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こころ( ♀ z4wHh )
09/07/18 07:02(更新日時)

『私、幸せになります✨』を書かせて頂いたこころ👸です🎵


続編を書かせて頂きます😃

読みにくい所などあるかもしれませんが、どうか…最後までお付き合い下さい🙇


中傷、批判は辞めて下さい🙇

又、感想・応援スレなど頂けると嬉しいです✨

No.1159499 09/04/11 20:47(スレ作成日時)

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No.128 09/07/18 07:02
こころ ( ♀ z4wHh )

読んで下さっている皆様へ✨


私の小説を読んで下さってありがとうございます😃


楽しみにされている方には、本当に申し訳ありませんが、
小説を続けていく事ができなくなりました⤵

理由は、色々と重なり過ぎてこちらまでまわらないのが 現状です😢


本当に楽しみにして下さっている皆様、本当に申し訳ありません😭


これまで、応援して下さった皆様、本当にありがとうございました✨✨



こころ👸より🎵

No.127 09/07/07 22:10
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介の姿は、きっと優菜しか見えていなかった。


しかし、私を含めて周りにいたみんなも、優菜の言っている事が本当に思えた。


何故なら…


祐介が息を引き取った時にも…


同じような事があったから…。

No.126 09/07/07 15:57
こころ ( ♀ z4wHh )

優菜は、墓石に向かって何回も『パパ』と言っていた。



まるで祐介がそこに居るかのように…


すると、祐介のお母さんは…


「優ちゃん、パパがいたの?」


その問いに優菜は…

「ほら!いるじゃないのパパ!」



優菜の言葉に、みんなが目を丸くした。

No.125 09/07/06 21:55
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…


お経も終わり、お寺からみんなが出て来た。



私は、慌てて涙を拭った。



そして…お墓に移動した。



私もお線香を上げると…手を合わせて、祐介に話かけた。



゛祐介…。私にとって祐介は大切な人だよ!…けど、今は大輔くんも私にとって とても大切な人だよ!祐介は、もうとっくに気付いたかな?
私…今度こそ幸せになれるかな?゛



と…その時。



「パパ」


優菜が、突然 大きな声で叫んだ。



そこにいたみんなが、一斉に優菜を見た。

No.124 09/07/06 21:31
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、次々と思い出した。



歩と優菜のじゃれあう姿を見つめながら…



気付くと…頬を大粒の涙が流れた。



しかし、この時の涙は、私にとって悲しい涙ではなかった。


響いてくるお経と共に、私は祐介にさようならを呟いた。

No.123 09/07/06 06:21
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介に初めて会った時…


口から心臓が出ちゃうんじゃないかって位に、緊張しまくってなぁ。


そして…友達としての付き合いがはじまって…


色々と遊びに連れてってもらったなぁ。

歩とも…たくさん遊んでくれて…



そんな祐介を…



いつの間にか…


好きになってた。

No.122 09/07/05 22:47
こころ ( ♀ z4wHh )

思いもよらぬ出会いだったなぁー。


最初は、お互い、顔も知らなかったのに…

メールのやり取りから…電話で話をするようになって…


今、考えるとあり得ないけど…この時、携帯で長電話して…

10万位の請求になってたっけなぁ。


でも…そんな事があって、祐介との距離が近づいてったんだ。



…私は、つい最近の事のように思い出していた。

No.121 09/07/05 22:34
こころ ( ♀ z4wHh )

お寺に着くと…


みんなは、中に入って行った。


私は、優菜がぐずついていたので外で待つ事にした。



待っている間、私は祐介の事を思い出していた。



出会った頃から…

ひとつひとつを…

No.120 09/07/03 23:03
こころ ( ♀ z4wHh )

すると、お姉ちゃんが私の隣に来た。


「あず…どうしたの?浮かない顔して」


そんな言葉に、私は…


「伯父さんも伯母さんも…私がまだ、祐介を愛しているって思ってるんだよね!」



「…そうかもね!でも、そんなのどうでもいいんじゃない??祐介が死んだ時…あずも死んじゃうんじゃないかって…みんな心配してたから…今のあずが幸せならそれでいいじゃん」



お姉ちゃんは、いつもの優しい口調で私を変な不安から解放してくれた。



と…会話が途切れると、私達はお寺へと向かった。

No.119 09/07/03 22:46
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな言葉に、申し訳ない気持ちが込み上げてきた。



確かに…祐介を愛していた。


だからこそ、私は…優菜を生んだ。



けど…今の私は、大輔くんを愛している。


だからこそ、私がこの場所にいるのが、場違いな気もした。

No.118 09/06/25 23:09
こころ ( ♀ z4wHh )

それは…


祐介の三回忌の事だった。



私は、歩と優菜を連れて祐介の家へ行った。



祐介の家に着くと…

お父さんとお母さんが、笑顔で出迎えてくれた。


中に入ると…親戚の人達も集まっていた。


みんなの視線は、優菜に向いていた。


「しばらく見ないうちに 大きくなったね!」


「本当!祐介の小さい頃にそっくりだわ~」


そんな会話も聞こえてきた。

No.117 09/06/25 22:54
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…


また、数ヶ月が立った。


私に取って、一生忘れる事のない出来事が起こるなんて…


あの時は、思いもしなかったなぁ。



その出来事とは…

No.116 09/06/12 22:52
こころ ( ♀ z4wHh )

この日を堺に、私達はまた…


連絡を取るようになった。



そして、会う回数を増やした。



自分自身を痛め付けた行為も、大輔くんとの仲が復活したと同時に、ぱったりとなくなった。



ただ…傷跡とタトゥーは、消える事なく残っているけど…



大輔くんは…この傷跡とタトゥーに、毎回 優しいキスをしてくれた…。



私が…もう二度とこんな事をしないようにと…


まるで…おまじないのように…。



私の心は、安らぎを取り戻した。

No.115 09/06/11 20:19
こころ ( ♀ z4wHh )

「そんなんじゃないよ!」



そう言うと…私は…


大輔くんを押し倒すと…


思いっきり、キスをした。


そして…キスをしながら…


「大輔くんと…結ばれたい…体も…」


そう言うと…大輔くんは、私をお姫さま抱っこでベットに連れて行くと…



私達は…体を重ねた。


何度も…



お互いを求め合った…

No.114 09/06/11 20:10
こころ ( ♀ z4wHh )

長い間…



私達は、唇を離す事はなかった。



そして…大輔くんは、次第に私をソファーに押し倒した。



私も、大輔くんに抱かれてもいいという気持ちがあって…


私は…抵抗しなかった。



大輔くんは…更に、私の胸を服の上から触りはじめた。



しばらくすると…大輔くんは…


「今日はここまで!」


私は…ムードが高まっていたせいか、こんな質問をした。


「どうして…?」


「俺に…悪いと思って抵抗しないんじゃないの?」



思いもしない言葉に私は…

No.113 09/06/11 19:56
こころ ( ♀ z4wHh )

久し振りの大輔くんの部屋は…



相変わらず、殺風景で綺麗な部屋だった。

すると…大輔くんは


「あずさ……ちゃんと顔、見せて!」



そう言うと…私の顔に近付いてきた。


私は…パンダ目が恥ずかしくて…横を向いた。


そんな私に大輔くんは…


「ほら…こっちを向いて!」


と、言いながら…私の顔を大輔くんの顔の方に向けた。




そして…目と目が合った時…



大輔くんは…私に…



キスをした。

No.112 09/06/11 13:58
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな私を見つめて…

「そんなに泣くなよ!」


と言いながら…私の頭をポンと撫でてくれた。



そして…更に大輔くんは…



「あずさの顔を良くみたい!」


そんな言葉に…私は…

「見て…る…でしょ!」



「暗くて、良く見えないよ!」



「明るい…所に…行ったら…化粧が…落ちて…パンダ目…なのが…バレるから…やだぁ…」



「それでも見たい!…あずさ…俺の家に行こう…」



そんな大輔くんの言葉に…頷くと…



私達は、大輔くんのアパートに向かった。

No.111 09/06/11 13:48
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくすると…


大輔くんが、ゆっくりと話はじめた…



「俺さぁー、夢で…祐介に会ったんだ!」


「ゆ…め?」



「うん…。今、思うと…奇跡って感じるんだけど……祐介が、真面目な顔で…あずさを…助けてやってくれ…って、で…俺が、何言ってたんだよーお前が助けるんだろう!なんて…言ってる夢。…その後に…祐介の姉ちゃんが…俺に…あずさの事、知らせてくれたんだ!」



「えっ?」



「確かに…祐介は…この世にいない!けど…俺達の事…ちゃんと見守ってくれてんだって…思った。だから…このままじゃいけないって思って…俺…あずさに連絡したんだ!」


止まりかけた涙が、溢れ出した。



悲しくてではなく…


祐介がいないからではなく…



大輔くんが…



こんな…私を…



必要としてくれているのが、伝わったから…


私は…嬉しくて泣いた。

No.110 09/06/11 09:50
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…私は…車から降りると…



今までにないくらいに…


強い力で…



私をギュッと抱き締めた。



そして…大輔くんは…


「ごめんな…」



そう言うと…しばらく無言のまま、私を抱き締めていてくれた。


あの時の大輔くんは…


本当に温かかった。

久々に顔を埋めた、大輔くんの胸元のぬくもりは…



今でも、思い出す。

No.109 09/06/10 22:39
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…思わず…


大輔くんに、しがみついた。



大輔くんは…少し驚いていたけど…


「車の中じゃーしっかり抱けないな!ちょっと…降りようか…」



そう言うと…大輔くんは、先に車を降りると…助手席のドアをそっと開けて…


車から降りるようにエスコートしてくれた。

No.108 09/06/10 14:00
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな私を見て、大輔くんは…


私の頭をポンと撫でながら…



私の顔を覗き込んだ。
そして…私の溢れ出す涙を拭ってくれた。


しかし…私は…そんな大輔くんに…



「私は…最低な女だよ!…大輔くんに…は…エッチだって…させなかったのに…その人…とは…しちゃったし…だから…こんな…私…なんか…」



そう言いかけた時…

大輔くんは…私を抱き締めてくれた。



「バーカ!そんな事…聞いてねーよ!あずさ…俺…そのくらいで、あずさを嫌いになるような、男じゃねーよ!」



私は…そんな大輔くんの言葉が嬉しかった。

No.107 09/06/10 13:45
こころ ( ♀ z4wHh )

素直になれたら…


そう思いながら、私は下を向いたまま無言になった。



すると…大輔くんは…

「あずさ…俺には、全部を見せてくれよ!そうやって…強がるなよ!こんな風にさせたのは、俺の責任だよ…ごめんな…」



「…んで?なんで、こんな私に優しくするの?大輔くんのせいなんかじゃないよ!私が…早く…大輔くんに…気持ちを伝えなかったから、淳子にあんな事されて…偶然、再会した人と付き合って…幸せになるって…浮かれてたら…浮気されて…。私が…バカなんだよ…」



私は…泣きながら、今までの出来事を話た。

No.106 09/06/09 14:00
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…

「ごめん…」


と謝った。


すると…大輔くんは…

私の手をまた握りしめると…


大輔くんは…リストバンドを無理矢理はずした。



そして…私の手首の傷を見た大輔くんは…


「本当…だったんだ…祐介の姉ちゃんが、言ってた事…。何で…こんな…事…したんだよ…」



「…」


無言の私に大輔くんは…


「俺のせいだよな…ごめんな…あずさ…」

そう言うと…私の手首の傷を優しく撫でた。


「大輔くんのせいじゃないよ!私が悪いの!何もかも!」



そう言うと、大輔くんの手を振りほどき、急いでリストバンドをした。

No.105 09/06/09 13:43
こころ ( ♀ z4wHh )

…約束の日…



私は…緊張と、不安で押し潰されそうな気持ちで…待ち合わせ場所に向かった。



待ち合わせ場所には、すでに大輔くんが来ていた。



私は…自分の車を停めると、大輔くんの車の窓を゛トントン゛と叩いた。



大輔くんは…私を見ると、車に乗るように促した。



すると…大輔くんは…

「あずさ…来てくれて…ありがとう。」


そう言うと、私の手を握りしめた。



私は…手首の傷を見られたくない一心で、慌ててその手を振り放した。

No.104 09/06/06 22:42
こころ ( ♀ z4wHh )

「もし…もし…」



「あずさ……やっと出てくれたね!」



「…ご…めん…私…大輔くんに…ヒドイ事…言っちゃった…」



「あずさ…謝るなよ!俺だって…悪いんだから…」



「そんな事…ないよ!」



「あずさ…俺…あずさに会いたいよ…」



その返事に戸惑ったが、私は大輔くんに会う事にした。




今 会えば、ちゃんと向き合えると思ったから…

No.103 09/06/06 22:11
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな時…



私の携帯が鳴った。


開いたままの画面には…



゛大輔くん゛



と…表示された。



きっと…私と電話を終えた後、お姉ちゃんが 大輔くんに連絡をしてくれたのだろうと思った。



お姉ちゃんが、一生懸命、私の背中を押してくれているのが伝わった。




そして…私は…



電話に出た。

No.102 09/06/06 21:56
こころ ( ♀ z4wHh )

そして、電話を終えた私は…



携帯を見つめたまま…

迷っていた。



アドレス帳を開いてみては…閉じてみたり…


お姉ちゃんの言葉を思い出してみたり…

No.101 09/06/05 20:04
こころ ( ♀ z4wHh )

それは…


「あずさ…大輔くんに会ってあげて!あずさの辛かった気持ちを、きっと理解してくれると思う。それに…祐介も…それを願ってると思う」



「でも…」


「あずさ…もっと…前を向いて…生きて!」


確かに…私は…どん底から這い上がれなくて、自分を痛め付けた。

前なんて見る事もなく…



ただ…どん底で、もがいていた。




けど…


お姉ちゃんは…私の背中をそっと押してくれた…。

No.100 09/06/05 19:53
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、お姉ちゃんのそんな言葉に…申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


そして…


私は…泣きながら…

「お姉ちゃん…。…めんな…さい…本当に…ごめ…んな…さい…」


と…何度も謝った。


そして…お姉ちゃんは…


「あずさ…私からのお願い…聞いて!」


私は…お姉ちゃんのお願いならと思い…


「うん…」


返事をした。

すると…思いもしない言葉を耳にした。

No.99 09/06/03 14:00
こころ ( ♀ z4wHh )

更にお姉ちゃんは…話を続けた。


「あず…さには…幸せになってほしいの!祐介だって…きっと…そう…思ってるよ…」



お姉ちゃんの言葉に…私は、堪えていた涙を止める事ができなかった。



そして…

私は…お姉ちゃんに全部、打ち明けた。



淳子の事…


まーくんの事…



タトゥーの事…



けど…お姉ちゃんは、私を責めなかった。

優しい口調で…
そして…涙声で…


「辛かったね!痛かったね!もっと…あずさを気にかけてあげればよかった…」


そんな言葉に…涙がさらに溢れ出した。

No.98 09/06/03 13:48
こころ ( ♀ z4wHh )

「あのね…大輔くんに会いたいっていうメールをもらったの!でも、私…事情も知らずにひどい事 言っちゃったし…それに…他の人と付き合っちゃったし…今さら…会えないよ!」



「…あずさ…会ってあげたら?大輔くんに…」



「でも…」



弱気な私にお姉ちゃんは…


「あずさには…黙っていようと思ったけど…言っちゃう!私…あずさが、何であんな事したかわからない!でも、あそこまであずさを追い詰めたものがなんなのか知りたかった。どん底にいるあずさを救いたいって…だから、大輔くんにお願いしたの!…ごめん…勝手な事して…」



お姉ちゃんは…涙声で、話てくれた。

No.97 09/06/02 22:40
こころ ( ♀ z4wHh )

゛大輔くんは、どんな気持ちでこのメールを送ってきたのかな゛



色々と考えていたら…頭が混乱した。



゛返事…どうしよう゛


すると…私は、祐介のお姉ちゃんに電話をしていた。



プルルルル…プルルルル…プルルルル…



「はい!」


「あっ!お姉ちゃん?あずさだけど…」



「あずさ…体調はどうなの?電話しても出ないから心配してたんだよ!」



「ごめんなさい…」



「で、今日は…何の相談?」


「えっ?…あっ!…うん…大輔くんの事で…」


「早っ…」


「えっ?何か言った?」


「別に何でもない!

「もしかして…大輔くんの事?」


少し気まずそうに、お姉ちゃんは話を大輔くんの内容にうつした。

No.96 09/06/02 22:21
こころ ( ♀ z4wHh )

家に帰ると…


私は、少し達成感があった。



自分の体に一生…消えない絵がある事に…




しばらく…その薔薇に見とれていると…


私の携帯が鳴った。


携帯を開くと一通のメールが届いていた。


【久しぶり!あずさ…元気か?俺…あずさに会いたい!頼むから、会ってくれ!大輔】



゛今さら…どんな顔して会ったらいいの?私…大輔くんにひどい事、言っちゃったのに゛


そんな事が、一度に込み上げてきた。

No.95 09/06/02 13:04
こころ ( ♀ z4wHh )

見ずらそうにしている私に…黒沢さんは、鏡を持って来てくれた。


私は、再度 背中を見た。



そこには、確かに薔薇の絵があった。



すると…オーナーが…

「ちょっと腫れるけど、心配いらないからね!色は、いつ入れる?」


私は…一刻も早く薔薇を完成させたかった為…


「すぐにでも!入れたい!」



しかし…黒沢さんは、

「少し間を開けてからにしよう!」


そして…一週間後に入れる約束をした。

No.94 09/06/02 12:53
こころ ( ♀ z4wHh )

私は目を閉じた。


すると…私の背中(肩甲骨あたり)に、チクッと痛みが走った。


どんな風に彫られているのか…


私には見えなかったが、電気の針なのか…音が鳴り響いていた。



どのくらい時間が立っただろうか…



黒沢さんが…


「お疲れさん。薔薇の絵は入ったよ!」


そう言われて…私は鏡の前に行き背中を見た。

No.93 09/06/01 14:05
こころ ( ♀ z4wHh )

「オーナーが女の子と店に来るなんてはじめてだから、見に来ちゃった。」


と…笑顔で部屋に入って来た。



身長もスラッとしてて…
細くて…


美人でおしゃれな人…

細い腕に、タトゥーが入っていた。


「俺の嫁の幸子。俺とオーナーは、付き合いが長いんだよ!」



「幸子さん…綺麗過ぎて…見とれちゃった」


そんな会話をしているうちに、私の今までの緊張が嘘のようになくなった。



そして…黒沢は…


「じゃぁーはじめようか!あずさちゃん、寝不足じゃないよね?」

「えっ?」


すると、幸子さんが…

「寝不足だっり、疲れてると、うまく入らないの!」


私は…


「昨日は、爆睡でした」


そう言うと…私は…キャミソール姿になり、うつぶせに横になった。

No.92 09/06/01 13:50
こころ ( ♀ z4wHh )

私の目の前に飛び込んできたのは…



アジアンチックなおしゃれな部屋だった。

想像していた光景とは、まったく正反対だった。


その人の名前は…黒沢さん。


すると…黒沢さんは…

「何を入れたいのか、決まってるの?」



「あっ…はっ…はい!」


「どこに入れる?」


「背中というか…肩甲骨のあたりというか…薔薇を入れたいんです!」


「…ぷっ…ははは…」

いきなり笑い出した。

「変ですか?」


「全然。そんな事ないよ!なんか…緊張してるから…。でも、腕じゃないんだぁ?」



そんな会話をしていると…黒沢さんの奥さんが顔を出した。

No.91 09/05/31 21:08
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…その日が来た。



待ち合わせの時間になり、オーナーの店に入った。



すると…オーナーが…

「本当に来たな?最後に、もう一度だけ確認するけど…本当にいいのか?」



「うん…」


「この近くだから、歩いて行こうぜ!」


そう言うと…オーナーに案内されるがままに後を追って歩いた。


すると…本当にすぐに着いた。


『J・M・C』

看板などはなかったけど…入り口にその名があった。


中に入ると…



オーナーと同じ歳くらいの人が出てきた。

私達は、軽く挨拶をすると…奥の部屋へと案内された。

No.90 09/05/31 18:43
こころ ( ♀ z4wHh )

それから数日後…



ずっと待っていた、オーナーから、電話がきた。



「あずさちゃん?やっと予約とれたんだけど…明日、店に来れる?」



「うん。大丈夫だよー」


「じゃぁー明日の1時に、俺の店に来て!」


私の鼓動が、高鳴った。



久々にワクワクしたような…



次の日になるのが、とても早く感じた。

No.89 09/05/31 18:34
こころ ( ♀ z4wHh )

家に着くと…見慣れた車が停まっていた。



まーくんの車だ!



私が車を降りると同時に、まーくんも車を降りた。



「あずさ…」



私は、走って玄関に向かった。


すると…まーくんが私の手を掴んだ。


「痛っ…」


傷口を強く握られて、痛みが走った。


「ごめん…」


私は、手首の傷をリストバンドで隠していたが、慌てて まーくんの手を振り放した。


「今さら…話す事なんてないでしょ?」



「だから、あれは…誤解なんだよ!」



「誤解??なんで、抱き合ってたのに…誤解なんて言える訳?」


「それは…」


言葉に詰まったまーくんは、黙り込んだ。


「馬鹿にするのもいい加減にしてよ!悪いとか思うなら、私の前に その顔を出さないで!そっとしておいて!」


私は…それだけ言うと、家の中に飛び込んだ。



イライラした私は…また…



自分を痛め付けた。


後になって…誤解の真相を、以外な形で聞かされるとは…


思いもしなかったなぁ…。

No.88 09/05/31 18:16
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…オーナーは…

「まさか…タトゥーいれる気なの?」


私は…無言で頷いた。

「いや~女は、よく考えた方がいいぞ!簡単に消せるもんじゃないんだし…」


心配してくれているオーナーをよそに 私は…


「考えたよ!お金って…どのくらいかかるの?やっぱ…高い?」


「俺の知り合い…紹介してやるよ!そこなら…安くやってくれるし。でも、ホントにやるのか?」



また…私は無言で頷いた。



きっと…痛みなど感じないだろう…


そう思っていた。



私は…オーナーの連絡先を聞くと帰った。

No.87 09/05/30 22:37
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさ…って…ケンジを狙ってた…あの…あずさか?」



「そうだよ!でも…離婚したけど…」


と…私達は、懐かしい話で盛り上がった。


しばらくして…オーナーが…


「でも、開店前に何しに来たの?ケンジならお前と付き合い出してから、顔だしてないぜ!」



「ケンジは、どうでもいいよ!それより…オーナーに聞きたい事があって…」


「なんだよ?俺にわからない事なんてないから、何でも聞いてこい」


そんなオーナーに私は…


「オーナーの、その腕のタトゥーってどこでやってもらったの?」


そんな質問に、オーナーは…唖然としていた。

No.86 09/05/30 22:25
こころ ( ♀ z4wHh )

更に数日後…


私は…ある場所へ向かった。



それは…、ケンジと出会ったクラブだった。

もちろん、開店はまだしてない。



しかし、私は…店の中に入って行った。



すると…カウンターにオーナーがいた。


オーナーは、私を見るなり…


「まだ、店 開けてないけど…」


と…オーナーは、私に気付いていない様子だった。



私は、カウンターまで行くと…


「オーナー、久し振り!あずさ…だけど…」

すると…オーナーは、目を丸くした。

No.85 09/05/30 22:16
こころ ( ♀ z4wHh )

それから数日後…


自分の家に帰った。


両親は、もちろん…あんな事があったとは…想像もしないだろう。


さすがに、歩も優菜もしばらくは私から離れなかった。



置いてかれた…


なんて、思ったりしたのかな…



でも、この時の私は反省などしていなかった。


歩も優菜も可愛いけど、自分の精神状態は落ち着いていなかった。

No.84 09/05/29 21:45
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介は…


私に何を伝えたかったのか…



夢の中の祐介は…私に向かって、一生懸命 叫んでいた。



しかし…何を言ってるのかわからなくて、私が祐介に近付くと…祐介は、どんどんと遠ざかっていた。




そんな夢を思い出して…

私は…また泣いた。



更に私は、自分を痛め付ける…



そして…気持ちを落ち着かせていた。

No.83 09/05/29 21:30
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくの間、祐介の家に泊まる事になった。



久し振りに見る祐介の家…


玄関に入ると…あの居心地の良かった、祐介の匂いがした。



私は…仏壇の前に座ると、祐介の写真をじっと見つめた。



そして、私は…夢の出来事を思い出していた。



私が手首を切った後…
倒れた時に…私はずっと夢を見ていた。


もちろん…目の前に居たのは…


まーくんでも…

大輔くんでもなく…



祐介だった。

No.82 09/05/28 22:18
こころ ( ♀ z4wHh )

…翌日…


私は…退院した。



こんな私を迎えに、祐介のお母さんが来てくれた。



そんなお母さんに、私は…



「迷惑、掛けて…すみません…」



そう言うと…


「そんな事…言わなくていいのよ!あずさちゃんは、娘なんだから…」



いつもの優しい口調で、話てくれた。



お母さんの優しさは、私の心に突き刺さるようにいたかった…



私は…涙が溢れ出した。

No.81 09/05/27 14:02
こころ ( ♀ z4wHh )

すると…祐介のお母さんが…


「この事は、あずさちゃんのご両親には…黙っておくから…お願いだから…こんな事…もう絶対にしないで!」


そんなやり取りをしていると…


病院の先生が、部屋に入ってきた。



「目が覚めたんだね?どう?傷は痛むかな?」



「…」



無言の私に先生は…

「明日には…退院して大丈夫だからね!でも…精神科にも診てもらってね!」



そう言い残すと、部屋から出て行った。



そして…祐介のお母さんとお父さんは、帰って行った。



お姉ちゃんは…私のそばに付いてると…帰らずに、一生懸命 私に話 掛けてくれていた。

No.80 09/05/26 20:53
こころ ( ♀ z4wHh )

祐介のお母さんも、泣いていた。



お姉ちゃんは…泣きながら…


「どうして…こんな事…したの?」



そんな言葉に…


私は、涙が溢れ出していた。



別に…悲しかった訳でもなく…


悪い事したと反省した訳でもなく…


ただ…祐介の所に行けなかった事が…




悲しかった。

No.79 09/05/26 14:06
こころ ( ♀ z4wHh )

しかし…




私は…目覚めてしまった。



気が付くと…病院のベットに横になっていた。



すると…祐介のお母さんが…



「ここ…どこかわかる?」



私は…小さい声で…


「何で……私…生きてるの?」



すると…今度は、祐介のお姉ちゃんが…



私の顔を覗き込むと…


思い切り頬を叩いた。

そして…


「あずのバカ!バカ!バカ!」


そう言うと…泣き崩れた。

No.78 09/05/26 13:54
こころ ( ♀ z4wHh )

恐る恐る、私は…カミソリを手首に当てた。


冷たい刃が手首にある…


思いきり刺せば、祐介の所に行けると思った私は、カミソリを持つ手に力を入れた。




「痛っ…」



これで…また、祐介に会える…



そう思いながら…墓石の前に倒れ込んだ。




いつの間にか…気を失っていた。

No.77 09/05/26 13:46
こころ ( ♀ z4wHh )

淳子に裏切れ…



まーくんに裏切れ…



私は、運転をしながら…悲しみに狂い、泣き叫んだ。



猛スピードで、私が向った先は…



祐介のお墓だった。


お墓に着くと…


祐介の墓石を擦りながら…


「祐介…私…祐介がいる所に行っていいかな?私…辛いよ…」


そう言うと、私は…



化粧ポーチの中に入れておいたカミソリを握り締めた。



「祐介…今から…そっちに行くね…」



いざとなると、カミソリを持つ手が震えた。

No.76 09/05/25 20:57
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…硬直しながら…

「嘘…でしょ…」



そんな私に気付いたまーくんは…



「あ…あずさ…」


とてもバツの悪い表情で、慌ててその女から離れた。



「最低…」



私は、そう言い残すと まーくんに貰った合鍵を投げ付け、家を飛び出した。



まーくんも、私の後を追って…


「あずさ…これは…誤解だ」


とか言っていたけど…私は、聞こえない振りをして、急いで車を出した。



私の精神状態が狂いだした。

No.75 09/05/25 20:47
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんの家へ着くと…私は、泣いていたのがバレないように車のルームミラーを覗き込み、軽く化粧直しをした。


いつもなら、私の車の音に気付いて、外まで迎えに来てくれるまーくん。


でも、この日は…外に出て来てはくれなかった。


私は…最近、貰った合鍵で家の中に入った。


すると…


私の目に飛び込んできたのは…






まーくんが、見知らぬ女と抱き合っている光景だった。

No.74 09/05/25 14:02
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…淳子から連絡があったが、全て無視した。



その中のメールに…



【大輔くん…あずさじゃなきゃダメだって…】


という内容があった。


しかし…私にはどうする事もできない。



今さら…

大輔くんに戻る事もできない…



私は…その帰りに、まっすぐ家に帰らずまーくんの家へ向かっていた。



まーくんの顔を見たらきっと…淳子の話が忘れられると思ったから…

No.73 09/05/25 13:43
こころ ( ♀ z4wHh )

とにかく、私は…冷静になり泣いている淳子をなだめた。



淳子は、落ち着くと…

「ねぇーあず…大輔くんは、本当に浮気なんてしてないの!だから…お願い。もう一度、大輔くんに会って ちゃんと話をしてあげて!」


その言葉に私は…キレた。


「はっ?何言ってるの?裏切っておいて、勝手な事…言わないでよ!」


私は…人目を気にする事なく声を荒げた。

そして…店を出た。


車に乗り込むと…


自然と涙がこぼれた。

悔しくて…


悲しくて…

No.72 09/05/24 22:21
こころ ( ♀ z4wHh )

更に淳子は、泣きながら…話を続けた。


「…あず…本当…ごめんね…。」


私は…我に帰ると


「…そんな話…今頃されても…」


と、冷静な態度をとるのに必至だった。



゛私には…まーくんがいる゛


そう、何度も自分に言い聞かせたけど…


祐介が死んでしまって、その悲しみから救ってくれた大輔くんの存在は…


あまりにも大きかった。


今さら、そんな事に気付いても遅いのに…。

No.71 09/05/24 20:11
こころ ( ♀ z4wHh )

淳子は、そんな私をよそに話を続けた。



「それで…私…大輔くんとあずがうまくいかないように…アドレスを変えて…あずにメールをしたの!大輔くんの…彼女のふりをして…」



私は…頭の中が真っ白になった。



大輔くんとの事は…終わったと思っていたのに…


もう…関係ないはずなのに…


そこには…動揺している私がいた。

No.70 09/05/24 19:53
こころ ( ♀ z4wHh )

「私…あずに…悪い事しちゃった…」


そう言うと…淳子は、目にたくさん涙を浮かべた。



「何、訳のわからない事 言ってるの?」


すると…淳子の口から、思いもしない事をきかされた。



「大輔くんの事…なんだ…けど…」


「大輔くん?がどうしたの?」


「私…あずの事で…大輔くんから相談にのってたの!私…気付いたら…大輔くんの事…好きに…なってた…。」

その言葉に、私は…鼓動が激しく鳴った。

No.69 09/05/23 21:58
こころ ( ♀ z4wHh )

ファミレスに入ると…

「淳子…会わない間に、随分 変わったね!」


と…暗くなるような話題を避けた。



しかし…淳子は、うつむいたままだった。


私は…そんな淳子に訳を聞いた。


「電話で、謝ってたけど…どうしたの?なんか…やけに暗いし…何があったの?」


すると…淳子が重い口を開いた。

No.68 09/05/23 21:39
こころ ( ♀ z4wHh )

様子のおかしい淳子が気になって、私は急いで待ち合わせの場所に向かった。



その場所に着くまで、私は…


゛何で、謝ってたんだろう…゛


゛何があったんだろう゛

そう考えながら…



待ち合わせの場所に着くと…


淳子は、すでに来ていた。


相変わらず、うつむいたまま…


元気のない淳子が、車の中で 私が来るのを待っていた。


とにかく、私達はファミレスの中で話をする事にした。

No.67 09/05/23 16:20
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな事があって、ある日の事だった。



祐介のお葬式 以来、会っていなかった淳子から、電話が鳴った。

「もしもし…淳子?久し振りだね!」


「う…うん。久し振り。」


「なんか…元気ないけど…どうしたの?」


「…ご…めん…」



「ごめん…って何、謝ってるの?どうしたの?淳子?何か元気ないみたいだし…」



「本当…にごめん…なさい」



何回も謝ってくる、淳子に訳がわからず、私は…会う約束をして電話を切った。

No.66 09/05/23 16:09
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく無言が続いた。


私も無理に返事を聞く事はしなかった。


すると…


まーくんが口を開いた。


「俺…あずさが、その気になるまで、待ってるから…」



私は…

「…ありがとう…」


そう言うと、下を向いたまま…黙り込んだ。


大輔くんも、同じような事 言っていたけど…



まーくんは…どうなんだろう…。



そんな事を考えていたら、不安でいっぱいになった。

No.65 09/05/23 15:09
こころ ( ♀ z4wHh )

きっと…


私は、まーくんを試していた。


これで、離れて行ってしまうのか…


それとも…今 以上に、私や子供達を愛してくれるのか…




まーくんの返事を黙って待っていた。

No.64 09/05/23 14:59
こころ ( ♀ z4wHh )

その上で、まーくんは…


また…私に、プロポーズをしてきた。



私の目を見つめながら…


「あずさ…俺と…一緒になって欲しい。ずっと…俺のそばに居てくれないか?」



嬉しいのに…


私は…


「…ごめんね…やっぱり…今は無理だよ」


気持ち裏腹に、私はまーくんのプロポーズを断った。

No.63 09/05/22 10:57
こころ ( ♀ z4wHh )

なぜ…突然、佳奈が現われたのか…


そして…引き取りたいって言いだしたのか…


何で、私にプロポーズしたのか…



まーくんは、私の目をしっかりと見つめながら…



その問いに答えてくれた。


私の中の疑問が、ひとつひとつなくっていった。

No.62 09/05/22 10:41
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、まーくんに佳奈との出来事を聞いた。


佳奈のアパートで、二人の噛み合わない会話のやり取りを…


問詰めた。



まーくんは、華恋ちゃんを寝かすと…


私が納得するように、ひとつひとつ説明してくれた。

No.61 09/05/20 09:24
こころ ( ♀ z4wHh )

車に乗り込むと…


まーくんが…


「あずさ…ごめんな!」


「私こそ、何かごめんね…」


「あずさは、何も悪くないよ!それより…さっき、アイツに言った事って…本当?」



「えっ?何だっけ?あまりにも頭にきてたから…忘れちゃった」


「そっか…本当だったら嬉しいんだけどね」

そんな会話をしていると…まーくんの家に着いた。

No.60 09/05/18 15:01
こころ ( ♀ z4wHh )

「はっ?何よ…偉そうに。私は…この人と再婚する予定なんだけど…今まで、自分の子供を放っておいて、今さら母親ヅラしないでよ!私達…仲良くやってるんだから!良くこんな汚い部屋で生活できるわね」



「…」


佳奈は、黙り込んでしまった。


すると…別室から物音がした。


「ったく…うるせーなー。せっかくいい気持ちで寝てたのに!」

その人は…佳奈の再婚相手だった。


すると…佳奈は…


「帰って…もうここには来ないで!」


そう小声で話をすると…


佳奈は、別人のように…再婚相手といちゃいちゃしだした。


私達は、華恋ちゃんを連れて家を出た。



一体…佳奈は、何をしたかったのか…。

No.59 09/05/17 20:30
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらく…私達は、呆然としていたが、華恋ちゃんの言葉で我にかえった。


すると…まーくんが…


「華恋…お家に帰ろう!」


そう言うと、華恋ちゃんを抱き上げた。



それを見ていた、別れた奥さん(佳奈)は…

「ちょっと…辞めてよ!今日は、泊まっていいって言ったじゃない!」


と…反抗してきた。

「こんな汚い部屋に 華恋を置いておけないだろう!」


「ちょっと…話が違うじゃない!」

と、佳奈が言った。


私は…噛み合っていない二人の会話を黙って聞いていた。



すると…佳奈は、怒りの矛先を私に向けた。


「誰?貴女?何しに来たの?」



佳奈の偉そうな態度に、私はキレてしまった。

No.58 09/05/17 19:27
こころ ( ♀ z4wHh )

リビングに案内された私達は…言葉を失った。



それは…


足の踏み場もないくらいに散らかった部屋だった。



すると…華恋ちゃんが…


その散らかった部屋の隅っこに、ちょこんと座っていた。


「あっ!パパ」


状況を知らない華恋ちゃんは、ニコッとしながら…まーくんを見つめた。

No.57 09/05/17 19:17
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…私とまーくんは、華恋ちゃんを迎えに…まーくんの別れた奥さんの住むアパートに向かった。



まーくんの別れた奥さんのアパートは、車で10分位の近い場所にあった。



インターホンを押すと…まーくんの別れた奥さんが出てきた。


「何なの?」


玄関の戸を開けると、険しい顔でそう言うと…


「入って!」


中に入るように促した。


私も、まーくんの後に続いて玄関に入ると、別れた奥さんは…目を丸くした。

No.56 09/05/17 18:57
こころ ( ♀ z4wHh )

私が車に乗り込むと…

まーくんも助手席に乗り込んだ。


「帰るんだから、降りてよ!」


「…華恋…を…迎えに…行くから、あずさ…一緒に…行ってくれないかな?」


私は…返事に迷ったが、怒りが治まらないのもあって…


「わかった!」


と…言ってしまったのだ。

No.55 09/05/16 05:23
こころ ( ♀ z4wHh )

「そう言う問題じゃないよ!華恋ちゃんは、おもちゃじゃないよ!」


「そうだけど…俺は…あずさと今すぐにでも、結婚したいって思ってるよ!」



まーくんの言葉は、凄く嬉しかったけど…

この時は…


そんな言葉も、イライラが増すだけだった。

しばらくして私は、

「そういえば…華恋ちゃんは??」


「…実は…アイツが一晩だけ華恋を連れてくって…」


「はっ?連れてかせたの?まーくん…何やってるの?それじゃーまるで、引き取って下さいって言ってるようなもんじゃない!」



「そんなんじゃないよ!」


まーくんが、何か言いかけたが私は…


「まーくん、何を考えてるのかわからない!私…帰る」


そう言うと…まーくんの家を飛び出した。

No.54 09/05/15 18:49
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさ…俺と…結婚して下さい!」



突然の言葉に驚いた。

「け…結婚??まーくん、急にどうしたの?奥さんと何があったの?」


「アイツ…再婚するから華恋を引き取るって言ってて、相手の男も華恋を引き取りたいって言ってるって…俺は、散々 自分勝手な事したアイツには華恋を渡したくないんだよ」


「それは、よくわかるけど…その事と私達の結婚って話は別でしょ?」



「アイツ…俺が再婚するなら諦めるって…言うんだよ!」


「何それ?」


私は、自分勝手なまーくんの元の奥さんに腹が立った。

No.53 09/05/15 18:39
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんの家に着くと…


まーくんは、何も言わずに私に抱き付いてきた。


「まーくん、どうしたの?」



「…しばらく…このままで居させて…」


そして…私達は、しばらく無言で抱き合っていた。



しばらくして…落ち着いたのか、まーくんは、私の手を引いて家の中へと入った。


ソファーに腰を下ろすと…

ようやくまーくんが、口を開いた。

No.52 09/05/13 22:23
こころ ( ♀ z4wHh )

「あずさに会いたい」

電話越しのまーくんは、とても暗かった。

今までにないくらいに落ち込んでいるまーくんが、放っておけなかった。


私は…たまらず…


「今から、そっちに行くね!」


そう言うと電話を切った。


歩と優菜が、ぐっすり寝たのを確認すると…私は、まーくんの家へ向かった。

No.51 09/05/12 22:56
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんから連絡がくるのを待った。



゛別れた奥さんと何を話してるんだろう…゛

゛ヨリが戻ったら…どうしよう…゛


こんな事を考えながら、そして…時に電話をしようとしたり…


とにかく落ち着かなかった。



そして…


数時間後…

まーくんから連絡がきた。

No.50 09/05/12 16:36
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…

「何で?」


「アイツ…再婚するから…華恋を引き取りたいって…」


「えっ?何それ…そんなのひどいよ!」


「俺は…華恋を手放す事しないから、心配すんなよ!」


「でも…」


「帰ったら、また連絡するから…待っててな!」


そう言うと電話を切った。


その途端、急に不安が込み上げてきた。

No.49 09/05/12 13:59
こころ ( ♀ z4wHh )

付き合い出して、半年が過ぎた。


この頃から、私達はまーくんの家に泊まりに月に一度だけ行くようになった。


そんなある日…


思いもしない出来事が起きた。



いつものように、泊まりに行く用意をしている時だった。



私の携帯が鳴った。

「もしもし…まーくん」


「うん…」

「どうしたの?もう少ししたらそっちに行くね!」


「あずさ…ごめん…。今日は、会えない」

「えっ?な…んで?」

「…別れた嫁が…話あるって…」

No.48 09/05/11 20:17
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…私達は、週末は必ず一緒に過ごすようになった。


歩と優菜も、まーくんに大分 心を開いていった。


そして…華恋ちゃんも、私にとても懐いてくれるようになった。


このまま…幸せになれると思った。



この時は…。


しかし、そう簡単には…幸せになれなかった。

No.47 09/05/11 13:59
こころ ( ♀ z4wHh )

私とまーくんは、この日…何度もお互いを求め合った。



そして…


私とまーくんは、付き合い出した。


私達は、体も結ばれた事で更に仲が深まっていった。


そんな、ある日…。

まーくんは…


「あずさ…一緒に住まないか!」


私は…嬉しかったが…

「凄く嬉しいけど…今は、まだ…一緒には住めないよ!」


「何で?」


「…私…もう少し、貯金したいの!」


「それなら、一緒に住んでもできるじゃん!」


「そうだけど…もっと先でもいいでしょ?」

「…俺は…今すぐにでも一緒に住みたいんだよ!俺…あずさが…他の奴に取られたくないんだよ!」


そう言うと…私を押し倒した。


「ちょっと…辞めて…」


私の声が届いてないのか…行為を辞めなかった。


「まーくん…辞めて!私は…他の人の所になんて行かないから…」

すると…まーくんは…

「本当に?」

と…まるで子供のように私を見つめた。

「当たり前でしょ!一緒に幸せになるんでしょ!」


そう言うと…まーくんにキスをした。

No.46 09/05/10 23:14
こころ ( ♀ z4wHh )

更にまーくんは…話を続けた。


「あずさちゃん…俺と…先を考えて、付き合ってくれない?」


私は…その言葉に頷いていた。


すると…まーくんは

「えっ!?マジでいいの?」


今までにない笑顔を私に見せた。


そして…

また、私を抱き締めると…耳元で…


「みんなで、今度こそ…幸せになろう!」

私は…その言葉がたまらなく嬉しかった。

あまりの嬉しさに、私は…まーくんにキスをした。


まーくんは、一瞬 驚いたが…そんな私を強く抱き締めながら、今度はまーくんが私にキスをしてきた。


そして…

私とまーくんは、体を重ねた。

No.45 09/05/10 22:44
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…まーくんは、私をソファーに座らせてくれた。


私は…


「突然、ごめんね…二人で会いたいなんて…華恋ちゃんは?」


「実家にいるよ。それより…何があったの?」


「…」

私は…大輔くんの話をしたくなくて、無言のままだった。


しかし、まーくんは…そんな私を責める事なく、また…優しく私を抱き締めてくれた。

すると…まーくんが優しい口調で話はじめた。


「俺…あずさちゃんが好きだよ。もちろん…歩くんも優菜ちゃんも好きだよ。」


それは…思いもしない告白だった。

No.44 09/05/10 20:36
こころ ( ♀ z4wHh )

まーくんの家に着くと…

私の車に気付いたのか…まーくんが外に出てきてくれた。


「あずさちゃん…何かあったの?」


私は、無言のまま…まーくんに抱き付いた。

まーくんは、驚いていたけど…何も言わない私をそっと抱き締めてくれた。


私の目に涙が込み上げてきた。


しばらくすると…まーくんは…


「家に入ろう」


そう言うと…私の手を引いて、家の中へと連れてってくれた。

No.43 09/05/10 10:46
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、部屋の窓から大輔くんの車がなくなるを確認すると…


無意識に携帯を開いた。


そして…電話をかけた。


相手は…


まーくん。


「もしもし…」


「まーくん?」


「どうした?」


「まーくん…会いたい」


「どうしたんだよ?さっきまで会ってたじゃん??」


「二人だけで会いたい」


「わかったよ!じゃぁ~家においで!」


電話を切ると…私は、子供達を母親に頼んで、まーくんの家に向かった。

No.42 09/05/10 10:35
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、車庫に車を停めると…大輔くんに会わないように玄関に向かった。



急いで子供達の家の中に入れた時…


「あず…」


大輔くんが車から降りてきたのだ。


私は…


「何しに来たの?迷惑だから、家になんか来ないで!それに…電話とかメールも辞めて!」


すると…大輔くんは…

「何でだよ!一方的にシカトしてるのはそっちだろう?」


そんな大輔くんに私は…


「はっ?どれだけ女好きなの?馬鹿にするのもいい加減にしてよ!」


私は家の中に入ろうとした時…

大輔くんは…

「俺が他に女いる訳ないだろ!何でそんな事 言うんだよ!」


「いるから、彼女が私に電話してきたんでしょ?そうゆうのも、迷惑だから!どうぞ、彼女と仲良くして下さい」


それだけ言うと、家の中に入った。


大輔くんの顔を見たら、気持ちが揺らぐのかと思っていたけど…

そんな事はまったくなかった。

No.41 09/05/10 10:14
こころ ( ♀ z4wHh )

私達は…お互い子供を連れて遊ぶ事が増えていった。



しかし、大輔くんからの連絡はなくなる事はなかった。


そんなある日…


いつものように、まーくんの家から帰って来た時だった。


見た事のある車が家の前に停まっていた。


そう…その車は…

大輔くんの車だった。

No.40 09/05/07 08:28
こころ ( ♀ z4wHh )

日も暮れかけてきた頃…


「さて、帰ろう」


私がそう言うと…


華恋ちゃんが…


「まだ、遊びたい。」

悲しそうな表情で駄々をこねた。


「もう暗くなっちゃうから、今日は帰ろう!また、遊ぼう。」


渋々、頷くと車に乗り込んだ。



そして、私とまーくんは…この日を堺に更に仲が深まっていった。

No.39 09/05/07 08:14
こころ ( ♀ z4wHh )

公園に着くと…


しばらく5人で、ボールで遊んだり追いかけっこしたり…


そして…私とまーくんは、レジャーシートに腰をおろした。


子供達は、目の届く所で仲良く遊んでいた。

すると…まーくんは、
「華恋のあんな楽しそうな顔…久々に見たなぁー」


「それはないでしょー。」


「でも、休みの日に出掛けると家族連ればっか目につくんだよな!華恋もそうゆうの見ると、悲しい顔するんだよなー」


私も、同じだった。

そんな、まーくんに心が更に揺らいでいった。

No.38 09/05/06 12:33
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…約束の日…

私は、歩と優菜を連れてまーくんの家に向かった。


まーくんの家に着くと…まーくんが子供を連れて出てきた。


「名前…聞いてなかったよね?何て言う名前?」


すると…まーくんが
「華恋(カレン)だよ!」

と…教えてくれた。

私は、華恋ちゃんに
「華恋ちゃん、優菜ちゃんと遊んでくれるかな?」

すると…ニコッと笑って…

「いいよ!」

と言ってくれた。


そして、私達は公園へと向かった。

No.37 09/05/02 20:28
こころ ( ♀ z4wHh )

私は、言い訳をしている大輔くんが 本当にどうでも良くなった。


これで終わったと思った。


そんな事があっても、私とまーくんは、連絡を取り合っていた。


そして…子供達も一緒に遊ぶ事になった。

No.36 09/05/02 20:21
こころ ( ♀ z4wHh )

「もしもし…」


「あず…やっと出た」

「…」


「何で、最近…連絡してこないの?俺の事…何で避けてるの?」

「はっ?何で避けてる?わからないの?彼女がいるくせに、私の事 好きとか…よく言えるね!私の事…バカにしてるの?最低!」

私は…言いたい事を言うと電話を切った。

その後、着信が鳴ったけど…出る事はなかった。


その後、すぐにメールが届いた。

【俺…本当にあずだけだよ!あず以外に女なんていない】


そんなメールに私は…
【じゃー何で彼女から電話がかかってくるの?もう、いい加減にして!】


そのメールの後、また着信が鳴ったが 出なかった。

No.35 09/05/02 20:05
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…まーくんと再会した事で、気持ちが揺らいだ。


この日から、私達は毎日のようにメールや電話で、子供の話をしたりするようになった。

子供を大切に思うまーくんは、私にとってとても居心地が良かった。


そんな時だった。


大輔くんからの電話に出てしまったのだ。

No.34 09/04/29 20:18
こころ ( ♀ z4wHh )

それから数日後…。

私とまーくんは、食事に出掛けた。


食事といっても、ファミレスだけど…私達には十分だった。


私とまーくんは、色々な話をした。

リョウの話とか…

ケンジの事…

歩の事…

祐介と出会って、死んでしまった事…

優菜が生まれた事…

まーくんは、黙って聞いてくれた。

そして…まーくんも…
彼女の事…

その彼女が妊娠して、結婚したけど…浮気と育児放棄で離婚した事…
まーくんが、子供を引き取った事…など話てくれた。
私達は…時間を忘れて、話をした。

No.33 09/04/29 20:05
こころ ( ♀ z4wHh )

この時の私は、ショックを通り越し 大輔くんを避ける一方だった。



そんな、ある日…。


偶然にもまーくんに会った。

(まーくんは、以前 付き合っていたリョウの友達。)


「あ…ず…さちゃん?だよね?」



「まーくん??」


「久し振り…めっちゃ懐かしいー」


私とまーくんは、しばらくたわいもない話をすると…まーくんは、
「今度、ゆっくり飯でも食いに行こうよ!」
私も…

「うん。行こう!」


そう言うと…お互い携帯番号を交換して 家に帰った。

No.32 09/04/25 10:05
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな事があってから、数日後の事だった。


いつものように、大輔くんから携帯が鳴った。


私は…もちろん、電話に出なかった。



すると…すぐにメールが届いた。


【あず…最近、何でメールしても返事くれないの?電話も出ねーし!俺の事…避けてない?】



私は、この内容に腹が立った。



そして、私は…返事を送った。


【私にメールなんかしたら、彼女に怒られるよ!彼女ができたなら、早く言ってくれれば良かったのに…】



その後、すぐに私の携帯が鳴った。



【はっ?彼女?俺の彼女はあずだよ!】


大輔くんのメールは、信じる事が出来なかった。


こうして、私達は…少しづつすれ違っていった。

No.31 09/04/25 09:46
こころ ( ♀ z4wHh )

私…


大輔くんの事…好きになってたんだ…


彼女からのメールで、やっと…その事に気付いた。


でも…もう遅かったかな。


大輔くんのメールは、嬉しいけど…彼女がいると思うと、私の気持ちはどんどんと遠ざかるばかりだった。

No.30 09/04/24 23:02
こころ ( ♀ z4wHh )

しかし…私は…電話に出なかった。


何故なら…


大輔くんの彼女らしき人からのメールが気になったのと…



その事で、私は…やっと…自分の気持ちに気付いてしまったから…


携帯が鳴りやむと、今度はメールが届いた。


【あず、寝ちゃったの?少しでいいから、声 聞きたかったなぁー】


いつもと変わらない内容だった。

No.29 09/04/24 22:50
こころ ( ♀ z4wHh )

我にかえると…


更に何通かのメールが届いていた。


【電話とか、メールとかしないで!】


【大輔も、ウザいって言ってるんだから。私達の仲を邪魔しないでよ!】


こんなメールが送られていた。



私は…頭の中がさらに混乱してきた。


゛何で?゛


゛大輔くんに彼女?゛

゛私の事を好きって言うのは…嘘だったの?゛



そんな事を考えていると…


また…携帯が鳴った。

着信相手は…大輔くんだった。

No.28 09/04/24 20:20
こころ ( ♀ z4wHh )

その日の夜の事だった。


私は…大輔くんにこの話をしようと携帯を握り締めた。



その時…


私の携帯が鳴った。

大輔くんからのメールだと思い携帯を開いた。


しかし、メールの相手は見知らぬ人からだった。


本文を読んで、私は目の前が真っ暗になった。


その内容は…


【人の男に、手 出してんじゃないわよ!】

私は…


訳がわからなかった。

気付いたら、その人にメールを返信していた。


【メールを送る相手、間違えてますよ!】

すると…返事はすぐにきた。


【はっ?あなた、あずさって名前でしょ?大輔は、私の彼氏ですけど…】


私は、しばらく放心状態になった。

No.27 09/04/24 13:49
こころ ( ♀ z4wHh )

それは、突然の事だった。



私は、仕事が休みだった為、子供達と公園に遊びに出掛けていた。


しかし、公園を見渡すと…家族連れで賑わっていた。


最初は、楽しく遊んでいた歩も優菜も 段々と暗い表情になった。

私は…

「歩…優菜…どうしたの?疲れちゃったのかな?」

そう聞くと…歩が…

「パ…パと遊びたい…祐ちゃんとボールで遊びたい!」


と…急に泣き出した。

私は…歩をギュッと抱き締めると…


「ごめんね…歩。」


その言葉しか言えなかった。


私ですら、家族連れの人達を羨ましそうに見つめていたから…


歩と優菜は、それ以上に羨ましかったんだと…私は思った。

No.26 09/04/23 22:57
こころ ( ♀ z4wHh )

それから…数週間が立った。


私は、あの日から大輔くんを避けていた。

メールも電話も会う事も…

私からする事はなかった。


しかし…大輔くんは、毎日のようにメールや電話をしてくれていた。


何で私なのか…
こんな私のどこがいいのか…


そんな事を考えていた。


このまま…私が連絡しなければ、きっと いい人に出会えるはず…
子持ちの私より、もっといい人が現われる。

そう思った。



この時は…


けど…ある出来事をきっかに、私の気持ちが大きく変わろうとは…思いもしなかった。

No.25 09/04/22 22:33
こころ ( ♀ z4wHh )

そんな私を、大輔くんはそっと抱き締めてくれた。



「あず…本当にごめん…俺…もうあんな事しないから…あずが、ちゃんと俺に向いてくれるまで待ってるから」


私は…返事をする事もなく、ひたすら泣き続けた。


そして…

「ごめんね…私…今日は、もう帰るから…」

「そっか…じゃぁー家まで送るよ!」



大輔くんは、私を車まで手を引っ張ってくれた。


帰りの車の中は、お互い話をする事なく黙ったままだった。



この時は、いくら優しくされても、私の心には響く事はなかった。

No.24 09/04/22 06:02
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…後ろを振り向いた。



そこに立っていたのは…大輔くんだった。

私は…

「何で?ここにいるの?」


そう訪ねると…


「何となく…。でも、結構 探したんだぞ」

「…ごめん」


そう言うと…また泣き崩れた。

No.23 09/04/20 22:14
こころ ( ♀ z4wHh )

゛祐介…私…前に進んでるつもりなんだけど…進んでないのかな゛


返事が返ってこない墓石をずっと見つめていた。


そして…私、さらに祐介に問いかけた。


゛私…どうしたらいいかわからないよ…゛



すると…


私の背後から…


「あ…ず…?」


私を呼ぶ声がした。

No.22 09/04/19 22:40
こころ ( ♀ z4wHh )

✨✨読んでくださってる皆様へ✨✨


私の小説(実話)を読んでくださってありがとうございます🙇


今回は、スレ主のみの書き込みにしましたので、御意見、感想は
『私、幸せになります✨』の意見・感想版にお願い致します🙇


中傷、批判はご遠慮下さい😔


たくさんの応援🇯レスを頂けると嬉しいので、どうかよろしくお願いします🙇


こころ👸より🎵

No.21 09/04/19 22:30
こころ ( ♀ z4wHh )

おもいっきり泣いた私は…


祐介のお墓に寄る事にした。


まだ、祐介の家を出て半年しか過ぎていないのに とても懐しく感じた。


お墓に着くと…

私は、墓石を綺麗にして お花とお線香をあげた。

手を合わせると、目を瞑って祐介に問いかけた。

No.20 09/04/18 23:21
こころ ( ♀ z4wHh )

落ち着いた頃…


私は、携帯を見た。


着信履歴が、大輔くんでいっぱいになっていた。


そして…メールもたくさん入っていた。


【あず…ごめん。俺ひどい事した。どこにいるの?お願いだから、連絡して】


こんな内容のメールが何通も入っていた。


でも、私は…


【私こそ、ごめんね!今日は、このまま帰る。本当にごめんね】


そうメールを送った。

すぐに着信が鳴ったけど…電話に出なかった。

No.19 09/04/18 23:10
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…泣きながら…

祐介に語りかけた。

゛祐介…何で死んじゃったの?私を置いて…何で…゛


この時、何故か私は…祐介にこんな事を語りかけていた。



いくら泣いても、祐介は私の所に来てくれないのに…。


前向きに生きて行こうと決意したのに…


全然、前向きになんてなっていなかった。

No.18 09/04/18 21:01
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…泣きながら見知らぬ所を歩いていた。

大輔くんは…私を追い掛けては来なかった。


しばらく歩いていると…私の携帯が鳴った。

大輔くんだった。


しかし…私は…電話に出なかった。


ただ…歩き続けた。

その時…


私の目の前に、懐かしい風景が飛び込んできた。



それは…祐介とはじめて会った公園だった。

私は…祐介を思い出して、また泣き崩れた。

人目を気にする事なく、ひたすら泣いた。

No.17 09/04/18 12:52
こころ ( ♀ z4wHh )

しかし…私は…抵抗していた。


すると…大輔くんは…

「何で?そんなに祐介がいいんだよ!何で俺じゃないの?」

声を荒立てた。


私は…涙が溢れ出してきた。


「俺と付き合うって、言った割に 祐介の名前を呼ぶし、それに…何だよ…首にしてるやつ…まだ未練たらたらじゃん?」



私は…祐介から貰った指輪をネックレスにして御守り代わりにしていた。


確かに…大輔くんと付き合う事にしてもずっとはずす事が出来なかった。


大輔くんは…それでも私を無理矢理 抱こうとしていたが、私は必至に抵抗をした。


「辞めてよ!こんなの嫌!」

そう言うと、私は部屋を飛び出した。

No.16 09/04/18 12:38
こころ ( ♀ z4wHh )

大輔くんの部屋は、あまり家具がなく 殺風景だった。


その上、とても綺麗な部屋だった。



まるで…女が出入りしているかのように。

思わず私は…

「部屋、綺麗だね!なんか…以外。」


「…あったり前だろ!」


そして…私達は、ソファーに腰を下ろすとキスをした。



この日のキスは、とても激しくて 私は…思わず、顔を離した。

すると、また…キスをしてきた。


大輔くんは、私を押し倒した。

No.15 09/04/18 12:27
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…ただ下を向いたままだった。



大輔くんもまた、口を開く事はなかった。


どのくらい走ったのか、大輔くんは…車を停めた。


そして…

「ここ…俺のアパート。」

そう言うと車を降りた。

私も後に続いて車を降りた。


そして…大輔くんの部屋に入った。

No.14 09/04/18 10:04
こころ ( ♀ z4wHh )

そんなある日…


月に一度は、二人のデートをする日を決めていた。


この日は、二人のデートの日だった。


約束の場所に向かい、大輔くんの車に乗り込んだ。



大輔くんが車を走らせた。


その時…私は…

「ねぇー祐…あっ…大輔くん今日、どこに行く?」


また、祐介の名前を口にしていた。


しかし、大輔くんは…無言で車を走らせた。

いつもなら、『気にすんなよ!』って言ってくれるのに、この日はただ無言だった。

No.13 09/04/18 09:56
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…大輔くんと付き合う事にした。


とは言っても、友達以上恋人未満の関係だった。


だから、キスはしても体を求め合うという事もなかった。



しかし、私は…気付かないうちに大輔くんを゛祐゛と呼んだしまっていた。


本当に無意識で…。


隣りにいるのは、大輔くんなのに…。



私は…全然、前に進めてなかった。

No.12 09/04/17 23:14
こころ ( ♀ z4wHh )

私は…ファーストキスをした時のように、なんだかとても恥ずかしかった。



けど…

大輔くんは、そんな私を見つめると…また、キスをした。


そして…私の耳元で…
「俺が、祐介の分まで…幸せにするから」


その言葉に、やっと治まりかけた涙がまた溢れ出した。



今度こそ…幸せになれると、この時は思った。


それなのに…


どうして、うまくいかないんだろう…



私に、悲劇が降りかかろうとしているなんて…。


思いもしなかった。

No.11 09/04/17 18:55
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…私は…

「私は…子供いるんだよ…」


「知ってるよ!」


「私は…私が、子供達にヤキモチ妬くぐらい…子供達を可愛がってくれないと嫌だよ!」

「大事にするよ!あずも子供達も!」


「…絶対?」


「うん…祐介に誓って、大事にする!」


そう言うと…大輔くんは、私にキスをした。

No.10 09/04/17 18:34
こころ ( ♀ z4wHh )

そして…また、優しい口調で話はじめた。

「そんな事…言うなよ!俺…待ってるって言っただろ!」


「で…でも…」


「俺は、あずが好きだよ!今でも…ってか…これからもだな!めっちゃ好きなんだよ!こんなに、人を好きになったのはじめてかも。」


大輔くんの言葉に私は…

また…涙が溢れた。


゛祐介…私は…前に進んでもいいかな…゛

No.9 09/04/17 18:21
こころ ( ♀ z4wHh )

急に泣き出した私を見て、大輔くんは…


「何だよーどうした?何 泣いてんだよぉー」

優しい口調で聞いてきた。


私は…

「…ご…ご…めんね…」


そう言うのがやっとだった。


しかし、大輔くんはそんな私を見て…


頭をポンと撫でてくれた。


「私…ずっと…大輔くんを…待たせてるんだよね…ご…めん…ね。それなのに…私…」

そう言いかけた時…

大輔くんは、私をギュッと抱き締めた。

No.8 09/04/17 17:07
こころ ( ♀ z4wHh )

本当に…大輔くんは、こんな私を待っててくれたんだ。


長い間…


ずっと…


大輔くんは、そんな私をよそに話はじめた。

「どうしたの??急に黙りこんで。」


そう言うと…私の顔を覗き込んだ。


大輔くんの顔を見たら、涙が溢れ出した。

No.7 09/04/16 22:10
こころ ( ♀ z4wHh )

久々に見る大輔くんにドキッとした。


大輔くんは…


「よっ!久し振り。元気だったか?」


相変わらず、無邪気な笑顔で 私に声を掛けてきた。


私は…


「久し振り…だね!私も歩も優菜も元気だよ!大輔くんは、元気だった?」


すると…大輔くんは…

「俺は…元気じゃなかった。」


「具合でも悪かったの?」


「そうじゃねーよ!あずにもう会えないんじゃないかと思って…」

「…」

私は、返す言葉を失った。


しかし…そんな言葉に、私の胸がキュンとなった。

No.6 09/04/16 18:51
こころ ( ♀ z4wHh )

約束の日がきた。


朝から変に緊張していた。


歩と優菜をお母さんにお願いして、私は約束の場所へと向かった。


その道中、私の緊張は増すばかりだった。


約束の場所に着くと、ほぼ同時に大輔くんも着いた。


大輔くんの車を見て、緊張は、ピークに達した。

No.5 09/04/16 18:38
こころ ( ♀ z4wHh )

それから、しばらく淳子のお説教を聞くと電話を切った。



私は、淳子に言われた事を思い出していた。

゛ずっと待ってくれていた゛


゛もう待ってくれない゛


この言葉だけがグルグルと頭をよぎった。


そして…私は、悩みに悩んで 大輔くんに会う事にした。

No.4 09/04/16 18:29
こころ ( ♀ z4wHh )

しばらくコールを鳴らした。


すると…淳子は電話に出た。

「もしもし…」


「淳子…?あずさだけど…」


「うん…どうしたの?久し振りだね!」


「そうだね。あのさぁー聞いて欲しい事あるんだけど…」


「なぁーに?」


「大輔くんの事なんだけど…」


「ついに付き合う事にしたの?」


「違うけど、会いたいって言われて…」


「会ってあげたら?何でそんなに迷う必要があるの?今まで大輔くんは、あずの事待っててくれたんだよ!ここで会わないと、もう待ってくれないと思うよ!」



淳子の言葉は、重みのある言葉だった。


そんな、淳子の言葉にはっとした。

No.3 09/04/14 22:05
こころ ( ♀ z4wHh )

ある日…


大輔くんからメールで、゛今度、会えないかな?゛


と…誘いのメールがきた。


私は…迷った。


会うべきなのか…


また…今度にするか…


気づくと、私は、友達の淳子に電話をしていた。

No.2 09/04/11 23:20
こころ ( ♀ z4wHh )

その理由は…


まだ、祐介を過去の人と思えなかった。


それと…

大輔くんには、申し訳ないけど…それどころじゃなかったのも事実だったから。



しかし…大輔くんは、そんな私にいつも゛焦らなくていいから。俺は、ずっと待ってるから゛そんな言葉を言ってくれていた。



しかし…この先に待っていたのは、すれ違いだった。

No.1 09/04/11 21:00
こころ ( ♀ z4wHh )

私達は…祐介の家から、自分の家へ帰ってから 半年が過ぎようとしていた。



その間に…

歩が一年生になった。
そして…私も、新しい仕事をみつけた。


優菜も保育園に入り、こっちの生活にも慣れはじめてきていた。


私を『好き』と言ってくれていた大輔くんは…


あれから…毎日、電話やメールをくれるようになっていた。



しかし…この時の私は、大輔くんの気持ちに答える事がどうしても出来なかった。

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