作者はあなた✨ケータイ小説
小説書くの好きな人😃
読み切りなカンジでタイトルも付けて、ちょっと怖いミステリー小説書いて下さい✨
上手い、下手とかは気にしないで、思いついたら載せて下さい✨
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カツコツ
カツコツ
カツコツ
どれくらい歩いただろうか…
午前1時半頃ある峠に車が差し掛かると突然エンジンが止まった。
携帯をかけようとポケットから取り出すが圏外になっている。
仕方なく私は、
人家に助けを求めるため車をその場に置き歩き出した。
車が通ったら助けて貰おうと期待したが全然一台も通る気配がない。
その内、だんだんと濃い霧が出てきて私の体は氷の様に冷たくなっていく…するとトンネルが見えてきた。
500mほどある薄暗いトンネルを中間ぐらいまで進むと
突然
RiRiRi
RiRiRi…
携帯の着信音が鳴りだした。
ドキッ
「!?」
私は慌てて取り出す。
見ると圏外なのに着信音が鳴っている…
RiRiRi
RiRiRi…
恐る恐る出てみると
「わ た し よ !
わ た し !!」
その聞き覚えのある声に驚愕した。
「!!!」
その声の主は、私が三日前に口論の末、冷たい土の中に埋めた人なのだから…
「い ま
い く わ !!」
プツ
ズズズ…
ズズズズズズ…
ズズズズズズ……
だんだん何かがする音が近づいてくる…そして、私は…
Fin
>> 3
_続_
私は背後に気配を感じた。
振り向くと、
ソコに立っていたのは
…カッ、カッパだった!
「うわぁ!!カッ…パパパパぁ!?」
「ちょっと先輩!?
大丈夫っスかぁ!?」
あれ?
私が見た…カッパは、今一緒にキャンプに来ている…同じ大学の天文部に所属している…後輩の河童(こうどう)だった。
「な…何だよ。脅かすな!」
俺は突然現れたカッパ……河童に罵声を飛ばした。
「だって先輩の車…後ろ向いたら付いてきて無いんスもん!」
「あっ…あれはお前!突然車のエンジンが……だなぁ…。」
私はコレまでのいきさつを、彼に話した。
…電話の話を除いて…
彼は半信半疑の目で私を見ていた。
クソっ!信じてないな!!
しかしせっかく助けに来てくれたのだ。ここは素直に感謝すべきだろうか…。
私は河童に連れられ…トンネルを出た。
外に出ると、同じ大学の部員達が迷惑そうに待っていた。
「せ~ん~ぱぁ~い!
どこ行ってたんですかぁ!?
もぅ、ずっと探してたんですよ!!」
天文部1元気の良い山下 美代子が、真っ先に文句を付けてきた。
まぁ、勝手にうろついたのは悪かった……と思っている。
しかしあの電話…
>> 5
🐾続🐾
おかしいぞ!?
確かにココに埋めておいた筈なんだ!!
クソ!!どうなってんだ一体!!!有り得ない!
だって俺は…確かにバレないように埋めといた筈なんだ!!
大体…こんなクソつまらねぇキャンプに参加したのだって…あいつらが…天文部の部員共がウッカリ見つけて掘り出したりしないよう、するためであっ…てだな…
「…畜生!!!」
俺の叫びが木霊するのと同じくして、林の中に不気味な山犬の鳴き声が木霊する。
『山……犬?
の…仕業なのか?
だとしたら……いや、だとしたらこんな……掘り返した後をキレイに埋め直すわけがない!!
やっぱり誰かがココに来たんだ!!』
俺が頭を抱え込むのと同時に…一枚の紙切れが目に映った。
『なっ……紙…切れ?』
俺は手袋をはめたまま、その紙切れを拾った。
《アナタは彼の人を…
殺しても尚…思い続けているのですか?
私はアナタに苦痛を強いるつもりはありません。
私は…アナタと共にある。
彼の人は…私が責任を持って処理しておきました。
ですがもう一人…悪魔が…アナタの所行を見ていた。
気を付けなさい…
その人は、七人のうちの誰か………》
泥でこれ以上読めない。
七人……部員か!?
>> 7
👣続👣
俺はハッと……
…気が付いた。
まさか…先輩が…?
今日、このキャンプに参加してるのは…俺を含む八人。
うち、一人の女生徒に俺は心当たりがあった。俺と…死んだ"香奈恵"を引き裂いた存在……いや、正確には"香奈恵"と俺の関係を壊したのは俺自身か…。
だがしかし、そのキッカケとなった人物を俺は知っている。
桜葉 京子……先輩…
彼女が……散歩に誘ってきて…それを"香奈恵"が見ていて…
それで……喧嘩になって……
それで………
それで……
『行かないで…
…先輩のと・こ・ろ・に…』
『うっ…うわぁぁぁ!!!香奈恵ぇぇ!!!
死ぬな……死ぬ……な……』
……冷たい……わざとじゃない……わざとじゃなかったのに……軽い弾みで……"香奈恵"……起きてくれよ……"香奈恵"?
横たわり……口からすごい量の吐血をする彼女は……既に白くなり…息絶えていた。
俺は……殺すつもりなんか……無かったんだ!!!
"香奈恵"!"香奈恵"!
畜生……っ!!
…それからこのキャンプ場を訪れ……林の中に彼女を……
それを……桜葉 先輩は一部始終見てたのか。
📴
小学生2さん。
ナイ
>> 9
👄続👄
……見ていた……
先輩は俺が、"香奈恵"を殺したのを……
俺が、"香奈恵"をここに埋めたのを……
……見ていた……!
「……イヤ待て、まだそうと決まった訳じゃ無い。大体……もう一人の"悪魔"って誰なんだよ!!」
『もう一人の悪魔が、あなたの所行を見ていた』
もう一人の"悪魔"……
『その悪魔は、七人の内の……』
七人……俺を除く、天文部の部員の中の誰か……
そう考えるべきか……この辺りに人は住んでいない。
ウチの天文部の…歴代の先輩達が買い占めた別荘地。
薄気味悪く、物好きでも無い限りはこの地域には人は来ない。
そう、同じ天文部で無い限りは……
そしてその中の誰かが、俺の所行を見ていた……そしてソイツを始末しないと……俺は本当に捕まってしまう。
更に、その中にもう一人……おそらくは桜葉先輩だろう。
俺が"香奈恵"を殺して、ここに埋めたのを見ていた。
彼女が"香奈恵"の死体を…よそに棄てたのか…?
だったら……
まずハ彼女カら殺サナいト
『俺の"香奈恵"を……"棄てた"ダト?!
…殺してヤる!!』
📴
主…来ないね
- << 12 続 「そうだ…」 隼人は天文部みんなで星の観測をしている時に、気付かれないよう桜葉京子にそっと近づくと手にメモ書きを渡した。 《五時に別荘の裏の倉庫で逢いたい。》 京子はメモを見るとコクッと頷いた。 別荘のラウンジで熱々の珈琲を飲みながら、皆の会話が弾む。 「私、隼人さんと一緒の部屋が良かったな~っ。」 山下美代子はじゃれた声をかける。 「僕の部屋なら大歓迎だけど…」 同じ一年のクラスの河童が言う。 「え~っ!カッパはタイプじゃないわよ。」 美代子は舌を出して笑った。 他の部員達も笑った。 四時半に各々が一階と二階へと別荘の部屋に散って行く。 私は二階に上がるとき、チラッと京子の方に目線を送った。 京子もチラッと見ると、そのまま一階の自分の部屋に歩いていった。 私は、部屋に入るとベッド脇に無造作に置いているバックからサバイバルナイフを取り出し懐に入れた。 チッ チッ チッ 腕時計の秒針が頭に鳴り響く。 ギィ~ッ 四時五十五分になると懐中電灯を持ち部屋を出て階段を下りると鍵を持って倉庫に向かった。 …しかし、倉庫の扉は既に開いている… 主さん来ませんね💦
>> 10
👍この辺でおさらいね👍
主人公:臼井 隼人(うすい はやと)
…主人公。大学2年生。ガールフレンドの"香奈恵"を喧嘩の衝動で殺してしまい、死した彼女を別荘地の林の中に埋葬する。
部活の合宿で死体が見つかるのを恐れ、同行。
殺した彼女"香奈恵"に対し、異常な程の歪んだ愛情を持っている。
死体が『処理された』事を知り、恐らくその犯人である…桜葉 京子の殺害を決行しようとする。
そしてその傍らで、"もう一人の目撃者"と…"謎の電話の女性"を探す。
香奈恵
…主人公のガールフレンド。大学2年生。三日前の夜…口論の末に主人公に殺され、遺棄された。
現在…彼女の"屍"を巡り、新たな"惨劇"が幕を開けようとしている。
桜葉 京子
…主人公と香奈恵の先輩。大学3年生。事件の夜、主人公と歩いていたところを"香奈恵"に目撃され…それが原因で今回の事件が起こった。
現在、一緒に合宿に参加している。
"香奈恵"の死体を他所に移した可能性が高いが…真意の程は不明である。
河童
…主人公の後輩。大学1年生。
顔と髪型がカッパに似ている。
"目撃者"の可能性有り。
山下 美代子
…後輩。大学1年生。
"目撃者"の可能性有り。
>> 10
👄続👄
……見ていた……
先輩は俺が、"香奈恵"を殺したのを……
俺が、"香奈恵"をここに埋めたのを……
……見ていた……!…
続
「そうだ…」
隼人は天文部みんなで星の観測をしている時に、気付かれないよう桜葉京子にそっと近づくと手にメモ書きを渡した。
《五時に別荘の裏の倉庫で逢いたい。》
京子はメモを見るとコクッと頷いた。
別荘のラウンジで熱々の珈琲を飲みながら、皆の会話が弾む。
「私、隼人さんと一緒の部屋が良かったな~っ。」
山下美代子はじゃれた声をかける。
「僕の部屋なら大歓迎だけど…」
同じ一年のクラスの河童が言う。
「え~っ!カッパはタイプじゃないわよ。」
美代子は舌を出して笑った。
他の部員達も笑った。
四時半に各々が一階と二階へと別荘の部屋に散って行く。
私は二階に上がるとき、チラッと京子の方に目線を送った。
京子もチラッと見ると、そのまま一階の自分の部屋に歩いていった。
私は、部屋に入るとベッド脇に無造作に置いているバックからサバイバルナイフを取り出し懐に入れた。
チッ
チッ
チッ
腕時計の秒針が頭に鳴り響く。
ギィ~ッ
四時五十五分になると懐中電灯を持ち部屋を出て階段を下りると鍵を持って倉庫に向かった。
…しかし、倉庫の扉は既に開いている…
主さん来ませんね💦
- << 14 💀続💀 『何だ……?扉が…』 隼人はソッと、中を覗いた。出来る限り聞き耳を立て…出来る限り忍び足で…出来る限り目を凝らして… 利き腕の右手が自然と…懐のナイフへと伸びる。服の下から柄を握り締め、もう片方の左手で…服の上から鞘を握る。 汗が…服に染み込むのがわかる。 不思議と手が震えていた。別に、隼人は殺すのが怖い訳では無かった。 隼人は…懐のナイフから両の手を離した。 …この震えは…焦り。隼人は、彼女を確実にしとめなければなら無い。 だがその前に……"香奈恵"の居場所を聞き出さなければならない!! まず"香奈恵"の居場所を聞き出して……それを確認する必要がある。 『彼女と…京子と、"香奈恵"の所在を…"香奈恵"の姿を見に行った後で………今度は彼女を ……始末スル……』 隼人は扉から中に入り……ソッと倉庫の中を見渡した。 中は真っ暗だった。しかし隼人にはそんな事は関係なかった。 今の隼人には、殺人衝動を抑え込む事の方がよっぽど… そんな時だった… 隼人の殺人衝動が、その一瞬で削げてしまった。 京子が…首を切られて死んでる… 📴 ま、良いさ
>> 12
続
「そうだ…」
隼人は天文部みんなで星の観測をしている時に、気付かれないよう桜葉京子にそっと近づくと手にメモ書きを渡した…
💀続💀
『何だ……?扉が…』
隼人はソッと、中を覗いた。出来る限り聞き耳を立て…出来る限り忍び足で…出来る限り目を凝らして…
利き腕の右手が自然と…懐のナイフへと伸びる。服の下から柄を握り締め、もう片方の左手で…服の上から鞘を握る。
汗が…服に染み込むのがわかる。
不思議と手が震えていた。別に、隼人は殺すのが怖い訳では無かった。
隼人は…懐のナイフから両の手を離した。
…この震えは…焦り。隼人は、彼女を確実にしとめなければなら無い。
だがその前に……"香奈恵"の居場所を聞き出さなければならない!!
まず"香奈恵"の居場所を聞き出して……それを確認する必要がある。
『彼女と…京子と、"香奈恵"の所在を…"香奈恵"の姿を見に行った後で………今度は彼女を
……始末スル……』
隼人は扉から中に入り……ソッと倉庫の中を見渡した。
中は真っ暗だった。しかし隼人にはそんな事は関係なかった。
今の隼人には、殺人衝動を抑え込む事の方がよっぽど…
そんな時だった…
隼人の殺人衝動が、その一瞬で削げてしまった。
京子が…首を切られて死んでる…
📴
ま、良いさ
- << 16 続 『京子』・・暗闇の中、隼人は声を掛けてみた 京子は黙ったままだった ハッ❗隼人はふと我に返り暗闇を見渡した 誰か居るのか❓ しかし暗闇の向こうに人の気配はないようだ と❗その時京子が動いた 《ん 生きてるのか❓ 死後硬直なのか❓》 頭で考える か否や 京子~❗心の中で叫びながら近づいた よく見ると京子の左手にナイフが たしか右利きのはずだが❓ 口が聞けるのか❓ このままとどめを刺すべきか❓・・・
主デス😺✨
カキコミ遅くなってごめんなさい😔
リレーストーリーなんで私も考えようとしたんですけど…思いつかなくって…😥💦
ストーリー面白いけど怖い…!(>_<;)
しかも今、スゴイ急展開…😨
先が凄い気になります‼
>> 16
🐜続🐜
『コイツ…まだ微かに息が……』
桜葉 京子は死んではいなかった。微かながら…まだ口で呼吸しているようだった。
幸いなことに…舌根沈下を起こしていなかったのだろう。
…しかし、この血の量……長くは保たない。
倉庫の床は地面が剥きだしになっており…土に血液がしっかりと染み込んでいる。故に…彼女自身もそれ程、全身血まみれと言うわけでは無かった。
しかし彼女は…俺が静かに眼前に忍び寄ったにも関わらず…まるで目の焦点がハッキリとしてい無い様子だった。
「見えて……無いのか?」
彼女は幸い急所を外されたものの、凄い量の血を流しており…恐らく貧血が原因であろう。何も見えていないのだ。
恐らく今…彼女の目の前は真っ暗な筈だ。隼人はそう確信した。
改まって近付いて…ようやく確認出来たが、彼女は首の少し下を刺されており…
その為かは分からないが…運良く即死は免れたようだ。
「誰が……こんな…
『…もう一人の悪魔が…』
…!!」
もう一人の目撃者…
『…まさか!もう一人の目撃者が…俺にバレないように…桜葉 京子を……!?』
📴
んじゃ、主さんは読者第一号って事で。
>> 17
続
(然し、どうにかして香奈恵の事を聞き出さないと…それにしても一体誰が…京子が見ているかも知れない。)
「京子!一体誰にやられたんだ!!」
体を揺すった。
最後の力を振り絞って震えた手を上げると右手の人差し指を一本突き出した。
「京子…人差し指がどうしたんだ!?」
事切れたのか手が床に力無くパタッと落ちた。
(人差し指の意味は何なんだ…
イチ とも取れるな…
一年生…後輩の中の誰か…
一階…別荘の部屋の残り三部屋の誰か…
上… 上田健…天文部部長…
色々意味が取れるな…
このままでは不味いとにかく京子の遺体をどうにかしなくては…)
🍺色々な人もリレー小説チャレンジしてみては☝
>> 18
🐛続🐛
京子は完全に息を引き取った……
脈もない、呼吸もない、瞳孔が開いており、心臓も停止している……
だが不思議と……彼女の顔は微笑んでいた。
『……何で……笑ってやがる…んだ?』
…少なくとも、第三者からしてみれば彼女のその笑顔には、一点の曇りもなく…純粋で幸せそうだっただろう。
…だがしかし、隼人の目には…そうは映らなかった…
『この女……何を笑っていやがる……
……畜生!!!』
隼人はブチ切れた。だが音をたてる訳にはいかない。
隼人は自分の両の腕を掴み、カタカタと震えだした。
『畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生!!!!!さっさと死にやがって!!!"香奈恵"をどこに…!クソっ!!!』
両の手の十本の指に力が入る。腕から…服の下から血がにじむ。
『…犯人がもう一人……部員の中に居る筈だ。
見つけ出して……殺してやる…!
…だが直ぐには殺さない…
ソイツならひょっとすると……"香奈恵"の隠し場所を知っているかも知れない。
見つけ出し……拷問して……"香奈恵"の居場所を聞き出してやる!!』
隼人は顔を上げると、静かに立ち上がった。
📴
『お調子者4』改め『バトー』です。
宜しく。
>> 19
続
隼人は京子を寝かせたまま傍に有った机でカモフラージュした
《よし 暫くは見つからないだろう》
倉庫に鍵を掛けながらそう呟いた
真っ暗な中
別荘に着いた時を想像した・・・
もし もしも・お帰り~
と声を掛けられたら
外出を知っていた❓
どこか行ってたんですか~❓と聞くのが普通だろう
初めに声を掛けた奴が怪しいのか・・
そんな事を考えながら夜道を歩いた
いや 待てよ
ひょとしたら今も暗闇の向こうから俺を見つめているかも知れない
あの天に向けた人差し指の意味は❓
とりあえず部長の部屋へ行ってみよう・・・
バト―さん御新規さんと思っちゃた😂
よろしくね
- << 24 😱続😱 隼人は出来る限り忍び足で別荘へと戻っていった。 『ヘタに部員共に見つかったら面倒だ…… 今別荘に帰って…バッタリ部員の誰かに出くわしたら、俺が外に出ていたことがバレてしまう。 連中が、京子が居なくなったことに気づき…捜索し始めた時… 連中が…京子の遺体を見つければ、真っ先に警察に電話するだろう。 仮に、京子が見つからなくても…やはり連中は警察を呼ぶはず… そうなると真っ先に疑われるのは俺…! 確かに殺したのは俺じゃない。だがしかし、死体を隠した時点で…『死体遺棄』の罪になる可能性が高い。 それに、そうなると…捜査の過程で"香奈恵"を殺した事がバレてしまう… イヤ…この際警察なんて怖くない。 怖いのは……彼女の遺体が見つかり、火葬され… …二度とあの顔に触れることが出来なくなること… 俺が何年も刑務所に入っている間に……彼女は骨と化し…墓石の下で…どんどんと朽ちていく… 俺は…死んでても良いから……もう一度彼女…彼女の顔に触れたいだけなんだ! そして俺は……彼女の傍らで…自らも命を絶ちたい……それだけだ…』 隼人はしばらく立ち尽くした。
>> 20
続
隼人は京子を寝かせたまま傍に有った机でカモフラージュした
《よし 暫くは見つからないだろう》
倉庫に鍵を掛けながらそう呟いた
…
😱続😱
隼人は出来る限り忍び足で別荘へと戻っていった。
『ヘタに部員共に見つかったら面倒だ……
今別荘に帰って…バッタリ部員の誰かに出くわしたら、俺が外に出ていたことがバレてしまう。
連中が、京子が居なくなったことに気づき…捜索し始めた時…
連中が…京子の遺体を見つければ、真っ先に警察に電話するだろう。
仮に、京子が見つからなくても…やはり連中は警察を呼ぶはず…
そうなると真っ先に疑われるのは俺…!
確かに殺したのは俺じゃない。だがしかし、死体を隠した時点で…『死体遺棄』の罪になる可能性が高い。
それに、そうなると…捜査の過程で"香奈恵"を殺した事がバレてしまう…
イヤ…この際警察なんて怖くない。
怖いのは……彼女の遺体が見つかり、火葬され…
…二度とあの顔に触れることが出来なくなること…
俺が何年も刑務所に入っている間に……彼女は骨と化し…墓石の下で…どんどんと朽ちていく…
俺は…死んでても良いから……もう一度彼女…彼女の顔に触れたいだけなんだ!
そして俺は……彼女の傍らで…自らも命を絶ちたい……それだけだ…』
隼人はしばらく立ち尽くした。
>> 24
💣続💣
隼人はしばらく、近くの茂みに身を潜め…別荘の中から部員達が窓際からこちら(外)を見ていないかをチェックした。
『よし……今なら別荘に戻れる……予定通りだ。』
現在午前六時前。
朝日が森に差し掛かっている。
昨日の晩九時頃…大学を離れ…午前三時にこの別荘地に到着した。
午前四時頃に、各自…部屋分けをし…みんなでコーヒーを飲んで…各自就寝。
午前五時頃に、京子の死に際に遭遇。
『部員達は寝ているだろうが…やはり念には念を入れ…細心の注意を払うべきだな。』
隼人は周到な計画を既に実行していた。
まず、別荘地に着いて…コーヒーを飲み終えた後…配布した夜食に、睡眠剤をまぜておいた。
勿論、致死量の睡眠剤をまぜておいても良かったのだが…睡眠剤が足りなかったのと、出された夜食と言うのがホントにつまめる程度の極少量の物ばかりだったため、バレ無い用に少なくしておいたのだ。
さらに言えば…京子が"香奈恵"を他所に遺棄したと知り…予定が狂ったためだ。
他の計画と言うのは、まず…車を全て…走れないように細工したこと。そしてもう一つは、電話回線を切除した事だ。
ここは人里からかなり離れている。
>> 25
👂続👂
故に、車無しでは人里には戻れず…
更に携帯もここでは使えないため(事前に検証済み)、まず電話回線を切除すれば…警察だって呼べない。
仮に足で山を下ろうとしても…(事前に隼人が用意しておいた)バイクで追いつき……始末することが出来る。
『ヤツらは既に、地上の牢獄に入った。
だが安心しな…もし…もしも、"もう一人の目撃者"を見つけ出し…"香奈恵"の居場所(在処)を見つけ出すことがたら………俺は真っ先に"香奈恵"の所に行き…自害する…
だから……"香奈恵"が見つかったら逃がしてやる。だが…
……モシ見ツカラナカッタ時ニハ……』
この時…隼人は鬼の様な形相をしていた。
『…"もう一人の目撃者"は、俺が京子の死に際に遭遇したのを知っているのか?』
隼人が駆けつけた時…既に京子は虫の息だった。
そして、現場に人の気配はなかった…
『…おそらく、俺が京子の死に際を目撃してたのは知らないはず……だが、俺が京子と待ち合わせしてたのを……知ってる可能性がある……
なら、ヤツも十中八九…警戒している筈!』
隼人は立ち上がり…静かに別荘へと走っていった。
📴
書きすぎた。
すんません。
>> 28
🍶続🍶
『どうなってやがる!?
何で…部長が…イヤ!今はそんな事どうでも良い!
恐らく"もう一人の目撃者"が。
』
隼人は別荘の影まで走りよってすぐ…その場に立ち尽くした。別荘の中からは見えない、建物の影…そう、死角だ。
『……大体いきさつは分かる…』
隼人は立ち尽くした状態のまま、その場で考え込んだ。
『恐らく"もう一人の目撃者"は…京子を殺した直後…俺に見つからないよう直ぐに、現場を去ったんだろう。
そしてこの宿舎に帰ってきて直ぐに、部長と鉢合わせになり……部長の口から、その時間外出していた事がバレるのを避け…殺害した。
と来ると、やはりソイツは…京子と俺が待ち合わせて居たことを事前に察知していた……訳か。
しかし、部長の死体をこんなところに放置するとは……よっぽど焦っていたのか?』
隼人は静かに考えながらも、周囲に対する警戒を解くことは無かった。
『…まぁ、何でも良い…見つけ次第殺してやる。』
隼人は目つきを変え、ソッと一階の便所の窓から宿舎へと入っていった。
こうして…
…悪魔と悪魔の…
…静かなる殺し合いが幕を開ける…
📴
高校生21さん、遠慮せずに参加して下さい👍
>> 29
続
するりと窓をくぐり抜け、隼人は別荘の中へと戻る。
便所を抜けると、別荘の玄関と直接繋がる広間に出る。
別荘は木造なので、足音が立ちやすい。
部員が目を覚まさないよう、慎重に歩く。
『目撃者』が警戒して夜食を食べなかった可能性はあるが、上田部長が外に出ていたというのはどうもおかしい。
混入させた睡眠薬は殆んど効果がなかったのかもしれない。
歴代の部員がそれぞれに手を加えてきた別荘は、作りは古いが独特の趣きがある。
西洋の屋敷の様な重厚な暖炉があると思えば、現代風のガラスのコーヒーテーブルが同じ空間にあったりする。
隼人は広間の中心から周囲を眺める。
北に玄関、東と西に部屋が一つずつ、南向きには、二階への階段を挟むように部屋が二つ、一階は計四部屋が広間を囲む様に配置……それに加えて簡単なキッチンとトイレが南東、南西の角にそれぞれ配置されている。
階段は壁に当たるまでは一本で、そこから壁ぞいに二股に分かれている。
二階はキッチンとトイレが無く、北側に大きな窓が有ることを除けば、ほぼ一階と同じ配置の四部屋……広間は吹き抜けになっている。
合計八部屋……だ。
参加させてもらいます
>> 31
続
そう考えながら二階の自分部屋に向かおうと階段を半分程登り上がった時、
カシャン
一階の方から何か物音がした。
(さっき、一階便所の窓から入った時には気配など感じ無かったが…)
ピリピリと神経を研ぎ澄ませ、懐に忍ばせてあるサバイバルナイフに手をかけたまま、音を立てないようゆっくり下っていった。
手に汗が滲む…
ギィ~ッ
と、同時に二階の部屋の扉が開く音が聞こえた。
「!?」
(くっ!!どうする…)
🍺なかなか、スリリングな展開のリレー小説になってきましたね😨皆さん挨拶が遅れました。アル🍺と言います。宜しく 〆
m⊆(_ _)⊇m
主さんも、他の方も参加すると先が見えないから楽しいよ😁
>> 32
♒続♒
『まっ…マズい!慌てるな……冷静になれ!
何を戸惑っているんだ俺は! そうだ落ち着け!』
そう心の中で、隼人は自分に言い聞かせた。言い聞かせながら、急ぎ足で階段を降りていった。そして、上からは見えない…階段の下のギリギリの死角に隠れ…息を殺した。
「ふぅっ、よく寝た!」
『…この声は…一年の小島?』
小島 タカシ、今年入ってきた一年生である。
『ヤツは確か、二階の東南の部屋に居た筈…マズいな…俺の部屋は奴の隣。
上手い事誰にも見つからないように部屋に戻らなければ…ややこしい事になるのに…』
隣の部屋に居た小島が目を覚まし…隼人はバツが悪そうに軽く舌打ちをした。
『…もし、また誰かが起きてきたら…更にややこしい事になるぞ。
…ましてや、この一階フロアの誰かが部屋から出てきたら…真っ先に俺は見つかってしまう…』
隼人は忍び足で便所へと駆け込んだ。そして、個室便所に入り…鍵を閉めた。
『……どうするべきか、何とかして目撃者を捕らえなければならないのに………クソ!"香奈恵"の居場所さえ分かれば…真っ先に、目撃者なんか気にせずに全員始末できるのに…』
📴
段々知能戦になってきましたね
- << 35 続 (いや…待てよ) 隼人は大事な事を見過ごしていた。 (自分が一番早く起きたことにすれば済む話じゃないか) ギイ…… 扉が音を立てて軋む。 テーブルで朝のコーヒーを飲もうとしていた小島はぎょっとした。 「……隼人先輩!?何だ……起きてたんですか?」 「起きてちゃ悪いのかよ?」 「……まあ俺の心臓には良くはなかった気が……」 「多分気のせいだ」 「じゃあ気のせいでいいですよ……コーヒー飲みます?」 「ああ、悪い」 まずまず自然にごまかせた。上出来だ。 「タカシ君、私にも貰える?」 そう言って一階東の部屋から出て来たのは2年の一ノ瀬香織だ。 「もちろん。香織先輩はブラックですよね?」 「覚えのいい後輩で助かるわ」 あくびをしながらそんな事を言う香織は、無造作に起きて来たように見えて最低限のメイクはしっかり整っている。 「タカシ~私もコーヒー、って聞いてる~?」 「聞いてる聞いてる!……たくっ、まとめて言えよ、メンドイな……」 「聞こえてる~」 対称的にスッピンで一階西部屋から出て来たのは1年の橘美咲だ。 とは言え彼女はノーメイクでも十分な顔立ちだった。 とりあえずキャラ確定
高校生さんへ
もしよかったら
見取り図書いてもらえるでしょうか☝
配置を📝してたら、ごちゃごちゃになって💦お馬鹿なもんでスイマセン😂お手数かけます😚
因みにレス30参考に自分の頭の中の見取り図です💦
⬇
2F
 ̄ ̄ ̄ ̄窓 ̄ ̄ ̄ ̄
上 臼
― ―
河 |≡| 小
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1F
 ̄ ̄ ̄ ̄玄 ̄ ̄ ̄ ̄
❓ ❓
― ―
山 |≡| 桜
― ―
🍴 👄 🚻
勝___🔥____
🍴=キッチン 🚻=トイレ
👄=ラウンジ 🔥=暖炉
勝=勝手口
臼(臼井隼人👨2年
小(小島タカシ👨1年
河(河童👨1年
上(上田部長👨3年
桜(桜葉京子👩3年
山(山下美代子👩1年
❓(残り部員二人
修正お願いします🙏
アル🍺
- << 36 分かりずらいですよね?イメージはこんな感じです。 (↑が北) 一階 ――――玄―――― 美| |香 広 間 咲| |織  ̄ |Ξ|  ̄ 🔥 |Ξ|  ̄ |Ξ|  ̄ 🍴|↖∥□∥↗|🚻 _| ___ |_ 勝|山下|桜葉| | | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 二階 ――――窓―――― 上|| ||隼 |吹 抜| 田|| Ξ ||人  ̄| ↖□↗ | ̄ ||___|| | ___ | |河童|小島| | | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ↗↙↖↘…階段の上がり下り 🔥…暖炉 🍴…キッチン 🚻…トイレ 勝…勝手口 ・南の部屋はくっついて二部屋並んでいる感じです。 ・一階の山下、桜葉部屋は階段の下をくぐるとドアがあるイメージです。 ・暖炉は広間の角に置いてますが、仮なのでどこでも構いません。 ・階段は上から見ると逆T字型です。 ・二階は広間をぐるっと囲むような廊下があって、そこに一階と同じ部屋の配置です。 一応こんな感じですが、話に沿って修正お願いします。
>> 33
♒続♒
『まっ…マズい!慌てるな……冷静になれ!
何を戸惑っているんだ俺は! そうだ落ち着け!』
そう心の中で、隼人は自分に言い聞かせ…
続
(いや…待てよ)
隼人は大事な事を見過ごしていた。
(自分が一番早く起きたことにすれば済む話じゃないか)
ギイ……
扉が音を立てて軋む。
テーブルで朝のコーヒーを飲もうとしていた小島はぎょっとした。
「……隼人先輩!?何だ……起きてたんですか?」
「起きてちゃ悪いのかよ?」
「……まあ俺の心臓には良くはなかった気が……」
「多分気のせいだ」
「じゃあ気のせいでいいですよ……コーヒー飲みます?」
「ああ、悪い」
まずまず自然にごまかせた。上出来だ。
「タカシ君、私にも貰える?」
そう言って一階東の部屋から出て来たのは2年の一ノ瀬香織だ。
「もちろん。香織先輩はブラックですよね?」
「覚えのいい後輩で助かるわ」
あくびをしながらそんな事を言う香織は、無造作に起きて来たように見えて最低限のメイクはしっかり整っている。
「タカシ~私もコーヒー、って聞いてる~?」
「聞いてる聞いてる!……たくっ、まとめて言えよ、メンドイな……」
「聞こえてる~」
対称的にスッピンで一階西部屋から出て来たのは1年の橘美咲だ。
とは言え彼女はノーメイクでも十分な顔立ちだった。
とりあえずキャラ確定
- << 38 続 皆は小島タカシが淹れた熱々の珈琲を啜る。 (この中に桜葉京子と上田部長を殺害した奴がいるはず… そういえば、河童がまだ降りてこないな… まさかアイツが… いや、まだ分からない…焦りは禁物だ。) 隼人はゆっくり思考を巡らせながら珈琲に口をつけた。 ラウンジに壁に掛けてある時計を見ると7時五分を指していた。 「お腹空いたわね~たかし~ッ 何か朝食作ってよ!」 小島タカシと同じ授業を受けている橘美咲が言った。 「何で俺が…美咲が作れよ。」 「だって私料理苦手だもん。お願い。」 手を擦り会わせ哀願した。 「私も小島くんの食べてみたいわ。」 一ノ瀬香織が言うと、「ハイ只今準備します。」と直ぐキッチンにタカシは向かった。 バタン 「おはよ~ございま~す。」 そうこうしているうちに山下美代子が部屋の扉を開け元気よく出てきた。
>> 34
高校生さんへ
もしよかったら
見取り図書いてもらえるでしょうか☝
配置を📝してたら、ごちゃごちゃになって💦お馬鹿なもんでスイマセン😂お手…
分かりずらいですよね?イメージはこんな感じです。
(↑が北)
一階
――――玄――――
美| |香
広 間
咲| |織
 ̄ |Ξ|  ̄
🔥 |Ξ|
 ̄ |Ξ|  ̄
🍴|↖∥□∥↗|🚻
_| ___ |_
勝|山下|桜葉|
| | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
二階
――――窓――――
上|| ||隼
|吹 抜|
田|| Ξ ||人
 ̄| ↖□↗ | ̄
||___||
| ___ |
|河童|小島|
| | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
↗↙↖↘…階段の上がり下り
🔥…暖炉 🍴…キッチン
🚻…トイレ 勝…勝手口
・南の部屋はくっついて二部屋並んでいる感じです。
・一階の山下、桜葉部屋は階段の下をくぐるとドアがあるイメージです。
・暖炉は広間の角に置いてますが、仮なのでどこでも構いません。
・階段は上から見ると逆T字型です。
・二階は広間をぐるっと囲むような廊下があって、そこに一階と同じ部屋の配置です。
一応こんな感じですが、話に沿って修正お願いします。
>> 35
続
(いや…待てよ)
隼人は大事な事を見過ごしていた。
(自分が一番早く起きたことにすれば済む話じゃないか)
ギイ……
扉が音を立…
続
皆は小島タカシが淹れた熱々の珈琲を啜る。
(この中に桜葉京子と上田部長を殺害した奴がいるはず…
そういえば、河童がまだ降りてこないな…
まさかアイツが…
いや、まだ分からない…焦りは禁物だ。)
隼人はゆっくり思考を巡らせながら珈琲に口をつけた。
ラウンジに壁に掛けてある時計を見ると7時五分を指していた。
「お腹空いたわね~たかし~ッ 何か朝食作ってよ!」
小島タカシと同じ授業を受けている橘美咲が言った。
「何で俺が…美咲が作れよ。」
「だって私料理苦手だもん。お願い。」
手を擦り会わせ哀願した。
「私も小島くんの食べてみたいわ。」
一ノ瀬香織が言うと、「ハイ只今準備します。」と直ぐキッチンにタカシは向かった。
バタン
「おはよ~ございま~す。」
そうこうしているうちに山下美代子が部屋の扉を開け元気よく出てきた。
>> 39
🐍続🐍
『…美代子…何かあったな…』
隼人の彼女を見る目は、冷静そのものではあったが、その反面で…やはり心の奥に僅かながらの動揺がうごめいていたのは…言うまでもないことだ。
事実彼は今、背中一面に冷や汗をかいている。隼人は、まだ生き残っているメンバーが全員、この空間に揃っているという事実…
それを考えるだけで、しばし鳥肌が立った。
怖いのだ…
ここに居る部員達が全員…自分を殺そうと目論で居るように見えて…
隼人は死ぬ覚悟は出来ている。
だがしかし、それは"香奈恵"の存在あっての話だ。もし…もしも、今手元にあるナイフで自害を図ったら…彼女にまた出会えない。
元来、"死後の世界"なる非科学的な妄想世界を嘲笑してきた口だ。
死んだら幽霊になって…死んだ"香奈恵"と再会出来る。そして二人で天に昇れる…
そんな思考、彼の脳には存在していなかった。
と、言うのは…建て前上の理由の一つ。
実際にはもう一つ…もう一つの思考があった。
『今ここで死んだら…"香奈恵"はどうなる?
腐敗するまで、その遺体を…犯人に陵辱され続けるのか?』
📴
そんな事無いですよ。小学生2さん。
個性が出ていて、味があります。
>> 40
🔑続🔑
『いや…あるいは何処かに、延々と放置され続けるのかも…。
腐敗して…何処か人目の付かないところで、ただ一人…誰にも気づいて貰えないまま…朽ちるのか?
そんなの……許せない!!』
矛盾している。
隼人はつい先ほど…京子と上田の遺体を放置してきたばかりだ。彼が今"香奈恵"に向けている感情は…本来この二人にも向けられるべき感情。
だが彼には今、そんな事はどうでも良かった。"香奈恵"は…彼にとって唯一無二の存在…彼の中では既に、神格化していると言っても過言では無い。
"神"と"人"…
長きに渡り、人々が作り上げた主従関係…
無神論者の隼人だが、長い間その主従関係にも似た環境で育った彼は…知らぬ間にそれと似た思考を抱き始めていた。
『全ては…"香奈恵"の為に…』
彼はしばらく黙り積めて考え込んでいたが、その『しばらく』が…ほんの一瞬だった事にようやくと気付いたのは、一ノ瀬 香織が唐突に話し掛けてきた時だった。
「ねぇ~…臼井君もそう思わない?」
「…っ!?は、えっ!?
何………が?」
隼人の間の抜けた返事に香織は、『もぉ!臼井君、わざとらしい!ホントは気付いてる癖に!』と、野次を飛ばしてきた。
>> 41
🐸続🐸
…全く気付かない。
隼人は心の中でそう思った反面、突然に話を振られ…一瞬焦った。
『…犯人がこの中に居る……犯人がこの中に…犯人がこの中に居る…』
心の中にその声が木霊する。隼人は背中一面に冷や汗を書いていたが、反面…表情は至って冷静だった。
『…犯人がこの中に居る……なら、出来る限り自然な顔をすべき…』
「…すまん。ぼぉっとしてたから聞いてない…」
隼人のその発言に、香織は『はぁ=3』っと、ため息をついた。
「ほら、よく見てみなさいよ!美代っち、何かいつもと違うと思わない?」
香織はキツい目つきで視線を向けてくる。隼人は、『ああ、そんな事か』と心の中で呟いた後で…
「………今日はヤケに黒い服なんだな」
とだけ答えた。
案の定香織は満足そうだ。『何なんだ…』隼人はそう思った。
「よぉ~く気付いたわね。これで河童君以外は全員気付いたわよぉ?」
香織はヤケに嫌味口調で今度は河童に話を振った。案の定、河童は眉をヒクつかせており、何だか気まずそうな顔をしていた。
>> 43
続
(もしかすると…
美代子は暗闇に紛れるために…)
隼人はポーカーフェイスのまま
山下美代子を足のつま先から頭のてっぺんまで気付かれないようにジックリ観察した。
(んっ、あれは…)
そう思った時に
小島タカシがキッチンからテーブルの上に朝食を持って来た。
「せっかく腕によりをかけて作ったんだ! 冷めないうちに食べてくれ。」
「うわぁ~♪美味しそう♪よっ、タカシ名コック!」
橘美咲がタカシを、はやし立てた。
「そういえば、
上田部長と京子先輩を
朝食に起こさなくていいかな?」
と河童が言い出した。
「そうねぇ~起こしに行く?」
誰かが言った…
ドクン
隼人は全身の汗が噴き出し、
自分の心臓が飛び出しそうになった。
(上田部長と京子を
殺った犯人が
この状況で
何か動きを見せるのか…)
隼人はみんなの仕草に神経を集中させた。
🍺前回自分の読んだら7時五分に😨7時5分に訂正です😂
アル🍺
>> 44
🐲続🐲
別段、隼人は畏れてはいなかった。ただ、犯人がこの中にいるのかと考え…心臓が張り裂けんばかりの期待をしていたのだ。『今か今か』と、その…不穏な動きを見つづけながら…。
「じゃあ、僕が起こしてきますよ。」
すると、そう突然に言い出したのは小島タカシだった。無論…隼人はいち早く彼に疑いを抱いた、が…山下美代子が
「良いよ良いよ🎵アタシが見て来るから。
小島君は、座って待ってて?」
と言ったため、山下美代子も犯人として視野に入れた。
『…この二人ならば事件当時、俺と接触せずに犯行を行う事も可能だった筈…
と言いたいところだが………何せ事件当時、俺はこの建物に居なかった…聞き込みでもしない限りは誰にアリバイがあるかなんて分からない…』
そこで隼人は、周りから怪しまれないようにある程度自然な表情をしながら、全神経を耳に集中し、聞き耳をたてた。部員達の会話から、何かヒントを得るためだ。
「上田君さぁ、今朝方一回トイレに降りてくんの見たけど…彼、そんなに眠そうじゃなかった気がするのよね…。」
『…橘美咲…上田と今朝方出会ったのか…じゃあ上田が殺される前か』
📴
ノンビリいきましょうや。
🐭続🐭
『上田が殺される前…成る程。恐らく犯人は、橘 美咲が上田と接触した直後…何らかの流れで遭遇したんだ。
そして外に出たのがバレて、その場で殺害を決行した。
遺体を外に放置したのは、恐らくは精神的な焦りと見て妥当だろう……上田の遺体が捨ててあった場所から見ても、突発的な犯行であった事は否めないだろうな。』
隼人は僅かな情報から脳を最大限に駆使し、犯行当時の現場の様子を頭の中でシュミレーションした。
そうしている内に、山下美代子が先に二階の上田の部屋へと上がっていった。
『…何故二階から?一階の桜葉 京子の部屋から先にいけば良いのに…』
そうこう考えていると、橘 美咲が隼人の思っているのと全く同じ事を口にしだした。
「桜葉先輩の部屋から先にいけばいいのに…」
すると誰かがこう口にした
「また喧嘩?でもしたんじゃないの…?
あの二人しょっちゅうだよ=3
まっ、でもあの二人…歳離れてるけど姉妹みたいなもんだしさ、直ぐに仲直りするでしょ。確か…幼なじみだっけ?」
無論、声の主は一ノ瀬 香織だ。
📴
皆さん、あけましておめでとうございます。
新年早々暗い物語ですが、楽しみましょう。
>> 48
続
隼人が二階に上がった時は河童の姿は無かった…
(上田部長の部屋にもう入ったのか…)
ドタンバタン
荒々しい音が聞こえる…
ガチャ
上田部長の部屋に入ると一匹の蛇が逃げ惑いそれを河童がその蛇を電気スタンドで叩いていた。
「先輩、危ない!」
山下美代子は青くなってベッドの上に座り込んでいる…
(この蛇の模様は…
マムシだ!!
以前、テレビか何かで見たことがある。)
ドガッ
「はあ、はぁ…」
河童は蛇の頭を潰し、放心状態となりその場にへたり込んだ。
蛇はぐったりとなりやがて動きを止めた…
「痛いっ」
山下美代子は右足を抑え呻いた。
「大丈夫か!?」
隼人は美代子に近づくと足を見た。
二つの赤い傷あとがあり血が滲んでいる。
(山下美代子が悪魔だと思っていたが…
まさか、こんな毒蛇を自分自身に咬ませる訳がない…)
隼人は冷静に考えつつ、美代子の足の上をハンカチでキツく縛った。
(然し…美代子でないとすると誰が…)
隼人は思考を巡らせた。
🍺みんな、続き待ってま~す😚
アル🍺
💨続💨
河童と二人で山下 美代子に肩を貸し、ゆっくりと階段を降りていった。
数名二階に上がってきたが、別段手を貸して貰うほどの事でも無かったので隼人と河童の二人で彼女を部屋から離した。
彼女を動かす前、毒を抜いてお湯を飲ませた。
応急処置と言う奴だ。
そしてそんな折にも、隼人は周囲への警戒を解く筈もなかった。
『さぁ…慌てろ。焦れ……頭角を現すんだ……!』
隼人は山下 美代子を抱えながらも、今か今かと、周囲を見渡していた。
犯人がこの場でどう動くのか…そして犯人の焦り顔。
隼人は心底ソレばかり意識していた。
『早く見たい』と言う期待
隼人の中ではその思いばかりが循環していた。
そして気の早い奴はもう気付いたようだ。
「あれ!?電話が繋がらない!!」
小島 タカシだ。
そしてその一言が、周囲の意識と思考を乱すこととなった。そして更に、追い討ちを掛けるかのように橘 美咲が
「ちょっと、アタシの車エンジンかからないんだけど!?誰か、他の車も動かしてくれない!?」
小島 タカシが他の車を動かそうとしたが、無論掛からなかった。
📴
すんません。
漫画の方を描いていまして更新遅れました。💦
>> 51
「上田部長は部屋に居ないし…こんな時に何処彷徨いてんだか…」
河童はハァっと小さく溜め息をつくと、洗面器でタオルを搾りぐったりしている山下美代子の頭にのせた。
一ノ瀬香織は桜葉京子を予備に行ったが手を振ってこっちに帰って来た。
「京子先輩居ないわ…何処に行ったのかしら?」
(ふん、そうだろう…二人ともあの世に逝ってるんだから…
この天体観測の計画は他の奴らは知らない。
この中に犯人は必ず居る…
そして、香奈恵を掘り起こしたやつを
熟れたトマトを押し潰した様にグチャグチャにしてやる…
)
「隼人くんどうしだの?」
同学年の一ノ瀬香織が声を掛けてきた。
「いや、別に…二人とも何処に行ったのかなって考えてたから…」
バタン
車をいじっていた小島タカシと橘美咲が駐車場から帰って来た。
バトーさん漫画がんばっ💪自分の21歳のいとこも東京芸大を蹴って別府大で漫画家目指し頑張ってますよ😚アル🍺
👉続👈
「ヤバいっすよ!エンジンが全然掛かりません!」
小島タカシが慌てた様子でそう口にした。
瞬間、別荘の中の空気が凍った。
「……うそ……」
最初にそう口にしたのは一ノ瀬だった。それに続くように河童が
「…どっ…どうするんですか!?このままじゃ山下が……それに、俺達だって下山出来ないじゃないかっ!!!」
焦りから怒りへと、河童の表情や口調が変貌していくのを周りの連中は見逃さなかった。
そしてそれは、メンバー達全員を焦りと恐怖へ陥れる。
『いいぞ…この調子だ……まずこの状況で犯人に多大な精神的ダメージを与えることが出来たはず…』
この状況で隼人は、至って冷静な顔ぶりをしていた。
無論、犯人が見ている可能性もあったのだが、この森に死体を埋めた隼人が焦らないのは犯人からしても至極当たり前な事だったからだ。
と言うよりは、むしろこの状況で下手な芝居をする方がよっぽどわざとらしいだろう。
だがしかし、犯人も気付いているはず……これが…全ては隼人の策略の内であることに…
『ククク…』
隼人は心の中でソッと微笑んだ。
📴
そうでしたか。
僕も漫画の専門校行きたいです。😚
😂続😂
「やべぇよ!!マジやべぇって!!!」
小島タカシが物凄い勢いで騒ぎ出した。と、同時に…河童が至って冷静に対応する。
「…落ち着けよ小島。
騒いだって何も始まらないじゃないか…。
ここはもっと冷静になって話し合お……」
「この状況が分かってんのか!!!帰れねぇんだぞ俺達!!」
「分かってる!だから落ち着いて、もう少し冷静になれっ…」
と、河童が言い終わる前に小島タカシが河童の胸ぐらを掴んでそのまま壁に押した。
「お前は何も分かってないんだ!!状況を見ろ!!!!」
「止めろタカシ…」
「大体何でテメェはそう呑気にしてられるんだよ!!!ああっ!!?」
「止めろ…」
「状況が分からねぇのかテメェはよぉっ、ぐ……!!?」
次の瞬間、小島タカシが物凄い勢いで床に吹っ飛んだ。置いてあったテーブルやイスをなぎ倒し、それでも重力の限り勢いを弱める事もなく…。
「状況が分かって無ぇのはテメェだろ、タカシ!!!」
刹那…ハウス内に沈黙の音が響いた。
だがしかし、その静寂はモノの数秒で解けた。
「二人とも…っ止めてよ!!!」
…それは、橘 美咲の叫び声だった。深い…深い…悲しみを帯びた叫び…
>> 54
続
「もう、止めて…こんなのたくさんだわ!!」
橘美咲は、顔を覆いその場に座り込んだ。
「やってられないわ!あなた達で勝手に喧嘩すればいいわ…」
バタン!!
それを見ていた一ノ瀬香織は、別荘の勝手口から外へ飛び出した。
(チッ そっちの方は…
倉庫近くには部長の遺体が…
ここで見つけて貰っては厄介だ…
いや、逆に奴が…
一ノ瀬自体が犯人なのか…
だとしたら、証拠を消すかも知れない…)
隼人の思考が交差する中、懐の冷たい刃を確認すると一ノ瀬香織の後を追った。
「はあはあ…待てよ!一ノ瀬…」
「嫌っ!!手を離して…」
一ノ瀬香織は隼人の手をふりほどいた。
その時、別荘の方から男とも女とも言えない叫び声が聞こえた。
いや~ッ💦前回自レス読み直したら、呼びにが予備に…
ノロ👿にやられぐったりのアル🍺です😂皆さんも気を付けて…因みに🚻からレス…ウッ
>> 55
📳続📳
『何だ…?』
隼人はチラリと後方に目をやった。と、同時に橘美咲も
「何なの!?」
と慌てふためいて、急いでまた来た道を引き返す。橘美咲が駆け出したので、隼人も無論後を追おうとした。
が、その前に確かめることがあった。
『死体…』
上田部長の死体だ。今ならまだ簡単に隠す事も出来るし、確認することも出来る。
そう考えていたのだ……
だがしかし確かに先程まで、そこで横たわっていた遺体は既に無かった…
『……っ無い!?』
そしてソコには確かに血の痕があった。地面の土に染み込んだ血の痕が…確かに残っていた。
それは、確かにココに上田部長の遺体があったことを意味する。
『動かしたのか…犯人が』
…次の瞬間隼人は皆の居る中央リビングに走っていた。
先程の叫び声から、嫌な予感がしていたのだ。
『まさか……ひょっとして…そんな…』
…そしてその時の隼人の予感は確かに的中していた。
「あっ…あっ…」
中央リビングでは皆が固まっていた。空気が凍り、一ノ瀬は放心状態だ。
開いたままの玄関扉の前。
ソコには、上田部長の首が…当たり前のように置かれていた。体は無かった…
>> 56
🆕続🆕
『部長…!』
隼人は焦った。
何故だろう。今まで感じた事の無い様な恐怖を感じていたのだ。
切り落とされたであろう頭には、黒のペンキで不気味なメイクが施されていた。まるで、何かの儀式でも済ませたかの様に。
『…何て……ヤツだ……こんな…躊躇いもなく…惨い事を……』
隼人は心底震えた。まさか犯人が…ここまで狂ったヤツだとは思わなかったからだ。
無論、隼人が言えることでは無いのかも知れない。だがしかし、本能的に分かった。
犯人は……隼人以上に狂っており、そしてこの状況を楽しんでいるのかも知れない…と。
『ヤツは、恐怖と焦りを糧に…俺を…イヤ、俺達全員を貶めるつもりなのか!…』
隼人は後悔した。
犯人は、追い込まれた挙げ句の果てに…精神を自ら崩壊させ、発狂したヤツは殺戮の儀式を始めたのだ。
📴
アル様🍺お大事に。早く良くなって下さいね。
ノロもそうですが、この時期はインフルエンザや風邪には重々注意しないといけませんしね。
読者の皆様もお大事に。
そしてアル様も。
>> 57
続
隼人は初めて底知れぬ恐怖で疑心暗鬼に駆られた。
(河童のキレた行動もおかしい…
いや、橘美咲が朝一番で上田部長の姿を見ている…
然し、山下美代子は桜葉京子と口論している…
一ノ瀬香織…
小島タカシ…
みんなが疑わしい…)
隼人は椅子に座ったままじっくり考えた。
(ハッ…
まさか…
ここに来るまでのトンネルの携帯電話…
殺したはずの香奈恵が生きて…
いや、そんな筈は…
たまたま何かの電波を傍受してかかってきただけ…)
考えがまとまらず、外の烏の鳴き声だけが耳障りに聞こえていた。
🍺今日は、ノロ👿の為、🏥に点滴打ちに行って来ました😂
皆さんも生牡蛎はくれぐれも注意して下さい😚アル🍺
>> 58
続
「もうこんな所嫌だわ!私家に帰る!!」
ガチャ
一ノ瀬香織は顔を真っ赤にして部屋から大きなボストンバックを持ち出して来た。
「俺もついて行きます。待ってて下さい。」
直ぐに小島タカシは二階の自分の部屋に荷物を取りに階段をかけ上がって行った。
「山下、その足じゃろくに歩けないだろ。倉庫に行って来る。」
それに反応して河童も山下美代子と帰るために倉庫へ荷物運搬する一輪車を取りに行った。
「ありがとう…カッパ…」
美代子は細く微笑んだ。
橘美咲は恐怖の余り鍵を掛け、隼人が呼んでも部屋から出て来る気配が無い。
(そうだ…
色々な事が起きて朝気付いたのを忘れていた…
吹き抜けの階段の陰に
昨日は無かったハンカチが落ちていたはず…)
隼人は足早に階段の陰へと急いだ。
(あった!)
それを手に取ってみると純白で周りを可愛いレースで施してある。
広げるとイニシャルがアイボリーの糸で刺繍してあった。
(K.M…
ここに居るメンバーに、そんなイニシャルなんて居ない…
まさか…
眉村 香奈恵…
)
隼人の心臓が激しさを増した。
😊皆さんいかがお過ごしですか❓アル🍺
>> 59
➰続➰
「は……ははは…」
隼人は無意識のうちに笑い声を漏らしていた。顔は恐怖と焦りで息詰まり、額からは無意識に冷や汗が流れ出てくる。
心の奥で保っていた平常心はこの時、音もなく形を崩した。
『くっ…そぉお!!!』
拳を強く握りしめ、下を向いて震え始めた。それは、恐怖や悲しみから来るものではなく…
『…俺を……
…おちょくってやがるのか……
……クソったれめ……
そんなに…殺されたいか……!…!!!??』
…怒りだった。
犯人は、香奈恵のハンカチをここに置いた…意図的に。
それは宣戦布告…
焦りと恐怖に陥り、心に隙の出来た…隼人への挑発だった…!
上田部長や桜葉京子も突発的に殺されたのではなく、恐らくは隼人を陥れるため…意図的に殺されたのだろう。
頭の良い隼人は、すぐにその事に気付いたのだ。
…コレが犯人からの挑発であることに。
『殺してやる…こうなったら全員……殺してやる!!!』
📴
元気ですよ。
>> 60
🌠続💧
隼人はこの時、平常心を失っていた。自制心の喪失…
「…っ…っ…」
隼人が何やらブツブツと口にしながら二階への階段を上がっていくのを、朦朧した意識の中で山下 美代子は見届けた。
隼人は壊れた精神の中で、"動くモノは皆敵だ…殺さなければ"と思考していた。故に意識の途絶えた山下には目もくれず、二階で荷物の運搬をしている小島 タカシに目を付けたのだ。
「ギシ…ギシ…」
ゆっくり、ゆっくりと、隼人が階段を一歩ずつ踏みしめて上っていく度に…階段が音をたてる。
隼人は懐に手を入れ、忍ばせておいたナイフを取り出した。
その間彼は、一時も表情を変えず…ただ呆然と前へ…また前へ……と、ゆっくりと階段を上っていった。
二階の廊下には『ガサゴソ』と言う荷物をまとめる音が響いていた。
小島タカシの部屋から……
隼人は、静かに…素速く、小島タカシの部屋の前に立ち止まった。そしてドアノブに手をやり、ゆっくりと右に回し…押した。
…が、
どうやら中から鍵を掛けているらしく、開かないのだ。用心しているのだろう。
そしてこちらに気付いたらしく、中から声がした
「だ…誰だ!?」
📴
宿題やらねば😂
>> 61
続
「俺だよ…」
ガチャッ
ゆっくりと扉が少しだけ開いて小島タカシが目だけ覗かせる。
「はあ~ッ 先輩か…驚かせないで下さいよ。」
「いや、ちょっと聞きたい事があってな。」
少し間があったがタカシは扉を開く。
隼人はナイフを腰に回し、何事も無かったように部屋の中へ入った。
扉を閉めると安心したのか無造作にリュックサックに荷物を入れだした。
「で、聞きたい事ってなんスか?」
「あぁ…上田部長が何であんな事になったか…何か知らないかなって思って…」
(殺してやる…皆殺しだ…
まず、お前から逝って貰う…)
話しながらタカシの背後に回っりナイフを振り被った
その時…
一階から叫び声が聞こえた。
😂バトーさん、宿題頑張って💪
アル🍺
>> 62
🙉続🙉
「何だ!?」
小島タカシが下からの叫び声に反応した。そして、持っていた荷物を無造作に部屋の中に捨て…急いで一階へと駆け出す。
が、刹那…隼人の手がそれよりも素速く動いた。
「…っ……先ぱ……い………?」
小島タカシの背中には、隼人のサバイバルナイフの刃が突き刺さっていた。
小島タカシの手がワナワナと微震するのを、隼人の目は見逃さなかった。
無論隼人は無表情だった。あたかも冷静そのものであり…まるで、人を刺していると言う自覚そのものが無いかのように、ただ静かにその場に立ち尽くしていた。
小島タカシは、背中に手が伸びず…一瞬何が起こったのかよくわからなかったのだが、しばらくして…背中から何か温かいものが流れ出てくるのと…何か異質物のようなモノが刺さっているのを、体で感じ取っていた。
「せん……ふぁ……い……?」
直後、小島タカシは前のめりに倒れていき…うずくまった状態の姿勢になっていった。
隼人は、ただその様子を黙って眺めていた。
『…香奈恵を…俺を侮辱しやがった罰だ……』
隼人は静かに笑った。
📴
ありがとうございます。
💀続😊
隼人は静かに、笑っていた。笑いながら、小島タカシが静かに息を引き取るのを…冷たい目で眺めていた。
しばらく眺めていると、小島タカシが部屋の床一面にこれ以上流れないだろうと言わんばかりの大量の血液を流し__
…やがて、動かなくなった。
隼人はしばらく…うつ伏せになった状態の小島タカシの傍らに佇んだ後、足の靴下に小島タカシの流れ出てきた血液が染み込んでいることに気づき、静かに後ずさった__
隼人は顔を上げ、部屋のドアに向かった。そっとドアを開け、外の様子を覗いた。
無論ここからでは外の様子は、よく見えないのだが…。
彼もソレに気付いたらしく、静かにドアを閉め…中から鍵をかけた。
その後しばらく…ドアにもたれかけて佇んでいたが、小島タカシを見ていたら、無性に彼の死に顔が見たくなったのだ。
『一体彼はどんな顔をしているのだろう?
……"香奈恵"は死んだ時、寂しそうな顔をしていたけれども……』
__隼人の脳裏を、悲しそうな瞳で横たわる"香奈恵"の姿がよぎる__
…どんなに強く抱えても…死んだ彼女は笑ってはくれなかった……死んだ瞬間の顔が消えてくれはしないのだ。
🙉続🌠
隼人はソッとしゃがみこみ、小島タカシの頭に両の手で触れる。
『…冷たい…』
小島タカシの体温が、手を伝って隼人の脳裏に届く…目を瞑れば"香奈恵"の姿が瞼に焼き付く。
暗い闇の中で目を閉じながら横たわり、頬には黒い土が付いている…顔は蒼白しており、綺麗な日本人形を連想させる…
『"香奈恵"…』
隼人は、スッと目を開けて小島タカシの頭を上に向けた。
まだ微かに体温が残っており、完全に硬直したわけで無いのか頭はスンナリ上を向いたのだ。
隼人は目を見開いて、小島タカシの死に顔を拝んだ。
『…苦痛と恐怖による歪んだ表情……"香奈恵"には程遠い…』
小島タカシの死に顔は、隼人が思っていた通りのモノだった。
_恐怖、絶望、苦痛、動揺…
彼に足りなかったのは『悲しみ』と『哀れみ』だった。少なくとも"香奈恵"には、そのどちらもが揃っていた。
「…汚ねぇ死に顔だ…」
隼人は手を離すとその場から立ち上がり、二歩下がった。
手に付いた小島タカシの血をしばらく眺めた後、壁に掛けてあったポスターを破り、無造作に手を拭いた。
『……さて、次は下か……ヤツは、待ちかまえてるかな?』
>> 65
👹続👹
隼人は血を拭いたポスターをクシャクシャに丸め、部屋の床にポイと捨てた。
血だまりの上に落ちたソレは、紅い雫を吸い取って…みるみるその白い体を紅く染めあげていく。
隼人は部屋の鍵を開けて外に出ようとした。
『おっと…忘れるところだった。』
隼人は振り返り、ふさぎ込んだ状態の小島タカシの遺体に近づいた。
「コイツは返して貰うぜ…あばよ。後輩君……」
隼人は薄ら笑いを浮かべながら、小島タカシの背中に刺さっているナイフを…無造作に抜き取った。
筋肉に邪魔をされ、少し力がいったが何とか抜くことが出来たのだ。
柄の部分まで大体八センチ程在ろう…その刃の部分は、彼の臓を的確に貫いていた。
先程顔を見たとき、口から物凄い量の血液を吐いたであろう痕があったが、恐らくはソレが原因だろう。
隼人は寝台のシーツでナイフを拭いた。
『…さて、どうしたもんかな……』
彼は足に血が大量に付着しているのに気付いた。靴下を脱いで、裸足になった後…またまたシーツで足を拭き、新しい靴を履いて部屋を出た。
『……下かな?』
隼人はいてもたっても居られなかったが、焦りは禁物と言い聞かせ…ゆっくりと歩き出した。
📴
暇
>> 66
続
隼人が吹き抜けの階段をゆっくり下りていくと様子が慌ただしかった。
「ねぇ、大丈夫~ッ!?ねぇ!!」
どうやら叫び声の主は一ノ瀬香織とぐったりした山下美代子だった…
上田部長の生首があった玄関先の横で河童が血を流し倒れている。
「どうしたんだ!!」
隼人は犯人が知りたくて河童を膝に抱えると尋ねた。
「うぐぐ……たっ…」
必死で何かを伝えようともがくが声がかすれてよく聞きとれなかった。
「たっ!たがどうした?」
河童の体を揺り動かした。
然し、そこで力尽きたのかスーッと手が下にぶら下がった。
「カッパ…嫌あぁぁぁッ…」
山下美代子は、両手で頭を抑え泣き叫んだ。
隼人は河童の手首を触ると首を振った。
「だ、誰なのよっ!殺人鬼はいったい…」
一ノ瀬香織も恐怖の余り辺りを見回し自分の部屋に走っていった。
(ふん…
俺が死んで犯人が生き残るか…
それとも、俺が犯人を殺して生き残るか… )
隼人は薄笑いを浮かべていた。
🍺だんだんと狂気に満ちていく…😨犯人はいったい誰なのか…香奈恵はどうなったのか…😱
バトーさん宜しく😁
アル🍺
🌙続🌠
隼人はスッと立ち上がり、外に目をやった。
『ふん…成る程な。』
口元に薄ら笑いを浮かべた隼人は、山下 美代子の方へ近づいた。
「…山下?河童を見つけたときの様子を…話してくれないか?」
ソファーに横たわる山下 美代子の傍らに、そっと近づき…話を訊こうとする隼人。
だがしかし、出来る限り優しい声で尋ねるのだが、山下 美代子は泣いたままだ。
「うっ…うっ…」
「山下…大丈夫だ。落ち着いて?」
隼人は尚も、出来る限り優しい声で話した。山下 美代子もそれに答えたのか、顔を覆っていた手をどけた。
「さぁ、話してごらん…何があったんだ?」
隼人は出来る限り優しい作り笑いを浮かべた。無論心の中では、『クソ…早く言え』などと考えているのだが…。
しばらく隼人の顔を見つめた後、山下美代子は突然こんなことを言い出した。
「…先輩…みんなは?桜葉先輩は…?小島君は…?一ノ瀬さんに橘先輩は…?上田部長は…?それから…河童は…?
…みんな…どこ言っちゃったの…?」
精神が錯乱しているのか、山下美代子は死んだはずの部員の名まで呼び出した…。
📴
おっす!頑張りま~す。例え一人でも😂
🌠続🌙
「山下…」
「みんなは…!?…みんな……連れてきて…!」
山下 美代子は泣きながらそう叫んだ。無論、隼人はその場から動こうとはせず、泣き崩れる山下 美代子の表情を…ただジッと眺め続けていた。
『トクン』
__『隼人…殺さ…ないで……独りに…しない…で……』__
『トクン』
__『か…香奈恵ぇぇぇぇぇ!!!!!』__
『トクン』
「…ぱ…い」
「…せ…ん…ぱい…」
隼人は、山下 美代子の首筋を強く締め付けていた。
「……!」
ワナワナと震えながらも隼人の手は、力強く山下 美代子の首筋に喰らいついていた。
『…カ…ナエ……』
__それから数分の後、何事も無かったかのように…リビングには静寂が訪れていた。部屋の中には、独りの人間と…一つの遺体だけが静かに佇んでいた。
「……」
口元には不敵な笑みを浮かべながら…彼は静かに立ち上がった。
彼は建物の裏に回ると、ボイラーのすぐ側にある灯油を…ボトルごと外に数本持ち出し、建物の周りにそれを撒き散らした。
😱続😨
更に隼人は、先程まで彼が佇んでいたリビングルームの床にも、それを撒き散らした。
「…」
彼は、入り口付近で倒れている…河童の遺体をソッと持ち上げ、リビングルームの床に寝かせた。
更にソファーの上で眠る山下 美代子の遺体をその隣に寝かせ、その二つの遺体の上に白いシーツを被せた。
彼は一度目を瞑ると、しばらくその場に佇み…彼の首に掛けていた首飾りをその上にソッと置いた。
彼はその後建物の壁…特に、よく燃え上がりそうな箇所や、ボイラー室に念入りに灯油を撒いた。ありったけの灯油を…。
建物から五十メートルほど離れた場所に、隼人は突っ立っていた。彼は手に持った松明に火をつけると、その火を彼の足元の水たまりに…ソッと付けた。
水たまりは火を上げ、そこから導火線のように…真っ直ぐな線を作り上げ…建物へと燃え上がっていった…
燃え広がる炎は、建物に纏わりついて…やがてはその中身さえも浸食していく…。
赤い大きな殻は、空に黒い大きな龍を放つ。建物からは、信じられないくらいの煙が立ちこめていく。
隼人は、暫くソレを眺めていたが…建物が爆発する前に…速やかに離れた。
😠続💧
「がっ……」
暗くなる視界の中で隼人は確かにその姿を捕らえていた。顔までは見えなかったけれど、それは確かに見たことのある姿だった。
…橘美咲…
隼人は気絶する直前、口元に微笑を浮かべながら…静かに目を瞑った___
__「……!」
気が付いた。隼人は、静かに目を開ける。
「…こ…こは?ゲホっ!!」
ソコは隼人が一番最初に…桜葉京子を見つけ出した場所…倉庫の中だった。
隼人は静かに息をしながら倉庫の中を見渡した。
「…ぐっ…!」
起き上がろうとしたが、手を後ろに縛られ…更に足も無造作に何重にもロープで締められている為…動けない。
額から冷や汗が出てきた。こんな事は初めてだ。隼人はそれでも必死にもがく。だがもがけばもがくほど体力が消耗する。
《このままではヤツの…橘の思う壺だ…!》
「はぁ……はぁ…」
隼人がしばらくもがき…つかれて息を切らしていると、足音が聞こえてきた。
「…」
『ガチャ…』
倉庫の扉がゆっくり開く。
『バタン』
日の光を背に、確かにそいつは目の前にいた。
「…一ノ瀬……」
「はぁい🎵センっパイっ!」
ソコには…一ノ瀬香織が立っていた。
🔥続🎵
「…なんで…おまえが…」
隼人は一瞬にして何がどういうわけか理解できなくなった。
それに反して一ノ瀬香織はニコリと笑みを浮かべており、かなり機嫌が良さそうだ。ただその眼には微塵の人間らしさ…生き物らしさも無く、ただ…笑う人形の様に…遠くを見ているような冷たい感じがした。
「…お前が…俺をここまで?」
隼人は少しながら、正常な意識を取り戻し始めていた。
一ノ瀬香織はその隼人の言葉に反り『ええ。』と、だけ答えた。
「実験がしたかったんだ🎵人が…どんな風に死んでいくのかっ!
ソレにはまず、実験対象が必要だったってわけ💕」
「良い趣味だな…科学部に入れば良かったものを…」
隼人がそう卑屈を言うと、一ノ瀬は笑いながら…また語りかける。
「アハハハハ!
そうね、その通りだわ。」
そう言うと一ノ瀬は、何やら腰に下げたバッグをあさり始めた。
そしてバッグからあるものを取り出しこう言う。
「コレ…大事なものでしょ?返したげる。
どうせもう、必要無いし。」
それは、サバイバルナイフだった。隼人が密かに忍ばせていた…。
「…ありがとよ。ところで一つ訊きたいことがある……香奈恵は何処だ?」
🎵続👺
隼人の唐突な質問に、一ノ瀬はキョトンとする。
「…知ってどうするのかしら?まさかゾンビにでもなって探すって言うの?
あぁ~怖い怖い!ウフフ🎵」
彼女は隼人の発言に笑う。しかしそれでも隼人は執拗に問い質す。
「何処だ!?何処にいる!?」
隼人は下から一ノ瀬香織に睨みを効かせる。悪条件だが、隼人にはそんな事よりも…香奈恵の事を知りたいと言う願望の方が強かったのだ。
「知らないわよ。桜葉京子に聞けば?」
「ふざけるな!!お前知ってるんだろ!?言え!!!桜葉京子から聞いてるんだろ!?」
「確かに、桜葉京子の息の根を止めたのはアタシだけど?でもホントに知らないわよ。」
そんなバカなと、隼人は思った。と同時に、桜葉京子が息を引き取る際に出したサインを思い出した。
__人差し指で"1"__
「桜葉京子が…死ぬ間際にメッセージを残してるんだよ…」
「ああ!ハイハイ!多分あの事ね。」
『…あの事?』
隼人には何のことかサッパリわからない。
「…一体…何の話だ?」
隼人がそう尋ねると、一ノ瀬はニコニコしながらこう答える。
「ん?だからさ、多分そのメッセージってのは…手紙の在処だと思うけど…」
『…手紙?』
👺続🌒
「何なんだそれは!?」
隼人が更に問いただすと、
「桜葉京子からアナタ宛ての手紙よ。多分…死体を勝手に持ち出したことへの謝罪文と、隠し場所が描いてあったんじゃないかしら?」
「…どういう事だ?」
《話がサッパリ見えてこない。何故京子は俺に手紙なんかを?直接言えた筈なのに…》
すると隼人の考えを悟ったかのように、一ノ瀬が続けて話す。
「さっき彼女の死体を棄ててきたところ。そしたら、彼女のポッケからこんな素敵な物が見つかったわ。」
一ノ瀬はポッケから、その"あるもの"を出した。
「…薬?」
隼人が目にしたのは、何処にでもありそうな普通の錠剤薬だった。ただ一つ、その薬が普通と違うのは……
「コレね、心臓のお薬みたいなの。彼女、心臓を患っていたのね。」
隼人はそう聞かされて、初めてその事を知った。
「薬…心臓の!?」
《それじゃあ…手紙を書いて…更に俺を呼び出したのは……》
「…"保険"ね。彼女、心臓発作が起こった時のことを考えて…事前に手紙を書いといたのよ。
で、実際予感が的中して…待ち合わせ場所で息を引き取ったって訳ね。まぁ、心臓発作は外れたみたいだけど🎵」
🌒続📱
笑顔でそう語る目の前の犯人に、隼人は真相を投げかける。
「そして待ち合わせ場所に先に着いた桜葉京子に代わって、俺の部屋に忍び込んで手紙を置いた奴がいる。
俺が部屋を出てここに来るまでの間にだ。
そしてそれを行ったのが、お前って訳だな?一ノ瀬香織…」
隼人は確信を持ち、そして突きつけるかのように…そう言い放った。
「…違うよ。アタシじゃ無くて、手紙を置いたのは山下 美代子だよ。」
「!!!」
《山下……あ…アイツが……黒幕だったのか!?》
隼人は絶句した。まさか一ノ瀬が犯人だと思ったら…山下が真犯人だったとは…
「…いや、ちょっと待て!!それじゃあ辻褄が合わない!山下は事件当時、俺の部屋に忍び込んでいたんだろ?
それじゃあ、あの犯行は不可能……あっ…!
そっ…そうか、桜葉を殺したのは…お前なんだな!?」
「ピーンポーン🎵正解。」
一ノ瀬香織は陽気にそう答える。
総合するとこう言う話になる。
まず、隼人が桜葉京子と待ち合わせをする。待ち合わせ前、桜葉京子は同じく犯行の目撃者である山下美代子に手紙を渡し、隼人の部屋に置くよう指示する。
🌒続💫
指示された通りに山下美代子は、隼人が部屋を出て…倉庫に向かうために別荘を出たタイミングを見計らい、隼人の部屋に侵入し…手紙をわかりやすい位置に置く。
そして同時刻、理由は不明だが…一ノ瀬香織が桜葉京子を殺害。隼人が彼女の死に居合わせる。その時桜葉は、隼人の部屋…二階(上の階)に手紙があると…ジェスチャーで指示。
そこまではわかった。
「じゃあ何でお前は…桜葉を殺した!?」
隼人の突発的な質問に一ノ瀬香織は素直に答える。
「脅されてたのよ。山下美代子にね……アナタが死体を遺棄したって話を…山下から聞かされてね、
『人手が足りないので協力して欲しい。協力しないのならこの事を、一ノ瀬さん…アナタにも話したって事を隼人先輩にバラしますよ。』
って言われてね。
イヤイヤ協力したのよ。」
「…それで桜葉を殺したのか?」
「ううん。殺しちゃったのはただの事故。
山下美代子からは『桜葉先輩を連れ戻してきて下さい。』
って言われただけ。
でも実際は桜葉先輩があんまり強情だから、取っ組み合いになっちゃって……焦燥に駆られてつい…ね…。」
一ノ瀬香織は苦笑いを浮かべながらそう話した。
💫続😹
「そしてその帰りに上田部長を?」
隼人が続いて質問する。
「うん。何せ生まれて初めて人を殺しちゃったから…焦って…また…ね。」
先ほどと同じノリで、彼女はそう語った。
その後の経緯を彼女は全て語ってくれた。
彼女は上田部長を殺害したすぐ直後、山下美代子に『連れ戻せなかった』とだけ報告する。焦った山下美代子は、隼人の部屋の手紙を急いで回収しようとするが…他の部員がトイレをしに起きてきた為断念。
その後もことごとくチャンスを逃し、更に隼人が外から戻ってきた為…仕方がないので朝食の為に起きてきたフリをする。
その後、山下美代子は上田部長を起こしに行くフリをして…隼人の部屋に忍び込もうとするが、運悪く…忍び込んだ毒蛇に噛まれて事態は悪化の一途をたどる。
山下美代子は大体こんな感じで時間を過ごしていたわけだが、肝心の一ノ瀬香織は違った。
「私は、別荘に戻り…山下とあれこれしている間、色々と手回しをしたわ。
まず…アナタの部屋の脇にある観葉植物に、毒蛇を忍ばせたのはこの私。目障りな山下を黙らすためにね。
そしてアナタが二階に上がっている間に抜け出して部長の首を玄関に置いたの。
😹続👍
切断してる時間がない?違うわね、私は彼を殺してすぐに彼の首を…胴体と切り離してたわ。つまりね、アナタが上田部長の死体を見かけたとき…既に首と胴体は繋がってなかったのよ。気付かなかった?
そりゃそうよ。気付かれないように細工しといたんだから。
私が彼の首を玄関に置いたのは、周りを動揺させるため。そうする事で私は逃げ道を確保した。
混乱に満ちた空気の中…山下美代子も自然と動揺し始める。そうなると、私を脅したような言動も…出来なくなるじゃない?
アナタが部長を殺したと思わせておけば、彼女は死んでも…アナタに真相を打ち明けることはないわ。
恐怖感が口止めになるからね。
そして混乱に乗じて、私は山を降りる用意をした。」
そこまで、彼女は話した。だがしかし、隼人の心にはまだ一つ疑問が残る。
「…何故…河童を殺した?何故その時逃げなかった?」
その質問を訊いた瞬間、彼女の肩が…ピクリと運動した。
「…河童を殺したのには理由は無いわ。衝動的なものよ。
…何故逃げなかったって?分からない?今の状況…」
彼女は一度黙り込むと、今度は深く息を吸い…突然こう発した。
「アナタを…殺したかったから…」
👍続💸
「…そう言う訳か…」
隼人はうつ伏せに倒れた状態のまま、嘲笑する一ノ瀬香織を睨みつけた。今にも喰い殺さんと言わんばかりの目つきで…。
「アナタにもわかるでしょう?
一度人間に手をかけてしまった…その気持ちが。」
隼人は黙り込んだ。
「最初はね、怖かったんだ~。
桜葉京子を殺した時さ、怖くて怖くて…慌ててその場から逃げちゃったんだ。
でもね、二回目に…上田部長を殺したとき……
そう、あの時は私も動揺して…別荘に無事帰ったと思ったら上田部長に見つかっちゃったから…自分を守るために"殺さなきゃ"って思ったの。
ソレでね、無我夢中で彼にトドメを刺したの。
そして彼が息を引き取ってから暫く…私は、不思議な感覚に包まれたの…」
__
『殺して……しまった……』
傍らには、冷たくなった上田部長が横たわる。
一ノ瀬香織は、その場で地面に座り込む。泥が、彼女のズボンに染み込んでいく。
彼女はただ呆然と、空を眺めていた。
『何だか……不思議な感覚………コレは…』
__
「…あの時、私は…
…殺しの快楽を知ったの…」
💸続👻
暗い倉庫のに、一ノ瀬香織のその言葉が静かに響いた。それは…彼女が"覚醒"した事を意味するモノだった。彼女が、『殺人快楽者』に"覚醒"したと言う事…。
同時に隼人、微かな威圧感と恐怖を彼女から感じずには居られなかった…。
_彼女は…この状況を楽しんでいる。
彼女の顔が、そう物語っていた。…暗闇で良く見えないが、確かに彼女は…笑っている。口を…裂けるのではないかと言わんばかりに横に広げて…目は暗くて見えないが、恐らくはこの世のモノではないかのような…そんな表情をしている。
視線からみなぎる殺気がそう暗示していた。
しばらく…二人はその場で静かに睨み合う。ほんの数分のことだが、隼人にはモノの数時間に感じてしまう。
『…目を反らしたら…弄ばれて殺される…』
心なしか冷や汗が出ていた。…止まらない。どんなに意識しても止まらないのだ。
次第に…手足に震えがやって来た。段々と背筋が寒くなってきた。
硬直状態が続く中、隼人はある変化に気付く。
📴
前レス見てたら一ノ瀬が隼人を『先輩』と呼んでいましたが、一ノ瀬は同期なので正しくは『隼人君』と呼ぶべきでした…心の中で訂正しておいて下さい。
👻続👹
『まさか…』
暗闇の中、太陽の光は僅かながら届いている、その光は…目の前の彼女の背に食い付かんばかりに照らしつけている。その為、彼女からして目の前に居る彼には…到底彼女の姿を捕らえる術はない。見えるのは、彼女の影・形と…薄く微笑んだ口元のみだ。太陽が雲に隠れたようだ、外には…先程まであった明るさは無く、影の世界が地上を浸食していく。と同時に、彼女の影となっていた残りのパーツ達も…静かにその姿を露わにしていく。先程からずっと、彼女はこんな表情をしていたのだろうか…と隼人は思った。ソレは彼が思っていた以上にまがまがしいモノであり、と同時に、まるでこの世のモノとも思えない不思議な不思議な…魅力を孕んでいた。
"美しい"
と言う言葉が、彼の脳裏を侵していく。前髪に隠れた顔、その幽霊の様な…しかし神聖なるその出で立ちは彼の心を奪っていく。
よく見ると左手には彼のナイフが握られており、彼女と言う"存在"と良い具合にマッチしていた。
そして彼が真っ先に気付いた事、それは
「火傷……顔に…火傷が…」
隼人は思わず口に出していた。そう、彼女は顔の側面に火傷を負っていた。隼人にはソレが更に魅力的だった。
- << 85 👹続🐙 彼女は…一ノ瀬は微笑んでいた。隼人はしばらく彼女に見とれていたが、ふと……香奈恵の顔が脳裏をよぎった瞬間、隼人は目の前の少女への先程までの…敬意にも似た視線を解いていた。 彼女もそれに気が付いたのか、先程までの微笑みは薄れ…また感情の無い静かな目に戻っていた。 「……一ノ瀬……"香奈恵"はどこだ?」 腹の底から掠れんばかりの声を上げ、必死に彼女を見上げる。また__太陽が出てきたようだ。影が消えて…あたり一面に光が降り注いで、再び一ノ瀬の姿を覆い尽くす。 「私が知ったことではないわ。それに、アナタにはここで息を引き取ってもらうから。」 濁った声が耳に届く。まるで目の前に鬼でも居るかのような…その得も言えぬ威圧感は、ただ隼人を心の底から焦燥に駆り立てるばかりだった。火傷を負った彼女…その体には、橘 美咲の服をしっかりと着こなしていた。 「……いい服でしょ?貰ったの、彼女から…まぁ無理矢理だったんだけどね。 私の服…血まみれだったから、彼女の荷物から黙って頂いたのよ。ウフフ…まぁもっとも、彼女には既に冷たくなって貰ってたんだけどね。」 一ノ瀬はまた不気味に微笑みを浮かべた。
「ゲーム」
高校生の田川仁は暇であった。
「今日も特にないな」
ネットサーフィンをしていると
「ん? ゲーム参加者募集中?」
そこには只今高校生を対象にゲームの参加者を募集中です。
「面白そうだな
ちょっとみてみるか」
参加の場合はクリックして下さい。
「クリックと」
仁はクリックすると
「急に眠くなったなあ……」
仁は眠った。
パソコンには
「参加認証されました。ようこそ命を賭けたゲームへ」
朝仁が起きると
「ふぁー寝ちゃったか」
仁がリビングに行くと
「誰もいない土曜だし出かけたか」
リモコンを手にとってつけると
「ようこそゲームはあと三十秒で始まります」
(なんでゲームのことやっているんだ?)
まあいいかとテレビを消して立ち上がった。
アナウンスが急に
「ゲーム開始です」
その言葉とともにサイレンが鳴る。
- << 133 ゲームー2 「ハァハァ、なんであんなのがいるんだ!」 仁は一つ目の巨人に追われていた。 外の様子があまりに、変だったので外に出て様子を見に行ってみると、人間に代わり化け物が彷徨いていた。 追ってくるので必死で逃げている。建物の陰に隠れなんとかやり過ごした。 「なんであんなのが町中にいるんだよ有り得ないよ」 仁にある考えが浮かぶ。 「いやでもそんなことって‥」 ゲームに参加をしたことが関係するという。 「考えられる状況てしは」 世界自体がおかしくなった、もしくは、自分自身がおかしくなった。 周りに人がいないとなると後者である確率が高い。 「ゲームならクリアすれば元に戻るだろう」 仁はクリア条件を探しに行動を開始した。
>> 82
👻続👹
『まさか…』
暗闇の中、太陽の光は僅かながら届いている、その光は…目の前の彼女の背に食い付かんばかりに照らしつけている。その為、…
👹続🐙
彼女は…一ノ瀬は微笑んでいた。隼人はしばらく彼女に見とれていたが、ふと……香奈恵の顔が脳裏をよぎった瞬間、隼人は目の前の少女への先程までの…敬意にも似た視線を解いていた。
彼女もそれに気が付いたのか、先程までの微笑みは薄れ…また感情の無い静かな目に戻っていた。
「……一ノ瀬……"香奈恵"はどこだ?」
腹の底から掠れんばかりの声を上げ、必死に彼女を見上げる。また__太陽が出てきたようだ。影が消えて…あたり一面に光が降り注いで、再び一ノ瀬の姿を覆い尽くす。
「私が知ったことではないわ。それに、アナタにはここで息を引き取ってもらうから。」
濁った声が耳に届く。まるで目の前に鬼でも居るかのような…その得も言えぬ威圧感は、ただ隼人を心の底から焦燥に駆り立てるばかりだった。火傷を負った彼女…その体には、橘 美咲の服をしっかりと着こなしていた。
「……いい服でしょ?貰ったの、彼女から…まぁ無理矢理だったんだけどね。
私の服…血まみれだったから、彼女の荷物から黙って頂いたのよ。ウフフ…まぁもっとも、彼女には既に冷たくなって貰ってたんだけどね。」
一ノ瀬はまた不気味に微笑みを浮かべた。
- << 87 続 その時だった… ゴオッ 木材で出来た倉庫の周りが火の手に囲まれる。 「!?」 一ノ瀬香織は驚き辺りを見回した。 「この時を待っていた。」 隼人はゴロッと転がり一ノ瀬の足に自分の足を絡め床に倒した。 ドサッ 「うぐっ何故…」 頭を強打し地面にひれ伏した。 それを見下ろし隼人は縛られていた場所をさすりながら、目の前に転がっているサバイバルナイフを拾いゆっくり立ち上がった。 隼人は動けないように雁字搦めにロープで縛られていて何故ほどいたのか一ノ瀬は分からなかった… 「俺はこんな風に関節が外れやすくてね。」 コキッと自分の関節を外して見せた。 「……。」 一ノ瀬はカッと目を剥いて此方を睨んでいる。 「だが、なかなか隙が出来なかったんで桜葉京子の遺体を始末するために別荘から火が回るように細工しといたのがくる時間を待っていた。まぁその遺体自体は一ノ瀬が処理していたけどな…」 ジャリ 隼人は一ノ瀬に歩み寄った。 🍺久々更新ラストまでバトーさん突っ走れ😚アル🍺 それから応援レス有り難う御座います🙇スタッフ一同
>> 85
👹続🐙
彼女は…一ノ瀬は微笑んでいた。隼人はしばらく彼女に見とれていたが、ふと……香奈恵の顔が脳裏をよぎった瞬間、隼人は目の前の少女への先…
続
その時だった…
ゴオッ
木材で出来た倉庫の周りが火の手に囲まれる。
「!?」
一ノ瀬香織は驚き辺りを見回した。
「この時を待っていた。」
隼人はゴロッと転がり一ノ瀬の足に自分の足を絡め床に倒した。
ドサッ
「うぐっ何故…」
頭を強打し地面にひれ伏した。
それを見下ろし隼人は縛られていた場所をさすりながら、目の前に転がっているサバイバルナイフを拾いゆっくり立ち上がった。
隼人は動けないように雁字搦めにロープで縛られていて何故ほどいたのか一ノ瀬は分からなかった…
「俺はこんな風に関節が外れやすくてね。」
コキッと自分の関節を外して見せた。
「……。」
一ノ瀬はカッと目を剥いて此方を睨んでいる。
「だが、なかなか隙が出来なかったんで桜葉京子の遺体を始末するために別荘から火が回るように細工しといたのがくる時間を待っていた。まぁその遺体自体は一ノ瀬が処理していたけどな…」
ジャリ
隼人は一ノ瀬に歩み寄った。
🍺久々更新ラストまでバトーさん突っ走れ😚アル🍺
それから応援レス有り難う御座います🙇スタッフ一同
🐙続👄
「…」
一ノ瀬は今にも睨み殺さんと言わんばかりに、凶暴な目を隼人に向けていた。しかしその目は、今の隼人にとっては単なる"脅しの道具"程度に過ぎず、ましてや先程のような美しさや威圧感を感じるものではなかった。そして今の彼女はただの"敗者"に過ぎず、隼人にとっては単なる"肉塊"に他ならない存在であった。
「…あわれだな。まるで死にかけの犬みたいだ。いや…犬の方がよっぽどしっかりしてるか…」
隼人は笑わずには居られなかった。口元には無意識に笑みが浮かび上がっていた。先程までの一ノ瀬の様に…
「お前があの時、河童を殺したすぐ後…俺が二階から降りてきた。
慌てたお前は、下手な芝居をしてその場を離れた。自分の部屋にな…」
📴
まさか読者の方から応援レスが来るなんて夢にも思いませんでしたよ✨有難うございます。頑張ります💪
アル様もお久しぶりですね😁。👻の方、先越されちゃいましたね(笑)
ラストまで後どのくらいかは分かりませんが時間がある時にでもまた、ちょくちょく書き込ませて頂きます。
あ…でも最終レスは、原作者のアル様の手でお願いしますね。(👈決定事項)
👄続😨
「そしてそれから少しして、お前は部屋の窓から外に逃げた。何を考えてかは知らんがな…」
隼人は彼女を見下ろしながら淡々と事の経緯を語り出した。先程、一ノ瀬がしていたように。そして彼女もまた…先程までの隼人の様に、ただ目を反らさずに聞いていた。
「…教えて、何で私があの後直ぐに…一旦逃げたと気付いたの?」
__隼人が小島タカシを殺した直後、下に降りてみると河童が倒れ…一ノ瀬が泣いていた。山下も一緒に。そして隼人が河童の死を確認した直後…一ノ瀬はショックの余り部屋に駆け込む…という犯人逃れの芝居をした。__
「…そう、あの後だ。俺は山下に事情を聞く直前…近くの草村を、人が走っていくのを見たのさ。
あの時はハッキリ見えなかったから…誰かが逃げたと言う事位しか分からなかったがな。
まさかお前だったとは……」
「違う。」
__「え…?」
『何を……言ってるんだ?コイツ……あの時、他に誰も居なかったはずじゃ…』
「…じゃ…じゃあ、あれは…橘 美咲…か?」
考えられるのは彼女しか居ない。その時、まだ生きて部屋に居たのは彼女くらいのものだろう。
「生憎だけど…その時にはすでに死んでるわ…彼女…」
😨続🎯
「…私が殺したのよ。そして、私はアナタからは決して見えない死角を通ったの。だからアナタから見えるはずがないの。」
それだけ告げると一ノ瀬はガクンと、上げていた頭を落とした。疲れたのかそれとも諦めたのか…いずれにせよ彼女にはもう、これ以上の抵抗をする気力など残っては居なかった。
「……」
隼人はただ、遠くを見るかの様な目で…前だけを向いていた。そして彼は、心の中で何度も何度も繰り返す。
『じゃあ一体__…あの時見た人影は誰だったんだ__?
__香奈恵…?__
そんなバカな…事がある筈がない__彼女は動けないんだぞ…もう二度と__
__ひょっとしたら俺に…会いに来たのかな?__
___そうか…そうだとしたら…__』
「ククク…」
隼人は突然笑い出す。と同時に、辺りを火の粉が覆い尽くす。思っていた以上に火の勢いが激しく…辺りの木々に移って大規模な山火事へと発展していく。
小屋の中、微かな像と共に__一ノ瀬香織は確かに見た。
「香奈恵……香奈恵……」
__燃える火の粉の中、隼人ともう一人…青白いモヤが立ち並んでいたのを…
《ハヤト…》
📴
アル様、次…最終レスお願いします。
>> 90
最終話
ゴオーーーッ
業火に包まれ、辺り一面火の海になっている。
《はや…》
「んっ!?」
一ノ瀬を見たが煙りを吸ったのかグッタリうつ伏せになっている…何かを感じ隼人は後ろを振り向く。
だが、誰もいない。
「空耳か?」
《隼人…暗闇で一人寂しかった…》
「こっ…この声は…香奈恵…」
目の前に自分が手に掛けた筈の香奈恵が青白くボンヤリと佇んでいる。
「香奈恵…香奈恵…俺は…俺は…」
《さぁ、逝きましょう…》
ドサッ
隼人は気を失った。
ザクッ ドサッ
(……。)
ザクッ ドサッ
(………。)
ザクッ バラバララ…
ギシッ…
(んっ、
俺は、死んだのか…
いや、死んでいない…)
隼人は、何かの音で目を開けた。が、漆黒の闇に包まれている。手足を動かすが、見えない壁に阻まれている。息苦しい…耳を澄ますと微かだが、遠くから声が聞こえる。
ザワザワ
「献体番号 M265352CZ 猟奇殺人を使った実験は此処までとします。皆さん席に着いて下さい。」
ザワザワ
「眉村教授…記憶の実験って面白いですね。」
キーンコーン カーンコーン
「はい!今日の講義は、此処まで。」
白衣を着、白髪で老眼をかけた教授と呼ばれた老婆は教台から降り黒い50cm程の正方形の箱をワゴンに乗せ押していく。
ゴロゴロゴロ
老婆が呟く…
「あれから50年…土に埋められ仮死状態から生還した私は、大雨が降っときに自力で穴から出るのを今も思い出すと身の毛がよだつ…」
「大学の仲間はみんな死んだけど…
貴方がいるから私は寂しくないわ…
ねぇ、隼人くん…」
しわくちゃの顔が微笑んだ。そして隼人の生首を保存してある黒い箱を見つめた。
《もう、寂しくないよ…》
完
皆さん、最後までお読みいただいて有り難う御座います🙇
主さん、小学生さん、バトーさん、高校生さん楽しかっです☺自分は良く漢字の間違いや文章の間違いをしてました😂お詫び申し上げます🙇
また、機会があれば…
アル🍺😁
>> 98
恥ずかしいので秘密です。
……と言いたいところですが、一応ミクル内で『リゼリア』と言う小説スレを立ててます(コミック・漫画掲示板の方にあります。)。処女作なので作りが荒いです。つまらないです。セリフがクサいです。読んでて恥ずかしくなります。余りお勧めできません……
…もう一つは『クマトモ』と言うスレです。雑談掲示板の方の《本・読書・文学》に設置してますが…こちらの方は八割が日記スレと化しています。小説もありますが、短編小説が二割ほどある位です。余り期待なさらないで下さい😂
アル様は《友達掲示板》の『○○な人集まれ』と言う板で『📖✏🚀parallelworld🌏』と言う作品を書かれています。あと、雑談掲示板の方の『本・読書・文学』にある『一緒にお話つくろう会』と言うスレでリレー小説書かれてます。
是非読んでみて下さい。😊
>> 99
怜花ママ拙い小説ですが読んで貰えたらめちゃくちゃ嬉しい😂
も、もし読まれたら感想を入れてくれたら最高です☝😚
初めてのリレー小説
「一緒にお話つくろう会①」は🈵レスで本・読書・文学の過去スレにあります
現在進行中のリレー小説
「一緒にお話つくろう会②」
それから
「一緒にお話つくろう会」から個人で書いてる35年後の話し
🚀parallelworld🌏
を読んでくれたら幸いです☺
バトーさん、ミクル小説の詳しい説明まで有り難う😁
助かりました😚
あっ、バトーさん、因みに✨キラ😺さんとビリケン💀さん、🐯さん《ビリケン💀さん仲間》から💝🍫をgetしました☺おさきに、いただきます😁ニヤリ
アル🍺
何か……読み直してたんですけど、No.72スレ位からセリフやら文章構成やらがガタガタになっちゃいましたね。
セリフとか意味わかんねぇ😂
何か……同じ様なセリフを繰り返し発言してましたね…隼人君。いけませんね。
しかもキャラの呼称とかもメチャクチャでしたね。って言うか、先輩・後輩の立場が曖昧だ……ちゃんと覚えとけよ自分😣
と言うわけで、誠に申し訳ありませんでした。今度からはこう言うことが二度と起こらないよう……しっかり本編を繰り返し読み返して、諸設定やストーリーをしっかりと頭に叩き込んでから書きますのでどうか、御勘弁下さい。
大きな声では言えませんが、自分でも何書いてるか理解できませんでした。
頭の中の構想を上手く表現出来ないんですよ😣なかなか…
>> 102
シュタ
黒装束を纏った背中に奇妙な刀を背負った大柄な男が舞い降りた。顔には、時を感じさせる皺が刻み込まれている。
「ふおっふおっ、どうじゃったかの。主さん?この、みんなが協力して作ったリレー小説は?」
白髪の頭をボリボリ掻くと、辺りを見回した。
「ぬっ!?」
シュン
誰かの気配に気付いた男は地面を蹴り大木の枝に移り下を見下ろした。
「いや~ッ。参った今日の小テスト散々だった~。」
学校から帰宅途中のバトーが鞄を左肩に担ぎ林道を歩いて来た。
ザシュ
枝が揺らぎ数枚の葉が落ちていく…
チャキ
バトーの首もとに冷たいものが当たる。
「ヒッ!」
「最近、シャドーmkⅢのバトルルームで修行しとらんのう…」
「こっ…この声はまさか…」
タラ~ッ
背中に冷たいものが流れていく。
ガシッ
「ふおっふおっ、儂じゃ!さぁ、行こうかの…」
ズルズルズル
男はバトーの襟首を捕まえ地面を引き摺って行く。
「嫌だ~ッ!命がけの修行はもうたくさんだ~誰か~!!」
バトーの叫び声だけが森の中に木霊していた…
《完》
友情出演バトーさん
アル🍺😁ニヤリ
>> 104
カズ様、直接ご挨拶するのは初めてになりますが、こんにちは、ごんばんは。バトーと申します。アル様からはいつもお世話になっておりますです😊。
こんな稚拙で矛盾だらけの文章(僕が書いた分)で、おまけに最後の方など一人よがりで勝手に暴走しながら書かせていただいた本作品…余りにも雑な仕上がり(主に僕のせいですが…)になってしまいましたが、最後まで読んでいただき誠に恐縮です😂
そしてありがとうございました!
この場を借りて謝ざぃ……もとい、感謝をさせていただきます。ありがとうございました!応援レスもありがとうございました!
後、後半好き勝手やっちゃってすみませんでした。反省しております。
『話つく』みたいに丁寧で周りと連動のとれた作品に仕上げたい…😂
また機会があったらリレー小説…書きたいです。
ね、アル様?
コレだけはバトルルームでも…どうにかならならい様な気が…あっいえ💦何でもないです…
- << 107 <バトーさん、さぁ逝こうか…> …。 (んっ!?ここは…) ズキッ バトーの後頭部に激痛が走った。 「痛ッ!!」 バトーは余りの痛さに後頭部をソッと触った。大きなコブが出来ている。 (頭がボンヤリしてるがこのコブが原因で気絶していたみたいだな…) ボーッとした頭で辺りをゆっくり見回した。 (ハッ…ここは…) そうあの惨劇が今から起きるあの場所… 別荘の二階の上田部長の部屋に寝かされていた… フッフッフッ バトルルームでは駄目みたいなので、ここで修行しなさい … 生き残って… (-_☆)ギラリ アル🍺
- << 108 そうですね。レスを交わすのは始めてですね (P⊿q)⚡ お互い存在❓は気付いていたようですが…w バトー様の小説は拝見させて貰ってますよ。性分から応援レスはしてはいませんが…😳影ながら応援しています。 アルを含め、僕らも気づけばミクル板の古株みたいな存在になってる気もなくはない今日この頃w 僕も話つく以外に《違う世界にあるものは…R2》という小説も書いているので💦暇な時にでも見てやって下さい💦 と 宣伝スレを残しw 失礼します (o_ _)o
>> 105
カズ様、直接ご挨拶するのは初めてになりますが、こんにちは、ごんばんは。バトーと申します。アル様からはいつもお世話になっておりますです😊。
…
<バトーさん、さぁ逝こうか…>
…。
(んっ!?ここは…)
ズキッ
バトーの後頭部に激痛が走った。
「痛ッ!!」
バトーは余りの痛さに後頭部をソッと触った。大きなコブが出来ている。
(頭がボンヤリしてるがこのコブが原因で気絶していたみたいだな…)
ボーッとした頭で辺りをゆっくり見回した。
(ハッ…ここは…)
そうあの惨劇が今から起きるあの場所…
別荘の二階の上田部長の部屋に寝かされていた…
フッフッフッ
バトルルームでは駄目みたいなので、ここで修行しなさい …
生き残って…
(-_☆)ギラリ
アル🍺
>> 105
カズ様、直接ご挨拶するのは初めてになりますが、こんにちは、ごんばんは。バトーと申します。アル様からはいつもお世話になっておりますです😊。
…
そうですね。レスを交わすのは始めてですね
(P⊿q)⚡
お互い存在❓は気付いていたようですが…w
バトー様の小説は拝見させて貰ってますよ。性分から応援レスはしてはいませんが…😳影ながら応援しています。
アルを含め、僕らも気づけばミクル板の古株みたいな存在になってる気もなくはない今日この頃w
僕も話つく以外に《違う世界にあるものは…R2》という小説も書いているので💦暇な時にでも見てやって下さい💦
と
宣伝スレを残しw
失礼します
(o_ _)o
ザーザーと体を叩きつける土砂降りの雨の中、男は樹海をさまよい歩いていた…
(もう、駄目だ…)
ザー ザー
ザッザッザッザッ
数十分、歩きづらい道のりを奥に進んだ男は立ち止まった。
ザー ザー
意識が朦朧とする中、日は落ち辺りは段々と漆黒の闇に閉ざされていく。
カチッ
ポケットから氷のように冷たくなった手で懐中電灯を出し乏しい灯りをつけると、一本の大きな木を照らしその根元に腰をおろした。
ザー ザー
(はぁ…疲れた…もうこの辺でいいだろう…)
背中に背負ったリュックサックから一枚の写真を取り出した。
(父さん…母さん…美代子…ウッウッウッ…)
男はびしょびしょになった写真をポケットに入れると、一本のナイフをリュックから取り出した。
ザーー ザーー
雨はスコールのようにますます激しさを増した。
>> 114
ザー ザー
「何だ、君か…」
男は振り返り少女の顔を見てホッと胸を撫で下ろした。
「僕の後を付けてきたのか。」
「だって、一人じゃ怖いし。二人が楽しいでし…」
「シッ!」
男は、少女の声を遮ると耳の神経を研ぎ澄ませた。雨音に混じり遠くから木が薙ぎ倒される音が聞こえる。
ガシャン ガシャン
バキバキバキ…
「先を急ごう!」
「分かったわ。」
二人は樹海の更に奥深くへと入って行った。
バサバサッ
ガザガザ
「はぁ…はぁ…」
途中、二人が入れる程の岩の窪みを見つけ休憩した。
夢中で走ったせいか顔が傷だらけで、男の右の頬から血が滴り落ちる。
それをみた少女はポーチから絆創膏を取り出し貼ってくれた。
「えへっ!」
「ありがとう…」
(然し、どうやったらあの化け物から逃げられるのか…)
いつの間にか雨はあがっていた。
(さっきまでは追い込まれ諦めていたが、二人になったお陰で気分が楽になった。まずは、腹ごしらえだ…)
男はリュックから缶詰めと乾パンを取り出し少女と一緒に食べだした。
>> 115
いつの間にか、木々の間から月の光がもれうっすらと辺りを照らしていた。
「君はどうしてここに…」
熱々のコーヒーを煎れ一つを手渡すと、ゆっくり啜りながら少女に尋ねた。
「それがね。《ミステリーツアー》って言う旅行に応募してたら、当選しました!って手紙と宝の地図が入った封筒が来て指定された場所でミステリーバスに何人か乗ったんだけど…シートに目隠しとヘッドホンをして下さい。って紙に書いてあったの…」
少女は一気にまくし立てた。
「…一緒だ…後は、着いたらリュックサックスを背負わされ、スピーカーから男か女か分からない声で『宝探しをしてもらう。ただし、30分後に放つものに捕まったら死ぬ事になる!頑張って宝を探してくれ、以上!!』…だった。」
男は何故こんな理不尽な事に付き合わなくてはならないのかサッパリ分からなかった。
「その時だよね!あなたが隣りに居て最初に声かけてくれたの。心細かったから、嬉しかったわ。」
「あの時は、他の人達は歩き出してたし、ポツッと一人君が突っ立ったままだったから…」
ガシャン ガシャン
バキバキバキ
「!?」
遠くから、また嫌なあの音が聞こえてきた。
>> 116
二人は急いでリュックに詰め込むと岩場を降り音とは反対方向に進んだ。だが、いくら月明かりが所々さしているとはいえ、樹海の道は険しくなかなか前進むのは困難だった。
「ハアハアハア…」
二人は、さっきまで降っていた雨と疲労でかなり体力を消耗していた。
「どうして、私こんな目にあわなきゃいけないの!!何で…」
少女は半泣きになると、その場に座り込んでしまった。
ガシャ ガシャ
バキッ バサバサ
音が段々近づいてくる。
「くそっ!!捕まれ!」
男は少女の手をしっかり捕まえると肩に担いだ。
「重っ!」
「レディーに向かって失礼ね。離して!」
さっきまで泣いてたのはどこへやら、怒って先にズンズン進んで行った。
「やれやれ…」
男は、ため息を付くと少女の後を追った。
>> 118
「おいっ!」
男は少女を呼ぶが返事が返ってこない。
(参ったな…)
深い霧に包まれ1m先が見えない。
ギィー ガシャン
ギィー ガシャン
バキバキガサガサッ
深い霧に紛れあの音がまた近づいて来た。
(いつの間に…)
男は恐怖心を抑え、多分少女がいる筈の大きな一枚岩を目指す。
ガシャン ガシャン
何処からか機械音が近づく。
「くっ…」
男は大きな木の陰に小さく隠れる。
ズオンッ
いきなり目の前に霧を切り裂き大きな戦車に取って付けたような二足型ロボットが現れる。
肩にはガントリックガンが装備され、首が左右を見回す。
グィーガシャン
グィーガシャン
バキバキッ
男は、いつ見つかるか分からない恐怖心で我を忘れ走り出した。
>> 119
ウィーガシャ
ロボットは男の姿を捉えるとガントリックを連射した。
ガガガガガガ…
ガガガガガガ…
ガガガガガガ…
「うっ!!」
数発の巨大な弾が男の体を貫通した。
「ごはっ…」
(何故、こんな目にあわなくちゃいけないんだ…あの娘は大丈夫だろうか…)
男は朦朧するなか仰向けになり、次第に何も見えなく聞こえなくなった…
……
…
【GAME OVER】
「ああ、このキャラ死んじゃったよ!」
「この下手っぴ!!」
数人の男の子等はテレビゲームを囲み遊んでいる。
「今度誰がやる?」
ピッ
STARTボタンを誰かが押した。
…
そうゲームの中の男と少女の恐怖は永遠に繰り返される…
ザー ザー
~GAME~
おわり
ザー
ザー
「誰か~ッ 助けて…」
原作者のアル🍺様の許可が下りまして、これより
『GAMEー2ー』
の執筆を始めようと思います。早速ですが、私…バトーはサボり魔です。おまけに受験生です。
なので更新が不定期になると思います。
その事を先に、謝罪しておきます。
読者様の皆様、スミマセン💧ゴメンナサイ🙏
なので本作は、"どなたでも"御自由に参加できる様に、リレー小説とさせて頂きます。
気が向いたら、気軽に書き込んでやって下さい。お願いします。いや、ホントお願いします。
なんか一人で黙々と書くの…とかって、ホント寂しいんで😂ホントお願いしますね💦この通り🙏
えー…っと、では、始めます。
~GAMEー2ー~
_フリーのジャーナリストを始めて、かれこれ1ヶ月になる。
以前勤めていた出版社では、セクハラ上司に鬼の様な女先輩方からの…過酷な嫌がらせに耐えてきた。
それも先月までの話だ。私が(口には出せないが)仕事上…とんでもない事をやらかしてしまい、出版社は大打撃を受けた。
そして当の私はと言うと、そうなることを予め予知していたから(と言うか私が招いた事態だ)、バレる前に自分から辞めた。厄介事には巻き込まれたくなかったし
結局そんなこんなで、専門学校を出てから四年間勤め上げてきた会社と…最終的に『裏切る』と言う形で縁を切ってしまった私でしたが、今は住居を転々としつつ…フリーのジャーナリストとしての人生を楽しんでいるのでした!
めでたしめでたし…
と言うのはさて置き、私は今…ある事件の取材をしている。勿論フリーの私にはかなりハードルの高い仕事だが、しかし…なかなかの収入になる。
因みに、私の名前は高橋 菜月(たかはし なつき)。
年齢は秘密。
私が今取材してるのは…とある小さな出版社からの依頼だ。最近…多発している集団失踪事件。その手掛かりを探せ、との事だ。私は刑事じゃ無いのに…。
ー続…
それにしても随分と、大ざっぱな仕事の内容だ。
大方、私が『仕事をくれ』とうるさいから厄介払いがしたかったのだろう。ただの嫌がらせだ。
しかし、報酬はくれると言うのだから引き受ける手は無い。
フリーと言うのは自由過ぎる。可能な範囲で自由に仕事を選べるのだが、掴まなければ本当に何も来ない。
弱肉強食とはこの事だろう。
「仕事…仕事…仕事…」
同じ単語を繰り返すのは私の癖である。気持ちが落ち着くのだ。
駅のホームのベンチに座り、先程からブツブツと独り言を呟いている私の姿は…端から見たら、さぞ不気味な事だろう。
人間…20年以上も生きてたら、『裏』と『表』がハッキリしてくる…と母が言っていた。
確かにそうだな…と、最近になって要約気付いた。
『あーあ、早く結婚したいなぁ…』
こんな事を考えるのは私くらいのものだろうか…。
私は仕事が嫌いだから、早く結婚して旦那に稼いで貰いたい…などと言う馬鹿げた理想を抱いているのだ。しかしそんな都合の良い話は無いと言うことは、重々理解しているつもりだ。
もっとも、そんな男は私にはいないのだが…。
もし結婚するならそう…子供は欲しい。私の理想だ。
ー続…
別段深い理由は無いのだ。ただ欲しいのである。
子供を抱いている女性の姿を街でよく目にする、あの満ち足りた笑顔ときたら…人生の疲れを感じさせないから不思議だ。と同時に、凄く羨ましい。
…《一人の人間》を深く想いやれる事が。
何でだろう…
割り切ったはずなのに…
大嫌いな上司…
大嫌いな先輩…
無関心な同僚…
冷たい後輩…
私は知らず知らずのウチに、人間が信用出来なくなっていたからかも知れない、寂しいから…今もそう_
「…こんな世界に生まれたくなかった…」
とっさに空に向かってそんな愚痴を漏らしていた。
そしてそうこうしているウチに電車が来た。こんな片田舎でも電車が通っているのだから驚きだ…と思うのも長いこと街の方で働いてたからの事だ。
行き先は…
『鴨川駅…鴨川駅…』
車内放送がそう告げる。と共に電車は静かに走り始めた。
今は夏。
外の風景は如何にも田舎だった。
線路の周りには見渡す限りの田んぼ。しかも既にどの田んぼにも稲が植えられている…水田と言うヤツだ。
よく見ると、小学生だろうか…子供が三人ほど田んぼの中に網を入れて遊んでいる。オタマジャクシでもいるのだろうか…。
ー続…
私も昔ああやってよく遊んだものだ。もっとも、オタマジャクシは大嫌いだったが…。
如何にも初夏を思わせる田舎。
見渡す限りの水田とあぜ道、
帽子をかぶった半袖半ズボンの小学生、
すっかり木々が生い茂り青々とした山々。
昔、親に連れられて遊びに行った田舎を思い出す…あの頃は良かった。少なくとも今よりは希望に満ち溢れた人生だったと思う。
そんな事を暫く考え込んでいると、目的地に電車が着いた。やはり田舎の電車は人混みが少ない。
先程二つか三つほど別の駅前で停車したが、乗り込む人どころか切符🎫を買おうとする人すら見かけなかった。
小さな駅だし、人が一人くらい居ても良いものだが…。
まぁ良いや…
私は目的の駅で電車を下りた。
見渡すと、そこは乗車した駅にも劣らない程の田舎町だった。
駅の隣には畑、大通りと言うにはあまりにも小さな通り。
建物と言えば一階立ての小さな駄菓子屋…後は民家が点々と在るだけ。古びた木造建築だ。
その背後には今にも覆い被さってきそうな高い山…山…
昭和時代の怪獣映画を思い出す。確かこんな風景だった…
「…こんなとこに何が在るってのよ…」
出版社しゃからの命令で来てみたが
ー続…
流石の私でもコレは明らかな嫌がらせだと直ぐ分かった。
まったく………ムカつく!
抑えきれないイライラが…とうとう私の中で爆発し近くにある自動販売機に自然と足が歩み寄った。
そしてビールを一本買うと、それを一気に飲み干した。
「ップはぁ~…!」
私は一気に気分が良くなった。勤務中(?)に、しかも白昼堂々と酒を飲んでやった。羨ましいか編集部の堅物供め、などと随分腹黒い事を考えつつ私は普段の平然を取り戻していた。
さて、仕事に戻ろう…。
やってる側で恥ずかしくなったのだ。何か小学生くらいの男の子が珍しそうに…こっち見てるし。
こんな大人になったらダメよ?と思いつつ、私は足早にその場から離れた。
暫く歩き続けると目的の場所に辿り着いた。つい最近の行方不明者を、最後に見たと言う男性の家…
木造建築でヤッパリ古びている。山の陰になっていて日照条件は最悪だ。カラスが屋根に止まっていて、何だか気味が悪い。
「…えっと…この家……よね?」
本当はそうであって欲しくないのだが…
因みに、その男性と言うのは齢七十を過ぎた老人だと言うではないか。若い男を期待してたからその分…残念でならない。
ー続…
ため息しか出ないが、此処は抑えよう。私は呼び鈴を鳴らして門の前で待った。
暫くするとスピーカーから女性の声がした。
『どちら様ですか?』
「こんにちは、実は私…高橋と申しまして…」
…そんな感じで私は淡々と事情を説明した。いつも通りの《仕事用の表情》に切り替えて…。
それからはいつもの調子、相手を言いくるめて私は無事に家に入れて貰うことが出来た。
後はとぼけた男性の話を聞いて帰るだけだ…出版社から高給が貰えるくらいのネタは欲しいところだが…。
『ま…期待はして無いけど。』
難しいだろうなぁ…。
目撃者が一人だけ…しかも老人だ。
これだけじゃ、ろくな報酬など貰えるわけがない。良くて予定の2~3割程度かな。
溜め息しか出ないが今は仕事中やるしか無い。
ソレから私は家に入れてもらった。日照条件が悪いのと他の家に比べてボロいのを除けば、大きさも形もまぁまぁ普通の家だ。この寂しい雰囲気は流石に普通とは言えないが。
それから玄関のドアが開くのと同時に、中からこれまた五十歳くらいの女性が出てきた。男性の娘さんだろうか?
「……どうぞ……」
女性に招き入れられて私は家の中に入ったのだった。
>> 131
_続
女性に案内されドアの中に入ると独特の湿ったようなカビ臭さが鼻をついた。
(うっ…流石は日が照りつけてない家だけあるわね。)
「どうか、しましたか…?」
女性はスリッパを出しながら不思議そうに私の顔を覗き込む。
「いえ。別に靴棚に飾ってある、お花が綺麗だなぁって。あはは…。」
(ふう…)私は変な笑いをすると、スリッパをはき女性の後を付いていった。
思ったより家の中は広く廊下を進む度に、土壁には色々な童話か何かの人物画が墨絵で描かれているのが目に入ってくる。薄暗いせいか、気味が悪い。
女性がある障子の前に付くと「お父さん、お客様をお連れしました。」と中に居るであろう老人に声を掛けた。
「……
……。」
何故か老人の声が聞こえない。
「お父さん、宜しいですか?入りますよ!」
私は、何故か胸騒ぎを覚えた…
- << 134 ー続… 不気味な静けさも働いてか私の胸騒ぎは一層激しくなってくる、部屋のドア開くのと同時に額を冷や汗が伝う。 唇を噛み締めながら私はその中の光景を確かに視認した。 「…お父さん?」 廊下の薄暗い光が部屋の中を満たしてゆく。中は真っ暗。その中に一つ、光が見えた。 目を凝らしてその光の正体を確認した…それは、 「お父さん!また暗い部屋でパソコン!? お客様がいらしてるのに…」 怒鳴る女性の視線の先に居たのは、暗い部屋で一人…パソコンをいじる男性の姿だった。 「おぉ、公子(きみこ)か…どうした?」 「お客さんがいらしてるの!またこんなに暗くして…!」 そう言うと女性は部屋のカーテンを開け始めた。薄暗かった部屋に光が戻る…とは言っても元々日照条件が悪いから大層変わりは無いのだが。 女性はサッサと部屋を出て行き私は部屋に入れられた。 先程までは真っ暗でよく見えなかったが、思ったよりも広々とした部屋だ。不気味な置物が壁周りの棚の上に飾ってあるが怖いので無視しよう。 男性は齢七十にしては若々しく、部屋には薄型のパソコンが置いてある。清掃も行き届いた部屋だし、絨毯や壁紙の柄…それに置物さえ意識しなければ悪くない部屋だ。
>> 83
「ゲーム」
高校生の田川仁は暇であった。
「今日も特にないな」
ネットサーフィンをしていると
「ん? ゲーム参加者募集中?」…
ゲームー2
「ハァハァ、なんであんなのがいるんだ!」
仁は一つ目の巨人に追われていた。
外の様子があまりに、変だったので外に出て様子を見に行ってみると、人間に代わり化け物が彷徨いていた。
追ってくるので必死で逃げている。建物の陰に隠れなんとかやり過ごした。
「なんであんなのが町中にいるんだよ有り得ないよ」
仁にある考えが浮かぶ。
「いやでもそんなことって‥」
ゲームに参加をしたことが関係するという。
「考えられる状況てしは」
世界自体がおかしくなった、もしくは、自分自身がおかしくなった。
周りに人がいないとなると後者である確率が高い。
「ゲームならクリアすれば元に戻るだろう」
仁はクリア条件を探しに行動を開始した。
>> 132
_続
女性に案内されドアの中に入ると独特の湿ったようなカビ臭さが鼻をついた。
(うっ…流石は日が照りつけてない家だけある…
ー続…
不気味な静けさも働いてか私の胸騒ぎは一層激しくなってくる、部屋のドア開くのと同時に額を冷や汗が伝う。
唇を噛み締めながら私はその中の光景を確かに視認した。
「…お父さん?」
廊下の薄暗い光が部屋の中を満たしてゆく。中は真っ暗。その中に一つ、光が見えた。
目を凝らしてその光の正体を確認した…それは、
「お父さん!また暗い部屋でパソコン!?
お客様がいらしてるのに…」
怒鳴る女性の視線の先に居たのは、暗い部屋で一人…パソコンをいじる男性の姿だった。
「おぉ、公子(きみこ)か…どうした?」
「お客さんがいらしてるの!またこんなに暗くして…!」
そう言うと女性は部屋のカーテンを開け始めた。薄暗かった部屋に光が戻る…とは言っても元々日照条件が悪いから大層変わりは無いのだが。
女性はサッサと部屋を出て行き私は部屋に入れられた。
先程までは真っ暗でよく見えなかったが、思ったよりも広々とした部屋だ。不気味な置物が壁周りの棚の上に飾ってあるが怖いので無視しよう。
男性は齢七十にしては若々しく、部屋には薄型のパソコンが置いてある。清掃も行き届いた部屋だし、絨毯や壁紙の柄…それに置物さえ意識しなければ悪くない部屋だ。
ー続…
「よく来なすったな…で、俺に何の用だい?
念の為に言っとくが違法サイトには入ってないぞ。」
何の話だろう。
「失踪事件の話が聞きたいんです。
申し遅れましたが、
私…高橋 菜月と言う者です、フリーのジャーナリストをやっています。」
横文字が分かるだろうかと少し心配したが大丈夫みたいだ。男性は私の言葉をちゃんと理解してくれて、そこからは話が淡々と進んだ。
「…では最後にその若い女性を見たのは?」
「一昨日の夜8時くらい…だったかな、
ここだ…このバス停。」
男性は近所の地図を簡単に紙に書いてくれた。そしてその女性を最後に見た場所と日時を記してくれた。
「成る程、その時の状況を…詳しく話して貰えますか?」
「あぁ…確かあの夜は丁度ウチの娘と口喧嘩をしてな、
それで気分が悪いから外に散歩に出掛けたんだよ。せっかくだからタバコでも買おうと思ってよ、近くの自販機まで歩いてたんだよ。
そん時に行方不明になったって娘さんがバス停に居たんだよ。」
「一人でですか?」
「いや、子供も一緒だった。」
《…子供?…》
私は一瞬耳を疑った。子供…今までの失踪事件の中に子供が消えたと言う話は一つも無かったからだ。
ー続…
「どんな子供でしたか!?」
「え…?
あぁ…えっとな、確か黒い髪の少年だったよ。
年は七歳か八歳か位だな…まぁとにかく小さいガキだったよ。」
黒い髪で七歳か八歳くらいの子供…駄目だ、まるで覚えがない。失踪事件の事なら全て街の図書館でパソコンを使って調べ上げていた(筈である)。
しかしそんな少年が消えたと言う記事は一つもなかった。
「その時の女性の様子はどうでしたか?
何か喋ってませんでしたか?」
「いや、何も喋って無かったね。ただ…」
「…ただ?…」
「何かこう…目が虚ろになってたね。」
「目…ですか?」
薬でもやってたのだろうか…しかしそんな話は聞いた事がない。
今回の取材に当たって徹底的にその女性の身元やら何やらを調べ上げたが、事件後に彼女の身辺から薬が見つかったと言う話は無かった。
ひょっとしたら暴力団が絡んでいるのでは、とも考えたが…まさか此処に来て子供が出てくるとは思っても無かったから、だんだんと私は混乱してきた。
「…それからは何も無かったんですか?」
私は気持ちを整えてからもう一度男性に尋ねた。
「いや、悪いがそれ以上は何も見てないな…。
何せ先を急いでたもんだから。」
ー続…
「悪いな…。」
男性は少し申し訳なさそうにそう呟いた。
「いえ、ありがとうございました。
今日は色々と貴重なお話を聞けて、ホント助かりました。」
私はそれからまた礼を言って、部屋から出ようとしたすると男性がまた口を開いた。
「…そう言えば、あ…そうだ!
散歩の帰りにあの女性をもう一度見かけたぞ!」
男性のその言葉に私は敏感に反応した。
「え…!
ほ、ホントですか!?
ば、場所は!?
バス停とは別の場所ですか!?」
私は夢中で男性に問い詰めた。消えた女性の最後の目撃証言…ひょっとしたらそれは、何か重大なヒントが隠されているのではないか。
全ての事件に繋がる何か…重要なヒントが。
「うん、ちょっと自信が無いんだが…」
「…!
…と、言いますと?…」
私は男性の言葉を待つ。その時、何かあったのだろうか?
「うん、その時…その女性ってのがバスに乗っていてな。
街灯の光で一瞬だけ顔が見えたんだよ。
確かにあの女性だった。綺麗な肌…と髪だったからハッキリ覚えてる。
多分あの女性だ。」
…納得。
確かにテレビや新聞、更にネットで彼女の顔写真をしょっちゅう見ていたが、確かに綺麗な髪と肌だった。男性は続ける…
ー続…
「その時のその女性なんだがな…アイマスクって在るだろ?
昼寝するときに使う目隠し、アレとデッカいヘッドホンを付けてたんだよ。」
アイマスク(目隠し)にヘッドホン…ますます分からない。一体彼女何でそんなモノを…。
「そのバス…と言うのは?」
駅前のバス停で時刻表を確認してきたが、夜の8時過ぎに走っているバスは一台も無い。最終でも6時だ。
「うーん…それがよ、何か不気味なバスなんだよ。
この辺じゃ見かけない…そう、英語が書いてあった。」
「英語…?」
「そう…黒い字で、アレは……
《Mystery tour》
(ミステリー・ツアー)
…だったかなぁ。
流石にナンバープレートまでは覚えてないがな。」
「ミステリー…ツアー…」
_
_
それから暫くして、私は男性の家を跡にした。時刻は午後3時、私は変に胸騒ぎがしていた。
《消えた女性…
子供…
ミステリーツアー…
バス…
……………………》
もう何が何だかサッパリ分からない。私はそのまま電車に乗り帰るのだった。出版社に寄らず…私が向かったのは。
《…図書館…》
私は真っ先にそこのパソコンに向かった。
《ミステリー…ツアー…》
ー続…
ひょっとしたら何か在るんじゃないか…
そんな衝動に駆られて私はパソコンでインターネットを繋いだ。
帰りに男性に言われたバス停を見てきたが、あの場所には特別違和感は覚えなかった。私はコレでも霊感は鋭い方だ。
とは言っても、今回の事件とそれとは全くの無関係だろうけど。
「あ…出た。」
ディスプレイの画面上にはインターネットのアイコンが表示された。私は検索エンジンに
《ミステリーツアー》と入れ…『検索』をクリックした。
《…めぼしい情報が在りますように。…》
私は画面上に出て来たサイトの中から、めぼしいモノを片っ端からクリックした。
《…どれもこれもインチキ臭いわね。…》
其処に在るのはオカルトなサイトばかりだ。信憑性が薄い事この上無い。
…そして暫くそんな感じで検索していると漏らしそうな溜め息をグッと飲み込んでしまうような、そんな衝撃が私の中で走った。
それは、あるサイトにアクセスした時の事だった。
画面上にソレが表示された瞬間…私は画面に釘付けになった。
動いていた手がグッと止まり、私は画面をガン見した。
瞬間…頭の中に声が響く_
__《捕まった者には死を!!》《死を!!》《死を!!》__
ー続…
_直接脳に働きかけて…
_頭の中で声が響く…
_視界がゆれる……
_シカイが………
_ゆれル………
_カラダ……
_動カ……
_ナイ…
_カラ
_ダ
_…………
_……
_…
_…
_……
_……体が…
_動い…て
_…視覚が戻る。
_あれ…
_何が起こったの…?
_今…は…
……気のせいだろうか、私は何時間も眠っていたような感覚に襲われた。
実際に、意識が飛んだ…。
でも…ソレはほんの一瞬の出来事だったみたいだ。
先程このサイトを
開いたのは午後5時7分。
そして今は午後5時8分。
私は何時間も気絶していたつもりで、実際にはこの場で…一分間ずっと固まっていたのだ。
頬に触れると…凄い量の汗をかいていた。
私は怖くなったのでパソコンの画面を切ろうとした、しかし…バカだった。ウッカリまた画面を見てしまったのだ。
……だが、今度は何とも無かった。声は聞こえない。
ただ視界の先に…不気味な象形文字の様な模様が映っているだけだった。
男性の家の壁紙より趣味が悪い。
そしてその上には大きく
《ミステリーツアー》
と書いてあった。
ー続…
私は思わず固唾を飲んだ。そして無意識に手が動いた。
不気味なのはその風貌だけではない。
このサイトは…何かがおかしい。何だか凄く怖い。しかし手は止まらない。止められない。
見てはいけないと思うのに、見なくてはいけないと思っている。
分かる…。
見ないと…大変な事になる。
霊感では無い…私の脳がそう言ってるのだ。
下にスライドして見たがやっぱり変だこのサイト。
何で…リンクとか、
メニューが無いのか…。
普通、こう言うサイトには色々とメニューが在るものだ…来訪者を楽しませるために。しかしこのサイトには殆どソレが無いのだ。
在るのはただ、
《申し込み》
と言うアイコンと、
ページの右上に書かれている
《0‐SEED》
と書かれた…管理人だか団体だかの名前だけ。
まるで…この不気味な象形文字を見せる為だけのサイト…私にはそう見えて仕方がない。
そしてもう一つの狙い…そう、
《申し込まなくちゃ…》
私はそんなつもりなど毛頭無いのだが。しかし脳が言う事を聞いてくれない。
申し込ま無いとダメな気がする…何故かは分からないけど。
…象形文字を見た瞬間から…
ー続…
動く。
自然と手が動く。
頭では何も考えてないのに。
私はパソコン画面に釘付けになる…文字が、キーボードを伝って記入されてゆく。
私の名前、住所、郵便番号_
そして、《送信📩》の文字。
心の中で叫ぶ。何度も何度も叫んだ。
《…やめて…》
一瞬手が止まった…でも、次の瞬間画面に出てきた文字を見て…
…私は…
《_退屈ナ現実ニ…
…陰湿ナ社会ニ…
…アナタハ…
…ウンザリシテイル…
…ノデショウ?…》
「え…」
《_オ連レシマショウ…
…アナタヲ…
…不思議ナ世界ヘ…》
_私は…現実に疲れていたのか…
ウンザリしてたのか…
行きたい…
こんな現実とは別の…
新しい世界へ…_
______________
…GAMEー2ー…
序章・完
➡第一章に続く。
『…目隠しをして下さい。ヘッドホンは…コレからルールを説明しますから、その後でお願いします。
高橋 菜月さん…』
《第一章:樹海》
…あれからどの位経ったかな。
確か私はあの後…いやダメだ、記憶が混乱している。
覚えているのはそう…
家に帰ってから…ポストを開けた…
…中には"招待状"が届いてて…
近所のバス停に向かった…《バス停に来い》って…そう書いてあったから
…そこから…分からない…
誰かと一緒にいた気がするけど…覚えてない…
確か黒いバスが来たから…それに乗って…
ああ、そう言えば…今…目の前に居る人たちは…その時一緒に乗り合わせたんだった。
あんまり話しはしてないけど…
……頭が痛い。
そうだ…寝てたんだ…
バスに乗ってたら…急に眠くなったから…
…それで目が覚めたら此処にいた。
此処は……
ーーーーーーーーーーーーーー
ー《ビーーーッ!!
コレより、ルールを説明します!
アナタ達はこのゲームの参加者…つまりプレイヤーです、
コレから我々の出すミッションをクリアーしてください。
コンプリート出来なければ、何度でもチャレンジして頂きます。
また、仮に次のミッションに移っても…そのミッションで失敗した場合は…また初めのミッションからやり直しとなります。》
ー続…
《尚、ゲーム開始よりより三十分にハンターを放ちます。
見つからないように気をつけて下さい。
制限時間が過ぎればゲームは終了、ハンターは襲ってきません。但し制限時間内にお宝を一つでも確保出来なければ、失格と見なし再チャレンジしていただきます。
お宝の数はプレイヤーの数よりも多めに隠してありますから、勿論複数個…確保していただいても構いません。
また、
お宝一個なら次のミッションへ
お宝二個なら次の次のミッションへ
お宝三個なら更にその次のミッションへ
一気に飛ぶことが出来ます。
つまり、ゲームクリアーの時間が短縮出来るわけです。
また、お宝一個につき一度のミスを見逃す事も出来ます。例えば、第一ステージでお宝を三個確保します、その時、いっきに第四ステージまで移らず…次の第二ステージに移った場合手元には二つお宝が残ります。
第二ステージでミッションに失敗した場合、第一ステージに逆戻りになるのがルールですが…その際、既にお宝を所持していればそのウチのお宝一個と引き換えにミスを帳消しにする事が出来ます。つまり、初めの第一ステージに戻る必要無く、第二ステージを再度やり直せるわけです。》
ー続…
《それと、プレイヤー同士でチームを作ったりするのもありです。
この先のミッションの中には、チームを組んでクリアーして頂くモノもありますから…今の内にチームプレイに慣れて頂けたらと思います。
また、他のプレイヤーのお宝を奪うのもありです。これはサバイバルですから、自分以外の全てが《敵》であり《味方》です。
充分な気配りを怠らず…ゲームを楽しんで下さい。では…これより十分後、ゲームを開始します。》
ーーーーーーーーーーーーーー
>> 145
昉続昉
何故こんな事になってしまったのか…
…ミイラ取りがミイラに…
そんな事を考えてる場合じゃない…!
現状を把握している人は、いったい何人いるのか?
辺りを見回す
ボディービルダーでもやってらっしゃるんですか?と、思わず突っ込みたくなるような逞しい身体をしている人
この場に似つかわしくない程メイクをバッチリし、入念に化粧直しをしているOL風の女性
普通のサラリーマン風のおじさんから その道のプロのような男性、異種様々な人達が10数人乗っていた。
皆それぞれ手に大きなリュックを持っている…
もちろん私も。
中身はカンパンや缶詰など日保ちする食糧や水、ロープ、ナイフ等、まるでサバイバルでもしろと言わんばかりの品々が詰まっていた
この10分で、一体なにが出来るのか…
逡巡する…
考えが纏まらない…
頭が空回りする!
私は一体これからどうすれば良いのか…?
~続く~
レス全部読みました垬すごく楽しませていただきました炻
これからも楽しみにしてます溿
鋓鋓鋓
>> 146
_続
チッ
チッ
チッ
試行錯誤している間に刻々と時間は過ぎてゆく…
(一人より多人数の方が有利かも…)
右手に身に付けているアナログな腕時計をチラッとみた私は、近くに今の現状が分からずボーっと佇んでいる二十代前半ぐらいの青年に声を掛けた。
「ねぇ、私と一緒に組んでくれない。一人じゃ怖くてたまらないの。」
「えっ!?」
(今までの仕事での経験上こういうタイプは…)私は近づくと必死にお願いする(ふりをした)。
「ああ…良いよ。」
ニカッと白い歯を見せた。
(うっ…人選誤ったかな…)
青年をよく見るとラグビーでもやっているのか結構ガッチリした体格でピッチリ張り付いたようなブルーのストライプのシャツに片方の膝が破れたジーンズをはいている。
「私、菜月…高橋菜月よろしくね。」
「あっ、俺は柳田大吾よろしく。」
軽く二人は挨拶を交わす。
(他にはいないかな…)
辺りをササッと見回した。
👻➰ゆぅさん、初めまして!
〆
m⊆(_ _)⊇m
アル🍺と言います。たまにしかレスしませんがバトーさん共々盛り上げていきましょう😚💦
他の方もリレー小説にドンドン参加して下さい😁
>> 147
竑続竑
「ねぇ、おばさん」
…?
「おばさん、ねぇ、聞こえないの?おばさん!」
「おば…、て、えっ?私の事??」
後ろを振り向くと、そこには小学生くらいの男の子がいた。
こんな子、さっきまで居ただろうか…?
「そう、おばさん。仲間探してるみたいだけど、僕も仲間になってあげようか?」
「…え?
ぼく、お姉さん達と行きたいの?」
「…違うよ。…おばさんにとって、僕と一緒に居た方が 有利 って事」
ニッコリと微笑みながら、私を見上げてきた。
この子は何か知っているのだろうか…
私の事を…
この『ミステリーツアー』について…
~つづく~
アル勛さん、はじめまして垬
なんか勢いでレスしてみたんですが、雰囲気っていうか、趣を壊してしまうんじゃないかとドキドキです昉
若輩者ですが、よろしくお願いします珵
ー続…
「菜月…その子誰?」
少年と面を向いて話しているとすぐ後ろにいた柳田大吾が声をかけてきた。
…って言うか、いきなり呼び捨てですか。
「え…今初めて会った子…。」
何だかヤケに図々しいヤツだな…と思いつつも私は大吾にそう言った。
大吾はソレを聞くと大して不思議がる様子もなく少年に近づいた。
何だか(色んな意味で)物凄く危険な香りがする…。
「やぁ坊や、
お母さんは美人かい?
趣味は?スポーツとかやってる?
若々しい肌だねぇー!」
「お母さんはいないよ。
顔も知らない。
趣味は無いよ。
スポーツも基本嫌いだからやってない。
肌が若いのは子供だから。」
「アッハッハッ!
全く最近の子供は活きが良いなぁー!
アッハッハッ…ところで君、名前は?」
聞く順番が逆だろう。
「…カイ…」
少年は先ほどから微妙なテンションを保ちつつ、このムダにテンションの高い大吾の質問に素直に答えている。心なしか少しイヤそうな顔をしている…様に見えるのは私だけだろうか。
📴
ゆぅさん、初めまして😂バトーと言う者です😊
書き込んで貰えてメチャクチャ嬉しいです😂✨
コレからも色々と宜しくお願いします☺
ー続…
困ったぞ…話がもつれてきた。
…ソレもコレも全部、
「カイかぁーッ!
良い名前だなぁ~おいッ!
俺も昔《カイ》って名乗ってたんだよ~バンドやってた時にね。
あ、バンドって言っても吹奏楽の方ね?」
コイツのせいだろう。しかも吹奏楽はバンドじゃ無いからね。
「あのぉ…お二人さん?」
「っしゃあ…ッ!
…景気づけに写真でも撮ろうか?」
私の呼び掛けには全く耳を貸してくれない。
「ちょっとッ!」
「ん?」
「時間無いんだからふざけて無いで真面目にやってよねッ!!」
流石にイライラが溜まってきて私は少しキレた。そして大吾は暫し沈黙した後…私の言葉で落ち着きを取り戻した。
「あ、ゴ…ゴメン…えっと……
……"つむぎ"」
「菜月だッッ!!!」
どう間違えたら"つむぎ"に変わるんだ…しかもさっき普通に呼び捨てにしたじゃ無いか。
私は本気で一瞬帰りたくなった。
コイツに声を掛けた事を後悔した。
…でも今更
《仲間にならないで》とは言えない。コイツは間違い無く地獄の果てまでついて来る、私はそう確信した。
「はぁ…仕方ない。とりあえず、カイ君…?
…私達と組みましょうか。アナタ一人じゃあ危険すぎるしね。」
ー続…
カイ君は私の提案に黙って頷いた。急に無口になったなこの子…。
「あれ…急に無口になったねこの子?」
何でか知らないが私の考えてることが筒抜けている。となりの大吾に筒抜けている。いや、単純に同じことを考えているだけなのかも知れないけど。
しかしコイツと同じ思考レベルなのかと思うとかなりショックだ。
「……ッそれじゃあ他に仲間を探しましょうか。まだ時間もあるしね!」
腕時計を見ると既に七分経過していた、コイツのせいで七分も経過していた。
後三分か…せめて後一人くらいは…
「…あれ…」
カイ君が口を開いた、見ると右手で何かを指差している。
何だろう…?
『んん…?』
私達は視線を向けた。十メートル前方に蠢く陰が見える、草場の中でよく見えないが確かに人みたいだ。
大吾に背を押された。
《この野郎》と思いつつも、私はソッと近づいて声を掛けた。
「…あのぉ…」
私が声を掛けると、影はピクリと反応した。
何なんだろうか…この人は…何をしてるんだろうかこんな所で。
『…小便かな?…』
《ドスっ》
『…グェッ…!』
品も無いのかコイツは…と思いながら私は大吾の腹部に肘うちを喰らわせた。
ー続…
私は腹を押さえてうずくまる大吾を尻目に、ゆっくりと影に近づきもう一度声を掛けようとした…
「あの…」
「メガネッッ!!!」
「ッッわひぃ!!?」
突然の叫び声に私の方もかなりビックリした。しかもかなり恥ずかしいリアクションを取ってしまった。
姿勢を取り直し目の前の人物をもう一度視認した、頭やら肩やらに草の葉っぱが大量に付着している。
本当に何をしているんだろう…目の前のこの、やつれ顔の女性は。
「…えっと…あの…大丈夫ですか?」
どこをどう見ても大丈夫には見えないが一応訊いてみた。…害は、無いよね?
「あのぉ…」
「……ね…」
「え…?」
「…がね…」
「えっと……スイマセン、何です?」
「メガネ…」
「め…がね?💧」
「メガネ…落とした…」
「………えっと、あっ……在りましたよ!そこ!そこ足元に在りますよホラ!」
よく見ると彼女の足元にメガネを発見した。ホントに気づいてないみたいだから代わりに取ってあげた。
「はい、どうぞ…」
私は女性にメガネを渡してあげた。女性は何も喋らない。
「……」
ワナワナと震える手で彼女は私の手からメガネを受け取った。変な人だな、と思った。
ー続…
女性は朝露に濡れたメガネを掛けると、ポーカーフェイスを保ちつつ肩や頭に乗った草の葉っぱを叩き落とした。
視線はずっと私を捉えていた。
「…りがと…」
多分『ありがとう』と言いたいのだろうな。
「…どう致しまして。」
「礼には及びませんよ。アッハッハッ!」
それ…私のセリフだよね大吾。
…私が大吾に呆れているとカイ君が服の袖をグイグイと引っ張ってきた。
「おばちゃん時間は…」
「え…?」
時計を見ると後二分を切っていた。ソロソロ時間だ。
「えっと…大吾…そろそろ準備を……ッ!?」
大吾の方を振り向くと、私の目の前に女性の顔が迫っていた。怖い。
「あの…何です…か?」
「…川島…玲奈…」
「え…はい……?」
「名前…川島…玲奈…」
「えっと…カワシマ…レイナ…さん?」
女性はコクリと頷いた。単語しか喋らないのかこの人は…。
「えっと…川島さん、お互い頑張りましょうね。」
私は苦笑以外の表情が浮かばなかった。とりあえず早くこの人とは別れたい。そう思った。
ー続…
しかしこの人は私とは正反対の思想を密かに抱いていた。
「それじゃあね川島さん…」
「……ま…」
「え…?」
「…かま…」
「……すみません、え…何?」
「仲間…」
「…ナカマ…。え…?」
「仲間…に…なってあげる。」
「………」
…この人は、本気なんだろうか。本気なんだろうな…。
困ったな、困ったぞ…どうやって断ったら良いのかしら。この人は無口だけど恐らくかなり頑固な方だろう。私の経験上…この手のタイプは大吾並みかそれ以上に扱いが難しい。
「……」
私はどうして良いか分からず、隣にいるカイ君に視線を移した。
『どうしよ…カイ君』
「……」
…彼は下を向いたままで何も答えない。絶対聞こえないフリしてるよね?
私は視線を前に移した。目の前の川島さん……の後ろにいる大吾に、何とかしろ!と視線でサインを送ったのだ。
《大吾!…大吾!》
しかし大吾は私の視線には気付かず下を向いている。
絶対気付いてるだろう、と思った。さっきまで半ばナンパ口調で口説いていたヤツはどこに行ったのだ。
視線を戻すと、川島さんが手を差し伸べていた。
「仲間…」
「…どうも…。」
結局私は彼女と熱い(?)握手を交わした。
>> 154
妤続妤
《ビ――――――ッ》
握手を交わしたその瞬間、音が鳴り響いた
どうやら10分経過してしまったようだ。
これからはこの四人で行動しなければいけない…
激しく不安だ
掴み所の無い軽いノリの青田 大吾
謎の少年、カイ
黒縁眼鏡のミステリアスな川島 玲奈
この面子で、本当にゲームをクリアしていけるのか…
そもそも、誰の差し金で、どんな趣向のゲームなんだろう…?
《…これより最初のミッションを説明いたします…》
いよいよゲームが始まる
果たしてどんな難題を出されるのだろう…
《…最初のミッションは・・・》
~つづく~
バトーさん、はじめまして溿ゆぅと申します珵
若輩者ですが、一日1レスを目標に頑張ります垬
よろしくお願いします珵
ー続…
《…最初のミッションは、樹海でのサバイバルです。
コレより樹海に入り、お宝を探し出してもらいます。お宝の場所は地図に書いてある通りとなっていますので、手分けして探し出して下さい。
三十分後にハンターを離します。
最終的には、ゲームスタートから四十分後に終了しますので…終了までの十分間はハンターに見つからないように気をつけて下さい。
もしハンターに撃たれた場合、お宝は没収。もう一度初めから再チャレンジして貰います。
それでは、
スタートーーー!!!》
______________
私達4人は、手分けしてお宝を探し出す事にした。スタートの合図が鳴ってから、一度固まって再度お宝の地図をチェックした。
他のプレイヤー達には聞こえないように、小声で最短ルート等を検討し合う。
「このルートはどうかしら、こう、こう、こう…と行けば短時間で人数分のお宝を確保できるんじゃない?」
私は地図の上のお宝があるポイントを指でポンポンと指し示した。
📴
ゆぅさん、此方こそどうぞ宜しくお願いします。
一日一レスも入れて頂けるなんて😂感激です。
コレからも、時間がある時は顔見せて下さいね😁
◎訂正
青田 大吾➡柳田 大吾
ー続…
私の提案に、メンバーは誰一人として何も答えない。ただ一人…大吾だけが少し苦笑を浮かべている。
いや、嘲笑っている。
「何よ大吾…文句があるなら言いなさいよね!」
大吾は相変わらず嘲笑しながら、ヤレヤレと鼻で溜め息をついた。
「いやね…確かに合理的だと思うよ?
合理的だと。
ただね、今この状況でそのルートを行くと…他のプレイヤー達と鉢合わせになっちゃうんじゃない?」
あ……
そっか………。
「まぁ最も、完璧に他のプレイヤー達と鉢合わせにならず…尚且つスムーズにお宝を確保できるルートなんてのは敵の現在地が掌握出来ない限りは…把握不可能なんだけど…ね!✨」
『キラーン』と奥歯が輝いた。アッサリと言わないでほしい。
「……じゃあ大吾…敵の位置分かるの?
地図には載ってないのよ?」
私は少し皮肉を込めて言った。コイツに思考が劣っているのかと思うと…何だか無性に悔しかったらだ。
私の問い掛けに、大吾は相変わらずニコニコしている。ナルシストめ。
「…うーん、ハッキリでは無いけどね。
概ね把握は出来てる。」
「え…ッ!そうなのッッ!?」
驚いた。だってコイツが其処まで考えてるとは思ってなかったから…。
ー続…
「……どうするの?」
私はコレから何をすべきなのか、大吾に尋ねてみた。大吾は相変わらずニコニコしている。
「まずは敵さん方の向かおうとする方角を確認するんだよ。
その為に…俺、カイ君、玲奈…の三人で、さっきからこうやって円陣まで組んで…三方向を見渡してたんだからね。
地図を囲んでるだけの様に見せかけて、実は敵の動向を観察してた…と言うわけさ。」
地図を囲んでる様に見せかけたのはおそらく…周りのプレイヤー達に感づかれ無い様にするためだろう。
彼らが…コレから向かおうとする方向を他のプレイヤー達が観察しているなんて知ったら、彼らは真っ先に方向と作戦を変えてくるだろうから。
大吾はそうならない様に、わざわざこうやって敵に顔を見せない円陣の形を取った訳か
……って、ちょっと待てよ_
「…何でアナタ達三人だけなの、アタシは!?
アタシはいつから外されたのかしら!?」
よくよく考えてみれば、円陣を組むときに
《他のプレイヤー達を観察しろ》と言う指示はなかった…そう、私にだけ無かった!
ソレに大吾に関しても、
《俺、カイ君、玲奈の三人…》と言った。今さっき確かに言った。
しかし私の名前は呼ばれなかった…!
>> 158
﨎続﨎
納得いかない!
一体いつの間に三人は結託したの?
意志の疎通はいつ行ったのよ…!
「だいたいの予想はしてて、このゲームに参加したからさ…
それに菜摘は…」
「菜月です!」
まったくアリエナイ!
二度も名前間違えるなんて!!
意に介した風も、悪びれも詫びもせず
「だいたい菜月は初心者なんだろ?とりあえず様子見って事で、足手まといにならないように付いておいで」
真っ白な歯をキラキラさせながら、爽やかに言い放った。
不当な扱いに、些か傷付いた…いや、大いに傷付いたぞ!私は!!
~つづく~
柳田昉苗字間違って申し訳ありませんでした
m(_ _)m昉
頭の中の修正完了です
(^^ゞ昉
匀続匀
だいたい何で皆この状況で慌てふためかないのか…
落ち着きがあり過ぎる!
この10分も、私以外であたふたしている人は居なかった…気がする。
…ちょっとショック…
「とにかく!私だって仲間なんだから!!
作戦、教えてよ…」
私は大吾を見つめたが、大吾はカイ君や玲奈に目配せする。
この通じ合ってる感が凄くイヤ…
疎外感満載だよ…?
本当に彼らに付いて行って良いのか
しかし一人で行動する勇気は毛頭ない。
今は彼らを信じるしか…
信じるしか道は無いのだ!!!
「とりあえず、しばらくは俺達に付いてきて。
少しでもこのゲームを知っている人間は、地図を囲むってスタンスが常套手段なんだ。
先ずは流れを把握してもらわないとね」
相変わらずニコニコと薄ら笑いを浮かべている。
余り良い気分ではないが、ここはとりあえず引くしかないのだろう…
ミステリーツアー…
今更ながらに、このゲームの深さを知った気がした…
ー続…
…ソレから私達は、ものの数分ほど黙って歩き続けた。会話はない。
湿った草が足元一面に広がっている。恐らくこの下の土はもっと湿ってるんだろうなぁ…。
周りには沢山木々が生い茂っている、コレは杉の木だ。周りの木々は全部…杉。しかもどの木にもビッシリ、コケが張り付いている。
「ねぇ…」
「うん?」
私はフと、ある事が気になったので大吾に尋ねてみた。
「ここの木ってさ、どれもこれも長寿木じゃない?」
「ん…あぁ、そうだね。」
ホントだ…と大吾は周りの木々を見上げながら答えた。
どの木も二メートル越えの太さだ。しかも高さならばその辺の学校の校舎にも負けてない位だ。
約3~40メートル位はある、メチャクチャ高い。
「でも何か変な気がするのよね、こんなに霧が張ってたら…太陽の光がまともに当たらないじゃない?
ソレに周りの木々同士がビッチリ引っ付いてるから、栄養だってまともに行き届かない筈…。
なのにどうしてここの木々は、こんなにも大きいのかしら?」
大吾は顎に手を添えた。
📴
ゆぅさん😚
もし時間がありましたら
「携帯小説の集い」と言うスレに一度顔を出して下さい😁
待ってます😚
>> 161
続
「……ゲーム…だからじゃないかな?」
めずらしく大吾が真剣な顔をしている…
と、思ったが
「俺達 ゲームの世界に招かれたんだよ。だから非現実的で違和感のある空間なんじゃない?」
やはり ちゃらけた笑顔でキラーンと白い歯を光らせた。
ゲームの世界?
大吾は何を言っているのだろう
「菜月も申し込んだんだろ?ミステリーツアー…」
今更ながらな空気が流れる…
な、何?まるでこの流れが解ってない私が悪いかのような雰囲気…
ていうか、皆はどこで“ミステリーツアー”の情報を手に入れたのだろう?
そういえば私は・・・
『…確 カ 私 ハ 仕事 デ…
「おばちゃんは特別だから」
思考を遮るように カイ君が言った。
“特別”…?
「菜月が特別?」
私の思考を代弁するように、大吾がカイ君に問いかける。
~つづく~
アルミさんの“携帯小説の集い”ですか蓜坥昉
実はこのスレ覗く前に一回覗いたのですが、サークルやコンパに途中参加するみたいな…盛り上がってるトコに水注すみたいで珵
でも誘って頂いたんで、後で行ってみますね昀
㈱続㈱
「おばちゃんは、ツアー側が特別に招待した人間だからね」
サラっととんでもない事を言ってのけたが、カイ君は別段 暴露話をした風でもなく
「だから余り詳しく無くて当然かもね」
淡々と語った。
「…俺は 金 目的。
このゲームをクリアして、最終的に勝ち残った者が手に出来る、優勝賞金が目当てでツアー申し込んだんだ」
「…探索…
…調べたい モノが…」
………皆それぞれ目的があって このツアーを申し込んでたなんて、考えもしなかった。
思考が全然ついてこない…
しばし呆然と立ち尽くした
ガサ
ガサ ガサッ…
一瞬にして緊迫した空気が張り詰めた
皆 一様に身構えながら 音がした方を睨みつける
“動物”…?
それとも“敵”か!?
ジリジリと後退りながらも視線は外さない。
ガサガサ…ガサッ
そこに現れたのは…!!
ー続…
「あれ……?」
私達は目の前のソレと目が合った。相手もジッとコチラを見つめている。
そう、私達の目の前に現れたソレは…
「……これ、タヌキ?」
突然大吾が口を開いた。ちょっと待って大吾…どうやったらタヌキに見えるの?
「いや、コレはどう見ても…アレでしょ…」
「………カピパラ………」
突然、玲奈さんが口を開いた。そう、確かに今私達の目の前にいるのは…世界最大のネズミと言われている哺乳類…カピパラだ。
全長は約1~2メートルの間くらい。小学校三・四年生くらいの子供ほどの大きさだ。
しかし、このカピパラ…何か変だ。何だろう…生きてる感じがしないと言うか…。
「……おぃ……」
『!!』
突然カピパラが声を発した。私達は驚いた。驚いて、私はうっかり尻餅をついてしまった。
「…な、何……?」
何だろう…このカピパラは、怖い、不気味だ、私は固唾を飲んだ。
すると、その時…突然カピパラが立ち上がった。四足歩行しかしない筈のカピパラが突然、後ろ足二本で立ち上がったのだ。
怖い…何だこのカピパラは…!!
「…オメェら…初心者かい?」
「え…?」
突然目の前のカピパラが口を開いた。
……え…何…コレ…?
ー続…
私達はその場に固まった。何だこのカピパラは…一体何者なんだろう?
見たところ…人が入ってるようには見えない。じゃあ一体…
「訊いてんだろが…答えたらどうだよ…あん?」
随分口の悪いカピパラだな…いや、そんな事はどうでも良い。
それより何なんだろうコレは…何なんだこのカピパラは…。
「えっと、僕ら全員初心者です。」
大吾がニコニコしながらそう答えた。何でアンタは平気なんだよ…この状況で…!!
私の考えを察したのか、大吾が私の方を向いて口を開いた。
「大丈夫☆多分このタヌキは…ロボットの類だろうから。」
キラーンと、また奥歯が光った。何度も言う様だけどタヌキじゃなくてカピパラだからね?
ソレと、『☆』はウザイからやめなさい…大吾。
「ロボ…ット?」
私はカピパラに視線を移した。カピパラはコチラを凝視している。怖い。
「なぁ……話、進めて良いかな?」
「…あ…どうぞ。」
私は立ち上がると、お尻をパッパと払った。しかし草についた露がしっかりと私のジーンズに染み込んでいた、ショックだ。
「うわぁ~ん…ベタベタ…💦」
私はその部分をタオルで押さえた。カピパラは黙ってコチラを見ている。何か申し訳無い…。
ー続…
「えっと…ところでアナタは?」
私は目の前のカピパラに尋ねた。一体何者なのだろう?
「…ん…?俺か…?
俺ぁ…カッピィ。
このゲームのナビゲーター兼、定時連絡係さ。」
「ナビ…ゲーター…?」
私は聞いた事のないその単語を尋ね返した。
「…まぁつまりアレだ。ゲーム終了時になったら、お宝を持ってるプレイヤー達を次のミッションに連れて行く役職だ。
他にも連絡事項なんかをプレイヤー達に伝える定時連絡係の役割もある。」
あぁ、成る程成る程。そう言うわけね。
…でも何でカピパラなんだろ。いや……まぁ、深く考えないでおこう…コレはゲームなんだから…。
「あ…そう言えばさ、さっき聞いたんだけど…このゲームって賞金が貰えるって本当なの?」
私が気掛かりにしていた事だ。
「ん…?何だ、知らないで申し込んだのか?」
目の前のカピパラは不思議そうに尋ねてきた、無理もない…私だって何が何だかサッパリなんだから。
「ナビゲーターさん?
菜津江はツアー側から特別に招待されたプレイヤーなんですよ」
「な・つ・きッッ!!!」
しつこい…しつこいぞ大吾、もう名前を間違うのは三回目だ。ひょっとしてワザと間違えてないか?
私は彼を睨んだ。
ー続…
しかし一方の大吾は反省する様子もなく、相変わらずニコニコしている。この野郎…。
一方のナビゲーター(カピパラ)さんは、
納得した様子で『ああ、成る程』などと呟いている。
納得して頂くのは大いに結構だが、出来ればその辺を詳しく説明してほしい。ツアー側からの招待…って、どういう事?
何なのよソレは?
ソレに聞きたいことは他にも山ほどある。
「このツアーの狙いは何なのよ?
他のプレイヤーはどうか知らないけど、私は何の触れ込みも無く、このゲームに参加したのよ?」
私は目の前のカピパラにコレまでの行きさつを語った。失踪事件の調査…ミステリーツアーの存在…インターネットの運営サイト…私がコレまで辿ってきた軌跡を出来得る限り全て正確に述べた。端で大吾が『うん。うん。』と相槌を打つのが少し気に食わなかったが、ここは我慢することにした。
そうして私は、モノの三分間ほど昨日の今日で…起こった出来事を全て語った。お願いカピパラさん、分からない事だらけなの…教えて、出来れば詳しく_
「悪りぃな姉ちゃん…規定で喋れないんだ。」
_…ダメでした。
ちょっと待ってよ!そう言う規定(?)……が、あるなら最初にそう言えよ!
ー続…
何か…一生懸命説明したのがバカみたいじゃないか私!!!
「…そう言う事は先に言って欲しいわね。こっちは貴重な時間割いて喋ったのよ…ッ!!?」
「君が一方的に喋りだしたんだろ。」
「うっ!……」
…何気に大吾にツッコまれた。悔しい。そんな私達を見ていたカピパラさんは一つ小さな溜め息を吐くと、お腹のポケットから何か道具を取り出した。ドラ○もんみたいだが、可愛くはない。
「姉さん、コレ…アンタのだろ。」
「え…」
そう言ってカピパラさんが差し出してきたのは私がいつも仕事で愛用しているカメラだった。
そう言えばツアーのバスに乗った辺りから何処かに行方不明になっていたのだった。多分バスに置き忘れてきたのだろうと思っていたが、まさかカピパラさんが持って来てくれるとは…。
「あ…ありがと。」
私は礼を言うと、素直にカピパラさんの手からカメラを受け取った。コレは以前勤めていた出版社で貰った…初めての給料で買ったカメラだ。
それ故に思い出深い物だ。まぁ…今となってはどうでも良い思い出なんだけどね…。
「俺は余計なことは言え無いが、ただ…
ん……ッ!!?」
その時だった…突然、カピパラさんの声を遮るソレが聞こえたのは。
ー続…
ー《ズガァァンッッ!!!》ー
森を裂く様な激しい轟音が皆の耳に飛び込んできた。
「……ッ何!!?」
一番最初に口を開いたのは私だった。轟音が…大きな稲妻のように森中に響く。すると木々から凄い数の鳥達が一斉に飛び出し、大空に広がって行った。
_怖い_いきなり胸騒ぎがし始めた。それも今までで一番の恐怖を孕んだモノ…その時傍らのカイ君が突然私の腕を掴んだ。
「おばちゃん…行こうっ!」
そう言うとカイ君は急に音のした逆方向に私を引っ張りだした。
「ちょっ…カイ君!何が」
_光が私の視界に飛び込んできた、次の瞬間私の声はかき消され、激しい揺れが私達の足元を襲った…そして同時に先程の比にもならない位の轟音が私達から聴覚を奪った_
『「……!…!?…』」
声にならない叫びを余所に_視界に映ったのは、前方…かなり前。距離は分からない。五十メートルか七十メートルか…ただ視界に映ったのは燃え上がる森林だけだった。そしてその…大きな大きな炎は、立ち上る煙さえをも飲み込んで…まるで巨大な大蛇の様に周囲を這いずり回っている。更にその炎は確実に_私達に向かって来ている。
ー続…
炎の大蛇は獲物を、私達を、見つけたと言わんばかりの勢いで迫ってくる。_あり得ない_
「湿地なのに…火の勢いが強過ぎないッッ!?」
私はカイ君に手を引かれながら精一杯走る、
「…ゲームだから、何でも在りなんだろうさ!」
私達の隣を、大吾と玲奈さんが走っている。ゲームって、ちょっと待ってよ…何なのコレッ!?
いつの間にかカピパラさんの姿が無い、ひょっとしたらあの大きな炎に巻き込まれた…
「ねぇ、さっきのナビゲーターさんは大丈夫かな!?
ひょっとして巻き込まれたりしてないよねッッ!?!」
大吾は私の方にチラリと目をやると、口元に笑みを浮かべて答えた。
「大丈夫!
そうならないようにプログラムされてるだろうから、このゲームは!」
私はそれ以上は言葉が出なかったが、不思議と心の奥底から安堵していた、何故だろう_
_「おばちゃん!其処の岩陰に入ろう!!」
カイ君が私の思考を遮るかのように、声を上げながら手を引いた、
「あ…うん!」
私は相槌を打って、その岩肌の裂け目に他のメンバー達と一緒に飛び込んだ。
流石に火の手は追ってこなかった…_
_「はぁ…ぜぇ…はぁ…なんなんだ…あの炎は?」
ー続…
「…はぁ…はぁ…し、知らないわよ…!」
私達は息を整えながら、現在の状況を確認しあった。
みんなが汗だくで息を切らしている中、玲奈さんだけは、まるで疲れを感じさせないかのようなポーカーフェイスを保っていた。
息切れもしてない…
「…はぁ、玲奈さん…持久力在るのね。」
やっと息を整えた私は、正直に玲奈さんを誉めた。
「…運動は昔から得意…」
「はぁ…はぁ…マジで…死ぬかと…思ったよ…ゼェ…ゼェ…💨💧」
何故か唯一筋肉質の大吾が一番バテている。その筋肉は飾りですか?
「カイ君…平気?」
「大丈夫だよ…。」
カイ君は、アレだけのスピードで走ったのにも関わらず、この短時間のウチにスッカリ息を整えていた。凄い…私もこの子と一緒に走ってたけど、こんなには元気になれない。
この子も凄い運動神経。って言うか…
「……ねぇ、カイ君さ…ヤケにこのゲームに詳しいよね?
ソレに…"私が特別"って…"ツアーの方から招待された"って言ってたよね?
…ソレって」
「オバチャンは僕と同じだから。
僕もツアーに招待された人間、《特別》な存在なんだよ。」
……特別な存在?……
ー続…
「…カイ君は、このゲームの事や私の事を…どこまで知っているの?」
カイ君はフと、怪訝そうな顔をした。
ソレは私の質問に不服があったからでは無く、
私が真剣な表情で…彼に問いかけた為かも知れない。
何にせよ…こんなカイ君の表情を見たのは初めてだ。ほんの一瞬の事で、そばに居る二人はまるで気付いて無いみたいだけど。
「…このゲームの関係者と知り合いなんだ…」
カイ君はゆっくりと口を開いた。顔を下に向けて…。
「…関係者?」
私はその言葉を反芻した。カイ君は続ける。
「…このゲームの主催者側の一人さ」
「………!!!!!…………」
…私を含め、その場にいた全員が驚いたのは間違いない。
大吾は言葉に詰まって口をパクパクしているし、玲奈さんに至っては呼吸どころか瞬きすら忘れている、そして私は…
「あ…っ……え…っと……」
やはり言葉が出ない。思考がピタリと止まって、頭の中が真っ白になる。
どう表現すれば良いのか、私が今、何を思い…何に戸惑っているのか、自分ですら、皆目見当がつかないのだ。
「…えっ…と、つまりカイ君は…その人から情報を貰った上で、このゲームに参加したっ…て事?」
「うん、ただ…」
ー続…
「…正確にはその人から情報は『貰った』ワケじゃなくて、『盗んだ』んだけどね。」
そう言って…口元に微笑を浮かべる彼の表情は、しかし、まるで感情を微塵にも感じさせないものであった。
私はまたカイ君の言葉を反芻した。
「…『盗んだ』…?」
カイ君は顔を上げ、真っ直ぐに私の目を見つめてきた。
「…そうだよ。
ハッキングしたんだ、その…知り合いのデータベースを利用してね。
まだ覚え立てだったから、バレてこのゲームに強制参加させられたんだけど。」
カイ君がそこまで言い終わるのと同時に、先程から微動だにしなかった玲奈さんが突然、彼の前に詰め寄った。
ー続…
「!……玲奈さん?」
突然カイ君の前に詰め寄った玲奈さんは、心無しか……少し顔を強ばらせているように見えた…
「……何……?」
「……少し…話したい……」
途切れ途切れに声を発する玲奈さんからは、確執にも似た何かを感じさせられた。
「…良いよ。何?」
「……二人で…話したいの……」
妙な重圧感に包まれた岩肌のなかで、私は初めて《心の壁》を強く意識した。
そしてどうやらソレは大吾も同じだったらしい、
「…ちょっと、ちょっと!お二人さん?
話し込むのは勝手だけどさ、ここにも他に二人居るんだぜ?
念の為に言っとくけど俺達はチームだ。組んでいる以上は、隠し事は無しだぜ?
話せないワケがあるのなら、せめて一言くらいは断ってくれても良いんじゃないかい?」
珍しくマトモな事を口にした。
無論、私も大吾の意見には賛成…だから否定も口出しもしなかった。
ただ玲奈さんからの返事を待つ…
「玲奈姉ちゃん、どうしても二人に話せないんなら…一言断りなよ。」
カイ君も私や大吾と同じ事を考えていたようだ、玲奈さんに説いかけた。
……って言うか、
私は《おばちゃん》なのに玲奈さんは《お姉ちゃん》なのね。
…なんか複雑…
ー続…
…それから色々あって、玲奈さんも一言断ってくれた。
私と大吾は暫く岩の奥の裂け目で待機することになった。
_「…ねぇ、あの二人…何話してるんだろ?」
私と大吾は丁度良いくらいの隙間を見つけ、そこで腰を掛けて話し込んでいた。
「ん…?
散策はしないって約束じゃなかったっけ?」
大吾はこの空間が気に入ったのだろうか、満足そうに岩肌にもたれ掛かっている。
「そんな約束した覚え無いんだけど?」
私の顔がおそらく怪訝そうだからかも知れない…大吾は真面目に、とぼけた表情を浮かべた。
「何よ?」
「あ……いや、
菜月とは約束してなかったっけなぁ~…って思ってさ……はは。」
大吾…ソレってまた、私だけ除け者にしたって事よね…?
私は自然と黒い笑みをこぼしていた。
「ふぅ~ん…他の二人とはそう言う約束したんだ?私の知らないウチに?」
「あ、いや~…その…」
「作戦の指示も出してくれなかったしね?」
「…あ、あれは…言い忘れてただけで…!」
「お黙りっ!!!」
私は大吾の胸ぐらを掴んだ。
「わ、菜月…抑えて…抑えて…!」
大吾は焦った表情で必死に私を制止しようとした。
しかし私は一層手に力が入る。
ー続…
「だいたいアンタはいっつもそう!!!
人の名前は何度も間違えるし、チームとか言って作戦の指示も出してくれないし、
かと思ったら今度は何!?
私は無視して他の二人とチームワーク?
大層な事じゃないけどねぇ、なんッッか、ムカつくのよ!!!
大体ねぇ、アタシだってこんッッな…くっだらないことでいちいちキレたくないわよ!!!
だけどねぇ、だけど物事にも限度ってモノがあるのよ!!限度ってモノが!!
アンタ分かる!?
このゲームが始まってから、アタシが何回アンタにウンザリしたか!分かる!!?」
「わっ…わっ…落ち着いて、落ち着いて、なつみ…」
「…………ッッ!!!
菜月だぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「ギャァァァァァァァァア!!!」
…数分後…
「…なんか、スゴい大声が聞こえたけど…何かあったの?」
カイ君が玲奈さんと手を繋ぎながら戻ってきた。この短時間でヤケに仲良くなったのね…
「ほほほ
何でもないわよ。(棒読み)
ソレはそうと…二人とも、もう話は終わったの?」
私が尋ねると、カイ君は手を繋いだまま玲奈さんの方に目をやった。こうして見ると、親子みたいだ…。
ー続…
「…終わった…」
『何が終わったの?』と尋ねてしまいそうな、低いテンションで、玲奈さんは簡潔に受け答えしてくれた。
「…そ…そう…。」
「ところで大吾は?
なんで白目で倒れてるの?」
いつの間にか呼び捨てにされるようになった大吾…カイ君は無機質に、倒れてる彼を指差した。
「……アハハ、
…馬鹿だから少し灸をね…。」
「……」
沈黙。まぁ、それが普通の反応だろう。
ところでコレからどうするか、外は火の海。
厄介なことに火の手は収まることを知らない、木が、森が、その姿を留めていないのに、炎だけが延々と燃え続けているのだ。
黒い煙は空高くに上がり、炎の赤が空一面に広がっている。
まるで大空襲でも起こったような光景だ。
私達は暫くその様子を眺めていた。
「さすがにここまでは火の手も来ないみたいだけど…」
「…長くは居られないよ。」
そう、時間内にお宝を見つけて手に入れないことには、ゲームクリアにはならないのだ。
ただでさえ、生き残るのに必死だって言うのに…。
「お宝を見つける余裕なんて無いじゃない…!」
コレでは何時まで経っても埒があかない。
なんとかしないと……。
ー続…
「この奥ってさ、行き止まりだよね?」
カイ君が、奥の方を指差した。
今、私たちが居るのは岩肌の裂け目の中だ。森から五・六十メートルほど離れた、岩山の隙間。
「うん。ダメみたい…。
さっき見たんだけど、通路が狭くなってるのよ。
人が通れる広さじゃ無いわ。」
たまたま逃げ込んだは良いが、ここから抜け出せないのが現状だ。
外は火の海、今ここを出るのはあまりに危険な選択だ。
しかし、かと言ってこのまま此処で待っていたら、タイムアウトだ。
「……」
私たちは考える。
そして、そうこうしている間にも、時間は刻一刻と過ぎて行くのだった。
「あのさぁー…」
そんな時だった、先程までグッタリと倒れていた大吾が、突然目を覚ましたのは。
「何よ…て言うか、気絶しながら聞いてたの!?」
「へへ、まぁね。」
神業だ。
きっとコイツは、これ以外に特技は無いんだろうけど…。
「要は此処から抜け出せば良いんだろ?
簡単じゃん。」
簡単じゃん。…っと、簡単に言うあたり、それなりに自信があると言うことだろうか。しかし、どうにも…不安だ。
「…詳しく聞きたいわね。
話してちょうだい?」
ー続…
自信満々に言う辺り、信用の出来る作戦なのだろう…と思いたい。
「だからさぁ、要はこの岩山を登れば良いんじゃないの?」
「……はい?」
私は思わず聞き返してしまった。
「だからさぁ、この岩山を登ったら先に進めると思うんだよね…」
「ハイハイハイ、聞いた私がバカだったわ。」
私は大吾の言うことに聞く耳を持たず、シカトする事にした。ところが、
「待ってよオバチャン、大吾の案は一理あると思うよ。」
カイ君がそれを止めた。
「な…え、ちょっと待って……本気なの?」
ー続…
カイ君は私の問い掛けに、コクリと首を頷ける。
私はその裂け目から、岩肌を見上げる。
岩の壁を目で辿り、視界に空が映ったのは、首がほぼ真上を向いた辺り。
「……高い。」
それ以上言葉が出なかった。
と同時に、物凄い冷や汗をかいてるのを肌で感じとった。
私は周りの三人に視線を移す。
「もうコレ以外に手はないよ。」
カイ君。
「ダメもとでもやってみようぜ!いざって時は助けてやるからよ!👍」
大吾。
「…やる。」
玲奈さん。
「…………」
「…分かったわよ…」
「…登るわよ。登れば良いんでしょ?」
「…ええ、登りますとも…富士山でもエベレストでも何でも登ってやるわよ!登れば良いんでしょうが、登れば!!」
そして、私。
そして、そうこうしているウチに火の手が完全に森を覆い尽くしたのだった。
ー続…
赤い空の下、私達は岩山の壁を登り始めていた。岩の裂け目の奥、岩肌が突き出しているところを素手で登る。と言うのが当初の予定。
しかしそれだと効率が悪い。なにより時間がないのだ。
だからここは、誰か一人が上まで登りきりロープを垂らす。そしてそれを伝って残り三人が登りきると言う作戦だ。
「大吾、しっかりッ!」
私達は、そびえ立つ岩山とそれを登る大吾に視線を向けていた。大吾は今、岩壁を死に物狂いで登っているため返事をしてこない。
ちょっとでも足場を崩せばすぐ、高さ約三メートルの所から転落してしまう。下手すれば大ケガだ。
私達は、ただ、見守る。
____
十分前
 ̄ ̄ ̄ ̄
「え…俺が登るのッッ!?」
「当たり前でしょ?
大吾以外に誰がいるのよ。
よもや、か弱い女性や幼い子供に登らせようって言うんじゃ無いでしょうね?」
「……ッ」
「どうなの?」
「お……俺が…登ります。」
「よろしい。
それじゃあさ、さっそくだけど…みんなの荷物の中にロープがあるじゃない?
それを繋げましょう。」
「上からこのロープで引っ張れば良いんだろ?
重くないよね?」
「どういう意味?💢」
ー続…
時間は刻々と過ぎて行く。私達は何とか岩壁を登りきり、岩山の上に居た。
「地図によると、この辺に在るハズなんだけど…」
指で地図をなぞる。現在地からすると宝の在処は丁度…
「…この付近…」
珍しく玲奈さんが口を開いた。私は頷くとみんなに分担して探すよう指示を出した。岩山の頂上はまた森になっているが、この方が敵からの発見を避けることが出来るはず。
丁度眺めも良いから辺りを一望できる。
しかし、時間はない。ここも早く逃げないと…いつ爆発するか分からない。
私達の眼下の炎に包まれた森の様に…。
「しっかしっ…始まって早々に森を焼くとわね。
意地悪なトラップだこと…。」
「菜月ーっ!!菜月ーっ!!」
大吾の声がする。
何か見つけたんだろうか?
私は声の方へ駆け出した。
「…どうしたのッッ!?」
「カマキリの卵見つけた!!」
次の瞬間私は、我を忘れて大吾に飛びかかり関節技を掛けていた。大吾の、声にならない叫びが森中に木霊した。
それから暫く経ち、カイ君と玲奈さんのペアが宝の在処を発見した。私はズタボロになった大吾を引きずって、二人の元に駆け寄った。
「おばちゃん」
「見つけた…」
カイ君、玲奈さん。
ー続…
私達の目の前には、石造りの小さな矢倉があった。そしてその中に一つ、葛籠(つづら)が入っていた。
私達は葛籠を取り出し、蓋を開け中を見た。
「あ…」
「コレ…が…宝?」
私達は中の宝を取り出すと、葛籠の底に紙切れが入っているのを見つけた。読んでみると…
《おめでとうございます。ソレが次のステージへ行くための鍵となります。
制限時間まで無くさないよう、気をつけて下さい。
では、残り時間をお楽しみ下さい。》
…どうやら、このステージはこの宝でクリアー出来そうだ。
葛籠の中に入っていた、この…懐中時計で。
葛籠の中には合計で五つの懐中時計が入っていた。純銀性のなかなか豪華な時計だ。
一人に一つずつ持たせれば、人数分は足りる。一人分余るが問題ない。次のステージに、持って行けるからだ。
みんなの時計を見たが、全て同じ時間を指している。
一時二十八分。
先ほどゲームの案内書を読んだところ、開始から五十分後にゲームは終了するという。そして、開始から三十分後の時点で…
「ハンターが投入されるわけか…」
後、二分足らずでハンターが来る。
…と言ってもよく分からないので、身構えて草陰に息を潜める。
ー続…
ハンターの姿、形、大きさが分からない以上、下手に姿を晒すのは危険な選択だ。
生憎、たいした武器も持ち合わせてはいない。此処は隠れて様子を伺うのが上策だ。
「…ねぇ、ハンターって強いのかな?」
カイ君が珍しく質問してきた。
「さあねぇ~…。
少なくとも、一筋縄ではいかない気がするわね。」
「この火の森を抜けてくるのかな?」
カイ君が私に視線を向けてくる。気のせいだろうか、その目には一点の不安も無いようだった。
「…どう…かな。
ひょっとしたら岩山の中から突然現れたりして?」
怪獣映画さながらの演出…いや、それ以上に迫力がありそうだ。
だけど、もし、そんな事になったりしたら私達だって危ないのは事実だ。
そう考えると段々不安になってきた…
「ねぇ…場所…変えない?」
苦笑いをしながらの私の提案に、一同は目を丸くした。
「…いや…今からは危ないん…じゃ、ないかな?」
流石の大吾も言葉を詰まらせていた。何を言ってるんだろ…私。
「あっ……そ、そうよね!
あはは…じょっ、冗談よ!冗談っ!」
我ながら下手な芝居だ…。
ー続…
それから約二分が経過し、懐中時計が30分を指した頃…ヤツらは現れた。
それは突然何の前触れもなく私達の上空…地上数十メートルの地点を飛んで、轟音を鳴らしながらやって来た。
…デカい…
「な……んだ…ありゃ…ッッ」
「ウソ……っでしょ……?」
地鳴りにも似た轟音を鳴らしながら私達の上空にやって来た…それは…
「…対人兵器…」
カイ君の言うとおりだ。それはあらゆる条件下に適した構造を持ち合わせ、人間を狩るのに最適な形をしている。まさに殺人機とはこの事だろう。
不思議な円盤の様な…しかし人ひとり位は入れそうなコックピットの部分がおそらく本体だろう。
その本体には、地面を歩いて動くための脚が二本ついている。
私は機械にはあまり詳しくなかったが、昔こんな感じの機械を映画で観たことがある。
厄介な事に、この機会はその映画のモノとソックリなのだ。
…ガトリングガンが装備されている…
「あれを喰らったら蜂の巣だぜッ…!!」
大吾が、震えている。
よく見ると私自身も震えていた。
…見つからないで…
見つかったら、絶対に一貫の終わりだ。私達は、その機械が立ち去るのを固唾を飲んで待った。
―続…
私達は息を潜めて、ただソレが通り過ぎるのを待つことにした。轟音が、耳に刺さる。
ハンターは何かを探すかのように、あたりを伺っているようだ。コレはマズい。
もし今見つかったら、ソレこそ一貫の終わり。もしそうなれば何をされるのか…想像するのも恐ろしい。
私は息を止め、ただジッと、草の陰で姿勢を低くした。
私だけじゃない…大吾や他のみんなも気配を殺して、ハンターから存在を隠す。
暫くハンターは何をするでも無く、私達の上空に駐留していたのだが、やがて何かを見つけたらしく…急にソレまでとは違った轟音を発した。
《グモオォォォォォォォォォォォオッッッッ!!》
地を裂くような轟音が、まるで獲物を補足した肉食獣のようだ_
とっさに、本体部にある赤いランプが光る。
肉食獣は一度狙った獲物は逃さない。必ず捕らえようとする。
そして、コイツもその例外では無いらしい_
(…!)
_視界が、消えた。
激しい轟音と突風、
次の瞬間…私達は風の餌食となった。
______________
「……ん…」
「…ゃん…」
(…んっ……誰?)
「…おばちゃんッ!
…っ菜月おばちゃん!」
「ん……っカイ…くん?」
―続…
私は目を開けるが、視界がぼやけて何も見えない。
やがて少しずつ視界が戻ってきた。
「カイくっ___…!?」
突然の耳なりと、激しい頭痛が私を襲った。まだ脳が揺れているのか、それとも頭蓋骨に穴でも開いてしまったのか…なんて錯覚まで起こしてしまった。
幸い、それは杞憂だった。
私は頭を触ってみたが何処にも穴などは開いておらず、また、耳鳴りも頭痛も嘘のように段々と和らいでいった。
「どこも痛まない?
大丈夫…おばちゃん?」
カイ君が私の隣に腰掛けて、ジッと私の顔を見つめながら訊ねてきた。私は、状況もよく分からないのに嬉しかった。
「…大丈夫よ。ありがとう。」
微笑んで、私は重い体を持ち上げた。
腰のあたりが少し痛むが、他は何ともない。幸い、ケガは無かったようだ。
「…みんなは…!?」
大吾と玲奈さん…
私が辺りを見回すと、二人は隣に寝かされていた。まだ気を失っているようだ。
「幸いケガは無いみたいだよ。
大吾は膝のとこ…擦りむいてたけど。」
カイ君が自分の右膝のところをチョンチョンと指差す。
私は安心し、ホッと一息ついた。
周りを見回すと、そこは先程までいた岩山の壁の中だった。
―続…
「飛ばされてきたんだよ、僕ら。」
気絶していたため記憶が曖昧になっていたけど、カイ君のその言葉で段々と状況を理解し始めた。
「…そうだ…!
私達、あのロボットに…」
「うん。飛ばされたんだよ、ココまでね。」
すぐさま私は立ち上がると、岩の裂け目から外を見た。辺りは相変わらずの火の海だった。
「…ココからの風景じゃ、何も見えないわね。」
私は、心臓がバクバク言ってるのを感じ取った。あの巨大が…まだ外を彷徨いてるのかと考えると、ソレだけで…寒気がした。
「…大丈夫。
此処は安全だから。」
カイ君の方を見ると、落ち着いた表情で口元に笑みを浮かべていた。
…その瞬間、私は不思議な感覚に襲われた…
妙な……安心感……の様な感覚。いや、まるでその瞬間に全てが決定した様な…そんな感じだった。
そしてソレは現実の物となった。
…十数分後、ゲームが終了した。
私達は、次のステージへ上ることとなった。
結局、大吾と玲奈さんは気絶したままゲームの終了を迎えることとなった。
…私はカイ君とは一言も言葉を交わさないまま、ゲームの終了を迎えた。
―続…
第二章
私達は突然眠気に襲われ、気がつくとどこかの建物の中にいた。かなり広い部屋で、四方はコンクリートの壁、床、天井で囲まれている。
広さは大体…面積は50メートルくらいで、天井の高さは3メートルくらいの正方形な空間だ。
壁には扉が一つ、天井には小さな換気扇が幾らか間隔的に付いている。
そして大きな四角い柱が4・5メートル間隔で立ち並んでおり、外の景色は一切見えないが、おそらくここは巨大なビルの一室だと思われる。
何も無いせいか、余計に広く感じてしまう。
私達は其処で、出入り口用の扉に設置されたスピーカーから、この第二コースに関する説明を聞いた。
ルール自体は第一ステージと全く同じで、今回は舞台が変わるだけだそうだ。
大吾と玲奈さんは目が覚めたら第二ステージにいて、少し混乱した様子だった。
例のハンターに吹き飛ばされて、一時的に記憶が飛んだみたい。
目を覚ましたと思ったら、暫く黙り込んで頭の中を整理し始めた。ちなみに大吾に至っては、軽くパニックを起こしていて宥(なだ)めるのに少しばかり時間が掛かった。
―続…
ゲームが再び開始されるのは二時間後だそうだ。
それまでは各自、この部屋の中で好きなように過ごして良いとの説明がなされた。
…しかしこの無機質な部屋では、出来ることに限度があるのでは無いか…。
「ウォウ!ウォウ!ウォウ!
第一ステージ、クリアだァ!!」
…そして大吾の異様に高いテンションに、私はどう対処をしたら良いのだろうか。
「缶ビール飲みたい…」
とりあえず合わせておこう…かな。
「僕コーラが飲みたい。」
カイ君も私の方を見ながら、そう漏らしてきた。
何気に目が…真剣だ。
でも…ごめんねカイ君、私に言っても何も出ないのよ…?
「俺はジンジャエールが飲みたいなっ!!
ハッハッハッ!!!」
そして相変わらずノリの良い大吾…を尻目に、玲奈さんは足を組んだまま黙って床を見つめている…。
なんか…学生時代にいたな…こういう子。
「…玲奈さんは何飲みたいの?」
…雰囲気に流され何気なく訊ねてみたが、言ってすぐに後悔した。
何をバカな事を訊いてるのだろう、私は。玲奈さんがこんなバカなやり取りに参加する筈無いじゃない…
「……ず……」
「…え?」
「……みず……」
「………みず?」
彼女はコクリと頷いた。
―続…
「……水…ね」
まさかまともに答えてくれるとは思わなかった…。
…ちょっとビックリ。
「ノリが良いね」
そこでカイ君も会話に参加。私と玲奈さんは無言で向き合い、大吾が横でオナラをした…
「…って…クサっ!!」
「あっ…ごめん。」
ごめんで済む…けど恥を知れ!一応レディーの前なんだぞ!
大体何だ…このタイミングでいきなりのオナラって!!?
…と喉の辺りまで出そうになった言葉を、私は寸前で飲み込んだ。ここで吐き出してしまったら、女を捨ててしまうことになるからだ。
「大吾…今度から離れた所でしなさい。」
なんでこんな小学生にするような注意を、大の大人相手に…しかも男性にしなければならないのだろうか…
ひょっとしてコレは何かの暗示なのかもしれない、神様が私に
《良い縁談は無いよ》
と告知しているのかも…
それはちょっとシャレにならないな…
…なんて考えていたら、カイ君が服の袖をクイクイと引っ張ってきた。
「ん…どうしたの?」
カイ君は妙に私に懐いてくる。初めて会ったときもそうだったが、今でもしばしば私の事を気に掛けてくれる。
…子供がいると言うのはこういう感じなのだろうか?
―続…
…なんて、バカげた妄想に浸っていると、カイ君がゆっくりと口を開いた。
「…おばちゃんは……」
…そこで、カイ君は言葉を噤んだ。私は、彼が何かを言おうとしているのが分かったから、敢えて言葉を促すように訊き返す。
「どうしたの?」
出来る限り優しい声で、なるべく落ち着いた表情を浮かべながら、ゆっくりと声を掛ける。
子供に言いづらい事があるときには、出来る限り棘の無い姿勢になり子供の警戒心を取っ払った上で聞き手に回る。
…と言うのが私のやり方だ。
これでも一応、学生時代は保母さんになるのが夢だった。これはその時の名残のようなものだ。
「……」
しかしカイ君は黙り込んだまま全く口を開こうとしないのだ。表情も、なんだか少し堅い。
…私は、妙な違和感を覚えた。
「…何でも無い。」
カイ君は、下を向いたまま走り去ってしまった。
私は今まで色んな子供を見てきたが、あんな表情をする子供は……見たことがない……
私はその時はじめて、カイ君に対し…妙な違和感を覚えた。
いや、本当はこのゲームが始まったときから気付いていたのだ。
彼が、何か重大な鍵を握っていると言うことに…
そして…まもなくソレが現実のものとなる。
―続…
《コレより、
第二ステージに移ります。》
入り口のスピーカーから機械の声がして、私達は皆、扉の前に集まった。
無機質な鉄の扉の前には、幾つかの集団が作られている。
チームでクリアしたのは、どうやら私達だけでは無いようだ。
「ワクワクするねぇ…」
大吾がいつにも増してニコニコしている。どうやら、彼なりにこのゲームを楽しんでいるようだ。もっとも、その割にはあまり活躍しなかったが…。
「ところで菜月さ、第二ステージって……今回が初めて?」
「…え?」
…それは勿論、
「……初めてだけど、何?」
「ん…いや、訊いてみただけ。」
(……?)
大吾は時々、何の脈絡も無い質問をしてくるときがある。特につまらないヨタ話をしているときなどは、それが多い。
でも今回は…何だかいつものそれとは違うような気がする。
「…本当にそれだけ?
他に、何か言いたいことがあるんじゃ無いの?」
こう言うとき、妙な予感が的中したりする。案の定、今回も的中してしまったみたいだ。
「……実はさ、今回のゲーム…
…四人全員でクリアするのは、ムリかな……って思ってさ。」
「………はい…?」
頭の中が、カラッポになった瞬間だった。
―続…
一瞬の余白が空いた後、私が大吾に事情を問いただそうと口を開いた次の瞬間。
言うが早いか、突然、入り口の扉が開いた。と同時に、私達は白い光に包まれ…次の瞬間、目の前が真っ白になった__
__視界が、一瞬にして元に戻る。まずは輪郭。その次は色。
最後に…目の前の景色を脳が感知した。
「……!……」
(此処は…)
私はその光景に…目を奪われてしまった。
辺りは静まり返っていて、冷たい風がソッと、私の肌を吹き抜ける。凍えた大地に足が触れているのが分かる。
…此処は…
「……久し振りに…
戻って来たなぁ。」
「…!」
突然大吾が、頭をポリポリと掻きながらそんな言葉を呟いた。
…久し振り?
「…どういうこと?
大吾、来たことあるの?」
「ん?……まぁね。
…言って無かったっけ?
俺、菜月達より前から、このゲームに参加してたんだよ。
初めて菜月達と遭った時が、丁度…このステージでミッションに失敗したときだったんだ。」
それは初耳だ。てっきり大吾もビギナーだとばかり思っていたから…。
って、ちょっと待てよ…
「ひょっとして…カイ君や玲奈さんも?」
コクリと、玲奈さんが頷いた。
カイ君は…
あれ?
「…カイ君が…いない?」
―続…
_静まり返った大通りと、破壊されたビルの残骸。
此処は近未来、核戦争で崩壊した未来都市…まさにそんな言葉が似合いそうで殺風景なこのステージは、遠い昔に観た映画とよく似ていた。
「…っカイ君……カイ君!!?」
「お――い!!!カイ!!
何処だ―――!!?」
私達はビルの残骸跡や土が剥き出しになった大通りを、必至になって歩き回った。
しかし、カイ君の姿は何処にも見当たらなかった。
「なぁ…もうやめないか?」
突然、大吾がそんな言葉を口にした。
「…っ何言ってんのよッッ!!?
…カイ君はまだ子供なのよ!?こんなところに一人で居たら…」
一瞬、
第一ステージで見た…ハンター達の姿が脳裏をよぎった。
そしてそれが益々、私の不安を掻き立てることとなった。
「…ッッとにかく、まだ時間はある筈だわ…早く、早く見つけないと…」
「…菜月」
「モタモタしてる場合じゃ無い!!
大吾も早く見つけて、ヤツらが来る前に!!」
「…菜月!」
「サっサっとしてッッ…!!!
早くしないとヤツらが、ヤツらが来ちゃうじゃない!!!」
「菜月ッッ…!!!!!」
_勢いよく飛ばされた大吾からの渇に、私はそれから先の言葉を全てかき消されてしまった。
某ホテル殺人事件(繋げろ) ゼロアッキー「翌年、某ホテルにて殺人事件が起こってしまった。犯人はなんと俺自身だった。その証拠にナイフが部屋にあり、疑われても仕方のない状態。果たして俺は真犯人を見つける事が出来るのか」
―続…
「…いい加減にしろ菜月ッッ!!
……少し…冷静になれ…。」
「………ごめん。でも…」
「分かってる、」
そうは言ったものの大吾の表情は、とても冷静とは言い難いものだった。ひょっとしたら彼も、その表情の裏側では、自分を抑え込むのに必至なっているのではないか…。
そう思うと、私は突然、彼に申し訳無くなった。そして気の利いた言葉も思い付かず、その場はただ黙り込むしかなかった。
それを察してか、先程からずっと口を閉じていた玲奈さんが、突然何の前触れもなく口を開いた。
「……彼は…暫く…戻らない。」
「………何で分かるの…?」
私は彼女に視線を流し、尋ねる
「…アレが近づいてるから…」
「………"アレ"………?」
次の瞬間、玲奈さんがその言葉を口にした途端に、その場の空気が一気に張り詰めるのが分かった。と同時に、大吾がいつもなら絶対有り得ない様な真剣な表情を浮かべた。
「……"白神"……」
私には、その言葉が何を意味するのか分からなかったが、ただ一つ確かなことは、ソレが何か、とんでも無く不吉なモノであると言う事だけだった。_
―続…
「…"白神"…?」
繰り返し、声に出してみるその単語の意味を、私が知る由も無かった。
ただ一つ、確信を持って言える事があるとすれば、
その単語は何か、とても恐ろしいモノを隠喩している…。
それは二人の顔色、声色が克明に物語っていた。
―続…
「ねぇ、一体何なのよ…カイ君が戻らないって…なんで分かるのよ!?」
私の問い掛けに大吾と玲奈さんは暫く口を噤んだ。言いたくないとかそう言った様子ではなく単純に、どう言えば良いのか分からない。と言った様子なのだ。
それでも私は彼らから視線を反らすこと無く、ただジッと、彼らに視線を向け続けた。
そして、やがて大吾がそれに促されるかのように、ゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。
「…俺が知る限りじゃ…アイツは無差別な殺戮者だよ。」
「…どう言う事…?」
私は遠慮なく、大吾に質問を続けた。
「…俺がこのゲームに参加したての頃のことだ。
俺は当時の仲間達と、第五ステージまで上り詰めていた。
そこで俺達は、全員ゲームオーバーになった。」
「……え……」
それって、と言う前に…大吾はそれが分かっていたかのように言葉を繋げた。
「"白神"にやられたのさ…。
俺達はハンターさえ注意していれば問題ないと思ってたんだ。
けど、アイツを只の人間だと思ってたのが落ち度だった…アイツは人の皮を被った悪魔だったんだ。」
―続…
明かされる謎。
張り詰める空気。
そして明かされる。
"白神"の正体…
「ちょっと待って、
…その"白神"って人間なの!?」
「…正式には《人型》だよ。
人間の形をしているが、実際はただの悪魔さ。ヤツはとんでも無い化け物だ。」
そこで一息着いて、静かに目を閉じる大吾。最初は何か、瞑想じみた事でも始めるのかと思ったが、そのうち彼が、記憶を辿っているのだと言うことが分かった。
彼の額を、一滴の汗が伝う。
本当は思い出したくもない思い出。彼にとっては、おそらくそれはトラウマに等しいモノであろう。
いつもは陽気な大吾。
しかしその裏で、私が、いや……私達全員が気づかないような暗い負の感情を抱え込んでいたのだろう。
しかし彼は、私達にそんな事を思わせないくらいに、いつも明るく振る舞っていた。私は、それを思うと、胸が締め付けられそうになった。
やがて大吾は静かに目を開け、私の方を向いた。
しかし、彼は何度も口を開いたが、まるで声が出ないのだ。
言いたいことは整理できているのに、それを言う度胸が無い。いや、覚悟がない。
私には、そのように映った。
「…代わり…言おうか…?」
すると、傍らの玲奈さんが口を開いた。
―続…
大吾は玲奈さんの問い掛けに何も答えなかったが、内心では彼女の言葉に甘えたかったのかも知れない。ただジッと黙り込んでしまった。
それから間もなくして、沈黙を返事と捉えたのか、玲奈さんは相変わらずの途切れ途切れの口調で話し始めた。
「私が…知ってるのは、
彼が…子供だと…言うこと…」
…彼…?…子供…?
すると大吾は静かに口を開いた。
「…俺が見たアレは、間違い無くカイだった。」
…私は声が出なかったが、それはショックを受けているからとかそう言うのでは無く、
ただ、今の話を聞く限りでは、あまり信憑性も実感も湧かないからだった。
「…どう言うこと?
だって大吾…カイ君とは普通に話ししてたじゃない?」
私の問い掛けに大吾は、バツの悪そうな顔しながらこう答えた
「…それは、初め見たときは、
内心ビックリしたし、
警戒したけど…
でも、アイツは"白神"じゃ無いんだ。
雰囲気も、何か全然別物だし。」
それに、と言う前に、玲奈さんが大吾の言葉を遮った。
「…私が…前のステージで…彼に聞いた話…
"白神"は…彼を狙っている。」
🙋お知らせ🙋
◎現在、《携帯小説の集い》と言うスレッドで、メンバーを集めて、みんなで小説を書こうという企画を計画しています。
同じ登場人物やテーマで、
それぞれ違った作品を書いてみませんか?
小説の執筆に興味がある人、
参加してみたいと言う人は、
是非、《携帯小説の集い》に
お越し下さい😁
ー続…
_アレからどれくらい経っただろう。
私達はカイ君の捜索を断念した。
あれから玲奈さんに色々聞かされたが、私の耳には殆ど残らなかった。
初めに彼女が口にした、カイ君の命が狙われているという言葉が、私の思考を妨げたから…。
でも今は、私には、やるべき事がある。
このミッションをクリアする事。それが今、カイ君を救う…唯一の方法なのだと、大吾に聞かされたから。
「ねぇ大吾、本当にカイ君は…」
「俺を信じろよ?」
大吾は地図を見ながら目的地の方角を再度確認する。ミッションの開始と同時に手元に現れた腕時計型の装置。
その装置のボタンの一つを押すと、立体映像の地図が出てきたのだ。
まだ全て把握できていないが、コレは携帯電話よりも確実に優れた機能を持っている。
まるでSF映画の世界だ。
「この方法なら絶対だ。
それに、俺達だってこのゲームにクリアしないとマズいんだぞ?」
「…そ、そうだけど…」
「……大丈夫。
…彼は嘘はついてない…」
「おいおい!
今更疑うなよ!!」
もし、大吾の提案した…
…あの方法が上手く行くのなら、私はそれに掛けてみたい。
そのために、私たちは前に進む。
ー続…
どれくらい歩いただろうか、暫く歩いた所で私達は歩を止めた。
「間違いない。この近くだ。」
大吾が立体地図を見ながらそう呟いた。
地図の上には現在地や、宝の有無、他のプレイヤーの場所が表示されていてとても便利だ。
「…なんか、第一ステージよりもずっと楽な気がするんだけど」
コレはずっと気になっていた事。普通はあべこべだと思うんだけど…。
「ん…あぁ。
このゲーム、おかしいんだよ。」
うん、分かってる。でも私が聞きたいのは、どうしておかしいのかと言うこと。
「ほら、ファミコンとかって時々バグる事あるじゃん。
例えばLv.30のゼニガメが突然Lv.102のミュウになったりとかさ。」
「あぁ…」
……いや、『あぁ』じゃない!
何を納得してるんだ私は!
大体なんでポ○モン!?
このゲームはファミコンレベルなの!?
そもそもポ○モンはゲームボーイだからね!?
って言うかLv.30にもなってまだゼニガメ!?進化させろよ!!
……いや、違う!違うぞ!!
「突っ込むところが違う!!」
「わっ!!?え…何が?」
しまった。
思わず口に出てしまった。
なんて、くだらないやり取りをしているうちに目的地に着いた。
ー続…
瓦礫の山の上に今、私達は立っている。
この瓦礫の山の中に宝物が眠っているのだと言う。
「多分、この足元に埋まってるんだよ。
…うん、間違いない」
地図を見ながら、大吾は足元の瓦礫に視線を落とす。
私達はそこを掘り返し始めた_
_「ハァ、ハァ、あった!」
掘り返してまだ一分も経ってないが、宝箱の頭が見えてきた。
私達はもう一息と言わんばかりに精力的に作業を進める。
やがて、宝箱が地面から取り出された。
本当にバーチャルなのかと疑うくらい、土の香りがハッキリと付着していた。
「…開けるわよ」
私は宝箱の蓋に手を当て、そして一気に開けた。
中から姿を現したのは、やはり懐中時計。しかも4つある。
「…良かった、ちょうど4つだわ」
私は安堵の溜め息をついた。そして大吾や玲奈さんに一つずつ配ると、自分の分もポケットにしまい込んで、残りの一つを握る。
「あとはコレだな」
大吾が懐から取り出したのは、第一ステージで一つ余分に手に入れた懐中時計だ。
「本当に成功するの?」
私は不安になり、大吾に視線を送る。
「大丈夫大丈夫。
実証済みだってば」
「なら良いんだけど…」
―続…
大吾は私の手から懐中時計をヒョイと取り上げると、自分の持っていた懐中時計時計の上に重ねた。
「ゲームには裏技がつきものだ。
例えばゼニガメをミュウにするみたいに…」
「えぇい、ポケモンの話はもういいってば!!
それよりもカイ君よカイ君!早く早く!!」
私の催促にふてくされつつも、大吾は裏技とやらでカイ君を呼び出す事にした。
「カイ、戻ってこい!!」
まず大声でカイ君を呼ぶと、懐中時計の乗った手を空に掲げた。
すると、突然2つの懐中時計が激しく光を放ち出した。私はあまりの眩しさに耐えられなくなり、目を閉じてしまった。
全く単純な方法だが、コレが大吾の言う裏技と言うヤツだ。
彼は今までも、この方法で苦難を乗り越えてきたのだと語った。聞くに、この裏技は先人プレイヤーからの受け入りらしい。
遠くにいる仲間を召喚する方法…。
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