無理しないでね
無理してないよ。。
無理しないとやっていけない時もあるよ。。
無理な時、誰か助けてくれるの?
新しいレスの受付は終了しました
読んで頂いている皆さんには本当に無責任な進め方をしていると反省しています。。
でも、完結する!という気持ちは変わりません!
自己満足で書き始めたはずのこの小説も、いつからか、読んで頂いている方のレスを見て、読みやすいように、わかりやすいように、感情表現していく事を常に考えるようになりました。
読んで頂いている方には本当に感謝です!
まりさんにもレスしたように、私の環境は、書いていた時とは大きく変わりました。
これから書く内容は、周りがきちんと過去として捉えられないと書き進める事が難しい状況です。
レスももうすぐ500になります。
期間も長くかかっています。
でも、完結はしていません。
私は文章を書くことが好きなので読んで頂いて反応があるととっても嬉しい気持ちになりますo(^▽^)o
なので、1人でも読んで頂いている方がいる限り、必ず書き進める事を約束します!
気持ちよく完結できるように、必ず進めますので、少し時間を頂きたいと思います。
是非、これからもよろしくお願いします。
気長に待っていて下さい。。
>> 497
まりさん(^-^)
ありがとうございますo(^▽^)o
更新なかなか進まずごめんなさい。。
実はこの先、長い期間書いていこうと思っていた内容があるんです。
それはハッピーエンドで終わらせる為の重要な内容でした。
でも、私の描いていた未来とは大きく動きが変わりました。
今、この内容を書く事は、少し難しい状況にあります。
私の取り巻く環境が、本当に過去としてとらえられる事が出来たと判断した時、書き進めていきたいと思っているんです。周りが割り切れていないうちは、まだ進める事が難しい状況にあります。
私が勝手に書き進める事も出来ますし、完結は約束しているので書きたい気持ちはあります。
ただでさえ長い間期間がかかっているので読んで頂いている方には申し訳なく思っています。
よろしければ、もう少しだけ、待っていて頂けないでしょうか(´・_・`)
まりさんのそのお言葉に必ずお答えします!
よろしくお願いします!!
電話や電報、脅し、あらゆる手段を使って闇金は取り立てをする。
でも調べた結果、誰一人として接触には至っていない。
脅しは脅し、精神的に追い詰めていくのが闇金のやり方。
その夜、また同じ人物から電話が鳴る。
旦那はいた為電話にでてもらった。
私は横で静かに聞いた。
「あんたの家も住所も知ってんだよ!?子供とかご近所さん気をつけた方がいいよ?」
脅し。
私は無理やり受話器を取った。
「やれるもんならやればいいでしょう、まあ、速攻警察呼びますけどね、借りたもん返さないうちの旦那は最低だけど、汚い手を使って取り立てる事をするあなた達も最低だ!」
闇金を逆に怒らせた。
「随分威勢のいい奥さんだね?あんたの言ってる事は正しいよ、でもねえ、そうでもしないと返しちゃくれないんだよね、何なら今から行くから全額返してもらおうか?!」
身の危険を感じた。これは脅しと解ってる。でもパニックの発作が出ている私には何が正しいのか解らなくなっていた。
私は受話器をまた旦那いに渡し、警察を呼んだ。
警察は至って冷静で、何かをする事は出来ないが、とは言いながらも、とりあえず家に来てくれる事になった。
震えと動悸がおさまらない。感情は何もなく、何も考える事が出来ない。
このまま私は死んでしまうのではないかと不安と戦っていた。
出産後、お金の出入りが多い。入院中はいくらか旦那にお金を持たせやりくりしてもらった。
通帳は渡さずしまっておいた。それなのに・・どうして・・
通帳の記帳をしに銀行へ行って血の気が引いた。
残高25万・・・。
100万ちょっとが消えている。
怒りは通り越した。バレる事前提でした旦那の行動に殺意を抱いた。
私はすぐに旦那に電話をした。
「どう言う事?!説明して!!!」
ちょっと借りただけだと言う旦那。
借金は全て返済されていなかった。
気づけなかった私がバカだった。
信用した私がバカだった。
帰宅すると郵便が届いた。電報だった。違和感・・・。一人で開封する勇気もなく、配達の人がいる前で開封した。
お悔やみ電報・・・。
テレビでしか見た事がない。この電報の意味は闇金に手を出しているという事。
丁寧な文章で書かれているのが逆に怖い。
その場で配達員さんに相談をする。
「受け取り拒否は出来ないんでしょうか・・」
配達員さんも困った顔になり、アドバイスをしてくれた。
「時々こういう事があるんです。拒否したい気持ちもわかりますが、拒否をすれば相手方に戻る事になります。そうしたら次はどんな形で来るかわかりません。警察に相談する手もありますが・・」
警察は事が起こってからではないと動かないのを知っている。
精神的な危害ではなかなか動いてはくれない。
パニック寸前の気持ちを抑え配達員さんにお礼を言った。
動揺してても仕方ない。私はあらゆる情報をネットで調べた。
キーワードは、借金、闇金、電報、危害。
誰にも相談出来ない分、自分で情報を得なければならない。
子供の相手も出来ずそんな事を調べなければならない状況が辛かった。
夜、旦那に問い詰め、旦那を追い詰めた。
もう全て言い訳に聞こえる。実際言い訳なのだから。
数日後、追いうちをかけて平日昼間に電話が鳴った。
「旦那さんはいらっしゃいますか?」
口調、馴れ馴れしいトーン、怪しさ満載。私は、この時間にいるなんて事ありえません。会社です。ときっぱり言った。そして、何の用ですか?と強気で言った。
また連絡しますのでと言い電話は勝手に切れた。
旦那は明細書を持って帰ってきた。
明細書と言っても領収書のようなもので、確実なものではなかった。
それでも私は旦那を信用した。
また一から始められる。もうお金の事は考えなくてもいい。
安心して子供を出産出来る喜びをかみしめていた。
日に日にお腹は大きくなり、余計な事は考えなくなっていた。
助産院で初めての出産。子供達と旦那が見守る中、私は3人目の子供を出産した。
喜びでいっぱい、皆を繋いでくれた新しい命に感謝した。
旦那も協力してくれ、心を入れ替えてくれたんだと本当に嬉しかった。
いつまでも続く幸せ。
この幸せはもう壊れない。
確信していた。
でも実際はもろい幸せだった事に気づく。
3人目が生まれて1ヶ月も経たないある日、私は愕然とした。
信じた私がいけなかった。
この先の数ヶ月、私は一生と忘れられない事を経験する。
何もかも奪われ、幸せな感情を忘れてしまう。
そして死を覚悟する。。。
守らなければならないものはたった一つ。
子供の笑顔だけだった。
「あんたも何か言いなさいよっ!!!」
旦那の母親は無言の旦那に罵声を浴びせた。
周りの人も振り返る位の声。
旦那が発した言葉。
「悪いと思ってます。。。もう一度やり直したいのでお金を貸して下さい。少しづつでも必ず返しますので。」
旦那の母親は言った。
「お金は返さなくていい!もうこれ以上は今後一切出さないからね!蜜ちゃんも何かあれば早く言わなきゃダメよ!次こうなっても私ははもう何も知らないからね!」
旦那の母親は私の口座にお金を振り込むと言い席を立った。
残された偽りの家族。。
「お金いつ入るかなあ」
旦那の信じられない一言。呆れた。
次の日150万が私の口座に振り込まれていた。
50万は口座に残し、100万を旦那に渡した。
返済の明細書を持ち帰る事を約束させた。
絆は戻せない。でも新しい気持ちで生活が出来ると思っていた。
もうすぐ3人目が産まれる。
こんな気持ちで新しい命を迎える訳にはいかない。
旦那を出来るだけ監視し、同じ過ちを繰り返さないように見張らないといけない。
行動は勿論の事、メールから携帯まで、出来る限り監視をする。
信用なんてしていない、だからこそ私はやれるだけの事はやる。
夜、旦那が寝た後、携帯をチェックし、財布の中もチェックした。
借用書が無いか、貸金業とのやりとりはないか。
そしてメールのチェックをした時、チャットの履歴も出てきた。
まさかのやりとり・・・
旦那は裕とチャットで話していた。その履歴が残っている。
一気に心臓が激しく動き出した。
震える手でマウスを動かした。
人の妻に手を出すなんて最低ですね。
貴方が理解してあげないかた彼女は傷ついたんじゃないですか?
そんなやりとりがされていた。
もう連絡さえとっていない裕。何がきっかけで話す事になったのか解らない。
彼女がかわいそうだ。もっと理解してあげろ。
3人目を妊娠して完全に私から切った。
裕からもメールはなく、どんな気持ちでいるのかさえも解らなかった。
裕は最後まで私の気持ちを考えてくれていた。
旦那も浮気相手との直接のやりとりをしてどんな思いだったのだろう。
私は見てはいけない物を見てしまった。
もっと私の気持ちがしっかりしていれば、優しさに流されない感情があれば、2人を振り回す事もなかった。
人の事ばかりを責めている私は自分を見つめ直さなければいけない。
もっと、強い心を持たないといけないかもしれない。。
子も子なら、親も親。
旦那の母親は本気なのかその場の感情なのかお金で解決案を私に突きつけた。
「300万出すから別れて」
300万・・子供3人を成人するまで1人で育てていくには余りにも少ない金額。
そんなお金に頼るつもりはない。
300万と引き換えに壊れる家族。
何てもろい家族なんだろう。今までどんな事があっても家族を守りたいと思っていた
私の気持ちは旦那の母親に300万と言うお金で壊されそうになっている。
私は首を振った。
何も言えなかった。言葉にならなかった。
旦那もまた無言を貫いていた。
否定する訳でも言い訳をする訳でもなく下を向き無言になっている旦那は、あの時、私を裏の世界から救ってくれた旦那とはまるで違う、落ちるところまで落ちている情けない旦那になっていた。
もう、あの頃の旦那はここにはいない。
もし、心が見えたなら、私は旦那の本当の気持ちを知りたかった。
きっと、お金が入る事が解っている安心感、無言でいればこの場を乗り切れるという甘い気持ち。
反省など心からしていない、そんな旦那の心を自分の心が傷ついてもこの目で確認したかった。
もう、家族の絆は取り戻せないんだと言う現実。
強制的にでも受け入れる気持ちが欲しかった。
誰も助けてくれないから自分でやるしかない。
たいていのものは、自分の知識と経験だけで、何とか免れましょう…。
やっぱり、考えないと出来ないことって沢山ありますが…。自分でみんななんとかできちゃうものかもしれません。
旦那の母親は怒りを必死に堪えているのがわかる。
いつ、私に、その怒りが向けられるのか。
ため息をつく旦那の母親・・・。
「蜜ちゃん・・何で早く相談しなかったの?!」
来た・・・
すみませんと言うしかなかった。
「もう、何度も同じ事を繰り返して、どうにもならなくなってからでは遅いのは解ってるでしょう?そうなる前に言ってくれないと、私も困るのよ、もうね、この子は病気なの!その自覚が自分でもないんだから、治しようがないのよ!」
病気・・・
依存症・・・
解ってる。そんな事。だけどそれを口にした所で何が出来るのか。
何を変える事が出来るのか。
お金を立て替えればお金がなくなる。泊まりをすればそれだけでも数千円とぶ。
その中にパチンコの資金が入っているのは解ってる。
でもやめろと言ったってやめるはずはない。
言葉では何とでも言える。
私に嘘をつく事も当たり前のようになっているのも解る。
でも、それでも、私は旦那と家族を取り戻したいといつも思っていた。
子供がいる幸せをどうしたら解ってくれるのか、いつも考えていた。
「蜜ちゃん・・もう無理よ。」
旦那の母親は私にお金で解決させようととんでもない事を口にした。」
旦那の母親と話をする日。
天気は良く、絶好のドライブ日和だった。
私の体調も良く、このまま休日を楽しみたかった。
待ち合わせは旦那の実家のファミレス。
旦那の母親は既に来ていた。。
「好きな物選びなさい」
こんな状態で会う事になっても、孫に会えるのは嬉しいらしい。
注文をし、旦那は目の前で黙々と食べている。。
こんな時に食べられる神経がわからない。
見ているだけで吐き気がしてきた。
私は飲み物だけを頼んだ。
「あら、蜜ちゃん食べなくていいの?遠慮しなくていいのよ。」
遠慮していると思われる事も、食べないの?と言われる事も、それだけ?と言われる事も全部私の負担なの!!食べられないんだから仕方ないじゃない!
叫びたかった・・・
気分は最悪なまま話は本題になった。
旦那は食べる事をやめ話を始めた。
今回作った借金の経緯、そこに謝罪の言葉はない。
仕方なかった。こうするしかなかった。言えなかった。
悲劇のヒロインになっている旦那、でも誰も同情はしない。
旦那の母親は怒りを抑えられず顔を真っ赤にして怒っていた。
子供の前では見せてはいけない感情。
多分この時から、子供達は旦那の母親の事を怖い人と思うようになっていたんだと思う。
私にとっては都合がいい。。
この後、私も批判を受ける事になる。。
>> 484
ハム五郎さん(^-^)/
嬉しいお言葉本当に有難うございます(^-^)/
私、めっちゃ喜んでます!!
書いてて良かった、続けてて良かったと心から思いました(^-^)
相手には解らない本心を言葉で表現するのってとても難しいんですけど、もし私が読む側だったらこんな表現にしたら面白いかな。。とか読む方のたちばに立場になって書いてみています。
全ての文はタイトルの無理しないでねと繋がるよう、繋がる事によってこの小説を成り立たせようと書いては消し、、なので、更新もかなーりゆっくりですが。(; ̄ェ ̄)
ありのまま。。大切ですよね(^-^)
ありのままを表現する事によって、顔も見えない読んでくれている方と繋がれる事が私の幸せでもあります(^-^)
これからも読みやすい文で沢山の方と繋がっていけるように頑張りますので、是非是非よろしくお願い致します(^-^)/
本当に有難うございますヽ(;▽;)ノ
No.1~No.483まで一気に拝見させていただきました
いや…スゴいですねー
何と言うか…
思想の言語化といいますか、言動の文体化といいますか、実に繊細に表現なされています!
多分私なんかよりお若くいらっしゃるんでしょうが、この素晴らしい文章には脱帽です
密さんに👏👏👏‼
ところで、作中に『ありのままで』というフレーズがでてきましたが、これは私も大好きな言葉なんです
ありのままで…
Let it beですよね
今は亡き恩師が教えてくれた言葉
それまで『これでいいんだ』とふんぞり返ってた自分を否定しそうになりました
しかしそう言うことじゃなかったんですよね…
密さんなら…おわかりでしょう
じゃあまり長くなると皆様にご迷惑ですのでこのへんで✋
これからも更新楽しみにしています
ありのままで…
自分らしく続けて下さい
応援してます‼
旦那をの母親と話をするまでの間、私は何をするにも上の空だった。
色のない生活。
ママ友達とのランチも断った。
話をしたって・・相談したって・・
「最低な旦那だね」
そう言うと思っていた。解ってる、旦那が最低なのは解ってる、こんな旦那に対して私はどうしたらいいのか解らなかった。
お腹には3人目の赤ちゃんがいる。離婚は出来ない。
どうしたらいい?私はどうしたらいい?人に言っても何も解決しない。一緒になって愚痴が言える程私に余裕はない。
私のこの気持ちは誰にも理解してもらえない・・
無理しないと、生活が崩れてしまう。
家族という一つの形が崩れてしまう。
自問自答。
無理しないと家族が壊れてしまうんだよ。
父親のいない家族になる勇気は私にはない。
だから、私は無理なんかしてないよ。
言い訳をしている自分がそこにはいた。
それでいい。
私は母親。子供の為に無理するのは当たり前なんだから。
こいつが死ねばもうこんな感情になる事もない。
本気で消えてほしい・・。
目の前にいる事が不思議でならない。
何でこんな奴が生きてるの?
生きたくたって生きられない人がいる。なのに、何でこんな奴が生きてるの?
本気で思った。
後日旦那の母親と話をする事が決まった。
150万。
100万より上乗せした金額を私は言った。
初めて借金が発覚した時旦那に投資したお金。
それが50万だった。
妊娠中だった私はチャラにすればやり直せると思っていた。
実際そんなに上手くいくものではないと、度重なる旦那の行動で身に染みて感じた。
少したりとも旦那に貸しを作りたくない、とっさに出たプラス50万は先の見えない結婚生活を感じ取ったのかもしれない。
旦那は母親に電話をした。
怒鳴り声が電話口から聞こえる。
旦那は少し話すと私に受話器を渡した。
「代わってだって」
話をしたくない。。。私まで何かを言われるのは解っていた。
「もしもし・・」
低いトーンで応答する。
「ちょっと蜜ちゃん?!どう言う事なの?!」
旦那の母親は爆発していた。
お金に関してはチョチョコとトラブルがあったが、自分達で解決してきた事。
私が何度も信じようと思った事。
事細かく話をした。
「何でもっと早く相談してくれなかったのよ!!」
ほらね。やっぱり私まで言われる始末。
心の中は反発したい気持ちでいっぱいだった。
でもここで反発したらお金が借りられなくなる。今、私の目の前にあるのは貸した50万を取り戻す事。
「すみません。。。」
これしか言葉にする事は出来ない。
旦那は横で心配そうに私を見ている。そんな旦那を私は睨みつけた。
こいつ・・死んでよ・・・
本気で思った自分が怖かった。
その夜、旦那は私に話があると言い出した。
嫌な予感がした。
毎回、妊娠中必ずトラブルになる事がある。
借金。。
でももうお金は借りられないはず。
ブラックリストに載っている旦那は消費者金融からお金は借りられなくなっていた。
旦那は重い口を開いた。
「ずっと言えなくて・・会社のお金を立て替えたり、生活費が足りなくてお金を借りてしまった。」
また私に嘘をついていた。
でも浮気の事もあり、強く出られなかった私は静かに聞いた。
「いくら?」
その金額はどうしたものか・・家からは出そうと思えば出せるものの出したくはない金額。
100万。
「悪いけど家からは出せない。これから子供が生まれると言うのにそんなお金を出せるはずがないでしょう?!何でそんなになるまで言わなかったのよ!もうお金は借りられないはず!どこから借りたのよ!」
旦那が口にした金融は090金融だった。
090から始まる番号、それは闇金の部類だった。
どうにも治らない借金癖、1番効果のある対策は・・・
自身の母親にお願いする事。
旦那の母親は気が強かった。思っている事を何でも口にし、私も娘同然で可愛がってくれていたものの、どこかトゲがあり苦手なタイプだった。
旦那はそんな母親に強くは出られない。
「自分の母親に頭下げてお金を借りなさい!あんたは同じ事を繰り返す。どんなに私に迷惑かけているかわかってるの??!!何故そこまでお金が必要なのよ!」
私の感情はもう爆発寸前だった。
許せない、許せない、許せない・・
旦那は同じ事を繰り返す。今までも、これからも。。
もう、この癖は治らないのかもしれない。
私はとりあえずすぐに旦那の母親に電話をさせた。
100万を借り、それでチャラにし、少しづつ返していく。
その時の私は旦那の母親までを恨んだ。
こんな息子に育てた旦那の母親を恨んだ。
「150万、借りて」
吐き捨てるように言った。
この時私は何か危機を感じていたのかもしれない。
今まで旦那を迎えに行った事などなかったけど、車で数十キロもかけて時々迎えに行ったりもした。
パパが働くところを見せたい。
その道のりは思い出の道。
看板には裕の住む街の標識。
通る度思い出す。忘れてなんかいない、愛した事。
この道を曲がれば裕の家。すぐそばにいるのに、もう、心はそばにはなかった。
裕、前を向けているの?あれからどうしているの?
裕も幸せを掴むんだよ。。。
迎えに行くと旦那は嬉しそうに子供と接した。
パパの顔。
つかの間の家族の幸せを噛み締めた。
はじめまして😃
内容に引きつけられ一気に読みました✨
前半、私も風俗業界に興味がわく程引きつけられ後半、私はバツイチなので旦那に対する気持ちだとか当時の自分とかぶる感情がわき、涙しながら読みました
楽しかったです
ありがとう😃
陽性が出てから2週間後、助産院へ行った。
病院とは違う家庭的な雰囲気にほっとした。
初めの診察の時、先生に自分の病気の事を話した。
パニックを持つ過去、それを突きつけられた時から行動がセーブされている事。
出産で耐える事が出来るのか。不安になっている事。
「赤ちゃんはね、悪い所を消して産まれて来てくれるの。大丈夫よ、お母さんの悪い所全部消してくれるからね」
その言葉に涙した。
超音波のモニターに映る小さい赤ちゃんは一生懸命心臓を動かしていた。
旦那はとても喜んだ。
「俺も3児の父親か・・もっとがんばらないとな」
その言葉を信じた。
父親の自覚。ようやく旦那にもそれが芽生えたようで嬉しかった。
日に日に大きくなるお腹は愛おしくてたまらない。
早くこの子に会いたい。
二番目の子も幼稚園に通うようになり、新たに友達も出来て、私もお母さん達と交流を持つ機会が多くなった。
保育後は時々友達の家へ行き、沢山話をした。
そんな当たり前の毎日が幸せで、平凡な日常に感謝した。
産むのは私、育てるのも私。周りがなんと言おうと産む事しか考えていなかった。
結婚していて何の不備もない、産むのが当たり前。
堕ろす事など考えていなかった。
今ここに来てくれたこの子は私達のこれからを繋ぎとめてくれた子。
来てくれてありがとう・・・
時間が経つ度幸せな気持ちが大きくなった。
これが最後になるかもしれない出産。家族の前で、納得いく出産をしようと助産院を選んだ。
家族の絆を深めたい。この妊娠を機に家族の愛を深めたい。
私は全てを切る決意をした。
裕とのこと。
他愛のないメールも、裕の会いたくなる感情も、全てを切る。
その夜メールは来た。
「もう、メールは出来ない、貴方から全てを切るから」
「何故・・?」
私は妊娠した事を話した。だからもうメールもしない。けじめはつけなければいけない。
「それでも・・繋がっていたい・・」
裕の感情を疑った。
旦那の子がお腹にいて、家族の絆を深めようとしている私にまだ繋がりを求めている裕。
もう突き放すしか方法がない。
「どうしても無理?」
無理。
強く出た私に裕はようやく納得した・・のか。
「裕も幸せにね」
「俺はもう恋愛はいい・・」
後ろ向きな感情にもう同情する事はない。
さよなら。。。
今まで繋がっていた全ての物を断ち切った。
もう迷わない、迷わされるものはない。
私の心は穏やかになっていた。
体に異変を感じた。
この感覚、何年経っても覚えてる。
私は薬局に急いだ。
・・・・陽性・・・・
私のお腹には赤ちゃんがいた。
一瞬裕の姿が頭を過った。でもそれはない、裕とは一度も可能性のあるセックスはしていないし、計算すれば別れた後に出来た子。
ああ・・あの時・・
旦那が冗談半分に入れてきて、私が全く気乗りしなかったあの時。
数分で終わったセックス。
中に出していたんだ・・半分寝ていて気が付かなかった。
まさか今出来るとは・・・。
私はもちろん産む決意をしていた。
旦那は私達の為に2人のブログを作ってくれた。
今度はこそこそしなくていい、堂々と開いておけるブログ。
<結婚6年目 家族の絆>
今までの結婚生活、思えば嘘ばかりだった。いつかはバレる嘘なのに、何事もないように過ごしいつか衝突する。そんな事を繰り返しているうちにどんどん絆は壊れていった。
でもどちらも離れられないという根拠のない確信を持っていた為油断していた。
特に旦那は私がまさか浮気を本当にするとは思ってもいなかったはず。
でも私は実行してしまった。
確信は崩れた。
確信は崩れたけど、これがきっかけで今までの夫婦のあり方を冷静に見つめた。
そして新たに掴んだ絆。
この絆をもう壊してはいけない、何があっても、子供の為、夫婦の為。
私は次の日から心を入れ替えた。旦那の為にこれから頑張ろうと決意した。
旦那もそれは解ってくれていたようだった。
私にも「いつも悪いね」と言葉をかけてくれるようになり、子供とも話をしてくれる事が多くなり幸せを取り戻せた暖かい空気に幸せを感じていた。
裕からはたまにメールが来た。
消してしまったアドレス。番号しか出ない裕のメール。
返信したら相手に勘違いをさせてしまう。
解っていた。
でも、感情はない、何を言われてももう私の気持ちは裕には向かない。
根拠のある確信。
私は旦那が大切だから。
全てのメールに返事はせず、たまに返信はした。
子育てをしている親としての返信。母親としての返信。
そこに女の私はいない。
同情・・・愛情に変わらない同情・・
そして何日か過ぎまさかの事態が起こった。
裕を傷つけないように、私も傷つかなように言葉を選んだ。
幸せになってほしい。本当に心から思っていた。
それは今、私は裕のいない現実と向き合い幸せになる為に歩き始めたから思える感情だった。
裕からの返事は望んでいない。ただきちんとけじめをつけたくて書いたメール。
裕は返事をくれた。
「最後に選んだのは家族。当たり前の事かもしれないね」
そんな内容のメールだった。
裕は時々私に言っていた。
「最後は君が決める事」
その言葉にいつも答えを出せないままで時間は経ってしまっていた。
でもその言葉にようやく答えを出した。
裕は受け入れてくれているようなくれていないような・・
どんな気持ちだったのか本心はわからない。
でも私はもう裕に気持ちは残っていない。
同情から始まった想いは愛情に変わり、そしてまた同情に戻っていた。
その事は裕には伝えない。
最後に傷つける事はしたくない。
それに裕なら他の女とすぐにまた仲良くなるんだろう。
そう、私じゃなくてもいいんだ。
そう考える事で自分を納得させた。
私が考えている程裕は重くは受け止めていないと思う。
元々いつかは別れのくる付き合いだった。
その時が来ただけ。
女は他にもいるし、優しくすれば仲良くなれる人はまだいる。
私は特別な存在ではなかった。多くの付き合いの中の一人。
そしてもう過去の女の一人。
遊び相手だったんだ・・・
だから私はもう遊びは終わりにさせる。
それだけの事。
さよなら裕・・
「今まで子供の事をおろそかにしていたと思っているんだ。私の状態も何だか安定しなくて。。
素直に言いますこれで全部終わりにしよう。やっぱり私は既婚者。
今回旦那に2人のブログがばれ、今までにない位の気持ちを話ました。
私も旦那も子供の事が本当に大切で私たちが付き合ってる事で子供にも影響を与えてしまっていた。
私は既婚者で子供もいて、それでも裕の事好きになったよ。
裕は私の事を本当に好きでいてくれていましたか?
私が裕の事を思う気持ちが大きくなってそういう私を好きだったのかな?
これを読んでどう思うかわかりません。でもいつかは終わりを告げてしまう関係。
急に終わりを告げてしまったけど許して下さい。
裕の寂しさや過去を受け入れてきたけど、私は聞きたくなかった事もありました。
前に旅行に行った相手が一度は関係を持った人、過去にはこういう女がいた。。
私にとって過去はどうでも良かった。思い出として心の中に留めておいてくれればそれで良かったの。
裕・・これから恋をして、人を本当に好きになってありのままを出せる関係になれた人がいた時、そんな過去の事は話さないであげてね。
裕には天国で奥様が見守ってくれています。あまり心配させるような事をしたらだめだよ。
裕への気持ちは本物でした。でもこれからは家族の為に私は過ごしていこうと思う。
私はこの道を選びました。
関わっているもの全てのものを私の中から消します。いきなりこんな事書いてごめんなさい。
私の気持ちを解ってくれてありがとう。
裕・・幸せになって下さい。裕には幸せになる権利があります。
短い間どうもありがとう。
自分をもっと大切にしてね。」
すぐには取り戻せない信頼関係。
お互いバレなければ・・という気持ちで行動してきた。その結果今回のように大事になってしまった。
バレなければいい、という感情は持ってはいけない。
もしまたどちらかにこの感情が出てしまった時は本当に次はないのかもしれない。
少しずつでいい。旦那との信頼関係を取り戻したい。
私はこの事がきっかけで家族、旦那の大切さを学んだ。
もう二度と同じ繰り返しはしない。
旦那は子供の事に対しても考えを改めてくれていた。
それが何より一番うれしかった。
子供の話に耳を傾けていなかった事を反省しているようだった。
私達の不仲を敏感に感じ取ってしまう子供。それでも一生懸命に私達に接してきてその言葉にまともに返してくれなかった旦那。それを見ているのも辛くて旦那と言い合いになり収拾がつかなくなり私が家を飛び出してしまうという非常識な行為。
子供には本当に可哀想な事をさせてしまった。
これからは・・家族の絆を取り戻す為に私は出来る限りの事をする。
私は・・次の日裕にメールを送った。
子供の事、お金の事、車の事、自分でもびっくりする位に細かく書いた。
旦那はそれをじっと見ている。
「え、それは俺もほしいんだけど」
「ええ~?だって必要だもん」
いつの間にか冷たい空気が和らいでいた。離婚に向けての話をしているのにこの空気。でも不思議と和らいでいるのを感じた。
「辛い思いをさせてごめんな」
その旦那のひとことに一気に涙が溢れてきた。
私は旦那に抱きついた。
「ごめんね・・・本当にごめんね・・」
声をあげて泣いたのは本当に久しぶりで旦那はそんな私を抱きしめてくれた。
今までの否定の感情はそこにはなく、愛情を取り戻したような気がした。
心の中で自分を責めた。
旦那は書きかけの紙を取り上げ、何かあればまた出すぞ笑
と冗談まじりに言った。
裕とのブログは消した。
もう・・裕と会う事もない。。。
私は裕と出会うべきではなかったんだ。
その夜久しぶりに旦那と愛情のあるセックスをした。
愛があるセックスは心で感じる事が出来る。
旦那は今までとちがって少し強引にリードした。
もっと早くお互い気持ちを理解していれば間違いは起きなかったはず。
セックスをしながら私はまた泣いた。その姿を見て旦那は優しく抱きしめてくれた。
「また・・一から始めよう。」
その言葉に私は頷き旦那の事をこれからずっと見続けていく決心をした。
>> 461
裕は指輪を外す事はしなかった。
それは当り前の事かもしれないけど、前まで付き合っていた彼女もその外さない指輪を見ていたのだろう。
何…
話を切り出して来たのは旦那だった。
「ちょっと・・そこ座って」
静かに言う。
私は一瞬にして今までの自分の行動を後悔した。今までにない空気と旦那の悲しそうな顔。
旦那は怒ってはいない。それが更に私の中で後悔の気持ちを大きくした。
「これ・・なに・・」
裕とのブログが開かれたページを私に見せた。
動揺を隠せない私はとにかく話をしないとどうにかなってしまいそうで話し始めた。
「そこに書かれている事は事実です・・本当に悪いと思ってる。でももう今は相手への気持ちは全くない。これは本当。」
震える声を押し殺しながらとにかく言葉を続ける。
旦那の反応が怖くて。旦那の言葉が怖くて。
「あのね、初めは優しくされて気持ちが揺らいでしまった。これは認める。パニックの病気の事も解ってくれて嬉しかった。あなたは理解してくれてるのかしてくれていないのか解らない。でも、向こうには彼女がいた。女にもルーズなのも解って最後の方は向こうが好きだと言うから好きでいてあげなきゃいけないと言う気持ちだった。本当に好きではなかった」
旦那は静かに言った。
「確かに俺は病気の事を理解しきれていない。どうしても理解しがたい」
ショックだった。やっぱり理解してくれていなかったんだと・・
体の関係は一回だけだと嘘をついた。
「俺にも非があったんだよな。だから蜜だけを責める事はしない。寂しい思いをさせていたのも事実だし、お金の事でも苦労かけている。。。」
今までにない言葉。旦那はいつの間にこんな感情を持つようになったんだろう。
「これからの事考えようか。」
旦那は紙とペンを私の前に差し出した。
「離婚となると何がほしいとかあるでしょ」
さらっと離婚と言う旦那に何も言えない。離婚だけは避けたかった。どんなに苦しめられても家族という枠の中で生きていたい。ずっとそう思っていた。
自分のした事の代償はあまりにも大きく今の自分に受け入れる事は出来ない。
でも受け入れなければいけない。
目の前に差し出されたペンを手にとり、何とか冷静を装い書き始めた。
その日は休日で旦那は仕事だった。
私は子供を連れて外へ出た。旦那は7時頃には帰れると言うので私も一通り子供達と外で遊び、夕方には家に着いた。
・・・・家の鍵が開いている。
家へ入ると旦那がパソコンの前に座っていた。
「おかえり」
普通に言う旦那。
私は動揺した。動揺を隠す為努めて明るく振る舞った。
「早くない???どうしたの?」
仕事が早く終わったからと言いながら子供に話かけていた。
旦那の異変にすぐに気付いた。明らかに私に何か言いたいような、でも怒っている訳ではなく寂しさも見える感情が伝わる。
見られてしまった。もう消しておけばよかった。
パソコンにロックをかけないままで出かけてしまった・・・・
お気に入りに入れていた裕とのブログ。
旦那は全てを知ってしまった。
子供が寝るまでの時間がとても長く感じた。
旦那と二人になるのが怖かった。
絶対にバレないようにしてきたのに・・
裕とはもう会わないと決めてからのこの展開はもう罰としか言いようがない。
私は旦那を避けるように家事をいつも以上にした。
旦那も私に話しかけてこない。
ついに・・・二人の時間がきてしまった。
愛情から嫉妬に変わったのは、裕が過去の女の事を私に話し始めたのがきっかけかもしれない。
私が裕に過去の仕事の事を話しても重くは受け止めなかったんだろう。
でも私は裕の過去の話を聞いて重かった。
好きな相手から聞く過去の女の事。。
何人もの人とセックスをしていた時の事を聞くのは辛い。
出てきたのは不信感。
その結果自分で自分を苦しめていた。
裕は出会ったサイトに思いを日記として書いていた。
メールも返事をせず、チャットも放棄、繋がれるのは不特定多数が見るサイトだけ。
私は別のアカウントで日記を見た。
今の私には自分の都合のいいようにしか見えない文章。
そこに愛情は・・もうないはず・・。
その後も裕からメールは来た。
でももう会えない。
愛情がなくなったからなのか距離を置いた事で私も時間が経つに連れて冷静に裕と接してした。
会いたいと言う言葉には笑って誤魔化したり夜は無理と理由をつけて拒否をした。
お互いのブログは消せないまま。何となくお気に入りからも消せないままだった。
いつかは別れがくる関係。それが少し早まっただけだ。
旦那に・・目を向けなければいけない・・。
はっきりと別れるとは言わなかった。でも確実に気持ちは裕ではなく旦那にむけようと思っていた。
そんな感情になり始めていた時、私に本当の罰が下った。
私は別人のふりのまま少しづつ裕を追い詰めていった。
裕は気がつかない。
「そうやって会う約束をしてしまうんだね。女なら誰でもいいんだね。」
裕は意味が解らないようだった。
「どうして裏切るの?」
「。。蜜か。。?」
そうだよ。と平然と答えた。
心臓が爆発しそうな位になりながらも会話をした。
「最低だよ」
私は吐き捨てるように言った。
好きだった。
裕の事が好きだった。
私の気持ちを受け止めてくれる裕が好きだった。。
でも、今裕が見ているのは私じゃない。
女なら誰でもいいんだね。
裕の心の隙間を埋めてくれる人なら私じゃなくてもいいんだね。
実はこの時私自身として裕とチャットをしていた。
つまり私とは別人の私を演じながら、私本人とも話をしていた。
私には都合のいいように話す裕。
それを知らないふりをしてしらじらしく話す私。
ここまでして自分が何を求めているのか解らない。
私の知らない所で他の女と会う約束をしようとしている裕。
そんな事知っても私には何も得るものはないのは解っていた。
きっと。。
既婚なのにもかかわらず裕を独占したいという気持ちを持ってしまった事で罰が下ったのだろう。。。
お互い1番にはなれないのに。
遊び相手で終われば良かった。
感情を抑えておけば良かった。。
裕を信じた自分がいけなかった。
本当に辛い時には誰も助けてはくれないのだから。
あまり会わなくなってから裕に対して不信感を抱くようになっていた。
裕と出会ったサイトで裕は他の女とやりとりをしていた。
女が好きなのか、寂しさをうめたいのか。
本心はわからない。
でも、確実に裕は他の女とのやりとりを楽しんでいる。
浮気ではないのかもしれない。
いや、もしかしたら。。。
その行動への不信感。
私はの感情は同情から愛情、そして今嫉妬へ変わっていた。
何故嫉妬をするのか、そんな自分も嫌だった。
サイトはその人のページに行くと足跡が残る。
だから私は別人になりすまし、新たに新しいアカウントを作り裕に接触した。
裕は軽いノリで私に接した。
私に初めて接した時のように。。。
心が痛む。
裕とはサイト以外のチャットで話す事になった。
こんな簡単にもアドレスを教えてしまう裕。
私は、特別ではない。
裕の話し方は、相手に言わせようとする話し方。
そして優しくがっついていない。
世間話から何となく相手の事を聞き出し突っ込んでいく。
軽いノリだけど女が安心してしまうような話し方。
きっと。。私が誘えば裕はYesと言う。
でもそれは聞きたくない。
聞きたくないけど、Yesと言わないと信じて私は話した。
「今度会いたいですね」
「そうだね~いつ??w」
裕は言った。
聞きたくなかった。
聞かなければよかった。
感情が。。。
爆発してしまった。
今までの不信感が全て爆発した瞬間、裕との別れのカウントダウンが始まった。
裕は指輪を外す事はしなかった。
それは当り前の事かもしれないけど、前まで付き合っていた彼女もその外さない指輪を見ていたのだろう。
何も思わなかったのか。。。
私は裕に本心を言えないままでいた。
好きだよ。
その気持ちに反応してくれる裕を嫌いにはなれない。
でも、少し、その感情を持つ事に疲れていた。
裕は昔の女の話もした。
その相手とのセックスの事も私に話した。
過去は。。。聞きたくない。
裕にとっては重い話ではない。
話の流れで、話していると言う感じだった。
それを聞くのは辛かった。。。
もしかして。。。私じゃなくてもいいのではないか。
リスクがある恋愛。
何も私を相手にしなくても。。
そんな感情が私の中に出てきた。
家族との時間が楽しい。そう思えてきた今、裕の存在は私にとって必要なのか。
でも、ネット内で女とやりとりしている裕を見るとヤキモチをやく。
自分の気持ちがわからない。
裕の思いも信用していいのかわからない。
裕の本当の姿が。。。見えない。
- << 467 話を切り出して来たのは旦那だった。 「ちょっと・・そこ座って」 静かに言う。 私は一瞬にして今までの自分の行動を後悔した。今までにない空気と旦那の悲しそうな顔。 旦那は怒ってはいない。それが更に私の中で後悔の気持ちを大きくした。 「これ・・なに・・」 裕とのブログが開かれたページを私に見せた。 動揺を隠せない私はとにかく話をしないとどうにかなってしまいそうで話し始めた。 「そこに書かれている事は事実です・・本当に悪いと思ってる。でももう今は相手への気持ちは全くない。これは本当。」 震える声を押し殺しながらとにかく言葉を続ける。 旦那の反応が怖くて。旦那の言葉が怖くて。 「あのね、初めは優しくされて気持ちが揺らいでしまった。これは認める。パニックの病気の事も解ってくれて嬉しかった。あなたは理解してくれてるのかしてくれていないのか解らない。でも、向こうには彼女がいた。女にもルーズなのも解って最後の方は向こうが好きだと言うから好きでいてあげなきゃいけないと言う気持ちだった。本当に好きではなかった」 旦那は静かに言った。 「確かに俺は病気の事を理解しきれていない。どうしても理解しがたい」 ショックだった。やっぱり理解してくれていなかったんだと・・ 体の関係は一回だけだと嘘をついた。 「俺にも非があったんだよな。だから蜜だけを責める事はしない。寂しい思いをさせていたのも事実だし、お金の事でも苦労かけている。。。」 今までにない言葉。旦那はいつの間にこんな感情を持つようになったんだろう。 「これからの事考えようか。」 旦那は紙とペンを私の前に差し出した。 「離婚となると何がほしいとかあるでしょ」 さらっと離婚と言う旦那に何も言えない。離婚だけは避けたかった。どんなに苦しめられても家族という枠の中で生きていたい。ずっとそう思っていた。 自分のした事の代償はあまりにも大きく今の自分に受け入れる事は出来ない。 でも受け入れなければいけない。 目の前に差し出されたペンを手にとり、何とか冷静を装い書き始めた。
ぷちさん(^-^)/
レスありがとうございました(^-^)/
初めの頃も読んで頂いたんですかっ!!
感謝感謝です!!
更新はめっちゃスローです。。汗
もう二年越し。。。汗
でも必ず完結お約束しますので!!!
読みやすいように考えながら書いていきたいと思いますので、是非これからもヨロシクお願いしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
横レス失礼しますm(_ _)m
一気読みしちゃいました!!!
続きが楽しみです✨
でも今は幸せなのかな…?とか考えちゃったり💦
また横レスに真摯に対応される蜜さんを見て、勝手に好感を持ってたりします🍀
応援してまぁす🎵
いちファンより😺
旦那はその後私を怪しむようになった。
夜、旦那が寝た後裕とメールをしているとわざわざ起きてきて
「何してるの?」
とパソコンを覗き込んでくる。
私は慌ててパソコンを閉じた。どう見ても怪しい行動。
「怪しい・・・」
冗談まじりに言う旦那。私が本気で浮気をしているとは思っているはずがない。
私が慌てる素振りや怪しい行動をして心配してほしいんだろうとしか考えられないような男だった。
旦那が気にするようになり、私も裕との夜のメールは控えるようになっていった。
ブログでは繋がっている。そこにある言葉でお互いの気持ちを確認しあっていた。
毎日見ているブログ。
旦那とはパスワード管理をしていて、お互いのサイトは見られないように設定をしていた為、お気に入りに入れてもブログがバレる事は決してなかった。
この先も絶対にバレないと慎重にパソコン管理はしていた。
旦那も家に帰る事が多くなり、裕と夜会う回数も必然的に減っていった。
本来の家族との生活に戻りつつある。
私は・・不思議とその当たり前の生活を受け入れていった。
裕と会わないと裕との事を考える事が多くなっていった。
・・裕を本当に好きなのだろうか・・・
裕に初めて会った時から常に目にしていた物があった。
初めは全く気にならなかった。むしろそこに愛を感じた。その愛にも同情していた。
でも、裕を好きになっていくうちに、初めて目にした時とは違う感情が私の中に芽生えていた。
そんな感情は絶対に出してはいけない。
嫉妬してはいけない人への嫉妬・・
裕の首には常に2つの指輪が下げられていた。
結婚指輪。大切な思い出。
裕はよく奥さんとの思いで話を私にした。話をされる度本当に愛していたんだと実感した。
そんな時私は裕がとても遠くに感じる。
私の知らない裕と奥さんの結婚生活。
相づちしかうてない。どう反応していいのかわからない。
思い出の中に入れない私は、すぐそばに裕がいるのに孤独を感じていた。
結局はお互い結ばれない。
お互いの中の一番はお互いではない。
きっと裕はそこまで深くは考えていなかったはず。
だからこそ本当の私の気持ちが言えなかった。
裕は私の事を好きだと言ってくれている。
私は・・そんな裕の気持ちを傷つけるような事はしたくない。
会えなくなって、冷静に裕との事を考えた。
私はこれから・・もしかして・・裕の事を好きだと言う演技までしなくてはならなくなるかもしれない。。。
私の本当の気持ちを伝えられないのなら。
裕への気持ちまでも演じなくてはならなくなる。
裕・・私が離れても裕には大切な人がいるんだもんね・・
私は裕に事前にメールをした。
「今日は夜何か予定ある?」
「何もないよ」
会いたくて仕方ない。感情が抑えられない。
会えそうならメールしてもいいかな?と言い私は旦那にまた交渉をした。
「ゆっくり温泉に浸かりたいんだけど・・・」
「別にいいよ」
旦那はすんなりと了承してくれた。
私に罪悪感はない。
夜、子供達の世話をし、寝かしつかせ後は旦那に頼んだ。
「閉店までいると思うから先寝てて」
そう言い残し車を走らす。
向かう先は裕の家の近く。裕はこっちまで来てくれると言ったけど、私から会いに行きたかった。
裕とファミレスの駐車場で待ち合わせる。
私が待つのは初めてかもしれない。待っている時間は長く感じた。
「おまたせ、来ちゃったねえ・・」
裕は笑顔でそう言った。
「そんなに会いたかったの?笑」
そう言いながら私を思い切り抱きしめてくれた。
裕の車で話をする。
初めて見る裕の家。
私が踏み込めない場所だった。目に見えない壁・・・
キスしたりちょっとエッチな事をしたり、時間はあっという間に過ぎた。
会いに来て良かった。
時間は夜中1時半。
旦那からもメールが来ている。
「まだ?どこにいるの?」
限界だった。
ほんの数時間、まだまだ一緒にいたい。でももう帰らなければならない。
「ありがとね」
お互い言いあい、私は自宅に向かった。
裕に会えて良かった。
でも・・・・なんだろう・・・この何とも言えない気持ちは・・
見てはいけない物を見てしまったような気持ち。現実を突きつけられたようなそんな気持ちになった。
更に旦那のメールのやりとりで現実の厳しさを実感した。
家に着いたのは3時近く。
旦那が起きて来る。
「何でこんな遅いの?」
疑いの目。
「少し車で寝ちゃったらそのまま時間経っちゃって。」
単純な嘘をついた。
旦那はまだ何かを疑っている。
嘘をつくと顔にすぐ出る私は隠すのに必死だった。
何となく険悪なムード・・・
この状況は結構厳しい・・・
これが自分がした事の代償。
もう遅いと言う事で旦那はまた布団に入っていった。
裕からメールが来ている。
「旦那大丈夫だった?」
「うん、もう寝てたよ」
本当はこんな険悪な状況になっていた。でもそれは裕に言ってもどうにもならない事。裕に心配されるのが嫌だった。
だから私は大丈夫と嘘をついた。
私は感情のままに動いたらいけないのかもしれない。
一番傷つくのは自分なんだから。
でも本当に恐れているのは自分が傷つく事じゃない。
裕に傷ついている私の姿を見られるのが怖い。
だからいつでも大丈夫と裕に言う。
裕に会いに行ったのはこの日が最初で最後になった。
そしてこれから裕との関係に変化が出てくる・・
裕との幸せを一つづつ感じる事が幸せになっていた私は、旦那に隠す事が無防備になっていた。
私自身の行動も大胆になっていった。
ゆっくり買い物が出来なかった私は夜旦那が帰って来た時買い物に行かせてもらう事があった。
少し離れた24時間営業のスーパー。そこは車で30分かからない場所。
時間は夜11時近く。
裕の家からも30分程の所だった。
私は裕にメールする。
「今24時間営業のスーパーに来てるんだ笑」
「ほー・・会いに行っちゃおうかな笑」
本当は会いたかったからここまで来た。だけどそれは言えなかった。
「会ったら遅くなっちゃうからねー」
会いたいと素直に言えれば、言えないならここまで来なければ良かったのかもしれない。
自分が辛くなるだけなのに。
私は思ってもない事を言った。
「そうだね、ごゆっくりね」
当たり前の返事にやはり辛くなった。
自分から裕に会いに行きたいと思う気持ちが抑えられず行動している。
こんな事を繰り返せばもうバレるのも時間の問題なのかもしれない。
でもその時の私は全くそんな事は頭になかった。
自分から会いたい。。。
その気持ちはその後とうとう私を大胆な行動に導く事になった。
昼間に会う事はしばらく出来なかった。
私自身も裕と昼間に会う事の罪悪感を少し感じていた。
その代わり裕は夜会いに来てくれた。
旦那がいない時に結構な頻度で会いに来てくれた。
会いたいから会いに来る。
裕の気持ちはストレートだった。
話をしてセックスをする。
気持ちいい事は気持ちいい。
でも、私は毎回イケる訳ではない。
イケない時は演技をする。
本当は・・・そんな事をしなくてもいいのかもしれない、私は裕とホテルに行ったあの日、確実に昇天した。それは間違いない、だからイケない事があってもそれはそれで伝えていいんじゃないかと頭では思っていた。
実際は言えないまま。
言わなければ解らない。
イク感覚を知っている私は、いくらでも演技が出来る。
演技には慣れていたから。
それに裕が途中で寝てしまったりする事があり、何となく寂しい感情も出始めていて本当の事が言えない状態になっていた。
疲れているのに会いに来てくれている裕に何も言う事は出来ない。
私は来てもらっている立場だから。
裕のどんな行動も否定する事は出来なかった。
裕と付き合い始めて一か月が過ぎた頃、昼間会うチャンスがまた訪れた。
自分に時間が出来、この日裕は私をアダルトショップに連れて行った。
初めて行ったその店の入り口は昔働いていた頃の見慣れた光景。
違和感は全くなく、むしろワクワクしている自分がいた。
店の中はエッチな物で溢れかえっている。
コスプレからエッチなDVD、グッズなど色んなものがあった。
恥ずかしい感情はなく、懐かしいような過去を思い出す感情。
裕はその中でも拘束具を手にとっていた。
縛る為の縄や手錠、そして首輪。
裕は一つの首輪を私に着けた。
「似合うよ」
首輪というのはイマイチピンとこない。
似合うと言われてもどう反応していいかわからない。
奴隷のイメージ?
S気質の裕は私をある意味ペットのような感覚で見ていたかったのしれない。
私はM気質は持っているとは思っていたものの、従わせられるのは嫌いだった。
でも裕から見れば全くのMにしか見えなかったんだと思う。
Mに見られている私とSでいたい私の気持ちは複雑だった。
私は店で新しいピンクローターを買った。
私には欠かせないもの。
ちょっとうれしい・・
店を出て私達は歩いた。
軽く繋いでいた手を裕は自分の腕に絡ませた。
自分からくっつく事が出来なかった私にとってその行動は嬉しい。
ホテルでエッチをする事もいいけれど、普通に歩いている事にも幸せを感じた。
本当はあってはならない関係だからこそ、ただ街中を歩くと言う行為さえも楽しむ事が出来た。
私よりも少し背の高い裕を見上げながら話す事がとても幸せだった。
私は裕との限られた時間を楽しんだ。
後数時間すればお互い日常に戻らなければならない。
でも今はそんな事は考えない。
ただ、裕の愛情を感じている事が幸せだから。
この日私はセックスでイク事を覚えた。
裕はお別れの時まで優しかった。
「またね」
そう言って別れたその夜裕とメールをした。
「2人のブログ作ったよ。思った事とか書いてね」
裕はパソコン関係には詳しく、自分でホームページ等も作っていて、私達のブログを作ってくれた。
文章を書くのが好きだった私は口では言えない事を文で記せる事が嬉しかった。
私は早速ブログに今日の事を記した。
裕を好きな事、今日初めてイケた嬉しさや、今の関係の事。
文字だとこんなに素直になれるのに、口ではなかなか上手く伝えられない事を淡々と書いた。
裕、素直に言えなくてごめんね。
素直に言って私の気持ちを否定される事が怖い。
私は・・・既婚者だから・・
体でイク事はなくても、心で感じてればいいと思っていた。
でも、その日の私は違った。
裕のモノが入る度、体が熱くなりしびれるような感覚。
この感覚はもしかして。。。
頭で考える間もなく裕の硬くなったモノは私の中を刺激する。
足を上げて挿入した途端とんでもないきもち良さに頭が真っ白になっていくのが解る。
イキそう。。。
そう思った瞬間大量の何かが私の中から飛び出して来た。
「あ。。。イク。。。」
私は潮を吹いた。
と、同時に確実に昇天していた。
初めて中でイった瞬間。
中でイクってこんな感覚なんだ。
なんて気持ちいいんだろう。。
本気でイク所を見られた事がなく、見られる事がとても恥ずかしかった。
ましてや潮を吹きながらイクなんて絶対に見られたくない。
そんな姿の私を見ても裕は動じる事はなく腰を振り続けた。
一度イク事を覚えた私の体はもう止まる事なく二度目の昇天を迎えようとしていた。
「だめ!!!」
イキそうな事が恥ずかしくて、見られるのが恥ずかしくて、ありのままの自分を見られているのがとてもいけない事のような気がして叫んでしまった。
「こんなになってるのにやめてほしいの?。。。やめてあげない、もっとイっていいんだよ」
こんな姿の私を裕は受け入れてくれている。
その安心感と本気でイケた嬉しさと興奮で私の心と体はもう裕から離れられないと感じていた。
本当の快感を覚えたこの日、私は何度もイった。
裕の私の見つめる顔を見ながらイケる幸せを感じてしまっていた。
私にとって初めての人。
私は。。。
裕が好きだ。。。
モノからは透明な液体が沢山出ている。
「どうしたの・・・?気持ちよくなっちゃってるのかな?」
裕を四つん這いにさせピンポイントを舐めながら片手でモノを刺激する。
何とも言えない、裕の感じ方。
「こんな恥ずかしい恰好しながら感じちゃってるの・・」
こんな言葉を裕に言いながら自分も感じているのがはっきり解る。
私の股からは溢れる程の液体が出てきていた。
イク事は出来なくても心で感じる事は出来る。
裕との行為は楽しくて仕方なかった。
裕は私を寝かせ固くなったモノを私の中に挿入してきた。
う・・・何だろう、今までとは何か違う気持ち良さが・・
全身が痺れるような感覚。
私は小さく声をあげた。
「遠慮する事ないんだよ、もっと声出してごらん」
裕のその言葉に私は全てを解放した。
「すっごい濡れてるよ、エッチだなあ。。そんなに感じていたんだ・・」
裕の言葉に胸がキュンとした。
この人の前では何も隠さなくていい、全てをさらけ出したい。
そんな感情が私の中に出て、心がふっと軽くなった。
何とも言えない音と共にどんどん溢れ出す私の愛液は止まる事を忘れているようだった。
いつの間にかSの裕に戻っている、その姿にまた感じてしまっていた。
裕のモノは私の中に吸い付くように入って来る。
どんな体位になっても奥まで入り、今まで感じた事のない快感があった。
それでもイク事はない、そう思っていた。
でも反射的に演技をしてしまう、きっと。イケないとは言えない。
それは私の癖だから、仕方がない。
裕との行動一つ一つが今までにない位の緊張と新鮮さがあり、常にドキドキしていた。
お風呂から出るとベッドへ横になり一息ついた。
そして裕は私の頭を裕のモノに押し付けた。
私は舐めた。
この行動にも慣れて来た。少し強引に何でもする裕。きっとS気質で奴隷のように扱う事で快感を味わっているんだろう。
この人を攻めたらどうなる?・・
私の中で少しいたずらな心が芽生えた。
ウトウトとしている裕、たまにこんな姿を目にする。
疲れているのか、眠れていないのか。
今日は寝かさない。
私は自分からキスをし、全身を舐め始めた。
受け身だけではない、攻める事の快感。
裕は声をあげた。
この人の感じる所を見つけたい、私は隅々まで舐めそして・・
お尻を舐め始めた。
風俗ではお尻専門店にいた私。男が舐められると快感を味わえるのは解っていた。
基本サービスになっていた前立腺マッサージ。
女は嫌がる事も多く穴の周りだけ舐め、ピンポイントははずすというのは仕事では基本だった。
でも今は仕事じゃない、裕がどんなに気持ちよくなるのか、どんな姿になるのか見てみたかった。
ゆっくりと舐め始めると裕は今までにない声を出し、体はとても反応していた。
感じてる・・・
いつもは犬のようにワンワンと自己主張しているのに今は
まるで猫。
そのギャップに私は裕がとても愛おしくなった。
ホテルへ入ると裕は私を強く抱きしめた。
そして強引なキス・・
このままセックスが始まってしまうのではないかと思う程の激しいキスをした。
ありのままの感情を受け取り私もそれに答えた。
しばらくキスをした後、お互い微笑み椅子に座る。
何となく安心し、少しパンを食べた。人前でこうして食べる姿はあまり慣れていない。
「蜜が食べてるとこ見るの初めてだな」
そうかな?と言い少し食べた所で食べる事にストップをかけた。
これ以上はまずい。
でも裕にこの感情を悟られたくない。
ここで発作は出せない。
常に発作が出る不安と戦っていた。
裕はお風呂を溜め始めその間少し話をした。
「いっしょに入ろうか?」
その言葉に私は一気に恥ずかしくなった。
仕事以外で男と一緒にお風呂に入るという行為は私にとってとてもはずかしく、今まで付き合った人も拒否をしてきた。
素の状態で裸を見られるというものは全てをさらけ出す行為。
隠しきれないものを見られる恥ずかしさは私にとって耐えがたいものがあった。
ましてやホテルのお風呂のガラスはすりガラスで一緒に入らなくても見えてしまいそうで・・・
「先に入るね」
私は足早にお風呂へ行き体を洗った。
お風呂に浸かり少しリラックスをする。
ふー・・・・・。
裕はしばらくすると入っていい?と言いながら入ってきた。
ああ・・・来てしまった・・・
どうやって出よう・・
子供はあっと言う間に保育園に慣れた。
自由な時間が出来る幸せ。
自由な時間、稼ぐ他に何をしたい?
自分の息抜き。
昼間に・・裕と会いたい。
自由な時間が出来る事を裕に伝え裕も仕事が休みだと言うのでついに昼間のデートが実現した。
うれしい反面不安な気持ち。
パニック症状がまだ出ていた私は不安な気持ちをどう隠したらいいか悩んでいた。
予定が決まると常に不安がつきまとっていた。当日も朝から何も食べられず精神的にいっぱいいっぱいの状態。
でも裕に会える事はとてもうれしい。
裕はある程度私の症状を理解してくれている、それでも気分はすぐれなかった。
緊張と不安で押しつぶされながら待ち合わせの場所に向かう。
「おはよ」
笑顔で話しかけてくれる裕に少し心が落ち着いた。
手を繋ぎ少しゲームセンターの中を歩く。
何か変な感じ。
昼間会うと何を話していいのかわからない。
「ホテル行こうか」
時間は朝9時。ドキドキが治まらない。ホテルなんてしばらく行っていない、ホテルでどんな事をするのかドキドキでいっぱいになった。
私たちはコンビニで軽食や飲み物を買いホテルへと向かった。
パニック寸前になりそうな気持ちを必死に抑えていた私。。
動揺しているのを気づかれないようにするのが辛かった。
午前中だけの保育、預けた後家事を終わらせパソコンに向かう。
まずは保育料を稼ぐ。
チャットレディ。
裕には言わない。
私はパソコンの前で待機をする。
人妻専門の所に登録していたので、午前中、人妻を求める男でチャットはよく繋がった。
他愛もない話から始まる、でも解ってる、この人が私を脱がせようとしてるのを。
エッチな会話になり私は一枚ずつ脱いでいく。
ここまでで一時間、稼ごうと思った金額には達し後は相手の接続が切れるまでのんびりと続けた。
本当はこんな事をしなくても、また、稼げる仕事につける事も出来た。
でもどんなに自分が自由になっても、もう二度と戻る事は許されない。
同じ失敗は繰り返さない。
午前中の保育はあっと言う間。
子供と少し離れる事で私の子供に対する愛情も一段と強くなり、預ける事にして良かったと心から思った。
旦那はそんな私を不審に思っていた。
「浮気してたりして笑」
冗談ぽく言う浮気と言う言葉。
そうだよ、浮気してるよ。
心でそう思う。
「何言ってんのよ、生活の足しにしたくて仕事したいの!」
「子供を預けてまで稼がないといけない程俺の稼ぎ悪い事はない筈だけど?」
あんたの浪費がひどいんだよ・・・
あくまで心で思う。
「稼ぎはいいけど、立て替えてるお金いつ返してくれるの?」
泊りの度に、物を買うお金を立て替えるという度に余計なお金が出ていく、その半分も返ってきていなかった。
「なかなか会社に行く時間がないんだよ、来週どかっと返すからさ」
その言葉を信じていた。
何も疑わなかった。
立て替えてるお金を会社から返してもらう、ただ素直にそう受け止めていた。
でも、旦那のどかっと返すの意味は賭けだった。。
私は何も知らない、旦那が何をしてるのか。
子供の事は大好きだった。
毎日下の子をおんぶして家事をする事も苦ではなくいつも一緒にいる事が当たり前だと思っていた。
ただあえてママ友というものを作るのがおっくうで下の子にはママと上の子のお迎えの時に話す程度の友達しか接する機会がなかった。
本当は子供の為には色々な所へ行って友達を作ってあげるべきだと思ってはいるものの、お母さん同士の会話がどうも嫌でなかなか行動に移せずにいた。
ママと離れて過ごす時間、子供と離れて過ごす時間、その時間を作る事でまた違った子育てが出来るかもしれないと預ける事を決意した。
もちろん一人の時間で稼ぎたいという気持ちは変わらない。
そして、不謹慎かもしれないけど。。裕に昼間会えるかもしれないと密かに思っていた。
結局割にあわず、飲料メーカの仕事は断り、子供は明日から無認可保育園に行く事になった。
帰り道、偶然にも無認可保育園新設の旗を見つけた。
ピンク色のかわいい階段、その場で迷わず見学させてもらった。
料金も通常の無認可よりも若干安い。
仕事が理由でなくてもいい、お母さんの息抜きに、出掛ける時のちょっとした時間だけでも、と母親の立場になって考えてくれている保育園だった。
私は少し預けてみる事にした。
昼間、自分の時間を持つというのは数年ぶりになる。
その間とにかく稼ぐ事が出来たらと考えていた。
私の生活は日に日に変わっていく。
求める事ばかりしていた自分、今の生活で満足なんかしていないのに、どうする事も出来ないと思っていた。
どうしたらいいかもわからずただ同じ毎日を繰り返していた。
裕と会ってもそんな自分の事はほとんど話さない。
なんとなく、話すべきではないと思っていた。
子供を預ける事にした事も、自分がどう考えているかも。
裕の事は好きだったけど、そういう話をする相手ではないと感じていた。
何故だかわからない。。。
でも裕は私が話さなくても私から何かを感じとっていたように感じた。
裕との関係は夜だけの関係。
昼間も会いたい。
昼間会うと言う事はリスクが高い、誰が見てるかもわからない、だから外で会うことは避けなければと思っていた。
でも、それ以上に裕の昼間の姿が見たいと思った。
私には昼間会う時間が出来る・・・
裕と過ごす昼間。
そこにどんな感情が出てくるんだろう。。
私は少し本格的に働こうかと考えていた。
自由なお金・・ではなく、少しでも貯金がしたい。
でも外で働くには子供をどこかに預けなければならない。
どうしようか・・
漠然と考えていた。
ある日飲み物の無料サンプルを持って女性が訪ねて来た。
話は弾み、一度会社へ来てみないかと言う話になり、専業主婦だった私は時間もあり、次の日会社へ行ってみる事になった。
所長と色々と話、託児所もあり人と接する事が好きな私にとってはとても条件の良い場所だった。
子供を預けて働く立場として話を聞く事が、私にとってとても新鮮で子供にもママ以外の人に慣れるという経験が出来ると思い、その場で体験してみる事になった。
ただ保育料が高い。収入はほとんど保育料になってしまうかもしれない。
かと言って認可保育園に入ることはほぼ不可能に近い。
どうしたらいいか・・・
働く事で私も少しずつ自立したい。
専業主婦で旦那に頼っていてはいつか大変な事になるかもしれない。
裕と出会い、付き合い、今までの生活が変化した事によって旦那からの自立という気持ちが芽生えていた。
裕との時間は私の一つの楽しみになった。
ありのままの感情を出してくれる裕と会う事によって自分の感情は確実に落ち着いていった。
夜、裕と過ごす時間が心地よくて・・
裕からの愛情に浸れる時間。
急速に裕に対する愛情が大きくなっていった。
旦那に対しても自然とイラつく事は少なくなり、優しくする事も出来た。
それは裕との関係がバレるのを恐れていたからなのかもしれない。
旦那は何も気づいていないようだった。
そして私も旦那の隠している事を何も気づく事はなかった。
セックスをしている時は理性を失う。
うなずいたのは理性を失っていたからかもしれない。
でも・・・
セックスをしている時は素直になれる。
それは自分でも解っていた。
同情ではなく、友達としてでもない、そこにあった私の感情は、
愛情。。。
裕と出会って少しずつ距離が近くなるのを感じていた。
でも、それに気づかないふりをしていた。
気づいたらいけない。
私は同情しているだけ、裕はかわいそうだから、寂しい気持ちを抑えられないかわいそうな人。私はただそれに付き合っているだけ。
ずっとそう思い込んでいた。
時々なるキュンとした感情は気のせいだと自分に言い聞かせていた。
裕が私に対して一線を置いてくれれば私の気持ちは抑える事が出来たかもしれない。
でも、裕は感情をありのままに出してきてしまった。
そして、一番言ってはいけない言葉。
「付き合おう」
何のためらいもなく言った裕の言葉を受け入れてしまった私。
これから、私の感情はどうなってしまうのだろう。
優しく抱きしめられながら、安心感でいっぱいになった私の心に旦那への感情は何もなくなっていた。
裕は優しいキスをしてきた。
そして裕の魔法の手は私の体を優しくなでてきた。
今日は何もしない、そう決めていた。
でも・・・・
裕の手から伝わる優しさとドキドキするキスに私の体は拒否する事が出来なかった。
今までに感じた事のない裕から伝わる暖かい感情。
また、体を重ねてしまった。。
裕とのセックスは何故こんな充実感があるんだろう。
「蜜・・好きだよ」
裕はこの時私の事を初めて本当の名前で呼んだ。
なつと言われる事で非現実的な中にいた私の感情が一気に現実になった瞬間。
裕が見ているのはもうネットの中でのなつではない。
目の前にいる蜜・・私だった。
一気に裕との距離が近くなったような気がして不思議にも幸せな気持ちになった。
裕のモノは私の中に激しく入ってくる。
「ゴムつけなきゃダメだよ・・」
そんな言葉は裕には届かない。
「大丈夫だよ、前にも言ったでしょ」
裕は確かにイキにくい体質なのかもしれないと前に思った。今までとは何となく違うセックスを感じて、裕が言う事は本当なのかもしれないと思い始めた。
今日の裕は前とは違う。
激しいだけではなく、そこには・・かすかな愛を見てしまった・・・
「付き合おう」
その言葉に私は
うなずいてしまった。。。
裕は私を優しく抱きしめた。
寂しいとかマイナスの感情ではなく、優しい暖かい感情が伝わる。
しかし私は冷静だった。
私、寂しいと思われてるんだ・・・
裕には頼らない・・・
寂しいのは裕だけじゃなかったの?
私はどんなに寂しくても辛くてもそれを裕に悟られたくはない。
私のパニック障害はまだ発作も改善していないかった。
今まで出来ていた普通の事が出来なくなり、行動も慎重になり自分なりにセーブしている部分もあった。
それは私にとってとても精神的に疲れる事だった。
発作が出た時は私は周りに悟られないように自分自身と戦う。
周りにこの状態を悟れらるのが怖くて怖くて仕方なかった。
辛い時に周りに辛い事を悟られたくない。
私は大丈夫。
私は大丈夫と自分に言い聞かせてないと常に誰かに頼ってしまいそうで、そんな誰かがいないと生きていけない自分になるのが嫌だった。
私には旦那がいる。
だから裕に頼る事はしない。
そんな事をしたら、家族が崩れてしまうから。
裕に私を支える事は出来ない。
子供は何時ごろ寝たの?
旦那は帰ってこない?
と他愛もない話をした。
「今日もエッチしちゃおうか笑」
冗談ぽく言う裕を軽くかわした。
「彼女と喧嘩でもしたの?」
私が言うと、うーん・・・と言葉を濁す。
そして私を抱き寄せまた、あの、多分私がしたかった、強引なキスをしてきた。
私の心臓はドキドキし始めた。でも今日はセックスはしないと心に誓っていた。
冷静になれ、私。
「寂しい時には彼女に頼らなくちゃだめだよ」
裕は言った。
「うーん・・・そういうのは彼女に求めるのは別だと思ってる、それに・・・」
それになんだろう?
少しの沈黙・・・・
「なつ、付き合わないか?」
この人は何を言っているのか。旦那がいる私に付き合う???それに彼女がいるのに??
状況がよくわからない。
私は言った。
「彼女がいるのに何言ってんの?」
「彼女とは別れてきた」
別れたと言う事は裕は今はフリーの状態、でも私には付き合う気持ちはない。
「冷静になろうよ。私は結婚してるんだよ、子供だっている。そんな私に何言ってんの?」
「うーん・・・そういうの俺には関係ないかも。好きになった相手がたまたま旦那がいただけって感じ。なつの事好きになっちゃったから」
今は寂しいだけ、そう思った。
「家族の邪魔はしない、旦那より上になろうなんて考えてない、なつが寂しくてどうしようもない時、俺が頼れる存在になりたいと思ってる。」
裕は真顔で言った。
その言葉に・・・何も言えなくなった。
しばらく経った頃、裕はどうしても会いたいと言って来た。
やはり落ちている様子・・。
少し嫌悪感を覚えた。
もしかして、私が冷たく出来ないのを知ってわざと落ちているフリをしているのではないか。
私は結婚している。私に何かを求めるのは間違っている。
「彼女は?こんな事してたら彼女悲しむよ?」
私の言葉に、裕はもう別れるかもしれないと答えた。
別れる別れないは裕の気持ち次第、私はその言葉をそのまま受け入れた。
本当に辛いのかもしれない。
私に会う事でそれが解消されれば。。
裕の気持ちを何も疑わなかった私。
でも、裕はそんな私の気持ちを裏切っていた。
別れると言いつつも、その彼女とセックスしていたのだった。
求められれば本能のままに動く裕。
私は裕の行動を否定しない。裕はそれが正しいと思っているのだろうから。
「いいよ」
何となく一線を置いた気持ちでいられた。
その為すんなりとokの返事をした。
裕は私に会うなり私を思い切り抱きしめた。毎回される事。
この時ばかりは寂しいような悲しいような、言葉では伝えられない感情を裕から出していた。
息が止まりそうな程強いハグ。
私はされるがままに抱きしめられている。
落ち着いたのか裕はようやく体を離し微笑んだ。
「どうも」
私は拍子抜けする。挨拶の順番が逆なんじゃないの・・笑
でもきっとこれが裕の自分なりの落ち着き方なんだと冷静に受け止めた。
私のチャットレディの域は既に会話ではなく、脱ぐ事前提になっていた。
回線を切られてしまえば収入には結びつかない。
男は好き好んでただ会話をするのに何千円を出すとは思えない、それが私の考えだった。
回線を切られず収入に繋がる方法は脱ぐ事しかない。
1分数十円の世界で私は何をしているんだろう・・・。
虚しく感じられる事もあった。
でも、私にはそんな数十円の収入でさえ大事に思える。
1日数万円稼いでいた頃とは違う。
でも・・・その頃に戻りたいとは思わない。
私はもうあの頃には戻れない・・
私と裕の関係は平行線を辿っていた。
あくまでも私の生活のメインは家族。
干渉されたくもなかったし、裕の生活に干渉する事もなかった。
裕からくる「あいたい」メールを上手くかわす事も覚えるようになった。
深入りしてはいけないから。
体を重ねたのも一回だけ、あれはきっと間違いだった。
日常生活をしているとその毎日の生活に慣れ、裕との事も忘れている時さえあった。
でもこれでいいんだ。同情から来る感情なのだから。
夜は旦那がほとんどいない。
子供が寝た後チャットレディの待機をし、少しでも収入の足しになるようにしていた。
裕から誘いのメールが来ても稼ぐ事を優先し会う事を拒否した。
裕には彼女がいる。私が拒否しても女には困らない。
私はとにかくお金を優先した。今この現状、旦那の事はあてにならない、自分で少しでも自分のお金と言うものが手に入れられるように必死だった。
チャットレディで稼いだ額、今までで総額12万。
寝る間を惜しんでやってもこれ位にかならない。
それでも、私は動くしかないんだ。
<旦那は??もう寝てるの?>
裕は旦那の事にようやく触れた。
<もういびきかいて寝てるよw>
私が一人でして満足した事は言わない・・・
<うーん・・・俺だったら腕枕してイチャイチャしたいのになあ>
旦那を否定する言葉。それは旦那を否定する事で裕自身の優しさをアピールしているようにも見えた。
反応に困ってしまう。
私は旦那が寝てしまう事に嫌悪感を抱いている訳ではなかった。
それより、やる気のないくせに2回戦をやろうと言う茶化した言い方に嫌悪感を覚えていた。
多分人よりも性欲の強い私、セックスを心から楽しめるなら何時間でもしていたい、そんな私の気持ちを常に裏切っていた旦那。
イケば終わり、そんな事解っていた、だからこそ冗談でもまだやるぞという感じは出してほしくなかった。
所詮私はイケない。
イク事が全てではないけれど、イケない事で満足感はいつも得られないでいた。
だから一人でする。
だからむしろ旦那が何も言わず寝てくれた方が都合が良かった。
裕はきっと本当に腕枕をしてイチャイチャするのが好きなんだと思う。
前に体を重ねた時そう思った。
最後まで相手の気持ちを考えての行動・・・
でもこのタイミングで言ってほしくはない。
それはずるいよ裕・・・
その日も旦那はすぐにイビキをかきはじめ少し離れた所でお決まりの行動。
声はあげない、1分しないうちに絶頂。
これで私の夜の生活が終わった。
そして携帯に目をやるとメールが・・・。
パソコンを立ち上げると裕はメッセンジャーにいた。
<こんばんわw>
<いないかー>
私は数時間前のものにあわてて反応をする。
<こんばん^^>
すぐに反応は返ってきた。何となく私の中で満たされる感があった。
<何してたの?今日は遅いじゃん?>
<今日は旦那帰って来てるんだ。エッチしてた。w>
私は隠す事無く言った。裕がどう受け止めかはわからない、でも付き合っている訳ではないと言う事と、変に隠してセックスレスをアピールするのも違うのでは?と思い正直に裕に話をした。
<そうなんだ>
裕はそう一言だけ言い話題を変えた。
否定も肯定もしない発言。旦那がいるんだから当たり前の行動を受け入れる事が出来ているのか、それとも俺には関係ないと言う事なのか。
その後の裕とのメールは普通だった。
少しやきもちをやいてほしかった自分が確かにいた。でも深く突っ込まれないでいる事に安心している自分もいる。
隣の寝室では旦那が寝ている。その隣の部屋で、一線を越えてしまった相手とチャットしている私。
もう、確実に、浮気の域に入ってしまったのかもしれない、でも、それでもまだ裕の事を好きだと自分で認識していない私を正当化しようとしていた私。
認めたくない。裕との関係。
旦那も知っている、私が1人でする事。
私は1人でしかイケない。
ほんの1分の間にイケる。3分もあれば満足出来る。
初めてしたのは中学生の時、お風呂のシャワーをあてたら何となく気持ちが良かった。
そのまま当てていたらすごく変な感覚になった。
それがイクというのだった事を後々知った。
それからと言うもの私は毎日のようにした。その感覚が忘れられなくて・・・
時が経っても1人でする事と2人でする事は全く別物と考えていた。
セックスでイケなくても不満はない。
イク事を知っていたから。
イクってどんなんだろう・・・セックスでイケなくて・・・
満足できない事が不満で不仲になって・・・
こんな感情は私には無縁だった。
セックスでイケないのはもう諦めていた。2人でダメなら1人ですればいい。
始めからイケないと言えばよかったものの、感じてる姿を見てほしいという気持ちからきてしまった演技。一度やってしまった行動はずっと続けなければいけない。
それを負担に思う事はなかった。
なぜなら2人でした後、必ずといっていい程1人でしていたから。
ついさっきまでしていたセックスでは演技をし、1人でイク。
普通なら考えられない事も私は平気でやっていた。
ピンクローターは私の必需品。
お互い隠そうとする事で優しくなれている。
結局偽りの優しさ。
本当に心から信頼して愛情がある夫婦は一体どの位いるんだろうか。
愛がない、信頼もない、でも関係は続けていきたいと矛盾している夫婦はどの位いるんだろう。
結婚という幸せそうな響きの生活にどれだけの幸せを感じられてるんだろう。
旦那とはセックスもした。
楽しくなかった訳ではない。
ただ物足りなさを確実に実感している。
あの、キュンとくる感じがないセックスは何の為なのか。
イク事もできず、下手すれば旦那は私が舐め始めるとすぐにイッてしまいそうになる。
挿入する事が面倒に感じた時はそこでイカしてしまう。
「そんなにしたら・・イッちゃうから・・・」
そんな事言って本当はそのままイキたいくせに。。。
「イッていいよ、許してあげる・・」
その言葉をかけると旦那はそのまま絶頂までとまらない。
私の口の中に白い液体が放出される。
「いっぱいでたね」
かわいく言う自分がアホっぽかった。
旦那はそのまま睡魔に襲われる。
「じゃ、二回戦いこうか?!」
この言葉自体、言い方自体やる気のないくせに言っているような言い方。
わかってる。
「じゃーやろうかーーーーー???!!」
私が言うと旦那はそそくさと寝室へ行った。
あなたに挿入されるなら1人でした方が気持ちいいわ。
密かに思う正直な感情。
一線を越えてしまった裕との関係。
日常生活でもあの時の事を考えると胸がキュンと苦しくなった。
この感覚は何。。
裕に対しては同情はまだしている。
だけど同情だけではない何か。
それは愛と言う程大きな物ではないのは確か。
一線を越えてしまった事で新しい感情が芽生えてきた。
メールの回数も増え、チャットだけの関係の時には考えられなかった程親しくなっていた。
それでも付き合っている訳じゃない。
プライベートの知らない部分はあえて聞く事はせず、私も特に何も考えずチャットレディをしたり、監視したりとかない関係だった。
私はあまり聞かれたくない事があった。
旦那との事。
旦那とはどう?手伝ってもらってる?
愚痴は沢山あった。でも裕に愚痴を言ったとしてもどうにもならないのは解ってる。
言った所で何の解決にもならない。
それに、自分の思い上がりかもしれないけど裕は私に対して特別な感情を抱き始めている。
だからこそ旦那の事はあまり言いたくなかった。
旦那を否定すればその隙に裕は入り込んでくるに違いない、それが怖かった。
家庭を壊すつもりはない。愛情はなくとも家族でいる当たり前の暮らしを壊したくなかった。
私はずるい、裕に家を教えた時点で、しかも一線を越えているのに家庭を守りたいと言う感情を持っている。
矛盾しているだろう。
旦那にはどんな事があってもバレる訳にはいかない。
最近も泊まりが多く、たまに帰って来た時は何となく夫婦を実感していた。
寝ている子供を見てかわいいなぁ。と言う旦那。
子供に愛情がある事で父親の存在を確認していた。
たまにお風呂に一緒に入った。
湯船に浸かりながら少し甘えてみたり、夫婦としての感情を無くさないように努力はした。それは裕との関係を隠そうとする私の無意識の行動だったかもしれない。
旦那もそれに何食わぬ顔で答えていた。
内容は違うけど隠そうとするのは私だけではなかった....
常に疑っていれば、もっと早く何とかなったのかもしれない。
信じていた私がバカだった。
人を信じれば信じる程裏切られた時のダメージはかなり強い。
人は裏切る為に信じさせる。
後に私はその事を植え付けさせられる。
男がイクまでの間は心が私に向いていない。
キスをするのも胸を触るのも何の為?
イク為の道具にすぎない。
セックスではあるものの自慰行為にしか見えなかった私。
でも裕は違った。
最後まで私を見ていてくれた。
「今日はこれで終わりにしようか」
初めての経験、どう答えていいかわからなかった。
「うん。。」
これが精一杯の言葉、イカなくていいの?なんて言えない。
新鮮さとイケなかった複雑な気持ち。
私は演技をしてまでイクふりをする必要があったのか。。。
かえって裕に申し訳ない気持ちになった。
裕は腕枕をしてくれた。
そしてキスをしてきた。
あの、優しい目で私を見ながら。。
「あーあ。。しちゃったね」
茶化すように言う裕。
うつむく私を裕は抱きしめた。
「かわいいね」
ドキドキが止まらなかった.....
何故そんな目で私を見るの。。?
裕のセックスは優しかった。
その目が優しかった。
自分本位ではない気持ちよくさせてあげるという優しい感情が伝わってくる。
このままでは終わらないかもしれない.....
私の中で拒否をする感情が消えていった。
ただセックスに関して、私は中でイカない。
今まで演技をしてきた。
男はイク事に関して敏感だ。
イっていいよと言われてもイケないものはイケない。
そんな事素直に言う事も出来ず、演技をするのが当たり前だった。
イキすぎても嘘っぽい、一回では少ないような。。
AVでも2〜3回はイクふりをしてたし、現実もこんなもんかなと、大体3回を目安に男がイク前に、
ああーイキそう!!!
と演技する。
どうしてイカなくちゃいけないんだろう。。?
気持ちいいのは確か。
でもイキそうにもならない。
せっかく盛り上がっていても演技をする時は何かAVぽくて何の為のセックスなのかわからなくなった。
裕とのセックスは気持ちよかった。
それでもやはりイク事は不可能だった。
ここでも演技をしなければいけない。
ああ....イキそう....
当たり前のように嘘をついた。
私はイったふりをしたが、なんと。。。裕はイカなかった。
セックスでイカなかった人は初めてかもしれない。
男はイクまでするのが当たり前だと思ってた。途中でなんてやめられない、女がイケば後は男がイクだけを考えて腰を動かす。
この男の感情が私は嫌いだった。
(^O^)蜜です。
密かに読んで頂いている方、本当にありがとうごさいます!
書き始めて既に二年経ってしまいました。
新しい所から読んだ方はただの官能と思うかもしれませんが、初めの頃を読んでもらえると、私の性に対しての目覚めから書いてあり、ただエロいだけではなく、人との関わりや、それで学んだ事など、高校生の意外な性の感情~AV~風俗~結婚~を経験し、その中で感じた事など書いています。
最近はエロい内容多いですが、これなしでは書けません(; ̄ェ ̄)
淡々と書いてますが、読みやすいように書いていくつもりなので、更新はゆっくりですが、のんびり読んで頂けるとうれしいです( ´ ▽ ` )
1人でも読んで頂いている方がいる限り、いや、読んでもらえてなくても、完結は必ずします^^
よろしくお願いします( ´ ▽ ` )
- << 427 こんばんは いつも更新されるのを楽しみにしてます もちろんこれからも楽しみに待ってます😄 マイペースで進めてくださいね♪
裕は既に大きくなったモノに私の頭を近づけた。
舐めて。。
と言うよりも、
舐めろ!
と言う感じで、その強引さは私にはたまらなかった。
AVのようにシナリオがなく、風俗のように私ペースではない、その行動にドキドキが止まらない。
私は舐めた。
裕のモノは形もよく、今までに無いほどの上向き。
既に爆発しそうな程大きくなっている。
裕は私を横にさせ、正常位の態勢になった。
あ。。。ゴムつけてない?!
生のまま挿入しようとする裕に私はストップをかけた。
今まで旦那と以外生でした事がない。初めてのエッチの相手がゴム無しでは絶対にやらない人だった癖で必ずつけていた。
妊娠の可能性が怖かった。つけなければゼロではない。
「だめだよ、そのままじゃできない」
はっきりと言ったものの、裕の返事は意外な言葉だった。
「俺種なしだから」
ようするに、種がない。妊娠する可能性はない。
そう言う意味だった。
今までの女もこうやって生でやってきたのか。種なしを理由に。。。
それでも信用ならなかった私は拒否をした。
「少しだけ、先っぽだけ」
上手く言葉を使う裕。
本当に少しだけと約束をし、少しだけ。。。。
.......裕は約束を破った
無言で奥まで入ってくる。
私は。。。止められなかった。ダメと言いつつもやめる事が出来なかった。
一線を越えてしまった。。。
バックの態勢になるととんでもなく奥まで入りこんでくる裕のモノ。
苦しい程私の中は裕のモノで埋めつくされた。
腰の動きも早く、今までに経験した事のないセックスをあじわった。
裕の私を見つめる顔は私の感情を揺るがす顔になっていた。
ドキドキするこの感覚。
裕は私の上に覆い被さってきた。
上半身は脱がされ裸、激しく求めてくる裕を拒否出来ない私。
それは愛情ではない、でも、同情でもない。
確実に私も何かを求めている。
畳の上で背中がこすれる。それでも痛いなんて思わない。
そんな事を忘れる程激しいやりとりは私が人妻や母親である事を忘れさせていた。
「いい?」
裕は聞いてきた。
私は何も答えずただ裕を見つめた。
裕はもう止まらなかった。
履いていたいたズボンを脱がせ、強く私を抱きしめる裕。
彼女がいるとか、旦那がいるとか、その時の私は罪悪感などなく、裕のその行動にだだ酔いしれるだけだった。
旦那があんなだからいけない。
裕の彼女がこうさせてしまう行動をとっているのがいけない。
自分の都合のいいように私の気持ちは変わっていった。。
私が拒否出来ない程の求めるようなキス。
妙に新鮮で、今まで感じた事のない、胸がキュンとなる感覚を味わった。
今日は何だか前よりも長いキス・・・
お互い激しく舌を絡め合い、私の心臓はパニック寸前になっていた。
裕は私の胸に手を伸ばし、愛撫してくる。
そして下にも手を伸ばし・・・
拒否出来ない私。
このまま一線を越えるのか。私に拒否する事が出来るのか。
裕の強引な行動に感じてしまう私が確かにいた。
旦那に満足していない訳ではない、他の男とエッチな関係になりたい訳ではない。
一度だってそんな事考えなかったし、行動にも移さなかった。
いわゆるハプニング。
でもそのハプニングを拒否しないと言う事は、今の現状に満足していないんだと認めざるをえない状態だった。
裕のキスは荒くなり、下に指を入れて愛撫を始めた。
この行動に私は理性を失った。。。
元々優柔不断の私。
旦那も何かを決める時はいつも私まかせで、蜜ちゃんがいいならそれでいいよと言っていた。私のやりたいようにすればいいと言うのが優しさと思っていたんだろう。
決める事は苦痛。いつもそう感じていた。
でも裕は自分の思うままに行動していた。
会いたいから会いにいく。
優しさを求めたいから、寂しさを埋めたいからここにくる。
私に考える隙を与えない。
愛情はなくとも、その行動力に私は少し惹かれていた。
会いに来るとハグから始まる。
私にとって旦那以外の男に抱きしめられると言う行為は特別な事だった。
部屋に入り話を始める。
もし、ここで体の関係を求められたら私は拒否出来るだろうか・・・・
その自信は・・・
なかった・・・
あくまでも話メインにするつもりだった。
でも裕は私を後ろから抱き寄せたり膝に乗せたりした。
どうしていいのかわからない。。。
こんな事、された事ないから。。
何もかもが初めての経験。私に答えを聞く前に勝手に行動してしまう裕。
旦那がいる人にする行動ではない。
でも今はその現実を言えないままでいた。
裕の本心がわからないから。
私を遊び相手として遊んでいるのか、拒否しない私を都合のいいように利用しているのか。
そして裕はあの、少し強引なキスをしてきた。。
もう裕とは会うことはないと想いながら数日が経った頃、彼女がらみで落ちている裕から会いたいとメールがあった。
私には愛情がない。
でも裕は体関係の何かを求めてくる。きっと・・・
一線を越えていないからこそ会うのをためらった。
落ちているというのは、口実かもしれない、イヤ、きっと口実。
落ちているのは本当かもしれない、でも裕は多分簡単に嘘がつける人、私が冷たくしないのを解っているから下手に出て会おうとしているのかもしれない。
愛情がなくてもその場の雰囲気で関係を結べる人。
都合のいい存在にはなりたくないと想いつつも冷たくする事は出来ない。
また出てきてしまった・・
同情・・・
私は私の不安な気持ちや辛い気持ちを裕に解ってほしいとか言いたいとか、そう言う気持ちは全くなかった。私の気持ちは解ってほしくない、解るはずもないし、解ってもらった所で頑張れとか言われても、イラつくだけだったから。
所詮は他人。
「ハグして落ち着きたい、ただそれだけ」
裕の口癖。
本当はそれだけで終わらせようとは考えていないはず。
男なんだから。
解っていた。
それでも。。。。
また裕が家に来る事を許可してしまった。
何かあるかもしれない、今度こそ一線を越えるかもしれない。
同情だけでは許されない事があるかもしれない。
彼女のいる裕にとって私が都合のいい存在になっているかもしれない。
拒否するのが当たり前、私を求めるのは間違っていると言うのが当たり前。
でもそれは出来なかった。
無理してない。
きっと心の深いどこかで、何かあるのを望んでいる私がいたんだろうから。
そんな想いは誰かに言おうとか話を聞いてもらいたいとか全く思う事はない。
ママ友達と話す事と言えば誰かの噂話や幼稚園の先生への不満など。
その話をする事が苦痛だった。
つまらない・・・・
その頃の私はパニック障害の緩和の薬を常に飲んでいた。
幼稚園にお迎えに行く時さえも。。
旦那への不満、ママ友との関わり、毎日苦痛を感じていた。
そんな私が自分でいられる時間。。。
それが子供が寝た後の旦那の帰ってこない夜だった。
毎日お決まりのように裕とチャットをし、空いた時間でチャットレディやポイントサイトでの仕事。
自分が自分でいられる時間は誰にも言う事が出来ないけれど、唯一心が解放される時間だった。
裕とのチャットは時間関係なくする事が多くなっていた。
夜中に目が覚めればパソコンを覗き一言文章を入れる。
裕は夜中に起きている事が多く、ほとんど私の文字に反応してくれた。
それがとてもうれしかった。
他愛もない会話。
非現実の中で会話をしているような、自分が自分でいられるような、変な感情が芽生えていた。
それは愛情とは違う。
現に旦那とエッチをした後もその事を報告していた。
「何してた?」と言う裕。
「旦那とエッチして終わったとこ」
愛情がないのだから傷つける事もない、私はありのままの事を裕に話ていた。
旦那が寝た後で、パソコンに向かい裕と繋がる。
ありのままに答える私に、裕はどんな気持ちだったのだろう。
どんな事があっても見た目仲の良い家族でいたかった私。
休みの日は子供と遊んでほしい、一緒に出掛けてほしい、皆で外に出る事で家族という事をアピールするのが好きだった。
でも旦那は違った。
「休みの日位ゆっくり寝かせてくれよ」
休みだからこそ家族でいたかった。
一緒に出掛ける事で家族というを確認していたかった。
旦那の気持ちと私の気持ちの違いを休みになると受け入れざるをえなかった。
私は少しいじわるっぽく、「一緒に行かないなら置いていくからね」と言い放ち子供を連れて外出する事が多くなっていた。
本当は一緒に行きたいのに。
行こうよと言う言葉が素直に出せない。
旦那は旦那の父親がぐうたらな人で、その父親像が父親のする事だと思っていた。
休みの朝子供が起こしても「寝かせてくれよー」と起きない。
買い物に行っても子供と一緒にいる訳でもなくつまらなそうにベンチに座っている。
皆で何かをする時に父親だけ別の行動をとる。
それが旦那にとって理想の父親像だった。
それがあこがれの父親像だった。
私には理解出来ない。
家族なのに何故父親だけ別行動なの?
その想いは伝わる事はなかった。
私自身、私の父が仕事で忙しく殆ど家にいない生活だった。
休みの日にお父さんと遊ぶ周りの友人がとてもうらやましかった。
私は父にとてもかわいがられていたのを覚えている。
でも父への甘え方がわからない、父と接する機会がほとんどなかった為、どんなに愛情を注がれているのがわかっていても、おとうさーん!と甘える事は子供の頃から出来なかった。
父親に対して遠慮している私。
自分の子供にはそうなってほしくなかった・・・
裕は帰って行った。
またね。
と言う言葉を残して。
次はくるのだろうか・・・・
その頃の旦那はとても仕事が忙しく泊まりの日々が続いていた。
寂しいと言う感情はない。
チャットレディも続けていて、いない方がかえって自由に過ごしていた。
慣れと言うのは怖いもので、カメラ越しに脱ぐ事も全く違和感を感じなくなっていた。
少しでも稼ぎたい。自由になれるお金がほしい。
旦那は泊りが多くなると次の月の給料は多くなっていた。
平均33万。稼いでる方だと思ってる。
そこから、家賃、光熱費、食費、保険やら幼稚園代など殆どが出ていってしまっていた。
旦那は疲れていた。
そんな姿の旦那を見ていたわってあげないといけない気持ちともっと稼いでくれと言う気持ち。。
お金に執着がある私は、旦那にとって稼ぐ事に関して負担をかけさせていた。
そんな旦那の気持ちはどこに吐き出す事も出来ず、少しずつ溜まり始めていたのに私は気づかなかった。
後々それが大変な行動に移させてしまう。。。
愛情もなく、仕事でもなく、ただ相手をイカせようする事はとてつもなく虚しい。
イカせられないとなると余計に虚しくなる。
人生で初めてそんな気持ちを味あわされた。
イカせてほしかったのが彼の本心ならば、イカせられない私は会う必要はない。
「もうこんな時間だよ、帰らなきゃ」
裕には子供もいる。こんな時間に家を空けて大丈夫なのか。
「子供は大丈夫なの?」
そう聞くと、表情は素に戻った。
あ・・・・・これは聞いたらいけないのかもしれない・・・・
そう感じた。
触れてはいけないのかもしれない。
家庭の事、子供の事、深くは追及したらいけないのかもしれない。
私には言わない感情を裕に無理に出させたらいけないし、そこまで深く関わったらいけないのかもしれない。
いわゆる私は遊び相手。。
寂しい時に会うだけの相手なのかもしれない。
熟睡している裕を見て何故裕が家に来たのか考えた。
子供がいて前はエッチな事が出来なかったから?
落ちている自分を慰めてほしかったから?
・・・・私が風俗をやっていたから・・・・・?
裕の感情はわからなかった。
私は落ちている裕に同情して家に来るのを許した。
でも寝ている裕を見てだんだんと騙されたような感情になっていった。
口でイカせてほしいと言った裕。
それに応じた行為をした私。
その結果眠りについている裕。
その現実に私は見下されたような・・・・私の気持ちを弄ばれたような・・・・
裕は私が否定しないのを解っていた。
チャットでもメールでも裕を否定する事はなかったから。
否定なんて出来ない。
裕はかわいそうな人。
奥さんを亡くして自分を無くしてしまった。
私には愛する人を亡くす気持ちがわからない。
・・・同情の塊
同情がなければ私の感情は爆発していたかもしれない。
口でイカせる事に自信があった。
裕にその自信を奪われた。
初めてかもしれない・・こんな感情になるの。
悲しいやらイラつくやらの感情で裕を見ていた。
彼女は・・・・こんな姿の裕を知らない。
私が彼女でなくて良かった。
裕は目を覚ました。
第一声に発した言葉・・
「やっぱりイケなかったか」
裕への感情はその時何もなかった。
同情も愛情もない、ただの男。
冷静になればおかしい話。
彼女にしてもらうような事を私がしようとしている。
旦那にだけするような事を裕にしようとしている。
でも罪悪感も何もない。
裕は父親であるが、男だ。
私は何も言わず舐め始めた。
段々と大きくなっていく裕のモノ。
私は舐め続けた。
大体はここで既にイってしまう人が多かったが、裕は違った。
気持ちいい声を出すもののイク気配はない・・・
手を使ってもどんなに強弱をつけても裕はイカなかった。
何故か意地になっている私が何だか虚しく思えた。
裕は私にこれをやってもらう為に接触してきたのか・・・
心の中で、私の過去を言った事を後悔した。
言えばその行為を求めてくる男。当たり前か、タダで出来るんだもんね。
求められるままに行動してしまう私も軽い女なのかと自分に問いかけていた。
どんなにしてもイカなかった裕は疲れて寝てしまった。
その姿を見て私も疲れてしまった。
何だかバカみたい・・・・
寝てしまった裕を見ながら自分のしている事を否定していた。
これ以上何かをしようなんて考えない。
朝が来る前に・・・帰ってもらわなければいけない・・・
お互い求めあうようなキスは2回目のキスとは思えない程。
何を求めあってるのかわからない。
お互いにパートナーがいて、求めるのはそのパートナーのはずなのに。
目に見えない感情は言葉にしないとわからない。
でも言葉にはしなかった。言わなくても解ってほしいのではなく、言わない事で感情を表に出さないでいる事が自分にとって楽だったから。
裕は会う前から言っていた事がある。
「やった女はイカせてるけど、自分は一度も口でイカされた事がない」
それに対して冗談で「私は仕事で皆いかせてたからなー自信はある笑」
と言っていた。
それは確かに事実、風俗はイカせてほしいが為に来る人ばかりではないが、最終的にはイってすっきりして帰ってほしい。
心の寂しい人や話がしたいと会いに来てくれた人も、そういう雰囲気に持っていけば必ずサービス行為が始まる。お客さんの求めている事がサービス行為以外だとしても、会いに来ているのは風俗の中の私、プライベートの私ではない。サービスをする事は基本、プラスアルファで何かお客さんが求める良い感情を持って帰れるようにと仕事をして来た。
何千というモノを咥えてきた私にとっては、どうしても抜けないプライドがあった。
裕はそれに期待していたのかもしれない。
もしかしたら、私があんな事を言わなければ裕は会いたいと言う感情が出なかったのかもしれない。
「俺の事、イカせられる?無理だと思うけど」
少し挑発的な言い方。
裕の発言は私の心を数年前の仕事モードにさせた。
やってみようじゃないの。
裕は私に多くは語らなかった。
うーん・・・
まあね・・・
なんとなく・・・
そんな言葉で濁した。
でも、私には旦那の事、過去の事、パニック障害の病気の事など沢山の事を聞いてきた。
がんばってるよ、なつは。
そんな事を言う裕。私は励まされる程落ちてはいない。
がんばってるね、と言われる度、
人の不幸は蜜の味
と心のどこかで思っていた。
メールやチャットで文字での会話で言われても何とも思わないのに、直接言われるとどうしてこんなにも不快になるのだろうか。
文字なら逃げ道がある。「あはは」「ありがとう」そう打てば話は終わる。
でも直接言われると言葉に感情が入る、その言葉を直に受け止めなければならない為に違和感がでてしまうのかもしれない。
会うのはこれで2回目、でも私の弱い部分を見せれば更に裕は私の心に入ってこようとするはず・・・・
彼女がいようが、私に旦那や子供がいようがそんなのは関係ない、人の心に土足で入って来ようとする。
裕の行動が私をそんな気持ちにさせた。
ただパニック障害の事は話をしている誰よりも、もちろん旦那よりも理解をしてくれた。
あの辛さは経験をしないとわからない。
そこはとてもうれしかった。
裕に抱きしめられた数秒、沢山の感情が私の中を駆け巡る。
そして裕はあの、強引な、印象的なキスをしてきた。
私の駆け巡った感情は一気に吹き飛びそのキスの心地よさに酔っていた。
きっと裕の行動は舐めさせる事だけでは終わらない。
私は舐める行為以外の事をする事に抵抗を感じていた。
裕との初めてのキスはしようと思ってした訳ではない。その気もないのに突然された。
そんな強引なキスはされた事がなく、でも拒否しきれない私がいた事は事実。
そのキスを・・・・・
私は求めていた・・・・
裕は思った通りのキスをしてきた。
私もそれを受け入れていた。
心に罪悪感を残しながら。
理性を失っていた。
裕は私を強く抱きしめた。
寂しいような何かを求めるような、その抱きしめ方は愛情とは違う何かだった。
私にとって舐めると言う行為は挿入やキスとは違い愛を感じられないもの。
仕事感覚。イカせる事での達成感。。
舐めてもらう側には気持ちいいと言う感情以外持ってほしくはなかった。
それは旦那でも同じ事が言える。
愛を感じなくとも旦那以外の人にそんな事が出来てしまう自分が信じられなかった。
私は裕のキスに流されそうになりながらもすぐに現実に戻った。
パートナーがいる人との深い付き合いは今まで経験がない。
キスをしただけ、でもそのキスは割り切れていない感情を少しづつ生み出していた。
その感情を持ってはいけない。
再度家に呼んだ事でこうなるのは当たり前の事だったのかもしれない。
少なくとも裕はその気だったはず。
裕はよく私が風俗をやっていた時の事を聞いてきた。
自分は風俗に行った事がない。金を払ってまでそんな事をする位ならナンパしてやった
方がいい。でもどんな事をするのか気になる。。
その言葉は私に風俗のサービスをやってほしいと言っているようなものだった。
裕は有無を言わさずズボンを下着を下した。。
舐めて・・・・・
躊躇する私の頭をモノに押さえつける。
私は舐めた。
舐めながら裕の行動を心の中で否定していた。
相手の気持ちなんて考えない、、相手がどんな気持ちであろうと、自分の理性をそのままぶつける。
それがこの人のやり方。
間違っている。
間違ってると思いつつも否定の行動をしない私は矛盾していた。
裕は突然キスをする。
少し強引な今までに経験した事のないようなキス。
ドキドキしてしまう自分。
初めてキスをされたあの日から、私は裕のキスに感じてた。
好きと言う感情ではないものの、裕のキスは新鮮でドキドキして、私を解放してくれた。
ここで優しい言葉をかけられたらきっと引いていた。
裕は言葉を発さずただ求めるようなキスをした。
されるがままになる私。
求めてきたからしたんじゃない。
無理してたんじゃないよ、ただ貴方のキスが心地良かっただけ。。
裕は本当に来てしまった。
いいよと言ってしまったから当たり前。。
いざ目の前にすると来てしまったという気持ち。。
家に入るなり私は抱きしめられた。
裕にとってこの行為は特別ではなく、落ち着く、落ち着かせるの行為でしかない。
でも私にとっては特別な事。そんな事を裕は気づいてなかったと思う。
「大丈夫。。。?」
私は声をかけた。
会うのは二回目。ただネット上で会話はしていた為に二回目と言う感覚はなかった。
一線を越えれば浮気になる。そんな関係にはならないと誓って会うことを了承した。
部屋に入り話を始める。なんて事ない会話。
しかし段々と裕は私を近くに引き寄せていった。
抵抗はできなかった。
同情だけではない感情....
結婚して子供を産んで家族ごっこに縛られていた自分はそれが正しいと思う事で自分を正当化していた。
崩れつつある感情。
それは私の女の部分を呼び戻す感情だった。
裕は私の女の姿を呼び戻そうとしていた。
今日会えないかな?
しばらくして誘いのメール。
落ちている。
「彼女は?会わないの?」
「うん....忙しいから.....」
それで私?
「彼女に悪いよ。そういう時に求めるのは彼女じゃなきゃだめなんじゃない?」
「うーん。。彼女は別だから」
よくわからないけど落ちている裕を放ってはおけなかった。
同情。
そして私は子供が寝た後裕が家に来たいと言うのを許してしまった。
まあ。元気になれればそれでいいか。
そんな軽い気持ちだった。
裕とは帰宅後メールをした。
なつ、今度は2人で会いたいな。
裕は私の事をなつと呼んでいた。そう呼んでくれる事で完全に受け入れない事が出来た。
私はなつではない。でも、裕の中での私はなつ。
なぜ私を誘うのかわからない。
彼女に悪いから。
そう言って言葉を濁していた。
裕は時々さみしそうなメールをしてきた。
何となく落ちている。自分でも落ちている事を受け入れているようだった。
その寂しさを何故彼女に向けないの?
何の為の彼女なのか。
裕は彼女が忙しい為会えないと言っていた。
だから私にその寂しさを向けてきた。
裕に対して恋愛感情を抱く事はない。初対面であんな事をされ、ドキドキしてしまう自分も嫌だった。嫌いではなかったけど、同情からくる付き合い。
落ちていると思えば私と旦那の関係を聞きがんばってるねと声をかけてくる。
感情が受け取れない。
私に何を求めてるのかもわからない。
裕と会ってしまってから会話には慎重になってしまっていた。
楽しくない訳ではない、でも隙あれば土足で私の感情に立ち入る裕。
イライラする事もあった。
でも冷たくは出来なかった。
私のこの感情を知っているからか、拒否しないとわかっているからか、裕の行動は積極的になっていった。
じゃあね。
何事もなかったようにその日は別れた。
旦那の事をどんなに嫌に思っても、他の誰かと何かをしたいとは全く考えていなかった。
チャットレディもポイントサイトもネットの中での世界。
お金をもらう代わりにそれなりの事をする。
自由なお金が欲しいから私は割り切っていた。
お金もなく、ただの感情だけで男と関わるのは時間の無駄と考えていた。
裕は私が風俗をやっていた事を知っている。
ただで出来る風俗遊び。
そんな気持ちで私に接していたんだろう。
その方が気が楽だった。
好きだよ、愛してるよと言われるより、一時的な感情の埋め合わせの相手と言われた方が私もそれ相応に相手に出来る。
家族を壊したくない。
父親がいて、母親がいて、子供がいて、それが家族。
壊す訳にいかない。どんな事があっても、たとえ旦那が借金にまみれても、私は我慢して表向きは家族として見られるように耐えている。
家族としての形を守る為。
それを私の感情の変化で自ら壊すなどもってのほか。
絶対に壊す事はしない。
表向きの家族の絆。。。
>> 402
この時裕の埋まらない心の寂しさに気づく事はなかった。
目の前に起こっている現実。
裕は私を子供に見えない場所に移動させた。
そしてまた。。。
咥えさせた。。。
裕がどんな思いでそうさせたのか。
気持ちいい。。
そう言う裕に私の感情はなかった。
ただ強引にさせられてる事だけの興奮。
それは愛でも恋でもなく、好きでも嫌いでもなく、その行為をしている事への興奮。
時間は過ぎて行き、何事もなかったように事は終わった。
もう、会う事はないと思う。
私の中で出たそんな感情。
ただ私の中で冷たく出来ない理由があった。
最愛の奥さんを亡くしていると言う事。私にはわからない、1番身近な愛する人の死。
私は裕に同情していた。
それは決して愛情ではない。
同情から愛情に気持ちが変わる事はないと確信していた。
だから強く否定する事もなく1人の男として見る事もなく。。
これは浮気ではない。
しつこい程自分に言い聞かせた。
裕も私を恋愛対象にはしていなかった。
彼女がいて、その彼女とセックスだってしている。
たまたま理性を失っただけ。
私はそう理解した。
パパー!
時々子供が裕の所に来た。
その度に私は現実に戻り、母親の感情に戻った。
私は何をしているんだろう。。
自分がもしこの人の彼女だったら絶対長くは続かないな。
彼女がいてもこんな事をさせる人の心理がわからない。
まぁ。。風俗にも幸せだけど遊びに行く人はいる。
裕はその場の快楽を求めているだけなのか?
そんな事を考えていた。
裕のその行動の心理が私にはわからない。
パパの顔を見せる裕。そこにはパパの姿があった。
嘘ではないパパの姿。
裕は私を抱きしめた時、頑張ってるねと言った。
その言葉は優しさだったんだと思う。
それを素直に優しさと受け入れられない自分がいた。
チャットで言われた時は何も思わなかったのに、実際言われると何だか上から目線で言われてるような、優しい人と思われたいのか。。と思う私。
頑張ってない、当たり前の事をしているだけ。
裕に何が解るのか。
換気扇の下でタバコを吸う私。
裕も喫煙者だった為タバコを吸い始めた。
とりあえず落ち着こうよ。
裕に言った。
落ち着いてるよ?
冷静に答える裕。
裕は更にズボンの上から触らせてきた。
えーーー?!!!!
初めて会ったんだよ?!何を私にさせるの?!
考える暇もなく、舐めてと言いズボンのチャックを下ろした。
落ち着いて、落ち着こうよ!!?
動揺する私を強引にひざまずかせ咥えさせた。
既に大きくなっている裕のモノは写真で見るより立派なものだった。
私はその時私でなくなってしまった。
妻でもない、母親でもない、風俗嬢の私の感情がそこにはあった。
これは仕事?咥える事は慣れている。素で接してはいけない。
目の前にあるモノはお客さん?!
されるがままに舐めた。
小さく声を出す裕。
舐められてこういう反応をする人は初めてかもしれない。
裕は片手にタバコをもちながら、私に舐められている。
場所は台所。
すぐ後ろの部屋では子供が遊んでいる。
状況が把握出来ない私。そして拒否出来ない私。
決して舐めたい訳ではない、そんなつもりはなかった。
でも、あまりにも非現実すぎてそれに興奮している自分。
文字だけでは伝わらなかった裕の強引さ。
それにもまた興奮している自分がいる。
高校生の時に経験したあの感情に似ている。
一線を越えた訳ではない、これはゲームなんだ。
自分に言い聞かせた。
初対面で家に入るのは異例だと自分で思った。
裕に子供がいた事で抵抗がなかったのかもしれない。
子供は子供同士遊び始めた。
なんだろう?このありえない光景。
「よくわかったね、ここ」
当たり障りのない話を遊んでいる子供を眺めながらした。
突然裕は子供の死角になる壁に私を引き寄せ、私を抱きしめた。
部屋に入り数分しか経っていない。
ちょっと?!!!!
かなり動揺している私。考えてもいなかった、こんな状況。
裕は強引にキスをしてきた。
まって!!!!!!何なの?!!何で?!何この人?!!
裕の力は強く私の感情も整理できず、どうする事も出来ない私。
彼女が。。いるんだよね?!
私は。。旦那がいるんだよね?!
何してるの?この人は?!!
そう頭で思いながらもドキドキがおさまらない。
私は裕から離れ、台所へ行った。
初めは家の場所も自分の事も嘘で話していた。
どうせ会わないし、特定されても困る。
でも、裕の優しさと話をしていくうちに出来た少しの信頼感で嘘をついていた事も正直に話した。
偶然にも、私の家の近くの施設を知っていた裕。
「会いに行っちゃおうかな笑」
冗談ぽく言う裕に私も冗談ぽく返していた。
私は内心動揺していた。
本当に来てしまったらどうしよう。
子連れとは言え、結婚してから男と子供を交えて交流した事はない。
まだ小さかったとは言え、子供に会わせるのも抵抗があった。
しかし。。。
裕は近くまで来てしまった。
本当に来てしまった。
チャットから始まった関係、家庭の事から子供の事、Hな事まで旦那には話さない事を話し、何時の間にかチャットをしている時間が楽しくて心地よく、稼ぐ対象から離れていった裕の存在。
子供がいるからシングル同士の友達として話せばいい。
自分に言い聞かせていた。
子供と共に私の目の前に来た裕にかけた第一声。
「ホントに来ちゃったんだ。。。」
来ちゃったよ。
裕も笑っていた。
裕にももちろん深い話はしなかった。
裕は私の事を心配してくれていた。
でも裕には彼女がいる。
私の事を気にかける分、彼女の事を気にかけてあげる事が正しい事だと思ってた私は、私は大丈夫と表現する事で裕に深入りさせないようにしていた。
裕は私に子供を交えて会わないか?と言ってきた。
それはネットの中の人からリアルな知り合いになってしまう微妙な境界線。
私はいつかはねと言い言葉を濁す。
過去の私も今の私も知ってしまっている裕と会う事は、例え子供を交えても会ってはいけないと決めていた。
Hな私も知っている。
パパであっても所詮は男。
何かを求められても答える事は出来ないし、求める事もするべきでない。
したくもない。
パソコンを通じてならいくらでも誤魔化せるし、傷つける事もしない。
裕とはそんな関係のままでいるのが当たり前だと思っていた。
どうせ、何も助けてはくれないのだから。
- << 398 実際に会う不安もあった。 美化している自分。私は二児の母。 会わなければ美化したままで話をする事が出来る。 でも、その時はやってきてしまった。 HIROと初対面。 それは今までにない衝撃的な出会いで、私の中の何かを変えていった。
旦那に対して罪悪感はない。
あなたが使うから私は得る、それだけの感情。
現に旦那は懲りずにパチンコで借金をしていた。
私はそれに気づかないまま分給いくらの世界でコツコツ仕事をしていた。
子供を預けて仕事をするにも手続きが大変そう。
保育料だけで給料終わりそう。
今更きちんと仕事をする勇気もない。
外に働きに出る事への抵抗。
一歩踏み出す勇気がなかった。
それに旦那は働く事は反対だった。
自分が家族の為に稼いでいるのにまだ足りないのか。
自分本位な発言にいつもイラついた。
誰かに相談したかった。
でもお金が関わると他人ではどうにもならないのはわかってる、だから誰にも言えなかった。
がんばれって言ってほしくなくて。
チャットは思うようにお金にはならなかった。
男性用は要求がのめないとすぐに回線を切ってしまう。
分給の世界は甘くない。
皆どうやって稼いでるのかと他の女性を見て見たり。皆、化粧をばっちりして、ベッドの上で待機したりと工夫していた。
私もスポットライトをつけてみたり、可愛い下着をつけてみたり工夫するようにしていた。
そして常備したのは
ローター。
ローターでしかイケなかった私は逆にそれを武器にした。
待機中、ローターを見える所に置く。
男性からはそれが目につくはず。
一分数十円のある意味馬鹿馬鹿しい世界でそこまでするのもと思ってはいた。
それでも少しでもお金が欲しかった。
前みたいに自由に働けない私はこうするしかお金を稼ぐ事は出来ない。
お金は私を裏切らない。
男は女が少しでも長く繋がっていたいのを知っている。
だから余計な会話をしたがらない。
私もそれは解っていた。
だから面倒な会話はしない。
この時の私は脱ぐ事に抵抗はなくなっていた。
待機はキャミソールなど露出が多い服でして相手を誘った。
待機と同時に裕とも会話をしていた。
「今日はセクシーだね?」
裕に隠す事なくチャットレディで待機していると言った。
裕がどう思ったかはわからない、でもサイトや名前を教えてほしいと言う裕は、私を特別な人とは思っていなかったはず。
彼女がいる裕と旦那がいる私。
お互い都合の良い時の話し相手。
そう割り切っていた。。。はず。。
現に私はサイトで相手と繋がれば裕との話をやめた。
お金を選んでいた私。
割り切る気持ちは忘れてはいけない。
洗面器にまたぎ、うつむく。
「こっち見て。出そうになったら言って」
相手は自慰行為をする訳でもなく私を見ている。
見られている。。。
そうだ、私は見られる事に興奮するんだ。
以前の自分を思い出してしまった。
待つこと数分、ついにその時が来てしまった。
あ....出そう...
そう言うと、相手は身を乗り出して見てきた。
洗面器に放出される。
「あーーー!出てる出てる!!!」
興奮している相手。
冷静に考えて見れば難しい事ではない。
いつもしている自然現象を人の前で、しかも画面越しにすれば良いだけの話。
相手は満足したのか、また来るよと言い残し回線は切れた。
接続時間約30分。
2400円稼ぐ。
チャットレディの収入はたいして多くない。
待機している時間は給料に入らないし、会話が続かなければすぐに相手は落ちてしまう。
どうすればもっと稼げるのか。。
私はH専門のチャットレディに登録をした。
そこはグループで話す事が出来、それを覗く事も出来る。2人で話したいと思えばツーショットチャットにして、外からは見えないように出来る。
2人になれば、大胆な行動もするような所だった。
相手は、「○○見せて、おっぱい揉んで」など要求してくる。
そこでマニアに出会った。
「洗面器もっておいで」
私は言われるまま洗面器を持ってくる。
「そこにおしっこしてごらん」
!!!!!!!
自分の家で、パソコンに向かって見えるようにおしっこ。。。
相手は手が届かない所にいる。それでもこの恥ずかしさは半端ない。
「え、本気で言ってるの?」
相手は私を冷静に見ている。
沈黙....
「見たい」
ここで出来ないと言えば回線が切れる。
でも流石に私のプライドも。。。
私ははいていた下着を脱ぐ。
プライドよりお金を選んだ。
自分を守る為の行為。
皆自分を守りたがる。
だから本音で付き合えない。
今の生活が壊れるのが怖くて良い人を演じる。
疲れない?
疲れるのが当たり前なんだよね。
踏み出してしまえば壊れるかもしれないもんね。
無理しなくていいんだよ。
そのままの感情出せばいいんだよ。
出したらどうなるの?
何かあったら助けてくれる?
誰も....助けてくれないよね。
励ましの言葉なんていらない。
頑張れって。。幸せになれって。。
どう頑張ればいいの?
頑張って壊れたら助けてくれるの?
こんな心になってしまったのはどうしてなの...
旦那は私のこんな姿を想像もしていないだろう。
これは浮気ではない。
会わなければただの知り合いで終われる。
自分の生活を守る為の越えてはならない一線を絶対に越えない。
心に強く誓う。
旦那が久々に帰って来た時はセックスをしていた。
もちろんする相手は旦那しかいない。
この時だけは愛があった。
体を重ねている時だけは。。。
結婚生活、もっと大切な事があるのに、セックスの時だけ愛する。
私の求めていた結婚とはかけ離れた行為。
裕と話したい。
体を重ねる快楽より、裕との会話を求めていた私。
思うだけなら浮気ではない。
でも旦那には決して言えない。
私は自分を正当化していた。
やりたい事はすべてやってきた。
だからこれから何かやりたいとか、独身で自由の子が羨ましいとか、そういうのはない。
ましてや、異性と仲良くなろうなんて思ってもいない。
そんな余裕もないし、私はこの先も母親として生活をしていく。
そう決めていた。
無理なんかじゃない、それが本音。
チャットレディをやっていたからWebカメラが家にある事を知った裕は私とカメラでのやりとりを要求してきた。
動画での付き合い。
初めて動く裕の姿を見る。
接続方法や、細かいやり方など、裕は優しく教えてくれた。
子供が途中で起きれば「いっておいで」と母親の私も受け入れてくれていた。
その優しさに私は嬉しい気持ちになった。
長い時間待たせても画面の向こうで待っていてくれている裕。
身近にいる旦那とは全く優しさの度合いが違い、その優しさに甘えていた。
裕もまた、私に同情していたのか。
子育てに追われ、旦那で苦労している可哀想な人。
きっとそう思っていたに違いない。
無理するなよー。
度々裕は言った。
その言葉嫌い......
そんな事は言えなかった。
私の苦労は私にしかわからない。
時々冷めた感情を持ちながらも、何も知らない裕を責める事はしたくない。
ネットだけの関係の人にそこまで言う必要はないとただ会話の時間を楽しんだ。
裕は私をとても心配してくれていた。
旦那との関係や病気の事。
ある日何故離婚したかという内容になり、死別という事を知る。
私は何も言えなかった。
ただ今は彼女がいる生活をしていると言った。
それでも時々見せるさびしそうな姿。
顔は見えなくとも、打っている文字がさびしさを表していた。
私は同情していた。
彼女がいてもさびしい裕に同情していた。
同情からか、チャットではなく、直接アドレスを交換してメールをする事になった。
可哀想な人。
ポイントは関係なく、ただこの人と普通に話をしてみたい。
この私の気持ちが新たな道を作る事になる。
旦那とは特に会話もなくなり、旦那は泊まりも多くなってきた。
仕事とは言いながらパチンコに明け暮れているんだろう。。
裕とは相変わらず写真を交換したり、旦那の愚痴を言ったりの関係だった。
チャットレディは行為がだんだんとエスカレートし、ちょっとHな待機をして客を誘った。
夜の楽しみが出来た事で私の生活も充実していった。
実は。。結婚して子供がいる。
私は裕に言った。
「俺も子供いるよ、離婚してるけど」
意外な反応が来た。
今の状況でも前と変わらず話をする裕。
旦那の事や子供の事、私がパニックを持っている事も話した。
裕は私と同じくパニックや鬱を経験していた。
共通点が沢山出来てしまった。
でもネット上からそれ以上の関係は絶対に持たない。
会話は盛り上がっていたが、私の個人的な連絡先などは変わらず教える事はしなかった。
裕と会話をしながら、チャットレディの待機もし、同時進行していた。
チャットレディも慣れて来た頃、どうしたらリピータが増えるか考えていた。
男が女にお金を払って求めるものは会話ではない。
男が求めるものは裸、エロい行為.....
画面で見て興奮する。
自慰行為を見せつける。
風俗よりも手っ取り早く性欲を解消出来る。
私には理解し難かった。
男の性欲はどこでも解消できる自由さをある意味羨ましいと感じた。
旦那がいる時は全てのネットは休止。
旦那との時間を作ったが退屈なもので、お金関係で喧嘩もするようになっていた。
「俺は家族の為に汗水流して働いているんだ!」
「だから借金作ってもいいって言うの?!」
こんな言い合いは日常茶飯事。
チャットしたいなぁ。。。
お金が稼ぎたい。
私のお金に対する執着はエスカレートしていった。
同時に裕と話さない日が物足りなくなっていた。
チャットに入らない日が2日も続くと、久しぶり、と裕は色々な事を話してくれた。
そして、エッチな事は会話だけでなく、写真を交換したりし始めた。
いつかは会いたいと言ってくるに違いない。
風俗をしていたと言うのも言ってある。
割り切って。。という感情だけでも会いたいと言う日がいつかは必ずくる。
早く結婚している事を言わなければいけない。
それでお客さんではなくなってしまうとしても、裕を騙す事は罪悪感で一杯になっていた。
ブログサイトは私の書いたブログにコメントをくれたりチャットで世間話をしたりと結構楽しいものだった。
裕とも週三回は長々と話、そのうちにアドレスを聞いてくるようになったが、私はそれをしたらポイントが貯まらないと教える事はしなかった。
でも話していくうちに、私の昔の話やエッチな話も楽しく話す事が出来、チャットは裕と、というのが私の中でのパターンになっていた。
お互い結婚しているのは内緒。
もちろん子供がいる事も。
言えば大事なお客さんを無くすと思っていた私。
私はnatuというもう1人の私を崩す事は絶対にしないと誓っていた。
もし崩せば私情が入る。
そうなれば面倒な事になるのはわかっている。
私は結婚して子供がいる。
お金の為と割り切らなきゃいけない。
裕とどうこうなりたいなんて全く考えないし考えたくもない。
チャットレディの登録も無事に出来、子供が寝た後パソコンに向かう生活になった。
パソコンに取り付けたカメラに向かって男と話す。
それだけで分給60円。
1時間話せば。。。
初めは全くわからなく、相手の男に教えてもらう始末だったが、逆に慣れていない感がいいのか、新人マークがついている私はお客が入れ替わり入ってきた。
「結婚してるの?」
この言葉にいつもいいえと答えた。
私はその中でも架空の私を作った。
ただ話がなかなか続かない。
私にとって話す事より脱ぐ事の方が簡単だった。
でもそこは脱ぐのは禁止。
そもそも初めは何が良くて何がいけないのかわからず、ただおどおどしていた。
待機をしている時間は給料に加算されない。
時間は過ぎて深夜に及ぶ事も度々あった。
それでも私はお金がほしかった。
ブログサイトはチャットして何ポイント、ブログを書いて何ポイント、メールが来て何ポイントといういわゆる出会い系も入ったようなもので、写真付きのブログを書くと、何件かメールが来た。
出会いは全く求めてなく、その中でのnatuという私を作りポイント稼ぎだけを目的にしていた。
その中のチャットはとても効率が良く、文字で話すだけでポイントがどんどん貯まっていく。
夜や時間の空いた時チャットで文字トークしていた。
私が待機していると入れ替わりに会話してくる男達。
数日やっていると、話した事のある人達が入ってくるようになった。これはこれで話も続けられポイントも貯まる為嬉しい事だった。
その中で結構な頻度で話す相手がいた。
裕30歳
ポイントを稼ぐにはありがたい人だった。
この人は今までに接した事のない初めてのタイプで私にとって何時の間にか楽しみになっていた。
会いたいとか好きとかの感情は全くなく、ネット上でのサイト内で話す相手。
ただそれだけの関係。
のはずだった。
旦那は借金を重ねた。
義母に頼み込み150万ものお金を借りた時にはその倍の借金があった事を後から知った。
お金が入ると自分のものだと思い込む頭の悪い旦那。
お金がほしい。
もっと割のいい仕事が出来れば。。
でも子供がいる。
外に働きにはいけない。
内職の効率の悪さに在宅ワークを調べ始めた。
意外とヒットし、ねずみ講らしきものにも手を出した。対してお金にならないのと違法だったのを知りすぐに辞める。
【お子さんがいても大丈夫。空いた時間お小遣いを稼ぎませんか?時給最大5000円。】
こんな広告が目にとまった。
家にいてできるこんなオイシイ仕事なんだろう?
検索するとチャットレディというものが沢山出てきた。
同時にヒットしたのが、ポイントを換金出来る、ブログを書ける、そのブログは裏のブログ、いわゆるエッチな事も堂々と書いてポイントも貯まるというサイト。
リアルに会う訳ではない。ネット上なら抵抗はなく出来ると軽い気持ちでブログのサイトとチャットレディに登録をした。
久しぶりに女としての姿を出す自分。
お金の為。。。
あまりにも追加のお小遣いを請求してくる為、私は問い詰めた。
「ねぇ?パチンコとかに使ってないよね?」
旦那は否定した。
その代わりとんでもない発言をした。
旦那はパチンコではなく、借金の返済に使っていたのだ。。
もう借りられないはず。自己破産したらもう借りられないとばかり思っていた私は甘かった。
ヤミ金、未知の世界。
携帯金融と言う裏ヤミ金や電柱に貼ってある【お金貸します】の張り紙。
そんなヤミ金にとって自己破産者はとっておきのお客様だった。
総額150万。ヤミ金からの借金は利息が異常な程高く、本来借りたお金が払えず利息だけを払っているようなものだった。
何度目だろう....
子供2人、健康で明るくて無邪気な子供。
この普通の幸せを何故壊すのか。
私は始めてヤミ金に返済しに踏み込んだ。
「もう、うちの人に貸すの辞めてもらえませんか?」
意外と普通の人達を前に私も大きな態度をとった。
「奥さん、うちのお客さんはお宅の旦那さんみたいな人をお客様にしてるんですよ。そういう人に貸さなくなったら商売なりたちませんわ」
相手は笑っていた。
悔しかった。
こんなとこでお金を借りた旦那を心から憎んだ。
旦那のどんな優しさも借金という最低な行動ですべてかき消されていた。
お母さん同志の付き合いや、いわゆるママ友とのランチで度々お金を使う日々。
旦那の収入は決して悪くない。
それでもほとんどが支払いに消えてしまい、私の貯金を崩して付き合いをしていた。
あんなにあったお金はどこにいっちゃったんだろう。。
ささやかな自分の時間に使う数千円のお金をもったいないと思う私とは違い、旦那はお金には無頓着だった。
「ちょっとパチで稼いでくるわ」
遊び程度のギャンブルと思っていた旦那のパチンコは、その時膨大な借金を作るだけだとは私は気づいていなかった。
いいじゃん、ぱーっと使おうよ!
こんな事を簡単に言う旦那。
お金がほしい。。。
本気で風俗も考えた。
でも私は子供の母親。もうそんな事はするべきではない。
あの事件があってから、二度と踏み込まないと誓った世界。
私は子供がいても収入が得られる内職を始めた。
一個やって一円にもならない。
それでもないよりはまし。
内職を始めて月2万程の収入が得られるようになった。寝る間を惜しんで月2万。。
風俗なら一日でそれ以上の収入。
でも私はもう昔とは違う、比べたらいけない。
旦那は私の内職を時々手伝ってくれていた。
自分は疲れて遅くに帰ってきて、それでも家族の為にと手伝ってくれた。
お金にはルーズでもそういう優しさは信じられていた。。
そういう気持ちになると旦那は私を落としてくる。
「会社で立て替えしてさ、お小遣い足りないんだ」
また???
「無理そうなら諦めるけど。。」
私が追加で渡してあげるのをわかっていての発言。
私もそれをわかっていた。
心にもない事言わなきゃいいのに。
薬のおかげで生活は上手くいくようになってきた。
幼稚園に行くようになった子供は毎日楽しそうに過ごしていた。
毎日のお迎え、お母さん同志の立ち話。
私の生活は子供中心のリズムになり、ますますいいお母さんをしないといけない気持ちが強くなっていった。
親睦会や保育後の友達からの誘いに薬はかかせない。
飲むことで発作は出ない。
幼稚園のお母さん達には決して言わないと思っていた。
同情されるか....
大丈夫?と言われるか....
大丈夫じゃないから。
だけど時間は過ぎて行く。
私は母親なんだから。
同情されたくなくて、隠し通していた。
その薬は魔法の薬だった。
今までの苦しみが嘘のように症状はでない。
これで普通に生活が出来る!
本当に嬉しかった。
目の前で大盛のご飯を食べる旦那。
私はそれを見て思った。
何故私はこの人と結婚したのだろう。。
先生のその言葉は沢山の患者にかけるお決まりの言葉でしかないのかもしれない。
それでも私は辛いのをわかってくれているんだ。
私が辛いのは私の甘えではないんだ。
私のこの気持ちは認められるんだ。。。
そんな思いで少し心が楽になった。
病院は次の予約をとり後にした。
私はあえて、カウンセリングを受けない選択をした。受ける事で何かが変わるとは思えない。
私はただ、症状さえなくなればそれでいいと思っていた。
旦那は言った。
「原因がわかってよかったね、俺お腹すいたわー。」
イヤ、原因はあまりわかってないんですけど。。
お腹すいたって......
私がどんな思いで病院に行ったのか、今どんな思いでいるのか全く他人事なんだろう。
子供もお腹すいたと言うし、仕方ない....
外食をしよう。。
私は初めて薬を飲んだ。
一度はためらった病院もよく考え行く事にした。
それでもし解決に繋がれば。。
思えばこの数年、トラブル時にパニックと思われる症状がでていた。
気づかないだけで悪化していたのかもしれない。
それがここまでになってしまった。
病院へは旦那と子供も連れて行った。
大丈夫だと自分に言い聞かせながら。
病院は見た目全く普通の人が来ていた。
でも何かしらの症状を皆抱えているんだ。
診察室へ入り症状を話す。
「今は大丈夫ですか?....大丈夫じゃなさそうだねえ?」
その時私はかなり気分が悪かった。
先生はあくまで診察をし、有効な薬を出す役目。
カウンセリングはまた別に予約をとらねばならない。
そこで初めて有効な薬がある事を知った。
私は不安感を抑える薬を処方された。
「無理に大丈夫と思わなくていいんですよ。駄目な時は駄目だと自分に言い聞かせる事も大切なんです。余計疲れちゃうから」
旦那は理解しがたい表情でいる。
「旦那さんの理解も大切ですよ。これは甘えとかではなく。。。本人しか辛いのはわからないんです。それをきちんとわかってあげて下さい」
私は泣いていた。
旦那に否定されようが、私の状態は変わらない。
変わらないどころか悪化しているようだった。
明日、いつもと違う事をする。
何日に約束がある。
など、先に予定が入るとその日まで食べ物をほとんど口に出来ない。
いつもと違う事をして何か症状が出たらどうしよう。
頭の中は先の事でいっぱい。
前日、当日は吐き気さえでてきた。
何故ここまで不安感に襲われるのか自分でも良くわからない。。。
「娘が産まれてからほとんど食べなくなったよね。大丈夫?」
旦那は軽い感じで言って来た。
「でも俺はさ、鬱とかそういうのわかんないけど、結局は仕事したくないとか全てを放棄して甘えてる部分もあると思うんだよな、逃げじゃないけど、皆大変なのを我慢してるのに、病気で片付けるのもなあ。。」
私が辛いのも何かの甘えから来ていると言いたいのか。
旦那は理解できないのか。。。
俺は汗水垂らして家族の為に頑張っていると言わんばかりに自分の意見を私に押し付けた。
この時から外食だけではなく、旦那と食事をするのが苦痛でたまらなくなっていた。
食べられない私の分も食べる旦那。。
「出された物は残すなと親に教えられてきたからね」
この言葉は私を完全に否定している。
残したらいけない。
私は病気なのか。。
鬱とは違う。やる気はあるのに思うように動けない。
じゃあこの症状は何からきてる?
ネットで自分の症状について調べた。
当てはまるもの。。。
パニック障害。
嘔吐恐怖症。
神経症の症状にぴったりと当てはまっていた。
病院に行ってみよう。このままでは辛すぎる。
良さそうな病院を捜し行って見る事にした。
その夜旦那にその事を話した。
その後外食はわたしにとって辛いもの以外何物でもなかった。
食べられない、食べると気持ち悪くなると言う気持ちが頭に植え付けられ、外食をするとなると構えてしまう。
店に入っただけで食欲もなくなってしまう程症状は悪化していった。
ママ友達とランチなんて、私には苦痛だけ。
何食べようかなーとメニューを選ぶ余裕もない。
私は子供の世話をするふりをして飲み物だけを頼むようにしていた。
「蜜ちゃん食べないの??ダイエット中??私はダイエット出来ない人だからー」
心無い言葉にいつも苦しめられた。
食べないんじゃなくて、食べられない辛さはママ友には言えない。。
残したらダイエットと言われる。
食べたら気持ち悪くなる。
悪循環。。。
この症状は外食だけにとどまらず、バスや電車の乗り物に乗っている時やいつもと違う場所に行く時など色々な場所で出てしまうようになっていた。
子供の前ではしっかりしないといけない。
電車に乗ったら降りられない。
気持ち悪くなったらどうしよう。
そんな不安がいつでもつきまとっていた。
何で私はこんなに弱いんだろう。
でも無理しないと生活出来ない。
でも。。。
辛くて辛くて仕方ない。
人の誘いも断る事が多くなり、行動範囲も狭まっていった。
2人目が産まれてから旦那は娘をとても可愛がってくれた。
私も子育てに追われて自分の時間も取れない程忙しくしていた。
この頃から体の異変が気になるようになる。
異変と言っても心の問題。それは私がただ弱いだけなんだと思い込んでいた。
度々あった、トラブル時になる動悸、吐き気、血の気が引く感覚。
この感覚がトラブル時でなくとも出てくるようになってきた。
それは外食をしていた時の事だった。
少し口にした後動悸が始まった。何となく気持ち悪くなりトイレに行く。吐く訳ではなくその症状が治まるまで深呼吸をしていた。
席に戻ると私は旦那にもういらないと言った。
「調子悪いの?もういらないの?蜜食べなくなったなぁ。ちゃんと食べないとだめだよ」
旦那は言った。
確かに食べる物や量は子供を産む前より確実に少なくなっていて、特定の物以外口にするとすぐ気分が悪くなったりしていたから旦那は少し心配していたようだった。
食べなきゃいけない。
残したらいけない。
でも食べると気分が悪くなる。
吐いたらいけない。
食に関して敏感になってきていた。
そんな私の目の前で、私の分も食べる食欲旺盛の旦那。見ているだけで気分が悪くなりそうだった。
私は母親だからしっかりしないといけない。
どんな場所でもそのプレッシャーが私を苦しめる事になる。
その時は来た。
2人目はあっという間に産まれるよー。と聞いていたが、陣痛かなと思ってから数時間でどんどん痛みが増していった。
上の子を見ていてもらう為、母に連絡をしてから一時間、陣痛かなと思ってから3時間、私はまだ到着しない母を家で待っていた。
もう正座をしていないと出てきてしまいそうな程の激しい陣痛。
母の到着後すぐにタクシーで病院に向かい、歩けない程の陣痛に耐えながら入院手続きを済ませた。
私は車椅子に乗せられそのまま診察室へ直行した。
「もう8センチ開いてるね、分娩室いきましょう。」
それから30分後2人目の女の子が誕生した。
これからの夫婦の絆を更に強くしてくれる天使。
愛おしくて仕方がない。
旦那はすぐ分娩室に入ってきて、私の手を握りながらおつかれさまと言ってくれた。
今までの事を全て許せる。
そんな空気が流れていた。
2人目の妊娠生活は順調に進んでいた。
旦那も信用し、旦那の事は旦那にまかせていた。
小遣いも多めに渡し、通常に使っていれば余る位の金額。
それでも度々足りないと言うようになってきていた。
仕事で立て替えをしたから。
飲みにいくから。
と言われれば渡さない訳にはいかない。
一万、また一万と、元は旦那が稼いだお金だからと余り文句は言えなかった。
特に問題もなく、出産まであと少しの生活になった。
女は子供を産む度に強くなる。
出産するまでの数時間が私は好きだった。
強さを認識出来る時間。
産む事だけに集中して子供の為に頑張れる。
本当は弱い私の心。
いつも強さを求めてる。
子供の世話に追われ若干無理をしたのがいけなかったのか、妊娠五ヶ月頃切迫流産になりかかった。
その頃からセックスの回数もかなり減り、私の性欲も減っていった。
旦那は夜遅くなる事が多くなった。
決してかっこよくない旦那。
浮気の相手も出来ないであろう。
その辺は心配していない。
稼がないとね。
口癖のように言っていた旦那。
仕事遅くまで頑張っていると信じて疑わなかった。
毎日お弁当作りで朝は5時起き。
帰りは遅くまで待っていてご飯の準備。
日中は子供を公園に連れていったりと専業主婦なりの忙しさだった。
旦那も頑張っているから私も協力しなきゃ。
旦那の為に私は頑張った。
旦那はスワッピングを提案した頃からセックスに対してかなり積極的になった。
回数も増えた。
中出しをする事もたまにあった。
こんな仲で2人目の子供が出来てもやっていけるか不安はあったが、子供が私達を繋ぎとめてくれるという希望をもっていた。
子供が増える程絆は強くなる。
そう信じていた。
そして.......
2人目妊娠。
素直に嬉しかった。
1人目にあんな事があり、次はきちんと産んであげられる。
私の妊娠生活がまた始まる。
妊婦になれば流石にスワッピングなんてもう考えないだろう。
自然とメールもしなくなり、スワッピング計画は中止になった。
始めは妻同士旦那同士メールをしていたが、私と相手の旦那、旦那と相手の妻とメールを交わす事になった。
その代わり必ず来たメールを見せる事。
たわいもないメール。
その時間も面倒に感じていた。
旦那は始めのうち見せていたメールも携帯にロックをかけ見せなくなっていった。
「この方が楽しみがいがあるでしょ」
何だか私の存在が旦那にとって何なのかわからなくなってきてしまった。。。
こんなに傷つけられてきたのに、何でこんな事をしなきゃいけないの?
私は旦那がお風呂に入っている間携帯を覗いた。
ロックはかかっていない。
【楽しみだね、早く舐めてあげたいな】
相手の妻からのメール。
ゲームとは思えないメールに私は落ちた。
これはゲームなんだと割り切る気持ちがどうしても持てない。
何でこんな気持ちで夫婦仲が良くなるのか私には理解できない。
もし、これが本当に実行されれば、私は旦那の妻でいられる自信はもうない。
「プロフィールにAVの事書こうかな」
旦那は言った。
私に何をさせたいのか。
私がそんな余裕はないなんて解ってもいないだろう。
【結婚歴はまだ短いですが、秘密厳守で楽しめる人探してます。妻は過去AVに出ていた事もあり、プレイは必ず楽しめると思います。子供がいるので、同じく子供がいる方を希望します】
私を売っているようなプロフィール。
そんなに私を他の男に抱かせたいのか。
案の定掲示板に書いた途端沢山の返信が来た。
旦那は喜んだ。
話はどんどん進み、写真の交換やら返信やら毎日楽しそうだった。
乗り気でない私を気づいているのか気づかないフリをしているのか。。
度々無理にとは言わないと言われたが、そんな心にもない言葉に反応はしなかった。
ご自由に。。。
その後一組の夫婦とメールが始まった。
夫婦交換とはスワッピング。
お互いのパートナーを入れ替えセックスをする。
それを見ながら興奮して夫婦仲が更に深まるとか。。?
愛し合うセックスではなく、ゲームのセックス。
私からしてみればゲームとして割り切って出来ない事はない。
でも。。。
旦那とではなく他の人に抱かれると言うのはどうなんだろう。
浮気ではない。
ゲーム。
私はそれで興奮出来るのか?
「嫌なら無理にとは言わないけど、これで夫婦関係が深まったって色々書いてあるよ」
掲示板やらネットの情報に影響する旦那。
異様に楽しそうに話す旦那に嫌とは言えない。
過去に不特定多数の人の性欲を満たしていたとしても、それはお金という対価があった。
今回はそれもない。
ゲームする程の心の余裕が私にはない。
個人事務所で一度だけやったハメどり。
男がカメラを持ち、色々なアングルで私を撮る。
カメラ越しに映る私はどんなだろう?
自然と演技混じりになってしまう。
旦那の欲望はそれからエスカレートしていった。
私は知っている。
夜中にこっそりエロ動画を見ながら1人で楽しむ旦那。
それを私が見ている事も知っている旦那。
旦那も見られて興奮する人だったのだ。
借金を重ねるよりずっといい。
子供と寝てしまう事もしばしばあった私は旦那がそんな事をしていても全く嫌ではなかった。
子供も大分手がかからなくなってきた頃、旦那は私に提案をしてきた。
夫婦交換しようか。
自己破産した事で1からやり直そうと、金銭関係以外は順調にいっていた。
私は常にお金の事が気になっていたが、その事を口にすると終わった事なのにと機嫌が悪くなる。
だからなるべく私も言わないようにしていた。
でも心の中は信用出来ない気持ちでいっぱい。。
そんな夫婦関係でもセックスの時だけはお互い愛し合う事が出来ていたと思う。
お互い気持ち良くさせたい。
旦那とのセックスは悪くはなかった。
攻めて攻められて。。
何となくこの頃から少し変わった事を楽しみたい欲求が出てきたのか、旦那はビデオカメラで自分達の行為を撮影し出した。
「撮られると興奮するんでしょ」
見られる事で興奮するのは否定はしない。
だからAVの仕事も楽しめた。
旦那とハメどり。
何か。。どうなの?
私は誰にも相談する事ができないままでいた。
周りから見れば普通の家族。
普通の家族に見られる事で家族でいることを確認していた。
父親がいて、母親がいて、ベビーカーに乗っている子供がいる。
それが幸せだと思ってた。
それが家族なんだって。
上辺だけの家族。。
気づいているのに気づかない振りをしてる私。
無理してるよ。
無理しないと家族でいられないよ。
そうだよね。。と旦那はうつむいた。
私はふと子供に目を向けた。
この子に父親の愛情を知らないまま大人になってほしくない。
私は旦那を信用出来なくても、この子に罪はない。
両親揃っているのが当たり前だと思っていた。
離婚とか母子家庭とか可哀想と言う偏見を持っていた私は離婚する勇気さえなかった。
まだ方法はあるはず。またやり直せる方法が必ずある。
子供の為に、何とか解決しようと旦那と話し合った。
「私は別れない、解決策が必ずある。だからもう借金はしないで!!」
こんなバカな男でも私を救ってくれた。
次は私が救わなければいけない番なのかもしれない。
旦那は泣きながらごめんと言った。
そんな言葉はいらない。本当に必要なのはこれから心を本当に入れ替える事。
次の日から返済を軽くする方法や、弁護士情報など探し、幼い子供を連れて無料相談に行ったりしていた。
その後弁護士を交え数ヶ月かけて自己破産という手段を選んだ。
もうどこからも借りられない。
でもそれは闇金への一歩を踏み出すきっかけになってしまう事は想像もしていなかった。
ある夜旦那は話があると言ってきた。
お金を貸して欲しい。
またか。。。
私はため息をついた。
今回は何やら以前とは違って言葉少なく紙を数枚テーブルの上に出してきた。
消費者金融から借りている金額が書いてある紙だった。
全部で五社。
金額。。。。
え?!!!一社100万?!!!
他の業者も80万だったり50万だったり。。
総額500万近く。。
私は夢を見ているの?何でこんな高額な借金があるの?何で私は何も気付かなかったの?!
言葉にならなかった。
「蜜がどんな反応するか怖くて言えなかった。もう貸してくれないよね。無理なのはわかってる、でももうどうにもならなくて。。。」
旦那が何を言ってるのかよくわからない。
私を騙していたって事?裏切ったんだ私を。
私は。。裏切られたんだ。
信じていたのに。
信じるだけ無駄なんだ。。
「もう。。死んでくれる?」
私から出た言葉はとんでもない言葉だった。
旦那とはお金の事で度々言い合いをした。
私は働きたくても働けない、収入は旦那に頼るしかなかった。
貯めていきたい私とその時の楽しみを優先する旦那とは意見が食い違う。
「借金返してるの?」
これが口癖になっていた。
それを言う度旦那は曖昧な返事をしていた。
私は旦那を信じていた。
子供が成長するに連れて私の家族への執着は更に強くなっていった。
今私がしているのは全て子供の為。
どんな事があっても子供には辛い思いはさせたくない。
私が執着すればするほど、旦那はストレスを感じていたんだろう。
でも嫌な顔一つせず毎日遅くまで仕事をしてくれた。
それが当たり前になって感謝できてなかった私がいけないのかもしれない。
旦那は休みの日、必ずパチンコに行くようになった。
息抜きだと私もそれを許していた。
でも旦那は......息抜きで終わらない程の依存症だった事が発覚する。
電話は忘れた頃に来る。
個人モデル事務所からの電話。
「もしもし?たえちゃん?」
一気に過去に引き戻される。
「違います......」
昔の私はここにはいない。
私はタエではない。
自分の中でそう言い聞かせながら違いますと答えた。
心臓が急にドキドキしてきた。
言葉にならない程の震えも。
血の気が引く感覚。
嫌な思い出がある訳ではない。
でももう関わりたくない世界。
裏の世界はきっと繋がっている。
昔の私の存在を消せばもう何もトラブルは起こらない。
母親になった今、過去の事は全て封印すると決めていた。
私はその後電話番号を変えた。
電話に怯える生活はもうしたくない。
お金より愛。
それを信じていた。
借金がどんなに怖いものか、愛だけでは成り立っていかない現実がある事をその時は理解していなかった。
子供が出来た幸せ。
もう離れる事はない。
安心感と、何があっても旦那と幸せになるという気持ちはずっと変わらないと思っていた。
無事に子供は生まれ始めての子育て、主婦としてやっている自分が好きだった。
旦那も子供をとてもかわいがり、普通の幸せが幸せだった。
トラブルのない生活。
これが私にとって充実感に繋がっていた。
仕事は迷惑をかけられないと辞める事になった。
私の妊娠生活が始まった。
はじめての事ばかりでおなかが大きくなっていく度、幸せをかみしめていた。
トラブルもなく妊娠六ヶ月目を迎えた。
ここから旦那の本性がどんどん明らかになっていく。
何事もなく過ごしてきた六ヶ月。
その夜旦那は話があると私の前に座った。
「実は.....」
嫌な予感がした。
「独身時代にあった借金の返済ができていない。」
借金は私とは無縁のものだった。
お金が欲しければ自分で稼ぐ。そうやって過ごしてきた。
でも旦那は違った。足りないから借りる。借りたら自分のお金と勘違いする。返せなくなってまた借りる。
その時私は正直、なんだ...そんな事か。と思った。
自分の貯金はあった。
それを旦那に貸してもいいと思った。
それで全てがゼロになるなら惜しむ事なく出そうと思った。
借金は百万あった。
生活費が足りなかったり、ここの部屋を借りる時も始めの敷金分が足りず消費者金融から借りたと彼は言った。
話し合い、半分は私が出し、半分は自分で返済させる事にした。
借金をしたのはわたしのせいでもある。彼は私を守る為に借金したんだ。
そんな呑気な事を勝手に思っていた。
主治医に久しぶりに会う。
「顔色良くなったね」
幸い肝臓に後遺症も残ることなく、数値も正常になっていた。
私は妊娠の事を話した。
薬の副作用はほとんど心配しなくていいと言われとても安心した。
「これで診察は終わり。薬を沢山飲んだ位じゃ死なないよ。もう同じ事は繰り返さないよね。また何かあればいつでも話し聞くから」
もう同じ事は繰り返さない。
私のお腹には赤ちゃんがいる。
もう1人の体ではない事を忘れてはいけない。
会計の時に見えたカルテには、薬物中毒と書かれていた。
同じ事は二度と繰り返さない。
改めて誓った。
だるさと熱っぽさ、何となく気持ち悪かった。
私は妊娠していた。
今発覚したと言う事は、薬を飲んだ時にはすでに受精していた事になる。
嬉しいと思うより、薬を飲んだ事を始めて後悔した。
明日は病院の診察の日。
彼が帰宅しお互い結婚の意思がある事を確認した。
「ずっと一緒にいるからね」
この言葉はこの時心から嬉しかった。
でも、ずっと一緒になんて約束、単なる口約束...
母にもすぐに伝えた。
「結婚する事になりました」
驚いてはいたけど、了承してくれた。
考えてみればもうすぐ付き合って一年。
その一年目の日に婚姻届を出す事にした。
想像していた婚姻届提出とは全く違い、夜間窓口でひっそり受理された。
それでも夫婦になれた嬉しさは何とも言えなかった。
一週間後、私の体に不調が起こる。
次の日目が覚めると彼はもういなかった。
テーブルには日記が置かれていた。
どんな結果も受け入れると言う気持ちは変わらない。
躊躇なく読み始めた。
「蜜へ。おかえり。長かった入院生活はゆっくり休めましたか?」
何気ない事が書いてある。
段々と本題に入っていく。
「俺は考えてた。周りが言うように離れた方がお互いに幸せになれるんじゃないかって思った事もあった。でも、今回すごく弱くなってる蜜を見て、俺がずっと守っていきたいと思った」
意外な事が書いてあった。
自分が思ってた事と違うことが書いてあった為少し戸惑った。
「結婚しよう」
結婚。。。。
考えてもいなかった事。
彼が結婚しようと書いている。
え、私結婚するの?
素直に嬉しかった。
退院して家へ戻った。
久しぶりの彼との家は綺麗に整理されていた。
「おかえり」
彼はそう言ってくれた。
まず話さなければいけない事は彼とのこれからの事。
彼は私の母から別々の道を進む事を言われていた。
彼の母からも別れを言われていた。
言われて当たり前の事、2人でいる事でこんな結果になってしまい今後プラスになるとは思えるはずはない。
彼も同じ気持ちでいると思った。
私もそれを受け入れようと思っていた。
私が薬を飲んだ事で沢山の人に迷惑をかけてしまった。彼は彼のせいだと周りから責められたに違いない。でも彼は一言もそれを私には言わなかった。
「蜜が入院してる間、俺はどうしたらいいのかずっと考えてた。蜜のお母さんからも自分の親からも距離を置きなさいと言われてそれが本当にいいのか考えてた。今日は疲れただろうから日記に俺の気持ち書いておくよ。」
彼はそう言って私を先に休ませた。
どんな結果になろうとも私はそれを受け入れる。
私にはカウンセリングのような精神的な処置は何もなかった。
それが良かったのかもしれない。
もしそんな時間があれば、私は病んでいると自分をもっと追い込み元に戻るまで時間がかかっていたかもしれない。
主治医は毎日私の所へ来て話をした。
でもそれは検査の内容だったり、気分はどう?といった業務的なものだった。
「早く退院したい」
その言葉を聞いた主治医は笑顔になり、次の検査の結果次第で考えようと言ってくれた。
次の検査の結果は数値は若干高いものの問題ない程だった。
私の退院は決まった。
これから1つずつ片付けていかなければいけない。
何から手をつけようか。
私は一度死んだ身。
もう何も怖くない。
おむつは外され、おしっこの管も外された。
久しぶりに自分で尿意を感じた事で、自分の力で何かをすると言う事を思い出した。
私は個室から別病棟へ移る事になった。
自分で歩いていくと思っていた私はベッドから自力で降りようとした。
想像以上の立ちくらみとフワフワした感覚。
立つ事も出来ず倒れてしまった。
私。。こんなに足細かったっけ。
筋肉の落ちた足。
看護師さんは慌てて私に駆け寄り、ダメだよーと車椅子に座らせた。
移動した病棟は内科系で周りは老人ばかり。
始めの頃は私も寝たきりで慣れないでも違和感はなく過ごしていた。
でも4日も経つとほぼ私は通常の体に戻りつつあり、ここにいる事に違和感を感じていた。
彼の持ってきてくれたCDを聞いたりして一日を過ごした。
早く退院したい。
そう思えるようになった。
でもまだ肝機能の数値が異常に高く退院は出来ない。
病院に運ばれてからこの事を振り返って考えた事は一度もない。
私は何も考えていなかった。
この先の仕事の事。
彼との事。
生活の事。
頭の中が空っぽとはこういう事なのかと思っていた。
強がる私もいない。
強くなりたいと思う私もいない。
誰かの為になりたいと思う事も、喜怒哀楽も忘れていた。
ただ一日一日時間だけが過ぎていくのを感じていた。
体力はかなりなくなっていたが、少しずつ自分で何かをする練習を始めた。
彼は毎日病院へ来てくれた。
母とも顔を合わせていた。
どんな会話をしていたかはわからない。
母も疲れるからと、交代して病院に泊まり朝仕事に行く事もしばしばあった。
ベッドに寝たままの生活。
昼か夜かもわからない。
この年でおむつをつけている自分の姿は少し前の自分からは想像も出来なかった。
毎日検査や点滴を確認しに来たりと忙しく出入りする看護師さんはいつもニコニコして話しかけてくれた。
「暇よねー。寝たきりって笑」
それ以上は何も言わない。
吐き気はだんだんと治まり体につけている機械も外されていった。
私は少しずつ現実を受け入れていった。
一週間、母は泊まりがけで私に付き添ってくれた。
まだ吐き気はおさまらず度々苦しんだ。
母は何も私に聞かなかった。
ただ一言
「何で言ってくれなかったの」
母は私が小さい時から子供だからと言いなりにさせるのではなく、1人の人として私を育ててくれた。
後悔するのも幸せになるのも、お母さんじゃなくて自分なんだよと教えてくれていた。
そんな母に私は甘える事が出来なかった。
しっかりしなきゃいけないと子供ながらに母に迷惑をかけたくない気持ちがあった為、辛い事があっても相談する事が出来なかった。
私がどんな道に進もうとも、自分が後悔しないならやりなさいと言ってくれた母のおかけで私は沢山の経験をする事が出来た。
私は充分母に甘えていたんだ。
こんな時こそ話を聞いてもらうべきだったのかもしれない。
母の一言は私の心に突き刺さった。
処置は終わったものの吐き気はおさまらず意識ももうろうとしていた。
私はここから記憶がない。
目が覚めたのは2日後、ベッドの上だった。
酸素マスクがつけられ、体にも沢山の機械がつけられていた。もちろんトイレも行けない為管が入れられていた。
全く体が動かない。
うっすらと周りが見え始めると、病室には何人もの人がいた。
母親を始め、姉、姉の子供、兄、会社の部長、上司、そして彼。
医師は5人、それぞれの専門医で状態を確認しに来ていた。
会社の女の上司は泣いていた。
「意識は戻りましたが、おそらく今後肝機能に後遺症が出る可能性があります。洗浄はしましたが、大量に薬物を摂取したので吸収されてしまってる部分は今後どう体に異常が出てくるかわかりません..ただ、命に別条はないので、しばらく入院して様子をみます。」
皆の前で医師は話をした。
それを私は他人事のように聞いていた。
考える力もない。
次の日、私は猛烈な吐き気で目が覚めた。
起き上がるのもやっとな位の酷い立ちくらみと頭痛。
まっすぐ歩けない程フラフラしながらトイレへ駆け込みそのまま嘔吐した。
出てくるのは白い液体。
吐いても吐いても出てくる。
意識はほとんどない。
彼が私の様子に気付き起きてきた。
私が嘔吐した白い液体を見て叫んでいた。
「お前!!!何飲んだんだよ?!!」
うっすらと彼の姿が見えるものの、意識はだんだん遠のいていく。
「薬......ゴミ箱に......」
言葉にならない言葉で彼に言った。
彼は救急車を呼んだ。
駅前にあるマンションは朝から消防車と救急車で騒然となった。
救急隊が部屋へ入ってくる。
彼が状況を説明している。
担架がエレベーターに入らなかった為、隊員が私を抱えた。
吐き気はずっとおさまらず、体は震え、口も聞けない。話し声は水の中で聞いているようなエコーがかかっていた。
彼は薬の空き箱と必要な物を持ち、私と一緒に救急車に乗った。
病院へ着くとすぐに救急口から入り何人もの看護師や医者が私を囲んだ。
「名前言える?!、何飲んだかわかる?!どの位飲んだの?!」
医師の問いかけに私は答えられない。かすかに首を振る事しか出来なかった。
「これから胃洗浄するから!!ちょっと苦しいけど頑張るんだよ!」
処置が始まった。
「何でこんな事しちゃったの.....」
医師が呟いた。
私は苦しくて悲しくて泣いていた。
こんなに薬を飲んだら明日私はどうなっているんだろう?
目が覚めるのかな。
もう覚めないのかな。
覚めなければいい。。。
とにかく消えたい一心で薬を飲み続けた。
そして全て飲み終わった私は彼の横へ行き最後にキスをした。
そのまま眠りについた。。。
私の事は誰も解ってくれない.....
私がいなくなって悲しむのは誰?.....
衝動的な行動だった。
友達に相談しても何も解決しない。
私の事を本気で心配してくれる人なんていない。
もう1人になるのは嫌。
彼から必要とされないなら......
私は消える。。
考える事全てがマイナスだった。
誰かに助けてと言えばこの衝動から逃れられたかもしれない。
でも私は助けてほしい訳ではなかった。
もう、いなくなりたかった。
薬を飲む手が止まらない。。。
何とか仕事を終わらせ孤独感に襲われながらも家を目指す。
私はもう必要ない....
ただそれだけを考えていた。
精神状態は自分でもおかしいと思う位何も考えられなくなっていた。
家に着くと電気は消えていた。
いつも通りの部屋。
彼は寝ていた。
出て行ってなかった。
私はそれで安心する精神状態ではなかった。
もう必要ない。
彼が起きればきっと出て行くに違いない。
それを冷静に受け止められる訳がない。
ごめんねの気持ちは違う方向へいってしまった。
私がいなくなればいい....
私は常備してあった新しい頭痛薬を開封した。
全部で40錠。
一錠ずつ出すプチプチという音が静かな部屋に響きわたる。
涙を流す声を押し殺しながら口の中へ入れていった。
仕事を始めて三ヶ月が経った。
やっぱりこのやり方には納得がいかない。
お客さんの前ではニコニコして上手い話術で話を上手く契約に繋げていく。
契約に繋がらないと、裏では文句を言っていた。
「東京の人って頭かたいし。あのお試し野郎だめだわー」
こんな事を聞くのは日常茶飯事。
嫌で仕方なかった。
下っ端の私は文句も言えず、聞かないフリをしているしかなかった。
私のストレスもたまり始め、やりがいも感じなくなり、外で配るチラシを全てゴミ箱に捨て、同期と愚痴をこぼす日々が続いた。
私生活でも彼と小さな事で喧嘩したりと上手くいかなくなっていた。
彼と住み始めて半年が過ぎた頃、いつものように、同期と仕事中の休憩をしていた。
彼とメールのやりとりをする。
些細な喧嘩。
「じゃあ別れようか?!!」
勢いで打ってしまったそのメールの返信は
「わかった。これから荷物まとめて出て行くから」
それ以降返信はなかった。
勢いで別れを切り出した事に後悔した。
彼も喧嘩ばかりして勢いで言ってしまったのかもしれない。でもいつも彼は折れてくれていた。
その彼がわかったと返事をしたという事はもう本当に終わってしまうのかもしれない。
また1人になってしまうと言う不安で一杯になり、その後の仕事は全く上の空だった。
店はオープンし、チラシの効果かお試しのお客さんの予約が沢山来た。
私もチラシ配りからマッサージへ入らせてくれるようになり、お客さんとのコミュニケーションを楽しんだ。
でもエステにはつきものの勧誘が私には苦だった。
お試し1000円で通常のマッサージが受けられるこのエステはその後の勧誘が恐ろしかった。
高いローンを組ませとにかく次へ結びつける。
私も過去そうされた。
それが今では勧誘しなきゃいけない立場になってしまっている。
こんな事しなければ口コミで広がっていくはずなのに。。。
早くも疑問を感じ始めていた。
現に本店の同期はほとんどが辞めたと聞いた。
物は良い物を使ってるのに、勿体無い。
上司の考えもわからなかった。
騙すような事をしないと成り立っていかない世界なのか。。
彼は人付き合いがあまり上手い方ではない。
決してモテるタイプではなく、真面目で私のワガママも上手く受け入れたりスルーしてくれたり付き合いやすい人だった。
嘘もつかないし、一緒にいて楽な人で、私にはその普通が新鮮だった。
終電で帰る事も多い私は彼と生活のすれ違いも出始めた為、2人で交換日記を始める事にした。
お互いの思い、今日思った事など、2人で共有したいと言う気持ちからだった。
今日は疲れたよ~
でも待ってる人がいるっていいね。
ご飯作ってくれたりしてありがとう。
明日もがんばろうね。
こんなありきたりの事でも書く事でお互いの気持ちを確認していた。
彼もそれに対して返事や思いを書いてくれた。
そんなかれが好きだった。
私は彼の良い部分しか見なかった。
信じていたから。
信じていたかった。
次の日から銀座まで通う事になった。
まだオープンはしていない為、チラシ配りが主な仕事になっていた。
銀座は人の質が違う。歩き方も持っている物も私が今まで見ていた街とは違う人達が沢山いた。
チラシ配りの合間、銀座の街を楽しんでいた。
夜になるとこれから出勤であろう女性達の姿が沢山見られた。
やっぱり夜の雰囲気は好きだ。
電車に乗り帰宅する。
帰りが遅い私は彼より遅く帰る事も多かった。
そんな私に彼はご飯を作ってくれていた。
優しい彼と、待っていてくれる人がいる生活に幸せを感じていた。
その日の夜はお互い求めあい激しく体を重ねた。
やっぱり好きな人とのSEXは気持ちいい。
私が彼のモノを咥えると彼はとても喜んだ。
「仕事じゃないから、無理しなくてもいいんだよ」
彼は喜びながらも言った。
「無理してないよ。こうされるのはイヤ?」
すごく反応してるくせに何故気を使ってるの?
じゃあやらないって言ったら内心残念な気持ちになるくせに。。
少し冷めてしまった私の心。
大切な人にはその言葉はかけてほしくない。
自分でもエッチな事が好きだと自覚している。
相手に気持ちよくなってもらう事で私も快感を覚える。
でもそれはイク事とは違う。
彼は好きだけど、イク事出来なかった。
多分これからも。。一生。。
私は相手にイカされる事はない。
それでもSEXを楽しめるだけでいいと思っていた。
今は昔程のストレスはない。
体を見られる事でこの四年間でかなり痩せた。
高校生から約十キロ減。
どんな痩せ方であろうと、体調が悪くなろうと、痩せる事への執着は半端ないものだった。
エステに通った経験もあり、無事に採用され、研修が始まった。
私はすぐに本店の北海道へ行く事になった。
一週間の研修。
彼とはしばらくお別れだけど、快く送り出してくれた。
研修では沢山の事を学び、沢山の友達が出来た。
私の過去を知らない新しい仲間は新鮮だった。
研修の一週間が終わり、久しぶりに彼の待つ家へ帰った。
色々な求人を探した。
パソコンが使えなかった私は求人誌と自分の足で仕事を探していた。
目にとまったのはエステサロン。
オープニングスタッフとして銀座での仕事だった。
誰かの役に立ちたい。人に喜んでもらえる事が私の幸せだった。
ありがとうと言われる仕事がしたかった。
子供の頃から体型がコンプレックスだった私は中学生の時にエステに始めて通った。それでもなくなっていったのはお金だけで食べ盛りの私にはエステは無意味だった。
食べたいのに食べたら太るというストレス。
食べないと体壊すよと言う無責任な言葉。
嘔吐はしなくても、かなりの過食になった時期もあった。
太る事のストレス。
私はいつも電話に怯えていた。
もう私は全て切れたつもり、そう思っていても相手は切れていないのが現実。
前にやっていた個人モデルの人から何回か電話があった。
特に悪い思い出はない。でも、その世界自体が私を恐怖にさせていた。
もう自由にしてほしい。
それは私の勝手な考え、後々のリスクを考えず色んな事に手を出した罰かもしれない。
失敗はしたかもしれない。
でも後悔はしたらいけない。
後悔したら自分のしてきた事を否定する事になる。
しばらくはこの状況を受け入れなければいけない。
こんな事考えてばかりもいられない!
私は前に進まないといけない!
新しい生活がこれから始まる。
新しい仕事も探さないといけない。
体を使って仕事を始めて約四年。
沢山の人を見てきた。
いつかは辞める時が来る、そう思ってた。
綺麗な形で辞めたかった。
でももう心残りはない。
もう、好きな人以外と体を合わせる事はない。
そんな事を考えていたら普通の生活を出来る事に幸せを感じた。
お金より大切なもの。
それを考えられる事は幸せだった。
帰り道、彼と手をつないで二駅分歩いた。
今までの事、これからの事、とにかく話した。
でも1番言いたかったのはありがとうの言葉。
ずっと一緒にいようね。
心からそう思った。
この時はこれが正しい選択としか思えなかった。
手に入れるとみえないものが見えてくる。
「.....私は.....間違った事はしていません...」
何が正しいのか、何が間違っているのかわからない。でも自分を守るにはこの言葉しか思いつかなかった。
社長はかなり興奮していた。
拉致があかないと判断した警察は間に入り込んだ。
「怖がる事は言わないって言ったでしょうに?もうこの子に関わるのはやめなさいよ?社長さん、あなたウチに関わるの初めてじゃないね?また問題起こして次はないのわかるよね?」
警察だからこそ言える言葉。
その後もやりとりは続き最終的には社長は私には一切関わらないという約束をして話は終わった。
「もう何も言って来ないでしょ。これであなたに関わったら自分が不利になるのは解ってるだろうし、あなたももうこの世界は関わるのやめなさい。」
警察は万が一何か言ってきたらすぐ連絡しなさいと言い、解決した。
話が終わった所で彼が警察に来た。
「大丈夫?!」
彼が警察に連絡してくれなかったら私は怖さのあまり店に行っていたと思う。それが間違った選択になると解っていてもそうしていた。
彼が救ってくれた。
自分がどうなるかもわからない状態にもかかわらず私のそばにいてくれた。
私にはもう彼しかいない。。。
「ハイハイ、ちょっとまってよ」
そう言うと警察は私に言った。
「社長、あなたにかわってくれって言ってるけど、話せる?」
話すなんてとんでもない!声が震えて言葉にならない。私は首を横に振った。
しかし納得しなかったらしく、怖がらせないと約束した上で私は社長と話す事になった。
受話器をもつ事も困難な程手が震えている。
警察は受話器を持たなくても話せるように、警察自身も会話が聞こえるように電話を切り替えた。
「ちなつです.....」
そう言った途端思い切り怒鳴られた。
「お前どういうつもりだ??!!あんだけお前の事可愛がってあげたのに、このザマかよ!!アホかお前!店こいや!!!」
社長は電話を切り替えた事を知らない為言いたい放題しゃべった。
何も言えない、話せない。。
早く終わりにしたい。。。
「えーと、こちら警察署なんですがね、責任者いらっしゃいますかね?」
冷静に警察は対応する。
会話の内容は聞こえない。店がどういう対応をしているのかもわからない。
そんな状況が私を更に不安にさせた。
「社長出してもらえますかね?....え?いない?いやーいるでしょうに、ちょっと話があるんですよ。」
いつものフロントの男性と話をしているようだった。社長はいないと言って電話を切ろうとしてるに違いない。警察からの電話で素直に社長が出るとは思えない。
「お宅許可とってる?調べたら無許可って出たけど、無許可で営業しちゃいかんよねえ?社長出さないって事はどういう事かわかる?こっちは話があるんだよねえ」
穏やかに話す口調とは反対に厳しい言葉を言っていた。
「あ、社長さん?用は何かって、心当たりないの?無許可の事は今日話す事じゃないから言わないけど、蜜さん知ってるでしょう?今ね、ここに来ててね、被害届出すか出さないかってそんな状況なんだけど、話聞かせてもらえる?」
警察はうなずきながら話を聞いていた。
楽しみにしてる
皆さん横レス
すいません💦
私も1年間
デリヘルしてました。
だからかもしれないけど
すごく泣きそうに
なりました…
蜜さんの仕事の仕方
素晴らしいと思います
私も1年間の間
見なくていい所
沢山嫌って程
見てきました。
良いお店って
なかなかないですよね
でも自分自身で
変えれてたのかも…
って読んでて思いました。
大丈夫??無理ならいいよ
この言葉何回も
聞きました
大丈夫なわけない
本番されて大丈夫な訳ない
なんでそんなに
他人事??
そう思ってました
なにが言いたいのか
わからないけど…
ありがとうです。
本当に怖かった。
初めて風俗で働いた事を後悔した。
警察は風俗店の名簿らしいものを広げ店の検索をしていた。
「この店やっぱり無許可だわ」
そんな事を言っていた。
そもそも許可をもらって風俗をやっている所はほとんど無い。入店の時に大体は、風営法の許可はちゃんととってあるから安心と言われる。求人誌にも届出済みと書いてある事の方が多い。
名簿を覗き見するとほぼ全部の店が無許可だった。
そこには店舗型、デリなど形態も書いてあった。
「とりあえず電話するけどいいよね?」
警察は当たり前のように言ったが、私は怖かった。
必ず助けてあげるからと言い店に電話をかけた。
>> 318
待ってる間の震えはますます酷くなっていき、自転車に乗っていた私は降りてそこへしゃがみ込んだ。
トラブルがあると震える癖は前から度々あった。
次第に吐き気に襲われ血の気がひいていく。
ただ私が弱いだけだと思い込んでいた。
数分でも長かった待っている時間。。。
彼から連絡があった。
「今から警察へ行け!生活安全課の人に事情は話してる。行けば必ず助けてくれる。俺もすぐ向かうから!」
まさかの警察だった。
もう警察に頼る事しか出来ないほど、大きな問題になっていた。
すぐに行き話をした。
「被害届だせるよ?そうすれば相手ももう身動きはとれない。」
私の返事はNOだった。
とにかくもう二度と関わりたくない。関わらなければそれでいい。被害届を出して更に逆恨みされたら。。
とりあえず彼に連絡をし、事情を説明した。
「絶対に店には行くな!!何されるかわかんないぞ?!」
でも他に方法が思いつかない。
私が店に行かないと何も解決しない。それしか頭になかった。
また折り返し連絡すると彼は電話を切った。
待ってる時間は長い。。。
引越しして一週間後、着信があった。
新しい生活で気分が良かった為、何も疑わず電話に出てしまった。
店からだった。
静かに怒っている。
「ちなつ。。やらかしてくれたね」
私には全く身に覚えがない。
「部屋のチェックに行ったらエアコンがつけっぱなしで部屋の中が大変な事になってた。電気代も凄い事になってて。ちょっと店迄来て。」
あり得ない話だ。あり得ない話とわかっていても、震えがとまらなくなった。
立っていられない程の吐き気に襲われ血の気が引く思いをした。
「私、知りません。またかけ直します」
そう言って電話を切った。
どうしたらいい。。震える体をおさえながら考えた。
そうだ!
電話をしたのは電力会社。そこで事情を説明し、部屋の住所を言い電気代を調べてもらった。平均的な値段で、特にトラブルもないようだった。
きっと嫌がらせだ。
このまま終わりに出来ると思っていた私がバカだった。
引越しも決まり、引越し当日入念に部屋のチェックをし、鍵を店に返しに行った。
もちろん次の住所は教えていない。
従業員の話も聞かず、半ば強引に店を後にした。
きちんと店を辞めた訳ではない。
でももう辞めたようなもの。
もう関わらない。
2人の新しい生活が始まった。
新しい仕事を探さないと。
これで彼にも危険な状態から開放してあげられる。
自分の中で今までの仕事全てをリセットした。
店からも連絡はない。
これで全て終わりになったと思った。
でも。。まだ終わっていなかった。。
忙しい時に限って知り合いから連絡来る。
相談ぽい電話。
私に今そんな余裕はなかったが、話しだけは聞いてあげた。
私だって大変なのに。でもそれは口にしない。
すぐに相談できる知り合いが羨ましい。
この子はきっと優しい言葉をかけてあげれば満足する。アドバイスを求めてる訳ではない。言ってる事に賛同してほしいだけ。
答えは自分しか持っていない。
「無理しないでいいよー」
この言葉でまとめた。
案の定彼女は納得し、話は終わった。
誰かにそう言って頑張らなくていいって言ってほしいだけ。
今の私が絶対言われたくない言葉。
そんな無責任な言葉は嘘だ。
仕事は一週間の休暇をもらった。
その間彼と新しい部屋を探した。
2人で新しい生活がしたい。
普通に生活がしたい。
2人の想いは同じだった。
とにかく部屋を出なければいけない。
一週間で部屋を探すのは大変な事だけど今の生活を続けるのはそれ以上に過酷な事。
とにかく不動産屋を走り回る日々が続いた。
最後の最後で部屋は見つかった。
一週間過ぎて店に行き、新しい部屋が見つかった事、仕事は辞める事を言った。
幸い社長はいなかった。
「本当に辞めたゃうの?考えなおしてよ??社長にも言われてるんだよぉ。引き止めろってさ。」
辞めたら実家に連絡がいくと脅されるのはお決まりのパターン。でも単なる脅しでしかない。
でもここの社長はやりかねない。
「実家に連絡とか。。本当にしますかね?」
ないないと従業員は言った。
部屋を出るのは了承してくれた。
早急に片付け、一週間以内に部屋を出る事にした。
社長は何も言わず行ってしまった。
フロントの従業員は優しかった。
「社長は蜜ちゃんがいなくなったら寂しいんだよ。入った時から可愛がってたし手放したくないんじゃないのかな?部屋を出るのも少し考えたらどうかな?」
そう言われても私の気持ちは変わらなかった。
今すぐにでも店を辞めたい。
部屋を出たい。
もう客の身体に触れたくないし触れられたくもない。
彼を裏切れない。もう嘘はつきたくない。
「無理して仕事を続けさせようとは思わないよ、身体は大事だからね。」
絶対嘘だ!!!!
すんなりやめさせる気もないくせに!
「体調が良くなくて。。。昨日病院に行ったんです。。卵管炎と言われて。。。」
大げさに話した。仕事は辞めなさいと言われた、本当は続けたいけど。。と言うような内容をとにかく大げさに言った。
社長は聞く耳を持たない。
「りょうを出ます、もう出来ません。。」
そう言うと社長の顔色が変わった。
「俺はお前の実家の住所も電話も知ってるんだぞ?!」
脅しだ。。。
絶対に辞めさせないと言う社長に逆らって、私はりょうを出る決意をした。
ここで風俗は終わりにしよう。
そう自分で決意をした。
二週間が過ぎた頃、私の体調が悪くなった。
不特定多数の人を相手にしていれば、病気になって当然な所。
でも私は幸い病気にもならず仕事を続けてきた。
ここで一気に悪化した。
下腹部の横の痛み。。。
産婦人科に行くと、卵管炎なりかけと判断された。
病院の先生には、仕事はもう辞めた方がいいと言われた。
これで辞めるきっかけが出来た。
次の日、タイミングを見計らって社長に話した。
今どうしたらいいのかわからなかった。
嘘をついてでも彼を説得する事を考えたが、もう何を言ってもダメだろうと思っていた。
でも彼を危険な目にあわせる訳にはいかない。
とりあえずは上手くごまかして一緒にここに住む事になった。
いつかはきっと大変な事になると覚悟はしていた。
何とか店を辞めてここから出たい。
でもすぐには辞められない。
数日間は罪悪感にもまれながら仕事を続けた。
彼は人目を気にせず私の前を歩いていた。
こんな姿は見たことない。
いつも言葉少なく私に合わせていた彼が私の手を引っ張っている。
家につくといきなり私の服を脱がし始めた。
何するの?!
目で彼に訴えた。
彼は何も言わず私を抱いた。
今までにない激しいSEXをした。
「俺は危険は承知で一緒にいたい。ここで一緒にいなかったら一生後悔するから。絶対守る」
彼の目は真剣だった。
その後少ししてから知った事だが、彼は唯一の友達にメールを送っていた。
「もしかしたらいつか殺されるかもしれない。それでも今後悔したくない。もし俺の身に何かあったら後は頼む」
と。
やっぱり社長の反応がこわい。
だけど、ここでもう嘘はつきたくない。
私は何も言えないでいた。
「もう、いくよ?」
彼は歩きはじめてしまった。
「仕事辞めるから!もういかない!約束する!」
私はそう言った。
ごめんね。
ごめんね。
嘘ついても貴方を失いたくないの。
心の中で叫んでいた。
すぐには辞められない。だけど必ず辞めると決心した。
「一緒に住もう。」
彼はとんでもない事を言った。
住める訳はない、男がいるとばれたら本当にどうなるかわからない。
私は隠さずに本当の事を言った。
「今住んでる所は会社の尞なの。男は厳禁なんだよ本当は。もしばれたらあなたがどうなるかわからない。そんな危険な目にあわせられないよ。」
家に行こうと彼は私を引っ張って行った。
彼は振り返り驚いた。
「何でいるの?仕事どうしたの」
私は黙っていた。
「何か言いたい事でもあるの?」
やり直したい.....
その一言がなかなか言えない。
沈黙が続いた。
「やり直したい」
そう言った私は内心何て言われるか怖かった。
自分の気持ちを否定される事が怖い。。
ああ。。だからいつも素直に気持ちを表現できなかったんだ。。
気付いてたのに気づかないふりをしてた自分の気持ち。NOと言われる事が怖くて仕方なかったんだ。
それに気付いた私は否定される事も怖くなくなっていた。気づく事の大切さ。
「仕事辞めるの辞めないの?」
彼はそれだけ言った。
まるでドラマのような話。
彼と別れてから1時間以上は経っている。
何故彼がここにいるのか、思い出の場所だから最後に来たのか。
彼の心はわからない。
話かけようか、そのまま行ってしまおうかすごく悩んだ。
このまま行ってしまったらきっと後悔する。
今まで素直な感情が出せずに後悔ばかりしてきた。
好きなのにどうして別れなきゃいけないの?
相手の為に別れるの?
自分の気持ちは大切じゃないの?
話しかける勇気は全くない。
でもここで話しかけなければ後悔するのは解っている。
どうしたらいい。。。
葛藤しているうちに彼は歩き始めてしまった。
後を追う。。
思い切って名前を呼んだ。
何でこの仕事にこだわっているんだろう。
大切な人を失ってまでやる仕事なのかな。
考えていた。
仕事にこだわっているんじゃない。
社長から逃げ出せない自分がいるんだ。
そんな事を考えても仕方ないんだよね....
もう終わりなんだ。
涙は枯れているようで全く出てこない。
ここにいても仕方ない。
私はベンチを立ち帰ろうとした。
ふと向かいのベンチに目をやると.....
彼が座っていた。
店を出ようとすると、
「明日も待ってるからな」
社長が言った。
軽く会釈をし、店を後にした。
外の空気は私の更に孤独にさせた。何事もなかったかのような空気。
虚しい.....
何となく彼と寄った店を1人で巡りたくなり思い出を辿って行った。
沢山話した公園は後回し。
初めてやったパチンコ屋から飲み屋、デパートの行った店など、歩いてみた。
思い出が蘇ってくる。
最後に来た公園は私の心を締め付けた。
ベンチに1人座りぼーっとする。
みんな楽しそう。私のこんな心誰もわからないよね。と思いながらため息をつき自分の感情がまだ彼に残っている事を再確認した。
「おまえは1人じゃねえだろ?親だって友達だって俺たちだって味方だろ?ちなつを振る男なんて幸せになんかならねえよ。その分仕事バリバリやって金貯めて好きなことやれや」
私は1人じゃないんだ。
この時ばかりは社長の言葉は暖かった。
「無理なら今日はあがれ。罰金は取んねえから」
この仕事は罰金がある。
そんなの形だけと思ってたら大間違い!
当日欠勤2万。
例え生理が辛くても休めば2万引かれる。
普通の仕事なら2万稼ぐのに何日かかるかという金額を当たり前のように罰金にされる。
でもその2万はたいしたことのない金額。
多分大抵の嬢はそう思っている。
一日に2人相手にすれば稼げる金額だから。。
私は今日の仕事は休む事にした。
でもそれは予約の人にキャンセルしてもらう事。
後々大きな負担が私にかかる。
それでももうどうにもならなかった。
社長に男の話は厳禁だった。
それでも思考能力がなかった私はすんなりと別れた事を社長に言った。
いきなりなにを言うか?みたいなびっくりした顔をしていたけど、私があまりにも真面目に言った為、男の話をしても怒る素振りを見せない。
「さっきの客か.....」
私はうなずくと同時にまた涙があふれてきた。
「もう、いいんです。終わった事だから。ちゃんと仕事はしますから.....」
泣きながら言った。
「アホ!無理してんじゃねーよ!」
いつもなら絶対に聞きたくない言葉。
無理しないといけないんでしょ?!
いつもそう思った。
だけどこの時だけは。
あ、無理しなくていいんだ......
素直にそう思った。
ごめんなさい....
心からそう思った。
このままでいいのか。
このまま彼と別れて後悔しないのか。
今大切なものは何なのか。
冷静になって考えた。
この仕事より社長の機嫌より大切なものは彼ではないのか。
涙が止まらない。
私の涙はフロントまで聞こえたらしく、社長が入ってきた。
「どうした?ちなつ何かあったか?」
その言葉は妙に優しく聞こえた。
「辞める気がないならもう関係を続けてはいけない。自由にしたらいいよ」
そう言って荷物を持ち部屋を出ていった。
私は呼吸が苦しくなった。
心臓のドキドキが激しくなり吐き気を感じた。
震えも止まらない。
血の気が引くような感覚になった。
もうどうすることも出来ない。
彼の後を追うことも出来ない。
全身の力が抜け、一気に涙があふれてきた。
私は何も言えなかった。
言い訳も通用しないような状況.....
「いつからやってるの?」
彼は静かに言った。
私はその態度に泣きたくなった。
もっと怒ればいいのに。
もっと暴言吐けばいいのに。
でも泣いたらいけない。
泣いて許されることではない。
口から出た精一杯の言葉。
「ごめんなさい.....」
彼はため息をついた。
それ以上追求する事はなく一言。
「辞める気あるの?ないの?」
何も言えなかった。
「さすがにもう無理だよ.....」
その言葉に私の心は一気に全てが崩れた。
「こんにちは」
そこに立っていたのは。。。
彼だった。
何が何だかわからず、ヤバイ!とかどうしよう!とか思うよりも、タダで会えるのに何でお金払って来てるんだろう?と変に冷静な感情になってしまった。
しかし冷静になればなる程、とんでもない事になっている事に気づかされる。
沈黙。。。
「どうぞ......」
部屋へ入ると彼は言った。
「何してるの?」
私は何も言えない。謝る事もいい訳もするわけではなく、私が言った言葉は
「これで嫌いになったでしょ?!」
もう別れるのは解ってる。
私を嫌いになるのは解ってる。
だから無理して強がった事を言ってみた。
「そうじゃなくて、何でここにいるのって聞いてるの。あれからひき返して蜜の後を追ってみたらここにきた。外に写真があって確信した。」
私は何も言えなかった。
「もう過去の話じゃなかったの?」
震えが止まらない。。。
珍しくフロントに社長がいた。
「ちなつ、今日予約入ってるから」
そっけない態度。
でも変にベタベタ干渉されるよりずっといい。
予約は夕方からだった。
部屋へ入り準備を始める。
今日はラストまで。
長い一日が始まる。
早くも1人目のお客さん、写真指名、60分コース。
準備が出来るとフロントへコールをした。
カーテンの向こうで待っていたのは。。。
私はゆっくり化粧を始めた。
店では照明の関係で化粧は濃いめにしている。
アイラインもくっきり、シャドウもはっきりといれた。
「何か化粧濃いね?いつもそうだったっけ?」
何か。。。疑ってる?
考え過ぎ?
いつもだよと軽くかわし、時間に余裕をもって家を出た。
彼はついてくる。
私は一歩前を足早に歩いた。
「私ちょっと急ぐから走っていくね。」
明らかに怪しい行動とわかっていてもそうせざるをえなかった。
絶対にバレる訳にはいかない。
しかし彼は走ってついて来ようとしている。
彼にバレたくないのと見せにバレたくないという思い。どうしようも無い状況。
イライラしながら彼に言った。
「本当に急ぐの!だからお願い!ついてこないで!」
彼からしてみたら何故そこまで怒るのかわからなかったのだろう。
俺行くね、と言い真っ直ぐ歩いて行った。
私は安心して彼とは反対に歩き店へ向かった。
家のそばに近づくといつものように彼には後から来てもらった。
部屋に入ると鍵とチェーンをかけ、とにかく何事もないように朝が迎えられるように祈った。
夜は当たり前のように体を重ねた。
この日はお酒のせいもあり、私もつい積極的になってしまい、彼を気持ちよくさせようと店での接客のようなセックスをしてしまった。
彼はいつもと違う私に言った。
「風俗で働いてる時もこういう感じだったのか?攻められるのもいいものだな」
一瞬彼がお客に見えた。
私達はそのまま眠った。
何事もなく朝が来て社長とのトラブルになる危機は免れた。
彼と一緒に朝を迎えられた事は嬉しかったし、こういう生活が続けばいいなとも思った。
「今日はゆっくりなんだ。仕事何時から?一緒に出るよ」
てっきりすぐに仕事に行くと思っていた私はちょっと戸惑った。
まさか・・・バレないよね・・・
どうやって彼から逃れようか。絶対にばれる訳にはいかない。
私は彼の優しさに甘えていた。
彼は私を嫌いにならない・・・。
私の中で絶対の自信があった。だから彼の事は好きだけど、風俗をやめる事はしなかった。
やめたくないと言うより、やめる事が出来ない状態だと自分に言い聞かせていた。
この日も居酒屋で意見の食い違いがあり言い合いになってしまった。
でもいつものように仲直りをする。
「今日は蜜の家に泊まりたい」
家に遊びに来る事はあっても、泊まりは避けてきた。
もし、夜に社長が突然来たら・・・
迷った。。
ずっと言い訳をして泊まる事を拒んできたから、もう断るのも限界になってきていた。
わかった。。。
彼が泊まる事の嬉しさよりも、誰かにバレないかの不安の方がはるかに大きい。男がいる事がわかったら本当に大変な事になると思う。
それでも彼を泊める決意をした。
しかし、これは間違った判断だった・・・・。
この日、いつものように2人でデートをした。
私は彼に連れられ初めてパチンコをした。
彼は相当慣れているようで色々と教えてくれた。いつもよりイキイキしてる彼を見るのは嬉しかった。
彼は1つの台にどんどんお金を入れていく。
大人の遊びとは言え、1000円が5分もかからないうちになくなる遊び。
何かもったいないなあ。。。でも彼も楽しんでるようだしいいか。
そんな軽い考えでいた。
この時、私がもっとパチンコの恐ろしさを解っていれば・・・
約1万つぎ込んで数千円のプラスになった。
そのお金で2人で居酒屋に入りお酒を飲んだ。
彼は頑固な人で、自分がイエスと思う事は人の意見を取り入れない人だった。自分の意見をもっている事はすごく良いことだけど、もう少し私の言葉にも耳を傾けてほしかった。
意見のすれ違いで度々喧嘩をするようになっていた。
その度に私はじゃあ別れる?と別れを切り出す。
そこで彼がなだめる。
私の感情的な部分を知っていたので彼はいつもまたか・・と言うような接し方を私にしていた。
付き合ってまだ数ヶ月しか経っていないけど私達は喧嘩しては彼が折れ仲直りと言う関係を続けていた。
優しい彼。
彼とは普通の付き合いをしていた。
公園に行ったり、映画に行ったり、もちろんセックスも至って淡白だった。
その生活に物足りなさを感じる事はなく、むしろすべてが新鮮で彼と会う時間が楽しみだった。
彼には寮に住んでいる事は内緒にしていた。
でもいつまでも隠し通せる訳でもなく、実は1人暮らしを最近始めたと告白した。
彼は怒る訳でもなく、遊びに行きたいと言うだけだった。
寮は男は厳禁だったから出入りする所がバレたらまずい事になる。
もし社長にバレたら私はどうなるかわからない。
家に呼ぶ時は部屋を片付けるふりをして先に私が入った。
こんな生活が数日続いた。
この仕事をしていても彼氏はいた。
前の彼と別れた後何となく友達募集のサイトを見ていて、メールのやりとりを始めた。
実際に会い容姿はカッコイイとは言い難い人。でも優しく私の事を色々と聞いて会話のキャッチボールが出来る人だった。
3回目のデートで私から告白のキスをした。
彼はもっと蜜ちゃんの事が知りたい。大切にするからと言ってくれた。
4回目のデートで体を重ねた。
綺麗だよと何度もいってくれる彼。
プライベートのセックスは新鮮だった。完全に私は受身になり彼に全てを任せた。
久しぶりに本気で人を好きになれた。
多分この人が運命の人なのかも・・と思った。
ベッドの中で彼に私の全てを話した。
今までどういう人生を歩んできたか。
私がどんな思いで、どんな仕事をして今の自分があるのか。
この人なら私の全てを受け入れてくれる。
彼は全て過去の話だと笑って言ってくれた。
本当は・・・全部過去じゃない。。
今も風俗をしているとは言えなかった。
その嘘は後で大きなトラブルになる。
相変わらず社長のモノは小さい。
口におさまる。
客だったら何てやりやすいモノなんだろう・・
社長は思い切り頭を抑えつけてきた。
既にイキそうな硬さになってきている。
「口にたっぷり出してやるからな」
と言った直後私の口の中に放出された。
「飲め!」
社長は言い放った。
精液を飲んだ事は今までで一度しかない。
しかもそれは苦い思い出。
初体験の彼氏に飲んでと言われ思い切って飲んだら数日吐き気に苦しんだ。
それ以降絶対に飲む事は出来なかった。
私は社長の言葉を無視し、ティッシュに出した。
「まだまだ勉強が足りねえなあ」
笑いながら言った。
何事もなかったように社長は自分でズボンを履き、タバコを吸った。
「じゃ、明日も頼むぞ」
そう言って部屋を出て行った。
私は大きなため息しか出なかった。
「お前とばし過ぎるんじゃねえぞ?体が基本の仕事なんだからよ、崩したら稼げねえんだぞ?」
自分で言うのもなんだけど、社長は私を気に入ってくれていた。
だから私が頑張れば頑張るほど機嫌が良かった。
だけど私がいい加減な事をすると異常に怒鳴られた。
悩んでいる時は親身にフォローしてくれた。
そんな社長に私は逆らえなかった。
この日何気ない話をしているといきなり私を押し倒してきた。
「ああ・・忘れてた。サービスチェックしないとな」
サービスチェックなんて聞いた事がない。
私はとまどった。
社長の重い体が私に覆い被さる。
正直怖くて仕方がない。逃げ出したい。
でもここで拒んだら何をされるか解らない。
やられる位なら私がやる。
逆に社長を押し倒した。
「ほお・・・随分と嬢の顔つきになってきたねえ。。初めの頃とは大違いだ。こりゃーますます手放せねえな」
社長は言った。
風俗に染まっているのは解ってる。プロとしてのプライドもある。
でも、私は他の風俗嬢と同じにはなりたくなかった。
いつでも人と違う人間でいたい。
誰かと同じでは嫌だ。
いつもそう思って行動してきた。
でも社長の発言は風俗嬢は皆同じと言っているようで変に怒りがこみあげていた。
私は社長のズボンを下ろしモノを咥えた。
店の石鹸の香りがする。
はじめからこういう行為をするつもりで店でシャワーを浴びてきたんだろう。
社長はうっ・・・と声を出した。
私はこの頃1人暮らしを始めた。
とにかく実家から出たかった。夜は遅く電車の時間も気にしなければならない。
社長とも普通に話せる様になった頃、店で寮を用意すると言う話が出た。
家賃光熱費込みで10万。安い金額ではなかったけど決して払えない事もない。
その頃貰っていたのは平均日給4~5万。
休日ともなれば8万は稼げた。
2日もあれば家賃分は稼げる。
場所は私の慣れてる街で夜景が綺麗なマンションだった。
「ここで10万なら安いぞ?寮と言っても監視する訳じゃねえし、入った方が時間気にしないで働けるだろ?」
社長は言った。
家を出たかった私は寮に入る事がどういう事なんか考えもしなかった。
寮に入るという事は、店を辞められないと言う事。
監視はなくても行動はわかってしまうと言う事。
もう逃げられなくなると言う事。
それだけの覚悟があった訳ではない。
感情に任せて寮に入ってしまった。
寮に入ってからフロントは最後までお客をつけてくれた。
帰りもラストまで働いた女の子が従業員と歩いて帰った。
体調不良で休んだ日は、女の子が社長からだと果物などの差し入れがあった。
荷物もまとまり落ち着いた頃、社長が家を訪ねてきた。
今の店も前の店も私の居場所は高校生の頃からずっと変わらない。
高校は電車で2時間かかっていた。
いつも乗り換えで途中下車してその場所の雰囲気を楽しんでいた。
まだ高校生、大人の世界はまだわからない。
裏通りを歩くと、何の店なのか?お酒を飲む所でもなさそう、スナックでもなさそう、気になる店が沢山あった。
小さい頃から居酒屋で働いていた父の影響か、夜のネオンが好きだった。
薄暗くなると光るネオンを見て、いつか私もこういう所で働いてみようと思ったのが高校生の頃。
そのネオンの正体が風俗だと知ったのはAVを始めた頃。
あの頃のワクワクした感情は今はない。
純粋に性の世界を楽しめていた私はもういない。
沢山の人を見すぎてしまった。
見たくない所まで見えてきてしまった。
「ちなつちゃんにまた笑顔を取り戻してもらおうと思って。店の事はよくわからないけど、何か放っておけなくてさ。待ってるのも迷惑かと思ったんだけどどうしても元気づけてあげたくて。」
ありがとうとお礼を言った後電車の時間もある為、さよならをした。
このお客はもう来ないと思う。
風俗を純粋にただ楽しめない客はあまり常連にならない。
私にとっては都合が良かった。根掘り葉掘り聞かれ答えに悩み、なかなかプレイに持っていけないのは正直めんどくさい。
人と人の付き合いは大切だと思う。
私が客の悩みを聞くのは全く苦にはならない。
プレイをしながらでも話を聞く事が出来る。
でも私の事を根掘り葉掘り聞く客はうんざり。とても疲れる。
見て見ぬふりをしてくれた方がまだいい。
このお客は案の定もう来る事はなかった。
「僕はボランティアをやっていてね、子供達に自分で作った楽器を教えているんだよ。楽しそうにする子供達の顔を見ると、嫌な事とか忘れちゃうんだよね」
そう言って私に手作りの楽器を見せ、演奏を始めた。
竹で作った笛の音が響き渡る。
こんな時間に・・・・しかも通り過ぎる人が見ている・・
恥ずかしいんですけど・・汗
ある意味店のプレイより恥ずかしい。
自分の演奏に酔い気味の客の姿を見て私は愛想笑いをするのが精一杯だった。
この客は何とか私に元気になってもらおうとどうしても自作の楽器を演奏したかったに違いない。その気持ちをないがしろにする事は出来なかった。
だけど私の心は何も変わらない。
余計に疲れるだけだった。
いつからか他人の優しさを優しいと捉える事が出来なくなっていた私。
自分の事は自分しか解らない。所詮は他人、この一瞬の時間が過ぎれば私の事は頭の片隅にもなくなる。
優しさも一瞬。その一瞬の優しさを受け入れる事なんて出来るはずがない。
お客に待ち伏せされた事はない。
「どうしたんですかあっ?」
驚いたようなうれしいような・・・・
そんな演技をする私。
だけど顔は涙でグチャグチャ。
そういう姿は見られたくない、男はずるい、無理してそうな姿を見ると優しい言葉で手を差し伸べてくる。
それに所詮はお客。
私の事なんて何も知らないし、教えたくもない・・・
「ちなつちゃん、公園いこうよ!」
時間は午後11時半を過ぎていた。
何となくウキウキしている様子のお客。
こんな夜に公園に行って何がしたいのか良くわからない。
公園に着くと自分の事を話始めた。
お客には私の事は話さなかった。
結局世間話をして帰っていった。
その後のお客の相手も淡々とこなし、この日私の仕事は終わった。
帰りフロントでその日のお金の受け渡しがあった。
「明日から普通にこいよ。バックレとか許さねえからな!」
怖い感情を隠し何も答えず店を出た。
この瞬間が好きだった。
私に戻れる瞬間。
この日は自然と涙が溢れてしまった。
下を向き、足早に駅へ向かおうと歩き始めた瞬間、私の店での名前を呼ぶ声。
.....さっきの客だった。
私が終わるまで待っていた。
.....こういうのは本当に迷惑
だけど無視する訳にもいかない。
「話、いいかな。」
お客さんの私生活を聞く事はあっても、自分の事を話す事はまずない。
何故この仕事をしているのかと聞かれる事はあるけど、
「エッチな事が好きだからかなあ」
と答えればそれで終わり。
だから外で会いたいとか私の素を知りたいと言う人は苦手。
お客さんには絶対見せない素の私。
今回は私の暗い雰囲気をお客さんに見せてしまった事でどうしたのかな?と思わせてしまった私がいけない。
今更明るく振舞ってももう遅い。
「私はこのままだよ?」
私が言うと、
「ちなつちゃん無理してるでしょ。今すっごく辛い事があったんじゃない?」
と言い返された。
聞きたくない。
聞きたくない。
無理してるでしょ=無理しないでね
こういう事簡単に言わないでほしい。
言う方はそんなに難しく考えないで言ってるんだよねきっと。
だけど私はその言葉一つ一つを考える。
辛くたって無理してだって、今私はここにいなきゃいけないの!
「ありがとう・・・」
私は小さく呟いた。
「店、終わるの何時なの?外で会えないかな?」
外で会いたいと誘って来る客は何人かいる。
キャバクラと違って風俗は同伴などない。
そもそも店でエッチな行為をしているのに、外で何をしたいのか良くわからない。
誘われる度外では会えないとはっきり断っていた。
このお客にも同様に断った。
お客はすんなり納得した。
私は気持ちを切り替えシャワーに行こうと脱ごうとした時、お客は私の手を取り首を振った。
「ちなつちゃんの事教えてくれないかな?」
・・・・こういうタイプが一番怖い・・・。
必死で涙を拭く。
入ってきたお客は私の異変に気づきながらも明るく接してきた。
「写真よりかわいいんだね!ラッキーだなー」
多分一生懸命私の気分をあげようとしていたんだと思う。
それに答えなきゃいけない。
心では解っていても何か声を発しようとすると涙が溢れそう。
私はお客の顔を見て軽く微笑んだ。
お客も微笑み返してくれた。
私はキスをした。
自分の心を静めるために。
お客にありがとうと言う気持ちを伝える為に。
気持ちを切り替える為に。
私は今風俗嬢なんだと自分で割り切る為に。
長いキス。
舌を絡ませ、お客は私を強く抱きしめる。
まるで恋人同士のような行為。
「かわいいよ・・・・・」
お客は私の事を更に強く抱きしめた。
特に会話もなくお客を見送った。
部屋に戻りドアを閉めたとこでフロントからさっきのお客の声が聞こえてきた。
「さっきの子感じ悪いね、あんな態度じゃこっちも気分のらないよ。それにイケなかったんだよなぁ。」
本当に私の態度が気に入らなかったんだろう。イケなかったと嘘をついている。
なんて奴。。。
フロントの従業員は必死になって謝っている。
いきなりドアがあき、社長が入ってきた。
「お前やる気ないなら帰れ!仕事は仕事なんだよ!出勤したからには気持ち切り替えて仕事すんのがプロだろうが!!」
我慢していた涙が溢れてきた。
「私がこんな仕事を選んでしまったからいけないんですよね。私はプロでも何でもない。もう辞めたい。。。」
この言葉に社長は言った。
「辞めさせねえぞ」
急に怖くなった。。
今までの人とは明らかに違う。本当に逃げられない気がしてドキドキがおさまらなかった。
この人に関わってしまった事を後悔した。
こんな状態で仕事が出来る訳もないんだけど。。。
フロントからコールがきた。
社長がとる。
「写真指名でどうしてもって言うらしいから、とりあえず仕事しろよ。さっきみたいな態度絶対出すなよ!」
こんな状態でもまだやらなくちゃいけない。
半分泣き止む事が出来ないままお客を迎える事になった。
お尻に違和感を感じてきた。
お客はイク体制に入っているようだ。
私はとにかく腰を振り続けた。
ガラス張りの部屋に写る自分の姿を見て寂の気持ちが大きくなった。
涙が出そうな感情を抑えた。
お客はイッた。
「何かお尻って締まるのは入り口だけなんだね」
「そうですね。好き嫌いありますよ。でもあまり快感を味わえなかった方はもう来ませんけどね」
冷静な言葉で返した。
こんな事している自分にイライラして。
上から目線のお客にもイライラして。
何とも言えない心でお客と接する。
「ほら、舐めて!!」
お客のモノが私の口の中に強引に押し込まれた。
噛んでやりたい衝動を押さえ、上手く手を使いとにかく激しく上下に動かした。
「イテテテテ、もうちょっと優しくしてくれないかなあ???」
「痛かった?ごめんね?」
心にもない言葉を並べお客をなだめる。
「お詫びにいっぱい気持ちよくさせてあげるね」
とにかく早く1人になりたい。
誰とも話したくない。
気持ちいいだの会話するのも面倒なので、挿入体勢に入った。
もう私も大分慣れ、通常のサイズであればスムーズに入るようになっていたけどまだまだ痛さはあった。
とりあえず浅く。。。
ゆっくり動かし続ける。
私が上になり主導権を握る。
時間が過ぎるのがとても遅く感じた。
急遽仕事は休みをもらったので穴埋めをするのは大変だった。
正直仕事をする気分にはまだまだなれなかったけど、仕事だから仕方ない。
この頃すごく涙もろくなっていた。
前は何ともなかった事でも涙が溢れるようになっていた。
「大丈夫か?」
社長は部屋で待機していた私に声をかけてきた。
小さい声でハイと答えるも、気分はなかなかのらない。
「生きていればいいことがある」
社長はそう言って部屋を出ていった。
その日のトップの客はこういう時には辛い身勝手な客だった。
この頃、私にとって大きな出来事があった。
私の二個上のいとこ。
小学生夏は海でいとこ3兄妹とうちの3兄妹と過ごした。
父方のおばあちゃんが作ってくれた茶飯や、大きなキャラメルは忘れられない味。海で遊んだ後の帰り道もはっきり覚えている。
大きくなってからも父の店で一緒に仕事をしたり、飲みに行ったりもした。
いとこ24才。
短い生涯を閉じた。
頭が痛いと入院をして一週間、検査をする前日脳死状態になった。
会いに行ったらもう本人の元の姿はどこにもなかった。
それから一週間経たないうちに天国へ行ってしまった。
葬儀前日から火葬、納骨まで全てに参加したのは今迄でこの一度しかない。
その後遺品整理をすると、いとこのマメな所がわかるものが沢山でてきた。
生きたいのに生きられない。
生きるべき人が生きられない。
何で、私じゃなかったんだろう。
風俗をやっていて、色んなお客さんと接して、目立って共通してるのは心が疲れている事。
キャバクラには行くけど風俗には行かないタイプ
風俗は行くけどキャバクラには行かない。
どちらが疲れてるかと言えば私は断然風俗だと思う。
肌と肌が触れ合う事はどんな言葉よりも癒し癒される。
中には風俗嬢のくせにと私達の事を格下に見る客もいる。そういう客は大抵強引で本番を強要する。
私からしてみれば本番をする事程楽な事はない。
だから私は本番はしない。
「大事なとこは大切な人の為にとっておいてね。赤ちゃんができたらどうする?責任とってくれる?もっと気持ちいいこと沢山したいの。」
こういう言葉を並べればお客さんも引く。
お客さんと一対一で触れ合う事で、わたしの心の寂な気持ちも忘れる事ができた。
「僕、女性の中でイケないんだ。口でやってもらってもイケないし、だから風俗って殆ど行かないんだけど、雑誌見てたらAF専門店ってこの店見つけてやった事ないからもしかしたら・・って思ったんだ。でもやっぱりそれでもイケなくて。。。自分でしかイケないなんて何か情けないよね。だから女性とも上手くいかなくて。何か上手く付き合えなくなっちゃって・・」
女性の中でイケないというのはとても辛い事なんだろうな。
私も中でイケないから気持ちはよく解る。
でも女性は演技が出来る。男性は演技が出来ない。精神的に男性の方がずっと辛いんだろうなあ・・とちょっとかわいそうだった。
「でもありがとう。きもち良かったよ。また・・来ていいかな?」
何故また来たいと言う気持ちになったんだろう。
相場よりもはるかに高いお金を払って、最後は自分でイクのに、それでもまた来たいと思うのはどうしてだろう。
お客の顔は笑顔だった。
この人はまた来るだろうか。また来るとしたらどんな気持ちで来るんだろうか。
「私でよければ是非また来てね。」
ありきたりの言葉を返したけど、お客はどう捉えただろう。
「あ・・イキそうなんだけど、どこで出したらいい?」
せめて口で出してあげたかった。
「どこに出したいの?」と言いながら刺激している手にそっとキスをした。
お客は口で出しても良い事が解ったらしく、小さく声を上げた瞬間私の口の中へ押しこんできた。
溜まっていたのか結構な量が出た。
「こんなにでたよ・・」
手に垂らしてみせる。良くAVでやらされていた行動。手に垂らしてみせる。何故か男性は喜んだ。
「ずっと出してなくて・・」
お客はちょっと恥ずかしながら話はじめた。
「あの・・」
お客さんは言いにくそうに言った。
「自分でしていいかな・・」
お尻も無理(お尻専門店なんですけど)
素股も無理(風俗ではお決まりなんですけど)
フェラはやっても立たなかった。
最後の手段、通常挿入も無理で・・。
自分で???!!!
こういう仕事をしてきて、自分ですると言ったのは初めてだ。
「私はどうしたらいいの?」
私はちょっと戸惑っていた。エッチな事は沢山してきたけど、男性が自分でする所を見る事はなかったかもしれない。
「乳首なめて」
私は言われるがままに舐めた。
気持ち良さそうな表情、手は自分のモノを上下に動かしている。
妙に静かな部屋。
妙に緊張する空気。。
元々フリーで(誰でもいいですというお客さん)入ってきたお客さん。その後常連さんになった。
どう見ても風俗に来るとは思えないような人。
この人はキスを拒んだ。
「他の人とキスした後にするのはちょっと・・・」
ごもっともな意見だ。体はシャワーで流しても、口はそこまで洗い流さない。他の人のキスだけならまだしも、お尻を舐めたり・・と考えるとこの人はある意味正しい考えを持った人なのかもしれない。
そしてこの人はお尻に入れても気持ちよくないと言った。
・・・・・え 汗
どうしたらいいか始めは戸惑った。
確かにお尻に入れてもモノは元気をなくすだけだった。
私はお尻は諦め素股の体勢に入った。
ちょっと痛いかも・・
・・・・・え 汗
これは・・・もしかして通常挿入しかないかな。
どうしてもイケなくて困った時には覚悟していた。
しかしこの人は部屋に張り紙をされている内容を見ていて通常挿入も断ってきた。
「罰金100万って書いてあるから・・」
いや、それは無理に入れた時とか・・その前にほとんど脅しのようなものなんだけど??
とは言わず、もうどうしていいのかわからなくなって、ごめんねと私は言った。
私の指名客も増えた。
写真写りは決して良くない私。でも大体のお客さんは実際に会って喜んでくれた。
外見で喜んでくれたのか、内面で喜んでくれたのかはわからない。
それでも、今までとは違って私自身も痛いおもいをして接客してる為、喜んで帰ってくれるのはうれしかった。
決して映える顔をしていない。どちらかと言えば地味な私。
喜んでくれる度自分に自信がもてた。
ここでの仕事は今までと何か違う。
そう思っていた。
私達の順番が来るとまずは全員でアイドルのようなポーズで撮った。
胸の谷間を強調したり、ウエストを細く見せたり。皆思いっきりの笑顔で撮られていた。
次に個人写真が撮られた。
脱げる子はパンツも脱いで下さいと言われ、どうする・・?という雰囲気になったが、私は全裸で撮影に挑んだ。しかし靴は脱がないでと言われ、全裸にストレッチブーツと言う異様なスタイルで撮影をした。
この日の撮影は後日某風俗誌の一面に掲載された。
本屋の立ち読みで私は掲載を知った。
有名な雑誌だった為、その後お客さんはかなり増えたように思う。
予約の電話やホームページのアクセスはとても多かった。
次の日、皆でタクシーでスタジオに向かった。
スタジオには5組程の他のグループがガヤガヤと待機していた。
多分通常では目にする事がないような光景がそこにはあった。
下着姿で待機する女達。。。
カメラマンの前では全裸でポーズをする女性。
私たちのグループも準備を始めた。
下着になり、その時を待つ。
この店は取材okの子が結構いた。雑誌などに載ると意外と問い合わせが来る。取材NGの子よりもお客がつく確率は多かった。
「明日スタジオで撮影あるから10時にここ集合ね」
私もその一人だった。帰り道、新しい下着を見に行く。スタジオで撮影となるとかなり大きな広告になりそうだ。
少し緊張しながらもちょっと楽しみだった。
今までとは違って、フレンドリーな店だった。
お客さんが来ない時は女の子がフロントのパソコンをいじりに行ったりもしていた。
大体女の子は他の女の子との接触を嫌がる。
それぞれ事情があり働いていることがほとんどな為、下手に詮索されても困るから。。
でもこの店はそんな細かい事は気にしなかった。
新人さんが同時に入った為、広告や取材を積極的に取り入れていくと社長はやる気満々で私達に話をしていた。
ホームページに掲示板を作り、お客さんとのコミュニケーションも積極的にするようにと
言われた。
長い長い時間がすぎた。
お尻を突かれている5分はとてつもなく長い。。。
「イキそう・・・あーイクっ!!!!」
ピピピピ・・・ピピピピ・・・・
タイマーが鳴る。
「すごい、未知の世界でびっくりした。痛くないの?」
痛いですとは言えるはずはない。
「うーん。。でもお客さんのは長かったからすごい刺激的だったよ」
お客は喜んだ。
「また来ていい?」
嫌なんて言う嬢がどこにいる??指名客に繋がると言うのに。。
初日からこんなお客さんで私はやっていけるのか・・。
このお客さんはその後常連さんとなった。
お客っておもしろい。
多分自然と出てる言葉なんだろうけど、心にも思ってないんだろう。
ゴメンやっぱりあなたのでは無理。。なんて言おうものならクレームになりかねない。
出来ないと言えば文句たれるくせに、出来ないと言うまで優しい言葉をかけ続ける。
「大丈夫?あ、でも気持ちいい・・・」
お客は絶頂寸前までのぼりつめていた。
プレイ中の言葉は聞き流す。これに限る。
大丈夫?いや、大丈夫じゃないよ、痛いよメッチャ。だけど仕事なんだよ。そんなに腰動かしたら痛いんだよ。無理しないでって、じゃーやめていいの?!!
とは口が裂けても言えず・・・・・。
お客にまたがり、騎乗位で挿入に挑んだ。
このお客、おとなしい顔をしてモノは立派だった。太さはそこそこだけど、長さが異常にあった。挿入する時の長さは平常時とは比べ物にならない。
「すごい・・・長いね・・」
少しとまどった表情を見せながら多めにローションを塗り、私はお客のモノを後ろの穴へと挿入していった。
「ううう・・・・・」
お客が何とも言えない声を出す。
「こんなの初めてだ・・入り口すごい締まる・・・」
気持ちいい?と聞くと恍惚の表情を浮かべうなずく客。
騎乗位だから自分優先で動けるものの、お客の長さはどうしても奥まで入らない。
しかしお客は奥まで入れようと腰を動かしてくる。
「あっ!!!あああ・・・・」
私は悲鳴に近い声を自然に出してしまう。半端ない痛さ。
「痛いの?気持ちいいの?無理しないでね?」
そんな言葉がよく言えるよ。
2人目のお客さんはお尻未経験の人だった。
「はじめてでよくわからないんだけど。。」
「あ、私もド新人なので・・・笑。とりあえず一緒に楽しみましょう」
何となくぎこちない会話。
こういう雰囲気になってしまうとムードが出しにくくなる。
私は無言でお客に近づきキスをする。
キスは盛り上げる魔法のようなもの。唇が触れるか触れないかの軽いキス。
お客もぎこちなさがなくなり腰に手をまわしてくる。
とりあえずは一通りにサービスをし、いざ挿入へ!!!
タイマーは残り7分!
一人目の客を終えるとコールが鳴る。
どんな客だったか、嫌な事を強要させられなかったか。確認の為だった。
「大丈夫です。」
そう言うとフロントスタッフが飲み物をもってきてくれた。
「もうお客さんつけちゃっていいかな?何か困った事ある?」
私はプレイ中の「もよおす」感じが気になる事を言うと、それも慣れだと言われた。
「どうしても気になるようなら浣腸してる子もいるよ」
当たり前だけど今浣腸なんて持ってない。と言うか実際に見たこともない。でもこのまま次のプレイに入るのも何となく嫌でとりあえずトイレで便を出してみる事にした。
・・・・そこまで出る訳でもなく。。。
そこに備えつけてあったウォシュレットを思い切り穴にあててみた(笑)
お?!意外にも洗浄されてる感じだぞ??
残っているカスが出てくる。
しばらくこれで様子を見る事にした。
とにかく時間が過ぎるのを待った。
しかめた顔を覗き込みながら客はイイ・・イイ・・と言っている。
「あああああっ!!!出るっ!!!!」
叫びながら私のお尻にドクドクと放出された。
「よかったよ、凄く締まってて気持ちよかった。」
後から聞いた話によるとこの客は新人が入ると必ず最初に相手をする新人キラーという事がわかった。
私の初めてのお客様はこの新人キラーによって無事終了した。
もうゴムが破裂しそうな位大きくなったモノを私の後ろの穴へ挿入してきた。
「う・・・・うう・・・・」
半分うめき声の私。でも痛いとは言えない。
それに便が出そうな気がして、もう苦痛以外の何物でもなかった。
客はかまわず腰をふり、だんだんと激しくなる。
「痛い?気持ちいい??痛かったら無理しなくていいんだよ」
この客。。心にもない事を・・
「うーん・・・何か未知の世界だから・・それに何かでちゃいそうで・・・」
さりげなく腰をひく。
「大丈夫、そういう慣れてない子大好きだから」
優しいのか優しくないのかよく解らない。
言葉に反して動きは普通のセックスと変わらない位の激しさだった。
少し口で大きくさせる。
ゴムを口にくわえさりげなくモノに被せる。
手ではなく口で被せるのはピンサロの時に覚えた。
ゴムを被せる事で現実に戻ってしまわないように。。。気づかれないように。。。
私は騎乗位になり、ゆっくりとアナルへ挿入した。
うわ・・・・結構苦しいかも・・・正常位にはなれないな・・・
社長のモノがいかにかわいいものだったか実感してしまった。
通常の大きさを入れるにはかなりの慣れが必要だと思った。
ゆっくりと前後に動かす。時々苦しさで声が自然と出てしまい、それがお客を更に興奮させてしまった。
半ば無理やり正常位へ体勢を変えられた。
「俺が初めての相手なんだよね、バージンもらっちゃうよ・・・」
激しいキスをされ私は理性を失いそうになった。
お客は私を四つんばいにさせた。
「はずかしい・・・?見えてるよいやらしいものが・・・」
攻めに入ってきた。こういうお客さんは楽と言えば楽だ。
あはん、うふん、イヤ・・ダメ・・と言っていれば興奮する。
だけど高いお金を払っているのにこんな普通のプレイで本当にいいのだろうか?
私は反撃に入った。
時間は7分経過。イカせるまであまり時間がない。
本物のお客さんでアナルに入れるのは初体験。とりあえず挿入メインに考える事にした。
「まだ慣れてなくて。。。入るか不安なんだけど。。入れてみていい?」
少し甘えた口調で言った。
「入れてみて・・いっぱい出したい・・」
お客は今か今かと待ちきれない表情になっていた。
プレイ開始から15分経過・・・・
部屋とフロントの境目のカーテンまでお客さんを迎えにいく。
「はじめましてー」
私は笑顔で挨拶をした。
時間は12時を少しまわった所。スーツを着た30代位のすらっとした長身のなかなかステキなお客さんだった。
「こんにちは」
相手はにこっと微笑んだ。
手を引いて部屋までエスコートする。部屋へはいり、何から始めようかと思っていると、お客は私にキスをしてきた。
「今日からなの?緊張してる?大丈夫だよ教えてあげる」
そう言うと私は抱きしめられ服を脱がされた。
雰囲気を壊さないように私はそっと耳元で囁く。
「シャワーいきましょうか」
バスタオルを巻き、シャワーへ行く。
ここで一回男性のモノをくわえる。出してもいいけど、出すか出さない位の刺激で興奮させる。
「続きは後でね」
部屋へ行くとタイマーをかける。
シャワー分をひいて30分。
行為そのものを楽しむというよりも、30分でどこまで出来るのか。。
業務的にならないようにタイマーを常に目に届く所へ置いてプレイは始まった。
初出勤の日、指名用写真とブログ用プロフィールなどお客さん向けの写真などを撮った。
「名前どうするか」
なんでも良かったので「何でもいいです」と答えた。
「ちなつ」
社長はあっさりと名前を決め、ちなつと呼ばれる事になった。
ここでの制服はセーラー服にルーズソックス。異常に短いスカートに違和感を覚えながらも指名用写真を撮った。
他にも何人か入ったようで、店の中は慌ただしい。
午前中からお客さんは来ないと思いきや、次々に入って来ているようだった。
結構人気あるんだ。。。。心の中で思った。
私たちにバックされる金額は標準の40分コースで10000円。
なので、お客さんは店に払う金額はその倍以上になっている。
指名料は無料だった。
40分。。その中でどの位の快楽を味わってもらえるか不安な気持ちと、いつお客さんが来るのかと緊張で無駄にタバコを吸っていた。
・・・部屋のコールが鳴った。
社長は果てた。。
後処理をしながら私に言った。
「いくらほしいの?いくら貯めたいの?」
目標はたてていなかった私にはどうにも答えづらい質問だった。
「1000万」
ありえない数字。
「わかった、1000万貯めさせてやるよ。」
本気?!逆に怖かった。桁違いの数字を驚く事なく貯めさせると言う考え。
何年かかる?1000万貯まるまでここからぬけられないんじゃないかという不安。
友達の代わりに面接に来た事が私の人生を大きく変えてしまった。
この店での出来事は一生忘れられない出来事になる。
社長は私が代理で面接した事を忘れているのか、友達の事をその後口にしなかった。
私も言える雰囲気ではなかったので、特に言う事もしなかった。
友達にはハードすぎる仕事。。合わなかったと嘘をつきあきらめてもらった。
社長は私にキスしながらゴムをはめていた。
そして半ば無理矢理挿入してきた。
「ああっ・・・」
私は小さく声をあげてしまった。社長はその声を聞き逃さなかった。
「入れたかったんでしょ、もうこんなになってる。スケベな女だなあ・・」
初めから激しく突かれた。私は声をあげた。
・・・・・・演技。
お客さんでもないのに何で演技してるんだろう。
入れられた時の癖なのか、演技する事に慣れてしまったのか。
頭の中は冷静で、これからどうなるのか、社長の目的は何なのか、そんな事を考えながら社長がイクのを待った。
本能なのか・・
変態なのか・・・
男性のモノを目の前にすると、気持ちよくさせたい自分がいる。
社長のモノは特に大きい訳でもなく、咥えやすかった。
何故だろう・・太っている人のモノは大体皆同じようなサイズをしている。
大きくなっても口に入る大きさで感度も良く、お客さんとしてはやりやすい。
社長のモノはせっけんの香りがした。
「おおおっ・・・・・・やばいぞ・・・」
私の頭を抑えつけ興奮している様子。。。
突然私を強引に横にさせ、キスしてきた。
「ねえ・・入れていいでしょ・・ちゃんとゴムつけるから」
私に考える時間はなかった。
「かわいいね・・・」
社長は私に囁いた。
「感じやすいんだね、他にどんな仕事してたの?」
私は黙っていた。答える必要はないと思ったから。
社長の指の動きは更にエスカレートした。
「ああっ!!!」
思わず私は声をあげてしまった。
「仕事で相手はしてきたけど、こんなに感じやすい子今までいなかったよ。本当にスケベなんだね。」
その言葉にまたMの私が目覚めてしまい更に感じてしまった。
「舐めてごらん」
社長は私の頭を股間へ押し付けた。
相変わらずこの強引さに弱い。。。
「まあ、そんな事はどうでもいいけど、とりあえず出来るか出来ないか体験してみたら?これも何かの縁だしね。それに蜜さんこの世界結構知ってるんでしょ?」
何か見透かされてるような。。なんだろう・・この感じは。。
相手は俺がする。と当たり前のように言いその場で体験をする事になってしまった。
私だけ下半身を洗い流し、アナルだけの体験という事でローションとバイブが用意された。
大量のローションをアナルに塗りたくり、少しづつ挿入していく。。。。
う。。。。。。。
ん。。。。?
お。。。。。?
意外にも入る。
特に気持ちよいわけではなく、ただ入ってると言う感覚。
「もう入っちゃったよ。全然大丈夫じゃない。。。。こっちはどう。。。。?」
社長はもう一つの穴に指を入れてきた。
「困ります!!!!」
はっきりと断るも、社長の指の動きはすごく慣れているようで、私の穴をびしょびしょにしてしまった。
「入れていい?」
「そんなつもりはありません、ほんとに困ります!」
社長は私の上に覆いかぶさり、強引にキスしてきた。
どうしてこんな事に。。。
私が働く訳ではないし。。
ここでいいものか悩んだ。
社長は言った。
「会ったの初めてじゃないんだけど、、、ねえ蜜さん?覚えてない?友達と二人で面接きたよね、一回」
ここの店は初めて。。あっ!!!!前に面接した時にちらっと話をしたあの人だ!
え?なんで????何か嫌な展開になりそうな。。
「ここ系列店。アナル専門店だからあっちより稼がせるよ。もうやるしかないんじゃない?」
私は正直に言った。
「実は働きたいのは私ではなくて。。。友達の方なんです」
社長は<あっそ>と言うような態度で言った。
「そんなもん知らないから。面接に一人で来れないようじゃ、客の前で裸になる度胸なんてねえよ。ホントに友達?笑」
私は更に困ってしまった。
履歴書が書き終わり相手に見せた。
沈黙・・・・・
「ああ~・・・・・・」
何だか納得している様子。
ドアがノックされ、従業員が飲み物を持ってきてくれた。
「社長、これどうぞ」
ここで初めてこの人が社長という事を知る。
社長は飲み物を私に渡しながら言った。
「もうここで働くしかないでしょ」
「何か仕事はしたことあるの?」
「はあ。。一応・・」
「へえ・・」
私は店専用の履歴書を書きながら話をしていた。
「蜜さんは、お尻は経験した事あるの?」
経験した事ない私は動揺してしまった。
「い・・いや、ないですね・・。お尻って痛いんじゃないですか?」
わざわざお尻に入れたがる男の気持ちもわからなかったし、入れられる女の気持ちもわからなかった。
「慣れだからね~」
「はあ・・・」
明るく男性は話した。
「良さそうな所見つけたよ。」
友達に連絡をした。
「蜜が行ってみて良かったら、私も安心して面接いけるよね」
一週間後私は面接に行った。
2人で面接に行ってから、1ヶ月以上過ぎていた。
店に入ると笑顔で迎えてくれた店の店長。
「とりあえず、名前と生年月日、身分証明見せてもらえるかな。コピーとるけど、大丈夫ですか?」
当たり前の流れだった。
「面接するのは僕じゃないんですよ、ちょっと部屋でまっててくれますか」
角の部屋へ案内された。
特に違和感のない部屋だった。
ボーっとしていると、ドアが開いた。
「あ、どうも」
派手な感じの男性が入ってきた。
何だかとんでもない展開になっている。
それでも私は友達に何とかなってほしかった。
友達とはちょこちょこ連絡をとりあっていたものの、大きな変化はなかった。
しかし・・・
たまたまコンビニで手にした裏専用求人誌。
コンビニで立ち読みする事なんて滅多にないのに
そこで見つけてしまった、一つの求人。
私は電話をした。
「面接したいんですけど。。」
かけなければ良かった電話。
もう後戻りができない状態になっていた。
とりあえず、考えますと店を後にした。
「蜜~無理だよやっぱり。」
何が無理なのかわからなかった。自分でやりたいと言って踏み入れようとしたのには大きな理由があるはず。たかが面接で無理と言う友達に仕事は出来るはずもない。
「ねえ、無理しなくてもいいんじゃない?」
この言葉、あまり人にはかけたくない。
だって無理しなといけない時の方が沢山あるのに、私が助けてあげられる訳でもないのに、そんな無責任な言葉かけられない。
私はこの言葉に人一倍の重みを感じていた。
考えている友達・・・
「じゃあ私が面接だけでもして、店の雰囲気見てきてあげるよ」
私はとんでもない事を言ってしまった。
「何?面接?」そこへ来たのはガタイの良い、いかにも代表です!!!!!というような感じの男だった。
私の苦手なタイプ。
「2人は経験者なの」
私たちに問いかけているのか、店長に聞いているのか、独り言?なのか、何だかわからないような話し方。
「あ、私は一応付き添いなので。。」と私が言うと、
「付き添いしないと面接に来れないようじゃ、仕事なんて出来ないんじゃない?」
と、そっけない返事。
「うちはねえ、イメクラだからお客さんの要望に上手く答えられるような子がほしいんだよね、仕事はきついよ、お客さんの前でおしっこしないといけないプレイもあるし、でもがんばったらその分バンバン稼がせる」淡々と代表は言った。
「中途半端な奴は大嫌いなんだよね、後やる気のない奴、」
この世界であまりこう言った感じの人がいなかった為、代表自体の印象は良くなかったが、共感出来る部分もあった。
「で、どうするの?体験してみるの?」
話はどんどん進む・・。
「えーと、もうすぐ代表が来るからちょっとまってねー」
どうやらこの人は大元の人ではないらしい。
友達は小声で「大丈夫かなあ?」と心配そうにしていた。
何でここまでして風俗をやらないといけないのだろうか。。
お金に困る=風俗
というのは、私の中では存在していなかった。その行為を楽しむ為に、喜んでもらう為にするものだと思っていた。
風俗=格下、哀れ、のような目で見る客も中にはいる。
現実は綺麗ごとでは済まされない事もあるんだ。。
と、友達の行動を見て思った。
「やっぱりやめたい・・・」
緊張から来るものなのか、友達は突然弱気な発言をした。
しかしそこへ、大元の代表が来てしまった。
風俗の面接は履歴書も写真もいらない。
年齢確認の身分証明書さえあれば面接をしてくれる。
体験入店と言う形で1日だけでも働けば数時間で1日遊ぶお金が稼げる。
すごくおいしい仕事。
しかし時にはそこに大きな落とし穴がある事もあるというのを後々私は知る事になる。
面接は淡々と進んだ。友達は風俗の独特の雰囲気にかなり緊張していた。
入り口には女の子の指名用の写真。
店内に広がる独特のせっけんのにおい。
その行為だけの為に作られたようなシンプルな部屋。
もうやらないと決めていた私はあくまで付き添いです!な雰囲気を主張していた。
友達の顔は少し笑顔になり、カバンから一枚の求人案内を取り出した。
「実は。。どこがいいのか調べてたの」
早いなぁー汗
私に考える時間もないのか汗
と思いながらその求人を見てみた。
(とにかくお客様が多く困っています!
大3以上保証!)
ん?保証かぁ。
三万を保証してくれる所はあまりない。
善は急げとこれから面接に行く事になった。
友達はお金に困っていた。
仕事も見つからず支払いも出来ない状態で、頭に浮かんだのは風俗の事。
そして頭をよぎった私の顔。
私が風俗経験者と知っていて一緒に働いてほしいと最終的には言いたかったらしい。
正直乗り気はしなかった。でも断ったら友達はどうしていいかわからなくなるだろう。
私がYESと言う事を信じたいと思っていたと思う。
「お金の為だけにやるのはキツイと思う」
私の言った言葉にうつむきながら、
「やるだけやってみたいんだ」
と、本心なのかよくわからないと思わせる程小さな声で言ってきた。
実際お金だけでは本当にきつい。
それに一緒に働くと言っても、部屋は別々、出勤も別々になる可能性が高い。
1人で働く覚悟がないならやめた方がいい。
私は内心こんな事を思いつつ、
「面接だけでも行ってみる?」
と言ってあげた。
横レスを本当に申し訳ございません。
最初に主様がスレをおたてになった時から読んでおりました💦
ずっと遠くから見ております(主様的には微妙かもですが(苦笑))
応援しております😃
更新をありがとうございました☺
私が思う事。
数年ぶりに友達と本音で話した。
その時は辛かった事も、笑って話せる時が必ず来る。
友達と話しをして改めて思った。
「蜜はいつからそんなに強くなったの?」
。。。。。
私は強くなんかないよ。
強くなりたくて、強くなりたくてもがいているだけ。
その必死になっている姿がきっと私を強く見せているのかもしれない。
私は微笑みながら、「ないしょ」
とだけ言った。
しかし彼氏が持っていたなんて、よく見つけたなぁ。。
私のとったビデオはインディーズでレンタルもしていない。あやしいビデオ店にでているんだろうと思ってはいたけど、見つける事はなかった。
「彼氏よくそんなの買ったね~(笑)私でも見つからなかったのに(笑)」
笑いながら言うと、重たかった空気が少し和らいだ。
「高校の蜜からは想像できないよね」
友達も笑いながら言った。
「初めはスカウトからだったんだけどね。。」
今までどんな道を歩いてきたか、友達とようやく本音で語りあった。
私は表情を変える事なく言った。
「見たんだ」
隠すつもりはない。変な言い訳もしたくない。言い訳をする事は私がやった事を自分で否定する事。
「どこで見つけたの?」
友達は少し動揺していた。
「彼氏が持ってたの。パッケージ見た時あれ?と思ったんだけど、映像見て。。」
「私だって思ったんだ?」
はっきりと受け答える姿は友達にどう映ったろう。
夜の世界。。
あまり気がのらなかった。
お酒系の接客は自信なく、面倒と思う所もあった。
「う~ん。。私夜の仕事した事ないからな。自信ないなぁ。お酒も毎日飲めないし(笑)」
「あ、そっちの夜じゃなくて。。」
あー風俗か。。
やる気はない。はっきり断るつもりでいた。
「えー!そんな仕事大変だよー!無理無理!体ボロボロになっちゃうよ!」
「蜜さぁ。。これ」
友達が差し出したのは1つのビデオだった。
「仕事辞める事にしたんだ」
「じゃあ早くいい仕事見つかるといいねー」
「ねぇ、蜜は何の仕事してるの?」
今は確実に無職な私。
「私も今までの仕事辞めたんだ。だから探し中ー」
そっか~と言い、友達はこう言った。
「ねぇねぇ、一緒に仕事しない?」
友達と仕事をするには抵抗があるけど、1人より心強いかなと言う軽い気持ちで、いいねーと言ってしまった。
「私夜の仕事しようかと思って。稼げるし、でも1人じゃなーってね」
友達は高校生の頃の私しか知らない。
「何か雰囲気変わったね~」
そう言われて悪い気はしなかった。
友達と話をする時はいつも聞き役にまわる。
へえ~うんうんとうなずきながら会話を楽しんだ。
「あのさ。実はね」
言い出した言葉に何となく違和感を感じた。
友達と会う時間もなかなかとれなかった私は仕事を辞めてから自分の時間を楽しんだ。
時々社長から電話があったけど仕事的な事は全て断った。
貯金はあったので約1ヶ月普通の生活をした。
人に関わるわずらわしさもなく、自分のペースが保てる日々は少し物足りないような。。
のんびりとした時間だった。
明日は高校生時代の友達と会う事になっている。
この友達との再会が私の平凡な生活を崩すきっかけとなってしまう。
苦しいと認めたくなかった。
苦しいと認めたら自分のやっている事が否定されているようで。
苦しくても苦しくないと偽りたかった。
「あぁっっ!イキそうっ!」
私は自分で自分の苦しさを認めた。
同時に昇天した。。。
ハァハァハァ…
私のアソコはまだビクビクしている。こんな快感を久しぶりにあじわった。
カメラを持ったスタッフがベッドの上にカメラを置いた。
「良かったよ。かわいかった」
「自分をだしてみ」
社長の言葉は私の気持ちを高ぶらせた。
言葉攻めではないけど、私のMの部分を出させる。
スタッフは手を離し私にローターを任せカメラを回した。
正直気持ちいい、このまま果ててしまうんだろう。
私の頭の中はだんだんと白くなっていった。
「あぁ。。イキそう。。」
目を閉じ自分の感情しかわからない状態。
カメラが回っている事も忘れていた。
忘れていた本当の姿を自分で思い出す。
周りの空気も初めて会った時のまま。
私は苦しかったんだ。
使えと言われてもなかなかピンポイントに当てるのは恥ずかしいものがある。
なので少しずらして当ててみる。
「あ。。」
小さい声をあげてみる。
しかし私がポイントをはずしているのを社長は見逃さなかった。
「手伝ってやれ」
スタッフの男が私の一番感じてしまう部分にローターをあてる。
「ああっっ!!」
抑えられない気持ちよさが私の中を巡ってしまった。
「自分でも触って」
そう言われても、なかなか恥ずかしくて手が進まない。
社長は真剣な目で私をみている。
私はその目を見て少し気持ちが高ぶってきた。見られている。。。
少しずつ触り始めていく。。
目を閉じると不思議と自分の気持ちがいい所へ自然に手が伸びる。
「これ使って。」
差し出されたのはローター。
1人でカメラの前で私はイク事ができるのか。
タエちゃん、仕事はじめや!
社長は急にノリノリになったので、私は笑ってしまった。
周りのメンバーは私の状況を知っているようだったが、いつものように接してくれた。
少し。。。詰まっていた物がとれた。
「まずはここへ座って。」
指示どうりに座る。
「じゃあ始めてみようか」
。。。?
「1人でしてみようか」
。。。。!!!
「大丈夫フォローするから」
カメラを持ったスタッフが私の体に触りはじめた。
社長は私を連れてまた違う所へ連れて行った。
ここは。。
ラブホテル?!
社長とそういうことをするつもりないしどうしようと動揺していると、
まさかワシとどうこうなるとか思っとるのか(笑)
と言われた。じゃあ何故ラブホテル??
部屋に入ると撮影メンバーが揃って待っていた。
状況がよくわからず、でもメンバーは知っている人だったので安心だった。
「何か。。やるんですか?」
このままでいいのか?
この気持ちのままじゃいけない。
「私また楽しみたい」
私は社長に言った。
何故だか脱ぐ仕事は辞めたくなかった。このまま辞めたら今までの事を後悔しそうな自分がいて。。
「もう泣くな」
社長は優しかった。
「そのままでいこうな」
私のままで。
そのままの私でいればいい。
社長は何が言いたかったんだろう。
私の映像を私に見せて何かを感じとれと言いたかったのか。
私はその場で泣いてしまった。
ただひたすら泣いて泣いて。
社長は静かに言った。
何かを得ると何かを無くしてしまうのは悲しい事よ。
どう思う?
社長は私に聞いてきた。
何か。。恥ずかしいですね。
いつもやっているような事なのに、映像で見ると異様に恥ずかしかった。
「演技満載の映像やな。。」
社長は無表情で言った。
「これが今の現実の姿やで。よく見とき。」
そこにうつっている女は明らかに演技をしていた。飛び抜けて綺麗でもない、時折素の表情をする。
そこにうつっていたのは、まぎれもない今の私。
映像を見る事によって、私の本当の姿をうつしだしていた。
社長から電話が鳴った。
「調子どうや、たまには飯でもいくか」
普通の会話が凄く新鮮に聞こえる。
夕方私は社長と食事をした。
「大変やなぁ。店舗型の風俗にはありがちなトラブルやな」
私が一部始終を話すと社長は驚く訳でもなく冷静に言った。
食事を終えると社長は車で別の場所へ移動した。
着いた所はビルの一室。
部屋には特に変わった所はない。
「いいもの見せてやる。」
見せられたのは1つのビデオテープ。
そこにうつっていたのは。。。
男達に弄られ、服を脱がされ、喘いでいる。。。女。。。
次の日店に電話をした。
「風邪ひいてしまって。。今日は行けそうもないので治ったら電話します」
わかりやすい嘘。
この時はどんな手を使っても店と縁を切りたかった。
自分を守るために。
その後店からも連絡はなく、私も連絡をしなかった。
非常識なやめ方、非常識な嘘。
自分を守る為とは言え、良くしてくれた店の人には申し訳ない気持ちもあった。
この世界、いわゆるバックレはよくある事なのだろう。
裏を知ればまだまだ知らない事が沢山ある。
そこまで知る必要が私にはあるのだろうか。。
帰り受付に何となく言ってみた。
「私そろそろやめようかな。」
びっくりしている店長、従業員。
「どうしたの急に。困るなぁそんな事言っちゃ!!」
「いつか言おうかと思っていたんですけど、別の店で掛け持ちしてて、きつくなってきたんです。あ、風俗じゃなくて普通のバイトですけど」
嘘ばかり並べてみた。こんな事で納得するはずはないとわかっているけど、ここにはいたくなかった。
「ちょっとすぐに辞めると言うのは無理だよ。とりあえず明日話そうか」
その日の話はそこで終わった。
私はもうこの店には来ない。。心の中で決めていた。
次の日も淡々と仕事をこなしていた。
この日は運が悪かったのか良かったのか、フロント近くの部屋に入室していた。
受付から話声が聞こえる。
「ガサが入ってるらしいですよ」
ガサ?
何だろう。
「うちもヤバいすかね、目つけられてたらアウトっすよね」
ガサ入れ?!
風俗は定期的に捜査が入るとピンサロの店長から聞いた事がある。
もしこの店に入ったらもしかして私も捕まる?
そういう事はテレビの世界だと思っていた。さすがにシャレにならない。
もう、ここにはいられない。。
モモさん😃
ありがとうございます🙇
どうも書ける時の波があり、しばらく書いては消しての繰り返ししてました😥
見ていただける方の一言って大きいですね‼
また書いていこうと思います😃
波がありますが、どうぞお許しを😥
家へ着くと社長から電話が来た。
「今日も仕事やったんか?おつかれさんやな」
「何だかとっても疲れたんですよ。何で予約が入るのか、何で7人を相手にしていたのか。。何か呆然としてしまいました。私何で風俗をやっているのかなあ。。」
社長相手にぼやいてしまった私。
「お金がほしいのか。趣味として楽しみたいのか。お金をもらう事は苦労する。風俗を仕事としているのなら趣味の域を超えてしまってるんじゃないか?体を使う仕事は心に相当負担がかかるからな。」
「私風俗にはむいてないのかもしれませんね」
変わったプレイで興奮する。
見られる事で興奮する。
相手が気持ちよくなってくれると嬉しい。
エッチな事には人より興味があると思う。
それでも風俗にはむいてないんだろうか。
- << 207 思えば私には目標が何もなかった。 毎週末銀行に数十万を預金するのが日課になっていた。 その度自分に問いかける。 私はお金が欲しかったの? 大切な物を失う事で得られたものはお金なのか? 私は何をやりたいんだろう。。。
その言葉に特に反応する事もなく店を出た。
繁華街のネオンはまだまだ活気づいている。
この時間仕事終わりらしき女の子が足早に駅へ向かう。
一人で歩いている女の子はホストのキャッチにつかまりやすい。
ホストも風俗嬢をつかまえれば自分の収入に結び付く。
一度ピンサロの仲間に連れられて行ったホストクラブはまさにマニュアル通りの接客だった。
なんてつまらない所なんだろう。
タバコに火をつけたり、グラスの水滴を拭く所も何もかもが違和感だった。
そんな所には全く興味がない。喜ばせるのがうれしいと思っているホストは何人いるんだろう。。
考える事も疲れてきてフロントへ行った。
きっと、「お疲れ様!疲れたでしょう。あまり無理して体こわさないでね。」と言われるのだろう。
私が体を壊せば、利益にも関わる。
「たえちゃん!お疲れ様!!今日は稼いだね~。今日分だよ」
手渡されたのは6万2千円。予約の指名分が入っていたので、随分多かった。
お金手渡されると急に脱力感が来た。
「さすがに疲れてるね。無理して体こわさないようにね」
当たった。。。この言葉。。。
片付けが終わりタバコ吸いながら考えた。
私は何でこの世界にいるんだろう。
ふと考えた時、始めて脱ぐという仕事を始めた時の事を思い出した。
あの時あの場所にいなければ、この世界を見なかったかもしれない。私は性に対する興味が人一倍強かったんだろう。
借金があった訳でもない。
興味本位で始めた仕事。好きな事をしてお金になればこんな楽しい事はない。仕事自体は今までと同じように気を使う事も沢山あったけど、思った以上に私に向いていたのかもしれない。
でも。。。同時に失った物。
人を信じる事。一つ一つの言葉が全て嘘に聞こえるようになってしまっていた。私の仕事に関わる全ての人。優しい言葉は私を更に人間不信にさせていた。
優しい言葉の裏には必ず何かある。
相手を思って優しい言葉をかけてるんじゃない。優しい言葉をかけている自分は優しいと自分に酔っているだけ。
客は満足していた。
私が必要以上に乱れた事で本来の要求を忘れているようだった。
こんな狭いシャワー室でなぜ私はこんな事をしているのか。。。
部屋へ戻ると客は私に覆いかぶさってきた。
この後は普通の恋人同士がやるような事を淡々とやった。
今日はこれで終わりだ。
疲れた。。。
客は大量に放出した。
すっきりしたのか、狭いシャワー室で私の嫌いな事を要求してきた。
「ねぇ、ここで出してみて」
出してと言うのはあれしかない。。
そう。オシッコ。
「うーん。。今は出ないかも」
軽く受け流すと、部屋に戻ってからでもしてほしいと言われた。
最後に厄介な人が来た。。
部屋で出す位ならここで出す。
客は私の下半身を触り始めた。
次第に指を入れて刺激してきた。
「うっ。。」
私は高い声を出した。
多分潮をふくかもしれない。
冷静に思った。
七人目。
最後のお客さんだった。
入ってくると、石鹸の香りが漂った。
「シャワー入ってきたんだ。」
客はそう言うと、すぐにプレイを始めようとした。
「シャワーでのお楽しみもあるのにな」私が言うと、客はすんなりシャワーへ向かってくれた。
石鹸の香だけでは騙されない。
シャワー室で洗いつつ、プレイを始めた。
六人目。
相当酔っ払いの客だった。
「たえちゃゎ~ん、ちゅーしてちゅー」
無理無理無理無理無理無理!
なんでお酒飲んでくるの!お酒飲んでたらなかなかイケないじゃない。。。
きっと明日には覚えてないんだろうな。
5人目。
そろそろ疲れてきた。。。
義務的な対応にならないように、とにかく笑顔でいた。
肌もかさかさ、顎も疲れて精神的にきつかった。
5人目を終えた時、フロントにコールをした。
「少し疲れてしまったんですけど。。時間ずらしてもらえませんか?」
対応は優しかった。
言葉だけは。
「大丈夫?無理して頑張らなくていいよ。五分位は来て待っててもらうから、少し休んで」
五分で休める訳ないじゃないの。
でも私は時間にルーズなのは嫌いだった。
人を待たせるのはもっと嫌い。
私が我慢するしかない。
ゆっくりとタバコを吸って気持ちを落ちつかせた。
四人目。
いかにも初めてそうな人が来た。
たわいもない話をする。
「何やってる人なんですか?」
「大きな声では言えないけど、警察官なんだ」
本当か嘘かどっちでもいい。今はお客なんだから。
モノは小さく、肌は私より綺麗な子供みたいな警察官。
すぐに果ててしまった。
三人目。
素股中どさくさに紛れて入れようとしてきた。
「AVやってるんでしょ。少しだけ。」
AVをやっている=入れさせてくれると言う考えはどんなものか。。。
勿論拒否した。
「固いね」
と一言。
苛立ちを必死に抑え、素股を続けた。
「あーいっちゃうよ!!」
早くいってよ。。。
二人目。
入って来て早々に立ちフェラを要求される。
シャワーを浴びてないのに生は抵抗があり、会話しつつ口にゴムを仕込み快楽へ導いた。
このままイキそうな客をなだめてシャワーへ急いだ。
そこでも要求してくるフェラ好きだった。
既に口が疲れていた。
一人目マット。
一人目からマットはキツイ。ローションを体にぬりまくり、なかなか落ちない為シャワーで時間がかかる。
「ねぇ。ここでくわえてよ。」
サービスが終わってからも客は求めてきた。
シャワーを流しながら私はくわえた。
「あぁ。。またイキそうだ。。」
恍惚の表情をしながら客は前後に腰を振った。
「こういうのも興奮するね。。あぁ。。イクッ!!」
私の口の中に、少なめの精液が溢れた。
「元気なんだね。こんなにでたよ。」
口の中から垂らして見せた。
何故かこの、タラーというのを客は皆喜んだ。
予約が入っていてもお客全員が満足はしていないと思う。
写真はかわいく映る。プロフィールは多少サバを読んでいるし、AVと言っても単体ではない。
反応は様々だった。
この日の客は風俗初体験ばかりだった。
ピカピカになったネックレスをつけて店へと向かった。
「おはよう。タエちゃん今日は予約が埋まりました!8時までだから七人入ってるからね。忙しいと思うけど、よろしくね。」
店長が出迎えた。
「15番角部屋でお願いします」
部屋は早く来た人から選べる。
角部屋は唯一畳とベッドがある広い部屋だった。
予約がある時は広い部屋を空けておいてくれる。
シャワーやタオル置き場も近く、長くいるには良い部屋だった。
部屋に行き、準備を始めた。
次の日起きると気が重かった。
気分を軽くするため寄り道しようと早く家を出た。
大好きなシルバーアクセサリーを見に行き店員さんとあれこれ話した。
私物のネックレスも磨いてもらいキラキラよみがえった。
毎日身につけているシルバー。私にとってお守りのようなもの。
同じ物を毎日身につけている。
私は物をなかなか変えない。1つの物を長く使う方だ。
汚れたりしてもそれはそれで味がでる。
シルバーは特に私にとって大切なものだった。
私は帰りに店に寄った。
「タエちゃん、明日三件予約入ってるよ~、待ってるからね~」
内心あまりうれしくなかった。
楽しいはずの仕事。
必要以上なサービスを求められるであろう。
それをわかっていてする仕事は心の負担が大きかった。
それからは彼女にお金の事は深く聞かなかった。
そもそもお金の価値観は風俗で働いている子とはあわない。
移動はタクシーが当たり前。
ブランドにこだわる。
毎日コンビニ。
身につけているものの高さ。
どれも私には当てはまらなかった。
ブランドに興味がなく、タクシーなどよっぽどの事がないと使わない。毎日おにぎりとお茶を作り、自販機さえ使わない、こんな私に三万は大金だった。
あっさり雑費分と三万差し出す彼女が信じられなかった。
何て幸せな子。
疑う事を知らないのかしら。
優しい言葉には何の根拠もない。
根拠がないから私は鵜呑みにしない。
でもそんな事を言っても彼女は否定するだろう。
彼女は完全に店長に依存している。
何も知らない方が彼女にとって幸せなんだろう。
話が終わり店を出た。
彼女にさっきのお金の事を聞いてみた。
「雑費分をまとめて払ったの。今月は多めに使ったからって言われて」
。。。騙されてる。
雑費はタオル、シャンプー、ボディソープやローションなど店で使うものを一律でその日に引かれる。
値段も1000円から2000円位で、雑費分を取らない店もある。
「毎日引かれてるんじゃないの?それ+あんなに請求されるの?」
私が聞くと彼女は言った。
「今月毎日出るからだと思うんだ。でもさ、そんなに無理して体壊さないようにねって言ってくれるんだ」
彼女は店に用があると言ったので一緒に行く事になった。
店は有名繁華街の風俗店。私が絶対に働きたくない土地だった。
店に入ると店長は私に軽く会釈をした。
彼女は甘えた感じで体をクネクネさせながら店長によっていった。
店長はクールに小声で話をしている。
異様な光景だった。
店長の態度はどう見ても彼女に好意は持っていない。
彼女は店長にお金を渡していた。見た限り三万程。。
そのお金が気になった。
彼女は家庭環境が複雑らしく、私より前から風俗をやっていた。
風俗で稼がないと生活していけない状況におかれていた。
私にしてあげられるのは優しい言葉をかけてあげる事だけ。
彼女はそれだけでも満足しているようだった。
良く言えば素直。
悪く言えば単純。
こういう子がうらやましい。
素直に言葉を受け入れて何も疑わない子。
「お客さんつけてくれないのに生理でも休めないんだ。何か嫌な感じだね」
と私が言うと、
「店長の事好きだし、私の事わかってくれてるし、必要とされてるって思ってるから嫌じゃないんだけどね」
と理解に苦しむ返事が返ってきた。
休めないから嫌な訳ではないのね。
言いたい事がわからないなぁ。。
と心で思っていた。
「何か私頑張りすぎてるのかな」
と彼女は言った。
。。。。
何て返したら言いのかわからない。
私に何て言ってほしいのだろう。
自分で頑張りすぎてると言ってしまっている以上否定的な言葉は出せない。
「うーん。。あまり無理しないようにね」
と言ってみた。
彼女は「うん」とうなずいた。
何て疲れる子なんだろう。
それに友達にさえ、こんな感情を持ってしまう自分が冷めているように思えた。
久々の1日休み。
数少ない友達の1人と会った。
どこか頼りない女の子といった気の弱い子だった。
その子も風俗をやっていた。訳ありで。
「ねぇ、少し疲れてるんじゃない?大丈夫?」
彼女は優しい言葉をかけてくれた。
「大丈夫だよ。そっちこそ大丈夫?」
彼女は首を傾けながら言った。
「何か店長私の事嫌いになっちゃったのかな。最近お客さんあんまりつけてくれないし、生理でも休めないんだもん」
彼女は店長の事が好きだった。店長は彼女の事を利用しているように見えた。
彼女に言っても否定されるだろう。だから私は言わない。
アドバイスや否定的な意見がほしい訳じゃない。
ただ話を聞いてほしいだけ。
優しい言葉をかけてほしいだけ。
そういうタイプの子だった。
蜜より🙇
タムさんへ🎆
本当に本当にこんな不定期の更新の小説を読んで頂いてありがとうございます🙇
何とか完結まで書いていきたいと思っています🙇
淡々とした内容ですが。。
1日一ページ更新は当たり前になってしまってますが💧
読んで頂ける方に読みやすい文を書いていきたいと思っていますので、
どうぞ、どうぞ、これからも覗いて頂けたらと思います🙇
レス本当にありがとうございました😭
主さんの更新を楽しみにしている方申し訳ありません💦💦
さっきこの小説を見つけて一気に読んでしまいました✨
すごく興味深い内容だし、小説としてきっちりとした文章だなと思います😍
更新楽しみにしています🎵
帰る時、私の写真の下に、
「AV出演中!」
という紙が張られていた。
こんなでかでかと張られたら、レベルの大きいサービスを要求されるに違いない。
AVと言っても、芸能人並みに有名になる単体から、誰でもやる気があればできる、インディーズもの、企画もの、事務所も大きい所から小さい所までピンキリだ。
その中でも私は、誰でも~の部類。
あまり期待されても特別なサービスは出来ないのに。。。
その後週に一度ペースで撮影をした。
朝から車の中で移動中ローターを入れらたり、野外の撮影も多かった。
イメクラの仕事も順調にしていた。
ある時イメクラの店長が休みの日に私を見たと言ってきた。
「AVやってるの?」
AVと言うか。。
言葉につまってしまった。
「そんなに体使って体壊さないようにね」
店長はそんな声をかけてくれた。
「かけもちは禁止じゃないけど、あんまりね。。タエちゃんAVやってるのプロフにのせようかね」
その方が客を呼び込めるのはわかっている。
でもカメラが回っていないところでAVみたいな事をしても盛り上がらない。。
でも盛り上がらないのは私だけ。
店にとって私がやっている事は都合がいいんだろう。
「もうやめて!」
私が叫んでも、男達はやめなかった。
「いいよ、出して出して」
男の声と共に、ついに出してしまった。
「おぉー」
と言う声。
皆が見ている。
恥ずかしい。
結局初めから素顔の自分を撮られてしまった。
イクと言う感覚より、おしっこが出てしまいそうな感じになってしまった。
初めから計画を立てている内容ではなかったので、余計に恥ずかしかった。
「あーだめ!!おしっこ出ちゃいそう!!」
「出して出して!」私の隣にいた男が言った。
数人の男が私のおしっこする姿を構えて見ている。。。
私は軽く声を上げた。
「うっ。。そんないきなり。。」
「好きなんでしょこれ。」
男性はニヤリと笑った。
「手縛ったれや」
社長が小声で言った。
私の手は車の上部の手すりに縛り付けられた。
「やめて!!!」
私が叫ぶ。
恥ずかしさから来る言葉だった。
この感覚。。
高校生の頃にあった。。。
これで二度目だ。
食事を終え、また車にのった。
社長がまた話だした。
「なぁ、ここでちょっとやってみるか」
他の人は、面白い、タエちゃん次第と言い、私も何をするのか好奇心があった。
「どんな事するんですか?」
すると、隣にいた男性がバイブを取り出した。
「必需品でね(笑)持ち歩いてんの(笑)」
男性はスイッチを入れ、私の股に押し当ててきた。
このまま続けても良かった。
ただ私が断った時社長がどういう反応をするか見てみたかった。
「どうしましょうかね。。心の準備もありますし」
「そうやな、ご飯でも食べて送ったるか」
あっさりと社長は受け入れた。
本心だったのか。。
社長は悪い人ではなさそうだ。
今までの人とタイプが違った。
車に戻ると雑談をしながら引き返した。
和食の店へ入り皆でご飯を食べた。
そこでも笑いは絶えなかった。
この人達が少し好きになった。
「タエちゃん、バカばっかりの集まりやけど、楽しいやろ。でもやるときはやるで笑」
私も自然に笑顔だった。
好きな食べ物は?
好きな場所は?
普通の質問から、
初エッチはいつ?
好きな下着の色は?
とエロい質問に変わってきた。
「好きな下着の色はピンクかな。(ホントは黒)今日もピンクなんです」
かわいこぶって言ってみる。
「少しスカート上げて見せてみて」
私はスカートを少しまくりあげる。
お決まりのパターンだ。
「エッチだねぇ。。」
そんなやりとりをしていると社長がやってきた。
「タエちゃんのってきたな。そのノリで撮影つづけるか。今日はここまでだったんやけどな」
少し考えた。。
「無理せんでいいで」
社長は早速私の嫌いな言葉を使った。
9時の約束で指定されていた場所に向かう。
着くと既に六人程の人がいた。
「タエちゃん、久しぶりやな、一週間ぶりや笑」
そこには社長に会う前に店に来た客もいた。
そこからワゴン車で少し外れた公園へ向かった。
「今日はな、タエちゃんの姿がとりたいんや。飾らないタエちゃんでいいからな」
車の中で社長は言った。
到着すると小さなカメラを片手に私を映し始めた。
ただ歩いているだけの姿。。
普通の会話。
カメラは回っていた。
「少し座ろうか」
私は緩やかな階段に座った。
私の向かいにカメラマンがしゃがみこんだ。
手で合図をしている。
「足、ちょっと、ひらいて」
私は足を少し恥ずかしそうに開いた。
何故か裸になるより恥ずかしかった。
公園の静けさとカメラマンとの1対1でのやりとりは、私を興奮させた。
約束の日は一週間後。
それまでの間、毎日社長から電話がかかってきた。
体調や精神面を気遣う内容だった。
優しいと感じるよりも、私は逃げないのに。。と感じていた。
毎日淡々と過ぎていき、約束の日が来た。
私のイメージを表現すると言う意味で、イメージビデオをとる事になった。
日時を決め、待ち合わせをした。
「信用しとるからな、バックレなしやで」
会って数時間しか経っていない私に信用と言う言葉を使った。
そんな簡単に使える言葉なのだろうか。
でも私はこの人を裏切ってはいけないという不思議な気持ちになった。
社長は結局三時間滞在し、射精しないまま帰っていった。
その日は淡々と仕事をこなし、客を体の快楽へ導いた。
電話を切った後、客は笑いながら言った。
「何か言われたんやろ、大体わかるわ」
特に何を気にするでもないようだった。
「私、ここで働いて色んな人を見てきました。快楽を求めるって言うのは共通してますけど、体より心が皆さん疲れてますよね。見た目元気そうでも中身は接さないとわかんない。見た目だけで人を判断しちゃいけませんね。」
「客の事よう考えてるんやな。
よし!一本とってみるか」
社長が私の事をどう思ったかわからない。
ただ話が進んでいた。
私はこの出会いをきっかけにまたビデオの仕事をする事になった。
「裸になる事もある仕事だからな、街で声かけたってOKする確率は低いやろ。時間の無駄なんや。風俗ならほぼ100%OKやろ。ただ性格がな。。。」
ワガママ、協調性がない、金に執着。
どれも風俗の子に当てはまると思う。
綺麗事かもしれないけど、私はその部類に入りたくなかった。
心まで変えてしまう裸の世界。
それでも何かを求めて、求められてはまっていく世界。
話は長く続いた。
時間ももうすぐ終わってしまう。
「そろそろ時間やろ。一時間延長や」
客は私に延長コールをさせた。
「タエちゃん大丈夫?何か関西弁で強引そうだったから」
フロントのスタッフは言った。
「見た目じゃないですよ、どこを見てたんですか?」
話を聞くと、社長と言っても会社の社長のような地位ではなく、仲間の中のボス的な存在なので社長と呼ばれてるらしい。
「うちはな、趣味の集まりの延長みたいなもんでな。誰かが決めた事に動くんではなくて、皆で作りあげていきたいんだわ。で、今女の子を探しとるんだわ」
趣味にしろ会社でやるにしろ、AVをとるには女の子が必要だ。
自主制作をする彼らは、スタッフ兼男優兼スカウトといった所だろう。
社長は話を続けた。
「ぶっちゃけタエちゃんスタイルも顔も並み程度やけどな(笑)自分を綺麗に見せようとする姿勢はわかるわ」
スタイルは決して良くないのは自分でもわかっている。
でも改めて指摘されると微妙な心境になる。。
「お客さんは前に来た方とお友達なんですか?」
「一応社長って呼ばれとるわ」
社長。。
「タエちゃん、さっきの大胆な行動はどうしたんや(笑)怖がることないで(笑)」
どうやら怒っている訳ではないらしい。
ハァ。。と私はうなずいた。
「私、AVやってた事あるんですよ」
客はニヤリと笑った。
「やっぱりな」
無言でタバコを吸っている客。
タオルを巻いて座っている私。
妙な空気が流れていた。
「私の事聞いて来てくれたんですか?」
「タエちゃんが来んかったから自分から来てしまったわ」
。。。
更に微妙な空気が流れた。
私が行かなかったから来た?
どこに?
。。。面接?
何の。。。?
あ、誘われて。。断って。。
あ!文句言いに来たのかも!
でもそれ位で?
私は沈黙の中考えた。少し怖くなってしまった。
表情も固くなっていた。
「。。。何か私悪い事しました?」
そう言うと、客は笑った。
この口調からすると、以前来た客の友達と言う感じではなさそうだ。
同僚?
部下?
客は遠回しに話をしてくる。
「タエちゃんは彼氏おるんか?」
は?
今そんな話してないし。
で、あなたは誰?
いちいち答えるのが面倒だった。
「あの。。まだ終わってないし、時間もなくなっちゃいますよ」
客は腰にタオルを巻き、タバコに火をつけた。
「サービスはもうええ。後でちょっとテストするわ」
テストやら良くわからない事を言っている。
一体何がしたいのだろう。
たまにいる、こういうお客さん。
会った事あるよね?どっかで見かけた。知ってるかも?
まぁ私はどこにでもいそうな顔だ。
ただ、そう言って妙に親近感をわかせようとする客が嫌いだった。
「私、関西弁の知り合いいないんだ」
と言うと、
「いや、直接関わったのは初めてや。タエちゃん、前に客でビデオの勧誘したやつおらんかったか?」
あ。。。いた。
その人とこの客とどういう関係なのか。
あの客から何か聞いてきたのか。
私は色々考えてしまった。
いつの間にかサービスは中断していた。
>> 145
蜜より🙇
放置してしまいました。。もし、もし読んでくれていた方がいましたら本当にすみませんでした。
同じような事を繰り返し書いていて、無…
更新を楽しみにされている方がたすみません、レスを使ってしまって🙇💦
蜜さんはじめまして。
始めからずっと読ませていただいていました。同じようなことをと書かれてましたが、淡々とした文がかえって味になっているように私は感じます。とても読みやすいですし。
そして、人間観察というか、描写が上手いのだと思いますが面白いです。実話なのに面白いなんて失礼かもしれませんが💦
ぜひ続きを読みたいです。
気長に待ってますので、蜜さんのペースで進めていってください🎆
楽しみにしています😺
お金はほしかった。
「もちろんお金はほしいよ。でもお金だけじゃない、何かを求める気持ち、お客さんに対しての何かの気持ちがあるからこういう仕事をしています。」
客は、へぇーという顔でうなずいた。
「俺、タエちゃんの事ある意味知っとるんだわ」
客は言った。
「うっ!そんなんしたらいってしまうわ」
いっていいんですけど。。。
そう思った。
「タエちゃん、エロいな」
客は鏡にうつっている私の姿を見て言った。
「エッチですよ私は。人はだれでもエロいと思う。ただそれを出すか出さないかの問題なんじゃないかな」
「タエちゃんはお金がほしいんかな」
客は唐突に言った。
その日は電話予約の新規さんが来た。
「お世話になりますわ」
と関西弁のようなイントネーションで挨拶をされた。
「こちらこそありがとう」
と私も挨拶をし、シャワーに行く支度をした。
「ええおっぱいしとるんやな、尻はでかめやな」
と私の裸をジロジロ見ながら言った。
私のお尻は大きい。安産型と良く言われる。
その言葉にムカつく訳でもなく、お客の服を脱ぐ手伝いをした。
普通にシャワーへ行き、普通にサービスをした。
客は気分がのってきたのか、
「タエちゃん、少しだけ入れさせて!お願い!お小遣いあげる!」
と言ってきた。
「お小遣いはもう貰う年じゃないんですよ。」
と私はごまかし、客のモノをくわえた。
雑誌の撮影のお陰なのか、電話予約がちょこちょこ入るようになった。
1日1人か2人程度の話。
写真指名やリピーターさんも増えた。
そのときは既に体は疲れていた。
精神的な疲れ、ビデオの時にはなかった疲れ。
やっている事はほぼ同じなのに、どうしてこんなに疲れるのか。。
私の裏仕事はスカウトから始まった。
そこでAVの世界に入り。。
AVで知り合った子たちから風俗の事を知り。。。
ピンサロへ入り。
イメクラへも入り。
仕事を2つ掛け持ちし、体調が悪くても仕事にでなければならない日々。
優しい言葉も裏があると考える日々。。
私はこんな性格だったか。。
そんな事も考える日々。
蜜より🙇
放置してしまいました。。もし、もし読んでくれていた方がいましたら本当にすみませんでした。
同じような事を繰り返し書いていて、無責任ですが自分の文がつまらなくなり、どうしたらいいかと思っているうちに1ヶ月もたってしまいました。
私の中でももう少し読みやすく書ければと思い、もう一度書いてみようと思いました。
その前に中途半端で終わらせる事が読んで頂いた方への裏切りだと感じました。
1人でも読んで頂ける方がいる限り、同じような事にならないように、書いていきたいと思っています。
少しでも興味があれば読んで頂けると幸いです。
よろしくお願いします🙇
- << 153 更新を楽しみにされている方がたすみません、レスを使ってしまって🙇💦 蜜さんはじめまして。 始めからずっと読ませていただいていました。同じようなことをと書かれてましたが、淡々とした文がかえって味になっているように私は感じます。とても読みやすいですし。 そして、人間観察というか、描写が上手いのだと思いますが面白いです。実話なのに面白いなんて失礼かもしれませんが💦 ぜひ続きを読みたいです。 気長に待ってますので、蜜さんのペースで進めていってください🎆 楽しみにしています😺
全くやる気のない私は、あははと愛想笑いをした。
はい、よろしくと言うように客は股を開いた。
とにかくいかせようとそれだけを考えた。
しかし、やってもやっても客はイカない。
焦れば焦るほど空回りしてるようだった。
「う~ん。お酒のせいかな~」
客は呟いた。
お酒を飲んでいる客はなかなかイカない。気持ちと体が一致しないのが、お酒が入っている特徴だ。
よりによってこんな時に。。。
「ごめんねー、無理しないでいいから。飲みすぎたかも」
大抵こう言う客は帰り際スタッフに文句を言う。
客をイカせたい。
イカせなきゃ。
私は素股体勢に入った。
ピンサロではやらない素股。
「え、入ってるの?」
客はびっくりしたようだったがされるがままにしていた。
「特別よ」
私は言った。
私は痛みに耐えながら客の元へと向かった。
「お待たせしました。ハルです。」
客はニコニコと笑いながら
「待ってたよ。こいつもうギンギンで笑」
想像で興奮してしまったのか、客のモノは既に立っていた。
下腹部に鈍い痛み。何か嫌な感じがした。
トイレに行ってみると生理になっていた。
私は生理痛がかなりあり、仕事どころではなくなってしまった。
受付のスタッフに言いに行ってみた。
「今日はあがっていいよ」
さすがに初日と言う事もあり、気遣ってくれた。
しかしこの後、ピンサロがある。
私は店を早々に後にし、ピンサロへ向かった。
「え~生理になっちゃったの?今日女の子少ないんだよな。タンポンで出来ないかな。もうハルちゃんのお客さん入れてるんだよ。」
出勤前からお客が入っている。。これはどんな事があってもつかなければならない。。無理しても出ろと言う事なんだろう。
「つらそうだけど、無理しないでね」
店長は言った。
心にもない言葉。
客はそっかと言いつつも、顔は真剣だった。
「わかった、じゃあまたくるよ、友達にも宣伝しておくね。」
と言い帰っていった。
特にしつこく言われる事もなかったので安心した。
一度経験したAVの仕事。仕事自体は楽しかった。でも同じ仕事をする女の子の態度や事務所側の偽りの優しさが耐えられなかった。
同じ目にはあいたくない。。。
二度と繰り返したくない。。。
まぁ随分色んな世界があるんだと思った。
立ち上げたばかりで、ハメどりというのがメインらしい。
(男優兼、カメラマン兼、みたいな感じ)
販売と言うより、マニアック向けのビデオだそうで、あまり出回らない。
とりあえず社長に会ってほしいと言う事だったが、またビデオの世界にいくのは気が進まなく一応やんわり断った。
店には各部屋、禁止事項が張ってある。
この店以外にも禁止事項を張っている店はほとんどだろう。
本番行為禁止
スカウト禁止
嫌がる行為禁止
など。
破れば罰金100万円と書いてある。
この店には追記で、
《○月○日三十代客本番行為強要により罰金100万円》
とあった。
写真には男が下を向いて正座している写真があった。
明らかに従業員によるモデル撮影。脅しの為のもの。
慣れている客は気にもとめない張り紙。
今日の客もその1人だった。
客は構わず私に話してきた。
「個人会社なんだけどビデオに出てみない?」
手際も大分良くなってきた。
シャワーの時間も程よく切り上げ、タイマーを見なくても、サービスのスピード調節が出来るようになった。
サービス後の時間も大事にしたかった為に、飲み物やちょっとしたお菓子も準備するようになった。
この部屋から一歩出ればそこは現実の世界。
サービス後の時間は現実に戻る為の準備の時間でもある。
客はそこで恋人から他人の顔へと変わる。
そんな客の変化は見ていて楽しかった。
男はこの(あめ写真)を見て何を想像するのだろうか。
前に男の人から、
「中学生の時、皆でソフトクリームを食べて、女の子の舐める姿を見た時、妙にドキドキした」
と聞いた事がある。
もうそんな時から想像力豊かな男子。
きっと大人になってもっともっとスゴイ事を想像するのだろう。
撮影は淡々と進んだ。
意外にも裸の写真はなかなかとらなかった。
「あの、脱がなくていいんですか?」
と聞くと、
「今日は脱がないから。新規オープン特集だから、脱いだ姿は来てからのお楽しみって感じ。」
へぇ。。考えるなぁ。。
カメラマンが入ってきた。
「どぉ~も~。よろしくお願いしま~す」
と言い、ライトや反射板をセットし始めた。
「緊張しないで自然でいいからね。風俗初デビューなの?」
と聞かれ、はいと答えた。
じゃあ始めようかと私はベッドへ座らされた。
「背筋伸ばしてー。ちょっと横むいて、手を前で組んでー、アゴ引いて、はい、こっち見てにこっ!!」
結構細かい。。
手は胸を寄せるように(大きく見せるため)修正され、フラッシュがたかれる。
ポーズを変えて立ち膝でフラッシュ。
四つん這いでフラッシュ。
これでもかっ!と言うほど目を見開いてフラッシュ。
寝転がってフラッシュ。
途中写真を見せてもらうと、詐欺とも言われる程美人な私が写っていた。
そこでカメラマンはペロペロキャンディを出してきた。
「これ舐めてね」
??????
言われるままに舐めた。
「舌出して舐めたとこでこっちむいてー」
。。。ペロッ
カシャッ!!
客はそのまま果てた。
「タエちゃんはドSなんだね」
別にドSと言う訳ではない。時にはドMにもなる。
相手がSであれば、Mの部分を見たくなる。。
ただそれだけ。
客はかえって行った。
満足したかはわからない。
笑顔で帰って行った客。
満足したと思うようにしよう。
気持ちいいでしょ。と言わんばかりに擦りつけてくる。
「あっ…」
とりあえず声をあげてみた。客の目的がわかってしまったので、少し冷めていた。
「いいでしょ…」
客が耳元で囁いてくる。
「駄目だよ…」
私が囁きかえす。
「我慢しなくていいから…」
私が何を言っても同じような言葉を並べてくるだろう。
そしてその言葉にいちいち言い返すのも面倒だ。
私は言った。
「風俗に来て、普通にエッチするなんてつまらないと思わない?現実では体験出来ない事をここでやった方が楽しいと思うけど」
「例えばどんな事?」
と客が聞き返した時、立場は逆転した。
「こういう事…」
私は客の上になり、客の足を思い切り持ち上げた。
そしてアナルとモノを同時に攻めた。
「恥ずかしい?でも体は反応してるよ」
客は喘いだ。
挿入危機は脱出した。。。
どれだけ自信があるんだか…。
その前に何故私が慰められなければならないのか。
客にとって、セックスしない事が哀れなのか。
でも、そんな言葉は挿入するための口実だと私は思っていた。
どれだけやりたいんだか汗
すると客は私のアソコにモノをこすりつけてきた。
「タエは彼氏いるの?」
「いないよ。」
「じゃあエッチしてないんだ。大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。1人で済ませてるから」
「1人でやるんだ。でも寂しいんじゃない?」
「寂しくないよ。」
「俺がなぐさめてあげるよ」
「私、中ではイカないから」
「俺イカせなかった事ないんだ」
「あぁ…あぁ…アァ!!」
客は声をあげた。
そして急に起き上がり私を寝かせキスしてきた。
首筋やら胸やらに舌を這わせ。。
普通のカップルがエッチする流れと同じになっていた。
この客はそのままの勢いで挿入してくるような気がした。
「タエかわいいよ…」
客が言う。
そして私達はこんな会話をした。
耳から首筋…
乳首から指の一本一本…
そして敏感な部分から足の指まで…
ローションの音をたてて舐め回した。
「どこか感じるの?」
私がさりげなく聞く。
「うーん…どこかな。。」
客は恥ずかしそうだった。
その態度がとても新鮮に見えた。
「ここは感じるかな?」
とアナルを刺激すると、
「うっっ…アァ…」と自分から足を広げた。
もっとしてのサインなんだろう。
指サック(爪で傷つけないように指にはめるゴムが常備してある)をつけ、少しずつ穴へ指を入れた。
指を動かす度声を押し殺しながらも客の体は反応している。
「我慢しなくていいんだよ。声出してごらん」
私は言った。
生暖かいローションを全身へ塗っていく。
「あー疲れがとれるなぁ…気持ちいいよ」
客はリラックスしていた。やっとまともな客が来た気がする。
「これ、何の成分で出来てると思います?」
と聞くと、
「なんだろ?糊?(笑)凄い伸びるよね~」
と、客。
「これ、海藻なんですよ、お肌もツルツルになるし、気持ちいいでしょ、一石二鳥(笑)」
あははと2人で笑った。
のんびりした時間が流れた。
「もっと気持ち良くさせちゃおうかな…」
私が耳元で呟くと、客は私を見つめキスしてきた。
この人は今から少しの間私の彼氏になる。。。
店長が部屋を出た後、コールが鳴った。
「マット60分、写真指名でお願いします」
マット来た!全く自信がない。
準備にも手間取った。
店員がベッドの大きさのマットを部屋へ運び、ローションなどの準備にもバタバタした。
何とか準備を終え、客を迎え入れた。
「初めまして、タエです。」
「あ、どうも、おぉ~凄い!これがマットかぁ。」
客は楽しそうだった。
私達はシャワーへ行き、マットプレイを始めた。
「新規オープン特集で、今回うちの取材があるんだよ。取材受けてみて。プロの人が撮るから顔バレはまずないから」
受けてみない?から受けてみて。のほぼ強制言葉に変わっていた。
こういう少しの言葉の言い回しで本音がわかる。
ここで「無理にとは言わないけど」と言ったらその言葉は嘘だろう。。
「タエちゃん評判いいからさ、もっとお客さんつけば本指名も(写真ではなく、その女の子目当てで指名する事)増えるよ。明後日出勤だよね、2時頃から取材くるからさ。」
勝手に話を進めている横で、私はう~ん…と曖昧に言った。
「無理にとは言わないけど、よろしく頼むよ。」
ははっっ…
無理にとは言わないけどよろしく頼むって、意味解らない。
もういちいち考えるのが面倒だったので、了承した。
「かわいい下着つけてきてね!」
店長はルンルンだった。
………。
その日はそれからしばらく客は来なかった。
待機中は何もする事がなく、とても暇だった。
携帯をいじってみたり雑誌を読んでみたり。。
すると誰かがドアをノックしてきた。
「タエちゃん、ちょっといいかな」
店長だった。
店長に飲み物を渡され、仕事の事など話してきた。
「どう?続けられそう?」
「そうですね、色んな人がいて、楽しいですよ」
「良かった。あのね、無理にとは言わないけど、雑誌に出てみる気ないかな?指名も増えるだろうしさ、新人さんは反響あるんだよね。」
と言い、風俗情報誌を見せてきた。
その本一冊がすべて風俗店の宣伝だった。
その中に、下着姿のポーズをとっている女の子の写真がいくつかあった。
名前。
年齢。
趣味。
性感帯。
好きなプレイ。
得意技。
これを参考に風俗に行くというような感じだった。
私は言った。
「ダメですよ(笑)彼女が出来たらその人の為に時間を費やしてあげて下さいね。もうここには来ちゃ駄目です。」
客を失う事。
それは収入を減らす事を意味する。
それでも私は客の幸せを願った。
それからシャワーを浴び、客と別れた。
その後3回客は指名してきた。月に一度は来ていた客が来なくなった。
それは客に彼女が出来た事を意味するんだろうと私は勝手に思った。
違っててもいい。
素敵な相手が出来ていると私は思いたいから。
「体の相性が大体あわなくて、別れちゃってさ。僕がしたい事を受け入れてくれる女性はなかなかいないんだよね。この性癖が治らない限りもう彼女は出来ないよね。。。」
この客にとっての風俗は唯一の救いなのかもしれない。
「治さなくてもいいんじゃないですか?」
私は言った。
「世の中男と女しかいないし、受け入れてくれる女性は必ずいると思います。少し変わってるかもしれないけど、素敵なお相手が出来るまでいつでも待ってますよ。」
その言葉に客は喜んだ。
「自分を偽ると疲れちゃうんだよね、いい女性見つかるかなぁ。。あ、でも見つかってもタエちゃんに会いにきちゃうかも(笑)」
客は笑った。
ようやく張り詰めていた糸が切れたようだった。
客は私のお尻を触りながら1人で刺激していた。
風俗に来て自慰行為をするとは、正直びっくりした。
「あぁ…タエちゃん…いきそうだよ…ああっっいくっっ!!!」
私のお尻を触りながら自慰行為をし、客はイってしまった。
「1人でいっちゃってごめんね」
客は後処理をしながら言った。
「いや、私の方こそすみません。。良かったんですか?こんなので。。」
すると客は話始めた。
「僕、今は彼女いないんだけどね、いる時にこういう事すると嫌がるんだよ。本当は普通のセックスって好きじゃないんだ。」
やっぱり。。と私は思った。
「あぁ。。お尻見せて。。はぁはぁ…」
客はまた私を四つん這いにさせた。
「いい…いい…」
と呟きながら、またお尻にキスをし始めた。
どうするか。
キリがない。
時間もなくなってきている。
声をあげながらも、鏡に映った自分を見ながら私は冷静に考えていた。
しかし、ふと客を見ると私の役目が終わってる事に気づいた。
その行為が客の望みなら私は従おう。
私は舐め続けた。
モノを刺激しながら舐め続けたけど、この客はどうやらモノより、お尻が感じるらしく、モノを刺激すればするほど元気がなくなっていき、アナルだけを刺激すると元気になった。
普通の流れではイカないと判断し、モノを刺激せずイカせる事に賭けてみた。
いつも楽しく読ませていただいてます。あまりにもリアルなので実体験かと思ってましたが。フィクションなのですか?毎回引き込まれていき、とても楽しみです。
頑張って下さいね!応援させていただきます。
「あぁーいいお尻…お尻見せて…」
私は四つん這いになった。
客が私のお尻にキスをしてくる。
この行為が五分程続いた。
長い長い五分だった。
「そろそろシャワーいきませんか?」
思い切って話すと、
「ああ。ごめんね、いこうか」
と我に返ったようにシャワーへ行く準備をした。
シャワー室でも至って普通。部屋に戻っても普通にサービスを始めた。
69の体勢になった時、客は異常に興奮した。
そして私がアナルを攻めると女のような声を出した。
「はぁ~…いい…あぁーもっとーー!!」
客は尻フェチらしい。
本格的にモノを舐めようとすると、
「やめないで!!」
と客は言った。
下手したらこのままいきそうだ。。
1人でシャワーに入り、いきなり攻めて来るお客に備えた。
コールが鳴り、1人目の客を迎える。
写真指名、コスプレはガーターベルト。
パンストを履いてそれをベルトで吊る。
初めての格好だったけど。。。
私は苦手だ。。。
足やお尻の肉がはみ出る。。汗
私はこの仕事を始めてから、裸になる事が多いせいか体重が八キロ落ちた。
それでもまだまだ細いとは言えない体だった。
そんな体にベルトのくいこみは結構キツイ。。
ドアをノックする音。
「こんにちは」
もぞもぞしながら迎え入れた。
シロ子さんこんばんは☺
ありがとうございます☺☺☺
官能小説気味になってしまう事もあり💦文も考えてしまい、思いたったら書いてるので、更新もマチマチで読みにくいかもしれませんが、どうぞまた続けて読んで頂きたいです☺
本当にありがとうございます☺
次の日、イメクラでの仕事は八時間入れていた。
イメクラ二日目。
ロッカーへ荷物を置きに行くと、成績表と書いてあるグラフがはってあった。
写真指名、本指名、フリーと客がついた数をグラフに書いてある。
《トップにはボーナス支給》
と書いてある。
私は入りたての為、まだグラフに記入はない。
このグラフを見ては、気分が上下し、ある子は指名が多い子を妬むかもしれない。
競争なのか。この店は。。
どうでもいいやと思いながら、部屋へ移動した。
私は彼氏と思い客に接した。
モノへ手をのばし、触りながら首筋へキスをする。
客はされるがままになっていた。
モノはこれ以上大きくならないという程立っていた。
私はそのまま素股を始めた。
ゆっくり腰を振りモノを刺激した。
「入れちゃおうか」
客は私に囁いた。
「だめよ」
と私は更に腰を動かし、客を頂点へ導いた。
「良かったよ。何か大変そうだけど、頑張ってね、また指名するから。」
客は満足そうに帰っていった。
「風俗で働いている女の子をどう思いますか」
私は客に聞いた。
「えっ?う~ん。。」
客は言葉につまりながらも考えていた。
「風俗で働いていたって、私は人間です。ペットでもないし、道具でもありません。Hな事を楽しむ為にお客さんは来るんですよね。。私はお客さんに喜んでほしいのに。。」
一気に話した。客はウンウンとうなずいてくれた。
前の嫌な客を引きずっている自分が嫌だった。
客は優しくキスをしてきた。
そのキスで気持ちは切り替わり、サービスを始めた。
普通のサービス。
客は喜んでいるように見えた。
それだけで嬉しかった。
休む暇はなく、お客は入ってくる。
次の人はどうか楽に。。。
「写真指名ハルさんお願いします」
タバコを一本吸い、ある意味緊張しながらホールへ行った。
「はじめまして」
男と挨拶がハモった(笑)
お互い笑ってしまった。
良かった。。やりやすそうな人だ。。
ゆっくりと会話を始めた。
第一、何故私を案内してしまったのか。
客がいくら私を指名したからって、待たせれば大抵の客は機嫌が悪くなるに決まっている。
もっと上手く客を誘導する事はできないのか。
私はスタッフに怒っていた。
「あのお客さん最悪でしたよ。頭押さえつけてくるし。。何で他の席が空いてるのに、隣の席なんですか?」
店長に言うと、
「ごめんね~上手くかわしてね~。だってお客さんが待ってる間見ていたいって言うからさ~」
客はわざと私の隣に座っていた。
私がどれだけやりにくいかなんて考えちゃいない。
「ハルちゃんもさ、もうプロなんだから、うま~くやろうね」
プロなんて思われたくない。私はプロじゃない。
「もっとやさしくしてよ」
男は言った。
それはこっちのセリフだ!この客ホントに嫌。イカせなかったら何を言われるか。。。
私は無視した。
数分後客は放出した。それもほんの少し。
「あんま出なかったねぇ、来る前にヘルス行ってきたんだ」
意味分からない発言。
話もそこそこに客は帰った。
時々唾液を垂らし舌を這わせた。
客は感じていたが、実際は舌先で這わせていても口の中に溜まる気持ち悪い唾液を出したいだけだった。
客はまたしても私の頭を押さえつけた。
私の苛立ちがピークになり、手を使ってイカせる事だけに集中した。
「まぁ待ったけど、隣でやってるの見てたからね。思ってたよりハードだね。」
やっぱり見ていた。
「見てたんだ、恥ずかしいな」
純粋さを装ってみた。
「俺にもたっぷりサービスしてもらうよ」
客は更に足を広げた。私は上へまたがり、首筋から舌を這わせた。
客は私を攻める事はなかった。
ピンサロの客はイメクラに比べるとどうも不潔に見えてならない。
ブラックライトが細かいゴミやホコリを照らす。
白く照らされた体は汚れにまみれているようだった。
そんな指をアソコに入れられたら、すぐにでも病気になりそうだった。
だから攻めてこない客はありがたかった。
客は長い時間待たされイライラしてるはず。
私の行為も見ている。
嫌なパターンだ。
私は冷静さを装ってシートへ向かった。
そこには有り得ない光景があった。
《くわえろ》
と言わんばかりに、ズボンは半分下ろされモノは丸出しだった。
「遅い。」
客は呟いた。
私は無言でおしぼりでモノを拭き、舐め始めた。
しばらくすると客は私の頭を抑えつけ、モノを喉の方まで押し込んだ。
むせそうになるのをおさえ、限界まで我慢した。
限界に達した時、客の手を優しくどけ、言った。
「待たせてごめんね」
考え事や別の悩みなどもっていて、行為に集中出来ない時の時間は凄く長く感じる。そして凄く疲れる。
ついサービスが雑になってしまうのが嫌だった。
待機室に行くと、4人の女の子がいた。挨拶はしない。
皆無言で化粧や携帯をいじっている。
私には妙に威圧感があり、挨拶すら自分から出来なかった。
「写真指名ありがとうございます。ハルさん八番シートお願いします。」
八番シートって。。
さっき隣にいた客だ。。
ホールへ行き客に話しかけた。
「こんにちわ」
本指名されたが、全く顔は覚えていなかった。
「久しぶりだね。また来ちゃった」
わからない。。
何とか合わせておこう。
「うれしい、また来てくれたんだね」
会話をすると覚えて無い事がバレてしまうので、とにかく攻めた。時間一杯になるまでせめた。
隣のシートでは、女の子を待ってるお客さんがチラチラとこちらを見ている。
ゴムを被せフィニッシュ体制に入る。
「うっっ…」
声と同時にお客さんのモノがビクビクした。
おしぼりで後処理をする。
「今日も元気だったね」
私が声をかけると、
「ハルちゃんのフェラは最高だね、また来るよ。今度は覚えておいてね(笑)」
って。
覚えてないのバレてた。
はぁ~何か疲れた。
ピンサロへ着くと店長が私を抱擁した。
「ハルちゃ~ん!!久しぶり!!待ってたよ~!!」
「二週間も休んでないじゃないですか(笑)今日は短い時間ですけど、ゴメンナサイ」
着替えながら話をする。
「イメクラやってきたの?匂うねぇ~」
私の体からは石鹸の匂いがしていた。
店長は私が他で働く事を否定しない。だからコソコソする必要もない。
「初日行ってきましたよ、まあまあでした。」
「こっちもたのむよー」
と言い、ホールへ行った。
私は待機室に行く前に本指名され準備をした。
そろそろ時間だったので帰る支度をしていた。
従業員らしき人がドアを叩いた。
「お疲れ様。時間短かったから2人しかつけられなかったね。評判は良かったよ。」
苦情が出なくて良かった。
現にイカせなかった人もいる訳だし。。
その場でお金を手渡された。
11時から2時までで2人接客。
1万8千円。
私はその足でピンサロへ向かった。
駅の反対側のため、地下を通る。
「あっ。」
前に私をAVにスカウトした男が目に入った。
随分昔の気がする。
私は足早に通り過ぎていった。
「優しいね、タエちゃんは。また来てもいいかな、辞めないでね」
男は言った。
「今日初日なのに辞める訳ないじゃない。またいつでも待ってるから」
私は優しく言った。
結局イカないまま男は店を後にした。
男は何を思ったのか。ここに何をしに来たのか。。
フロントからコールがなった。
「さっきのお客さん喜んでたよ。これからタエちゃん指名するからって言ってたから、頑張って」
私の初日は普通ではなかった気がする。
「エッチだから」
私は言った。
「へぇ。。お金目当ての子ばかりかと思ってたけど、そういう子もいるんだ」
と男は言い、話を続けた。
会社の事、前に彼女がいて裏切られた事、彼女が欲しいけど信用出来ない事。
毎日の生活が忙しい事。
一気に話してきた。
「無理しないでね」
私は言った。
相手の喜びそうな言葉。
親しくない関わりの人にはこの言葉が一番無難だ。
でも私はお客さんからは絶対こんな言葉言われたくない。
男は私が少し腰を振ってモノを刺激すると、わかりやすい位に反応した。
まだイカせない…
今度は口で刺激する。
「もう駄目だ…」
男がそう言った瞬間口を離した。
まだ始まって10分も経ってない。
「じらさないでよぉ」
男は言った。
別にじらしてる訳ではない。
イクだけが目的なら家でオナってればいい。高いお金を払っているのに、もっと楽しもうとは思わないのか。。
「じらしてないよ。せっかく来たんだから、もっとじっくり気持ちよくなろうよ」
男は我にかえり笑った。
「タエちゃん面白い事言うね。確かにもっと楽しまないとね(笑)風俗言ってそんな事言われたの始めてだよ」
と言いタオルを腰に巻いてしまった。
「タエちゃん何でこの仕事始めたの?」
何故かトークモードになってしまった。。。
男は私のアソコにやたら手を入れようとする。
「わ、た、し、が気持ちよくするって言ってるでしょ」
強い口調で言った。
「あぁ…気持ちいい…もっと気持ちよくしてください」
強引な男でも、こちらが強引にせめれば完璧なMになる。
結局は攻められて感じるのが男。。
「続きは後でね」
私は上手くかわし、シャワーへ連れて行った。
男のモノは終始ビンビンで、タオルを腰に巻いても意味がない状態だった。
どれだけ興奮してるんだ。。。
部屋に戻れば攻められるのはわかっている。
上手くかわさないと…
部屋へ移動すると、すかさずベッドへ男を押し倒した。
「私が気持ちよくしてあげる」
私は耳元でささやいた。
入ってきたのは小太りの男。
いきなりスカートの中に手を入れてきた。そして私の片足を持ち上げ、脂肪たっぷりのお腹に押し付けた。
「かわいいよ、ハァハァ…」
息が荒い。
私のアソコは必然的に男の固いモノに当たる。
いきなりパンツの中に手を入れてきた。
強引に…
私の中に手を入れる。
半分イラついた。
半分…
興奮した。
「また来てくださいね」
手を振ってお客さんを見送った。
私の初接客は無事に終わった。
でもこれから色んなタイプのお客さんが来るだろう。その人が満足に帰れるように、型にはまった接客ではダメな気がする。
もっと自分に自信がもてるように、お客さんに喜んでもらえるように、経験を積み重ねていこう。
そう思った。
タバコを吸っているとフロントからコールが入った。
「写真指名60分、セーラー服でお願いします。」
私はセーラー服に着替えた。
フロントへ準備完了のコールをする。
本番を思わせる素又でイカせるべきだった。。
私は冷静に思った。
「いや~気持ち良かったなぁ。タエちゃん初めてとは思えないなぁ。」
お客さんは言った。
「そう言ってもらえて良かったです。初めてで緊張しました」
私はそう言いながらも、心の中で、
「この先AVをやっていた事をお客さんに言うのは止めよう」と思った。
素人っぽさと新人と言うのがお客さんには受けるみたいだ。
私が指先から足先まで唇を這わせると、お客さんのモノからは透明な液体が溢れてきた。
お客さんが感じてる。
さっきまで極度の緊張に襲われていた感情が嘘のように、私はお客さんを攻めた。
感じている姿を見るのが快感で仕方なかった。
「こんなに溢れてるよ。舐めちゃおうかな」
と言いながら、手は玉を攻め、丁寧に舐めはじめた。
だんだんと大きくなるモノは生き物のようだった。
私が舌を這わせる度に反応する。
「もう我慢できない、このままイカせて」
お客さんの言葉に、じらしつつ、フィニッシュした。
あ、素又やってない。。。
お客さんは腰に巻いていたタオルをとり、私をベッドへ寝かせた。
唇から胸、足、へとお客さんは舌を這わせていった。
「タエちゃんかわいいよ…シックスナインしようか」
私はお客さんの上にまたがった。
「タエちゃん…すごい…」
その言葉を聞いて私の中のSの血が騒いだ。
「まだイカせてあげない…」
トントン。
ドアの叩く音。
私はドアを開ける。
そこにはスーツを着た背の高い男性がいた。
「はじめまして、タエです。どうぞ。」
私は男性を部屋に入れ、話を始めた。
「今日からでかなり緊張していて…しかも初のお客様なので、至らない点があるかと思いますが…」
お客さんは、
「ある意味バージンだね。だから指名したんだよ。まずどうしたらいい?」
お客さんは風俗には慣れている感じがした。でも、がっついている訳ではなく、私が慌てないようにリードしてくれた。
服を脱ぎ、シャワーへ向かった。
「石鹸は普通に使っていいからね」
私が聞くより先に言った。女の子がその場その場で言う言葉をわかっているようだった。
私が男性のモノを舐めようとした時、
「ここではしなくていいよ、お楽しみは後でとっておきたいんだ」
と言った。
調子狂うなぁ。。と思いながらも早々にシャワーを終え、部屋に戻った。
ここから彼のサービスが始まった。
階段の途中、私の写真が額に入って飾ってあった。
ご丁寧に、
「newface」
とシールが張ってあった。
「おはようごさいます!初出勤頑張って下さいね。部屋は五番で。」
部屋の鍵をもらい、中で準備を始めた。
「どうか、お客さんが来ませんように。。。」
仕事しに来たのに、緊張のあまり、こんな事を考えていた。
そして部屋の電話が鳴った。
「写真指名60分お願いします。感じの良さそうな人ですよ」
「はぁ、緊張します。。」
「頑張って下さいね」
電話を切り、準備を始めた。
準備が出来た。
フロントにコールをする。
「ではご案内します」
次の日も快晴。
初めてのイメクラ出勤。
私に出来るだろうか。
緊張と不安で一杯だった。
どんな事でも、初めての事は極度に緊張する。
出勤時間までカフェで何本も煙草を吸った。
もう時間だ。。
私は店へ続く階段を降りていった。
明日から新しい店で仕事が始まる。
このピンサロでも週二回は働く。
無理してないよ。
働きたいから働くだけ。
限界は自分にしかわからない。
だから、無理しないでねって言わないでほしい。
無理してないのに、無理しないでねって言わないで。。
「ハルちゃん、ここ辞めないでよ~。無理のない程度でいいから、頑張ってきてね。今女の子少ないんだよ」
と私に言った。
女の子が少ないと言う事はお客さんを待たせる事になる。そうなると売上も落ちる。
無理しないでと言えば、優しい言葉と思ってるんだろう。。
私が店長ならそんな言葉使わない。
「無理してでも来るべきだ。かけもちをしてるのは自分なんだから。」
きっと本音はこうなんだろう。
しばらく歩いて、ピンサロの前を通った。店員が私を見て微笑んだ。
店長が「今日休み?」と周りを見ながら声をかけてきた。
いかにも風俗の女の子と見られないようにしてくれた。
私は決して派手ではなかったけど、風俗が特別な世界とは思わなくなっていた。
そして店長に呼ばれ裏から店に入った。
外は快晴。
私は太陽を浴びるのが好きだった。
日中太陽を浴びる事は少ない。
待機部屋は窓もない。
ピンサロは昼間でも店内は暗い。
何もしなくても、太陽の下を歩くのは幸せだった。
帰り道、高校の時良く行った電話ボックスの前を通った。
懐かしい。。
あの頃の私は今から考えれば、やる事がかわいかったな。。
そしてマットの講習が始まった。
全身に海草が成分らしいローションをぬり、体を密着させ、何とも言えない行為だった。
マットは時間も長く、料金も高い。
しかしサービス時間内で終わらせるには手際よくやらなければならなかった。
講習は終わり、採用が決定した。
私は写真指名用の写真を撮った後、店を出た。
部屋に戻ると店員はベッドに横になった。
ここでタイマーをかける。サービスは30分。
初めはキスから。
妙に抵抗があった。
その後全身を舐める。指の先からつま先まで。
意外に気持ちいいのが、膝裏と指部分だった。
その後大事な部分を攻めていった。
口では基本的に抜かないらしい。
素股。。
こんな事初めてした。
難しく、苦手になりそうな行為だった。
「素股は慣れだからね、でも無理にやらなくても、口でイカしても大丈夫だよ」
でも素股は基本サービスに入っている。
何とか上手くならないと。。
シャワー室では、石鹸は全身使って良いか聞く。
丁寧に洗い、その場で男性のモノをくわえる。
イカせるのではなく、気分を高める為のようだ。
講習とは言え、相手は男。モノは元気になっていた。
「名前決めてなかったね、何がいいかな」
「何でもいいです」
「じゃあタエちゃんで」
私はタエになった。
「タエちゃん、お口でやるの上手だね」
店員は明らかに興奮していた。
「こんにちは!」
店員からリクエストの多いセーラー服を渡され、着るように言われた。
準備をして、迎える所から始まった。
お客さんの荷物をカゴに入れ、上着をハンガーにかける。
ここで少し会話。
シャワーに行く為服を脱ぐ。
お客さんが恥ずかしくないように、タオルで大事な部分を隠してあげるらしい。
私も服を脱ぎ、部屋を出る。
「シャワー入ります」
他の部屋の子と鉢合わせにならないように声をかけるらしい。
次の日に体験入店に来る事を伝え、そのまま仕事場に向かった。
仕事は普通にやり、店長に別の店で体験入店する事を伝えた。
「俺も行こうかな(笑)でもハルちゃん辞めないでね」
と言われたが、私は辞める気持ちはなかった。
「講習があるから、それで無理そうなら働きませんよ」
と言った私の言葉に店長は、
「講習ねぇ、ただ男がやりたいだけでしょ、どの店も講習って言うけど、普通にやりたいだけだよ、本番強要されないように気をつけてね」
本番強要してくる人がいるんだ。。
店長の言葉を忘れる事なく行こう。
そして次の日。
この店にはマットプレイがあるらしい。
私はどんな事をするのか想像つかなかった。
最初に店員相手に講習をするらしく、基本的な流れは教えてもらえるようだ。
「私はお金の事もありますが、エッチな事が好きなんだと思います。だから楽しく仕事をしたいと思うので、よろしくお願いします」
と言った。
「珍しいですね(笑)では体験入店と言う形でやってみて下さい」
と店員は言い、講習から始めてみる事にした。
私は店の奥に通され椅子に座った。
新規オープンだけあってすごく綺麗な店だった。
シャワーもある、衣装部屋もあり、居心地は良さそうだった。
私から言う事は希望時間帯位だった。
相手は色々質問してきた。
「今の仕事は?」
「出来る事出来ない事は?」
「いくら稼ぎたい?」
「交通手段は?」
など聞かれ、具体的に答えた。
ただ、いくら稼ぎたいかと言う質問には悩んでしまった。
いくら稼げるのかわからない。出来れば多くとは思うけど。。。
「こういう仕事は大体お金に訳ありの子が来ます。ただお金がほしくて何となくやる子はあまり続かないんですよ」
なるほど。。
訳ありの子なら稼ぐ為に簡単に辞めたりしない。
店員は続けた。
「せっかく目当ての女の子に会いに来て頂いても、すぐに辞めてしまうとお客様はもう来なくなってしまうんです。お客様を裏切る事になるんですよ。店側も働きやすい環境を作るように頑張るので、出来るだけすぐに辞めてしまいそうな子は採用出来ないんです。」
しっかりしてる店だなぁと思った。
お客さんの事も考えてるんだ。
「もちろん働いて頂けたら優遇します」
と店員は言った。
新規オープン。
スタートは皆同じ。
私の好きなオープニング募集を見つけた。
電話をしてみると、感じの良い人が出た。
「ご応募ありがとうございます。では一度面接に来て頂きたいのですが、いつがよろしいでしょうか?」
すごく丁寧な言葉遣いに好感がもてた。
今日の出勤前の時間に行くと伝え、電話を切った。
出勤前、店に行くと笑顔で挨拶をしてくれた。
「こんにちは!」
次の日、女の子に昨日の出来事を話した。
「うーん、初めてのイメクラにしてはハードだよね」
確かに。イメクラはもっと簡単なものかと思っていた。
ただ女の子が言うには、電車のセットは結構基本らしい。
私はこの電車も苦手だった。
アイマスクをつけなければならなかったから。。
暗い所が苦手だった。
イメクラは無理かと言ったら、
「中にはコスプレ中心の所もあるし、探せばあるよ」
と言われた。
もう少し探してみる事にした。
「あっあっいいっ!」「私にも舐めさせてぇ」
声が筒抜け。
「頑張ってますね」私は冷静に言った。
「仕事事態は慣れれば楽しいと思うよ、あの子もまだ新人なんだよ」
店員は続けて言った。
「面接っていう形でいいかな~是非働いてほしいな~」
私は「考えます」と言い、店を後にした。
もしあの店で働いたらおしっこプレイが待っている。。
AVの時から苦手なプレイ。
おしっこを出す為に水分を沢山とり、撮影はおしっこ待ち。。出さなきゃとなると出なくなるものだ。
人前でのおしっこは本番を見られるより恥。
あの店では無理だな。。。
私は諦めた。
帰ってからも雑誌を見て、いいとこはないか、探していた。
「あの、雑誌で見て、たまたま通りかかって、イメクラってよく知らないんですが、何をするのか教えて頂けたら。。」
店員はびっくりした顔をしていた。
「珍しいね、飛び込みで来る子はあまりいないんだよ。今暇だから、部屋みてみる?」
私はお願いしますと部屋を案内してもらった。
個室にはなっているものの、壁は薄く、仕切りはベッドに上がれば隣が見えてしまう高さだった。
部屋のデザインが色々違うようだ。
次の部屋を開けると。。。
電車セット。。笑
本物そっくりの長椅子に吊革、網棚。壁は鏡張りになっていた。
という事は、ここで痴漢プレイをするんだ。
次の部屋は、透明な板の上に便器がセットされている。便器の底は筒抜けになっていて、プレイの想像がつかなかった。
「ここで何をするんですか?」
と聞くと、
「お客様が便器の下に顔を入れて、おしっこを浴びるんだよ」
という回答。
聖水プレイと言うらしい。
イメクラってスゴイな。。ある意味AVと似てるかも。
そして次の部屋に行こうとした時、別の部屋から声が聞こえてきた。
「やっぱ個室待機がいいよね~、周りに気を使わないでいいし。」
個室待機。。
自分だけの部屋で好きな事ができる。
ご飯を食べたり、化粧を直したり。
確かにいいかもしれない。
私はその日、風俗の求人募集を見てみた。
どれも似たり寄ったりの事が書かれていた。
個室待機。
派閥なし。
大三枚保証。
自由出勤。
罰金なし。
送迎あり。
後は業種。
イメクラ、ソープ、ヘルス、ピンサロ。中には見るだけ、会員制コンパニオンなど、謎ものもあり、見ているだけで楽しかった。
次の日、待機中に女の子と一緒にその求人を見ていた。
「イメクラって何するか知ってる?」
私が聞いた。
「イメージプレイみたいだよ」
イマイチ実感がわかなかった。
イメージとは何をイメージするんだろうか?
仕事が終わった後、仕事場付近の風俗が密集している場所を見に行った。
地下へ下りていく1つの店、雑誌にのってたイメクラだ。
何となく中が気になって、覗いてみたりしたけど、全く見えない。
私は思い切って階段を下りていった。
「いらっしゃいませー!!。。あれ、何か?」
仕事自体はとても簡単だった。
AVの半分以下の体力で済む。
照明も暗く、40代でも年は全くわからない。
ホールは、ブラックライトで照らされている。
シャワーも入らないで、おしぼりだけで拭いて舐めるのは、いつまでたっても慣れなかった。
ブラックライトに照らされた男のモノは、汚れていると汚れが白く浮かび上がり私を憂鬱にさせた。
私はここで何百人ものの「アレ」をいかせた。
口にコンドームをくわえて、上手くかぶせる技?も学んだ。
相手の攻めを上手くかわして、攻めていく技術?も学んだ。
私の口のテクニックはかなり上達し、くわえれば五分と経たずイカせる事ができた。
ある日、待機の部屋で他の風俗の話がでた。
副業のピンサロが、私の本業になってしまった。。
しかし、手元に来るお金は本当に少なかった。
性的サービスをしているのに、写真指名で500円。。。
1人につき、2500円。。。
それでも居心地は良かった。
仕事後、皆でご飯を食べたり、プライベートでも会ったりした。
私はAVに出ていたと言う事で指名が多かった。
でも回りはそれを気にする事なく、私に接してくれた。
こういう世界、もっと妬みとかあると思ってた。。
仲良くなれた事が嬉しかった。
後日事務所にお金を撮りに行った。
「しばらくお休みします」
私は言った。
社長は、
「無理しちゃダメだって言ったのに。。しばらく仕事入れないから休んでいいよ」
と言った。
無理しないで、
無理しちゃだめ、
もう、聞きたくない。
この日を最後に私は事務所には行く事はなかった。
思った通りの結果になった。
全く台本なんて関係ない。
ある意味騙された。
でも今はそれを表に出してはいけない。
5人から触られ、遊ばれ、挿入は幸い1人だった。
撮影は終わった。
監督が話かけてきた。
「みぃちゃん、台本通りじゃなくてごめんね」
実は、今日の撮影はこういう展開になるのは私以外は知っていた。事務所も知っていたらしい。
ハプニングな表情が撮りたかったようだ。
この仕事も信用出来ない。
もうやめようと決めた瞬間だった。
朝8時集合。
10時撮影開始。
それまで、用意してあった朝食を食べたり、メイクや打ち合わせをした。
女の子は私1人。。それに対して男優5人。。
撮影と解っていながらも、ドキドキがおさまらない。
台本通りだとすると、一気に攻められる訳ではなく、順番に攻められる。
私は彼達を、ご主人様と呼ぶ。
撮影が始まった。
1人相手にしていると、また1人乱入してきた。
三人でのプレイ。
疲れる。。
私は交互に男優のモノをくわえた。
するとまた1人乱入し、結局30分も経たないうちに全員と絡む事になってしまった。
これは私は知らなかった。
5人対私の絡み。
口が疲れる。
緊張はイライラに変わっていった。
この口での奉仕が終わったら、まさか、5人相手に。。。
でも確かにお金の事はあった。
困っている訳ではなかった。
お金がただ欲しかった。
通帳にたまっていくお金を見ると何だか安心した。
マネージャーには本当の事を言えないまま、その話は終わった。
次の日レンタルされる予定の大きな仕事が入った。
題名は「エッチ」
台本的なものもあり、エロい言葉を並べたセリフが沢山書いてあった。
台本通りに言えるとは思わない。
それでも私は必死に覚えて撮影に望んだ。
撮影当日がきた。
「みぃちゃんは、どうして風俗で働く事にしたの?」
否定でも肯定でもない。
質問。。。
AVの仕事に少し疲れていたのかもしれない。
私とは合わない女の子達の中で、気を使われる立場の中でいる時間が多くなった生活が窮屈になっていた。
そんな事は言える訳でもなく。。
「そんなにお金に困ってるの?みぃちゃんの無理のないように仕事してもらってるつもりなんだけど」
仕事と言ったって、面接が多い。
現場に行ったって回りの環境が悪い。
何を無理の基準にしているの?
私は楽しく仕事がしたいだけだった。
楽しければ毎日でも仕事をしても良かった。
私にはありきたりのただ優しい言葉を並べている中身のない発言にしか聞こえなかった。
体験入店は終了した。
手にしたお金は2万。
簡単だけど、面白みはない。
でも、私は働いてみることにした。
気に入ったのは、従業員の事を女の子達が気遣っている事。
自分の事は自分でやっている事。
待機している子達はごく普通の話をしている人で、特別な感じはしなかった。
私は、掛け持ちでピンサロの仕事を始める事になった。
週末、事務所にお金を取りに行った時、掛け持ちの事を話した。
マネージャーから意外な言葉がかえってきた。
AVの仕事が休みの日、体験入店へと店へ足を運んだ。
「待ってたよ~」
と言うと、ポラロイド写真を撮られ、写真指名用に張られた。
風俗では、講習というのがあるらしい。男の従業員相手に実際のお客さんのように接するみたいだ。
攻めるのにあまり慣れていない私は、コツなど教わり、最後は口でイカせた。
講習は終わり、実際にお客さんを相手する事になった。
新人扱いの為か、写真指名待ちの人が沢山来た。
なぜこんなに指名が来るのか、私の写真のオススメコメントに、
「現役AV出演中!!」
と書かれていたからだった。
その事は私は知らなかった。
話を聞くと、仕事の内容は簡単だった。
席で男の人をイカせるだけ。脱がなくていい。嫌な事はしなくていい。
これがピンサロというものだった。
時間もあったので、お店だけでも見にいってみる事にした。
大音量の音楽に、マイクでDJぽく喋ってる人がいる。
店の中は、ボックス席になっていて、隣は丸見え。
ブラックライトが照らされていた。
カーテンだけの仕切りで、女の子達が待機してる。
30代前半ぽい。。
実際のサービスを見てみたら、男の人にまたがり腰を振っている人、モノをくわえてイカせようとしてる人、恋人同士のようにキスしてる人、色々な事をしていた。
従業員の女の子が、マイクを持っている人にむかって、ピースをした。
??????
「えりなさん、Vサインおめでとう!」
いきなりマイクで言った。
何か良くわからない世界だけど、楽しそう。
体験入店だけでもと言われたので、後日やってみることにした。
そんな事を考えながら、仕事をしていた。
その日は、私にとって、また新たな出会いがあった。
仕事に行く途中、駅の改札を抜けると、視線を感じた。
あの人が見てる。。
今にも声をかけてきそうな30代前半の男。
思った通り、
「すみません、ちょっといいですか」
と声をかけてきた。
仕事に行くにはまだ時間もあり、つい、
「何ですか?」
と言ってしまった。
相手は話始め、
「絶対稼げる仕事を紹介する。」
と言ってきた。
またアダルト事務所なのか?
「もうビデオやってますから」
と言うと、
「え!本当に?凄い、すぐ売れっ子になるよ!」
と言った。
AVではなかった。
そのスカウトは、風俗だった。
AVの女の子は皆同じ扱いをされる。
楽しくないギャグで笑わせたり、ワガママにも付き合う。
お世辞だって山ほど言う。
そんなスタッフ達が可哀想だった。
AVに出てたって私は私。性格まで変わらない。
自分の事は自分でやりますから。。
スタッフに対して敬語で話す私に、
「かしこまらないでいいよ。無理して敬語使わないでね~」
と良く言ってきた。
初対面、年上、敬語で話すのは当たり前じゃないの?
無理しないでって。。常識の行動してるだけなんですけど。
よく分かんない、言ってる事が。
この言葉しか思い浮かばなかった。
その後玲奈とは仕事は一緒にならなかったけど、気にする事なく私は続けた。
この世界、単体と言って、女優級になりたい人がいるらしく、私も面接やオーディション的なものに連れていかれる事も多くなった。
楽しくない。。。
でも、その合間で、撮影はちょこちょこあった。
私は撮影に違和感を感じる事が増えた。
初めの頃と比べて一緒にやる女の子達の態度の悪さが目について仕方なかった。
何であんなに偉そうなんだろう。
内容を聞いて引き受けてるはずなのに、
「聞いてな~い」
「できない~い」
お昼も食べないで忙しそうにしているスタッフに、
「飲み物違うのほし~んだけど」
。。。
そんなに偉いのか、AVに出る女の子は。。。
意識の違い、考え方の違い。。
玲奈はお金が必要だったらしい。
愚痴がほとんどだった。
お金の為にやるのは大変だろう。。
考えてみれば、私はこの仕事で稼いだお金は全て貯金していた。
性欲がみたされているから?金欲があまりなかった。
玲奈の気持ちがわからなかった。
無理しないでね。。この言葉に玲奈は、
ありがとう。
と言った。
レズにはまる事はないだろう。
でも攻める快感を覚えた。
でもこの仕事で攻める機会はあまりない。
玲奈とはアドレスを交換した。
仕事で一緒になる事はなかったけど、普段メールをした。
玲奈はソープで働いていた。お客さんの事や仕事の悩みなど相談にのっていた。
1人のお客さんで四万位入る高級ソープだった。
「イキたいなら、イカして下さいって言ってごらん」
私は自然と言ってしまった。
「あ~イカして下さい!」
私は少し意地悪をして、ゆっくりめに腰を振った。
「意地悪しないでぇー、あ~もうイキたいの~」
玲奈は腰をくねくねした。何て感じやすい子なんだろう。相手が玲奈じゃなかっら、ここまで楽しめてなかったかもしれない。
いつの間にか監督は指示を出さなくなっていて、カメラの位置を細かく指示し、私達を周りのスタッフと共に見守っていた。
玲奈の感じている姿、見られている快感で、私の興奮は絶頂だった。
「玲奈、イキたい?いってもいいよ」
と言うと、
「もうだめっっ!!我慢出来ない!!イクッッッ」
と腰を高くあげた。
玲奈はいってしまった。
これは、ペニバンと言うらしい。
これを腰につけると、女でも男みたいに挿入ができるらしい。
これを玲奈のあそこに入れるのか。。
でもお互いつけてたら挿入出来ないけど?
お互いペニバンをつけ、抱き合い、竿をぶつけ合う。
何か笑いがでてしまった。。
玲奈がペニバンを外し、横になるように指示がでた。
こんな事、女である以上絶対経験する事はないだろう。
私は玲奈のあそこに挿入した。
玲奈はどんな感じなんだろう。。
玲奈は激しく声をあげる。
私もその声に反応して、気持ちよくさせたいと必死に腰を振った。
監督から、
「イカしちゃって」
と小声で言われた。
私は激しく指を動かした。
「いやーいっちゃう!」
玲奈が叫ぶ。
逃げ腰になる玲奈を押さえつけ、激しく指を動かすと、玲奈は思い切り力をいれ、
「イクッッッ」
と言って表情が変わり、あそこはビクビクしていた。
私がイカせた。
男ってこんな気持ちなんだ。イカせる達成感みたいなものを私は味わった。
攻めるって楽しい。
その後男優2人が乱入した。
「これをお互いつけて」
と渡されたのは、初めてみるおもちゃ?だった。
説明後、スタンバイで撮影が始まった。
監督から小声で指示が入る。
この監督は細かい。
胸をさわる、キスをして、手をアソコに持っていって、などとにかく指示が入った。
指入れを指示され、玲奈に小声で、
「痛くない?」
と時々聞きながらゆっくり動かした。
玲奈は、
「平気だよ」
と最初は答えていたけど、エッチな声をあげるようになった。
玲奈は演技してるのか?本当に感じてるの?
でもどんどん濡れてきてる。。
わたしが気持ちよくさせてるんだ。
私の中で攻める快感が生まれた瞬間だった。
玲奈をイカしたい。。
「あの。。タチとネコって何ですか?」
と聞くと、スタッフは、
「みぃちゃんレズは初めて?私生活では。。ないよねぇ」
。。。ない。
こういう会話を普通にしている自分がある意味怖くなった。
説明によると、攻めと受け身の事らしい。
私がタチという事は、攻めるという事。
私は攻めた経験がない。上手く出来るか心配だった。
「みぃちゃん無理しなくてもいいよ、初めてなら」
無理しなくていい。。そんな事思ってないくせに。
玲奈はどうみてもネコ派、周りもそう思ってる。ここで私が出来ないと言って雰囲気を壊す訳にもいかない。
「大丈夫です。やります」
私は不安ながら返事をした。
男優さん2人、メイクさんとスタッフ8人、そして別の事務所の女の子1人で撮影が行われた。
女の子の名前は玲奈。可愛らしい女の子だった。
挨拶もそこそこに、すぐに打ち解けた。
メイクを1時間程で終え、スタッフの説明が始まった。
「まずは、みぃちゃんと玲奈ちゃんにレズってもらうから、タチとネコをきめようか」
「玲奈ちゃんがネコぽいっすよね」
「だよな、みぃちゃんは先にタチにしようか」
私は何の事を言ってるのかわからなかった。
彼女とはその後仕事が重なる事はなかった。
風俗で働く気はなかった。
この仕事をいつの間にか楽しんでいた。
明日も仕事。
明日は初めてのレズの仕事。
この仕事で私はまた新たな快感を覚える事になるとは思ってもいなかった。
行くまでは、ただ緊張の一言だった。
風俗って聞いた事がある。でも私は詳しく知らなかった。
彼女は風俗でも働いていた。
「この世界の子は風俗やってる人多いんだよ。楽しいとは言えないけど、稼げるかなー。私は吉原なんだけどね、ピンサロとか始めての子は多いかも」
。。吉原って何だろう。。
ピンサロって何だろう。。
風俗は皆同じじゃないんだ。
どんな事するんだろう。。
「みぃちゃんは何でこの仕事始めたの?」
彼女が聞いてきた。
きっかけはスカウトだけど、いつからか変わった行為が面白いと思った事を彼女に伝えた。
みぃちゃんは全然AVに出てるように見えない。真面目そう。
と、彼女は言った。
何をそう思わせるのか。第一印象、私は何故真面目そうに見られるのか。
そして彼女は言った。
「効率よく稼ぐなら、風俗の方がいいんだよね。」
事務所にお金を取りにいった時、女の子が1人来ていた。
「こんにちは」
と、軽く会釈をする。
年も近く、私達は現場の話や彼氏の話をした。
偶然にも次の仕事はその子と一緒になった。
ちょっと過激なもので、スカトロ系だった。
知っている子がいたので、とても心強かった。
休憩中、彼女から、掛け持ちの仕事話を聞いた。
今回は疑似本番だった。
疑似本番は初めて。
挿入なしで声をあげるのはなかなか難しい。
制服を着たまま、スカートをめくりあげ、行為をする。
なるほど。。スカートで大分隠れてるんだ。
そろそろイクのか、カメラと反対の場所で疑似精液をスタンバイしている人がいる。
「ハァハァ、ぶっかけてやるからな」
と言われ、胸やお腹やらに、精液もどきをかけられた。
お疲れ様の合図で撮影は終了した。
今日の報酬は8万。
スタジオには、それぞれ他の事務所の子三人と、男優さん5人がいた。
撮影が始まった。
1つの部屋で皆が同時に撮影する。
「こんなに派手にしやがって!!」
みたいな事を言われながら、自由を奪われ、攻められる。
どこかで感じた感覚。。。
高校生の頃にあったシチュエーションに似てる。
いじめられる事が興奮する。
あの時を思い出した。
次の仕事は女子高生をおしおき?するような内容だった。
凄く短いスカートのセーラー服を着て、繁華街へ行き、身につけるアクセサリーをスタッフ3人と買いにいった。
「好きなの選んでいいよ、派手につけたいから色々選んでね。撮影が終わったらあげるから」
と言われた。
なんて気前がいいんだろう。
安めのアクセサリーをいくつか選んだ。どうも高い物は私には合わない。
「無理して値段安いのにしなくてもいいからね」
うーん。。無理してないけどなぁ。。
安いの選ぶと、何で無理してると思われるのか。
かえってそう思われるのが嫌だった。
私達は一時間ほどで買い物を済ませ、スタジオに向かった。
こういう仕事をしながらも、私は普通の生活もおくり、金銭感覚もかえって節約するようになった。
事務所にお金を取りに行き、現金20万を銀行に振り込む。
体を張って稼いだお金、もったいなくて使えなかった。
同じ事務所の子はブランドを買い、見せ合っていたが、私はブランドには興味がない。
いたって大人しい子という印象は変わらなかった。
撮られている恥ずかしさと、皆が見ている恥ずかしさはあったが、普通のセックスより快感は格別だった。
この日の報酬は12万。
あっという間に時間は過ぎた。
無理しなくても出来た。。
私の中で何か吹っ切れた。
私の緊張はMAXだった。
男優さんは凄いテクニックで私を感じさせた。
「みぃちゃん、フリでいいからね。」
と事前に言われてたものの、私はすごくみだれていた。
途中、小声で指示が入る。
「こっち顔むけて」「まだいっちゃだめだよ」
私はセックスでいった事がなかった。
相手が男優さんであれ、イク事はない。
「そろそろいいよー」の合図で、私はイクふりをした。
この現場で疑似本番がある事を知った。
挿入のフリをする行為。それで感じるフリをする。
しかし、今回は疑似ではなかった。
そんなのあるなら教えてくれれば良かったのに。。。
社長は多分本番OKの子しか、そういう仕事をまわしてなかったんだと思う。
撮影は順調にすすんだ。
私は無理して本番OKをした。
早速仕事が入った。
レンタル用の撮影だった。
朝早くに集合、朝食も色々用意してあり、控え室もきちんとあった。
メイクもやってもらった。
緊張の気合いを入れ、撮影に入った。
インタビューから始まり、何故だか野菜類をあそこに入れられる。。(笑)
「いつも料理している材料を入れられる感触はどう?」
と、変な質問をされ、
「土になった気分です」
と真顔で言うと爆笑がおこった。
私の緊張はとけた。
あれだけ言って、無理しないでねって?
無理しないでねってやさしい言葉だと思ってたから、こういう言葉の後に使うのってどうなんだろう。
「あの、無理しないと本番は出来ないんですけど。。」
私が言うと、
「じゃーちょっと頑張ってみようよー」
と言われた。
無理しないとダメなのか。。
無理しないでねと言った言葉は決まり文句で、私に無理してもやってみてと言う意味だったのか。
3日後また仕事の電話がきた。
「5人位で逆ナンパするんだけど、12000で安いけど、やってみる?」
やりますと返事をした。
デパート前で逆ナンパをする。みんなでワイワイと話ながら、ビルへ入っていく。屋上で女の子達が入れ替わりイジメるというもの。
。。誰が考えたんだろう。。
それから結構仕事が来るようになった。
ある日事務所に給与をとりに行った時、社長と話した。
「みぃちゃん、本番までできないかな~。大体みんな本番OKなんだけど、その方が仕事量もお金もいいんだよ。彼氏とやるのとおんなじようにすればいいだけなんだよ~。一回やってみてよ~。ね。」
本番。。挿入。。抵抗はあった。
その後社長は言った。
「でも、無理しないでね」
ちょっと過激な痴漢をされた。
凄いスリル。
私は嫌がりながも感じる演技をした。
皆の撮影が終わると、電車をおり、ビニール袋と下着を渡された。
「乗り換えるから、トイレでこれに着替えてきてくれるかな」
言われるまま、着替えた。
一回の撮影でいくつかのパターンをとるらしい。顔は映らないらしいから、下着を替えて、別人になるようだ。
電車を乗り換え、同じように撮影をした。
約六時間撮影は続いた。
集合は駅。
しばらく歩くと、とあるビルの立体駐車場にワゴン車がとめてあった。
「女性はこちらで着替え下さい」
と言われ車の中に入ると、超ミニスカートとキャミソール、下着類があった。
「好きなの着ていいよ」
と、過激な服に着替え、スタッフについていった。
皆で電車に乗る。
人がとても少ない電車だった。
「順番に撮るから、それ以外は普通にお客さんとして乗っててね」
そう言われ、リアルな電車で本当にとるんだ。。どうやるんだろう。。
と見ていたら、4人位のスタッフが女の子を囲み、外側をむいて新聞を広げた。
異様な光景(汗)
見えない部分では撮影が行われている。
私の番になった。
写真をとり終わり話をきいた。
「まだ設立して間もないからモデルも少ないし、嫌な事はやらなくていいから。基本日払いで、割に合わない仕事だと思ったら断ってもいいよ。」
まさかAV事務所とは。。でも言ってる事に嘘はなさそうだし、何か面白そう。
二時間程話、私はここでやってみる事にした。
初めての仕事依頼がきた。
他の人達数人で撮る企画もの。
内容は痴漢だった。
「どおもぉー」
社長らしき人はフレンドリーだった。
「早速だけどこれに書いてね」
と差し出されたのは面接用紙。
個人情報満載。
あれ、NGとは?
それにやるとは言ってないし。。
そう思いつつも書けるとこだけ書いた。
「じゃー写真とろっか。すぐ仕事依頼できるからね」
まぁ回りを見てもあやしいとこじゃなさそうだし、興味もあったから写真をとってもらった。
「じゃー、ブラジャー一枚になってね」
はい?
……………。
ここはAVの事務所だった。
週末、私は繁華街へ買い物に行った。
キャッチが多い通り。。難関だ。
思った通り次から次へと声をかけてくる。
もちろん無視。
帰り道駅へ向かう信号待ちの時、また声をかけてきた人がいた。
「ちょっといいですか、いきなりだけど、一周回ってみて」
あ、、、あの人だ。
通販テレビ男。
「あのー。。前も声かけられまして。。」
「あ、そうでしたか(覚えてないし)1日に何十人下手すれば百人以上に声かけるからね、正直連絡先聞いてない子は忘れちゃってねー(笑)これは縁があるね、なかなか同じ子に声かける事ないからね(相変わらず早口だ。。息継ぎしようよ汗)」
はぁそうなんですか。と雑談交えながら聞いていたら、
「ここで話すより事務所いこうよ、やるやらないにしろその方が早いからさ」
と言われ、私達はタクシーで事務所に向かった。
着くと普通にしていても笑い顔の男の人とマネージャーらしきかわいい女の人。
「じゃあ後よろしく」
と通販テレビ男は行ってしまった。。
不安だ。。。
19才夏。
私は衝撃的な出会いをする。その出会いは私を更に変えた。
いつものようにバイト出勤途中、変な男の人に声をかけられた。
「ちょっといいですか、モデルとか興味ないかな。こういった雑誌とかも契約しててね、こういった写真綺麗にとってもらいたくない?(宣伝用写真みせてくる)で、今から時間あれば一緒に事務所まで来てほしいんだけどなー」
早口で、通販のテレビみたいに強弱つけて一気に話されて、返事する間もなかった。
「今時間ないんで」
と言う私に、
「じゃあ連絡先だけ、あ、名刺渡しておくから、あ、ちょっと一周回ってみてくれる?(何故か回ってしまった)スタイルいいよねー!いや、いいよ、都合良いとき連絡してきて!」
私は名刺をもらって足早にバイトに向かった。
スカウトねぇ。。
160センチ、52キロの私に声かけるとは。。
そんなに着痩せしてたかなぁ。。
まぁもう会うこともないし、私は気にしない事にした。
その間もバイトは続けた。
どう思われてるかわからない。
気にしないフリをしていた。
本当は周りの目が気になって仕方なかった。
数ヶ月後、私は性格まで変わってきているのに気づいた。
自分が明るくなってる。
それは自分の目として馴染んだ頃だった。
術後、目は腫れた。
母はそんな私を見て「大丈夫なの?」と心配そうに言った。
母は小さい頃から、私を子供扱いせず、1人の人として見てくれていたと思う。
末っ子の私は父に可愛がられたけど、それに甘え過ぎる事は嫌だった。
そんな私を母が甘やかし過ぎない態度をしてくれたお陰で、今の私があるんだと思う。
「大丈夫、しばらく腫れるけど。」
私は目を押さえながら言った。
違和感のない状態になるまで数ヶ月かかった。
私はおとなしいというイメージのまま高校を卒業した。
卒業後は今までのバイトと自分の夢に向かって進みはじめた。
私にはコンプレックスがあった。眠そうな一重の目。
何をするにも気にして上手く自分を表現出来なかった。
二重にしたからといって、見た目がかわるだけ。
でももっと積極的になれるのではないか。
私は卒業後、整形をした。
この人との関係は半年続いた。
言葉で攻められる快感。じらされるドキドキ感。
いつもゲーム中は怖いと思いながらもそれを楽しんだ。
この人との出会いは私の性への好奇心を更に向上させた。
結局この人とは最後までやる事はなかった。
自然に連絡をとらなくなった。
次の日も次の日も、私は変わらず高校とバイトを行き来した。
相変わらずお決まりの公衆電話でメッセージを入れ、返事を聞く日々も続いた。
しかし私は誰とも会わなかった。お金は欲しかったけど、会おうとは思わなかった。
約1ヶ月、そんな日々を過ごした。
週末、あの人に電話をした。
怖い思いをしたのに、泣きそうになったのに。
「久しぶりだね。また会いたくなったんだね。いいよ、じゃあ1時にね」
相手は優しかった。
また会えば前の展開になるとわかってる。でも、私は1時に待ち合わせ場所に行ってしまった。
私は興奮している。でも恥ずかしくてそんな素振りできない。
「刺激が強すぎたかな。今日は終わりだよ」
相手はようやく私の手を解放した。
相手は服を着ながら言った。
「蜜ちゃんはやっぱりMだね。自分でわからないでしょ。イジメがいがあるよ。痛くなかった?
」
そう言って、テーブルに15000円を置いた。
「今日のお小遣い、またゲームしたくなったら電話しておいで」
相手は優しかった。
ゲームなんだ。。
これ、ゲームなんだ。。
2人でホテルを出て普通に別れた。
安堵感。さっきの出来事が現実のものなのか、1人になってよくわからなくなった。
彼は微笑んでいる。
頭の先からつま先までゆっくり触り始めた。
エッチなんて単純なものじゃない。
でもこの感覚はなんだ。。
私の手は身動き出来ないように押さえつけられている。しかも気が付けば相手は片手で押さえている。
もう片方の手で私の体を触っている。
気持ち良い訳ではない。
相手は私を座らせ、私の足の指を舐め始めた。
「どう?気持ちいいでしょう。こんな事された事ないでしょう」
ない。。あるわけない。こんな行為があるなんてさえ知らない。
でも。。。
興奮している自分が確かにいた。
怖くて震えがとまらない。
相手は強引に唇を重ねようとした。
「嫌だ!」
私が顔を背けると、
「嫌じゃないでしょ、好きそうな顔してるよ。言うことを聞くんだよ。」
こんな事になるなんて。。
相手の口調は優しい。
しかし押さえつける力はハンパじゃない。
一体何なんだ?!
口調と行動が噛み合ってない。
更に私は怖くなった。
「お小遣いも入りません。だから止めて。。」
この言葉に優しい口調で返してきた。
「止めないよ」
部屋に入る。
豪華だ。。
私は初めてラブホテルに入った。
こういうとこなんだ。。ドキドキが止まらない。
何をされるんだろう。どうしたらいいんだろう。。
「シャワー浴びてくるから」
。。。シャワーって💦💦💦💦
するって事だよね。
相手が入ってる隙に逃げる事もできた。
でも出来なかった。
相手がでてくると、「嫌な事はしないから。」
と声をかけながら、私の両手を上にあげ、壁におしつけた。
「じゃあいこうか」
ホテルの入り口に入る。
どうしよう。。。
怖い。。。
私は思い切って話した。
「あの。。そう言うことはしたくないんです。お小遣いもいらないので」
しかし相手は
「何もしないよ。大丈夫だよ、ちゃんとお小遣いはあげるから」
信じていいのか。
所詮今日初めて会った他人。信じる方がバカだ。
でも私はそんな深く考えられなかった。
優しい言葉だけを信じていた。
言葉だけで男の本当の目的というものをわかる事は出来なかった。。
しばらく雑談をした。
そして相手が
「じゃあいこうか」と席をたった。
お金は相手もち。これだけでも嬉しかった。
歩きながら、相手が言う。
「いくらほしいの?」
具体的に金額を聞かれた事はなかったから返事に困った。
「いや、特には。。」
何か嫌な予感がした。歩いている方向はホテル街。。
この人はエッチをするつもりだ。。
変に気の弱い私は、帰りますと言えなかった。
思い切り大人びた服を着て、待ち合わせ。
あ、あの人だ。。
普通の人。
何故か会う人は皆セカンドバックを持っている。
私はセカンドバックがキライだった。
今回の人は持っていない。
妙に嬉しかった。
毎回この瞬間は緊張する。
相手の第一声、
「高校生には見えないね。落ち着いてるね」
良い意味で言えば落ち着いてる。
悪い意味で言えば、目立たないね。
「そうですか?」
私たちは歩いて喫茶店にいった。
会った事は正直あまりない。
でも思い切って会えば、5000円もらえる。
学校では私がそんな事をやってるなんて誰も思ってない。
私はおとなしい女の子。。
派手な子は目を付けられていて、少しでも変わった行動をすると、すぐに先生に声をかけられていた。
私はそんな事とは無縁だった。
学校から出た私は中身は少し大人の気分になっていた。
いつもの公衆電話に向かう。
昨日入れたメッセージに返信がきてる。
優しそうな声、何回かやりとりをする。
週末会う事になった。
17才、初体験。
それから性に目覚めた。
自由なお金も欲しかった。
学校が終わった後、いつからか、とある公衆電話に向かうようになった。
フリーダイヤルに電話をかける。
伝言ダイヤル。
「ちょっとお小遣いがほしいです💕」
当時は皆お金を持っていた。出会い系やらの規制もなかった。
しばらくすると返信が入っている。
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