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ママがいなくなってから

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叶絵( ♀ UpIAh )
11/07/04 11:21(更新日時)

ママ。知っていますか?
ママがいなくなってからの私やパパやお兄ちゃん、弟のこと。
もちろん知らないよね。
知りたくないですか?
私達がどれだけママの帰りを待ち焦がれたか。私がどれだけ母親に守られたかったか。

ママがいなくなってから、私達の運命も変わりました。

なぜ私達を手放せたの?


そんな思いを綴ります。

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No.1159256 09/02/21 18:25(スレ作成日時)

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No.51 09/03/03 23:21
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆智哉は酔っていた。
「あれ?寝てないの~待ってた~?」
「う、うん。早かったんだね」
「あー、今日は酔いの回りが早くてさ~ヤバい!ってやめてきた。風呂に入るぜぃ」
上機嫌だ。
「お風呂沸かし直すね」
携帯を無造作にテーブルに置き、風呂場に行く。
不用心にもほどがある…

「如月って誰~?メールありだよ~」
「!?」
風呂場から戻ると智哉が私の携帯を持っている。なぜ如月さんからのメールに気付いたの!?

いつも子ども達が寝た後はメール音の代わりにバイブを使っていた。受信音で目が覚めないようにだ。
バイブのままだったから、携帯の小窓に『如月さん』と表示されたのを見つかってしまった。
「同僚だよ」
「…ふぅ~ん。こんな夜分遅く?もう2時だぜ?怪しいな~」
そう言う智哉は浮気など微塵にも疑わずからかっていただけだった。

そして…

智哉の手の中で、無情にもバイブが鳴った。メールではなく、着信だった。

マズい…

「如月さんだよ。出ないの?」
小窓にはまたもや如月さんと表示されている。智哉は私の顔色の変化を見逃さなかった。

「…誰だよっ」

  • << 53 ◆「出ろよっ!」 智哉が携帯を差し出す。 如月さんはおそらく、私からのメールが途中だったから、どうしたのかと思ったのだろう。しかも今日は智哉が遅いからゆっくりメールできると伝えていた。 「…どうもしてません。お宅どちらさん?」 しびれを切らした智哉は電話に出てしまった。如月さんは声を発してしまったようだ。 弁解の余地もない…。 「お前の同僚、男だったけど?どういうこと?…わかるように説明しろよっ!!」 智哉がイスを蹴飛ばしけたたましい音をしながら、居間の端までイスは転がった。 私は立ちすくみ、何も答えられない。 「まさか…浮気?まさかなぁ真知子が…違うよな?」 涙が溢れる。 「泣く意味がわかんないんだけど?認めるわけ?」 幸せな毎日が音を立てて崩れる恐怖に、涙が止まらない。違うと言いたくても、言い訳が思い付かない…それほどの恐怖に襲われた。 「泣いてちゃわかんねぇだろがっ!!」 ゴミ箱を蹴飛ばす…子どもが起きてしまう…この修羅場を見せるわけにはいかない。 「こ…子どもが起きちゃう」 「何呑気な事言ってんだよ!お前っ…その男は何なんだよ!」

No.52 09/03/04 08:47
まみ ( Q0SOh )

涙ながらに読んでます。私にも子どもがいて…。お兄ちゃんが、どもりながら妹を慰めるところ、パパとママの喧嘩が『鬼が来た!』と思うところに泣いてしまいました💦まさに私の息子のようです。私の心にも時々鬼がきます。ドキッとしました😊。無理しないように続きを書いてくださいね😃

No.53 09/03/06 01:13
叶絵 ( ♀ UpIAh )

>> 51 ◆智哉は酔っていた。 「あれ?寝てないの~待ってた~?」 「う、うん。早かったんだね」 「あー、今日は酔いの回りが早くてさ~ヤバい!ってやめ… ◆「出ろよっ!」
智哉が携帯を差し出す。
如月さんはおそらく、私からのメールが途中だったから、どうしたのかと思ったのだろう。しかも今日は智哉が遅いからゆっくりメールできると伝えていた。
「…どうもしてません。お宅どちらさん?」
しびれを切らした智哉は電話に出てしまった。如月さんは声を発してしまったようだ。

弁解の余地もない…。
「お前の同僚、男だったけど?どういうこと?…わかるように説明しろよっ!!」
智哉がイスを蹴飛ばしけたたましい音をしながら、居間の端までイスは転がった。
私は立ちすくみ、何も答えられない。
「まさか…浮気?まさかなぁ真知子が…違うよな?」
涙が溢れる。
「泣く意味がわかんないんだけど?認めるわけ?」
幸せな毎日が音を立てて崩れる恐怖に、涙が止まらない。違うと言いたくても、言い訳が思い付かない…それほどの恐怖に襲われた。
「泣いてちゃわかんねぇだろがっ!!」
ゴミ箱を蹴飛ばす…子どもが起きてしまう…この修羅場を見せるわけにはいかない。
「こ…子どもが起きちゃう」
「何呑気な事言ってんだよ!お前っ…その男は何なんだよ!」

No.54 09/03/06 01:35
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆「仲が良い…同僚の…男の子よ」
「こんな時間にお前にどんな用があんだよ」
「……」


智哉は私の変化を薄々感じていたのだろう。夜勤明けに仮眠を取らず如月さんと欲望のまま情事を重ねていたから、その皺寄せは夜にやってきて、子ども達よりも早く眠くなった。
「真知子、最近疲れたまってないか?仕事に家事に育児、大変だろ?無理しないで辞めてもいいんだぜ?」
智哉は私の疲労をいつだって気遣ってくれた。
「大丈夫よ~最近病棟が荒れててね~でも仕事も辞めたくないし、何よりマイホームの夢もあるんだから」
智哉は元々専業主婦でいて欲しかったのだ。でも結婚前からマイホームが二人の夢で、それに向かって僅かながら貯金していた。
夜の営みに誘われても「疲れてるから」と断ることも腑に落ちていなかったのだろう。今までどんなに疲れていても、智哉に抱かれると吹き飛んでいたから断ったことなどなかった。


智哉の中に生まれた小さな疑心が、今まさに確定されようとしている。

「真知子。お前三人の子どもがいるよな?」
「……」

智哉は思ってもみない行動に出た。

No.55 09/03/06 01:55
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆おもむろに握り締めていた私の携帯を開き、智哉は着信履歴から如月さんに電話した。

「やめて!」
悲痛な私の叫びを振り払うがごとく、平手打ちされひっくり返った。智哉にぶたれたのは初めてだった。
「…切るなよ。…真知子の夫です。二人の事聞きました。今から話し合いたいから来て欲しいんですけど、いいですね?…そう。着いたら電話下さい」
「何するの!?」
「お前とじゃ話にならない。埒が明かない。」
「如月さんは関係ない!」
「関係大ありだろが!俺の怒りをお前におさめられるのか!?ふざけんな!」
部屋中引きずり回され、何度も殴られた。でも「ごめんなさい」とか謝罪を口に出してしまうと、浮気を認めてしまうことになるし、こんな切羽詰まった状況でも(子ども達を失いたくない!)と強く思う自分がいたから、されるがまま殴られた。

如月さんは来ると言ったのか…彼も動揺しているだろう…子どもが起きたらどうしよう…こんなお母さんで本当にごめんね…どうしよう…どうしよう…

殴られながら繰り返し思った。

No.56 09/03/06 02:12
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆「ママ~?」
襖が少し開き、拓が覗いている。
「パパと…何してんの?」
拓は敏感な子だ。異常な物音に目を覚ましたのだ。
「なんでもない!寝なさい!」
「なんでママを怒ってるの?やめてよ!ママを叩かないで!」
拓は私達の一部始終をどこから見ていたのだろう。
「ごめんね、拓。ママ大丈夫だよ」
力一杯抱き締めた。
その光景に智哉は我に返ったようで
「拓、大丈夫。パパとママは大丈夫なんだよ?すまなかった」
と一緒に抱き締めた。
「ママは女の子なんだから、いじめちゃダメなんだよ!パパは男でしょ!」
いつも智哉から言われている台詞を言う息子に涙が止まらない。
「…そうだな…パパ悪かったよ。女の子を泣かせるのは男じゃないよな」
智哉も涙を浮かべている。

私は夫を深く傷付けた。裏切った。信用している相手が想像の範疇を超える事をしでかすなんて…智哉が一番悲しいだろう。

「真知子。拓のそばにいてやって…殴って…悪かった」
「でも…」
「如月って奴と話し合う権利が俺にはあるよな?そこにお前が居る必要はないよな?」

もう、どうなるかわからないが、とにかく拓を安心させなければ、と抱っこして布団に行った。

No.57 09/03/06 02:30
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆拓を抱っこして布団に連れて行くと、頭まで布団をかぶっていた紗知が顔を出し
「ママ、鬼に勝ったの!?」
と興奮して言ったと思いきや、スースー寝息をたてて眠ってしまった。
紗知も起きていたのか…
拓は嗚咽して泣いている。
「パパ、ヒック…ダメ、ヒック…だよね?」
パパはダメじゃない。ダメなのはママなんだよ。
「ママ、ヒック…どこにも、ヒック…行かないでね」

止めどもない涙が押し寄せた。この子達を失うかもしれない事をしたのだと、実感した。あなた達のいない生活なんて、考えたこともないし考えられない。
「拓…!」
いっぱい抱き締めた。紗知と陸も手繰り寄せ、子ども達の温もりの中で声を殺して泣いた。

でも…私は…ママは…パパ以外に愛する人ができてしまったの。
パパより大事な人ができてしまった。
大人になったあなた達なら、少しはわかるかな?
わかりたくないよね、そんな親の身勝手な都合なんて。

ママは、この先どんなに辛いことがあっても乗り越えられます。あなた達の辛さに比べたら…いえ、同じ土俵で比べるのが失礼ですね。


会いたい…

No.58 09/03/06 22:06
匿名 ( 20代 ♀ XuIDh )

最初からずっと読んでます😃
更新待ってます😉

No.59 09/03/08 08:33
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆いつの間にか眠ってしまった。両頬が痛む…夢ではない。智哉はどうしたのだろう…如月さんは…
恐る恐る襖を開けリビングを見回す。寝室にも智哉は不在だ。
私の携帯がテーブルに置かれていた。すぐさま開くと、真夜中の惨事後に如月さんからの着信が3件…智哉とおそらく待ち合わせて会ったに違いない。
智哉の仕事着と鞄がリビングに放置されていた。仕事には行っていないのか?
ためらわず智哉に電話する…しかし何度かけても留守電だ。如月さんは…電源が切られている。

これからどうなってしまうのか。私はどんな選択をするのか。何も考えられない。

「ママ…ママ…」
陸がヨチヨチ歩み寄り抱き付く。
「ママ、おはよう!」
続いて紗知が元気良く飛び付いてきた。
「おはよう。夜はごめんね」
「?…パパとママ強かったね~」
紗知はニコニコして答えた。
拓は布団の中だ。
「拓?」
声を掛けるがびくともしない。
「拓?」
布団に手を差し延べると、驚くほどの高熱だ!拓はぐったりしている。

拓は繊細な子で、紗知が生まれた時や初めて保育園に行った時など、環境の変化や心身にストレスを感じると決まって熱を出す。

No.60 09/03/08 11:10
匿名さん ( 4vGVh )

いつか戻ってくれないか……








あのみんなと笑って過ごした三年間

No.61 09/03/09 16:28
泉 ( gs2di )

まるでうちの家庭で起こったような話…
私にも子供が三人いて、私が旦那の友達に恋愛感情を抱いてしまい、それが原因で家庭が崩壊してしまいました。
子供達は私の手元にいますが…
この小説の中の「ママ」と同じような、辛い気持ちを抱きながら生活しています。
つづき、楽しみにしていますね。

No.62 09/03/09 22:25
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆すぐさま病院に行きたい所だが、紗知達を連れては行けない。母に応援を頼まねば…

「お母さん!?拓が熱出して病院行きたいんだけど、今すぐ来れる?」
「拓が!?今すぐ行くわ」

私の実家からは電車で40分はかかる。

「…!どうしたの!?これ…」
母は来るなり息を呑んだ。母が到着するまで、拓に水分補給し、受診の準備にと追われ、イスやらゴミ箱が散乱したままであったからだ。
「なんかあったの?」
「ごめん…帰ったら説明する。取りあえず紗知と陸を頼みます」

拓を抱き抱えて家を出た。
(ごめんね。ごめんね…拓)
夢中でかかりつけの小児科まで車を飛ばす。

「風邪症状もないし、中耳炎でもないですね。お腹も痛がらないし…採血も異常なし…この前のような精神的なものかな?お母さん、お心当たりありますか?」
ベテランの女医さんは丁寧に拓を診察した後、優しいまなざしで私に話す。
「え…いえ…あの…」
「お母さんが原因をわかっていたら良いと思いますよ?その原因をできるだけ早く解決してあげて下さいね」
「……はい」

拓は2時間ほど点滴することになった。
トイレで声を殺して、嗚咽するまで泣いた。

No.63 09/03/09 22:50
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆こんなはずではなかった。子どもを傷付けるつもりも、智哉を裏切るつもりもなかった。
ただ如月さんとの愛に浸っていたかっただけ。
バレない自信があった。このままで良かった。
優しく頼もしい夫と愛しい子ども達との日々を失うつもりなんてなかった。

その考えこそ浅はかで身勝手で、自己中心的だと気付いても気付かないフリをしてきた。

その結果が最悪の形になってしまった。
家族を愛していながらも、より愛する存在がいることこそ、最大の裏切りなのだ。


「…ママ?」
トイレから戻ると、拓が微笑み、手を伸ばす。私は拓の手を握り返した。
「大丈夫?」
「ママも大丈夫?」
この子は…こんな時にまで私の心配をして…ポロポロ涙が落ちた。
その様子を見ていた女医が私達に近付き、静かに言った。
「お母さん、拓君は感受性が豊かでとても思いやりのあるお子さんですね。その分周りにすごく敏感。お母さんはたった一人、子どもにはかけがえのない存在よ?お母さんの苦しみや悲しみは全部伝わります。お母さんしか守れないことがたくさんあるの。だから親は自分を犠牲にできるの」

涙で拓の顔が歪んで見えない。拓が必死に握る手に力を入れた。

No.64 09/03/09 23:34
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆家に帰ると、紗知と陸はばあちゃんに戯れて遊んでいた。
「拓、どうだった?」
「点滴して少し楽になったみたい。寝ちゃった」
拓は安心したように眠っている。泣き腫らした形相に、思わず母は聞いた。
「智哉君とケンカしたの?」
「…お母さん、ごめん…」
私は泣き崩れた。
「私のせいで!私が…私…」
「真知子!しっかりなさい!母親でしょう?子どもの前よ!あっ…」

顔を上げると…
智哉が立っていた。

「智哉君!?仕事は!?」
「…お義母さんに言ったのか?」
私は小さく首を振った。
「どうした?」
「拓が…熱が出て…お義母さんに…」

智哉はすぐに拓の元へ行った。
「病院ではなんて?」
「…前みたいな熱だろうって」

ぎこちない夫婦のやり取りを見ていた母が、何かを察したように
「まずは帰ります。智哉君あとは頼みますね。真知子、しっかり」
と言い残し、家を出た。

「拓の熱は?」
「微熱になった…あの…智哉?」
「今は拓の事だけ考えたい。話はそれから。拓のそばにいてやって」

紗知と陸を連れて智哉は出て行った。おそらく何かしらの覚悟と決意を固めて帰宅したのだろう。そんな表情をしていた。

No.65 09/03/10 19:18
ゆっけ ( 30代 ♀ LCONh )

子供3人いながら看護師してます✋💧
自分の中の『隙』を見透かされてるようでドキドキします。若く子供を産んでしまうと、真知子サンのような誘惑はとても多いです😒

今一度戒めて、仕事と家庭を頑張ります💧

続き気になります💦気長に待ちます😄

No.66 09/03/11 21:59
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆拓の看病をしながらも、如月さんの事が気になる。彼はどう出るのだろう。
むしろ私は…この子達を置いてまで、彼を選ぶのか?選んだとして、私は如月さんとどうなりたい?…再婚?

考えたこともなかった。

「ママ~ただいま!」
紗知が元気に扉を開けた。
「あのね~デパート行ってね~風船もらったの!お兄ちゃんにも下さいって言ったらくれたんだよ!お兄ちゃん元気になるね」
紗知の手には赤と青の風船がぎっちりと握り締められていた。
「はい、お兄ちゃん!」
「ありがと」
拓は寝ぼけ眼で、嬉しそうに受け取る。
智哉は無言だった。話しかけれないオーラを感じる。
「真知子。奴はお前と本気だってさ…」
ボソッと呟いた。えっ!?と聞き返したかったが、智哉のうつむく顔が無性に切なくて、答えられずにいた。

子ども達のとめどもない会話が降り注ぐ中で、夫婦だけの無言の時間が過ぎる。

「真知子はどうしたい?」
口火を智哉がきった。
「…」
「俺はお前と別れる気はない。子どもがいるからっていう理由だけじゃない。…俺は真知子と一歳にいたい、一歳に歳を取りたい」
ソファでうなだれている智哉。

私もそうしたかった。

No.67 09/03/11 22:45
叶絵 ( ♀ UpIAh )

🌼ここまで応援して下さっている皆様。
一人一人にお礼やコメントできず、しかも不定期の更新、重ね重ねすみません🙇

でも皆様の感想やメッセージ、確かに私に伝わってます。

更新にはすごくエネルギーがいるので、わずかながらの文面ですが…
伝えたい事がこの小説で表現できるように、文才のない私ですが頑張りたいと思います。

告白しますと、私はこの小説の登場人物がすべて好きです。

だから完結まで、お付き合い頂けると嬉しいです☺

  • << 69 待ってます😌

No.69 09/03/14 01:43
なな ( ♀ 6I2Kh )

>> 67 🌼ここまで応援して下さっている皆様。 一人一人にお礼やコメントできず、しかも不定期の更新、重ね重ねすみません🙇 でも皆様の感想やメッセージ… 待ってます😌

No.70 09/03/14 01:54
桃衣 ( ♀ PFqN )

>> 69 少し、主さんの御事情も察してあげれば以外ですか!

読む側と書く側では違います!


静かに待ちませんか!


でしゃばってごめんなさい

No.71 09/03/14 11:39
なな ( ♀ 6I2Kh )

>> 70 何を怒ってるんですか?

最後までお付き合いくださいと書かれていたから、のんびり待っていようと返事しただけで誰も焦らせていませんが?

頻繁にレスする気はないですが、一度も応援レスしたらダメですか?

変なレス増やしたくないなら横レスおやめになってね。私もこれを最後にしますので。

No.72 09/03/14 14:48
ココア ( 20代 ♀ 0PkN )

ななさん気にしない気にしない✌世の中には人の言う事一つ一つにいちいちケチつける暇な人もいるってことで。うちの職場にもいますよ。外見も中身も終わって無駄に年だけとったおばさん(笑)趣味は人のあら探しみたいな。

No.73 09/03/14 20:51
叶絵 ( ♀ UpIAh )

🌼66で、智哉が
『一歳に』と言っていますが、『一緒に』の誤りです。

恥かしい🙈

No.74 09/03/15 05:27
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆「智哉…ごめんなさい。私…」
「お前は子どもを見捨てるような女じゃないよな!?」
私の言葉を遮るように、智哉は言った。

「…如月さんと話がしたい」
「なんの!?どんな!?真知子がどうしたいかだろ!?」

そうなのだ。私がどうするか。如月さんの出方で変わるような思いではない。ただ、彼の本心と根性が知りたい。
「私は…智哉ごめんね。如月さんをどうしようもなく好きになったの…」
「……離婚したいってこと?」
「そんなこと考えたことない」
「無責任だな…浮気しといて、本気になって。離婚は考えたことない!?ムシがいい話だな!」
智哉がテーブルが浮き立つくらいの力で拳を振り上げた。
最もな話だ。
自分の快楽だけに溺れた私への罰がくだったのだ。

携帯が鳴る。

如月さんからだ。

「はっきりさせろよ」
智哉は子ども達を寝室へ連れて行った。子ども達のはしゃぐ声が聞こえる。

鳴り響く携帯を胸に抱き抱えトイレへ駆け込んだ。

「如月さん!?」

No.75 09/03/17 23:50
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆如月さんは冷静だった。
「石田さん、大丈夫?今日電話することは、ご主人にも話したんだ」
涙が溢れた。
「石田さんの家庭を壊すことになって本当にすまない。でも僕は石田さんを愛している」
「…私も」
「あとは石田さんが決めて下さい。身勝手かもしれないけど、その選択を僕は尊重します」

彼は深夜だというのに、智哉からの突然の電話に応対し、そして誠実に出向いたのだろう。
如月さんの愛が確信になり、確実となった今、私は母ではいられなくなった。

「…会いたい」
「僕も…でもちゃんとご主人と話し合って。お子さんのことも」
「……。母親をやめます」

以前から、もしも家族にこの関係がバレたらどうする?と真剣に話し合ってきた。子どもを連れてきて良いとは言われていた。それくらいの覚悟があるとも。

「えっ!?…石田さん、子ども達の母親は世界でたった一人なんだ。お互い冷静になろう」
そう言って電話が切れた。
如月さんの精一杯の優しさだ。

私は彼と別れられないほど、深く深く愛していた。
子どもを手離すことになっても構わないほど、彼を愛してしまった。

自分が呪わしい。

No.76 09/03/18 00:12
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆「話は終わった?」
子どもを寝かしつけた智哉がリビングに佇んでいた。
「拓の熱…」
私が言うと、
「平熱だったよ。たぶん大丈夫だ」
父親らしい安堵のため息と、この先の見えない私との間に躊躇するため息が、交差した。
「…あいつはどうするって?」
智哉はソファに深く腰掛けた。
「如月さんじゃなく…私…ごめんなさい…」
智哉が天を見上げた。
「真知子が?」
「…すいません。離婚して下さい」
「そうか…そっか…そうなんだな…」
今度はうつむきながら、何度も自分に言い聞かせている。
「離婚って…子ども達は?」
「…」

智哉は無類の子ども好きだ。我が子なら尚更のことだ。

「子ども達は…みんな欲しい!」
「真知子?バカも大概にしろよ?どこに嫁に浮気されて、子どもまで渡す男がいる!?…呆れた。話にならない。離婚も有り得ない」

智哉はそう言い寝室に行ってしまった。

如月さんには母親をやめると言ったのに、彼には揺るぎない愛があるのに、

私はこの子達のママでいたかった。
ママを必要とするこの子達の想い以上に、私がこの子達を必要としていた。

天使だった。

No.77 09/03/19 00:04
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆離婚の文字が頭を右往左往する。如月さんを選ぶとしたら…必然的に子ども達とも離別せねばならない。何より智哉が許さない。

彼か子どもか…

………

そして私は、子ども達を…捨てた。
身勝手で浅はかな女だ。
辛いつわりに耐えお腹を痛めて産んだ子ども達。かけがえのない宝物を、捨てた。

母親とは何か?

女になった、あるいは女に戻った時点で、母親ではないだろう。
母親は、自ずを犠牲にしても、子どもを守るからこそ『母』なのだ。
如月さんに心奪われた時から、私は母親ではなかった。

不倫をした以上、母親失格、母親放棄に値する。

私に子ども達を育てていく資格はもうない。
如月さんと別れて、家族をやり直す考えには至らなかった。恋は現実を盲目にさせる。

「離婚して下さい」
ベッドに横たわる智哉に言った。
「子ども達は…あきらめ…ます…ウェッ」

諦めると口に出した途端、これまでの幸せな毎日や子ども達の成長が、走馬灯のように頭を駆け巡る。そして智哉の優しさ、強さも。
そのすべてを放ってまで、私は如月さんを選んだ。

No.78 09/03/19 05:41
三日月 ( b1o6h )

初めから全て読ませて頂きました。悲しくて涙が止まりません😭

子供の頃、母が夜勤の仕事で家を出て行く時の、あの寂しかった記憶を思い出しました😢

続きを楽しみにしています。

No.79 09/03/20 00:14
みなみ ( u5NLh )

初めてレスします
私も 一度不倫相手に盲目になり 我が子を手放しました。すぐに迎えにもどりましたが 子供の傷は癒えないですよね。
主さんの実話なら 随分辛いでしたね。

No.80 09/03/22 06:21
チビ ( ♀ 2uOAh )

初めまして🙇


私にも子供が3人居ます。子供達を思うと…😢


更新頑張って下さい🙇

No.82 09/03/24 08:34
しーママ ( 20代 ♀ 1eP8h )

>> 81 そんな風に言わなくてもいいんじゃないですか?
叶絵さんに何か事情があるかもしれないじゃないですか。 もしかしたら体調を崩してるかもしれないですし。。
皆さん更新を楽しみにしてるのは同じですから、静かに見守る事が必要だと思います。

叶絵さん、更新を楽しみにされてる皆さん、横レス失礼しました。

No.83 09/03/26 22:46
イヴちゃん ( FYO5h )

最初から読みふけりました。 悲しい😭子供達がタダタダ可哀想😭旦那さんも可哀想😭 でも現実に こう言う話し有り得ますよね😣 幸せな家庭を壊してまで 例え一緒に成ったとしても明るい未来は絶対 無いのに…悲しすぎます

No.84 09/03/28 22:03
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆私に背中を向けたまま、智哉は静かに言った。
「幸せってさ…案外簡単に崩れるんだな。こんな事が来るなんて、思ってもみなかった。…脆いもんだな」
「…」
「俺さ、あいつはそんなに本気じゃないと思ってた。家族持ちの女に本気になれるはずないって…だから昨日も俺に会うはずないって思ったのにさぁ、あいつ来るんだもん…参ったよ」
「…」
「俺、人に土下座されたの初めてだぜ…しかも真知子も本気なんだなぁ…参る」

智哉は肩を震わせている。

「…ごめんなさい」
ゆっくり智哉が振り返る。そして鋭いまなざしで、
「子ども達は…渡せない!」
そう言った。

「……はい…」
「離婚しよう」
「ごめんなさい」
「謝るのは俺にだけじゃないだろ?」

智哉は大きな人だ。今でも心底感謝している。

人を愛するという事を教えてくれた。
愛されるという事を教えてくれた。

今でも、
感謝しています。

No.85 09/04/04 08:18
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆如月と一緒になりたいとは思ってもいなかった。
いざ離婚といってもすぐさま家を出ることはできない。

次の朝はいつもの光景だった。
保育園の準備と弁当作り、朝食の支度…

「ママ~おはよ」
紗知は早起きだ。
「おはよう」
拓も起きる。熱はすっかり下がった。

「おはよう。早起きだな~」
智哉も居間に来た。

あの後これからどうするか淡々と話し合った。まずは仕事を辞めて新居を探すまでは、今まで通り家族で過ごす…

仕事を終え退職願を出したその足で実家に向かった。

「真知子?どうしたの?子ども達は?」
「お母さん達に話があって…」

居間では父が寛いでいた。母は怪訝な表情をしている。
「やっぱり何かあったのね?」
「…実は…ごめんなさい…私…好きな人ができて…」
父がゆっくり振り返り立ち上がると、思いっきり殴られた。
「何を言ってるんだ!何をバカな…子どももいる身分で…お前!」
何度も何度も殴られた。
「お父さん、待って!真知子の話も…」
咄嗟に庇ってくれた母も殴られた。
「黙ってろ!」
「私の娘です!殴らないでやって!」

母はいつでも私の味方でいてくれた。幼い頃から今まで…

その母までもを、裏切った。

No.86 09/04/04 17:10
叶絵 ( ♀ UpIAh )

◆「智哉君とは!?」
「…離婚します…」
「!?ふざけた娘だ!」「真知子、そんな事できるの?子ども達はどうなるの?あなた母親でしょう?子ども達の母親はあなたしかいないの!」

わかっている。重々わかっている。私さえ如月さんへの想いを断ち切れば済む話だから。
でも、できない。

「出て行け!お前の顔は見たくない!今日限り娘ではない!」
父の怒鳴り声が悲痛な叫びに聞こえる。
母は泣き崩れた。
「…情けない…」

「すみません…本当に…さよなら」
「真知子~」
母の私を呼ぶ声、生まれ育った実家、父と母の温もり…すべてを後にした。
振り返ってはいけない。

さようなら…お父さん、お母さん…


そして如月さんと会った。泣き腫らした私を優しく抱き締め、包んでくれた。
「ごめんね。こんな事になって。石田さんから何もかも奪って…」
「でも…如月さんがいるわ」

恋は盲目にさせる。目の前にある『今』しか見えない。
こんなに不確かで儚い関係に溺れ、確かに築いてきた家族の絆さえも揉み消す。

私は母親としての自分よりも女としての自分を選んだ。

後悔している…

No.87 09/04/07 22:17
しましま ( 20代 ♀ BfA8h )

初めまして😃
うちには1歳半になる娘がいます。
いつもは育児掲示板を覗いているのですが、たまたまこのスレを見掛けて最初から読ませていただきました。
小説なんて普段読まないから、なんか凄いリアルで切なくて、自分と重ねながら読んでいてウルウルしました😢😢
例え自分にも好きな人ができても、可愛い幼い我が子を置いて出て行くなんて…私には出来ません😭

もしこれが実話なら、私、主さんを絶対に許せません。どうかフィクションであって欲しいです。

長々と失礼しました🙇
頑張ってくださいね😃続きを楽しみにしてます😃

No.88 09/04/08 02:46
クロ助 ( qWFK )

>> 87 もっともっと酷い現実は有ります。
拝見させていただき、我が子の寝顔を横に、1人でも多くの母親に、自分を見つめ直す薬となる事を祈ります。    …3児のシングルパパ…
失礼いたしました。

No.89 09/04/08 15:57
父子家庭 ( bMigi )

この話と同じ様な経験を持つ者です。 元妻は他に好きな男ができ子供を置いて出ていきました。裁判してでも子供は渡さない!と言った元妻ですが結局は思い通りにはなりませんでした。 その1年後、彼女は浮気相手と再婚し、3年ほど幸せだったみたいですが、再婚相手が突然亡くなったそうです。 置いてきた子供が恋しくなったのでしょう?6年振りに連絡がありました。 会わせて欲しい! 再婚し子どももいて何と我儘な!と思いました。 しかし子供には罪はありません。たった一人の母親ですから。 私が子供を渡さないと決心したのは、元妻の「子供の人生はわかるけど私の人生はどうなるの?」という言葉でした。 母親であるまえに女です。と平気で言い放ったその言葉は絶対に忘れません。 心から憎んでます! 子供の事を一番に考えられない様な親は結婚して家庭をつくる資格など無いと思います。男も女もです!

No.90 09/04/11 06:17
タンポポ ( ♀ 0dFVh )

>> 89 私の彼の母親も彼がたった6歳の時に彼を捨て男に走りました。

相手の男は突然交通事故に合い亡くなったそう。

私はそれを聞いたとき偶然ではなく天罰だと思いました。

他にも私の周りで子供、家庭を捨て不倫して一緒になられた方はどちらかが事故、病死で早く亡くなられていることがびっくりするほど多いです。

これだけあると偶然ではなくやはり天罰と考えてしまう。

子供を捨て女、男に走るのは許せないです。

No.91 09/04/11 10:54
匿名 ( ♀ SJ1Ch )

主さん横レスすいません🙇

あの、皆さんここは小説ですよ❓ まだ途中だし、この後の展開が気になってる人が私も含めいると思います。

いきなり批判多くなったら主さんも書きにくくなると思うし、更新されたかと思って見たらまた関係ないレス😔

皆さん完結まで感想・批判はやめませんか❓
不愉快なら読まない事です‼

No.92 09/04/11 19:55
叶絵 ( ♀ UpIAh )

🌼皆様、ゆっくりの更新で本当にすみません💦ご迷惑かけます。

温かいレスと描写を区別するため、◆の他に★をつけます。

ご了承下さいませ🙇

No.93 09/04/11 20:18
叶絵 ( ♀ UpIAh )

★私達は、パパが仕事で不在中じいちゃんの家で暮らした。保育園に行かないかわりに、昼間はばあちゃんが夜はじいちゃんが本当に良く相手をしてくれた。寝るのが怖かった私達に、ばあちゃんは子守歌をたくさん歌ってくれたから安心して眠ることができた。ばあちゃんは決して『ゆりかごの唄』だけは歌わなかった…ママがいつも私達に歌っていたから…おそらくばあちゃんもママに歌っていただろうから。
兄の様子を危惧して、パパは休みを取っては大学病院に連れて行き、カウンセリングとリハビリをしていたが、なかなか良くはならなかった。
何日過ぎただろう…
「そろそろ家に帰らないか?」
パパが言った。
「ママ、いないもん」
私が言う。
「うん。いないけど、ここはパパ達の家じゃない。ママがいなくても、あそこがパパとお前達の家なんだ。パパはお前達と頑張って生きていきたい…帰らないか?」
パパは相手が子どもでもいつだってちゃんと説明してくれる。いつだって尊重されていた。
「…か、か、かえる」兄が言った。
「あ、あそこ、が、ぼ、ぼくらの、う、う、うち!」
パパの目から大粒の涙がボタボタ落ちた。

No.94 09/04/13 02:29
泉 ( 20代 gs2di )

本当に切ない話ですよね…😭
息子さんがとにかく可哀想で…
私は家出しましたが、子供達は連れて来ました。
でもたまに元の家が恋しくなるみたいで…
子供達の心を私は犠牲にしているのかな…?って罪悪感に苦しめられたり…

この小説を読んで、みなさまが家庭の大事さを改めて感じる事ができたら…と願って止みません。

No.95 09/04/14 21:31
叶絵 ( ♀ UpIAh )

★ママのいない家は、殺風景だった。
…でも…
家に帰ってきた。ここが私達の本来の居場所だと、肌で感じた。

兄も陸も『ママ』とはもう言わない。
わかっているから。
呼んでも叫んでも、もうママは応えてくれないことが、嫌というほどわかったから。

「…うち、だな…」
パパがボソッと呟いた。
「お、お、おかえり!」
兄が凄まじく大きい声で言った。
「かえり~」
拓も真似する。
だから私も負けじと、
「ただいま~!おかえり~!」

それから、みんなでママの残像を消し去るがごとく、
「ただいま~おかえり~!」
を笑って繰り返した。
ここが私達の家。
ママの匂いや愛用品がたとえなくとも、

もう、焦がれない。
焦がれてはいけない。
そう、言い聞かせていたよ。

ママ。

No.97 09/04/17 20:20
みさ ( ♀ mJtGh )

>> 96 主様、愛読されてる皆さん、横レスすいません。

ひつじさん!!
貴方の経験は大変悲しい辛い出来事だと思いますが…
ここは主さんの板ですのであなたの辛い経験談は場違いかと!

No.98 09/04/17 22:20
匿名 ( ♀ dGTFh )

>> 96 削除されたレス うんうん‼ひつじさんのレスは場違い😥
ここの板は主さんの小説であって経験談や人生話するレスじゃないから💦
他に行くかスレ立てしなきゃ💨

主さん、更新をのんびり待ってます‼

No.99 09/04/20 10:54
叶絵 ( ♀ UpIAh )

★パパは新しい保育園を見つけてくれた。
兄は年長だから、なるべく小学校でも友達と一緒にいられる区域の保育園を探したそうだ。
新しい環境、ママのいない環境に否応にも馴染まなくてはならない。
不思議と兄は新しい保育園を楽しみにしていた。

「ほ、保育園、う、嬉しい」
兄がそう言うので、私もなんだかワクワクし、
「ほいくえ~ん!」
と二人でおどけてはしゃぎまくった。陸もおどけて踊る。

ママのいない家で過ごすよりも、ずっと意味があった。

我が家に戻った翌日から、私達兄弟は今までとは違う保育園に行く。期待と緊張を今でも覚えている。

ママがいなくても、私達は頑張って新しい環境に入ったよ。本当に頑張った。楽しいフリも得意になった。
もう誰も『ママ』とは言わないよ。

私達、頑張っているから。
淋しくて枕を濡らすこともなくなった。

明日も保育園。
そう、私達にはママがいなくたってへっちゃらな場所が、またひとつできたんだ!

No.100 09/04/20 11:11
叶絵 ( ♀ UpIAh )

★私達の通う保育園はマンモス保育園で、園児がたくさんいた。
正直面食らったが、新しいお友達はすぐできた。
子どもの順応性はすごい。

園では私達の事情をよくわかってくれたらしく、母の日や父の日なんかの製作を
『今日は母の日と言いますが、大好きな女の人へありがとうの日です』
と言ってくれたから、みんながお母さんの絵を描いて、私達がばあちゃんやおばあちゃんの絵を描いても、誰も突っ込みなんていれなかった。
それがどんなに安心したかわからない。

今でも、母の日なんて糞食らえと思うけど、ばあちゃんやおばあちゃんに毎年心から感謝できる日に、保母さん達がしてくれた。

父の日もそう。
パパ方のおじいちゃんは、私達が生まれる前に亡くなっていたから、私達はパパとじいちゃんに精一杯の似顔絵を描いた。

それを誰も咎めない。素敵なお友達に囲まれて、私達は毎日が楽しかった。迎えにはばあちゃんかおばあちゃんかパパが来てくれたし…

ママがいなくたって、大丈夫。
大丈夫になる!

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