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続・ブルームーンストーン

No.26 18/11/04 11:05
自由人
あ+あ-

「ほら焼けた。」

大ちゃんが焼けたお肉を皿に入れてくれた。

「ありがとう。
うわっ!美味しい!」

「でしょ?ここの焼肉屋安くて美味しいんだ。」

喜んで頬張る私を大ちゃんがニコニコと見守る。

大ちゃんオススメの焼肉屋。

そういえば私達って何かといえば焼肉食べてたよね。

で、大ちゃんがやっぱりこうやってマメに焼いてくれて、私はただ食べるだけで。

昔に戻ったみたいだな。
少し心が和んだ。

「さてと、ではこれからの事なんだけど。
とりあえず朝礼や終礼で今後の店の方針について話をしたいからミューズもフォロー頼むね。」

……

何の前振りもなく仕事の話かよ。

いきなり現実に戻ったみたいだな。
少し心が荒んだぜおい。

「う、うん、わかった。
フォローってどうすれば良いかまだわからないけど…
私にできる事って何かあるかな。」

「副店長は店長の女房役だろ?
俺が皆をとにかく引っ張るから、細々した事やその他雑用的な事を頼む。」

妻か!

あ、女房役か…

「わかった。なるべくフォローできるように頑張る。」

頷く私の唇の端に大ちゃんの人差し指がそっと触れる。

えっ?

「タレついてる。お子様かよ。」

大ちゃんは笑いながらその人差し指を軽く舐めた。

あっ…
胸がドキーンとなった。

「うん?なに?」

大ちゃんは平気な顔で不思議そうに聞き返してくる。

「あ、いやっ、なんでもないよ。
それよりも、とりあえず明日は土曜日だからパートさん以外は揃うね。」

「そうだな。パートさん達には俺が個別で話をしていくから問題ない。
ミューズは主にバイト達への指導を頼む。」

「わかりました。」

私は大ちゃんの恋のパートナーにはなれなかった。
だから仕事のパートナーとしては何としてもその役割を果たしたかった。

「うん、頼む。」

大ちゃんがニッと笑うと私の方に拳を突き出してきた。

「うん!」

私はその拳に自分の拳を軽く当てる。

こうして、私と大ちゃんは店長と副店長として新たな関係のスタートを切った。

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