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ゴキブリ1「俺たちって」

レス194 HIT数 12190 あ+ あ-

自由席( zfs6nb )
11/10/25 07:31(更新日時)

ゴキブリ1「嫌われものだよなぁ~」

ゴキブリ2「・・・」

ゴキブリ1「人に見付かったら、色んなものとんでくるしな」

ゴキブリ2「・・・」

ゴキブリ1「俺ついさっきは、ハエタタキで追い回されたよ
しかも、まだ小さい女の子だったんだぜ!
それが『イ゛ヤ゛ー』とか、言いながらブンブン降り下ろして来るんだよ…」

ゴキブリ2「・・・」



…続く

No.1447017 10/10/20 19:44(スレ作成日時)

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No.101 10/11/27 16:43
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ゴキ妹「蜘蛛!?」

ゴキ兄「ちっ!…なんてタイミングの悪い!」

ゴキB「出るとこ間違えちょるなぁ」

ゴキ兄「ええ、インパクトを残せないタイミングですなぁ」

クモC「う、ウルサイ黙れ!」

ゴキ妹「早く逃げるの!」カサッ

ゴキ兄・ゴキB「」カサッ

クモC「調子狂ったがまぁ良い、絶対取っ捕まえてやる!! 特に『インパクトを残せない』とか言ったヤツ!!」カサカサッ

ゴキ兄「俺標的!?」カサカサッ

ゴキ妹「にぃ、絶対逃げきってよ!」カサカサッ

クモC「無駄無駄無駄無駄無駄!!」

ゴキ兄「うっ!追い付かれる!」シャッ

クモC「無駄ぁ!」ガシッ
クモC「捕まえたぁあ!」

ゴキ兄「ふっ、馬鹿め!そいつはざんぞうだ!!」









ゴキB(本名ざんぞう)「捕まっただぁ~!」

ゴキ妹「!!……ざんぞうさん!(っていうのね)」

No.102 10/11/27 16:48
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クモC「なんて、紛らわしいヤツだ!…だが、狙いと違うが獲物を捕まえたことにかわり無い」

ゴキ兄「くっ…ざんぞう!」

ざんぞう「気にしんでよか…唯一名前が有るだけでも幸せものだぁ。それに嬢ちゃんを助けて死ねるなら本望!」

ゴキ妹「…そんな最期みたいな!」

ゴキ兄「あなたという虫は!…もっと、語り合いたかった!」

クモC「無駄無駄ぁ!逃げられないよ♪」

ざんぞう「いんやぁ~、今までのバチが当たったとよ…幼女にボディータッチ(わいせつ)したり、 物陰に連れ込んで(誘拐)出られなくして(監禁)、 足のギザギザでドSプレイ(傷害)したりetc… それをいろんな子に(余罪数件)しただぁ~」


ゴキ兄「…コイツ駄目だな」

ゴキ妹「…うん、救いようがない」

クモC「お、俺はトンでもない悪のカリスマを相手にしてるのか!?」

ゴキ兄「蜘蛛よ、最早裁くのはお前の仕事だ…」カサッ

ゴキ妹「情状酌量の余地なしだわ…」カサッ

クモC「うぉぉおおお!!」ガブッ

ざんぞう「WRYYYYYYY!!」



>※この作品はフィクションです。
>実在のざんぞうさんとは一切関係ありません。
>全国のざんぞうさんごめんなさい。

No.103 10/11/27 16:54
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 ……………………

ゴキ兄「とりあえず外に来たが、疲れたな…」

ゴキ妹「どちらかと言うと精神的にね…」
ゴキ兄「もしかしたら、次の犠牲者は妹だったかも知れないからな」

ゴキ妹「…言わないで、思い出すと何かイラっとするの」

ゴキ兄「まぁ、さっきは俺もコイツ駄目だと思ったし、実際擁護のしようもないが、とりあえずは、俺たちに無害で蜘蛛の犠牲になったんだ…ちょっと申し訳無いと思うよ」

ゴキ妹「バチが当たったんでしょ? 被害者も浮かばれるよ?」

ゴキ兄「妹もアイツが蜘蛛に捕まらなかったら危なかったんだぞ?」

ゴキ妹「それは、そうだけど…もし、自分が被害者だったらって思うと、たぶん、一生許せない!」

ゴキ兄「…!!…ちょっと待った!」

 カサッ

 『アナタ達♪こんなところでなにしてるの??』

ゴキ兄「お、お前は!?」

ゴキ兄「久しぶりだなぁ、全く会いたくなかったけど…逃げるぞ」カサッ
ゴキ妹「」カサッ

クモ「あっ!ちょっと待ちなさいよ!!」クモ「さっき食事したから、別に襲う気は無いわ!」カサッ

No.104 10/11/27 16:56
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ゴキ妹「嘘よ!それなら特に声かける必要無いもの」カサカサッ

クモ「もう!ホントにホントなのよー」カサカサッ

ゴキ兄「じゃあせめて止まってくれ、流石に信用出来ないから安全な位置まで移動する」カサカサッ

クモ「分かったわよ…しょうがないわね!」ピタッ

ゴキ妹「ふぇ?…ホントなの?」

ゴキ兄「すぐ逃げたから妹は知らないと思うが、コイツは狩りを楽しむヤツだ…すぐに信用は出来ない」

クモ「コイツじゃ無いわ、クモよ」

ゴキ兄「いや、前回自己紹介とかしてないし……」

クモ「それはそうね…アナタ達は?」

ゴキ妹「…ゴキ妹」

ゴキ兄「…ゴキ兄だが」

クモ「この子、前の幼虫!?」

ゴキ兄「あぁ、そうだよ」

クモ「ずいぶん大きくなったわねぇ~!」

ゴキ妹「聞いた?にぃ?…私もう大人だよ?」

ゴキ兄「成長しても、妹だ」

クモ「アナタ達兄弟だったの?」

ゴキ兄「…うん……まぁ」

クモ「何か煮え切らない返事ねぇ?」

ゴキ兄「別に良いだろ?…ってか、食事済んだってのに、こんな所で何してたんだ?」

クモ「えっとー、それは…最近つまんなくて、何かセンチメンタルなのよ!」

No.105 10/11/27 16:58
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ゴキ兄「ぷっwなんだそれ、全然イメージ出来ないんだけど?w」

クモ「…あらあら、食べられたいのかしら?」

ゴキ兄「あっ! いや! すまない…」

ゴキ妹「何かあったの?」

クモ「う~ん、何かあったって訳でも無いけど…日常がつまらなくて、ね」

ゴキ妹「じゃあ、どうして襲う訳でも無く声掛けたの?」

クモ「ぶっちゃけ襲う気だったわよ? 正確には、気晴らしと食後の運動を兼ねて、鬼ごっこをしたかったくらいだけど…」

クモ「でも、声掛けたら懐かしい顔じゃない? 興味あったから、話してみたかったのよね…」

ゴキ兄「クモって狩りしてないときは普通何だな?」

クモ「あらあら、どういう意味かしら? そう言えば『あんたみたいなメスに興味は無い』とか言ってくれたわよねぇ?」

ゴキ兄「ごめんなさい」

クモ「冗談よw あのときとは状況が違うから一々気にしないわよw」

ゴキ兄「冗談に聞こえないっての…」

クモ「あははは…w」
クモ「もう一匹は一緒じゃ無いけど、元気してる?」

ゴキ妹「………」

ゴキ兄「………」

No.106 10/11/27 17:02
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クモ「…?マズイ事聞いちゃったかしら?」

ゴキ妹「おじさんは…」

ゴキ兄「いや、俺が話そう…妹はまだ小さかったから、うる覚えだろう」

クモ「別にいいのよ? 話しにくい事なら」

ゴキ兄「……なんか俺もセンチメンタルなようだ…愚痴と思って聞いてくれ…」

クモ「ええ、いいわよ」

ゴキ兄「今そっちにいく」カサッ

クモ「あら? 怖くないの?」


ゴキ兄「そんな気分なんだ」カサッ
ゴキ兄「となり失礼」

クモ「何か変な気分だけど、いいわよ」

ゴキ兄「俺も蜘蛛ととなりで話すのは初めてで変な気分」

クモ「それはそうね、私達蜘蛛ととなりで話すのは、断末魔をあげる時でしょうからw」

ゴキ兄「ははは……笑えねぇよ」

クモ「事実だから、こうして話すだけでとなりにいるのは、お互い変な気分なんでしょ?」

ゴキ兄「違いねぇw」

クモ「でっ?なにがあったのよ?」

ゴキ兄「あぁ、それはな…」


 …… 63-65 68-70 参照 ……


ゴキ兄「…という事があったんだ…」

クモ「そう……良く分からないわ…」

ゴキ兄「えっ!?」

No.107 10/11/27 17:06
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クモ「ゴメンね…ゴキ兄が哀悼する気持ちは分かるわ…」
クモ「でも、ゴキ1が自身を犠牲にしてまで、助けるメリットが分からないのよ」

ゴキ兄「???」

クモ「私達は誰かと一緒に行動する事が無いってのもあるけど、 こっちにいるゴキブリは私達が狩りをしてる最中に、 自身を危険に晒してまで助けに来たりしないわ…」

クモ「でも、それって普通だと思うの…いくら助ける事が出来ても、 代わりに死ぬんじゃ、何の意味もない。」

ゴキ兄「本気でそう思うのか?」

クモ「誰しも自分自身が大事だから、 自分の犠牲ありきで動く意味も無いわ」
クモ「むしろ、普通は誰か為としながらも、 自分に支障の無い範囲で、 自分にとって得かどうか考えるものじゃないかしら?」

ゴキ兄「利用するってことか?」

クモ「平たく言えばそうね。 例えば誰かと一緒に何かするって、利害の一致が最低条件じゃ無いかしら?」

ゴキ兄「じゃあ、俺はクモから見たら獲物でしか無いと思うが、 今はこうして一緒に話してる。」
ゴキ兄「これも利害の一致なのか?」

No.108 10/11/27 17:17
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クモ「襲われるという害が無い上で、お互い話したいという利が一致した…そう言うことじゃないかしら?」

ゴキ兄「クモって大切だと思える相手はいるか?」

クモ「恋仲のこと?」

ゴキ兄「恋仲に限らず大切だと思える相手」

クモ「……獲物?…かしら」

ゴキ兄「…そうか……良くわからないな…」

クモ「そう? まぁ、私も前にゴキ兄がメリットも無いのに、命懸けでゴキ1を助けに来たことが不思議だからお互い様ね」

ゴキ兄「だから、話してみたかったのか?」

クモ「えぇ、そうよ」
クモ「でも、やっぱり良く分からないわ…種族の違いかしらね…」

ゴキ兄「こうして一緒に話す事も出来るんだ…絶対に相入れないとも思えないんだがな…」

クモ「そう?じゃあこれからしばらく一緒に行動しない?」

ゴキ兄「はっ??」

クモ「不思議だから、興味有るのよ…その代わり、私はアナタ達を獲物にしないし、他の虫から守ってあげるわ」
クモ「悪くは無いでしょ?」

ゴキ兄「まぁ、俺も正直クモが不思議だから構わない…後は妹次第………ってか話し込みすぎて放置し過ぎたな…」

クモ「じゃあ、妹さんとも話しましょ」

No.109 10/11/29 19:14
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 ………

ゴキ妹「zzZ…ん…」

クモ「……寝てるわね…」

ゴキ兄「そういや疲れてたからな…」

クモ「どうするのよ?」

ゴキ兄「明日……と言いたいところだが、こんなところで寝るわけにもなぁ……起こすか」

ゴキ兄「オイ!!」ユサユサ

ゴキ妹「むー……後√2時間…」

ゴキ兄「1.4142135623730950488…時間!? 逆にいつ起こせばいいんだ!?」

クモ「……今よ」

ゴキ兄「そうだった。 分かるが故のミステイク//」テヘッ

クモ「早く起こしなさいよ…なんなら私が起こしてもいいわよ」

ゴキ兄「起きて目の前に蜘蛛がいたら、トラウマ級のホラーだな」
ゴキ兄「いたッ! ちょっ! 噛むのはッ!」

クモ「アホな事言ったり、無理数並べたりしてないで、さっさと起こしたら?また、噛むわよ?」

ゴキ兄「ちょっと痛いくらいに噛むのは、それはそれでまぁ悪くは…」

クモ「そのまま食しても…」ギロッ

ゴキ兄「ハイ、ゴメンナサイ、タベナイデクダサイ」ガクガクブルブル

No.110 10/11/29 19:15
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クモ「もう一度言わないとダm」ゴキ兄「さぁ、妹起きるんだ! お兄ちゃんの命は妹が起きるかどうかにかかってるッ!! 起きろ! 起きてね! 起きて下さい!!」

ゴキ妹「むー…起きたよ~…」

ゴキ兄「ありg」
クモ「おはよう、妹ちゃん」

ゴキ妹「ふぇっ!?蜘蛛!!?……う~んとぉ?…え~っとぉ?…」
ゴキ妹「あっ!話し終わったの!?」

クモ「えぇ、…妹ちゃんも今まで大変だったわねぇ」

ゴキ妹「…うん…悲しかったの…でも、ずっとお兄ちゃんが居てくれたから、辛くはなかったの」

ゴキ兄「妹y」
クモ「良いお兄さんね…」

ゴキ妹「ちょっと…いや、かなり変態だけどねw」

ゴキ兄「変なこt」
クモ「そうなの?まぁドMな感じはしたわね」

ゴキ妹「そんな僅かな時間で地が出たの!? でも、ドMだけに収まらず、ロリk」
ゴキ兄「虫前で言うことじゃありません!」

ゴキ妹「じゃあ、治してよ」

ゴキ兄「個性が…」

ゴキ妹「そんな個性捨ててしまえば良いのに…」

ゴキ兄「やっぱり、けっこう嫌われてる!?」

No.111 10/11/29 19:17
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クモ「そんな事無いと思うわよ…変態って罵りながらも、ゴキ兄に感謝してる、良い妹さんじゃない」

ゴキ兄「そうなのか?感謝してくれてるのか?」

ゴキ妹「う…うん…//」ボソッ

ゴキ兄「へっ?なんて言った?」

ゴキ妹「し、知らない…//」プイッ

クモ「あはは…」
クモ「ねぇ、妹ちゃん?」

ゴキ妹「なに?」

クモ「私には、兄弟姉妹が居ないから、アナタ達みたいな“仲の良い兄妹”というのを知りたいの…だから、しばらく一緒に行動しても良いかしら?」

ゴキ妹「えっ!そうなの!?」
ゴキ妹「…うん!クモさん悪い虫じゃなさそうだし、にぃがいいって言うなら私はいいよ!」

クモ「ありがとうね…やっぱり妹ちゃんは優しくて良い子ね」

ゴキ妹「そ、そんなこと……//」

クモ「ホントよ?……………」

クモ(えぇ、本当に扱いやすくて良い子よ…)

No.112 10/12/01 19:49
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ゴキ妹「にぃはどうする?」

ゴキ兄「お兄ちゃんは構わないよ、それに、他の虫から守ってくれるみたいだし」

ゴキ妹「ホントに!?」

クモ「えぇ、私のお願いを聞いてくれるんだもの、出来ることはするわ」

ゴキ兄(『出来ることは』か…普通なんだが、さっきの話しを聞いた後だと、妙にドライに感じる…まぁでも、仲良くなってくれれば…)

ゴキ妹「クモさんは本当は優しくて、カッコイイ虫だね!」

クモ「優しい?……私が?」

ゴキ妹「えぇ、昔私達を襲ったのが嘘みたい…」

クモ「あの時はアナタ達の事を“餌”として見てた…でも、今は違うわ…それだけの事よ?」

ゴキ妹「そう言われるとコワイけど…今からは友達だよね?」

クモ「友達?……そう!友達よ」

ゴキ妹「エヘヘ//…これからよろしくね!」

クモ「えぇ…よろしくね」

ゴキ兄(すごくなついたなぁ…妹は無意識だろうが、ドライに考えると、お互い仲良くする事に“利”がある……あながちクモの言ってる事も間違いでは無いかもな……)

No.113 10/12/01 19:51
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ゴキ兄「じゃあ、とりあえずは物陰で寝ようか…」

ゴキ妹「うん♪」

クモ「えぇ、良いわよ」

ゴキ兄「それと、クモ」

クモ「なに?」

ゴキ兄「改めてよろしく……」

クモ「ふふ…よろしくね…♪」

 ………

ゴキ妹「zzZ…」

ゴキ兄(クモの言ってる事が間違いでは無いのなら、俺達は無意識的にそう割り切りたく無いから、それらしい訳を付けているのか……?)

ゴキ兄(そんな事無いと思ってたのに…否定を裏付ける事も出来ない……よく分から無くなって来た……)


クモ〈起きてる?〉ヒソヒソ

ゴキ兄〈ん?ああ、起きてるよ〉ヒソヒソ

クモ〈妹さんは良い子ね〉

ゴキ兄〈どうも…でも、そりゃクモ名演だろ?〉

クモ〈そうかしら?〉

ゴキ兄〈その前にあんな話ししてなきゃ、普通に良い虫に見えるよ…〉

クモ〈なら、途中で否定してくれても良かったのに〉

ゴキ兄〈何度か言葉を遮っておいてよく言う〉

クモ〈ふふ…でも、仲良くなっておいた方がアナタも都合が良いでしょ?〉

No.114 10/12/01 19:54
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ゴキ兄〈まぁ、ツンケンされるよりは、な…〉

クモ〈ふふ…それなら、遮る必要も無かったわね〉

ゴキ兄〈なんだ?カマかけてたのか?〉

クモ〈確認よ?一応ね…〉

ゴキ兄〈ふぅ、分からないな…〉

クモ〈何が?〉

ゴキ兄〈その言い回しだと、妹と仲良くなりたいから、そうした訳では無くて、その方が都合が良いから…自分の“利”に繋がるから、そうしたんだろ?〉

クモ〈えぇ、そうよ〉

ゴキ兄〈そういうのって相手を騙してるようで、何か違う気がする……でも、妹から見てクモが襲ってくる“害”から、自分を分かってくれる上に守ってくれる“利”に転化したから、なついた部分は有ると思う…〉

クモ〈そうでしょうね、そういうような事を伝えたつもりよ…〉

ゴキ兄〈そして、そんな考えは違うと思っていた俺は、近くにいて『表面上でも仲良くなってくれたら…』と思った……そう、さっきも言ったように、俺にとっても都合が良かったんだ…〉

ゴキ兄〈クモの言葉を借りるなら、“利害が一致”したからクモの否定をせず、自分の目的の為に間接的でも妹の素直な気持ちを“利用”しようとしたのだろう…〉

No.115 10/12/01 20:01
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クモ〈自分の考え方が分からなくなった?〉

ゴキ兄〈あぁ…〉

クモ〈私もよ…〉

ゴキ兄〈えっ?〉

クモ〈私は妹さんにさっき話した“利”のかわりに蜘蛛が一緒という“害”があると伝えたつもり…普通いくら襲わないと言っても、蜘蛛と一緒にいる事は恐怖のハズよ…〉

ゴキ兄〈あぁ、そう言われればそうだ、自分が一緒に行動するのが目的だから、そこまで考えて無かった〉

クモ〈最初はただ話しを全部真に受ける『扱いやすい子』だと思ったわ……でも…妹さんは私のことを優しいと…友達だと…言ったわ…〉

クモ〈優しいと勘違いするのは、まだ理解できるわ……でも…友達だなんて、恐怖の対象に言える事では無いわよね…?〉

ゴキ兄〈単純に恐さを感じないんだろ?俺がクモにそうで有るように…〉

クモ〈どうして?アナタと私は一緒にいる事が“利”だけど、妹さんは違うのよ?……だから、良い子だとは思う……でも、私は分からないわ…〉

No.116 10/12/01 20:03
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄〈友達なら、利害は重要な事じゃ無いだろ?…いや、害だけが大きいなら友達やめるだろうから、害が極力少なければ、利はあまり関係無いだろ?〉

クモ〈そういうもの?〉

ゴキ兄〈そうだと思う…今はちょっと自信ないけど…〉

クモ〈ふふふ…〉
ゴキ兄〈ははは…〉

クモ〈お互い分からない事だらけね〉

ゴキ兄〈あぁ、でもなんか話して落ち着いた〉

クモ〈私もよ…もう寝ましょうか?〉

ゴキ兄〈そうだな…確かに眠い…〉

クモ〈ふふ…おやすみ…〉

ゴキ〈あぁ、おやすみ…〉


 ……………………


ゴキ妹「むー…2匹とも起きるの遅いの…」

ゴキ兄「…zzZ」
クモ「…zzZ」

ゴキ妹「にぃの寝てる位置…クモさんに近い……昨日2匹で起きてたの?…メスの勘!(キリッ」

ゴキ妹「クモさん…これから要注意ね!」

 ………

ゴキ兄「ふぁあ~…おはよう」

クモ「ん!ぅぅん~…おh」
ゴキ妹「にぃ!おはよう!!」

No.117 10/12/01 20:10
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「あぁ、2匹ともおはよう」

クモ「ちょっt」
ゴキ妹「にぃ!今日はなにする!?」

クモ「??」
ゴキ兄「??」
ゴキ兄(クモは何を言いかけたんだ?)

ゴキ兄「…とりあえず、何か食べ物探しに行こうか」

ゴキ妹「うん♪」
クモ「妹ちゃん?」

ゴキ妹「な、なに!?」アセアセ

クモ「私は他で探すわ」

ゴキ妹「う…うん」

ゴキ兄「何で?」

クモ〈私は肉食よ?〉ヒソヒソ

ゴキ兄〈あーなるほど〉ヒソヒソ

クモ〈がんばってね♪〉

ゴキ兄〈何が?〉

クモ〈ふふ…あとでね♪〉

クモ「じゃあね、妹ちゃん♪」

ゴキ妹「うん、またね…」
ゴキ妹(むー、ヒソヒソ話し~)

ゴキ兄(何なんだろ??)

ゴキ兄(何か分からないけど、しかしクモのあの楽しそうな態度は、俺にとって楽しくなさそうなのは気のせいだろうか?…)

No.118 10/12/01 20:13
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ妹「クモさんあっちに行ったから、反対に行こ!!」

ゴキ兄「あぁ、いいよ」
ゴキ兄(獲物を襲うとこ見られ無いし、好都合だな)

ゴキ妹「ねぇ、にぃ?」

ゴキ兄「ん?なに?」

ゴキ妹「昨日クモさんと長いこと起きてたわね?」

ゴキ兄「あっ!…いや!」
ゴキ兄(聞いてたのか!?)

ゴキ妹「言葉に詰まった!やっぱり話してたのね!2匹だけで!!」

ゴキ兄「えっ!その…」
ゴキ兄(聞いてはいない?)

ゴキ妹「なに話してたの!?」

ゴキ兄(てきとーに話し引っ張りつつ)
ゴキ兄「うん、確かに少し話してたよ、そんなに気になるか?」
ゴキ兄(誤魔化しを…)

ゴキ妹「今日もさっき少しヒソヒソ話ししてて!すごく仲良さそうね!フン!」

ゴキ兄「オイオイ!これから一緒に居るとは言え、クモは蜘蛛だぞ?信用出来ないから話してただけだ」
ゴキ兄(って、クモ評価を下げてもダメだな…)

ゴキ妹「へ~、それでヒソヒソ話するまで仲良くなるんだ~、へ~」ジィー

ゴキ兄(うっ、確かに…)
ゴキ兄「………いや、ほら…」
ゴキ兄(しかし、コイツ変な勘違いをしてないか?)

No.119 10/12/01 20:17
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ妹「ふ~ん、ホントは言えない事なんだ~?」ジィー

ゴキ兄「いや、妹が心配で…」

ゴキ妹「ふぇっ!?」

ゴキ兄(おっ?)
ゴキ兄「そう、昨日クモはああ言っていたが、いざ、お腹が空けば食べないとは言い切れない…だから、クモが寝付くまでは眠る訳にもいかなかった…」
ゴキ兄(なんか変だがまぁいい)

ゴキ妹「……じゃあ、なに話してたの?」

ゴキ兄「あんまり言うべきじゃ無いと思うけど…妹についてだ」

ゴキ妹「えっ!そうなの?」

ゴキ兄「あぁ、クモは自分が蜘蛛なのに、妹が快く受け入れてくれて、友達と言ってくれた事がすごく嬉しかったみたいだ」
ゴキ兄(嘘ではないしな)

ゴキ妹「そんな!?あ、当たり前じゃない//」

ゴキ兄(オイオイ変に勘ぐったのは誰だよ…)
ゴキ兄「元は襲うことは無いのか心配だったが、杞憂だったようだな」

ゴキ妹「バカね!クモさんはいい虫よ!」

ゴキ兄(お前はそのクモに…まぁいい)
ゴキ兄「あぁ、さっきも小声で『妹さんをしっかり守ってね』と言われたよ」
ゴキ兄(言って無いけど…)

No.120 10/12/01 20:26
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ妹「そっか~♪ホントにクモさんていい虫よね♪にぃも見習いなよ♪」

ゴキ兄「ははは…そうだな」
ゴキ兄(ふぅ、誤魔化せたか…クモが扱いやすいと言うのも分かるな)

ゴキ妹「にぃ♪早く行こ♪」

 ……………………

ゴキ妹「クモさん♪」

クモ「あら、妹ちゃん♪カワイイわねー♪」ギュッ

ゴキ妹「えへー//」

ゴキ兄(あぁ、メスってコワイなぁ…)

クモ「ゴキ兄♪アナタもしてあげるわ♪」

ゴキ兄「慎んでお断りさせて頂きます」

クモ「遠慮しなくていのよ♪」ギュッ

クモ〈頑張ったわね〉ヒソヒソ

ゴキ兄〈あん?〉ヒソヒソ

クモ〈妹ちゃんを見れば分かるわよ♪〉

ゴキ兄〈気付いてたなら先に教えろよ…〉

クモ〈ふふ…♪〉


クモ「妹ちゃんが他の虫に襲われないか心配だったわ」ナデナデ

ゴキ妹「えへー//…大丈夫だったよ//」

クモ「もし襲われたら、すぐに逃げて来なさいよ」

ゴキ妹「クモさん、お母さんみたい//」

クモ「そう?でも、まだ若いから、姉様にして♪」

ゴキ兄(姉様!?)

ゴキ妹「クモ姉様?…//」

ゴキ兄(…………やっぱりメスってコワイなぁ)

No.121 10/12/01 21:09
名無しに変わりまして… ( rG78nb )

これは…ラブコメ…なのか…?

兄×妹=禁断の愛
兄×クモ=異種姦
妹×クモ=異種+百合

何処に向かうのだろうか…ww


内容は面白いんだが、欲言えばいっそ誰かに、擬人化した絵を書いて貰いたいものだ。

  • << 123 暇だから一所懸命書いてやった↓     〇  → /Т\  ク ζ| /  モ  / ̄\_    /  / ̄ ̄Τ〇 ←兄    ι  ┘  └ これが俺の精一杯。     ,⌒ヽ -=ミ ̄ ̄\ ,⌒、    ,' //彡 = ミ〝 X  `、   / /"/ 彡/ ヾ ヾ ミ |\  `、   /〈/∥/ /〃∥ │リ\ │ヾ〉 │  | ι;Ⅳ レ|/レV゙Mλ |ヽ/|  │  | | |/ ノ   ーヽレ /|` |  │  | |'| ●  ●  | ノэ|,|  │    /,"⊂⊃ ω ⊂⊃| |"|ヽ\   / リ〃|`/ ̄|__ イ|| /ゞ:|   |'|リ/|/ /∥  /||/〃'人リ       ↑妹 文字サイズを一番小さいのにしないと、携帯からは、見れないかも。

No.122 10/12/02 01:59
自由席 ( zfs6nb )

>> 121 石ころを狙った場所に蹴っても、あらぬ方向に転がって行ったりもする…今そんな感じ。




なんで、ゴキブリでラブコメ書いてるのかな…



いっそ、完全に擬人化した方が俺も書きやすいかもしれない。
ちょっと調べようしてリアルな画像を見ると、しばらく話が浮かばなくなるから困ったもんだ。

No.123 10/12/02 18:14
自由席 ( zfs6nb )

>> 121 これは…ラブコメ…なのか…? 兄×妹=禁断の愛 兄×クモ=異種姦 妹×クモ=異種+百合 何処に向かうのだろうか…ww 内容は面白いん… 暇だから一所懸命書いてやった↓



    〇
 → /Т\
 ク ζ| /
 モ  / ̄\_
   /  / ̄ ̄Τ〇 ←兄
   ι  ┘  └


これが俺の精一杯。











    ,⌒ヽ -=ミ ̄ ̄\ ,⌒、
   ,' //彡 = ミ〝 X  `、
  / /"/ 彡/ ヾ ヾ ミ |\  `、
  /〈/∥/ /〃∥ │リ\ │ヾ〉 │
 | ι;Ⅳ レ|/レV゙Mλ |ヽ/|  │
 | | |/ ノ   ーヽレ /|` |  │
 | |'| ●  ●  | ノэ|,|  │
   /,"⊂⊃ ω ⊂⊃| |"|ヽ\
  / リ〃|`/ ̄|__ イ|| /ゞ:|
  |'|リ/|/ /∥  /||/〃'人リ

      ↑妹

文字サイズを一番小さいのにしないと、携帯からは、見れないかも。

No.124 10/12/11 19:34
自由席 ( zfs6nb )

 ……………………

ゴキ妹「…zzZ」

ゴキ兄(相変わらずクモが何を考えているのか分からない…)

ゴキ兄(態度的にはそうでも無いんだが、奥には俺が不思議に感じる考え方があるわけで…)

ゴキ兄(理解しようと歩みよっているのか、表面上仲良く手懐けようとしているのか…)

ゴキ兄(まぁ、今日は俺自身、妹の素直さを利用したようなものか…)

  トン トン
ゴキ兄「ん!?」ビクッ

クモ〈また、考え事??〉ヒソヒソ

ゴキ兄〈あぁ、お陰様で…〉ヒソヒソ

クモ〈後悔かしら?〉

ゴキ兄〈相変わらず鋭い事で…〉

クモ〈ふふ…亀の甲より年の功よ♪後はメスの勘♪〉

ゴキ兄〈…クモってどれくらい生きてるんだ?〉

クモ〈少なくともアナタの数倍よ?〉

ゴキ兄〈へっ?俺4ヶ月くらいだけど?いったいクモはどれくらい…〉

クモ〈メスにそういう事詳しく聞いちゃうの?〉

ゴキ兄〈…いや、お前が振って来ただろ?…〉

クモ〈まぁいいわ、大体アナタの9倍よ〉

ゴキ兄〈36ヶ月!?…クモっておばさんなんd〉
クモ〈食 べ ら れ た い?〉

ゴキ兄〈見た目ってすごく大事だと思います〉

No.125 10/12/11 19:36
自由席 ( zfs6nb )

クモ〈実際、アナタ達チャバネゴキブリは、寿命が大体4ヶ月~8ヶ月で、私達アシダカグモのメスの寿命が5年~7年だから、若さで言ったら似たようなものか、少し私の方が若いくらいよ?〉

ゴキ兄〈そんなに寿命の差が…〉

クモ〈まぁ、ゴキブリは私達の寿命なんて知らないでしょうけど、蜘蛛からはゴキブリの世代交代を何回か見ることになるわ〉

ゴキ兄〈…まだ若そうに見えたのに、どうりで何かと鋭い訳で…〉

クモ〈ふふ……経験もそれなりなのよ♪それより…〉

クモ〈…どうして、妹さんに嘘ついたの?〉

ゴキ兄〈えっ!?〉

クモ〈おそらく、私の事聞かれたわよね?〉

ゴキ兄〈あ、あぁ〉

クモ〈でも、妹さんの私に対する態度はむしろ良くなってたわ、どうしてでしょうね~?♪〉

ゴキ兄〈………〉

クモ〈嘘を付くことに罪悪感を感じるなら、本当の事を言っても良いのよ?〉

ゴキ兄〈嘘は言ってな…くも無いけど…言わなくてもいいことを伏せたってのが大きいかな? だから……敢えて話す必要も無いかと…〉

クモ〈ふふ……ありがとう〉

ゴキ兄〈なんで??〉

No.126 10/12/11 19:39
自由席 ( zfs6nb )

クモ〈私妹さんがホントに可愛く思えて来たのよ…何か分かりそうな気もするの…だから、ここでドギマギした関係にならなくて良かったわ…〉

ゴキ兄(……何か引っ掛かる…が、まぁいい)
ゴキ兄〈俺は妹の素直さを利用した感が拭えないけどな〉

クモ〈えぇ、本当に良い子ね…アナタも見習ったら?〉

ゴキ兄〈妹と同じような事を…〉

クモ〈あら?アナタの大好きな妹さんに似てきたかしら?〉

ゴキ兄〈ハイハイ、そりゃ良かったな〉

クモ〈ふふ…大好きな事を否定はしなのね♪〉

ゴキ兄〈なんだ?否定して欲しかったのか?〉

クモ〈お似合いだな♪と、思うわよ?〉

ゴキ兄〈何を言うかと思えば…〉

クモ〈もしかして、妹さんの態度で気付いてない?〉

ゴキ兄〈あっ?何がだよ?〉

クモ「ふふ…あはは…そうなんだ…あははは…」

ゴキ兄〈しっ! 声でかいって!〉

ゴキ妹「…むー…」

ゴキ兄・クモ「!!!」ビクッ


クモ〈ね、寝ましょうか〉アセアセ

ゴキ兄〈そ、そうだな〉アセアセ

No.127 10/12/11 19:44
自由席 ( zfs6nb )

 ……………………

ゴキ妹「…むー、またにぃは起きないの!」

ゴキ兄「…zzZ」

ゴキ妹「クモ姉様は起きてるのに…」

クモ「妹ちゃん♪」

ゴキ妹「なに?クモ姉様?」

クモ「私が起こしてアゲルわよ♪」

ゴキ妹「でも、なかなか起きないよぅ?」

クモ「ま・か・せ・て♪」


  ガブッッ!!!

ゴキ兄「あ゛び@△りゃ×∀え゛▲Ф!」

ゴキ妹「わッ!わッ!」

クモ「起きた?」

ゴキ兄「お前!コノy」
クモ「起 き た ?」

ゴキ兄「…ハイ起きました。優しく噛むという選択肢は無かったのでしょうか?」

クモ「残念ながら…普通に噛むか、勢い余って食べてしまうかのニ択だったわ」

ゴキ兄「噛まれるだけにとどまっていただいて、嬉しく思います」

ゴキ妹「大丈夫だよ、にぃは痛いのを気持ちイイと感じるから」

クモ「あらあら、さすがはMねぇ、むしろご褒美だったかしら?」

No.128 10/12/11 19:46
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「すみません。流石に不意討ちや度を超した痛みは快感にはなりません」

ゴキ妹「恥ずかしがり屋なのよね♪」

クモ「そう?じゃあこれからあまりにも起きるのが遅かったら、容赦なく噛むわね♪」

ゴキ兄「オイ!コラ!いい加減に」
クモ、ゴキ妹『なに?』

ゴキ兄「……お腹が空いて来ましたので、どこかにいきましょう」
ゴキ兄(Mだから引くんじゃないッ!!オスはメスに対して引かなければならないときがあるッ!!そう…相手が恐いときだッ!!)

 ………

クモ「私はこっちに行くわね」

ゴキ妹「一緒に行こうよ」

クモ「食べるものが違うのよ」

ゴキ妹「あっ!………」

ゴキ兄「俺たちゃ最悪紙でも何でもOKだからな」

クモ「あら?悪食なのね」


   ガチャ
     タッタッタッ

No.129 10/12/11 19:51
自由席 ( zfs6nb )

クモ「っ!!」ビクッ
クモ「に、人間!?」ブルブル

  『嵐のスカイックパワー!』

ゴキ兄「ごっこ遊び中か?…さっさと物陰に行こう…クモ??」

クモ「」ブルブル

  『うわぁっ!! ゴキブリと蜘蛛だ!!』

ゴキ妹「にぃ!見付かったよ!」

ゴキ兄「早く逃げるぞ!ほら、クモも」

  『よし!こうなったら! この!スカイックソード(メーカー希望小売り価格880円)で!!』

クモ「え、えぇ」カサッ
ゴキ兄、ゴキ妹「」カサッ

  『えい! やぁ!』ブンブン

ゴキ兄「あんなもんに当たるか!ハエタタキならヤバかったけど…」カサカサッ

クモ「はぁはぁ…」

ゴキ兄「クモ?…なに止まってる!?」

ゴキ妹「クモ姉様早くぅ!!」

  『今だ!レッドブレイク!!』ブゥン!

カサッ
クモ「はぁはぁ…」ピタッ

ゴキ妹「クモ姉!あと少しなの!!」

ゴキ兄「ちっ」カサッ

No.130 10/12/11 19:56
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ妹「にぃどこいくの!?」

  『うわぁ! 一匹こっちに来る!』ブンブン

ゴキ兄「………」カサカサッ

  『うわぁ!足に!』バタバタ

ゴキ兄「うお!! マズ!」バサッ


 クモ〈ゴキ兄…〉ボソッ

 ゴキ妹「クモ姉早く!私達が逃げないとにぃが…」

 クモ「ごめんなさい…もう大丈夫よ」カサッ

 ゴキ妹「うん!」カサッ


  『はぁはぁ、かべにとんで行ってもムダだッ!!』タッタッ


カサカサッ
ゴキ兄「やっと逃げたか…俺も逃げよ」バサッ

  『ッ!! わぁああ!!』ブゥン!

   ペチッ
       ポトッ

ゴキ兄「馬鹿な…羽根が…」

  『たお…した??』ジィー

ゴキ兄「足に問題は無いか…」カサカサッ

  『うわぁ!! 動き出したぁ!!』ビクッ

ゴキ妹「にぃ早く!」

ゴキ兄「あぁ…」カサカサッ

  『えい! レッドブレイク!!』ブゥン

   ガン

  『くそ!にげられた!』

No.131 10/12/12 17:04
自由席 ( zfs6nb )

 ………

ゴキ妹「にぃ大丈夫?」

ゴキ兄「ちょっと羽根が…」バサッ

ゴキ兄「…しばらく使えそうも無いな」

ゴキ妹「他は!?」

ゴキ兄「さすがにズキズキとするが、大丈夫そうだ…それより、クモは?」

ゴキ妹「奥にいるよ」

ゴキ兄「そうか……俺今日は食べ物探しに行けそうに無い」

ゴキ妹「私が探してくるよ!」

ゴキ兄「バカ!!今は危ないだろ!?」

ゴキ妹「昔私達のためにとうもろこしをくれたお返し!」

ゴキ兄「あぁ、そんなこともあったな…でも今は危険だ!」

ゴキ妹「いいの!!」

ゴキ兄「駄目!」

ゴキ妹「勝手するもん!!」カサッ

ゴキ兄「オイ!!」


ゴキ兄「ミスったな、行っちまった…まぁ、単独ならよっぽど大丈夫だと思うけど…」

ゴキ兄「クモは?…あそこか」カサッ


ゴキ兄「クモ!」

クモ「!!」

ゴキ兄「どうした?ボーッとして?」

クモ「アナタは何故人間に向かって行ったのよ!」

ゴキ兄「何故と言われると困る…咄嗟にそうしたからなぁ…」

クモ「助かる保証なんてなかったのよ!」

No.132 10/12/12 17:08
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「うん、まぁそうだけど…」

クモ「アナタが居なくなったら、妹さんはどうなると思ってるのよ!」

ゴキ兄「途中で考えたけど…すでに向かってたし…」

クモ「最初から私を気にして無いで、妹さんと逃げるべきよ!」

ゴキ兄「クモのことを気にしたのは事実だけど、向かった事のは咄嗟の事だし…」

クモ「私は蜘蛛よ!?アナタたちゴキブリの天敵よ!そもそも生死を分ける場面で他を気にする必要はない!…わよね?」

ゴキ兄「蜘蛛でも大切な友達に変わり無い」

クモ「………」

ゴキ兄「………」

クモ「わからないわ…」

ゴキ兄「わからなくてもいい…俺はそう思う、ただそれだけ」

クモ「………」

クモ「そう言えば、ケガ…しなかった?」

ゴキ兄「ふふ……『生死を分ける場面で他を気にする必要は無い』じゃ無かったか?」

クモ「そ、それは……そうよ…」

ゴキ兄「なら、俺がケガしても問題無いだろ?」

クモ「でも、私の所為でケガをしたら困るのよ」

ゴキ兄「誰が困るんだ?」

クモ「………妹さんよ……?」

クモ「………私、ゴキ兄の事も、自分が何を言いたいのかも、わからなくなったわ…」

No.133 10/12/13 16:41
名無しに変わりまして… ( rG78nb )

クモのフラグが立って来たな


でも
>> 123
から、妹への愛が感じられる件
妹のAAクオリティ高いww

まだ、これからか…

No.134 10/12/13 19:13
自由席 ( zfs6nb )

>> 133 あのAA書いて以来、妹からツンが薄れてしまったナンテコッタ


まだ
>> 121
の可能性以外に
どっちつかずEND
ハーレムEND
前作みたいに主要キャラ死亡END
の可能性もある


つか思ったより長くなるなコレ
50レスくらいでさらっと終わる気がしたんだが…

No.135 10/12/13 19:14
自由席 ( zfs6nb )

 ……………………

ゴキ妹「にぃただいま!」

ゴキ兄「あぁ、お帰り」

ゴキ妹「クモ姉様は?」

ゴキ兄「妹が行ってからちょっとして、食べ物を探しに行った…まぁ、気分転換もあるだろうけど…」

ゴキ兄「それより、ケガはしてないか?」

ゴキ妹「もう成虫だもん!食べ物くらい一匹で探せるの!」

ゴキ兄「まぁ言うほど心配しちゃいない、走る速度もおんなじくらいになったしな」

ゴキ妹「~♪ そう!もう、立派なの!」えっへん

ゴキ兄「それでも妹! で、あまり心配無いことでも、やっぱり心配してしまうのが兄」

ゴキ妹「……実の兄妹じゃないのに、いつまでも私は妹なの? にぃは兄なの?」

ゴキ兄「それはそうだろ?“実の兄妹なのか?”何て事より、“実に兄妹で在るか?”の方が重要じゃないか?」

ゴキ妹「……うん…でも、そうじゃないの…」

No.136 10/12/13 19:17
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「ん??」

ゴキ妹「実の兄妹じゃなくても兄妹で在るから、もう他虫にはなれないの?」

ゴキ兄(妹は…嫌々だったのか?)
ゴキ兄「……悪かった……俺のエゴで兄妹ととして縛り付けて居たんだな…」

ゴキ妹「えっ!ちがっ! そうじゃないの! それはちがくて……私は兄としてにぃは好きだよ……でも…でもッ!!」

         カサッ

ゴキ妹「他虫になれないって事は…他虫以上にもなれないんだよね……兄妹で在る以上、兄妹以外にはなれ無いんだよね…」

ゴキ兄「……? 兄妹で在ることに不満…なのか??」

ゴキ妹「不満じゃないの!…不安なの…にぃに大切な…本当の家族になる虫が出来たら…本当じゃ無い私はどうなるの?」

ゴキ妹「こういう嫉妬何て醜いかも知れないよ……でも、嫉妬しようが何しようが…兄妹で在る以上私は土俵にすら立てないの…でも、本当じゃ無いから、永遠に兄妹で在る保証も無いの…」

ゴキ兄「…そんなことは……無い…」
ゴキ兄(無いのか?…逆に言えば、妹にそういう相手が見つかったら??…)

No.137 10/12/13 19:21
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ妹「今は私もそう言えるよ?…でも、それは今はお互いそう思ってるから成り立ってると思うの…」

ゴキ兄「…………」
ゴキ兄(もし、妹に相手が出来たら…俺は……俺自身が…いや、たとえお互いが兄妹で在ると思っていても、妹の相手に気を使う…旗から見れば兄妹でなく、他虫なのだから…でも)

ゴキ兄「たとえそうでも、俺にとって妹で在ることに変わり無いよ…」

ゴキ妹「それがずっと続くか不安なの…私はにぃが好きだから…」

ゴキ兄「俺だって妹は大切だ!それに、俺は兄妹で在る事を“妹の母”に誓い、兄妹で在り続ける事を“親友”に託されたんだ」

ゴキ妹「……うん…でも、“今のにぃの意思”は? 私は兄妹じゃなくてもいいの…一匹のオスとして…にぃが好きだから…私はもう成虫…ちゃんと考えられるよ?」

ゴキ妹「だから、教えて欲しいの…お母さんやおじさんの事を抜きにした“今のにぃの意思”」

ゴキ兄「…俺は……」

No.138 10/12/19 17:09
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄(俺は……いや、答えはとうに出てた……)

ゴキ兄「……妹が……好きだった……ずっとな…」

ゴキ妹「にぃ!!」ポタッ

ゴキ兄(ダメだ…止まらない…)ギュッ

        クモ「………」カサッ

ゴキ妹「私…嬉しい…ずっと好きだったの」ポタッ

ゴキ妹「そぶりを見せても…にぃは兄で在り続けたから、不安だったの…」ポタッ

ゴキ妹「いつか…崩れちゃうんじゃ無いかって…」ポタッ

ゴキ兄(ハッ!…止めなきゃ…俺は何を誓い、託された! 今俺は…兄なんだ!)バッ

ゴキ兄「妹…俺は兄で、妹は妹なんだよ…でも、それはいつまでも崩れない…」

ゴキ妹「えっ!……そっか…そ、だよね……」

ゴキ妹「でも…にぃの言葉が聞けたから安心出来るよ…今は兄妹でも我慢する…」

No.139 10/12/19 17:12
自由席 ( zfs6nb )

 ………

 カサ カサ カサッ

ゴキ兄「…あっ! こんなところでどうしたんだ?」

クモ「……別に。何もしてないわよ」

ゴキ兄「あれ?何か冷たくない?」

クモ「アナタMだし丁度良いでしょ?」フン

ゴキ兄「いや、なんでだよ?」

クモ「別に私が冷たくたって他に優しくしてくれる方がいるわよね?」

ゴキ兄「別に妹はそういうのじゃない」

クモ「誰も妹さんとは言ってないわよ? それに、そういうのってどういうのかしら?」

ゴキ兄「うっ……そ、それは…」

クモ「ずっと好きだったのよね?ギュッと抱きしめて…」

ゴキ兄「見てたのか!?」

クモ「まぁ、妹さんも願いが叶ってよかったと思うわ」

ゴキ兄「いや、違う!」

クモ「何が違うのかしら?」

ゴキ兄「確かに『妹が好きだった』と言ったし抱きしめたが」
ゴキ兄(あれ?何か引っ掛かる)
ゴキ「そのあとやはり兄妹で在るべきというようなことを云った…」

ゴキ兄「クモにも話したが、兄として妹の面倒を看ることを妹の母に誓い、親友に託されたんだ……一匹のメスとして見ることじゃない」

No.140 10/12/19 17:14
自由席 ( zfs6nb )

クモ「好きだったと言ったのはそれを別とした、本心なのよね?」

ゴキ兄「確かにそうだけど!…」
ゴキ兄(何故かクモにそう言われるとイラッとする…)

クモ「ほらやっぱり! 良かったわね」フン
クモ「私は戻るわ」カサッ

ゴキ兄「あっ!」

ゴキ兄(クモも怒ってたな……明日謝ろう…)

ゴキ兄(…何を??……俺は…どうしたいんだ?……)

ゴキ兄(……あぁ、そうか…過去形なんだ…“好きだった”…強調するように“ずっとな”と後付けした…つまり今は違うんだ…)

ゴキ兄(もちろん今でも妹が嫌いな訳じゃなく好きけど……やっぱり妹としてなんだ…)

ゴキ兄(謝るべきは妹か?……いや、それ以前に自分自身をハッキリさせなきゃ……フワフワしてないで、堂々と流されずに伝えられ無いと意味が無い…)

ゴキ兄(………情けないよな?…俺が兄で良かったのかな?………ゴキ3ちゃん……ゴキ1……)

No.141 10/12/21 18:42
自由席 ( zfs6nb )

 ……………………

ゴキ兄「今日もカサカサ徘徊するか!」

ゴキ妹「うん♪」

クモ「あらあら、張りきってるわね♪」

ゴキ妹「最近クモさんも一緒で楽しいもん♪」

クモ「私もその方が楽しいもの♪行きましょう」

ゴキ兄「ああ!」

 一同「」カサッ


ゴキ兄(あれから数日経った。あの日の翌日からあの日がまるで嘘のように“普通”な訳で…悩ん出るのは俺だけ何だろうか…

ゴキ兄(変わった事と言えば、クモが食べ物探しに付いて来るようになった。まぁ、食べ物を見付けたらクモは別行動で狩りに行くが…)

ゴキ兄(皆仲が良いのは良いこと何だけど、なんかな~……俺と同じで恐れているのかな?)

ゴキ兄(……今が崩れてしまうかもしれないから……でも…)


ゴキ妹「あっ! あの半透明な袋の中から良い匂いがするぅ」クンクン

クモ「ゴミ袋ね! いつもより生臭いわね」スンスン

ゴキ兄「ん? なんか動いてないか?」

?「何見てんだよ くぉらぁ!!」 ピチピチ

ゴキ兄「何いきり立ってんだよ…」

?「ぁあん!? 俺様はエビという高級品何だよ! 水が無いから辛いんだよ! お前ら幾らするんだ?」ピチピチ

No.142 10/12/21 18:44
自由席 ( zfs6nb )

クモ「生きた状態なんて初めて見たわ!」
ゴキ妹「いくらと聞かれても、売られてすらないよぅ」

エビ「ハッ!!所詮虫だもんな!」ピチピチ

ゴキ兄「何か偉そうな奴だな…」イラッ

エビ「お前らとは住む世界が違うんだよ! 今日はここの人間が祝い事みたいでな…俺達のような生のまま直送の高級品が好かれるんだよ!」ピチピチ

クモ「あらあら、ゴミ袋にいる当たりアナタは好かれて無い気もするわね」にこっ

エビ「んだと! あぁ、そう言えばそこにテキーラの空瓶がある、キャップに残りがちょっと貯まってるから、オマエ飲めよ!!」ピチピチ

ゴキ兄「………」イラッ

エビ「なんだぁ!?その目付きわぁ!? じゃあ飲ませてやるよ♪ ほれ!」ペシッ

   パシャ

ゴキ妹「にぃ!」

No.143 10/12/21 18:46
自由席 ( zfs6nb )

クモ「ゴキ兄!」
クモ(キャップをとばすとは、器用ねこのエビ)

エビ「そこのゴキブリはオマエのあになのか! 下の者が上の者の面倒見るのが筋だろ?ちゃんと面倒看てやれよ!ハハハハハハ…」ピチピチ

ゴキ兄「ナンダコレ?クラクラ…する?」

ゴキ妹「にぃ大丈夫? もう行こ!」

クモ「どれだけ意気がってても、水の中じゃなければそのうち…ね……逆に微笑ましいわね」クスクス

エビ「ぅんだと! ちょっと待てや!!」ピチピチ

ゴキ妹「追って来るよ!?」

クモ「へ~、驚きねぇ~。でも、あんなのでは、いくらゴキ兄がフラフラしてても、まず追い付け無いわ。ほっときましょ?」
ゴキ兄「う゛ー」フラフラ

No.144 10/12/21 18:51
自由席 ( zfs6nb )

 ……………………

クモ「とりあえずここで休むわよ?」

ゴキ兄「う゛ー 頭イタイ」

ゴキ妹「うん…にぃ大丈夫かなぁ?」

クモ「軽い急性アルコール中毒ね…」

ゴキ妹「それって助かるの!?」

クモ「量は多くなかったし、もう大分回復してるから大丈夫だと思うわ」

ゴキ妹「そうなの!?」ほッ

クモ「結局何も食べてないわね…とりあえず、私が面倒看てるから、妹ちゃんは食べて来て良いわよ?」

ゴキ妹「えっ! クモ姉様が先で良いよ」

クモ「正直言うとゴキ兄の分も持って来て欲しいの…私はゴキブリが体調悪いとき何が食べられるのか分からないから…」

ゴキ妹「あっ!…うん、分かった…行ってくるね」カサッ

No.145 10/12/21 18:52
自由席 ( zfs6nb )

クモ「…アナタ大丈夫?」

ゴキ兄「う゛ーん、平気じゃないけど、とりあえず大丈夫」

クモ「そう……」

ゴキ兄・クモ「………」

クモ「どうして私は蜘蛛なのかしら?」

ゴキ兄「…?? また唐突に不思議な疑問を投げ掛けるなぁ」

クモ「あぁ、うん、こっちの話よ……」

ゴキ兄・クモ「………」

ゴキ兄「どうして、生きられる時間がこんなにも違うんだろうな?」

クモ「…?? それはまたどうしようも無い疑問ね…永遠に生きたいの?」

ゴキ兄「永遠じゃなくても良いんだ…“一緒”なら…」

クモ「そうね…何もかも“一緒”じゃ無いものね…」

ゴキ兄「そうだな…」

ゴキ兄・クモ「………」

クモ「妹さんを大切にしてあげなさいよ」にこっ

No.146 10/12/27 20:58
自由席 ( zfs6nb )

 ………


ゴキ妹「ただいま!」

クモ「あら、妹ちゃんお帰り。次は私が行ってくるわね」

ゴキ妹「うん、クモ姉様行ってらっしゃい」

ゴキ兄「ああ、クモ!」

クモ「なに?」

ゴキ兄「介抱してくれてありがとう。大分良くなった」

クモ「ふふ…どういたしまして。でも、私は観ていただけだから、妹さんに感謝しなさいよ♪」

ゴキ妹「食べ物持って来たの!」

ゴキ兄「あぁ、妹もありがとう」

ゴキ妹「~♪」

クモ「ふふ…ゴキゲンね」

ゴキ妹「ち、ちが…// そう! 美味しいもの食べたからよぅ」

クモ「あらあら、それじゃ、行ってくるわね」カサッ

ゴキ妹「う、うん」

No.147 10/12/27 21:00
自由席 ( zfs6nb )

 ………

ゴキ妹「ねぇ、にぃ」

ゴキ兄「ん?」

ゴキ妹「私…好きなオスは私だけを見て欲しいって思うの…それって変…かな?」

ゴキ兄「難しいな、好きなら独占したくなるから、そう思うことは変じゃないが…」

ゴキ妹「なにが難しいの?」

ゴキ兄「…思うだけなら、各々の勝手だけど…それを他に強制出来る事じゃない…相手がどう想っているのかも分からないし…」

ゴキ妹「じゃあ、お互い好き同士だったら?」

ゴキ兄「お互いにそれを求めるなら構わないと思う……でも…そうだとしても、それを求めてはいけない状況も有るかもしれない…」

ゴキ妹「そっか…私は妹だから、それを求めちゃダメなんだよね…?」

ゴキ兄「えっ!?」

ゴキ妹「分かってるの!…私への好きは妹だからってッ!!」

No.148 10/12/27 21:01
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「…急になにを言って」

ゴキ妹「あの時も…私を見て好きと言ってくれた時も私を見ているようで、なんだか遠くを見ていたわ!!」


ゴキ兄「………」

ゴキ妹「ずっと、聞くのが怖かった…思い過ごしであって欲しいと願ってた!」

ゴキ兄「何が怖かったんだ?」


ゴキ妹「聞く事で崩れてしまうかも知れないのが怖かった……でも…日に日にハッキリ判るようになって来たの……にぃはクモ姉様を見てる…」ポタッ

ゴキ兄「相手は蜘蛛だぞ?種族も寿命も何もかも違う…」

ゴキ妹「じゃあ、さっきは誰を思い浮かべて話してたの!? 遠くを見るような瞳で!? メスはそういうところに敏感なのよ!」

No.149 10/12/27 21:03
自由席 ( zfs6nb )

ゴキ兄「…確かに今の俺はクモに特別な感情を抱いているかも知れない……でも…さっきも言ったように、何もかもが違う…“一緒”にはなれない……妹はメスである前に兄妹なんだ…」

ゴキ妹「やっぱり!好きなんてウソっぱち!」ポタッ


ゴキ兄「そう思われてもしょうがない、俺は兄なんだ……妹に求める事は出来ない……かと言って、クモに求めることも出来ない…でも、クモが大切な友達で在ることも、妹が大事な兄妹で在ることも、かわり無い」

ゴキ妹「どうしてそんなことが言えるの!?」ポタッ

ゴキ兄「ずっと好きだったのは事実だから…」

ゴキ妹「…バカ」ボソッ

ゴキ兄「ん?」

ゴキ妹「バカバカバカバカぁ!! 知らない!」カサッ

ゴキ兄「………」

ゴキ兄(…近すぎても遠すぎても求めちゃいけない、求み求められる恋は絶妙な距離感が必要なんだな…)

ゴキ兄(で、結果はコレか…感情の織り成す廻廊を堂々巡りしているようなものだな…このままじゃ、全てが崩れてしまうかも知れない…)

ゴキ(…………………)

No.150 10/12/27 21:10
自由席 ( zfs6nb )

 ………

 カサッ

クモ「あれ? 妹ちゃんは?」

ゴキ兄「怒らせてしまった」

クモ「なにがあったのよ? 焦って迫りすぎでもしたの?」

ゴキ兄「んー?」
ゴキ兄(言えるわけねぇ!)

クモ「あら? 否定しないの?」

ゴキ兄「俺にそんな度胸があると思うか?」

クモ「度胸は有ると思うわよ。 甲斐性は微妙かも知れないけど」

ゴキ兄「…これは手厳しい」

クモ「どうしても、一匹のメスとして見られないのなら、諦めるチャンスくらい与えなさいよ?」

ゴキ兄「兄妹だからと言い聞かせているが?」

クモ「どうせ、兄妹として好きだとでも言っているんでしょ? それは、迷路をより複雑にして、気持ちを迷走させてるだけじゃないかしら?」

ゴキ兄「『大事にしろ』じゃ、なかったのか?」

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