いを入れた。

「さぁ、行こうか!」

ユウスケの新作の打ち合わせだ!

新聞を読んでいた。

あれ?

三面記事に小さく載っていた。

美香があの監督と入籍の小さな記事。

美香自身売れない髪の毛タレントだったが、監督は中々業界では有名だった。


「美香、幸せになれよ、いい女だったよ、お前は、」

過去の女に未練などない。

今の俺は光るタレントを這い上がらせるだけ。

さぁユウスケ、光ってくれるだろうか?

俺は美香の幸せを願いハンドルを持ち走ろうとした矢先、会社の携帯が鳴った。

家庭用の携帯ならドキッとするが、会社の携帯だった。


「おはようございます、岩田さん、今大丈夫ですか?」

会社の後輩からの電話だった。

「昨日の女優なんですが、彼女のオファーがありまして、ユウスケと時間かぶっちゃいまして…」


仕事の話なら嬉しい事だ!

お前的に行きたい場所に行ってくれ!

「お前の穴は俺が行くから、」

「ユウスケの事お願いします!」


「O.K.全て任せてくれ!」

ユウスケの新作の打ち合わせ場所に車で向かった。

「名前すら分からない、月下美人、会ってみたい、」

俺の夢でもあった。

目に焼き付いている月下美人の彼女。

No.27 14/12/26 00:11
ナルシスト ( 84wJh )

会社にネームプレートを首に下げ。

「おはようございます」

次々に挨拶を交わされる。

俺は新人君のユウスケが待つ部屋に向かった。

「岩田さん、おはようございます」

「ボイストレーニングやってる?」

直立不動で緊張している新人君。


「はい、頑張ります!」

その姿勢忘れるなよ。

「じゃあ、行こうか」

まずは担当を付け、作者に挨拶に行き、どんな配役を与えられるのか、そこが一番の勝負だ。

緊張の新人君は連れて行くのみ。

すべて俺が作者、監督、相手役、脇役さんと話し合う。

ただ与えられたら役を新人君はこなすだけ。

いきなりの主役は無理な事は分かっている。

ただ脇役のポストがハマってしまえば、ユウスケ君は、ずっと脇役さん止まりだ。


相手はユウスケ君にどんなポストを与えてくれるかが問題だった。

これは俺でも変える事は出来ない。


会社のワンボックスに新人を乗せて。

「ユウスケ君、君は何も話さなくていいから」

余計なお喋りをされ、気分害されちゃ困る。

「いいか!聞かれた事以外話すな!」

トッチャン坊やみたいにちょこんと座るユウスケ。

地元に強制送還させるなよ!

俺のスマホが鳴った。

会社用のスマホだった。

「岩田です、」

「………」

「岩田…」

「岩田さん、私です、優華です、」

またあの女だった。

「仕事だよね、今探しているんだ、」

相手にしてれない。

「お世話になりました…」

「どうしたの?」

「諦めました、女優の仕事を…」

「あっ、そう、まぁ、頑張って、」

「岩田さん、ありがとう、」

邪魔な電話だった、ただその電話に。

腐る程いるんだから女優なんて。

気に止める事もなかった。

「ユウスケ、任せろよ!」

数秒間の最初で最後の優華との会話。


その時はそう思ってた。

気にする存在でも…

No.28 14/12/26 19:25
ナルシスト ( 84wJh )

ユウスケの配役が決まった。

今乗りに乗っている直人との共演だった。

お互いに好きな女性を奪い合う2人の若者の物語だ。


「直人君、うちのユウスケ頼んだよ」


「変な変態親父から聞いています、ユウスケ君よろしく」

直人君は街でスカウトされたラッキーボーイ、腕も中々になり、露出度も高い青年だ!


直人君ならユウスケも絡みやすいはずだ。

ユウスケと直人君は笑顔で握手を交わした。


ユウスケ勘違いするなよ、こいつもお前の敵なんだぞ!


少し先輩の直人君に。

「凄い、俺直人君と共演出来るんや!」


「ユウスケちょっと来い、」


「はい、なんどすか?」


「お前関西弁には気をつけろ!この業界は標準語なんだよ!分かるか?」


俺はマネージャーを呼び出した。

「ユウスケの関西弁を直させろ!」


直人君には大きいバック付きだ。


あの直人の黒幕は俺でも一歩も二歩も下がる相手だ。

「ユウスケ、いくらお前が年上でも、先輩なんだから、わきまえろよ!」


「はい、分かりました。」

ユウスケの新作にしては中々のスタートだった。

ユウスケに必死だった俺。

まずはスタッフや周りに可愛がられないとこの仕事を継続は無理だ!

「ユウスケ新人なので失敗などあると思いますがよろしくお願いします」

直人君は堂々とした面持ちでユウスケを懐かしく見ていた。

「俺も懐かしいっす!」

さぁユウスケのスタートに安心していた俺の携帯に家庭用の連絡が来た。


一瞬ドキドキした、あの俺の待ちに待った月下美人の連絡なのか?

No.29 14/12/26 20:33
ナルシスト ( 84wJh )

俺は少し緊張して

「すいません、ちょっと、」

扉から出た。


「ユウスケ君はどうしてこの世界に入ったの?」


直人君に聞かれた。

「EXILE三代目の登坂さんに憧れて…」


「確かにすげーイケメンだし!」

「直人さんは?」

「俺? 変態オカマ親父に学校に放火するって脅されてからかなぁ?」


「凄いですね、直人さん、有名人だし、」

「君の所の岩田さん、中々厳しいけど、業界じゃ有名だから、恵まれてるよ、」


「そうなんや~、違った、そうなんですか?」

「演技には容赦しないよ、本気で演技するから」


「ひぇ~怖いです。」

「俳優なら、本気で毎回好きにならなきゃ」


「そうなんですか?」

「まぁ仲良くしようぜ!ユウスケ君」


「はい、よろしくお願いします」

沢山の配役さんが集まり出した。


直人さんはみんなと仲良く話していた。

岩田さんが見あたらなかった。

正直誰が誰だか分からなかった。

台本をパラパラめくる人達。

いきなりセリフを吐く人もいて、わし、違う俺は岩田さんが居ないとこの場に居るのが怖かった。

冗談で場を紛らす直人さん。


初めての体験で俺は「おかん」を思い出してた。

「あんたアホやねんから、頑張りや!」

岩田さんを探していたが居ない、おかん、助けてくるや~

心の中で叫んでた。

「ユウスケ君、一回セリフ合わせしようか!」


直人さんに声を掛けられたら。

「はい、お願いします」

沢山の刺すような目に俺は怖かった。

おかんなら何見てんねん、私見せ物てちゃうで!

怒鳴るだろう。

台本を持ち直人さんに近づいた。

No.30 14/12/26 20:50
ナルシスト ( 84wJh )

廊下に出て家庭用の携帯で話していた。

「すいません、多分違います」

「名前分かったのか?」


「ええ、女優さんに聞いて見たんです」

「で?」

「シルエット撮影は無いらしくて…」

「おぃ、ガセかよ!」

「もしかして…と思いましたが…すいません」


「この携帯番号抹消してくれ」


「お役に立てず、すいません」

「いや、ありがとう…」

俺の探す彼女はどこに居るんだ?

すぐさまユウスケの元に帰った。

もう脇役さんもスタンバイしていた。


ユウスケは直人君と台本を開け、ユウスケに指導していた。

正直避けたかった。

演技指導は構わないが、ユウスケの新鮮な気持ちを、業界の奴らに染められたくなかった。

今しかないユウスケの新鮮は。


「直人君、ありがとう」

「大丈夫っす!」

安心した顔に変わったユウスケ。

誰に染められるか分からないこの世界。

「ユウスケの事皆さん、宜しくお願いします、なんせ新人な物で」


「ユウスケ、お前も挨拶ぐらいしろ!」

「えーっと、◯◯プロダクションのユウスケです、まだまだ新人な者で、宜しくお願いします」


「ユウスケ、一言多いんだよ、よろしくお願いしますだけでいいんだよ!」


「よろしくお願いします」

本当に俺がいないと駄目なユウスケなんだから。

当分こいつの成長を見守る事になりそうだ。

俺の幻の彼女探しは後になりそうだ。

No.31 14/12/27 01:28
ナルシスト ( 84wJh )

「直人君、君のスカウトしてくれたプロデューサーは業界でも鬼だと言われている、人物なんだょ、浅井さんに、会ってる?」

「糞、変態親父ですか?」


「君だから、そんな呼び方出来るんだが」

「いきなり街で声かけた、ね、親父ですよね?」


「あぁ、君の場合特別なんだょ、俺でもビビる存在なんだょ、俺ですら、パイプないから、」


「何か用なんですか?」

「君を通じて、浅井さんに、パイプ掴めないかなぁ?」


「君しか繋がらないだょ、お願い出来るかい?」



「いいっよ、役に立つなら、」

「私情のお願いなんだょ、浅井さんなら、知っているかも?」



「誰か探してるんですか?」


「電話は失礼だから、直人君、パイプ繋いでくれる?」


「はい、変態親父に聞いておきますよ」

「浅井さんの時間が空いたら、直人君、俺の携帯に電話くれる?」


「電話はあげれませんょ、」

天然だと聞いていたから、俺はスルー出来た。

浅井さんなら昔の情報や、業界に詳しい筈だ。

「携帯番号だから、よろしくね、あっそれから、うちのユウスケの指導もお願いするょ。」


「ユウスケ、直人君に沢山の勉強教えて貰えよ、」

「じゃあ浅井さんの事たのんだょ、」

「分かりました、オカマ親父に連絡して、スケジュール聞いておきます。」

浅井さんと会う事すら難しいのに、直人君が居てくれて助かった。


まぁユウスケと直人君、どちらが有名になるかなぁ?

相手が売れている直人君で良かった。

俳優は最初に嫌な印象付ければ、中々そのキャラのメージが消せない。

直人君には浅井さんが付いているから悪くない条件。

「直人君、ユウスケの事たのんだょ、女関係はまだ後で、」

直人君も中々のイケイケだったが、浅井さんの影でマスコミを消すくらいの存在だ!


浅井さんなら希望が期待出来るかも?

情報が全く掴めない、ラストチャンスかも?

ラストチャンスにかける俺。

「さぁ、ユウスケ沢山の人に可愛いがられろ」

今ユウスケに出来る事はそれのみだ。

No.32 14/12/27 14:20
ナルシスト ( 84wJh )

まず、ユウスケにはプロフィール写真を撮り全ての企画会社に送り、経歴や趣味、性別、出身地、身長、体重、所属事務所名、全てまいている。

「少し休憩しましょう!」

監督の一言でユウスケを呼び出した。

「少しこっちに来いユウスケ」

ユウスケにすれば初めての体験に固まっていた。


「岩田さん、怖いです、」


「お前にすれば、緊張するだろうが、俺にはお前のデビューには、恵まれたスターだ!」

「そーなんーですかー?」


「肩の力抜けばいいから、」

「俺ー出来ますかーねー」

「慣れだょ、慣れだ、」

「岩田さんー居てーくれーますかー、岩田さんがー居ないとー怖いーですー」


「その棒読み止めろょ!

緊張と俺の関西弁NGで完全に棒読みになっている。

ユウスケは完全に俺が良く行く千代田区のスナックのホステスみたいに俺を頼っている。


「トイレー行ってー来ますー」

「早く戻って来いよ」


トイレに駆け込み俺は電話した。

「おかん、俺こわいわ、みんな関東弁で、怖いわ、どうしょう?」


「役もろたん?」

「直人君とおんなじやねん」

「あんた、凄いやん、頑張りや、おかん、神棚に、手合わしといたるから、」


「関東弁こわいわ、俺出来るかなぁ?」

「あんた、わし、止めれたんや、おかんすら、わしは、可笑しいと思ってたんやから、直人君、ガツンと言わしたり、関西人舐められたらあかんで、頑張りや、」


少しおかんの声で楽になった。

「リラックスだな」

岩田さんは俺のトイレ待ちで呼び出され。

「いいか、ユウスケ、監督、配役さん、スタッフさんの名前覚えるだ、これが大切なんだ、NG出しても、少しは多目にみてくれる、まずは周りの見方作りからだ、分かったね、」

「そろばんの暗記得意だったから、頑張ります」


「こいつ直人君の上行く天然かも?」

No.33 14/12/27 14:45
ナルシスト ( 84wJh )

「じゃあ、皆さんの自己紹介から初めて下さい、」

「今回の主役の直人君から」

「おはようございます、益々監督や皆さんに助けて頂きながら、作品に全力注いで行きます、よろしくお願いします」

みんなからの拍手だった。


「準主役の紗英ちゃんです」

監督が俺と直人君から奪い合う女優さんを紹介した。

「◯◯オフィスの紗英です、頑張ります」

「では、今回関西出身の新人俳優のユウスケ君です、デビュー作なので温かく見守ってあげて下さい」


「岩田さんの事務所で頑張っているユウスケです、おかんに関西人舐められたらあかんで、と言われました、新人ですが、頑張ります」

拍手じゃなく、笑われてしまった。

「ここは吉本新喜劇じゃないからな!」

岩田さんは俺の挨拶が悪かったのか?

部屋の壁にもたれ掛かっていた。

失敗したのか?

関西人を舐めているのか?

おかんを出した事がいけなかったのか?

後でメチクチャ叱られる事は確かだ。


「ユウスケ君は昔の俺みたい、懐かしい、皆さん、ユウスケ君を支えてあげて下さい、ユウスケ君たのしみだょ!」

直人君がかばってくれた。


「新喜劇じゃなぃ、演技期待してるょ、誰もずっこけないからね、」

脇役さんに突っ込まれた。

恐る恐る岩田さんを見つめた。

少し笑っていた。

後でけつの穴から頭まで、ストローでチュウチュウされるぐらい叱られそうだ。

岩田さん鋭い目をする時があり、俺は怖かった。

芸能界がこれほど怖いなんて知らなかった。

三代目の登坂さんも性格悪くて腹黒いのかなぁ?

No.34 14/12/27 16:16
ナルシスト ( 84wJh )

「ユウスケ君、彼女を見て何か感じない?」


「綺麗し可愛いなぁ、って、」

「もし、彼女が恋人で、他の男性に取られそうになれば?」

「ボコバコにしばきます!」

「俳優はしばけない気持ちを身体で表現するんだょ、例えば…また振り向かせる方法を」

直人君の演技指導は俺にはわかりやすかった。


「泣く事も手だし、強く抱きしめる、あえて冷たい態度だと、」


「紗英ちゃん、ユウスケ君の前に立ってあげて」

あの若造だった、天然の直人君と、ユウスケの関係を見ているだけで助かった。


関係者でも指導は無理だし、あの年代の気持ちを、教える事は、今の俺には無理だ。


ユウスケの挨拶はある意味役者さんの印象に残ってくれた。

びっくりした、関西人を舐められたらあかんで、なんて空気を変えてしまったと。

脇役さんのツッコミがある意味役者さんや監督に良い印象を持たれた筈だ!


こいつにひっくり返しさせられそうだ。

人を惹きつける者があれば、MCも出来る俳優に育てる道もある。


ユウスケがどれだけの力があるのか?

MCこなしてくれれば儲け物の人材だ!

不思議なオーラを感じている。

「おぃ、ユウスケの事頼んだぞ!」

これまた新人のマネージャーに頼んで俺は席を外そうとした。

「岩田さん、居てくださいょ、」

悲しそうな不安そうな顔をして俺を見るユウスケ。

お前勘違いするな!

墨田区のホステスかよ!

専属ホステスが「岩田さん、同伴してよね?」

そんな目をするな!

俺はあちら関係には全く興味ないんだからさ!

ユウスケがゲイなのか?

「岩田さん、親父から連絡あるかも?」

「浅井さんに連絡してくれたの!」

「一応留守電だけメッセージしました。」

「直人君、助かるよ!」

ユウスケがゲイでも同性愛者でも関係ない!

彼女の連絡先が分かれば…

No.35 14/12/27 16:52
ナルシスト ( 84wJh )

俺は父親参観で息子が手を上げ、問題の回答待ちしている気分でユウスケを見ていた。

紗英ちゃんがユウスケの身体に抱きついて、ユウスケの気持ちに、感情を入れてくれていた。


「おぃ、マネージャーティッシュ!」

はぁ?

ユウスケ鼻血出しやがった!

もう役者さん監督全ての笑い者だ!

「ユウスケ君、楽しい、実に楽しい、岩田君、中々の拾い者だょ、彼は、」


「すいません、本当に素人に近くて…」

益々印象づけやかったユウスケ。

和みながら直人君の指導や紗英ちゃんの演技力で、ユウスケは感情を紗英ちゃんに向けていた。

関西人舐められたらあかんで、その通り皆さんに囲まれ可愛いがられるユウスケを、父親参観の俺も彼を温かい目で見ていた。


演技指導が深夜まで続いた。

いつもの俺ならとっくにバトンタッチして夜の世界を楽しんでいる。

本当の目的は浅井さんからの連絡待ちだ。

周りから見ればユウスケに力を入れている様にみえているが、直人君の直の浅井さんに絡める方法は、直人君しかいない。

変な親父と名前としているが、俺ですら中々会えない人物。

直人君がこの世界に守られているのも、彼の努力と浅井さんの影の姿だ!

浅井さん自身スカウトなんて無縁だと思っていたが、凄い人材をこの世界に残している。

沢山の俳優やアーティストを演歌歌手をこの世界に送りだした。

今はあまり活動していないが、彼女の事は知って居るかも知れない。

俺の情報と浅井さんの情報は全く違う、浅井さんが知らないと言えば彼女を探す事は絶望だ。

ユウスケは彼女の手をしっかり握りしめ彼女が直人君の元に行かないシーンを演技していた。

若造の暗記力がいいのか?

完全に演じていた。

そろばんの暗記力が役に立ったのか?

「ねがいましては~」

ユウスケの頭の中で玉が弾いているのか?

紗英ちゃんに大きな涙がこぼれていた。

あの彼女、どうしているのか…

No.36 14/12/28 00:07
ナルシスト ( 84wJh )

深夜遅くなる緊迫した立ち稽古のユウスケの右の鼻にはティッシュを突っ込み感情移入して涙を流せる女優の紗英、やはり根性のある将来の光る素材の紗英。


俺は腹の中でユウスケの馬鹿っぷりに笑いが止まらなかった。


マヌケ過ぎるぜ、このユウスケは。

新鮮な気持ちに女性に対して免疫が少ないのか?

一度ユウスケ連れて抜きに連れて歩こう。


監督も笑う雰囲気でもないくら、ユウスケを必死に見ていた。


「さぁ、今日はここまでだ、直人君、紗英ちゃん、脇役さん、ユウスケ君も大丈夫か?」


監督のお許しがやっと出た。

直人君初め脇役さんは腹抱えてユウスケの鼻のティッシュに爆笑だった。


「岩田さん、すいません、俺トチリました」

「ユウスケ君、俺でもなかったょ、鼻血は、」


「お前関西人で良かったなぁ!」

脇役のドンがユウスケの肩を叩きフォローしてくれた。



「あざす!」

ふざけすぎのユウスケの頭を3回叩いてやった。

この可愛い性格が変わるんだよ、今の新鮮な性格が、マスコミと言う世界に入れば。

直人君は浅井さんのお陰でまだ性格は良く頑張り屋さんだ。


俺もユウスケを直人君みたいに育てたい。

やっぱりユウスケの授業参観なのか?

俺は?


時間だけ経過した。


浅井さんの電話は。



なかった。

No.37 14/12/28 15:35
ナルシスト ( 84wJh )

「お疲れ様でした」

「あぁ、頑張ったな、ユウスケ、この調子で、マネージャーにバトンタッチだな!」


外は冬の寒い季節に朝日が登っていた。


「岩田さん、俺岩田さんにお願いしたいです」


この馬鹿男俺を誰だと思ってんだ!

「あのね、ユウスケ、お前は前に進だけ、俺の役目はここまでだ、甘えるな!」


「俺なんとなく何ですが、岩田さんの探してる女性の情報は俺といた方がいいと思います」



鼻血野郎が何ほざいてんだ?

俺にずっとマネージャー的存在になれと言うのか?

お笑いかぶれの関西人が!

一昨年来いって話しなんだょ、まったく。


「マネージャー、ユウスケ頼むわ、じゃあ、な」


やっぱりアイツ同性愛者なのかも?

聞いてるだけで、背筋が凍りそうだった。


直人君に連絡先頼んでいるから彼からの連絡を待つことにした。

フラフラ歩いていると、大きなキャリーバックにボストン鞄を持つ女性とすれ違った。


「あれ? 優華ちゃん?」


「岩田さん、おはようございます」


「引っ越し?」

嫌だ、挨拶のお電話しましたょ、諦めて地元に帰るんです、大変お世話になりました」



ぺこりと頭を下げた優華。

「残念だったね、そう地元に帰るんだ」


「もう、未練ありません、向いてなかったんですね、私は、」


「ごめんね、仕事回せずに、でもまた地元で頑張って」


「はい、地元で一般人として頑張ります、お世話になりました」


「じゃあね、」

彼女の通り過ぎる瞬間、俺は何かを感じた。

振り返る事をしなかった。

彼女も背を向けた俺を見る事もなかった。

何かを感じた俺の失敗だった。

No.38 14/12/28 16:17
ナルシスト ( 84wJh )

数時間後。

直接浅井さんさんから連絡があった。

大物だけに俺は緊張しまくった。

「岩田君だね、直人のオカマ親父の浅井だが、人探しだと聞いてね、シルエット女優の話しなの?」


浅井さんから直人君のオカマ親父と名乗る浅井さんも凄いが、それを言わせる直人君も凄い。

直人君の話は小説欄の「直人」をご覧になれば理解されると思います。



「で、シルエット女優の件だね」

「浅井さんなら顔も広いしご存知かもと思いまして」


「僕の結論から話せば、2人居たね、綺麗なシルエットを醸し出す女優さんが、」


生唾を飲み込んだ。


「誰ですか? 浅井さんの一押しの女優さんは?」


「1人は◯◯オフィスのハーフモデルのローズちゃん、」



「もう1人は?」

「君もこの世界に何年腰据えてるの? 君の事務所の優華ちゃんだょ、」


「優華ですか?」

「君の事認めていだけど優華ちゃんを売らなかった君は業界のクズに近いよ、僕なら優華ちゃんを立派な女優に磨いていたね、」



「待って下さい、優華なんですか?」

「君に内緒で優華ちゃんをこちらに移籍させる話もしていたんだが、彼女の首は縦に振らなかったから、こっちも指加えるしかなかったんだょ、」


「浅井さんは優華の事見抜いていたんですか?」


「彼女の魅力は抜群だったょ、優華ちゃん売れるよ、君の事務所の人だから、最終は君が決めると思っていた、だが、売らない、クズだね、君は、」


浅井さんの携帯を持ちながら優華を駅へと向かい探していた。

クズだょ、俺は。

必死に必死に優華を探して一死不乱だった。

「浅井さん、優華辞めると…」


「逃した魚はデカかったんだね、じゃあ、直人頼んだょ、」

優華済まなかった、やっぱりあの雰囲気は違ってた。

東京駅をくまなく探す俺。

「おぃ、岩田、優華のプロフィールの出身どこだ!」

見つけてやれなかった優華の才能。

そして俺はクズだった。

No.39 14/12/28 18:46
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、名古屋ですね! どうしたんですか?」


俺は走りながら名古屋行きの新幹線を外の窓から必死に探した。


「優華、済まなかった、」


次々に発車する新幹線を見送りながら、止まってる列車を汲まなく探した。



「優華、優華、すまない、」

数秒の窓に映る乗客を探した。


「優華、優華、お願いだ、優華、」

次々発車のアナウンスに俺の鼓動が不安に変わった。


「岩田だ、名古屋に向かう、当分戻れない、」


事務所にそれだけ伝え俺は名古屋行きの新幹線に乗った。

「知らなかった……」

疲れていた。

疲れているが脳は興奮状態だった。

浅井さんの「君は業界のクズ、」


その言葉を思い出していた。


あの時、あの時、優華を止めていたら。

俺がずっと憧れていた優華があのシルエット女優だったのか?


浅井さんの事務所に移らなかった。

浅井さんなら安心出来たのに。

何故断ったのか?

優華の辞める挨拶を電話で聞いていた俺。

「あっ、そう、じゃあ、」

本当に優華に仕事探していなかった、俺は、


名古屋行きの新幹線に乗り。

「優華、迎えに行くから、」

手を伸ばせば届いていたんだ。


俺の月下美人は。

No.40 14/12/28 21:06
ナルシスト ( 84wJh )

優華の事など考えも仕事すら探す事など考えなかった。

夜のライトが薄暗い女性が男性と抱き合うシーン。

彼女の肩までの髪が少し風に靡きながら映るシーンはこの世の人間ではなく。

まさに綺麗に咲く、誰もが見れない間に役目を終わる月下美人の花のようなシルエット。


言われて見れば優華とすれ違う時に俺は彼女の雰囲気に何か感じでいた。



何故それに気づかなかった。

「優華…」

決して目立たない存在で控えめな性格が彼女の魅力を邪魔したのだろうか?

浅井さんはその魅力を俺より先に気づいていた。

ショックだった。

俺は何年この世界に君臨し、この世界でどんな存在を発掘して来たのか?

浅井さんに言われる通り、少し舞い上がっていたのか?


ポストだけ与えられふんぞり返っていたのだ!

隠れた魅力すら見つけてやれず、何が業界のトップを気取っていたんだ!

慣れない地方は全て若手のスタッフに任せ、俺は都心から出る事もなかった。

優華を連れて帰り俺の元から女優として手助けしてやりたいと思った。

新幹線から見る名古屋行きの車中で俺は少し新鮮な気持ちに変わっていた。

女優を追いかけるなんて俺の仕事では考えられない行動だ。

追いかけ俺の手で、優華の手を握り、東京に連れて帰りたかった。

今の俺が出来る彼女への謝罪だ。

ゆっくり且つスピードを出し、名古屋に向かう俺。

名古屋の土を踏めば簡単に優華を探せると思っていた。

No.41 14/12/29 10:57
ナルシスト ( 84wJh )

名古屋駅に到着したがスーツ姿のままの俺。

まずコンビニで下着と充電器を購入。

「岩田だ、優華の本名を教えてくれ! あっ住所もだ、」

「黒木優子、住所は、はぁ?あま市のみ!」


「岩田さん、あま市しか書いてませんょ、」


あま市って人口どんだけ居るんだ?


「あま市の黒木優子を片っ端から連絡してくれ!」


「俺も探すっからさ!頼んだょ、」

長期戦になるかも知れないなぁ?

とにかく宿探しするしかないか?

俺は自分の若い頃を思い出した。


計画性もなく無鉄砲で走り出したあの若い頃。

青春してたょ、今の俺は。

業界に入り走り出してた。

何故かあの頃を思い出していた。

新米の俺は壁にぶち当たりながら、自分の方向性を必死に探してた。

こんな気持ちは何年ぶりかだよ!

とにかく優華を見つける事が先決だ!


知らない土地に佇んだ俺は、迷子になった気分だった。

地方に行ってもスタッフや沢山周りにいて全て宿までセッティングしている。

宿探しすら分からない。

東京の都心と違い勝手が分からない。

「参ったなぁ!」

駅員に情報を聞く事にした。

「あま市に行きたいんだが、電車使うの?」

あま市がどこにあるのかも知らない。

「えー遠いんですか?」

やってられん。

優華を見つけるまで帰らない、帰れない。

No.42 14/12/29 13:23
ナルシスト ( 84wJh )

駅員に訪ねた。

「あま市までなら、徒歩で市役所駅から、名城線各停左回りから、栄駅、東山各停高畑行きに乗り、岩塚駅で徒歩で地下鉄の岩塚バスに乗り、千音寺バスから徒歩であま市になります」


「はぁ? そんなに乗り継ぐの?」

計算違いだった。


「あのさぁ、タクシーで行くよ、」

益々俺の浅はかな考えが間違っていた事に気づいた。


「すいません、金かかってもいいから、あま市まで頼むわ!」

「あま市のでこれゃへんまでだ?」


「えっ?」

おじさんかなりなまってるぜ!

「あま市でもたくしゃんあるから」

「まずはあま市の駅、あま市のどえらいとこまでだわ」


分からない、こいつ日本人かょ。

「市役所で!」

どえりゃい所まで連れて行かれんだ?


「岩田、分かったか?優華の住所は?」

事務所に連絡したが詳しい住所が分からないみたいだった。

「もっと探してくれ!全く分からない、頼む、」


「あま市だけでも、どえりゃい人口だから」


「そうなんですか…」

帰りたい気持ちと優華の手を握り連れ帰る気持ちで迷っていた。

簡単に頑張って、では、のつもりで始まった優華との別れに。


あいつ一般人として頑張りますって言ってたよな!

あの名古屋テレビに向かって貰えますか?

そちらの方が早い。

地方なら朝の番組に流してくれそうだ!

ラジオの手も考えられる。

俺は探す手段を変更した。

「名古屋テレビなら大丈夫だろう」

タクシーは名古屋テレビに向かっていた。

「優華……」

No.43 14/12/29 14:50
ナルシスト ( 84wJh )

名古屋テレビのローカルなテレビ局に入ろうとした。

「はい、関係者いぎゃい立ち入り禁止だぎゃ」

このガードマンすらなまってるぜ!

「俺は東京の◯◯オフィス事務所の岩田です」


ガードマンに名刺を渡した。

「いや、入らせにゃーぞ」

俺は東京なら顔パスがこんな地方のテレビ局ですら入れないのか?

「岩田だ、今名古屋テレビに来ている、入れないんだょ、地方テレビ局に、ムカつくから、誰か連絡しろ!」


「ガードマンさん、業界の人間なんです、すぐに手配しますから、」


「最近多いかや、詐欺みたいな奴が」


俺は完全に怪しい奴扱いだった。

奥から走り出して来た男性がガードマンに話をしていた。

「これゃ失礼いたしました」


「紛らわしくて済まなかった、」

糞地方テレビ局に入る事が困難だとは思わなかった。


「すいません、岩田さんですね、」

こいつは地方の人間じゃないのか?

ぎゃ、ぎゃ、がないだけマシだ。

「東京から何故ですか? 名古屋テレビも、東京と合併ですか?」


んな訳ないだろうが、笑わせるな!

地方は所詮地方テレビなんだょ。

「人探しでちょっと頼みたい事があって」


「局長さんにでも会わせてくれる?」

地方テレビの局長ぐらいすぐに会わせて貰えると思っていた。


「◯◯オフィス事務所の岩田さんですか?」


「俺の事知らない?東京じゃあ顔パスなんだけど」


「すいません、勉強不足で、はい、」


「東京の浅井さんは?」

「浅井企画の浅井さんですか?」


さすがに浅井さんは全国共通だなぁ?

浅井さんがプラチナガードなら、俺はTSUTAYAガードの違いなのか?

「こちらでお待ち下さい、」

ローカルテレビの看板番組のポスターが壁に貼ってあった。


「いまいちだなぁ、名古屋テレビは、」

と思いながら人が入ってくるまで待っていた。

No.44 14/12/29 19:06
ナルシスト ( 84wJh )

「大変お待たせ致しました」

どう見ても仕事出来なさそうな男性が入って来た。

「私は企画担当の浜中と申します」

すっ立ってる男性。

「東京◯◯オフィス事務所の岩田です」

名刺交換をした。


か、か、か、係長かよ!


「本当に申し訳けありません」

この俺に係長かよ!

「御用件は?」

「人探しなんですょ、」

「人探しですか?」

「報道でもいいからテロップ流してくれないか?」


「えっ? テロップですか?」


「そうテロップ!」

「上司と話ししないと、自分では、何とも、」


だから上をよこせよ!

邪魔臭い地方テレビなんだょ!

ぎゃ、ぎや、と叫びやがっては!

「君には用事はないんだょ、君に、」

にっこり笑ってやった。

「少しお待ち下さい、」

ボンクラめ!早く行け!


お茶も出ないのかよ!

地方テレビ事きりが!

ポスターもしっくりしないし、

シャチホコ祭りだと!

笑わせるな!

「優華を探す事が出来るのかよ!」

このソファーもビニールで安物臭いだよな!

病院以外使わないだろうが!


トン、トン

「はい、」

「大変失礼致しました、報道局の小泉と申します、」

「東京◯◯オフィス事務所の岩田です。」


「人探しをと聞きまして、」


「テロップお願いしたい、」

「報道局では対応出来かねません、」

チンたらチンたらしやがって!

東京じゃお前らはとっくにクビだぞ!

No.45 14/12/30 11:57
ナルシスト ( 84wJh )

「地方のテレビ局ならどんな分類や報道機関にわかれてるの?」


「簡単な質問を 」

これでも簡単で明確につたえてんだが。


「報道番組の種類や枠の幅などどのような分担わくの設定なのかと聞いていますが?」


「はい?」

「あいーんじゃねぇのかょ!」

「意味がまたふかくなり……」


イライラしてきた金のしゃちほこに。

「ようはテレビでは探せないって事なんですね」


「すいません、お役に立てず、はい、」

もっと早く言え。

ボンクラが!

だから地方は嫌いなんだよ。

茶ぐらい出せよ!

♪♪♪

「岩田さん、多分ですが、優華ちゃんの実家らしき場所を探しました」

本当に地方局の融通や規模の違いにびっくりしたよ!


「すぐメモするからちょっと待ってろ、あっ、ユウスケどうだ?」


「岩田さんが居なくて大変なんです、泣いたり、仕事行かないと言ったり、困ってますから、早く帰ってきてください、・


「先に優華の連絡を、◯◯町◯番地◯の?◯」


「ユウスケに待ってろと伝えてくれ、後直人くかに連絡して応援お願いしますと頼んでくれ」


「いつ頃帰れそうですか?」


「わからん、しか言えないかなぁ?」」


「では気をつけて下さいね、」

優華の連絡先が分かった。

少し安心した。

あの糞ガキやっぱ同性愛者なんだろ!

背中が北極みたいに寒気がした。

No.46 14/12/31 08:51
ナルシスト ( 84wJh )

タクシーを拾い優華の住所を運転手に住所伝えた。

カーナビに住所ん打ち込んでいた。

「お客さんかなり遠いがや」

「大丈夫だ、無賃の詐欺はしないから」

名古屋市民は東京の人間が嫌いなのか?

名古屋県民しか心を許さないのか?


聞いた話がある名古屋の人は自宅に招かないと。

だから喫茶店が多いのか?

昼飯を食うがどきも抜くメニューの数は半端じやなかった。

この付近は優華の実家なのか?

玄関を開け「すいません!」

優華の父親なのか?

無愛想だった。

「あんただれやが?」

「優華の親父の顔色は変わった。

「優華の東京の事務所の人間がやか?」


「はい、優華さんを迎えに来ました」

「優華じゃない、今は優子だ!」

親父さんの怒りはごもっとも、彼女を地元に帰らせたのは、俺に責任は感じてる。


「優子さんに会わせて貰えませんか?」


「今更何を感じてるだ、あいつは芸能界から、足を洗ったんだ、もう優子に近づくな!悪いが帰ってくれ!」

「少しだけ、話したいです、お願いします。」


「これ以外しつこいと、塩まくぞ!」

「やっと自分でケジメ付けて帰った優子さんに近づくな、帰れ!」

今日は諦めて帰る事にした。

全国ネットと地方局の違いをまじまじ感じた。


東京では顔パスの俺は地方局ではぎゃぎゃ警備員に止められる、東京のスタッフの応援で入れたくらいだ。

この名古屋に来て俺は、まだまだなんだと。

優華が地元に帰るまどの決断には、誰にも言えない悩み事があったはず。

その胸中すら聞いてやれなかった俺。

「優華ごめん、」

No.47 14/12/31 21:39
ナルシスト ( 84wJh )

「父さん、もういいがや!」


優華の母親なのか?

あまりぎゃぎゃと叫んじゃ名古屋市の皆さんから苦情が来るので標準語に切り替えます。


「優子の母親です、すいません、主人が駄目なので、外でお話しを、」


やはり名古屋の人は家に入れたがらないのか?


「すいません、東京で優子さんが所属していた、事務所の岩田と申します。」


挨拶をし、喫茶店に誘われた。

どえらい派手な、喫茶店だった。


「優子さんは?」


「知り合いの紹介で仕事昨日から始めました。」


「彼女に会わせて貰えませんか?」


「もう、辞めましたから、」


「再度、売り出したいんです、」


「本人も納得して、帰って来たので、」


「そこを何とか出来ませんか?」


コーヒーが運ばれてきたが、コーヒーに付属していた、豚カツにはびっくりした。


「コーヒーに豚カツですか?」

「気に入らなかったら、スパゲティやらありますが、」


コーヒーだけなのに…

「お気に召しませんか?」

びっくりの組み合わせに。

「頂いていいのですか?」

俺はコーヒーの付け合わせの豚カツを頂いた。


「いくら来られても、無理です」


「彼女が納得されれば、大丈夫では?」


「東京行きも、猛反対を押し切り、優子の父親が反対して、次は勘当になります、優子もそれ相当を覚悟で、帰って来ました。」


俺は簡単に優華は俺の一言で帰って来ると思ってた。

No.48 14/12/31 22:29
ナルシスト ( 84wJh )

「必ず俺が責任を持ち優子さんを育てます」


「本当本人も納得してますから」

 
「そこを何とか、お願いして、」

「あなたね!芸能界にいた、過去だけでも、恥ずかしいのに…」


俺はこの世界にしかいない人間だけど、芸能界って普通悪い過去なのか?


「芸能界って人気のある仕事ですが?」


コーヒーを飲み母親。

「ブラウン管の人だけですよ、そんな人は、反対に一発芸の人なんて悲惨では?」


確かにそう言われたら言い返せない。

「優子の縁談すらこっちは、諦めている位なんですよ!」

カツ丼は途中で食えなくなった。

優華の母親は畳かけるように話した。

「必ず売れるなんて保証もなく、岩田さんが保証出来ますか?優子の人生を、」


かなり怒りを押さえている母親、

「頑張りますから!」


「頑張った結果がこれなんですよ!現実の優子が」

ここまではっきり言われるとは思わなかった。

「優子さんの魅力がもったいんです。」

「なら、売れなかったら、岩田さんでしたか?優子をお嫁に貰って頂けますか?」


嫁さん。

それは俺の人生の選択にはない事だし。


「えっ?答えられますか?」


「…………」


「ほら、」


「………」

「少し出直して来ます、」

名古屋は頑固なのか?

真面目は両親なのか?

また足踏み状態だった。

No.49 15/01/01 15:28
ナルシスト ( 84wJh )

優華の母親にこてんぱんに説教された気分で俺が泊まる宿さがしをしていた。


「君、この辺りに泊まれる、高級ホテルはないかい?」

高校生ぐらいのチャリ坊やだった。


「おじさん、警察に聞けば」

おじさんってか?

名古屋人は冷たいのか、世間一般がそうなのか?

邪魔臭いタクシーで高級ホテルを探して貰った。

残念だが、俺が思う高級ホテルとはかけ離れていた。

今日1日振り返って感じた、一般人と俺の価値観の違い。

優華がどんな気持ちで東京まで夢を求めて来たのか?


優華の両親もどんな思いで娘を都会に送り出したのか?


優華にすら感心がなかった俺。


「岩田さん、仕事ありませんか?」


「ああ、探しておくよ」

簡単に流していた優華の心の叫びを、俺はどうでもいい女くらいにしか思わなかった。


何があっても優華をまたあのライトに当ててあげたい。

優華の夢は夜開く、何故か昔の歌にあったよな!


宇多田ヒカルの母親だった。

前川清の元嫁だ!


あの頑固親父さんより優華にまず会いたかった。

携帯を持ち会社に連絡した。


「岩田、どう? そっちは?」


「岩田さんユウスケ泣くんですよ、岩田さん、岩田さん、てね!」


「あのボンクラオカマだぞ、直人君のサポートは?」

「テレビの撮影は順調です、あの、また新人の女優志願者が来てるんです、早く切り上げてくれませんか?」


「年齢は?」

「18才です」

「未成年の同意書あるのか! 親と面談は?」


「だから、岩田さん待ちなんですよ、早く帰って来て下さいよ」


優華を諦め東京に帰るべきなのか、優華と話し納得させ、東京の土に足を入れさせるべきか?

俺は悩んだ。

そして岩田さんと泣くユウスケにも悩んだ。

No.50 15/01/01 16:42
ナルシスト ( 84wJh )

「よし、今日も行くか!」

俺が女性に会いに行く、また何度会いに俺から、

そんな気持ちは初めてだった。

都合良く女に連絡すれば、けつをフリフリついてくる女ばかり相手していた。


優華は違った。

まずはあの母親に優華に会うキッカケさえ作れば簡単なんだよ!

この俺に会えば優華は必ず俺に付いてくる。


下手すりゃあの親を捨ててでも付いてくる。


優華なら。


「おはようございます、岩田です。」

「あら、昨日のええっと……」

「岩田です。おはようございます。」


「岩田さん、もうお昼前ですよ…」

業界では夜でもおはようございますなんだが!


「優華、優子さんは?」

「仕事に行きました、岩田さん、諦めて下さい、優子の事は、諦めて下さい、忘れたいんです」


優華との芸能活動も忘れたいのかこの母親は。


「いくら来て頂いても、同じです。」


「勤務先だけでも、なんなら新しい携帯番号だけでも……」



「あまりしつこければ、警察呼びますよ!」



家の中に入られた。

計算外だらけ。

失敗や挫折すら経験のない俺は全てこの名古屋という土を踏み感じてた。



帰ろうか?

優華の綺麗なシルエットを諦めようか?

「すいません、優子さんには、岩田の事は話してくれました?」


奥から迷惑そうな母親が出て来てくれた。


「名刺わたしました。この人来たよって」


「名刺の裏に携帯番号書いてたんですが?」


「名刺ごと、渡しました、納得されました?お父さんに見つかれば厄介なの、帰ってくれます?」


「そうですか……」

「最後に、優子さんに、帰るので、連絡して欲しいと、伝えて貰えますか?最後に、」

「はい、はい、伝えておきます、期待しないで下さいね、」

「後1つ、優子は何時頃、家から出ますか?」


「もういい加減にして下さい!7時20分くらいです!」

多分これ以上は見込みなしだなぁ?

7時20分って朝だよな?

一般人の7時20分って。

No.51 15/01/03 01:32
ナルシスト ( 84wJh )

朝の撮影なら若手に変わらす俺は完全に夜の世界の人間だ。


優華の為に朝の出勤を狙うしかない。

夜中の撮影の延長なら慣れているが、朝は実に辛い。


女をこれほど追った記憶さえない。

面倒な優華だ!

会えば必ず俺にジッポふり東京に連れて帰る。


優華だって「岩田さん、こんな私の為に来てくれて感動です。」



「そんな優華の言葉は分かっていた。」


ただ、優華が必ず売れる女優になれるかは、100%自信はなかった。


浅井のさんの言葉と俺のシルエットの優華に惚れていただけ。

浅井さんの言葉だけで優華を探しているのか?

自分でも、分からない。


君は業界のクズだよ。

ブライトも、浅井さんに、傷つき、浅井さんを見返す為に優華を探して居るのか?

優華に会えば俺に靡く事ぐらい分かってた。


「モーニングコール、6時半にお願いするよ。」

 優華に会えばチャンス!


待っていろよ。

必ずお前を東京で売り出してやる!


浅井さんガッカリする姿見たかった。

浅井さんのくやしそう顔が見たかった。

浅井さんに勝てると思ってるいた俺の勘違いだった。


去る物は追わなない、浅井さんの性格。

芸能界なら女優の代わりは沢山いる。

浅井さんの口癖。

優華に誘い断れた浅井さんには、優華は時の過去に変わっていたなんて考えもしなかった。



今は優華を必死で捜す思いに必死だった。


優華にまず、会う事に必死だつた。


俺が居ない間に業界の代わりは沢山いる。

その環境に名古屋にいて、想像付かなかった。

No.52 15/01/03 14:18
ナルシスト ( 84wJh )

「ユウスケ岩田さんいないと寂しいんだろ?」


ユウスケは岩田が大好きだった。

岩田の面接で関西から宛てもなく出てきたユウスケを岩田が小さいながら、家を借り、岩田にこんなチャンスを与えて貰った、いわば恩人だから。



「岩田さんいつ帰るんですか?」


若手のユウスケ担当のマネージャーはまだ業界のノウハウすら分からず、ユウスケのサポートには、不似合いな存在だった。


ユウスケにすれば岩田が唯一の見方であり、父親的存在だった。


新人だが人の優しさや思いやる気持ちはユウスケにはあった。


早く帰って来て欲しいと思わす岩田もある意味業界の生き残り、仕事の裁きも、仕事関係の良し悪しも教えて欲しい、やり手スタッフだ。


「ユウスケ、当分帰れないと思うよ岩田さん」


「そっすか~」

誰にも頼れず業界の道に入り、助けてくれた岩田さん。

直人も変態オカマ親父のお陰で今の直人が光っている。

浅井のバックが居なければ直人だって、今の業界に潰されている。


浅井と岩田の地位は違うがユウスケには浅井以上の岩田の存在を見ていた。


芸能界なんて誰かのバックなくては生きて行けない。


「岩田さんいつ帰るのか、聞いてくれませんか?」

不安そうに若手のマネージャーに聞くユウスケ。


「稽古終われば連絡してあげるよ!」


「あざす」

この若手青年と岩田の関係は細い何かで結ばれていた。



「岩田さん……」

No.53 15/01/03 18:43
ナルシスト ( 84wJh )

「♪♪岩田様、モーニングコールでございます、おはようございます」


俺朝モーニングコール頼んでいたんだ!

「優華だ!7時20分だったなぁ?」

正直うざいと思っていた。


優華が自宅を出る前に優華を発見して、俺の一言を吐けば、優華はすぐに東京に連れて帰る段取りだった。

スーツに着替えいつものトレンドマークの俺のヒゲはやたらと面積が広くなっていた。

「おぉ、」

毎朝のシャワーの時間もなくなり、俺は何年かに朝のシャワー無しで外をうろつく。


「考えられないよ」

朝のシャワーとモーニングコール。

必ず誰かが俺のサポートしてくれていた。


全て今は一般人として動いている。


ホテルから優華の自宅の近くで優華を待ち伏せしている俺。


「寒いんだよな?」


優華が1人で出てくるタイミングを待ち、優華の意志を聞き、優華と東京に戻る。


あいつをバックアップしてあげれば綺麗な優華のデビューだ!


あの名古屋親父だけが唯一の俺の苦手な存在。


「あの親父先に出て来やがった」


あの優華の母親は親父さんを外まで見送っていた。


「おう、優華だ!」


俺はこのタイミングまでどれだけ苦労したか?


「優華!」


「えっ?」


「優華、久しぶり!」


俺は右手を上げ優華に近づいた。


俺が探していた月下美人の優華を。


連れて帰りたかった。


優華を見る目も変わっていた。


糞扱いしていた優華が俺の瞳に光ってた。

No.54 15/01/03 19:42
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、家に来て下さった事、聞いていまさはたが…」


「いいんだよ、ごめんね、無視ばかりで」


「いえ、私辞めましたから…」

下を向き俺の顔すら見ない優華。


どうしたんだ?

今までなら食いつき「岩田さん、仕事ください」


その優華の顔が変わっていた。

服装も化粧も全て一般人の優華。


見つけてやれなかった、この薄化粧でも綺麗な優華の顔を。


女優さんのほとんどが特殊メイクだらけで、お前だれなんだよ!


そんな世界が当たり前だった俺。


朝でも薄化粧でも優華の肌は透き通り綺麗だった。

綺麗な曲線の腰周りのシルエット女優だった、優華は健在だった。


「パート遅れますから…」

「優華、待てよ…」

優華の腕を掴み俺は優華のパートを止めた。


「岩田さん、もう、辞めましたし、岩田さんの出番はなくなりました、すいません」


「少し落ち着いてくれよ、優華を必死で追いかけてきたんだよ、優華に会うために」


「岩田さんと出くわしましたよね?」



「ああ、でも…」

「一般人として頑張ってって言ってませんでした?」

キャリーバッグをコロコロ下げている優華のあのシーンが脳裏に蘇った。




「岩田さん、綺麗事は要りません、失礼します」


俺の腕を振り払い歩き始めた優華。




その後ろ姿の優華はやはり月下美人だった。

No.55 15/01/04 14:14
ナルシスト ( 84wJh )

「あつ、そうだ、優華もやめましたから、優子なんです、今は…」


その優華の言葉に愕然とした、優華が優子で、岩田さんは必要ないって言葉に。



「君の才能はこれからのスタートなんだ、当分名古屋にいるから、優子さんとただの岩田と、お茶でも飲もう、連絡くれるまで、名古屋にいるから」


優華は振り向きもせず歩いて行った。

たかが1人の女に食らいつくなら、都会に帰れば優華の代わりは居るんだと。


それが優華の後ろ姿で、名古屋に残る俺の答えだった。

優華は女性ではなく、1人の作品なんだと。


名古屋に来て色んな体験させて貰ったよ。


オッポを振りポイポイ付いてくる女でなかった。

自分磨きをして、沢山嫌な思いを経験し、色んな人から馬鹿にされ、辛いタレント生活を送ってきたのだと。


知らない土地に夢を追いかけ、挫折してから、親の説教も受けていただろう。


東京よりもっと過酷な地元に戻り、夢を諦め現実に向かう優華。


母親から縁談話もないと宣言された優華。


悪い世界ではないのだが、なんせ特殊な世界だかけに、誤解されている。


今の優華の生活がどうなのか?


俺がユウスケを育てたい様に、優華もまた俺の世界で育てたかった。

所属タレントが成長してくれる気持ちは裏方の俺の株もあがり、楽しみでもあった。


この持て余した時間を優華の活躍の場所として生かしてやりたい。

「岩田、優華のプロフィールと写真送ってくれるか?」


「岩田さん、いつお帰りですか?」


「ユウスケどうだ?」

直人君を心配する様に、父親みたいに、ユウスケが心配だった。



「関西人の根性なのか、母親のDNAなのか、頑張ってくれていますよ、また仕事入りました」


「関西人舐めたらいけないね、彼によろしく」

優華の連絡を待つまで俺は優華に向き合うと決めていた。

No.56 15/01/05 12:23
ナルシスト ( 84wJh )

優華が俺の知らない一般の世界に足を向け消えて行った。


「さぁ、どうするかな!」

俺はこの業界の事に走り歩いて来たので一般人の世界すら知らない。


優華の宣伝用のプロフィールを待ちながらまず優華を名古屋で活動させる事を考えていた。



ネックがある、俺の事務所は、名古屋にはない。


この業界にもしきたりがある。

大企業なら事務所が沢山あり、興行主やブレーンを通して仕事のパイプがある。


知らない興行主に下手に声掛けして「いいですよ、お役にたつなら」こいつが一番くせ者なんだよ。


良く知らない興行主に出くわし、怖い「や◯ざ事務所」でマスコミにスッパ抜かれる事あるんだよな?

見抜けないんだよ、いくら詳しい俺でも。

業界の顔してるんだよ、だからくせ者なんだ。

やはり名古屋で活動するのは危ない橋なのか?

多分俺が単独行動すれば、事務所は怒りだし、俺は2度とあの業界には帰れない。


全て覚悟の選択だった。

一般人なら干される事もなく、新しいパート先に移れば良いが、この業界は全て締め出しをくらう。


そこまでのリスク覚悟してるのか?

自分に問いかけていた。

要は甘くないんだよ、この業界は。

華やかな世界を想像されがちだが、この世界の厳しさは半端ではない。


少し考えながら優華の連絡待ちにするか?

東京ではちと知られた岩田だが、干され辞めれば、AKBの追っかけ兄さんと変わらない存在になる岩田。


優華を取るか?

AKB追っかけ岩田になるか?

考えながら優華を待つしかなかった。

No.57 15/01/06 19:30
ナルシスト ( 84wJh )

名古屋テレビにすら足を運べない。

まずプロフィールすらなく、自分の業界通じた奴にプロダクションを宣伝すら出来ない。

優華自体仕事をこなす気力がなければ仕事自体無理な話し。


まずは優華に合いあいつが再度仕事をしたいと思わす事から始めよう。


ユウスケみたいにやる気のある考えではなく、諦めて帰った優華を俺はどう気持ちを向ければ良いのか。


全く興味ない奴を振り向かせる事から始まる、反対に興味ない奴の方がかえって楽かも知れない。



優華ではなく、優子ですからと、腹を括った女の心をどう開かせれば良いのか?


優華の帰宅前に優華の家に張り込み優華に話し合いをするしかなかった。


綺麗な素直な優華に気づいてやれなかった俺がせめてもの優華に対する謝罪なのかも知れない。


夕方まで名古屋周辺をうろつき、6時から優華の家周辺で彼女を待っていた。

寒い空気は決して楽ではなかった。


鼻から鼻水を流しながら優華の帰宅を待っていた。

あの優華の家族にバレれば警察のストーカー扱いされるに決まっている。


あちこち家に明かりがつき始めた。


あつ、優華かも!


「優華、岩田」


「びっくりしましたよ、岩田さん、どうしたんですか?」


「君を待っていたんだ、話がしたい」


迷惑そうな顔した優華


「だから、何度も言わさないでください!」


「少しでいいから聞いてくれよ!」


「岩田さん、何回来られても辞めましたから」


「話しだけ聞いてくれ、再度戻ってくれないか?」


「今更どんな話があるんですか?」


「君には、必ず、必ず、必要がある、だからもう一度チャンスくれないか?」

俺は優華の手を握った。

 
あつさりその手を離された。

No.58 15/01/07 10:07
ナルシスト ( 84wJh )

「優華の素質に気づいてやれなくて済まなかった」


それだけ言い残し優華から離れて言った。


今彼女に必要そして俺にも必要は時間。


変に焦らせる方が優華に俺の気持ちは伝わらない。


彼女の出勤帰宅時間さえ分かれば通うのみ。


何度も足を運んでやる。



優華に岩田がどれだけ真剣に思っているのか伝えたい、ただそれだけ。



寒く冷え切った身体を縮ませ俺はホテルに帰った。




ロビーで毎朝のモーニングコールを頼み、普段観ないテレビのリモコンを取り、画面は楽しいドラマが流れていた。



ちょい役だがユウスケが移っていた。


「あのど素人ユウスケ、頑張れよ」


岩田さん、と慕ってくれたユウスケが、ちょい役でもなかなかさまになっていた。


直人君は冠番組で主役級の俳優。


歌番組に変えた、天童よしみさんが歌っていた。

「さすがに聞かせてくれるね、天童さんは」


この演歌歌手も大阪の八尾市の出身だったよな?

昔いなかっぺ大将の主題歌を歌い、たしかたかじんさんが、天童さんを押していたなぁ?



石川さゆりさんも昔は歌謡曲からのデビューで、演歌に代わりヒットした。


七光りが業界の枠を取る事でタレントの出番が少ない現実もある。


おふくろさんを歌っている息子もジャニーズにいたが今は違うユニットで活躍している。

彼は今の方が光っているよ。


そんな気持ちでテレビを観る俺だった。


一般人との格差はここにあるのか?

違う意味で深く入り込む俺。


「明日も優華に誠意を見せるとするか!」


優華の気持ちを俺に向けて貰う精一杯の誠意を。

No.59 15/01/07 13:40
ナルシスト ( 84wJh )

「おつ、昭和シリーズ、大橋純子だ!」

シルエットロマンス懐かしいなあ?

俺の母親ぐらいかなぁ?


綺麗な歌声だ!

この人北島三郎事務所なんだよ!

演歌じゃないのにさ!

あの事務所なら仕事困らないよ、なんせ付いてるバックが違うから。


「北の酒場がやりますか!」

この人もあの接待のバックで遣られたんだよな!

おふくろさんの元嫁さんも最近歌い出したが、この人も苦労してるからなぁ?

チャンネル変えたれ!

「ユウスケが、好きな三代目」


ユウスケの業界のキッカケの登坂君。

ヒロさんも三代目には力入れてる、でもその次が転けたんだよな!

必死で売ってるが、年齢層が嵐や関ジャニに目が行ってる。

だからジェイソールに集計したんだよ!

あつしさんが抜けて、彼は賢いよ。

引退しないで席だけ残し、ソロ活動ってやり方は。

三代目の弟分の片寄君も確か天童さんと同じで大阪の八尾市からのデビューなんだよ!

俺の知り合いの材木店が天童さんの八尾市の家の材木入れたらしい。


俺なんでこんなに詳しいの。

だって業界の人間だから。

長谷部優ちゃん何故売れねえんだよ!

橋口ユウキ君君は改名し、事務所移籍したのが間違いだよ。

あの事務所に逆らえば怖いよ。

いい演技してたのに。


結局事務所移籍はよほどでない限り復帰はキツいんだよ。


こんな偉そうに言ってる俺も業界から干され帰れない暴走をしている事自体認識していた。

優華と俺は歩きたかった。


頼まれたから書いて置く。

EXILEヒロさん。

引退したなから潔く何もかも引退しろってさ!

ヒロさんも後ろの大物バックに操られてんだよ!

ヒロさんの見方しとくぜ!

明日から優華に会いにモーニングコールで起きる俺。

No.60 15/01/07 14:48
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田様、おはようございます、モーニングコールでございます」


「ありがとう」

今日も優華に会いに行く俺。


優華が分かってくれるまで俺は誠意を見せに会いに行く。


「カッターも背広も着替えていない、うわー汚いよ」


さぁ優華に嫌われないように最低限の話しかしない。

優華の自宅まで優華が家から出るまで待つ。


優華が出て来た。

「優華、おはよう、連絡してくれるまで待ってるよ、仕事頑張れよ」



「岩田さん、おはようございます。行って来ます」


優華とのその会話だけの為に俺は待つ。

月下美人なんて見る事自体事などない、その月下美人に会えるんだから、会話も優華が俺を必要としてくれるまで待つ事にした。



優華が勤務先に出掛け俺の前から消えれば俺はこの場所から姿を消した。


いつかまたあの幻の月下美人を見たいから。

大切な季節にしか咲かない、夜密かに咲かせる、月下美人。


決して誰かの為に咲かない月下美人。

俺が探した月下美人はまだ俺に心まで開いてくれなきゃ咲かないだよ。


精神的に疲れていた。 

ユウスケに助けて貰ってるかなぁ?

関西から出て来て、関東人を、恐怖だろう、ユウスケのちょい役に、昨日のあのユウスケに。


「岩田さん頑張って下さいね」

応援してくれてるユウスケに。

あいつは俺が居なくても、俳優の階段を上がるよ、必ずユウスケなら。

鼻血野郎が直人君みたいに。

ユウスケ済まない、お前の隣りにいてやれなくて。

多分ユウスケの側には帰れなくなる俺。

心配していない、ユウスケなら俺が居なくても、大丈夫だ。

綺麗な月下美人を連れて必ず遅咲きの優華を連れて帰る。

一般人になるだろう俺は一般人としてユウスケを応援している。

No.61 15/01/08 18:07
ナルシスト ( 84wJh )

スーツ姿を卒業した。

泊まるホテルの質も落とした。

当分、いや、長期戦になる覚悟で優華に俺の本気を伝えたかった。


優華お前が東京に帰る決意をしたなら、俺の居場所はないが、お前はどこか事務所にお願いしてやる。


自分のランクや干されても、優華をブラウンカンやマスコミに立たせてやりたい。

所詮裏方はそんな存在なんだよ!


ただ、ユウスケだけが心配だった。

あいつは偶然に俺がプロデュースした新しい新人だから、あいつの邪魔な存在からは守ってやりたかった。


毎日、毎日、優華の出勤と、帰宅を狙い、後はする事がない。


優華のプロフィールが届けば今なら会社の名前でパイプは繋げるが、社長の解雇になれば、名古屋全体のマスコミ、メディア、全て岩田は指名手配だから。

「おつ、優華の帰宅時間が来た!」


安い一般人の服を来て優華にそれとなく話をして帰るとするか!



タクシーもなるべく控えて電車に乗る俺。

大学生以来かなぁ?

電車なんて、正直馬鹿にしていた。



糞たれ!

この一般人が、働き蟻みたいに、せこせこしやがって!

その糞たれに今の俺はなっている。

電車の中のストーリーが反対に新鮮に見えた。


演技ではない、心が入ったカップル。

青春してた素直な青年達の会話。


「マジかよ!」

「そいつ、うんこ、だよな!」


うんこ?

糞ではなく、今の若者はうんこ、と呼ぶのか?

「でさぁ、supremeアクセスしたけど、すぐ完売したちゅーねん」

「キムタクが24時間テレビでsupremeのロゴ入りの帽子被っただけで、オクション3倍だぜ!」


そうなんだ!

へぇ~。

それは岩田も知らなかったよ。

君達おじさんも参加させてくれないか?

興味があった。

暇潰しの興味。

No.62 15/01/09 13:11
ナルシスト ( 84wJh )

「goroSの吾郎さん亡くなったよな!」

「この前並んだよ、6時間、辛かったよ、東京の原宿しかないから、名古屋人は損だよ」

こいつらgoroS好きなんだ!


おじさんに言えば裏があるのに、一般人はそんなに並ぶのか?

「俺はノーチラの方が好きだなぁ!」

この青年達は案外お洒落なんだなぁ?


俺もこの青年達の話題に入りたかった。

今はこんな服装だけどアルマーニなんだよおじさんは。

一般人青年達とgoroSの話やノーチラの話には付いて行けるぞ。

なかなか電車も捨てたもんじゃない。

それより新鮮な話で盛り上がる青年達に興味があった。


単独での面談はあるが、この青年達は、純粋にお洒落を楽しんでいる。

なかなか聞けない話題に俺は心癒されていた。


「supremeアクセスする?」


「コラボじゃないから、止めとくよ」


なかなかスタイリストの目線ついているではないか!

今の流行りのsupreme。

1人の青年が俺にガン見し出した。


親父何見てんだよ!

お前、うんち、だろう!



糞じゃないんだ、うんち、なんだ今の若者は。

俺くらいのランクにうんち、だと吐く若者はいない。

新鮮だよ。

君達は俺がただの親父と見てくれている君達は。

「いつ、東京いく?」

「特大フェザーあるかなぁ?」


おいで、東京に原宿だろ?

goroS 隣りがローソンで西武信用金庫が近くにあるね。


親父さんにも話しに入れて欲しかった。

No.63 15/01/09 18:40
ナルシスト ( 84wJh )

「この前の女どうだった?」


「ゴチしたよ!」

ゴチって食ったて事ぐらい岩田には理解出来た。


「ラブホも割り勘?」


「もち、割り勘だよ!」


今の若者は割り勘なのか?


お前達男なら払ってやれよ!

なら食事も割り勘って事か?

おじさんの世界なら考えられない。


女抱いてホテル代も割り勘で良く女も付いてくるな!

名古屋を馬鹿にしてはいないが、今の若者にはガッカリしたよ、おじさんは。


あっ、降りなきゃならない。 

若者よ、沢山の話題楽しかったよ!

一言、お前達は業界は無理だ!

原宿に来て長時間並びたまえ!

普段着に冴えない俺は、ストーカー一歩手前で優子と名乗る優華の出勤待ちをしていた。



地方ではなかったら、新人に場所待ちさせるんだが、俺の誠意は伝わらない。

優華を必ず連れて帰りたかった。


「よし、優華だ!」

「おはようさん、毎日大変だね!」


「岩田さん、まだいらしてたんですか?」


「そんなに驚くなよ、だから、優華を連れて帰りたくて……」


「優華って誰ですか?」


「岩田さん、申し訳ありません」


なかなか頑固な女だ!


「痛い、ああ、痛い、死にそうだ!」


地面にうずくまった。


「大丈夫ですか!岩田さん!」


「痛い、ああ、倒れそうだ!」


「すぐに救急車呼びますから、大丈夫ですよ」



「痛い、腹が痛い!」


救急車呼んじゃうの?

やばいよ(^◇^;)

No.64 15/01/09 21:00
ナルシスト ( 84wJh )

救急車を呼ぶ優華。

演技なのか?

本当に俺を心配してくれているのか分からない。

業界では全て演技しか見たこともなく、優華もシルエット女優との名前だけで、演技すらお手のものだ!

こいつにはめられてはしまったのか?

俺は一般人に舐められてはいるのか?



薄く確実に救急車らしき音が聞こえて来た。

俺は偉そうな事を並べたくしているが、演技など出来る性格や感性はない。


女の気を引かせ、さるくらいのテクはあるが、病人の演技など、高校生の時にパンツにうんち漏らしたくらいだ!


うんちで思い出させてくれた若者よ!

糞詰まりで行こう、糞詰まりで痛いと言えばいい。


電車諸君君達のあいつ、うんち、その言葉を貰おう。


「岩田さん、救急車来たら、会社に行きます、ごめんなさい」


えっ?

救急車に乗ってくれるのではないのか?

俺が優華を捨てるようにし向けてはいない。

優華を探し優華を連れ戻す為に名古屋まで迎えに来た俺をお前は見捨てるのか?


岩田は優華と話がしたくて、ちょいと出来ない演技をしたまでだ!


お願いだ、一緒に演技してくれないか、優華!


「痛い、痛い、あ、痛い、会いたい」

「岩田さん来ましたよ、救急車が!」

「あ、痛い、会いたい、優華気づいてくれよ!


ピーポー

ピーポー

「岩田さんどこが痛いのか隊員さんに伝えて下さい」


「だから、あ痛い、会いたい」


「苦しそうだわ、岩田さん!」

「大丈夫ですか!」

「おい、タンカーだ!」


救急車隊員まで俺の糞演技見抜けないのか。

ユウスケの鼻血より恥ずかしかった俺。

No.65 15/01/09 22:28
ナルシスト ( 84wJh )

「大丈夫ですか!」

大丈夫もなにもなく、ピンピンしているのだが。


「タンカーに1、2、3、」


ご丁寧に掛け声を掛けて貰い俺は立派な患者になっている。


野次馬に見送られ、凄いよ。

ピーポーで沢山集まり出す、俺の路上パホマは。


「お知りあいですか?」


「はい、知り合いです」

「では、今から一緒にお願いします」


優華は手を振り。

「救急車が来れば私会社なんです」


優華、お前それはないだろう!


見捨てる気か?

救急車隊員さんのお誘いに断るのか?


一瞬色々なタレントをスルーして、切り捨て来た俺は優華の言葉に、冷たい人間だと言えるのか?



「分かりました、付いて行きます」


優華、ありがとう。


俺の為に付いて来てくれるのか?

お前の優しさ忘れないよ。


出発しだした救急車に優華と言う優しい女との思い出を作ってくれた。


「お名前は?」

「岩田だ!」


どう演技して良いのか?

俳優に電話で聞く事も出来ない俺。


「脈拍も血圧も異常ありません」


「岩田さん、もうすぐに病院に到着しますから」


救急車とは案外揺れ乗り心地は悪いんだな?


優華は心配そうに俺を見つめている。



携帯を取り出し、多分会社に連絡するのだろうか?


「☆☆電気ですか? すいません、今知り合いが倒れて、救急車なんです、今日休ませて下さい」


そこで何故昔お世話になった知人と言えないんだ!

「はい、勝手言ってすいません、はい、そうなんです。」


ガタガタ揺れる救急車で冷静に話す優華は俺の瞳に月下美人を見つめていた。

No.66 15/01/10 20:15
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、もうすぐですから」

優華は俺の足をつねった。


「痛い、痛い、ああ、痛い」


この女俺の足をつねりだした。


痛いじゃないか!

何をするんだ、優華に恨まれても仕方ないが、岩田をつねるか?


「もうすぐ病院です、頑張って下さい」


また俺の足をつねる優華!

岩田産まれて初めて女につねられた。

世間一般人はつねるのか!

名古屋は救急車でつねる習慣なのか?


病院に到着したが、隊員が詳しい詳細を話していた。

さすがの俺もセットの病院は見て来たが、本格的な病院は初めてだった。


看護師がお名前は?

「岩田だ!」

優華は付き添う様に俺のわき腹をつねり出した。


「これは、痛い、まさに痛い」

すぐ処置室に運ばれた。

月下美人に呆れていた岩田だ!


「どこが痛みますか?」

先生らしき白衣の男性に声を掛けられたら。

「多分胃腸炎だと思います、昨日夜中に食べたのが原因だと思います」


優華、何を言ってるんだ!

お前は昨日も名古屋に来てから会っていないのに、何故岩田の肩を持つんだ?


「奥さんですか?」

「ただの知り合いです」


ただはないだろう?

一応プロダクションの名前がある岩田だ!


「そうですか! 点滴だけでも、打ちましょうか?」


「はい、お願いします」


優華、勝手に決めるな!

点滴だと?

注射の針が怖い岩田だ!


「炎症を抑える点滴してあげて!」


待ってくれ!

俺は元気なんだよ!

注射嫌いなんだよ!


またわき腹をつねられた。

「痛い、痛い」


「かなり苦痛みたいなので、点滴で様子見ましょう」


俺は名古屋の敷きたりは分からなかった。

No.67 15/01/10 22:00
ナルシスト ( 84wJh )

点滴を打たれる事になり、曖昧な気持ちで、腹痛いを演じる事は無謀だと反省した俺。


優華は俺の点滴が終わるまで付き添っていた。



「岩田さん、演技下手ですね?」


俺の演技指導なのか!


「すぐ分かりました、救急車を呼んだ後」


「何を言ってるんだ、名古屋では、つねるのか?」


「痛い演技しないからです!」


「演技じゃない、少し痛かったんだ!」


「一応売れなくても、女優でしたから」

耳が痛かった。

売れないのではなく、売り出してやれなかった。


「元気なら、帰りますから」


少し怒った口調の優華。

「岩田は1人なんだよ」


「だからなんですか?」


「緊急な時もある、だからだ、優華の連絡先くらい教えなさい」

「偉そうなですね、岩田さんは!」

「ちょっと待てよ、な、俺の性格知ってるだろ?」


「家の近くをうろうろされたら困りますから」


紙切れに携帯番号を書き渡してくれた。


「ご苦労様」


優華待ってくれ!


ありがとう

と素直になれない俺。


去り掛けた優華に。

「必ず帰って来てくれ、優華を連れて東京都に帰る、それまで名古屋は離れないから」


「お好きにして下さい!」

頑固な女だ、俺に逆らう女は居なかった。

こいつは俺に逆らった。

俺を誰だとおもっている岩田だ!

No.68 15/01/11 15:13
ナルシスト ( 84wJh )

「保険証など持ち合わせていない」


点滴を終え会計を告げられた、名古屋の人間は岩田を点滴ではなきく天敵なのか!

馬鹿にするな!

俺は岩田だ!

東京に帰れば岩田を知らない夜の女などいない位有名人なんだ!


だから地方は嫌いなんだよ!


優華はそのまま俺を置き☆☆電気に足を運んだ、優華の勤務先が分かった。


携帯番号も教えて貰った、少し得した気分だが、俺のプライドが許さなかった。


名刺の裏に書いた時点で連絡をしてこない女は初めてだった。

この、この、岩田に、連絡しない失礼な優華。


おれが名古屋に追っかけて来たのは優華を天狗にさせてしまったのではないか?


月下美人を売り出したい、あの女は勘違いしている、俺が優華に恋していると思ってるのか?


点滴に何か細工されて居るのか?

冷静に自分に向き合う事が出来る俺になっている。


「まず、一般人の時間帯を調べる事にしよう」

一般人は何時出勤で何時退社なのか?

おはようございますから、お昼はなんて呼びかけすれば良いのか?


どんな会話が一般人なのか?、

一番参考な先生はやはりおば様と名のつく人物なのか?


関西はヒョウ柄だと聞いたがやはり名古屋はカピパラなのか?

まさかシャチホコとふざけていないだろう。


優華の勤務している会社の話題も良いアイデアだ!


影武者の俺は周りから固める作戦は得意である。

演技は失敗したが、優華岩田を舐めるな。


お前を必ず業界に咲き誇らせてやる。


岩田さんあなたの事が好きになりましたと言っても岩田は靡かないぞ。

「こんなに高額なのか!名古屋だけこんなに高いのか!」

救急車代はタクシーより高いのか?

「保険証お持ち頂ければお返しします」

「岩田で通らないのか?」


「岩田さんは全国に沢山いらっしゃいます」


名古屋のうんち病院に舐められたらものだ!

資金も少し不安になってきた俺は、救急車には二度と乗らないと心に決めた。

「俺は岩田だ!」

No.69 15/01/11 15:37
ナルシスト ( 84wJh )

「お大事に」

「ああ、では」

こういう時はお世話になりましたや、ありがとうございましたと返答すれば良いのか?


あの病院の会計にはお世話にはなっていない。

だから俺は言わない。

馬鹿げたはなしだ!

保険証一枚くらい多目にみろと一般人の融通の無さに呆れる俺がいた。

優華は好きにして下さいと言っていたので、俺は好きにする事にした。


まず泊まっているホテルに戻り、シャワーを浴びたかった。

やはり気持ちが悪い、スーツにパリパリのカッター、アルマーニの服装でない、若者のうんちブランドは俺には我慢限界の服装だ!

スタイリストがかき集めた洋服やアクセサリーを集めてタレントにチョイスしている場面など目に焼き付いている俺が、うんちブランドなんて考えれない。


優華が俺を見て「岩田さんが迎えに来てくださったのね!帰りますとも、帰ります」

この言葉があれば問題なかったはずの名古屋に追いかけた結果がこれだとは想像していなかった。

「岩田様、お荷物届いております」


優華のプロフィールだ!


「はい、では」

フロントにお世話になりながら、ありがとうと言えないんだ岩田の根性は腐って居るのか?


大きな封筒を開けると事務所からの優華のプロフィールだった。


事務所に連絡した。


♪♪♪


岩田だ、今プロフィール届いた」

「岩田さんやばいですよ、早く帰ってくださいよ、ユウスケが岩田さんを凄く心配してます!」


「ユウスケ頑張ってるね、彼によろしく、あつそう、岩田の部屋の服を郵送してくれないか!管理人には伝えておく、スーツを中心に


「このままなら穴空けになりますよ、岩田さん暴走は止めて下さい、お願いします」


「まあ、岩田の活躍を楽しみにしていてくれたまえ、ユウスケに俺が付いて居ると伝えてくれ」

相手が話し掛けている最中でも俺の気持ちの都合で電話を切る岩田流だ。

No.70 15/01/11 19:26
ナルシスト ( 84wJh )

この無様な格好すら気に入らない。

一番気に入らないのがユニットバスだ!

トイレとお風呂が一体のこのせせこましいこれが嫌いな岩田だ!


トイレしながら風呂を見る有り得ない。

早く優華の髪を引っ張ってでも名古屋をさよならしたかった。

ここだけの話だが、俺は自分で抜いた事はない。


あちら方面はいつもホステスや若い新人の女優にお世話になってた岩田。


一般人との交流も楽しいが飽き飽きしていた。

味気のないユニットバスに入り、これまた着替えたくない、名古屋行きに自然と乗ってしまった、スーツに着替え、俺は優華のプロフィールを持ち、名古屋のタレント事務所に足を運んだ。



「まずは手始めにこのこじんました事務所からはいろう」


「すいません、アポある方ですか?」


小さな事務所ごときにアポとは可笑しな話だ!


「岩田と申します、挨拶に来ました」


名刺入れから名刺を出し挨拶した。

「いきなり来られても…ここの事務所の方なんですか?」


俺は名古屋人に馬鹿にされたのか!


俺を誰だと思ってるんだ!

岩田だ!

怪しそうに伺うこじんました事務所の女。


「少しお待ち下さい」


疑っているのか?


事務所に確認の連絡をしているのか?


岩田は存在している。

「すいません岩田さん、本人様は、出張だそうです!」


「その出張の岩田だ!」


「大変失礼致しました、で、ご用件は?」


応接室に通さないのか?


やはり名古屋人は家に入れたがらないのか?


「実は家のタレントを紹介したくて来た」


「少しお待ち下さい」


イライラさせるな!

岩田を待たせる事自体お前は業界では失格なんだ!

知らない土地で何もかもイラつく岩田だ!

No.71 15/01/12 14:37
ナルシスト ( 84wJh )

奥から貫禄ある男性が出て来た。

「大変失礼致しました、私はこのプロダクションの経営者の五十嵐です、まぁ個室にお入り下さい」


もっと早く通すんだな!

岩田を疑いチンケな事務所に一般人扱いされ、身元が分かると個室扱い。


舐められたもんだ!


「再度ご挨拶が遅れましては、五十嵐で御座います」

「私は先ほどの名刺の岩田だ」

「東京の大手プロダクションの方が何故うちみたいな、田舎の事務所に?」


「東京で所属していた女優が名古屋に居るので、仕事の紹介に営業に回っている」


「熱心な岩田さんですね?」


「プロフィールを持参して来た、優華と言う女優でシルエット女優としても活躍している」


「岩田さんの事務所の方が何故名古屋なんですか?」

「うちのプロダクションを辞め一般人になりまして、動かないんです名古屋から、再度名古屋から東京に連れて帰ります、今は名古屋で活躍させたくて」


「岩田さん、この業界のしきたりご存知ですよね?」

「知っているから、君の所に来たんだ」


誰でも嫌な顔をするだろう!

岩田の話し内容なら、お前のチンケな事務所なら、何とかなるだろうと言う内容に。


岩田は一般人の気持ち所か、人の気持ちすら組めない人間なのか?

業界でも有名な岩田に逆らう者がいないのが、岩田の性格を勘違いさせていた。

No.72 15/01/12 19:12
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、その女優さんは辞められて、一般人になられ、何故またお仕事を探すんですか?」


「名古屋では一般歴は関係あるのか?」


少し呆れ顔の五十嵐。

「普通の方が復帰されるなら、岩田さんのオフィスがあるじゃないですか?
我々みたいな小さな事務所ではなく」


「優華が動かない、それが理由だ!理由に名前がいるなら、優華と名付ける!」


「根本的に噛み砕いて聞いて下さい、本人も連れて来て、お願いします、頑張りますが、普通なんです、我々の業界は」


こいつ分かってる事を話す奴だ!


俺の前に現れる奴はみなそうだ!

噛み砕いて話さなくても分かっている事だ!

もしかするとこの五十嵐と岩田の感性が違うのか?

「そのタレントさんも再度お越し下さい。」


「辞めて一般人になると頑固なんだ、五十嵐君岩田の頼み聞いてくれないか?」


「どんな頼み事ですか?」

「岩田と一緒に名古屋でまず仕事頑張ってくれないかと、頼んでくれないか?」


「うちの事務所のタレントでもなく、売れる確実も必要も重要性もない人を何故俺が頼まなければ行けないんですか?」


「君は分からない性格なのか、岩田と感性が違うのか?」


「岩田さん、本当そう思っているなら、どこのオフィスに行かれても、同じ答えだと思います、一番大変なパイプは、岩田さんの下の方がされて居るんでしょう」


うーん!

こいつとは話が合わない。

「五十嵐君、出直してくるよ、失敬」


なんて頑固な男だ、五十嵐に冷静になる時間を与えてやろう。


名古屋人はやはり頑固なのか?

No.73 15/01/14 10:51
ナルシスト ( 84wJh )

腕時計を見ると午後7時だった。

一般人が会社から帰る時間帯なのか?

電車が混み出して来た、イヤホーンつけてる若者、君はどんなアーティストが好きなんだ!

ありきたりのアーティストなのか?


「BREATHE」聴いている若者はいるか?

彼らは俺が手がけている、今一押しのアーティストだ!

君達はEXILEや三代目みたいな人気あるアーティストに目が行きがちだが、そこが一般人なんだよ。


「BREATHE」や「DEEP」「JUJU」など聞きなさい。平井堅もなかなかだぞ!


岩田はプロデュースも手がけているんだ、若者参ったか!

おい、くたくたのスーツにアイロン掛けて貰っていないのか?

君が選んだ家庭は失敗そうだなあ、かわいそうに。


電車の中でパソコン開けてアピールするな!

そんな奴ほど仕事はこなせないんだよ!


仕事は時間内に終わりなさい、岩田は立派に仕事をこなし、仕事とプライベートは、切り離す器用な才能の持ち主だ!



電車でパンをかじるのか?

名古屋だから許されるのか?

こんな光景は初めて見たよ、エキストラでも見た事がない光景だ!

一般人と業界の違いなのか?

名古屋は特殊な人の集まりなのか?


コーナーにカツ丼はこの岩田でも驚いた。

東京に帰れば名古屋物語でもプロデュースしたいくらい、魅力ある町だ。

優先座席とはなんだ?

お年寄りマークや障害向けのシートか?


これも勉強になった、一般人は席を譲るのか?

お年寄りとは一般人では何才なんだ?

「嫌いな上司に落とされたよ、あいつ死ねばいいんだよな」

「確かに嫌な奴だよ、俺もそう思う」

このサラリーマン青年は上司を死ねば良いと話している。


俺も死ねば良いと思われているのか?


はたまた一般人だからそう思っているのか?

優華も俺が志ねと思っているのか?

No.74 15/01/14 15:09
ナルシスト ( 84wJh )

岩田だ!死を志と書いている!」

俺は一番嫌いなんだ、君に伝えておく、脱字が非常目立つ、この業界では、君も失格だよ!

♪♪♪

「岩田だ!」

「岩田さん、名古屋のオフィス事務所に行かれましたか?」


「五十嵐だろう?彼は感性が合わない」


「感性の問題ではなく、岩田さんがそのポジションではないからです」

「用件はなんだ?」

「五十嵐さんの事はこちらで伏せておきますから、帰って来て下さいよ、ユウスケの事も、岩田さんに御願いしたいんです、ユウスケ頑張って、岩田さんの帰り待っています」


「そうか、分かった、優華が帰るまで、岩田流で頑張る」


「岩田さん、それから…」


ガチャン


結局何を言いたいのか、このスタッフは、ユウスケが関西人は舐めていない岩田だ!

まず優華の帰りに事務所周りの挨拶に行く説得をしよう。

五十嵐君も来てくれれば、優華も聞く耳持っただろう。

非常に頑固な五十嵐君と優華には参ったよ。


諦めれば希望はない、突き通す事に希望や未来がある。

過去など振り返らない人生の俺が今後悔に心が動いている。

優華の自宅前に立ち寄ってあげた。

連絡して来ない優華に俺の顔を見れば、情、は移る筈だ!

まず事務所周りだけでもさせるとするか!


シルエットらしき優華が歩いて来た。


「優華! 岩田だ!」


「はぁ~、またですか!病院どうでした?」

「名古屋は保険証の融通は効かないのか?」


「全国共通です!」

「そうか~名古屋は関係ないのか?」


「1日無駄な時間を岩田さんに使いましたよ」


「そのお礼にだが、プロダクションの事務所周りに付き合ってくれ!」

「誰のタレントさんですか?」


「名古屋と言えば決まっている、優華の挨拶まわりだ!」


「岩田さん、馬鹿ですか?」

「馬鹿とはなんだ、岩田に馬鹿と言う女は、お前が初めてだ!」


「本当にレベル低くて、見損ないました、岩田さんには」


すーっと家に消えて行った優華。

俺は何もしていない、優華に手を出していない、何故馬鹿や見損なわなければいけない?

1人寂しく待つ岩田だった。

No.75 15/01/14 15:54
ナルシスト ( 84wJh )

俺は何秒しか話せなかった優華に何故ここまで来たのか?

もういいじゃないか!

辞めた女性を追いかけて、岩田らしくないぞ!

ユウスケに力入れれば必ず岩田の顔が上がる。

岩田だって業界の浅井さんになれるはずだ!

岩田の実力があれば!


直人君みたいにユウスケを有名出来るはずだ!


全て分かっている。

「BREATHE」このアーティストの応援してやらなくてはならない。

優華ごときの女優など腐る程いる。

「でも、優華じゃないと駄目なんだ!」

優華を女性として好きではない。

あの綺麗なシルエットの月下美人に惚れている。

再度シルエットの月下美人の花を咲かせたい。


♪♪♪


「岩田だ!」


「岩田さん、凄いですよ、岩田のプロデュースした、曲を、紅白に出た、中森明菜が、カバーする事になりました、岩田さんの実力は、凄いので、東京に、は…」


ガチャン


まずゆっくり優華とお茶でもしながら話し合おう。

「そうかぁ、あの曲が、また色んな人にカバーされるのか!」


大変だ!

俺の携帯が一気に電源が切れてしまった!

どうすればいいんだ!

通りすがりの人に聞いた!

「岩田だが、携帯の電源が切れた、どうすればいいんだ!」


「すぐにそこに、携帯ショップありますよ」


「そうか!」

この場合、やはり、ありがとうかも?

ありがとうと言う前に無償提供してくれた男性は去って行った。

これは一種のボランティアだと思った。


携帯ショップの自動ドアを足で踏んだ。

手で踏む奴などいない。

「岩田だが、携帯の電源が切れた!」

「3台もお持ちなんですか?」


「悪いか! 仕事なんだ!」


「申し込みありません、これはうちのショップではありません」


「全国共通ではないのか?」

「この携帯はドコモショップさんです」

「君に訪ねるが今気分を害していないか?」


「お客様の無知に少し呆れています」


「お前も優華みたいに、俺を馬鹿にしているのか?」

No.76 15/01/14 18:45
ナルシスト ( 84wJh )

一応俺は直人君と繋がり「BREATHE」のアーティストと関わっている事は「直人」の190ページに記載されている。

「BREATHE」君の影武者である岩田だ!

どこへ携帯ショップがあるのか?

「君、君、ドコモショップを教えたまえ」


「おじさん、命令失礼じゃん!」

「君の大根足のミニスカの方が失礼だ!」


あの大根足でチャリをこぐのは、環境庁に連絡しなくては、名古屋の人は環境問題に疎いのか?


俺は素晴らしい感性の持ち主なので、困った時は犬のお巡りさんに聞く事にした。


携帯がなければ仕事や優華との連絡にも困る。


「ごめん、岩田と申す、ドコモショップを教えたまえ」

地図を出してギャギャ声でまくしたくられた。


「わからん!」

「とこの駅に行けば良いんだ、教えたまえ」


「失敬した!」


何故俺はここまで小間使いさせられなくてはならないんだ!」


♪♪♪

「優華!」


「ダメだ!充電がない」


何故名古屋は10歩歩けばコンビニがないんだ!

「うんちなのか、名古屋は!」


警察官から聞いた駅に向かうしかない。

本当に不便にもほどがある。

東京の岩田の関係者なら、多分笑い物だ!

今の岩田は、大嫌いなユニットバス。


風呂とトイレが一体化。

タレントで例えるなら、風呂は叶恭子で、トイレは叶美香なのか?



俺は叶姉妹と生活していると思えば、快適な生活を送れるかも知れない。


やはり岩田の感性は間違っていなかった。

やはり岩田の感性の優華を連れて帰りたい。

俺は間違いない感性の持ち主だからだ。

岩田はドコモショップに向かい歩きながら、自分の感性に確実性と、優華の月下美人に酔いしれていた。

No.77 15/01/15 10:23
ナルシスト ( 84wJh )

携帯ショップに足を運んだ。

岩田に足を運ばせるドコモは凄い根性の持ち主だ!


「ごめん!」

「いらっしゃいませ」


「携帯の充電なんだが」

「申し訳ありません、番号札をお取り下さい」


何?

番号札をこの岩田に取らせると言うのか?

一般市民のクセに俺に説教をすると言うのか?

業界では有名だが、一般市民には、岩田さん扱いされないのか?

この糞生意気な女は首にスカーフを巻き、はっきり言ってスタイリストからすれば、「ダサい」ファッションだよ、君は。


その顔なら、エキストラにもでれないよ。

「お客様、番号札で御座います」


「この番組は何の番号だ!」


「御説明内容の番号で御座います」

「少し訪ねるがあのキャラクターのキノコは頂けないのか?」


「ショップだけの陳列限定な物で、お客様にはご遠慮しております、誠に申し訳ありません」

「それは名古屋だけなのか、全国共通なのか?」

「全国共通で御座います、ブースが空きました、カウンターにご案内させて頂きます」


顔と洋服は残念だが、立派に仕事に打ち込む姿勢は認めてやろう」

「大変お待たせ致しました、本日のご用件は、充電器のお買い上げでしょうか?」


「コンビニで対応していたが、所詮コンビニの充電器に舐められたものだ!」

「やはり充電器は補助だけなので、メーカーの充電器をお勧めします」


「少しお客様の携帯をお見せ頂けますか?」

「三台ある、そんなに何故持っているのかは、聞かないでくれ、仕事なんだ!」


「お仕事お忙しいのですね、承知しました」

「違うショップに行き、失礼な扱いをされた」


「それは失礼致しました」


「では、お客様の個人情報からお伺い致します」

「お名前からお願いいたします。」


「岩田だ!」

No.78 15/01/15 16:34
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田様、当店の御利用ありがとうございます」


「君、本当にありがとうと思っているのか?」

「はい、何か?」

「ありがとうございますは漢字だろう?」


「えつ?」

「誠意が伝わらないんだよ」

「誠に有り難う御座います」

「それなら、誠意が伝わる、初めからそうしなさい」


頑固親父にしては年は若すぎる。

業界での地位が岩田を勘違いにさせている。

「充電器のご利用との事で御座いますね」

「そうだ、簡単な話しだ!」


「念のために本人確認取らせて頂いておりまして、三台お持ちの携帯番号と、本人確認をお願い致します」


「充電がないに、どうして、番号が分かるんだ!」


「さようで御座いますね、すぐにバッテリー補充させて頂きます、免許証などお持ちですか?」


「充電器を買うのに何故必要なのか?」


「盗難の携帯防止で御座いまして」

「岩田が盗みをしたとでも言うのか、全国共通なのか?」

「お客様全て全国共通で御座います」

「あの小さなぬいぐるみを頂きたい、姪のめんまが喜びそうだ!」


「小さなストラップをプレゼントさせて頂きます」


「では、免許証を提示しよう」

「あのキャラクターは実にユーモアだ!」

「岩田様、本人確認が取れましたので、充電器を三個ご用件致します」

「たこあしではないのか?」

「お仕事にお使いなら、三個ご用件が良いかと」

いちいち時間ばかりかかる携帯ショップだ!

「お世話になった、君、その制服スタイリスト相談した方が良いと思うよ、では、」

岩田初めての携帯ショップデビューである。

あなたのお名前は?

岩田だ!

No.79 15/01/16 09:15
ナルシスト ( 84wJh )

「叶姉妹に会いに帰るとするか!」

「岩田様、お帰りなさいませ」

「君、なかなか叶姉妹も悪くないね?」

「えつ?叶姉妹様でいらっしゃいましか?」

「恭子に入りながら美香を眺めるのも悪くない、明日モーニングコール頼む、では?」


「かしこまりました、叶姉妹!????」


岩田は決してぶざけていない、読み手さんをおちょくってもいない岩田のキャラで岩田の性格を現す物語である。 

「どうして携帯ショップは、あれだけ時間要するんだ!」


「優華の一般人離れた頑固にはこの岩田もお手上げ状態だ、どうすれば仕事下さいの優華に戻るんだ!」

優華から連絡があったが、電源が切れていて、話す事が出来なかった、肝心な事を忘れ、優華の頑固な性格に1人勝手に考え込み岩田。


♪♪♪


「岩田だ! 由紀さゆりさんから連絡ありました、平井堅さんも!」


「だから何なんだ?」


「また、岩田さんのプロデュースお願いしたいと」


「東京に帰れば打ち合わせしょう」

「岩田さん? ユウスケです!頑張ってるよ!」


「ユウスケか?岩田だ、最近元気で役をこなしていて活躍は岩田でも良く評価しているよ」


「岩田さんのお陰やし、岩田に感謝してるで! 早く帰って来てよ、待ってるで」


「それでは、待っていてくされや、関西弁になりんすか?」

「へんな関西弁やし! また直人君と仕事出来るねん、皆さん可愛がってくれてる、鼻血出さんようになったから」

「そうか、良かった、では東京で会おう」

「電話代わるね!」

「岩田さん、プロデュースの件なんですが…」


ガチャン


「優華だ!優華の電話だ!」


いつまでかかってる優華からの電話を思い出すのに。


プルプル

プルプル


「岩田だ!今日電話に出れなかった、優華の用件から聞かせて貰おう」

「一度ゆっくり話がしたくて、正直私を連れて帰る望みは捨てて下さい」

「君はこの俺に叶姉妹とずっと付き合えというのか?」


「叶姉妹さんとお付き合いされているんですか?」

「ユニットバスに名前を付けているだけだ!」

「明日、お休みなので、私の意志をお伝えします」

少し期待していた岩田だった。

No.80 15/01/16 10:01
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、明日あま駅に喫茶店渚があります、そこに午前ですよ、朝の10時にお待ちしています、世間体もありますから、少し離れた所で」


「優華、渚とは、ばせいのスナックみたいな名前だな、気分が乗らないが、話をしよう、昭和ぽい喫茶店なのか!星占いはあるのか!ペーパーナフキンは折ってあるのか?」


「朝ですよ、朝お待ちしています」


プー


プー


「愛想のない女だ、岩田に楯突く女だ」

初めは優華のキツイ口調にイラっとしたが、岩田も名古屋と言うローカルで絡み人間的に成長し、一般人との交流に馴染み出して来た。


良く言えば器の広い人間になれたと言う。

テレビを見て一般人らしい岩田の仕業に没頭しよう。

「柏原よし恵の春なのにが、徳永英明がカバーするのか?」


「AKBがあの大学生は話していた、supremeを着ている、なかなかやるではないか!」


「俺が手がけたEXILEの〖Lovers Again〗これを中森明菜がカバーする、俺もなかなか良い感性の持ち主だ!」


この俺に馬鹿だと放つ優華はかなりの根性持ちなのか?


優華に舐められているなか?

「地方テレビは製作費は掛かっていないが旅番組は癒される物があるなあ?」

叶姉妹の世話になり明日優華と話し合いをしよう。

仕事では味わう事がなかった肉体的疲労に疲れ睡魔が襲ってきた。


渚と言う喫茶店に笑いがこみ上げて来た。

名古屋らしい愛嬌のある喫茶店だ!


東京に帰れば土産話に使え、俺の感性で、世に良い曲を提供しよう。


ゆっくり慣れないベットに入り眠り深くなった。


朝の早くに♪♪♪

びっくりした!

「岩田様、モーニングコールで御座います」

「これはいわゆるドッキリカメラなのか!」

フロントにモーニングコールを頼んでいた事すら忘れている岩田に、何故ドッキリカメラが来る筈はない。

岩田独特の感性である。

No.81 15/01/20 21:38
ナルシスト ( 84wJh )

びっくりして飛び起きたが、モーニングコールの時間を間違えてるのか?

名古屋のモーニングコールは共通なのか?

優華ととの待ち合わせの時間より早く目覚めた岩田だった。

叶姉妹に挨拶をした「恭子、美香、君達はセレブでも何でもない人間だ!」

叶姉妹の鏡を眺め無精ひげをホテルの装備されたカミソリで整えていた。

「やはりこのまま優華を待つ俺でいいのか?」

鏡に向かい話しかけたが返事はない。


「お前も岩田を舐めているのか!」

名古屋の鏡だからなのか!

全国共通なのか?

どうでもいい、俺は業界も、一般人と幅広く、付き合える器の人間だ!


汚れたスーツではなく、心を一つにさせる、作戦で普段気に着替え優華に再度、アプローチをしよう。

俺に会えるだけでも気絶する女は沢山いる。

優華はその俺になびかない、いわゆる舐めている。

段々その気持ちから、俺自身意固地になってしまっている。

「この携帯のストラップでなびかないか?」

昨日携帯ショップから取り上げたキノコのストラップを姪にと貰ったストラップ作戦である。


岩田にすれば、一般人とかけ離れ、このストラップは、一般人でもなかなか手に入らない商品と勘違いしていた。

業界ではまず手には入らない商品など存在しない、岩田の生活がいとも簡単に手に入る商品との誤差であった。


「では、優華に仕方ない、会いに行ってやるか!」

ロビーを通過した岩田。

「いってらっやいませ!」

「その挨拶は誰に対して話しているのかい?」


「お客様でございます」

「なら、岩田さんをつけなさい」

「大変失礼いたしました、岩田様」

「ちなみに聞くが、これは名古屋なのか、全国共通なのか?」

「多分全国共通だと思います」

「では、優華に会ってくる、これは全国共通ではないから」

No.82 15/01/20 22:44
ナルシスト ( 84wJh )

喫茶渚に笑いがでたよ、本当なあるんだ渚の存在が。

加山雄三のヨットをバックの背景のポスターなど貼っていれば岩田は「感性だ!実に素晴らしい」

と褒めてやろう!

時計を見ればまだ早く到着する事に抵抗があった。

岩田は一般人より時計の針は1時間はズレている、ましてや優華ごときのタレント志望に、わざわざ出向く程の役職ではない。

優華だから名古屋辺りをうろついてやっている。

そんな配慮も出来ないのか優華は?

あえてプライドを持ち10分遅れて渚と言う馬鹿げた名前の喫茶店に入った。

びっくりした。

自動ドアではない、この岩田に肉体労働をさせるつもりなのか?

舐めている喫茶、渚は、俺に挑戦状を叩きつけているのか?

ドアを開ける前に先に挑戦状を渡すのが筋ではないのか?

朝から肉体労働をさせられ、優華は椅子に座っていた。

また驚いた!

優華は笑いもせず俺の姿を確認した。

「何故笑い、岩田さんと言えないんだ!」

「約束時間過ぎたので、もう帰ろうと思っていました」

「なに? 」 (゚◇゚)ガーン

「君は俺になんと失礼な事を言うんだ!」

「もう、岩田さんとは、関係ないので」

こんな屈辱初めて受けた、なんだと、優華は俺に肉体労働をさせた上に関係ないと放した。


名古屋の一般人との交流で少し一般人の考えが理解し始めた岩田は男性として、大声をあげては、岩田の感性が崩れる。


「そんなに待たせてはいないはずだ!」

弱気を見せればつけあがる、今回は強い態度に出てやる。


「で、岩田さんは、何を目的なんですか?」


「何を言うんだ!」 (゚◇゚)ガーン


この女はどこまで根性が腐っているんだ!

「何を注文されますか?」

渚らしい小汚い、ウエートレスとはほど遠い老婆が水を運んで来た。

君はちなみに名古屋ではどんな存在なのか?

名古屋だからウエートレスが通るのか。

全国共通なのか?


「コーヒーを頼む!」

小汚いない、その銀のトレイは年代物なのか?

まあ岩田には関係はない。

「名古屋から東京に帰る気はないのか?」

そうなんです、岩田さん、帰れますか?

よし、世話をしてあげよう。

「もう未練ありませんから、岩田さんも帰って下さい」

「なぬ?」 (゚◇゚)ガーン

岩田に立てついて来るのか!

No.83 15/01/22 01:51
ナルシスト ( 84wJh )

「正直もう迷惑なんです!」

人生で迷惑と吐いた口はその口なのか?

誰かに操られ泣く泣く岩田にそんな事を言われている優華が哀れだった。


「遠慮しなくても構わない、君は岩田に緊張しているのか? リラックスしたまえ!」

「リラックス過ぎるくらいですよ」

笑っているように見えるが、本当は心の中で泣いているかも知れない。


常に岩田に憧れていた優華だ!

「一応優華とゆっくり話したい」


「だ・か・ら・もう構わないないで下さい」


その、だ・か・ら・これは名古屋の伝統言葉なのか?


「今日は会社の話を聞いてやる!」

聞いてやる立場もあまりない岩田からのプレゼントだ!

「岩田さんには所詮分からないから結構です」


何この岩田のプレゼントを返却してきたのか?

馬鹿にされているのか?

「どんな仕事を一般人はまかなっているのか?」

「簡単に岩田さんに、説明するなら、照明さんみたいな仕事ですかね? ほどとおいですが」


「優華には合った仕事ではないか!」

「ただの件品の流れ作業ですよ」

「流れ作業とは、流しそうめんと同じなのか?」


「話になりませんよ」

呆れているのか、岩田が分からないと馬鹿にしているのか?


「コーヒーお待ちました」

名古屋で言うローカルウエストレスがコーヒーを持って来た。


「君、君、グラスが欠けているが、名古屋なら普通なのか?」

「欠けていない所から飲んで下さい」

「なぬ?」

優華に舐められそれ以上に渚のウエストレスに舐められたのか?
 
「岩田さんには申し訳ないけど、東京は捨てました、私は地道に地元で頑張ります」

それは岩田にとって関白宣言と同じであった。

No.84 15/01/22 22:36
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田が名古屋にまで足を運び叶姉妹との同居生活においおいと帰る訳には行かない」

「なら、どうすれば、お帰りになるんですか?」

「君が岩田に恥をかかせないのなら」

「だ・か・ら・どうすれば帰るんですか? 正直岩田さん、御自分の首も飛びますよ」

なに?

名古屋では共通以外、賞味期限切れればサムライごときが現れ首を斬られるのか?


「変な事考えてるでしょう、岩田さんなら」

やはり舐められてる。

「お・れ・は・一度名古屋の仕事をしたまえ!と申してるんだ」

「やっと一般人に戻ったんです、静かにして頂きませんか?」

いたって静かなんだが、やはり名古屋の静かには、違うのか?

関東なら母さんだが、関西では、おかん。

名古屋の静かは、関東では応援なのか?

分からない、実に地方弁は、分からない。

「その優華の気持ちは嬉しい」


「はあ? 何の気持ちなんですか?」

「岩田が1つ名古屋での仕事を君に与えよう、流しそうめんではない」


「休みなら、ただ家族には内緒ですよ」

「五十嵐君の仕事を頼んで見るから、挨拶に行きなさい」

「命令口調なんですが?」

「行きたまえ」

「凄く感じ悪いですね、岩田さんは!」


感じ悪い?

感じ良いの反対言葉だが、裏を返せば照れているのか?

「今度一緒に挨拶に行くから」


「はい、はい、はい」

はいは一度で良いはずだが、三回繰り返せすと言う事はやはり感謝していると捉えよう。

「では、この日のこの時間に待ち合わせだ」

五十嵐君から貰った名刺に日時と時間を書き優華に渡した。

「渚のウエートレス、世話になった」

「お金はいくらかなあ」

「780円です」

「欠けたコップ代金は引いてくれ!」


「もう結構です、私が払います、疲れます」

「女に払わす事は出来ない、恥をかいた、千円でお釣りはここの改装費に当てなさい」

「では、約束の時間に会おう」

やっと動き始めた優華、頑固者で、俺を舐めた優華は、必ず後悔するであろう。

No.85 15/01/23 16:49
ナルシスト ( 84wJh )

やっと頑固な優華とのアポは完了した。

「お帰りなさいませ」

「君は朝の女性とは違うが、どういう関係なんだ?」

「朝と夕方のスタッフの違いで御座います」

「誰にお帰りと話しかけているんだ?」

「お客様で御座います」


「君達に伝えよう、今時間があるから、教えてあげよう」

「はい?」

「僕の名前は岩田だ、お帰りなさいませ、岩田様、この名前が大切なんだ、テイクワンから始めよう」

岩田はさっき入って来た場所に戻り自動ドアから入り出した。


「お帰りなさいませ、岩田様」

「何故、2人いるのに、ハモれないんだ? テイクツー」


「お帰りなさいませ、岩田様」

「出来たではないか、この業界では、君達は素人だ!」


「はあ?」

「岩田は横になる、静かに頼む」

さよならと後ろ姿をロビーに手を振り、去ろうとした。


「馬鹿者!」

「はい?」

「部屋のカードがないではないか!」

「誠に失礼致しました」

「それはテイクワンだな!」

「申し訳御座いませんでしたか」

「今の感じはブラボーと言える感じで良かったよ」

と褒め部屋に戻っていった。


「あの人何者なの?」

「あんな事して、疲れないのかなあ?」

「一応マネージャーに報告しとこうか?」

「もしかして頭可笑しいんじゃない?」

「ブラックリストだよ」


そんな事言われているとは知らず、プロデュースした感覚の岩田は優華とのアポと育成プロデュースに満足していた。

No.86 15/01/24 22:02
ナルシスト ( 84wJh )

素人に常識を教える事自体岩田には疲れる行為である。

ユニットバスの扉を開き。

「恭子、美香、今帰った、恭子には、悪いが、美香に座るぞ、岩田に感謝しなさい」


プル

プル

岩田は若者のあの言葉の、あいつウンコだな、のウンコ中であった。


岩田には考えられない、ウンコ中のスタイルにホテルのテーブルの携帯が鳴った。

「君!今ウンコ中なんだよ!」

プル

プル

スタッフいないのか!

恭子電話取りなさい!

プル

プル

「美香まだ居なさい」

「岩田だ!」

「岩田さん、今よろしいですか?」

「君はウンコだな!」

「ウンコですか?」

「若者は今糞とは呼ばない、ウンコなんだ!」

「今日♡♡オフィスから岩田さんとの打ち合わせの話を聞いて来ました。」

「♡♡に言っておきなさい、君もウンコだと!」


「それと、Breatheさんがツアーの件ですが」

「Breathe君が名古屋に来れば寄りなさいと伝えてくれ」


「君、Breatheだね?ブリーフじゃないだろうね!」

「Breatheのライブです、そしていつお帰りですか?」

「シルエットが帰るまで、そして名古屋人を全国共通にするまでだ!君はウンコだな!」

「♡♡オフィスどうしますか?担当は岩田さんなので」

「では、Tiamoで頼む」

「岩田さんTiamoだけじや」

ガチャン

「おいそれ美香との時間すら取れない」

名古屋やせわしいのか?

ドッキリカメラなのか?

「美香の用事は途中になってしまった」

プル

プル

「岩田だ!」

「岩田さん、ユウスケです!」

「ユウスケはウンコか!」

「お前はウンコやなあって言われます!」

「君の感性は素晴らしい、そうかユウスケはウンコなのか!」

「はい、よくおかんに言われました!」


「では、supremeはやはりコラボだと思うか?」

「はい、コラボはなかなか手に入りません」

「実に素晴らしい」


「岩田さん、実は…」

ガチャン


さすがあの若者とユウスケの感性に気が付いた岩田は凄い!

No.87 15/01/25 10:42
ナルシスト ( 84wJh )

次は恭子が美香にやきもちを妬きそうだから、恭子をお供にしてやる。

プル

プル


「岩田様、お荷物が届いております」
 
「君の対応は実に素晴らしい、名前は?」

「吉田と申します」

「名前と聞かれたらフルネームだと思うが」

「テイクワンで掛け直しなさい」

プル

プル

「フロントの吉田菜々子で御座います、岩田様宛てにお荷物お預かりしております」


「爆弾ではないのか?」

「東京のオフィス事務所から、衣類と記載されております、爆弾テロではないと思います。」

「取りに行けば良いのか、ホテルサービスなのか?名古屋の式たりを教えてくれ」

「サービスでお部屋までお持ち致します」

「それは有り難い、三つ星ホテルと宣伝してやろう」


コンコン

「今のもサービスなのか?」

「お客様の合図で御座います」

「合図は全国共通なのか、それとも独自の判断のサービスなのか?」

「お客様が快適にお過ごして頂くサービスで御座います」

「君の対応はテイクワンだが、業界は諦めてくれたまえ」


「はあ?では失礼致します」

岩田が頼んだスーツとネクタイや靴下など雑学用品だった。


プル

プル

「忙しいんだ、叶恭子の約束なんだ」

「岩田さんのスケジュールどうしますか? 岩田さん居ないと、事務所も困っています」

「代役に任せるから」

「今度JUJUさんのレコーディングなんですが、彼女岩田さんご指名なんです」

「彼女に、この夜を止めてよと伝えてくれたまえ」

「早くお帰り下さいよ」

「一言、ふたつの唇でお願いする」

「岩田さん、途中で電話切らないで下さい」

ガチャン

「さあ、恭子君の出番だ!」

優華の仕事の第一歩に相応しいスーツを選び、

素人諸君の有名な番組を見ていた。

「この杏は良い演技している、この藤本隆宏、帰れば使いたい役者だ!」

チャンネルを変えた。

「なぬ、ガキの使いだと、そのガキとは、子供を指しているのか? そのガキにも名前はあるはずだ、司会者の君達、ガキの名前も書きなさい、岩田と完成が違うぞ、君達は業界では失格だ!」

No.88 15/01/25 15:48
ナルシスト ( 84wJh )

「やはりこの作者は見直しをしているのか? 実に誤字が目立ち過ぎた!君、小説家を目指しているなら、ハッキリ伝えよう、君は脱落者だぞ!」

俺は色々なアーティストのプロデュースも手掛けている。

ホテルの引き出しを開けた。


「なんだこれは? 聖書ではないか?」

パラ

パラ


「素晴らしい事が書かれているではないか!」

「ふむふむ、あなたは神を信じますか?」


「紙は信じるが死んでもいないのに、生きている人間に聞くのは可笑しくないか?」

「死ねば神になるのか? 何故天国と地獄と分かれているのか?」

聖書に話しかける岩田。


「君、神とはどの様な構成なんだ?」

「このメモは無料なのか、聖書も無料なのか?」

プル

プル

「フロントで御座います」


「君は神を信じているなか?」


「お客様、申し訳御座いませんが、御質問の意味が分かりかねません」


「引き出しに聖書が入っていた、これは無料なのか?」


「お部屋でおくつろぎ頂いているお時間にお読み頂ければと言う意味で御座います」


「だ・か・ら・無料なのか聞いているんだ! 名古屋だけ無料なのか、全国共通なのか?」


「室内のサービスだけで御座いまして、無料とも有料とも、どちらでも御座いません」


「君の見解なのか?」

「持ち出しはご遠慮して頂いております」

「君の見解など聞いていない、上司を呼び説明してくれたまえ!」

「かしこま…」


ガチャン


「馬鹿げた説明だ!待っている間に、「君が好きで」この歌詞を考えよう」

フロント内では申し送りに岩田ブラックリストと赤ペンで要注意人物と書かれていた。


「マネージャーまたあの男性のお客様です、聖書は無料か有料か、全国共通なのか聞いて来てます、説明をしろと」


「嫌だよ、あの意味不明なお客様には、対応しかねるよ、あのお客様は何物なんだ?」


「岩田だ!」

No.89 15/01/26 00:52
ナルシスト ( 84wJh )

コン

コン

「誰だ!」

「フロントマネージャーの高橋正人と申します」

「君はフルネームだ、よし入りたまえ」


「聖書の件での御質問で御座いますね」

「君は良く分かっているな、丁寧な漢字に感心した」


「岩田様、聖書はお部屋でごくつろいの海外の方の為に置いておりまして」


プル


プル


「電話は入った、帰って良い!」


「えつ?」

「岩田様、御説明は?」


「電話が鳴ったからもう構わない!」


「はい?」

「もしもし岩田だ!」

フロントマネージャーは呼び出され、1分もしない内に部屋から出された。


「岩田って男性何物なんだ?」

首を傾げ帰るマネージャー。

「ああ、EXILE三代目の「Best Friend Girl」は「Breathe」君に歌って貰っても構わないぞ!」

「岩田さん待ちの打ち合わせ沢山来ています」


「私は月下美人~を連れて帰ればすぐに解決するんだ、あの喫茶店が証明してくれる」


「どの喫茶店ですか?」

「グラスが欠けていた、改装費を寄付して来たんだよ!」


「その月下美人を何とかなりませんか?」


「何故歌わないんだ?」

岩田の性格を良く知る事務所関係者。



「私は月下美人~」


「少し音程が悪いが、君は素人だから」

「本当に困っています、ユウスケの事もなりますし」

「ユウスケは今居るのか?」

「はい、変わります」

「うんこです、supremeコラボですよね?」

「ユウスケ、君はブラボーにコマンタレブーを付けてやる、やはり岩田の感性だ!」


「俺配役の主役もろてん」


「そうか、やはり関西人はヒョウ柄押しだ!」

「うちのおかんはヒョウ柄と違います」

「そうか、何柄なんだ?」

「鶏ガラです」

「良いダシを取るのか?」

「ただの見返り美人だけです」

他の人の話は聞かないが唯一岩田が話すのは、鼻血青年のユウスケだった。

ユウスケは岩田をこよなく信頼し、また岩田もユウスケの父親的な存在であった。

デビューから岩田の事を尊敬し、岩田のフォローで、這い上がった青年だから。

お互いの感性も似ているのだろう。

No.90 15/01/27 00:00
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、早く帰って来てくださいね」


「ユウスケ君には岩田がついている、君に捧げよう「待ってて」この歌詞も岩田だ!」


「あざす!」

「主役級になれば直人君に近づいてたのだね」


「直人さんは、浅井さんがいるから~」


「どうしたんだ?ユウスケらしくないじゃないか!」

「直人さんみたいに浅井さんが隣りにいて欲しいです、岩田さん」


「ユウスケ、なら聞こう、ユウスケは同性愛者なのか?」

やっと、やっと、疑問に思っていた、ユウスケのカミングアウトだ!

「同性愛者って何ですか?」


ドテ

「男性がだなあ、男性を好きになるって事だ!」


「僕、岩田さんの事メチクチャ好きですよ」


(゚◇゚)ガーン  (゚◇゚)ガーン


やはりユウスケは同性愛者なんだ!

「ユウスケはケツの穴は好きか?」


「肛門の事ですよね?」

「肛門と言っても水戸黄門ではないぞ!」


「それいただき~」

「えつ?」 (゚◇゚)ガーン

やはり肛門が好きで欲しいのか?

「待っています、ケツ洗って」

(゚◇゚)ガーン  (゚◇゚)ガーン


ケツを洗うなどとユウスケには会えなくなってしまった。
 
東京に帰ればまずは抜きに行きたいのだ!

「ねえ、ねえ、岩田さんさすがなんです、肛門の話ししたら水戸黄門なんて、そのネタ頂きました」


「良かったね、岩田さんはユウスケの話なら聞くんだよな」

「岩田さんそんなにスケジュールに穴空けて大丈夫なんですかね?」


「名古屋で打ち上げしないといいんだが、これでも岩田ファミリーは支えてんだよ」

「岩田さんが何かすればどうなるんですか?」

「もう、ギリギリの境かなあ?」


「どうなんの?」

「クビ、業界から追放だよ」


「マジで、僕は、岩田さんは?」

「ユウスケは大丈夫だよ、ただ岩田ファミリーは解散だよ」


「なんで、なんで、岩田さんはその女性を追いかけてんの? 意味不明やし」

「昔から言ってたシルエット女性だから、岩田さんには特別なんだろう?」


「僕より大切なん?」


「ユウスケは別の存在だと思うよ、信じて待っていよう」

周りのスタッフに囲まれている岩田ファミリーの事など心配する事はない岩田。


ユウスケのケツの穴  (゚◇゚)ガーン

No.91 15/01/28 04:47
ナルシスト ( 84wJh )

さて、少し散歩でもしょう。

フロントは岩田の通過にピリピリしていないか?

東京では有名な実力的存在だから。


「来たわよ、ブラックリストが」


「行ってらっしゃいませ、岩田様」

「やれば出来るではないか、君達は姉妹か?」

「いえ、違いますが、似て居ますか?」

「まあ、まなかな程ではないが」

「お気を付けて」

「君達、俺が交通事故でも合い楽しいのか?」

「一応ご心配で、これは全国共通で御座います」

「漢字変換は誠意を感じるな、岩田の感性だ!」

自動ドアが開いた。

少し散歩も良い歌詞作りに役に立つ。

散歩の老人に出くわした。

「そこの男性の犬はソフトバンクの犬なのか?」

「違いますよ、見た目似てますが」

「いや、やはりソフトバンクのお父さんだな」

「違いますよ」

「その犬は、しゃべりのか?」

「ワンしか話しませんよ」

「君の携帯はやはりソフトバンクなのか?」

「auです。’

「ソフトバンクの犬を連れてauとはソフトバンクに失礼ではないか?」

「白い犬を連れてるなら、ソフトバンクにしなさい!」

「上戸彩に会ったのか」

「あなたね、白い犬を連れている人が皆さんソフトバンクじゃありませんよ」

「君に伝授しよう、名古屋なら統一しなさい」

「しつこいねあなたは」

「俺はあなたではない、岩田だ!」

「はい、はい、考えおきます」

「名古屋の一般諸君、全国共通の運動に心がけなさい」

「その犬は、うんこ、なのか?」

「散歩の度にうんこ四回しますよ」

「かなりのうんこだな!」

「あなた、嫌、岩田さんは何物何ですか」

「一応作詞家だ、新曲はうんちだよ、」

「Breatheのshahapinesu聞いてくれ失敬」

またまたチワワだな

「君、昔CMに登場したチワワかね?」
 
「こいつはただのチワワです」

「こいつとは失礼だよ」

「なんですか!いきなり」

「名前で読んで上げなさい」

「マロンです」

「栗の名前からつけたのか?」

「いえ、適当です」

「意味の名前がマロンなら嫌ではないか?」

「はあ?」

「名前は適当は名古屋限定なのか? 君の適当なのか?」

「あなた、誰なんですか、人の犬にいちゃもん付けて」

「なら名前を考えてやる、この犬は今日から岩田だ!」

「岩田ですか?」

「今日から岩田だ!」

No.92 15/01/29 23:42
ナルシスト ( 84wJh )

「あの岩田帰って来たわよ~マネージャー」

「嫌だよあの岩田、対応してくれよ!」

岩田はホテル関係者に岩田扱いされていた。

「お帰りなさい、岩田様」

「名古屋はなかなか質が良いうんこ達だった」

「フロントの君」

「伊藤結香と申します」

「伊藤結香君、君の自宅には犬は居るか?」

「はい、コーギーが居ます、名前はさくら、ひらがなで御座います」

「そこまでの話はなるなら個人情報保護法が適応になるから、人には話してはいけないよ」

早く通過してよ岩田め!

「君の家庭は携帯は名古屋共通なのか?」

「君は家族割りとそんなシステムは名古屋共通なのか!」

「家族割りは全国共通に御座います」

「携帯3台持っているが、名義が1人でも家族割りは適応なのか?」

「分かりかねません、携帯ショップなら対応可能かと…」

「ホテルの質問の項目に記載しろと言いなさい」


「大変申し訳御座いません、上席と審議させて頂きます」

「では、うんこに宜しく」

岩田が離れる事を確認して慌ててフロントに問い掛けた、マネージャー。

「岩田と何話してたの?」

「携帯の家庭割りが何とか」

「岩田が個人情報って言ってよな?」

「うるさいでしょう、フルネームや、漢字変換に」

「いつまで滞在するんだろう?」

「岩田対応にお給料上げて貰わないとやってられませんが」


「もうすぐに一度会計請求するからそれまで待ってよ」

「プロデューサーか何だが知らないけど、早く名古屋から出て行って欲しいわ」


「伊藤結香君、忘れていたよ」

「プロデューサーでもあり、作詞家なんだよ、岩田は」


「…………」

「岩田様、お耳は良い調子で御座いますか?」

「耳は感度O.K.で全てテイクワンだよ、失敬」

「今の岩田、岩田の呼び捨ても全て聞いてたのかも!」

「再度、話すが、岩田を岩田と話す事は岩田では良いが、全国共通ではない」

「岩田は構わない、広い器の岩田だが、全国の岩田は知らんぞ」

しかし岩田は岩田だ!

やつと出番が来た岩田、さてこのページだけで、何度岩田と話したのか、数えるくらい、岩田は岩田だ!

No.93 15/01/31 12:07
ナルシスト ( 84wJh )

「恭子、美香、実に退屈だ、名古屋はうんちだな」

テレビのリモコンのボタンをスイッチワン

「ミュージックフェアーではないか、Ma・J君何故君はありのまましか歌わない、岩田が手掛けたあの歌は嫌なのか! 

平井堅君、君とのコラボは最高だった、実に楽しかった、かなり変わり者の君だったが、郷ひろみ君、君もしぶとく頑張っているよ、僕のあの曲気に言ってくれたかね、Juju君有線の優秀賞2年連続おめでとう、君に僕に感謝しているだれうね、何故、何故、僕がプロデュースする「Breathe」多田和也、宮田慧、どうしたんだ、君達の実力は岩田が認めているんだ!

いい加減にして!!これはどこかで使っている、いわば岩田がパクりになるから、小声で話そう」



プル

プル


「岩田だ!」

「優子です」

「明日ですが」

「何の事だ?」

「はあ?」

「はあ?とは疑問と捉えるのか?驚きとも言える」

「どちらも+馬鹿も付け加えます」


「馬鹿とはなんだ、名古屋まで来て馬鹿とは!」


「明日挨拶に行けばいいんでしょう?」

「どこへだ?」

「何考えているんですか!呆れました」


「こちらが呆れるよ、どこに行くんだ?」


「五十嵐さんの事務所ですよ」

「君は僕に恥をかかせるのか!五十嵐と言えばいいんだ!」

「では、明日現地で」

「現地はどこだ!」

「岩田さんが名刺をくれた先ですよ」


「名刺を渡したので場所が分からない、優華迎えに来てくれ」

「岩田さんは勝手ですよね、辞めた私を追いかけ、業界の頃は無視しておきながら、今更また挨拶にいけだなんて、その上迎えに来いだなんて、いったい岩田さんは何者おつもりですか!」


「岩田は作詞家とプロデュースだ、君は知っているだろう、優華は僕はただの一般人だと思っているのか!!」


「話が噛み合いませんから、迎えに行きますが、五十嵐さんに連絡して居るのですか?」


「連絡先を教えなさい」

「今度は命令口調なんですか?」

「命令ではない、丁寧と言う」

「挨拶だけですから、お願いしますよ」

「無料の紙に書くので、連絡先言ってくれ」

優華が初めて動いてくれた、五十嵐君への挨拶に、岩田は一歩前進した。

No.94 15/02/02 20:31
ナルシスト ( 84wJh )

「本当に世話がかかる女だ!」

「恭子に入り美香を眺めるのも悪くない」

「何故ユニットバスと言う名前なんだ!」

「まなかなバスでも、あみんバスでも良いじゃないのか?名古屋だけなのか、全国共通なのか?」


プル


プル

「携帯歩きなさい!ドコモなら歩けるはずだ!3台持っている岩田だ!」

プル


プル


「ソフトバンクの犬は話すのに、ドコモは歩かないのか?」


プル

プル

「ふるチンなんだ、空気くらい、読め!」

「……」


「泣きやんだのか?」

シーン


「シーンとはどんなシーンなんだ?」

「恭子離してくれたまえ、岩田を1人占めしたい気持ちは理解しているが、君はセレブではない!」


「ナルシストの同級生なだけだ!」

「卒業アルバムでは、君は行方不明者だ!」


「バスタオルが何故そんな所にあるんだ!」

「美香、君が取りなさい、美香はうんこだ!」


「プロデューサーの岩田を舐めている、実に名古屋はうんこだ!」


ドテ

ドテ

「何故、何故、電話が鳴らないんだ!」

「ドコモ君解約してあげるよ!ドコモのキノコは毒キノコなのか?」

プルプル


プルプル


「岩田さん、ユウスケです、何してるの?」

「ああ、ユウスケか、今豪華客船に乗った所が!」

「さすが岩田さんはする事がちゃいますね?」


「ユウスケ君、ちゃいますとは、チャイなチャイって事かね?」

「関西弁で違いますって事です!」

「君は実に感性が良い、やはり売れる筈だ!」

「岩田さん、一番早く伝えたくては…」


「女でも出来たのか?」

「僕は岩田さん、一筋ですから?」


(゚◇゚)ガーン (゚◇゚)ガーン


「い、い、岩田の肛門狙いか?」

「はい、水戸のご老公様ですよ」


ユウスケの隣りにいた、スタッフは。

「ユウスケ、冗談はそれくらいにしてあげなよ、岩田さん、マジな人だからさ」

「岩田さん」


「………」

「岩田さん?」

「時間をくれたまえ!」

このセリフぱくりなのか?

No.95 15/02/05 17:42
ナルシスト ( 84wJh )

「おはようございます」


「おはようございます、すいません、こちらに泊まっている岩田さんお願い致します」


フロントの女の子は。

「岩田さんって、岩に田んぼの田の岩田様でしょうか?」


「あの頑固で変わり者の岩田さんです、私は優子と言います、岩田さんを迎えに来たとお伝え下さい」


「し、し、し、少々お待ち下さい」


フロントからマネージャーの所まで走り出したフロントの女性。


「マネージャー、マネージャー、大変火災より大変が出来事が来たの!」


「どうしたの?」

「あの、あの、岩田に女が来たの!」

「またまた、悪い冗談よせよ!」


「優子だって、本当なんだから!」

「オカマじゃないのか?あごがひげ剃り後なかった?」


「それが綺麗なんですよ、あの岩田ですよ!」


「俺が応対してくるよ」

優子の前に立つマネージャー。

まじかよあの岩田だよ、この女もソフトバンクなのか?

全国共通の美女だよなあ?


「いらっしゃいませ、岩田様で御座いますね」

「はい、優子が迎えに来たと伝えて下さい、ロビーで待って居ますから」


あの岩田とどういう関係なの?

綺麗な女性だよなあ?

岩田は何者なんだよ、この女性岩田に洗脳されてるのかなあ?

岩田詐欺だったりして。


プルプル

プルプル 

「岩田だ!」

「岩田様、ロビーに優子様と言う女性がロビーでお待ちです。」


「君、優子と言う女性だと話したな?」


「君は優子と言う男性を知っているのか?」

「いえ、そう言うつもりではありません」

「なら、優子と言うのは、全国共通の女性ではないのか?」


「はい、そうでございます」

「何故、ございます、が漢字ではないんだ!テイク2だ!」


「はい、そうで御座います」


「初めからそうしなさい」

「優子と言う全国共通の方がお待ち…」


ガチャン


プー

プー


「あの人自分勝手でしょう!」

「少しだけですが、個性の強いお客様です」

「岩田の馬鹿、早く下りて来てよね!」


「お客様は岩田様とどのようなご関係ですか?」

「昔の知り合いな変な奴!」


「優華何故お世話になった恩人だと言わないんだ!」


「優子が優華???」


「岩田様、こちらの女性は優子、優華?」


「岩田だ!」

No.96 15/02/10 20:00
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、調子こかないで下さいね!」

「調子はこくものなのか、屁はこかないのか?」

「どうでもいいですから、早く行きますよ」


「五十嵐君に会えるんだな?」

「岩田さんがアポ取ってないんですか!」

「テイクオフだ!」


「五十嵐さん居ないなら何しに行くんですか?」


「ドコモに確認しよう、少し待ちたまえ」

プルプル

プルプル


「五十嵐君居るかね? 岩田だ! 今から月下美人とそちらに向かうから、待機していなさい」


「テイクワンダブル!」

「本当に一度だけですよ、今回だけにして下さいね!」


「タクシーで行こう!」

「はい、お客さんどうぞってか!」

「優華乗りなさい!」

「俺さあせっかちなんだよなあ!どこまで行くんだよ!」

「君ノリが軽いね?」

「真鈴パフエ待たしてっから!」


「実に下品だ、感性の欠片もない!」

「岩田さん、人の作品に入るの止めてくんない?」

「いつ、どこで、誰がだ!」

「探せば分かるんだろうがー」


「すいません運転手さんと岩田さん、お知り合いなんですか?」


「知らん、岩田はこんな下品な男は知らん」

「あんた出番がないから、人の作品入って来ただろーが!」


「岩田さんそんな事したんですか、著作権に引っかかりますよ?」


「優華降りたまえ、最低な、無礼な運転手だ!」

「名古屋まで来てやってんだろーが、俺も忙しいんだよ、早く着いてやるよ!」


「岩田さん、これは特別コラボなんですか?」

「優華、そうだ、イベントのページだ!」

「ほい、お二人さん、その綺麗な女の人抱かせろよなてか!」

「釣りは要らないから、さっさと消えなさい!」


「ありがとうよ、おっさんキッチリじゃねーかよ!」

「テイク20だ!」

「あの人と岩田さん何故か似てますよね?」

「優華、実に不愉快だ、優華もテイクアウトだ!」


「ごめん、岩田だ、五十嵐君を頼む」

「少しお待ち下さいね」

「優華五十嵐君に挨拶したまえ!」

呆れた顔の優華。

「何1人で盛り上がってんのよ、不愉快だ、実に不愉快だわ!」

「岩田さん先日は、どうもでした」

「テイク2だ、やり直しだ!」

No.97 15/02/12 09:19
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さんようこそ、テイク2だ!」

「はい、はい」

「はいは一度でいい、2回繰り返すのは、相手を馬鹿にしているのか、舐めているのか、これは全国共通だ!テイク2だ?」

「五十嵐君にお願いする、岩田だ!」


「岩田さん、お待ちしておりました、さあ、お入り下さい」

「初めからそうしなさい、これが岩田のプロデュースの月下美人の優華だ!」

「さすがに東京の女優さんですね、お顔もお綺麗です」

「岩田の感性に間違いはない、実に勿体ない女優だ!」

お茶どうぞ!

「岩田さん、うちは地方で、小さな事務所です、その優華さんのレベルの高いお仕事を探せるか?」
「名古屋なので承知してる、優華に似合う仕事なら、引き受けよう。」


「岩田さん、挨拶の話しだけではなかったのですか?仕事の話は聞いていません」

「これが優華のプロフィールだ!」

「分かりました、お仕事の御連絡させて頂きます」

「優華に魅力的な仕事頼む、君の名刺再度岩田によこしなさい」

「優華、五十嵐君に、お願いしますだろ?」

「私は一般人なので、仕事の空いた時間だけですよ、そして優華としての最後のお仕事に、させて頂きます、そして岩田さんは、東京にお戻り下さい、岩田さんと最後のお仕事にさせて下さい」

「けしからん、まさしくけしからん」


「岩田さん仕事入れば御連絡します、ただ仕事内容は小さな事務所なので期待しないで、下さいね」

「君のうんこレベルで良いぞ」

「うんこレベルは酷いです、まあ頑張ります!」

「優華なら、五十嵐君事務所から売り出して、東京に帰る目的が出来ただけでも、ブラボーだ!優華あの世界を思い出せ、岩田の感性の優華だ!自信持ちなさい」

挨拶とプロフィールを託し、五十嵐君の連絡を待とう。

「岩田さんムチャなお仕事は迷惑なんです!」

「君には沢山失礼した、お詫びだ、岩田からのプレゼントだ、感謝しなさい」

岩田と優華のコラボに初めて最初の仕事デビューに出会った。

「優華、仕事をすれば、思い出す筈だ、業界では、シルエット女優の優華に、再度東京に連れて帰り!優華はまた業界に戻りたくなる、その気持ちを復活したかった」

岩田の気持ちが通じて居るのか、自己中には分からなかった。

「優華仕事は楽しいぞ、また君なら開花できる月下美人として」

「迷惑なのに……」

No.98 15/02/12 23:03
ナルシスト ( 84wJh )

「優華君はやはり次に行こう」


「はあ?岩田さん五十嵐さんだけじゃないんないのですか?」


「岩田とのデートに感謝しなさい!」


「帰りたいんですが……」


「もう1件付き合いなさい、東京で言う同伴出勤だ!」


「私はホステスじゃありませんから!」


「すぐ近くにモデル事務所がある、覗いてあげなさい!」


「すぐに帰りますよ、岩田さんのお世話嫌です」


「岩田ファンが多いんだ、感謝しなさい!」

「岩田だ!」

ほら嫌そうに呆れ顔の受け付けの女性は見ているわ。

「岩田が来たと、松本君に伝えなさい」

岩田さんのその堂々としたその態度が羨ましいわ。


「岩田さんおひさしぶり」


「岩田一押しの優華だ!」


「はじめまして、優華と言う素人です」


「モデルの担当しています松本です」


「どうかね?岩田の感性は」

「やはり綺麗な優華さんですね、東京でも通じませんか?」


「この変わり者優華が名古屋から出ないんだ、松本君、君から説教してくれたまえ!」


「それは本人さんの気持ちですから……」


「君も変わり者だな!」

岩田さん、あなたが一番変わり者なのよ。


「一応お仕事ならカタログくらいしかないですね、今はこちらの世界でもギャル系が人気ありまして……」


「なら、優華に制服着せなさい、少し岩田の趣味も絡めてやる」


「それは勘弁して下さいよ、ムチャですよね、岩田さん冗談上手いんだから!(笑)」

「君、岩田を舐めているのか?」


「冗談じゃ……ないんですか?」

「冗談は、君の松本君の顔だけにしなさい!」


「すいません、岩田さんの性格なんです」


「これは優華のプロフィールだ!預けて置くので仕事渡しなさい」

「すいません、よろしくお願いします」

「松本君、岩田は忙しいので、じゃあ!」

「岩田さん、うちの新人のことはです、名古屋中心にモデルさせています。」


「ことはです、よろしくお願いします」


「君、ことは君、いたしますが漢字ではない、テイク2だ!」

「よろしくお願い致します。」

「初めからそうしなさい!東京に来るなら、岩田を訪ねに来なさい、君は料理は嫌いなのか?」


「肉じゃが炊けません」

「テイク50だ!」

No.99 15/02/13 21:28
ナルシスト ( 84wJh )

「優華君に仕事依頼がくれば君の好きな時間や空いている日にちにアポ取り、仕事続けなさい、困った事があれば連絡しなさい、岩田はマージンなど中抜きなど小作な事はしないから、優華の小遣いに使いなさい」


「優華の健闘を祈る!」


私から離れて行った岩田さん。

東京にいた頃より少しやつれ、目の輝きがなく、私を払いのけるパワーが無くなっていた。


偉そうだけど憎めない、名古屋まで迎えに来てくれた、これは感謝しています。


でも今更東京になんて帰れない、夢で何もかも捨てた私には予想以外に世間は冷たかった。


もうこれ以上岩田さんを名古屋に置いておく事が東京に帰れば岩田さんのポストが無くなる事くらい分からないのかしら?


本当に単純でいつまでも「岩田だ!」付き通せると思っているの?


嫌いで素っ気なく、人の事全く考えていない、岩田さんだけど、憎めないのよね。


馬鹿じゃない?

私を追いかけ事務所に迷惑掛けてまで、地方まで追いかけくれた岩田さん。


それだけで気持ち伝わったんだけど。

あの業界の岩田パワーならどこまで着いてくるのか!


仕事休んで私も馬鹿みたい!

親に肩身の狭い思いしながら生きる事も辛いけど、再度芸能界には帰れない。


「何がマージン取らないよ、そんなギャラくれないわよ!」


帰り道1人迷いながら考えていた。


私が岩田さんに思う気持ちは、早く必要とされる間に東京に帰って!

本当に岩田さんを慕い必要な人達がまっているから。

そして岩田さんには名古屋は合わない。

ここは岩田ワールドじゃないの。

「岩田だ!」

通じる場所じゃないから…

No.100 15/02/13 22:43
ナルシスト ( 84wJh )

「これで優華も東京の土が踏みたくなるはずだ!」


「君、そこの中学生の君だ!」

チャリに乗っている青年に声を掛けた。


「君は芸能界に入れるとなれば気分はどうだ?」

「詐欺ですか? 僕はむりですよ~」

「君は無理だ!」

「なら声かけんですか? 気分わりー」

「なら、質問を変えよう、芸能界に興味あるか?」


「ありますよ、夢みたいな話しです」

「君は夢以上だ!芸能界を嫌う女がいる、どう思うかね?」


「贅沢ですよね、わがままですかね?」


「君の感性は素晴らしい、実に若者であり、芸能界など、無理な青年有り難う!」


やはり優華はわがままで身勝手だ女だ!

「君達立ち乗りは止めなさい!」


名古屋の環境庁。衛生庁、なっていない。

実に芸能界のルーツはうんこだ!


プルプル


プルプル


「岩田さん、今よろしいですか!」


「今、交通取り締まり中だ!」

「五十嵐さん、松本さんのモデル事務所に連絡しましたね、モデル事務所はまだ大丈夫なんですが、五十嵐さんの事務所、反社会的だと知ってましたか!大変な事になってるんですよ」


「反社会的とはオブラートに包み説明しなさい」

「この業界では招かれぬ事務所て事です、岩田さん社長がお怒りですよ、もう東京に帰ってくるな!岩田はクビだ!」


「笑わすな、岩田が事務所をクビなら、他の事務所に移るだけだ、その事務所もうんこだ!」

「社長の怒りは半端じゃないですよ、業界全てシャットアウトです」


「あれだけ貢献してあげた、岩田を追放するならしてみない!」


「早く帰って来て社長に謝罪さ…」


ガチャン


「名古屋の舐めるウィルスがPM2・5で暴れたのか?」

「中国の諸君、君達は、PM2・5にどう責任取るつもりだ! これは岩田だけの問題ではなく、日本全体の問題でもある、環境を考えるなら、真剣に考えたまえ!」


パチパチ

パチパチ


「若いのに政治活動ご苦労さま、何党なの、選挙1票いれるよ、あんたの名前は?」


「岩田だ!」

No.101 15/02/18 16:47
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田は選挙運動ではない!名古屋だから騒がれているのか?暇人が多いのか名古屋は?」

気に入らない、実に不愉快だ!


「五十嵐君、君は悪者なのか?」


「うちの情報流れましたか! 岩田さんあんたも業界人なら良く調べる事ですね、業界以外は素人なんですから、まあ、業界外れればただの頑固親父て言う事ですかね、ハハハ」


ガチャン


「何を言う、五十嵐君はEXILEのヒロと親戚なのか? 「Tiamo・ふたつの唇・Lovers again・Bestfriend,girl・返しなさい、あれは岩田の作品だ!」

そこの白い犬「ワンダフルだ!」


プルプル

プルプル


「岩田さん優華です、仕事して来ましたよ、早く東京に帰って下さいね」

「実はクビらしい、何故クビになるんだ?」


「岩田さんクビなんですか?」

「オブラートに包んで話を聞いてもクビらしい。」


「だから言ったでしょう? 私に関わらないでって」

「月下美人の花はさいたのか?」


「あのね、人の心配してる暇ないんですよ、今の岩田さんは!」


「同情するなら金をくれと言いたい所だが、岩田の感性と才能なら仕事はある、心配する事はない」


「岩田さんの実力は東京だからです、地方なんて規模が違います、ホテル代払えるんですか?」


「カードで支払う問題ない!」

「今後どうされるのですか?」

「東京の住まいを引き払い、月下美人の活動を、中心にしてやる!」


「また、命令口調なんですね、私はもうお仕事しませんから、名古屋から出られた方がいいですよ」

「君は岩田の生活設計に口を挟むのは、建築士の資格でもあるのかね?」


「はあ? 心配してあげてるのに、馬鹿じゃないの?」

「建築2級は使い物にはならない、やはり1級は必要だなあ?」

「まず、東京のスタッフにご相談ください」

「彼らは建築士の資格があるのか?」


「お好きに……」

ガチャン


「この優華もうんこだと思わなかった、月下美人は本当はうんこだったとは残念だ、実に残念だ!」


プルプル


プルプル

「おお、ユウスケ、クビの岩田だ!」

「岩田さん、東京に帰って来てや、もっかい岩田さんと仕事したいし、今ノリノリなんやで!」

「ノリノリとは、海苔を2枚重ねたお得とも言う」

しかし生活設計は実に難しい、非常に悩んでいる。

No.102 15/02/18 17:18
ナルシスト ( 84wJh )

プルプル

プルプル


「岩田だ、岩田は本当にクビなのか? ギャラの関係はどうなるのか? 作詞家の印税の問題はどうなるのか?東京から名古屋に拠点を移すので、荷物の整理しておきたまえ、そして岩田の存在を社長に伝えたまえ、君はうんこだと、必ず返り咲きしてやると、うんこに伝えておけ!」


「岩田さん、社長の怒りを静める為に、一度東京にお戻り下さい、本当に業界から帰れなくなりますよ、本当に…」


ガチャン


「東京で成功した岩田だ! 馬鹿にするな!誰だと思ってる、あの有名な作詞家の岩田だ!」


地球は丸い、全て平等だ、岩田の何が悪い。

うんこ社長など、後で岩田さん、申し訳ありませんでした、などと言われても、岩田は許してやるものか!

ホテルに帰り、一応ホテルより、マンションを借りる方がノリノリのお得だと判断した。

寝るだけの生活なら小さくても構わない、岩田が節約を考えれたのは、うんこ名古屋のお陰だ!

喫茶渚の欠けたコップでも金を取れるヒントからだ!

ユニットバスも慣れて来た。

不動産に足を運んだ。

「いらっしゃいませ」

「部屋を借りたい、貸しなさい」

「所得証明書お持ちですか?」

「なんだ、その未来的な名前は?」


「所得に応じて置かしする物件が変わります」

「そんな物などない、岩田は作詞家とプロデューサーだ!」


「それだけでは置かし出来ませんね」

「Tiamo・ふたつの唇・Loversagainの作詞家だ!」

「すいません、詐欺の疑いもありますから」

「なんだと!人を嘘つきカモメだと言うのか!」


「預金通帳があれば、それで確認出来ますが

「今はない!」

「では再度起こし願いますか?」

「そのなんたら証明書や預金通帳が必要なのは、名古屋共通なのか? 全国共通なのか?」

「全国共通で御座います」

「君の名前は?」

「槙木と申します」

「爽やかな青年だ、君からマンション借りてやる、漢字変換もブラボーだ!全てテイクワンだ!」


「またのご来店お待ちしております」

「君はEXILEのマキダイと親戚なのか?」

「いえ、違います」

「彼も槙木ダイスケだと認識している。」

「お褒めのお言葉有り難う御座います。」

「実に素晴らしい、頑張りたまえ!」

No.103 15/02/20 21:36
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田だ!給料の証明なんたらか、通帳を至急送ってくれ!社長には内密だ!」


「岩田さん、あらやだお久しぶりです」

「君は誰だ?給料なんたらか?」


「クラブ直子ですわよ、最近お見えにならないから寂しかった♡」


ガチャン


「岩田に何故掛けてくるのだ!俺が間違ったのか?」


プルプル

プルプル


「岩田だ!クビの岩田だ!」


プー

プー

「スルーされたと言う事なのか?久しぶりの電話に時めいているのか?」


プルプル


プルプル


「岩田だ!」

プー

プー


「テイク2だな、これは、あんた嫌い馬鹿オホホと言う意味合いなのか?うんこだ、実にうんこだ!」

少し肩の力が落ちてきたではないか!

あんなに「岩田さん、岩田さん」の俺はどこに行ってしまったんだ!

まずマンション探した、ウイクリーで勝負だ!

「ごめん、部屋を借りてやろう、いや、貸して貰おう…」

会社の名前が無ければ特に東京で無ければこんなに住み辛いとは思わなかった。

今東京に帰れば月下美人を諦める事になる。

優華は売れる、実に綺麗な女だ!

あいつとユウスケとBreatheこれだけが心配なんだ。

「ウイクリーを短期間で?」


「直ぐに移動出来るなら頼みたい」

「近辺でよろしいですか?」

「わからん、いや、期間はわからない」


さっきの爽やか青年と違い名古屋シャチハコ夫みたいな男性だ!

「物件行きますか?」


どうした、東京のあの華やかな岩田は、少しうつ病か?

プルプル

プルプル


「岩田さん?」

「優華か? 仕事終わったのか?」


「岩田さんのお仕事のお陰で大変な事になりましたよ!どうしてくれるんですか?」

耳が痛い位に優華のキイキイ声は鼓膜にまで達していた。


「そんなに怒る事なのか?」

「先日のお仕事、新聞の広告だったんですよ! どうしてくれるんですか!」


「新聞の広告なんてブラボーだろう!」

「何がブラボーなんですか、一番引き受けては行けない仕事でしたよ!」


「なんでか?」

「父親に見つかりましたよ、あの怖い父親に!」

「その広告すぐに捨てなさい」


「もう、アウト!」

No.104 15/02/22 21:51
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、聞いてます? 辞めて戻った条件に、しつこい岩田さんの為に引き受けた仕事がですよ、その仕事が又私をイジメてくるんですか!
何とか言いなさいよ、どうしてくれるんですか!」


「優華ならその松本君の事務所なら必ず再度花を咲かせるだろう?」


「それは、それは、岩田さんの東京の事務所の名前があったからです、ならその松本さんの事務所に再度行けば、岩田さんの現実が分かる筈でしすよ!」


「いくら優華でも失礼だ!岩田の鼓膜が破れると責任取れるのか!優華が鼓膜と言う名前に代えれるのか?」

「あ~、天然なのかなあ? まず松本さんの事務所に訪ねて下さい、今の岩田さんは、一般人どころか、フリーターより、たちが悪いんですよ!」


「まず、ウイクリーマンションだ!」


ガチャン

「君も聞いていただろう? 失礼な女だ!」


「失業されたと理解していますが、本当に家賃払えるんですか?」


「名古屋の人間は非常識ばかりなのか? 住む地域限定なのか?」


「…………」


「君まで岩田は連続殺人者と思っているのか?」


「殺人者なんですか!」

不細工な君は益々醜い顔だ!

テイク80だ!

エキストラすら使えない。

「小さなワンルームのテイクワンだ!」

首を傾げて物件を怪しげに案内する不動産屋さん。

「ここの家賃はいくらだ?」

「場所が良いので、5万2千円です」


「1日5万2千円か?」

「月の家賃ですよ」


「君は岩田を舐めていると言う事は、ユウスケやBreatheそしてTiamoも舐めているのか?」


「ユウスケやBreatheは知りませんがTiamoってEXILEのTiamoですか?」


「そうだ!あの曲は岩田が書いたんだ!参ったのか?」


「人の曲を作ったなんてホラふかない方が良いですよ…」


「本当だ、岩田の曲なんだ!」

「もしかしてお客さん今の頭大丈夫ですか?・


優華に叱られこのうんこまで馬鹿にされて、岩田は名古屋が嫌いになった!


「次見ます?」

小馬鹿ではなく、馬鹿にした君は、ゲロだ、まさにゲロ以下だ!

「見せたまえ!」

今の岩田は名古屋での生活で、耐えると事を教わった。


「耐える歌を書いてやろう!」

人の後ろなど歩いた事のない岩田が人の後ろに着いていた。

No.105 15/02/23 00:49
ナルシスト ( 84wJh )

「これなんか~どうですか~」

「君は、今歌を歌っているのか?」

「いや~軽いノリですかね~」

「何度も聞いているが、さっきの電話から、態度変わっていないか?」


「ですかね~」

「ここならいくらなんだ?」

「お客さんお金ないなら~6万円ですが~」

岩田をそんな態度で話す周りは居なかった。


まさに都会の東京では、撮影自体途中で、姿を消すくらいの岩田の位置で。


反対に岩田を持ち上げる人間はいても岩田に一般人いや、見下した人間など居なかった。


「通帳や所得なんたらを出せば分かるんだな!」


プルプル

プルプル


「ユウスケか? 岩田だ!会社はシャットアウトだ、ユウスケ俺の通帳と所得なんたらを送ってくれ!ユウスケには名古屋に来させない!」


「うん、黙って所得証明でしょ?俺もお世話になりましたから……」



「どうした? ユウスケ?」

「あまり…岩田さんと…関わるな…言われてるねん…」


「仕方ない…君の活躍は…影ながら…応援している…」


「俺は岩田さんに救ってもらったす、だから俺も父親役の岩田さん応援しています、必ずそっと送りますから、また連絡して…」


ガチャン


「さすがユウスケは肛門の友だ!」


「所得証明あるんですか?」

「君、今態度変えたね?名古屋は所得があれば、態度変わるのか?名古屋共通なのか? 全国共通なのか?」


「所得の多ければ、物件も変わりますから、事務所でお茶でも如何ですか?」


「再度テイクワンだ、Tiamoは岩田が書いたとおもうか?」

「所得証明があれば信用も致します」

「ここで発表しよう、所得が高額なら、君の物件は借りたくない、君は、この仕事に向いていない、失格者だ!」


ユウスケのブレーンはまだ岩田の応援団が会社に黙り動いてくれるスタッフはいた。

確かに岩田の実力のある事の感性を認めるスタッフは残っていた。

東京では切り捨てる事の岩田だったが、その岩田を認める人材だとの仕事をこなしていた。

ユウスケはどんな岩田の落胆しても、岩田の父親役には変わらない事を曲げる事なかった。

ただ事務所には隠れて岩田の応援は父親役のユウスケには必要だった。


「岩田さん、俺はずるいけど、必ず月下美人連れて帰ってください…その時が来たら動きますよ」

ニヤリと笑うユウスケは今や看板である。

No.106 15/02/26 16:33
ナルシスト ( 84wJh )

「さあ、ユウスケ今回はノリノリで行くぞ!」

岩田の元部下の浜田は元気いっぱいでユウスケをスタジオ入りさせた。


団体グループのメンバー1人と目が合うユウスケ。


ユウスケに耳打ちをする浜田。

「ユウスケ、頼んだよ、スキャンダルには、注意してくれよ!」


2人見つめ合うがお互いのマネージャーはブロック。

お互いのマネージャー同士は「お前のタレントが先に手を出さないでくれ?」状態であった。

「ユウスケ早く行くよ!」

引き離されたように視界から離れる2人。

芸能界なんて皆そうだ、広い世界に見えていても、なかなか一般人との巡り合わせなど少ない。

アイドルならもっとである。

岩田が絶滅だと分かり、心に隙間の出来たユウスケには、今寂しさでいっぱいだった。

スタジオ入りするユウスケの相手の女優はユウスケが一番苦手な天狗女優。


「おはよーユウスケ、今日も頑張ってね!」

何様のおつもり?

世の中全て私で回っているのよ的な少し売れれば勘違い女なんて芸能界には沢山いる。


台本を持ちスタジオのセットに立つユウスケ。

「じゃあ今日はシーン30からスタートしようか!

助監督の言葉で周りがざわめき出し、一気に緊張感に包まれた雰囲気に、周りも無言になりだした。


「ごめんなさい、私やっぱ彼がすきだわ!」

天狗女優からのセリフであった。

「前から知ってたよ、飽きたんだろう?俺の事を」

大嫌いな女優でも感情移入するユウスケは、最初の入りたてのユウスケから、俳優姿に変わっていた。

このユウスケの成長ぶりを岩田自身見ていない。

ユウスケのマネージャーとして鼻の高い浜田は、「うちのユウスケなかなかやりますでしょう、うちの僕のタレントなんですよ」とどや顔で眺めていた。

2人のシーンは事細かく分けられ、演技終了になれば、苦手な女優から早く消えたいユウスケ。

マネージャーが女優にへいこらと奉りそれを平気で冷たくあしらう女優。

こんな光景など別に気にする事はない。

仲良くテレビに映っている役者にはありがちな事である。

岩田の所得証明を気になるユウスケ。

カットが終われば次の雑誌取材の仕事が待っている。

「岩田さん、待っててや」

気になるユウスケ。

No.107 15/02/26 19:06
ナルシスト ( 84wJh )

「ユウスケ今日はさあ、バラエティーだから、ユウスケなりのお笑い入れてやれよ!」


偉そうに言われたくない内心のユウスケだった。

最近岩田が居なくなり、岩田が解雇になり、一層調子こいている浜田だった。

岩田はこの業界ではまとめ役的な存在で岩田がいる事で暗黙の了解であった。

岩田の存在がなくなり、皆好き勝手にするようになっていた。

「ユウスケ、頑張って!」

ユウスケの背中を強く叩きスタジオ入りした。

「さて、今日はユウスケさんがゲストです!」

親衛隊らしき黄色い声で。


「ユウスケ!」

女性達の声がスタジオに散りばめられてはいた。


レギュラー出演者の中の椅子に腰掛けたユウスケ。

ユウスケ自体この番組に出る事は、主演する番組紹介の告知であった。

そのタイミングを司会者からふられるのを待っていた。

終始笑顔を振りまき好青年を演じていた。

内心はこの業界に飽き飽きしていた。

理解者はなくただ、ただ、ユウスケを金づるに使うスタッフ。

岩田なら親的に相談出来る、人間として認めてくれる、褒めて育てるやり方であった。


「さあ、ユウスケ何かありますか?」

司会者がユウスケに振ってきた。


「あはい、今度月曜日の9時からスタートの探偵ドラマの「なりきりオナン」よろしくお願いします」


「どんな番組なんですか?」


「はい、探偵と言い、本当は泥棒の内容です」


岩田さん見ているかなあ?

カメラに向かい岩田に話しかける様また岩田が見てくれている事を願って話すユウスケ。


そんなユウスケの気持ちなど、どこ吹く風の岩田は優華の激怒に困惑していた。


「岩田さん、どうしてくれるのよ!」

「しかし優華、あのソフトバンクのコマーシャルは変だ、上戸彩や堺雅人もあの犬をお父さんだと思っている、名古屋の人間もあのコマーシャルの犬がお父さんだと思っているのか?」


「馬鹿じゃないの!誰が信じてるんですか?」

「やはり優華もそう見抜いていたのか?」


「私の件どうしてくれるんですか?」

「優華の犬か?」

「犬は違います、親にバレた事ですよ!」


「それはこちらが説明しよう!」

「父親は岩田さんに会わないと思います」

「岩田との感性が合わなくても仕方ない」


「呆れますよ、どんな発送すれば、天然取れるんですかね!」


「気がきついね君は

No.108 15/02/27 11:18
ナルシスト ( 84wJh )

優華と岩田が待ち合わせをし、岩田は10分待ち合わせ場所から遅れふらふらと歩いて来た。

業界のプライドと岩田の感性は一般人にはまだ程遠い感覚である。

普通一般人なら即クビ、皆1時間いくらの時給で働き身を粉にしてまで貴重な10分だ!

遅れる事が当たり前、遅れる事が業界の地位。


一般人から見れば破天荒な生き方に見えるが何せ岩田には挫折した記憶がない。

ご立派な大学を出て、難関の芸能プロダクションに就職し、作詞家でありながらプロデュースもこなし、有名なタレントのプロデュースを手がけ、独身生活にエンジョイしながら、綺麗な女をだける。


「岩田の人生はパラダイスだ!」


豪語するだけの人生に、あんたはただの名古屋で住んでいる、ちょい悪親父なんだよ!



年齢はまだ若く彼のイケイケの気持ちはマックスタイソン、マイクタイソンである。

足踏みしながらイライラして小刻みにアスファルトを踏む優華。


「早く来てよね!」


岩田を見つければ沢山嫌みや小言を吐きたい優華。


フラフラとスーツ姿の岩田が歩いて来た。

漫画で例えるなら「名探偵コナン」眠りの小五郎、もうりこごろうである。

いかにも仕事出来ますが、裏でコナンがいるから、難事件の犯人暴けた、ただの親父である。


「岩田さん~!」


気のキツい優華の目はつり上がり岩田を睨みつけていた。


Uターンさした岩田にそそくさ駆け寄り腕を掴んだ。


「逃げれましせんからね!」

片手にその問題の新聞広告を持ち、岩田の腕をギュッと強く握りしめた。



「やはりあの白い犬はお父さんではない!」

No.109 15/02/28 14:05
ナルシスト ( 84wJh )

岩田の腕を離さない優華。


「君は無礼だ、実に無礼だ!」

つり上がった目は点高く舞い上がる位つり上がっていた。


「これ、これなんですよ!問題の広告は!」


ど真ん中にセールの商品に微笑む優華の顔。


人差し指でつつく優華の立派な広告は穴があく位つついていた。


「優華、君はセンターではないか!」

斜めに身体をひねり出しちらっと見る岩田。


「こんなど真ん中で映って居れば誰しも分かるはずです、親にも内緒で引き受けたお仕事が、親だけじゃなく、近所中有名人になりました!」


「人類皆兄弟だ!」

「あのね? 岩田さん、幼稚園から入り直せば?」


「言ってはいけない事を実に簡単に君はいうのだな!」

「本当の事じゃないですか?朝はおはようから教えてくれますよ!」


「自慢ではない、全く自慢ではないが、早稲田なんだよ、この岩田は!勉学もテイクワンだ!」


「はあ?早稲田? 笑わせだじゃないんですか?」


パチパチ


「実に楽しい、さすが優華だ!」

その広告の優華の迷惑な話から遠のくお話に持って行くのかお得意なのか?


「もう父親なんて出て行け!帰れなくなりましたよ!どうしてくれるんですか!」


「なら、帰らなくても良いではないか?」

「こんな田舎の私にどうして生活すれば良いのですか?私ね、岩田さんみたいに才能も魅力もにいのですよ!」

「君の切り札は、やはりシルエットだろう?」


岩田を道の隅に誘導する優華。


「岩田はキスがあまり得意ではない、歌詞のふたつの唇なら感性で仕上げたがまさか優華と…」


「はあ?何を考えてるんですか?道の邪魔だからです、岩田さんとキス?えずきそうです!」


「失敬な優華だ!実に失敬者だ!これでも銀座や新宿、青山辺りでは、ちと名のある岩田なんだ、「岩田ちゃん、お元気でした?また顔見せに来てね」それほど有名人なんだ!」


また問題の広告の話からどんどん反れる岩田。

「岩田さん良く大学うかりましたね?」


「当たり前だ!センター試験と入試うけたのだから受かったのだ!替え玉ではない、なんなら卒業証明を見せてやる!失敬者が!」

「あのね、岩田さん、そんな問題じゃないんですよ?」

「ならソフトバンクのあの白い犬は世間に何故通用すれのか?レパート3枚で説明したまえ!」

No.110 15/02/28 15:22
ナルシスト ( 84wJh )

少しくたびれかけてきたスーツの岩田。

「優華なら、ホテルからマンションをかりるからそこから岩田とまた1から芸能活動開始だ!」


「ましてや名古屋だし…岩田さん…業界から…解雇…なったんですよね?」

「岩田を舐めている、この岩田だ!優華の戻る気持ちがあるなら、カモンベイビーだ!」


岩田の会話がちょこちょこと意味不明の優華。


この岩田の感性を解読出来るのは優華とユウスケくらいだ!

仕事がバリバリこなせ、変わり者みたいな岩田だが、業界では必要の存在は間違いない。


優華を追いかけ名古屋と言う知らない場所までシルエット女優を探しに来た、岩田は順序さえ踏んでいれば、こんな形になっていなかっただろう。


トントンと出世した岩田は、業界のしきたりは全て周りのブレーンが動いていた、プロデュースとして、作詞家としては、一目置かれる存在である。

岩田は何故優華にそこまで拘るのは、業界に入りシルエットの素敵な女優が目に焼き付いていた。

また訳の分からないときから、心惹かれ印象が強かった、ずっとそれが頭から離れなかった。


それがこの優華である。

優華をあっさり払いのけ、その憧れの女優が、岩田は追い求めていた優華だった、知らず知らずに、その優華の存在に、スルーしていた、人生の後悔で今回この状態になった。


あくまでも役者は商品である、岩田のプライベートとは別の考えの岩田。

よほどでない限り商品には手は出さない。

言えるのは華やかな東京のマンションにはかけ離れた名古屋の生活。

やっと優華が心を動かし始めた事が世間一般の生活とかなり誤差があり、挫折の経験のない、岩田は優華との芸能活動のスタートを喜んでいたが、華やかにデビューを考えていたが、世間はそんなに甘くない。

「荷物取りに帰りなさい!」

「本当に大丈夫なんですか?」

心配そうに岩田を見つめる優華。

「Tiamoの岩田だ!」

優華は芸能活動より帰る家を無くし、岩田に付いて行くしかない、選択出来る立場ではないだけ。


東京のスタッフから見れば今の岩田は落ちぶれびっくりするであろう。

それだけ岩田の容姿は変わっていた。

No.111 15/03/04 11:43
ナルシスト ( 84wJh )

>> 110 給料明細書と通帳がユウスケが岩田のユウスケ得々の甘え方で岩田の元の手に渡った。

「優華御覧なさい、岩田の通帳だ!」

「そうなんですか…」

「これは岩田のプライベートだ、個人情報を固い括りに説明してやる!

「荷物取って来たか!優華には帰る家が無くなった、岩田プロデュースのシナリオだ!」


「プロデュースなんですか?今は甘い言葉のセリフは今の私には要らないわ!」


「さすが優華だ!岩田プロデュースの「ラストシーン」

「岩田さん、マンション探しついて行きますよ」


どうでもいいですよ~

そんなのりのりの優華に見えていたがやはり岩田の事が気になっていた。


あのアルマーニの岩田のキャラクターが今はそのキラキラきらめくやり手のプロデュースの姿に優華もおやとの反対を受け、また昔優華が東京に憧れ反対を押し切った形より、さらに悪化状態で怒鳴りつける父親に背中で最後のカケに後悔なかった。


なんせ岩田の印税やプロデュースの報酬額は半端ではなかった。

岩田自信お金の執着より、感性に酔いしれ、沢山の作詞を生みだしていた。

そして何より岩田を歌詞を書いて貰い、業界で光るキッカケを作って貰えたアーティスト。


「マンションを借りたい、目的は事務所も兼用だ!」

「事務所を兼用の物件は限られるんです」


「オフィス事務所だ!」

「どんな職種なんですか?」

怪しげな不動産屋。

「名古屋はうんこだ!オフィス事務所なんだ!」


「特殊事務所は反社会的な事務所もありますから……」


「なら正社会だと答えよう……」

「すいません、少しお待ち下さいね」

怪しげに名刺と所得証明を調べていた。


まず岩田はフリーである。

不動産屋は資金がいくらあっても、入居後のトラブルが困る。

どれだけ資金を持っていても家主は確実に東京は有利である。

いきなり詰まりだした岩田と優華。

「ことは君の松本モデルオフィスに頼んでみよう!」

少し不安な優華。

「岩田だ!オフィス兼用自宅を探している、何か知恵を教えたまえ!」


横で見ていた優華は

「人に頼みますって言葉この人の脳にないのかしら?」

必死で話している岩田に笑う優華。

No.112 15/03/05 10:19
ナルシスト ( 84wJh )

松本が良い知恵を与えてくれた。

「テナントなら貸してくれるはずです、岩田さん正直過ぎるんですよ」

「当たり前の事を話したまでだ!」

「マンションは住むのを目的です、ましてや事務所なんて言えば怪しまれますよ」

「一般人なら嫌煙されますね、岩田さんは事務所がビルなので違和感ありますが、事務所を借りれば問題ないかと思います」

「じゃあ他当たってみる失敬」

ボチボチ歩き始めた。

「君、書き手の君、ボチボチとはまるで犬扱いだなあ!しっかりしなさい!」

「岩田さん本当に宛あるのですか?」

前を前を歩く岩田。

沢山の荷物を抱えて必死についていく優華。

「頼もうー事務所に使う物件出しなさい」

「色々物件あるんだなあ?」

所得証明書を提示したが、豪遊や経費で落とす税金対策の為、稼いだ金額より、低い金額の所得である。

「お客さんの収入ならこの物件くらいですかね?」

猫の額ほどの事務所で東京では考えられない狭さだ。

優華の顔を見た。

「岩田さんここで良いですよ、まだ住む場所も必要ですからね……」

「優華、君は岩田の妻でもない、何故世話女房みたいに話すのではない!」

「はい、はい、分かりました~」

「はい、は一回でよい!」

あの堂々としていた岩田の背中がやけに貧弱に感じた優華。


契約の説明すら聞いていない御様子。

優華が後ろで岩田の説明を聞き質問していた。


それもあまりご機嫌が宜しくないようだ!

まず気に入らないが契約書にサインした。


「これで松本君と言うパイプとコラボだ!」

「待ってください、松本さんのタレントさん勝手に使っちゃいけませんよ!」

「それは岩田が決める事だ!」

呆れ顔の優華

「次は住まいさがしだ!」

「所君にビフォーアフターだ、優華!」

「やっぱり東京に戻った方が良いと思いますよ」

「心配はNOだ!」

口では態度のデカい岩田は何もかも初めてで内心不安ばかりだった。


「岩田さん大丈夫ですか?」

「優華全てテイクワンだ!」

No.113 15/03/06 22:12
ナルシスト ( 84wJh )

本当に大丈夫なのか、不安な優華だが、自宅を逃げるようにでてきた優華は変人な岩田を頼るしかなかった。

不動産屋を指さす岩田。

大手のチェーン店出はないが明るそうな雰囲気に吸い込まれて行く。



「ごめん!」

「いらっしゃいませ!」


「部屋を借りたいのだ!」


「生活保護の方ですか?」


優華の沢山持ち合わせている荷物を見たスタッフ。


「生活保護とは児童保護なのか?」

本当に一般人の世界に常識ない発想!

「お近くがよろしいですか?」


「ラストシーンでお願いする!」

優華が思わず岩田のスーツの袖を掴んだ。


「それは岩田さんの作品ですよ、向こうが聞いているのは、通行の良い所ですかって意味ですよ?」


スタッフが珍しそうに。

「海外の方ですか? フィリピン人とか?」


いきなり怒り出した岩田!

「君は誰に言っている!ならソフトバンクの犬は何人だ!君の名前は石塚と言うのか?あの大食いの石塚と親戚なのか?」


「ちゃんと日本語話せるじゃないですか?全く別人です、はい!」


そのやり取りに呆れる優華。

「岩田さんいつまでソフトバンクに拘ってるんですか、マージン貰ってるんですか?」

「ただのボランティアだ!」

「どれくらいの御予算ですか?」

「う~ユニットはパスだ!叶姉妹とはサヨナラだ」

だんだん現実の話から遠のく岩田。

「2部屋必要でトイレバスが分かれるなら、この辺になります」

分厚い情報から何枚の物件を出して来た。

「どうだ!優華に任せてやろう!」

優華は何枚かを見ながら首を傾げていた。


「案外の家賃なんですね?」

「なかなか良い物件は引っ越しシーズンしか空かないんですよね!」


「岩田さんなるべく安く見積もって貰いましょうね」

優華に命令され優華がプロデュースしたのかと気分の悪い岩田の気持ち。


「君はいつからそんなに偉くなったんだ!」

カチンと来る優華。

「岩田さんが名古屋に来なければ、今私はとっくに一般人として生活していますよ!」


「名古屋まで迎えに来てやったのが間違いだと言うのか君は!」

不動産屋さんにしては全く迷惑な話しだ!


「あの……物件なんですが…」


「そんな事は後にしたまえ!優華のその態度がテイクツーだ!」


「なら、岩田さんはテイク30です!」

No.114 15/03/09 16:46
ナルシスト ( 84wJh )

いい加減呆れた様子の不動産屋さん。

すったもんだの時間がかかりようやくマンションの物件を探し始めた。

「優華とはプライベートは別々だ!」

物件探しに車に乗り込む優華は

「岩田さんと同じ空間だなんて私からお断りします! 馬鹿じゃないの?」


「君は名古屋に帰り性格が歪んで来ている!」


「そんな事ありません、岩田さんこそ、益々頑固で融通聞きませんね」

車で走る不動産屋さんが一番迷惑をこおむっていた。

「そんなに喧嘩しないでくださいよ!」


2人のやり取りに思わず口を挟み喧嘩仲裁を図る不動産屋さん。

「東京なら岩田さん岩田さんと慕っていたではないか!」

「それをスルーしたのは岩田さんでしょう、はあ?」

「だから名古屋まで迎えに来てあげたんだ!」


「誰も頼んでいませんが?」


「説明書や契約書がいるのか?」

「今の生活も壊され、どうしてくれるんですか?」


「君にセンタープレゼントしたではないか!」

「そのセンターが厄介だったんですよ!」

もう運転不可能状態の不動産屋さん。

「仲が良いんですね、喧嘩出来るだけ、婚約者さんですか?」

わざわざまた引き起こる問題作りをする不動産屋さんも同類なのか?


「夫婦?笑わせないで下さい、頼まれても岩田さんならお断りさせて頂きます、世界中に岩田さんしかいなくても断りますよ!」

「何?それが昔お世話になった岩田への言葉なのか?」


「お世話になっていたなら、地元なんかに、帰って来ませんよ」


「だからわざわざ名古屋のうんこまで来てやった!」


「誰もお願いしていませんよ!」

「すいません……ここが物件ですが、お話しは後にして貰えませんか?」


2人の打ち上げ花火の会話は止まった。

「この物件は条件良いですよ!」

車から下りて不動産屋さんの家主さんから預かっている鍵で部屋を見にはいった2人。

陽当たりも良くなかなか綺麗に修理されていた。

古いマンションだが岩田の希望のユニットバスでもなく広いリビングに2部屋付きだった。


「う~ん!」

東京のマンションとホテルしか知らない岩田は少し不満げな様子。

「なかなか住みやすそう」


優華はお気に入りであった。

「オートロックではないな!」

そんな贅沢な岩田の感性にやってけるの?

No.115 15/03/10 23:23
ナルシスト ( 84wJh )

「不動産屋さんこの物件御願いします」

「ここは家賃もお手頃ですし、決めましょうか?」


「優華君は誰を差し置き、相談も打ち合わせもしないんだ!名古屋の風習なのか?」

「家賃は折半です、岩田さんに養ってもらいませんから、ご安心下さい」

「男の岩田に恥を欠かすのか優華は?」

軽くその理由を覆されてしまった。

「岩田さん、ビジネスホテル代でもギリギリでしょう?」

「桜雨の印税が入ってくる」

岩田がJUJUさんに書いた作詞の印税だ!

多分解雇になり印税やこれからの業界の比率や岩田は業界の人ではなくなった。

契約は提供した歌詞の印税で業界にいて尚且つ所属事務所絡みである、いきなり素人の岩田と東京でプロデュースしていた時の岩田とは、立場が違っていた。


日割り計算で入るマンションにも保証人や審査があるそれを通過しないと入居出来ない。


「保証人……えーん!」

プルプル

プルプル


「おお!ユウスケか、保証人になりなさい!」

いきなりの暴走言葉と保証人の話すら理解出来ない。

「岩田さん、なんの保証人ですか?」

「岩田御殿だ!所得と印鑑証明や実印が居るらしい、書類を送る頼んだよ!」

「岩田さん元気な…」

ガチャン

「保証人はテイクワンだ!君ユウスケに書類を送りたまえ!」

不動産屋さんは電話1本で命令口調の相手にいとも簡単に保証人にさせるこの客は何物なんだと圧倒していた。


「これからの生活は業界中心なんてかんがえている甘ちゃんではないですよね?事務所も借りました、仕事ありません、確率高いですよ」


「う~意味が分からない、名古屋の生活はラストシーン最後の台詞なのか?」


「平行に副業のお仕事探すんですよ、岩田さんが名古屋で仕事を立ち上げるなら」

「どこに行けばいいんた!」


「私は職安に通い探します」

「職安とはなんなんだ!」

「たくあんなら知っているが職安は大根なのか?カブの漬け物なのか?」

「職業安定所です」


「岩田の作詞はそれは職安なのか?」


「ヒット作書いても履歴書すら普通の世界では通用しませんよ、全くどんな家庭にそだったのかしら?」

「失礼だ!両親は健在だ、君なら可哀想姪のめんままで馬鹿にするのか!めんまは俺の天使だ!」

この議論に冷めて止めもしない不動産屋さん?

厄介な客だよ…

No.116 15/03/13 03:06
ナルシスト ( 84wJh )

契約は保証人と契約書と入居日に再度入居に関しての審査もある。

今日話して直ぐの入居は無理な話しで契約金や仲介費あともろもろと諸経費が発生する。

ホテル暮らしの岩田なら家財道具もなく、引っ越しの準備はテイクワンだ!


「当分岩田さんのホテル暮らしにお世話になります。」

ぺこりと頭を下げる優華に勘違いする岩田。


「ベッドは1つだ、優華と寝るのか?」

「寝る場所があるなら岩田さんがソファーに眠って下さい。」


「恩人にソファーだと!優華には人の心の配慮がないのか!」


「だから、マンションに住めるまでですよ!」


「君は岩田を男性だと認識しているのか?」

「女性ではありません、そのヒゲは生えませんから」


(゚◇゚)ガーン


優華は俺に抱かれたいと思って居るのか?

ご期待なら溜まっているから抱いてやるが、商品には手を出さない岩田だ!

カラカラと荷物を持ちホテルに入って行った。


「お帰りなさいませ、岩田様」

優華の顔を見て顔色が変わる受付のフロント嬢。

荷物と岩田と部屋に入る優華。


「マネージャー岩田帰って来たわよ!」


「あああの、綺麗な女性も大きな荷物抱えてた」

「ツインの紹介だけすれば?」

岩田に疲れはてた支配人は鼻をほじっていた。

その鼻くそを確認し口にした。


それを見逃さなかったフロント嬢。

男性って何故理屈ぽく、嫌な性格なの?

岩田と女性の関係を家政婦協会から派遣された市原悦子のサスペンスみたいな興味深々。


岩田の部屋の中で2人がどんな会話しているのか!

家政婦協会が嫌に気になる若手のフロント嬢。

見てはいけないと言われれば見たくなるのは、皆さん同じである。


岩田はただ優華の荷物の側でベッドに横になるだけ。

荷物整理している優華。


「明日から職業安定所に通います、岩田さんの住民票は東京ですよね?」


「そうだ!岩田も職業安定所に相談してみる、優華に舐められたくない」

「岩田さん東京の住民票では名古屋では無理ですよ、現実を見て下さい、名古屋の現実を…」

「君ラストシーンの印税がはいる、昨年の有線優秀賞だ、ラストシーンは!」

「それが甘いのです、現実を生きてください、何故東京に帰って下さいとお伝えした意味をね」

No.117 15/03/13 03:45
ナルシスト ( 84wJh )

ソファーのない最悪のホテル、ビニネスホテルで、出張の人が利用するランク。

結局優華と岩田が同じベッドに入りだした。

「岩田さん半分ですよ、領域守って下さいね」

「こんな狭いベッドに寝返りも打てないのか?」

「少しの辛抱です」

辛抱と言う言葉エッチは辛抱と言う事なのか?

下着姿で胸が当たり辛抱とはしかし男性として認識している?


男性カツ理性で我慢なのか?



「明日職業安定所に行きます、お付き合いお願い致します、お休みなさい」


「岩田は職業安定所には的していない、だか付き添いにからされる、う~ん、優華は岩田をマネージャー扱いさせるつもりか?」


「優華起きなさい、何故職業安定所に付いていくのだ!マネージャーなのか!」

「静かにして下さい、着いてこれば分かります」

背中を向け眠った優華……

イラついた優華は岩田の感性と岩田の実力を分かっていない、名古屋に帰り性格も変わった。

実に嘆かわしい、舐めている。

「ラストシーン、桜雨、これも岩田の作品だ!」


「Breatheの合い鍵も君が好きで、ShahaPINESUも岩田だ!」


その作詞した岩田の過去の作品をすぐ口に出す岩田に現実を見せる為に現実の壮絶な一般人との誤差を感じて貰う為に職業安定所に連れていく作戦であった。

話しかければ夜中通じない会話に疲れるだけである位優華は岩田の性格を見抜いていた。

起きていたがネタ振りをし、明日職業安定所に、連れて行く事だけ考えていた。

一方マネージャーに契約の保証人になる為に残り少ない岩田ブレーンが陰ながら動いていた。

やはり岩田には少ない岩田ブレーンがまだ存在していた。

分からないようにユウスケに協力するスタッフ。

名古屋では唯一松本のモデル事務所のことはのモデルの担当を岩田にお願いして欲しいと考えていた。

東京での感性ではい上げて来た岩田を認めていた松本は岩田の名前を出さない事で業界の向上をお願いしたいと考えていた。


岩田に説明し、何故岩田の名前が出ないんだ。

「答えはNOだ!」

と言われれば話しは無しになる。

業界でも岩田の名前が出なければO.K.である。

業界なんてどんな手を下しても売れた物が勝ちの世界である。

ことはのプロフィールを眺める松本。

「ことはの羽ばたく姿見せてくれよ!」

松本の誠意であった。

No.118 15/03/14 02:30
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん朝ですよ」

パンツからひょろりと出た岩田のピー!

思わず隠す岩田のピーはバナナ以下であった。

「優華見ただろう!正直にテイクワンだ!」

「見ていませんよ、バナナ腐っていますね?」

何よりも恥ずかしい瞬間で岩田の心はガラスのクリスタルである。

「早く着替えて下さい、ほれ」

岩田の洋服を投げる優華!

「君は僕を何だと思っている?Tiamoなんだ!」


もう岩田の「Tiamo」は優華にはノイローゼになるくらいだ!

しぶしぶ洋服を着替え幼稚園に送りに行く母親の顔で岩田を見つめる優華。

「僕ちゃん靴下はけまちゅうか~」

如何にも岩田に挑戦状を叩きつける優華。


と言うかいつ洗濯したのか分からないくらいよれよれだった。

「待ちなさい、町なさいではない、待ちたまえ!」

腐っても岩田だ!

ロビー通過はお祭り騒ぎになっていた。


フロントの女の子達が通過した瞬間に家政婦は見た状況であった。

「あの岩田、あの女性とエッチしたのかなあ?」


「朝から吐き気する様な事言わないでよ!」

「あの岩田だよ~君はなかなかテイクワンだ!」

「やだ~キショイ!」

そんな人気者だと岩田の感性にはない。

「おじいさんみたいに歩かないで、しゃんとして下さいね!」

「君はどうして俺を苛めるのだ!おみくじなら凶だ!今日ではなく凶だ!」


「はい、はい、凶でも明日でも構いませんから、とっとと歩いて下さい、すぐに満員になりますから……」


優華は職安に向かい先々歩き出した。

案の定職安の前で待機している面々達。

「誰のライブなのだ!」

「職探しのライブです!」

「職探しとはどこのプロダクションなのだ!」

本当に職探しのメンバーが居ると勘違いしている。

どれだけ世間知らずなのだ!

「ユウスケは暗算が得意らしい!」

いきなりユウスケの願いましては~

話し出す岩田は本当は可愛い一面の持ち主だ!

次々吸い込まれて行く職探しの面々に岩田も幼稚園の遠足の動物園に入る。

初めに受け付けで番号を貰いパソコンに向かう優華。

その背後に背後霊のように辺りを見渡す岩田。

「ライブなら楽器はどこで、マイクはどこなんだ?」

嬉しい体験入学にしてはお喋りが禁句の岩田はいつ摘み出されても可笑しくない。

ガン見でパソコンを見つめる優華に黙り出した岩田。

No.119 15/03/19 03:41
ナルシスト ( 84wJh )

静かにうろつく岩田は言ってはいけない事をパソコンに目が行く面々に吐き出した。

「君達は暇人だ!ソフトバンクの犬やふなっしーを見習いたまえ!」

パソコンに向かっていた優華はいきなり席から立ち上がり



「岩田さん、常識外れも、甚だしいです」


「本当の事ではないか!たかが犬だが引っ張りだこだ!犬だがやる気になればいくらでもかせげるんた、犬にはギャラは発生しない、犬のお陰で上戸彩と堺雅人と会話できるのである、人間と犬には会話など成り立たない、今の諸君分かるか?」

さすがの優華以上職安からつまり出された岩田をするー。

「君達もコマーシャルで不思議におもうだろう?」

「優華…何故…こんな…扱いを…受けるのだ…やはり名古屋は…うんこだらけなのか」


「優華が庇う余地もなく、つまみ出される岩田に喫茶店がありますので、大人しく待っていて下さい」

優華の目のまえから消えた岩田。

嫌な厄介親父が気になっていた。

岩田は本当に真面目な人間だと認識していたが、今の一般人には、岩田の感性ではない。


岩田はいたって真面目に議論しているが、なにせ生きてきた世界が違い過ぎる


また名古屋と東京の岩田の存在すら知らない。

ただの変わり者でしかならない。

朝の靴下のヨレヨレにそんな姿にさせた優華の気持ちは複雑であった。


もう少し、もう少し、時期が早ければ、お互いに違う人生を歩めたはず。


可愛くて真面目な性格の岩田が業界追放されながら、名古屋に残ってくれている、岩田を私が守りたい気持ちに駆られていた。

「岩田さんを再度東京で活躍して貰いたい気持ちに」

家族まで捨てた優華はもう強い者はない。

優華は色々なルートを探し、それまでのパイプ代わりに職探しをしていた。


そんな優華の気持ちを察する事なく


「この珈琲豆はどこのブランドで豆から引いているのかなとクレーマーだ!」

そんな扱いされていた。

毎日職探しに向かう優華の姿勢に岩田も心の変化が訪れ始めた。

「優華1人に苦労は掛けれない、何とかしないと「
マンションも借り猫の額程の事務所も借り収入より支出を岩田なりに計算はしていた。

毎日職探しにより2人には心の変化が変わっていたのはまちがいない事実である。

No.120 15/03/20 01:54
ナルシスト ( 84wJh )

初めて履歴書を手にしボールペンで経歴を書き1人。

「素晴らしい経歴だ!」

黙々と一枚に時間をかけて職安の隅で書き込んでいた。

「やはり、絵文字を入れる事は目立ち、なかなかの感性で、絵文字は最先端だ!」


黙ってお絵かきしてくれるなら安心の優華。

ママぞうさん書いたよと持って来ないだけ手がかからない。

「やはり作詞した曲名は履歴書にはかききれない、やはりプロデュースと作詞は隠す事は妥協は出来ない、実に悔しい、ヒット曲していない曲名だけ省いてやる、売れなかったのは岩田のせいではない、歌手が悪いのだ!」


岩田の近くでパソコンを検索している人はすぐに席を立ち入れ替わりが激しかった。

岩田の1人絶賛したり、1人履歴書相手に呟く声が怪しく泣く泣くその席を立ち去る人も多かった。

ちらちら子供のお遊びを気にする優華。


「これなんか、条件いいかも!」

条件の良い事業所をプリントする優華。


履歴書を書けばすぐ職など簡単に採用されると勘違いの岩田狙いは、東証一部上場企業の役職ポスト狙いで「岩田さを、歓迎します、どうか我が社で、岩田さんの感性で、この会社を磨いて下さい」


社長直々の握手をし、マスコミ関係者にフラッシュを炊かれにっこり微笑む岩田イメージだった。


何枚もの履歴書を書いていると勘違いしている優華とo(^▽^)o入りの履歴書を黙々と書いている岩田。


「やはり(▼∀▼)この絵文字は外せない」


「どこにあるのだ!名古屋うんこはアルマーニはアルマーニ、素晴らしい感性だ!」

必死にパソコンを診ながら岩田も心配だし、早くマンションにも引っ越しを考える優華と岩田の絵文字を選択に困惑しながら戦う岩田は全く違う考えであった。


ただこのままではいけない事は感じていた。


連れでもない松本のモデル事務所に連絡する岩田。


「松本君、元気かなあ!」

岩田の復帰は必ず来ると睨んでいる松本。

「岩田さん、たまにで構いません、うちの仕事もお手伝いお願いします」


「実は今人生最大のみならず賭に出ている、少し時間が掛かる賭なんだよ」


岩田は名探偵コナンの眠りの小五郎状態だった。

「岩田さん、一度お会いしたいです」

「スケジュールが空けば覗いて行っても、時間を都合つけよう!」

真っ白なスケジュール帳を開けて寂しそうな岩田であった。

No.121 15/03/21 23:02
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さん、今日はこれくらいにしておきます」

数枚のコピーを手にしている優華を見る岩田。

「こんなに働き口があるのか?」

真っ白なスケジュール帳を隠しながら優華に尋ねた。


「こんなの嘘ばかりですよ、一枚面接してくれるなら良いのですが……」


「貸しなさい!」

条件や時給を見て驚いた!


「名古屋はうんこだ!ふざけるな!980円で何が買えると言うのだ!あの男も黒幕なのか!」

職安職員に掴みかかる岩田。

「ワイロを貰っているねか!貴様は!」

パソコンを触る人達が一斉に岩田を注目し出した。

「うえ、何ですか、いきなり襲いかかり!」


「オーノー状態だ!名古屋のうんこ企業は、貴様もこの980円に納得しているのか?名古屋はうんこ過ぎる曲を作ってやる!」


慌て蓋向き岩田を制止させる事に必死である。


「岩田さん、まだこれだけの時給なら有り難い位なんですよ!」

「考えられない、1分980円は……」

一斉に「はあ~!」

さあ皆さんご一緒に。


「はあ~!」

優華は1分ではなく、1時間を説明する事すら面倒であった。


イタリア人とロシア人の会話で意思疎通すら難しい岩田に1から説明するには岩田の感性とは!


からの話になるからである。

岩田のスーツの袖を引っ張りながら職安を後にした。

安全地帯からいきなり野生の動物を放しているのと同じである、名古屋の人をうんこ呼ばわれされ、優華自身帰る家もなく、岩田との東京敗者復活戦に居ぞむしかない。


「岩田さんも住民票の必要ない職探してくださいよ!面倒見きれませんよ!」

かなりお怒りの優華を


「君は何故そんなにキレやすんのだ?女性の何とか言うか、生理なら仕方ない」


バシ

「君は俺に手を上げたのか!この夜を止めてよの岩田にこの手を上げてよなのか!」

「お願いですから、仕事見つけましょうよ、仕事見つからなければ、東京すら帰れないんですよ、分かります、岩田さん~」


「ふたつの唇をひとつ唇に変えるくらい、失礼な事をするだ、君は!」

ホテルから引っ越しも新しい事務もこれからの芸能活動も未定な状態に不安ばかり募る優華。

真っ白なスケジュール帳を眺めながらこれではこのままでは終われない岩田。

2人の共通語はEnglishしかない。

No.122 15/03/23 00:11
ナルシスト ( 84wJh )

いきなり松本の事務所に連絡を入れる岩田。

「松本君、明日から珍しく時間が空いた、事務所に来てくれるのか!」


「岩田さん事務所はポータブルではなく、申し訳ありませんが、岩田さんの貴重な足でお願い致します。」


そつもなく漢字変換テイクワンの松本が岩田を誘った。


「なら行ってやる、モデルの女の子見せなさい」


電話の向こうで喜ぶ松本。


「優華心配するな、仕事の話しだ!」


鞄の(▼∀▼)の履歴書は不要なのか?



いそいそとホテルに帰ろうとした瞬間岩田のスマホに不動産屋さんから連絡が入り契約出来る運びになっていた。

ユウスケからの印鑑証明とわざわざ関西人は疑う事がないの?

実印まで送って来た。


「優華、マンション決定だ!君はマンションの入居頼む、俺は松本君に会ってくる!」


毛利子五郎がやたら元気になりだした。



「はあ~!」


ため息を付く優華と真逆の岩田は感度ワンである。


疲れ果てた主婦が今から夕食のしないといけないわ~重いムードで岩田の後ろを歩いていた。


真っ白のスケジュール帳に「松本君」と記入したなんと素晴らしいではないか!


平井堅君のLove.Love.love.ではないか!

岩田はどんな仕事なのかは聞いていないが、松本の事務所は至ってクリーンである。

沢山のモデルも抱えて居るが、全国のモデル誌まではほど遠い道のりである。

モデル達は粒揃いのギャルや女子であるが、チャンスも通る道すら掴めない松本。


岩田のアドバイスで岩田プロデュースの名を伏せれば上がれそうな松本の企み。


ロビー通過する2人にまた井戸端をしている名古屋県民しょー!


「お帰りなさいませ、岩田様、優華さま」


「君達とはラストシーンだな!叶姉妹もお別れだ!」

「岩田様どこかにお引越なんでしすか?」



軽く紹介する。

「上戸彩だ!引っ越しは日通だ!」


「はあ~」

開いた口がふさがらないロビーの女の子。

「本当に馬鹿ですいません、清算お願いできますか?」


ロビーの女の子は人生パラダイス♡♡


「マネージャー岩田居なくなりますよ!」

パソコンに目を向けていたマネージャーも!


「引っ越しするの?」


「お引越はな日通だそうです!」


「お引越は日通。」

No.123 15/03/23 23:39
ナルシスト ( 84wJh )

岩田の後を歩く優華。


「ねえ、岩田引っ越すんだ!ラッキー!あの女性岩田と住むのかなあ?」


ロビーの受け付けの女子とマネージャーが岩田話に花が咲いていた。


「マネージャーきちんとお金貰えるんですか?
払わないと警察行きですよね?あの女性も警察なんですか?なら可哀想あの女性岩田と来て間がないから!」



「前回の支払いは済んでいるから、そんなに高額じゃないよ、岩田どこに越すんだろうな!」



「なんだか岩田居なくなる事が寂しくなりますね」

と1人のロビーの女の子が口にした。


「変な人だけど憎めないよな…」


「そうですね……」


あれだけ毛嫌い状態の岩田の感性なのか、岩田ファンに変わっていた。


部屋に戻った岩田は即ユウスケに連絡していた。


「岩田だ!ユウスケ助かった、印鑑はナイスである!」


「岩田さん、まだ名古屋なんですか?」


「岩田がいないと業界大変だろう!」


あの人は今状態の岩田の存在。


「もう岩田さん居なくなり事務所も大変です、マジ早よ帰って来てや!」

業界は岩田が居なくなりますます新人マネージャーが粋がりタレントを小間使い化となっていた。


それを注意する存在もなく、マネージャー達は勘違い野郎ばかりである。

所属タレントも簡単にマネージャーの機嫌悪ければクビになり、恨みながら辞めるタレントも多かった。


その現実を話した所で、岩田が帰るポストもなく、社長が岩田を許さない限り、業界復帰はない。


「ユウスケ、待ちなさい、必ず岩田は翼を付けて復帰する、このままユウスケを奪い去りたい!」


その話を聞き黙々と荷物の整理を鞄に片付ける優華。


「ユウスケ、一度名古屋うんこに遊びに来たまえ、地方はないのか?」

豪華な御殿場にでも招待するかの様に自慢気に話す岩田。


「名古屋に行ったら会いに行きます、楽しみにしてます!あつ、Breatheさん名古屋ライブ言ってましたよ、話しておきます!」


「O.K.ベイビーだ!Breathe君のライブ見に行ってやる、彼らは岩田の指導通り観客に熱い歌声を披露しているのか!岩田がこの目で確認してやる!」


優華は岩田の話など全く興味なかった。

ただただこれから先本当に岩田が活動出来るのかだけが心配であった。

No.124 15/03/29 18:15
ナルシスト ( 84wJh )

ロビーでは少し暗いムード化になっていた。


「マネージャー岩田いつ居なくなるのかしら?」


「さあ?……」


「尋ねてよ、清算の都合とかの理由で…」

「リオのカーニバルのように見送ってあげたいね」


馬鹿にしていたロビーの女子は話し出した。


「岩田キモイ!」


「テイクワン!あの岩田居なくなるのは凄く寂しいよね?」


「マネージャーも思うでしょう?」


ロビーから岩田の部屋に連絡をするマネージャー。


「岩田だ!」


岩田自身全く変わりない様子だが、岩田の周りは寂しさプンプンである。


「岩田様、ご出発は?」


「少し待ちなさい、優華いつホテルを出るスケジュールなのだ?」


「2日後位に出る予定です」


「君はシルエットもテイクだが、マネージャーとしてもワンだ!」


「岩田さんロビーさんお待ちですよ?」

優華のこの一言が無ければ受話器を持ち何時間も優華とだべっていたであろう!



「2日後だ!清算してくれたまえ!」


「では、岩田様大変……」


ガチャン



「岩田さん、人のお話は最後まで聞かなきゃ!」


「向こうから尋ねて来たのだ!」


「あのね、岩田さんの悪い癖ですよ、岩田さんは自己中なんです。」


「優華自己中と言う言葉は省略語だ!自己中心と話しなさい!」


「もう、どうでも良いですが……」


これが業界で知り合って居なければとっくに避けていた、一番苦手な存在の優華。


「さあ、岩田さんの荷物も整理しますから」


「優華君は俺から見ても疲れて居るように感じるが、岩田の勘違いか?」


呆れるわよ、とっくに疲れ果てています。

今頃? はぁ?



「岩田さんのお陰で忍耐力と、妥協を覚えさせて頂きました」


「素晴らしい、業界で一番大切な事だ! ついでに謙虚も勉強しなさい!」

謙虚さは貴方でしょう?

どんなお育ちと環境と食べ物でその岩田感性の生き方が出来るのか?


暗いヨレヨレスーツでか細い岩田は痩せ業界を君臨して来た岩田の姿が変化していた。


優華の母性愛なのか?


岩田さんには、私が居なくちゃ、優華1人感じていた。

能天気の岩田はアルマーニの専門店がない事にイラついていた。


「やはり、うんこ、うんこだ!」


「それ止めません?下品ですよ?」

No.125 15/04/03 13:45
ナルシスト ( 84wJh )

ロビーではスタッフ全員で「岩田を見送る会」

持ち切りになっていた。


「昔幼稚園くらいの時に、折り紙の首飾りあったよね、あれプレゼントなんて・・・・・」


「Hawaiiじゃないんだから、岩田テイクアウトなんて言われるよ!」


「あの女の人常識人ぽいから、無理だよ」


「岩田が居なくなる日何人シフト入ってる?」


「私は休みです、でも勤務しようかなあ?」


「人間アーチなんかは?」

「6人ぐらい居ればアーチになるかも?」


マネージャーが口にした。

「そんなイベントホテル始まって依頼だよ、岩田泣いて喜ぶぞ!」


ヒソヒソ話でホテルのスタッフは盛り上がる、盛り上がる。


「人間アーチにきまりだな!」

岩田の門出は人間アーチに決定のサプライズ。


何にも知らない岩田と優華。

「岩田さん、荷物の整理ぐらい自分でして下さいよ


聖書を眺めている岩田。

「実に素晴らしい、優華この聖書とは、感動する、君も読みたまえ!」



「はい、はい、聖書は後にして荷物片付けて貰えませんか?岩田さんの下着は・・・・・」


「君は触らなくてテイクone、優華は俺を男性として、意識しているのか?」



「馬鹿にしないで下さいよ!」


「それでテイクone、俺はプロデューサー兼作詞家である、優華如きには靡かない!」


「お互い様です、そんな事口に出す方が間違っていません?」

「実に色々な感性の持主の俺には至って真面目な発想だ!ラストシーン、慰めの台詞は今はまだ欲しくない・・・・・」


「岩田さんてかなり御自分がお好きなんですね?」


「自分を好きを通り越し、世間は俺を必要としている、ただそれだけだ!」


「その性格羨ましい限りです・・・・・仕事見つかり次第一般人として働きます・・・・・岩田さんなら警備員の仕事なら大丈夫じゃないですか?」


「警備員?」


「働いて下さいね・・・・・」

「不愉快な女だ、君は!一般人は俺を舐めている、業界の俺の凄さを見せてやる!優華君もだ!」


優華は岩田に警備員ぐらい勤まるだろうと、職安で住民票の不要の夜間の日雇いを探していた。

夜間勤務は時期も良く、デスクワークなど、この岩田には世にも奇妙な物語である。

鼻歌交じりにボストンバッグに荷物を詰め出す岩田、さぁ警備員のお仕事など勤まるのであろうか?

No.126 15/04/04 20:22
ナルシスト ( 84wJh )

「さあ、岩田さん、荷物O.K.です」


聖書がかなりお好きなのか?

パラパラ捲り感動し、1人涙する岩田。


「このホテルとの別れは寂しくないが、君との出会いは忘れない!」


諦めムードの優華。


「岩田さん、そんなにお好きなら、頂戴すれば?」


「頂くと言う事は、なんだ、盗むと言う事ではなく、聖書が俺から離れられない、いわば聖書が着いてくると言う事なのか?」


イラ!


「鞄に忍ばせておけば分かりませんよ!」


「優華!君は悪魔か!犯罪ではないのか!」


優華に恐る恐る近づく岩田。


「再度テイクツーだ!聖書は持ち出し禁止ではないのか?」

邪魔くさい親父。


「ホテルをバイバイすれば分かりませんよ」


「えつ?」 (゚◇゚)ガーン


「聖書が勝手に足が生えて着いて来たとの理由付けは出来ないのか?」



イラ


イラ


「欲しいんでしょ?欲しくてたまらないんでしょう?」


両手を組み考え出す岩田。



「欲しいのではなく、必要且つ愛している、やはりTiamoだな!」



イライライライライライライライライラ


優華の「Tiamo」はビッグサンダーマウンテンより絶叫であった。


噛み合わない岩田の感性。

マジ顔で考え込み岩田。


「馬鹿じやない?」


優華から見てもブラウン管があれば日本人なら皆さん思うであろう。



岩田は嬉しそうに聖書に頬すりすりしている。


「本当、馬鹿だわ……」


「岩田さん、はい、聖書貸して!」

いとも簡単に岩田から聖書を奪い鞄に放り込んだ。


「優華!」 (゚◇゚)ガーン


「君は拉致監禁罪か、誘拐犯だぞ!」


追った曲げた素直と言うか天真爛漫と言うか、はたまた、破天荒と言うか、


鞄の中の聖書の位置を確認しだした。


「君は悪くない、君に罪はない、この女が君を閉じ込めたんだ、悪いのはこの優華なんだ!」


たかが一冊の本に魂でも入っているかのごとく話し掛ける岩田。


「あのね、こんなうだうだ話しいまでも続くのよ!聖書ごときで!」



「優華? 君?今何を吐いた?聖書ごときとは?」


「はあ?私は見えない人物に吐きました」


「見えない人物など、そんな日本語は、テイクアウトだ!」


そこからまた話におびれせびれ付くわけ?



「君には喧嘩は見せられない」

No.127 15/04/07 02:08
ナルシスト ( 84wJh )

最後のホテルでの一夜にロビーはもりもりであった。


6人居れば人間アーチらしくなりますね。


マネージャーが

「最後のアーチと漢字変換は完璧だよ!」

「岩田様、優華様、長い滞在本当に有り難う御座いました、岩田様と優華様の今後のご活躍をスタッフ一同、願っております」


「みんな漢字変換だけは、最後だから、しっかり意識しながら岩田を見送ってやろう!」


「はい、了解しました。」


岩田ごときにスタッフはさり気ないお客様への感謝を話し合っていた。


「優華、君と最後に共にする最後の夜だ!しかし君には異性として残念な、色気が感じれなかった」


詰めつめのヘッドに2人入り、一番の心配は、いとも簡単に鞄の中に忍ばせている聖書。


沢山の宿泊客の中で、聖書など持ち出す人間は居るのか?


やはり強盗行為を犯し、見つかれば優華の性格なら「犯人はこの人ですよ~」


俺に罪をなすりつけであろう。


俺は警察に身柄確保され、取り調べを受け、

「お前が犯人なのか!」


カツ丼は食べさせてくれるのか?


煙草を吸わしてくれるのか?


聖書の懲役刑は何年なのか?


ドラマに活躍する役者迫力の取り調べになるのか?


優華が寝返るをうつ度にどんどんとヘッドの端に追いやられ、優華は罪の重さは感じていないのであろうか?


なかなか色んな事が頭に浮かぶ岩田。



ある意味優華の何も考えずイビキまでかく優華が羨ましかった。

そっと鞄の洋服の中で隠す聖書。


「俺は必ず窃盗罪に決まっている、マスコミが嗅ぎ付けば、岩田プロデューサーは、聖書の窃盗容疑者で、マスコミに手錠が掛けられたら、犯罪者扱いだ。


そこまでリスクを背負うまでのシナリオを感じていた。


「優華、君は一般人で幸せだよ…」


優華の寝顔を見ながら、鞄から聖書を机に返すがまた鞄に入れる行為を繰り返していた。

「やはり犯罪者にで構わない、このホテルの便箋にも鞄にいれだした。どうせ犯罪者になるなら、便箋容疑者には何ら変わりはない…」


「まだ、起きて居るんですか?」


「俺は男として罪を全て背負う気持ちだ、優華を俺が罪を被る、心配なく休みなさい。」


「明日から新しい出発なんですか、早く寝れば?」


イラ


「無神経だ、不快だ、実は不快だ?」


「そうですか、無神経は岩田には勝てない

No.128 15/04/07 23:38
ナルシスト ( 84wJh )

夜明けまで1人言を繰り返し、便箋に岩田の感性である「聖書の君とラストソング」


「これも間違いなく売れる、売れる歌詞だ!」


「Breatheに歌わせるか!嫌JUJU、やはり平井堅がいい、聖書などクセのある歌は平井堅君にお願いしょう!」


「素晴らしい、俺の門出にはふさわしい!」


朝日がカーテンからこぼれ、優華を起こす岩田。


「優華、実に君は俺に恵まれている!」



ウザイ顔の優華は髪をかきあげ。


「岩田さん、こんなに早起きなら、新聞配達でもしては?」


「優華やはり深夜の会議で、聖書は俺に着いてくるそうだ!岩田ファミリーに入れてやる!」


「まだ、朝早すぎます~」


「優華、君には感性や感動がないのか!」


「岩田さん、昔の森田健作みたい、テニスの松岡修造みたい、ファブリーズ!」


「君はやはり一般市民だ!」


「もう少し休ませて下さい…これから…岩田さんとの…付き合いに…疲れます…」


「何を偉そうに俺に話してるんだ!3百億兆円早いのだ!」


「兆と億単位間違っていますよ?」


「いちいちと突っかかる女だ!」


「あつ、そうですか!」


「その、か、が要らないだ!」


「あのね、まだ朝早いんですよ」


岩田の細い足が揺れ怒り出した。


「あのね←この文字は目下の人に使う言葉なんだ、俺より年上なのか?優華はおばあさんなのか?」


ガバ


「もう寝てられやしない、起きます、はいはい、起きますよ!」


「はいはい←これも君の注意すべき問題だ!」


「ところで、聖書入れました?」

岩田の目は泳ぎだした。


平泳ぎなのか、背泳ぎなのか、バタフライなのか?



「その鞄の中で休憩中だ!」


「岩田さん、おどおどなどしないて下さいね、あくまでも堂々と分かりますか?」


分かりますか。

優華の目が怖かった、この女の根性なのか?


「さらっと出ますから、聖書は取ってませんね?」

「取っている!」


「取っていませんね?取っていないと言いましょう!」

まるで犯罪者の目だ、優華のその目は!


「取っていない、俺は知らない、関係などない」


ニヤリと笑う優華は。


「そうです、岩田さんは、取っていません」


こいつは凄い感性だ!


岩田にはその感性が羨ましかった。

No.129 15/04/09 16:42
ナルシスト ( 84wJh )

「さあ、岩田さん、早いけど出ますか?」


「優華もう出るのか?」


鞄を持ち睨み加減の優華。


「岩田さん、再度確認しますね、岩田さんは何も鞄に入れてませんから、入れてませんね?」


「その目は何なんだ!鞄に聖書か?」


「聖書では、ありません、何も鞄に入っていません、入ってないんですよ!」


聖書を盗んだ罪を死刑執行かの様に再度確認する優華の言葉を重く捉える岩田。


確認すれば人間とは怪しい行動がより一層光り輝き、態度まで出てしまうではないか?



優華は岩田の青年的な性格を見抜いていないのか?


偉そうな口振りの岩田だが、気持ちはジャングルジムを順番待ちしている幼児で硝子の靴を履いている男性である。


イジメキャラではなく、鼻たれ坊主の内面を持つ岩田は、優華の言葉が、反対に緊張状態にさせていた。


「清算して一気にロビーから通過しますから」


岩田の心拍数は上がる一方。


ホテルに備えている備品くらいの感覚ではなく、カーディガンを何重にも頭に掛けられ。



「今、出て来ました、あのTiamoの作詞家で有名の岩田容疑者が今警察庁から、連行されました、岩田容疑者逮捕の一報です」


周りは岩田の姿をカメラフラッシュで埋め尽くされ、逃げるように警察官に両脇抱えられ、あの有名作詞家は、聖書泥棒にミヤネ屋で大々的に報道され、それを優華は回転寿司「スシロー」の一貫の豪華寿司をぱくつきながら観覧している。



岩田の頭の中はそれほどワールド化していた。



「優華、君はスシローが好きなのか!」


「回転寿司のスシロー好きですよ!」


その、その、笑みが岩田のワールドを現実問題化としていた。


「やはり一貫なのか?」


「大トロなんて大好き!」


やはりこの女は俺に全ての罪をなすりつけ、スシローの一貫狙いだ!



「さあ、岩田さん、生きましょうか!」


「最後に回転寿司食べたかった」


ミヤネ屋で会見すれば、その言葉を吐こう。


Tiamo君の名前を汚し申し訳けない。


優華がロビーに近づくドアを開いた!



(゚◇゚)ガーン ( ̄0 ̄)


「もう思い残す事はない!さらば!ラストシーン」


心拍数が上昇中♡♡

No.130 15/04/09 17:31
ナルシスト ( 84wJh )

廊下からエレベーターのボタンまでさほどの距離はなく、岩田はずっと隅をたどり歩いていた。


例えるなら、嫌われもののゴキブリの通り道のごとく、右、左と誰もが「怪しい」


「岩田さん、歩き方テイク30です!」


やはり、この優華はただ者ではない。


優華の鞄にさりげなく悪意たっぷりの聖書がリアル鬼ごっこである。


一番うろたえるのがロビーである。

岩田一同様が予定より早く出発するとは予定外であった。


エレベーター隅のかどにしがみつきロビーに降りる2人。


チン


自動エレベーターが両面開き、ミヤネ屋デビューの岩田の心拍数は一気に車営業マンのトップ成績をグンと追い抜いていた。



「いきなりの営業成績素晴らしい、業界始まって以来だよ!」


新人の営業成績に握手する上司のラストシーン。



「あれ?岩田様、もうご出発ですか?」


「はい、清算お願い致します」

優華の後ろに背を向けロビーの人に目を合わさない岩田。

猿の目を見れば怒り出すかのように。


おったまげたのが、ホテルスタッフ。


「かしこまりました……」

中に入るなり6人で人間アーチの予定がスタッフ4人しか揃っていない。


慌ててマネージャーが2人のスタッフに緊急要請し、岩田サプライズを決行したかった。



そのスタッフ待ちで女のスタッフは岩田一同様を足止めしながら世間話を始めてきた。


優華はその世間話が内心怖かった。


トレイに残金を渡すが


「領収書発行致します、しばらくお待ち願いませんか?今日はお天気が良く、岩田様はどちらに?」


優華はチラシ広告のバーゲン品を求め走ったが、お目当ての品は間一髪で、知らないおばさんに先に手にされ、イライラし、連れてきた子供にでも当たるかのように岩田に吐き出す」


「岩田さん、どうしてこんな段取り悪いホテルなんかに滞在してたんですか!」


「本当に申し訳けありません、印刷が紙詰まりしていまして…誠に申し訳け御座いません」


2人の思いは一緒であった。


「家宅捜査!」

岩田は終始外の景色を眺めて、漢字変換など、全く指摘する余裕すらない。


スタッフは人間アーチに必死。


岩田&優華は。

家宅捜査。


いざとなれば私が岩田さんの手を握り走れば良い。


岩田は「スシロー一貫の優華だ!」

No.131 15/04/11 19:45
ナルシスト ( 84wJh )

マネージャーが岩田を言葉巧みに止めに繰り出した。


「岩田様……」


マネージャーの目を見ない岩田。



「岩田様……」


(◎-◎;)  (◎-◎;)  (◎-◎;)


「岩田様、本日でお別れなのは、寂しい限りです………」


(◎-◎;)  (◎-◎;) (◎-◎;)


さすがの優華も岩田の不信な姿を庇いきれない。


「岩田さん、スタッフさん、お声掛けして下さっていますよ」


「岩田? 俺は岩田ではない!」

いきなりの岩田否定発言に優華かも戸惑っていた。


岩田否定←俺は聖書など知らん!

2人のスタッフは1人は電車で、もう1人はタクシーまで使い勤務先のホテルに直行。


気難しい岩田扱いのこの岩田は本当はキーホルダーにぶら下げてあげたい位のキャラなのか?



やはり岩田のポストが空き、業界ではユウスケ始め新卒のペイペイマネージャーですら、顎でタレントを使う始末だ。


その辺はタレント業界では「岩田さんが居てくれていれば……」


岩田のポストを狙いタレントを邪険に扱う始末だった。


当たり前で大切な事すら、失い欠けている、若者の感性は、やはり岩田の年齢層が必要であった。


業界から追放された岩田を呼び戻す事が出来る人格者は居なかった。


ただ1人岩田の復帰を喧嘩越しでも訴えて来る人物を今か今かと黙り待ち構えている人物がいた。


そして怖いもの知らずのこのタレントもいつか殴り込みに行ってやる「あの糞オカマ親父が!」


心の中で叫んでいた。


しっくりいかない大した仕事すら出来ないマネージャーに。


「ユウスケ…次の移動だ!」


今は耐えるしかない、いつか必ず、岩田さん、復帰させてやるからなあ!



「はあい……」

毎日目まぐるしく動くユウスケの目は、仕事など全くこなせないマネージャーの背中を睨んでいた。

ワンボックスカーに黒いフィルムが貼られている車に乗り出すユウスケ。


「さあ…岩田を必要とする人物が現れるかな!」


サングラスの直人を立派に育てあげた浅井が微笑む。

カーテンを開け。


「岩田君…生きているのかい!」


窓からどちらに話しているのか?

1人事を呟く浅井だった。

No.132 15/04/12 16:51
ナルシスト ( 84wJh )

2人のスタッフは専用入り口から飛入りして来た。


「マネージャー、スタッフ来ました!」


「何してんだ!岩田行っちまうぞ!」


「すいません、遅れて…」

出勤シフトではない、サービス仕事だ!


給料外の仕事に、岩田ごときの為に出勤しまだ「すいません」と謝罪するスタッフ。


この間まで「給料上げてくれないとやってやれませんよ」発言のスタッフは着替える時間もなく、
ロビーで焦り不信な岩田の為に人間アーチを決行してくれた。



「岩田様、大変お待たせ致しました、領収書と、スタッフ一同岩田様に、感謝を込め、またのご宿泊をお待ちすると共に、人間アーチでお見送りさせて頂きます」


マネージャーの完璧漢字変換に、岩田が素晴らしいではなく。



(◎-◎;)  (◎-◎;)  (◎-◎;)


「岩田様、人間アーチで御座います」


「人間アーチ?君達アーチ行け!」


「岩田様……」


「アーチ行け!」

スタッフの心使いも上の空状態の岩田は人間アーチをスルーするかの様に。



「さらばだ!アーチ行け!」


なんなとホテルの自動ドアから姿を消して行った。

岩田と一般人の心の誤差なのか?

岩田の感性に感動しなかったのか?



もしかして?


もしかして?


聖書がそこに関係しているのか?


書店にないのか?教会に行けば譲ってくれるのか?


岩田自身無宗教で、業界でも撮影なでの小道具はあるが、ただのなんちゃって聖書しかなく、本当の素晴らしさをこのホテルで学んだ。


文系卒であるが、古典には詳しいが、この岩田はじめで発掘した聖書。


必死で休み返上したスタッフ始め、マネージャーの思いも、海に「あばよ!」投げかけた石の存在であった。


2人の私服スタッフは床に座り込み。


「なんじゃこれゃ」

「岩田、最後まで、泣かせてくれるぜ!」

全ての全力投球してしまったマネージャーは岩田の行動にショックてはなく、涙さえ浮かんでいた。


「優華、無事に通過だ!」


「岩田さん、人間アーチなんて嬉しくありませんか?私感動しました」


「人間アーチなでとは卒業式にでもすればいい、馬鹿げたホテルだ!」


タクシーに乗り込み



「ニトリに行ってくれたまえ!」


優華はホテルのスタッフさんに熱いものを感じていた。

No.133 15/04/14 15:18
ナルシスト ( 84wJh )

「運転手早く出すんだ!この場所から遠くに行くんだ!」

岩田の焦りはマックスであった。

必死に運転手に食いつく岩田!


「岩田さん、あのホテルのスタッフさん、感動しませんでしたか?」


「もう俺には関係ない人物だ!」


「岩田さんそんなに…冷たい人だったんですね、ガッカリです」


「ガッカリでもガッチリでも構わない、俺は夢を勝ち取った!」


「聖書ごときで……」


「なんだと?一度読んで見なさい、一番大切な事は霧に霞んで見えるのだ!」


「はい、はい」

「はい、は一度でテイクワンだ!」


呆れ顔の岩田のお母さんの優華。

「しかしお値段以上ニトリとはどういう意味合いなのだ?」


いきなりそこに話を持ち込んできた岩田。


「お値段以上の品が揃えてありますよ、と言う意味合いです」


タクシーの椅子に腰かけ、フワフワ喜ぶ岩田。

迷惑そうに苦味笑いする運転手。


ホテルではマネージャーが岩田が消えたドアを見ながら。


「岩田行っちゃったね、気難しい人だったけど、本当に憎めなかったよ」


ロビーの女の子達が。


「マネージャー!寄せ書き、寄せ書き、渡せなかったでしょう!」


頭を抱えるマネージャー。


「あちゃー忘れてたよ、アーチの事ばかりでさあ!」


色紙に書かれた「青春」


6人それぞれの思いを込めて書いた寄せ書き。


漢字変換気をつけます。


テイクワンで頑張ります。

個人情報はギリギリギリまでに致します。


白い犬はソフトバンクだけではありません。


名古屋のうんちは改善対策に頑張ります。


などなど、岩田に相応しい言葉を寄せ書きに託していたスタッフ。


「あんなに濃いキャラ楽しかったですね?」


清掃員のパートさんがバケツを持ち現れた。


「すいません…お掃除していて……」


みんなで岩田の事に浸っていたスタッフが。


「何ですか?」


「先ほど立たれましたお客様のお部屋の机から聖書が紛失していますが?」


マネージャーは微笑み


「岩田らしい感性なのかも知れないよ」

「だから急いでたんだ、可愛い岩田!」

「大丈夫です、補充しておきます、みんなお疲れ様、仕事の面々、休みの面々お疲れ様」

マネージャーは机の中に渡しそびれた寄せ書きをしまい出した。


「また、ご宿泊願います」

No.134 15/04/14 15:49
ナルシスト ( 84wJh )

「ニトリとはどんな意味合いなのか?」

イラ

「知りませんよ、それより買うもの決まってるんですか?」

「布団と照明だ!」


「まず部屋わりだ!6畳と4・5畳とだが、俺は6畳だ!」


「はあ?岩田さん私に6畳譲ってくださいよ、岩田さん男らしいんだから!」


「やはり業界の敷きたりなら俺が有利ではないのか?」


「私洋服沢山ありますから……」


「岩田さん、「聖書」……」


この女は聖書を切り札に持って、条件をだす女なんだ!


ずるいぞ、優華!


「よし、分かった、君に譲ってやる!」


「運転手さん、今の話しバッチリ聞いていましたよね?」


この女はまだ証人をつけ、承認させるつもりなのか?


これがあの東京で「岩田さんお世話になりました」

目立たなかった優華なのか?



宝塚の大舞台でドデカい羽を身にまとう星組のトップスタートのように階段から鮮やかに舞い降りるスター気取りではなあえか!


「どんなお布団の柄にしようかしら?花柄?」


「岩田さんは黒か茶色ね、汚れ目立たないから」


この女何様のつもりだ!


俺はロボットか、動物の絶対に譲れない、象さんがいいのだ!」



「あのお…お客さん、もうすぐ着きますよ…お宅らどんなご関係?」


「昔からの知り合いです!」


「ちょっと待て!いつも注意しているが、君は昔大変お世話になった、大切な先輩や恩人といえないのか?」


「お世話になっていたら、名古屋にいませんよ」


「………」


「そうですよね?」

「………」


「岩田さん?」


そんな時だけどや顔で見る優華は、果たして名古屋まで追いかけ探すだけの女だったのか?


東京にいればもっと地位は向上していたに違いない。


「お客さん、着きましたよ」


「君の言葉は何故そんなに棒読みなんだ?客と運転手の関係は成り立つのか?」



「はい、はい、これで、ありがとうございます」


「優華!話は終わっていない、この運転手の複式呼吸からのレッスンだ!腹から声を出すんだ!」


「もう着いたんだから、いいじゃありませんか!」


「人間は複式呼吸をすれば自ずから表現豊かになるんだ、ミュージカルの俳優を見ろ、ゼッチャーはテイクワンだ!」


「すいません、この人日本脳炎の予防接種してなくて……」

「優華!君は俺を馬鹿にしている」

No.135 15/04/14 18:06
ナルシスト ( 84wJh )

追い出すように優華と運転手からつまみ出された。


「日本脳炎の注射とは義務付けなのか?」


イラ


「凄いですよ、ニトリは!」

優華が軽い足取りで店内に入り出した。


「何でもあるんですね?」


「何でもあるのか?なら俺の行き着けの銀座の奈々子は居るのか?」


イラ


「布団売り場に行きましょう、岩田さんと別行動で……」


「別行動なら会計は別行動なのか?」


「終われば一番レジで待って居ます」


やはり会計は共同会計ではなく、俺が払うのか?


いわゆる有名な「ATM」と言う関係なのか?


しかし持ち金が寂しくなっていた。

今まで「寂しい」と言う言葉は無縁であり且つ人生で味わう事すら感じなかった。


ニトリなど笑かすな、サントリと名付けてやる!

布団とは義務付けであるが、カバーは別売りなのか?

今までホテルや自宅は専用のスタッフが用意してくれていた。


初めて、受験以来だ!


頭の電卓をはじく事は。


カバーを買う予算が今の俺にはなく、優華に恥をかく真似と裸の王様が魔法がとける瞬間を想像していた、やはり俺の感性は素晴らしい。


「優華!ユウスケの暗算が知らせてくれた、布団だけにしなchai!」


カバーを眺めている優華は察したのか?


「今日は布団だけにしましょう」


こいつはPM2・5の空気でも読めるのか?


スタスタと敷きと掛け布団を持って来た。


「優華今日の天気と空気はどうだ!」


「心の中は光化学スモック注意報て所です」


「そうか!黄砂でもなく、PM2・5ではなく良かった。」


ボーコードをピツ!


バーコードとは禿げている人にも活用語である。


「今のお布団は軽いですね!」

空気を読め且つ機転が効く所はやはり名古屋のあま市だけある。


最低限の電気の傘を買い、住む場所に向かう事にした。

俺の荷物をいとも簡単に持つ優華は火事場の馬鹿力のことわざ通りの女であった。



「岩田さん、携帯なんですが、一台にしてくれませんか?」

荷物を持つ優華が振り向く姿はアルミ缶集めの浮浪者で且つ目つきが座っていた。


座っていたのではなく、あぐらをかいていた。


「一台なのか?」


「もう3台も要りませんよ…」


実に恐怖を感じた、姪のめんまの専用とさよならするのか?


岩田は崖っぷちであった

No.136 15/04/14 20:28
ナルシスト ( 84wJh )

「さあ、岩田さんこれから携帯の解約に繰り出しましょうか!」


ヤバい覚えているのか?

優華は痴呆症にはならないのか?


「タクシー拾い、携帯ショップに行きましょう!」


何喜んでいるのかだ!



プルプル



「おう、松本君からの電話だ!」


優華は話をそらされたように少しご機嫌斜め45度だった。


「ああ、仕事の手伝いなのか?」


真っ白なスケジュール帳を優華に見られないように確認する岩田。

「モデルの撮影なのか! 運がいいよ、君は忙しいんだが、その日は空いているよ!」

ガチャン

名古屋に来てからろくに働けない岩田のせめてもの救いだった。


「携帯は今度空いたスケジュールの時に考えよう!」


布団を沢山持つ2人には、確かに携帯ショップも迷惑であろう!


「すいません運転手さん、××町のコーポ山本までお願いします。」


カーナビで検索する運転手は無言で走りだした。



「君、はい、分かりましたとの返事くらい出来ないのか?」


ほら岩田の説教じみた予感がした。


でも確かにお客様を乗せ、料金を頂くのであれば、「分かりました」くらいは最低ルールであり、そのタクシー会社や運転手の人格も大した事はないと、お叱りを受けも仕方ない。



乗せてやってる?


勘違いするな!君達のお給料は、お客さんあってのお給料だろ!


そんな常識ない人間がいるから、岩田の知らない業界は荒れるのである。


「岩田さん、良いじゃないですか!」


難しい顔した岩田は激怒して喧嘩にでもあるのかとヒヤヒヤしていた優華。


「岩田さん?」

怒り顔で寝ているではないか!


「この親父訳分からないわ」

優華の顔は緩んでいた。

これから岩田と2人二人三脚でどこまではい上がれるのか?


この岩田をどうして立ち直らせ、また私も岩田さんに着いていけるのは不安だった。


岩田は寝ているフリをし、松本の事務所の計画を練っていた。


あの事務所には使えそうなモデルが何人もいる、何故持って売り出せなかったのか?


撮影現場に行けば謎が解けるはず。


優華には少しいびきをかき、本当に寝ているフリをしていた。


さすがに眠りの小五郎であった。

No.137 15/04/15 00:20
ナルシスト ( 84wJh )

「はい、着きましたよ!」


「君、本当に、君は!」

岩田の拳は頭の上に上がっていた。

眉間にシワを寄せ-_-#-_-#

少し強面のあちら系の顔つきで「兄さんいつでもかかってきなよ!」


睨みつけていた。


「ありがとうございます~」


優華が重い口を開いた。


「運ちゃん舐めたらあかんぜよ!」


優華凄いぞその名演技テイクワンだ!


「失礼致しました……」


「あんた、何年この仕事してんだよ、ハンドル握れんようにしてやろうか?はあ?」


優華は立派な西川峰子の姉さんにふんしていた。


「優華、兄貴分の骨食わなければいけないのか?」


ガク


「すいません、以後気をつけます」


優華は金を投げ捨てるように払い、運転手は小銭を拾っていた。


「さすが女優の優華だ!」


「降りますよ、岩田さんが頼りないんだから」


重い布団は俺が抱え前が見えない状況であった。


5階建ての古びたマンションだ!


ポストは30個程に入口に設置されていた。



「岩田さん部屋番号です」

指差す部屋番号は150番。


部屋数は30室くらいだが、部屋番号は150番。


「実に怪しい、部屋数と番号が違わないか?」


「ポストが120番からですね?」


「ここは私書箱なのか?」


これは単なるギャグで個人情報ではありません。


1階のドアが急に開いた。

「こんにちは、大家で御座います」


流石の老婆、漢字変換はテイクワンだ!


「何故こんな番号なんですか?」


「意味ありません、部屋数多く見えるでしょう?」


この老婆は痴呆症なのか?


エレベーターもなく、流石コーポ山本だ!


「新婚さんですか?よろしいですね?」


腰が曲がりいつお迎えが来ても良い年齢だ!」


「宜しくお願い願います。」


あくまで、あくまで、優華は嫁を装っている。


優華は商品だ!

そんな商品に手を出す岩田ではない。


「これ、鍵ですよ、ニヤリ」


そのニヤリは何なんだ!


優華と俺が合体すると思っているのか?


だから名古屋の老婆は嫌いなんだ、やはりどこに行っても、うんこだらけた!


「岩田さん、転んでも、お布団は落とさないで下さいね」


これ以上優華を怒らせてはならない。

「舐めたらあかんぜよ!」


と言われそうで、こわかった。

No.138 15/04/15 18:40
ナルシスト ( 84wJh )

「階段の何階なんだ?」

「三階ですよ、転ばないで下さいね」


幅の広い階段だが、よろけそうになった。


横幅は広いが奥行きが何故こんなに狭いのか。


物件探しの時は感じなかった。


あの不動産も老婆も俺達が決まれば奥行きを変えたのではないか!


ふざけるな!名古屋人は、まだ俺を馬鹿にしている。


「岩田さんゆっくりね」


「優華の名演技はテイクワンだ!」

階段を上がる途中で犬を散歩に出る女と犬に出くわさした。


「優華!このマンションは犬を飼えるのか?」

「犬、猫、一匹ならO.K.だそうです」


確かにあの老婆が玄関を開ける足元に柴犬が覗いていた。


謎だらけのマンションだ!

気に入った、俺の感性にぴったりである。

「はい、はい、岩田さんご苦労様」


「今君は何て言った?」


「ご苦労様って……」


「馬鹿にするな!お前はデパートで買い物帰りのセレブ気取りか!」


「これ以上の労いの言葉はありませんが?」


「が?それが余計な事なんだ!誰に話しかけている!」


「だったら何と声かけすれば良かったのですか?」


「君は文系ではない、本来なら、助かりました、有り難う御座います」

漢字変換ワンダフル!



「それは申し訳ありませんでしたね!ありがとうございました」


「ね、は余計だ、元来必要性のない言葉と漢字変換を使いたまえ!」


「面倒臭い人、はあ?」


「面倒臭いとは、どんな匂いなんだ?」


「はあ?臭いから臭いんですよ!」


「君はまた、よ、必要性のない言葉だ!」


いきなり知らない扉からニートらしき若者に。


「すいません、静かにして貰えますか?」


「すいません、ご迷惑お掛けして…」


「君はこの時間帯に家に居るのは、ニートなのか?」


「…………」


「誰に生活養って貰っているのか?」


機嫌を損ねたニートらしき男性はドアをバシャと音を立て消えて行った。


「実にぶっきらぼうで怪しい住民だ!気に入った、彼と差しで話がしてみたい!」


「岩田さん、火災以外でも、つまみ出されますよ、本当に犬以下なんだから…」


「君は本当に文系を馬鹿にしている、犬以下と言う事は猫以上なのか?」


「はい、鍵開けましたから、入ってくださいよ!」

無理やり背中を押されぶち込まれた。

殺気を感じた。

No.139 15/04/16 00:47
ナルシスト ( 84wJh )

「優華ショボい照明器具を付けましょうか?」


「優華脚立が見当たらない!」


「もう、早く私の肩に乗ってください!」

「肩車って事なのか?優華は俺を負うと言う事なのか?」


「岩田さん、力ないでしょう」

鼻でわらうのか!


本当に人間は鼻から「ワハハ」と笑う存在は産まれてから見たことはない。


そんな特技があるのなら、YouTubeに載せられるではないか?



「岩田さん、早く照明付けますよ」


優華の首にまたがると言う事は、俺の股間が当たると言う事で、優華ごとにの女に、反応などする筈はない。


「はい、岩田さん、乗ってくださいよ!」


優華の肩に乗るなりファイト一発反応した。


男は分かりやすいのか?気持ちのみじんも感じていない女に反応するのは、女は勘違いしていないか?


電球ごときで優華は俺を異性だと勘違いしないのか?


実に罪な男だ俺は!


「早くカチッと回してくださいよ、本当に役に立たないんですから!」


それが異性として感じた男性に吐く言葉なのか?

この女は女優だ、照れたくても良い。


岩田を男性としている筈だ!

銀座では岩ちゃんの岩田だ!


プルプル


プルプル


カチッとなり床に落とされた、愛情の表現なのか?


「松本事務所からの電話だ!」


振り返ると優華の姿はなかった。


「岩田さん、明日うちのモデルのことはの撮影なんです、同行お願い願います」


「よし、現場と時間帯を知らせなさい」

「これだけは、これだけは、何度もお願いします、松本事務所のスタッフの一員で、小さなアドバイスだけで結構ですから、岩田さんは、前に出ないで下さいね、岩田さんプロデュースは、困るんです……」


「岩田のプロデュースが君には必要なんだな!」


「はい、そこんところ、宜しくお願い致します」


「テイクワンだ!」


ガチャン


「岩田さん夕食行きませんか?」

「よしスシローと言う庶民の寿司屋に言ってやる」

何分待たせるのだ、この名古屋一般人は。

「73番のお客様~」

「優華俺達は何番だ?」


「86番です。」 ( ̄0 ̄)


一般人は忍耐力が強いのか、そんなに並ぶ意味が俺には理解出来なかった。

「優華、俺は「岩田さんですよね?」

声がかけられる可能性がある。


「ラインで知らせてくれ!」

No.140 15/04/16 16:24
ナルシスト ( 84wJh )

岩田は人混みが苦手なのか?

優華に順番待ちをさせ、1人星空を見上げていた。


「実に綺麗な夜空だ!う~ん」

作詞を考えている岩田は可憐な瞳を閉じ明日へのスタートを発掘する妄想、そう妄想であった。




ライン


ライン


ライン


一斉に3代の携帯が鳴りだした。

優華は岩田を友達グループに登録していた。


「しつこい!」


「お客様2名のカウンター席ご用意出来ました」


「あの親父何してんのよ!いつも肝心な時役に立たないんだから!」


「お客様こちらで御座います」


店員さんに案内されるが、岩田は現れない。


「もう、知らないわよ!」


西部警察の渡哲也を意識するかの様にポケットに手を入れ、俳優気取りの岩田。



店内を見渡すが優華の姿が見当たらない。

「あの女は先に帰ったのか?名古屋の女は、気が短いのか?」

店内中岩田の複式呼吸で優華に叫んだ?


「優華!どこにいる!優華と言っても出身はあま市である、東京ではシルエット女優だったが、さほど売れる女優ではなかった、優華だ!」



イライライライラ


そこまで個人情報をベラベラ口にする岩田。


岩田さんここですよ、なんてプライドがきずつけられ、手を上げれない状況。


次は店内を痴呆症かのように徘徊し始めた岩田。


怪しいと察したスシローの責任者。


「お客様、お連れ様と、はぐれてしまわれましたか?」


責任者は今番号を読んだ前後をスタッフに確認し、優華ではないのかと問いただした。



「お客様のお連れの方では?」


「優華!探したのではないか!」

優華のテーブルには一貫の寿司の皿が5枚積み重なっていた。


「茶碗蒸しもなのか?」


「恥ずかしい、早く座りなさい!」


「馬鹿者!座りなさいとは命令口調だ!」


「はい、はい」

「君は恩人にどの面下げてそんな言葉を吐けるのだ!」


さっきの岩田の複式呼吸より、恥ずかしく、子供連れの子供が泣き出す状態だった。


いきなり招かれない客がどさくさまぎれにスシローに入って来たのだ。


「岩田さん何度もラインしましたよ!恥ずかしいです、今日で岩田さんとの外出は終わりにしますから」


「銀座では岩田ちゃんと食事したい~女など沢山いる、優華に断られても不自由はしない!」

「そこの定員、茶碗蒸しを頼む」

No.141 15/04/16 21:38
ナルシスト ( 84wJh )

びっくりし、泣いていた子供の親は岩田を睨みつけていた。


「優華、俺がプロデュースの岩田だと見破られたのか?」


どれだけ人気者だと考えている岩田を呆れ、子供連れの親子に謝っていた。


岩田は必死で画面注文に苦戦していた。


「何なんだ?この機械起動しているのか?」


何度も何度もボタンを押しまくる岩田。


注文の品が近くなるとアナウンスが流れ出す。



♪♪♪


「赤色のご注文が到着致します」


優華が親子連れに挨拶をしている間に、ほんの数分目を離した隙に。



「優華、つぶ貝だが……」


「岩田さん!何なんですか!」


レーンいっぱいにつぶ貝が流れて来た。


異常な数のつぶ貝が30皿はゆうに超える数である。



「岩田さん!岩さん!タッチ何回押したんですか?」


「普通なら注文受け付けましたと言うのだが、言わないので、手が痛くなるまで押した。」


「オーノーです」


「オーノーはビートルズの嫁ではないのか?」


「早くつぶ貝取ってくださいよ!」


30皿連続取りとテーブルに乗り切らないつぶ貝。


この岩田だけではない、この書き手は50皿間違いをした経験者である。


「どうするんですか!つぶ貝だらけで!」


「俺は悪くない、普通なら、注文受け付けしましたと言うべきではないか?」


優華の手は休める事が無かったが、次々と追いやられるつぶ貝の皿。


全く他の客に迷惑行為である。

「優華、どうすれば良いのだ!」


「もうどうでもいいから、早く取り出してくたさい!」


つぶ貝と言う名の岩田の親衛隊が次々と流れ出した。


「定員さん、助けてください!」


「すいません、こんなに注文してしまい、お持ち帰り出来ませんか?」


慌てだして飛んで来てくれた定員さん。

「お客様この時期は貝類はお持ち帰りは控えさせて頂いています!」


「これ全て食べなきゃいけないんですか!」


「申し訳御座いません」


「なかなか対応の良い定員だ!」


レーンでは重ね合わせて皿が斜めに流れていた。



「岩田さんとお寿司屋さんももうやだ!」


「優華これは俺が悪いのではない、この寿司屋が悪いんだ、気分悪い帰るぞ!」


テーブルいっぱいのつぶ貝、まだ優華も岩田も手に四皿持ち赤い顔で怒鳴る岩田。

No.142 15/04/17 20:33
ナルシスト ( 84wJh )

岩田と優華のテーブルはつぶ貝だらけである。

綺麗なつぶ貝には「岩田!岩田!岩田!」

いくつものつぶ貝が応援しているようであった。


定員さんも皿の流れが悪くなり、3人で必死につぶ貝を取り出していた。


「君の寿司屋は注文しても、注文確認ぐらいしなさい!」


「お客様、一応注文履歴が御座いまして」


「何故そんな機能があるなら、もっと分かりやすく説明しない!」


「岩田さん、止めてください!」


優華が両手に4皿持ちで怒り出した。



岩田はレーンを眺め緑色の指定している「いくら」
を手に持ち出した。


「やはりつぶ貝だけでは絵にならない、いくらが入れば彩りが良い!」


緑色のお客さんの「いくら」をテーブルの真ん中に置き、優華があきれ果てていた。



優華のひらめきと岩田とスシローから脱出する方法を考えていた。


一皿につぶ貝を全て乗せ。


「岩田さん、つぶ貝死ぬほど食べてください!」


お会計ボタンを押す優華。


「お客様お会計で御座いますね」


「この寿司飯全てお持ち帰りにしてください」


「はあ?寿司飯ですか?」


「この人緑色の方のいくら取りましたので、追加お願い願います」


「岩田さんのつぶ貝全て食べてくださいよ!」


「つぶ貝は岩田の口に一枚づつ入って行く「岩田、岩田、岩田、と叫んでいるかのように。」


周りは笑いの渦の状態で、YouTubeでも投稿してやろうか!


笑いながら笑いカップルはスマホを岩田に向けられていた。


30皿×2=60枚のつぶ貝。


「5枚食べて1粒いくらだなあ?」


人に迷惑行為だとも感じる事もなく、たまに「飽きた」顔をしながら口に運ぶ岩田。



「優華、君は俺の見方なのか?敵なのか?」


「岩田さん、堪能出来るでしょう?」


「お客様、寿司飯のお持ち帰りです」

見事に真っ白な綺麗に並べてある寿司飯。



「優華、やはり後2皿、次は鯛でお願いする」


この寿司飯を優華は持ち帰りどうするのであろう?


必死につぶ貝を口にする岩田は、少しえずき出した。


「優華助けてくれ~」


にっこり笑い。


「岩田さんのつぶ貝取っちゃ悪いですから」


「食べさせてやる!さあ食べなさい!」


優華お願いだ、助けてくれ、優華苦しいと、言わない限り食べてあげない。

No.143 15/04/19 14:01
ナルシスト ( 84wJh )

苦しそうな岩田の口につぶ貝がお口クチュクチュつぶ貝♪♪


いたずら好きなつぶ貝は岩田のポケットにニュルと1枚~2枚入り込んで行った。



聖書を拝借する位の岩田ならつぶ貝の5枚くらいお持ち帰りしても可笑しくない。


「もう一生食わない!糞貝!うんこだ!」


飲食店でのうんこ発言は××でしょう!


まだお皿に残しているつぶ貝より、うんこ発言が恐怖の優華。


「岩田さん、帰りましょう!」


まだつぶ貝で口いっぱいの岩田のうんこ発言はこもっていたであろう!



会計をさっさと済ませ、スーツの袖と岩田の肉をつまみ寿司屋さんから出た優華。


「本当に恥ずかしいたらありゃしない!」


「今からコンビニに行きますから」


岩田の様子も見ないでかなりご立腹の優華。


岩田はポケットの中のつぶ貝を忘れてあるいていた。


いつかつぶ貝がナメクジにでも変身するのか?


コンビニでマヨネーズとカニかまに味付けノリを買い岩田が入る頃には出て来ていた。


「優華、ビールでも飲もう」

「ここにずっといて下さいよ!本当にリードが、あれば括り付けてやりたいわ!」


優華は手に発泡酒を六缶入りで会計をしていた。

コンビニのATMの金融機関の看板を見ている岩田。



「ゆうちょ銀行とは日本郵便局の略称なのか?」


「りそな銀行とは?奈良銀行と大和銀行だ!東京三菱UFJとは関西のUSJと関係性必要性があるのか?」


岩田らしい発想力である。


見えないリードに括られた岩田は優華のご機嫌が悪い事は察知していた。


怪しげな岩田お気に入りの私書箱の万馬券に到着した。


「岩田さん、明日の予定は?」


「松本君の事務所だ!」


「はい、ビール!」


「私先にお風呂に入って来ます」


まだ何をそんなに怒っているのか?

優華が髪をゴムで纏めた瞬間、岩田のハートはドキドキした。



「やはり名古屋うんこに来てからどうも心臓が悪くなりだしたのか?」


「発泡酒とはこれいかに何なんだ?」

「コンビニはヘネシーくらい置いていないのか?
名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


岩田のスーツのポケットのつぶ貝は、「岩田、岩田、岩田」

と叫んでいるが、岩田の感性には聞こえなかった。


「発泡酒とは、泡だけの缶なのか?」


ビールの口を開ければ泡が天井まで?

No.144 15/04/19 19:22
ナルシスト ( 84wJh )

優華がお風呂から出て来た。

優華が髪を束ね濡れ髪にドキドキし出した。


「優華、動悸には、やはり昔から救心なのか?」


「岩田さん、体調不良なら養命酒ですよ!」


発泡酒に手を伸ばした優華!


「それは危険だ!」


「どうしてなんですか?」

「爆発だ!泡の爆発なのだ!」


プシュー


「岩田さんトイレに隠くれなくても大丈夫ですよ」


「大丈夫なのか?私書箱は?」


「さっさとお風呂入れば?」


「覗くなよ!巨大なんだから、俺は!」


「はい、はい、分かりました」

「はい、は一度にしなさい!」


優華はお風呂上がりにスマホを開け、携帯小説読んでいた。

「美味しいビールに携帯小説ねえ~幸せ!」

遠くから嫌風呂からシャンプーで転んだであろう岩田がすべっていた。


「お笑いのオチが滑るよりマシかも?」


携帯小説に夢中の優華は笑いながら、時にジーンとした面もちであった。



「優華!バスタオルだ!」


「ほれ!」

岩田の風呂めがけ投げ出した。

「君は実に雑な女だ!女らしく、持ってこれないのか!」


寿司飯にコンビニで買ったマヨネーズとカニ蒲を味付けのりを巻き食べ始めた。


岩田はバスを胸まで隠し。


「何を食ってるんだ?」


「カニ蒲寿司です、つぶ貝から何も食べていませんから、岩田さん女子なんですか?その足のすね毛キモイです。」


「俺にも作ってくれ!上手そうだ!」


お寿司を作る優華の手は綺麗だった。


岩田が脱ぎ捨てたポケットには、つぶ貝の「岩田、岩田、岩田」

変化し始めていた!

「もう岩田さんとお寿司屋さんは懲り懲りです」


部屋の隅でトランクスを恥ずかしそうに履く岩田。


優華は発泡酒とつまみの寿司に携帯小説。


「ああ~優雅で幸せ!」

ちょっとより、またちょっとより、またちょっとより。


「早く食べれば良いじゃないですか!


「今何してるのだ?」


「携帯小説読んでいます」


「名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


「素人さんばかりですが、沢山の作品楽しいんですよ!」


「有料なのか?無料なのか?」


「私は無料サイトです、電子書籍もありますが、無料サイトも楽しいです」


「今何を読んでるんだ?」


「ここのサイト作品に関しての感想欄もあるんです、読みます。開けますよ」

No.145 15/04/19 20:08
ナルシスト ( 84wJh )

「小説に感想欄?」

「その両方も無理なのか?全国共通なのか?」

「岩田さん3台もあれば読み応えありますよ!」


「これが小説欄、感想欄はまたこっちです!」


岩田は優華のお手製のマヨネーズ巻きを2個持ち、4.5畳に入って行った。



「優華、どれがお勧めなんだ?」


「途中で呼びかけないで下さいよ!」

今優華が楽しく読んでいる作品のページの始めを設定してあげた。


内心してあげたとの言葉は岩田爆発と説教の嵐である。


「よし、これか?作曲や作詞家は実に短縮し、感動を与える、小説はどうなのか?」


ブツブツと独り言を話し部屋に入って行った。



岩田が真っ先に目にしたのは、作品ではなく感想欄であった。


明日は松本事務所の事故依頼だか、作詞家だけあり、岩田の感性は感想欄の「削除」に感心を示した。



「何なんだ?この削除の荒らしは?」


一晩中感想欄をくまなく目を通す岩田。


「これは実に酷い!」

削除されているが、その感想欄の主の言葉は残っている。

その文面で何故削除になっているのかくらい岩田には想像はつく。


「う~ん!この人間は誰なんだ!なんの為にこんな書き込みまでするのだ!」


深夜遅く。

「優華!優雅!大変な事に遭遇した、何故この筆者には、他の人より、削除が多いのか?」


枕元に置いてある優華の腕時計は午前3時をとおに越していた。


「岩田さん、まだ寝ていないんですか?」


「優華、削除とはどういう意味合いで、削除対象はどう決まり事なのだ!」


夜中におトイレに行けない、可愛い僕が

「お母さん怖いよ、おトイレ連れて行って」

「岩田さんに教えなきゃ良かった!」


「優華謎が解けない、眠れない」


その岩田は優華に正座し、僕ちゃんにおせーて!


「岩田さん初めから説明しますよ……」


岩田はスケジュール帳を持ち出し優華の削除の意味、荒らしの意味、そしてその岩田が拘る筆者の感想欄をくまなく書き込んだ。


「優華、1つ聞くが、このコメント、立田の名前の書き込みをどう思う?」


「明日にしてくれませんか?」


「今知りたい、この立田と名乗る男は、何故この感想欄に劇的な暴言を吐き捨て、言い切れるか?」


「ああ、その人有名ですよ、そのサイトでは、実績ないのに、ただの妬みだと思います。」


「同感だ!」

No.146 15/04/21 17:35
ナルシスト ( 84wJh )

「感想欄とは作品について「こんな感じでした」と書き込みするのが感想だと小学校の時に習ったが、いきなり人間否定とまだ書籍化していない作品を「売れない発言?」この人物はプロなのか?
このサイトに評価するプロがいるのか?」


岩田の気持ちは真剣であった。、

「書いていますね、書籍化するって…」


「嘘つきだと放ちているこの男は!」


「書籍化の時期がくれば分かるのでは?ただ発刊まで書いていて、嘘は付かないでしょう?恥曝しなだけでしすよ、契約して発刊決まったから話したんじゃないですか?」


「常識から言えばまだ発刊してもいない作品を「売れない」と断言出来るのか?売れるかも知れない、この男の文面はちぐはぐだ!」


「発刊を嘘と呼び、作品は売れない、すなわちこの男は、売れない=発刊を認めている、この男が嘘ではないか?」


「確かに岩田さんの話し通りです。」


「感想欄に作品の感想も、ましてや見ている内容ではない、何故この男は感想欄に入ってきて、暴言を吐き捨てるのか?9月に会いましょうと記載されているが、この筆者の作品に関心も興味もたないと書いている、何故興味もない作品に9月に会いましょうと書き込みするのだ?」


「こんなサイトなら9月なんかに来ませんよ」

「この筆者を嘘つき呼ばれし、この男が嘘つきではないか?」


「この男性よほど自信のある作品書いているんでしょうね?」

「自信があるなら、出版社から依頼が来ても可笑しくないのでは?」


「こんなサイト年齢も存在も現実と違う人が多いのですよ!」

「しかし女性に上から目線は男の値打ちもうんこもない、実績を示しなさい!あつ?」


「どうかしましてか?」

「この男は感想欄で自分は追いつめられたと書いてある、そんなに追いつめられたのか?」


「う~削除が少ない、この筆者の感想より、削除が少ない、この筆者の削除の数は半端ではない、何故このサイトに未だ尚作品を書いているのか?
根性ななか?何なのか?」


「強くなければ書けませんよ、この女性は」

女の腐った性格の男性の岩田が一番お嫌いなパターンだった。

新人のタレントをいじめるアイドル、団体アイドルにも酷いイジメは存在する。

女性同士ならまだしも男性が女性をイジメ行為は岩田にとりうんこだった。

No.147 15/04/23 02:49
ナルシスト ( 84wJh )

少し優華の話し合いに納得したのか?


「では寝る」

とだけ話し岩田はニトリの布団カバー無しに横たわった。


それと同時に岩田のスーツポケットの「つぶ貝は、岩田、岩田、岩田」と宴会中である。


宴会とは「腐りかけている」と世間一般では言う。


岩田の私書箱マンションの1日目は、雀の鳴き声と、携帯の目覚ましで清々しい1日のスタートだった。


「岩田さん、朝ご飯ですよ~」


「優華もなかなか女性らしいではないか!」

台所には殺風景でポット1つもなく、何が朝飯の用意かと期待していたが、優華の手には、昨日のマヨネーズ巻き2本が目に映った。



「岩田さん、今夜もマヨネーズ巻きよ!」


この女は嫌みなのか?

「寿司飯沢山ありますから、きゅうり巻きにしましょうか?今夜は?」


ニヤリと笑う優華はまるで犬神家の一族争いにでも登場する「小夜子」がお似合い、岩田はぞっとした。


「優華、カード渡すので、最低限の買い物をしてきなさい!」


バリバリの寿司飯を口に入れ、岩田自身金銭面の恐怖にかられていた。


岩田のつぶ貝はもっと恐怖に変化していた。

貝類のお持ち帰りは、傷みやすい意味合いもあり、一晩でカビが発生していた。



プルプル

プルプル


「松本君だ!岩田だ!」

「迎えに来てくれるのは有り難いが、場所の説明が難しい、私書箱の怪しいマンションだ!」


「あのマンションですか?」

「君知っているのか?私書箱のマンションを」

「有名ですよ、昔殺人事件があったマンションですから!」


「このマンションに殺人事件があったのか?まさかこの部屋ではないのでは?」


「何号室までは、知りませんですが、有名ですよ、岩田さんなら、気にならないでしょう!」


「松本君?君俺が気にならないとでも思っているのか?」


「岩田さんでも気になりますよね?」


「家賃が安けりゃ気にならない!これも岩田の感性だ!実に体験出来ない経験だ、では迎えに来てくれたまえ!」


「では、今日はモデルのことはの撮影です、スポンサーも覗きま」


ガチャン


「今日は岩田さんと別行動になりますね!」


「モデルの写真撮影を見にいってやる!」

「優華喜べこのマンションに殺人事件があったらしい、素晴らしいマンションだ!」


「岩田さん…この部屋…」


「それは知らん!

No.148 15/04/24 23:05
ナルシスト ( 84wJh )

「優華今家具を買うなら大塚家具にしなさい!」


岩田は大塚家具と優華に話し部屋から出て行った。


「やだ、この部屋殺人事件じゃないでしょうね?」

さっき口にした寿司飯が一気に鼠色の腐り飯に変化した。



松本を待つ岩田のポケットのつぶ貝も、岩田、岩田、家具なら大塚家具!


「岩田さん、お待たせ致しました!」


松本の運転の車が岩田の前でstop!


「岩田さん、本当にお世話になります」

「モデルの撮影なのか?ことはとは前に一度会ったモデルか?」


「岩田さん、お願いがありまして……」


シートベルトをガチャンとしめる岩田。


「何なんだ?」

「実は松本プロダクション事務所の入り立ての、元業界者だとスポンサーに紹介していますので、アドバイスは直接僕にふってくれませんか?」


「遠まわしに話せば、影の存在だと、言う事にしたいのか?」


はい、直球!


「スポンサーが居る間だけで良いのです、後は岩田さんの感性でと……」


「耳打ちとは音量はどの程度なんだ?」

イラとした松本君。


「周りに声がもれない程度で…」


「テイクワンだ!」

微かに臭うつぶ貝の生臭さ、松本は岩田がワキガだと勘違いしていた。


「岩田さんすいません、窓を開けて貰えますか?」


「なんだ?暑いのか?」


内心「岩田さんそんな事言えませんよ、あなたはワキガなんですかなんて」

「新鮮な空気を少しばかり……」


「それで?モデルの洋服はチョイス出来ているのか?」

「はい、一応ファッション紙の端の位置が確保しています」

「名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


「名古屋限定なんですが、案外人気雑誌です」


窓を開けるが空気の通る風向きが松本の鼻について来た。

「岩田さん窓全開でお願いします!」


「松本君、君は大塚家具を買ったのか?」

いきなりデッドボールゾーン!


「いえ、そんな余裕もありません」

「いつ買うのか?」

「今でしょう!」


「もう古いギャグたが、彼は頑張っている」


「君は林先生と名乗る人物が好きか?」

オランダ人とロシア人の会話の違いなのか?


その岩田を書いている人間はフランス人なのか?


「では今日はよろしくお願い致します。」

「どこのスタジオなんだ?」

「岩田さんすぐ車止めますので少しお待ち下さい」

No.149 15/04/24 23:58
ナルシスト ( 84wJh )

「岩田さんそこで待っていて下さいよ!」

「ここ以外どこで待てば良いのか?」


松本はこう言えばああ言う岩田に参っていた。


「しかし臭いよ!参ったよ、あの親父誰も注意する人いなかったのか?」


空気を入れ換えたい松本は少し岩田を待たせ窓全開に開けていた。



岩田自身つぶ貝の親衛隊が張り付いているとはちっとも知らず、松本の姿を待っていた。


「うん?誰かが俺を呼んでいる?大塚家具なのか?殺人事件なのか?」


つぶ貝だよ、あんたのポケットの…


「よし!我慢するか!」

気合いを入れ腹を括る覚悟の松本。


「お待たせ致しました!岩田さん、本当にお願いしますね、あくまでも秘書的役割で…」


「テイクワンだ!任したまえ、これでも東京では、影的存在の、有名人だった、アドバイスは、テイクワンだ!」


スポンサー的な男性2人はスタジオに先に入っていた。

1人は貫禄ある男性で、もう1人はしっくりいかない飛んでけメンであった。


まずスポンサーか名刺を松本に手渡した。

「お疲れ様です××自動車営業所の五月と申します」


「松本プロダクション事務所の松本です、こちらは秘書の岩田と申します」


飛んでけメンも名刺を差し出した。

「こんにちは、私はその部下の松井と申します」


岩田の感性と岩田の人を見る目が光った。


「君は年齢は?」

「あなた秘書ですよね?態度デカくないですか?」


「まず、質問に答えてから、吐いてはいかがだ?」


「59歳で来年退職ですが?それが何か?」

業界の人間を数多く見てきている岩田には、この退職間近の男の性格が悪いと見抜いた。


「ことはちゃん、では、お願いします」


モデルことはは岩田に歩みより挨拶を始めた。


「岩田さん、お久しぶりです、覚えて下っていますか?東京に連れて帰って下さる約束!」


「良く覚えているよ、相変わらず、綺麗維持はテイクワンだ!」


カメラマンもスタジオ入りし、カメラ撮影が始まる手前に。



「駄目だ!駄目だ!」

さっき、今松本がお願いした秘書的存在が、岩田の大きな声で一気に撮影中止になってしまった。

「岩田さん………」

頭を抱える松本。


「あんた秘書だろう?」

「君は黙っていなさい!」

つぶ貝の臭さより今のスタジオはもっと重いムードの空気に変わった。

No.150 15/04/25 00:31
ナルシスト ( 84wJh )

「全て駄目だ!モデルことははリカちゃん人間なのか?自動車の更新の写真なのか?バックにも華はなく、このヘアーはおにぎりに海苔ではないか?ヘアー担当者の手が悪すぎる、就職面接の洋服なのか?これではいつまでたっても、雑誌の隅的存在から、這い上がれない!」


岩田の言葉は全ての撮影関係者を否定するかの様に雲行きが怪しくなってしまった。


「岩田さん…お願いしますよ!」


「君はこれでは満足なのか?君はそれでも承知しても、モデルが可哀想だ!」


「背景が記念写真だ!白紙の柄に変えて、ペンキか、絵の具用意しなさい!」

「スタイリスト、もっとモデルの顔を引き立たせる胸の間洋服を用意しなさい!」


「岩田さん私あまり胸が大きくないので、胸の開いた洋服は……」


「スタイリスト、彼女の背中から脇にガムテープで、肉を胸に集めなさい、胸の下の肉も、全て集めれば、谷間くらい作れる、そして整った髪をくしゃくしゃにしなさい!」

飛んでけメンが岩田に食ってかかってきた。



「秘書くらいであんたの何がわかるんだ!」


「黙れ!素人のスポンサーごときにモデルを光る技術はない!」

チエと舌打ちする飛んでけメン。

「背景もモデルも全く色気がない、君たちは本当にモデルをいかせる事は無理だね!」


飛んでけメンは罵声を吐くが、もう1人の五月は、岩田の好きなように見守っていた。


スタイリストは岩田の言われるようにモデルことはの髪をくしゃくしゃにし、その岩田のアドバイスで、モデルの印象が変わりだした。


「口紅のグロスも、もっと厚く、ピカピカに光る事でモデルことはの顔が明るくなっただろう!」


白紙のバックにして、つぶ貝の上スーツを脱ぎだし、カッターを腕まくりし、白紙にペンキを筆で投げ出した。

「ことは君の髪を後ろに束ね、洋風筆をかんざしのようにさし始めた」


洋服コーディネーターは岩田のガムテープで胸に肉を集め胸の谷間を作った。

「胸とグロスでモデルの色気がこれで完成だ!」

岩田の圧力とも言える言葉でスタジオは明るくまるまる変わりだした。


「ことはちゃん、こっち向いて、そうそう!」

「カメラマン君は失格だ!モデルを褒めるんだ、ことは、君は実に美しい、男性ならイチコロだ!
実に魅力的だ!最高のモデルだ!」

全て岩田ペースに皆が吸い込まれて行った。

No.153 15/04/27 23:19
ナルシスト ( 84wJh )

ポケットの中のニョロニョロつぶ貝は、ぶつぶつ貝に変化し、カビカビ度マックス、マツケンサンバでテイクワン!


「君の口に似合いだ!君はこのつぶ貝以上に毒を吐き、見えない人間にアドバイスなのか?」


待っていましたかの様に松井の口にマツケンサンバが踊りながら飛び込んだ!



松井の喉チンコに直撃し、そのまま一気に胃まで通り、お祭りマンボに変化した。



一瞬岩田から離れた瞬間、松本は「ワキガだ!」
その「ワキガ臭」は消えてしまった。


「いつ、どこで、誰が、何をした?」


岩田がまたして繰り返した。


「now=今、どこで=スタジオで、誰が=貴様だ!松井、何を=つぶ貝を、どうした?=食べた」


「君の基本だよ!君が拘る?分かるかい?人に毒を吐くとは、君に毒として帰ってくる!人の事をあまり悪く評価するものではない、君の全てが詐欺と呼ぼう←君は予防と名付けてやる!」


さすがの業界を唸らせる岩田。

「……………」


「こんなスパンサーなら要らないのでは?」


「岩田さん、その悪臭は岩田さん自身では無かったのですか?」


「スパンサーはスシローと呼ぼう!」


悪臭がとってもお似合いの松井は走り去りスタジオに再度訪れる事はなかった。


「気のせいか?岩田以外でも喜んでいる人は居るのか?」


まだ少し悪臭が残るスーツを再度床に起き、笑顔でスタジオの撮影に参加した。



「ことは、やはり君は今ノリノリの最高のモデルだ!カメラマン!ことはをもっとより一層綺麗に醸し出してくれ!」


スタジオは岩田の合図でカメラマンすら岩田に指導を受けフラッシュがたかれた。



「岩田さん凄いです……」


岩田が本当に業界で活躍していた事を再認識した松本であった。



「松本君、影は影のままで良いんだ、そこにどんな理由もなく、その成果は、モデルが答えてくれるはず、ことは君は綺麗だ!」


慌ただしくメイク担当やヘヤー担当者がモデルのことはに近づいていた。



「岩田さん気持ち良くお仕事出来ました!」


生き生きとして話すモデルのことは。



「だろう!仕事は楽しく気持ち良くだ!批判や自分の意見など、ノーサンキュー、あまり悪口は身体にも良くない、仕事は楽しくだぞ!」


「全くその通り……」


松本始めスタッフ全員拍手であった。


スシローも悪くないか?

No.154 15/04/27 23:45
ナルシスト ( 84wJh )

「五月君、先ほどの男性は必要ノーだ!」


「申し訳御座いません、定年までの繋ぎで御座いまして、本人も自覚しております!」


「あの男性よりマシな人間を連れて来たまえ!仕事の邪魔だ!」


「はい、定年と言う事で……」


岩田には敵は居ないのか?


岩田の敵は岩田自身なのか?


「岩田さん、少しガムテープが痒いので……」


「ことは、実に残念だ!君の弱点は貧乳である!」


周りは和むが少し拗ねていることはちゃん。


「その、その顔はナイス!すぐに写真撮りなさい!」


はっとしたカメラマン。


「名古屋娘には勿体ない位のモデルだ!ことは君君は実に素晴らしい!」


松本まで嬉しくなる言葉を掛けて貰い、松本自身も勉強になった。



「ことはも素晴らしいんですが、まゆと言うモデルもなかなかでして……」


松本は岩田にモデルのアプローチをし始めた。


「まゆ?そのモデルも担当してみよう!」


スタジオは笑いの渦と新鮮な空気に満ち溢れ、やはりあのマツケンサンバ退治が、より明るくさせていた。

「はい、ことはちゃん、ポーズ!」


「少しことはに、絵の具を塗ってくれたまえ!ペンキではなく、絵の具だ!」


メイク担当の女性が岩田の指示でことはの頬に絵の具を少し塗りだした。


「ことは君髪を少し噛んでくれ!そうそう、そうだ!なんて君は感度ワンなんだ!」


カシャ


カシャ


「そのガムテープで谷間を見せて、少し斜めに顔を向けてくれ!そうだ!カメラマン、シャッターだ!」


岩田1人で全てを仕切り、松本はあくまでも岩田は秘書役が岩田ワールド牧場であった。



カシャ


カシャ


「君はありのままの~姿魅せるのよ~」


Tiamoではなく、ありのままを口ずさみ、楽しそうに微笑んでいた。


「ナイス!素晴らしい!盗聴器以上の感度ワン!」


「岩田さん、楽しい撮影ですね?」


五月はスポンサーとして、初めてな程、楽しく和やかにその様子を見ていた。


「この撮影は君、そうカメラマンの君に掛かっている、モデル同様君も主役だ!」


その言葉でまたカメラマンの手と目に熱が入る。


カシャ


カシャ


フィルムを何度も取り替えながら汗だくでモデルの写真を撮るカメラマン。


主役は君なんだよ!


影でも主役は沢山いる、岩田流である。

No.155 15/04/28 00:39
ナルシスト ( 84wJh )

岩田は頑固そうに見えるが、性格的には優れた人格者で、名古屋で活躍しているが、東京では岩田を戻す事を待っている存在がいた。



「岩田君なら、必ずどこかで活躍しているはず、あの有名な作詞家で、プロデューサーは、なかなか発掘出来ない………君は大した存在なんだよ…」


東京では若さが漲るくらいのイケイケユウスケは、若手新人マネージャーに不満が爆発しそうだった。


移動中スマホに手を伸ばし。


「直人さんですか?もう我慢の限界です!」


「ユウスケ君、やはり岩田さんの事だよね?」


「はい、直人さんから、その……浅井さんに、繋がりを、つけてくれませんか?」


「ユウスケ君だけじゃないんだよ、岩田さんのポストが全てめちゃくちゃな事を……」


「分かってくれるんですよね?今の業界の現状が、我慢出来ないす!」


ユウスケの周りはユウスケが大嫌いなスタッフばかり、その前でブチ切れのユウスケは、お構いなく、岩田の話を話をしていた。


「糞親父のオカマに連絡してみるよ、親父に連絡つけば、またユウスケ君に連絡するから!」


「俺は直人さんの浅井さんと同じ立場で、俺には岩田さんが産みの親なんすよ!」


「多分あのオカマ親父も見抜いている筈、ただ業界に反した岩田さんを、東京に戻す事を許すかは、分からない……」


イラ


「直人さんより、俺には岩田さんが、必要なんす!」


「だよな……ただ岩田さんを東京に戻せる事は、業界を敵に回す事になる、オカマ親父に、そんな力があるのかは、今の時点何とも……」


「浅井さんが岩田さんを戻す力もないなら、大した業界の存在ではないっす!」


先輩でユウスケより人気俳優に食って掛かる行為はユウスケには不利であった。


でもユウスケは岩田のためなら、最終俳優など辞め想像していた世界ではなく、根性が座っていた。

岩田さんが帰れないなら、東京から離れ、岩田の居る名古屋に、全てを捨て岩田の元に行きたかった。


「俺、一応恩人を裏切る事は出来ませんから」

「ユウスケ君の気持ちをオカマ親父に、伝えておくよ」


スマホを切りユウスケの周りのスタッフは、ユウスケを睨みつけていた。


「俺達が不満なのか?おい、ユウスケ!」


「ええ、貴方達の代わりは居ますが、岩田さんの代わりはいません!」


気に入らないスタッフはただ否定された。

No.156 15/04/29 16:05
ナルシスト ( 84wJh )

あの生臭い悪臭は消え、岩田は岩田らしい仕事に満足していた。


「松本君、スポンサーの五月君、名古屋雑誌が、このモデルことはをどう歓迎してくれるかは、やはり名古屋の女性が証明してくれるだろう!」


どんな世界でもそうだ、売れている歌手もいれば、いくら歌唱力がある歌手でも、売れない現実がいる、人気者には、人気者の悩みがあり、何が正解なのか分からない。


チャンスは自ら掴む物、全ての現実はその人しか分からない。

モデルやアイドルなど腐る程いる、継続は力なりなんだとの考え方である。


「雑誌の売れ行き、そしてモデルを売りに足を運ぶ事で松本君、君の出番はここからだ!モデルことはもカメラマンも努力した、その努力をいかに、生かすも殺すも松本君次第だ!」


「楽しくお仕事出来ただけでも十分です!」


モデルことはに近づく岩田。

「ここからはモデルの欲だ!次に繋げる欲は必要だ!」


「ありがとうございます、岩田さん、東京に戻る時は私も連れて行って下さいね!」


岩田に握手を求めることは。

スタンドに入って来た時とは別人のような顔つきに変わっていた。


影の存在はいかに主役を醸し出す仕事。


「知っているか?親の七光りは、一見恵まれているかと見えるが、実は本当に親の名前が邪魔をする、モデル界でもそれで潰れてこの業界から沢山消えている、ことは君は、君の感性で光り、自分の力で這い上がりたまえ!」


五月は岩田に近づき「一般人社会でも楽しく部下と接する事が大切だと学びました」


「五月君、あの男の性格は、あの男が気づかなければ、変わる事はないだろう、要は自分なんだよ!」


スタンドは片付ける準備でパタパタしていた。


「本日この撮影に関わったスタッフの諸君、お疲れ様だ!君達1人1人、今回の撮影の主役だ!
よく頑張ってくれた、お疲れ様!」


「岩田さんお疲れ様でした」


名古屋ウンチの雑誌界がただの隅に終わるのか?

ことはがメンイの雑誌になるのかは、書店やコンビニの女性の手と目に掛かっている。


「岩田さん、また次回の雑誌お願いします」


松本はモデルをマネージャーに頼み、岩田を私書箱の怪しいマンションに送って行った。



あのワキガの悪臭は消えていた。

「岩田さん…香水おつけですか?」


「やはり家具は大塚家具だ!」

No.157 15/04/30 23:04
ナルシスト ( 84wJh )

「さあ、ではまたことは君の活躍を拝見させて貰うよ」


「岩田さん、楽しかった」

岩田にウィングすることは。


「お礼はスシローに行きなさい!」


岩田はこの時始めてつぶ貝の恐ろしさを知る。


「なんだ?このネチャは?」


スーツのポケットを裏返し、鼻をつまる岩田。


「臭い、実に臭う!」


そのネチャを松本に擦り付ける岩田。


「岩田さん、勘弁して下さいよ!」

「あの松井にこのスーツを差し上げれば良かった、あの松井は何故、あの筆者に執着するのか?」


「何かありましたか?」


独り言の岩田に何か意味合いがあるのか?


「松井君、君は実に楽しかった、あの書き込みは、筆者の会社と話し合うだろう!君の、負け、だな!」


つぶ貝より奇妙な事をペラペラ話す岩田が松本にはもっと不思議であった。


「これは、優華に叱られる…何?優華は俺の奥さんではない、あんな優華ごとき、商品でなければ、出会う事すらなかった、だろう?松本君」


「岩田さん何がどうしてどうなれば答えれるのか?」


「シャラップ!サランラップ!」


「?????」


「松本君なかなかやるぞ!」


「?????」


「♪♪♪♪♪これでどうだ!」


拉致被害者は実は国内退去者を連れて来たと感じた松本。


「松本君、では帰ろう」


早く帰ってよ、迷子の子供を、迎えに来ない母親。


「優華さん宅に送らせて頂きます」


「松本君、優華さん宅?あのマンションは岩田の感性のマンションだ!」


これ以上岩田を挑発する言葉は禁句である。


「私書箱に送ってくれ!」


「はい、あの次はことはより少し若いまゆでお願い致します!」


「まゆでもまゆ毛でもテイクワンだ!」


この親父に「疲れた」「疲労」と言う言葉は見あたらないのか?



「出発信号!」


さあ読者さんがどこまで岩田に着いて行けるであろう!


「岩田に着いてくれば君達は立派な読者と呼ぼう…嫌、予防法だ!」


岩田を載せた車は殺人事件の部屋?


まっしぐらに走って行った。


「はい、ママだよ、ママ迎えに来たよ。」


放り投げるかの様に岩田を車から出し。


「岩田さん次は来週辺りに連絡させて頂きます、次のモデルもなかなかです、ではこれで失礼致します!」


「あの松本君は何故そんな扱いが出来るのか?」

No.158 15/05/01 00:03
ナルシスト ( 84wJh )

岩田は車から降り、戸惑っていた。


「またお砂遊びで沢山汚して、ママ洗濯疲れちゃった!」

岩田の頭にその懐かしい光景が浮かんだ!



「何がママなんだ!これは濡れ衣である、犯罪的行為ではなく、あくまであのつぶ貝が、応援団として、鼓笛隊として入ったのだ!」


マンションの住民とすれ違い、不審者?


睨みつけ通過した。

「この不快な通過は名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


階段をゆっくり登り、気のキツい優華に。



「岩田さん、臭いわ、もう部屋に入らないで下さい!」


あの名古屋のシャチホコ女ならまず口にされる、その返答に「優華!君は感性と言うのが分かっていない!」


階段の踊場でボイストレーニング中。


スーツをまっすぐに遠くに持ち、階段を上がりながら、玄関に到着。


「優華!優華!よしトレーニングテイクワンだ!」


静かなまた不気味な玄関前。


誰か岩田さん待った!


そんな助っ人やアルバイトのエキストラはいないのか?



「優華♪♪つぶ貝の♪♪世話を頼む♪♪」


「会話の間に♪♪もう1つ♬♬を挟む事で言葉は和らぐ、さすが俺の感性だ!」


「優華、あの…今日は…楽しい…撮影…たった…」


俺は♪♪と♬♬の和らぐ曲を入れる筈だったが…

後ろ姿の優華がこちらを向いた瞬間「貞子」

に映った。



「岩田さん、最低の家具揃えましたよ…ウフフ」


「岩田さん、どうしたんですか?この悪臭は?」


「違うんだ、これは弊店の霹靂である。」


「犬も歩けば棒に当たり、7転び八起きだ!」


「こんなスーツ、クリーニングも引き手ってくれませんよ!まず手洗いしますから、ビニール袋に入れて置いてください!まったく…」


「君は俺に説教するのか?このTiamoの俺に?」


イラ


イラ


「新しいスーツ用意していすから、次はそれをお召しになって下さい。」


また胸がドキドキして来た。



この女は心臓に悪いのか?


この女と関わった男性は皆死に急がして来たのか?



俺はいわば犠牲者なのか?


優華に魂吸い取られて行くのか?


「岩田さん今日はキュウリ巻きにしました」


ニヤリと笑うそのキュウリ巻きは、ハイター入りではないのか?


「撮影どうでした?」

「聞くまでもない、ふたつの唇だった」


「そうですか!」

No.159 15/05/01 15:39
ナルシスト ( 84wJh )

「ふたつの唇だ、優華?」


「はい、分かっていますよ、ふたつの唇ですよね?」


「なら、なら、合い鍵は?」


「Jeta’imieaIafoIieです!」


「やはり詰めが甘い、合い鍵は?」


「もうどうでもいいです、Breatheさんでしょう?結局それを言わなければ、この会話終わらないんでしょう?」


「さすが無印良品の優華だ!」


この男どんだけのスポンサーなんだ!


これだけの宣伝をすれば運営通り、何らかのお礼の品が届いても可笑しくない。


「スポンサーは、Jeta’imiea’IafoIieのカルピスに取られてしまった…あの男のせいだ!」


「で、今日のお仕事どうでしたか?」


「それも気に入らない、東京では、君は俺を必要と必死だったんだろ?今彼女も必死だ!」


「彼女って誰の事ですか?」


「つぶ貝だと表現しておこう!」


「岩田さん、もう事務所は諦めませんか?」


「どうしてなんだ?」


「資金が………」


「ストップ!インザサン!」


優華の言葉の裏には現実とリアルが交差していた。



「松本君の起動に乗り出せば、その……」


「今は松本さんの事務所があるから、仕事が回ってくるんです、長いスパンで考えれば、いつまでも松本さんのお世話になる訳には……」



大きくゼッチャーし始めた岩田。

大きく手を上げ、岩田の今の立ち位置は、ミュージカル舞台に、篠原涼子の旦那さんと、演技しているかの様に。


「優華♪♪そんな♪♪残酷な♪♪俺は♪♪ウンコ名古屋で♪♪優華と♪♪羽ばたこう♪♪」



「♪♪岩田さん♪その気持ち♪♪だけで♪♪私は♪♪嬉しいわ♪♪」


「優華♪♪夢は♪夢で♪♪終わらせない♪♪」


「止めた、だるくなりました」


ガク


「まずは松本君の仕事で、俺の価値は勝ちだ!」


「親父ギャグですか?」


ガク

「優華………」


俺は優華と戦場の友だと信じていた。

所詮俺の1人よがりだったのか?


優華が東京に行き俺は名古屋に残され捨てられて、ほかされて、なのか?


少し関西弁が入り混じる岩田のセリフも感性なのか?



「カッターも全て洗濯しておきます」


また胸が痛くなった、やはり救心なのか?


男性でも更年期なのか?


男性の更年期も産婦人科なのか?

No.160 15/05/03 02:41
ナルシスト ( 84wJh )

「うう、胸が……」

突然胸に手を当て、苦しみ出す岩田。


「何故か君が居ると胸が痛くて、どうなんだ、俺は死ぬのか、生きるのか、寝たきりになるのか、紙オムツなのか、やはりパンパースが良くて、中国では日本のオムツの需要が高く、中国に行けばボロ儲けで、でも治安が悪い、特にPM2・5と何と言っても、花火だ!黄砂も酷い、共産主義が、実に残念だ!優華胸が痛い………」



「それだけ話せたら大丈夫でしょう?」


「しかし、優華油断はつき物だ、俺の好きな漬け物は、水菜が旨い、醤油と味の素が絶妙のコンビだ、M1グランプリなら、このコンビが優勝だ、しかし、少し違う漬け物ならコンビ解散だ!コンビと言えば、やはりBreatheの君が好きで、それもいいが、何故JUJU君は、あれだけ太り、痩せる苦労をするのか?JUJU君は太目の乙女なのか?この全てのセリフは名古屋限定なのか?全国共通なのか?」



「岩田さんの話し全てネット限定ですよ!」

鼻から息を抜かれた!


その表現は心配しているのか?


小馬鹿にしているのか?


「岩田さん…Tiamoです!」


「そうか!やはりTiamoかあ!」


「心臓直りましたよね、Tiamoの岩田さんなら」


「そうだなあ!少し心臓が走りだしたか?」


「走れば怖いんですよ?」

「そうだなあ!例えるなら、武道館いっぱいの満席で、アンコールのウェーブをされ、そのウェーブに答え、Tiamoを歌おう、しかし、三代目のbestFurenzugirlはまだうなぎ登りだ!鰻と言えば極上に山椒をかける事をお勧めする、かけ過ぎると、鰻本来の旨味が消えてしまう、やはり肝吸いも離せない。」


「大丈夫!」


「何故大丈夫だと決めつけるんだ?名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


「岩田さんには敵なしじゃないですか?」

優華はもうこの時点でトイレに入っていた。


「敵はないか?やはり業界の人間には、百人の敵はいる、昔から百人一首が得意だった、全国共通の百人一首の大会で予選落ちの経験者だ、予選落ちなら、わんこ蕎麦も負けてしまい、次から次へと流し込んだ、経験者だ!」

優華のトイレのドア越しに1人話す岩田。


「嫌だ、岩田さんに音聞こえます、離れて下さい」


「迷惑だ!実に迷惑な話しだ!」


カラカラとペーパーを回し


「読者さんでは?」

No.161 15/05/04 00:07
ナルシスト ( 84wJh )

隣がやけに壁をドンドンしている、それを察した岩田。

「優華おしっこなのか?名古屋なのか?」


「そんな事岩田さんに話せません!早くドアから出て下さい!」


キーキー猿なのか?

優華は?

「実に不愉快だ!隣は喧嘩しているのか?」

「荒らしでしょう?あのお隣さん、度々来るみたいですよ、荒らしが…」


「やはり相葉君はテイクワンの地位を確保、松潤は絶対的存在だ!でもうちのBreathe君には、勝てない!」


「静かにお部屋に入って下さい!」


「よし、一度間の取り持ちをしてやろう!、君達はラストシーン、慰めのセリフなら、今まだ欲しくない、貴方とのその声に似合う事はないから」


「優華!でかした!さすがに俺の感性の言葉で、隣をうならせてやる!」


ジャー


「もう岩田さんがどこかに関われば、全て名古屋限定なのか、全国共通なのか、そこから話がムカデみたいにたくさん話が飛ぶんだから!」


玄関のドアノブを回して今かとラストシーンを口にしそうな岩田。


「お隣はお隣の事情があるんだから!」


背中のシャツを引っ張られた岩田。

「完全密封サンラップだ!ラストシーンは去年の有線大賞優秀賞に輝いた、岩田のラストシーンは誰にも負けやしない、全て俺にカモンが飛んだ!」


「カモメが飛んだじゃないんですか?」

「やはりこの名古屋は君が代だ!」


「人の仲裁に、君が代、斉唱ですか?」


「斉唱で思い出した、俺の聖書はどこなんだ!」


えらい男性に捕まった優華!


「そうだ、あの場所には、聖書が必要だ!君達は神を信じますか?これが一番のセリフだ、この聖書は、神は君達を必要とし、悩める事も、嬉しい時も、神のお導きによる、さすがだ、その通り俺は牧師にむいている、牧場で牧師になり、人類嫌、世界全体が幸せを望もう!」


「岩田さん、今救急車呼んだ方が良くって?」


「又人の話に口を挟む、クレラップだ!ミニサイズもなかなかお手頃なんだ、大と中は売れ行きが良いが、実に面積が余る、ミニサイズは、案外無駄な面積を上手く、実に上手く、利用できる、大は、案外厄介者だ!」


「行くの?お隣さんに?」


「優華はどう希望なんだ?優華の頼みは男として、やはり約束は守らなければ?うん?」


「本当にすいません、読みにくい岩田さんで」

「実に楽しくないのか?」

No.162 15/05/06 16:18
ナルシスト ( 84wJh )

「人の揉め事に入ればろくな事ありませんよ」


「君は仲裁の必要性を全く理解していない!」


人の揉め事より自分の揉め事でしょう?


「何か話したか?」


本当に岩田さんには呆れました。


「君が好きでのセリフに呆れるほど…」


呆れるほど…

その次のセリフである…

呆れるほど…君が好きで…

またこのハート♡に何か入り込んだのか?

「岩田さん今自分を大切にしてください」


暴走行為は何も仕出かしていない。


ありのままで♪♪姿魅せるのよ♪♪


くるりと優華の顔に近づく岩田。


「安全地帯でテイクワンだ!」


ワインレッド、そして恋の予感?



何故そこに話や頭が向かって行くのだ?


ただ月下美人を探して東京に連れ帰ろうとしただけなんだが…


ゴクリと唾を飲み込む岩田。


この瞬間岩田の頭の脳裏は優華と言う女性の名前が入り込んだ。



右足と右手と左足と左手を同時行動である。


「優華!君にこれだけは話しておく、俺は優華などと言う女性を好きではない!」


「はあ?そんな事鼻から分かっています」


そもそもそんな事を口にする岩田が可笑しな話し。


「スーツの用意だけ頼んだ!」


岩田はそそくさと自分の部屋に入りだした。


「全く訳わからない、岩田さんて人が」


優華は職安でパートに出る話をしたかったが、今の岩田に相談するより、まずは生活確保に向かっていた。

「岩田さん、スーツ置いておきますので、松本さんによろしく…」


「………」


「寝ちゃったんですか?」


「今、夢の最中だ!」


「なんだ起きてんじゃないのよ!」


静まり返った部屋の隣はまだ荒れているの?


「いい加減止めたら!近所迷惑も甚だしい」


隣りの壁に向かい。


「あなた達いい加減にしてよ!」


「優華!そんな事しない方がいい、お前はそんな勇気持ちだったのか?」


「起きていたんですか!」


「人の事は言わないと言ったではないか?」


「あのね、岩田さん、私達何をしたんですか?悪い事していませんよね?」


「大嫌い!」


ドキドキ


「本人の見えない所で悪口なんて、弱いもの虐めなんて!」


「優華!誰がそんな事言ってるのか?」


「お隣さんです、お互いに罵声浴びてます、喧嘩はこれだから嫌いなんです」


No.163 15/05/12 00:17
ナルシスト ( 84wJh )

優華は言葉じりに俺はムカデだと発していたが、ムカデの足は何足靴がいるのか?


ムカデが履く靴は全て共通のメーカーでなくても良いのか?


アディダス、ナイキ、コンバース、全て揃えるのか?


どのメーカーが良いのか?


「優華!ムカデの話に話し合いをしよう!」


「岩田さんて、普通の会話を、掘り下げ全く中身がないですね? 私職安で一般の仕事さがします、もう働きますが…」

「岩田さんも松本さんの事務所以外、お仕事考えて下さいね!」


松本君のギャラでは生活が困難なのか?


俺のカードの残高が残り少なくなっているのか?


あのキツい優華ならその辺は、バシッと発言する性格での持ち主な筈だ!


「優華、俺のカードは、安全地帯ではなく、危険地帯なのか?」

「私がパートに出ると言う事、いくら岩田では分かるでしょう!空気読めませんか?」


「昔光化学スモックの空気はテイクワンだった。」


「岩田さんの事務所も諦めて下さい…」


その言葉は俺に気遣ってくれて言葉なのか?

反対にそれは暴力なのか?

ただ俺と話す事する事自体スルーなのか?

全く君の発言する遠まわしの言葉の意味が意味不明である。



優華は単刀直入に岩田に話したつもりが、岩田の脳細胞のネジが緩いのか?

こんな意志疎通の会話の成立しない2人。


ただ岩田の才能は優華は認めていた。

だから親の勘当にされた優華が岩田のそばにいる。

優華は岩田のプロデュースを認め、岩田に人生をあずけたのは、認めていたからなのか?

優華の心の岩田に好意を持っているのか?


それは優華自身しか分からない。


東京でもユウスケが岩田を戻す運動をしていた。

岩田さんプロデュースに助けて頂いたアーティストや直人に直談判を始めていた。


「岩田の才能なら必ず業界に耳が入る筈だ!その活躍振りを拝見すれば、考えて見ても良いかも…」

浅井は浅井で業界に戻す事は簡単ではない。

直人からの連絡をすべてシャットアウト。

「人のおなさかでは、僕は動かない、こればただの同情にしかならない、君の実力出這い上がりなさい!」

ユウスケやアーティストだけでは、今の浅井は戻す気持ちは、サラサラなかった。


「ただ君は、幸せな男だな……」

口を曲げ笑う浅井。

No.164 15/05/12 15:47
ナルシスト ( 84wJh )

松本から次のモデルのプロデュースを受けた岩田。

「岩田さん今日も宜しくお願いします!」

なかなか漢字はテイクワン!


「さて、今日のモデルは貧乳なのか?」


如何にもバストが気になる岩田。


「それがですね……」


「その……←この意味合いは?画用紙で表しなさい!」



「モデルことはより、色気が足りなくて、でもなかなかのモデルなんです、岩田さんで、可憐なモデルに仕立てて頂けませんか?」


「君、君の事務所のモデルが何故俺がちょいとチョイスなんだ?ちょいとチョイスとテイクワン」


運転中の松本は。


「はい、ちょいとチョイス♪♪ちょいとチョイス♪♪」



「駄目だ!音程が違う!ミとファの♭だ!サイドテイクツー!」


「ちょいとチョイス♪♪ちょいとチョイス♪♪」


「素人の君に求め過ぎたようだ!再度モデルの名前は?」


「ありがとうございます!」

「漢字変換は?」


「有り難う御座います!」


「まゆと申します、今高校生の雑誌向けの専属モデルに器用しています」


「本当の年齢は?」


「大きな声では言えませんか…」


「なら小さな声でもシャラップ、シャ乱Qは大変な事態に陥っている」


何がなんだか、岩田の会話は、やぁれんそーらんソーランソーラン「はい、はい、」


「岩田さん、優華さんは、名古屋での活躍はされないんですか?」


「優華は名古屋うんこではな~い!」


「そうなんですか?」

「シフォンケーキで例えるなら、フルーツの中でも、マンゴー、それともラズベリーと説明しよう」


「岩田さんが見込まれた女性ですから、もしかして、優華さんは岩田さんの…」


「それ以上は言うな! 下ろしてくれたまえ!」


いきなり切る出した岩田に驚く岩田。


別にキレたのではなく、岩田の心臓は、阿波踊りであった。


「すいません……」


「ヤーレンソーランソーラン、ソーランだ!」


「はい、はい」


そろそろまゆと言うモデルが待っているスタジオに車は到着しだした。



「岩田さん、今日は無臭ですね?」


「無臭だ~♪♪」


どれだけ宣伝するのか?


住所載せればスポンサーからお礼の品くらい送ってくれるのでは?


やはりカルピスが邪魔していた。


「さあ、まゆに会いに行こうか!」


「宜しくお願いします!」

No.165 15/05/12 19:48
ナルシスト ( 84wJh )

スタジオに入る前に名札をぶら下げ。

「おはよう御座います」

すれ違う人それぞれに口挨拶をされるが、岩田自身挨拶される立場で、反対に挨拶を返す人材ではなかった。



「そのまゆと言うモデルだが、ファッション誌なのか?」


首に名札を付けながら話す松本。


「ファッション誌らしきタイプではなく、漫画の広告に起用しています。」


「ゲーム関係なのか?任天堂なのか?」


「スポンサーは下請けで…」


「テイクワン、名古屋限定なのか?全国共通なのか?」


「一応全国共通なのですが、米粒みたいな位置でして……」


「君は……←が好きなのか?もう少し本気出せない人間なのか?」


「確かにおっしゃる通りで…」


「やはり……←がお好きみたいだ!」


「ストップ、岩田さんまゆの楽屋です、なにとど宜しくお願い致します」


岩田は「分かった」との言葉でまゆのいるドアを開けだした。


「松本君失敬する」


「岩田さん何かお気に召しましたか?」


「用事を思い出した、今日はこの位にしてやる!」


岩田のスーツの袖を掴む松本。


「まゆちゃんですが?」


「実に味気ない、あのモデルの姿格好を良く見なさい!名古屋うんこだ!貧弱と言うか、おそ松くんではないか!」


「岩田流のそのチョイスてやつお願い致します」


「まず髪型がテイクアウトだ!」


「まずはまゆに会ってやって下さい」

しぶしぶだが、貧弱なモデルまゆの部屋にノックした。


「大阪府の知事は昔横山ノックだった、今は橋下、橋下の堺市合併は岩田も賛成だ、都構想の話も俺なら成功させ、テイクワンだ!」


「?????」


「失敬、橋下君頑張ってくれたまえ!」


「やだ~おじさん、こんにちは、まゆで~す!」


「やはり体調の不具合だ!失敬する」


「岩田さん、お礼させて頂きます、上乗せのお話も…」

「まゆ君、頑張ってくれたまえ!」


「ヘヤースタイリスト、まずモデルの髪を肩までにパーマを緩く掛けなさい、縦ロールだ!」


「このスタイルに文句あるの?やだ♡」


やはり名古屋うんこでもスタイリストはオカマが多いのか?


「その髪型はまゆには、合わない、早くしなさい、俺はその趣味はない!テイクワンだ!」


「岩田さんの言う通りに頼むよ…」


「………←やはり今日はテイクアウトだ」

No.166 15/05/15 18:03
ナルシスト ( 84wJh )

まずまゆの髪をパーマをかけ、肩までに整え、前髪を後ろにもって行き、お嬢様スタイルにしあげた。

「えんじ色のエンブレム付きのジャケットと、グレーのスカートだ!」


「すまないが皆協力してくれ!」


松本はスタイリストに声を掛けた。


慌ただしく走るスタッフ。


岩田の目はスタイリストのオカマの足に注目していた。

「キミはその…そうなのか?」



声を掛けて貰ったスタイリストは岩田好きなのか?


「キッパリ話す方、私大好きなの♡♡」


「処理はしているのか?両親には話しているのか?」



「やだ、お名前なんですか?♡」


「岩田だ!」

「岩田ちゃんね♡独身?」



「めんまと言う彼女付きだが、キミヒゲが伸びている、鼻毛も切りなさい!」


「私少し濃くて悩んでいるの!永久てやつ考えてるの♡うふ♡」


「キミは永久追放だ!」


離しなさい、離しなさい、袖が破れる。


「岩田ちゃん、今日は楽しい1日になりそうだわ!」


「優華にその色気を分けてあげてくれ!」


「やだ~優華って女?」


「どちらかと分別すれば男以上だ!名古屋は男女の境がないのか?汚らしいおばさんだ、犬は白く喋らない!」


「岩田ちゃんて面白い、可愛い♡♡」



「触るな、スシローのつぶ貝残すべきだった」


「何、何?つぶ貝、それいけるかも!」


「君の頭がいけるかもだ!」


「岩田さん、まゆの支度出来ました」


岩田の指示通りまゆが岩田の前に立った。


待ったの声は聞こえて来ない。


「まゆだったな?どうだ?」

「お嬢様みたいになりました」


松本は拍手しながら岩田に近づいた。


「高校生まで、引き下げる事、考えていませんでした!」

「まゆ君、キミは本当に意地悪で、イジメのボス的存在になるんだ!分かるか?凄く意地悪な顔をして見なさい、この内股スタイリストに、睨みつけるんだ、やって見なさい」


まゆはスタイリストに下から目線で睨みつけた。

「シャッター押しなさい!早く!いいよ、まゆ君はボスなんだ、怖いものはない!」


スタイリストの周辺を睨みつけながら、周りをガン見するまゆ。


「そうだ、実に綺麗だ、君のその顔は、全国共通だ!シャッターを切れ!良いぞまゆ、素晴らしい!」


スタイリストは泣きそうになっていた。

No.167 15/05/15 22:47
ナルシスト ( 84wJh )

スタイリストの足は「ハ」状態で膝が「く」の字状態。

「やだ~怖い~」


「君の顔が怖い、これは全国共通だ!」


「そうだ、まゆ、見なさい、このオカマは、君のライバルなんだ!シャッターだ!」


スタイリストの姿を馬鹿にするかのように見るまゆ。


「カメラマン、良いぞ!まゆ、気持ちはどうだ!」


睨みつけるが、足はガタガタしていた。


「まゆ、君の好きな男性をこのオカマが取ってしまった、分かるか!憎い相手に復讐したくないのか!」


ガタガタの足がピンと立ち、けたたましく睨むまゆ。


「シャッターだ!色んな角度から、まゆを撮るんだ!」


カチャカチャ

カチャカチャ


「岩田さん、まゆのあの姿初めて見ました!」

松本の言葉に冷静な態度の岩田が近づいた。


「松本君、だから君のモデルは売れなかった、彼女の光が見えなかったのか?綺麗だろう?」


「確かに貧乳のことはも今回のまゆも、光輝いています。」


鼻で笑う岩田。


「タレントを生かすも殺すも腕次第なんだ!それが影の役目でもあり、俺達の仕事なんだ!」


水戸黄門の印籠を突き出された松本。


「はい、そうですね……」


水戸黄門?水戸黄門だと!


岩田の頭に浮かんだ黄門……


「君、キミは肛門が好きなのか?」


「はい♡わっかりました!♡肛門大好き♡」


「よし、水戸黄門を思い出し、キミも頑張りなさい!」


「♡やだ~肛門だなんて、仕事にならない♡」



カチャカチャ


カチャカチャ。



「岩田さん、休憩に入りまーす!」


岩田はパイスイスに座りだした。



「岩田さん、楽しい撮影です」

とまゆが岩田に近づいた。

スタイリストが睨みながらまゆに声を掛けて来た。


「あんた、邪魔、岩田さんに馴れ馴れしいわ♡」



「…………」


「い・わ・た・さん♡♡」


「…………」


「やだ~恥ずかしがらないでよ~♡」


「ブリジストンタイヤは君は知っているか?」


「知っています♡」


「キミにタイヤをプレゼントしょう、それで我慢しなさい!」


「♡嫌だ~岩田さんがいいの~♡」


「よし、大塚家具も付けてやるから、あっち行きなさい、行きなchai!」


「まゆ、今、睨みなさい!」


岩田の座るパイスイスが転けた。


「♡岩田さん大丈夫♡」

No.168 15/05/17 22:21
ナルシスト ( 84wJh )

まゆの撮影もオカマスタッフのネタで明るく撮影は終了した。

数日後「ことは」の斬新な写真が雑誌社から目に止まり、もっとモデル「ことは」の依頼のオファーが殺到した。


松本は岩田にこれからも「力になって欲しいと」お願いしていた。

岩田自身影を光らせる技なのか?

持って産まれた素質なのか?


松本の仕事に積極的に力を貸していた。


優華はパートで働いていたが、岩田の収入でパートから岩田の仕事現場に顔を出すようになった。

そしてモデル「まゆ」も深い底に隠れていた、「まゆ」の魅力を引き上げる事が出来、名古屋ですご腕のプロデューサーがいるとの、名古屋の業界は騒ぎ出した。



その活躍ぶりを東京で耳にした、業界のドン、「浅井」

「やはり元気で活躍していたのか、さぁ、いつでも来なさい、血の気のある人間達」


まず浅井のプレーンの直人が、ユウスケから話を繋げたいて行ってきた。


「ユウスケ君の話だけ聞いてやる」


ユウスケと浅井の直近の直人まで加わり、話し合いを始めた。


「君達、業界に戻す事は、そう簡単な事ではない、他のプロダクションから、横やりが入る」


強い口調で2人を部屋から追い出した。


でも浅井には感じていた、岩田の存在が、必要だと、悔しいが認めざる終えない立場。


マネージャーに見つからないように、直人とユウスケは、岩田を業界に戻れる後押しを集めた。


岩田に作詞作曲、プロデュースして貰い手に掛けて貰ったタレント全て集結した。


業界を元に戻して再度岩田プロデュースをこよなく愛していると、一致団結をはかった。


たくさんのタレントやモデル業界から浅井のいる扉の前に集まった。


有名人始め、各業界で名のある人物の方が多く、浅井は「さすが岩田君だ、よしまず岩田君の意志を確認しょう」


ユウスケは嬉しさあまり即岩田に連絡をするが、天然の岩田には、あまりピンとこないようだった。


ユウスケはその足で名古屋まで足を運び、岩田を探しだし、「東京の浅井さんの下で岩田オフィス事務所を立ち上げるんです」


岩田は驚いていたが、念願の返り咲きの話に、松本の事も心配していた。


「松本君、君も俺に協力してくれるか?」


名古屋の事務所をたたみ、モデル「ことは、まゆ」
も引っ越しする運びになった。

「懐かしい、俺の庭だ!」


そう叫ぶ岩田。

No.169 15/05/17 22:41
ナルシスト ( 84wJh )

申し訳ございません、完結までのあらすじを書き終わりたいと思います。

浅井が何より心に響いたのは、ユウスケの存在だった。

直人が成長する段階のまだあの当時の彼の姿に重ね合わせていた。

「ユウスケ君もあの時の直人と同じだ」


浅井プロの下なら業界の人間も手出しは出来ない。

それがいつ訪れても可笑しくないよう、浅井の心の準備は整っていた。

岩田が必死で探し当てた「モデル優華」は勿論、岩田オフィス事務所は、浅井のタレントも使う事が出来た。

名古屋うんちとほざいていた岩田は「名古屋めっちゃ最高だ!名古屋の皆さん、盛り上がっていますか!」

と感謝の言葉を大声で叫び、東京へと向かって行った。

気づいて投げれなかった優華は今は岩田と意志疎通出来ない喧嘩を繰り返していた。


そして東京の地を踏み、「松本君始め岩田オフィスを盛り上げてくれ」


新しい事務所は浅井が用意し、欄の花が浅井から、岩田オフィスに届いていた。


毎日けたたましく、モデルや俳優の取材や、撮影依頼、岩田自身の依頼など、電話が鳴り響いていた。

「モデル、ことは、まゆ、」全国共通の仕事も入り、何より全て順調に事が運んでいた。



そしてなかなか見る事が出来なかった月下美人の優華は毎日、岩田の側に寄り添い。


綺麗で不思議な花「月下美人」は岩田たけが見る事が出来た。



皆さん月下美人の花見た事がありますか?




     完結

No.170 15/05/17 22:48
ナルシスト ( 84wJh )

あらい内容の完結までのあらすじで申し訳ありません。


もっと楽しい会話と岩田のキャラを描きたかったのですが、私事で、これにて月下美人終わらせて頂きます。

こんな結末は初めてなのですが、どうしても書けなくなりました。



待ってても思案中です。

後1作で手を止めたいと思います。

フィクション小説なので、御了承お願い致します。

これが私の今の精一杯です。

ありがとうございました。

   ↑

有り難う御座いました。

ミクル限定? 全国共通?



ナルシスト

No.171 15/12/01 22:03
ナルシスト ( 84wJh )

月下美人を1部削除致しました

誤解を受ける内容と判断しました

これから先もミクルの小説欄に投稿が残る為、説明と謝罪での書き込みです。

月下美人の岩田は楽しいキャラであるが上に、知らずに誤解を受ける天然さんです


飛んでいる自レス削除ご了承願います

私は決して自信もなく、今まさに文字のスランプに陥っていて、ミクルの時のナルシストで、投稿は書けなくなりました。

たまに自分の破天荒なナルシストの作品に、こっそり逢いに来ています


皆さまの温かい感想に感謝です

この月下美人だけは途中脱線致しましたが、何とぞご理解を深くお詫びいたします


ありがとうございました m(__)m

投稿順
新着順
主のみ
付箋

新しいレスの受付は終了しました

お知らせ

5/28 サーバメンテナンス(終了)

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧