まるたま
たまちゃん
「私達、もう中3なんだね…なんかあっと言う間の3年間だったね…でも、まるちゃんと3年間同じクラスで楽しかったよ!
…?
まるちゃん??」
まる子
「たまちゃん…私ね…たまちゃんに言わなきゃいけない事があるんだ…」
たまちゃん
「まるちゃん…?どうしたの…?」
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冬田さん
「穂波さん!!ちょっと良いかしら?」
たまちゃん
「冬田さん…」
~人目のつかない場所に移動する2人~
冬田さん
「単刀直入に聞くけど…山根に振られた理由って何?」
たまちゃん
「え…?どうして冬田さんがそれを…?」
冬田さん
「質問してるのは私よ!?答えてちょうだい!!」
たまちゃん
「…」
冬田さん
「答えられないの!?まさか今でも山根の事を―」
たまちゃん
「ち…違うよっ!!それはないよ!!」
冬田さん
「じゃあどうして!?」
たまちゃん
「…私が山根の気持ちに応えられなかったから…山根を好きになろうとしたけど…どうしてもダメだった…山根はそんな私の気持ちに気付いてて…私を苦しめたくなくて…だから自分から別れを切り出しだの…」
冬田さん
「そんな!!じゃあ山根は穂波さんを嫌いになって振った訳じゃないって事!?」
たまちゃん
「それは…」
冬田さん
「それでよくぬけぬけと大野くんと付き合えたものね!?穂波さん…あなたって見た目と違って随分としたたかなのね!!」
たまちゃん
「山根には悪いと思ってる…」
冬田さん
「悪い!?それで済むと―」
???
「…もうその位にしておけよ…」
ナレーション
「怒りが頂点に達した冬田さん…そこへ現れた人物は…?
次回へ続く」
たまちゃん&冬田さん
「大野くん!!」
大野くん
「冬田…悪いけど穂波と2人にしてくれないか…」
冬田さん
「…」
~立ち去る冬田さん~
大野くん
「姿が見えないから探してたんだ…立ち聞きするつもりはなかったんだけど…ごめん…」
たまちゃん
「私の方こそ…山根との事話してなくてごめんなさい…」
大野くん
「いや…謝る事じゃないだろ?誰だって過去はあるし……………………………………って全く気にならないって言ったら嘘になるけど…」
たまちゃん
「大野くん…」
大野くん
「ごめん…俺、冷静のつもりで全然冷静じゃねぇや…」
たまちゃん
「…山根とは付き合ってたけど…すごく短い間で…ちゃんとしたデートもした事ないんだ…一緒に帰るか図書室で勉強するくらいで…それで…いつも山根の胃腸が痛くなって…今思うといつも山根の胃腸の心配ばかりしてた気がするな…」
大野くん
「穂波…」
たまちゃん
「山根を本気で好きになれなくて…もしかしたら私は誰にも本気になれないのかも…って思ったりもして…だから…だからね!大野くんを本気で好きになれて凄く嬉しかったんだよ!!」
大野くん
「穂波…」
たまちゃん
「山根の気持ち考えたら、最低な奴って思われるかもしれないけど…でも…私…私…」
大野くん
「穂波!!もう良いよ!!分かったから!!もう何も言うな!!」
~たまちゃんを抱きしめる大野くん~
大野くん
「…」
たまちゃん
「…」
~見つめ合い、自然と顔が近付く2人~
杉山くん
「大野?こんな所で何やってるんだ?」
~物凄い勢いで離れるたまちゃんと大野くん~
杉山くん
「もう集合しろってさ」
たまちゃん
「わっ…私、先に行くね!!」
~走って行くたまちゃん~
大野くん
「杉山~!!お前なぁ~…」
杉山くん
「あ?俺、何かしたか?」
ナレーション
「あと1歩のところを杉山くんに邪魔された大野くんであった…
次回へ続く」
丸尾くん
「皆さ~ん!!全員揃っていますか?全員揃っていましたらズバリ出発するでしょう!!」
関口
「もう全員揃ってるからさっさと乗ろうぜ!!」
永沢
「ちょ…ちょっと待ってくれ!!」
丸尾くん
「永沢くん、どうしましたか?」
永沢
「の…野口がいない…」
丸尾くん
「なんですと!?」
としこちゃん
「そう言えば…」
長山くん
「どこにいるんだろう…?」
~ザワザワする一同~
丸尾くん
「あぁ~!!私とした事が~!!クラスメートの存在に気付かないとは~!!ズバリ不甲斐ないでしょう!!」
丸尾くん
「我々も探しに行きましょう!!」
関口
「ちっ!面倒臭ぇな!!」
~野口さんを探し始める一同~
丸尾くん
「野口さ~ん!!ズバリどこにいるのですか~?」
たまちゃん
「野口さ~ん!!」
藤木
「野口~!!」
山田
「お~い!!野口や~い!!いたら返事しておくれよ~!!アハハハハ~!!」
ナレーション
「野口さんは一体どこにいるのか…?
次回へ続く」
永沢
「くそっ!!一体どこに…?……あっ!!」
~別荘の中から使用人と出て来る野口さん~
永沢
「野口ーっ!!」
~野口さんに駆け寄る永沢~
永沢
「一体今までどこにいたんだ!?」
使用人
「実はトイレの鍵が壊れてしまったようで、彼女ずっと閉じ込められていたんです…私共の手が行き届いていなかったせいで…申し訳ありませんでした…」
~野口さんに深々と頭を下げる使用人~
永沢
「そうだったのか…」
使用人
「他の皆さんにも私から説明しますので…さあ参りましょう」
~無言で頷く野口さん~
永沢(心の声)
「野口…無事で良かった…」
~木の陰からずっと様子を見ていた人物~
???
「もしかして…そういう事か…」
ナレーション
「野口さんが見つかり安堵する永沢。そしてその様子を見ていた人物とは…?
次回へ続く」
~花輪邸~
使用人
「皆様お帰りなさいませ」
小杉
「あぁ~楽しかったなぁ~!!」
山根
「小杉くんは食べてばっかりだったね」
大野くん
「あっ…穂波…家まで送るよ…」
たまちゃん
「う…うん…」
杉山くん
「お前ら、なんかギクシャクしてないか?」
大野くん
「お前には関係ねぇよ!!」
杉山くん
「さっきから何を怒ってるんだよ?」
みぎわさん
「花輪くんは!?帰ってるんでしょ!?」
使用人
「申し訳ありません…ぼっちゃんは只今外出しておりまして…」
みぎわさん
「外出!?」
使用人
「お友達を家まで送って行くと申されまして…」
みぎわさん
「お友達!?…さくらさんの事ね…!!花輪くん…私を送ってくれた事なんてないのに、さくらさんは送るの!?どうして!?どうしてなのよっ!?」
~泣き叫ぶみぎわさん~
みぎわさん
「さくらさん…絶対に許さないから…!!」
関口
「おい!永沢!!途中まで一緒に帰ろうぜ!!」
永沢
「はぁ?なんだい、いきなり?」
関口
「良いから一緒に帰ろうぜ!!」
~強引に永沢の腕を引っ張る関口~
永沢
「なっ…なんだよ!?」
関口
「まぁ聞けって!!歩きながらで良いからさ!!」
永沢
「…?」
~渋々、従う永沢~
関口
「永沢、お前さ好きな奴いるだろ?」
永沢
「はぁ?突然何を言い出すんだ?」
関口
「しかもその好きな奴って野口だろ?」
永沢
「なっ!?」
~焦る永沢~
永沢
「そっ…そんな訳ないだろ!?馬鹿馬鹿しい!!」
関口
「お前、野口が行方不明の時、必死に探してたじゃないか?しかも野口が見つかった時、お前めちゃめちゃ安心した顔してたぜ?俺が近くにいたのも気付かなかったくらい気が抜けてただろ?」
永沢
「そ…そんな事…」
ナレーション
「追い詰められる永沢…関口の真意は…?
次回へ続く」
関口
「永沢が野口を好きだって知ったらみんな驚くだろうな~噂が広まるのって早いぜ~?野口本人の耳にもすぐ入るだろうな~」
永沢
「ぐっ…!!」
関口
「おっと…!そんな怖い顔するなよ~こう見えても俺口はかたいんだぜ?」
永沢
「…何が言いたい!?」
関口
「察しが良いな…」
永沢
「良いから早く目的を言え!!」
関口
「俺、最近金に困っててさ~」
永沢
「脅しか…!!」
関口
「人聞きの悪い事言うなよ~ちょっと貸して欲しいだけだって~ちゃんと返すからさ~いつかはさ?ハハハ!!」
永沢
「いくらだ…?」
関口
「そうだな…じゃあ取り合えず千円で!!あっ!新学期始まってからで良いからさ!!」
藤木
「お~い!永沢く~ん!」
~後ろから走ってやって来る藤木~
藤木
「酷いじゃないか~黙って先に帰るなんて~…あれ?関口くんも一緒だったのかい?」
関口
「じゃあな!永沢!また学校で会おうぜ!!」
永沢
「…」
藤木
「永沢くん…顔色が悪いけど大丈夫かい…?」
永沢
「ああ…大丈夫さ…」
藤木(心の声)
「永沢くん…?」
ナレーション
「関口の脅しに屈してしまった永沢…永沢に明るい未来はあるのか…?
次回へ続く」
まる子
「何!?」
花輪くん
「いや…君の方こそ…」
まる子
「花輪くんから言ってよ!!」
花輪くん
「う…うん…」
まる子
「遠慮せずに言ってよ!」
花輪くん
「…告白の返事だけど……」
まる子
「!!!」
まる子(心の声)
「あぁ~もう振られちゃうの~!?」
花輪くん
「…ちゃんと考えるから!!」
まる子
「へ!?」
花輪くん
「…君の事もみぎわクンの事も…自分の事もちゃんと考えるから!!」
まる子
「う…うん…」
花輪くん
「それじゃあ!!また学校で!!」
まる子
「うん!!またね!!」
ナレーション
「花輪くんの前向きな発言に期待を抱くまる子…
次回へ続く」
~新学期~
まる子
「たまちゃん、おはよう!!」
たまちゃん
「まるちゃん、おはよう!!」
まる子
「新学期もよろしくね!!」
たまちゃん
「私の方こそよろしくね!!」
まる子
「最近大野くんとはどう?まだ気まずい感じ?」
たまちゃん
「うん…なんかお互い変に意識しちゃってさ…まるちゃんはどう?花輪くんから返事もらえそう?」
まる子
「うん…考えるとは言ってたけど…よく分からないや…」
たまちゃん
「そっか…」
みぎわさん
「さくらさん!!ちょっと良いかしら!?」
まる子
「…」
たまちゃん
「まるちゃん…」
まる子
「心配しないでたまちゃん…みぎわさん、話なら始業式の後聞くよ…私も話したい事あるんだ…」
みぎわさん
「そう…分かったわ…!!式の後、体育館の裏で待ってるから…!!」
~始業式終了後~
みぎわさん
「さくらさん…あなた一体どういうつもり?懲りずに花輪くんにちょっかい出して!!」
まる子
「…」
みぎわさん
「黙ってないで何とか言いなさいよ!!」
まる子
「…私、花輪くんに告白したよ…ちゃんと自分の気持ち伝えたから…!!」
みぎわさん
「な!?なんですって!?」
まる子
「花輪くんもちゃんと考えてくれるって…」
みぎわさん
「バカ言わないで!!花輪くんがあなたを相手にするはずがないでしょ!?私がいるのよ!?私はフィアンセなのよ!?」
まる子
「…花輪くんはあんたの事も考えるって言ってたよ…」
みぎわさん
「!!!」
まる子
「みぎわさん!!お願いだよ!!もう花輪くんを解放してあげてよ!!」
みぎわさん
「…」
ナレーション
「まる子の懇願をみぎわさんは聞き入れてくれるのか?
次回へ続く」
まる子
「お願い!!花輪くんを自由にしてあげて!!」
みぎわさん
「失礼ね!!まるで私が花輪くんの自由を奪ってるような言い方じゃない!?花輪くんは自分の意思で私と一緒にいるのよ!?」
まる子
「…確かに花輪くんは自分の意思であんたと一緒にいる…」
みぎわさん
「だったら―」
まる子
「だけど!!だけど…それは罪の意識からなんだよ…!!」
みぎわさん
「はぁ!?」
まる子
「花輪くんはあんたと一緒にいて苦しんでる…あんたと一緒にいる事が償いだと思ってるんだよ…」
みぎわさん
「何を訳の分からない事を…」
まる子
「あんた…あれだけ花輪くんと一緒にいて、花輪くんが苦しんでるのに気付かないの…?」
みぎわさん
「だから!!何が言いたいのよ!?」
まる子
「黙ってるつもりだったけど…」
~深呼吸するまる子~
まる子
「あんたとヒデじいの間に何があったか知ってるんだよ…私も…花輪くんも…」
みぎわさん
「!!!」
~動揺するみぎわさん~
みぎわさん
「て…適当な事言わないでちょうだい!!私には何の事だかさっぱり…」
まる子
「…みぎわさん…本当は誰かに気付いて欲しかったんじゃないの…?誰にも話せなくてずっと苦しかったんじゃないの…?」
~涙ぐむまる子~
みぎわさん
「や…やめてよ!!あなたなんかに同情なんてされたくないわ!!」
まる子
「…じゃあ、なんで泣いてるの…?」
みぎわさん
「え…?」
~まる子に言われ、自分が涙を流している事に気が付いたみぎわさん~
まる子
「みぎわさん…同じ女として気の毒に思うよ…ヒデじいがした事は許される事じゃない…だけど…それを逆手に取って、ヒデじいを脅迫するのは間違ってる…!!でっち上げの写真まで作って花輪くんを脅迫した事も私は許せない…!!」
みぎわさん
「う…うわ~ん!!」
~号泣するみぎわさん~
ナレーション
「みぎわさんに真実を告げたまる子…
次回へ続く」
みぎわさん
「花輪くんが私とヒデじいの事知ってるなんて嘘よね…?お願い…嘘だって言って!!」
~泣きながら懇願するみぎわさん~
まる子
「嘘ならどんなに良いか…今までの事が全部嘘だったら誰も苦しまずに済んだのにね…みぎわさんも…花輪くんも…ヒデじいも…私も…」
みぎわさん
「うぅ…」
まる子
「みぎわさん…あんたはもっと早く誰かに胸の内を話すべきだったんだ…そうすればもっと違ってたかもしれないのに…」
みぎわさん
「うるさいっ!!あんたに何が…何が分かるって言うのよっ!?」
まる子
「…そうだね…私にはみぎわさんの気持ちは分からないかも…もっと早く話を聞いてあげるべきだったよ…ごめんね…」
みぎわさん
「やめてよ…!!同情なんてされたくないって言ったでしょ…!!」
花輪くん
「みぎわクン…」
まる子&みぎわさん
「花輪くん!!」
花輪くん
「すまない…立ち聞きするつもりはなかったんだけど…みぎわクンに話があって、探してたんだ…」
みぎわクン
「話って…」
花輪くん
「さくらクン…悪いけどみぎわクンと2人だけにしてくれないか…?」
まる子
「うん…」
~その場から去るまる子~
ナレーション
「みぎわさんに後悔の気持ちを告げたまる子…その気持ちはみぎわさんに届いたのか…?そして花輪くんの話とは…?
次回へ続く」
藤木
「山根くん、永沢くん見なかったかい?」
山根
「いいや…先に帰ったんじゃないのかい?」
藤木
「帰る前に一声かけてくれても良いのにな…」
山根
「うん…でも仕方ないよ…永沢くんはああいう性格だから…」
藤木
「うん…」
関口
「永沢、持って来たか…?」
永沢
「ああ…」
関口
「へへっ!!サンキュー!!」
~永沢から封筒を受け取る関口~
関口
「…ん?なんだよコレ!?五百円じゃないか!!千円って言っただろ!!」
永沢
「…それしか小遣いが残ってなかったんだ…仕方ないだろ…」
関口
「親に言って小遣い上げてもらえよ!!」
永沢
「うちは昔家事にあったし、弟もまだ小さいから贅沢は出来ないんだ…だから僕の小遣いを上げるなんて無理さ…」
関口
「だったら親の目盗んで財布からクスねりゃ良いだろ!?あぁ!!その玉ねぎ頭フル回転させろっ!ボケ!!」
永沢
「くっ…!!」
ナレーション
「ついにお金を渡してしまった永沢…このまま関口の指示に従ってしまうのか…?
次回へ続く」
~休日~
まる子
「あ~あ…花輪くん、みぎわさんと何話したんだろう…?」
~物思いにふけるまる子~
まる子
「そう言えば…ヒデじいはどうしてるかな…?会いに行きたいけど…病院遠いしな…行っても会わせてもらえるか分からないし…」
友蔵
「まる子や…元気がないようだけど、どうしたんじゃ?」
まる子
「おじいちゃん…あっ…そうだ…!!」
まる子
「おじいちゃん!!ヒデじいのお見舞いに行かない!?」
友蔵
「え…!?ヒデじいさんの!?ヒデじいさん具合が悪いのかい!?」
まる子
「そうなんだよ!!私1人じゃ病院まで行けないからおじいちゃんタクシー呼んでくれない!?」
友蔵
「よし!!おじいちゃんに任せておけ!!」
まる子(心の声)
「おじいちゃんが単純で良かったよ…」
ナレーション
「タクシー代の為に年寄りを利用するまる子であった」
タクシーの運転手
「お客さん、どこまで?」
まる子
「○△病院まで!!」
おじいちゃん
「まる子や…ところでヒデじいさんはどこが悪いんじゃ…?」
まる子(心の声)
「う…さすがに自殺を図ったなんて言ったらおじいちゃん卒倒しちゃうよね…(汗)」
おじいちゃん
「まる子…?」
まる子
「えっと~心臓だったかな~?(汗)」
友蔵
「何!?心臓じゃと!?」
まる子
「え…!?いや~やっぱり腎臓だったかな~?(汗)」
友蔵
「腎臓も悪いのかい!?」
まる子
「あぁ~!!とにかく体が悪い事に違いはないんだから!!もうそれで良いでしょ!!」
タクシーの運転手
「…(汗)」
ナレーション
「友蔵と一緒に病院へ行く事を後悔し始めるまる子であった…
次回へ続く」
~病院~
まる子(心の声)
「あぁ…着いたのは良いけど緊張するね…」
医者
「おや?君はこの間の…」
まる子
「あっ!ヒデじいを手術した先生!!」
医者
「この間も言ったけど…西城さんのお見舞いなら…」
まる子
「そこを何とかお願いします!!」
友蔵
「まる子や一体どういう事じゃ?ヒデじいさんには会えないのかい?」
まる子
「詳しくは話せないけど要はそういう事だよ…」
友蔵
「なんと!?面会謝絶かい!?」
まる子
「先生!!お願いします!!ちょっとの時間でも良いんです!!」
医者
「しかしねぇ…」
友蔵
「先生!!私からもお願いします!!そんなに具合が悪いなら尚更会わせていただけないでしょうか!?もしこのままヒデじいさんに死んでしまったら、私も孫も会えなかった事を一生悔やみます!!」
医者(心の声)
「縁起でもない事を…(汗)」
友蔵
「先生…お恥ずかしい話ですが…私は密かにヒデじいさんに憧れておったんです…私のような老いぼれじじいがあんな立派な方に…ふっ…笑ってしまうでしょう…?」
医者
「は…はぁ…?(汗)」
友蔵
「憧れの人が死ぬ前に人目会いたいと思う気持ち…汲んでやっちゃあくれませんか…?」
~友蔵の目にキラリと光る涙~
医者
「あ…あの…他の患者さんも通りますので…大きな声で゙死ぬ前゙とか言うのは止めていただきたいのですが…(汗)」
まる子
「先生!!お願いします!!この通り!!」
友蔵
「お願いします!!」
まる子&友蔵
「お願いします!!」
~泣きながら土下座する2人~
医者
「ちょっと!!困ります!!顔を上げて下さい!!」
~遠巻きに様子をジロジロ見る人達~
女性A
「何があったのかしら…?」
女性B
「あんな女の子やお年寄りに土下座させるなんて…」
男性C
「2人共泣いてるじゃないか…」
女性D
「酷い先生ねぇ…可哀想に…」
医者
「わっ…分かりましたから!!何とか面会出来るようにかけ合いますので顔を上げて下さい!!お願いします!!」
~晴れ晴れとした表情に変わるまる子と友蔵~
友蔵
「良かったのう、まる子!!」
まる子
「うん!!」
ナレーション
「ヒデじいとの再会に胸が高なるまる子。
次回へ続く」
医者
「良いですか?本当に少しだけですよ?」
まる子
「もちろんです!!ありがとうございます!!」
~ヒデじいの病室へ入るまる子と友蔵~
ヒデじい
「お2人共!!どうして!?」
医者
「私はこれで…時間になったら呼びに来ますから」
友蔵
「先生、ご足労をおかけしました」
まる子
「あっ…おじいちゃん、お見舞いなのに花がないよ!!今すぐ花を買って来てよ!!花がなくては見舞いは出来ないって言うでしょ!!」
ナレーション
「そんな言葉聞いた事がない」
友蔵
「よし!!おじいちゃんに任せておけ!!ヒデじいさん、立派な花を買って来ますぞ!!」
~病室を出て行く友蔵~
まる子
「ふぅ…これで落ち着いて話せるよ…ヒデじい…具合はどう…?」
ヒデじい
「お陰様でこの通り順調に回復しております…重ね重ねご心配をお掛けしました…
ぼっちゃんは…?元気にしておりますか…?」
まる子
「うん…それがね…」
~最近の出来事を話すまる子~
まる子
「みぎわさんと何を話したのか気になって…花輪くんが出した答えならどんな答えでも受け入れようと思うけど…やっぱり、みぎわさんとは付き合いを続けて欲しくないよ…ただの嫉妬かもしれないけど…」
~静かに話を聞くヒデじい~
まる子
「でも…この前、みぎわさんと話してて思ったんだ…花輪くんが離れて行ったら、みぎわさんはどうなっちゃうんだろうって…みぎわさん…本当に花輪くんだけが生きがいだからさ…」
ヒデじい
「さくらさん…みぎわさんの事は私に任せてもらえないでしょうか…?」
まる子
「え…!?」
ヒデじい
「さくらさん…私がぼっちゃんに宛てた手紙は知ってますね…?実はあの手紙の内容だけが事実ではないのですよ…」
まる子
「え…何…?」
ヒデじい
「私がみぎわさんに手を出したのは奥様と同じ容姿だったから…確かにきっかけはそうでした…しかし、それだけが理由ではありません…私は彼女の性格にも惹かれていたのです…」
ナレーション
「ヒデじいが明かす真の想い…!!
次回へ続く」
まる子
「ヒデじい、嘘でしょ!?みぎわさんの性格に惹かれるなんて…」
ヒデじい
「ハタから見たら彼女の性格は異常共とれるでしょう…しかし私は彼女のぼっちゃんに対するあの想い、情熱、執念、どんな手段を使ってでもぼっちゃんを手に入れようとする揺るがぬ信念…全てに惹かれたのです…」
まる子
「知らなかったよ…ヒデじいがそんな風にみぎわさんを想ってたなんて…」
ヒデじい
「もちろん彼女はこんな事知りません…私も言うつもりはありません…」
まる子
「え…?でも、みぎわさんの事は自分に任せろって…」
ヒデじい
「私の望みは彼女が本当の幸せを見つける事…それまで彼女を見守り続けていこうと思います…一度は捨てたこの命…救われたのも神の思し召しかもしれません…それならば、償いの意味も込めて彼女を見守ろうと…もし彼女が道を誤りそうになれば、正しい道へ導けるように…」
まる子
「ヒデじい…」
ヒデじい
「今はこの通り、自由に身動き出来ない身ですが、出所したら彼女の側へ…と考えています…彼女は嫌がるかもしれませんが…
さくらさん…ぼっちゃんの事をよろしくお願いします…」
まる子
「…うん!!分かった!!」
~開く病室の扉、花を持って入って来る友蔵~
友蔵
「いや~待たせたのう~なかなか花屋が見つからなくてのう~」
~続けて入って来る医者~
医者
「そろそろ良いですか…?」
まる子
「あっ…はい!おじいちゃん帰ろう!!」
友蔵
「えっ………」
ナレーション
「ヒデじいと話し、晴れ晴れとしたまる子。
次回へ続く」
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小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
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