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ウルトラ八兄弟サーガ

No.10 18/02/16 06:03
作家
あ+あ-

次郎たちが向かったのは夢ヶ丘高校にあるとある一室。
「遅いなあいつら」
「先輩すみません」
遅いぞ、と言ったのは来年度には夢未来科学センター大学部に入ることが決まっているホシノ・イサム。
まだ若いが十代の学生たちのなかでは特に科学分野や才気に溢れながら少年らしい輝きある瞳ある。次郎たちにくらべ歳の開きはややある。
そう彼こそは『ウルトラマン』に登場したホシノ少年の成長した姿である。
「まったく誰がいつもお前たちの勉強を見てるんだ」
「すみません」
「僕は見てもらったおぼえないけど」
三人のなかで健一は比較的勉強はできるが、次郎やダンは何かとホシノにお世話になっている。
「今日は勉強じゃないから堅苦しいのはやめましょうよ」
ダンが肩をすくめ場をなごませるとホシノは言う。
「わかったよ」
ホシノは今回はある実験をするという。手にしたのはF-15戦闘機を模したラジコン模型。
「F-15Uの実戦配備は進んでるらしいが、これはある筋からの機密情報だからな」
「わかってますよ」
ホシノは実はハヤタとはいまも親交があり時々かつての戦いのことや現在地球を脅かす星人がいないかなどをメールなどで情報交換していた。時にはアラシやイデなど他の部署に転属になった者たちとも付き合いは続いていた。
F-15Uの開発には非公式ながらホシノは関わりあった。U=ウルトラマン、ウルトラマンの意味を持つと同時にアルティメットの意味を兼ねている。通常は従来のジェット推進だが、内部には重力制御機構を組み込みかつて科学特捜隊からMACまでの防衛チームに組み込まれたエンジン部を改良開発したものだ。
訓練中にオオヤマはこの重力制御機構を使おうと試みたが失敗に終わった。使い方しだいではUFOのように動くことができるらしいがまだ未知数なのだ。
「僕だってまだ扱えないんだから」
小型のラジコン模型のF-15Uは室内で宙に浮く。がふらふらしている。
「だけど実験はしてるんだろう」
「なかなか腕のあるパイロットが防衛軍にいないのさ」
「そうだけど」
次郎は郷を、ダンは北斗を、健一は光太郎を思いホシノも密かにハヤタを思うがハヤタはすでに参謀の地位にあり実戦に出れる立場ではない。
模型のF-15Uはエンジン内部の推進機構で室内を旋回する。
翼はかつての少年たちの希望なのだ。

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