まるたま
たまちゃん
「私達、もう中3なんだね…なんかあっと言う間の3年間だったね…でも、まるちゃんと3年間同じクラスで楽しかったよ!
…?
まるちゃん??」
まる子
「たまちゃん…私ね…たまちゃんに言わなきゃいけない事があるんだ…」
たまちゃん
「まるちゃん…?どうしたの…?」
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☆お知らせ☆
いつも読んでくださっている皆さんありがとうございます。
最近、更新が滞ってしまい申し訳ありません。
実はプライベートの方で色々とあり、今現在、心身不安定の状態が続いております。
回復次第、続きを書きますので気長にお待ちいただけたら幸いです。
そして今更ですが原作のイメージを大幅に崩してしまった事をこの場でお詫びします。原作ファンの方ごめんなさい。
花輪くん
「頼むから卒業まで黙っててくれないか…」
山田
「う~ん…分かったじょ~!!でも花輪くん、みんなと別れるの寂しくないのかい?」
花輪くん
「…卒業したらどうせバラバラになるじゃないか…結局、ずっと僕の側にいられる人は誰もいないのさ…誰も…」
山田
「花輪くんの言ってる事よく分からないじょ~?誰も花輪くんの側にいられないなら花輪くんが誰かの側にいたら良いじゃないか~!!簡単だじょ~!!」
花輪くん
「え…?」
山田
「オイラ難しい事は考えないじょ~!!花輪くんも難しい事考えるの止めた方が良いじょ~!!その方が楽しいじょ~!!アハハハハ~!!」
花輪くん
「…」
ナレーション
「ニューヨーク行きを決意した花輪くん…意外にも山田の言葉で心動かされるが…
次回へ続く」
花輪くん
「入浴…?入浴…もしかしてニューヨークの事かい…?ニューヨークは銭湯じゃなくてアメリカにある市の名前だよ…(汗)」
山田
「へぇ~!!じゃあ花輪くんはアメリカに行くのか~!!凄いな~!!アハハハハ~!!」
花輪くん
「山田くん!!声が大きいよ!!この事はまだ内緒なんだ!!」
山田
「え~!!オイラ、みんなにも教えたいじょ~!!アハハハハ~!!」
~職員室を出る花輪くん~
花輪くん
「ふぅ…」
山田
「花輪くん!!」
花輪くん
「山田くん…」
山田
「花輪くん、卒業したら銭湯に行くのかい?」
花輪くん
「はぁ…!?銭湯…!?」
山田
「だって、さっき先生に入浴に行くって話してたじゃないか~!!アハハハハ~!!」
~職員室~
花輪くん
「先生…ちょっと良いですか…?相談したい事があるんです…」
担任
「どうしたんだ?」
花輪くん
「実は…」
~話し込む2人~
担任
「そうか…花輪の学力ならレベルの高い高校も狙えるのに、残念だな…まぁ向こうにも良い高校はあるし、日本で学べない事も沢山あるしな…!!花輪ならどこでも上手くやっていけるさ!!頑張れよ!!」
花輪くん
「ありがとうございます!!あと…この事は卒業までみんなには黙っててもらえますか…?受験前に余計な動揺を誘いたくないんです…」
担任
「そうか…分かった…!!お前がそうしたいなら、そうしよう!!」
花輪くん
「ワガママ言ってすいません…」
~ドキドキするまる子と隣で見守るたまちゃん~
みぎわさん
「……教えないわ…」
まる子
「え…?」
みぎわさん
「教える訳ないでしょう?私と花輪くんが何を話してたかなんて、あなたに教える必要はない…!!当然でしょ?」
まる子(心の声)
「やっぱり言う訳ないよね…」
みぎわさん
「それじゃあ失礼するわ…」
~まる子達の前から去るみぎわさん~
みぎわさん(心の声)
「さくらさんには言えない…花輪くんに振られたなんて…同情されてたなんて…絶対に言えない…そんなの私のプライドが許さない…!!さくらさん…私と花輪くんが何を話したのか知らないまま、せいぜい悩み続けるといいわ…」
ナレーション
「大野くんとの関係が良好なたまちゃん、反対に花輪くんとの関係が未だ不透明なまる子…次回急展開が!?
次回へ続く」
~まる子とたまちゃんの横を通るみぎわさん~
まる子
「あっ…みぎわさん…」
~みぎわさんに声をかけようか迷うまる子~
まる子
「…ま…待って!!みぎわさん!!」
~まる子の方を振り返るみぎわさん~
みぎわさん
「…私に何か用かしら?」
まる子
「あ…あのさ…この前…花輪くんと何を話してたの…?」
みぎわさん
「…」
まる子
「昨日、大野くんとデートだったんでしょ?もしかして大野くんと何かあった?」
~赤くなるたまちゃん~
たまちゃん
「な!?何もないよ!!本当に何もないよ!!だから気にしないで!!ね!?」
まる子(心の声)
「…絶対何かあったねコリャ…大野くんとケンカでもしたのかな?最近ギクシャクしてるっぽかったし…全く大野くんも何やってるんだかね~たまちゃんを傷つけたら私が許さないんだから!!」
~たまちゃんの肩に手を置くまる子~
まる子
「たまちゃん!!私はたまちゃんの味方だから困った事があったら相談してね!!」
たまちゃん
「うん…ありがとう…」
~苦笑いのたまちゃん~
たまちゃん(心の声)
「大野くんとキスして、心ここにあらずなんて言えないよね…ごめんね…まるちゃん…親友に隠し事してるタミーを許して…!!」
~空想の中でタミーになるたまちゃん~
~翌日~
まる子
「―でさ、ビックリしたよ…でもヒデじいが元気そうで安心したよ…たまちゃん?話聞いてる?」
~ボーっとするたまちゃん~
まる子
「お~い!!たまちゃん!!」
たまちゃん
「え!?何!?どうしたの!?まるちゃん!!」
まる子
「どうしたのはこっちのセリフだよ~さっきからボーっとしちゃってさ~」
たまちゃん
「べ!べべ別にどうもしないよ!!」
~慌てふためくたまちゃん~
~大野家~
大野くん
「…」
たまちゃん
「…」
~黙々と勉強をしている2人~
大野くん
「…あ…あのさ…穂波、高校どこに決めた?」
たまちゃん
「あ…えっと…○○高校にしようと思って…」
大野くん
「そっか…俺もそこにしようかな…」
たまちゃん
「ダメだよ!!大野くんならもっと上を狙えるのに!!私に合わせる事ないよ!!」
大野くん
「…ごめん…少し不安だったんだ…最近俺達ギクシャクしてるし…高校離れたら、終わっちまうんじゃないかって…」
たまちゃん
「大野くん…」
~大野くんの手に自分の手を重ねるたまちゃん~
たまちゃん
「不安なのは私も同じだよ…大野くん、高校行ったらもっとモテるんだろうなって…私の事も忘れちゃうんじゃないかって…」
大野くん
「そんな訳ない!!絶対に!!…俺には穂浪しかいないから…!!」
たまちゃん
「大野くん…」
~自然とキスする2人~
ナレーション
「こうして、それぞれの休日は過ぎていった…
次回へ続く」
永沢(心の声)
「し…しまった!!」
太郎
「ん?コレ、母ちゃんの財布じゃないか?どうして兄ちゃんが持ってるんだ?」
永沢
「か…母さんがバックにしまい忘れてたみたいだから、代わりにしまっておこうとしただけさ…さぁ分かったらもうあっちに行けよ…!!」
太郎
「ふ~ん…そうか~」
~納得して永沢の前から立ち去る太郎~
永沢(心の声)
「ふぅ…危なかった…」
~財布からお札を抜く永沢~
永沢(心の声)
「父さん…母さん…ごめんよ…父さんが働いて…母さんが遣り繰りしてるお金なのに…」
~永沢家~
太郎
「兄ちゃん!!何してるんだ!!」
永沢
「たっ…太郎!!」
~慌てて後ろに手を回す永沢~
太郎
「今、何か隠しただろう!?何隠したんだ!?」
永沢
「な…何も隠してないよ!!あっち行ってろよ!!」
太郎
「嘘つけー!!」
~永沢の腕を掴み隠した物を取ろうとする太郎~
永沢
「や…やめろよ!!」
太郎
「見せろよ!!」
~永沢の手から財布が落ちる~
~花輪邸~
使用人
「ぼっちゃん、奥様からお電話です」
花輪くん
「もしもしママ?どうしたの?えっ…」
~表情が曇る花輪くん~
花輪くん
「うん…うん…分かった…考えておくよ…うん…じゃあね…」
~電話を切る花輪くん~
花輪くん
「…ニューヨークか……」
~窓を開けて空を見上げる花輪くん~
花輪くん
「愛情と同情を履き違えていたんだ…!!」
みぎわさん
「そんな…」
花輪くん
「もう同じ過ちは繰り返したくない…!!このままじゃ僕も君も一生幸せになんかなれない…!!」
みぎわさん
「うわ~ん!!」
~泣き崩れるみぎわさん~
花輪くん
「ごめんよ…」
~回想シーン終わり~
みぎわさん
「花輪くん…」
アマリリス
「くぅ~ん…」
~みぎわさんの顔を舐めるアマリリス~
みぎわさん
「ありがとうアマリリス…慰めてくれてるのね…でもごめんね…まだ立ち直れそうにないわ…」
アマリリス
「くぅ~ん…」
ナレーション
「みぎわさんは花輪くんへの想いを断ち切れるのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「………私の体が汚れているから…?だから愛せない…?」
花輪くん
「違う!!そうじゃない…!!……僕は最初から君を好きじゃなかったんだ…!!」
みぎわさん
「!!!」
~目を伏せる花輪くん~
みぎわさん
「…じゃあなんで私と付き合ったのよ!!最初から振れば良かったじゃない!?…なんで…なん…」
~涙で声を詰まらせるみぎわさん~
花輪くん
「僕がバカだったんだ…バカで幼かった…君は小3の頃から僕を好きでいてくれた…整形までして…無視出来なかった…その気持ちが愛情だと思ってた…」
みぎわさん
「うぅ…」
みぎわさん
「はぁ…」
~回送シーン~
花輪くん
「君には本当にすまない事をしたと思っている…謝っても謝りきれない…!!」
みぎわさん
「やめてよ花輪くん!!あなたが謝る事なんて何もないわ!!そうでしょう…?」
花輪くん
「僕は君に対して責任があると思った…だから君との結婚を考えた…それしか僕に出来る償いはないと思ったから…」
みぎわさん
「償いなんていい!!ただ側にいてさえくれれば良いのよ!!」
花輪くん
「だけど…それじゃあ君は幸せになれない…!!」
みぎわさん
「そんな事ない!!あなたが側にいるだけで私は幸せよ!!」
花輪くん
「側にいても…僕は君を愛せない…それでも幸せかい…?」
ヒデじい
「今はこの通り、自由に身動き出来ない身ですが、出所したら彼女の側へ…と考えています…彼女は嫌がるかもしれませんが…
さくらさん…ぼっちゃんの事をよろしくお願いします…」
まる子
「…うん!!分かった!!」
~開く病室の扉、花を持って入って来る友蔵~
友蔵
「いや~待たせたのう~なかなか花屋が見つからなくてのう~」
~続けて入って来る医者~
医者
「そろそろ良いですか…?」
まる子
「あっ…はい!おじいちゃん帰ろう!!」
友蔵
「えっ………」
ナレーション
「ヒデじいと話し、晴れ晴れとしたまる子。
次回へ続く」
まる子
「知らなかったよ…ヒデじいがそんな風にみぎわさんを想ってたなんて…」
ヒデじい
「もちろん彼女はこんな事知りません…私も言うつもりはありません…」
まる子
「え…?でも、みぎわさんの事は自分に任せろって…」
ヒデじい
「私の望みは彼女が本当の幸せを見つける事…それまで彼女を見守り続けていこうと思います…一度は捨てたこの命…救われたのも神の思し召しかもしれません…それならば、償いの意味も込めて彼女を見守ろうと…もし彼女が道を誤りそうになれば、正しい道へ導けるように…」
まる子
「ヒデじい…」
まる子
「ヒデじい、嘘でしょ!?みぎわさんの性格に惹かれるなんて…」
ヒデじい
「ハタから見たら彼女の性格は異常共とれるでしょう…しかし私は彼女のぼっちゃんに対するあの想い、情熱、執念、どんな手段を使ってでもぼっちゃんを手に入れようとする揺るがぬ信念…全てに惹かれたのです…」
ヒデじい
「さくらさん…私がぼっちゃんに宛てた手紙は知ってますね…?実はあの手紙の内容だけが事実ではないのですよ…」
まる子
「え…何…?」
ヒデじい
「私がみぎわさんに手を出したのは奥様と同じ容姿だったから…確かにきっかけはそうでした…しかし、それだけが理由ではありません…私は彼女の性格にも惹かれていたのです…」
ナレーション
「ヒデじいが明かす真の想い…!!
次回へ続く」
まる子
「みぎわさんと何を話したのか気になって…花輪くんが出した答えならどんな答えでも受け入れようと思うけど…やっぱり、みぎわさんとは付き合いを続けて欲しくないよ…ただの嫉妬かもしれないけど…」
~静かに話を聞くヒデじい~
まる子
「でも…この前、みぎわさんと話してて思ったんだ…花輪くんが離れて行ったら、みぎわさんはどうなっちゃうんだろうって…みぎわさん…本当に花輪くんだけが生きがいだからさ…」
ヒデじい
「さくらさん…みぎわさんの事は私に任せてもらえないでしょうか…?」
まる子
「え…!?」
まる子
「あっ…おじいちゃん、お見舞いなのに花がないよ!!今すぐ花を買って来てよ!!花がなくては見舞いは出来ないって言うでしょ!!」
ナレーション
「そんな言葉聞いた事がない」
友蔵
「よし!!おじいちゃんに任せておけ!!ヒデじいさん、立派な花を買って来ますぞ!!」
~病室を出て行く友蔵~
まる子
「ふぅ…これで落ち着いて話せるよ…ヒデじい…具合はどう…?」
ヒデじい
「お陰様でこの通り順調に回復しております…重ね重ねご心配をお掛けしました…
ぼっちゃんは…?元気にしておりますか…?」
まる子
「うん…それがね…」
~最近の出来事を話すまる子~
医者
「良いですか?本当に少しだけですよ?」
まる子
「もちろんです!!ありがとうございます!!」
~ヒデじいの病室へ入るまる子と友蔵~
ヒデじい
「お2人共!!どうして!?」
医者
「私はこれで…時間になったら呼びに来ますから」
友蔵
「先生、ご足労をおかけしました」
まる子&友蔵
「お願いします!!」
~泣きながら土下座する2人~
医者
「ちょっと!!困ります!!顔を上げて下さい!!」
~遠巻きに様子をジロジロ見る人達~
女性A
「何があったのかしら…?」
女性B
「あんな女の子やお年寄りに土下座させるなんて…」
男性C
「2人共泣いてるじゃないか…」
女性D
「酷い先生ねぇ…可哀想に…」
医者
「わっ…分かりましたから!!何とか面会出来るようにかけ合いますので顔を上げて下さい!!お願いします!!」
~晴れ晴れとした表情に変わるまる子と友蔵~
友蔵
「良かったのう、まる子!!」
まる子
「うん!!」
ナレーション
「ヒデじいとの再会に胸が高なるまる子。
次回へ続く」
友蔵
「先生…お恥ずかしい話ですが…私は密かにヒデじいさんに憧れておったんです…私のような老いぼれじじいがあんな立派な方に…ふっ…笑ってしまうでしょう…?」
医者
「は…はぁ…?(汗)」
友蔵
「憧れの人が死ぬ前に人目会いたいと思う気持ち…汲んでやっちゃあくれませんか…?」
~友蔵の目にキラリと光る涙~
医者
「あ…あの…他の患者さんも通りますので…大きな声で゙死ぬ前゙とか言うのは止めていただきたいのですが…(汗)」
まる子
「先生!!お願いします!!この通り!!」
友蔵
「お願いします!!」
~病院~
まる子(心の声)
「あぁ…着いたのは良いけど緊張するね…」
医者
「おや?君はこの間の…」
まる子
「あっ!ヒデじいを手術した先生!!」
医者
「この間も言ったけど…西城さんのお見舞いなら…」
まる子
「そこを何とかお願いします!!」
友蔵
「まる子や一体どういう事じゃ?ヒデじいさんには会えないのかい?」
まる子
「詳しくは話せないけど要はそういう事だよ…」
友蔵
「なんと!?面会謝絶かい!?」
まる子
「先生!!お願いします!!ちょっとの時間でも良いんです!!」
医者
「しかしねぇ…」
友蔵
「先生!!私からもお願いします!!そんなに具合が悪いなら尚更会わせていただけないでしょうか!?もしこのままヒデじいさんに死んでしまったら、私も孫も会えなかった事を一生悔やみます!!」
医者(心の声)
「縁起でもない事を…(汗)」
タクシーの運転手
「お客さん、どこまで?」
まる子
「○△病院まで!!」
おじいちゃん
「まる子や…ところでヒデじいさんはどこが悪いんじゃ…?」
まる子(心の声)
「う…さすがに自殺を図ったなんて言ったらおじいちゃん卒倒しちゃうよね…(汗)」
おじいちゃん
「まる子…?」
まる子
「えっと~心臓だったかな~?(汗)」
友蔵
「何!?心臓じゃと!?」
まる子
「え…!?いや~やっぱり腎臓だったかな~?(汗)」
友蔵
「腎臓も悪いのかい!?」
まる子
「あぁ~!!とにかく体が悪い事に違いはないんだから!!もうそれで良いでしょ!!」
タクシーの運転手
「…(汗)」
ナレーション
「友蔵と一緒に病院へ行く事を後悔し始めるまる子であった…
次回へ続く」
まる子
「おじいちゃん!!ヒデじいのお見舞いに行かない!?」
友蔵
「え…!?ヒデじいさんの!?ヒデじいさん具合が悪いのかい!?」
まる子
「そうなんだよ!!私1人じゃ病院まで行けないからおじいちゃんタクシー呼んでくれない!?」
友蔵
「よし!!おじいちゃんに任せておけ!!」
まる子(心の声)
「おじいちゃんが単純で良かったよ…」
ナレーション
「タクシー代の為に年寄りを利用するまる子であった」
~休日~
まる子
「あ~あ…花輪くん、みぎわさんと何話したんだろう…?」
~物思いにふけるまる子~
まる子
「そう言えば…ヒデじいはどうしてるかな…?会いに行きたいけど…病院遠いしな…行っても会わせてもらえるか分からないし…」
友蔵
「まる子や…元気がないようだけど、どうしたんじゃ?」
まる子
「おじいちゃん…あっ…そうだ…!!」
関口
「親に言って小遣い上げてもらえよ!!」
永沢
「うちは昔家事にあったし、弟もまだ小さいから贅沢は出来ないんだ…だから僕の小遣いを上げるなんて無理さ…」
関口
「だったら親の目盗んで財布からクスねりゃ良いだろ!?あぁ!!その玉ねぎ頭フル回転させろっ!ボケ!!」
永沢
「くっ…!!」
ナレーション
「ついにお金を渡してしまった永沢…このまま関口の指示に従ってしまうのか…?
次回へ続く」
関口
「永沢、持って来たか…?」
永沢
「ああ…」
関口
「へへっ!!サンキュー!!」
~永沢から封筒を受け取る関口~
関口
「…ん?なんだよコレ!?五百円じゃないか!!千円って言っただろ!!」
永沢
「…それしか小遣いが残ってなかったんだ…仕方ないだろ…」
藤木
「山根くん、永沢くん見なかったかい?」
山根
「いいや…先に帰ったんじゃないのかい?」
藤木
「帰る前に一声かけてくれても良いのにな…」
山根
「うん…でも仕方ないよ…永沢くんはああいう性格だから…」
藤木
「うん…」
花輪くん
「みぎわクン…」
まる子&みぎわさん
「花輪くん!!」
花輪くん
「すまない…立ち聞きするつもりはなかったんだけど…みぎわクンに話があって、探してたんだ…」
みぎわクン
「話って…」
花輪くん
「さくらクン…悪いけどみぎわクンと2人だけにしてくれないか…?」
まる子
「うん…」
~その場から去るまる子~
ナレーション
「みぎわさんに後悔の気持ちを告げたまる子…その気持ちはみぎわさんに届いたのか…?そして花輪くんの話とは…?
次回へ続く」
みぎわさん
「うぅ…」
まる子
「みぎわさん…あんたはもっと早く誰かに胸の内を話すべきだったんだ…そうすればもっと違ってたかもしれないのに…」
みぎわさん
「うるさいっ!!あんたに何が…何が分かるって言うのよっ!?」
まる子
「…そうだね…私にはみぎわさんの気持ちは分からないかも…もっと早く話を聞いてあげるべきだったよ…ごめんね…」
みぎわさん
「やめてよ…!!同情なんてされたくないって言ったでしょ…!!」
みぎわさん
「花輪くんが私とヒデじいの事知ってるなんて嘘よね…?お願い…嘘だって言って!!」
~泣きながら懇願するみぎわさん~
まる子
「嘘ならどんなに良いか…今までの事が全部嘘だったら誰も苦しまずに済んだのにね…みぎわさんも…花輪くんも…ヒデじいも…私も…」
みぎわさん
「や…やめてよ!!あなたなんかに同情なんてされたくないわ!!」
まる子
「…じゃあ、なんで泣いてるの…?」
みぎわさん
「え…?」
~まる子に言われ、自分が涙を流している事に気が付いたみぎわさん~
まる子
「みぎわさん…同じ女として気の毒に思うよ…ヒデじいがした事は許される事じゃない…だけど…それを逆手に取って、ヒデじいを脅迫するのは間違ってる…!!でっち上げの写真まで作って花輪くんを脅迫した事も私は許せない…!!」
みぎわさん
「う…うわ~ん!!」
~号泣するみぎわさん~
ナレーション
「みぎわさんに真実を告げたまる子…
次回へ続く」
まる子
「黙ってるつもりだったけど…」
~深呼吸するまる子~
まる子
「あんたとヒデじいの間に何があったか知ってるんだよ…私も…花輪くんも…」
みぎわさん
「!!!」
~動揺するみぎわさん~
みぎわさん
「て…適当な事言わないでちょうだい!!私には何の事だかさっぱり…」
まる子
「…みぎわさん…本当は誰かに気付いて欲しかったんじゃないの…?誰にも話せなくてずっと苦しかったんじゃないの…?」
~涙ぐむまる子~
まる子
「花輪くんはあんたと一緒にいて苦しんでる…あんたと一緒にいる事が償いだと思ってるんだよ…」
みぎわさん
「何を訳の分からない事を…」
まる子
「あんた…あれだけ花輪くんと一緒にいて、花輪くんが苦しんでるのに気付かないの…?」
みぎわさん
「だから!!何が言いたいのよ!?」
まる子
「お願い!!花輪くんを自由にしてあげて!!」
みぎわさん
「失礼ね!!まるで私が花輪くんの自由を奪ってるような言い方じゃない!?花輪くんは自分の意思で私と一緒にいるのよ!?」
まる子
「…確かに花輪くんは自分の意思であんたと一緒にいる…」
みぎわさん
「だったら―」
まる子
「だけど!!だけど…それは罪の意識からなんだよ…!!」
みぎわさん
「はぁ!?」
みぎわさん
「バカ言わないで!!花輪くんがあなたを相手にするはずがないでしょ!?私がいるのよ!?私はフィアンセなのよ!?」
まる子
「…花輪くんはあんたの事も考えるって言ってたよ…」
みぎわさん
「!!!」
まる子
「みぎわさん!!お願いだよ!!もう花輪くんを解放してあげてよ!!」
みぎわさん
「…」
ナレーション
「まる子の懇願をみぎわさんは聞き入れてくれるのか?
次回へ続く」
~始業式終了後~
みぎわさん
「さくらさん…あなた一体どういうつもり?懲りずに花輪くんにちょっかい出して!!」
まる子
「…」
みぎわさん
「黙ってないで何とか言いなさいよ!!」
まる子
「…私、花輪くんに告白したよ…ちゃんと自分の気持ち伝えたから…!!」
みぎわさん
「な!?なんですって!?」
まる子
「花輪くんもちゃんと考えてくれるって…」
みぎわさん
「さくらさん!!ちょっと良いかしら!?」
まる子
「…」
たまちゃん
「まるちゃん…」
まる子
「心配しないでたまちゃん…みぎわさん、話なら始業式の後聞くよ…私も話したい事あるんだ…」
みぎわさん
「そう…分かったわ…!!式の後、体育館の裏で待ってるから…!!」
~新学期~
まる子
「たまちゃん、おはよう!!」
たまちゃん
「まるちゃん、おはよう!!」
まる子
「新学期もよろしくね!!」
たまちゃん
「私の方こそよろしくね!!」
まる子
「最近大野くんとはどう?まだ気まずい感じ?」
たまちゃん
「うん…なんかお互い変に意識しちゃってさ…まるちゃんはどう?花輪くんから返事もらえそう?」
まる子
「うん…考えるとは言ってたけど…よく分からないや…」
たまちゃん
「そっか…」
まる子(心の声)
「あぁ~もう振られちゃうの~!?」
花輪くん
「…ちゃんと考えるから!!」
まる子
「へ!?」
花輪くん
「…君の事もみぎわクンの事も…自分の事もちゃんと考えるから!!」
まる子
「う…うん…」
花輪くん
「それじゃあ!!また学校で!!」
まる子
「うん!!またね!!」
ナレーション
「花輪くんの前向きな発言に期待を抱くまる子…
次回へ続く」
まる子
「何!?」
花輪くん
「いや…君の方こそ…」
まる子
「花輪くんから言ってよ!!」
花輪くん
「う…うん…」
まる子
「遠慮せずに言ってよ!」
花輪くん
「…告白の返事だけど……」
まる子
「!!!」
藤木
「お~い!永沢く~ん!」
~後ろから走ってやって来る藤木~
藤木
「酷いじゃないか~黙って先に帰るなんて~…あれ?関口くんも一緒だったのかい?」
関口
「じゃあな!永沢!また学校で会おうぜ!!」
永沢
「…」
藤木
「永沢くん…顔色が悪いけど大丈夫かい…?」
永沢
「ああ…大丈夫さ…」
藤木(心の声)
「永沢くん…?」
ナレーション
「関口の脅しに屈してしまった永沢…永沢に明るい未来はあるのか…?
次回へ続く」
関口
「察しが良いな…」
永沢
「良いから早く目的を言え!!」
関口
「俺、最近金に困っててさ~」
永沢
「脅しか…!!」
関口
「人聞きの悪い事言うなよ~ちょっと貸して欲しいだけだって~ちゃんと返すからさ~いつかはさ?ハハハ!!」
永沢
「いくらだ…?」
関口
「そうだな…じゃあ取り合えず千円で!!あっ!新学期始まってからで良いからさ!!」
関口
「永沢が野口を好きだって知ったらみんな驚くだろうな~噂が広まるのって早いぜ~?野口本人の耳にもすぐ入るだろうな~」
永沢
「ぐっ…!!」
関口
「おっと…!そんな怖い顔するなよ~こう見えても俺口はかたいんだぜ?」
永沢
「…何が言いたい!?」
関口
「永沢、お前さ好きな奴いるだろ?」
永沢
「はぁ?突然何を言い出すんだ?」
関口
「しかもその好きな奴って野口だろ?」
永沢
「なっ!?」
~焦る永沢~
永沢
「そっ…そんな訳ないだろ!?馬鹿馬鹿しい!!」
関口
「お前、野口が行方不明の時、必死に探してたじゃないか?しかも野口が見つかった時、お前めちゃめちゃ安心した顔してたぜ?俺が近くにいたのも気付かなかったくらい気が抜けてただろ?」
永沢
「そ…そんな事…」
ナレーション
「追い詰められる永沢…関口の真意は…?
次回へ続く」
関口
「おい!永沢!!途中まで一緒に帰ろうぜ!!」
永沢
「はぁ?なんだい、いきなり?」
関口
「良いから一緒に帰ろうぜ!!」
~強引に永沢の腕を引っ張る関口~
永沢
「なっ…なんだよ!?」
関口
「まぁ聞けって!!歩きながらで良いからさ!!」
永沢
「…?」
~渋々、従う永沢~
みぎわさん
「花輪くんは!?帰ってるんでしょ!?」
使用人
「申し訳ありません…ぼっちゃんは只今外出しておりまして…」
みぎわさん
「外出!?」
使用人
「お友達を家まで送って行くと申されまして…」
みぎわさん
「お友達!?…さくらさんの事ね…!!花輪くん…私を送ってくれた事なんてないのに、さくらさんは送るの!?どうして!?どうしてなのよっ!?」
~泣き叫ぶみぎわさん~
みぎわさん
「さくらさん…絶対に許さないから…!!」
~花輪邸~
使用人
「皆様お帰りなさいませ」
小杉
「あぁ~楽しかったなぁ~!!」
山根
「小杉くんは食べてばっかりだったね」
大野くん
「あっ…穂波…家まで送るよ…」
たまちゃん
「う…うん…」
杉山くん
「お前ら、なんかギクシャクしてないか?」
大野くん
「お前には関係ねぇよ!!」
杉山くん
「さっきから何を怒ってるんだよ?」
永沢
「そうだったのか…」
使用人
「他の皆さんにも私から説明しますので…さあ参りましょう」
~無言で頷く野口さん~
永沢(心の声)
「野口…無事で良かった…」
~木の陰からずっと様子を見ていた人物~
???
「もしかして…そういう事か…」
ナレーション
「野口さんが見つかり安堵する永沢。そしてその様子を見ていた人物とは…?
次回へ続く」
永沢
「くそっ!!一体どこに…?……あっ!!」
~別荘の中から使用人と出て来る野口さん~
永沢
「野口ーっ!!」
~野口さんに駆け寄る永沢~
永沢
「一体今までどこにいたんだ!?」
使用人
「実はトイレの鍵が壊れてしまったようで、彼女ずっと閉じ込められていたんです…私共の手が行き届いていなかったせいで…申し訳ありませんでした…」
~野口さんに深々と頭を下げる使用人~
丸尾くん
「我々も探しに行きましょう!!」
関口
「ちっ!面倒臭ぇな!!」
~野口さんを探し始める一同~
丸尾くん
「野口さ~ん!!ズバリどこにいるのですか~?」
たまちゃん
「野口さ~ん!!」
藤木
「野口~!!」
山田
「お~い!!野口や~い!!いたら返事しておくれよ~!!アハハハハ~!!」
ナレーション
「野口さんは一体どこにいるのか…?
次回へ続く」
丸尾くん
「なんですと!?」
としこちゃん
「そう言えば…」
長山くん
「どこにいるんだろう…?」
~ザワザワする一同~
丸尾くん
「あぁ~!!私とした事が~!!クラスメートの存在に気付かないとは~!!ズバリ不甲斐ないでしょう!!」
丸尾くん
「皆さ~ん!!全員揃っていますか?全員揃っていましたらズバリ出発するでしょう!!」
関口
「もう全員揃ってるからさっさと乗ろうぜ!!」
永沢
「ちょ…ちょっと待ってくれ!!」
丸尾くん
「永沢くん、どうしましたか?」
永沢
「の…野口がいない…」
杉山くん
「大野?こんな所で何やってるんだ?」
~物凄い勢いで離れるたまちゃんと大野くん~
杉山くん
「もう集合しろってさ」
たまちゃん
「わっ…私、先に行くね!!」
~走って行くたまちゃん~
大野くん
「杉山~!!お前なぁ~…」
杉山くん
「あ?俺、何かしたか?」
ナレーション
「あと1歩のところを杉山くんに邪魔された大野くんであった…
次回へ続く」
たまちゃん
「山根を本気で好きになれなくて…もしかしたら私は誰にも本気になれないのかも…って思ったりもして…だから…だからね!大野くんを本気で好きになれて凄く嬉しかったんだよ!!」
大野くん
「穂波…」
たまちゃん
「山根の気持ち考えたら、最低な奴って思われるかもしれないけど…でも…私…私…」
大野くん
「穂波!!もう良いよ!!分かったから!!もう何も言うな!!」
~たまちゃんを抱きしめる大野くん~
大野くん
「…」
たまちゃん
「…」
~見つめ合い、自然と顔が近付く2人~
たまちゃん
「私の方こそ…山根との事話してなくてごめんなさい…」
大野くん
「いや…謝る事じゃないだろ?誰だって過去はあるし……………………………………って全く気にならないって言ったら嘘になるけど…」
たまちゃん
「大野くん…」
大野くん
「ごめん…俺、冷静のつもりで全然冷静じゃねぇや…」
たまちゃん
「…山根とは付き合ってたけど…すごく短い間で…ちゃんとしたデートもした事ないんだ…一緒に帰るか図書室で勉強するくらいで…それで…いつも山根の胃腸が痛くなって…今思うといつも山根の胃腸の心配ばかりしてた気がするな…」
大野くん
「穂波…」
たまちゃん&冬田さん
「大野くん!!」
大野くん
「冬田…悪いけど穂波と2人にしてくれないか…」
冬田さん
「…」
~立ち去る冬田さん~
大野くん
「姿が見えないから探してたんだ…立ち聞きするつもりはなかったんだけど…ごめん…」
たまちゃん
「…私が山根の気持ちに応えられなかったから…山根を好きになろうとしたけど…どうしてもダメだった…山根はそんな私の気持ちに気付いてて…私を苦しめたくなくて…だから自分から別れを切り出しだの…」
冬田さん
「そんな!!じゃあ山根は穂波さんを嫌いになって振った訳じゃないって事!?」
たまちゃん
「それは…」
冬田さん
「それでよくぬけぬけと大野くんと付き合えたものね!?穂波さん…あなたって見た目と違って随分としたたかなのね!!」
たまちゃん
「山根には悪いと思ってる…」
冬田さん
「悪い!?それで済むと―」
???
「…もうその位にしておけよ…」
ナレーション
「怒りが頂点に達した冬田さん…そこへ現れた人物は…?
次回へ続く」
冬田さん
「穂波さん!!ちょっと良いかしら?」
たまちゃん
「冬田さん…」
~人目のつかない場所に移動する2人~
冬田さん
「単刀直入に聞くけど…山根に振られた理由って何?」
たまちゃん
「え…?どうして冬田さんがそれを…?」
冬田さん
「質問してるのは私よ!?答えてちょうだい!!」
たまちゃん
「…」
冬田さん
「答えられないの!?まさか今でも山根の事を―」
たまちゃん
「ち…違うよっ!!それはないよ!!」
冬田さん
「じゃあどうして!?」
冬田さん
「べ…別に私が山根を気にしてるとか、そんなんじゃないからね!!そ…そう!山根が気になるって友達がいて、その子に頼まれたから聞いただけよ!!いい?山根には内緒だからね?」
藤木
「分かったよ。それにしても山根くんって意外にモテるんだな…」
冬田さん(心の声)
「山根が穂波さんを振った理由って何かしら…?」
~別荘~
冬田さん
「藤木!!ちょっと聞きたい事があるんだけど!!」
藤木
「なんだい?」
冬田さん
「山根が穂波さんと付き合ってたって本当なの?」
藤木
「え?本当だけど…それがどうかしたかい?」
冬田さん
「じゃあ2人が別れた理由って何?」
藤木
「さぁ…そこまでは…ただ山根くんの方から穂波を振ったらしいよ」
冬田さん
「そうなの!?山根から穂波さんを振ったって事は山根はもう穂波さんを好きじゃないって事よね!?」
藤木
「そう言われても僕には山根くんの本心まで分からないよ…だいたいなんで冬田がそんな事聞くんだい?」
花輪くん
「みんなが帰って来るまで君もここで待つかい?」
まる子
「ううん、私はもう帰るよ。ここにいたら、みぎわさんに何を言われるか分からないしね(苦笑)」
花輪くん
「それなら家まで送って行くよ」
まる子
「まだ明るいから大丈夫だよ!」
花輪くん
「いや、良いんだ!君には助けられてばかりだし、せめてそのくらいはさせて欲しいんだ…」
まる子
「でも、また車を出してもらうのも悪いし…」
花輪くん
「じゃあ僕が家まで送るよ!それなら良いだろ?」
~驚くまる子~
まる子
「私は構わないけど本当に良いの!?」
花輪くん
「ああ、少し外の風に当たりたい気分だしね…」
まる子
「じゃあ…お願いしようかな?」
花輪くん
「OKさ!ベイビー!」
まる子(心の声)
「良かった…いつものキザな花輪くんだ…」
ナレーション
「花輪くんとの距離が急速に縮まったまる子…この先2人の関係はどうなるのか…?
次回へ続く」
まる子
「もうすぐ、みんなも帰って来るんだよ?花輪くんがそんなに動揺してたら、みんなも変に思うよ?」
花輪くん
「そうだね…僕がこんな表情でいたら、みんなの楽しかった気持ちも台無しにしてしまうね…ごめん…さくらクン…」
まる子
「ううん…私こそバカなんて言ってこめん…」
花輪くん
「…さくらクン、僕は間違っていたのかな…?」
まる子
「え…?」
花輪くん
「ヒデじいの言う通り、ヒデじいは花輪家と関わらない方が良かったのかな…?ヒデじいが花輪家に来たのが間違いなのか…僕のママが花輪家に嫁いできたのが間違いなのか…いや…違う…僕がみぎわクンと付き合ったりしなければ…こんな事態は起きなかったのに…!!」
まる子
「花輪くん!!落ち着きなよ!!」
ヒデじい(声のみ)
「私が奥様に想いを寄せた事こそ最大の罪、許されない罪なのです…これで私がどんな人間かお分かりでしょう…
ぼっちゃん…どうか私の事など忘れて幸せになって下さい…」
~手紙を読み終えてがく然とする花輪くん~
ナレーション
「ヒデじいの秘められた想いを知り、動揺する花輪くん…
次回へ続く」
ヒデじい(声のみ)
「ところが…私の前に奥様と同じ容貌になったみぎわさんが現れて、消えた気持ちが一気に蘇ってきたのです…相手が奥様でなかったからこそ余計に自分の欲望を抑える事が出来ませんでした…彼女には本当に酷い事をしてしまいました…」
ヒデじい(声のみ)
「花輪家に奥様が嫁がれて来て…私は一目で奥様に心を奪われました…それから密かにお慕いし…時には浅ましい想いを抱く事も…しかし奥様が海外で暮らすようになり、自然と接する機会も減り、同時に奥様に対する気持ちも消えていきました…」
ヒデじい(声のみ)
「しかし私は花輪家に足を踏み入れるべき人間ではありません…そもそも私は花輪家と関わってはいけなかったのです…」
花輪くん
「どういう意味だ…?」
ナレーション
「明かされる新たな事実…
次回へ続く」
ヒデじい(声のみ)
「私が言える立場ではありませんが…どうか彼女のした事を責めないであげて下さい…そもそもの原因は私にあるのですから…」
まる子
「ヒデじい…」
ヒデじい(声のみ)
「ぼっちゃんは私に花輪家に戻ってくるようにおっしゃってくれましたね…」
ヒデじい(声のみ)
「しかしながら私はぼっちゃんを裏切るような事ばかり…お気付きかもしれませんが例の脅迫写真は私がみぎわさんに協力して撮りました…こともあろうに私はぼっちゃんの飲み物に睡眠薬を盛ったのです…彼女に脅されたとはいえ、申し訳ありませんでした…」
~ヒデじいからの手紙を読み始める2人~
ヒデじい(声のみ)
「ぼっちゃんへ
ぼっちゃんがこの手紙を読んでいる頃、おそらく私はこの世にはいないでしょう…今までぼっちゃん、そして花輪家に仕えられて本当に幸せでした…何度感謝しても感謝しきれません…」
まる子
「誰からなの?ん…?西城秀治って…ヒデじい!?」
花輪くん
「昨日届いたって事は…自殺を図る前に書いたのか…?」
まる子
「…あっ…私…もう帰るね…」
花輪くん
「待ってくれ!さくらクン、君も一緒にこの手紙を読んでくれないか…?」
まる子
「え…?でも…」
花輪くん
「君も僕と同じくらいヒデじいの事を想ってくれてる…だからヒデじいが何を思ってこの手紙を書いたのか…君にも知って欲しいんだ…」
まる子
「分かった…一緒に読むよ!!」
~手紙の封を切る花輪くん~
ナレーション
「ヒデじいからの手紙…一体何が書かれているのか…?
次回へ続く」
使用人
「病院に行かれる前にお渡ししようかと思いましたが…状況が状況でしたので…」
~手紙を受け取る花輪くん~
花輪くん
「誰からだろう…?」
~封筒に書かれている差出人を確認する花輪くん~
花輪くん
「これは…!!」
~花輪邸~
花輪くん
「さくらクン…今日はありがとう」
まる子
「ううん…私こそ図々しく一緒について行っちゃって…」
使用人
「おかえりなさいませ、ぼっちゃん。昨日ぼっちゃん宛に手紙が届いたのですが…」
花輪くん
「僕に…?」
花輪くん
「病室へ様子を見に行っても大丈夫ですか?」
医者
「…残念ですが警察の方以外は病室に入れてはいけないと…申し訳ありません…」
まる子
「そんな…」
花輪くん
「仕方がないよ…生きてるってだけで十分さ…」
まる子
「そうだね…」
~病院を出る2人~
ナレーション
「手術の成功に胸をなでおろしすまる子と花輪くん…そして2人はヒデじいが自殺を図った理由を知る事となる…
次回へ続く」
花輪くん
「はっ…はい!!ヒデじ…西城秀治は!?今どこですか!?無事なんですか!?」
医者
「先程、無事に手術が終了しました。今は病室で眠っていますよ」
まる子
「もう大丈夫なんですよね!?」
医者
「もちろん!」
まる子
「良かったね!!花輪くん!!」
花輪くん
「…先生…ありがとうございます…良かった…」
~安堵の表情の花輪くんとまる子~
~病院~
花輪くん
「ヒデじいは!?ヒデじいは無事なんですか!?」
~手当たり次第に看護士や医者を捕まえて問い質す花輪くん~
まる子
「花輪くん!!落ち着いて!!」
医者
「もしかして…花輪様ですか…?」
ブー太郎
「お…大野くんは良いよなブー!穂波と一緒に海に来れてブー!そ…そう言えば穂波は山根とも付き合ってたんだよなブー!?よ…よく山根はここに来たよなブー!?い…意外と図太い奴だブー!!ハ…ハハハ…」
~相変わらず無反応のはまじ~
ブー太郎(心の声)
「ハァ…なんでもっと気の利いた事が言えないんだブー…」
~はまじとブー太郎の背後に立つ人物~
冬田さん(心の声)
「嘘でしょ…!?山根が穂波さんと付き合ってたなんて…!!まさか…山根は今でも穂波さんの事を…!?だとしたら許せないわ!!穂波さん!また私の恋路の邪魔するの!?」
ナレーション
「ブー太郎の話が偶然にも冬田さんの怒りに火を点けた…冬田さんは再びたまちゃんに牙を剥くのか?
次回へ続く」
はまじ(心の声)
「さくら…具合が悪くて帰ったみたいだけど本当なのか…?疑いたくないけど…花輪との間に何かあったんじゃ…」
ブー太郎(心の声)
「さくらの奴!!一体どういう神経してるんだブー!?いくら具合が悪いからって花輪と一緒に帰る事ないブー!!少しははまじの気持ちを考えろブー!!」
~落ち込み気味のはまじを気遣おうとするブー太郎~
ブー太郎
「は…はまじ!中学最後の夏休みももう終わりだなブー!!オ…オイラ達結局彼女も出来なかったなブー!!ハ…ハハハ…」
~無反応のはまじ~
ブー太郎(心の声)
「あ~!!なんでこんな話題しか出てこないんだブー!!」
冬田さん
「やっ…山根!!」
山根
「冬田…僕に何か用かい?」
冬田さん
「あ…あのね…(ここから心の声)帰る前に一緒に浜辺を散歩したいの!!あ~!!やっぱり恥ずかしくては言えな~い!!でも言わないと~!!」
山根
「特に用がないんだったら部屋に戻るよ。」
冬田さん
「え!?あ…違うのよ~ねぇってば…あ~…行っちゃった…」
関口
「なぁ花輪が先に帰ったって事は自家用機もない訳だろ?俺達だって今日帰るのに、どうやって帰れば良いんだよ!?」
使用人
「ご心配には及びません。ぼっちゃんを送り届け次第、またすぐにこちらへ自家用機を寄こしますので…」
関口
「な~んだ!!それなら安心だぜ!!」
みぎわさん
「花輪くんは!?一緒に自家用機に乗って来ないの!?」
使用人
「申し訳ありません…私からは何とも…」
みぎわさん
「クッ…!!」
~使用人を睨みつけるみぎわさん、みぎわさんから目をそらす使用人~
みぎわさん
「さくらさんが見当たらないようだけど…どこにいるのかしら!?」
たまちゃん
「えっと…まるちゃんは…その…」
大野くん
「さくらは具合が悪くなったんだよ!!それで先に帰ったんだ!!」
たまちゃん
「そ…そう!!夜中に急にね!!それでやむを得ず先に帰ったんだ!!」
~ワナワナするみぎわさん~
みぎわさん
「まさか…花輪くんの急用って…さくらさんを送り届ける事…!?」
大野くん(心の声)
「しまった!!逆効果か!!(汗)」
たまちゃん(心の声)
「どうしよう!?ごめんね、まるちゃん…」
みぎわさん
「さくらさん…覚えてらっしゃい!!私にこんな恥をかかせて、ただじゃ済まされないわよ!!」
ナレーション
「真相を知らず、まる子への怒りを燃え上がらせるみぎわさん…
次回へ続く」
大野くん
「おはよう、穂波!!あれ?さくらは?まさかまだ寝てるのか?」
たまちゃん
「ううん…それがね…」
~大野くんに耳打ちするたまちゃん~
大野くん
「はぁ!?先に帰った!?」
たまちゃん
「しーっ!!声が大きいよ!!」
大野くん
「わ…悪い…」
~たまちゃんと大野くんの側に近寄るみぎわさん~
~早朝、別荘の食卓~
みぎわさん
「ちょっと!!どういう事よ!?花輪くんが先に帰ったなんて!!」
使用人
「申し訳ありません…ぼっちゃんは急用ができまして…」
みぎわさん
「急用って何なのよ!?」
使用人
「申し訳ありません…私の口からは…」
みぎわさん
「キーーーッ!!」
~機内~
まる子(心の声)
「ヒデじい…お願い…死なないで…!!」
~ふと隣に座る花輪くんを見るまる子~
まる子(心の声)
「花輪くん…震えてる…」
~そっと花輪くんの手を握るまる子~
まる子
「大丈夫…ヒデじいは花輪くんを残して死んだりなんかしないよ…信じよう…!!」
花輪くん
「さくらクン…」
~静かにうなずく花輪くん~
~部屋に戻り、準備をするまる子~
たまちゃん
「まるちゃん…?どうしたの…?」
まる子
「あっ!ごめん!!起こしちゃった!?」
たまちゃん
「もしかして帰る準備してるの…?こんな時間に…?」
まる子
「ごめん!!私、花輪くんと先に帰るよ!!詳しい事はまた話すから!!」
たまちゃん
「え!?まるちゃん!?」
~急いで部屋を出るまる子~
ナレーション
「ヒデじいの元へ急ぐまる子と花輪くん…最悪の事態は避けられるのか…?
次回へ続く」
まる子
「花輪くん!私も一緒に行くよ!!」
花輪くん
「さくらクン…でも…今は…」
まる子
「告白の返事ならいつでもいいからさ…今はそんな場合じゃないし…ね?だから私もヒデじいの所に行かせてよ!」
花輪くん
「さくらクン…分かったよ…一緒に行こう!!」
まる子
「うん!!」
まる子
「ヒデじい…まさか…死んじゃったの…?」
~涙ながらに聞くまる子~
花輪くん
「今、危険な状態で手術中らしい…さくらクン…悪いけど僕は先に帰るよ…すぐに病院に行かなきゃ…」
使用人
「すぐに自家用機の離陸準備をさせます!!」
~急いで別荘へ戻る使用人~
まる子
「花輪くん、何かあったの?」
花輪くん
「…ヒデじいが…ヒデじいが…」
まる子
「ヒデじいがどうしたの…?」
花輪くん
「…自殺を図ったらしい…」
まる子
「!!!!!」
ナレーション
「2人に告げられた衝撃の出来事…ヒデじいの安否は…?
次回へ続く」
花輪くん
「…さくらクン…僕は―」
使用人
「ぼっちゃん!!」
~後ろを振り返るまる子と花輪くん~
使用人
「ぼっちゃん!!大変です!!」
花輪くん
「どうしたんだい!?」
~使用人に駆け寄る花輪くん~
使用人
「今、電話がかかってきて…」
まる子
「私ゃねぇ…花輪くんの事が好きなんだよ…ずっと前から好きなんだよ!!」
花輪くん
「え…」
~驚きを隠せない花輪くん~
花輪くん
「あ…全然気が付かなかったよ…まさか…君が…」
まる子
「ごめん…こんな事言われたら余計悩むよね…」
花輪くん
「…」
ナレーション
「ついに花輪くんに告白したまる子!!花輪くんの返答は…?
次回へ続く」
花輪くん
「いや…いいんだ…君の言う通りさ…ただ…僕も自分がどうしたいのか分からないんだ…」
まる子
「花輪くん…」
花輪くん
「さくらクン…前から聞きたかったんだ…君はどうしてこんなにも僕の心配をしてくれるんだい…?」
まる子
「…そんなの決まってるよ…私ゃねぇ…」
花輪くん
「…?」
まる子
「どうしてそんなにみぎわさんに気を遣うのさ…?」
花輪くん
「さくらクン…?」
まる子
「みぎわさんは婚約者かもしれないけど、だからって花輪くんの自由を奪う権利はないよ!!花輪くんは自分のしたいようにしていいんだよ!?」
花輪くん
「…」
まる子
「ごめん…偉そうな事言って…」
花輪くん
「さくらクン…ありがとう…」
まる子
「え?何が?」
花輪くん
「海に行こうって言ってくれて…みんなの楽しそうな顔が見れて嬉しかったよ…今日の事は忘れない…大人になってもずっと…」
まる子
「私も忘れないよ…そうだ!!また何年かしたらみんなで海に行こうよ!!きっともっと楽しいよ!!ね?」
花輪くん
「僕はもう無理だよ…」
まる子
「どうして!?」
花輪くん
「君も気付いてるだろう?今回の事をみぎわクンが快く思ってないのを…また同じ事をしたらどうなるか…」
まる子
「花輪くん…」
ナレーション
「思いがけなく花輪くんに会ったまる子…単なる偶然なのか…運命なのか…
次回へ続く」
花輪くん
「うん…久しぶりにギターが弾きたくなってね…」
まる子
「だからってこんな時間に…」
花輪くん
「静かな方が落ち着いて弾けるんだよ」
まる子(心の声)
「確かに普段からみぎわさんが側にいたらうるさくて落ち着かないだろうね(汗)」
~花輪くんの隣に座るまる子~
まる子
「すごく落ち着く音色だね…」
花輪くん
「…僕がギターを弾くとヒデじいも同じ事を言ってたよ…」
まる子
「花輪くん…」
~浜辺~
まる子
「夜の海は静かだね…ん?ギターの音色が聞こえる…?誰かいるのかな?」
~音色が聞こえる方へ向かうまる子~
まる子
「花輪くん!?」
花輪くん
「さくらクン…?どうしたんだい?こんな時間に…」
まる子
「眠れなくて涼みに来たんだけど…花輪くんこそどうしたの?」
山根
「じゃあ永沢くんは誰と同じ部屋なら良かったんだい?」
永沢
「え…?」
山根
「まさか女子が良かったなんて思ってないよね…?」
~野口さんを思い浮かべる永沢~
永沢
「ば…馬鹿な事言うなよ!!ぼ…僕はただいつもと変わりばえしないと思っただけで誰が良いとか、そんな事は微塵も考えてないからな!!」
~息が荒くなる永沢~
藤木
「な…永沢くん大丈夫かい?」
永沢
「…ああ大丈夫さ……」
ナレーション
「それぞれの秘めた想い…最初に動き出すのは誰か…?
次回へ続く」
山根
「ハックション!!」
藤木
「山根くん大丈夫かい?」
山根
「うん…なぜか急に悪寒がしたんだ…」
~体を震わせる山根~
小杉
「鍛え方が足りねぇんだよ!!まずは沢山食べて体力をつけろ!!」
永沢
「あ~あ…なんで僕達だけ4人部屋なんだ…」
藤木
「仕方ないよ…部屋数が足りなかったんだから…」
永沢
「君達と同じ部屋じゃいつもの生活と変わらないし…思い出も何もあったもんじゃないね…」
冬田さん
「ねぇみぎわさん…本当に私と同じ部屋で良いの?本当は花輪くんと同じ部屋が良いんじゃ…」
みぎわさん
「だって~花輪くんったら…今日は2人きりじゃないし、みんなの目があるから同じ部屋はマズいって…」
冬田さん
「それは言えてるわね…」
みぎわさん
「もう~花輪くんの部屋に押しかけちゃおうかしら~!!」
冬田さん(心の声)
「時々みぎわさんの積極性がうらやましいわ…私も山根におやすみの挨拶くらいすれば良かったかしら…」
まる子
「そろそろ部屋に戻ろうか」
たまちゃん
「そうだね!私とまるちゃん同じ部屋だね!」
まる子
「本当は大野くんと同じ部屋が良かったんじゃないの~?」
たまちゃん
「ま…まるちゃんたら~!!」
まる子
「アハハ!冗談だよ!早く大野くんに、おやすみ言ってきな」
たまちゃん
「うん!じゃあちょっと行ってくるね!!」
山根
「…冬田…どうして僕の隣に座ってるんだい…?」
冬田さん
「べ…べつに!!たまたまよ!!ふ…深い意味なんてないんだから!!本当なんだから!!」
山根
「…」
冬田さん
「ところで…山根って…」
山根
「なんだい?」
冬田さん
「…好きな人っているの…?」
山根
「え…?」
冬田さん
「な…なんでもないわ!!気にしないで!!」
山根
「…好きな人か……」
ナレーション
「それぞれの想いをのせて燃え続けるキャンプファイヤー…
次回へ続く」
まる子(心の声)
「花輪くん…なんだか寂しそう…」
たまちゃん
「ねぇまるちゃん…花輪くんって前から時々ああいう憂いを秘めた表情をするよね…」
まる子
「たまちゃんも気付いてたの…?」
たまちゃん
「うん…実はああいう表情の花輪くんにちょっと惹かれてたんだよね…あっ!大野くんには内緒だよ?」
まる子
「そうだったんだ…でも実は私も…花輪くんを好きになったきっかけってそんな感じだったんだよね…」
たまちゃん
「私達って本当に気が合うね!まるちゃん、卒業してもずっと仲良くしていこうね!!」
まる子
「もちろんだよ!!今日の日の事も大事な思い出だね!!」
たまちゃん
「うん!!」
みぎわさん
「さあ花輪くん、みんなに一言いってあげて!!私達に感謝するようにって!!」
まる子(心の声)
「まだ言ってるよ…この人は…(汗)」
花輪くん
「…僕からは何も言う事はないよ…ただ今日がみんなにとって思い出に残れば良いなって…そう思うよ…」
~星空を見上げる花輪くん~
~夜~
まる子
「浜辺でキャンプファイヤーなんて花輪くんも粋な事するねぇ~!」
たまちゃん
「そうだね!こうしてみんなでキャンプファイヤーを囲んでると小学生の頃を思い出すね!」
~みんなの輪の中央に立つ丸尾くん~
丸尾くん
「え~皆さん!本日はお集まり頂きありがとうございます!ズバリ元3年4組の学級委員として嬉しいでしょう!」
みぎわさん
「ちょっと!なんであんたが仕切ってるのよ!そういうのは花輪くんの役目よ!!どいてちょうだい!!」
~丸尾くんを突き飛ばすみぎわさん~
丸尾くん
「ひぇ~!!ズバリお助けを~!!」
杉山くん
「あぁ…お互いに干渉し過ぎない関係が良かったんだよな…まぁ…付き合ってみなきゃ相手の本質なんか分からないけどな…」
まる子(心の声)
「杉山くん…もしかしてお姉ちゃんに幻滅したかな…?もし杉山くんがお姉ちゃんと別れたくなったら…お姉ちゃん傷つくよね…?」
たまちゃん
「おまたせ~!色々な飲み物があったから迷っちゃった~」
大野くん
「小杉がずっと冷蔵庫の側にいてさ(笑)」
杉山くん
「マジかよ?(笑)」
たまちゃん
「はい!まるちゃんの分!」
まる子
「ありがとう…」
たまちゃん
「まるちゃん?元気ないみたいだけど大丈夫?」
まる子
「う…うん!大丈夫だよ!ちょっとビーチバレーで疲れちゃったのかな?」
たまちゃん
「そっか…でも無理はしないでね」
まる子
「うん!ありがとう!」
ナレーション
「お姉ちゃんの事を心配するまる子…まる子の不安は的中するのか…?
次回へ続く」
杉山くん
「さくら、お前ってビーチバレー下手だよな!このままじゃ後半戦も大野達に負けちまうぞ!」
まる子
「うるさいね~!それより、あんた清水に帰ったらお姉ちゃんの機嫌とってよね!あんたが余計な事言ったせいでお姉ちゃん機嫌悪いんだから!!」
杉山くん
「女って面倒くせぇな~さくらの姉さんはもう少し大人だと思ってたんだけどな~」
まる子
「大人である前にお姉ちゃんだって女なんだよ?」
杉山くん
「そりゃあそうだけど…でも俺はさくらの姉さんのクールなところが良いと思ってたんだけどな…」
まる子
「そうなの!?」
大野くん
「そろそろ休憩しようぜ!」
たまちゃん
「私、飲み物もらって来るよ!」
まる子
「いいの?」
大野くん
「俺も一緒に行くよ!!」
杉山くん
「悪いな!!」
~別荘へ向かって歩き出すたまちゃんと大野くん~
永沢
「山根くん!」
山根
「なんだい?」
永沢
「君…さっき野口と話してただろう…?一体何を話してたんだい…?」
山根
「べつにたいした話はしてないけど…野口がどうかしたのかい?」
永沢
「べ…べつに…!!」
~そっぽを向く永沢~
永沢(心の声)
「くそ…!!やっぱり佐々木のじいさんと木の世話をしてれば良かった!!木の世話をしてる時は野口の事を忘れられたのに…!!」
ナレーション
「山根に心ときめく冬田さん…山根に嫉妬する永沢…しかし山根本人は何も気付いていないのであった…
次回へ続く」
山根
「…それもそうだね…そうだ!良かったらコレ、君にあげるよ」
~冬田さんにアイスを差し出す山根~
冬田さん
「え…私に…?」
~山根からアイスを受け取る冬田さん~
山根
「それじゃあ」
~立ち去る山根を見つめる冬田さん~
冬田さん(心の声)
「もしかして…落ち込んでる私を元気づけようとして…?やだ!!私ったらなんでドキドキしてるのよ!!」
山根(心の声)
「小杉くんがくれたアイス…数が多くて困ってたけど、冬田がもらってくれて助かった…全部食べたら胃腸が痛くなりそうだしな…」
冬田さん(心の声)
「あ~あ…やっぱり来るんじゃなかったわ…大野くんと穂波さんの楽しそうな姿を見るのは辛すぎるわ…」
~ビーチバレーをするまる子、たまちゃん、大野くん、杉山くんの4人。その様子を眺める冬田さん~
冬田さん
「はぁ…」
~偶然冬田さんの前を通りかかった山根~
山根
「冬田、大丈夫かい?具合でも悪いのかい?」
冬田
「…あんたには関係ないでしょ」
ブー太郎
「はまじ…お前…なんで…来たんだブー?」
はまじ
「なんでって…俺が来ちゃダメなのか?」
ブー太郎
「だってさくらがいるんだぞブー!!辛くないのかブー!?」
はまじ
「あぁ…その事か…」
ブー太郎
「だいたいさくらも無神経だブー!!はまじの気持ちも考えずにこんな計画たてるなんてブー!!」
はまじ
「よせよ!!さくらを責めるな…ブー太郎…」
ブー太郎
「はまじ…」
はまじ
「さぁ!!もうひと泳ぎして来ようぜ!!」
ブー太郎
「…」
ナレーション
「それぞれの想いが交錯する海辺…
次回へ続く」
~パラソルの下にいる小杉と山根~
山根
「小杉くんは泳がないのかい?」
小杉
「泳ぎより、食い物だよ!!食い物!!別荘の冷凍庫からアイスを調達してきたんだ!!」
~小杉の手には大量のアイスが~
山根
「君…それ…盗み食いだよね…?」
小杉
「なんだよ~!?花輪だってみんな自由に過ごして良いって言ってただろ!?」
山根
「そうだけど…(ここから心の声)花輪くんはそういう意味で言ったんじゃないと思うけど…」
野口さん
「クックックックックッ…」
山根
「野口…君も来てたのか…」
野口さん
「元3年4組は笑いの宝庫だからね…見逃す訳にはいかないよ…クックックックックッ…」
山根
「…なんだかよく分からないけど…そうだよな…せっかく元3年4組のメンバーが揃ったんだ…楽しまなきゃ損だよな…」
~無言で頷く野口さん~
藤木
「海なんて久しぶりだなぁ~!!あとで一緒に泳ごうよ、永沢くん!」
永沢
「僕はいいよ…」
藤木
「え!?どうしてだい!?」
永沢
「僕は本当は来たくなかったのさ…でも君らがしつこく誘うから…!僕らがこうしてる間も佐々木のじいさんは1人で木の世話をしてるっていうのに…」
藤木
「永沢くん…」
~当日~
まる子
「うわぁ~!!きれいな海~!!」
たまちゃん
「天気も晴れて良かったね~!!」
大野くん
「最高の海日和だな!!」
杉山くん
「それにしても別荘だけじゃなくて自家用機まであるなんて…花輪って本当にすごいよな…」
みぎわさん
「ふん!あなた達、花輪くんと私に感謝しなさいよ!!」
まる子(小声)
「花輪くんには感謝するけど、なんでみぎわさんにまで感謝しなきゃならないのさ…」
たまちゃん(小声)
「そうだよね…」
大野くん(小声)
「お門違いもいいとこだよな…」
杉山くん(小声)
「全くだ…」
みぎわさん
「なんか言った!?」
まる子&たまちゃん
「べ…別に…(汗)」
大野くん
「な…なぁ…?(汗)」
杉山くん
「お…おう…!(汗)」
みぎわさん
「ふん…!!」
お姉ちゃん
「アイツってば信じられないのよ!私と出かける約束してたのに…小学生の時のクラスで海に行く事になったから私との約束は先延ばしにしてくれって…!!」
まる子
「へ…へぇ~…(汗)」
お姉ちゃん
「しかもアイツなんて言ったと思う!?
"大野も来るから俺も行く"って!!私より大野くんが大事な訳!?本っ当に信じられない!…それにしても誰がこんな計画たてたのかしら!?全くもうっ!!」
まる子
「…(汗)」
ナレーション
「口が割けても自分が計画したとは言えないまる子であった…
次回へ続く」
~電話で話しているお姉ちゃん~
お姉ちゃん
「どういう事よ!?は!?何よそれ!?もういいわよ!!勝手にすれば!?」
~勢いよく電話を切るお姉ちゃん~
まる子
「お姉ちゃんどうしたの?そんな大声出しちゃって~あっ…もしかして杉山くんとケンカでもしたぁ~?」
~ニヤニヤするまる子~
お姉ちゃん
「…(怒)」
まる子
「もしかして…図星…?(汗)」
~さくら家~
まる子
「あ~!!楽しみだなぁ~!!海に別荘!!」
お母さん
「でも心配だわ…いくら花輪くんの別荘でも子供達だけで泊まりなんて…」
まる子
「大丈夫だよ!!花輪くんの家の使用人の人達も来るみたいだし!!心配ないよ!!」
お母さん
「そお…?」
~商店街~
藤木(心の声)
「ふぅ…今日も暑いな…安請け合いして木の世話なんかしなきゃ良かったな…」
山根
「僕、飲み物を買って来るよ。みんな飲みたい物あるかい?」
藤木
「山根くん!飲み物なら僕が買って来るよ!(ここから心の声)ゆっくり買いに行こう…そうすれば少しサボれるし…」
永沢
「…藤木くん…君、もしかしてサボろうとしてないかい…?」
藤木(心の声)
「ギクッ!!」
山根
「…藤木くん…そうなのかい?」
藤木
「い…嫌だなぁ~!そんな事する訳ないだろ~!ハハ…ハハハ…」
永沢
「ふ~ん…」
小杉
「オイ!誰でも良いから買いに行くなら早くしてくれよ!喉乾いちまったよ!!」
山根
「じゃあ僕が行って来るよ」
~飲み物を買いに行った山根、ガックリしている藤木~
まる子
「お~い!!」
永沢
「あっ…さくらだ…」
まる子
「海だよ!海!!みんなで海に行くよ~!!」
たまちゃん
「楽しみだね~!!」
永沢&藤木&小杉
「はぁ??」
ナレーション
「思いがけない花輪くんの提案に大喜びするまる子。そして訳が分からずじまいの永沢達であった…
次回へ続く」
花輪くん
「僕の別荘が海のすぐ側なんだ…良かったらそこに行かないかい?なんなら泊まりでも構わないよ?」
まる子&たまちゃん
「本当に!?」
みぎわさん
「花輪くん!?何考えてるのよ!?この2人にのせられないで!!」
花輪くん
「たまには良いじゃないか…高校に進学したらこういう機会も減るだろうし…」
みぎわさん
「そんな…」
まる子
「じゃあ決まりだね!!」
たまちゃん
「楽しみだね!!」
~まる子とたまちゃんを睨みつけるみぎわさん~
たまちゃん
「花輪くん!!私からもお願い!!みんなで一緒に行こう!!」
花輪くん
「…」
みぎわさん
「だいたい、なんで花輪くんがいなきゃダメなのよ!!他の人を誘えば良いじゃない!!」
たまちゃん
「それは…」
まる子
「そうだ…だったら、いっその事みんな誘おうよ!元3年4組のメンバー全員!(ここから心の声)こうなりゃヤケだよ!!」
みぎわさん
「あなたねぇ~!!いい加減に―」
花輪くん
「…分かった…行くよ」
みぎわさん
「花輪くん!?」
みぎわさん
「なによ!!私がいると話せない内容なのかしら!?」
まる子
「そんな事…(汗)」
みぎわさん
「だったら今ここで言いなさいよ!!」
~目を合わせるまる子とたまちゃん、戸惑い気味の花輪くん~
まる子
「…分かった!!言うよ!!」
たまちゃん
「まるちゃん…!!」
まる子
「花輪くん!私達と一緒に海に行かない!?」
花輪くん
「えぇ!?海!?」
みぎわさん
「さくらさん!!私の前でよくもそんな事が言えたわね!!!!!」
まる子
「あっ!良かったら、みぎわさんも一緒に来る?(汗)」
みぎわさん
「取って付けたような誘い方しないでちょうだい!!(怒)」
~花輪邸~
使用人
「ぼっちゃん、お友達がお見えになってます」
花輪くん
「誰かな?すぐ行くよ」
~玄関~
まる子
「う~…なんか緊張してきたよ~」
たまちゃん
「まるちゃん頑張って!みんなで海に行こう!」
まる子
「そうだね…よし!!」
花輪くん
「さくらクンに穂波クンじゃないか?急にどうしたんだい?」
まる子
「花輪くん…あのね…」
みぎわさん
「ちょっと!あなた達、花輪くんに何の用なの!?」
まる子&たまちゃん
「みぎわさん!?」
~花輪くんの隣に並ぶみぎわさん~
まる子
「みぎわさん来てたの…」
みぎわさん
「来ちゃ悪い!?私は花輪くんのフィアンセよ!!一緒にいてもおかしくないでしょ!?」
まる子
「…」
ナレーション
「この状況でまる子は花輪くんを海に誘う事が出来るのか?
次回へ続く」
たまちゃん
「お父さんに認めてもらえたら大野くんと海に行こうって話してたんだ…」
まる子
「海か……海…そうだ…」
たまちゃん
「まるちゃん?どうかした?」
まる子
「ねぇ…たまちゃん…大野くんと2人きりが無理でも…みんなと一緒だったら…?」
たまちゃん
「え?」
まる子
「私も花輪くんを誘ってみる!!だから大野くんも誘って一緒に海に行こうよ!!」
たまちゃん
「…うん!!」
~満面の笑みの2人~
たまちゃん
「まるちゃん!そうとなれば善は急げだよ!」
~まる子の手を引くたまちゃん~
まる子
「え?たまちゃん、どこに行くの?」
たまちゃん
「花輪くんの家だよ~!!」
まる子
「えぇ~!?今から!?まだ心の準備が出来てないよ~!!」
たまちゃん
「私も一緒に行くから!!大丈夫!!きっと上手くいくよ!!」
まる子
「中学最後の夏休みも、このまま終わっちゃうのかな…?」
たまちゃん
「なんか寂しいよね…」
まる子
「最後くらい好きな人と過ごしたいよね…」
たまちゃん
「うん…何か1つくらい思い出が欲しいよね…」
まる子
「うん…」
たまちゃんのお父さん
「大野くん…君には感謝してる…たまえが元気になったのは君のお陰なんだろ…」
たまちゃん
「じゃあ―」
たまちゃんのお父さん
「しか~し!!それとこれとは話が別だ~!!交際は早過ぎる!!絶対にダメだ~!!」
~走ってリビングから出て行くたまちゃんのお父さん~
たまちゃんのお母さん
「やれやれ…」
大野くん
「やっぱりダメか…(汗)」
たまちゃん
「ごめんね…(汗)」
~回想シーン終わり~
まる子
「やっぱり手強いね~たまちゃんのお父さん」
たまちゃん
「今日もまるちゃんと会うって言ってるのに信じてくれなくて、公園の近くまで着いて来たんだよ…」
まる子
「そうなんだ…(汗)」
ナレーション
「自分の状況も忘れ、心底たまちゃんに同情するまる子であった…
次回へ続く」
~突然、大野くんの肩をつかむたまちゃんのお父さん~
たまちゃんのお父さん
「そうだよ!大野くん!君はたまえにはもったいない!!君にはもっと相応しい人がいるはずだ!!」
大野くん
「は…はぁ…(汗)」
たまちゃん
「お父さん!!」
たまちゃんのお父さん
「まだ若いんだから、これから相応しい人に出会えるさ~!!」
大野くん
「あの…僕は…自分に相応しいとか…そういう事は考えてません…ただ好きな人と一緒にいたいだけです…」
~ワナワナするたまちゃんのお父さん~
大野くん
「たまえさんとの交際を認めて下さい!!お願いします!!」
たまちゃん
「私からもお願いします!!」
~頭を下げる2人~
たまちゃんのお父さん
「オホン!あ~大野くん…体を動かすのも良いが勉強にも精を出さなきゃいけないぞ!そんなんじゃ、たまえを任せられないぞ~!!」
たまちゃんのお母さん
「あなたっ!!」
たまちゃん
「も~うっ!!お父さんは知らないだろうけど、大野くんは成績優秀なんだよ!!テストの順位だっていつも学年上位なんだから!!」
たまちゃんのお父さん
「な…何ぃ~!!?」
たまちゃんのお母さん
「まぁ!!大野くんて本当にすごいのね~!!なんだか、たまえにはもったいないわね~」
たまちゃんのお父さん(心の声)
「そうか…!!この手があった…!!」
たまちゃんのお父さん
「いいじゃないか~!!お父さんだって大野くんとの会話を楽しみたいんだよ~!!」
~呆れ顔のたまちゃんとたまちゃんのお母さん~
大野くん
「…一番得意というか…好きなのは体育です」
たまちゃんのお母さん
「大野くん、小学生の時から運動会では大活躍してるわよね!」
たまちゃん
「そうそう!!」
~少し照れる大野くん~
たまちゃんのお父さん(心の声)
「ふっ…やはりか…運動だけが取り柄の運動バカとみた…!!」
~ニヤリと笑うたまちゃんのお父さん~
たまちゃんのお父さん
「あ~大野くん…君~学校では~何の教科が得意なんだい?」
大野くん
「え?」
たまちゃん
「お父さん!?突然、何言い出すの!?」
たまちゃんのお母さん
「そうよ!あなたったら!」
ナレーション
「たまちゃんと大野くんは交際を認めてもらえるのか?
次回へ続く」
大野くん
「今日はお招きありがとうございます!!」
~深々とお辞儀をする大野くん~
たまちゃんのお父さん(心の声)
「くぅ~…なんなんだこの少年は!?顔が格好良いだけじゃなく、礼儀も正しいじゃないか!!これじゃあ交際に反対出来ないじゃないか~!!いや…でも…こういう奴に限って頭は悪いかもしれないぞ…そうだ!!そんな奴には娘は任せられん!!よし!この手でいこう!!」
たまちゃんのお母さん
「大野くん、冷めないうちにお茶どうぞ」
たまちゃん
「ケーキもあるよ~」
~回想シーン~
たまちゃん
「いらっしゃい!上がって!」
大野くん
「おじゃまします…」
~少し緊張気味の大野くん~
たまちゃんのお母さん
「いらっしゃい、大野くん!ゆっくりしていってね!今、お茶持って行くから」
大野くん
「はい!ありがとうございます!」
~リビングでそわそわしているたまちゃんのお父さん~
大野くん
「こっ…こんにちは!」
たまちゃんのお父さん
「!!!」
~8月中旬、公園~
まる子
「たまちゃ~ん!!」
たまちゃん
「まるちゃ~ん!!」
まる子
「久しぶりだね~!!」
たまちゃん
「本当久しぶり~!!」
~木陰に移動して座る2人~
たまちゃん
「まるちゃん、花輪くんとは会えた…?」
まる子
「うん…会えたは会えたんだけどね…」
~一部始終を説明するまる子~
たまちゃん
「そっか…確かにそんな状況で告白は出来ないよね…」
まる子
「うん…ヒデじいの様子も心配だったし…告白どころじゃなかったよ…たまちゃんはどうだったの?大野くんをおじさんとおばさんに紹介したんでしょ?」
たまちゃん
「うん…それがね…」
まる子
「ただいま…」
お母さん
「おかえりなさい。遅かったじゃない!もうすぐご飯だからね!」
まる子
「は~い…」
~居間に入るまる子~
まる子
「ん?何これ?」
~まる子の目の前には10本近くの目薬が~
おじいちゃん
「おぉ!!おかえり、まる子!!」
まる子
「ねぇ、どうしたの?この目薬…」
おじいちゃん
「まる子の為にと思ってのう~しかし、まる子の目に合わなかったら困ると思って色々な種類を買ったんじゃよ!なぁに、遠慮する事はないぞ!!」
おばあちゃん
「全く…バカなじいさんだよ…」
まる子
「あ…ありがとう…おじいちゃん…(顔にタテ線)」
~ひきつり笑いのまる子~
ナレーション
「告白出来なかったまる子の手元には大量の目薬だけが残った…
次回へ続く」
花輪くん
「さぁ着いたよ」
まる子
「ありがとう」
花輪くん
「そう言えば…君の話まだ聞いてなかったね」
まる子
「あぁ…話ね…え~と…その~」
花輪くん
「…?」
まる子
「あっ!小3の時、花輪くんにもらったオルゴールの曲名って何だったけ~…」
花輪くん
「…それを聞きたかったのかい…?」
まる子
「うん…(汗)」
花輪くん
「ソーリー…僕も覚えてないな…」
まる子
「そうだよね…(汗)」
まる子
「ごめん…余計なお世話だよね…」
花輪くん
「いや…いいんだ…君の言うとおりさ…正直に言うと僕もどうして良いのか分からないんだ…みぎわクンには申し訳ないと思うけど…やっぱり僕にとってヒデじいは大事な人だからね…」
まる子
「花輪くん…」
~車で帰る途中のまる子と花輪くん~
まる子
「本当に送ってもらっていいの?なんか悪いね…」
花輪くん
「僕が付き合わせたんだから当然さ」
まる子
「…ヒデじい、本当に戻って来ないつもりかな…?」
花輪くん
「ヒデじいは意志の強い人間だからね…一度決めた事は変えないさ…」
まる子
「…ねぇ花輪くん…もしヒデじいが考え直して、花輪家に戻って来たら、みぎわさんはどうするの?結婚したら当然、一緒に住む訳でしょ?ヒデじいとみぎわさんが同じ家で暮らしたら気まずいんじゃ…」
花輪くん
「…」
藤木
「永沢くん!!僕も手伝うよ!!」
永沢
「…今更遅いよ…」
藤木
「永沢くん……あっ!そうだ!コレ、かき氷!食べかけだけど、永沢くんにも食べさせたくて……あぁっ!?全部溶けてる!!そんな~せっかく持って来たのに…」
~落ち込む藤木~
永沢
「君って奴は相変わらずドジだな…フフ…」
藤木
「永沢くん!!…アハハ…」
永沢&藤木
「ハハハハハ…!!」
佐々木のじいさん
「藤木くん…今日はもう終わりましたが、明日から手伝ってくれますか?」
藤木
「…はい!!」
小杉
「俺達も手伝うぜ!!」
~後ろを振り返る永沢と藤木~
永沢
「小杉くん!!」
藤木
「それに山根くんも!!」
小杉
「人数は多い方が良いだろ?」
山根
「僕も休みながらやれば、胃腸は大丈夫だと思うから…」
永沢
「みんな…」
~目に涙を浮かべる永沢~
小杉
「永沢くん…お疲れ…」
~永沢にラムネを差し出す小杉~
永沢
「ありがとう…小杉くん…」
~4人を様子を見て微笑んでいる佐々木のじいさん~
ナレーション
「復活した4人の友情!!この友情は維持出来るのか?
次回へ続く」
~永沢の元へ向かって走る藤木~
藤木(心の声)
「永沢くん、まだいるかな?日も暮れ始めてきたし、もう帰っちゃったかな?このかき氷、永沢くんにも食べさせてあげたいな…」
~商店街~
佐々木のじいさん
「永沢くん、今日はこれくらいにしておきましょう」
永沢
「はい」
藤木
「永沢くん!!」
~後ろを振り返る永沢~
永沢
「藤木くん!!」
藤木(心の声)
「永沢くん…まだ草むしりしてるのかな…?永沢くんが暑い中、頑張ってるのに僕は手伝いを断って、かき氷を食べてるなんて…僕って本当に卑怯だよな…」
山根
「藤木くん…?いつもより唇が青いけど大丈夫かい…?」
藤木
「僕…僕…」
~立ち上がる藤木~
藤木
「僕…やっぱり永沢くんを手伝ってくる!!」
~かき氷を持ったまま走り出す藤木~
小杉
「え!?」
山根
「藤木くん!?」
~みまつ屋~
小杉
「うめ~!!やっぱり夏と言えばかき氷だよな~!!」
~もの凄い勢いでかき氷を食べる小杉~
小杉
「ん?2人共、全然食べてないじゃないか?」
山根
「うん…少し食べただけで胃腸が痛くなってきて…うっ…良かったら小杉くんにあげるよ…」
小杉
「いいのかい!?へへっサンキュー!!」
~花輪くんとまる子が帰った後~
ヒデじい(心の声)
「ぼっちゃん…ありがとうございます…ヒデは本当に幸せでした…もう思い残す事もございません…」
ナレーション
「花輪くんの申し出を断ったヒデじい…その真意は…?
次回へ続く」
花輪くん
「それじゃあ―」
ヒデじい
「…しかし、やはり私は花輪家の顔に泥を塗った身…旦那様や奥様に合わせる顔もありません…」
花輪くん
「ヒデじい…」
ヒデじい
「私の事なら心配無用でございます…どうかお気になさらずに…」
花輪くん&まる子
「…」
花輪くん
「戻って来てくれるだろ…?ヒデじい…」
まる子
「ヒデじいが戻って来てくれたら私も嬉しいよ!!」
ヒデじい
「…ありがとうございます…ヒデは…ヒデは…本当に幸せ者でございます…」
~静かに涙するヒデじい~
ヒデじい
「ぼっちゃん…今なんと…?」
花輪くん
「これは僕だけじゃなく、パパとママの望みでもあるんだ…」
ヒデじい
「旦那様と奥様が…!?」
花輪くん
「今回の件は当然パパとママの耳にも入ってる…2人共、胸を痛めていたよ…それでも花輪家でヒデじいの面倒をみたいって…そう言ってるんだよ…」
まる子
「良かったじゃん!!ヒデじい!!」
ヒデじい
「…」
ナレーション
「思いがけない申し出に戸惑いを隠せないヒデじい…ヒデじいの答えは…?
次回へ続く」
まる子
「ヒデじいは老いぼれなんかじゃないよ!そりゃあ…間違いは犯したかもしれないけど…それでも…それでも…私はヒデじいが大好きだよ!!」
ヒデじい
「さくらさん…」
花輪くん
「さくらクンの言う通りさ…ヒデじいは老いぼれなんかじゃないよ…ヒデじいはずっと…花輪家の使用人で…花輪家の一員さ…」
ヒデじい
「ぼっちゃん…なんともったいないお言葉…」
花輪くん
「ヒデじい…クビにした僕が言うのもおかしいけど…罪を償って出所したら…もう一度花輪家に戻って来ないか…?」
~面会室~
ヒデじい
「ぼっちゃん…!!それに、さくらさんまで…!!私めなどの為に…こんな所まで……うぅ…」
花輪くん
「ヒデじい…元気にしてたかい…?」
まる子
「ヒデじい、少し痩せたんじゃない?ちゃんとご飯食べてる?」
ヒデじい
「うぅ…こんな老いぼれのご心配まで…」
~泣き崩れるヒデじい~
運転手
「ぼっちゃん、到着しました」
花輪くん
「それじゃあヒデじいと会って来るから、さくらクンは車で待っててくれ」
まる子
「私も行くよ!!」
花輪くん
「さくらクン…」
まる子
「お願い!!私もヒデじいに会いたいよ!!」
花輪くん
「分かったよ!一緒に行こう!!」
小杉
「無理する事ないぞ、藤木くん!!さあ、2人共もう行こうぜ!!」
山根
「…行こうか藤木くん」
藤木
「…うん」
~小杉の後をついて行く山根と藤木、その様子を睨んで見ている永沢~
永沢
「…」
~歩きながらチラッと後ろを振り返る藤木~
藤木(心の声)
「永沢くん…ごめんよ…」
ナレーション
「勇気を出したものの孤立する永沢…この溝は埋められるのか…
次回へ続く」
山根
「藤木くん…君はどうするんだい…?」
藤木
「うっ…」
~藤木に注目する一同~
藤木(心の声)
「どうしよう…本当はやりたくないな…小杉くんも山根くんも断ってるし…僕も断ろうかな…でも僕まで断ったらさすがに永沢くんも気の毒だよな…それにこんな暑い中、佐々木のじいさんと2人で木の世話するのも大変だよな…」
~しばらく続く沈黙~
小杉
「…なっ…なんだよ!!今まで散々俺達に冷たくしておきながら、木の世話を手伝え!?ちょっと虫が良すぎるんじゃないか!?俺は断るね!!」
藤木
「小杉くん…」
永沢
「…」
山根
「僕も…この炎天下の中、木の世話をするのはちょっと…うっ…想像しただけで胃腸が…!!」
藤木
「山根くん!?大丈夫かい!?」
永沢
「藤木くん…それに山根くんに…小杉くん…」
山根
「永沢くん…もしかして…草むしりをしてるのかい…?」
小杉
「…おい、2人共行こうぜ…」
藤木
「小杉くん…」
~向こう側にいる佐々木のじいさんをチラッと見る永沢、佐々木のじいさんに言われた言葉が頭をよぎる「お友達とは仲良くしなきゃいけませんよ」~
永沢
「さっ…佐々木のじいさんの手伝いで木の世話をしているんだ!!よっ…良かったら君達も一緒にやらないか!?」
藤木&山根&小杉
「えぇーーーーー!!!」
ナレーション
「驚く3人は永沢の申し出を受けるのか…?
次回へ続く」
~一部始終を見ていた佐々木のじいさん~
佐々木のじいさん
「永沢くん…お友達とは仲良くしなきゃいけませんよ…」
永沢
「…」
佐々木のじいさん
「私は向こう側の街路樹の手入れをして来ますので、この辺は永沢くんにお願いしますしても良いですか…?」
永沢
「…はい!!」
~木の根元の草をむしる永沢~
藤木
「あれ?永沢くんじゃないか!!こんな所で何してるんだい?」
ブー太郎
「あっ…永沢…?こんな所で何してるんだブー?」
永沢
「何って…佐々木のじいさんの手伝いで木の世話をしているのさ」
ブー太郎
「なんで、そんな事してるんだブー?」
永沢
「…君には関係ないだろ」
ブー太郎
「まぁ…別にどうでもいいけどなブー」
~永沢の前から立ち去るブー太郎~
~商店街を歩くブー太郎~
ブー太郎(心の声)
「あ~あ…はまじの好きな奴がさくらだったとはなブー…そりゃそうだよな…女子の方が良いよなブー…でもなんで…なんで…さくらなんだブー!?もっとマシな女子いるだろブー!!さくらなんて、可愛くもないし、頭は悪いし、遅刻はするし、おっちょこちょいだし…はまじの奴どうかしてるブー!!」
ナレーション
「ここまでイメージの悪いまる子って一体…」
はまじ
「ブー太郎…お前は良いよな…好きな奴と両想いなんだろ…?」
ブー太郎
「オイラも失恋したブー…」
はまじ
「そうだったのか!?俺達とことん気が合うな…ところでお前の好きな奴って誰なんだ…?」
ブー太郎
「言えないブー…絶対に言えないブー…」
はまじ
「言えないような相手なのか…?」
ブー太郎
「…そうだブーーーーー!!!」
~泣きながら走り去るブー太郎~
はまじ
「ブー太郎!?…あいつ…よっぽど辛い恋をしてたんだな…」
ナレーション
「ひっそりと失恋したブー太郎。はまじへの想いは断ち切れるのか?
次回へ続く」
はまじ
「そう言えば、お前にはまだ言ってなかったな…」
ブー太郎
「そっ…そうだブー!!聞いてないブー!!」
はまじ
「俺の好きな奴って、さくらだったんだ…」
ブー太郎
「ブ…?………………???………ブヒョーーー!!!」
はまじ
「親友のお前にはもっと早く打ち明けるべきだったよな…ごめん…」
ブー太郎
「ブ…ブー…」
~フラフラのブー太郎~
はまじ
「ブー太郎…俺…失恋したんだ…」
ブー太郎
「はぁ!?何言ってるんだブー!?まだ告白もしてないだろブー!?」
はまじ
「さっき告白したんだよ…」
ブー太郎
「はぁ!?訳わからないブー!!オイラ、何も聞いてないぞブー!!」
はまじ
「だから、今話してるんじゃないか…お前こそ訳わからねぇよ…」
ブー太郎
「???」
~混乱するブー太郎~
~公園のベンチで落ち込んでいるはまじ~
はまじ
「はぁ…」
~偶然、公園の前を通りかかるブー太郎~
ブー太郎
「はまじ!?こんな所で何してるんだブー!?」
はまじ
「ブー太郎…」
ブー太郎
「元気ないなブー…」
花輪くん
「…とにかく車に乗りたまえ…話は車の中で聞くよ」
まる子
「う…うん…」
~車の後部座席に座るまる子と花輪くん~
花輪くん
「出してくれてまえ」
運転手
「かしこまりました」
まる子
「花輪くん…どこに行こうとしてるの…?」
花輪くん
「…ヒデじいの面会さ……」
まる子
「ヒデじいの!?」
花輪くん
「それで話って…?」
まる子
「あっ…後で話すよ…(ここから心の声)ヒデじいの面会前に告白なんて出来ないよ…」
ナレーション
「まる子は今度こそ花輪くんに想いを伝えられるのか?
次回へ続く」
~車から降りてまる子に駆け寄る花輪くん~
花輪くん
「一体どうしたんだいベイビー!?」
まる子
「ハァハァ…花輪くんに…ハァハァ…話が…ハァ…あって…」
花輪くん
「それで、わざわざ車を追いかけて来たのかい…?君も相変わらずムチャをするな…」
まる子
「えへへ…」
まる子
「と…とにかく追いかけよう!!お~い!!待って~!!」
~車を追いかけるまる子~
運転手
「ぼっちゃん…後ろから人が追いかけて来てますが…もしかして、ぼっちゃんのお知り合いですか…?」
花輪くん
「え?なんだって?」
~後ろを見る花輪くん~
花輪くん
「あれは!!さくらクンじゃないか!?」
まる子
「待って~!!」
花輪くん
「停めてくれ!!」
まる子
「全くもうっ!はまじってば人の気も知らないでっ!!」
ナレーション
「1番人の気を知らないのはあんたである」
まる子
「花輪くんの家までもう少しだね…!!」
~まる子の前を高級車が通る~
まる子
「えっ!?今の車に乗ってたの花輪くんじゃん!!どうしよう~!!」
ナレーション
「花輪くんに告白するつもりがすれ違いになってしまったまる子…一体どう動くのか…?そして、まる子に打ちのめされたはまじは…?
次回へ続く」
まる子
「はまじ!悪いけど、今あんたの冗談に付き合ってる暇はないんだよ~!!」
はまじ(心の声)
「ガーン!!!!!」
~腕を振りほどき走り去るまる子~
はまじ(心の声)
「真剣に告白したのに…冗談にしか思われないなんて…俺って一体……」
~白目でその場にへたり込むはまじ~
はまじ
「1分で良い!!お前に言わなきゃいけない事があるんだ!!」
まる子
「なにさ~?早くしてよ~!」
はまじ
「俺は…俺は…俺はさくらが好きだ!!さくら!!お前が好きなんだ!!」
まる子
「…」
はまじ
「…」
まる子
「花輪くん、家にいるかな!?みぎわさんも一緒かな…でも行かなきゃ!!行って自分の気持ちを伝えなくちゃ!!」
~花輪くんの家を目指して走るまる子、その途中、偶然はまじに会う~
はまじ
「あっ!さくら!!」
まる子
「はまじ!?」
はまじ
「調度良かった…さくら…少し話せないか…?」
まる子
「ごめん!私、急いでるんだよ!」
~走って行こうとするまる子の腕を掴むはまじ~
友蔵
「ほぉ!!そりゃあ大したもんじゃ!!偉いのう~!!」
~照れる永沢~
佐々木のじいさん
「調度、今からお茶にするところです。良かったら、さくらさんも一緒にどうですか?」
友蔵
「ありがたいお誘いですが、私はこれから急いで薬局へ行かねばならんのですよ…」
佐々木のじいさん
「さくらさん、どこか体調でも悪いのですか?」
友蔵
「いえ…私じゃなくて、まる子なんですがね…」
佐々木のじいさん
「そうでしたか…それは心配ですね…」
友蔵
「いやいや、大した事じゃないので心配なさらないで下さい」
ナレーション
「ならば何故そんなに急いで薬局へ行く?」
友蔵
「では失礼します。佐々木さんもお体には気を付けて…」
佐々木のじいさん
「ありがとうございます」
友蔵
「永沢くんも無理せんでのう…」
永沢
「はい」
ナレーション
「まる子の為に薬局へ向かう友蔵…そんな事は想像もしないまる子…まる子は一体どこへ向かったのか?
次回へ続く」
~商店街~
佐々木のじいさん
「今日は暑いですね~永沢くん、そろそろ休憩してお茶でも飲みましょうか?」
永沢
「はい!!」
佐々木のじいさん
「おや?さくらさんじゃありませんか」
友蔵
「これは佐々木さん、暑い中ごせいがでますのう。おや…君は確か…まる子と同級生の…」
永沢
「永沢です」
~軽く会釈する永沢~
友蔵
「おぉ!そうじゃった!そうじゃった!」
佐々木のじいさん
「永沢くんは夏休みの間、木の世話を手伝ってくれているんですよ」
友蔵
「こうしちゃおれん!お母さん!ワシもちょっと出かけて来るよ!」
お母さん
「おじいちゃんまで?どこに行くんですか?」
友蔵
「まる子の為に目薬を買いに行こうと思ってのう!」
お母さん
「何もそこまでしなくても…」
~友蔵の声を聞きつけてやった来たお母さん~
お母さん
「おじいちゃん、どうしたんですか?」
友蔵
「ああ!お母さん!大変なんじゃ!!まる子が泣いているんじゃ!!」
お母さん
「え!?まる子、どうしたの?」
まる子
「べつに…目にゴミが入っただけだよ…」
お母さん
「なんだ~」
まる子
「それより、私ちょっと出かけて来るよ!夕飯までには帰るから!」
~急いで部屋を出て行くまる子~
お母さん
「ちょっと…部屋の片付けもまだ途中じゃない!!…全くもう!!」
友蔵
「まる子や、一体どうしたんじゃ!?」
まる子
「おじいちゃん…大丈夫だよ…たいした事じゃないから…心配しないで…」
友蔵
「いや!!ワシにとってまる子が泣くのは一大事じゃ!!ワシは心配するぞ!!まる子っーーーーー!!!!!」
~絶叫する友蔵~
まる子
「お…おじいちゃん…(顔にタテ線)」
ナレーション
「友蔵の叫びにより一気に涙が乾くまる子であった…
次回へ続く」
まる子(心の声)
「アレ…?私…なんで泣いてるんだろう…?どうしよう…止まらない……」
~部屋の前を通りかかる友蔵~
友蔵
「おや?」
~まる子が泣いている事に気付く友蔵~
友蔵(心の声)
「まっ…まる子が泣いている!?たっ…大変じゃ!!」
~まる子に駆け寄る友蔵~
~まる子の手にはオルゴールが~
まる子(心の声)
「このオルゴール…小3の時、花輪くんがパリのお土産でくれたんだよね…」
~オルゴールを開くまる子~
まる子(心の声)
「この曲名…何だったけ…?思い出せないや…花輪くん、私にピッタリって言ってた気がするんだけど…」
~曲を聞きながら涙するまる子~
~夏休み~
お母さん
「まる子!!夏休みだからって毎日ダラダラしてるんじゃないわよ!!部屋も散らかしっぱなしで!!少しは片付けなさい!!」
まる子
「もぅ~分かったよ~…」
~渋々、部屋の片付けを始めたまる子~
まる子(心の声)
「夏休み開始早々こんな生活を送ってるなんて…私ってつくづく恋愛に向いてないね…(汗)」
~まる子、机の引き出しの奥からある物を見つける~
まる子
「あっ…コレ……」
まる子
「あ~あ…たまちゃんが羨ましいよ!彼氏と過ごす夏休みか~!」
たまちゃん
「まるちゃんだって夏休み中に出会いがあるかもしれないよ?花輪くんと進展あるかもしれないし、他にまるちゃんの事を好きだって言う人が現れるかもしれないよ!」
まる子
「そんな気遣わないでよ~私を好きになる人がいたら相当な物好きだね」
たまちゃん
「そんな事ないよ~」
ナレーション
「まる子の前に現れるのは花輪くんか?はまじか?それとも別の人物か?
次回へ続く」
たまちゃん
「まるちゃんは、夏休みどうするの?」
まる子
「う~ん…出来れば夏休みの間に花輪くんを説得したいんだけど…花輪くんの事だから夏休み中、海外に行ってるかもしれないし…」
たまちゃん
「そうだね…家にいたとしても、みぎわさんも一緒にいる可能性高いよね…」
~暗くなる2人~
ブー太郎(心の声)
「はまじ…オイラが好きな奴がいるって言っても動揺してなかったなブー…もしかして…はまじが好きなな奴ってオイラじゃない…?そ…そんなはずないブー!オイラははまじが告白してくるのを待っていれば良いんだブー!そこでオイラの気持ちも伝えて、めでたくハッピーエンドだブー!!」
はまじ(心の声)
「ブー太郎の好きな奴って誰なんだ…?まぁ誰でもいいか!ブー太郎に構ってる余裕もねぇしな!!」
ブー太郎
「あぁ…それに…向こうは気付いてないだけで…実は両想いなんだブー…」
はまじ
「凄いじゃないか!!」
ブー太郎
「だから!はまじ!お前も相手に自分の気持ちを伝えろブー!きっと上手くいくブー!!」
はまじ
「おう!!」
ナレーション
「それぞれの決意を胸に夏休みが始まる…
次回へ続く」
はまじ
「ブー太郎!俺、決めた!!この夏休みにちゃんと告白する!!」
ブー太郎
「ほほほほ本気かブー?」
はまじ
「あぁ!振られたっていい!決めたんだ!!」
ブー太郎
「…よし!それならオイラも告白するブー!!」
はまじ
「お前も好きな奴がいたのか!?」
たまちゃん
「お父さんとお母さんに大野くんを紹介しようと思って…」
まる子
「えぇ!?まだ早いんじゃないの!?」
たまちゃん
「私…登校拒否してた事でお父さんとお母さんに凄く心配かけたから…コソコソ付き合う真似したくないんだ…もう余計な心配かけたくないし…大野くんはちゃんとした人だし…会えば認めてもらえると思うんだ…」
まる子
「う~ん…おばさんはともかく…あのおじさんは…(汗)」
たまちゃん
「やっぱりそう思うよね…(汗)」
~力なく笑う2人~
~放課後~
まる子
「もうすぐ夏休みだね~たまちゃん、夏休みの予定は?」
たまちゃん
「うん…予定と言うか…」
まる子
「分かった!大野くんとどこか行くんでしょ~?」
たまちゃん
「そうじゃないんだけど…実は…」
まる子
「ん?」
佐々木のじいさん
「すごく立派だと思いませんか…?雨や風…冬の寒さ…夏の暑さにもじっと耐えているんですよ…」
永沢
「はぁ…?」
佐々木のじいさん
「何があったのか知りませんが、木だって乗り越える力があるんです…あなたもきっと乗り越えられますよ…」
永沢
「佐々木のじいさん…」
佐々木のじいさん
「もう夏ですね…今年はどんな夏になりますかね…」
永沢(心の声)
「そうか…もうそんな季節なんだな…」
~空を見上げる永沢~
ナレーション
「みんなにとってどんな夏になるのか?
次回へ続く」
~商店街を歩く永沢~
佐々木のじいさん
「おや…?永沢くんじゃないですか?どうしたんですか?この時間はまだ学校でしょう?」
永沢
「…」
佐々木のじいさん
「顔色があまりよくないですね…」
永沢
「はい…」
~街路樹に手を当てる佐々木のじいさん~
佐々木のじいさん
「この木をご覧なさい…」
永沢
「え…?」
山根
「どうしたんだい?もうすぐ先生が来るよ」
藤木
「永沢くん、具合が悪いから早退するって…」
小杉
「永沢くん、大丈夫かい?腹でも壊したのかい?」
永沢
「…」
~無言のまま立ち去る永沢~
小杉
「なんだよ!!人が心配してるのに!!」
山根
「…確かに、あの態度はないよね…」
藤木
「永沢くん…」
~フラフラと廊下を歩く永沢~
藤木
「あっ!永沢くん、どこ行ってたんだい!?もうすぐ授業始まるよ!」
永沢
「…」
藤木
「永沢くん…?」
永沢
「…具合が悪いから早退するよ…先生にもそう言っておいてくれ…」
藤木
「えぇ!?大丈夫かい!?」
~永沢を睨みつける野口さん~
永沢
「野口…?」
野口さん
「邪魔だよ」
永沢(心の声)
「ガーン!!」
~ショックを受けたまま走り去る永沢~
野口さん
「あ~あ…途中聞き逃しちゃったよ…」
~野口さんの隣には落語が流れるラジオが置いてある~
野口さん
「プッ…!!クックックックックッ…やっぱりお笑いはやめられないよ…」
ナレーション
「落語を聞きながら、泣き笑いする野口さん…まさかそれが原因で永沢がショックを受けているとは夢にも思わないのであった…
次回へ続く」
~小刻みに肩が震えている野口さん~
永沢(心の声)
「野口の奴…どうしたんだ…?」
~顔を少しあげた野口さんの目から微かに涙がこぼれる~
永沢(心の声)
「え…?涙!?野口、何かあったのか!?」
~野口さんに駆け寄る永沢~
永沢
「野口っ!!大丈夫かっ!?」
永沢(心の声)
「野口!?」
~永沢がいる方の反対側へ歩いて行く野口さん~
永沢(心の声)
「僕に気付いてない…?」
~体育座りで顔を膝に伏せる野口さん、その様子を伺う永沢~
野口さん
「クッ…」
~屋上から校庭を眺めている永沢~
永沢(心の声)
「…なんでまたここに来ちゃったんだろう…?ここに来れば野口に会えそうな気がするんだよな…でも会えたからってどうするつもりもないし…何も変わらないのにな…」
~永沢の背後でドアが開く音がする~
永沢(心の声)
「誰だ!?」
~開いたドアから野口さんが出て来る~
小杉
「もしかして何かウマい物を独り占めしてるんじゃないのか!?」
山根
「それはないと思うよ…」
藤木(心の声)
「永沢くん本当にどうしちゃったんだろう…?」
ナレーション
「永沢くんは何処へ…?
次回へ続く」
小杉
「冗談はよしてくれよ!?たまたま母ちゃんが近所の人と話してるのを聞いたんだよ!!第一俺が食べる事以外にお金をかける訳ないだろ!!」
山根&藤木
「確かに…」
小杉
「そう言えば永沢くんは…?」
藤木
「永沢くん…最近休み時間になると黙ってどこかに行っちゃうんだよ…どこに行ってたのか聞いても、君には関係ないだろって言われちゃうし…」
山根
「なんでだい?」
小杉
「だって…みぎわって整形だろ?整形って何年かしたら元に戻ってくるって聞いたぜ?って言う事は何度も整形を繰り返さなきゃいけないだろ?そうとう金かかるぜ?」
藤木
「お金持ちの花輪くんにしか出来ない芸当だね」
山根
「それにしても…小杉くん…随分整形に詳しいね…まさか君も整形を考えてる訳じゃないよね…?」
山根
「みんな、聞いたかい?花輪くんとみぎわの噂…」
藤木
「ああ、聞いたとも。中学生でプロポーズするなんて…花輪くんはやる事が違うよ…(ここから心の声)僕なんて笹山さんに告白すら出来ないのに…」
小杉
「俺は花輪くんは偉いと思ったよ」
みぎわさん
「ねぇ…花輪くん…ヒデじいは花輪家を辞める時、どんな感じだった…?何か言ってたなかった…?」
花輪くん
「…」
みぎわさん
「花輪くん…?」
花輪くん
「あぁ…特に何も言ってなかったよ…」
みぎわさん
「そう…」
ナレーション
「プロポーズをしつつも不穏な空気が流れる花輪くんとみぎわさん…
次回へ続く」
みぎわさん
「ねぇ…花輪くん…最近ヒデじい見かけないけど…何かあったの…?」
花輪くん
「…ヒデじいは…最近体調が悪くてね…これを機に引退したんだ…今は娘さんと一緒に暮らしてるよ…」
みぎわさん
「そう…」
たまちゃん
「まるちゃん…ヒデじいの事も噂になってるね…」
まる子
「本当に!?知らなかったよ…」
たまちゃん
「噂って言っても、最近ヒデじい見かけないね~みたいな感じだけど…送り迎えも他の人がしてるしね…」
まる子
「花輪くん…隠し通せるのかな…?」
はまじ
「その事だけど…俺が好きなのは―」
たまちゃん
「まるちゃん、おはよう!」
まる子
「あっ!たまちゃん、おはよう!じゃあまたね!はまじ~」
はまじ
「あっ!待っ…くそ~…」
ナレーション
「誤解されたままのはまじ…まる子に想いが届く日は来るのか?
次回へ続く」
はまじ(心の声)
「さくらは花輪の事、諦めたのかな…花輪がみぎわにプロポーズしたんじゃどうにもならないよな…複雑だけど…さくらが花輪を諦めれば俺にとっても好都合だしな…」
まる子
「ねぇ!そう言えば前田さんとは進展あった~?」
はまじ(心の声)
「しまった!この問題が残ってた!」
~翌朝~
はまじ
「おはよう、さくら」
まる子
「あっ!はまじ、おはよう」
はまじ
「…花輪とみぎわの噂聞いたか?」
まる子
「うん…びっくりしたよね」
はまじ
「お前…大丈夫か…?」
まる子
「え?なんで?」
はまじ
「いや、なんでもねぇ…」
まる子
「私は…お金も要らないし…花輪くんにして欲しい事もない…」
花輪くん
「え…」
まる子
「花輪くん…みぎわさんにプロポーズしたのも償いなんでしょ…?口出すつもりなかったけど…多分その償いは間違ってる…私が望む事が1つあるとすれば、花輪くんが本当に幸せになってくれる事だよ…」
花輪くん
「さくらクン…」
まる子
「ごめん…もう切るね…」
ナレーション
「自責の念に苛まれる花輪くんをまる子は救えるのか?
次回へ続く」
花輪くん
「君も被害者だから、こんなの納得いかないだろうけど…すまない…」
まる子
「私なら大丈夫だよ~だからもう謝らないで…ね?」
花輪くん
「ありがとう…でも償いはさせて欲しい!!君が望む事は何でもするよ!!慰謝料も言われた額を払うし!!どんな事でも良い!!言ってくれ!!」
まる子
「花輪くん…」
花輪くん
「さあ!!君の望みは!?」
~さくら家~
お母さん
「まる子~!花輪くんから電話よ~!」
~受話器を渡されるまる子~
まる子
「もしもし…」
花輪くん
「もしもし…突然電話して、すまない…」
まる子
「ううん…」
花輪くん
「ヒデじいの事だけど…あれからすぐ警察に行ったよ…ただ花輪家もメンツを保つ為に一切報道はしないように手を回したんだ…情けないけどお金の力でね…」
まる子
「ヒデじいの事、ニュースで流れないから気にはなってけど…そうだったんだね…」
~ヒデじいの事をたまちゃんに話すまる子~
たまちゃん
「ヒデじいが…信じられない…」
まる子
「私もびっくりしたけど…本当なんだよ…」
たまちゃん
「まるちゃんは大丈夫!?本当に何ともない!?」
まる子
「ありがとう!私は大丈夫だよ!実際、傷付いてるのはみぎわさんだしね…」
たまちゃん
「うん…」
まる子
「プロポーズも花輪くんの意思ならしょうがないよ…」
たまちゃん
「まるちゃん…」
ナレーション
「みぎわさんにプロポーズした花輪くん…それを受け入れようとするまる子…本当にそれで良いのか…?
次回へ続く」
~こうしてあっと言う間に噂は広がった~
たまちゃん
「まるちゃん…噂なんて信じない方が良いよ…花輪くんからプロポーズなんて有り得ないよ…」
まる子(心の声)
「たまちゃんはヒデじいの事知らないから信じられないよね…」
たまちゃん
「まるちゃん…大丈夫…?」
まる子
「う、うん!大丈夫だよ!」
たまちゃん
「まるちゃん!!私には隠し事しないでね!!私もまるちゃんの力になるから!!」
まる子
「たまちゃん…」
みぎわさん
「花輪くんが私にプロポーズした事を噂で広めて欲しいのよ~!!」
冬田さん
「えぇ!?」
みぎわさん
「そうすれば花輪くんを好きな女子も諦めがつくでしょ~?協力してくれるでしょ~?私だってこの前協力したんだから~」
冬田さん
「…分かったわよ~」
みぎわさん
「ふふ!!恩にきるわ~」
~1週間後~
冬田さん
「花輪くんにプロポーズされた!?」
みぎわさん
「そうなのよ~!!花輪くんも私の事愛してくれてたのよ~!!」
冬田さん(心の声)
「プロポーズまでさせるなんて一体どんなマジックを使ったのかしら…」
みぎわさん
「そ・こ・で…あなたにお願いがあるのよ~」
冬田さん
「な…何かしら?」
花輪くん
「さくらクン…本当にすまなかった!!ヒデじいのした事は僕の責任でもある!!」
まる子
「頭上げてよ~花輪くんは悪くないよ~!」
花輪くん
「それから…この事はみぎわクンには言わないでくれ…僕が真相を知ったと聞けば…彼女は更に傷付く…これ以上彼女を傷付ける訳にはいかない…」
まる子
「花輪くん…」
花輪くん
「彼女の面倒は一生見て行くつもりだよ…」
まる子
「そんな!?」
花輪くん
「それが僕に出来る唯一の償いさ…最初から僕が彼女を送っていれば、こんな事にはならなかったんだ…」
~立ち去る花輪くん~
まる子(心の声)
「花輪くん…本当にそれで良いの…?それで花輪くんは幸せになれるの…?」
ナレーション
「ヒデじいの衝撃告白を聞いた花輪くんの決意…まる子はただ見ている事しか出来ないのか…?
次回へ続く」
まる子
「花輪くん!?」
ヒデじい
「ぼっちゃん!!一体いつから!?」
花輪くん
「最近、ヒデじいの様子がおかしかったから後をつけて来たのさ…話も全部聞かせてもらった…」
ヒデじい
「ぼっちゃん…申し訳ありませんでした…」
~泣き崩れるヒデじい~
花輪くん
「ヒデじい…君はクビだ!!今すぐ荷物をまとめて出て行くんだ!!そして…警察に行くんだ…自分の足で!!」
~涙をこらえる花輪くん~
ヒデじい
「ぼっちゃん……ありがとうございます…今までお世話になりました…必ず罪は償います…」
~立ち去るヒデじい~
ヒデじい
「かしこまりました」
~がっかりしながら車の後部座席に乗るみぎわさん~
みぎわさん
「ヒデじい、あなたは運転席でしょ?どうして私の隣に座ってるのよ?早く車庫から出して!……ちょっと何するの!?イヤ!!やめて―」
~1時間後~
みぎわさん
「私にこんな事してただで済むと思ってるの…?警察に言うから…!」
ヒデじい
「本当に言えますか?」
みぎわさん
「?」
ヒデじい
「私が警察に捕まれば、当然ぼっちゃんもこの事を知ります…ぼっちゃんはあなたの身体が汚れてる事も知ってしまう…そうなるとこの先ぼっちゃんがあなたに触れる事はないでしょう…」
みぎわさん
「花輪くんには言わないで!!」
~涙目になるみぎわさん~
ヒデじい
「もちろん…」
~回想シーン終わり~
まる子
「そんな事が…」
ヒデじい
「その後も何度か彼女と関係を持ちました…もちろん彼女は嫌がっていましたが…さあ、これで分かったでしょう…?さあ早く警察を呼んで下さい…」
まる子
「でも…」
???
「その必要はないよ…」
ヒデじい
「あれは…ぼっちゃんとみぎわさんが付き合い始めた頃でした…」
~回想シーン(1年半程前)~
みぎわさん
「今日はお招きありがとう!」
花輪くん
「また明日学校で!グッバイ、ベイビー!」
みぎわさん
「ねぇ…花輪くん…もう少し一緒にいたいわ…家まで送ってくれない…?」
花輪くん
「ソーリー…これからフランス語のレッスンなんだ。ヒデじい!後は頼んだよ」
ヒデじい
「かしこまりました」
まる子
「ヒデじい…?泣いてるの…?」
~まる子を押さえつけていた手を離し、涙をぬぐうヒデじい~
ヒデじい
「どうか…警察を呼んで下さい…」
まる子
「え!?」
ヒデじい
「私は…とんでもない罪を犯しました…これ以上ぼっちゃんにもお仕え出来ません…お願いします…どうか警察を…」
まる子
「ヒデじい…私なら大丈夫だから…警察には言わないよ!!」
ヒデじい
「いいえ…私には重罪があります…私は……」
まる子
「一体何があったの…?」
ナレーション
「ヒデじいの犯した罪とは…?
次回へ続く」
~公園へ移動した2人~
まる子
「ヒデじい…どうしたの…?」
ヒデじい
「…」
まる子
「ヒデじい…?もしかして具合悪い…?」
~まる子を押し倒しはがい締めにするヒデじい~
まる子
「!!?」
~抵抗するまる子を必死で押さえつけるヒデじい~
まる子
「ちょっと!?やめてよ!!やめて!!ヒデじい!!」
~まる子の顔に一粒の雫が落ちる~
~放課後~
まる子
「ふぅ…今日は掃除当番だったから遅くなっちゃったよ」
ヒデじい
「さくらさん…」
まる子
「ヒデじい!?どうしたの?」
ヒデじい
「少し…お話しませんか…?」
まる子
「良いけど…?」
まる子
「あっ!噂をすれば花輪くん登校して来たね」
たまちゃん
「毎日、車での送り迎えだけど…最近はみぎわさんも一緒に乗ってるよね…」
まる子
「うん…一緒に帰る事はあっても一緒に登校するなんて前はなかったよね…」
たまちゃん
「やっぱり何かおかしいよ…」
まる子
「うん…」
ナレーション
「真実を知れそうで知れないまる子…真実を知る日は来るのか?
次回へ続く」
たまちゃん
「うん…上手くいったよ…」
まる子
「そっか~!!良かった~!!」
たまちゃん
「まるちゃんのお陰だよ…まるちゃんが側にいなかったら…私きっと大野くんの事、諦めてた…」
まる子
「たまちゃん…」
たまちゃん
「私もまるちゃんの側にいるからね!だから困った事があったら相談してね?」
まる子
「うん!!ありがとう!!」
~翌朝~
たまちゃん
「まるちゃん、昨日大丈夫だった?みぎわさんの見せたい物って何だったの?」
まる子
「実は…」
~一部始終を話すまる子~
たまちゃん
「私もまるちゃんの推理当たってると思う!でも花輪くんには聞けないし…真相を探るのは難しいかもしれないね…」
まる子
「そうだよね…そういえば!たまちゃんは大野くんと上手くいったの!?」
みぎわさん
「私に口答えする気?あなたが今こうして花輪家に居られるのは誰のお陰?本来なら警察の世話になってるはずなのよ?」
ヒデじい
「…言う通りに致します」
~回想シーン終わり~
みぎわさん(心の声)
「さくらさん…第3者がいる線までは当たってるけど、まさかヒデじいが共犯だとは思っていないでしょう?あなたは昔からヒデじいが大好きだからね…」
ナレーション
「みぎわさんの共犯者はヒデじいだった…この2人の牙がまる子に襲いかかる…
次回へ続く」
~回想シーン(みぎわさんが花輪邸を訪ねた夜の事)~
ヒデじい
「ぼっちゃんが部屋に入って良いと申してます…」
みぎわさん
「第1関門はクリアね…」
ヒデじい
「…」
みぎわさん
「あとは手はず通り、花輪くんこの睡眠薬を飲ませれば…いい?間違えて私が飲まないようにティーカップは別々の物にしてちょうだい!そうね…小さめのカップと大きめのカップにして!私は小さめのカップで飲むから、大きめのカップに薬を入れるのよ!!」
ヒデじい
「しかし…カップの大きさが違えば、ぼっちゃんも不自然に思うはずです…」
みぎわさん
「大丈夫!私が花輪くんの動揺を誘うから!カップの大きさなんか気にも止めないはずよ!花輪くんが眠ったら呼びに行くから、あなたはカメラを用意して待っててちょうだい」
ヒデじい
「しかし…」
~みぎわ家~
みぎわさん
「もしもし…私よ…少しマズい事になったわ…さくらさんが感づき始めてるの…ええ…大丈夫よ…策はあるわ……あなたが私にした事をさくらさんにもして欲しいの…断るの?断れないわよね?それじゃあ頼んだわよ…
ヒデじい…」
みぎわさん(心の声)
「さくらさん…あなたも私と同じ目に遭って苦しむといいわ…」
ブー太郎(心の声)
「びびびびびっくりしたブー!!心臓がドキドキするブー!!」
はまじ
「じゃあ、またな!!」
ブー太郎
「お…おう!!またなブー!!」
~はまじの後ろ姿を目で追うブー太郎~
ブー太郎
「もうだめだ…分かってしまったブー!!オイラは…はまじが好きなんだブー!!!!!」
ナレーション
「ついに禁断の扉を開けてしまったブー太郎!この想いを貫くのか?」
~隣にいるブー太郎がだんだんまる子に見えてきたはまじ~
はまじ(心の声)
「あぁ…さくら…」
~思わずブー太郎を抱き締めるはまじ~
ブー太郎
「!!!!!」
~我にかえるはまじ~
はまじ
「わっ悪い!!俺、寝ぼけてたみたいで…」
ナレーション
「このタイミングで寝ぼける奴がいるか?」
~藤木が永沢に疑惑を感じている頃~
はまじ
「大野も大胆だよな~校内で穂波を抱き締めるなんて…でもカッコいいよな~」
ブー太郎
「そうだなブー…」
はまじ
「きっと2人は両想いなんだよな~羨ましいよな~」
ブー太郎(心の声)
「両想い…もしオイラがはまじを好きだったら両想いになるのかブー!?」
はまじ(心の声)
「あぁ…俺もカッコよくさくらを抱き締められたら…」
永沢
「僕は恋愛が複雑だとは思わないね…自分の想いに忠実にいれば良いだけさ…」
山根
「確かにそうかもしれないね…」
小杉
「永沢くん…君、恋愛の経験者みたいだね…」
永沢
「ぼ…僕は世間一般的な意見を言ったまでさ!!」
藤木(心の声)
「本当にそうなのかな…?でも、また勘違いだったら嫌だから黙っていよう…」
ナレーション
「恋愛とは無縁に見えつつ恋愛の話題が耐えない4人…4人に新たな出会いはあるのか?」
藤木
「じゃあ、どうしてそんなに平然としていられるんだい?」
山根
「どうしてかな…?僕がもう穂波を何とも想ってないからなのか…穂波が幸せならそれで良いって思ってるからなのか…僕にも分からないや…」
小杉
「恋愛って複雑なんだな…」
藤木
「そうだね…」
~たまちゃんと大野くんが手をつなぎながら笑い合っている頃~
小杉
「山根くん…大丈夫かい?」
山根
「大丈夫って何がだい?」
藤木
「もしかして穂波の噂、知らないのかい…?」
山根
「あぁ…大野くんと抱き合ってたって噂かい…?」
小杉
「知ってたのか…」
山根
「知ってるも何も…僕はこの目で見たから…」
大野くん
「俺…マジで嬉しい!!」
たまちゃん
「大野くん…私も嬉しいよ!!」
~たまちゃんの手を握る大野くん~
大野くん
「俺…穂波の事、絶対大事にするから…」
たまちゃん
「私も…大野くんの事、絶対大事にするよ…」
~手をつなぎながら笑い合う2人~
ナレーション
「ついに両想いになった2人。2人の関係は周囲にどんな影響を及ぼすのか?
次回へ続く」
たまちゃん
「私…大野くんが本気で私の事を想ってくれて凄く嬉しかった!!だから…だから…」
大野くん
「穂波…」
たまちゃん
「だから私も本気で大野くんの気持ちに応える!!私…私……大野くんが好き!!」
大野くん
「…」
たまちゃん
「大野くん…?」
~まる子がみぎわさんと話している頃~
たまちゃん
「まるちゃん…大丈夫かな…?」
大野くん
「大丈夫だろう…さくらを信じようぜ…!」
たまちゃん
「…うん」
~深呼吸するたまちゃん~
たまちゃん
「お…大野くん!!」
大野くん
「ん?」
みぎわさん
「どこも変なところなんかないわよ!言いがかりはよしてちょうだい!!」
まる子
「そう…どこも変なところなんてない…それが変なんだよ…2人が綺麗に収まりすぎてるんだよこの写真…2人共横になってるのに体もちゃんと写ってる…第3者が撮ったとしか思えないよ…」
みぎわさん
「バッ…バカバカしい!!あなたの妄想には付き合えないわ!!」
~立ち去るみぎわさん~
まる子
「どう見ても怪しいね…」
みぎわさん(心の声)
「あの頭の悪いさくらさんが、あそこまで考えるなんて!!どうやら甘くみていたようね…」
ナレーション
「まる子の言葉に動揺するみぎわさん…まる子はみぎわさんの隠す秘密を見破れるのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「何がおかしいのよ!?」
まる子
「…悪いけど私は騙されないよ…私の知ってる花輪くんはこんな人じゃないよ!!」
みぎわさん
「…!!」
まる子
「…それにこの写真…な~んか変だよね?」
みぎわさん
「な!?」
~慌てて写真を取り上げるみぎわさん~
~放課後~
まる子
「見せたい物って何さ?」
みぎわさん
「ふっ…これよ…」
~まる子に例の写真を見せるみぎわさん~
まる子
「これは…!?」
みぎわさん
「見て分かるように私達は完全に結ばれたの!!だ・か・ら…あなたが入り込む余地なんてないの!!」
~写真を凝視するまる子~
まる子
「…ククク」
まる子
「やっぱり、あんたは最低だよ…可哀想に…いつか花輪くんにも愛想つかされるだろうね…」
みぎわさん
「おだまり!!」
~もの凄い形相になるみぎわさん~
みぎわさん
「花輪くんは私から離れないわよ!そうだわ!放課後、体育館裏に来て!あなたに見せたい物があるの…」
まる子
「見せたい物…?」
ナレーション
「みぎわさんがまる子に見せたい物とは…?
次回へ続く」
まる子
「今のは、たまちゃんの痛みだよ!!たまちゃんに謝ってよ!!」
みぎわさん
「はぁ!?なんで私が謝るの!?」
まる子
「私に花輪くんを譲る気なんかないくせに、そんな嘘までついて、たまちゃんを脅迫するなんて!!」
みぎわさん
「失礼ね~譲るのを考えても良いって言っただけよ~ちなみに考えたけど~やっぱり無理ね!!諦めてちょうだい!!」
みぎわさん
「さくらさ~ん、私に何の用なの~?HR始まっちゃうじゃな~い!」
まる子
「…」
みぎわさん
「何とか言いなさいよ!!」
~みぎわさんの頬をビンタするまる子~
みぎわさん
「何するのよ!?」
大野くん
「そういえば、さくらは?一緒じゃないのか?」
たまちゃん
「それが…みぎわさんと話をつけるって…HRまでには教室に戻るから心配しないでって…」
大野くん
「…さくらなら大丈夫さ!あいつはみぎわに負ける程ヤワじゃねぇ!!だろ?」
たまちゃん
「…うん!!」
ナレーション
「まる子と大野くんの力によって無事に登校して来たたまちゃん。そして、再び訪れるまる子とみぎわさんの直接対決…
次回へ続く」
~後ろを振り向く大野くん~
大野くん
「…穂波!?」
たまちゃん
「…」
大野くん
「もう大丈夫なのか?…」
~うなずくたまちゃん~
大野くん
「…良かった!!」
~たまちゃんを抱き締める大野くん、真っ赤になるたまちゃん~
たまちゃん
「おっ…大野くん!?みんな見てるよ!?」
大野くん
「ごめん…でも…学校に来れるようになって本当に良かった…!!」
たまちゃん
「…大野くんとまるちゃんのお陰だよ…ありがとう…本当にありがとう!!」
~たまたまちゃんの目から溢れそうになる涙を指でぬぐう大野くん~
冬田さん
「わわわ私じゃないわよ!?みぎわさんが勝手にした事なのよ!?」
大野くん
「みぎわが何した?」
冬田さん
「…穂波さんを脅迫したの…酷いわよね!!」
大野くん
「…俺は脅迫する奴は嫌いだ!嘘ついて言い逃れして、人のせいにする奴も嫌いだ!!」
冬田さん
「そん…な…」
ナレーション
「冬田さんを玉砕した大野くん。このままみぎわさんの元にも向かうのか?
次回へ続く」
冬田さん
「話って何かしら~?」
大野くん
「…お前、穂波に何した?」
冬田さん
「え…!?……え~と…何の事かしら~?(汗)」
~冬田さんの顔面で拳を寸止めする大野くん~
大野くん
「しらばっくれるなよ!!白状しないと今度は本当に顔面に入れるぞ!!」
~青ざめる冬田さん~
~まる子がたまちゃんと話してる頃~
大野くん
「冬田!!」
冬田さん
「大野くん!?」
大野くん
「ちょっと話があるんだけどいいか?」
冬田さん
「え…ええ!!もちろんよ!!(ここから心の声)もしかして告白かしら~!?嬉しい~!!」
たまちゃん
「まるちゃんが…花輪くんが絶対に結ばれなくなるから…」
~涙ぐむたまちゃん~
まる子
「え…!?どういう事?」
たまちゃん
「みぎわさんと冬田さんが…大野くんを諦めろって…もう大野くんに近づくなって…言うとおりにしなかったから…まるちゃんが花輪くんと絶対に結ばれないようにするからって…でも私が大野くんを諦めれば、花輪くんをまるちゃんに譲る事を考えても良いって…」
まる子
「…酷い!!あの2人最低だよ!!」
たまちゃん
「ごめんね…まるちゃん…私のせいで花輪くんと―」
~たまちゃんを抱き締めるまる子~
まる子
「たまちゃん…話してくれてありがとう…たまちゃんは悪くないよ…だから自分を責めないで…お願いだよ…」
たまちゃん
「まるちゃん…ありがとう…」
ナレーション
「明かされた真実…みぎわさんと冬田さんに激しい怒りを覚えたまる子…2人にどう立ち向かうのか…?
次回へ続く」
まる子
「たまちゃんは大野くんの事、嫌い?」
~首を振るたまちゃん~
まる子
「好きって伝えなくて良いの?」
たまちゃん
「伝えたい…!!でも…」
まる子
「でも?」
たまちゃん
「私と大野くんが両想いになったら…」
まる子
「うん?」
たまちゃん
「実は…私…大野くんに告白されて…」
まる子
「知ってるよ…」
たまちゃん
「え…!?」
まる子
「大野くんに聞いた…大野くん…本当にたまちゃんの事を想ってるよ…」
~赤くなるたまちゃん~
たまちゃん
「ごめんね…まるちゃん…」
まる子
「え…?」
たまちゃん
「心配かけて…まるちゃんには迷惑掛けたくなかったのに…うぅっ…」
~泣き出すたまちゃん~
まる子
「たまちゃん、一体何があったの…!?」
ナレーション
「たまちゃんが語る内容は…?
次回へ続く」
~翌朝~
たまちゃんのお母さん
「たまえ…まるちゃんが迎えに来てくれたわよ…」
たまちゃん
「え…?」
たまちゃんのお母さん
「まるちゃん心配してるわよ…お母さんには話せなくても、まるちゃんには話したら…?まるちゃんなら…きっと力になってくれるわよ…」
たまちゃん
「お母さん…」
たまちゃんのお母さん
「部屋に上がってもらって良いわね?」
~うなずくたまちゃん~
~永沢家~
永沢(心の声)
「はぁ…今日は散々な日だったな…」
太郎
「兄ちゃん!元気ないけどどうしたんだ?」
永沢
「お前には関係ないだろ!あっちに行け!!」
太郎
「なんだよ~!母ちゃ~ん!兄ちゃんが~!」
~永沢の部屋から出て行く太郎~
永沢
「ちっ!太郎め…」
永沢のお母さん
「こら!!弟をイジメるんじゃないよ!!」
永沢
「ふん…知るもんか!」
永沢のお母さん
「なんだい!!その態度は!?あんた、そんなんじゃ友達も失うよ!?」
永沢(心の声)
「べつにいいさ…」
ナレーション
「こうして、それぞれの夜は更けていった…
次回へ続く」
~みぎわ家~
みぎわさん(心の声)
「あ~幸せね~!!好きな人とずっと一緒にいられるなんて~!!そうだわ!!今から子供の名前も考えなくっちゃ!!いや~ん!!幸せ過ぎて怖~い!!」
アマリリス
「ワンワン!!」
みぎわさん
「アマリリスも喜んでくれてるのね~!!」
~花輪邸~
花輪くん(心の声)
「はぁ…これから僕はどうすれば……」
ヒデじい
「ぼっちゃん…」
花輪くん
「ヒデじい…?何か用かい…?」
ヒデじい
「…」
花輪くん
「…?」
ヒデじい
「いえ…なんでもありません…」
ヒロシ
「くよくよするなよ~お前がくよくよしてちゃ、たまちゃんに心配かけるだけだぞ~」
お母さん
「そうよ!」
まる子
「私にたまちゃんを支える事出来るかな…?」
まる子以外の一同
「出来る!!」
まる子
「…うん!!」
~笑顔のまる子~
ナレーション
「家族に励まされ笑顔を取り戻したまる子。この笑顔はいつまで続くのか…
次回へ続く」
お姉ちゃん
「親友に失格も合格もないでしょ?親友だって見抜けない事くらいあるわよ…あんたが自分で失格って思うならこれから挽回すれば良いじゃない…?」
まる子
「お姉ちゃん…」
友蔵
「お姉ちゃんの言うとおりじゃ!!」
おばあちゃん
「うん、うん」
~さくら家~
まる子
「ねぇお母さん…私…たまちゃんの親友失格かな…?たまちゃんが苦しんでる事に全然気付けなかったんだもん…」
お母さん
「まる子…」
お姉ちゃん
「バカね」
お母さん
「お姉ちゃん!」
大野くん
「分かってる…でも、さくらはあの2人の事より、穂波を全力で支える事を考えてくれ…」
まる子
「え…?」
大野くん
「俺が言えた義理じゃねぇけど…」
まる子
「…ずっと聞きたかったんだけど…どうしてそんなにたまちゃんの事を気にかけてくれるの…?」
大野くん
「…決まってるだろ…好きだからだよ」
まる子
「えっ!?うそーーー!?」
大野くん
「お前…気付いてなかったのかよ…」
~呆れ顔の大野くん~
まる子
「ごめん…気付かなかったよ…(汗)」
大野くん
「まぁ…いいけどよ…」
ナレーション
「大野くんの気持ちを知ったまる子。大野くんの言うようにたまちゃんを支える事が出来るのか?
次回へ続く」
大野くん
「泣くなよ…」
まる子
「ごっ…ごめん…」
~涙をこらえるまる子~
大野くん
「さくら…もし前田の言ってる事が当たってたら…俺はみぎわと冬田を許せねぇ…どんな理由があってもだ…!!」
まる子
「私だって…!!」
まる子
「ねぇ…大野くん…冬田さんとみぎわさん、たまちゃんに何を言ってたんだろう…?」
大野くん
「…分からねぇけど、何かしら関わってるのは間違いねぇだろ…」
まる子
「そうだよね…前田さんがイジメだと思ったって言ってたよね…もし本当にそうだったら、たまちゃんをイジメる理由って何…?なんで…」
~涙目になるまる子~
関口(心の声)
「永沢が逃げた理由…それは会話を聞かれたくない…つまり自分の気持ちを最も知られたくない相手が近くにいたからだ!!推測だけど、その可能性が1番高いだろう…前回と今回で共通して永沢の近くにいた奴は…?…………………藤…木……?まさか…な…………」
ナレーション
「徐々に確信に近づく関口…
次回へ続く」
関口(心の声)
「永沢の奴、怪し過ぎる…そう言えばこの前、はまじ達と噂になった時も恋愛絡みだったよな…?その時も話の途中で逃げるように去って行ったよな…?あいつは口で負けるような奴じゃないし…今回も前回もなんで逃げる必要があったんだ?
………………………………そうか!!分かったぞ!!」
永沢(心の声)
「くそっ!!藤木くんめ~!!いつの間に気付いたんだ!?普段ボケ~ッとしてるくせに、あなどれない奴だ!!まぁ、あれだけ否定したんだからみんな信じてないだろうし…当面は安心だな…」
山根
「あそこまで否定するんだから…どうやら違うみたいだね…」
小杉
「そうだよな~あの永沢くんが恋なんてする訳ないよな~」
藤木
「そうだね…」
山田
「な~んだ、つまらないな~!アハハハハ~!」
~偶然にも一部始終を見ていた関口~
関口(心の声)
「あんなにムキになって否定するなんて…絶対何か隠してるよな…」
ナレーション
「なんとか藤木達から逃げ切った永沢…しかし、関口が感づいている事など全く知らないのであった…
次回へ続く」
山田
「おや?あれ野口じゃないかい?お~い!野口~!どこに行くんだ~い?」
~公園の前を歩く野口さん、山田の声に反応する~
永沢(心の声)
「野口!?」
~一気に顔が赤くなる永沢~
永沢
「とっ…とにかく僕は恋なんてしてないからな!!絶~対にっ!!」
~物凄い速さで走り去る永沢~
山根
「藤木くんはどうして永沢くんが恋してるって思うんだい?思い当たる理由でもあるのかい?」
藤木
「それは…」
小杉
「それは?」
藤木(心の声)
「さくらと穂波がそう言ってたから~なんて言ったら信じてくれるかな…?それとも人のせいにしてまた卑怯な奴だと思われるかな…?」
山根
「藤木くん…?」
永沢
「ふん!理由なんて言える訳ないよ!嘘なんだから!君は本当に卑怯な奴だな!」
藤木(心の声)
「どっちにしても卑怯呼ばわりか…ハハハ…(涙)」
山根
「永沢くん…それ本当なのかい…?」
小杉
「信じられねぇや…永沢くんが恋してるなんて…」
山田
「永沢くん、誰に恋をしてるんだい?オイラにも教えておくれよ~!!」
永沢
「いっ…いい加減な事言うなよ!藤木くん!デタラメにも程があるぞ!!」
藤木
「うっ…」
山根
「藤木くん…?」
藤木
「えっ…?嫌だな~僕に分かる訳ないだろ~ハハ…ハハハ…(汗)」
~不自然な笑い方をする藤木~
小杉
「藤木くん!君、何か隠してないか?知ってる事はっきり言わないと卑怯なままだぞ!?いいのか!?」
藤木
「うっ…」
永沢
「バカバカしい…僕はもう帰るよ」
藤木
「なっ…永沢くん!君…恋をしてるんじゃないのかい!?」
永沢
「なっ!!?」
小杉&山根
「えぇーーー!!!!!」
山田
「アハハハハ~!」
ナレーション
「ついに言ってしまった藤木…永沢の答えは?
次回へ続く」
山田
「アハハハハ~結局永沢くんはどこが変なんだい?オイラ分からないじょ~!!」
小杉
「俺達だって分からないよ!!だからこうして本人に聞いてるんじゃないか!!」
永沢
「それが余計なお世話なのさ!何回も言わせないでくれ!」
山根
「藤木くん…君、いつも永沢くんと一緒にいるだろ…何か分からないのかい…?……うっ…」
藤木(心の声)
「前にさくら達が言ってたな…永沢くんは恋をしてるって…ここで聞いた方が良いのかな…?どうしよう…」
小杉
「そんな言い方はないだろ?」
藤木
「そうだよ…僕達友達なんだから心配するのは当然だろ…」
永沢
「ふん!友達なら余計な世話焼かないで欲しいね!」
小杉
「おい!いい加減にしろよ!?」
~永沢の胸ぐらを掴む小杉~
藤木
「やめろよ!小杉くん!」
山根
「みんな…落ち着けよ…うっ…胃腸が…」
藤木
「山根くん?大丈夫かい!?」
永沢
「僕の心配するより山根くんの胃腸の心配してた方が有意義じゃないか?」
山田
「帰るのがすっかり遅くなっちゃたじょ~!あれ…公園に誰かいるじょ~?あっ!永沢くん達だ!お~い!お~い!」
藤木
「あっ…山田くん…」
山田
「みんな集まって何を話しているんだい?オイラも仲間に入れておくれよ~!!」
山根
「最近、永沢くんの様子が変だから心配してたのさ」
永沢
「余計なお世話さ!!」
まる子
「たまちゃんを助けてくれて…きっと私でも同じ事したよ…」
前田さん
「さくらさん…」
大野くん
「俺でもそうしてたぜ!!」
前田さん
「…穂波さんが学校来たら謝るから…絶対謝るから…」
~ちょっと泣きそうになる前田さん~
まる子(心の声)
「やっぱり前田さんは根は優しい人だよ…はまじ、見る目あるね~」
ナレーション
「前田さんから真相を聞いた2人…たまちゃんを助ける活路を見いだせるのか?
次回へ続く」
前田さん
「あっ…謝ろうとしたんだよ!でも、穂波さん黙ってるし…そっとしておいて欲しいのかと思って、私もすぐ行っちゃたんだけど…」
大野くん
「そこへ山田が来たのか…」
まる子
「前田さん!!」
前田さん
「なっ…なによ!?全部話したわよ!!突き飛ばした事は悪かったけど…穂波さんだってお礼くらい言ってくれたって…悪いのは私だけじゃ―」
まる子
「ありがとう!!」
前田さん
「えっ!?」
前田さん
「廊下の隅で穂波さんと冬田さん…それにみぎわさんが話をしていたの…」
大野くん
「冬田と…」
まる子
「みぎわさん…?」
前田さん
「掃除の邪魔だったから3人を注意しようとしたの…でも様子が変で…」
まる子
「変って?」
前田さん
「冬田さんとみぎわさんが声を荒げて…穂波さんは一方的に何かを言われてて…私…イジメかと思って…とにかく穂波さんを2人から引き離そうと思って…"あんた達何してんのよ!"って…間に無理やり入ったの…その時、勢い余って…穂波さんを突き飛ばしちゃって…」
まる子
「そうだったの…あっ!たまちゃんにアザをつくったのって…その時の…」
前田さん
「お待たせ」
まる子
「前田さん!」
大野くん
「話聞かせてくれよ」
前田さん
「ええ…あれは調度、穂波さんが休み始める前だったわ…今日みたいに私は放課後、掃除をしてたの…」
まる子
「うんうん…それで?」
まる子
「私は信じるよ…前田さんの事…」
大野くん
「さくら…」
まる子
「大野くんも信じるでしょ?ねっ?」
大野くん
「あぁ…前田、悪かったな…先走って…」
前田さん
「ひっく…校門の前で待ってて…ひっく…掃除…ひっく…終わったら…ひっく…行くから…」
まる子&大野くん
「オッケー!!」
ナレーション
「前田さんの口から語らる真実とは?
次回へ続く」
前田さん
「…」
大野くん
「なんとか言えよ!!」
前田さん
「わっ…私は…穂波さんを助けようと…」
まる子
「助けるって…?」
大野くん
「ちゃんと説明しろ!場合によっては許さねえぞ!」
前田さん
「なにさ~!私を悪者にしようとして~!うっ…うわ~ん!!」
~大泣きする前田さん~
大野くん
「前田~!!」
まる子
「前田さ~ん!!」
前田さん
「ちょっとあんた達!廊下を走るんじゃないよ!!」
まる子&大野くん
「ごっ…ごめん…」
前田さん
「ふん!」
まる子
「そんな事より、前田さんに聞きたい事があるんだよ!!」
前田さん
「聞きたい事?」
大野くん
「お前、穂波の事を突き飛ばしたって本当なのか…?」
山田
「間違いないじょ~!思い出したから帰ってもいいだろ~?」
まる子
「本当に前田さんが…?」
大野くん
「そんなもん本人に聞くのが一番早いぜ!」
~前田さんを追いかける大野くん~
まる子
「ちょっと待って!!私も行くよ!!」
大野くん
「ダメだ!!何か思い出すまで帰さねぇ!!」
まる子
「落ち着きなってば!!」
山田
「帰りたいじょ~!!」
前田さん
「あんた達!!さっきから何を廊下で騒いでるのさ!?掃除の邪魔だよ!!さっさと帰ってちょうだい!!」
~雑巾を洗いに立ち去る前田さん~
まる子
「ほら~怒られちゃったじゃん…」
山田
「あっ!思い出したじょ~!前田だじょ~!!穂波を突き飛ばしたのは前田だじょ~!!」
まる子&大野くん
「えぇーーー!?」
ナレーション
「山田の口から出たのは前田さんの名前…この事実に2人は…?
次回へ続く」
山田
「う~ん…さっぱり思い出せないじょ~」
大野くん
「もっとしっかり思い出せ!!」
まる子
「ちょっと落ち着きなよ~」
~小野くんをなだめるまる子~
山田
「もう帰ってもいいか~い?帰りたいじょ~!!」
大野くん
「お前、穂波が誰かに突き飛ばされるのを見たんだってな?誰がやったのか思い出せ!!」
山田
「あれ?この前も誰かとそんな話をしたじょ~」
まる子
「…それ私だよ……」
山田
「そうだったかい?言われてみれば、そうだった気もするな~アハハハハ~!!」
まる子
「ダメだコリャ…」
~まる子顔にタテ線~
大野くん
「とにかく何でも良いから思い出せ!!相手は男か?女か?」
~放課後~
山田
「わ~い!授業が終わったじょ~!アハハハハ~!!」
大野くん
「待て、山田!!」
山田
「ん?大野くん、オイラに何か用かい?」
まる子
「大野くん…騒ぎだけは起こさないでおくれよ…」
大野くん
「分かってる!山田!!お前に聞きたい事がある!!」
山田
「なんだい?」
大野くん
「まてよ…そもそも山田が見たのは本当に穂波だったのか…?それさえも怪しいぞ……」
まる子
「確かに…」
大野くん
「よし…!こうなったら山田に何がなんでも思い出してもらう…!例え殴ってでもな!」
まる子
「ちょっと、物騒な事言わないでおくれよ~!」
ナレーション
「2人は山田から新たな情報を得る事が出来るのか?
次回へ続く」
まる子
「お~い!大野く~ん!」
大野くん
「おぉ、さくら…朝から息切らしてどうしたんだよ?」
まる子
「ハァハァ…たまちゃんの事で情報があるんだよ…!!」
大野くん
「本当か!?」
まる子
「山田に聞いたんだけど、たまちゃんが誰かに突き飛ばされてたって!!」
大野くん
「なんだと!?それで、その誰かって誰なんだ!?」
まる子
「それが山田の奴、覚えてないんだよ~!!」
大野くん
「なんだと!?…まぁ山田らしいけどよ…」
まる子
「まぁね…」
~まる子、大野くん顔にタテ線~
みぎわさん
「おっはよ~!!」
冬田さん
「おはよう!ご機嫌じゃない?どうしたの?」
みぎわさん
「花輪くんとよりを戻したの~!!」
冬田さん
「本当!?良かったじゃない!!」
みぎわさん
「やっぱり私達は離れられない運命だったのね~」
冬田さん(心の声)
「一体どんな手を使ったのかしら…?聞きたい気もするけど怖いからやめておこう…」
みぎわさん
「このまま今まで通りあなたと付き合えたらこの写真は大事に私だけのものにしておくわ~
で~も~…もし万が一あなたと別れる事になったら~…私、おかしくなってこの写真も焼き増ししてバラまくかもしれないわ~どうしましょ~う!!」
花輪くん
「君って奴は…!!なんて卑劣な…!!」
みぎわさん
「形勢逆転ね!!うふふ…」
~青ざめる花輪くん、笑顔のみぎわさん~
ナレーション
「追い詰められた花輪くん…このままみぎわさんに屈してしまうのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「あなたは自分を信じても他の人は信じてくれるかしら?」
花輪くん
「どういう意味だ?」
~バッグの中から1枚の写真を取り出し、それを花輪くんに見せるみぎわさん~
花輪くん
「これは…!!」
~写真には裸でベッドで眠る花輪くんとみぎわさんが写っていた~
みぎわさん
「よく撮れてるでしょ~」
花輪くん
「その写真どうするつもりだ…?」
みぎわさん
「それはあなた次第よ~」
花輪くん
「…」
~目を覚ますみぎわさん~
みぎわさん
「おはよう、花輪くん」
花輪くん
「…説明してくれ」
みぎわさん
「何を?」
花輪くん
「昨夜、僕と君に何があったか…」
みぎわさん
「覚えてないの?私達あんなに激しく愛しあったのに…」
花輪くん
「嘘だ!!」
~昨夜の事を思い出そうとする花輪くん~
花輪くん(心の声)
「昨夜、急に彼女が訪ねて来て…話の途中でヒデじいが来て……ダメだ…その後が思い出せない…!!」
みぎわさん
「自信持って言える?私とは何もなかったって」
花輪くん
「…確かに記憶はない…でも誓って言える!僕は絶対に過ちは犯さない!記憶がなくても僕の本能がそう言ってる!僕は自分を信じる!!」
みぎわさん
「ふっ…」
花輪くん
「何がおかしい!?」
~翌朝~
花輪くん
「うぅ~ん…僕はいつの間に眠ってしまったんだ…?」
~ベッドから体を起こす花輪くん~
花輪くん
「ん?」
~自分が何も着ていない事に気付いた花輪くん~
花輪くん
「これは!?どういう事だ!?なんで僕は!?え!?え!?」
~更に自分の隣に裸で眠るみぎわさんに気付く花輪くん~
花輪くん
「!!!!!」
ヒデじい
「ぼっちゃん、お茶をお持ちしました…」
花輪くん
「後にしてくれないか…」
みぎわさん
「いいじゃない。いたただきましょうよ。あなたカリカリしてるようだから尚更お茶飲んで落ち着くべきよ」
~お茶を飲むみぎわさん~
花輪くん
「…」
~イライラしつつもお茶を飲む花輪くん~
花輪くん
「…うぅん……………………」
みぎわさん
「…」
~眠りにつく花輪くん~
みぎわさん(心の声)
「ごめんなさいね…本当はこんな手使いたくなかったけど…」
ナレーション
「みぎわさんのたくらみは一体…?
次回へ続く」
みぎわさん
「夜分にごめんなさ~い、でもまた部屋に入れてくれるなんて嬉しいわ~!!」
花輪くん
「…」
みぎわさん
「思い出すわ…初めてキスした日…そのソファに2人で座って…」
花輪くん
「…よしてくれ…あれは君が無理やりしてきたんじゃないか…僕の人生の汚点なんだ…思い出しくもない…」
みぎわさん
「酷い事言うのね…でもいいわ…許してあげる…あなたを愛してるから、私は何を言われも平気よ…」
花輪くん
「…やっぱり君はクレイジーだ…どうかしてる…」
~花輪邸~
ヒデじい
「ぼっちゃん…みぎわ様が…」
花輪くん
「またか…もう電話してくるなと伝えてくれ」
ヒデじい
「いえ…今日は電話ではなくて…いらっしゃってるんです…」
花輪くん
「!!」
ヒデじい
「お引き取りいただきますか?」
花輪くん
「いや…通してくれ…」
みぎわさん
「もう後戻りは出来ないのよ!私も!!あなたも!!」
冬田さん
「…」
みぎわさん
「いい?恋愛っていうのは綺麗な事ばかりじゃないの!汚くて醜い事もあるの!でも愛する人の為ならそんな自分だって受け入れられるの!!」
~ちょっと引き気味の冬田さん~
冬田さん(心の声)
「あぁ…私、頼る人を間違えたかも…」
ナレーション
「1人悩むたまちゃん…暴走するみぎわさん…みぎわさんに戸惑う冬田さん…
それぞれが最終的に導き出す答えは?
次回へ続く」
冬田さん
「穂波さん、ずっと休んでるわね…」
みぎわさん
「そうね…」
冬田さん
「ちょっと…やり過ぎたかしら…」
みぎわさん
「そんなことないわよ…」
冬田さん
「でも…」
みぎわさん
「なによ!?あなたがどうにかしろって言ったのよ!!」
冬田さん
「…」
たまちゃん(心の声)
「はぁ…今日も学校休んじゃった…まるちゃん…会いに来てくれたのに…会えなくてごめんね…会ったら何もかもまるちゃんに相談しちゃうから…まるちゃんに余計な心配かけたくないから…」
山田
「そう言えば、この前、穂波も同じようにため息ついてたじょ~」
まる子
「え!?いつ!?どこで!?」
山田
「う~ん…忘れちゃったぞ~!!アハハハハ~」
まる子
「も~う!!」
山田
「あっ!その時に穂波は誰かに突き飛ばされて…それでため息ついてたじょ~オイラ、大丈夫かい?って聞いたけど、穂波は何も言わないで行っちゃったぞ~」
まる子
「誰が突き飛ばしたのさ!?」
山田
「う~ん…忘れちゃったぞ~!!アハハハハ~」
まる子
「も~う!!!」
ナレーション
「続くため息の連鎖…山田が止める鍵を握るのか?
次回へ続く」
まる子
「はぁ…」
山田
「アハハハハ~さくら~ため息なんか吐いてどうしたんだい?」
まる子
「あんたに話しても仕方ない事だよ…」
山田
「なんだよ~ケチケチせずに教えておくれよ~」
まる子
「ケチケチって…あんたねぇ…(汗)
山田は悩みがなさそうで羨ましいよ…」
山田
「アハハハハ~」
小杉
「はぁ…」
山根
「小杉くん、君がため息を吐くなんて珍しいね」
小杉
「俺だって悩む事くらいあるさ…」
山根
「何を悩んでいるんだい?」
小杉
「俺さ…最近ますます食欲がわいてきて、食べても食べても空腹が満たされないんだよ…参っちゃうよ…はぁ…」
山根
「…幸せな悩みだね……(汗)」
藤木
「う~ん…もし、そうだったら…やっぱり気持ちだけ受け取っておくかな…男同士はちょっと…僕には無理かな…僕は女子が良いし…」
ブー太郎
「そうだよなブー…」
藤木
「それで気まずくなるのは嫌だけどね…」
ブー太郎(心の声)
「気まずく…?オイラもはまじと気まずくなるのかブー!?そんなの嫌だブー!!オイラ、はまじとずっと一緒にいたいブー!!……?えっ…オイラ…何考えてるんだブー!?この気持ちはなんだブー!?」
ナレーション
「禁断の気持ちに気付きつつあるブー太郎…勘違いに気付く日はいつ来るのか?
次回へ続く」
ブー太郎
「つ…つまりだなブー…例えるなら…恋愛感情に近い気持ちとゆうかブー…」
藤木
「よっ…よしてくれよ!!永沢くんは大切な友達だけど、恋愛感情なんかある訳ないだろ!!」
ブー太郎
「そっ…そうだよなブー!じゃっ…じゃあ…もし永沢がお前に対して恋愛感情を持ってたらどうするブー?」
藤木
「よしてくれよ~考えたくもないよ~(汗)」
ブー太郎
「例えばだブー!」
ブー太郎
「なぁ、藤木…お前は永沢をどう思ってるんだブー?」
藤木
「どうって?」
ブー太郎
「友達以上の感情を持ってるかブー?」
藤木
「友達以上…?あぁ!親友かどうかって事かい?」
ブー太郎
「そうじゃないブー(汗)」
藤木
「えぇ~…じゃあどういう意味だい?」
ブー太郎(心の声)
「はぁ…オイラ…はまじの気持ちにどう答えたら良いんだブー…?」
藤木
「あっ!富田くん」
ブー太郎
「藤木かブー」
藤木
「今日は浜崎くんと一緒に帰らないのかい?」
ブー太郎
「はまじの奴、どこ探してもいないんだブー」
藤木
「実は僕も永沢くんを探してるんだ。先に帰っちゃったのかな~?」
永沢(心の声)
「さくらの奴…(怒)野口は他に友達がいないんだぞ!!それなのに冷たくするなんて…!!」
~その後、帰り道でまる子と出会う…回想終わり~
永沢(心の声)
「確かにさくらを傷つけたかもしれない…でも、さくらだって野口を傷つけたんだ…
僕は僕だ…誰にも本心を気付かれなくても…例えみんなに嫌われても…僕は僕のしたい様にするだけさ…」
ナレーション
「誰にも本心を見せず影に徹する永沢。本当にこのままで良いのか…?
次回へ続く」
永沢
「ふん…嫌われたっていいさ!!どうせ好かれる事もないんだし…」
はまじ
「永沢…?」
永沢
「僕は僕さ…好きな奴がいたって…僕は僕のままなのさ…例え嫌われてもね…」
ナレーション
「永沢がここまで強がる理由とは…?
次回へ続く」
はまじ
「あっ…永沢…」
永沢
「あっ…浜崎くん…」
はまじ
「お前…この前、さくらに酷い事言ったみたいだな…責める気はねぇけど…もう少し周りの人間の気持ち考えた方がいいぜ…」
永沢
「君に言われる筋合いはないね…」
はまじ
「余計なお世話だけど、このままだと好きな奴にも嫌われるぜ…」
永沢
「…!!」
永沢
「はぁ…」
藤木
「永沢くん、ため息なんか吐いてどうしたんだい?」
永沢
「君に話しても解決しない悩みさ…ほっといてくれ…」
藤木(心の声)
「永沢くん…僕じゃ力になれないんだね…?なんか寂しいな…………」
はまじ
「はぁ…」
ブー太郎
「はまじ、ため息なんか吐いてどうしたんだブー?」
はまじ
「…好きな奴が俺の事を誤解しててさ…どうすればいいのか悩んでるんだ…」
ブー太郎(心の声)
「え…?何の事だブー!?誤解してる…!?分からないブーーーーー!!!」
大野くん
「なんか俺達お互いに勘違いしてるみたいだけど…誓って言う!俺は穂波を傷つけない!信じてくれ!!」
まる子
「…ごめん…大野くんを疑ったりして…たまちゃんがイジメにあってるかもしれなくて…心配で…」
~涙目になるまる子~
大野くん
「イジメ!?…本当か!?」
まる子
「私も調べてる最中だよ…」
大野くん
「何か分かったら教えてくれ!!俺も何か分かったら教えるから!!」
まる子
「大野くん…ありがとう…!!」
ナレーション
「心強い味方に涙するまる子。大野くんとの結束は吉とでるか凶とでるか?」
大野くん
「俺が…?」
まる子
「あんた!たまちゃんに暴力振るったりしてるの!?そんな事してたら私はあんたを許さないよ!!絶対に!!」
大野くん
「暴力!?俺が穂波に暴力なんて振るう訳ないだろ!!もしそんな奴がいるなら俺だってそいつを許さねぇよ!!絶対に!!」
まる子
「え…?」
~後日~
大野くん
「お~い!さくら~」
まる子
「大野くん?」
大野くん
「この前は話聞けなくて悪かったな。俺に何の用だったんだ?」
まる子
「うん…実は…たまちゃんの事なんだけど…」
大野くん
「…!!穂波の!?…もしかして…穂波から俺の事、聞いたのか!?」
まる子
「あんた…まさか!!たまちゃんに何かしたんじゃないでしょうね!?」
大野くん
「お前と気まずくなるのはもう嫌だからな」
杉山くん
「俺だってそうさ!」
大野くん
「杉山…黙ってたけど…俺は穂波が好きだ!でも最近穂波が学校を休み続けてる…もしかしたら俺が告白したせいかもしれない…俺の気持ちが穂波を追い込んでたら…」
杉山くん
「しっかりしろよ!大野!!穂波が休んでる理由はまだ分からないだろ!?もしそうだったとしてもお前は間違った事はしてねぇよ!!」
大野くん
「杉山…」
杉山くん
「俺もお前に黙ってた事がある…俺はさくらの姉さんと付き合ってる!!この先どうなるか分からないけど後悔はしねぇ!!」
大野くん
「杉山…ふっ…やっぱりお前に話して正解だったな!」
ナレーション
「今まで以上に絆が深まった大野くんと杉山くん。2人の前に敵はない!?
次回へ続く」
杉山くん
「俺達、離れてても親友だろ?悩んでるん事があるなら話せよな…」
大野くん
「じゃあ、お前はどうなんだよ!?お前だって俺に隠してる事あるんじゃないのか!?」
杉山くん
「…そうだな」
大野くん
「…」
杉山くん
「…」
大野くん
「…ぷっ!なんかこんなの俺達らしくないな!」
杉山くん
「ははっ!そうだな!!」
~笑い合う2人~
まる子
「前田さん、性格キツいけど真面目だし、根は優しいからね~」
はまじ
「ちっ…違うんだ!!俺が言いたかったのは―」
まる子
「今更、照れる事ないって~私で良かったら協力するよ!!私も一応女だし、はまじより前田さんの気持ちも分かると思うよ~」
はまじ
「あぁ~違うんだって~」
~青ざめていくはまじ~
ナレーション
「告白に失敗した所か余計な誤解までされてしまったはまじ。誤解を解く事は出来るのか?
次回へ続く」
まる子
「知らなかったよ…」
はまじ
「驚いたよな…」
まる子
「うん……まさか……あんたが…」
はまじ
「…」
まる子
「あんたが…前田さんを好きだったとはねぇ~」
はまじ
「ほぇっ!!!!!!!?」
まる子
「誰なの?私の知ってる子?」
はまじ
「そっ…それは…」
まる子
「それは?」
~意を決したはまじ~
はまじ
「それは………ぉ…ぉ…ぉ…ぉぉぉぉ…前だ!」
まる子
「えぇ!?」
はまじ(心の声)
「あぁ!ついに言っちまった!!」
まる子
「前に永沢とみぎわさんと噂になった時、好きな人がいるって認めたんでしょ?」
はまじ
「そっ…それは…」
~赤くなるはまじ~
まる子
「相談にのってもらったから私も相談にのるよ!」
はまじ
「う゛ぅっ…」
まる子
「あっ!!そう言えば!!」
はまじ
「ん?」
まる子
「あんたの好きな人って誰なのさ~?」
はまじ
「えぇ!?」
ナレーション
「突然の質問に戸惑うはまじ。このまま告白してしまうのか?
次回へ続く」
まる子
「そっか…そうだよね…私ってやっぱりバカだね~こんな事で悩むなんて!」
はまじ
「バカってゆうか…バカ正直だな!まぁ…俺が言うのも変だけど、永沢の事も許してやれよな…きっとアイツは不器用なんだよ…他人の気持ちに対しても…自分の気持ちに対してもな…」
まる子
「…分かったよ…あんたの顔に免じて許すよ…」
はまじ
「おぅ!!」
はまじ
「少しは落ち着いたか?」
まる子
「うん…」
~はまじに永沢に言われた事を話すまる子~
はまじ
「永沢も酷い事言うな~」
まる子
「本当だよ!!…でも永沢の言ってる事も当たってる気がして…」
まる子
「どこに行くのかと思ったら神社じゃないのさ~なんでこんな所に~」
はまじ
「おう!ここなら人気もないし、何でも話せるだろ!!思いっきり泣くのも良いしな!」
まる子
「はまじ…あんた…」
~泣くのを堪えるまる子~
はまじ
「我慢するなよ…お前らしくねぇぞ…」
まる子
「そんな…たまちゃんに限って…そんな事っ…!!」
藤木
「永沢くん、言い過ぎだよ!!」
永沢
「ふん!だったら僕に付き合わずにさっさと帰れよ!そうさ!これからは親友の山田くんと帰ればいいじゃないか?」
藤木
「そんな~」
まる子(心の声)
「たまちゃんに限ってそんな事ある訳ないよ…!!でも…でも…なんで私に何も相談してくれないのさ…!たまちゃん…!!」
ナレーション
「永沢の一言に動揺するまる子。このまま、たまちゃんとの友情に亀裂が入ってしまうのか?
次回へ続く」
藤木
「そう言えば穂波は大丈夫かい?ずっと休んでるようだけど…」
永沢
「もしかしたら、さくらの事が嫌になったんじゃないのかい?だから顔合わせたくないとかさ」
まる子
「!!」
藤木
「永沢くん!!」
まる子
「あ~あ…結局収穫なしか…」
藤木
「あっ…さくら」
まる子
「あっ…藤木、それに永沢も」
永沢
「なんだ…さくらか…」
まる子
「ちょっとなんだはないでしょ~相変わらず失礼だね!」
永沢
「ふん!」
~放課後~
まる子
「大野く~ん!!」
大野くん
「ん?さくらか」
まる子
「ちょっとあんたに聞きたい事があるんだけど…」
大野くん
「悪りぃ!今日は急いでるんだ!また今度な!」
~走って行ってしまう大野くん~
まる子
「そんな~…」
ナレーション
「少しずつ真相に迫るまる子。
次回へ続く」
~昼休み~
まる子
「ねぇとしこちゃん、たまちゃんが休む前に変わった事なかった?どんな小さな事でも気付いた事ないかな…?」
としこちゃん
「変わった事?う~ん…あっ!そう言えば…たまちゃんが休む少し前に、大野くんと一緒にいるところを見かけたんだ。遠くから見かけたから何を話してたかまでは分からないけど…大野くんと一緒なんて珍しいな~と思って」
まる子
「大野くん…?」
山根
「さくら…詳しくは聞かないよ…僕が言える事じゃないけど…もし穂波が困ってるなら助けてあげてくれよな…僕はもうそばに行けないからさ…」
まる子
「山根…あんたって奴は…」
ナレーション
「たまちゃんを心配する山根の心意気に涙ぐむまる子…
次回へ続く」
山根
「いや…いつも君と穂波は一緒にいるだろ…?だけど最近、君1人でいるのをよく見かけるからさ…」
まる子
「山根…」
山根
「ケンカでもしたのかい?」
まる子
「違うけど…訳あってたまちゃんは学校に来てないんだ…」
山根
「…」
まる子
「あ~あ…お姉ちゃんが杉山くんと付き合ってるなんて………はっ!!もし2人が順調にいって結婚したら杉山くんがお兄さんになるの!?そんなの嫌だよ~」
山根
「おはよう、さくら。朝からブツブツ独り言言ってるけど、どうしたんだい?」
まる子
「あっ山根!なんでもないよ~気にしないで~」
山根
「そうかい…ところで、さくら…最近、穂波と何かあったのかい?」
まる子
「えっ…?」
まる子(心の声)
「お姉ちゃんが誰と付き合っても構わないけど…杉山くんは…かよちゃんの好きだった人だから複雑だよ…」
お姉ちゃん
「驚かせた事は謝る…でも彼との付き合いを止める気はないから…」
まる子
「…分かったよ…もう何も言わないから…」
お姉ちゃん
「…」
ナレーション
「お姉ちゃんの想いを聞いて複雑なまる子…
次回へ続く」
~翌日~
まる子
「お姉ちゃん…あのさ…」
お姉ちゃん
「ん?」
まる子
「立ち聞きするつもりは無かったんだけど…ごめん…昨日…電話してるの聞いちゃって……杉山くんと…」
お姉ちゃん
「!!!」
お姉ちゃん
「今日はありがとう…楽しかったわ…でも次から家まで送ってくれなくて良いわ…ええ…まる子は気付いてないみたいだから…」
まる子(心の声)
「私…?」
お姉ちゃん
「とにかく、バレないようにお互い気をつけましょう…
じゃあ、おやすみなさい……
杉山くん…」
まる子(心の声)
「杉山くん!?」
ナレーション
「お姉ちゃんと杉山くんの関係に衝撃を受けるまる子。
次回へ続く」
~夜中~
まる子
「う~ん…トイレ行きたくなっちゃった……あれ?お姉ちゃんがいない…お姉ちゃんもトイレかな…?」
~起きてトイレへ行くまる子~
まる子
「ん…?話し声がする…こんな夜中に誰か電話してるのかな…?」
~電話機のある方へ行くまる子~
まる子(心の声)
「お姉ちゃん…?」
~さくら家~
まる子
「今日は、おかしな日だったな~大野くんと杉山くんに会うなんて久々だよ~」
お姉ちゃん
「え…?あんた杉山くんに会ったの…?」
まる子
「うん。家の前でさ」
お姉ちゃん
「…」
まる子
「そう言えば、さっき大野くんにも会ったよ!なんか様子が変だったけど…」
杉山くん
「大野が…?」
まる子
「あんた達親友でしょ?何か聞いてないの?」
杉山くん
「…今度、聞いとくよ…じゃあなっ!」
~走り去る杉山くん~
まる子
「行っちゃった…何しに来たんだろう?」
ナレーション
「杉山くんがまる子の家を訪ねた理由とは…?
次回へ続く」
たまちゃんのお母さん
「えぇ……」
まる子
「おばさん、たまちゃんに何かあったんですか?最近、様子がおかしかったから…」
たまちゃんのお母さん
「私にも分からないのよ…あの子も何も話してくれなくて…もしかしたら……」
まる子
「もしかしたら…?」
たまちゃんのお母さん
「……あの子…イジメにあってるんじゃないかって思うの…この前アザをつくってきてね…本人は転んだだけって言うけど…心配で……うぅっ…」
~泣き出すたまちゃんのお母さん~
まる子
「おばさん……私が何とかするよ!また…たまちゃんが学校に通えるように…!だから泣かないで…ねっ!」
たまちゃんのお母さん
「ありがとう…まるちゃん…!」
ナレーション
「まる子はたまちゃんが休む理由を突き止められるのか?
次回へ続く」
大野くん
「そっ…!そんなんじゃねぇよ!!じゃあなっ!!」
~走り去る大野くん~
まる子
「行っちゃった…何しに来たんだろうね…?まっ、いいか~」
~インターホンを押すまる子~
たまちゃんのお母さん
「あら、まるちゃん」
まる子
「おばさん、お久しぶりです!たまちゃん大丈夫ですか?まだ具合悪いんですか?」
~放課後~
まる子
「たまちゃんの家に行くの久しぶりだな~…あれ?家の前に誰かいる…」
~たまちゃんの家の前をウロウロする人物に近づくまる子~
まる子
「あれ?大野くん?大野くんじゃん?」
大野くん
「さくら?お前なんでここに…!」
まる子
「大野くんこそ…たまちゃんに何か用なの?」
大野くん
「いや…穂波がずっと学校休んでるって聞いて…」
まる子
「心配して来たの?」
~しばらくして~
まる子
「たまちゃん…今日も休みだね…」
としこちゃん
「もう1週間も休んでるよね?どうしたんだろう…?」
まる子
「電話しても出ないし…」
としこちゃん
「よっぽど具合悪いのかな…?」
まる子(心の声)
「たまちゃん、休む前から様子が変だったな…今日、家に行ってみようかな…」
みぎわさん
「いいけど…どうすれば…?」
冬田さん
「どんな手を使っても構わないわ!あの2人が結ばれないようにしてくれれば、どんな汚い手だって…!」
みぎわさん
「……いいわ…あなたには借りがあるものね…やるわ…」
冬田さん
「…ありがとう」
ナレーション
「たまちゃんに着実に近づく魔の手…
救世主は現れるのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「まぁ!じゃあ大野くんは穂波さんを…!」
冬田さん
「そうなのよ~しかも穂波さんも満更じゃなさそうな感じで!キィーッ!悔しい~!」
みぎわさん
「モテる人が彼氏だと苦労するのよね~分かるわ~」
ナレーション
「大野くんは冬田さんの彼氏ではない」
冬田さん
「みぎわさん!私はあなたに協力したわよね?今度はあなたに協力して欲しいの!」
~冬田家、みぎわさんに電話する冬田さん~
冬田さん
「もしもし、みぎわさん?冬田だけど…」
みぎわさん
「冬田さ~ん!聞いてよ~私…私…花輪くんと―」
冬田さん
「みぎわさん、ごめんなさい…今はあなたの話を聞いてられないのよ…ちょっと相談にのって欲しくて…」
みぎわさん
「??…何かあったの?」
冬田さん
「実は…」
~一部始終を話す冬田さん~
大野くん
「返事はすぐじゃなくて良いから…俺、待ってるからさ!」
たまちゃん
「分かった…」
~離れた所で会話を盗み聞きしていた冬田さん~
冬田さん
「くっ…!許せないわ…穂波さん…絶対にっ…!!」
ナレーション
「大野くんの熱き想いを聞いたたまちゃん、そして冬田さん…
恋の嵐はまだ始まったばかり…
次回へ続く」
大野くん
「俺さ…中学でまた、清水に戻って来れて良かったと思ってる…最初は杉山が他の中学に行ったって聞いて少しガッカリしたけど…穂波を好きになれたから本当に良かったって思ってる!」
たまちゃん
「大野くん…」
大野くん
「手紙にも書いたけど、俺はお前の事が好きだ!」
~ますます赤くなるたまちゃん~
たまちゃん
「なんで…?」
大野くん
「えっ…?」
たまちゃん
「なんで私なの?大野くんだったら、もっと良い人を選べるのに!」
大野くん
「なんで…?なんでだろうな…?そんなの俺にも分かんねぇよ…でも恋愛ってそんなもんじゃねぇ?人を好きになるのに理由や理屈なんてねぇだろ?」
~無言で頷くたまちゃん~
大野くん
「ごめんな…急にあんな手紙…ビックリするよな…」
~少し赤くなるたまちゃん~
大野くん
「封筒に名前書いたら、穂波の家族が見た時変に感じると思って…手紙の方に名前書いたけど…よく考えたら封筒に名前ない方が怪しいよな…」
たまちゃん
「そんな…」
大野くん
「それに…手紙なんて俺らしくなかった…!こんな大事な事は直接伝えるべきだった…!」
たまちゃん
「…」
~焼却炉にゴミを捨てるたまちゃん~
たまちゃん
「よいしょ…」
~そこへ同じくゴミを捨てに来た大野くん~
大野くん
「あっ…」
たまちゃん
「あっ…」
大野くん
「……穂波…手紙読んでくれたか?」
穂波
「…うん……」
ナレーション
「手紙の差出人は大野くんだった。大野くんの伝えたい事とは?
次回へ続く」
~放課後~
たまちゃん
「ごめんね…まるちゃん、今日は先に帰るね…」
まる子
「たまちゃん!?今日は掃除当番でしょ!?」
たまちゃん
「あっ!いけない…忘れてたよ…まるちゃん教えてくれてありがとう」
まる子
「たまちゃん、大丈夫?私ならともかく、たまちゃんが掃除当番忘れるなんて…」
たまちゃん
「大丈夫だよ!少し気が抜けてただけ!」
まる子(心の声)
「本当に大丈夫かな…?」
たまちゃん
「ふ~ん…誰からだろう?取りあえず読んでみるよ」
たまちゃんのお母さん
「あんたの机の上に置いてあるから」
たまちゃん
「は~い」
~部屋に入り、机の上に置かれた手紙を見つめるたまちゃん~
たまちゃん(心の声)
「字の感じも見覚えな…」
~封筒を開けるたまちゃん~
たまちゃん
「ただいま~」
たまちゃんのお母さん
「おかえりなさい、たまえ宛に手紙が届いてたわよ」
たまちゃん
「誰から?」
たまちゃんのお母さん
「それが差出人の住所も名前も書いてないのよ…ちょっと気味が悪いわね…」
山田
「永沢くん…ひどいじょ…」
藤木
「永沢くん…いくら山田くんが相手でも少し言い過ぎじゃないかい…?」
永沢
「藤木くん…だったら君が山田くんと仲良くしてやれよ」
藤木
「えぇ!?」
山田
「わーい!藤木くんオイラと仲良くしてくれるのかい?嬉しいじょ~!!」
藤木
「ちょっと待っておくれよ!まだそんな事!」
永沢
「僕の事を非難しておいて自分は仲良くする気はないのかい?つくづく卑怯な奴だね君は…」
藤木(心の声)
「ガーン」
~白目になる藤木~
山田くん
「わーい!わーい!オイラと藤木くんは大の仲良しだじょ~!親友だじょ~!!」
藤木(心の声)
「いつの間に親友に…」
ナレーション
「山田が自分と親友になったんだと学校中に言いふらさないか心配の藤木であった。
次回へ続く」
山田
「永沢くん!オイラ達、友達だろ?機嫌直しておくれよ~」
永沢
「ふん!悪いけど君とは友達になった覚えはないよ!ハッキリ言うけど君の事は小学生の頃から嫌いさ!」
~永沢、小3の頃に山田に提灯を燃やされた事やプラモを壊された事を思い浮かべる~
~帰り道~
山田
「永沢くん、オイラの事怒ってるのかい?オイラ何か悪い事したかい?」
永沢(心の声)
「ちっ…なんで怒ってるかも分からないなんて!本物の馬鹿だな!!」
藤木
「まっ…まぁ山田くんも悪気があった訳じゃないし!許してあげようよ永沢くん(汗)」
山田
「そうだじょ~悪気はないじょ~アハハハハ!」
~余計にイライラする永沢~
花輪くん
「君も薄々気付いてたはずさ…僕達は終わりだって」
みぎわさん
「そんな事ない!私達きっと立て直せるわ!」
花輪くん
「今日、迎えの車を断ったのは君とこの話をする為さ…もう二度と一緒に帰る事もない…
それじゃあ…グッバイみぎわクン…」
~立ち去る花輪くん~
みぎわさん
「花輪くん…もうベイビーとすら言ってくれないのね…(泣)でも私は諦めないわよ!絶対に…!」
ナレーション
「みぎわさんとの関係に蹴りをつけた花輪くん。しかし、諦めきれないみぎわさん。次回へ続く」
花輪くん
「僕が君に対して何の感情もないという事さ…」
みぎわさん
「えっ…」
花輪くん
「今回の噂を知っても他人事のようにしか感じられなかった…自分の彼女が他の男子と噂になってるのにジェラシーも起きなかったのさ…」
みぎわさん
「そんな…」
~帰り道~
みぎわさん
「ねぇ花輪くん、あの噂はデマなのよ~私の事信じてくれるでしょ?ねっ?」
花輪くん
「…」
みぎわさん
「花輪くん…私の事信じてくれないの…?」
花輪くん
「…そうじゃないよ…ただ…今回の噂で1つハッキリした事があるんだ…」
みぎわさん
「…何?」
~帰り道~
まる子
「今日の噂すごかったね~」
たまちゃん
「本当だよね~でも噂の発信元が山田だからね~」
まる子
「確かに信憑性に欠けるよね(笑)」
たまちゃん
「でも、はまじは好きな人がいるって認めたみたいだね」
まる子
「はまじが好きな人って誰なんだろう?想像もつかないね」
ナレーション
「自分だとは気付かないまる子であった」
藤木(心の声)
「永沢くん…やっぱり好きな人がいるのかな…僕には何も話してくれないんだね…なんだか寂しいや…」
冬田さん
「…みぎわさん」
みぎわさん
「…冬田さん」
冬田さん
「なんか…大変な噂になったわね…でも…私…あなたの花輪くんに対する想いだけは本物だって信じてるから…」
みぎわさん
「冬田さん…」
~涙ぐむみぎわさん~
ナレーション
「永沢に対して寂しさを感じる藤木。復活の兆しが見えた冬田さんとみぎわさんの友情。
次回へ続く」
関口
「じゃあ永沢!お前はどうなんだよ?お前はみぎわが好きなのか?それとも他に好きな奴がいるのか?」
永沢
「いっ…いる訳ないだろ!」
~永沢、遠くの物陰に野口さんの姿を見つける~
永沢
「うっ…」
~赤くなる永沢~
はまじ
「ブー太郎?」
ブー太郎
「こんな大勢の前で好きな奴の名前を言う必要はないブー!相手の気持ちも考えろブー!大変な事になるブー!」
はまじ
「ブー太郎…確かにお前の言う通りだな…相手の気持ちも考えずに暴走するところだったぜ…ありがとな、ブー太郎!」
ブー太郎
「おっ…おうブー!」
~赤くなるブー太郎~
ナレーション
「ブー太郎の忠告から大勢の前での告白を回避出来たはまじ。
そしてブー太郎は自分の勘違いにいつ気付くのか?
次回へ続く」
はまじ
「確かに…俺には好きな奴がいる…でもそれはみぎわじゃねぇ…」
関口
「じゃあ誰なんだよ?その好きな奴って」
はまじ
「それは…」
~一同に耳を澄ませる生徒達~
はまじ
「俺の好きな奴は…」
ブー太郎
「はまじ!やめろブー!」
はまじ
「山田が聞いてたなんて…」
永沢
「くそっ!どうするんだこの騒ぎ」
みぎわさん
「どうしましょう…こんな騒ぎ花輪くんに知られたら…」
~そこへやって来た藤木~
藤木
「永沢くん!凄い噂になってるけど…あの…本当にみぎわの事…」
永沢
「そんな訳ないだろ!!山田くんの言う事なんか信用するなよな!!」
藤木
「そっ…そうだよね!」
永沢
「ちっ…山田くんのお陰でとんだ災難だ!」
ナレーション
「この騒ぎにはまじ達3人はどう対処するのか?
次回へ続く」
~放課後~
山田
「大ニュース!大ニュース!はまじとみぎわと永沢くんは恋愛してるんだじょ~!」
はまじ
「えぇ!?」
みぎわさん
「なんですって!?」
永沢
「山田くんめ…(怒)」
~ザワザワする生徒達~
女子生徒
「どうゆう事…?」
男子生徒
「三角関係か!?」
「でも、みぎわさんには花輪くんが…」「はまじと永沢がライバルって事か?」「みぎわの奪い合い…?」「マジで…」
~一気に騒ぎ出す生徒達~
永沢
「山田くん!適当な事言うなよ!!」
山田
「だって、オイラ聞いたじょ~オイラが昼休みに屋上で昼寝しようとしてたら3人が来て…恋愛がどうとか言ってたじょ~あっ!それにみぎわが泣いてたじょ~アハハハハ…」
~再び騒ぎ出す生徒達~
男子生徒
「みぎわが泣いてたって…」
女子生徒
「じゃあ本当に三角関係じゃない!!」
「意外だよな…」「花輪くんはどうなるの…」
~昼休み、屋上~
はまじ
「まさかお前らと恋愛話をする事になるとはな~」
永沢
「全くだね!あ~あ、誰にも言うつもりなかったのにな~」
みぎわさん
「でもスッキリでしょ?」
はまじ
「確かに」
永沢
「まぁね」
みぎわさん
「ウフフ」
はまじ&永沢
「アハハ…」
~笑い合う3人~
永沢
「恋愛も色々と複雑なんだな…」
はまじ
「実は…俺も今片想いしてる!相手は俺の気持ちに気付いてないけど、俺は諦めないぞ!だから…みぎわ、お前も諦めるな!」
みぎわさん
「はまじ…」
永沢
「じっ…実は…僕も気になる奴がいるんだ…片想いって言えるか分からないけど…」
はまじ
「永沢…お前もか…」
ナレーション
「思いがけない接点で仲間意識が芽生える3人。
次回へ続く」
はまじ
「俺だって泣きたいぜ…みぎわ…お前はいいよな…なんだかんだ言って花輪と付き合ってるんだから…」
みぎわさん
「何言ってるのよ!付き合ってても花輪くんが本気で私を好きじゃなきゃ片想いの時と同じよ~(泣)うわ~ん!!」
はまじ
「みぎわ…」
~戸惑うはまじと永沢~
はまじ&永沢
「はぁ~…」
~おもむろに開く屋上のドア~
みぎわさん
「うわ~ん!!」
はまじ&永沢
「みぎわ!?」
みぎわさん
「あんたたち…どこか行きなさいよ!今私は泣きたいのよ!うわ~ん!」
~大泣きするみぎわさん~
~昼休み、屋上~
はまじ
「はぁ~…」
永沢
「はぁ~…」
はまじ
「永沢…お前なんでここに来たんだよ…?ここは俺の場所だぞ…」
永沢
「ふん…屋上は君だけの場所じゃないだろ…僕がいつ来ようと僕の勝手さ…」
はまじ
「ちぇっ…」
みぎわさん
「そんな~じゃあ、今度の休みは?」
花輪くん
「ソーリー、今度の休みはマークが遊びに来るんだ」
みぎわさん
「…ひどいわ花輪くん!(涙)私よりマークを選ぶのね!(涙)」
花輪くん
「ノンノン…マークが来る予定は前から決まってたのさ。それを優先するのは当然だろ…」
みぎわさん
「でも…でも…」
花輪くん
「HRが始まるから行くよ」
~立ち尽くすみぎわさん~
ナレーション
「冬田さんとも花輪くんともすれ違うみぎわさん。彼女に打つ手はあるのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「あっ!花輪く~ん!おはよ~う」
花輪くん
「やあ、おはよう」
みぎわさん
「ねぇ~最近デートしてないじゃない?今日、放課後どこか行かない?」
花輪くん
「ソーリー、今日はピアノのレッスンなんだ」
みぎわさん
「冬田さん、おはよう…」
冬田さん
「ふん!」
みぎわさん(心の声)
「なによ!ずっと無視し続けるなんて!(怒)」
冬田さん(心の声)
「なにが“おはよう”よ!他に言う事ないのかしら!(怒)」
藤木
「何言ってだろう?野口の奴…」
永沢
「全くだ!不愉快な奴だよ!!(怒)」
藤木
「永沢くん??」
永沢(心の声)
「くそっ!野口ごときにこんなに心がかき乱されるなんてっ!」
ナレーション
「自分でも気付かないうちにどんどん野口さんにハマっていく永沢。この気持ちが恋だと気付く日はくるのか?
次回へ続く」
永沢
「の…野口!?」
~顔が赤くなる永沢~
野口さん
「あんた達…漫才コンビ組んだら面白いかもね…」
永沢&藤木
「えっ…」
野口さん
「漫才は息が大事だよ…クックックックックッ…」
~立ち去る野口さん~
永沢
「はぁ…」
藤木
「永沢くん、元気ないようだけど大丈夫かい?何か悩んでるなら相談にのるよ!」
永沢
「君に相談したところで何も変わらないよ…ほっといてくれ!」
藤木
「永沢くん…」
野口さん
「クックックックックッ」
藤木
「うわっ!野口!いつからそこに!?」
はまじ
「ブー太郎!早く教室行くぞ!」
ブー太郎
「おっ…おう!ブー」
まる子
「あっ!待ってよ~どうせ同じクラスなんだから教室まで一緒に行こうよ。面白い話もあるんだよ~」
はまじ
「うるせぇ!ついて来るなっ!」
まる子
「えっ!?なんでさぁ~?」
ブー太郎(心の声)
「はまじの奴、そんなにオイラと2人きりがいいのかブー!顔も赤くなってるしブー!」
ナレーション
「交錯するそれぞれの想い…この想いが結びつく日はくるのか?
次回へ続く」
まる子
「はまじ、ブー太郎おはよう」
ブー太郎
「おはようブー」
はまじ
「おっ…おう!」
まる子
「はまじ、顔赤いよ?大丈夫?」
はまじ
「そっ…そんな事ないぞ!」
~ますます赤くなるはまじ~
まる子
「?変なの」
~翌日~
はまじ
「おはよう。ブー太郎」
ブー太郎
「おっ…おはようブー」
はまじ
「お前、顔赤いぞ?大丈夫か?」
ブー太郎
「そっ…そんな事ないブー!」
~ますます赤くなるブー太郎~
はまじ
「?変な奴」
~穂波家~
たまちゃん
「あの永沢だよ~信じられないよ」
たまちゃんのお母さん
「あらあら」
たまちゃんのお父さん(心の声)
「永沢くんという少年の恋を語るなんて…たまえも大人になったな…(涙)そうだ!こんな時期は今しかないんだ!記念にしなくちゃ!」
~写真を取り始めてるたまちゃんのお父さん~
たまちゃん
「ちょっと!!お父さん!!やめてよ~!!」
たまちゃんのお父さん
「いいじゃないか~記念だよ!記念!!」
たまちゃん
「もぉ~(怒)」
ナレーション
「波紋が広がる永沢の恋。こうしてそれぞれの夜は更けていった。
次回へ続く」
友蔵
「永沢ってあの火事の子じゃろ?火事を乗り越えての恋…喜ばしい事じゃ…」
ナレーション
「実はまだ乗り越えていない」
友蔵
「火事がショックで胃腸が痛くなったりもしてたしのう…」
まる子
「…おじいちゃん…胃腸は山根だよ…」
友蔵
「えっ…(汗)」
~さくら家~
お母さん
「へぇ~あの永沢くんがね~」
まる子
「笑っちゃうよね~(笑)あの永沢だよ~?」
ナレーション
「あの永沢、あの永沢って一体どの永沢だ?」
お姉ちゃん
「笑っちゃかわいそうよ」
ヒロシ
「そうだぞ~永沢くんにもやっと春が来たんだ!良かったじゃねぇか!なぁ?」
おばあちゃん
「うん、うん」
藤木
「あの永沢くんが恋してるなんて信じらんないよ…(汗)」
まる子
「永沢も普通の男子だったって事だね~藤木!あんたも友達なら相談にのってあげなよ!」
たまちゃん
「そうだよ!きっと永沢もそれを望んでるよ!」
藤木
「そんな~(汗)」
ナレーション
「あっさりと気持ちを見破られてしまった永沢。そんな事なども知るよしもないのであった。
次回へ続く」
まる子
「はは~ん…なるほどね~」
藤木
「えっ…何か分かるのかい?」
まる子
「藤木、あんたも鈍感だね~永沢は恋をしるんだよ~」
たまちゃん
「間違いないね」
藤木
「えぇー!?」
まる子
「それにしても永沢がね~」
たまちゃん
「相手は誰かな?」
まる子
「藤木~!」
藤木
「あっ!さくらに穂波」
まる子
「永沢の奴どうしたの?ケンカでもしたの?」
藤木
「違うよ…なんか、永沢くんおかしいんだよ…ボンヤリしちゃって…変な事を聞いてきたり…」
まる子&たまちゃん
「変な事?」
藤木
「好きじゃない相手が気になるだとか…恋の可能性だとか…」
~下校中~
まる子
「ねぇ、あれ永沢と藤木じゃない?」
たまちゃん
「本当だ。そういえば永沢、珍しく午後の授業サボってたね」
まる子
「何、話してるんだろう?…あっ!永沢走って行っちゃったね」
たまちゃん
「ケンカでもしたのかな?」
永沢
「悪いけど急ぐから先に行くよ」
藤木
「えぇ!?永沢くん!?」
~藤木を置いて走り去る永沢~
藤木
「永沢くん、どうしたんだろう?」
ナレーション
「全く訳が分からない藤木であった」
永沢(心の声)
「ふん!バカバカしい!相手は野口だぞ!好きになるはずがないじゃないか!こんな事を考える事自体どうかしてる!きっとみんなが恋愛の話なんかするから僕までおかしくなってるんだ!」
ナレーション
「突然の感情に戸惑いを隠せない永沢。このまま野口さんを意識し続けるのか?
次回に続く」
永沢
「好きじゃない相手でも気になり始めたら、恋に発展する可能性はあると思うかい?」
藤木
「えっ…どうだろう…でも可能性があるかないかで分けたらあるんじゃないかな…?」
永沢
「ふ~ん…」
藤木
「永沢くん、何かあったのかい?」
永沢
「かっ…関係ないだろ!」
~顔を赤らめて慌てる永沢~
野口さん
「永沢…あんた…お笑いに向いてるよ…」
永沢
「はぁ!?何を言い出すんだ!?いきなり!!」
野口さん
「あんた…火事の過去も笑いのネタにしちゃいなよ…プッ…」
永沢
「笑いに出来る訳ないだろ!!」
野口さん
「笑いにしちゃえば、引きずらなくて済むかもよ…」
永沢
「えっ…」
野口さん
「藤木は卑怯…山根は胃腸…小杉は愚鈍…みんないいネタ持ってるね…クックックックックッ…」
永沢(心の声)
「…まさか、野口…僕の事を励まそうと?…ふん、そんな訳ないよな…」
ナレーション
「野口さんの真意は一体?
次回へ続く」
~屋上、空を見つめる永沢~
永沢
「…」
~永沢の背後に忍び寄る影~
???
「永沢…」
~ビクッとする永沢~
永沢
「誰だ!?」
~相手の顔を見上げる永沢~
永沢
「野口…」
野口さん
「フッ…」
永沢
「…何の用だよ?」
永沢
「…」
~無言で立ち去る永沢~
藤木
「あっ!待っておくれよ!永沢くん!」
~永沢の後を追う藤木~
山根
「…小杉くん…ごめん…胃腸が痛いんだ…保健室まで連れて行ってくれないか…?」
小杉
「なんだよ~だらしねぇな~」
ナレーション
「原因はあんたである」
~物影から笑う人物~
???
「クックックックックッ…」
藤木(心の声)
「どうしよう…何か他の話題に変えなきゃ…でも…そしたらまた卑怯だって思われるかな…」
山根(心の声)
「どうしよう…気まずいぞ…うっ!あまりの気まずさに胃腸がっ…」
小杉
「なんだよ?みんなして黙って…俺、変な事言ったか?」
ナレーション
「言った」
小杉
「でも、俺も興味あるな!聞かせてくれよ!山根くん!」
永沢
「小杉くん、君は恋愛には興味ないクセに人の終わった恋愛には興味あるんだね。随分と無神経だな」
小杉
「いいだろ!別に!」
永沢
「人には誰だって触れて欲しくない過去があるのさ」
小杉
「…あっ!もしかして永沢くん、未だに火事の過去を気にしてるのかい?」
~永沢、藤木、山根とも顔面蒼白になる~
藤木&山根(心の声)
「小杉くん、なんて鈍感で無神経な奴なんだ!!」
ナレーション
「恋愛の話から思わぬ方向転換で永沢の火事の話へ。トラウマに触れられた永沢…どう切り返すのか?
次回へ続く」
永沢
「ふん、バカバカしい。仮に好きな人がいたとしても君たちに教える筋合いはないね」
山根
「藤木くん、君はどうなんだい?」
藤木
「僕は…(ここから心の声)僕は小学生の頃から笹山さんの事が好きなんだ…でも永沢くんも小杉くんも恋愛に興味ないみたいだし…僕だけ言うのも恥ずかしいな…」
永沢くん
「藤木くん、どうしたんだい?急に黙って」
藤木
「え!?あ~、いや~、その~、そっそう言えば!山根くんはどうして穂波と別れたんだい!?」
永沢
「話をそらすなんて、やっぱり君は卑怯だな」
藤木(心の声)
「ガーン(顔にタテ線&白目)」
~翌日~
山根
「小杉くん、君は人を好きになった事あるかい…?」
小杉
「は?なんだよ急に」
永沢
「ふん、無意味な質問だね。小杉くんが食べ物以外の事に興味ある訳ないだろ」
藤木
「それは言えてるね」
小杉
「なんだよ!2人して失礼だな!そうゆう2人はどうなんだよ!」
山根
「僕も聞きたいな…」
みぎわさん
「冬田さん、これはあなたの落ち度よ!あの山田が当てになると思う?(怒)」
冬田さん
「山田も同じクラスだから机を間違えるとは思わなかったのよ~(汗)」
みぎわさん
「今後、こんな失態はないようにしてちょうだい(怒)」
冬田さん
「ひっ…ひどい…一生懸命やったのに~(泣)」
~泣きながら電話を切る冬田さん~
みぎわさん(心の声)
「…ちょっと言い過ぎたかしら…」
ナレーション
「みぎわさんと冬田さんの関係に気付かないまる子。冬田さんとの関係に暗雲が立ち込めるみぎわさん。
次回へ続く」
~数時間後~
山田
「冬田~ごめんよ~休み時間に花輪くんに渡そうと思ったら教室にいなかったから渡せなかったじょ~その代わり机にいれておいたじょ~」
冬田さん(心の声)
「ホッ…どうなる事かと思ったけど、うまくいって良かったわ…」
~回想シーン、終わり~
みぎわさん
「つまり、山田が花輪くんと丸尾くんの机を間違えたのね…」
冬田さん
「そうなのよ~」
~回想シーン~
冬田さん(心の声)
「さくらさんからと見せかけたメモは書けたわ!あとは花輪くんの机に入れれば…」
山田
「冬田~何だいそのメモは~?」
冬田さん
「山田!?あんたには関係ないわ!」
山田
「そんな事言わずに見せておくれよ~」
~冬田さんからメモを奪う山田~
冬田さん
「あぁっ~返してよ!!」
山田
「は・な・わ・く・ん・へ…花輪くん宛のラブレターだ~!!アハハハハ~」
冬田さん
「ちっ…違うわよ!」
山田
「オイラが花輪くんに渡してあげるじょ~」
冬田さん
「ちょっと~!!」
~メモを持ったまま走り去る山田~
~みぎわ家、冬田さんと電話で話すみぎわさん~
みぎわさん
「冬田さんっ!あなたヘマしたわね!花輪くんと丸尾くんの机を間違えるなんて!結果的にうまくいったから良かったものの…」
冬田さん
「ごめんなさい…ちょっとしたアクシデントがあったのよ…」
みぎわさん
「アクシデント?」
冬田さん
「実は…」
ナレーション
「冬田さんの身に起きたアクシデントとは?
次回へ続く」
たまちゃん
「…もしかしたら、誰か協力者がいるのかも!?」
まる子
「…でも、誰が……」
たまちゃん
「分からないけど、花輪くんと丸尾くんの机を間違えるくらいだから、たいした人じゃないんじゃない?」
まる子
「確かに、それは言えてるかもね」
~さくら家、たまちゃんと電話で話すまる子~
たまちゃん
「犯人はみぎわさんだよ!間違いないよ!」
まる子
「私もそうだと思ってるけど…なんか不自然なんだよね」
たまちゃん
「不自然…?」
まる子
「だって…あのみぎわさんが、花輪くんと丸尾くんの机を間違えるかな?私でさえ花輪くんの机、知ってるのにさ」
たまちゃん
「言われてみれば…」
丸尾くん
「ズバリそのメモは無くなってしまったでしょう…花輪くんに渡そうとしましたが誤って水の入ったバケツの中に落としてしまったでしょう…ワタクシとした事が…ズバリ申し訳ないでしょう…仕方なく花輪くんには口頭で伝えた次第でしょう…」
まる子
「そんな…」
ナレーション
「手がかりを掴み損ねたまる子。犯人を突き止める事は出来るのか?
次回へ続く」
まる子
「お~い!丸尾く~ん!」
丸尾くん
「さくらさん!廊下で大声を出してはいけませんよ!」
まる子
「そんな事どうだって良いよ!昨日、あんたの机にメモが入ってたでしょ?」
丸尾くん
「おぉ!あなたが花輪くん宛に書いたメモですね?ズバリそうでしょう!!」
まる子
「そうそう、そのメモ見せてくれる?」
丸尾くん
「それが…」
まる子
「ん?」
花輪くん
「それにしても相変わらずおっちょこちょいだね、君は。僕の机と間違えて丸尾くんの机にメモを入れただろ?だから君が急用で来れなくなった事を丸尾くんが教えてくれたんだよ」
まる子(心の声)
「メモ?何の事…?」
~翌朝、学校の下駄箱~
花輪くん
「おはよう!さくらクン」
まる子
「花輪くんっ!おっ…おはよう…」
花輪くん
「昨日は急用があったそうだね?大丈夫だったかい?」
まる子
「うっ…うん…ごめんね…」
花輪くん
「気にする事ないさ、ベイビー!ところで話って何だったんだい?」
まる子
「たいした話じゃないから…気にしないで…」
まる子
「そう言えば…みぎわさんの他のクラスだしね…」
たまちゃん
「花輪くんが喋ったとも思えないしね…」
まる子
「う~ん…」
~考え込む2人~
まる子(心の声)
「そう言えば…もう1つ気になる事があるんだよね…みぎわさん、花輪くんと付き合う為に努力して、付き合った事によって払った代償があるって…努力は分かるけど代償ってなんだろう…?」
ナレーション
「みぎわさんの行動と言葉に悩まされるまる子。再び2人が対決する日は来るのか?
次回へ続く」
まる子
「でも、みぎわさんに言われた事も引っ掛かってさ…あそこまで花輪くんを思う気持ちが私にはあるのかな?って…」
たまちゃん
「まるちゃん…」
まる子
「ごめんね…応援してくれたのに、こんな結果になって…」
たまちゃん
「そんな…それにしても、みぎわさん、なんでまるちゃんが花輪くんを呼び出した事知ってたんだろう?」
~さくら家~
まる子
「もしもし、たまちゃん?」
たまちゃん
「あっ!まるちゃん?花輪くんとどうだった?ちゃんと気持ち伝えられた?」
まる子
「うん…それが…」
~一部始終を説明するまる子~
たまちゃん
「信じられない!!そこまでするなんて!!藤木よりも卑怯だね!!」
ナレーション
「“卑怯”と言う言葉が出る度に引き合いに出される藤木って一体…」
まる子
「卑怯者!!あんた藤木よりも卑怯だよ!!」
みぎわさん
「卑怯とは失礼ね!花輪くんへの愛ゆえの行動よ!!」
まる子
「みぎわさん…あんた、どうかしてるよ…」
みぎわさん
「あなたには分からないわよ!私が花輪くんの彼女になる為にどれだけの努力をしたか…そして彼女になった事でどれだけの代償を払ったか……彼女の座は誰にも渡さないわ!花輪くんとの別れは私にとって死に値するわ!!!!
さくらさん、あなたにそれだけの気持ちや覚悟があるの!?」
まる子
「うっ…」
みぎわさん
「いい?二度とこんな真似しないでちょうだい!!」
~去って行くみぎわさん、呆然と立ち尽くすまる子~
ナレーション
「告白が不発に終わったまる子。立ちはだかる壁は想像以上に高かった。まる子はこのまま引いてしまうのか?
次回へ続く」
みぎわさん
「さくらさん、言わせてくただくけど、あなた“まるちゃん”のくせにナマイキよ」
まる子
「…は?どーゆうナマイキなのよォ」
みぎわさん
「フフッ…小学生の頃にもこんなやり取りをしたわね…その時は花輪くんがあなたを助けに来たけど、今日は助けに来ないわよ…」
まる子
「あんたが何かしたんだね!」
みぎわさん
「花輪くんには、さくらさんは急用が出来たから帰ったと言ってあるわ…」
まる子
「みっ…みぎわさん!」
みぎわさん
「さくらさん…あなた、花輪くんを呼び出して何の話をするつもりだったのかしら?」
まる子
「みぎわさんには関係ないよ!!」
みぎわさん
「関係大ありよ!!私は花輪くんの彼女なのよ!!花輪くんに話があるなら、まずは私を通しなさいよ!!」
まる子(心の声)
「むちゃくちゃ言うね…この人は…(汗)」
~放課後~
たまちゃん
「まるちゃん!頑張ってね!報告待ってるから!」
まる子
「ありがとう!たまちゃん」
~校庭の花壇、花輪くんを待つまる子~
まる子
「花輪くん、まだかな~」
~まる子の背後に忍び寄る影~
???
「花輪くんなら来ないわよ…」
まる子
「誰!?」
ナレーション
「振り返ったまる子の目の前にいた人物は一体?
次回へ続く」
まる子
「花輪くんに話したい事があるんだけど…放課後、少し良いかな…?」
花輪くん
「構わないよ!どこに居れば良いかな?」
まる子
「う~ん…そうだね…じゃあ校庭の花壇の所で…」
花輪くん
「OKさ!ベイビー!」
まる子(心の声)
「ふぅ…体育館の裏に呼び出そうと思ったけど、それだとベタ過ぎて告白するのバレそうだもんね…」
ナレーション
「校庭の花壇も大差ないと思うが」
~翌日、休み時間~
まる子
「花輪くん、いるかな~?あっ!いた!」
~まる子、席に座っている花輪くんを呼ぶ~
まる子
「お~い!花輪く~ん!」
花輪くん
「おや?さくらクンじゃないか!久しぶりだね!」
まる子
「うん…久しぶり…」
花輪くん
「僕に何か用かい?」
まる子
「うん…実は…」
まる子
「へぇ~お父さんがねぇ~」
~廊下を風呂上がりのヒロシが鼻歌を歌いながら通る~
ヒロシ
「タリラッタ~♪」
~ヒロシ去り際に「プ~」っとオナラをする~
まる子&お母さん
「うっ…(顔にタテ線)」
まる子(心の声)
「花輪くんもお父さんくらいの年齢になったら平気でオナラしたりするのかな…まさかね…花輪くんに限って…ねぇ~…」
ナレーション
「意外な伏兵ヒロシによって決心が鈍りそうになるまる子なのであった。
次回へ続く」
まる子
「ねぇ、お母さんはなんでお父さんと結婚したの?」
お母さん
「何よ!?いきなり!?」
まる子
「だってお父さんだよ~どこが良かったのさ?」
お母さん
「あんたね…(汗)昔はお父さんだってカッコ良かったし、優しい所もあったんだよ」
~さくら家~
まる子
「ねぇ、おじいちゃん」
友蔵
「なんじゃ?まる子」
まる子
「おじいちゃんとおばあちゃんは、どっちが先に告白したの?」
友蔵
「はて?どっちだったかの~う?」
まる子
「じゃあ、なんでおばあちゃんと結婚したの?」
友蔵
「はて?なんでだったかの~う?」
まる子
「…(顔にタテ線)」
まる子
「山田は能天気で羨ましいねぇ~」
たまちゃん
「山田は恋愛とは無縁だね」
まる子
「山田以外にも恋愛と無縁の男子は沢山いるけどね~永沢とか藤木とか?キヒヒ(笑)」
たまちゃん
「まるちゃんたら~(笑)」
ナレーション
「常軌を逸脱したみぎわさん。
告白を決意したまる子。
そして恋愛とは無縁の山田が今後、皆の恋愛に関わるキーパーソンになる事など誰も知る由もなかった…
次回へ続く」
~みぎわさんと冬田さんが帰った後、公園にやってきたまる子とたまちゃん~
まる子
「たまちゃん!私、決めたよ!明日、花輪くんに告白する!」
たまちゃん
「本当に!?頑張れ!!まるちゃん!!」
まる子
「明日の放課後、呼び出してみようと思うんだけど…」
たまちゃん
「良いんじゃない?最近、みぎわさんとは一緒に帰ってないみたいだし」
まる子
「よ~し、私やるよ~!」
~公園の前を走り去る山田~
山田
「アハハハハ~…」
みぎわさん
「花輪くんに少しでも変な動きがあったら報告してちょうだい」
冬田さん
「でも…(汗)」
みぎわさん
「お願いよ~(涙)冬田さんしか頼める人がいないのよ~(涙)花輪くんを失ったら私…私…(涙)」
冬田さん
「わっ分かったわ(汗)やるわ!だから泣かないで(汗)」
みぎわさん
「あ゛っあ゛り゛がどう゛~~(涙)」
冬田さん(心の声)
「あ~あ…面倒臭い事、引き受けちゃったわ~花輪くんを見張る暇があれば大野くんを見張りたいわよ~」
~永沢と藤木が帰った後、公園にやってきたみぎわさんと冬田さん~
みぎわさん
「ごめんなさいね~日曜日に呼び出しちゃって~」
冬田さん
「いいのよ~何か相談があるんでしょ~?」
みぎわさん
「実は…冬田さんにお願いが…」
冬田さん
「何でも言ってよ~!」
みぎわさん
「冬田さん…花輪くんと同じクラスでしょ?花輪くんが浮気してないか見張って欲しいのよ…」
冬田さん
「えぇっ!?」
藤木(心の声)
「あ~あ、僕にも彼女がいれば、日曜日にわざわざ永沢くんなんかと公園になんて来ないのにな~」
永沢
「君、今失礼な事考えただろ?」
藤木
「そっ!!そんな訳ないだろっ!!」
~藤木、声がひっくり返る~
永沢
「ふ~ん…別にいいけどね」
藤木
「…」
ナレーション
「恋愛とは無縁の永沢と藤木。2人に春は来るのか?
次回へ続く」
藤木
「ところで…永沢くんは恋愛してみたいとは思わないのかい?」
永沢
「君にそんな事を言われる筋合いはないよ」
藤木
「ただ…なんとなく聞いてみただけだよ…」
永沢
「ふん。君はいつからなんとなくで恋愛を語れるようになったんだい?僕の心配より自分の心配をしたらどうだい?」
~藤木、唇がより青くなる~
~日曜日、公園~
永沢
「藤木くん、聞いたかい?山根くんが穂波と別れたってさ」
藤木
「ああ、聞いたよ…山根くんが穂波を振ったんだってね」
永沢
「ふん。山根くんに人を振る度胸があったとはね」
藤木
「それにしても、山根くんはどうして穂波を振ったんだろう?」
永沢
「きっと穂波じゃなくて穂波の父親が嫌だったのさ。隠れて写真を撮るなんて…まるでストーカーだよ」
はまじ(心の声)
「やっぱり貧乏人の俺じゃ太刀打ち出来ないよな…」
~上の空のはまじ~
ブー太郎
「はまじ??どうしたんだ?ブー」
~はまじ、ブー太郎の声が耳に入らず、その場を去る~
ブー太郎(心の声)
「はまじ…なんで、あんなに落ち込んでるんだ?ブー…突然、変な事聞くし…
……………………………………まさか!?はまじ、オイラの事が!?遠回しにオイラの気持ちを探って!?それでオイラが花輪を選んだから、ショックを受けてたのか…これから、どうしようブー…」
ナレーション
「友情を再確認したまる子とたまちゃん。
勘違いからはまじとの友情に戸惑うブー太郎。
次回へ続く」
はまじ
「なぁブー太郎…もしお前が女子だったら誰を好きになるか?」
ブー太郎
「はあ!?突然、何だよ!気持ち悪いぞブー」
はまじ
「もしもの話だよ!」
ブー太郎
「もしも~?そうだな~…花輪かな?ブー」
はまじ
「…なんで花輪なんだよ?」
ブー太郎
「そりゃあお金持ちだからだブー!それ以外の理由はないブー!」
ナレーション
「ますます花輪くんの存在って一体…」
~翌日~
まる子
「そっか…山根とダメになっちゃったんだね?…もしかして…たまちゃん…まだ花輪くんの事…」
たまちゃん
「それはないよ!一時的に好きだっただけで今は何とも思ってないよ!」
まる子
「良かった…たまちゃんがライバルじゃなくて…私、たまちゃんが大事だからさ…花輪くんより大事だもん…」
たまちゃん
「私もだよ…まるちゃんと気まずくなるくらいだったら、花輪くんなんか諦めるよ」
まる子
「たまちゃん…(涙)」
ナレーション
「簡単に切り捨てられる花輪くんの存在って一体…」
まる子(心の声)
「私の気持ちを花輪くんに伝えたら、やっぱりみぎわさんも傷付くよね…でも私ホッとしてる…相手がたまちゃんじゃなくて本当に良かった…たまちゃんだけは傷付けたくないし、気まずくなりたくないもん…」
ナレーション
「お姉ちゃんの忠告でまる子の心に変化はあるのか?
次回へ続く」
まる子
「でも、小山くんもお姉ちゃんが好きだったから、よしこさんと別れたんでしょ?」
お姉ちゃん
「その結果、よしこさんを凄く傷付けた…私も罪悪感が消えなくて小山くんともうまくいかなくなった…」
まる子
「お姉ちゃん…」
お姉ちゃん
「あんたも彼女いる人だけは好きになるんじゃないわよ。自分も相手も傷付く事になるんだから」
まる子
「…」
~さくら家~
まる子
「ねぇ…お姉ちゃん…お姉ちゃんは、どうして小山くんと別れたの?」
お姉ちゃん
「何よ!?急に!!」
まる子
「やっぱり…よしこさんの事が原因…?」
お姉ちゃん
「……そうよ…でも、よしこさんは悪くない…2人が付き合ってるの知ってたのに…私が小山くんを好きになっちゃったからいけなかったのよ…」
花輪くん
「ヒデじい!車を!彼女を家まで送ってあげてくれ」
ヒデじい
「かしこまりました。坊ちゃん」
みぎわさん
「結構よ!歩いて帰るわ!!」
~力任せにドアを閉めるみぎわさん~
みぎわさん(心の声)
「花輪くん…何も分かってないのはあなただわ…あなたは私を送ってくれた事もない…ただの一度も…私を送るのはいつもヒデじいの役目……私がヒデじいに何をされたかも知らないで………」
ナレーション
「みぎわさんの身に一体何があったのか?そして花輪くんの下す決断は?
次回へ続く」
花輪くん
「僕の為?違うね!君は自分の為にしたんだろ!だいたい…君はどうして僕のママそっくりに整形したんだ!君はクレイジーだよ!!どうかしてるよ!!」
みぎわさん
「あなたは、なかなか、お母様に会えないから恋しいだろうと思って…」
花輪くん
「それがクレイジーなんだよ!どうして分からないんだ……」
みぎわさん
「私があなたの為にどれだけ努力したか!整形だって親に無理言ってお金出して貰ったのよ!」
花輪くん
「ダイエットはともかく整形は努力じゃないだろ…(汗)」
みぎわさん
「とにかく私はあなたの為に―」
花輪くん
「いい加減にしてくれっ!!」
~声を荒げた花輪くんに驚くみぎわさん~
~花輪邸~
みぎわさん
「ねぇ~花輪く~ん」
花輪くん
「なんだい?ベイビー」
みぎわさん
「今日、教室で城ヶ崎さんと何話してたのよ~」
花輪くん
「別に…たわいもない話さ」
みぎわさん
「どんな話だろうと、私以外の女とは話さないで欲しいわ~」
花輪くん
「それは無理だよベイビー(汗)学校が共学だからね(汗)」
みぎわさん
「私を見くびらないでちょうだいっ!」
たまちゃん
「山根…どうして…」
山根
「穂波…君は優しいから、今まで僕の胃腸を気遣って、別れ話も切り出せなかったんだろ?それくらい、気付いてたよ…君が僕を本気で好きじゃない事も気付いてた…」
たまちゃん
「山根…私…私……」
~涙で声が詰まるたまちゃん~
山根
「僕を振ったら、君は自己嫌悪に陥るだろ?そんな思いはさせたくないから僕が君を振るんだ…悪いのは僕…いいね?」
たまちゃん
「山根…優しいのは私じゃなくて、あんたの方だよ…」
ナレーション
「山根との関係にピリオドを打ったたまちゃん。この先たまちゃんにはどんな出会いが待ち受けているのか?
次回へ続く」
たまちゃん(心の声)
「どうしよう…こんな状態で別れ話なんかしたら山根の胃腸がますます…また今度にしようかな…」
山根
「穂波…ごめんよ…」
たまちゃん
「大丈夫?肩かすよ?」
山根
「…穂波……ごめん…もう…別れよう…」
たまちゃん
「え…」
たまちゃん(心の声)
「まるちゃんは前に進もうとしてる…私も前に進まなきゃ!」
山根
「ごめん!おまたせ!」
たまちゃん
「ううん、帰ろっか…」
山根
「うっ…ごめん…走って来たら胃腸が!」
たまちゃん
「山根!?大丈夫!?」
山根
「うぅっ…」
~うずくまる山根~
たまちゃん
「山根…」
まる子
「たまちゃん!帰ろう!」
たまちゃん
「まるちゃん、ごめんね…今日は…」
まる子
「あっ!分かった!(口パクで「山根だね」)」
~頷くたまちゃん~
まる子
「じゃあ、また明日ね~」
たまちゃん
「うん、またね」
~昼休み、屋上~
はまじ(心の声)
「さくら…お前は覚えているだろうか…小3の時、俺達2人が噂になった事…俺、あの時は強がってたけど、本当は嬉しかったんだよな…あの頃からお前の声が好きだったから…まさか、また花輪がライバルになるとはな…皮肉だよな…」
~はまじ、そっと目を閉じる~
ナレーション
「内に秘められたはまじの想いはまる子に届くのか?
次週へ続く」
ブー太郎
「あと穂波は山根と付き合ってるらしいぞブー(笑)山根も大人しい顔してやるよなブー(笑)
…おい!はまじ、聞いてるのか?ブー」
はまじ
「あ…ああ聞いてるよ…あっ!お前この話、広めるんじゃねえぞ」
ブー太郎
「は?なんでだよブー」
はまじ
「そっ…それは…噂になったら2人がかわいそうだろ!いいな!絶対だぞ!誰かに言ったら絶交だからな!」
ブー太郎
「どうしたんだ?はまじ?急に良い人ぶってブー」
はまじ
「そんなんじゃねぇよ…つーか、お前いい加減にブーブー言う癖直せ!」
ブー太郎
「ブー…」
~翌日~
ブー太郎
「おい、はまじ!面白い話があるぞブー」
はまじ
「なんだよ、朝っぱらから」
ブー太郎
「昨日、偶然体育館の裏でさくらと穂波が話してるのを聞いたんだブー」
はまじ
「で?なんだよ?」
ブー太郎
「さくらの奴、花輪が好きなんだってさブー(笑)」
はまじ
「え…?」
たまちゃん
「みぎわさん元々成績優秀だし…家庭的な所もあるし…家柄も良いし…本当に完璧になったよね…」
まる子
「そうだね…でもこのまま気持ちも伝えず卒業するのは嫌なんだ…当たって砕けろって奴?(笑)」
たまちゃん
「ふふふ、まるちゃんらしい(笑)」
~しばし笑い合う2人~
たまちゃん
「まるちゃん頑張ってね!応援するよ!」
まる子
「ありがとう!!」
ナレーション
「はてさて、まる子の恋は実るのか?
次週へ続く」
まる子
「そっか…」
たまちゃん
「まるちゃん…親友として忠告するけど…みぎわさんは、かなり手強いよ…」
まる子
「うん、みぎわさんキレイになったもんね」
たまちゃん
「中学入ってから本気で花輪くんを落とすって凄い剣幕だったよね(笑)」
まる子
「そうそう(笑)ダイエットしてコンタクトにしてさ~」
たまちゃん
「夏休みに整形した時は本当にビックリしたよね!」
まる子
「あの時は学校中、大騒ぎだったね~懐かしいね~」
まる子
「実は…私…花輪くんの事が好きなんだ…卒業する前に告白しようと思ってる…」
たまちゃん
「まるちゃん…でも花輪くんにはみぎわさんが…」
まる子
「分かってる…」
~長い沈黙~
たまちゃん
「まるちゃん…実はね…私も花輪くんの事が好きだったの…でも、みぎわさんがいたから諦めたんだ…」
まる子
「たまちゃん…じゃあ山根の事は…?」
たまちゃん
「山根に告白された時…これで花輪くんの事、吹っ切れると思ってさ…もちろん山根の事は嫌いじゃないよ!ちゃんと考えて付き合ってる…」
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