出会えて良かった……君と
第失恋をした主人公が出会ったのは……
またまた素人作品ですみません。
【大失恋】
みゆ(21歳・OL)は大失恋をした。
“結婚します”ある日届いた招待状………
「何でお姉ちゃんと先生が」
みゆは先生ことゆきと(29)と別れて二年…某県で一人暮らしをしていた。
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川本悠紀翔と出会ったのは美優が高1の夏だった。当時みゆは同級生の利之と付き合っていた。一方、ゆきとは男子校の教諭でバスケ部の顧問をしていた。
公園で他校に通う利之を待っていたみゆにゆきとが近づいてきた。
「その制服…新しく出来た○○高校かな?」
「はい。そうです。」
「バスケ部ある?」
「はい。私はバスケ部のマネージャーです。」
「へぇ~」
みゆはゆきとをただのナンパしてきた怖い人と勘違い……心の中で“とし君早くきて”っと叫んでいた。
「遅くなってごめん」
とし君がやってきた。
「おそ~い」
「ごめんな~」
「さっきナンパされたよ」「まじか?」
「でも…どっかで見たことあるんよなぁ」
「とし君話って?」
「あぁ、兄貴がみゆに会いたいって」
「先生してる?」
「うちのねぇちゃんも教師なんよな」
「みゆのねぇちゃんは何歳?」
【出会った二人】
練習試合の日。
「○○高校です。今日は宜しくお願いします。」
「こちらこそ宜しくお願いします。」
「公園の彼女(笑)」
その声に振り向いたみゆ。「あっ…あの時の…」
見たことあると思ったら公園でランニングしてる○○高校バスケ部の顧問だったんだ。
「彼女…よく公園で氷上の弟を待ってるよな」
「一応彼氏です」
「へぇ~」
実はゆきとは公園で本を読んでいるみゆに一目惚れしたのだ。
「俺と付き合わない?」
「はぁ?」
「とし君のお兄さんの友達でしょ?」
みゆはムッとして向こうに行った。
【ふたれたみゆ】
試合後に名刺を渡された。携帯&メアドが書かれていた。
「とし君お待たせ」
試合後にみゆはとし君を呼び出した。
「みゆ…悪い」
「何?」
「この前兄貴に会ってほしいって言ったけど忘れて」「何で?」
「会わせる子が出来た?」「…………」
「俺達…その~…何も無かったし別れてもいいよな?」
「…………」
みゆは突然過ぎて声が出なかった。
「じゃ~な…」
手を振りながら走り去る利之。
「えっ………」呆然とするみゆ。
「わぁ~マネージャーさん、ふられたな」
どこからもなくゆきとの声が。
「悪趣味~人の話を聞いて」
「なぁ、俺達付き合わない? 退屈ささんよ」
「………」
みゆは悩んだが、軽い気持ちで
「いいですよ」返事をしてしまった。
もうすぐ夏休み。
「はぁ~」溜息をつくみゆ。
携帯が鳴った。
「みゆちゃん、○日に海に行こう」ゆきとだった。
「先生…」
「あっ…俺のこと名前でいいよ」
「じゃ~ゆきちゃんでいい?」
「ちゃん付けかぁ~。まぁいいか」
「じゃ~○日な」
「はぁ~………」みゆはもっと深い溜息をついた。
【初デート】
黒のワンボックスがみゆに近づいてきた。
「みゆちゃん。」
サングラスをかけたゆきと。
「ゆきちゃん…?」
「俺だって24歳の普通の兄ちゃんやで。」
でも16歳のみゆからは大人の男にしか見えない。
「車…」
「学校へはチャリだからなぁ。スーツ着てチャリだから……変?」
「別に……」みゆは内心カッコいいと思ったが………
実はゆきとはみゆのお姉さんに興味を持ち近付いたのだ。でも…本気でみゆを好きになっていくとは……
【運命の出会い】
「ゆきちゃん、そこの花屋さんに寄って」
「いいよ」
二人はとある田舎にある花屋に寄った。
「いらっしゃいませ。」
優しそうな店長。
「い‥いらっしゃいませ」恥ずかしそうなバイトのお兄さん。
「わぁ~綺麗」
「お花好きですか?」店長がみゆに聞いてきた。
「はい。」笑顔のみゆ。
「まだ学生さんかな?お兄さんとお出かけ(笑)」
「はい兄と……違います。」笑うみゆ
「残念」
「え~?」
「こいつのタイプなのに」「初対面なのにナンパですか?」
「朝田…残念だったな」
(そう。実は前回の話、ゆうを好きになった朝田さんの別れた奥さんとのはなしです)
「みゆちゃんいこう」
ゆきとがよんだ。
「面白い店長さん。バイトの朝田さん、また来ていい?」
「いいよ。え~っと…」
「みゆです。」
「朝田、あの公園で時々本を読んでる子だよな?」
「はい…」恥ずかしそうな朝田。
朝田は近くに住んでいる専門学校二年生。みゆより四歳上である。
「さっきのお店の人と何話していたの?」
「ゆきちゃんをお兄ちゃんか?って聞かれたよ。」
「どう答えたの?」
「うんって」
二人はその日、ドライブを楽しんだ。
【姉妹】
「みゆおかえりなさい。」「お姉ちゃん来てたの。」「みゆの好きなケーキ買ってきたよ。」
「ありがとう」
姉とみゆはとても仲良し。姉は歳の離れたみゆを可愛がっていた。
姉はどちらかと言うとおとなしめ。みゆは活発である。
「みゆ、さっきの人は?」「川本先生だよ」
「やっぱり……付き合ってるの?」
「教師と生徒だよ。今日一日ドライブしただけ」
「そ~なんだ」
「それよりお姉ちゃん。」「何?」
「庭に花を植えよ~。素敵なお店を見つけたんだ」
「みゆは花が好きね。」
「お父さんとお母さんが花壇を作ってくれたからさぁ」
他愛もない会話。
でも姉の心境は複雑だった。
「川本先生」
姉はゆきとに電話した。
「何?」
「どうしてみゆに近づいたの?」
「君の妹だから……でも、君のかわりじゃないよ。本気で惚れたかも。」
真夜中の二人の会話。
「みゆを大切にしてね。」「君こそ氷上と幸せに」
「僕より氷上を選んだのだから。」
翌日みゆは姉と花を買いに行った。…が店長と朝田は配達で留守だった。
「綺麗に植えれたね」
「ハーブもいいかも。ねーお母さん。」
二人の姿に笑顔の父母。
ーーー夕食後ーーー
「みゆ……」
「お姉ちゃん?」
「また二人で出かけようね。バイバイ」
「おやすみ。また来てね。」
姉は一人暮らしをしているので帰っていった。
【公園で】
みゆは公園でベンチに座って本を読むのが至福の時だ。
いつものように木陰にあるベンチに座っていると
「こんにちは」誰かに声をかけられた。振り向いたみゆは
「あっ…朝田さん」
「先日はお姉さんと来てくれたのですね」
「はい」
「留守をしてました。」
「沢山買って帰りました。」
「いつもここで本を読んでいるのかな?」
「部活がない日はね。」
二人は暫く話した。
「へぇ~バスケ部のマネージャーか。僕も中・高とバスケ部だったよ」
「そ~なの」
「真面目そうに見えるけど、実はスポーツも出来る(笑)」
「もてた?」
「もてたけど…付き合った経験があまりない……何いってんだか」
「アハハ…朝田さんって面白い人」
「お話出来て楽しかった」「また話せるかな?」
「私達良い友達ね(笑)」
「みゆちゃんの好きな公園にいるんだ」
ゆきとが電話してきた。
「ゆきちゃん。すぐ行くね。」
みゆは出かけた。
「おまたせ」
「みゆちゃん…来てくれたんだ」
「どうかしたの?」
ゆきとは昼間の二人に嫉妬していた。
「みゆ……」
「きゃ~…ゆきちゃん?」ゆきとはみゆを抱き締めた。
「俺達は恋人だよね?」
「えっ?」
「教師と生徒か?」
「よくわからない…」
「キス…しようか?」
「何で?」
その一言でゆきとはみゆから離れた。
「送って行くよ…」
「ゆきちゃん」
みゆから抱きついた。
「何?」びっくりするゆきと。
「お姉ちゃんのかわりでもいいよ」
「かわりじゃない」
「付き合おうって言っても何か違う感じがしてたの。」
「き…す……していいよ…」みゆは言ったものの恥ずかしくて下を向いた。
「好きだよ…みゆ…」
ゆきとはみゆの額にキスをした。震えているみゆの唇にキスをするのは無理だったから。
「抱き締めていいか?」
「う…うん」
みゆはドキドキ。ゆきとに伝わるのでは…と思った。
その二人を目撃した朝田。
【別れの季節】
みゆとゆきとは恋人同士と言っても何の進展もなく、たまに会ってはドライブや買い物を楽しんでいた。
春休み
久々にみゆは公園で朝田に会った。
「こんにちは…いや久しぶりって言った方がいいかな」
「あっ…朝田さん久しぶりね」
「あのな…もうみゆちゃんに会えないんだ。」
「何で?」
「卒業したから」
「地元に帰るの?」
「片山店長について○県に行くんだ。」
「あの花屋さんに就職したんだ」
「今日はお別れを言いに来たんだ。」
「そうなんだね」寂しそうなみゆ。
「なぁみゆちゃん」
「何?」
「彼が居るのに迷惑な事を言っていい?」
「えっ…」
朝田はみゆに気持ちを伝えるために来たのだった。
「実はみゆちゃんがここで本を読んでいる姿に……」朝田は思いきった。
「ずっと気になってたんだ。見ていたんだ。」
「朝田さん?」
「変なこと言って本当にごめん」
「朝田さん」
「なに?」
「誰よりも先に朝田さんに会っていたら私………」
「みゆちゃんありがとう。元気でね」
「朝田さんこそお元気で」
「会いに行くかもよ~(笑)」
「来て来て 待ってるよ。但し、お店辞めてなかったらだけど」
二人は最後の会話を楽しんだ。
「じゃ~」
「うん。さようならじゃなくてまたね。」
「あ~またな」
二人は別れた。
数年後、みゆは21歳・朝田は25歳で再会する。朝田はみゆと別れてから5年間、片山について果樹や野菜の勉強を必死に頑張った。残念ながら出会いがなくて…… もう少し先の話。
【付き合って二回目の夏休み】
相変わらずみゆはゆきとを兄としてしか見てない。一方ゆきとは少しずつ大人になっていくみゆに気持ちを押さえられなくなっていた。
「みゆ。明日デートしよう」
「部活があるよ」
「休め」
「…そうだね。ゆきちゃんは滅多に休めないもんね。いいよ。」
ーーー翌日ーーー
ふたりは一年前に行った海も見える山にドライブした。
車を止めて歩く二人。
「みゆ。少し登山出来る?」
「平気よ。どこ行くの?」「秘密(笑)」
二人はいつものように手を繋いで歩いた。
「あの大きな木」
「わぁ~…ブナ?」
二人は木の下に着いた。
「みゆ……」いきなりみゆを抱き締めた。
「突然なに???」驚くみゆ。
「キスしよう」
「えっ~………何で?」
上を向いたみゆにゆきとはキスをした。
「ひどい…」泣き出したみゆに
「この木の下でキスした二人は……永遠の愛で結ばれるんだ」ゆきとは照れくさそうに言った。
「ゆきちゃん?」
「みゆ、俺はいつまでも兄みたいにお前を想ってない」
「ゆきちゃん……」
「愛してる…みゆ」
ゆきとは再びみゆにキスをした。怖かったがみゆは応えた。
「みゆ。大人のキスをしてみるか?」
「あっ………」
初めてのことにみゆは恥ずかしかった。震えはとまらないのに…でもそんな気持ちも徐々に安心感に変わっていった。
「怖かったか?」
「…うん」
「でも、謝る気はない。」
「キス以上は無理か?」
「……」
「無理にとは言わないが、その…男としては…今のキスだけでは………」
みゆは悩んだが、初めての相手がゆきと以外に考えられなかった。
「……いいよ……」
小声で。
○○山の麓にお洒落な外国風のHOTELが立ち並ぶ。その一つに入った二人。
ゆきとは優しくみゆを大人の女にした。
「…愛してる……」
その言葉に涙を流すみゆ。
ゆきとはみゆを抱き締めた。みゆはゆきとの腕で少しだけ眠った。
「今日はありがとうな」
その言葉に恥ずかしくてこたえられないみゆ。
「………」
「また連絡するよ」
「うん」
「おやすみ…」
二人はキスをした。
【進路】
二年も後半になれば友達との話題も進路。みゆは親友と短大を受けることにした。学科は幼教。
試験でピアノがあるため毎週木曜日はピアノ教室に通うみゆ。
「みゆ、保育士になりたいのか?」
「うん。子供好きだし」
「へぇ~。似合うかも」
久々に会う二人。
「勉強教えてやろうか?」「ゆきちゃんは専門は社会科でしょ?試験は国語とピアノよ」
「勉強違い……」
「えっ?」
「ダメか?」
なかなか会えない二人は夏の日以来、ゆっくりデートもしてない。
「他校とはいえ生徒を恋人に持つ俺って可哀想」
二人でいるときは普通の恋人同士になりたいゆきと。
「ダメ…じゃないけど」
恥ずかしがるみゆ。
二人はHOTELに………。
「色々教えてやる」
ゆきとは少しだけ強くみゆを抱いた。そんなゆきとに応えるみゆ。もう泣かなかった。
「どんどん綺麗になっていくな」
「かわらないよ」
「本当は卒業したら俺の所に就職しろと言いたいけど……」
「えっ。それって結婚するって事?」
「ダメか?」
「うん。今は保育士になるのが夢だから」
「…残念」
「ごめん。悪い教師だな」「あっ…彼氏よ(笑)」
「みゆ、短大はどこ受ける?」
「○県の○○短大」
「県外かよ。しかも遠い。」ゆきとはガッカリした。「遠距離…になるね」
「やっぱり俺の所に来いよ。」
「ダメ。」
「浮気するぞ」
「ど~ぞ(笑)」
まさか浮気するとは…みゆも予想外の事。
【三年生】
「試験頑張ってくるね」
「あぁ」
「応援してくれないの?」「複雑」
真夜中の電話での会話。
「ゆきちゃん。もし受かったら……」
「祝ってやるよ」
「おやすみ」
「おやすみなさい。」
みゆは試験の為に両親と泊りで○県に………
その日の夜、ゆきとに電話が……
「川本先生…。」
「その声は」
「会いたい…」
ゆきとは元気のないみゆの姉に呼び出され…彼女の住むマンションに。
「何かあったのか?」
「………氷上君とダメかも…」
「女か?」
「そうじゃないの。……川本先生……好きなの…」
「ごめん」
「…そうだよね。妹の彼だし……」
「悪いけど…帰る」
そう言って帰ろうとするゆきとに抱きついた。
「好きなの…このままでいさせて」
その頃みゆは
「あれ?電話出ないなぁ?」
何回か電話していた。
ーーー数日後ーーー
合格通知
「やったぁ~」喜ぶみゆ。
「ゆきちゃん。合格したよ」
「あぁ、おめでとう。」様子のおかしいゆきと。
「会える?」
「…ごめん。忙しいんだ。」
「わかった。先生だもんね。」
「ねぇ、卒業式の日にあの公園で会える?」
「だいぶ先だね」
「それまで会わない。」
【目撃】
新年を迎えた。姉が家に帰って来た。
「お姉ちゃん。遅くなったけど、合格したんだよ」
「おめでとう」
「遊びに来てね。」
「う…うん」様子のおかしい姉。
「もう帰る」
「お姉ちゃん。泊まらないの?」
「うん…忙しいから」
「彼と初詣?」
「みゆ…」
「何?お姉ちゃん?」
「川本先生とは?」
「忙しいからって会ってないよ」
「そうなんだ……」
「何?」
「ううん。何にも……」
姉はゆきとと一度とはいえ寝てしまった。何もしらないみゆ。
帰っていった姉。
「あっ、忘れ物してる」
みゆは姉の忘れ物を届けにマンションに………。
「何で…?」
みゆは姉と手を繋いで仲良く歩くゆきとを発見。二人は姉のマンションに入って行く。
「やっぱり…お姉ちゃんのかわりか~」
「私、遊ばれてたんだ。」独り言を言いながら帰るみゆ。
【約束の日】
卒業式が終わり、みゆは約束の公園に。
「みゆ…。」
来たのは姉だった。
「お姉ちゃん、やっぱりね……」
「みゆ…。ごめん」
「私、遊ばれてたんだ」
「みゆ…」
「先生に抱かれた……何回か」
「みゆ…ごめんね」
「いいよ。お姉ちゃんのかわりだったんでしょ…」
「お姉ちゃん」
「何?」
「卑怯な女…善人面して」
「今日限りあなたは姉じゃないよ。」
「みゆ…」
【21歳のみゆ】
姉達の結婚式に出席しなかった。両親も事情がわかり姉達を勘当した。
ある日、気晴らしにドライブに出掛けたみゆ。花屋さんを見つけて寄った。
「お花好きですか?……みゆちゃん」
「えっ?」びっくりして振り返るみゆ。
「朝田さん?」
「久しぶりだね」
「朝田さん……」思わず泣き出したみゆ。
「みゆちゃん。どうしたの? ちょっと待ってて」
「お待たせ。少し時間もらったよ。…片山店長にね(笑)」
「朝田さん……何から話せばいい?」
みゆは姉の事を話した。
「みゆちゃん。こんな時に言うのは卑怯かもしれない…」
「僕はずっとみゆちゃんを好きだった。今も…これからも…」
「えっ?」
「かけてたんだ。もしみゆちゃんが僕の前に現れてもし一人だったらもう一度告白しようかと………」
「朝田さん。会いたかった…」
「みゆちゃん、これは僕の連絡先」
「朝田さんは今は何の勉強をしてるの?」
「苺だよ」
「苺?」
「ハウス栽培の苺」
朝田は苺生産者の依頼を受けては、苺栽培の講習を開いている。
「今度イチゴ狩り行ってみる?」
「行きた~い(笑)」
「みゆちゃんは笑顔がいいよ。」
「ありがとう」
【朝田とデート】
ある大型観光農園に。
「この苺、おにぎりみたい。」
「これはアス○ルビーって言うんだよ。ジャスミンの花の香に似てると聞いた事が?」
「本当に香りが強いね。」二人はデートを楽しんだ。
「僕の家に来る?マンションだけど、ベランダが広くてベランダガーデン作ってるよ。」
「行きたい。」
ーーー朝田のマンションにーーー
「わぁ~綺麗」
「ミニ菜園もあるよ」
「トネリコ・オリーブ……」
「詳しいね」
「植物好きだから(笑)」
「みゆちゃん…初デートだけど……」
「朝田さん。幸せにしてくれる?」
二人は緑や花々の中でキスをした。そこだけは時間が止まったような。
とても優しいキス。
「抱いて……」みゆの口から意外な言葉にビックリする朝田だったが……。
「大切にするよ」そういって朝田はみゆをお姫様だっこでベッドへ。
「明るいからカーテン閉めて」照れるみゆ。
「愛してるよ…これから先も離さない。」
そういうと朝田はみゆを…………。
「あっ…朝田さん…」
朝田はゆきととの思い出を忘れさせようと激しくみゆを抱いた。みゆもまた忘れたくてそれに応えた。
「みゆちゃん。結婚しよう」激しくキスをする朝田。
「朝田さん…初めて本気で人を愛したわ」
もうゆきとと付き合っていた頃の子供じゃないみゆ。
「みゆちゃんさえよければ週末はうちにくる?」
「えっ…いいの?」
「庭をさわっていいから」
「ひろくんと一緒にしたいな」
「ブルーベリー……鉢植えにして置こうと考えてる。」
「ラビットアイ? ハイブッシュ?」
「どちらも二本ずつ」
「クスクス(笑)」
「何?」
「私達ってこんなに趣味が合ってたのにね…」
「ダメだ…」
「何が?」
「みゆちゃんがこうして腕の中にいるのに……離したくない。」
「離れないよ」
朝田は再びみゆを愛そうとした。その時………
ゴロゴロ
「雷が鳴ってるね」
「カーテンを少し開ける?」
「夕立……雨にあたって緑が綺麗。」
みゆは恥ずかしそうに布団をかける。そんなみゆを朝田は抱き締めた。
「みゆちゃん……僕はどうかしてる…何回でもみゆちゃんを抱きたい」
みゆはそっと朝田の背中に手をまわした。
「キス…して…」目をつぶるみゆ。
「みゆちゃん…」応える朝田。
ゴロゴロと雷が鳴り響く中で二人は何回もキスをして愛し合った。
疲れ果てて眠った二人。先に目を覚ましたのは朝田。
「可愛いね。これからは僕が守よ」
みゆは聞こえたけど眠ったフリをしていた。
夕食は二人で作った。楽しく食べた後…
「送るから」
朝田の言葉に少しだけ寂しかったみゆ。
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