注目の話題
低収入だけど優しくて暴力(DV)をしない旦那ならいい?
私が悪いのですが、新入社員に腹が立ちます。
私の人生観、おかしいですか?(長いです)

ウルトラ八兄弟サーガ

レス15 HIT数 1661 あ+ あ-

作家
18/02/22 15:35(更新日時)

物語

最後の円盤生物ブラックエンドを倒し地球を新たな故郷したウルトラマンレオことおおとりゲン。そして放浪の旅に出たウルトラマンタロウこと東光太郎。
ふたりのウルトラマンが地球人に帰化したなか闇の帝王ジェダが更なる侵略のために覚醒の時が近づき地球に闇が迫る!
M78星雲のゾフィー、ウルトラマン、セブン、ジャック、Aに危機が迫り宇宙を旅するアストラもまたM78星雲と地球の危機を知る!!

本物語は『ウルトラマンメビウス』とは繋がらない異なるもうひとつのウルトラ兄弟たちの物語である。
あらかじめご了承ください。

No.2594905 18/01/29 13:56(スレ作成日時)

投稿制限
スレ作成ユーザーのみ投稿可
投稿順
新着順
主のみ
付箋

No.1 18/01/29 19:30
作家0 

ここは遠い遠い銀河の深淵、闇の中の闇。ブラックホールを彷彿させるほどの暗く深い闇。
だがその闇の穴は長い時を経てかつて封印された者がいた。
名をジェダ。
かつてM78星雲のウルトラ戦士と共に戦ったアンドロテクターを身に纏ったアンドロ戦士たちと戦い封印された暗黒かつ闇の帝王たる存在。
長い時を経て円のさらに奥に彼は封印されていたが封印にほころびが生じた……。
バルタン星人、ガッツ星人、ナックル星人、ヒッポリト星人、ヤプール、テンペラー星人、ババルウ星人たち幾多の怪獣や星人たちがウルトラ戦士や彼等の故郷M78星雲そして地球、星々を舞台に戦ったが敗れた……。
怪獣や星人たちの深く暗い怨念がジェダを封印した闇に亀裂をもたらした。ビシッ!
闇の空間が破れる音が底からする唸り声のような咆哮呻きと共に闇は少しずつやがて大きき叫びと共に砕けた!
グアアアア!!
…………。
闇は砕け静寂から現れたのはかつての暗黒帝王ジェダ……。
彼はそれを察した。
太陽系第三惑星青き星地球……。
かつてのM78星雲に似た青く輝く星。
彼は見た。
ベムラーやワイアール星人たちなど幾多の怪獣や星人たちがこの星で光の戦士たちに敗れたのを。
…………!
ウルトラ戦士の光り。
青き星地球にふたつの輝きをちいさいながら大きい形を見つけた。
しかも彼らはどういうわけかその星の人間地球人を名乗り光りの戦士になることはできないらしい。
不気味に笑うジェダ。
M78星雲光の国はいつでも襲える……。
だが多くの星人や怪獣たちを葬り去った怨みは消えぬ。
バルタンよ!ガッツよ!ナックル!ヤプール!ヒッポリトにテンペラー!ババルウよ!
見るがいい!
我が暗黒帝王たる我が貴様らが果たせなかった野望を叶えてやる!!
ジェダは深い闇に溶け込み誰よりも黒く闇に染まった指を地球に向け複数の個体を青き星地球に放った……。
さあ、破壊するがよい。不気味な笑いが宇宙に伝わる……。
だが地球人となった東光太郎、おおとりゲンには伝わらなかった……。
彼らは地球人としてその生をまっとうし生きているから……。
わずかにその声を聞いた者がいた。
伝説の超人ウルトラマンキングであった。
ジェダ……!
しかし彼はいまは動けない。彼は自ら感じたことを光の国の者に思念を飛ばすだけだった……。

No.2 18/01/30 14:45
作家 

ここはM78星雲光の国。プラズマスパークの輝きが今日も夢に出てくるような明るさを持ち未来都市の存在を放つ。
ここはウルトラマンたちがいる星であり国であり街があり学校や病院があり未来を担う若きウルトラ戦士たちが日々鍛練や訓練をしたり学校ではまだ若い子どもたちが宇宙や他惑星の勉強をしている。
「タロウやレオがいなくなってから寂しくなったな……」
呟いたのは宇宙警備隊隊長のゾフィー。
かつてウルトラマンがゼットンとの戦いで地球で絶命した際に地球を訪れ“彼”とハヤタのためにふたつの命を持ちその後はエースが地球防衛の任になった時やタロウがその後任されたおりに地球に常駐することはないが弟たちを助けていた。
だが警備隊隊長であるにもバードン戦では絶命しまたババルウ星人が変身した偽アストラの奸計に嵌まりレオを皮肉にも傷つけてしまった失態もある。
これらは彼の胸中のなかで痛い心の傷になっていた。
兄さんと呼ぶ初代ウルトラマン、防衛チームMAC全滅後にウルトラの母に救われたモロボシ・ダンことウルトラセブン、初代ウルトラマンに似たジャック、孤児ではあるが彼を兄と慕うエースの四人がパトロールに戻ってきた。
「異常はない」
「はい、円盤生物や怪獣たちもみえません」
「ああ、だがタロウやレオが地球人として暮らす地球に異常はないか」
「あるわけないだろうセブン兄さん。もう地球を狙う者はいないはず」
「ああ、オレはレオに悪いことをしたとあの時は悔やんだ。いまは彼が平和に地球にいることを願うだけだ」
ウルトラマンはかつてハヤタに憑依した過去がありセブンはダンという人間に変身しジャックやエースはいまや郷秀樹、北斗星司と意識が一体化していた。
……ゾフィーよ。
「この声は」
「兄さん。どうしました?」
待てと弟たちを制するゾフィー。その脳裏には伝説の長老ウルトラマンキングの声が伝わる。
ゾフィーよ。地球に危機が迫っている……。
「地球に危機が」
彼の呟きに四人は耳を疑う。
「馬鹿な」
「MACを全滅させただけでは飽きたらないのか」
「ドロボンやアシュランみたいな奴がまだいるのか」
「ヤプールか」
「わからない。だがウルトラマンキング、彼が偽りを伝えることはないはずだ」
だがいま地球に派遣する戦士はまだいない。
彼は悩んだがウルトラの父に報告した。

No.3 18/01/30 20:20
作家 

「ゾフィーなんだ」
ウルトラホーンを持つウルトラの父、かつてエンペラ星人が光の国を狙いその際にウルトラの母となる女性と共にこの国を守り彼は大隊長そしてウルトラの母は銀十字軍を担っていた。
「他の星系に異常はないか」
「ええ、ですが」
「なんだ」
マントを翻しウルトラの父はたずねた。ゾフィーほどの戦士が悩むのはよほどのことだが彼が苦悩しているとウルトラマンたちや他の戦士たちにも影響を与えることを察した。
暫しし彼は口を開いた。
「地球が狙われています」
「地球が?」
威厳を保ちながらも地球には放浪の旅に出た光太郎、彼の内には彼らの息子タロウもまたおりすでに一体化しているであろうがウルトラバッヂはすでにない。
母も現れ手にはバッヂが輝いていた。
「あの子は一人立ちしたのです」
彼女の表情には母としての安堵と憂いがあるがすでに一人立ちした息子を再び戦地へ赴かせるのか。だがすでに地球を狙う者はいないとたかを括った我々の落ち度か。
「ゾフィー、その情報提供者は」
「ウルトラマンキング。彼が私にテレパシーを」
「うむ……」
その言葉は信じるに値した。かつてババルウ星人がウルトラキーを奪い彼らが奔走してたにも関わらずキングはアストラに化けたババルウ星人を一瞬で看破した。
む……、父はテレパシーでキングに交信を試みたがなぜか答えがない。
「次に派遣する候補はいるか」
「いないわけではありませんが彼はまだ若すぎます」
ゾフィーが伝えたのはこの当時さらに若すぎたウルトラマン80であった。
「派遣するには早いのだな」
父が苦渋の表情をしているとウルトラマンたち四人が現れた。
「私たちいずれかを地球に派遣してもらえないでしょうか」
「父よ。お願いします」
「我々で話し合いました結果です」
「頼みます」
だが父は迷っていた。特にセブンは一度目は恒点観測員として二度目は地球防衛の任として命じながら二度目にいたっては変身能力を失ったのだ。あのような苦しみを再び見ることは耐えられない。
「ダメだ。いまは地球は地球人の手で守るべきかもしれん」
かつてムラマツキャップ、キリヤマ隊長が口にした言葉を彼は繰り返した。戦士たちを派遣すれば地球は守られるかもしれない。
だがセブンの二度の悲劇、またレオ兄弟に疑いをかけた自分たちの過ちもた重荷だった。

No.4 18/01/31 17:26
作家 

その頃地球では防衛チームMACが全滅し約三年ほどの月日が流れようとするなか防衛軍には若きパイロット、オペレーター、分析官などが若い芽をが出ようとしていた。
極東にあるとある防衛軍基地のひとつ。
『オオヤマ無茶をするな!』
基地の上をいく五機ほどの編隊からF-15ウルティメイト、通称F-15Uと呼ばれる機体のひとつに管制オペレーターから声が飛んだ。
「セオリー通りに飛ぶだけがパイロットではありません!」
F-15Uはかつて防衛軍TACが発足する以前にMAT解散後にわずかに防衛軍に配備されるはずだったが機体に難ありとされ現時点でも扱えるパイロットおよび整備士も限られる希少な機体である。
オオヤマと呼ばれる若いパイロットは高空を目指さんばかりに急上昇をしていくまるで太陽に届かんとするばかりの勢いだ。
「よかろう。オオヤマ貴様がその気なら私が相手になろう!」
『隊長が!?』
だが後に残った四機から一機だけ赤くマーキングされたF-15Uが隼のように飛び出してきた!
『ふたりとも勝手なことはやめるんだ』
「うむ、若いパイロットたちは育っているようだな」
参謀、と若いオペレーターは振り返る。残った三機の編隊は若いオペレーターの指示に従いまだ少し残ってた訓練時間が早々と終わったことに愚痴をしていた。
「オオヤマのやつ勝手をしやがって」
「ボクらの時間でもあるのに」
「早く終わったけど飯まで時間あるしな」
彼らもまた隊長のもとで訓練し未来の防衛チームを担うパイロットとされる者でありオオヤマもそのひとりだ。
彼は高空で愛機の背後に迫る赤いマーキングの隊長機が迫るのを感じた。
『どうした!オオヤマケツについてるぜ』
「くそ……なんの」
きりもみ旋回。だが隊長機は離れない。
『セオリー通りじゃないか!空戦でセオリーを守ってたらバードンのイチコロだぜ』
バードン。火山怪鳥の異名を持ちウルトラマンタロウ、ゾフィーふたりのウルトラ戦士の命を奪い当時マンモス団地の住人を補食し怪鳥の名は伊達ではない。
『おらおら!オレを引き離すか撃墜させてみろ。ヒョッコが』
ぐっとF-15Uの性能を引き出すためにレバーを引くが赤い隊長機はなかなか離れない。赤い機体が怪鳥を思わせる。
オオヤマはふと思い付く。再び高空に向かうかと急上昇したかと思えばエンジンを止めた!

No.5 18/02/02 06:05
作家 

バカな真似はやめろ!
隊長や管制オペレーター、同僚の隊員たちが口々に叫ぶ!
隊員機はオオヤマ機を追い越したことに気づき慌てた!
「いまだ!」
オオヤマ機が再び機体を動かし隊長機を照準に合わせた時だった。
カチッ、と音がした時だ。機体が爆発四散した。あっけないほどに。
「オオヤマっ!?」
しばらく爆発の煙が空中を漂い機体の残骸がバラバラと青い空に散る。誰もがと思った時だ。
煙の上空数十メートルほどにパラシュートの色が見えた。
「野郎。地上に着いたら叩きのめしてやる」
「アイツめ」
「命あっての物種」
「腹減った」
隊長や隊員たちは口々に言い管制オペレーターたちは安堵した。
参謀はふと思う。
光の戦士ウルトラマンたちがレオ兄弟を最後に消えてから三年。
古代の神話にあるという。光の戦士になれる者は命懸けで戦う者たちに力を貸すという。またある者は命を懸け命の灯火を無くした若者に光の戦士は憑依するともいう。
かつて防衛チームMATの郷秀樹、TACの北斗星司このふたりはウルトラマンだったのではという憶測、記録などが防衛軍にわずかに残る。
参謀の名はハヤタ・シン。
かつてウルトラマンに助けられウルトラマンと共に地球を守ったが最後の戦いに宇宙恐竜ゼットンに敗れ命を落とした。
しかしゾフィーが持ってきたふたつの命により再び生を得るがかつての戦いの記憶を失う。
科学特捜隊解散後は地球防衛軍に属し各部署を転属しいまは地球防衛の任の一端を任されている。
隊長やオオヤマなどはその担い手になるであろう。
「オオヤマ無茶しやがって」
「イケると思ったけど」
「バカ野郎!F-15Uは試験機だぞ。いくらかかってると思うんだ」
「パイロットの命も大事では?」
ゴツン!と拳骨をかまし腕立て伏せをみっちりと航空機場五十周と彼は罰を受ける姿があった。
オオヤマが訓練を終えたのは夕方近くだった。
やれやれご苦労なこったな。
彼を見守る整備士たちは苦笑混じりながらこれで機体を壊されたのは三機ほどだったか。
はあはあ、肩で息をするオオヤマの頭上に星がちいさく薄く闇に見えた。
あれはなんだ?
ちいさくいくつかの流星が分かれ方々に消えたようだ。
綺麗だと思ったがふと胸に不吉な予感らしいものがあった。

No.6 18/02/07 06:11
作家 

隊長は夕食時にオオヤマを叱った。
「このバカもん!F-15Uを壊しやがって」
「だけど空中停止に隊長だって。あだ!?」
小突かれながらオオヤマは頭を押さえ彼と同期の三人の部下たちも笑う。
「隊長が怒ってるのは機体を壊したことだ」
クールな顔をするのは三人のなかのリーダー格カツラギ。ふたりも頷く。
「機体は地球防衛軍、つまりは民間人。国民たちの血税でできてますから。無料ではない」
眼鏡をかけたいささか神経質な表情だが言葉に冷静さがあるのはタネダ。夕食をがつがつ食べているのはフクモト。
「このゴハンも血税だぞ」
三人はオオヤマと同期だが機体を壊すような真似はしない。
地球防衛軍や科学特捜隊に始まる防衛チームはみな地球に生きる国民たちの血税で成り立ち地球防衛の任にあたる。
隊長はお茶を飲み言う。
「いま地球にはウルトラマンはいないだろう。次期防衛チームを担うのは俺たちの世代かもしれん。ハヤタ参謀たちが尽力しているからな」
あくまで組織内の内々の話だがMACが円盤生物により全滅させられてからは地球防衛軍としてしか活動は許されてない。
もちろん技術グループ、看護グループなどのなかにも新たな防衛チームを望む声は内々にあるが上層部は重い腰を上げない。防衛チームは装備もさることながら人材の育成や維持が大変なのだ。
「俺は見た。円盤生物で防衛チームの精鋭たるMACが基地ごと喰われダン隊長や他の隊員たちが亡くなるのを……」
隊長にとっては苦々しい過去だった。
それは円盤生物襲来の報がMAC基地より届きモニター越しに基地が破壊されダン隊長や隊員たちの悲鳴や叫ぶのがむなしく伝わるだけ。
その後彼はまだ若いながら生き残りの地球防衛軍の航空隊に配属され孤軍奮闘するウルトラマンレオと共に戦い現在にいたるのだった。
「ウルトラマンか」
「遠くM78星雲から地球に来る宇宙人」
「光をエネルギーにしてるが活動時間は短い」
カツラギたちもウルトラマンたちの伝説は聞いている。
どこからともなく現れ太陽系第三惑星地球と地球人を助けてくれる銀色の巨人たち。
ゾフィー、ウルトラマンからレオ兄弟まで主な光の巨人たちは八人。他にもサンタになる角を持つ父や女性的な母、謎の存在キングが確認されている。
「ウルトラマンがいなくても俺たちが守りますよ」
オオヤマだ。

No.7 18/02/07 13:26
作家 

平和な朝すずめたちがちゅんちゅんと囁き唄いあい学生やサラリーマン、OLたちが行き交う街。
街の一角にある夢ヶ丘中学、その隣には同名の高校。中学校舎からは若い学生たちの声が聞こえ彼らはいつもの話題をする。
彼らの話題----どのウルトラマンがいちばん強いか、である。
「強いのは帰ってきたウルトラマンことジャックだ!」
「い〜や!ウルトラマンA!光線技がスゴいんだぜ」
「タロウ!タロウ!ウルトラマンナンバー6(シックス)!!ストリウム光線!」
みんな覚えているかな。
ウルトラマンと共に戦ったのは防衛チームだけではないことを。
帰ってきたウルトラマンことジャック、つまり彼は人間郷秀樹に憑依し彼はある少年に正体を明かした。
坂田次郎である。
「ウルトラブレスレット!」
南夕子と別れた北斗星司が出会ったのはウルトラ六番目の弟こと梅津ダン少年。
「バーチカルギロチン!」
タロウこと東光太郎の居候先であった亡き白鳥船長の息子健一。
「スワローキック!」
彼らはいまや若き中学生となり偶然か夢ヶ丘中学で歳はみなひとつずつちがうが仲良しトリオであり彼らはふしぎとウルトラマンつながりで仲がよい。学校でもウルトラマントリオと呼ばれている。
「だけど郷さ……ジャックは姿を見せないな」
「Aと共に北斗さんは姿を消しちゃったし。TACの竜隊長たちはなかなか会ってくれないし」
「タロウ……光太郎さんはどこに行ったのか」
ダン少年以外はみな郷秀樹や東光太郎がジャックやタロウであることを知っているが言い振らしたりはしない。
ダン少年は校舎の窓からあるモノ見つけた。
「ウルトラの星……」
「ウルトラの星みえるのか」
「ウルトラ五つの誓い!」
ひとつ……腹ペコのまま学校へ行かぬこと!
ひとつ……天気のいい日は布団を干すこと!
ひとつ……道を歩く時は車に気をつけること!
ひとつ……他人の力を頼りにしないこと!
ひとつ……土の上を裸足で走りまわること!
教師や生徒たちは彼らの元気な声をいつものことかと見つめあきれる。
この中では年上の次郎にダンも健一も教わったことだ。好きなウルトラマンはちがっても次郎のウルトラ五つの誓いに励まされたことが何度かあった。
次郎、ダン少年、健一。
ん?彼ら以外にもレギュラーはいたって?どこかで登場するかもしれないよ。

No.8 18/02/07 21:23
作家 

放課後次郎たちは隣の高校に向かう。ある相手に会う途中不良に絡まれている小学六年生くらいの子が目に止まる。
「助けないと」
健一は持ち前の正義感から助けようと前に出た時に次郎に肩を押さえられた。
「次郎さん」
「あの子を助けるかどうかは少しだけ様子を見てからだ」
「だけどやられたら」
ダンも心配するなかわずかにウルトラの星が陰り見えなくなった。
ウルトラの星が……。
不良たちは小学六年生の少年に絡む。人数は五、六人くらいで少年より体格は当然上回る。
「坊や。俺たちに小遣い恵んでくれよ」
「ようよう」
少年は臆することなく鞄を置いて空手の型を取り拳を前に突き出す。
「空手かよ」
「やれんのかよ」
六人のうちひとりが胸ぐらを掴んだ時に溝うちに瞬間的に拳が飛んだ!のけぞる不良。
「はあっ!!」
次郎はじっと少年を見つめダンや健一は不安げに見つめた。
「てめえ!舐めやがって!やっちまえ!」
残りの五人が一斉に少年を襲うように飛びかかる。だが少年は小柄な身体を生かしまずは避けた!
「避けた!?」
次郎の目にはかつてMAT隊員でもあり兄貴分でもあった郷秀樹の姿が少年にふしぎとかぶる。
「はあっ!!」
正拳突きや脚払いなどを駆使し少年は不良たちを道路に倒していく。
「て、てめえ……」
やられた五人は身体を庇うなか最初にやられたひとりが鉄パイプをどこからか持ち出した時だ!
「あぶない!ぐっ……」
ダンが飛び出し少年を庇い驚いた。
「お兄さん!?」
「ダン!?」
「しまった」
少年は肩を庇うダンを飛び越し不良の顔面に蹴りを入れた!!
「タアーッ!!」
不良たちはみなのけ反り負け惜しみを言いながら去っていく。
「おぼえてろよ!」
「おとといきやがれ!あ……お兄さん!」
肩を怪我したダンは次郎や健一を見つめ苦笑した。
「ウルトラの星が見えなくなったら、ひとを信じれない。格好わるいぜ」
「ウルトラの星……?」
少年は目を丸くしながら家が近所なのでお世話になってるひとに治療してもらえばいいと案内してくれた。
「まあまあトオルちゃん。またケンカしたの」
「ちがうよ。絡まれたんだけどこのお兄さんが庇ってくれて」
少年の名は梅田トオル。
彼はあれから逞しく成長していた。
ここは美山一家であった。

No.9 18/02/12 06:27
作家 

怪我をしたダンは咲子により肩を治されていた。
「いたっ」
「軽い打撲でよかったけど骨が折れてたら大変よ」
「ごめんなさい。僕のために」
謝るトオルにダンは苦笑いした。次郎が聞く。
「トオルくんはここの子なのかい」
「ううん」
トオルは自分のむかし話をした。かつては父がいたが父は通り魔のような星人に殺されその後はゲンと百子お姉さんたちのもとに身を寄せていたが、百子や妹はあの円盤生物に殺されたという。
呟く次郎。
「俺とおなじだな」
次郎もまたかつてのナックル星人の策略により兄と姉を失い兄代わりであった郷秀樹、隣に住むルミ子が家族代わりとなった。郷はいないが。
「お兄ちゃんもか」
はい、これでいいわと咲子に肩を治されたダンは肩を動かす。
「無理しない」
「へっちゃらさ」
「ほどほどにしないとな」
健一の言葉にみな笑い合う。咲子は次郎たちにお茶菓子を振る舞った。
「みんなご家族を亡くされているのね」
「はい」
「姉さんがいるからな。俺には」
「ダンの姉さん好きも変わらすだよ」
そこへ美山家に帰ってきたのはあゆみといずみだ。
「トオルくん。あらお友だち?」
「トオル兄ちゃん。またケンカしたでしょう」
次郎や健一はいずみの大人っぽさに見とれるが、ダンも香代子とはちがう歳上の異性に少し惹かれた。
「うるさいな。相手は中学生なんだぜ。ゲンさんだって許してくれるさ」
ゲンと彼にも兄のように慕う者がいるらしい。
時計を見て次郎が気づく。
「しまった。待ち合わせがあったんだ。トオルくんまたな」
いくぞ、と次郎たちは慌てながら玄関に向かい駆けていく。その姿に咲子は微笑む。
「気をつけてね。またいらっしゃい」
「はい!ごちそうさまでした」
ごちそうさまでした!と声が重なり三人の姿は去っていく。
「またね!お兄ちゃんたち」
「男の子てバカね」
「あゆみ、男の子は元気なくらいがいいのよ」
トオルの目には次郎たちがウルトラ兄弟に重なり見えさらにかつてウルトラマンレオとして正体を明かしたゲンの姿が見えるようだった。
「ゲンさん。地球のどこかにいるよね」
「いるよ!」
あゆみの微笑ましい顔に元気づけられた。
しかしジェダによる侵略の魔の手はすでに地球に来ていた。
邪悪な輝きと共に。

No.10 18/02/16 06:03
作家 

次郎たちが向かったのは夢ヶ丘高校にあるとある一室。
「遅いなあいつら」
「先輩すみません」
遅いぞ、と言ったのは来年度には夢未来科学センター大学部に入ることが決まっているホシノ・イサム。
まだ若いが十代の学生たちのなかでは特に科学分野や才気に溢れながら少年らしい輝きある瞳ある。次郎たちにくらべ歳の開きはややある。
そう彼こそは『ウルトラマン』に登場したホシノ少年の成長した姿である。
「まったく誰がいつもお前たちの勉強を見てるんだ」
「すみません」
「僕は見てもらったおぼえないけど」
三人のなかで健一は比較的勉強はできるが、次郎やダンは何かとホシノにお世話になっている。
「今日は勉強じゃないから堅苦しいのはやめましょうよ」
ダンが肩をすくめ場をなごませるとホシノは言う。
「わかったよ」
ホシノは今回はある実験をするという。手にしたのはF-15戦闘機を模したラジコン模型。
「F-15Uの実戦配備は進んでるらしいが、これはある筋からの機密情報だからな」
「わかってますよ」
ホシノは実はハヤタとはいまも親交があり時々かつての戦いのことや現在地球を脅かす星人がいないかなどをメールなどで情報交換していた。時にはアラシやイデなど他の部署に転属になった者たちとも付き合いは続いていた。
F-15Uの開発には非公式ながらホシノは関わりあった。U=ウルトラマン、ウルトラマンの意味を持つと同時にアルティメットの意味を兼ねている。通常は従来のジェット推進だが、内部には重力制御機構を組み込みかつて科学特捜隊からMACまでの防衛チームに組み込まれたエンジン部を改良開発したものだ。
訓練中にオオヤマはこの重力制御機構を使おうと試みたが失敗に終わった。使い方しだいではUFOのように動くことができるらしいがまだ未知数なのだ。
「僕だってまだ扱えないんだから」
小型のラジコン模型のF-15Uは室内で宙に浮く。がふらふらしている。
「だけど実験はしてるんだろう」
「なかなか腕のあるパイロットが防衛軍にいないのさ」
「そうだけど」
次郎は郷を、ダンは北斗を、健一は光太郎を思いホシノも密かにハヤタを思うがハヤタはすでに参謀の地位にあり実戦に出れる立場ではない。
模型のF-15Uはエンジン内部の推進機構で室内を旋回する。
翼はかつての少年たちの希望なのだ。

No.11 18/02/17 17:54
作家 

ジェダとはちがうところで地球を狙うあるいは警告を与えようとする星人逹もいた。
地球より離れたR惑星に拠点を置くのはバルタン星人。
彼らの中にはウルトラマンをはじめとした光の国の戦士逹に復讐を誓う者もいれば平和に穏健的に過ごしたい者たちもいた。
「ジェダが地球を狙っているらしい」
「ジェダ?」
「あの暗黒帝王が」
「地球人はそのことを知っているのか」
知らないらしい、と彼等は口々に呟く。このバルタン星人たちは若く戦いを知らない世代なのだ。
だが大人たちに知られないようにR惑星を出て地球に向かうには相当の覚悟が必要であり命懸けである。
彼等にコンタクトを試みたとある星人がいた。
『よろしかったら私が力を貸しましょう』
ホログラム(幻影)を通して語りかけた。
「お前は」
「誰だ?」
『メフィラスとでも名乗りましょうか』
「メフィラス!?」
『ええ、かつてホシノ少年を代表し地球人に勝負を挑んだ者です』
負けたんだよねと子どもらしく呟くバルタンの子どもたちにさらりと傷つくメフィラスらしい存在。
『いいですか。地球がジェダの手に渡ればあなた方の望む地球との和平を望むべくもなくなります』
「どうしたらいい?」
『しばらくお待ちください』
メフィラスには何か考えがあるようだった。
しかしバルタンとメフィラスが接触をしていた頃、別の星人たちも活動していた。
「地球か。素晴らしい星だ。かつてウルトラセブンに我が同族は戦いを挑んだが敗れた」
メトロン星人は円盤から青い星地球を見ていた。円盤から地球を観測しあることに気づいた。
「ふむ。何者かがすでに怪獣兵器を送り込んだようです。光の星の戦士が不在ななか何者なのでしょう」
彼は同族が戦いに敗れた時の地球のそれも日本の夕陽を懐かしむ表情をした。
また別の円盤では。
「光の国の戦士は不在か。ならばこの機に侵略に乗ずるのが筋でしょう。怪獣兵器反応?まだ目覚めないのならなおさらです」
彼はかつてウルトラマンジャックを破ったナックル星人の同族であった。防衛チームは不在、光の国の戦士たちはいない。が油断ならないのが地球人である。
ナックル星人は地球人に変身し潜入し調査することにした。
メトロン星人もまた同じことをしていたことを知らない。

No.12 18/02/21 15:32
作家 

怪獣出現の前兆はすでにあった。
ここは都内のジオフロント最深下部。都内が洪水に見舞われないために巨大なトンネルみたいな用水路を掘削機シールドで掘り進めていた。
がある日、突如獣のような声が聞こえると工事関係者の間で話題となり一部の都市伝説サイトでも上げられていた。
オォォ…………。
「またか」
「いったいなにがいるっていうんだ」
「無駄口を叩くな。工期が遅れるぞ」
わかってます、と言いながらシールドを動かす作業員。モーターがまわり静かにシールドはドリルのように岩を掘り進めていく。
だがある時にシールドの動きがモーター音と共に突如止んだ。
「故障か」
「いや機械は正常なはずだが」
「見せてみろ」
整備規定はクリアーしており毎日の点検は欠かせず彼らは真面目な作業員なのだ。
オォォ……。
シールドに取り付く作業員、地道に手や作業場で掘り進めていた者たちはみな動きを止めた。
がらがら……。
地震?と誰もが思うなかトンネル内でいちばん奥に進む年配の作業員去田は目の前の岩盤を叩いてみた。
「かたいな、こりゃ」
「おい。チーフが作業中止するかもてよ」
「まあ待て」
スコップで岩盤を叩くとがんがんと音が跳ね返ってきてつるはしの先で刺すように岩に当てた。
オォォ……ン!!
瞬間だった!岩の奥から輝く獣のような瞳がこちらを見たのだった。
ひっ!?
去田は妖怪かもののけを見たように声を上げた時に再び岩が崩れ始めた!
「に、逃げろ!!」
「あぶねえ!!」
ベテラン作業員の去田たちは慌てふためくようにトンネルから逃げてきてチーフたちは何事かと聞いた。
「か、怪獣かもしんねえ!!」
「怪獣?そんなのがいるわけないだろう」
「ウルトラマンレオが最後に怪獣を倒したのは三年前だぞ」
この時代怪獣はすでにいないものというのが科学者や防衛軍の見解があり地球は平和だった。
だがあくまで見解であり一部の科学者や怪獣好きのマニアは怪獣は滅びていないと騒ぐ者もいる。
オォォ……ン!
瞬間雄叫びのような声と共にトンネルは崩れはじめチーフや去田たちはみな一斉に逃げはじめた。
防衛軍にもこの報が伝わり極東支部の調査チームが出ることになった。
だがここは都会のジオフロント、何かあれば地盤崩落する危険がある。調査チームは息を呑む。

No.13 18/02/21 18:48
作家 

調査チームを指揮するのはかつて科学特捜隊にいたイデである。
いまはかつての経験をもとに科特隊からMACにいたるまでの怪獣資料を手にジオフロントを潜るために意気揚々としているが、
「お前たち怪獣研究チームだろう?なにをびびってるんだ」
「か、怪獣……」
「ほんとにいたら生き埋めだよ……」
仮にも地球防衛軍管轄の大学の若者たちの大半はいつもなら研究熱心だが、いざというとみな青い顔をしている。そんななかひとり若い女の子が言う。
「だらしないな。これだから」
「お!タカミちゃん頼もしい」
「イデ先生、おだててもなにも出ません。父をおだてて予算をもらいたいんでしょう」
彼女の名はタカミ・シン。名字からわかる通りハヤタの娘である。
「とにかく潜るぞ。放射能汚染があるかもだから防護服を用意しろ」
はい、と若い男子生徒たちもタカミに負けまいと声を出し準備した。
『ただいまここ東京ジオフロント工事中に怪獣出現らしい報告がありました。我々UGT取材班は工事関係者にインタビューを試みました』
インタビューのVTRに映ったの去田だった。
『えんれぇ不気味な目の輝きでよ、ぎろりとこちらを睨んだがよ。あとは……大きくて手があったかな……』
視聴者にはなんのことかわからないがこの中継や取材をハヤタは参謀本部で見てノートパソコンを起動し本部のデータベースにアクセスし検索を開始した。
だが去田の言うことに該当する怪獣は無数にあり検索不可という。
そこへノックし現れたのはアラシによく似た人物だが彼はアラシではない。
「フルハシ参謀」
「さすがはもと科特隊のナンバー2だな。もう調べものかい」
「娘がイデと一緒にいるらしくてな」
ハハハ、と肩を叩くフルハシ。言うまでもなくそのむかしモロボシ・ダンことウルトラセブンと共に戦ったもとウルトラ警備隊隊員であった。
いまはハヤタと共に参謀の地位に就いて防衛軍改革に臨もうとしていた。ところがこの怪獣騒ぎが都内であったから防衛軍内部はタカ派ハト派中間派など制服服実戦組などいずれも混乱していた。
いまの地球防衛軍には怪獣や星人と戦った経験者は少ないのだ。
「最後のウルトラマンが姿を消して三年か」
「ええ……」
ハヤタもフルハシもウルトラマンタロウそしてウルトラマンレオの活躍は聞いていたが怪獣の姿はあれから鎮静していた。

No.14 18/02/22 06:05
作家 

「いやいやゴジラの出現以来地球はてんやわんやだったからな」
フルハシ参謀は54年のゴジラ出現以来日本をはじめとしてモスラ、ラドンなどが現れゴメス、リトラを機に地球おもに日本に頻繁に怪獣や怪現象などが見られた。
一ノ谷博士が科学特捜隊を結成し後にウルトラ警備隊からMACにいたる現在における防衛軍主体の防衛体勢が整うのだった。
「怪獣としたらイデやタカミたちが危険だけど」
「行ってあげてもいいんだぞ」
フルハシの笑みにハヤタは複雑に表情を返す。実はハヤタはウルトラマンと分離して以降、精神検査や身体検査などをひそかに繰り返していた。
ハヤタは自分がウルトラマンだったのでは?といつからかそう思うようになった。が身体の内に未知なるウルトラマンの細胞や因子があるかと思われたが現時点ではなにもないというのが防衛軍医者グループの見解だった。
「イデがうまくやるさ。タカミひとりをひいきしてるように思われたら空気が悪くなる」
「言うなハヤタさん」
「そう言うキミだって、アンヌくんとはどうなんだ」
「ば、バカ野郎。からかうな」
アンヌはいまや防衛軍を退役し市井の主婦となっていた。
モロボシ・ダンとの邂逅はキリヤマ隊長や自分をはじめ思い出となるがアンヌ、彼女については特別だろう。当時のウルトラ警備隊メンバー、一部の地球防衛軍幹部しか知らないこと。
実はMAC結成時にフルハシ参謀は一時地球に戻ってきたダン=ウルトラセブンに一度だけ再会しMAC結成のために尽力した。
「オレらが活躍してた頃は星間戦争真っ只中だからな……」
「星間戦争か」
ハヤタはふと思う。
資料のなかにあるバルタン星人のデータを出す。はじめて地球にバルタン星人がやってきた時に彼らと交渉したのは自分だったという。
当時の記憶はなかったが科特隊が解体され検査をし防衛軍改革に尽力するなか少しずつ断片的に思い出す“なにか”があった……かもしれない。
「お、イデたちが入るみたいだぞ」
「ゴジラ以来放射能は敏感だからな」
タカミ、と娘の名をひとり呟く。
防護服を身に付け地中に潜る若き研究グループ。これには防衛軍上層部も念のために付近に戦車や装甲車、防衛隊員の出動がなされた。
イデはタカミたちに言う。
「いいか?油断するなよ」
ハイ、と彼ら地中深くに潜りはじめた。

No.15 18/02/22 15:35
作家 

タカミたちは喉を鳴らした。
ジオフロント最深下工事、都内の地下それもさらに深い地下の工事だが巨大なシールド掘削機がありそれはかつて防衛チームが持っていた探査用のドリル戦車などより遥かに大きいドリルが暗い闇に続く坑内の穴にあるのだ……。
「この向こうだな」
イデは沸々と興奮する自分を抑えた。それはかつての怪獣出現期(頻出期ではない)を経験した隊員の頃ではない。
いまは怪獣研究家でもあり防衛大学の一教授なのだ。たまに発明をしては大学構内で爆発騒ぎをすることもあり他教授や生徒にからかわれもするが。
だがどんな怪獣なのか。
地中に潜れる怪獣はゴジラ型の怪獣を標準的に明らかに地中での生息に適した怪獣たちも確認している。
「放射能汚染は広がってないが……」
イデが開発し彼らが身に付けている防護服とあるが、実際はむかしの宇宙服や放射能防護服などに比べたら動きやすい。
「先生、どうします」
「行くしかないだろうな。だけどいまどきの若い奴らは……」
後ろを振り返るとタカミと同じ女生徒が顔を青くするのはわかるが、男子生徒まで顔が青い。マスコミの前では意気揚々としてたのにこれだ。
まあ恐怖を感じないよりは感じた方がいかなる事態でも生き残れる。
「班ごとに分かれているな。各リーダーは俺の指示をちゃんと聞きみんなに伝えるんだ」
ハイ、と返事する声に怯えがあるができただけ上等だ。
シールドの横にある作業員用通路というか足場を通り坑内を進む。
放射能濃度が意外に検知されない。
イデは考える。
宇宙からの侵略怪獣か兵器怪獣が眠っていた可能性もある。侵略星人のなかには緻密な侵略をする星人もいればなかには地球人からもコイツだいじょうぶか?と思えるほどに間抜けかつ大胆な侵略計画をする星人もいる。
「……ここで止まっているのか」
シールドの先端は固い岩盤で止まっているが去田という作業員がここで作業し怪獣を目撃したらしい。
だがここは人間からも地底深いところだ。怪獣がいてもふしぎではない。
「先生!」
「なんだ。大声を出すな、鼓膜が破れるじゃないか」
「す、すみません」
女生徒がタカミの様子が変だという。
「タカミ?どうした」
「あ…頭に誰かが語りかけてる……の」
……キ・キケン・ソコ・アブナ・アブナイ・ニゲテ……
「に、逃げて……みんな……」

投稿順
新着順
主のみ
付箋
このスレに返信する

小説・エッセイ掲示板のスレ一覧

ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

注目の話題

カテゴリ一覧