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沙耶香の女装官能小説(女装モデル編)

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作家
17/12/06 08:18(更新日時)

物語

わたし水越沙耶香(仮名)はある時に街を歩いていると女装雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の担当編集矢口麗奈にスカウトされる。
始まる彼女との女装生活やモデルとしての日々。
日々交わる麗奈や彼女のライバル早紀、彼女たちの社長である双星出版社社長の神無月舞、現れる謎の痴女性。
近所に住むランジェリーショップを経営する美人三姉妹……。

女装小説でありますが同性愛やLGBTなどではありません。
あくまで筆者が女性や女性的なものに外面や内面またフェチ的なものに憧れる女装官能小説です。
くれぐれも誤解なきよう願います。
ちなみに更新は遅め。

17/08/04 15:53 追記
感想スレにスレを作りました。
共感ボタンを押してくれた方や作品に興味ある女性の方よかったら書き込みください📝。
男性は感想スレ禁止とさせていただきます×。

17/12/06 06:19 追記
とりあえず今回の物語はここまでですが続編のスレは作りました。
感想共々再びそちらもごらんください。
ここまでお読みいただき読者の皆々様ありがとうございます。
そしてまたよろしくお願いします。

No.2484188 17/06/12 08:31(スレ作成日時)

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No.1 17/06/22 17:57
作家0 

その日わたしが街を歩いていると背後から声をかけられ振り向くと髪にウェーブのかかった大人びた女性がいた。
『クロスドレッシングボーイ→ガール 担当編集 矢口麗奈』
彼女はわたしの前に立つやそんな名刺を差し出し思わぬことを言った。
あなた、モデルしない?
「モデルですか」
「ええ、よかったら私の自宅兼スタジオがあるのだけど来てくれない。それとも他に用事ある?」
いえ、とわたしは答えた。特にたいした用事はなくただぶらぶらしていただけだ。
「そう、ついてきて」
彼女は髪を靡かせシャンプーやリンス、香水の匂いを漂わせながら先を歩いた。
彼女に連れられたのはどこにでもマンションだ。こんなところにスタジオがあるのかと思いながら共にエレベーターに乗り込む。
モデルをしてほしいと言うわりに一言も口を利かないこちらを見ようともしない。
とある階の扉を開けるとそこはオーソドックスな普通のマンションの一部屋ではあったが彼女は先を示した。
そこにあったのはベッドルーム、程よい調度品や家具、クローゼットがありまわりには黒い機材の照明などがあった。
ここがスタジオ?と疑いがあった。
鏡台を示しわたしは座らせ上半身裸になりメイクをさせられた。
ファウンデーション、アイシャドー、アイライン、リップスティック、ウィッグを滑らかに自然とつけられ鏡を見て驚いた。ブラッシングされウィッグの髪がなびいた。
そこにいたのは上半身は男性の裸ながら美少女がいた……。
しかし次にさらに麗奈という女性が差し出した衣装に驚いた。
彼女の手にあったのは煌めくようなまばゆいランジェリーだった。

No.2 17/07/10 14:44
作家 

戸惑う私の前で麗奈はランジェリーを側に置きながら彼女が担当してるという『クロスドレッシング ボーイ→ガール』とう雑誌を見せる。
表紙にはセーラー服の美少女が映っていた。
頁をパラパラめくると美女や美少女のセーラー服、看護師、婦警、パーティードレスやランジェリーなどが映っていた。モデル雑誌だろうかと思ったがよく見るとちがったことに気づいた。
ランジェリー姿の下腹部いや股間の辺りが妙に膨らみがあることに気づき小説や投稿欄などにえっちな物語や体験談などが載っていた。
そして気づく。
「この人たち、オトコですか……」
「ええ、ご名答。私、あなたが女装に映えそうだからスカウトしたの」
「女装……」
「安心して。ホモやゲイ雑誌とはウチは違うの。女性を愛する女装娘やオトコの娘がふつうに恋愛や結婚、えっちができるように情報を発信してるの。言わば女装コスプレしながら女性と恋愛や結婚、……えっちしましょうという本なの」
耳元で吐息のように囁かれながら麗奈はわずかに背中に胸を触れさせ私の下半身はわずかに動いた。
「いやだったらメイクを落として帰ってもいいわ。興味あるならこのままする?モデル料は払うわ」
わずかに迷いがあった。一分か三分かはわからないが何故か答えた。
「……モデルします」
何故そう答えたたかそれは私の性癖にもあったがここではまだ言えない。物語が進んでから答えよう。
答えを聞くや否や麗奈はランジェリーを差し出しショーツを跨ぎ身につけブラジャーをつけられストッキングを足に通しガーターベルトで吊るした。
「ちょっときつい」
「女の子はみんなそうよ」
ランジェリーの柔らかな感触で男性器は少しずつ上を向きはじめていた。
気づかないのか彼女はクローゼットから衣装と思われるランジェリーと同じく純白のパーティードレスを出して私に着させた。
「うわぁ、すごい美少女」
ベッドに座らされ照明やレフ板の調整をしながら彼女は撮影を始めた。
照明やレフ板の反射が眩しいなか女性のドレスやランジェリーの感触が私を支配するようだった。

No.3 17/07/14 07:29
作家 

ベッドルームに麗奈と名乗る女性カメラマンのシャッター音が静かに伝わる。
その都度、カメラを古いカメラやデジカメ、スマホだったりと様々だ。いろいろなカメラで撮影することで試しているという。
それはともかく一、二時間と撮られるながら女性のランジェリーやパーティードレスの生地の柔らかさなどに股間をはじめ身体が妙にむずかゆく気持ちよさもある。
……勃ってるのかな。
なんとなく感覚としはショーツのなかで勃起してる感じがあったがドレスのスカートは長く確かめるわけにもいかない。
「ふふふ、恥ずかしがってるみたい。自然にしててね」
ふつうカメラマンはあれこれポーズをつけたがると聞くが彼女はあくまで自然に、ほんの少しだけ胸元やスカートの裾をいじるだけで特になにもしない。少しはポーズはつけられるが。
「……う〜ん、あ。休憩にしましょうか。トイレはだいじょうぶ?」
「ええ……」
本当はトイレにいって勃起してるか確かめたい衝動はあったが慌て行くと恥ずかしい気持ちがあり手を招かれリビングに行きお茶をした。
彼女は珈琲を、私は紅茶を口にした。
「もう少し時間かかるけど構わない?」
「ええ」
さっきから同じ言葉しか返せなかった。
「……」
勃起していた。一度歩いてショーツやガーターベルト、ストッキングにスカートの感触に身体が感じていた。
「変な女性と思ってるかしら?」
「いえ」
「さっきから同じことばかり、もしかして……」
「!?」
彼女の爪先がテーブルの下から私の股間に触れた。
「あ……ン」
「やっぱり勃ってる……、するわよね?」
そのまま麗奈は揺れる髪を伴い私に軽いフレンチなキスをした。珈琲のブラックな味と柔らかい唇のルージュが触れた。
「ウフフ、おいで……」
「……あ」
「可愛いわ貴方……。興奮したのでしょう」
再びベッドルームに連れられ彼女は太腿を柔らかく細い指で触り吐息を耳やうなじに触れた。
「ああ……んぐ…」
「ンンン……レロレロ……」
「はあ……」
ベッドに倒れるようにしながら熱いキスを交わし私の性器はショーツとスカートの中で熱く堅く勃起していた。感触が気持ちよくキスだけでイキそうになると感じた。
「撮影してた間がまんしてたのでしょう」
スカートの裾を捲りながら彼女は股間に顔を近づけ私は羞恥心を感じていた。

No.4 17/08/01 15:14
作家 

麗奈と女装した私が熱い抱擁するなか彼女は私の太腿を撫で愛撫しショーツの上から女性らしくない男性器を撫でショーツを下ろそうとし肉棒に彼女の口や指が触れようとした時だった。
「ま、待って!?」
「?なあに?、女のあたしでは不満の」
「ち、ちがうの。あの、こうしたままでしてほしいの」
慌てた私は雰囲気を壊したかなと思いながらショーツを一度腰まで上げながら自らの男性器を左側の脇から出した。
「はあ、そういうことね。わかったわ」
少しふしぎそうな顔しながら彼女は美しいランジェリーショーツから出た肉棒に再び愛撫し唇や舌で濡れ指でクチュクチュシュシュと扱く音がし感じた……。
「ああ……」
「ふふふ、女の子みたいね。だけど変わってるわ。下着をつけたまましたいなんて」
「ん……」
「我慢汁もさっきから出てたみたいね」
ショーツの表面に少しながらカウパー液の沁みがあったようで彼女は見つめながら幹をつつーと舌で転がし先端の亀頭をはむっとくわえながら上下にスロートした。
「ンンン……」
「うふふ、大きいクリトリスね。ングング」
「ああ、いい……」
自然と声色までが女性のようになりながらベッドに身を預け悶えていた。微かにシャッターの音がカシャカシャとしていたようだが意識は女装した自分と麗奈にあり姿見にはレズのような卑猥な行為が映っていた。
「ングング、れろれろ」」
「ンンン、吸い込まれるよう……」
「射精したないなら出してもいいのよ」
「う、うん」
「あら、感じてないのかしら。生意気ね」
挑発するような熱い瞳が上目遣いにしながら愛撫は続く。感じてないわけではない。
そっと私は睾丸を包むショーツのクロッチ辺りに指を這わした。
「ああ……」
「なるほど、ここが感じるのね」
「ン……」
ショーツを脱がなかったわけはショーツを身に付けてると女性的快感を味わうためとショーツの感触が股間に触れるためだ。
サワサワと麗奈の指や掌がショーツごと睾丸に触れながらクロッチのなかの睾丸は射精感をおぼえ膨らみが始まる。
「ああ……ン。い、イキそう……」
「レロレロ、ングング、ジュルジュル、いいわ。イキなさい」
瞬間、ディープスロートした彼女のあたたかい口内に白い精液が膨らんだ亀頭から出て睾丸が膨らんではちいさくなった。

No.5 17/08/04 15:38
作家 

フェラをして興奮してきたのか麗奈はゆっくりスーツを脱ぎ始め豊かな胸を包む黒い下着を見せタイトスカートも下げて黒いショーツを見せた。お揃いのランジェリーに私の男性器も再び興奮し射精したばかりなのに半勃ちくらいになる。それを見て彼女は笑みした。
「私の下着姿に興奮したのね。もう一回はできるわよね?」
「う、うん……」
「まるで女の子を犯しているみたい」
含み笑いをしながらも彼女は私をベッドに寝かして69の体勢に入り彼女の黒い刺繍ある下着のクロッチは淫花がみえるみたいに沁みがやらしくできていた。
「して」
「ん……レロレロ、ハアハア…レロレロ、ハアハア……」
「脱がしていいから。ああン……」
ショーツの隙間から遠慮がちに舌を這わしていると脱がして構わないというので脱がすと淫花から愛液が太腿まで滴が垂れていた。
「ウフフ。また大きくなった。おいしい……」
「ン……はあ。ハアハア……」
「ねえ、キスして」
再びベッドの上で熱いキスをして互いの唾液が頬や顎を伝う。
「ねえ、あなたの名前は?」
「○○○……」
「ふ〜ん、男の名前ね。好きな女性や女の子の名前あるかしら」
しばし目を点にしながらも股間が熱く硬く勃起しながら考えた。
「……紗耶香かな……」
「沙耶香ね。可愛いわ……ンンン」
再びディープキスをしながら麗奈は自らブラを脱いだ。私の目に魅力的な乳白の肌が見え乳首が硬く張っていた。
「ンンン……」
「やだ。そこは舐めていいなんて言ってないのに」
「ンンン……甘い」
「さっきまでやられてばかりだったのに。挿入(い)れたい?」
「う、うん……」
「犯してあげる……ンンン。はあ……」
「はあ…はあ…」
彼女の淫らな女性器がショーツが下ろされたと同時に見え興奮を押さえ桃肉が私の肉棒をグチュグチュと互いにカウパー液の先端が迸り舌で濡れたまま結合してゆく。
「ああ、いいわ……」
「ン…ンン」
「また。勝手に動いて……ンンン。スゴい」
肉棒が淫唇にすっぽりくわえられながらも私は自然に腰を動かしていた。互いの愛液やカウパー液など淫花のなかで縦に下にうごめく。
男女の営みのはずだが柔らかいパーティードレスやランジェリーに包まれ姿見に映る様子はレズのままに見えた。
締め付けるブラやショーツがさらに興奮させていた。

No.6 17/08/05 15:50
作家 

麗奈と私の結合した淫部からは卑猥な音がぐちゅぐちゅとベッドを軋ませる音共に奏でていた。
「あ……ンンン」
「ハアハア、ンンン」
ふたりのやらしい吐息もまた伝わり私は時おり彼女の豊かな胸や乳首に噛みつくように触れ舌で濡らしてゆく。
「ハアハア、スゴい。犯してる……はずなのに…犯されてる…みたい。ん、ハアア……」
女装でのセックスに私の男性器は先ほど射精したばかりなのに隆々と勃起しショーツの脇から彼女を犯していた。
気持ちいい……。ただの男女のセックスではない頭が白くなるような快感があった。
ドレスやランジェリーに包まれていることで男?女?という問いかけが脳内に何度もありながら淫らに性行為をしている。
ショーツやドレスのスカートの感触がより一層性的快感を感じさせる。
「あ、はあ……」
「うふふ、イキそう……」
「う、うん……」
「さっき射精したばかりだから……ね。ンンン……好きな時にイっていいわ」
麗奈のいやらしい含み笑いがありながらも一応はオトコの意地もある。とはいえ彼女の肉襞は肉棒を締め付けては適度に広がりぐちゅぐちゅと奏でる。
吸い込まれそう。
まるで男性器から先が吸い込まれそうになる。オナニーとはちがうのは伝わる。生身の女体やフェロモン、香水などの匂いが魔性の香り。
だけど自分もメイクされ身体から女性の匂いを放っている。汗や体液で少しばかり乱れもある。
まるでレズしてるような気分が先ほどからの頭を白くさせる感覚。
「ンンン……こんなの初めて……」
麗奈なる女性が何を言ってるかわからない、が快感は共有してるはず。
「ンっ……」
柔らかいショーツと彼女の花弁のような肉唇の快感が射精感を腰からもたらすのに気づく。ショーツに包まれた睾丸から膨らみを感じ幹から亀頭の先端にじわりじわり感じてくる。
ショーツの生地の感触がふしぎと女性的快感をもたらし頭のなかで自分が女性になった感じのイメージが広がった時だ。
「イクイク、イッちゃう……ああ」
「きて、いいの!もっともっと!射精して……ンンン」
ふたりとも互いに淫らになりながら性的快感は絶頂だった。襞が再び肉棒を締め付けながら亀頭から精液を迸りだす。
どぴゅどぴゅ……。
何度射精したかわからない。互いに息が荒いまま抱き合い抱擁した。
その様子を一眼レフカメラがとらえていた。

No.7 17/08/07 16:18
作家 

あれから三ヶ月ほど。
ベッドの上で私は深い眠りについていた。そこへ耳元から包むような声がした。
「沙耶香、沙紗耶香、朝よ。……あら、朝勃ちしてる……」
クスリと笑みしながら彼女は私のショーツに包まれた股間に触れ微睡みから解放されそうになる。
まだ眠たいのに……ン。
彼女はショーツの刺繍やクロッチに指をなぞりながらゆっくり上へ下へ撫でる。
「ン……いや」
「いや?いやじゃないでしょう。こんな勃たせてて」
「ンン……」
ゆっくり寝返りを打ちながら抵抗するが彼女の肌や吐息がランジェリーに包まれた身体に触れる。あたたかいけど淫部に触れられると……。
「ここをこうして……」
淫部からくちゅくちゅと上下へ幹を撫でる音が奏でなれ思わず声が漏れる。
「ああン……やめ……」
「本当はしてほしいんでしょう……。やらしい」
彼女は抱きながら私の身体を向き合わせながら69に近い状態にしベッドがちいさく軋むなかショーツから私の隆々としたぺニスを出す。クロッチにあたる睾丸を撫でたり舌で触れたり性感帯をいじる。
「ンン……やだ」
「女の子みたいな声して」
舌や指で幹や睾丸を弄られながら意識とは無関係にショーツのなかで勃起が徐々に硬くなる。熱く熱を帯びながら。
はあ、と麗奈の柔らかい口から吐息をかけられ腰から反応してしまう。そのままパックリと口にくわえられシュッシュッという扱かれると共に口内でくちゅくちゅれろれろと赤い舌で舐められる。
昨夜もしたばかりできたないはずなのに……。
「ンンン……やめてったら」
「れろれろ……可愛い下着にオチンチン……」
少しだけムッとするものの朝からのフェラチオに抵抗ができない。もちろん男としての力を発揮すれば別だけど。
「飲ませて、沙耶香の精液……濃いの」
「ああ、いや……」
「やらしいえっちなのは出てるのにね」
ガマン汁が亀頭や鈴口から出て赤い舌に刺激されてさらに熱く硬くなる。射精感が睾丸から腰、腰から幹へ伝わりそう。
「ああンン……い、イキそう」
「イキなさい。熱く濃いのだして……」
「ンンンン……い、イク……」
微睡みと共に熱く濃い牡の精液がランジェリーに包まれた私の身体からどぴゅどぴゅとベッドと麗奈の口を濡らした。
「美味しい……」
ゴクっ、とわざと音を立てながら麗奈の喉が鳴ったようだ。

No.8 17/08/08 14:55
作家 

汗や体液、精液の飛沫がシーツが飛ぶベッドのなか私はようやく目を醒ました。射精の余韻もあり身に付けたショーツにも精液が飛んでいた。
「もう、麗奈たら」
「好きでしょう?フェラチオ……」
ベッドからゆっくり身体を起こしながらネグリジェやブラを脱いで上体の男としての半身を見せながらあきれる。
「そうだけど。やり過ぎ」
「なにが?えっち」
ん……、と私には呆れるような吐息が混じるなか彼女も起き上がりショーツ以外の肢体をあらわし私の側に寄り髪を撫でる。
「オトコなのにこんなに髪を伸ばして」
「だって女性として暮らしてるし……」
そう、私は麗奈のところに住んでから髪を背中まで伸ばし女装し女性として生活している。
麗奈により雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の専属モデルとして契約したのもある。
「えっちは好きでしょう」
「うん……。だけど起きぬけは」
「うふふ、ここはまだ興奮してるのね」
綺麗なショーツに包まれた股間に彼女は触れる。精液がまだ少し余韻があり下着を女の子のように湿らす。
「でも三ヶ月連続特集なのよ。沙耶香」
「それだってまだ二回目、二ヶ月目でしょう?他のモデルさんに悪いわ」
「だけど沙耶香に反響があったのは本当よ」
ベッドルームに備え付けられた本棚から『クロスドレッシングボーイ→ガール』○月号を出す。そこにはパーティードレス姿の私があり特集として組まれた頁はニ十であった。
パーティードレス以外にも女教師、女子高生、ロリータ、OL風などのコスプレがあり(主に女性の)読者からは反響があったらしい。また麗奈とはわからないようにしてあるが彼女との女装レズの性交も数頁あり生々しいものである。
「そうだけど」
「あら、私とえっちできて女装できて何か不満なの?」
麗奈と暮らすようになり私は男としての姿は彼女とのセックス以外はほぼない。まあ望んだことなのかもしれないと無意識に自覚ないわけでもない。
「それより昨夜も言ったけど10時には双星出版に来てね。打ち合わせ」
「構わないけど」
「けどじゃなくて来るの」
強きな瞳が見つめる。取材だろうか。
「シャワー浴びるわ」
素っ気なく私は言いながらシャワールームに向かい濡れたショーツを脱ぐ。姿見に映る姿は顔や頭以外はまさに女性だった。
蛇口を捻り火照った身体を熱い液体が濡らす。

No.9 17/08/08 15:47
作家 

熱いシャワーを浴びながら熱く火照る男性器を洗い綺麗にする。
麗奈はえっち好きな女性だろうかとも思いながらバスルームにある姿見に私の姿が映る。
顔や髪、頭以外は男性のままである。性転換や豊胸、ホルモン手術は考えたことはあいにくなかった。
姿形は女性のまま身体は男性としてたのしむのが私の女装であった。女性としての生活なら麗奈と暮らすようになり化粧、ファッション、体毛や髭なでの脱毛、家事など経験した。
シャワーを浴びボディソープをつけながら淫部を洗い男の匂いを拭う。全身脱毛したとあるが陰部に毛はある。男性が好きな女装者は剃るらしいが私にとっては男性の大切な部分なのでそのままにしてある。
「ああ……ン」
男性器の射精した鈴口や亀頭に掌やソープの刺激があり股間が感じる。すると声がした。
「着替え置いとくわ。朝ごはんもうすぐだから」
「は〜い」と答えながら麗奈は仕事をしながら家事をこなす。シャワーを充分に浴びた後に替えのランジェリー、今日着ていくパンスト、ブラウス、タイトスカートを身に付け眼鏡をつけてドライヤーや整髪料で髪を整えリボンを髪につける。
「次の仕事はどんなの?」
「うふふ、いい企画よ。社長からオーケーはもらったし」
彼女は何が可笑しいのか悪戯ぽく笑みする。朝食はご飯に味噌汁、サラダに目玉焼きにハムなどオーソドックスだ。
「私が出勤する前にもう一回射精しとく?」
「やだ」
射精すると体力を使う。麗奈は知っているはずなのにからかう。
次の企画は何だろう?麗奈は私の顔を覗くように見つめて口角が笑みしている。
ほどなく麗奈は朝食を終えて準備する。隔月の女装雑誌とはいえ日々の取材やお仕事はある。
見た目は綺麗だがその内に淫乱さを秘め女装者が好みと変わった女性であり私とあっさり共に暮らしている。半分は雑誌の専属モデルでもあるが。
「後片付けと家事をお願いね」
「うん」
「あ、私の残した下着でえっちしていいわよ」
「あのね」
ひとの性癖をわかった上でからかいながら微笑みマンションから去っていく。
女装してても女性はわからない。吐息を交えながらしばしゆっくりテレビを眺め食器の後片付け、掃除をしていく。
ベッドにはこれ見よがしにランジェリーが脱ぎ捨ててある。
これは同居してから知った彼女の悪戯か本心かわからない私は吐息をした。

No.10 17/08/09 14:47
作家 

家事をしていると主夫?主婦みたいな気持ちになるがベッドルームの掃除をしようとするとつい数時間前の朝方の淫靡な雰囲気と他は丁寧に畳まれたり仕舞われているのに麗奈の今朝まで着ていたランジェリーはこれ見よがしにベッドに置いてある。まるで手をつけてもいいように。
部屋の掃除はベッドルームと双星出版に出かける前に洗濯はあと一回しておかなくてはならない。
「ハア……」
同居しはじめた頃はたしかに彼女の使用済みの下着に手を出したり身に付けたりしたものだが、三ヶ月も経つととりあえずは慣れながら脱ぎ捨てられた色気あるランジェリーを意識しないように丁寧に選り分けながら洗濯機に入れ吐息を交え動かした。
その間に掃除機を動かしながら掃除していく。洗濯機が止まる頃には掃除はあらかた済み麗奈や私の衣服やランジェリーをベランダに干していく。
そろそろ時間だ。
戸締まりやガスの元栓、部屋の掃除した後を見つめながらメイクや髪などを丁寧に直しながら出かける。
雑誌の私は眼鏡をかけていないが普段の私は眼鏡をかけている。
『クロスドレッシング ボーイ→ガール』を知らない近所の人たちは「先生」と呼び挨拶していく。
女装している私をほとんどの人たちは疑わない、というか麗奈の親友と思っているかもしれない。
しかしこの三度目の取材にとある淫靡なワナが仕掛けられていることに気づかなかった。
私は免許がないので移動は基本的に徒歩、タクシー、バスなど公共交通機関だ。
どうしようかな。
徒歩でいくには双星出版のある建物はやや遠い、タクシーを拾いたいがタクシーはドライバーと二人きりになるのは勇気がいる。
無難にバスにした。
双星出版があるのはこの街の真ん中ほどだ。
ほどなくバスが来て私はタイトスカートやヒールに慣れた足取りで客の少ないバスに乗り奥の席に腰かけた。
「いったいなんだろ?」
女性向けの女装レズ雑誌の企画は私にはわからない。なかには男性の読者もいるらしいが。
景色が窓から動くなか客が少ないバスのなかふと隣に色っぽい女性が腰かけた。
「失礼するわね」
笑みをしながらその女性はOL風のスーツをしながら声をかけた。
そっと私はゆっくりと空けながら窓外を見つめた。
しかしこの女性が淫らなワナだったことにこの時の私は気づかなかった。出掛けた時に痴漢などの経験はなかったから。

No.11 17/08/11 04:33
作家 

バスに揺られながら少しうとうとしてしまう。
これというのも麗奈の性癖のせいかと思う。毎朝ではないが朝に射精させられることがある。
ん……、とふとあることに気づく。太腿を隣に座っている女性が触っている……?
「ち、ちょっと……やめ……」
「……」
女性は声には出さず悪戯な笑みをしながら無言で触っている。
痴漢じゃなくて痴女!?声に出さない驚きがありながらもパンストに包まれた太腿を触られながらじりじりと窓側に寄ってしまった。
バスのなかで痴女に遭ったという行為に背徳感が過り朝方に射精したばかりの股間はショーツの内で興奮を感じてしまったようになりまずいとおもった。
「い、いや……」
「そう?本当は触られて感じてるんじゃないの」
「……!」
図星だった。しかし私の眼鏡の中の瞳は抵抗を示すように見つめ返すが女性は相変わらずやらしい笑みをしたまま触る。
「こ、声を出しますよ」
必死に考えたなかようやくそんな声が出たが女性は意外なことを言う。
「あら?そんなことをしたらあなたが本当は男性だってわかるんじゃない。いいの?」
「っ……!」
息が詰まる思いがしながらもその間に痴女の指や掌は大胆に太腿から腰に、股間に触れショーツ越しにぺニスに触れた。声が漏れそうになる。
「……ああン」
「ふふふ、ここは興奮してるみたいね」
ショーツとパンスト越しに柔らかい指に触れられながらくちゅくちゅと微かに淫らな音がした。窓外の景色はいたって日常的に人々が行き交うなか淫らな行為に感じてしまう。
「ああ、いや……」
AVや雑誌などで見る痴漢や痴女の体験談などを他人事と思っていた私には衝撃だった。
「いや?いやなわりに抵抗してないのに」
ショーツのテントの張った布地にはカウパー液のやらしい沁みが浮き上がる。くちゅくちゅしゅっしゅっとショーツとパンストの擦れる音がした。
双星出版のあるバス停には街の真ん中で一度乗り換える必要があり逃げるチャンスがあればその時かもしれない。
しかし一分一秒が長く感じられるくらいに恍惚な時が流れていた。
街の真ん中のバス停が近いとアナウンスが流れすぐさまボタンを押し強引に言う。
「お、下りますから」
これで痴女から逃げられると思った。料金を払いバス停から次のバスに乗り一安心し息をしていたら痴女がまた側にいたことに驚く。

No.12 17/08/11 09:46
作家 

いや……。
バスを乗り換えたにも関わらず痴女は私にさりげなく太腿を触り淫部に触れてくる。
「うふふ、本当にいやなら運転士さんに大声を上げればいいではありません?」
「ん……」
背徳感と痴女にチカンされてる複雑さを見透かしたように彼女は言う。
「……」
「イカせてあげるから」
「ち、ちょっと……」
窓際に再びやられながら彼女は大胆にもパンストを下げショーツのクロッチにあたる秘部や包まれた睾丸に触れてきた。
「あ……ン」
思わず感じた声が出るがさいわい乗客に気づかれなかったが羞恥心で顔から火が出る思いがした。
くちゅくちゅと彼女はその間に、男性器を下着越しに弄りながら愉しんでいる。声に出したいのに出せない。
痴漢に遭う女性の気持ちが胸によぎりながらなぜ私がこんな目に遭うのかわからなかった。眼鏡の奥の瞳が窓に映り潤みが少しみえた。
「あら、耐えるのね。ヘンタイなのに」
「あ、あなた……もしかしてニューハーフ?私とおなじとか……」
唇を噛むようにしながらせめてもの仕返しにと言うがあいにくそれはちがったようだ。
彼女は自らのタイトスカート、ブラウスを少しはだけて性別が女性なのを口許であらわした。
「オンナよ、女。フフフ……」
「……!?」
たしかに表情や声色、身体までれっきとした女性である。匂いやフェロモンらしいモノから男性には出せない艶や色っぽさがある。
だけどなぜ痴漢、いや痴女のような真似をこの若い女性はするのか。
趣味?性癖?
麗奈も時々悪戯めいたことはするが外ではほぼしない。
わからないと再び思った時だった。
くちゅくちゅと彼女が私のぺニスを扱く音が耳元ですると同時に本気で感じ始めていた。
「……ン、い、いや」
「あら、ここはそんなこと言ってないわよ。食べちゃいたいくらい」
彼女はそのままショーツの脇からぺニスを出してくちゅくちゅと再び上へ下へ擦るたびに淫らな音が奏でた。
イカされちゃう……。麗奈以外の女性に……。
麗奈が好きか愛してるかはまだわからないが愛情や友情(?)みたいな信頼関係があると思う。
「ハアハア……ン……」
扱かれるたびに真っ白になりそうなあたまのなかで呼吸と共に葛藤に近い思いがよぎった。
見知らぬ彼女は言う。
「あら、けっこう頑張るのね。普通の男性ならイクのに」
バスは走る。

No.13 17/08/11 15:16
作家 

バスは走る。
だが目の前の痴女性は私をイカしたいようだ。なんとかしないと思った時だった。
はむ、と名前も知らないその女性は私のぺニスを柔らかい口でくわえ、レロレロクチュクチュズルル……と大胆にフェラチオをはじめた。
「あ、ンンン……」
「ズルル……美味しいわ。あなたのオチ×チ×、いえペニクリかしらね」
卑猥な表現しながら幹を掴み器用に大胆に、ショッカーのクロッチに包まれた睾丸を愛撫していく。
「あ、ハアハア……」
懸命に耐えていた私の顔が恍惚したようにバスの窓に映る。
麗奈を心のどこかで裏切ったような気持ちがよぎりながらも感じていた。
「あら、感じてるのね。嬉しい、ンンン、レロレロレロレロ」
「!?……ああ」
鈴口を舌で責められ睾丸を指や掌で撫でられ今朝方に射精した股間はギンギンに堅くなっていた。
バスのアナウンスが双星出版そばのバス停を伝える。
「ああ……ン」
抵抗しながら降りる意思を示し乗降ボタンに車内が伝わる。だけど身体は女装に慣れ痴漢、いや痴女の卑猥な行為と重なり男としての力は精神面から出しにくかった。
三ヶ月の麗奈との生活は私の意識や精神面から日常の“男らしい男”を意識させないのに充分だった。同時に女装という魔性の魅力にもだ。
「フフフ、降りる前にイカしてあげるから」
名前も知らない彼女の甘い声に早くイカして、やめてと本能と理性が内に葛藤した。
「や……」
さすがにお尻に触られるのは後ろ手にしながら抵抗した。
私はLGBTや通常(?)の女装娘ではないからお尻、特にアナルやアヌスには抵抗があった。麗奈との三ヶ月との性生活でもお尻を触らせはしたがアナル、アヌスには触らせなかった。
「まあ、イカしてあげるわ。ここが膨らみがあるものね」
「ン……」
乗客が少ないバスのなかで頭が真っ白になりながら下半身から射精感を再びおぼえた時だ。
どぴゅっどぴゅっ……。
熱く痛い性的快感のなか睾丸が膨らんだかと思うと、幹から男性器の先に熱く臭い白濁液が見知らぬ彼女の口内を襲った。
「!?んんん、ン…ンンンン…」
ごくっ、と一瞬の驚愕と興奮があるなか彼女は喉元に私の男性たる牡の証しをゆっくりゆっくり喉から食道へごくっごくっと喉を動かしたようだ。
「ハアハア……ハアハア……」
「……下着とスカート直してね」
停留所が近づく。

No.14 17/08/12 05:34
作家 

停留所が近づくなかショーツやパンストにぺニスをおさめようとするがまだどくどくと白濁液が出ておさめられなかった。
ああ……。そう思った時に痴女は再び唇を亀頭につけちゅるちゅると音を立てながらティッシュをあてがいぺニスを器用に拭いていた。
早くおさめなさいと上目遣いで伝えているようで私は感じながらもぺニスをなんとかおさめられショーツとパンストをお尻まで上げた。
「あなた、こんなことをして」
「降りるのでしょう?」
睨みながら私は双星出版のある建物近くにある停留所に降りようやく一息ついた。
額や髪には汗が浮かび瞳は眼鏡の内で焦りがあったかもしれない。呼吸を整えバッグにあるコンパクトで顔や表情を気にし数分歩くと双星出版が入っている建物が見えた。
ほっと安心したがそれが間違いであることにさらに気づかなかった。二度も射精を朝からしてあたまが飽和していたかもしれない。
建物に入ると、顔見知りの双子の受付嬢がいて向かおうとした時だ。
「ふ〜ん、あなたここに用事あったの?」
ぎょっとして後ろを振り向くとまだ先ほどの痴女がいた。
「あ、あなた……」
「そんなことよりまだ出し足りないんじゃないの」
驚く私をよそに彼女は目についた女子トイレのいちばん奥の個室に招き便座に座らせながら再び腰に手をかけた。
「ち、ちょっと……やだ」
「やだて言いながらまた興奮してるじゃない」
「や、そんなこと」
口では否定しているが射精したばかりの股間は再びショーツとパンストでテントを張っている。理性と本能が別であり見知らぬ異性のフェラチオに感じた男としての本能を自覚しながらも抵抗はなぜかできなかった。あるいはしないのわからなかった。
女性は再び私のぺニスを指に触れさらに今度は大胆にクロッチの内にある睾丸を責めた。
「ああ……ン」
「まだ出したいんでしょう」
「ちが……」
彼女は妖しい微笑みをしながらスーツの前やスカートをこれ見よがしに下着を見せながら肉棒を熱く再び扱く。
くちゅくちゅと再び淫らな音が密室でした。

No.15 17/08/13 15:13
作家 

ン……!?はあはあ、レロレロくちゅくちゅ……。
見知らぬ痴女性は隙を見ていたのか瞬間的に唇を奪いそのまま熱く濃いキスをした。意識が蕩けそうになりながらもショーツの脇から出た男性器は肉棒と化して再びやらしい液が先端から出ていた。
「触ってもいいのよ」
「!?」
危うく本能のままの誘惑に駆られそうになることを女装が日常になっている私の意識の中の男、女がわずか間葛藤したが堪えていた。
「まあ、イカせてあげるわ」
「あ、あなた……」
「だから女性だって言ってるでしょう」
私が言わんとしたことをニューハーフかシーメールかと思い違いした痴女性はクロッチの内にある膨らむ睾丸をやらしく弄りまくる。
「ああ……ン」
「ふふふ、ここが弱いのね。女の子みたい。だけどここは……」
指を巧みに操り彼女は私の脚を肩に乗せたままお尻の穴に指が向かおうとした時だった。
「や……!やめて!!本当にお尻はダメ」
私は脚や腰を動かし必死に抵抗し瞳から涙が潤んだ。
すると痴女性は呆れたように丸いお尻を指や掌で撫でながら諦めたような態度にホッと息をついた。
「お尻はいやなのね」
「……ん」
「だけどオチンチンはイカさないとね」
「ち、ちょっと……。ああン……」
レロレロとディープスロートを上下にされ再び男性器は唾液や口内に濡れていく。爪先から肩まで力が抜けていく。腕時計を見ることさえかなわない……。
先ほど射精した肉棒は性的快感を上回りながら脳内に響く。
「い、イキそう……」
「うふふ、いったん小さくなったのにもうこんなに勃起してるものね。やらしいクリチンポ」
ズズズ……、と個室内にやらしく奏でる音がした。
瞬間的に二度目の射精に腰から再び快感が襲う。
どぴゅどぴゅ……、と痴女性の口内や頬に牡の樹液が飛んだ。今朝から三度目の射精だが白濁液は少し薄いように虚ろに見えた。
ゴクゴク、と生々しい喉に精液が流れこむ音が耳に聞こえ彼女は満足したように微笑み立ち上がる。そのまま何を思ったかブラやショーツを少しはだけながら軽いフレンチキスをした。
「ほら、女性でしょう?」
「……はあはあ、あなた?」
「あら、ごめんなさい。時間に遅れるわ。また機会あればしてあげるわ」
痴女性は身なりを整えて足早に消えた。正気を私が戻すには少し時間かかった

No.16 17/08/13 20:18
作家 

正気を取り戻した私は今朝から三度射精したぺニスをショーツとパンストにおさめるなかぺニスが意外にきれいにされてるのに気づいた。
あの女性は……?
バスの中でも淫らな行為をしたにも関わらず見知らぬ私のぺニスに手を出したのに二度もきれいにお掃除フェラ?というのをしたのかと疑問がよぎる。が、それもわずかで腕時計を目にし時間が10時を数分過ぎているのに気づいて用を足し手洗い場の鏡で髪やメイクにおかしいところはないか見て双子の受付嬢に受付をすましてエレベーターで双星出版のあるフロアーに向かう。
「沙耶香、来ないから迎えに出ようとしたところよ」
「あ、ああゴメン。少しトラブって……」
「トラブル?ま、いいわ。社長がお待ちかねよ」
社長?、とふと怜悧で美麗な二度くらい出会った美人秘書と言っても差し支えない神無月舞社長の顔がよぎった。
麗奈は撮影打ち合わせの時と同じように先を歩いて双星出版と記された会社に私を案内した。
双星出版はけっして人数ある職場ではないが上は社長からバイト従業員に至るまですべて若々しい女性であった。
「社長は?いないのかしら」
「麗奈さん打ち合わせは私たちで社長はすませてくださいて」
麗奈に答えたのは麗奈よりひとつふたつ年下の二ノ宮早紀。
大人っぽい麗奈にくらべたら妹的な雰囲気で明るくいま風の女の子という感じ。
そう、と社内を見渡しながら麗奈と早紀は打ち合わせのために白で統一された会議室兼応接室に通した。
イスに座りながらも先ほどの二度のフェラチオで淫らな匂いがしてないか今さらながら気になった。さいわいにしてふたりは気づいてないままお茶を出された。
「どうぞ沙耶香さん」
「ン……ありがとう」
お茶菓子を出されながらも下半身がむずかゆい思いがした。むくむくと性欲が理性を上回ったのだろうか……。お茶を喉で潤しながら気分を落ち着けた。
麗奈がそっと微笑みながら企画を説明しようとした時だ。
「では今回の企画は」
「はいはい!あたしが伝えます。沙耶香さんには雑誌に同梱される特典DVDでAV女優さんと女装レズをしてもらいます」
え、と思わず口からお茶を吹きそうになりながら出された企画書をおそるおそる見つめた。
『水越沙耶香の女装レズ、あなたも女装娘とレズを体験しませんか?(仮)』
とありAV女優との撮影云々が記されてあった。

No.17 17/08/14 04:53
作家 

しかし驚くべきことひ早紀はさらに言う。
「実はこの企画は麗奈さんとあたしが出したものなんです」
え、と思わず絶句していると麗奈は早紀を睨むように見つめながら言う。
「あなたね」
「だって本当のことじゃないですか」
「そうだけど」
わずかに後ろめたいような瞳が麗奈にうかがえながらお茶を口にし気持ちを落ち着けようとしながら見つめた。
なに考えてるの?麗奈。
女装レズという特殊な人間関係であり友達以上恋人未満セックスフレンド同棲というなんとも表現しにくい関係だが表現するとそうなる。
「あ、あなたもこの企画に賛成同意したじゃない」
「しました。だってあたしは沙耶香さんが好きなんですから」
聞いてる方が驚くことを早紀はあっけらかんと小悪魔めいた表情で言う。
「あ、あのふたりともケンカは……」
「ケンカはしてないわ」
「沙耶香さんの意にそぐわない企画は立ててないので安心してください」
企画書を見ててください、とふたりの女性は言ってるようだ。
やむなく企画書に目を通す。だけどふたりの女性は向かい側に座りながら互いに牽制し威嚇しまた私を気にしながらなにやら言い合ってる。
先輩後輩という間柄の麗奈早紀だが、ライバルでもあるようだった。
企画書に目を通すと同梱DXの相手はれっきとした女性でありAV女優とあるがまだ相手は決まってない。また私の性癖やセックスプレイに関しても私の意思確認が優先されるとあった。
つまりはハードなSM、ムチや蝋燭などそして私へのアナルプレイなどはないと記されてもいた。
「だから麗奈さんはあたまが固いんです」
「先輩にたいしての口の聞き方、それ」
ふたりの言い合いが私のもとへ聞こえた時に扉が開いた。
「ふたりともその辺にしなさい。沙耶香さん企画の意図はご覧いただけたかしら」
現れたのは双星出版社長の神無月舞。怜悧な瞳を理知的な眼鏡で隠しながらいつもスーツを綺麗に身に付けている。
「あ、ハイ」
「だけどその様子ではこのふたりからちゃんと伝わってないみたいね。休憩しましょう」
気づくと2、30分は過ぎてたようで企画書には目を通したがあたまには入ってたような入らなかったような印象しかない。
「少し外の空気にでも触れてください」
ふたりがちいさくなるなか私は会議室を後にした。なにを考えてるの麗奈?

No.18 17/08/14 11:06
作家 

屋上に入ると小休止やサボッていたり細々と仕事しているOLや女性が目に映るが就業時間間もなくなのでひとは少ない。
私の姿はまわりのひとたちには見かけないひとくらいに見えているようだ。この建物には双星出版以外にも大中小の会社が入っているが、双星出版がなんの会社か理解してるひとはいないだろう。
ふう……。
吐息に混じりながらスカートの中を風が通り抜ける。
「……」
誰も見てないとわかりながら秘部である股間を気にしてしまう。三度も射精させられ身体が疼いているのかなと思ってしまう。
麗奈と早紀が先輩後輩でありライバルでもあり初めての撮影はほぼ麗奈オリジナルの企画だったらしいが先月か二回目の時は本格的なスタジオを借りての撮影だった。
その時からか早紀はなにかとアプローチをしていたらしかった。飲み物や汗を拭いたり雑談だったり麗奈にくらべたらちいさく可愛らしさはある。
はあ、と吐息がこぼれた時に背後から声がした。
「沙耶香」
「れ、麗奈」
「はい、ジュース」
ああ、と戸惑いながら自販機で購入したらしい缶ジュースが渡されプルトップを開けて口にした。彼女は言う。
「企画、びっくりしたでしょう?」
「う、うん」
「あ〜、麗奈さんずるい」
口内に入れたジュースが吹き出しそうな声を上げながら早紀もやってきた。
「ず、ずるいもなにもないでしょう」
「社長に叱られたばかりなのに」
「わ、私は同居人でもあるしいいでしょう」
ふたりとも何らかの形で神無月社長に叱られたようだ。
「あ、あたしもジュースあげます」
「あ、ありがとう」
口を尖らせながら缶ジュースを差し出す早紀。しかし早紀は露骨に言い出す。
「あたしが麗奈さんの企画に同意したのは沙耶香さんのえっちな姿、じゃなくて魅力を引き出したいからです
一瞬、まわりのOLたちがこちらを見たので慌てた。おそらく何の会話をしてるのか好奇心をそそられたかもしれない。
「二ノ宮さん」
「あ……」
「バカ」
バカと言う麗奈に早紀は目を向けるがさらにとんでもないことを彼女は小悪魔めいて言い出す。
「こうなったら沙耶香さんを先にイカした方が勝ちです」
「ち、ちょっと……」
屋上の排水溝のある人のいない壁際に早紀は手を引いてスカートやショーツ、パンストに手をかけた。
まわりの人たちは屋上から下りていく。

No.19 17/08/14 14:37
作家 

ふたりの女性に下半身を掴まれしかも屋上から人がいなくなったことに焦りをおぼえた。
「ち、ちょっとふたりとも……、やめ……て」
やめてと言ってるにも関わらずふたりは私の性器を奪うかのようにパンストやショーツを下ろし初夏を迎えた空の下に性器を晒した。
ああ……ん。
声にならない羞恥心が胸中を襲うなかふたりは手で扱いたり指で愛撫したり顔や鼻を近づける。ふと、麗奈の顔はあることに気づいた表情をした。
「オナニーしたの?」
「し、してないてば……」
「でもオトコの匂いがします。ああ、たまらない」
「ン……!?二ノ宮さん!」
早紀は麗奈より先に私のぺニスに唇や舌を這わせ濡らすようにした。
ぴちゃぴちゃ……。
「あ……ン」
「あたしの舌で感じてくれてる、沙耶香さん。うれしい」
「あ、あなた……ン……」
「ンンン!?」
負けじと麗奈はぺニスより先に唇を奪いながらも指や掌はぺニスを奪うようにした。
「あ、ずるい」
「うるさいわね。このオチンチンの扱いは知ってるのよ」
「ふ、ふたりとも……やめ……て」
スカートの裾を持ち上げるような状態のなかふたりにフェラチオや指で絡むように愛撫されながら声を上げられない。上げれば正体が世間に露見することもある。
こういう時女装はつらいとふと思う。
ちろちろ、ちろちろ、んん。
早紀のフェラチオは幹の筋を舐めるようにしながらもキャンディを舐めるかのよう。
ンンン、れろれろれろれろ……ンン。
麗奈のフェラチオは舌を這わしながらも睾丸に手をつけるのは慣れているから。
「ふふん、沙耶香はここが弱いのよ」
「し、知ってますよ」
「う、おおお……ン」
まるでレイプされるかのような女性の気持ちがよぎりながらもふたりのフェラチオに性器が青い空に向く。
「あ、ああン!……だ、ダメ……」
え、と瞬間的にふたりの顔や髪に白濁とした牡の精液がかかった。
「ああ、沙耶香さんの……」
「……いつもより早くない?」
感激する早紀をよそに麗奈は吐息する私を少し怪しく見つめながらショーツやパンストを上げるようにアイコンタクトをした。
「……さ、さあ」
「オナニーをしてないのに」
そこへ再び助け舟がやって来た。神無月社長であった。
「ふたりとも、先ほど私が言ったことを聞いてたかしら」
屋上に風が吹いた。

No.20 17/08/14 19:19
作家 

スカートやショーツ、パンストを整えながら下半身が外気に触れようやくぺニスは本来のショーツにおさまるくらいになった。
しかしである。
「所属モデルに迷惑をかけるなんてなにしてるの!あなたたち」
神無月社長の叱責する声が響きエッチをした私も半ば同罪みたいに縮こまりそうになる。
「矢口さんは編集、二ノ宮さんは取材があるんじゃないの」
「はい」、とふたりして小さな返事が耳に伝わる。神無月社長は続ける。
「矢口さんは企画書を沙耶香に渡して意思をはっきりさせること。一週間以内かしらね」
直接聞こえるように神無月社長は麗奈や私に言う。彼女は踵を返して去っていく。
すかさず早紀が耳打ちした。
下のロビーで待っていてください、と小悪魔のような口許が見え彼女もまた去っていく。
「……ということで私の企画に参加するしないの意思は沙耶香に委ねられたから」
「……うん」
なに考えてるの、とは言いづらい雰囲気があった。そのままふたりして双星出版のあるフロアーに下りるが、私は彼女の意図がわからない。お姉さんの雰囲気ある背中を見送るだけ。
雑誌に同梱される女装レズの撮影に出演するか否か。企画書の入った封筒が少し手に重い。
エレベーターで下りてロビーに降りる。双子の受付嬢の亜美と美亜が合間を見て話しかけた。
「こんにちは沙耶香さん」
ハモるふたりだがいまだに見分けがつかないがなんでもこの建物の受付嬢のなかでは上位に入る美人双子らしい。
「どうかしましたか」
「う〜ん、ちょっと悩むことあって」
姉の亜美らしいのが受付をする間に妹の美亜が子どものように話しかける。
「悩みですか?女性として暮らすのも大変ですか」
今度は姉の亜美だ。交互に話しかけられるから双子なのにひとりの人間と話しをしてる気分だ。
「まあね……」
女装として異性と生活するのはいろいろ悩みもありひとに言える内容言えない内容様々だ。
そこへエレベーターから降りてきた早紀が姿を見せた。
「モテますね沙耶香さん」
「ちがう、愚痴を聞いてもらってただけ」
愚痴にも満たない会話だが早紀は私の手を引く。
「取材じゃないの」
彼女の悪戯めいた声に女性がしたたかというのを思い知らされる。
「あれは口実。社長や矢口さんがうるさいから。デートしてください」
やられたと思ったが外に手を引かれた。

No.21 17/08/15 04:41
作家 

彼女は社長や麗奈に取材と直帰という形でうまい具合に会社から退けれたようだ。
したたかなら可愛いで許されるがなんとも頭のキレる女性とも思う。
取材の対象はどうやら私だったらしくそれだけならまだしもデートの場に双星出版や麗奈の住むこの街ではなく彼女は自分の住む隣街に電車で私と共に向かう周到さ。
「デートしたいなら正式に申し込むのが筋でしょう?」
揺れる電車のなか私が言うが彼女は口を尖らし返事する。
「正式に申し込んでも麗奈さんにじゃまされますもん。このニ、三ヶ月、だからです」
なにがだからなのか。
誤解ないようにいえば女装や専属モデルになったからといってプライベートがないわけでもないしオトコに戻ろうと思えば戻れると思う。
しかし何と表現すればいいのか麗奈は私の性癖やオトコとしての女装者を理解しているところがあるらしく適度に彼氏あるいは女装レズ相手、同居者として距離を保つ。
「麗奈さん、いままで沙耶香さんみたいな人と何度か付き合ってたみたいですよ」
窓外の景色を見ながらぼんやりと考えてた私にぽつりと早紀の呟きがはいった。
「……」
「取材を兼ねたデートをお願いしますね」
隣街の駅に降りたところで彼女は先に降りて少女のように明るく答えた。
女装者がモテるというのはいろいろ聞くがこれもその部類なのだろうか。改札を抜けて見慣れない街を見ながらこんなことしてていいのかなと思う。
麗奈から預かった企画書はバッグにようやくしまいながらデートが始まった。
双星出版社で働く女性は麗奈や彼女のようにこうなのだろうか。
こうなのだろうかと思うもののその表現自体は理解してないことにも気づく。

No.22 17/08/15 06:34
作家 

これはデート?取材?
深く考えてはいけない。が見慣れない隣街は新鮮に映る。
その都度、早紀はカメラやデジカメ、スマホなどでパシャッ!と撮りながらあれやこれや聞く。ただし答えられないことは答えない旨だ。
「ふぅ〜ん」
「なに?」
「いえ、沙耶香さんふつうにオトコの子だったり読書、写真集や本、えっちな本興味あるんですね」
「……」
ちょっと言葉に詰まる。男性としての趣味や興味は当然ある。ややオタク気質なためかアニメや漫画などは読むしフィギュアや玩具なども買うことは少ないが見る。
本屋や中古書店にいけばだいたいは小説や書籍だが、こちらもアニメや漫画、CDにDVDなどの棚も見る。
「えっちな本やDVDありますよ」
「デート中もしくは取材なんでしょ」
眼鏡の奥からからかう彼女を見つめ咎める。指差した方向に興味はある。
「私はいいけど二ノ宮さんが変な目で見られちゃうかも」
私は地元や麗奈と女装生活してからもアダルトコーナー自体に躊躇いはない。多少気にする程度だ。
「い、いいです。これも取材ですから」
などと言うものの女性がアダルト本やDVDコーナーにいると目立つ。というか浮いている。
「本屋がつぶれるなか中古書店に流れちゃうんだよね」
絶版になってる劇画や書籍は少ないが近年はアダルトDVDコーナーは季節や時期によるが充実してる時はある。
「知らない街の中古書店さんは新鮮」
「本やDVDのことですよね」
「まあね」
早紀は頬を赤くしながら取材を装いながら聞き可愛らしく見えた。
さすがにアダルトコーナーでの買い物は控えた。本音や本性は以前の取材でも答えてない点もある。
中古書店を出ると街中のアーケードやデパートを歩いた。
「取材したいと言ったわりに疲れた?」
振り向くと早紀はぶんぶんと首を振り拳を握った。
「いいえ!まだまだです」
元気だ。アダルトコーナー程度ではへこたれない根性や精神力あるようだ。麗奈に劣らない。
アダルト雑誌出版社で働く女性はある程度、性への免疫はメンタルにあると知った。
とはいえ油断してたら誘惑される危険もある。四度の射精をしておきながら下着のなかで半勃ちするくらいの性欲はある自らにちょっと赤面もあった。
オトコはこれだから、と男の意識の自分が内で呟く。
知らぬは女性ばかり。

No.23 17/08/16 04:14
作家 

昼は街中のファミレスで食事。
早紀は楽しそうではあるが中古書店でアダルトコーナーを見たせいか露骨に誘うことはしないように見えた。そこに油断があったのは否めない。
取材というよりは雑談のような形で食事をしながら彼女は私の女装の経緯を楽しそうに聞いていた。
女装の原点は漫画だったりランジェリーへの興味だったりおおむねは以前の取材に答えてた範囲だ。
「あたし沙耶香さんみたいなひと好きだな」
「あ、あのね」
「本気ですよ」
ファミレスで注文したハンバーグや付け合わせのパン、サラダなどが口に出そうになりながら彼女はうっとりと見つめる。
ちなみに私の女装としたモデルは八神ひろき先生のフェチ漫画『G-Taste』の水越沙耶香(職業は女教師)である。
知的で真面目でありながら実は密かに淫らな性を含んでいるのが魅力であった。
「からかうなら帰るわよ」
「ああ!冗談ですよ」
慌て取り繕う早紀は可愛らしくも思える。が、その可愛さに女性としての淫らさがあることに気づかないのは迂闊だった。
昼食を終え再びショッピングや取材、あるいはデートだった。
とはいえ昼食をお肉にしたのは少々まずかったかもしれない。ハンバーグを口にしたことで下半身に男性としての性欲が少しよみがえったのを感じた。
女性としての意識の“私”が内から伝える。
“食生活には気をつけないと”
反面、男性としての“わたし”が答える。
“オトコなんだからしかたないだろう”。
私の女性としての人格は多くは女装漫画や官能小説にある女装して女性になりたい主人公たちの人格をもとにしながら自分なりに加味されてできている。女性やアイドルなどへの憧れの同一視みたいなもの。
ただし言うまでもなくLGBTや性同一性障害ではなく性的にはノーマルだが女性と女性と付き合いたいやっかいなモノなのだ。女装をコスプレととらえてくれたらいい。
「沙耶香さん、下着を見せてくれます?」
気づいたらランジェリーショップに入っていた。
ほら、とブラウスを少しボタンを外しながらレースのブラを見せた。ショップには女性しかいないがタイトスカートの内で再び股間が勃ち始めた。
「綺麗、あ、大きいムネ」
「パッドよ……」
ランジェリーショップでいくつか下着を購入し時がいつの間にか過ぎている。
夕闇が近かった。

No.24 17/08/16 06:38
作家 

私はなにをしている?
あ、洗濯物を入れないととよぎるのだが目の前の早紀はほんのり顔が赤い。
夕陽が落ちる前に帰ろうとしたのだが夕食に付き合ってくださいと止められたのがまずかった。
「聞いてます。沙耶香さん?」
「ああ」
「ウソ、他のこと考えていたでしょう」
見透かしたように口を尖らしお酒やビールなどを可愛らしい口に運んでいた。
夕食とは言いながらそこはどこにである居酒屋で昼のファミレスとはいろいろな意味でちがう。
「もうこんなに沙耶香さんを思ってるんですよ」
「はいはい、明日も仕事あるんでしょう。……」
あとの……はだんだん彼女のペースにハマる不安だった。いやすでにハマっているかもしれない予感や感覚はある。
「沙耶香さんも飲んでくださいね」
「あ、あのね飲めないから」
「ま、いいけど」
私がアルコールを飲めないことは知ってるのに一度はすすめそのまま素直に(?)引き下がったことに安心しなくもなかった。
昼のハンバーグの味はおぼえているがいま食べている居酒屋の食事は喉に通るが味はわからなかった。
ふつうに酔っぱらっているようだがちらちらと彼女は誘惑するようにこちらを見たり悪戯ぽく胸を見せるようにする。
居酒屋を出てタクシーに乗る頃には8時すぎ。
「ここからひとりで帰れる?」
「帰れない。沙耶香さん」
タクシーを待たせるわけにもいかずやむ無くタクシーを降りて彼女のマンションに向かう。若いから飲むのかもしれないけど飲みすぎ。
「鍵は?」
彼女の部屋のあるフロアーにつくとバッグから鍵を掌に乗せそのまま開けた。
しかし完全に油断していた。
部屋に入りなんとか酔っぱらっう彼女をリビングに入れた時だ。
帰ろう、と口を開いた時だった。
「!?」
「んんん、沙耶香さんとキス……」
「ち、ちょっと」
彼女はためらいもなくアルコール混じりのキスを重ねながら脱いでいく。麗奈よりはややスタイルはちいさいがそれでも均整のある身体とわかる。
「見てください……」
「き、着替えだよね?」
「ちがいます」
ぷぅと頬を膨らませながら彼女は下着姿になり私に迫る。
「……あたしとセックスしてください」
いままでいろいろと感情や気持ちが溜まってたのぽつりと恥ずかしげに呟く。
判断に迷い麗奈の存在がよぎるなか私の股間はちいさく堅かった。

No.25 17/08/16 13:07
作家 

隙を見ながら早紀は私の下半身を離さないようにしがみつくように匂いを嗅いでいた。
「女の子の下着の中からやらしいオトコの匂いがしてます」
ふと忘れていた痴女性の今日の経験がよぎるが、彼女は私に驚くべき性癖を披露した。
胸や秘部をまさぐりながら私の前でオナニーをし誘惑しているかと思った。
「今日一日、沙耶香といる前からあたしのアソコは湿って濡れてました……」
目の前で繰り広げられる痴態に動悸が激しくなりながらもスカートやパンストを脱がされていく。
「パンティからもっこりしてますね……」
足をまたぐ私の太腿あたりに便座に跨がるような感じになりながら彼女の下着姿は麗奈よりはやや大人しい。大人ぽい麗奈に比べたら社会人なりたての頃に近いようなハデではないが清楚さを持った可愛らしいランジェリー。
「これ、見てください」
するっと彼女は自らの淫部をまさぐりながらパンティを脱いで淫部よりも淫部の花唇から湿ったパンティのクロッチをまざまざと見せて鼻の近くにあてた。
異性のやらしい匂いや湿っぱなしだった乾いてない愛液や尿の汚れが卑猥に見えた。
「沙耶香さんの下着、いただきますね……」
「え」
今度は彼女は私の腰に手をやりするすると太腿や膝、足首を伝い脱がした。私は自分が下半身を晒し外気に触れながら勃起していた。
しかし早紀は私のショーツに触れ恍惚としたような表情で鼻や頬に触れさせ牡の匂いを嗅いでいた。
「これ、これが欲しかった……」
「二ノ宮さん?」
「ああ、これ、これがあたしのえっちなところなんです……。軽蔑しましたか?」
「い、いや、そんなことはないけど」
うれしい、と彼女は私にそのまま淫らで卑猥な姿を晒したまま抱きつき床に背中を打った。
「いたいいたい」
「ああ、ごめんなさい」
胸元には彼女の脱いだパンティが卑猥なままあり異性のやらしい匂いが彼女の身体と共にした。
「ここではなんだから、ベッドにいきません?」
「う、うん」
「あ、あたしのパンティを持ってきてください」
下半身をスーツやブラウスで隠したままベッドルームに向かう。ベッドに腰をかけ再び唇を軽く奪われた。
「えへへ、二度目のキス」
「し、下着を返してくれない?」
やだ、と彼女はまるで宝物を手にしたみたいに鼻腔から男の匂いを嗅いでいた。

No.26 17/08/16 14:02
作家 

さらに早紀は驚くことを言う。
「あたしの下着をつけて、セックスしてくれません……?」
恥じらいを秘めながらも彼女は私が手にしてる彼女の下着を目線で示していた。
「え」
「女の子の下着をつけているのに。使用したのはいやですか……」
「……あの二ノ宮さん」
「早紀と呼んでください。さきです」
「早紀さん、いいの?これ使ってたのに……」
「あたしのパンティをつける沙耶香さんを見たいの……」
ベッドに腰掛けながらおずおずしながらやわらかい温もりと愛液、たぶん尿の残りがあるパンティをつける。
「ん……」
「あれ、ここ湿ってますね。おま×こかな」
こちらが驚くような卑猥な表現を彼女は酔った勢いもあるのかあっけらかんとして口にだす。
「キスしてください……」
「ん……」
「舌も唾も……」
「ん……はあ」
唾液や唇が絡みながらも温もりと湿ったパンティのなかで私の肉棒は堅く熱くなっていた。食事をしたせいもありいくぶん精力は戻っていた。
早紀はギュッと抱きつきながら私に甘えるみたいに頬擦りや髪、うなじを愛撫してきた。
「綺麗な髪、伸ばしたんですね」
「う、うん」
麗奈との三ヶ月の成果のひとつである。
「ここに沙耶香さんとあたしの匂いがいっしょ……」
「ああ……」
「ラクにしてください……。あたしの下着のなかにオチ×チ×……」
「ん……んん」
しゅっしゅっと彼女はやわらかくちいさな指で私の股間を上下へ撫でながら自らの愛液で湿ったクロッチにも唇や舌を這わしながら愛撫。
「ん……ハア……」
「タマタマと愛液がいっしょ……」
自分の匂いと男性である私の匂いが混ざって卑猥な匂いがあるはずなのに彼女は股間を熱く見つめている。
匂いフェチ。
早紀はそんな性癖の持ち主かとなんとなく理解した。
「ン……オチ×チ×、パンティのなかでキツそう」
「あまりおイタをしてるとあたしも早紀さんを虐めるよ」
「ああ、それもいいですね」
股間から私の顔を振り向きながら瞳をキラキラ輝かす。私の性癖をわかった上なのか?疑問に思いながらもちょっと手を出した。
「着痩せかな」
「いやん」
「だけどいつもは服に隠れて見えないから見せて」
ブラに包まれた麗奈よりは少しちいさいが膨らみはあった。
触るとやわらかくミルクみたいな匂いがした気がした。

No.27 17/08/19 05:07
作家 

早紀は再びキスを求め私もつい答えてしまう。
これがLGBTや性同一性障害ならきっぱり断るかもしれない。
「ここが湿ってる沙耶香さん……」
「ちょ……、いや」
彼女の湿ったパンティをつけているため睾丸のあたりが濡れているのだ。
ああ……、と彼女はそのまま私をベッドに寝転がし69になり自らのパンティと私の淫部の匂いを嗅いでクロッチをいじる。
「ん……そこは感じるから」
「あたしの匂いに女装してる沙耶香さんの匂いが嬉しいの」
「もう……」
だけど軽く仕返しのつもりでショーツ越しの淫豆や淫唇を指でいじり舌で濡らしていく。
「ああ……沙耶香さん。一日濡れて恥ずかしいのに」
「仕事をしてないでえっちなこと考えてたバツ」
さすがに自分のショーツ越しは違和感というか嫌悪が少しあるので脱がしてお尻を軽く叩いた。
「あ、あ、ゴメンなさい」
「だったらどうしたらいいかわかる?」
眼鏡を外して私は彼女の淫部を睨むようにし責めていく。
「な、舐めます。沙耶香さんのクリチ×ポを舐めますから……ンンン」
「今日一日中歩いてきたないのによく舐めれるわね?」
「さ、早紀は……女装したオトコの匂いが好きなの……レロレロ……
じゅるじゅると音を立てながら決してパンティは脱がさずに睾丸をいじりながら彼女は恍惚な顔をしていく。
「ああ、沙耶香さんのオトコの匂いが鼻に口に入ってきます」
「へんたいね」
「ああ、いや」
「一日中遊んだからでしょう。ずっとここを湿らせて」
クリトリスや淫唇に適度に指で責めていく。が早紀は69の体勢のまま私のあるところに好奇心を持っていく。
「ここ、お尻。ケツマ×コ……」
「だ、ダメ!お尻はこわいから本当やめて!」
私に跨がりながら顔を後ろに向け唇を尖らす。
「取材についてもお尻は答えてなかったですね」
「う、うん……」
女装しててなんだけど私は自分のお尻を他人に触れさせたことはない。麗奈でも。
「代わりにここをいただきます。じゅるじゅる」
「んあ……」
「ここにザーメンがあるんだ」
指や舌でいじられ感じてしまう。
ああ、と悶えながらこの時私は彼女とのセックスに集中し麗奈の存在を忘れていた。

No.28 17/08/19 15:22
作家 

身体も洗っていない早紀との69の戯れに精気はいくぶん戻っていた。
「ンンン、臭いです。沙耶香さん」
「女の子が匂いのこと言っちゃダメでしょう」
花唇から滴る愛液を指づ弄りながら懲らしめる。
「あ、アアン、イッ、イッちゃいます……」
ンンン、としばらく指でいじっていたら腰を痙攣させアクメを感じながらイッたように動きが止まった。
「早紀さん……?」
「ハアハア、イカされちゃいました……」
「そう……」
「はあ……、次はコレでイカしてください」
異性のイキ方は少し驚くものがある。絶頂への達し方が違うのはわかるけど理屈や説明されてもわかるものではない。
早紀は額やうなじ、身体を汗や体液で濡らし湿ったような姿態のまま再び私に向き直り起き上がった私の前で勃起した男性器を挿入(い)れてゆく。
「ん、ああ……子宮に…お腹に……挿入(はい)っていく……」
「ああ……、えっちね」
「嬉しい……」
腰や背中を抱き締めながらゆっくりと互いに濡れる性器が結合していく。私は眼鏡を置いて少し見えないものの彼女の顔や姿態を見つめた。
「ハア……、すごい」
「……ふつうだってば」
女装してる私とセックスしている以外はふつうである。男性器とて別段何か変わっているわけではない。
麗奈と同じように彼女もまた異性装してる男性に身体が疼き恋してるのか。
「キス……」
「ん、ん……」
「はあ、気持ちいいです」
挿入したばかりだけどキスによる効果なのか早紀は普段見せる表情より少女ぽい顔に見える。
「動くよ」
「ンンン、子宮に、お腹に……きてます……」
「ハア……匂い好きのへんたいだったなんて」
「いじわる言わないで、感じちゃうから」
ちょっとマゾっ気があるようだった。それよりも今朝から五度目の射精を迎えるはずだがいくぶん時間があったせいか耐えていた。
「あ、はあん……沙耶香さんのオチ×チ×気持ちいい」
「ん……」
「いつも麗奈さんとばかりずるいです」
「はあ……はあ…」
早紀の囁きは小悪魔のように私の心に響く。
「っ……!?あ……ああん」
そのままベッドに彼女を押し倒しながら無言で子宮の奥まで貫いた。さすがにちょっとやり過ぎたかアクメか痙攣気味だ。
「早紀さん、あまり言うとイカせないよ」
「……ああん、ハイ…… 」
呟きがこぼれた。

No.29 17/08/21 13:13
作家 

「ああン、沙耶香さん……」
「取材して私のことは知ってるでしょう?」
「う……ン。ああン」
喘ぎが零れるなか私は彼女の可愛らしくややちいさなムネを鷲掴みにしたり乳首を弄ったり舌で濡らした。
腰を揺らし感じてる早紀。膣はキツく襞が肉棒をしめつける。
「ン……はあ、はあ、ン……」
わずかに私は気を入れる。が女装してる感覚は普通のセックスより脳内が真っ白になるようだが、輪をかけて早紀の若さ溢れる姿態は瑞々しく溌剌だ。
「ああ……ン、イク。イカされちゃう」
ムネを弄られたことで感じ下半身からの突き上げに早紀は少女のように言葉が漏れていく。
本人に自覚はないようだが、声が漏れるたびに膣や襞が肉棒にまとわりつくように絡めとり射精感を覚える。
「ン……ああ」
「い、イキそうですか」
つい少しだけ男の声に戻ったなのを聞き逃さなかったのか彼女は潤んだ瞳で見つめていた。
「う、うん……」
「ああ、沙耶香さんと……せ、セックスしてる……!んん」
麗奈もだが双星出版で働く女性はみな女装者に抵抗はないようだ。そう思った時に睾丸から何時間かぶりに射精感が沸くように出てきた。
「あ、イク……イキそう」
「ああん、来て!きてください!!」
「う、うん……」
五度目の射精を感じながら髪が湿り口からは激しい吐息がこぼれながら腰が痙攣してゆく。
女性の姿で射精をする。
女性の衣服やランジェリー、目の前の異性、それらが私にもたらす性的快感。
ふと射精感を身体や脳内に感じながら女装してのセックスは衣服や下着を汚しやすい。
わずかに後悔にも似てオナニーに近い罪悪感らしいのが頭に感じる。
「い、イクっ……ンン」
「ああ……ン、沙耶香さん……」
どぴゅどぴゅっと時間は空いたが数時間ぶりの射精に私は意識が朦朧とした。
ハアハア、と吐息しかこぼれず。射精をできる限りしながらも結合を解くのは朦朧ななか忘れなかった。
が、意識や身体はぐったりとし早紀の隣にゆっくり倒れた。
「ああ、まだ射精してます。じゅるじゅる」
ン、と掃除するフェラを下半身に感じ意識を失う感覚がわかりながら吐息が寝息に変わっていた。
気づかなかったが早紀は丁寧に下半身から淫らな匂いをタオルなどで拭きながら笑みをしていた。
私の意識が目覚めるのは次に太陽が昇るまでだった……。

No.30 17/08/21 15:08
作家 

気づいた時には朝日の輝きがカーテン越しに頬を照らしていた。
熟睡していたことに気づき慌て起きた。
「あ……!」
ン、と私の声に隣で寝息を立てていた早紀が艶かしい姿でいることに気づきながら慌て衣服を整え洗面台を借りて顔を洗い目が覚めていた。
「沙耶香さん……?」
「ごめん、帰るね。おじゃましました!」
彼女の呟きを耳に残しながら慌て彼女のマンションを出た。
この時、頭の中にあったのは昨日の洗濯物と麗奈の顔だった。タクシーを拾い地名と番地を告げながら内心の動悸はパッドの向こうはドキドキだった。
ああ、なんて言おう。
できれば顔は合わしたくない、だけど合わさないとと葛藤に似た交錯した思いが宿る。
タクシーを足早に降りて自分たちのマンションに向かいエレベーターに乗りフロアーが見え降りて玄関にたどり着こうとした時だ。
不機嫌そうに麗奈が私の存在に気づき声をかけた。
「おはよう、……朝帰り?」
「ああ、……うん」
「早紀のところに泊まったんだ」
フン、とちいさく言いながら再度背中越しに声があった。
「洗濯物くらい入れてよね」
背中に声や言葉が刺さるように感じる。
いってらっしゃい、と声をかけたが無視された。
やってしまった!?、と思いながら叫びたい衝動を部屋の惨状が見事に塞ぐものがあった。
「……後片付けしろってことよね」
洗濯物こそ綺麗に畳まれ美しく居間に置かれているものの、テーブルにはビールやつまみなどがあられもないくらいに置かれてあった。
飲んでいた、と安易に想像はできたが飲み方がひどいのは明らかだ。
はあ、と重い身体が吐息に宿りながら缶やつまみをゴミ袋に分けながら適度に掃除し室内の空気を入れ換えた。終えた後にシャワーを浴び早紀と交わりをした身体を綺麗にした。
「どうしよう……」
浮気という言葉が頭に浮かんでは消えた。
なんとかしなくては、とも思うが安易なご機嫌取りはふつうのオトコとかわりない。
シャワーを浴び着替えて身はサッパリしたが心は晴れなかった。
しばし朝方のワイドショーなどを見つめながら時間が過ぎていた。
そこへ神無月社長からメールがあった。
“時間があったら昼からでいいので付き合って”
短い文面だった。
無視してもよかったがあいにく専属モデルの立場。実際は断れない、これも複雑だった。

No.31 17/08/22 05:15
作家 

メイクや髪などを直して身だしなみを整える。これが男性のままなら多少いい加減でも構わないが、女装は女性と同じく気を使う。
マンションを出て待ち合わせの近所の公園に向かう。ふと思うのは麗奈や早紀は仲良くやってるだろうか。
歩いていると、近所や私を知る人は「センセイ」と呼び挨拶をする。挨拶しながら公園に向かう。
初夏の適度に暑いなか待っていると黒いリムジンが公園出入り口に見え、同じく眼鏡をかけた神無月社長が美しいスーツを纏い現れた。
「沙耶香さん」
「おはようございます」
「少しいい?」
会話もそこそこにリムジンに誘われ後部座席に一緒に乗った。彼女の運転士はメイドであったことを初めて知った。
乗って走り始めてすぐに紙袋を渡された。
「早紀さんのとこで忘れものをしたでしょう。はい」
「あ」
今朝方、彼女の家を慌て出た際に昨日買い物した紙袋を忘れていたことに気づく。
「どうして」
聞くのは少々、怖かったが聞かずにいられない気持ちもあった。
「ついさっき麗奈さんと早紀さんが痴話喧嘩、あなたのことでね」
「やっぱり……」
「モテるオトコ、いえ女装はつらいわね」
そう言いながらも彼女は眼鏡の奥の吊り上がった瞳をし見つめながら掌を重ねる。
「こ、これからどちらへ……?」
「着きました、神無月社長」
え、と思う間もなく到着したのはラブホテルだった。
「私も沙耶香さんの味見をしてみたいの……」
「……」
昨日、早紀と交わって間もないというのに今度は社長自らが私に手を出してきた。
双星出版はどんな会社なの!?、という疑問をよそに運転士兼メイドをリムジンに残しながら神無月社長は私を連れて歩く。
ラブホテルの部屋までの通路が長くも短くもおぼえながらも着替えたランジェリーのなかで洋服の下で少し勃起をしていた。
部屋は比較的落ち着いた調度品でラブホテルとは思えない内装だった。
「麗奈さんも早紀さんもあなたに好意があるみたいね」
「はあ」
「私も少し興味あるんだけど」
眼鏡の奥の輝きを秘めた瞳で誘うようにしながら見つめられていた。
「あのふたりは?」
「今ごろはおとなしく仕事をしてるはずだわ」
これについては帰宅後に麗奈からあらためて知った。
「ラブホテルは初めて?」
いえ、と少しは経験あった。それは男としてであった。

No.32 17/08/23 04:56
作家 

彼女がそう聞いたのもつかの間、神無月社長はおもむろに私の前で赤いスーツを脱ぎ始めた。
目の前にあったの煌めくようなランジェリーに包まれた女性の姿態であった。
「私も沙耶香さんを試してみたいの……」
頬に囁く声をかけられ唇を重ね舌が絡んでいた。理性ではダメなのに、と訴える何かがあるのに本能は答えてします。
「だ、ダメです、社長……」
「あら?どうして。早紀さんとはしたのでしょう」
「ですけど……」
「じゃあ言い方を変えるわ。慰めてほしい……ではいけない?」
意味深な言葉だった。
双星出版の女性はどんな集まりなのか。麗奈は以前に私のような女装者と付き合ってたらしく、早紀や社長はこうも私を誘う。
男性ならモテ期と思うが、これは女装したからモテたのかなと思わなくもない。が、妙だった。何かが……。
「あ…ン……。ち、ちょっと……」
「ランジェリーは綺麗にしてるわ。女性と男性の匂いが混ざってる……」
スーツをいつの間にかはだけるようにされて乳首を責められていた。ちろちろと艶かしい舌がパッドを外した手から乳首を濡らす。
「あ……ン」
「責められたら弱いのね」
「し、社長っ!?」
「私を虐めていいのよ」
驚く声を妨げるように彼女は上目遣いで甘えるように見つめる。いつもの威厳や高飛車ある社長らしい態度が消えていた。
「このことは麗奈には……」
「うまい具合に伝えておくわ……」
睨みながら聞くとまるで暗黙の密約みたいに言葉が交わされる。
「調子に乗らないでください……!」
瞬間、私の本来の性が現し軽くではあるが掌で赤いランジェリーに包まれた彼女のお尻を叩いた。バチーン、と弾ける音がした。
「ああ……いい……」
「社長といい早紀さんといいどういうつもりですか」
「わ、私は虐めて……ほしいだけ……」
マゾなのだろうかと思いながらも私のサドの性が昨日今日の出来事で吹っ切るように目覚めていた。掌でお尻を叩きながらこれまでの取材で答えていたことがよぎる。
私は女性の衣服やランジェリーは好きだが、LGBTや性同一性障害、同性愛者ではないこと。
女装の経緯は本当のことはたぶん取材に答えていない。が、性癖としてはサディズムがあること。
ただし極端なサディズムではなくあくまでソフトにというところ。
ああ、と悶える社長の姿が目の前にあった。

No.33 17/08/24 06:41
作家 

マゾなのだろうかとも思いながら神無月社長の魅力あるお尻を私は掌で叩いていた。
「ああ…ン、さすが沙耶香さん……」
「どうされたいんですか」
双星出版の社長を眼鏡の奥から覗き睨みながらも普段は眠っているサディズムが目覚めかけながらも昨日の早紀の件もあり用心しながら聞いた。
「虐めてほしい、ただそれだけよ……。そうね、ここを目一杯に……」
彼女はつり上がった瞳のままやや挑戦的にあるいは試すかのようにスーツを脱いで赤いランジェリー姿を見せながらショーツのお尻を指で開きながらお尻、アヌスを見せていた。
私はわざと吐息をついてプライベートなことに触れてみた。
「彼氏とかいないんですか?」
「いたら苦労しないわ、ましてや性癖を受け入れるかはそのひとしだいだし」
「麗奈や早紀さんにはうまく言っておくなら付き合います」
そう言うと彼女はわざとらしく膝を床について言葉を向けた。
「早紀さんにもね。わかった、ついでにできたら企画の方も前向きに」
あ、と忘れていたことを彼女に口にされ試されているのか慰められたいかわからないけど身体は自然と興奮していた。私もスーツを脱いでランジェリーになりながら神無月社長の姿態を虐めた。
「社長ともあろうひとがお尻を虐められるのが好きだなんて……」
「ここが……いいの」
「こっちも濡れてるのに……」
「ふふふ、こっちは子どもが欲しい時かしら……」
ベッドの上で彼女は犬のように四つん這いになりながらアヌス責めを要求する。お尻の菊の穴は適度に堅く柔らかく傷らしいのは目立たない。
「へんたいな社長は麗奈さんや早紀さんに仕事は好きにやらせているんですか?」
女装しながらビジネスな会話をし淫らな行為をするとは思わなかった。
「まあ、ある程度は。麗奈はスカウトし写真をあげ記事を書く。早紀は麗奈に比べたら若いけどあれでなかなかのへんたい、経験したんでしょう」
「ええ」
双星出版にいる麗奈や早紀がそれとなく変態性癖の持ち主は昨日までで一応は理解した。他の女性もだろうか?
それに関係なく現代は彼氏やボーイフレンド、もしくは男の娘(こ)文化などでLGBTなどに関係なく女装を日常とする例もある。
私自身もそうである。
指に舌をつけ彼女のアナルを責めていく。まわりを濡らしゆっくり挿入……。
ああ……と声が漏れた。

No.34 17/08/27 16:16
作家 

彼女はお尻が性感帯だろうか。
私とは真逆。
私は女装はしているがお尻を他人に弄られるのは好まない。
「どうかした、沙耶香さん」
いえ、と愛撫を止めていた神無月社長は私を見つめた。
丸い形のいいお尻がショーツと色のいいストッキングで包まれ顔を近づけると大人の女性の匂いがしゆっくりストッキングを脱がしショーツ越しにあるお尻の穴を弄る。
「ああ……ン」
「お尻がいいんですか」
「ン……そう」
指で弄り菊の穴は呼吸と共にちいさく閉じたり開いたりしている。するっとショーツを脱がすと空気に触れてほんの少し牝馬みたいにお尻が揺れた。
「ン……ああ……ン」
「感じてます?」
「もっとして……」
表情は見えないが声に甘い艶や吐息は聞こえる。昨日の今日で早紀の次は神無月社長。
ふと思う。
三ヶ月あれば機会はいくらでもあったはずだが、昨日の早紀までは手出しはなかった。麗奈によるものか……。
ああ……ン、と神無月社長は悶えている。
ベッドの側にある棚にはローションがひとつふたつあった。
「……うわ」
「ウフフ、ローションは使わないの」
「ええ」
ローションのベッタリとし光沢のある輝きが掌にあり正直少々、苦手かなこの感触もある。
「舌で指を濡らしてもいいのよ」
「それは後で」
「ほら、好きにして」
彼女は両手でお尻を羞恥心を秘めながら菊の穴を開く。そこにローションで濡らした掌をつける。
ン、と興奮してしまっている私がいた。スーツを脱いでブラウスやスカートを脱ぐ。ショーツやパンストのなかで私の股間はテントを張っていた。
お尻をローションでたっぷり光沢ある感じに濡らして穴にゆっくり指を挿入していく。
「ああ……ン。来てる……」
「こっちも濡れてる」
「そっちは好みでいいわ」
繊毛のような陰毛から淫裂からの滴りが少し見え太腿まで湿っていた。
「まずはこちらですね」
「ああ……いいわ」
お尻の中に指を挿入していくと意外なくらい柔らかい、指が肉圧で締まったり閉じたり彼女の呼吸で動く。
ほんの少し淫裂を空いた手で触れてみる。淫豆は膨れ花弁のように開いていて魅力ある。
「ンンン……」
指はお尻の穴を弄り片方は掌程度だが淫豆や花弁を弄る。

No.35 17/08/28 18:44
作家 

「沙耶香さんのも……いい?」
「いいですけど……」
69の体勢になって彼女は私の勃ったぺニスを優しく撫でるようにして感じ始めた時だった。
「っ!?……お、お尻はダメ……」
「本当にダメなの?」
「だ、ダメです。苦手ですから……」
少し残念そうな表情をしながらショーツ越しの睾丸や竿、亀頭などに触れてお尻はまわりだけしか触れないことに感じながら安堵した。
「ほら、沙耶香さん」
目の前で初夏に蒸れたお尻やショーツを見せながら挑発しているように見えアヌスに指をゆっくりゆっくり挿入した。
「ン……ああ、はあ……」
「私もお願いします……」
「ン……わかってるわ……」
吐息を感じさせながらショーツの脇から出したぺニスを睾丸から竿、亀頭の先端を濡らす。
「ローションとは少しちがいますよ。ちゅりる……」
「ン……冷たいけどあたたかい……」
「入れるのも……お尻ですか?」
お願い、と彼女はくねくねと丸いお尻を魅力的に揺らしながら要求する。
アナルセックスは犯す方でもそう経験ないのに、と思うが言わなかった。取材でもたしか答えていたはず。
「ああ……沙耶香さんのコレに犯されるのね」
「ン……ちょっとあまり強くいじらないで……」
「ああ、ゴメンなさい」
普段は威厳ある社長なのにお尻に性癖あり麗奈や早紀とはちがう。
なぜ私にアナルセックスを求めるのか。それはわからない。
わかる時が来るのか。
「そろそろいいわ……」
ハイ、と答えると彼女は四つん這いのまま私にお尻の穴を向ける。指で充分慣れさせたしいくぶん経験はあるようだから大丈夫だろう。
「沙耶香さん……」
「ン……」
「はあ……ン」
私の肉棒が意外なくらいにアヌスの肉圧に若干の窮屈さはありむしろこちらの亀頭から幹が少し痛みはあったが一瞬だった。
「ンンン……ハアハア……」
「入りました?」
「」ン……奥まで、ちょうだい……」
アナルセックスはふつうのセックスより負担がある。女性器とちがい排泄器官に男性器を入れるアブノーマルさがあり入れる方も入れられる方も負担は多少なりともある。
ずぶずぶ、と静かに深く吐息や呼吸と共に肉棒が入っていく。
「ン……ん、入ったみたい……」
「動きますよ」
「ン……アアん」
少し腰を動かしだけで彼女は声を上げた。

No.36 17/08/29 05:50
作家 

「ああ……ン、いいわ。犯されている」
「ン……キツい」
アナルの肉圧は女性器と違う感触に私の肉棒は締め付けられていく。なんとなくちぎれそうに思えた。
「沙耶香さん虐めて……」
「ハア、言われなくても」
腰を振るたびに肌と肌がぶつかるような男がしそのたびに肉棒はアヌスからやや抜けそうになるがすんなり再び挿入される。
神無月社長は黒髪を乱れさせ汗や体液の飛沫をベッドに散らすように甘い声が部屋に散る。
「ンンン……!オトコで……オンナの…沙耶香さんにお、犯されてる……」
「ハアハア……変態」
「そ、そう変態なの……」
卑猥な言葉でも感じるようでお尻の締め付けはもちろん綺麗な繊毛のある花唇からもとろとろと淫汁が流れていた。
「ンン……ハアハア……」
「イキそう?」
「まだ、だいじょうぶかと……」
とはいえ昨日の今日で回復も半日程度、いくら性欲あっても肉体がついていくかは別。
女装してても中身はオトコ。オトコであることもひとつのアイデンティティ。
「ンン……ハアハア、ハアハア」
呼吸をしながらも射精感が来るような来ないような感覚はあった。アナルセックスに戸惑いがあるせいか。
「沙耶香さん」
彼女は一度挿入を解くと仰向けになり再び挿入を求めた。
赤いブラウスからは魅力的なランジェリーがはだけ見え少し性欲が戻った。フェチの性癖。
こういう時はランジェリーか肢体かどちらに自分は性欲を向けてるかわからない。が、女性特有の匂いや身体の柔らかさに直に触れあえる悦びもあり自分の内では一体化して気持ちもある。
「お、大きい……」
「フツウですよ…」
「ふふふ、気分の問題よ」
唇を重ねながらアナルセックスは再び奥に挿入されずぶずぶと股間から音が聞こえる。
「ハアハア、ん……」
「少しなかで大きくなった……みたい」
興奮したせいか射精感らしいものがショーツの内の睾丸から感じた。
イキそうみたい。
「アナルセックスは慣れてない?」
「ええ……」
責めるのは好きだげ経験はさほどない。
「あ……ン」
「こっちも責めますね」
苦笑しながらも花唇を指で責めブラウスからはだけた胸を愛撫した。
女装しながらのセックスは相手に自分を投影してるかのようだ。
憧れを異性に持ちながらも感じる時はオトコなのだと。
フェチの性癖もある。

No.37 17/08/30 14:52
作家 

「ン、ハアハア、いいわ」
「ハアハア、い、イキそう……」
腰を振り慣れないアナルセックスとはいえ挿入した肉棒は彼女の呼吸や淫らな吐息と共に収縮し締め付ける。女陰のような吸収や吸い付きはアナルにはないがそれでもお尻の中の生の肉厚がぎゅうぎゅうと締め付ける。
「いいわ、沙耶香さん。出して、きて……!」
「ンンン、い、イキます……」
瞬間、彼女のお尻の中にどろりどろりと女装した私の牡の樹液が締め付けられるまま鈴口から出た。亀頭の先端が神無月社長のアナルに搾られるようであった。
吐息が荒い。
「ハアハア、ハアハア……」
「ああ、いい。お尻のなかに入ってくる……」
彼女は虚ろで甘美な瞳をしながら自らのお尻を指でなぞるようにした。
そっと私が肉棒を抜こうとすると「待って」と呟きがあった。
「ちゃんと全部、沙耶香さんの精液、ザーメン……ちょうだい」
その声と共に私のショーツ越しのお尻が撫でられ弾みもあり残った精液がどぴゅどぴゅと彼女のお尻の穴深くに入っていく。
「んんん……も、もう出ないかも」
「それでも昨日の今日でしょう?たいしたものじゃないかしら」
淫らな行為は当然嫌いではないが、女装してても中身は男性。絶倫云々ともかくなら麗奈とのこの三ヶ月でも一日あたりは二、三回多くても四、五回あるかないか。
昨日の早紀については謎の痴女性、屋上の一件があり身体がもたなかったようだ。
精液をアヌスから搾りとるようにして満足するとようやく身体が離された。
「うふふ、お尻のなかで興奮してたみたい」
「はあ、いったいあなたは何を……」
「考えてるの?でしょう」
先に言われ眼鏡を外した私にいつもの厳しさある瞳が向いていた。そこには先ほどまでの淫らな女社長の姿は下半身にしかない。
彼女はアヌスに栓をするようにちいさなサイズの可愛らしいアヌスストッパーみたいなキャップを入れゆっくり呼吸をし入ったのを確認するとショーツやストッキングを引き上げた。
「時間があるから沙耶香さんはシャワーを浴びたら」
昨日の今日で再び淫らな匂いを残すのはまずい。シャワーを短く浴びて身体や髪を拭き身なりをきっちりした。
「はい。ジュースでいい」
手にしたジュースを口にしながら吐息が漏れた。
「いろいろなことがあって大変かしら」
見透かすような言葉に身体が疲れていた。

No.38 17/08/31 14:47
作家 

失礼するわね、と神無月社長が「送る」と言ったのを適度な範囲で遠慮しラブホテルのある町からほんの少し町中で下ろさせてもらい彼女の車を見送った。
なんとかしてもらえるかは素直に不安は否めない。
麗奈は少々気は強いがああ見えて優しく包容力はありそう。歳はほぼ同じだがお姉さんな存在かもしれない。
町中で軽くランチを取ってからバスで住んでる地域に戻り歩きながら行きつけのランジェリーショップの美人姉妹の長女が私の姿に気づき笑みを見せ軽く会釈し私も会釈を返した。
ランジェリーでご機嫌を取るというアイデアはあったが付け焼き刃か逆効果もあり得た。
とりあえず買い物をしていつものスーパーに入り献立を考える。
男であった時からそれなりに母には家事は仕込まれていた。麗奈との暮らしについては収入やセックスなどを考えなければ快適かもしれない。
「何にしよう」
今時のOLやキャリアウーマンはワンコインでも栄養価あり美味しいモノは食べているらしい。
悩む、と呟きあるなかハンバーグにでもしようと思いひき肉やパンなどを購入しスイーツはスーパーのモノだがちょっと予算があったが購入した。
ハンバーグで機嫌が取れるかわからないが帰ってちょっと休憩してから夕方になり準備した。
ワインやシャンパンなどは麗奈が持ってるのでアルコールは用意しなくていいはずだが。
考えてもしかたなくハンバーグ、白米、野菜サラダなどオーソドックスだが準備する。
時間が過ぎるが同時に怖くもあり麗奈の態度が気になってしまう。
ハンバーグは焼けばいいだけにしてテーブルに準備するが夕方時のテレビ番具、ネットなどに目を通すが頭に入らない。眼鏡を外し瞳が疲れているのが気が滅入りかけた。
女装による同棲同居は女の子女性の気分を毎日過ごせるが、何かアクシデントがあると男性女性どちらとして接していいか悩み考える。
早紀さんの罠にかかった自分が悪いのは否めない。
が、初夏の夕方は明るい。五時でも明るい。
「まだかな……」
身体にシャワーを浴び綺麗にしたい思いもあるが仕事中の彼女はたぶんにシャワーは浴びてない。
そんな時だった。扉が開く音がした。
リビングに姿を現した彼女は私の姿に安堵と少しの怒りもある複雑な表情をした。
「ただいま……」
「お、おかえり」
「夕食あるんだ」
声はいつもの雰囲気ぽかった。

No.39 17/09/01 08:28
作家 

「手作りのハンバーグ、○○○の」
「オトコの名前で呼ばないで」
「私は飲むモノを用意するわ」
さりげなく嫌みを言うところは女性と思う。着替えを麗奈は自分が飲むモノやアルコールでない飲料を用意していく。
「まだ?」
「まだ、生焼けだと身体に悪いでしょう」
「ふ〜ん、ここは……」
「ちょっ……あぶないから。火の元だし」
すかさず私の背後にまわりエプロンの上から股間に触れられ慌てた。
麗奈はそっと呟く。
「沙耶香の軽率な行動のせいで一日放ったらかし社長には叱られたし」
「……ゴメン」
「社長とえっちした……?」
唇を尖らし背中に胸が触れる程度に囁く。
「それは……後で。いまは勘弁して」
「わかった……」
彼女の方から離れてくれたことでホッとしながらもわずかに背中に胸が触れたことエプロンやスカートの内側でショーツを持ち上げようと堅くぺニスが上を向こうとしていた。
オトコなんだよねと複雑に思う。
ハンバーグが焼き上がりふたりして夕食する。麗奈はこちらをうかがいながら見ている。
先ほどの答えや早紀について聞きたいのだろう。
「し、食事が終わったら答えるから……」
「沙耶香がオトコなのは理解してる。だけどうかつかも……」
「ん……」
うかつという表現が心に痛い。そもそも女装して生活しまたモデルでもある。
ふつうの女装者なら男性相手で割り切れるかもしれないが女装して女性を相手にする。女性から同性的な面で見られることは同じ。
ちがうのは内面かもしれない。複雑。
食事を終え後片付けをする。自分で作ったハンバーグなのに味がわからなかった。
「沙耶香」
はい、とリビングと思ったらベッドルームに招かれた。
「先ほどの答えだけでもいいから」
「……神無月社長とは今日の午前中に誘われました」
やっぱり、と麗奈は瞳を輝かすがいつもほどではない。落胆か失意か。
「これがしたのね」
「ちょっ……」
「社長とどんなセックスしたの?」
「アナルを……一度だけ」
「沙耶香の?」
「ちがう、私じゃなくて社長の」
これには彼女はいささか目を丸くした。アナルセックスといえば私が犯される図式が彼女にあるのか。
「私はSだし……」
「そうだったわね」
これには少し笑みを返してくれた。取材したりプライベートを共にしてるがわかってない。

No.40 17/09/01 20:37
作家 

ねぇ、したい……。
彼女はベッドルームでベッドに座り笑みを見せながら私に顔を近づける。劣情に流されまいとあることだけは聞いておきたい。
「ち、ちょっと待って」
「なによ……。人がせっかく……」
「れ、麗奈はこの企画をどういうつもりで出したのよ」
劣情に流されるとうやむやになりそうで書類を慌てリビングから取って来て説明を求めた。彼女は少しだけ申し訳なさそうな表情をしながら語った。
「私は……世間に沙耶香の魅力が伝わればいいと思うし早紀もそこは変わらない」
「早紀さんも」
「あの子はあなたに好意あるみたいだしね」
悪戯ぽく唇を尖らしながらも微妙に複雑な瞳の色が見えた気がした。私は考えて答えた。
「私が他の女性を抱くんだよ。構わないの?」
「そこは……お仕事だもん」
「子どもみたいな言い方。麗奈は……いやいまこの質問はいい」
「ん?」
出会ってまだ三ヶ月で彼女の将来に関わる質問はまだ早い。仮に相手が早紀であっても同じように躊躇ったに違いない。
「企画書はちゃんと見た?」
「いや、まだ……」
「あのね、あなたが出ようと出ないであろうと企画書に目を通すのは必要不可欠。一緒に目を通してあげるから」
そのまま目を通すことになるが麗奈は時折私の耳元で囁いたりスカート越しの秘部に触れたりしている。
ひと通り目を通してスカートがわずかにテントを張りながら言う。
「つまりは私の意思優先ね。セックス内容、衣装、場所、その他すべて」
「沙耶香の首を縦に振るにはそれ以外ないでしょう」
「私は逆アナルや過激なSM、蝋燭やムチなどがなければいいだけ。あとは相手との意思疎通の問題……」
「で早紀と社長で二人に流された」
お姉さまのような表情で咎める表情が見えこれには黙るしかない。
私は少しだけ本音を言う。
「麗奈にはイイ思いをさせてもらってこんな私を受け入れてもらって感謝してる。女装を教えてもらった」
「こんなキレイな沙耶香になりました」
「からかわない。……だけど私は中身はれっきとしたオトコ、男性」
「だからなに?」
「少しは男性としての本音やプライドもあるし麗奈が恋人かどうか……悩むの」
彼女は少し沈黙し本音らしい答えを返した。
「恋人でなくてもいいでしょう……。私はあなたがいま必要、それだけ……」
唇がちいさく重なった……。

No.41 17/09/02 06:09
作家 

唇を重ねるなか理性が蕩けていく……。
「寂しかったんだから……」
「一日だけでしょう」
「んんん……」
見た目はお姉さんぽいのになぜかいまは少女のように知れない幼さが見えた雰囲気がした。
「ペニクリ……見せて……」
「きたないし」
「社長の……う○ちがついてるかしら」
「綺麗にはしたから……」
スカートを捲りあげストッキングを下ろしショーツの上から唇や指で愛撫しながらショーツの脇から男性器を出していく。
「きたないから……」
「ちょっとだけ臭いするみたい」
「ね、やめて。身体を綺麗にしてからでも……」
「イカせてから……」
若干の回復は当然してるが、上目遣いに彼女はぺニス越しに見ながら睾丸を弄り幹から亀頭、先端へと吐息や舌からの唾液などに感じる。
「なら私も……」
「いや……ン」
スーツのスカートのファスナーを下ろして麗奈の魅力あるお尻を撫でゆっくり円を描くようにしながらストッキング、ショーツから生のお肉の肌に触れていく。
「お尻するの?」
「指だけ……」
「責めるのは得意なんだから。ああ臭い……」
羞恥心を察しながらショーツから掌を入れて撫でながら彼女のアヌスに指が入る。
トイレ、こっちしてないよね?と思うが責めているのでもう遅い。
神無月社長とちがい使われてないのかお尻の形はモデル並みにいいが、アヌスの穴はやや堅い。あまり私が意図して責めることもない。
「ンンン……ああ……」
「ン……!?麗奈さん」
「感じてるから、指にもコレにも」
責めて責められてるから彼女の舌技はいつもより少し激しい。
たった一日しか離れてないのに。
女性はわからない。
くちゅくちゅれろれろと股間から愛撫し舐める音が男性器を濡らし感じてしまう。一方で麗奈は私にお尻を責められ胸をはだけながら従順な牝犬のよう。
「イキそう……?」
「うん」
「ちょうだい、沙耶香のオトコの精液……」
指で堅いアヌスと思いながらも股間から射精感が襲う。
「っ……!」
「ああ、キタ……。っ!?ああ……」
瞬間、私の指が彼女のアヌスの奥深くに入ったのか眉間に皺が見えた。
「ああ……!指いたくなかった……?」
「すこしね……」
どくどくと出る精液を口につけ小さく口内に入れながら上目遣いな彼女は満足そうだった。

No.42 17/09/04 05:29
作家 

クチュクチュグチュグチュ……。
風呂場で戯れる麗奈と私。互いの身体にシャワーやお湯、ソープなどあて唇を交わしながら淫部を愛撫したり弄る。
だけど互いに絶頂に達しないようにしてる。
後のたのしみらしい。
彼女を先にお風呂から上がらせて私はしばし浴槽に浸かる……。股間の男性器は麗奈の愛撫で勃起したまま……。
「はあ……」
女性にも愛液が滴ったりクリトリスや乳首が勃つことで性欲や性的興奮があるらしいがオトコはこれである。
全裸になると男性を意識してしまう。
もともと湯船に長く浸かる習慣はなく適度に温まると上がり身体を拭いて脱衣所に用意されたランジェリーを身につける。ネグリジェやショーツなどに性欲が反応する。脱衣所にある鏡で髪をドライヤーで整える。
まだ、とベッドルームから急かし甘えるような彼女の声。
「もう少し」
鏡に映る自分の姿に満足しながらドライヤーをなおしてベッドルームに向かう。
そこにいたのは私と色違いのネグリジェやショーツを身につけた麗奈。ベッドルームに座る姿は艶やかに美しい。
「ンフフ……」
「何がおかしいの」
「沙耶香を抱けるから……」
「抱きたいだけ」
互いに吐息や愛撫をちいさく軽く繰り返しながらベッドの上で戯れていく。彼女の柔らかい肌の胸に張りがある。少し固い。
「胸がほしい?」
「わからない……」
「なかには手術する人たちいるよ」
「ん……私はオトコのままがいい」
柔らかい胸はたしかに魅力的だし外見的アンドロギュノスになれるだろう……。
そっと私は麗奈の淫部に指を這わす。愛液ですでに湿っており淫汁が甘く指に絡む。
「ああ……ん……」
「可愛い……」
「子どもじゃないのに」
可愛いより綺麗と言われたかったようだ。
「ん……」
「かたい……射精しなかった?」
「……すぐに射精するわけじゃないから」
唇や頬、耳、うなじやランジェリー越しの胸など愛撫しベッドに流れるように倒れてゆく。
互いの吐息が興奮を高めていく。

No.43 17/09/04 15:21
作家 

ふたりして互いの肌やランジェリー、頬があたたかく触れ合いながら胸や淫部をまさぐり合う。
互いの吐息や肌の触れ合いが気持ちいい。麗奈は私のショーツ越しに肉棒に触れ、私はショーツ越しからゆっくり陰毛を濡らす秘部に触れ花弁は色っぽく下着を濡らす。
「沙耶香の……ほしい……」
「ん……」
「私のも舐めて……」
ベッドの上で69になりながら吐息、口、指や掌を使い愛撫する。しかし麗奈はショーツから私の肉棒を出して幹や睾丸をつつ〜と撫でたり舌で刺激する。
「ん……ンン。ああ……」
「ここをやられると女の子みたいよね……」
「さっき洗ったばかりなのに、こんなに濡らしたひとがいうこと?」
指で花唇を開いたり閉じたりしながら甘い愛液が滴り口をつけていく。
「ンンンン……犬みたい」
「ひとが着替えしてる間も待てなかったの」
「だって……」
瞬間だったことに私は驚いた。彼女がアヌスに指を這わしたことに。
「ち、ちょっと……」
「やっぱりダメ……」
「いや、……」
少し沈黙しながら私の上にいる彼女の顔は戸惑いがある瞳や顔をしていた。
「……いたくないようにして……」
わかったわ、とだけ聞こえた。
彼女は指に舌をつけ濡らし湿らせながらショーツのままの私のお尻のアヌスに指がまわりを弄る。
「ン……」
息が詰まる。あまり感じたことない感覚に身体が自然と堅くなる。自分のアヌスに慣れてない。
「だいじょうぶ?」
「う、うん」
男に犯されることを考えたら女性にお尻を犯された方が女装レズらしい。
彼女は慎重かつ丁寧に傷をつけないようにアヌスのまわりから入り口に指を這わす。慣れているみたい……。
早紀の言葉が脳裏にあった。
“以前に女装者と付き合ってたらしいです。何人か……”
「ン……」
小悪魔のような早紀の顔や肢体が脳内にありながら振り払う。
「ッ……!」
「ゴメン、痛かった?」
「ち、ちょっと……」
「前立腺を刺激した……?」
女装雑誌を手掛けてるだけあり専門用語は知っている。現に私の股間の男性器はさっきよりギンギンになってイキそうだったかもしれない。
「ハアハア、痛くしないでね」
「うん。でも本当に使ったことないのね」
吐息混じりの私の声に麗奈はアヌスを弄りまじまじと見つめ指を使っていた。

No.44 17/09/05 06:30
作家 

前立腺を刺激され痛みとあたまが真っ白になりそうな感覚になりながらも私のぺニスよりいつもより大きく感じられた。
「イッてもいいのよ。レロ…クチュ……」
「うおお……!?ンンン……」
「出たわ……」
彼女の声と共ににアヌスと柔らかい舌で刺激されビクンビクンとされながらどぴゅどぴゅと射精したことにあたまが真っ白になりながら声が漏れた……。
「ああ……ン」
「でも耐えてる。意外に精力あるのね」
「いじわる……言わないで……ハアハア」
オトコの射精がいかに大変かたぶん理解してるはずなのにいじわるな彼女の言い方にちょっとムッとする。がイカしておきながら最後まで射精しないのは私の男性器自身か私自身な精力か。
「おへそに届きそう」
「イカすの?イカさないの……?」
「それ私じゃなくて沙耶香の方じゃないの。軽くしか弄ってないのに」
指でツツーと幹とショーツの柔らかい生地に感じながらまたイクと感じたが小出しにしか出ない。
「ほらね?」
「いじわるしないでよ」
「アナルで感じたせい?」
「し、知らない……」
前立腺を刺激されたことでいつもより少しぺニスが巨大な肉棒と化しているらしいが意識と男性器が別物のようだ。
「堅いから処女みたい……」
「ッ……ああ……」
お尻を指や舌で愛撫される感覚、なにより前立腺での刺激であたまが真っ白になりそうだった。
「あとでおま×こでイカせてあげるから……」
「うん……ああ……」
卑猥な表現に理性ではなく本能や願望が支配しながら下半身が快感とお尻への拒絶、またはお尻を支配される妙な快感に力が入ったり入らなかったり……。
「一回ちゃんとイッたら……しんどいでしょう」
「う、うん……」
肉棒はギンギンになりながらも先端から私のお腹やネグリジェを濡らすようにしか精液は出ない。麗奈は笑みする。
「でもスゴい。いつもは射精したら萎えちゃうのに……」
前立腺やアナルの刺激かで射精は小出しなせいかショーツの脇から勃ちばなしなのだ。
「おクチと指で前立腺かな……」
瞬間だった。先っぽからの口内の舌の刺激、アナルの奥への刺激で堅くなった男性器からそれまで耐えかねたようにザーメンが睾丸から痙攣や震えを覚えながら放流したように出た。
「っ……スゴ……い」
「あ…あ…ああン」
喘ぐような声と震える下半身だった。

No.45 17/09/05 09:00
作家 

彼女のあたたかい口内と前立腺からの刺激からバキュームフェラのように吸い込まれ腰から快感が抜ける思いがした。
「ああ……イク……」
じゅるじゅるやゴクゴクと絶え間ないはずの牡の精液を麗奈はゆっくり飲み干すかのよう……。
「ハアハア……」
「……すごい、いつもより出たんじゃない……」
「お、お尻は……あまり弄らないで……」
でも、と少々名残り惜しそうにしながら見つめて言う。
「まあ沙耶香がお尻については、経験ないって言ってたものね」
取材のことである。
「だけどお尻でこれだけイクのはスゴいわ……」
「ッ……いやいやヤメテ」
アヌスのまわりを弄られただけで思わず拒否しつしまう。麗奈が乗っかってるから強引には退けないがそれでも私はお尻が責められのが苦手とあらためて実感した。
「もう、(お尻の)処女にしては往生際が悪いんだから」
「あ、あのね。オトコの射精がどんなにキツいか知ってるの」
「……飲んであげたんだからね」
「麗奈がやったことでしょう」
「ああン……ちょっと」
「ここはいやらしく垂らしてるのに」
花弁のような淫唇を弄ると彼女は背中や髪をのけ反るようにしながら悶えた。
「今度は私の番よ……」
「ち、ちょっとやだ……」
「やだって言うなら逃げたら?」
いやン、と甘い声が漏れながら淫豆が剥れるようになり誘うかのよう。
「も、もう……」
「な、なに……」
「ネグリジェのなかの乳首……舐めてあげる」
「ンンン……」
互いの顔を見ながら彼女はあたたかい淫部を勃起した肉棒に触れさせながらレズのように愛撫する。乳首を舐められると男性器ほどでないにせよ上を向く……。
「ンっ……はあ……」
「ここでくわえてあげる……から……」
下半身から淫らな花唇がショーツ越しの肉棒をくわえていく。早紀のとはちがいあたたかさがあるのは愛情か彼女自身の肢体の魅力か……。
さきほど射精したばかりの亀頭から幹まで飲み込まれ熱い……。
「今日はいつもより……大きい……。おなかまで……もっとくる……」
「んんん……はあはあ、イキそう……」
「いくらでもきて……」
下半身を彼女が馬のように揺らすたびに射精感に何度も襲われた感じがする。結合しながらも私のお尻への愛撫は器用にやり悶えていたかもしれない。
この夜は何度イッたか……おぼえてない……。

No.46 17/09/05 12:37
作家 

気づくとちいさな物音やカーテンの隙間からの輝きに目が覚めかけていた。
ん……、という私のちいさな呟きにすでにいつものスーツに着替えメイクしていた麗奈が気づいた。
「あ、起きた。おはよう、ご飯はかんたんに作ったらよかったら食べて」
「う、うん……」
「それと企画書にはちゃんと目を通しておいて決めること。わかった?」
「……う、うん」
ベッドルームの私の側まで来て顔を覗きこみ見透かしたようにあることを恥じらいもなく口に出す。
「ゆうべあれだけえっちしたのになんでそんなに元気なの?、くらい思ったでしょう」
「だ、だって……」
「女の子はオトコの娘(こ)よりからだは丈夫なの」
いってきます、と軽く頬にキスをして彼女は行ってしまった。起き上がりリビングを見るとかんたんではあるがパンや目玉焼き、サラダ、好みのお茶や紅茶などが用意されてあたたかい雰囲気があった。
「ゆうべあれだけしたのに……」
途中から意識はなく牡の本能や性欲で動いていた。が、彼女は私を“女”として性交していた。企画書はリビングの上にこれ見よがしに置いていた。
この企画に何かあるの?
考えられるのは雑誌業界は他社との競争である。『クロスドレッシングボーイ→ガール』はマニアや女性層にはウケているのは知ってる。が、性やアダルト好き全般に受けているかは別な話で私が今まで気づかなかったことと思いいたる。
シャワーを一度浴び、麗奈の部屋から私が加わる前の『クロスドレッシングボーイ→ガール』に一通り目を通す。
「この手の雑誌はグラビアもだけどなかの内容によるんじゃないかな……」
オトコ時代の私が目を通した限りは廃刊がひどく早かった記憶がある。たまたま当時の私が学生であり買おうと思った時にはすでに本屋に並んでない。
もちろん今はちがう。ある程度オトコの娘(こ)というジャンルがある。
企画書をよごさないように目を通すが、結論にいたらない。部屋の掃除、昨夜の淫らな行為の後始末などをしてしばしゆっくりした。
だけど結論にいたらない。
「なんで悩まないといけないの」
無意味な呟きが出て気分転換と買い物に外に出た。初夏の日差しとはちがい悩むことばかり。
先生、と外に出ると町の人たちは呼びかけあたまを下げた。

No.47 17/09/05 18:25
作家 

外は相変わらずの初夏の日和。
モデル以外にも一応とある別な仕事はしてるがそれは麗奈は知ってるが何も言わない。無関心なのかそう装っているのか。
「沙耶香さん、こんにちは。お出かけ?」
呼びかけられた時は早紀かと思ったらちがう。近所のランジェリーショップ“Eye”のオーナーであり美人三姉妹の長女の泪、長い髪をウェーブかかった感じにし憂いを瞳の側に泣きボクロがありセクシーな印象を受ける。
「ええ、買い物に。またお店に見に行くわ」
「新作も入ったし是非」
「泪さんはどちらに?」
「私もお買い物だけど、付き合って……いえデートしない」
え、とこちらが口を小さく開け驚いてる内に彼女はスマホを手にし次女の瞳さんに「少し帰りは遅くなるかも」と言いながらスマホの向こうから「姉さん。また誰かとデート……」みたいな文句が流れるなか彼女は澄ました表情。
「クルマもあるけど沙耶香さんとバスやタクシーもいいかもね」
「あ、あの、いいんですか」
いいの、と囁きながら腕を組み通りに出てタクシーを停めて一緒に乗るように促し買い物先を私に示した。
行き先は地元にある数少ないある大型ショッピングモールだ。
「あ、タクシー代くらい……」
またいいの、と言われ先を越される。長女ということもあり落ち着いた雰囲気もあるが仕切りたがりなのか。
「沙耶香さんとデートだからおめかしをしたいわ」
「そんな綺麗なのに」
「お世辞?でもうれしいわ」
そうは言いながら彼女は再び腕を組みながら入っていったのは男性紳士物のスーツなど扱っている専門店。
「別に沙耶香さんに男性になってもらうんじゃないから。なるのはワ・タ・シ」
「……」
男装という言葉が思い浮かびながらも彼女は店内に入っていき男モノのスーツを慣れた感じで男性店員と語らいながら選んでは試着する。
さながら宝塚女優のような姿を見つめながら試着するたびに返事に困る。
異性の装いは髪型や服のセンス、好み、アクセサリーに気づけば褒めようはある。失敗もあるけど。
男装の装いはどうほめたら困るのを泪は悪戯ぽく笑みしながら黒いスーツとサングラスを選ぶ。
「私がオトコなら麗奈さんに気づかれないでしょう?」
「うん……」
男装しても私が同性といる姿を彼女や早紀たちが想像つくのか。
腕を組みながら店内を進んでいく。

No.48 17/09/05 20:15
作家 

お茶にしない、と誘われショッピングモール内の軽食店に入る。
ついさっき食べたばかりだが彼女はコーヒー、私はミルクティーとした。
ちいさく吐息が私から零れたのを彼女は呟くようにさりげなく聞いた。
「最近なにかあった?」
「いえ、ここ最近麗奈以外の女性に誘われて……」
「エッチ?セックスしたの」
露骨に言われ男装の彼女は妖しく笑みした。麗奈や神無月社長以外では彼女に素直にここ数日のこと、昨夜の逆アナル責めを話した。
意外そうに笑みした。
「あら、お堅い沙耶香さんにしてはお尻をあげたの」
「そんなつもりでは、特にない……と思うけど」
あげたという深い意味はたぶんにない。ただなにもしてあげられない代わりかもしれないという思いが男としては内にあるだろう。
眼鏡を外すと失礼かもしれないが目の前の男装の泪はおろかまわりがぼやけて見える。コンタクトはしない、痛いから苦手。
「眼鏡を外すとサディスティックでオトコらしいわね」
「そうですか」
紅茶を口に含みながら学生の頃は目つきの悪さは格好よくもあり反面少しコンプレックスであった。
いやらしい質問は彼女はしてきた。
「セックスのしすぎでつかれた?」
「ええ……」
「そのわりに私に付き合ってるじゃない」
無理やりに、という表現はあえて言わない。
「まわりから男女のデートに見えるかしらね」
「……中身は逆ですけど」
「沙耶香さんが綺麗だからみんな見るのよ」
「そんなこと……」
ない、とは言いにくい。女装者や男の娘(こ)はナルシストでもある。女装し始め麗奈と暮らしたからモテ始めた、モテ期と思わなくもないが複雑……かもしれない。
彼女は私がバッグに入れてある企画書にも気づく。
「それは?」
「ああ、麗奈から私への雑誌企画AVの企画書です」
見せて、と言われしかたなく見せる。これが同性である男性や友達なら見せないだろう。
甘いはずの紅茶が少し苦い。彼女は企画書を見ながら笑みした。
「沙耶香さんに悪い企画ではないじゃない」
「そうですが」
言いにくい本心を私はあえて口にした。
「麗奈に悪いしもしこの企画の後に関係が悪くなったらと思うと……この数日考えるはずが考えれなかったですが。それが本心かもしれません」
この時の私の目を彼女はどう見たかはわからない。

No.49 17/09/06 13:38
作家 

「ンっ……る、泪さん……!?」
いろいろと交錯し思い始めた時に彼女の靴を脱いだ爪先が私の股間に刺激を入れた……。
「ああ……や、やめて」
「でもこんもり膨らんでる。見せて……」
そう言うと彼女はわざとコーヒーのスプーンを落とし私に股を広げるように憂いのある視線で要求しウェイトレスが来る前にしゃがみテーブルの下を覗いた。
も、もう……。
声にならない悲鳴をちいさく胸の内でしながらも脚をおそるおそる開いた。誰かに見られたらオトコとわかるかもしれない。
「あら、コーフンしてる……。すみません、お取り替え願います」
ウェイトレスを呼んだ瞬間に股を閉じるが彼女の脚は閉じさせないように脚が膨らみにあった。ウェイトレスがスプーンを取り替えて去ると吐息が出た。
「る、泪さん」
「あら、コワイ。それならこれを貸してあげる」
目の前にあったのピンクローターの遠隔リモコンであった。
下から見て、と先ほどの彼女のようにさりげなくテーブルの下を覗くとスーツや下着を一瞬だけ食い込ませた泪の股間にローターの膨らみが見えた。
「いつの間に……?」
驚く私に泪は妖しく微笑む。
「さっきの男モノのスーツに着替えた時よ。スイッチは沙耶香さんに預けるし買い物は後でもいいわね」
「構いませんが……」
「これなら沙耶香さんは私を虐めるだけ……」
彼女は自分からローターのスイッチを弄り腰がイスごとちいさく揺れ平日のウェイトレスや老若男女の客が少し見た。
「バレますよ」
「出ましょうか……ン」
男装の泪に促されるなかショッピングモールを一時後にした。
「どこへ」
「公園でしましょうか」
「……」
ショッピングモールから離れたそばにはどこの街にもあるありふれた公園がある。滑り台やブランコ、ジャングルジム、ベンチなど。
公園の入口に差し掛かったところでローターのスイッチを入れてみた。
「あ……ン」
公園には若い母親たちやサラリーマンなどが雑談やサボッてたりぼんやり座ってた。
「見られてる」
「男装の泪さんが目立つから」
ローターの刺激は〈中〉にしてある。スーツに隠れ見えないが、秘部を刺激してるはず。額に汗が浮かぶ彼女は空いたベンチを示しながら言う。
「みんな沙耶香さんを見てるわ」
ベンチにふたりして座りながらも男女が逆転してるふたりとは思わないだろう。

No.50 17/09/07 07:04
作家 

まわりからは男女カップルかふたり連れに見えるだろう。一見何気ない会話をしながらも泪は私の下半身に手をやり私はローターのスイッチを手にして動かす。
微かにローターが男装の彼女の淫部を刺激するような音が子どもや鳥のさえずりのなか聞こえなくもない。
「もう、沙耶香さんたら……我慢できなくなりそう……」
「あまり触らないで」
「おにいちゃんたち遊ばないの」
「え、ええ……」
通りかかった子どもに話しかけられ一瞬、驚き下半身から心にまで驚きが突き抜けた感じがした。
泪は囁く。
「男女の性別が逆なのを知ったら驚くでしょうね……ッ……ああン」
「ゴメンなさい、ローターが」
半分はわざとであるがローターのスイッチ〈強〉にした。
「さ、散歩しましょうか」
手を握られそのまま公園内を歩くがここで思わぬ反撃をくらうのを気づかない。人気のない林の方に歩いていた時だった。
「ン……ンん」
「はあ……我慢できないわ…」
「こんなところで」
林の中に入りディープキスのあたたかい唇が襲う。バックが下に落ちるなか泪はスーツの下半身のなかの淫部を弄り腰をくねらせる。
「ああ……沙耶香さんもコーフンしてる……」
極端に目立つわけではないがスカートの正面に不自然な膨らみはあり撫でられる。
「ち、ちょっと」
「うふふ、いいわよね。麗奈さんの企画の助けになればいいわよ……ネ」
「ん……」
肯定とも承諾ともつかないまま指はローターのスイッチを弄りながらサディストの内なる資質が刺激される。
「ああ……」
彼女は私の下半身に抱きつくようにしながら股間にあたるところに匂いを嗅いだり頬をつける。子どもたちの声が遠くに聞こえる。
もぞもぞと彼女は私のスカートを捲りながら吐息が外気と共にあたる。
「大きいわ……」
ショーツやストッキング越しに男装の彼女に撫でられる。
みてはいけません、と子どもの保護者らしい母親の声が少し聞こえた。
「ふふふ、えっちなことしてるから」
「ば、バレちゃいますてて……」
「だいじょうぶ」
ストッキングをおろされショーツ越しに撫でられる感覚が襲う。
「ほんと大きいし美味しそう……はむ」
「んっ……」
ちろちろと大人びた泪の濡れた口がぺニスをくわえていく。優しく包容力を感じ麗奈や早紀とはまたちがう……。

No.51 17/09/07 09:06
作家 

お尻を掴まれ撫でるようにしショーツの内にあるアヌスに指が這い少し腰が動く。
「ん……痛くしないわ」
「ずるいです……」
泪が下半身にいてフェラをしてる限り身動きが取れない。人気のない林でも林道はありいつ人が通るかわからない。
野外であることやいつ人に見られるかわからない恐怖と快感が脳内で交ざりながらも股間はギンギンに堅い。
「ン……ふしぎ、れろれろ、目の前にショーツが…あるのにくわえてるのはオチン×……」
「ああ……イキそう」
「タマタマのところ……膨らみ…れろ…ンちゅ…スゴいわ……」
じゅるじゅると下半身から淫らな舌音に吸い込まれそうになりお尻へ指が這い爪の感触がアヌスへ来た。
「あ……イク……」
ほんの少し指が挿入されただけなのにこの数日の性交で敏感になりすぎたのか射精感はあっという間だった。
泪は戸惑いは一瞬あったものの指をアヌスに挿入し前立腺よりはアナルそのものを刺激しながら前へ前へ腰を掴んだ。
「ああ……まだ射精……出る……」
私はまるで処女が初めてイッたみたいに口許を指で押さえ羞恥心と快楽に蕩けそうになる。その間も彼女はどろどろの精液を鈴口からゆっくりゆっくり吸い込むように口内に飲む。精液の残りさえも幹や睾丸に残すまいと舌で濡らす。
私のぺニスは舌で濡れたままスカートの内の外気に触れ少し萎えた。
「満足した?ンン」
「ンン……」
フレンチなキスで唇が重なる。萎えたはずのぺニスは再びわずかに上を向き撫でる泪。
「今度は私にして……」
大胆に彼女は私にお尻を向けながらスーツの下を脱ぎ扇情的なショーツが露になる。そこはやらしい沁みが雫のように濡れている。
「沙耶香さんに……犯されたい……」
ね、とちいさく腰を振るのが魅力的に映る。スカートをゆっくり腰まであげてショーツから出た男根をお尻につける。
「ふしぎ、女装の沙耶香さんに犯されるなんて……」
まわりを見ると、昼前だからか人気はふしぎといない……。昼食を買いにでもいったか……。
「早く……して。あっ……」
「ローターがあるの忘れないで」
ローターが彼女の淫部を刺激し抜くとすでに愛液でもとの色が褪せていた。腰を私が掴みショーツの内に忍ばせくちゅくちゅと淫唇や淫豆を奏でた。
ああ……ン、ずるい
ほんとは男根が欲しいのを指でやられながら男装の美人は悶える。

No.52 17/09/07 16:01
作家 

白いお尻に紫色の扇情的なショーツが鮮やかに初夏の林に輝く。
思わず私は挿入しない欲情よりもお尻や太股に頬や顔をつけた。
「ああ……ン、おちん×がほしいのに」
男性モノのスーツのなかにあった淫らな花唇に顔をつけ舌を出してじゅるじゅると音を奏で舐めていき陰毛からクリトリスを濡らしそのままアヌスへ鼻と唇をあてた。
「んんん、き…きたないのに。ああ……」
「そんなことないわ……、泪さんきれい……ン、れろれろ」
「あ…ン、お尻…ン」
淫部から愛液がとろとろと滴らせアヌスは呼吸してるみたいに閉じたり開いたりして収縮していく。
「お尻……感じちゃう……」
男装の彼女は宝塚の女優のように格好いい人目を引く姿なのに女性として感じ腰を振る。男装のアンバランス感やセクシーさがありながら束ねた髪がうなじに汗を濡らす。
「泪さん、おま×ことお尻……どっちがいい」
アヌスに舌を入れ指でクリトリスや花唇をくちゅくちゅ入れたり出したりサディスティックな快感に溺れていく。
「いや……ン」
「言わないと、これもらいますよ?」
ズボンを足首から離し紫色のショーツを手にして見せる。
彼女の脳裏には下着なしで自宅までに帰るの?、と男装してるにも関わらず卑猥な妄想が脳内にあった……。
「ああ……返して」
「なら言いなさい。それかここに置いていくわ……」
「ああ……いや」
女言葉で責めていく私に彼女は頬を羞恥心で真っ赤にしながら初夏の汗がより色っぽく彩る。ショーツを鼻にあてる……。
「媚薬ね、このショーツ」
「あ……」
後ろにいる私の男性器がよりスカートを持ち上げていることに彼女は潤んだ瞳で見つめより欲しがるような牝の瞳になっていく。
「どっちがいい?おまん×、お尻?」
「ああ……ん、堪忍して……」
「なら帰りますよ」
数歩離れようとすると彼女は恥ずかしげもなく言い出した。
「り、両方!おまん×!お尻……」
「それだけ」
「む、胸もいじめて……沙耶香さん」
数歩歩いた道を戻り三姉妹でもっとも大きな胸をスーツからはだけさせ揉む。相変わらず大きく形がよい。
私の男性器は勃起したまま立場が変わったことでより性欲が内に高まっているようだ。
「ブラも紫なのね」
「ええ……」
「男装してるのにオチ×チ×がない変態女ね」
乳首を摘まみながらさらに責める。

No.53 17/09/07 18:12
作家 

ああ、と泪は哀願するようなにいつもは潤んだ瞳がさらに潤む。
「早くおち×ち×を……」
羞恥心と性的興奮があり花唇から愛液を滴らせお尻のアヌスが呼吸するようにしながら入れてほしいと願う。
「だめ……。ショッピングモールでからかったバツ……。これをこうして」
スーツの下からブラのホックを外してショーツと共に手にした。
「いや……、ひどい」
「そう?私だってコーフンしたコレを見られるかもしれなかったのよ」
「ああ、いや……」
彼女は掌を木につけながら三姉妹の長女の威厳がないようにいつまでこうされるのか思う。もっとも私にいまは公園や林道にひとがいないだけで男性器を露出してるから恥ずかしさはある。
だけど普段は眠っているサディストの精神がここ数日の出来事で目覚めていた。眼鏡を外している瞳は獣のようかもしれない。
「入れて……沙耶香さん……」
そっと私は彼女の濡れた林のような陰毛に肉棒を近づけ触れさせる。
「ああ……おち×ち×……」
「ほしい?」
「おち×ち×……入れて……」
ふと手にはショーツとブラ以外にもローターがあることを思い出し舌でローターを濡らし彼女のアヌスに躊躇いなく挿入した。
「ッ……!?ああ……お尻が…!?」
ローターのスイッチを入れると動力部の小さなモーターが動くと共に彼女はお尻を振りだした。
「いや…いや…やめて……」
「ショッピングモールのことは?」
「あ、あやまり…ますから…だから…」
焦らしに焦らせてるせいもあり男装の麗人の泪は腰から力が抜けそうで支えないと草むらに尻がついてしまう。そっと支える。
「ああ……」
「入れてほしいならわかるわね?」
「ご、ごめんなさい……、だからおちん×を……入れて、ください……」
「どこに」
わずかに初夏の林に沈黙が宿り小鳥や公園外のさえずりや人の声が聞こえてくる。
「お、おま×こ……に」
「もうからかうのはよしてね、泪さん」
「は、はい……」
もちろんプレイの一環であるが野外プレイのシチュエーションにふたりして興奮し性的快楽があるからできると思う。そっと花唇を開くように腰をゆっくり子宮を貫くようにする。
「ッ……!う゛……ああ……」
「ああ……すご…い」
挿入した途端に射精感はないものの男根そのものが膨らみ襞に絡む感じが腰から感じた。

No.54 17/09/08 06:07
作家 

互いの肌と肌が初夏の外気に触れながら私の肉棒は彼女の淫唇に吸い込まれるのを繰り返しながら少しずつ肥大して感覚に襲われる。
淫唇の内部の襞が肉棒を絡めとりながらアナルのローターの強弱と共に収縮をアヌスと共に繰り返していく。
「あ……あン、さ、沙耶香さんが……ここまでするなんて……」
「ン……泪さん、コーフンしてる」
彼女の表現は品定めしてるようにも聞こえたが、サディスティックな感覚の私は後ろ髪にある清楚なリボンを外して獣のようになっていた。
女装の私が男装のノーパンノーブラの泪を襲いレイプしてるかのようだ。
「あ……ン、スゴい。……ンンん、あたま…まっしろ……蕩ける…ちゃう…」
「ン……はあ…」
彼女の膣内の襞は麗奈や早紀とはちがいくわえたペニスをイカせようとしあやうく射精感が身体に感じる。
名器、というモノだろうかと過る。麗奈や早紀の女性器が悪いとは思わない。
「ああ……ン、はあ…はあ…」
さいわいここで私が興奮に呑まれなかったのは思考に溺れなかったりサディストが持つ冷静さかもしれない。
性的興奮に呑まれていたら男性のあるがままの本能に腰を振ったにちがいない。ローターのスイッチの堅さというのもあり私の目は冷静に彼女の肢体を見つめていた。
「ああ……ン」
ふと気づくと林の向こう側に昼食の買い出しに出ていくサラリーマンやOL、主婦や学生などが見えてきた。
「見られちゃう……
え、と泪は私のちいさな声林の向こう側を見つめた。瞬間、私は子宮の奥を突くように腰を動かした。
「ッ……!?」
だけど膣内は私の肉棒を襞で絡めとる。再びの感覚にイキそうになる。
「スゴい……」
「な、何が……ああン…」
早くイカさないと思うがふたりとも林のなかで汗や体液、カウパー液に愛液にまみれていてやらしい匂いが身体を襲う。
パンパンと肌が触れ合い乳首をきつく堅く虐めたりお尻を撫でたり愛撫する。
「ああン……スゴ…スゴすぎ……」
「……イカないと」
「んふ……わかったわ……」
明らかに私が女装し経験した異性のなかで泪はかなりの上手に見え妖しい笑みがそれを物語る。
また私の肉棒も挿入を繰り返すたびに普段より肥大しながらもぎりぎりのとこで射精感に達するようで達しない。
コントロールされているようだった。
性的興奮が高まりつつあった……。

No.55 17/09/08 12:22
作家 

瞬間、射精感が声を漏らす間もなく襞にきゅうと挟まれ襲われる。イクというよりイカされた感覚に睾丸から根本、幹、亀頭、鈴口まで締まり下半身がいつも以上に痙攣しかたのように襲われた。
「ああ……す…ご…イ」
「ああ……きてる……」
「ッ……ハア…ハア…うう…ハア…」
「ン…ン…ハア」
泪の背中に倒れそうになりわずかに身体を預けている間も私の射精は止まることはなかった。
どくどくとまるで火山から噴火するマグマのように絶え間ない形で白濁とした液体が子宮や襞に流れていく。
まだ…出てる……。
意識はなんとかそう感じるものの萎えることがない。抜きたいと理性が判断しても性的本能や快楽は下半身は離れようとしない。
「ああ……沙耶香さん……」
潤んだ瞳で私を後ろに見つめる彼女はまるで私を支配するようだった。
麗奈や早紀さんとはちがう魔性の魅力でもあるのか。
そう思ったのも束の間。
公園や林道に人が戻ってきたらしく私たちの淫らな行為に好奇な瞳や声が近づいてきた。
セックス?やだ?なんかヘンじゃない。
男装?女性が男性を襲ってるのかしら。
そんな声にようやく私のぺニスはいつもの大きさを取り戻し慌て身なりん整えて泪の下着をバッグに入れ企画書を忘れない。
泪も身なりを下着のないまま整えるなかさながら王子様のように手を引いた。
林道にある草むらに残ったのは性交の残り香のティッシュだけ。
向かったのは公園にある障害者用の男女兼用トイレ。さいわい奥にあったのでここまでは公園内の人たちもしばらくは来ないだろう。
「ここまでは来ないみたいね」
「はあはあ、疲れちゃった」
泪は笑みを浮かべながらも鍵を閉め便座に座り言う。
「下着返してくれないかしら」
「これはイカされた仕返しだから返しません」
「あら?気づいてたのね」
「泪さん名器?」
私の問いに彼女はさあと誤魔化すようなそうでないような表情を見せた。代わりに私は自らのブラとショーツを脱いで見せ彼女に渡した。
イカされたことで男性か性的本能かはわからないがプライドに少し傷ができたようだ。ノーパンノーブラでは男装でも恥ずかしいだろう。
「沙耶香さんの下着。これウチの商品ね」
「ええ、とにかく着替えてください。買い物すませて帰りましょう」
淫らな行為に浸りすぎていたと自分に反省も内心していた。

No.56 17/09/08 15:39
作家 

泪と買い物を終え麗奈のマンションに帰った時には半ば茫然自失に近く脱力していた。
昼食は彼女と共にしたが何を食べたか覚えていない。買い物はしたのだが昨日のハンバーグの残りがあったことを忘れていた。
「失敗した……」
泪とのデート(?)で浮かれセックスで精力と共に気力などを搾りとられたのから要らぬモノまで買って帰ってきていた。
少なくとも私には要らないはずの生理用品が買い物袋に入っていたのは羞恥心もあり麗奈に言い訳が思い浮かぶ余裕もない。
とりあえず味噌汁や野菜サラダくらいはつくっていたがぼんやりとやっていた。
泪の魔性の魅力にやられたみたいだった。
ぼんやりしていると「ただいま」と麗奈が戻ってきた。
おかえり、と言いながらも生理用品や要らないモノまで買ってきたことを早めに頭に下げた。すると彼女は怪訝に聞いた。
「今度は誰?」
「泪さん、EYEの」
「彼女か、近所で評判の美人三姉妹だものね」
同性ゆえのライバル心か意識あるのかちょっと外を見る瞳がしていた。
ごはんにしましょう、と機嫌はそんなに損ねてなく見えたが泪から話題を逸らしたかったかもしれない。
昨夜のハンバーグはレンジで暖め他の食材は麗奈が後日別なモノを作るという。
だけど彼女は私を見て言う。
「沙耶香モテてるわね」
「ん……」
肯定否定ともつかない返事しかできない。
「あれ、その下着は」
「ああ、調子乗って彼女から下着奪ちゃった……」
「下着好きにしてもほどありすぎ」
シャツ越しの下着が紫なのに気づいて麗奈は苦笑したがこうも言う。
「使用済みの下着だからコーフンしてる?」
「う、うん……」
「サドなところは魅力的だけどやりすぎ」
釘を刺されながらもコーフンはあった。吐息混じりに彼女は言う。
「明日、愛ちゃんの家庭教師でしょう?」
「あ、金曜日」
「企画書のことですっぽり忘れてるわね。こまったひと」
カレンダーには二週ごとの家庭教師の日が記されている。
「女装やめたい?」
不意にそんな質問が投げかけられた。
「……わからない」
「沙耶香が誰とでもセックスするのはいいとは思わない、だけど一方でいまのあなたに魅力あるのも理解してくれる?」
彼女は私のことがわかってるように目を見つめていた。

No.57 17/09/08 17:32
作家 

湯船に浸かっていた。
あたたかい湯が身体を浄めていく感じとは裏腹にこの数日のことは目まぐるしい。
姿形は女性でも身体はオトコ。
「意外に女性でいるのもラクじゃないのかな……」
そんな言葉がこぼれた時に風呂場の扉が開いて麗奈がタオルで胸や秘部を隠しながら入ってきた。
「また悩んでる、気にするなとは言わないけど身を慎むと言った方がわかりやすいかな」
彼女は湯船から桶ですくい身体をニ、三回洗うと私の向かい側に入りじっと見つめる。
「いつ以来、いっしょに入ったの」
「え……と全身脱毛した時からかな」
「けどここは残してるのよね」
「ん……うん」
湯船の下から指を使い濡れた私の陰毛を子ども相手に悪戯するように撫でる。
「洗いものくらいいっしょにしたのに」
「たまには自分でしないと、いつも家のことはやってもらってるもの」
「うん……」
「あらあら、眼鏡を外してるのに私には欲情しないのね。浴場なだけに」
場が暫し沈黙した。
美人な麗奈がオヤジなダジャレを言うのは初めて聞いたと思う。
しかし、自然と笑みがこぼれもした。
「もう」
「笑った」
ねえ、と彼女は恥じらいも湯船から立ち上がり湯に濡れて輝く肢体を見せた。
「こうなりたい?」
「ううん、それはない……と思う」
「だよね、生理もあるし子どもは産むことあるし女性もキツいの」
「うん……」
冗談混じりに言いながらも女性が女性であることは男性とはちがう苦しさつらさがある。
そう彼女は言葉短いが伝えようとしてる。
だけど、と彼女は言う。
「私は沙耶香が好きよ……」
「ン……」
頬に少女みたいに唇が触れられた。時折、少女ぽい一面を見せる。そんな表情のまま呟く。
「私を責めてみる?」
「え」
「ここで」
「そんな裸だよ」
裸でいるということは私は男性のありのままあるいは本能のなすがままにサディストの一面が出てしまう。
「なら私が沙耶香を少しいじめてあげる」
湯船から上がるように言われあったまったまま風呂場で向き合う。
「ウフフ、コーフンしてる」
「ン……ンン」
彼女は向き合いながら私の男性器が勃起してるのを見つめて爪先でぺニスを触れていく。
「ン……ちょっと」
「いつもやられてるから仕返し」
ツンデレみたいな表情を垣間見せながらぺニスの先は濡れていた。

No.58 17/09/08 18:22
作家 

脚をM字にして思い出したように麗奈は付け加える。
「明日わたしが仕事に出るまでは射精はダメよ」
「なにそれ!」
「いつもの沙耶香に戻った」
単純と言わないがそんなニュアンスが表情や声に含まれていた。
彼女の美脚は私のぺニスを上へ下へとしゅっしゅっぬるぬると扱いていく。
「んンン、ああ……」
「本当に感じてるかしら。本当はこっちかな……」
爪先を膨らみある睾丸に下ろし撫でてゆく。ランジェリーを着けてなくても性感帯はこちらのようなことに少し驚いた。
「オトコでもいいじゃない、ね」
慰めとも優しさとも取れるように見つめ返す。股間への刺激はたしかに男性のそれである。
「だけど」
「んンン……!?」
足コキをやめたと思ったら彼女は濡れた淫部を頭に押し付けた。微かに汗や愛液の匂いが熱気ある風呂場にわずかに混ざり息ができない。
「んンン、もう……レロレロぴちゃぴちゃ」
「ああん……元気じゃない」
「もう、わけわかんないわ」
まるで女性同士の戯れのように風呂場で淫部を犬のように舐めながら射精を許されないままお尻を掴む。
「え!?お尻は……やだってば」
指でお尻の肉を掴みながらアヌスに指を這わす。
「ンンン、いたくしちゃ……ダメ〜!」
「見えないし……ングング」
「ずるい……ああン」
指をアナルのなかに入れ肉を感じる。一本二本と左右の指を挿入していく。
「ああ……力抜けちゃう……」
「へんたいね」
「ち、ちがうわ……」
前の秘唇を舌や口で、お尻は左右二本ずつの指が肉を支配してゆく。前後の性的感覚に腰を揺らしてゆく。
「うぷ……」
「ああ……ン。堪忍して……」
「イキたいのでしょう?イカせてあげる」
秘唇の陰毛やクリトリスが興奮していき指にある肉は抵抗するかのように収縮していく。
「ほら、イキなさい。麗奈さん……」
「ああン。いやいや……前も…後ろも…」
「なら明日までガマンする?」
さっきの仕返しだった。見下ろす彼女はやはり少女のように見えていた。
「イカして、イカして……」
「うん……」
「ああ……ン。すごいわ……レズしてる…みたい」
彼女の脳内でレズのイメージがあるのかもしれない。まだ知らないことがあるのを肌に実感した。
彼女は前の花唇から愛液を滴らせお尻を責められイッてしまった。

No.59 17/09/08 20:22
作家 

翌朝までオナニーや射精は許されなかった。
朝には何事もなかったように麗奈は仕事に向かっていった。今朝作った朝ごはんは私が作り彼女はたいらげていった。
いってきます、の声がいつものようであるのは女性は芯や中身が強いからかとも思う。
今日は金曜日。
泪たち三姉妹の末っ子愛の家庭教師の日。買い物はせずに夕方まで高校の教科書や参考書を開く。
教えているのは国語全般、社会、英語。物理や理数系はあいにく苦手。
テレビをつけずに初夏の日差しがリビングにあたるなか以前まで教えた内容や小テストなどのチェック、学校との内容に相違がないか比べる。
家庭教師を始めたきっかけは一ヶ月、麗奈のマンションにいて何もしないのは少々心苦しかったのもある。
なにもしなくていい。
そう彼女は言ったが後押しをしてくれた。保育士の免許は持っているがいまの時代は免許はあっても雇ってくれる保育所などは少ない。
社会に出た頃は保育士でそれなりに前向きだったが挫折したように思えた。
麗奈に声をかけられたのはそれから三ヶ月経ってないくらいで住んでたアパートを引き払い沙耶香としていまいる。
「あつい……」
扇風機の風が肌に当たるなか気づくと昼前になっていた。教える教科書やテキストを簡単に整理してとりあえず終える。
「ん〜……」
伸びをすると昨日私が脱ぎ散らかしたスーツや泪から奪った下着があった。
捨てよう思えば捨てれんたんじゃない?
泪の使用済みのランジェリーは昨夜彼女は目にしてたはず。なぜ捨てようとしないのか。スーツは洗濯機の側の籠に入れて泪のランジェリーは畳んで自分の部屋のタンスにしまう。
「お昼は……と」
手間がかかるものは作るつもりはなくカップ麺、袋麺から適当に選び冷蔵庫からもやしや野菜をトッピングした。
「オトコじゃない、これじゃ」
意味ないひとりごとがラーメンをすする口から出た。
昨日は射精は泪とのプレイの一回だけだったがとてつもない女性に思えた。ちゅるちゅると麺をすすりながら企画書を見た。
「なんでこんな企画を出せるのか」
また神無月社長もなぜ認めるのか。女性ばかりの双星出版。
女の園ではあるが麗奈と早紀のように時に意気投合し時にぶつかりあう。それが女性の生き方か。
月曜には結論を出さないといけないか……。
モデルはラクではないと実感した。

No.60 17/09/09 05:44
作家 

それでもひとりでいてもムラムラはある。
今日の服はスーツではなく花柄のワンピース、ストッキングはなし。
タンスにしまったはずの泪の下着が気になってテレビには集中できない。
「ん……」
ショーツにおさめられたぺニスはこんもり半勃ちしながら引き寄せられるようにタンスのなかから紫の下着を出していた。
ゴクッ、と喉が鳴る音がしながらショーツのクロッチやブラの内側の匂いを鼻にあてていた。香水や女性特有の匂いに混ざりながらクロッチにはやらしい愛液の沁み、ブラの内側の女性らしく母性溢れる匂いに興奮していた。
はあはあ、と息遣いを少しずつ荒くしながら自分のスカートを捲りショーツの上から堅いぺニスを指でなぞる。
「ンんん、凄い……」
ショーツの内側のぺニスにはカウパー液が濡れ湿らせる。キツいと思いながら例によりショーツの脇から肉棒と化したぺニスを出して指で撫でたり扱いていく。
泪の下着を嗅ぎたい身につけたいふたつの欲望が交錯しながらランジェリーの魅力にとらわれる。
「はあはあ、はあはあ……んんん」
下着の内の睾丸はここ数日の射精さえものともしなくすでに膨れてもいた。
「あ……」
正気にハッと戻る。オトコであることを意識したからだ。
部屋にある姿見に自分の姿が映る。眼鏡をかけ髪を肩まで伸ばしワンピースからブラ、スカートからショーツ、ショーツの横からは男性の象徴たるぺニスがはみ出ているアンドロギュノスの姿。
手には泪のランジェリー。
なにをしてるのか。
ふとタンスの上に目をやるとそこにはファンレターがしまわれた小箱があった。なんで気づかなかったのか。
半裸に近いまま小箱を開けファンレターを見てみる。一度麗奈と見た以来かもしれない。
そこには励まし、憧れ、女装者との交流や恋愛、性同一性障害とはちがう女装や男の娘(こ)を持つ保護者や親御さんからの内容があった。
“はじめまして、紗耶香さんのような方が世間にいるのは世間は知らなさすぎます”
“沙耶香さんのような人が世間にいて伝わります。女装の彼氏との恋愛は大変だけど頑張ります”
“息子が男の娘になっているようですが、同性愛者とはちがうのですか。雑誌の発売待っています”
以前は麗奈と笑いながら見たがファンレターひとつひとつには女装について多くのことが書かれていた。
目を通すのに二時間はあった。

No.61 17/09/09 17:36
作家 

くしゅん!とくしゃみが出たことに気づく。
半裸のままファンレターを読んで少しかきながら扇風機の前にいたから。
こんな私でも役に立てるのかな、と。
ファンレターを小箱にしまいちいさく頭を下げた。
それでも男の性かオナニーは続けてしまい紫のランジェリーにある泪の魅力的な姿に惹かれるように射精をしてしまう。
「ああ、……イク、イッちゃう……」
吐息を交えながら肩で息をし姿見に映る自らの姿を見る。
「オンナの子、女性の姿のままもたいへん」
だけど受け入れるのがいまの道のように思えた。『クロスドレッシングボーイ→ガール』がアダルト雑誌である限りはなかなか女装のよさは伝わらないかもしれない。
麗奈の言う私の魅力は大半はわからない、変態なのは変わらないし。
シャワーを浴びてワンピースはそのままに下着は新しいのに取り替えた。泪たち三姉妹に誘惑されるおそれはあった。
貞操帯でもあれば、とも思うがS気質な私に自分にMをするのは自虐すぎた。麗奈にメールをしてもよかったがリビングの上に“ありがとう。元気出た”とだけ書き置きを残しておく。
気づくと夕方、泪たちのいる“EYE”に向かわないとならない。マンションからも少しだけ町中にあるランジェリーショップが見える。
身だしなみを整えできる限り気持ちを引き締めようと思う。鍵を閉めてマンションを降りてゆく。
「まだみたい……」
てっきり麗奈とすれ違うと思ったがそれはなかった。金曜ということもあり仕事や取材、付き合いもあるだろう。
歩いて商店街や住宅地を抜けて“EYE”が見えてきた。
いらっしゃい、と明るい笑みを見せたのは次女の瞳。
「おじゃまします」
「センセ、泪姉ぇとセックスしたんだって」
「はい」
「ずるい、私としてよ」
「瞳、先生を困らせない」
店先の私と瞳の様子に奥から泪の咎める声がした。ぬけぬけと言うものだ。
店内のお客さんは何事かと訝しげて見つめる。
「先生、こちらへ」
「はあ」
玄関側へ案内されさっそく面をくらう。女性は強いもの。
まだ三女の愛は帰ってないらしくリビングへお茶へ招かれた。
「先生たら泪姉ぇのおま×こにやられたてホント?」
「ん、今日はそんな話はやめましょう」
股間が興奮に熱くなるなか冷静さを保つようにした。
だが自信があるかは疑問だった。

No.62 17/09/10 14:22
作家 

ヒトミは愛らしい瞳でじっと私を見つめ口を尖らす。
「だって私のカレ、ちっとも女装してくれないんだもの」
目鼻立ちのはっきりした美人の言うことではなく呆れた。ファンレターのなかには“カレがなかなか女装してオンナの子ゴッコにに付き合ってくれない”とかは何通か見かけた。
麗奈たちは手紙、メールに関わらず相談に乗るのも仕事らしかった。
「フツウのオトコは女装に興味持たないから」
「ミもフタもないんだから」
女装したいしようするというのは勇気がいること。ヒトミは肩まである長い髪が魅力的な女性。姉のルイとはまたちがい主に女子高生のお客さんから近所のお姉さんらしい親しみがある。
「しましょう、セックス……」
背中に回れ耳元で色っぽく囁かれ下着のなかで男性器が膨らむがややいたい。
「見ちゃおう……」
するすると背後からスカートが捲られ両の脚があらわになるが彼女は少しぎょっとした。
「今日はガードル付きなの。お尻の形が歪むから」
「ずるい。なんで私の時だけ」
「……ん、いちおうは麗奈のところのモデルだし女装してるならお尻の形も気にするでしょう」
半分は本当、半分は冗談。だけど麗奈に三ヶ月、女装を教わり何日かに一度二度はガードルは着ける習慣はしている。
ただガードルには可愛らしいデザインが少ないからそこはちょっと不便。スタイルを気にし食生活も配慮がいる。
あ、と両の手を鳴らしてヒトミは腰に手をやる。
「脱がしちゃえばいいんだ!」
「や、やだ……」
消極的な選択とわかりながらガードルでは守りにさえならないことに慌てた。
「だ、ダメ。ヒトミさん……」
「ルイ姉さんとはしたんでしょう」
そこへ店先から明るい快活な少女が跳んでくるように入ってきた。
「ただいま〜!センセ!こんにちは!こんばんはかな?」
「アイ!店先から入らないで」
「こ、こんばんは。相変わらず元気そうね……」
ヒトミが淹れたコーヒーが溢れそうな勢いで入ってきたのは三女のアイ。ショートカットでオトコの子みたいだがれっきとした女の子。
制服がよく似合うが毎回驚かされる。
「ヒトミ姉ぇ!これからセンセはあたしの家庭教師なんだから」
「フェラだけでもだめ?」
姉妹が言い合うなかするするとガードルを戻しそそくさと立ち上がる。
「アイちゃん部屋いい?」
「あ、ちょっと待って」

No.63 17/09/10 19:19
作家 

少し部屋の前で待たされるなかヒトミがこちらをうかがうのが見える。
「センセ……」
「ヒトミ、こっちを手伝って」
「ハ〜イ」
とぼとぼと階段を下りていく姿があることに安堵もあれば複雑な気持ちもある。
軽く呼吸をしショーツのなかの性器を落ち着かせた時に扉の向こうから声がした。
「センセ、どうぞ」
「気を使わなくてもいいのに」
「だけどセンセはお店の常連さんだしセンセでしょう。あ、お茶淹れてくるね」
部屋に招かれたと思ったら今度はお茶を淹れるという。慌ただしい娘。
部屋はなんというか男の子と女の子らしさが混じった感じ。少女漫画もあればカメラ、スポーツ用品などもあって男の子ぽさもある。
お待たせ、とアイが入ってくる背後で「ルイ姉ぇとアイばかりずるい……」みたいなヒトミの声がかき消えていた。
「失礼しちゃうねヒトミ姉ぇは。あたしは沙耶香センセに家庭教師をしてもらってるのに」
「家庭教師はちゃんとするよ」
「わかってる」
一教科あたり四十五分、休憩に十分程度で六時から三時間弱。バイト代は微々たる程度だ。
「まずは国語ね。現代文から」
「お茶は?」
「あとで、その都度休む時間はつくるから」
ボーイッシュなアイは何かと集中力に欠けるので休憩は先ほどのように思うようにいかない。
「国語は人物の心情を読み取ること、古文は現代語に訳すのはたいへんだけど……」
「もう」
制服姿のアイは伸びをしたり足を落ち着きないながらもペンを片手にノートに走らさせる。髪やうなじから若い柑橘類みたいな匂いがしないでもない。
「やればできるんだから、ね」
「は〜い」
背中から見つめると高校生らしい成長期の胸が見え、いったん距離を取ったのだが。
「センセわからな〜い」
「自分で考えなさい」
「わからないから呼んでるの」
「ハイハイ」
異性に甘いなと思う。ちらっとケータイを見れば麗奈からはなし、早紀は仕事か飲み会かわからないがメールが二、三あった。
“返事はあとでします”
とだけ簡潔に送ったら来なくなった。
「ハイ、センセ。これでどう?」
「ん〜、解答文は面倒でも主語から内容がわかるようにしないと。先生にわからないと減点かもよ」
いったん休憩しお茶にした。その間にアイはシャワー浴び着替えや下着を持っていった。
女の園だ、ここは。

No.64 17/09/11 06:36
作家 

休憩中なのにシャワーとは。
汗のまま家庭教師をされるのはいやなのだろうと年頃の少女を思う。
そう思った時だった。
センセ、と姿を見せたアイの姿に思わず引いてしまった。
目の前にいたのは女子高生の若々しい瑞々しい姿をはち切れんばかりに見せるオレンジ色のレオタードに身を包んだ彼女がいた。
「センセ、えっちしよ」
思わず絶句してしまう。が慌て声を出す。
「ダメダメ!今日は授業!」
「え〜、いつもしてるのに」
遮るように甘える声で抱きついてくる。
実はこれまでの家庭教師の合間にアイやヒトミとも密かに交わりはあった。ルイだけではない。
アイは口を尖らす。
「センセにフェラチオやクンニ、セックス教わったのに」
「そうだけど……ん」
「あ〜!アイずるい!」
「!?」
お茶を淹れにきたのを装うつもりのヒトミもやってきて彼女も衣服を脱ぎ出しこちらにもぎょっとした。
目の前には青いレオタードに身を包むヒトミがアイと共に迫ってきた。
片やシャワーを浴びたばかりの瑞々しい若い身体、片や黒髪を靡かせ色っぽい香水や清潔そうな肢体で迫られ両の腕から離れない。
「ガードルで守ろうなんてあまいわ」
「そうだそうだ」
あ、という間もなくガードルを脱がされてしまい花柄のショーツが露になる。
「ダメダメ!」
「センセ、ンンン!」
「ん!?」
アイが頬を掴み強引にキスをしてきた、瞬間にヒトミは下半身を掴み頬擦りを股間にしてきた。
「ああ、いい匂い。オトコの臭いとショーツの匂いが混ざるわ」
「んんん!?」
少しばかり強引に振り払おうとするが、そのままベッドに押し倒され軋む音がした。
「センセ、見て」
押し倒された私の前にはアイのレオタードに包まれた肢体が顔に淫部をくっつける。シャワーで濡れたのとはちがう沁みが見える。
「ひ、ヒトミさん!?」
「ああ、ガマンしてたの。センセ?」
こちらも膨らみある淫部を股間に触れさせながら誘惑してきた。女性ふたりに顔や股間に乗っかられたことで力が出ない。
ンンン!、とアイはテクニックはないが若々しい唇の重ねを求め舌を絡める。
ヒトミは花柄のショーツの膨らみから愛撫していく。
ああ、感じながらもこの時わたしは自分がどうなるのか想像できなかった。
麗奈の顔が浮かび消えてゆく……。

No.65 17/09/12 05:16
作家 

頭にはシャワーを浴びたばかりのアイのオレンジ色のレオタードの淫部、下半身には次女のヒトミもまた青い鮮やかなレオタードに乗り防御のためのガードルを脱がし花柄のショーツの上から男性器を唇や指で愛撫していく。
「センセ、舐めて。あたしのおま○こ」
「ンンン、れろ…れろ…」
「アイばかりズルい、私も。センセは睾丸のところがいいのよね……」
「ッ……!?はあ……ンンン」
ヒトミはショーツのクロッチにある睾丸に吐息をかけながら下や指を這わしてゆく。
力を本来のオトコとして出せばふたりははねのけられるが、三ヶ月間の沙耶香としての人格あるいは快感を求める性的本能があった。
「ンンン、はあはあ、……はあ…ン」
身体は理性とは別に快感を求めてしまう。アイのレオタードに隠れた秘唇はシャワーを浴び清潔なはずなのに淫臭を放ちながら刺激し股間をより熱く堅くしていく。
「うわ、センセ。スゴいわ」
「どれどれ見せて。スゴい……」
花柄のショーツの脇から睾丸以外を出したぺニスは肉棒と化していく。
「レロレロ……アイ…ちゃん。保健の授業をしましょうか」
「え……いや…ン」
「いや、じゃないでしょう?ここがクリトリス」
私は反撃とばかりにレオタードの隙間から指を入れ熱く膨れた豆を刺激し摘まむ。
「い、いたい……んんん」
「あ、あたしだって息ができなかったんだから」
プレイの一環の顔面騎乗は構わないが同意ない顔面騎乗は好まない。レオタードを破らない程度にしながらクリトリスを刺激し花唇を舌で刺激する。
「…んんん、ここが大陰唇……」
「いや……恥ずかしいよ」
「学生でしょう?勉強しなさい……。こっちが小陰唇……」
ヒトミによる下半身の刺激を感じながら学生であるアイはオトコまさりながら少女の面影がある。あまり強引にサディスティックにはしたくない。
「ほら、自分で見るの」
「いや……ン」
「乳首も勃ってるじゃない……」
「いやいや…ン」
両の手でレオタード腰の胸や乳首を鷲掴みにし秘唇を舐めていく。
「ほら、えっちな愛液が出てる……。おクチがべとべと……」
「ああ……」
彼女は自分の胸を掴み腰を揺らす。
一心不乱に秘唇を舐めていく。息が時おり詰まりかけながら必死だった。下半身を責めるヒトミが迫る。
「あ、ああん……イッちゃう…」
アイの声が切ない。

No.66 17/09/12 14:34
作家 

アイの秘部を責め舐めながら経験が浅い彼女はいくぶん性的快感に到達するには間があった。
だけど若い肢体は敏感なのは彼女自身の自慰経験だろうか。花唇を舌と指で責めるとしだいに下半身から痙攣していく。
「あ…ン、いくイクイッちゃう……」
「イキなさい……はあ、ヒトミさん。ッ……!?はあ……」
ようやくアイが下半身からイッたらしくゆっくりベッドから下ろしていく。イッた瞬間にベッドから落ちたのではあぶない。
ハアハア、とアイはレオタードを汗や体液で湿らせたまま半ば目が虚ろなよう……。
「ッ……ヒトミさん!?いやっ……」
「あら、こんなに勃てといて……?」
クロッチの内にある睾丸を舌や指でなぞるようにしながら足の筋肉が上へ下へとなる。
「レロレロ、んんん……おいしい……」
幹を愛撫し亀頭をくわえ鈴口を吸われイカされそうになり膨らむ睾丸が震える。
次女のヒトミは私の性感帯を心得ている。
「ヒトミさんの……見せて……」
「あら、素直になった。いいわ」
69の状態になりながら青い鮮やかなレオタードのお尻が見えた途端に掌で軽くパチン!と叩いた。
「あう……」
「さんざんひとの大事なところをいたぶってくれてとんでもないひと」
「な、なによ。私は純粋に女装の沙耶香さんに……」
「生意気」
さっきまで封じていたサディストの力を加減をしながらも掌で叩いていく。
「あう……きゃあ……」
「反省した?」
「ま、まだまだよ。オチ×チ×ほしいもの……ンぐンぐ」
「ッ……」
イクわけにはいかなかった。
私事ではあったが、今日はイカされる射精することは避けたかった。男として今日は、いや今夜はセックスするわけにはいかない。
麗奈への思いとはいちがいに言えないが彼女への想いがあったのは事実かもしれない。
眼鏡の奥の瞳をいつになくサディスティックに輝かせながら両足を拒むように閉じ膝を立てた。その様子に彼女は驚いた。
「ああ!?なにするの」
「イカされるわけにはいかないの。ッ……!」
勃起してるがために膝を立てても肉棒はへそに近づくように肌に近づく。そこをヒトミは指や舌で責めていく。
「あまいわ沙耶香さん」
「ン……」
こういう時膨らみある男性器が忌々しい、異性のようになにもない美しい下半身ではないから。
ヒトミの花唇は青の布地を湿らせている。

No.67 17/09/12 15:24
作家 

いやらしくヒトミは笑みする。
「あら、わたしの得意技を忘れたの。センセの好きなフ・ェ・ラ・チ・オ」
唇が色っぽく艶のあるルージュの輝きを見せながら彼女は肉棒に口をつける。
しまった、忘れていたわけではないが私の性感帯を理解していたと思った時には下半身から淫音が奏でられた。
じゅるじゅるンぐンれろれろぺろぺろ……と表現にならない淫らに奏でる音に下半身から快感が波のようにやってくる。
「ンンンン……」
「フェラチオが好きよね、沙耶香さん」
否定はしない。
しかし、ふとあることを思いついて提案する。
「ヒトミさん、私のオチ×チ×に頬を……つけてくれない?」
「え、なんで」
「いいから。しないとこのまま帰るわ」
帰るの言葉に少し躊躇った後に頬にぺニスが触れたのを感じる。
瞬間、ぺニスを軽く腰を振り頬にあてた。
ペチッ。
「きゃ……」
「なにがきゃよ、変態」
「な、なにを」
瞬間だった。69の姿勢から離れて濡れた下半身のまま立ち上がり勃起したぺニスを彼女に向け頬にあててゆく。
「きゃ……いや」
「フェラチオしたいなら掴まえなさい」
仁王立ちしながらフェラチオをさせるかさせまいかと挑んだはずだったが、異性の性癖は私の想像力を上回る。
唖然としていた黒髪のヒトミは目が虚ろになりながらぽつり呟く。
「ああ、チ×ポビンタ……いい。もっとして……!」
「わ、わかったわよ!……もう」
変態という概念を理解してる私だが理解を超えていた。仁王立ちになってる私が間抜けじゃないと思いながらも勃起した男性器で頬や髪を叩いていく。
ペチッ!ペチッ!
はじめは撫でるようだったがしだいに竹刀やムチのようにしなる。リアルにいえばショーツ越しとはいえ風邪を引きそうと思う。
「ああ……ン、チ×ポに叩かれるなんていいわ……」
いくら私がサディストでも少々、ヒトミの性癖に呆れながらもチ×ポビンタをしてしまう自分がいた。
「イキなさい。自分で……」
「いや……ン、チ×ポビンタもいいけど、ここでして……」
懲りない彼女は青いレオタードの秘部を指で晒し濡れ湿っていた花弁が青く濡れていた。
「淫乱ね」
「いいじゃない、したいんだから……」
フェラチオが得意でも淫部でイキたいのが女性らしいところは好感。
いけないいけない。
ヒトミは強敵なのだ。

No.68 17/09/12 20:35
作家 

少し待ってて、とアイの部屋を後にしたヒトミが手にしていたのはいくつかのレオタードと専用のショーツだった。
「着けて♪」
思わず目を見張り喉が鳴ってしまう。レオタードそのものもだが、レオタード専用のショーツを見て知識としては知っていたが、直に見るのは初めてだった。
レオタード専用のショーツ。
ほぼTフロントTバックのほとんど八割九割はヒモ、かろうじてフロント部分に申し訳程度の布地がある。
「こ、これは……ちょっと……」
「レオタードはちゃんと沙耶香さんが着けても大丈夫な仕様にしてあるわ」
「レオタードじゃなくてショーツ……」
こんなのを着けたらレオタード着用に関係なく男性器が浮き出る。もちろんレオタード用のショーツなくても似たようなものだけど。
「ん〜、着て!さもないと怒るわよ!」
「わ、わかったわよ……」
いそいそと私はヒトミやアイの視線を背中にし全裸になった数秒から一分前後は躊躇いがありながらほとんどヒモだけのショーツに脚を通しレオタードが身体に張りつく感じがしよけい勃起してしまった……。
「センセ、鏡!」
うわ……、そこにはいつもの私らしくない純白のレオタードに身を包み胸はパッドだが、明らかに股間は男性のそのままに膨らみがあった。
「スゴい……」
自分でも初めて見る卑猥でやらしい姿だった。
「あ……ン」
「レオタードの感触にコーフンした……」
「ああ……」
姿見のなかで私はヒトミに膨らみある淫部を触られ悶え眼鏡を外された。それをアイは部屋にあるビデオカメラで撮影していた。
「な、なにするのアイちゃん……」
「ん〜、いいでしょう。秘密」
「いや……」
同意なくカメラに撮られることに抵抗を覚えた。脱いだ衣服や下着はカメラ片手にアイは取っていく。
「や、やめて!」
思わず階下に聞こえるくらいの声を上げていた。沸々と三ヶ月ほど眠っていた男性の本能が静かに微かに鼓動のように囁くようだ。
逃げればいい、と。
「うふふ、アイしっかり撮ってね」
まかせて、とウインクするアイ。その間にも股間を指で愛撫し耳元も舌で濡らされる。
「ああ……ン」
助けて麗奈、早紀さん、社長……。
女装し慣れた生活に男性としての本能はたやすく性的快楽に負けていく。
かろうじて指や脚が愛撫を拒みながら愛撫として抵抗していくようだ。

No.69 17/09/13 06:11
作家 

ヒトミに覆いかぶさり唇を重ねながらも純白のレオタードの布地にはカウパー液でしっとり沁みができていた。
「ンンん、ああン……」
「沙耶香さん、ガマンしちゃダメ……よ」
「ンんん……」
髪やうなじを責めながら淫部に擦りつけていく。奇妙な構図だ。
純粋な女性のヒトミと女装した私の身体がレオタードを着けて交わりあう。私は眼鏡を外して瞳がギラギラと獣のような本だろう。
指は彼女の花唇を求めるようにしてレオタードのクロッチにあたる部分を刺激しクリトリスを撫でる。
「ほんと……女の人に責められ……ううン…」
「ち、ちゃんと勉強はするからね……あ、アイちゃん……」
カメラで撮影し続けるアイにも抵抗しながらヒトミを悶えさせる。ヒトミは責められることで涎を垂らし額やうなじには汗が見えた。
「ン……」
「スゴい……」
ふたりの姉妹の声が私がレオタードから男性器を出したことで驚きを含む声がした。
ほぼ垂直に勃起し睾丸は膨らみ肉棒と化した男性器は先端から湿り濡れている。
「ハアハア……射精はしないままイカせてあげる……」
「そんな……」
バッグには実はガードル以外に麗奈から黙って拝借したぺニスバンドがあったが、この時の私は半ば忘れていた。自分への決意か麗奈への気持ちかはわからないが、射精しないで相手をイカせるのは至難に思えた。
ヒトミの腰を掴み布地から淫唇を指と舌で責め舐める。
じゅるじゅるぐちゅぐちゅれろれろペロペロ、とヒトミのフェラに劣らないクンニをしていく。私自身もレオタードを身に付け犬のように腰を上げていた。
麗奈が以前に言っていた。
“○○○(本名)は女装し沙耶香になることで生活しセックスすることで沙耶香の人格になっているのね。生活することで昇華してるかもしれない”
そうかもしれない。
オトコとしてのサディズムな部分は沙耶香が吸収し昇華していた。
沸々とあった怒りは性欲や本能になるが女性として相手を責めていく。
「ああン……スゴい……」
クリトリスが勃ち剥れているのを指で弄る。だけど私は自分の男性器に触れない。腰が揺れるたびにちいさく揺れ卑猥かもしれない。
アイが触れるのもいまは許さない。
しかし私はこの時気づかなかった。
ランジェリー三姉妹の誘惑と術中という罠にハマっていたのを……。

No.70 17/09/13 07:45
作家 

なんとも卑猥な姿だった。
純白のレオタードから男性器が肉棒として出ているのだからヒトミは負けじとパッドのある胸に触れて女性的な快感を私に与える。
頭の中が真っ白になりそうになりながらも必死に責めていた。
「ずるい……ああン……」
「挿入(い)れてあげるからガマンして……」
「ああ…ン…んん」
自分に言い聞かせるようにしながら互いのレオタードが重なりあいさらに私は言葉で責めてゆく。
「自分のおま×こを指で広げて……」
「いや……」
「いやなら帰るわよ……んん」
肉棒と化したぺニスを淫部にあてがい焦らしてゆく。自分の本能のなかでギリギリオトコの自分と沙耶香が戦いせめぎ合う。
「ああ……、わたしのおま×こに…、沙耶香さんのオチ×ポを挿入(い)、いれて……」
「言わなくてもいいのに……」
「はやく……」
「く……う、ンんん」
女性の性欲はおそろしい。だけど淫美かつ甘いなおかつ肢体が放つフェロモンを鼻腔だけでなく肌全体で感じる。
「くっ……んん。はあはあ……」
射精したい本能が彼女の青いレオタードと対になる赤く成熟した桃肉の感触にオトコの本能が優ってくる。
「はやく……」
「ン……わかってる…わ」
女言葉を使いサディズムをコントロールしながら肉棒を指で掴み焦らすようにしながらゆっくり挿入してゆく。レオタードが重なり擦れる音が睾丸を刺激する。
ぐちゅぐちゅずぶずぶと挿入する音が身体全体に感じる。
「ン……はあ」
「す、凄い。センセの……お姉ぇに挿入(はい)っていくよ……」
まだ若いアイは生々しい女装レズを見ることに興奮を隠せない。頬が紅潮しオレンジ色のレオタードにはイッた沁みとは違う新しい沁みがあった。
「あ……ン…、あたしも感じてる?」
そんな声が耳に聞こえながらヒトミの唇に唇を重ね舌を絡める。唾液が扇情的な糸をくっつける。
「ン……はあ……」
「っ……!?」
ヒトミが静かに笑みしいきなり腰を動かしレオタードや睾丸に触れ射精感がキタ感じに驚く。
「イキそうになった?ハアハア」
「……いや…まだまだ…」
「あら、先が膨れた……」
「そんなことない……」
シーツを掴みながらイカないと口に出した以上は自分や待っている麗奈への思いがあった。だけどゆっくりとベッドは揺れ軋む……。

No.71 17/09/13 14:05
作家 

女装の私とヒトミのレオタードの秘部がベッドの上で布地と共に淫らが擦れあう音がする。
シュッシュッグチュグチュ……。
「ああ……ン…スゴい」
「早くイキなさい。私は家庭教師にきてるんだから」
マジメ、とぼやくアイの声を無視する。
しかしそんな声とは裏腹に彼氏がいるヒトミだけありその彼につかい込まれているのか経験かわからないが淫肉が締まる。
「ンンン……はあ」
気を上手に使わないと亀頭にまで射精感が到達しそう。未成熟と成熟の間の若さを肌を重ねることで感じてしまう。ルイほどに名器ではない……と思う。
「あはぁ……ン」
「う……ヒトミ…さん?」
「冷静ね……、姉さんでも考えてたかしら?麗奈さんがいるのに」
桃肉が締める感触と共に彼女は顎に色っぽく指をやりベッドの上から見つめ返した。
「そんなわけないでしょう……、ッ……!」
声にならない声と共にレオタードの布地が幹や睾丸に快感をもたらし淫肉に挟まれる。シーツを持つ手がちいさく震えた。
「イキそう……イッていいのよ」
「誰が……今日はイカないの。イカないで帰るの……」
意地のようなものが私に憑依していた。咄嗟に私はヒトミのお尻を掴み普段は出さない力を出して向き合っていた肢体を一旦、離して吐息と呼吸を繰り返して彼女を犬のように四つん這いにさせた。
「え……!?いや」
「身体を求めてるだけなら、これでいいでしょう……ンっ」
再び半ば強引に花肉に挿入し刺すようにした。
「ッ……!?痛い……ああ、スゴ……」
「ハアハア、イカないなんて……」
もちろん一度の再挿入でヒトミがイクとは思わない。が、指を舌で濡らしやや強引にアヌスにこちら問答無用に突き刺した。
「ッ……ああ…」
「こっちは使ってないまち……ね。私とおなじ……」
「お、お尻だなん………きたないわ……いや!」
「あら、フェラするところもきたないの……」
少し調子を取り戻した私は牝犬のように四つん這いにさせた彼女の腰とアヌスに入れた指を離さないように本気の力を入れていた。
スゴい、とアイは美姉が四つん這いになりお尻に指がある姿に息を呑んだよう。
「ああ……ああン」
「ど、どっちが感じてるの……お尻?おま×こ?」
アヌスに指があるせいか喘ぎと同時にアヌスと淫肉がほぼ同時に開いては閉じる。快感はこちらも増えてしまう……。

No.72 17/09/13 17:20
作家 

「アイちゃん、私のバッグ取って」
バッグにあるぺニスバンドを渡すようにお願いしたが彼女もまた返事を渋る。
「今度デートしてあげるから」
ハイ、とあっさり渡され腰をゆっくり揺らし焦らしたりしバッグからぺニスを出したことにふたりは驚く。
「な、なにするつもりよ」
「うわ……。オトナ」
ぺニスバンドから人造ぺニスのパーツを外しさらにバッグから普段は使わないリモコンローターを出して人造ぺニスの内側に仕込む。
「ま、まさか……お尻に入れるなんてことは…あん…」
本来はアナル用ではないがヒトミにはここ数日の性欲の犠牲(?、半分程度は同意あったにせよ)のストレスを晴らさせてもらいたかった。彼氏持ちで私に手を出したことも含め。
彼女の言う通り人造ぺニスをお尻の穴にやや強引に挿入してゆく。
「う゛あああ……ひ、ひどい」
ローターを仕込んでいるので人造ぺニスの形は若干歪むがローターの振動と共に挿入されていく。
「彼氏がいるのに私に手を出したから……はあ」
吐息をつきながら彼女のお尻の穴が広がりもしかしたら少々傷や血は出てるかもしれない。
「ひどいわ……沙耶香さん。沙耶香さんにとって……女性は憧れでしょう……」
少々これまた胸の内が痛むことを四つん這いになり下半身を突き刺す私を睨むように見つめ水滴らしいのが見えた。
たしかに女性を私的な意味でのサディズムからしたらやり過ぎかもしれない。
「そうね」
同意したように言葉が出た。安堵したように彼女はするりと下半身を脱出させようとしたが、それは甘かった。
頑とするように肉棒から抜け出た淫唇に子宮に突くようにした。
「う゛……」
「懐柔しようたってダメ。ヒトミさんは近所ではやさしいお姉さんで有名だけど、淫乱だもの。淫乱なメス猫にはお仕置きが必要」
膣内がやや締まったようだが、ぺニスバンドに細工をしてた間に私の身体は彼女に多少慣れ余裕らしいのが内にあった。
「ああ……ン、ひどいわ」
「イカそうとして無駄よ。ヒトミさんの身体に慣れたみたい。ッ……」
「そ、そうかしら」
三姉妹のなかでは人気者なだけに一筋縄ではいかなく人気だけではなく男性との経験を伺わす。
失礼、と青いレオタードの胸に触れてみた。すると彼女はさらに悶えた。
「ああ…ン…」
「胸が本当の性感帯、だまされたわ……」

No.73 17/09/13 18:25
作家 

「だまされたもなにも触らなかっただけでしょう?」
「私はコスチュームを着けた女性の美を見て愉しんでるの」
「変態」
そう、と頷きながら子宮を突くようにそれまで以上に腰を揺らし胸をレオタードの上から揉んだり乳首を探し摘まむ。
「う゛あああ……ンン、スゴい……」
「はあはあ、イキなさい。彼氏持ちのヒトミさん」
「オトコの嫉妬みたい」
挑戦的な表情や笑みに内に眠る男の感情がちいさく燃える。
「淫乱なメス猫はまだ足りないのね」
アナルに挿入した人造ぺニスを〈強〉にし私にしてはめずらしく容赦なかった。
アイもさすがに声が出ないまま見つめている。
「う゛あああ……お尻が…汚されちゃう……」
「汚れちゃいなさい」
パンパンと腰を振りイキそうになるたびに堪えるのでどうしても最後の力ある腰振りを躊躇う。ヒトミも気づく。
「イカしたいのに自分がイッてしまうから……ハア…ン…」
「気づいてたの」
「ルイ姉さんから聞いてるもの。沙耶香さんのオチ×チ×」
「……」
成熟に成長ある女性器は花のよう。美しく育つことで花唇がひとつひとつ重なり内にある淫肉がより魅力的に魅惑的に牡の肉棒をくわえていく。
キュッ……と彼女の花唇が締まる。
「っ……ああ」
ルイほどに完成されていないが、いかなる経験を積めばそんな自在に花唇を操るのか。
「はあはあ……」
「イッて沙耶香さん……」
かれこれ一時間近く淫らな結合を繰り返しているかもしれない、レオタードの布地にある睾丸は堅い球がふたつあるのが見えるくらいに膨らんでいた。同時に肉棒も幹から亀頭まで限界なくらいに膨張の兆しがある。
「ハアハア……んん」
「イッてもいいのよ」
「……」
黒髪がベッドの上で艶やかに輝くなかヒトミの瞳は誘うようでたまらない。
女装してることで男性の本能が封じられてることで女装レズを堪能しているが、この戯れは少々どころかかなりつらい。
セックスがスポーツのように思える。
ヒトミにはスポーツのようなものかもしれない。
「はあはあ……」
「体調を整えたり私の性感帯がわかってもむだ……くわえてるんだから」
……。
おかしい、性感帯がわかってるのイカないということはさらに別に性感帯がある……?
再び彼女の身体をまわし向き合うなかアナルにあるバイブが刺さる。
「ッ……ああ!?」

No.74 17/09/13 20:30
作家 

「お尻が割けちゃうわ……ンン」
「もとからふたつでしょう」
これを言ったのは私ではなく三女のアイ。お尻にある人造ぺニスがローターが付いたまま刺激を与えたらしい。
ためらいなく胸を触り確かめるが時間をかけていたら肉棒と化した男性器は彼女の淫唇の内で膨張し射精してしまう。
射精したい欲求はある、しかし意地もここまでいけば結果はどうあれかまわない。
「ああ……ン、でも…む、胸は二番……ふふふ」
胸を舌や掌で責めながらお尻を掴んだり脚を舐めてみる。
「んぅ〜、沙耶香さん。オンナの人の身体……フェチなくらい…好き……なのね」
秘部はすでに花唇にくわえられながらカウパー液や愛液がベッドにシーツをお漏らししたように濡らす。射精したい快感に耐える理性が蜘蛛の糸みたいに心をつないでいた。
締める感触の肉襞が肉棒を麻痺させるかのように理性の糸を断とうとしている。
「脚じゃない……、ンンン」
「ああン、強引」
「……口や唇、舌……んん」
ちがう、と本能が聞こえるように囁く。誰の言葉か……。
私?おれ……?いや自分の声ではない。性的本能がただちがうとだけ囁く……。
男の本能ならもう少し野性的だし私自身がつくった“沙耶香”でもない。ただ“沙耶香”まだ生まれたばかりだし私自身さえもコントロールの範疇をまれに超える。
ルイとの性交がそれかもしれない。
「ああ…ン、惜しいわ」
しまった、と言わんばかりのヒトミの表情に首や肩を責めながら腰を振る。
限界のタイムリミットが身体がセックスの快感と疲労感と共に脳内にある理性を射精感を襲う。
射精したい。
その願望に真っ白になりながら腰を押さえ膨らむ男性器をぐっと堪える。
「ああ……い、イキそう……」
キュッと肉襞に挟まれてしまい息を呑む。瞬間、身体が汗や体液に輝くなか腰が止まる。
「……イッた」
暫く室内の時間が止まったかのようだ……。
「……はあ」
「まさか」
「イッ、イッ……てないから……」
危うく亀頭の先端にキタ熱い快感を腰を少し引いて戻した。
しかし気を使い過ぎたのか私は青のレオタードのヒトミの肢体に倒れ吐息をこぼした。
「ああ……ん。いや」
意識が薄れるなか顔を動かし囁く声のまま髪の下にあるうなじを使った……。
甘い飴を求めるように艶やかに輝くうなじを舐めていく。
甘い声がする。

No.75 17/09/13 21:10
作家 

意識が薄れるなか吐息を交え舌を動かし愛撫してゆく……。
甘い声が少し耳に伝わる。
ああ…ン
「はあ……」
ゆっくりゆっくり腰を動かしそれまでは本能のままに動かそうとしていた私は愛情を持って腰を動かしていた。
髪の下にあるうなじにキスをし舐め吸うように理性的な瞳を戻し慈しむようにしていく。そのまま肉棒を子宮に刺すようにしながらも腰を抱いてゆっくり優しく動かす。
「ああ……なに。これ……」
「愛情……みたいなもの…かな」
「愛だなんて……」
否定しながらも呟きは甘く蕩けるような表情をしながらヒトミは私の唇を求めていく。舌を絡め唾液が糸のようになる。アヌスから人造ぺニスとローターが静かに落ちていく。
「……はあ、さっきとちがう。ヒトミさんのおま×こ」
「なにを言って…るの…」
「はあ…ン、むりやり…イカさなく…なった…」
吐息に優しい声を含みながらアイよりは膨らみありまたルイよりは艶はないが形のよい胸を愛撫する。
いまならイッてもいいかもしれないが、ヒトミがむりやりセックスを求めてる理由はわからない。
意地よりもいまは彼女自身を心からイカせることに気持ちを注いだ方がいいかもしれない。
「ンンン、なんであたしのでイカないの」
「また意地を張る……彼氏とどんなセックスしてるの」
「わ、私は女装、をを…ン、さ、させたいの……」
「それじゃ彼は……お人形さんじゃない……」
襞に包まれた肉棒が限界に近い。一時間近く挿入したことは麗奈やルイでさえない。
「じ、女装は……オンナの…子になりたい…オトコの…願いなの…」
「だ、だから…なによ」
「じ、自分で考え…なさい…」
「う゛っ……ず、ズルいわ…」
子宮の方にまでずんずんと突きながらうなじを撫で舌で愛情を持って濡らす。
「あ、ああ…ン、い、イキそう……」
「イッて……イクの……」
「っ……い、イク……」
膣内が締まり思わず私もイキそうになるが堪えシーツを握り歯を食いしばる。
ここで愛情あるセックスを知ることはいいかもしれない。だけど根が頑固な私はそれを自分に許さなかった……。
襞が熱く柔らかく締めるなか彼女が満足にイクまで離れなかった。
睾丸はレオタードの内で膨らみ充血したみたいに男性器は熱を発していた。
「……はあ…ン、ンン、ズルい…」
ヒトミの声が耳に残る。

No.76 17/09/14 05:01
作家 

どこまで理性か本能かわからないが後になってわかるが、この時の私は気を失うまで正気でなかったらしい。
肉襞がぴくぴく動きヒトミがその淫らな挙動を止めない限り私は肉棒を離さず花唇から分泌液が止まる頃にようやく身体を離したらしい。
「ハアハア……」
センセ?とアイの声に振り向いた私はさらに意外な行動に出た。純白のレオタードを放心したように床に脱ぎ捨てほとんど布地のないショーツのままアイにチ×コビンタをいきなりした。
「きゃっ」
「さあ……、勉強するわよ……」
「え」
理性と性的本能が交錯してるまま彼女に教科書やノートを開かせながら遅れた時間を戻すように全裸に近いまま家庭教師をしたらしい。
もっとも若いアイにしたらチ×コビンタとお堅い家庭教師の授業が妙な快感のまま意外なくらいに勉強になったという。階下からルイが「勉強しなさい」という声が私に聞こえていたかもしれない……。
時間はいつもよりやや遅れ十時近い頃に意識は帰らないとあったみたい。
「帰らないと、下着と服を返して……」
「返してあげなさい」
ハイ、とアイもまた性的な家庭教師の授業を受けた後でヒトミ同様に虚ろな感じであった。
しかし私の股間はヒトミとの性交を終えてなお一、二時間ほど過ぎても勃起したままだった。
自分の下着やワンピースを着けた時に射精感に襲われ理性のどこかがまだ我慢していた。ショーツやブラ、キャミソール、ワンピースに身体が襲われているようなままアイに言葉を向けた。
「さようなら、……また今度ね」
「う、うん」
いまにして思えばルイがなぜ二階に上がってこなかったか疑問に思うべきだった。だが理性をより本能が上回りなにかに支配されていたから。
パンプスを履き玄関の扉を開けようと出ようとした時だった。
身につけていた下着やワンピースなどが麗奈や早紀、神無月、痴女性、ルイたち三姉妹に見え勃起したままの肉棒がカウパー液を垂らしそのままだらしなく大股を開き花柄のショーツの正面から勢いよきいままで我慢し耐えた精液が布地を越えて射精していた。
ああ……ン、い、イク…イク…イッちゃう……。ああ…ンン……。
いままでにない射精や女装の快楽に溺れるなか三姉妹の家の玄関のなかでゆっくり倒れていく……。薄れる意識のなかルイらしい女性が私を見つめていた。
「家庭教師、ご苦労さまセンセ……」

No.77 17/09/14 05:26
作家 

遅い。
私が意識を失いかけた頃にすでにマンションに帰っていた麗奈は頬杖をしていたらしい。
いつもは十時前にはほぼ帰ってきてた。実をいえばアイに性の手ほどきを短いながらしてたもあったが、短いのはまだ彼女が若いからでもあり私もまた彼女への手ほどきは時間をかけたい思いだった。
薄々と彼女は気づいていたらしいがこの時はさすがにおかしいことに気づいたようだ。
まず彼女がしたことは早紀に電話した。
「もしもし」
『なんですか、麗奈さん』
「……沙耶香をどこにやったの」
押し殺す重い声に早紀はめずらしく一瞬驚きはしたがライバルな彼女は物怖じはしなかった。
『なんで沙耶香さんをあたしがどこかにやるんですか』
「あなたには前科があるでしょう。取材とウソついてしたくせに」
『あ、あれは……しごとの一環です……』
「とにかくどこにやったの」
「なにもしてませんよ」
ムキになる彼女はスマホを耳にあて彼女がどこにいるか考えた。
「あなたどこにいるの」
わかってなかった。
「女装バーです!取材です!切りますよ」
そのまま切った音が聞こえ麗奈は早紀が犯人ではないととりあえず結論した。
「とりあえずだけど」
前科があるだけに油断はできないが、社長に電話してみた。
「社長、お忙しいところ申し訳ありませんが沙耶香はそちらにいません?」
『どうしたの?あいにく私が寝たのは一度きりよ』
あっさり言われて麗奈は言葉を失ったのを自覚しながらつとめて冷静に話をした。
「その沙耶香が帰ってこないんです。家庭教師から」
『まだ十時でしょう?』
「ですけど、なにか胸騒ぎみたいなのが」
キュンと彼女は見た目に合わない女性らしさを言い胸元を掌で掴み足を内股にしていた。
『わかったわ。明日早紀と共ににうかがうわ』
「彼女はいりませんが」
しかし神無月は社長としてはっきり言う。
『彼女も沙耶香さん企画の一員でしょう?わがまま言わない』
「……はい、わかりました」
再び電話が切れる音がむなしく部屋に伝わるなか麗奈はランジェリー姿の淫部に手を置いた。
マンションから見える町の明かりにランジェリーショップ“EYE”の輝きも見える。
そこに私がまだいることに彼女は気づくことはまだなかった。
私が意識を取り戻したのは陽が上がる頃だった……。

No.78 17/09/14 09:03
作家 

朦朧とする意識で私は目が開き瞳を心持ち動かせた……。
ここは?どこ……、わたしは……。
裸か下着姿か洋服があるのか朦朧とする意識は身体の感覚をはっきりさせなかった……。
昨夜、どこかで射精をいままでにない快感のもとでしたことは頭のどこかでおぼえていた。
なんでこんなことになったのか……。
ふと振り返る。
麗奈のもとに沙耶香としての生活が始まりはしたが、モデル収入だけではスカウトし女性として居場所を与えてくれた彼女に悪いという男性かシェアしてる者として何かしら負い目、プライドが内にあったことは否定はしない……。
『保育士さんだったんでしょう?だったら近所で家庭教師してみない』
保育士と家庭教師は別なのに少々飛躍はしていたが誰かを教えることや年下や子どもなどは嫌いではなかった。
募集をしたものの女性として女装した男性が働くのはなかなかうまくいくわけはなかった。
『そういえば“EYE”のアイちゃんが高校生ね。ちょうどよくない』
そのままランジェリーショップ“EYE”に向かいルイやヒトミに私は改めて紹介された。
三姉妹は麗奈の雑誌の講読者でもありそんな話をしてた頃に学校からアイが戻り家庭教師として私を紹介した。
『センセになってくれるの!?』
『ええ、よろしくね』
アイは女装の私を先生として憧憬の眼差しが見てたように思い出す。お給金は微々たる程度で構わないと伝えた。そこは麗奈ははじめは譲らなかったが最後は承諾した。
二週に一度の割合で家庭教師として教えるなかアイとの肉体の交わりは早かった。
キス、クンニ、フェラなど女装の私と交わるのに彼女はふしぎと抵抗なかった。
学校では男の娘(こ)の話題は女子同士ではあるがこの町や学校ではいないらしかった。
次女のヒトミには彼氏がいるらしいが彼女が女装させたいけど彼がしないという話題も耳にした。
ルイはお給金とは別にプライベートでの付き合いが自然とできていた。いまにすれば誘惑だったかもしれない。
イイ気になってたのかな……。
カーテンの隙間からの陽射しで朦朧とした意識から少しずつ覚めていた。股間の男性器は昨日とてつもない射精をしたのにいまはちいさく萎えている感覚があった。
ようやくベッドに拘束されていることに意識が気づいた……。
三姉妹は廊下からその様子を見つめていた。

No.79 17/09/14 15:37
作家 

私の意識が目覚めかけた頃に麗奈のマンションに早紀、神無月社長が集まっていた。
「早紀、あなたが犯人なんじゃないの」
「ちがいます、あたしは堂々と沙耶香さんに交際や肉体関係を求めています。意思なき拉致監禁なんかは趣味ではありません」
凄い発言に麗奈と社長は少しひく。
「とにかく家庭教師から戻ってきてないならその三姉妹のところに行きましょう」
「でも沙耶香のバイト先だから悪くて」
「いいも悪いもないでしょう。家庭教師に行ったのだから行き帰りの前後に何かあったと考えるべき」
でも……、と麗奈が渋ったのは近所付き合いやランジェリー購入やアンケートなどの付き合いがあり皮肉にも人間関係から目を曇らせていた。
ここです、と社長付きのメイドふたりがリムジンを止め神無月社長、麗奈、早紀の三人が向かう。
この時、私はインターホンの音をベッドで聞いていた……。
軽やかな音がしたと同時にルイが言う。
「お客さまかしら、予定にないはずだけど。沙耶香さんを離しちゃダメよふたりとも」
「ん……」
「ハ〜イ」
ヒトミの表情はわからないが声に躊躇いがあったように聞こえた。
「あら、麗奈さん。おはようございます、どうかした」
「おはよう、実は……」
私が行方不明云々のことを私は声を出したかったが、ヒトミに青いレオタードのまま顔面騎乗され下半身はアイに弄られていた。
「ンンン……や、やめ…」
「ゴメンね、沙耶香さん……」
「朝勃ちしてる。昨夜にオチ×チ×きれいにしたのに……大きい」
ヒトミの秘部のやらしい匂いやアイの拙いぺニスの扱い、なにより拘束されていて動けないのに性的快感があった。
「そうですか、わかりました。あら玄関がよごれてますね」
神無月社長は昨夜、私が射精した痕跡らしい液体を指に取り見つめていた。ルイはごまかす。
「犬でも迷いこんだかしら」
「そう、なら沙耶香さんを見かけたら私どもに連絡してください」
強引な家捜しをしないまま神無月社長たちが帰る声や足取りは聞こえていま。
んん……麗奈、早紀さん、社長……。
「麗奈さんには悪いけど私たちにはあなたが必要なの」
玄関から戻ったルイが拘束され悶える私にそう言った。リムジンが去る音がむなしく響く。
「な、なんなの。あなたたち……」

No.80 17/09/14 17:30
作家 

あ、花嫁衣装といまさら私は気づいた。
簡易的な花嫁衣装に下着はスリーインワンに着替えさせられたことに気づくなか彼女たちは深い紫、鮮やかな青、明るいオレンジのレオタードを身に纏い名乗る。
「私たちは女装娘専門の怪盗、ジェンダーアイ。長女のルイ」
「沙耶香さんのように女装でも異性を愛することができるひとたちを世間や世界に増やすためにザーメン、いえ精子を盗む。次女のヒトミ」
「街から街へ渡り歩き下はショタから上は……二十代後半までの女装っ子をいただくの!三女のアイ」
『我ら怪盗ジェンダーアイシスターズ』
「……」
色っぽいポーズや名乗りに股間は意識に関係なく勃起するもののあまりに飛び抜けた目的に私の意識の男女は沈黙いや絶句していた。
ルイは側にきてレオタードの秘部を挑発的に見せる。
「驚いて声が出ないみたいね」
まあ、いろいろと。美人な人たちは少しいやかなり世間と考えがズレている……変態の域を超えてるの自覚して、ルイさん。
彼女はさらに付け加える。
「○○○(本名)、いえ沙耶香さんの精子には女装に関心がありながら異性を愛する男性としてノーマルの精神を持つ子どもが生まれる可能性が高いの、長石さんの調べよ」
ほめてるの?けなしてるの?
ヒトミは言う。
「つまり世の女性たちに沙耶香さんの精子を受精させたらいつかは世の中は女装子どもが自然と生まれるはずなの」
どうやって受精させるの?いつかはいつよ!?
アイが笑みする。
「本当はあたしたち三姉妹を沙耶香さんの子どもがほしいけど、それをしてたら怪盗ができなくなるんだ」
処女のアイが言っても説得力がまったく伝わらない。
私は意を決して質問する。
「ひとつ聞いていい、なぜ花嫁衣装なの?」
「そっち!?」
「あ、もうひとつ。なんで昨日の私は見失ったように本能のまま射精してたの」
ルイは後者の質問に答えた。
「センセには昨日、ヒトミが淹れたコーヒーには媚薬と睡眠薬が入ってたの。並の男性ならそれこそ本能のままにオナニーやセックスしたけど沙耶香さんは意図して“沙耶香”の人格があったみたいだからヒトミが相手でも射精を堪えぎりぎりまで踏ん張れたのよ」
媚薬に睡眠薬、どうりで昨日の自分が異常だったのを理解した。
私は私の内にある“沙耶香”に感謝と礼を伝えた。
脱出は少し先になるかもしれない。

No.81 17/09/14 20:24
作家 

拘束されてると言っても右の手足のいずれかひとつだけ手錠で動けない。それ以外はあんがい動けるようだ。
それにしても花嫁衣装とは……、どういうつもり。眼鏡はさいわい手元にあるがスマホは奪われている。
連絡手段はない、か。
階段を上がる音がして現れたのヒトミ、昨夜の性交で私がイカなかったことも気まずいような安堵もある複雑な顔をしながら食事を運んできた。
「食べる沙耶香さん?」
「ええ……」
手錠で右手は動かしづらいがトーストや目玉焼き、サラダを口にしてから気づく。
「まさか、媚薬は入って……」
「お察しの通り少量だけ、少ししたら効き目が現れるけど許して……」
しまった、と思うがもう遅い。空腹と疲労から油断してしまった。
早紀との一件で学ぶべきだが、やむなく食後の紅茶にも一服盛られていると覚悟し口にした。
「ここは、三階の部屋?」
「ええ」
アイの部屋よりはむしろ広い、屋根裏部屋感があるが脱出は窓か階段しかない。
「ルイさんやアイちゃんは?」
「姉さんはお店、アイは学校よ」
「ん……」
「効き目があるの?」
ウェディングドレスと純白のスリーインワンの内から男性器が媚薬の効果か熱く燃えるように堅く天を向く。足元が自然と内股になる……。
「はあ。ねえ、やめてヒトミさん」
「……私は昨日あなたに負けた。だから精子は搾り取るほどに欲しい」
燃えるような瞳は憎しみよりは愛情を求めるように熱く感じた。まっすぐでけがれが以前のようにない……。
「またイカなかったら私……の…理性は崩壊し男に戻るかも。昨日媚薬に侵された時に…それを…感じた」
「すご……い」
「やめ…て。逃げさせて……」
ヒトミはウェディングドレスのスカートを撫で捲り純白のショーツを露にした。
「お願い……」
あの媚薬で理性がなくなることをおそれた。
ヒトミは黙る。何を考えているのか。少し時が止まったかのようだがカチカチと時計の針が時を刻む。
彼女の形いい唇が動いた。
「……なら私をイカせて。一緒にイッてくれない?」
「……ちゃんと愛のあるセックスしたいなら」
彼女の掌はショーツに包まれた私の男根を円を描くように撫でる。
「……彼とはそんなセックス知らなかった。わたしわがままで自分勝手だから……」
本音らしい言葉に女心が感じた。
唇を重ね身体が重なる。

No.82 17/09/15 06:43
作家 

キスを交わしただけなのにスカートの内のショーツの正面はカウパー液で濡れまるでお漏らしをしたみたいだった。
凄い、媚薬の効果に内心驚嘆しながらもこんなのを何度も使われては身体が壊れると素直に思いまた絶倫ではない私は恐怖を冷たく感じる。
「んんん……沙耶香さん」
少女のようなあどけなさがヒトミにあるのに気づきながら唇を交わし第二の性感帯とされる彼女の胸を愛撫した。
レオタードにはち切れんばかりの胸は瑞々しく柔らかくパイズリしたら気持ちいいのではと感じるくらい気持ちがそそられる。
「はあ……ん。いい」
脱出も大事だが、愛情ある交わりをしなくてはと意識するが二度目の媚薬は股間から必要以上に熱く感じ快感が意識から支配していきそう。
彼女の掌はショーツから私のぺニスを出して指先で鈴口や亀頭をぐちゅぐちゅと刺激し指先なのにフェラチオのような快感をもたらす。
「ああ……あまり弄らないで。イッちゃう」
「沙耶香さん。イカさないから……」
「いま一度イッたら気を失うわ……」
吐息が漏れ理性を支配せんとばかりの媚薬の効果は私の唇から糸引く唾液をベッドにもたらす。
「わたしのを…おま×こを…」
青のレオタードの股間はすでに湿りゴクッと喉が鳴り指を巧みに動かし淫豆や陰唇を撫でさらに強引に布地が破れんばかりに指をねじ込む。
「ッ……いたい。ああ…ん。はあ…ン」
「ゴメンなさい、媚薬のせいなの」
「そんな……ンン」
半分は本当、半分は偽りだった。眼鏡を外し媚薬の効果で理性が失われ男に戻りそうな恐怖が宿るが、反面その恐怖が冷静な“沙耶香”の人格をじわりじわりと表にあらわしていく。
やさしくサディスティックに……。
「寝て……」
「んん……はあ…ン」
ヒトミにフェラチオをされたらたぶんイッてしまう。ならばこちらから責めていくしかない。
レオタードの布地の内側の彼女の淫唇は一見するとルイほどに完成されてないが、異常なほどの持続力や襞をコントロールする意識など名器だろうか……。
「……指に絡みつくわ」
淫唇の内側にある襞は指をぺニスのように求め愛液が滴り舐めてみる。
「美味しい……」
さっき口にした紅茶とちがい甘く蕩ける、まるで甘美な媚薬のよう。
「ンンン、レロレロむちゅむちゅ」
勃起する下半身をよそに彼女の淫唇にムシャブリついていた。

No.83 17/09/15 08:17
作家 

彼女の花唇に挿入しすべてイッてしまっては意識を失うのはほぼ確実。
花唇にあるクリトリスや愛液を愛撫し舐めながら昨夜のあの強烈な射精に耐えられるだろうか。
「いい……ン、クンニがこんなにいいなんて」
「彼と愛情あるセックスしてないからまだ未発達なだけ……ン」
ウェディングドレスの下半身の私の性器はビクンビクンと熱く脈を打っている。なにも手を触れてないのにカウパー液が鈴口から花唇のように垂れて糸を引いている。
「ああ…ン」
「ヒトミさん、聞いて」
「な、なによ……」
「わ、私みたいなのは…性の世界では…特殊なの…レロ…レロ」
「知ってるわ……」
相手を責めてる時のいつもの私では余裕がないが、ヒトミとじっくり話をするにはいましかないと感じた。しかし思いに反して媚薬の効果は脳や下半身を支配し白いスカートが白馬のように揺れてしまう。
「ンちゅンちゅ……わたしみたいな人たちは……いずれ…」
「いずれ…?」
「せ、世間もわかって……くれる。んんん!?」
媚薬の効果に腰が派手に揺れ自我を見失いそうになる。まるで牝馬のよう。
ハアハア、と息遣いが荒く頭の内の意識に男の本能が覆い被さり沙耶香の人格を塗り変えようとどす黒い意識がきていた。
「く……」
「沙耶香さん?」
「だ、だいじょうぶ、たぶん……」
首をちいさく振りここを仮に脱出できた後でも男の本能が性的に支配されたら、と思うと道程が遠く思えた。
射精はヒトミにすべてしてはいけない、とだけまず自分を必死にコントロールすることだけ考えた。
「ひ、ヒトミさんはおま×こきれいね」
卑猥な言葉を口に出すだけでも身体が熱くなるが、堪えないといけない。
「あ、ありがとう。ンンン……」
「名器……かしら」
「え、ああ…イイ、わか、わからないわ……」
ルイほどに性知識がなく自覚もないようで羞恥で彼女の顔が赤かった。
経験はふつうの男性経験らしいと想像するだけにした。
「はあはあ、ッ!」
股間が何も触れてなく挿入さえしてないのに先から袋の睾丸まで男性器すべてで射精しようとする感覚に襲われた。
まるで女性が女性器の熱い感覚や子宮深くまで突かれる感覚はこれに近いのか。
とにかく下半身がむやみに熱い。
壁にある時計を見るとすでに一時間近く経っていた。
十時……。
媚薬のせいで狂っていた。

No.84 17/09/15 12:35
作家 

ためしに私はショーツがある股間に自分の手で触れようとした時だ。
ああ……!?
女性下着独特の感触と男性器の擦れた時に少しイッてしまいベッドに飛沫が迸った。
「沙耶香さん……?」
「ハアハア、イッちゃった……」
「媚薬のせいね」
媚薬のせいとわかりながらも自分の意識とは無関係にイッたことにちいさな葛藤が生まれていた。いつものように下着を着けたままか下着を脱いでヒトミの秘部に挿入するか……。
着けても脱いでも一度の射精はまぬがれない。早くすませたい思いと快感を持続させたい牡の本能があった……。これもまた葛藤だった。
だけどキス、クンニや前戯だけで一時間以上過ぎているのは媚薬による効果で自分の意思ではなかった……。
「沙耶香さん、挿入(い)れたいんじゃないの……」
優しさを含むヒトミの声に力ない自分がいたことに少し心が痛み涙に近いが気持ちあった。
媚薬と戦う自分を知られて目の前にいる彼女はどの程度かはわからないが感じていた。
「はあはあ、ん……んん」
眉間に皺ができたように私は媚薬に侵され悶えがちいさく深く身体が熱く性本能に支配されることにベッドに四つん這いになり苦しむ。
「だ、だいじょうぶ……」
目の前の淫唇を持つ彼女に愛情ある性交をしないとここから逃げられないと思う。
後で知ったことだが、この時ヒトミの心は自分から媚薬を私に仕込んだことを少なからず後悔の念があったらしい。
「私にはこれくらいしかできない、ちゅちゅ……んん」
「あ、ハアハア…ン」
唇の交わしあいで少し正気が戻るが反面、正気が戻り頭が冷静になったら下半身は本能のままに委ねられる。
びんびんとウェディングドレスの下の脈打つ男性器が熱い。
「ヒトミさん、挿入(い)れていい……?」
熱い吐息が出る私は男の“おれ”で抱いてはいけないと内に思いながら沙耶香の“私”がどこまで保つことができたか不安が胸の内にあった。
彼女は私の髪と自らの髪を撫でゆっくり抱いてきた。
互いの淫部が昨夜とはちがう愛情ある交わりに淫音が腰からしていた。
「っ……ン、はあはあ…イカせてあげるから」
彼女がイクより自分が果ててしまうことに怯えがあった。男の感性が媚薬によりよみがえり肌に感じた。
「う、うん……ンんん」
淫唇をゆっくりこじ開けるなか下半身が熱い睾丸が膨らみ下着からはみ出た…。

No.85 17/09/15 14:53
作家 

淫唇に鈴口のある先端が入っていくなかまたイッてしまった。
「あ……ううん」
「気にしないで」
うん……、と唸りに似た納得をさせるがまるで初体験を失敗した少年のようで気恥ずかしかった。媚薬のせいとわかっているのに。
淫口にゆっくりゆっくりとぐちゅぐちゅ音をさせながら肉棒が膨らみ痙攣しそうに下半身に神経を使う。額の汗が滴り流れる。
ヒトミは確かめるように恥部を見つめながら言う。もう少し……。
「う……ああ…ん」
媚薬の効果で必要以上の体温を持ち身体が熱くなりながら挿入する側の自分がまるで処女のように怯え怖がるのがあった。
セックスに慣れた身体なのにまるで挿入することが罪悪感に苛まれそうになり処女である若い女性の気持ちを想像し重なる……。
「もう少し……」
「はあ……ン…んん」
「あ、凄い……」
彼女の呟きは膨らんだ肉棒と睾丸である。これじゃ性欲のオバケみたい……。
睾丸の膨らみがベッドのシーツに触れようやく昨夜交わった身体は交わりに至る。
「挿入(は)いった……」
「はあ……ン」
まだ揺らさないで、とアイコンタクトをしヒトミは頷き軽く唇を重ねうなじを示した。
責めて、と愛らしい表情があり綺麗に思えた。
ゆっくりゆっくり腰を動かし子宮は昨日のように無理に責め立てないように心がけた。胸を優しく包み髪を撫でた。
「あ……ン、ふしぎ……男性とは…んん、思えない……」
「ふ、フツウにしてるだけ……っ!」
サディストな一面を表に出せばSMを理解してない馬鹿な同性と同じになりそうで“沙耶香”としての自分を必死にコントロールしようとした。
しかし媚薬の副作用か本来ある効果かわからないが頭に痛みがちいさくじわじわと伝わる。
「沙耶香さん……?」
「あ、あたしは……俺……は」
ハッとなった。この三ヶ月ほとんど姿を見せなかった男の意識が出てきた。
「い、いや……」
かぶりをちいさく振りながら腰を振る。だが男性器は熱く皮肉にも幾重もの襞に絡まるなか男の意識が囁く。
犯せ犯せ犯せ、と。
「はあ……ん。男に戻る時はじ、自分で決める…から……」
まじまじとヒトミは見つめていた。媚薬の効果が凄まじいばかりに沙耶香を襲っている。
こんな危険なモノを私たちは使っていたの。
「沙耶香さんゴメンなさい……」
唇が交わるなか意識のなか聞こえる。

No.86 17/09/15 20:39
作家 

淫唇の中の襞が絡みつくなか肉棒はさらに膨れ上がり睾丸から射精感が際立つ。
挿入したばかりなのに。
「ああ……ッ」
「無理しないでいいから」
「ダメ……」
ぐちゅぐちゅと腰を揺らし性的快感を頭から爪先まで感じながら肉襞から根本にいたるまで感じてしまう。
「う……っ」
「私のおま×このせい……?」
「はあはあ、気持ちいいから。少しでいいから…私の…お尻を責めて…やさしく」
ヒトミは頷きながらドレスのスカートを捲り丸いお尻に指をやり痛みが走った。
「く……わ…っ」
「ああ……」
瞬間、膣内の肉棒が膨らみ襞が絡むなか刺激が彼女にも伝わったよう。媚薬の効果で理性が失われそうになるのを堪えた。
射精してしまえ、イッてしまえばラクになる。
内にある男性の意識が肉体を支配してしまうようだ。
「ハアハア……ンっ」
唇を噛む私の表情にヒトミはまっすぐに見ていた。
「……こんなことはジェンダーアイ姉妹のひとりとして……やっては…いけないけど」
喘ぐ声の間に挟まるようにして彼女は自分の意思を伝えてきた。
「っ……ンン」
気をコントロールし膨れる肉棒や睾丸に耐えながら耳を傾ける。
「……に、逃がして…あげるから……だから」
「ん、はあ…だから?」
目を閉じたヒトミは私からの気持ちを受けとるようにちいさく呟いた。
「逃がして…あげるから、おもいっきり…ンン、はあ…イッて……」
「そんな…ことしたら…ヒトミさん…がっ…うう」
自分の気持ちがラクになる快感と同時に怪盗姉妹であるから彼女の身に何もないとは考えられない。わずかに理性がそう言っていた。
気にしないで、と言いながら自ら腰を揺らし襞がさらに絡みつく。
「ああ、イク…イキそう……」
腰を引こうとすれば彼女は自ら求めるように腰をひきつけた。さながら肉棒を離さないかのよう。
「っ……ハア…ン」
「感じてる沙耶香さん。あたしのおま×こ……ハア…ン」
媚薬の効果とはちがう感じで彼女は微笑み腰を動かし刺激を与えていた。彼女は自らの指で肉唇に触れクリトリスや陰毛に触れていた。
「っ……い……イキ…イキ…そう」
「イッて……」
媚薬に支配されながらヒトミからの刺激を受容と拒絶が混濁していた。
ただ肉棒は限界を越えているにも関わらず膨らみ睾丸も赤く膨らんでいた。

No.87 17/09/15 20:59
作家 

この時私の意識は一瞬とはいえ射精にしか向いてなかった。
イクイク……イキそう!イッちゃう!
それを繰り返しわずかに残る“沙耶香”より内に眠っていた“俺”の意識で彼女を抱いていた。
膣内に広がる膨らんだ睾丸から熱くマグマのような精液が亀頭にまわり鈴口から飛沫のように噴出し花弁に広がっていく。
どぴゅどぴゅではなくどくどくと無限に溢れる火山の火口のように思えた。
「ああ……、スゴい。イク……イッちゃう…」
だがヒトミは満足したように初めて見る恍惚とした表情で昨日とはちがいより女性らしい表情だった。
「沙耶香さん……スゴい……」
わずかにそう呼ばれたことで射精をし膣内の襞に挟まれることに愛情らしいあたたかさを感じながら吐息を繰り返す。
「はあはあ……、ヒトミさん……ン」
倒れそうになる意識のなか唇を交わし何かしら安堵するモノがあった。
だけど意識のなかでは麗奈、早紀、神無月社長の姿があり帰らないという思いもまたあった。
「まだ出てる、射精って……スゴい。これさえ……あれば」
まだ私のような女装者を世に増やそうというのか……。
「だけど、沙耶香さんの……子…でも…あるんだ」
腰から垂れる白い精子を掌にしイッた彼女はぼんやり見つめながら呟く。
「……お、オトコだもん……」
媚薬の効果が切れはじめたのか意識が薄れてゆくのを感じた。同時にあれほど熱を帯びていた身体が醒めていく。
肥大化していたぺニスや睾丸はいつもの大きさに縮んでいき冷たさを感じた……。
「あたしは、……俺は……」
脳内には媚薬の効果があったのか男の意識がまだ伝わる。
「ああ……」
この媚薬の効果は後に私に残り苦しめることになるのを知らなかった。
おやすみなさい……。
どれほどの射精をしたかわからない私はヒトミのやさしく呟く声に眠りに身を委ねた。
だが、脱出のチャンスは一度しかなかったのを知らない。
わずか十五分ほどの道程が遠くなるのさえ知らなかった……。
媚薬はこの後もまた私を苦しめる。
純白のウェディングドレスのまま静かに寝息を立てていた。シーツにはやらしい沁みと射精に堪えたシワが残痕のようにあった。
再び私が目覚めるには時間が必要だった。
麗奈、早紀さん、神無月社長の顔が浮かんでは夢の中で消える。

No.88 17/09/16 05:51
作家 

起きて起きて沙耶香さん……。
意識を失っていた私の耳にそんな声が聞こえ鼻には淫臭がつき再び股間が勃起し射精の感覚を覚えていた。
うっ……ああ。
気づくとヒトミがレオタード姿のまま顔面騎乗し桃色の若々しい淫唇が目の前にあり瞬間、夢精のように射精していた。
「気づいた、よかった」
「あ……」
「いまなら姉さんは席を外していないわ。逃げて」
そうだ、逃げないと。
くちゅくちゅレロレロ。
「あ……やめて」
フェラチオされさっき射精した男性器を愛撫され媚薬の効果がまだ残っているのか性的快感が襲う。
「ヒトミ、店番をよろしくね」
階下からのルイの声にハ〜イと返事しヒトミはシャツにズボンをレオタードの上から着る。
「私のでよかったら着替えて」
シャツにズボンを渡され手錠がちいさく音をして外された。
「姉さんが出かけるのは一時間ほど。それまでに麗奈さんのところに」
ウェディングドレスを脱いでガーターベルトとストッキングを外しわずかに意識が朦朧とする。
ふと彼女を気にする。
「ヒトミさんも逃げましょう……」
「……ありがとう、ひどいことしたのに。私はジェンダーアイの姉妹だもの。姉さんにはさっき沙耶香さんとセックスした精子を見せないと」
「ヒトミ、沙耶香さんの精液を」
わかってるわ、と彼女は「私が姉さんをお店側に引き付けるから裏口から出て」とちいさく合図した。
「あと、なんでウェディングドレス?誰が」
ヒトミは寂しく笑みした。
「私の嗜好よ。花嫁さんとセックスしたかった。初夜みたいでよかった」
じゃあね、と階段を下りていき階下からルイとの声がした。
「沙耶香さんは眠ってるわ。これが精液、いえ精子よ」
「まだまだ足りないわね。沙耶香さんみたいな人を増やさないと」
試験管に入っていた精液を見ながら満足ではないルイの声が聞こえた。
とたとたとふたりがお店側に向かう足音が聞こえた。
いまのうち。
足音を立てずに階段を下りていくが意識がわずかに頭から揺れている。自分の足が左右に出すだけでもショーツと媚薬からか勃起し始めそう。
「私は長石さんにこれを届けるわ」
「ええ」
ヒトミの声に不安そうな声を感じ振り向くが、裏口の扉を静かに開けなんとか外に出れた。
麗奈のマンションが見えていたが遠くに思えた間。

No.89 17/09/16 06:27
作家 

この時私が逃げ始めていた頃、麗奈たちはマンションにいた。
早紀は私の部屋に入り目を輝かせていた。
「うわ、沙耶香さんの男の時の部屋だ」
「勝手に入らないで」
「まあまあムキにならないで」
「フィギュアとか、あ、バイクにクルマの本もある」
ふん、と麗奈は鼻息をする。早紀に私のプライベートな部分を見せたくなかったらしい。
「たまには男に戻してあげないと沙耶香もしんどいと思うから」
「ま、性同一性障害やLGBTとはちがうから。女性を愛する女装者は」
「こっちの部屋ではオナニーしないのかな」
無邪気な早紀の呟きに麗奈は肩を掴む。
「あなたね、つまみ食いみたいな真似してぬけぬけと言うわね」
「だって私が付き合う人はなぜか男に戻っちゃうし麗奈さんだって取っ替えひっかえじゃないですか」
むかしのことでしょう、と口を尖らす。
「あれ……気のせいか」
「なに」
「いえ沙耶香さんらしいのが見えた気が」
「え!?どこよ」
ベランダに出る麗奈だが見失ってしまう。
「見えなくなっちゃいました?」
他人事みたいな早紀に呆れるふたり。神無月社長は言う。
「さっき理沙に三姉妹のところで採取した精液の分析をしてるから」
「踏み込めばよかったのに」
勝ち気な麗奈は社長に意見した。
「もし仮に沙耶香さんがいたとして事を荒立てたらどうするの」
「そんなこと関係ないわ」
さっきは三姉妹を疑う余地さえなかったが時間が経つにすれ心配は本心だったようで声が高い。
「こっちが沙耶香さんの女の子のお部屋❤」
「早紀」
「うわ、可愛いランジェリーにソックスも❤一枚もらっていいですか」
「あげないから」
ケチ、と早紀はとにかく私もろともに嗜好を向ける嗜好がある。
「理沙?ええ、男性の精液とわかった。沙耶香さんの可能性は……七割八割というところ」
スマホを手にした神無月社長は一応の確信を得たらしい。
「彼女たちが沙耶香を拉致誘拐した可能性はあるわね」
「踏み込みましょう」
ダメ、と社長は言う。
「私たちは警察ではないし万が一、沙耶香さんに危険があったらどうするわけ」
「ただの雑誌編集ですものね」
「あんたはいちいち一言多いの」
結局、三人は警察に伝えるかどうかはしばらく待つことにした。
この時私は町のなかを朦朧と歩いていた。

No.90 17/09/16 08:14
作家 

媚薬の効果は薄れているらしいが、それでも下半身は熱く頭に痛みが走り性的本能は刺激されていた。
「ああ……はあ」
服の下のブラやショーツの感触が気持ちよく下半身が熱い。乳首もブラの下で勃起していた。
マンションは目の前に見えているが足取りはおぼつかない。媚薬の効果とヒトミとのセックスで体力は失っているはずなのに、頭は性欲に支配されそうになる。
射精したい射精したい。
私の下着姿を見てもらいたい。
後でこれもわかるが媚薬は潜在的に秘めた性癖を刺激するのだった。
「んんん……」
道端で私は道いく人たちの視線がありながら女装のまま秘部を押さえちいさく悶えていた。
「だいじょうぶですか」
「あ、は……い。はい」
さいわい私に事情を聞いた人はすぐさま去ってくれたが、額から汗が滴り落ちる。
「はあはあ……麗奈」
気を失いそうになりながらふらふらと進む。そこへ声がした。
「せ、センセ!?」
「……あ、アイちゃん……」
「逃げてきたの?どうやって……」
アイが学生の制服のまま駆けてきて近所の公園まで肩を貸してくれた。ベンチで私はもたれながら股間を押さえた。
ああ……ん。
もじもじさせているとアイは缶ジュースを差し出した。
「センセ、身体が。媚薬のせい……」
「そ、それで…身体が……」
缶ジュースのプルトップをアイが開け一口ほど含むと強引なキスをして飲ませてくれた。
冷たく甘い味が理性を戻すが股間の熱いのは戻らない。
「戻ろうセンセ」
「……い、いやヒトミさんが…逃がし…てくれ…たのに」
「お姉ぇが」
ああっ……と私は股間を押さえ淫らに悶える姿に公園にいる人たちがこちらを見つめた。
「センセ」
「アイちゃん……お願いしていい?」
「え……」
彼女と一緒に向かったのは公園にある女子トイレだった。
「見て……」
ズボンを脱ぐとショーツの内で男性器が脈々と脈打ち獣のような肉棒だった……。
「ああ、センセ」
「手でかまわないから……触って扱いて…」
「そんな……」
やれ!と自分ではないような声がしてハッと気がついた。
「せ、センセ……」
「あの媚薬には私の…オトコを甦らさせようとしてる……」
「男に?」
彼女もまた媚薬の持つ危険性に気づいたようだ。
「まだ私が沙耶香でいられる間に……」

No.91 17/09/16 12:12
作家 

しゅっしゅっと気づかない間に私は自らのぺニスを握り扱いていた。
媚薬は頭の内を支配し性欲で私を動かそうとし自我を覆う。
「っ……はあ。見て……」
「ああ……センセ」
「ヘンタイなのわかってるのに、ヘンタイなこと……媚薬…ううん、私がしてる…」
女性用トイレの一番奥の個室にアイを連れ込み女装オナニーの鑑賞をさせていた。
「見て、カウパー液が、ガマン汁が……止まらない……」
まるで女性器の花唇から出る淫汁のように扱いても扱いても出てきては淫音を奏でる。
「センセ……、つらいの?いたいの……」
「あ、はあ……気持ちが生のオトコになるのは……いや」
「オトコに」
「り、理性がなくなったら……男として、アイちゃんを襲うケダモノになる……だから」
嘘ではなかった。肉棒を扱きヒトミの衣服や下着に包まれていることでまだ“沙耶香”の人格は保たれていた。
だけど、全裸や男性の衣服下着ならそれこそ性欲まま目の前の彼女をレイプのように犯そうとする“男の俺”がいた。
「センセ……うまくないかもしれないけど。待ってスマホを切っとく、姉貴たちから電話きたらマズイから」
制服にいれてあるスマホを切り彼女は私の熱く堅い肉棒にそっと手にし座るように促す。
呟くアイは大きさや堅さに目を見張る。
「スゴい……タマタマも大きい」
「あ、アイちゃん。……理性のあるうちに聞いておくね。この媚薬からはどう解放されるの」
彼女の答えは残酷だったことに愕然とする。
「知らないの。この媚薬を使った人たち女装の人たちがどうなったか……」
「そんな……」
便座にもたれながらも肉棒の快感はあった。慣れない手つきでアイは上下に撫でたり睾丸を見つめ触れる。
「っ……」
「気持ちいい?」
「う、うん……」
ダメ、と私の心の内で呟きのような叫びがあった。男の意識の俺が脳内で囁く。
“犯せ犯せ犯してしまえ……”
アイの十代の若く青春している表情を見ながら理性で男の俺を押さえこむ。媚薬は確実に精神を支配し私の色を塗り替えようとしている。
「ハアハア、気持ちいい……」
「センセ、オチ×チ×すごい……」
「ゴメン、こんなことをさせて……」
「あたしたちのせいだから……」
意を決しおそるおそるとアイは口許が震えながらカウパー液のある鈴口にキスをした。
ッ……、とのけ反った。

No.92 17/09/16 15:24
作家 

ちろちろつつ……。
「……っ、あ」
「おクチで…するの慣れてなくて……」
アイのフェラチオは麗奈やルイたちにテクニックでは遥かに劣るがそれでも桃色の下や唇が健気に動きゆっくり丁寧に舐めておりヒトミよりは愛情らしい健気さが伝わる。
「ん……あ、臭いでしょう……」
気を失ってた私にヒトミはぺニスを綺麗に拭いたらしいが媚薬の効果が清潔にしたはずの男性器を汚してゆく。
カウパー液の匂いやもともと男性器は女装してから陰毛や睾丸、性器そのものは手を加えていない。
「本当は、センセのコレにバージンあげるつもりで…たのしみだった」
「っ……ん、そうなの?」
「う……ン、女装したオトコの人とせ、セックスしたかった……」
「だ、だけど…この…媚薬は…使っちゃ…ダメよ…」
彼女の髪を撫でながら慈しむようにブレザーの制服の上から若く成長期の胸をやさしく揉む。
まだ成長期なのかちいさな張りが感触が制服の上からでも伝わり汗から柑橘類の匂いがした。
「っ……ああ」
性的快感と脳内からの男性的本能が痛みと共に苦しみを呼びそうだった。
「センセ……」
「い、一回、イッたら平気……」
「うん……イッていいよ。いつでも」
頷きながら一度射精に達すれば体力は減衰するが、気持ちはある程度ふつうに戻るようだった。
反面、射精を繰り返せば繰り返すほど知らない副作用らしいものに恐怖もあった。
だけどいまは射精に達することでふつうの感覚に戻りたかった。
「タマタマも……」
「っ……オバケみたいでしょう」
「そ、そんなことない」
射精に達するまでは媚薬はどういうわけか精液が溜まる睾丸に作用が向かうようだ。射精に達しないまでは膨らみ続けそうに思えた。
あと何回射精したらちゃんと戻るのか……。
ちろちろつつー……。ぺろぺろ…もみもみ。
「っ……!ああ、イキそう……」
純白のショーツの内から睾丸が揉まれ膨らみ根本から熱さがマグマのように噴出していくようだ。
「ハアハア……ンンん」
シュッシュッと彼女は懸命に健気に幹を扱きショーツの内の睾丸を揉む。
「おクチでイッていいから……あ…はむ」
「そんな……」
まだ若いアイに口内射精は願望としてあったがそれはまだ早く思えた。
ちろちろと舌がちいさな口の中で動き鈴口を刺激する。

No.93 17/09/16 17:29
作家 

アッ、…はあはあ…、
ちろちろと舌で責められながらヒトミそしてアイとの口戯を経て少しずつ“沙耶香”の人格が戻っているのを感じる。
だけどこの娘に迸る射精をすれば口内射精どころではなく制服や下着さえ汚しそうなくらい暴発する射精もありえた。
息をついて彼女に言う。
「し、射精しそうに……ンン、……避けて。アイちゃん……」
「ンン、どうして……」
「い、いま射精が……コントロールできないの……ヒトミさん…とした時も意識を…なくすくらいで」
上目遣いに私を見るアイは理解しようと必死だったが私との経験がクンニや前戯で終わっていたからフェラチオによる射精の勢いはわからないかもしれない。
「だ、だけど?……センセはつらいんでしょう?」
「ん…うん……」
膨らむ睾丸は美しいショーツの内で膨らみ射精感を促し始める。媚薬の効果が薄れてはいるが一定してない?
理屈より身体で感じることが正しい、ヒトミとの二度のセックスでスポーツ的感覚が備わったのか。わからない。
「い、いま射精したら……アイちゃんがよごれちゃうから…」
自分の迸る精液で十代の少女が汚されるのはあまり見たくない。合意ない顔射や衣服をよごすのは好ましくない。
“犯せ犯せ犯してしまえ……”
意識の内でまた男の本能がどす黒いように塗り替える。媚薬の効果は薄れているはずだが脳内を侵している。
「っ……ああ」
「センセ、……射精して。つらいんでしょう」
「う……ん」
脳内のコントロールさえどこまで正常なままでいられるか不安を襲う。理性をなくすとたぶん麗奈のもとに帰れない。
アイはそれを察したかわからないが口内に肉棒をくわえてイカせようとしていた。あまりの勢いに悶えた。
「ああ……ンン、す、スゴい……!?」
声が女性用トイレの個室から漏れそうだった。
「す、スゴい。イッて……センセ」
「っ……あ」
射精したい快感を求めるのとそれを抑える理性が私の内でまた戦う。人格崩壊しそうなくらいに身体が熱く脳内が熱く痛く混乱が迫った。
「ああ……っ」
「せ、センセ…?」
この時の私は目を充血させ彼女の肩を掴み襲いたい一心に支配されていた……。
媚薬の薄れているはずの効果が脳内を沙耶香から男の意識にわずかな間塗り変わっていた。
「セックスしようか」
え、と彼女は驚いたように固まるのが見えた。

No.94 17/09/16 20:11
作家 

「ち、ちがう!?いまのあ、あたしじゃないから」
硬直してしまったアイに慌て取り繕うように言ってしまう。
だが、明らかにいま眠っていた男性の意識にわずかとはいえ支配されていて青ざめた。
「き、気にしないでせ、センセ……」
「……軽蔑した」
「……いまそれを答えたら、センセいえ沙耶香さんを傷つけるから言わない……」
「ん……ンン」
献身的に彼女は私の肉棒をくわえたり扱いたりしイカせようとする。
このまま麗奈のもとへ行きたかったがそれをするとアイの献身的な行為を無駄にしてしまう。
「沙耶香さん、いまイッてしまったら精液が……たくさん出ちゃうんですよね?」
たぶん、と答えるとおもむろに彼女はブレザーの制服を脱ぎブラジャーを取って射精した時の飛沫がつかないように私の背後に預けた。
全裸に近い肢体の彼女はちいさく呟く。
「あ、あまり見ないで……ください…」
「ん…うん」
「え、遠慮なくイッてくださいね……んちゅ」
「うああ……」
若く成長期の身体を見ることが少ない私には肢体から放たれる柑橘系の匂いが個室トイレに甘美に漂うように感じた。
若い肢体を包むのは活発なアイらしくスポーティーなランジェリー、アダルトな魅力はないが健康的だった。
「んちゅんちゅくちゅくちゅ…れろれろ…」
「ああ……」
「くさいけどおいしい……」
「いや、言わないで」
責める専門の私が年下の少女に恥ずかしいことを言われることに抵抗をおぼえた。
「はあ……出してくだ…さい」
「う…うん…」
瞬間だった。
熱く迸る精液が睾丸から幹に至り亀頭にそして鈴口から天井へ向かうかのように射精した。
アイから何か性的刺激を受けたのか白濁液は前左右の壁に発射され飛沫は若い彼女の顔に飛び白いメイクを作った。
「!?ああ……!?」
うううう……!?と呻く私は下半身を押さえながら悶えていた。どぴゅどぴゅっと絶え間なく射精する感覚があった。
彼女や三方の壁には白濁液が汚すように迸った。アイの髪や頬、口内を汚すようにしていたのが見えた。
「ああ……スゴい」
「はあはあ……こ、こんなのわたしが求めてない……!」
媚薬に支配されている性行為に理性が叫んだ。だが射精はまだ止まらない。壁をちいさく鳴らすように飛沫が飛ぶ。
ああ……早くおわって……!

No.95 17/09/17 04:58
作家 

センセ…先生、沙耶香さん……。
ちいさく肩を揺らすアイの声に再び気を失った私はようやく目を開いた。
「あ、アイちゃん……」
「よかった、気がついて……」
「あ、先生。声を出さないで」
シッと彼女は人差し指を立てながら外の様子をうかがうようにした。
「ヒトミ、あなたが沙耶香さんを逃がすなんて。なに考えてるの」
「……悪かったと思ってるわ。だけどあんなあの人を私は見たくなかった」
「甘いわ。沙耶香さんみたいな人は貴重なサンプルなの。それにあの精子、精子があれば女装者の町、いえ国を作れるわ」
ぞっとした。女装者の国があればたしかに私たちみたいな人たちは差別や中傷を受けないかもしれない。
だけどそれがしあわせなのか。
麗奈たちの作る雑誌にも少しだが誹謗中傷や嫌がらせの投書やメールはあるらしい。
ルイやヒトミは私を探しているらしい。アイは……?
「アイも早く学校終わるらしいから探すのを手伝ってもらわないと」
「ええ……」
公園の側をふたりが駆けていくらしいのが耳に聞こえた。
アイは小声で言う。
「もう少ししたら、センセを逃がしてあげるから」
「う、うん……」
だけど彼女はあることに気づく。
「センセがお姉ぇから借りた服びちょびちょ、……あたしの制服と下着でいい?」
「でも」
「それじゃ目立つでしょう」
ヒトミのシャツやズボンは肌に垂直に近く勃起してた男性器からの飛沫をまともに受け異臭を放つほどだった。さいわいこのトイレは利用者が少ない。
「あたしのサイズでキツいけど」
「ん、んん……アイちゃんはどうするの?」
二十代の私に十代の彼女の下着や制服は少々キツい。
「あ、あたしは時間を見てから姉貴たちに……沙耶香さんのことバレちゃうかもだけど時間は稼ぐから、ダイジョウブ!」
「一緒に逃げない?」
ううん、と首を横に振る。私を逃がすことはできても姉妹の絆はあるようだ。
「センセ、いまなら逃げれるから」
扉を開ける全裸のアイは促す。
「なにもできないけど、これでいまは許してね」
そっと扉越しにキスを交わしトイレを出ようとした時にルイたちの姿がある。通りすぎた瞬間に足早に公園を出た。
時計を見たら午後三時。三時間近く気を失っていた。
麗奈のマンションが近かった。
アイちゃん、彼女が気がかりだった。

No.96 17/09/17 08:31
作家 

はあはあ。
私が麗奈のマンションロビーにたどり着いたのはあれから一時間が過ぎた四時頃。初夏なために日が高くまだ昼間なよう。
時間がかかったのは媚薬が再び脳内や身体に刺激を与えたこと、また女装が人の目に触れないために股間を手で押さえ足元がゆっくりだった。
「四時すぎ……」
ロビーにそなえつけの椅子に座り虚ろな瞳で確認する意思はある。
「ん……なんなの」
媚薬である。媚薬の効果が私には曖昧かつはっきりしない。が、元来のランジェリーフェチはアイの制服や下着は心地いい。
早く麗奈のもとに帰らないと理性があるのはヒトミ、アイとの性交や前戯で保たれていた。
「っ……」
「まさか沙耶香さん帰ってるんじゃ」
女性の声がロビーにしこの時すぐさまロビーの隣にある来客用のトイレに入った。
ルイたちかと思ったが後で気づいたらいてもたってもいられない麗奈や早紀だったらしい。
だけど逃げなければ、と思う意思がトイレに逃げ込ませまたアイの制服や下着と共にいたい密やかな願望が理性より性的本能があった。
「……はあはあ、ルイさんたちかしら」
足音がするなか私は女性用トイレの個室に入り座り下半身が熱く悶える。スポーティーなブラやパンティが気持ちいい。スカート越しにクロッチ越しの睾丸を押さえた。
「っ……」
声が漏れちゃう、と感じながら私はやむなくいや半分以上は性欲にまかせ自慰をはじめていた。
アイの制服や下着から発せられる若い柑橘系の匂いが身につけた時から刺激をし本能が身体を動かす。
「……はあ」
安堵とも性欲に身をまかせてしまうことに身体が慣れた吐息が口許から出る。眼鏡を外し便座の上で股を広げ胸元のボタンを外しアイの下着を見つめ堪能した。
「あ……湿ってる」
いまさら気づいたがアイのスポーツパンティのクロッチには愛液で湿った跡にに気づいた。指をクロッチの内に入れ睾丸の間から湿りを指につけた。
ねちょ……。
指に絡みつく愛液が再び股間を刺激した。
「っ……!」
異性に関わるモノすべてが自分に性的な刺激を与えてるのではと錯覚する。
これじゃ性欲のオバケじゃない……。
しゅっしゅっ…クチュクチュ……。
そう思いながらも媚薬の効果に苛まれた私は自慰をひとり続けた。
はあはあ、とマンションのお客さま用トイレの一室から吐息と共にあった……。

No.97 17/09/17 10:48
作家 

夜九時を回り麗奈がしびれを切らした時だった。
「もう我慢ができないわ……!」
瞬間、インターホンがちいさくなり扉の向こうから何か音がした。
「なに?」
「沙耶香さんかしら……?」
その言葉に麗奈は扉を開けて倒れている私を見つけ完全に私は気を失っていたらしい。
運びましょう、と神無月社長の指示のもとにベッドに運ばれた私は寝息をしスカートとパンティから淫部から愛液が垂れていた。
「すごっ……い」
「なにがあったの」
「待って、理沙に奈々。風吹先生を呼んで。採血と採精を……」
寝息を立てる私の前に神無月社長のメイド理沙と奈々そして呼ばれた風吹先生なる女医が現れた。
「なんなの、舞。夜分に呼び出して」
「彼女、いえ彼から採精はしたけど採血をお願いしたいの」
風吹先生なる彼女は面倒そうにしながら女装と気づいた私から救急箱から注射器や他医療器具を出しながら血を採った。
「っ……いたっ…」
「沙耶香……」
「ああ……」
「まだ気を失ってるから無理に起こしてはいけないわ。それにしてもとてつもないくらいに下半身に熱があるわね」
風吹先生は私の症状を語り安静にするように命じ神無月社長からはすでに私が個室トイレで射精した精液の残った液を鈴口から少し出したモノを容器に移しており渡した。
「採血はともかく精液て」
「分析を頼むわ」
わかったわ、と風吹先生はメイド理沙に送られ帰っていったらしい。
…………。
私が目覚めたのは丸一日が過ぎた十時を過ぎた頃だった。
「っ……」
「さ、沙耶香……?」
「沙耶香さんわかります」
ゆっくり目を開けた私は見慣れた天井にふと胸の内が安心するのをおぼえ股間の性器はもとの大きさのように思えた。
「……麗奈、早紀さん。神無月社長」
天井と私の間にある彼女たちの顔を見つめながら意識がようやく正気に戻ったらしい。
「水をちょうだい……」
麗奈と早紀が競うようにし水を差し出す。二杯の水をいただき落ち着いた。
「沙耶香さんわかる?事情をかんたんでいいから話してくれる」
「……」
ためらいがあったのは私が“沙耶香”の人格に戻ったのを自覚したから。
だけど言わないわけにはいかない。
昨日の家庭教師から現在にいたるまでを話している間は麗奈や早紀は複雑な表情、神無月社長はむしろ冷静に見えた。

No.98 17/09/17 12:30
作家 

許せない、と事情を聞いて立ち上がった麗奈と早紀慌て私は麗奈の腕を普段はほとんど使わない男の力で握ってしまい止めた。
「いたっ……なにするの。私はあなたを思って……」
「ま、待って。いまはことをを大事にしたくないの……」
「沙耶香さん?」
早紀は私から何かを感じたのかほんの少し怪訝な顔をした。神無月社長は言う。
「沙耶香さん、あなたでも媚薬を仕込まれたのでしょう?それで身体がおかしくなって何度もセックスをして……ここまで帰るのだって半日も時間をかけて身体が将来おかしくなるかもしれないのに」
彼女は私に採血と採精をしたことを伝え納得させるようだった。言い分はわかる、また私自身も媚薬が体内に残っている可能性は否めない。
「だけど、うまく言えないけど一日待ってくれませんか」
「待てないわ!警察にでもいって逮捕してもらいたい」
ムキになる麗奈に私自身わからない怒りがあり思わず思ってもいないことを口に出した。
それがいかに彼女たちを傷つけることと半分程度は知りながら。
「だったら私は“沙耶香”をやめるわ!女装をやめてふつうの男として生きていく!!出ていくし今後女装もしないし雑誌にも出ない!」
あまりの発言に彼女たちはしばし沈黙し言い過ぎたことに気づいてちいさく頭を下げた。
すまない、と。
「ひどい目に遭わされたのは沙耶香でしょう!?なんで」
「わからない。だけど罪に陥れるのはかんたん。許せないところも私にもある。だけど彼女たち……ヒトミさんなりの方法もほんの少しだけ理解する……できると思う」
女装というだけでホモやゲイ、性同一性障害、LGBTを世間の“性の世界”を知らない人たちはひとつにまとめて無闇に批判し誹謗中傷する。
また私みたいに“女性を愛する女装者”は彼らより少ないかもしれない。
神無月社長は怜悧な目を向ける。
「一日だけ待つわ。私は風吹から沙耶香さんの結果を待たないとならないし企画AVについては時間が必要……でしょうね」
「すみません……」
頭を下げる私に神無月社長は「構わないから」とだけ簡潔だった。
「今夜はゆっくり眠りなさい。早紀、帰りましょう」
早紀は遠慮がちに口を動かす。
「あの泊まってもいいですか?」
「あなたね」
神無月社長は場をとりなす。
「いいじゃない、ね。沙耶香さん」
社長は静かに去っていった。

No.99 17/09/17 14:16
作家 

む、と少しの間早紀を睨んでいた麗奈だが無事を確認した私の前でケンカをするのをみっともないと悟ったのか「今夜は泊まっていきなさい」と言う。
仲がいいのか悪いのか女心のなぞなところ。
「麗奈、悪いけど私の着替え、下着とあたたかい濡れタオル持ってきてくれない」
「ん……わかった」
「早紀さんもつかれたでしょう。シャワーいいよね?麗奈」
「早紀、シャワーしてきていいわ」
私の言うことに一方では納得し早紀さんには少々ぞんざいな接し方、だが早紀は私に接する。
「着替えや身体をきれいにするのは見てはダメですか」
少し私は考えてあらためて言う。
「男の部屋でするから、駄目」
少しふらつきを感じながら麗奈がチョイスしたのはオーソドックスな下着にパジャマだった。ありがとう、と言い男の部屋に入り躊躇いがありながら鍵を閉めた。
しばし黙る女性ふたり。が、麗奈の声が聞こえた。
「シャワー浴びてきなさい」
「麗奈さんは」
「私も浴びるわ」
しばらくしてシャワーの音が聞こえ私はアイの制服をハンガーにかけ下着は畳みほぼ使われてない男性用の引き出しにしまう。
少し部屋を出るのを躊躇いながらリビングにいる麗奈と接した。
「お茶する」
「緑茶で……」
背を向ける彼女には仕事とはちがう疲れが見えた。私の知らない彼女がいた。お茶を出されて顔を見る。
なんと言えばいいのか。
「早紀がいるのに落ち着いている?」
「どうかな。わからない」
昨夜から昼すぎまで一日中とまで表現しないが明らかに身体は一日分のセックスをした感じだ。ここに戻る時のロビー付近のトイレでの自慰も含め。
罪悪感という表現が心を黒く覆いそうだった。ちいさく吐息を悟られない程度にして口に出す。
「心配してくれてありがとう……」
「っ……私は別に」
「シャワー浴びてきて」
「麗奈さ〜ん、あたしの着替え」
早紀の明るい声に苦笑する私に対し彼女は足早に着替えを用意しては戻ってきた。
「わがままなんだから」
「……でも仕事仲間でしょう。友だちかは知らないけど」
「シャワー浴びてくる」
入れ違いに麗奈と早紀はすれ違うが着替えを忘れた麗奈は自分の部屋に入ってはまたお風呂場に向かう。
大人びてるわりにはうっかりさん。
「身体の具合はいいですか?」
「わからない」
急須から湯飲みに淹れる。

No.100 17/09/17 16:19
作家 

いっしょに寝ていいですか?
早紀は甘え上手に思えるがあえてこう言う。
「えっちはなし。身体がおかしくなるから」
「ん〜」
「あのね、私はついさっきまで監禁に近い状態だったの……それに」
膨れっ面をする愛らしい彼女の背後に目線とついで指を差して示す。
「それに?」
「こわいおねえさんが後ろにいてたぶん彼女も早紀さんと同じことを言うと思うから」
背後をそっと振り向いた早紀はぎょっとしてしまう。麗奈はバスタオルで髪を拭きながら威圧するかのよう。笑顔で。
「私もいっしょに寝ていいかしら」
「は、はい……」
しばしお茶やジュース、アルコールを口にするも彼女たちは酔うまでは飲まなかった。そんな気分ではないのだろう。
「心配かけてすまなかった……」
再度頭を下げた私の言葉にふたりは何も言えないままだった。
寝ましょうか、と促したのは麗奈。
ベッドに川の字になる。麗奈が一画目、私が真ん中、早紀が最後の画数目。私が暑がりなので本来は冷房をまだ使わない時期らしいが麗奈に入れてもらう。
「暑いのは苦手ですか」
「うん」
「初夏でも汗をかきたがりだもの」
ひとつ言っておかないことがある。媚薬の副作用を気にしてだ。
「あ、あの、言っておきたいの。媚薬の作用で私が男に戻ったらいびきが出るかもしれない」
「いびき?私は少しは知ってるから平気と思う」
「いびきですか?」
「あのうるさいと思ったら避難してね」
麗奈はいびきを体質として理解してくれているが、媚薬の作用はわからない。いつものいびきでも麗奈に悪いのに。
「平気です」
可愛らしく早紀は言うがこれは翌朝ウソと明らかになる。麗奈は……。
「寝たい?」
「うん。寝れないかもだけど」
「おやすみなさいですね」
明かりを麗奈が消してくれて町の明かりがカーテン越しに見えた。
ヒトミやアイの様子が気がかりだった。ヒトミはまだいいにしてもアイはちゃんと帰れたのか気にかかる。
だが、時はすでに十一時をまわっている。ここに乗り込んでこない様子から察するに今夜はなにもない。
一日分とも思える射精やセックス行為に疑問が知らないところで芽生えていたのを知らない。
ふたりの温もりと冷房の涼しさを感じ深い眠りについていた。
“EYE”の三階の明かりが点いていたことを知らないまま……。

No.101 17/09/18 04:40
作家 

私が麗奈や早紀と共に眠りについていた頃、“EYE”の隠し部屋とされる三回では次女ヒトミ、三女アイが長女ルイにより折檻を受けていた。
ああ……。
お姉ぇ…許して…。
アイはどうやらあの後無事に帰れたようだが、レオタード姿のまま若い秘唇にローターをくわえさせられていた。ヒトミはバイブを。
「あなたたちせっかく捕まえた沙耶香さんを逃がすなんてジェンダーアイの名の恥よ」
ヒトミは青いレオタードから愛液を滴らせながら美姉をまっすぐに見つめようとする。
「ね、姉さんだって沙耶香さんと……セックスした……でしょう」
「だからなに」
美妹の胸を掴みながらルイは納得いかない厳しい瞳で見つめる。ヒトミはバイブの強さが秘唇をかき混ぜるようななか悶え言う。
「愛を……感じなかったの。彼……いや彼女から……」
「なにを言ってるの」
わずかに目を逸らすルイ。名器として何人も男や女装者をイカしたプライドがあるらしいが内心認めたくないのもある。
「ああ……お姉ぇ」
まだ若いアイも腰を揺らしながら淫汁がレオタードや床を濡らす。処女ではあるが彼女は感度はあるようだ。
アイもまた逆らう。
「センセ、ううん……沙耶香さんは……あの媚薬に……犯されながら…フェラしか求めなかった」
「なに。それが」
「襲おうと思えば……あの人は…できたのに」
「そんなのは偶然よ」
ルイには名器に溺れる沙耶香の姿しかなくふたりとはギャップがある。
「あの社長まで出てくるなんて忌々しい」
「ああ……姉さん」
「堪忍して……」
バイブやローターが牝猫を襲うように淫肉の内で蠢く音がしる。
ルイは思う。
早く逃げなければとも思うが今夜にも警察が来るはずが来ないのは疑問だった。
「ふたりとも朝までそのままでいなさい」
三階から麗奈のマンションの明かりが見えていた。
「沙耶香さんの精液がこれっぽちでは」
手には試験管に精液。床には沙耶香の精液でベトベトになったヒトミのシャツやズボン、白の下着がある。
アイにはズボン、、ヒトミにはシャツを頭から被せ彼女は下着を手にする。
ああ……、臭い精液に快美に叫び美姉妹。
下着を手にするルイは逃げれるはずをなぜか逃げようと気持ちはあるが胸の内は揺れていた。
この夜は逃げれた沙耶香たち、逃がしてしまったルイたち共に静かな夜だった……。

No.102 17/09/18 06:05
作家 

朝、私はゆっくりと目を開け目覚めた。左右をぼんやり見ると早紀の姿がいない。
やっぱり……。
「おはよう、具合はいい?」
「ん……」
私は下半身を気にし触れると半勃ちをしてるのはもとに戻ったのか。
「早紀さんは?」
「こっちで熟睡してるわ 」
リビングに向かうとソファーの上でタオルケットで身体を包み身体を丸くして寝息をしていた。
「いびきから逃げちゃったみたい」
「うるさかった?」
「体質もあるしセックスしたんでしょう。いつもよりうるさかったけど私は平気」
優しい言葉や笑みに救われもするが複雑な心境が内にあるように思う。
トイレに行き私は尿をする。昨日はよく考えたら一日中、用を足してなく尿は真っ黄色だった。
「媚薬のせい?」
あまり考えるのはよしたかった。
トイレを出てペーパーで男性器を拭き綺麗にした。
「紅茶にしたわ」
「ん…ありがとう」
「あ、そうそう。社長からメールがあって今日は私と早紀は出勤しなくていいわとあった。社長も十時には診断結果を持ってくるから」
「そう……」
しばしテレビを点けていると早紀がソファーから眠りから覚めた。
おはよう、と私が言うて早紀は気まずそうにぼんやり挨拶した。
「……おはようございます」
「いびきで眠れなかった?」
「……うん。いえ…」
珈琲を出す麗奈に彼女はペコリとした。
「沙耶香とえっちした時に泊まらなかったわけわかった?」
悪戯ぽく言う麗奈に早紀は珈琲を口にする。
「にがいですよ。これ」
「目覚めにはこれがいいのよ」
「……いびきなんて気にしませんから」
強がりに思えそこにも彼女らしい優しさがあった。
「沙耶香は“EYE”の三姉妹をどうするの」
「警察ですよ。あんなの」
テレビを消して三人で話し合うが私は答えを出すのを渋り朝食を少しばかり口にした。
そこへ神無月社長がメイドの里沙や奈々を従え入ってきた。
「具合はいいみたい?」
ええ、と私は曖昧に頷く。風吹先生からの診断書を読み上げた。
媚薬による興奮剤や勃起などは人並み外れた作用があるのがわかり副作用はあるかもとだった。
「やっぱり」
「やっぱり?」
躊躇いながら私は自分が媚薬に侵されていた間に男性の本能が目覚め必死に戦っていたことを告白した。
「沙耶香さんの人格はあくまで憧れたものだから」

No.103 17/09/18 06:43
作家 

神無月社長の言葉は少々残酷だった。
「沙耶香さんたちみたいなノーマルな性癖がありながら女装するのは別の人格を作るようなもの。中身は男性のまま外見は女装、だけど女性を愛する」
端的な説明ではコスプレイヤーなどもこれに近いかも知れない。
アニメや漫画などのキャラクターにコスプレし同一視し重ねることでキャラクターになりきる。なりきってる間は素の自分から離れたりコスプレや百合、BLなどに浸れる。だけど当然レイヤーにも素の自分がある。
いわばギャップが存在してしまう。
女性を愛する女装者もまた自分が憧れる女性や具現化した偶像を重ねる。性同一性障害は心は女性、身体は男性だがこなギャップは手術や治療で埋めることはできる。
だけど私(沙耶香)みたいな女装者は男性であり女性なのだ。
神無月社長はベランダの方の街並みを見つめる。
「とにかく今は“EYE”の人たちをどうにかしないと。いまは私の手の者が監視して動いてないわ。逃げないのかしら」
一同の視線が私に注がれる。昨夜、私が警察に伝えるなと言ったことを彼女たちは頑なに守っている。
私は三姉妹について決断を迫られていた。
「神無月社長、とにかく彼女たちを逃げないようにだけしてください。お願いします」
「それは構わないけどどうするつもり」
「……夜まで待ってくれませんか」
結論や決断を出すこと自体はできたはず、だけど私は一日自分もまた“EYE”の彼女たちの様子を見えなくてもうかがいたかった。
「だけどいまはどうやら通常お店の営業してるみたいね」
「沙耶香」
「麗奈の気持ちはわかるけど私はオトコなの。だけど彼女たちにはいずれ罰を与えるつもり」
「なにを?」
キョトンとする早紀にも私は答えなかった。
シャワーを浴びてゆるやかなスタイルに私がいるのを彼女たちは見つめる。会話するでもなくただ見つめる。
時間だけが過ぎていく。
「なに考えてるんでしょう?」
早紀の呟きに麗奈は唸る。
「わからない。初めて見たわあんな沙耶香」
女装者を多く(といっても数えるくらい)知る彼女にも私のような人は知らないタイプかもしれなかった。
神無月社長はその都度監視させてる者たちから連絡を受けメモし指示を与えていた。
同じ頃、ルイたちも監視に気づきながらも相手が何もしないことから普段通りにしていた。

No.104 17/09/18 08:27
作家 

この日私が身につけていたのはフェミニンな感じのワンピースだった。
見慣れない私の姿に戸惑いながらも早紀は言葉を適度に交わし写メにおさめていた。
「いつもの沙耶香さんとなんかちがうみたい」
「うん……」
三ヶ月共に過ごしていた麗奈でさえ戸惑いがあったようだ。
神無月社長は私の部屋から雑誌企画AVの書類を手にするが彼女たちに面と向かっては何も言わない。
私自体はただ時が過ぎるのを待つだけ。
何もしないまま、ただ一日の終わりを待っていた。
神無月社長の呟きが聞こえる。
「沙耶香さんは自分の意思が優先されるのはいやかしら?」
社長、と麗奈や早紀は彼女を見つめる。
出かけるわけもなく言葉少なに交わし社長付きのメイドの里沙や奈々とも少し話すだけ。
「これだけ女性がいるのに、誰にも手を出さないなんて?」
「やりチンみたいに言わないで」
早紀と麗奈からそんな言葉は聞こえながらフェミニンなワンピースの下で私は自分のペニス、あるいは昨日からの出来事、三姉妹や媚薬を振り返る。
男の本性があるんだ、と自覚はした方がいいのか悪いのか。
昼食はそれぞれ思い思いのモノを作ったり頼んだりするが当の私が口数を少なくしたから麗奈や早紀は少々もどかしさが見えた。
「なに考えてるの」
たまらず麗奈は聞いたが私は笑みを返すだけ。
「夜まで待って……」
向かい合わせに座る彼女はまるで見たことない存在であるかのような表情、もしかしたらそうさせたかったかもしれない。
昼食後に退屈した早紀は男としての私の部屋に入り私に語りかけた。
「オトコの子なんですよね」
「オタクだったりいろいろだけど」
「ひとにはいろいろな顔があるの?」
それには私は答えなかった。
神無月社長は観察するかのように私の様子を眺めていた。オトコの部屋でゲームをしたり好きな作品を語ったり半分はオトコとしてまたガールズトークもあった。
夕食がすみ一件から二日が経とうとした時だ。
「いきましょうか、“EYE”へ」
「沙耶香、あなた何を」
「麗奈も早紀さんもついてきて…」
社長がいきましょうと促しメイドの二人も付き従う。
営業時間が終わる“EYE”の前に私が音もなく現れたことにルイたち三姉妹はぎょっとした。
拉致誘拐した相手が一度逃げたのまた現れたから。
私は決断しなくてはならない。

No.105 17/09/18 10:02
作家 

“EYE”を訪ねてから数日後のこと、私は麗奈と共にデートをしていた。
相変わらず私は同居をしいろいろとシェアをしている。
「ねえ、あのままでいいの」
ショッピングをしながら聞く彼女に私は言う。
「逃げれたらあの二日の間に逃げれた、もしかしたら彼女たちは半分程度は私に何かを望んでいたかも」
「むう、だからて」
ランジェリーショップ”EYE”はなくなることなくいまも三姉妹が経営しルイやヒトミは店に出てアイは高校に通っている。
怪盗ジェンダーアイ。
神無月社長から資料を見せられた。
彼女たちは行く先々の街などで十代から二十代後半までの女装者あるいはその素質ある者を拉致誘拐しては性的ペットにしたり精液を搾取しては女装になるであろう精子を貪り取ってたらしい。
警察なども変態犯罪者としてリストに挙がってたらしいがたいして多くはない被害者の少年や男性女装者は被害届をほとんど出さなかった。
理由は想像つく。ルイたち三姉妹と交われば被害届を出すことは少ない。
「だけど沙耶香に媚薬の効果がまだあるかも」
口を尖らす麗奈、懸念してるのは彼女もまた女装雑誌で作家や性医学者から情報がある。
「うん。それはわかってる」
ショッピングをしながら考える。たしかにジェンダーアイの被害者のなかにはまれに本能に身をまかし逆に性犯罪者となる者もいたらしくいまだ治療を受けている者も数名いると社長は言う。
『沙耶香さん気をつけないとあなたもそうなる可能性あるから』
社長の厳しい言葉が脳裏によみがえる。
「なら“EYE”に行ってみる?」
渋々ながら私たちはデートを途中で切り上げランジェリーショップに足を向けた。
いらっしゃいませ、と言いかけたルイとヒトミは驚く。
「何しにきたの」
「様子を見にきたの」
「警察に出せば身の安全は保証されたのに」
否定はしない。
だが、私の眼鏡の内の瞳が狂暴に輝くのを麗奈たちは見て手にあるスイッチをカチッと押した。
ああ……。
沙耶香さん……。
さいわいお客さんは少なくふたりの様子に気づかない。
ルイには胸、花唇、アヌス、ヒトミには胸、花唇とローターやバイブをリモコンで動くように仕込んでいる。
もちろんアイにもだが彼女は若い花唇だけだがここから電波は届かない。
私は彼女たちが逃げなかったのを理由に契約を交わしたのだ。

No.106 17/09/18 14:30
作家 

ルイたち三姉妹と交わした契約。
ひとつは私は彼女たちに定期的に精子がほしいならば受け渡すこと。
ひとつは警察に逮捕させない代わりに私の目の届く範囲にいること。つまりはランジェリーショップを経営しいままでと同じ付き合いをすること。
ただし逃げられないようにバイブやローターは常に身に付けておくこと。
もしも逃げた場合に限っては神無月社長から警察に彼女たちが怪盗ジェンダーアイであることを伝える。
また媚薬については彼女たちもよくわかってないらしく私や他の被害者が性的不能(つまりはインポなど)になった場合は身体で責任を取ること。ただし暴力的や殺人行為は当然こちら側もしないこと。
少なくとも私には媚薬の効果があれから数日消えていたが、本当に効果がなくなったか疑問だった。他に被害者がいるかもまだわからない。
ルイは私を憎々しげに見つめている。
「私はヒトミやアイとは違うからあなたに懐柔されたつもりはないから」
「構わないわ、そうでないとルイさんと対等に付き合えないと思うから」
思わぬしっぺ返しをくらったらどうするのか、麗奈は思う。
もちろん私にも絶対的な自信はない。サディスティックな瞳を宿しながらルイが復讐に返り咲くことは考えられた。
「……沙耶香さんなんで、私たちを警察に」
ヒトミの疑問はもっともだ。だから私は逆に聞く。
「ならなぜあの時私の四肢を完全に拘束しなかったの?逃げられないように。完全に完璧に」
「それは……」
ふたりの美姉は言い淀む。
社長から聞いたところによるといままでの彼女たちの被害者も完全な拘束をされた者はいないという。
少し黙り私は自分の考えを述べてみた。
「あなたたちの生い立ちは知らない。だけど私や女装者たちを拘束し飴と鞭を与え自分たちのいいように言い聞かせたかったんじゃないの?」
当たらずとも遠からず、八割くらいは的を射ているはずだった。
ルイはムキになる。
「いつか沙耶香さんをぎゃふんと言わすわ」
リモコンのローターやバイブが蠢くなか彼女は私に目を向けた。
「それでいいわ」
私の精子は彼女たちのランジェリーショップを通し裏でネット販売されている。私の精子は子どもがいないできない家庭向けに宣伝されてるが女装者が生まれるかもしれない精子なのでいまのところ全く売れてない。
社長も呆れていた。複雑は否めない

No.107 17/09/18 16:18
作家 

帰りましょう、という私に麗奈は頷く。
だけど私は思い出したように彼女たちに言う。
「そうそう。麗奈たちの雑誌『クロスドレッシング』は読んでくれてる?」
無視するルイに代わりヒトミはええと頷く。
「それがどうしたの」
次の私の発言に彼女たちは驚きを隠し得なかった。
「私、彼女たちのDVD撮影に主演することになりました」
「え、だって」
「まさか」
彼女たち姉妹が懸念したの媚薬の効果が治癒してるかわからないのに企画DVDに出演するということだ。
麗奈も早紀も懸念しすでに神無月社長も承知の上である。
企画書には同意しながら私は希望要望を記し提出した。しかし神無月社長は知っている。
あることについて私が記しており麗奈や早紀との付き合いに媚薬が少なからず影響していた。
なのに私は企画DVDに出演を申し出た。
「身体は平気なの」
ルイは心配してるかのようでありまた媚薬についての効果が気になるようだった。
「それは麗奈か早紀さん、社長にでも聞いて。私だってプライドあるから私からは言えない」
「麗奈さん」
「機会があったら話すわ。私はあなたたちを許せる気持ちが生まれるまでは……」
麗奈は勝ち気な性格と私にした彼女たちの仕打ち、ここ数日の私とのセックスから複雑な変化を彼女にももたらしていた。
「言ってもいいのに」
「……いや。いまは言えない」
私の腕を離さないようにひしっと握りひとりの女性としての想いがあるようだ。
ゴメン。
口には出さないが彼女に謝る。後ろに引き下がれば私は男の自分そして“沙耶香”にも負けてしまいそうだった。
早くこの場から去ろう。
失礼するわ、と頭を下げて麗奈は離れないみたいに共に去っていく。
「なんで?まだ媚薬の効果が治ってないかわからないはず」
「雑誌の発売は九月か十月よね」
女装雑誌の発売は毎月ではなく隔月、これはDVD付属のアダルト雑誌ではよくある。つまりいまはすでに七月、七月か八月に撮影があるはずだった。
ただいま、と入れ違いに帰ってきたアイはキョトンと姉たちを見た。
ルイは言う。
「あのひとたちのDVD撮影に付き合うわよ」
「なんの話?」
ヒトミから事情を聞いたアイは私たちが去って方向を見つめた。
「センセ、なんで?」
誰もが思うことだった。

No.108 17/09/18 20:46
作家 

ねえ、しよう……。
マンションに帰り夕食を終え眠りに入ろうとする前に麗奈は私を誘う。
「構わないけど……また」
「気にしないで、ね」
頬にキスをされ互いに唇や舌を交わし赤いランジェリーの麗奈と黒いランジェリーの私が身体を重ねる。
「どこでも弄って触って、痛くしてもいいから」
勝ち気な彼女らしくない。あの一件以来見た目は変わらないが大人っぽいにも関わらずどこか少女らしさを彼女は見せていた。
赤いショーツの内には赤い桃肉からは愛液が粘りを持ち卑猥な湿りをつくり甘美な匂いや味をさせ舌を誘う。
「ンンン……れろれろ」
「ふふふ、気持ちいい。あ…ん…」
「はあ……」
「そんな吐息は似合わないのに。ここは堅いのに」
黒いショーツから彼女は私の肉棒を撫で鈴口にキスをし舌で濡らす。敏感に反応する肉棒は舌の動きで左右に揺れる。
「ああ…ん、いや」
「いや…じゃなくていいんでしょう」
「ん……もう」
「ほら、弄りなさいよ」
わざと挑発し麗奈は後ろ目に私を見つめショーツから排泄器官のアヌスを見せる。サディストではない彼女だが演技をしていた。
指を舌で二本三本と湿らせ人指し指中指と挿入しアヌスの中の肉を弄る。
「っ……いたい」
「あ、ごめん」
「いいからやりなさいよ。ヘンタイ」
ヘンタイの表現にムッとする。そのヘンタイをスカウトし女装雑誌の世界に引き込んだのは誰よ。女言葉を心で呟き指を三本挿入しアヌスの奥へ突き当たる。
「っ……ああ。凄い」
「お尻を弄られて愛液がお漏らしみたい」
「言わないで……」
愛液が陰毛まで滴り口をつけクリトリスが膨れ剥れてるようだ。
今夜は大丈夫だろうか、麗奈とのセックスをしながら不安が黒くよみがえる。
こわいのかな。
目の前の女陰は魅力的。若く性に溢れ淫唇や花唇、花弁など官能小説などではいくつか表現がある。ふつうにはおま○こといわれる。
男のぺニスの鈴口に形は似ているがまるで形や機能も異なる女性器。
「沙耶香に……責められないとイケない身体になったかしら……」
「……挿入(い)れてみていい?」
意を決していつもより早い結合を望む。麗奈は向き合い卑猥に足をガニ股に広げて濡れた陰毛や剥れた淫豆、花唇を晒し下に腰を下ろそうとしたのだが……。
「なんで……また避けるの」
私はまた腰を避けてしまう。

No.109 17/09/19 05:40
作家 

女性器恐怖症。または女性器回避症。
私と麗奈の交わりが何度目が失敗に終わった頃、神無月社長は風吹先生からこちらも事情をうかがっていた。
「彼、いえ沙耶香さんは媚薬の効果の後遺症で異性と交われなくなった」
「ええ」
「考えられるのは三姉妹の長女蘭樹利(らんじゅり)ルイがあまりに名器で素晴らしかったこと、調べたら男性を彼女はメロメロにするくらい良い意味悪い意味で素晴らしいわ」
「つまり沙耶香さんは彼女、いえ名器を知りすぎたということ」
風吹はカルテを見ながら端的に伝える。
「媚薬なんか使わなくても彼女の女性器だけ持ってしても異性を支配できるかもしれないのに、バカね」
「……だけど沙耶香さんが異性と交われなくなったのは?」
理由を風吹は仮説として提示した。
「長女ルイとの交わりがきっかけとしても媚薬の可能性は大ね。あれで沙耶香さんは精神に少なからず傷を負ったと思われる。この薬は潜在的に潜む願望や希望を狂暴な人格が後押しし……それ以降はわかるわね」
神無月社長の眼鏡が輝く。
「いまだ治療を受けてる患者のようになるのね」
モニターにはとある病院で治療を受け続ける少年や二十代後半の女装者が悶えたり自慰を繰り返す姿があり風吹はモニターを消した。
吐息をつく彼女は言う。
「だけど沙耶香さんはあなたのところの雑誌企画AVに出演、いえ主演を申し出た。危険だわ」
だがこれにも私(沙耶香)はあることを記していた。社長は企画書にある要望書を見せた。
「それが……一切の性交については書かれてないの。プレイ内容はクンニ、フェラ、前戯ばかりなの」
いろいろなシチュエーションは記されてあったがセックス(アナル含め)は記されてないのだ。
「やはり女性器に対して何らかの感情を持ってしまったようね」
「ええ……」
「だけど撮影は早くても八月中でしょう。どうするつもり」
「悩むのよ」
風吹はカルテと企画書を通して見つめる。
「ひとつ言えるのは患者いえ沙耶香さんは逃げようとはしてない」
「だけど」
「無理強いはよくないわ、念のために相手のAV女優さんにも伝えた?」
頷く社長に風吹はこう言う。
「時間が解決してくれるのを待ちましょう」
再び私と麗奈、
「ごめんなさい麗奈」
「ううん、がんばったから」
この日も性交に至らず互いに傷ついていた。

No.110 17/09/19 08:13
作家 

あれから私は麗奈や早紀と共にあらゆるシチュエーションプレイや治療をできる限り試みた。
3Pや野外プレイ、トイレや試着室などありとあらゆる行為におよぶが挿入には至らなかった。
「またオナニー?クチでもいいのよ」
性交に至らず麗奈は私に優しさを見せながらもうまくいかなかったことに複雑な瞳は隠せない。
「んん……オナニーの見せあいする?」
「へんたいな学生みたい……。構わないわ」
麗奈は赤いショーツを脱いで丁寧に生えた陰毛、勃起する淫豆、愛液が垂れる花唇を美しい脚をM字にして挑発し自ら指で弄る。
オナニーの見せあいも何度かした。まるで童貞と処女の学生みたいの性遊戯のよう。
胸を弄り花唇を弄る彼女に魅力がないわけではない。
「んんん……」
ふと麗奈は私のオナニー行為にある行動に気づき目をやる。
弄ってる……。
一緒に暮らし互いの性癖はすべてではないが知り尽くしてるくらいに等しい。
「気持ちいいの、睾丸?タマタマ……」
「う、うん……」
麗奈の瞳にはショーツのクロッチにあたるところに睾丸がありまるでそこに女性器があるように錯覚し見えると後で聞いた。
性感帯である睾丸そしてショーツと一体化しうることで以前から敏感だった。
だが、媚薬の効果がすでに失っているはずなのに以前より感じてしまう。
「オンナの子みたい……」
「そんなことない……」
「……ああ」
ふたりともオナニーをして次第に絶頂に達し臭い精液の飛沫はベッドの上に飛び散り麗奈は脚を痙攣させイッた。
「はあはあ……」
「沙耶香……」
まるでオナニーさえも苦しい行為に思え夫婦でもないのにセックスレスみたいな関係に陥りそうだった。
寝ましょう。
互いのオナニーの後始末をして麗奈は私が寝息を立てるまで姉のように待つ。充分な睡眠は互いに得られてない。
彼女は思う。
あの三姉妹のせいで沙耶香がオトコでもオンナでもいられない。憎しみはあるが、沙耶香は手を出さないでと言われた。
だけど彼女の内に憎しみの炎は沸々とあった。
夜が静かに終わり、また新しい朝が姿を見せた。
麗奈はいつものように出版社に、私は見送り笑みした。
オンナの子みたいか。
昨夜彼女に言われた言葉が内心を複雑にさせた。

No.111 17/09/19 12:51
作家 

双星出版社に向かった麗奈はさっそく早紀からどうでしたか?と聞かれ首を振った。
「そうですか。沙耶香さんかわいそう」
「私は?」
「沙耶香さんに捨てたら『かわいそう』と言ってあげます」
「まずその可愛らしいクチを直そうか」
仲がいいのか悪いのかわからないふたりはオフィスで互いにムキになる。そこへ神無月社長も現れ咎めた。
「ふたりともいい加減にしなさい、毎日毎日」
「すみません」
「はい」
返事はいいが社内では私(沙耶香)が性交が不能になったことは話題になっているらしい。
「麗奈つらいのはわかるけど時間が解決してくれるのを待ちましょう」
「ですけど撮影には一月しかないし」
社長の心遣いは嬉しいが若い彼女たちは焦る気持ちもあった。
「あの蘭樹理三姉妹、許せない!」
まあまあと他の同僚たちは早紀をなだめる。この時双星出版社の側の廊下には掃除婦に変装したルイとヒトミがいたが気づくことはない。
「ひどい言われよう」
「姉さん当然だから」
沙耶香との性交が成り立たなければ企画AV自体が頓挫してしまう。ルイたちが驚いたのは社長以下みながひとつになって沙耶香を心配していた。
どうするのです?と聞いたのは別の編集担当の若い女性。
神無月社長は言う。
「とりあえず沙耶香さんの相手を努めるAV女優にコンタクトを取るわ。彼女の会社や意向もあるし」
そのまま電話を取り連絡する。
「もしもし神無月ですが、……をお願いします」
『社長さんですか?何かありましたか』
出てきた相手に社長は端的に沙耶香の事情を説明し少々納得しない声が聞こえた。
『え……性交ができない。おま×こに挿入(い)れられなくなった』
「露骨ね、このオンナ」
この言葉はつまみ食い経験ある早紀だが口を塞ぐのは麗奈。
「茶々を入れない」
『聞こえてるわよ。若いツバメさん』
「あはは、すみません」
社長はつとめて冷静に聞いた。
「撮影会社やスタッフなども準備に入ってるけどあなたは沙耶香の相手をつとめる覚悟はある?」
場合によれば撮影現場で恥をかくこともあるかもしれない。企画や要望については社長や麗奈たちの手腕でどうにかなるが沙耶香が性交できなければ意味がない。
電話の向こうから彼女はこう口に出した。
『あんなおもしろいひとがおま○こにいれたがらないわけないわ』

No.112 17/09/19 15:01
作家 

おもしろいという表現と卑猥な表現に麗奈と早紀は顔を見合わせ相手のAV女優に文句をぶつける。
「言うことにかいておもしろいとはなによ」
「いまがどんな状況かわかってるの!」
『え〜と、沙耶香さんをスカウトした矢口麗奈さんにつまみ食いしたとかいう早紀さんかしら』
ええ、とふたりして社長の存在を無視し話を続ける。
『カレ……じゃなくて沙耶香さんはちゃんと立ち直れるひとよ。ただあなたたちもえっちをやり過ぎたくらいの責任は人並みに感じてもいいんじゃない。やりチンになったらオトコも傷つくわ』
AV女優なだけにどこか一応の重みある説得力はあり麗奈も早紀も多少自分たちの行いを振り返る。
「だ、だからてね」
ムキになる麗奈に彼女は言う。
『安心しなさい、私は女優としてつとめて相手をするだけ。あれだけ秘めた性欲があるひとなんだから立ち直るはずよ』
「なにこのひと」
いくら仕事上の付き合いでもまるで沙耶香を知ってるかのような口振りに早紀は口を尖らす。
『神無月社長、先ほども彼女たちに言いましたが私はカレ……沙耶香さんのお相手をつとめさせていただきますから』
「……いちおう沙耶香からの要望はファックスでそちらに送るわ。そちらで検討してください」
ファックスが送られていき『届きました』と返答があり社交辞令を返して互いに電話を切った。
「あんなことをおっしゃってたけど構わないのですか?」
「沙耶香さんと会ったのかしら。彼女、前の打ち合わせの時に何も言わなかったけど」
神無月社長は顎に指をやり考えるがそれ以上はなにもいわず麗奈たちに仕事に戻るように促す。
麗奈、早紀は各々のデスクに座り仕事をするが吐息は同じようにした。
「真似しないでよ」
「してませんて」
ちらっと麗奈は早紀を見つめる。つまみ食いだけならたいしたことないけど挿入を拒むなんてのは今までの仕事のなかではなかった話だ。
彼女は沙耶香の取材記事やプロフィールにいくぶんの偽りがあることは理解しわざと雑誌に載せていた。
じっくり話す必要があるわね、と『クロスドレッシングボーイ→ガール』の春号に映る沙耶香の笑顔を見つめ思った。
その頃、私はひとり自慰に浸りながら一日をどう過ごすことに悩んでいた。

No.113 17/09/19 19:49
作家 

ひとりでの虚しい自慰に終わりをむかえ家事を終え私は麗奈たちにそんなことがあったのも知らずに外に出ていた。
麗奈や早紀の前で花唇に射精ができないことに吐息をつく。
初夏が少しずつ過ぎて苦手な夏を迎える。衣服の下のランジェリーはこの時期になると体液や汗で内側は少しずつベトベトしてちょっと苦手。
麗奈たちの悩む表情が浮かんでは消えては吐息しか出ない。
町を一回り歩き気づけばランジェリーショップ“EYE”の前に来ていた。
「あ……、沙耶香さん」
気まずそうにしながらヒトミが長い髪を揺らし私に気づいた。
ルイはなぜか不在らしくお茶に誘われたがなかなかお茶を口にしないことに彼女は気づく。
「安心して、媚薬は入ってないから」
「ん……いただきます」
ようやく口をつけたことに彼女は邪気のないふつうな微笑みをした。しかしすぐさま頭を下げた。
「私たちのせいで麗奈さんたちとの関係にヒビが入ったのは悪かったわ。ごめんなさい」
「いえ……。ルイさんは」
「……逃げたわけではないから。ただ沙耶香さんのことを知るために風吹先生のところへ」
「……」
怪盗を名乗るだけあり動きが早い。
「麗奈たちの会社にも?」
「今朝方にも……沙耶香さんの企画AVのことも」
ヒトミの美しい顔にも陰りを感じた。美人に暗い表情は似合わない。
「ローターは動かしてないでしょう?フツウにして」
「してるつもりよ」
サディストな性癖さえなりを潜めたのか私はローターのスイッチは持っているが、動かしてはいない。
ヒトミはためらいがちに聞く。
「セックスしたいという気持ちはある?」
「あるけど入れられないから……」
「テントは張ってるじゃない」
「それはヒトミさんが魅力的だから」
性的本能は刺激されているが気持ちは乗らない。
う〜んと彼女は唸る。私のために悩んでくれており以前とは態度が少し違った。やがて何かを閃いたように言い店を閉めてしまい彼女の部屋へ誘われた。
落ち着いた調度品やベッドがあるなか彼女は衣服を颯爽と脱ぎあの青いレオタードになった。
「ファッションショーでもしましょう?」
「え」
「女の人のファッション好きでしょ。さいわいランジェリーはたくさんあるし気晴らしよ」
あれよあれよと脱がされ下着から洋服まで着替えさせられた。

No.114 17/09/20 04:56
作家 

ランジェリーショップなだけありキャミソール、スキャンティなど下着は豊富にありヒトミのファッションセンスはモデル並みで麗奈とは違うセンスに私は勉強になりながらもいろいろ下着や衣服を着たり着せられた。
私が男として襲うかもしれないのに彼女は懸命に接しておりその間は私はローターは動かさなかった。気づいているはずなのに彼女は微笑みを見せていた。
その頃、ルイは風吹先生のいる病院に侵入していた。
なんて病院かしら。
風吹先生の勤める病院は私や麗奈たちは知らなかったが性に関する病院であり神無月社長がとある男爵のもとで秘書を務めていた頃に男爵から紹介されたという。
潜入していたルイは可愛らしい少年や媚薬に苦しむ女装者たちがこんなところにいたのは驚愕に値していた。
「私たちがいなくなった後にここに収容されていたのね」
驚きながらも彼女は風吹先生とコンタクトしたいと思っていた。沙耶香が本当に媚薬の効果で苦しんでいるか確かめるためである。
風吹先生は私から採取した精液を見て媚薬の効果そして精子の濃度を検査していた。切れ長の瞳は興味ありげに見ていた。
「……凄いわ。この精子」
いままでのどの精子よりも確実かつ的確に妊娠し孕ませることができる数値がカルテに出て彼女もた驚いていた。
「だけど、なら沙耶香さんが……女性器恐怖症になったのは……」
精子にあるひとつひとつの細胞を顕微鏡で彼女のなかでひとつの仮説が浮かび上がる。
「……まさか」
「なにがまさかなの」
「あなた……ジェンダーアイの…?」
「ルイよ」
どういうこと、と互いに初対面にも関わらず似たようなシンパシーがあるのか敵対の意思を見せながら沙耶香の精子に興味があるようだった。
お詫びのプレゼント、ファッションショーを終えたヒトミは“EYE”を後にする私に下着や洋服などをくれた。
「構わないのに」
「お詫びだから」
「……女性器が怖くなった?」
「いえ……」
言葉少なに私は顔を背けひとり去っていった。その姿にヒトミは胸が苦しく切なくなるのをおぼえた。
これが恋?
相手がヘンタイとかどうとか関係なく彼女は少女のような気持ちをおぼえていた。

No.115 17/09/20 06:47
作家 

撮影が半月前に迫った頃に風吹は神無月社長を呼び自らの仮説を説明した。
沙耶香がなぜ性交を拒むようになったのかを。
淡々と耳を傾ける神無月社長は神妙な表情をしていた。
まさか、と呟く。
「だけど沙耶香さんは女装であり男性、男性なのよ……」
唸る神無月社長。
だとしたら……ある結論に彼女は達する。
双星出版社に戻った彼女は麗奈や早紀を呼び説明をした。ふたりも神妙な表情をした。
「そんな」
「まさか……」
だけど、と麗奈は思い当たらなくもない。半月の間に連載を書いていただいている官能作家や自分で性に詳しい医者にも取材し思い当たらなくもない。
「……う〜ん」
「麗奈さん?」
確かめる必要があるわね、神無月社長は決断する。
「だけどそれは撮影の日まで待ちましょう」
「なぜ」
「他に理由があることも考えられる」
社長室には古いカメラが置いてあった。
その日麗奈はじっと私を見つめた。
「沙耶香、あなた」
「なに?」
「カメラに撮られるのが苦手だった。特にビデオカメラ」
あ……、と思い当たる私の香に麗奈ははたと気づく。
「やっぱり、渋ってたものね」
「あはは……」
「笑ってごまかさない」
「ビデオカメラに撮ったり撮られた経験はないの?」
「ないわ」
きっぱり私は言い皮肉にもルイたち三姉妹に撮影された時に意識したがあの時は媚薬の効果で気持ちが舞い上がってたから平気もしくは感覚がマヒしてたらしい。
「スタッフにも見られるしね」
悪戯ぽく笑みする。
「うん」
「ならそんなところも要望していいのに。スタッフを全員女性とか」
「あ、あのいま私セックスできないんだよ」
どうだか、と麗奈は何かを知ってるように口角を上げた。
性交ができないことについて半月何も言わないのだ。ふつうの女性なら悩むか当たり散らすかしてもいいがそれは減っていた。
私は怪訝な表情をしながら彼女を見つめた。
「あ、そうそう」
思い出したように彼女は言い出す。
「撮影の時にAV女優さんと顔合わせを社長がするから」
「ええ!?」
私らしくない声に麗奈は目を逸らしながらも余裕があるかのような態度。
「社長の意向だもの」
「ま、待ってよ。セックスできないのに」
それについては彼女は一切触れなかった。
撮影の日が迫る。

No.116 17/09/20 14:24
作家 

カメラが苦手、というのは少々意外に思えた。
沙耶香はたしかに日常的に女装してるのでいつも写真におさめる必要はたしかにない。
じーっと彼女は私を見つめた。
「ビデオカメラはいやなの?」
「それはあったかもしれない」
「ならそう言えばよくない、ビデオ撮影は苦手かもしれないて」
ほんの少し麗奈は女性ではなく編集担当の表情をしていた。
「う……ん」
「結果的にはあの三姉妹と媚薬の勢いもあって克復した……?」
言葉に怒りと慎重さの間とも取れる表現で聞いてきた。
「うん。ま……あ」
「曖昧、はっきりしないわね。オト……沙耶香のくせに」
「オトコでもいいんだけど?」
はぐらかしながらもはっきりとオトコと責めないのは彼女が女装者の扱いをひそかに心得ているようだった。
「ふざけないの」
今日は帰ってから彼女は私とじっくり話すつもりだった。少しばかりアルコールは彼女の口に入っている。しらふな私には少々難敵だった。
吐息を交え彼女は私を問いただす。
「こういうことは聞きにくいけど女装のきっかけは雑誌にはお母さんに女装させられたとあったけど本当?」
雑誌の取材記事をこれ見よがしにテーブルに置いて核心を突いてきた。
「……それはウソ。ゴメン」
「ウソを雑誌に載せさせたわけね。私にウソをついたんだ」
「いろいろと私にも事情あるの」
む、と彼女はビールをあおり口にした。酔った瞳が怖い。
話して、と彼女は話す。ついにこの時が来たかと胸の内を決めた。
私は女装のきっかけを話し始めた。
きっかけはひとつの成人漫画だった。その絵柄や物語に惹かれ自然とはじめていた。
ただ女装者としていえば同性愛者やLGBTではなく女性の衣服や下着などに惹かれ少しずつ自分で買いはじめ親に黙り女装していたが、当然バレていまは勘当扱い。
保育士の資格は学校を卒業し取りはしたがなかなか仕事内容が厳しく挫折を経験した。
その頃にふらふらしていた頃に麗奈と出逢い沙耶香として現在にいたる。
話を聞き終えた麗奈はじっと私を見つめて吐息を吐いた。
「それが事情?」
「う……ん。帰る家はあるけど親は勘当してる身」
「ありきたりだけど女装で追い出され保育士で挫折、いまは沙耶香ね」
皮肉でも事実だけを端的に告げた。
少々空気が互いに重かった。

No.117 17/09/20 17:33
作家 

子ども好き?、と唐突に麗奈は聞いてきた。
「嫌いではないけど」
「はっきりしないわね」
そこへ風呂場から早紀がバスタオル一枚だけで身にまといやってきた。
「なに抜け駆けしてるんですか」
「してないわよ。ただ聞いただけ」
どういうわけか今夜は早紀がお泊まりしている。彼女は麗奈からビールのグラスを奪い煽り飲む。
「沙耶香さんも一杯やりましょう?」
「私はアルコールは……んんん!?」
おもむろにバスタオルで身体が湯気が発してるのに彼女は強引に唇を奪いアルコールが口内に入ったことに驚く。
「おいしい、沙耶香さんのキスビール❤」
「ごほっ、早紀さん」
「だいじょうぶ!?」
うん、と唇や顎に垂れるビールや唾液を拭く。
「だいたいなんで早紀さんがお泊まりを……」
「女の子同士の付き合いよ……」
不承不承納得しないような彼女の口振りそして先ほどの早紀の様子になにか見えない何かがあるのを感じる。
「……」
「早く着替えてきなさい」
「は〜い」
先輩後輩の間柄だが歳は近いふたり。仲の良し悪しは別にして私の側にいるのは仕事だからか。
保育士時代にも女性の保育士は仲の良し悪しに関係なく子どものことになると利害に関係なく協力はしていた。後の手柄云々でもめはしたが。
「勃った?」
「……」
椅子を引いて可愛らしいパジャマに似合わないテントを見せる。麗奈は笑う。
「挿入(い)れないのに立つのは立派ね」
「……なんのこと」
「さあ」
ここのところは挿入云々についてはわざと堂々巡りな会話を繰り返してははぐらかされてる。
「今夜は3Pしましょうか」
笑みした彼女から驚きな言葉が出た。
「ただし沙耶香さんは挿入(い)れなくてもイイですよ」
パジャマに着替えてきた早紀が明るく言う。
「それとも挿入(い)れたくなったかしら」
「……」
「夜は長いですから、いくらでもイッてください」
その会話を屋根裏から聞いている者たちがいることを私たちは気づかない。
怪盗ジェンダーアイの三姉妹ルイ、ヒトミ、アイは知らぬ間に盗み見をしていた。
「挿入(い)れなくてもいいですって」
「どういうこと?」
「沙耶香さんとあのふたりどんなえっちするの」
思い思いに三人は覗き見しながらなかでもルイは名器の持ち主らしく女性器を使わないことに疑問 を感じた。

No.118 17/09/20 19:30
作家 

プレイの前にふたりは私にこう伝えた。
挿入(い)れなくていいから私たちの好きにやらせて、ただし痛がることや沙耶香が好まないことはしないと約束した。
三人それぞれ思い思いのランジェリーやコスチュームをしている。私は純白のランジェリー、麗奈は女王様みたいな赤と黒のスリーインワン、早紀は少し変わっていてオーソドックスなセーラー服と妙に浮いていた。
「かわいいですか?」
「う、うん……」
ズルい、と麗奈は呟くがベッドの上で三人は唇を交わし舌を絡めて唾液が粘液に変わっていく。
「麗奈さんとレズになっちゃいます……」
「この子は……んん」
「……ンン」
ふたりの意図が読めないまま私に責めるように要求し麗奈の豊かな胸を、早紀のセーラー服の下半身を責めていく。
3Pは相手を同時に責めなくてはいけないしオトコ1:オンナ2の時は男性器はひとつしかないからあまり好きではない。ふたりとも承知のはずだけど……。
「見せて……」
「うわ、もっこりクリチ×ポ」
足を内股気味にさせており淫部を見た早紀はあからさまだ。いくつかの女装バーなどでは常連らしい。
「いつものように出して……」
ぎこちなく膨らむ睾丸をショーツの内にいれたまま幹を出していく。
ふたりは再度言う。
もし沙耶香の狂暴な男性としての人格が現れたらそのまま犯してくれていいという。
狂暴な雄犬にでも噛まれたくらいに思うようにするという。
一瞬、萎えかけたぺニスをふたりして撫でたり握ったり扱きそのまま復活した。
「ん……んん」
「サディストならためらわないの」
「もっとも今夜はあたしたちが沙耶香さんを少し責めますが」
笑みしいつものようにクチュクチュと亀頭から鈴口からカウパー液が出て興奮してるのがわかる。同時に私もふたりの胸や淫部を責めたり舌でちろちろ舐める。
「ああ…ンン、はあ……」
「お姉さまみたい……んん」
ふたりの意図がわからないまま淫美な匂いがベッドや部屋中に広がり女装した牡と純粋な牝ふたりが交わる。
「っ………おおん…」
ふたりが舌を這わし私の男性器を責めていく。いわゆるダブルフェラ。
「……あの時以来ね」
「うふふ、屋上でイッちゃいましたものね」
ハアハア、と息を荒くしながらも肉棒にはふたりの吐息や唾液が濡らしていく。
屋上の淫靡な時を彷彿させた。

No.119 17/09/21 05:17
作家 

ちろちろれろれろつつつ……。
はむはむんぐんぐ……。
ふたりはショーツから勃起した肉棒の先端や幹を代わる代わる唇や舌で濡らしていく。
「あ、あ、あ、ああ」
「女の子みたい」
「だけどここはぱんぱん」
肉棒を責めながら思い思いのことを言いながら膨らむ睾丸を早紀は見つめる。
頭が真っ白になりそうになりながら下半身を責められてる間はふたりを責めることはできない。
ハードなSではないためにむりをしない不文律が無意識下に内にある。
「タマタマを責めてあげますか」
「責めないと思った?」
互いに指やショーツのクロッチ越しを舌や口で愛撫する。
焦らされてやられている……?
「ああ……スゴい」
「おヘソに届きそう」
「女の子なのにオチ×チ×あるのにオマ×コに挿入(い)れられなくなっちゃってカワイソウ」
麗奈の卑猥な表現にムッとし見つめ返すが小悪魔みたいな表情が見えた。睾丸と肉棒を責められ射精感を感じ始める。
「ぷるぷるしてる」
「我慢しちゃダメ、沙耶香」
「ああ……んんん」
「我慢しちゃ健康に悪いですよ。沙耶香お姉さま」
「夜は長いんだから」
瞬間、熱く迸る精液が私のお腹の上に出て熱いと思ったのもつかの間であり精液は肌の上で冷たくぬるっと粘液になる。
んんん、れろれろ。
「乳首まで飛んでる」
「我慢しちゃダメって言ったのに」
お腹や臀部、ブラをはだけさせ乳首を舐める。ふたりは時おり目を合わしながら私を責める。縛ってもないし拘束してないんだからいつでも襲っていいと言わんばかり。
「んんん……ああ」
その様子を天井裏から覗くルイたち。
「沙耶香さんなんでやり返さないの」
ヒトミは呟く。
「スゴいっ……」
喉を鳴らすアイにルイは納得いかない顔を隠さない。
「なにあんなのに遠慮してるのよ」
レオタードの淫部を三人ともくちゅくちゅと鳴らし覗き穴から淫靡に見つめている。
ふたりは私が女性器に射精できないことから何か試している節があった。
「まずは私からね」
「れ、麗奈……さ、さん……」
「あら、まるで初めて出会ったころみたいに言うのね」
うぶな処女みたいな気持ちに私はなっていた。彼女は赤いショーツを脱ぐと勃起した肉棒に跨がり愛液で湿った股間をくっつけた。挿入はしてない。
「素股、聞いたことあるわよね」

No.120 17/09/21 06:57
作家 

素股。
麗奈の成熟しかかっている形のいい陰唇、勃ったクリトリス、整った陰毛の淫靡な匂いや愛液が滑る下半身からまるで私の肉棒が幹から生えているように見えたことに声が出なかった。
さながら、
「ふたなりみたいですね、麗奈さん」
そうね、と私の上に跨がり肉棒を再びしゅっしゅっと柔らかい指でいきなり扱き悶えた。
「ああ……」
「まだまだよ」
「え……」
「ン……ほら、私のオマ×コがくわえそう」
開いた陰唇が花弁のようにくぱぁと広げて滑る愛液と共にまるで喰うようだ。思わず私は腰を無意識に引こうとしたらがしっと早紀に足を掴まれた。
「逃がしませんから
「ええ……」
「挿入(い)れないように愉しむから」
掌を私の肉棒の上に置き淫唇が手首の左右から見えるか見えないかみたいにし掌の指がやらしく動く。触れるか触れないみたいに。
睾丸から伸びている幹には淫唇のあたたかくぬめっとした感触が見えない触手みたいに感じる。
「っ……」
ごくりと喉が鳴ったのを麗奈は聞き逃さない。
「オトコね。やっぱり」
「んんん……」
「また我慢してる」
だけど脳内に男として本能は感じながら“犯せ犯せ犯せ”の声はなぜか聞こえない。が、挿入したい欲望は戸惑うかのようにあと数歩のところで意思を止めていた。
「オマ×コは満足してるわ、沙耶香の……クリチ×ポが喘いでいるのを」
言葉通りにびくんびくんとまるで別な生き物みたいにカウパー液を出しながら喘ぐようだ。
ショーツから出された幹を喰うようで喰わない魔性の花唇。
ああ、と私は首をちいさく振り額や首筋、肩からあちこち汗を出していた。かろうじて自由になる両手で麗奈のブラから乳首を出して掴んだ。
「ああ…ン、沙耶香たら……」
「も、もうなんなのよ……」
胸を円を描くように触り揉みながら右手でお尻の肉を掴む。
「ご、強引ね」
「なんだかレズですね」
早紀にはレズそのものが映っているみたいでありタチとネコの立場は麗奈に私は押されていた。逃がさないと麗奈は多少体重をかける。
「……ん、はあ」
「このオチ×チ×をイカせるまでよ」
「む……」
「ど、どこ触ってるのよ……そこおヘソ…!?」
意外なところに触れられたことで麗奈は声を上げた。覗き見してる三姉妹も唖然とした。

No.121 17/09/21 10:52
作家 

素股する麗奈におヘソを責める私になによりショックを受けていたのはジェンダーアイの長女ルイだった。
な、なんなのよ。麗奈さんも沙耶香さんも……。
ローターやバイブは相変わらず胸、淫部、アヌスから外すことが許されない彼女は女性器によるセックスしか知らず天井裏で歯噛みした。
「おヘソ責めるなんて聞いてない……んん」
私に跨がり素股してる麗奈は唾液がついた指が冷たくこそばゆくじわりじわりと感じていた。
「可愛いおヘソ」
「へ、変態……」
「その変態に素股してる麗奈さんに言われたくないから……」
素股で粘膜や粘液、なにより卑猥な女陰そのものが目の前にありながら挿入しない彼女にはヘソ責めは思わぬ効果だった。
「あああ…ン、こんなのヘンよ」
「イカしてよ麗奈お姉さま……」
「ひ、ひとのおヘソを弄っておいて……イキなさいよ」
さっきまでちがい緩くあたたかい雰囲気に早紀は私をちらっと見た。
コレ、フツウの男性ではできないかも……、と彼女がそう思ったことを私が知る由もない。
「っ……。おま×こに……」
「な、なによ」
「はあはあ……挿入(い)れていのに挿入(い)れてるみたい……」
花唇からの粘液や体液、また柔らかい太腿に挟まれ快感に脳内が支配されていく。
「挿入(い)れるだけがセックス……じゃないのね……」
「い、イカしなさいよ。麗奈さんがリードしてるんだから……」
女言葉で悶える私は吐息が荒く彼女の胸やおヘソ、お尻、足しか責められない。身体を起こすと挿入してしまいたくなる欲望と挿入しないことの葛藤になることが目に見えていた。
だからわざと起こさなかった。
「沙耶香さん、……ズルいひと」
「なんのこと……」
「わかってるくせに」
早紀は私が身体を起こさないことにそんな表現をした。マゾではないがあくまでそんな気分をプレイとして割り切ってたからだ。
「キスしますね……んん、くちゅ」
「あ、はあ……」
「ズルいのは、コレで見過ごします……」
キスは身体の力を抜けさせる効果がある。小悪魔的な早紀らしい。
しゅっしゅっグチュグチュ……ぬるぬる。
ペニスの先端は花唇のように濡れ私のおヘソを濡らす。
「ン……くさいけど美味しい」
「っ、……はあ」
早紀は私の腹部にあるガマン汁を舐めていく。力が抜けるが男性器は熱く堅い。

No.122 17/09/21 14:36
作家 

「っ……へんたい」
「あ、あ、なによ。もう」
たまらず私はおヘソから淫豆に手をやり剥くように痛くする。
「ッ……!うああ……ん」
「あっ…は、は、は……」
悶えて表情を歪める麗奈に私は淫唇からの粘液や粘膜に男性器が溶け蕩けそうになり呼吸が困難になりそうにながらも快感を感じていた。
「あ、……い、イク、イッちゃう……!イク…っ!」
「ああ……ン、はあ…いい…す…スゴっ……」
瞬間ふたりして果て私は二度目の精液がよりお腹から胸に、首に近いところまで飛ばし麗奈は陰唇をひくひくと痙攣させ腰から力が抜けたように私に身を預けるように倒れ込んだ。
はあはあ……と吐息させながら甘い軽い口づけをし互いの淫部がふれ合うも私が気づかれないように腰を動かした時にほんの少し彼女は何かにやはり気づいた表情をしながらもふつうな表情に戻した。
「すごい……」
「はあはあ……素股でイカされちゃった……」
「ふん、おヘソにまで手を出すなんて……」
早紀は目の前で行われたプレイに少女らしい彼女を見せながらもそそくさと準備に入る。
麗奈はリビングに入りグラスに水を持ってきて言う。
「妊娠でもするとか思った?」
「まさか……」
「素股なんだから」
黙る私は水分を補給しティッシュで淫部や濡れた精液を拭い吐息した。私の態度に麗奈はじっと見つめた。
「次は早紀だけど、着替える?」
「え……」
「セーラー服はあいにくないけど……スポーツブラやショーツはあったかな」
タンスの引き出しを漁るようにしてスポーツブラやパンツを出して着替えるようにうながした。
「早紀に合わして」
「う、うん……」
背を見せて着替える私を見てふたりは笑みした。早紀の手にはとあるモノがありスポーツ下着に着替えた私はぎょっとした。
手にあったのは双頭バイブだったからだ。
「そ、それは……」
「麗奈さんが素股ならあたしは同時アナルです」
「……やるの?」
やります、と明るく言う彼女に断る意思を見せることはこの場が禁止していた。
早紀は「ふつうにレズしてください」と促し口づけを交わす。いくぶん回復してはいたが双頭バイブに微かに下半身が引いていた。
しかし麗奈が背後にまわり胸や勃起した淫部に手をまわしていた。
「……んんん」
「……ああ、もう」
逃げられないことを覚悟した。

No.123 17/09/21 19:47
作家 

麗奈に背から愛撫され早紀は双頭バイブを見せつけるように舐めて珍しく艶やかに見えた。
「フェラしましょう」
「んん……へんな気分」
人工物のペニスとわかりながら早紀の愛らしい顔が近くにありバイブを舐める。それでも股間は相変わらず勃起している。二度の発射を終えたばかりなのに。
背から麗奈は言う。
「フェラの才能あるんじゃない?」
「やだ……れろれろんん…」
「でも勃ってる」
人工ペニスとはいえ気持ちを女性にさせる何かがあるんだろうか。わからないのに身体は熱く興奮しているのか。
「沙耶香さん仰向けします?うつ伏せにします?」
双頭バイブを手にし聞く早紀に戸惑う。
「……うつ伏せで」
「沙耶香さんと向き合いたいのに」
「不満を言わない」
渋々私は四つん這いになり早紀たちにお尻を向ける。もちろんいきなりバイブを挿入しない。
舌で濡らし指で濡らしローションの冷たい感触が襲いのけ反る。
「ッ……ああ。いや」
「処女みたい」
「アヌスがひくひくしてるわ」
彼女たちには私のアヌスが呼吸してるように見えてるに違いない。しかし嫌がる口振りとは違い例により睾丸や男性器は熱く堅く膨れている。
「こっちは未発達。ほんと処女だわ」
早紀は指で弄り肉の感触を確かめ私は腰をのけ反ってしまいいやいやと振る。
「ああ……」
「早くしてあげなさい」
は〜い、と早紀はまず自分の女陰から滴る愛液をシーツに垂らし花唇にバイブを挿入してゆく。
「ああ……」
「もう、なんであたしがこんな目に……」
「ほら、キスで機嫌直して……」
私の側にまわった麗奈は魅力的な肢体をくっつけ唇と舌を交わす。舌が絡み唾液が顎に滴る。
「ッ……ずるい」
バイブを挿入し終えた早紀は私のアヌスに先をあてがう。人工ペニスの感触が恐怖と快感を誘う。麗奈は肩を掴み逃げられないようにした。
「ああ……いや」
「誰とでも寝たバツと思って……」
人工ペニスの先端からお尻がゆっくりゆっくり広がる感触がする。にも関わらずペニスは萎えることなく堅く熱い。
「沙耶香さんの処女いただき……ます」
「ああ…」
「オトコに犯されるよりいいでしょう」
脳内が混乱しながらもいやいやと訴えてるはずなのに早紀の双頭バイブは挿入(は)いってくる。
身体から力が抜けながらアヌスは受け入れていた……。

No.124 17/09/21 20:35
作家 

ああ……。
力が抜けながらも未発達のアヌスは双頭バイブを受け入れていくことにさっきまであった恐怖や不快感より快感が上回っていく。
ふしぎだった。
「すご……い。沙耶香の前も後ろからオチ×チ×が尻尾みたい……」
私が思っていたことを麗奈は見守りながら呟く。部屋にある姿見もその姿をそのまま映している。ずぶずぶと挿入されながらいつ終わるのかと思った時にお尻の向こうの早紀は吐息した。
「挿入(は)いった……」
「頭のなかが……」
「なに?」
「まっしろ……」
お尻に挿入されているのが人工ペニスという認識はあるが理性は混乱しながらも淫部は激しく熱い。男性に犯されるよりはましと理解しながらも人工ペニスを受け入れている自分に混乱していた。
「っ……いやぁ」
早紀はゆっくりゆっくりと腰を動かしはじめた。気づかなかったがこの時彼女はレズでいうタチになってた瞳の輝きをし普段はSな私は処女のような軽い悲鳴をあげていた。
「あ……ああん……」
「ずぶずぶいってる……」
「でもここは立派」
「や……」
早紀が腰を振り麗奈が肉棒に触れようとしたのを拒む。触れられたら真っ先に射精してしまう。
前立腺を刺激されたことで脳内にまでビシビシと性的快感が頭を覆い気分は女性だったかもしれない。
天井裏から見ていた三姉妹も驚きで声が出ない。
「沙耶香さん……」
ヒトミは犯される私の姿に同情と共感をおぼえアイは膨れた肉棒に興奮し淫部を湿らし指を這わす。
「ああ……センセのが…あんなに……」
ひとりルイだけは唇を噛みながらまじまじと見つめていた。
こんなのセックスじゃないわ。
だけど私は早紀に犯されながら女性の気持ちを白い意識のなかで麗奈や早紀、神無月社長、ルイたち三姉妹たち女性を重ねていた。
女性はこんな痛みや……快感なの……。
麗奈たちに伝えていないが私が実家で女装を始めた頃に自らのアヌスを指やペンで試したがとても痛かった経験がありそれ以来はほぼ触れていない。
「んんんん……」
「沙耶香たら……」
はあはあと吐息を荒くし麗奈と舌を交わす。
「向きを変えます?」
早紀が一度人工ペニスを抜いて先端はローションで濡れていた。
力が抜けた私をふたりは仰向けにする。下着はすでに汗や体液まみれ、眼鏡を外して焦燥しきっていた。
早紀はバイブを挿入してゆく。

No.125 17/09/22 05:34
作家 

早紀さんに犯されていく……。
レズそのままのように双頭バイブが再び私のアヌスを犯していく。
「っ……んんん」
「肩の力を抜いて沙耶香……」
「スゴい……大きさ」
私の肉棒と睾丸は早紀の濡れた淫唇、湿った陰毛と双頭バイブの反対側にありながらも興奮しきっていた。
ずぶずぶと挿入(は)いっていくバイブ。お尻が犯されていく。互いにバイブの根元まで挿入されていき私のアヌスの肉は開いていき早紀の花唇は淫汁がとろとろのようだった。
「沙耶香さん……素敵」
「っ……いや」
「ウフフ、凄いわ」
アナルで感じはじめていることに戸惑いがありながらも股間はギンギンだった。再びゆっくり腰を動かす早紀に私のお尻は痛みをおぼえながらも同じように腰を動かしていた。きしむベッド。
「ああ……んん」
女性の気持ちをどこかで重ねバイブで結合してる私と早紀。
「オチ×チ×とオマ×コが見せあってお見合いしちゃ……てる」
「っ……んん」
「ああん……ば、バイブなのに。沙耶香さんのオチ×チ×みたい」
お尻の快感がありながらも少し余裕が持てたのか足に力を入れ自らのアヌスの奥にバイブを感じながら早紀に突き動かす。
「レズみたい……」
興奮を隠し切れない麗奈でさえそう見えるようだった。
「っ……い!?」
「いたい?イキそうですか」
脳内を刺激する感覚が襲いながら下半身に射精感がきた感じだった。熱く堅く喩えようない感覚。
痛いけど感じ頭が白くなる。
「っ……」
「沙耶香さん……お尻をいただいちゃっ……た」
「言わないで……」
カアっと耳が熱くなり気づいた麗奈が耳を愛撫し背中を抱く。
「こうなると沙耶香もただの女の子ね」
「……お、おぼえて…なさい。ふたり……とも」
「オマ×コに挿入(い)れられるようになったら」
「いくらでも……して」
最後の言葉はふたりして重なり慈愛のような響きがあった。
「っ……あ。お…お尻で…イク!?イッちゃう……あ……っ」
「あ、あたしも沙耶香さん…イク!きちゃう。イッちゃう……」
三度目の射精をお尻の内と共に感じながら迸りブラにまで届く勢いだった。早紀もまた膣内から愛液を噴射しお漏らししたみたいにバイブとベッドを濡らしながらさらにバイブを突っ込んできた。
「っ……!?」
息ができないくらいに身体が追い詰められ射精していた。

No.126 17/09/22 06:07
作家 

「っ……イクイク!?イッちゃう……ああ」
頭が白くなりながら射精が続けざまに起こり身体が果てそうに思えた。
麗奈に身体を支えられながらもほんの少し気を失ったようだ……。
…………。
「沙耶香、沙耶香……」
「だいじょうぶですか……」
ゆっくり目を開けるとベッドの上でふたりが心配そうに見つめていた。
「ああ……」
「逆アナルでイキすぎたみたいね」
身体の上には自らの迸った精液が物語るようにあり早紀はゆっくりと私のお尻から双頭バイブを抜いていきそのままバイブの先端を見せた。
「沙耶香さんの……がついてる……」
だけど早紀は小悪魔めいた艶のある表情をし先端についた排泄物の欠片をちろちろ舐めちいさく飲んだ。
きたないのに。
「凄いことするわね」
「あら、沙耶香さんのですよ」
麗奈でさえ少々驚くようだった。
「はあはあ」
「お水飲む?」
うん、と再び麗奈はグラスを取り水を入れ私と早紀に渡す。
「はあはあ、んぐんぐ」
「沙耶香さんかわいい
「か、からかわないで」
アナルを犯され焦燥しきりお尻はまだまだひりひりしていた。
これで夜は終わったかに思えたがそれは違った。
「今度はそのクチでイカしてね」
ずいっと麗奈は羞恥心がありながら濡れた淫唇を私に見せ顔面にそのまま跨がりベッドに倒れた。
「ああ。まだ飲んでない……」
グラスが離れそうになるのを早紀が受け止めるなか麗奈は妖しく笑みする。
「だから私のオマ×コからのえっちなのを飲んで……ね」
「んんんっ……」
淫唇で口を塞がれ舌を出さない限りは息もできない。
しゅっしゅっんんんれろれろ……。
「んんんっ……」
顔には麗奈の淫唇、下半身には早紀の柔らかい指と口に襲われていた。
女性器に挿入しない一夜はこうして何度も私は射精に襲われた。
気づいた時には意識がなかった。
ようやく目が覚めた時はベッドルームは淫靡な匂いがいつもの何倍もあり起き上がるのさえ億劫だった。
「……ああ」
おはよう、とふたりは疲れはあったもののすでにお茶をしていた。
「ゆうべはおぼえている?」
「う、ううん」
「いっぱいイカしちゃいましたから」
今日は土曜。できればゆっくりしたいと思うが裏切られた。
「今夜もするわよ」
「沙耶香さんいっぱい出してください」

No.127 17/09/22 07:53
作家 

クンニ、前戯、アナル責めなど一切、女陰に挿入しないセックスが一ヶ月ほど続いた。
麗奈や早紀だけではない神無月社長のアナルセックスでさえもない日々だった。
しかもルイたち三姉妹にも会うなと言われリモコンを弄ってはいたが顔さえ伺えなかった。
麗奈は言う。
「もしアイちゃんの成績が下がったら二学期にでも家庭教師をしてあげたらいいわ。その時は処女でもなんでもいただきなさい」
こわいことをあっけらかんと言いのける。挿入しないセックスについて麗奈に早紀はなにも言わない。
焦らしてる?なにかを知ってるみたいなニュアンスは感じたが私にはわからなかった。
麗奈は使用済みのランジェリーはオナニーや身に付けるようにわざとくれていた。早紀は時々たずねては私のお尻を犯す。頻繁ではないけど。
ぺニスの様子をみている素振りも見受けられたがはっきりしない。
撮影が押し迫った月末、麗奈はまるで旅行気分。スタジオでの撮影も当然あるが、いくつかは野外である。
「相手の女優さんは?」
「ヒミツ」
「いいの?他にえっちするひとがいても」
お仕事、と短く割り切る女性の姿がいた。準備してとだけ促す。
着替えに下着に旅費や雑費、必要ないかもだけど小説や書籍をいくつか旅行バッグにしまう。
そして撮影の日。
前々日まで麗奈、早紀にまたもイカされ続けることをされながらこれでいいのかつくづく疑問。双星出版社に麗奈と共に向かうとそこには地元の観光バスに社長のリムジンが控えてあった。
「え……と慰安旅行?」
「短期間の撮影だけど本社残り以外は少しそのつもり。あなたも専属モデルだから一員」
「きれいなワンピース」
早紀も気づいてはしゃぐ。挿入してないセックスの間は麗奈や早紀は以前ほどいがみあうことはないようだ。
「ハイハイ、はしゃぐのはいいけど麗奈や早紀ははお仕事もあるから気を引き締めて」
チラッと神無月社長は私を見た。厳しい瞳があり挿入できないのに撮影に臨んでいいのか疑問が過る。
彼女はバスのドライバー、バスガイドに事情を伝えていた。乗る時に気づいたがバスガイドはもとよりドライバーも女性なことが意外だった。
あれよあれよと後部座席に私は招かれる。バスの前には神無月社長とメイドたちのリムジン。
そして気づかなかったがバスの後ろにはルイたちのスポーツカーも距離を取りそこにいた。

No.128 17/09/23 05:59
作家 

麗奈は肩がレース状のサマードレス、早紀はTシャツにミニスカと開放的、他の女性も似たようなファッションで少々私には刺激がキツい。
女子高みたい。
もちろん女子高に女装して潜入したことはなく官能小説などで目にした程度。そんな気分を察することなく麗奈よりも上の先輩社員が人数を確認し明るいバズガイドさんに伝えちらっと見た女性ドライバーさんがバズを動かし始めた。
「動いた」
「動くのあたりまえでしょう。毎年参加してて」
私を挟みながら早紀と麗奈は水筒からお茶を出したり菓子でもてなす。
いったい撮影をどうするのか?それに本来ならAV女優さんと撮影前に顔を合わせるのでは?と疑問が尽きないまま。
「え〜、皆さんはじめまして。あたしバズガイドの仁科葵と申します。ドライバー一矢碧(いちやけい)が皆さんを担当いたします」
拍手が起こるなか麗奈や早紀は特に誘惑するわけでもふつうなことに安心なのか複雑か微妙。バズのなかで誘惑されても困るし人並みに羞恥心はあるのだけど。
明るくバズガイドは言う。
「え……と、あたし先輩バズガイドから聞いたんですけどじょ…女装雑誌を作ってる会社の方たちと聞いたんですけど」
そうで〜す♪や営業担当!とか前の方から声が囃してる。葵は前や後ろの私たちをちらちら見ながら問いかける。
「もしかしたら女装……してる方います?」
おどおどした問いかけに思わずドキッとし足が内股になるのをふたりはひそひそ言う。
「ここにいるのにね」
「沙耶香さん気づかれちゃうかな」
やめてよ、と言うがそれさえ声にならないなか誰かが言った。
「そこに座ってる沙耶香さんがいま一推しのモデルさんで〜す」
前の席の見知らぬ若い子が私を差して葵というバズガイドは目を丸くした。
「え〜、さっきすれ違ったけど気づかなかった!?ほんとに」
う、うんと頷く私の隙をみて麗奈はスカートを捲ろうとし白い足や下着が見えそう。
「ち、ちょっと!?やだ……」
「いいじゃない。見せてあげたら」
「ああ……、かまいませんよ。いまので彼女が…、いえ男性とわかりましたから。え〜、ドライバーから私も見たいと声が上がりました」
葵の機転で車内が笑いを誘い事なきを得た。
「麗奈……っ」
「いいじゃない。毎回恒例なの」
睨む私の視線がこわくないらしいままバスは進む。

No.129 17/09/24 05:20
作家 

バスがゆっくり動くなか水分補給、と麗奈と早紀から水筒やお茶を差し出される。
いつもの競いあいがまた?と思いながらも後になってみるとおかしいことに気づくが見知らぬ会社であり観光バスという場が盛り上がった場面、気づくわけにいかない。
「え〜と、皆さまの行き先は……」
シーッと前にいた社員が葵と名乗ったバスガイドやドライバーに言わないでと口止めをしてるように見えた。
「しおり?見せて」
ダメ、とふたりどころか私の目の前ににいる女性たちも見せない、いや見えないように配慮していた。
「あのミステリーバス?」
偶然にも私と葵の声が重なるがわかるわけもないままバスは高速に入りスピードをあげる。困る葵。
「え……とどうしましたら」
「沙耶香さんとおしゃべりでも。ただし聞こえるようにお願いします」
「ええ〜!?」
マイクを渡され彼女は私たちの前にやってきてはじめは明るい印象のまま妙におどおどし頬が赤い。
「こ、こんにちは。はじめまして」
「見合いみたい」
「早紀さん」
「ほ、本当に女装なんですか……?」
きゃっ、と麗奈と早紀にスカートが捲られ脱毛した脚と共にショーツで膨らむ淫部が露になりお茶をこぼしそうになった。
「ふ、ふたりとも!?」
「あわてた」
「か、彼女にお茶がかかったから拭いてあげないと」
「あら、優しい」
「自分より他人なんですね」
からかうふたりをよそにバッグからハンカチを出してバスガイドの葵の肩や袖にかかった液体を拭き取る。
「す、すみません」
「いえ……」
さあさあ、と麗奈がひとつ右にずれて葵が恥じらいながら座る。
ズルい、とドライバーの碧から声が上がるなかバスは走る。
『ほ、本当にオトコだったんですね?』
『え、ええ』
マイクの音声を通して車内だけ(後になり神無月社長のリムジン、盗聴していた三姉妹にも聞こえていたらしい)とはいえ恥ずかしい。
『やりチン沙耶香さんで〜す〜♪』
『その表現はやめなさい』
麗奈と早紀のやり取りで車内に笑いが起きる。
『なんだったら触ってもいいですよ。減るモノではないですし』
『さ、早紀さん!?』
『まあこれからアダルトビデオの撮影だし』
『え、ええ〜!?』
葵の悲鳴みたいな叫びに慣れてない私は耳が痛い。

No.130 17/09/24 09:03
作家 

『今朝はまだ射精してませんよね?』
『ええ、もちろん』
両サイドから麗奈と早紀の卑猥な会話が車内に伝わり赤面する。撮影があり遠出するのに射精するわけがない。
「おぼえてなさいよ、ふたりとも……」
「クンニや前戯、シチュエーションプレイしかできないのに?」
淫唇に挿入できないことを麗奈は意味ありげに笑みしバスガイドの葵を巧みに利用する。
「ほら、見て。挿入できないのに一人前に下着のなかで勃起してるの」
「っ……」
「けどいつもよりちいさいかな。緊張してます」
「早紀さんっ」
意気がってもまわりは女性ばかり、ある意味しあわせだが反面プライドは容赦なく傷つく。
葵は若い表情に頬が薄く赤い……。
『うわ……』
『うわ……じゃなに言ってるかわからない。バスガイドならガイドしなさい葵』
『え……』
『会社からも彼……じゃなくて沙耶香さんを丁重に扱いなさいとお達しがいまあったわ』
いまお達しがあったということは時間を見計らいバス会社は私がいることをたぶん前を走る神無月社長に伝えられたと考えるべき。
「ち、ちょっと」
『ここがクリチ×ポの先端、鈴口、ここからオトコのアレが出るところ』
早紀はマイクを使い慣れてるように伝え再びマイクを返す。にょっきりとショーツの上から出ているぺニスを弄る。
「っ……早紀さん」
「ムネでもおま×んこ触って……」
耳に吐息をかけられながら軽く悶えてしまう。麗奈は葵を促す。
『ほら……。それとも沙耶香さんのマイクにする……?』
『やだ……』
『葵、頑張りなさい』
碧はバス内に設置してるモニターを使い後部座席を映し彼女を励ます。
『ああ……なに考えてるのよ』
『ハアハア……きれい。だけど……オトコのひと……』
私が麗奈や早紀を睨みながらも葵はしだいに車内の淫靡な雰囲気にとらわれてゆく。
『っ……』
『花柄のパンツに……オトコのひとのオチ×チ×が見えます。皆さん見えますでしょうか……』
モニターを見つめる葵や後ろを振り返る女性たちの視線が刺さるなかカウパー液がちいさく静かにとろとろと出てくる。
『っ……はあ…はあ』
『沙耶香さん……コーフンしてる』
『ここがタマタマ……パンツのなかにあります』
ここが弱いの、と麗奈は諭すように葵に教える。
『れ、麗奈さん』
うふふと笑みする。

No.131 17/09/24 13:07
作家 

間近にいる女性たちやモニターに映される姿に怒りと羞恥、快感など混ざり混乱する。
『葵さん、花柄の下にタマタマがあるの。おま×こみたいね』
『え、ええ……』
指で早紀が弄り柔らかい生地と睾丸の柔らかさが重なる。
『っ……ふたりともこんなことして』
早紀や麗奈を見つめるがなんともなく澄ましているのが気にくわない。
『葵さん、触ってみたら……』
『ええ!?そんなえっちな……』
『なに考えてんの……!?』
思わず男として腕や身体に力が入るが麗奈は言う。
「あら?狂暴な男性に戻るつもり」
マイクのないところで囁くように言われ力が意識により抜ける。
「くっ……」
「女性としてなら責めても構わないけど男性としてはダメよ」
「……」
これは麗奈とは暗黙の了解であった。
私は“沙耶香”としての名前や姿、生活などが与えられた時に男性としての自分は一部を除き見せなく封じる。
『素直ね』
『どこに着くか知らないけどひいひい言わしてやるから』
『期待してるわ』
マイクに怒鳴る声をものともせず彼女は澄ましている。
「葵さん触ってみて」
『え……、ええ』
『んっ……』
いつもはショーツの脇からのぺニスだが今回はショーツの上面からにょっきり出されていてぺニスの幹にはショーツの感触が襲う。
『んんん……』
「挿入できないぺニスは責められなさい」
『麗奈……、そんな』
互いに生活し肉体を共にした彼女に言われた言葉に心から傷つきながら嘆きがあった。早紀も同じ気持ちらしいのか。
葵は花柄ショーツの上から私の肉棒を撫でる。
『花柄……いえお花畑の中ににょっきりと早い秋の味覚のき、キノコさんがあります。見えますか?』
見えます、と女性たちは明るく言いサドなはずの私は抵抗ができない、あるいはしないのか。
『っ……ああ…』
『どうしましょう?』
『扱いたり舐めてもいいですから』
『うらやましい!』
ドライバーの碧から声がした。
拘束されているわけではないが脚をM字に近い形に広げ羞恥心があった。
「はあはあ、んっ……」
「一人前に抵抗はするのね。沙耶香」
女性をプレイの上では力を振るうことはあるが葵のような見知らぬ女性には手出しはしない。
麗奈の瞳の奥深い眼差しに何かを見定めるものが肌に感じた。
バスは高速を走り続ける。

No.132 17/09/24 14:55
作家 

『沙耶香さんいじられるだけでかわいそう』
『早紀さん……』
男の力を使えばたぶんにバス車内程度なら力づくで支配できるが、それは沙耶香や女性としてやってはならないことになる。媚薬に悩まされ葛藤している日々が脳裏にある。
“男になれ男に戻れ”
男としての自分を克服しない限りは挿入はできないし女装者としてのプライドや意義は傷つくだけ。
ふたりは遠回しにそう何かを伝えているのかもしれないがこの時の私は傷つかないように精一杯だけかもしれない。
しかし救いの手はないだけではないようだ。
「かわいそうな沙耶香さん。キスしますね。……だけどイクのはよしてください」
「お客さま?」
葵が怪訝な顔をしたのは女装である私と女性である早紀のキスを見たからであり淫靡で性を超えた世界だからだ。
『ああ……んっ』
『キスではイクほど沙耶香さんは甘くないのね』
「ふっ……」
麗奈の鼻で笑みすることにプライドか何かが傷つき瞳は憂いがあったが何かしないと彼女たちの前に立てない自分がいることをわずかに少しずつぼんやり理解した。
女装者として彼女たちを抱けるようにならないといけない……。
「お客さま、泣いてます……?」
「そんなこと……」
「早紀さんほどにうまくはありませんが。ん……」
葵は少しためらいがありながら口をつけ制服の胸元から美しいレースの下着が見えた。
「ん……スゴい。また堅くなってる」
「へんたいだもの」
「れ、麗奈……」
彼女は柔らかく優しくそれでいて厳しく私を責める。いわゆる言葉責め。
だがこれは麗奈たちにもしていたこと。
『皆さまごらんになってますでしょうか。お花畑のキノコはぴくぴくびんびんと動いています』
おおっともきゃともつかない女性たちの興奮を秘めた声が広がる。
『どうしましょう?』
イカしてあげないとかわいそうよ、と声がした。葵は少し逡巡する素振りがあり麗奈は「おクチでしてあげて」と諭す。
「お、おクチでですか」
「ガイドもつけてね」
「わ、わかりました」
吐息し何か決断しながら彼女は麗奈にマイクを持たせ私の下半身に顔を近づけた。
『見えますでしょうか……?お花畑の中にホワイトミルクが入ったタンクがあります。だけどこのままでは出せません。おクチから吸い出してみましょう……』
れろれろれろれろと睾丸を下着ごと濡らす

No.133 17/09/24 15:48
作家 

若い可愛い葵の表情は少し恍惚を感じながらクロッチに当たる膨らむ睾丸を愛撫する。
「っ……ん。ああ……」
麗奈と早紀はワンピースの下半身と下腹部をはだけていざ射精という時によごさない配慮があった。
「今日もまたお腹に射精する?」
「く……」
「自分のお腹ですから妊娠はしませんよ」
んん……、声にならない吐息と下着越しのの愛撫に額に皺が寄り苦悶する。
『え……と沙耶香さん?沙耶香さんでしたか』
ええ、と代わりに麗奈が答えると葵は制服の胸元を開けて美しいレースのブラを見せ始めた。
『沙耶香さんばかり見てばかりは失礼なので、私の実った果実をご覧ください』
『ああ……そんな』
『え、遠慮しないでください』
女装の私に見られることに恥じらいがありながら葵はバスガイドの職業意識で淫部のはずの胸を見せていた。
『き、綺麗でしょうか。私のムネ、いえ果実は……』
ゴクと喉が鳴り再び男性器は花柄ショーツの内で脈を打つ。
『ああ、お客さま沙耶香さまのキノコが反応しています』
「毒にもならないけど」
「麗奈……」
しまいに本気で襲ってやろうかと頭に黒い考えが過るが振り払う。
自分が自分で決めたルールは外してはならない。それでは性犯罪者と同じ。勘当した親にも顔向けできない。
ああ……。なんとかしないと。そう思うも克服するにはまだ時間がかかりそうだった。
しかし麗奈の言葉責めと葵の愛撫が私を責める。
『はしたない私の果実ですが、赤い苺をごらんください』
「可愛い❤」
「あ……はあ……」
早紀は私の耳やうなじを愛撫し葵をほめ促す。
「はあはあ……勘弁して……」
「イキたいならイケばいいわ。サービスエリアまでは?」
一時間ちょっと、と誰かが答えた。女性ドライバーの碧は高速道路ながらゆっくり安全に走りながら脇のモニターで様子を見つめていて興奮を抑えていた。
ああ……。
『では続いては根本の方を……ああ、根っこからびっしりと根づいています……』
「い…や…」
「何がいやなのです?バスガイドさん、愛撫?」
「く……わ、私のこと……」
ここに来て私は自分の葛藤を露呈した感じがしたが事情を知らない葵はショーツの上から愛撫してゆく。
わかってるじゃない、と麗奈の瞳はそう伝えるようだった。
ああ……。
自分に課したルールに苦しめられていた。

No.134 17/09/24 16:28
作家 

自分で自分に課したルールに苦しめ葛藤させられる。
女性は憧れの対象だからプレイ以外に暴力や力を振るうことはしない。女装をしていて女装レズするうえでこんな形で苦しむとは知らなかった。
葵はバスガイドの制服をはだけながらブラだけでなく煌めくようなショーツそれによく見たらガーターベルトを見せていた。
『このようなみっともないお姿で申し訳ありません。お客さまの花園ショーツに比べたらいたらなく……て』
『く……』
へりくだった表現が逆に葵の魅力を際立たせているのを男として感じた。
“イラマチオくらいしてもいいんじゃないか”
黒い男の意識にわずかに動かされ彼女の頭をゆっくり力を入れ掴む。
沙耶香、とわずかに咎める感のある麗奈の声がしたが耳に入らない。
「……!?むぐむぐ……ああ」
「沙耶香さん?」
しばしこの時ふたりは様子をうかがい他の人たちもドライバーの碧はちらっとモニターを見て瞳が少し険しかった。が私は気づかない。
「舐めて……綺麗にはしてるはずだから」
「ああ……はい。お客さま失礼いたします。れろれろ……花園の中にあるキノコは脈打ち求めてす」
「ああ……いい」
『脈打つキノコから何が出るんでしょう。少しカサの……いえカメに似たところに向かいます……。お汁がたくさんたくさん出ています』
……!?、ハッとその愛らしい声に我に返り掴んだ頭を離し髪を整えていた。
『ああ、ありがとうございます。お客さまは乱れたあたしの髪を直してくれました……』
「あたしは……」
「男の意識ね」
「沙耶香さん……」
麗奈や早紀の視線、まわりの女性の表情、ドライバー碧のミラー越しの視線が痛い。
ちがう、これは自分の求めているセックスではないことに気づかされる。
『じゅるじゅるじゅるじゅる、ああくさいけどいい味で匂いです』
『ああ……バスガイドさん……や、やめて』
『……なぜ?やめてはキノコから毒は出ません。私がサービスエリアまで受け止めますので、出してくださいませ……』
んんん……、意識の中で男性の俺と女性の私が葛藤しフェラされている快感によけい葛藤し身を委ねてしまう。
イクのはかんたん。力を抜けば解放される。
だけどそれは男としてイクことはちがう。
沙耶香として女性としてイカないとならない。
あと三十分いえニ十五分くらいと麗奈が告げる。

No.135 17/09/24 17:38
作家 

じゅるじゅるくちゅくちゅれろれろ……つつー……。
あくまで葵のフェラは慈しみやさしい。麗奈や早紀のフェラのような恋愛感情とはちがう。
ああ……、そうか……。
媚薬に侵され怯えていた私は麗奈や早紀たちを女性として見れなくなっていたかもしれない。女陰に怯え男としての自分にも怯え受け入れることさえ忘れていた。
『お客さま?沙耶香さん……?』
『ああ……いい。気持ちいい』
『ああ…そんなありがとうございます……。私の……森や林も外は晴天なのに湿っています』
ふと彼女の下半身を見るとスカートから股を開いて煌めくようなショーツの内を指で弄り気づかなかった淫音が聞こえている。
「少しだけムネ……を」
「はい……果実にしては早いですよ」
「ん……柔らかく堅い……」
男性も女性も感じる部分は違えど生殖器官や性感帯は基本は変わらない。
葵の乳首は桃色でしゃぶりつきたい衝動があったがいまはかつてのように理性で抑えがある感じがした。
『んんんっ……沙耶香さん。いたい……けど感じますわ』
『んんっ……!?』
一瞬イキそうになる感覚が下半身を熱く襲う。慈しみあるフェラがその感覚をよみがえらせる。
「はあはあ……」
「あと十分……五分もないかしら」
キッと麗奈の呟きに睨みながらも慈しみある愛撫が身体を包み込む。
「沙耶香さんびくんびくんしてる……」
タイムリミットが近づくなか下半身は熱を帯びて肉棒は脈を打つ。
『構いません、出してください……。あなたのことはわかりませんが……我慢してはいけません……んぐんぐ…』
『ああ……!?』
絶叫が車内に響き渡る。吐息で射精感をコントロールするが葵はどこまでも包み込むように抱擁力がある。
れろれろんんん……。
『ああ……』
『いいです。イッてくだ……さい。んん…』
瞬間、肉棒の先端から熱いマグマのような白濁液が葵の若い口内を襲い支配した。
『あ……ああン、いく!イッちゃう……!っ……』
女性のような叫びがマイクを通し下半身が脈を強く打ちどくどくと柔らかい口内に入る。
ンン……んん…ん……。しばらくして葵は口内に精液を溜めて飲み込むタイミングをうかがい亀頭の先端からゆっくり精液を小さくゆっくり吸い上げる。
じゅるじゅるんぐんぐ……。あまりの吸い上げに下半身から力が抜ける。
バスは横に道に入る。

No.136 17/09/24 18:22
作家 

サービスエリアにバスはゆっくり入っていくなか葵は自らの秘部を弄りながら私の白濁液をゆっくり口内に入れ飲み込みを始めたがまだくわえていた……。
ちいさく舐め愛撫する音が下半身から聞こえて麗奈はそっぽを向き早紀や他の女性はまじまじと見つめていた。
「も、もう……」
いいですと言うが彼女はゆっくりと吸い上げ見えない鈴口から精液をすくうようだった。
バスはゆっくり専用駐車場に止まるために前方にいき本来なら葵が降りて先導するのを碧は周囲すべてに気を払いながらバスを車線に入れていく。
「あ……。はあはあ……」
サービスエリアで休憩できるという安堵感はなく下半身の快感にただただ委ね安心していた。バッグする独特な音ともにバスは後ろに下がる。
「ん……はあはあ」
「ン……んぐ…ンぐ…はあ……」
ようやく葵は若い顔を上げ恍惚と朝一番の濃いであろう精液を喉にゆっくり飲み込んでいく。その姿に心を打たれた感じがした。
しかもそれだけでなく彼女は飲み込み吐息をし呼吸を整えた後にティッシュと自らのハンカチで私のぺニスを拭う。お掃除フェラをした後に。
「ありがとうございました。沙耶香さまのおジュースはたいへん美味しかったです。また利用させてください」
ふらふらしながらも彼女は再びマイクを持ちアナウンスをした。
『み、皆さまたいへんお待たせいましました。サービスエリアでの休憩です。時間は……』
恍惚とした顔ではなく明るく振る舞う表情でバスの止まるタイミングを碧と共にアイコンタクトしていた。
朝一番の射精に疲れた私に麗奈や早紀はスカートやショーツを直すものの何も言わない。澄ましているのかわからない。
しだいにバスは駐車場に止まりエンジンの音だけが車内にしている。
『それでは皆さま、休憩をゆっくりなさってください』
アナウンスが聞こえるなか車内でうたた寝したい意識に襲われる私に麗奈と早紀は言う。
「降りるわよ。トイレ」
「射精したからオシッコ出したくないですか」
ああ、まだどれくらい走る知らされてないからふたりに肩や腕を掴まれ車内から降りて葵と目が合う。
「大丈夫ですか」
「ええ……」
なんとなく彼女との前戯から得るものがあったかはわからないが何かはあったかもしれない。頭をちいさく下げた。
「葵はいいわよね」
「お仕事です」
そんな会話が聞こえた。

No.137 17/09/24 20:17
作家 

ところがサービスエリアのトイレは夏休み真っ盛りなので男子女子トイレも行列である。
「なんでこんな時に……」
射精をしたばかりで尿意が早くにやってきた。この時にふと気づく。
「そういえばふたりとも私にやたら水を……」
「ああ!そうだ!あそこの共同トイレなら空いてますよ」
「やむを得ないわね。沙耶香が漏らしでもしたら……」
「麗奈さん今日は妙に嫌みなんですけど」
彼女たちが示したのは身障者用のトイレである。たしかにそこは列がほとんどいない。リアルに考えたら女装でも女子トイレは使用してはいけないのだけど。
「私たちはこっちで先にしとくから」
「黙ってたらわかりませんよ」
尿意が我慢できないのをいいことにふたりに促されやむ無く入り扉の鍵を閉めようとした時だ。強引に扉を開けられ飛び込んできた意外な相手に驚いた。
「失礼!?先客、あらあなた……」
「な、なんですか!」
「あなたいつぞやのへんたいさん」
「あ、あなたに言われるおぼえは……!」
飛び込んできた相手はいつか遭遇した痴女性であり彼女もまたTシャツにホットパンツとラフな姿で以前とはちがい爽やかな色気を醸し出してた。
「べ、別に身障者じゃないけど女子トイレがいっぱいだから。つい……てあなたも?」
「ええ……」
先にしたいならして、とうながししかたなく背を向けるなか痴女性の尿をする音が再び勃起を促してしまう。
「はあ……あぶなかった。していいわよ」
「何を勝手な……!?パンツ穿いてから呼んでください」
「しーっ!静かに」
振り向き彼女がまだ下着を穿いてまま呼んだことに声を大にしたら逆に咎められた。身障者ではないから見つかったらいろいろ問題になるかもしれない。私ならよけい問題だ。冷や汗を感じる。
「はあ、なんなんですか」
「いいじゃない。久しぶりに会ったんだから」
「出ていってくれません?」
やだ、と彼女は痴女性と思えない笑みをして私が尿をするのを見つめて言う。
「それにあなたは女装でしょう?見つかったらいろいろまずいでしょう。見張っててあげる」
その親切が本心か別にしながら尿は安心して出て息をついた。出ていこうとした時だ。
「ねえ、えっちしない……」
「あ、あのね」
「あなたのオチ×チ×」見せて……よ」
鍵を閉めたまま再び便座に座らされ彼女は迫ってきた。

No.138 17/09/25 06:11
作家 

「ねえねえ、彼女いるの?恋人とかいるの。まえあたしにコーフンしたのは同性愛者やLGBTとかじゃないのよね」
「あ、あのね。きゃ!?」
矢継ぎ早に声を発しながら隙を見てスカートを捲られ花柄ショーツが露になる。
「あら、可愛い。夏らしい。開放的な感じね。素敵」
「ほ、ほめても何も出ませんよ」
「旅行?クルマ、バス?」
「放してよ、しまいに襲うわよ!」
ムキになりながら立ち上がろうとするが意外な力が彼女にあり押さえられてしまう。
「まあまあ、あたしのえっちなところを見せてあげるから」
「ち、ちょっと!?きゃっ!?」
Tシャツやホットパンツを脱ぐと彼女の肢体が露になり一見すると下着を身につけてはいないかと誤解するほどTフロントTバックの下着にブラも開放的すぎるほどに紐状に近い。
「な!?なんなのよ。痴漢じゃなくて痴女性のくせに」
フフン、と彼女は麗奈や早紀、ルイたちにも劣らない胸、腰、お尻を見せながら笑みする。
「ご機嫌ナナメね?こんな時は射精してスッキリしたら」
「そんなことじゃ」
スマホを出して麗奈たちに助けを呼ぼうとしたら取り上げられてしまう。まるでこちらの心の内を見透かしているみたいでムカついた。
だが、その隙に花柄ショーツを脱がされ便座に座りながら倒れそうになる。
「ああ……ん」
「代わりにあたしの代えの下着を着けさせてあげるから。下着を着けてた方がいいのよね」
「ち、ちょっと…やだ」
代えの下着という似たような花柄ショーツに穿き変えさせられながらも彼女は下半身から目を離さない。
「お似合いかな。この匂い……?あなた、最近射精したの」
うっ、と言葉に詰まる。バスを降りる前に葵から献身的かつ包容力あるフェラをされ穿いてた下着から匂いがしていた。
元気ね、とほぼ紐状の下着の肢体を男性である私の前にしながらあっけらかんとしている。
「ちょっと走ってる間はまわりがオンナばかりで退屈だから。ね、相手して?」
「あ、あのね。んっ!?」
強引に唇を奪われまわりが女性ばかりという似たような状況を意外に思いながらもスカートやショーツの内で勃起が始まっていた。
ああ……、また。
サワサワと私の思いなど知らずに彼女は淫部に手をやりあたたかく指で包む。
「コーフンしてる。私にコーフンしてくれてるのね」
「だ、誰が」

No.139 17/09/25 13:02
作家 

「だ、だいたいオトコならそこら中にいるでしょう!?なんで私なの」
思わず口走りながら私自身もオトコであることにかわりないが彼女は意外なことを言う。
「あら?あたしが好きなのはイケメン、ショタそして女装や男の娘(こ)。なかでも女装は大好物、女性の姿をしながらオチ×ポがあって性欲や精力あればなおさら。あなたみたいに」
「な、ないわよ」
「あら、この前トイレでイカされ……あら?ここもトイレね。あなたとはクルマとかトイレに縁があるのかしら」
ないわよ、と女言葉でムキになりながらも彼女はパッドのある胸や穿きかえさせられたショーツの上から手や唇で愛撫する。
「っ……はあ……いや」
「イヤ?じゃないでしょう。ここは熱く堅くピクピクしてるわ……」
犯してやる、と思い至るが本気に至らないのはわかりきっている。だけどこれはいいチャンスかもしれない。
女陰を克服するチャンスとどこかに頭のどこかにありよぎる、相手は痴女性。とはいえ勢いでヤッてしまっては強姦やレイプなどと同じ。
「はあはあ、ちょっと待って」
吐息しながらも名も知らぬ女性を無理にトイレ内のお世辞にも綺麗とは言えない床に押し倒さない程度にぎゅっと腕や肩を掴み離した。彼女は目を丸くする。
「なに、どうかしたの?」
何も知らないとはいえそんな表現に内心どきっとしたのは事実。私のことなど知る由もないのに。ゆっくり考えをまとめながら思い切ったことを口に出す。
「や、やらせてあげるから。あなたがおま×こに挿入(い)れたいなら好きにして……」
これではまるで強姦犯に観念した女性のままではないか。だけど挿入できない私が言うにはあまり他に表現がない。
「この前とはちがうのね」
「た、ただしバスが待ってるからじ、十分程度で終わらせて。お願い」
「言うことがうまいわね。まるであたしを巧みに操ろうとしてるみたい」
立場自体は彼女に優先権があるように見せながら実質は私が主導権を握ってなくもない。
サディズムのSの内面がそういう風に無意識にさせてるのか。これが欲求不満な男子やハードSを気取る男性ならこの名も知らぬ女性は犯されてるかもしれないのに。
彼女は髪をかきあげ顔の真ん前で囁く。
「十分ね。バスに置いていかれたらあなたが気の毒だし」
「う、うん」
私の女陰恐怖症を知らずに彼女は私を抱き始めた。

No.140 17/09/25 14:48
作家 

「ここで寝転がれないから、座ったままあたしのオマ×コ舐めて挿入(い)れやすいようにね」
少し躊躇いがありながら紐状の下着を指と舌で避けながら舌を花唇に入れていく。オシッコくさい匂いが鼻腔をつくが不快感は少ない。
「んん……オシッコしたばかりでよくできるわ……」
「黙って感じてなさいよ……」
「そんな声は……出ちゃうから」
彼女の女性器は麗奈や早紀、神無月社長、ルイよりは意外なほど成熟してない。陰毛はすでに花唇から湿っていたが花唇は桃色に近い印象。淫豆はほどよくあり小さい印象。少し淫豆を指で弄る。
「ううん……この前はあたしにやられたくせに。なんかムキになってない?」
うるさい、とちいさく罵り愛液を求める蜜蜂のようにかいがいしく舌や口を動かす。
だいたいなぜこの女性はこんな大胆な下着を着けているのか。趣味か痴女か知らないけどやり過ぎ!と気持ちが罵る。
彼女は感じながらも私の肉棒に手を出してきた。
「今度はあたしね」
「早くして」
「急かさないの。童貞じゃないでしょう?」
以前と同じかそれ以上に丁寧に丹念に口にくわえていき濡らす。大胆にも紐状の下着のままの淫部を私の前に晒し指で自ら弄っている。
何者?、と疑問が浮かぶが考えているヒマはない。彼女の湿り濡れる花唇を見つめながら挿入できるか内心考えた。
「そろそろいい?」
フェラをし終えた彼女は髪をかきあげながら私の肉棒を指で絡めながら女陰に挿入しようとした。
ハアハアハアハア……。
息が荒い。身体は熱く興奮してるのに脳内のどこかは変な理性が働いていた。
入れたらどうなる?オマ×コに射精したら……その先は……。
「入れるわね……はあ」
「っ……」
性的本能が働いてるのになぜか拒否に近い反応が内にあった。
ハアハアハアハア……。
ゴメン!、と気づくと彼女を押し退け目を丸くする彼女をよそにトイレの扉を開けた。唖然とする彼女に私はもう一度言った。
「ゴメンなさい、傷つける真似をして」
バスの下に戻り息が荒いなか席につきぺニスをしまう。
「沙耶香どうかした?」
「息が荒いですよ」
なんにもないから、とだけ息をつきながら返すがスマホを彼女に取られたままだったことに気づいたのは目的地に着いてからだった。
この時痴女ある人とスマホで話をしていた。
「話は本当みたい。重症かもね」

No.141 17/09/25 19:22
作家 

再びバスが走り出した頃にふたりはあることに気づく。
「あれ?パンツ穿き替えた」
「え」
「さっきの花柄とちがうような」
「え……あ、同じじゃないかな」
でも勃ってるしとふたりに言われ慌て私はテントを張るスカートを手で隠し赤面した。
「オナニーでもしたの」
「それでパンツを汚したんですか」
「な、何でもないから」
高速を走りまわりの異性たちの目があるなか勃起した男性器は何とか鎮まった。
葵は双星出版の麗奈や早紀たちに質問をしながら到着まで時間を持たせながら私をチラ見しているようでもあった。
何で企画AVを打ち切りにせずそのまま続行なのか、前を走る神無月社長のリムジンが見える。
その同じ頃、後方を走る蘭樹理姉妹のスポーツカーもつかず離れずついてきていた。
「沙耶香さん、さっきヘンなオンナに襲われていたわね」
風に髪を揺らせながらおもしろくないのはヒトミ、アイもそうかわりない。
「センセ、隙ありすぎ」
「あの女性、トイレの前で誰かに連絡してたわね」
ルイは考えるような瞳をしながらバスの後部座席にいる私たちを見ていた。
ほどなくバスがついたのは有名な避暑地の一角、そこには神無月社長が以前仕えていた男爵なる人物から譲り受けたペンションがいくつかありそのうちのひとつを麗奈、早紀、私に割り当てられ他の女性たちも班やグループごとにペンションに入っていった。
「何者なの?あなたたちの社長」
さあ、とふたりは手に荷物を持ちながら鍵を開けて景色のいいリビングに腰を落ち着けた。
「スゴい……」
「沙耶香はこういうところはじめて?」
麗奈がお茶を淹れながらたずねた。
「うん、オトコだった頃はさほど遊ばなかったから」
「もったいないですよ。長い人生なんですから」
「そうね」
お茶を口にしながら立派すぎるペンションに唖然とし班ごとによく分けられるものと思う。お茶を口にししばしゆっくりした後に各々の部屋で荷物を整理したりうたた寝をしてしまった。
気づいた時には夕方頃だった。
「起きてる?」
「ああ、寝てた」
麗奈のノックした音に気づいて寝ぼけ眼は否めなかった。足元にしおりが落ちていて見ようとしたら取り上げられた。
「見ちゃだめ。明日は簡単な打ち合わせ、それと女優さんと面通し」
どうやら私には秘密で撮影が行われる雰囲気を感じ取った。

No.142 17/09/26 05:21
作家 

その日の夕方はバーベキューが行われ麗奈たちは私に精がつくようにお肉をやたら進めた。
バスガイドの葵、ドライバーの碧、ペンションを管理している彩香と麻由も加わり食事はやたら賑やかだった。
しかしその様子を神無月社長が密かに見ておりやや離れたところでルイたちも見ていた。
「楽しそう、いいな」
「本当」
アイやヒトミはそんなことを呟いていた。ルイは言う。
「オトコならその辺にいるわよ」
「フツウのオトコより沙耶香さんよ」
ねえ、と次女と三女は口を揃える。
だけど私はそんな会話を彼女たちがしていたのを知らない。女陰に挿入できないのは双星出版の専属モデルとして意向に添えないのになぜここまで来たのか疑問は尽きない。社長に食事の味がわからないままたずねた。
「社長」
「たのしんでる?」
「いえ、あの。何でこのまま撮影に臨むんです。意図がわかりません」
しばし神無月社長は眼鏡のレンズを輝かせ黙るがこう彼女は言う。
「期待してるわ」
「そんな……」
それ以上も以下もないにべもない態度のままメイドの理沙、奈々、彩香、麻由に私をもてなすようにだけ言い残し彼女は自らのペンションに消えていった。
メイドや麗奈たちにもてなされるのは悪い気持ちはしないがアメを与えられてるまま食事を終わりペンションに戻り眠りについた。麗奈たちはバスや食事で疲れたのかキスさえしないまま眠りについた。
一室で私も眠りにつこうとしたがなかなか眠れないと思ったが気づいたら眠りについていた。
だけど淫美な夢を見ていた、と思うと気づいたら夢精をし痴女性の下着をそのままつけており彼女の花柄下着を白濁液で汚していた。
「ああ……」
やむなく着替えから替えの下着を出し痴女性の下着をどうしようかと思ったが洗濯機に放り込み洗濯しベランダに干した。麗奈の声がした。
「おはよう、あれ?洗濯?」
う、うんと曖昧に答えた。大人になって夢精はないわけでなく恥ずかしいわけではないが若い頃や童貞の頃の気持ちがカアッとあった。
メイドの理沙、奈々が食事をペンションごとに用意してくれ「洗濯などは私たちに申しつけてくれたら」と言われたがかえって恥ずかしかった。
食事を終え時間がきて企画AVの打ち合わせに入ると言い神無月社長のペンションに招かれた。
そこで意外な再会が待っていた。

No.143 17/09/26 07:48
作家 

神無月社長のペンションに麗奈、早紀と共に招かれお茶をしていると九時を少し過ぎたばかりに来客がやってきたよう。
来たようね、と社長が言うと彩香に導かれて入って来たのは女性ばかりで手にしたカップを落としそうになるがさらに驚いたのは女優と称する相手だった。
「あ、あなた!?昨日の、この前の……」
相手役のAV女優は以前にバスで痴女され双星出版のある建物のトイレでフェラされつい昨日再び遭遇しセックスを女陰恐怖症とはいえ求めた痴女性が目の前にいた。
澄ました彼女で名乗る。
「相手役の早乙女美紀と言います。よろしくね」
「な、なんで……」
その様子に神無月社長はさらりと何事もなく言う。
「あら?ふたりとも面識があったのね。そういえば先月に会社に来た日も同じだったかしら」
そうだった。あの日私も麗奈にうながされ会社をたずねた日だったと悟る。
「麗奈さんに早紀さん、あなたたちでは彼、いえ水越沙耶香サンの女性器恐怖症もしくは回避症を克服はできなかったみたいネ。だけど私にまかせて」
ふたりとも憎々しげに相手役の女優美紀を見つめるがなにぶん会社の契約交渉相手であり企画AVの相手役である。うかつに反論反発はできない。
またふたりに恥をかかせ悪いことをしてしまい内心の胸が揺れ傷つく。
さいわい打ち合わせは滞りなく進みはし初日の撮影に入ったのはお昼過ぎ。
「なんなのあの人、前も嫌味ばかり」
「落ち着きなさい。私たちはやることはやったわ。あとは沙耶香しだい」
昼食や休憩を挟むなかふたりがクンニや逆アナル責めをしたことは私を試したことであることを告白するも“性のプロ(?)”である女優もしくは女性に言い様に負かされたことに傷ついていたことだ。
ゴメン、としか言えない。
麗奈は言う。
「謝る必要があるかは撮影しだい。さいわい今日はあなたひとりだけの場面」
「オナニーですね」
「言わなくていい」
早紀の茶々に麗奈は突っ込む。
今日の撮影は私の自己紹介やオナニーシーンだけ。それ自体は抵抗はない。気にするのはカメラ、……それに監督やスタッフという女性ばかりか。
あとは痴女性であった美紀だけ……。
「……ん、あたししだいでふたりの先も決まっちゃうんだ」
「気にしないで」
とはいえふたりの将来を私という女装者が左右してしまう。
将来か……。

No.144 17/09/26 10:52
作家 

撮影は二回。
ブラウスにタイトスカート、ただし素足。これは私の女装の基本スタイル。もうひとつは夏らしい花柄ワンピース、こちらも検討の結果は素足。ストッキングは夏場は苦手で夜出かけることは滅多にないがそれ以外はあまりない。
二回撮影するのはどちらかをDVDにつけもうひとつは未使用としお蔵入り。あるいは私用や麗奈、早紀もしくはファンに特典としてつけるからしい。
販売用ではなく雑誌の企画DVDだから色々なパターンがあるらしい。
ブラウスにタイトスカート、ショーツはお決まりのレース柄。ブラもお揃い。
撮影用の機材が用意されたリビングに向かうと美紀が清楚そうな感じで近づいてきた。
「射精できるかしら?なんなら手伝いましょうか」
「……あなたね」
まるで射精できないみたいに言われ(実際女陰にはできないけど)普段は異性に怒りを感じない私はムカつく。
沙耶香、と麗奈は肩を抱きうながし早紀はアッカンベーをする。私より彼女たちの気持ちの方が複雑かもしれないのに。
監督やスタッフはある程度以前に出した要望通りにカメラの角度や演出してくれるようだ。
もちろん何もかも思い通りではない。夕方までの撮影が予定らしい。
太陽が差し込む窓側のソファーに座りリハーサルが開始された。監督は促す。
「リハーサルだから本当に射精しないで。いつものように」
いつものようにカメラでは私はしないのに。
スタート、と声がかかりカメラのレンズが見えた。
「水越沙耶香です。はじめまして……。私は女装している男性です……」
ゆっくりとオナニーの状態に自らを導きながら麗奈、早紀そして美紀の視線が気にする。チラ見してることに監督やスタッフたちは何も言わないのか……?
ん……、ゆっくりタイトスカートを両手でたくしあげながら膨らむショーツを露にする。
「見てください。私はオトコなんです」
……しばし室内が穏やかに沈黙し監督や女性スタッフたちの瞳や表情が熱いように見えた。
少しショーツの上から指に触れた時だ。大きな声がかかる。
カッ〜トっ!!
思わず肩や背中がビクっとした。
「はい、いいです。だけど本番はもう少し色気や艶かな。だいじょうぶ?」
「え、ええ」
監督が離れ五分休憩。緊張で吐息があるなか美紀はフンとした。気づかなかったがスタッフのなかに三姉妹もいた。

No.145 17/09/26 15:13
作家 

ところがいざ本番が始まると表現のできない緊張や上がりに襲われた……。
スタート!、と声がかかりカメラがまわり自己紹介を終えていざオナニーを始めるとショーツの内で勃起しカウパー液は染みををつくるほどに興奮し身体は射精に向かっていたはずだった。
ハアハアハアハア……。
吐息で呼吸は荒くなり頬は赤い……しかしいつもの射精感に到達できないことに気づき監督やスタッフたちはじっと見つめていた。十分…二十分、三十分過ぎても……イクことはできなかった。四十分ほど過ぎた頃だった。
「カット!」
びくっと女性監督の声に勃起してたはずのぺニスは力なく萎えてしまった。
「だいじょうぶ?なにか道具いる。オナホに……使用済み下着とかは用意できるけど」
「う……ん。すみません、慣れなくて」
「緊張してるの」
この若い女性監督はAV界では有名な女性で女装モノやニューハーフモノは多く手がけていると後に知る。ちょっとキツい雰囲気の美人であるが女装者たちの扱いは心得てるらしいがこの時の私は緊張感に支配されていた。
美紀がおもしろそうに笑みした時に麗奈は私の側に寄りジーンズを脱いですぐさま下着を脱いで私に差し出した。
「こ…これ使っていいから」
「れ、麗奈!?」
「麗奈さん!?」
私以外みな同性がいるなか彼女は顔を真っ赤にし恥じらいするなかベージュ色の生々しい下着を差し出したことに驚く。
監督は辺りを見回し冷たく言う。
「三分休憩」
場を監督が取りなしたことでいちおう場が鎮まるなか私は麗奈に言う。
「し、下着をつけて。これでも替えでもいいですから」
「そ、そうですよ!」
私や早紀の言葉に彼女に正気を取り戻しジーンズに下着を着けないまま穿き戻した。
「こ、これでいい?」
ツンとしながら平静を保つ態度にホッとしながら私は彼女の手を掴み人気の少ない廊下に出た。
「な、なにしたか。わかってます!?」
「わ、わかってるわよ」
「あ、あの、私いやオレのためにしてくれるのはわかってますけど。……これは」
手にしたベージュ色のパンティは人肌の温もりが伝わり言葉が表現できない。
「……あ、あんなオンナにバカにされる沙耶香は見たくないしお、お仕事だからしっかりして」
いつもは強気なはずなのに自分が立ち上げた企画だからか懸命さと個人的感情が複雑に絡み合っているようだ。

No.146 17/09/27 04:26
作家 

撮影が再開された。
麗奈の下着は視聴者から見えても見えなくも構わないと監督は言う。あくまで雑誌企画のAVであり私の性癖を通して伝わるモノがあればいいとだけ監督は言った。
ハアハア、と瞬く間に下着ひとつが手元にあるだけ股間にある男性器は熱を帯び堅くなるからふしぎなもの。言い訳を付け加えるなら身につけてる衣服や下着もあるが、なにより人肌の温もりある下着の効果は絶大だった。
下着特有の柔らかさ温もりクロッチにある尿の匂い少し歪んだような愛液らしい独特の沁みや匂いなどはさながら媚薬にも似る魔法の特効薬。
ハアハアハアハア、スゴい……。
声にならない声と共に萎えてたぺニスはグッと力を張り睾丸も力を取り戻したように膨らむ。付け根から一体化したように幹と睾丸が膨らみ身につけてるショーツからはみ出さんばかり。
「ああ……。え、えっち私を…見て…見てますか……」
カメラの向こうにいるであろう雑誌購入者に訴えかけ興奮がさらにあるのか眼鏡を外した時に少しばかりある錯覚を起こした。
麗奈がいま下着を身につけていないのは理解してるはずだが、彼女以外の見守る早紀や監督、スタッフたちまで下着を身につけていないのではと頭にある理性ではない妄想が瞳を通して妄想として一斉に目の前の女性たちが下着を着けてないように見えた。
「っ……か……はあ」
一瞬、誰もが下半身の美しい脚や太腿、陰毛や陰毛に隠れた花唇が見え妄想にとらわれた。
瞬間わずかに射精感が熱く下半身を支配しどぴゅと一滴二滴ほど淫臭が漂う。
いいわ、と監督の熱気ある呟きが聞こえた気がした。
イッた方がいいのかなと思うと意地を張る必要はないのだから膨らむ睾丸を撫で幹を扱いて音を立てた。
「……うっ。いく……イッちゃいます……。ああ……」
気持ちを楽にして白濁とした液が指やおへそにまで出て射精できた快楽と開放感、独特の虚脱感がに包まれてはあと吐息を肩と共ににつく。
ぼんやりする瞳で麗奈の下着そして彼女の安堵とも取れる表情にできた、というひとつの安心感もあるが使用済み下着を手にしてる私の方が羞恥心を胸に感じた。
その様子を美紀は一応の納得の顔はあるものの私や麗奈、早紀の様子をうかがっているようだが一度部屋を去っていく。
「OK!カット、いいわ。三十分休憩」
しばしカメラを見つめる監督の声が部屋に伝わる。

No.147 17/09/27 06:03
作家 

休憩三十分。
先に私はワンピースと下着を着替え一息はつくがまた問題があった。
「沙耶香さん、こ…今度はあたしの……」
お茶をしている私の前で早紀は幼さがある表情をしながら目の前で下着を脱ごうとしているのだけど……。
「あ、あのね。こんな時にまで麗奈に対抗しようとしなくていいから。ゆっくりしよう……ね」
可愛らしいスカートの下に手をかけたが下着を下ろすかどうかで恥じらいや葛藤らしい表情が見え先ほどの射精できない自分あるいは女陰に挿入できない自分が二重に重なり見えた気がした。
早紀はつーっと本人さえも気づかずに瞳から水を流していた。
「あ、あたし……う、うわ……ああ…ん」
「な、泣かないで。ね」
「私に張り合おうとして……泣かなくてもいいでしょう」
監督に断り一度ペンションを三人で出た。
「ん……。ね?泣き止んだ」
女装してても自然と男性の一面は出るようで彼女をまるで妹のようになだめながらとりあえずは落ち着きは戻ったよう。
「は……い。すみません……麗奈さんにも」
「私は別に。ただ沙耶香は休んでたところだし」
「かまわないから」
ツンとしながらも麗奈は早紀に気をかけている。女装しててふたりの異性に求められる、これは私にとって本当にイイことなのか。
木々に囲まれるなかベンチに三人そろって座り早紀はいつもの彼女のようだ。
はあ、と安心するとも不安とも思える吐息が少しでた。撮影は一週間、先にも書いたが街に戻ってからも撮影はあるができるのか?という気持ちがあった。
「緊張した?」
麗奈の問いに頷く。
「あたしも沙耶香さんのお力になれたらいいなと思ったけど」
「いいから。気にしないで」
はい、と彼女はいつもの小悪魔めいた表情になってホッとしないでもない。
とはいえ下着を脱ぎ出した麗奈、下着を脱ごうとした早紀。百歩譲って私の下着フェチを理解してあそこまでするだろうか……?
左右に座る彼女たちの気持ちかあるいは雑誌作りに対する意気込み、私への愛情か性欲か目に見えない何かはふたりから感じた。
気づくと素足に木々から撫でられた風を感じ半勃ち程度に膨らみをショーツ内に感じた。
ウフフ……。
クスクス……。
麗奈と早紀から笑みがあり私の股間を見つめていた。
「ほ、他に見るところあるでしょう。せっかく綺麗なところにいるのに!!」

No.148 17/09/27 06:47
作家 

二度目の衣装をワンピースに変えての撮影はほどなくうまくいった。
少々、ワンピースや下着をよごす手間はあったが撮影は夕方を少し過ぎ陽が落ちるか落ちないかのぎりぎりだった。
「お疲れさま。明日からは美紀と絡みあるからゆっくり休んでね」
その美紀はどこかに姿を消したのか二度目の撮影の時にペンションにはいなかった。
夕食は地元で捕れるという魚を出され新鮮味があり美味だった。
だが二回の射精はあんがいキツい。手淫はどうしても自分の手だから。女性の指や手ではない。
監督はどこかへ行き女性スタッフたちは労いの言葉をかけながら私にちょこちょこいろいろなことを聞いてくる。
女装を除けば異性に囲まれる男性は変わらない。意識しすぎとも思うがそれはまだ胸の内にあった。
「麗奈さんと早紀さん、どちらが彼女なんですか」
「知りたい」
「……言えません」
そもそも麗奈は私をスカウトした時から肉体を求めていたし早紀は三ヶ月の間巧みにアプローチしようやく肉体関係に至る。
ていうか私が当事者なのにむしろふたりの立場になって物思いに浸っていたのに気づいた。
「……あ」
魚の肉を口にしながら女性の立場になって考えてるのは私の中の“女性”“沙耶香“として彼女たちに感情移入し想っているのか……。つくりつくられた女性の気持ちが自然とそうなのか。
「う……ん」
「むずかしいこと聞きました」
うん、と頷く女性スタッフはそれ以上は触れなかった。
とにかくお腹を壊したり身体を壊さないように撮影に臨まないとならない。
「モテるわね」
「ホントですね」
「あのね……」
他人の気持ちも知らずに麗奈や早紀はからかう。女心はわからない。が同化か重なりはある。
しかし重なりがあればあるほどに自分や麗奈たちがつらくなるのでは?と思う。
食事を終え後片付けをして自分たちのペンションに戻る。その姿をルイたちは見ていた。
「うまくいったみたいだけどあの美紀てひとはふてぶてしいわね」
「うまくいくのかな」
ヒトミ、アイは翌日の撮影を気にしてた。ルイは撮影スケジュールを確認し呟く。
「明日はあの美紀てひととセックス、挿入……」
できるのかしら、ルイは胸中で明かりがついたペンションを見つめ呟く。
その不安は皮肉にも当たることになる……。

No.149 17/09/27 08:11
作家 

二度あることは三度あるかが的中したかはわからない……。
この日は撮影に昨日立ち会わなかった神無月社長が現場にいた。
撮影場所はペンションにほど近い廃校になった古きよき校舎、近年の少子化で廃校になった建物である所有者の方はアダルトビデオの撮影と知りながらも快く貸してくれたようと聞いた。
近代的なつくりだが、建物を構築する木の匂いや適度にコンクリートがもあり懐かしさがどこかにある雰囲気。着替えに私はかろうじて〈教員用更衣室〉と読める綴りのある札の一室を与えられブラウスにタイトスカート、ストッキングを身につけロッカーにつけられた少し錆びた鏡で鏡をリボンで結わえ整えリップをつけた。
「……できるのかな」
教室に向かい台本通りに演技しリハーサルをする。エキストラとして麗奈や早紀、女性スタッフもセーラー服に着替え席に座る。最後に現れたのは美紀。
一見するとどこにでもいそうな美少女と通じる美しさ可愛さがあり年齢は早世より少し下なぶん学生として通じる。が二十歳は過ぎているはず。
「フン、ちゃんとできる?」
「や、やるわよ」
シチュエーションは女教師に扮した私が成績が低い生徒の美紀の性根を直すためにセックス指南をして彼女は私を好きになるというニ十分程度で演技をしキス、クンニ、フェラなどを経て挿入して中出しして机の上でキスを交わしあい終わるのだった。
「もう一度リハーサルするわね。美紀いい?沙紗香さんも」
あ、ハイとぎこちないエキストラとはいえ麗奈たちもいて彼女たちを教室から都合よく追い出し美紀といくつか言葉を交わしキスをする。
女装した女教師に彼女ははじめ驚くがぺニスの魅力や女装教師の魅力に引かれる。
「早乙女さん、あなたセックスを知ってる?」
「せ、先生!?なにを……聞くの」
リハーサルなのにAV女優とは思えない清純かつ若々しい雰囲気にちいさく喉がなった。
なんだカワイイとうかつに思うほど。
「はい!カット」
監督は感情や気持ちを上手に出せるように指導してるが、美紀はツンと澄ましている。
ホントに私みたいな女装者が好きな女性には見えなかった。一度目二度目はなんだったのかとも思う。
そして本番が始まる。
「早乙女さん。あなた、セックス知ってる?」
「な、なにを!?あたしはレズじゃないし」
アドリブが加わったのが耳に入った……。

No.150 17/09/27 09:19
作家 

「レズかどうか教えてあげるわ……。ん……んんん」
私が彼女の唇を奪った時だった。彼女の瞳は明らかに笑みしていたと思った時だ。
ん…んん。くちゅ…れろれろ…ねばぁ…。!?……あ、はあっ。
巧みに舌を返され唾液が粘液に変わる瞬間にキスの主導権を奪われた。
誰も気づかないの……!?
「うふふ、せ、先生にキスを……う、奪われた……わ」
「!?ああ……ンン。れろれろ……」
監督はそのまま続ける表情で麗奈や早紀たちも見守っている。続けないという意識で身体は動きオーソドックスなセーラー服の胸元に手をやり一見小振りな胸のようだが、形はよく乳首はすでに堅く勃起し天を向いている。
「んん…はあ、先生……凄い……」
ちがう、私じゃない。私が彼女のペースにすでに呑み込まれていることに気づく。彼女の手は二度すでに触れた経験がある膨らみあるスカートに触れる。
「せ……先生!?え、ええ……オトコ」
瞬間、内心与えられた台詞と理解してるのに美紀がリアルに驚愕な表情をしオトコと言われたことが動悸を誘った。
いわば本気で私の方が驚いた。
「……え、ええ。私はオトコ、ほら……」
タイトスカートを自ら捲りあげ黒いストッキングと白いショーツの内にある膨らみを見せる。だけど私は彼女に操られて演技をしていた。
サディズムが本来ならこういうシチュエーションなら内から熱く燃えるはずがいまはふつうに中火程度に己を感じる。それでも演技をしなくてはならない。
触ってみる、と恍惚した演技か表情かわからない生徒役の美紀は椅子に座ったまま手で愛撫してゆく。大きい、とうっとりと見つめる表情は異性同性に関係なく虜にするよう。
「ああ……はあ。オチ×チ×よ」
「……私はチ×ポコとならいました……」
卑猥な表現はさらに卑猥な表現で返しストッキングを下ろしショーツの上や表面からぺニスを撫でていく。
「……すごい……」
「先生のコレを癒してくれる……」
ええ、と彼女はうっとりうなずくが堅くなった肉棒をショーツの脇から出さないまま膨らみ始めた睾丸の方を責めてきた。
リハーサルとちがう、と気づく。リハーサルではショーツの脇から出して躊躇いながらフェラチオのはず。
「ここ……凄い。は……む」
軽く唇で包むようにクロッチ辺りから舌で濡らしはじめ感じてしまう。
「ああ……美紀さん」

No.151 17/09/28 06:04
作家 

はむはむ、と甘い吐息とともにショーツの内にある膨らむ睾丸を甘噛みし愛撫されることに快感が宿る。
ああ、と私は美紀の表情を見つめた。一見するとどこにでもいる女性でありながら瞳は牝の本性を持つ獣や動物のよう。
なんなの、このひと。
「センセの…ち、チ×、ポ、い、……いただきます……ね」
舌を這わしショーツの上から指で扱いて舌で睾丸と幹の付け根を責めてきた。
「っ……ああ」
声が漏れる。私が臨むシチュエーションは私が仁王立ちし相手の女性を座らせフェラをする場面が好みである。
いまの美紀は席に座り生徒役に徹しながらフェラをしているが、主導権は彼女にあった。願望は叶えられているが立場は異なり美紀の蕩けそうな愛撫はルイよりも勝っていたかもしれない。
「センセ、うまくないかもだけど……感じてくれてます……?」
明らかにフェラは睾丸や幹の付け根という独特の性感帯を責められながら感じていた。
「う、うん。じ、じょうずよ……」
「はあ、ありがとう……ございます。あたしのココ……いけないところで…えっちなのが……沁みています」
彼女は清楚なセーラー服のまま襞のあるスカートをゆっくりたくし上げて純白の可憐な下着を空いた指で弄りクロッチにある沁みを私にもカメラの向こうにも見せていた。
「……」
凄い、これがホンモノのAV女優……。それでいてまだ始まった場面で数分なのに女子高生もしくは生徒役としてあまつところなく女性の魅力を出していた。
「はあ……センセ、あたしでコーフンしてくれて……んちゅ」
ようやく彼女の唇はぺニスから肉棒へと変貌した男性器の先端へいき鈴口とキスをした。
ああ、と私もまたカメラの向こうの後々見るであろう視聴者と同化しそうであった……。
「ああ……」
「えっちな生徒で……ゴメンなさい」
甘く蕩けそうな表情でまるで上目遣いで私を見つめながらちゅるちゅるじゅるじゅるとフェラをしていく。
「あ……はあ……」
吐息しか台詞としてこぼれない私は主導権を握られたことより彼女との性のふれあいに愛情を超える何かを感じていた。
「……あたしのイケないココ……センセに見て、舐めて、責めて、おま×こ……恥ずかしいけどしてください……」
……ッ!、と一瞬その甘い表現だけでイキそうになったが堪えた。

No.152 17/09/28 13:39
作家 

「先生、あたしのも……お願いします」
彼女は清楚や清純さを秘めた淫美な姿で机に横になり白い肌の素足を出していた。
「う、うん……」
ウフフともくすくすともどれでもない彼女の笑みが聞こえた感じが胸の内にしていた。清楚を印象づけるような可愛いらしい下着を脱がすと麗奈やルイたちとも異なる花弁のような花唇が露になった。
一見するとちいさなワレメのようだが陰毛はほどほど、しかし湿り気はあり花唇は愛液が蜜のようにとろとろとし淫豆はふっくらとしていた。
少女にも成熟した大人の女性どちらにも見える花弁の形をした女性器のよう。
机に寝そべる彼女の白い肌の足を太腿からゆっくりキスをし愛撫した。
「んっ……あ」
「んんん」
成人した女性のはずなのに反応はリアルな女子高生を思わせ口に出さないけど驚く。
「はあ……先生のオチ×チ×に……あたしをあげます……」
「っ……はあ」
「……ぺニスのある先生、好き……」
演技とわかっているのに私は動悸が激しくなりあたまの中が真っ白になりそうだった。愛液自体は成人した女性のそれとは一見変わらないが、とろとろとワレメもあり花唇が開いている。
魔性の花、ふとそんな表現がなぜ思い浮かんだかわからない。
指を入れてみると吸い込むようにくちゅくちゅと誘う。……魔性にも感じるが淫美にも思えた。
「ああ…んん、先生の指……いい。オ×ン×ンみたい」
何か私が責めるたびに彼女は台詞としてだろうけど卑猥な表現を発する。
「っ……初めて?」
「はい……」
もちろんAV女優のなかには処女はいるが、美紀が初めてとは思えないが演技のなかで彼女は“女装教師に身を捧げる女子高生”となっていた。
指を吸い付け唇をつけると愛液は蜜のようにとろとろと流し源流のようだ。
「っ……」
私はタイトスカートを脱いでショーツだけになり肉棒を少し弄りいつものように脇から出した。
「……」
てっきり監督からカットの声がかかると思ったが思いすごしだったことに吐息をつく。
美紀は女神のような女子高生のように微笑む。
「はあ……女装した先生に…あたしをあげれるなんて……嬉しい」
ゆっくり私は頷きいきり立った熱く堅い肉棒を美しい花唇の先に触れるか触れないかした時だった……。
誰もが息を呑んだ。
…………。
しかし私は挿入できないまま時間が過ぎた。

No.153 17/09/28 14:03
作家 

…………。
監督からカットが入りしばし休憩することになった私に監督やスタッフは声がない。あらかじめ神無月社長たちから私の事情は聞かされていたらしい。
麗奈、早紀は安堵ともやはり挿入されなかったことに複雑な表情があった。
「先生、じゃなくて沙耶香さんですか。少しいいですか」
「……そんな気分じゃ」
「いいから、話しましょう」
話しかけてきたのは美紀。彼女は椅子に座る私の手を取り校舎の外に連れ出し人気のない林に出た。そこからは観光地である避暑地や田舎の町や村が見えた。
「っ……軽蔑したでしょう」
「あたしは、いえ私はあなたが挿入(い)れられない原因を知ってるとしたらどうします」
単刀直入な言葉を受け流し美紀は女優らしい表情で問い詰めた。
「っ……」
見た目は制服の美少女だがAV女優らしい大人な表情、姿、形のまま彼女は私を見つめ言う。
「妊娠、子どもができるかもというのがあなたにセックスを惑わしているんじゃない」
「っ……」
「言わないのは自覚してるから」
黙る私と彼女に山々や木々から風が心地よく吹き抜ける。
しばし黙る私の前に彼女は音もなく唇を奪う。
「な、なにを!?」
くすくすとあの笑い方をしたが嫌味な雰囲気はない。
「キスでは子どもはできないですよ。子どもでもわかります。伝染るのは虫歯やちいさなバイ菌、いやですか」
「あ、あのね」
「初めて会った時のそういう表情は私は好きです、沙耶香さん。オトコでありオンナでありオ×ン×ンがある。素晴らしいこと」
「……んん」
唸る私に彼女ははっぱをかけて言う。
「私は……こんなお仕事してますが、プロです。以前に沙耶香さんを試食した時は美味しかったです。だけどいまは女性の形をした情けなさいオトコです。……妊娠の心配ならちゃんと安全な日に中出しします。ダメならピルをするか相手にこのゴムさんを着けさせます」
ポケットから自然にコンドームを出していた。静かな呼吸をし彼女は言う。
「以前あなたとえっちした時はいい経験でした。女装してる方なのに私みたいな人に感じてくれたんですから」
「……」
「だからあらためてえっち、いえセックスしましょう」
あっけらかんと言う姿に唖然とした。ふつうの女性のようなのに性についてはオープンにしている。
爽やかな風のなかに彼女はいた。
性の天使……。

No.154 17/09/28 16:21
作家 

大丈夫、安心して私の膣内(なか)で射精してください……、受け止めますから……。
あらためて撮影の寸前に美紀はこう微笑んだ。
「っ……」
「沙耶香……?」
「撮影できます?」
麗奈や早紀は戻ってきた私を案じ声にいたわりがあった。美紀を見ると挿入するために自ら軽く自慰行為をしていた。
また彼女はこうも言った。
膣内(なか)に躊躇いあるなら挿入はしてイク時は顔でも胸でも性器の上やおへそどこにでもかけてください、と言った。
凄いと思うものの、私も多少なりても勃起はさせておかないとこの『女教師沙耶香編』は撮影できない。
「っ……」
「どうしたの」
「ちょっと緊張して勃たたない……ような」
グイっと顔をいきなり麗奈に持ち上げられ唇を奪われ数瞬の間、深く甘い唇を重ねた。美紀とはちがい少女のようなキスではなく間違いなくディープキス……。
「っ……はあ。いまはこれだけでいい?胸やお尻くらいは触らせてあげたいけど……相手は美紀さん、でしょう……」
「あ、ああ…はい。うん」
ズルい、と早紀は負けじと私にキスをしようとしまた一波乱になりそうなのを私はなだめた。
「さ、早紀さんは……またいつか…ね!もう……勃っちゃったし……!?」
言ってからまわりが女性だけなことに気づき少年のように顔や耳が赤くなったが美紀は見て言う。
「上等、それだけスカートにテント張ってそれだけモノが言えたらセックスできるわ」
「……み、美紀さん!?」
赤面する私は頬の赤らみが落ち着き勃起が程よく落ち着いてから撮影になった。
麗奈は教室の廊下から見守るようだった。
「先生、……素敵。そのオ○ン○ン……でイカせてください……」
肩に手を回し美紀は女子高生そのもの。花唇にゆっくり先端から挿入(い)れてゆく。
あ・ん・ぜ・ん・な・ひ・だ・か・ら
安全な日だから、唇が美しく優しく動いたのがサインとして理解しこの一ヶ月躊躇いがあった女性器に男性器をゆっくりやさしく挿入する。ずぶずぶと肉唇を押し開け花唇に飲み込まれていく。
「っ……ああ。……先生っ……いい。いいわ」
「っ……はあ。はあ……」
力を抜いて挿入して、と彼女は唇だけで私に伝えていた。
膣内がキツく締めていたがやわらかくもあたたかい包容力を女性器に感じて肉棒が熱い……。
彼女は挿入されながら見つめていた……。

No.155 17/09/28 20:16
作家 

「っ……んん。あ…ハア……先生の…オ×ン×ンが入って…る……」
演技ではあるが彼女は真剣に挿入される痛みがあるなか卑猥な言葉を巧みに使い私や見るであろう視聴者に訴えていた。
ずぶずぶと卑猥な音を廃校の教室でちいさく響き伝わる。
ルイほどに名器ではないようだが、明らかにいままで誰よりも身体を交わった誰よりも襞や陰唇から抱擁力があるようだった……。
凄い……。女の人はここまで異性を愛せれるのかと卑猥なはずの女性器から全身に狂暴なはずの肉棒を包みこみ全身で彼女を感じていた。
「ああ……痛くないように……」
「う、うん……」
すっかり美紀の魅力にとらわれていた私に彼女は腰を動かすように促した。ゆっくりゆっくり処女を扱うように動かすと襞が肉棒に絡み表現できない感覚に襲われた。
「っ……ハアハア……」
「先生、感じて…くれ……っ……!」
「あ……ん……んん」
「……せ、センセの……好きなように……して」
危うくふつうのセックスになるところを彼女は私に私らしいセックスを求めている。たしかに女装した男性ではあるが、女装レズの愉しさを伝えなくてはならない。
吐息と呼吸をちいさく繰り返し自分の言葉を探す……。
「す、少しきびしい……指導だけどできる?」
「ああ……ん、やってみます……」
キュッと襞が締まり合図されたようになり腰を激しく動かした。ぱんぱんと互いの肌が触れ弾ける。
久しぶりのセックスの壮快感や快感がブラウスやショーツを濡らすように体液や汗が混ざりあう。
「あ、……ああ…ン。せ、センセが…オトコで…いい……」
「はあはあ、ほんと?嬉しいわ」
「……はい。……ん!」
彼女は巧みに頬を紅に染めた表情や潤む瞳でコンタクトをしていた。
「おムネの検査するわね……ん。ちゅっ…ちゅちゅ」
「ああ……は、恥ずかしい……やだ」
「下着は違反……してないわね。だけど…ムネは可愛いらしく形も……いい。だけど…」
「だ、だけど……なんです?」
言葉責めをしてあげるのが礼儀であり視聴者への私の人物を伝えないとならない。
「せ、制服の下にこんなえっちなムネを隠して先生を誘惑してたのね」
「は、ハイ。ゴメンなさい……ん……」
「ン……キスで許してあげる……」
唇を重ね合わせただけで肉棒が膣内で肥大化した。熱く堅い、ショーツと肌が擦れあう。

No.156 17/09/29 05:43
作家 

あれほど挿入を躊躇っていたのに、いまでは挿入ができていた。
ああ、いつまでも美紀の花唇の内に挿入(い)れておきたい願望があったが女装Sや役柄は教師なのだから彼女をイカし自分も射精しなくてはならない。
机の上で彼女は制服や下着をはだけ白い肌に汗や体液を輝かせながら体位を変えながら悶えていた。
「あ…ああン……スゴ……いい…んん」
「ンっ……」
私が机に寝転がりながら彼女が上だったり机から離れ彼女が牝犬のようにお尻を向けながら短い時間のなかで体位を変えていく。
「あ、ハアハア、……センセの……顔を…見ながら……」
撮影時間がどの程度過ぎてるかわからない。女性監督は何も言わない、ただ見つめるだけ。
再び美紀は机の上で仰向けになり私を誘う。眼鏡を外して呼吸を整える。
狂暴な男としての声は聞こえなくなっていた。
ずぶずぶと彼女の花唇に肉棒を挿入にキスをし耳やうなじ、黒髪を愛撫していく。
「ん……はあはあ(いつでもイッてください)」
「ン……(う、うん)」
耳元で甘く囁かれ肉棒は限りなく花唇の内の襞で肥大化していた。
だけどそれでも膣内への射精を躊躇う自分が内にいることに気づく。
「イッ……ああ……」
イキそうになりながら悪い癖で堪えるようになった時だ。
するりと彼女は空いた手を首にまわし足で私の下半身静かに締め見えないように拘束するかのようだ。
逃がしません、と美紀は愛らしい表情でまっすぐに見つめていた。
瞬間、あの射精感が襲い足が痙攣し膨らむ睾丸がショーツの柔らかい感触を通じ幹から根元、幹から亀頭、鈴口へ熱く鼓動のように伝わる。
「い、イク、イッちゃう……おお……んん……」
「い、イッちゃう。先生のオチ×ポで……スゴ…イ。感じちゃう……」
互いに下半身を痙攣させ震えるように眉間に皺を寄せながら快美で性の快感を味わっていた。
彼女の膣内の襞は肉棒を包みこみながら濃い精液を求め奥の子宮へ届けるかのような感じ。
ただルイのように強引に求めるのではない。流れる川の水をただ下流へ流し受け止めるよう。
はあはあ、とふたりして息が荒い。
女性器へ射精した、してしまった……。
ある種の爽快感や性的快感があったが安全日と言っていたが妊娠が怖い感覚がよぎる。
しばらく密着し肌や唇を重ねていく。
カットがかかり撮影を終えた。

No.157 17/09/29 06:20
作家 

カットがかかりながら勃起し熱い肉棒を膣内の襞は射精を終えるまで絡めていたが、射精を終え萎え始めるとゆっくり離れて腰をゆっくり動かしていった。
「……射精できましたね。私のおま×こで。やればできましたでしょう」
けろりと笑みし膣内からとろとろと出る男の精液をマネージャーか付き人と思われる女性にウェットティッシュなどで拭いながら言う。
「あ、うん……」
「そんな顔しないでください。先ほども言いましたがいざという時はゴムを使う、いえ使ってもらう時もありますから」
「う、うん」
では失礼します、お疲れさまと彼女はマネージャーからタオルやバスローブを羽織ると適当に監督やスタッフと会話をし学校から去っていくのが見えた。
しばし呆然と見ていたら早紀が声をかけた。
「お疲れさまでした」
「う、うん……」
「どうしました」
なんでもない、と言いながら麗奈が廊下と教室の敷居を跨ぎいつものように笑みしていた。
「お疲れ」
「うん……」
「つかれた?」
「……ん、わからないけど眠たいかも」
久しぶりの膣内での射精のせいか身体がまともに眠気があった。
監督から声がかかる。
「お疲れさま。今夜はゆっくり休んで。慣れなかった?」
「ああ、ハイ。すみませんでした。撮影を中断させて申し訳ありません」
「気にしないで。今回は美紀のおかげ、かな。それにAVでもテレビとおんなじでやり直しはあるから」
監督はそんな言葉をかけてくれ私は女教師の衣装や下着のまま学校を麗奈、早紀に囲まれながらペンションに戻った。
いつもならレディファーストで麗奈たちが先にシャワーやお風呂なところを彼女たちは私に譲る。
身体にお湯を浴びせ牡の匂いがある身体を丹念に丁寧に、特に性器は念入りに石鹸で洗い清潔にした……。
「……っ」
油断しているとお湯を身体に浴びせてるだけや湯船に入ってるだけでも眠気に襲われそうだった。
湯船で自分の性器に触れる。
ふとニューハーフや性同一性障害の人たちの気持ちを考えた。
彼、いや彼女たちはぺニスに違和感があるというとよくメディアを通して聞く。
私が妊娠という表現に怯えたのは自分の精液や精子が子どもを生んでしまう疑念があったから。
ぺニスのある女性イコール女装、という存在を頭が真っ白ななか考えた。
何も答えは出ないまま風呂を後にした。

No.158 17/09/29 08:03
作家 

「あれ?ブラとかつけてないんですか」
髪を拭きながらリビングに向かうと早紀はパジャマの上からブラやキャミソールなどをつけてないことに気づき頷いた。
ふたりは向かい合わせになりながら書類に向かいアルコールを口にしてた。
なに?と聞くとふたりは快く答えた。
「今日の撮影についての報告」
「社長からのお達し。私たちは他の子達と違って半分はお仕事だから」
「……なにか手伝えることない?」
冷蔵庫からあらかじめ用意されていたジュースを出して私は座るが彼女たちはないと言ったと思いがっかりしたと思ったらである。
あ、と麗奈は思い出したようにバッグからアンケート用紙を数枚差し出した。
「なんなの」
「え……と、お決まりごとですが今回の撮影にあたっての感想やお気持ち、また撮影したいかなどのアンケートです」
アンケート、とあらためて内容を見つめジュースを口にすると麗奈は見つめる。
「答えられる範囲でいいから」
「……うん。それにしてもふたりとまだお仕事だなんて」
いつものこと、とふたりは息を合わしながらムッとし一緒にアルコールを口にする。双子かと思えるほど私が関わると行動が似る。
もちろん仕事として割り切りもあれば私のことでいがみあうこともある。
「早紀、先に入りなさい」
「いまのだじゃれですか?」
ちがうわ、とおどける彼女に先に風呂を進め早紀は頭を下げ着替えなどを持ち風呂場に向かう。
「あ、沙耶香さん。お湯を捨ててませんよね?」
「え、あ、そのままだけど……」
実は上がる前にお湯を捨てて簡単に掃除しようかとよぎったが身体の疲れが半端なくそのままにした。
早紀は振り向き笑みした。変態的に……?
「あ〜、沙耶香さんの残り香のお風呂……間接セックスになりますね」
ならないわよ、と麗奈が睨み呆れた。
「まったくあの娘は」
「……ひとつ聞いていい」
なに、と彼女はふたりきりになった途端に女性らしい顔をした。
「私が……美紀さんとセックスしてる時に教室に入らなかったよね。どうして?」
しばし黙るがキッパリと返した。
「お仕事よ。仕事に個人的感情が入らないため」
それ以上は言わなかった。
だけど身体を交じわせている同居してる男性、しかも女装とはいえ別の異性と交じわうことに個人的感情が入らないことはないだろう。
書類にペンが歩む。

No.159 17/09/29 10:32
作家 

「アンケートはいつまでに出せばいい?」
「(街に)戻ってからでもこの撮影中でも、……できたら八月最後か九月のあたまくらい」
……。
意外に期間を空けられることは意外でもなければそうでもない。そもそも雑誌が『クロスドレッシング』季節ごとの隔月刊だからだ。
ペンを走らせたり考えたりアルコールを口にしながらも表情は真剣。たまにマンションでも見る姿でキャリアウーマンらしい。
……。
こんな時に彼女の男性(女装男性)遍歴は聞きたくても聞けない。
麗奈にスカウトされ女装しモデルとなり女性としても生活し生活そのものが目まぐるしく変わった。
モテてると普通の男性ならたぶんにこの状況は浮かれる、が私は三ヶ月そしてルイたち三姉妹に精子目当てで襲われ一般に表現されるモテるというモノではないことは薄々、はっきり自覚した。
女陰恐怖症はとりあえずは克服したと考えないと前向きになれない。
ぺニスのある女性というよりは女装という存在……。
「黙ったりしてどうかした?飲む?」
「ううん、いや。なんでもない」
「なんでもないわけないでしょう。せっかくセックスをできたのに」
露骨な表現に口を閉ざす。かといって彼女は私が黙った時に襲いはしないこともある。
あ、ありがとう、とだけ口にした。
「なんのこと」
ツンと澄ましているが瞳が揺れ疲れがあるのか汗が額に粒としてあった。冷房が利いてるはず。
「その……キスをして勃たせてくれて」
「ああ、あのこと……アレもお仕事よ」
「……本当に?」
見つめる私に今度は彼女はなにも言わない。たぶん今までも仕事か付き合ってきた女装男性に同じことをしたかもしれない。
嫉妬?ジェラシー?
考えるのはよそう。
上がりました、と早紀は可愛らしいパジャマで戻る。
入るわ、と書類を封筒にしまいバッグに入れて立ち上がる。複雑な気持ちが見えては消える。
「あ〜、沙耶香さんのオトコな汗とえっちな匂いがしました」
「なら私も」
どんなに見た目を女装しても男性の身体は隠せない、なのにふたりは承知や理解なのか。ジュースを口にしたが妙に甘さが苦い。
「それ!私の」
あ、と気づくの麗奈のグラスに気づく。
「らしくないですね」と早紀。
「も、もうクチにしないでね」
時折、麗奈は少女らしくなり風呂場に消えていく。間接キス、て子供じゃないし。

No.160 17/09/29 14:56
作家 

麗奈を見送った早紀もアルコールを口に私を見つめる。
「なに?」
「いえ、よく相手の方の美紀さんとセックスできたなと思って」
「うん」
頷いた後に早紀らしい言葉が返ってくる。
「なんか悔しいなあと思って。この一ヶ月あたしや麗奈さんが苦労したのに」
「う、うん。悪かったと思う」
「なら撮影中に一度時間をつくって朝か夜にデートしてください」
ぎゅっと拳を膝にし甘えるように見つめてくる。小悪魔なのわかってやってるように思うけど魅力がないわけじゃないのが厄介。
しばし黙ってたら。
「黙ってないでなんとか言ってください」
「わかった、時間があったらしてあげる。いい?」
「は〜い」
麗奈の方を気にしながらも私は吐息を気づかれないようにした。
いま私が気にしてるのはむしろ早紀ではなく麗奈。彼女の過去の女装男性遍歴だ。
ちらっと早紀を見つめると彼女もまたアルコールを口にしペンを走らせる。軽く酔いながらも書類作業はこなす。
「どうしました?」
「早紀さんは……麗奈のことをどう……どこまで知ってるの」
「また麗奈さん」
ぷうと頬を膨らまし棚からつまみを持ってきてちいさな口に入れる。
「太るよ?」
「太りません」
つまみを口でもてあそびながら飲み込み見つめ返す。
「あくまであたしは麗奈さんより後にこの世界に入ったから知ってることは限られます」
「じらさないでよ」
「事実です。双星出版はこの業界ではいくぶん後発ですしいまの地位を築くには時間ありました」
「……そうなの」
早紀が言うには女性が好きな女装者、女装者が好きな女性そしてそれらの諸問題がある家庭などが『クロスドレッシング』の読者層、読者数は限られる。
早紀はアルコールを煽り飲む。
「あたしが知ってるのはすでに入社した時に他の同僚から麗奈さんはいろいろな女装の男性と付き合った別れたの話程度です」
「なんだ、その程度」
ちょっとばかりホッとしないでもない。付き合いはひとそれぞれ。男女関係肉体関係は当然ある。ありきたりである。
真剣に私を見つめる早紀はあらためて告白した。
「あたしと付き合うつもりはありません?」
アルコールもあり頬が赤く染めていた。
「それは……ないかも」
「むう、麗奈さんがそんなにいいんだ」
少し声のトーンに女性らしさが混ざる。本心かもしれない。

No.161 17/09/29 18:44
作家 

早紀がペンを走らせる仕草を見ながらうとうとと眠気が襲う。
ちらっと早紀が私をうかがっていると麗奈が上がりこちらはやや大人びたパジャマのまま声をかける。
「起きてなくてもいいのに。二度も出して疲れてるはずでしょう?遠慮しなくていいのよ」
「そうですよ」
「だけどふたりが仕事してるのに……」
自分の部屋に行って寝なさい、と麗奈は私を促しアルコールを口にした。
アンケート用紙の封筒とジュースを手に自分の部屋へふらふら戻る私の背中に麗奈たちの声が聞こえる。
「射精しててムリするなんて馬鹿なんだから」
「けど私たちに気を使ってるんですよ」
階段を上がり部屋に入ると撮影に使用した女教師の衣装がやらしい皺をさせたまま置いてあり丁寧に整えハンガーにかけ少しばかり匂いを鼻にした。性のあとのやらしい匂いが鼻腔を刺激したが眠気があったためクローゼットにしまった。
少しばかりジュースを口にして甘い感じがしたまま消灯しベッドに入った。
……。
美紀の清純さと淫美な姿が瞼の裏にあり身体があたたかい。
「寝よ……」
誰に言うともなく呟かないと眠りにつけない雰囲気があり目を閉じ呼吸を静かに股間をいじらずにいたら……いつの間にか深い眠りについていた。
ん……、なにやら柔らかでふくよかでまあるいなにかが顔にあった。
風船?マシュマロ?
寝息を感じたまま目を開けるとそこにあったのは異性の巨大な乳があった。
うわぁぁぁ〜!?
何ヵ月振りか学生時代以来かで男らしい地声のまま叫び自分たちのペンション以外にも他の周辺のペンションにも私の声は広がった。
「な!?なにごと」
「なんなの!」
「なにかありました」
慌て駆けてきたのは隣や向かいの部屋にいた麗奈、早紀そして朝食を作りにきた社長付きのメイドの彩香。彩香は私に乗りかかっていた巨乳メイドの名を叫ぶ。
「麻由、あなた。いないと思ったら!?」
「あら、彩香。まじめに朝食作り」
むむむ、と私は麻由の92はあるというバストで半分は気持ちよく半分は窒息させられる快感と呼吸ができない狭間にいた。
「なにやってるの!デカ乳オンナ!」
「沙耶香!?」
ふたりに助けられ危うく呼吸困難から難を逃れた。
「あら?失礼ね。私は沙耶香さんを起こしにきただけよ」
やり過ぎ、と彩香がなだめるなか麻由が挑発的な瞳なことに気づく。

No.162 17/09/29 19:36
作家 

落ち着かない朝食を終え再び昨日撮影したペンションに向かう。
麻由が私にちょっかいを出したのは彼女は実はS女であり社長が密かに経営するSMクラブに彩香と共にたまに街に戻るという。同じS気質の私を試したという。
「知ってました?」
「いえ」
早紀、麗奈共に神無月社長の社長以外の顔はあまり知らないという。
謎な女性……。
今日の撮影はランジェリーによる女装レズプレイがメイン。
ちなみに要望を出して会議をした時に私や麗奈たちが今回の企画AVでいちばん盛り上がった企画がこれだった。
パンティ、ショーツ、ブラジャー、キャミソール、ネグリジェ、スリーインワン、スキャンティ、フレアーパンティなど私や相手の女優にどんなランジェリーを着せようかと彼女たちは盛り上がっていた。
すでにペンションには美紀と付き人が来ていたが私の悲鳴に気づかなかったのは彼女たちふたりだけという。
「そんなことあったの?聞こえた」
いえ、と付き人の女性は遠慮がちに返事した。
大物?
「バカなんじゃ……」
「早紀、よしなさい」
仮にも立場は違えど同じ仕事をする契約相手。悪口やよけいな言葉は最悪仕事を無に帰す可能性がある。
ペンションに入ると監督やスタッフたちも私や美紀に着せるランジェリーを選んでいた。現場の判断で衣装や演出が変わることもある。
「とりあえずはまずはオーソドックスに大人のランジェリーでお願い」
私は好みの純白の下着、美紀は桃色、二階に上がり着替えた。
「恥ずかしい……」
昨日は女教師役だから下着姿ではなかったが、人前で下着姿に出るのは二度の取材から数え三度目……。美紀は笑みする。
「昨日セックスをみんなに見せたのだから堂々として」
撮影は十時から始まる。
ランジェリー撮影はもともと下着フェチな私の好みを反映していた。全裸にならずに女性らしい煌めくようなランジェリーで戯れる。
「ん……沙耶香さん。オチ×チ×が熱いわ……」
「オマ×コから……沁みが……やらしい」
ベッドの上で女装レズをしたりランジェリーの上からクンニやフェラの前戯、プレイだけなら昨日の撮影よりは優しい。
麗奈や早紀は撮影を見守るがふと気づく。
「あれ、麗奈さん」
「麻由さん」
社長がいないのに今朝方ちょっかいを出した麻由が私を見つめていた。

No.163 17/09/29 20:23
作家 

次はこれをお願い、と指定されたのはスキャンティ。
「しないとだめ?」
「あら、沙耶香さん下着は好きなんじゃないの」
「実はスキャンティは見ての通り左右やお尻が紐状なので苦手なんです」
着替えを共にした方が早いという妙な理屈で美紀に事情を告白した。
通常の女装者は自らの男性器を器用に畳み収納しペッタンコにする技術を用い生活しているが、私はあくまで男性器のある女装者だからぺニスはそのままで過ごす。そのせいかたまに電車やバスなどで痴漢(美紀ではない)に遭うと彼らの方が青ざめて引いてしまう。
「撮影なんだし好きなランジェリーなんだから恥じることはないわ」
美紀の言葉は一見なんでもないようだがふしぎと心強い。
だけど撮影中の可愛らしい綺麗なスキャンティに男性器がもっこり膨らみあるいは全体が下着越しに映っていると羞恥心があるが勃起はしていた。
美紀は陰毛や花唇が見えたり見えそうでなかったり微妙な隠微さかあったが堂々としていた。
AV女優だから平気なのか、とも思いランジェリーを着替える際にすかさず聞いたが平気ではないという。
「自分の身体には自信あるつもりよ。見せることもセックスすることも。だけど身体を見せるのは何度やっても恥ずかしいこと。だけど共演した女装の人たちは沙耶香さんと同じように優しかったから」
ブラジャーに包まれる胸に手を置いて呟く姿はひとりの女性としての姿に見えた。
なぜこんな美しい女性がアダルトビデオの世界にいるのかふしぎだった。
ちなみに企画AVのランジェリーは神無月社長が出資してるメーカー“エンジェル”から提供されておりひとり見慣れない女性が撮影現場にいたと知る。
「ランジェリー会社まで来てるの」
「沙耶香には言わなかったわね」
「SMクラブは知りませんけどこちらはお得意先ですから」
早紀の明るい声に雑誌会社にもいろいろあるものと知る。
撮影に慣れるとそれなりに堂々としてきたらしい。監督やスタッフからのNGは少なく安堵もある。
とはいえ世の中がそんなにうまくいくわけはない。
監督は次なる要求を出してきた。
「次はこれをお願いできるかしら」
出されたのは黒いエナメルの女王様ランジェリー、手袋、ブーツ、首輪、ティアラやイヤリング、ネックレスなど。
「女王様……」
スキャンティとは違う意味で戸惑いがあらわれた。

No.164 17/09/30 05:27
作家 

女王様スタイル。
黒とエナメルできたファッションは定番であり女王様らしいスタイル。
「どうかした?」
監督が私を向いた表情に好奇心も戸惑いもある。
「いえ、あのこれを身につけるの?」
「ええ、できたらオープニングのイメージカットと女王様として美紀と絡んでもらいたいの」
ち、ちょっと待ってください、と更衣室にあてがわれた部屋に戻る姿に美紀、麗奈、早紀が追いノックし私が背を向け足をM字にしてる妙な姿に気づく。
「なにを?」
「あ」
「麗奈さん?」
「なんで三人そろっているのよ!?」
気配に気づいた私は手にした塗り薬を落とし美紀は拾う。
「沙耶香は肌が蒸れやすいの。汗もや湿疹がこの時期になると出てお薬を近くの病院や薬局からもらってくるの」
「淡々と説明しないでよ」
「事実でしょう?はじめの一ヶ月かそこら私のおマタにも伝染したし」
実は麗奈と女装同居生活しえっちを頻繁にしてた頃に睾丸と股にできた汗もを彼女に伝染してしまいそれでケンカしたことがあった。
麗奈は補足した。
「あと慣れない衣装や下着でもたまに汗もや湿疹があるのよ」
「あ、前の撮影でもそんなことありましたね」
前の撮影でも私がひょっこりスタジオから姿を消して塗り薬をつけていた。早紀も納得した。
「肌が弱いんですね」
美紀も納得したように頷く。塗り薬を再び手にし背を向け股につけていると早紀もまた思い出した。
「あ、そういえば私もこの前のセックスでおマタになにかできてました。すぐ治ったけど。あれも……」
「ゴメンなさい……」
「それならそうと言わないとあやうく沙耶香さんを嫌うところです」
汗もや湿疹はどうしても初夏から残暑の時期まで肌が弱いひとには難なのだ。
麗奈はちょっと思った。
いま沙耶香が何も言わなかったら早紀は嫌ったのね、と。
まあ当たり前か。
スタッフのひとりが女王様の衣装一式を持ってきた。
「着替えられます?」
「着替えさせますから」
代わりに麗奈が答えた。衣装の女王様スタイルはとても豪華に思えた。
「でも二回の撮影で黒いスリーインワンはしてましたよね?」
「だから今回は本格的に、あの監督はしたいんじゃない」
お股に塗り薬をつけた私は手渡されエナメルの衣装に触れた。
「女王様……」
ここまでするんだという興奮や好奇心が内にあった。

No.165 17/09/30 05:49
作家 

革とエナメルのショーツ、ブラなどをひとつずつ身に付けてゆく。その様子を麗奈たちは瞳を輝かせ見ていた。
「なんで見てるの?」
「お、お仕事よ」
「仕事です」
美紀は女王様の奴隷らしく清楚なランジェリーに着替えながらちいさく笑みしていた。
ブーツや手袋、イヤリング、ネックレス、ティアラなどは麗奈と早紀が競いながらスタイリストのようにつけてくれる。
「……ちょっと股間が蒸れそうだけど」
革やエナメルの慣れない感触は気持ちいい反面、少し心配だった。
ちらっと美紀が見て自分のバッグからあるショーツを出した。
「サポーターを貸しましょうか。これならその衣装と肌が触れないわ」
「いいの?」
「もし伝染りそうなら替えはいくらでもあるから」
意外なくらいに割り切っているのはプロ意識なのだろう。ショーツを脱いでサポーターをつけて上からショーツを再び身に付けた。
再び四人で下に下りると麻由が見て言う。
「形だけは立派ね」
「あなたね」
早紀の肩を掴み私は彼女に口を開いた。
「私はたしかに女王様ではないもしれないし形だけかもしれない、オトコが女王様というのも変なのは認める。だけど撮影にあたっては私は私の目指す女装や女王様を目指す」
「言うわね」
ツンとしているのはSMクラブで本格的な女王様を演じている風格や気品があった。
美紀は衣装のまま監督のもとに向かい何やら話をしているようだった。ちらっと彼女は私を見た。
「ああ、この辺で一度射精しといた方がいいかなと思ってたの」
「そうですか」
まずはオープニングの映像撮影、ペンション内の部屋のあちこちで立ったり座ったり眼鏡を外したり笑みする私の女王様としての姿が撮られる。
ちなみに室内の撮影が多いのは私の汗もや湿疹を考慮してるから。だけど外での撮影がないわけではない。
「少し外に出ましょうか。陽の高いうちに」
「これで?」
「明日から野外プレイもあるから慣れよ」
女王様のまま外に出る。遠くから一般の旅行客や観光客らしい声や気配がしてるようだった。外気が適当に肌に触れてるようで勃起を感じる。
「いい空気」
ふと見ると美紀はバスローブで中は下着のはずだが自然に景色のなかにいた。
「そんなに美紀さん気になる」
「ちがうてば」
美紀の存在が知らぬ間に大きくあったかもしれない。

No.166 17/09/30 06:20
作家 

眼鏡がない方がいいわね、と監督はスタッフに言い私から眼鏡を外させる。
ポーズをつけて、これ持ってなどを木や木々の間で表情やポーズをする。
何も見えないのでどう撮影されてるかはわからない。わかるのは外気に触れて肌や股間が敏感になりサポーターやショーツの内でびくんびくんと勃起していた。
言い忘れていたがAVの撮影にもスチール撮影があり双星出版と契約しているカメラマンが同行している。カメラマンもまた女性。
カシャカシャとシャッターを切る音には慣れていた。ビデオカメラにもそこそこ慣れたよう。
「麗奈さん、だいぶカレ慣れたようね」
同行カメラマンの麻衣が麗奈が言う。
ええ、と頷く。眼鏡がない私には薄くぼんやりとしか人や風景が見えない代わりに耳や肌の感覚はより敏感となる。
「あれ、なにかしら」
「撮影?」
背後でそんな声が聞こえてきて動揺が胸の動悸を誘う。
「沙耶香さんどうかした」
いえ、と頬をきりっとさせた。しかし監督やスタッフ、同行カメラマンの麻衣もいる。女性だけに囲まれるのは天国と地獄の感覚。
凄い、と監督が漏らしたのは私の黒いショーツに包まれた股間にだ。脇から出さずにいたから鈴口がわずかにほんの少しでて濡れていたようだ。
どうしようか、と考える監督の間に背後からの声が近づいてきそうで素直に恐怖があった。撮影許可はもともと神無月社長の所有する敷地だから問題ないはず。とはいえ一般の人に見られるのはイケないことをしてる背徳感が身体中から肌に感じた。
「美紀さんそばに立って」
はい、とバスローブを脱いで彼女はランジェリーのままそばに立った。
「いつものように沙耶香さんの股間のそばに顔を、膝まずいて……触れるか触れないかみたいに」
「こう……」
っ……、と黒いエナメルショーツの表面に美紀は見つめるように触れてきて私にだけ聞こえるように囁く。
「まだイッてないから苦しいんだわ」
「そんなことないから」
「ムリは禁物……。あとイカせてもらえるように監督に伝えたから」
「脇から出してみせて」
え!?と思う間もなく監督の指示で美紀はガマンしてとだけ伝えショーツから勃起した男性器を出した。
「そのまま今度は沙耶香さんポーズ、美紀は引いて」
ええ、と驚く私に美紀は言いながら去る。
「ヒロインはあなたよ」
カメラやシャッターの音がした。

No.167 17/10/01 05:57
作家 

ひとりボンデージ衣装でポーズを撮りビデオカメラ、カメラの動く音がする。
っ……恥ずかしい。
しかしエナメルショーツの脇から出した肉棒の先端からはとろとろとカウパー液が出ている。
女陰恐怖症の時に麗奈や早紀と野外プレイをしたことはあるが、内面の快感と恐怖はそれを上回る。
「ああ……早く」
背後から観光客の気配や声がしてもし見られたら見つかったと思うといてもたってもいられない。
額や髪、エナメルに包んだ衣装の内には汗や体液が滴り流れそう。
「あれ?撮影でしょう」
「いってみよう」
そんな声がして裏腹に身体はそんな声に見られ触れられている感覚がよぎる。もちろん自分の行きすぎた想像。
しかし肉棒はギンギンに熱く堅くなりまるで見知らぬ女性たちに触れられているようだ。
「ああっ……」
イキそう、イクの……。イッちゃうの……。
そう思った時だ。
「カット!撤収!」
素早く声がかかり麗奈や早紀が恍惚としかけていた私の側によりバスローブをかけすぐさま手近なペンションに向かう。
「きゃっ!?沙耶香さんたちに監督さん」
「ああ、すみません」
「社長から聞いてます。いざという時に逃げ場に提供するようにと」
若い麗奈たちの同僚は驚きながらも私の姿に驚きながら招いて観光客が過ぎ去るのを待つ。
「沙耶香さん。出てますよ……」
「あ……」
バスローブやランジェリーの間から男性器が狂暴な姿を晒していた。
美紀は言う。
「さすがにここではえっちはできないわね」
撮影用にあてがわれたペンションや外ならともかくいくら同僚たちの前では撮影はできない。
蛇の生殺しみたいな撮影だったとつい先ほどを思う。
麗奈は見つめる。
「緊張した?」
「う、うん……」
彼女の目には女陰恐怖症から今日にいたるまでの私がどう映るのか。
「とにかくペンションに戻りましょう」
ペンション内の撮影は自由だが、外での撮影はすべてが神無月社長の敷地ではない。グループごとに分けてペンションに戻る。
股間は一旦、勃起は収まったが恍惚とし興奮していた自分がいた。
変態を自覚してるつもりでもその内面は悩みや葛藤がある。
外を歩み進み緑や木々を見つめ戻っていた。

No.168 17/10/01 15:21
作家 

再びペンション内に戻るも野外での撮影は興奮や性的快感もあったが、内心は変態に染まっていく自分に葛藤があるのを少し自覚した。
あてがわれた椅子に座るも麗奈、早紀、美紀や監督たちは皆女性。ひとりでも男性スタッフがいた方が気がラクだったか。飲料水を口にし首を振る。神無月社長は少なからず私の意向を承諾し実行している。
なら私は沙耶香としてお仕事をするだけ。だが同行して麻由の挑発的な瞳や態度は気になる。
「沙耶香さん、フェラでヌイてあげますね」
美紀の言葉にドキッとなるなか早紀は文句を言いたいようだが「あくまで仕事だから」と彼女を抑える麗奈。自らも抑えているように少し見えた。
「では次のシーン、女王様である沙耶香さんに美紀さんが屈服しフェラをしてイカせるわね。リハーサルする?」
「私は沙耶香さんの意向に」
瞬間迷うがエナメルショーツの内の男性器は半勃ちしカウパー液が少しサポーターに触れていた。中途半端に熱くあたたかい。
「いえリハーサルなしで」
「いいわ、その思いきった気持ち」
やりましょう、と撮影はすぐに開始される。形だけの女王様かもしれないがふと呼吸し自らに沙耶香の気持ちを同化する。
「顔つきかわるわね。あなた」
側にいる美紀の囁きにそうなのかとも思う。眼鏡はいらなくあくまでうすらぼんやり程度の目の方が彼女を意識しなくてすむ。
スタート、とカメラが回り美紀の胸を触り睨むようにし屈服させる(演技)をする。
「生意気ね、これでも舐めてなさい……」
「ああ……オチ×ポ、女王様にオチ×ポが……」
「よく舐めて味わいなさい……」
私の太股に掌が触れて少しくすぐったい。ゆっくり這わすように触れていき吐息や髪がかかりそれがショーツの内の男性器や私自身を興奮させる。
「女王様の……オチ×ポを…口で…させていただきます……」
ンッ……ちいさな唇がキスを股間にしてから彼女はショーツからぺニスを出してエナメルと体の匂いが混ざるのを鼻で確認しぺニスの付け根や睾丸に顔をつける。
んちゅんちゅはあはあ……。れろれろ……。
「そう、上手よ」
ふと目をやると麻由がやはり見ていた。
“たいしたことないわ”
そう言ってるようだ。
いまはプレイに集中するべき。
「っ……」
美紀は上目遣いに私を見て演技してと促すようだった。

No.169 17/10/02 05:59
作家 

美紀のフェラチオは口内や桃色の唇、紅潮した頬や額の汗、小指をを立てしゅっしゅっと扱く手こき、カメラ目線や私への視線や表情などすべてに集中しているまさにプロの愛撫……。
「っ……うまいわ」
「っ…はあ、ありがとうございます、女王様……沙耶香さま……」
口を離しながらも手は愛らしくしゅっしゅっと肉棒を扱いている。また空いた手で膨らむ睾丸を刺激していく。
並みの男性ならイクに違いない。私とて女装してる男性であって絶倫ではないし射精は限られている。が美紀は相手への体力気力などを考慮し責め方を変えている。
「……?」
監督が美紀に何か伝えたようだが私には聞こえなかった。すかさず美紀が私にだけ呟く。
「顔射……をしてだって」
「え……」
「動揺しない」
「っ……」
私は動揺を隠すために美紀の髪やうなじ、胸を触る。麗奈、早紀はいまはプロの編集担当として眼差しは真剣。
「……んん、いい?くちゅくちゅ…発…射しそうになったら……かお…に…かけて……」
「っ…そんな……」
女性の顔に自らの精液を顔にかけるなんて。麗奈たちとのプレイの際に口内射精は求めその時に顔や髪、胸や肩などにやむをえず飛ぶことはあったが……。
「なら、いまここで……んんん、射精……させるわよ……くちゅくちゅ…自分で出したいでしょう……」
きゅっと根本を弄りながら美紀はらしからぬ挑発をしながら諭す。
「わ、わかったわよ。だけどどれだけ……」
「……れろれろ…いくら出ても…うけ…止める……イッて……」
「……イクわよ。顔を向けなさい……」
それでいいわ、と瞬間顔を話して呼吸をちいさな口でした時に鈴口から精液が飛び散るように出た。白い塊が散っていき美紀の美しい顔や頬、耳や肩を汚していく。
「っ……ハアハア…」
「ああ……凄いわ。沙耶香さま……」
「……ハアハア…受け止めて……」
しばらく私が射精を終え彼女の顔が精液で真っ白になるのではと思うほどの数分間があった。
「ああ……」
「っ……っ……」
射精まで焦らされたせいもあり意外なほどに出た感じがした。手こきをしてようやく射精が落ち着いた。
「カット!はいOK!」
OKがかかりようやく落ち着く。美紀は顔にかかった精液を付き人が持ってきたティッシュや容器に落とし拭う。
今日の撮影は昼を少し過ぎた頃に終わった。

No.170 17/10/02 07:38
作家 

シャワーを浴びて美紀たちはゆっくりすると言う。
眼鏡、と気にすると麗奈がスタッフから受け取り何か監督がアイデアが浮かんだと聞き彼女があるモノを出したことに驚いた。
「コレを明日の野外撮影で着けてほしいんだって。どう?」
「これ……」
オープンクロッチショーツ。または股開きショーツと呼ばれる股の間に布地がない下着。
「まあ今日は時間あるからゆっくり考えておいて、ね」
「衣装の下に着るのが主ですから」
補足のように早紀は言うが手にして「考える」とだけ伝える。麗奈たちは明日の撮影の打ち合わせがあるから先に戻っててという。
「あ、あのこの衣装は」
「沙耶香さんですね?エンジェルの天使(あまつか)です。その衣装はよかったら差し上げます。二度会ってるはずですが挨拶が遅れました」
名刺を差し出されてあらためて彼女を見る。綺麗な子に思えたが妙に存在感が薄い、二度のカメラ撮影には立ち会ったかもしれない。
「いえ、こちらこそ申し訳ありません。名刺が……」
「麗奈さんたちからいただきました。気遣いなく。代わりに申し訳ないですが私どもの下着、アンケートをよろしかったら願いますか?その衣装についても」
存在感はないように感じたがちゃんと聞くべきは聞いてくる。
アンケート用紙を受け取り監督たちと打ち合わせする麗奈たちを見てペンションをひとり出た。
人目につかないようにしながら進むとペンションの前にはメイドの奈々が迎えるように立っていた。入り昼食はすでに出来ているが着替えて黒のエナメルランジェリーなどは部屋に置いた。
性の匂いがしていたがアンケート用紙も置いて着替えを持ち風呂場に向かう。キッチンからいい匂いがしていた。
シャワーを浴びて落ち着き着替えようとした時に自分の下着と思ってたらオープンクロッチショーツと間違えたことに気づく。
「間違えた……?」
とはいえ下はパンツスーツなのでスカートと違い足から空気が入るわけではないので開き直りつけた。
まる見え……。
なにも身につけてないのとかわりない感じを気にしながらブラをつけパンツをつけてリビングに入る。
「麗奈さんたちは」
「少し遅れるて」
「では沙耶香さんいただいてください」
少しは待つ気持ちはあったが遠慮はいけないと思い奈々が作った料理を口にした。オープンクロッチショーツで落ち着かない……。

No.171 17/10/02 10:37
作家 

一時間もしない内に麗奈たちは戻ってきた。
「先に食べてる」
「沙耶香のお仕事でもあるんだから、私たちもいただきましょう」
「シャワー浴びてくる」
早紀はシャワーに、麗奈は奈々から飲料水をいただき私の向かいに座り聞く。
「疲れた?」
「ちょっと、ね」
「無理は禁物よ。男性の射精が体力使うのは理解してるつもり」
「……私はアウトドアじゃないから」
「そういう意味では」
少し気まずい雰囲気があったが早紀がシャワーから戻りシャンプーや石鹸の匂いをさせシャツやズボンというラフな姿で昼食をつまむ。
「どうかしました?」
いえ、と偶然私と麗奈の声が重なった。
昼食を終えてしばし個室でゆっくりし眠気が襲う。仕事とは射精は気持ちいいが美紀のようにプロに徹する気持ちは緩慢に思えた。
夢を見ないままベッドの上で一、二時間眠った……。
気づきまだいたらしい奈々にジュースを運んでもらい口にした。
「ほんとに男性なんですか?」
「……ほら」
きゃっ、と奈々は可愛らしい顔にズボンの下のオープンクロッチショーツの中の男性器に驚いた。
「……すみません。つい聞いてみたくて」
「ううん」
「どうかした?」
扉の向こうから麗奈の声がした。「なんでもない」と言うと気配が消えた。
ふたりともひとりの時間を過ごしてるらしい。
奈々はちらっと見つめた。
「楽しいですか?」
「う〜ん、まだわからない。ちょっといろいろ悩みが増えた感じ」
「そうですか」
ジュースのグラスが空になるまで彼女はいて退室した。
クローゼットを開き昨日の女教師、今日の女王様の衣装を見つめ匂いがした。性的なえっちな匂い。
私に、いや自分に伝えられるものがあるのか。ただの性の獣のよう。
ヒツジの皮をしたオオカミかもしれない。女装して女性としてえっちしながら男や牡の本能はある。
二枚のアンケート用紙を見つめ書けるところだけ書いてしないはずの文庫を出し読んだはずだが頭に入らなかった。
窓からの景色や麗奈たちの同僚、観光客の声、自然の声を耳にしていた。
時は夕方になっていき夕闇が近づいた。

No.172 17/10/02 12:49
作家 

メイドの里沙が用意してくれた地元産の魚料理を口にしその夜私は麗奈を外に誘った。
「少しいい?」
「構わないわ」
「ずるい、ふたりだけですか」
早紀には必ず時間をつくると断り食事を終え互いに身仕度やおしゃれをしてペンションを後にした。少し歩いていると彼女は伸びをした。
「沙耶香とお出かけ、しかも旅行先でイケない夜かな」
「そうだといいね」
あまり声に力がない程度に答えペンションから観光地の町に出た。
「夜に出かけないから新鮮ね」
「飲んで帰ってきてるじゃない」
「付き合いよ」
彼女はめずらしく少女のようにはしゃぎながらお土産屋やアクセサリーショップなどを見ていた。ちらちらと道行く人たちは私たちを見ている。
「沙耶香目当てかしら。ダメよね。(女装)レズだもの」
「……うん」
しかしナンパ男などはいつでもどこの町にもいて遠慮なく声をかけてくる。
「そこのふたりお茶しない。なんならホテルでも?」
二、三人のいかにも地元らしい若者たちが声をかけてきた。こういうのはうんざりする。
理由はモテない男にも見えナンパ以外にも出会いや機会はあるだろうしいかにも格好いいだろうオレと見せつけながらセックスしたいという本性、……最後の言葉は自分で思いながらも傷つくなと感じる。
だけど麗奈はギュッと肩を掴みキスしそうになるくらいに顔を近づける。
「ざんねんね。レズなの、あたしたち。だからオトコはお呼びじゃないの」
「なんだよ。それ!?レズて」
「レズ?お子ちゃまにはわからないかしら。なら沙耶香のスゴいのを……見せてあげるわ」
人気のない路地に寄り麗奈の言葉がひっかかり彼女は私の背後にまわり着替えたワンピースの裾に手をかけた。
瞬間、スカートの裾が捲られ淫部が露になったがこの時男たちは驚愕し顎を大きく開いた。
「あ」
瞬間思い出した。ペンションを出る前にオープンクロッチショーツのままだった。つまりナンパ男たちは間近に私の男性器を見たことになる。
ぎゃあああ!?×○?△◇□
阿鼻叫喚しナンパ男たちは町の彼方へ去っていった。
あれ?と麗奈は私の背中から顔を出した。
「何かした?」
「したのは麗奈!あたしの下着、いまこれだった!」
あ、と彼女もスカートの内側に気づいて少し驚いていた。
「なんで」
「シャワーの後にコレ間違えてつけたの」

No.173 17/10/02 14:40
作家 

とりあえずナンパ男を退け麗奈は土産ショップやコンビニなどにあるパンティを買ってくれたが私はとりあえず人気はないがおしゃれな居酒屋に誘う。
「飲めないでしょう」
「つまみならいいでしょう」
まるでこれでは夫婦かレズな女性同士である。カウンターに座りビールやいくつかつまみを頼み店員が持ってきた後に麗奈はグラスを傾ける。
「誘ってくれるのは嬉しいけどなんか変」
「何が」
「股開きショーツをつけたままなんて」
「撮影のつかれよ」
誤魔化す私に見つめるだけでしばらく私たちは黙ってつまみを咀嚼した。
なにかある、と麗奈は感じたようだ。三、四ヶ月も同居し仕事は一部とはいえ共有してる。
ルームメイト、ビジネスパートナー、セックスフレンドどれもあてはまりあてはまらないと思うのは私だけだろうか。
「下着を替えないの?」
ビールを口にし私の下半身を気にし眼鏡を外して見つめ返して一回呼吸を挟み思いきって言う。
「いままで付き合った男性を教えて」
うっ、と麗奈はちいさく蒸せ呼吸が少し詰まりながらビールやつまみをようやく飲み込んだよう。しばらく黙り言う。
「そういうの気にしないかと思った……」
「何も知らないままなら構わない。早紀さんからも聞いた。だけど麗奈の口から聞きたい」
オトコね、と麗奈は納得もし諦めもある嘆息を交えた。
「オトコだもん」
ちいさく返す私に彼女は呆れたようだ。
淡々と麗奈は自らの恋愛と性体験を交え語った。
もとは女子高育ちのレズだったが社会に出て男性とも経験しバイセクシャルだったこともある。
だけど本来はレズ気質だったようだが相手のレズ相手はなんだかんだで男性のもとに落ち着いたが当時は裏切られた思いで愛憎あったらしい。
そんな落ち込んだ頃に神無月社長からヘッドハンディングされたらしい。そこで女装の世界を知りはじめは人数少ない双星出版で失敗を繰り返しながらちょくちょく女装者と恋愛してたが失敗にも終わる。
スカウトした男性たちはいまの私のように恋愛や肉体関係などで悩み男性に戻るものやなかにはれっきとした自らの性に目覚め発展場に行ったり性転換まで目指してる者もいるという。
「なんで」
「いまの沙耶香と同じ、男性女性どちらかの間にいることは愉しさもあるけどつらいんじゃないの」
自分と同じ者たちが何人かいて姿を垣間見た気がした。

No.174 17/10/02 15:31
作家 

麗奈が女装者を上手に扱える理由はわかった。だけど少しばかり、いや表現的には少しだが内容が重い感情や気持ちが胸に渦巻く。
どうかしたの、と聞く彼女にいまの本音をぶつける。
「麗奈とセックスしたい」
「え、なに言ってるの」
「誤解しないで、私はいま麗奈が憎い。だけどその憎い感情はこの夜で終わらせるから、もし終わらなかったら私は沙耶香の姿を捨てるわ。そして他の男たちのように男になる。約束する」
「ほんと、オトコたら」
呆れながらも彼女はビールとお酒を飲みつまみを口にし落ち着かないようだった。
勘定をしてお店を出てどこか宿かホテルを探そうてしているが少々まどろっこしかった。
「公園でする?」
「ち、ちょっと、そんな……」
「ペンションには早紀さんいるでしょう。彼女に見られたり聞かれるなら構わないけど」
「今日の沙耶香、こわい……」
自分が男性か女性として怒りがあるかはわからないが共に暮らした者としての負の感情や気持ちはある。
「私の気持ちをいまおさめられるのは麗奈だけ……」
「ひどい……だけどしかたないわね」
やむなく人気のない公園の奥に入り闇がある木々のなかで唇を交わした時に彼女の瞳は哀しみの気持ちがあった。
「泣いてる」
「少し……こわいもの。沙耶香が……」
「だけど私も裏切られた気持ちがあるくらいはわかって……」
互いの気持ちを分かり合えるためには乗り越えない壁が今夜だったかもしれない。草々とした緑の原に膝まずき麗奈はオープンクロッチショーツの肉棒に唇、口、指で愛撫する。
「怒ってるみたい……ううん怒ってるわ……」
「ぐだぐだ言わない、いつものようにして」
「……ん…すご…い。ああ……ん、れろくちゅれろ…くちゅ」
「……ふつうの女性は変態な女装のオチ×チ×にクチをつけないわよ」
「やだ……」
いつもの年上らしい彼女は影を潜め少女のような背を丸め肉棒に舌を這わし声を震わせる。
イラマチオに近い感覚と公園での野外プレイにゾワゾワっと性的快感がした。もちろん鞭や蝋燭などはないが精神的に彼女を虐めることで満足するしかない。
「足を開いて」
「な、なんでよ」
「自分でオマ×コ弄りなさい」
「……んぅ……ああ」
口でフェラチオをしスカートを開いてショーツの内の淫部を弄る麗奈。素直な一面が逆に意外に思えた。

No.175 17/10/02 20:41
作家 

おしゃれをして何か期待をしてたか麗奈の下着は赤いショーツの内に指に弄られる淫肉や陰毛が少し見えた。
「んん…れろれろんぐんぐ……」
「性感帯ばかり責めて早く済ませるつもり?甘いわ。ちゃんと奉仕しなさい」
「そ、そんな……ちゃんと……んぐっ……ああ、はあ……」
肉棒の先端を押しつけイラマチオそのものやってみせる。もちろん本意ではないが怯える麗奈は戸惑う。
「や……やだ……」
「フェラくらいいつもしてるでしょう?」
「こ、こわい……」
「怖がってないでオマ×コ弄りなさい。終わらないわ」
「ああ……」
膝を開いて人気のない見知らぬ公園で自ら淫部を慰め女装の肉棒をくわえている。ショーツの内の陰毛は湿り淫豆は膨らみ剥けているかもしれない。
「ああん……んぐんぐ。凄い……んぐ」
「変態ね麗奈」
「ち、ちがう……ああ…はあ…ン」
胸を洋服越しに掴むと甘く卑猥な声がこぼれていた。
そろそろいいだろうか?あまり焦らせば彼女は心から折れてしまう。
「フェラはいいわ」
「あ……はあ……」
「私にあなたの卑猥な女装者を受け入れたオマ×コを見せなさい」
「……そんな、いや」
「いつも見せてて今夜は見せれないの?」
ふるふると身体を震えさせながら自らスカートの裾を上げて見せようとするがすかさず私は彼女からは淫部が見えないように木に手をつかせ淫部やお尻が露になるようにした。
「ひどい……」
「赤いショーツでおしゃれして期待してたんでしょう」
「そ、そんなこと……んあ」
下から指でショーツ越しの花唇を弄り言い訳などさせない。沁みはすでにできていて淫豆の膨らみさえ見えそう。指で淫肉を挟みやらしい膨らみが見えた。
「これで私や何人もくわえたのね」
「……っ」
「今夜はこのショーツはいらないわね」
するりと躊躇いなく太腿から爪先まで脱がしてバッグに入れた。
「ああ……」
「なあに?女装してる私だって恥ずかしいのよ。それとも悪い魔女に捕まったお姫さまのつもりかしら」
「そんな……子どもじゃ……」
淫豆を弄り花唇に口をつけ聞こえるかのようにじゅるじゅると下半身に顔をつけた。
ああ……ンン、麗奈のちいさく卑猥な悲鳴が伝わる。
「ハアハア、もう…やだ……」
「そのやだはセックスがいや?それとももっとしてほしいの?」

No.176 17/10/03 05:11
作家 

木に助けを求めるように抱きウェーブのかかった髪はまるで泣いているようにも見えながらあえて私は容赦しなかった。
「ああ……早くして」
「なあに?挿入(い)れてほしいの。どこまで淫乱なのかしら」
勃起した肉棒を花唇や湿った陰毛にあてがうが挿入はしない。
「焦らさないで……こわい……。っ……ああ…ううン」
「挿入(い)れるか挿入(い)れないかは私が決めるの。お尻に指を挿入(い)れられて感じるのね」
人差し指と中指を揃って躊躇いなくアヌスを弄る。本来なら濡らすて緩和させるが指は彼女の愛液で湿り滑っていた。愛液が交じる指とアヌスの肉圧が混ざる快感に彼女は痛みと共に妙な快感がある。
「お、お尻に…な、何かした……うう…ンん」
「何もしてないわ。私の指についた淫汁よ。自分の淫汁がお尻の排泄物と混ざったかもね」
「うう……いや…ン」
動かさない、と私は腰を掴む腕に力を入れて様子を見る。
「はあはあ……頭のなかが……」
「なあに?」
「はあはあ……」
「言いなさい」
思わず掌で愛らしいお尻を叩きパン!と皮膚の音が公園内や近所に聞こえたかもしれない。
「……いい、沙耶香に……いじめられるの……がいいの」
その声に反応するかのように淫部からはぬめぬめとした愛液が甘く蜜のように足元の緑に滴り流れる。
しかし私は容赦ない。
「あら?私がこの撮影を終えたら女装をやめてただの男に戻ったら誰もあなたを慰める人はいないわ」
「そんな……」
「そろそろいいかしら。麗奈さんのオマ×コ寂しそうだものね」
「ああ……」
ぐっと腰を掴み花唇を一枚一枚ゆっくり押し退けるようにし狂暴になった男根を挿入していく。ぐぐぐと抵抗するかのような意思が彼女にあるかのようだが、再びアヌスに指を挿入し隙をつくり力を抜けさせた。
「っ……ああ。い……ンんん……」
「まだ抵抗するの?」
「そんなつもりは……んん、スゴい……」
夜の公園に女装の私と麗奈の淫らな交わりがあった。さいわい今日の撮影での射精は一度だけ余力があった。
ぐっぐっぐっと男根が淫らな花唇の愛液の滑りと襞の感触に挿入されていく。
「っ……ああ。もう許して……」
「これでおわりならいいわね」
「ど、どういうこと」
「ヒミツよ。腰を振りなさい……」
ああ、麗奈は髪と腰をゆっくり揺らしながら喘いでいた。

No.177 17/10/03 06:12
作家 

「ああ……ン、いい。沙耶香のオ×ン×ン……久しぶり」
そうね、と私も彼女の久しぶりの花唇に挿入できたことにある種の悦びがあった。ルイほどに名器でもなく美紀ほどに包容力はない。
だけど彼女の身体、肉体、心、胸の内、そして私を求める女陰はこの一ヶ月ほど愛撫やクンニこそすれ挿入は一切できなかったされなかった。
「寂しかった?」
「ああ……ん、う…ふぅん……うん」
「なら味わいなさい。あなたが見つけた変態なオ×ン×ン」
「ああ……ン、沙耶香もいっしょにして……私だけ……こんな」
腰をひとり振ることに彼女は牝馬のような気持ちかもしれない。アルコールが多少入ってても泥酔でないために正気やシラフはあるがためによけい羞恥心があるのだろう。頬は赤いが肌は白く透き通るようだ。かえってそれが女性らしい美しさが際立つ。
「オマ×コしてと言いなさい。ならいっしょに変態になってあげるわ」
「……ンんん、い…や」
「ならやめようか」
腰をするりと花唇から離そうとするといやいや腰を振りはじめる。
「い…や、お…オマ×コして……してください。オマ×コ…て」
「最初からそう言いなさい。変態」
「ぐっ……ああ……奥まで……来ちゃう……」
「かわいそうに、挿入(い)れるモノがないとえっちになれないなんて」
ハアハアと吐息を交え木にしがみつくようにまるで木そのものが男根であるかのように麗奈は髪が乱れ額や頬に汗や体液が見られた。髪をそっと撫で目を見ると快感がそこまであるのか思うほどわずかに白目が剥いていた。
「もしかしてイッたの?」
「はあはあ、……うん。挿入(い)れられ……た時に……」
「淫乱ね。どうしようもない」
最初かあるいは二度目の時にすでにイッたらしいのはよほど身体が快感を求めていたらしい。我を忘れないくらいの理性といま挿入されている快感の狭間で彼女は頭が真っ白になりかけてアクメを感じてるのだろう。
花唇や襞は肉棒を離さないとぎゅっぎゅっとも締め付ける。襞は必死に牡の樹液を搾り取るかのように求める。
「ああ……ンン、はあ」
「どうしたの?」
「沙耶香、イッてよ……」
「私が元気なだけよ。もしかしたら媚薬で鍛えられたかもね」
余力があるせいか私は彼女の身体の快感を一身に受け止めながら射精をコントロールしていた。イクことはできるが焦らしていた。

No.178 17/10/03 08:12
作家 

基本的に二回の射精が私は限度。もちろん三回四回と射精は体力はなくても性的本能や男性器そのものに精力はあるはずだからできるはず。
「んん…はあ…いじわる…して……」
「なあに?泣いてるの」
「な、泣いてないわよ。ば、バカにしないて……んっ!?」
「あらあら突かれただけで身体がガクガクね。んっ……」
それこそ子宮の奥にまで私の肉棒は狂暴に勃起し彼女の花唇をかき混ぜ乱す。
「あっ……はあ。イカせて……」
「イクだけなら自分でイケると言ってるでしょう?それともお漏らししそう?」
「ち、ちがう。さ、沙耶香の……を受け止めたいの……あたしのオマ×コで……」
「あたしはまだ元気なんだけど」
このまま一晩中結合したままでも充分なくらいに思えるがそれは自惚れだ。彼女を虐める快感で余裕があると勘違いしてるくらいの理性と本能の違いは少しだが理解してた。
美紀との交わりで理性と俯瞰で自分を見つめていた。理性と変態な自分を。
「ああ……イカせて。一緒にイキたいから……」
きゅっきゅっともぎゅっぎゅっぎゅっとも彼女の襞は締め付け幹を柔らかくあたたかく包む。幹と亀頭の間で射精感を堪えていた。
「牝犬みたいになって」
「いや……ん、お願い……もう……」
「もう?なに」
「イカせてください……沙耶香……」
どれほどの時間が過ぎたかわからないが彼女の理性はぎりぎり保ち花唇は牡の樹液を求めるだけのよう。白目を剥いて髪は乱れうなじからは幾分の汗が流れている。胸も快感に揺らし揉むだけ。
「ああ……こわれる……っ……」
「わかったわ。イキましょう……」
「ああ……」
安堵に振り向きキスを求める彼女だがあえて私はしなかった。ぎゅっぎゅっと締め付けるなか膨らむ睾丸から幹へ、幹から膨らむ亀頭の熱い憤り。
「うっ……イクわ」
「……ああ。きた……っ…うあ…す…スゴ…イク……」
お尻や太腿を痙攣させガクガクさせながら彼女はすべてを受け止めるように髪や顔がオルガスムに達していた。
私自身もあの媚薬による効果以上に感じ満足していた。襞は精液を受け止め膣内は熱く包容していく。
「ああ……はあはあ…はあはあ……」
「っ……スゴ…い……。こんなに感じたのは……」
麗奈はあられもない姿のまま木を抱き締め表情は焦躁していた。よほどの快感が彼女を意識身体も支配していた。

No.179 17/10/03 12:44
作家 

ん……。
ようやく気づいた麗奈はベンチに座る私の膝元で目覚めた。
「わたし……?」
「ごめん、少しやり過ぎた。たぶんセックスの絶頂に知らない間に辿り着いたと思う。怖かったでしょう。ごめん」
「っ……わたしがいけないの。沙耶香を利用したまま生きようなんて」
「泣かないで……」
起き上がり涙を粒のような水滴に流しながら普段は強がっているようだが寂しい女性と気づかなかった……。
しばらく彼女は泣いていた。
「気が済んだ?」
涙を拭いて呼吸を落ち着かせながら彼女は私に抱きつき聞いた。
「(街に)戻ってからも一緒にいてくれる……?」
「いるよ。いくところはないから」
そっと軽く唇を合わせた時に彼女はふと自らの下半身に気づく。あれ?、というようにスカートの上から触れる。
「な、なんかした?」
「いちおう私の液を拭うことはしたけど下着を外させたでしょう」
「う、うん?」
意味をわかりかねるみたいな表情と身体にくっつく感触でなんとなくわかりかけているよう。
「だけど下着を着けないままは恥ずかしいから、私の股開きショーツを……着けたの」
え、と指や掌、太腿で彼女は確かめるうちに羞恥心で顔が燃えるように赤くなった。
「な、なんてことすんのよ!?こんなの…」
「じゃああのまま何も身につけないまま寝てた方がよかった?」
「ううう、どれだけへんたいなのよ」
そうね、と私は隣に座る麗奈に自らのスカートを上げ淫部を見せて彼女はキャッと悲鳴した。そこには麗奈の赤いショーツが膨らみを持っていた。
「そ、それ私の……」
「私だって股開きを着けた時にスカートめくりをされたのよ」
「知らなかったし」
「だから帰りはパンツを交換しましょう。帰るまで着けてて」
いや、とまた少女のような甘い呻きがある。
「もう今日はこれ以上求めないから」
「……許すの」
「そういう約束、パンツの交換はおまけ」
「……ひどい人」
「あら?この世界に私を誘ったあなたがいうの」
そう……ね、としばし公園で休みようやくふたりして笑みしわだかまりはとりあえずは解けた。
公園からペンションへ帰るなかすでに夜十一時ほどまわり人気が少ないなか股開きショーツの麗奈はもじもじとしていた。
普段の強きな姿は本来の姿を隠してるようであった。姉御気質なぶん心に傷があるかもしれない。

No.180 17/10/03 14:19
作家 

ペンションに戻った頃にはふたりはすでに眠気に襲われていた。
「着いたよ」
「恥ずかしい思いを……させて」
「今夜はゆっくり寝て」
「沙耶香もね」
玄関を上がり早紀がすでに寝てるだろうからそっと上がり互いに隣同士の部屋にそれぞれ入り「おやすみ」と声をかけて入った。
しかしこの様子を早紀はひそかに向かいの部屋から見つめていた。
翌朝、私も麗奈も少し寝坊した。
「沙耶香さ〜ん!起きてくださ〜い!!」
明るい女性らしいソプラノ声に私はびくっとなり慌て起きた。
「え……あ。早紀さん?」
「早紀さんじゃありません!いま何時かわかりますか」
時計を見ると8時過ぎを差してあり慌てた。
「ああ……!?寝過ごした!?」
「撮影は10時からですよ」
「れ、麗奈は」
「む。麗奈さんもいまごろは理沙さんに起こされているはず。準備してください」
「ま、待って!?着替えるけど早紀さんがいたら」
ベッドから布団を外そうとする彼女に私は気恥ずかしさがある。
「あたしがいたら恥ずかしいんですか」
「で、出ていって」
この時私は昨夜の麗奈の下着を着けたままなことに気づき顔が赤かった。早紀は私を見つめるが「わかりました」と不承不承出ていく。
吐息を吐いてベッドから出て麗奈の赤い下着を脱いだ。
とんでもないことしちゃったなと思うがクローゼットにしまった衣装とは別に綺麗に畳みバッグにしまった。
ほんと変態。
着替えながら部屋を出ると麗奈とばったり会ってしまった。
「お、おはよう……」
「……おはよう」
少し気まずさがありそのまま理沙が作った食事を簡単に口に入れた。食欲が互いに中途半端なのを早紀は気づく。
「ふたりともちゃんと食べないといけないですよ?」
「ちょっと食欲なくて」
「私も……」
この時麗奈は足をもじもじさせていることに私は気づかなかった。
「沙耶香さん」
「な、なあに」
「ちゃんとあたしにも時間をつくってください、ね」
う、うんと頷く私を麗奈はちらっと見た。
ペンションを出る時に社長付きのメイド理沙が聞いた。
「皆様方の部屋のお掃除は」
「しといて」と早紀。
「私はいいわ」と麗奈、私も「遠慮するわ」と答えた。
へたに使用済みの衣装や麗奈の下着が見られては恥ずかしかった。

No.181 17/10/03 15:06
作家 

撮影用のペンションに向かい監督や麗奈たちと衣装を決めている間も麗奈は足元が落ち着かないようだった。
だけど主演をつとめる私はそれに気に止めてなかった。
「ボディコンですか」
「ええ、今日の野外撮影に用意したの」
「見えません?」
見えるわよ、と監督やスタイリストはボディコンワンピースの短いスカートを示し笑みした。するとすでにボディコンに着替えた美紀が姿を見せた。
「あら?沙耶香さん。いやなの」
「……こんなの着けたことないし」
現在ではボディコンを着けてるのは街でもごくまれに見るくらい。AVや一部のアダルト雑誌、ボディコンを知るバブル世代などは知るがいざ身につけるのは迷いがあった。
美紀はそっと私の側に寄り囁く。
「夕べ、麗奈さんとやらしいことしたのに?」
動悸が激しくなりカッと顔全体が赤くなったのに彼女は気づく。
「見てたわよ。お出かけしたら公園でセックスしたのを……」
「わ、わかったわよ。着ればいいんでしょう」
パッドのあるブラ、ぺニスがあるままショーツやストッキングの上にボディコンワンピースを身につける。
キツい、こんなのバブル世代とかいうひとたちは着てたの……?
スタイリストがやってきて少しバブル時期に近いらしい少しハデめだが今風にも見えるメイクを施し清楚なリボンはなく髪はポニーテールぽく結わえられた。
「これて……」
胸のパッドの膨らみが露になり下はミニスカで明らかに下着はもとより男性器の膨らみが見えるのではと姿見を見て声がない。
「恥ずかしい……」
昨夜、麗奈にした仕打ちが因果応報という形でかえってきたようでたまらない。
だが当の麗奈は天使(あまつか)なるランジェリーメーカーの女性と打ち合わせしてるがやや落ち着かないまま。
スタッフからリモコンローターのスイッチを渡される。
「あ」
「なあに?私をコレで責めるんでしょう」
「ええ……」
とはいえふとアイデアに似たあるモノが頭に薄くぼんやりあり美紀を責めるだけでは不公平に思えまた昨夜の麗奈とのセックスがよぎる。
監督におそるおそる意見したことに麗奈や早紀は驚きがあった。
「……なるほど、美紀だけを責めるのは不公平だから、か。道具はあるかしら?」
監督は打ち合わせとはちがう私の意見に考慮しながら道具の予備を確かめていく。

No.182 17/10/03 18:30
作家 

大胆にも美紀は撮影前に私にローターを入れているショーツやストッキングの魅力的な下半身を見せてくれた。
「見せるのはちゃんと責めてくれると信じてるから」
食い込む淫肉やショーツなどを見せるのは信じるからなんて。
まずは観光地から少し離れた人が少ない町中で撮影し美紀を前に撮っていく。また淫部分は太腿にリボンなどをつけてそこから小型カメラを仕込んで後で編集していく。またそれでは撮れなかった場合を考慮しアップ部分は街に戻ってから撮るともいう。
美紀のボディコンで背中や肩が露出した姿を見ながら私の側も撮影が開始された。
「っ……」
リモコンローターのスイッチをちいさく押した。
「っ……ああ……」
人が少ない町中ではあるがサラリーマン、OL、学生などが行き交い今どき見ないボディコン姿の美紀や私に物珍しげに目をやる。
見つかったら大変。
それは美紀だけではない女装の私もだ。今回の撮影は町に許可を得てないらしい。
美紀の足がおぼつかない、まるで昨夜の麗奈を見てるような錯覚に陥る。眼鏡を外しているからなおさらと思った時。
瞬間、私の股間にもローターの振動が来た。ぼやけているが美紀の右手のスイッチが見えた。
「っ……!?ああ……」
私に付いてるローターは本来なら亀頭につけるのが女装の定番だが、私の場合は例によりぺニスの付け根と睾丸のところ、いわばショーツのクロッチに近いところにある。
なにこれ……!?すごい……。
ミニスカの下半身をスイッチを持つ手で覆い太腿は自然と閉じていく。
「ああ……はあ」
背中の方で麗奈と早紀たちは見つめているにちがいない。麻由も。
私の方を美紀が見た気がした。が、彼女は歩みを止めない。
色っぽいボディコン姿で堂々としローターの快感に耐えてるのか。
スイッチはまだ小だが振動は淫肉や淫豆を刺激してるのに。
「あ……ああン」
わずかに喘ぎ声が幻聴のように聞こえたがゆっくりとでも彼女を責めなくてはならない。
カチっと中にレベルを上げた。
「な、なにしてるの。沙耶香さん行くわよ……」
「は、はい……」
ローターの刺激で勃起した淫部を隠す私を彼女はリードしながら示す。メイクだけでなく美紀はAV女優なんだと再び理解した。
しかしこの時に私のオチ×チ×にあるローターも振動が強くなった。
イク、イカされちゃう……。

No.183 17/10/04 05:25
作家 

イク、イカされちゃう……。
監督は事前にイッてもいいけど射精は素人にバレないようにとお願いされた。
ぺニスの付け根と睾丸、下着にあるローターの揺れる振動が表現できないような性的快感をもたらし身体が熱い。
「!?」
「一緒に歩きましょう。それに美人が一緒に歩いた方が目立つわ」
美紀が歩みを止めて歩きづらい私の肩を抱いて進むが互いに歩きづらい。
互いに責めては責められるからなおのこと。彼女の表情も目元は潤いが額やうなじに汗がありボディコンのキツい衣装は胸を前面に出し腰を締め足は魅惑的に露出している。
あたしも同じか……。
腰を締めるベルトは金をあしらいベルトというよりはプロレスラーが勝った時にもらう優勝ベルトのようでそれこそボディコンによるボディラインを際立たせるアイテムのよう。
「……え、遠慮なく責めていいから」
「う、うん……あ」
「ほんと……女の人みたい……」
「そんなこと……」
ふたりのボディコン美人(ひとりは女装だけど)が歩くのを道行く人たちはどう見てるのか。
ローターの振動が強になりビクンビクンと睾丸と下着が密着し射精感が下半身から脳内へ襲う。
「ああ……歩け…ない」
足を内股にし下着やローターが見えないようにしながらめ美紀のローターを強に入れた。
「っ……すごい……」
「はあはあ……イッちゃう」
ミニスカの膨らみは手で隠しているが不自然に私と彼女は恍惚した表情で腰を屈めていく。
もう少し、と美紀はちいさく言う。
はあはあ……、と昨夜の麗奈とのプレイの延長に思え理性が崩壊しそうで撮影に入ってから性夢と現実を繰り返してるみたい。若い頃の女装への夢想が現実になったことで性的快感と女性としての暮らしで満たされているのか……。
「ああ……あたしもイッちゃいそう」
彼女は腰を痙攣させながら軽くイク前兆をあらわしていた。
ギュッと手を握り互いにふらふらしながらようやく監督の声がして路地裏に回った時だった。
カメラが回ってるのに私はボディコンと下着の内に射精してしまった。
昨夜からの続きで男性器が敏感になり熱く火照りを持ちボディコンとショーツの前面をよごしてしまった。
「ああ……イッちゃった……」
あまりに凄い快感に焦燥しきっていた。早紀は慌て駆け寄り汗を拭う。
「……沙耶香さん」

No.184 17/10/04 06:28
作家 

さいわい私のボディコンは白であったことで精液の沁みは目立たないがスタイリストは染み抜きを素早くして衣装への破損は考えないでいいと言われた。
「はあ……ありがとうございます」
気にしないで、と女性スタッフたちは口々に言う。雑誌撮影はまだ二回の経験しかないのに企画AVにはほぼ主演扱い。ただどう使われどのように周囲に、この場合はアダルト関係ではなく世間全般に伝わるかはわからない。
「少しいいですか」
早紀が染み抜きを終えて落ち着いた私に声をかけた。
「どうかしたの」
「いえ、麗奈さんがいつもより少し…ほんの少しミスがあって天使さんが……」
「早紀さんなら麗奈のミスをよろこびそうだけどな」
「ちゃかさないでください」
「私が……行っていいの?」
「む……なんか今日の麗奈さんには声をかけづらくて」
わずかに頬を赤く染めるのは昨日の私と麗奈の帰ったの見たからだがそれに気づくわけはない。
わかった、と少し下半身が射精をしショーツやストッキングに精液のあまり気持ちよくない感じや冷たい感があるが彼女の側に向かう。
麗奈、と呼びかけると彼女は肩を震わせた。
「どうしたの、なんかミスがあったとか早紀さんから……」
「っ……」
この時下半身をもじもじさせていることに気づいた。顔色をうかがうと私への気持ちより羞恥心や被虐心のようなもの?と思った。
「なあに?私に言えない」
「じ、実はね……昨日の沙耶香の…下着のまま」
「あ、それ……!?」
「言わないでよ……」
口を塞がれ戻した後にあらためて聞いた。
「か、替えの下着は?」
「忘れたの。今朝のドタバタして」
なんならコンビニで買えばいいものを思うが撮影の間は側に彼女はいないとならない。何かトラブルなどが生じた際に会社の人はいるもの。
ちょっと待って、と早紀からバッグを受け取り昨夜の麗奈からのお返しをしなくてはならない。これ、と彼女が昨夜気を使ったパンティを出した。
「これ、昨夜の」
「あ、いいの」
「もともと私に買ってくれたのでしょう?」
「オトコの人に下着を気を使われるなんて」
「早くどこかで履き替えて」
そそくさと近くの建物のトイレに入り少しして戻ってきて恥じらっていた。わだかまりは溶けたと思っていいのかな。
早紀は私たちの様子を見つめていた。

No.185 17/10/04 08:06
作家 

これだったらひとの多いところで撮影してもよかったのかも、と私にとってはこわいことを監督は言う。
実は私がボディコンで射精する姿が撮れないと思っていたが路地に入り安心した時にローターが動いたままであり刺激に射精し出してしまいカメラもまた回っていた。
「さっきの使うの?」
「それは編集や話し合いをしてから……」
「恥ずかしいんですか」
恥ずかしくないわけない、と強がりを言う。だけど私はオトコである。
太腿にあった小型カメラはさいわい破損や破壊はないが美紀はまだ付けたまま。私との結合を考えられてつけられいる。
とある建物のホールを借りてそこをクラブ(むかしはディスコ)に見立て私と美紀のボディコンダンスを撮るのだが、エキストラとして女性スタッフも出演し早紀も出たいと言い出した。
「出る必要ないのに?」
「出たいんです。いけません?」
好きにしたら、と諦めの吐息が出た。
まだ日が高いが室内の明かりを落としミラーボールや証明を明滅させたり加減する。あっという間に簡素だがクラブやディスコの雰囲気。BGMがかかりお立ち台と呼ばれる台に立ち扇子を渡され振るのだという。
「こうこうかな?腰をふりふり♪ゆらゆら♪」
「なんで美紀さんはそんなのできるんです」
「え……聞こえない」
「なんでダンスができるんです!」
「あ、ああ。私プライベートでは舞踊や習い事してるの!」
「習い事……?」
「ハイハイ、無駄口はそこまで演技して」
カメラ回して、と声がかかり慣れないボディコンダンスを踊り身体よりむしろ精神的に疲れた。
撮影のVTRを確かめ特に変でなければオーケー。ボディコンダンスは一度で終えてミラーボールなどはすぐにしまわれた。
建物の所有者には礼や今後の付き合いなど社交辞令が交わされ去っていく。
だがすぐ次の撮影はまた次の建物の屋上。
「オープンクロッチショーツは」
思い出したように麗奈に聞くと彼女は頬が赤い。
「捨てたら変態みたいだしバッグのなかよ」
口を尖らすのは恥ずかしいから。その会話を聞いた監督は聞く。
「股開き(下着)があるの?」
「あ、ないこともないですけど」
恥ずかしさがありながら麗奈は袋に包んだショーツを出して見せた。
おもしろそうね、とやらしい笑みを浮かべまた話し合い。撮影しては話し合いやカメラチェックなど忙しい。

No.186 17/10/04 13:11
作家 

まわりまわってオープンクロッチショーツは私のもとに戻ってきた。
屋上から一度階下のトイレに入り個室でストッキング、ショーツを脱いで私と麗奈の温もりがあるなか再び着けて戻った。
履いてないみたい……。
屋上に戻ると風が脚や股をすり抜けて淫部を刺激する。
「あら、着替えたのね」
「ほんとにやるんですか?」
「さっきも外で撮ったでしょう。やることは同じ」
不承不承で承諾した。美紀は「いい度胸ね」と笑みしほめてるようだけど変態になっていきそう。なってるけど。
麗奈や早紀は見守りながら話してる。
「沙耶香さんのあのパンツ、麗奈さんつけたんだ」
「い、言わないでよ。着けさせられたの」
「でもセックスしたんでしょう」
「あなたに関係ないでしょう」
「……関係ありますよ」
ふたりのやり取りは私を取り合うそのものだが表だっては争わない。
今度の場面は屋上で出会ったボディコン美女同士がレズしてると思ったら片方が女装とわかりながら愛し合うという物語自体は特にない。
「わかった?」
「はい……」
「つかれた?」
「いえ……」
監督や美紀に聞かれながらも撮影に臨む気持ちをしながら肉体はごく自然に反応している。一日二回はいま射精しこれが週末まで続く。
スタート、とカメラがまわり美紀と私が自然と抱き合い唇を重ねる。はじめは軽くフレンチに、ゆっくりとディープなキスに……。
「っ……んああ」
「ふふふ……」
「ンン……スゴい……」
「……!?あ、あなたオトコ……!」
「そ、そう……よ」
驚く美紀の演技だがオープンクロッチショーツの内にある男根のえも言われぬ魅力の虜になっていく。
「ああ……触っていい……」
「はあ……変態ね」
「そんなこと……より…したいの」
私のもとに膝まずいて太腿を撫でながら吐息をかける。特に物語はないはずだが演技はしている。
「はあ、恥ずかしくないの……?」
「は、恥ずかしいわよ」
わずかに素で彼女が語りかけたので思わず答えた。
「っ……ちょ……!?」
屋上のフェンスの方に抱かれながら下から見えちゃう!?と思いながらも美紀は容赦がない。
しゅっしゅっと肉棒を手コキしていく。
ああ……!
先ほど射精したから感覚がより敏感のまま喘ぎが漏れる。
「だいじょうぶ、膣内(なか)でイカせるから……」

No.187 17/10/04 14:49
作家 

「み、美紀さん……!?」
「なあに、膣内ではいやなの」
「ち、ちがう……見えちゃう。向こうから……」
いくら避暑地で少々地方でもちいさな建物は軒並みあり向かいや左右からの建物から見えてしまう。構わず彼女は言う。
「なら私に自分の気持ちを向けて、その気持ち」
「く、もう……」
私は彼女のボディコンのスカートを捲りあげショーツを紐のように食い込ませた。淫肉が食い込むことに喘ぐ。
「ああ……ン、食い込む……やらしい」
「ハアハア……んう」
派手なボディコンの上から胸を揉んで犬のように吐息をさせる。どこまで演技か本気か。
しかし彼女はオープンクロッチショーツで露になっている私のオチ×チ×を責めてくる。
「うふふ、下着がこんなにえっちなのに勃つのね」
「オマ×コ食い込ませてる癖に何を言うの」
「っ……はあ、そうね」
互いにフェンスの側で愛し合うようにカメラは撮る。しかもカメラは私が女装であるとわかり強調している。
美紀は膨らむ睾丸を弄りもてあそび愛撫する。屋上には蝉や観光客の声が目線から下から伝わり臨場感が気分を高揚させる。
ああ……!恥ずかしいのに感じる。
んちゅんちゅれろれろぐちゅぐちゅ。
フェラをされ責められてることにこれではいけない。
「っ……ああ」
チラッとカメラを見つめながら美紀を立ち上がらせ彼女をフェンスに軽く押しつけた。
「ん……ああ」
そのままするりとショーツを脱がせ彼女の白い丸いお尻を露にした。
「や……沙耶香さん」
少しばかり本気で嫌がる素振りが表情に見えた。いくらプロでも羞恥心や被虐心があらわれ汗が頬や髪を伝う。
私は狂暴な肉棒のまま身体をくっつけ彼女の淫唇を掌で覆い指で弄る。
クチュクチュグチュグチュまるでミルクセーキか何かのような卑猥な音と共に喘ぐ。
「ああ……ン、やめ……恥ずかしい……」
「さんざんひとにしといてそのいい口……」
私は肉棒をお尻に擦りつけ弄ぶように触れさせる。肉棒全体で。
もし誰かが側の建物か下から上を見上げれば淫らで美しいボディコン美女ふたりがレズしてると目に見えるかもしれない。
「ああ……そこは」
「ここも勃ってる」
クリトリスはいつから興奮してたのか剥れそう。
「い……いい。あ…ふ…ン」
「ああ……はあ」
身体にひと呼吸いれ身体を触れさせる。

No.188 17/10/04 19:43
作家 

監督がカメラを向かい側の建物に向かうように指示をしカメラマンは向かう。すぐにその姿が見えた。
「ああ……ン、みられてる……」
「美紀さんだけね」
「ひどいことして……」
彼女はちいさく振り向き髪越しに私を見つめるがそこには信頼の瞳があった。
プロだから信じてるのか、女装相手だからか……。
淫唇や陰毛、淫豆を弄りながらも私はお尻ばかりを擦っていた肉棒を彼女の淫唇に交じあわせた。淫液の滑りがあたたかく伝わり蜜のよう。
「ああ……ンんん。挿入(い)れるの……」
「素股でいい?」
「あら……ふつうは挿入(い)れたがるもの…なのに。生理は……まだなのに」
「挿入(い)れてばかりだとあと撮影半分で美紀さんに飽きたくないの……」
うふぅん……、と肯定否定どちらともつかない吐息で合意はしてくれたよう。それは指の動きでわかり彼女の指は私の肉棒を湿る陰毛の側につけた。滑りが襲う。
「あ……ン」
「素股、なんてひどいひと……んあ」
「んあ、あたしのまで見えちゃう……」
「ふたりして痴態を見せるの……んふふふ。あ」
向かう側のカメラマン(当然女性)からこんな声が入ったようだった。
『美紀さんが、沙耶香のオチ×チ×でふたなりみたいです』
監督は「そのまま撮って」と続けた。
淫肉は肉棒を喰らう喰らわないかみたいに誘っていた。にゅるにゅると湿りぬめり快感を誘う。
「あ……!イキそう……」
「も、漏らしちゃ……ダメ……」
彼女の目線は建物の下の一般の人たちを示しゆっくり腰を下げてきた。私の肉棒からの白濁液が下に飛び散らないため。
しかし身体の興奮はおさまらない。下半身に何も身に付けていない露出に近い性的快感が肉棒や睾丸を熱くする。
「んああ……イキそう」
「ま…だ…ああン」
しゅっしゅっと陰毛や淫唇に擦りつけられながら美紀はアクメを感じながら射精が早いと咎めたが遅かった。
イクっ……!
瞬間に先端から白濁液がフェンスに触れいくつかの塊が下に落ちたようだ。
「ああ……ン、ひどい……。ん……んん…」
ほんの少し後に美紀も絶頂に達しながら腰を痙攣させた。
「ああ……ン。もう」
「ハアハア……だって……」
撮れた?、と監督は向かい側の建物にいるカメラマンに聞いて「撮れました」と返ってきた。
少しばかり背徳感を感じていた。

No.189 17/10/05 05:19
作家 

撮影後、撤収前に美紀に叱られた。
膣内(なか)出しをしていい時は構わないと。それにあなたの出した液で下の人たちに迷惑はかけてはいけないと。
「すみません、美紀は仕事にプロ意識がある人なので」
付き人らしい彼女はそう言い美紀はコートを羽織り建物の屋上から去っていった。さいわい建物の下の人たちにはなにもなかったらしい。
私も身だしなみを整えコートを羽織り麗奈たちとペンションに帰っていく。監督は迫力ある画は撮れたことに興奮していた。
ペンションに戻り遅い昼食を取る、この日はメイドの綾香が担当。
一見するとS女ぽいが彼女は街でのSMクラブではM女という。
しかし毎日の射精に私の身体は決まって昼食を終えると眠るようになっていた。
「寝させてあげましょう。沙耶香のコンディションを保つのもお仕事」
「はい……」
早紀たちは私が眠りについてる間は仕事をしたりリラックスしたりしていた。
なんだかんだで衣装が増えてしまった。クローゼットにはSM衣装などの匂いが染み付くかのよう。だが理沙の掃除は丁寧なよう。
ベッドで眠りについた私は夢さえ見ていないまま時間が過ぎた。
決まって三時ほど前に目覚めた。
「ふわあ……」
「お目覚め?」
「美紀さんに叱られたのは」
「こら」
麗奈がなだめるなか私は少しばかり本音を言った。紅茶を淹れてもらい。
「……彼女はプロなんですね。少しいい気になってかも」
「AVでも女優だし」
「だけど監督は喜んでたし」
それもまたむずかしいことかも。AVはセックスを伝える職業のひとつ。麗奈たちは女装を通して伝えるお仕事。媒体はやや違うが本質は同じかもだが内容はちがう。
一、二時間昼寝をしたが欠伸はよく寝る。
早紀が言う。
「明日は『女主人とメイド』の撮影ですね。できます?」
「やらないといけないでしょう」
美紀が不機嫌がどうかはわからないが監督や彼女の意向に従った方が無難と思う。
撮影とはいえセックスの在り方を少し考えさせられた。自分でしでかしたことだけど。
夕食を済ませこの日は各々自分の部屋で過ごしていた時だ。インターホンがなり綾香が出ると「お客さまです」と言われ私たちは下に下りた。
玄関にいたのは若い母親と十代の中性的な子どもだった。
なんでも『クロスドレッシング』の読者であり撮影を見ていたという。

No.190 17/10/05 07:13
作家 

母親は美奈、男子は純と名乗り私たちも挨拶し綾香がお茶を淹れた。
美奈は相談したいことがあり訊ねたいことが私にあると言った。
「あの水越さんは」
「沙耶香でいいです」
「さ、沙耶香さんは女装していりのになんでそう堂々としていられるのですか……?」
別に堂々とは……、と私を含め麗奈や早紀もやや照れがあるなか純もまた口を開く。
「あ、あの下からさっきのせ、セックスを見てました。オチ×チ×が出てるのに女装してて」
「あ、あれはなりゆきで……」
綾香が見守るなか先ほどの撮影の事情を端的に話して納得はしたようだ。少々十代の少年には刺激が強かったのは目に見えてわかる。
「え……と美奈さんはどういった御話しで」
麗奈は慣れたように話を促すと美奈は息子の女装について悩んでおり時々彼女の服や下着に手を出しいたずらやの後があるという。
「どうしたらいいのでしょう……」
「ん……」
「したいようにさせたら?減るものじゃない」
「早紀、美奈さんは真剣なのよ」
「わかってる。ジョーダン」
服や下着に手を出す。これは年頃の男の子ならよくあることのひとつ。吐息をつく私を純は見つめた。
「あのほんとに男ですか?さっき下から見てましたけど」
「見せることはできないけど下なら触れていいけど?」
そっと立ちパンツに膨らみはすでに見えているな純は触り驚く。
「これ……があの女優さんに……」
「言っとくけど私は男は好きじゃないからね」
当然、読者である純はもとより美奈も驚きはあったが理解しづらいようだ。
私はあえて聞いた。
「純くんかな。女装が好き?女性が好き?」
段階を踏んで聞かないとLGBTや性同一性障害など本質はわからない。ややこしい現実もあるので。
彼は黙っていたが正直に答えた。
「り…両方かな」
「女の子の格好して女の子が好き?」
「たぶん……」
中性的なために男の子の姿だが少女のように見える。早紀はちらっと気にしてるよう。
「あ、あの……」
「どうしました?」
美奈は躊躇いながら思いきったことを私たちに告白した。
「実は私たちは本当の母子ではないのです……」
義母と息子ということにみな唖然とした。
「本当の親子では……?」
「ちがいます……」
本当の母子でも厄介なのに複雑な事情があるようだったことに言葉がなかった。

No.191 17/10/05 08:33
作家 

義母と息子。
さらに父親は不在がちで純はさらに驚くことを告白した。
「お義母さんとセックスしたいの!女の子の格好して」
あまりに衝撃的な告白に私は純の、麗奈たちは義母の美奈さんの相手を休憩を兼ねながらそれぞれ部屋で接することにした。麗奈の考えで。
私は少しばかり性的な匂いのする自分の部屋に他人を招くことに抵抗はあったが純を入れた。
「お義母さんが好きね」
「……いけないことを言った、ボク」
歳を聞くと中学生。だけどその歳で『クロスドレッシング』を知ってるのはマセている。
「それはあなたや美奈さん次第。あのね、こんなこと言うと驚くかもだけど私は女装が原因で親から勘当、つまり家の敷居を跨げない立場なの」
「え……どうして生活を?」
「格好悪いかもだけど、隣にいた麗奈に生活の多くはお世話になってる。だからあんがいこの…女装しての生活も大変かもよ」
悩むように彼は黙ってしまった。どの程度実在してるかはわからないがAVや官能小説、雑誌の実体験は実数は現実に少ないと私は考えている。雑誌を作る麗奈たちには少々悪いけど。
向かいの早紀の部屋に麗奈、美奈はいた。
麗奈は言う。
「本当のお母様でなく義母でしたか」
「それなら綺麗なのもわかるわ」
美奈は女優と言っても通用するくらいの美貌。だけど純を産んだ母ではない。
なんでも純の母親は彼が小学校の頃に亡くなりしばらくは父子ふたりで住んでいたが、美奈と職場で出逢い再婚したばかり。だけど純は実母が残した服や下着で女装を密かにしていたという。はじめは母親への思いから、それが性的に興味ある年齢と重なったところへ美貌の義母ができ亡き実母と義母を重ねているようでもある。
「母親失格ですよね」
「……そういうわけではないと思います」
「義母でもお母さんはかわりないと思うけど」
麗奈、早紀ともに独身であるために親御さんの相談に明確な答えは見出だせにくい。
父親が不在がちでありふたりはぎくしゃくこそは表面的にはしてないが性的な関係というのが面倒だった。
しばらくして扉をノックした。沙耶香だ。
「どう?」
「ちゃんとした答えは……言いにくいわ」
「女装だけでもたいへんだもの」
早紀は私を見た。
ひとつだけ私は考えがあった。とはいえこれは刺激が強すぎるのだ。
「え、明日の撮影を見学させる!?」

No.192 17/10/05 12:10
作家 

「なに言ってるの!?」
「そうですよ、まだ年端もいかない子どもです」
撮影に見学に来てもらう。思いきった私の提案に麗奈、早紀共に戸惑いと反発を示した。当然とも言えるが私は口を開く。
「だけど純くんは雑誌の購読者でしょう?中学生を子どもかどうかは別にしても心や気持ちは大人になろうとしてる」
「だけど、セックスの撮影を見せるなんて……」
「麗奈たちが言いたいのは青少年への影響みたいなこと?」
やんわりとそれとなく表現した。アダルト雑誌である限りはそれは雑誌や漫画において近年はいろいろ規制や苦情が厳しくなっていることは理解していた。
ええ、と麗奈は頑なな表情をした。そこはプロの編集担当の顔だった。
「だけど純くんのところは実の母子じゃない。セックスすること自体は問題ない。父親についてはあるでしょうけど」
「だけど子どもに撮影を見学させて……関係がいまよりこじれたら?」
今度は早紀。こちらもいつになく真剣な表情で訴えている。
「そうさせないように約束する以外ない。義母でも母親は母親、美奈さんがが考え方や立場を買えたら別だけど」
「なに考えてるのよあなた」
じっと麗奈は疑うような瞳で私を見つめる。
「私だって今日のことでセックスに思うところはあったとだけ言う」
美紀がAV女優として私に接しているが彼女はプライベートな付き合いは求めてないように思われた。幸か不幸か。
「監督や美紀さん、社長に聞いてみましょう」
「沙耶香さん問題児みたいです……」
渋々ながらふたりは電話とメールを駆使し社長や監督たちとコンタクトをしている。
その間私は純と美奈に一応考えを伝えてみると案の定驚きはあった。
「撮影の見学ですか」
「……美奈さんと?」
「出来ればふたり一緒の方が都合いいかと思います。セックス…を見て知るのは……」
しばしふたりは互いに見つめたり黙る。リビングにいる綾香は様子を見つめていた。
「……純くんはいま女モノを下に着けてる?」
「え、はい……」
おそるおそる彼は幼い表情が見え隠れしながら私服を上にあげると十代らしい可愛らしい下着が見えた。
「これは……美奈さんの?」
「いえ、買ったモノ」
「彼女のじゃないのね」
まるで教師みたいに安堵と複雑の気持ちが宿った。少し親が勘当した気持ちも重なる。

No.193 17/10/05 14:51
作家 

「社長!?現場の判断てなに!?監督はおもしろそうて!」
リビングに下りてきた麗奈は私を軽く睨みながらも綾香に問う。
「社長はこの辺にいるはずですよね!?」
「ええ、そのはずですがどこかへお出かけならわかりません」
綾香は少し動揺を見せているが彼女に所在はわからないらしい。そこへ今度は美紀のもとに連絡していた早紀が下りてきて私にスマホを突きつけた。
「待ってください。沙耶香さんに代わりますから」
「私に?」
『沙耶香さんどういうこと!?見学がどうとか、親子とか……それに中学生で女装の子どもで……そんな子にセックスを見せるなんて……!』
電話越しの声は切羽詰まり話が呑み込めないまま説得しているように聞こえそうなのだろう。それにしてもAV女優だからかひとりの女性かはわからないが慌てていた。
「っ…はぁ、ですけど相談にきて困ってるようですから」
美奈と純をを背中に気にしながら言うとややヒステリックに返ってきて切られた。
『と、とにかく私は認めないわよ!義理の母親と女装の子どもでも見学なんて……明日撮影前に話し合うから。おやすみ!』
捲し立てられ少々耳に声が残るほどだった。スマホを早紀に返す。
「怒らせた……」
「あたしも美紀さんと同じように怒りたいですよ」
彼女も美奈母子を気にしながらも睨む。やむなく私は自分の考えを美奈母子に語ることにした。
「美奈さんは純くんのことは好きですか?」
「ええ、ですが母親として……性の対象では…」
「時間は必要ですが、息子さん純くんは性に興味ある歳頃です。それは理解してください。ただし純くんも美奈さんお義母さんを同意ないまま襲うことはいついかなる時もしないこと。性欲に任すのはオナニーだけにすること。オナニーで我慢できない時は女装で発散させること」
ふたりの関係を壊さないように穏便にさせるには言葉を選び可能な限り選択肢を設けること。
「無理矢理なセックスは求めたら後味悪いと思うから」
麗奈も早紀も黙り私の言葉を聞いており美奈母子には撮影場所のペンションと時間を教え今夜ゆっくり話すこととし帰した。
「沙耶香勝手しすぎ」
「ごめん、私は女装してる側の立場としてあの母子に向き合ったつもり」
「……現場の判断だなんて」
「美紀さんも怒ってましたよ」
この会話を最後にみな眠りにつき綾香は帰った。

No.194 17/10/06 05:46
作家 

翌日ぎすぎすした雰囲気のまま撮影用ペンションに向かうと麗奈たちを含めあらかじめ知っていたはずの私も驚く。
そこにいたのは美奈と女装した純だった。
監督やスタッフたちは女装した純に興味を示すなか私はふたりに挨拶した。
「おはようございます。撮影に見学する決意は固まった?」
「ええ……ですけど」
「撮影をご覧になれば考えがいろいろ出てきたり迷うと思います。だけどそれで構わないと思います」
麗奈たちは私のやり方にむっとしながらも女装した純に目を見張る。
彼はオーソドックスなセーラー服でまわりの景色に自然と溶け込むほどの美しさがあった。
「沙耶香さん、ボクは」
「こんにちは、女装してる時は女言葉じゃないかな」
「ぼ、あ……あたしは」
「言いたいことがあったらこのお姉さんたちに取材を兼ねて答えて。私はただ撮影するだけ」
「取材?」
「こんな時にですか」
麗奈たちはそれぞれ驚きながら私はふたりに美奈母子を合間に取材するように頭を下げた。
「どういうつもり」
そう言う麗奈と同じ思いの者がもうひとりいる。ペンション内に入るや否や美紀がずかずかと私に向かってきた。
「どういうつもり!?見学者だなんて。義母に女装した子どもだなんて」
「セックスに憧れは誰にでもあるでしょう?私、いえ私たちはただ見せてあげるだけ。美紀さんにも頭を下げてお願いします」
「あ、あれが見学の……」
頭を下げたとほぼ同時に麗奈たちと共に美奈母子が入り純の姿に彼女は驚きがあった。
頭を下げた私に麗奈たち、美紀は戸惑いあり何より見学者というふだんはあり得ない存在。
「美紀さんもあんな可愛い少年がいいのか。負けちゃったかな」
「な、納得はしてないけど」
「美紀さんにお願いしたいのはセックスを有りのまま彼に見せてほしい」
私の意見に彼女は何かしら黙る。
監督たちは女装した純に構いたいようだがそこはプロであり私たちに衣装に着替えを命じ台本を渡した。
着替え用の部屋に入り着替えるなかも美紀は納得いかない気持ちが態度にあらわれていた。
「子どもにセックスを見せるなんて……」
「私だって自分の恥部を見せるのは嫌ですけどセックスに興味ある男の子はほっておけるわけない」
「沙耶香さんにとってセックスてなに?」
「まだわからない」
着替えを終えた私たちは下に向かう。

No.195 17/10/06 06:31
作家 

女主人とメイド。
企画AVの三編か四編と全体の真ん中あたりに収録され今回のメインとなる一編である。
物語はとある屋敷に住む女主人はとてもわがままで傲慢、やりたい放題で何人ものメイドが辞めており中には彼女にぺニスバンドで犯された者もいるという。
実は女主人は未亡人で旦那のぺニスを模した肉棒を愛するあまりメイドたちに手を出し偏愛的な性癖になったという。
そこへ私がメイドに扮し彼女にぺニスは犯すものではなく愛し合うものと諭し彼女に女性として悦びを思い出させるという物語である。
私は監督に少しだけ意見した。
「え、ラストを変える?」
「本来は……ですけど。そこは変える方向でお願いできませんか」
「沙耶香、あなた」
撮影を進めている間に考えてほしいと私は伝えた。麗奈はさすがにぎすぎすしてるので私の格好にあまり触れてくれない。
「監督に意見するなんて素人のすることじゃないわ」
「あら?美紀さんはその素人に興味あるから共演してくれたのでしょう」
「自惚れない。あなたが今日したことはいい形で戻ってこないわ」
美紀は私の行く先を案じるようにしながら紫色のドレスで女主人になりきり威圧するようでもあった。
でしゃばった程度は理解しながら美紀母子は監督やスタッフの後方に座りランジェリーメーカーの天使(あまつか)と共に見学する。
今日はちゃんとした物語があるのでリハーサルは入念にやる。
「沙耶香、沙耶香いる?」
「は、はい。美紀さま」
「お茶がぬるいわ。変えて」
「申し訳ありません」
「使えないわね。あなたも今までのメイドと同じ。しまいにはこれで犯すわよ」
女主人は棚にあるぺニスバンドを見せメイドを威嚇し怯えさせる。
「そ、そんな。おやめください」
「あら、オトコを知らないわけではないでしょう……?」
しばしの沈黙のなかでメイドは告白する。
「美紀さま」
「なに?犯されたいの」
怪訝に見やる彼女の前でするするとスカートを上に上げショーツの膨らみにあることで彼女はメイドが男であると知る。
「あ、あなたオトコ!?」
「ちゃんと身体検査をしないまま雇ったあなたは迂闊でした。あなたは今から私に犯されます」
「え……」
顔面蒼白になった美紀の表情で「オーケー」と声がかかる。
休憩を挟みながら美奈母子もまた不安があるのが見えた。

No.196 17/10/06 08:44
作家 

今日したことは跳ね返る。撮影を終え企画DVDが秋になり雑誌に封入され発売された頃にその言葉は現実となる。
美奈と純は慣れない場で不安そうな表情があるなか撮影が始まる。
「今日は膣内(なかに)出して。昨日みたいな中途半端はいやだから」
素股が気に入らなかったのかよくわからない。だけど演技は真剣そのもの。表情が変わる美紀は魅力あり凄味があった。
「沙耶香、あなたも使えないメイドかしら?これで犯してあげましょうか」
ぺニスバンドを手に微笑むなか私は対峙しそっと見つめる。
「奥さま、実は私は……」
するすると黒と白とメイド衣装のスカートを上げて自らの膨らみある恥部を見せる。カメラがアップに撮ってることは想像できた。
「あ、あなたオトコ……?男なの」
「身体検査をしなかったのが落ち度です。そんなにせ物のぺニスでは満足できないのでしょう」
「こ、これは亡き主人のを模して……」
すかさずドレス越しに腰を持ち唇を奪う。
「あ、あなた……ンン」
「何人のメイドを犯したか知りませんが、いつまでそんな性癖をお持ちです……んん」
「よ、よけいな……お世話……ああ」
「ぺニスがない女性がぺニスが持つ……そんなことで旦那さまが喜びますか……?」
っ、とわずかに悔しい演技を美紀はする。彼女は何にでもなれる女性。メイクや衣装などもあるが未亡人らしい美貌にメイドを演ずる私でさえのみ込むほど。
きらびやかなドレスを捲り煌めくようなショーツと女性器の膨らみに触れる。まるで未亡人そのままのよう。
「ここ、湿ってます奥さま」
「ぶ、無礼な。く、クビよ……はしたない」
「そうですか。構いませんけど」
「……っ、や」
ドレス越しに腰に私のスカート越しの堅くなっているぺニスが当たり恥じらいを覚える美紀演ずる未亡人。
私はすかさず耳やうなじに吐息をかける。
「どうしました奥さま」
「や……。オトコの」
「旦那さまのはよくて私のはお気に召しません?」
顔を背け男であることはかわりないのに微妙かつ複雑な女心や女性の本能のなかで美紀は未亡人や旦那を失った女性の演技をしている。
「ああ……。やめて」
「やめるのはかんたん。だけどあなたに犯されたメイドたちはいまも苦しみ嘆いてます。涙を流して……」
美紀の淫部から滴る愛液を指に絡めて彼女やカメラに見せる。

No.197 17/10/06 13:15
作家 

「んっ……だからて」
美紀の演技は旦那を失いぺニスバンドの男根に妄執する未亡人。それでも唇を絡め魅惑的な顔、表情をしていく。
麗奈、早紀とは違い演技とわかっているが相手を魅了していく何かがある。
「っ……あ…ぺニスが…お尻に…」
「触りたいですか奥様?」
「だ、誰が女装した弱々しい男性の……」
台本にある台詞通りとはいえ本気の言葉のように思えるからふしぎ。彼女の手を取りメイド服のスカートの上の膨らみに触れさせる。
「っ……ぺニス……」
「そう、男性のモノ。だけど私は女装のメイド。奥様が悦びになるように遣わしたモノです」
「っ……誰が。けがわらしい……」
背から手を封じられながらも美紀演じる未亡人は堅くな。わずかに昨日の不満もあるともないとも言えない。
私は髪やうなじから胸元、下着への淫部へと口や指で這わす。
「っ……ああメイドごときに……」
「そのメイドが嘆き悲しんでるのがわかりませんか」
「あ、あれは……私の所有物。それをどうしようと……ああンン」
紫のドレスの下はまた深い紫色のランジェリー。ふと目をやると天使(あまつか)が頷くように見えた。このランジェリーもエンジェルの製品だろうか。
キュッと肉唇が浮き出るように摘まみカメラがアップにした。
「ああ……はしたない」
「何人ものメイドをぺニスバンドで犯したのははしたなくないの?」
「っ……」
「肩の力を抜いて、やさしくゆっくり……」
一度は身体を離し女装のメイドの前で手を床に置き諦めたように見える。
しかし美紀はキッと目を変え湿った下着やドレスの上からぺニスバンドを手にし装着し襲いかかる。
「あなたのそのケツマンコで我慢してやるわ!!」
さながら獣のようで男根をつけた美紀はいつになく迫力があった。
しかし私は彼女が装着したぺニスバンドを逆手に取り掴み演技として扱く。
「あ、ああン、やめて」
「あら?奥様はこんな作り物のオチ×チ×とつながってるのね」
「い、イッちゃうわ……」
演技か本気かわからないがぺニスバンドの肉棒を扱く動作に彼女は腰を震わせている。
私はストッキングを脱いでショーツから自らの肉棒をぺニスバンドのぺニスを重ね合わせる。
「こんなのは趣味じゃないけど」
ふたつのぺニスが重ね私のサディスティックな瞳が輝きを帯びる。

No.198 17/10/06 14:46
作家 

私の肉棒とぺニスバンドのぺニスによる重ね合わせ。
兜合わせ。
俗にニューハーフや女装、男の娘(こ)などが男性もしくは自分たちと同種の相手にするプレイ。女性同士の貝合わせのぺニス版。
「ああ……。はしたなく卑猥だわ沙耶香」
「女性にぺニスはふさわしくありませんが一度イッてくださいね」
ニコッと笑みしながらもぺニスバンドのぺニスに兜合わせでイケるか不安があった。
監督はイケなくても美紀がイカせるという。
しゅっしゅっぐちゅぐちゅ……。
「ああ……」
「沙耶香、やめて」
「奥様はこのオチ×チ×から間違えた性癖を治療…しないと…なりませんから……」
「ああ…そんな」
しゅっしゅっぐちゅぐちゅとカウパー液が鈴口からは出て淫らな匂いはさせていた。美紀を床に寝させて彼女はおそるおそる私の肉棒に手をやる。
「っ……奥様」
アイコンタクトした美紀は手でイカせるみたいな瞳で意思を伝えた。
「女の子の…格好して…やらしい……」
「お、オトコのままなら……屋敷に招いたかしら」
「っ……ああ、ふたつのオチ×ポ……」
「ハアハア……お止めください」
吐息をこぼし床に寝た美紀のセクシーに開かれた胸元に指をやり揉む。
「ああ……こんなメイドごとき……あなた」
「ああ……あなたが求めてるのは…このオチ×チ×……」
「ち、ちがう……」
彼女の手は手コキをやめない。人工のぺニスの凹凸や感触と共にオナホのような感触を与え熱くなる。
スゴい、手コキなのに。ぺニスバンドのぺニスの凹凸や感触でイカせようとしている。
監督たちや美紀がこのぺニスバンドを意図して選んだとしたら私のため?秋には見る読者のため……?
「沙耶香……女装してヘンタイだから、感じてるわ」
「あ……奥様」
「熱い堅い、これが……本物の…オチ×ポ…」
「あ……はあはあ」
睾丸がさっきまでは膨らみがなかったのに少し膨らみを戻していた。
しゅっしゅっ……と淫らな音が快感が与えカウパー液がちろちろとろとろと美紀のお腹、ドレスに滴る。
「熱いわ、あたたかいわ」
「あ……」
リードしてと感じ始めてる私に美紀はアイコンタクトしわずかに理解する。しかし手コキされているなかリードはどうしたらいい?
さいわい私は彼女に馬乗り考えるが手コキの快感は思考を奪う。
どうする……?

No.199 17/10/06 19:30
作家 

カメラは主に左右と正面からしか撮っていない。
メインは私なのだから私がイク瞬間を撮りたいはず。
ならば、と私は美紀に自らの肉棒を手コキに預けてどの程度射精ができるか賭けた。
「っ…オチ×チ×同士でイカせるなんて変態奥様っ……」
「私はこれがいいの……。あなたみたいな若い子にはわからない…でしょうけど……」
私は右手をそのまま後ろに回し彼女のぺニスバンドのショーツの淫部いわばクロッチに手を這わし指で強引に食い込ませた。
「ああ……っ!沙耶香、ああ……ン。いや」
「オチ×チ×をを着けても……ここは…あ…」
「いや、言わないで……」
食い込むショーツからは肉唇の膨らみが見え私はなすがままに肉棒を扱かせていた。ぺニスバンドのぺニスの凹凸がふしぎと気持ちいいが兜合わせは異性相手でも奇妙だった。
「ああ……」
この時監督は正面や左右斜め前方いずれかで撮るように示していた。美紀の淫部は撮られていない。撮られたとしてもわずかか。
「ンっ!ン……変態メイドのくせに……」
「オ×ン×ンを着けた奥様に言われる……ああ、出ちゃいます……」
「雇い主の胸……触るはしたない男の子のくせに……」
「ああ……」
キュッキュッと美紀をできる限り同時にイッてもらいために背後を気にし指で淫豆のありかを見つけたいがイカされる快感が上回る。
手コキなのに。いや指や掌は確実にツボを突いてることにいまさら気づく。性感帯の幹と睾丸を彼女は執拗に扱いていた。
「ああ……ンン」
「あ、はあ……ン。イキそう……」
先にイッたのは私だった。まるでぺニスバンドのぺニスが射精したように鈴口からの精液はドレスの上に飛沫を上げた。
「ッ……ああ…イク…」
美紀は少し送れながら腰を軽く痙攣させぺニスバンドのショーツを湿らせ吐息を小さく漏らした。
「オッケー」
監督はOKを出したものの手コキでは私の精液が思ったほどに飛沫を上げなかったことに少々落胆があった。
手コキへの不慣れこれまで何日も射精を繰り返してるからと慰めとも演出不足とも言い場合では街に戻りこの場面は撮影しなおしたいと言う。
はあ、と私も吐息が出た。性欲は無限でも精液は限られている。
とはいえ落ち込んでも仕方ない。美紀を見ると撮りなおしにむしろ意欲があった。
だけどこの場面はとりあえずおしまい。次の撮影である。

No.200 17/10/06 21:06
作家 

「ぺニスバンドでは中途半端みたいね」
「手コキはともかく兜合わせやオチ×チ×同士は……すみません」
「戻ってから撮り直しは覚悟しといて。それと……」
美紀の視線は見学してる美奈義母子。納得してない表情があるなか私は言う。
「撮影が終わるまで私はあの母子に何も言うことはありませんから」
「撮影が終わるまで?冷たくない。それ」
「身勝手ですけど迂闊な喋りや説明は蛇足になりそうですから」
美紀に冷たいと言われ男の身勝手と思っただろう。だけどいま迂闊に何か言ってもプラスになるとは思えない。美奈子は頬を赤く染め純はセーラー服の少女装のまま彼もまた声が出ないようだった。
次の撮影はとりあえず女装の私に少し懐柔された美紀演じる未亡人と身体を合わすがドレスはもし力が無意味に入り傷ついたり破いたりは嫌なので美紀にある程度半裸になってもらう。
「脱がしてくれてもいいのに」
「私にレイプ願望はありません。優しく脱がして扱わないと……」
最後まで私が言葉を言わないことに美紀は何かを察した風な瞳をした。そして言う。
「今度はちゃんと射精できる?疲れてるなら(街に)戻ってからでも」
「します。もし失敗したら撮り直しで結構ですから」
「素直でよろしいこと」
美紀は義母子が撮影に見学するのは納得しないながら私にはにこりとした。
「体位は騎乗位?」
「美紀の好きなように、だけど沙耶香さんをいじめないこと」
監督とのやり取りで美紀はあっけらかんとしてる。プロ意識が入るとツンと表情すると同時に形のいい胸も下着越しに張るようだ。
「ちゃんと膣内(なか)にちょうだいね」
「……なんで中出しを求めるんですか」
普通は中出しを嫌がるもの。もちろん妊娠を意識するからだ。
だけど美紀はこう言う。
「私は相手の気持ちも身体も受け止めたいだけ」
その言葉に麗奈や早紀も同じ気持ちだろうか。
ちらっと彼女たちを気にし見るとふたりは複雑に見つめている。
ベッドにドレスを下半身まではだけた美紀が横になる。紫のランジェリーが魅力を深みある肢体を彩るよう。
「ん……こうしてると綺麗でしょう?」
美紀が笑みしたことに素直にメイド服の下のぺニスは天井に向く。
「綺麗ですね」
「こうなりたい?」
「私は男ですから。女装のまま抱きます」
撮影が始まるまで美紀は瞑想していた。

No.201 17/10/07 14:27
作家 

撮影が始まる。
ドレスをはだけた美紀はメイドの私に奉仕することに未亡人奥様として躊躇いありながら久しぶりに生の肉棒に触れることに感激はあるがおくびにも出さない演技をする。
「ああ、メイドのしかも女装の……オチ×ポに私ともあろう者が奉仕をするなんて……」
「無駄口を叩かないで触ってみてはいかがですか奥様……」
「んっ……堅い…熱い、大きさ……はふつう。だけどみなぎってるわ……」
「よけいなことは言わないで」
うふふ、と微苦笑をしながらもしゅっしゅっくちゅくちゅと指や掌で扱いていく……。メイド服のスカートやショーツはそのままに脇から出している。ストッキングは不要なのでない。
「さすが奥様……手馴れてすね……」
「そんなことは……久しぶりだから」
艶のある表情や声で美紀の魅力が深みを増している。毎日撮影でセックスをしてるのにそれを考えさせないほど。髪は未亡人らしく束ねており髪型の変化ひとつでも雰囲気は未亡人らしい。
少ししてリードしうながす。
「いつまで手だけでして見つめてるのです?旦那さまにもそのままでしたか」
「ああ……沙耶香。いじわるは言わないで。お、おクチよね……ん…」
未亡人を演じている美紀は恥じらいを感じながらもはじめはおそるおそる少女のように口をつけ少しずつ大胆に本性を見せはじめていく。ショーツの内にある膨らむ睾丸に指を這わし赤い舌をつけ湿りクロッチが濡れる。
「ああ……さすが奥様……」
「はむ、むかし……あの人にしてあげたの……だけど……」
「だけど…どうしました?んあ……」
奥様の美紀は上目遣いに見つめながら私の姿を評し呟くように口を開く。
「ああ……オトコの味や匂いが…するのにメイドの……服や下着……がレズしてるみたい。可愛いく…やらしい」
「奥様……ありがとうございますと言いたいところですが……まだおわりませんよ
「んあ……私を虐めるのね……」
「自分でいじってください……」
ああ、と彼女はドレスを脱いで私は表情に出さないが驚いた。今日は着替えを同時にしなかったから彼女のランジェリーは知らなかった。
てっきりブラとショーツのセットと思ったらブラに見えたのはボディスーツだった。
思わず息を呑む私に美紀はちいさく笑みした。
「ああ……綺麗かしら」
「え、ええ」
美紀の堂々としまた恥じらう姿があった。

No.202 17/10/07 20:36
作家 

恥じらう美紀は丁寧にフェラチオをしていく。性感帯である睾丸や幹の付け根はもちろん睾丸そのものを舌で含んだり鈴口から卑猥な音をさせ口に飲み込みディープスロートをする。
「っ……ああ。奥様……すごい……っ!」
ウフ、と彼女は小さく微笑みしショーツのお尻に手をやりアヌスに指を入れ挿入してきた。前立腺を刺激しびくんと男性器が跳ねるように少し大きくなり瞬間、彼女の口内に少しだけ精液を迸らせた。
「あっ……」
「んぐ……美味しい……」
射精したことをどの程度の人たちが気づいたかわからないが麗奈と早紀は直接見えてないがペニスが前立腺の刺激で大きくなったことに気づいたように見えた。
私は肉棒に気をやる。これ以上射精すれば三度目はたぶんない。
「っ……奥様」
「はあ……忘れてた。男の味ね。……これはメイドにはないわ……」
「はあ……っ」
「ちゅるり……今度は私にしてくれるかしら沙耶香……」
わずかに喉を鳴らすが私が射精したことを気づかせない口に含みがあった。唾液はとろりと粘り糸を引くがそこに精液らしい様子は見られない(素人考えだけど)。
ベッドの上で魅惑的な脚をM字にして紫色の下着に隠され湿った淫唇が誘う。
「ウフフ……どうぞ」
「!?お、奥様……」
「紫色の花の中にある私のおま×こをどう……」
ボディスーツのクロッチはオープンクロッチショーツ同様にゴムやレースで縁取られ魔性の花唇に映る。深く淡い色をしながら甘い匂いや蜜で誘う。M字開脚の太腿の間にメイドカチューシャの頭が入り淫らな音がした。
ぴちゃぴちゃれろれろ……。
「ああ…ん。やらしい牝犬みたいな牡いえ……男の娘(こ)メイド」
「れろれろ…はあ…奥様ともあろう方が…はしたない…」
「ん…ふ、あなたと同じ……オチ×ポを生やしたメイドさん」
「ん……ああ」
あれほど怖がっていた女陰の花唇に舌を入れるが舌そのものが絡まるように花弁は動く。まさに魔性の花、未亡人の牡を求める女陰のように感じる。
「ああ……」
「お、奥様……そろそろ…れろれろ…くちゅ」
「挿入(い)れたいの?若いわ……」
髪を振り乱しながら彼女は未亡人のように艶のある振る舞いをしていた。
「お、奥様のここは……求めませんの」
「うふふ、いいわ。挿入(い)れさせてあげる」
奥様と化していた美紀に軍配が上がったようだ。

No.203 17/10/08 11:19
作家 

紫紺のボディスーツの開かれたクロッチから肉棒を喰うように淫唇が幾重に開いていた。
「はじめは私に好きなようにやらせてね」
「んぅ……」
カメラは見ない、とツンと指でまるで愛し合うカップルみたいに美紀は小さく諭す。
彼女の陰唇はゆっくり飲み込むようにしながらぐちゅぐちゅにゅるにゅるとあるはずのない触手のように絡みつくよう。鈴口、亀頭、幹へと飲む込む……。
「ああ……。奥様」
「生の感触ね。堅いわ」
幹を掴まれゆっくり挿入されていく。襞が囲むように肉棒を支配していく。
本物の未亡人奥さまみたい……。
だけど彼女の女性器は相手が何者でも愛するかのような慈愛がある。あたたかく優しい。
「あ……んん」
「入ったわ……。いい?」
頷いたと同時に彼女はボディスーツから白い肌の胸元を揺らし私は優しく乳房に触れる。
「ああ……やらしい」
「っ……」
まだよ、とイキかけた私に美紀は未亡人のまま囁く。毎日のように撮影し射精してるので敏感さが増している。しかし媚薬のような効果はない。
揺れる美紀の肢体、腰を揺らされながらそろそろ私も自分で動かした。
「ああ……奥まで…きてる……」
「っ……はあ……」
「うふふ……堅い……」
肉襞の内で熱さや堅さが増していきイキそうになるのを堪える。
「メイドにしてはイイものをもって……る…」
「あ……はあはあ」
「っ……」
「オトコですもの……あんなオモチャよりイイのは…あたりまえ…っ」
瞬間、彼女が腰を派手に揺らしベッドが軋む。イカなかったのかイカせなかったの。
美紀は微笑み体液を滴り流す。
「っ……今度は私の番、奥さま……」
「もう……?」
「っ……」
ゆっくり一度互いの腰を離し私は彼女にお尻を向けさせる。ボディスーツの身体を締め付けるランジェリーの背中が見え髪が流れるよう。
「ん……早く沙耶香…」
「ハアハア、っ……」
「っ…んん…」
「はあ……」
「雇い主を……牝馬みたいにして……」
「っ……」
私は息を呑む。いままでの彼女の淫唇とは感じがちがう。それまでは若い女性の淫唇とかわりないようだが経験ある成熟した淫唇に進化したみたい。
挿入(い)れるだけで射精しそうになる。名器とはちがう。
「ハアハア……っ」
がんばって、と髪越しに美紀の瞳は伝えているように思えた。

No.204 17/10/08 15:26
作家 

彼女の膣内はまるで本物の未亡人のように思えるくらい熟れがある感じ。昨日はボディコン女性のように成熟しかかった女性のようなのに半日くらいで変わるものなのか。
「っ……あ」
イッてはダメ、と美紀は四つん這いのまま腰でコンタクトをしてきた。
「沙耶香、いけない私を責めてください……」
「う、うん……」
メイドの私が責めないと物語もセックスも進まない。だけど彼女の女陰が未亡人そのもののように感じほんとの未亡人を相手にしたことがないので躊躇いを感じる。
やむなくお尻を掌でひっぱたき肌が弾く音がした。パァーン!
「っ……ああ、ゴメンなさい……んあ」
「いけない奥さまですね」
「ば、罰を……受けますから。お許しを」
きゅっと瞬間膣内が締まり再びイキそうになり亀頭が襞に包まれる。
ちがう。この責め方ではいけない、吐息が混じりながら慣れないボディスーツの彼女の肩紐を取り乳房に触れる。
「っ……ムネまで。そんな……あ、はあん」
「乳首を堅くしてやらしい……」
「ああ……女性はそうなるの……チ×ポコ……と同じ」
これもちがう、美紀はどう責められたがっている……。
アヌスに指を挿入し悶えているがこれもちがったようだ。
「くっ……あ、はあ」
「っ……い、はあはあ」
アヌスからの刺激に花唇は再び肉棒を締める。なす術ないのだろうか……。
「ん……はあはあ」
「あ、はあはあ…んふふ…」
一度彼女から結合してた淫部を離し仰向けに彼女は潤む瞳で見つめた。焦らなくていいから私をイカせなさいと。
ん……?とボディスーツの臀部にも小さなファスナーがあることに気づく。
まさか?いや……。
「ん……くちゅくちゅ」
「ああ……メイドに犯されるなんて。れろれろ」
唇を交わしながら抱いた時に少し身体同士の隙間を開け臀部のファスナーを下ろしおへそが姿を見せた。
そっと指を這わした時。
「ん……ああ。いや。おへそだなんて……」
「あ……はあ……」
安堵の息を漏らしながら仰向けの美紀のおへそをやらしく悪戯するようにいじる。
なんでおへそを?
こちらの疑問をよそに美紀は悶え甘い声をした。
「っ……はあん。いいわ」
「ん……」
瞬間こちらの息に合わせるように淫唇は私のペースに合わせるように感じる。
カメラはおへそと結合部分を映していく。

No.205 17/10/08 20:18
作家 

なぜおへそを?という疑問に思っているとイキそうになるので意識を身体を合わせることに集中した。
カメラは複数ありその都度、正面左右後方から肉棒と花唇の交わりを撮影していく。
ショーツから出た自らの男性器、ボディスーツの中の花唇それらが交わるセックス。私は気づいてないが見学している美奈義母子はあまりの行為に息を呑んでいたらしい。
「あ……はあ。奥様……もう」
「若いんだからもう少し……子宮の奥まで」
ぐっと堪えながらも肉棒はわずかな射精をすでにしてるなか再び膨張を繰り返す。射精が近いがまだ堪えるべきか。
指はボディスーツのおへそを弄り彼女はお腹や腰が甘えるように悶える。
「あ、はあ…ン……こんな感じ方…はじめて…」
「くっ……ああ。もう」
「私を……あの人以上に……満たして」
「……ん」
やむを得ずに呼吸を短距離ランナーみたいに無呼吸して歯を食いしばる。さいわいカメラは美紀の肢体を撮影してるがスタッフは私が限界に近いのはわかるはず。
しかしまだ美紀からは射精が許されない。無呼吸な間はベッドが軋むなか肌が触れあう。
「くっ……」
「ああ。スゴい……オチ×ポが……」
瞬間、メイド服のスカートが掴まれわずかに頷くのが見えた。イッていいとの合図だが無呼吸をしてたために頭が真っ白になる瞬間が襲う。
「ぐ……ああ」
「沙耶香さん……ああ…」
無理な呼吸をしたために身体が一気に痙攣し下半身からマグマのような熱さが襲い襞に絡まれながら精液が絶え間なく噴出した……。
「イク…イク!!イッてしまいます……奥さまっ……」
「ああ…ン……きてる。イク……凄い…んんん」
密着してる肌がパンパン!と触れ弾けるようになりながら私は身体から全身の力が抜け倒れ美紀に身体を預け吐息を繰り返す。
また美紀もゆっくり慈しむように倒れた私の背に手を回し抱いた。
あまりの性交に麗奈や早紀、再びいた麻由そして美奈義母子たち監督やスタッフたちもなにも声や呼吸さえ忘れていた。
ハアハアと吐息を繰り返しながら甘く粘液あるキスをする私と美紀。
「はあ……ン、バイブより生のチ×ポコ……」
「はあ…奥さま……」
呟くなか再び彼女はきゅっと膣内を締める。とことん精液を搾り出す搾精機みたいだが強制力はなくあたたかく慈愛のような感触がある。
オーケーが出たのはかなり後だった。

No.206 17/10/08 20:49
作家 

休憩を挟みエンディングは2パターン撮影するようになった。
ひとつは私の意向で女主人のもとを私演じたメイドが去っていくパターン。
もうひとつは彼女は私と永遠に過ごし互いに雇い雇われの対等の関係のまま共に住むパターンである。
「沙耶香、寝覚めのフェラをさせて……」
「奥さまわがままは困ります……。私とて…性には無制限では…」
「あなたのが欲しいの……」
元からの台本では美紀がベッドで私のぺニスをくわえて終わりのはずだったが彼女は勃起したぺニスを最後までイカしカメラも最後まで回っていた。
この日は私は三回射精したことになり撮影は夕方まで続いていた。さすがにへとへとで撮影が終わる頃には口が開けなかった。
しかし美紀には聞きたいことがあり美奈義母子と先に話があるので少し待ってもらうことにし彼女は私が美奈子たちと話すのを見つめていた。
「美奈さん純くんどうだった……?」
ふたりとも初めてAVの撮影現場に何も言えないまま。麗奈や早紀も様子を見守る。
「美奈さんはたぶん理解してると思いますが、純くんに言うね。セックスはたしかに気持ちいいし快感を与えもたらしてくれる。オナニーよりもね」
頷く純に私はさらに言葉を重ねた。
「だけど私はついこの間までおま×こに射精できないダメなオトコだったの。それで身近にいる女性たちに辛い思いをさせたの」
「え、どうして?」
「深く言えば女性の人を妊娠させることに恐怖や将来に不安があったの。彼女たちはイッていいと言ってくれたけど」
「……何が言いたいんですか」
小さく呼吸をしあえて言葉にした。
「セックスはたしかに気持ちいい。愛情表現のひとつ。だけど私と共演してくれてる美紀さんとの間に愛情はない……と思うの」
その言葉に美紀は静かに私の姿を見つめていたようだった。
「あなたがお義母さんを好きな気持ちは……たぶん本物かもしれない。だけどただ抱きたいだけなら私や美紀さんみたいに身体だけの関係、そうなりたい?」
異性装の純は少女のように言葉なく首を振る。厳しい言葉にショックがあるが私は三姉妹との一件からそれを経験した。呼吸をしてふたりに伝えた。
「美奈さんが大変と思いますが時間をつくってください。純くん、愛情ないとセックスは気持ちよくないから。それはいけないこと」
私の言葉にまわりの女性たちは無言だった。

No.207 17/10/09 06:11
作家 

よく考えます。
美奈さんはそう私に伝え異性装の義子の肩をそっと抱いて帰っていた。女装に寛容としてもセックスはまた別かもしれない。
「沙耶香さん、街に戻ったらよかったらここに来て」
麻由が挑発的な態度はややなりを潜めながらどこかの場所と電話番号を記したメモを渡し去っていった。
嫌われてる?とも思うがよくわからない。
「さて沙耶香さん。いい?聞きたいことはなに」
美紀がようやく話しかけ私はそっと廊下に導く。
聞きたいことは……。
「聞きたいことはいくつかあります。たいして多くはありませんけど」
「答えられる範囲なら構わないわ」
「なんでおへそなんです?」
なんでおへそを責めるように暗に示したかを伝えた。いままでの撮影でそんなことは一度となかった。
美紀はちらっと麗奈たちを見てあっけらかんと言う。
「彼女たちに聞いたの。沙耶香さんがココに挿入(い)れられない間にどんなセックスをしたのか」
「あ、私がおへそを」
「責めたのよね。変わったことをするわねあなた」
麗奈たちは「逆に聞かれて困ったわ」と返した。
他には、と促す美紀。
「その言いにくいんですが、美紀さんのアソコは撮影の度になにかちがうような感じが……」
「撮影の度にちがうのかしら?取っ替えはできないわよ」
冗談めかすが彼女の瞳は“気づいたんだ”と微笑みしていた。しかし答えのは付き人の女性だった。
「知りたいのでしたら、後日わたしどものペンションをおたずねください。そしたらわかりますわ」
「そうね。明日は撮影はお休みだから」
お先に失礼、と美紀は着替えをして去っていく。
「美紀さんにハマッたの?」
「ちがう。あの人は私を相手してない。カメラの向こうにいる視聴者を相手してるもの」
「どういうことですか?」
「身体を交わしているとわかる。AVというセックスを通して慈愛みたいなものを感じる……」
わからないみたいにふたりは顔を見合わせた。
ペンションに戻り一、二時間仮眠をしシャワーを浴びて夕食した。
早紀が言う。
「明日はお休みですね。沙耶香さんデートは?」
「あ、うん。構わないけど……夕方か夜にしてくれない」
ちらっと麗奈は私を見て問うようだった。
「明日の早いうちに美紀さんをたずねたい。演技のたびにちがう女性を相手してるみたい」
美紀への感想だった。

No.208 17/10/09 12:37
作家 

夕食を終えてひとり部屋でぼうっとしていた。
そこへメイドの奈々がたずねてきた。
「お加減はいいですか?今夜の食事はあまり食されてなかったようですが」
「なんともない。少し疲れただけ」
「あの……クローゼットにある衣装やお下着はどうしたら」
「あ……旅行カバンに積めようかと」
「それでしたらここを去る時に宅配便で後日届けますが。まだ撮影はあるのでしょう」
「あ……、うん。お願いします」
宛先は麗奈のマンションにしてもらい彼女は部屋を去る時にちらっと私を見ただけだった。
なんとも夢のようだがセックスができて女装もできるいたれりつくせり……。
さいわいにして明日一日は中休み。射精する私もだが相手をする美紀も相当疲れているはず。
「……ん」
反面このままではいけない気持ちもあった。麗奈にお世話になり家庭教師で一応微々たる収入があり今回のお仕事もモデル料は支払われるだろう。
なんかこわい。
願望が叶っている時は意識でなくとも有頂天になって気づいたら落とし穴に落ちていることは人生少なからずある。
そう思った時に再びノックがあり扉が開き麗奈が姿を見せた。
「いいかな」
「なあに?」
「単刀直入に聞くけど美奈さんたちにあんな現場を見せてよかったのかしら」
しばし私は黙り自分の考えを述べた。
「セックスというのが必ずしも気持ちいいものではないし愛情がなくてもできてしまう行為。私は麗奈や早紀さん、社長、あの三姉妹にも愛情や友情?信頼みたいなものはある。あ……オトコの身勝手というのは言い訳を含め付けとくね」
わずかに麗奈は眉間に皺を寄せた。オトコの身勝手は許せない何かがある感情だろう。
「だけど純くんは今日まで頑張ったんじゃない?あの年頃で私に相談に来るなんて」
「だ、だけどもし美奈さんが襲われたり家庭が壊れたら……?」
「口約束に強制力はない。誓文書を書かせても同じ。私のなかではあの家庭に父親の存在はないと感じたから今日は見学させたの。美奈さんは純くんを思って撮影に来た」
「……自分が正しいと思ってしたの」
やや厳しく彼女は見つめたために私は本音を言う。
「正しいなんて思ってない。だけどあのふたりがちゃんと愛情で結ばれることはいつか将来必要……ダメならそれはしかたない」
自分が正しいとは思わない。身体同士のセックスもまたあるから。

No.209 17/10/09 14:23
作家 

じっと見つめていた彼女は意外なことを言う。
「美奈さん見て勃ってたでしょう?」
「な、失礼ね」
「どうかしら。ちゃんと見てたから」
私のやることに反発を示しながら見るべきところはしっかり見てる。互いに同居してるから何となくはわかるしAVの撮影場では誤魔化しにくいかもしれない。
「人妻モノの動画サイトとか見てるの?」
「あのね……」
しまいに怒りたいが疲れが静かに蓋をしていき馬鹿馬鹿しくなる。
「まあ、あの母子に取材できたのはいつか使えるわ……」
「大人。だけどちょっと残酷」
「取材しろと言ったのは沙耶香。言われなくてもしたけど」
私が残酷と言ったのはもちろん美奈義母子もだが世間に伝わることだ。麗奈はそれをわかっているのか。たぶんわかってるはずと信じたい。のだけど……。
そっと掌を気づかない間に下半身に手をやり後ずさる。
「な、なにしてんの」
「これで昨日犯したのよね。嫌がる私に……」
「半分程度は合意でしょう」
「別に。レイプされたとは思ってないけどやさしくしてよ」
むずかしい、異性装の私が異性の女性を相手にするのは。麗奈が過去の遍歴から素直な恋愛できない女性と思われる。
ツンなところはひとりで何でもできると意気がるが実はさびしい女性。
まだ時間がかかる……と思った。
見せて、と言われたので下半身を少し脱ぎ下着だけにした。
「美紀さんとのセックスは疲れる?」
「う〜ん。気持ちいいけど……ごめん。言えない」
慈愛のような身体の交わりは表現しにくい。話題を私は変えた。
「早紀さんは」
「お風呂、先に入ればいいのに」
「今日はゆっくりしたいの」
先ほどまで私がぼうっとしてたことを知らない。だけど彼女たちが私にお風呂を先に優先するのは考えたら私がお風呂でのぼせたり気を失うことへの思いやりだろう。
さいわい私が長風呂をしないためにそんなことはいまのところない。
射精をさんざんしてるからあってもよさそうだが。そこへ早紀がビール片手に下着姿で入ってきた。
「上がりました。沙耶香さ〜ん、あたしの汗や体液入りですよ」
「お風呂掃除を奈々さんに頼む?」
「ひどいです」
ふたりのやり取りを見ながら着替えや洗濯されたパジャマを出し風呂場に向かいながら会話が聞こえる。
「明日はデートですから」
「ハイハイ」

No.210 17/10/10 05:42
作家 

翌朝、私は疲れた身体だけど意識して少し早く目覚め麗奈たちに気づかれないように早めにペンションを出た。
早朝とはいえ避暑地や観光地、朝から人がいないわけではなく麗奈たちの同僚たちとすれ違わないわけではない。
Tシャツに短パンとラフなスタイルのまま美紀のペンションに向かう。彼女のペンションはやや離れたところにあり朝靄のなかにいると木々に迷い込んだように思う。
少しして表札を確認していたらそっと扉が開いて美紀の付き人が見つけ「どうぞ」と招いた。
まるで見ていたみたいと思いながらも室内に招かれメイドの麻由がすでに彼女たちの朝食の準備をしちらっと見ていた。
美紀もラフな姿だがワンピースが普通の女性に思わせながら「おはよう」と挨拶した。
「おはようございます」
「食べていく?」
「いえ、お茶だけ」
珈琲を麻由が出して麗奈たちが私がいないことに気づく前に話を済ませなくてはならない。
珈琲を口にわずかに苦いと思いつつ聞きたいことを口にした。
「あの、美紀さんのアソコは……セックスのたびに感じ方がちがうんですけど」
彼女はニコリとする。
「昨日も言ったけど付け替えてはないわ」
「知りたいのですか?」
付き人のこの女性、一見眼鏡や地味な髪型だけどよく見たら可愛いか美人に相当する顔立ちなことにようやく気づく。なんでこんな人が美紀さんの付き人にとも思う。
「だけど美紀さんのアソコは感度がいいですし」
ありがとう、と微笑むが「知りたいからヒミツを明かそうかしら」と意味ありげに言う。
「美紀がそう言うなら」
リビングに向かい彼女はおそるおそるスカートの裾を上げて息を呑んだ。
そこにあったのは鋼鉄の下着である貞操帯で錠がひとつ股間の前にぶら下がっていた。
「驚いた?これで私はコンディションを整えているの。ちなみに下着はその都度翌日の撮影に合わせている」
ワンピースの胸元を見せると明日の撮影の水着らしい光沢が見えた。
付き人は言う。
「言っておきますが彼女は自分で進んで貞操帯を着けているのです。はじめはもちろん拒否もありましたがうかつに仕事以外で他人と交わらないためや感染予防、それに足元を」
よく見たら足元はヒールの高いモノだった。
「聞いたことない?アソコを鍛えるにはヒールの高いモノを履くの」
あまりにあっけらかんとしているので声が出ない。

No.211 17/10/10 06:48
作家 

貞操帯に高いヒール。
麻由が付け足すように言う。
「彼女のために社長がこのペンションを用意しました。いくぶん改装はしましたが」
お手数をかけました、と付き人の彼女は言う。
「もちろん美紀が習い事で日本舞踊やバレエなどをしたい時は貞操帯を外すことはあります。ただ今回のようにスタジオではない撮影に限っては貞操帯を着けています」
日本舞踊を習ってると少し聞いた。
「沙耶香さん」
「はい?」
「家庭教師をしてると聞いたけど一日がそれだけではもたないでしょう?習い事とかしてみたら」
「だけど女装ですし」
世間に正体が知れた時の衝撃や劣等感などは想像するだけでも重たい。家庭教師をしてたのはルイたちが私の正体をよしとした。しかし裏切られた。
考えてみます、とだけ答えた。
美紀は笑みする。
「ほんとおもしろい人。私のアソコのヒミツを知るためにたずねるなんて。ちなみに普通の男優さんは驚いてお茶ひとつ誘わなかったわ」
「なんで?そこまで」
「オトコ遊びはしたいけどいまの時代は病気や感染もある。身持ちはかたくしないとこわい世の中、だけど沙耶香さんと初めてあった日はたまたま貞操帯を忘れてたの。ついでに社長さんにもおま×この検査はされたわ」
「……」
「AV女優とよく町やコンビニで会ってやらせる人もいると話題あるけどあんなの嘘よ。私の貞操帯はやり過ぎだけどみんな身持ちは堅いのよ」
美紀の表情は真剣そのもの。貞操帯を見せながら意思をあらわしていた。しかし冗談めかす。
「沙耶香さんは女装して麗奈さんたち以外としたのでしょう?」
「ええ……」
照れる私に彼女はこう言う。
「恋愛関係がごちゃごちゃになるのは見えそうだけど」
「っ……」
「最後まで聞いて。妊娠にだけは気をつけてと私は言いたいの。いまのAVや動画サイトは中出しや孕ましが多いでしょう。安易に誤解する人たちもいるから」
見た目は若く普通にOLや若い主婦でも通じそうな美貌。美奈にも似ていなくもない。
付き人が口を挟む。
「むかしのAVでも誤解する人たちはいたわ」
眼鏡を外したその顔に私は気づく。
「あなた前原祐さん……?」
「やっと気づいた」
嬉しいと笑みしたのは私が学生時代の頃に活躍していたAV女優の前原祐だった。
唖然と口を開けてるだけだった。

No.212 17/10/10 09:06
作家 

前原祐(ユウ)。
美紀の付き人もといマネージャーはかつてのAV女優前原祐なことに驚いた。
「あら、知ってたの」
眼鏡を外したネコ目な瞳や端正な表情は少し歳を重ねたものの美しかった。
「あ、あのむかし友達にDVDを見せられて社会人になってから購入しましたがすぐに引退されたんですよね?」
「ほんの数年前よ」
たまたま私が保育士の仕事をはじめたばかりにようやく一枚彼女の作品を購入したがすぐさま引退したはずだった。
彼女は事情を語る。
AV業界から一度は身を引いたものの近年は何かと文科省や教育委員会、ビデオ倫理審査会などから規制がかかりAV業界が衰退の一途では、と一度は市井の世界に戻ったがマネージャーとして復帰し会社に所属し間違った性の在り方を伝えたり講演をしてるという。ちなみに結婚して旦那と子どもがいることに私は少しショックを受けた。
「言っちゃいけなかったかしら」
「いえ、気にしないで」
「沙耶香さんはあたしより祐さんの方がよかった?」
ちがいます、とムキになる私に「困らせちゃった」と笑みする。
高いヒールを履き歩くことは膣が鍛えられるらしい。
「そこまでしなくても」
「でも姿勢はよくなるし膣は鍛えられる。なにより相手は気持ちよくなるでしょう?」
否定はできない。美紀の女性器は鍛えられた芸術そのもの。オーバーな表現だが貞操帯で守られているからより官能的かつ男性器を受け入れられる花唇なのだ。
「聞きたいのはアソコのことだけのはずだったけど私も沙耶香さんのオトコの姿を見れてよかったわ」
「いえ」
「撮影は残り少ないけどできる?無理は禁物。撮り直しは恥ずかしいことでもないから」
ふたりに言われ安堵感はありプロの世界に生きる女性の姿を見たと思う。
最後にひとつだけ美紀に聞きたいことがありそれを聞かないと街に戻ってからももやもやする自分があった。
「美紀さんは私に恋愛感情は……」
「……ないわ。あくまでお仕事ビジネスパートナー。おもしろいと思うし何よりあなたは性についてはそこらの男よりは深くまじめにまとも。セックスの最中にも相手のことを考えられるだけ立派。だからパートナーを今回つとめたの」
はっきりした言葉に少し傷つく表現はあるが不快感はない。こちらも割り切ろうとするしかない。
美紀たちのペンションを後にした時は霧が晴れていた。

No.213 17/10/10 16:19
作家 

ペンションに戻ると麗奈、早紀から挨拶もなく怒られた。
どこ行ってたの!?
散歩、と誤魔化す私に麗奈は怪訝な顔がある。昨夜の美奈と純義母子や美紀とのやり取りから何かは感じたらしいが何も言わないのは親切か。
だけど早紀は唇を尖らす。
「起きたらいないから失踪でもしたかと思いましたよ」
「し、失踪?」
これには目を点にしたが麗奈が「こら。そういうことはモデルさんの前で言わないの」と咎めることから以前にそんな経験があったのかもと想像した。
過去の麗奈の付き合った女装男性かあるいは関係はなくとも女装をすることを止めた男性か……。
「沙耶香さまお帰りなさいませ。朝食の準備が出来ています」
今日のメイドは理沙。社長はペンションに戻ってきてるらしい。
朝食の間麗奈は私を見つめるが何も言わない。いろいろ考えてるようだが言葉にされないのはわからないもの。
「沙耶香さん、今日デートしてくれますよね?明日明後日はまた撮影だし」
「う、うん。だけど夕方まで待ってくれる。疲れてるから」
「昼間のデートがしたかったですけどしかたありませんね」
ニコっと邪気のない笑みが早紀の魅力だがこわいところ。不意を突かれないようにしないとならない。
麗奈は食事をしながら言う。
「せいぜい楽しむなさいね」
「そりゃ楽しみますよ」
麗奈の言葉にドキッとした。一昨日夜の麗奈との性交は自らの意思とはいえかなりサディズムが強調されていた。それこそ彼女がお漏らしをしてもふしぎないがそこまでさせなかったのも私の意思だろうか。
「っ……」
お茶の色がもし麗奈が尿を漏らすほどの性交だったらと思うと喉に飲むのを躊躇った。
「脱水症状なるから飲まないといけないわ」
そう言われ口をつけてごちそうさまをした。
朝と昼間は思い思いに過ごすなかうたた寝を繰り返してもいた。
女装し生活をしセックスをする。女装以外については普通の男性とかわりないのに女装という異性装が重なるだけでいろいろ多く悩む数ヵ月。
女陰恐怖症に陥り変態な自分に自問自答する。割り切っているはずなのに割り切れない何か。
女装をやめるか女性として男性に抱かれるか、たぶんこの雑誌のモデルたちはそんな結論に辿り着いたのだろう。
「私なら……」
どうなるのだろう。麗奈たちといるのは幸せ。しかし幸せは続かないものと言う……。

No.214 17/10/11 06:11
作家 

ぼうっと過ごしながらも実は美紀のペンションをたずねるに少々凄い光景を目撃していた。
それは葵が朝早くバスガイドをしていてバスを誘導し駐車し碧という女性ドライバーと共にバスの車内で淫らな行為をしていた。
とっさに私は身を隠してはしたないと知りながら覗き見をした。
「んんん、碧……」
「はあ……ん、葵。素敵よ」
レズ!?と声にならない声で驚いた。早朝であるし停車してるバスの車内を覗く人はそういないがふたりは車内で淫らな行為に浸っていた。
「学生さんや独り身の寂しい男の人とか取っ替え引っ替えね。葵」
バスガイドの制服のスカートを捲り以前と同じような清楚で煌めくような下着から淫部の筋や染みが見え碧は意地悪く弄る。
「ああ……ん。お仕事ですから」
「あなたばかりずるいわ。私がドライバー志望だからもあるけど」
「んん……はあ。日曜には……双星出版の方たちを……送らないといけませんのに……」
!?、とわずかに息が詰まりながら私はふたりが後部座席に移りながらレズ行為を見ていた。
碧は言う。
「ああ、あの女装の沙耶香さん?美味しかった……?」
指を葵の口に入れながらフェラを模しながら下着や中にも指を入れる。
「ああ……!はい」
「……日曜か。私にも彼、いや彼女を食べさせてくれるように協力してくれる?葵」
「ああ…は、はい。協力……しますから。イカせてください……碧さん……」
「この席で沙耶香さんのおフェラガイドをしたのよね。ならイカしてあげる……っ!」
クチュクチュと卑猥な音が微かに耳に入るなか葵はイッたようだ。
動悸が激しくなりまた私やられるの!?と思いながら足早に美紀のペンションに向かったのだった。
ぼうっとしてたのはそんなわけだった。
麗奈や早紀はそれぞれ仕事をしてるのか意外なほど静か。だけどふたりにお仕事ばかりもふたりを知る私は気の毒に思う。
それだけ『クロスドレッシング』のお仕事に好きや情熱があるといえる。
男としても女性としても些細だけどふたりにできることはないかな。セックス以外にも……。
二枚のアンケートについてはところどころ記した。
しかし早紀とのデート前に失敗があった。
それは……。

No.215 17/10/11 09:03
作家 

夕方になるかならないかくらいで早紀とデートしお出かけになるはずだったがひとつ早紀は口にした。
お洒落してくださいね。
ところがこれが問題だった。
「なんでドレスがないんですか」
「サマードレスやワンピはあるけど」
「あたしはお洒落した沙耶香さんとデートしたいんです!」
甘えた妹みたいに彼女の声に隣から麗奈が姿を見せた。
「なにごと?」
「早紀さんが私にドレスを着てほしいんだって」
あるじゃない、とサマードレスやワンピを示すがちがいますと早紀は言う。
「あたしが言いたいのはパーティーで着るようなドレス。なんでないんですか」
「用意してなかったし必要だった?」
「あ……、しおりは見せてないのよね」
「なんのこと」
「打ち上げが……!?」
「まだ秘密でしょう。ごめん、私が沙耶香にしおりを見せないようにすることに気を取られてたからパーティードレスは入れてなかったの」
んんん、うんと一応頷き納得する早紀は麗奈の手から逃れた。
「もう、言うのを忘れるなんて」
「だからごめんなさい」
何か気になる単語があったようだがなぜパーティードレスに早紀がこだわるのか。そもそもパーティードレスは私は必要ないから持ってないとはず。
麗奈が吐息混じりに言う。
「私のを貸そうか?」
「ほんとですか!?でも、いやしかし」
早紀は迷いながら口に出す。
「沙耶香さんが麗奈さんのドレスだと……微妙」
「なにが微妙よ」
「いろいろですよ。ですけど仕方ありません。妥協してあげます」
ツンとした早紀に呆れながら麗奈の部屋にふたりして向かいドレスやアクセサリーを見せてもらう。
「よくこんなに持ってきてる」
「大半は仕事だけどオシャレはしたいし」
「あいにく昼間は撮影で出かけられないですが」
部屋一面にドレスやイヤリング、ネックレスなどがあり麗奈を女性と感じる。
「でも沙耶香さんはアクセサリーつけないですね。撮影以外は?」
「うん。あまり着飾りすぎは苦手……かな」
「そういうひとなの」
早紀には麗奈とのやり取りが同居してる感があり羨ましくも嫉妬もある。
私のドレスは黒で大人びた雰囲気、リボンや髪飾りも黒で統一された。本来なら麗奈が最終日に着るつもり云々と……。
早紀は対称的に白いドレスで花嫁ぽい。
デートしてきますね、と腕を組まされた。

No.216 17/10/11 14:42
作家 

慣れないドレスとヒールで足元がおぼつかないまま早紀に手を引かれ彼女はタクシーを拾う。
「パーティーですか?」とドライバーが聞くなか避暑地の郊外を少し下りて街中のホテルに止まる。ラブホテルではない普通のホテル。
「ここ?」
「ここのレストランを予約しました。行きましょう」
ホテルに入りエレベーターに乗り屋上に近い階に向かう。
パーティー?誰の?彼女の?
「予約した二ノ宮早紀です」
「お待ちしてました。どうぞ」
ウェイターに案内され窓側の街並みが一望できる席に案内され私はいささか緊張した。
「メニューです」
イケメンなウェイターなら普通の女性なら一言二言はしゃぐが早紀はそんな一面は少ない。純に少しあった程度かな。
ウェイターが水を持ってきて「決まりましたらお呼びください」の言葉を残し去っていきホッとした。慣れないドレスは身体が緊張する。水を一口二口飲み聞いた。
「な、なんでこんなところで食事なの?パーティーて」
「麗奈さんに邪魔されたくないのと言っておきますがあたしの誕生日ではありません」
けろりとして彼女は明るく笑みする。
「今夜はあたしと沙耶香さんのふたりきりのパーティーです」
小悪魔的なようでありながら意外にいい育ちのお嬢さんのようなニュアンスがあるが女性はわからない。
「何にします?」
「ホテルでしょう。高いよ」
「おごるわけではないです。多少はサービスしますけど基本割り勘です」
それでもさすがに地元産のステーキなどに食欲があり適度なコースにし早紀はお魚のコースにした。少し高い……。
収入が少ない私には少し程度痛いが据え膳食わぬは恥という名物を食べたい食欲もある。
「麗奈さんいませんよね?」
きょろきょろ伺うところはいささかはしたないが可愛くも見える。
「いないと思うよ。ペンションから見送ったし」
言わないがペンションからここに来るまで逃げるようだった。
彼女と初めて身体を交わった時もそうだった。
ほどなく食事が来て順番に見た目は少ないながら味はしっかりついたコース料理を口にした。
「美味しいです?」
「う、うん」
「一口ください」
はい、とあげると「美味しい」と可愛い表情をする。
小悪魔的なことしなくても普通に付き合える相手がいるのではと思う。
生まれつきかあるいは別な何か彼女もあるのか。

No.217 17/10/11 19:35
作家 

食事をしながら早紀の様子をうかがってると思わぬことを言われた。
「そういえば慌ててたので今日の服をほめてもらってませんね?」
「か、可愛いよ」
「定番ですけどまあいいですよ」
唇を尖らせながら耳のイヤリングや首にあるネックレスなどをきらきらと輝き見せる。
「似合ってるよ早紀さん」
「わかってくれたら構いません。逃げるようにペンションを出ちゃったあたしのミスですから」
「別に麗奈は気にしないと思うけど」
ちらっと彼女は魚の肉をナイフで切りフォークでちいさく刺しうかがう。
「麗奈さんと何かあったんですか」
「詮索されるのは嫌だから言うね。あったしセックスもした」
「沙耶香さん以前にも同じような人たちがいたのに……許したんですか」
うん、と頷く私に彼女は少し納得いかない表情を見せそれがまた麗奈とはちがう幼さでもあるように感じた。
とりあえず自分の正直な気持ちを告白した。
「麗奈や早紀さんみたいなお仕事は人との出会いで成り立ちスカウトしたり女装させたりあるいは本人が望んだり、私の場合は彼女に内面を見抜かれ麗奈と住みながらお仕事をさせてもらっている」
「そのとおりです」
「麗奈は女性でしょう?女性が男性を求めるのは当然。それが同性や同性を模した女装でも……恋愛や身体の関係は成り立つと思うし思いたい。甘いかもだけど……」
もし早紀から聞かされずに麗奈本人の口から不意打ちに聞かされたらたぶんその時点で私は男に戻りここにはいないだろう。その方がお互いのためと思い。
少し悔しそうに見つめる早紀は呟くように問う。
「許したんですか」
「……うん。ただし身体を交わせ少しいじめたことで」
「っ……なんで別れようとしないんです?」
正直に答える以外にない。
「わだかまりを消すには身体を交わせ互いに傷つく必要もあったから。麗奈ははじめに私に会った時に身体を求めた、私も彼女の過去を知り傷ついたことで身体で傷を癒す必要があった。それだけ」
早紀にしたらこれで別れたら私が早紀のもとにいくかもしれないと考えたかもしれない。
私事だが保育士の仕事は子どもは子どもとして接する時とおなじ人間として接するふたつがあると思う。子どもにも大小に関係なく正義感、真面目、明るさのなかに悪巧み、意地悪な考えなどどんな子達にも存在する。
男女の関係もおなじと思う……。

No.218 17/10/12 05:20
作家 

「早紀さんにも聞きたいことがあるて聞いたら答えてくれる」
唐突な私の質問に幼さがある彼女は驚きや喜び、複雑な気持ちがあるような表情をして曖昧に頷く。
「早紀さんは私のどこが好き?」
「だってそれは……沙耶香さんだし。女装してるしこんな世界に足を踏み入れて活躍してるし」
「それだけ」
「いじわる……です。麗奈さんにもそんなことを聞いたんですか」
聞いてない、と素っ気なく答える私にむすっとする。
「早紀さんは」
「なんですか」
「麗奈さんと張り合いたいから私を取り合ってるんじゃない」
少し黙るが否定をすぐさましたのは若い。
「ちがいます」
「私の好きなところがなんか中途半端だったし」
「それは沙耶香さんがあたしを見てくれないからです」
やや言い訳がましいが基本的に私が麗奈ばかり見てたり依存や共存もあるからだ。
ちいさく呼吸し私は言う。
「なら見ようか」
「え」
ただし次の私の言葉に彼女は唖然とする。
「ただし身体の隅から隅まで」
しばし食事の場は沈黙する。しかし早紀はキッと私を見つめ返す。
「いじわるすぎます」
「あら、私は麗奈にもしたわ。それに私は少なからずサディストの持ち主。耐えられる?」
肉体的ではなく精神的なサディストでなおかつソフトな優しさを秘めたプレイの持ち主。
やられる側にはプレイ自体はたいしたことはないが精神的に暗示のように残るかもしれない、と思うのが私の考え。
食事を終えホテルを出る。見知らぬ街は幻想的。にさえ思える。ましてや私は女装の仮面を着けているからなおさら。
「え、エッチしないんですか?」
おそるおそる早紀は頬が赤く歩みはゆっくりし聞く。
「したいんでしょう?」
「は、はい……」
とはいえ麗奈と同じことをするわけにはいかない。場合によってはそれ以上のことを求める。
衣装は人を変える。
黒い衣装や下着は私の内を密かに燃え上がらせようとしている。
その時だった。
「へい、彼女たち俺たちと……いいこと…!?」
○×△□●×□!
街に再び阿鼻叫喚の男たちの悲鳴が伝わり風のように逃げていく。目を点にした早紀。
「あの?なにかしたんですか」
昨夜のナンパ男たちの件を話してクスッと笑みをした。
先ほどの男たちはどうやら私に気づいて逃げたらしい。ニューハーフならオカマを掘られてる。

No.219 17/10/12 09:30
作家 

私がほんの数歩先を進み早紀に振り向く。
しかし彼女の表情は耳まで赤く足元は落ち着かず内股気味。
「ま、待ってください……」
待ってるわ、と優しく笑みするが私の瞳は見知らぬ街で獣のように輝く。幼さが内にある彼女はまるで捨てられそうな子猫のような瞳で見つめるなか私は手にしたローターのスイッチを〈中〉に入れた。
「あ……あン、やめ……イク。イッちゃいます……」
「ダメよ。イクのは」
「ああ……ハイ」
私の言うことに観念したとばかりに彼女は下を向き肉唇を襲うローターの振動を気にし動けない。吐息は小さいが肩や胸が震えている。
「ほら、一緒に歩いてあげるわ」
数歩戻り手を握ると救われたように笑みをする。麗奈と同じように男女関係で痛い目に遭ったのだろうか。
しかしここで聞くと手を握るより飴を与えることになり聞かず心を鬼にする。見ると先にコンビニが見えた。
「あ……はあはあ」
「だいじょうぶ。イヤなら帰る?」
「……ンンン、い、いや」
ギュッと手を離さない。
なぜ私たちがこんなことをしてるかと言うと早紀が少なからず麗奈に負けたくない気持ち、私への思いと察した。
食事をしてそのまま帰るのは彼女も意外なほど辞さずがんこ。ちょっと私に似なくもなく重なる。
ホテルのレストランでバッグを見ると入れたおぼえがないリモコンローター一式があった。たぶん撮影に私に使用したもの。
ホテルを出る前にトイレに彼女に装着して彼女なりに自分の愛情を示すと言ったから。
張り合う恋愛や肉体関係かもしくは私にそれなりに愛情があるのか。
「そこのコンビニで休みましょう」
「あ……ああ。ハイ……」
救われたように笑みするが私は麗奈とはちがう無理難題を彼女に要求する。欲しいものを聞いて彼女好みの飲料水やパンなどをカゴに入れる。その間ローターはわずかでも動かさない、ただしトイレにもいかせない。
「ああ…はあはあ」
呼吸を整え平静をようやく彼女が保ったところで私はカゴを彼女に平然と渡す。
「早紀さん、悪いけどレジをお願い。さっきホテルでぜいたくしたから持ち合わせがないの」
「しかたありません。貸しです」
何事もないようにレジに向かう彼女がレジの前に立った時にリモコンを入れた。
「……!あ……やだ」
ちいさく足を震わせ腰は震え平静に戻った表情は真っ先に赤くなる。

No.220 17/10/12 13:58
作家 

店員が商品を読み上げレジでカウントするたびに早紀は身体をちいさくビクッと震わせ表情は赤くなる。
読み上げるたびに私がリモコンローターのスイッチを〈小〉か〈中〉にランダムに入れドレスの下の下着は湿りを増しているはずだった。
店員が金額を読み上げおそるおそる早紀は財布からお金やカードを出すなかちらっと私に振り返る。さいわい支払いの時にリモコンは一切動かさないことに安堵があったが容赦なく私は裏切る。
「食べていきましょう。一口でも」
「え……、ハイ」
彼女にしたら従わないとデートは終わりセックスができないまま夜が終わってしまうと思っただろう。
「食べないと身体持たないかもよ」
「っ……ん」
イートインの空いたふたり掛けの席に座り窓の外は夜の暗さと街の明るさが対照的に映る。パンの袋を開け私は紅茶、彼女は珈琲に口をつけパンを共に食べる。
少し沈黙のなかあえて私は聞いた。
「こんなことして軽蔑した?」
「っ……ん、へいきです」
平気、彼女らしい強がりとも思えた。麗奈との一件で少なからずふたりは強がりに思え学んだと思う。
気づかれないようにリモコンを〈中〉にした途端に椅子が少し揺れた。
「あ……っ。あ…あ…はあ…ン」
すぐに止めたのはイートインの場では他人がいるし店側に少々悪い。
「平気な子はそんな声は出さないわ」
「ん……私にいじわるばかりして」
「望んだのは早紀さん。ふつうにセックスしてもよかったのよ」
麗奈と張り合うことへの気持ちの馬鹿馬鹿しさは彼女のどこかはちゃんと理解してるが、恋愛やセックスについては張り合わないと気がすまないらしい。
ほら、と頬についたパンの欠片を取っただけでも顔を赤くするところは学生でも通用する。行き交うお客たちはイートインの私たちを見ては去っていく。
「ねえ、張り合ってたのしい?」
「あたしは沙耶香さんが好きです。これからも沙耶香さんに麗奈さんを利用しても取りたいです」
「がんこね」
頑固なぶん一途、また不器用。少しだけ彼女を理解はした。
だけどそれが愛情か云々かはむずかしい。もちろん麗奈にもだが。
女装して目の前の女性たちに気持ちを重ねてしまう。醍醐味や魅力ともいえるが男女の間で少し重く苦しくもなる。
早紀は瞳を潤ませ呟くように言う。
「あたしではいけませんか……」
一途なのは罪にも思う。

No.221 17/10/12 15:25
作家 

足を開いて見せて。
ちいさく言う私に彼女はほんのわずかに足を開きドレスに相応しい真っ白なショーツの淫肉とローターを見せて照れた。
頷くと閉じたがわずかにお客さんに見られたかもしれない。
「恥ずかしい……」
「なら帰る?だけどセックスはないかも」
やだ、と甘える彼女はいじらしくも可愛い。食事をすませコンビニを出る。
ローターはその都度動くが小や中なためにイカしてもらえないまま時間は過ぎる。
「ああ……んン」
「なあに。あたしも中途半端なのよ」
「イカせて……ください。沙耶香さん……」
私自身は早紀を責めることで一応の満足感はあるがイカせないまま夜が過ぎるのは不憫に思う。とはいえ歩いてるままなのでペンションがある山が近くに見える。
どこかでセックスをする場所を探すしかないかとりあえず互いに満足しないとならない。
あれは?と思ったのはボディコン撮影をした建物が街の外れに見えて向かってみると開いていた。
「あなたは双星出版の……!」
「に、二ノ宮早紀です。す、少し屋上をお借りいたします」
守衛らしいひとが覚えていたこともあり意外なほどすんなり通されたことに安堵する。
少しお仕事云々と早紀が機転を利かし誤魔化したことで夜の屋上に上がれた。夏だからどこもビアガーデンや催しものなど街の周辺に明かりや賑わいがある。
しかしここは明かりや車、建物など以外は空や山からの静寂が支配していた。私と早紀の性欲はそんななか燃えていた。
「早紀さん機転が利くわね」
「ん……はい」
「私も我慢できなかったの。してくれる?」
ドレスのスカートの裾を掴み大胆に捲ると早紀の白い下着とは対照的に黒い下着に男性器の膨らみがあった。
だけどその前に唇を交わす。甘い軽いキスをし舌を絡ませて唾液が粘液のように絡む。
「んんン……」
「つらかった?」
「は…い、いえ……」
ローターが強弱に関わらずローターそのものを淫唇にくわえていることがいかに羞恥心を増すか。私は撮影であえて体験したか理解はしてるつもり。
吐息をし早紀に問う。
「これが欲しい?」
「ああ…オチ×チ×……」
「そう。私もドレスのなかで我慢してたの」
「いいですか?」
そっと下半身に顔や掌を触れさせ膝まずき彼女は恍惚とした表情に色気が加わり触れた。
早紀は根元に舌を這わしていく……。

No.222 17/10/13 04:58
作家 

ちろちろれろれろんぐんぐ…はあ。
甘い吐息を交じわせ性感帯の睾丸や幹、亀頭、鈴口を舐める白装の美少女の面影を残す早紀。
「どう。美味しい?」
「はあ…ン。熱く堅い……でも。匂いが……」
「ああ、シャワーを浴びてはいけなかった」
「……はい。男の匂いの沙耶香さんが好きです」
暑いのが苦手な私はシャワーやお風呂は夏は必ず入る。それは少しかわいそうなことをした。代わりに責めることで示す以外にない。
野外でのフェラチオされる快感に目覚めてるかもしれないが自制心はふしぎとあり余裕が撮影を経験したからあるのか。
フェンス側にいる私はそのままに彼女に純白のドレスのまま足を上げさせた。
「み、見られちゃいます……ああ」
「気づかないわ」
そうは言いながらもビアガーデンのシーズン、少し町外れに近いとはいえそこかしこに提灯の明かりが屋上にあり笑い声などが聞こえなくもない。
早紀のランジェリーは彼女にしては珍しい純白のスリーインワンと思われるガーターベルトとショーツ、下着の内には私が入れてと言ったピンクローターの膨らみがありワレメや淫肉が軽くくわえて湿っていた。
「湿ってるわね。梅雨時みたい」
ローターを引き抜いた瞬間、彼女は「あっ!」と軽い悲鳴を漏らした。そのまま私はショーツを脱がし花唇に顔を近づけ鼻腔には湿った愛液、女性特有のやわらかくやらしい匂いがついた。舌を花唇に這わす。
「ンンん……やだ。ああ」
「やだなんてわがままね。守衛さんをだました悪い小悪魔さん」
「ああ……ン。はあ…」
淫豆もローターの震動でよほど興奮し私の男性器に劣らないくらい淫らに膨らみ欲望が増しそうだった。つんと指で弾いただけで彼女は髪や背中を小さく跳ねる。
「ああ…ン。いじわるしないで……ください」
「いじわるしちゃ……ダメ?」
「ああ……いや。そうじゃない……の」
時折早紀も寂しそうな表情を淫らな行為の最中に覗かせる。麗奈とおなじように過去になにか……。
指で花唇から出る愛液をより粘液に花唇の奥を弄り声を漏らす。
「あ……あン…はあ。イキそう」
「まだよ。私だって我慢してるの」
ドレスの下でテントを張り足元から夏特有の蒸せる外気が複雑に気持ち悪くもいい。
下から見上げる早紀は汗や体液を粒のように顔や身体中に浮かべ恍惚な快感に委ねている。

No.223 17/10/13 06:21
作家 

彼女からの愛液を指で弄びそれをそっとアヌスに入れた途端にのけ反る。
「っ……ん。な、なにしたんですか。お、お尻」
「愛液をお尻に指に絡めてお尻に入れたの。麗奈にもしてあげたかしら」
「ああ……へん。気持ち悪いような……いいような」
麗奈の名前や行為を口にした途端に対抗心や羞恥心が複雑に混ざりなによりお尻には自分の愛液という異物。
「私にアナル行為をしたのに自分はいや?」
「ああ……はあはあ」
「なあに?イキそう」
「っ……コンビニでトイレいけなかったから」
「……こっちの方じゃないわよね」
愛液を絡めた指でアヌスを弄り聞くと顔を真っ赤した。
「ち、ちがいます。お、オシッコ……」
コンビニでトイレに行けばよかったのにと思うが私への命令優先やプレイへの意識が忘れさせたかもしれない。
だけど私は少しばかり気持ちに火が点くと容赦がない。
ダメよ、と念を押し口許は淫唇を指はアヌスを責めて彼女の下半身を悶えさせた。
「お漏らしをする歳ではないでしょう」
「ああ、そんな……」
ちらっと見るとまわりの何軒か離れた屋上ビアガーデンの人たちの視線や声が気づいたかもしれない。早紀の表情がそれを物語る。
「前と後ろ、どっちがいい……。それとも……」
「いや…ン。は、恥ずかしくないんですか……」
「見られてるのは私、じゃなくて早紀さん。可愛らしいお嬢さんがはしたないて言ってるかも……」
少なくとも大胆に足を上げてる彼女の姿は白装のドレスと相まって夜の建物に目立つ。それに彼らは私が女装と気づいてないかもしれない。
「や……ああ…ン」
「我慢なさい。一ヶ月ご無沙汰だったでしょう」
うん、とコクりと頷くのは早紀も麗奈に似て女陰恐怖症だった私への欲求不満があったらしい。
気の毒なことをしたことにかわりない。
「ああ…ン。見られてる……」
「んぐ……レロ。とろとろね」
「やだ……っ……お、お尻が……」
下半身が時折ちいさく跳ねるのを押さえ前と後ろの快感、なにより見られることからの逃げがあるからだろう。
「お尻にえっちな液を入れても妊娠しないわ」
「ひ、ひどいですよ」
「我慢しないとコレはあげないわ」
スッと彼女の足元に自らの男性器をスカート越しに触れさせた。
「あ……ン……」
ぺニスの感触に安心感もありちいさく笑みがあった。

No.224 17/10/13 06:59
作家 

彼女の秘部はまるで大洪水、愛液や汗、体液で秘部や太腿、足の先まで光沢が輝いてるよう。
「あ……は、あン……じらさないで…」
「挿入(い)れてほしいの。なにを」
「お、……オチ×チ×。さ、沙耶香さんのを……」
「オチ×チ×だなんてはしたない子……。麗奈よりは素直ね。だけど素直だからいい子とは限らないわ」
スカートを持ち上げ足をそのままフェンスに上げたまま私は背中にまわり髪やうなじを愛撫し胸に触れた。
「あら、前より大きくなったかしら」
ドレスの下にある胸がブラが少しきつそうに思えた。
「そ、そんなこと」
「私が相手しなかったらオナニーしてから成長したみたいね」
「ン……挿入(い)、入れてください……」
おそらくまわりの何十メーターか離れた建物のビアガーデンや催しものの屋上から私たちの痴態は見えてるかもしれない。くちゅくちゅと指で淫唇を慣らす。しかし早紀は麗奈ほどに経験が少ないのか指でさえ締め付ける。そっと黒いショーツ越しからの狂暴な肉棒をあてがい湿る鈴口、亀頭が花唇に挿入される。
「っ……あ…ん。きて…る……」
「見られてるのに」
「や、やだ……」
一瞬は恍惚とするが囁きに正気とセックスへの快感が行き交う。ずぶずぶと肉棒は奥に入りお尻から指で絡めた愛液の残りがこぼれる。
「っ……はあ。すごい」
「ウフフ、スゴいおま×こね……」
「あ……言わないでください……」
瞬間、きゅっと締めつけ花唇が息づく。淫豆に触れると熱く剥れた感じが伝わる。そのままフェンスが揺れるように身体をくっつき動かした。
「あ、ああ……いや…ンン……」
「……お漏らししたいなら見せて…あげなさい」
「え……いや……」
私は彼女のドレスのスカート越しに抱いて少し強引に足を下げさせないように力を入れた。
見る者が見れば早紀が下着をつけてなく白いガーターベルトとガーターストッキングが見えるかもしれない。彼女はわずかに涙を浮かべる。
「ああ……いや…いや」
「私のオ×ン×ンがいや……?」
「ち、ちがいます……。んん……ああ…ン」
腰からぐちゅぐちゅと淫らな音を奏でる。さながらドレスの私たちがパーティーで耳にするクラシック音楽のようだが奏でているのは淫靡な女装レズ。
「み、見られて……る…!ああ…はあ…ンン」
彼女の表情は快感と見られる快感に堪えてる。

No.225 17/10/13 13:53
作家 

「あ……あン…見えちゃいます……。死に…そう……んああ」」
十数メーター先の屋上からちらちらこちらに気づきはじめただろう。肉棒と花唇の結合は遠目ながら見えているかもしれない。辱しめで彼女は身体を拒否し動かすが背中の私と肉棒そのものが離すことが許さない。
「んん……ン。イキ……そ……も、漏れちゃい…そう」
「あらあら、大変。イクのとおしっこが出ちゃうの。パンツ脱がしといてよかった……」
「そ、そんな……見てる。屋上にいる…人たちが…あたしの」
そこへすかさず手にしたローターを淫豆にあてがいスイッチを素早く入れたが〈強〉に勢いあまり入ってしまい振動と共に腰ががくがく揺れた。
「ああっ!?いや…ン。だ……め、おしっこ……っ…ンんん」
柔らかく甘い口許のなかで歯を噛みちいさな額にシワが見えた。理性と性的本能、尿をしたい生理的本能、見られたくない羞恥心など脳内で複雑に絡み葛藤しているだろう。
「あ……ああ」
「だいじょうぶ?」
ローターを止め少し呼吸を整えさせつゆっくりと動かし性的快感に気持ちを向けさせ安堵した顔が見えた。
「ああ……はあ」
「ん……きゅっと締まった…おま×こ?」
「い、言わないで。お…お願いですから。トイレに行かせて……」
哀願する表情に憂いを含んだ瞳の色が重なる。甘い声とは裏腹に身体は火照り膣内は締まりお尻からも呼吸してるように収縮してるようだ。
「……ン?イキたいの?」
「と、トイレに……行かせて……ください」
ホロリと涙が頬を伝うがすぐさま頬に唇を重ね唇を奪う。
「ああ……も、漏れちゃい……そう」
「私、まだイッてないのに……」
「ひ、ひどいです」
爪先から足元が震えるなか腰を巧みに動かし肌が触れる。
「ン……あ…ン。ンんん……」
「麗奈とはよくセックスしたけど早紀さんとは数えるくらいだからいまのうちに堪能しないと…ン」
「そ、そんな何もいまじゃ……なくとも……」
「デートしたいと言ったの誰?」
「ああ……」
自分からデートを申し込んだことが過り早紀はこんなはずじゃなかったかもしれないと思っただろう。
きゅっきゅっと膣内は意思に同調か反しながらも締め付ける襞内は肉棒を絡める。慣れた麗奈よりはいくぶん経験は少ないぶん十代でも通用しそう。
「も、もう……出ちゃい…そう……」
白目を剥き出していた。

No.226 17/10/13 14:24
作家 

イキそう?
「あ、ああ…ンン。いや……っ……」
性的快感でイクよりも可愛らしいお股の間から弧を描くように尿が出て屋上のライトと重なりわずかに虹色を描いた。
「……おしっこ…おしっこしちゃった……」
「あらあら、はしたないわね。だけどこっちはどうかしら」
「っ……そ、そんな、(おしっこ)したばかり……で」
「私がまだイッてなくておしっこしただけでおしまいなの?」
「っ……沙耶香さん……前より厳しい……です」
子宮内を突きながら悶え眉間にシワが寄る。尿を出したことで安堵感を少し与えたけど十数メーター先の人々からどう見えているのか。
「イキそう?」
背中から彼女は柔らかい髪を振り耳にあるイヤリングが輝き魅力を増す。
「ああ……なんで…?沙耶香さんの…は…?」
「わからないけど媚薬や撮影で鍛えられた……のかな…」
麗奈と似たような答えを返す以外ボキャブラリーはないことに内心苦笑いした。
きゅっきゅっと早紀の花唇は締め付けてはいるが逆に私の肉棒が膣内で射精しない程度に膨らみが増す。ポンプ風船のようかもしれない。
「っ……おお…ん」
普段は可愛らしい声の彼女らしくない悶える声が漏れうなじからも汗や体液が見えた。
「あ…はあ…ン…」
「イク?」
「い、イカせて……。だから……一緒にイッて……ください。もう……」
麗奈と同じように精神も身体も限界が近いらしい。射精感はゆっくり股間や睾丸から感じる。
「イク?」
「ああ…ハイ。ンんん」
「ウフ、可愛らしい唇……」
「ン…あ、はあ」
小悪魔的な魅力さえ本人が忘れるくらいアクメを感じオルガスムスさえ到達しているかもしれない。
もしも媚薬が私自身や男性器を鍛えたとしたら皮肉かもしれない。だけど自惚れはいけない。
また逆にセックスに慣れすぎてはいけないかもしれないとどこかで男性の自分、“女性の沙耶香”が警告のように伝えていたかもしれない。
妊娠もだけどセックスは常に危険がある行為。
美奈純義母子に伝えたことが脳裏にあった。
「ああ……ン」
「イクのね。イカしてあげる」
というよりさすがに射精感が来ていた。余裕を見せてはいけない。
「あ、はあ…ンン」
「っ!?いく……イキそう!!」
急に膣内の襞が締まり途端に射精感を促した。
小悪魔的なおま×こと油断があった隙があった。

No.227 17/10/13 14:50
作家 

ちょっ……!?
「イ……!イクっ……く…ううう」
早紀の花唇はほんのたまにか知らないけど意思とは無関係に襞ごと肉棒を締め付け根元から精液を締め付けてくる。
「あ……ああ、はあ…ン」
当の本人はそれに気づかずアクメに達し甘い桃色吐息をし腰をゆっくり痙攣させている。
「っ……!イク……っ」
「あ……ハアハア…ンンんん……」
「……っ!ま、まだ……イク……」
意識的でないため締め付けが尋常ではない。根元からショーツで覆っている睾丸さえ吸い付きそう。さながらサキュバスのような感じ。
「っ……!か…っ…はあ。イク…」
根元から子宮の奥へ噴出した感じがしたが理性では判断できない。
「ああ……はあ…ン」
「はあはあ……」
彼女の身体を押さえてたはずの私の方から力が抜けてきた。
しばらく互いの身体を密着させようやく彼女は理性を取り戻し上げてた足を下ろしゆっくり結合を解いた時にぺニスは普段の大きさより何分の一にしかみえなかった。
互いに呼吸を整えフェンスの前に座り軽くキスや愛撫した。
しかし私の最初の声に早紀は驚いたようだった。
「な、なんなの。早紀さんの……アソコ」
「ハイ……?どうかしたんですか……」
いつもの愛らしい表情に戻りどうやら自覚がないらしい。
「あ、さっきの……」
「おしっこしちゃってどうするんですか!?めちゃ見られたかもですよ」
周囲に響きそうな声で非難されるが私の言いたいことはそっちではなく肩から力が抜けた。
小悪魔かつ天然。天然な一面はわかりにくいが育ちのいいお嬢さんならあり得るが聞く気がしない。うかつに聞いてはいけない……と思う。
なんでもない、とあきらめた。
とにかくふたりしてハンカチやティッシュなどで身体を綺麗にした。念のため屋上の下に人がいないか確認した。美紀とのプレイの言葉もあったから。
「なんともないみたい」
「すごいセックスした感じ……」
いやほんとにすごいのは早紀さんだから。下手に負けず嫌いになったら私がこまると思うのだけどさらに彼女は言う。
「麗奈さんとはセックスだけでしたか」
「っ……まだ恥ずかしい思いしたいの?」
「だって……麗奈さんの様子おかしかったですよね。ここで撮影した時」
下手に誤魔化すとさらにエッチを要求されそうで下着交換した事実を打ち明けた……。

No.228 17/10/13 17:58
作家 

下着の交換。
これにはたいして驚かないようだったが表情にさすがに薄く赤く見え恥じらいがあるようだった。
「下着好きですものね……」
「私のことはともかく、麗奈と張り合うのはよしたら?」
「……んう」
しかも撮影の時のオープンクロッチショーツ(股開き)は私から麗奈、彼女から再び私に戻ってきたことに思い悩むようだ。
しかし負けず嫌いの彼女はスカートの下を気にしながら思い切る。
「あたしのこのショーツと交換してくだ……さい」
「……あのね」
話を聞いてないと思いながらと思いながら互いの下着を屋上の排水タンクの影で交換し着替えた。だけどけろりとしている。
「これで同じですね」
呆れて声が出ないのに彼女はあっけらかんと感想を恥じらいながら聞いてくる。
「どうですか?私の……」
「ん……気持ちいい」
「変態ですね」
誉め言葉だろうけど異性の言葉は複雑かつ気持ちよくもありまたクロッチの辺りに少し愛液の粘った感触が妙な気持ち。
「満足した?」
「麗奈さんと同じことをしてもダメですよね」
ぶつぶつとひとり呟く彼女に吐息を聞こえないにした。遠くからこちらを指差すような声が聞こえた気がし慌て下をのぞき見すると複数の人たちがこの建物に向かってる雰囲気がした。
「さ、早紀さん。ここはもういいから」
「え、ちょっと……」
いいから、と慌てエレベーターを介して一階に下りると守衛さんが電話で何かを喚いていた。
「は!?屋上でセックスをしてる男女がいる。いませんよ」
「ど、どうしました」
早紀はいつもの表情に戻り機転を利かす。
「それがウチの屋上で男女がセックスをしてると問い合わせがありましたが、二ノ宮さんとそちらの女性しかいないはずなのに」
「よ、よその建物と間違えたのではないですか。景色がよかったです」
ええ、と私も彼女に話題を合わす。守衛は「間違いでしょう」と電話を切った。
「それではまたウチの会社とご縁がありましたらよろしくお願いします。失礼しました」
さいわい建物を去る時にこちらに向かっていた人たちと会うことはないまま街中を進んだ。
「あぶなかったですね」
「……女性に思われたみたいね。守衛さんに」
正体を守衛に気づかれなかったことが喜ばしいと思うべきか。
女装してのデートは麗奈の時もだがドキドキして少し愉しさもあった。

No.229 17/10/14 10:33
作家 

フェラ、アナル、ソフトSM、全裸や全身舐めプレイなど望むならなんでもすると早紀は言ったが私は断った。
愛情を少しばかり思い違いをしてる娘と何となく理解はしたがこういう時はいい言葉や表現は何もない。本当の意味の女性や同性なら何か厳しくても正しい言葉や表現があるだろう。
「早紀さんはいいところのお嬢さん?」
「なんでですか」
「いや、そんな気がしただけ」
「はあ、とりあえずあたしに質問してくれたのはあたしにキョーミあるからですよね?」
どうかな、とはぐらかしながらも結局この夜のセックスは屋上の一度きりだけ。
タクシーで帰ろうかというのを彼女は何かを吹っ切るように街中から山のペンション沿いの道を私と共に歩いた。
ペンションに着いた頃にはさすがにへとへと、まわりはペンションや街灯と木々や山の暗さしかなかった。
「セックスで身体使った後に……」
「パーティーはおしまいです」
彼女にとってデートやセックスが一夜のパーティーだったかそれはわからないが微笑みは見せていたが少しばかりいつもと違う一面だったかもしれない。
ありがとうございました。
デートの約束への礼か何か得たモノがあったかわからない。早紀は扉を開け私をいれてくれた。
「!?」
「……ん、おやすみのキスです」
「小悪魔……」
「そう思ってるんですね。でもココは勃ってますね。あたしの下着で」
そっとスカートのテントに触れながら再びおやすみなさいと顔を向いて先に上がっていく。
このまま上がろうと思ったがリビングに向かい飲料水やグラスを出して座り吐息と共に安堵感が宿る。
「っ……」
女装をし女性をしながら女性と恋愛や肉体関係をする。堂々巡りを繰り返す。お釈迦さまの掌。
吐息をこぼし街に戻ってから家庭教師以外にも何かしないとおぼろげながら先の道を作らないとぼんやり思った。
グラスを洗い場に置いて飲料水を冷蔵庫に戻しリビングを出ようとすると窓に自らの姿が映ることに気づいた。
先はあるの……?
姿が映る沙耶香が問いかけてたように見えた。
部屋に戻り着替えドレスをクローゼットに、早紀の純白の下着は畳みバッグにしまいパジャマに着替え気づいたらベッドで夢を見ないほどに眠りに落ちていた……。
しあわせ、満足していることがどこかでこわく思っていたかもしれない。

No.230 17/10/14 15:05
作家 

ん…………。
全身が気持ちいい。なにかくすぐったいような……。
「っ……あ」
自分の唇から吐息がこぼれるなか足の裏や指の間まで愛撫されてるような感覚に身体がたまらなく気持ちいい。全身が快感に支配されている。
だれ……?
「れ、麗奈……?さ、早紀さん……」
ウフフと耳元で複数の甘く柔らかく囁く声がした。まるで妖精のよう。
「っ……あ……ああ…ン」
身体が甘く粘液と化した唾液で舐められて光沢を放つ感じ。瞬間、苦手な背中やうなじに指を這わされ声が漏れた。
「……きゃ!?」
瞬間自分の声にも驚いたが自分の目を疑い八つの瞳がこちらを見て全身に四人のメイドが赤く魅惑的な唇や舌を這わしておりパジャマは脱がされ下着姿のままでいることに気づき絶叫した!
「なんなの!?」
「沙耶香さんっ!?」
麗奈と早紀共に私の置かれた状況に目を丸くもしくは点にした。
なぜなら私はブラとショーツのまま股間を勃起させたまま黒と白の四人のメイドの理沙、奈々、麻由、彩香に足の裏や指の間、爪先、五本の手の指、耳やうなじ、頬などかろうじて唇など以外は全身赤い舌で愛撫され唾液で全身は輝き濡れていたのだから。
あまりのことに三人そろって声が出ないなか麻由が恭しく頭を下げた。
「おはようございます。ご機嫌はいかがですか?お仕事でお疲れとお思い、わたくし共から沙耶さん……いえ沙耶香さまへのご奉仕とさせていただきました」
「ご……奉仕…?」
私の言葉に麗奈たちもきょとんとするがふと私は昨夜を思い出す。
シャワーを浴びてないまま寝て身体は昨夜のまま、つまりは早紀とセックスした後の匂いが残ったままなことに羞恥心が露になり顔から全身が赤くなった……。
「な、なんてことするのよ!?わ、私の身体昨日のままなのに……!」
珍しくヒステリックになる私に麻由は淡々と言う。
「ご奉仕ですがお気に召しませんでしたか」
「……っ」
「奈々に理沙さんどうでしたか」
若い新人ぽい雰囲気の二人に聞くのがいかにもやらしかったように感じる。
「オトコの味がしました。でも女性へのやさしさも感じました」
「はい、私も沙耶香さんの身体にオトコの味がしました。もう少しで……お股に……いえ」
キッと私は麻由を見たが彼女は全く堪えていない態度に腹が立った。
お食事の用意をします、と彼女たちは去っていった。

No.231 17/10/14 20:19
作家 

シャワーを浴びて少しばかり重い空気でいた。身体中が涎や唾液で包まれていたことに複雑だった。
沙耶香、と慣れた麗奈の声が風呂場の扉の向こうから声がした。
「もう!なんなの。あの麻由とかいう女」
ヒステリックに声を上げた私に彼女はわけありげにぽつりと吐息混じりに言い出した。
「あの……言っていいか悪いかわからないけど、沙耶香が社長に気に入られた……てことじゃないかな」
気に入られた!?
思わず私はシャワーを浴びた全裸のまま扉を開いて身を乗り出すように声を上げた。
「ち、ちょっと!?見えちゃう……」
「あ、……と、とにかくどういうこと?」
扉を閉め再びシャワーを浴びて気持ちを落ち着かせ事情を聞くと驚くべきことが明らかになる。
「……あくまで社内の噂だけど。社長のメイドたちに全身総……舐めさせられた人たちは彼女のお気に入りの証らしいの。私が…いままで担当した沙耶香みたいな女装の人たち何人か……されてた……」
「さ、されてた……?」
扉を少し開け冷静さと怒りが複雑に混じる私に彼女は恥じらいを持ちちいさく頷く。
どういう会社?いやどういう社長なの。アナルセックスを求めた時もあったけど。
そこへ早紀がやってきた。
「メイドさんたちには私からいちおう抗議しておきました」
「あ、ありがとう」
「勝ったの負けたの?」
「麗奈」
抗議をしてくれただけ御の字と思い咎めた。
「あ、沙耶香さんの替えの下着」
「見てもいいけど取らないでね」
わかってます、と早紀は素直な顔を見せた。昨夜お漏らしをしたことは何もないのだろうか。羞恥な行為をされながらも翌朝けろりとしている。
シャワーを丁寧に丹念に必要以上に浴びてようやく下着とシャツとパンツ程度には着替えられた。しかしキッチンには麻由が堂々といたことにげんなりな気持ちと怒りがあるが“社長のお気に入り”とされたことがわからない。
麻由は食事を用意しながら私に少し目を向けていた。気まずいと思いながらもあえて聞く麗奈。
「撮影できる?」
「聞かなくてもやるわ。自分から出した要望ですもの」
「それは構わないですが」
麗奈と早紀はモデルを不機嫌にさせた社長の意向が気になる表情らしいのがあった。
「ふたりが気にすることじゃないわ」
女言葉になってると女性として自分が起こってる感じだった。

No.232 17/10/15 07:41
作家 

この日の撮影はペンションより少し向こうにある神無月舞社長のペンションでおこなうのだが、向かってる最中に気づく。
避難されてくれた麗奈の同僚やバスの中の女性社員が多く歩いている。
「なんでこんなに今日は多いの。見学?」
「行けばわかるわ」
彼女は私の機嫌の悪さを察していたが撮影に私情を持たないとだけ伝えた。早紀ははしゃいでる。
神無月社長のペンションはペンションというよりは白亜の別荘あるいは宮殿のようだが奥から若い黄色い声が聞こえた。
「お待ちしておりました」
奈々の可愛らしい表情が今朝の行為で少し申し訳なさそうな表情が見えたが何も言わない方が無難に思えそのまま奥に通された。
「あ!沙耶香さん」
「こんにちは、プールですか」
奥にいたのは若い女性社員たちが色とりどりな水着をつけ肢体をみせ賑やかに遊んでいた。そんなことを言わずともすでに監督やスタッフたちも水着のまま準備していた。
「撮影でしょう」
「ということは沙耶香さんの水着や撮影も見れるんですね」
きゃあ!とわかりきった声がプール中にした。
監督や美紀がいつものように挨拶し着替えるように促す。美紀は競泳用の水着に軽くバスタオルを羽織ったままだがスレンダーで魅力的。
「昨日は射精した?」
「……少しだけ」
「構わないわ。プライベートに干渉するつもりはないから」
奈々に促され更衣室にあてがわれた一室にはビキニやワンピース、Tバック、ヒモ状など様々な水着が用意され台本もあった。
「着替えは見ないといけないの」
「仕事」
「……んう、昨夜あたしにえっちしといてそんな言い方ひどいです。ちなみおしっ……!?」
「言っちゃダメ」
口をすべらせようとする早紀の口許を塞ぎ街に帰ったらデートするからと黙らせた。その様子に麗奈は呆れた。
「私以上に変態なことをされた?」
「いえ言いません」
ふたりのやり取りを見ながら背を向けてワンピースの水着に着替えた。サイズは合ってるのは麗奈たちの仕事がいいからだろう。
「オチ×チ×勃ってる?」
「ちょっと見ちゃダメ」
「見ないと撮影できるかわかりませんよ」
姿見の前で膨らむワンピース水着の淫部。後はメイクさんに化粧、好みでリボンやチュチュなど着けるが基本私は控えめにお願いした。
「セックスは虐めるのに自分は控えめて変ね」
麗奈の言葉だ。

No.233 17/10/15 14:05
作家 

プールでの撮影。
専属契約の際にアンケートを書いた時に思いきって記したがよもやこんな形での方法があったとは内心驚く。
もちろん今日までの撮影の際に廃校になった学校の所有者などが好意など貸してくれる例もあったが別荘のプールとは。
それはいいのだけどプールやプールサイドには麗奈たちの同僚ばかり。女装してる男性は私だけ。撮影する物語の設定で腰にパレオをつけてる。
しかし私は撮影の打ち合わせの合間に麗奈に聞く。
「水着持ってきてないの?」
「え?私のこと」
「早紀さんは水着ですでに遊んでるのに」
「たしか持ってきてましたよね。遊びましょう」
プールから上がってきた早世は水に濡れた魅力的なボディを見せ言う。
「持ってきてるなら着替えたら?たまには遊ばないと」
「そうですよ」
まわりの女性社員たちは当たり前のように遊びはしゃぐ。
私が麗奈に水着をすすめたのは素直に見たい気持ちやスケベ心から。
「見たいの?」
見たい、とさりげなく呟くと彼女は更衣室にあてがわれた一室に再び戻り早紀と共に待つと少ししして現れた。
彼女の水着は黒く色っぽく大人の魅力にあふれていた。
「なんだ。似合ってる。……さ、早紀さんもね」
遅いです、と早紀から睨まれた。
「泳げないから着替えるの渋ってたの?」
「泳げるわよ。ただ仕事モードにしてた方がラクだし」
仕事をしてた方がラク、わからないわけではないけ。
監督は言う。
「まずはカメラを気にしないで沙耶香さんを交えてふつうの市民プールやレジャー施設と思って遊んでください」
は〜い、と黄色い声が返る。社長の別荘はより郊外にあるために人通りは少なくプールも山に近い奥側にある。
入るの?と聞く私に「入らないとプール撮影にならないわ」と監督は事も無げに指示し監視員役の美紀はプールの監視員が座る高い椅子から笑みした。
プールサイドから足から入り女性たちの間に入り麗奈や早紀が側についた。しかしこれがいけなかったことにすぐ気づかされる。
監督は指示する。
「それではみなさん、沙耶香さんをイカさない程度に遊んでくださ〜い」
瞬間、女性たちに顔や頬にキスされたりクンニを身体中にされ淫部に触れられ声が出ないままプールに浮かされ土左衛門になり浮いていた。
天国か地獄か。
気づいた時にはプールサイドに上げられていた。

No.234 17/10/15 14:40
作家 

プールサイドで今朝のこともあり機嫌が少々よくない私に監督は事情を語る。
カメラに慣れていない女性たちにカメラに慣れてもらうためといい頭を下げた。
また美紀も言う。
「私や沙耶香さんはカメラに慣れてるけどふつうの女の子は意識するから。でも気持ちよかったでしょう?」
「慣れてません。駆け出しですもの」
素直でよろしい、と美紀は去り際に女優の表情を見せていた。
女陰恐怖症でもたいへんだったのに“女性”恐怖症になったらどうするつもりなのか。
麗奈と早紀が競うように飲料水や食べ物を持ってきた。
「何か食べる?」
「いちおう言っておきますが他の女の子たちも沙耶香さんにキョーミあるけどあたしたちみたいにアタックできないひともいるんです。ファンサービスの一環ということにしてください」
ただでさえ麗奈と早紀の三角関係(?)な上にこれ以上、蘭樹理三姉妹など膨れ上がっては最悪性転換して逃げる以外なくなる。もちろん冗談だけど。
そっと私はジュースとフライドポテトを口にしプールの中をちらっと見て呟く。
「カウパー液やガマン汁くらいは出てたよね。自分のだけどきたない……ような」
麗奈は笑みする。
「それで妊娠するわけじゃないでしょう」
「妊娠したらみんな沙耶香さんの子どもですよ」
嫌なことを早紀は思い出させる。蘭樹理三姉妹の精液検査で私の精液はひと一倍妊娠の確率が高いらしい。ただし精子には女装になる男子の遺伝子があるともいう。
そんなことを思っていたら一日二日ぶりに神無月社長の姿が見え監督、スタッフそして美紀や祐と共に仕事と会話をしていた。
今日は厄日ということはないだろうか。
蒼く澄み渡る空に白い雲、まわりの緑ある木々、草花を見つめていたのにまた早紀は言う。
「インポになってません?」
「なってないから。こわいこと言わないで」
女性が妊娠できない身体のひともいるが男性とて精子によっては妊娠を相手にさせたくても遺伝的や身体の事情でできないひともいる。
インポ(性的不能)になればセックスレスにつながることもある。
「早紀さん。帰ってもデートしなくていいの?」
「したいです」
「ならそんなこと言わないで」
は〜い、と返事する彼女に麗奈は私たちが仲が以前より良くなったことを感じたが何も言わなかった。
そろそろ撮影に入るという。

No.235 17/10/15 18:34
作家 

撮影が始まる。
神無月社長やメイドたちも立ち会うが真摯に向き合わねばと思う。
今日の水着編はレズ役を演じた美紀がプールの中の私に声をかけるが、実は女装であると知り逆に美紀は犯される物語。プレイ内容は更衣室でのクンニやフェラ、そしてプール中でのセックスの二回。
神無月社長は今朝方の私のことを聞いていたのか怜悧な瞳が見つめていた。
プールに入りひとり優雅に泳ぐ私を麗奈や早紀もしくはアタックできない女性たちがちらちらと視線を感じる。
スタート、というかけ声と共に演技をするが特に指導はなかったが麗奈たちには手を出さない気にしない演技を求められた。ペンションのプールだから男性時代の市民プールと少し勝手が違う。泳ぐぶんは気持ちいいと思った時だ。
監視員役の美紀がホイッスルを鳴らし休憩や点検の時間と伝えプールから上がるように指示をするが私は最後に上がらなくてはいけない。
「あ〜、つかれた」
「楽しかった」
双星出版の女性社員たちが演技しプールから上がりタイミングを見計らない演技の都合上、カメラに私の秘部が映らないといけない。
ハシゴからプールサイドどちらでも構わないがハシゴを使い足をタイミングよく上げてパレオから監視員が気づく動作をしないといけない。
あ……!と気づく美紀。
「そこのあなた!最後に上がったひと」
「……な、なにか」
私の側により声をかける美紀は腕を掴む。
「あなた、申し訳ないけどそこの一室まで来なさい。怪しいわ」
「っ……」
カット!と監督の声がかかり先ほどの撮影場面を見て彼女は頷く。
オーケー!と声がかかりみなホッとした。
次の撮影は更衣室で前戯を主にした場面だが少し時間が空き麗奈と早紀は気遣う。
「ごくろうさま」
「なんか本物のプールみたいでドキドキした」
「女装して更衣室やプールに入ったことはないんですか」
ないから、と早紀の言うことはたぶん取材も兼ねてると思うがシャレにならない。
「麗奈たちも遊んできたら」
撮影が済むとすぐさまプールは再び開放された。仕事を兼ねてるのは理解するけど遊んでほしい。
「そうしましょう」
「え、ええ」
「気にしないで」
早紀がリードしてくれたらしく麗奈は水のなかに入っていき泳いだりポール遊びをする姿。
私がいるから気を使うのかなと少し思ってしまった。

No.236 17/10/15 20:43
作家 

ふつうの女性の表情をしている麗奈や早紀さんに他の女性たち。
プールで遊ぶ彼女たちをぼんやり見つめながらふつうの恋愛ができないのかなとも思う。知ってることはまだまだ少ないけど。
ふつうの恋愛ができない。
麗奈にスカウトされなかったらたぶん平凡な恋愛をし女装を彼女や恋人に隠し心がキツいなか生きていたかもしれない。
LGBTや性同一性障害ではないけど女装ひとつにあれこれいろいろ悩む。これが同性愛や性同一性障害でも苦しむだろう。
…………。
考える私を神無月社長や監督たちは話しながら見ていたが気づかなかった。
美紀と祐だけは私が黙りぼんやり見つめているので話しかけることはしなかった。
「撮影しますのでキャストやスタッフの方集まってください」
女性スタッフの声に立ち上がり次は室内の更衣室でのプレイ撮影。
「楽しかった?」
「ええ」
「沙耶香さんも遊べばよかったのに」
「そうね」
美紀は競泳用の水着、ちなみに私は赤と青のストライプの水着である。花柄にしようと思ったが先日の撮影と重なるのでやめた。
「美紀はレズで沙耶香さんを襲うのだけどさっき見た淫部に男性の部分を見て驚く。沙耶香さんは正体に気づいた彼女にクンニや愛撫し彼女からレズよりいいものを教える役割。ただし沙耶香さんがさせるのは愛撫やフェラだけ。セックスはプールの中よ」
指示し念を押す監督に男の部分は精神的肉体的に自覚する。
美紀は身体に触れる。
「背中から私が抱こうとするけどオチ×ポに触れてしまい気づく」
「そこを私が襲えばいい」
リハーサルを繰り返すなか身体に連日の射精の疲れを内に感じた。半勃ちのぺニスがワンピースの水着の内にある。
「だいじょうぶ?」
「いえ、少し疲れが」
美紀は私の側にいてパレオに隠れた淫部を見つめた。しかし意外なことを言う。
「いまは半勃ちだけど本番になればできるから。自分を信じなさい」
祐がアドバイスを初めてくれた。
「私の作品を持ってるなら頭の中で思い出して見たら?」
「なぜ」
「性体験は疑似でも初めての経験は頭や心が覚えているもの。若い頃ならなおさら」
…………。
たしかにそれはあると思えた。意識はしてないが麗奈や早紀たちのセックスのなかで淫靡に頭の中で重ねていたかもしれない。
「祐さんに負けないようにしないと」
美紀は言う。

No.237 17/10/16 05:54
作家 

「あなた、お待ちなさい……。あなたオトコ!?」
更衣室にあてがわれた部屋で美紀演じる監視員はレズ(設定)でその都度女性を食っているが私の股間を見た途端に驚愕した。
「ええ、そうですが。何か?」
「な、何かじゃないわ!?お、男のくせに」
「声をかけてきたのは監視員のお姉さんの方ですよ」
妖しく笑むし振り向き頬や髪を撫でながら彼女の足の間に自らの足を入れ壁ドンをし唇を重ねる。
「ああ……オトコに」
「フフフ、いけないひと。監視員なのに女性を襲うなんて」
「そんなことは……んん」
「はあ……舌が絡む。よほど欲求不満。しかもレズだなんて……」
ちがう、と目や顔を背ける美紀の頬やうなじを撫で責めていく。
「ああ……こんなひとに……」
「あら?さっきも言ったけど声をかけたのはお姉さんです。……見ましたよね?パレオに隠したココ」
挑発しながら愛撫を繰り返しパレオに隠した膨らむ淫部を見せ彼女の瞳や表情は知っていたみたいたな表情をしまたその表情を隠そうとする。
「ああ……そんなはしたない……変態」
「レズの監視員に言われたくないわ。聞いてるわ。このプールでお姉さんにやられたひとが何人もいるて」
「……あああ」
水着越しの淫部を太腿にしゅっしゅっと擦り付け私は巧みに誘惑していく。半勃ちしてる淫部は自然と堅くなるが無意識のなかで初めてのAVや初体験、女装などがよぎっているかもしれないが自覚はない。
甘い吐息を繰り返す美紀は太腿に感じる膨らむモノに興味あるが長いレズ経験なために拒否を示す。
「あら?オチ×チ×に興味あるのかしら」
「な、ないわ。ああ…ン」
胸を少し強引に掴まれ美紀は力が抜けていく。膨らむモノの感触に快感と不快が混じる表情は本物のレズ女性のように思わせる。
「素直じゃないひと」
「や、やだ……変態」
「変態はお互いさまでしょう……っ!」
「っ……!?く、くい込む……いや…ん」
監視員役の美紀の競泳用水着を強引に指で上げ淫肉や陰毛が露になり卑猥にカメラが映す。
しかし対比させるかのように私の膨らむ淫部も撮影する。
「お姉さん感度いいのね。さすがレズだわ」
「ああ……ン」
肩から脱がしていき彼女の胸を露にし胸を揉み乳首を弄り花唇を水着の上から弄る。
力が抜けていく美紀はしだいに恍惚な表情となる。

No.238 17/10/16 08:08
作家 

水着越しのぺニスと太腿の感触が触れ合い美紀は力が抜けていく。
「あらあら、レズの監視員のお姉さんたら。もうダメ?」
「だ、誰が……んん…」
「いきなりコレをどうこうしろなんて私はそこらのオトコとはちがうわ……」
頬や耳、うなじに愛撫し乳首を指で弄り身体をゆっくりまさぐり火照らせる。
「あ……ん……こんな」
「こんなはずじゃなかった?私に声をかけたのが落ち度ね……オチ×チ×の前にこれを舐めなさい」
「ン……れろ、はあ…はあ…れろ」
「お上手……」
指を唇につけると美紀はレズ女性が慣れた仕草のように濡らし瞳はうっとりしていた。
「ああ……んン」
私が膨らむ淫部を擦り付けるたびに美紀はレズ女性からただの女性に堕ちていく演技だが演技に見えない。まるでひとりの女性そのまま。
「コレがそんなにいいかしら」
「そ、そんな……あたしだって」
「レズは美しいわ。認める、だけどここを埋めるのは人工のオチ×チ×」よね。本物とのちがいを自分でたしかめて……」
とどめと言わんばかり彼女の花唇を弄り淫豆をまさぐりクロッチの辺りを弄りまく力を抜けさせ美紀は床に膝まずいた。
「ああ……ん…ン」
「やらしい。こんなにべっとりとして……」
「……んう…はあ」
吐息をついた美紀の眼前に赤と青のストライプの水着の淫部が卑猥にあらわれる。
「さわってみる?」
「ン……んん」
「ほら、こわくないわ」
「ああ……」
そっと太腿に触れながら膨らむ股間を彼女は見つめながら戸惑いの瞳で見つめる。
ゆっくりゆっくり桃色の唇が触れていき吐息が重なる。ぴくっとわずかにぺニスが跳ねたようだ。
「オチ×チ×、ん……」
「そう、オチ×チ×……あなたが嫌いなモノ」
「……っ、はあ……」
膨らみを確かめ彼女の指は赤と青の水着独特のポリエステルの上を這わす。
「っ……触るだけでいいの?」
「あ……はあ。でも」
「イカせてあげたでしょう……」
「っ……」
実は先ほど美紀をイカせたのは中途半端に終わったがNGではないまま撮影は続行のようだ。
「っ……ンんん……はあ」
「いい?ここが先っぽ、幹、根元、ここに子どもを作るえっちな液があるの……」
「ああ……ン」
ようやく美紀はゆっくりとだが膨らむ淫部の先端に唇や舌を持ってきた。水着が湿る。

No.239 17/10/16 12:58
作家 

美紀の演技はいままでとちがいいかにもレズな感じで愛撫に男性器への興味と怯えがある感じ。
ちろちろれろれろ……。
レズではあるが男性器には女性の本能が(無意識に)働いている感じでもある。
「見てみるお姉さん?」
「ああ……はあ、あ……はい……ウン」
レズには長けているが女装男性という異質な存在に無意識に従い興味ある感じでいくぶん放心した表情が演出されてるように思えてしまう。
私はストライプの水着から左右の青赤のうち赤の方、いつもの左側から男性器そのものを出し睾丸少しポリエステルの水着の内にあった。
青と赤、ふと思ったけど青が男の子、赤が女の子いう一般的な価値観や決めごとみたいなのが水着を決めた時もだけど頭の内にあった。
しかし美紀はそんなことも知らずにレズの女性を演じ狂暴な男性器に興味ありげにも怯えにも見える演技をして吐息をこぼす。
「お、オチ×チ×……。これが……」
「そう、オチ×チ×。やさしくでいいから触ってみて……」
「ん……ああ、やわらかくあつい……かたい」
きゅっと掌で包むようにしながら初めて触れた演技に私は動悸が胸の内で揺れた。そのなかで美紀は少しずつゆっくり撫でたり上下に扱いてくる。瞳は女性器に似た先端を蕩け見つめ指でそっと触れた。
「おま×こみたい、先っぽ……ぬるぬるしてる」
「ん……そうね。お姉さんのおま×こと同じ……」
「ああ……スゴい」
レズ設定のためになかなか手で愛撫以外はしないぶんむしろ私が焦らされてなくもない。喉を小さく鳴らし呼吸し焦らないように言う。
「っ……はあ。お姉さんのおクチでしてみる」
「クチで……?い…や…」
「だけど手で触ってるわ。ゆっくり怖くないから……」
「……ん…う」
しばし見つめるなか美紀は自らの淫唇を弄りながらゆっくりゆっくり顔に近づける……。吐息が肉棒にかかりながら唇がはむっとした。
「っ……ん、はあ…」
「できたわ……」
「ン……れろ…れろ、くさい…オトコの…におい……」
「ひどいわ。オトコじゃないわ。女装してるのに……」
髪を撫で頬やうなじを撫でながら女装であることをアピールする。
ストライプの水着の淫部から男性器が生えているように見せなくてはならない。
初めて触れる男性器のように口に含みながら美紀は瞳が潤みレズの女性の憂いがあった。

No.240 17/10/16 14:34
作家 

「んぅ……オンナの…ひとに……生えてるみたい」
「ハアハア、んう。そう思いなさい……」
ふと見るとスタッフからカンペを出された予定では口内射精だったが顔射と指示された。
急に!?と思うが一度勃起してる限りは従わないとならない。
キュッと美紀は睾丸を手で包み瞳であわてないとなだめた。
「っ……」
勝手なと思うが先日の撮影で私が勝手なことをしたから文句は言えなくもない。
「ンっ……びくびく…してる。……はあ…ン」
しゅっしゅっと手を不器用かつ巧みに動かしながら唇や舌もレズの慣れない女性のようにしながら感じさせる。
「っ……お姉さん、すごいわ……」
「やだ……変態……」
「ココに白いモノがあるのよ。ココに……」
ワンピースの水着のクロッチを指で示していると感じてるのかぐっと男性器は大きくなった感じがした。
「ん……えっち……」
「お姉さんがオトコをどの程度味わうか知らないけどいまのうちに堪能して……」
「……ああ……ン」
くちゅくちゅと口内や指で弄ぶようにしながら自らの淫裂で感じる美紀。
「っ……イクわ。イキそう……。その顔に出して……あげる」
腰から痙攣を覚え美紀の口に感じる肉棒。彼女はレズの女性として戸惑いながら性的好奇心はやまなく快感に溺れる。
「ああ……オトコ、しかも女装のひとに……」
「声をかけたのはあなたよ。そのぶんくらい受け止めなさい」
「ああ……」
後悔と快感のなか水着をはだけ胸を揉む。時おり乳首が肉棒に触れて快感を感じさせる。
「っ……ああ。イクわ」
「……ん!ン!……」
イカそうと射精を促しながらも顔は離そうとするタイミングを計らう。
瞬間、精液が亀頭から噴出する瞬間と共に美紀は顔を離し自らイッたような表情で白濁液を受け止めた。美しい肌や黒髪に精液が迸る。
「ああ……っ!?」
「……お、オトコの……精液、……ううン…女装の……」
絶え間なく出る精液を美しい表情で受け止める美紀は恍惚とし指は淫裂を弄る。
精液は壁や床を汚し流れ滴り落ちる。
射精の快感と共に女性を汚す快感もまたどこかであるようだった。吐息が荒い……。
カット、オーケーと声がかかりしばし肩の力が抜けた。
吐息をし萎えてゆく男性器に安堵もあった。
女装して撮影の大変さが親身に堪えてきたかもしれない。

No.241 17/10/16 19:31
作家 

プールでの女装レズの撮影は昼間に行うので昼食休憩などをかなりはさむという。ペンションに戻ることもできるがここにいた方がいいと言われ水着から着替えようとしたがそのままでいたらと麗奈たちは言う。
パーカーを羽織るものの下半身は脱毛し陰毛は相手が見ようと思えば見えなくもないので少し恥ずかしさもあった。さいわい個室は与えられているものの他の女性社員たちの手前ずっといるわけにもいかない。
バスの中を再び思い出す。天国か地獄か。
麗奈や早紀の普段の表情を見れるのは喜ばしいが女性のなかにいると恥ずかしさはある。そんな私に水着や祐は話しかける。
「疲れてる?」
「ああ……はい」
「いくらセックスしたくてもお仕事と思うとまたちがうものね」
「祐さん」
企画AVの話しがあった時は男性としては喜んだものだが女装レズとして絡みは難しい。内面を女性化もしくは女性として演技し射精しなくてはならない。
矛盾である。
女装した男性ということでそこに存在矛盾があるのだ。女性は射精しないが(潮吹きなどはあるらしい)女装レズは女性として男性の機能を発揮する。
美紀はそっと髪を撫でた。
「それにしてはさっきは昨日のぺニスバンド兜合わせと同じかな。勢いがなかったわね」
「顔射はしたことなくて……」
祐はフフンと言う。
「AV、アダルトビデオが生んだものだから。顔射は普通の女性は抵抗あるけど男性もあるんだ」
「……はい」
ソフトサディストを自称する私だが女性をプレイの中でも汚すという行為は場合によっては抵抗あるらしい。先日のボディコンプレイ撮影もそのひとつかもしれない。
美紀はじっと見つめる。
「他に何かあるんじゃないかな。お姉さんに言ってみなさい」
「っ……」
奥歯を噛みわずかに悩んだが今朝方のことを話した。すると彼女たちは笑みした。
「社長に認められたのはひとつの証じゃない」
「あちらの会社だから私たちにはなんとも表現できないけどね」
証(?)、と頭の中にクエスチョンマーク付きで浮かんでは消えた。
モデルとしてはかけだしあくまで麗奈や早紀の企画に同意や乗っかった形なのに……。
麗奈たちはプールで遊びながら私の話か別な話題をしているらしいがわからない。
「沙耶香泳ぎましょう」
「沙耶香さ〜ん」
笑顔を向けていたら美紀たちに放り投げられ水面を弾いた。

No.242 17/10/16 20:25
作家 

きゃ!?
水面から慌て上がると麗奈たちに水をかけられた。
「遊びましょう」
「そうですよ」
この時に眼鏡を落としたらしいが別の女性社員が拾っていたことに気づかなかった。
「眼鏡が……」
「あたしたちと遊びましょう」
「む、胸があたってるし!?」
「触りたいならどうぞ」
すると眼鏡がなくぼやけた視界にボールがあるのが見えからかう彼女たちに投げぶつけた。
「きゃ!?怒った」
「沙耶香さん乱暴」
「うるさいわね」
他の女性社員たちも同じようにはしゃぎ一、二時間は軽く過ぎていた。陽射しは眩しく水のなかにいても日射病になりそうで上がった時はへとへとだった。
麗奈たちは言う。
「もうオトコでしょう」
「インドア派だからて人並みに遊べないとダメですよ」
「あ、あのね。わたし射精……お仕事した後だよ……」
はい、とジュースを持ってきて微笑む。ありがとう、と断りもらい口にした。
「お仕事したのは理解するけど遊ぶ時は遊ぼう」
「それでもかなり遊びましたよね」
えへへ、と早紀は歳相応かそれ以下みたいに笑う。小悪魔的より少女的だし水着もフリルがありややロリ、いえ少女らしさがある。
「はあ、もう」
「不機嫌だなんて沙耶香らしくないわ」
「へんたいさんだけど真面目にお仕事してくれてますから」
「ほめてるの?」
ハイやウンが同時に応えてふたりなりにわたしの機嫌を心配してたらしい。
「少ししたらお昼にしましょう」
「社長のペンションでは食べ放題ですからね」
プールサイドや室内にはバイキング形式で牛肉のステーキやたたき、魚はフライや刺身、お寿司、麺料理、ご飯、パン、サラダ、中華などあらゆる料理が並んでいた。女性社員たちはプールと料理目当てで旅行中はここに来るらしい。
「何回か言ったと思うけどあなたたちの社長は何者?」
さあ?知らないとまた同じ答え。この時に見知らぬ女性社員からプールに落ちてた眼鏡を返された。
「あ、ありがとう」
いえ、といまどきめずらしい三つ編みで麗奈や早紀とは違い地味な印象、付け加えるなら双星出版のようなアダルト雑誌にいるとは思えない女性という印象しかなかった。
女性にはいろいろいるだろうけど。
「食べてもいいけど撮影に支障がないようにね」
麗奈も早紀もちゃんと仕事モードを使い分けてるようだ。

No.243 17/10/17 05:34
作家 

女性たちにそれなりに溶け込む私の様子を神無月社長はペンションの私室から怜悧な瞳で眼鏡の奥から見ていた。
彩香から今朝方の私の様子も私は知らなかったが耳にしていた。
「さあ食べて」
「お魚も食べないと健康によくないですよ」
「ひとりでやるから」
そうは言うもののバイキング形式の小皿にあれこれ麗奈や早紀だけでなく他の女性社員たちもあれこれと乗せてくる。
えっちなことはされないもののこうもかまってくるとやはりモテるという状況とは認識をあらためる。専属モデルだから大事にされるというのもあり得たが意識のどこかは何かちがうと伝えていたが異性のなかにいると感覚は鈍感になる。
あれこれ聞いてきたりさりげなくパレオで隠してる淫部を見つめていたりおちつかない。
ごちそうさま、とそそくさと私室にあてがわれた部屋に逃げるようだった。
お腹がいっぱいというより胸がいっぱいで気持ちが混乱してた。
保育士という仕事柄異性が苦手な子どももいたがそれに少し重なる点もあるが分析はできても何かできるわけない。
私はここにいて何をしてるんだろう?
そんな問いかけが自問するが答えはない。
沙耶香さん、と姿を見せたのは麗奈たちか美紀たちかと思ったのはメイドの奈々。
「なんです」
今朝方のことでもやもやした気持ちをぶつけかねないなか彼女は静かに頭を下げた。
「今朝方のことは神無月さまからのご命令でした。失礼や無礼がありましたことは私が代わりにお詫びいたします」
「っ……それで私が許すとでも。だいたい男の身体はきたないのに」
奈々は少し苦笑し本音を伝えた。
「今朝方の沙耶香さまのお身体はたしなに男の匂い……言いにくいですがセックスの匂いもあったと思います。不潔とは申しませんが男であることに変わりありません。女装……であることに自信をお持ちください」
セックスの匂いと言われ顔を背けた。人並みに恥じらうくらいは当然ある。
神無月社長の狙いはなに?
私はあえて奈々に聞いてみた。
「失礼を承知で聞くけどあなたたちの社長は何者?」
「かつてとある男爵に仕え私共の上役であっただけ。それと麻由さんたちのSMクラブを経営してる、とだけお伝えします」
麻由のSMクラブ。
彼女から地図を記したメモを渡されたことを思い出す。
ありがとう、とだけ礼を言い彼女は去っていった。

No.244 17/10/17 06:08
作家 

入れ違いに麗奈と早紀はやってきて言う。
「メイドさんがいいんですか?」
「社長付きのメイドさんだものね」
「別にただ話をしてただけ」
なんの収穫も得られない話題をしただけ。
「今度は沙耶香さんにメイドのコスプレさせます」
「いいかも」
むう、と私は見つめるなかふたりは盛り上がるがすかさず小皿に盛った料理を丁寧に選り分けながら口に入れる。
「私はガチョウか」
「そうそう。落ち込む香は沙耶香に似合わないわ。話はなんでも聞くし」
「セックスも生理以外ならだいじょうぶです」
このふたりは四ヶ月とけっして付き合いは長くないのに私のことはそれなりに理解してくれてる。
何らかの疑いはあるがそれは考えても仕方ない。ふたりは信じるようにしないとなにもない感じがし少し胸に熱いものがあった。
ぎゅっとふたりの肩に抱きついて少し頬に涙が伝った。女装や男なのに。
「沙耶香……」
「いいんですよ。泣いて……」
つらい思いを知らずにさせちゃいました、と早紀の言葉があった。
三角関係については現状でいいと意外なほどあっさりにされた。
「あたしは沙耶香さんにお漏らしをされましたし」
「え」
早紀の告白に麗奈は本気で驚いた顔をした。
「わ、私は我慢したのに。したの」
「したというかさせられちゃいました」
「あ、あれはなりゆきで……」
あまりのことに麗奈は言葉がなかったようだがようやく言葉を出した。
「Sっ気もそこまであればたいしたものね。私もしとけばよかったかな」
「あ、あのね。恥ずかしいとかないの」
ない、とふたりして言う。よく見たら少しアルコールの気が入ってることに気づいた。
「私は沙耶香が好き」
「あたしもです!お漏らし以外にも見たいなら見せちゃいます」
端から聞いてるだけでもスゴい会話だがなにぶん私は当事者なために面食らう。
「酔ってるよね」
「酔ってないわ」
「酔ってません」
同じ答えが返ってくるのはふたりの本質が同じものだろうかと思う。
女装でへんたいでサディストなのになぜふたりに好かれるのか。
麗奈は少なからず男の一面を理解あり早紀は何かと私にアプローチする。
恋愛?セックス?
女装であっても男女関係の本質は変わらないのかな。
撮影が始まるまでふたりにさんざん絡まれたのは言うまでもなかった。

No.245 17/10/17 06:50
作家 

撮影が始まったのは昼の3時からだった。
先にも書いたが神無月社長のプール付きのペンションであり女性社員たちが遊ぶ時間を設けるためであるがこの日は撮影のために使用させてもらってるからスケジュールもあった。
「がんばってください」
「美紀さんとえっちを楽しんで」
ふたりとも少々酔ってるのか言ってることが妙にズレてるように聞こえた。
監督や美紀からは水着を着替えていいと言われ私は明るい花柄のワンピースにした。パレオも合わせた。
「ギャラリーがいるわね。だいじょうぶ?」
ギャラリーというのは女性社員たちのことだ。やる以外に選択肢がないのはわかっている。彼女たちはペンションに入りあちこちの窓から見ていた。
「やりましょう」
監督たちや美紀に苦笑し気持ちを切り替え殊勝に臨む以外ない。異性の目はあるがそれ以外はいつものカメラやスタッフ、後はまわりは木々や緑に囲まれている。
美紀は事も無げに言う。
「少しくらい虐められても我慢するから。やりたいようにして」
「プロですね」
企画AVの内容がどう世間に伝わるかもわからないのに美紀にはプロ意識が彼女から伝わる。
内容はフェラで顔射をしいくぶん自失をした彼女に私は今度はプールでセックスを教える。ただそれだけ。
眼鏡をかけたままカメラの位置や監督の演出意図をとりあえず頭に入れ眼鏡を麗奈に預けた。
「いらないの」
「私はソフトサディストだから本気でするにはコレはいらない。なにより道具に頼らないで責めるから」
後で聞いたらこの時の私の瞳からサディストな気配が伝わったという。
撮影が始まる。
「着替えたしお姉さんの職場でもう少しオトコを教えてあげる」
「そんな。まだ……」
「レズだからしぶといわ。誰もいないプールなんだから平気でしょう」
誰もいないのはプールであってペンションからは女性社員が興奮の声を押さえながら見つめているから嘘である。
フェンスに彼女を押さえ壁ドンをし唇を奪う。
「……ああ……ンン」
「んちゅ……レズだからキスがうまいわ……」
「誰かに見られ…る」
美紀の演技は迫真もの。私の視線がフェンスの向こうの木々に合わせ怯えながらもすでに乳首は水着の下で天を向いていた。
眼鏡がなくぼやける私の視界の分まで演技をしているのは明らか。

No.246 17/10/17 13:41
作家 

多少は視界がぼやけてても演技は出来る。
美紀の卑猥に食い込むハイレグの花唇と対して花柄の水着のなかに膨らむ男性器、おそらく見てる者からしたら卑猥に猥雑に映るにちがいない。美紀の水着の股間を食い込ませ淫肉を責めていく。
「ん………ああ。ひどい……のに」
「のに?なに」
「か、感じて……る」
「あら、ひとのことを変態と言ったのにこんな誰が見るかもわからないプールサイドで感じてるの……」
ああ……、と日差しやレフ板の輝きをものともせずに美紀は恍惚としながら掌は女性の本能そのままに私の淫部に触れる。
「レズなのにコレが気になっちゃった?」
「ううん……も、もう一回……だけ…み、見せて……」
レズと女性の性的本能のなかで淫らに葛藤してる女性らしい表情がかえって女装モノの淫靡な雰囲気を醸し出す。
ちらっと私が気になるのは麗奈や早紀、スタッフたちの視線ではなくいつもいない女性社員の無数に近い瞳……。
「いいわ。見せてあげる……」
バスの中で見られてるんだから……、と割り切ろうとし肉棒を水着から出して美紀がそっと包むように触れた時だった。
じー……。
そんな視線の音ない音が聞こえないはずだが太陽の輝き、鳥や自然の木々、プールの水面などに混じり聞こえるように思えた。勘違いや思い違い……。
じー…………。
慌て私は思わず演技中なのに初めて私から声を出して演技を止めた。
「ち、ちょっと!ごめんなさい!……っ!」
ペンション側の建物から無数の女性社員たちの瞳に私はつい気が削がれ少し後ずさった。側にいる美紀が腰に手をあてる。
「見られるくらい覚悟しなさい。別に襲われるわけじゃないでしょう?」
「そうですけど、あの視線は……」
美紀は女性社員たちを見て言う。
「外でボディコンして責めて責められて撮影したじゃない。素人さんの前で、あれと変わらないわ」
「……んう」
監督が私の態度に休憩五分とし女性社員たちは少しだけ引いて見ることを提案した。
奈々たちメイドは社員たちに伝え女性たちはがっかりした声を漏らし嫌でも私の耳に入る。
オトコのは見慣れてるはずじゃないのと言いたい。
麗奈たちが側に来た。
「ごめんなさい、旅行中の撮影はそうないイベントだから」
「それに……女装してるひとの身体は見れないですし」
見慣れてなかったのだろうか。う〜ん。

No.247 17/10/17 14:35
作家 

視界がぼやけてることを逆に利用する以外にない。感覚を美紀と自らの肉棒に集中する以外に他はない。
ちなみに私はコンタクトレンズさえ苦手、とことん自分の身体に何かを入れたり改造(運動や筋トレなどは別)するには抵抗あるらしい。
カメラが再度回るなか演技している。レンズの視線は伝わる。
「はあ……んむ、スゴい……オトコの…匂い。しょっ…ぱ…いのに…あま…い…」
「知らなかったのね。不憫なひと……」
美紀の恍惚とした表情や髪、なにより巨乳とは言えないがそれでも魅力ある肢体。そちらに集中してさえすれば演技は出来る。
「だけど私はオトコじゃないわ。名乗ったかしら、お姉さん」
「は…むむ…はあ……聞いて……ない」
「ほんとなら話しかけたお姉さんが名乗るべきだけど面倒よね。私は沙耶香……」
「さ、沙耶香……さん。あたしは……ング……」
けっこうよ、と私は断りフェラチオの場面を続ける。プールサイドで四つん這いになる美紀にフェラチオを淫らに卑猥にさせる。
はあ……、オチ×チ×と彼女の濡れた唇が動く。
だけどこの場面ではイッてはならないが監督からオーケーがかかるまでフェラチオされなくてはならない。
快楽的拷問。
そんな表現がよぎり忘れたことにした。
フェラチオは気持ちよく水着のポリエステルの感触と相まって快感は身体中に宿る。だけど射精をしてはならないのは少々きびしい。
「はあ……ん。ふしぎ……」
「なにが…」
「女性じゃないのに……女性の姿に……こんなモノがあるなんて……」
指が唾液やカウパー液で濡れたぺニスの先端に触れ粘液が美紀のうっとりした表情の前にありなんとも卑猥すぎた。
……っ。
あやうくそんな状態ななか射精しそうになった途端に「カット!オーケー」がようやく伝わった。射精は寸前で堪えかろうじてぺニスは理性にコントロールされた。
麗奈さんのイチオシね。
バスのなかでもガイドさんに耐えてたもの。
ペンションから見てる若い女性社員たちの興奮した黄色い声が耳に入る。
はあ、と息をするのでさえやっとな感じ。射精による肉体的疲労より精神の方がどうかしそう。
サディストは相手に要求しながら相手の欲求を満たす。美紀は演技として付き合ってくれているが、それもまた労力がいるのだ。
ティッシュなどでぺニスを拭い水着になおしフェンスにもたれた。

No.248 17/10/17 16:27
作家 

日差しが暑く眩しい。
あやうく射精しそうになったので女性たちが気づかないなか一回出しておきたいが視線が気になる。
「脱水症状起こすわよ」
「影に行きましょ」
ふたりに言われペンションの中に入り飲料水を渡されるなか私は股間が気になり落ち着かない。気づいたのは麗奈。
「まさか射精しちゃったの?」
え、と軽く声を上げる早紀の声にまわりの女性たちも当然気づくがややこしい否定する。
「してないわよ。逆なの!しそうなの!……あ」
「なら出したらよかったのに」
と言ったのは美紀。
「だ、だって次は水中フェラチオなんでしょ。だから……」
水中フェラチオの撮影は監督の意向。水着と水の中、女性の赤く柔らかい唇のコントラストな演出を撮りたいという。
麗奈は見つめ言う。
「とりあえず出しておかないと撮影に響くわ」
「健康にもよくないですよ」
「いい。自分でやるし」
よくない、とふたりや女性社員たちも一斉に言いむしろその声で射精しそうになった。
やむなく控え室にあてがわれた部屋で麗奈や早紀ついで美紀と祐が入る。「あの美紀さんたちは」
「見学」
「少なくても仕事相手の沙耶香さんのえっちを見るのも信頼関係です」
プライバシーの侵害、それに射精しかかってるんだからすぐに終わると言いたいが言えない。
「どうなの?」
「……ちょっと出てたけど」
「匂いとうわ……」
早紀の好奇に満ちた瞳はぺニスの先端から出てた白濁液を指に取り輝く。美紀は吐息する。
「なんでも監督の意向に従う必要はないのに。馬鹿ね」
「っ……んう」
「まだ出そう?」
「ちょっと……いやかなりかな」
「出して大丈夫?」
麗奈の問いは次の撮影への影響である。自信はないわけではないが。
「沙耶香さんなら大丈夫と思うわ。水の中では射精させなければいいしあとは私の膣内(なか)だから」
「自信ありすぎ」
早紀の負けず嫌いに火をつけないで欲しい。そう思った途端にしゅっしゅっと指で扱いてきた。
「あ……」
「すぐに膨らんできた」
「いちいち言わないの」
そう言う麗奈も瞳を輝かせ膨らむ睾丸に指を這わせた。
すぐさま射精してしまい身体がベッドに倒れた。
「これだけ毎日射精してたら疲れあるわね」
元AV女優である祐は私の様子に同情感ある呟きがあった。

No.249 17/10/17 20:07
作家 

大人ぽい表情を向け髪をかき上げ祐は私の側に寄る。
大丈夫、と強がる私をよそに彼女は麗奈たちがいるなか水着からぺニスを出して撫でた。
「ちょ……」
「中途半端に出してるとよく眠れないわ。ふたりに聞くけど彼、いえ沙耶香さん戻ったらどれくらい寝てる?」
一、二時間程度とふたりが正直に答えるのを聞くと「無理してるわね」と言いながらおそるおそる私のぺニスに口をつけフェラチオを始めた。
ああ、と悶える私を見つめ美紀は唇を尖らす。
またはじまったと。
「ちょ……もう出したら…眠っちゃう……」
祐は私を見つめ先端からカウパー液を味わい笑う。
「寝させてあげるの。毎日中途半端な時間に昼寝してるから疲れがたまるの……んう」
「んあ……」
はあはあと吐息が漏れ彼女は巧みにぺニス全体なおかつ睾丸部分に愛撫し少しアナルにも舌を這わせた。
「ああ……だめ」
「さ、撮影はどうするんですか」
麗奈の疑問に祐はフェラしながら言う。
「んう……私が掛け合うわ。いいわね美紀」
お好きに、と彼女はふて腐れ頬杖をつくなか私はフェラで責められる。室内にはちゅるちゅるれろれと卑猥な音が伝わる。
「あ……あ……」
「毎日お仕事で射精してるからさすがにオチ×チ×感度はよくなってるけどタマタマから射精が伝わってないみたい……んう…気づかなかった?」
知りません、と美紀は私たちの様子さえ見ない。
あ…あ、あんと私が悶え祐は睾丸から精液をすべて搾り出さんばかりの愛撫をするようだ。身体に力が入らなくなる。
祐はぺニスを左右に揺らしたり筋を撫でたり舌を伝わす。
「あ……イク」
「イキなさい。そしてやすむの……」
「そんな……」
「強情ね。女性の言うことは聞きなさい。っ……ちゅるちゅる…んぐ」
ッ……イク!?とだけわずかに私は自分の声が伝わった瞬間に精液が熱く迸り飛沫が上がったらしいまま意識を完全に失った。
名を呼ぶ麗奈たちの声さえ意識する間もなく股間を立てそしてしだいに萎えたまま寝息した。
祐は寝顔を見てる。
「これでは撮影はできないわね。あとはお嬢さんたちに任すけど自分で起きるまで起こさないように」
彼女は手コキをしながら精液をぺニス全体からティッシュなどで拭い綺麗にしながら麗奈たちに伝えた。
「監督に伝えてくるわ」
祐はかつてAV女優らしい一面を見せ去った。

No.250 17/10/18 05:18
作家 

気づいた時にはぐっすり眠りそして目覚めた。
「……!お仕事…!?」
部屋を見ると麗奈や早紀が側でうたた寝をして時間を見ると二時間ほどしか経ってなく夏の日差しの高さが避暑地のせいかより高いように思われた。
ふたりを起こさないように起きたことを伝えるよりも先に尿意がありトイレに向かい尿をした。
水着をしてぺニスを出して個室トイレ(女性用)でする。神無月社長のペンションには女性用トイレしかないことを付け加えるがなんとも妙だった。
そこへ私を探す声がした。メイドの奈々と出くわし「起きました」と答えた。
「沙耶香」
「もうどこへ行ったんですか」
麗奈たちは私を見つけ安堵した表情を見せたところへ美紀と祐も姿を見せた。
「起きたのね。眠り姫さん」
「どれどれ、お昼にたくさん食べたから栄養が消化され睾丸にも行き渡ってるわ。いまから撮影できる?」
いまから?とも思うが夏の日の高さは視聴者に時間の誤魔化しはできるといい先に美紀とセックスを撮ってもらい水中フェラは形だけ後で撮影するという。
「できるか自信ありませんけど」
「あら、美紀の相手をこの数日つとめたならできるわ。私が保証する。できたらご褒美にキスしてあげる」
ムキになる麗奈たちを前に祐はいかにも元AV女優らしくまた人妻らしく誘惑ぽい表現をした。
とにかく撮影に再び入る。ギャラリーの女性社員たちは私が眠っていたためか少し外に遊びに出たらしい。
「すみません」
「おおかた沙耶香さんはあのふたりとえっちしすぎね」
やりましょう、と美紀はめずらしく少し機嫌がよくない顔なもののプロであった。機嫌がよくないのは先輩AV女優である祐が私のコンディションを見抜いたから。
撮影が開始される。
すでに待ちくたびれて湿らせたから、と競泳水着の湿った淫部を見せる。
「レズだからこんなに濡れてるのかしら」
「いや……言わないで」
羞恥を含んだ美紀の表情はレズ女性の演技らしくまた男根にまだ怯えある演技。
「フェラチオしたのに」
彼女の手がフェンスを揺らし食い込む淫裂や湿った陰毛を魅力的にしていく。
前戯はほとんどなく彼女を犯さなくてはならない。私の肉棒は元気を取り戻していたがいままでとちがうのはフェラなしの挿入。
三時過ぎの日差しが熱く眩しさをおぼえる。

No.251 17/10/18 05:52
作家 

なんとも奇妙な構図。
夏の日差しのなか水着を着けた一見、女性同士の淫ら戯れは片方は女装した男性なのだ。
「ああ……お、男のあれが……オチ×チ×……」
この時美紀はわずかに口を滑らせ呟く。
大きい、と。
競泳水着の股間の部分を少し太腿に避けさせ淫裂はすでにに牡を欲するように幾重の花弁が開き愛液を太腿や水着に滴らせた。
「っ……じっとしてやさしくしてあげるから」
「こ、こんなのが……」
ぐっと力を入れすぎず抜けない程度にカウパー液で濡れた先っぽから水着のポリエステルの感触が擦れながら挿入していく。
「っ……ああ。くあ…」
お、大きいと美紀は台本にない台詞を再び口に出していた。演技ではなく私の肉棒がいままでの撮影より大きかったらしいが自覚はない。
「女性の姿をしてる私のをくわえるなんて変態ね」
「っ……ああ…ん。くう……」
「やらしいわ。こんなに胸を出して」
「ああ……入ってる…」
水着の肩側を外し胸をさらけ出しフェンスに軽く当たり揺れる。
「はあはあ、これからよ」
「これから……?」
「レズでも貝合わせした後にに互いのおま×こを擦り合わせるのでしょう?あなたには私のこの男性器を味わってもらうの。こんな風に!」
「っ……!?こ、これが男のっ……なかで、大きい」
美紀はやはり台本にない台詞を口にし腰が演技とはちがうところで動き私がリードしていた。
なぜ?と思うよりも私の肉棒は彼女の膣内の襞でぐぐぐと大きくなる感触があった。
「ああ……ン、すすすごい……」
髪を振り乱しうなじや髪から本気の汗が粒になり肌にあらわれる。背中や腰にも体液のままあらわれていた。
「自分から腰を揺らすなんて淫乱なレズね」
「あ…あん……いや。言わないで」
「外から見えるかも。私との変態セックス」
「あ……そんな」
フェンスの向こうには木々や緑しかないが臨場感はあるかもしれない。乳首を摘まみ弄る。
「っ……くう。いたい……気持ち…いい」
美紀さん?と小さく呼ぶがいつもの演技ではない。完全に演技ではないところで感じていた。
私の肉棒が元気を取り戻したから。彼女が待ち時間の間に淫部を湿らせていたから。
きゅっきゅっと襞や花唇は牝のまま締め付けている。AV女優のそれではなくひとりの女性のままの彼女のよう。

No.252 17/10/18 06:58
作家 

ポリエステルの水着同士が擦れるなか美紀はフェンスにしがみつくようにし本気で感じては掌で重なる淫靡な結合部を演技ではなく隠すようにもする仕草をした。
「ンンん……大きい」
「オチ×チ×がいいの」
「ああ……ん。はあはあ……ん」
「あ…はあ」
「また……」
私が呼吸や射精に耐える度に肉棒が大きくなるのを感じ競泳水着の臀部にさえきてるみたいに身体を揺らす。
「……お腹に…きちゃう」
「オチ×チ×がいいのね」
うん、とこくりと頷きながらキスを彼女から求め舌を絡ます。唾液が粘液として絡み彼女は私の瞳に何かを感じたように見つめながらもわずかに正気がある動きをした。
「ああ……大きい」
「そんなことないわ。……っ」
襞が肉棒を包むようにすると子宮内を突くようにし痛みが走る。
「っ…!ああ……」
きゅっきゅっと包容的にあたたかく襞が包み少しいつもの感覚が戻ったように思えた。
いったい?と思うなかも美紀は演技ではなく腰を牝馬のように揺らしイッてイッてと促すようだ。卑猥な音がプールサイドに伝わりカメラは水着同士の女装と女性の戯れを撮っていく。
「あ……あ、イッて…イキそう」
「っ……イクわ……
昨日の早紀にも似た急激な締め付けが肉棒を包み襲い溜まってた精液が彼女を突く。絶え間なく精液がどくどくと出て吐息がこぼれ美紀はそのままフェンスから落ちるように手や肩がプールサイドに落ちるのを堪えていた。
本気で感じていたの。
あり得ないことだった。演技で感じてるからいままでできていたのに彼女は吐息がいつもより多く結合し肉棒を本気で味わうかのようにゆっくり身体を離した後も私に軽くキスを求めた。
しかし正気に戻り表情が戻った時に彼女はいまさらのように呟く。
「わたし本気だった……?」
「あの……気づいてなかったんですか」
「少しはわかったけど……」
女優としてではなくひとりの女性のように戸惑いを浮かべていた。
祐が私たちのもとに来た。
「沙耶香さんが疲れを取り戻したからアクメやオルガスムスを感じるのが美紀に来たのかしら」
「そんな……」
「撮影に沙耶香さんは慣れたけど体力は消耗あったけど寝て回復。あなたは沙耶香を受け入れようとオナニーをしていた。たまたまそれがシンクロしただけかも」
要はタイミングの重なりだったらしい。セックスはむずかしい。

No.253 17/10/18 08:05
作家 

水中フェラチオの撮影はやや太陽が落ちるなかプールにライトを照らすことでなんとか撮影するようだった。
「形だけだからそこはガマンしてね」
いつもの表情に戻った美紀は演技と念を押すようだった。かけだしの女装モデルに本気でイカされたことに恥じらいがあったようだがそこはプロ。
だけど懸念もある。
「だいじょうぶですか?溺れはしません」
「むしろ私があなたのオチ×チ×を誤って噛まないか心配したら。形だけでも危ないから」
白い歯の笑みに少し背筋が冷たかった。夏でも気温の低さからか。
しかしこれは本当に形だけ。いわゆる演出先行。
私はぺニスを出し水中フェラチオに感じてる表情をし美紀は水中のなかでフェラをし私に虐められるレズの女性を演じる。
この場面を先ほどのセックスの場面を後にスタジオで編集しつなげるわけだ。
「お疲れさま。明日が最後の撮影だからゆっくりしてね」
「撮影は昼からしてもらったわ。お宅の社長にも断ったから」
祐の言うことに目を向けると神無月社長は私を怜悧に見つめるが今朝のこともあり頭を下げるだけにした。
なぜ何も言わないのか。
ペンションに戻り麗奈も早紀も酔いから醒めながら仕事をしている。
夕食をし明日は撮影最終日。下着や衣服はメイドが代わる代わる洗濯し丁寧に部屋にある。
欠伸が何回も出て身体がぐったりとしていた。麗奈や早紀とのセックスよりはるかに疲れがあった。
うとうとしながらも麗奈と早紀には何かをあげたい気持ちもあった。
セックス以外に気持ちを示すくらいはオトコとしてはあった。
美奈や純の義母子はどうなったのかと少し忘れていたことがよみがえる。
他人事では済まされない助言は少なからずした。それもまた重い。
眠い。
連日のセックスで身体が疲れベッドに潜り冷房のなか眠りについた。
沙耶香、と麗奈が様子を見に来た時には私は深い眠りにいた。
気づけば昼近くまで眠っていた……。
「おはよ……」
「ほんと眠り姫ね」
麗奈は昨日美紀が言ったことを繰り返したようだった。
早紀とメイドの彩香がお茶を淹れてくれぼんやりながら目は覚めた。
「今日が撮影のおしまいです。いけますか」
「たぶん……」
まだ寝ぼけていた。彩香は麻由の件からか気にしてる表情が見えたがわかるわけなかった。

No.254 17/10/18 08:40
作家 

最終日の撮影はテニスコート。
私がしてみたかったテニスウェアとフリルのあるアンダースコートをしてみたかった。
コートの側にある更衣室で着替えながら姿見の前で少々弱った表情の私に麗奈たちは気づく。
「どうかした」
「あ、オチ×チ×をアンスコから出しづらい」
「たしかに」
アンスコは布面積が大きく言うまでもなくオムツに近い形状、私はフリルやアンスコの魅力にとらわれるあまりぺニスをどう出すか迷うことに気づかないまま要望を出したことにいまさら気づいた。
すると側で聞いていた美紀と祐もどれどれと覗きながら白いフリルに包まれた淫部を触る。
「上から出すか、アンスコを少し下げて上から。いつものように脇から出すかね」
「決めるのは沙耶香さんだけど」
場合によっては監督が決めることもあるが基本的に私優先である。
テニスコートには女性スタッフたちが動いたりカメラや角度を決めている。
もうひとつ弱ったことがある。
「はあ」
「これで撮影はおしまいですから」
「あの、実はこんな要望を出しといてなんだけどテニスしたことないの」
「……インドアだからなんとなく察しはあったわ。そこはなんとか調整するわ」
麗奈は監督にテニスの場面は調整するように相談し監督は私を見つめ了解したらしい。
ただし美紀とテニスして打ち返すくらいはしてとお願いされた。
打ち返すくらいはできるがラリーは何回もできるほどではない。むしろ美紀はテニスそのものを楽しむ表情。
習い事や稽古をしてるとも言ってたからその点は普通の女性なのだ。
今回の物語は美紀演じるお姉さんが私を女装させテニスコートに紛れはじめはリードし前戯するが弟役の私がいつの間にか逆転しリードする。撮影が最後なので少しばかり卑猥に撮影するという。
美紀とコートの向かい側に立ち打ち返してはスコートが跳ねてアンスコ越しに淫部が見えるのをカメラは撮っていく。
暑い……。
いままでも暑かったが今日はさらに暑い。真夏日とニュースは伝えていた。
「何か飲む?」
「うん。倒れそう……」
純白のテニスウェアやリストバンドはすでに汗で透け染みていた。
麗奈や早紀は気遣いながらも自分たちの仕事をこなしていく。
ふたりに何かしないとなとまた思いが胸の内にある。女装しててもオトコをふと実感する。

No.255 17/10/18 14:41
作家 

撮影は着替えをした更衣室から姉役の美紀が女装させた弟役の私の場面から。
「お姉さんとテニスがしたかったのね。もちろんエッチもよね?」
「お、お姉さん……」
テニスウェアやスコート、アンダースコート、髪型やメイクまでされた演技をし名前を決めてカット。
「名前は何がいい。○○?」
「沙耶香……沙耶香がいい……」
次にテニスの場面。女装した弟に姉がテニスでラリーをしていき疲れさせていく。ラリーは続くがインドア派の私は長く続かない。
「沙耶香しっかり打ち返しなさい」
「は、ハ〜イ」
はじめは女装に戸惑いある私は美紀により慣れていくが実は淫乱な彼女に弄ばれてゆく。劇中の休憩のなかで飲料水を差し出されるなか彼女は髪や太腿を撫でていく。
「可愛いわ。妹の沙耶香」
「……はあ」
「キスしてあげる。ん……妹にキスしちゃった。ココがイケないことになってる……」
スコートをゆっくり捲りフリルあるアンダースコートに触れていく。
しかしはじめは従順な女装させたはずの弟に彼女は犯されることを知らない。
美紀はそんな役を演じながらも誘惑していく。
「オンナの子なのにココはイケない、オチ×チ×。チ×ポコキツそう」
ベンチに座りながら優しく丁寧に触れながらも太腿、さりげなく性感帯の睾丸にも触れるのは忘れない。カメラもまた上から下、太腿やアンダースコートを撮影していく。
「お、お姉さん……んん」
「コーフンしたのね。んん…れろれろんぐんちゅ」
姉役の美紀は大胆にディープキスをし頬や口内を濡らす。痴女みたいな姉をアドリブとしていれたかもしれない。
スコートを捲り私の膨らむ淫部を触れてカットがかかる。
再び更衣室での撮影で監督は指示する。
「美紀さんは沙耶香さんを誘惑していくけど沙耶香さんのなかでしだいにS性が目覚めていき最初のセックスで射精した後にそれが覚醒、自覚するところでおしまい」
「Sとわかる演技」
「射精したとわかる演技の後だからたいへんだけど」
美紀はアドバイスするような言い方をし信頼の眼差しを向ける。最終日の撮影だから気合いが入ってるかもしれない。
「サディストに目覚める弟……はあ」
「できるわ沙耶香なら」
「この企画AVが出来たらAVデビューですよ」
うんと頷きながら早紀の言葉が耳に印象に残った。

No.256 17/10/18 15:16
作家 

撮影再開。
更衣室にある長椅子に座りディープキスの舌や唾液が私の唇を襲う。
「ああ……ン、お姉さん……」
「イケない子ね。お外でチ×ポコを勃てて」
「……ンン」
美紀はまるで昨日本気でイカされたことのお返しみたいに容赦ない愛撫やクンニをする。ウェアの上やブラを捲り乳首まで責めていく。
「あ…や…いや……」
「いやじゃないでしょう。知ってるのよ。私の洋服や下着に悪戯してたこと……」
「!?、ご…ゴメンなさい……」
「いいわ。可愛い妹ができたもの……ン」
キスをされ長椅子にゆっくり倒されキスを繰り返し乳首を愛撫され大胆にも美紀は私の腰に乗りスコートやアンスコの感触が重なる。
「ああ……お姉さん」
カメラは押し倒された私を丁寧に撮りながらも重なる淫部同士の白いスコート、アンスコも映す。美紀はさらにそこを撫でる。
「スゴい、カチンカチンね。沁みてる……」
「ああ……はあ」
「コーフンしていいわ。チ×ポコ沙耶香……」
いままでと違う美紀の演技は私を圧倒しながらもそれでも私を女装として扱いカメラに白いテニスウェアの内にある卑猥な女装として伝えているだろう。
「はあはあ……」
「我慢できないのね。チ×ポコ可愛がってあげる……ん、元気だわ」
美紀はスコートはそのままにアンスコのフリルの膨らみを撫でながらちらっと私を見た。
どんな風にオチ×チ×出したい?
好きなように。
彼女はそっとアンスコの上から肉棒を出した。いつもの脇から出すとはちがう答えをした。しかしアンスコの感触を私に伝えるため男性器の下部は触れていた。
「あ……イケない。チ×ポコね……」
「ああ…はあ…ん」
「女の子になっちゃった?フェラして…あげる。んん…ちゅう…」
「ああ……」
いきなり吸い込むような痴女めいたフェラに私は下半身から悶える。
美紀は小指を立てながら肉棒を扱き色っぽく艶のある瞳をした。そのまま膨らむ睾丸にもアンスコ越しに舌をつけ湿らせ濡らす。
「タママ×コ……スゴい」
ふつうは女装のアナルをケツマ×コと呼称するが美紀はとっさに睾丸をタママ×コと名付けた。
後にこれも企画AV同様に一部で反響を呼ぶことになる。
「ああ……いや」
「好きなくせに……沙耶香ちゃん……」
巧みなフェラや睾丸弄りをされていく。

No.257 17/10/18 18:30
作家 

「んぐ、んぐ……すごい。大きいわ……ね?」
最後の「ね?」は私がたぶん充分過ぎるくらい睡眠を得たことへの言葉らしい。ぐっと根元から大きくなる感じがした。
「ああ……はい、お姉さま」
神無月社長の麻由たち四人のメイドたちも表情を赤くしながら足元が落ち着かないらしい。麻由や綾香はともかく理沙たちは見学させる必要あるのと思うが集中する。
「お姉さまのも……してくれる?」
「はい……」
アンスコのフリルや白い薄い生地の汗や淫臭がし心なしか尿の匂いも鼻腔をつく。今日の撮影のためかあるいは私を興奮勃起させるためか。
美紀はそっと髪を撫で後ろを見つめて笑みしフェラし卑猥な音を立てる。
じゅるじゅるくちゅくちゅ……れろんぐ。
睾丸を弄りアンスコに幹を触れさせ感じさせる。
「っ……んあ」
「イッちゃダメよ。ちゃんとおま×こでいただくから」
「っ……はい」
すごい。いままでの撮影の中でもかなりのテクニックを用いそれでいて女性そのものを身体全体で表現していた。
麗奈や早紀、三姉妹とは異なる意味で素晴らしい女性と感じる。
しゅっしゅっぐちゅぐちゅ……。
指で扱かれアンスコや中のショーツ、睾丸を使い指なのに女性器のように包容感がある。イキそうでちゃんとイカせない。
「お、お姉さん……もう。ダメ……」
「あら、女装して感じてるのね。ここの膨らみはぱんぱんだもの。だけどもう少しね。んぐ…れろ…くちゅちゅちゅ……!」
精を吸い付くさんとばかりのバキューム、指ま×こと口ま×こ。この人こんなテクニックを持っていたの!?
ただルイとはちがうのはテクニックに頼らない。ギリギリにイカさないのではなくイキそうになったらやさしくパワーダウンさせながら興奮を維持させる。
「も、もう……ダメ」
「はあ……わかったわ。おま×こしてあげる。ん…ちゅ…ちゅ。んあ」
体勢を69から戻しキスをしながらもフェチな私にアンスコの感触、スコートの襞を肉棒に触れさせるがイカさない程度に感じる。
彼女はアンスコとショーツを脱がずに器用に淫唇を指で広げ大胆に股を開く。髪をかきあげ再び唇と舌を交わす。
「ん……膣内(なか)でイキなさい……」
イキなさいはイッていい承諾。唾液がこぼれるなか彼女の瞳はちゃんとSに目覚める演技を忘れないでとも伝えた。
射精した後に自分を演技をする。難しい。

No.258 17/10/20 06:07
作家 

アンダースコートのフリルにも似た幾重にも重なる女性器の花弁、淫唇は私の肉棒をずぶずぶとくわえていき開く。
「ん……沙耶香ちゃんの……挿入(は)……いる…んっ」
あたたかく柔らかい花唇に肉棒は飲み込まれ何層もの襞がぐにゅぐにゅとしている。
「あ……んっ。お姉さん…お姉さま……はあ」
「挿入(は)いった……ウフ」
「っ……」
痴女めいた美紀は清楚なテニスウェアに似ずいきなり腰を動かし私を翻弄する。しかも花唇はイカせようと絶え間なく動く。
以前に見せられた貞操帯と高いハイヒールで美紀はシチュエーションに合わせた淫唇となることを訓練していた。
あたたかく柔らかく包容力は一見かわりないが淫らな美姉のそれであり弟役の私を従順にし翻弄したい身勝手な姉の花唇なのだ。
「ああ……くっ。はあはあ……いや」
「いや……?うふふ、はあ…大きくなってるわ」
「っ……ん。はあ…ん」
弟役の私を翻弄し激しく腰を揺らし長椅子から落ちそうな勢い。
「あ……っ。んんん…」
「きゅ……あ、甘えん坊さんね」
たまらず私は上半身を上げ女装させられた弟そのままに抱きつきテニスウェアの美紀に抱きつきウェアの上をはだけ形よく白い肌の胸に愛撫した。
「ああ……ン、甘えん坊さん。ん……凄い」
彼女は抱きつきながらも一方の手で後ろ側のアンスコに包まれた肉棒と花唇の結合を確認し悶える。カメラはしっかり捉えていた。
「ンンン、お、お姉さん……お姉さま……」
「……っ。オンナノコなのにオチ×ポが……すごいの……ン、れろ…」
美紀はキスを求め痴女姉として犯す演技をしながら信頼の瞳を向けていた。
「ああ……ン。お姉さんの……もイイ」
「オマ×コがいいのね……あ、はあ…ン」
「うん……はあ」
感じながらも射精後にサディストに目覚めた弟の演技をどうするとよぎる。しかし腰は性的本能のままに振り肌と肌が触れあい弾ける音がした。
ああ……ン。
今度は美紀が長椅子に横になりながら髪を振り乱し胸を揺らしていた。
まさに痴女姉の演技を身体中で発散しオーラがあった。
「あ……はあ。ん……」
彼女はタイミングを見て身体を一旦離し四つん這いになり花唇に再度挿入するように促す。
「沙耶香ちゃんおねがい……」
「ああ……」
美姉の色香に誘われながら無意識に立場逆転が示唆されていた。

No.259 17/10/20 08:45
作家 

「あ……イイ。沙耶香ちゃんのチ×ポコ……ポコ×ン……イイ……」
ここに来て美紀は清楚なAV女優ではなく淫乱な美姉や痴女の喘ぎを見せ腰を牝馬のように振り感じさせていた。
「っ……ああ、姉さん、お姉さん……お姉さま……」
キュッキュッではなく痴女としてギュッギュッと強く襞で締め付けていた。たぶん撮影初日にこれをやられていたら一分ともたなかったにちがいない。
凄い。美紀はちゃんとセックスを何たるかを伝えているメッセージが瞳や頬、顎、耳、赤い唇、濡れた黒髪など女性という存在を徹底的にフルに魅力を発揮していた。
ギュッギュッと襞は強く締め付けはするがパンパンと揺らすなかでも結合部はカメラワークに気を配り女装と女性のちがいや魅力を魅せていた。
「っ……はあ。お姉さん……お姉さま……」
「んう……甘えん坊さん。ココ……大きいわ」
再び仰向けに美紀がなり花唇に招く。室内はいくぶん冷房が利いているが私たちや見てる麗奈たち、監督にスタッフは真剣な表情で汗が流れていた。
「……沙耶香」
「美紀さん凄い……」
ふたりでさえそんな呟きがこぼれるのだから当の私や美紀は必死だったかもしれない。
アンスコの上から肉棒を出し淫らな花唇に挿入を繰り返し時間がどの程度過ぎてるかわからない。白いテニスウェアには互いの汗や飛沫、唾液が粘液と化し透けていた。
監督はカメラマンの女性に私や美紀の側に寄りテニスウェアの透けた肩を映す。
汗だくではないが透けたところからブラの肩紐が見え胸元もわずかにパッドが入った胸が見えた。
「あ……はあン。ンンン……オンナノコなのに……」
カメラを察した美紀はわざと私が女装なのを意識し胸パッドをやさしく掴む。思わず私は声が出た。女の人のように。
「いや……ん!」
「っ……オチ×ポいい」
とっさに美紀は膣内の肉棒を伝える。互いに汗や体液にまみれながら絶頂が近い。
「ああ……うん」
美紀はイッていいとアイコンタクトをしながら最後にサディストに目覚める演技をしなさいと伝えていた。
肌と肌がぶつかりあい私は美紀を腰の上に抱く。アンスコのフリルが女性らしさを強調するが私の下半身には男根が象徴のままにある。
喘ぎ悶えるふたりの声が広くない更衣室に伝わる。麗奈たちも固唾を飲み見守る。
美紀の花唇は淫らながら母性に溢れてる。痴女な姉の演技なのに。

No.260 17/10/20 14:49
作家 

瞬間、精液が襞に包まれるなか鈴口から迸り絶え間なく出ていた。
「イッ、……イッちゃう!!イク……イクの」
「いいわ!沙耶香……沙耶香ちゃん……っ!ああ……はあ……」
抱き合いながら互いの下半身が長椅子の上で痙攣し長椅子にも体液や汗、愛液そして精液がつつーと溢れ滴り流れてきた……。
「っ……あ…ああ」
「ああ…はあ…ン…うふふ……」
耳元で痴女姉の演技の美紀の笑みが伝わると同時にキュッキュッと締め付けてきて膨らんだ睾丸は白いアンスコのなかで収縮し始める。
熱かった身体もテニスウェアと下着、アンスコのなかで急速に平熱に戻っていく。
「ああ…はあ…ン…ン…」
「うふ、はあ……れろれろ、んちゅ……」
「んちゅ……」
行為の後のキスや愛撫をしながらカメラはあらゆる角度から撮っていく。
しかし安堵してはいけない。私は美姉を演じる美紀との立場逆転を示唆しなくてはいけない。
身体を離そうとした彼女の背中を抱いた。
「沙耶香……よかったわ……ん?」
ギュッと私は離さないとばかりに背中や髪を抱いて私たちの姿を映すカメラのレンズを見据えて見つめてこう言った。
「お姉さんは……離さない。あたしの…私のモノ……」
「……」
女声でありながらサディストに目覚めた私の声や凄味があったらしく抱かれた美紀はともかく監督やスタッフ、そして麗奈や早紀もしばし沈黙し行為の後の淫臭が更衣室に漂った。
カットがかかったのは監督が数分経ってからだった。
ようやく美紀は私の身体を離し萎えたぺニスと愛液が滴る淫唇に少しばかり驚いたようだった。
「びっくりしたわ。離さないんだから。しかも射精終えてもなんだから。本気かと思った」
「……すみません、ちょっと本気になってしまいました」
「美紀に?セックスに?」
祐の言葉に私は答えなかった。本気でなりかけた自分に気づくし美紀は私に恋愛感情はないのだから。
祐は答えないことに冗談めかす。
「膣痙攣したかと思ったわ」
「シャレにならないわ。AV女優が合体したま病院行きはね」
美紀は私を見つめて言う。
「次が最後の撮影ね。もしさっきの言葉が本当なら離さないように演技してね。心を」
意味深な表現に麗奈は思わず私の腕を掴んだ。
「え、演技の話よ。ね」
「そうよ」
と言いながら美紀たちは休憩に更衣室を出ていった。

No.261 17/10/20 15:22
作家 

まさか本気じゃないでしょうね!?
沙耶香さん!
休憩中にも関わらず私は先ほどの撮影の台詞から麗奈と早紀に囲まれていた。こわいんですが。
あれは演技の上での台詞だから本気ではないと言ったもののふたりは怖いような少しかなしげな複雑な顔を見せた。
あえて私は言う。
「私は美紀さんや祐さんは憧れのAV女優としか見てないし美紀さんは私に恋愛感情はないらしいの」
早起きして彼女たちに会った朝のことを告白するとふたりは私に目を合わせふたりして視線を交わしてホッとした顔を見せた。
「信じていいの」
「私は行くところがないと言ったでしょう。それにこの仕事や女装は好きだもの」
「本当ですね?」
早紀にしっかり頷いた。曖昧な返事はいけないとわかりながらもどちらかは選べないけど。
恥じらいながら美紀は言う。
「私にあんなことしといて」
「あ、あたしだってお漏らしさせられました」
「まだ言うの早紀さん」
だって、と早紀も恥じらう女性の態度をした。
女装し女性と恋愛や肉体関係をするのもたいへん。たしかにイイ目にも遭うが心労は並大抵ではない。
もう少し時間がいることと思うし麗奈は知れたが早紀はまだまだ知らないことがありすぎた。
「なんで私にそうかまうの。ふたりとも?」
さりげなく聞いたつもりだった。
「私は沙耶香が好きだもの」
「はい」
むっと早紀もまた言う。
「あたしも好きです!沙耶香さんになら恥ずかしいことできます」
「わかりました」
テニスコートのベンチに座り会話する様子を監督や女性スタッフ、コートの側を通る麗奈たちの同僚たちが興味ありげに見ていた。
「いまの返事はケッコンですか」
ちがう、と私と麗奈がハモッた。コートに少し声が響き注目されなくない。
「とりあえず私は美紀さんに渾身込めたプレイをしなきゃいけないの。少しひとりにさせて」
「んう。こんなことなら」
「こんなお仕事させるべきではなかったかも……」
撮影前とちがうことをふたりの言葉を背に私はテニスコートから出て木々の中にいた。テニスウェアや下着はすでに乾いているが下着やアンスコは履き替えないまま。
木々にいるなか麗奈たちが付き合った顔や名さえ知らない自分と同じ女装男性を思った。
女装でさえ悩むのに恋愛や肉体関係で悩んではつかれると同情や共感の気持ちが風によぎった。

No.262 17/10/21 05:47
作家 

ふたりのテニスウェアの美女が避暑地の木々の間を歩いており観光客の人目を引いた。
しかしよく見たらひとりの股の間には純白のアンダースコートからこんもりと静かに振動しているバイブらしい、いやバイブそのものがあり見えないがクリトリスにもローターが仕込まれ美紀は美しい清楚な表情に似合わず苦悶していた。
「ああ……ここまでするなんて」
本気ね……、と彼女は密かにそう思う。これくらい責められないと学生時代美紀のファンだった沙耶香は物足りないだろうと気持ちを汲み取るくらいはあった。
「っ……!ああ…ン」
隣を歩く私は満足し進みながらもローターがぺニスの幹と睾丸が仕込まれていた。
愉悦かもしれない。
道具を使わないと言ったのに。
少しいやかなり歯痒い思いをしながら見守っていたのは監督やスタッフと共に同行してる麗奈や早紀。でも……。
ゆっくり歩みながら共にスーツやラフなスタイルのなか足元を内股にし淫部が湿るのを感じていた。
沙耶香(さん)に責められたい……。
しかし今は撮影中であり見守るしかできない。
「ひどいわ、沙耶香ちゃん……。あう…い…や…!?」
哀願する美紀に私はバイブとローターのスイッチを〈強〉にし足元には汗や体液、愛液がアンスコやショーツを躊躇いなく濡らす。
私は強く睨む。
「お姉さんを私のモノにすると言ったでしょう?沙耶香ちゃんじゃなくて沙耶香様……、わかった?」
「ああ……さ、沙耶香さ…ま……ん。んうう」
「はあ…美味しい唇…んう」
人目があるなか私たちはキスを交わし唾液がテニスウェアや足元の草花に滴り落ちる。
「んう……」
「ああ……これ以上見られるなんて」
監督が観光地に数分程度なら向かっていいと許しが出た。神無月社長の許しだろうか。
しかしこれは最初で最後のチャンスだった。
「お姉さん、あちらに行きましょう。ジュースを買ってあげるわ」
「あ…ン。そんな……」
「ご褒美をあげるわ」
ニコッとしながら眼鏡を外し視界がやや心もとないが観光地の方にゆっくり歩みを進める。
あまりに過激な撮影に私の心は動悸がテニスウェアや下着、アンスコのなか興奮し自信と期待、不安が渦巻く。
「……んう…はあ」
美紀は責められながら身体中から汗や体液を毛細血管が開き滴りながらやるのねと思う。
「お姉さん」
笑みをして見せた。

No.263 17/10/21 14:24
作家 

避暑地から観光地は山からふもと、目と鼻の先の距離とはいえテニスウェアは目立つが十分から十五分ほどかけて下りた。もちろんその間もカメラは回りスタッフは同行してる。
ハードな撮影するわね、と美紀はその間ローターやバイブこそは動かさないが私に言った。
ふもとまで来てからが事実上本番、ちなみに念のため緊急避難用に監督やスタッフはワゴン車をレンタルし耳に仕込んだイヤホンで指示やワゴン車の位置を知らせる。
「AVの撮影てたいへんですね」
「他人事みたいに。臨んだのはあなたよ。いざという時は逃げれる余力は必要よ」
うん、と頷くものの眼鏡がない私に方向感覚はないし男性器に仕込んだローターは容赦なく精力や体力は奪うだろう。ましてや避暑地とはいえ今日は今年一番の暑さ。野球に興味はないが甲子園などはここより猛暑らしい。
本番いくわよ?スタートと監督の声がイヤホン越しに聞こえ観光地の街中を歩く。
「さあ行きましょう」
「責めますから」
「やさしく責めて」
互いに足を一歩進もうと宙にある瞬間にローターが動き刺激した。
「っ……」
「っ……ああン、そんな」
私は多少前回の撮影で慣れはあるが刺激当然あるが麗奈はローターとバイブのふたつでクリトリスと膣内を刺激されている。眉間に皺があった。美紀は私を見つめる。
「いきなりだなんて」
「お互いさまですよ。もう……」
はあふうと呼吸を繰り返しわずかに瞑想し目を開いた。
こわい、と美紀の呟きが本音に近い響きが聞こえた。眼鏡を外した方が画面に見映えがするらしいし私としては性格の若干の切り替えなのだ。
避暑地が近くにあるからテニスウェアの女性は観光地でもそう珍しくない。そのまま出かける観光客はいるから。ただしふたりのうちひとりが女装とは思わないし気づくかどうか。
「ン……あ、はあ…」
すでに美紀は扇情的な表情があった。避暑地のなかでも感じていたから性的快感は倍以上かもしれない。
「お姉さんイッたりお漏らしはいけませんよ」
「そんな……感じてるのに……」
私は手持ちのバッグで自らの淫部を隠すがすでにスコートの前はテントがある。前からは見えないが横からは見えてしまうかもしれない。
「あ…はあ。大きくなってる……?」
「あまり言うと〈強〉にしますよ」
んうう……、と羞恥心があるのか美紀甘い吐息しか漏らさない。

No.264 17/10/22 05:11
作家 

観光地をテニスウェアでの歩みは目立つ。またなにより暑い。
「っ……あ…ン」
「し、集中しなさい……お姉さん」
「あ、あなたこそ……」
ショーツの内にある肉棒の幹と睾丸にあるローターの刺激がきては微妙な振動が感じさせる。スタッフは必要最低限しかついてきてないが何かの撮影にまわりは気づきはじめている。
「ああ…ン、見られてる。お…×んこ……」
「!?み……お姉さん…」
「ああ…は…あ…ン」
真夏日を越えるような暑さで彼女がどうかしたのかと思える喘ぎに思わず慌て肩を抱いた。
フェラくらいならイケるわ、と監督がイヤホンから伝わる。連日の撮影や麗奈、早紀のセックスで男性器全体の性的快感は尋常でないかもしれない。全身が性器のような快感はないがそれでもローターを仕込んだぺニス、ショーツ、アンスコの快感は直接脳に快感として来ている。
「……あ…」
「み……お姉さん、ジュースでも飲む?」
瞬間膨らむスコートをギュッと掴まれスコートやアンスコに染みをつくりじわっとした。美紀は頬を赤らめ呟く。
「はあ…ン、ジュースとか言いながらフェラさせるつもりだったでしょう」
「あ……む」
カメラもまたバッグ越しの私の下半身を映し淫らに演出する。
いいわ、と美紀は痴女めいた表情のままうながす。だけど観光地での野外フェラはまずい。
「っ……いや……」
うながすようにローターが(強)になり美紀はローターとバイブのダブルなわりに私を刺激する。やむなく目についたカフェテリアの奥に入る。
さ、撮影ですがいいですかと思わず出たが店員は曖昧に頷いた隙に空いた席に座る。
「っ……ああ。すごい」
見られてる快感が絶え間ない。もちろんすべての人たちが見てるわけではないだろうけど肉棒がショーツとアンスコにローターと共に擦れる。
アイスコーヒー、と美紀は注文しアイスカフェラテと私も注文しスタッフたちも撮影の隙に注文する。
「窓から見てるわね……」
「あ……」
やり過ぎなのではと思うが観光地に向かったのは自分の意思だ。こうなれば覚悟を決めるしかない。さいわいメイドたちの麻由たちもいるので見慣れないメイドたちも若干の目眩ましにはなってホッとしなくもない。
ウェイトレスが私たちが注文した飲み物を持ってきては去った。怪訝な顔があった。
気づかれなかっただろうか……。

No.265 17/10/22 06:28
作家 

カフェラテの甘さと店内の冷房につい浸っていたらギュッと淫部を美紀に捕まれた。
バカ、責めなさいと言われリモコンを動かすがそれでも足らないらしい。やむなく手を彼女のスコートの上に忍ばし這わす。スコートの上からでも湿りのようなくちゅと淫音が重なる。
「ああ…ン」
「はあはあ……」
「コーフンしてる。いく?」
え、と思ったのは彼女の視線の先が店内のトイレである。もうこうなったらと覚悟をし手を引いて女子トイレに向かいカメラと音声のスタッフだけが最低限ついてきた。麗奈たちの視線が気にもなった。
しかし撮影に集中せねばならない。
「あ……スゴい。チ×ポコ……」
スコートを捲りアンスコ、ショーツの脇から肉棒を出して扇情的な表情なまま彼女は擦る。
「っ……ああ」
「むう……はむ。ああ」
しゅっしゅっと擦り撫でられ堪らなく感じる。愛撫がまた一段と激しい。美紀の表情はうっとりと肉棒を見つめながら膨らむ睾丸を弄る。仕返しとばかりにリモコンを〔強〕にしテニスウェアの胸元を弄る。
「あ……ン、チ×ポコすごい……のにオマ×コが……キテる」
「く、お姉さんは渡さないから……」
「ああ…はむ…くちゅ」
しかし実際に責めているのは美紀の方だ。便座に座る私の凶暴な肉棒を巧みに指で操り快感を与える。カウパー液が絶え間なけ濡らす。
「ん……れろ」
「あ、はあ……」
彼女の瞳はキスがご褒美ではないでしょうと訴える。さらなる快感を与えないとならない。うなじや髪を弄りテニスウェアの上から勃った乳首を弄る。
「ああ……いや…ン」
「はあはあ……ン」
「く……」
セックスの行為はいろいろなことを考え感じさせる。美紀は恋愛感情は私にないらしいが母性に満ち溢れている。
「……ああ、い…」
「イキそう?」
「ま、まだよ……」
アンスコ、ショーツ、手淫の快感に持続は少しはついたらしい。カメラマンの女性が監督からの指示が伝わってるらしく早くとも小声が聞こえた。
野外の撮影は室内とは違う。アクシデントがないだけましかもしれない。
「……ん……はあ…」
オトコは簡単に射精しちゃいけない。相手や女性に快感を与えもたらさないとならない。
ならば……。
「っ……こっちにもくわえさせてあげる……」
膣内がくわえていたバイブをむりやりアナルに持っていき挿入した。

No.266 17/10/22 09:15
作家 

ぐっ、あああっ!?
ショーツとアンスコを強引に下ろされバイブがアヌスに挿入されたことに美紀は苦悶の表情を初めて浮かべた。
しかし嫌とは言わずそのまま私の肉棒を愛撫し膨らむ睾丸を撫で足をM字にし悶えていた。ショーツとアンスコを戻しバイブをお尻に固定したがバイブは下着のなかで振動し動き快感を与える。
「あ……いや……ン」
「お姉さんに快感を与えてあげてるのに」
「んう……くちゅはむ…れろ……汗で臭いわ」
「文句を言わない。さもないとおしっこをあげるわよ……
「っ……汚されちゃう……」
清楚な美紀の顔がアヌスの痛みに似た快感と肉棒を愛撫するふたつの快感が襲うなか彼女は躊躇いを私から拭い去るように哀願する瞳のよう。
だから私はアヌスに躊躇いはなかった。本来なら唾液やローションでお尻の穴を柔らかくするがその代わりは彼女自身の愛液であり粘液でしかない。彼女は痛みと愛液で背徳感があるはず。
「イカしてお姉さん」
「ああ……はむ。んんん、れろれろ」
「オナニーもして」
私の瞳にサディストの輝きが戻る。トイレという密室であり麗奈たちの視線がないからか。
美紀は足をM字に開いたまますでに湿った淫部を弄り花唇から愛液は滴る。
「ああ……うん。はむ」
「く……そう。いいわ」
「あ……はあ」
「あら乳首もこんなに……」
「や、やだ……沙耶香…さま……」
テニスウェアの上から純白のブラジャーが見え乳房や乳首を弄り彼女は哀願していた。お尻にはバイブが小刻みかつ大胆に振動し快感が襲う。
「れろれろ…くちゅ…ごくごく」
いつになく美紀は私をイカせようと悶えながら肉棒や睾丸に舌や指、時に乳首さえ与えカウパー液などを口内に入れる。髪や額は汗に湿り色香は私に迫る。
「あ……うん」
「イッて…沙耶香さま」
「イクかイカないは私が決めるの……」
そうは言うものの店内のトイレである早くしないとお店に迷惑がかかる。
やむを得ない……。
しかし乳首や形のいい胸を指でひねり髪を撫でる。
「ん……あああ。いや」
「くっ……はあ…ン」
瞬間便座の上で腰が跳ねる。彼女の悶える表情や身体に共感をしていた。
しかも美紀は私の肉棒と睾丸にあるローターは一切使ってないことに気づいた。徹底して自分の身体しか使ってない。
AV女優の卑猥で美しい姿が密室にあった。

No.267 17/10/22 14:18
作家 

はむっ、れろれろ……くちゅはあ……んぐんぐ。
それこそ美紀は口から肉棒がなくなるのではと思うくらいに口、唇、指、掌、全身全霊でイカそうとしていた。
あまりの快感に私も耐えられそうになくなる。しかし場馴れや彼女に慣れたせいもあるのか意外なくらいにしぶとい。
もう……、はあ…。
呆れたような呟きが美紀から聞こえ胸やお尻を弄り仕返しをした。
「ああ……ン」
喘ぎをよそに監督から「早くイッて帰ってきなさい」としびれを切らした声がインカムに入る。
「もう……」
たのしみたいのはわかるけど……と美紀が小声で理性を諭す。瞬間隙ができた私の膨らむ睾丸の下からアヌスに指が入りちいさくのけ反った時に射精を促された。
どぴゅどぴゅ……!
「んあ、イク…!イッちゃう……ううん」
「じゅるじゅる…んんん…ん…ん。……ごくごく」
のけ反る下半身を掴むようにしながらも美紀はいつの間にか私の手を頭に置くようにしていた。いつ置いたのか。しかし責める側なので自然としたのかあるいは……。
考えるよりも鈴口や亀頭、幹や根本を下で濡らされ快感が下半身から抜けていく。
「ハアハア……く。お姉さん……」
「……おいしい、です。沙耶香さま……」
余韻に浸る私に美紀はトイレットペーパーで男性器を綺麗にし下着やアンスコをそれとなく上げるように促し自らもバイブをバッグに入れ素早く立ち去るようにアイコンタクトをしていた。
カット!いいわ。撤収と切羽詰まったいままで聞いたことない監督の声が聞こえ私たち四人(カメラマン、音声含む)はトイレを出て勘定は忘れていた麗奈たちが払い慌て店を出ていった。
「もうやり過ぎ」
「だって」
「沙耶香たらお店に来れなくなるわ」
共に走る麗奈たちから苦情がこぼれるなか路上に監督たちがいるワゴン車が見え走っていたが私は射精の余韻からつんのめつまずいた。
「あ……いた」
沙耶香!
沙耶香さん!
目の前にふたつの白い手に掴まれ気づいた時はワゴン車の車内だった。
出して、と監督の声がし避暑地に素早く引き上げていった。さっきまでの暑さが嘘のように引いていき怪我がないか麗奈たちは私の足を見た。
「怪我はないみたいだけどもう無茶をして」
「お店から撮影許可はちょっと無理ですから撮り直しかも」
ごめん、とふたりや監督たちに頭を下げる私を美紀は見つめてた。

No.268 17/10/22 15:47
作家 

避暑地に戻りしばしの休憩を挟むなか美紀は祐に諭されていた。
「沙耶香さんなりにあなたの期待に応えるようにしてるんだから」
「だけど強引だもん」
「戻ってからも撮影はあるけどとりあえずこれが最後でしょう。応えてあげなさい」
美紀は一ファンとしての私へ余計な感情を持たせないためにプロ意識に徹していたのを知らなかった。
私はテニスコートの更衣室で一息ついていた。
危なかった。
「沙耶香てだんだんこういう仕事に向いてない?」
「え」
「美紀さんが憧れのAV女優さんは理解しますがセックスに一生懸命」
「うん……だけど私は無理」
美紀に恋愛感情や必要以上の感情を持てば後悔するのは自分。だけど最後の撮影だから必死にもなった。祐と美紀の会話は知らないまま最後の撮影に臨む。
一、ニと指折り数える早紀。
「今日は三回も射精するんですね」
「……先の二回は消化不良気味だけど」
「危ない撮影をするから」
麗奈が念を押すのはこの手の撮影は危険を伴うからでありまだAVデビュー前の私はそれを認識してなく鈍かった。
「早紀」
「なんです」
「撮影の合間に私少しだけ抜けるから監督さんたちの今後の打ち合わせしといてくれる?」
「え……でも」
「すぐに済ませて戻るから」
ちらっと麗奈は私を見つめて言う。昔の男にでも会うつもり?こんな時に。
「なんでもないから」
そんな言い方が気になるなか美紀は私のもとにやってきて頭を下げた。
「私は気持ちに応えられないけど次の撮影はあなたの気持ちも身体も受け止める。ちゃんと射精しきれてないのは私もまだまだかも」
いえ、と美紀が初めて私に頭を下げたのは少なからず申し訳なく思う。息を合わせて撮影しないとと心がけないとならない。
「とにかく焦らず逸らないこと」
「最後だから焦ったのかな」
「それは男ぽいことの証。だけど憧れとお仕事は気持ちを切り替えてして。私からのお願い」
美紀は唇に指をつけその指を私の唇につけ元気づけてくれた。
麗奈は撮影が始まるなかそっと出ていき早紀が見守る形になった。
再び更衣室でのプレイである。三回目の射精がどの程度できるか少々不安もあった。
そっと私は瞑想し気持ちや身体を落ち着かせた。
女装の自分を受け入れ私なりのセックスを表現しようと気持ちに刻む。

No.269 17/10/23 14:27
作家 

最後の撮影である。
馬乗りする形になった美紀は清楚かつ淫靡な表情を見せながら私に唇を重ね湿った舌を交わす。
「ああ……沙耶香ちゃん。ううん沙耶香さま……」
演技ではあるが弟役の私の頭や髪を抱いて淫らな遊戯を求める美紀。スコートの下で私の男性器は再びアンスコ、ショーツの内でむくむくと隆起し盛り上がる。カメラは美紀のスコートと私のスコートの内を巧みに撮っていく。
「柔らかいオッパイ、乳首もこんなに……やらしいお姉さん……」
「いや……ああ。好きにして……」
拒みながらも快感を受け入れる。演技とはいえブラや胸の内にある女性らしいあたたかい心を感じそれと共にフリルあるアンスコから男性器は肉棒と化していく。求めるように美紀はゆっくりちいさく腰を振りスコートや彼女のアンスコが更なる快感を促す。
「んうう、女装させたのはお姉さんなのに……」
「うふふ、そう……だけどこれが欲しい。オチ×チ×……チ×ポコ」
ゆっくり腰を上げてフリルのアンスコに包まれた男性器をしなやかに柔らかく掌で触れる。アンスコ同士の淫部が触れていたたため三度目なのにやや堅くまた先っぽは湿っていた。
「先にお姉さんにしてあげるわ。おま×こ見せて……」
私からの卑猥な表現に彼女は羞恥に顔を赤くし胸を見せつけながらアンスコ、純白のショーツを膝まで下ろす。
一回目二回目の撮影そのままではなく一、二度綺麗にしたあとが見られたがそれでも若々しい陰毛に湿りがあり淫豆なクリトリスはむくっと剥れているようだった。そっと指を這わした。
「あ…はあ…いや。ああ…ン…いきなり…」
花唇からは馬乗りになった時の湿りがありとろとろと滴っていた。美紀は先ほどの痴女めいた演技は少なくまた私への抵抗も見せないまま。
指が花唇に入り汗ばむ花弁に口をつけ鼻腔に女臭がつくなか舌をを這わした。
「あ……ああん……」
「声を出してはしたないわ」
指を巧みに使いくちゅくちゅと花弁をつくる襞を弄る。腰を揺らす美紀と共にスコートが揺れ淫らな美しさが輝く。
「……おま×こいいの?」
「うん。……もっとして。美紀の淫らおま×こ」
ちらっと上目遣いで表情を見ると演技とは思えないくらいいままで以上の優しさや母性が感じられ少し本気で感激した。
ならそれに応えないといけない。祐との会話を知らないままそう思い胸が熱くなった。

No.270 17/10/23 21:01
作家 

アヌスに指を這わすと美紀は少し眉間に皺を寄せたものの嫌がる素振りはほとんど見せない。
「ん……っ。沙耶香ちゃ……さま……」
この人本当に抵抗しないまま犯される美姉を演じていた。アヌスに指を挿入し肉をほじりもしかしたら内部の排泄物にも触れるかもしれないし最悪痔になることもあるかもしれないのに身を預け表情は犯されることに哀願していた。
痛いかもしれないのに指は第一第二関節へと挿入されていくなか悶えのけ反り豊かな乳房が揺れた。
「ん……ああ」
長椅子に四つん這いにさせるが美紀は一切抵抗しない。表情や演技は犯される美姉のまま。
「いけないお姉さんね。アヌスを出したままおま×こを濡らすなんて」
「……いいの。えっちで淫乱なお姉さんだから女装の○○、ううん沙耶香さまに犯されたいから」
いままで私の本名を出され一瞬動悸が激しくなる。しかし完成したDVDでは本名はP音で消されていた。
「オトコの名前で呼ばないで。綺麗なお尻、味見するわね。んちゅ」
憧れのAV女優のアヌスに指の次は舌を這わしわずかにお尻に見えた淫らな毛と共に濡らした。
「ああ……犯されちゃう……んん」
「綺麗ね。お姉さん、お尻の経験は」
「ああん、な、ないわ。そこは処女……」
すると私は淫唇に指を向け花弁を一枚一枚触れるように挿入しまた淫豆を弄る。
「こっちは経験済みなのね。淫乱お姉さん」
「ああ……そう。沙耶香ちゃん…沙耶香さまを女装させる前に……何人かの……」
もちろんAV女優である彼女が仕事でセックスはすでに経験済みまた私の知らない生い立ちやプライベートでも経験はあるだろう。演技か本音かわからないが素を見せているようにも見えそれがよけい憧れや嫉妬に似た感情を密かに燃え上がらせていた。
くちゅくちゅと淫唇とアヌス、ふたつの淫穴を犯し彼女は悶える声を上げていた。
「あ、あ…ン……。はあ……はあ…はあ」
声にならない声のまま長い黒髪が揺れ瞳からは本気の甘く切ない声が漏れていた。
さっきまでの二度の演技とはまたちがった。四つん這いのまま純白のテニスウェアが白い花のようにも見えると思うくらい彼女は淫らな花に見えた。
「ン…はあ…おま×こにお尻……気持ちいい……ん」
「変態ねお姉さん、なら味わいなさい」
この時私の男根はスコート、アンスコ、ショーツのなかで大きくしていた。

No.271 17/10/24 05:48
作家 

甘く桃色の声で喘ぎ悶える美紀。
「さ、沙耶香さまのオチ×ポが欲しい……んう」
「欲しい?」
はい、と吐息を交えながら額や髪、うなじを濡らし頷く美紀は淫靡。しかし私は興奮を押さえながらスコートを捲りながら膨らむアンスコのまま花唇に触れさせた。花唇の淫らな層から愛液が滴り生地に粘液として重なる。
「ああ……そんな」
この時に早紀は仕事とはいえ自らクロッチを湿らせながら若い胸の内に嫉妬があった。思わず声を上げそうになった時に神無月社長に肩を掴まれた。
社長……。
いつもの冷静さを取り戻す彼女だったが唯一この場で自分と気持ちを共有できる麗奈はいない。そのまま撮影は続けられ私は彼女たちの気持ちを知る由はなかった。
「欲しいのお姉さん」
はい、と吐息混じりに頷く美紀をこちらに向かせ私はスコートを捲りながら彼女の様子をうかがう。
「触っていい?」
「本当はよろしいでしょうかだけどいいわ」
「……はあ、よろしいでしょうか……」
どうぞ、と答えると指をアンスコの生地越しに這わせ湿った亀頭の先端を確認し膨れた肉棒を撫でゆっくり吐息と共に柔らかい唇をつけた。
「ああ……はむ」唇をつけ濡らすものの彼女は幾度のプレイから私の肉棒をアンスコやショーツからうかつに出すことはしない。布地こそのフェラだけでも私に焦らしを感じさせるほどニ、三分時間をかけた。
ようやくその後に私からアイコンタクトを理解したらしい彼女はアンスコの脇から肉棒をそろりそろりと出し膨らむ睾丸は半分ほど下着に入れたまま。
凄い。
普通はこんなに面倒なことはしないが美紀はまさに最後のプレイとして私か私の性癖を受け入れながら愛撫を続けていた。
「はあ、は……む。んむ……んちゅれろ」
アンスコ越しの睾丸に唇をつけ舌を這わしまたくわえる。
「ん……上手ね」
「ああ……んう」
「淫乱なお姉さん」
「はあ……はあ……」
長椅子の上で膝で立つ私は美紀の髪を撫でそっと彼女の美を際立たせる。
綺麗なひと、だけどAV女優としても女性としても知らないことが多い。
キュッと私の意識がプレイが集中してないことを悟られ睾丸を握られあやうく射精しそうになり正気を戻した。
プレイに集中して。
ちろちろとアンスコとの間にある舐めにくい睾丸と根本を塗らしてきた。
「あ……んう」
「沙耶香さま……」

No.272 17/10/24 06:44
作家 

ちろちろれろれろはむはむんちゅんちゅ。
彼女は鈴口、亀頭から幹、根元、睾丸とそれこそ舌が渇くのではと思うほど丁寧に懸命にフェラをしていく。ただし一週間近い撮影のなか私の男性器は感度がより敏感になっているためにイカせそうでイカさない。
舌や指、もしくは男性器そのものが愛撫でちいさく揺れることで射精する寸前に魅せていた。
「っ……美味しい?」
「ああ…ん。はい……とても……」
「んう……」
少しでも私から責めようとし胸に触れる、四つん這いの姿勢は責めることは限られる。
「お姉さん、またおま×こを弄るわ……」
「あ…いや」
「いやじゃない。従いなさい……」
69の姿勢に入る以外ないが長椅子ではやはり狭い。マットが欲しいがないものは仕方ない。
長椅子の上で私は美紀に負担を強いらないために下になり彼女は上から責める。
長椅子の上で戯れる私たちから淫靡な匂いや雰囲気は止まらない。
早紀は思う。
69をしてまでそのひとがいいんですか。
普段私は69をしないのは相手の顔が見えないプレイや行為を避けている。相手の顔を見ることで安心もありまた見る見られないことで不安もある。潜在的な気持ちかもしれない。
早紀の気持ちを仮に知れたとしても69の姿勢に入っただろう。男の身勝手さだ。
「はむはむ……んちゅんちゅ…はあ…ん」
「そんなに私に責められるのがいや?」
「そんな……ンっ」
お尻を弧を描くように撫で花唇に指を入れ愛液に口をつけもう一方の手はアヌスを支配する。
しかしカメラ責める私の淫部を映し美紀の悶えフェラする顔が映る。監督の演出らしい。顔が見えなくても女装してる私が彼女を支配してる意図。
美紀のフェラや指は性感帯を弄るがやり方を間違えたら私が果ててしまうおそれがある。
SMではないセックスプレイだが形としては私が彼女を支配してる形に見せないとならない。
責め続けなおかつ関係を示さなくてはならない。
「あ……んう……」
美紀の包容ある行為を受け止めながら69の姿勢を解かなくてはならない。性的本能は味わいたいが限界もある。
それを察したのか行為の最中に監督はカメラを丁寧に映し見ながら声をかけた。
カット。
本来ならカットが入るべきではないが濃密かつ淫靡なプレイを撮るには企画AVといえど時間は必要だった。

No.273 17/10/24 07:57
作家 

勃起してた肉棒はわずかな休憩にすこし先が萎えていた時に声をかけられた。
沙耶香さん。
「さ、早紀さん。い、いま私に触れないでイッちゃうから……」
「……たのしそうですね」
わずかに語感に嫌みな含みと瞳から威圧感があり触れられてないのに冷たく触れられた感がある。
「お、お仕事だから……
言い訳がましいと理解しながらも早紀の態度は威圧感たっぷりななか神無月社長は見つめ麻由が言う。
「そう、このお仕事を持ってきたのは矢口さんとあなたでしょう。割りきりなさい」
「っ……」
早紀が少なからず嫉妬に近い感情なことに気づくが麗奈がいないことにようやく気づいた。
「麗奈は?」
「知りません。もう」
早紀から答えを得られないまま再び撮影続行。
美紀は撮影が始まる前に少し萎えたぺニスを勃起させるも射精に至らない程度に堅くさせた。
「いまは私だけ見ないと後悔するから」
「はい」
最後までリードされぱなっしは企画の意図にも反する。麗奈や早紀の気持ちに仕事には答えないといけない。
はじめの挿入はロッカーに手をついた美紀のお尻を向けての姿勢。ただし私はスコート、アンスコ、ショーツはそのまま。美紀もまたアンスコやショーツのままである。
ぐっと力を入れながらも肉棒の挿入には力を抜き加減もいる。ただでさえ数分前まで射精に至らないままとはいえ敏感。
ぐちゅぐちゅ……と彼女の淫唇に肉棒は狂暴に堅く熱く入りアンスコの内に挿入(はい)る。
「っ……ああ……ン」
「はあはあ……はあはあ……ン」
若干の休憩があったとはいえいきなりの挿入は互いにつらい。カメラは左右や下から淫靡なテニスウェアの女装レズを撮影していく。
ゆっくりと私が腰を揺らすとスコートが揺れアンスコのフリルも揺れ美しさがあった。
顔の見えない美紀はじっとりと髪や頬、うなじに汗や体液を輝かせ粒が見え甘く悶えた。
「ああ……ン」
きゅっぎゅっと粘膜に包まれた襞は包むが射精をすぐさま促さない。感度が敏感……。
いきなり挿入したことで敏感さは嘘はつけない。肌と肌が触れ合うなかゆっくり腰を動かしながら堪えた。
テニスウェアの美女同士のレズだが片方には明らかに男根が生えスコートやアンスコの触れ合いが男らしさを隠したり見せたりする。
なんともふしぎな性の戯れ。

No.274 17/10/25 06:20
作家 

そのまま美紀の足をロッカーに上げるように指示されゆっくり足を上げていき結合してる淫部の一部がアンスコ越しに露になっていく。
「ん……ああ。いや…ン」
「はあはあ……ン」
習い事や稽古をしてると言っていたから何かしら身体が柔らかくなる運動をしている感じはあったがインドアな私には少々この姿勢はキツい。
同時に彼女の淫唇は愛液をを滴らせ締め付けが少しあり射精を促そうと本人の意図か意思によるものかわからないがあった。
そんな……、まだ。
ぐっと思わず射精感を振り払うために彼女の手を握り背中や髪、うなじを愛撫し堪えた。
ン……。
最後だからまだまだしましょう。
声にならない声や表情で美紀はわずかにそう伝えているようだったが一度カットが入り再び挿入する行為は快感もありまた精神的に辛い。
あたたかい襞に包まれるなか射精感が早くも到達しそうになるが腰を踏ん張る。
「ああ……沙耶香さま」
「う……ン。はあ……」
彼女は背を向いた身体を一度離し正面を向いてアンスコやショーツ同士が擦れるようにしゆっくり再び肉棒と淫唇が根元まで挿入しカメラは大胆に下から撮影していく。
「はあはあ……」
「ン……あ…お尻に…指が…!」
射精を堪えるには愛撫して責めて意識を射精から引き離す必要もあった。また指を彼女に愛撫させながら表情や髪、耳なんでもいいから見て意識を誤魔化す。
「ン……れろれろ。はあ……凄い」
きゅっと締め付けられ肉棒がぐぐぐと膨らむ感じがあった。
「あ……大きい」
決して私の男性器が大きくはないが淫唇に挿入されある程度の性的快感に達すると大きくなるらしい。
美紀はアクメを感じ白目をわずかに剥いたよう。
「っ……きてる。奥に…ああ…きてる」
子宮内を突くようにずんずんと丸い形のお尻が沈むよう。だけど姿勢がキツく長椅子を再びベッド代わりにし彼女を寝かす。
きゅっとそのまま襞が締め付けるが呼吸のたびにふと広がった。一旦わずかに腰を引いて呼吸を保つ。
彼女の女性器は以前に見せられた貞操帯によりうかつに性行為をしないことと同時にイメージトレーニングによる鍛えや形成がある。同時に高いヒールによる女性器そのもの鍛え方。
美姉を演じ犯される側だが少なからず彼女自身の素の表情が垣間見えている。
撮影のためではなく一ファンの私に応えていた。

No.275 17/10/25 07:14
作家 

相手の顔が見える体位の方が落ち着くのは私の性かもしれない。
少し、いやもしかしたらこの場にいない麗奈を気にしていたらきゅっきゅっと幾重もの襞が肉棒を締め付ける。
「っ……っ」
「沙耶香さま……私を…見て……」
いまは誠心誠意美紀に愛情をぶつけるしかないと思い至る。唇を交わし舌を濡らし愛撫し全身全霊の匂いや身体を受け止める。
スコートの襞、アンダースコートの生地やフリル、ショーツ越しの感触、テニスウェアからのぬくもりにいつまでもこのままでいたい気持ちもある。
男の身勝手。
私の意識のどこかがまた囁く。女装しセックスをしモデルとして活躍してる私に意識は囁く。
「ああ……タママ×コから……」
「っ……!」
「く……はあ」
うかつに花唇の襞内で肉棒を肥大化されたら射精してしまう。美紀が射精を促そうとしてるかわからないが卑猥な表現は直接耳に入り意識を刺激する。同時にアンダースコート内で睾丸は精液を溜め膨らみ熱い。
「っ……はあ」
首を抱かれそのまま長椅子の上で抱かれる姿勢になり美紀は囁く。
「いいの。あなたはそれで……あなたはあなただから……」
美紀の言葉の意味がわからない。そもそも彼女はAV女優であるのに女装者しか相手しないのはなぜだろうか。
性癖だろうか。あるいは普通の男性が苦手?
いまさらそんな疑問にもあるなか彼女の手は大胆にも私のお尻から膨らむ睾丸に這わせた。
「あ……」
「気持ちいいでしょう、沙耶香さま」
「う…うん」
結合し手が入りにくいであるアンスコやショーツを少し下げながら大胆に睾丸を握り愛撫する。
「っ……はあはあ。ん……んん」
「ん……はあ。気持ちいい……女装の沙耶香さん……に突かれて……」
演技ではなく彼女は私を「沙耶香さん」と呼んだ。下半身はスコートやアンスコ、ショーツ同士が淫らに擦れ独特な音を立てていた。そこに淫部同士の結合があり花唇を肉棒が襲う。
テニスウェアの肩や胸などは汗や体液でまた透けておりブラジャーのラインが見えていた。
「ああ……ン」
「ン……!」
ぐっと射精を堪え彼女を駅弁のように抱き長椅子を揺らした。
再び膣内が締め付けるが加減があり緩くもなった。射精を促そう思えばできるがしない。
花唇と肉棒からはカウパー液や愛液、体液が長椅子を濡らし湿らせる。染みができていた。

No.276 17/10/25 15:12
作家 

長椅子にはやらしい染みが垂れていた。
私と美紀の結合は再挿入されてから射精にはいたっていない。キュッキュッともギュッキュッとも美紀は膣痙攣を起こすのではと思うほど締め付ける。
「ああ……はあん」
駅弁のような体位のままいやらしく甘く喘ぎ悶え髪が揺れテニスウェアはボディラインが透けて見え胸の谷間、腋から指先から脚から汗や体液が滴っていた。
早紀は嫉妬を隠そうとしていたが眉間に皺が寄っていたことを性行為に必死になる私は気づかない。
「っ……」
せめて麗奈がこの場にいれば嫉妬は共有できただろうがいまはひとり。沙耶香に手を出したことに後悔はないと思うが仕事でこんな複雑な気持ちになるとは思わなかった。
「ああん……はあン」
「く……う…う。はあはあ……」
私は美紀にできる限り愛情や気持ちをセックスで表現していた。肉棒は彼女の母性溢れる膣内で肥大化してるようであり睾丸はアンスコとショーツの内で膨らむ。
マグマのように下半身が熱くテニスウェアを私は女性がよくやるように胸元をはだけパッドで膨らむ胸が露になる。
「凄い……」
女性スタッフの誰かがそんな驚嘆の声を漏らした。撮影はすでに収録されるであろう1編の20分以内を越えている。しかし監督はカメラやモニター、目の前の熱く淫らで隠微な女装レズをとらえ一言も発しない。
沙耶香さん……。
この場で純粋に女性として嫉妬をおぼえてるのはたぶんに早紀ひとり。だけど止めることは許されないしそれをすれば彼女は女装雑誌の編集者ではなくなる。
メイドの麻由は凝視するように見つめながら股に手をわずかにやっていた。この場の大半の女性たちは女装レズの行為に下着やクロッチを湿らせていたことを知らないのは私だけ。
美紀の淫花に肉棒を挿入しては出したり入れたり肌が触れ汗や飛沫が飛んでいた。吐息がこぼれては呼吸や体位を変えては射精を堪える。
母性溢れる美紀を受け止めるためだけ。爪が彼女の背中に触れた。
「あ……いたっ」
「……あ」
私の爪はたいして尖ってないはずだがテニスウェア越しか肩か首の肌に触れたらしい。
「っ……もう」
女性の肌に傷をつけてと美紀は口許を苦笑させた。この女性はいろいろな表情を持ちセックスのなかでいろいろな表現力を内包していた。
「はあ……」
「っ……」
襞の締め付けが再びあったがイクことはない。

No.277 17/10/25 17:15
作家 

吐息を漏らしながら美紀はテニスウェアの上を脱ぎ形のよい乳房や桃色の乳首を露にした。
「はあ……凄い。こんな……セックス……」
そんな声を私にだけ囁きスコートは外そうとしない。下半身もおそらくは私の熱い男性器の熱を受け膣もまた熱さがあるだろう。
「スコートは……はあ」
「いいの。……カメラに見せる…ところは…見せるから……」
腰を揺らし喘ぎながらいまの言葉の裏を返せば見せたく一心がどこかにある真心みたいなものか。
しかし私の男性器はフェチな性癖を象徴するようにスコート、アンスコ、ショーツの三つに加え彼女の淫らな花唇にくわえられ目の前にたわわに実った乳首から母性を象徴するような甘いようなミルクのような匂いを醸し刺激する。
「く……はあ」
きゅっきゅっと締め付けられる互いの汗や体液が身体のなかで溶け合う感じ。
「とても……オマ×コが苦手だった…ひとに見えない……」
「はあ…ん…ん」
彼女の言葉を耳だけでなく全身全霊で受け止め身体に溶け込ませる。睾丸からの射精感は根元より先に上がろうとする。射精感が近いが淫唇はできる限り襞をコントロールしぎりぎりまで保たせようとしている。
長椅子が揺れ染みができ汗や体液が落ちては流れる。
「はあはあ…はあはあ……ン」
「まだよ。まだ…まだ…よ……」
私や彼女は何分何十分と身体をくっつけているのかわからなくなってきていた。脳内が真っ白になりそうになりながら人間のありのままの姿。
しかし女装と女性というアンドロギュノスな女装とまっとうな女性の身体の交わり。
「っ……」
「脱がしてあ…げる……から」
私もブラジャーはすでに見せていたがテニスウェアの上を脱ぐことに抵抗があった。脱がされブラジャーと共に重ねたパッドが揺れ一枚二枚ほど床に落ちた。
いいわ、このまま。
女性監督の呟きはリアルな女装レズなセックスと女装をありのまま見せる目の前の痴態に真剣な眼差しだった。
「ああ……」
「……ん…。沙耶香さん……の乳首を…見れた」
着替えの時に見てるがセックスの撮影中は私はポリシーからか上を脱ぐことは少ない。彼女からブラジャーからはだけた胸から見てるらしかった。
「や……ん」
「沙耶香さ…ま……ン」
抱かれながら彼女は私の乳首を指で弄り刺激した。射精感が高まるが膣はまだよしとしない。子宮を突く。

No.278 17/10/26 11:15
作家 

火照った身体で交わりながら彼女の包容力に包まれていると感じる。
ああ、凄い……。
襞に包まれながら身体中が性器そのものに等しい感覚があり女性の身体そのものがあたたかい。
美紀のセックスは慈愛に相当するものなのか。女性そのものからの愛を彼女はセックスで表現していた。
「ん……はあ」
揺れる乳房や黒髪、濡れた睫毛や眉、おへそやお尻など体液が混じり淫靡な女臭を放つ。
彼女の気持ちが私に向いてないと悟ると心や気持ちは一定に適当に醒めてもきた。しかし気持ちそのものが醒めたわけではない。
私なりに責める行為で示そう。
「っ……はあ」
「え」
それまで体位を保ちながらゆっくり私が身体を離し愛液や体液で濡れた肉棒が露になり淫唇からも淫液が垂れていた。
しかし監督はカットやNGとさえ声をかけない。驚く美紀の身体を私は抱く。
「っ……沙耶香さん?」
「……もう少しこのまま」
「……もう」
呆れながらも美紀はサディストな弟役の私を甘えた演技に見せながらも乳首や乳房を弄り虐めることであらわした。
「あ……いや」
「いやなわけないでしょう」
「っ……うう」
陰毛や淫豆、淫唇に指を這わし口をつけキスをし長椅子に彼女は寝かす。長いセックスの行為が続く。だけど誰も止めようとしない止めらるない。肉棒はややぺニスとしての形を戻すが先端からとろとろとカウパー液が流れる。
「はあ……ん。はぁ…んう……」
「奉仕してお姉さん」
「んちゅ」
馬乗りになりながらパイズリやフェラを促し彼女の胸は決して大きくはないが私のぺニス程度は胸元にはさめた。
「ああ……オチ×ポ。んちゅ…んむ」
「く……」
根元あたりに射精感はあるが奇跡的にとどめているが射精した時にとてつもなく出るのではと冷静な自分がそう感じた。
「……んむ…んちゅ。おいしい……」
「はあはあ……ん」
結合を解いたことで互いに火照った身体は少し汗や体液が伝わり冷たさを取り戻した。それでも下半身のスコート、アンスコなどに包まれた淫部は熱い。
彼女の淫唇が膣痙攣に陥ってないかわずかに心配した。私とのプレイでAVの仕事ができなければ彼女のファンがかなしむ。
再び私たちは結合し挿入され膣内はちゃんと生きていた。
ここからがラストだった。
優しげな笑みを彼女は見せていた。

No.279 17/10/26 13:35
作家 

大きいっ……ン。
美紀は再び女陰に挿入されると私に聞こえるようにそう漏らした。
花唇に挿入されるたびに大きくなってるようだがあいにく自覚はない。感度が敏感になり射精を堪えていることでいったん萎えては花唇のあたたかさに包まれ射精をおぼえては大きくなってるようなのだ。アンスコの股間の布地は膨らむ睾丸や肉棒でほとんど男性器そのものが出ていた。射精が近い……。
「ああ……ン。沙耶香さま……もうイカせてください……」
「み……、お姉さん……ん」
「ん……バカ」
このバカは私が素になった呟きだがキスでかき消されながら再び結合した下半身を揺らし長椅子がぎしぎしと揺れた。
「あ……イキそう」
「きて……沙耶香さま……あたしも…イキそう」
肥大化した肉棒は赤くなっていた。男性器そのものの姿をあらわしながらもアンスコや下着に包まれながらも牡だった。睾丸からもう射精に耐えられないとばかりに熱く充血していた。
冷えていた身体もそれを受け止め汗や体液が飛沫のように飛びながら女装の姉妹は抱き合い交尾し卑猥な甘い声をあげる。
「ああ…ン。ああ……ン。イクイッちゃう」
「わ、私も……沙耶香ちゃ……さやかさまに……イッちゃう」
ああ〜ん!?と更衣室に二人の喘ぎ甘い声が弾けるように響く。同時に私もいままで耐えていた射精に耐えられず鈴口から洪水のように牡の精液が溢れアンスコを熱く濡らしフリルにも落ちた。
「あ……ああ……スゴ……い。オチ×ポからおま×こ……はあ…はあ…ん……ん」
眉間に皺を寄せ睫毛を下に下げながら彼女は子宮で私の精液を受け止めていた。吐息が荒くふたりとも長椅子の上で下半身を痙攣させ長椅子は小さく揺れていた。
「あ……はあはあ……」
美紀の母性溢れる膣内にはまだ精液が出ていた。身体はゆっくり冷えていき汗や飛沫もしだいに止まっていく。膣内にある襞は小さく揺れるように動いており膣痙攣はないように思われた。
「はあ……私は」
「……」
「私は……沙耶香ちゃん…沙耶香さまのものです。ンンンれろれろ」
「ン…れろはむ」
ディープキスを交わし腰から力が抜けていった。絶え間ない射精や愛液の噴出がようやく止まった。
カット、と監督の声が室内にかかり私たちは少しの間だけ抱き合い膣痙攣を気にしながらゆっくり腰を離した。
はあはあ……とあまりに長い行為に息をつく。

No.280 17/10/26 14:55
作家 

赤く大きく肥大化した男性器はようやく本来の大きさ、普段よりさらに小さくなっていたが取り戻した。
まだ精液が出てるみたい。
美紀も祐に付き添われバスローブを羽織り汗や体液を拭い淫らな雰囲気はいくぶん抜けていた。
「タオルです」
「あ、ありがとう」
「ずいぶんおたのしみだったみたいですね」
早紀はタオルや飲料水を渡し口を尖らし監督やスタッフたちを労いに行った。仕事と割りきれない思いがある程度はわかった。吐息が出た。
美紀は体調を整えテニスウェアには汗が少し見えながらあえて念を押すように言う。
「ファンサービスは今日だけ。戻って再撮影の時は女優としては相手するけど個人的にはもう……」
「……ええ。すみませんでした。……ありがとう」
ファン心理を迂闊に持ってはいけない。祐も美紀の言葉に納得するように「街に戻っても個人的感情は持たないでお仕事してね」と諭された。
ふたりは私より先に更衣室を出るが早紀が何かを言い彼女たちは「うかがうわ」とだけ残していった。
「沙耶香さん帰りましょう」
「うん……」
時計を見ると六時近くになっており避暑地の山々には夕闇のなかに夜の影があり肌寒かった。メイドの麻由たちもいつの間にかいなくなっていた。
ペンションに戻り先にシャワーを浴びて身体を癒し飲料水で身体を潤し早紀はまだ素っ気ない。
嫌われるためにしたことではないが相手されないと少し寂しさもありお風呂上がりの早紀はろくに口を利いてくれない。そこへ助け舟がようやくあらわれた。
ただいま、と帰ってきたのは麗奈だった。手には何やら持っていた。
「ひどいんですよ。沙耶香さんたら美紀さんとずっ〜とセックス。ただの撮影なのに」
不満をいきなり飛ばす彼女に麗奈は言う。
「なら私みたいに見なければいいの。そしたらよけいな嫉妬は少しはなくなるわ」
むう、と早紀はむくれる。さらに麗奈は言う。
「それより打ち上げに社長のところに行くのでしょう?いつまでそんな姿でいるの」
ラフな姿の早紀はあっと呟き慌て部屋に戻る。私は少し申し訳ないまま麗奈の顔が見づらい。しかし彼女は言う。
「沙耶香も打ち上げいくでしょう?」
「え、でも着ていくのが」
すると手にしたモノを早紀のいないいま見せた。
「そう言うと思ってドレスを買ってきたわ」
手にしてたのは煌めくようなドレスだった。

No.281 17/10/27 05:14
作家 

肩の出る大胆なドレスで胸元には私好みのフリルが色は少々目立つ赤。下着もドレスに合わせて煌めくタイプに変えるという。
一度全裸にされ麗奈が選んだランジェリーにコーディネイトされドレスに合わせ髪を結いネックレスやイヤリングなども普段付けないのに付けられた。姿見を見て彼女は笑みした。
「こうしてると初めて会った時のことを思い出すわね」
「え、うん」
「綺麗なランジェリーつけて勃ってるでしょうけど撮影でさんざん出したのでしょう。打ち上げでヒロインがお眠したらいけないからえっちはなし」
ほんの少し嫉妬のニュアンスがある素振りを見せながらも麗奈はメイクからなにまですべて私を綺麗にしていく。眼鏡の有無に関係ないメイクを施したから好みでと伝えた。そこへ扉をノックし早紀の声がした。
「まだですか〜?」
「沙耶香は終わったわ。見る?」
見たいという彼女を部屋に入れ彼女は声を上げた。
「沙耶香さん綺麗」
「そ、そう」
「あたしはどうですか、て失敗した。パーティードレスでデートするんじゃなかった」
頭に手をやる彼女に苦笑した。
「そんなことないよ。綺麗よ」
「そう言うなら。て言うか麗奈さん下着のままじゃないですか」
え、と振り向く私はドキッとした。メイクしてる時に彼女は下着姿になったらしいが堂々としている。
「いいでしょう。沙耶香の方が先なんだから、私もすぐに準備するわ」
私が必需品しか持ってきてないのに麗奈が持ってきた物は慣れてるせいもありドレスは何着があるが私とは対照的におとなしい青いドレスを選びメイクはほんの心持ち目立つという感じ。アクセサリーもほどほど。
「ドレスくらいなら自分で買えたのに」
「ほんとは撮影前に準備しとくはずだったけど沙耶香にはいろいろ黙ってたから」
「今度からは自腹ですね」
玄関にはメイドの理沙が迎えに出ていて夜道を案内され社長のペンションに向かう。
パーン!パーン!とペンションに入りパーティールームに入った時に麗奈たちの同僚、綾香たちメイドから歓迎され労いされスタッフからも声をかけられた。
「皆さまもご苦労さまでした。先ほどは席を外し申し訳ありませんでした」
麗奈はスタッフに労いと仕事中に席を外したことに頭を下げたが彼女たちも「ご苦労さま」とここ数日の労を労う。早紀や私にも言う。
打ち上げパーティーが開かれた。

No.282 17/10/27 05:47
作家 

普段はアルコールを口にしない私だがそれでも麗奈の同僚たちはビール、お酒、シャンパン、ワインなどを注いだり持ってきたりして一口二口を礼儀としてつけ言葉を交わす。また本社に残ってた同僚たちもようやく合流し互いに労う。
「あまり飲まさないで」
「わかってるてば」
たしなめる麗奈は苦笑しながらもなんだかんだで今回のお仕事は彼女や早紀がメインであり神無月社長も彼女たちを労う。
「ご苦労さま。沙耶香さんを推したのが良き道であらんことを。沙耶香さんも。メイドたちの全身舐めはお気に召さなかったようだけど」
さらりと気にしてたことを言われるがアルコールを一口二口ずつつけている身体に酔いが少しずつ回ってくる。
いえ、と返すのがやっとと思った時に美紀や祐そして監督も遅れてやって来た。
美紀や祐、監督もまたきらびやかなドレスやメイクをし動悸がよけいに酔いを身体に行き渡らせる。
「っ……」
大丈夫ですか、と声をかけたのはこの前声をかけた印象のない若い子のように思い端の方の椅子に招かれた。名前を聞く余裕がないなか彼女はお冷やや料理を適度に持ってきてすすめた。
「ありがとう」
「いえ、私なんて」
名前を聞こうとしてはふといなくなる。双星出版には似合わない子という印象しかない。
美紀たちも私に気づいて挨拶した。
「ご苦労さま。肝心のヒロインが端っこでひとり酒」
「美紀」
「祐さんにマッサージされたから下半身の痺れはないみたいだから心配しないでね。だけど膣痙攣があった時は見舞いに来て」
私が気にしてたことを美紀はグラスを手にしながら口にしパーティーの中に消えていく。祐は言う。
「一見お気楽そうだけどいろいろあるのよ。言わないけど」
「ん……」
「だけど沙耶香さんとセックスできてよかったとこぼしてたから」
少し驚いた。個人的な感情はないと以前は言っていたのに。
ご苦労さま、と彼女もまた美紀を追う。続けて監督だ。
「ご苦労さま。だけど今日の場面はDVDに入れる時はどこもいい場面だけど少なくなるわ。あそこまでやるなんて思わなかった」
「すみません、駆け出しの身で」
「だけど迫力ある女装レズが撮れた。オチ×チ×ある女装とのセックス」
お冷やなのに監督の卑猥な表現を少し吹き出した。
「またお仕事あったらいい仕事しましょう」
監督はそう笑みし乾杯した。

No.283 17/10/27 07:48
作家 

眼鏡をしているにも関わらずアルコールが身体にまわり視界がぼやけ眠気が襲う。それでも麗奈が選んだランジェリーやドレスに包まれながら三度射精を迎えたのに半勃ち程度になってる。
「ん……」
それでも目の前に映る麗奈や早紀にはなにかしらお礼をしなければと思う。ふたりがしあわせそうな笑顔が嬉しく思う。
だけど何をすればいいのか、ふたりが何を望んでいるかは疲れきった私には考えはおろかひらめくことは少ない。
デートかな、と思いながら飲み食いをしてたら意識が自然に失い気づいた時には意識が本当になくなっていた。
気づいた時にはペンションのベッドの上でカーテンから陽射しが差し込みドレスからパジャマに着替えさせられていた。
あっ!と自分の声がし時計を見ると10時を差していた。慌て着替え顔を洗いリビングに下りるとふたりは挨拶した。
「おはよう。やっとお目覚め?」
「爆睡してたから起こしませんでした」
「あ、あのふたりとも」
なに、とふたりはテーブルに書類を置いてメイドの奈々が作った朝食を私にすすめながら見つめる。
「撮影はもう終わったんでしょう?」
「ええ。ここでの分はおしまい」
「よ、よかったら三人でお出かけしない」
「お出かけ?」
ええ、と頷きふたりはどうしようかと相談するなか私は遅い朝食を取り様子をうかがう。仕事派の麗奈も何かしら察したのか言う。
「午後から出かけましょう。仕事は帰ってからもできるし」
「沙耶香さんからのお誘いですものね」
昼食は外で食べることにして神無月社長付きの四人のメイドには電話で連絡し断った。
「奈々さん少し残念がってたわ」
「私に?」
ええ、と麗奈は受話器を置き苦笑が混じった。昼からのお出かけに私たちはそれぞれおしゃれをした。
私はフェミニンで簡素なワンピース、麗奈はTシャツにジーンズ、早紀は可愛らしいワンピース。
「お出かけ♪お出かけ♪」
「はしゃがないの」
「ふたりにはお世話になってるからたいしたことはできないけど何か買ってあげる」
ほんとですか!?という早紀に対し麗奈は無理しないでと諭す。お出かけするはいいがよく考えたら避暑地は野外撮影した街なので目立ったりバレるかと懸念があったがどうやら気づかれなかった。
「気づかれませんね」
「わからないわよ。プライベートだし」
そんなものなのかと思った。

No.284 17/10/27 11:54
作家 

ふたりとデート(?)なのに麗奈、早紀ともに観光地のアクセサリーやお土産などを見てはしゃぐものの「買ってあげる」と誘うのになぜかふたりは遠慮する素振り。
私の収入が少ないから気を使われてるのか。あるいは……。
お食事処に入り観光地の美味しいモノを食べるがこれも割り勘にしましょうと麗奈が先に言う。
「あの奢るけど」
「割り勘。その方が後腐れないから」
「美味しいモノはみんな食べてますから」
いくら女装してるとはいえ女性にデートや遊びでリードされるのは少々心苦しい。彼女たちは私の気持ちをわかってないのかと疑問に悩む。
「美味しいわ」
「うん」
「これで沙耶香さんに精がついちゃいますね」
肉料理に私が手をつけていたことに早紀は悪戯ぽく笑う。身体の疲れはいくぶん回復したがふたりに気を使われていることでは感謝の気持ちを示せない。
これなら黙って出かけてお土産を手にした方がマシだったのかなと名物のステーキ丼をつまみながら少しいじけなくもない。
「美味しくない?」
「そんなことない」
ふて腐れた私の表情に気づいたのは向かいに座る麗奈ではなく隣に座る早紀だった。
「沙耶香さんに甘えません?割り勘じゃなくて」
「割り勘の方がいいと思うわ」
早紀が味方についたのに麗奈は少々がんこ。気を使っているように見える。
結局はお昼は割り勘のまま再び観光地を進むが私は麗奈たちに何かしてあげたいのにしてあげられない。
女装だから?セックスのためだけ?
ふたりの背中を見ながら吐息をついてはいけないと思いながら出た。
「恋愛成就……?」
観光地にあるパワースポットの名物キーホルダーらしかった。
「何を見てるんです?あ!恋愛成就の!」
私が後からついてこないので早紀は目がいいらしく私が手にしてた恋愛成就のキーホルダーやお守りにはしゃいでた。
「麗奈さんも見ません」
「もう」
彼女は口を尖らせながら早紀と共に興味ありそうにはしゃぐ。
なんだ、欲しかったのかなと安堵しないでもない。
「買ってあげるよ」
「……いらない。ただでさえ早紀がいるんだから成就するかわからないし」
ひどっ、と口をとがらせる早紀。
恋愛関係なのかビジネスを兼ねた肉体関係なのかと今日の麗奈は妙に惑わせる。あれだけ性交を重ねたのが逆にいけなかったのか。
彼女の表情は澄ましていた。

No.285 17/10/27 12:53
作家 

澄ましている表情に私にはそう見えた。
いきましょう、と言う麗奈に早紀がついていきその間に私はキーホルダーと恋愛成就のお守りを私の分を含め三つずつ買った。
なぜそうしたかわからない。
麗奈へ思いがあるのか早紀に興味が湧いたからか。
「遅かったわね」
「気を使わなくていいですよ」
そう言う早紀だが心なしか私から何かを物欲しげに見え買ったキーホルダーとお守りはポケットに隠した。
観光地でゲームをしたり美味しいモノを食べて過ごすと時間はあっという間だった。さいわいにしてバレてないままペンションに帰り着いた。
お帰りなさいませ、と迎えたのは奈々。
「明日のお昼にはお帰りですね」
「お世話にはなった。いつもありがとう」
いえ、と奈々たち四人のメイドは旅行の際に各班や各グループごとにたった四人で社長の世話も兼ねてみてるらしかった。
「沙耶香さま」
「なに?」
「撮影で使用された衣装はクローゼットにあるものだけですか。下着は……」
宅急便で送ってもらうと察しながら早紀の下着はバッグに入れたから撮影用衣装とは一緒にしてないはず。たぶん。
「え……と。今夜に整理して明日の朝に出しておくからお願いします」
ハイ、と快く彼女は応じ夕食の準備に取りかかり私は一度部屋に戻りキーホルダーやお守りはいつ渡すか悩んだ。とりあえず側に置きながら撮影衣装用を入れておく段ボール箱は部屋の前にあったので衣装はそれぞれ密封タイプの服用の袋にすでにあり順に整理して入れた。
バッグの中を確かめると早紀の下着もありタンスのなかにはいつ入れたか麗奈の下着もありこれらは段ボールに入れるわけにはいかない。
「……もう」
ふたりに振り回されてるのはまだまだ女装の生活に慣れてなくもありむやみにふたりやまわりの女性たちな気持ちを重ねるから。
女装のむずかしさ。
たぶん麗奈と付き合った男性たちはそれが嫌でもとの男に戻るか開き直り女装や性転換して男性に抱かれるか。そんな生き方しかなかったのだと知る。
扉が不意にノックされ驚き振り向いた。
「ご飯できましたて」
早紀だったことに正直安堵した。
「は〜い」
返事しながら衣装を入れた段ボールを部屋の前に出した。
「今回の撮影で使った衣装や下着ですか。ファンの人たち欲しがりますよ」
そうなの、と答えながら下りていき夕食にした。

No.286 17/10/27 13:23
作家 

帰りの翌朝はふつうに起きれ爆睡することなく目覚めた。
朝食を済ませふたりは荷物の整理を済ませたが帰るまで時間があるなか書類の整理、監督や美紀、祐との挨拶や連絡とリビングのなかでお仕事中。
「沙耶香はゆっくりしていいから」
「疲れてるでしょう」
今朝もどういうわけか奈々が朝食の準備をし衣装を入れた段ボールに住所を記しお届けしますからと笑顔した。
奈々はお茶を淹れながらも別のグループのペンションを行き来していた。
麗奈、早紀はなんだかんだで仕事で息が合い時おり私の名前があがりドキッとする。
することがないまま出発までの時間が短いはずなのに長く思える。やむなく持ってきた本から数冊の文庫を出した。
「読書?」
「うん、まあ」
「何を読んでるです。てこれえっちな小説」
「……演技の参考になればと思って持ってきたけど読まなかったの」
女装の官能小説ばかり、と早紀は瞳を輝かす。
「よくこんなに集めましたね」
持ってきたのはとりあえず気に入った数冊程度。ぱらぱらと文庫を見て頬が薄く赤い早紀に麗奈は言う。
「そんなのはバスのなかでもできるわ。(街に)戻ってからも忙しくなるんだから」
わかってますよ、と街に戻ってからも彼女たちにはやることがある。羨ましくも思う。
ぱらぱらと文庫を見つめるがさすがに一週間もの撮影でセックスをしてたのであたまは真っ白、下着の内にある性器は少し熱くなるが興奮にいたらない。
そこへ来客が来た。
美紀と祐が挨拶に来た。
「お疲れさまでした。私たちは監督やスタッフと共に先にお暇(いとま)します」
「すみません。仕事に夢中で挨拶にうかがうのを忘れてした。美紀さん祐さん共にお疲れさまでした」
「美紀さん祐さんお仕事ができてよかったです」
まだあるけどね、と美紀は可愛らしい笑顔を見せた。
この人みたいな女性は実際は少ないなと思う。なぜAV業界に在籍し慈愛のような性行為ができるかわからないままだった。
「では失礼いたします。気をつけてお帰りください」
「そちらこそお気をつけください」
美紀と祐は頭を下げ監督やスタッフと共にバスの方へ去っていった。
程なく私たちの帰る時間が来て奈々が頭を下げた。
「お帰りですね。また会えますか」
「私に?」
ええ、と言う奈々に私はわからないとだけ伝えると寂しそうな表情があった。

No.287 17/10/27 15:02
作家 

帰りのバスは再びバスガイドの葵と女性ドライバーの碧であった。
「今度は前に座って彼女たちとお話ししたら」
麗奈と早紀は私に前の席に座るように促しふたり掛けの席なのに私ひとり。むっとしたが表情を変える前に彼女たちは最後部の席に行ってしまった。
なにどういうこと。
女性社員たちも口々に「沙耶香さんひとり?」「麗奈たちに嫌われたの」とからかうように聞いてきて閉口した。
程なくバスは動くがあいにく他の女性社員たちは顔と名前が一致しなくなかなか話が盛り上がらない。また彼女たちも旅行の遊び疲れもあるらしい。
「あらあら皆さんお疲れのようですね。沙耶香さん撮影はどうでした?」
「ええ、楽しかったです」
「雑誌買いますね。碧と一緒に」
避暑地を出て国道に出て高速道路に向かい景色が流れるなか心地がいい。
「忘れるといけないのでこれ私たちの連絡先です」
「ああ」
「私だけが沙耶香さんにフェラしたので碧がむくれちゃって」
バスのハンドルを握る碧が「むくれてない」とマイクに言い笑いが車内に弾けた。そういえばこのふたりのレズを見ちゃったんだなと思う。少し頬が赤くなる。
「お疲れなら眠ってくださいね。他の皆さんも眠っていますから」
葵の視線に合わし後ろの座席などを見ると麗奈や早紀以外はほとんど眠りこけていたが彼女たちはまだ仕事していた。
私のためではないだろうけどふたりとも働きすぎと思う。旅行中なのに。そう思っていたら眠気が心地よい揺れのなか襲い気づくと眠っていた。
「ん……」
サービスエリアの休憩場所に着いて女性社員たちは私が起きたことに気づいてはしゃいでいた。
「沙耶香さんだいじょうぶですか」
「ああ、うん」
また名前を覚えてない女性が声をかけた。打ち上げの時の女性のように思う。
「トイレは行っておきなさいね」
麗奈は肩に触れながら明るい表現のなかにリアルな疲れが少し見え早紀も少し元気が少なかった。私もトイレに降りたが混んでおりやむなく身障者用の共同トイレで用を足した。
美紀さんとここでしたんだっけ、と思うがトイレから出て反対側の車線と気づき自分に呆れていると麗奈が声をかけた。
「モテるわね」
「な、何が」
「葵さんたちに連絡先渡されたでしょう。邪険にならない程度なら構わないわ」
意外な答えに少し驚きもあり笑みがあった。

No.288 17/10/27 19:46
作家 

バスに揺られながらうとうとしながらも街に戻る数時間の間はバスガイド葵によりビンゴゲームが開かれた。
賞品はランジェリー各種やランジェリー店のクーポン券、天使(あまつか)なる女性の会社からの好意や感謝らしい。女性向け化粧品などがあり麗奈たちのはしゃぐ声のなか私はうとうとしながらも前方を走るベンツは神無月社長のものと気づく。
「ビンゴ!」
「はい、賞品はブラショーツ一式です」
「Tバック、いつ着ればいいのよ」
どっと笑いが起きるなかうとうとは止まらない。眠りに入ってもいいが男であるなら女性の黄色い声は時にやかましく聞こえるがこの撮影や旅行の間に慣れたのか半分は子守唄のように耳にしながらビンゴに穴を開けていく。
「沙耶香さんは当たりましたか」
「いえ、まだ」
「リーチが近いです。賞品当たればいいですね」
私の後ろや斜め後ろに座る女性社員たちはビンゴの雰囲気もあってか途端に話しかけてきた。
「ビンゴ!」
「早紀」
「早紀さんですね。スリーインワンのピンクです」
「やった」
葵の手元から少しずつ賞品がなくなっていく。本音を言えば賞品は女性物であっても欲しいと欲があったが充分すぎるくらいに性欲を発散したようなお仕事でいただいたら悪い気持ちもある。
だからビンゴは当たればいいなくらいの他人事に近かった。
「皆さん賞品は当たりましたか?」
ハ〜イとまるで女子高の雰囲気であり疲れた身体にちょっとこたえた。ほとんどの子達はビンゴに当たりはしゃいでいた。
「次は7、ラッキー7の7!」
ああ〜、ハズレの声に私も心の中で彼女たちにシンクロもしていた。
「ラッキー7なんですけどね」
葵は苦笑しながらも場を盛り上げ碧は高速道路ではあるが安全運転を心がけてる姿勢や顔がわずかに見えミラー越しに私に笑みを返したように見えた。
「賞品はあと数えるくらいですね」
「沙耶香さん当たりました?」
「ま〜だ」
後部座席から早紀の声に私は返し麗奈もすでに何か賞品を手にしていた。見慣れた都会の街並みの明かりに安堵しなくもなく眠気もまたビンゴが当たらないせいもあり襲い始める。
「ん……」
「だいじょうぶ?」
ドライバーの碧はすぐ後ろにいる私にちいさく声をかけたようだ。景色が風のように流れ車のライトが走り消える。
「え、ええ……」
頭を眠気が覆う。

No.289 17/10/27 20:35
作家 

街に近づくにつれ近隣の女性社員たちはお疲れさまと言葉を残しひとりあるいはニ、三人ずつで下りていく。自宅が近いらしく会社まで乗る必要はないらしい。疲れてるから自由に降りていくしていく。
「ビンゴのひといませんか?」
車内の人数が少なくなっても葵の声は能天気なくらいに明るいが返る声はいませんのトーンが少々低い。
「沙耶香起きてる?」
「起きてますよ〜」
ビンゴカードを振りながら後部座席にいる麗奈に返事する。呆れているのかもしれない。
バスはその都度止まり女性社員たちを降ろしていくが前を走る神無月社長は社員たちが降りるたびに労いをしてるようだった。
なかなかこんな人物はいない。ひとりひとりにちゃんと挨拶する女性社長……。
「え〜と、77!ラッキー7の77がふたつですよ!」
当たらないと思ってふとカードを見るとビンゴになっていた。
「び、ビンゴです!」
「勃起?」
「れ、麗奈!」
麗奈の軽い下ネタに女性が少ない車内は笑いがこぼれる。賞品はなんだろうと思ったら葵は戸惑い少し複雑な表情で見せた。
「あの申し訳ないんですが……生理用品しか残ってないんですが。よろしいですか」
生理用品だって、と不謹慎にはしゃぐ声が混じるなか私はとりあえず礼を言い手にした。
「沙耶香、それ私が使うわ」
「え、でも」
「いいから」
しょせん私に使えない生理用品だ。麗奈にあげても損はない。
「あ、私この辺で降ります。もう少し先までお願いします」
見たことのある早紀の住んでる隣町まで来たことに気づく。お土産を渡さないといけないと慌てポケットやバッグを探し恋愛成就のキーホルダーとお守りを手にした。
バスが止まり早紀がひとりひとりに声をかけ私に声をかけた時だった。
「お疲れさまです。帰ってゆっくり休んでください」
「あの…これ。たいしたモノじゃないけど」
「お守りにキーホルダー?いいんですか」
「なに早紀?」
なんでもないです!と彼女は麗奈にごまかし明るい笑みを見せバスを降りていった。
まあいいよね。これくらいはと思うが後々を思うとさらに厄介事を自ら担いだことになるが私は気づかない。
「みんな帰っちゃった。早紀も」
車内にひとがいなくなり麗奈は私の席の側についた。残ってるのは数人。駅前や商店街で降りていく。葵や碧も口数が少ないまま走る。

No.290 17/10/28 05:04
作家 

疲れた?と言う麗奈に頷き私たちの見慣れた大通りの側まで来てバスは止まる。
欠伸を抑えバッグや旅行鞄などを手にし葵や碧に礼を言う。
「連絡くださいね」
葵の可愛らしい声に旅行先で見たレズの光景がよぎりわずかに股間を刺激したが神無月社長は私や麗奈を労う。
「ご苦労様。今夜と明日はゆっくり休むこと。特に沙耶香さんは身体を酷使したのだから」
はい、と言うもののペンションでの身体を総舐めされた行為が認められたという意味が複雑にあったが聞く余裕は疲れに覆われる。
「気をつけて帰りなさい。お疲れさま」
「お疲れさまでした」
麗奈は頭を下げ先を歩き私も後に続いた。懐かしく見慣れた街灯や街の景色に帰ってきたと思う。程なく歩いてマンションにたどり着きエレベーターに乗り部屋の鍵を麗奈が開け招く。
「ただいま」
「た、ただいま」
「お茶にしようか」
誰もいない部屋に挨拶し麗奈は疲れてるにも関わらずお茶を淹れる。「私が淹れようか」と言うと制された。
お茶の匂いや香り、一週間ちいさく窓や網戸しか開けてないためやや暑いが窓を開けると暑いはずなのに風が入ってきた。
「おいしい。疲れが取れる」
「ほんと。沙耶香も疲れてるから無理しちゃダメよ」
ちらっと見て言う麗奈はまるで姉や保護者のよう。頷きお茶の味や口をつけた安心感から眠気がまた襲う。
時刻は七時八時とまだ早いが疲れが身体にきていた。一日あたり二回も射精し麗奈や早紀にも射精をしたのだから当然だ。
「寝る?」
「う、うん」
「今日くらいはひとりで寝ようか」
え、と思うが疲れてる時に麗奈に私のいびきはよくないと察した。パシャマに着替え下着などは洗濯機に放り込む。お風呂やシャワーは忘れていた。
「オチ×チ×ちゃんとある?」
「あ、あるわよ。勃つし」
よかった、と彼女は苦笑し確認するように少し私の淫部を見つめては逸らした。仕事中も複雑な心境だったのだろうか。
九時をまわり欠伸がふたりして出た。お茶を口にし少しばかりつまみや冷凍食品などで軽く夕食にし眠りについた。
なかなか寝つけなかったがいつの間にか眠っていた。
ようやく起きた時は八時頃、ぼんやりしながら彼女の部屋を覗くと寝顔があった。
お茶や軽い朝食程度は用意しようとする。お米、お味噌、卵などはあった。普通な食事はできるかなとお米を手にした。

No.291 17/10/28 05:55
作家 

お米は無洗米、味噌汁はジャガイモ、タマネギ、ねぎとシンプルにし冷蔵庫の中は旅行前にたいして買ってなくハムやウインナー、魚はない。ベーコンが数枚あり卵と合わせベーコンエッグかな。
起きぬけなので火の元に気をつけて一度トイレに向かい下半身が夏なのに震えた。
お米を炊いてる間に味噌汁、ベーコンエッグあとは何にしようかと思うが食材が少なく頭も思うように働かない。
おはよう、としばらくして麗奈が寝ぼけた顔を出した。
「おはよう」
「ごはん?私がやったのに」
「だけど疲れてるでしょう。たいしたものはできないけど」
苦笑し彼女のコーヒーにお湯をあたためる。彼女はコーヒーをカップに入れお湯を注ぎ口につけた。
「疲れてる?」
「そりゃね。モデルなのにあれだけセックスしたもの。モデルさんはああいうこともするの」
「ううん、希望ある人だけかな」
誰もがするわけではないが一日辺り二回出し一週間近くの撮影で実際十回以上はしたことになる。
手伝う、という麗奈は立ち上がりふたりして料理し一時間ほどで簡単な朝食が出来た。
朝ごはんの匂いに帰ってきたという感じもありベランダから見慣れた街に安心した。
「今日はゆっくりしましょう。お買い物はゆっくりお昼から」
うん、と麗奈の言うことに頷く。私も麻由や葵からのメモや連絡先のメモがあったことを思い出すが特にどうするつもりはなかった。
朝食を食べ終えテレビを見たりひとりで過ごしながら気づくとすぐに昼だった。
行こうか、と身支度する麗奈は適度な化粧をし私も適度にした。
彼女の表情はいつものように見えた。
それからしばらくは麗奈や早紀は仕事に忙しく私も街でのスタジオに美紀や祐と再会し再撮影をしたが意外なくらいにあっけなく終わった。彼女たちは割りきった関係かもと思うくらい。縁があればまたセックスしましょうと美紀の声は覚えているが顔はなぜか思い出せないまま。
麗奈と天使(あまつか)からのアンケートを記し提出し気づくと夏が終わり九月に双星出版で企画AVの試写を見た。
自分が映る女装レズの行為に自分でないような違和感や錯覚にとらわれた。企画AVは雑誌にDVD付録として九月下旬に発売された。
ちなみに監督からは特別に無修正版DVDが別途に送られた。
自分の男性器が露骨に映ってたのも驚くが裏作品を見たようでしばし唖然だった。

No.292 17/10/28 14:32
作家 

秋になり企画AVが付録として雑誌と共に発売された。
“沙耶香と女装レズしましょう”と銘を打たれ表紙には撮影で使われた私の女王様の一枚が使われ正直驚いた。また私のセックススタイルや女装、女性についての取材もされたことが三、四頁載った。
はじめは通常通りの売れゆきだったので女装や女装レズに興味あるアダルトユーザーが主の常連購読者が中心だった。
しかしとあるネット掲示板から女装レズがアダルト掲示板などにも流れたことから世間に多く知られるようになった。
季刊発売のアダルト雑誌にも関わらず初版を越えニ刷三刷と書店店頭分は一ヶ月の間になくなり通販もしくは双星出版社に問い合わせがあるようだった。
麗奈や早紀と身体を交わせることが一ヶ月ほどはなかったと思う。
九月に入った頃の私は雑誌『クロスドレッシング ボーイ→ガール』を九冊プラス一冊購入した蘭樹理三姉妹のランジェリーショップに昼間はいた。特にどうということはない。長女ルイをのぞいて。
「私たち九冊と一冊買ったの」
ヒトミはお茶を淹れて私に言った。
「九冊というのは読む用、保存用、コレクション用?」
「そうね。だけど最後の一冊はわかります」
「いえ」
クスッと彼女は笑みした。
「沙耶香さんのよさが伝わる用にかしら」
いまひとつ意味がわからないが意味深だった。ファンやマニアは三冊買うというけど少々悪い気持ちもした。
「あら、先生いたのね」
「こんにちはルイさん」
「麗奈さんや早紀さんとはセックスしてないみたいだけど」
「姉さん」
いいから、とヒトミを制し気にしないでと言うがルイは私を見て言う。
「姉妹たちを手なずけたみたいだけど私はならないわよ」
「そんなつもりはないわ」
この頃にはヒトミとアイにはリモコンバイブはすでになかった。その必要がすでにないと判断したから。社長や麗奈も同意している。
ルイはスカートの前を私たちだけに見えるように上げプライドが傷つけられた表情で睨む。
「こんなものをつけて、変態」
ルイの身体には胸、淫唇と金属の下着で覆われた貞操帯があった。ただしお尻つまりアナルにはそのまま。
「生活には支障ないでしょう。バイブはないのだから」
私の言うことに嘘はない。ただルイはもう少し優しくなってもらいたいからやむなくしてるのだ。
しかし彼女はまだ敵視していた。

No.293 17/10/28 15:01
作家 

「私がお店に出るわ。これお願い」
買い物した袋をヒトミに渡しルイは店に出た。
「姉さんたら沙耶香さんのことがよほど嫌いなのね」
「ヒトミさん気づかない」
なにが、と言う彼女に私はルイの背中から足元を見た。そこにあるのは細長くやや高いヒール。
「ルイさんが名器なのはあの高いヒールなの」
「まさか、そんな」
「いつからあんなヒールなの」
「遊ぶ時や学校以外ではヒールしか履かなかったかしら」
私はヒトミに説明した。
女性の下半身、特に膣を鍛えるのはハイヒールがいいと説明すると彼女は知らなかったような表情をした。もっともこれは学生時代に女装や女性に興味を持った私のとある官能劇画からの知識であるが現実にも通じることなのだ。
「だから姉さんは名器なのね」
「変態なのは事実だけど」
もう少し言葉を選べないかとルイに思うが彼女は私に靡かないし従順にはならないだろう。それでいいのだ。
九月中頃になりランジェリーショップ“EYE”に月水金と週に三日通っていた。
「アイちゃんの成績どう?」
「一学期末から下がりぱなっし。ジェンダーアイの恥だわ」
「ヒトミさんそんな言い方はやめなさい。ジェンダーアイとアイちゃんは関係ないでしょう」
「わかったわ」
アイの成績が私の媚薬の一件から下がりはじめていたのだが知ったのは二学期が始まった九月から。私が責任を感じることではないが家庭教師は続けていた。
「フェラしましょうか」
クスッとヒトミは悪戯ぽく言う。下半身はパンツスタイルだが勃起はしていた。ランジェリーやルイ、ヒトミの異性の匂いに囲まれてると女装してても男の本能は疼く。しかし私は断る。
「やめておく。いまはセックスはしたくないから」
「まえの沙耶香さんならかんたんにつまみ食いできたのに」
唇を尖らす。
以前の私ならガードルをつけて消極的防御を言い訳にし身体を交わせただろう。だけどそれではいけない。心から積極的防御に切り替えた。
もちろん麗奈や彼女たちの知らないところでオナニーはしていた。しかしいまは麗奈たちが仕事に忙しく自然とセックスは減っていた。美紀との撮影でやりすぎたかもしれないとも思うが流されてはいけない。
そこへアイが帰ってきた。
「先生こんにちは、じゃなくてこんばんは」
明るい声なのに表情が浮かないアイ。いつもの表情ではなかった。

No.294 17/10/28 20:08
作家 

「勉強しなさいよ」
わかってるとルイの言葉にアイは口を尖らす。
「一旦帰って麗奈に夕食を作らないと」
「あら主婦みたいね」
「少しでも手作りで栄養あるモノ食べないと」
「先生帰るの」
すぐ戻る、とだけ断り私は近隣の地元スーパーに向かい安く栄養のある食材をかごに入れていき秋刀魚や刺身などを買った。帰ると当然彼女は帰ってないが秋刀魚を塩焼きにし刺身はお皿にのせたいがパックのまま保存。これで彼女が帰ったら秋刀魚や刺身は食するはずである。
一時間ほどで料理をすませ朝昼には掃除をしたので部屋は綺麗、洗濯はまた後日。
再びマンションを出て蘭樹理姉妹のもとに戻る。秋になり夕闇が早い。
「ただいま、戻りました」
「先生!」
アイが二階から明るい笑顔を見せたが溌剌な印象は少ないよう。成績のことからルイとうまくいってないのは明らかだった。教材はあらかじめ昼間の内に持ってきていた。
「今日は物理からね」
「勉強したって意味ないような」
ルイと揉めてるせいでアイは以前と比べ勉強に意欲がない。やむをえず私は本来は受け持ちではない物理や数学なども少し勉強し直した。
私はアイに肩に手を置き言う。
「たしかに学校の勉強は社会に出たら一見役に立たないように見える。だけど物事の考え方をいろいろ身につけられる。いまはわからなくても」
「沙耶香センセもオトナなんだ」
「オトナだけど……ルイさんには嫌われてるよ。ヘンタイだし」
「そんなことないよ」
まだ性の世界も姉たちから見聞した範囲で中身はそれなりに純粋で青いアイにはわからないかもしれない。もちろん私自身もだ。
「……中間試験の成績がよかったらデートしてあげると言っても勉強はいや?」
あまりこんな手は使いたくないがやむをえない。アイはぱっと目を輝かす。
「ホント!?」
ただしと付け加えた。
「ただし成績は……学校で100番以内。いえ50番以内」
「そんなムリだよ」
「やる前からムリと言ってたらなにも手に入らない。知恵も知識も恋も……愛も」
「またむずかしいこと」
「とにかくいまは勉強。ひとりの時に私がいま言った言葉は考えたらいいわ」
物理と数学を教えていくが成績が悪くても現役高校生、教える私よりはるかに出来ていた。
だけどアイは皮肉なことにそれに気づかない。家庭教師はたいへんと身にこたえた。

No.295 17/10/29 06:09
作家 

休憩は十分から十五分程度。ただし月水金のそれぞれでできる教科はふたつ程度。
「お茶を持ってきたわ」
休憩にはヒトミがお茶菓子を持ってくるがルイとはほとんどさっきのように憎まれ口ばかり。
「アイの様子はどう?」
「ちゃんと私よりできてます。ほら」
数学や物理についてはそれなりに授業内容は聞いてるらしく参考書と照らし合わせできていた。私とは大違い。小声でヒトミは問う。
「じゃあなんで」
「ルイさんとうまくいってないから不真面目な振りもあるかと」
そう言う私だが彼女たちは私に対しての態度で姉妹間がケンカしてるのを知らない。
「先生、私ともデートしてね」
ヒトミはずいぶん優しくなりアピールはほどほどにしなくなった。デートくらいは構わない。だけど肉体関係には防御さてしまうだろう。
ランジェリーや美人三姉妹のもとでも色香はある。パンツのなかで勃起はしてしまう。
「もうお姉ぇたら」
「なあに」
「ルイ姉ぇはともかくヒトミ姉ぇもデートしたいんだ」
「お姉さんのことより自分の勉強……もだけど気持ちを大切にした方がいいと思うわ」
「またむずかしいこと」
お茶を口にしながら媚薬はもう入ってなく安心している。ただ姉妹間の仲が悪いことは懸念。麗奈は家庭教師をやめたらもとに戻るんじゃないと乱暴な意見だった。
それはたしかにあるがそれでは内面からの修復にならない。彼女たちに私は関わってしまった以上放置はできない。
アイがベッドに移りくつろぎながら私を見ていた。
「なあに」
「先生、50番以内に入ったらセックスしてくれます?」
男まさりなわりには十代の少女らしく頬が赤くいまの言葉だって相当勇気がいるはず。むげにならない程度に言葉を選ぶ。
「デートはするわ。だけどセックスはちゃんと相手を選ばないと。まだなんでしょう?」
こくりと頷く。
彼女はまだ未経験の処女なのだ。もちろん興味がないわけではないが初体験は性別問わずにいくつか痛い思い出や恥と思うこともある(らしい)。
「今日の勉強が終わったらお風呂に入って早く眠りなさい。あとあまりネットはしないこと」
「はい」
十代の少女のもとで勉強を教えるには理性が相当必要。女陰恐怖症を克服し男性の本能は保たれていた。
だけど中間試験まで時間があるようでない。彼女ならできると信じようと思う。

No.296 17/10/29 07:57
作家 

途端に秋になると夕闇が早く夏の出来事が夢のように思える。
実際その夢を破壊しかねないことが麗奈たちの下にある。私を含め。
ただいま、とマンションに帰るとまだ帰ってないらしく暗いまま。
何がいけないのか、とお茶を淹れぼんやりしていたらほどなく麗奈は帰ってきた。
起きてたの、と言う彼女だがまだ十時前だし。麗奈はバッグを置くや否や冷蔵庫から買い置きのビールを出す。
「もう何がいけないの。ここのところクレームばかり」
荒れている。
実は私が参加した企画DVDはちゃんとビデオ倫理審査委員会の審査を通っているにも関わらず売り上げに反比例するかのように聞いた範囲ではとあるアダルト掲示板から「やりすぎ」「過激すぎ」「世間に悪影響」などの書き込みから端を発し双星出版には連日電話や取材が来ているらしい。
「麗奈、私に何かできることない」
「沙耶香は悪くないわ。美紀さんも祐さんも監督もスタッフも。なのに」
グラスを力いっぱい置いて機嫌の悪さが表情にあらわれていた。彼女や早紀たちがいかに仕事に気持ちや情熱を注いでるのか伝わる。
私が昼間“EYE”に顔を出してたのも理由がある。最近では朝や昼のワイドショーにも『クロスドレッシング』はモザイクなどの配慮や演出があり取りあげられ性について話題となっていた。
「そうね。悪くない……と思う。麗奈や早紀さんも」
少し間があったのはワイドショーを見てしまいコメンテーターの言葉に傷ついたことがあった。コメンテーターはこう言っていた。
『女装レズだか知りませんがこれは少々いやかなり過激な内容です。まったくもって不謹慎極まります』
この言葉がきっかけだったかはわからないが本来なら同じ女装者の掲示板からもなぜか批判されていた。
『なんで男を愛さないの』『男に抱かれてこそ一人前!』『レイプされたらいいのに』
性同一性障害やLGBTでないためにむしろそれが世間の槍玉に上げられたと神無月社長は状況を分析し伝えた。
ひとの噂も七十五日、いつかはこの騒動は鎮まるわとも言ったという。
しかし思惑に反して世間は私や麗奈、早紀たちそして『クロスドレッシング』を叩いていた。
「少しでいいから食べない。冷蔵庫に秋刀魚があるわ」
「少しだけね」
食欲は落ちているらしいが二口三口はつけるがアルコールに逃げてしまう女性の姿が頭に残った。

No.297 17/10/29 15:17
作家 

シャワー浴びて寝る、と素っ気ない態度で風呂場に向かう。
売り上げが上がってた頃は明るい笑みを見せセックスも激しく女性らしい一面を見せていたがいまはなんとなく見てはいけない一面を見てるようで気まずい。苦情やクレームに追われ他の女装者との仕事もうまくいってないらしい。そこへメールが来た。
『麗奈さん、無事帰りましたか? 早紀』
早紀だった。帰りが遅い時や週末などは彼女や同僚と飲みに行っているらしかった。私の前でも飲むが一応遠慮はあるのが先ほどの態度なのだ。
『ええ、無事に帰ってきた。早紀さんも大丈夫?ムリしてない 沙耶香』
『あたしは大丈夫デス!今夜も取材デス!沙耶香さんも気をつけてくださいネ 早紀』
返事が早い。おやすみなさい、とメールを返し彼女もまた返した。するとシャワーを終えた麗奈は欠伸を口にした。
「こんな思いをするつもりじゃなかったのに」
「飲んでもいいけど飲まれちゃダメ」
「わかったわ。おやすみなさい」
今回の件が起きてから一緒に寝ることはなくなっていた。アルコールに飲まれて健気に振る舞いながらも傷ついていた。
翌朝、朝食を食べやすいモノや喉に通りやすいモノをあの手この手で作るが食は進まないまま双星出版に向かう彼女を見送る。泥酔はしないものの抑制がいつまで保つことができるか。
アルコールに逃げる人間はあっけないほど脆い。飲まない私はそれなりに理解してるつもりだからよけいに辛さもある。
新聞記事、朝のワイドショーに見たくはないが自分に起きてることなので一通り目を通した。新聞はさほど取り上げてなくテレビを点けた。
『今日も女装雑誌『クロスドレッシング』の過激ななワイセツ表現についての話題からです』
某局のイヤミなワイドショー司会者の表情と声が耳につくなか一通り見ながら他局も目を通す。
しかしどの局も何か論点がズレているように思えた。過激な淫語表現や演出はいまのAVはP音や消しがなく普通なはず。なかには取材した性学者、性評論家、官能作家は若干表現については問題視してたが雑誌や私などについては擁護意見もあった。
何が問題なのか。いささかそれがぼやけたままメディアに取り上げられた印象があった。
ただ例外は美紀のタママ×コ発言はネットやAVファンからは好評であり女装者たちのバーやお店でもはしゃぐ姿がテレビやネットにあった。

No.298 17/10/29 15:44
作家 

いくつかのアダルト掲示板にも目を通したがいまひとつ取り上げられる要点が見当たらない。
ひとつわかるのは美紀のファンからのやっかみ。だけどこれはAVファンならわかる心理。しかし妬んでるごく一部らしい。
次に私を叩いているのは性同一性障害者やLGBTなどの男性が好きな女装者による書き込み。
『男性に抱かれてから威張りなさい』『ケツマ×コを使いなさい』『男性に抱かれるとインポなわけ!?』などなど彼らもしくは彼女たちの言い分はとにかく男性に抱かれてて女性として一人前と言いたいらしくこれは雑誌の志向や私の性癖を無視した書き込みなので論点自体がズレていてあてにならない。
何が問題なのか。
いくつかの掲示板を見てまわるとひとつなんとなく確信を得てるようなものがあった。
『女装者が女性を愛するのはオトコじゃないですか。男としては愛せないのですか』
この一文を見た時は正直しばらく固まり声が出なかった。日頃、私が口に出さない潜在的に疑問に思い悩んでることそのものだったから。
だけどこの一文を書いた人物はもちろん匿名であり正体は不明。年齢、性別、所在などわかるわけない。
たぶんにマスコミが言いたいこともこの一文に起因してるはずだが吊し上げはしたもののどう叩いていいかわからないまま取材をし放送し視聴者の興味を引き視聴率を稼ぎたいのだろう。
過激な表現やセックスをしたことは否定しない。
また一度この件があってかは双星出版のある建物をのぞいたが神無月社長は取材には答えずまたネットからの反論もする姿勢はなかった。多少私のプライベートについて取材があった。
親に勘当された出演者という女装者ということで取り上げられたがマスコミのやることはこんなものだと一時感情は熱くなったが一日経ったら喉元過ぎていた……。
私がむしろ気にしてるのは麗奈や早紀たち雑誌社で働く女性たちだ。だけど会社にこんな時期に顔を出せないのもある。
パソコンを閉じて掃除や洗濯をして買い物に出かけた。
「ん……」
気のせいか。視線を感じた。振り向くが人影や気配が怖いくらいに消えたようだ。
マスコミとも思うが神無月社長は私に対しての取材は一切しないようにお達しがあったと聞いた。だからマスコミではないようだ。
ファン?
この時の私には慣れた女装生活に油断と慣れがありそれが危険を呼ぶとは知らなかった。

No.299 17/10/29 16:54
作家 

「えっちしてる?」
「なんですか」
「麗奈さん達とはご無沙汰なんでしょ」
ヒトミは利発そうな瞳を輝かせながら私に聞いてきた。最近は家庭教師だけでなく彼女の好意で“EYE”のお手伝いをさせてもらっていた。
ただしこれをするにいたったのは私は『クロスドレッシング』専属モデルにも関わらず冬号と新年号のお仕事をもらえなかった。麗奈がアルコールに向いたのはこれが原因だった。
「ご無沙汰ですけどオナニーはしてるから」
とはいえ麗奈の下着には手をつけていない。傷心な彼女をさらに傷つける行為になるから。
ヒトミはさほど広くない店内を見て言う。昼前の明るい頃だが平日でいったん客の足は引いたようだ。
「少しなら慰めるくらいいいんだから」
ルイがいないのもあるが彼女は店をそのままにレジカウンターに潜り私の下半身に手を出してきた。
「ちょっ……」
ワンピースのスカートの下に入られ肌寒いなかストッキングとショーツに包まれた膨らむ淫部に触れられた。クロッチと膨らむ睾丸に触られ足元が震えた。
「ちょっ……やめて」
「オナニーだけでは限界でしょう。どうせ姉さんには貞操帯だしアイは学校でお勉強、麗奈さんたちはお仕事……媚薬の効果いらないくらい立派」
ちょっ……、声にならないままスカートのなかに潜った彼女の柔らかい指や掌の感触が襲う。
さわさわとした感触が適度に冷暖房の利いたなか淫部にひとの感触が宿りむくむくとテントを張る。
「ああ……ヒトミさん」
「ガマンしてちゃダメ……」
指がクロッチと睾丸、根元を這い両手から力が抜けそうになるがお店の前を歩く通行人、店内に入るお客さんに声が出せなくちいさく笑みをするのが精いっぱい。
「うふ、ストッキングから甘噛みもいいけど」
ストッキングを下ろされちいさく声が上がったが誰も気づかない。しかし膨らむパンティの淫部は彼女の口内に包まれた。
「や……やめ……」
「本当にやめていいの?」
「っ……」
企画AVの撮影での快感が脳内から身体に再び宿る。あの撮影の日々にも似た危ない快感が身体をぞわぞわと支配する。
「ば、バレないようにしなさいよ……」
「フェラされてるのにSなのね。そんなところが……好き……」
ちろちろと柔らかいパンティ越しにフェラをし布地のなかでぺニスが別な生き物のようにちいさく動いていた。

No.300 17/10/29 18:56
作家 

最近は花柄ばかりなのねとヒトミはフェラをし上目遣いで言う。
「な、なによ」
「ううん、ちょっと能天気かなと思って。れろれろくちゅくちゅ」
能天気。たしかに麗奈たちが辛い目に遭ってるなか少々空気が読めてないファッションかもしれないが彼女たちは昼間はお仕事中。麗奈が目にするのは少ない。
「撮影の時から成長したみたいで……はむ。ああ…ン、凄い」
まるで見てきたような表現だが私は彼女たちが撮影スタッフに紛れていたことは知らない。
「どういう意味」
「くちゅくちゅ…ンン、何でもないわ。男の匂いのするタママ×コ」
「っ……その言い方」
「ファンなのでしょう」
なんでそんなことを知ってるのと言い返したいがフェラの快感に身体は支配されていく。しかし彼女のフェラはパンティから肉棒をそのままテントを張らしたままちいさく舌を使い鈴口や亀頭を舐め幹は布地越しに責めていた。
「っ……」
いつの間にこんなにうまくなったのと思った時にちいさく笑う声がした。
「うふふ、私もやるでしょう。姉さんや麗奈さんたちに負けないように勉強したの」
「ヘンタイ……」
「ちがうわ。女性は誰でもえっちを……上手にして…振り向い…れろ…てもらいたい…の。ちゅる」
「っ……!?や……」
喘ぐような声が漏れ店内にいた年配の女性客がこちらを見た気がした。両手でレジカウンターに踏ん張るが額や頬に緊張が走る。
「泣かせてやるわよ……」
「はむ…れろ。くちゅ……それこそ私が望むこと……虐めて……」
「っ……私の気持ちが振り向かなくても……いいわけ」
「……いまだけでもしあわせならいいと言う女性もいるから」
ヒトミたち三姉妹にもまだ私の知らない何かがあるニュアンスだ。寂しい呟きは淫部の奏でる音ともに耳に残る。
------!
「……なに」
ふと視線を感じた。しかも突き刺さるような悪意のような瞳。背筋や肌がヒトミのフェラをのぞけばぞくっとするような真冬のような冷気。
「沙耶香さん……?お客さん?」
「い、いえ……」
ふと気配か視線かは消えていた。けっして広くない店内だがお客さんの視線とは違った。
ちゅるちゅるきゅきゅ……!
「ちょっ……」
バキュームのようなフェラの吸引力に私は踏ん張り堪えた。さいわいに年配のお客さんは私の様子に去っていく。お客さんひとり逃したけど……。

No.301 17/10/29 21:09
作家 

きゅきゅ……ちゅるちゅる……!
パンティから出た鈴口と亀頭を濡れた舌で責め吸っていき快感が身体を襲う。しかも指はクロッチの中の睾丸に根元、幹を責め時に逆になるから堪らない。
「あ……ハアハア。ん……」
「男の人はぺニスからしか感じないから不便ね」
「っ……もう」
もちろん男性も乳首やうなじ、アナルなどで感じるが基本は男性器である。私の場合はそれがランジェリーや衣服によりフェチの性癖から感じる。
「ああ……勘弁して……」
「あら、私たち姉妹を手なずけた沙耶香さんとは思えない言葉」
「っ……」
せめてルイがお店に戻ってきたら彼女を責める側にまわれるのにこんな時は一秒一分が快感により長く感じられ時計の針の音さえも遅くカチッと動いていく。
ヒトミは私の男性器を弄りながらも感心するように瞳を輝かす。
「撮影で少し成長……んむ。経験したから……れろれろ……」
「っ……」
「びくんびくんと花畑のなかに逞しいキノコがあって立派……くちゅ」
「……っ」
まわりにお客さんはいないものの煌めくようなランジェリーに囲まれ脳内に快感が伴い頭のどこかでランジェリー姿の女性たちに囲まれた淫靡な夢想が現実と交わる。
「っ……ヒトミさん……」
「イキたい?」
眼鏡の奥の瞳が潤み雫を感じる。しかしサディストな性癖は慣れた性行為に頑固な抵抗をしている。性格もあるけど。歯をちいさく食いしばる。
「だ、誰が……ああ…」
「んちゅ…ちゅる…ちゅる…はむ……かんたんに射精されたら楽しみないもの……。はあ」
「っ……ん」
甘い桃色吐息が肉棒を刺激しパンティのなかで肉棒がちいさく跳ねてるのが伝わる。
サディストはこんな時は強引なことでもしない限りは状況を変えれない。もちろんレジカウンターの下から彼女を引きずり出せばこちらに主導権はあるが私は女性にリードさせるさせたいレディファーストな気持ちもあった。
「ひ、ヒトミさん」
「なあに?もうイキたい」
「あ、足を開けて……」
少しして彼女は足を開いたと返事が返った。パンプスを片足脱いで爪先を彼女の股の間に入れた。
「……ちょっ!?」
「少しは私にもやらせて……」
「卑怯よ……んん」
「ジーンズを脱いで。爪先だけじゃわからない」
もう、と彼女はしゃがんだ姿勢でジーンズを脱いでいく。爪先に下着と淫唇の感触があった

No.302 17/10/30 04:41
作家 

沙耶香さんと呼ばれ下を覗くと声が出ないまま驚いた。
美しい足を大胆にM字にしレースのショーツを赤い淫肉に食い込ませるヒトミがいて頭と股間をカウンターの下に一度ずつぶつけた。
「いだっ……!?いたた」
「大丈夫?」
「いたっ……」
頭も痛かったが勃起してる肉棒がそのままカウンターの下にぶつけ淫らな沁みができていた。
「インポになったらどうするのよ……」
涙を浮かべ言う私にヒトミはそっとぺニスを撫で唇をつける。
「その時は私が……はむ、姉さんもアイも治してあげる……。こんな貴重なモノあるんだから……ンンン」
「はぅっ……ああ」
「ほら、足でいいから虐めて……」
昼前という明るい時間にランジェリーショップ内で従業員が淫らな行為に浸る。ストッキングの爪先が彼女の淫肉をショーツの上から撫でた。柔らかくしなやか指先に感じる陰毛とわずかに堅くなったクリトリスを刺激させる。
ヒトミはフェラをしながら甘い声を漏らす。
「ん…ンン、はあ……気持ちいい」
「こ、この変態姉妹……」
「久しぶりの沙耶香さんのオチ×チ×なら……はむ。なに言われてもいいわ……ちゅる…きゅう…。オナニー……充分…じゃないみたい。うふ」
ふと肉棒の先端にさわさわとした感触に敏感になりのけ反りをし背中が跳ねた。
「な、なに?気持ち…いい…ような…」
見るとヒトミの長い黒髪がまるで神話のメデューサみたいに男性器に触れて驚いた。
「変な気分?初めてだからやってみたの。おへそ責めみたいなもの」
「!?」
なんでそんなことまで知ってるのと思うが唇、口内、舌そして髪と四つに責められ身体が熱くなった。羞恥もあったかもしれない。さわさわと触れる無数の髪が肉棒を襲う。
「ああ……力抜けちゃう……はあはあ」
「イキそう?髪に匂いがついちゃう」
「ん……」
しばらくオナニーばかりだったから異性の口内や指の愛撫には弱くなっていた。持続性は夏の時と変わらなくコントロールしてしまうよけいな癖がついたのが裏目に出ている。そこへようやく助け船が現れた。
「あら?沙耶香さんおたのしみ」
ルイがどこからか戻り一目で淫らな遊戯に気づいた。しかし彼女はカウンターの下の妹に言う。
「遊びが済んだらよそでして」
「すぐにイカせるわ」
助け船どころかむしろ羞恥心と性的快感が増し逆だった。

No.303 17/10/30 05:18
作家 

女装生活を始めてからかあるいは媚薬による結果かわからないがセックスには持続や耐性がついていた。コントロールが無闇にできるようになっていた。
誤解なきよういえば私はけっしてセックスが上手な方ではなく男性時代も何度か異性と夜を共にしたがニ、三回のセックスの後は付き合いを身体を共にしてなくとも程なくフラれまた自分から別れた。
そういう意味では女装趣味はあってもそこそこ平凡な男だった。
しかし麗奈に出逢い何かが変わった……。
「イカせると言ったのにまだなの」
ルイが私たちの行為を背中から見て頬杖をつき座っていた。
「んちゅ……イカないとお昼になっちゃうわ」
「んん……わかってる……だけど」
カウンターについた拳や腰に自然と我慢の力が入る。これはサディストの性だろう。サディストは相手を責めながら相手と共にイカないとならない習性がありまた私のどうでもいいことに我慢したり意地を張る本来の性格がありフェラや責められるとやたら我慢強い。
「れろれろ……イッて。もう」
お尻に指を這わされ彼女の爪の先がお尻の肉をほじった途端に突き出されるように快感が脳内に電流のように伝わったと思うと男性器に行き渡り射精感が伴った。
「!?……うむむ。…ん…んん…」
「あら?凄い量……童貞なみのザーメンかしら」
ルイの減らず口にプライドか内心が傷つきながらも膨らんだ睾丸から精液が熱く塊のように迸り鈴口から絶え間なく出る。ヒトミに負担がないように小出しなはずだがオナニーの不充分からか本当に若い童貞の頃のような青臭い精液が出ていた。
「あ……ハアハア……ん…ん」
「ん……ん…ん。ちゅる…きゅきゅ…きゅう」
「ああ……はあっ」
彼女は濃い白濁液を懸命に吸い口につけゆっくり口内に入れていき頬が膨らむのを感じた。まだ出てる……。
しばらく経ってヒトミの顔をうかがう。頬にある精液をゆっくり味わい飲み込む顔が見え愉悦に浸った顔に安心もあった。ルイがティッシュを私に渡した。
「余裕がないなら飲まなくていいし肉棒をそのままにしないで売り物に沙耶香さんの匂いと変態が移るわ」
淫部を出しぱなっしに気づき慌て手で隠しティッシュを受け取り奥のトイレに向かった。姉妹の声が聞こえた。
「姉さん失礼よ。自分がアナルしかできないからて」
「口を聞いただけでしょう」
ルイに少々やり過ぎはあった。

No.304 17/10/30 06:48
作家 

誰かに見られてた?
行為の最中をヒトミと共にお昼をご馳走になりながら話すと彼女は目を丸くしていた。
「ファン?ストーカー?えっちなお客さんかしら」
「あのその表現は私の前でやめてくれない」
「沙耶香さんのことじゃないわよ。ランジェリーショップはたまに下着に興味ある中年や少年なども来るのよ」
ヒトミが作ってくれたオムレツがむせて慌て水を口に入れた。
「そ、そうなの?」
「通販ネットしてるけど自分で手に取ったり買ったり十代くらいの子でも何を思うか知らないけどランジェリーを異性にプレゼントしたりで購入者はいるわ」
「あなたたち姉妹は謎だわ」
冗談めかすが男性はいくつになっても異性に興味はあるだろうしランジェリーならなおさら。フェチな私は理解するが。
「視線ね。沙耶香さん目当てか私かしら」
「ヒトミさんは見えてないはず」
ルイがカウンターでじっとしていて美しいが会話はたぶん聞いてるはずだがなんとも静かな存在感を放つ。
「ストーカーかしらね」
「ルイさんてことは」
「姉さんはたしかに沙耶香さんにいい気持ちはしてないけどそんなことをする人ではないと妹として言い切るわ。それに姉は卑怯なことはしない」
媚薬を盛ってたことはなかったことにされてないとヤボなツッコミは止した。媚薬は抜きにしてもルイは身体で勝負してた女性。それでも悪いけど疑念は消えなかった。
「ルイさんはいつもどこに行ってるの」
「さあ、支援者の長石さんに情報収集かしら。可愛い女装やオトコの娘(こ)を見つけにかしら」
「懲りてないの?」
さあ、と彼女は他人事のように言う。裏の稼業が怪盗だから彼女たちにも事情は無きにしもあらず。
「姉さん。今日は沙耶香さんと昼間出かけていいかしら」
「……いいわ。くれぐれも夕方まで帰ること」
私に目を向けながらも可愛い妹には自由にさせている。本質は悪い長女ではない。
聞いたところでは私がここを逃げた夜に折檻はされたらしく閉口した。
出かけましょう、とヒトミに手を繋がれ真っ昼間から外に出た。
しかし危険はすぐそこまで来ていたことに気づかない。私やヒトミが出かける姿を何者かが物影から暗く輝く瞳が刺さるように見ていた。

No.305 17/10/30 15:23
作家 

ヒトミに連れてこられたのは街中にあるエアロビクススタジオだった。
「いきましょう」
「え、ちょっと!?」
「たまには身体を動かさないと心も身体も腐っちゃうわ」
強引に手を引かれスタジオという教室には主にニ十代や三十代の若い女性たちが魅力あるレオタードに身を包み手足を上げ髪を振り汗の飛沫を散らしていた。
受付にはヒトミが常連様が使用してるカードを提示し私を示しこう言った。
「こちら一日体験なんですがよろしいでしょうか」
「え」
「身分を証明できるものがありますでしょうか。保険証や免許証など」
げっ、と思わず胸中に男の本心が出ながら出せるわけがない。免許証はあいにくないが保険証は本名や性別そのままであり出した途端に男性とバレ騒ぎになる。ただでさえ双星出版の企画AVがマスコミに取り上げられて少なからず気分はよくないのに。
ヒトミは私を見て「思い出したわ。私が持ってたわ。こちらでよろしいでしょうか」と彼女が持ってるはずのない保険証を出してさらに驚いた。
名前こそは水越沙耶香名義であり性別は女性となってる以外は誕生日や血液型、保険証申請などの表記は私が持ってるはずの本来の保険証と寸分変わりなかった。
受付嬢は可愛らしい笑顔を返して確認しヒトミに返し応じた。
「ハイ、かまいません。お返しします。体験の方はそちらの更衣室をお使いください。またレオタードなど衣類はレンタルもできますがあちらのショップで購入もできますので。どうぞ、お楽しみください」
ありがとう、とヒトミは先を進み私は小声で抗議した。
「あれ、偽造じゃない。いつ私の保険証からコピーしたの」
「ご明察。さすがに○○クンのオタクっぷりからの推理はたいしたもの」
「本名言わないで。いくら怪盗でもね……」
「知り合ったばかりの頃に財布から拝借したわ。だって沙耶香さんのことを知らないとセックスもできないでしょう。気分を悪くしたらごめんなさい、姉と妹と共に心から謝罪するわ」
そう言われたら何も言えないし騒ぐのはよくない。ルイはともかくヒトミやアイはいまはまったく私を利用するつもりはないのだ。
友人である彼女を口撃することはしたくない。
「だけど体験教室でレオタードはまずくない」
「オチ×チ×をなくせばいいわ」
ショップに入りレオタードが眩しく目に入った。

No.306 17/10/30 20:13
作家 

落ち着いた花柄のレオタードに髪はリボンを解かれ揺れないように巻かれた。
しかし困ったのは明らかに股間がもっこり出ることだった。
「ムリですって、サポーターもないのに」
「シーっ。大声出さないの。いま正体バレたらもっと世間に大事になるでしょう」
なら連れてこなければいいのだがヒトミは私の淫部を躊躇いなく触れ睾丸をなんと下腹部に押し込み根元から先端を引っ張りテープで固定し睾丸の余った皮膚でぺニスそのものを隠してしまった。
「これでチ×コマ×コのできあがり。やればできるものね」
チ×コマ×コ、まるで美紀のタママ×コみたいな表現にむしろこちらが赤面する。意識してるのかなと思う。
「ハイ、レオタード。パッドは相変わらずちょっと胸を大きく見せてるから……数枚預かるわ」
「なんでよ」
「そのまま憧れのままなのもいいけどまわりは女性だらけ。羨望と嫉妬されるくらいの意識がないの」
「私が」
ヒトミは言う。この街に住んで半年近いが私の存在は性別や年齢問わずに話題になってるらしい。スマホを見せ“街で見かけた美人お姉さん”としてSNSではちょっとした話題らしい。オトコと知らないから?
しかしこの時にSNSでの話題に注意を払っていれば後にもう少し傷つきの頻度は浅かったかもしれない。
ヒトミは髪やメイク、レオタードでの動きなど簡単にレクチャーし麗奈にスカウトされ女装させられた初めての日々がよみがえる。
「まあこんなものかな。素材がいいのかしら」
「ありがとう……」
「私の側にいたら大丈夫と思うから。身体を動かしてラクにして」
ぺニスの収納は見事だがもしかして見計らって先に射精させたとしたらさすが怪盗と表現すべきか。
体験教室に案内されるがインストラクターからヒトミたち生徒までみな女性。大半は若く赤青黄緑桃オレンジ、ストライプや花柄など色鮮やかなレオタードに包まれた肢体を見て喉が小さく鳴った。
……ごくり。
「水越沙耶香と言います。よろしくお願いします」
先生よ、と何人か私を噂する声が耳に入ってきた。ヒトミの言うことが嘘でないとわかり慣れない場に上がり緊張が身体を固くさせた。
インストラクターの先生は香月華(はな)と名乗った。
「みんなの動きについてくるだけでいいから。無理しないようにゆっくりでかまわないわ」
エアロビクスが始まりBGMが伝わる。

No.307 17/10/31 08:29
作家 

BGMはCATS EYEとハデめなテンポにのり華の「ワン、ツー、スリー!足を上げて」などのかけ声にみな踊るが初めてなので慣れない。
身体を動かすのは苦手なのにと思うが華やヒトミ、まわりの女性たちは溌剌とした表情や手足を伸ばしていた。
それに……これ目の保養なんですけど。
教室の前方と後方は一面に鏡があり異性の頭から足まで全身をありありと映していた。華はスレンダー、ヒトミは肉感あり見慣れた身体ではあるがレオタードになるとまたちがう魅力を放つ。他の女性たちも歳はニ十代や三十代が主でそれぞれ世代や髪型、成長のちがいなど異性特有の放つフェロモンが漂う感じ。
「よそ見をしない」
「やってるわ」
「どうかしら」
ヒトミがやらしい目で見ないで小さく叱る。さいわいにして股間の皮膚の一部と化したぺニスは射精もありまた上手に包まれているのか勃起の気配は微塵にもない。
「はあはあ……ん」
「そうそう!身体をきびきび動かして」
「ん……もう」
「沙耶香さんじょうずよ」
華も気にかけてるのか正面や隣に来ては声をかける。ランニングやウォーキング程度はしてるが身体をセックス以外で激しく動かしたのは保育士やいくつかのバイト以来。
「ん……もう」
「ぐずぐず言わないの」
邪な心があるから集中できないと悟りいったん眼鏡を外して端に置くと視野や鏡から華やヒトミたちの姿がぼやけ身体がかろうじて見える程度になった。
ヒトミは気づく。
「やる時はやるのよね。眼鏡を外した方がイケメン」
「……知りません」
「シカトされちゃった」
からかいすぎたことに彼女は一瞬苦笑するもいつもの端正な表情に戻りしなやかに激しく左右に腕や足をあげたり跳ねたりし異性特有の匂いやフェロモンが鼻腔を刺激する。
女性はいろいろなことをしてるなとつくづく思いながら額や髪、頬や胸元、足までに汗の飛沫が流れては落ちる。
小一時間ほどに間々に一、二分ほど小さく休みを入れながらエアロビクスを踊り終えてへとへとになり息をついた。
「ハイ、おしまい。脱水症状に気をつけて。次の時間は……」
華の溌剌した声が耳に伝わるなかヒトミが飲料水を持ってきた。
「あ、ありがとう……」
「ダメね。身体を動かしてないから」
「だって……」
「でもまあこれだけできたら上等」
皮肉も少し混じってたが微笑みがあった。

No.308 17/10/31 12:49
作家 

喉を潤しながら何人が寄ってきて和気あいあいと話をしていた。
OL、主婦などさまざまな人たちが私の存在を知ってたことに内心驚く。ただ女装なために近所付き合いはほとんどしてなくごみ捨てや町内会などで少し顔を出す程度だったから。
「モテるわね沙耶香さん」
「ん……」
「先生というより水越さん?沙耶香さん?」
「あのあたし本当の先生じゃなくて」
「知ってるわ。ヒトミさんの妹さんの勉強を見てらっしゃるのでしょう」
何人かが口をそろえ頷いた。
「お仕事は何を」
これには口をつぐんだ。アダルト雑誌のモデルを言えば好奇の目で見られるのは確実だろう。しかしヒトミは口をはさむ。
「モデルをしてるのよ。ちょっとわけありで」
「モデル!?すごい」
「わけありて」
「ヒトミさん」
「あんがい知ってる人はいるんじゃないかしらね」
皆の表情を見ながらヒトミは少しいやらしく笑う。どういう意味かと考えたらネットを通してだろうか……?ということはと考えていると飲料水を飲みすぎたせいか身体に寒気をおぼえた。
「失礼、トイレにいってきますね」
「あらあら話題の人は足早ね」
華の言葉を背にトイレに向かうがレオタードを身につけたのは初めてで個室トイレに入ったはいいがどう用を足していいか一瞬迷った。そしたらヒトミの声が扉の向こうからした。
「沙耶香さんできる」
しかたなく扉を開けて女性がこういう場合どう用を足してるか顔を真っ赤にし聞くと股の布地を指でのけたらいいと言われた。
「こう引っ張って」
指で前に引っ張られると弾みから収納されたぺニスからちろちろと尿が下に向かった。ふと気づくとヒトミは好奇な顔で見ていた。
「み、見ないでよ。恥ずかしい……」
「セックスしてるんだから減るモノではないでしょう」
狭い個室トイレに女装と女性のふたりがいてなんとも百合やレズぽい雰囲気。よほどトイレを忘れていたのか気のせいかやたら尿が流れてる時間を長く感じた。
「はあ……ヒトミさん。私をいじめてる?」
「いじめてないわ。気分転換になればいいと思って連れてきたの」
「けっこう恥ずかしいんだから。女性に囲まれるのは」
偽ざる本音だった。モデルで慣れているとはいえ旅行や撮影で実は男という意識を肌で実感した。ヒトミは頬に触れる。
「意外に内気なのね。やさしいせいかしら」

No.309 17/10/31 13:18
作家 

両手で頬を掴まれると再び尿がちろちろと出た。
「ち、ちょっと見ないでてば……」
「膀胱が相当我慢してたのね。緊張してるのはここに来たせい?それとも麗奈さんたちがしんどい思いをしてるから?」
なんとなく図星を突いてる感じだった。ヒトミやアイとは交流してても常に麗奈たちを気にしての生活は身体によくないようだった。
「ちゃんと綺麗にしてね」
「してますてば」
「セックスの時だけ内弁慶さんかしら」
む、とするがペーパーで陰部を拭きながら皆のいる教室に向かいいろいろ聞かれた。
華は目を向けた。
「好きなスポーツや得意なことない?」
「水泳くらいなら」
「上で泳げるんだけど見てみる」
案内されるとたしかにスイミング教室がありヒトミが誘う。
「沙耶香さんはこっちがいいみたいね。水着を選ぼうかな」
華と共に彼女は私の水着を選ぶ。ワンピースやビキニ、Tバックやフリルなど試着させられた。華は私の正体を知らないのだろうか。
結局はワンピースにしてプールは温水で適度にあたたかく肌に触れる。
「ヒトミさんはエアロビクスをまだ続けるみたいなので私が沙耶香さんに付き添いますね」
え、と振り向くとヒトミは手を振り階下に下りて行ってしまう。
明らかにいじめて……いや意地悪している。しかし相手が行ってしまったら文句は言えない。
「泳ぎはできるんですよね」
「ええ」
「どれくらい?」
「25や50メーターはいけるかな。だけどさっき運動不足と実感したから」
「とりあえずゆっくり水に慣れましょう」
華は花柄の水着を鮮やかに身につけながらスレンダーに見えながら胸の谷間や腰は魅力的に映る。
クロールや背泳ぎ、ウォーキングしながら身体が水に慣れていく感じ。
オチ×チ×バレないよね。
テープで固定された陰部が心配だったがさいわい何もないまま数時間久しぶりに泳げた。
「沙耶香さんちゃんと泳げましたね」
「いえ、体力が落ちてました」
25メーターは泳げたが50メーターは中途半端にたどり着かなかった。麗奈との生活や最近の落ち込みが身体に響いているのかもしれない。
「あらあらエアロビクスより水泳がそんなにいいの」
プールサイドにヒトミがすでに着替えていて皮肉な笑顔を向けていた。私をひとりにしたことはどこ吹く風だ。
「もうひとりにしてそんなに楽しい?」

No.310 17/10/31 15:32
作家 

もうひとりにしてそんなに愉しい?
更衣室は私とヒトミとふたりだけなので本音をぶつけるとクスクスと彼女は笑うだけ。
「沙耶香さんだってふつうなことひとりで楽しみたいと思ったから。それとも保護者代わりが必要?」
「たしかに麗奈に養われているけど大人なつもり。収入は少ないけど」
「ほら、そういう言い方が少しこどもぽい」
本音を吐露しそれを指摘されればムカつきついでに着替えがあらかた終わるまま壁ドンをした。
「あまりからかうと犯すわよ」
「あら?それこそ私の今日のお願いなんだけど。ちゅ……」
「か、からかうんなら……む、むしろしないわよ」
「それも困るな。姉さんがエッチできない今なら私かアイに気持ちが向かうでしょう。ねえ、しましょ……」
カチャリと更衣室に内鍵を閉めて彼女はシャワーを浴びていない身体で迫り色香あるフェロモンを漂わせ首に手を回す。
「誰かに見られたらどうするのよ」
「カメラはこうやって塞げばノープロブレム」
怪盗だからかカメラに細工を施したらしく更衣室は完全にふたりきり。ヒトミはキスを迫り舌を交わした。
「ンンン……相変わらずうまいのね。ずっとご無沙汰だったもの」
「……二ヶ月?三ヶ月くらいかしら……怪盗ジェンダーアイ」
「いまはヒトミよ」
媚薬の一件以来ローターでお仕置きする以外はかなり身体は交じあわすことはなかった。ましてや撮影の日々で夏は身体をハードに酷使した。
「コレはいらない。いるのはこのオチ×チ×」
秘部を覆うテープを小さく剥がしゴミ箱に投げてぺニスは存在を思い出したようにムクムクと本来の大きさを戻す。
「ヒトミさん」
「なあに?」
「……いえ」
「どうせヤボなことでしょう。あとで聞くわ」
身体をくっつけヒトミの衣服や下着から汗の匂いがそのまま鼻腔を突いてパンティからぺニスはむっくりと顔を出した。手を這わしてきた。
「ほんと素晴らしいわね」
「何が?女装が」
「もう機嫌直して。私だってここが我慢できなかったんだから」
大胆に足を開いて彼女のショーツと私のパンティの淫部が接する。ちいさくしゅっしゅっともくちゅくちゅとも下着の生地と生殖器が触れ合う。
ヒトミは言う。
「女装の素晴らしさよ。世間に誤解されたアンドロギュノスさん……」
「ふたなりじゃないわ」
からかいながら身体がくっつく。

No.311 17/11/01 04:48
作家 

密室で唇を交わし粘液となった唾液が床に垂れていく。
「沙耶香さん」
「なに」
「少し変わったわ。お店でフェラしてる時に気づいたけど、アソコの毛を剃ったでしょう?」
「うん」
実は私は夏を終えた頃にそれまでは陰毛はヘソまで届くありのままに生えたままにしてたがいまは下着からはみ出さないように綺麗に生え際まで剃った。
以前の私なら“男らしさ”の象徴を残すつもりだったのだけど。
「麗奈さんたち気づいてないの」
「寝てないもの……先に私にやらせて」
いいわ、とヒトミは私のなすがままにさせてくれた。衣服を脱がすと煌めくようなブラジャーにたたわな乳房が実り乳房の赤い色が苺を想起させ吐息をつけながら甘く口に入れた。
「ああ……ン」
「美味しい」
「私もオチ×チ×触らせて……」
「ん……こんな下品なモノがあるのに」
「らしくない」
ヒトミの呟きが耳に入る。マスコミに取り上げられるようになって自分の在り方がわからなくなり本音が出たのだ。ヒトミの指先はパンティ越しに包むように触れやさしく上へ下へ撫でる。
私は言う。
「ダメ、先にオマ×コいただきたいの」
企画AV撮影の時に似たような長椅子に彼女を仰向けにさせて胸を掴みゆっくり下腹部へ動き吐息や愛撫していく。
「ああ……シャワー浴びてたらよかった……かしら」
「もう遅い。いっしょに汚れて……」
「ん……」
汗の匂いそのままの匂いが鼻腔を突いて彼女は私の髪に触れた。
この時私の心情をもっとも理解してくれたのは彼女かもしれない。麗奈や早紀とは気持ちを共有してたはずなのにマスコミに取り上げられてからは散り散りになっていた。
「かわいいおへそ。はむ…ちゅ」
「や……おへそなんて」
「乳首以外にもここが意外に性感帯なの……」
やっとおへそを責められたことに私が顔を見てない時に悦びを彼女は心から感じていた。
人差し指でおへそをくすぐるように触れまわりを撫でたりヘソのゴマを取るように弄る。
「あ……ン、きたない……」
「そうね、きたないわ……」
「いまは……私を虐めることに専念して……よ」
「してるわ」
わずかに私の声のトーンが落ちたことにヒトミは諭すようにいいツンとしたまま責める。
しかしこうしてヒトミを抱いていてあたたかい生身が側にいるのに麗奈たちのことが脳内によぎる。

No.312 17/11/01 07:44
作家 

ふとあることに気づきヒトミを虐めてみる。
「下着がちがうわ。履き替えたわね」
「だって、お店にいた時から湿ってたし」
「あとでその下着は見せてもらうけどいい?」
小さく頷き彼女は勝ち気な瞳から力が抜けていく。お店にいた時はレースの下着だったのにいまはブラとは合ってないレースやフリル、花柄など一切の装飾ない下着だった。スポーツタイプや無地なもの。
しかし反面淫唇の膨らみがよく見える。指で摘まみ膨らみをさらに強調するとくちゅとクロッチの辺りを湿らせた。
「やらしい、履き替えたばかりなのに濡らして」
「ああ……だって。我慢できないんだから」
「……ヒトミさんはルイさんに負けたくないから私とセックスしてるの」
それもあるわ、と彼女の呟きが耳に入る。肉唇を強調しながら一方の指で肉唇の谷間を弄り挿入していくとヒトミは悶え下半身が動く。
「ん……そんな。やだ……」
「ふしぎ……ここからみんな生まれるんだから」
「ああ……妊娠を怖がってた人の言葉とは思えないわ……んん」
「そうさせたのはあなたたちなんだから」
指を舌につけ湿らせ唾液と淫液がパンティと重なりさらに淫美に見えた。くちゅくちゅと下着をつけたままのヒトミは羞恥心に悶える。
「ああ……下着を取って……。指をその……まま……」
「指のまま挿入(い)れてほしいのね。女てこれだから」
するりと無地のパンティを脱がし片方の足の膝までにした。再び指を肉唇に挿入し花弁を一枚一枚弄りながらあたたかい襞が指に絡まり愛液が匂いとともに指につく。
くちゅくちゅねちょねちょ……。
「あ…あ…いい……んん」
「壊れたラジカセみたいに鳴かないの。聞こえるわよ」
「だ、だって……」
「敏感ね。感度がいいのよ」
美紀ほどではないが演技ではない表情や天井を向く赤い乳首や乳房、湿る花唇に本心と知る。男性が主に肉棒でしか感じないのとはやや違う。
少し私は意地悪をし自らの肉棒を彼女の花唇にくっつけるくっつけないかの微妙な距離を保った。察した彼女は少しむっとした瞳を向けた。
「やだ、見せるだけなんて……しかも触れないじゃない」
「欲しいのね」
「ああ……すぐそこなのに」
いつものように下着の脇から肉棒を出してなく下着に包まれ形が露になったまま。肉棒は花唇に近いが触れる触れないは微妙かつ焦らす。

No.313 17/11/01 08:13
作家 

起き上がり触れようとする彼女に言う。
「起き上がっちゃだめ。いけないひと。そのまま寝てて」
そんな、と言うヒトミを少し懲らしめ更衣室に目についたロープで彼女の腕を長椅子の足に縛りつけた。
「や……こんなの」
「私を逃がした時にルイさんから折檻されたのでしょう?それにくらべたらやさしいわ」
「ああ……ん」
「動かない。全裸にして放置するわ」
ん……、と額に皺を寄せるヒトミだがそれもいいかもと思ってしまいさらに淫唇を濡らす。指にさらに愛液が粘りをつけ絡む。
「コーフンしてるわね」
「あ……やだ……」
「やだ?コーフンしててこんなにえっちなのに」
「ん……」
「お尻の穴まで湿ってないかしら」
湿った陰毛から滴り落ちるようにアヌスにまで伝うよう。そのままアヌスのまわりに愛液を這わす。感触が肌を襲う。
「や……きたない……」
「オマ×コから愛液がお尻まで……」
そっと指を這わし爪や第一関節で挿入していくと悶えた。
「や……いや…ン」
「どこでも感じるのね。まだ指なのに」
「だって……」
「オチ×チ×が欲しいならなんて言えばいいかわかるわね?」
じっと私は睨みつけた。もしかしたらこの時自分が傷つき悩むことから逃げ麗奈や早紀から逃げたくなってた感情や気持ちがないまぜになってたかもしれない。
「こわい……」
「このまま帰ってもいいのよ」
もちろんプレイの一環だからそんなことは本気でするつもりはない。ヒトミはそれも承知であった。
「お……オチ×…チ×ください……」
「はっきり言わないといけないわね」
「っ……いたい」
強引に指を二本アヌスに挿入したためにヒトミは本気で痛がる。
「ちゃんと言わないからよ」
「っ……オチ×チ×を……オマ×コに……挿入(い)れて……ください」
「よくできたけど。やっぱり放置しようかしら」
ツンと私は澄まし飲料水を口にした。
「ああ……やだ。挿入(い)れてください……」
「もう……やらしい淫乱女なんだから」
ようやくショーツの脇から肉棒を出して空気に触れさせた。肉棒は凶暴な男性器のまま露にする。
「……ヒトミさん。本当に私でいい?」
「らしくないわ。お願い、いまは集中して」
「っ……変態」
自分に言い聞かせるようにし花唇に肉棒が獣のように挿入していく。

No.314 17/11/01 18:21
作家 

「変態はおたがいさま、オトコなら……ん。沙耶香さんならうじうじぐずぐずしない」
元気づけようとしてるのだろうか。挿入した肉棒を瞬く間に襞が絡んで締めつけてきた。思わずうっと声が出た。
「あら?これではドーテイ坊やみたいね」
「誰がよ。童貞は相手を縛り付けたりしない」
「ほら早くイカないと誰かに見られちゃうわよ」
挑発するように彼女はわざと腰を振り淫唇から肉棒を吸い付かせる。あまりにあたたかく優しいぬくもりに違和感をおぼえた。以前のヒトミなら競うように締めつけてきたはず。
「っ……あ」
「あら……沙耶香さんともあろい人が私のおま×こに喘いで」
「っ……喘いでない」
「強がりはみっともないわ。ん……」
今度は以前のようにきゅっと締めつけるが早くイキなさいと言うわりに強制的にイカそうとしない。仕返しに乳房を掴んだ。
「あ……ん。胸なんて」
「はあはあ……、どういうつもりよ」
「らしくない沙耶香から」
あとは吐息を残すだけで肉体的交わりが続く。時おりヒトミはツンとした顔をした。
なぜそんな顔をされないといけないのか。
「少しは責めて」
「してるじゃない」
「オチ×チ×の出し入れだけじゃない……ああ。ン……まえの勢いがないわ」
まえ?それはいつの頃と考えているとヒトミは思わぬことを言う。
「あの……さ、早乙女美紀とか付き人の祐とかいうひとと……」
「な、なによ」
傷つくことをさらに彼女は挿入されながら口に出した。
「ふぬけになったわ」
「っ……」
「こんなにも立派に女装してオチ×チ×あって……、世間に叩かれていじけて……逃げて」
腰を振る私に本来の男の私が意識の内で重なる。
「私たち……から逃げて……ちゃんと…向き合った……沙耶香さんじゃないの」
「……私は私よ」
「っ……大きい」
ぐっと力を入れたせいで肉棒が膣内で大きくなりヒトミは素直に感動を示したようだ。
「ああ……ん。本当……女の姿でオチ×チ×あって……女性を愛せれるのに」
腰を動かしながらヒトミの言葉が胸に入っていく。肉襞が愛情あるように包み乳房が汗に濡れる。
彼女の心を感じたように思う。
あの時この三姉妹と向き合った日々が過る。
『私はあなたたちを許さない。お仕置きは受けてもらう』
ルイだけが反感の瞳を持つなか誰もが私のすることを見守っていた。

No.315 17/11/02 09:00
作家 

そう、私は強い女装で生きたかったと思う。
それに応えるようにヒトミのあたたかい膣や襞は受け入れるように肉棒を包み締めつけ受け入れる。ぎゅっと締めるたびに肉棒全体が膨れ上がる。
「ンんん……膣内(なか)で膨らむ……」
「はあ……ン。んちゅ……」
「……あ……ンんん」
私は額から頬、うなじ、乳首など汗にまみれた彼女の女体を責めていく。ヒトミはそれを悶えながら優しく見つめていた。
「……スゴい……沙耶香さんの……きてる……」
美紀とのセックス以降、私は自分を俯瞰で見るようになっていた。自分と相手そして俯瞰の三つの視点。
女装してる時に憧れの女性になりながら生活し自分がどう見られているかは常に意識してしまう。
初めての外出は男性とバレたりしないか。変に思われたりしないか。見てほしいけど見てほしくない。矛盾と性を超えた願望。
受け入れられる相手があってこそ成り立つ女装。だけど麗奈や早紀とは距離ができてしまった。自分の女装の中にも無意識に距離を置いたかもしれない。
だから逃げるように“EYE”に身を置いていた。
「はあ……ン。沙耶香さんは凄い……わ」
「なにが」
「ち…ちゃんと自分を考えて…るもの」
ヒトミの瞳には自分をまっすぐ見つめれるじゃないと伝えてるようだ。本能のままに唇を交わし舌を絡まし粘液が互いの間にあった。
「はあ……ん。また大きく……」
女陰恐怖症を克服して以来男性器は女性器に挿入される時だけ肥大するように膨らむ。
ただ以前に比べたら射精がコントロールでき時に快感を倍にするが時に足枷せにもなってしまう。
「ヒトミさんイッていい?」
「ン……まだ耐えれるんじゃないの」
「あまりやるとオチ×チ×こわれちゃう……っ」
「もう」
瞬間彼女は襞で締めつけ私が汗や体液まみれで衣服や下着を濡らしてるのに気づいたよう。
「きて……」
「っ……イク……!」
瞬間いくら射精をコントロール出来るにしてもあまりに我慢は身体に毒。男性の本能もコントロールしたまま女性の衣服やランジェリーに包まれ目の前の異性の肢体に自らの愛情と性欲を向ける。
「ああ……きて…る……んん」
「イクっ……!」
白濁とした熱い液体がヒトミの膣内から子宮に届くかのように噴出し身体の熱さは快感と共に高まりしだいに冷えていく。淫らな吐息が繰り返された……。

No.316 17/11/02 15:10
作家 

花唇から白い牡の液体がとろとろとした塊のように伝い流れ出ていた。
吐息をしながらヒトミは優しくキスを返してきて私にさらに求める。ロープを解いて繋がったままもう一回性行為を試みた。
アクメを感じオルガに近い感じを得てヒトミは白い肌に汗や体液を垂らし全体から淫靡な匂いを漂わしていた。
「はあ……沙耶香さん。まえより凄い」
「そう、ありがとう。だけど媚薬のせいじゃないの」
「う〜ん、あの媚薬は謎があるて姉さん言ってたわ」
行為の後にさすがに若干の間があったにせよ三回の射精はキツい。頭が真っ白になるくらい程よい疲れだった。
しかしこの時私は慣れない場所だったというのを意識してなかった。飲料水で喉を潤していると廊下からこんな声が聞こえてきた。
「更衣室から変な声が聞こえるの?」
「ええ、皆さんおかえりになられたのに」
聞き覚えある声がした。たしかインストラクターの華と名を知らない受付嬢の声が近づき鍵を出してがチャリと不吉な音と共に開いて性行為の後を見られただけでなくふたりの異性は私の男性そのものの身体を見るや否や目を点にしたり丸くしたりかたまった。
また私もかたまった。この時は本気でこう思った。
人生終わった、麗奈に早紀さん社長みなさんごめんなさい……。

アッハッハ!
「もうひどい!ヒトミさんたら」
「すみません、ヒトミさんから事前にお話しをうかがってたのですがドッキリを仕掛けようとヒトミさんと臨さんが」
「ごめんなさい。正体を知ってたのに素知らぬ振りをする芝居して」
「気にしない気にしない」
ヒトミは無遠慮に笑い私はからかうにはやり過ぎと抗議した。いまが大変な時なのに。
「それはわかるけど。私と麗奈さんここの常連なの」
受付嬢の臨はええと頷く。麗奈が休みのたびにどこかいくことはあったがエアロビクスや水泳などしてたのかと思い至る。しかし最近は仕事と買い物以外出ていかない。
「知っててからかったんですね」
「おお、こわっ」
あまりに怒るのもバカバカしくなり華や臨は私に正式な会員証を渡した。
「あの高いんでしょう?」
「会費はヒトミさんからすでにいただいております」
むう、とする私にヒトミは言う。
「好意よ。私持ちなら気兼ねないでしょう」
「ありがとうとは言います。だけどいつかは返します」
エッチしたのにと口を尖らす。

No.317 17/11/02 20:36
作家 

ヒトミに以前と同じように麗奈と付き合ってほしいことと元気づけてほしいお願いすると彼女はむずかしそうに唸るがあっけらかんと言う。
「まあもとは私たち姉妹が沙耶香さんのことを取ろうとしたのが原因だし」
「そうなの?」
「い、いろいろあって」
さすがに精子目当てとは言えない。私の精子はただでさえ妊娠率が高い上に女装の遺伝子を持ってるらしかった。
「麗奈も早紀さんも落ち込んでるし」
「早紀とは二ノ宮早紀さまでしょうか?」
臨は受付なので隣町の同じグループのエクササイズ教室のデータベースから早紀のここ数日ほどの彼女の通いを調べてくれた。
「以前ほどに通ってはいないようですね」
「ヒトミさんお願い」
私が頭を下げると気乗りしないわけでもないが関係が疎遠になったことは気にしてもいた。
「電話、メール、lineも切られてるし私が彼女の前に現れることはないのだし」
「以前は付き合いあったけど私のことで人間関係を狭くしてほしくないの」
「優しいんだ」
「矢口さまも二ノ宮さまも常連ですから」
う〜んと唸るヒトミは何かひらめいたように私を見つめ難題を出してきた。それができたら麗奈に叩かれようがひっはたかれようが面と向かって会うという。
彼女は私の耳にちいさな声で卑猥な内容を口にし赤面をインストラクターの華たちに見られた。
じゃあがんばってね。
インストラクター教室の建物からヒトミたち美女に見送られながら帰路に着いた。
お茶や食事をそこそこにしながらも昼ドラマの再放送を見ながら算段を考えた。
しかし算段もなにもあったことではない。麗奈を元気づけるためだ。我が身を犠牲にしてでも麗奈に以前の明るい元気な姿でいてもらいたい。
恋愛感情を越えた気持ちかはわからないが時計を見つめ形だけ夕食の準備をした。いい匂いを立てる食事をぼんやり見つめヒトミにもらった下着を手に握る。
これは彼女がインストラクター教室で着替える前の下着。そっと鼻につける麻薬のように身体の刺激を与えた。おしっこの黄色いような沁みに愛液が乾いたような秘唇の形らしいもの、汗や体液の匂いがふしぎと勇気を与えていた。
目を瞑りながら股間が堅く熱く勃起し興奮が身体全体を熱くしていく。それにしても女性は妙なことを考えるもの。
帰宅してきたらしい足音が扉越しに聞こえた。
時刻は九時前……。

No.318 17/11/03 05:16
作家 

ただいま。
いつものように麗奈は遅く帰ってきた。私の顔を見るやわずかに背ける素振りあるもののつらそうな笑みを返す。
「悪いわね。いつも夕食を作ってもらっているのに……なにこれ」
食卓に並んでいるのはウインナーやソーセージなどスティック状の食物ばかり。焼いたりそのままだったりといささか手抜き気味、もちろんサラダ程度はつけてある。そっとヒトミの下着を隠した。
「ごめんなさい。ヒトミさんに誘われてエアロビや水泳に行ったら料理する時間なくて」
「だからてこんな手抜き……」
つい本音が出て口をつぐむ。責めたいのに責めると互いの関係がぎくしゃくするのはわかるから。そういう意味では優しいのだ。
しかし私は彼女に……。そう思った時に彼女のスマホに電話が入る。
「もしもし」
『もしもし私ヒトミだけど』
こちらにもついムッとした表情に切り替わりまくしたてようとする。
「なあに?私から用はないわ」
『……わたし麗奈さんとセックスしちゃった』
「っ……なによ。それが」
『ねえ仲直りしない』
「誰が、あなたなんかと!……っ。ちょっと沙耶香ジャマしないで」
指に挟んだちいさなソーセージを彼女にくわえさせる。その間も電話のヒトミは矢継ぎ早に言葉をつなぐ。
『どこかに行かない?』
「行かないわ。もういい加減に……や…」
電話してる彼女の背中にまわりウインナーやソーセージを口に入れ胸を揉んだり首やうなじを愛撫していく。
「さ、沙紗耶香……ちょっと……」
『ウフフ、沙耶香さんとお戯れ』
「ち、ちがうわよ……ん」
ウインナーやソーセージばかりでは胃が詰まると思い強引にキスを交わした。スマホを切ろうとする彼女の手から取りそのままにしておく。羞恥心に麗奈はいつになく顔や耳まで赤くした。
「や……だ。聞かれちゃう……」
実は聞かれているだけでなくヒトミはどこからか見てると言っていた。“EYE”からかどこからか。
たしかに“EYE”からマンションはよく見える。ふと思うが媚薬の一件以前から覗かれてたのだろう。
「さ、沙耶香……ううん。いまセックスしてる時じゃないでしょう」
「……そうかもね。だけどそれは麗奈さんの事情。私だってしたい時はしたいの。こんな風に」
スカートを捲り大きめのウインナーを淫部に当て押しつけると湿りと肉唇が浮き上がる。

No.319 17/11/03 08:02
作家 

背中からスマホを離さないようにしないためになにか頭とスマホをくっつけるモノはないかと思いポケットに入れたヒトミの下着をすぐに手にしそのまま強引に頭に被せ耳にスマホを固定できた。
「や!やだ……パンティ…くさい。…はあ…いや!」
『ウフフ虐められてるのね』
「や……!これ」
椅子から転んだり落ちたりしないよう背後からゆっくり下ろしていき床に横にしていく。スカートから覗くパンストとショーツが見えたがパンストはともかくショーツはいつもの彼女にしては地味なベージュ、装飾も上部にちいさくある程度。ウインナーを肉唇にあてて吐息を耳元にしていくと力が抜けるようだ。
本気で抵抗しないのは私を傷つけたくないことで葛藤してる……。
もし本気で喧嘩したら私が目の前からいなくなることを彼女は恐れている。可哀想……。
ソーセージをブラウスの胸元にニ、三本入れていき乳房が揺れてしまう。
「やだ!沙耶香やめて。大声出すわよ!やめて……」
「……私がいなくなることが怖いから喧嘩しないのね。いいのに。喧嘩しても。私は受け止めるから……」
……いや。
いなくなるという表現に彼女の心が垣間見えた感じがした。何度も同じようにレズや女装男性と失敗を重ねた思いがある呟きがこぼれた。
「ほら、ウインナーやソーセージはいやかしら」
胸元を掴みウインナーを肉唇にあてて湿らせていきベージュのクロッチにじんわり沁みができた。
「アルコールに逃げるんなら麗奈さんはその程度の人」
『言うわね沙耶香さん』
私とヒトミの声が彼女のプライドを少しずつ傷つけ彼女は再び抵抗した。
「変態がなに言うのよ」
「……私は進んで“沙耶香”を受け入れ失敗し挫折し傷ついたわ。悔やみがないとは言わない。だけどこんな麗奈さんは見たくない」
自分の本音を吐露した。
女装であるということはそれだけ自分を偽ること。しかし性癖であれなんであれ自分から受け入れる気持ちを強く持たないとただの男に戻ってしまう。
平凡な男にいつかは戻るかもしれないがいま目の前にいる異性を愛することもなく救うことさえできなければ平凡な男以下になり果てる。
「なに言ってるのよ……」
「ん……」
「んちゅ……れろれろ」
舌を噛むなり拒むのにキスを拒まない。寂しかったんだと思う。慰めもしてやれないでそこは悪かったと気持ちが答えていた。

No.320 17/11/03 11:23
作家 

もっともそれだけでなくヒトミの下着の匂いや質感など女性特有の匂いや沁みにはじめは嫌悪あったもののだんだんと力を奪っていったようだ。
「ああ……ンン」
「ヒトミのさんのおパンツ……いい匂いでしょう?」
「や……そんなこと」
「もとはレズだったんだからイヤなわけないじゃない」
ショーツを被せた顔の上から彼女がもとはレズだったことさえ忘れていた。
麗奈は顔を背けたり首を振りたいが鼻腔から同性の履いた下着、目の前にはクロッチからの尿や愛液の乾いた感触などが直接襲ってくる。形のない匂いとして。
息を吸わないように鼻や口を自ら閉じるように意識しても匂いは自然と身体から感じてしまう。
「ああ……い……や」
「イヤイヤ言わない。ヒトミさんからの好意の下着よ」
「沙耶香……ゆるして……」
謝るのは私でも彼女でもない。今回は目に見えないマスコミの力が私たちを苦しめた。
だけどガス抜きは生活のなかでは必要不可欠なのだ。私は麗奈を見つめる。
「謝るのは夏に謝ってもらったわ。だけどこんなに濡らすなんてオトコの私でもここまでじゃないわ」
ベージュの地味な下着ウインナーやソーセージを容赦なく入れて下着はまるでローターやバイブがあるみたいに膨らみ卑猥な形となる。
「いくつオチ×チ×生えたかしら。ひいふうみい……七つ八つかな。やらしい」
「……っ。言われたくないわ……もう」
ぺニスバンドを使う女性や女王様ならいざ知らず彼女のようなレズ経験ある女性は男性器は時に嫌なもの。女装してる私やたぶん他の女装者からなんでもないのだ。わざと吐息をついて私はスカートを下ろし彼女の眼前に膨らむ下着を挑発的に見せた。
「麗奈さんはウインナーやソーセージは嫌い?」
「……っ。変態」
「変態変態言うのは勝手だけどウインナーやソーセージをおま×こくわえた女性が言うことじゃないわ」
「……ゆるしてよ」
少々厳しくしないとこれは今後大変になると思い両手をロープで縛った。縛られたことで彼女は本気でちいさな悲鳴をあげた。
「い、いやっ……」
「もうひとつおまけで」
私はしかたなく自分の下着を脱いで彼女の頭にあるヒトミの下着の上に重ねさらに目を下着の生地で塞ぐ。目の前が見えなくなったことで彼女は焦り声を出した。
「大声を出すわよ」
危機感があったがヒトミがどこかから見てるだろう。

No.321 17/11/03 11:49
作家 

クチを聞かないから、お小遣いも下着もあげないから。
見た目が姉御肌みたいなわりに意外に子どもっぽい幼い言い方をする。
「セックスは?」
「せ、セックスもしてあげないわよ。早紀やヒトミさんと好きなだけやりなさいよ」
挑発に乗ってしまうくらい相当我を忘れてるか意識してないくらいに目隠しに怯え勢いはあった。しかし後ろ手を縛られ目隠し足で動けるが立つことさえできない。
ふん、と私は妖しい笑みをして耳元で卑猥にわざとらしく囁く。
「これからセックスをするのよ。情けない女になりかけてる矢口麗奈さん、私のオナホ、ラブドール、セックスだけの女にしてやるわ」
ひっ、と本気で怯えたのか小さな声でひくひく涙が頬を伝ったのが見えた。もちろん本気なわけない。言い訳かもしれないが本心の何分の一のごくわずかな表現かもしれない。
しかしあくまで彼女に立ち直ってほしいのもあるしいつかは将来一緒になるかもしれないが大事な人にかわりない。
「ああ……」
嘆く彼女の呟きが聞こえた途端に撮影先ではしなかったちろちろと床を濡らす音がし黄色い尿特有の匂いが鼻をいた。
「いや……もう…許して。ごめんなさい」
「……あなたが謝るのは私?ちがうわ。あなた自身よ」
「なに言ってるの」
「わかるようにしてあげる……」
まずは尿まみれのソーセージを手にし口許まで持っていった。
「や……沙耶香のじゃない……」
匂いや触感からわかるらしく首を背けた。試しに少し大きめのウインナーも向けてみた。
「……いや。ソーセージかウインナーじゃない。噛んでやるわよ」
「そしたら性転換しないといけなくなるわ」
む、と声が嫌味に反応した。彼女が女装者が好きなのが理解できた感じがして安心しなくもない。
「噛んでやるわよ。オチ×チ×出したら」
強がりや負け惜しみにしか聞こえないが少々怖くもあったが私は彼女を信じた。信じる以外にないのだ。
下半身を裸にするのはお風呂以外にないだけに少し男性に戻った感じがした。替えの下着はいくらでもあるがいまはありのままの男性器を彼女の顔に近づけた。頬に当てると声を出してきた。
「か、噛むわよ!噛んでやるわよ」
「……麗奈さん」
「……んう……」
迷っているようにパンツ仮面と化した彼女は吐息を漏らしていた。
しばししてから口許が動いてゆっくり口を開いた。

No.322 17/11/03 14:29
作家 

「ん……っ」
肉棒を口許につけると口を開いてはじめはわざと少しだけわずかに噛んだような感触があり敏感に腰が引けた。
「んんんん……れろれろ……くちゅくちゅ」
目隠しをされながら一応の抵抗はしたという合図だったように思う。もともと成人雑誌の仕事をしモデル、官能作家、場合によっては性専門のお医者さまなどにも会い性別問わずに生殖器がいかに大事な存在かを直に知っているのだろう。
肉棒を舌や口内で濡らしながら形を確かめながら愛撫していく。
「……やればできるじゃないの」
「んむんむ、……うるさい。……はあ。今日はヒトミさんとえっちしたわね。臭いわ……れろ」
「男だもの」
開き直る私へのフェラチオは手足をはじめは抵抗してたもののいまは口や唇、舌そして口内を巧みに使いながら舐め味わっていた……。ちょっと横や奥歯で小さく噛むみたいに微妙さはあるようだった。
麗奈のフェラチオはやや強引な時がある。まるで私のモノみたいに離さないという意思が見えるようだった。
卑猥にじゅるじゅるずるずる音を立てながらまた拘束されているにも関わらず睾丸責めを忘れてないのが意外にも舌を這わした。
「っ……」
「ヒトミさんとえっちしたわりに……ぱんぱん」
「そのヒトミさんの下着と私の下着を被ってそんなこと言えるわね」
「っ……んん。頭からくさくなっちゃう……くちゅ」
悲観してるような呟きのわりに肉棒を責めている。ショーツからウインナーやソーセージを抜くと尿まみれでちいさく音を立てていた。
「……やだ。もう」
「これは食べられないわね」
「どこまでどSなのよ……」
「失礼ね。こんなプレイはこれきりよ。そろそろ欲しくなったんじゃないの」
しばし沈黙する。
私を受け入れるかどうかで迷いや葛藤があるのだが私は言う。
「オマ×コは濡れて湿ってるわ」
「いや……」
花唇からの愛液を指につけ口許につけ舌をつけさせる。
「ああ……きたない」
「おしっこと同じ。麗奈さんから出たモノよ」
「……んん」
指につけた愛液を舌をつけ舐めていく。
「……ください。沙耶香の……沙耶香さまの…オチ×チ×」
「沙耶香でいいわ」
「……沙耶香の…オチンチンを……お、オマ×コにください」
わずかに口許が笑みをしていたように見えた。少しは落ち着きが戻ったのか。表情に正気があった。

No.323 17/11/03 20:37
作家 

どこ行くのよ。
目隠しされ後ろ手を拘束されたのが不満なのか素直になったと思えば生気が戻った途端に普段の口調をやや戻したよう。
「お風呂よ。外に連れ出されるとか期待したの?お漏らししたひとを出せるわけないわ」
くっと唇を噛むのが見えた何を言っても私がああだこうだと言い返すし主導権は私にある。
あとが怖くないと言えばウソにになるけど。
「服を脱ぎなさい」
「……脱げないわよ!手は縛られてるしパンツに目隠しされてるし!バカアホ変態っ!」
ストレートに傷つく言葉を傷つく声で言うと普通に堪えるんだけど。
どちらから外すか迷った。手を解けば平手打ちか拳が来そう、下着を取れば睨まれる。こわい……。
がとりあえずヒトミと私のパンツを取ると案の定キッとした目つきで睨まれた。
「手」
「ハイハイ」
すると瞬間頬が弾く音が風呂場に響いた。しかも目の前で涙を流された。
「……バカ、こんな真似して。恥ずかしい」
憎まれ口を叩きながらも羞恥心があるまま顔を赤くして服も下着も脱ぎ出し自分から風呂場に入っていきシャワーの音がした。
やり過ぎた……。
やり方はまずかったと思うが少しお風呂でひとりにしようくらいの配慮はあった。彼女がお風呂に入るのは私と違い長い。時に一時間や二時間はある。
後片づけに向かうと尿の匂いが部屋中にしていて窓を開けながら雑巾で尿を拭き取り念のため乾拭き雑巾をして消臭スプレーをつけた。
試しに床の匂いを嗅ぐと少しアンモニア臭い。
「ソフトSな気質はSMやどこまでやっていいか自分でわからないのよね」
ひとり自分に呆れた。ウインナーやソーセージは尿や愛液に濡れ食べれたモノではない。
ごめんなさい、とゴミ袋に入れながら食物に心から謝った。野菜なら愛液ついた程度なら食べれそうだけど。
「入らないの?」
「入るわよ」
プレイの後始末をしてたらのんきな声が風呂場からした。もう元気になったのかと疑う。
実は彼女がシャワーを浴びながらいろいろ考えていたことは知らない。
時間は再びお風呂場に入る彼女に遡る。
熱いシャワーを浴びた麗奈は化粧を落としながら頭から涙の粒を流していた。
「あそこまでやるなんて……」
ひどいと思う本心もあるがあそこまでやるなんて思わなかったと密かに小さく感心もあった。
腐ってた自分が心から恥ずかしかった……。

No.324 17/11/03 21:13
作家 

熱いシャワーを浴びる麗奈は気持ちを同じくらい熱く思った。
腐ってたのかと自分に問う。否定はできないくらいの強さはあったが反面沙耶香との関係がおざなりになってたとも思う。
だけどあんな真似するなんて……。
シャワーを頭からかぶり髪が顔に流れるようになりながらこうも思う。
いままでの相手なら自分から当たり散らして結局相手から怒りを買ってしまい別れ専属契約は自然消滅で消えまた相手をスカウトする毎日の繰り返し。
それに比べたら沙耶香は……。
自分の秘唇に指をあてると愛液の粘った液と共に尿の感触がして鼻に近づけると生々しい自分の匂いがした。
「おしっこしちゃうなんて……」
それほどまでに性的快感や羞恥心に達しアクメを感じる自分がいるなんて知らなかった。
どんなひとなのよ沙耶香は……。
ソフトSを自称しながらプレイ自体については身体より精神面をやんわりやじわりだったり時にさっきのようにストレートに突いてくる。肉体的快楽もあるが精神面によくも悪くも堪える。
「……だけど気持ちよかった……のかな」
尿を出すほどなんて経験ないと思う。無理矢理なプレイはあったが何かちがう感じもした。
麗奈なりにいままでの女装男性と沙耶香を頭のなかで比べてみたがわかるわけもない。当然沙耶香自身はたぶんに気づいてない。
ふと撮影旅行のある出来事が重なる。
「社長が認めたとあったわね」
沙耶香自身はいささか嫌がったメイド四人による全身総舐めだったこと。あれと関係あるのだろうか……。
もうと意味のない呟きのなか身体を熱いシャワーでとことん綺麗にした。どれくらいシャワーばかり浴びてたかわからない。扉の向こうの沙耶香は静かすぎる。
後片づけかしら。
案の定後片づけをしていたがわからない。
吐息をつきながら麗奈は同居している変態女装男性を呼んだ。
「入らないの?」
少しして声が返ってきた。
「入るわよ」
自分が帰るまでお風呂に入らないくらいの気遣いはあるようだ。ヒトミとはセックスしたはずなのにと思うが口に含んだ肉棒は臭かったと思い唇に指をやった。
何があったか聞いてやろうと思った。
しかし麗奈は沙耶香がまたとある準備をしてることを知らなかった。
扉の前に沙耶香の影が見えた。

No.325 17/11/04 04:39
作家 

「なんで水着なのよ」
扉を開け開口一番に麗奈は憎まれ口を叩くなか私はわざと恥じらうように言う。
「だって恥ずかしいもの」
「私が裸なのに沙耶香が水着というのがヘンでしょう」
しまいにお湯だけでなくたらいや石鹸までぶつけそうなのでとりあえず中に入り機嫌を取る。
「少しはすっきりした?」
「少しはね」
「減らず口を直さないとまた痛い目に遭うわよ」
「なんで虐めるのよ」
それには答えないで身体洗った?と聞くとお湯で流しただけらしく石鹸を取り背中から彼女の身体を洗うことにした。
「もう……」
「もう?ウシさんになったのかしら。私にはないこんなムネをしてるせいかしら」
「そのモーじゃなくて……」
「綺麗な身体にしとかないとアルコールが抜けきらないんじゃない。さっき言わなかったけどまた飲んだでしょう」
図星のようで黙る。飲んでも飲まれるなと言ったのに守らない。別に強制的に守らせるつもりは毛頭ない。彼女のプライベートは彼女のモノだから。だけど限度がある。
「お加減はいかが」
「……機嫌を取っても小遣い減らすわよ」
「まだ悪いみたいね」
「ちょっ……やだてば」
石鹸をつけた手を淫唇に這わして再び逃がさないように抱き締め愛撫した。石鹸とあたたかい湯に触れた身体が淫靡に触れていく。
「お漏らししといてまだそんな口が直らないの」
「……んう」
「腐っちゃだめ」
「……沙耶香は前の仕事で失敗したことないの」
ある、とだけ小さく答えた。とりあえず身体や髪から洗って酔いを醒まさないとまともに話はできないようだ。黙って彼女の魅力ある肢体を洗い湯船に入れた。
私も水着の上から身体を洗い綺麗にし程なく湯船に入り向かい合わせになるが若干の照れが互いにあった。
麗奈は思う。
沙耶香だけ水着を着て。
「なあに?私だけ水着を着てちゃいけない」
「……うん。ていうか意地悪」
「意地悪にしないと言うこと聞かないでしょう。ここのところお酒ばかり。何があった言って」
しばしまた黙る。さいわいお湯は少し熱いが耐えられない程ではないがキツくもある。
吐息をつき麗奈は言う。
「ここのところ苦情やクレームばかり。仕事が手につかない……いや」
「いやか。じゃあやめる?」
「……」
これはすぐに答えられるわけもない。あくまで一つの選択肢なのだから。

No.326 17/11/04 06:04
作家 

私は彼女に言う。
「保育士をしてたと以前に言ったでしょう」
麗奈は私が自分から話し出したことに黙って耳を傾けていた。
「私がやめたのは保母さんの手柄の取り合いや仕事の押しつけに嫌気がさしたの。もともと男は少ない職場だったし力仕事は男だからとなんだかんだと任される。頼られてるうちやそんな気持ちのうちはよかった。だけど大半は男である私を利用してはみなラクをしたかったり笑ってたわ」
「つらかった?」
「変に利口に考えちゃいけないと辞めてから気づいた。だから変に考えすぎはいけない」
うつむき麗奈は黙った。必ずしも正しい答えではないかもしれないけど。しばしして口を開いた。
「せっかく頑張った仕事なのに世間から吊し上げ叩かれてつらい」
涙がぽろぽろとで湯船に流れていき指で涙を拭った。
「辞めてもいいけど辞めたらいまつらいよ」
「だけど……」
「やりたいことがあるならたぶんこの先もっと先にあると思うんだ。ちがう?」
以前に麗奈が何か言いかけたことがよぎるがあえて口に出さない。
うん、とだけ呟いた。
なんとなく想像はつくがここで口に出すのはヤボな男。なら同じ女性としての気持ちとして癒し救うくらいだ。肩を抱いて唇を交わすと拒む意思がないことに安堵した。
「ん……はあ」
「クチュ……あたたかい」
「気持ちまで冷えてたみたいね」
「ああ……恥ずかしい。いや……ン」
甘い喘ぎが耳に伝わり先程みたいに極端に嫌がる素振りは見せない。触ってと私の陰茎を示した。すると水着の上からゆっくり優しく触りはじめた。
「……んぅ。女の姿してこんなのがあるなんて反則……よ」
「フェラの時に少し噛んだ?噛もうとしたでしょう」
「ちょっとよ……痛かった?」
「少しよ」
生殖器を通して男性女性女装の在り方が彼女なりに何かしら考え思想みたいなのがあるのだろうか。レズから女装の異性に愛情を傾けてしまういきさつ。
彼女の整った表情を見つめ考えるが女性の気持ちは想像の範疇を越えてるからわからない。
「……んぅ、こんなモノで私を虐めて」
「虐められるのはいや?」
「いやじゃないけど……が」
「なに?」
まるで年下の異性に諭すみたいだ。
「お漏らし……して」
「わかったわ。私がおしっこするのを見せてあげる。それであいこ」
えっ!?と驚く声が広がった。

No.327 17/11/04 11:02
作家 

裸がいい?水着がいい?
開き直った私は浴槽を出てリクエストした。
「そんなの決められない……」
「編集担当でしょう。モデルが決められない時は誰が決めるの。カメラマンの時もあるけど」
この時麗奈は思う。
なんでここまで沙耶香はするのか。好意?愛情?それとも身体を共にしたから??とにかく彼女の脳内を?しか増えない。
「やだ、そんなことしなくてもいい……」
「そんなこと?あなたは何を伝えてる仕事をしてるの。私みたいな女装の男性が女性を愛することができる仕事を……進んで自分からしてるんじゃないの。性行為は伝えられて排泄行為は見れないくらい肝っ玉、いえ胸がちいさいならもうやめなさい。私が出ていってもいいの」
「……なんでそこまでするの」
「……うまく言えないけど人間にはいくらでもつらいことある。私は麗奈にありのままを世間に伝えてほしい。マスコミはたしかに理不尽。あなたや早紀さん美紀さんに監督さんたちがした仕事を理解しないままただ性描写が過激だアダルトだ卑猥だ悪影響と叩く。私もつらい。だけど私の排泄行為さえ見れないならそんな仕事はできないでしょう。黙って見てなさい」
水着を尿で汚すことに躊躇いある私は全裸でなり仁王立ちになり顔は女性に近いまま身体は男性というアンバラスな姿が風呂場の姿見に映る。
正直自分の姿なのに自分でありのままの姿を見るには本心から抵抗あった。男性の象徴のぺニスがあるのに異性装してる矛盾がありありとまざまざと鏡は残酷に映す。
「見て……」
あたたかい浴槽から上がり身体が冷え尿意をおぼえ下半身から射精とは違う感覚が遅い。亀頭が少し膨らみ明らかに精液とは違う液体、尿そのものがはじめはちろちろ……しゃー……と出て排水口へ流れていく。
彼女は目を逸らさないが表情はなんとも表現できない顔だった。
「これでおあいこ」
「……おあいこだなんてバカらしい」
「……そうやって利口に自分を演じてるからバカと言えるの。人間なんて興味ある事柄が少し常識からズレてたら変態扱い。あなたはその変態を相手に仕事してるの。変態な私みたいな人たちや女装が好きなあなたみたいな女性」
麗奈は私の言葉の意味を考えてるように何かを見つめ私は湯を身体にあて男性器を洗い再び彼女のいる浴槽に入った。
「一晩考えるだけでもして。今夜はセックスはもう求めないから」

No.328 17/11/05 05:03
作家 

一晩考えなさい。
そう言われた麗奈は拍子抜けし先にお風呂から上がった。
あのまま愛し合うか凌辱されるほどにセックスするかと思ったのに。
キスをし放尿を見せられただけ……。履き替えた下着ばかりなのに下着はしっとり湿っていた。
後片付けもしてあった。少しいい加減だが尿の匂いは少し残っていた。
冷蔵庫から缶ビールを二本手を伸ばそうとしたが一本だけにしそのまま自分の部屋に入り肌の手入れをしながら考えた。
何を?
自分がいまの仕事について何を伝えたかっただ。
缶ビールに手を伸ばそうとしプルトップを開け一口二口と喉を潤す。
「もう……」
意味のない呟きがこぼれるが沙耶香と久しぶりに触れて身体が熱く内から疼くようだった。下着やパジャマの上から胸や淫部を撫で吐息がこぼれた。
「はあ……」
すると途端に背後から気配がし振り向くと沙耶香がいた。じっと見つめる瞳があったが扉を閉めひたひたと足音がするだけだった。
「な、なんなのよ」
てっきり犯されると思ったのに何もしないどころか声さえかけないまま。
…………。
考えなさいとだけしか言われなかった。
飲む気にもなれず身体はただ熱く火照るもののあるのは指だけ。
飽きられちゃった。まさか……?
ちがうちがう。そんなこと考えるんじゃない。
彼女はベッドのなかであたたかく包まれるなか首を振った。
何がしたかったのか……。
わからない。わからなくなってしまったのか。
数年前に神無月社長にスカウトされいまの仕事に就いた。もちろんはじめは女装を不潔と思ったし気持ち悪いところもあった。
しかし彼らもしくは彼女たちと話すうちに彼女たちもふつうの恋愛やセックスがなかなかできずに悩む人たちだった。そのうち何人かと付き合ってはしあわせな時を過ごしたと思ったらケンカしては別れるの繰り返し。
沙耶香と別れるのを望んでる……?
まさか……。また繰り返すのか。
淫唇に手をあて身体が疼くなか考えた。
…………。
気づくと目覚まし時計がけたたましく音が鳴り目を覚ましていた。
「遅刻しちゃうじゃない」
慌て起き髪をといて化粧をし着替え部屋を出ると朝ごはんはでき部屋は昨夜の匂いあるもののきれいだった。
しかし沙耶香の姿はない。書き置きだけあった。
『朝ごはん作りました。食べていってください』
一文だけあった。

No.329 17/11/05 06:30
作家 

食事を終え後片付けをし沙耶香の部屋をのぞくといない。男性用の部屋にも。
いってきます、とだけ言葉を残し車を出し会社に向かう。憂鬱な気分は晴れないのに身体のどこかは疼く。駐車場に車を止めると相変わらず朝からマスコミが取材に来ていた。
内容は過激なのでは?社長の行方は?モデルの方はどちら?などなど。
そっと建物に入ろうとするが阻まれもするがうまく人混みをかき分け進む術を身体が覚えてしまった。受付の双子姉妹と挨拶し双星出版社に入ると朝九時なのに苦情とクレームの電話が大半。みなひっきりなしに対応。早紀が挨拶した。
「おはようございます」
「ああ、うん」
「もうクレームばかり。今日もモデル候補さんに取材なのに」
「うん」
彼女は首を傾げ麗奈に言う。
「どうしました、元気ないですね」
「いや。なんでもないから」
彼女は目を点にしながらも仕事に対応していた。苦情やクレームに対応するのも汗をかきながら必死にやっていた。
麗奈はいくつかの苦情やクレームに対応しながらも自分の仕事をし資料や初めてこの仕事に就いた時のモデルの写真を見つめた。
「可愛くはなかったのよね」
初めて担当したモデルは決して自分好みでもなかったしお世辞にも女装が上手とは言えない人だった。だけど私生活や趣味、性癖、愚痴を聞くたびに笑みし少しずつ仕事の楽しさに気づいた。
だけどその人は何度か雑誌に載っただけで業界から去ってしまい市井の人物になってしまった。
なんでふつうに戻るのか。それが悪いわけではないくらいはわかる。
気づくと昼休みを迎え早紀の吐息もいつもより大きくさすがに若いとはいえ食欲を落としていた。
「食べないといけないわよ」
「わかってます」
唇を尖らしサンドイッチを頬張りツンとしてるがちらっと麗奈を見た。
「そういう麗奈さんだって元気ないですよ」
「うん」
慎重に彼女は言葉を選びながら口に出した。
「……昨日沙耶香さんと何かありました?」
「な、なんでそうなんのよ」
「なんだかんだで女装者と付き合い豊富ですし」
それについては何も言わなかった。
屋上に吹く秋の冷たい風が頬や肌にあたり心地よかったが気持ちは晴れない。
午後は別の女装者の写真撮影や取材だった。
気持ちが重いままなのに身体は疼くまま。いくらもとレズでも早紀に手を出すのは抵抗あった。

No.330 17/11/05 15:18
作家 

麗奈が職場で悩んでいた頃に私はどこにいたかというと……。
「今朝は驚いたわ。アイを見送ろうとしたら沙耶香さんがいたんですもの」
「すみません、朝に麗奈といると気まずくなると思い早くに出てしまって……」
「フン」
私は“EYE”にいてヒトミには優しくルイには邪険に扱われていた。喫茶店で時間を潰す程度はしたが部屋にいないことを悟られもし麗奈が警察に捜索願いを出されたら大事になるかもしれないと思い玄関を出たばかりのアイが驚くななか蘭樹理姉妹のもとにいた方がよいと判断した。
「麗奈さんはちゃんとお仕事行った行った。警察にもいくつもりないみたい」
「昨夜はどこから覗いてたんです?」
「ヒミツ」
二階にあるルイ以外の姉妹の部屋から外を見るとふたりの部屋からマンションはよく見え少し小高い丘に“EYE”があるためにマンションの高さと変わらない。
ここから見てたのか?考えてもわからないのでやめた。
しかしヒトミは更なることを言い出し驚いた。
「昨夜はてっきり麗奈さんをレイプぽく犯すかと期待したのに」
「なんでそれを!?」
「ひ、ヒミツ!」
会話を聞いていたルイは思う。
天井裏から覗くのがクセになったのね。私がセックスできないからて。
ルイの視線を私は気にした。
「ルイさんは私を嫌ったのかな」
「貞操帯を付けといてよく言うわ」
「クチとアナルは使えるでしょう」
「まあまあ」
私とルイがケンカしそうになるのでヒトミは間に入る。ルイは言う。
「出かけるわ。ヒトミ留守をお願い」
彼女は二階の自分の部屋に入り誰かとデートでもするような着こなしのいいファッションで下りてきた。長女だからか落ち着きもあり適度にハデさがあり色香がある。
「いってらっしゃい」
「いつもどこにいくのかしら」
「長石さんではないような感じ」
長石と呼ばれる彼女たちの支援者とは面識がないからわからない。
十時になりふたりで“EYE”を営業するがテレビやラジオはいくぶん扱いは低くなったが相変わらず企画DVDのことを話題にしていた。
立ち直ればいいけど。
ランジェリーに囲まれながら思うのは麗奈や早紀についてばかり。
「沙耶香さん、キャミソールの店頭分がないから在庫から出して」
店舗側と家側の間に小さな倉庫がありキャミソールと記してある段ボールを見つけ持ってきた。

No.331 17/11/05 18:12
作家 

男性がいると便利ね。
ヒトミは私を見て悪戯ぽく小さく笑う。
シーッ、と小さく言い指を立て口止めをお願いした。マスコミの取材はないものの精神面では傷ついているのだ。お店のBGMをCATS EYEのオルゴールにして吐息をついた。
女装しての生活は楽しいものの気苦労が多い。モテるというのとは根本的に何かちがう。
ルイはどこに?
気にしてもしかたなくキャミソールを店頭にディスプレイした。
「あなたもよくここに来るわね」
ルイに振り向いたのはあの風吹先生がいる病院だった。
「彼等の具合は」
「まだまだね」
風吹先生はモニターに媚薬の副作用でオナニー中毒や女陰恐怖症に病んでいた十代後半から二十代後半の成年に近い少年や女装者であった。ルイは瞳を細めるようにして問う。
「沙耶香さんは克服できたのになぜ彼等は克服できないの」
風吹先生は静かに言う。
「沙耶香さんは特別ではないわ。たまたままわりのサポートやフォロー、見守りに頑張りがあったし女性たちに愛されていしなにより本人は媚薬の後遺症にはじめは逃げてたけど前向きだったから」
だけど彼等はちがうと言う。彼等は愛する者も愛される者もいないという孤独な女装者なのだと。
ルイは自分たちの犯行が彼等をより孤独にしたと風吹先生から以前に出会った時に責められ自分たちがいかに残酷なことをしたと知り外出のたびに何度か訪れていた。
このことは沙耶香はもとより妹たちも知らないこと。
「誰でもいいので今日もまたお願いします」
ルイは風吹先生に頭を下げあるお願いをした。許可が出たのは沙耶香より若い二十代前半の女装者。見た目は美少年美少女ともに通じる美貌だが彼もまたオナニー中毒にハマり肉体関係はおろか恋愛ができないのではと怯えるようになってしまった。
「先生、その人は?」
「知り合いよ。あなたに女体の快楽を教えたいと言って来たの」
患者の大半は幸か不幸かルイを覚えていない。媚薬の効果や後遺症で記憶が錯乱してるともいう。
ルイは若い患者の隣に座り病院に来たいきさつから雑談を経てキスを交わす。ルイの女体に触れることで克服を試みるのだが……皮肉なことにいつも失敗に終わる。
「なんで貞操帯をつけてるの!?うわべだけなの」
こんな風に患者となったかつての被害者に罵られルイは罪を償うことさえできなかった。彼女は涙していた。

No.332 17/11/06 11:05
作家 

ルイは患者の相手にクチで慰めはできるが自慢の淫部が使えないことに悩んでいた。
沙耶香に貞操帯をつけられ外せない。またその憤りが三女アイの成績低下に伴い叱り怒ってしまいギクシャクしていた。
沙耶香がマスコミの直接的ではないにせよ餌食になってたのは少しながら同情もあった。麗奈や早紀あるいは彼女たちの勤める出版社も世の中の理不尽な犠牲にあっていた。
この時期はどういうわけかみな何らかの形で傷ついていたと後にみな語った……。
午後になり麗奈は秋葉原に取材におもむいたが歩く先々のアニメや漫画はみな沙耶香を想像させ彼女は見ないようにした。
取材相手は十代後半の数人の男の娘(こ)グループだった。
スタジオで写真撮影をし彼らもとい彼女たちの女装のいきさつや秋葉原での活動などを取材するのだった。
「はじめまして、双星出版社の矢口麗奈です」
よろしくお願いいたします、と沙耶香より若い子達と感心した。早紀はショタの気もあり彼女が取材したいと願い出たが社長は麗奈に任した。
男の娘(こ)ということもあり女性言葉ではなくふつうにオトコ言葉でやや耳に違和感があったがすぐに慣れたと思う。
沙耶香は女言葉なのに。たまに素の言葉は出るけど。
取材自体は比較的滞りないようにスムーズだった。しかし気持ちに上の空があったのか。
彼女たちがアイドルグループみたいな衣装を着替える更衣室の扉をトイレと間違え開けてしまった。
「ちょっと!?なにするの」
「記者さん覗き趣味あるの」
「す、すみません」
「トイレはあっち」
取材一年目の新米記者のような失敗をしてしまい慌てトイレに駆け込み個室でひとり落ちこんで沈むような気持ちだった。トイレの外から若い男の娘たちの声が聞こえた。
「本当に雑誌で扱ってもらえるの」
「心配だよ。あの女性記者」
「いまあのひとの雑誌社はマスコミに叩かれてるからな」
ずけずけとした失礼な言葉が深く鋭く胸に刺さる。
助けて誰か助けて。
そんな助けを求める声が自分の内にしながら尿意をもよおし下着を下げながら昨夜の場面がよみがえり涙した。
「ううう……」
どの程度涙し下半身を露にしてたかわからない。スタッフのひとりが呼びにきた時には写真撮影を虚ろな瞳で見つめ沙耶香に言われた言葉がよみがえる。
考えなさい。
なにを考えればいいのか。わからなかった。

No.333 17/11/06 13:25
作家 

些細なミスでも傷ついた時はより大きく傷つく。
麗奈がそんな気持ちとは少しは理解しながらも実は私の身にも凄惨たることが後に起きようとはまったく自覚がなかった。
「また家庭教師。そんなにもヒトミさんやアイちゃんがいいのね」
ある夜に麗奈は沙耶香がいないことをいいことに早紀と飲み明かそうとしていた。
「気にしない気にしない」
わかってるわ、と口を尖らす麗奈をたしなめる早紀。ふたりして女性だけの飲み会が始まった。
その頃、私はアイの家庭教師をしていた。彼女の成績はもとから出来がよいのか小テストは教科に関わらずよくできていた。私は素直に感心していた。
「私とは大違いね。アイちゃん」
「先生のおかげです」
「ううん、アイちゃんの実力。私はでき損ないだから」
麗奈に変態と言われたことは少なからず傷ついていたが考えてもしかたなく蘭樹理姉妹に甘えてるともどこかで内からの意識は伝えていたが気づかない振りをしていた。
瞳を輝かせてアイは言う。
「中間テストの点数がよかったらデートしてくれます?」
「五十番以内よ?できる」
少し彼女は黙るがすぐさま答えた。
「やるよ!先生とのデートのためだもん!」
こういう真っ直ぐな瞳を見てるとつくづく変態とよけい自覚してしまうんだけど。若く輝く瞳を汚してないかと真剣に思う。吐息をして返事した。
「わかった。デートはしてあげる。ただし」
「五十番以内だね。わかった」
ふと気になりたずねた。
「アイちゃん、こんな時に聞くのもなんだけどオナニーは?」
「してない」
「ほんとに?」
「ガマンしてるもの」
意思の強い表情に押されたようにたまにはオナニーすれば?という軽口やアドバイス(?)さえ口をつぐんだ。
若いておそろしい。
家庭教師の時間を終えアイが風呂場に向かうのを見てヒトミに送られようとした時に玄関からルイが帰ってきた。
お邪魔してますと頭を下げた途端に忠告のような憎まれ口が耳に入った。
「沙耶香さん」
「なんですか」
「くれぐれも夜道は気をつけて歩いた方がいいわ。オオカミがいるかもしれないから」
「オオカミ?私に」
この時私は言葉の意味は理解できたつもりだがこの後に起きた自分の身に驚愕し怯えることになることを知らなかった。
まさか私がという思いがありそれはいまでも覚え忘れられない。

No.334 17/11/06 15:22
作家 

鈴虫が鳴き街灯が照らす住宅地を歩きながらルイの言葉がリフレインした。
オオカミに気をつけて。
よく言うものだ。私に媚薬をつけ薬のおもむくままにヒトミと身体を交わしアイを汚したことは私の記憶の深いところにいまも根づいていた。女陰恐怖症を克服できたのは美紀の母性溢れるセックスのおかげであり麗奈への想いや早紀の恋心に応えた努力と失敗の積み重ねなのだ。
ふとマンションを見上げ秋の星空が建物の上に見え麗奈や早紀さんだいじょうぶだろうかと思った時だった。
「っ……!?な…に」
背後から頭を何か鈍器のような鈍い音がしたと思った途端に意識が失うのがおぼろげながらわかったが意識が身体につながらず力が指一本さえ動かせなかった。
「おい、コイツだな」
「ああ間違いない。例の女装オトコだ」
「誰かに見られないうちに早く連れていくぞ」
そんな声がしていたのを当然知る由もないまま私はどこかへ連れていかれた……。
耳にどこかで若い女性たちのはしゃぐ声がしていた。
「……ん」
自分の呻く声に私は目を開いたがなぜか身体が動かない。媚薬を飲まされ拘束された日のことがよぎった。
まさか?とも疑うが両手両足が柱に縛られさいわい眼鏡はそのままなので視界ははっきり見えた。どこかの建物の一室のようで若い男たちの声が聞こえた。
「アレ間違いなく女装の沙耶香だぜ」
「そろそろ気がつくはずだ」
「見に行くか」
そんな声がした途端に縛られている私の前に十代後半かニ十代前半かと思われる若い男性たちが四、五人現れ下卑た笑みを浮かべタバコの煙を吹かしアルコールの嫌な臭いがついた。
一瞬状況が飲み込めずわからないという言葉が渦巻き表現できない背筋から身体全体を這う恐怖が支配した。
「あ、あなたたち。な、なんなの!?」
リーダー格の男が私の顎を掴み下品な笑いをし言った。
「おいおいあんた男だろう」
瞬間男たちの笑い声がした。次々に男たちは言い衣服や下着に手をかけた。破れるカーティガンやブラウス、スカートに下着が露になった。
「男だろ?女の格好しやがって」
「オチ×ポあるし」
「なんだ?コーフンして勃ってのか」
「お尻は処女かな」
ぎゃはは!と馬鹿な笑いを浮かべる男たちにプライドか何かが傷つくのがわかった。
「なにをするつもり」
女装に慣れきったために男言葉が出なかった。

No.335 17/11/06 18:24
作家 

『クロスドレッシング ボーイ→ガール』
彼らの手に握られたり足元にあるのは三号続けて自分が掲載された雑誌と気づいた。
「わ、私は同性愛者でもLGBTでもホモではない……!?」
頬を叩かれ奥歯が抜けるのではと思う肌の痛みが伝わり顎を再び掴まれた。リーダーの男は構わず言う。
「カンケーねえんだよ。あんたはオレたちのこのムダにある性欲を発散してくれたらいいんだ」
そうだそうだ、と声が飛び私は彼らが下半身を覆っていたズボンやパンツを脱ぎだし自分と同じはずの狂暴かつ牡の象徴の男性器が五本剥き出しに見せられ表情が青くなるのを感じた。
「わ、私はホモじゃないの……」
女言葉で答えながら男性としての言葉や表現はむやみに脳内で叫ぶが肉体や口にまで届かない。沙耶香としてしか声が出ないことに戸惑いがあった。
しかし彼らは私の事情などお構いなしに足にあるロープをほどき床に尻餅をつけさせ勝ち誇るように言う。
「この部屋の壁や窓ガラスはすべて防音仕様だからセンセの声は聞こえないよ」
「な、なんのこと」
「そこのランジェリーショップで家庭教師をしてるのも調べ済みさ」
「……いつ」
「言うかヘンタイ。キ○タマごとお前の男性器を使えないようにするぞ」
男のうちのひとりが冷たく輝くナイフの刃を見せながらショーツに包まれた股間に足を置き蹴る真似をし怯える声をあげた。
「や、やめて……」
彼らはぎゃははは!!と下品な笑いを重ね私にフェラチオをするように臭い男の性器をそのままひとりまたひとりと向け怯えながら顔を背けた。
「やれよ。フェラチオをよ」
「い、いや」
「なんだよ、女の格好してできねえのかよ」
臭い彼らの息を肌に感じながら男性器を噛んでやろうかと思うが女陰恐怖症の経験者の私にはためらいがあった。
彼らは許せないが本来あるはずの男性の意識がまったくおもてに出てこない。手首を動かそうとするがロープで縛られ動くはずもない。
再び頬を叩かれた。
「いや……っ」
「なにがいやだよ。このDVDではさんざん女とやりまくったくせに」
彼らがいつどこで私の身元を知ったか知らないが企画DVDを見て最近のマスコミ報道から調べたのだろうか。
鼻先や口許に同性の性器を押し付けられ久しぶりに頬に涙が伝う。
このまま犯されてしまうのか。覚悟を決める以外にないのか葛藤した。

No.336 17/11/06 19:16
作家 

葛藤しながら麗奈やルイについて思う。
麗奈にはひどいことをしたから自分にこんな目に遭うんだ。えらそうなこと言ってるわりには私の生活は彼女により守られている。
ルイについてもだ。いつまでも貞操帯を付けさせてはいつの間にか彼女は私を本気で嫌っている。
「…………」
後悔しても遅い。これはふたりにした因果応報であり天罰なのだ。
このろくでもない男たちは私に罰を下す存在なのだ。そもそも世間一般の人達は性知識があるようで実はたいしてない。直接当事者か当事者にある類縁や関係ある者もしくは麗奈たちのように成人雑誌に関わる者、官能作家や性医学者くらいだ。
「なに黙ってんだよ」
「勃起させやがって」
「……!?」
男たちに指摘されショーツの内で勃起してることに気づき驚く。さらに男たちは言う。
「マゾかよ」
「沙耶香センセちゃん、フェラチオの授業お願いします」
「アナルもな」
奥歯を噛むようにしながら抵抗を試みるが麗奈にしたようなプレイをさらにハードにしたような彼らの表現に恐怖が直にあった。
犯されるやられる。
考えて考えて考えて……。心のなかまで女性になったようになり抵抗しないまま犯される以外しか選択肢が絶望的にないことを悟ってしまう。
これならルイたちに媚薬に苛まされたあの悪夢のような一日の方がマシに思えた。男の本能に怯えながらも自分を必死にコントロールしながらもヒトミとアイは献身的だった。
「フェラしてくれよ」
「ん……」
「お尻も犯すぞ」
「や……」
無理やり両足を立たされショーツに包まれたお尻にごつい手を触れられ悶えた。
もうダメ……。
抵抗をやめようと思い身体から力を抜いた。彼らは私のように手加減を知らない性の無法者。同性同士のセックスでも相手が女性の姿をしていればかまわない輩なのだ。最悪は証拠隠滅で廃人のようになるか命がないかもしれない。
だけど一時でも命を長らえることができたら逃げるチャンスはあるとわずかに希望を持った。
はあはあと吐息をしゆっくりゆっくりと彼らの臭い男性器に口を持っていった。
「観念したようだなオカマのセンセ」
「……!」
「噛んだらぶっ殺してチ×コなくなるぞ」
私にとってのタブーな禁句を言われたのに男の意識はどういうわけか目覚めない。
覚悟を決めフェラチオをしようとした時だ。

No.337 17/11/06 19:52
作家 

瞬間何か刃のようなものが腕のロープを切り私は男たちのなかに床に倒れた。
「きゃっ」
「な、なんだよ!?」
「てめえなにロープほどいてんだよ」
ちがうと言おうとした時にベランダの方から人影が素早く去るのが見えた気がした。男たちから逃げようとした時にロープを切ったのが何かを見た。
カード!?
見覚えのあるカードなことに気づく。それはヒトミたちから見せられたジェンダーアイのカードだった。♂♀に👄とあまり趣味のいい絵柄ではないが間違いなくジェンダーアイのカードだった。
ヒトミさん!?アイちゃん!?
私がカードに気づいた途端に室内に聞き覚えある笑い声がし男たちも叫び振り向いた。
「誰だ」
「どこにいる!?」
「あなたたちよくそんなオカマで満足できるわね」
この艶のある声に苛立ちを覚えながら相手は紫紺のレオタードに身を包み豊かな肉体や伸びた手足、長い髪に端正な表情を月明かりに照らし現れた。
「だ、誰がオカマよ」
「あら失礼。オカマを掘られそうになった沙耶香センセ」
顔を見せたのはルイだった。
助けに来てくれた!?それとも……。
先ほどまでの貞操帯の件を思い返し彼女から復讐をされないかとも思った。
「な、なんだよお前は」
「ランジェリーショップ“EYE”のルイよ。そこの坊やたちなら知ってるでしょう?」
彼らは頷く。リーダーの男は知らなかったようだ。いったい彼女は何を目的に現れたのか。リーダーの男はとりあえず相手がわかっただけ気を取り直したようだ。
「助けにきたのかよ。このオカマを」
ほんの少しプチッとキレそうになるのを脳内に感じたがやはり男の意識はまだ眠っている。
なんで?なんでよ。
ルイは構わず彼らに言う。
「そんなオカマを掘ったところでホモになるだけよ。女にも男にもなれないんだから」
ルイにも禁句を言われたのになぜか男の本能はキレる兆候がない。
「よけいなお世話よ」
「あら?さっきまで死んじゃいそうな青ざめた顔をしてたのに」
一部始終見られたことに気づき全身から身体の力が抜け逃げることさえ忘れていた。
人間は頭が真っ白になるとさっきまでの思考が筒から抜いたようになる。一種のパニック状態が支配していた。そんな私や男たちにルイは胸を張り下半身に色気を振り撒く。
「そんなオカマより私とセックスしない?」

No.338 17/11/06 20:25
作家 

また禁句を言われたが怒るよりも彼女は驚くべきことを口に出した。
自分とセックスしないと。
構わずルイは躊躇いもなくレオタードを脱ぎオールヌードを彼らに見せたがあることを思い出し彼らも口をあんぐり開けた。
「ただし私は沙耶香センセに貞操帯をつけられの。コレがあってセックスできないの」
「な、なんだよ。じゃあどうすればいいんだよ!?」
ルイは口許で笑みする。
「この貞操帯を外すにはそこのオカマが持ってる鍵で外せるはず。探したら坊やたち」
再び男たちの瞳が私に向き私は慌て逃げようとしたがポケットに隠していた鍵をあっけなく取られてしまった。
「鍵ゲット!」
「これでお姉さんとセックスできるんだよね」
「いえ〜い!」
鍵を取られたことは悔しいがルイが彼らとセックスするということ……?
それでいいの?
自分が犠牲にならないでいいのか。
なにを彼女は考えてるの?
「……ルイさん?」
「帰り際に言ったわよね。オオカミに気をつけなさいて」
口角が上がったルイの言葉がよみがえる。このことだったと気づくなか彼女は男たちの輪のなかに入り貞操帯の鍵が外れる重い金属の外れる音がカチャリと耳にし床に落ちた。
「おお!?お姉さんのおっぱいオマ×コ」
「ご開帳〜!」
「マン毛ぼうぼう!」
男たちのはしゃぐ声がするなかルイは私を見つめる。潤んだ瞳は何かを伝えようとしてるようだがわからない。
逃げるべき?逃げないとならない?
混乱する私に男たちは容赦なく言い放った。
「オカマも犯しちゃうか」
「いえ〜い」
「やめときなさい。そんなオンナにもなれない人」
ルイはなぜここにいるのか。彼女を置いて逃げたらいけない気がした。
…………。
「ま、待ちなさい!彼女に手を出さないで」
とっさに彼女と男たちの間に入った。言葉は女のままだが男の本能がそうしろと動かしていた。
「邪魔をするな」
頬を叩かれ投げ飛ばされるように壁に当たった。久しぶりに身体が痛みを心と共に覚える痛みだった。
「やめて!彼女を襲うくらいなら……」
最後の一語は出なかった。プライドかただの意地かわからない。四つん這いになり身体に痛みを覚えなからもそうしないといけない思いがあった。
ルイはそれをいつもの瞳で見つめていた。
サディストである私だが最低限女性を守らないと感じた。

No.339 17/11/06 21:09
作家 

「なんで邪魔をするのよ。わたし男日照りが続いてたんだから」
我慢できなくなったのかルイは恥ずかしげもなく全裸で私に叫んだ。思わす応えてしまう。
「いくら男日照りが続いたにしてもこんな男たちとセックスしてなにが愉しいの!」
さすがに男たちも女装の私にムッとし羽交い締めにし再び縛りあげ相手をルイにしようとした時だった。
ルイの瞳がやっときたみたいな雰囲気があった。警察のサイレンが建物に近づきどかどかと部屋に向かいインターホンが鳴った。
『もしもし○○署の者だが誘拐拉致監禁の疑いがある通報があったのだが』
やべっ!?と男たちは慌てるなかルイは颯爽とベランダから去っていくがその時になぜか貞操帯ごと消えておりとっさに鍵だけを拾い手に隠した。私はそのまま玄関の鍵を開け警官に助けを求めた。出てきた女装の私に驚いたようだが警官たちはとりあえず状況を把握し男たちを捕まえ私は保護された。
ただこの後は散々たる有り様だった。勘当された実家の住所や連絡先を伝え実家に今回の件が伝わったのは言うまでもない。身元引き受け人に現れたのは酔いがあった麗奈に早紀そしてヒトミだった。
驚くべきことは私が連れ去られていた部屋は麗奈の部屋の隣だったことだ。
警官の説明によると彼らは雑誌から私のことを調べたまたま近所に住んでることを知りネットから詳しくさらに調べたという。ストーカー的行為を繰り返してたと後に知り性犯罪に走ったと聞かされた。
よもや自分が被害者になるとは思いもよらず警察署を麗奈たち三人に保護されしばし生きた心地がしなかった。詳しい事情聴取などは後日するという。
「びっくりしたわよ。沙耶香が誘拐されるなんて」
「しかも麗奈さんの部屋の隣にいたなんて」
「ふたりともやめなさい。いま沙耶香さんはいろいろあってモノが言えないんだから」
庇うヒトミの口振りに軽く酔っていたふたりは口を閉じた。麗奈の部屋に戻ると念のため警察が今夜に限り玄関やマンションの周囲に見回りするという。
部屋に入った私はグラスに入った水に口をつけしばらく放心状態だった。怪我の程度は軽いものの打ち身やアザが少し見えた。
「だいじょうぶかしら」
「それにしても姉さんが帰ったと思ったら急に出かけたらこれだもの」
麗奈や沙耶香は仲違いしてたはずなのに普通に会話してるのが耳に入ったが仲直りしたのだろうか……。

No.340 17/11/06 21:45
作家 

ヤボなことと思うがふたりの会話に口を挟んでしまった。
「あの……ふたりとも仲違いしてたんじゃないの?」
あ、と麗奈とヒトミは慌て目を合わしては少し固まったがすぐに言い訳のように返した。
「私はヒトミさんから連絡もらってだから!つい」
「わわわ私は姉さんから沙耶香さんが誘拐されたと聞いて麗奈さんに連絡を……!」
ふたりの話を合わせるとルイは逃げた後にヒトミに知らせさらに彼女が麗奈に伝え警察が隣の部屋に駆け込んだことで事件の大まかな概要を知ったという。私が警察に保護された姿を麗奈たちは酔いが醒めたように見ておりヒトミも後から見たらしくその後は警察に私の身元引き受け人として来た。
…………。
ふと思う。ヒトミとレジカウンターでエッチをしてた鋭い瞳はあの男たちだったかと。
「はあ」
「沙耶香さん?」
早紀の心配した顔に軽く笑みを返す程度はできたが麗奈に謝らないと思い彼女を呼んだ。
「なに」
私は麗奈に最近彼女を責めてお漏らしをさせたことを頭に下げた。
「ごめんなさい」
「……なんで謝るの。あれは反省を促すためじゃないの」
「うまく言えないけどあの時私も自分が傷ついてたから麗奈に八つ当たり気味だったのかも。だからごめん」
傷だらけの私に謝られ彼女は戸惑いがあった。まだ仕事について答えが出てないのに謝るなんて。
続いて早紀にも頭を下げた。
「実は早紀さんにもお仕置きと称して襲うつもりでした」
私の言葉を聞いて彼女はう〜んと唸るがやはり彼女は小悪魔だった。
「あたしなら沙耶香さんに襲われてもかまいませ……!」
慌て口を塞ぐ私は玄関に警察がいるからと諭す。そもそも警察が見守ってるなかで卑猥な会話をするものでないと常識的なことを忘れていた。
「スゴいわね。この子」
ヒトミは早紀に向け笑った。
もうひとつ私は彼女の顔を見て思い出した。
「ヒトミさん、アイちゃんに今夜のことは」
「伝えてないわ。沙耶香さんが怪我をした程度と伝えたから。妹が試験前に動揺されちゃ沙耶香さんとアイの努力がムダになるわ」
その言葉に安堵し私は身体の力がようやく自然と抜けていった。
気づくと彼女たちの前で眠りに落ちており三人は寝顔を見てヒトミは夜遅くに帰っていたらしい。
翌朝目覚めた私は傷の手当てをあらためて麗奈たちがしてくれたことで気づいた。

No.341 17/11/07 05:23
作家 

かんたんな食事を麗奈や早紀さんに用意され昨夜のことは大々的に報道されワイドショーの司会者はこう締めくくるのがパターンだった。
「いくらモテないにしてもオトコが男に手を出してどうするの!?女装でしょう」
新聞の記事にも出てたがこちらは中くらいの扱いで性犯罪について言及があった。
「ふたりとも仕事は」
「休みをもらったから気にしないで」
端的に伝えワイドショーが終わる十時前にマンションを出て私はラフな服装でふたりと共に警察をたずね事情聴取を形式的に行われ裁判の際はお願いすると言われ神無月社長が弁護士を代理人として立てると麗奈から伝えられなんとなく安堵しなくもなかった。
昼前に警察に出た頃にスマホが鳴り少々煩わしいなか早紀が言う。
「昨夜から何度かかかってましたよ」
見ると実家からの電話番号でやむ無く電話を開くと母からの声がした。
『○○!だいじょうぶ!?なんで電話に出ないの』
懐かしい母の声にふと懐かしさを覚えながら「だいじょうぶ」と程度しか伝えられないなか母はこうも言う。
『いつまでも女装なんかしてるからそんな危ない目に遭うの!雑誌なんかに出ていい気になるなんて』
「そ、そんなこと言われたくない。もう切るから。かけてこないで」
唖然とふたりが見守るなかなぜ母が雑誌に載ってたことを知ってたかふと疑問に思うなか帰路に着いた。
隣の部屋は警察や鑑識が調べており警察でも聞かされたことを繰り返した。なんでも隣に住む若者は私が近所付き合いが希薄なのを知り誘拐や拉致、監禁をしてもなんとも思わないだろうと考えたのが動機のようだ。
「近所付き合いですか。申し訳ありません。よく聞かせます」
麗奈はまるで姉のような口振りで警官に頭を下げていた。
部屋に戻り私は着替えフェミニンな服装に着替えしばし静かに過ごした。
麗奈や早紀は撮影旅行の時のように自宅で出来る範囲内の仕事をし再び警官がやってきて鑑識の調べが終わった云々と伝えくれぐれも今後はお気をつけくださいと伝え去っていった。
部屋はいずれ引き払われると大家らしい女性が後にやってきて麗奈に伝えた。
夕方の報道を見て私は途端に震えが襲った。事件の大まかな概要がより分かり心底本気で恐怖をおぼえた。
麗奈は優しく言った。
「お風呂入って夕食にしましょう」
傷がある身体は昨夜のことを物語るようである。

No.342 17/11/07 06:29
作家 

ほどなくして双星出版社へのマスコミ叩きと私の誘拐拉致レイプ未遂事件の報道は七十五日どころか一ヶ月もない程度で終わりいちおうの平穏は戻ったようだった。
アイの中間試験のテストは五十番以内にはあいにくいたらず五十三番とぎりぎりな順位だった。
アイは残念がったが若いことはふつうに素晴らしい。努力の結果は報われるということらしい。
「センセ、デートは?」
「するよ。ちゃんとアイちゃんは努力したし結果は出たから」
ヤッター!と部屋で彼女に抱きつかれこの頃には傷はとりあえず癒えていた。
しかしまだ解決してないことがありヒトミにルイを呼ぶようにお願いした。神妙な表情のルイとふたりだけで対峙するなかヒトミとアイは覗き見見守っていた。
私はルイに頭を下げた。麗奈と同じように。
「ごめんなさい」
「謝るなんてらしくない」
ふと私は気になり彼女に下半身を見せるようにお願いした。助けられた時に外したはずの貞操帯は忽然と消えており鍵だけはこれ見よがしに目の前にあった。
するするとスカートが上がった先にはそこには鋼鉄の貞操帯で包まれた女性の淫部があった。外したのになんで再び着けたの?
「な、なんであの時男たちに外されたのにまた着けたの」
当然の疑問だった。しかしルイは静かに言う。
「これは沙耶香さんや女装者さんたちへの償い。だから男日照りなんてのはウソ。誰とも身体を交じあわせないなか私はかつての被害者たちと顔を会わせにいってセックスを試みた。このまま」
ルイの話に私やヒトミたちは驚いた。だけど貞操帯があるから口やお尻でしかできないことで被害者に責められ泣いたという。
セックスをできなくさせてしまい心から申し訳ないという思いだけあった。
私は男たちに現れたルイを思い聞いた。
「なぜ私の前に現れたの」
「……男たちに汚されてはいけないと思ったの。それだけよ」
事も無げに言う彼女の前であの時の恐怖がよみがえるなか身体の力が抜けた。私みたいな変態を守るために自分から身を挺したらしい、彼女は。
「……ごめんなさい、ありがとう」
その言葉を伝えるだけで精一杯だった。
ルイは言う。
「沙耶香さんから貞操帯を外してほしいの。私のいまのお願いはそれだけ」
鍵を手にし貞操帯の錠を外し重い音を立て彼女の淫唇や陰毛、クリトリスは三ヶ月ほどに輝きを浴びていた。

No.343 17/11/07 08:27
作家 

貞操帯をつけてたのはルイなりの彼女なりのけじめだったらしい。
秋の夜に私はルイに身体を求められたがこの後彼女の身体に更なる異変が起きていた。
「ああ、沙耶香のチ×コチ×ポコオチ×ポコ……じゅるじゅる……」
卑猥な音を立てながらショーツから勃起したぺニスを舌や指、口内で責められ以前よりテクニックが上回っていた。被害者とはクンニやフェラをするだけだったようだが彼らとの触れあいから愛情面を身に付けたようで表情が恍惚的になりより魅力的だった。
だけど気になるのはヒトミとアイが見学と称して堂々と見ていることだった。
「三ヶ月も放置されたマ×コだからカビがあるとか」
「けっこう匂うはずよね」
「シャワーは浴びてたわよ!ちゃんと貞操帯を外してから隅から隅まで洗ったわよ」
「……せめてふたりとも外から覗いてくれません?」
堂々と見られるのは羞恥心があり過ぎてルイに集中できなくふたりは扉から覗くようだった。
ルイは甘い吐息をしながら私に風吹先生での出会いや三ヶ月の間のことを語りクンニや愛撫をさせる。
「彼らには……ひどいことをしたわ。沙耶香さんにも……」
ルイの身体はとても三ヶ月もの性交してない女体には見えなかった。しっかり胸は張ってたしお尻はより丸みをおびアヌスでさえキュッと締まる見た目だった。
「フェラやクンニ、アナルしかできなくてつらかったわ……。彼らに罵られて。女性としてこんなにつらいことはなかった」
「はあ……それでどうするつもり?」
「罪を償い……あの人達が普通にセックスできるように治療に貢献するわ……」
怪盗三姉妹の長女やリーダーである彼女から治療や貢献という言葉は意外に思えた。
乳首は赤にも桃色にも見え谷間には体液があふれ淫唇は愛液が洪水のよう。淫豆は勃ち剥れていた。
「いつまでかかるかわからないんじゃない」
「それでもやるわ……」
長女の決意をヒトミやアイも扉越しに聞いて顔を見合わせた。
「姉さん変わった……」
「うん」
それでもまだ処女なアイには目の前の性交の方が衝撃である。
これ彼女に悪影響じゃないかとよぎるが見学も勉強であった(?)。
ルイの淫唇は幾重もの襞がありまさに淫花。だけど以前ほどに喰う印象はないようだった。指さえ吸い付きくちゅくちゅと音が立ち愛液が絡み舌に甘かった。

No.344 17/11/07 15:07
作家 

ちなみに私たちがいるのはそう“EYE”のあの三階の屋根裏部屋。
かつて私が媚薬に犯され拘束された因縁の部屋。ちなみに私は婦警、ルイは怪盗ジェンダーアイの紫紺のレオタードでプレイしている。
少し時間は遡る。
「これ婦警の衣装……なんで?」
「お願い。それを着て私とセックスしてほしいの」
ルイにそう言われては断りにくい。ただでさえ警察に保護されただけになんともやりにくいが婦警の衣装は似合うと言ってくれ照れがあった。
キスをしベッドに入り互いに身体をまさぐった。
「ああ……んん」
「凄い、沙耶香さんのスカートのなかで苦しそう……」
婦警のコスプレは初めてなのでどうしていいかわからないが自由にしていいと彼女は促す。ルイの手や指はスカートやショーツのなかで膨らむぺニスを求めてくる。
「ん……なんて淫乱な怪盗かしら」
「ああ……捕まったのがいけないのね」
ふと思う。
まさか警察に自首するつもりではともよぎる。もちろんいますぐでなくとも風吹先生たちのもとにいる患者たちを治療してからだ。
レオタードの内の淫唇やアヌスは三ヶ月ほど男性に触れられてないからまるで処女のような輝きがあり初々しい匂いがあるようだった。ただし誤解なきよう言えば処女の秘部を見たのはアイだけである。
しかし指や舌の吸い付きは名器たるルイらしい。
「ん……れろれろ…んん!」
舌さえぺニスのような男性器の形状になるような錯覚に陥り以前とはちがう。襞からのあたたかい圧力がたまらない。
「沙耶香さん……」
「ん……」
「私も欲しい……」
「……丁寧に警棒を扱うのよ」
ハイ、と私のスカートを捲りショーツの脇から出し愛撫を始めた。じゅるじゅるれろれろと卑猥な音を立て再び現在に至る。
「ん……口マ×コじゃない」
「ああ……淫乱な私がいけないの。んぐ」
下半身がベッドからちいさく跳ね上がり離れるくらいにルイはテクニックがあった。ショーツの内にある膨らむ睾丸に舌をつけ湿らし濡らす。
「ああ……」
「ここのところちゃんとイってないみたい」
「オナニーさえ中途半端だったから……よけいなことは聞かないの」
丸みを帯びたお尻にベッドの側にあった短い鞭があることに気づき手を伸ばし叩いた。
鞭が跳ね肌に当たる。
「ああ……ン。さすが……」
彼女は私の着眼点をほめ悶えた。

No.345 17/11/08 05:12
作家 

短い鞭が空気を裂いてルイの丸いお尻に弾け赤くなり悶える。
「ふん、それで償いをしたつもり」
「ああ……許して。沙耶香さん……」
プレイの一環で彼女を責めまるで牝牛のように魅力あるお尻や胸が揺れる。しかしプレイとはいえ責められることで悔恨の気持ちがあるらしいことは感じられた。
レオタードの布地に手をやり肉唇が露になるくらい食い込ませてるやらしい肉の形が膨らみ見えた。
「ああ……いや……」
「このオマ×コで何人もの男性を誘惑しては媚薬を使い自分だけ愉しむなんて」
「……ご、ごめんなさい」
鞭を振るい彼女は牝牛のように喘ぎが部屋に響く。白い肌に赤い傷ができるのは生々しいものがあり興奮はするが理性のどこかは女性が傷つくのが嫌なのだと聞こえる。
ソフトサディストな私はあくまで言葉責めやローター、バイブなどで状況をつくり相手を精神面から焦らし性欲を内から出していき求めるようにしていくらしい。
だから道具やアイテムを持って傷つけるのはいささか向かないところがあるとなんとなく自覚した。
しかし相手が求めることには応える義務もある。
義務?
ルイとの間には義務というよりは因縁の清算かもしれない。
だから気持ちを鬼にしないと今夜のプレイは清算にさえならないとなんとなく悟りがあった。
「前を向きなさい」
「ああ……やめて」
少しためらいがあるなか彼女の形のいい乳房や長い手足、太腿などに鞭を振るいレオタードが破れるのではと思うくらい力を意識し入れた。
ああ!?いたい!?やめて!!
本気で痛がり心からの贖罪を込めた悲鳴のような声が伝わる。それでも鞭を振るう。
さすがに鞭を振るうだけでも力はいるし消耗もあり息が途切れ飲料水で喉を潤した。婦警の姿をした私と怪盗ジェンダーアイとしてのルイ。どうヒトミやアイに映るのか……。
息をのむふたりの気配がわずかに感じた。
「飲みなさい」
口移しで私はルイの口内に飲料水を与えた。憂いを含んだ彼女の瞳は生気を吹き返し髪やうなじに輝きがあった。肢体にも。
はあはあとソフトサディストでもあたり前に体力や気力の消耗はある。サディストはただ相手を責めればよいのではない。相手の要求に応えないとならない。
「今度はその身体で償いなさい」
「わかりました……」
仰向けになり食い込むレオタードから花唇が見えた。しかし……。

No.346 17/11/08 05:59
作家 

若い魅力ある花唇にいきり勃った肉棒を挿入し先端、鈴口が触れた時にそれは起きた。
ぴゅるるるっ!?
え!?これには私だけでなくルイや覗き見してたヒトミたちも驚きの目があった。
「どうしたの沙耶香さん……?」
「いや……出ちゃった」
まるで初体験をする童貞少年のような戸惑いがありイクタイミングでないくらいはわかるし理性や本能はコントロールしてたのに身体や肉棒が先んじて反応した?
もう一回やりましょう、とルイは肢体に放たれた精液を拭い肉棒に触れながら再度堅くさせた。
「ああ……許して」
「覚悟して怪盗さん」
しかしである。
今度は鈴口から先を花唇に挿入できたと思った瞬間だった。睾丸から熱いマグマのような射精感があり肉棒全体が膨れ上がったかと思うと再び射精が迸り花唇や臀部に精液が飛び散った。
さすがにルイもおかしいと感じたらしい。
「そんな沙耶香さん……早漏になったの」
「まさか。麗奈や早紀さんとだってできてるし」
この時は私がオナニーを中途半端にした反動かと思われたが実は原因は別にあった。
三度目は挿入は完全に出来たと思ったがこれも再び射精感が絶え間なく襲いまさに耐えることさえできないままだった。ヒトミたちも部屋に入り私の肉棒を弄る。
「フツウに思うけど」
「麗奈さんや早紀さんとしかしてないのでしょう?センセ」
うん、と答える。しかしルイは言う。
「だけどこれでは早漏みたいじゃない」
けっこう突き刺さる表現を容赦なく言われ傷つく。そんな私にヒトミが考えたように言う。
「試しに私としてみる?あと一回二回はだいじょうぶよね」
「たぶん」
しかし三度の失敗はけっこう響くし傷つくのだがなぜかヒトミとのセックスはフツウにうまくいった。
「はあはあ、ちゃんと出来たわね」
なぜ、と呟いたのはルイ。ルイは私とのセックスができないことに疑問を抱き私は三姉妹を見比べたがわかるわけもない。
四回目のチャレンジをしたがこれも失敗に終わる。薄くなった精液の飛沫は紫紺のレオタードを濡らすだけだった。
「私が早漏かどうかも含めてルイさん」
「なに」
「ルイさんの性器も風吹先生に診てもらった方がよくない?」
それしか方法がない。結果が残酷なモノになるかもしれないと不吉な何かが胸によぎりそれはほどなく当たる……。

No.347 17/11/08 06:35
作家 

名器になりすぎた!?
これは麗奈も声を大にするくらいに驚きがあった。
うん、と頷く私を見ながら彼女は甘い吐息をし乳房を揺らし花唇は愛液を滴らせる。舌を乳房につけ花唇を指で弄り声が甘く悶えるものになる。
「ああ〜ン、な、なんで彼女は……そんな」
「風吹先生が言うには……彼女は高いヒールを常につけてたでしょう?」
う、うんと感じながら麗奈もそれとなく思い出した。ルイは高いヒールを履くことで下半身、特に膣の筋肉を引き上げることを若い時期次女のヒトミが覚えてる限りでも中学時代からしていたらしいと判明した。
「ずっと高いヒールを履いてた習慣から……膣がより鍛えられさらに貞操帯で拘束され誰にも触れられないことでより形が洗練され中の膣や襞、子宮までが完全に近い名器を作り出したと言うの」
「そんな……ああ」
ルイは風吹先生から聞かされたことでショックを受け涙していた。
誰ともセックスができないのでは。
あまりに気の毒に私やヒトミたちは声をかけれなかった。名器であるが故の悲劇、喜劇にもならない名器を持つ女性の末路だった。風吹先生は気長にかつての被害者たちと共に治療しましょうと答えた。
「……ん、沙耶香はどうなの」
キスを交わし麗奈は身体を向け首や背中を抱き愛撫し身体があたたまる。
「え……とルイさんに?」
思わず彼女は強気な瞳を向け身体を強引に抱き締めた。いたいのに。
「ちがうわよ!早漏疑惑!鈍いんだから」
「あ、ああ……」
実は私も風吹先生にそれとなく諭された。むずかしく考えないことと伝えられた。
あと男性や本能の意識が封じられたかどうかじゃなく自分を受け入れないと“彼”つまり男としての自分さえ考えすぎると失われ将来後天的とはいえLGBTや性同一性障害のよう深く考えて抜け出せなくなると注意された。かえって深く考えすぎて女装ができなくしなくなる恐れがあるからと言われた。
麗奈は私を見つめ言う。
「真面目なんだから。きらいではないけど」
女装の内にある芯の部分に伝えるようだ。男性時代も真面目な芯は性別に関係なくほめられたが。
「ん……」
「考えないの」
ぐっと下半身に力をショーツ越しの男性器を彼女の女性器に挿入した。今夜はランジェリープレイ。麗奈の赤い下着は燃えるよう私の黒い下着は黒い闇のようだった。

No.348 17/11/08 07:55
作家 

いってらっしゃい、気をつけて。
私はいつものように彼女を見送り一言言わなくてもいいかもしれないが付け加えた。
“気にしないで”
そっと手を向ける彼女は去っていく。麗奈は私に言われたことをいまだ気にしていた。言葉は残酷、保育士時代にも同僚や子どもたちでさえキツい言葉は覚えてると知ってたはずなのに過ちを繰り返す。
“なんのために仕事してるか考えなさい”
麗奈は口に出さないが気にしている。答えを見つけるにはいたってなく迷わせた。しかし心のどこかでつながってると思いたい。
あれから土日に限ってはエアロビクス教室やカルチャースクールなどにふたりあるいは早紀を含めて通い世間に多少は私の正体が露見しマンションや近所の人たちに知られた。なかには白目で見る年配の女性やからかう子どもたちもいるがそれでもほどほどに町の人たちに受け入れられたと考えた方がいいだろう。
たいていは“EYE”でお手伝いの合間にお茶したり若い十代のお子さんを持つ人妻や母親の性の相談をすることもある。ただしあくまで性の相談は相手の事情などもあるので風吹先生を紹介する橋渡し程度。女装や下着への悪戯もむずかしいと実感した。
「またご相談乗ってください」
「私でよければ」
「沙耶香さんはこの町でイチバンのヘンタイだから」
ヒトミのからかいに笑いながら女性は“EYE”を去っていく。
ヒトミのからかいに私は目を向けた。
「もう少しまともな表現ないわけ」
「ヘンタイは事実でしょう」
「相変わらず入り浸るのね」
現れたのはルイ。憎まれ口は変わらないというかあえて私は彼女に変わって欲しくないから和解の後の態度はそのままで構わないと了解していた。
「どうなんです」
「風吹先生が言うにはレズになるしかないとも」
「私はいいけどアイは嫌がるわよ」
ヒトミはあっけらかんとしてるかが三女のアイは異性に興味ある年頃。ただでさえこの環境で理性を女性として保ち我慢している。
アイはいま期末試験に向けて頑張っているがデートくらいはしないといけない。
「アイのバージンはどうするの?」
「私なんかが彼女の処女をもらっていいの」
同じ表現なのにこのバージンと処女の違いは男女間だろう。
「アイがよければよくない」
「そうなのかしら」
女言葉の私は女装してても女性の倫理観はわからない。好きという感情か?

No.349 17/11/08 13:34
作家 

日曜日。
私は駅前に花柄のブラウスやスカート、レースのカーティガンに薄手のコート、髪には煌めくようなアクセで留めて待っていた。
今日は約束のデートで相手はアイ。駅前の建物の硝子に映る自らの姿が変じゃないかと気にした。ちなみににデートする前に麗奈は「けっこう女装が板についたわね。見た目はおとなしいのに内面は本当オチ×チ×みたいに熱いんだからふしぎ」といくぶん笑みを見せ見送ってくれた。
彼女は今日はヒトミのところに遊びにいくといいだいぶん普通の日常を戻していた。そこへ明るい声が飛び込んできた。
センセ〜!
珍しくスカートでなおかつ素足を出し駆けてくる愛が瞳を輝かせ息を切らした。コケないことにホッとした。
「走ったらあぶないわ。コケて……下着を見られたらどうするの」
後半の小声に彼女はボーイッシュな表情を赤らめ声を上げた。
「そ、そんなことしないもん!」
もうととりあえず彼女の呼吸が整ってから進んだ。日曜日の九時でも関東にあるこの街は人が多い。
アイのファッションを見る。キャミソールに厚手のシャツただし肩は少し出てる。スカートはおしゃれなミニスカ。カーディガン。私がストッキングと上からソックスなのに彼女は寒くはないのかなと思う。
ギュッと腕を抱かれ微笑みがあった。
「センセとデートできて嬉しい」
「……んぅ」
こういう時はどんな返事をしたら困る。もちろん男性時代にもデートは何度かしたがうまくいったかどうかはふしぎと思い出せない。
女装で生活が変わったから……?
秋の鱗雲やアイのあたたかい腕にそんなことを思った。男の意識がないわけではない。ちゃんとスケベ心や疚しいことは人並み(以上?)にあることはわかってるはず。
ふんふん♪と鼻唄をするアイに邪な気持ちがないわけでなくマイブームの花柄ショーツの内ですでに熱い膨らみがあった。
オトコてこれだから。
意識の内の沙耶香がつぶやく。
ふと聞いた。
「どこへいくの?」
すると若いアイらしく当然のような明るい声が耳に届く。
「東京いこ!東京」
あれよあれよと電車に乗せられ景色が風のように流れていく。休日の電車は人が多い。
また思った。
痴女になった美紀にバスでやられたんだ。そう思いながら座れない車内なのでアイが痴漢に遭わないように私が車内の内側に背を向け守るように自然にしていた。

No.350 17/11/08 15:11
作家 

それは不意にやってきた。
男の手とわかるものが私のお尻をはじめは手の甲で次に掌そして五本の指を使いお尻を触ってきた。
痴漢。
それも美紀とはちがうし女性でもないと直感が伝えていた。
「センセ……?」
「……静かに」
あ、とアイがつぶやくと同時に私には彼女の背にある流れる風景の硝子に男の姿を見て眼鏡のレンズにもわずかに映っていた……。
男の表情はわからないが息が首の後ろや背中にハアハアとかかり手はお尻からショーツの形や淫部に明らかに触れよう……いや触れてきた。
「センセ」
お世辞にも硝子に映る表情は青ざめはあったはず。しかし毅然とする必要もあった。狭い車内に痴漢はたぶん真後ろの男性。年齢はわからない。
「アイちゃんは動かないこと」
だけど、と言う彼女に私はそのまま痴漢にやりたいようにやらせるなかむしろ痴漢に半歩ほど下がりそっと足を踏んづけた時に声が聞こえた。
「いたっ……」
「あ……すみません」
「くっ……」
相手にだけ目に見える反撃をし私も麗奈やルイたちのように今日はヒールをつけていた。たぶん痴漢の男の足にはヒールの先が当たったはず。
しかし相手も懲りない。よほど慣れているか。この路線のベテラン痴漢か……。
そのまま触ってればいい。私はオトコなのだから。
目の前のアイや周りにいる女性客が犠牲になるくらいなら痴漢に遭うのが私なら多少は構わないはず……。
瞬間掌がストッキングのセンターシーム、ショーツのクロッチに這い指や掌から汗を感じたが私の睾丸の膨らみに気づいたようでしばし止まった。
「ふう……」
電車の硝子窓に映る真後ろの男性にわかったでしょう?とアイコンタクトをした。すると男が笑みを口を開く瞬間に硝子越しではなく直接睨みを入れた。
「こいつオカ……!?」
「それ以上言えばこのスケベな腕ごと鉄道警察および警察署につき出すけど……構わないかしら」
私は淫部に触れた掌から直接腕を確かめすぐさま掴み男とアイにしか聞こえない声にしたつもりだがわずかに周囲に伝わるようにも声を大きくした。
警察?痴漢なの?
周囲からそんな声が聞こえ男の表情に焦りが見え私と男の瞳が交わされ男は何か言いたげしながらも手を振り払い逃げるように車両を移動していく。瞬間アイがスマホを上げ撮影するような動作があり笑みした。
「撮れたかわからないけど」

No.351 17/11/08 15:33
作家 

安堵するなかアイが心配するような表情をし撮影したスマホを見せたが私にはわからなかった。
「顔はちゃんと見なかったら」
直接後ろを振り向いたわけではなく振り向きを途中で止め半身だけ動かし男の顔を少し見た程度。二十代か三十代程度がわかっただけ。
「痴漢なんて許せない」
「今日は忘れよう」
アイは私が庇うことで安心もあったが私の手と淫部には男の腕と手の感触が残った。
小一時間ほどで東京に着き駅のトイレ(アイと共に女子トイレ)で下着やストッキングを身体に合わせ直し緊張があり尿は多く出た。
怖かったと肌に感じた。
痴漢と対峙した時は自分の正体がバレる恐れもあり痴漢の方が騒ぐ可能性もある。たまたま威圧しまわりが私の声を拾ってくれた助かったに過ぎない。運がよかったと思うのが前向き。そこへ扉の向こうからアイが呼びかけた。
「だいじょうぶですか」
「う、うん。待ってて」
扉から気配が消え吐息をつき尿を出した後にあらためてストッキングとショーツを直し人目を気にしながら手を洗い待ってた彼女に笑みした。
「さあ気分を変えましょう」
「うん」
東京に来ることは滅多にないので気分を満喫する以外にない。とはいえ女装してからもさほど遊んでいない私はアイにまかせることにした。
アイも普段はボーイッシュだがそこは女の子。ファッションの店を何軒もウインドウショッピングしたりアクセサリーショップ、お菓子を買ったりいつの時代も女の子は変わらないと思う。ただふつうなら同世代の異性や同性と遊ぶところが相手が私という相手が変わってる。
「センセ、ラブホ!」
「ダメ!」
「え〜、言っただけなのに」
街中でもたまにハデな建物の裏側や脇道にラブホテルはあるからちょっと困る。アイは性知識がありセックスをなんだかんだで直接本人の目で見ている経験がある。
興味はあるのはわかるけど興味がありすぎなのはこまりもの。
麗奈から小遣いをはずんでもらい多少は欲しいと思う下着や服は買うことはできた。
またふと思う。
そういえば撮影先で買った恋愛成就のお守りやキーホルダーはいろいろあり渡せずじまいだった。麗奈のしあわせを考えてると内にあるのが見えていた。
「あ!カワイイ」
アクセサリーショップでアイはハート形のイヤリングにはしゃいだ。女の子だなと思いながら見つめた。

No.352 17/11/08 17:23
作家 

私が買ったハート形のイヤリングをつけてアイははしゃぐ。
「男子……男性からのプレゼントは初めてでとてもうれしいです」
それはいいんだけどウインナーやソーセージのソテーか何か知らないけど口をあんぐり開けてセックスアピールをするのをやめなさいと……心の中でひそかに呟いた。
せっかく奮発して高くていいレストランにわざわざ予約して入ったんだから。ただしこれは早紀からのアドバイスだった。
窓からは海辺や公園が見え眺めはよく下には家族連れや恋人同士、学生たちが見えた。
「アイちゃん」
ほんの少しし注意するつもりだったが水を差してしまうことになるとは思いもよらない。小声で言う。
「あんまりえっちなことしちゃダメ」
「センセ……」
一言言っただけでもしゅんとうなだれ食欲をなくしかけるのが表情から伝わり慌て取り繕う。
「ふ、ふざけちゃダメて言ったの。料理をつくってくれたひとたちに悪いでしょう」
「うん……ちゃんと食べる」
「そう。ちゃんと食べないと」
まわりの目を気にしてしまうのは女装というより大人なんだと実感する。ルイやヒトミがどう彼女を育てたかは想像の範囲程度はつくが実像がイコール想像とは限らない。とは思いながらも私も高めのステーキに手を出しているから彼女に誤解を招いてる可能性は多々ある。
お肉を食べるイコール精力をつけてる→セックスしたい(と思われてる)と誤解を招く。魚料理にすればいいが外食だとお肉になるのはバカな習慣。
食欲がないわけでなくアイはちゃんとほぼ料理をたいらげた。ちょっと無理したような瞳や表情があった。
女の子の扱いはむずかしい。女装してるのに気持ちを重ねたり同化は多少はできるがやはりズレもある。
アイは私をまっすぐ見て聞こえる範囲で伝えた。
「センセ」
「ん」
「センセとセックスしたいけどいいですか」
なんとなく察しはついてたがいざ聞かされると食べたはずの胃袋は空っぽになった感じになり喉がやたら乾くことをおぼえた。
しばし水を飲むくらいの時間は要した。あとはカフェラテ。
水の無色透明な水特有の味とカフェラテの熱くあたたかい甘さ。
アイは彼女はどちらなのだろう。
出ましょうとレストランを出た。まだ街に人の数は多かった。その中に痴漢の瞳があったことを知らない。

No.353 17/11/09 05:12
作家 

食事を終えてっきり機嫌を悪くしたアイが次に誘ったのは。
「ここはなに」
「撮影スタジオですよ♪」
見たらわかるけどと思っていると手を引かれ受付を済ませアンケートを頼まれた。
当然だが名前、生年月日、性別などを書かねばならないがつい戸惑う。念のため本名項以外に希望の名前項以外もあり少し安堵した私をアイは笑っていた
希望の衣装とあり悩みながらも何かしら思いきった性格もあり心が決めるとすんなり書ける。思いきりのよい性格で失敗もあるけど。
アシスタント担当らしい女性がアイの名前を呼び手を振る彼女がいなくなり少しして私の名前を呼ばれた。
「水越沙耶香さん、……男性の方ですよね」
「あ、ああ。ハイ」
少しじっと見つめられながらも衣装部屋に呼ばれそこには制服やドレス、スポーツウェア、ワンピース、キャミソール、ミニスカ、フリルなど多くの衣装のあちこちには大半は女性もだが素の男性の姿も見えた。
ふとマスコミに叩かれていた頃にちらっとテレビに映っていた撮影スタジオだったのかなとぼんやり思う。
「お姫さまが希望とありましたがディズニー系?オリエンタル系でしょうか」
衣装はジャンルなどに分かれ若い女性店員はアンケート用紙と照らし合わせ私が答えるごとに付け加えていく。
「オーソドックスなのが。あとちょうちん袖やフリルとか」
「可愛いですね。ならこれなどは」
ゴクッと喉がなるような純白の煌めくドレスに見とれサイズを確かめ更衣室に向かい着替えた。
姿見に映る下着姿の上にドレスがワンピースなので下から来てファスナーを上げた。
「センセ?」
「アイちゃん」
「衣装選びました?」
う、うんと答えながら機嫌を損ねたはずなのに声は弾んでいた。たまたま同時に更衣室のカーテンが開くと私はお姫さま、アイは王子さま。まるで宝塚のような衣装で互いに驚いた。
「へへん♪似合う」
もとがショートカットのボーイッシュなので衣装に合わせたメイクがなくとも似合う。素がいい。
「センセのお姫さま。合わせてよかった」
そう言われながらメイク担当の女性に鏡台の前に座りお姫さまメイクをされた。目を閉じファウンデーションやらあらためてされ初めて麗奈に女装されたあの日が脳裏にあった。
あの日他人に女装させられ“沙耶香”になった。
「どうしました」
メイク担当の女性がふと気づいた。

No.354 17/11/09 06:06
作家 

姿見にぼんやり映自らの姿に瞳からうるっと涙が浮き出そうになる。
幸せ?後悔?麗奈や早紀さん、社長、ルイたち三姉妹……などなどこの半年以上のことが走馬灯のように脳裏を駆け巡り泣きそうになるのをぐっと堪えた。
「す、すみません……少しメイク落ちちゃいますけど」
目許をハンカチの端で拭う姿をアイやスタッフたちに見られながら息を整えた。構いませんからと伝えた。
呼吸を整え何を考えてたのだろうと少し思う。あらためてメイクされ泣こうとしてたはずなのにこの撮影スタジオに入った前後くらいに陰部は興奮していた。
「それではこちらでお願いします」
手間がかかるだろうにロココ調の椅子や中世的なカップなどの小道具しかもしっかりお茶を淹れてある。カメラマンも女性で明るい人。
「緊張しないでいいですから」
まただ。
麗奈と撮影した時が思い出されながらフッと笑みすることは自然にできフラッシュがたかれた。あとインスタントカメラで試し撮り。デジカメなどでも撮影しては見せられる。
「次は蘭樹理さまとお願いします」
「センセ、いえお姫さまお願いします」
表情からは機嫌がよくなったかはわからない。少しでも楽しくしようという雰囲気が肌に伝わる。
再びカメラに撮られいろいろ表情やポーズを変える。再び衣装やメイクを変えては制服など多くの衣装を身に付けては撮影すると夕方近くになっており最後の撮影を望まれた。
「着たい衣装ないですか」
「あのアイちゃんさっきはごめん。言い過ぎたと思う」
「……私の気持ちが届いてないのがわかりましたから」
「そんなことはないよ。ただセックスはうかつに口にしない方がいいよ」
大人なんだ、と少し寂しげに胸に傷つくように呟かれた。そんな私にふと目がついた衣装はずっと気になっていたウェディングドレス。
「センセ、花嫁さんになりたいの?」
いや、どうだろうと思った。よぎったのは麗奈と早紀、アイたち三姉妹の花嫁の姿があった。
お店を出る時にスタッフさんから声をかけられた。
「あの失礼ですが『クロスドレッシング』の沙耶香さんですよね。撮影中は支障があるとお思い声をかけませんでしたが」
「あ……声をかけてくださればよかったのに」
「いえなにかつらそうに見えましたので」
こういう職業の人たちはこわいくらいに人を見ている。少し話をしまた来ますねと伝えた。

No.355 17/11/09 08:29
作家 

帰りの電車はアイに席を譲り私は彼女の背に映る自分の異性装が目に入った。
憧れの女装そして“沙耶香”という名前であり姿それが欲しかったのではないか。
ふと気づくとアイが年配の女性に席を譲り扉側に私を招いた。混雑は朝ほど混んでないのにぎゅっと身体を寄せてきた。
あたたかく柔らかい甘酸っぱい十代特有の匂いと大人になりたい化粧品の混ざった匂いそれ以外にも綺麗な睫毛や形の整う眉、少し悲しみを秘めながらまっすぐに輝こうとしてる瞳、小さい鼻に形のいい唇に顎。
“沙耶香”とはちがうが彼女もまた女性なのだ。若く溌剌としながらもルイやヒトミ同様に何か複雑な生い立ちを抱えながら怪盗ジェンダーアイと普通の女子高生としていまを生きている。そんなことを思っていると股間を撫でられた。
痴漢!?
ちがったアイなことはすぐにわかった。スカートの上からちいさく大胆に若い掌で私の淫部を触れていた。
「センセ、ううん沙耶香さん…」
触っちゃダメということはできたがこの時はそれは口に出してはいけないと思い好きなようにさせていた。そんなことが行きと同じくらいの小一時間電車に揺られていた。
駅に着き改札を出ると六時を半ほど過ぎ東京を出る前にファーストフードを少し食しいくつかはそのままテイクアウトした。
「アイちゃん」
「今日は楽しかっ……」
たぶんにけっしてそうではなく水を差したのに健気であり最後まで言う前に私は思いきった。
「少し休んでいく?」
「え」
「だけど私もアイちゃんに見てほしいもの伝えたいことあるの」
街中の駅前を少し歩き一見ファンタジックなラブホテルに彼女を誘った。
淫行ねと沙耶香の意識は問い責めるように内から声があった。
「これがラブホテル……」
アイ向けに少女向けの花柄や東京のコスプレ撮影スタジオのように花が生けてあり(造花だけど)ホワイトやピンクで彩られ飲料水を入れるグラスなどもお洒落。
だけどラブホテルの一室。浴室はガラス張りで透け気味、すけべ椅子もあり明らかに股間を責めるもの。いくつかバイブやローターなどもあった。
「オトナの玩具。センセがあのAV女優さんを責めたのとおんなじ」
美紀との撮影もふしぎに遠くに感じられながら「シャワーを浴びてきなさい」とだけ伝えた。
透け気味のガラスから彼女の姿を見てはならないと感じ他に興味を移す振りをした。

No.356 17/11/09 10:34
作家 

シャワーを浴びてくる。彼女が上がった後に入れ違いにシャワーを浴びる。風呂場にもあたり前のように全身像を映す姿見がある。
ありありと男性の裸体が映り熱いあたたかいシャワーの湯が弾けていく。眼鏡を外し見ないようにしても首から下の自らの身体。
女性らしいといえる点は華奢な手足に以前に丁寧に剃った陰毛、日焼けがわずかに残る薄い肌くらい。顔つきに救われたとはいえるが慰めに思えた。
瞑想をしルイやヒトミそしてこれから向き合うアイに胸中で謝る。
これから少しそして残酷に重たいことをします。
この言葉を呟いた時は無になっていたかもしれない……。
身体を丁寧に拭き慣れない手つきで髪を結わえて全裸にバスローブだけをつけアイに向き合う前に呼吸を数回繰り返しベッドに向かう。
彼女はこれから処女を喪失する期待と不安をあらわすように両手を胸に置いていた。
「……アイちゃん」
「センセ、……沙耶香さん……」
躊躇いなくバスローブを目の前で私は“男”としての全裸を彼女に見せ息をのむのが室内に伝わった。あえて言う。
「これでもわたし……いやオレを抱きたい処女をあげたいと思う?」
意識した途端に男の自分が出て声まで太く変わりあまりに自然だったことに驚いた。
あ……。
「い、いや……!」
途端に彼女は頭ごと背け掌で顔を覆い背中が震えていた。残酷なことをしたと理解し置いていたランジェリーを身に付け髪をほどいて少しだけ風呂上がりの肌の手入れに化粧を少しした。
怯えから彼女が解放するには時間が必要だった。ほどなく彼女はおそるおそる振り向き頭をあげ表情が戻った。
「ごめん、怖がらせる思いをして」
「なんであんなこと……したんですか」
瞳には力強く怒りが込もっており少女らしい何か輝きがある。私は言う。
「私の内には……さっきのような男、男性もしく牡がいるの。私はそれといま向き合ってるの」
考えなくてもいいと風吹先生に言われたが一種の袋小路に心から入っていた。
「アイちゃんは……男の私は抱きたくないと目を顔を背けた」
「そんなのあたり前です。あたしは女装の人たちしか見てないもの」
悲痛な彼女の叫びに複雑な生い立ちがあるようだった。
ごめんなさい、と女性として抱く以外してあげられなかった。
かつての麗奈を傷つけたようにそんな人になったのか。

No.357 17/11/09 15:43
作家 

気づくとアイの顔が正面にあり唇を交わした。
「ん……振り向いてくれなくても処女をあげれなくても……いいですから」
「ん……私はアイちゃんを……傷つけたのに」
「かまいません……セックスを…最後まで…しなくてもいいから」
私の腕を取り若い乳房に手をやり触れるように促した。あたたかく柔らかい、こんなに若いのにルイたちとは異なる幼い母性を秘めているようだ。処女なのに。
「あたしは女装の……沙耶香さんが好きなの」
「ん……んん」
若い彼女にベッドに押し倒されショーツに包まれた淫部は本能のまま勃起していた。本能には逆らえない。
しかし理性はあった。彼女の手はショーツの柔らかい布地から指でまさぐり形を確かめていく。
「ここはオトコだけど……クリチ×コ…クリチ×コ…」
「ん……いや」
「クリチ×コは我慢してたよ。ずっと…ずっと…」
アイは瞳を輝かせ言い聞かせるようにし羞恥心そのものに触れるような囁きとあたたかい感触があった。
「ああ……ン」
「センセ、ううん沙耶香さんは……オンナのひと……オンナのひととして感じて……」
「っ……」
性感帯である睾丸に触れてきて頭の中が真っ白になりそうな感覚をおぼえ彼女は献身的に奉仕し私を癒し彼女自らも癒されようとしてるのが肌を通し伝わる。ベッドがきしむ音がした。
「ああ……アイちゃん」
「慰めてあげるからあたしにもして……指と舌だけでも」
大胆に彼女は吐息を少しずつ激しく牝のようになりながらショーツの脇から我慢できないぺニスを出し触れて69の姿勢になる。
しゅっしゅっと指で扱く音が室内に静かに奏でるようだ。
「あたしのも。おま×こ食べて」
わざと卑猥な表現をし誘惑しながらもけっして力ではないのは媚薬に犯された私から学び幾度ま繰り返した前戯の経験からだろう。
処女なのに。いや処女であるが故に経験の数ではない献身的な前戯で迫っていた。
下着のクロッチにはすでに淫ら沁みがじんわりとあり若く処女特有の酸っぱい匂いが鼻をつく。
「食べて……むさぼりつくみたいに」
丸みあるお尻が牝犬や牝馬のように劣情を沸かせる。
しかし私に沙耶香の意識が支配していきやすらぎ癒しが内にあった。指で花弁を指で突っつくと神経が彼女の脳内を刺激した。
「あ……ああ」
若い処女の喘ぎ声が伝わりお尻はすでに体液で濡れていた。

No.358 17/11/09 18:18
作家 

一度身体を洗ったのに体液が身体全体を覆うかのよう。デート中も興奮してたのに醒めさせたのに。
んぐんぐクチュクチュ……れろれろ……。
二人の美姉ほどフェラチオはうまくはない。しかし格段に経験を積んでいる。小さな口のはずなのに唾液や口内で湿らし濡らし鈴口や亀頭を刺激していく。
「あ…ああ……」
「はあ……ンン。感じてる、沙耶香さん……」
「ン……処女のアソコ」
「ンン……いつまでも待ちますから……」
彼女の淫唇に何度かのオナニー経験は目に少し見えてわかるくらい成長している。陰毛や花弁、幾重もの襞は少しずつ時と共に大きく花のようになってきている。
オナニーのしすぎで肥大化するとも官能小説ではあるが彼女は自ら私の言いつけを守り戒めほどほどにしかしてない。証拠は処女特有の甘酸っぱい匂いと処女膜があった。私がフツウの男ならすぐにでも欲しいくらいだが自分の内にある女性面との葛藤が躊躇い抑え彼女に純粋な少女でいて欲しいからか。だけど同時に彼女につらい思いをさせてもいた。
「ンン……沙耶香さん大きい、口に入らないよ」
「……ハアハア…。アイちゃん」
「ここがクリマ×コ。パンパン、ガマンしすぎ」
美紀のように卑猥な表現を使い気持ちを刺激し同時に内にある心を癒すかのようだ。
淫唇に指を這わし処女膜に傷をつけないようにするが愛液の滴りと共に吸い付き甘い味。
クチュクチュれろれろ……。
舌でさえ襞に絡み甘い味を媚薬のように魔性の魅惑さがある。
襲ってはいけないわ。
私の内の沙耶香が応える。女性として接している時は無意識の内から語りかける。
「っ……ああ…ンン」
アイの愛撫に感じながらも葛藤がよぎる。
この葛藤はいまのままではいつか生活が崩壊する序曲のように冷たく重い交響曲のよう。
怖いのだ。女性として生き女装し異性たちに囲まれる生活すべてがいつかは壊れていくだろうという現実が迫る。それをあの事件の翌日に耳にした母の声が教えたよう。
「ンン……ああ」
「沙耶香さん……?」
「ん……ハアハア」
この生活を失わないようにするには何か光明を手にしないとならない。
「キスを……」
69の姿勢を解いて彼女は私を求めた。青く若く熱い唇には躊躇いがない。躊躇ってはいけない。
何に?
私自身に……。
部屋にある姿見に映る私の姿はそう応えていた。

No.359 17/11/09 20:45
作家 

さらに彼女は私に立つように促しお尻に指を這わした。
「ああ……そんな」
「ホントお尻は使われてない。姉貴たちの言った通り」
「ひっ……や」
ショーツをお尻だけ下ろし指が静かに挿入されアヌスに冷たい舌がちろちろれろれろと入っていく。それだけじゃない室内の鏡がありのままの淫靡なままを映す。
「あ…あ…」
「女のひととして感じていいんです」
「あ……」
喉が渇くくらいに彼女はお尻をまわりやアヌスを舌で感じさせる。頭の内が白くなるくらいに感じショーツの前面は尖った山のように張りカウパー液が濡らす。
アイは思う。
私は女装の人はこの人しか知らない。姉貴たちみたいにセックスしたわけでもない。ただ調べては媚薬や姉たちに犯され果てていくだけの被害者の女装さんたち。
だけどこの人はそれまでの人と違う。自分が苦しい時も身近な女性たちを密かに激しく思い時に共感しきびしいことも言う。
わからないけどそれは愛情なのではと思う。
しかし私の愛は届かない伝わらないまま。
いつか姉貴たちや麗奈さんたちを越えれたら振り向かせるかなと切なげに思う。
「ん……お尻に…食べたものがあるのに」
「臭くない……臭くないもん……」
「あ……イキたい」
「イクの?イッちゃう」
サディストである私は三百六十度ほぼ映る自分の姿が女性のままに見えていた。女性に気持ちが同化しマゾの女性の気持ちが憑依したような妙な快感になっていたかもしれない。
しゅっしゅっぐちゅぐちゅ……。
アイの若い指はお尻から見えないにも関わらず形を確かめながら上下に扱いていきぺニスがクリトリスのように思えた。
「あ……いや」
「そんなことない。じゅるり……イキたがってる身体は……」
「ああ…ン」
「ガマンしないでよ」
「っ……」
左右の足が下半身の舌と指、アヌスと肉棒の快感が加わり立てないくらいに力が抜けそうだった。アイは座ることができないように大胆に顔をお尻につけ身体や足を私の両足に滑るように入った。
凄い、レズのグラビア画像で見たような構図。ショーツの内で睾丸が熱い肉棒が熱く堅く脈打つ。
「あ……」
私は姿見に映る彼女は大胆におしゃれなオレンジの下着を脱ぎ出し淫唇を映し出した。
アイの肢体そのものが若い黄色の花弁そのもののよう。体操選手のようなスタイルがより際立つ。

No.360 17/11/10 06:04
作家 

花弁ショーツの内で男根がびくんびくんと脈打つなかアイはさらにローションを手につけアヌスに指を挿入した。
「あ……ッ……」
冷たく粘液のローションの感触が下半身から力を奪うなか彼女は座らせたりベッドから落ちないようにさせながらお尻の穴を犯す。
「ちょっとパンツについちゃった」
「や、やだ、も…もう……」
下着にローションがついたことに羞恥心をおぼえながらも私はこういう時は異性に好きなようにやらせていた。
サディストだから奇妙に思われるかもしれないが支配する者は支配される者の気持ちを重ねるというのが私独特の心理だった。もちろん痛いことや嫌がることを無し。ただしそれを強引にした者とは二度と付き合わない寝ないともしていた。
アイは姿見に映る花弁ショーツの内にある肉棒を見つめ頬が赤い。
「これにいつか、いつか……処女を……」
「う、うん……」
「イキたい?」
「う、うん……お願い」
ほんの心持ちフリルがついたショーツのフリルを破らんばかりに勃起している。睾丸に精液がありすぎるくらいに風船のような膨らみ。手を這わすアイに感じる。
「あ……ハァ……ハァハァ」
「脈打ってるよ……イキたそう」
「じ、焦らさないで」
「センセ……沙耶香さんが自分でイカないと……射精しないと」
「……ああ。もう」
ここでも射精をコントロール術がむやみに働きアイはさほど焦らしてないと言うが半分程度は焦らしてるはず。
しかしさほどたいしたテクニックを使ってるわけでもない。彼女はぺニス、睾丸、アヌス以外は責めてない。それでも普通の女子高生よりは性の世界を知り卓越している。
“並のオトコならイクわね”
沙耶香の意識が伝え睾丸から射精が促され熱い精液の脈動が肉棒に伝わり身体全体が熱い。
瞬間身体全体が痙攣し立てなくなる私を彼女は両足を押さえながら花弁ショーツの内から亀頭が震え鈴口からきたない精液が吐き出されるのをまじまじと見ていた。
「あ……ッ。イク……イクイクイク!」
花弁模様を汚すように白濁とした粘液はショーツの内から出てアイの顔を飛び越え姿見にどろりどろりと垂れしばらく勃起が続いた肉棒はゆっくり頭を垂れていくなかも精液を射精していた。
ぼんやりとアイは見つめながら精液は彼女の端正な表情を犯し彼女はぺニスを手にしようやく口に含み淫靡な音を立てていく……。

No.361 17/11/10 06:41
作家 

アイのフェラチオは吸い込むというよりはネコが舐めてる感じに近い。
大人のフェラチオというよりは男性器そのものに興味がありながら鈴口から睾丸にいたるまでまるで実験する学生のままに見つめ手に取り口に含んだり舌先で弄る。ところどころでカウパー液や精液を喉にちいさくゆっくり飲み込む。肉棒を綺麗にしていくというのは三姉妹の共通点のよう。
「ああ……も、もういいわ……」
「……んぅ。まだ残ってる。もう少し。じゅるり」
ん、とビクンと脈打つのがわかりようやくおとなしくなった男性器は口と舌、手で掃除フェラをされたとは思えないくらい男性の匂いさえ少しかわずかしかしないくらい清潔さがあった。
私はアイにキスをしながら思う。男性器についての愛情はたぶん姉妹のなかでいちばんかもしれない。興味があり理性で押さえてる反動もあるがそれ故に純粋なのだ。
「ああ……アイちゃんイッてないでしょう」
「う、うん……沙耶香さんをイカせることに……必死だったから」
処女をもらうのには抵抗があるが69は顔が見えないし指や口による愛撫で満足するか否か。
考えた……。
「挿入(い)れるのはいけないけどアイちゃんのその股、……素股で私のオチ×チ×を感じて感じさせてみて」
アイはそっと自らの花唇を肉棒にくっつける。互いの視線の中心に男女の性器がある姿勢。花のおしべめしべに似たような形でもない。
そっとアイは花唇に肉棒をくっつける。あいにく私の肉棒は回復したばかりで半勃ちで少し力がない。
「勃ってないよ」
「うん。でもすぐ勃つから。たぶん」
以前にルイがレズじゃないかと言った夜はルイとヒトミで五回はできた。さすがに身体に疲労はあり四、五回目の時は精液は白く薄くなった。
ン……、素股という行為にためらいがありながらアイはゆっくりゆっくり腰を動かし花唇が呼吸するようにちいさな収縮が見えた感じに思えクリトリスは興奮を象徴するように剥れてた。
「あ……オチ×チ×」
「うん。大きくなった」
勃起しはじめたことにアイは悦びが表情にあらわれ私自身は汚れたショーツのまま男性器を脇から例により出していた。しかしショーツのクロッチとアイの女性器の交わりがふしぎと気持ちよかった。
じんわりじんわりと美紀がかつて表現したタママ×コと女性器がレズのように交わりがあった。
あたたかい……。

No.362 17/11/10 09:55
作家 

アイは私の知る範囲では年齢は幼いとはいえ高校生。
怪盗ジェンダーアイとしても育ちながら性知識は豊富でありスタイルは抜群ながらアブノーマルな環境で育ったらしい。
「ンンン……はぁ…ン」
素股は以前に麗奈に私はやられたことがあるがアイはどうなのか。股間同士のふれ合いだが挿入にはいたらないぎりぎりな性交……。
若い陰毛が上に見え花弁のような女性器がぱくぱくと開いては閉じるような挙動が見える。私の男性器をおしべ、彼女の女性器をめしべのようにくっついたり離れたり淫らな音を奏でている。
「ん……」
「感じてるの」
「う、うん……」
いまにも淫花に吸い付かれそうだがそこは麗奈のような大人とはちがいテクニックはないぶん花唇からの愛液は求めるように男根に絡みつく。
あたたかく若い……。
「ン……レズみたい」
クロッチ部分とたまに重なり睾丸かまさに女性器のように思える性的快感があった。アナルでは不可能な快感。
「はぁ……大きい」
「やだ……言わないで……」
「いつかは……セックスして…ください」
切なげ彼女の思いを受け取る自信がないのだろう。だから拒絶をしたり時に厳しく接する。
皮肉にもそれはかつての私の母と重なる。女装=男性相手と母はいまだに誤解している節がありそれは世間一般の誤解と重なる。また私が母の下着に手を出した経験も多少はある。
純と美奈義母子の時にも重なった。
うん、と頷く私にアイは懸命に淫唇で擦り陰毛にも汗や体液が粒のように浮き出る。ぱくぱくと求めるように淫唇は呼吸と共に動く。
しゅっしゅっくちゅくちゅぐちゅくちゅと激しく奏でるなか思いきったようにアイは爪先を肉棒に向けた。
「ち、ちょっと……」
「足でイタズラ……クスッ」
素股に足コキ、ちいさな足の指が肉棒に重なり上下に動かされ刺激があった。
「ああ……そんな」
「沙耶香さんの…熱い肌が、オチ×チ×がびくんびくんだよ」
「っ……足でイカされちゃうなんて」
女子高生の足という快感と素股、目に見える女性器の淫靡な美しさや若々しい母性それらが熱く下半身に集中していく。
健気かつまっすぐだけどやや変態的。ルイやヒトミとはちがうぶん足の先にさえ純粋な性への好奇心がある。
しゅっしゅっくちゅくちゅぐちゅくちゅと快感が高まっていく。
淫唇は肉棒を求めてるのが伝わる。

No.363 17/11/10 14:53
作家 

健気なアイの表情は紅潮しながらも私の肉棒を淫唇と爪先で扱いていく。
見とれていた私は思わず素直なほどにイッてしまった……。
びゅるる……!どぴゅどぴゅ……。
「ああ……はぁはぁ……はぁ…はぁ」
私だけがイッたと思ったら実は彼女も淫唇内でしっかりとイキ絶頂に達したようだった。
「ああ……あたしも…イッたみたい……」
よく見ると淫唇はちいさくぱくぱくと呼吸してるかのよう微妙に動いてるかのようで彼女はアクメに達したようだ。扱くのに夢中で一種のトランス状態だったようだ。
「そ、そうなの……」
「さ、沙紗耶香さんの……もったいない……おクチに…ください」
「そんな……ん」
拒む間もなく二度目のフェラチオをされるがやはりバキュームのように吸い込むというより綺麗に清潔にしながらも萎みかけた睾丸からも精液を求めるだけ求める。
ラブホテルでの休憩を終えると8時をすでに過ぎており私には麗奈、アイには美姉ふたりからメールや留守電が入っていた。
麗奈は『いつまでも若いアイちゃんをつれ回さないこと』、アイには『夜遊びしすぎると悪い大人に襲われるわよ。気をつけて帰りなさい』とあった。
やばっと思いながらまずはアイを“EYE”に送りながらルイには睨まれた。
「おおかたアイに誘惑されたんでしょうけどこの子は身持ちがかたいんだから。気をつけて帰ってね」
せめてお茶でもというアイには遠慮し“EYE”の玄関や看板を背にして私は帰った。
ふと思うがヒトミの姿はいないようだった。
小高い丘を下りてマンションに向かう住宅地の暗い夜道。街灯はあるが日曜なのにふしぎと人気はなかった。あまりに静かすぎて不気味。
瞬間、両手が買い物袋で塞がったままなので背後から男性に襲われた。
「このオカマ!なに若い女子高生相手にホテルから出てきてやがる。しかも俺様の足をそのヒールで踏みやがって」
「……っ!?やだ」
「やだじゃねえ!俺のチ×コをくわえやがれ」
すぐさま紙袋を下ろし肘に力を入れ堅く鈍い音がした。
「ぐっ、てめえ」
バッグが明るい街灯に照らされ中から催涙スプレーを出し男に吹きかけた!男の年齢はニ十代から三十代。
「ぐわっ!?てめえ」
粗野な男の声が住宅地に響くが恐怖を煽るようだ。
「お、オカマのくせに」
「うるさい!オカマオカマって!本気で怒らせて!」

No.364 17/11/10 15:13
作家 

ストッキングを伝線させて、もうこれ使えない。
沙耶香の意識が目から見えたままの脚を憎々しげに呟いた。
「よくもやってくれたな……」
「あ〜、もうめんどくさい。デートの後なのに」
眼鏡の内には珍しく本気の怒りが宿っていた。二度も性犯罪に遭えばさすがに私の内の男と沙耶香の意識はみごとなくらいに同調していた。変態ではあるが性犯罪は許せないくらいの道徳観や倫理、常識はあるのだ。
「なにふざけてやがる。フェラチオでもしやがれ!オカマは……!?ぐわ!?」
下半身を出した男はバッグから出したもうひとつの秘密アイテムスタンガンからの電流に悶えた。さすがに息が荒くこうなれば警察に突き出してやるくらいの意識があった。
「スタンガンだと……。ふざけやがって」
「はあはあ」
「なんだ?息が上がってるのかよ」
呼吸を整え日曜の平穏をたぶんまわりの家や住宅地は過ごしてまだ騒ぎに気づいていないと理解していく……。
ならば最後の手段はひとつだった。ためらいを持ってはいけない……。呼吸を再び整え深呼吸していく。
瞬間私は悲鳴に近いほどの声を大にし町中や住宅地に響いていった。
いやぁぁぁ〜!!チカンんんんん!!
真っ先に開いた窓は男の側の塀があった家のお婆ちゃんらしいひと。次々に窓は開いたり明かりがついたりすぐさま反応し騒ぎだした。
チカン?痴漢だって!
「な、てめえ」
「はあはあ、オカマじゃないし私は同性愛じゃないから」
負け惜しみに聞こえるかはわからないが一言くらいは向けないと気がすまなかった。
おぼえてろ、と吐き捨てるように男は住宅地を抜けるように去っていった。
バッグに実は防犯ブザーもあったことを忘れており住宅地の人たちはすぐ警察に通報しサイレンの音が住宅地を駆け巡り私は再度警察に保護された。
この様子を密かに見ていた者がいたことを誰もが知らない。私も……。
夜の闇に溶け込む青のレオタードに長い黒髪、利発な瞳のヒトミ。
「一瞬助けようかと思ったけどヤボだったわね。姉さんの言う通りだったか」
実はルイは“EYE”の付近に不審な人物がいることに気づき自分はアイの迎えにヒトミは私の護衛にさせてたようだった。
「警察も動いたし私はいいのかしら」
程なく男は警察に捕まったと知る。警察からかんたんな事情聴取の後に私はマンションに帰されたて彼女は知った。

No.365 17/11/10 15:53
作家 

事情聴取をしてる時に犯人はすぐに逮捕され私がパトカーで送られたことを知った麗奈は迎えに出て表情が真剣だったことに気づく。
「もう心配かけて」
「さいわい彼、いえ彼女のおかげで犯人は逮捕できましたからご安心ください」
私を送ってくれたのは男女二人の警官だが婦警は丁寧に私のことを言い直し麗奈に私のことを伝えパトカーは去っていった。
だいじょうぶ?と聞く彼女には私は唖然とさせる一言を言ってしまう。
「もうストッキングは伝線しちゃうし服はぼろぼろ!許せない」
さすがの彼女も驚きながらもすぐにクスクスと苦笑した。とにかく上がりましょうと部屋に入り軽く身体を拭いて汚れや怪我を見た。運よく擦り傷程度と少しの汚れ程度。化粧は少し落ち睫毛も付けていたのに。
「お風呂準備したわよ」
「あ〜、もう。どうして男てこうなの」
「忘れてると思うけど沙耶香もオトコよ?」
?マークをつけてなければ間違いなく冗談で通せない怒りはすぐさま水を差したように頭を冷やす。先ほどアイに私が冷たくしたように。
「まあそれにしてもその程度で済んでよかった。安心した」
「ありがとう……」
「それに教室に通って近所付き合いしてる華先生の護身術が役に立ったんじゃない」
紅茶を出され甘く喉に入るなかこのニ、三週間を話題に出された。あれから私は近所付き合いや教室に週のうちニ、三は通うようにしている。ただし基本は麗奈か早紀、ヒトミ同伴のうえ。
基本的に私の本質が人付き合いがやや苦手なために彼女たちが同伴しながらエアロビクスや水泳をしながら護身術を華先生に習っていた。催涙スプレー、スタンガン、防犯ブザーは必須と教えられ持っていた。
ただでさえ一度拉致されているんだから警戒心は必要と華先生は言い事実それは今夜現実になった。麗奈は言う。
「もしかしたらオトコ好きに見えるんじゃない?」
「……あのね本気で怒るよ。まだ気分悪いんだから」
「お風呂に入ってサッパリしなさい」
姉のように麗奈は諭し風呂場にうながし私の服や下着を見て洗濯機や脱衣籠に入れていく。
シャワーを捻るとお湯の流れが擦り傷にじんわり肌に感じ痛みがある。
「まったく……傷をつけて」
乙女の柔肌ではないが私は男性のわりに肌が弱い。以前の湿疹や汗もからもわかる。怒りを鎮めようとしてたら風呂場の扉が開き麗奈が姿を見せた。

No.366 17/11/10 18:39
作家 

やだっ、と言う私に構わず麗奈は全身を惜し気もなく見せて入り言う。
「フツウは私の方が恥ずかしがるのに男の沙耶香が嫌がるなんて」
「だって……裸は男の身体そのままだから」
「たしかに乳房もないアソコはしっかりオチ×チ×ある。だけどこれがあるから貴方は沙耶香なのよ?わかってるでしょう」
シャワーを手に取り私の髪や身体、うなじや肩に背中から順に上から下へ洗いぺニスに触れていきボディソープを取り彼女は自らの胸を背中に触れさせ躊躇う私の正面に向けさせ乳房のない胸を指で愛撫し乳首を勃たたせていく。
「乳首も勃つしオチ×チ×も勃つ。だけど中身は心は私や早紀たちとも重ねられる……大きい」
「んぅ……裸だと」
「男のままに感じるのがいや?裸な時くらい素顔を出して」
ぎゅっと抱き締められ胸には豊かであたたかい乳房が、勃起した陰部にはシャワーで濡れ愛液さえ滴る秘唇が触れて力が抜けそうになる。
「私はまだ考えを見つけられない。沙耶香のせいで」
「気にしないでって言ったでしょう」
「だけど答えを見つけられないと仕事を続けられないの」
慰めてと彼女は離さないとばかりにいつになく力を入れ疲れた身体が壊れそうに痛い。
「いたいいたい」
「あ……でも匂いする。アイちゃんに出してもらったわね」
「言わないでスルーしてよ」
「どうせまだ処女をいただかずに拒んだのでしょう」
なぜそれがわかるのか眼鏡がない私の瞳は見開く。フフンと笑みする。
「まじめすぎるのよ。女の子が処女のままなのがどれだけつらいか。私みたいにレズに走れば相手の子に指やバイブで捧げられるわ。だけどフツウの女の子は……アイちゃんは女装の貴方に興味があるのにいつもガマンさせられて可哀想」
「……わかってるわよ」
「わかってないから私が言ってるの。唐変木」
唐変木と言われ怒りが燃えるどころか醒めてしまい目が点になる。
「好かれてて何がいけないの?」
「だって私は」
「女装でも男はオトコ。どうせその頭にだって処女がほしいという願望あるでしょう」
いつの間にか頭を両手で力強く押さえられ真剣な眼差しが目の前にあった。
「何か言いなさい」
「風邪を引きそう」
桶を手に取られパコーンと間の抜けた音が浴室に響き痛い。
「ふざけないの。怒るわよ」
すでに怒っている彼女に逆らえない。

No.367 17/11/10 19:32
作家 

桶でまともに叩かれ普通に痛い。
裸の付き合いは人を素にさせると実感した。吐息をしながら答えた。
「だってオトコだもん」
「また叩くわよ」
「処女をもらいたいくらいの気持ちはあるわ。だけどそれをしたらさっきの痴漢と同じ。オトコの自分もだけど沙耶香もなくしたらケダモノじゃない……」
私の答えに麗奈はじっと見つめて返事した。
「ちゃんと考えてるけど不器用すぎ。あと若い子をむやみに言葉で傷つけちゃダメだから」
「不器用……」
「そう、アイちゃんはもう大人になりかけなろうとしたい年頃。否定ばかりしちゃ可哀想。好きという気持ちに嘘はないの……」
「……むずかしい」
「むずかしいことから逃げてはダメなのは誰もが同じ。私もいつか沙耶香に言われたことに答えを見つけたいから」
再びぎゅっと抱き締め冷えた身体に彼女の女体そのものの身体が触れあたたまる。
あたたかい。
「それはともかく」
「ん?」
「せっかく裸なんだからちゃんと抱いて」
何か妙なものを感じた。途端に真剣と思ったら抱いてと言う。
実は私が不在の間に彼女と遊びに来てた早紀そしてヒトミの三人はある人に出会っていたのだ。だから彼女は私を叱ったのだがこの時は知る由もない。
「よくこんなへんたいな私に抱いてと言えるのね」
「身体がおぼえたの」
「オトコだよ」
「ううん沙耶香」
濡れ湿る淫唇が肉棒に触れながら彼女は私を求めた。
裸と裸。
男と女。
中身は女性に近い女装男と女性そのままな人。
長い私の髪を彼女は抱きうなじに吐息がかかる。シャワーが流れたまま互いの身体を洗い流すかのように滴る。
「ああ……んん」
「なあに。慰めてとか怒ったりして」
「言わない」
ツンとする大人びた表情に何かあるとわずかに感じたが口に出さない。
「ン……下着ないとオトコのままだから」
露骨に彼女は勃起した男性器に触れ羞恥心が熱くおさまらない。
彼女はそのまま触れてきてシャワーを巧みに使い睾丸をお湯と手で愛撫してきた。
「出したばかりなのに。こんなに膨らむ。痴漢に興奮した?」
「し、してない。誰が」
「足を開いてえっち。お尻はほとんど使ってないから処女なのに」
誰のプレイの時でもアヌスはほぼ指や舌程度だから形はきれい。
「シャワーのお湯で鈴口が感じてクリトリスみたい」

No.368 17/11/10 20:29
作家 

気づかなかった。
彼女は私の陰毛が綺麗に形が整えられてることにようやく気づいたように白い指で触れる。
「いまさらなんだから」
「人を傷つけるから気づかないのよ。貴方のせいよ」
「んぅ。熱い」
シャワーにより愛撫をほどほどにしながらボディソープで身体の洗いっこをし熱い麗奈の女体に股間はギンギンに勃起しヘソまで届きそう。
「もう……」
「続きはそっちでね」
ふと触れた彼女の淫唇は愛液ともお湯ともつかない液体が熱く粘っていた。
浴槽に入り向かい合わせに座り麗奈は微笑んだ。
なにと聞くと彼女は素直な声で伝えた。
「普段は強気なわりによわいのよね。脆く弱くオトコのまま……、だけどそれでいいの」
「……親みたいな口はやめて」
「そんなつもりじゃ」
「わかったわ。ここでこのおま×こに挿入(い)れられたい」
浴槽の下から指で淫唇やクリトリス、陰毛を弄ると声を上げた。
「あ、ああン……。挿入(い)れて……」
「淫乱な麗奈さん」
「勃起させてる変態とおなじよ……ンン」
彼女は浴槽から立ち上がりお尻を向け濡れた陰毛や花唇を向けてきた。
「挿入(い)れて……」
「オトコの私のままなのに」
何も言わない彼女に私は身体は男性のまま抱き男根はずぶずぶにゅるにゅると女陰に挿入していき淫豆や陰毛にも触れた。
「ッ……ンン。男の沙耶香もイイ……」
「私はオトコじゃないわ。失礼ね」
「ああ……ン」
彼女は自ら腰を振るいウェーブの髪はすでに濡れ流れるように揺れる。キュッキュッとグチュグチュと締めながら淫音が肌の重なる音と重なり喘ぐ。
「ああ……っ……ン」
アクメを感じながらも吐息が風呂場に漏れる。締め付けはさらに襞が動くようだった。
「っ……すご…い」
「る、ルイさんにも…ヒトミさん……早紀にも負けないもの……」
「何よ、それ……」
「はぁ……ン。しらない……ン…だから」
私の知らないところのひとりごとのようでひっかかるが性的快感が上回る。
「イイ?中に出して……」
うん、と彼女は喘ぎ声と共に頷きうなじが魅力的に映る。お尻が牝馬のように振りながら誘う。乳房を揉んで乳首からお湯が飛沫のように飛ぶ。
「……ン……」
「ハアハア……」
「イカないの?」
「もう……さっき出したばかりなのに」
射精感をコントロールする癖があった。

No.369 17/11/11 05:51
作家 

「ああ膣内(なか)で大きい……」
「ン……ハアハア」
「遅漏……?」
さりげなく心に痛いことを麗奈は悶えながら言う。
「だ、誰が遅漏よ……」
びゅるるるっ!どぴゅ!!
「え、あ……」
「イッちゃった……?わたしまだなのに」
「変なこと言うからでしょう」
もう一度と言われるがさすがにお風呂でのプレイは少々醒めてしまい上がってからあらためてすることにした。
ふとあることに気づいた。
「誰か来た?」
「ええ早紀とヒトミが」
「ちがう。そのふたり以外でよ」
「なんで?」
「いや部屋の雰囲気が少しちがうような」
部屋の配置やレイアウトはいつもと変わりないようだけど見知らぬお客さんがいたような感覚があった。
「気のせいでしょう」
「そう?」
「それより女装レズしましょう」
「ランジェリーだけより少し燃えたいんだけど。いい?」
構わないという麗奈に私は自室からいくつかのランジェリーや衣装を選ぶなか麗奈が入ってきてクローゼットを開けた。
「撮影の衣装を大事にしてる。袋から開けてないの」
「私と美紀さんの匂いが染み付いたモノだし」
「嫉妬しちゃうな。美紀さんにも沙耶香にも」
「なんで麗奈が嫉妬するのよ」
麗奈はクローゼットを閉めて背を向けたまま。
「他の女性の色香があるのはね」
すぐさまくるっと向きを変えて笑み目線を合わした。
「……黒い下着で女王さま風でしていい?」
「あれ使わないの」
「撮影のあれは思い出用なら嫉妬も少しはましでしょう」
「嫉妬は嫉妬だけどね」
それでも麗奈は再び自分の部屋に戻り赤いランジェリーで戻り私は黒いランジェリーにした。
しかし私は少し言う。
「可愛いネコさんのバックプリントでもよかったのに」
「見ないでよ」
「見えたし可愛いじゃない」
「……んぅ。しよ」
大人ぽいのになぜ子どもぽいのか少しアルコールの匂いがあるがあくまでお風呂上がりの喉の潤いを満たす程度。あれからはちゃんとアルコールと適度に付き合ってるようだ。
「ンぅ……ビールの口づけいい?」
「麗奈だからいいの」
「出したばかりなのに……もう勃っている」
「やだ、言わないで」
すりすりしゅっしゅっとショーツの上から撫で吐息が漏れる。
「毛を剃ったから女の人みたいね」
「んぅ……」

No.370 17/11/11 08:34
作家 

さすがにランジェリープレイになってしまい私は麗奈の部屋に入り大人の玩具を手にした。
「ちょっと勝手に入って 」
「ハイハイ。どうせこんなので欲求不満してたのでしょう?」
「悪い?」
「悪くはないけど私より大きいし」
「だから何?」
明らかに巨大なバイブを手にし動くことを確認しながら下着越しの胸や淫唇を刺激していく。
「もとレズなわりにほんと男の性器が欲しいのね」
「指だけじゃ……ああ…ン」
「物足りないのよね。わからなくはないけど」
「沙耶香と一緒にしないでよ」
バイブが動きブラをはだけさせ乳房が果実のように揺れて扇情的に見え淫部にはやらしい沁みが早くもじんわり出てきた。
「ああ……」
「足をちゃんと開いて。ただし自分で触れてはだめ」
「そんな」
「我が儘はいけないひと。撮影で使った手錠なら誰の匂いがつこうが構わないわ」
クローゼットの衣装の下に放置していた手錠を出して錠がかかり麗奈は後ろ手になる。
「や…オチ×チ×に触れないじゃない」
「目隠しもされたい?洗濯機に放り込んだしのあったし」
「い〜やっ!」
彼女が甘えられるのは身近な存在と甘える声や表情からわかる。仕事で自分を律するあまりにそんな素顔を知る人は少ないのだろう。
「おクチで奉仕したら考えてあげる。遅漏とバカにした罰よ」
「だって」
「言い訳しない」
「んぐっ……こほ…んぐ…はむ…はむれろれろ…くちゅ」
イマラチオからフェラチオに変わる際にわずかに咳き込みがありながらも愛撫してゆく。
「どう?これでも遅漏」
「……わからないわよ。はむ…くちゅ、れろ…さっき出したのに……」
「ん……」
「女王さまの睾丸には……たっぷり…ある。はむ」
あ……、ショーツ越しの舌と指責めはやはり感じる。麗奈のフェラチオはうまい。女装者のぺニスを何本口にしたかは知らないが扱いはさすが。
しかしバイブを私は手に持ちショーツ越しの淫唇に触れさせながらショーツの上から容赦なく突っ込むと悶え始めた。
「んっ……や……すごっ……」
「舐めなさい」
「ああ……こんなんじゃ……」
バイブが淫唇や淫豆を弄るように不気味に動きショーツの内で暴れては腰をくねらせる。
「噛んじゃだめよ」
「ああ……んぐ…はむ」
額にはお風呂上がりとは違う汗の粒が浮かび甘え喘いでいた。

No.371 17/11/11 10:25
作家 

私は一旦フェラチオをやめさせてバイブを下から挿入しショーツの生地で淫肉との間で固定させ〈強〉にした。
「いやぁぁぁ、っ、うぉぉぉ、っ、っ、イク!?イッちゃいそう……やめて」
「凄いのね。女性の感じ方て。アルコール一口いただくわ」
飲めないビールを一口飲みベッドの上で悶える麗奈を愉しく見つめた。花見酒ならぬ女体酒。
「ああ……いやぁぁぁ、堪忍して……」
「あらあら強気な麗奈さんらしくないこと」
「バイブにイカされたり沙耶香に見られたら恥ずかしい……」
「お風呂の時はえらそうに叱ったのに」
悶える彼女の乳房や乳首を弄りショーツの上からバイブをしっかり固定しお尻を軽く叩いた。
「っ……っ!!」
「あらあら声が出せないくらいにオモチャのオチ×コに感じてる。アクメどころかオルガスムスに達してる?」
「っ……イッ……イク……イクっ〜……!!あ…はあっ!…ハァハァ…」
「あらほんとにイッちゃった」
「堪忍して……」
瞳には力なくイッた快感と安堵が交ざりながらもバイブが凶暴にうごめくなか下半身は身悶えしていた。バイブを取ると淫肉から愛液とバイブ自体が抜け空気に触れた間抜けな音が聞こえた。
「ぐっしょり」
「はあはあ…ハァハァ……」
「ほら見て、麗奈さんのやらしい分泌物な液体……」
「い……や」
バイブの先端から根元にほど近いプラスチックはてかてかと光沢しおしっことは違う輝きや匂いを放っていた。
「ほどいて」
「い〜や」
「んんん」
「早漏や遅漏がオトコがどれだけ気にしてるか。職業柄わかってるはずですよね」
額を指でツンツンとしながら視線を交わす。
「だって……」
「まだ言います?このぶっといバイブをお尻に挿入(い)れたら」
「こ、こわれちゃうから!?お尻。いたいし」
「なら一言」
「……めん」
聞こえな〜いと言うと彼女は表情をおとなしくして謝った。
「ごめんなさい」
「ほどいてもいいけど勝手やおイタをしたらベランダに出すわよ」
「風邪引くわ」
冗談と言っても疑いの瞳を向けていた。あらためてプレイを再開する。
「……沙耶香って強引。こわいくらい。くちゅ」
「お漏らししたみたいになってる。女の人はすごい……」
「言わないで」
69の形になりながらフェラチオとクンニの応酬。麗奈は肉棒に舌をつけている。

No.372 17/11/11 12:32
作家 

「私を叱るのはいいわ。だけどオトコを馬鹿にしてはいけないわ」
自分でも意外な言葉なことに内心驚いた。男の意識が言わせたのか自らの経験からかわからないが女言葉なのに最低限の男性としての何か、意識やプライドみたいなものが麗奈の女陰を見つめ舌を這わしながら言っていた。
「んんん、プレイの愉しみ……っ!いや…ン」
容赦なく赤いショーツの内から菊の穴を指で犯していく。痛みが快感に変わる腰の動きがあった。
「あッ……ああ」
「それでもダメ」
「きびしい……だけど快感……ぞくり……と身体が……してる」
背中や肩、身体全体に熱く痙攣のような心地よい緊張感や快感に彼女は身体を震わせていた。
マゾなのだろうと伝わる。それも肉体的な快感よりは精神的に虐められた快感が身体全体に伝わり刺激が見えない胸や乳首、そして女陰を湿らせ伝わっている。愛液が自然と私の顔にぽたりぽたり……洞窟内の水滴のように落ちてくる。
凄い、私は目を見張る。
「どうかした?ん」
「い、いや。なんでもない……」
麗奈の胸や乳首が男性器に触れ亀頭や幹に触れ肉体のあたたかい感じが伝わる。
「びくんびくんしてる。これがついてても女のひとよ……」
え、と息をのむ。
はじめは乳首で肉棒を刺激し鈴口に当ててきた。乳首の先端と鈴口の先があたり互いがちいさく脈打つ……。
麗奈は頬を赤くする。
「乳首でも感じてる……わあ」
「あ……凄い」
「そうね。全然ちがう身体のところでも感じることはできる」
めずらしく彼女には母性あるような表現だった。こんな表現は幾度も身体を交わっているのにほぼはじめてに等しい。次に彼女がしたのは肉棒を胸の谷間に挟んできた。
しゅっしゅっぐちゅもみもみ……。
「あ……」
「パイズリに感じてる」
「……凄い、女性の身体……」
慣れないパイズリにも関わらず胸の谷間に挟み上下に触れさせながら体温を男性器に感じた。
異性の、女性の身体の素晴らしさに胸の奥から感じた。
同時にアイみたいな少女に邪険にしないようにいずれは彼女もこうなるかもしれないと言葉ではない形で伝えるようだった。
まだ私は女性を理解してないと思い知らされた。悔しさよりは感激や感動が上回る……。
「沙耶香」
「ん……ああ」
てっきり責めてないことと思ったら違った。
「好き……」

No.373 17/11/11 14:08
作家 

好き。
彼女の言葉がベッドルームに伝わる。
「え……あ、その……」
「気にしないで。ひとりごとみたいなもの……」
プレイの最中に告白されて私の内にある意識は戸惑いがあった。
ひとりごとみたいなもの。ただそれだけだろうか……。
「……ンちゅ」
「ひゃっ……ああ」
「なに?おま×こを責めただけでしょう。ほんと変な声だして」
ほんの軽く指で触れ花唇にキスをしたのに感度がよくなった?ルイならわかるが。
「ああ……ンン」
「おかしな麗奈さん……」
「そうね」
呟きにふと考えた。ローターやバイブで虐めることはできるがそれでは物足りない。どこまで性的快感を高められるかわからないが頭にピンとくる何かはあった。
「もういいわ」
「挿入(い)れるの……?」
「チ×コビンタさせてくれないかな」
やだ、と顔を見せた彼女は本気で真っ赤にさせた。しかも私はさらに要求した。カーテンを開けてと。
「見られるわよ。た、ただでさえ沙耶香はこの街の……人たちに……」
「知られてる。そして夜の街、望遠鏡や双眼鏡で天体観測の時期」
季節はすでに秋、秋の天体観測の時期は星が好きな人たちは夏に続いて天を見上げている。山側や住宅地に住む人たちは望遠鏡などから見つめている。
「ああ……」
「ダメ?」
「変態すぎる……」
「そのわりにはここは淫汁がたくさんよ」
ベッドの上で向かいあい下着に触れて絡みつく愛液を見せる。わかったわと覚悟を決める彼女。夏の一件から彼女もまた変態な自らを受け入れたよう……。
カーテンの左右を開けるとそこには“EYE”が小高い丘の住宅地の一角に見えまわりにはちいさな市営住宅や家々がならぶ。日曜の平穏を取り戻した夜……。
「きれいな街……」
「そうだけど」
「見られちゃうかもね」
「ううン……」
この時彼女は知らない。チ×コビンタはこれからおこなうプレイの序曲なことを……。
ショーツから姿を見せた肉棒が彼女の頬を打つ。性器と頬の皮膚や肉が触れて奇妙な音を立てる。
「ああ……!」
「気持ちいいわ……」
「きれいにしたオチ×チ×……なのに」
「アイちゃんの方がきれいにしてくれたわ」
「やだ……」
女装者の男性器に辱しめられる彼女に惹かれているのだろうか。
先ほどの「好き」という言葉……。
ここまで変態になった私なのに。

No.374 17/11/12 05:12
作家 

慣れ親しんだ夜の一室に男性器と女性の頬がちいさく人間の異なる皮膚同士のあたり弾ける音がしていた。
肉棒は空を裂くものの触れるのは異性の頬、ペチペチ……まるで幼子の頬が撫でる感じに似る。
しかしその光景は女装者のぺニスが目の前で座り足を開いたり閉じたりする女性の顔にあたっては振り奇妙なもの。
「ああ……ンン。はあ…ン」
「こうやってると変だけどぺニスを晒してるに素な自分でいられる感じがする……」
「そうなの……?私はくわえられないし舐められないのに」
「弄ってるでしょう」
問うと麗奈は足を閉じては開きながら指でショーツの内を弄っていた。くちゅくちゅとさせながらも頬にあたるぺニスを受け止め瞳はぼんやりし恍惚としている。
「んぅ……見られてるかも……」
「私はこんなに大きくしてるのに」
「見られたいの?」
さあ、と嘯きながらもさすがにチ×コビンタは以前も言ったが意外なほどに体力を消耗する。吐息がけっこう肩までくる。
「挿入(い)れましょうか?」
「うん……お願い。濡れっぱなし……」
ところがである私は麗奈をベランダの窓に押しやり彼女の胸が窓に潰されそうなくらいに歪む。
「や……!み、見られちゃう!」
「私も見られるんだから同じ」
「ああ……ン!?そんな」
「あまりがたがた言うとベランダに放り出すわよ」
「んぅ……や……あっ」
赤いショーツの脇から淫肉をたしかめチ×コビンタをした男性器をゆっくりゆっくり挿入し奥まで刺していく。
「っ……あああン」
彼女の悲痛な叫びが窓に薄く映り悶え身体をくねらす。
「いくら濡れても締め付けるわ……。淫らな麗奈さん……」
「っ……う…ううん」
きゅっと襞が締め付け性的快感が脳内に伝わりさらに肉棒の堅さや太さが増した気がした。
「み、見られちゃう……いや……」
「赤い下着だから目立つわね。えっちなサンタさん」
「や……ン」
膣内やお尻の穴が収縮し呼吸しブラからはだけた胸が揺れていき窓ガラスに触れる。
「あ……ああン」
「いつもならもう少し声を出すのに」
「出せない……ん……」
躊躇いなく私は腰を振るい喘ぎ声が高まる。
「あああ……ンンン」
「出してるじゃない」
女性のわからないところだ。恥ずかしいのに声が出せないと言いながら喘ぎ声を出していく。

No.375 17/11/12 07:32
作家 

ああ〜ン!見られてる見られちゃう!!
彼女はいつになく乱れて喘ぎ悲鳴のような声をあげる。
ふと思うが隣に住んでいた若い男性は私たちのこんな非日常の声に聞き耳を立てていたかもしれない。今後は考えないといけないことかもしれない。
「クリトリスがショーツの上からでも剥れてるみたい……」
「や、や……お漏らししちゃう……」
指でくすぐるだけで感度が上がったのか腰を振るのではなくちいさく震えるような感じにアクメに達しているらしい。
「ああ……やらしい」
「自覚あるんだ」
「あ、あなたのせいよ……沙耶香」
そうかもと囁きうなじや耳元を弄りながらこの世界に誘ったのは彼女自身なのに。
お尻は上下や左右あるいは弧を描くようにしながら悶え逃げるようでありながら花唇は男性器を離せない。熱く柔らかく襞が包みながら締めたり収縮していく。ましてや赤いショーツが扇情的な色気を醸し出しているから一足早いサンタガールの靴下のように思わせる。
「ああ……イカせて」
先ほど遅漏と言った時とちがい快感に達しているようだ。しかし肉棒は膨れあがりはするがまた射精をコントロールする理性が働く。
イクと理性が促しても性的本能が阻む。
なんでよ。
まだ彼女は満足してない。
セックスに慣れた本能が答えたように聞こえた。
「ああ……ンン。ハアハア……ンンンン」
「っ……!」
理性と本能が別な形でせめぎあう。セックスに慣れたがために自分と他人の快感どちらを優先するかで迷ってるようだ。
「ああ……イキたい」
「え……?ンンンン」
イキなさい。イクの!
瞬間膣内に精液が亀頭を爆発させんばかりに噴出しあやうく酸欠になりそうなほどに胸やお腹から呼吸が出た。吐き出すように。
「っ……か、はあはあ」
「っ……凄い……お腹にいっぱい……」
「ああ……」
「んん……」
時計を見るとすでに深夜一時を過ぎたくらいに見えた。熱い身体も自然と冷えていき身体を離しカーテンをそっと閉めるだけで身体がベッドに倒れ少し彼女の身体に触れ寝顔らしい表情を確かめた途端に深い眠りに落ちていった……。
この様子を見てたのはルイとヒトミだった。
「よく痴漢に遭った夜にセックスできるわね」
「私は傍観者じゃないの。ひどい……」
ふたつの淫部はレオタードで湿っていた……。

No.376 17/11/12 10:17
作家 

翌朝目覚めると麗奈の姿は消えていた。
代わりに食卓にはお茶碗や箸がありご飯の用意はされているかなと思ったら書き置きがあった。
『もう昨夜激しくして!恥ずかしいんだから。ご飯は炊飯器のなかにありますし炊いて。味噌汁は味噌だけ入れたらできるようにしてます。おかずも少し作りました。食べてください。P.S 恥ずかしいセックスはしばらくなし。わかった?』
この前のセックスが中途半端だったからサービスしたのに。女性はわからない……。
月曜の朝はいくぶん耳に伝わり賑やか。社会に組み込まれてない女装者の気持ちはわからないんだなと思いながら熱い紅茶を淹れしばしぼんやりした。
そして遅い昼食にしながらヒトミからメールが入ってくるが『今日はひとりでいます』と返信した。
少し考えてることがあり昨夜口に出したかったが心配させたり叱られたり激しくセックスしたりとなんだかんだとある。
中途半端な朝ご飯なので昼食はスーパーのベーカリーからチョイス。文房具コーナーで原稿用紙を数組を購入、鉛筆かシャーペンか迷うが私は鉛筆派と古風。夕飯はカボチャの煮たもの。あとは野菜を少々。
ふたり暮らしなのに意外と残り物が出てしまいまたこの前はウインナーやソーセージを無駄にしたバカをした。
昼過ぎに部屋に帰り再び考えながらテレビを見つめ鉛筆や原稿用紙を置きながら麗奈や早紀たちが取材した雑誌を読んだ。
体験談は失礼だけど誇張しすぎ、官能作家さんの取材記事や物語は現実感ある。
このギャップはなんだろう?
自分が女装者なのに読むたびにギャップを感じながら違和感がある。
ふと気づくとうたた寝をしており今日は洗濯してないことに気づいた。やらしい匂いが脱衣籠にあった。
明日でいいよね。
麗奈が帰るまで少々退屈をおぼえる日々が過ぎる。自分の部屋に入りクローゼットに旅行の際の衣装……。
そういえば……。
私は財布のなかを探る。……あった。
麻由からのメモ。記してあるのはSMクラブの連絡先と所在先の地図。
「忘れてた……」
麻由がこれをどんなつもりで渡したか思い出す。挑発的な態度が印象な女性なのは忘れない。
ただ撮影から帰り二、三ヶ月あまりいろいろなことがありすぎた。
夕飯のカボチャを煮よう、ご飯を炊こうと動かしメモを大切にしまう。
麗奈が早くに帰ってきた。

No.377 17/11/12 16:07
作家 

カボチャの煮付けは味がばらばらなのに麗奈は適度に文句をつけながらも食べていく。
文句を言うのは彼女なりの信頼の証だろう。女装の主婦(?)にも向き不向きはあるのかもしれない。
昨夜言いそびれたことを私はお茶を淹れ飲みながら思い切って口に出してみることにした。
「あの麗奈……さん」
「さんて他人行儀ね。別に昨日のことは怒ってないわ」
「ちがうの」
なに、と彼女は私が口を開くのを待ちけっして急かそうとしないまま口を開くのを待っており躊躇いながら言った。
「あの……私を麗奈さんの会社で雑用でもなんでもいいので雇ってくれないかな」
「……沙耶香が雑誌のお仕事したいの?」
「そういうわけでは。だけど何かしてないと悪いし」
「またその話。気分を悪くしないでくれる?雑誌の仕事は沙耶香に向いてないと思うの。ある程度は定時に帰れもするけどモデルとの打ち合わせ、作家さんの締め切り、撮影場所のレイアウトやロケなどあんがい大変。私を見てたらわかるでしょう?たしかに女装者が誰かいたらいいなとは誰もが思うかもだけど……悪いけど編集には必要ないと思うの。ごめんね」
最後の謝罪には個人的なニュアンスもありそれとなくわかるが気分は少し沈むが少し吐息した。
「ん、ありがとう。そう言ってくれて」
「沙耶香にはあなたの……できることがあるんじゃない?」
麗奈は考える。
あの神無月社長が彼の、いや彼女を認めたと夏の出来事があった。それを信じたい気持ちはあった。
それからほどないことだった。麗奈が早くに仕事に終わったある秋の深まる日、彼女は部屋の雰囲気がちがうことに気づく。
「ゴミ?なにかしら。それにイカくさい?」
手にはなにやら黒い糸状のゴミにオナニーをした後みたいな臭い。オナニーくらいは珍しいわけではないけど。そこへ沙耶香が帰ってきた。
「れ、麗奈!?早かったのね」
「めずらしい、夕方にお出かけ?なに本でも買ってきたの」
慌て四角い紙袋を隠す沙耶香に気づき麗奈は目を点にした。
「えっちな本でも気にしないわよ」
「な、なんでもないから。すぐご飯にするから」
「うん……」
この時彼女なりに女の勘が働いていたのだが形の見えない不安も密かに胸にあった。
沙耶香の姿が消えては現れることに慌て方があった……。
それはいつか知れるのだった。

No.378 17/11/12 19:06
作家 

双星出版のオフィスで麗奈は物思いに僅かに浸る。
手伝いか……。
沙耶香に言われたことが“なんのためにお仕事してるのか考えなさい”と言われて以来時々だが胸に残るよう。もちろん悪気もおふざけでもない。
「麗奈さんこの写真使えますか?見てください」
「あ、ああ……」
「また考え事ですか」
「私のことよりあなたはもう少し文章力を磨きなさい」
わかってますよと唇を尖らす早紀はついこの前の日曜のことを口に出す。沙耶香がアイとデートした日のことを。
「そういえば沙耶香さんのお母さんが訪ねてきたことを伝えました?」
「!?い、言ってないわよ」
「なんで言わないんですか」
「言えるわけないでしょう。少しは大人の事情くらい理解なさいよ」
思わず顔を真っ赤にしながら叱りつける。その声はオフィス内に伝わり少々目立つ。
「沙耶香に言ってないわよね」
「そこまでクチは軽くありません」
安堵しないでもない。
彼女は沙耶香がアイと出かけた日のことを振り返る。その日は早紀やヒトミと共に教室に通い昼過ぎに帰ってきた頃にマンションの玄関に見慣れない年配の女性がいた。
「あのどうしました」
「こんにちは。え……とこちらに矢口麗奈さんという方の部屋を探してるんだけど」
今時のマンションのあたり前で不審者の侵入を防ぐために直接は上がれないシステムになっている。訝しげながらも名乗った。
「私が矢口麗奈ですが。どちらさまでしょうか」
返ってきた返事に彼女たちは驚いた。
「私は○○の母でございます。息子が警察のお世話になり連絡先をいただいたものですから」
「え、沙耶香さんの」
「お母さん!?」
早紀とヒトミは顔を合わし麗奈も驚きながらも大人の対応として部屋に招きお茶を淹れた。
似ている……。表情や目元など。沙耶香のままではないがより大人にしたよう……。
彼女は詰まらないものですが土産をいままでの礼として渡した。
「息子がいつもお世話になっております」
「いえ私もこちらの早紀、ヒトミも友だちとして沙耶香……いえ息子さんにはお世話になっております」
しばし互いにどんな会話をしていいか迷う。麗奈たちも母も。
しかしこういう場に早紀は思いついたように席を外し麗奈の部屋から沙耶香が載った雑誌を見せた。
こういう場合思い切った行動をする人は状況を変えていく。

No.379 17/11/12 19:36
作家 

まったくこの子は……。
早紀は着眼点や取材そのものの場は広いが文章や表現力にいささか魅力に欠けてる。
そう思いながらも麗奈の気持ちは振り返る。
早紀に『クロスドレッシング』を見せられた沙耶香の母は意外なことを言った。
「知ってます。息子が掲載された雑誌ですから。あの子が女装してたのも」
「あ、あの誤解なきよう言っておきますが沙耶香……いえ息子さんは同性愛者やLGBTなどではありません。たまたま私共の伝える雑誌を誤解した性犯罪者に巻き込まれただけなのです。私共の情報の伝え方に誤解があって……申し訳ありません」
麗奈が頭を下げると共に二人も頭を下げた。この時に沙耶香の母がどんな表情だったかはわからないが現実を受け止めるだけの考えや気持ちはあったようだった。
しばらくし口を開いた。
「……矢口さんとは同居を」
話題を変える配慮とわかり麗奈は曖昧に頷いた。
「え、ええ。息子さんをスカウトした際に……なりゆきから同居をお願いしました」
母が雑誌をめくるなか聞いた。
「大変ではありません?オカマ……いえ女装の…オトコといて」
「ええ、大変ですけど。息子さんは私が忙しさにかまけ家事ができない時や仕事の愚痴を聞いたりアドバイスをいただいております」
「そうですか……」
複雑な表情に三人は戸惑う。麗奈は思う。
こんな時にアイちゃんとデートして出かけさせるんじゃなかったと思った。連絡は取ることは可能とひらめくがいましていいのかと迷いもあった。
「え……と。矢口麗奈さんはわかりましたがそちらのふたりは」
「あ……名乗り遅れました。二ノ宮早紀ですお母さま」
「お母さま?」
「いえ気になさらず」
「……蘭樹里ヒトミです。息子さんの友だちです」
まあと母は驚いたようだが麗奈は早紀を少し睨む。
抜け駆けはこの子の専売特許だから。それを見透かしたように母は聞いた。
「え……と。息子がお付き合いしてるのは矢口さん?二ノ宮さん?」
「はい!」
「早紀」
「早紀さん!」
さすがに挙手した早紀を咎める麗奈たちだった。
この後母は「また来ます」とだけ言葉を残し「息子をお願いします」と去っていくのを見送った。駅やバス停まで見送るのを断る律儀さだった。
よくも悪くも沙耶香に似てる、母子と実感していた……。
慣れない対応をしたものと現実に戻った。

No.380 17/11/13 04:47
作家 

「ウェディングドレスかな文金高島田かな」
「なんのこと」
「将来沙耶香さんと一緒になった時ですよ?ふたりで花嫁もいいかなて」
「お母さまは挨拶に来ただけ……よ」
もう夢がないなと早紀は明るく言う。手にした写真の女装者もまた花嫁ぽい白いドレスであり吐息が麗奈にこぼれた。
ここのところ沙耶香の様子がおかしいと思う。沙耶香の部屋だけでなくリビングにも消しゴムで取ったような糸状みたいなゴミが落ちている。
麗奈はメモしたそばにあるシャーペンの消しゴムカスを取り言う。
「沙耶香の様子がおかしいんだけど」
「またですか?気のせいですよ」
そこへ早紀のスマホが鳴り彼女は答えるのだが。
「メール。あ……さ!?さっきの方のメールですね。ちょっと失礼します」
「メールならここで見れば……」
「いろいろあるんですよ」
そそくさと彼女は廊下に向け去っていった。いろいろあるて取材かプライベートなことだろうか。
週末金曜日に飲みにいきたいがあまり飲むと沙耶香は容赦なく責める。叱りもあればセックスでも責める。飴と鞭を生活に影響ない程度に巧みに責めるから中途半端だと心や身体がふと疼く。
下半身の下着を淫肉がきゅっと締めるような感じが染み付いたよう。そこへ早紀が戻ってきた。
「ねえ今夜に少しでも飲みにいかない」
「ごめんなさい。急な取材が入りました。デートではないですか」
「デートて。聞いてないし」
あ、と口を滑らした表情だがすぐさま笑ってごまかしたよう。
「あはは、そうですね。と、とにかく今夜はムリです」
そうと麗奈は了解した。そして適当に週末に必要な食材や買い物を済ましマンションに帰ったのだが気配もなく明るくもないのはめずらしい。
「ただいま。帰ったわよ。風邪?」
明かりを点け部屋のなかを見るが沙耶香がいない。すでに陽は落ちているのに。
夜遊びだろうか。しかし沙耶香は同性愛者でもないし男に抱かれる性癖の持ち主ではなく発展場にいくことはないはず。
書き置きがあった。メールで知らせればいいのにと思うが手にした。
『今夜は用事がありお出かけします。夜遅くなると思いますので起きてなくても構いません。深夜か朝には戻りますから。沙耶香 P.S.あたたかいものを冷蔵庫やキッチンに用意しました』
キッチンには目につく鍋、冷蔵庫には鍋の食材があった。

No.381 17/11/13 06:13
作家 

もう私ひとりに鍋させて。
ひとり鍋を突っつく麗奈はおもしろくない表情のままあったまる。
その頃私は駅前にいた。早紀に会うためだ。
「沙耶香さ〜ん!」
「ごめん呼び出して。麗奈に気づかれなかった?」
「気づくわけないですよ。ふて腐れてただけです」
それはそれでこわいんだけどとちょっと思う。ひとつのふて腐れてがひとつで終われば構わないけど積もり積もらせたら普通にこわい。気持ちを切り替え私は彼女に聞いた。
「頼んでたことを調べてくれた?」
「ええ。少しばかり所在がわかりにくかったですが」
詳しく場所を聞くとこの街の郊外で早紀の住む隣町とは反対側にそれはあるらしい。
「ちょっと遠いね」
「ですが沙耶香さんの知りたいところはそこなのでしょう?お供します」
「え、危ないかもしれないのに」
守ってくださいと腕に抱きつかれたままタクシーに運よく乗れた。タクシーは街から人が少ない郊外に向かう。ドライバーはこちらをバックミラー越しに見ている。
「あの早紀さん。この格好じゃないといけない」
「クラブなら少しでもハデめでないと」
彼女は私のコートの内にあるボディコンドレスを見て頷く。ちなみにこれはヒトミにそれとなく事情をごまかし購入した。以前の撮影時とは違うモノ。
「こちらの方みたいですね」
「家?豪邸?」
「とにかく下りましょう。ありがとうございました」
料金を支払い白亜の宮殿みたいな家の門扉の前に立つ。周囲には家々や田んぼさえ少ない。
「ここ?」
「たぶん。ですが社長の家でしょうか」
う〜んと唸っていると門扉にあるインターホンを遠慮なく早紀は押した。
「間違えたらその時は頭を下げるだけです」
「もう」
などと言ってると門扉の向こうから見知ったメイドが現れた理沙に奈々であった。
「お久しぶりでございます。沙耶香さまに二ノ宮さま」
「え……」
「麻由さんがお待ちです」
まるでいつか訪れることを知ってかのような口調のまま進み邸内に招かれた。早紀の視線は取材してる時の仕事モードに近い表情だった。
「社長の家?」
「クラブには見えないけど……」
ただこういう場合見た目にごまかされてはいけないと感じた。どこに何が潜んでるかわからないままとりあえずお茶に招かれた。
「いいお茶」
待つように言われたまま時間が過ぎる。

No.382 17/11/13 08:18
作家 

綺麗ですね。
お茶する早紀は私を褒め笑みする。耳にはイヤリングがあるが少々わずらわしくもある。
「早紀さんやヒトミさんにアドバイス受けてこれなのに」
「たまにはハデめもいいです。気分転換に」
失礼、と顔を間近にさせられメイクの手直しをさせられ目元がぱっちりするようになった。
「ちょっとこれ」
「おとなしいメイクだとまわりから浮くかもしれません」
パーティー用メイクと察していると理沙と奈々が迎えにきて豪奢な扉が開かれそこには多くの着飾った女性がいた。女性だけと思ったが何かに気づいた早紀は囁く。
「女性だけではないです。女装の人たちもいます」
「男は少ないみたい」
ホールの中央にはスポットライトに照らされたステージがありひとつのテーブルに私たちは招かれた。ワインや飲料水、豪華料理が置いてあるが量は少な目。
「思ったクラブとは違います。私がよく行く女装クラブや女装レズバーは庶民的なのに」
シッと指で注意した。
なにここ?SMクラブではあるらしいけど。
時間が来たのかステージには麻由と綾香が立ちスポットライトが照らされた。
麻由は私が撮影で着けてたようなボンデージスタイル、綾香は美しいランジェリースタイル。ショーが始まる。
「オナニーをしなさい」
「ああ……わかりました」
「ああ?ああはいらないでしょう」
ハイ、と綾香は強気な面立ちなわりに従順さを演じ……いや従順になっていた。ショーツの淫部を指で弄りながら私たちやまわりにいる者たちに恥ずかしい自慰を披露していく。
スゴいと呟く早紀の頬は薄く赤く興奮が伝わる。同時に私もボディコンドレスの内からショーツにテントを張る勃起があった。
なに何なの?
媚薬を仕込まれてないか確かめるがわかるわけもない。
「んぅ……」
「なにをしてるの。イキたいならイキなさい」
スポットライトに照らされたショーはクライマックスを迎える。ふと私は責める麻由責められる綾香どちらにも引き込まれどちらの気持ちも重なる。
映画を見てるような興奮に近く身体が熱い。
なぜここに麻由は招いたのか。
「んぅ……」
スーツ姿の早紀からも小さな喘ぎ声が聞こえた。興奮し瞳は潤んでいる。
「……ああ」
「早紀さん?」
「ちょっと興奮したかも……」
足元をもじもじさせながらも人前だから耐えている。刺激があるのだ。

No.383 17/11/13 08:45
作家 

綾香の淫肉に食い込むショーツが見え思わず視線がいく。
「んぅ……どうぞ。わたしがはしたなくイク姿を……」
「ちゃんと最後まで言う」
「ああ……ン。はい……」
「はしたないわたしのオナニーを……ごらんください……」
スポットライトの照明だけでなく強気な綾香の表情からは牝の雰囲気を醸し出し誰もが興奮していた。ふと私は麻由が見てるようで気づいた。
気のせい……?
瞬間綾香はオナニーで果てたようでステージの上で淫靡なランジェリーのまま吐息を荒くし仰向けに倒れた。
「っ……ハア」
「何か口にしないと」
「ああ、ハイ」
早紀も興奮していたのか頬を紅潮し引き込まれていたのがわかる。SMショーではあるが強制オナニーをさせることによる精神的な責め。
私も麗奈や早紀さんにそれを求めることはあり共通はしていた。そこへ奈々が声を私にかけ別室に通し麻由がそこにいた。
「お待ちしてました」
「待ってた?」
「ええ、この二、三ヶ月待ってましたが諸事情で来れなかったのは社長から聞いてます」
「何をするつもり」
鋭く目を向ける私に麻由はステージに出るように伝えた。衣装や道具はすでに揃えてあった。
「沙耶香さん、あれ?トイレ……」
早紀は私が姿を消したことにようやく気づいた時には入れ違いに暗くなったステージにスポットライトが再び照らされ彼女は驚いた。
「……!?沙耶香さん……」
彼女やステージを見ている客人の前に立っていたのは黒いボンデージ衣装の私がいた。側にいた麻由が言う。
「ご存じの方々もいらっしゃると思いますが本日のイベント『クロスドレッシング ボーイ→ガール』で三号続け掲載された水越沙耶香さまです」
早紀やまわりの客人たちの目が驚きやどよめきに包まれるなか表現できない上がりや緊張が駆け巡った。
何をさせるつもり!?
しかし何となく予想していたかもしれない先ほど綾香がしたことをさせられると……。
予感は当たる……。
「今宵は水越沙耶香さまのオナニーショーを愉しんでください」
「あなた……」
「逃げても構いませんが二度と雑誌に載ることはできないかもしれません……」
囁く麻由の挑発的な声にぐっと堪えた。
何のために人前、しかもショーと称される場でオナニーをさせられるのか思った。マゾではないのに。
深呼吸を繰り返し身体を動かした……。

No.384 17/11/13 14:27
作家 

なんで沙耶香さんが!?
早紀の驚く声についムッとしてしまう。
気づかなかったでしょう?のこのこついていく私も悪いけど。
そう言いたいが言うよりもスポットライトの照明、早紀たち観客の視線を一手に引き受けてるなら逃げることは許されないと感じ自らボンデージ衣装の黒のスリーインワンのショーツから男性器を出してゆっくり勃起させた……。
早漏や遅漏と麗奈に言われた言葉が脳裏によみがえりながらも呼吸しまずは手で勃起させた。
「ハアハア……ンンン」
これが同性愛な女装者ならアナニーをするところだけど私はアヌスは性感帯にほとんどならない。
「ンンン……」
ステージに用意されたオナニー道具を確認した。穿き古されたショーツにブラのランジェリー、誰のか知らないけど。ローターにバイブ、……オナホ?手動や電動などいくつか見えた……。
とりあえず手淫で勃起させられるところまで勃起させていく……。
「ああ……ンン……」
私は自らの“手”ではイケない。そんな意味では欠陥な不完全であった。自らの“手”に“男”を感じる、そんな意味では潔癖だった。それでも手を麗奈や早紀と思う。
ふとあることに気づく。
ステージにはオナニーになる被写体となるモノがまったくない。雑誌やアダルトDVDなど……。
思わず奥歯を噛む。
「く……」
女性のオナニーは主に自らの想像や妄想で相手をイメージしそれが理想のイケメンやハンサム、理想とする相手でするという。対して男性は視覚から得る情報、主に雑誌やアダルトDVDなどの被写体あってのオナニー。
どうすれば……。このままで射精できないままステージから下りることになる。
「っ……」
誰のか知らないけど目にしたショーツやランジェリーを手にし鼻腔にすぅっと吸い込んでみた。安心した。女性の匂い。
柔らかいランジェリー特有の感触、適度に伸びたゴムの柔らかさや生活感、クロッチに沁みたと思われる愛液やオシッコの匂い……。
「ハアハア…ハアハア……」
ボンデージ衣装に隠された睾丸に性的興奮が脳内を通して伝わり射精に近づく。とはいえこれでイケるか……。
ローターやバイブの震動はどうか。アナルではなく男性器自身に……。
だけどこれはショーの一環。玩具は不可抗力で射精する。
ショーや演出として射精をしないと……。
麻由さんというひとは憎々しい……。

No.385 17/11/13 14:51
作家 

その様子を先ほどショーをした麻由と綾香が左右から見つめステージの下からメイドをつとめる奈々や里沙が見つめて奈々は羞恥に顔が赤い。
私の下着でオナニー……。
羞恥心と期待と不安、自分の使用した下着でオナニーをしている女装男性にふしぎな性的快感が彼女にあったことを私は知らない。
麻由は見つめ思う。
数分もステージに立ってないのに自らの性癖に弱点そしてステージにあるモノを理解してる……。
「っ……ハアハア……」
ショーツやブラの匂いに母性を感じ思いながらもオナニーをしてる私はブラを肉棒に巻きつけて扱く。
「っ……んぅ……」
「沙耶香さん……」
不安げな早紀の呟きは耳に入らないが顔は見えた。悪いけど被写体にさせて……。
わずかに目を瞑り瞑想し開き早紀のスーツの下にある身体をイメージさせた。直接は見えないけど下にある下着や異性や身体……。
「っ……」
ダメ、半年以上も身体はセックスに慣れたために身体が精神的性欲より肉体的性欲に揺れ動き彼女や下に見える女装や女性たちにむやみに興味がよけいに働く。貪欲なった醜さが重いプレッシャーになった。
「っ……」
どくん!と緊張感や上がりに支配されてゆく弱さが自分に見えた。醒めれば萎えてしまう。
「もう……」
ローションを手にしぬるぬるした独特な感触や冷たさがありひやりとしながらもブラを肉棒から離しローションで扱いた。
ぐちゅぐちゅぬるぬるな感触で持ち直し皮肉にも自らの手が熱い憤りを吹き返した。
「ああ……ンン」
はあと安堵な吐息が混ざるが時間が過ぎてもまだイケない。
「まだなの」
「っ……」
「まだ」
「まだよ」
麻由の挑発する声が右からしながら答えた。挑発に答えるよりイカないとならないらしい。
恥ずかしいう○こ座りななか性器を早紀はともかく見知らぬ女装者や女性に晒しているのだ。
オナホを手にしてみた。電動は……相性の良し悪しがあるともいつか聞いた。手動……。
肉棒に挿入する前にローションをオナホの中に入れてゆっくり肉棒に挿入した。
やっぱり。
「っ……」
本物の女性器とは違う。擬似な性器と肉棒の皮膚感覚が脳内より先に理解してしまう。イケない。
いや感覚を上手に使えば……。
なんのためにこんな卑猥で変態な姿を晒しているのか。
頭が真っ白になり自我が崩壊しかけるカウントダウン。

No.386 17/11/13 15:21
作家 

人肌や膣内の独特な女性器の感覚はオナホでもむずかしいらしい。
「んんん……ああ」
睾丸に射精感が来ない。いや感覚としてきゅっと睾丸が妙に締まる感覚はあるが脳内に伝わらないようだ……。
「んっ……ハアハア」
はあと吐息を繰り返しぐちゅぐちゅした肉棒が熱い。だけど物足りなさがある。
麗奈さん早紀さんルイさんヒトミさんアイちゃん……。
真っ白になる頭の中で彼女たちの名前を呼ぶが射精ができないまま緊張に支配され意識を失うかもしれない。
皮肉にもあの媚薬が欲しいと思うが媚薬に頼り媚薬は射精するのではなく射精させられるモノとあらためて自分を失う感覚を思い出し目に見えた早紀をオナペットにした。
考えて考えて……。
今日の下着の色や柄は……私とセックスしたいなどなど都合のよい妄想をする……。しかしやはり妄想……。
万事休す……。もうやだ……。
そう思った時だった。
桶が目に入りふと扱く手やオナホとは別に触れてみた。
お湯……?あたたかい。人肌に近い感じ。
「……っ!」
未使用の手動オナホを手にし桶の湯に入れると柔らかくなった。あまりつけるとフニャフニャになる。少しでいい。中にお湯の感覚が……。
「っ……」
ローションを中に入れすぽっと使用していたオナホが抜いた時だった。
「……あっ」
少しだが女陰の内にある感覚が下半身に宿った感じがする。オナホを肉棒に深く挿入しながら扱き始め興奮が高まった。イケるかも……。
再び目を瞑り周囲の視線を肌に感じた。
恥ずかしい恥ずかしい……もう。
麗奈さん早紀さん……。
ふたりの肢体を思い浮かべいままでしたプレイを頭に次々と浮かべた。下半身が熱い……。
ぐちゅぐちゅと人肌のようなオナホが肉棒にイボイボした快感と痛みが走る……。
瞬間だった。
「っ……あ!イクっ……」
わずかに自分の声が感じた時には頭が真っ白になりかけだった。
瞬間精液は弧を宙に描き飛び散っていく。どの程度飛んだかは見えないが痛み以外の多くの性的快感に包まれていた。
私の意識は下半身を震わせながら仰向けに身体は倒れていった……。
沙耶香さん……!
早紀のその声は届いていないまま女装のまま意識が消えていった。
性的快感や羞恥心、射精できた快感などあたたかい性的なものに包まれ桃色があったように思う。
ステージは終わりを告げた。

No.387 17/11/13 18:33
作家 

豪奢な柔らかく温もりあるベッドで私は目が覚めた。
夢?いや現実……。
沙耶香さん!と早紀の声に側に彼女がいることに気づいた。彼女の説明によるとショーで射精した直後に倒れ邸内の部屋に運ばれたという。
「あの麻由ていう人にそそのかされるなんてバカみたい。いえバカそのもの」
私の言葉に早紀が驚いているとその麻由が夏の時と変わらぬメイドのまま現れた。早紀が掴みかかるのを制した。
「沙耶香さん」
「言いたいことはいくらでもあるけど私にバカな真似させて愉しい?それにどんなつもりでショーに出させたの。聞きたいのはふたつだけ」
言いたいことはいくらでもあるが端的に話を進めないと何も知らないである。ならば質問はシンプルな方がよい。
挑発的な態度は意外なほど潜め彼女はいままでの非礼を詫びた。
「申し訳ありません沙耶香さん。いえ沙耶香さま、私たちはあなたを試させていただいたのです」
「試した?」
目を点にした早紀も私も意味がわからない。だが早紀はひとつだけ質問を口にした。
「聞きたいことがあります。なぜ沙耶香さまはオナニーやセックスをする時はいかなる気持ちでおこなっていますか?もうひとつなぜ女王さまなのにマゾ側の女性と同じことをしますか」
しばし沈黙が宿り飲料水を口にし心の奥底の羞恥心が喚くことを押さえた。なに聞いてるの!?この人!!やだやだ、言えないし。
しかし麻由の挑発的な瞳のなかに真剣さを宿す力があった。答えないといけない……。
「私は責める相手に心から気持ちよくなってもらいたいし飴と鞭を使わないといけないと思う。ただしそれは肉体的な責めではなく精神的に責めながらもそこに性的快感を与える。アクメやオルガスムスに達してもらいたい」
最初の質問に答えた途端に顔から火が出るほどに真っ赤に爆発した気分だ。そのまま次の質問に答えた。もう!やだ。
「わ、私は相手と快感を共有したいから時に自分の……男性器にローターを付けることもあるし羞恥心を理解したいからしてるの……。これでいい」
取材でいろいろな女装者から話を聞いた早紀でさえ少女のように真っ赤にし沈黙していた。
自分の考えを述べただけなのにここまで羞恥心はない。
女装をほんの少し本気でやめたいと感じた。
麻由は頭を垂れて指を床につき意外なことを口に出す。
「私たちの女王さまになっていただけませんか」

No.388 17/11/14 05:37
作家 

女王さまになってくれませんか。
ええっ!?
私と早紀は思わず声に出ない驚きをし私はベッドから出ようとした時に全裸なことに気づいた。
「沙耶香さん!はだか」
「ちょっと!?なんで裸なの」
あたふたしてるところへ神無月社長がメイドを連れて私を普段の姿に着替えさせた。全裸にしたの麻由の丁重なおもてなしだったらしい。
風邪引くからとは言えない。
早紀を伴いながら神無月社長は非礼を詫び私たちを軽い夕食のわりにかなり豪華な夕食に招きながら事情を話した。
このSMクラブ『ヴィーナ』は女装者と女装者を愛する女性のためのクラブであるという。
しかしなかなか適任者がいない。なかにはかつて麗奈たち編集担当がスカウトした者がいたというがSMクラブの運営や指導はむずかしくなかには男むき出しの欲望の不適格者もいたという。
それはそうでしょう。オトコだし。
『ヴィーナ』は女装者にも女性にも愉しめるSMクラブの運営をしたいのだが現時点では私つまり沙耶香が適任という。
「ま、待ってください。私のどこが!仕事もないし性犯罪に二度も遭ってるし。こんなダメな人がなれるわけないです」
カップをテーブルについ叩かんばかりに私は断りの意思を示した。
しかし神無月社長は早紀に視線を移す。
「早紀」
「は、ハイ」
「先ほどのショーを見てどう思い感じた?」
彼女はカフェラテに口をつけ口を開いた。
「その……言いにくいんですが、感じました。たしかに身体は男ですが沙耶香さんの快感を得ようとしショーを失敗しないと懸命な姿に…感動みたいな…胸に…キュンと鳴るみたいな…感激…感動がありました。濡れちゃってました……」
少女のような早紀の言葉に嘘はないと感じたが私はなんとも言えない。
「……社長」
「なにかしら」
「ありがたい申し出ですが私はいまいろいろ迷っています。女装の女王さまはひとつの憧れですが……いま他にやりたいことがあるのです」
「それは何?」
いまは伝えることではないと頭を下げた。
まだそれは始めたばかりであり将来形になるかわからないから。
神無月社長は四人のメイドたちを見つめ言う。
「今夜このひとたち誰かを抱いてもらいたいと思ったけどその気持ちは」
「申し訳ありませんがお断りします」
「私の対応がいけなかったら謝罪します」
麻由が前に出て謝罪した。

No.389 17/11/14 06:19
作家 

麻由の態度は夏から気になっていたがそういうことではないと私は丁寧に説明し『ヴィーナ』がある屋敷を早紀と共に後にした。
私と早紀が理沙と奈々のベンツで去っていくのを見て神無月社長は言う。
「資質があるのにもったいない」
「申し訳ありません神無月さま」
「あなたのせいではないと彼女も言ってたでしょう。気にすることではないわ」
そんな会話を知る由もなく私たちは再び街に戻るがすでに深夜近く日付も変わろうとしていた。隣に座る早紀はワインに酔ったように私の肩に頭を預けながら足元をもじもじさせていた。
「沙耶香さん」
「なに?」
「その……一緒に寝てくれませんか」
ドライバー席にいる理沙、助手席にいる奈々がいるにも関わらず早紀は誘う。先ほど私が目の前にいるメイド二人を含め断ったのにこのモーション。
どうにも女性はわからない。ただ早漏や遅漏の件については神無月社長が風吹先生に再びカウンセリングの手配をするという。
甘える早紀を邪険にできない。街の中心部から少し離れたラブホテルに向かうように理沙たちに伝えた。何も言わずに滑り込むようにベンツは入り「ごゆっくりどうぞ」と頭を下げられた。
ウフフと早紀は部屋に向かうなか笑みしていた。
「休むだけだからね」
「わかってます」
朝帰りするかもしれないと書き置きをしたが私の根が真面目な性格はあんな状況でオナニーショーをしながらもどこかでおぼえていた。
ベッドに座らせ冷蔵庫から早紀にはビールを、私はジュースを出した時だった。渡そうとした途端にキスしてきた。
「ん……はあ。れろくちゅ」
「はあ…またこんなことして……」
「週末デートと…期待したのに裏切ったからです。社長やメイドさんに言い様にされて。バカです……」
はあと唇を離し「そうね」と答えた。わざわざ自分から出向くこと自体が相手の思う壺なのに。
「……最近麗奈さんが心配してましたよ。沙耶香さんが何かしてるて。なにしてるんです?」
「いまは言えない」
「あたしにも」
うんと頷いていると彼女はボディコンドレスの下にあるガーターベルトとショーツの淫部や太腿に触れてきた。
「くすぐったい」
「肌が弱いんですね」
「オトコならコンプレックス……」
女性は男性のなかに肌が弱い人がいることを知らない。そっと早紀の首や胸元に触れた。

No.390 17/11/14 15:34
作家 

オシャレしてる?
ゆっくり服を脱がしていくとリボンや花模様が散りばめられたランジェリーが見え隠れした。
「週末金曜に誘われるのわかってましたから……」
「だけどがっかりさせてごめん。私のつまらない好奇心に付き合わせて」
「いいです。こういう週末の夜も」
壁にかかる時計を見ると日付が変わっている。どの程度ステージに立っていたか聞くとわからないと彼女は言う。
「人前でオナニーして恥ずかしかったですか?」
「あたりまえでしょう……。ここ湿ってる」
リボンや花模様のショーツのクロッチには淫汁の湿りがありキュッと淫肉が浮き出る感じが伝わる。
「ショーを見てた時からかも……」
「イケない娘、ここも熱い……」
麗奈ほどに大きくはない胸だがじんわりと体温が伝わりあたたかく乳首が可愛らしいブラからこんにちはと出て弄る。
「あ……はぁン……」
「ほんとやらしい……」
「沙耶香サンを思ってるんです……わかってください……」
「甘えたら私が思い通りになる?……ならないでしょう。めっ」
乳首を指で弄ると堅くなり胸の谷間から汗や体液が細やかな肌の毛細血管から浮き出ている。
早紀は感じる。こんなにも思ってるのに。
「なあに」
「こんなに思ってるんですよ。鈍感な沙耶香さん」
「わかってるわ。だけど……私には誰かを決められないわ」
ベッドの上で年下の子を背中から抱きながら胸を揉み髪やうなじを触り舌で舐める。
「あ……ハァン……ンンン」
「お人形さんみたい。鏡にも映って……」
「ンンン…あたしにもやらせてください」
「さっきショーでイッたばかりで敏感かもしれないからガマンして」
早紀の小悪魔な愛撫を感じたい衝動はあるがショーで射精した肉棒は早漏どころではない。いまは彼女の身体とランジェリーの感触で股間に理性を保つ必要があった。
「少し大きくなったかしら」
「沙耶香サンの」
「あなたのよ。ムネ……春頃くらいより少しあるしブラ合ってる?」
可愛らしいブラが少しキツそうに見えた印象がある。人間は二十歳を越えても成長期はある。早紀の場合は身長は変わらないようだが胸は春いや夏の頃よりも感触がふくよかなのだ。
「どうかな、わかりません……」
「甘えないの」
ツンと鏡に映るがすぐに扇情的な表情に変わり淫靡な行為に浸っている。クロッチに指を這わした。

No.391 17/11/14 17:34
作家 

そのまま彼女にはスーツを脱いでもらい少しワインにでも酔い性的快感に支配されてるのか頬が赤く身体も熱い。
「飲みすぎかな」
「ちがいます……もう。そんなに飲んでません。ああ……ン」
そのまま四つん這いにしうつ伏せのような姿勢で淫唇とお尻に口をつけ責めていくとゆっくり腰を振る。
「ああ……はあ…ン。ずるい……」
「いまは私に責めさせて」
「ン……ンン」
「寝ちゃダメよ。理沙さんたちにここまで来てだっこかおんぶして帰ることになるから」
しませんよ……とは呟きながら私はリボンと花模様のショーツを下ろし指を舌で濡らしアヌスにそろりと挿入した。
ひゃっ……!?
身体は温かくてもお尻やアナルに温もりはないらしく唾液そのままが器官に入り声を上げた。
「あ……アン……お尻だなんて……」
「中のお肉が締めてる……呼吸しておま×こに負けてない……」
お尻内の肉の感触が力を入れながら閉じたり締めていれ。同時に淫唇ははじっとりと滑りベッドのシーツを湿らせる。
「いや……ン」
「甘えないの。おならでも出ちゃう?」
「で、出ませ……ンよぉ……」
すると瞬間にぷすっともすーっともつかないような静かな音のおならが出て私はちょっと顔をしかめた。
「早紀さん。出た?」
「い…いや…ちがいます……。クラブで食べすぎたんですよぉ……」
そういうことにした方がいいがおならを出したことは暗に否定しないのはプレイに夢中か私にアピールしたい思いもある。
「おならするくらい食べたの」
「だから…ちがいます……。いじわるしないで……」
「あら?アヌスが締まったわ。指が……」
「やだやだ……」
意思とは無関係に人差し指と中指が肉圧に阻まれて抜くのに力が必要だった。すぽっと抜ける。
「もう……」
「可愛らしいお人形さん。わがままなお姫さまかしら……」
「あたしにもやらせてくださいよぉ〜」
接してると社会人には見えない表情の彼女に私自身を触れさせる。彼女は好奇心たっぷりにいきなりキスを求めた。
「ンん……オチ×チ×はいいの?」
「キスをしたいだけ。寒いしあったまりたい……」
「風邪を引かないようにね」
沙耶香さんもと言いながら私の胸元をくすぐるように指でなぞりブラから乳首を弄りキスした。
「つめたっ……」
「お互い様です……」
ちろちろ舌を這わしていく。

No.392 17/11/14 20:33
作家 

ちろちろ舌を這わしながらおへそにやがてショーツに包まれた淫棒へと早紀は軽くキスをし熱く堅い男性器をショーツ越しに愛撫する。
はむ……んむ。はあ…ン……はむはむ。
「射精させたいかもだけど今日はおクチにはなしね……」
「ンンン……そんなぁ」
「もう土曜だしゆっくり早紀さんに休んでほしいの……」
わかりました、と甘い吐息をしながら深夜のラブホテルの部屋のなかちろちろと子猫のように舌を使いいつものようにショーツの脇から淫棒を丁寧に濡らしながらも射精させない程度に宙で振るわせる。
「くさい……だけどランジェリーのなかから……こんばんは……してやらしい」
「ショーでオナニーして卑猥なモノよ……」
「卑下は…はむ。似合わないです……ここも」
「ちょっとそこは……」
私の股下に潜るようにしながらショーツの後ろだけを下ろしてアヌスに指や舌を使ってきて舌の冷たさが身体を襲う。
「あ……いや……」
「仕返しです……ひくひくして動くぅ……」
「んぅ……」
「ダメ……まだ立ってください。オチ×チ×も……」
えっちな洒落のつもりか身体が脱力するのを堪えながらもアヌスへ舌を這わされ冷たくくすぐったい……。
「あ……もう」
「イッちゃダメです。お尻もひくひくオチ×チ×もひくひくして」
「責められるなんて……」
「辱しめをしたくせに」
ショーツの内の睾丸を指や舌で弄られ感じる。さすがに私は耐えられなくつい口に出した。
「挿入(い)れさせて……」
「どこにですか〜?」
「早紀さんの……」
ショーツの内で淫棒が震えるなか口に出す。
「オマ×コに……」
「ハイ、よくできました……クスッ」
ちいさな笑みをしながら早紀はベッドの上で仰向けになり両手を広げ私はショーツのお尻を戻す。
「今夜の沙耶香サンは甘えてます……」
「恥ずかしいことしたから……」
「わかってます……ここであったまって……ぐちゅぐちゅ言わせてください……」
ショーでのオナニーで辱しめを受けながらも自らの性癖を告白し彼女なりに一応の理解はあったらしい……。淫唇は花弁のように濡れながらゆっくり淫棒をくわえていく。
「っ……はあ…ン」
「ンンン……」
「いたい?」
「ン……脳にびりびり……来ちゃう……気持ちいい……」
挿入する側される側では感じ方は違う。額の皺が物語る。

No.393 17/11/15 06:00
作家 

あったかい。
声に出さず偶然にふたりは同じことを思う。
しかし私は男女とはセックスの感覚のちがいが伝わる。女性は性感帯のちがいはあれど身体全体で感じるが男性はぺニスでしかあるいはぺニスからしか感じない。
「っ……ンンン」
「早紀さん」
「っ……もっと奥まで……ください」
ずぶずぶと大きくなった肉棒をゆっくり挿入する。無理矢理な挿入や強引な挿入は相手の身体に負担を与える。
麗奈よりちいさい身体を思わせる彼女は私にとっては妹のような印象を抱かせる。甘えがちでわがままでツンとしながらも麗奈とはちがう気丈さ小悪魔さ。男の力で抱けば脆く壊れそうさえ思える。
「ん……どうしました」
「なんでもないわ」
ちいさな身体を思わせながらも幾重もの襞は牡を求めゆっくり腰を動かすと彼女は悶え喘ぐ。
「あ……んん。お、大きくなってます……」
「もう。そういうこと言わない」
「だって……ホントです……ジンジンきてます」
下半身、女性器からの感覚が花唇に挿入された肉棒が開く痛みさらに挿入されくわえ襞で包み込む感覚が子宮を通しそこから全身への神経が痛みと共に性的快感を伴う。アクメやオルガスムスへ達していく……。
いまの早紀はまさにそれなのだ。グッと私は力を入れベッドに押し倒した彼女を抱き上げ揺らす。
「あ、ああ……ン。刺され……ずんずん…きちゃいます……」
子宮に届かんばかりに淫棒が突いて突いている。熱いあたたかい襞が求めんばかりに包み動かす。胸や谷間にも汗や体液が浮き出て粒が輝く。乳首にキスをした。
「あ……ン……」
「感じてる」
「いや……ン」
痛みと共に快感を伴うのに女性は快感を求める。女装の私にはわからない感覚。私が女性にはなりたくないなれないのもあるがわからないもの。
イタズラに乳首を唇と指で摘まんでみると彼女は天井に目を向け喘ぎ声をあげる。
「ンンン……いたい……やだ」
「オチ×チ×みたいに勃ってて?」
「ン……いじわる。っ……はあ……」
甘えた表情のまま子宮を突かれるような痛みが脳内に快感をもたらしている。また身体の熱が下半身いや女性器からお腹へそして全身へともたらし下着にさえ体液をもたらし湿らすほど。
「っ……はあ。あたしばかりみて……やらしいです」
「感じてるのよ。おバカ」
ふと早紀は私の挙動に気づいたようだった。

No.394 17/11/15 15:30
作家 

行為の最中にも早紀は意外なくらいに私を見ている。
ショーツを着けたままの変態なセックスなのに彼女なりの好意だろうか。
きゅっとたまに襞が締め付けては牡の樹液を求めてくる。
「ん……ああ。すごい」
「感じてます……沙耶香さんの……」
麗奈ほどに成熟さはないがそれでもきゅっきゅっと締め付けては睾丸から精液が耐えきれないように思うほどあたたかい。
彼女は私に抱き抱えられながら頭や髪に触れてきた。
「な…なあに」
「いえ今日のオナニーショー……可愛かったです……」
「バカ言わないの」
「っ……はあ…ン」
下からの突き上げに彼女は力を失ったようになり髪が乱れたようになびく。
「ンっ……ほんとうです……」
「……私は別に…可愛いままでいたいとは思わない……」
「……ん。ツンデレですか……?」
小悪魔な早紀の呟きに答えずに行為をおこなう。まさにツンデレかもしれないと少し伝わる。
「……女王様な…沙耶香さん。また見たいです……」
「……お仕事ないからプライベートでね」
「そんなつもりでは…はあ……!」
けっして大きくはないが形は揺れてるがやはりブラから脱ぐ前からむりしてたのではと思う。はだけたブラの感触が私の胸に触れ感じる。下着フェチゆえに匂いや感触が脱いだ下着でも独特に感じてしまう。
「ああ……イキそう」
「イク?」
「イカせて……くちゅ」
「ん……ちゅ…れろ」
唇を求められ答えてると睾丸が膨らみショーツの脇の淫棒に射精感が熱くきた。うかつに我慢はしてない自然なまま。
途端にきゅっと早紀の花唇は締め付けては求めてきた。
「あ……あ……このまま。天に昇る……昇っちゃう……」
彼女は私の身体から離れないような爪をわずかに背中に立て抱きつき落ちないようにしながら腰をずんずん揺らす。
「イクっ……」
「…イク……!」
わずかに私が早く絶頂に達し彼女の腰をエアロビクス教室で少し筋肉がついた腕で抱いた。
「……ああ…ンン……」
彼女の腰は淫棒を折らんばかりに痙攣しアクメに達し肩に力が通りながらしだいに抜けていく。立てた爪が少し背中にくい込む。
「っ……」
「あ……はあっ…ン」
ゆっくり彼女の身体をベッドに下ろしながらわがままな少女の魅力を持ったままの愛しき小悪魔と感じる。
彼女の花唇から白濁とした液が滴る……。

No.395 17/11/15 17:23
作家 

アフターセックスを少しした後早紀は寝息を立てていた。
週末金曜に呼び出し彼女には悪い行為をしたと心中謝りながらスマホを出しメイドの理沙を呼び出した。
すでに早朝五時。陽が出てきてもふしぎではない。部屋に理沙と奈々が姿を見せた。
「悪いけど彼女が起きないように家まで送ってあげて。充分に眠って起こさない程度に。鍵はたぶん彼女が持ってるから」
「沙耶香さまは」
吐息を少し吐きシャワーを浴びたいがシャワーの音が早紀を起こすかもしれない。
「私はこのまま散歩ついでに帰るわ」
「なら奈々をお供に」
「遠慮するわ。ひとりでいさせてくれない」
そっと着替えまだ身体にセックスの後の余韻が残るなかラブホテルを後にした。
まだ外は冷たいなか陽が昇り朝焼けがゆっくりおはようした。バスはまだ始発ないしタクシーは拾えたが誰かといたくなくしかたなくひとりマンションまで歩く。
さすがに二度の射精をショーと早紀にしたので少し足元がふらつく。慣れないヒールだけど脱ぐと人目に目立つ。
頑固なことと自嘲した。
途中コンビニのイートインで紅茶にパンを食ししばし朝焼けが昇り街並みを見つめた。
「着いた」
ようやくマンションが見える頃には朝練の学生や土曜出勤の人たちが見えふと思う。
心配したかな。
エレベーターに乗り上がるなか誰とも会わないことに安堵しそっと扉を開けた。鍋の後がありテーブルにはビール。いつもに似た光景。
「ひとり鍋してそのまま寝るなんて」
さいわい火の元は消してあり毛布は自分で出して肩にあるが落ちかけてたので肩に戻す。
「ん……」
寝言かと思いながらあらためて火の元やコンロを確認し後片付けは後で付き合うとしてさすがに眠気が安心した気持ちと共に襲う。
部屋の扉を開けたと同時に彼女は気配に気づいたらしくぼんやり目を開けた。
「帰ったの……?」
「……寝させて。ゆうべは疲れたの……」
扉を静かに開けた麗奈が見た私の姿はランジェリーのままベッドに入りしばらく身体をもぞもぞ動かした後に寝息を立てたという。
女王様……か。
その妖しいニュアンスが脳裏に残りながら昼まで目を覚まさなかった。
それに少し遅れること眠り姫となった早紀も自宅マンションに送られベッドで静かに眠っていた。
あとで早紀は理沙たちに送られたことに怒ったらしかった。

No.396 17/11/16 05:57
作家 

十一月上旬になり肌寒いなか麗奈が帰った頃に沙耶香の様子がまたおかしい。
「ただいま」
「あ、お帰り。ちょっとま、待って」
素早く向かおうするとテーブルの上には原稿用紙に鉛筆、消しゴムらしいのが見えたが沙耶香はフェミニンなワンピースのまま持ち部屋に姿を消してなぜか着替えて現れる。
「別に急がなくても構わないけど」
「そ、そう」
Tシャツにスカートになりエプロンを上にかけながらテーブルの上や下に消しゴムのカスがあった。
こういうの見たことある……?
「……というわけなのよ」
「それよりも沙耶香さんたらひどいです。ラブホで寝てたと思ったら気づいたら自分の部屋ですよ。送るにしても別な送り方あるのに」
「何度も聞いたわよ。私の話にも耳を傾けて」
早紀はよほどラブホに置いてけぼりをされ起きたら自分の部屋だったことがおもしろくないのか話題を繰り返す。
「鉛筆、消しゴム、原稿用紙……」
「むかしの作家さんみたいですね」
別の同僚の言葉に「それだ!」と重なる。
「沙耶香さんが作家志望ですか……?」
「いまの作家さんはたいがいパソコンで執筆するけど沙耶香は私を気にしてパソコン使うのは調べものがある時かな」
「どんな原稿でしょう。見てみたいな」
「素人よ。沙耶香は」
「見てみたくありませんか」
それには答えず再び麗奈はそそくさと料理の準備をする沙耶香の背を見ながら彼女の部屋を気にする。
どっちに隠してる?どちらにもかな。
浮気の心配よりは程度は低いが麗奈は沙耶香にふたつの部屋を使わせている。女装であってもひとりオトコに戻りたいから。
なに書いてるの。恋愛?小説?SF?どこか地元を舞台にした小説?……まさか官能!?
「え……!」
「きゃっ!?なになに声を出して」
「あ……ごめん。なんでもない」
鍋を用意した沙耶香が驚き振り向いたので慌てごまかした。
あ、ひとつ言うの忘れてたのを思い出す。年末はいろいろあるし。
「今夜は寒いから鍋」
「私つい最近ひとり鍋したのに」
「だから今夜はふたり鍋。いや?」
「いやじゃないけど」
季節柄寒いし冷たいし鍋は悪くない。豆腐に榎茸に肉に白菜、肉だんごなどなど。そして白いあたたかいご飯。付け合わせの惣菜。
いただきますとふたりして手を合わしじっと目を合わす。

No.397 17/11/16 06:30
作家 

湯気が天井に向かう鍋のなか麗奈はとりあえずとある話題を出す。
「ねえ、年末に出版社のパーティーあるんだけど沙耶香出ない?というか出ないといけないけど」
「パーティー?遠慮したいて言っちゃダメ?」
「仮にも春から三号続けて表紙やメインを飾ったモデルが出ないと推した私の立場もあるし」
「いまお仕事ないのに?恥かくだけよ」
沙耶香なりに慎重な対応がうかがえた。三号続けてメインを飾るもマスコミに叩かれた女装ヒロイン。そんな人が出版社のパーティーに現れたらどうなるかぐらいはなんとなく察しがあるかもしれない。
「とりあえず考えといて。お願い」
「うん。わかりました」
再び麗奈の頭のなかは鍋とは別に再び出版社でのこと。
「沙耶香さん復活を望むファンレターやメールがきてますね」
「ほとぼりが醒めたからでしょう」
「伝えてないんですか」
「ぬかよろこびさせるのはよくないわ。まだ先のことはわからないし」
早紀や他の同僚たちも気にしてるはいるが出版社のホームページにメールやファンレター、場合には直接問い合わせする人たちもいるが「検討中です。いずれ雑誌の方で一報があるかもしれません。ありがとうございます」と電話越しに頭を下げていた。
再び鍋をつき向き合う。
「沙耶香」
「なあに?美味しくない」
「そういうわけじゃなくて。雑誌に復帰したくない?」
慎重に言葉を選んだつもりだが沙耶香はじっと目を合わし言う。
「復帰したいけどいまは考えさせて……」
「沙耶香はモデルしたくないの?」
「したいけどパーティーのことも含めていまは考えさせて」
同じことを繰り返す人は慎重に考え思い詰めてることもあるという。ということはいまは考えさせた方がいい。
原稿用紙のことも気になるが沙耶香はさいわいひとりではない。昼間はヒトミたちがいるし教室にも顔は知られている。
何かあれば自分に伝わるだろう。
もうひとつ話題に出さないことがある。沙耶香の母がたずねたことだが遠回しに話題にしなければならない。
はふはふと鍋にある食べ物を口にさせながらそれとなく話題にする。
「沙耶香は年末故郷に帰らないの?」
すると沙耶香は少し頭を下げた。
「帰らないわ。帰れないでしょう。悪いけどここに置いてもらえない。ダメならどこかに行くわ」
故郷には帰りづらい女装者の事情が見えた。

No.398 17/11/16 07:46
作家 

先生、今度こそ処女をもらってください。
学期末試験に向けてアイの瞳はより輝きを増しその分努力の結果は等しくあらわれ私には羨ましくも思う。故郷の敷居を跨げない年末はつらい。
「う、うん。だけど……ほんとに私でいいの?よく……」
「考えました。あたしは女装のオトコのひとしか知りません。バージンをあげるなら沙耶香さんがいいです。ダメですか」
「構わないけどそれなら……」
しかし私はさらに彼女にハードルを上げた。彼女はあちこちの模試を受けていたらしくどこの試験も順位がニ十番前後が場合によれば十番以内にも入っていた。
高ニの驚異的な学力や意欲など確実に目に見えてあらわれもし私が担任教師なら将来が楽しみと表現するだろう。
「先生」
「なあに?」
「できたらクリスマスかイブでも構わないのでその日にしてほしいな……」
女性なら誰もが考える。クリスマスかイブにデート。さすがにこういった場面ではヒトミはあらわれない気配があった。愛妹の純粋な思いは邪魔しないらしい。
「考えとくわ」
「誰が好きなんです?」
え、と呟きが驚きが出た。構わなず彼女は名を連ねてあげる。
「麗奈さんに早紀さん、ルイ姉にヒトミ姉にあたし。他にもいます?」
「あのね。みんなが好きなのはたしかに都合いいと思うしアイちゃんも含めてみんなに悪いと思う」
「だったらなんで決めないの」
「決めたら傷つくよね。そしたらいままでとちがう関係になる。私も傷つくのよ?わかる」
アイに恋愛感情がわからないわけではないが神妙な面持ちをしていた。
「オトナてズルい」
「それもオトナなの」
あからさまにズルいと言われれば傷つくがいつかは関係に決着は必要だろう。
しかし関係が崩れるのはこわいと思う。足元から崩れたら女性の傷つく心情は計り知れない。
「今日はここまでにしましょう」
学期末試験までは一月もない。どう予定を作るかあるいは持たないか。片付けをしたアイは話題を変えた。
「ルイ姉のこと聞きました」
「なあに。ルイさん」
「なんでも被害者の人たちとセックスできたんだって」
え、と声にならない驚きがありショックがあったように思う。気づかない彼女は端的に言う。
「なんでもセックス経験少ないオトコの人ならできたの」
「なんで……?」
「経験少ない人たちは懸命に頑張るとかどうとか」

No.399 17/11/16 10:53
作家 

ショックを受けた私はふらふらとし慌て出たヒトミに支えられた。
「大丈夫!?」
「あ、うん。別になんとも」
「嘘。姉さんが自分より経験ない人たちとセックスできたからて」
「……そうだけど」
アイはきょとんとし私をうかがう。しかしこれはショックなことにかわりない。早漏遅漏の件を含め後日風吹先生の病院をたずねた。
事も無げに彼女は涼やかな瞳を向けた。
「早漏遅漏……、どちらでもないわ。ただいたずらに理性でコントロールしようというのはあるけど」
「ほんとですか?」
「嘘は言わないわ。もともと男性器全体はよほどの痛みや衝撃がなくインポでもない限りあなたのはすこぶる敏感。ただ相手によっての感じ方やコントロールすぎるきらいはあるけど」
「はい……」
当たらずとも遠からず。相手によっては気持ちの変化はあり必ずしも同じではない。
彼女は続いてルイについて説明した。
「ルイがあなたより経験が少ない男性とセックスできたのはショック?」
「ええ……まあ……」
「また考える。あなたの悪い癖ね。ルイはルイ、あなたはあなたでしょう?たしかに彼女は名器だけど彼女が名器だからこそ苦しんだ。たまたまあなたは早漏に勘違いされた」
苦しんだ。たしかに名器ゆえに誰ともセックスできないのはつらいだろうと気持ちを重ねるくらいの共感はある。女陰恐怖症の時の深い気持ちがよみがえる。
見る、と風吹先生はマジックミラー越しのルイと患者の性行為を躊躇いなく見せた。それはあまりに鮮烈だった。
紫紺のランジェリーに身を纏い若い女装美少年と身体を交じあわせる。声は聞こえまたそれが動悸を打つ。
『そう……突き上げて。いけないおま×こに……ンン』
『はあ……ルイお姉さま……イク!イッちゃう。あたしの…ボクのオチ×チ×』
『イイ!出して、つぐないをさせて……きて……!』
他人の性行為をリアルに真正面に見せられ言葉なかった。
しかし若い女装美少年は懸命な姿でルイに身体を捧げ射精を堪え性的快感を彼女と共有していた。
しばらくしてルイが診察室に姿を見せ私の姿に驚いた。
「はあ……先生。……沙耶香さん!?なぜここに」
「カウンセリングよ。いろいろとあるから彼女も」
“彼女も”という表現に戸惑いながら三人で風吹先生の話をうかがい私の精液についての話題となった。

No.400 17/11/16 12:57
作家 

確実に妊娠はするけど女装の子どもはほぼ生まれない。
風吹先生の言葉に私もルイも驚きがあった。思わずルイは身を乗り出さんばかりに聞く。
「なぜ!?だって沙耶香さんは女装なのに」
「わからない?何度か身体を交わし話をしてて」
「だからどういうこと」
風吹先生はわかりやすく私という患者を説明していく。
「沙耶香さんのはあくまでほぼ後天的に女性に憧れ女装していく人。なにより彼女は男性としての自分を受け入れながら悩み葛藤しているわ。これが先天的なLGBTや同性愛者なら女性として悩むけどちゃんと中に“男性”の沙耶香さんがいる」
男性と言われ複雑な気持ちもあるが言う通り私は男性として女装し時に悩み葛藤している。風吹先生は私の精液について言う。
「女装者はまず生まれない。だけど妊娠させるなら確実にイイ精液、良質」
そんな……とルイは椅子にゆっくり腰を落ち着けた。ジェンダーアイのリーダーかつ長女としては足元が崩れる思いかもしれない。
「沙耶香さんは雑誌に答えてるわね。女装を題材にした漫画や小説を読んでこうなりたいって」
ええ……と頷くなか隣に座るルイの表情は青い。よほどのショックがうかがえた。
「とんだ勘違いをされたものね」
「あのルイさんは」
「ほっといてよ。もう沙耶香さんに関わったばかりで……」
「迷惑はお互い様でしょう。なんだかんだでいまは良好な関係なんでしょう」
客観的に風吹先生は端的に言う。しかし精液が妊娠確実は素直に注意しないとならない。
「ん……私は別に」
「ルイさん。沙耶香さんとのセックスを見せてくれない」
ええっ!?
これには私も驚いたが風吹先生は研究者の瞳で見つめる。
「女装の沙耶香さんと怪盗ジェンダーアイのルイさんのセックスを見たいの」
「でも私はすぐにイッちゃったし」
「それは気持ちの持ちよう。現にルイさんのさっきのセックスを見たでしょう?経験少ない若い患者でもできたわ」
黙る私にルイは心配げな表情を見せた。以前にはない表情を見せるようになり瞳に戸惑いもあるようだ。
「沙耶香さんさえよかったら抱いて欲しい。身体がまだ火照ってる……」
「そんなまた……」
早漏みたいなセックスすることに迷いがあることに男と自覚する。風吹先生は促す。
「抱いてあげなさい」
ふたりして真っ白な部屋に入りベッドは白い。

No.401 17/11/16 15:24
作家 

白く清潔なベッドルームは淫靡なルイとは対照的に思うが彼女はここで自分たちが犯した被害者と身体を交わしていた。そんな風に見つめているとルイは私を見て意外なことを提案した。
「沙耶香さんの身に付けてるランジェリーと交換してしてくれない……」
「え、そんな」
「下着フェチな沙耶香さんに私のは相応しくない?」
そういうわけではなく互いに背を見せながら下着を脱いでいく。今日の私のランジェリーは比較的清楚な桃色のランジェリー、しかし少し後ろは少しキツめのTバックに近い。
「……こんなのでよかったら」
「少し私のには男の精液ついてるけど」
「……しかたないでしょう」
少しばかり紫紺のショーツのクロッチには他の牡の精液や匂いがありながらも身に付けた。ルイの温もりと他の男性の匂いが複雑な思えた。しかしそれでもランジェリー特有の感触や温もりは感じる……。
「どうかしら……」
「清楚なルイさん綺麗……」
「ありがとう……」
ベッドに座りながら私は彼女の花に耳を傾けた。はじめは風吹先生とレズ遊戯をしていたがさすがに男性器がないことにややストレスもあったがある時に患者とセックスしてみたらという提案があった。
「はじめはうまくいくか不安だった」
桃色のブラの胸元に手を置く彼女はまるで処女のようなウブさがあるようだった。話を続けていく……。
「患者の男子や男性たちはほとんど私たち姉妹を忘れながらも媚薬に苛まされセックス自体がトラウマのようになりそうだった」
「うん……」
「だけどゆっくり彼らと話をし接していくなかでこんな身体でも役に立てるんじゃないかと思い何人かと身体を交わした。さっきのように。見てたんでしょう?」
ええ、と頷くなかルイは私の身体に触れていく。
「沙耶香さんにも媚薬を使って酷いことをして……」
「……」
「はじめは……キスや愛撫からはじめてまるで初体験のような感じで患者に触れたの」
彼女から初体験という意外すぎる表現に内心疑うがそんな気持ちでも得ない限りはたぶん患者に触れることはできないだろう。
「ん……沙耶香さんの身体と私のランジェリーから匂いが混ざってる」
「それから」
「患者のぺニスははじめは本能のままに勃起してたけど……愛情を少しずつ持って感じて触れたの」
彼女の手は紫紺のランジェリーの私に触れて撫でていく……。

No.402 17/11/17 05:06
作家 

ふしぎ……。
自分のランジェリーを身に付けたルイは清楚な女神にも見えていた。彼女は語り続け股間をまさぐる……。
「はじめは失敗……。名器と自惚れたばかりに相手の気持ちや身体を考えられなかった。だけど丁寧に優しくすれば相手は心を開いてくれる……ン」
「そう……」
「相手をイカすことではなけ共にイク……んん」
「ルイさん……」
「なあに」
「イイ……触れられてるだけなのに」
ビクンビクンと紫のショーツから飛び出さんばかり私の淫棒は熱く堅くなっており彼女はまさぐり撫でる。
「沙耶香さんが私の下着のなかでコーフンして」
「はあ……ン。ルイさんも……」
ショーツの股布をじわりと湿らせながら私は意地悪し淫肉を食い込ます。成熟した淫肉から淫汁がとろとろ滴り陰毛が生えていた。
「ああ……やっ……いや…ン」
「私の下着を濡らすだけ濡らしなさい……」
マジックミラー越しに風吹先生と彼女付きの看護師たちは頬を赤くさせていた。私は知らなかったが風吹先生は色情狂でありレズだったと後に知る。
しゅっしゅっと股布と淫肉が擦れる音がしてルイはちいさく喘ぎ悶えた。
「ああ……ンン。虐めて……いじめないで……」
淫豆もまたクロッチに擦られ剥れて彼女は相反する喘ぎを漏らす。
「相変わらず大きなムネ……ン…ちゅう」
「あ…あ…ンン……」
「私のブラなのにはみ出してるわ……」
ルイのもともと発育がよく成熟し三姉妹でやはりアダルトな雰囲気を醸し出しフェロモンを発散している。これがもとからか成長過程からなのなかわからない。
「沙耶香は大きいムネがいいの?」
「大きさにこだわらないわ。ちいさくても形がよく……感度がいいのがいいわ」
「やさしいのね」
胸を愛撫する私の頭に触れて女神のような笑みをしていたが気づかない。そのまま私はおへそを指からそして舌で責める。
「んっ……くすぐったい」
「可愛らしい……」
ちろちろと綺麗なおへそを舐めていく。先ほどの女装美少年とのプレイでは責められてなかったのか汗や体液の匂いしかないようだ。
「んっ……ああ……おへそだなんて」
ふんわり柔らかいルイの髪はベッドの上でふわりと浮く。
「……美味しい」
「ン……」
「私の下着なのに」
ピンクのショーツの形を戻しながら淫部を掌で覆い触れていく。

No.403 17/11/17 09:22
作家 

ピンクのショーツの内でルイの下半身は以前より母性に溢れている感じ。以前はそれこそ精気が発散してる感じだったが落ち着きがある。そっと肉唇に上から触れてみると声を漏らした。
「ッ……んん」
「触れただけなのに」
「いじられるのもいいわ」
指で肉唇をそっと形をあらわすように浮き出させると膨らみがあり愛液が粘液のまま沁みとなる。そっと指につけ舐める。
「ん……なんで直接しないの」
「してほしい?」
「お願い……」
「淫乱なルイさんらしくないわ」
私はルイに膝で立つように示し顔面騎乗の姿勢をさせた。いわば和式トイレと同じである。
「あ……いや」
「ジェンダーアイの長女がなにを言うの?私に媚薬を盛ったくせに」
盛られたというが実際はほんの少量かつ二回程度。克服できただけありがたい。
しかしプライドあるルイに異性を跨ぎ相手の顔が女性器の下にあるのは羞恥心があるらしい。ショーツを脱がしていき片膝にかけた。
「ああ……そんな」
「凄い……花弁から蜜が流れてる。ッ……」
形の綺麗な花唇、淫豆もふっくら剥れている。成熟しているが匂いは若いニ十代女性のまま。歳は私や麗奈より少し上だけど。白い太腿を掴みゆっくり顔面に着座させ淫唇にキスをした。
「あ……いや」
「処女みたいなクチの聞き方ね。あれだけ私を求めたのに」
「……意地悪しないで」
太腿からぷるぷると肌が震えているようで支配的なセックスをしてた時とちがう。
ふと母の存在がよぎる。
こんな時に……。
「どうしたの」
「なんでもない。ぱっくり牡を求めてるのかしら」
「ちがうわ……」
私の誤魔化しに気づいたか定かではないが肉唇を指でそっと弄ると赤貝のような秘唇が見え奥から愛液が落ちてきてクチをつけた。
クチュクチュれろれろ。
「っ……気持ちいい……」
「これで私を苦しめたのよね……いいようにして」
「……ごめんなさい」
以前のルイならそれこそ卑猥かつ邪な花唇で支配しようとしたのに成熟してる花弁なのに処女のような初々しさがありいくら挑発しても無駄と悟る。やりにくいような複雑な気持ちが宿る。
「ほら、ちゃんと座って。私に食べさせて」
「はい……どうぞ。はしたないおま×こを……ん……」
ほとんど抵抗なくむしろ羞恥心ある表情で頬や耳が赤く髪まで湿っており陰毛に涙のように粒が浮かぶ。

No.404 17/11/17 14:44
作家 

少々戸惑う……。
いつものルイならそれこそ対等に身体を交じあうことができるのに少し気が引けてしまうようだ。
「ああ……ンン」
「……ん、れろれろ」
指でそっと襞の奥を触れて愛液を吸い上げるとルイは身体をくねらせる。
「んん……はしたないおま×こ……」
「……いえ…きれい」
マジックミラー越しに見つめる風吹先生と瀬能明日香は見つめふたりは淫部に手をやる。
それでいいのルイ……。
そんな呟きを私を知るはずもない。
「ああ……あまり…されるとイク……!」
腰を大胆にくねらせ跳ねるようにしながら彼女はアクメを感じる。
「イキそう?イキなさい……」
瞬間彼女は腰を大胆に跳ねるようにしながら噴水のようにイッた。オルガスムスに達したかはわからない。
しかし一瞬にして私の顔面に愛液とも尿ともつかない体液が覆ったことに驚き言葉を失った。
「……あ…」
「ああ……ごめんなさい」
秘部を離したルイは贖罪するかのように快感を放った液を拭うように舌をつけ這わした。
「……沙耶香さん。ごめんなさい」
舌をつけ這わせる姿を瞳に映しながらこのプレイはなんなのだろう。
「ごめんなさい……んちゅ……」
「ん……」
「……どうか抱いてやってください……」
呆然に近い私の陰部に手をやりながら快感を放った淫唇を近づけていく。しかし挿入しないことに気づき目をやった。
「どうか……やらしく淫らなここにオチ×チ×を……」
彼女はけっして柔らかくないベッドに仰向けになり瞳の色や髪が汗や体液て湿りながら足を開いていく。
「ん……本当にいいのね」
ハイとあまりにらしくない姿が鈴口をゆっくり女陰につけようとした時にわずかに躊躇いがあった。
また早くイッてしまうのでは。
女陰恐怖症ほどではないが自分も相手も傷つけるおそれがあったことを感じた。
しかしルイの瞳は慈愛に満ち溢れながらそっと優しく首に手をやり抱き挿入をゆっくりゆっくりそれこそ一秒でさえ長く感じるほどに……。
「っ……」
「そう……それでいいの……」
「っ……」
まるで私の方が初体験する童貞や処女のような気持ちが重なり根元に軽い痛みがあるようなないようなふしぎな感覚あった。
あたたかく優しい……。凄い……。
淫棒を包む襞は以前とちがい微妙に違う感があった……。まるで処女のよう……。

No.405 17/11/17 20:40
作家 

ふとこの感覚はなんだろうと脳裏をよぎる。
初体験。それもあるが最近だと美紀との性交を思い出させるあたたかさやぬくもり。
「ん……沙耶香さん」
「あ……」
「クリチ×コ……オチ×チ×……挿入(はい)った……」
彼女の言葉にふと射精してないまま挿入できたことに気づく。ショーツと膣内の感触にふしぎと安堵している。
「……好きに虐めてください……」
「ん……」
とてもルイとは思えない言葉にわずかに警戒心を持つが彼女は全裸に近く私は下着フェチなために胸にはブラウスやブラ、淫部にはショーツと何かできるわけもない。医療のためのベッドルームだし他に何もない。
「うん……ンン」
「っ……」
本当にあの彼女だろうかと疑いながらも互いに喘ぎ声は少ない。一見するとふたりとも不感症ではないかと思うくらいだが確実にルイの膣内は私の淫棒をくわえくちゅくちゅと音を立てている。
「っ……」
「突いて……虐めて……」
「なんなのよ……しおらしくして……」
つい私の中の“沙耶香”が本音のまま答えた。瞬間熱く憤る感情のまま襞に包まれ射精寸前のように肥大化したことを感じる。
イク!?と思ったがにゅるにゅると襞の方から少し離れたようだ。
え、と驚く私にルイは憂いを秘めた瞳から涙を少し流した。
「な、なんで泣くのよ……」
「いえ、不愉快にさせて私が申し訳ないばかり……んん……」
「な、なんなの……」
不可解な態度を怪訝に思っていると再び襞が淫棒を包み離さないようにしている。キツくなってきてあの名器の感触がきて締め付けてきた。
「あっ……ううう」
「ハアハア……申し訳ありません……」
「うっ……」
額に汗が浮かぶなかイクのを堪えようとすると再び膣内がそっとゆるんだよう。そっと前や後ろに動かすと彼女は額にシワを浮かべた。
「ああ……っン……」
処女のようでありながら名器を持つかつてのルイの二面性……?
「っ……え」
キュッでもなくぐぐぐと締め付けがありむしろキツさを感じた。しかも経験数の少ない女性の身体……。
「あ……ルイさん」
「満足していただけます……か……」
そっと下半身を離そうと試みるがまるで離そうとしない。根元からぺニスだけ抜けそうな奇妙な快感と葛藤。
もう、と私は覚悟を決めた。このまま犯してやる。しおらしい姿して。

No.406 17/11/17 21:05
作家 

しおらしい姿をして。
このまま私は彼女の快感に身をまかせることにした。するとまるで子宮の奥まで突いてるのではと思うくらいに挿入を繰り返していた。
「あ…ああン……」
「もう好きにしなさいよ。どうせ逃げられないんだから……」
「……ああ、ハイ……」
頷き喘ぐ彼女の表情はまさに従順そのもの。だが同時に膣内はキュッと締め付けて処女か経験の少ない女性のよう。
名器が治ったかどうかはわからない。胸に触れる手がわずかに震えながらも掴んだ。
「きゃ……。や、優しくして……」
「してあげるわよ」
「……んぅ……沙耶香さん…こわい」
しおらしい態度に憤りあるが冷静になりなさいと“沙耶香”がちいさくうながした。こんな女の思うとおりになるんじゃないのと伝えていた。
しかしこれは後に間違いだったと知らされるが性行為の最中に気づくわけはない。
「……唇ください」
「……ん……ちゅっ」
「ああ……愛してます……」
そう言いながらもけっして首や肩に手を回さないまま両腕はベッドから落ちないように押さえてる。
「ああ……ンン…いい」
「……はあはあ……」
私は身体を熱くさせながらも意識は沙耶香からの声を受け取る以外はほとんど混乱していた。
真っ白な意識のなかに沙耶香とルイしか見えていないようだった。意識のなかで沙耶香と彼女がせめぎあうみたいな奇妙な感覚……。
罵倒でもなければ穏やかな話し合いでもなく意識のなかで見つめあうか身体を交じ合わせるような……。
「っ……ハアハア」
「沙耶香さん……いつでもイッてください……」
「……」
揺れる髪から憂いを秘めた瞳から女心を感情とするが真っ白な頭のなかに考える余地はほぼない。ただ身体は熱く淫棒は膣内の襞に包まれ挿入を繰り返す。
くちゅくちゅぐちゅぐちゅぱんぱんと肌を打つ音が繰り返された。
さすがに気持ちも身体も何かが折れかける気持ちが芽生え始める。
「イッていい?」
「……ハイ……」
瞬間キュッと締め付けがあるかと思いないのかなと思った途端に名器に近い締め付けがあった。
しかし淫棒を襲うというよりやわらかく締め付けて睾丸から牡の樹液を吸い上げるみたいな感覚だった。バキュームフェラに近いがちがう。
「あっ……イク」
瞬間身に付けたショーツと彼女の淫唇が密着するような感覚が下半身にした。

No.407 17/11/18 05:18
作家 

気づけば意識を失いながらもショーツのなかで半勃ちしてる感覚があり自然と目が覚めるとルイの大人びた表情があった。
「ルイさん……」
「満足していただけましたか?」
「……どういうつもり。ネコをかぶったつもりでしょうけど」
するてフッと顔つきが処女のような幼さから麗奈のような成人女性を経て私が知ってる彼女の表情に戻った。そして意外なことを言い出した。
「なんだバレてたの。察しはついてたけど」
「どういうつもり」
「だけど私とセックスできたでしょう。名器でも使い方や訓練次第では処女や成人女性なみになれるわ」
意味がわからないという表情の私に彼女は端的に語る。ひとつは愛妹アイのため。
「アイちゃんのためですって」
「沙耶香さんはアイに思われてるのに家庭教師をしながら一方では傷つけ避けている。それは都合よすぎないかしら。処女を捧げようとする女性の気持ちがわからないなんてバカよ」
あからさまにバカと言われ目を向ける。
「それとも処女をもらうのがこわいのかしら。一度女陰恐怖症になってもアイは私たち姉妹のセックスしか見てない少女よ。だから私はあえて処女のような演技して少しばかりおま×こを使って懲らしめた。わかるでしょう?」
あのキツい女性器は処女をあらわしていたらしいのはわかる。ルイは意外にも頭を下げた。
「どうかアイの気持ちをしないであげて……」
「っ……」
「ほんと沙耶香さんて優柔不断。私はさっきのセックスであなたのなかの“沙耶香さん”とエアセックスも同時にしてたわ。誰とも向き合わない男でも女だなんて情けない」
「……よけいなお世話よ」
エアセックス。いわば空想オナニーに近い行為だがルイとのセックスの最中にたしかに“沙耶香”はいた。
良心的な解釈をしたら彼女はあの時に“沙耶香”と会話してたかもしれない……。
「麗奈さん早紀さん私たち姉妹と距離を取りながらもあなたも“沙耶香さん”も苦しんでるんでしょう……」
それについても何も答えられない。最後にルイはいまままでの贖罪を込めた行為なのに私から迷いを感じたと言う。
「ここのところヒトミからも聞いたけど誰かと避けてばかり。それでいいの」
「贖罪の気持ちを受け取る余裕さえ……いまはないかも。ごめんなさい」
「何をしてるの」
答えずにルイは言う。
いつかは私たち三姉妹の気持ちを理解して。

No.408 17/11/18 06:09
作家 

私のしてることに気づいたのはいちばん長い時間を過ごしている麗奈だった。
彼女は私のいないであろう時の隙を見て早紀とヒトミと共にそっと自分のマンションに入った。
「自分の部屋なのに」
「沙耶香さんはいま姉のもとで風吹先生のもとだからしばらく戻らないわ」
「わくわくしますね」
手分けして麗奈はリビングや洗濯機周辺、早紀とヒトミは沙耶香の男女それぞれの部屋を探した。
「手際がいいのよね」
秋の短い昼過ぎのなか洗濯物は干されておりいちおう性犯罪防止のためにベランダには男性下着がぶら下がっている。
リビングに向かいゴミ箱を漁ると相変わらず消しゴムのカスがあったが原稿用紙が何枚かあった。
「あった……」
早紀たちは呟きに聞こえなかったのか麗奈は目を通した。
『女性下着に手を触れた。あたたかかく柔らかく温もりがあった。○○はそれのクロッチにある尿や愛液の沁みを見つめ匂いを嗅ぎ勃起を感じ身につけたいと思いゆっくり足に入れ自らのぺニスと女性下着特有の柔らかい感じが触れた……』
とあった。
原稿?
どこかに応募するつもりかしら。すると部屋から早紀の声がした。
「官能小説多いですね。読書家なのはわかるけど。あ……」
早紀が見つけたのは官能小説にある雑誌社のしおりであるが中には作品応募が明記されたものである。
「しおり……ん?」
早紀が見つけたのは本棚に挟まっていた創作ノートである。そこには女装やセックスについての知識や専門用語、いくつかの実際のセックスとはちがう空想的なアイデアがばらばらに記されている。
男の部屋を探るヒトミはフィギュアやバイク、車関連の本がならぶなか鼻を嗅ぐ。男の匂いの沙耶香さん……。
生活感は女装の部屋に比べたら少ないがそれでも小さな箪笥の引き出しを失礼と思いながら開けると女性下着があった。
「男の時も女装を忘れないためかしら」
本棚を見ていくつか手に取ると女装漫画やランジェリー関連の漫画がありマニア買いをしてることに気づく。
「好きなのね」
三人はそれぞれリビングに集まり話し合う。
「原稿があったわ」
「どこかに応募でしょうか」
「女装やランジェリー関係の本もあったし」
麗奈は思う。
作家になりたいのかしら。もちろん女装作家がいないわけではない。だけど無理をしてないかと考えてしまう。

No.409 17/11/18 09:12
作家 

麗奈は思う。
早紀と共に再び職場に戻り沙耶香が捨てたであろう何枚かの原稿用紙に目を通した。
何が不満なのかしら。
もちろん男性として働いてないようなままの現状はよくないのは理解してるつもり。だけどこそこそやられるのは気持ちいいものではない。
しかし原稿用紙に目を通すと文章表現はさほど上手ではないがしっとりと感じる程度はある。ほどほどリアルであり体験談としてはまあ悪くない程度、小説としてはもうひとつふたつ表現力や展開は必要の手を加えるくらいはありそうというのが編集担当としての彼女の思いだった。
「沙耶香さん出ていきませんよね」
隣にいる早紀は不安げに聞いた。
「……そんなのわかるわけないわ」
今までの経験でも彼女のもとを去った女装男性はいた。しかし関係を濃くしたのは沙耶香を含め五本の指に満たない程度。
しかしもし女装以外の人生の道を見つけたら離れてしまう可能性はないとはいえない。沙耶香の人生は彼ないし彼女のもの……。
そんな思いに気づかずに三人がいなくなったマンションに戻りいくつかルイとの先ほどの会話をメモしたメモを手にしお茶を淹れゆっくりした後に着替えペンを持ち原稿用紙を前にした。
「年明け三月くらいまでできたらいいけど」
頬杖をしながら下着がルイのままなことに気づきムラムラと性欲がよみがえる。
妙にリアルな異性の匂い、香水やミルクみたいな母性の感触が匂いや肌感覚として伝わる。
「んぅ……」
そっと下半身に触れ紫紺の下着の匂いが指につく。大人ぽいルイの匂いが性欲をむくむくと内から芽生える。
はじめは指でショーツの脇から出したぺニスを出し撫でるが自分の指では興奮は一定に高まるもののイクという快感に達しない。
「ダメダメ、こんなことしてるから麗奈たちにも正面から向き合えない」
オナニーをしたからといって最後まですることは少ない。ちょっと触れたりランジェリーの感触に触れ満足な時もある。
私は資料としての官能小説を参考にしながら原稿用紙にペンを走らせる。
夕方に麗奈が帰るまでは自分の時間を大事にするようになっていた。
そして私と同じかそれ以上にこの時期に一生懸命だったのはアイだったかもしれない。
ひたむきでまっすぐな少女いや大人になろうとする彼女が机に向かう姿は真剣だった……。

No.410 17/11/18 12:18
作家 

忙しい年末が迫るなかでも麗奈は沙耶香を雑誌社のパーティーに連れ出さないといけない。
社長から念を押されたのだ。
『沙耶香さんは今年の前半を飾ったのだから担当の貴方と共に表彰したいの』と。
日曜の昼前にはお出かけしてなんとかドレス一着購入したいもの。夏に買ったのでもよかったがそれでは華にさえなれない。雑誌社のパーティーは編集担当はもちろん営業の女性たちもおしゃれをし女装モデルはなおさら。
「沙耶香」
「なあに」
ひとに隠れて原稿用紙に向かってるわりに人前では平静を装う。知ってるのに。
「お出かけしない」
「いってらっしゃい」
「沙耶香もいくのよ」
「忙しくないけどちょっと……」
下手なごまかし方で優柔不断な一面を見せるようになっていた。しかしそうこうしてても時間は過ぎる。無駄にできない。
「ランジェリー買ってあげるから。まず“EYE”に行きましょう」
口実は何でもいいのだ。“EYE”に行くとなれば少しでもメイクやおしゃれもいるのでいやいやのように見えながらさりげなく行くつもりになる。
“EYE”でランジェリーを購入すればデパートへ行ける。
「下着はいっぱいあるのに」
「いいから」
遠回りや多少面倒でも引っ張り回してやるつもりでないとこの人はパーティーには出ない。
いらっしゃいませ、と小高い丘にある“EYE”のルイとヒトミが挨拶をし日曜のわりに人は少なめ。沙耶香が来ることはふたりにあらかじめ伝えていた。本来なら忙しい時期だろうけど。ゴメン。
「今日はどうします」
沙耶香はヒトミの方に最近は気を許しているので彼女から接してきた。しかし答えさせるわけにはいかない。
「できましたらおしゃれでドレスの下に相応しい下着がいいのだけど」
「ドレスだなんて」
「それでしたらスリーインワン、ボディスーツ、キャミソールやコルセットなどのセットなどが似合うかと」
「高いのに」
煌めくようなランジェリーに囲まれ遠慮する口調ながら性的好奇心はあるように目をきょろきょろさせる。意外なくらいに根はおとなしい。
おとなしいぶんセックスやプレイになるとサドの感性が反動を含め芽生える。彼女なりに沙耶香の性格は把握していた。
「アイちゃんは」
「勉強中、これから塾よ」
「ちゃんと応えてあげてね」
ルイと沙耶香の話題はわからないまま下着を選ぶ。

No.411 17/11/18 13:31
作家 

ランジェリーをチョイスされながら奥の試着室に沙耶香をとりあえず放り込むように入れた。助けてという言葉さえ聞こえない。
「いいのね?」
「美人ふたりに囲まれたら何も言えないでしょう?ただし」
「わかってるわ。えっちはなしね」
ヒトミはほくそ笑みながらルイは少し呆れた。沙耶香の頑固さにも呆れながらも脱がしていき下着以外は試着室の外に出しヒトミに渡した。
「な、なにすんのよ」
「たまにはこういうのもいいでしょう?」
「姉さん」
「早くランジェリーを渡して」
試着室の外からいくつかランジェリーを渡されて沙耶香は試着されていく。黄色い悲鳴が店内に伝わる。
「いや…やん。やめて」
「着るだけなら文句ないでしょう、下着フェチさん……」
「やん……」
ルイに取っ替え引っ替え女性下着を着替えさせられてはカーテンを開けては沙耶香のランジェリー姿を見ていく。
「なんのつもりよ」
「……似合ってるけどおきに召さないかな」
「沙耶香さんが?麗奈さんが」
どっちもと言いながらもできる限り短い時間で繰り返し着替えさせては昼過ぎにはとりあえず終えた。ボディスーツやスリーインワン、キャミソール型などサイズや好みが合えば文句は言えまい。
「ありがとうございました!!」
「はあはあおぼえてなさいよ」
「日曜のランジェリーショップではルイさんもヒトミさんも襲わないのね」
「いつもセックス……したいわけではないわ」
負け惜しみのように聞こえるがやはり原稿用紙に向かって何かをしてる含みがあった。
次に向かったのはこの街のショッピングモール。ルイとは何度かここでデートしてるらしかったがいまはどうでもいい。ドレスショップをたずねると沙耶香の身が引くが逆に手を強引に引いた。
「……んぅ。下着だけでいいわよ」
何かを察したらしいと思った時だった。呼びかける声がした。
「麗奈さん!あ、沙耶香さん……!」
「早紀。めずらしいわね」
「ちょっと好みのドレスがなくてこっちに来ちゃいました」
「……」
わざとらしい会話に沙耶香の瞳は眼鏡の奥で凝視したようだった。
「ちょうどよかった。パーティー用のドレスを沙耶香に買いたくて」
「ちょっ……」
「ならちょうどよかったですね」
あれよあれよと店内に入らせながらまんまとペースにハマッていくのだった……。

No.412 17/11/18 20:07
作家 

ランジェリーショップに続いてパーティードレスをチョイスする。もちろん雑誌に掲載された際にもドレスの着用はあったがそれを使うと雑誌掲載や今後を意識したと他の編集者や女装モデルを意識するされることになる。
パーティーといえどいやパーティーだからこそ担当モデルには気を使う。参加しないことでよけいないざこざを避ける考えもあるが逆にそれがまわりに遺恨を残すむずかしい世界。
そこは理解してないのか沙耶香に疑問を抱く麗奈だった。たんに気を使わせたくないかもしれないが……。
「沙耶香さんが眼鏡があってもなくても似合うドレスがいいんですが」
「眼鏡がない方が綺麗な方ですから、そちらの方がよろしくありません」
早紀は女性店員と話しながら沙耶香を無視したままドレスを手に取りとりあえず鏡で合わしていく。
おとなしいことと思ったら案の定眼鏡の奥からちいさく睨まれた。
「好みの色は沙耶香さん何でしたっけ」
「白、青、黒、ピンク……かな」
早紀はさりげなく会話を運ぶ。この子の小悪魔的な魅力はこういう時はペースをつくっていく。
「でしたらこのような肩が出たドレスなどは」
「ちょっと苦手……」
「こう何か好きな形や胸元に花状やリボンが付いたモノなどは」
「あ……好きかも」
早紀と店員のペースに自然と巻き込み囲まれては少し頬がゆるむ。結局欲しかったと思うが油断してはならない。購入してもパーティーから逃げられてはいけない。
どうにか算段も考えなくてはいけないのだ。
パーティーには参加しない実家には帰らない。後者はとりあえず考えないけど。
女性店員が持ってきたのは色や好みに合わせた花状が付いたドレスや花模様の刺繍タイプ、意外に乙女チック。
「試してみてください」
「は……い」
試着室に入れば着替えるしかなく麗奈は安堵した。うまくいきましたねと早紀は笑みした。
「まだまだよ。ガンコなんだから」
沙耶香なりに考えや悩みはあるかもだけど黙って小説を書くなんて許せない思いもある。ましてや自分が担当でもある。
しばらくして試着室のカーテンが開いた。
「どう……?」
「眼鏡なしで合わした方がよくないですか」
「相手が見えなければパーティーにいても関係ないわ」
眼鏡なしの方向でコーディネートしていく。先に言いなおかつ早紀が味方と分かれば何も言えまい。

No.413 17/11/18 20:45
作家 

花模様や花の刺繍などに沙耶香は女性のイメージがあるらしかった。
『花柄のパンティに隠された淫靡なフェロモンを放つ××のおま×こ』や『上品な花模様の刺繍から沁みる愛液に△△は欲情をおぼえた』などいくつか見つけた没原稿の原稿用紙にそれらしい表現はあり思い出した麗奈は少し内股にし淫唇がショーツを濡らしたかもしれない。
私が欲情してどうするのと自らを戒めた。早紀が抜け駆けする場合もあるけど。
そんなことに構わず沙耶香のパーティードレスはとりあえずは決まったようだ。胸元に花の刺繍レースがあり肩は少し可愛らしい袖、胸元は少しV字と強調されているが雑誌社のパーティーだからとりあえずは控え目。女性店員は似合う頭のブーケと手袋もすすめてこれらも購入した。
「こんな出費して……」
少し頬がゆるみながらも居候の身である沙耶香は心配したようだ。麗奈はこう言い返した。
「少しずつ返してくれたらいいわ。お仕事で」
「じゃあ次は私ですね」
早紀もドレスを選ぶが可愛らしいドレスを選び小悪魔的でもあった。
この子は……しっかりしてると思う。
しかし協力してくれた手前邪険に出来ないのも先輩である麗奈である。夕食ぐらいはご馳走して礼をするくらいの気持ちはあった。
ショッピングモール内のレストランやお寿司でもよかったが早紀は。
「沙耶香さんのお好みで」
「いや私は」
「早紀がそう言うなら沙耶香が決めて」
ショッピングモールを出て近所のスーパーの日曜セールで買い物。焼き肉風の炒めモノ、刺身、お寿司などバラエティに買い揃え簡単なパーティーにするつもりだったと察した。
外食と同程度ではあるが少し安くついた。
「意外に考えてますね」
「いつも私に朝夕は作るもの」
ただでさえ今日の出費を考えてのことらしかった。地元スーパーでも美味しく食べれる点は主婦(主夫?)のようで少し心の内で笑みした。
マンションに戻りお肉などは人数分を作り選り分け匂いが広がる。
麗奈たちは手伝いながらもほぼ沙耶香がやってくれた。
なんかいいなと彼女たちは自然に思ってしまう。だけどふと気づく。
肉体関係が先だったばかりに素直に恋愛関係かなと……。
互いに負けたくない気持ちはあるはずだった。
「ご飯はもう少しで炊き上がるかな」
女装であっても男は男。ちょっとばかり鈍感さはあった。

No.414 17/11/18 21:15
作家 

鈍感と思ってもこの半年以上いろいろな経験を積んだのか「いただきます」をした後にこう切り出した。
「イブかクリスマスにはアイちゃんのために一日使いたいんだけどいけないな」
「アイちゃんてヒトミさんたちの妹さんの?」
「彼女が学期末試験で三位以内ならデートする約束だから。だから……ふたりにはまた別の日をつくるから」
麗奈と早紀は思う。
なにげにアイをずるいと思うが十代の少女の思いもなんとなくわかりもするがイブかクリスマスのいずれかしか自分たちが沙耶香と過ごせないと気づく。
麗奈は「構わないわ」と言い出した。
「麗奈さん!?」
「いいの?私がアイちゃんと過ごして」
「家庭教師していろいろあるだろうから構わないわ」
あまり言うと麗奈は必死に止めそうになる自分の気持ちがわかった。だけどしかたない。
沙耶香の瞳に迷いがあるのも伝わる。さんざん卑猥なセックスやエッチもされたが肉体関係が先にあったのは自分にも責任ある。早紀や三姉妹との関係も似たり寄ったりだしと心で吐息を密かにしたがおくびには出さない。
早紀は言う。
「じゃあ沙耶香さんと過ごせるのはイブかクリスマスですね。パーティーは二十日ですし」
雑誌社のパーティーは女性社員のなかにはイブやクリスマスには男性と過ごす者もいるからだいたい先に予定が組まれる。あるいは神無月社長の意向か。
沙耶香は言うべきでなかったみたいな表情がうかがえた。気にしなくてもいいのに。
「美味しいですね」
「そう?」
「沙耶香さんみたいな人がダンナさん……いえ主婦やお嫁さんならしあわせかも」
「早紀」
沙耶香が黙ってしまったではないの。小悪魔的な魅力を発揮するのは勝手だけどなんでその話題をするの。
「あの……」
「なあに?」
「ううん。なにも」
言い出そうとしたことに察しをつけた。小説のことだろう。
しかし芽が出るかどうか先行きの有無に不安があったから口に出さなかった。
「あ、あの沙耶香さんへの復活希望のファンレターやメールきてました」
「え」
「う、うん。マスコミから叩かれることなくなったから」
早紀はスマホを使いホムペにアクセスしいくつかファンからのメールを見せていた。驚きはあったようだがマスコミから叩かれたことからの迷いもまだあったのが表情に見えてしまう。
「こんなに……」

No.415 17/11/19 04:54
作家 

こんなに……。
沙耶香の表情に驚き嬉しさに少しの後悔のような感情があるように麗奈には思えた。
まだ極秘的扱いだが年度が変わる新年度の春号には復帰復活を麗奈や早紀を含む担当からは挙げていた。
しかし沙耶香は。
「私みたいな人を応援してくれるのはありがたいけど……」
めずらしく後ろ向きな「みたいな」表現があるのはいろいろ迷いがあるからと察した。しかし早紀は構わず言う。
「復帰したくないんですか」
「いや……んぅ」
躊躇いがちな声にらしくないとも思う。マスコミに叩かれるのと復帰を望む声のなかで揺れる者の心情としては当然。付け加えるなら原稿用紙で何かしらの執筆してるし。
「いいわ。沙耶香にだって悩むことあるだろうし。しばらくは保留にしましょう」
「はい……」
早紀にしたら復帰を早く望みたい気持ちもあるが焦ってはいけない。沙耶香の瞳はざっとだがスマホに映し出されるファンからの声をひととおり見つめていた。
「そういえばお隣さんはまだ入らないみたいですね」
「!?っ……ごほ…!」
「は、入るわけないでしょう。強姦グループがいたような部屋に」
沙耶香が思い出し蒸せたのを庇うように麗奈は早紀を睨む。しかし小悪魔は小悪魔。
「もったいないな」
「ごほ……あんな部屋に入るのはよほどの物好きよ」
「そうよ」
ふ〜んと早紀は壁の向こうを興味ありげに見つめ不謹慎と麗奈そして沙耶香は思うのだが彼女が何を考えているか不思議だった。
「駅前まで送っていく。麗奈はゆっくりしといて 」
「私も」
「私みたいに痴漢や性犯罪者に遭わないわけではないでしょう。私なら野良犬に噛まれた程度で済むか撃退できるし」
すでに九時をまわり沙耶香は早紀を送るとマンションを出た。ベランダから見送ると一抹の寂しさがあった。
沙耶香の存在がこれまでの異性や女装男性のなかで大きくなってるのか。ふとベランダから沙耶香の部屋の扉を見つめた。
何を考えてるの。
いつかは自分のもとを去るのかまだ一緒にいられるのか。
一緒にいたいという気持ちが胸の内でそっと熱くあるように思えた。
クリスマス過ごせたらいいけど。
ふたりの姿は住宅地の中に消えていた。

No.416 17/11/19 05:58
作家 

駅前に着いた途端に小悪魔は誘惑な魅力を発揮する。
沙耶香はタクシーかバス停で送るつもりだったが駅の中の女子トイレに引き込まれてしまった。
「沙耶香さんしましょう♪」
よし!抜け駆け成功と胸中ガッツポーズをする早紀は満面の笑みを浮かべて抱きついてきた。
しかしであった。
「ダメ」
「え、なんで」
「いま十一月下旬だからクリスマスくらいまではセックスはなし。私にもやることあるし」
「オナニー?」
「あのねいくら可愛い子振りしても通じない時があるくらいわかるでしょう」
この辺が沙耶香さんが落としにくいところでもあり反面いままでの女装男性とちがうところなおかつ融通が利かない。しかもバレてるし。
しかしまだまだめげないのが早紀。便座に腰掛けそっと胸元を見せたりキスをせがみ甘えた表現をする。
「フェラしてあげますよ……溜まってません」
「だからダメ」
「こんなに思ってるんですよ。ほらデパートで待ち伏せ……じゃなくて待ってた時からずっと濡れて」
可愛らしいミニスカやストッキングから淫部を見せ誘惑する。可愛らしいパンティはピンク色で扇情的。
しかし。
「ダメ」
「なんでですか。もう」
「オナニーはともかくセックスしたらこれから先が……ダメになると思うから理解して」
「妹みたいな扱いだし」
早紀にとっては自分は麗奈の後輩だからなかば妹みたいに思われるのは少々やむを得ないけど。沙耶香は肩を触れ狭い個室で目線を合わした。
「友達以上とは思うよ。いけない?」
「ズルいです……」
ほんの少し傷つきも癒されもする。
ほんとズルい。
沙耶香さんは。
タクシー乗り場で見送る時に早紀は頬にキスをされそのままクルマは走っていった。
ほんとズルい……。
帰宅すると麗奈はとりあえず少し酔いながらも洗い物をしていた。
私は思う。
少し距離を取らないと麗奈や早紀さん三姉妹たちに甘えてしまう。
麗奈さんの背中のように大人にならないと……。
「ただいま」
おかえりなさいと声が部屋に伝わる。

No.417 17/11/19 20:25
作家 

それから一ヶ月弱ほど私を含め麗奈、早紀、ルイ、ヒトミ、アイはそれぞれのために頑張りを示すことになる。
双星出版社の『クロスドレッシング ボーイ→ガール』新年新春号に向け麗奈は官能作家やモデルに取材やアプローチをし続け早紀はなかなか文章による表現力は身に付かないなか取材については雑誌で扱うことは保留中は多くあるものの機敏だった。
「沙耶香さん、クリスマスは誰と過ごすのかな」
仕事なさい、と叱る麗奈とて気にならないわけではなく吐息はちいさくこぼれる。その様子を神無月社長は怜悧な瞳を向けるだけだった。
ルイは“EYE”の仕事の合間のなか風吹先生のもとで患者と性行為をしながらも愛妹たちと沙耶香との関係を気にしていた。
このままでいいのかしら……と。
患者たちの姿に沙耶香の姿が重ならなくもない。
ヒトミは教室に沙耶香と通うことはあるもののその数は少ないことに気づいていた。
「なにをしているのかしら……」
店内に並ぶ煌めくようなランジェリー姿のマネキンに女装の沙耶香が重なる……。もちろん怪盗ジェンダーアイとして卓越した運動能力を使えばマンションや部屋を覗くことは造作もない。
が、それはプライベートを知ること。何でも知れるということは知らなくてもいいことを知ってしまうこと。
怪盗が因果な商売に思えた。
そしてアイは……。
ただひたむきに勉強に前向きになっていた。恋心が成せる業なのか学期末試験に関わる教科でわからないことは教科担当の教師に聞きにいったり時には模試を進んで受けにいく。
彼女には怪盗としての経験から歳によるしがらみはないのが利点だった。早い遅いという価値観にとらわれない長所があり意欲や欲求が素直に動かしていた。
結果はおのずと明らかになる……。
そして私は資料となる官能小説、『クロスドレッシング』そして半年以上の経験を反芻しながら鉛筆を走らせていた。
このままではただ彼女たちに甘えるダメな女装者あるいは男になるという甘さが冷たい冬の始まりを肌に感じていた。
「はあ……ン」
誰もいない部屋で自分の書いた原稿に目を通すが自慰行為を中途半端にわざと終わらせ再び原稿に向かう。
欲求不満を原稿にぶつけ向かいながら人物たちに麗奈たちを反映させていく……。
しかし納得できないまま時は過ぎていく。
女装をやめようかと重く肩にのしかる……。

No.418 17/11/20 06:08
作家 

真っ先に結果を出したのは学生であるアイだった。私から家庭教師の時間は減っていたものの自分から進んで課題に挑み学期末試験に臨んだ。
いまどきむかしながらに掲示板に成績順生徒の名が連ねるを見ながら彼女はドキドキし手を握っていた。
下から順に見ていく。100……50…30…20…10…ない。
上におそるおそる目をやる。9…7…5……。
三位 蘭樹里アイ
一瞬、目を疑った。
しかしいままでにない喜びが自然とじんわりと身体に伝わりぎゅっと拳を握り腕を上げ跳び跳ねた。
やったー!!
彼女の元気よく跳び跳ねる姿は学園中の生徒たちや先生に目撃され教師たちは褒め称えた。
姉たちにメールをし帰りに沙耶香に伝えるという。
ルイは風吹先生のもとでメールを受け取り喜び涙を頬に伝いながらも少し懸念した。
沙耶香さんは堅い人だから。どうするつもりか……。
ヒトミも“EYE”でメールを受け取りながら丘の向こうにあるマンションを見つめた。
ちゃんとアイの気持ちくらいは受け取ってほしい。彼女は沙耶香の気持ちが自分に向いてないことに薄々気づいてもいた。
アイが放課後私のもとにたずねてきた。
インターホンの音が鳴ったのは夕方の執筆中。
ピンポーンと繰り返し鳴り顔を上げモニター越しにアイの明るい元気な顔があった。
『センセ!やったー!三位だよ三位』
「開けるから待ってて」
するとエレベーターが上がるより早いと思えるくらいに玄関を開けると抱きついてきた。
「やったー!先生のおかげだよ」
「ハイハイ、わかったわ。お茶にしましょう。お姉さんたちに知らせた?」
お茶を淹れながら執筆中の原稿は見えないように隠した。がアイは目がよくめざとく見つけてしまう。
「センセ、これは」
「まだ何にも形になってない代物。芽も出ないモノ」
アイにも官能小説の原稿とわかるが興味は自分とのデートのことである。
「できたらイブかクリスマスにしたいんだけど」
「わかったわ。だけどできたらイブにしてほしいの」
お茶を出しながらクリスマスとあえて私は言わなかった。少女といえど女性は理解してるがクリスマスは私には二人の女性しか心になかったかもしれない。しゅんとアイは少し水を差されたようだ。
「麗奈さんたちの方が大事なんですか」
「うまく言えないけどいまの私があるのは麗奈たちがいたから」

No.419 17/11/21 05:07
作家 

自然とそんな言葉が出たのは意外な思いでもあった。
ほんの少しアイは哀しい表情をしながらニコッとし「イブ楽しみにしてます」とだけ言いその背中は哀しげに見えたかもしれない。
だけど寒く厳しい日々が続くなか麗奈は沙耶香を実家に戻してあげたいと思うなかもまだ彼女は女装雑誌をつくることに意味を見出だせずにいたのもほんとう。
しかし期せずして双星出版社のパーティーはやってくる。
この日麗奈は一度早紀と共にマンションに戻り私を逃げられないようにした。姿見に映るパーティードレス姿の私は麗奈に初めて女装させられした姿がふと重なる。下着はオーソドックスなスリーインワンだがそれでも煌めくようだ。
「恥ずかしい……」
「ごちゃごちゃ言わないの」
「そうですよ」
「なんで早紀さんまでいるの」
「いいじゃないですか」
パーティー会場があるホテルまでは眼鏡をつけてて構わないが着いたら外してまたメイクなどを見るという。奈々たちがリムジンで待っておりこれだけでも特別に近い扱いはなんとなく理解した。
私は執筆や日常生活に追われることでクラブの女王様になるならないの意思は一切示さなかった。
「凄っ……こんなところでパーティー」
「社長の意向よ」
いきましょう、と麗奈たちふたりにエスコートされ最上階のパーティー会場に向かう。
受付を済ませる前に化粧室で眼鏡を外しメイクやドレス、ランジェリーの具合など確かめられる。
「来ちゃった……他にやることあるのに」
「モデルなんだからぐだぐだ言わない」
麗奈はこれもお仕事のひとつと言い聞かせながらも手に触れた。
「粗相のないようにくらいはわかるわね?」
まるで弟に言い聞かせる姉の口振り。
「あ、うん。麗奈さん早紀さん言い忘れてたけど綺麗……」
「ほめなくていいわ」
「ほんとですか。何も言われないから……待ってください」
麗奈は早紀の言葉が終わらないうちに受付に向かい私は名前を明記した。
扉の向こうからは賑やかな声が聞こえたり化粧室を行き交う女性や女装者らしい姿がぼんやりと薄く見えた。
麗奈は私に言う。
「あなたほど面倒なモデルは初めてよ」
「ごめん」
「いいわ。沙耶香らしいもの」
ほめられてはいるんだろうけど彼女は握ってた手を離し扉を開け私を招く。少し高いヒールで扉を抜けていった……。

No.420 17/11/21 06:10
作家 

来ないと思ったわ。
相変わらず神無月社長は眼鏡の奥から怜悧な瞳で挨拶をした。
しかしクラブの女王様云々の話題は出さずゆっくり楽しんでねとだけ言われた。てっきり麗奈に伝えていると思ったが何も言ってないらしい。
もちろん私は早紀に口止めをしていたので彼女から知らされるわけもない。
挨拶してと編集や営業、印刷会社や本を置かしてもらってる大手本屋、ランジェリーメーカーや化粧品メーカーなど何人に挨拶したわからないまま一、二時間は過ぎただろうか。アルコールは飲めない私だが最低限一口二口は口につけないと相手に悪く夏の時と同じくアルコールが苦手な身体に酔いがまわり足元がおぼつかなくヒールでつまづきそうになる。
「少し座って休んで」
「ごめんなさい……」
「人付き合いが苦手なのもこまったもの」
麗奈はお冷やを取りにいき早紀は私に相手されないからか談笑する声らしいのは聞こえたが姿が見えない。
あたまいたい。
アルコールが結構あたまに響いたのか酔いと痛みが軽く襲う。この程度なら二日酔い程度ですむはず。
だが私は粗相のないようにと注意を受けたばかりなのに失態をしてしまう。
気づくと何人かの女性、いや自分と同じ女装モデルに囲まれ挨拶を遅れたりしてないことを注意された。
「あなた噂の沙耶香さんね」
「どうして私たちに挨拶に来ないの」
いくら酔いがあっても酔いが回る前に挨拶したはずとなんとなく記憶してたはず。言いがかりに近いと理性はわかるが酔いが回る身体には怒りに近い感情が伝わってしまう。
申し訳ありませんと初めは謝ることで場をやり過ごそうと試みるくらいの気持ちはあった。麗奈や早紀たちに恥をかかさないとくらいの気持ちがあるから。
しかしであった。
「あんな卑猥なAVに出て」
「やり過ぎ」
「マスコミに叩かれてよくこんな場に出てこれるわね」
私がマスコミに叩かれた記憶は新しく彼女たちはそれを引き合いに私を口で責め始めた。それは構わない、企画AVの話があった段階で希望要望を出し沙耶香を女優としておこなったからだ。
しかし次の言葉には我慢ならなかった。
「あんなAVの企画を立てた女性の気持ちが知れないわ」
「はしたない」
「たしか矢口麗奈に二ノ宮早紀だったかしら」
「雑誌を売ったり自分たちが出世したいからかしら」
思わずムッとし何かがキレ始めた…。

No.421 17/11/21 11:27
作家 

卑猥な表現や演出だったことは主演した私、美紀さんそして監督の意向だった。それは認める。
しかし同じ女装者から批判させられることだろうかと疑問が生じる。
「沙耶香さんは担当編集の女性に利用されたのよ」
「なんでもむかしから女装モデルに手を出していたらしいし」
「淫乱なのね」
「二ノ宮さんてひとも取材と称してモデルを取っ替え引っ替えらしいわ」
なかには事実もあるが彼女たちは私を庇うフリして麗奈たちを貶しているのは明らか。
「沙耶香さんもオチ×チ×出して恥ずかしい思いをして」
「タママ×コよ」
「そうそう、タママ×コ」
アハハと笑う彼女たちの好き勝手な喋りに私は思わずキレていた。
いいかげんにしなさい。
深く冷たく喉から絞った怒りを秘めた声に会場の私のまわりの女装モデルたちは静かになった。
「な、何よ。私はあなたのためを思って」
リーダー格らしい彼女はケバい瞳のなかに嫉妬や怒りを持ったように慌て返した。
呼吸をしそっと言い返す。
「何のために女装したままオチ×チ×ついてるの、あなたたち」
パーティーに相応しくない卑猥な表現と理性が止めようとしていたが麗奈や早紀さんを馬鹿にしたことは素直に許せなく日頃ふたりからの愛情を感じていたことへの最低限の信頼の証かもしれない。たとえ出世に利用されたとしてもそれは非情や裏切りでも大人社会や大人のルールと思う。
恋愛や肉体関係でも同じ。
呼吸をし私は企画AVについて少し長くレクチャーした。
「私や美紀さんのセックスを見てあなたたちは何を見てたの?女装の私と女性の美紀さんの女装してのセックス、性行為。麗奈や早紀さんは女装のセックスを伝えることで世の中の誤解をなくそうとしただけ。私はそれに希望を伝え出演しセックスした。恥ずかしい思いをしたのはあなたたちではなく麗奈や早紀さんに美紀さん監督さんたちスタッフそして私……。マスコミに叩かれ傷ついたのも私や麗奈たち。何がわかるの」
この言葉を本当の女性たちのなかで聞いたのは麗奈そして早紀だった。
「沙耶香……」
彼女は思いようやく理解したと感じた。
女装者がふつうに女性とセックスできることを伝えたい。そして恋愛や結婚ができることを伝えるために双星出版社に勤めたばかりがよぎる。
ただ恋愛や肉体関係に行きすぎたばかりに間違えたことも肌に感じた……。

No.422 17/11/21 12:17
作家 

過去を麗奈は思い出す。
『レズなあなたにははじめは荷は重いかもしれないけど女装の人たちには女性と恋愛や結婚したい人たち多くいるわ。嫌なら辞めてもらっても構わないしできそうなら続けて』
神無月社長の言葉が思い出され初めて女装モデルと仕事した日がよぎる。
なにもかもわからないまま先輩といて女装モデルと会話しながらもメイクやファッションの話題をしたりできた写真のなんともいえないエッチさに唖然もしたし女装モデルに興奮し熱い何かが芽生えたと思う。
その女装モデルはレズであっても恋愛や結婚はいつかできるでしょうと言い女装モデルと恋愛やセックスしてみなさいと助言があった。
しかし私はそんな麗奈のくわしい過去を知らないまま酔いと怒りが純白のドレスのなかに渦巻き沸々としていた。
「彼女たちいえあの場にいた女性たちのなかでセックスできる?いかに私が恥ずかしい思いや男性としてのプライドを持ちながら女性としてセックスする……。おま×こに挿入できない複雑な気持ちだったか……」
女装し女性として女性とセックスする難しさ。また自分の理性や本能と葛藤し悩んだ日々。女陰恐怖症は克服されたが悩まないわけではない。
呼吸を繰り返し興奮してる自分がいた。
女装は自分のアイデンティティ(存在意義)を一方で快楽や趣味に高めながら内側では自分が崩壊しかねないぎりぎりの境界線に自分を立たしてるとやっと……理解した。
そして女装しながら女性と恋愛やセックスはもっと先にあるものでさらに難しいとわかる……。
私はゆっくり呼吸をしドレスの裾に手をやり宙を切らんばかりに自らの痴態を晒した。
「なんのために男性のモノをつけながら女性たちと仕事してんの!」
瞬間私の声が会場内に伝わり場が鎮まったことにやってしまった……とようやく理性が伝えた。
「沙耶香……」
「沙耶香さん……」
ふたりがようやく止めようとした時に足元が震えた。やっちゃったやりすぎた……。
先輩女装モデルたちもいくぶん言葉を失いながらも怒りや悔しさが目に見えた。
これはさすがにこの場やこの世界にいられないかと思った時だ。
「遅れてごめんなさい。あら静かなこと。神無月社長に麗奈さんお久しぶりです」
会場に来たのは伝説の女装モデル嶋田ケイなことに気づき麗奈と神無月社長は笑みを返した。
それを見た私は意識を失うのを感じた。

No.423 17/11/21 17:29
作家 

アルコールは口にさせられませんね。とんだ問題児いえ問題女装モデルです。
そうね。
意識を失った沙耶香を医務室のベッドで寝かしながら早紀の言葉に頷き麗奈は思う。
いままでのモデルでここまでした人は数年この仕事に就いていただろうかと思い返す。
ケイさんは半ば別格としても沙耶香は女装が好きで女性をちゃんと愛してくれている。
スカートの裾に手をやりショーツの内に膨らむ淫部いえ男性器、撮影現場でもないのにいくらまわりが女装モデルと熟知してるとしても淫部を晒すには無謀でもあるが一方では勇気がいること。
ぺニスを持つ女装いえ女性としては理想なおかつ女性を愛することができればそれは自分の目指す究極の性の女装の姿ではないか……。
ちゃんと自分の内の男性の姿に悩み葛藤しながら男性を受け入れようともしているはず……。
私はこのひとを……。そこまで思った時だった。
「んぅ……」
「沙耶香さん?」
「あ……わたしは……」
気づきましたねとホテルのドクターが酔いがまわって倒れたと診た。
「すみません。ご迷惑をお掛けました……はあ」
酔いがまだあるのか沙耶香は頭を振りドクターから水を口にした。
「アルコール中毒ではない方ですから少しゆっくりしたら大丈夫なはずです」
ドクターは沙耶香の表情や一応ブラジャーの内から心拍数をたしかめてからホテルのロビーで休むように促しそのまま三人は礼を言い向かった。
ロビーの椅子に座った沙耶香は麗奈たちに頭を下げた。
「ごめんなさい。またやっちゃって……もう私たら……」
沙耶香は自分のためでもあるが企画AV撮影現場にいた麗奈たちすべての女性のためにしたのだ。
女装モデルといえどもモデル。多少のいびりや取り巻きなどによる派閥グループはある。その洗礼を受けたのだ。
こういう時は……。
「たしかに沙耶香はやり過ぎ言い過ぎ。気に入らないかもだけどあの人たちは先輩モデル」
「麗奈さん」
「帰る帰らないにせよ先輩モデルさんたちには頭を下げること。名刺は渡したからいいわ」
ぐっと沙耶香の表情が噛みしめ拳が握られるのがわかった。しかしこれはモデルが一度は通らないとならない道。
ほんの少しだけ眼鏡を外し涙が頬を伝うのが見えた。しばらく見守った後に再びパーティー会場に共に戻った。
逃げてもいいけど逃げられないこともある。

No.424 17/11/21 20:56
作家 

沙耶香は会場に戻りからかったグループの女装者たちひとりひとりに頭を丁寧に下げ詫びた。
普段は静かなくらいにおとなしい沙耶香だが内に実は熱い気持ちや思いを秘めていると思われる。そのあらわれがセックスであり時に感情の昂りと思う。
「先ほどは失礼な言い方をして申し訳ありませんでした。今後はよろしくお願いします」
あまりに丁寧な謝罪に彼女たちも何も言えなくなりうやむやにせざる得ないだろう。
しかしケイを除けば彼女たちは雑誌のなかで比較的最古参のグループ。なんとなく課題は残された気分であった。
構わないわとリーダー格の女装モデルは言い沙耶香を一瞥した後にグループを引き連れ消えていく。
安堵する麗奈。
しかしこんな時でも神無月社長は見ていただけだろうか。社長の一声あればことは大きくならなかったのに。
「はあ……ダメですね。こんな場は」
「そんなことないですよ」
早紀は沙耶香が多くの人間関係に揉まれてなく慣れてないことを励ました。誰もが失敗し経験することだろう。
そこへケイが姿を見せ改めて挨拶した。
「あなたが今期前半の華な沙耶香さんね。よろしく」
「あ……嶋田ケイさん。よ、よろしくお願いします。男性時代からいくつか雑誌で拝見してました」
「麗奈さん。いい逸材を見つけたようね」
「え」
ケイにほめられたことに唖然とするが先ほど自分が思ったことと重ねる。内に秘めた思いやセックスについての沙耶香についてと。
「ええ、まあ。ありがとうございます」
「恋人かしらね。将来の」
「む、そんなことないです。沙耶香さんの彼女はわたしです」
早紀がムッとしながら沙耶香の腕に抱き着いた。沙耶香はとっさに言う。
「あのよろしかったら写メをお願いします」
「あら?こんなオバサン女装モデルなのに」
「いえたいへんおきれいです」
ふたりはそのまま写メを撮り丁重に礼を伝えケイはほんの数時間で会場を去っていった。
沙耶香をどうしようかと思いながら以前からひとつの思いがあったがまだ口に出すべきではないだろう。年が明けてからかな……。親御さんのこともあるし。
女装モデルとの恋愛や肉体関係に考えないとこれから先はない……。
パーティーが終わったのは深夜になる十一時前……。ホテルを後にし長い夜が終わった……。
早紀はホテルの前で頭を下げタクシーで去っていった。

No.425 17/11/22 04:31
作家 

オフィスで麗奈は年末に向けての仕事の追い込みがありながら思う。
パーティーでの沙耶香の思いをいつかどこかで発表できないか……。
しかし内輪での揉め事は発表はできるわけもないし場合によれば他社に足を引っ張られるおそれもある。また性の世界は誤解にあふれている。
それに……。
麗奈は机の引き出しからあるチケットを出した。それは沙耶香の故郷までの飛行機の航空券。
渡すか渡さないか迷っていた。
その頃の私はそんな頃も知らずに執筆活動をひそかに続けては書き慣れない原稿と戦いランジェリーについての知らない知識は“EYE”におもむきルイやヒトミに教わりまた女性の日常生活などのリアルな実態取材については華先生の教室で得ることでできる限り短編あるいは体験談を交えながら小説として発表できないか考えていた。
ヒトミは言う。
「ひどい人。麗奈さんたちに黙って小説家になろうというの?」
「な、なんでそれを」
お茶を吹いた私にヒトミの表情はいたずら気に笑みする。
「見たらわかるし作家の真似事してるじゃない」
「お願いだから彼女たちに言わないで」
「言わないけど薄々気づいてるんじゃない。女性は敏感なのよ」
そ、そうと答えた。気づいてない振りをしてないだけ彼女の親切と思った方がいいかもしれない。
ヒトミはひそかに思う。
実は沙耶香の精子は表と闇のルートを介し子どものできない親になりたい人たちや家族のもとに売れていた。
姉のルイはある一時は落ち込みはしたものの転んでもタダでは転ばないのがジェンダーアイだった。また黙っているが沙耶香のためにひとつ口座を作りひそかに利益の一部はちゃんと譲渡していた。しかしいまは言えない。
がんばっている沙耶香さんに伝えたら男としてダメになってしまうからと姉から釘を刺された。
「しあわせものね、沙耶香さん」
「え、なんで」
知らないとヒトミはあたたかい笑みをした。
ふと思う。
姉のルイもまだ処女の妹アイもこの人の子どもが自分と同じく欲しいのではと思う。それは好きという証であり愛情表現。しかしそれを伝えたらこの人は拒んでしまう。
それに本来のジェンダーアイの目的に戻る時が近づいているかもしれない。
ルイはふたりの妹にこう伝えていた。
“性転換したかもしれない父だけど探しましょう”と。
とんだ寄り道はしたがいい日々と思えた。

No.426 17/11/22 05:53
作家 

ふたりの女性は軽くも重い吐息をついた。
吐息をするとしあわせが逃げてしまうというがクリスマス前なのに。
しかし沙耶香は申し訳なさそうに頭を下げた。
「本当はふたりのうちどちらかを選ぶのが筋と思うけど私はごめんなさいだけど……選べない。だから三人でクリスマスは過ごしたいと思うの。ダメ……?」
抜け駆けや黙って早紀とクリスマスでいられるよりはいくぶんダメージはマシだけどなにもふたり揃っての時に言うかなとも麗奈は思う。反面沙耶香の優しさでもあるがオトコらしい鈍感さでもあった。
会社近くの喫茶店に呼び出された時は何事かと思ったけど。しかし会社の近くに仕事がない女装モデルが来るのも勇気がいること。半分程度はわかってるはずだし。
麗奈と早紀は珈琲を口にし目を合わしとりあえず納得した。
「しかたありませんね。麗奈さんはいやかもしれませんが構いません。あたしは」
「どういう意味よ。私だって構わないわ。早紀が隣にいようが」
言い合うなか沙耶香はちいさく頭を下げ苦笑した。
「これがふつうのオトコでも選ばないといけないんだけど……私はまだ選べない。選んだらどちらかが傷つくし別れちゃうのがこわいし次に会った時にどんな顔で会えばいいか……」
「そこまででいいわ。言わないで」
麗奈はちゃんと受け止めるくらいの気持ちは何となくできていた。この人なりに女性の気持ちを女装の内で受け止め考え時に残酷なことをしてしまうのは少しは理解している。ならいまはそれでいいではないだろうか。
「……うん」
「クリスマスは空けといて正解だった。それでいい。だけどちゃんと奮発してね」
「たいしてお給料ない沙耶香さんですけど期待してますね
「早紀さん」
ホッとする沙耶香の笑みに麗奈はパーティーの時にひらめいたことを口にしたいがまだ言わないことにした。そこへスマホへ連絡がかかる。
印刷所へ確認して欲しいと言う。
「わかりました、すぐに向かいます。早紀は?」
「あたしは作家さんに年末までのスケジュール確認を」
忙しいんだという沙耶香に珈琲代をを渡し見つめ笑みして言う。
「がんばってね。じゃあ気をつけて帰って」
え、と驚く沙耶香の呆けた顔がおもしろく見えた。アイちゃんといいイブを過ごしてという思いもあり麗奈は手を振った。
寒い冬だが気持ちはあたたかく思えた。

No.427 17/11/23 06:41
作家 

今日はイブ。
アイは二学期終業式を終えデートの待ち合わせ場にいるはずだった。
誰もが私に言う。
アイちゃんに優しくすることバージンは素直にもらうこと。
「ん……」
「浮かない顔だこと」
「処女をもらっていいか迷うもの。フツウの男じゃないんだし」
「そのわりにオシャレ」
麗奈は耳についたイヤリングや首のネックレス、髪をいじり姿見の私をからかう。ぎゅっと抱きしめ「優しくしてあげて」と匂いをくっつけるようにし離した。
いってきます、と頭を下げイブの街に下りていく。さほど普段と変わらない姿だがアクセサリーの輝きが煌めく。
待ち合わせは前と同じ駅前だが十代の少女に厳しく接するのはたぶんに保育士時代からの性格や接し方。つい年下に間違ったことをさせてはならない教育やしつけがもとの職業柄や性格から。
十二月の街は寒く冷たい。優しくか……。
パーティーで出会った先輩女装モデルたちも私と同じ異性しか愛せない人たちといまさら思い出した。彼らいや彼女たちも私と同じ思いか。
駅前にはボーイッシュな愛が可愛らしく待っていた。
「アイちゃんこんにちは」
「沙耶香さん来てくれないかと思った……」
少し驚いた。わけは彼女の表情が少し見ぬ間に少し大人びていたように感じた。
「来るよ。約束だもん」
「今日ははちゃんと一緒に過ごしてください」
「……うん」
わなわなと震える腕をそっと腕に抱いてきた。前のデートで怖い思いをさせたとわかる。それでも彼女の腕はあったかい。
恋する少女の腕のぬくもり。
アイは普段は私と同じくアクセサリーをさほどつけてない子だが今日は少し大人びたメイクやファッションをし雰囲気が違えた。
今日は東京に行かず地元のあちこちを見てまわるデート。動物園や水族館、遊園地、デパートなど。ちなみに費用は私が六と大人として折半は少しだけ多め。
だけどアイはいつものようにはしゃぎ明るい。とてもこれから処女喪失を控えてるとは思えない。
こわくないのかしら。
“沙耶香”が問う。
こわいわけないじゃない。
“私”が応えた。
オトコだって童貞を卒業や失う際は異性そのものや性行為がこわくもあり期待もある。
夕方に予約したホテルで食事をした。
私みたいなのが彼女の処女をもらうことがいいのかまだ迷っていた。
臆病者となじる麗奈たちの声が内に伝わる。

No.428 17/11/23 16:15
作家 

沙耶香の手が止まってることにアイは気づく。
美味しいステーキと聞いていたのに手が止まるのはよほどのこと。
姉たちの言葉を思い出す。沙耶香さんから手を出さなかったらアイから誘いなさい。女装でもオトコはオトコ、臆病な時はあたたかく包んでやりなさい。
ルイの言葉の次にヒトミの声がした。
沙耶香さんは優しくしてくれると思う。だけど処女なあなたを前にして逃げるかもしれない。傷つくことがあるかもしれないけど明るく前向きにあなたらしい初体験をなさい……。根が真面目だから融通が利かないなら利かせなさい。
そっと呼吸した。
「沙耶香さん食べないと帰るまで身体がもちませんよ」
「……んぅ」
「食べてください。これからあたしにとっては一生に一度……沙耶香さんだって先はない機会かもしれません。下着のゴムが切れるくらい勃つくらい食べてください」
「あ、アイちゃん」
フォークに切れてるお肉を刺して口の前に差し出しようやく口に入れた。もぐもぐしながら再び食べ始めた。
アイは思う。
これがふつうの男性ならたぶん躊躇わないかもしれない。だけど女装者は犯す側と犯される側ふたつに感情移入すると雑誌や姉たちの経験から耳にしていた。
処女だから犯したい処女だから犯したくないと相反する沙耶香の気持ちが伝わらなくもない。
食事を終えホテルの一室に向かう。
ラブホテルとはちがいちゃんとしたホテルなのでやらしい雰囲気はない。ここまで来たのなら引くに引けないはずとアイは踏んだ。
呼吸しアイはふたりきりになった部屋で言う。
「このままセックスします?それともシャワーを……」
「綺麗に異性の前に立ちなさい。私みたいな人の前ならいいけど女性として変態であってもレディのたしなみは忘れない」
まるで女教師のような口振りにうながされ熱いシャワーを若い肢体に浴びせボディソープ、シャンプーにリンスが肌や髪になつく。
言わなくてもわかってるのに。どうして?
沙耶香の意図が読めなかった。姉たちや麗奈たちとたびたび卑猥なセックスをしてるのに綺麗にしろなんて少し考えられなかった言葉。
彼女が上がり沙耶香は無言のまますれちがいにシャワーを浴びお湯が流れる音がアイの耳に伝わる。
……こわいのかな。処女喪失の痛みはかなり痛いと聞く。生理はさいわいない日だけど。
憧れたセックスが近いのに震えがあった。

No.429 17/11/24 07:15
作家 

シャワーから上がった私は彼女の手や身体が震えていることに気づく。
いままで時に優しく時に厳しく接したために性への好奇心がありながら怯えさせてしまったとあたたかい身体のはずに冷たいモノが宿る。
性格と性癖をコントロールできずにいたることと言葉にできない思いが自覚を無意識に伝えていた。
「アイちゃん」
「……沙耶香さん」
すぅと息を呼吸し隣に座り声をかけた。
「こわい?」
「……」
「ちゃんと答えて」
一瞬の無言でもわかることだがこれが男女の関係なら相手の男はどう出るかわからないのが恋愛。レズであっても同様かもしれない。
こわい、と肩を彼女は震わせた。私かセックスかあるいは両方か。
「なにが?」
「……セックス……」
「……私は平気?」
「……沙耶香さんは男なんですよね」
頷き音も立ちバスローブの下には“EYE”で購入しまフリルは少な目の女子高生が身に付ける下着に近い。しかしブラはパッド、股間の膨らみはそのままあるが小さくテントを張る程度だが見る者が見たら女性にぺニスがある姿。
「男、そうわたしは男……。だけど女性が好きな女装してる変な男」
口に出しわかる。私の内に女装を卑下したり女装のまま生きてることが醜い内面と自覚する。
LGBTや性同一性障害ではないが内に葛藤や悩みはある……。
そっと顔を近づける。
「キス……していい」
「……んっ……」
バスローブに包まれた若く青い肢体のはずなのに温もりは少し身体から抜けていた。不安や怯えがそのまま身体に伝わり少女なのとわかる。
唇を重ねながらゆっくりちいさく子犬や子猫のように舌を出し交わす。ちろちろ……とフレンチなキスから大人のキスへと変え優しく愛撫し髪を撫でる。
「あ……ンン……」
キスだけで感じたようにちいさく甘い声が唇から漏れた。とはいえ怯えさせてはいけない。
「脱がしていい?」
「まだ……」
バスローブをすべてを脱ぐことに躊躇いがあった。ベッドに押し倒すか自分から脱ぐようにするか迷う……。
男の性的本能は彼女の処女を求めている。しかし“彼”に好きなようにさせてはいけない。
吐息をちいさくしキスをする……。
「んぅ……」
「沙耶香さん……またキス……」
唇や頬、髪やうなじ、首筋見えるところだけに触れ愛情を示す。バスローブは頑なな鎧みたいなもの……。

No.430 17/11/24 07:39
作家 

頑なな鎧をバスローブとして身に付けてる限りは見えてる身体の部分を愛撫する以外にない。
彼女が自分から脱ぐという行為をしない限りは。
SMにおいて誤解されるのはサドであるS側がマゾのM側に何をしてもいいわけではない。むしろマゾ側の欲求を満たすためにサド側は相手の欲求を満たしながら尽くす側でもある。
私の場合はそれを一歩か二歩かわからないが精神的により満たすために女装し責める責められる側両者に感情移入や行為中に女性としてセックスしてる感覚が妄想としてあり精神と肉体ふたつでセックスをしている。
以前にルイが私と身体を交わした時に彼女は妄想の中でも“沙耶香”とセックスし会話をしてたのもそれに近い。
「んっ……指まで」
「いいの。アイちゃんが……気持ちいいなら…… 」
見えてる身体だけ愛撫するのは困難に思える。身体の大半をバスローブが覆うためむしろマゾ側の奴隷のように相手に尽くすくらいに脆く壊れやすい十代の少女を女性として接し愛情を示さないと身体が交わらない。
「んぅ……綺麗な足」
「や……そんな」
「きれいよ……」
十代の少女だから足の見かけはもとよりシャワーを浴びたとしても匂いは気にするかもしれないが躊躇いはいけない。隅々まで綺麗と表現し口に出す……。
健康的な足をして運動神経がよさそう実際ジェンダーアイでも活発なので小鹿や子馬のよう。
ちろちろと私は足の間の指、足の裏の手相に似た線やシワまで左右をひとつずつ舐めていくと太腿や膝が少しずつだが開いていく……。
理性と本能が彼女の内でも葛藤し理性はセックスを拒み本能はセックスしたいと内にせめぎ合う。
「っ……沙耶香さん……」
「いいの。ゆっくり…ゆっくり…愉しみましょう……」
無理に太腿を開かせるがそれでは強姦やレイププレイになり初体験の少女には不釣り合い。
時々私のぺニスは勃起と萎えに近い半勃ちをちいさくパンティのなかで繰り返す。短い時間の愛撫とはいえ気持ちの不安定さが身体にあらわれる。
「……ムネにも…してください……」
ようやく彼女はバスローブをゆっくりとだが脱ぐ決意があった。勃起を繰り返しながら匂いや肢体が性欲のもとなのは明らかだった。
彼女もまた刺繍やフリルのついたオレンジ色のランジェリーが胸元や肩に見えた。汗や体液が首や肩に浮いていた。

No.431 17/11/24 20:17
作家 

オシャレしたの?
「んぅ……はい…んぅ」
小さく返事するなかゆっくり吐息と共に若く成長期の胸が動く。ゆっくり愛撫し唇や舌を通して愛情を伝える以外にない。
たとえ一時の愛情としても。
「沙耶香さん」
「なあに?」
「愛してください……っ」
わずかに涙声が混じるのはこの一夜が一時の愛情による性行為と彼女は理解してるようなのが切なくちいさく私の胸に突き刺さる。
うんと答えながらゆっくりブラジャーを下ろし天井を向く桃色の乳首にくちゅと淫らにキスをすると胸を揺らし上体が弾み揺れる。
「んあ……ンン……」
若い喘ぎは切なくも儚い。耳に伝わりながら徐々に私の“男”の理性は内に潜み“沙耶香”の人格が彼女に感情移入し気持ちの内では同化しようと試みる。
処女の女性はセックスをしたい期待を求めるが、処女を喪失する痛みにも怯えている。
言葉にするとわかりやすいがいまアイが体験してるのは性交を経験しながらも内心は震えているかもしれない。その恐怖や痛みはどうしたら払拭できるか……。
女性ではない自分が恨めしいが女装である自分にしかできないことが……あるかもしれない。
「っ……くちゅ…ちゅるり……っ」
「沙耶香さん?……あ」
「こういう……形でしか…っ、…アイちゃんの気持ちはわからないから……ゴメンね……」
私はベッドの上で彼女の若く熱い肢体を前にし愛撫しながら片方の指を自ら性感帯ではないアナルに指で弄った。いつものショーツに触れる睾丸ではないだけに快感を得るのはむずかしいがケツマ×コしか女性のように挿入できる陰部はない。
「っ……ん」
「やらしい……」
「そう、やらしいの。私はこんなに……」
自ら性感帯ではないアナルを指で犯すことは醜く思えた。それでも男性は他に挿入する陰部はない。ひとりの少女のためなら恥や痛みくらいは構わないと思ったがアイはちがった。
「あ……ン。ンン……いつもの沙耶香サンでしてください……」
顔を少し上げた。
「私のために……イタイ思いをする……セックスは…いやだ……」
「だけど……」
「イタイのは…あたしが…これから処女を…沙耶香サンに…あげる…痛みだけでいいです」
彼女は処女を喪失する痛みはわかってるようだがこれでは私になす術がない。女性になれない女装男性の切なさもあった。
これではいけない……。

No.432 17/11/24 20:37
作家 

いつもの私。
そう言われても処女を失う女性と気持ちや身体を共有したい快感と葛藤もあった……。
ふと美紀との撮影のある場面が浮かび一度彼女から身体を離しいざという時のためにバッグには密かに持っていたあるモノを見せアイは驚く。
「大きいのはムリかもだけどローターで弄って……」
バッグから出したのはローター、バイブそしてアナルバイブなどだった。
「沙耶香サン、なんでそこまで……するの?」
「私は……身体を交わす女性の快感や気持ちを共有したい。バカみたいだけど…ね。さいわい私のお尻はそんなに使ってないから……アイちゃんが私をはじめに犯してみて……」
自然にすんなり出た言葉だが内心アナルを使うことに怯えが宿りなんとなく彼女の気持ちと少し共有感があった。
ベッドに上がり互いに足を曲げて向き合う。互いに顔が見えないと不安になるおそれがあるからたぶんこれでいいはず。ローターから手に取り彼女に渡した。
「これを私のお尻に挿入(い)れてみて……」
「そんな……いや」
「アイちゃんより先に私はここを麗奈たちに指で犯されてる。あいにく私はアヌスではイケないけど……犯される。ううん、女性に近い気持ちになれる……」
ショーツを指で触れて睾丸より奥にある菊の穴を見せる。さほど使われてないが痛みは共有できる。しかし快感となるとむずかしい……。
「いいの?」
アイはローターを舌で濡らし指で広げたアヌスにそっと挿入(い)れた。少し痛みがある。
若い頃に何度かアヌスは試したがもとから性感帯ではなく年月と共にふつうのお尻なのだ。たまたま麗奈たちに弄られてるに過ぎない。
「っ……入ったわ。あとはスイッチで」
半ばおそるおそるといった表情で彼女はスイッチを小さく入れるとローターの卵型が菊の穴の肉圧から振動がお尻から来た。
「っ……ああ……」
「沙耶香サン……」
「見て……お尻を犯されてもタママ×コは……膨らみある」
精神的に感じてはないがアヌスからの小刻みな振動は肉体に何らかの影響は与えている。性感帯ではないはずだが肉体のどこかは快感と拒絶の複雑な感じ方があった。
「揺れている。オチ×チ×」
瞳が輝きはじめたアイだがやはりアヌスでは男性器までに性的快感として伝わらない。
女性を愛する女装者の欠点かもしれない。ただぺニスは振動と共にベッドで揺れるだけ。

No.433 17/11/24 21:07
作家 

ローターをさすがに〈強〉にすることはなかったがアヌスから引き抜かれた時にお尻の穴がきゅっとなった感じがした。
次は女性用の通常のバイブ、だがこれは私の誤算でほとんど先端部しか挿入(い)れられなかった。
「入らなかったですね。沙耶香サンでも間違えるんですね」
「しかたないでしょう。女の子じゃないし」
官能劇画などではヒロインたちはローターやバイブの種類に限らず女性器に挿入するがさすがに女装男性の私にはムリだった。アイはおかしそうに笑みした。
続いてはアナル用バイブ、これは先端部がお尻用なので通常バイブとはやや違う形状。玩具に慣れてないお尻にどう快感や痛みをもたらすかは私でも想像できない。
「こわいですか」
「う、うん。だけどアイちゃんが犯して……」
同性に犯されるよりは玩具や玩具を使う女性の方がマシと思う。LGBTや同性愛者とはメンタルがちがうと実感してしまう。
「挿入(い)れるよ」
「ん……」
呼吸を繰り返し肩の力を抜きお尻の穴が少し広がった途端に意外なくらい挿入は容易だった。
あ、と私とアイの声は驚きに重なる。しかしローターもだがアナルバイブがお尻に刺さる姿は異常かつ淫靡である。
「う、動かしてみて……」
「そこまでしなくても」
「いま私の…お尻はアイちゃんが挿入(い)れたバイブで……犯される寸前までされてる。アイちゃんは……ちゃんと私を犯さないといけない。わかる?」
アイは考える。
これは男性が女性の陰部に挿入したと同じ行為。沙耶香さんはわざと私に痛い姿を晒してまでセックスを伝えようとしてるはず……。
呼吸が荒い沙耶香さんは怯えながらも頷く。スイッチを小さく入れた。
するとアナルバイブはやらしく淫らにモーターの回転音がしてぐねぐね動く。
「っ……く。ああ……」
「あ……」
「な、なあに?」
彼女の視線はわずかに肉圧から赤い血が流れたことを指していた。ベッドに赤い液体が滴る。
「っ……あとで消毒すればいいわ。アルコールは冷蔵庫にあるはず」
「ち、ちゃんと病院いってください……」
アヌスとはいえ身体の一部。そこを傷つけてまで女性と気持ちを共有するのが正しいかどうかはわからない。
しかしアナルバイブを抜いた時にあることが起きた。
瞬間的にショーツでテントを張っていたぺニスから射精がわずかにあった。驚いた。

No.434 17/11/24 21:30
作家 

一瞬のドライオーガズム。
「な、なんでイッたの?」
「さ、さあ……」
ドライオーガズムはぺニスに触れないで射精する現象。
よくはわからないがアヌスへの快感からわずか一瞬のアナルバイブが抜かれる瞬間に微妙かつ大きく快感を感じたらしかった。これは同性愛者の女装者のようになった……のか?
とにかくアイにまた妙な知識を持たれたら敵わないので誤魔化した。彼女が知ってたらしかたないけど。
「射精して大丈夫ですか……?あたしと」
「大丈夫大丈夫。アハハ……」
ほんの少し精液の塊はショーツを汚したが回復は比較的早かった。ただ二度目の射精をアイの処女の膣内で早くする危険もある。
これはヤバいかなと冷や汗があった。呼吸を整え気を取り直す。
「……アイちゃん」
「は、ハイ」
「濡れてる……?」
顔を赤くしながら彼女はオレンジ色のショーツの下に指を入れたしかめる。愛液の匂いと粘りは指にあるようだ。
「う、うん。コーフンしたみたい……」
どうする?
このまま処女の花唇に挿入するかもう一拍間のプレイを設けるか……。悩んでいると彼女の方から口に出した。
「……したい」
「え……」
「フェラチオ…したい……沙耶香サンの」
「だけど臭いよ……さっき射精したから……」
かまいませんと言いながらアイはいつものように私の下半身に興味を輝かす。後ずさりが少し射精したために逃げられない。
「わ、わかったけどイカさないようにして……三回や四回は……」
「わ、わかってますよ……フェラチオくらいはできますから」
少し射精したとはいえ余力はたぶんに秘めてるはずだが自信がない。アイもたぶん度々ルイたちから話は聞いてるはずだからそこは気をつけて触れる。
んちゅ…んちゅ…。
「ン……」
「臭い……けどランジェリーから生えたオチ×チ×……」
「……言わないでたら」
ローターやバイブ作戦は失敗だったと悔やむ。ドライオーガズムを感じる自分がいたことに驚きもあるが言い様のない表現でもある。
「ン…ン…赤く剥れて…る…」
「だ、だから言わないの……」
「カワイイんですよ……」
バイブ作戦で射精をしたのは初体験の失敗を彷彿させた。初めての異性もアイと同じようなことを言っていたようだがよく思い出せない。
「イカしちゃほんとダメだから……」
「ビクンビクンなのに」

No.435 17/11/25 05:19
作家 

ビクンビクンとぺニスは肉棒と化しながらもいつもと同じよう。性的不能でもない限りは気持ちと本能は別なようだ。
両手で包むようにそっと触れゆっくり上下に扱きながらアイの表情は宝物を手にした少女のようなまま口につける。
「っ……ああ…焦らされてるみたい」
「イカせないように…はむ…はむ…してるから」
ガマンしてくださいと彼女は丁寧にぺニスを愛撫していく。
本来なら69に移りたいが彼女にできるかぎりリードさせていた。彼女から自分の女性器にキスをしてほしいと言うまでは耐えなくてはいけない。フェラをしながら太腿が時折閉じているのは濡れながら自分で弄るのはガマンしてる仕草のよう。
しかし私にもガマンができない時がある。
「アイちゃん」
「はむ…はむ…れろ…はい」
「ハアハア…私にも…アイちゃんのを見せて……」
「やだ、恥ずかしい……」
いままで家庭教師の合間にフェラチオやクンニをしてたのにいまさら恥ずかしいもないのに。それでも小さく頷き自らショーツをゆっくり脱ぎ膝まで下ろした。
「舐めてください……」
身体を入れ換えるようにし腰を私の方に持ってきてツンと甘酸っぱい経験のない女陰が目の前に見えた。ルイやヒトミほどに大人の匂いはなくワレメが閉じているようにも見え陰毛は手入れがあり剃った跡らしいのがちらっと浮き出るようだ。
そっとワレメに指を這わしクリトリスや愛液の出どころに触れる。
「れろ…っ……!」
「いたい?」
「う、ううん。身体が感じた……」
ワレメに沿うようにしゆっくり甘酸っぱい匂いを漂わす女陰から幾重もの襞がある女性器の花弁に舌を入れる。すると彼女はお尻を小鹿のように跳ねる。
「っ……んうう」
「いい?気持ちいい?」
「うん……」
少し花弁の間に処女膜らしい異質な膜が見えた。生理などと同じように女性にしかないモノ。
男性のぺニスには童貞か非童貞か区別するモノは存在しないが男性は表情や行動、仕草に言動から異性には自然にわかってしまう。男にそんな欠点を与えた神様はなぜそんなことをしたのか。
「沙耶香サン?」
彼女の若い処女膜のある花弁を見つめながらふとそんなことを考えてしまった。指を這わすが処女膜を指で破ってはいけない。また奥に指を挿入をするのもいけない。
舌と指を上手に使い愛撫する。責めてはいけない処女の花弁。

No.436 17/11/25 12:29
作家 

強く責めてはいけない花唇だがそう長くない後に肉棒で犯してしまう。
身体は熱く興奮しながらも理性は処女を失うアイを思う。
「……そろそろ…挿入(い)れてください……」
処女の秘唇とはいえ淫乱な姉二人がいる彼女なので柑橘系の匂いを身体にさせながらも抱かれることを望む。
そっと身体を離しショーツから出た男性器がどう彼女に映るのか。女装してても男性なのは変わらない。
「うん……どうしたい?」
「沙耶香さんを見ながら……はしたない姉たちに育てられたあたしの処女をあげます」
「ルイさんやヒトミさんははしたくないわ。アイちゃんは女の子、ううん女性になるの……」
歪な家庭に育った少女なりのつらさがあったように思うがそれを責めることはできない。ベッドに仰向けになり太腿は先ほどと違い怯え震え閉じていることに処女を失う怖さを感じた。
「足を開いて……」
んっ……と呼吸や息遣いとも思える躊躇いがありそっと太腿に触れた。カーテン越しの夜の街や住宅地ではイブを過ごす恋人や家族、学生など多くいるだろう。
アイは恥ずかしがり太腿は私に預けながら胸元を両腕で隠し頬や耳がいつになく赤い。
これが女性になろうとする女の子……。興奮が宿るのはオトコの証拠であり足を開かせショーツから生えたかのような肉棒が下半身に触れた。
「あ……」
「まだよ……力を抜いて、さっき私がしたように……」
「っ……ん」
クリトリスは若干の興奮から剥れ花唇は愛液を充分に流しているが彼女の身体全体はあたたかい室内なのに震えがある。そっと鈴口から草原の下にある若く青い花唇に挿入を試みた。
瞬間アイは指とは違う痛みを感じたと身体にちいさく電流のような痛みが頭にあった。
「あっ……んん」
「だいじょうぶ?」
「っ……やさしく…お願い……」
沙耶香の肉棒は以前よりも大きく見えた。媚薬の時と同じかそれ以上。処女喪失を怖がる想像とわかっているが男性としての沙耶香を初めて本格的に意識した。
オトコなんだ。女装してて……オチ×チ×ある。
怖さと性的快感を求める自分が互いに葛藤していた。
ゆっくりずぶずぶとぺニスは挿入されたある時にわずか膜を裂け破るような音が脳内に伝わり痛みが来て身体全体が緊張しぴんと跳ねた。指はシーツをいつの間にか掴んでいた。
「っ……!!ん…んん」
沙耶香は黙って見つめていた。

No.437 17/11/25 13:00
作家 

ゆっくりそれこそ処女膜を破らないかのように挿入するが現実に処女膜は少しずつ破られ赤い血がベッドに流れる。
「っ……いたい……」
沙耶香は眼鏡を外し見つめながらベッドの上で挿入が完全にいたってなく前へ前へ向かう。
「っ……沙耶香さん」
「もう少し…我慢して…」
「いたい……」
花唇からの痛みが脳内に電流のような伝わる。沙耶香は強引に男性器を挿入してないが花唇が開き愛液が滴っているのに膜は破られているのに気持ちよさが伝わらない。
痛い、ただ痛いだけ。
「痛い……沙耶香さん」
「……まだ半分も挿入(は)いってない。見て」
「!?」
赤い血がベッドを染めていた。たいした量ではないが花唇からまるで鮮血のように見えた。あまりのことにアイは言葉が出なかった。
しかし沙耶香は言う。
「大人になった証、だけどちゃんとオチ×チ×を挿入(い)れないと中途半端。このままでいい?」
しばし言葉が出なかった。が身体には沙耶香の男性器が紛れもなく挿入という形や表現で入っていた。
「……これがセックス」
「うん。だけどちゃんとオチ×チ×を受け入れてあげないとかわいそうかも……」
「かわいそう?」
「ちゃんと女の子の身体は男の子を受け入れるようにできてる。鉛筆やシャーペンだって最後までなくなるまで使ってあげないともったいないでしょう」
言ってることはとんちんかんに聞こえたが学期末試験の間を勉強をひたすらした時と重なる。シャーペンの芯は気づいたらなくなるくらいにいつの間にか真剣な日々だった。
「挿入(い)れるよ」
「っ……そんな。まだ」
「まだよ。もう少し、アイちゃんのえっちな液とその血を私の下着、オチ×チ×の根元にマーキングするくらいに……」
三分のニは挿入されたが痛みは尋常ではなかった。身体中に張り巡らされた神経が処女が喪う行為に痛みとしてもたらしてない。快感なんてないじゃないと自分の何かが訴える。
「っ……っ……」
「もう少し」
沙耶香の声が嘘を言うように聞こえて突き放したい衝動があるが離しちゃいけないとも聞こえた。どちらの言葉が正しいのかわからない……。
「もうちょっと……」
「っ……そんな。もう……」
いやという声が出る寸前だった。沙耶香の呼吸や動きが止まったようだ。
「はあ…はあ…」
アイが見た時は根元が触れそうなくらいだった。

No.438 17/11/25 15:29
作家 

沙耶香さんとひとつになってる……。
それ以外言葉がなかった。あれほど痛い思いがいたのに意外なくらいあっけなくも思えたがそれは間違いだったことにすぐに気づく。
「動かすよ。いい?」
こちらの返事を聞かずに沙耶香はさらに肉棒がある股間を近づけずぶりと音がしたような感覚があり痛さが全身を貫くようだ。
「あ、あ、いたい……」
「だいじょうぶ、ちゃんとアイちゃんが……女性なら感じれるから」
実は沙耶香自身も処女のアイの淫唇があまりにキツく血が出るのは話には聞いてたが実際の処女とのセックスには生々しさがあった。
顔や表情から挿入した途端に青ざめたのと眉間に皺を寄せては痛いしか繰り返さないか堪えるかくらい。挿入し終えた時はこれで終えようかとよぎったが血を出した女陰はまだ未成熟さがありながらも膣内は若い襞で肉棒を包んでいた。
「や、や……痛いのは」
思わず動かした腰をいったん止めた。そして言う。
「痛いのは……たぶん初めてのうちだけ。見て」
沙耶香の言葉にアイは男女が結合した部分を見つめるが背けようとした。が言葉を重ねる。
「ちゃんと見て。……ぺニスをおま×こがくわえている。アイちゃんはまだわからないけどオチ×チ×はおま×このなかの襞に包まれて気持ちよくして気持ちよくなりたいと言って動いてる。アイちゃんが女性に……なりたいならわからないといけない」
男性でも女性でもない沙耶香の言葉に戸惑いがあるなか再び女装の彼は動き脳内に痛みが伝わる。ただ全身を貫く電流の痛み。
「いたい……これが…セックス……」
「そう……オトコとの」
「こんな……」
こんな痛いのがセックスと思いかけた時だ。
ずぶりとした自らの女性器がくわえた沙耶香のオチ×チ×を感じたように思えた。
「どうしたの?」
「ああ…はあ…少し…ほんの少し気持ち…いい…ような…あン」
アイは少し理解した。
子宮を貫かんばかりに肉棒が身体にある快感。痛いのがまだ大半だが身体は熱く牝の本能が痛い感覚とせめぎながら膣内でちゃんと沙耶香を感じていた。
余裕ができたのか結合してる部分を見れるようになる。沙耶香のショーツに淫唇からの血が濡れたようにつきながら愛液からぐちゅぐちゅと淫音が奏でられた。
「ああ……イイ。……オ×ン…×チン」
気づいてないが彼女は自分から腰を振り沙耶香にある牡を求めた。

No.439 17/11/25 20:10
作家 

ンン……いたいけど感じる……いい……。
ゆっくりゆっくり腰を振り始めたアイに私は膣内がゆるやかにあたたかくなり勃起をより感じ始めた。
処女の痛みから脱却しようとしてるのだろうか。
痛みより性的快感を彼女は求めはじめているようだ。
「はあ……ン……ンン。沙耶香さん動いて…ください……」
アイもまた自ら淫らに発した言葉に驚く。姉たちと一緒なことと思った。愛液と共にまだ血は流れ痛みも下半身から脳内に伝わるが痛みよりも挿入され女装の異性の肉棒をくわえ襞が包んでいることを感じる。
「ん……」
「あ……スゴい」
きゅっと自分の花唇の奥の襞から沙耶香の肉棒の形や大きさ、交わる体液が伝わる感じが全身にした。熱く大きく愛情らしいのが伝わる。
「もっと…もっと…愛してください……」
ショートカットな髪を揺らし痛みと性的快感を受け入れながらそっと上体を起こした。
「あ、アイちゃん……」
「沙耶香さんの身体で抱いて……」
挿入しながら抱くように言われ男性器を一度離した方がいいと思うがそのまま彼女は私の腰の上に乗りベッドが軋む。
「……っ……深く…はいる……」
「っ……あまり動かしたら…ダメなのに」
「いいです。イッて……時間ある限り……して…してください……」
きゅっきゅっとルイやヒトミの妹であるがそれ以上に処女喪失からの狭くキツい女性器が締め付けてきた。意識しておこなっているのではなく処女喪失から性的快感を得て身体が熱い。
ぎゅっとアイは離さないばかりに肩や首に抱きつき乳首が沙耶香の身体に触れ腰を揺らすたびにブラジャーの感触が胸に擦れる。
ああ……!女装の人のブラと身体が感じる。
下半身の擦れる淫らな音と共に上半身は女装男性と自らの肢体が触れていく。
「……ン……んちゅ」
「ンン……」
「唇、奪っちゃ……た……」
ルイやヒトミに似たような瞳で微笑む。処女から女性になれたフェロモンが室内に漂う。
「あ……アイちゃん」
「イキそう……イッちゃいます……」
「うん……もう……イキそう」
一度目の射精で肉棒が快感に耐えきれず睾丸から射精感が来る。
アイはぐっと襞が肉棒を包み膨らむ男性器が伝わった。
「いい……イッちゃう」
「イク……!」
ぐっと堪えた沙耶香の身体から痙攣が襲い抱く力を押さえながら熱い精液が内に迸った。

No.440 17/11/25 21:14
作家 

ハアハアと吐息を肩でしながらアフターセックスをアイにしようとしたが彼女は意外な行動に出た。
「沙耶香さん……ンン。もう一回……時間が許す限り…して、しましょう」
「ンン……!?」
身体を重ねながら再び唇を交わし一度彼女は膣内に射精されたにも関わらず指を女陰に入れながら私のぺニスに愛液や精液を塗るようにつけフェラチオをしていく。
れろれろはむ…くちゅ…くちゅ…。
「ああ……まだ勃ってる……」
「ちょっ……ダメ……」
「できます……よ。ちゅっ……」
射精したばかりで牡の匂いを放つ肉棒に彼女はためらいなく舌や唇、けっして大きくない胸や乳首で責める。胸の谷間で肉棒を挟まれ快感に動けない。
セックスはこんなにいいんだ。女装の人のこの姿がいい……好き……。
アイはセックスの快感に惹かれ時計の針が十二時になるまで愛したい愛そうと思っていた。
さっきまで痛かった自らの花唇に痛みはややあるものの血を指につけ愛液や精液をつけ舐める。自分で出したものだからためらいはなかった……。
気づいてないが彼女もまたルイやヒトミと同様に淫乱な血が目覚めていた……。
くちゅくちゅともぐちゅぐちゅともつかない淫らな音が日付けが変わる寸前まで続き彼女の初めてのセックスはシンデレラが魔法が解ける寸前のように続いた……。
沙耶香はへとへとになりメイクが落ちて直すのもほどほどにし彼女を“EYE”へ送る途中に身に付けていたはずのショーツを忘れたことに気づく。いま着けてるのは替え用。
「ゆっくり休んでね」
「はい」
ルイとアイは焦燥しきった沙耶香の背中を見送る。愛妹が淫らな血を引いてるとは思ったがこれはひどい……。
クリスマスは無事に過ごせるのかしらと愛妹を招きながら思った。
十二時を過ぎた夜の住宅地を歩きマンションに帰り着いた時にはふらふらと力が抜けていた。
ただいまと扉を開けた時にまだ明かりが点いていたのに少し驚きがあった。彼女はまだ起きて待っていた。
お帰りの声にただいまと答えるのがやっとだった。
ごくろうさまの表情があったがあたたかい部屋の雰囲気に私は少しだけお茶をごちそうになり気づいた時は寝息を立てていたという。
しかしこの時の私は執筆とアイへの一生懸命さから致命的なことを忘れていた。
麗奈と早紀へのプレゼントがないことに気づいたのは夜になってからだった。

No.441 17/11/26 02:35
作家 

眠る意識の間で麗奈が出かけ頬にキスをし何か言うのが聞こえたようだがまったくわからなかった。起きたのは昼前ほど。
作品を書かなければと思うがこの日は書けなかった。この当時は使えるであろう原稿使えない原稿と書いては分けていた。シャワーと紅茶を済ませあるもので済ますか外食しようかと思った時にどこかからかコンコンとノックする音がし振り向くとヒトミがベランダにいた。
「ヒトミさん!?」
窓を開け彼女は自然に入ってきたことに声が上がる。麗奈の部屋はそれなりに高いフロアだが彼女が怪盗ということを思い出し取り乱すことはなかった。怪盗さんと友人になると常識崩壊するのね……。
彼女はルイに断り昼食を作りにきたという。
「ひとりでできるのに」
「いま起きたばかりでしょう?どうするつもりだったの」
あるものか外食にしようかと言うと彼女は冷蔵庫を見てご飯に味噌汁に適当なおかずを何品が作り並べた。
「麗奈さんほど上手ではないけど」
「そんなことは……いただきます。普通に美味しいですよ」
ふと家庭の味をどうしても思い出すなかヒトミは紙袋を出し渡した。
「さっきホテルの人がやってきて忘れ物だって」
「それ……下着?」
「ご名答、下着を沙耶香さんが忘れるなんてらしくないわ」
紙袋を見ると昨日の一夜が生々しく思い出されショーツの前面には精液や愛液に混じり処女の血があった。思い出したようにたずねた。
「アイちゃんは?」
「ひとりで部屋で過ごしてる。処女を失ったことで大人になれた実感と夜を過ごした充実感、自分を見つめ直してるんじゃないかしら……」
「ああ、私でよかったの?普通のオトコでよかったとか思わない?」
「それは本人次第よ」
ショーツにここまで血がつくとは予想外であり唖然とした。少し考えて脱衣籠から昨夜のランジェリーを出し畳み紙袋に入れヒトミに渡した。
「アイちゃんにあげてくれない?こんなモノで悪いけど」
「処女喪失の記念や証?」
「うん。せっかく“EYE”で買ったけどこれはもう着れないし」
わかったわとヒトミは受け取る。彼女は何回したのと聞くが三回目は覚えているが以降はわからない。
「ちゃんと今夜は勃てる?」
「大丈夫ですって」
「ならいいわ。麗奈さんたちと良き夜を過ごして」
颯爽とベランダから去る姿に少し驚きやはり何かを忘れていた。

No.442 17/11/26 04:58
作家 

そうこうしてる内に夕方なことに気づく。たいしたことをしてたわけではないがメイクや髪を手入れしドレスは麗奈たちが購入してくれたのがあったがランジェリーに迷ってしまった。
ヒトミに渡したランジェリーはほんの数える程度しか着けず昨夜のプレイで精液愛液に処女の鮮血ではあったがお気に入りのランジェリーだったことに気づくがもう遅い。
どうしようかと箪笥を見るがピンとくるものがなくクローゼットの中を開けしばし考えた。
これでいいよね、ないし。よく考える余裕があればクリスマスや年末年始は浮かれや気持ちに流され考えることが少ない。とりあえず着替え再び面倒なのでタクシーを呼び待ち合わせのホテルに向かう。
さいわいなのは麗奈たちと待ち合わせのホテルは昨夜とはちがうこと。
しかしさいわいと思ったのはここまでだったことに後に気づく。
「沙耶香さんここです」
「麗奈は?」
「また麗奈さんのことばかり。少し遅れるので先に入って待っててくださいとのこと」
忙しいというのが伝わる。ごく自然なことだし今朝方に何を言われたかひっかかりながらホテルの上の階にあるレストランに向かうなか早紀を褒めた。
「綺麗ね……」
「今日はちゃんと言ってくれましたね。おめかししちゃいますよ」
純白のお嬢様らしいスーツにイヤリング、ネックレス、指輪と黙ってたら深窓の令嬢ぽく見える。小悪魔が令嬢……なのか。麗奈もだが早紀がどんな風に育ったか知らないままなのだ。
レストランに入り予約した席に座り「待ち合わせの人が来てから」とウェイターにメニューを断ると早紀は少し頬を膨らます。
「待つことないのに」
「ダメ、どうせコンビニかファーストフードでつまんできたんじゃないの」
「なんでわかっちゃうの?」
あてずっぽうで言ったが微かに化粧や匂い消しでない匂いが会った時にしたが言わなかった。
「少しだけ待ちましょう」
むうとお嬢様な早紀に私は彼女のことを聞いた。
「お嬢様なの早紀さんは?」
「なんでそう言うの」
「そう見えるからだけど」
イメージとしてはどこかのお嬢様に見えなくないのが第一印象。また少しわがままな性格ぽくしたたか。早紀は少し目を逸らし窓外の夜景に目をやる。
「もしもあたしがスケバンや不良だったら軽蔑します?」
え、とお冷やを口にした時に麗奈が姿を見せ様子に止まった。

No.443 17/11/26 06:23
作家 

麗奈が来たことで早紀の話は一時保留にし食事をした。
「お肉じゃなくていいの?」
「お魚で」
「お肉好きなのに」
昨夜のアイとの食事とセックスが少なからず堪えていた。下手に精をつけることは好ましくない。
ふと見るとふたりはどこか嬉しそうな笑みに気づくがその意味に気づくのは食事をある程度終えてからだった。
まわりのテーブルを見ると男女や友人同士がプレゼント交換をしてるのが目に入りようやく気づいた。麗奈はそっと私を見つめた。
「沙耶香さんプレゼントは……?」
早紀の表情から笑みが少し消えたことに気づき私は手元にバッグ以外なかった。
「あ……、ごめんなさい。実は用意するの忘れて……ごめんなさい」
執筆したりアイの処女を考えたりで意識はしてたはずだが完全にすっぽり抜けそのままクリスマスを迎えたことは迂闊だったことに頭を下げた。
女装でも中身は男性である。してはならない失態だった。
麗奈は見つめる。
「そんなことだろうと思ったわ。早紀それ以上ねだるのは責めることになるわ」
「だけど……」
フッと彼女は笑みする。
「その代わり今夜は三人で一夜を共にするんだから、身体で払ってもらいましょう」
「麗奈さんごめん」
「謝るのはいいけどもし次がある時は忘れないで。私たちは誕生日さえまだ知らない仲だもの」
気づく。麗奈の言葉から互いの誕生日は聞いてないことに。取材で私は答えたが彼女たちに聞いてないまま。
バッグから彼女はあるモノを出した。それは私の故郷へいく飛行機のチケットだった。
「もうひとつこれを渡しておくわ。年末にちゃんと帰って」
「……それは」
「食事の時に話してもよかったけど前のアイちゃんとのデートの時に沙耶香のお母様がきたわ」
麗奈の言葉には有無を言わせない力があった。
「勘当の身はつらいかもしれないけど一度帰ってお母様とお話をして」
「っ……帰りたくないのに」
「一度帰りなさいと言ってるの。お仕事はいつでもできるわ」
チケットを受け取りバッグにしまう。食後のお茶を済ませ部屋に向かう。その間クチは聞かないままだった。
「いいんですか、いま言って」
「いま言わないと沙耶香は帰る場所を失うかも」
バッグにしまったチケットを出して見つめる私はふたりを口で責めることはしなかった。
気分が変わるまで少し時間がいる。

No.444 17/11/26 10:57
作家 

気分が変わるまで時間が必要だったのがクリスマスにロマンチックな夜を過ごしたいのに若い早紀は我慢ができなかったよう。
「いつまでうじうじしてるんですか。エッチしに来たのに肝心の沙耶香さんがじっとしてたら見てたらいいんですか。鑑賞動物ですか」
え、と沙耶香の表情が変わるなかチケットをスタンドの側に置き彼女は沙耶香を脱がし始めた。
「ま、待って早紀さん」
「待ちません、忙しい仕事のなか時間つくったんですしこの何日いえ一ヶ月もほとんど相手されなかったんですから」
「強引。若い……」
早紀は沙耶香の身体をベッドに押し倒しドレスを脱がしにかかる。脱がすと早紀は驚きある表情した。
「あ……」
「なに?あ……」
「しっかりやる気じゃないですか」
沙耶香の姿にふたりは驚きを持ちながら少し笑みした。
ドレスの下には夏の撮影現場で使われたSMボンデージのコスチュームであった。
「……麗奈さんがよけいなことしなかったらちゃんと愛するつもりでしたよ」
「どういう意味」
「ハイハイ、ケンカは明日にしてください。いまから三人で一夜を共にするんですから」
早紀がとりなすなかで私は思う。なんだかんだで凄いパワーのある子。若い……。
三人してドレスやスーツを脱いで下着姿になって輪に近い形になるなかまた早紀が先手をいく。
「キスしましょ……」
「ふん、私は別に」
「ダメです……んぅ…」
機嫌を悪くしそうになった麗奈の肩を抱いてそっと私の肩にも触れた。三人はおそるおそるながらそれぞれ舌を出しながらキスをしていく……。
感情と気持ちは別らしく麗奈は醒めて沙耶香を見つめていた気持ちは自然と抜けておりショーツのなかはじんわり湿り沁みがあった。
「んぅ……ふたりとも……ちゃんとして」
早紀がめずらしくリードする形で舌を交わし沙耶香にゆっくり視線を移していく。
「……変なの」
「……沙耶香が悪いんでしょう」
「ケンカは止してください」
二度も言われたのでは蒸し返すのはよくないと感じ従う。
私は思う。
麗奈や早紀にもなにかしらコントロールされているようだ。私は別にオレ様なキャラではなく恋愛や同居などは半ば駆け引きを愉しむ程度の気持ちはある。陣取り合戦にはしたくない。
麗奈の睫毛の長い瞳がちらっとうかがうようだった。舌が粘りつながっては滴り落ちる。。

No.445 17/11/26 13:54
作家 

私が麗奈を見つめていると早紀の声がした。
「また麗奈さんばかり」
「ち、ちがう」
「なんかあたし変なこと言いました」
私は実際さっきの彼女に驚いた。エッチしに来たという言葉。
プレイを中断をさせてしまうがつい聞くと彼女は可愛らしい瞳のなかにじっと真剣な何かが宿るのを見た気がした。
「あたしはたしかにエッチしに来ましたが愛のないセックスをしましょうとは言ってませんから。沙耶香さんや麗奈さんとは時に揉めますが愛し合えるからここにいるんです」
「またこの娘は……」
「言ってること間違えてますか」
なんとなく意味はわかるが麗奈が呆れたのは理由がある。
編集担当はモデルに会い仕事の依頼や打ち合わせ、撮影の立ち会いなどもあるが当然連載してくれる官能作家や体験談を書いてくれる作家もしくは取材される側の素人投稿者もいる。
だけど早紀はいくら女装レズや女装SMものの作品や物語でも愛のない物語は嫌ったり作家や投稿者に意見する志向があるという。納得しながらも官能作家はともかく投稿者には常連ないしバイト感覚で近い文章の上手な投稿者がいるのを暗に感じた。
「いるんだ、そういうの……」
以前に私が思ったように若干の誇張はあるらしかったが麗奈は言う。
「愛のあるセックスは当然だけど、愛のないセックスの物語からでも作家さんや投稿者さんたちにもテーマはあるはずよ。いちがいに言うのは止しなさい」
「だって……たとえば沙耶香さんが女装の女王様としてクラブなどで働いていたら麗奈さんは愛せます?」
思わずドキッとした。この子の口が軽いのではなく思ったことを繋げた表現に驚く。
「なんなのそれ?あり得ないでしょう。沙耶香がいくら変態でもクラブで女王様なんて」
なぜかサラッとムカつくモノがあったが聞かないことにした。
「あたしは愛のないセックスは認めないだけです」
「そういう話は会社でしましょう」
私の見たところ早紀は若いなりに彼女の考え方もあるらしいが時おり齟齬をきたすのが感じた。
作家ないし投稿者になるのはむずかしいようだ。双星出版社以外の官能女装モノの投稿があるところを探すのも方法。後で麗奈が知れば怒るかもしれないけど……。
「もう場がしらけるでしょう?沙耶香が黙っちゃったじゃない」
「あ、いえ……」
「すみません、つい語っちゃって」

No.446 17/11/26 14:45
作家 

オナニーをしなさい。
「あ……んぅぅ…そんな……」
私の与えた命令に早紀は躊躇いなくショーツに指を入れたり形のよい胸を触れるのだが麗奈は納得いかないようなのか躊躇いがあった。
「あら麗奈さんはしてくれないの」
「さんはいらないでしょう。他人行儀な意地悪して……」
「オナニーしないならいいわ。私は早紀さんを見ながら私もオナニーさせてもらうわ……んぅ」
麗奈がオナニーをしないので挑発し私は早紀を見つめながらボンデージランジェリーのまま自らの肉棒に触れる。
「早紀さんはいい子ね」
「はぁい……」
「何よ、どこが愛のあるセックスよ……もう」
相手されない麗奈はふて腐れながらも自分の淫唇に指を入れながら羨むように見つめる。
少し焦らしながらふたりを互いに相手しないとならない。早紀とキスを交わして白いランジェリーのブラに触れる。ケーキのように柔らかい。
「んぅ……」
「愛のあるセックスを麗奈に見せましょう」
「はぁい……」
昨夜何回かアイとセックスしたはずなのに勃起は自然なまま。甘い声の早紀は肩を抱いてくる。
「んぅ……」
「麗奈さんは見ててね」
「そんなぁ……ひどい」
早紀の白いランジェリーに対して麗奈は赤と黒のランジェリー、ふたりしてクリスマスに合わせたわけではないがそこに漆黒の女王様である私が間に入ることで淫らなコントラストとなる。
「いつから今日は濡らしてたの……?」
やだ、と早紀はいつものように少女的な小悪魔な表情をする。純白のショーツは雪とクリスマスプレゼントのパッケージのリボンのようで美しい。
ランジェリー、特にパンティやショーツのリボンは女性器を隠したり秘密にするプレゼントの意味もあるとか耳にしたことはある。
私はショーツの上から肉唇を浮き出させるようにし沁みがじんわり広がり淫臭が鼻をつく。
「あらあら、クロッチや前が湿ってやらしい」
「んぅ……」
「一ヶ月がまんしてたのね。甘えん坊さんかしら」
「ああ……」
「オナニーはしてた?どれくらい……」
「朝や職場、会社のトイレ……」
「早紀」
私の背後から彼女を睨みながらも麗奈もまたオナニーをしていたがあえて相手にしない。
「んぅ……早紀はイケない娘です」
それは知ってる。甘えたり小悪魔に乗せられては女王様失格。こちらのペースを作らないとならない。

No.447 17/11/26 16:08
作家 

ほら私のも見て……。
早紀にショーツ越しの膨らんだぺニスを見せるが麗奈には見せない。案の定麗奈は男性器さえ見せられないことにぼやく。
「ち、ちょっと……私の相手しなさいよ」
「いまは早紀さんよ。わがままな人はオナニーしてなさない……ハイ、早紀さん見て」
ショーツ越しの男性器の勃起した形は淫靡かつ異様、本来女性下着は陰部を隠すためであり色、形、刺繍や花柄、装飾などで綺麗に彩るはずだが女装はそこに男性器が浮き出てまた勃起すると卑猥な先端が出てくる。
「はぁ……ん。凄い……んぅ」
「ダメ……触っちゃ。見るだけ……」
そんなと不満を漏らす早紀だが飴と鞭を使い分けないとソフトサディズムとはいえサドはつとまらない。興奮を表情に出さないようにし眼鏡を仮面として使い表情を出さないようにし自制しなくてはならない。
「早紀ばかり……」
不満を漏らすのはもうひとり。麗奈。
彼女にも飴と鞭を与えないとならない空港のチケットのことは話題にしては私的な感情になり抑えながらバッグにたしかあるはず。昨夜彼女がいじったりしてなければ……あった。
麗奈にあるモノを渡し目線だけ向け言う。
「それを使いなさい。ただしお尻の穴にだけ、指や手でお尻と胸を触るのはいいけど乳首はだめ」
「な……なによ。それ……」
「オナニーはしてもいいけど乳首はだめと言っただけ。乳首ひとつ我慢できないのかしら」
私の挑発的な言葉に麗奈は納得いかないようだがアナルバイブを渡され淫唇とアヌスをいじる。
「んぅ……」
「バイブをおま×こにも挿入(い)れてもいけないわよ」
「そんな……」
「昨夜は私はそれを使ってアイちゃんに私のお尻の処女を見せたわよ」
ふたりの女性は言葉に息を呑み視線が前から後ろから刺さるようだ。嫉妬か妬み羨みかそれはわからないが相応の感情は表や内にあるはず。
ただ気をつけないといけないのはプレイの範囲内でのみ彼女たちの感情を理解し掌で動かさないとならない。
3Pを好まないのは精神的に責めるソフトサディズムにはむずかしいから。ひとりならひとりを愛し責めたらいいがふたりになると俯瞰の視点が必要以上に課される。
「これが沙耶香の……お尻に……んぅ…ん…」
小さく刻むようなモーター音に麗奈が自らアヌスを刺激したらしかった。
次は早紀。
「なに変態なことしたんですかぁ……」

No.448 17/11/27 05:13
作家 

少しアルコールが入っているらしく甘えた声がちょっとグレた子のよう。不良やスケバンと言ってたようだけどいずれ機会ないと聞けない。
「処女のアイちゃんとセックスしたのいやだった?」
「ロリコンですか」
「高ニよ。アイちゃんは」
「オナニーより挿入(い)れさせてください」
オナニーでは快感が足らないのはわかるしセックスをしなかった点はたぶんに認めよう。だけどこうもストレートでは面白味がない。
「おま×こ越しか下着越しの素股ならおち×ち×に触れてもいいわ。ただし手や口は使っちゃだめ」
「そんな」
「なら私は麗奈にやってもらうわ」
ムッとしながらもショーツの脇から出た肉棒には性欲が隠せない。ドライオーガズムではないが口や手、女性器に触れずにどこまで勃起や射精に耐えられるか試す必要がある。早漏や遅漏云々ではない。
早紀は甘えた声を出す。
「せめてキスを……唾を…ください」
「一回だけよ……はむ…んぅ」
「んぅ…ちゅう…れろ…このまま挿入(い)れたい……」
だめと念を押す。向き合い早紀は私をイカすかイカせないままのどちらかを瞬間悩む表情をしたようだった。精液が欲しいわけではなく快感が欲しいようにも思えたが自分が私かで悩んでたよう。
「ちゃんと触れたい」
ショーツを脱いだ早紀は湿った陰毛や花弁から開く淫唇を露にし勃起した肉棒を触れさせて擦る。少し肉棒との摩擦にくちゅぐちゅと音を奏で早紀と私の陰毛とでツリーのように見えなくはない。
「はあ……んぅ…」
「精液が欲しいならイカせなさい……」
「女王さま……」
「足を使っておち×ち×にも触っちゃだめ」
快感と不満両方の表情が見えた。精神的に焦らされてる証拠。そしてそれは麗奈にもいえた。
「……っ……沙耶香」
「なあに」
「堅いモノが…ないとオナニーできないわ」
「アナルバイブあるでしょう」
ちがうの、と彼女は言う。乳首には触れられないアナルバイブはお尻にしか許されない。
「か、堅いモノが身体に触れられない。お願い……」
乳首に触れられないのは致命的なよう。乳首は女性にすれば勃起してる数少ない身体の部分。男性器にいわば当たる部分。
「乳首に触れてもいいわ。バイブも」
「はあ……んぅ」
安心したような安堵の甘い声が耳に伝わる。女性はオナニーを封じられたら快感が激減するようだ。

No.449 17/11/27 06:01
作家 

女性は快感が得られないと耐えられないらしい。
「もういいわ。ふたりとも」
これだけわかっただけでよしとし目の前の早紀はキョトンとし麗奈は一度離れたのに甘えるように寄ってきた。
ただしと私は言う。
「早紀さん」
「はい……」
「麗奈を虐めてみて。言葉責めでも道具でも」
「え……やだ」
密かに購入しといた簡易的なSM道具をバッグから出す。ムチに拘束の手錠、ほんの数本の蝋燭程度だが存在感はあったようだ。
「や……沙耶香」
「麗奈さんを虐めるなんて……」
沈黙が部屋の内に宿ったはずだが。
「やります!」
「ちょっと……!」
「日頃の鬱憤を払わせてもらいますね」
女性は私的な感情が入るようだ。官能小説でも書き手によっては昼ドラみたくドロドロしてる作品もある。
「ちょっと沙耶香」
「おとなしくしてください」
「ひどいわよ」
後ろ手に手錠で拘束し鍵はなくさないようにスタンドの側に置く。手錠したはいいがプレイ後に外せないではホテルに迷惑はおろか翌日の新聞にちいさく載ったり週刊誌にもちいさく載る。
拘束された麗奈はベッドの真ん中に座らせられムチを手にした早紀の瞳が輝く。
「なつか……一度こういうのやってみたかったんです」
「おぼえてなさいよ。あう……」
けっして長くないムチが宙を裂いて彼女の背中を打つ。慣れている?まさかね。
早紀は痛いだけでなく痛さと快感のギリギリな雰囲気でムチを扱ってるように見えた。白き下着の女性が赤と黒の先輩を虐める。
こういう風に見えるんだ。
自分がプレイしてる姿は企画AV撮影後のDVDで見たがあとあと思えば自分が納得してなく中途半端なまま終わった場面もあり悔やまれた。
「あう……いやん」
「麗奈さん。ご褒美をあげます。舐めてください」
「そ、そんな……こんな時に……」
いいなと呟きながらもムチを振るう。あうと麗奈は私の下半身に身体を預ける。
「フェラチオして」
「んぅ…なんでこんな」
「えい!」
「あう…はむ…れろ」
「噛まないでよ」
文字通り飴と鞭を与えたらこうなる。舌や口の動きがムチで叩かれた女体のまま不規則かつどうくわえていいかわからないようだ。痛みとフェラしたい欲求の葛藤が伝わる。
「あ……はぁン……ンン」
「麗奈さんなんてズルいです!えい」
鞭を扱う早紀は嫉妬があるよう。

No.450 17/11/27 06:44
作家 

しばらくして麗奈の身体の下半身がぶるぶると震え声が漏れた。
「いや……ま、待って」
「待ちま……」
「ストップ、早紀さん」
「で、出ちゃう……」
なんとなくわかったのは表情や身体の微妙な動きかもしれない。拘束したまま連れ瞬間迷った。
風呂場かトイレか。えっちな思考や妄想はすぐさまあらゆるシチュエーションが浮かびは消える。
「こっち」
トイレであったことに麗奈は一瞬安堵な表情を見せたが裏切られることに驚く。便座を上げ上に乗るように命じ下着のまま尿をして見せてと命じた。
「や…いや…これお気に入りの下着だし……」
いかにも麗奈らしいのはわかるが便座の上に足を開いて座り足が震え始めた途端に尿がじんわりショーツの前面から滴り便座を少し汚した程度で落ちていく。その間俯き言葉はなかった。
「もう……おぼえてなさい……」
「二度もおしっこ見られたら平気じゃない?」
「恥ずかしいわよ……」
余計に羞恥心と快感があり身体全体が赤いように思えた。
「早紀さん。悪いけどひとりで遊んでてね」
「ちょっとそんな」
麗奈を風呂場に連れていき淫部をティッシュで拭きたいところだろうが浴槽の縁に座らせ無言の麗奈の淫部に躊躇いなくキスをした。
んちゅちゅちゅう……。
「ちょ……やだ。きたない……」
「きたなくないて前に言ったでしょう……ンン」
「あ……ああ、やめて。ほんとに……生きていけない……」
「大げさな……」
食事の間に口にしたアルコールから醒めたように表情が青い。
「ほら、キスしたいんでしょう?麗奈さんから出たモノがここにあるわ」
指で口にある愛液や尿を示し目を背けながらも唇は求める。
「んぅ……こんなの」
「一回イカせてあげるから休んでなさい」
「や……お願い……」
尿を漏らしたショーツに口をつけ淫らな音が風呂場から漏れる。
いや……ン。やめ……はぁ……ンン。
肌には鞭で叩かれた跡が生々しくあり指で腰から背中に触れただけで痛みがあるようだが花唇の快感がある。
麗奈は羞恥心を煽られている。花唇は尿を出したばかりなのに唇や舌の刺激に敏感かつ愛液は風呂場の床に滴る。
「あっ……ああ……」
猫のような私のクンニに彼女は浴槽の縁に掴まりブラジャーは胸から落ちそうだ。
「っ……ンン。イカせて……」
舌で花唇の奥を刺激した。

No.451 17/11/27 07:18
作家 

アンモニアの尿の匂いが鼻や口をつくようでクンニを続ける。
羞恥心がある麗奈は縁に掴まりながら足を震わせる。
「や……もう」
「麗奈さん」
「な、なによ……」
「私が…ちゃんと収入を…得られたら…オトコとして認めてくれます?」
「んぅ……男でしょう」
私が言いたいのは恋愛や同棲面での収入のあるなしの現状のことを伝えたつもりだが女性はセックスや羞恥心のプロセスのなかで混乱しあくまで私を男と捉えてるニュアンスの違いだが彼女は気づかない。
男性と女性はあらゆる面がちがうことを肌に実感した。
剥れたクリトリスに甘く噛み痛みや快感が宿り彼女は喘ぐ。
「や……ああ。力抜けちゃ…う…」
「もう少し我慢して。床に倒れたらそれこそ犬みたいになるんだから……」
「んぅ……へんたい。あ……」
吐息を交え麗奈は思う。
はじめはただの女装好きで女性好きなだけかと思ったのに一年もしない内にここまで性癖を露にしたりセックスやサディズムあるプレイでできるの……。
「ッ……い…イクっ」
舌が花唇の奥をまるで濡れたぺニスのように刺激し倒れないように太腿を支えら温もりが舌と手から伝わる。
「あ……ああ……イクっ……!!」
けっしてクンニ自体はふつうのはずだがそれ以前のプレイで快感が宿っておりそれを持続させながら羞恥心や快楽を煽られていることを感じた。あたまが真っ白になりゆっくりと抱かれ吐息をしながら意識がぼやけ身体が蕩けそうだった。
「んぅ……ハアハア」
「その下着いらないなら私がもらってあげるわよ……」
身に付けられるなら、と捨て台詞みたいに麗奈に微かに聞こえた。
風呂場の扉が開いては閉まるがわずかに沙耶香の声がした。
「次は早紀さん。3Pは苦手……これは書けないかも……」
かく?やはり何かしていると感じながら麗奈は短く意識が落ちた。
ベッドに戻った私はそんなことは知らずにちょっとおののいた。
ムチで早紀が宙を裂いていたからちょっと素直にびびった。こわいかも。
「あ、あの早紀さ……ん」
「あ、あはは。何もしてないですよ」
誤魔化してはいるがベッドや枕がムチで叩かれ妙にさっきよりへこんでないだろうか。見なかったことにしよう。
「麗奈さんは」
「イカせて眠ってる。だけど風邪は引かせないようにしないと」
「むぅ……あたしの相手もして」

No.452 17/11/27 09:02
作家 

麗奈とのプレイで一時間弱、勃起はショーツの内で保っていた。
「セックスしてください女王さま」
「シッ、それは言わないで」
麗奈に聞かれでもしたらあらぬ誤解を招くおそれもありこの娘もアルコールが抜けてない。
「早紀さんさっき口を滑らせたからお仕置きしないとね」
「なんなりとどうぞ」
「いやに素直ね」
怒っていたかと思うと床に座り平伏するかのよう。上下関係がわかっているようだけどプレイだけのこと?さっきの出版社でのことと聞いてたら公私に違いがあるだけ?
「早紀さんに聞きたいことあるわ」
「聞きたいこと?」
とにかく焦らしながら自分が射精しないまま勃起をどの程度保っていられるか含めながらプレイするしかない。
「責めてあげるから質問に答えなさい。嫌な質問はムリに答えなくていいわ」
眠っている麗奈から手錠を外し彼女に付けた。
「や……ん」
「さっき不良やスケバンとか言ったわね。どういうこと?」
「なんのことだが……」
甘えるでもなく素に近い目や表情の逸らし方を感じた。うかつに自ら口を滑らしたとなんとなくだが伝わる。
「ムチで叩くと肌に傷ができるかも?私はこういうのしたことないから」
「っ……そんな」
「なら指と舌でやってあげるから早紀さんが……この世界に入る前のことを話してくれる」
こういう時は責める側が尽くさないと相手は心を開いてくれない。
普段の時に聞けるはずなのに聞かない私のうかつさもあるが男としてはつくづく不器用と思う。
ハイ……、と顎を動かす彼女は自らの過去を語る。
早紀は学生の頃には地元ではそこそこ有名なスケバンであり校内ではレズにより女生徒を支配していたが男子生徒にもそのうち手を伸ばした。ある時に少女のような男子生徒を見かけ手の内にいれパンティやブラ、キャミソールで女装させ童貞をいただいたという。
「ちょっと待って。早紀さんはSだったの」
「ええ……ある時まではそうでした」
指で私にショーツ越しの花唇を弄られながらどこか遠い目をしていた。
だけどと続きを語る。
何度か少女のような男子生徒を見かけては同じことを繰り返していたが卒業が近づいたある日。
早紀はひとりの時に数人の女装少年たちに連れ込まれた。そこでレイプのような目に遭ったという。
「レイプじゃない。それ!?」
聞いてた私の方が声をあげた。

No.453 17/11/27 09:22
作家 

ええ……と早紀はどこか蕩けた瞳をしていたまま続きがあった。
少年たちは早紀を拘束しながらパンティやブラを彼らは身に付け女装のまま一晩の間犯したという。同級生か下級生か知らないが力が少ない男の子でも複数になればスケバンひとりでは敵わない。
「気づいた時にはキスを何度もされ……クチを犯され…おま×こにも出されてました……」
「に、妊娠は……?」
聞いてはいけない禁忌の過去とは思いながらもここまで聞いたら最後まで聞くべきだった。吐息を漏らす早紀……、間があった。
「さいわい……生理はなかった日だったから」
「あ、あのね……」
「仕返しのつもりだったのでしょう……、たぶんあたしが生理がない日を誰かから聞いて……一晩中犯した。朝気づいた時には彼らが身に付けた女性下着だけが建物のなかにありました……」
あえて妊娠させないことで犯すという目的を達しスケバンだった早紀にモノを言わせなくした。
「学校で問題には?」
「できるわけありません、当時のあたしはスケバンでしたし……悪いことは繰り返してましたから……卒業できただけよかったです……」
もし彼らのうち誰かが妊娠させてたら親御さんにまで波及し世間の風当たりになる。ぎりぎりのところで苦しめるやり方と思えた。
だけど客観的には残酷だが因果応報。
私が媚薬に苦しめられたのもいまだに麗奈と早紀との間や三姉妹との間で調子いい男の一面の仕返しがあったともいえる。
その後は地元の会社でOLに就いたが一方で卒業後もSの気質があったためか風俗にバイト感覚で働いていたが会社にバレてクビ。
たまたまクビになった後にネットで双星出版社を知りはじめは見習いバイトそれから麗奈たちの後に続いて正式採用になりいまにいたるという。
「もういいわ。ありがとう」
他人の過去を聞くのは正直つらい。とはいえ聞くだけではいけない。
「んぅ……少し肩の力抜けました……」
「フェラくらいさせてあげたいけど夜は長いから」
焦らしながらのプレイは自己の欲求との戦い。キスをし安心させてあげ涙らしい粒を指で拭う。
「一回イッた方がいいわ」
「そんな……話したのに」
「だからよ」
指で花唇を弄りバイブでクリトリスを刺激し昇天させた方が嫌な過去も真っ白になる。身勝手な考えだけど。
っ…ンン…!!イクっ!!
早紀を早々とイカせた。

No.454 17/11/27 13:19
作家 

ふたりをとりあえずイカせ冷蔵庫から飲料水を出し風呂場の麗奈を担ごうと思ったが軽く温いシャワーをそっと下半身にあてる程度に流しイッたばかり早紀も意識があるかない軽く呟きを漏らす程度。
お酒を飲めたら女体酒だけど。
いったんプレイの間があるとショーツの内で半勃ちや通常に戻っている。
つまり私は勃起を長く保てない短期決戦で間に休みを入れないとできないタイプ。女装プレイでこれだから男性の時は相手にしたらいささか物足りなかったかもしれない。
……。
おきなさい!
沙耶香さん!!
…………!?
あ……、と小さく声を漏らすと麗奈はタオルで下半身を隠し早紀は少女のように見つめ……睨んでいた。
「肝心のあんたが寝てどうするの!?」
「そうですよ」
ふとあることに気づく床にいたはずなのベッドに座っており両手は前に金属の手錠があった……。
「これどういうこと!?」
「安心してください。うたた寝してた沙耶香さんを襲ってませんから」
「あたりまえでしょう。なんなのこれ」
麗奈はツンともした表情で妖しく笑みした。寒気がした。
「少しは私たちにも女装男性の身体を観察や弄らせてよ。それだけ。プレゼントはいまは十時過ぎだからほんの一時間ほどあなたの身体」
いいですねと早紀は手を叩く。
「ま、待ってよ。プレゼントは後日にでも必ず何か……」
いらないとふたりして声が重なりベッドにそっと倒された。
「や、やだ……!痛いことしないでよ」
「しないわよ」
「ちゃんと優しく可愛がってあげますから」
んあ……と首筋や頬を舐められ身体が快感と拒絶が宿る。
「二度もお漏らしさせて。ひどいんだから」
「あたしなんてバイブですよ」
ほんの少し女性の鋭いマニキュアな爪が首筋や背中、肩、腕に小さく線かキズか走る程度に立たれる。
「ふたりともちゃんとするから」
「ちゃんとクリスマスまでには愉しませるから。怖がらないの」
「あ、勃ってる。沙耶香さんホント肌が弱い。だけど日焼けも少なかったし羨ましい」
ふたりに舌を這わされ柔らかい胸や身体が魔女のように誘惑する。
「だったらやめてよ」
「往生際が悪いです」
「可愛いオチンチン。射精は私たちにしてもらうからそれまでガマンしてね」
責める側から一転して責められる側。マゾの側を疑似体験するのはモットーだけど泣きたい…。

No.455 17/11/27 14:57
作家 

…………っ。
「黙っちゃいました」
「だいじょうぶ、ここを刺激したら声が漏れるもの」
何事もないように麗奈はぺニスを指で揺れるように弾き私は声を漏らす。
「……や……」
「ほら、くすぐったりしても声は出るけど男性器は男性の象徴。性的快感はここに集中してるわ」
「沙耶香さんはオチ×チ×にランジェリーの快感が好きですものね」
無言で睨むが効果はない。乳首や肩、首筋、背中などは軽く刺激はあるが麗奈の言う通り女装でも男性器に性的快感がある。
「イカしたら一晩中愉しめませんから」
「イカさない程度に弄ったり精液を溜めればいいのよ」
ベッドの上でまるでレズのネコの立場のように愛撫され身体を弄られなおかつふたりとも私との性交から熟知にしてるに近い。
抵抗は痛いことされない限りするつもりないし別な形で飴と鞭も跳ね返る。手も足も出ないでは同意のもとに出せない。
「ンぅ…ちょっと……」
早紀の可愛らしい手はクロッチの内にある睾丸に触れて感じ悶えた。
「ホント女性下着が好きでないと感じない動き……」
「早紀さん……」
「可愛いキスをしちゃいます……」
んぅと唇を重ね身体の力は抜けるが勃起はさらにびくんびくんと強くなる。唇を離され吐息が漏れてるがイカしてももらえない。
麗奈は笑みする。
「私たちがふだん沙耶香にどうされてるかわかる?」
「バイブ使います」
「ちょっと……」
もとスケバンなだけに早紀の瞳が輝き私はいやいやと身体をくねらした。昨夜アヌスを使ったのにまた使うのは抵抗があった。
「止しなさい。沙耶香はたぶん自分の身体を知らないとは思うけど無理矢理はいけないわ」
安堵したがすぐに裏切られた。
「イカせない程度に弄りましょう」
「れいな……」
「こわい目」
うつ伏せにされ下着を着けたお尻を上にあげられふたりは見つめる。
「まずはバイブ」
バイブの振動がクロッチの内にある睾丸を刺激した。
「アアアン……イクイクからや…やめて」
「タママ×コは本気で感じてるからダメ」
「ガマン汁で下着べとべと……」
ハアハアと吐息を繰り返しながら何かが弾けそうなのを堪えた。
時間さえ過ぎたらこっちの番なんだから。
「アナルバイブよね」
「オチ×チ×には触らないままの刺激は耐えられるかな」
悪寒が走った。お尻にバイブの感触があった。

No.456 17/11/27 15:40
作家 

「ま、待って。昨夜疲れてたからついうたた寝したの」
つい言い訳を口走るがそれを言えば逆効果になるのは明らかだった。
「私たちだってついさっきまでお仕事でした。なんでフリーに近い沙耶香が言い訳するのよ」
「そうですよ」
言葉を失う。こんな時は黙っておくべきだったと青ざめる。
「少し痛いけど我慢なさい。アナルバイブを挿入(い)れてあげるから」
「い…いや…」
「裂けちゃうかも……」
恐怖で青ざめたのがわかった瞬間にローションを塗られバイブの先端がお尻の肉に入る感覚があった。
…………!?
「ち、ちょ…ほんとにやだ……」
「オチ×チ×に触れてないわ。他に犯すところないんだし」
「だけど勃起は凄い」
「あ……いや……っ!?」
肩の力を抜けさせられバイブがゆっくりずぶずぶ挿入してきた。アヌス用に入りやすい形がさいわいしていたが先端がお尻の奥まで入ったのがわかり脳内にちいさく電流のような刺激があり再びぺニスに向かう。
これがアヌスで感じること……?
性感帯ではないはずでいままで刺激らしい刺激はなかったのに。吐息が漏れ安心したがふたりの女性がこれで終わらせるはずはない。
「少し動かすわね」
「ああ……ン」
〈小〉らしくぶるぶるとお尻の穴の肉を刺激し痛みがきた。
「っ……」
「痛いですか」
「……うん」
ハアハアと息が途端に荒くなりお尻の痛みと快感がいまさら理解するなんて。こんなことは二度とごめんだ。
「でもオチ×チ×熱くかたい……」
「感じてるんだ」
「やだ……」
昨夜のアイの気持ちが昨夜以上に重なり女性の気持ちが皮肉なことにアヌスの痛みと快感から知ってしまう。
ハアハアと吐息で自分の快感を自制していた。しかしバイブの振動は下半身を絶え間なく襲う。
「イカないでしょうかね」
「沙耶香は我慢強い方だから玩具でイクわけないでしょう」
しかしそれは脆くも彼女たちも私も裏切られる。
「っ……いたい」
「え……血。裂けた……?」
お尻から赤い血がベッドに一滴二滴とぽたぽたあった。慌てふたりが止めようとしたがお尻の快感と痛みが脳内で逆転していた。
わずかな間だった。
どぴゅどびゅと肉棒は膨れ上がりショーツとシーツを汚した。
「イッちゃったの」
「そんな……」
ふたりの呟きのなか私ドライオーガズムをこの時知った……。

No.457 17/11/27 17:52
作家 

イッちゃったなんて意外。
お尻は消毒しましたが痔になったらどうしましょう。
気にしないでいいわ。
そんな声を耳にしながら状況をうかがった。室内にある壁時計は十一時を少し過ぎた程度で少し意識がなかった。手錠は外されお腹に置いてある……私に置く?
右に麗奈、左に早紀。ふたりとも私の表情をちらちら見ながら淫部を気にしそっと触れたり弄る。
ふつう顔色でしょう。どこまで淫乱なの。
沸々とアヌスを犯された感情でサディズムに私的な感情を持たないつもりだがこの時はさすがに自制しなかった。手錠が正常に動くのを確認しふたりを薄く開く目で見た。
「もうすぐクリスマス終わっちゃいますね」
「肝心の沙耶香がこれだもの。何か飲む?」
「ビールを」
瞬間チャンスは今しかないと直感が働き手錠をまず動きかけた麗奈の右手首に問答無用でかけたが早紀は勘がよく気づいた表情をしたが遅かった。左手で手錠のある麗奈の手首を寄せそのままがガチャリと鍵がかかる音がし私はベッドから抜け出た。
「沙耶香!起きてたの。なによこれ」
「沙耶香さん。あ……動けない!やだ」
私は仁王立ちし言う。
「ふたりとも明日になるまでそのままでいなさい」
「外れない」
「痛いです麗奈さん」
ふたりが揉めてる間に一旦尿意を覚えた私は鍵を手にしトイレに向かい用を足した。
「外れない、こら!沙耶香」
「外してください」
充分に用を足し扉を開けると必死な表情が似たようにあるが迂闊に鍵を離さないように手に持つ。吐息し私は言う。
「さあ今宵のクリスマスをしましょう。いじめてあげるから❤❤」
「……あ」
「……いや」
「あらなにを遠慮してるの。気分や身体が醒めようが私があたためてあげるわ。バカにした報いごと怒りと愛情で」
ふたりは逃げようとするがそれぞれ反対に逃げたりぶつかったり息が合わない。
「早紀」
「麗奈さんこそ」
呆れながらとどめを刺す一言を向ける。
「下着姿で逃げるつもり?誰かに見られるなら構わないけどクリスマスの夜に騒いだら記事ものじゃないかしら」
雑誌編集で働いてるだけあり私の意味は素直かつストレートに理解したようだが鍵を奪おうとするが無駄に体力を消耗しただけ。これは予想外。
「ふたりとも喉渇いたでしょう。これからなら水分あるでしょう」
フェラチオを促し求めた。

No.458 17/11/27 20:01
作家 

ちろちろ…れろれろ…。
おしっこくさい……。舐めにくい。足を組んでるからだわ。
麗奈は思う。フェラをするのは構わないし尿くさいのも我慢できる。
しかし沙耶香は右足を左足に乗せ組み彼女にはフェラチオしにくかった。早紀は何事もないように左側から舐めている。
「私が変態としてもおしっこしたおち×ち×を舐めれるわね。麗奈さん?」
「っ……やりにくいんだけど」
しかも沙耶香の太腿があるので中途半端に顔を上げないてならないが相手にしない。
「早紀さんは」
「美味しいです。おしっこの匂いや味がします。だけど手錠がいたいです」
「ごめんね。明日の朝までだから」
これもまた飴と鞭であるのが麗奈にはわかる。何度も官能作家さんの作品を読んでSMプレイは相手にだけ飴と鞭を与えるのではない。複数の相手がいる場合SはふたりのMを競いあわせる。
「んぅ……くさいわ」
「ちゃんとトイレットペーパーで拭いたわ。匂いくらい我慢なさい」
沙耶香の理知的な眼鏡の内にある瞳に見つめられショーツがじんわり湿り股を少し閉じた。
「……あ、ハイ」
「素直ね。らしくないみたい」
「と、とにかく足を……」
「舐めて……」
ハイ、と逆らう言葉より沙耶香を満足させないと堂々めぐりに気づくが時計を見るとクリスマスが終わるのはもう三十分ない。
挿入(い)れられないまま時が過ぎてしまうと思いながら顔を上げ必死に舐めて奉仕した。
早紀も時間が少ないことに気づいた。
もう麗奈さんが素直じゃないから。イカした方がいいのかいけないのか。
沙耶香の意図が読めない彼女だった。ちろちろと舌を這わし尿臭い肉棒を満足させていくしかない。
しかし同じサディズムでも沙耶香は予想通りな時あればまったくちがうことをしてくる。いまがそれである。
「ンン……はむ……」
「早紀さんなに焦ってるの」
「あ、焦ってなんか……ちゃんと舐めています」
そう、と沙耶香の視線が壁時計を見てるのに気づくがよけいもどかしい。焦らしてるのと思った時だった。
「ベッドにいきましょうか」
「ハイ……」
「時間が」
過ぎちゃうとふたりして思う。焦りがよけいに淫唇からショーツに染みをつくっていく。
「仰向けになれる」
慌てなるが繋がった手首が煩わしいのはふたりとも同じだった。

No.459 17/11/28 05:53
作家 

どうか私たちのはしたなくエッチでセックスを求めるおま×こに挿入(い)れてください。
「よくできましたと言いたいとこだけど麗奈さん」
「な、なに」
「まあいいわ。聞かなかったことにしてあげる。だけど早紀さんが先ね」
沙耶香は時々こわい目をする。それはあくまでプレイの中だけど。
フフンと早紀は笑みし心の内でガッツポーズをし現実に沙耶香に抱かれる。
「女王さま……」
早紀は甘えるようにしながらも沙耶香は無理矢理挿入することはないが肉棒のあたたかさや大きさ、怜悧な女王さまは自分にはない一面を知ったためにかつてスケバンで女王さまを安易に演じていた自分とはちがうことを感じる。きゅっと気をいれたら襞が沙耶香の肉棒を締める。
「早紀さん」
少し咎めるような沙耶香さんの声。
「感じてるんです」
小悪魔という言葉にならない表現で目で訴えながらキスや愛撫を求める。よほどでない限り沙耶香さんは拒まない。
ちゅちゅ…れろ…はむ。はあ……。
胸や首筋に愛撫しぐっと肉棒が奥まで挿入されていき到達する。やっと麗奈さんより先に挿入させてもらった。
「んっ……」
「沙耶香さんの大きくなりました……」
言わないでとまた小さく叱られる。サディストなわりに照れ屋。腰を振り性的快感が高まる。
「あ…はぁん……んん。凄い沙耶香さんの」
聞こえるように言ってるでしょう、耳元で微かに沙耶香さんの声がした。
沙耶香さんは意地悪すると素直に反応するのが愉しい。
「早紀さん」
「いたっ……」
両腕で沙耶香さんを抱こうとすると咎められ麗奈さんからは睨むような声。せめて両腕が自由になればいいのに。
壁時計を見つめる。このまま沙耶香さんを抱いて膣内で射精されたら今夜はあたしの勝ち。
小悪魔かつもと女王さまだった彼女は心で微笑む。
「んぅ……気持ちいい」
「そう……んっ」
きゅっきゅっと襞を意識的に締めることをおぼえたら沙耶香が感じるのが伝わった。でも射精にはいたらない。
フェラでイカせなかったのは正しいのか。
「クリスマスプレゼントがおち×ち×でいいだなんて」
「はあ……んぅ……このままイッてください」
「イッてもいいの?」
ハイと頷く早紀。
本心に近い言葉だった。この人からすべてを吸収したい私にない女王さまの魅力を女装なのに持っている。
しかしであった。

No.460 17/11/28 08:12
作家 

麗奈の方に沙耶香は寄っていき囁く。
ちゃんと挿入(い)れてあげますから。
「いらないわよ」
「なら私は麗奈さんにいらない存在ですか」
「そんな意味じゃ……んぅ……」
「キスだけでは機嫌はよくなりませんね」
「キスやセックスだけで女が思い通りにならないから」
「思い通りにならなくても素直にはさせますね」
ぐっと沙耶香の勃起した肉棒が麗奈の淫唇を押し退けるように挿入されていく。
「ッ……ああ……」
「挿入(い)れてほしいのに最後まで言わなかった。お仕置き」
沙耶香は眼鏡をスタンドのある棚に鍵と共に置いてより怜悧な瞳が輝く。
麗奈は思う。
聞かなかったことにするとは言ったが言わないとは言ってない。単純に表現の誤魔化しだがシチュエーションや表現で巧みに沙耶香は虐める。
「ッ……はっ……あ…んん」
「あら欲しかったならちゃんと最後まで言えばよかったのに。淫乱麗奈さん……」
「……ちがうわ」
「強情なお姉さま」
ぐっと沙耶香の肉棒が膣内で膨れながらほくそ笑む。憎らしいが愛らしい。なおかつ奥まで挿入され脳内に性的快感が宿る。
「ああ……はあはあ」
「あら?よほどおま×こはオスを求めてたのに気持ちはまだ頑ななまま」
「っ……ちがうわ」
意思とは無関係にムキになる度に膣内が熱く柔らかく襞が締め付ける。
「すごいわ。麗奈さんの……私のを離さない」
カアッと頬が熱くなる女装してる男性なのにレズをしてるかのような巧みな言葉遣いやそれでいて心を離そうとしない程度にやさしくも突き放すかのような微妙な間合い。
「ッ……挿入(い)れたからでしょう」
「まだそんなことを……ここはどうかしら」
勃った乳首を両手の指で左右摘まみぐりぐりと弄り片方に舌をつけた。
「ああ……ンン。いや……ン」
「いや?おま×こは離さないわ」
「わ、わかった。もう意地悪しないで……」
瞳から水滴が浮き出るくらいに心から辱しめられる思いがじんわりとした。胸の奥が熱く身体以上に抑えが利かなくなりそう。
しかし沙耶香は麗奈から離れた。
え、とふたりして思う。
「ふたりとも身体を重ねなさい」
「……はい」
「いったい?」
時間はクリスマスを過ぎそうだ。いまだどちらにも射精しないなんて。ふたりは互いに身体を重ねふしぎに思った。

No.461 17/11/28 11:09
作家 

少し重いです。
誰が重いのよ。
麗奈が上に早紀が下になり重なるなかふたりは互いに文句を言い合う。
まったく私の気持ちも知らないで。ふたりのうちどちらかを選べないなら選べないなりに性行為のなかで愛情を示す以外にない。
これレズの三角関係ならどうなのだろう。
くちゅくちゅぐちゅぐちゅ……。
「ちょ……いきなり」
「ああ…はぁン……」
ふたつの花唇から左右の指を濡らすくらいにふたりは牝のように悶えながら麗奈はベッドから落ちないように爪先や両の腕で踏ん張る。花唇に口をつけ淫汁が性欲をよみがえらせる。
「ンン……」
「鍛えてるだけあって麗奈さん凄いわ」
「あ、あなたね」
「感じ過ぎてあたまを真っ白にしてたら落ちるわよ」
クンニをされながらも彼女は足や腕が大きいベッドとはいえワンクッションあれば床に落ちる危険がある。そっと舌で太腿を責める。
「きゃ……」
「肌が冷えたかしら。ひとが気を失った間に」
「麗奈さんばかり」
「わかってるわ。ほら、女装のオチ×チ×くわえなさい」
ッ……と早紀は再び挿入された熱く堅い肉棒に悶え苦しむ。
「はあ……大きなお尻」
「失礼ね」
「グラマーと言ってるの。麗奈さん誉め言葉は素直に感じて」
「っ……」
ふたりの女性はクリスマスがあと数分で過ぎてしまうことを意識する。わたしに射精してほしいと思うが口に出していいか迷う。
しかし早紀は恥じらいのなか口にした。
「あ、あ…ああン。このままイッてください」
「早紀」
「決めるのは私」
性転換して女性になってるならともかく私にその意思や意向はない。女性は身勝手とも思うが早紀の気持ちをわからないではない。
「沙耶香……」
「わかったわ」
早紀の花唇から抜いて肉棒を麗奈に挿入した。
「そんな」
「ッ……また大きい……身体が…熱い」
「やらしま×こに挿入(い)れて欲しいなら言いなさい」
「ああ……イイ」
腰を振り肌が触れる。目の前の性交に早紀は空いた手で私の睾丸を掴もうとしたのをつねった。
「いた……」
「おイタをしないの」
「早めにイカしたらいいと思っただけです」
三人が各々ベッドの上で駆け引きをしていた。私は麗奈と早紀に数秒ごとにペニスを出し入れした。吐息や喘ぎが外に漏れそうなほどの3Pだった。クリスマスの時が終わりを告げる寸前……。

No.462 17/11/28 11:53
作家 

互いの吐息や喘ぎ声、アクメに達する声が重なるなかふたりの女性は沙耶香を離さないとしようとするが意外な形でクリスマスの時は過ぎた。
「イクッ……!」
え、とふたりして唖然とした。白い精液は微かに陰部にある陰毛に触れながら早紀の臀部に流れた。
「はあはあ……。クリスマス終わったみたいね。私だけイッちゃったのかな」
わざとらしい声にふたりは思う。
また逃げたというかはめられた。重ねた身体の花唇に肉棒が挟まり互いの陰毛からウインナーやソーセージが生えたようになりながら沙耶香の肉棒は力を失う。
「ここまで焦らしといてなんてやり方」
「サイテーです……」
ふたりはクリスマスの時が過ぎた壁時計から私に目をやり睨む。
もとよりロマンチックなクリスマスは三人で過ごすと言った時点でわかりそうなものだが女性の思考としては私を愛してというのがたぶんに本音。わからなくはないけど。
少し話題を変えた。
「だいじょうぶふたりとも?脱水症状を起こしたらあぶないわ」
「誰が……っ……」
「ちょっ……麗奈さん」
三人の身体が重なっていたらそれこそ風呂場と同じかそれ以上の熱さが宿る。フェラチオでカウパー液で若干の喉は満たされかもだが完全に満たすにはいたらない。麗奈は身体がふらついた。
「私の精液でも飲みなさい」
「ちょっと……」
「その後に好きなアルコールを口にしたらいいわ」
「ずるい……」
「ぜんぶ出すほど間抜けじゃないわ。ほら」
手錠の鍵を手にしベッドの上で精液をそれこそクリスマスケーキのクリームのようにふたりの唇につける。
「ああ……ンン」
「おいしい……」
競いあうように肉棒から出る精液を舐めあう。精液を出したのはほんの一瞬、何もないなら精液程度なら身体が保つ限りは自制できた。
チラッと室内にある鏡台が私や麗奈たちを映す。女王様がふたりの女性を従えているように見えるが実は逆。
何も決められない偽りの女王様、しかも女装の未熟な女王様。
「ちゃんと最後まで飲んで……」
麗奈も早紀も瞳は蕩ける寸前で身体が気持ちと共に熱く気を失うかもしれないほど。暖房が効かしすぎ?
ひととおり満足した麗奈は冷蔵庫からアルコールを口にし早紀もまた喉を潤した。
神無月社長のSMクラブ『ヴィーナ』だったか。こんな私がつとまるのだろうか。
夜景はまだ明るい。

No.463 17/11/28 13:01
作家 

サイテーと言ったの誰かしら?
「麗奈さんです」
「早紀でしょう」
一度短い休憩を挟みながらふたりは私が選ばなかった云々については目の前で愚痴ってくれたものだ。女装男性でも男性として見られてるのは官能小説でもあること。
「まさかこのまま朝までぐっすり眠れると思った?精液が欲しいなら陽が昇るまでサンタさんの代わりにプレゼントしてあげ・る・❤」
「……さ、沙耶香」
「あの……ここは穏便に」
もとスケバンらしかった早紀が穏便というのは本気で何かを感じたらしい。
「欲しいんでしょう?」
ふたりは覚悟を決めながら表情が固まった。置いていたムチを手に空を裂いた!
小さな悲鳴が深夜のホテルに伝わった。
手錠で早紀を拘束し麗奈の身体にムチを少しばかり向けた。
「いや……ン」
「ちょっと……ソフトサディストが…鞭なんて」
「私的な感情で責めないつもりだったけど身体を満足させてね」
もともと体力は充分にいつの間にか補充されてたよう。日付が変わった時に気分が変わりアイを相手にしてた時と違う気持ちが宿る。
なんと言われようがふたりを愛したいと熱く思った。
「こ、こんなのひどすぎます……」
「あんたはまだいい……いたい!肌にキズが……あう……」
「まだ満足してないわよね?ここ」
ふたりをベッドにうつ伏せにしてまるく綺麗なお尻がならび撫でた。履き直したショーツを肉唇が浮き出るように食い込ませた。
「いや……ン、ンンっ」
「裂けちゃう……でしょう。へんたい」
「麗奈さんは変態と言えば私がどうなるかわかるでしょう」
オカマと言われるよりはマシだが理性ある私の内の“沙耶香”は卑猥な表現を好まない。変態な“沙耶香”にも気持ちを昂らせる。
バカと早紀の声が小さく聞こえた。
しかし私は容赦なくふたりのショーツを食い込ませながらお尻を持ち上げた。
「いやいや……落ちちゃう。ンんん……」
「や、やめ……さ、裂けちゃう……」
ふたりの淫唇は満たされない花唇からは愛液がぽたぽたと滴り尿のよう。火事場の馬鹿力が両の手にあった。
手錠した早紀に先に快楽を与えた方が早い。
「早紀さんこれでもくわえてなさい」
「……や……んんん」
バイブを動かし(強)にし淫唇の奥へ挿入しショーツのクロッチにあたるところでほぼ固定し奇妙に動き始めた。
唖然とする麗奈。

No.464 17/11/28 14:57
作家 

ショーツてこんなに伸びるんですね。女性はエッチな下着身に付けてるのね。
私の呟きに麗奈は表情を青くし逃げようとするがたいして広くないのだから逃げれるわけない。
「可愛がってあげるから。麗奈お姉さま」
「……ん、バイブでイカせるつもり」
「ちゃんと麗奈さんの好きなペニクリで可愛がってあげますわ。タママ×コから精液がなくなるくらいに……」
青ざめた彼女からショーツを脱がして半ば強引に鞭の柄ををお尻に挿入し悲鳴が漏れ痛みから悶えた。
「ひぎっ!?……ああ」
身体の力が瞬間抜けたところへ花唇に肉棒を挿入し根元まで躊躇いなく奥深くした。
「あ…あ、ああ……」
「欲しかったのでしょう。私のペニクリ」
「あ…あう……」
いくら濡れてたといえいつものような挿入ではないために肉棒が花唇から彼女の脳内から身体の全神経に至るまで一瞬のオーガズムに達し口からは理性ない言葉が漏れた。
「ああ、はあ……ン…んむ…」
「感じたようね。クリトリスもこんなに」
「……いや、やさしく……っっっ…!」
淫豆を摘まみながら花唇を突いていく。鏡台にある姿見は犯し犯される姿態を映す。
「ああ……また……」
「ちょっ……お漏らしはダメよ。我慢して」
「そんな……いや」
いきなり挿入や突いたことで快感と尿意が来たようだ。やむを得ず両の足から太腿を持ち上げ眺めのいいベランダを開けその様子に悶えていた早紀も目を開く。
さむい、と声ががしたかと思うとしゃーと弧を描くようにベランダを濡らし左右隣の部屋にいた若いカップルらしいのが驚く声がした。
「や……バカ、見られた……じゃない」
慌て抱きながら窓を締めカーテンを締め離れようとするがぐっと腰を抱き子宮内に伝わったよう。
「っ……もう。最低……馬鹿馬鹿……」
「……キスは」
「いや……」
「んちゅ……」
拒むはずだが濡れた淫唇は締め付け唇から舌から唾液が流れた。
驚嘆と共感が見ていた早紀にあったがバイブの動きに彼女は悶えた。
「はあはあ……恥ずかしい……」
「お漏らししたものね」
「もうここに来れないかも……っ。や…」
淫唇の二度目の尿を指につけ私は味を口にした。
「っ……!」
「麗奈さんの味がするわ……」
「ああ……」
身体の力が抜ける彼女には快感と恥辱が宿るなか腰を振り肌と肌が触れた。

No.465 17/11/28 18:29
作家 

互いの肌と性器が女装と女性のまま触れ合い彼女はいきなり女陰を突かれたこともあり蕩ける瞳、恍惚とした表情で堕ちていく……。
「ああ……ンン。イキそう……」
「イキそう?もう少し愉しみましょうお姉さま」
「そんなこと言わないで……」
表情はだらしなく口を半開きにし身体から毛細血管が開いたまま体液や汗が滴り熱かった。アルコールだけでないのがわかる。
「ンン……イカせて」
きゅっきゅっと襞は離さないとばかりに締め付けを繰り返し前後に突かれるたびに腰を自ら振っていた。麗奈の熱が私に伝染るようだ。
「イッたら少し休んでくださいね……」
「少し……?あン……」
瞬間私の方から熱い精液が花唇に迸り痙攣が彼女にも伝わりイッたのがわかる。お漏らしした脚には尿のあとが見え室内の明かりと共に輝く。
イクイクイッちゃう……!!はあ……ンン。
麗奈の声に少し早紀は身体を震わせたようだが彼女はこの後に自らも同じ顛末になるとは気づかない。バイブが不気味に動くだけ。
「はあはあ……ダメ、身体が……ない」
身体がもたないと言ったらしく膣痙攣が起きてないか確認しおそるおそる離しベッドの側に連れていき毛布をかけそっと身体に愛撫した。
お漏らしの後始末大変そう……。
少し尿の匂いや跡がありホテルの人たちに心から詫びた。
しかし早紀がまだいる。私は彼女の側に近づき声をかけた。
「起きて起きて」
「もう……何回もイッちゃった……」
慌てバイブを抜きスイッチを切ると愛液がねばねばとし淫らな匂いを放っていた。起きてとキスをするが寝息を立てそうになっていた。
「寝ちゃだめでしょう、何しにクリスマスしてんの」
日付は変わったとはいえクリスマス気分。どうしたら起きるか考えた。
うむ、と少々子どもじみてたが心の中でごめんなさいと手を合わしローションを塗る。
瞬間アヌスに左右の人指し指がおもいっきり刺さり早紀は声を出せないまま起きた。
「!?○△☆□◇、ああ……な・に・す・る・ですか……」
もとスケバンらしくリアルに目が怖いがお尻の痛みには参ったらしい。
「今夜は寝かさないと言ったでしょう」
「も、もう何回もイッたのに……」
「それは早紀さんだけ。ほらオチ×チ×は」
物欲しそうに見ながらゆっくり手に触れ唇を重ねるが目は閉じ眠ろうとする。
「寝ちゃダメ」

No.466 17/11/29 05:13
作家 

キスやクンニしようがフェラもといイマラチオしようが早紀は何度もイッたらしく性欲より眠気に負けてる。
おそるべしバイブの力と思ってる場合ではない。刻一刻も時は過ぎている。こういう時に三姉妹の媚薬の力を借りたいがあれは何度もいうが禁忌であり両刃なのだから。
ボンデージランジェリーを着替え私は水着になった。これも撮影で使ったワンピース。
ごめんなさいと早紀に謝り脱がし風呂場に連れていく。シャワーを浴びせても気持ちよくなりよけい寝るだけ。
気持ちいいのはいわば逆効果にしか働かない。鞭で叩くことも考えたが眠気から覚めた時の後がこわい。ならこわくない程度でとりあえず一度意識を覚醒させたらいい。
普段は持たないライターを手にし蝋燭に火をつける。風呂場ならいざという時も火消しになる。
キャンドル……?と寝ぼける彼女はこの後に自分が遭う事態をまだ知らない。
「熱いけど少し我慢して、慣れてないけどその時はごめん」
浴槽の縁にもたれさせ背中に蝋を垂らした。
「きゃっ!?いたっ!?……え、え……」
「動いちゃダメ……髪につく」
「え……沙耶香さっ……きゃっ…アツい…いたい!」
精神的責めを好む私は蝋燭の扱いに慣れてないながら彼女の背中に蝋燭から熱い蝋を垂らしそれが一時間ほど続いた。
「起きた?」
「お、起きてますよ!蝋燭をあたしに垂らしてるんですか!」
「起こすため」
しばらく早紀は場の空気をたしかめるようにしながら立ち上がり睨み頬をつねる。小さく痛いように。
「素人が迂闊に蝋燭を使ったら事故のもと。あたしたちの雑誌読んでますよね?生兵法はダメです」
もとスケバンの凄味もあるが雑誌編集担当のプライドもあるようだ。
「ああ〜、蝋で身体熱いしべとべと」
「だから脱がしたんだけど」
「少し寝てからまた起きました」
どうだかというなか早紀がシャワーを浴びたいと言うが蝋がケーキのクリームみたいに身体にありこのまましない?と誘う。
「熱くてヒリヒリします……」
「ヤケドは」
「ないみたいだけどほんと蝋燭はやめてください」
SMに向き不向き慣れ不慣れがあるということ。
「ほんの少しこのままでいて」
「キスしたら」
「ハイ、ちゅ……れろれろ……」
ハアと早紀は舌を丁寧に絡ませ蝋まみれの身体のまま頬が薄く紅に染め腿を閉じるか開くか迷う。

No.467 17/11/29 06:10
作家 

麗奈よりは背が低い早紀の身体は肌が白く人形のよう。そこに蝋を垂らしたのだからちょっと残酷。
「セックスできる?」
「ン……ぅぅ。できます……」
「何回バイブでイッたの」
知りませんと羞恥心に顔が赤いが水着越しの男性器を求め触れる。
「なんであたしが裸で沙耶香さん水着なんですか……」
「裸だと私は男になるもの。知ってるでしょう」
「お仕置きしますからお風呂に入ってください」
浴槽に入り身体を湯船に預け早紀は向き合うようにしながら私に身体を浮かすように言う。足を縁につけなんとかバランスを保つが淫部が彼女の顔の真ん前になる。
「足であたま蹴らないでくださいね。怒りますから」
ハイと従うしかないが両肩両肘両足すべてを使い踏ん張るなかぺニスを責められた。
「ちょっ……」
「イカないでくださいね。オチ×チ×しか責めませんから」
「そんな……」
浴槽で身体を踏ん張りながらぺニスを責められる甘美ではあるがきびしい。
水着の内にある睾丸をマシュマロのように甘噛みしたり舌や指で責められ声が漏れる。
「ちょ……お願いだからイカせてよ……」
「ひとをさんざん虐めといてすぐイクなんて……れろれろ……あまいです。はむ……」
「お……うん……あ…んぅぅ…」
女の子みたいと悪戯ぽい笑みを見せながら舌や口の動きを止めずに男性器だけただただ責める。
「さ、早紀さん……」
「一回おクチに出してください。ただしこのまま」
「そんな……」
レズのネコの気分が身体を襲う。もとスケバンでありかつて風俗にいたらしいから私より本格的な雰囲気を漂わす。
しゅっしゅっと手コキとフェラ、睾丸責めを巧みに使い分けられ呆気なく私は射精し果てた。
イクっ!イッちゃう。
「……んぐ…んぐ、ハア…。濃い……クリーム……」
飲みきれないと少し口から手元に出し風呂場に流した。
「女の子みたいな沙耶香さんでしたね」
「責めるのは勘弁して。足がこわれる……」
ふたりして笑みしてると扉の向こうから声がした。
「愉しそうねふたりとも」
「あ」
お風呂から上がりあらためて三人でプレイすることになり皮肉なことに私は彼女たちの性欲を再燃させた。
何度イッたわからないが気づいた時には冬の太陽が照らし後始末や後片付けを迷惑かけない程度にしホテルを後にした。最悪かつ最高の日と称された。

No.468 17/11/29 06:48
作家 

その後は何事もなくそれぞれの日常に戻ったかに見えたが甘かったと思い知る。
私は麗奈と早紀に街から近い空港まで見送られるなか言う。
「お母さんと話をしてきなさい。言っとくけど誤魔化したり騙したら二度と部屋に上げないから」
「……なんで私なんかのために」
「別に沙耶香のためじゃないわ。私は私のしたいようにしてる。仕事も恋愛もセックスも」
有無を言わせない口調だが麗奈なりのポリシーらしいのは感じた。見送る早紀は少し不安そう。
「もし沙耶香さんが実家から戻らなかったらどうするんですか」
「そんなのは日常茶飯事。契約解除ということにしとけばいいわ。女装してても身勝手なオトコなんだし」
さらりとムキになりそうなことを口に出す。モデルの契約解除や知れないスキャンダルによる不祥事は女装業界も同じだろうか。
「まあ無事に帰ってきたらちゃんと迎えてあげるわ」
「ほんとですか」
「ただしお母様や実家と話をつけること。将来についてもね」
小説を書いてることを暗に知ってるかのような口振りだったが口に出すべきではないと思う。
「気をつけて帰って。いい年を過ごしましょう」
「沙耶香さん」
「早紀も甘やかさないの。戻ってきても入れちゃダメ」
ほんと有無を言わさないのだから女性は。しかたなく私はとりあえず礼を言い搭乗口に向かう。
たぶんこんな時だから帰れないのだと思う。姿は中性的な服装で飛行機に乗りしばらく過ごした街を遠い窓越しに見つめ麗奈たちらしい影が見えた。
見送る麗奈と早紀。
「帰ってこなかったらどうするんです」
「次にまた見つけるわ。他にモデルはいるんだし」
早紀はほんのり頬が赤い。
「あんなひとなかなかいませんよ」
「なら追いかける?」
「実家に私だって帰らないといけませんもの」
そうよねと飛び立つ飛行機を見送りふたりの女性はまだ少し仕事があり彼女たちが近い故郷に帰ったのは数日後。
性の遊戯があったマンションや部屋、“EYE”や街はほんのしばらく年末年始の静けさに包まれた。

No.469 17/11/29 15:13
作家 

退屈……。
すでに年は明け二日には麗奈はすでにマンションに戻っていた。故郷にいると同級生の何人かは結婚してたり所帯持ちもちろん懐かしかったり極端に煩わしくはない。
ただ両親からは恋愛や見合い話とか毎年聞かされる。
結婚したい気持ちはあるがもとレズでありふつうの男性はいささか愛しにくい。指折り失恋や別れさせた女装男性たちを思い返すが彼らにも彼らの人生がある。性転換したりハッテン場に通う者、ふつうの生活に戻った者など数知れない……は大げさだけど。
正月時期の番組を見ながら思う。ニューハーフやオネェはちょこちょこ映りタレントとの恋愛などもクイズやトーク中に話題に挟まれる。アルコールを口にしながらいいわねとも思うがニューハーフの人生だって一筋縄ではいかない。
沙耶香が去年のマスコミに叩かれた際に画面に映ったのは数えるくらい少ない。極端に叩かれたわけではなく暗に叩かれ吊し上げられた。
噂だったか沙耶香を週刊誌やマスコミに出そうという動きが社内にあったらしいが担当の麗奈は無視し聞かないことにした。そんなことをしても本人のためにはならないし雑誌に復帰しづらいこともあるから。
社長の言葉は一応正しかったと思える。
麗奈の手元にはある企画の草案アイディアノートがある。いままで何度となく社長や上司に拒まれた企画。
しかし沙耶香となら出来そうだった。そしていつかは……と思った時だった。インターホンが鳴りモニターで確認しないまま動悸が激しくなり扉を開けたはいいが除夜の鐘みたいな音がし相手がいないと思ったら真ん前で頭を抱えうずくまっていた。
「いった……ぁぁ」
「早紀?」
彼女はたんこぶが出来たらしい頭を向け立ち上がり開口一番罵詈雑言を放つ。
何すんですか云々としつこい。若い……。
「あ、ごめん。あけましておめでとう」
「あ、ハイ。おめでとうございます」
よく見たら似たようなコンビニ袋があり同じことを考えていたらしく上がらせた。
「沙耶香さんまだ」
まだよと言いながら互いにテレビを見たり愚痴ったり互いを話していると草案ノートに気づかれ隠した。
「なんでそんなに仕事できるんですか」
「他にやることないからよ」
女装について沙耶香のおかげか考えるきっかけや女装の在り方を考えることが出来たと思う。
夕方くらいに泥酔寸前な頃くらいにインターホンが鳴った。

No.470 17/11/29 21:13
作家 

初夢を見ていた。
しかしやたら股間が気持ちよくまるでちろちろと猫に舐められているような……。
気持ちいい……イキそう。普通は一富士ニ鷹三茄子だけど茄子は苦手。
……んぅと悶えてしまう。何か大切なことを忘れているような……。
去年は女装モデルにスカウトされたけど麗奈さんたちの推しが強すぎたのか逆風もあった。
いいこと今年はあればいいけど……。
本?そういえば小説か体験談みたいなのを書かないといけないはずだった……。なんだろ?
見知らぬ女性が目の前にいた……誰?
いくつか薄らぼんやりするもののやたら股間が気持ちよすぎ……。
瞬間に熱いモノが迸り夢精!?と思った時に声が上がった。
イクッ!?と叫んだ瞬間に頭を上げた瞬間に再び激痛が走り頭の痛みと股間の射精にダブルで悶えた。
「……ったあ……」
「……いしあたま……」
あ、起きたと早紀の声に状況を思い出す。故郷から戻り麗奈の部屋の前でインターホンを押したがあまりに勢いよく開け放たれたために気を失った……。
「……じゃなくて!なにひとのオチ×チ×にしてるの」
「だって退屈だったから」
「……いったあ……」
ベッドに寝かされていて早紀のフェラと私の頭突きをくらった麗奈が頭を抱えていた。
新年早々いろいろな意味で頭が痛かった。
しばらくしてようやく落ち着いた時に麗奈に謝り早紀にも反省を促した。えっちはなしにふつうに。そして実家に戻った時のことを一通り話した。
保育士を辞めてたこと。女装はあくまで女性への憧れや異性は純粋に好きでありLGBTなどではないことを両親や兄弟に伝えた。女装モノの小説を書いて世間に誤解なきよう女装を伝えられないかと現在は小説を執筆中であることを伝えた。
麗奈と早紀は私を見つめるので話を最後まで続けた。
「ニ、三年経って芽が出なかったら(故郷に)戻りなさいと釘を刺されました。以上……です」
ふたりは話を聞き終え安心するような表情を見せたようだ。
「つまりはまだ沙耶香でいられるの?」
麗奈の言葉は確認だった。頷くが早紀を睨む。
「なんですか」
「ふつうに気絶させてよ。変な夢見たし私も麗奈も頭ぶつけたんだから」
「……すみません」
後で聞いたら麗奈はやめるように言ったが放っておき心配するあまり顔を近づけた時に私が目覚めで先のようにいたる。
いたい初夢……。

No.471 17/11/30 05:39
作家 

ダメよ。
これで何度目だろう。四、五枚の原稿用紙を一週間に一度週末に見せてはダメ出しをされる。
女装モノの小説としては悪くない出来というが表現力は足りなく女性読者には受けないという。
「作家になるにはまだまだね」
「っ……」
口に出さないでと思うがこれも将来や自分のためもしくは未来のため。
週末金曜日にダメ出しをくらいながらお風呂のお湯に当たる私を見る麗奈。
濡らしたり湿らすくらいの文章はできてると思う。だけど作家さんに追いつくにはまだまだ。
「社長に認められないとね」
これは麗奈自身にも言えた。草案ノートには沙耶香と出会う以前も含め企画に至らなかったことは数多い。沙耶香の企画AVが当たったのは偶然や運、沙耶香や美紀、監督やスタッフの技量。しかし一方ではアンケートに不満もあった。
『平等に女装モデルを扱って欲しい』などなど。
草案ノートに『沙耶香・単独写真集(仮)』とだけ記してあった。
年明け早々に社長や上司に見せたが時期尚早と釘を刺された。去年叩かれたばかりだし一年目のモデルであること他のモデルにも悪いということ。売れる受けるだけではいけない見えない価値観が見えてしまう。
吐息が出てしまう。
「麗奈さん?」
「な、なんでもない」
草案ノートを部屋に戻し何事もなかったように沙耶香の後にお風呂に入る。早紀ではないが女装者の後の浴室は男性女性の匂いが混ざる。
ツンと男性の汗や体臭、女性らしい香水や乳液など……。
けっして濡れない作品を沙耶香が書いてないわけではないけど。新年早々に吐息ばかり。淫唇に触れるとお湯のなかでやわらかく粘液が絡みついた……。
んぅ……と甘い声が出るがいけないと首を振る。
お風呂から上がると沙耶香は部屋に入って出てこない。書いているのか考えているのか。
単独写真集だけでも出してあげたいがひとりよがりだろうか。
「う〜ん」
扉を境に悩む声が互いにしたが気づくわけがない。女装作品はいまの世の中多くあり官能だけでなく漫画アニメにもある。
麗奈の思いに気づかずに私は鉛筆が進むが迷走していた。
なにがいけないのか。
女装の在り方に今度は私がまた迷っていた。
むずかしい。

No.472 17/11/30 06:51
作家 

ほめてくれるのは三姉妹と教室の華先生たち。それが慰めであることは重々承知していた。
“EYE”でお手伝いをしながらルイやヒトミがメモや原稿用紙に向かうのを見つめる。
「本気なようね」
「そうしないと麗奈さんたちと向き合えないんですって」
口を尖らせるヒトミにルイは沙耶香に恋愛相手として見られてなく失恋をそれとなく悟ったらしい。彼氏とはすでに別れたしバカな妹。
それでも沙耶香に気をかける次女。
「どう沙耶香さん?」
「できない。頭のなかに想像や妄想はいっぱいあるけど文章にすると止まっちゃう……。女性の気持ちがわからない」
吐息が落ちる。こうなるとただのひとになってしまう。
だけどヒトミは思う。このひとの子どもが欲しい。性犯罪者である私たちを匿い友人であり愛する気持ちや慈しみを教えてくれた……。
「ねえ」
「なんです?」
「どうして沙耶香さんは女装してるの」
どうしてて……私は過去に女装官能劇画に出会い女装した男性がふつうに女性たちとセックスやおしゃれをしてたからと気づく。
あ、と私の瞳は目の前にあるルイやヒトミに女性客そしてまわりにある綺麗な色とりどりのランジェリーにふと気づく。
だけどこれは憧れ、仮に体験談にするにしてもまだ何か足りない。
「ねえ沙耶香さん。ひとつ賭けをしない。三月までデビューできなかったら私たちにあなたの子どもをちょうだい」
「な!?」
「不本意なのは理解してる。だけど私たちは夜這いして眠る沙耶香さんから精子を奪い取る。もちろん出来た子どもに沙耶香さんに親になってや認知してとは言わない。これはひとつの勝負。ねえ姉さん」
頷くルイ。彼女たちは年末年始を海外で過ごした後に本来の目的を私に告白した。
性転換した父親を探すはずだったがいつしか目的が歪み性被害者を私を含め増やしたこと。
「私に寝るなて言ってるみたい」
「ちがうわ、寝込みを襲っても沙耶香さんが起きたら手出しはしない。ゲームオーバー」
「どちらにしろ寝れないじゃない」
私はいくつか約束事をした。
三月までであること。子どもができても私が無名なままなら親になること、もしアイが私の子どもが欲しいなら彼女は保存した精子ですること。
「相変わらず厳しいこと」
「夜這いしたらルールは守って」
わかったわと頷くふたり。怪盗と勝負になってしまった。

No.473 17/11/30 11:44
作家 

ダメ、やり直し。
小説作家投稿の部署といっても双星出版はさほど大きくない会社なためにワンフロアーのほんの隣におもむいては肩が落ちてデスクに戻る。
短期間で部分的にはよくなっているがあくまで全体ではなく部分。
麗奈が週末に見て土日に沙耶香は手直しをし月曜に持っていてはダメだしされる。
原稿用紙に一度目を向け悪くないが表現に馴れた作家に比べるとイマイチ以下かな……。
そんな麗奈の様子を早紀は見つめていた。
「飲みにいきません」
「いきたいけどやめとく」
「えっちもしてないんでしょう?」
「よけいなお世話。ひとりで……してるから」
ひどいと沙耶香を早紀は思うが作家になりたいと思うことは悪いことではないし麗奈はおろか自分だって沙耶香を捨てる可能性があることに気づく。むずかしいのだ。
麗奈が夕方戻るといい匂いがした。
「ただいま、て食事くらいは私がするのに」
「おかえりなさい。ふつうのことをしとかないと落ち着かないの。肉野菜炒めでいい?」
「私のは味を濃くして」
原稿用紙が居間のテーブルにありいくつか消しゴムのカスがあり着替えた後に軽くゴミ箱に放り込む。
「今日もダメだったわ」
「そう、時間が少ないのに」
「え、まだあるはず」
いやと沙耶香にしてはめずらしく口を滑らせた表情だ。二、三年は時間があるはず。
それにしても作家決意の日からすでに一月の下旬。まったく抱いてもらえない……。
ごちそうさまと手を合わせる。先にお風呂に入ってくださいと他人行儀なまま沙耶香は女性としての部屋に入るが風呂場に向かおうとした時に男性のちいさな部屋に入っては資料らしい本を持ち行ったり来たり。
湯船に入りながら真剣になりすぎな感じがしたまま湯気が昇る天井を見た。
お風呂から上がったことを伝えるが返事あることは少ない。
いままでの女装モデルたちはモデルであることに甘んじながら結局はみな別れた。
少し晩酌しテレビやネットを見て「おやすみなさい」と伝えるだけ。
つまらないなとつい向かいの部屋の沙耶香に思う。
っ……んぅ。
着替えたばかりのショーツの内で淫唇が火照っては少し弄ることも多くなった。
相手してよと思うが言えないもどかしさ。
イッ、イク……!
軽い自慰の快感がないと最近は寝れない。意識が落ちる瞬間に天井から微かな音があったが眠りについた。

No.474 17/11/30 16:01
作家 

夜這い。
ジェンダーアイの得意とする淫技。処女であった三女のアイでさえ眠った相手であれば手や口で射精に導き姉たちのもとに被害者を招くくらいはしていた。
「寝たようね」
「どうかしら、沙耶香さんはああ見えて動物並みに目覚めるから」
ルイは妹ふたりを伴いマンションを見上げ素早く建物に取りついた。彼女たちはこの街を離れる時が近づいていた。
「麗奈が知ったら怒るわ」
「だけど沙耶香さんからの挑戦だもの」
「利用されている気がするんだけどな」
アイの言葉に黙りながら屋根裏に入りヒトミは親友が穏やかな寝ているのを見つめ安堵と複雑さがある。
やることは簡単。熟睡している沙耶香を犯しルイやヒトミは膣内で受けいればいい。
「寝てる……」
生理がない妊娠の兆候ある日だけでしか夜這いはできないのもルール。もうひとつはアイに生きのいい精子が欲しければコンドームを付けるか射精した精液を奪うこと。
そっと音を立てないように沙耶香の部屋に降りていく。寝息が少しいびき混じり……オトコね。
用心しながらルイはベッドの沙耶香に近寄るが油断があり寝相で足が蹴るように跳んだ。
「!?な……寝相悪い」
「用心なさい姉さん」
掛け布団をゆっくり外しながらパジャマを脱がしショーツの内に膨らむぺニスを見つめる。
簡単じゃないと思うなかアイが呟く。
「勃ってない」
「勃ってるなら都合いいわ」
充分に自分たちはここにたどり着く前に淫唇は濡れているが勃起してる男性器とはいえそのまま挿入は性的不能を招くおそれがある。
アイはどきどきしながら姉ふたりを見守りルイはぺニスに触れる。
「んぅ……」
「悪いけど子どもを作らせてもら……」
シーっとヒトミが咎める。無駄口しない。挿入できる状態にしないとならない。
手コキか口、素股くらいしか選択肢が少ない。起こさない程度に手コキが無難。
しゅっしゅっと手コキしていき睾丸が膨らむ。
「んぅ……はあ…」
眠り姫を襲う気分だが沙耶香は起きない。所詮は沙耶香もただのオトコと思うのだけど。
カウパー液の匂いが室内に漂う。適度に挿入できればいい。
「簡単すぎるんだけど」
大胆にルイが股を開きレオタードの脇から挿入しようとした時だった。腕を掴まれた。
「なにが簡単なの」
「!?」
いつの間に起きたのか初日はゲームオーバーだった。

No.475 17/11/30 17:36
作家 

二月十四日。
バレンタインデー、この日は麗奈が沙耶香や早紀を連れ“EYE”でランジェリーの交換プレゼント。三姉妹はもちろん教室の華先生たちも姿を見せた。ランジェリーではなくチョコもOK。
「麗奈さんにしては粋な企画ね」
「ボツばかりな素人作家さんに言われたくないわ」
沙耶香の瞳は三姉妹の方を見つめていた。なんだろう?沙耶香は言う。
「クリスマスプレゼントの代わりにランジェリー選んで。ただし高いのはやめてね。早紀さんも」
早紀はすでにランジェリーを選んでいた。気が早いというかわかりやすい。
「選んでくるわ」
麗奈がランジェリーの花園に姿を消すように向かうと私はヒトミたちに向かう。
「まだまだね」
「私より姉さんが悔しがってるわ。なんでこんなことするの?」
「女装しててもオトコは父親にならないといけないわ。子どもが受け入れてくれたら構わないけど……ヒトミさんたちなら女装ある家庭くらいつくれないかしら」
「なんか逃げてるみたい。らしくないわ」
逃げ道かもしれないとは思う。がそれだけではない。
「子どもが欲しいんでしょう?ならどうしたらいいか考えて」
「変態だわ」
誰もが私を変態と呼ぶ。ランジェリーバレンタインデーは程なく終わるが三月が終わるまでは少ない。
小説を書いてはボツになり三姉妹は私から膣に挿入できる時もあるが射精には至らない。
しかし淫らな真剣勝負に気づく者もいた。
「泥棒……?」
ある夜早紀は麗奈に渡す書類を間違えたため律儀にも彼女は書類片手にたずねにきたが部屋に入る人影を見た気がした。
「麗奈さん。あたしです、部屋に泥棒がいるみたいです」
『え?どういうこと』
早紀は麗奈に招かれるなかほうき片手に沙耶香の部屋に入った時にふたりは驚愕した。そこにいたのは三姉妹に夜這いされかけている沙耶香がいた。
憤怒と嫉妬に怒る麗奈の声が夜の街に伝わった。
ちなみに言い出した本人沙耶香がこれまでになく怒られたのは言うまでもない。
「こんなバカに付き合うなんてヒトミもどうかしてるわ」
「子どもが欲しかったのはほんとだもん」
大胆と早紀は少し感心してしまう。
麗奈は私を睨む。
「なんでこんな勝負をしたの」
「現実に向き合わないくらい切羽詰まらないと書けないと思ったの」
私の声に思わず女性たちは息を呑んだ。

No.476 17/11/30 19:35
作家 

三月。
この一月にまるですべてがかかってるようであるが麗奈は小説担当の上司がいくぶん沙耶香の小説にはあと少しとだけ評価した。
彼女が評価したのはランジェリーや洋服、靴下など身に付けるものの表現には愛情がありオナニーの場面など載せてもいいくらいだがまだ物語に成り立ってないという。
まだ何か足りない。
それはヒトミたちもこの一月に決着をつけなければ何も沙耶香から得られない。しかも転た寝中でさえ襲っても構わないと追加され“EYE”の手伝いの時でさえ休憩時間に転た寝している。
そっとヒトミは近寄り寝息を見てスカート、ストッキングを下ろしショーツを下ろしまた勃起していた。ある程度勃起させないと挿入はできない。
性的不能になるかもしれないセックスはルール違反。口にくわえた。
「はあ……んぅ」
慣れてくれば時間をかけずにカウパー液でぺニス全体を濡らし挿入寸前までは毎回できる。問題はここから。股を卑猥に広げ花唇に挿入でき安堵した……。
できた……。
「ヒト……」
ルイが気づいたが沙耶香は寝息を立てながら襞の内で肉棒が膨れ上がる。自然にしていれば射精し精子と卵子が……。
「……このままイカせたいでしょうけどゲームオーバー」
「なんでよ」
「射精したいのは私も同じ。だけど安易に誰かのモノになるつもりはないから」
鬼気迫るような沙耶香の迫力に圧される。すんなり身体を離されて手伝いに戻る。
もう少しだったのに。
麗奈や早紀は気が気でない。だけど三姉妹のうち誰かの子どもの父親に沙耶香がなるかもしれない。だけどふたりは一切手出しはいけないと釘を刺された。
マンションに戻ると麗奈は私を見つめ瞳はバカと伝えていた。
ほぼクリスマスからセックスは互いにしてなくすでに三月。
「どうだった?」
「こんなことして作家になれるつもり」
「なりたいの。だめ?」
迷いがある彼女の瞳に私は無視をした。他社にも送るつもりだったがそれは最後の手段に思えた。
「ランジェリーや洋服については合格ぽいわ」
言葉に驚く。
「ほんと!?」
麗奈は私の声に驚く。
「あとは足りないところをなんとかしなさいよ……」
「足りないところ」
私ははじめは人物にこだわるあまり自らの性癖さえ忘れていたがフェチな方向に切り替えそれはいい傾向を示していた。
足りない何か、難題はあった。

No.477 17/11/30 20:07
作家 

フェチな傾向。
私の性癖でありランジェリーや洋服などを身に付けることで女性を愛せる。それは幼い頃に出会った女装官能劇画。部屋にあるランジェリーや撮影で使った衣装、そして麗奈たちとの日々……。
原点に還りながら堂々巡りをしながらも“EYE”にある色鮮やか煌めくような女性下着。花園のような場にいながら淫靡な姉妹たちに襲われる。
一瞬現実から逃げたくなり射精さえすれば何もかもから逃げれるような意識が真っ白になりそうな射精の快感。
だけど意識はイク前に目覚める。三姉妹に誘惑襲われながらも好きに射精してはいけない理性。
部屋のなかで手にした官能劇画、ランジェリー、撮影に使った衣装を目にしては鉛筆を進める。
“ショーツのなかの陰茎は膨らみをおぼえる。女性下着の柔らかい生地に勃起を感じ花園の刺繍に指をなぞる”
男性でありながら女性下着の特徴や良さ、自慰に浸る自分の分身。
「はあ……」
自分の書く表現がどこまで読者に共感を得るか、小手先は所詮小手先。扉の向こうの麗奈の気配が伝わっては消える。嫌われたみたいというより愚行をしてるのはたしか。
彼女や早紀を突き放しひとりのなかで自分を葛藤させ悩ませないといけない。
麗奈とは夕食時くらいにしかいまは顔を合わさない。ひどいひとと思われてるだろう。
だけどそれがくらいしないといい作品に到達しないのではないか。麗奈たちにここまで触れないのは女装生活のなかでは初めてのこと。
おやすみ、と扉から麗奈の湿った声が伝わる。一度シャワーを浴び再び着替えるが卓袱台の上に頭を起き転た寝した。
再び忍び込む三姉妹。
「ヒトミはいいところまでだったのに」
「媚薬を使えばイチコロなのに」
「お姉ぇ」
そっと卓袱台で寝息を立てる沙耶香に近づく。下半身が卓袱台の下にありなおさら襲いにくい。
「風邪引いちゃう」とアイ。ベッドに移しパジャマを脱がす。何度も同じことを繰り返す。
「原稿……」
「ほっときなさい」
セックスした際にくちゃくちゃならないようにアイは別の場に移した。ヒトミが相性がいいらしく再び挿入を試みる。
くちゅくちゅと肉棒が襞に包まれ吐息するが堪えた……。ぐっと膨れる亀頭、イッて……。
「んぅ……」
やったと思ったら身体はベッドから転げ落ち部屋中に音が響き麗奈が呆れていた。
沙耶香の子どもほしい、そんなに…。

No.478 17/11/30 21:10
作家 

三月十四日。
ホワイトデーなのだが肝心の沙耶香は執筆したいといい自ら缶詰め状態。
そういうのは売れた作家さんがすることと麗奈は早紀を呼びついでにヒトミたち三姉妹も招いた。
「どう思う?」
「あたしはセックスしたいです!」
「あ、あたしも」
早紀に続き若いアイは同じ意見。そういうことを聞きたいわけではなく麗奈やヒトミは呆れる。
ルイは言う。
「沙耶香さんはわざと危機的状況に自分を置いて私たち姉妹を利用してるわ。許せないのもあるけど犯せるチャンスあるのに犯しきれてない」
拳を握るルイに視線が集中するが脱力させられる。
「とはいえ何もできてないけど」
扉の向こうに本人がいて五人も女性がいれば力づくでは犯せるがそれはルール無用であり絶対にやってはいけないこと。
「今日は一日中ここから出なかったみたいね」
「よほど本気なのかバカなのか」
ヒトミの言葉に麗奈は本気と感じる。作家の中には飢餓感をエネルギーにする人もいる。
その頃の私は扉の向こうでスランプに陥ってしまいさすがに諦めが身体を覆っていた。
馬鹿な約束やルールしたものだと自ら袋小路に迷走していた。
セックスしたい気持ちはあったがここで自ら理性を崩壊させてはもともこもない……。
本棚には『クロスドレッシング』の新年度号があったが私は当然掲載されてない。掲載されているのは先輩女装モデルや新人女装モデル。一、二度見ただけでほぼ読んでいなかった。
だけど先輩女装モデルもケバさはあったが美しかった……。同性愛者ではないがぺニスのある女装モデルは美しい。
インタビューの文面を読みながら嫌な相手だったが共感はふしぎとあった。下着と女性が好きで……とある。
もうチャンスは少ない。しばらく読み耽っていた……。
扉の向こうで麗奈たちは平日なのに飲み会をしている声がした。
……書こう。
少し気力が落ちていたが気持ちがないわけではない。鉛筆と原稿用紙を手にした。誰だったか以前に原稿用紙が整理されていたと思う。
実体験、フェチとしての女性下着好き、異性に興味ある心理、主人公は年下の少年。夏に出会った純を思い出し原稿用紙を進めていく……。
一心不乱だったかもしれないが女装の私は勃起をしながら書いていた。だけど自慰はしないまま。
……。
気づくと夜が明けておりこれが正念場に思えた……。

No.479 17/12/01 05:14
作家 

胃がキリキリする。
小説担当の上司をここまで何度もたずねたのは沙耶香が初めてだろう。しばらくして意外な言葉が上司から出た。
合格、と
耳を疑ったがすぐさま沙耶香のもとに向かい添削や修正をすること。
「ほ、本当ですか」
「早く行きなさい。新春春号に掲載するモノだから」
飛び上がりたい勢いで慌て部署を出てスマホを取り出し連絡するが通じない。ただいまこの携帯は……。
自分のデスクに戻った麗奈は無駄口を叩く早紀からスマホを奪う。
「もしもし沙耶香?」
『麗奈さん!?』
案の定というべきだがすぐさま吉報を伝えそちらに戻るからと答えた。
「早紀もいくわよ」
「スマホ返してくださいよ」
麗奈たちが一度マンションに戻るらしく私は“EYE”をとりあえず出るがヒトミは頬を膨らましながらお祝いの言葉を告げる。
「おめでとう、結局負けちゃった……」
「ひとついいことを教える。今晩からでもアイちゃんからひとりずつ来て。そしたら子ども……つくってもいいから」
店内はまるで衣替えするみたいにどこか寂しげな雰囲気があるがそれがどんな意味があるか理解してないまま去った。
ルイやヒトミは私の言葉の意味を図りかねた表情した……。
マンションで短い添削や修正作業をした。
「これでいちおうは沙耶香は双星出版の一員」
「モデルの更新は?」
「それは年度が変わってから更新されると思います」
解雇という扱いなら電話や解雇通知一枚で済むかもしくは神無月社長のようにできた人なら直接伝えただろうが三月の二十日になってもまったくなにもなかった。
“ヴィーナ”の女王様の件もだが彼女の掌にいるのはたしかに思えた。女性は恐ろしい。
麗奈たちを見送りながら肩の荷は下りたようでぐったりした……。
しかし今晩からジェンダーアイに再び挑戦というか性の姉妹を招いてしまうのだ。
夜這いはぎりぎり私は彼女たちを孕ますことはしなかった。
が、今度は彼女たちの覚悟が本物なら私の子どもを彼女たちに託しても構わないと思えた。
ルイはほぼかつての被害者患者たちの治療ケアを風吹先生と共に終えヒトミは一途に想ってくれている。アイはいずれ母親になるのだろうが想像がつかない。
今夜から夜は再び長くなりそうだった……。
深夜ひとり忍び込んだのはアイ。小柄な身体で寝ている私にコンドームを付けるのだが…。

No.480 17/12/01 08:50
作家 

沙耶香さん……。
「こんばんは。よほどあなたたちの被害者はあなたちの魅力にやられたようね」
「どういうこと?」
ごくごく自然なことだが性器は性別や年齢に違わずたいがい敏感。ましてや私みたいに麗奈たちと身体を交じあわせていればなおさら敏感。
ちなみに私は仮性包茎を手術を数年前にしもともとショーツを身に付ける自慰行為で敏感。三姉妹たちに性行為された者たちは半ば確信犯的にやられていたと彼女に伝えた。
「そんな……」
「オトコはそんなもの。やりたい盛りの世代をただでさえ狙ってたと思うし」
「じゃあ沙耶香さんはお姉ぇたちが勝てないことを知ってて挑ませたの」
ご明察と褒めた。コンドームを着ける時は意思に関係なく痛みは男性器から来る。よほど鈍感でない限り気づくし急所でもあるのだから。
機嫌を悪くしたアイに謝り今晩一晩朝まで愛し合いましょうとベッドに招く。
「だけどアイちゃんはまだ学生。母親になるには若すぎる。生のセックスは一回だけ」
それ以外はコンドームに射精して精液を保存していつか使ってと伝える。
「一回だけなんてそんな」
「私はアイちゃんにひどいことばかりしたのに処女をもらった。あの日の私の下着はヒトミさんからもらったでしょう。もう他にあげるモノはない。こんなオトコに惚れちゃダメ」
アイにはまだまだ未来がある。私みたいなダメな女装男性に振り回されたらいまより不幸になる。それとなく意味は悟ったようだが彼女から私を抱いてきた。
「先生……沙耶香さん」
「なに泣いてるの」
涙の意味は後に知るが慰めることしかできない。
キスを交わしアイのオレンジのレオタードの肢体を抱く。彼女には子種を残しいつか私の子どもを生んで育てて欲しい……。
「凄い……こんなに」
久しぶりのセックスに私の睾丸はショーツから膨れていた。
「コンドームでいいの」
「最後の時だけここで、おま×こに出してください……」
レオタードから自らの淫唇を露にしたアイは美姉ふたりに劣らないフェロモンや淫臭があった。学校では非公認の美少女コンテストで三位に入ったらしいが本人はなんとも思わなかったらしい。
「性器は敏感だし清潔にしないと互いの身体によくない……。少しくらいの匂いくらいならかまわないはずだけど」
「……はむ……大きい、口に入らない……」
アイは私の性器をくわえる。

No.481 17/12/01 13:18
作家 

互いに四、五回とコンドームを付けながらのセックスだが時はすでに深夜の三時。
これが最後だろう。
「アイちゃんの望む、セックスしたいなら言ってみて」
経済力に欠ける私はそれがくらいしかできない。とはいえ四、五回ですでに果てている。アイはコンドームで保存した精液を専用の冷却箱に入れ終わるとレオタードを脱ぎ出し私に渡した。
「着てください、ずっとジェンダーアイとして身につけたモノですから」
身につけるがさすがにサイズは少しキツく肩紐が切れそうそして股間は男性器を露にするほど。姿見には奇妙な女装の姿態が映る。
彼女は見つめる。
「最後のセックスは私の匂いがついた沙耶香さんとして孕ましてください……」
儚げな顔のわりに凄いことを言い抱き締められた。愛撫は姉ふたりに敵わないがレオタードから出た肉棒は卑猥に動き手足に力が働かない。
「じゅるじゅる……ごくごく…」
「はあ……んっ」
「まだ出ますけど姉たちが控えてますものね」
快感と刺激、フェラされるが性器の敏感さが痛くもある。
「何もしなくていいですから……」
「アイちゃん」
「はむ…れろ…はい?」
「……彼氏ができてもお姉さんたちみたいなセックスしたらいけないから」
はい……とわかるようなそうでもない表情をしてる。たぶんわかってない。三姉妹のなかで未知数なぶん魅力的な女性になるはず……。
若い肢体のまま小柄な身体だが女臭を放ちほとんど動けない私の腰の上に乗り淫唇から愛液が滴り再びくわえる。
「んっ……くっ…」
「沙耶香さんの…オチ×チ×……」
勃起はしてるかがむしろ肉棒の鈴口が快感を求めながら嫌々してるよう。ぐっと若い彼女の下半身が落ちていき淫唇に挿入していく。
私は彼女の少しサイズがちいさいレオタードに拘束されているよう。彼女にすれば自分と私の匂いが混じることで感じてる。
「あ……はあ…ン…」
「これで…沙耶香さんの……精液、あたしの……モノ……」
「もう……身体が…もたないから……」
レオタードのクロッチにあたる生地にある睾丸は半分程度膨らみあるかそれ以下かもしれない。
「んむ……れろれろ」
「はあ……イッちゃうからダメ……」
リードするアイにまかせたがキスは快感を幾重にも倍増さえすぐイクかもしれない意識に負ける。レオタードの感触が身体を襲う。

No.482 17/12/01 15:37
作家 

若いアイの淫唇は経験の少なさからキツく肉棒を締め付け襞は窮屈なくらい。
「んぅ……イッちゃう」
レオタードがなおさら汗や体液を吸収し身体がキツく拘束されていてたまらない。
「イッてください……きゃう……」
「あ……はぁン、ハアハア」
呼吸や吐息を重ねても股間の生地は睾丸を締め付ける。
瞬間幾度の性交を重ねた身体は若い彼女の淫唇と襞に包まれ子宮に精液がまるで妊娠させるかのように熱く迸る。
「あ……イク……イッちゃう……!!」
「きてる……ああ……はあ……ンン」
互いに喘ぎ声や吐息を重ねながら精液と愛液を噴出せんばかりに意識が飛んでいく。
…………。
時はすでに朝を迎えようとしていた。互いに吐息しか出ないまま身体を離し火照った身体が醒めていく……。
そっとアイは疲れた私の頬にキスをしアフターセックスを名残り惜しむようにする。気づく私。
「レオタード返さないと……」
「かまいません、もらってください……」
え、と思うとアイはオールヌードのままベランダに精液を入れた冷却箱を片手にバイバイと手を振り太陽が後光のように彼女を照らす。
彼女は私に思いの丈を伝えた。
「好きでした、沙耶香さん……バイバイ……」
何も言葉を返す間もなく彼女は軽やかに跳んでいく。唖然と見送るしかなかった……。
どういう意味なのかと考えていたら扉から小さく音がした。開くとスーツのまま淫部に手をしてる早紀その向こうには麗奈が頬を赤くしながら仁王立ちしていた。
「あ」
「仕事の追い込み中になにやってるのよ!!」
事情を伝え平身低頭に近いくらい頭を下げた。三姉妹には私の精子を生であげると。彼女たちへの愛情と伝えた。
「父親になってと言われたらどうすんのよ」
「その時はその時」
「沙耶香さん、悪い女性に騙されません?」
ふたりの視線にいろいろな感情が混ざり肌に刺さる。
「仕事してる最中によくまあセックスできるわね」
「アイちゃんがうらやましいな」
とにかくふたりは呆れたようだ。バカなことをしてるくらいは自覚あるが沙耶香であってもオトコなのだから。
麗奈たちに悪いと思いながら私は昼まで眠りアイのレオタードは他の衣装と共にクローゼットにしまう。
今夜はたぶんヒトミ。
身体がこわれるかもしれないが彼女たちに伝えないとならないこともある。
再び夜が来た。

No.483 17/12/02 05:22
作家 

夜ヒトミは青い鮮やかなレオタードで颯爽と現れた。
「こんばんは沙耶香さん」
「こんばんは……」
あまりにも夜の風景から現れたためについ見とれてしまった。綺麗な女性はなにをしても格好いい。レオタードから見える肢体につい見とれていると彼女は私のもとに寄り手を握り思わぬことを誘われる。
「デートしない。セックスは朝までにできたらかまわないわ」
「え、でもいまから準備したら」
戸惑っていたら彼女は箪笥やクローゼット、アクセサリーを入れている小箱を素早く見て衣装やランジェリー、アクセなどをコーディネートしメイクをし気づくと彼女自身もいつ着替えたのか清楚なワンピースを身に付けていた。
いきましょと手を引かれベランダから跳んでしまった。
私の悲鳴が夜の街に伝わった。
街中に降り立ち死ぬかとおもった。
「沙耶香さんだいじょうぶ?」
「こ、こわいことやめてよ!死ぬかとおもったじゃない」
高いところは嫌いではないが屋根から屋根へ跳び移るなんてしたことはなく思わず腰が抜けそうになった。
ごめんと掌を合わせるヒトミ。だけど彼女は言う。デートしたかったと。
「ヒトミさんとしませんでした……」
「ほとんどはお出かけ、姉さんとはやりまくったみたいだし」
「デート……」
「してください」
ヒトミもやや常識はズレているが三姉妹のなかではまともな方。ふつうの男性と付き合ってたからふつうに育ったと思う。
デート。
私が夜遊びをしないために彼女にまかせることにした。少しお洒落なバーに行ったりアミューズメントセンターでゲームやアトラクションをしたり。
「沙耶香さ〜ん。やった」
「うれしそう」
学生の頃は麗奈のレズメイトでもあったらしいが麗奈が本格的なレズになりヒトミは彼氏を作る方向になったらしい。しかし麗奈がレズパートナーにフラれた時に少しの期間だけレズして慰めたこともあったらしいとデート中に聞いた。
「ヒトミさんはそれでよかったの」
「双星出版に彼女が勤めると聞いた時ははじめは情報収集や女装者のことを知る手がかりだった。だけど女装者の人たちにも人知れない人生あるもの」
ヒトミの表情は私にそのまま語りレストランのコーヒーや紅茶が冷めるほどに彼女は自分や麗奈のことを語った。
女性同士の信頼や友情だろうか。彼女は私にセックスを求めてないのだろうか……。

No.484 17/12/02 08:26
作家 

ヒトミの話が終わり私は生まれてくるであろう子どもたちがどうしたら自然に女装や異性装に興味持つか伝えた。
「うまくは言えないけど無理強いはたぶんよくない。女装もLGBT、性同一性障害も自然に生まれるものと思う」
「どうしたらいいの?」
「私の場合はたまたま女装を美しい綺麗なモノとしてとらえる価値観、劇画や女装、ニューハーフなどのなかにランジェリーに包まれる女装を見てきたから……こうなったと思う。男性がランジェリーを身に付けても美しく綺麗、何かしら性的にも感じる何か……。麗奈によく変態と言われるのはたぶんそんなところ」
わからないわと言う彼女にそれとなくアドバイスする。
「物心つく前は女の子の格好させるのはかまわないけど物心がついたらそれとなく絵本や漫画からでも女性を綺麗に思うようにする。あなたたち三姉妹を見てたら自然にそうなると思うけど」
「言葉がじょうず」
「だけど過度にやりすぎはダメ。性に興味を持つようになったら自然に異性に興味を持つはず」
むずかしいとこぼすヒトミ。
「子どもの中にも男の子でも女の子の遊びまをする子、またその逆もあるでしょう。子どもは自然に自分を受け入れる土壌がある。だけど学校や社会が性にお堅くさせてる。麗奈たちはそこをゆっくりやわらかくさせてる……と思う思いたい」
性の世界にも社会の枠組みはある。ほんの少し社会と非日常の間に立っていてそこはマニアな世界同様に奥深い。
最後にひとつだけ言う。
「女の子が生まれても大切に育てて」
「それはもちろん……。ひとつ聞いていい?」
なに?と聞く私にヒトミは真摯に見つめて問う。
「女の子に生まれたかった?」
「むずかしい質問ね。その願望は内にあったと思うけど……男の身体の方が不便は少ない、だけど女性は肌が綺麗だけど生理や妊娠もあるからどちらもなんとも言えないかな……」
複雑な私の表情から何かしらは理解したらしかった……。
こういう問いをするヒトミはいいお母さんになれると思う。女の子が生まれたらレズかバイセクシャルになりそうだけど。
そう、と彼女は口数少なく呟き見つめた。
ヒトミは言う。
「朝が近いわ。セックスして沙耶香さんの気持ちを身体に残して」
そっとキスをされ部屋に戻り身体を互いに抱いた。

No.485 17/12/02 14:50
作家 

見て、とヒトミにランジェリー姿を披露する。
彼女がコーディネートしたランジェリーはレースのある純白。姿見にも映る姿は見た目は女性だが胸はパッド、股間は膨らみあり女装とわかる美しくも歪な姿。
好きだけど嫌い、嫌いだけど好き。ランジェリーの感触は女性を思わせるが肩のワイヤー、背中のブラ止め、ショーツの感触は気持ちいいが不自然さは否めない。
「んぅ……沙耶香さんはそのままでいてほしい」
「いつかは私も歳を取るもの……」
ヒトミの優しさある唇が唇を重ね舌を絡ませ唾液が互いの胸元に滴り垂れる。胸を互いに触れながら気分が高揚していく。
「だけどあの媚薬を克服したのは私の知る限り貴女だけ……」
ショーツの上から淫部を愛撫され形をたしかめるように愛していく。
「克服したんじゃない。女性に守られたから……」
たぶん相手が美紀でなくとも麗奈や早紀でも時間さえあれば克服できたと思う。たまたま美紀のセックスに対する姿勢を受け取ったにすぎない。
私はヒトミのショーツの上から淫唇を触れ愛液の感触が気持ちよく指に触れる。
「んぅ……もっともっと…して」
「いや……ン」
「スゴい勃起、アイとしたのにもうこんなに」
しゅっしゅっと優しく柔らかき指に包まれた肉棒はショーツの脇から出され羞恥心があるのにそこだけは熱い。
「女の子みたい。女の子みたいにしてあげる」
「……お願い」
眼鏡を外しベッドで身体を重ねる。肉棒の熱さ以外は身体が冷えてしまい心までなぜか不安を覚えた。
「はぁ……ン、くちゅ」
「ん……レズしてるみたい」
「レズよ……」
足をM字にしながらさながら女性同士の遊戯のようにフェラされ足や太腿を愛撫させられる。ショーツの内に膨らむ睾丸を責めていくヒトミ。
「ああ……ここに沙耶香さんの……子ども」
「……んぅ……はあ」
「欲しかった……」
「私みたいになるとは限らない……」
うん……と吐息を混ぜながらヒトミはフェラし感じさせていく。
「ヒトミさんのも……」
「せっかちさん」
69の姿勢になりながらも私は彼女の青いショーツの内にある淫口を指と舌で責めていく。すでに湿っていた淫唇は鼻をつき愛液は自然に舌に落ちるほど。
「はあ……んぅ」
「沙耶香さんと私はふつうのセックスばかり……」
そういえばヒトミとはあまり過激なプレイをしてないまま。

No.486 17/12/03 05:17
作家 

狂うように犯して。
ベッドの上で丸いお尻を突きだしレオタードの下半身から淫唇が誘うように愛液を垂らしている。躊躇いがある。子種を孕むことではなく狂うようにという表現に。
しかし腰を掴みぐっと躊躇いなくショーツからはみ出た肉棒を淫唇を押し退けるように挿入した。
「ぐっ!?あああ……もっと……」
獣のような声が室内に伝わり私はもっともっと奥へ挿入し無数の襞が包み彼女の肢体はベッドでしなやかに跳ねる。
「ぐ……ああ。イキ、イキそう……」
「ヒトミさん?」
「このままイカせて……イキたいの」
ふとたまに私が強引に麗奈を虐める時の行為に重なる。オルガスムスを挿入の際に感じたい女心か性癖かわからない。
「あ……ああ……はぁ…ン…」
恍惚とした彼女は一瞬快感の絶頂に達したかのように蕩けたように自らの指で唇からの唾液を拾う。あまりに魅力的な姿に一瞬イキそうになり瞬間少し迸った。
「んあっ……きて…る」
「ん……はあ」
「これじゃ子ども……できないわね」
妖しい笑みをしながら射精を感じたらしいが腰を振りはじめ肌と肌が触れる。弾ける音が部屋に伝わる。
「ん……ヒトミさん」
「あたしで感じて……もっともっとイカして」
ぱんぱんと肌がふれ合い交尾してまもないのに汗や体液が飛沫のようにベッドの上に散る。
なら感じさせてあげる。
クリスマスの時のようにヒトミの足を抱えベランダに肢体をもっていく。
「あ…あん……いや」
「麗奈はお漏らししたわ。お漏らしするほどに感じなさい……ん」
「い、いや……は…で、出ちゃう……!あ……は…ン」
言葉かベランダに出たからか子宮を突くほどにオルガスムスを感じたか弧を描くように尿が綺麗に流れていく。
「あ……、はあ……オシッコしちゃ……た」
「……だいじょうぶ」
「すごい快感……」
再びベッドに戻り身体を交わす。腰を動かし再びふたりして絶頂に達した。
「イッちゃう」
「イク……!!」
身体を重ねキスや愛撫を交わし身体が火照る。ヒトミの清楚な表情は淫靡なままだがフェロモンを発しているようだ。射精をできる限り搾り取られても構わないほどに行いアフターセックスをして一度身体を離した。
「子どもができるかな」
「いまのはたぶん……できるみたいな感じ」
はにかみながら彼女は身体を休ませた。吐息が荒い。

No.487 17/12/03 07:12
作家 

ふと彼女を見ると奇妙な姿勢をしていた。
俗に言うまんぐり返しの姿勢。
「こうしてると妊娠しやすくなりやすいの」
出産本など私の知らないところでいろいろ勉強していたらしいがなんとも卑猥な姿勢。淫唇が精液と共に滴りまるで女性の形をした淫花のようで性欲が沸々と胸の内や陰部を刺激する。
「このまましてあげる」
「ちょ……!?やだ」
まんぐり返しのまま太腿とお尻を掴み再び挿入し牡の精液が膣内に入る。精液や愛液が潤滑油のようになり挿入を拒まない。
「ああ……すご…すごい……」
「子ども欲しいんでしょう」
「ああ……狂っちゃう。えっち……」
ヒトミの瞳には沙耶香の下着から膨らむ睾丸や男性器が露になり女装男性のもっとも魅力的なところが映る。肌と肌があたりお尻にも精液が垂れそうなほど。
「ん……へんたい。ほんとに…へんたい…」
「変態姉妹が何を言うの。こんな私の子どもが欲しいくせに」
「っ……お、うぅ…大きくなってる…い…い」
淫唇に挟まれまんぐり返しの中で肉棒はさらに肥大化したようだ。ヒトミは呼吸しづらいなか喘ぐ。まるで花を喰らうかのようだ。
「ああ……うう…ンン…はあ…ン」
「感じてる、可愛い」
そのまま卑猥な姿勢で目の前にあるアヌスに指を入れる。ひくひくしお尻が震える。
「っ…!ああ……」
「指を締め付けながらオチ×チ×も……」
「や……ン」
羞恥心を煽られ腰を振り淫唇とアヌスからは肌がふれ合うなか膣内では精液を欲しがらんばかりに襞が襲う。
清楚なヒトミだが彼女もまたルイ同様に淫らな本性がある。ふつうの男性と付き合ってたがために普段は理性で抑制していたらしい。
仮に私が彼女のボーイフレンドや彼氏であったとしてもたぶん気づくことはない性癖、本性。
女性もまた理性と性的本能で知らずに悩み葛藤しているかもしれない。
ヒトミは喘ぎ声が漏れる。
「ああ……イクイク」
「イッてイキなさい」
「っ……!く…はあ」
「あ……はあはあ…ン」
声と共に膝が崩れそうになるがまんぐり返しのまま姿勢を崩すことはできない。睾丸は一気に熱を帯びたと思うと牡の精液を出してはもとの大きさよりさらにちいさくなる。
「っ……ああ」
「う…ん。もう…ひどい……」
卑猥な姿勢のままさらににヒトミという淫花に精液が注がれる。

No.488 17/12/03 15:10
作家 

どくんどくんと脈打つようにヒトミに射精を終える頃には陽が昇りはじめていた。
互いに息が荒いが身体を交わしたのはほんの三回、デートの時間があったから。
「沙耶香さん大丈夫」
「う、うん……」
「昨夜アイの相手したのに」
「……うん」
ヒトミはベッドで横になる私を気遣う。もともと二回程度のセックスしか身体がもたないが昨夜にアイ、いまはヒトミと相手して撮影の時より身体は酷使しているよう。
ヒトミは私を優しく見つめ言う。
「沙耶香さんは私たちから欲しいものないの」
「う、う……ん」
「はっきり答えて」
身体を起き上がらせようやくもとに戻る。すでに朝の五時を差そうとしている。
「“EYE”でずっと店頭にディスプレイしてるランジェリーあるでしょう。」
私好みで純白のお姫さまが着けるようなフリルやレースを多用したランジェリー。本来は秋か冬に購入しようとしたが秋冬共にモデルの仕事がなくなったために収入がなく諦めた。
「欲しいの」
「うん……でももういい」
じっと彼女は何か考えているようだったがそっと頬にキスをした。
「今夜は姉さんが相手よ。身体もつかしら」
「ん……もたしてみせるもの」
「帰るけどムリはしないでね」
「ヒトミさん」
立ち上がり去ろうとした彼女に私はあることを伝えようとしたがやめた。まだ伝えてはいけない。
じゃあねと来た時と同じように朝陽を背景に青いレオタードで颯爽と消えていった。
身体もつかなと部屋の扉の向こうから気配がした。
まさかねと開けると自慰をしてた早紀と複雑な表情の麗奈がいてよけい力が抜けた。
「えっちしたいです」
「本気で子ども作るつもりなのね」
三人で朝食をしふたりが仕事に行った後に後片付けをそこそこに眠った。
麗奈の複雑な表情が印象に残り浅くも深い眠りだった。
昼過ぎに買い物をしたが“EYE”に行くことはないままだった。もし行っていればアイやヒトミが言いたかったことはわかったかもしれない。
しかし女装男性でも鈍感。私は後にそれをさらに知ることになる。
夕方までにとにかく次の小説のアイデアや読書をして過ごし夜を待つ。
ルイ。
性の獣のような彼女はどんな夜を求めるのか。
沙耶香さん。
紫紺のレオタードで身を包む彼女は女豹のような瞳をしベランダに立っていた。

No.489 17/12/03 19:09
作家 

誰が性の獣なのとルイは挑発するように側により淫らなフェロモンを漂わす。
「ジェンダーアイの長女さんは何をご所望」
先に口に出したが意外な答えてに私はしばし言葉を失う。
「“男性”の沙耶香さんに抱かれたいわ」
理解できないまま黙っていると彼女は言う。
「わからないのね。女装ではなく何も身に付けていない沙耶香さん、いえ○○を抱きたいの」
「そんな私はオトコでは……」
男ではないと最後まで言えないのは女性を愛したい女装者のアイデンティティである。深いところを指摘され悩む。彼女は私を見つめ答えを待つ。
「……男性として見るわけ?男性の私に抱かれて何の意味があるの」
女装者である私はギリギリ境界線に立たされた思いで問いたつもりだが彼女の答えは実に常識なことだった。
「沙耶香さんは私たち姉妹に孕ませた子どもたちの父親になるの。いつか子どもたちにこの人が“父親よ”と伝えるためには恥ずかしくないセックスをしてほしいだけ」
見えない何かが肩にあるようだったが彼女は間違ったことは言っていない。間違えてるのは私か……。
黙り悩みながらも身に付けていたランジェリーを一枚一枚と脱いでいく。もとが撫で肩や華奢であり麗奈と暮らし全身脱毛いくぶん教室で体力はついたが華奢は変わらない。全裸になるのは女装して下着を身に付けてる以上にコンプレックス。
男のままの私だから。
呼吸しルイに振り向くと彼女もまた紫紺のレオタードを脱ぎ絵画にあるような全裸になっていた。
「沙耶香さんと同じ。生まれたままの姿……」
嫌味のない微笑みに救われたように思いながらも見えない母性を感じた。
「今夜は男と女、それだけ……」
「……男なんて」
私の内では同性を嫌う一面があるのが口から出た。ただの男になるくらいなら女装の方がいい。微笑みルイは唇を重ねあたたかい身体が触れた。
「んぅ……かわいそうな沙耶香さん」
「誰が……はぁ……」
「女装を鎧にしないでいい生き方を見つけないと……つらくなるわ」
乳首からへそ、下半身に隆起する男性器を手で愛撫され久しぶりの全裸でのセックスに抵抗と快感が絡む。
「ああ……んむ」
「触って……」
「……ルイさん」
彼女の豊かな胸はまるで私を包むかのようにあたたかく母性的な匂いがした。このまま包まれたい淫夢のよう。

No.490 17/12/04 05:49
作家 

性の営みをまるで知らない男女のように互いの身体を絡めあう。
ルイは私が胸や淫唇を愛し彼女はぺニスを手で弄るだけ。彼女の胸はツンと勃っており乳首に口をつけ舐めていく。
「ん……んぅ」
「はあ……気持ちいい」
責めるというより愛するかのようだ。母性に包まれている。
好きにしてとルイは慈しみをおぼえたような表情だがそこに偽りはないようだ。
巨乳ではあるが形の美しい胸を愛撫し谷間顔を埋め乳の匂いを感じる。母の匂いを感じさせる。
「んぅ……沙耶香さん」
そのまま胸から臀部へおへそへ吐息やちろちろと舌で愛撫していく。
「はぁ……感じる」
どんな風にルイが感じてるかはわからないが身体にぬくもりはありさめることはなくそっと私の頭を撫でる。
陰毛はやや三姉妹のなかでは濃いがジャングルのような生気がありクリトリスはツンと剥けそう。触れると声を漏らす。
「んッ……ああ……」
てっきりルイのことだから野外プレイや激しいセックスを求めると思ったのに意外なことと気づく。下から見上げた表情はただ優しく感じるだけ。
淫唇は愛液を生み出すもののそこには異性を誘う蜜なだけ。淫唇をそっと広げ指を入れ舌を這わす。
「……ん……いい。はあ……んぅ」
ジェンダーアイの長女でも名器ある女性でもなくただのひとりの女性として感じてるようだった。
私にひとりの男性を求めているのだろうか。
上目遣いで見つめるが彼女はちいさく微笑むだけでなにも言わない。むしろこちらが何も言えないようだ。
くちゅくちゅれろれろとまるで十代の頃のセックスを思い出させ淫唇を求めていく。
「あ、あ、ダメ……」
「……ルイさん」
「イクのは最後。今度は私にさせて」
囁き耳に伝えるような吐息混じりで調子が狂う。いままでのルイではない誰かのよう。
「……はむはむ…くちゅくちゅ…」
「んぅ……」
彼女のフェラは性感帯を刺激はするがイカさない程度に濡らしていく。
いったいこのプレイは?と思うが答えるルイはただ愛情を向けているだけのよう。
「っ……」
「ランジェリーを身に付けなくてもセックスできるのに……」
「性癖だから」
「……これが私たち姉妹の子どもになるお父さんのもと……」
男性器をただ撫でたり愛撫し口にくわえたり舌を這わし睾丸を口に含む。
「っ……あ、はあ」
吐息しかこぼれない。

No.491 17/12/04 11:16
作家 

恍惚と美しい表情のままルイは挿入を求める。女性にとっては挿入は痛い感覚をもたらすはずでもあるのに彼女は少し眉間に皺を寄せ身体を寄せてきた。
「っ……はぁ……ん」
「ルイさん」
「やっぱり凄い。沙耶香さんのオチ×チ×……」
淫靡な音を立て肌を重ねながらただ私を求める。膣内がいつものように名器ではなくふつうの女性のよう。ただ肉棒を求め幹を愛液で濡らし襞で締め付ける。
「あ……ハアハア」
「だいじょうぶ、いつものまま。オチ×チ×元気……素敵」
射精をうかがうように彼女は私を抱いて身体を求める。以前の激しい淫靡なセックスではない。
「いっぱいいっぱい射精して……沙耶香さん」
「……んぅ……」
「凄い……お腹にいっぱい……」
子宮まで突かんばかりに挿入してるはずだがあくまでふつうの性行為。射精をおぼえんばかりに下半身が熱く蕩けそう。
聖母に抱かれているようにさえ思えた。わずかに射精があったように思う。
「っ……」
「あ……きてる……子どもが……」
「ルイさん」
「いまは抱いて、抱いて欲しい……」
長い髪が揺れ頬やうなじにも汗や体液が飛沫になり胸元や陰毛にまで流れる。
瞬間美しさに見惚れた私はあっという間に射精をしていた。子種が彼女を孕ましていく。
ああ……ンと彼女は喘ぎ悶え私の頭や身体を抱き互いが熱くなりやがて時が過ぎると共に醒めていく……。
「……もう朝」
「あ……」
たった一回しかセックスしてないのに長く熱い性行為だった。セックスはこんなに長くできる行為なのか。
「お別れね沙耶香さん」
え、と私は意味深のような表現に気づく。ルイの表情は妹ふたるに似た切ない表情が重なったように見えた。
「頑なな鎧のような女装をしないで。あなたらしい沙耶香でいて。ひどいことをした私が言えるのはこれだけ」
さよなら、と彼女はアフターセックスと軽く切なく儚げなキスをし朝焼けのなか消えていった。
何を言われているかわからないままだった。
「なんなの……」
数時間でありながらたった一回の射精という性行為で身体から力が抜けてたが扉を開けると早紀が紅潮し自慰をしていた。
「あのね……もう」
何か言おうとしたが麗奈の姿はいないとに気づく。
三姉妹が伝えたかったことがなんだったか。
数日経ち私はそれとなく知るのだった……。

No.492 17/12/04 14:38
作家 

ゲラ刷り。
本が発行発売される直前の試作本。ほんの少し紙が堅い感じだが内容が変わることはほぼ少ない。私が手にするのは四度目。表紙に“沙耶香の小説、初めての女の装い”とややちいさいが目に映るようには文字がある。
「ほんとひとが仕事した結果なんだから有り難く思いなさい」
はい、と受け取る私に麗奈は嬉しそうだけどなぜかどこか寂しそうは気のせいだろうか。ぱらぱらと頁をめくり体験談や小説はだいたい本の真ん中や後半。
“初めての女の装い”
作者に私の名前があり前三回で載ったモデルのうちのプロフ写真がなぜか一年前ほどなのに古く見えた。イラストは美麗な感じで美化されている。
ほんの五、六頁ほどの短編のなかに女装に魅入られた主人公が異性や洋服に興味をおぼえ母親のランジェリーに密かに手を出しオナニーをし少しずつ女装を手探りでおぼえていくところで物語は終える。
「どう?自分の物語は」
「……うん。こんな風に載るんだ」
「それだけ」
「いまはなんとも言えないだけ。ルイさんたちも読んでくれたかな」
瞬間彼女の表情がハッとし変わった時にインターホンが鳴り宅配便が来て便を見ると“EYE”からだった。
近くなのにわざわざ宅配便と思い開けると中には欲しかったランジェリーがマネキンの胴体付きで入っていた。
「お祝い?」
あれから数日が経っていたがお祝いにしては妙に他人行儀な感じがした。そこへ麗奈がおそるおそる口をはさむ。
「あの」
「なあに」
「実はヒトミたちこの街から離れたらしいの」
冗談のように聞こえた。
「ヒトミたち性転換したお父さんを探すために離れたの。沙耶香によろしく、て。生まれてくる子どもたちは大切にするからて」
「な、冗談でしょう」
いったんベランダから丘にある“EYE”を見るが夕闇でわからず私は思わず麗奈が呼ぶのを無視し走り出した。
途中住宅地を行き交う車に当たりそうになりながら“EYE”を見つめた。
そこには二階建てのお店兼住宅にはわずかに綺麗な看板が残り明かりはひとつもなくインターホンから音も消えていた。
あまりにあっけない別れに私は「なんで」を繰り返す。麗奈が追いつき私を抱き締めた。
その様子を三人の美しい影がマンションの屋上から見つめる。
別れ言いたかったな
ちゃんと言ったわ
さようなら
三人の美姉妹は姿を消していった。

No.493 17/12/05 05:51
作家 

抱いてあげる。
久しぶりの麗奈の身体は火照っていた。身体の奥から熱く火傷しそうなくらいに思えた。
「んぅ……くちゅれろれろ……はぁ」
「んぅ……んぅ…」
互いの唾液がベッドに滴り唇は舌で濡れ彼女はショーツのなかにある肉棒を求めていた。
「はぁ……れ、麗奈」
「……ね、抱いて。蕩けるくらいに愛して」
いつもの彼女らしからぬくらいに内に秘めた愛情を向けている。
抱きながら聞かされた。実は麗奈はこの数日の間にヒトミたちが姿を消すことを知らされていたが私には黙っておくように言われていたという。
「わかってあげて……ヒトミたちのこと」
「う、うぅん……」
この時私の瞳から涙があったという。何か一部を失ったようななにか。
「はぁ……してあげる。大きい……久しぶりの沙耶香のオチ×ポ……」
「くっ……は、あ…はぁ、んぅ」
彼女のフェラチオはちろちろとショーツの内にある睾丸を刺激し求め愛し慈しむ。
実は麗奈はルイと私のセックスを見た時にすでにに何かしらの別れを予感してたかもしれないという。ルイは私を深く愛したからたった一度のセックスを求めたのではという。
「そんな……」
「……私はルイさんには敵わないけど愛せれるわ。愛するように……これからも……ちゅる」
「ん……はぁ…」
膝をついてフェラをする麗奈は自らのショーツの内の淫唇を弄り少し腰が跳ねる。イキそうになるのを堪えたが愛液で絡んだ指で睾丸があるショーツを弄る。愛液の粘り絡む指が睾丸の柔らかい感触を襲う。
瞬間彼女の口内に私は射精していた。
「イッ!?イッちゃう……」
「ん……んむむ!?ん…っ、ん……んぅ」
「あ……れ、麗奈」
上目遣いに見る麗奈は瞼を閉じ臭い牡の樹液をゆっくりゆっくり口内で溶かし喉に流し込み喉がごくんと動いた。
はあ……と息がベッドルームに流れる。
「平気、沙耶香のだから……美味しい」
「んぅ……唇ちょうだい」
精液が必ずしも快いものではなく私は彼女の唇や口内、舌に残る自分の精液と共に口にした。舌には精液の跡がある。
「ああ……きたない」
「私の……モノだから。返して……」
「んぅ……や」
キスを女性として返しながら膝まずいた彼女の股の間にあるショーツの内にある淫唇を足の指で弄ると下着の内から柔らかく熱い女陰の膨らみと湿りがあった。
吐息がこぼれる。

No.494 17/12/05 08:05
作家 

くちゅくちゅちゅるちゅるずるずる。
「あ……あん…いや…んんぅ……」
「麗奈たらやらしい」
「や…だやだ」
頭を叩くか撫でるか離さないように複雑な感情が混じるなかクンニを必死に受け止める。クリスマス以来のセックスに彼女の身体はほぼ性の牝になっていた。
「お漏らししちゃう?」
「し、しないわよ。バカアホ変態」
「へんたい?ここの部屋からお漏らしする麗奈さんを見せたらこの街の男性たちに襲われちゃうかも……」
「……追い出すわよ」
それには答えずに淫唇にひたすら舌を這わす。お風呂にも入らずにゲラ刷り本を私にプレゼントし彼女の身体には汗や香水、女性の柔らかく甘いフェロモンや体臭がそのまま染み付いていた。
「や……イク…ダメ」
「イッて麗奈さん」
「……ん…んぅ…んぅ……あ…はっ……!」
息を堪えながら絶頂に達したようでさいわいお漏らしは堪えたようだが体液は陰毛を湿らせ淫唇から愛液がわずかに噴出するように私の口内を襲う。尿の匂いはわずかにあるが残り香。
「あ……はあはあ。へんたい」
「麗奈さんがスカウトしたり私をここに置かなかったらこうはならなかったわ」
互いに唇を交わしながら回復を待つ間にキスや愛撫を頬や唇、うなじ肩や首筋、脇、胸元に繰り返す。
「麗奈」
「なによ。また辱しめるつもり」
強気なぶん潜在的なマゾな点はあるらしいが彼女はそれをなかなか認めない。あるいは認めないことで性的快感を求めてるかもしれない。が私が聞きたいのは別なことだった。
「私の子ども欲しい?」
瞬間彼女は湯沸かし沸騰器のように顔が真っ赤になった。
「だ、誰が……」
「麗奈はまだ母親になれないか」
「どういう……い…!?意味……」
回復した肉棒を淫唇にやや強引に挿入すると彼女は呼吸ができないほどに白目になり自我を必死に保つ。スッと肉棒を引こうとしても襞に絡みついて女体は離そうとしない。
「あ……あ」
「んぅ……」
「……はあ……ま、またイッちゃうから」
呼吸を戻しオルガスムスの快感から表情に生気が戻る。強引な挿入は身体にキツいらしい。
「だいじょうぶ?」
「聞くくらいなら……しないでよ。こわれる」
胸元が激しく動き快感と痛みに耐えている。一度身体を離し私はショーツを脱いだ。麗奈は目を見張る。
「今夜は男としてしてあげる」

No.495 17/12/05 13:52
作家 

ショーツ取っただけじゃない……。
……に呆れが見えた。
「麗奈さんはレズなの?男好きなの?それともぺニスがある女装の……変態が好きなの」
「っ……」
「答えがないなら身体に聞くわ。麗奈さんの……あったかいわ…ね!」
ぐっ!?ああ……と淫花を貫く肉棒に彼女は喘ぎ悶える。いきなりの挿入は痛みと快感を伴いながら彼女を襲う。
「あ、ああ……ン」
「まるで全身がおま×こにでもなったかしら」
「う、自惚れない……。ン……はあはあ」
強がりではなく私に自制をちゃんと行為中に促す。セックスで自惚れたら実生活でモテると勘違いしてしまう。上手なセックスができるからといってすべての女性に通じることはない。
そもそも麗奈や早紀と付き合いが一概にモテてるわけではない。早紀は何かしら自分が持ってないものを私に求めてる。麗奈にしたら一時の慰めだけの関係かもしれない。
「ここは締め付けてるのに……」
「ン……や」
「いや?まるでオチ×ポそのものが蕩けそうなほど。私は気持ちいいなかなら蕩けて溶けて麗奈さんの内に入りたいわ」
「……身体のない沙耶香は魅力じゃないわ」
相も変わらず強気な中に愛情を示す。男性女性どちらでもない性の境界線に立つ私、いや女装の私たちを彼女は愛している。レズの彼女がぺニスのある女装を愛するにもまた知らない過去があるかもしれない。
私は腰を動かし麗奈の肌がパンパンと触れては甘え声を漏らす。
「ああ…ンン。オトコの……さ、沙耶香に…犯される……」
「今後は下着なしで麗奈さんとしようかしら……」
「あ…ン。いや……下着から…出たオチ×ポが好き……」
「女装の変態は嫌じゃないの」
「ら、ランジェリーから生えた……オトコの…チ×ポがいい…いの」
グッと気合いを入れて挿入を繰り返す。眼鏡を取り髪を背中からかき上げる。仕草だけでも女性の気持ちが一瞬に宿る。
「ああ……」
「イカせてるから受け止めて私の子種……」
「ンン……」
妊娠する日ではないが気持ちは妊娠させるつもりで気持ちは重なる。お姉さまな麗奈はわずかに母性に満ちた表情をした。
「……受け止めて」
「……もう変態」
瞬間熱い精液が迸りベッドルームに飾った純白のランジェリーは女装と女性の淫臭が染み付くほどにディスプレイされていた。
ああ……。
イクイクと声が重なる。

No.496 17/12/05 15:12
作家 

麗奈が見たところ“EYE”からのランジェリーを身に付けたのは一度きりだけのよう。
三姉妹とはなんだかんだ因縁がありそれぞれに想われてた。少しばかりの嫉妬がないとは言わない。
それから沙耶香は一度本社に赴くことになる。来年度の契約更新である。その姿を麗奈は少し見た。ルームメイトあるいは同居人もしくはスカウトしたのは私なのにと思うが神無月社長は沙耶香を何かしら目をかけている。彼女はその意味を知らない……。
麗奈が会社にいたにも関わらず私は社長室の側の応接室に招かれた。
神無月社長は相変わらず眼鏡の内は怜悧な瞳がまっすぐ見つめているなか契約書は二枚。
一枚はモデルとしてもう一枚はとりあえず作家としての契約書。“ヴィーナ”のことは記されてないようだが用心深く目を通しサインと印鑑し息が口から出た。
「あら、緊張したかしら」
「社長の前ですから」
「契約書はこれで構わないわ。ひとつ聞いていい?」
思わず動悸が激しく鳴る。レディーススーツの中でパーティーでの顛末か麗奈たちとの関係を咎められるかと思ったが彼女の問いはまるで違った。
「ジェンダーアイの三姉妹についてだけど居場所を知りたくない?私の力なら見つけられる可能性あるわ」
「え」
「警察に伝えることもできるし」
「それはやめてください。彼女たちはたしかに法を犯し媚薬を使い私や女装者を苦しめましたが目的が歪んだだけですから……」
彼女たちを法の下で裁くことは正しいが私の前から消えることで彼女たちは罪を償った。私の子どもを作ることがそうかもしれないしちがうかもしれない。
怜悧な瞳が私を射抜くように見つめる。
「優しいけどその優しさは罪よ。わかったわ。警察には彼女たちのことは伝えないわ」
「待ってください」
なに?と問う彼女に私は一枚のメモを渡した。それはヒトミの元カレの連絡先。彼女たちには黙っていたが数回密かに会い連絡先をもらっておいた。
「この人に伝えたらいいのね」
「ええ……」
少々優男で頼りなげだったがヒトミさんへの思いは一途だったと信じたい。三姉妹が産み育てる子どもたちに“父親”は必要に思えた。
私でなくとも。
「今日はここまででいいわ。四月からいい仕事を期待してるわ」
社長の言葉に礼を返し社長室を後にした。
ふと気づくと麗奈や早紀が見つめていた。

No.497 17/12/05 18:45
作家 

その夜麗奈の部屋で私のお祝いが開かれたがいきなりとんでもないことが起きた。
乾杯した瞬間に麗奈がテーブルに突っ伏し寝息を立てた。
「麗奈!?」
「よし!これで沙耶香さんはあたしのモノ確実……」
何したのと容赦なく睨む私に早紀は睡眠薬を一服盛ったという。
「スケバンやってたなら世の中やっていいこと悪いことわかるでしょう」
「怖いです……」
「セックスしたいならストレートに私や麗奈に挑みなさいて言ってるの」
「あたしはレズじゃないし……」
「言い訳するならこの場で裸にして放り出されたい」
凄味を利かした私に逆らう意思はないらしいままとりあえず麗奈に毛布をかけて彼女の気の済むように相手する。
お祝いの席を台無しにして。若いて恐ろしい。
「あたしだって我慢してたんですよ」
「どこから睡眠薬、いや言わなくていいから」
「優しい沙耶香さん好き……」
潤んだ瞳で見られるが聞きたくなかっただけ。
キスをし身体を抱くと彼女もまた身体がすでに火照っていた。
「ん……我慢してたんですよ」
「私以外にも女装はいるでしょう」
「虐めてくれる沙耶香さんでないとイケなくなりました……」
スーツを脱がしストッキングやショーツを脱がすと若い草原は蒸れるようで淫唇はいつから濡れていたのか触れただけで手に粘りがあった。
「オシッコした時に拭いた?」
「拭きましたよ」
「もう……職場でオナニーばかりしてたとか」
「……してませんよ」
頬が赤く図星なことに呆れながらも69になりベッドで互いの身体を求めた。
「……あのランジェリーはなんです?」
「ヒトミさんたちからの贈りもの」
他人の気持ちをやや配慮しないながらもフェラし性感帯を刺激し私もまた彼女の淫花に口をつける。互いに喘ぎ快感を共有していく。
「ンン……オチ×チ×…いい」
「もう……ん、刺激与えないで……」
「じゅるじゅる……おいしい……」
そっとアヌスに指を這わし罰を与える。お尻の刺激に彼女は声を上げ驚く。麗奈が起きないかと思ったがほっとする。
大胆なことをしてる扉の向こうでは彼女は寝息を立てているのだから。
「ひゃ……あ、お尻」
「悪い子にお仕置き」
「うう、優しく……」
するわけないでしょうとアヌスの中の肉を指で弄り広げるようにした。悶え首を振る早紀は声を漏らす。

No.498 17/12/05 20:17
作家 

ひどいです……。
早紀はいま両手を手錠で拘束され淫唇にはバイブ、アナルにも専用のバイブを挿入さらに洗濯してない私の下着を頭に被せ視界を奪われ悶えていた。私は扉を開けながら麗奈がいつ目覚めるか待ちながらジュースを手にしていた。
「ひどいです……。こんなの」
「麗奈はいつ目覚める?事と次第では許さないだけよ」
素直に答え二、三時間は目覚めないという。
許してと彼女はもとスケバンの面影なくベッドの上で甘えた声を漏らし見えない瞳から涙を見せていた。
「もうこんなことしない?」
答えない時はバイブをさらに強くする以外なく容赦なかった。
「ああン!?」
「しない?」
「し、しません……」
「ほんとに」
「……抜け駆けはするかも」
はあと吐息しショーツから肉棒を出しイマラチオを求め彼女は驚愕しながらも口内で舌を這わし淫らな音を奏でた。
「許してあげるけど噛んだら裸で外よ」
「ふ、ふぁい……れろれろ……」
「正々堂々と恋愛しないと早紀さんの魅力は伝わらないわ。わかる」
「……んぅ…そんな」
ツンなところもあるせいかショーツで表情はわからないがまだ若さは否めない。
「クチでイカせちゃダメよ」
「くちゅくちゅずるずる……ンン」
ショーツを取り必死な瞳が見え視線で咎めたが口内で吸っていたのに呆れた。
「イカさないの」
「ンンン。そんなぁ」
「ちゃんとイカしてあげるから」
「……はあ、沙耶香さんをモノにするには夜這いしかないかな」
思わずドキッとするようなことを言いながら会社や隣町から夜這いなど無茶はできるはずがない。ましてや怪盗でもないのだから。
こうなったら徹底的に辱しめ懲らしめる以外にない。
挿入(い)れてあげるとご褒美と称し私が取った手段はただひとつ。
「い、いや!麗奈さんが起きちゃう……」
「どうせニ、三時間は起きないのでしょう。なら目の前で見せてあげなさい。あたしの淫乱ま○こは沙耶香さんのオチ×チ×くわえてますて」
手錠の拘束を解き足を卑猥にM字にしテーブルに突っ伏し眠る麗奈の前で私はずぶずぶと淫唇に挿入し早紀を抱えていた。
「あ、あ…ン。ごめんなさい……」
「おしっこでもかけたら麗奈さん起きるかも」
「い…いや……」
以前のプレイを思い出しながらも肉棒を包む襞は刺激し腰をゆっくり振るい始めた。

No.499 17/12/06 05:25
作家 

い、イカしてください……。
あれから二時間以上私たちは身体を合わせたまま眠る麗奈の側にいるがさすがの早紀はイカせてもらえないことに理性を保つのが必死なよう。膣内で締め付けようとするがその度に私は子宮を突くようにし痛みと快感を与えていた。
「私をイカせばいいのよ」
「ああ……ン。お腹のなかで大きく……」
「オチ×チ×好きだからおま○こくわえてしあわせでしょう……」
は、ハイ……と喘ぎ答えるが一向に射精しない肉棒は膨らみを増すばかりで早紀は時おり呼吸や理性が崩壊しそうなほどにアクメやオルガスムスを感じている。
「麗奈さんが起きたらイカしてあげるからっ!」
「ぐっ!?ああ…ン!…はぁ……ン」
私の腰の上から離れることを許されず腰は互いのカウパー液や愛液で濡らしお漏らししたように湿っていた。
彼女の喘ぎに気づいたのか麗奈が少し目を開きしばし目の前の淫靡な姿に言葉を失ったように動かなかった。
「ほら麗奈さんが目覚めた。イキなさい」
「ああ……やだやだ」
「早紀のおま○こはオチ×チ×がほしいの」
「っ……い、イク!イッちゃいます」
肌と肌が触れ合いながら腰を突いて子宮内が壊れそうなほどに早紀は羞恥心と快楽に襞を絶え間なく締め付け身体が熱い。同性に見られることの辱しさと興奮。同時に私の肉棒も膨らみすぎた睾丸から射精感が爆発的におとずれる。
「ああ……イク!」
「れ、麗奈さん……!許して……!?」
瞬間爆発的にふたりして快感の絶頂に達し彼女の前でイッたが愛液と精液が床に滝のように滴りお漏らしを彷彿させた。
早紀は熱い精液をお腹の中で受け止めるのが精一杯なようにお漏らしをした子どものように甘え涙を流しようやくイクことができたことに言葉を失い吐息しかなかった。
きゅっと膣内の締め付けから私は堪えながらも精液を吐き出す。
「ハアハア……ん」
「沙耶香……早紀……」
「ご、ごめん…なさい……れ、麗奈さん……」
ようやく状況が把握できた麗奈は目を丸くさせていたが安心し泣き崩れた早紀からとんでもないことが起きることを知らない。
「はあはあ……早紀さんにお仕置きしたの。おイタしたから」
テーブルに薄らぼんやりな麗奈だが紅潮していた時にそれは起きた。
尿意を覚えた早紀の尿がちろちろと弧を描き彼女の顔にこぼされた。
瞬間に怒号が響いた。こわい。

No.500 17/12/06 05:51
作家 

年度が変わり春が来た。
私と早紀は麗奈からこっぴどく叱られ私はほどほどにしなさいと怒られた。それは今朝の朝食にも釘を刺された。
「これから沙耶香はモデルと作家の二足のわらじを履くのだから自覚して。わかった?」
はいと私は姉のような彼女に頷く。まったくとんでもない人と褒めるような照れるような表情で複雑さがあった。
「あの麗奈さん」
「……なに」
「これ。去年渡しそびれたモノ。今さらだけど」
掌にあったのは夏に購入してた恋愛成就のお守りとキーホルダー。思わず麗奈は照れながらも受け取ってくれた。
「もう……いらないて言ったのに」
「よかった。受け取ってくれないかと思った」
朝食はしあわせなあたたかい雰囲気に包まれた時だった。隣からやけに物音がやかましくし何事?と思った時にインターホンが鳴り扉を開けると意外な相手がいた。
「早紀?」
「早紀さん?」
彼女の手にはお盆に載せたざるそばが三人前あり意外なことを笑みし口にした。
「このたび隣に引っ越してきましたニノ宮早紀です。よろしくお願いします」
彼女の言葉が理解されるまで時間があった。ふたりして驚く声があり響いた。
「ええ!?」
「ど、どこに」
「だからお隣のお部屋です」
「だ、だってあそこは」
「そんなの関係ないです。住めば都にしちゃいます。それに沙耶香さんから恋愛成就のお守りもありますし」
手に見せたお守りが揺れるのは三人お揃い。
あ、と気づいた時には麗奈が睨んでいた。
「どういうこと」
「それはいろいろな事情がありまして……ごめんなさい!」
すぐさま部屋に戻り逃げ回る私を麗奈は追いかける。呆れながら早紀はざるそばを口にした。
「この変態!」
「変態変態言わないでよ!女装好きなくせに」
「これで沙耶香さんはあたしのモノ」
三人は思い思いで春を迎えた。
女装してモテているかはわからない。だけど形の見えない淫靡なしあわせもあるのではないだろうか。まだまだ未熟だけど。
部屋に飾った“EYE”のランジェリーは花嫁衣装のようにディスプレイされ本棚には『クロスドレッシング』の新年度の春号。クローゼットには撮影の衣装が様々。
そしてクローゼットの前に掛けられたハンガーに麗奈にスカウトされ初めて撮影し身体を交じ合わせた純白のドレスがあった。
女装、それは女の装い……。

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