ハムスターの無限増殖炉

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自由なパンダさん
24/07/20 14:34(更新日時)

とある公園に金属製の謎の箱が置いてあった。箱は金色に光っており上部には穴が空いていた。とても不思議な魅力を放っている。タカシ君が箱を触ると箱はほんの少しだけ振動した。次の瞬間、穴から何かが射出した。タカシ君が驚いて見上げると小さな生き物が空中に浮いていた。よく見るとそれはハムスターだった。そして翼が生えていた。ハムスターはそのままどこかへ飛んでいった。

タカシ君は呆然としていたが、もう一度箱に触れてみた。すると再び箱が振動し、穴からハムスターが飛び出し、どこかへ消えていった。タカシ君は急いで家に帰ると、母親にそのことを話した。ところが母親は家事洗濯で忙しくタカシ君の話をほとんど聞いていなかった。仕方ないので友達のジャスパー君の家に行って、彼を公園に連れていった。

何が起きたのかを詳しく説明していると興奮したジャスパー君は太鼓の達人のように叩き出した。止めるんだ!ジャスパー君!というタカシ君の必死の静止を振り解き、ジャスパー君は何かに取り憑かれたように金の箱を叩き続けた。しゅぽぽぽぽぽっ、という音を立てながらハムスターが無限に量産されていく。公園の上空一帯がハムスターによって覆い尽くされていった。人々は驚きと不安の声を漏らしながらもスマホでその奇妙な光景を写真や動画に収めていた。

いい加減にしろ!タカシ君はジャスパー君を跳ね飛ばした。地面に放り出されたジャスパー君は笑いながら、凄い!凄いぞー!グレイト!と叫んでいる。タカシ君は箱の穴を塞ごうとしたが、ハムスターの飛び出す勢いはまるで弾丸のように力強く、子供の力で抑えつけることは不可能だった。そして空に広がったハムスター達が一斉にどこかへ消えていった。辺りは嘘のように静かになった。

帰宅すると母親が怒鳴った。羽のついたハムスターが二匹部屋にいたわ。拾ってこないで!

タカシ君は戦慄した。急いでジャスパー君の家に向かった。

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No.4099674 24/07/20 14:34(スレ作成日時)

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