産んでくれてありがとう☆『愛より』(ノンフィクション)
ある日の個人産院。
「臍の緒首に巻き付き、骨盤狭くて出られなく、赤ちゃんの頭が曲がってきてるので帝王切開します。」
陣痛が弱いまま局部麻酔。
「…あれっ。お母さん昨日お酒のんだ?麻酔の効きが悪い…。」
「いぃえ。私お酒なんかのんでません。アルコール私苦手で…。」
麻酔が効くまで待った。
「お母さん、ココ感覚ありますか?」
「あります。」
さらに麻酔。
「お母さん、これ以上麻酔できない!赤ちゃん弱って来てるから!私の手をおもいっきり握って!頑張ってよ!お母さんっ!!」
「ーっ!!!」
「痛ぁいぃーっっ!!!!」
あたしが産声をあげた。
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2550g。
「名前は美由紀だな」
「そうね」
いとこが喜び走り回っている。
「看護婦さん!愛ちゃん産まれたしょ!どこ見せてー!」
「ん?赤ちゃんの名前、愛ちゃんっていうの?可愛いわね。」
「うんっっ!」
ベッドの枕元に「愛」と記載。
痛む身体をひきずりながら赤ちゃんを見に行った。
「ん!?」
そこには命名『愛』と記載してある。
「主人が変えたのかしら?愛ちゃんか。可愛いわね。」
父が面会に来た。
「あなた、『愛ちゃん』にしたのね。可愛いじゃなぃ。良い名前ね。」
「えっ。『美由紀』だろ?」
「…えっ。『愛』って書いてるけど…。」
「!?」
そして事の成り行きが判明した。
叔父が病室へ来た。
「うちの子とこの前遊びながら考えてた名前だったんだょー。ごめんごめんっ。」
そして父。
「いや…まてよ…。『愛』って可愛いぞ!『愛』にしよう!」
「そうね。『愛ちゃん。』可愛い!気に入ったわ!」
こうして出生届には
今のあたしの名前が書かれ、提出された。
あたし4歳。
お母さんとお父さんが喧嘩している。
「俺は子供が嫌いだ!何故おろさなかった!」
「なんでそんな事言うの!あなた最低すぎるわ!」
意味もわからず2人を怖がるあたし。
『喧嘩しないでょ』と泣きじゃくった。
あたしは ニコニコしてるお母さんが何より好き。
「お母さん、いっぱい笑って…お願い…」
でも、お父さんもお母さんもいつも怒鳴りあう。
いつもいつも…
お母さんがニコニコいてくれないのは、あたしが赤ちゃんじゃないからかなぁ。
お母さんに赤ちゃん出来たらニコニコいてくれるかなぁ。
そぅ考えたあたし。
「お母さん!あたし可愛いぃ妹が欲しい!ねー、お母さん!神様にお願いしたら赤ちゃん連れて来てくれるかなぁ。」
あたしは神棚に毎日手を合わせた。
「『パンパンッ(手を叩き)』どぅか可愛い女の子の赤ちゃんがうちに来てくれますように。」
そんなあたしを父は睨みつけている。
怖くなんかないっ。
だって、もぅ慣れているから…。
お祈りしても赤ちゃんが全然来てくれない。
あたしが悪い子だからかなぁ。
今日は父とお風呂の日。
「愛ね、お母さんとお風呂入りたい!ねー、お母さん!」
あたしは力いっぱい甘える。
「愛ちゃん良い子だから今日はお父さんと入ってね。」
そう笑いかけてくれるお母さんに、あたしは良い子になる。
「うん。わかった。愛、良い子だから。」
そうしてあたしは慣れているお風呂に入った。
でも…
自然と足がすくむ。
心臓が壊れちゃぅくらぃ音がする。
息が苦しい。
身体がふるえる…。
「愛、早くおいで!」
父は今日も不気味な笑みであたしの腕を引っ張った。
沸かすタイプのお風呂。
いつもは お母さんが、
たくさん掻き混ぜてあたしにお湯をかけてくれる。
今日はお父さん…。
「怖ぃ…」
あたしは
ふるえが止まらなくなってきた。
「愛!さっさと座れっ!」
髪の毛を引っ張られた。
座ったあたしに、
掻き混ぜていない上の方のお湯をおもいっきり頭からぶっかけた。
「ぎゃぁぁぁっ!!」
みるみる赤くなるあたしの身体。
休む暇なくあたしにお湯をかける父。
息が出来なくてむせ返る。
肩が痛い。
太ももが痛い。
頭皮が痛い…。
「うるせぃなイヒヒヒヒッ!愛!!黙ってろこの野郎!!」
シャンプーが目にも頭にもしみる。
父とのお風呂は 火傷がたえなかった。
お風呂からあがったあたしは 全身真っ赤。
小さく皮がめくれてる場所もいくつかある。
泣きじゃくるあたし。
「愛ぃ、気持ち良かった?ほーんとっ、愛は
お父さんよりお母さんがいぃのね。」
笑顔の母。
泣きじゃくるあたし。
どぅして火傷してるあたしに気づかずに、母はニコニコしているのかは、
あとで知る事になった…。
あたし5歳。
神様がうちに赤ちゃんを運んで来てくれた。
「あたし、お姉ちゃん??
ねー、あたしお姉ちゃんなの??」
「そうね。もうじきお姉ちゃんね。愛は毎日神様にお祈りしていたものね。良い子だからお願いきいてくれたのね。」
「ねー、お母さん、女の子ぉ?」
「わからないわね。でもきっと、可愛い赤ちゃんょ!良かったわね愛。」
嬉しかった。
お母さんが今よりもっとニコニコしてくれると思った。
「イヒヒヒヒッ!俺をコケにしたらぶん殴るぞ!」
「やれるもんならやってみなさいっ!」
毎日の喧嘩は 相変わらずだった。
あたし6歳。
お母さんと病院へ行った。お母さんはそのまま入院。
帝王切開で赤ちゃんが産まれる。
あたしは風邪をひいていた。
父と帰らなければ行けなかった。
泣き叫んだ。
「おかぁさーんっっ!!」
「あらっ?お姉ちゃんになるのに恥ずかしいね~。」
そぅ言う看護婦さん。
あたしは
お母さんと離れる寂しさと、父と2人になる恐怖におそわれていた…。
2週間の父との生活が始まった。
「お父さん、赤ちゃんいつうち来るの?」
「………。」
「ねぇお父さん、赤ちゃん可愛いよねー。早く抱っこしたぃなぁ。」
「……うるせぇ!この野郎、コレかぁ!!
コレくらいたぃか!?」
あたしの襟首を掴み、こぶしをあげながら鬼のような顔をして脅す父。
泣きじゃくるあたし。
「この野郎、うるせぇっつってるのがわからねぇのか!」
投げ飛ばされた。
腕も足も痛い。
血の味がしてきた。
恐怖で足腰がすくみ、動けなくなった。
父は立ち去り、しばらくしてあたしはティッシュで血を拭った。
翌日、
学校の友達にあたしは嬉しくて、赤ちゃん産まれた事を言い触らした。
「愛ちゃん良かったねー!女の子ぉ?」
「うんっ、女の子!愛ね、良い子にしてたからお願いかなったの。」
「ねぇ、愛ちゃん。口腫れてるよ。どぅしたの?」
「…なんでもない。口ぶつけて切っちゃったの。」
「愛ちゃんそそっかしぃからねー。アハハハハ」
あたしは
一気に気分が暗くなった。
学校から帰ったあたしはお腹が空いていた。
「お父さん、愛お腹空いた。」
「………。」
「お父さん?」
「…お前の飯なんかねぇ!」
「!?」
その瞬間、あたしはお父さんをまた怒らせた恐怖で頭からつま先まで血がサーッとひいた。
『…愛が悪い子だから、お父さん意地悪するんだ。』
「お父さん?愛、悪い子なら良い子にするからごめんなさぃ。お父さんごめんなさぃ。」
あたしは
小刻みにふるえる身体をおさえながら、必死にあやまった。
「お父さん、ごめんなさぃ。ごめんなさぃ。」
お父さんは ご飯を作りはじめた。
TVをつけると怒鳴られるので、あたしは黙っておとなしく体育座りをして待っていた。
お父さんは食器にご飯を盛りだした。
そして食べだした。
「…!?」
あたしの分は、どうやら無い。
「お腹すいたょぉ。お父さん……。」
あたしは涙が溢れ出した。
父は、そんなあたしを無視。
ご飯は、もらえなかった。
「お父さん…。」
あたしは父を呼ぶと殴られた。
目の前が光る。
父が寝たあと気づかれないように電気は付けず、
まだ洗っていない鍋から手でカスをすくい集め、舐めては またすくい集め、
母がいない寂しさをうめるべく
指しゃぶりをして布団に入った。
今日は 赤ちゃんに会いに行く。
お父さんも今日は怒っていない。
お父さんが運転する自転車の後ろにあたしは乗り、
病院へ向かった。
「お母さん、赤ちゃんは!?」
「赤ちゃん違う部屋よ。」
あたしは猛ダッシュ!
わずかな距離に息を切らしながら、
「赤ちゃーん!お姉ちゃんだょー赤ちゃぁん!
あっ、いたーっ!可ぁ愛いぃっ!」
あたしは、小さくて産毛のいっぱいある赤ちゃんを見て感動した。
力強く泣いている。
「赤ちゃん、お家帰ったらいーっぱぃ遊ぼうね!」
あたしは妹にバイバイをして、母の病室へ戻った。
お母さんはニコニコしながらあたしを撫でてくれた。
そして病院の夜ご飯が来た。
お母さんのご飯がとっても美味しそぅで、すぐ横で匂いをクンクン嗅いでいた。
お母さんは あたしに、
ほうれん草のお浸しを食べさせてくれた。
「あらっ?愛は、お浸しいつも食べないのにめずらしぃわねー。お父さんといると良い子になるのかな。」
母はニコニコしていた。
帰り支度、
あたしは母の袖を泣き掴み、離さなかった。
「愛ぃ、ほーんとっお母さんっ子なんだからぁ。」
…あの家へ戻る現実を、あたしは泣いて拒んでいた。
家に帰り、
お腹が空いていたあたしはすぐ冷蔵庫をあさった。
「何やってるんだ!野良犬かお前は!!この野郎、コレかっ!?」
襟首を掴み上げられ足の浮いたあたしに父は、
そばにあった分厚く硬い絵本をもう片方の手で束で持ち、
その本であたしを何度も何度も往復ビンタした…。
目が光り、息が出来ないまま鼻血まみれになった。
あたしは
その夜も水を飲んで指しゃぶりをして布団に入った。
母が帰ってきた。
痩せ細っていたあたしに母は全く気づかないようだ。
「愛、良い子にしてた?病院でお父さん嫌だ帰りたくない。だなんて、泣いたからお父さんを困らせてたんぢゃないかと思って。」
あたしはお母さんが帰ってきた事が嬉しすぎてどぅでもよかった。
「お母さん、お帰りなさい。」
赤ちゃんは 2の次になっていた。
お風呂の入っていないあたしに母は、
「なんで愛はお風呂に入らなかったの。女の子なんだからキレイにしないとダメでしょ!」
と怒った。
「ごめんなさぃ。きちんとお風呂入る。お母さんと一緒に入りたい!」
母と一緒にお風呂に入った。
母は湯舟には入らなかったが、とても嬉しくて母にたくさん抱き着いた。
母は あまりにくっつくあたしに、少しうっとうしそぅにしていた。
「愛、身体傷だらけ。どしたの。」
あたしは必死にお父さんにやられた事を告げた。
「またぁ~、そぅやってお母さんの気をひくつもりなのね。愛が赤ちゃんになっちゃったのかな?」
母は信じてくれなかった。
おびたたしい数のあざや火傷を、どうして母は信じなかったのかも、あたしは今なら理解できる。
お風呂の外では、
妹の泣き声が響き渡っていた。
あたし7歳。
あたしと妹は 代わる代わる父に叩かれる。
今日はあたし。明日は妹。
母が出かけた時だけいつもやられる。
妹に手をあげる父にあたしは立ちはだかり、ふるえる身体をおさえながら必死に父をにらんだ。
あたしは首を掴まれ足が浮いた。
その時、
子供心で初めて『殺される』と感じた。
床に降ろされたあたしは背中をめくられ、
父のタバコを始末するための灰皿として使われた。
日に日に数が増えてくタバコの火傷。
そんなあたしたちを、母はどぅ見てるのだろう。
あたし8歳。
あたしは知恵がつき、母が出かける時は
だだをこねて妹とついていく。
帰宅後、電気が消えている。
「あれ?お母さん、電気つかないよ。」
「うちは貧乏だから電気代いまは払えないの。」
父がろうそくをつけてお酒を飲んでいた。
父はよくお酒を飲むようになっいた。
あたしと妹は、懐中電灯で遊んだ。
父が母の目の前であたしを怒鳴りちらし、殴る蹴る。
母はあたしをかばい血まみれになった。
あたしと妹は泣きじゃくっていた。
あたしたちは、
父が暴れるたび警察をよんだ。
今でこそDVは取り締まりになっているが、
当時は
『家庭の事はどうにも出来ない。』
と、父をなだめては
警察は何度も帰ってしまう。
『事件が起きない限り動きようがない』と…。
あたしたちは、唯一の他の部屋の、
鍵のない横開きの和室の扉につっかい棒をし、
暴れる父を来ないように
必死に棒を抑え、
静まると窓から逃げるのが日課になっていた。
母は
『離婚は子供の為にしない』
と、離婚は考えなかった。
あたしたちはお父さんから逃がしてほしかったのに…。
その頃うちでは
電話電気ガス、停まるのは当たり前になっていた。
連絡網は繋がる事が少ない。
当時、ケータイ電話なんてものは
ほとんどの人が持っていない。
「愛ちゃん家、いっつも電話停まってるょねー!」
「ってか、愛ちゃんってダサイよね。いつも同じ服ー。」
「愛ちゃんのお父さん、ボサボサ頭でお酒持って家の前歩いてたよ。」
「あたしも見た!愛ちゃんのお父さん、オシッコもぐってた。」
「気持ち悪いー。愛ちゃんのお母さんも、目がバラバラでお化けみたぃだしー。」
………。
あたしは、いじめられるようになっていた。
あたし10歳。
父は自分で槍を作って、家の中で
自分の手の届くところに置くようになった。
「イヒヒヒヒッ!おまえらコレで
ど突いてやる!」
毎日槍の歯を磨いでいた。
あたしは担任の先生に日記を書いて渡した。
「お父さんにガラスの灰皿を背中になげられた」など、その日あった事を書き記し、
先生が助けてくれる事をあたしは子供心で願った。
「愛ちゃん、嘘は泥棒の始まりだよ。」
あたしは 意味がわからなかった。
見せたくなかったけれと、先生にあざや傷を見せた。
先生は、
「愛ちゃん、くだらない遊びはやめて勉強しなさい。」
先生が嫌いになった日だった。
あたしは
グループ決めから外されたり、登下校1人、遠足などもつねに1人になっていた。
家でも学校でも嫌な事されるのが嫌だった。
せめて学校だけでも楽しくいたい!と、
とにかく明るく皆の中に入るようにして、
父母の事は陰口はたたかれていたけれど、
聞かないようにして
とにかく皆を笑わすようにしたり、
得意な体育をかっこよく決められるように努力して、
なんとかいじめは反れていった。
学校も耐えられるものになってきた頃、
あたしに事件が起こった。
「愛ちゃん、割り算不得意だね。先生がきちんと教えてあげるから今日残りなさい。」
あたしは居残りさせられるんだ。
と思い、暗い心で放課後
教室に座って先生を待った。
『ガラガラ』
扉が開き、先生が入ってきた。
「プリント作ったから、コレ解いてみなさい。」
あたしは仕方なく問題を解き始めた。
『…わ・わからなぃ…。こんなの習ったっけ?』
あたしはほとんどわからなかった。
先生が、座ってるあたしのうしろに来た。
「これはね~…。」
『!?!?!?』
あたしに抱きついた。
先生の手が肩から首、
そして首から胸…。
あたしは
予想もしない出来事に
頭が真っ白になり、固まったまま動けなくなった。
「ちゃ~んと解いてごらん。」
先生は平然とあたしに話している。
何分経っただろう。
あたしは
話している先生をそのままに席を立ち、
鞄を持ち、
走って走って学校を出た。
家についたあたし。
頭が呆然としたまま
とりあえず布団にもぐった。
涙が出てきた。
先生に裏切られた気分。
先生が大嫌いになった。
あたしは母に話した。
「今日先生がね、………」
母はあたしにこう言った。
「愛、どうしてそんな嘘つくの?嘘つきは泥棒の始まりよ。」
『あたしは嘘なんか言わないもん。』
涙が出てきた。
しばらく学校を休んだ。
父はあたしを怒鳴る。
そして包丁を持ちだした。
「嘘つきはコレかぁ!?!?」
そう言った父の手は、
あたしに振りかぶってきた。
「う゛っ……。」
痛々しい声。
目の前には母がいた。
母の額が赤く染まって行く。
顔まで血が流れた頃、
あたしは
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
絶叫し、気が狂った。
幸い、母は致命傷ではなかった。
10歳のあたし。
心は暗くなっていった…。
妹は
特殊学校に通っていた。
あたしよりも内気な為か、皆から浮いてしまい、
普通学校には通えなくなっていた。
そんな妹に子供のあたしは、さらなる追い撃ちをかけてしまっていた。
気づけばあたしは
家庭内暴力の根源になっていた…。
あたし12歳。
父の暴力には暴力で返すようになった。
「イヒヒヒヒッ!コレかぁ!?」
…また来た!
あたしは包丁を手に持ち、
「いぃかげんにしろ!」
父に切り掛かった。
父は、
初めて娘がやり返してきたのが ビックリしたのか、
一瞬目が丸くなったように見えた。
ヒョイッとかわした父は
あたしの髪の毛をわしづかみ、
あたしの腹を蹴り倒した。
息ができない。
喉が痛い。
目が見えない。
お腹…気持ち悪い…。
あたしはうずくまった。
父は部屋に引っ込んでいった。
幸い、あたしの顔も手も足もお腹も長い間膨れたけれど、
数日足らずで痛みは消えた。
妹は父にあまりやられなくなった。
あたしは父にやられるたび、あんなに可愛いがって父から守りまくった妹を
いじめるようになった。
「あんた口ないの!?マジ気持ち悪い。なんでしゃべんないの!?」
妹は
さらに心の闇へ落ちていった…。
あたしは食欲が止まらず、どんどん肥えていった…。
ある日、
あたしは具合が悪くなった。
「お母さん、気持ち悪いょ…。吐き気とまんない。」
「友達の家で食べてばかりだからでしょ。」
「お母さん…すごく気持ち悪い…。吐いてばかりいるの…。今日お母さんのそばで一緒に寝たいょ…。」
具合悪さのあまり動けず
不安感に押し潰されたあたし。
夜一緒にいてくれた母。
「お母さん、あたしお腹気持ち悪いよぉ。」
「そう…。仕方ないでしょ。」
そしてすぐ布団吐いてしまったあたし。
「これ、飲みなさい。」
渡してくれたのは、使用期限が過ぎていた。
「お母さん…これ飲んだらもっと吐かなぃ?」
「うちにはこれしか無いの。」
のんだあたしは、また吐いた。
「嫌っ!!気持ち悪い!!近寄らないで。何なの!!」
『!?!?……お母さん…!?』
あたしはわけがわからなかった…。
『お母さん、あたしが気持ち悪いの?』
母は吐き続けるあたしから逃げまくった。
小さな事だったけれど、
子供心に傷ついた。
『なんで大丈夫?って言ってくれなかったの?
今までもそう。
なんであまり病院連れて行かないの?』
答えはずっと後に知る事になった。
あたし14歳。
「ねぇ、愛。あんたん家、皆キモいょねー。実際あんたもデブだし。キモデブだね。あだ名!」
…あたしは食べられない日もあったからか、
食べられる日が嬉しく、
近所どこでも食べ歩き、
イラダチを食べる事で解消するようになっていた…。
あだ名は、
口に出せないほど酷いものへと変化し、
本格的なイジメが始まった…。
最初は悲痛は言葉のみだった…。
こうなったら、
怒っても弱くなっても
余計に酷くなるのをあたしは知っていたので、
毅然としながらたえた。
「ちょっと!愛んちのお母さん?マジばけもんだから!!うっけるし!」
「妹も、かんなりキモいし愛も同類??」
「親父ホームレスだょねー!かなりの異臭!」
…たしかに。
あたしの父はお風呂が嫌いで、年1回しか入らない。
歯磨きは、年2回。
言われても仕方ないのが現実だった。
あたしはとにかく毅然にした。
朝、黒板には『死ね』とかかれ朝会。
朝会に来た担任の先生は、何食わぬ顔で
あたしに死ねと大量に書かれた文字を消した。
あたしの話題に触れる事もなく先生は、日に日にイジメ主犯格グループと仲良しになっていく。
体育では毎回ボールをぶつけられ、靴隠し服隠しごみ箱行きは当たり前。
あたしの机や椅子もよく無くなった。
月日とともに、
クラスから、学年全体へ意向しだした。
教室移動も運動会も修学旅行も…。
とにかく仲間移動は1人だった。
さすがに毎日
辛かったので、担任以外の先生に助けを求めた。
「先生、あたしがイジメられてるの見て知ってますよね?どうしたら抜けられるか答えを知っていたら教えて下さい。」
あたしは勇気を出して話した。
涙がでた。
「あっ、先生忙しいごめんね。」
…結局、どの先生にも
同じ感じでさけられた。
あたしは担任の先生に勇気を振り絞った。
…あたしが間違っていた。
「イジメられるお前が悪い!!私は知らない。」
そぅ言って
あたしを1人
教室に残して行ってしまった。
その時のあたしは
イジメられるのが悪いんだ。と何度も思い返した…。
その頃、
先生イジメがあたしの学校で流行っていて、何人もの先生が学校を後にしていた。
今思えば、先生も必死だったのかな…。
あたしは家に帰り、
その日は静かだった。
夜中1時、
父が同僚を連れて帰ってきた。
酔っ払った2人にあおられる母。
あたしも部屋を何度も蹴られ怒鳴り声に起こされた。
あたしは起きた。
母もいた。
母がふるえてる…。
「?」
あたしは知らないおじさんに怒鳴られながら父のもとへ。
「何なんですか?もぅ夜中ですょ。明日あたしは学校です。」
「愛ちゃ~ん。おじさんの言う事聞いてれば、お父さん大丈夫だからぁ~。」
『……??』
『お父さんが静か…。』
「愛ちゃ~ん、可愛いね~。ど~れ。ここはどぅかなぁ~。」
『!!!!!!!!』
お父さんもお母さんも触られるあたしを黙って見ている…。
『お父さんが会社でこの人からイジメにあっていて、
お母さんはこの人が怖くて何も出来ない…。』
あたしはそぅ感じた。
あたしはおじさんを突き飛ばし、家を飛び出した。
『なんでお父さんもお母さんも、あたしがあんな事されたのを黙って見ていたの!?!?』
あたしは心臓が破裂しそぅだった。
次々と涙がこみあげて、
あたしは道端にうずくまってしまった…。
…ふと我にかえったあたし。
『妹!!!』
大きな心臓の音が
さらに加速を増した。
あたしは苦しく潰されつづける胸元をおさえながら
家へと引き返した。
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