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沙耶香の女装官能小説2(女王様と作家編)

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作家
18/07/30 08:24(更新日時)

物語

わたし水越沙耶香(仮名)はスカウトした麗奈と共に暮らしながらモデルは二年目そして新たに官能作家の道を歩むことになるが隣の部屋に麗奈の後輩早紀が引っ越してきたからたいへん。
朝は淫らにフェラチオで起こされ三角関係はますます広がる。
しかし麗奈は私の担当をはずれ代わりに担当するのはお堅い真面目な美少女。また舞先生の教室に通いながら新たに築かれる性欲に餓えた人妻たち……。
さらに私をヘッドハンディングやスカウトしようとする女装レズ雑誌の美女やAV業界、テレビ局など。私はさらに道に迷い葛藤するなか性の道を模索する。
麗奈に黙り女装SMクラブ“ヴィーナ”の女王様(見習い)としても活動していく。

物語は前回からそのままの正当な続編。
女装小説ではありますがLGBTや性同一性障害などではなく著者が女性や女性的なモノに憧れる作品です。
何度も言いますが誤解なきよう願います。

17/12/08 07:46 追記
ちなみに著者は前シリーズ同様に男性です。

登場人物紹介

水越沙耶香(♂)
ソフトサディストの性癖を持つ女装。麗奈にスカウトされそのまま沙耶香として同居。サディストではあるが本格的なSMは実は苦手。だが麗奈や早紀から愛され神無月社長の女装SMクラブ“ヴィーナ”で女王様(見習い)も兼任。

矢口麗奈
沙耶香をスカウトした張本人。もとレズ。

ニノ宮早紀
麗奈の後輩。まだ未熟。

18/01/16 05:50 追記
登場人物追加設定

冴木流菜(るな)
麗奈や沙耶香が通うフィットネスクラブに通う人妻。沙耶香とセックスをしサインを求めるが実は彼女は……。

美如月愛那(みさらぎあいな)
麗奈に代わり沙耶香の担当になった早紀より年下。実は沙耶香の学生および郷里時代を知り下着泥棒をされた被害者。ただし個人的感情の怨恨はないらしいが……。

本田透子(透・♂)
早紀に過去にいじめられた女装初心者。

No.2571700 17/12/06 06:06(スレ作成日時)

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No.201 18/02/05 05:49
作家 

愛那は思う。
こんなオチ×チ×が身体に入るのだろうか。だけど身体の芯からの熱い疼きは感じる。
沙耶香に淫肉を指で弄られ劣等感ある森林みたいな陰毛でさえ弄りクリトリスからびくんびくんと自分が女性いや牝としての動物的性本能が身体をやらしく淫らに熱くさせる。
「ああ……はむ…んぅ」
大きい、だいじょうぶかな……。だけど睾丸。ここに男性の牡のえっちなどろどろがあるんだ。
ぴちゃぴちゃれろれろ……淫音を奏でる下半身がやらしい。えっちな子になっちゃった。
「ハアハア……ん。んむ……」
“さんざんえっちなことをしてのぞんだこでしょう”
理性と葛藤し悩みながら愛那はもうひとりの幼くもどこか大人びた笑うような声が内にした。
そう、あたしはセンパイと。沙耶香さんとひとつになりたいの。
「んあ……ああん」
「愛那さん?」
「弄って、舌でぺろぺろして……」
思わぬ言葉に彼女はそっと劣等感のひとつでもある小さな胸に触れると張りが内からあり苺みたいな乳首が興奮していた。
ああ……オナニーでもこんなになってない。
沙耶香が自分の思うまま文句を言わずに一時でも愛してくれるからこんなえっちなんだ。
「ん……ん…じゅる……」
フェラチオをしながらカウパー液からえっちで卑猥な牡の匂いが唇や頬、口内を犯す。口ま×こしてるよ……。
Tバックショーツなために沙耶香の男性器はほぼ露である。舌で睾丸に触れるとぷるるんと揺れた。
「あ……ン」
「すごい……」
男性器はたしかに変な形だけど性の営みがあった。こんなのを付けてあたしたち女性と同じ姿でいるなんて。
両性具有、アンドロギュノス。まさに女装は現代のアンドロギュノス。
ハアハアと吐息が荒い。まだ未熟な蕾のような花唇からも熱い愛液がとろとろ……。
「ああ……」
あまり呼吸をしてると過呼吸にならんばかりで男性器を指で撫でた。
しゅっしゅっと指で撫でても熱く堅くぺニスだけが別な生き物のよう。
「ん……」
「はあ……ン」
「センパイ」
「な、なに」
ちらっと愛那は沙耶香を見た。躊躇ってはいけない。そっと身体の向きを変えて唇を求めた。
「ん……」
「ン……あ」
眼鏡を外すと女性らしい表情のなかにかつて学生時代の面影があった。あたしの下着でえっちしたんですよね。
こわい思いを感じながらも決意を固めた。

No.202 18/02/05 11:05
作家 

彼女は私に跨がるようにしながらちいさく細い脚が震えていた。
「愛那さん無理しないで」
勃起した男性器を真下に見つめ蕾のような淫唇にそっとゆっくり鈴口や亀頭を撫でて声はちいさいながらはっきり答えた。
「オチ×チ×を受け入れられないと、……いつまでも子ども。身体も心も……ン…」
わずかに淫唇が亀頭に触れゆっくりちいさく花唇に触れ内の襞が神経を通し小さな痛みが伴い愛那に伝わる。
「ン……はあ。ハアハア……」
ぐぐぐと男性器の感触が神経に痛みを分かちながら脳内に処女膜を破るような音が耳や頭に伝わる。気のせいでもあり実感だった。
だいじょうぶ。
愛那は自分を女に女性にしたかった。ならば相手を信じなくてどうするの。
オチ×チ×のついた女の人。先輩であり沙耶香さん……。
「ン……っ、あ……」
何かがめりめりと耳の内を打つ音がしている。
「はあ、ハアハア……」
「愛那さん」
「少しでいいので身体を抱いてください……」
そっと腰から背中に女性の手と見紛うような白いけど少しだけ太い男性の感触が触れふしぎと愛那は父を思い出した。
幼い頃に何度かお風呂を共にした父親。
沙耶香とは似ても似つかないが腰や背中に触れられ感触に安心感が宿りぐぐぐと淫唇から赤い液体が垂れた……。
あ……!
痛いなんてものではなく頭の上から手足の指先にいたるまで痛みしか感じない。だけど必死に耐えた……。いや耐えないとならない。
「っ……はあ……」
呼吸するのもやっとのように思いながらもちいさな可愛いらしい胸が呼吸と共に揺れる。
乳房、おっぱい、乳首、左右でちいさいながら揺れ手で包む。
「はあ…ン……んむ」
もう少し。もう少し……。
自分が女ということを感じるには痛みを伴う。
処女にさようならしむかしの自分にさようなら、新しい自分に明日からなる……。
めりっとひときわ激しい音が脳内にし手足が痙攣しながら下半身は熱くやらしい。
「ンむ……ああ」
「……」
眉間に皺を寄せ沙耶香の瞳は見つめている。左右の手が引き寄せたいけど我慢している。
瞬間どくんどくんと襞の内にある男性器が膨らみがあった。
ひとつになってるんだ。
そっと足と肩の力を抜いてこのままオチ×チ×を……。
「っ……!!あ、きゃ」
口からわけのわからない息の詰まりと喘ぎで身体が固まった。

No.203 18/02/05 14:51
作家 

「っ……いた、ああ……ンん……!?はあ…ん」
根元にまでずっしりと熱い牡の性器を感じて愛那は少しだが牝の本能が内から疼くのを感じた気がした。
熱いとにかき芯から身体が熱く身体は痛みや肉棒を感じながら拒否はあるはずだが、痙攣している脳や指先、爪先は汗や体液が交わってるいる何か。性的な何かを感じしばらく身体を動かすの躊躇いがあるなか呼吸をようやくした。
はあ……。んん……。
「ん……」
ほんのわずか……少しだけどぐちゅぐちゅと胎内からの音にオチ×チ×を受け入れたとわかる感じがした。
ぐちゅぐちゅぬるぬる。
ぬるぬるは血なんだ。処女膜を破った熱いあたたかい血、……いたい。痛いことは否定しないがオチ×チ×に全身を貫かれてる感覚が理性とは別な本能が身体をゆっくり前後か左右に動かしたい。
「愛那さん……」
「ああ……ひとつになって……ます」
頷く沙耶香の表情に牝な本能がなぜか安堵のような快楽のような複雑だけど気持ちいい感覚や感情が胸に宿る。
ためしに動きたい。動いてみよう。ん……と腰を動かす。前や後ろに。
「っ……!あ…はあ。ンン……」
膣の内で異性のオチ×チ×をくわえてる。相手が女装だからかくわえてるはずだけどつながってるような変な感じ。オチ×チ×を通してつながりがある……。
「ンン……ああ。頭がジンジンしながら……へん」
沙耶香は見つめながら落ちないように抱いてくれている。それだけでもいままで仕事を通しての性行為より充実感のようなものがある。
「ああ……ハアハア。いい……おっぱいおっぱい……勃ってるあたし」
指で摘まんでも自分の乳首が天井を向いて腰をゆっくりから少しずつ激しくなりそう。
おま○このなかのオチ×チ×は女装のひとのなのに。
レズ?セックス?
考えたら頭が真っ白に蕩けそうで堪らなく身体が熱い。
「ああ……いい」
そっと沙耶香は腰や背中を抱いてようやく頬や肩、うなじを愛撫しよけいそれがくすぐったく感じた。
「きゃ……」
吐息や唇、舌が這わされくすぐったくこそばゆいがセックスのなかの行為なためにふざけている感じはしない。
おとな、大人に私はなってる……なってる。
まだまだ身体や膣内は痛みはあるけど性的快感がそれを少しずつ支配してゆく。
ふと沙耶香にキスを返す。
「んむ……」
「はあ……」
変なあたし。

No.204 18/02/06 05:16
作家 

どろっとした処女の鮮血が互いの下半身を濡らし私は愛那を犯したと気づく。
“血が怖いのはむかしから”
沙耶香は私に伝える。
しかし愛那の表情は眉間に皺を寄せ痛みと向き合いながらも牝の本能にあるがまましたがうよう。ある意味素直な姿が意外にも思えまた感嘆するものだった。
「ん……んむ……」
「はあ……」
キスを求めることで少しでも痛みをやわらげようとしてるかわからないがわずかに表情は大人の表情を感じさせた。
きゅっと膣内の襞が締め付けたようだ。
「あ……っ」
「はあ……さ、沙耶香さん。感じて……る?」
「う、うん……」
真正面に抱く彼女は見た目は愛那そのままだが明らかに女性のフェロモンを持ち始めていた。いやもとからあった魅力やフェロモンが性行為をしたことで毛細血管から室内を満たしているようだ。
すごい……、女性は見た目ではない。
そっと胸を愛撫してみると甘い声をあげながら髪が揺れ汗や体液がまみれる。
「ん……」
どろっとした花唇には愛液が肉棒を濡らし血がさらに濡らす。
「ああ……ん」
今度は愛那が私の乳首を求める。まるでレズをするように。れろれろと舌を這わしながら不器用に互いの乳首を触れ合わせる。
「あ……ン」
「沙耶香さん、先輩が……」
感じてる。ぐちゅぐちゅと下半身の結合から卑猥かつ淫らな音は絶え間ない。ベッドやシーツを濡らし身体の芯から熱い。膣内の襞は無数に肉棒を感じてじんじんとしていた。
「あ……ああン」
「っ……」
「沙耶香さん」
愛那は自分が沙耶香を求め男性に抱かれている感覚は本能で感じているが頭のどこかでは神話にあるアンドロギュノスに抱かれどこか官能的だった。彼女もまた双星出版で官能小説や別の部署の性愛劇画を読んでいたからかもしれない。
「あ………」
感じる。肉棒より下の睾丸が少しだけど膨らみぱんぱんになりながら牝を求めている。
上へ下へ突かれるたびに凸と凹はふたつになっている。一方では大人らしい性の考えを想像しながらどこか子どもぽいイメージがあり愛那はちいさく笑う感じがした。
「あ……」
「愛那さん」
「ううん、なんでもない」
結局自分は双星出版社にいて大人になれない自分と向き合うのが怖かったんだと無意識のどこかで悟った。
「っ……大きくなってる」
射精が近いらしく肉棒の肥大感があった。

No.205 18/02/06 14:51
作家 

射精する少し前……見た目は変わらないはずなのに愛那は明らかに処女という蕾から脱け殻を脱いで女の子から女性になったと本能的に感じ羨ましくもあり妬みもある。
“だけど貴方は女性でも男性として相手を悦ばせる……”
内に生きる沙耶香のこたえに迷いは一時であるにせよ克服される。
「っ……ううん」
血まみれの肉棒はずぶずぶと処女の蕾を散らした肉唇に挿入され感じていた。甘酸っぱい匂いは腰を振り快感が高まるたびに愛那は甘い声をあげ髪が揺れる。
性世界に入った少女は女性と成っている。心なしかちいさい胸は成人した女性の張りのある形を作るように半球のようでありきれいな弧を描き揺れていた。
「ああ……大きい」
「ん……ちいさいくせに生意気」
「ひどいですよ……」
セックスの行為中に冗談が通じればもう少女ではない。
ちいさい身体のわりにこの数時間の間に彼女は大人の女性になっていた。
愛那は唇を息継ぎか牡を求める牝、たぶんどちらもとして唇を求める。ちいさい愛らしい唇を重ね口内から濡れた舌が舌を求め絡めてきた。
ッ……!!
ふたりして息継ぎの呼吸が合う。蕾から成った花唇の奥の襞が吸い付き肉棒を膨らませていた。
「あ……ッ」
「イキます……?」
「イッていい?」
ハイ、とそこは呼吸と同時に彼女は応えた。
互いに腰と腰が触れ肌がベッドの上で弾けるようだ。
「ああ……ンッ!」
「落ちちゃうから」
愛那はベッドから落ちても構わないくらいに性的に感じていた。あれほど痛かった痛みはいまは少ししかない。たしかに男根が女性器の奥に挿入され痛みはあるが、突かれるたびに頭のてっぺんから指や爪先の全神経が牝となっていた。
男根が少しずつ膨らみイキたい射精したいと訴える感覚が自分を女性へと覚醒させていた。
「イクよ……」
「ああ……ハイ。ください、センパイの……いっぱい」
忌み嫌っていたはずの女装の異性と交わることがこんなに素晴らしいとは思わなかった。
きっとあたしの下着でえっちした。下着と共にいまあたしは牡であり男であり女の装いのひとに犯され気持ちいい。
「ッ……イク……」
「せ、センパイ……っ!」
瞬間抱きつきながら子宮の奥まで届きそうな迸る牡や男の精液がどくんと脈打ち発射されまるでレディースコミックのヒロインみたいな気持ちが重なる。
ああ……声が漏れた。

No.206 18/02/06 16:25
作家 

三回ほど性交を繰り返し愛那は吐息を繰り返しながら嫌ってた相手にも関わらず抱かれ一人前の女性になれた達成感と処女への喪失を同時に感じ嬉しくもあり一抹の寂しさを肌に感じた。
「はあはあ……」
「センパイ、少し待ってください」
男性の射精は目一杯運動した体力に相当するといい三回も射精すれば沙耶香が少し筋肉ある体格とはいえスタミナは並大抵の消費ではない。
冷蔵庫からアルコールとジュースを出し少し躊躇いながら甘いジュースを口に含みそのまま口内に注いだ。
「っ……!」
「……くちゅ。甘い」
「はあ、ふつうにちょうだい」
根が真面目というのは麗奈たちから聞いてたがそのぶん屈折もあるのだろう。性とノーマルに接することができない人達は大なり小なりアブノーマル。あたしもかな。自嘲しなくもない。
「センパイ、あたし」
「……ん」
「あたし沙耶香さんにもいままで仕事で接したモデルさんにも二ノ宮先輩たちにも謝罪し心を入れ換えます」
彼女もまた真面目なぶん人並みかそれ以上に反省する姿勢を見せた。幼い表情のなかにいくつかの痛みや壁を乗り越えた何かが見られたが本人は気づく由もない。
髪や肩を撫でられ異性の手が温かい。
「無理しないこと」
「……ハイ」
「あたしは愛那さんが警察に突き出したいなら構わないの。罪は消えないから……」
少し恥じらいながら彼女は聞いた。
「下着好きですか?」
「う、うん……」
「こんな大人になりきれない後輩の、でもですか」
沙耶香も躊躇いながら言う。
「どの下着かはおぼえてないけど可愛いアニマル柄やフリルのある下着では……オナニーはしたかも」
「む、変態です」
「だ、だって聞かれたから」
言わなくていいです、と思い頬や胸を触れ叩きながらこんなあたしの下着でもオナニーしてくれたのは知らずに女性だったのかもしれないと複雑な安堵ある。
戻れるならあの頃に戻りオトコの先輩と話をしたい思いがあった。
だけどそれは叶わぬ願い。時間は戻せない。
「先輩……」
気づくと沙耶香は寝息を立て呼吸を繰り返していた。すでに深夜二時すぎ。
新星出版社に彼ないし彼女は明日おもむかないといけない。
「なんとかしてあげたい……」
だけどいまは身体を休める時、そっと側に横になり布団をかぶった。
少女は大人の女性になり温もりを異性に与えた。

No.207 18/02/06 19:28
作家 

愛那が作った朝食を食べ終えた頃にインターホンが鳴りふたりして顔を見合わせた。
「行ってはだめです」
立ち上がろうとした私の腕を掴み新星出版社の誰かがここにいることを突き止めたかもしれないと思った。
しかしそれは杞憂だった。
「久しぶりね。沙耶香さんに美如月さん」
扉の向こうにいたのは去年会った早乙女美紀と前原祐のふたりだった。
聞くとふたりはAV業界を引退した後に新たにAVを含む映像会社を立ち上げたらしくその第一弾に私を起用したいという話だった。
しかし。
「有り難いお話ですが、これから新星出版社に顔を出しにいかないとなりませんので」
「二重契約の件?」
連日報道されてることもありふたりとも察しはいいが業界内でも伝わっていたらしい。
「不当な契約という証拠はないの」
「いまのところは」
「一応私たちの会社も双星出版、新星出版などにも提携の話は持ちかけているんだけど。何か協力できないかしら?」
「いまは……考える余裕ありません。そろそろ向かわないと」
玄関の扉を出て必要なものだけバッグに手にしタクシーを呼びマンションの側で待つ。
「沙耶香さん」
「愛那さんはお仕事がんばって。不出来なモデルでごめんなさい」
タクシーに乗る私を愛那たち三人が見送り彼女は追いかけようとしたがやめたようだ。
タクシーに新星出版社の住所を伝え進みしばらくして着くと驚いた。
「ここですか?」
「ええ、住所はこちらのはずです」
新星出版社は双星出版社と同じ通りのやや斜め向かいにありマスコミは双星出版社側に張りついているらしく私の姿にいまは気づいてなく建物に入っている企業名を見ると新星出版社の名があった。
自動ドアを抜けるとまるで双子の建物のように内装から瓜二つ、受付嬢も双子であるがこちらはやや大人ぽい。
企業名と新星出版社の流菜の名を伝えるとしばらくして彼女が現れた。
「この度は水越沙耶香様をお待ちしておりましたわ。どうぞ」
丁寧な口調だがどこか慇懃無礼な態度が密かに見え隠れしていた。エレベーターに乗るなか淫靡なフェロモンが漂う。
こんな近くに互いにライバル出版社があるなんて、事実は小説より奇なり……。
しかしさらに驚くべきことがあることを私はまだ知らなかった。
流菜は優雅に社長室に案内し扉を開いた。息が詰まり声を失う驚きを襲った。

No.208 18/02/07 05:07
作家 

!?
目が飛び出さんばかりに声が出ないほどに私は驚いた。
目の前にいたのは神無月社長その人だったから。
しかし目の前の神無月社長は「ちがうわ」と言う。
「神無月社長では」
ようやく出た言葉を彼女はあっさり否定し名乗った。
「私は神無月恋。舞の妹、双子の」
ワインレッドのスーツ、怜悧な瞳が眼鏡に隠されほんの少しよく見たら勝ち気な性格がより表にあらわれている精気のようなものがある。
彼女は語る。
かつて姉と共にとある男爵と名乗る女性ぬ仕えていたが男爵は失踪。その後“ヴィーナ”は姉舞のもとに託される。
またなぜ自分たち姉妹が性業界でも特殊な女装業界に飛び込んだかというと互いに競い競う存在が官能女装業界だったから。どちらか優秀であるかというためだけに。いや“ヴィーナ”を手に入れんがために。
「どう?驚いてぐうの音も出ないようね。オッホッホ!」
舞社長に比べたらこの恋とかいう女性は高飛車なようでふつうに呆れる自分がいた。
「社長。これが水越沙耶香です」
「きゃ……」
清楚なタイトスカートを外され着替えた下着が露になるがそこにあったのはレースのTバックとパンストに包まれた牡の象徴。
恋はしゃがみ私の肉棒を撫で吟味するようにうっとり見つめた。
「意外なほど立派。だけど流菜を感じさせられなかったモノだけど使えるかしら?」
屈辱に耐えながら愛那と昨夜の性交を経て自信を取り戻せたかわからないまま緊張の汗が滴る。
流菜は言う。
「契約期間はたとえ使えないチ×ポの持ち主として存分に働いてもらうからご心配なく」
「く……」
フェロモンを漂わせ流菜は私の背中越しに見つめ少しだけぎょっとしたようだった。
「え、あ……」
この時彼女は以前と少し印象が違ったことに本能的に感じたらしかったがすぐさま気を取り戻す。
「これから沙耶香を交えて企画、撮影などの打ち合わせをしますわ」
「呼び捨てにしないで」
呼び捨てにしていいのは麗奈やごく一部の親しい相手だけ。何様かわからない人妻に呼び捨てにされプライドが傷つき微かに内に燃えるなにかがあった。
“変わった……?”
私の内の沙耶香はなにかを感じたよう。
「わかりましたわ。セックス下手な沙耶香さんどうぞ」
恋社長の視線を感じながら流菜は挑発し先を歩き会議室に招いた。

No.209 18/02/07 09:10
作家 

はむ……れろくちゅ……。
淫靡な音が会議室の机の下からして指先が震え下半身が熱い。
「何か意見はありますか。沙耶香さん?」
上座の位置につく流菜は挑発的に私を見やる。吐息が荒く声が出しづらい。
「あ……」
「あらあら、フェラされだだけで声が出ないようね」
な、なんなの。これが会議?打ち合わせ……。指の側にはペンやノートなどがあるがペンさえ持つ力が入らない。
昨夜愛那と身体を交えたからではない。
「沙耶香さんには是非ともSM志向であるらしいので女王様スタイルはもちろんですが、マゾスタイルも経験して欲しく今回の撮影にはSM界の巨匠写真家小木澄真に依頼したいと思います」
小木澄真、記憶にあるSM写真家であり八十年代から九十年代にかけ活躍したSM写真家である。当時はVHSビデオ全盛でありSMブームでもあった。
澄真の写真は一様に美しく動画においても美しさは変わらず淫靡なことは変わらない。
実は私の女装の一端には美しく縛られた女性も少なからず影響しており澄真の写真集は若い頃にごく一部だが購入しコレクションであった。ある意味憧れな写真家ではあるがマゾではないのにと思うところもある。
「……イクッ…!」
会議室の机の下で思わず私は射精し精液を迸る。
「ああ……」
「凄い……」
机の下には流菜と同じく人妻のフェロモンを醸し出す女性がふたりほどおり精液を指や手のひら、頬で感じているらしかった。
快感を感じながら私は流菜を見つめた。
「意見がないようなら沙耶香さんお願いしますね」
「あなたね……」
「意見を求めたのに答えないあなたに非はありませんわ」
新星出版社のやり口が読めたことに憤りを感じながらもフェラチオの快感にはよほど下手でない限りはムリはなかった。
彼女たちはモデルに快感を与えながら意見や口を挟む余地を奪っていき編集担当の思うがままに仕事をこなしていく。たぶん他の部署も。
「はあはあ……」
「まだ大きい……はむ」
「れろれろ……」
「っ……やめ…」
机の下の快楽に私は芯から蕩けそうになりながら抵抗は許されない。名も知らぬ人妻たちの性的遊戯は止まらない。
流菜は思う。
思う存分快楽を味わいなさい……。さんざん飼って捨ててやるから。
麗奈がこんなヘタレな女装に靡くなんて。少なからずレズビアンのプライドがあった。

No.210 18/02/07 15:00
作家 

流菜は私を見下している。
男嫌い?男性とのセックスが嫌悪?
だが、私との身体を交えたことからレズビアンであっても両刀使いやバイセクシャルはいる。
午前中の仕事を終えた流菜は気が進まないなか私を預かるという。
神無月社長の双子の妹であり新星出版社の社長恋の命令ないし指示。
「ほら、乗って」
ぶっきらぼうに言いながら外国産の立派な車の助手席に乗せられ向かったのは一度来た佐伯家。車は家の敷地内の二台三台停められる駐車場に入る。
「別に殺しはしないから安心なさい。降りて」
なんなのだろう。この接し方は……。
生活に必要なものはバッグに入って……いない。内心は気が動転してたのか麗奈が持ってきた下着などは愛那のところに置いてきてしまった。
玄関を通されてっきり家のなかのどこかの部屋に通されるかと思えばそのまま真っ直ぐ突き抜け裏庭に案内された。
「ここがあなたの部屋よ。オトコのもオンナのも一通りあるから適度に好きに使いなさい」
裏庭にあったのは四畳半程度のちいさなプレハブだった。
男?女?
敏感な私の鼻腔はプレハブ室内に残る微かな性や生活感ある空気や匂いを感じる。
「お世話になるから挨拶した方がいいかしら」
「お世話してあげるから言いなさい」
私の言葉にキッと流菜はわざと高い態度で言い返した。
「これからお世話になります。よろしくお願いします」
「……素直に言えば優しくすると思ったら間違いだから」
憎しみだろうか。
私が麗奈と共に暮らした存在だからか。男だからかとしかそこから思考は伸びない。
「お茶くらい淹れてあげるわ」
踵を返し彼女は家のなかに入り私はプレハブ内を見つめ座る。広くはないが本棚にタンス、机など一見するとふつうの室内。どこがどうという特徴はないがあの雰囲気や匂いがいまは感じない。
本棚には漫画。男の子や女の子が読む漫画が並んでおり最近は漫画を読まない私にはそれしかわからない。あとはラノベ、……ん?
官能小説、官能ロマン?
それはこの部屋には似合わない大人びた文庫に見えたが漫画やラノベより奥に隠すようにあった。
「沙耶香さんお茶」
「きゃ……!」
「お茶を持ってきたわ。それとたいしたものではないけど昼食も持ってきたわ」
「あ、ありがとう」
やや侮蔑を含んだ瞳だが乱暴に食器を置くことはなく見定めする視線。

No.211 18/02/07 18:36
作家 

残り物だけど。
そのわりにご飯に味噌汁、卵焼き、煮魚、漬け物とオーソドックスではあるが懐かしい雰囲気を肌が感じていた。
「いただきます」
ご飯をつまみ味噌汁の具を咀嚼し、卵焼きを丁寧に箸で切り口に運ぶ。煮魚から骨を除いて再び口に運ぶ。
ふと声がこぼれた。
「おいしい……」
「お世辞でしょう?さっさと食べ……」
食べてと言うことを彼女は飲み込んだ。私の表情から嘘偽りがないことを感じたかもしれない。鼻を鳴らし聞く。
「なあに?坊やはこんなのがおいしいの」
「……おいしいです」
口内に広がるの母や家庭の味。女装し一度は捨てたがいまはなんとか繋がりを持つ故郷や母、家族たち。
涙腺から滴が流れた。
「な、なんで泣くのよ」
「いえ、こんなおいしいものを作れて食べるご主人や子どもさんがしあわせと思い……!」
瞬間頬が弾かれ茶碗から白い米粒がこぼれた。彼女は私を憎々しげに見つめ叫ぶ。
「二度といまのような話はやめて!」
仁王立ちしながらも足下はふるふると怒りと何か別な感情からか震えていた。
「すみません……」
米粒を拾い食べれる範囲だけ食べて家庭の味をふと思う。
麗奈や早紀に最近は作ってないなと思う。経済基盤が少ない私の負い目であり恋愛や結婚を真正面に考えられない悪い癖。
だけどふたりは口に出さない。しかし口に出さないことで想いを日々の会話やセックスに託す。
いつかは決めないといけない。
気づくと流菜は食器を持っていきお茶を出してくれた。
一見清楚な感じだがややもするとかつてのルイのように艶がありすぎ。ケバいとは違い必要以上に色香やフェロモンがあり胸元、ウェスト、脚だけでなく瞳や唇、頬、耳など身体のすべてが女性であることを強調している。スーツの上にエプロンがあっただけ人妻や主婦を感じさせたがいまはない。
「……なに」
彼女が挑発的に見つめるなか私は勇気を出して聞いてみた。
「いつまでこちらにいればいいのでしょう」
「最低でも契約期間は一年。たっぷり働いてもらうわ」
ただし、と彼女はプレハブ内にある時計を見た。
「いまからお客さまが来るわ。みんな私と同じ主婦や人妻。さっきの会議室の子達もだけど」
呼吸をし彼女は言う。
「あなたにはこの街の人妻たちの性欲を解消させてもらうわ。下手だから無理かもだけど。精液はあるんだから」

No.212 18/02/08 05:26
作家 

インターホンが鳴り彼女がプレハブを出ると三人ほどの主婦や人妻らしい女性が三人ほど姿を見せた。
「これが去年話題の沙耶香だわ」
「新星出版が欲しがるわけね」
「だけど使えるかしら」
使えないかも、と流菜はさりげなく私を馬鹿にしている。
「夕方までこの人たちの相手をしてね。私は会社に戻るわ。必要なものがあったら麗奈にでも言いなさい」
意外な言葉だった。
麗奈の名が出るのは彼女は麗奈を意識しているのだろうか。そう思っていると踵を返し去っていく。
三人は名乗る。
「私は桜子」
「夏南」
「アキ」
三人はそれぞれフェロモンや香水、大人ぽい匂いを醸し出しながら手にはお茶菓子が入った袋を出しこれからセックスしましょうという雰囲気には見えなかったが裏切られることになる。
人妻らしい清楚なブラウスやシャツ、花柄のスカートなど麗奈たちとは雰囲気が異なる。
「セックス下手なの」
アキは三人のなかで若いらしくあっけらかんとし容赦がない。
「ちがいます。冴木さんとは……」
「あらあら可愛い」
言葉を続けられない私に桜子は唇をさりげなく奪い甘いビスケットかクッキーが口内から放り込まれ溶けた。
「ん……」
「あら、もう感じた」
夏南はそっと顎や頬を撫で三人それぞれ私の身体をまさぐり始めた。
さきほどイッたばかりなのにショーツはすでにキツそうにぺニスを支えていた。
「スゴい……」
見た目とちがう私のぺニスの膨らみにアキは吐息を漏らし桜子はカーディガンやブラウスを脱いでいき花柄の清楚なブラジャーが露になり胸が見えた。
「お茶もいいけどミルクも飲んで」
「出ないでしょう。子育てはたいてい終わってるんだから」
「気分よ」
乳房が鼻先に触れ呼吸を整え口をつけた。
「あ……」
「どう」
「……気持ちいい」
「ならあたしは」
「っ……」
タイトスカートを外され射精したばかりの膨らむ股間が露になりアキは撫でる。
「まるでバイブが入ってるみたいでエッチ」
夏南は私のブラウスのボタンを外しブラジャーをはだけ乳首に愛撫した。
三人を相手なんて。
殺されるわけではないと理解しながら彼女たちに気づかれないように瞑想し気持ちを決めた。
“逃げないのね”
内にある沙耶香は私の気持ちを汲んだような含みがあった。

No.213 18/02/08 08:16
作家 

桜子、夏南、アキはそれぞれキスを私と交わし四人の舌が絡む。
唾液がねっとり絡み吐息がこぼれる。
「ん……」
「はあ……」
「どうかしらね」
「これからよ」
桜子が比較的大人びており落ち着いた雰囲気があるなか大胆に指を這わしてくる。
「ん……」
「ギンギンで堅い」
アキは若い感じがして新婚ニ、三年いやそれに満たない雰囲気を肌に感じる。
夏南は胸元に触れパッドやブラジャーをうっとり見つめ乳首に舌を這わす。
「意外にきれいな肌」
「あ、ありがとう」
指で乳首をコリコリと弄られ自然に礼が出て三人を相手にするにはひとりひとり満足させる以外にない。
“自然なままでいいの”
内なる沙耶香は私に呟く。そう思うと牡と女装の私がある程度は無意識下で同調していくよう。
熱い、熱い。
下半身や芯から熱い気持ちにしたがえばいい。
「んむ……」
「あら私にキスをしてくれるのね」
大人びた桜子のブラウスやカーディガンに触れある一定の子育てを終えた成熟な胸が魅力的に映る。
「ああ……こんな子育て終えたのに」
「乳首……コリコリ」
「やだ……」
人妻は経験豊富、ならばある程度は思うがままにさせるが言葉責めは耳や羞恥心を刺激する。
アキはそんな私のぺニスに触れてきた。
「大きなクリトリス……会社でイカされたのね」
「っ……。クリトリス弄って……」
「掌に入らないかも」
しゅっしゅっとカウパー液の卑猥な匂いが鼻腔をつく。
夏南は胸元に自らの胸を触れ合わせる。
「パッドだからちょっとつまらないわ」
「手は使えますから」
「あ……ン」
三人を同時に相手にしコミュニケーションを図るには互いに声をかけ身体を自由にさせ満足させてあげる。
睾丸に触れるアキは言う。
「タママ×コ出したばかりなのに」
「あ……ン。優しくして」
するわ、とアキは吐息をかけ指でクロッチにある睾丸を弄る。早紀より若いが少し新妻感が肌に伝わる。
「ん……」
人妻たちのフェロモンは絶え間なく私や場の空気を支配する。年上との性交がない私はあるがまま流されるかもしれない。彼女たちを満足させることに思いを注ぐ。
「あ、下着は脱がさないで」
最低限自分のルールは守り少しずつスイッチが入っていく。
変わってる、と桜子たちは笑みしあう。安堵する気持ちがあった。

No.214 18/02/08 12:46
作家 

三度ほど彼女たちにリードされ射精は三回。
「あらあらもう限界かしら」
「まだ時間あるのに」
「冴木さんの言うようにたいしたことないかしら」
桜子たちはとりあえずやり終えた満足感に口々に言いながら私はそっと上体を起こし呼吸を整えお茶菓子を口にし余力が身体にあることを感じた。
「まだまだよ」
時間は昼の一時半が過ぎたばかり。
「え、ちょっと」
「今度は私の好きなようにやらせてもらうわ」
手近にいたアキの汗や体液まみれの身体に触れると一旦は冷めた身体が再び火照り始めた。
「ん………」
「ちょっと……ん」
ディープキスをして若い新妻らしい身体を今度は直接的に積極的に触れた。ショーツの脇から出たぺニスはむくむくと力を戻し若いアキらしくブラジャーはポップな感じ、キャミソールで隠れていた胸も弧を描くように指や手元で弄る。
「んあ……沙耶香さん」
「優しくするから」
「ああ……」
すごっ、という声が夏南から漏れるなか桜子は私の様子が変わったことにわずかに目の色を変えたようだ。
「パンティを履かなくてもよかったのに」
一戦をやり終えたパンティから愛液の余韻が残ってるらしく指で花唇に触れ淫豆、柔らかい陰毛を上から這うように撫でた。
「あ……ン」
「声に出していいのよ」
「や……ン。トシくんがいるのに」
あら、と意外そうに呟く。トシというのは若い主人らしい。
さんざん他人の身体を弄っていたのにやられた途端に背徳感か罪悪感かあるいはわざとなのか。くちゅくちゅと花唇の形をパンティから露にしていく。
「ちゃんと私から搾り取らなかったようね」
「い、挿入(い)れたわよ……」
「ちがうわ。挿入と搾り取るのは」
アキは経験が浅いなか欲求不満なタイプと思われ髪やうなじには十代に近い感じがした。
「ほら。桜子さんたちに見せてあげて」
彼女をベッドに上げて背中から私は彼女を愛撫した。閉じようとする脚に私自身の脚をかけパンティの上から内の花唇を弄る。
「あ……やだ。み、見られる……」
四つの瞳が好奇に溢れアキの瞳は緊張や羞恥に硬直し始めた。
「私は見られてあなたたちに犯されたのよ。同意はしたけど」
言葉に飴と鞭を含み桜子と夏南にも暗に示した。髪にある清楚なリボンを外した。
「ああ……」
「許さないわ」
昼間に女の装いをした瞳が輝いた。

No.215 18/02/08 15:15
作家 

先に彼女たちにリードさせいくぶんの疲れはあるがある程度何かは吹っ切れた感がある。
うなじや肩、髪を愛撫し新妻らしいアキを執拗に責めた。
「ンンん……」
「ここは満足しなかったみたいね」
「さ、沙耶香さんが……」
「なあに」
「ほ、本気じゃなかったから」
そう、とうなじを愛撫しパンティの膨らみある肉唇を弄り愛液がじっとり染みをつくる。
やられる時はそれなりにやられる。マゾや犯される女性の気持ちを理解するためでもある。
「いまは本気だから」
ひっ、と彼女はなにをされるかと怯えたが理性は充分にあるのだ。
“適度にしないとひどいわ”
内なる沙耶香はまるで私をコントロールするようだ。男性であり女性に憧れたふたつの意識は重なりあってるかもしれない。
ぐちゅぐちゅ……。
「あ……やだやだ。イクイッちゃう……」
パンティ越しの花唇を指だけでなぞりクリトリスを這うようにしアキは同性にも見られ同性の装いをした沙耶香の指の動きに羞恥心が高まり身体が熱い。
アクメが身体を支配しベッドのシーツを掴む指が落ち着かず震え掴むだけ。
「あ、あ……イク……!イッちゃう……」
瞬間身体が痙攣したかと思うと、アキは天井を見上げ涎がわずかに口内から垂れた。下着を着けたままイカされ近所の桜子たちに見られたのだ。
「あらあら、まだこれからよ」
「こ、これから……やだ」
「嫌なら帰っていいわ。だけど私に報復なんて考えないことね」
ひっ、とアキは怯えそれに気づいた夏南が入れ替わるように前に出た。
「あ、あなた何なの」
「フツウの女装の変態なだけよ。指でイカされただけで堕ちそうになるなんてね」
指にはアキの淫らな液が絡み唇に運ぶ。その姿に桜子たちは私に異質な何かを感じはじめていた。
「わ、私が相手になるわ」
夏南は三人のなかで比較的開放的な感じ。オープンで明るいが怯えがあったが仲間がやられてはいてもたってもいられない感じだ。
フッと私は澄ます。
「友情かしら。素敵、嫌いじゃないわ」
「ふざけないで」
「怒るより愛しあいましょう」
ぐっと腕を掴みベッドに彼女を倒した。
「あ……ッ」
「怯えることないわ。んむ……」
「っ……れろ」
キスを重ね合わせ女性と女の装いをした異性の姿は淫靡かつまた昼間のなかの非日常の時に桜子たちは目を奪われる。

No.216 18/02/09 05:32
作家 

いいものをあげるわ。
夏南はその言葉に目を丸くしたと思ったら私は自分のショーツを脱ぎ彼女の頭に被せ次に彼女の下着を脱がし身に付けた。
「な、なにを!?変態」
「下着だけでは不満?これもあげる」
強気な夏南は下着を外そうとするより先にぺニスを顔の側に触れさせた。
「舐めて」
「あ……んむんむ」
躊躇いながら夏南は私のショーツを被りフェラを始めた。桜子たちはゆっくりと少しずつの性の逆転劇に目を奪われていく。
私はアキを見つめる。
「アキさん」
「は、ハイ……」
「夏南さんのオマ×コ舐めてあげて。できるでしょう」
おそるおそる彼女はベッドに上がりフェラをする夏南の下半身に口をつけた。
「ん……はう…」
「感じてるわ夏南さん」
「ああ……はい」
夏南は目の前の女装の異性に戸惑いや驚嘆があり牡の匂いがしたショーツ、さらには自分の下着を身に付けた沙耶香にまるで魔法のような呪縛を感じた。
男?女?なんなの、このひと……。
三回射精しぐったりして果てていたはずなのに精気がみなぎり私やアキさんを……。
「おクチと手が留守よ。ん……」
「ああ……くちゅ。あ……」
けっして肉棒の大きさは主人に匹敵しないが若さと牡、自分の明るい色のパンティに包まれた男性器は表現できない魅力があり淫靡だった。鼻には牡の匂いがするショーツ、はじめは嫌悪で取ろうとしたがフェラをしていくうちにいつまでもしていたい。
「アキさん」
「は、ハイ」
「夏南さんの、おいしい?」
「……はい」
アキもまた奇妙な呪縛を感じていた。
目の前には同性の花唇、柔らかい陰毛、成熟しているクリトリス。
何度か近所付き合いのレズと大差ないがさらに目の前にはショーツを被せられた気の強い夏南が意外なくらいに沙耶香にしたがっている。
しかも少し腰を浮かした沙耶香のぺニスを舐める夏南の口の音が聞こえ膨らむ睾丸がわずかに見える。
「ああ……」
オマ×コもいいけどオチ×チ×が欲しい。目の前に見えているのにオマ×コばかり……。
夏南に嫉妬に近い感情を覚えながら沙耶香のお尻に触れようとした時だ。
「なにしてるの」
「ああ……あたしにもオチ×チ×、オチ×ポさせて……」
「ダメよ。いまは夏南さんよ。代わりにこっちで我慢して」
パンティからお尻が出てアヌスが見えた。
「そんな……」

No.217 18/02/09 06:52
作家 

濡れている……。
ショーツの内に手を入れた桜子はすでに湿った愛液とはちがう愛液が指や花唇に絡むことを感じ目の前の淫戯から離せない。
沙耶香は夏南のパンティを身に付けた申し訳程度で身体は当然男そのものだが、表情は自分たち女性と変わらなくそれがまた不可思議な美しさがあった。
「はむはむ……んぐんぐ」
「ああ。夏南さんばかりずるい……お尻だなんて」
沙耶香は前と後ろを夏南とアキに愛撫されレズのように腰を振るがイク様子はなくふたりはもどかしさもあるはずなのに感じている。
「夏南さん」
「……ああ」
「あなたが舐めているのはなに?」
口を離し蕩けた瞳で夏南は迷いながら答えた。
「お……オチ×ポ」
すると沙耶香の瞳に冷たい輝きがわずかに入り頬を撫でた。
「よくできました、と言いたいけどちがうわ。これはクリチ×ポ」
「く……クリチ×ポ」
「よくできたけど。あなたクリチ×ポばかり舐めるのね。ここも舐めないと感じないの」
後ろにいるアキからも見えたのは膨らむ睾丸。ああずるい。
「ああ……ハイ」
「ここはなに?」
「た、タママ×コ……タマにあるマ×コ」
れろれろとパンティの内にある睾丸を牝犬が愛撫するように夏南は堕ちていく感覚を白くなる頭のなかで感じた。
「……ああ」
「あら?アキさんお口がお留守ね」
芯から身体がじんわり熱くなるなか嫉妬に近い感情の彼女は口にした。
「な、夏南さんばかり……」
「クリチ×ポが欲しい?」
「……っ。あ…はい」
選手交代ね、と沙耶香は前後に向きを変えるなか夏南もまた男性器が遠ざかることに互いに知らずに嫉妬があった。
「ああ……パンティにクリチ×ポ、クリチ×コ」
「えっちね」
アキ自身もわからない。だけどただ無性に欲しい。じゅるじゅると口に含むと夏南の唾液にカウパー液の匂いや味が口内に絡んでは弄び少しずつ喉に入れる。
ずるい、と夏南は思いながら自分のパンティを履いたお尻には毛が見えたアヌス。
「け、ケツマ×コ」
自分でも驚くくらいに卑猥な表現が出た。ほんの一言発しただけなのに芯から熱く疼く。
「ケツマンコ、好き?」
「あ……いえ」
沙耶香が振り向き冷静さを取り戻したと思った時だ。
「夏南さん仰向けになって」
優しい声に従うとそのまま沙耶香のお尻が顔面に乗り息が詰まる。
ああ!?

No.218 18/02/09 12:51
作家 

丸いお尻が若い夏南の顔面に覆い被さり息が詰まる思いがした。そのお尻にあるのは自分のパンティと女装男性のアナルである。
「ッ……!ああ……息が」
「ほら。少し上げてあげるわ」
女装の沙耶香のお尻とパンティ、頭に被ったショーツで形や重さ、牡の匂いど息ができなくなりそうになりながら一瞬でも快感があった自分に驚いた。
「ああ……れろれろ」
ケツマ×コに毛が生え奥からはくさい匂い、だけど睾丸からのタママ×コ。ぺニスとは違う卑猥さに惹かれさらに思わぬ変態的なセックスに彼女はとらわれていた。
トシくんとちがう。だけどトシくんよりエッチ……あたしもエッチ。
目の前に勃起した沙耶香の肉棒にアキはようやく口にできたことに悦びじゅるじゅるれろれろと口いっぱいにした。
「んぐんぐ……くさい」
「冴木さんの会社で射精したんだから」
しゅっしゅっと上へ下へ扱きカウパー液が口内を襲い犯す。
「んぐ…んぐ……ザーメン…精液……」
「あら?出ないかしら」
「い、いじわるしないで……」
いくら舐めたり口に含んでもカウパー液のくさい味や匂いがしなくアキは思わず甘えてしまう。
しかし沙耶香の瞳や表情はどこが冷たいが惹かれるものがあり身体の芯から惹かれていくようだ。
だけど私は三回の射精を経て自分が何をしてるか自覚はあるが、サディストの自覚が目覚めの方向に向かってることにはわかっていない。
理性では麗奈や早紀たちと過去に相手した女性とかわりないセックス。
後でわかることだが神無月舞社長が私に求めていた“女装の女王様”は“沙耶香”と共に少しずつ覚醒していた……。
しかし私にわかるわけがない。一方的に犯されたり本意ではない性行為がひとつのきっかけかもしれない。
「ああ……ちょうだい」
夏南やアキの様子がおかしいことに桜子は気づくがなにもできない。
いや指で下着の内にある乳房や花唇を弄りなぜ自分は彼女たちの中に入れないのかもどかしく淫らな気持ちがあった。
「ン……」
沙耶香の瞳が桜子を見つめるが存在を無視されたようで冷たい思いが宿る。あのふたりばかり。
「夏南さん、アキさんとクリチ×ポを舐めていいわ」
「ケツマ×コでもいい……」
「アキさんザーメンが欲しいんだって。お願い」
表現できない屈服感があるがむしろ夏南たちには快感に思えた。従わないと快感が逃げる。

No.219 18/02/09 16:17
作家 

プレハブでの一室を覗き見してる者たちがいたことを誰も知らない。
神無月舞社長たちのメイド綾香と麻由である。綾香は声を漏らす。
「凄い……」
神無月舞社長に連絡をする麻由だが彼女の返答は意外なものだった。
「沙耶香さんを見つけました。いまなら助けられますが」
「中の様子を見せて。リアルタイムで」
綾香のスマホと連動しプレハブ内が塀越しに映され彼女は見つめ言う。
「このままにしときなさい。恋や冴木という女性もわかるでしょう。沙耶香さんは扱いを間違えたら痛い目に遭う存在なことを……」
ふたりは目を合わせ「戻りなさい」と神無月舞社長の言葉に従い麻由だけはプレハブを心残りに振り返った。
瞬間私は夏南とアキの若い顔に精液が熱く迸った!
「ああ……」
「出た……」
恍惚としたふたりに対し桜子はただ自分のもとには牡の匂いが漂い誘うようでもあり指はショーツの内を弄りもどかしい。
しかし沙耶香の目にはまるで自分の存在が入らないまま女の装いの異性はちいさく妖しく笑みした。清楚で真面目な表情のはずなのにぞくっとした黒いダイヤのような美しさを連想させた。
気づかないふりのまま私は言う。
「先に可愛がって欲しいのはどちら?クリチ×ポはまだ元気だから」
「ああ、あたしから」
「ズルいわ!私からよ!」
ふたりして女装のぺニスを奪い合うさまはまさに牝と化していた。妖しい笑みする私は誘うように口に出す。
「丁寧におねだりできるかしら」
おねだり?とふたりして聞くなかレクチャーしていく。
「やらしく淫らに自分のアソコや身体をアピールするのよ。わかるわね……?」
「そんな……」
恥じらうアキより先に夏南は躊躇いながらもはしたなく口にしていく。
「わ、私の疼くこのお……オマ×コに沙耶香さん……」
「さ・ま・よ。様……」
「さ、沙耶香さま……のクリチ×ポを……ください。疼きを止めてください……」
「ああ……アキのおま×こ……我慢できません……。お願い、クリチ×ポ、チ×ポコでおま×こに栓を……して…して。指でぐちょぐちょ」
聞いている桜子でさえおかしくなりそうな卑猥な言葉が広くないプレハブに伝わる。
「夏南さんにするわ。だけどさっきみたいにセックスが下手ならごめんなさい」
「ああ……そんな」
互いに膝を立てたままベッドの上で向き合い挿入が始まった。

No.220 18/02/09 18:34
作家 

挿入は互いにスムーズに行われたが互いに向き合い淫部を晒したまましていると忘れていた初体験を夏南は心のどこかで思い出していた。
なんだか初めての頃みたい……。
だがその想いは異なる形で裏切られる。
さっきと変わらない?期待損かな、とそう思いながら沙耶香が声をかけた。
「どうされたい?」
「あ……」
さっきは騎乗位でしたがどうしようと思いながら自然と言葉が出た。
「だ、抱いてください。つ、突いてください」
「わかったわ。だけどあまり重い……いえ失礼ね。ごめんなさい」
沙耶香が言わんとしたことがわかり女性としてのプライドと羞恥心に触れられながら謝られたことが意外だった。普通の男性なら体重についてはデリカシーなく言い謝られることは少ない。
「足に乗って……」
「ん……。……ッ!ああ……!?」
けっして筋肉室ではないがそれなりに男の面影を残す足に乗り腰に深く挿入されたかと思うと身体が肉棒に貫かれた感があった。
「ん……」
「ああ……もっとして……」
「私にもペースあるから」
「そんな……」
沙耶香には独特のペースがあることは彼女たちは知らない。
“女王様”として覚醒が始まりいまだ私自身さえも自覚は少ない。
ぐちゅぐちゅと膣内に飲み込まれた肉棒は襞を感じ突き上げる。
麗奈ほどに経験はないようだけどキツい。てっきり経験数は多いかと思ったが見た目とはちがうらしい。
「ああ……ン。いやん」
「何がいやなの?」
「さ、桜子さんアキちゃんに見られて……」
「さっきもしたでしょう」
抱かれながら髪や耳に吐息が舌を這い全身に性的快感が宿る。
セックスの形自体はさきほどと変わらないのに何かが内から込み上げ子宮の奥まで突かれお尻の穴まで呼吸し収縮を繰り返しているように思える。
「だけどお尻の穴は見られてるかも」
「あ……」
性器同士の結合は駅弁スタイルのままで見られないがお尻の穴は丸出しでありはしたないことに夏南の理性は気づく。
「や、や……見ないで」
「ならこうする」
夏南は沙耶香から下ろされ結合が解かれ互いの淫部は卑猥な匂いを発しカウパー液や愛液が滴る。
「お尻の穴はこれで見られないでしょう」
「そんな……」
牝犬のように四つん這いにされ汗や体液にまみれた身体は互いに再びつながる。
「ン……ッ」

No.221 18/02/10 05:52
作家 

「ンっ……変態な沙耶香さ……沙耶香様に……犯されちゃう」
「犯される?失礼ね。同意でしょう」
「ああ……は、ハイ」
夏南自身心の内から羞恥心を煽られ見た目が強気ながらも彼女もまた寂しい一面がありそれを埋めるために流菜や桜子たちと付き合っている。
「ああ……ンン。凄い……」
「凄くないわ。私は女装の変態だもの。いわば……オチ×ポのついた女の人……」
「……ずこずこしてぇ」
男?女?女装……?
夏南の頭の中では相手が男性か女装かは問題ではない。いまはただこの快楽を自分だけのものにしたい一心。
ぷるんとした乳房が露になり沙耶香が掌で掴み乳首を摘まむ。身体に電流が走るようだ。
「ああ……ん!」
「締め付けるわ……」
「や……」
「やらしいおま×こ」
じゅわと愛液が花唇から噴き出しそうな感覚と共に沙耶香の肉棒が膣内で少しずつ膨らみアクメを感じ涎が唇を濡らす。
「ん……クリチ×ポ。く、クリチ×ポ……」
「こんな変態に犯されて卑猥な言葉を発して」
「ああ……イカせて……」
「もう?挿入(い)れたばかりなのに」
ずっと感じたい気持ちとイカせてほしい気持ちが相反しながら肌と肌が触れ合い胎内から犯されてたまらない。
「っ……おお……ん」
牝の獣みたいな声が出ているが喘ぎと重なり自分の声に思えない。
「イキましょうか」
「はあ……はあ。……ハイ……」
身体を貫く女の装いの牡の肉棒が汗や体液を噴き出し快感をいつまでも味わいたいけど身体がもたない……。
「ほら、だっこしてあげる。夏南さん」
「ああ……」
乳房がブラジャーがはだけた沙耶香の男の白い肌や乳首に振れ男性とわかってるのにどこか女性を思わせた。
「っ……く……ああ」
襞に絡む肉棒を締め付けながら花唇の一枚一枚が感じ沙耶香が身に付けてる下着は自分のもの。
自分に犯されている?私のオチ×ポ……?
挿入されてるのは頭のなかでぼんやりわかっているはずなのに犯し犯されてるふたつの奇妙な感覚が宿る。
「ん……れろくちゅ」
「れろくちゅ…はあ」
「ッ……大きい……
キスを重ねると少し萎えるように感じるが呼吸を整えるとお腹いっぱいに肉棒が膨らみをおぼえ夏南は少しずつ腰を落としていく。
「あ……ハアハア」
「イカして……」
肩に手を回し離さないとばかりに牝と化していた。

No.222 18/02/10 10:50
作家 

「っ……イク!イッちゃう……!」
イクイク……!
口から出る声と心の声が重なり牝犬になった感覚の夏南はどくんどくんと脈打つ男根から牡の樹液が注ぎこまれ額や髪には汗が、唇からは涎がとろとろと滴り爪先から足は痙攣し指はシーツを掴み悶えるだけ。
「はあ……はあ……」
「あ……まだ……」
きゅっきゅっと夏南は自ら沙耶香に生えた男根から精液を搾り取る。鈴口や亀頭が子宮の奥に当たるほどに突かれたまらなく痛みと性的快感が共存しあう。
身体がつながっている間は愛すべき主人や子ども、主婦としての日常や井戸端会議などありとあらゆることが忘れていた。性の世界に溺れていく快感があった。
「はあ…ん……」
「さ、沙耶香様。もう一回……」
キスを重ね身体を抱かれ乳房を揉まれ髪やうなじ、耳の裏まで愛され生活感あり少し太ったウェストにさえ回され彼女はお願いした。
アフターセックスで身体が火照りから醒めていくはずなのに、心は自然と求める。
しかしそれはあえなく裏切られる。
「よかったわ。きっとご主人はしあわせな人。こんなセックスができる人を奥さんにできて」
「あ……そんな」
「ちゃんとしあわせに気持ちを向けないとご主人、お子さまもいるのかしら?お母さんをするのはたいへんだけど逃げちゃいけないわ」
屈託ない沙耶香の言葉に現実に戻されしあわせなセックスとはちがう目の前の現実があることから逃げてたことを小さいけど大きく恥じる意外な自分がいた。
私は何をしてたの……。
疑問を感じるなか沙耶香はキスや愛撫をしながら離れていく。
離れていく、ああ。
「ハアハア……」
沙耶香は目の前の飲料水を口にし女装男性なのに先ほどとはちがい醒めた瞳をしていた。
それを見つめるアキに桜子。
ああ、ふたりに取られるの……。
沙耶香は言う。
「アキさん待たせたわね」
「お、お願いします……」
前に出たアキと同時に桜子がいつになく落ち着きない態度なことに彼女は気づく。
いつもはリーダー格の彼女なのにまるで構ってもらえない子どもや犬のようにちいさく幼く見えるのが錯覚か現実か。
「ん……」
「ああ……」
沙耶香とアキが愛し合い夏南はゆっくりベッドから身体を下ろした。
けっして広くないプレハブの一室が世界から切り離された隠微な内なる密室のようだ。
ここにいつまでもいたい……。

No.223 18/02/10 14:48
作家 

「アキさんこんなきたないクリチ×ポなのに。欲しいの?」
「舐めたい入れたい、ガマンできない……お願いします」
精液や愛液が混ざりどろどろと化した肉棒を彼女は蕩け恍惚した表情で触れるか触れないか迷いと欲情を露にしていた。
「舐めたいならどうぞ」
「ああ……!はむ……じゅるじゅる、おいしい……れろれろ…んぐ」
喉を鳴らし女の装いの沙耶香の男性器を卑猥な音を立て愛撫する様子に、桜子は欲情をしながらもひとりかろうじて理性を寸前で保っていた。
これがセックス?まるでふたりとも牝のよう……だけど相手は女装子、女装のひとなのに。
淫靡な匂いが漂うプレハブに彼女はこのままいたい思い沙耶香とセックスしたい思い、それに反してのわずかな理性で目の前の光景から目が離せない。
「んぐ…んぐ……」
「あらあら、牡の精液がそんなに欲しいなんて」
「精液、ザーメン、もっとちょうだい……」
この時の私の意思は沙耶香でもありまた私でもあり“女王様”であった。“女装の女王様”として意識が重なりながらも私自身の意識は程度はわからないがある程度の解離があったかもしれない。
「これを勃たせたいならあなたの下着を、ランジェリーをちょうだい」
思わぬ言葉に理性を司る私は驚く。これが自分の言葉なのと。
アキはブラジャーやショーツをいそいそと渡し私が身に付けていたブラジャーや夏南のパンティに目を奪われる。
「あら、意外に可愛らしいわ」
アキのランジェリーは純白で彩られサイズは少し小さめ、かろうじてぺニスが入る程度。
あまりの淫らな姿に三人の女性たちは息を呑む。
「沙耶香様、あたしの淫らでえっちなおま×こに、クリチ×ポをください。……お願いします」
桜子はその言葉にアキの目がイッていることに気づく。指は全裸な陰毛や花唇をぐちゅぐちゅと弄ることが止まらない。
「少し待ちなさい」
純白のアキの下着を身に付けた私は舐められ光沢ありズキンズキンと脈打つ肉棒が姿をあらわした。
いいわ、と招く。
「ああ……ハイ」
「すぐにイカさないでね。ん……」
「キス……えっちなキス……はむ」
互いに唇を重ねながらアキは肉棒に触れようとするのを私は片手で彼女を抱きながらも空いた手で塞いだ。
「ああ……」
「イカさないでと言ったはずよ」
触れたいのに触れられないのがもどかしい。

No.224 18/02/12 05:50
作家 

仰向けになりアキは足をM字形になり大胆に自らの淫唇を晒した。
「ああ……早くぅ……」
髪をかきあげ沙耶香は呼吸を整える。アキの真っ白になりそうな意識は男?女?女装?と沙耶香への意識は混濁しぺニスをつけた自分とさえ相手を錯覚している節さえあった。
ぐっと肉棒が愛液を垂らす花唇に挿入されていく。ぐずぐずずぶずぶと獣同士の性行為のように下半身からやらしい音がしていく。
「っ……ああ……すごい」
トシくんと同じなはずなのに、なんかちがう……。いままでの女装の人たちとも……。
プレハブの壁に指が触れ爪が食い込まんばかりに性的快感に支配される。
「っ……はあはあ」
「おお……ん」
花唇に挿入された途端に肉棒が大きくなったようで、アキには天井が白く見えていた。
「こんな男でも女でもないひとに犯されて恥ずかしくないの」
「っ……ああ。気持ちいい……」
「好き勝手に犯しといて」
同意では?と思う余地や理性はあるが沙耶香の言葉ひとつひとつが耳ではなく全身から伝わり快感が芽生え毛細血管から汗や体液が身体を熱く震えさえ興奮させていく。
「っ……して」
「なにを」
「お、おま×こ……おま×こして……」
よくできたわ、と沙耶香の口許が動いた。肌と肌が触れ合い睾丸の膨らむ感触が身に付けられた自分の下着から感じた。
オチ×チ×、オチ×コ、クリチ×コ……タママ×コ……。
わけのわからない卑猥で淫靡な表現だけが頭にあり恥もなく若い胸を揺らし汗や体液が身体を濡らす。
「っ……ああん。いい」
「ん……」
「っ……大きい」
沙耶香が意図をしてるかわからないが呼吸や体勢を変えるたびに男性器は膣内で大きくなりアクメを感じる。
額からは汗が浮き出て腰を振る。花唇が肉棒を締め付ける。
「あらあら、ダンナさんがいるのでしょう」
「う……ん」
「こんな私みたいなのに犯されて快感?」
「いや……言わない……もっと言って……」
言葉で責められ罵られるようで三人のなかで若いアキは罪悪感と性的快感の狭間で牝のようになっていた。
「ああ……」
「まだまだよ」
アキの理性は訴える。
さっきまでのセックスとちがう。イカしてほしいのにイカせてもらいたい。頭からおかしくなりそう。
理性ある桜子にも沙耶香の言葉は伝わる。
ああ私たちはいつもこんな淫らなことを……。

No.225 18/02/13 05:46
作家 

どの程度の時間が過ぎたのだろう。
「ああ……イカせて」
唖然とするように桜子と夏南は新妻なアキの痴態を目にしていた。アキは胎内にある肉棒は膨らみ下半身、いやお腹そのものにあるみたいで何度アクメに達したかわからなずイッたのかイッてないのかさえわからない。
「イキたいの?私はまだ平気よ」
理性的な眼鏡の輝きの内にある沙耶香の瞳はサディストである。その手はアキの肢体を包み腰を時にちいさく優しく時に激しく振り快感へ誘う。
「あ…あ……」
かつて早紀を長時間ほどもたせたあのセックスと同じであった。
私自身自覚や自意識はあるが、何度かセックスで果てる度に“沙耶香”ないし神無月舞が求める“女王様”(の素質)が覚醒しているかもしれない。
「と、トシく……ん」
「彼氏の名前を呼ぶなんていじらしい。嫉妬しちゃう」
いつの間にか犬のように四つん這いにさせ背中から髪やうなじ、耳を愛撫していきアクメや快感と共に罪悪感のようなものが彼女によぎる。
だけど身体は快感を求める。
アキは後ろ目に沙耶香を見つめた途端に腰を動かされ肉棒が花唇を突く。
「っ……ああ……んん」
「イキたい?」
「ああ……は、ハイ……」
頭の中が真っ白になり意識が落ちそうになるが、女装の女王様はそれを許してくれない。瞬間、胎内のなかで肉棒がまた膨らんだようだ。
「っ……ううん」
「まだ愉しみましょう」
「あ……あ」
呼吸困難に陥りそうになりセックスのなかで死にそうと彼女は意識が混濁していく。
「ハアハア……んん」
「イカせてあげる。私も限界。五回だものね」
桜子は沙耶香の言葉に嫌な予感を直感として感じた。
次の瞬間だった。
ああ〜っ!!いく、イッちゃう〜!!
牡と牝の卑猥な匂いと互いの白濁液と愛液が迸るものがあり、アキはぐったりと倒れた。
しかし当のアキは意識を失いかけながら身体の火照りが醒めるのを感じながら芯まで熱い何かがあった。
「はあ……ン……」
呼吸を整え沙耶香は身に付けたアキのランジェリーを一枚一枚脱いでいき自分の下着を身に付けた。
「ああ……次は」
桜子は懇願するように沙耶香を見つめるが、女の装いの彼は飲料水を口に息をついた。
沙耶香の股間にあるモノはまだ熱く堅いようで性的欲求は興奮に至る。
そこへ流菜が玄関から帰ってきて現実に戻されるのだった。

No.226 18/02/13 06:29
作家 

玄関を通り夕方買い物した食材や飲料水などを冷蔵庫などに入れ流菜はお茶を口にしプレハブへ向かう。
桜子たちにいいようにやられているだろうと口角が上がる笑みは裏切られる。
「ねえ、そろそろ……」
言葉が後に続かなかったプレハブ内は淫靡な匂いが漂いアキはぐったりと倒れ夏南の表情は赤く瞳から蕩け、桜子に至っては欲情しているのが目に見えてわかるほど。思わず声に出す。
「な、何をしたの!?」
「ナニをしただけよ」
少し“女王様の素質”が意識に残る私は髪を撫でる。
「ふ、ふざけないで」
「ああ……沙耶香さん。次は私……」
桜子の声を私は遮る。
「ごめんなさい。どうやら時間切れのようね。私はこの……冴木さんの手の内にあるもの」
そんな、と言葉の意味を理解した彼女は流菜を睨むがさらに私は言う。
「私とセックスできないからて、冴木さんを脅迫したり無理な欲求はいけないわ。もちろん犯罪もね」
「あ……」
「な、何を……あなた」
「私とセックスしたいなら冴木さんに許しをもらって。私はこの人、いえこの人と新星出版社にとらわれているんだから。だけど出版社にも手を出してはだめ」
「……はい」
諦めにも似た桜子はうなだれた。私とセックスができないことに。
夏南はアキを介抱し汗や体液を拭き身体に下着や衣服を着せていく。
なんなの!?このひと。
流菜はたかだか昼から夕方までの数時間の間に仲間である人妻たちを支配されたことに驚愕だった。
「桜子さん」
「はい……」
「今日はこれで許してね」
目の前で軽いキスを交わすさまはまるで熱々な関係のようであり桜子の表情からは憎しみが消えていくようであった。
「失礼します冴木さん」
「さようなら」
プレハブを去っていく彼女たちの様子に流菜は言葉が継げない。
夕闇のなかのプレハブ室内の沙耶香は言う。
「シャワーをいただけない?身体がべとべと
「っ……わかったわ。用意してあげるから待ってなさい」
行水でもさせてやろうと思う流菜だがそんなことをすればご近所の噂だ。
夕食の用意をしお風呂場を開けた。
「いいわ」
「ありがとう」
この時まだ私の意識は本来の意識は解離していたかもしれない。
ランジェリーを脱いで身体は淫靡な匂いだらけ。お湯で流すたびに口から息が漏れた。
「いったい……私は……なにしてたの」

No.227 18/02/13 19:29
作家 

丁寧すぎるほどに身体のすべてを洗いシャンプー、リンス、ソープで徹底していた。温かい感覚が身体を潤し“男”と認識していた。
いつまでも湯に浸かっていたい思いがあるが、実際はニ十分程度。全裸でいるのは“男”である劣等感を露にしていく複雑さと奇妙さがある。お風呂から上がりふと気づく。
私の下着じゃない。
気づくと流菜が淫らな笑みをしていた。
「今日一日私が着けていた下着。明日の夕方まで着けていなさい」
こうやってこの人は強引にヘッドハンティングや契約した女装者たちを従わせていたのかと感じる。触れると温もりがあり汗や愛液、体液などが染み込んだショーツ、ブラジャーを身に付ける。
いけない背徳感を感じすぐさま勃起していた。人妻らしい煌めくような下着に陶酔していく淫らな感触。
“いけない”
“いいのよ”
ふたつの意識が一瞬せめぎあうなかもうひとつの意識が何かを囁いた。
“生活感がこの家にない……?”
しかしこの声は流菜により遮られた。
「いい?下着姿で歩き回らないで。寝巻きは自分のを着て」
プレハブから持ってきたパジャマを着て再びプレハブに戻り飲料水を口にしふとに思う。
私は彼女たちに何をした……?
セックスを三度ほどした時には本意ではない性行為に同意はあったが犯された感覚があった。
しかしその後の意識。
本来の私の意識と沙耶香の意識が互いに俯瞰であった奇妙な感覚。
沙耶香の意識は元来は『G-Taste』の水越沙耶香がモデル。清楚な外見の女教師の内に潜む大胆かつアブノーマルな性癖を持つ女性。根が真面目な“男”の私に似た一面があるがあくまでモデル人格、だがここに麗奈と知り合う以前からひとり妄想や自慰に浸る日々、あるいは読んだ官能小説などから“優しいサディスト”もしくは“ソフトサディスト”の人格が植えつけられていった。
ただし“犯される女性”としての人格もまたあった。ただし妄想などのなかで私を犯すのは“女性”そのものである。
LGBTや性同一性障害ではなく恋愛やセックスはノーマルなために求める願望はそれであった。
だけど、麗奈と知り合い共に暮らし身体を共にしてから変わり何度か性への壁にぶつかる。
永遠に繰り返す輪廻かもしれなくても。
しかしそこに何か変質が芽生えたのか。
わからない。
そこへ流菜が夕食が持ってきた。
「ご飯よ」

No.228 18/02/13 20:49
作家 

食べなさい、と出されたのはごく普通の肉野菜炒め。
いただきます。
口にし味付けは一口した瞬間にふつうに美味しい。濃くなく薄くなく適度に柔らかく口内で味が広がる。
ご飯はおかわりはしていいと炊飯器を後から持ってきたほど。私はインドア派でたいして体力を使わないから二膳ほどしか食さない。
ニ、三十分ほどで食事を終えると「もういいの?」「ええ、ごちそうさまでした」と会話をし彼女は家の方に入り一度姿を消したかと思うと、ノートパソコンに原稿用紙にペンや鉛筆などを持ってきた。
「〆切はとりあえず八月下旬。創作短編を書いて」
「そんないきなりなんて」
「無理でも何でもやってもらうわ」
有無を言わさない口調だった。流菜の見つめる瞳は凄味があった。
わかりました、と承諾する以外にない。殺されるよりはましだろう。逃げようと思えば逃げれるがそれをしたら神無月社長や麗奈たちが訴えられでもしたら会わせる顔がない。
それと、と彼女は付け加えるように言う。
「週に何度か桜子たちみたいな人達がここに来るわ。あなたに食事を持ってくるのと……今日のようにセックスをしにね」
「……そんな身体がもたない」
「そうかしら。あなたは今日相手したじゃない。何をあなたがしたかは知らないけど」
たしかに相手はできた。が、理性と性的本能がコントロールできない恐怖が再びよぎる。以前とはちがう変質があり未知なのに。説明しても彼女はわかってくれないだろうとわかり合えない気持ちが宿る。
流菜の目には沙耶香を御しやすいように思えた。だからここにいる。
しかし桜子たちは洗脳かマインドコントロールされてたような不可思議な理解不能な様子もあった。
憎い。
そんな気持ちに近いことにふと気づく。
私から麗奈を奪った変態女装なオトコ。
ならば、とある考えがよぎる。それは麗奈が沙耶香と一緒に住んでると事実を知った時から変わらないある考え。
「逃げたら麗奈や双星出版がどうなるかわからないあなたではないでしょう」
「……逃げません」
「生意気」
沙耶香の声に少し怯えはあるが、真摯さが秘められていることに気づくが無視した。
せいぜい私が掌握したこの町の欲求不満な女性たちの誘惑に陥ればいい。
おやすみなさい。
扉を閉め冷ややかな瞳で流菜は去っていった。
この時私は早紀の存在を忘れていた。

No.229 18/02/14 06:32
作家 

慣れた習性というのはおそろしい。
女装し慣れた生活で少し寝不足であったものの慣れない部屋なのに肌の手入れなどは欠かさないことに。
そうやってると流菜が桶に水を持ち「顔を洗いなさい」とうながしまた脱水症状にならないように水やお茶など持ってくる。飼われてると肌に屈辱感があるが、彼女の下着を身に付けていると思うと興奮が宿る。
「寝れたかしら?」
「ええ……」
フンと無視ししばらくすると朝食が来た。今朝はトーストやウインナー、ソーセージ、サラダとオーソドックス。気づくのは意外にふつうな食事と感じる。
朝食を済ませ後片付けをする背中が言う。
「出かけてくるけど逃げたらわかるわよね」
「……はい」
フンとまた鼻で笑みした声がしそれ以降気配はなくなった。出かけたのだろう。
それを確認し私はパジャマから彼女が持ってきた替えの服に着替えた。下着は替えようがない。フリルのついたワンピース。サイズは微妙に肩に張る程度……ちょっときつい。
身長が170ある女性は近年はめずらしくないが、流菜のか。
鏡?
気づかなかったが、上半身程度を映す鏡が側にあった。
とりあえず私は近所の人妻たちが来る前にこのプレハブの持ち主(?)を本棚やタンスから調べることにした。
タンスからは男子ぽい下着、女子ぽい下着が半々?女装……?姉弟、兄妹、気づいたことをバッグにあったメモ帳にメモしさらにスマホから麗奈の部屋に残した使うことがなかったパソコンにメールした。
いざという時のため。もともとは作家として活動する際に麗奈がパソコンを用意したが使われなかった。こんな形で使われるとは皮肉かもしれない。
壁のハンガーにも男子の中高の制服?同じくブレザーやややおしゃれなセーラー服?
わかったのはとりあえずここまでだ。
創作短編を数枚でも書かないといけない。
慣れない環境で思考は定まらないが、本棚にある少女漫画やいくつかの成人劇画があることに気づく。官能小説が漫画より奥にあった。
流菜の子どもだろうか。
メモしておいた。
創作短編を新星出版社用に書くことは躊躇いあるなかペンを進ませる。
十時になるかならないか頃くらいに扉を叩かれた。
桜子たちとはちがう人妻や主婦たちだ。
扉が開かれ淫らな時が始まり、同時にそれは私の内の“女王様の素質”の扉が開かれることを私は知らないままだった。

No.230 18/02/14 07:41
作家 

麗奈の部屋に置かれたパソコンに私からメールが届いた頃、双星出版社では沙耶香に代わる急遽な企画を立てないといけなかった。
麗奈はこれに加われないことに拳を握るほどに悔しく沙耶香との一夜を共にした愛那は瞳が腫れており焦燥してたがとりあえず立ち直りの兆しは少し見えた。
彼女にしたら沙耶香と一年間するはずの仕事が頓挫したのは落ち込むことだが芯はしっかりしているらしいのが救い。
しかし双星出版社側から新星出版社にはいまは行動を起こさないと神無月社長から意向が伝えられた。これには麗奈は反発を示したが諌められた。まただ。
だが比較的立ち直りが早かったのは早紀である。彼女は沙耶香に代わる相手としてかつて過去に関わりあった本田透を使おうと推した。
「若い子ですが使えるのですか」
「それはやってみないとわからない」
反発を示したのは愛那。たしかに“ヴィーナ”での度胸を示したことから素質は秘めているかもしれない程度は推察できた。
「これは罪滅ぼしでもあるのよ……」
「罪……?」
愛那は早紀の言うことがわからない。麗奈は時折彼女たちの様子を見ながらこんな時でも自分の仕事をしてしまう自らが複雑だった。
相変わらず会社にはマスコミが殺到し斜め向かいの新星出版社にも来ていたが程なくこれは鎮まることとなった。
早紀は愛那を伴い隣県の透子に接触を図った。案の定というべきか彼は驚きの表情があった。
「ボクが……沙耶香さんの代わりに」
「急なことで悪いけど、雑誌に出てくれない」
愛那はまったく沙耶香や他のモデルとちがう透子を少しだけ疑いの目で見た。ヴィーナで見た時もだが中性的な印象を抱かせる。もちろん女装モデルのなかに中性的を好みなかには宝塚のような中性的な男装女装どちらとも取れるスタンスな人もいる。
彼は少し考えているようだ。
「ボクなんかがつとまりますか」
不安はもっとも。雑誌に出ることは世に出ること。例外なく世間に周知され郷里にも知られる。
早紀は言う。
「罪滅ぼしというのが私の本音。むかしあたしはあんたをいじめた。それは変えようのない過去」
ここはバードンのママがいる喫茶店。彼女はその様子を見つめていた。
「こんなことが罪滅ぼしになるなんて思わないけどいまは力を貸して。お願いお願いします」
透子の表情に困惑や考えがあった。その奥に何があるか。

No.231 18/02/14 18:07
作家 

早紀たちが透子をスカウトしていた頃、私は流菜の紹介の近所の人妻たちと戯れていた。
はじめの三、四回ほどは彼女たちにリードされ一度は果てるのだが少しの時間さえあれば女装の私の男性器は復活しサディストな“私”が目覚めの方向へ向かう。
「あら、元気なのね」
「ほんと」
冗談めかす艶のある彼女たちが笑っていられたのはそこまでだった。
「あ……あん。やだ……ああ…ン」
「す…凄い……。っ……ああ……身体が…どうにかなっちゃいそう」
比較的最初にやられた者たちは快感の絶頂に達するが残された女性は一度は恐怖に怯える。
当然だった。
だが、私はそっと頬を撫で唇を重ね髪やうなじに触れ肩の力をリラックスさせ相手から逃げたいという考えや意思を優しく奪う。
「ああ……ん」
「怖がる必要はないわ。ただ身体を重ねあわせるだけ……」
相手の性感帯や性癖を一度ではわかることは少なく二度目に触れた時に無意識下に記憶させる。理屈ではないところで“女王様の素質”に身体は動き相手に触れていた。
“これは”
“私でもどうにもならない。三人目のあなたかもしれない……”
深い意識の下で“私”と“沙耶香”は俯瞰で見つめるだけ。
「あ……ン」
「旦那様に優しくしてもらってる?何が不満かしら」
「し、主人は優しい人だけど年々セックスが淡白で……最近はセックスレス気味で……」
相手の女性は羞恥心があるなかの告白のなか身体が火照り沙耶香に預けるように快感に身をまかせる。
わかったわ。
“なにがわかったの。やめて”
“止められないみたい”
第三の人格らしい存在は相手が望むことに近い性行為をする。過激な露出やスカトロなどはしないが相手をアクメに達しさせ指やペンでイカせたり時には縛る。また相手の淫部の下に入り舌を蛇のように這わす。
身体を通し相手の快感や自分がしてることが伝わるがなす術がない。
見る者が見れば絶倫かもしれないが相手によっては指や手近な道具だけでイカし満足させていた。
私自身の意識がいつも目覚めるのは人妻たちが帰る夕方前だった。
「名残り惜しいわ」
「冴木さんはいつも愉しんでるのかしら」
「うかつなことはできないわ。沙耶香様に従いましょう」
そんな声が聞こえた。どうやら桜子達に伝えた言葉と同じ内容らしい。
流菜は淫靡な匂いのプレハブや私に嫌悪を示す。

No.232 18/02/14 21:20
作家 

流菜は麗奈がひとりになるのを見計らい彼女のマンションを訪れた。
帰宅したのを確認しインターホンを鳴らすと少し間があって扉が開き彼女は驚いたようだった。
「早紀?……お、お姉さま、何しに来たの」
「失礼ね。顔を見に来てはいけない?かつて愛したレズメイトに」
「か、帰って!あなたと話すことは……!」
扉を閉めようとするがすぐさま彼女はヒールのる爪先を間に挟み部屋に入ろうとした。
「いった〜……!」
「な、何してるのよ」
「旧交を深めあいたいだけ。他に何があるかしら」
「……何が旧交。別れたのはあなたからでしょう」
「ねぇ?こんなところで痴話喧嘩してたらあなたの大切な沙耶香だけじゃなくあなたもマスコミの餌食よ」
あからさまな脅しに麗奈は動悸が激しくなり混乱もあった。沙耶香が新星出版社側に身を預けたことで瞬く間に沈静化していた。
入ってください、と不本意に招くことにした。だがお茶をしたら帰らせるつもりだった。
彼女を招き鍵を閉めそそくさとお茶を淹れるなか仕事の書類などは自室に持っていくなか流菜は髪をかき上げた。
「安心なさい。企画を横取りしたり資料からヘッドハンディングする女装モデルは見ないわ」
「……沙耶香は」
「あら?彼いや彼女にご執心なのね。あれだけ学生時代から数年前までレズだったのに」
過去を蒸し返されるなか麗奈は熱いお茶を出した。動揺したせいか手元が震えていた。
沙耶香は不在、隣に住む早紀は透子をスカウトに行ったまままだ帰ってこないまま心細さがあった。
お茶を口につける流菜は見つめた。
「彼いや沙耶香さん?私のところで健康的に毎日近所の人妻たちとセックスしてるわ」
ただしこの表現は正しくはなかった。彼女の知らないところで桜子たちは飴と鞭を使い分けられ流菜の手はわずかに少しずつ離れていく様子があった。
「……さ、沙耶香はそんな人じゃないわ」
「あら?私が調べたところでも二ノ宮さんに美如月さん学生時代のヒトミさんたち姉妹とも関係があったわ」
「……それは私が認めたことだもの。性欲は女装の人でも発散は必要だったし」
半分程度は許容してたのは事実だがもう半分はたしかに許せない点はありちいさく深く流菜の言葉に傷ついた。
しかし彼女は決定的な言葉を彼女に言うのだった。
「あなた、愛されているかしら」

No.233 18/02/15 06:08
作家 

その言葉に麗奈は胸に痛い思いを抱く。
瞬間唇を奪われ紅い唇と下が濃厚に身体を熱くした。
「ああ……ン」
「むかしみたいに可愛がってあげるわ……」
いや、と流菜を払いのける麗奈は主のいない沙耶香の部屋に逃げていく。
「ふ、ふざけないで。あなたから私を捨てたくせに」
「それがなに?むかしと同じなことするだけよ」
流菜の瞳には沙耶香の女性を意識した室内が映り怪しく笑みした。
「ここであの人とセックスしてたのね。女装にあなたが走るなんて思わなかったわ」
「関係ないでしょう」
「……関係?あるんじゃないかしら。同性愛に近い対象を麗奈は求めたんじゃない」
「っ……」
半ば図星だった。
神無月社長にスカウトされレズである女性を求める日々のなか女装雑誌の出版社に入社した。女装レズになる直前に双星出版社の先輩女性社員たちに誘い誘われたが関係は長く続かない。その後は女装モデルに手を出し出されながらいまに至る。
沙耶香ほどではないがレズや女装レズの関係に一時期迷ったことはあるがいまはほぼないはずだった。
「忘れられる?」
流菜は麗奈の肩を抱き再び唇を交わした。甘く濃厚に蕩けそうなほどに肩の力が抜けていく。
「ああ……」
「あの頃より胸も腰もお尻もよくなったわ」
乳房を抱かれ身体が芯から火照りそうだった。ショーツにじんわり沁みができてくる。すかさず指はショーツの内に挿入される。
「あ……ンン」
「声に出してもいいのよ」
「はぁ……ン」
久しぶりの本物の同性愛=レズの快感に麗奈は身体が熱かった。淫唇を弄るかつてのレズメイトの美姉のフェロモンが甘美に誘う。愛撫され身体がベッドに倒れゆく。
「ああ……はあ」
「欲求不満な身体をもて余してかわいそう」
「そ、そんなこと……」
沙耶香はいつも愛し愛してくれた美姉に揺れ動く気持ちがあるなか理性のなかで耐える気持ちもある。
紅い舌がブラジャーやキャミソールを包む胸を襲う。レズの絶え間ない快感が指や吐息に思い出がよぎる。
「ン……」
「あら?けっこう我慢するのね」
「ああ……ハアハア」
乳首を指で弄られベッドの上で身体は悶える。牝同士の性行為に身体は熱く燃えそういや燃えていく。
沙耶香助けて、助けて、たすけて……。
いつしか彼女のなかで性的本能とは別に愛する女装男性の姿は浮かび消えていく。

No.234 18/02/15 09:07
作家 

愛那は呆れていた。
沙耶香の代役に透子を起用することはよしとしよう。また早紀がスカウトについて力を発揮し始めたのも悪いことではない。
だがそれでいいのと思う。
早紀は沙耶香が好きだったのではないかという疑問しかいまはない。
打ち合わせと称し隣県のバードンママさんのお店で透子や地元の女装モデルたちと戯れる姿に何か違和感があった。
「お先に失礼しますセンパイ」
飲み代をママさんに払い彼女は一刻も自分の部屋に帰りたかった。
お疲れ、と声が背中に伝わるが無視に近い態度をしタクシーを拾いマンションに帰り着いた頃にはぐったりだった。
だが沙耶香はいない。
ほんの一週間程度しか満たない間だが彼女には貴重な間に思えた。
恋や愛、そうとも言えるし言えないとも思うが一夜とはいえ愛してくれた。
あれから数日が経ちマスコミは二重契約に触れなくなりネットのなかでも静まりつつあった。会社もまた平静を取り戻していた。
ためしに麗奈に電話をかけてみたが呼び出し音が繰り返されるだけ。
「寝ちゃったのかな」
この時すでに麗奈がかつてのレズメイト流菜の手中に陷いかけてるとは夢にも思わない。
これからどうなるのか。コップに水を入れ喉を潤すとなぜかそう思った。精神面から以前より幼さが抜けたせいか物事や人間関係、会社内外のことが客観的にまた俯瞰で見ることができた。
どうなるというのは表現を変えたらどうするということでもある。
衣服や下着を脱いで最低限シャワーを浴び酔いを醒ましたかった。醒めれば現実があることがわかっている。
沙耶香がいない夜。そして明日明後日も……。
「もっとお仕事したかった……」
シャワーがちいさな身体をあたたかくすることでアルコールから緊張感が解放されるとは別に感情そのものから瞳から涙がぽろぽろと出ていた。
悲しいのかただ泣きたいのかわからないなか指がちいさかったはずの胸がわずかに膨らみがあった。
女なんだ。あたし……。
沙耶香とのあの一夜だけで身体がわずかに少しずつ成人女性のそれに近づいていた。胸の膨らみだけではない。
指を花唇に触れさせると、愛液がくちゅと音を立て牝の快感がゆっくりと全身に伝わる。
ああ……。
誰かと触れ合いたい。シャワーを浴び浴槽に入り身体が芯から温まるまで彼女は自慰を気を失いそうになるまでしていた。

No.235 18/02/16 05:02
作家 

いつになく早紀は酔っていた。酒に酔っているのではない。ただ雰囲気に酔いたかったかもしれない。
「ウフフ、透……透子か」
「せ、先輩」
気づくと愛那の姿が薄らぼんやりないことに気づく。帰った……?
バードンのママが透子に言う。
「終電もなくなったしいまからタクシーを呼んでひとりで帰らせるのも危ないから泊めてあげなさい」
泊まるんだ……、と半分程度はある意識でちいさく口許が笑みし身体が熱かった。
気づくと透子のアパートの階段をおぼつかない足取りで上っていた。
「先輩、上がれます」
「上がってるわよ……」
階段をゆっくりゆっくり一段ずつ上がり鍵を開けけっして広くない部屋で早紀はスーツが少し乱れながら横になっていた。
「お冷やです」
「んぅ……ちょうだい」
コップを受け取り一気に飲み干しては倒れてしまう。アルコールと化粧、女性の匂いが透子は困惑するなかコップに水を入れちゃぶ台にのせては早紀を懸命に起こそうとする。
「先輩、ここで寝てたら風邪を引きます」
「んぅ……」
ふと透子の中にこのまま早紀を襲ってやろうか襲いたい願望がある。沙耶香に彼女を恨んでないかと聞かれた時に恨んでないと答えたが、心や胸の深い奥底には過去の記憶は忘れられない形で残っている。
早紀のちいさくまるい膨らみある身体、スーツから胸元がみえ足元にはストッキングに包まれた脚。
「先輩……?」
寝たのだろうかと肩を揺すると寝息らしい呼吸がすぅすぅと口許からこぼれていた。
襲ってもいいんだ、と邪な自分の悪しき内なる声が聞こえた気がした。
そっと胸元に触れボタンをひとつひとつ外していくなか胸の動悸が激しくなっていく。
唇を奪えばいい。
躊躇いがあるなか頬から唇に唇を重ねようとした時に声がした。
「……していいよ透」
「!?」
気づくと早紀の目が開かれ睨むでもなくただ薄らぼんやりな感じで見つめてるようだが、瞳の色に哀しい色があるように感じた。
あの人を想っている?
「せ、先輩……」
「しないんならこっちからしちゃうぞぉ……ん」
口調はふざけてるようでありながら唇が重なった。一瞬驚きながらもアルコールくさい唇の柔らかさ甘さを感じ首もとに手を回された。
唇を離す早紀。
「……セックスしたいならして……」
まるで哀願するような呟きのなか少し時が流れた。

No.236 18/02/16 15:17
作家 

「先輩……」
躊躇いながらも透子は唇を返し再び重ねた。早紀からちいさな喘ぎ声が返る。
「ん……」
「はあ……ん」
沙耶香は約束を果たさないまま新星出版社の下へ行ってしまい彼女は胸の内に隙間風があるようだった。だがいまこの時は身体を芯から熱くしたかった。
「可愛いブラジャー」
「や……」
沙耶香ほど大人びてないスタンダードな純白のブラジャーが見えパッドの膨らみ、かつて強制女装させられた後輩には見えないいじらしさがあった。吐息をかけると処女のようなうぶさがある。
「ん……んん」
「声に出して」
「な、何を?」
透子は経験が少なく早紀が何を求めているかわからないが唇を重ね教えられた。
「透子の胸が、乳首が、感じるのて」
「……やだ」
「言いなさい……言って……」
ふとむかしのスケバン女王様に戻るが優しさや甘えが入り言い直した。透子は身体が熱くなる思いがした。
「と、透子の胸が……感じるの……」
「んちゅ……んん」
ブラジャーとパッドが彼女の指や唇から外され愛撫され透子は股間が堅くなるのを感じた。
「んん……れろれろ」
「あ…ハアハア…ハアハア……」
「感じてる……」
ゆっくりゆっくり愛撫しながら早紀は透子の下半身を弄る。膨らみがあり夜のお店の時は透子は中性的な女装でバードンのママのもとでバイトし女装を学んでいるらしかった。
「オ×ン×ン……見せて……」
あ、と呟く透子は慌て下半身を隠すようにした。
「なによ?見せたくないの」
「ち、ちがいます。ちょっと、その……」
「ん……見せなさい」
夜の水商売らしい派手なミニスカのファスナーを下ろすと意外な下着だったことに早紀は目を丸くした。
目の前にあったのはショーツやパンティ、スキャンティといったランジェリーではなく真っ白なブリーフだった。
「え……」
唖然とする早紀に透子はちょこんと座り勃起を手元で隠しながら語る。
まだ女装を始めたばかりで地元はおろか近所で何度か購入を試みたが恥ずかしくてできなかったという。通販で購入したのはごくわずか。
「あるんじゃない」
タンスの中には丁寧に折り畳まれたショーツやパンティが数枚あるが普段はブラジャー以外はほぼ男性下着という。女装者の苦労がうかがい知れた。
「しかたないわね。嫌かもしれないけど」
「なにを!?先輩」

No.237 18/02/17 06:23
作家 

脱ぎたての淡い赤に近い色のショーツを手元でひらひらさせ透子からブリーフを脱がせ悲鳴に近い声が出た。
「きゃっ!?」
「なに女の子みたいな声出してるのよ」
「ちょっ……ああ」
温もりあるショーツを爪先から履かされ腰にたどり着き下半身が生温かった。早紀は満足気に見つめ笑みした。
「カワイイ」
「あ……ン」
「あンだって。あんたほんと女の子になったんだ」
「だって……」
透子が言いたいことはわかる。きっかけを作ったのは自分なのだ。もじもじする彼いや彼女の目線が何かを求めるように語る。
くんくんとブリーフを匂い久しく嗅いでなかった牡のしかも沙耶香より若い匂いにアルコールとはちがう快感が脳内をくらくらとさせる。
沙耶香さんなんて……知らない……。
「暑いわ……」
「せ、センパイ!?」
下半身だけでなく早紀は自らの感情を隠しまた露にするように上着まで脱ぎ出した。同じような淡い赤のブラジャーに包まれた胸が目に映る。そのまま彼女は透子に唇を重ね言う。
「んぅ……おいしい」
「ん……はあ」
「ブラジャーも着けたげる」
ああ……。また女装させられる。
しかし透子に気持ち悪いという気持ちはない。女装の快感があるからいまがあるのだ。
そこに異性である早紀を意識してないわけではない。
勃起してる……。
生温かいショーツのなかで幹から睾丸にかけて勃ち下半身が別の生き物のようだ。
そんななか早紀は驚くべきことを透子の前でした。ブリーフを履きだした。
「シャツを借りるわね」
「せ、センパイ」
「これで透子はオンナ、あたしはオトコ」
シラフが残る透子は一瞬理解できないが、女装してる自分は女性でブリーフやシャツをつけた早紀はなぜか男性という様子だった。
お冷やを口にし早紀は言う。
「あたしを……お、犯して……。いやボクを……」
シャツからは下着を着けてない若い胸が露になりなぜか男性言葉。
ふと思う。
学生時代の再現?まさか、そんな……。
だけど理性とは別に透子もまた性欲ある男性なのだ。
「センパイ……」
おそるおそる胸に触れるとシャツの下から柔らかい感触。払いのけようとはしないが少し震えがあった。
「ああ……。もっと……大胆に……」
ブリーフの内に手を入れ淫唇から愛液が絡む。身体が熱い。
「センパイ……」

No.238 18/02/18 06:07
作家 

透子は困惑があった。
罪滅ぼしの気持ちはわからなくもないけどなぜ自分なのか。
「見て、やらしい早紀を……」
履いたブリーフの内に指を入れて自慰に浸る彼女に欲情しないわけではなくむしろ履かされた赤いショーツの内で熱く勃起していた。
「センパイ……」
「大きい……」
「ン……」
温もりあるショーツの上から撫でるだけでそれこそ射精しそうにびくんびくんと揺れていた。
「せ、センパイ!!」
「きゃ……」
呼吸を荒くしベッドに倒された早紀は少し怯え肩を震わせた。
「や、優しくして……よ」
「あ……」
「ね……」
劣情にまかそうとした自分がいたことに透子は驚く。彼自身は気づいてないが沙耶香ほどに女性としての疑似人格などはないらしかった。そんな意味では普通の男性に近い。
「ん……」
「またキス……」
「だって……」
「いいの。好きにして……」
彼の腕を取り胸をゆっくり触れさせ甘い声が出る。
「ん……ああ」
「センパイ」
「そればかり」
ふと早紀は気づく。なんとなくだがもしかしたらと思い口に出す際に躊躇いがあった。
「セックスしてる……?」
いえ、と遠慮がちに股間にあるショーツの温もりにもじもじしてる。
「オナニーは?」
「週に二、三くらいは」
「してるんじゃん」
学生時代から性交体験がないままいまに至ったらしいと察しリードを自分がしないとならないことに気づく。
「いいよ。ゆっくりして」
「ああ……はい」
「ん……」
ベッドの上で抱き合い互いの下半身が触れ合い女装のショーツと男装のブリーフの下着同士が熱い股間で擦れあう。
「ああ……」
「ペニクリ……ペニクリちゃんに犯される」
「ん……んちゅ」
ようやく彼は早紀の胸に愛撫し舌をつけた。れろれろと舌を這わし乳首が堅くなるのがわかる。
「可愛い……」
「可愛いくないよ」
「ううん……」
早紀は沙耶香とのセックスでは愛されたい思いがあったが、透子が相手になり愛したい気持ちが芽生える感じがした。
「ああ……もっと」
「はい……」
「んぅ……」
声が漏れそうでシチュエーションは行きずりな感じで安い地方のアパートの一室。ロマンチックとはいえないがなんとなくふつうで平凡な雰囲気が安らいだ。
「ン……弄って」
「はい」
ブリーフを脱がすと若い淫唇があった。

No.239 18/02/18 15:42
作家 

舐めて、と早紀は淫唇を露にしながら誘う。
「ん……れろれろ」
「ん……ああ。うまくなったわね……」
「はあはあ……」
「や、やだ、息が……」
透子の若い牡らしくよく動く舌と繰り返す呼吸が淫唇に触れる。
感じてる……。
透子の内に復讐心がなかったといえば嘘になる。いじめた側が忘れてもいじめられた側は生涯忘れられない青春時代に影を射したのだから。
だけど……。
「ん…んちゅ…れろ」
クンニで感じる早紀の姿はかつてのスケバンではなくひとりの女性なのだ。彼女に履かされたショーツのなかで自分のぺニスは熱く堅く勃起し睾丸さえひとりのオナニーの時より興奮していた。
「ああ……クリトリス触って……」
「ん……」
花唇を愛撫しながら膨れた淫豆があり触れた。柔らかくも堅い感じ。
「んっ……や…ん」
早紀は顔を天井に向け甘い声が出る。透子は思わず彼女を異性と意識してしまう自分がいることに気づく。
憎くいじめた先輩ではあり童貞をなかば逆レイプな形で奪われた青春。
仲間たちと復讐は彼女が卒業式を迎えた日に果たしはした。
だけど透子だけはカメラや写メのボタンを押すことはしなかった。郷里から追放し正月、お盆そして冠婚葬祭の時くらいしか訪れない早紀のわずかな姿。
透子は自然と女装に目覚めたかはわからない。『クロスドレッシング』のなかに彼女の名があることを知ったのは偶然だったか。
ある日通販を介してサイズがわからない女性下着一式を購入し身に付けクローゼットの内側にある鏡に映った女の装いの自分。中性的ながらなぜか自分の姿に興奮し勃起しオナニーをしたあの夜。それからは毎夜ではないが週に何度か下着女装し自慰行為をしていた。
頭の内にあったのは女性になった自分の姿、そこに女性に犯され犯す姿。
ヘンタイになったんだ……と悔やむ日もあった。
だが沙耶香の存在を知りこんなひともいるんだということを知った。
沙耶香は憧れになったこともあったが早紀と再会した時に裏切られた気持ちも内心あった。
このひとは先輩と寝た関係……。
後輩か男としてかはわからないが早紀に芽生えた複雑な感情や気持ちは根が生まれ芽が出ていたかもしれない。
「先輩……」
「さ、早紀よ……」
「早紀さん……」
ンンン、と互いに激しいキスを繰り返した。

No.240 18/02/19 05:32
作家 

んんん、とキスを離すと互いに吐息が甘く出た。
やらせて、と早紀は大胆に自分の赤に近いショーツを着けた透子の淫部に撫でた。
「ああ……ン」
「感じてる……。ねえ、郷里を離れる時は寂しかった?」
「うん……。親に女装を知られて……」
ごめん、と呟きながらショーツの上から鈴口を甘く唇で噛んで唾液を垂らした。久しぶりのオチ×チ×、沙耶香より若い、大きいかもしれない。
「ん……ちゅちゅ」
「あ……早紀……」
「名前で呼んでくれんた……先輩先輩て言ってたのに」
咄嗟なのか本音かわからないが名前で呼ばれたことに胸の内に出来た隙間が埋まる感じがした。
ぺニスは我慢してたのかショーツの内でひくひくと揺れていた。
「ん……ちゅちゅずるずる……」
「だ、ダメ!い、イッちゃう……」
オナニー経験しかない透子にしたら早紀のそれなりに経験あるフェラチオましてや酔いにまかせ牝の本能があるなかなおさら勢いや快感があった。
ぺニスを撫で早紀は見つめる。
「おクチも喉も汚して、透子のクリチ×ポで……いいから」
ちゅちゅずるずると男性器の鈴口や亀頭だけを口内に含み舌先で弄り睾丸は柔らかい指で愛撫されていた。
ああ……!?スゴい。
学生時代の頃はところどころたどたどしかったが、いまの彼女のフェラチオはバキュームのように先端を吸い上げそれだけで腰が抜けそう。
「ン……れろれろ、ガマン汁ばかり。本命が来ないね」
「ああ……早紀」
「イッてよ……ね?」
早紀はショーツの脇からぺニスを出した。この時彼女自身が沙耶香を思ってしたかわからない。
「……可愛く元気なクリチ×コ……オチ×ポ」
「ん……」
透子の瞳にはかつての憎い先輩をひとりの女性として心のどこかで見つめていた。
「はあ……はむ…じゅる」
「……ああ」
「粘るね。ガマン汁も透……透子も」
透子はこの時いくら憎かった先輩でも本能のおもむくまま汚していいか葛藤があった。
女性なんだ、この人。しかもいまは彼女のショーツを着けられ女装していることで気持ちが同化もあったかもしれない。
だが悪戯に時に大胆に責められるフェラチオの快感に身体はもう耐えられない。睾丸から膨れた熱い牡の精液がだんだんと男性器そのものに移りマグマのように亀頭から鈴口へ移り噴き出した。
「い、イ!?イッちゃう……先輩!」

No.241 18/02/19 14:39
作家 

ンっ、ごくごく……。
早紀は若い透子の牡の樹液を飲み込めた、と思った時だった……。
「……っ」
「先輩?……ま、待ってください」
青い表情に変わった彼女を察した透子は台所からコップと側にあったティッシュの箱を持ってきた。
瞬間早紀は少しばかりの間は首をふるふる横にいやいやしたようだが、身体は正直なようで口許を掌で押さえコップとティッシュの箱からティッシュを数枚取りだし背を向けた。
「っ……」
背を向けた彼女はコップに精液と少々のアルコール、咀嚼物を出しティッシュにも少し出し口を拭った。
格好悪いやっちゃいけないことしたなどありとあらゆる自己嫌悪や幻滅させ雰囲気ぶち壊し……など言葉にならない雰囲気が漂った。
透子も少し言葉に迷いながら吐息し伝えた。
「む、ムリに飲み込むモノではないですから。気にしないで。それにボクは……欲求不満気味だったのでいっぱい出しちゃって……」
苦笑いしながらなんとか場を和ませようとする後輩の言葉が痛く傷つくが彼なりに励まそうとすることに彼女は少し涙を頬に流した。
「ほんと、悪い先輩で……ごめん。すまない」
フェラチオしイカせた際にいつものように出来ると思っていたが、アルコールや胃に入れすぎたようだ。
ふと沙耶香を思い出す。
沙耶香はフェラチオされてる時でも「飲まなくていい」と釘を刺すことも実はたびたびあった。実際に沙耶香はクチと膣内に射精する分は意図したかはわからないが余力は残していたように思う。
フェラチオだけで満足しないためかあるいは相手を思ってかはいまはわからない。
こんな時に沙耶香さんなんて……。
透子に気持ちを向けようとしてるなかでも自分の心に沙耶香がいることがふしぎで複雑さもあった。あたしは遊んでたつもりだったのかな。
「先輩?」
「あ……つ、続きしようか」
じっと透子は早紀を見つめていて沙耶香より男らしい表情とわかる。
「してもいいですけど」
「な、なによ」
「一回酔いを醒ましましょう。近くに銭湯あるからいっしょにいきましょう」
「いっしょに?」
「お風呂に入りにいくだけです」
なんだ、と思いながら透子は女装を解き男装いわばふつうの姿になり近所に深夜までやってる銭湯に連れていかれた。
いまどき銭湯があるなんて貴重と思えるくらい古い銭湯がそこにあった。

No.242 18/02/19 15:52
作家 

ゆっくりあったまってきてください。
「わかってるわよ。ううん……わかった」
透子いや男装した透の姿が男湯に消え早紀はなんとも言えなかった。いま着ている服や下着は透のもので下着は彼が女装で未使用なものでいわば新品だった。なんか悪いなと思いながら女湯に向かう。
銭湯は閉まる前なのか女性客はまばらほとんど年配やお年寄りばかり、番台に座っているのも似たような雰囲気だがおじいちゃんかおばあちゃんかなぜか区別つかない。お金を払い服や下着脱いで籠に入れ財布は服の下に置いた。タオルで身体を隠しながら湯気の立つなかに入りお湯を桶に入れ身体を温めた。
「あつっ……」
江戸っ子じいさんみたいな熱湯が酔いが残る身体に染み込みむしろ酔いが醒める思いだった。
透は男湯だが、男なんだよね。といまさらあたり前なことを思った。
バカみたいと思いながら去年よりは身体に張りがあった。沙耶香のせいでこんなにえっちになったと思うと女性としての自覚があると同時に羞恥な心が素直にあった。さすがにボディソープではなくありきたりな石鹸で身体や髪を洗いさっぱりしお湯を払った。身体が綺麗になり酔いもかなり醒めそっと湯気のある湯船に入った。
どこかで水滴が落ちる音がし何年振りだろう。自宅や実家以外でこんなによそのお風呂でのんびり浸かったのは……。
沙耶香さんに知らずに仕込まれたようだ。
去年の撮影旅行の際にはいろいろなえっちな目に遭わされ麗奈と沙耶香の奪い合いの日々。
去年のことのはずなのに遠いむかしのように思える。ふしぎで複雑、だけど沙耶香への思いがないかといえばわからない……。
「ご旅行かい」
「いえ、お仕事です」
気づくといつの間にか側にいた年配の女性に話しかけられた。ウソではない。
「こんな何もないところに来るなんてね」
「……静かでいいところと思います」
「ありがとう。よその人にそう言ってもらえると長生きした甲斐あるよ」
穏やかな気持ちが宿り湯船にいつまでも長く浸かりたい。
愛那も帰らなければよかったのにと思うが後輩のことを考えてない未熟さも自覚し始めた。
しばらくし湯船から上がる頃には早紀だけが脱衣場にいた。先ほどの年配の人たちはいつの間にか帰ったようだ。
「すみません。すぐ出ますから」
「ゆっくりでいいよ。後片付けだから」
番台からの声は地方らしく気楽さがある。

No.243 18/02/19 20:39
作家 

コーヒー牛乳のお代を払い甘く喉を潤していると透からメールが入った。
【上がりましたか先輩?外で待ってます】
思わず口から牛乳が出そうなくらいに頬が赤くなった。
こういうのはむかして壁越しに呼びかけたんじゃないの?
そう思いながら早めに飲んで髪を乾かし着替え銭湯を後にした。透は落ち着かない様子だが気づく。
「先輩」
「わざわざメールしなくてもよかったのに」
だって、とわずかに声音が弱いところに内気な彼本来らしさが見えた。
アパートに帰る途中にヒロミたちに会いからかわれてしまう。
「あらあらセンパイさんと熱いこと」
「うらやましい」
「やめてください」
ヒロミたちは深夜まで飲んでいたようだ。アパートに帰る頃には日付けは変わっていた。
お茶を用意した透は何を話したらいいか迷っている。女装の時以上におとなしいかもしれない印象。だけど下半身はちいさく膨らみがあるよう。
さっきは中途半端だったせいかな。
早紀は言う。
「もう一回なら、していいよ」
「え……」
「まだ、元気なんでしょう?」
コクりと頷くところはやりたい盛りに感じ履き替えた下着はしっとり湿っていた。
「あ、あの……着替えてきます」
着替える?
そう思っていたら彼の部屋から現れた時は再び透子になっていた。それもブラジャーにショーツ、スリップの。
「お、女の子の格好しなくてもいいのに」
「センパイに、早紀に……女の子として愛されたい。……いけませんか」
まるで告白みたい、いや告白かもしれない言葉に早紀は顔を真っ赤にした。あらためてふたりは唇を重ねた。
「ン……」
「ン……やっぱり堅い」
「や……」
「いいの」
今度は失敗しないようにと早紀はミスリードしないように心がけた。
可愛らしい柄のブラジャーやショーツ、スリップと色っぽさがある。銭湯で洗ったばかりの身体とはいえ牡の匂いがないわけではない。
「あたしにもして……」
「ん……」
銭湯に入ったばかりで互いの身体は芯から熱いよう。なおさら陰部には人肌の温もりがある。
「……センパイ」
「早紀……」
「……早紀」
69の姿勢になり互いに恥部がランジェリー越しに露になる。
「一回出したのに」
「んん……」
ぴちゃぴちゃと互いの口から唾液や唇から陰部に触れる音がした。

No.244 18/02/20 16:15
作家 

再び交わる早紀と透いや透子。
銭湯であったまり疲れや酔いが醒めたせいか自然な交わりに思えた。
例外があるとすれば透子が女装であるということくらい。
凄い、一回射精したはずなのに。
抱き合い下半身のランジェリーに包まれた男性器は熱く堅い、太さや大きさは沙耶香と変わらない程度かもだけど。
凄い、ビンビン。
見た目が中性的ではあるが、ランジェリーを身に纏う肢体は女性を思わせる。ランジェリーはオーソドックスな純白のスリップ、ブラジャーやショーツは一部色が異なる柄違いの桃に黒いアクセントが入ったちょっとオシャレ。
今度はイカさないようにしないと。
「ん……くちゅ…」
「あ……」
「声は出していいよ」
「恥ずかしい……」
男なのに性経験は学生時代以来かららしい。信じるならば……。
フェラチオを巧みにすればすぐにイク可能性もあるから舌や口で濡らし快感だけもたさればいい。
イカせないなんてむずかしい……。
沙耶香は時と場所、場合いわばTPOによるがあんがいかんたんなくらい果てる時があった。それなりに経験あるはずなのに?と疑問に思うことはたまにあった。
「ん……っ…」
「痛いですか……?」
「ん……感じてるから、指や舌で……おねがい」
意外な言葉が自分から出たことに早紀は内心胸から恥ずかしくなるくらいに熱くなった。
かつていじめた相手に「おねがい」なんて……。
愛する?愛されたい?
日頃意識して考えないことを無意識に思い肢体を相手に見せているためふと相手を好きになることについて考えている。
「ん……」
相手に声を出せばいいと言いながらいざという時はむしろ声を出すのが恥ずかしい。
場所が安いアパートの一室とかロマンチック云々などシチュエーションではない。
花唇に性経験が少ない異性の舌や指が入るたびにかつては自分もありきたりな青春のなか処女を愛しい相手にあげるつもりだったが、成績不振など人に言えない多くが重なりスケバンとして学校に身を置いた。
それからは知っての通りだ。
「っ……いや」
「先輩?さ、早紀……」
「ち、ちがうの……。弄っていいの」
愛情を感じる性交というものをなんとなく理解しはじめているかもしれない。
相手に恥ずかしいところを見せて相手の性器を愛撫してゆく。
愛したいより愛することのむずかしさ、身体が熱い。

No.245 18/02/21 07:28
作家 

透子は数年振りのセックスそれも女装レズという未知なる体験に心躍っていた。
童貞喪失以来オナニーや女装を繰り返してはいたが同性を相手する気にはなれなかった。
若い花唇からはとろとろと愛液が女性らしい匂いと共に糸が垂れていた。舐めれば舐めるほど興奮が押さえられなくなる。だけど迂闊にしてしまえばまた射精してしまう。
「ん……れろれろれろれろ」
「っ……あ、はあ……」
フェラチオをしながらも早紀の甘い声が伝わる。憎いという気持ちは性欲の前では薄れるようだ。もともと彼は早紀たちに逆レイプされた男子生徒のなかで嫌な経験と当初はあったが仲間たちから復讐するという話を聞いた時には複雑だった。
すでに女装という行為に興味を持ちはじめており不本意なセックスであったことは否定しないが童貞でなかったことが少しだけ気持ちを大人にしていた。
「あ……ン」
「先輩」
「さ、早紀……」
女装という行為のなかで異性に対し興味は湧きテレビや雑誌などのタレントやモデルなどに目移りするがいつしか彼女たちの顔は早紀に似た女性を思い浮かべていた。
「あ、あまりいじらないで……」
「もう」
「イッちゃったら悪いから」
早紀は思わず少女のように胸がキュンとした感じだ。先ほどの射精を気にしてか今度はちゃんとしたい思いかわからないけど可愛く思えた。
「ん……」
つんつんと彼女は指で肉棒を弄ぶ程度にした。睾丸はパンパン、だけど女装なので男性器という認識は少ないかもしれない。
「あ……はあ。んむ」
「あ……す、吸わないで」
花唇に口ごとあてられ強引に吸われた感覚が性的快感の痺れや電流みたいな刺激でアクメに近いものを感じた。
い、イッちゃう。あたし……。
「だ、ダメ」
「先輩、……早紀」
「あたしもクチでイキたくないから……」
69の形を解いて互いに顔を向き合いキスを重ねた。
「ちゃんと……してからいこう」
「いいんですか」
「なにが」
「ボク……へんたいですし……」
沙耶香と同じようなことを言われ驚きもあるが安堵もあった。女装者がみな同じと思わないがひとり悩むことにかわりない。
「いまはしよう。考えるのはいくらでもできるから」
肉棒をゆっくり包むように撫でながらいまはこの子を愛そうと思う。
「……すぐイッたら」
「いいわ。その時はその時」
身体が重なる。

No.246 18/02/21 14:52
作家 

きれい……。
思わずそんな呟きが透子から漏れたことに気づいたかわからないが早紀は頬が赤い。
「挿入(い)、いれて……」
「う、うん……」
淫らに肢体を見せる早紀の姿が女性そのままなことにかつてのスケバンらしさはない。額や髪、うなじ、胸元乳首には指や舌で愛撫し唾液や体液にまみれ煌めくような輝きがあるなか卑猥に見えた。
だけどか弱い異性として認識していることに迷いや戸惑いもあるなかぺニスはすでに勃起し牝を求めている。
「い、入れますね……」
「ン……」
肉棒がぎんぎんにたぎりながら花唇に触れていく。内側の襞をゆっくりゆっくりこじ開けながら痛みと共に快感が頭のてっぺんから指先爪先まで感じてくる。
「ンっ……」
「あ……あの」
「いいから、し、処女じゃないんだから」
凄い表現を口走る自分に彼女は真っ赤になり顔から火が出る思いだ。
ただここ一年ほどは沙耶香の男性器しか受け入れておらず他の異性のでだいじょうぶかなと思う。もちろん男性器そのものに極端に差異があるわけではない。大小や形状に個人差があるだけ。
ここで不安になってどうするのよ。透いや……透子だし。
さいわい彼がスリップやブラジャーを身に付けていることで男性らしさを感じないことで複雑な安堵もあるかもしれない。
ちいさくゆっくり花唇をこじ開け愛液と鈴口からのカウパー液が胎内で溶け合う音がぐちゅぐちゅとしているのが伝わりそう。
「ン……ンん」
眉間に皺が寄りなぜ女性は性交の時に痛みを伴わなくてはならないのか、といまさら疑問に思う。
沙耶香さんなら強引にやるのに。
ふと彼女は足を曲げ透子の腰を掴む。
「え……」
「ぐ、ぐずぐずしてるから……」
おいで、と強引に肉棒が挿入され痛みが全身にきて頭が真っ白になりかけた……。
「あ……ああ…ん」
「せ、先輩……」
「こ、このままきて……」
快感と痛みに支配されながら変態的なセックスを求める自分が開化してるのではと早紀は思う。
今夜だけ、今夜だけでも……。
透子はかつての彼女とちがうことに驚きもあるが嫉妬らしい感情をおぼえる。
肉棒が花唇と襞に締め付けられながらランジェリーの感触と女体に情欲があった。
誰か知らないけど。
たぶんあの沙耶香かもしれないとふと対抗心らしいのが芽生えながら腰をぎこちなく揺らした。

No.247 18/02/21 21:23
作家 

ぎこちない腰の動きながら透子の肉棒はぐちゅぐちゅと淫音を奏でる。けっして大きくもなくちいさすぎでもないが淫唇を乱すように挿入していた。
「あ、あ……いい……」
沙耶香と最後にしたのは一ヶ月程度前だったか。ご無沙汰というほどではないが若い牝の肢体は牡を求めていた。透子の下半身を掴んでいた足は快感に負け腰を離し垂らしていた。
「ん……ハアハア」
「透……」
「透子…と…呼んで……」
中性的な声音でかつてのいじめられっ子な後輩は女性ぽく見えた。スリップの下には男らしい肉棒が淫唇を乱しているはずだが、ぎこちないながらもゆっくり時に激しく動く肌と肌の触れ擦れる音が快感を増す。
「と、透子……」
「ん……はい」
「も、もう……」
従順に返事する女装の後輩に内心苦笑した。なにがおかしいかわからないがかつていじめた後輩と交じりあう自分がおかしいかのか身体を許したせいかなにか力は抜けていた。
「……はあ…ン……。ん…ん…ンン」
「か、可愛い……早紀……」
「や…や…はずかしい……」
「だって……」
「も、もっと……」
「はい……」
ふと透子は早紀の太腿を掴みながら腰を激しく振りだした。あまりに突かれる快感に早紀は悶えた。
「ああ……きゃ…きゃきゃ……ンン……」
あまりの快感に天井が揺れ回るような錯覚を起こしちいさくイッたような快感を繰り返したかもしれない。さいわい透子が気を遣いゆっくりと腰を動かしたことで正気を失うことはなかった。
「ハアハア……」
「だいじょうぶです?」
「い、イッた……かも……」
大きさ的には満足するような男性器ではないが、痛みは減りいまは快感が上をいく。身体を保つためにシーツを掴み足の指さえも掴むようだ。
互いに呼吸をし一旦結合を解いた。
早紀は驚いた。
女性らしいスリップの下から彼の男性器はテントを張り卑猥な形が見えていた。思わず変態的な欲求を呟く。
「み、見せて……」
「え」
「オチ×コ……お願い……」
スリップの裾を掴みおそるおそる透子は見せた。そこにあったのは若い陰毛に包まれた男性器そのものの牡。
沙耶香とちがうのはショーツはいつの間にか脱いだか外したらしい。
喉が鳴った。
見上げると中性的な透子の顔、下半身に目をやるとスリップの下の肉棒。
もう少し女装させたらばけるのかな……。

No.248 18/02/22 05:33
作家 

再び互いの性器が淫らな音を立て結合しあう。唇を重ねて痛みと快感を分かちあう。
すごい……。
沙耶香より歳がほんの少し下の透子の男性器はギンギン。
「っ……あ……ンン」
透子が中性的な容姿でむしろ自分が女性であることに悦びを覚えた。同時に女装者が相手であるぶん男を意識しないことをどこかで再認識していた。
レズな麗奈が惹かれたのはたぶんそんなところ……。
「さ、早紀」
「ん……」
「が、ガマンできなかった……」
「イッていいよ……。恥ずかしいことじゃないから」
沙耶香とのセックスでは我慢し耐えることはひとつの快感になっていたが、時に自我を見失うくらいハードなのだ。性行為そのものが。
だけど透子は早紀を思いやり彼女もまた透子を思いやっていた。
「っ……んむ」
「はあ……れろンちゅ」
キスで快感は増し痛みは和らぎ胸元に目をやると乳首は天井を向き張りがあり淫唇はゆっくりと男根を受け入れる。
抱き透子のスリップの感触が気持ちいい。自らの女臭やお風呂上がりの石鹸混じりが混ざりあう。
「ん……」
ゆっくりと腰と腰が触れていき肌が擦れあう。すりすりとおとなしいなかにくちゅくちゅぐちゅぐちゅと男性器が花唇を乱し花唇の奥にある襞が受け入れ快感を求める。
「っ……あ…ああ…」
声が思うように続かない。甘い声が漏れていき頭のなかが真っ白、身体は性的快感を求め蕩ける。
「ん…ん…」
呼吸を小刻みにしながら透子は時おり体勢を微妙に変えていく。ぎこちなさがあるがお風呂に入る前と先ほど、そしていまの三度目で慣れ一回射精をし少し余裕があるのだろう。
先輩のなかが気持ちいい。
透子は口に出さないがそんな感じだった。むかしこの人にいじめられたのは辱しめの毎日だったが、女装という行為にはふしぎと感謝があった。
女装がなければ再会の機会はなかったにちがいない。
「っ……ン……」
スリップを身に纏い目の前に異性の肢体がある。なんて気持ちいいのだろう……。
瞬間射精感がこみ上げてきた。熱いどくどくとした性的快感に身体はマグマのように熱い。
「い、イキます……」
「ああ……うん。いいよ……!」
早紀の声は左右隣に聞こえそうな声だった。腰を激しく振り睾丸が膨らみ幹から鈴口へ熱い牡の樹液が溢れ出す。
「おお……ンン…」
「い、イク………イッちゃう……!」

No.249 18/02/22 15:09
作家 

どくんどくんと脈打つ透子の男性器から牡の樹液を感じ受け止めていた。
久しぶりにいい……。
満足したように早紀のなかの淫らな牝の彼女は満足した。
中性的な透子は数年振りのセックスに呼吸を繰り返し肩を揺らしスリップの肩紐が右肩から垂れていた。
「はあはあ……」
「ん……透?」
「ち、ちょっと興奮しすぎて……ん」
「っ……また……」
襞に包まれた肉棒から牡の精液が射精され呆れるような微笑ましいような複雑……。だけど悪い気はしない。
久しぶりに満足する性交に早紀は胸の内があたたかくなる思いがした。意外な言葉が出た。
「もう一回くらいならしていいよ」
「……い、いまそんなこと言われたら」
「え……!」
ぐっと胎内で熱かった肉棒が冷たくなったはずだが淫らな誘いある言葉に勃ちはじめたようだ。
「ああ……また出ちゃう……ご、ごめんなさっ……あ」
どぴゅどぴゅっ、とニ、三度ほど白濁液が弾けるように出たのを感じた。
「あらあら……」
「ん……」
ちいさく呼吸し冷静さを保ちたぶんプライドを汚されたと誤解してるであろう透子いや透に言う。
「……は、恥ずかしがることはないんだよ。久しぶりのセックスなんでしょう?あたしが誘惑するようなこと言えばあんたは男だからコーフンしてあたりまえ。早漏や遅漏だって相手しだいでちがうと思うから」
なぜあたしはこんなことが言えるのだろう。
早紀自身は口に出してしまってからふと沙耶香とのことを思い出す。沙耶香も気分や気持ちに左右されやすいのか若干早漏や遅漏めいた時に悩む表情をしていた。
男てほんと悩むんだ……。
「ん……っ。あ……」
おそるおそる透子が男性器をゆっくり引き抜きわずかな痛みと快感を伴い離れたことに気づく。吐息を整え透子は顔が真っ赤に近く耳まで赤い。
「お、お水いれますね」
「や、やるよ……」
ふたりしてベッドから立ち上がり行動が双子のように同調し食器棚にあるグラスに互いの手が触れた。
あ、と声が重なる。
さいわいグラスを落とすことはないがグラスを手にしたのは早紀。グラスをふたつ手にし蛇口を捻り水をいれ先に彼に渡した。
「ハイ」
「……ありがとう」
「ん……ティッシュティッシュ」
気づくと太腿から膝にかけ愛しあったばかりの精液と愛液が垂れてきてティッシュ箱を取り彼の前で拭った。

No.250 18/02/22 19:01
作家 

ティッシュ箱からティッシュを数枚取り濡れた淫部を拭いてる様子を透子が声もなく見つめていることに恥ずかしさを感じ慌てショーツを手に取り背を向け腰まで履いた。
「み、見ないでよ」
「あ……」
慌て透子も気づく。自分もぺニスを出しぱなっし、とはいえスリップ越しなので薄く見えている程度だが淫部を見せていることにかわりない。下着を手にしグラスの水で喉を潤し落ち着いた。
「み、見ていいから」
声にし振り向くとブラウスを羽織った早紀はほっとしたような表情を見せている。
女の子らしいというより女性らしい姿に透子は好きなのかな、と少し疑問に思ったがたしかに性行為の最中に愛したいと思ったことは本当の気持ちだったか。
一時の劣情。
ふとそんな言葉が浮かぶ。同級生のなかで比較的異性にモテてる人は卒業後も社会でうまくやっているらしいがなかには二股や三股はてはそれ以上……話に尾ひれがあるようだがそんな感情や気持ちにまかせ仕事などは順調でも異性関係でなにかと難を背負っているらしい。
「なによ」
「いえ……」
「はっきり言っていいから、本田」
名字で呼ばれると妙に壁があり気を使われてるのがわかる。あえて他人行儀にしないといけない線もある。
「あ、あの……」
「あたしもそっちいくわ」
居間に入り下半身は下着のまま、胸はブラウス越しに見せたまま早紀は勝手知ったるとばかりに歩くが実際はどう接していいか彼女はわからない。
小悪魔的な魅力はなりをひそめ学生時代に戻った気軽さもあるかもしれない。
「ん……」
「だからなに」
透子は気恥ずかしさもありながら答えた。
「あ、あの一時の劣情かもしれないのに。その……子どもとか……」
「子ども!?」
思わず黙る彼に早紀はそっと肩を撫でる。
「できないよ。いくらお酒に酔っても一時の劣情でセックスは誰彼求めないから」
「う、うん……」
「なあに心配してくれたの?」
「一時の劣情で……したらと思うと……」
なんとなく気持ちを察する感じになる。
「一時の感情や劣情でもいいよ。愛してくれて」
そっと彼の肩に甘えるように頭を置いた。
「ん……」
「重たい?」
「え」
「ちがうよ、あたま」
重たい女と思われたくないくらいの気持ちや優しさ程度はあった。
しばし深夜の音もな時がふたりを包む。この子と一緒ならどうかな。

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