注目の話題
学校休むか休まないか…
ガールズバーって、、、?
ベビーカーの周りに家族が不在

届かない思い《sidestory》

レス93 HIT数 18020 あ+ あ-

名無し
13/11/23 14:27(更新日時)





いつだって




キミの事、思ってる。





どこにいても。



どんな時でも。





No.1912841 13/02/09 16:20(スレ作成日時)

投稿制限
スレ作成ユーザーのみ投稿可
投稿順
新着順
主のみ
付箋

No.1 13/02/09 16:39
名無し0 




☆届かない思いの続きを書いていこうと思います。



まぁ、自分自身、こんなに長くなるとは、思いもせず…




もし、本当に読んでる方がいらっしゃるのなら、


なんだか、申し訳ないと思ってて。



読んで下さってる方はご存知かもしれませんが、

元々仕事の息抜きに書き出したもので。


ただ最近は、仕事のハードさに息抜きする余裕?(^_^;)すら無い状態です。


なので。


時間はかかるかもしれませんが、この由子sideのお話、完結に向けて進めていきたいと思ってます。



自分のペースで書いていきますので、

お暇な方は、目を通していただけると嬉しいです(^_^)v




では、また。




主より。




No.2 13/02/09 16:56
名無し0 




私の信じる道…って……





お父さんもそうだったけど…






私の出した答えは、間違ってたの……?




お父さんを失って、


………今度は、真壁さんまで?









私は、真壁さんからの手紙を握りしめたまま、立ちすくんでいた。






No.3 13/02/09 17:14
名無し0 




「許して欲しいとは、思っていませんっ…。
ただ、お話を聞いていただきたいんです…!」








俺は今日も、ある人の家の前に来ていた。



玄関のチャイムを鳴らすと、インターホン越しに返事が返ってくる。



「…どちら様ですか?」




俺は、一呼吸おいて答えた。


「修二です…。」


「…………」




「お話を、聞いていただけませんかっ…」



「………何も、お話する事はございません…」




「……お願いします!」








もう何度、ここへ通ってきただろうか…




それ以上の返事が返ってくる事はなく。






インターホンも切られてしまう。





敷地内に入れてもらう事すらできない俺は、


深々と頭を下げて、その家を後にした。






【修二side】







No.4 13/02/10 10:24
名無し0 




俺は、守ってやれなかった…




「あなたの他に好きな人ができたから、別れて?」


唐突に、放たれた現実に。

俺は何も返す言葉がなかった。



「……ここを出ていくって事か?」





同棲していた。


「そう。」


一言返事をする彼女に、

「分かった…」





翌日、彼女は出ていった。



結婚も考えていた。





「じゃあね、修二。」






彼女は、いつものように。



軽く笑って、

俺の元から、去っていった。





「結子……」





No.5 13/02/10 10:32
名無し0 




その頃俺は、25。


結子も同い年で。



大学卒業して、まだ間もない俺は、仕事を覚える事に必死だった。




それも。

結子のためだって、考えてた。



いつか、結婚したい。

そして、結子を幸せにしたい。



そう、思ってたから。






結子も仕事をしていたし、確かに、ゆっくり話す時間はなかったかもしれない。




それでも、分かってくれてるって、……



思ってた…





No.6 13/02/10 11:03
名無し0 




俺のそんな思いは、結局、結子には通じなかったのか……



俺よりも、お前を幸せにできる男が…






いたって言うのか……








どんなに考えてみても。

どんなに時間が経っても、






答えなんか、でてこなかった。









そして、2年後。




結子は、





……逝った



俺を残して。








No.7 13/02/10 12:17
名無し0 




共通の友人から、連絡があった。



結子が、自殺したと……




自殺……



お前は、別の男と幸せになってるんじゃなかったのか…?





……なぜ?



いや…、



俺にはもう、関係のない事………




もう、結子とは終わってる。



もう2年も前の事だ………



俺には関係ない。……







そう、思ってはみても。





やっぱり、素知らぬ振りはできなかった。






通夜に行くと、結子の母親が憔悴した様子で、座っていた。




結子は、一人っ子だった。



父親は、一人、通夜に来た弔問客の対応している。





「………こんばんは。」


俺は、父親に声をかけた。




「……!修二くんっ…」




頭を下げようとして、



ちらっと結子の母親に目を向けた。







No.8 13/02/10 12:32
名無し0 




俺の視線に気づいたのか…

もしくは、父親の俺の名前を呼ぶ声に気づいたのか……

分からないが。




母親はゆっくり立ち上がって、俺の方へと近付いてきた。





「真壁さん?」



母親の声は、なぜだかその様子とは裏腹に、力強かった……




「こんばんは…。ご無沙汰……」
「哀れんでるの…?」



俺の言葉を遮るように、質問を投げかけてくる母親。



「?」
「自分が捨てた女が、自殺したから、笑いにきたの…?」


「え…?」


俺が…捨てた?



「止めなさいっ…!」

結子の父親が、母親を遮るように、間に入ってくる。




何がなんだか、分からない…。




「あの?」


「あなたのせいでっ!結子は死んだ!」





「え…?」



俺の……せい?







No.9 13/02/10 17:52
名無し0 




結子が、俺のせいで、死んだ?





「あの、すみません!結子さんが修二のせいで、っていうのは!?」



一緒に来ていた秀が、俺の代わりに疑問をぶつける。




「いや…、何でもないんです…。気にしないで下さい…。」



結子の父親が、力無く答える。





「何でもない事ないじゃない!」


母親が叫ぶ。



「落ち着け…!」




一瞬にして、その場が凍りついたような静けさになった。





俺は勿論。秀も、他の弔問客も黙ったままだ。







そのうち、結子の母親は泣き崩れてしまった。






No.10 13/02/10 18:19
名無し0 




茫然とする中、結子の母親は、誰かに抱えられるようにして、どこかへ消えていく。




その様子を見届けたように、結子の父親が、俺と秀を別室に連れて行った。




「すまない…」

謝る父親。



「…!……いえ、…」


俺は、まだまともに返す言葉が見つからず…






「少し、ここで待っててくれないだろうか…」



…………




「……わかりました」





「あなたも…」


秀に向かって、言葉をかける結子の父親。




「あっ…はい…」








秀が居るとはいえ。


俺はまるで、一人別世界に取り残されたように感じていた。





No.11 13/02/11 08:17
名無し0 




「なぁ、修二…。いったい、どういう事なんだ?」


秀が投げかける疑問に。


「俺が…聞きたいよ…」


「…だよな。」



秀は、俺と結子が付き合いだした頃から知ってて、当然別れた経緯も知っていた。





待たされてた時間なんて、10分やそこらだろう。

だが、俺にとっては、どれだけ長く感じられたか…




「待たせて、悪かったね…」




結子の父親が、襖を開けて入ってきた。








No.12 13/02/11 08:40
名無し0 




「あ…、いえ。…」



俺と秀が並んで座った前に。



結子の父親が、手に何かを持ったまま、ソファに腰掛ける。




「…?」

「これ…は、日記だ…。」


「日記?」

「あぁ、結子の…。」




「!……結子…さんの…」



秀も、一瞬驚いた様子だった。




「日記と言っても、普通のノートみたいな物だったから、最初は、日記だなんて気づかなかった…。」




言われた通り、よく見れば、どこにでもある大学ノートで。




「ここにな…、修二くんとの事が書いてある…。」



俺…との事……?


「それって、修二と結子さんが付き合ってた頃の事、ですか…?」



秀が、聞く。




「いや…」


「………?」


「別れた後の事もだよ…」




別れた後?



って……。


「いやっ、修二は、結子さんと別れてからは…、な?修二…!」





No.13 13/02/11 09:56
名無し0 




俺は、結子と別れてから。


しばらく、仕事も何もかも手に着かなくなり、





仕事でミスはするはで、社長にたしなめられた事もあった…





休みになると、朝から酒ばかり飲んでいた。


結婚まで考えてた相手だったから。




いきなりの別れに、踏ん切りを着けることができずに、

俺の方がおかしくなりそうだった。


もう、何もかもがどうでもいいとさえ思っていた。





そんな自堕落な生活を送る俺を、救ってくれたのが秀だった。





No.14 13/02/11 10:28
名無し0 




だから。



無二の親友のこいつが、俺の事わかってくれれば。


それでいいと思って、


「いや…、いい。」



俺は秀を諭すように、返事をすると、

秀も、納得したように、小さく頷いた。




……………



「その日記…に、何が書いてあるのか…、教えていただけるんでしょうか…」




俺は、結子の父親を見る。



「…読んで、くれないか…結子の、この日記…」



そう言って。


結子の父親が、俺の方にノートを差し出す。






…………


俺は、静かに受け取る。




見れば見るほど、何の変哲もないノートだった。


だが…


それが、余計に俺の気持ちをざわつかせた。






このノートに、


……………



いったい何が、書いてあるっていうんだ……






俺は、胸騒ぎを抑えながら、表紙を捲った。







No.15 13/02/11 10:42
名無し0 




結子が俺と別れた理由。



修二の負担になりたくなかった…




別れてからの結子の日記に、何度も目にした言葉だった。






それまでは、ただ、寂しいと…



一緒に住んでるのに、ひとりぼっち。





どうして、修二は私に何も話してくれないの?




私は、修二にとって、何?




恋人じゃないの?





私と一緒に暮らして、修二は、楽しい?






最近の修二は、何を考えているのか…

私にはわからない……





このままじゃ、一緒に居ても…




No.16 13/02/11 12:43
名無し0 




話したくなくて、話さなかった訳じゃない。




俺は、わかってくれてると思ってたから。






もう、…無理。


修二と居ても、先が見えない……





俺と居ても、先が見えない……




俺はいつだって、先の事しか考えてなかった。







………別れよう。

修二のために………







俺のため?


俺は、…俺のためだって言うんなら。




別れて欲しくなかった…





後悔してる…


修二のため。なんて言いながら、実は、私…、

自分のためだったんじゃないの…?





苦しいよ…


修二に会えないなんて、…




修二…


修二……?




また、私達

やり直せないのかな……?





No.17 13/02/11 12:54
名無し0 




結子が…?


やり直したい?



………そんな事を考えてたのか…?





やり直せるもんなら。




やり直したかったよ…











こんなに苦しんでる私の事なんか…



修二は、気づいてくれてる筈がない…




修二?





愛してる








自殺する前日の日記に、そう書いてあった。
















愛してたよ……。


俺も。




…………








No.18 13/02/11 13:30
名無し0 




「修二……」



隣で、見ていた秀がぽつりと俺の名前を呼ぶ。






「修二くん……」



結子の父親が呼ぶ声に、落としていた視線を上げた。





「結子は…、ずっと君の事、忘れられなかったようだ……」




………………



「………結子さん、だけじゃ、ありません…」


俺だって…



「わかってるよ…。」


「え…?」



「突然、別れを告げられたら、誰だって…戸惑うさ。……」




「………っ」




「結子は…、誰にも相談しなかった……。
私達にさえね…。
家内は、それが悔しいんだよ…。
だから君に…、修二くんに八つ当たりする事で、気持ちを紛らわそうとしてるんだと思うんだ……。」




「…………」



「でも君には、ちゃんと話を聞いてくれる友人が居てくれたんだね。」



結子の父親が秀の方を見て、少し笑った。




俺は、返す言葉がなかった。






No.19 13/02/11 19:20
名無し0 




それから3年後。



俺は、由子さんに出会う。



最初に名前を聞いた時は、軽く身体が震えた。




《ゆうこ》………



字こそ違っていたが、同じ《ゆうこ》。



…只の偶然。


そう。



同じ呼び名なんて、この世の中にはいくらでもある事。






直弥さんに言われて、エレベーターに乗る。





一階に着き、エレベーターの扉が開く。






声を掛けると、彼女が振り向いた。






「…………」




結子……!?



…………




そっくりだった……






No.20 13/02/11 19:50
名無し0 




いや…、

そんな訳がない。



そっくりだと思ったのは、俺の思い込みだ…。







一緒にエレベーターに乗り込むと、彼女の視線を感じる。





極力、冷静を装う俺。




彼女は、結子じゃない……





でも、由子さんが俺に話しかけてきた時。





この話し方、そして、少し勝ち気な言い方に…



正直、戸惑いを隠せそうにないと思った。







直弥さんにどんな用事で来たのか……。





No.21 13/02/16 18:00
名無し0 




そんな事を思ってみても、何も意味はない。




分かってる。


俺にはもう、誰も幸せにする事なんてできやしない。





結子が死んで3年経った今でも、結子の母親は俺を許してはくれていない。







そんな俺に、他の誰かを…なんて、


……………








由子さんを社長室に案内した後、俺は別室でモニターをぼんやりと見ていた。





すると、ユキトさんがエレベーターで上がってくるのがわかった。





どうしたんだ?




そう思っていると、



エレベーターの扉が開いた後、ただならぬ様子で社長室に向かっていくユキトさんの姿を確認する。



「ユキトさん…!」







俺は急いで、別室を出て社長室に向かった。









No.22 13/02/17 10:28
名無し0 




社長室の扉を、勢いに任せて入っていくユキトさんの後ろ姿を目にした俺は、



一瞬にして胸騒ぎを覚え、追いかけた。







案の定、ユキトさんは、直弥さんに向かっていこうとしている。




殴るつもりだと気づいた俺は、ユキトさんを後ろから羽交い締めにした。




ユキトさんは、そんな俺の存在に。



身体ではわかっていても、頭では理解していないみたいで、




咄嗟に俺を振り払おうとする。





何があったのかは、わからない。




ただ、ここで二人を喧嘩させる訳にはいかない。




それに、ここには…




由子さんも居る……。











それでも離さない俺に、ユキトさんが殴ってきた。






No.23 13/02/17 12:00
名無し0 




ユキトさんと直弥さんが喧嘩するぐらいなら、自分が殴られた方がいい。




この二人は、ほんとは憎しみあってなんかいないから。




そんな事を思っていると…






由子さんが駆け寄ってきた。




………


俺の事、気にかけてくれたのか……?




差し出されたハンカチに、戸惑いを感じながらも。





由子さんの気遣いに、安堵感を覚えたのも事実だった。






No.24 13/02/17 13:19
名無し0 




だから。なのか…


俺は直弥さんの真意が知りたくて、聞いてみる。



…………



その問いが、良かったのか悪かったのか。





由子さんから放たれた言葉に、はっとした。




『私は、物じゃない』







結子…


お前…、


お前ももしかして、自分の事、そんなふうに思ってたのか……?





だから、俺の前から姿を消した……?






No.25 13/02/17 17:37
名無し0 




由子さんの言葉が頭から離れない。




ユキトさんと出ていく彼女の姿を、


俺は不安な気持ちで見送っていた。









…………もし、



このまま、由子さんが消えてしまったら……







結子との別れを、ちゃんと拒んでいれば……



あいつが自殺する事も、なかったかもしれない。






俺はまた、何かを失ってしまうんじゃないか……





居てもたってもいられなかった……





翌朝。


仕事を終えた俺は、由子さんが泊まっているホテルの近くに車を停める。




……………



こうしていても、不安は広がるばかりで。






「由子さんっ……!」



嫌な予感は的中してしまう。







No.26 13/02/18 19:56
名無し0 




ほんとは俺が、呼び止めたかったのかもしれない……。





ただ、昨日のユキトさんの様子は、どうみても由子さん一筋だ…。





……迷ってる暇はない。




すぐに、ユキトさんに電話をかけた。






そのまま、車の中で待っていると、駅に向かって走っていくユキトさんの姿を確認できた。




きっと、大丈夫に違いない。



そう信じて。



俺はその場を後にした。





それからしばらくして、

ユキトさんからの連絡で、由子さんが戻ってくる事を知った。





でも……


由子さんを戻して良かったのか…





ほんとに、

彼女のためになったのか……




ユキトさんのためだって、口では言いながら…、

俺は、


自分のえごで、由子さんを引き止めてしまったんじゃないんだろうか…




失う怖さを、由子さんで取り繕うとしてるんじゃないのか?








No.27 13/02/22 19:21
名無し0 




だから。


由子さんから電話をもらった時は、ほんとに驚いた。




俺に、会いたいって…。

……




由子さんには、俺がユキトさんに連絡したって事は、言わないように話していたから。





その事じゃない筈なんだが……





ファミレスで、由子さんと向かい合わせに座ると、



昔の事を思い出した…



俺、結子と飯食いに行くなんて事、あったか……



結子は、何にも言わなかったが…



ほんとは、こうして、一緒に…





そんな事を、考えていると……





思いもかけない事を、

由子さんから振られ。






俺は内心、自分の本音とは裏腹な事を口走ってしまった。







No.28 13/02/23 12:10
名無し0 




結子との事。


終わったわけなんかじゃなかった……。




引きずってたら、いつまで経っても前には進めないなんて。




由子さんにも、訳ありな事は感づいていたから…



彼女に言おうと思った台詞は…


ほんとは、俺自身に言いたかったのかもしれない。





だから、名前で呼んで欲しいと言われた時…




俺は思わず、



由子さんを呼び捨てにしてしまった。





由子……



結子…





情けないな。




こんな事ぐらいで、動揺するなんて。






No.29 13/02/23 12:33
名無し0 


読んで下さってる方へ。


最近、前にも増して仕事がハードになり、なかなか更新する事ができなくなっています💧


そのためか?
体調を崩したりして、内服を処方してもらっているため、常に頭と身体がすっきりしない状態が続いていて💦

あ、ひとつは花粉症ですが…(-o-;)




なので。
もしまだ、読もうと思ってくれる方がいるのなら……
気長に待ってもらえると有り難いかなと。





ダラダラと長くなり。
いい加減、終わらせろって話ですが…(^_^;)

なるべく早く終わらせようと思ってはいますので、もうしばらく気長にお付き合い下さい。





主の独り言でした☆



No.30 13/02/23 16:19
名無し0 


クーさんへ


レス、ありがとう♪

たった今まで、少し寝てました(-.-)zzZ💧


毎年の事で、この時期はほぼ死んでます(^_^;)
前レスにも書いたように、仕事も今、休んでいる同僚が多く、ハードになっていて…💦



なので、書きたいという気持ちが、今は減っているのは確かかもしれません。


だから、このまま待ってもらえる事に、申し訳ない気持ちも芽生えてきているのも正直なところです。



が。


それでも、待ってもらえるのなら、ぼちぼちではありますが、進めていこうと思ってますよ(^_^)v


クーさん、いつもありがとう☆



主より。




No.31 13/02/23 18:11
名無し0 




そんな俺の気持ちを悟られる事が怖くて、



話題を変える。







住む所を探してくれないかと相談された時は、




ユキトさんの顔がちらついた。



なのに俺は……


事情がわかっているくせに、ユキトさんの事を聞いたり。




由子さんの気持ちを確かめるような事を聞いているのに…




俺の事を褒めてくれる由子さん……





俺は、…




ほんとはそんな、


立派な人間じゃない……







No.32 13/02/23 23:56
名無し0 


☆小説大好き3さん

いつも、ありがとうございます(^_^)



返レス遅くなって、すみません💦

花粉症のアドバイスまでいただき、ありがとうございます。
同僚に紹介されて、今年初めて、病院にかかっているおかげで?
今のところ、あまり酷い症状は出ていないようで。
ただ、薬のせいで眠気があったり、仕事の事もあって、ここを更新する事がなかなかできない状態で、申し訳なく思います💦


なので。

完結まで、もうしばらく気長にお付き合い下さると有り難いですm(_ _)m


こんな素人の書くお話を、楽しみにして下さる事、感謝してますo(^-^)o



本当に、いつもありがとうございます(^_^)v




主より。




No.33 13/02/24 11:42
名無し0 




全てではないけど。


結子との事を話した俺に、彼女は気遣いまでみせてくれた。


その優しさに、俺の気持ちもいつのまにか、癒やされていくような気がした。




もしかして。

彼女も、…


俺と同じなのか?




昔の恋を引きずってる?




同じような思いをした者同士ってやつなのか。



だから俺は。


安心したんだろうか?




彼女を前にすると、素直になれた。







こんな気持ちになれたのは、久しぶりだった。




だからと言って、彼女を独占しようと思っていた訳じゃない。




ユキトさんとも、直弥さんとも無理な状況なら、とりあえず、俺の所にって決めたのは、特に深い意味はなかったんだ。




ただその選択が、俺自身を苦しめる事になるなんて、


この時は思いもしなかった。






No.34 13/02/24 12:15
名無し0 




ひとまず、自宅マンションへと由子さんを案内する。





遠慮しながら、聞いてくる。


彼女の存在。



……居る訳がない。



結子が出て行った後、ここに引っ越してきた俺は、

女を連れてきた事なんてない。



そう…


由子さんが初めて。






簡単に部屋の説明をした後、俺は店に戻るためにマンションを出た。




途中、ユキトさんに電話を掛ける。



少しの間があって、

「分かりました…。ありがとうございます。」



ユキトさんは、俺に礼を言う。





正直、いい気持ちはしないだろう。


ユキトさんにとって、いや、男にとって、大切な人を他人に任せなきゃいけない現実。




俺は。

そんなユキトさんの気持ちを汲んで、極力冷静に話を終えた。





No.35 13/02/24 12:45
名無し0 




翌朝。


俺はいつものように、自宅マンションの鍵を開け、入る。




リビングの扉が開くのがわかって、一瞬。はっとする。




由子さんっ…



昨日の出来事を、今の今まで忘れていた俺に、今度は、由子さんが驚いている。




そうだった…


由子さんが、居たんだ。




慌てて、リビングへ向かう。



中に入った途端、いい匂いにテーブルに目を向けると。




そこには、美味しそうな料理が並んでいた。




由子さんを見ると。


不安げに俺を見つめる。





俺の分の朝食を作った事に対する罪悪感を口にする由子さん。



……………



俺は、……

無条件に、嬉しいと思った。





No.36 13/02/24 17:54
名無し0 




二人、向かい合わせに座ってする食事。





仕事から解放された安堵感も手伝ってか…、




俺はまた、結子の事を思い出していた。



もう、愛してる訳じゃない……。





そんな事は、わかってる…



なのに、俺は


未だに結子の事が忘れられない……






目の前に居る由子さんを見ながら、



俺は自分の気持ちを持て余していた。












食事の後、当たり前のように後片付けをしようとする由子さん。




長い一人暮らしのせいか、家の事はそれなりにできるようになっていた。

だから、無理しなくていいからと伝えると。



居候だからと半分、申し訳なさそうに答える。


居候……か、…




由子さんにとっては、ここはあくまで仮の住処。



いつかは、出ていく。





………いつかは。



俺は、自分の気持ちに蓋をして。






ハローワークに行くと言った彼女に、エールを贈りながら、残った書類を片付けるために自室へと入っていった。






No.37 13/02/24 18:40
名無し0 




書類を片付けた俺は、シャワーを浴びるために、自室を出て風呂場に向かう。


リビングは勿論、由子さんの部屋からも、人の気配はしない。





由子さん、出掛けたんだな……





風呂場のドアを開ける。


「……?」


俺は、浴槽を使った形跡がない事に気付いた。




遠慮して、シャワーだけにしたんだろう。




今日はもう、会えないかもしれないから、明日、ちゃんと言おう。






シャワーを浴びた俺は、すぐベッドに横になった。




「仕事…、決まるといいが。」




呟いて。


この日、とんでもない事が起きるなんて予想もしなかった俺は。





そのまま、目を閉じた。






No.38 13/02/26 15:05
名無し0 




いつもの時間にセットしたアラームが鳴る。



ベッドから起き上がった俺は、ひとまず携帯をチェックする。




仕事がらみのメールが数件と…




由子さんからのメールが入っていた。



「仕事、決まったんだ…。」




良かった。


今日はお祝い…



………、


ユキトさんと祝うか…






俺は静かに携帯を仕舞うと。


仕事に行く準備を済ませ、マンションを後にした。





No.39 13/02/26 15:30
名無し0 




少し遅れて店に入る。




社長に言われ、直弥さんの店に来て3年。



ホストクラブなんて、縁の無い世界だったが、



直弥さんも、口は悪いが、この仕事体を張って頑張ってる。



見た目以上に、厳しい世界だ。







少し経って、直弥さんが同伴出勤してきた。




「お疲れ。」


「お疲れ様です。」



「真壁、ちょっと話がある。」




プライベートとは違って、仕事中はいつも真剣な直弥さんが、更に真面目な顔付きで俺に話しかけてきた。




「由子ちゃんが、殴られた。」





No.40 13/02/26 15:48
名無し0 




「えっ」



直弥さんの言葉を理解しようとするが、頭が回らない。




「アイツのダチに、殴られた。」




「アイツ…?」


「ユキ…。」


「ユキトさん?」



「あぁ。」




ユキトさんのダチに、由子さんが殴られた……





「怪我はっ!」



「由子ちゃんは大丈夫だって言ってたけど…」


大丈夫って…?





ついさっき、仕事が決まったってメールしてくれたのに…



「今っ…、由子さんは!?」



「多分、ユキのとこ。…」



ユキトさんの……






俺は居てもたってもいられなかった。



直弥さんに断り、由子さんに電話をかける。






由子さんが、怪我…


しかも、殴られた?






No.41 13/02/26 19:35
名無し0 




携帯の呼び出し音が俺の不安を助長させる。




数回の呼び出し音が、


どれだけ長く感じたか……






やっと聞こえた由子さんの声。



既にその時には決めていた事を実行に移すために、由子さんに伝えた。





すぐ、由子さんを迎えに行く。





階段を下りてきた由子さんを、車の中から確認すると。





無性に苛立ってきた。




なぜなんだ…



なぜ、こんなに苛立ってるんだ、俺は……




この苛立ちを知られないように、最低限必要な会話をする。





No.42 13/03/02 09:54
名無し0 




由子さんに電話をかける前に、秀に連絡しておいた。




アイツは普段いい加減なところがあるが、医者としては、優秀だと思っている。


本人には、言わないが。





だから。
秀なら、安心して由子さんを任せる事ができる。





酷いケガじゃなければいいが……


運転しながらも、隣に座る由子さんが気になってしまう。





そんな思いが、俺の苛立ちを更に大きくしていたのか…



由子さんに言われた一言。



「怒ってます…?」



怒ってる?

俺は、………




…違う?






別に由子さんに怒ってるんじゃない。



「心配してるんです。」




そう…



俺のこの苛立ちは、




由子さんを守ってやれなかったっていう



現実に。




そんな自分に、苛立ってるんだっ……







No.43 13/03/02 12:53
名無し0 




治療費を俺が払った事に、納得のいかない由子さん。



それはそうだろう…。




ユキトさんの友達に殴られたのに、関係ない俺がなぜ?って。







事情、説明しなきゃいけないだろうな。





ユキトさんと、直弥さん。


そして、俺との関係を。








幸い、大した傷じゃない事に安心した俺は、由子さんをマンションまで送っていく。





そこで。


俺は、また自身の気持ちに気付かされる事になるなんて、






由子さんのケガばかりを気にとめていた俺は、気付いていなかった。






No.44 13/03/02 13:18
名無し0 




由子さんと一緒に部屋に入り、キッチンに行った俺はホットミルクを作る。






その時。
リビングに居た由子さんの小さい声に気付き、目をやると……




テーブルの上に置いた箱が目に入る。





あっ……


……




由子さんに、使ってもらおうと思って



今日、仕事に行く前に、ショップに寄って、買っておいたバッグ。





今日は会えないと思ってたから。



明日、渡そうと思ってた……




………忘れてた。





気恥ずかしい気もするが…




由子さんに開けてもらうように、話す。








戸惑う様子の由子さん。


気に入ってもらえなかったんだろうか…?






No.45 13/03/02 13:51
名無し0 




仕事が決まった事が嬉しくて、




ただ、そんな単純なきっかけで。






でも俺は、…


由子さんが口にした《誰かのため?》って言葉に、敏感に反応してしまう。





誰かのため?





由子さんは、ユキトさんや直弥さんのためだって言いたいのか?




そんなんじゃ……



……………





!!



俺は、

ほんとに、



ただ単純に…嬉しかっただけだ……








由子さんの仕事が決まった事が。………


嬉しくて。






ユキトさんや直弥さんの事は、関係ない。




俺が、やりたかったから。




…………




俺の気持ち。




………………





No.46 13/03/02 18:22
名無し0 




男って単純…か、





由子さんにツッコまれた俺……






正直、失敗したかと思ったが。



俺の気持ちを受け入れてくれた由子さん。









結子に…俺……



自分の気持ち、素直に伝えた事あったか…?






まだ。若かったからなのか…


お互い、素直になれなかったのか?





今なら。もっと素直に…


自分の気持ち、伝えられたかもな…



………

今さら、こんな事を考える事すら、

無意味なのか……






No.47 13/03/03 19:09
名無し0 




いや、


俺は今こうして、由子さんに自分の気持ちを伝えてるじゃないか。



結果を恐れて、何も言わないより、絶対、言った方がいい。







あの頃の俺は、自分の気持ちとは裏腹な答えが出る事を怖がっていて。


気持ちに、蓋をしていたのかもしれない。



なぜだろう。






由子さんに出会ってから、俺は…





自分に素直になれてるような気がして。











由子さんは、俺が買ったバッグを大切に使うと言ってくれた……





言葉もでなくなるほど、



嬉しかった……。





ただ、柄にもなく舞い上がったせいで、冷蔵庫に冷やしておいたシャンパンの存在を忘れてしまったが。






No.48 13/03/04 19:45
名無し0 




明日は休みだ。



直弥さんやユキトさんの事、由子さんに話そうと思う。






由子さんは



どう受け取るだろう。




重過ぎて、耐えられないと思うだろうか。




もし、そうなら…





言わない方が、……








俺は正直、まだ迷っていた。




傷つけるくらいなら…。














玄関扉を開ける。



今日は、昨日と違って、由子さんの存在を意識していた……



筈なのに。




由子さんの無防備な姿に、一瞬、俺は、我を忘れそうになる。




由子さんの思いがけない言葉と、その姿のギャップに。



つい、いじわるな言葉を言ってしまう。





…………


ったく。

何、考えてんだ……


俺は、自分の立場を考えるべきだろう。












No.49 13/03/09 19:56
名無し0 




気持ちを切りかえようと。
俺は、由子さんにミルクを、自分にはコーヒーを煎れる。



冗談を言いながらも、昨日の由子さんの傷が気になる。




薬が効いたのか、由子さんはもう痛みが無いと言う。




ほっとした……。



あとは、直弥さんやユキトさんの件か。




ここで、話すのも構わないが…




朝食もまだのようだったから、俺は行き着けのカフェに由子さんを連れて行く事を提案した。




由子さんは遠慮したけど、内心俺は、彼女を自分のお気に入りの店に連れていきたいと考えていて。



少し強引だったかもしれないが、





俺の希望を呑んででもらった。





No.50 13/03/09 20:15
名無し0 




由子さんの準備が済むまで、俺はリビングで新聞に目を通す。







しばらくして、由子さんがリビングに入ってきた。



俺の顔を見て、キョトンとしている。




聞くと、眼鏡を掛けている俺を初めて見たらしく、驚いている様子。




あまりにじっと見られた俺は。




ふと考えた。



そう言えば、眼鏡の俺を知ってる人間は、かなり限られてるよな。




秀、………



と、結子…ぐらいか。





あくまで、プライベートでしか、見せる事のない姿だ。




そんな姿を、由子さんに見せている。








靴を履いて、玄関に立つと。

由子さんが、隣にいる。




何気ないこの状況に、俺の心が満たされていくのが分かった。





No.51 13/03/10 10:47
名無し0 




由子さんが口にした縁。



これが、この出逢いが縁だと言うなら。




俺は、結子に感謝しなきゃいけないのかも。



何の根拠もないが…





同じ名前の由子さんに出逢えたのは、もしかしたら結子が導いてくれた…?




そんな事を考えていた。




No.52 13/03/10 11:08
名無し0 




店に入って、早速サンドイッチを注文する。




気付くと。

由子さんが俺を見ている。


?…




唐突に年を聞かれた。



少し驚いたが、

答えると…



思ってもいない答えが返ってきた。




りゅうと一緒…


りゅう…?




由子さんの表情を見ると。


曇っている事がわかる。




彼氏か。………





つい、いろんな事を聞いてしまう。




知りたいと思った欲求を抑える事ができない。






No.53 13/03/10 11:23
名無し0 




好きだったのかどうかわからない。




いい人だったから。


か……





俺は、結子の事、本気で好きだったんだろうか。




結婚したいと思っていた。


…………………





結子は?

あのノートに書き綴られていた結子の言葉。




俺の元を去ってから、誰とも付き合っていなかった結子。




それは、俺をまだ愛していたから?なのか?



…………



それとも。

ただ単に、結子の中で、俺との事が終わっていなかったのか……


俺に、何か伝えたい事があったのか。





今となっては、

答えを知る術は、ない……





No.54 13/03/10 11:37
名無し0 




サンドイッチを頬張る由子さんを見ていると。




この先、告げなければならない話がある現実に躊躇してしまう。




こんなに幸せそうに。


俺の薦めるサンドイッチを口にする由子さんを見ていると…




このまま、何も話さず、

こんな時間を、ゆっくり楽しみたい。





が。



由子さんの決意は思ったより固くて。



同時に不安も読み取れるけど、








俺が、守る。



一人じゃないっていう事を、由子さんに伝えて。





ゆっくりと静かに。



直弥さんとユキトさんの事を話し始めた。







No.55 13/03/10 12:29
名無し0 




話し終えた後でも、気にかかる。



由子さん、

どう感じただろう……






この街に来て。



数日で、こんな運命に巻き込まれて。




運命…



運命なんて、いい意味でも悪い意味でも、変える事はできる。




過去は変えられないが、未来なら。


いくらでも、変える事ができる。






……由子さんの運命は、俺が変えてみせる。




この時俺は、由子さんの存在値を勘違いしていたのかもしれない。




由子さんにとって。ではなく。



俺にとっての由子さんの存在を。












俺は、静かに目を閉じた。


この後に起きる出来事に、自分の運命さえ変えられる事に気付きもしないで。





No.56 13/03/10 19:10
名無し0 




………



携帯が鳴る。



いつもなら起きる時間だが、今日は休みだ。




社長か……?


そう思って、携帯の表示を見る。




ユキトさん?



「はい。…」


「…………」


何も、返ってこない。


………?



「もしもし?」



「ぁ…………」


「え?ユキトさん?」



「…………オレ」



ユキトさん?



俺は起き上がり、ベッドの端に座り直す。



「ユキトさん?どうしたんです?」




「直弥……」


え?社長?



「社長が、どうかしたんですか……?」






「さ…された……」



「え…、」


社長が、…





「刺された?」



「真壁さんっ…オレ…オレ…!」

「ユキトさん!!しっかりするんです!!」






No.57 13/03/10 19:29
名無し0 




こんな仕事をしてると、誰かに恨まれたりする事もある。



ついさっきだって、由子さんにそんな話をしたばかりだ。




現に、ユキトさんが喧嘩したのも、直弥さんの仕事が原因だ。





!!……


もしかしてっ…!


直弥さんが刺された原因は…!





俺は動揺するユキトさんに、なんとか場所を聞き出し、急いで出掛ける準備をする。




由子さん……



知らせるべきか?





結論を出せないまま、自室のドアを開ける。



リビングには、由子さんの姿はなかった。




どうする!?



こんな事を悩んでる時間があるなら、とりあえず、このまま出掛けた方がいい…!





ごめん…!



由子さん…!





玄関に行くと、由子さんの靴がなかった。



出掛けてるのか……






俺はひとまず、直弥さんとユキトさんの所へ行く事を優先させた。







No.58 13/03/17 11:38
名無し0 




読んで下さってる皆さんへ


年度末のため、仕事など超多忙になり、なかなか更新する事ができません(^_^;)


頭が届かない思いのモードにならず(^_^)


すみません。
読んで下さってる方には申し訳ないんですが…


もうしばらく気長にお付き合いいただければ、有り難いです。


できるだけ、更新していこうとは思ってますがf^_^;





主より。





No.59 13/03/17 17:11
名無し0 




クーさん、いつも気遣いありがとうございます(^_^)


クーさんや読んで下さっている方のまだかな、まだかな?という顔が目に浮かびます(^_^)


確かに、花粉は猛威を奮っていますが(T_T)
時間に追われる事の方が、今は一番しんどいかも(^。^;)


ほんとに長くなってしまいますが…

もうしばらく、お待ち下さい🎵



主より。



No.60 13/03/24 16:53
名無し0 




ユキトさんに聞いた現場に到着すると、



背中を丸めたユキトさんが座り込んでいる。



その傍らには直弥さんの姿もあった。




俺は、急いで近寄る。



「!?………真壁…?」

俺に気付いた直弥さんが、驚いている。


「社長っ!喋らないで下さい!」


俺は、予め電話をしていた秀にもう一度、電話を掛ける。


救急車に一緒に乗り込んだ秀が、こっちに向かっているからだ。


「もうすぐ着くから、安心しろ。」




秀の声を聞いた俺は、少しだけ安堵した。





改めてユキトさんを見ると、社長のお腹に手をやっている。




「情けねぇ…な…」

ぽつりと直弥さんが呟く。



社長…







「ユキ…」


「…………」


「ユキっ…、お前は離れろ…」



ユキトさんは何も答えない。



いや、答えないというより、答える事ができないんだ。

完全に放心状態。





「死ぬ…な……」



え…?






No.61 13/03/24 17:07
名無し0 




絞り出すように、ユキトさんが声をだした。




「ユキトさん…」


「は…、死ぬ?……俺が、死ぬわけねーだろ…」



社長……




「やっと…、お前に貸しがなくなったんだ…、そんな俺がこんな事ぐれぇで…、死んで……たまるかっ…」















「…………生き…て、くれ……」




!……

ユキトさん…











「…兄貴。」





っ…!

「ユキ……」











No.62 13/04/07 19:05
名無し0 




ユキトさん…




俺には、掛ける言葉がみつからない。





震える背中で、直弥さんを必死で支えようとしているユキトさんの姿に。





泣いているのか…


笑っているのか、


わからない直弥さんの息が、





少しずつ上がっていくのがわかった。






「社長?…」



「真壁…」



ユキトさんの横に座り込んだ俺は、



俺の名前を呼ぶ直弥さんの顔を見る。





「由子ちゃんには、…言うなよ…?」



「え?…」




「今が一番…大事な時だろ……」





「社長………」





もしかして、由子さんの仕事の事、…知ってるのか…?



「とにかく…由子ちゃんには心配かけたくねーから……」






社長…







遠くでサイレンの音が聞こえてきた。





ほっとした。


これで、大丈夫だ…




この時の俺は、呑気にそんな事を考えていた。






  • << 64 手術は無事に済んだ。 …が。 直弥さんの意識は、戻らない。 秀の話では、思ったより出血が酷かったようだ。 想定外の状況に、 『このまま…』 なんて事を口に出しそうになる… ………… また……、 俺の大切にしていた人が… いなくなるのか…… いや…、 そんな訳はない…! きっと、目を覚ましてくれるはず… ICUの前の長椅子に茫然と座るユキトさんを見つめながら、 俺は、ただ ……願うしかなかった。

No.63 13/04/13 23:02
名無し0 



クーさん、こんばんは(^_^)

足の具合も良さそうで、ちょっと安心しました。
今日、友人との飲み会でさっき帰ってきたところです(^_^;)


少し、飲んだので今はちょっと酔ってるかな?

新年度を迎え、職場の環境も変わり、まだ落ち着かない状況ではありますが(苦笑)


クーさん、そしてレスを下ってる皆さんも、もしかして、忙しい日々を過ごしてる方も居るかもしれませんが。


体調崩さないよう、気をつけて下さいね(^_^)v



とりあえず、ご挨拶まで☆



主より。



No.64 13/04/23 17:23
名無し0 

>> 62 ユキトさん… 俺には、掛ける言葉がみつからない。 震える背中で、直弥さんを必死で支えようとしているユキトさんの姿に。…


手術は無事に済んだ。



…が。




直弥さんの意識は、戻らない。


秀の話では、思ったより出血が酷かったようだ。


想定外の状況に、



『このまま…』


なんて事を口に出しそうになる…





…………





また……、


俺の大切にしていた人が…


いなくなるのか……







いや…、



そんな訳はない…!



きっと、目を覚ましてくれるはず…




ICUの前の長椅子に茫然と座るユキトさんを見つめながら、




俺は、ただ


……願うしかなかった。






No.65 13/04/23 18:26
名無し0 




翌朝になっても、直弥さんの意識は戻らないままだった。




相変わらず。

ユキトさんはほとんど反応がない。



家に帰った方がいいと説得しても、受け入れようとしない。




このままじゃ、ユキトさん…
倒れてしまうんじゃないか…


そんな不安が過ぎる。




由子さん…



直弥さんは、知らせるなって言ってたが。





未だに意識の戻らない直弥さんと、この場を離れようとしないユキトさんに、


俺は、



無意識に、由子さんに頼ろうとしていたのかもしれない。



「修二、…お前大丈夫か?」



秀の気遣いに
気付くはずもない俺は。

「あぁ。」



そう答える事しかできない。






この時の俺は、そんな不安を打ち消すように、冷静を装うしかなかった。







No.66 13/04/23 19:12
名無し0 



甘えても、


誰かに、頼っても…




いいんだろうか?





手術を終えた直弥さんの携帯を預かっていた俺は。


突然鳴り響いた直弥さんの携帯に、咄嗟に出てしまう。







『緒方さ~ん』



電話の向こうで聞こえた名前。




……


「!?」


由子…さん?



そしてまた聞こえたきた、キミの声に。





どれだけ、気持ちが動いたか…。




直弥さんの携帯にかけてきた理由なんて、考える余裕もなかった。




たった一晩声が聞けなかっただけの俺は、


情けないくらい

キミを。



意識していた事に、俺自身まだ気付いていなくて。






No.67 13/04/27 17:21
名無し0 




直弥さんだと思い、また掛け直すと言って切った由子さん。




少し冷静になった俺は、

由子さんが掛けてきた電話の意味を考えた。






……

…………!




1日振りに自分の携帯をチェックする。


由子さん……!





直弥さんに掛けてきた直前に、由子さんからの着信が残っていた。





……



心配してる?




…………




直弥さんの一件。



………話してもいいのか?





……!?




という事は……、

ユキトさんにも連絡している可能性があるって事か…!





でもユキトさんはきっと、電話にはでていない…



………



やっぱり。
これ以上黙っておく訳にはいかない……。



そう判断した俺は、由子さんが帰ってくるだろと思った時間に、自分のマンションへと車を走らせた。





  • << 70 地下駐車場に車を停めた俺は、携帯を取り出した。 由子さんにどう伝えようか… 結論が出ないまま、俺は履歴から由子さんの携帯にかけた。 静かに鳴り響く呼び出し音。 繋がって欲しいような、 でも…、この現実を伝える事に、怯えている自分を知られたくない気持ちが。 俺の心を不安にさせる。 なのに。 繋がった電話は、 今の俺の気持ちを、分かってくれるような。 そんな由子さんの反応だった。 まるで、俺を心配するような由子さんの言葉。 そのまま、受け取っても…いいのか?

No.68 13/05/02 19:35
名無し0 




すみません。



諸事情により、

更新する事が難しくなりました……




この休みに更新していこうと思っていました

気持ちも上がっていました。



自業自得?なのかも、しれませんが……


今。
かなり、落ちてます…




本当に、
すみません…




時間を下さい。




主。




No.69 13/05/04 10:01
名無し0 


クーさん、そしてクーさんのスレへレスして下さった方々へ


ご心配おかけして、すみませんm(_ _)m。


リアルではなく、ミクルが原因で落ちてたので…


ただ、いろいろ考えているうちに、少し気持ちが変わってきた?ような…

ちょっとだけ、浮き上がってきてる気がしてます。


ただ、流石にまだ、更新していこうという気持ちにはなれず…



こういう気持ちを綴っていこうと立てたスレに、訳のわからないレスがつき…、

返事をしても、何の返レスもないまま、今に至ります…


やっぱり、そんなスレ立てなきゃ良かったと小心者の自分は後悔ばかりで。
と同時に、ただの勘違いレスに振り回された自分が情けなくもあり…



こんな事を、つらつらここに綴っていくより、別スレをと思っていたので。





とりあえず、その別スレはそのままにして。

今後は、ここを更新していく事ができたらと思ってます。

時々、別スレでつぶやきながら。



長くなりましたが…
こんなつまらない愚痴に付き合っていただき、ありがとうございますm(_ _)m☆



また、更新できた際には、暇つぶしにお付き合い下さい☆


クーさんの考えた小説にも興味ありますが☆




主より。





No.70 13/05/18 23:54
名無し0 

>> 67 直弥さんだと思い、また掛け直すと言って切った由子さん。 少し冷静になった俺は、 由子さんが掛けてきた電話の意味を考えた。 …


地下駐車場に車を停めた俺は、携帯を取り出した。


由子さんにどう伝えようか…




結論が出ないまま、俺は履歴から由子さんの携帯にかけた。




静かに鳴り響く呼び出し音。


繋がって欲しいような、



でも…、この現実を伝える事に、怯えている自分を知られたくない気持ちが。

俺の心を不安にさせる。




なのに。

繋がった電話は、


今の俺の気持ちを、分かってくれるような。

そんな由子さんの反応だった。




まるで、俺を心配するような由子さんの言葉。



そのまま、受け取っても…いいのか?





No.71 13/05/19 00:05
名無し0 




謝る俺に何も答えない。



返す言葉を失っているのか?





今は何も分からないが。


心配かけてしまった事だけは分かる。



由子さん、…




悪い…




だが今は、直弥さんの事を伝える方が先決であって…





簡潔に用件を伝えると、俺は静かに携帯を置いた。





No.72 13/05/19 08:35
名無し0 




程なくして。


車に走り寄ってくる由子さんを見つけ、俺は車から降りた。





新しく決まった仕事の初日…


疲れている筈のキミの姿を見ると、こんな運命に巻き込んでしまった事を、俺は後悔するしかないんだろう…



出来るなら。
直弥さんが刺された事を告げる俺を、責めてくれ…


そして、こんな運命に引き込んでしまった俺を憎んで欲しい…




…この短い間に、キミにどれだけの事を背負わせてしまったのか…




黙り込んでしまった由子さん。



俺にできる事、…




ハンドルを握りながら、
微かに震えるキミを…





本当は…
抱きしめたかった…






No.73 13/05/19 16:00
名無し0 




シンと静まり返った病院の中。



直弥さんが眠るICUの前で、由子さん、キミは何を思うんだろう…




ナースステーションに居るスタッフに一言声を掛ける。



ふと、由子さんを見ると、細い肩が震えているように見えて。



いたたまれなくなる。




これから知る直弥さんの姿に、キミは堪えられるだろうか…?





さっき、抱きしめたいって思ったのは、


もしかしたら?
俺自身の不安の表れなのかもしれない。




先の見えない不安に、

押し潰されそうになりながら、俺は由子さんの側に寄り添う事しかできなかった。






No.74 13/05/26 18:05
名無し0 




じっと直弥さんを見る由子さん。



今の今まで、気付かなかった。


直弥さんの手に付いた血の痕…





そっと直弥さんの手を握る由子さん。





「……………」


直弥さんの意識が戻るのなら、

それが叶うなら、




結子を失った俺は、

自分の命と引き換えにしてでも



直弥さんの意識を取り戻したい



それが、キミの望みを叶える事になるのなら。






「由子……」


俺は無意識に、キミの名前を呟いていた。




すぐ後ろで、そんな俺の気持ちに気付いていた秀の存在に気付きもしないで。






No.75 13/05/26 18:42
名無し0 




「秀…」


俺たちにタイムリミットを告げた秀は、




一瞬、つらそうな表情を見せた。



「…!」



秀…




だよな?



俺は…
こんな短い時間で、由子さんに何を分からせようとしてたんだろう…





由子さんとICUを出た俺は、疲れきった由子さんを椅子に座らせ、飲み物を買いに行く。







後悔か…


キミに、謝らなきゃいけない。




やっぱり、もっと早くに教えるべきだった…




再び。

由子さんの元に戻った俺は、



由子さんと話す秀と会話をする。




少ない会話でも、俺を勇気づけてくれるには十分だった。






No.76 13/06/01 19:00
名無し0 




直弥さんが刺された後、病院に来るまでは意識があった事。



そして、由子さんの仕事の事。


ユキトさんの暴力事件が、今回の事件の引き金になった事。





全て話した。




そして。

キミは、傷ついたユキトさんまでも癒やしてくれる。





実の親にさえ、心を閉ざしたままだったユキトさんの心を。




由子さん。


キミは、

キミの存在は、…


沢山の人に影響を与えてる。




俺の人生にさえも。






No.77 13/06/01 19:35
名無し0 




結子が逝って3年後。



キミに出会うまで、俺の人生はもう終わっていた。

そう、考えていた…



秀にも何回か、女を紹介するって言われたが。




当然、そんな気にすらなれない俺は、自分の人生なんて無いものだと。


そうして。
生きてきた…



このまま一人で、生きていく。




結子のため?


いや…。

違う




誰かのためとかではない。




俺自身のため…?




答えはでなかった……。





No.78 13/06/02 16:26
名無し0 




そんな中途半端な俺の気持ちを変えてくれたのが、由子さんだった。



直弥さんの意識が戻って。


安心したのか、不覚にも倒れてしまった俺を、入院させた由子さん。


ただの気の緩みで、心配かけてしまって…



すまないと思った。


だから、入院する事は断った俺に放たれた言葉に、返す言葉が見つからなかった。



直弥さんが入院していた時と同じように、毎日病室に来てくれる。




最初は、申し訳ない気持ちでいっぱいだったんだが…


日が経つにつれ、いつの間にか俺は、キミが来てくれる事を楽しみに待つようになっていて。




特に、何かをするでもなく。
キミと他愛もない話をするだけで




なのに、
俺の中で、キミの存在がどんどん大きくなっていく。



いや、元々、俺にとってキミは大きな存在だったんだ。



ただその事に気付かなかっただけで。



はっきりと悟った。




俺には、超えなければならないハードルがある事を。





No.79 13/06/02 17:17
名無し0 




時間が許される限り、できるだけ通った。


許してもらおうなんて、思っているわけじゃない。



結子が死んでしまった今、結子に聞く事もできない俺は。


…………






じゃあ…

俺に、何ができる?



自問自答する。





結子の両親に謝ったからと言って、何かが変わるのか?




謝る…?



何を?





…………



今さら何をしたって、結子が帰ってくるわけじゃない。





No.80 13/06/02 18:39
名無し0 




わかってる…


そんな事、…

でも。



今までのように、ただ黙って過ごしていくわけにはいかない…!




例え、どんなに時間がかかっても…





俺は……






今日もまた、ここに来た。



結子が眠る墓…


唯一、俺が許されたのは、結子の墓参り。





あれからもう、5年……か。





今日は、結子の月命日。



「結子…」




俺は、結子の墓の前で手を合わせる。



結子…

今お前は、俺の事どう思ってるんだ?




余計な事は喋らない性格だったからな…



例え、生きていたとしても…

何も話してはくれない…か……







「修二…くん……?!」


え……






No.81 13/06/21 19:33
名無し0 




結子の父親だった。



「!…ご無沙汰、…してます…」



「やはり、君だったんだね…」

「え…?」



結子の父親、田崎恭一とは、結子の葬儀以来だった。




「結子の命日だけじゃなく、月命日にも花を手向けてくれてたんだろう?」



「……!」



そう言いながら、田崎恭一は結子が眠る墓の前に立つ。


「家内は何も言わなかったが…、家にも来てくれてたんだろう?」



「……田崎さん」




ゆっくりと腰を下ろすと、静かに手を合わせた。



No.82 13/06/21 19:53
名無し0 




「…8年か…」



手を合わせた田崎恭一は、独り言のようにつぶやいた。




「………」


俺は、何も言えない。


「私も、年を取ったよ。」



「田崎さん…」



「まぁ、私だけじゃないが。」



………?



「いつか、君に会えるんじゃないかって思ってた。」



「…?」




「いつか…、会えたら……、君に言おうと思ってた事がある。」



「え…?」



背中を向けたままの田崎。




「田崎さん……?」










「もう、ここには来ないでくれ。」








No.83 13/06/21 20:17
名無し0 




「家内も、同じ気持ちだ…」




「!!……」






俺は…

…………



そうか……



結子の両親にとって、


俺のしてきた事は、ただの自己満足に過ぎなかったんだ。




俺にとって超えなくてはならないハードルも、結子の両親にしてみれば、………
迷惑な障害物でしかなかったのかもしれない。






「申し訳ありませんでした…」



俺は、頭を下げた。








「修二くん、頭を上げてくれ…。」




はっとして、顔を上げると…


いつのまにか、俺の前に田崎さんが立っていた。
何故かその顔は笑っているように見えて…。









No.84 13/06/22 15:18
名無し0 




「人の一生なんて、本当に短いものだよ。」


え…

「あの…」



「もう、充分だろう。」
充分?

「……?」


「ここに来る暇があるなら。…君には、やるべき事があるだろう?」



やるべき事…



「あの、田崎さん…」



「結子だって、私達と同じ気持ちの筈だ。」



「?……」



「後悔しないように生きていって欲しい。
修二くん…、幸せに、な?」




幸せに…




「田崎さん…!」




No.85 13/06/22 15:55
名無し0 




結子の父親田崎恭一は、俺にそんな言葉を残して帰っていった。




幸せ…に、か……




俺はまた、結子の墓の前に立つ。






「結子…。
俺は…、ほんとに幸せになってもいいのか?…」




一人、呟けば。

冬の風が、俺の頬を掠めた。







『幸せに…。修二。』



!?

結子の声が聞こえたような気がして。


「結子っ…!?」



辺りを見回してみるが。



……………

………




「結子…」



田崎恭一はこんな事も言っていた。





「遺された者が幸せになる事が、先に逝ってしまった者への一番の供養になる。」と…。




もし。そうだとするなら、…




結子、


…ありがとう。



勝手に先に逝ってしまったお前を、許せないと思った事もあった…



お前の存在が、俺にとってなんだったのか…
解らなくなった事もある



けど、今は感謝してるよ。


お前がいたから、


俺は、大切なものに出会えた。



お前が気付かせてくれたんだよな?




大切な存在に。






No.86 13/06/22 17:03
名無し0 




俺は、会社に退職願を出した。




社長は、俺の話を黙って聞いてくれた。



そして、静かに俺に話し掛ける。


「真壁」

俺の名前を呼ぶ社長。



「申し訳ありません…」


「…謝る事じゃない。」


「!……」


「今まで、何ひとつ愚痴や文句も言わず、ただ黙って私に着いて来てくれた。感謝してる。」



社長…



「結子さんの事があった時も…、何も言わず、会社や私…、いや、それだけじゃないな…。
直也やユキトの事まで、面倒な事は全て真壁に押し付けてきた。」



「社長…、私は一度も面倒だなんて思った事はありません。」



「だから、だ。」


「?」



社長…?


「真壁がそう思ってくれたから、私は、お前に感謝こそするが、私に謝る必要はないと言ってるんだ。」


「………社長、…」



社長は、立ち上がって俺の前に歩いてきた。



「真壁…、今まで、ありがとう。」

社長…




「いえ…、私の方こそ…我が儘を聞いてくださって…
本当に感謝してますっ…」





俺は深々と頭を下げた。








No.87 13/06/22 17:29
名無し0 




直弥さんも、会社の顔として、営業を頑張っている。



社長は、口には出さないが、直弥さんを信頼しているし。
俺から見ても、もう一人前だ。


ユキトさんも、卒業後の進路も決まったし。



何も心配する事はない。




ただ、


ひとつ、気になる事がある。





由子さんの事だ…




久しぶりに、食事に誘ってみるか…。







No.88 13/06/23 18:37
名無し0 




この5年。


俺はずっと、ひとつの事を考えていた。




不意打ちで、由子さんを迎えに行くと…



少しだけ寂しそうに歩くキミの姿を目にする。




何かを悩んでる事は、確かだ。


けど、キミは何も言おうとしない。


敢えて俺からも、特に振る事はしなかったが





時々、映画を観に行ったり、食事にも行っていた。


デート?


いや、俺にはそんな資格はない。
そう、考えていたから。




だが…

これからは…





No.89 13/06/23 19:51
名無し0 




キミに、俺の過去の話をする。



前に、キミに結子の事で嘘をついていた事も…


吹っ切れてなんていなかった…



俺はずっと、結子のために…って思ってた


結子のために、誰も愛さない

そう、思ってた…




でも、キミに出会ってから

少しずつ変わってきた…


いや、気付いたんだ


俺は、俺の本音は…



結子のため。じゃなくて、自分のために、自分を守るために、…



俺は自分を、偽ってきた…



……………




だから、これからは本音で生きていく。






No.90 13/07/15 19:45
名無し0 




俺の心臓は、こんなにも柔だったか?




愛しい人にやっと、会えるっていうのに


足が震えてるんじゃないか?

は…

情けないな。









俺は…ゆっくりと、扉を開けた―――










No.91 13/07/16 14:13
名無し0 




☆読んで下さった方へ


これで、『届かない思いsidestory』は終わりです。

え?って思われた方もいらっしゃるかもしれないですが(^_^;)



本当は昨日の書き込みに、終わりと書くつもりだったんですが

リアルで急に忙しくなり、書き込めないまま投稿。

続きの文面も書けないまま、今に至ってしまい…

情けなく…、
いや違うな、笑うしかないですね(^_^)







修二が開けた扉の先に



何が待ち受けているのか…



は、読んで下さった方が想像してくれれば。

と思います。


sidestoryなのに、随分と時間がかかってしまい、自分としても納得がいかないですが。


クーさん
そして、クーさんのスレにレスして下さった皆様☆


今まで長い目で見ていただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m☆

感謝の言葉しかありませんo(^-^)o



長くなりそうなので、次に移ります(^_^;)




No.92 13/07/16 14:54
名無し0 

>> 91


前スレで、竜二の後輩を登場させたいなんて書いていながら、ストーリーの流れ的に無理だと気付き…
結局、夢半ばに終わってしまった事に、多少なりとも後悔してる訳です(^_^;)


ひとまず。
このお話は終わりですが。
いつかまた、書きたいと思った時に書いてみようかな

なんて、思っています♪

しつこいようですが、あくまで、素人の息抜き程度ですが(笑)

しかも、かなりの小心者ですf^_^;


ミクルを覗いてみると、沢山の方がいろいろな作品を書いていらっしゃってて
皆さん、凄い才能だなって感心するばかりで


だからこそ、才能の無い素人の自分に感想スレなど立てる勇気なんてなく

しかも、ヘタレな性格から、今まで自分勝手に書いてきたんですが


恐らくこの先、また書く事があれば、そのやり方は変わらないと思われ…

ま…、グダグダ書いておりますが…(笑)



とにかく。

『届かない思い』
お付き合いいただき、本当に本当に…
感謝してます♪

ありがとうございました☆



では、また♪


2013.7.16

主より☆








No.93 13/11/23 14:27
名無し0 

>> 92


久々に。



ここを覗く。


竜二の後輩、書き始めました。
ひっそりと、ダラダラと、ちまちまと…(^_^;)
相変わらず、自己満のもと書いてます。


なんて…

今年中に書き終える事が、できるんだろうか…

そんな不安を抱えながらのスタート


いつものように

仕事とプライベートの合間合間に


途中で終わる事のないよう、ゆっくりと書いていく予定です。












投稿順
新着順
主のみ
付箋
このスレに返信する

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧