注目の話題
家を綺麗にしたいんです。
スパゲティの分け与え
元旦那とディズニー旅行に行くシングルマザーの彼女

永遠に…誓い💍

レス128 HIT数 27870 あ+ あ-

こころ( ♀ z4wHh )
09/07/18 07:02(更新日時)

『私、幸せになります✨』を書かせて頂いたこころ👸です🎵


続編を書かせて頂きます😃

読みにくい所などあるかもしれませんが、どうか…最後までお付き合い下さい🙇


中傷、批判は辞めて下さい🙇

又、感想・応援スレなど頂けると嬉しいです✨

No.1159499 09/04/11 20:47(スレ作成日時)

新しいレスの受付は終了しました

投稿制限
スレ作成ユーザーのみ投稿可
投稿順
新着順
主のみ
付箋

No.51 09/05/12 22:56
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんから連絡がくるのを待った。



゛別れた奥さんと何を話してるんだろう…゛

゛ヨリが戻ったら…どうしよう…゛


こんな事を考えながら、そして…時に電話をしようとしたり…


とにかく落ち着かなかった。



そして…


数時間後…

まーくんから連絡がきた。

No.52 09/05/13 22:23
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさに会いたい」

電話越しのまーくんは、とても暗かった。

今までにないくらいに落ち込んでいるまーくんが、放っておけなかった。


私は…たまらず…


「今から、そっちに行くね!」


そう言うと電話を切った。


歩と優菜が、ぐっすり寝たのを確認すると…私は、まーくんの家へ向かった。

No.53 09/05/15 18:39
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんの家に着くと…


まーくんは、何も言わずに私に抱き付いてきた。


「まーくん、どうしたの?」



「…しばらく…このままで居させて…」


そして…私達は、しばらく無言で抱き合っていた。



しばらくして…落ち着いたのか、まーくんは、私の手を引いて家の中へと入った。


ソファーに腰を下ろすと…

ようやくまーくんが、口を開いた。

No.54 09/05/15 18:49
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさ…俺と…結婚して下さい!」



突然の言葉に驚いた。

「け…結婚??まーくん、急にどうしたの?奥さんと何があったの?」


「アイツ…再婚するから華恋を引き取るって言ってて、相手の男も華恋を引き取りたいって言ってるって…俺は、散々 自分勝手な事したアイツには華恋を渡したくないんだよ」


「それは、よくわかるけど…その事と私達の結婚って話は別でしょ?」



「アイツ…俺が再婚するなら諦めるって…言うんだよ!」


「何それ?」


私は、自分勝手なまーくんの元の奥さんに腹が立った。

No.55 09/05/16 05:23
こころ ( ♀ z4wHh )

「そう言う問題じゃないよ!華恋ちゃんは、おもちゃじゃないよ!」


「そうだけど…俺は…あずさと今すぐにでも、結婚したいって思ってるよ!」



まーくんの言葉は、凄く嬉しかったけど…

この時は…


そんな言葉も、イライラが増すだけだった。

しばらくして私は、

「そういえば…華恋ちゃんは??」


「…実は…アイツが一晩だけ華恋を連れてくって…」


「はっ?連れてかせたの?まーくん…何やってるの?それじゃーまるで、引き取って下さいって言ってるようなもんじゃない!」



「そんなんじゃないよ!」


まーくんが、何か言いかけたが私は…


「まーくん、何を考えてるのかわからない!私…帰る」


そう言うと…まーくんの家を飛び出した。

No.56 09/05/17 18:57
こころ ( ♀ z4wHh )

私が車に乗り込むと…

まーくんも助手席に乗り込んだ。


「帰るんだから、降りてよ!」


「…華恋…を…迎えに…行くから、あずさ…一緒に…行ってくれないかな?」


私は…返事に迷ったが、怒りが治まらないのもあって…


「わかった!」


と…言ってしまったのだ。

No.57 09/05/17 19:17
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…私とまーくんは、華恋ちゃんを迎えに…まーくんの別れた奥さんの住むアパートに向かった。



まーくんの別れた奥さんのアパートは、車で10分位の近い場所にあった。



インターホンを押すと…まーくんの別れた奥さんが出てきた。


「何なの?」


玄関の戸を開けると、険しい顔でそう言うと…


「入って!」


中に入るように促した。


私も、まーくんの後に続いて玄関に入ると、別れた奥さんは…目を丸くした。

No.58 09/05/17 19:27
こころ ( ♀ z4wHh )

リビングに案内された私達は…言葉を失った。



それは…


足の踏み場もないくらいに散らかった部屋だった。



すると…華恋ちゃんが…


その散らかった部屋の隅っこに、ちょこんと座っていた。


「あっ!パパ」


状況を知らない華恋ちゃんは、ニコッとしながら…まーくんを見つめた。

No.59 09/05/17 20:30
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく…私達は、呆然としていたが、華恋ちゃんの言葉で我にかえった。


すると…まーくんが…


「華恋…お家に帰ろう!」


そう言うと、華恋ちゃんを抱き上げた。



それを見ていた、別れた奥さん(佳奈)は…

「ちょっと…辞めてよ!今日は、泊まっていいって言ったじゃない!」


と…反抗してきた。

「こんな汚い部屋に 華恋を置いておけないだろう!」


「ちょっと…話が違うじゃない!」

と、佳奈が言った。


私は…噛み合っていない二人の会話を黙って聞いていた。



すると…佳奈は、怒りの矛先を私に向けた。


「誰?貴女?何しに来たの?」



佳奈の偉そうな態度に、私はキレてしまった。

No.60 09/05/18 15:01
こころ ( ♀ z4wHh )

「はっ?何よ…偉そうに。私は…この人と再婚する予定なんだけど…今まで、自分の子供を放っておいて、今さら母親ヅラしないでよ!私達…仲良くやってるんだから!良くこんな汚い部屋で生活できるわね」



「…」


佳奈は、黙り込んでしまった。


すると…別室から物音がした。


「ったく…うるせーなー。せっかくいい気持ちで寝てたのに!」

その人は…佳奈の再婚相手だった。


すると…佳奈は…


「帰って…もうここには来ないで!」


そう小声で話をすると…


佳奈は、別人のように…再婚相手といちゃいちゃしだした。


私達は、華恋ちゃんを連れて家を出た。



一体…佳奈は、何をしたかったのか…。

No.61 09/05/20 09:24
こころ ( ♀ z4wHh )

車に乗り込むと…


まーくんが…


「あずさ…ごめんな!」


「私こそ、何かごめんね…」


「あずさは、何も悪くないよ!それより…さっき、アイツに言った事って…本当?」



「えっ?何だっけ?あまりにも頭にきてたから…忘れちゃった」


「そっか…本当だったら嬉しいんだけどね」

そんな会話をしていると…まーくんの家に着いた。

No.62 09/05/22 10:41
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、まーくんに佳奈との出来事を聞いた。


佳奈のアパートで、二人の噛み合わない会話のやり取りを…


問詰めた。



まーくんは、華恋ちゃんを寝かすと…


私が納得するように、ひとつひとつ説明してくれた。

No.63 09/05/22 10:57
こころ ( ♀ z4wHh )

なぜ…突然、佳奈が現われたのか…


そして…引き取りたいって言いだしたのか…


何で、私にプロポーズしたのか…



まーくんは、私の目をしっかりと見つめながら…



その問いに答えてくれた。


私の中の疑問が、ひとつひとつなくっていった。

No.64 09/05/23 14:59
こころ ( ♀ z4wHh )

その上で、まーくんは…


また…私に、プロポーズをしてきた。



私の目を見つめながら…


「あずさ…俺と…一緒になって欲しい。ずっと…俺のそばに居てくれないか?」



嬉しいのに…


私は…


「…ごめんね…やっぱり…今は無理だよ」


気持ち裏腹に、私はまーくんのプロポーズを断った。

No.65 09/05/23 15:09
こころ ( ♀ z4wHh )

きっと…


私は、まーくんを試していた。


これで、離れて行ってしまうのか…


それとも…今 以上に、私や子供達を愛してくれるのか…




まーくんの返事を黙って待っていた。

No.66 09/05/23 16:09
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく無言が続いた。


私も無理に返事を聞く事はしなかった。


すると…


まーくんが口を開いた。


「俺…あずさが、その気になるまで、待ってるから…」



私は…

「…ありがとう…」


そう言うと、下を向いたまま…黙り込んだ。


大輔くんも、同じような事 言っていたけど…



まーくんは…どうなんだろう…。



そんな事を考えていたら、不安でいっぱいになった。

No.67 09/05/23 16:20
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな事があって、ある日の事だった。



祐介のお葬式 以来、会っていなかった淳子から、電話が鳴った。

「もしもし…淳子?久し振りだね!」


「う…うん。久し振り。」


「なんか…元気ないけど…どうしたの?」


「…ご…めん…」



「ごめん…って何、謝ってるの?どうしたの?淳子?何か元気ないみたいだし…」



「本当…にごめん…なさい」



何回も謝ってくる、淳子に訳がわからず、私は…会う約束をして電話を切った。

No.68 09/05/23 21:39
こころ ( ♀ z4wHh )

様子のおかしい淳子が気になって、私は急いで待ち合わせの場所に向かった。



その場所に着くまで、私は…


゛何で、謝ってたんだろう…゛


゛何があったんだろう゛

そう考えながら…



待ち合わせの場所に着くと…


淳子は、すでに来ていた。


相変わらず、うつむいたまま…


元気のない淳子が、車の中で 私が来るのを待っていた。


とにかく、私達はファミレスの中で話をする事にした。

No.69 09/05/23 21:58
こころ ( ♀ z4wHh )

ファミレスに入ると…

「淳子…会わない間に、随分 変わったね!」


と…暗くなるような話題を避けた。



しかし…淳子は、うつむいたままだった。


私は…そんな淳子に訳を聞いた。


「電話で、謝ってたけど…どうしたの?なんか…やけに暗いし…何があったの?」


すると…淳子が重い口を開いた。

No.70 09/05/24 19:53
こころ ( ♀ z4wHh )

「私…あずに…悪い事しちゃった…」


そう言うと…淳子は、目にたくさん涙を浮かべた。



「何、訳のわからない事 言ってるの?」


すると…淳子の口から、思いもしない事をきかされた。



「大輔くんの事…なんだ…けど…」


「大輔くん?がどうしたの?」


「私…あずの事で…大輔くんから相談にのってたの!私…気付いたら…大輔くんの事…好きに…なってた…。」

その言葉に、私は…鼓動が激しく鳴った。

No.71 09/05/24 20:11
こころ ( ♀ z4wHh )

淳子は、そんな私をよそに話を続けた。



「それで…私…大輔くんとあずがうまくいかないように…アドレスを変えて…あずにメールをしたの!大輔くんの…彼女のふりをして…」



私は…頭の中が真っ白になった。



大輔くんとの事は…終わったと思っていたのに…


もう…関係ないはずなのに…


そこには…動揺している私がいた。

No.72 09/05/24 22:21
こころ ( ♀ z4wHh )

更に淳子は、泣きながら…話を続けた。


「…あず…本当…ごめんね…。」


私は…我に帰ると


「…そんな話…今頃されても…」


と、冷静な態度をとるのに必至だった。



゛私には…まーくんがいる゛


そう、何度も自分に言い聞かせたけど…


祐介が死んでしまって、その悲しみから救ってくれた大輔くんの存在は…


あまりにも大きかった。


今さら、そんな事に気付いても遅いのに…。

No.73 09/05/25 13:43
こころ ( ♀ z4wHh )

とにかく、私は…冷静になり泣いている淳子をなだめた。



淳子は、落ち着くと…

「ねぇーあず…大輔くんは、本当に浮気なんてしてないの!だから…お願い。もう一度、大輔くんに会って ちゃんと話をしてあげて!」


その言葉に私は…キレた。


「はっ?何言ってるの?裏切っておいて、勝手な事…言わないでよ!」


私は…人目を気にする事なく声を荒げた。

そして…店を出た。


車に乗り込むと…


自然と涙がこぼれた。

悔しくて…


悲しくて…

No.74 09/05/25 14:02
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…淳子から連絡があったが、全て無視した。



その中のメールに…



【大輔くん…あずさじゃなきゃダメだって…】


という内容があった。


しかし…私にはどうする事もできない。



今さら…

大輔くんに戻る事もできない…



私は…その帰りに、まっすぐ家に帰らずまーくんの家へ向かっていた。



まーくんの顔を見たらきっと…淳子の話が忘れられると思ったから…

No.75 09/05/25 20:47
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんの家へ着くと…私は、泣いていたのがバレないように車のルームミラーを覗き込み、軽く化粧直しをした。


いつもなら、私の車の音に気付いて、外まで迎えに来てくれるまーくん。


でも、この日は…外に出て来てはくれなかった。


私は…最近、貰った合鍵で家の中に入った。


すると…


私の目に飛び込んできたのは…






まーくんが、見知らぬ女と抱き合っている光景だった。

No.76 09/05/25 20:57
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…硬直しながら…

「嘘…でしょ…」



そんな私に気付いたまーくんは…



「あ…あずさ…」


とてもバツの悪い表情で、慌ててその女から離れた。



「最低…」



私は、そう言い残すと まーくんに貰った合鍵を投げ付け、家を飛び出した。



まーくんも、私の後を追って…


「あずさ…これは…誤解だ」


とか言っていたけど…私は、聞こえない振りをして、急いで車を出した。



私の精神状態が狂いだした。

No.77 09/05/26 13:46
こころ ( ♀ z4wHh )

淳子に裏切れ…



まーくんに裏切れ…



私は、運転をしながら…悲しみに狂い、泣き叫んだ。



猛スピードで、私が向った先は…



祐介のお墓だった。


お墓に着くと…


祐介の墓石を擦りながら…


「祐介…私…祐介がいる所に行っていいかな?私…辛いよ…」


そう言うと、私は…



化粧ポーチの中に入れておいたカミソリを握り締めた。



「祐介…今から…そっちに行くね…」



いざとなると、カミソリを持つ手が震えた。

No.78 09/05/26 13:54
こころ ( ♀ z4wHh )

恐る恐る、私は…カミソリを手首に当てた。


冷たい刃が手首にある…


思いきり刺せば、祐介の所に行けると思った私は、カミソリを持つ手に力を入れた。




「痛っ…」



これで…また、祐介に会える…



そう思いながら…墓石の前に倒れ込んだ。




いつの間にか…気を失っていた。

No.79 09/05/26 14:06
こころ ( ♀ z4wHh )

しかし…




私は…目覚めてしまった。



気が付くと…病院のベットに横になっていた。



すると…祐介のお母さんが…



「ここ…どこかわかる?」



私は…小さい声で…


「何で……私…生きてるの?」



すると…今度は、祐介のお姉ちゃんが…



私の顔を覗き込むと…


思い切り頬を叩いた。

そして…


「あずのバカ!バカ!バカ!」


そう言うと…泣き崩れた。

No.80 09/05/26 20:53
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介のお母さんも、泣いていた。



お姉ちゃんは…泣きながら…


「どうして…こんな事…したの?」



そんな言葉に…


私は、涙が溢れ出していた。



別に…悲しかった訳でもなく…


悪い事したと反省した訳でもなく…


ただ…祐介の所に行けなかった事が…




悲しかった。

No.81 09/05/27 14:02
こころ ( ♀ z4wHh )

すると…祐介のお母さんが…


「この事は、あずさちゃんのご両親には…黙っておくから…お願いだから…こんな事…もう絶対にしないで!」


そんなやり取りをしていると…


病院の先生が、部屋に入ってきた。



「目が覚めたんだね?どう?傷は痛むかな?」



「…」



無言の私に先生は…

「明日には…退院して大丈夫だからね!でも…精神科にも診てもらってね!」



そう言い残すと、部屋から出て行った。



そして…祐介のお母さんとお父さんは、帰って行った。



お姉ちゃんは…私のそばに付いてると…帰らずに、一生懸命 私に話 掛けてくれていた。

No.82 09/05/28 22:18
こころ ( ♀ z4wHh )

…翌日…


私は…退院した。



こんな私を迎えに、祐介のお母さんが来てくれた。



そんなお母さんに、私は…



「迷惑、掛けて…すみません…」



そう言うと…


「そんな事…言わなくていいのよ!あずさちゃんは、娘なんだから…」



いつもの優しい口調で、話てくれた。



お母さんの優しさは、私の心に突き刺さるようにいたかった…



私は…涙が溢れ出した。

No.83 09/05/29 21:30
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくの間、祐介の家に泊まる事になった。



久し振りに見る祐介の家…


玄関に入ると…あの居心地の良かった、祐介の匂いがした。



私は…仏壇の前に座ると、祐介の写真をじっと見つめた。



そして、私は…夢の出来事を思い出していた。



私が手首を切った後…
倒れた時に…私はずっと夢を見ていた。


もちろん…目の前に居たのは…


まーくんでも…

大輔くんでもなく…



祐介だった。

No.84 09/05/29 21:45
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介は…


私に何を伝えたかったのか…



夢の中の祐介は…私に向かって、一生懸命 叫んでいた。



しかし…何を言ってるのかわからなくて、私が祐介に近付くと…祐介は、どんどんと遠ざかっていた。




そんな夢を思い出して…

私は…また泣いた。



更に私は、自分を痛め付ける…



そして…気持ちを落ち着かせていた。

No.85 09/05/30 22:16
こころ ( ♀ z4wHh )

それから数日後…


自分の家に帰った。


両親は、もちろん…あんな事があったとは…想像もしないだろう。


さすがに、歩も優菜もしばらくは私から離れなかった。



置いてかれた…


なんて、思ったりしたのかな…



でも、この時の私は反省などしていなかった。


歩も優菜も可愛いけど、自分の精神状態は落ち着いていなかった。

No.86 09/05/30 22:25
こころ ( ♀ z4wHh )

更に数日後…


私は…ある場所へ向かった。



それは…、ケンジと出会ったクラブだった。

もちろん、開店はまだしてない。



しかし、私は…店の中に入って行った。



すると…カウンターにオーナーがいた。


オーナーは、私を見るなり…


「まだ、店 開けてないけど…」


と…オーナーは、私に気付いていない様子だった。



私は、カウンターまで行くと…


「オーナー、久し振り!あずさ…だけど…」

すると…オーナーは、目を丸くした。

No.87 09/05/30 22:37
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさ…って…ケンジを狙ってた…あの…あずさか?」



「そうだよ!でも…離婚したけど…」


と…私達は、懐かしい話で盛り上がった。


しばらくして…オーナーが…


「でも、開店前に何しに来たの?ケンジならお前と付き合い出してから、顔だしてないぜ!」



「ケンジは、どうでもいいよ!それより…オーナーに聞きたい事があって…」


「なんだよ?俺にわからない事なんてないから、何でも聞いてこい」


そんなオーナーに私は…


「オーナーの、その腕のタトゥーってどこでやってもらったの?」


そんな質問に、オーナーは…唖然としていた。

No.88 09/05/31 18:16
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…オーナーは…

「まさか…タトゥーいれる気なの?」


私は…無言で頷いた。

「いや~女は、よく考えた方がいいぞ!簡単に消せるもんじゃないんだし…」


心配してくれているオーナーをよそに 私は…


「考えたよ!お金って…どのくらいかかるの?やっぱ…高い?」


「俺の知り合い…紹介してやるよ!そこなら…安くやってくれるし。でも、ホントにやるのか?」



また…私は無言で頷いた。



きっと…痛みなど感じないだろう…


そう思っていた。



私は…オーナーの連絡先を聞くと帰った。

No.89 09/05/31 18:34
こころ ( ♀ z4wHh )

家に着くと…見慣れた車が停まっていた。



まーくんの車だ!



私が車を降りると同時に、まーくんも車を降りた。



「あずさ…」



私は、走って玄関に向かった。


すると…まーくんが私の手を掴んだ。


「痛っ…」


傷口を強く握られて、痛みが走った。


「ごめん…」


私は、手首の傷をリストバンドで隠していたが、慌てて まーくんの手を振り放した。


「今さら…話す事なんてないでしょ?」



「だから、あれは…誤解なんだよ!」



「誤解??なんで、抱き合ってたのに…誤解なんて言える訳?」


「それは…」


言葉に詰まったまーくんは、黙り込んだ。


「馬鹿にするのもいい加減にしてよ!悪いとか思うなら、私の前に その顔を出さないで!そっとしておいて!」


私は…それだけ言うと、家の中に飛び込んだ。



イライラした私は…また…



自分を痛め付けた。


後になって…誤解の真相を、以外な形で聞かされるとは…


思いもしなかったなぁ…。

No.90 09/05/31 18:43
こころ ( ♀ z4wHh )

それから数日後…



ずっと待っていた、オーナーから、電話がきた。



「あずさちゃん?やっと予約とれたんだけど…明日、店に来れる?」



「うん。大丈夫だよー」


「じゃぁー明日の1時に、俺の店に来て!」


私の鼓動が、高鳴った。



久々にワクワクしたような…



次の日になるのが、とても早く感じた。

No.91 09/05/31 21:08
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…その日が来た。



待ち合わせの時間になり、オーナーの店に入った。



すると…オーナーが…

「本当に来たな?最後に、もう一度だけ確認するけど…本当にいいのか?」



「うん…」


「この近くだから、歩いて行こうぜ!」


そう言うと…オーナーに案内されるがままに後を追って歩いた。


すると…本当にすぐに着いた。


『J・M・C』

看板などはなかったけど…入り口にその名があった。


中に入ると…



オーナーと同じ歳くらいの人が出てきた。

私達は、軽く挨拶をすると…奥の部屋へと案内された。

No.92 09/06/01 13:50
こころ ( ♀ z4wHh )

私の目の前に飛び込んできたのは…



アジアンチックなおしゃれな部屋だった。

想像していた光景とは、まったく正反対だった。


その人の名前は…黒沢さん。


すると…黒沢さんは…

「何を入れたいのか、決まってるの?」



「あっ…はっ…はい!」


「どこに入れる?」


「背中というか…肩甲骨のあたりというか…薔薇を入れたいんです!」


「…ぷっ…ははは…」

いきなり笑い出した。

「変ですか?」


「全然。そんな事ないよ!なんか…緊張してるから…。でも、腕じゃないんだぁ?」



そんな会話をしていると…黒沢さんの奥さんが顔を出した。

No.93 09/06/01 14:05
こころ ( ♀ z4wHh )

「オーナーが女の子と店に来るなんてはじめてだから、見に来ちゃった。」


と…笑顔で部屋に入って来た。



身長もスラッとしてて…
細くて…


美人でおしゃれな人…

細い腕に、タトゥーが入っていた。


「俺の嫁の幸子。俺とオーナーは、付き合いが長いんだよ!」



「幸子さん…綺麗過ぎて…見とれちゃった」


そんな会話をしているうちに、私の今までの緊張が嘘のようになくなった。



そして…黒沢は…


「じゃぁーはじめようか!あずさちゃん、寝不足じゃないよね?」

「えっ?」


すると、幸子さんが…

「寝不足だっり、疲れてると、うまく入らないの!」


私は…


「昨日は、爆睡でした」


そう言うと…私は…キャミソール姿になり、うつぶせに横になった。

No.94 09/06/02 12:53
こころ ( ♀ z4wHh )

私は目を閉じた。


すると…私の背中(肩甲骨あたり)に、チクッと痛みが走った。


どんな風に彫られているのか…


私には見えなかったが、電気の針なのか…音が鳴り響いていた。



どのくらい時間が立っただろうか…



黒沢さんが…


「お疲れさん。薔薇の絵は入ったよ!」


そう言われて…私は鏡の前に行き背中を見た。

No.95 09/06/02 13:04
こころ ( ♀ z4wHh )

見ずらそうにしている私に…黒沢さんは、鏡を持って来てくれた。


私は、再度 背中を見た。



そこには、確かに薔薇の絵があった。



すると…オーナーが…

「ちょっと腫れるけど、心配いらないからね!色は、いつ入れる?」


私は…一刻も早く薔薇を完成させたかった為…


「すぐにでも!入れたい!」



しかし…黒沢さんは、

「少し間を開けてからにしよう!」


そして…一週間後に入れる約束をした。

No.96 09/06/02 22:21
こころ ( ♀ z4wHh )

家に帰ると…


私は、少し達成感があった。



自分の体に一生…消えない絵がある事に…




しばらく…その薔薇に見とれていると…


私の携帯が鳴った。


携帯を開くと一通のメールが届いていた。


【久しぶり!あずさ…元気か?俺…あずさに会いたい!頼むから、会ってくれ!大輔】



゛今さら…どんな顔して会ったらいいの?私…大輔くんにひどい事、言っちゃったのに゛


そんな事が、一度に込み上げてきた。

No.97 09/06/02 22:40
こころ ( ♀ z4wHh )

゛大輔くんは、どんな気持ちでこのメールを送ってきたのかな゛



色々と考えていたら…頭が混乱した。



゛返事…どうしよう゛


すると…私は、祐介のお姉ちゃんに電話をしていた。



プルルルル…プルルルル…プルルルル…



「はい!」


「あっ!お姉ちゃん?あずさだけど…」



「あずさ…体調はどうなの?電話しても出ないから心配してたんだよ!」



「ごめんなさい…」



「で、今日は…何の相談?」


「えっ?…あっ!…うん…大輔くんの事で…」


「早っ…」


「えっ?何か言った?」


「別に何でもない!

「もしかして…大輔くんの事?」


少し気まずそうに、お姉ちゃんは話を大輔くんの内容にうつした。

No.98 09/06/03 13:48
こころ ( ♀ z4wHh )

「あのね…大輔くんに会いたいっていうメールをもらったの!でも、私…事情も知らずにひどい事 言っちゃったし…それに…他の人と付き合っちゃったし…今さら…会えないよ!」



「…あずさ…会ってあげたら?大輔くんに…」



「でも…」



弱気な私にお姉ちゃんは…


「あずさには…黙っていようと思ったけど…言っちゃう!私…あずさが、何であんな事したかわからない!でも、あそこまであずさを追い詰めたものがなんなのか知りたかった。どん底にいるあずさを救いたいって…だから、大輔くんにお願いしたの!…ごめん…勝手な事して…」



お姉ちゃんは…涙声で、話てくれた。

No.99 09/06/03 14:00
こころ ( ♀ z4wHh )

更にお姉ちゃんは…話を続けた。


「あず…さには…幸せになってほしいの!祐介だって…きっと…そう…思ってるよ…」



お姉ちゃんの言葉に…私は、堪えていた涙を止める事ができなかった。



そして…

私は…お姉ちゃんに全部、打ち明けた。



淳子の事…


まーくんの事…



タトゥーの事…



けど…お姉ちゃんは、私を責めなかった。

優しい口調で…
そして…涙声で…


「辛かったね!痛かったね!もっと…あずさを気にかけてあげればよかった…」


そんな言葉に…涙がさらに溢れ出した。

No.100 09/06/05 19:53
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、お姉ちゃんのそんな言葉に…申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


そして…


私は…泣きながら…

「お姉ちゃん…。…めんな…さい…本当に…ごめ…んな…さい…」


と…何度も謝った。


そして…お姉ちゃんは…


「あずさ…私からのお願い…聞いて!」


私は…お姉ちゃんのお願いならと思い…


「うん…」


返事をした。

すると…思いもしない言葉を耳にした。

投稿順
新着順
主のみ
付箋

新しいレスの受付は終了しました

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧