届かない思い《sidestory》
いつだって
キミの事、思ってる。
どこにいても。
どんな時でも。
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>> 91
前スレで、竜二の後輩を登場させたいなんて書いていながら、ストーリーの流れ的に無理だと気付き…
結局、夢半ばに終わってしまった事に、多少なりとも後悔してる訳です(^_^;)
ひとまず。
このお話は終わりですが。
いつかまた、書きたいと思った時に書いてみようかな
なんて、思っています♪
しつこいようですが、あくまで、素人の息抜き程度ですが(笑)
しかも、かなりの小心者ですf^_^;
ミクルを覗いてみると、沢山の方がいろいろな作品を書いていらっしゃってて
皆さん、凄い才能だなって感心するばかりで
だからこそ、才能の無い素人の自分に感想スレなど立てる勇気なんてなく
しかも、ヘタレな性格から、今まで自分勝手に書いてきたんですが
恐らくこの先、また書く事があれば、そのやり方は変わらないと思われ…
ま…、グダグダ書いておりますが…(笑)
とにかく。
『届かない思い』
お付き合いいただき、本当に本当に…
感謝してます♪
ありがとうございました☆
では、また♪
2013.7.16
主より☆
☆読んで下さった方へ
これで、『届かない思いsidestory』は終わりです。
え?って思われた方もいらっしゃるかもしれないですが(^_^;)
本当は昨日の書き込みに、終わりと書くつもりだったんですが
リアルで急に忙しくなり、書き込めないまま投稿。
続きの文面も書けないまま、今に至ってしまい…
情けなく…、
いや違うな、笑うしかないですね(^_^)
修二が開けた扉の先に
何が待ち受けているのか…
は、読んで下さった方が想像してくれれば。
と思います。
sidestoryなのに、随分と時間がかかってしまい、自分としても納得がいかないですが。
クーさん
そして、クーさんのスレにレスして下さった皆様☆
今まで長い目で見ていただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m☆
感謝の言葉しかありませんo(^-^)o
長くなりそうなので、次に移ります(^_^;)
俺は、会社に退職願を出した。
社長は、俺の話を黙って聞いてくれた。
そして、静かに俺に話し掛ける。
「真壁」
俺の名前を呼ぶ社長。
「申し訳ありません…」
「…謝る事じゃない。」
「!……」
「今まで、何ひとつ愚痴や文句も言わず、ただ黙って私に着いて来てくれた。感謝してる。」
社長…
「結子さんの事があった時も…、何も言わず、会社や私…、いや、それだけじゃないな…。
直也やユキトの事まで、面倒な事は全て真壁に押し付けてきた。」
「社長…、私は一度も面倒だなんて思った事はありません。」
「だから、だ。」
「?」
社長…?
「真壁がそう思ってくれたから、私は、お前に感謝こそするが、私に謝る必要はないと言ってるんだ。」
「………社長、…」
社長は、立ち上がって俺の前に歩いてきた。
「真壁…、今まで、ありがとう。」
社長…
「いえ…、私の方こそ…我が儘を聞いてくださって…
本当に感謝してますっ…」
俺は深々と頭を下げた。
結子の父親田崎恭一は、俺にそんな言葉を残して帰っていった。
幸せ…に、か……
俺はまた、結子の墓の前に立つ。
「結子…。
俺は…、ほんとに幸せになってもいいのか?…」
一人、呟けば。
冬の風が、俺の頬を掠めた。
『幸せに…。修二。』
!?
結子の声が聞こえたような気がして。
「結子っ…!?」
辺りを見回してみるが。
……………
………
「結子…」
田崎恭一はこんな事も言っていた。
「遺された者が幸せになる事が、先に逝ってしまった者への一番の供養になる。」と…。
もし。そうだとするなら、…
結子、
…ありがとう。
勝手に先に逝ってしまったお前を、許せないと思った事もあった…
お前の存在が、俺にとってなんだったのか…
解らなくなった事もある
けど、今は感謝してるよ。
お前がいたから、
俺は、大切なものに出会えた。
お前が気付かせてくれたんだよな?
大切な存在に。
そんな中途半端な俺の気持ちを変えてくれたのが、由子さんだった。
直弥さんの意識が戻って。
安心したのか、不覚にも倒れてしまった俺を、入院させた由子さん。
ただの気の緩みで、心配かけてしまって…
すまないと思った。
だから、入院する事は断った俺に放たれた言葉に、返す言葉が見つからなかった。
直弥さんが入院していた時と同じように、毎日病室に来てくれる。
最初は、申し訳ない気持ちでいっぱいだったんだが…
日が経つにつれ、いつの間にか俺は、キミが来てくれる事を楽しみに待つようになっていて。
特に、何かをするでもなく。
キミと他愛もない話をするだけで
なのに、
俺の中で、キミの存在がどんどん大きくなっていく。
いや、元々、俺にとってキミは大きな存在だったんだ。
ただその事に気付かなかっただけで。
はっきりと悟った。
俺には、超えなければならないハードルがある事を。
>> 67
直弥さんだと思い、また掛け直すと言って切った由子さん。
少し冷静になった俺は、
由子さんが掛けてきた電話の意味を考えた。
…
地下駐車場に車を停めた俺は、携帯を取り出した。
由子さんにどう伝えようか…
結論が出ないまま、俺は履歴から由子さんの携帯にかけた。
静かに鳴り響く呼び出し音。
繋がって欲しいような、
でも…、この現実を伝える事に、怯えている自分を知られたくない気持ちが。
俺の心を不安にさせる。
なのに。
繋がった電話は、
今の俺の気持ちを、分かってくれるような。
そんな由子さんの反応だった。
まるで、俺を心配するような由子さんの言葉。
そのまま、受け取っても…いいのか?
クーさん、そしてクーさんのスレへレスして下さった方々へ
ご心配おかけして、すみませんm(_ _)m。
リアルではなく、ミクルが原因で落ちてたので…
ただ、いろいろ考えているうちに、少し気持ちが変わってきた?ような…
ちょっとだけ、浮き上がってきてる気がしてます。
ただ、流石にまだ、更新していこうという気持ちにはなれず…
こういう気持ちを綴っていこうと立てたスレに、訳のわからないレスがつき…、
返事をしても、何の返レスもないまま、今に至ります…
やっぱり、そんなスレ立てなきゃ良かったと小心者の自分は後悔ばかりで。
と同時に、ただの勘違いレスに振り回された自分が情けなくもあり…
こんな事を、つらつらここに綴っていくより、別スレをと思っていたので。
とりあえず、その別スレはそのままにして。
今後は、ここを更新していく事ができたらと思ってます。
時々、別スレでつぶやきながら。
長くなりましたが…
こんなつまらない愚痴に付き合っていただき、ありがとうございますm(_ _)m☆
また、更新できた際には、暇つぶしにお付き合い下さい☆
クーさんの考えた小説にも興味ありますが☆
主より。
直弥さんだと思い、また掛け直すと言って切った由子さん。
少し冷静になった俺は、
由子さんが掛けてきた電話の意味を考えた。
……
…………!
1日振りに自分の携帯をチェックする。
由子さん……!
直弥さんに掛けてきた直前に、由子さんからの着信が残っていた。
……
心配してる?
…………
直弥さんの一件。
………話してもいいのか?
……!?
という事は……、
ユキトさんにも連絡している可能性があるって事か…!
でもユキトさんはきっと、電話にはでていない…
………
やっぱり。
これ以上黙っておく訳にはいかない……。
そう判断した俺は、由子さんが帰ってくるだろと思った時間に、自分のマンションへと車を走らせた。
- << 70 地下駐車場に車を停めた俺は、携帯を取り出した。 由子さんにどう伝えようか… 結論が出ないまま、俺は履歴から由子さんの携帯にかけた。 静かに鳴り響く呼び出し音。 繋がって欲しいような、 でも…、この現実を伝える事に、怯えている自分を知られたくない気持ちが。 俺の心を不安にさせる。 なのに。 繋がった電話は、 今の俺の気持ちを、分かってくれるような。 そんな由子さんの反応だった。 まるで、俺を心配するような由子さんの言葉。 そのまま、受け取っても…いいのか?
翌朝になっても、直弥さんの意識は戻らないままだった。
相変わらず。
ユキトさんはほとんど反応がない。
家に帰った方がいいと説得しても、受け入れようとしない。
このままじゃ、ユキトさん…
倒れてしまうんじゃないか…
そんな不安が過ぎる。
由子さん…
直弥さんは、知らせるなって言ってたが。
未だに意識の戻らない直弥さんと、この場を離れようとしないユキトさんに、
俺は、
無意識に、由子さんに頼ろうとしていたのかもしれない。
「修二、…お前大丈夫か?」
秀の気遣いに
気付くはずもない俺は。
「あぁ。」
そう答える事しかできない。
この時の俺は、そんな不安を打ち消すように、冷静を装うしかなかった。
ユキトさん…
俺には、掛ける言葉がみつからない。
震える背中で、直弥さんを必死で支えようとしているユキトさんの姿に。
泣いているのか…
笑っているのか、
わからない直弥さんの息が、
少しずつ上がっていくのがわかった。
「社長?…」
「真壁…」
ユキトさんの横に座り込んだ俺は、
俺の名前を呼ぶ直弥さんの顔を見る。
「由子ちゃんには、…言うなよ…?」
「え?…」
「今が一番…大事な時だろ……」
「社長………」
もしかして、由子さんの仕事の事、…知ってるのか…?
「とにかく…由子ちゃんには心配かけたくねーから……」
社長…
遠くでサイレンの音が聞こえてきた。
ほっとした。
これで、大丈夫だ…
この時の俺は、呑気にそんな事を考えていた。
- << 64 手術は無事に済んだ。 …が。 直弥さんの意識は、戻らない。 秀の話では、思ったより出血が酷かったようだ。 想定外の状況に、 『このまま…』 なんて事を口に出しそうになる… ………… また……、 俺の大切にしていた人が… いなくなるのか…… いや…、 そんな訳はない…! きっと、目を覚ましてくれるはず… ICUの前の長椅子に茫然と座るユキトさんを見つめながら、 俺は、ただ ……願うしかなかった。
ユキトさんに聞いた現場に到着すると、
背中を丸めたユキトさんが座り込んでいる。
その傍らには直弥さんの姿もあった。
俺は、急いで近寄る。
「!?………真壁…?」
俺に気付いた直弥さんが、驚いている。
「社長っ!喋らないで下さい!」
俺は、予め電話をしていた秀にもう一度、電話を掛ける。
救急車に一緒に乗り込んだ秀が、こっちに向かっているからだ。
「もうすぐ着くから、安心しろ。」
秀の声を聞いた俺は、少しだけ安堵した。
改めてユキトさんを見ると、社長のお腹に手をやっている。
「情けねぇ…な…」
ぽつりと直弥さんが呟く。
社長…
「ユキ…」
「…………」
「ユキっ…、お前は離れろ…」
ユキトさんは何も答えない。
いや、答えないというより、答える事ができないんだ。
完全に放心状態。
「死ぬ…な……」
え…?
こんな仕事をしてると、誰かに恨まれたりする事もある。
ついさっきだって、由子さんにそんな話をしたばかりだ。
現に、ユキトさんが喧嘩したのも、直弥さんの仕事が原因だ。
!!……
もしかしてっ…!
直弥さんが刺された原因は…!
俺は動揺するユキトさんに、なんとか場所を聞き出し、急いで出掛ける準備をする。
由子さん……
知らせるべきか?
結論を出せないまま、自室のドアを開ける。
リビングには、由子さんの姿はなかった。
どうする!?
こんな事を悩んでる時間があるなら、とりあえず、このまま出掛けた方がいい…!
ごめん…!
由子さん…!
玄関に行くと、由子さんの靴がなかった。
出掛けてるのか……
俺はひとまず、直弥さんとユキトさんの所へ行く事を優先させた。
由子さんに電話をかける前に、秀に連絡しておいた。
アイツは普段いい加減なところがあるが、医者としては、優秀だと思っている。
本人には、言わないが。
だから。
秀なら、安心して由子さんを任せる事ができる。
酷いケガじゃなければいいが……
運転しながらも、隣に座る由子さんが気になってしまう。
そんな思いが、俺の苛立ちを更に大きくしていたのか…
由子さんに言われた一言。
「怒ってます…?」
怒ってる?
俺は、………
…違う?
別に由子さんに怒ってるんじゃない。
「心配してるんです。」
そう…
俺のこの苛立ちは、
由子さんを守ってやれなかったっていう
現実に。
そんな自分に、苛立ってるんだっ……
二人、向かい合わせに座ってする食事。
仕事から解放された安堵感も手伝ってか…、
俺はまた、結子の事を思い出していた。
もう、愛してる訳じゃない……。
そんな事は、わかってる…
なのに、俺は
未だに結子の事が忘れられない……
目の前に居る由子さんを見ながら、
俺は自分の気持ちを持て余していた。
食事の後、当たり前のように後片付けをしようとする由子さん。
長い一人暮らしのせいか、家の事はそれなりにできるようになっていた。
だから、無理しなくていいからと伝えると。
居候だからと半分、申し訳なさそうに答える。
居候……か、…
由子さんにとっては、ここはあくまで仮の住処。
いつかは、出ていく。
………いつかは。
俺は、自分の気持ちに蓋をして。
ハローワークに行くと言った彼女に、エールを贈りながら、残った書類を片付けるために自室へと入っていった。
ひとまず、自宅マンションへと由子さんを案内する。
遠慮しながら、聞いてくる。
彼女の存在。
……居る訳がない。
結子が出て行った後、ここに引っ越してきた俺は、
女を連れてきた事なんてない。
そう…
由子さんが初めて。
簡単に部屋の説明をした後、俺は店に戻るためにマンションを出た。
途中、ユキトさんに電話を掛ける。
少しの間があって、
「分かりました…。ありがとうございます。」
ユキトさんは、俺に礼を言う。
正直、いい気持ちはしないだろう。
ユキトさんにとって、いや、男にとって、大切な人を他人に任せなきゃいけない現実。
俺は。
そんなユキトさんの気持ちを汲んで、極力冷静に話を終えた。
全てではないけど。
結子との事を話した俺に、彼女は気遣いまでみせてくれた。
その優しさに、俺の気持ちもいつのまにか、癒やされていくような気がした。
もしかして。
彼女も、…
俺と同じなのか?
昔の恋を引きずってる?
同じような思いをした者同士ってやつなのか。
だから俺は。
安心したんだろうか?
彼女を前にすると、素直になれた。
こんな気持ちになれたのは、久しぶりだった。
だからと言って、彼女を独占しようと思っていた訳じゃない。
ユキトさんとも、直弥さんとも無理な状況なら、とりあえず、俺の所にって決めたのは、特に深い意味はなかったんだ。
ただその選択が、俺自身を苦しめる事になるなんて、
この時は思いもしなかった。
☆小説大好き3さん
いつも、ありがとうございます(^_^)
返レス遅くなって、すみません💦
花粉症のアドバイスまでいただき、ありがとうございます。
同僚に紹介されて、今年初めて、病院にかかっているおかげで?
今のところ、あまり酷い症状は出ていないようで。
ただ、薬のせいで眠気があったり、仕事の事もあって、ここを更新する事がなかなかできない状態で、申し訳なく思います💦
なので。
完結まで、もうしばらく気長にお付き合い下さると有り難いですm(_ _)m
こんな素人の書くお話を、楽しみにして下さる事、感謝してますo(^-^)o
本当に、いつもありがとうございます(^_^)v
主より。
ほんとは俺が、呼び止めたかったのかもしれない……。
ただ、昨日のユキトさんの様子は、どうみても由子さん一筋だ…。
……迷ってる暇はない。
すぐに、ユキトさんに電話をかけた。
そのまま、車の中で待っていると、駅に向かって走っていくユキトさんの姿を確認できた。
きっと、大丈夫に違いない。
そう信じて。
俺はその場を後にした。
それからしばらくして、
ユキトさんからの連絡で、由子さんが戻ってくる事を知った。
でも……
由子さんを戻して良かったのか…
ほんとに、
彼女のためになったのか……
ユキトさんのためだって、口では言いながら…、
俺は、
自分のえごで、由子さんを引き止めてしまったんじゃないんだろうか…
失う怖さを、由子さんで取り繕うとしてるんじゃないのか?
「修二……」
隣で、見ていた秀がぽつりと俺の名前を呼ぶ。
「修二くん……」
結子の父親が呼ぶ声に、落としていた視線を上げた。
「結子は…、ずっと君の事、忘れられなかったようだ……」
………………
「………結子さん、だけじゃ、ありません…」
俺だって…
「わかってるよ…。」
「え…?」
「突然、別れを告げられたら、誰だって…戸惑うさ。……」
「………っ」
「結子は…、誰にも相談しなかった……。
私達にさえね…。
家内は、それが悔しいんだよ…。
だから君に…、修二くんに八つ当たりする事で、気持ちを紛らわそうとしてるんだと思うんだ……。」
「…………」
「でも君には、ちゃんと話を聞いてくれる友人が居てくれたんだね。」
結子の父親が秀の方を見て、少し笑った。
俺は、返す言葉がなかった。
だから。
無二の親友のこいつが、俺の事わかってくれれば。
それでいいと思って、
「いや…、いい。」
俺は秀を諭すように、返事をすると、
秀も、納得したように、小さく頷いた。
……………
「その日記…に、何が書いてあるのか…、教えていただけるんでしょうか…」
俺は、結子の父親を見る。
「…読んで、くれないか…結子の、この日記…」
そう言って。
結子の父親が、俺の方にノートを差し出す。
…………
俺は、静かに受け取る。
見れば見るほど、何の変哲もないノートだった。
だが…
それが、余計に俺の気持ちをざわつかせた。
このノートに、
……………
いったい何が、書いてあるっていうんだ……
俺は、胸騒ぎを抑えながら、表紙を捲った。
「あ…、いえ。…」
俺と秀が並んで座った前に。
結子の父親が、手に何かを持ったまま、ソファに腰掛ける。
「…?」
「これ…は、日記だ…。」
「日記?」
「あぁ、結子の…。」
「!……結子…さんの…」
秀も、一瞬驚いた様子だった。
「日記と言っても、普通のノートみたいな物だったから、最初は、日記だなんて気づかなかった…。」
言われた通り、よく見れば、どこにでもある大学ノートで。
「ここにな…、修二くんとの事が書いてある…。」
俺…との事……?
「それって、修二と結子さんが付き合ってた頃の事、ですか…?」
秀が、聞く。
「いや…」
「………?」
「別れた後の事もだよ…」
別れた後?
って……。
「いやっ、修二は、結子さんと別れてからは…、な?修二…!」
俺の視線に気づいたのか…
もしくは、父親の俺の名前を呼ぶ声に気づいたのか……
分からないが。
母親はゆっくり立ち上がって、俺の方へと近付いてきた。
「真壁さん?」
母親の声は、なぜだかその様子とは裏腹に、力強かった……
「こんばんは…。ご無沙汰……」
「哀れんでるの…?」
俺の言葉を遮るように、質問を投げかけてくる母親。
「?」
「自分が捨てた女が、自殺したから、笑いにきたの…?」
「え…?」
俺が…捨てた?
「止めなさいっ…!」
結子の父親が、母親を遮るように、間に入ってくる。
何がなんだか、分からない…。
「あの?」
「あなたのせいでっ!結子は死んだ!」
「え…?」
俺の……せい?
「許して欲しいとは、思っていませんっ…。
ただ、お話を聞いていただきたいんです…!」
俺は今日も、ある人の家の前に来ていた。
玄関のチャイムを鳴らすと、インターホン越しに返事が返ってくる。
「…どちら様ですか?」
俺は、一呼吸おいて答えた。
「修二です…。」
「…………」
「お話を、聞いていただけませんかっ…」
「………何も、お話する事はございません…」
「……お願いします!」
もう何度、ここへ通ってきただろうか…
それ以上の返事が返ってくる事はなく。
インターホンも切られてしまう。
敷地内に入れてもらう事すらできない俺は、
深々と頭を下げて、その家を後にした。
【修二side】
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