一緒にお話つくろう会

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2007/04/12 17:52(更新日時)

ジャンルは未来形戦闘物。スターウォーズみたいな。

ルール
キャラは15人限定!!主人公クリス(主)とそれぞれ医師、メカ強さん、魔女、パイロット、宇宙人、なんでもOK♪♪15人でお話を作っていきましょう。上に番号と役名、名前 性別を書くことが条件。それでは

① 剣士 クリス 女
 
ここは戦地ダテスティン王国。私、クリスは王女の用心棒として王宮にいた。

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No.405545 (スレ作成日時)

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No.451

>> 450 PPP
「タイキケン トッパ」

⑦「よし、みんな、ベルト外していいぜ!!」
カチッ
ブーン
パネルに外の風景を映す。

③「綺麗…まるでルビーみたい。」
⑤「こんな色の海初めて見たよ!」
⑪「うわ~っ!ぼくも、初めてだよ!」

スクリーンには、赤い海が一面に映り三人は感嘆の声を上げた。

デビル「食欲をそそる色だなあ。ぐふふっ」

③⑤⑪「…。」

その内に、段々と一つの島に近づいていく。大型鑑が一隻通れる岸壁を凱の小型船は通って行く。

⑭「して、凱の幼なじみは何処にいるんだ。」

⑦「まあ、慌てるなよ!」

ピピッ ピピッ
『凱、シャドーmkⅡを確認した。今からハッチを開くぞ。』
⑦「了解!!ほらなっ。」

目の前の大きな滝が左右に開くと、大きな洞窟が見えた。

⑭「こんな所に、船置き場があるとは…」

⑦「へへん!驚いたか!!」

No.452

>> 451 大型鑑が一隻通れる洞窟に入っていくとみんな驚いた。
なんと、島全体が空洞化しており、小回りのききそうな黒い帆船型の宇宙船が何十隻も泊まっていた。然も、海賊旗が全部に掲げてありドクロが赤い一本の薔薇をくわえている。

⑦「かあ~っ、何だあの旗は、趣味わり~なっ!!」
右手で顔を覆いながら凱が言う。

『ふん、聞こえてるわよ!悪かったね!寝小便の凱…』

ジ-ーッ
みんなの視線が凱に突き刺さる

⑪「へ~っ。凱が寝小便…」
リオが下から覗き込む。

⑦「うっ、馬鹿野郎…アイシスそれは言わねぇ約束だろ。」
真っ赤な顔をしながら慌ててマイクに叫ぶ。

『まあ、昔話しは後回し、重病人がいるんだろっ!16番の防波堤につけて。そして直ぐ救護車に乗せてくれる。』

⑦「ああ、分かったぜ!…しかし、男言葉は治らねえなぁ。」

シュウッ
船が着くと、アイシスに言われるままに救護車(バスぐらいの大きさ)にクリスを乗せ、みんな一緒に乗っていった。

No.453

>> 452 政府軍は連合軍と同盟関係にあり、ウマンダ星を始め、政府軍の領地(中惑星7つ)には多くの連合軍艦隊が停泊している。最近では、戦争協力のため、ウマンダ星にキメラ将軍率いる大艦隊も来ていた。

政府軍は帝国制の連合軍とは違い、民主主義国家だ。何事も議会で決める。

ザワザワ

「静粛に!静粛に!」

今ウマンダ星では数百人にのぼる議員による議会が行われていた。内容は戦争続行かいなか……

「議長!我らは断固反対です!このまま戦争を続けても…なんの得にもならない」

「そうだ!そうだ!」

反対派の議員たちから共感の声が上がる。

「ふっ…戦争を始めた当初の目的は銀狼の殲滅…お忘れになったか?それとも怖じけづいたかのぅ?」

賛成派の議員は笑う。

「今ですら、虐殺行為のようなものになっているんですぞ!これ以上続けるのは人道に反する!!」

連合軍席の一人が手を上げる。

⑩「発言させて貰っていいかの?議長?」

「どうぞ…」

ザワザワ

反対派の議員はざわつく。

No.454

>> 453 ⑩「銀狼は…怪物です。殺して何が悪い??それともわざわざ来た我ら(キメラ率いる大艦隊)に戦争は止めます。帰って下さいと言うつもりか?議員方?」

反対派は黙り込んでしまうが、直ぐに反対派の中から声が上がった。反対派のリーダー的な存在の議員だ。

「我ら(反対派)は連合軍(キメラ率いる大艦隊)を呼んだ覚えはござらん。そちら側(賛成派)が勝手にしたこと……連合軍側が何を言おうと反対だ!!」

この年輩の議員は昔(銀狼との戦争を始める前)凱の父の考え(銀狼と和解)に賛同した議員の一人でもある。だが、凱父が失脚後は凱父派の意見は無視され、戦争に陥ってしまったのだが、まだ凱父派の意思を持った議員は多くいる。

「それに怪物だと言って、殺していいことにはならん。キメラ将軍よ!!」

連合軍とは同盟関係にあるとはいい、いつ戦争が起こっても可笑しくない。政府軍でこれだけ連合軍に言える人は彼ぐらいのものだ。

⑩「ほぅ。ルーブル議員…なら貴方は銀狼を認めるのか??あの狼のなりそこないを」

ルーブル「私は銀狼族を認めておる。」

キメラは笑う。

No.455

>> 454 ⑩「議長!今の発言は問題ですぞ!今は仮にも戦争中です!敵を認めるなんぞの発言が許されますか?銀狼には多くの同士が殺されているんですぞ?」

「確かに…ルーブル議員を裏切り者とし!牢獄へ!」

壁に並ぶように立っていた兵士たちがルーブル議員を拘束しようと近づく。

⑩「ふっ…」

だが、反対派の議員たちが許す訳がなかった。

「誘導だぁ!議長!これは誘導尋問だぁ!こんなこと認められないぞ!」

反対派の議員たちが次々席を立ち上がる。拘束しようとしていた兵士に掴みかかる議員もいる。

「そうだ!連合軍の好き勝手にされてたまるか!!」

「静粛に静粛に!」

議長が場を収めようとすが止まらない。

「連合軍!即刻全軍退去しろ!」

「戦争反対!!」

ルーブル「我らは平和を求める!銀狼との和解じゃ!即刻戦争中止を要求する!」

全議員の約半分の反対派の議員たちがルーブル議員を囲うように陣を組む。

「キメラ将軍…どうすれば…」

賛成派の議員が言う。賛成派の議員は皆、連合軍(レイカ星)に何らかの賄賂を受け取っている言わば連合軍言いなり議員だ。賛成派の議員にはレイカ星出身も多くいる。

No.456

>> 455 ⑩「その行為は…」

キメラは議会の中央で陣を組む反対派議員たちに杖を向ける。黒い杖、先端にマグマのような赤い水晶がついている。

⑩「議長!この行為を許されるおつもりかなぁ?」

「う…許されん…反対派の議員全員を国家反逆罪にとう。拘束せよ……」

警備のために議会にいた兵士全員が動き出す。

「議長!よくお考えを!間違っています!」

兵士「投降して下さい。議員…」

だが、警備兵より、反対派の議員の方が圧倒的に多く兵士たちは議員の周りを囲むだけしか出来ずにいる。

「我らは!戦争中止を要求する!!」

ルーブル「戦争反対!!」

『戦争反対!!戦争反対!!』

反対派の議員たち各々に『戦争反対』と繰り返し言う。もう警備兵にはどうすることも出来ない。

⑩「議長…拘束は我ら(連合軍)に任せてくれないかの??」

「我ら(警備兵)では手に負えません…お願いします。キメラ将軍…」

議長は警備兵に下がるように指示すると警兵たちはもとの壁際に戻っていく。

⑩「ルーブル議員始め、反対派の議員方……悪いが牢獄に入ってもらうぞ」

キメラの杖が光り出す。

No.457

>> 456 ルーブル「キメラ将軍!止めておけ!貴様の魔法など我らにはくらわんぞ!」

ルーブルは白い杖を取り出すとキメラに向ける。白い杖は光魔法士と言う証だ。

⑩「光魔法士かぁ…ふん!だからどうした!」

キメラの杖からは凄まじい闇の力を感じる。

「一人ではないぞ。」

反対派の議員の多くが白い杖を取り出す。

ルーブル「我らの多くは賢者の称号を得た魔法使いじゃ!いくら貴様が昔は大賢者だったとしても…我らには勝てん」

反対派の議員たちが持つ、杖から眩い光が放たれる。合わせた魔力量ではキメラに引きをとらないほどだ。

⑩「くっ…なんと言う魔力…」

キメラはマントで顔を隠す。

ルーブル「今こそ!悪をうつ時じゃ!皆!行くぞ!」

『おぉ~!!』

「おい…我ら(賛成派)も!手助けを!」

賛成派の議員の中の魔法使いたちも杖を取り出し、キメラに加勢するが、低級魔法使いが大半だ。

⑩「これ程…だったとは…私の予想を以上だ。保険には入っておいて良かったよ…リード将軍」

議会の扉が開く。

ルーブル「う?」

反対派の議員たちは入口の方に目を向ける。

No.458

>> 457 入口からはリードを先頭に連合軍兵が入ってくる。その兵数は反対派議員より多い。

⑯「大人しくして貰おうか…議員方」

連合軍兵たちは一斉に銃を構える。

ルーブル「馬鹿な…これだけの兵がこんなに早く…来るなんて」

「まさか…計られていたのか…」

ルーブル「我らはまんまと…操られていたと言うことか」

⑩「さぁ…杖を捨てたまえ」

連合軍兵は銃を構えたまま、議員たちを取り囲む。

「くっ…ここで諦めては!連合軍の思うがままになる!それだけは絶対にさせん!」

何人かの魔法使いは呪文を唱え始める。

⑯「殺るか…」

リードは杖を交差させて持ち、魔法を放つ体勢をとる。

ルーブル「止めておけ!!勝目はない」

ルーブル議員の一言で魔法を放とうとしていた議員の手が止まる。

「だが…」

ルーブルは声を細め、連合軍には聞こえないように言う。

ルーブル「状況を見ろ…銃を構えた兵百数名…キメラを含め、強力な魔力を持った魔法使いが二人もいる…ここで戦っても勝てんよ…期を待つんじゃ…生きておればいつかチャンスは来る…ここは大人しく投降しようぞ」

ルーブルは杖を捨てる。

No.459

>> 458 「わかった…そうしよう」

「我らはルーブルさんに付いて行きますよ」

他の議員たちも同じく杖を捨てる。

⑯「拘束しろ…地下牢に入れろ」

連合兵「はっ!」

連合兵「拘束しろ!」

百名近い反対派の議員は連合兵に連れて行かれる。


⑩「ふっ…これで議会は我ら(連合軍)の思うがまま…ピンタゴ星雲を乗っ取るのも時間の問題だ…」

キメラは反対派議員たちが連れて行かれるのを見終わると議長の耳元で囁く。

⑩「議長…早く議決を…反対はおりません」

「うむ……」

議長の目は虚ろだ。

⑩「議長」

「戦争は続行する。明日改めて援軍を送ることをここに決定する!!以上解散…」

議員たちは拍手する。

⑩「ふふ…宇宙海賊を始末したら…つぎはここ(政府軍)だ…」

⑯「えぇ…」

No.460

>> 459 ⑰フォックス「凱の奴…帰ってきたか」

白い色が鮮やかな着物をきている。尻尾は九本。凱の師匠でもある狐人の族長フォックスだ。

⑰「凱よ…私の目からは逃れられんぞ…ふふ」

小さな泉には凱の姿が映し出されている。

⑰「誰か!誰かおらんか!」

フォックスは九本の尻尾を動かしながら言う。

「はっ…こちらに…なんでしょうか?」

フォックス意外誰もいなかった和風の部屋に三人の狐人が現れた。

⑰「砦。直ぐに凱のもとに行け!連れて来るのだ…また凱を虐めたくなったでな」

三人のうちの砦と呼ばれた狐人が頷く。尻尾の数は三本だ。

砦「お任せを…私も凱と会いたいと思っていました…ふっ」

砦の顔は殺意に満ちている。

砦「では…」

三人の狐人は来た時と同じように音もなく消えた。

⑰「ふ…さて…次はお前じゃ?なんじゃ?蟷螂(カマキリ)?」

フォックスは上を見やげる。天井には重力を無視して、狐人が天井に足をつけ立っている。

蟷螂「族長…砦の奴を凱の所に行かすのは…」

蟷螂の尻尾の数は八本だ。

⑰「何…凱が死体でここに来たなら…奴もそれまでの男だったと言うことよ…ふふ」

扇子で口を隠し、不適に笑う。

No.461

>> 460 …いっぽう

救護車に揺られて、五分の所にアイシスの病院はあった。

プシューッ
⑤「クリス、着いたよ!
③「クリス…」
何も呼びかけに反応せずクリスは眠ったままだ。
救護隊二人は担架でゆっくり降ろすと、ベッドに移し替え病院の中へ連れて行った。

皆もその後に続き、降りると一人の可愛い女性が立っていた。容姿は髪がショートでぴょこんと狼の耳と尻尾が付いている意外、人間と変わりないように見える。
⑦「ようっ、久しぶり!!」
バシッ!!
「ぐっ!」
⑮「三年も、置いてきぼりを喰らわせやがって!」
「まあ、いいわ!中に入って…治療するから。」
⑦「おお痛てっ…手が早いのは相変わらずだな。」
凱は、左の頬をさすりながらアイシスの後を追って病院の中へ入って行った。
皆も、後へ続く。

No.462

>> 461 病院の中は酷い状況であった。病室は満員になり、廊下まで、ベッドが置かれ、怪我人で溢れ返っていた。

⑮「どいて!どいて!」

⑮「あんたたちが病院にいても邪魔になるだけ!船置き場にいて!」

⑤「でも…心配な」

⑮「大丈夫!治してあげるから!船置き場にいて!後で使いを送るから!」

アイシスと数人の医師たちが【手術室】と書かれた部屋に入っていく。セロも入ろうとしたが止められる。

⑤「ぁ…」

③「セロ…心配なのはわかるけど」

医師「どいて!邪魔だよ!」

⑭「すっすまん」

③「ほら…ここにいては邪魔になります。船まで戻りましょう」

⑦「大丈夫、アイツは天才医師だ。まぁ性格はアレだがな…」

⑭「さぁ、行こう」

⑤「わかった…船に戻ろう」

デビル「え~」

⑪「また戻るのかよ…歩くのしんどいぃ」

⑭「文句を言うな!歩くのが嫌なら!走らんか!」

クリスの事は皆心配だが、怪我人で溢れた病院にいるわけにも行かず、セレナたちは来た道を戻っていく。

⑦「しゃねぇ…クリスの手術が終わるまでにシャドーmkⅡの改造でもすっか…」

No.463

>> 462 船置き場までは迷わずにいけた何せ一本道だ。途中、何人もの銀狼に出会ったが、皆白衣を着ているか怪我をしているかだった。おそらくこの島は医療目的の島なのだろう。

⑦「おっ…見えた見えた」

船置き場に置かれている船は凱の船以外は黒い帆船型で、直ぐに見つけることが出来た。

⑭「にして…」

キックやセレナたちは周りを見渡す。

⑭「凄い数だな…」

宇宙海賊の旗を掲げた船が数千隻はある。殆どが小型艇である。

⑦「あぁ…だが…ここはまだ少ない方だぜ。軍事目的の惑星なら、ここの十倍は固い」

⑭「流石は…宇宙海賊と言うわけか」

⑪「ここにある黒い船の方がかっこいい!凱の船は…ださいしね」

デビル「しししし」

⑦「何を!俺様の船は最新型なんだぞ!ここにあるボロ船より百倍すげぇ!」

⑤「喧嘩するなよ。凱…相手は子供だよ」

⑦「う……」

⑭「凱…一つ聞いていいか??」

キックが突然きりだす。

⑦「あ…あぁ。何だ?」

⑭「いや…あの船なんだが…凱の船に似ているな。」

キックは少し離れた船を指差す。その船は周りの宇宙海賊の船とは異なり、銀色で凱の船に似たところがある。

⑦「アレは…」

凱は腰の剣に手をかける。

No.464

>> 463 ⑭「どうしたぁ?凱?」

突然、剣に手をかける凱にセレナたちは困惑している。

⑦「あの狐(フォックス)…俺が来たのをもう気づきやがったのか…」

凱は剣を抜く。

③「凱!どうしたの!船を見るなり…」

⑤「説明してよ!たっく」

凱の危機迫った顔を見て、キック・セロも各々の武器を手に取る。

⑤「説明…あぁ説明する…あの船は…まぁ俺の船もなんだが…ウマンダ星の船だ。しかも、あの型は狐人の船……」

凱は剣を構えたまま、船を睨む。

⑭「狐人の船がそんなにヤバイのか?狐人は中立の立場だろ?」

キックも竜王から授かった【竜剣】を構え言う。

⑦「あぁ。ヤバイ…俺にとったらな……言っとくがお前らには一切害はねぇから…心配するな」

⑤「え?そうなの…」

セロは自分が安全と分かるやいなやすんなり、銃をしまう。

⑦「手は出さないでくれ…これはアイツ(フォックス)と俺との勝負だ…」

狐人の船の入口がゆっくり、開き、三人の狐人が出て来る。

⑦「さぁ…誰が来た…せめて、二本(尻尾)までにしろよ」

三人内一人は尻尾が三本だ。残り二人は一本。

⑦「ちっ…3本…砦かよ…マジで殺しにきやがったのかあの狐(フォックス)」

No.465

>> 464 三人の狐人は近づいてくる。

⑭「加勢するなと言われたからには…加勢はせんがいいのか」

⑦「あぁ…修行だからな」

⑭「修行??」

狐人はある程度、凱に近づくと足を止めた。

砦「凱…久し振りだな…三年振りかなぁ…アイシスとはもう会ったのか?」

尻尾が3本の狐人が言う。

⑦「会った。砦…お前がわざわざ迎えに来てくれるとは嬉しいぜ。」

砦は笑う。

砦「あぁ。お前を殺すのは俺様だと言っただろう?」

砦は剣を抜く。

⑦「ふっ…まだ覚えてたのか?」

砦「さぁ話は終わりだ。族長からの命により、凱お前をウマンダ星に連れていく。多少抵抗はしていいぞ…無駄だがな」

⑦「さぁ!きやがれ!」

砦「覚悟!!」

凱と砦の戦いが始まった。見ているセレナたちは訳もわからないまま、見つめている。

No.466

>> 465 皆が見守る中…

スチャ
凱は、腰を低くし黒魔剣を前に付きだし、その中間を左手で添え構えなおす。

砦「相変わらず、フォックス様から教わったわりには、型は我流だな。」
チャキ
対して砦は仁王立ちし下段の構えをとる。会話をしながらでも二人の睨みあいは続く。

⑦「ふんっ!このスタイルが俺様なんでね。師を倒すには、型にはとらわれないぜ。」

砦「はっはっはっ!三年前に狐人の尻尾二本にてこずっていた、貴様が三本の俺に勝てるとでも…ましてや九本のフォックス様に勝とうなど片腹痛いわっ!!」

⑦「へっ!やってみなくちゃわからねぇだろがよ!!」
オーラを漆黒の鎧に溜める。
「いくぜ!砦!!お前の知らない技をくらいやがれっ」

凱は構えはそのままで、右足で思いっ切り地面を蹴った。

ブーン
「三重残像おぉぉ…」

No.467

>> 466 砦「ほうっ、三人に分かれるとは、珍しい技だな…しかし、甘い!!」

フッ
セレナたちからは、今の場所には砦の残像しか残っておらず、気が付くと三人に分身した凱に次々と攻撃していた。

⑦「何だと!!」

砦「スピードが上がったようだが、俺には通じん!」

うなだれて、凱は言った。
⑦「はあ~っ!仕方ねぇ!やっぱ、なめすぎたか…」
砦「何の事だ!!」

凱はため息をつくと黒装束を両スネまでめくると何やら呪文が施してある。

⑦「開」
両スネの呪文が消えた。
「雷と闘って以来、自分を半分の能力になるよう封印をエルフの長老に頼んでおいたんだぜ。まだ両腕と胆田にも封印してあるが、今は、これで充分だろ。」

砦「凱、ふざけるな~っ!!」
フッ
砦は凱の後ろをとると斬り裂いた。

「何っ…」
斬ったと思っていたのは凱の残像だった。
後ろに気配を感じた時には、喉元に黒魔剣があたっていた。

No.468

>> 467 ⑦「勝負あったな。」
ニヤリと凱は微笑んだ。

「砦様っ!!加勢します。」
二人の狐人が、助けに来ようとする。

砦「来るな!!」
「いいだろう。今日のところは、様子見だからな…」
スーッ
凱は、喉にあてていた黒魔剣を降ろす。

③「ほっ…」
セレナは胸を撫で下ろした。
⑤「三本尻尾の奴、負け惜しみ言ってら。」
⑪「ほんとほんと。」

⑭「お前たち、気づかぬかもしれんが、砦とかいう奴もまだ力を隠しているぞ。」

⑤⑪「えっ!!」

⑤「はははっ…キックいやだなあ、冗談だよ、冗談。分かってたよ、それくらい。」
⑪「ぼくも分かってたよ!」

デビル「そんなことより、腹減った…」

No.469

>> 468 チンッ
砦「ふん、これで俺様に勝ったと思うなよ!また、来るからな!」
三人は小型船に乗り込むと、水しぶきをあげ飛び立って行った。

⑭「凱、知り合いみたいだが…」

カシャン
⑦「…。」
凱は、背中の鞘に納めるとセレナたちに言った。

⑦「砦は、ウマンダ星の修行した寺院の同期でな…腕は互角だった。然も、アイシスが俺様のせいで自分になびかないって、勝手に思い込んで逆恨みしてるのさ。」

⑤「愛って、怖いねぇ~っ!」
③「そんなことないわ!」
デビル「あいって喰えるの?」
⑪「凱は、アイシスをどう思ってるの?」
皆の視線が凱に注がれる。
⑦「べっ別に俺様は…ただの幼なじみ…だぜ。」

⑤「ふ~ん。目が泳いでるよ。」
⑦「よし、この話しは終わりだぜ。船を改造しなくちゃいけねぇからな…」

そう言うと凱はシャドーmkⅡに乗り込んだ。

  • << 471 ⑦「おっと、それからまだクリスの治療には時間がかかるだろうから、隣りの緑色小惑星に行って、この船のパーツを買いにいくぜ!みんな、乗りな。」 入り口のハッチから顔を覗かせて話すと凱は、また引っ込んでいった。 ⑭「皆、行くか!このまま、いても邪魔になるだけだ。」 ⑤「クリスが気になるけど…パーツには興味があるしな。」 ③「少しは、気が紛れるかも…」 ⑪「そうだね、乗ろう。」 デビル「腹減ったから小さくなる。食い物にあり着いたら起こしてね。」 シュルシュルシュル 手のひらサイズの黒いまりもみたいになると、リオの肩にへばりついた。 ⑤「珍獣王は、気楽でいいねぇ~」 皆は、凱の船に乗り込んだ。
  • << 472 ⑤「よし!リオ!俺たちも凱を手伝うぞ!」 ⑪「了解ぃ!デビルも行こうよ!」 デビル「え~働くのは……」 セロたちは凱に続き、船に入っていく。デビルはリオに引きずられながらだ。 ③「キック…私たちも手伝いましょう…機械音痴の私は役には立たないと思いますが…キック??」 キックは無表情のまま、少し離れた船を見ている。手は剣の鞘に触れている。 ③「キック…どうしたんですか?」 ⑭「ぁっ…あぁ」 やっと話かけているセレナに気づく。 ⑭「すいません…姫…一瞬ですが狐人らしき気を感じたので…凄まじい力でした」 ③「えっ…大変!直ぐに凱たちに伝えて来ます」 ⑭「いや…大丈夫です。強い気は既に消えました…」 ③「そうですか…ならいいのですが」 キックは凱の船を見る。 ⑭「では…我らも船に…」 ③「えぇ」 セレナたちも船へと入っていく。

No.470

>> 469 宇宙海賊の船の片隅から、凱と砦の戦いを影で見守っていた男がいた。

「流石は…混血…と言うわけか…まだまだ底が知れん…」

男は気配を消している。敏感な竜人キックすら、男に気づいていない。

「凱…」

男は狐人のようだ。尻尾が生えている。数は…1本だ。だが、凄まじい力を感じる。

狐人「鬼様…報告はどのようにいたしましょうか?」

鬼と呼ばれた男は少し考え、言う。

鬼「ふぅ…尻尾三本の砦と闘ったと言い…奴は砦を圧倒していた…フォックス様には凱は貴方の望む通りに育っていますと伝えておけ」

狐人「はっ…」

狐人は軽く礼をすると消えた。

鬼「凱。上がって来い…俺のところまでな……だが、その前に尻尾5本の砦を倒さんとな…ふ」

鬼の尻尾は七本になっている。どうやら、狐人は尻尾の数を自在に変化出来るようだ。そして、尻尾の数を増やせば増やすほど力も上がるようである。鬼からは一本の時とは比べようのないほどの力を感じる。どうやら砦も力(尻尾)を押さえていたようである。

鬼「……」

鬼は破壊人とも言われ、凱が寺にいた時、よく指導してくれた狐人でもある。

船の中に入っていく凱を見て、鬼には煙になって消えた。

No.471

>> 469 チンッ 砦「ふん、これで俺様に勝ったと思うなよ!また、来るからな!」 三人は小型船に乗り込むと、水しぶきをあげ飛び立って行った。 ⑭「凱、… ⑦「おっと、それからまだクリスの治療には時間がかかるだろうから、隣りの緑色小惑星に行って、この船のパーツを買いにいくぜ!みんな、乗りな。」
入り口のハッチから顔を覗かせて話すと凱は、また引っ込んでいった。

⑭「皆、行くか!このまま、いても邪魔になるだけだ。」
⑤「クリスが気になるけど…パーツには興味があるしな。」

③「少しは、気が紛れるかも…」
⑪「そうだね、乗ろう。」

デビル「腹減ったから小さくなる。食い物にあり着いたら起こしてね。」

シュルシュルシュル
手のひらサイズの黒いまりもみたいになると、リオの肩にへばりついた。

⑤「珍獣王は、気楽でいいねぇ~」

皆は、凱の船に乗り込んだ。

No.472

>> 469 チンッ 砦「ふん、これで俺様に勝ったと思うなよ!また、来るからな!」 三人は小型船に乗り込むと、水しぶきをあげ飛び立って行った。 ⑭「凱、… ⑤「よし!リオ!俺たちも凱を手伝うぞ!」

⑪「了解ぃ!デビルも行こうよ!」

デビル「え~働くのは……」

セロたちは凱に続き、船に入っていく。デビルはリオに引きずられながらだ。

③「キック…私たちも手伝いましょう…機械音痴の私は役には立たないと思いますが…キック??」

キックは無表情のまま、少し離れた船を見ている。手は剣の鞘に触れている。

③「キック…どうしたんですか?」

⑭「ぁっ…あぁ」

やっと話かけているセレナに気づく。

⑭「すいません…姫…一瞬ですが狐人らしき気を感じたので…凄まじい力でした」

③「えっ…大変!直ぐに凱たちに伝えて来ます」

⑭「いや…大丈夫です。強い気は既に消えました…」

③「そうですか…ならいいのですが」

キックは凱の船を見る。

⑭「では…我らも船に…」

③「えぇ」

セレナたちも船へと入っていく。

No.473

>> 472 ⑦「みんな乗ったか?」
⑭「ああ、俺で最後だ。」
⑦「じゃあ、出発!!」凱は、左右のレバーを引き発進させた。 ブオーーッ
赤い水しぶきが上がる。



PPP
「タイキケン トッパ」

⑦「あっ、そうそう情報屋の話しじゃパーツ売ってる緑の惑星に最近、巨大な八本足の怪物が海で暴れてるって言ってたぜ。」
「然も、海賊たちの間で500万サーナの懸賞金が賭けられてるみてえだな。」

⑤「500万サーナ!!普通パン一つ100サーナだから…沢山食べれるじゃないか。」

デビル「早く、食べたい。怪物やっつけるぞ~」
食い物にはすぐ反応するデビルであった。

⑦「そこで、みんなに相談なんだがよ!最近、賞金稼ぎしてねぇから俺様の懐寂しくてな…だから本格的パーツを買うのに、後300万サーナ足りねぇんだ。残りは、みんなで使っていいからよ。頼む!」
凱は手を拝むように擦りながら皆に頭を下げる。

⑪「面白そうじゃん!」
③「凱も困ってるし…船にも乗せて貰ってるしね。」
⑭「俺は、構わんぞ!」
⑤「そうだ。倒して美味いもんたべるぞ~っ!」
デビル「セロとおなじ。」

⑦「よし、決まりだな。先ずは、怪物退治だ!」

緑の惑星はもう目の前まで近づいていた。

No.474

>> 473 シャドー「タイキケン トツニュウ」

⑦「耐熱シールドオン!!」

もはや、惑星突入の時の決め台詞になっている凱とシャドーのやりとりだ。

⑭「ほぅ。赤い海の次は緑の海か…」

凱が言う緑の惑星は濃い緑色の海に覆われ、点々と緑豊かな島が存在する惑星だった。

⑪「わぁ~!なんか映画の世界みたい」

⑤「凱…」

⑦「どうした??」

セロは一つの島を指差す。

⑤「あの島燃えてなぃ??」

確かに島の木々が燃えている。人々は船で逃げ出している。

⑦「おっ…燃えてるな…彼処に降りるぜ!」

⑤「えっ!!なんでそうなるの!!」

⑦「8本足の化物退治」

凱は船を燃えている島に着陸させる。

シャドー「ガイ ヒノテガ フネニクルマデニ オワラシテヨ」

⑦「分かってる。速攻倒して…金にする…ふふ」

凱の目は金になっている。

⑭「さぁ。仕事だ」

デビル「わぁい!!化物!!」

意気揚々と凱・デビル・キックが船から降りて行く。

③「私たちも行きましょう」

⑤「了解であります。姫(笑)」

⑨「え~僕は火が怖いのでいるであります。姫(笑)」

リオはセロに耳を引っ張られながら、船から降りて行く。

No.475

>> 474 凱の船から降りて道のない道を歩いて行く。

島の人々はほとんど逃げ切ったようで静かだった。

音と言えば激しい炎の音しか聞こえない。

⑤「結構歩いてるけど…怪物はまだなの?」

⑦「まぁ…もうちょっとだ」

そんなやりとりをして数分後だろうか
やけに炎が森を燃やす音が激しくなった。

⑦「ここだ」

⑪「デカ…」

③⑤⑪「………」

あまりの大きさに皆は言葉を失った。

デビル「うひゃーデカイ!おいしそー」

デビルはやけに興奮していた。

⑤「イカ…?」

⑪「いやっ、タコでしょっ」

セロのボケに逸速くリオが突っ込んだ。

③「巨大タコ…」

デビル「うまそー」

そう。目の前の巨大怪物はタコ…そのものだった…(笑)

No.476

>> 475 ⑦「然し、デカいな!」

ドゴオ~ン
ドゴオ~ン
凱の船の5倍はありそうな巨大タコは、暴れまくっている。
③「足がうねうね動いて気持ち悪い。」
顔をしかめながらセレナは言った。

デビル「え~っ、美味しそうだよ。」
それとは、反対にヨダレを垂らして言う。

⑤「取り敢えず、やっつけなくちゃ。」
銃を構えると発砲した。
ドギューン ドギューン
⑪「全然効いてないみたいだよ。」
⑤「あれっ、おかしいな強力な麻酔入りなんだけど…」

バキバキバキバキ
木をなぎ払い大ダコは暴れ出す。

⑦「どうやって、倒すんだ。」

⑭「俺に良い考えがある。」
「リオ、檻を作れるか?」
⑪「あんなの囲うのは初めてだけどやってみる。」
ビューン
腰の鉄球を全て取り出すと投げつけた。
⑪「ふんっ!!」
大ダコを鉄の檻でなんとか囲む。
⑭「凱、目を潰してくれ。」
⑦「了解!!」
シャキーン
凱は両目を斬り裂いた。
⑭「セレナ、火炎魔法の最大級で焼くんだ。」
③「分かったわ。」

ゴオッ

大ダコは、8本の足をばたつかせ暴れまくる。

No.477

>> 476 キュィーーーン
大ダコから耳を切り裂くような、超音波が聞こえる。

⑦「がああーっ!!」
皆、耳を押さえた。凱だけが地面に転がりまくる。

③「どうしたの!?大丈夫!!」
セレナは、凱に駆け寄った。

リオとセロも後に続く。

⑦「ぐお~っ!!」
なおも、強烈な超音波が続く。

⑭「恐らく、凱にだけダメージを与える何か特殊な音を発しているんだ。早く倒さなければ、凱が危険だ。」

⑤「多分、海賊たちもそれで近寄れないんじゃ…」

ミシミシッ
大ダコは暴れ8本の触手でリオの作った檻が壊されそうになる。

⑪「早くやっつけちゃおうよ。」

③「そうね!早くしないと凱が死んじゃう。」

デビル「ほんとだよ。壊されて逃げちゃうよ。」

皆は、一斉に大ダコに向かった。

No.478

>> 477 ⑭「ちっ!」

大ダコは8本の足を鞭のように動かし、中々、近づけさせない。

⑪「僕に任せて!!」

リオは腰につけたポーチから、小さな鉄球を一握り、掴む(数十個)と頭上に投げる。

⑪「鉄鉄砲!!」

投げられた鉄球は銃弾のように大ダコの足を蜂の巣にする。並みの散乱銃より、威力があるようだ。

⑤「おっ!やるねぇ!」

ドカァ~ン

セロは蜂の巣になって、耐久性が落ちた足を小型バズーカーで撃つ、足は軽々と吹き飛んだ。これで足は7本になった。

⑭「ほら!もう一本!」

痛みで疼いている大ダコの隙をつき、キックは間合いを縮める。

⑭「竜刀の力!!受けてみろ!!」

竜刀が雷に似たオーラに包まれる。

⑭「はぁぁぁ!!」

キックは巧みに空を飛びながら、剣振り、足を次々切り落としていく。竜刀は振る度、力を増し、剣音は竜の雄叫びに似ている。

⑦「お~すげぇな!あの剣…」

大ダコの足はキックに切り落とされ、3本に減っている。だが、大ダコもこのまま易々とやられるわけにはいくまいと残っている足を動かし、キック牽制し、足を守る。

No.479

>> 478 ③「痺れの魔法!!」

セレナは必死に足掻いている大ダコに杖を向ける。

暴れていた大ダコの動きが止まる。

どうやら、足を失う度に超音波も弱くなるようで、凱も元気を取り戻している。

⑦「やっと耳鳴りがきえたぜ…!!」

⑦「ガイブレイド!!」

凱はオーラに包まれ、己自身が剣となり、残りの足を軽々と切り落とす。

デビル「むしゃ…むしゃ」

デビルは切り落とした足を美味しいに食べている。

⑤「さぁ~このタコどうする」

大ダコは全ての足を失い、動くことすら困難のようだ。

⑦「あぁ。今、協会(賞金協会)に連絡するから…待ってくれ」

凱はブレスレットでシャドーと交信する。

⑭「案外簡単に倒せたな。」

⑤「だね。これで500万サーチなんだからなぁ…俺も賞金稼ぎになろっかなぁ」

本気で考えているセロであった。

⑪「いえぃ!!大ダコ!撃破!!経験値ゲット!」

③「リオったら…ゲームじゃないんだから(笑)」

⑦「今、連絡したからよ。直ぐに協会の奴が来ると思うから、それまで待ってくれ」

No.480

>> 479 ⑭「そうか…なら」

キックは再び、剣を構える。

⑭「待つ間…タコ退治といこうか」

キックは海の方を指差す。

⑤「なっ……」

⑪「マジ…」

③「やっぱり…簡単には終われませんね」

デビル「むしゃ…むしゃ…あっおかわり来た…」

海からは数匹の大ダコの頭が見える。どうやら、仲間を呼んだようだ。

⑦「一匹じゃないのかよ…くっ…頭が…」

凱は膝をつく。

③「凱!!」

大ダコ数匹がどんどん近づいてくる。

⑭「これは…厄介な事になってきた」

キックは後ろを指差す。後ろからも大ダコ数匹が近づいてきている。いや周り全ての海に大ダコの姿を確認出来る。

③「数匹なら未だしも、これだけいたら…」

⑭「とにかく、姫は出来るだけ多くのタコを足止めしてください!セロ!リオ!援護を頼む!」

三人は頷く。

⑭「デビル!食べばかりいないで戦え!!」

キックは足にかじりついているデビルを掴むと上陸してきている大ダコの群れに投げる。

デビル「えぇ~うわぁぁ」

キックも空を飛び、デビルの後に続く。

No.481

>> 480 「アイツは…凱か?」

大ダコの群れに気をとられ、セレナたちは気づいていないが、上空から、見ている者がいた。

「間違いない!あの倒れているのは…凱!」

最新型の宇宙船(戦闘機)に乗っている。船には【賞金稼ぎ7】と書かれている。




一方、セレナたちは大ダコの群れにかかんに挑んでいる。

セレナが痺れの魔法をかけ、デビルは体毛を数百m伸ばし、大ダコたちの動きを止めている。だが、タコの数が多すぎて、全てのタコの動きは止めることが出来ずにいる。

⑭「ちっ!流石にきついな!」

キック・セロ・リオたちは各々の武器で攻撃しているが、数が多いため、苦戦している。

⑭「くっ…」

船で逃げるか…と考えている時、頭上から豪快なエンジン音が聞こえてきた。

ドゴドゴドゴドゴ

⑤「なんだ?このエンジン音は?」

「ヤッホー!凱久しだぜぇ!」

一隻の宇宙船が荒運転で、通り過ぎていく。通り過ぎ際に船から一人の男が飛び降りる。

ドシャァァ

男は地面に着地する時、鈍い金属音を上げ、数百mから落下したにも関わらず、擦り傷一つ負っていない。

No.482

>> 481 ⑪「かちょいぃ」

上空で、しかも、高速で移動していた船から落下して、登場した男にリオは興奮している。

③「貴方は」

「始めまして…」

男は紳士的にお辞儀すると頭を抱えて倒れている凱に近づいていく。

「凱…情報収集しないのは相変わらずだな」

凱は微かに笑う。

「あの大ダコは…政府軍が投入した生物兵器でな。」

彼が乗っていた船は旋回して、此方に再び、飛んでくる。

「銀狼に大影響を与える超音波を放つ化物だ。その超音波のせいで宇宙海賊も手を出せずにいるってわけよ。まぁハーフのお前がここまで苦しそうにするんだから、銀狼が手を出せないのは当たり前だがな」

彼の船はその最新レーザー砲で次々にタコの頭を撃ち抜いていく。

「でだ…俺たち【賞金稼ぎ7】が雇われたってわけよ。俺たちはもうあのタコ者を数十匹は倒してるんだが…全滅させるのには後少し時間がかかるなぁ…なんせこの緑の惑星中にいるからな」

男は自分の乗っていた船を見る。セレナたちを襲っていたタコの群れも全て、頭を撃ち抜かれ、倒れている。どうやら頭が弱点だったようだ。

「まぁ…あのでかい頭にある小さな脳を撃ち抜けばこの通りよ」

No.483

>> 482 ⑦「ふっ…小さな脳を撃ち抜くなんて芸当…お前たちぐらいしか出来ねぇよ…大錬金術師さんよ」

凱は立ち上がる。タコたちが死んだことにより、超音波も消えたのだろう。

「懐かしい呼び名だ」

⑦「久しぶりだな!ナナ!」

凱と男は抱き合う。

⑤「なんだ…知り合いか」

⑭「そのようだ」

セレナたちは突然現れたナナを少し離れた所から見ている。

ナナ「お~い!降りてこいよぉ!」

彼が乗っていた船はゆっくり、島に降りてくる。

⑦「で…7人の内、何人来てるんだ?さっきの精密射撃からして【タカの子】はきてるようだが…」

ナナは着陸した船の入口を見ながら言う。

ナナ「あぁ。タカの子はきてるぜ。あとは…」

ドン…

船から勢いよく巨人族の男が出てきた。背丈は5mゆうに超えている。

ヤン「ガハハハハ!!ぎょさん…タコが死んどるわい!」

巨人の男は転がっている大ダコの死骸を蹴る。何百キロはあろうかと言う死骸は数m先に飛んでいく。凄まじいパワーの持ち主だ。

ナナ「お前は知らんだろうが…つい最近チームに入った【ヤン】だ。」

⑦「でも…助かっぜ。お前ら来てくれてよ」

No.484

>> 483 ナナ「いや…俺たちもタコ狩り中だったんだ。で偶然お前らを見つけたわけよ」

ナナはセレナたちの方を見る。

ナナ「一匹狼だったお前が仲間を連れてて、びっくりしたぜ」

⑦「色々あってな。おっ…皆お前のことが気になるようだな」

セレナたちが近づいてくる。

ナナ「皆さん。私は【賞金稼ぎ7】というチームの頭…ナナです。よろしく。あっちのでかいのはヤンです。気は荒いんですが、根はいい奴です」

ヤン「ガハハハハ!うめぇ」

ヤンはデビルと一緒にタコを食っている。

③「ナナさんですか…私はセレナです。」

⑤「俺、セロ」

⑪「僕リオで~す」

⑭「…キックだ」

⑦「皆!紹介遅れたな!コイツはリオと同じく錬金術師で…まぁ俺の友だ。う?」

ゴオオオオオ

ナナ「おっ…協会の奴らが来たようだ」

数隻の船が此方に向かってきている。船体には赤い十字架のマークが入っている。協会の印だ。

⑦「おっ!来たか!金!」

  • << 486 ヤン「頭…切り上げるのは…ちと早えぇよ!」 隼「そうだ…」 ③「!!」 突然現れた狐人の男がセレナに剣を向ける。 隼「俺は隼(はやぶさ)…よろしくな」 隼はセレナの喉に剣を突きつける。 ③「っ…」 ⑭「貴様!」 キックは剣を抜こうとするが 隼「動くな…大事な姫様が死ぬことになる」 ⑭「ちっ…卑怯な」 ⑤「おい!凱!お前の知り合いじゃないのかよ!」 ⑪「えっ…何…」 デビル「アイツら(協会員)にタコ全部燃やされた(泣)」 皆、いきなりの裏切りに困惑している。 ⑦「ナナ…どういうつもりだ?」 ナナ「……」 ヤン「動くんじゃねぇぞ!!」 ヤンは巨体に相応しい、巨大なハンマーを構え、キック・セロ・リオ・デビルを牽制する。 ナナ「まぁ…賞金稼ぎの俺たちがセレナ姫に気づかないと思ってるのかな?」 ナナはセレナに近づき、吐息がかかるほど近かくで顔を見る。 ③「ゃぁ…」 ナナ「連合軍が出してる賞金は…ケタ違いの額だ…こんなか弱い姫に…なんでそんな賞金かけてるのやら…けっ」 セレナの顔を見るのを止め、凱の方に向き直る。

No.485

>> 484 ⑭「アレは…」

協会の船は次々に島に着陸していく。

③「なんなんですか…あの人たちは」

⑤「謎多き…財団協会だよ。本部はおろか…協員すら誰一人謎の団体だよ。一部の説では魔法協会に関連してるとかなんやら」

協会の船からは次々、近代的な服装の人たちが降りてくる。顔は鎧のような物で覆われいる。

「これより…死骸回収・処分をさせて頂きます。」

協会員たちは手慣れた動きで大ダコの死骸を火炎放射器で焼いていく。

「凱様…ナナ様…此方に」

協会員の一人がケースを手渡す。

⑦「おっサンキュー!」

ナナ「毎度」

「私は仕事がありますのでこれで」

ナナ「凱。船のパーツがいるんだろ?」

ナナはケースに入っている現金を確認しながら言う。

⑦「あぁ。よく分かったな」

ナナ「あの傷だらけの船を見れば誰だってわかるぜ。パーツなら俺の基地に来な!安くしといてやるよ~なんたって、本業は商人だからな(笑)」

⑦「確かお前の基地は青の惑星だったっけか?」

ナナ「そうだ…俺の船について来たらいい。俺たちも今日はこれで切り上げるからな」

No.486

>> 484 ナナ「いや…俺たちもタコ狩り中だったんだ。で偶然お前らを見つけたわけよ」 ナナはセレナたちの方を見る。 ナナ「一匹狼だったお前が仲間を連… ヤン「頭…切り上げるのは…ちと早えぇよ!」

隼「そうだ…」

③「!!」

突然現れた狐人の男がセレナに剣を向ける。

隼「俺は隼(はやぶさ)…よろしくな」

隼はセレナの喉に剣を突きつける。

③「っ…」

⑭「貴様!」

キックは剣を抜こうとするが

隼「動くな…大事な姫様が死ぬことになる」

⑭「ちっ…卑怯な」

⑤「おい!凱!お前の知り合いじゃないのかよ!」

⑪「えっ…何…」

デビル「アイツら(協会員)にタコ全部燃やされた(泣)」

皆、いきなりの裏切りに困惑している。

⑦「ナナ…どういうつもりだ?」

ナナ「……」

ヤン「動くんじゃねぇぞ!!」

ヤンは巨体に相応しい、巨大なハンマーを構え、キック・セロ・リオ・デビルを牽制する。

ナナ「まぁ…賞金稼ぎの俺たちがセレナ姫に気づかないと思ってるのかな?」

ナナはセレナに近づき、吐息がかかるほど近かくで顔を見る。

③「ゃぁ…」

ナナ「連合軍が出してる賞金は…ケタ違いの額だ…こんなか弱い姫に…なんでそんな賞金かけてるのやら…けっ」

セレナの顔を見るのを止め、凱の方に向き直る。

No.487

>> 486 ⑦「…」

凱たちはいつでも動けるように武器に手をかける。

ナナ「なぁ…凱」

お互い見つめ合い緊張が走る。

⑪「ゴクッ……」

ナナ「…」

そして、沈黙になる。

⑦「…」

凱が動こうとした時、ナナが両手を上げる。

ナナ「はっははは」

ヤンと隼も同じく両手を上げる。セレナは直ぐに逃げる。

ヤン「ガハハハハ!!」

隼「ふ…」

三人はいきなり笑い始めた。

ナナ「冗談だ…冗談…はっはははは」

⑦「ったく…びびらせやがってよ」

凱は剣から手を離す。

ナナ「ただ姫様たちに分かって貰いたかっただけさ…このピンタゴ星雲には賞金稼ぎが山ほどいる。既にセレナ姫がここに来てるって情報が出回ってるぐらいだ…セレナ姫を狙ってくる輩も出てくるはずだぜ」

⑭「わざわざ…教えてくれたのは有難いが…貴様らがセレナ姫を狙ってないとは言いきれん」

キックは剣を抜き、構える。

⑤「初対面に…あの冗談は…きついと思うよ」

セロは銃を抜く。

⑪「笑えないしね」

リオは鉄球を握る。

③「皆!落ち着いて!争っても得にならないわ!」

⑦「コイツは冗談好きでな。そこが玉に傷なんだが…ゆすしてやってくれ」

No.488

>> 487 ナナ「はっははは!悪いな。そう言うことなんで…」

⑭「貴様っ!!」

⑦「まあまあ、昔からああいう奴なんだ。」
竜剣で斬りかかろうとするキックを凱はなだめる。

③「私は大丈夫だから…だから、やめて!!」
セレナは涙を目に溜めて叫んだ。

⑭「今は、セレナ姫に免じて引くが、もう一度こんな事があったら容赦しないぞ。」
⑤「俺も…」
⑪「ぼくもだよ!」

三人はまだ睨んだままだ。

ヤン「ガハハハ、逃げも隠れもせんわい。」
巨大なハンマーを軽々と右肩にのせ船に歩いて行く。

隼「・・・・。」

ナナ「新型パーツが欲しいなら青の惑星に来ることだな。待ってるぜ。」
そう言うと、賞金稼ぎ7に乗り行ってしまった。

まだ、三人の興奮は治まらない。

⑦「すまねぇな、あいつらは各種族の集まりでな、こういう仕事をしてると気を抜けないからな、身を持って教えてくれたのさ。」
「俺様も、お前らと会わなかったら、あんな感じのままだったかもな…」

⑭⑤⑪「…。」

「俺様は、青の惑星に行くがお前等どうする?」

No.489

>> 488 ③「私は、行きます。色々な惑星を見て自分の糧にしたいの。」

⑭「姫が行くなら、護衛がいるな俺も行く。」

⑪「ぼくは、ナナって奴の大錬金術師が気になるから行くよ!」

⑤「俺は、奴ら嫌いだけどメカニックとしては、どんな新型パーツがあるか見てみたくはある。」

⑦「決まりだな!!」
「んっ、デビルはどうした!?」
辺りを見回しても、いない。

⑪「ほら、そこに居るよ。」
凱の背中を指差すと黒いマリモみたいな毛玉がくっついていた。

皆、それぞれの思いを乗せてシャドーmkⅡは発進した。


賞金稼ぎ7の後を追いかけ青の惑星の大気圏を突破すると、その景色を見て皆は驚いた。

⑤「なんだ…この星は…」

⑪「どこ見ても、青い海しか無いじゃん。」

ピピッ ピピッ
『はっははは!どうだ、ビックリしたか!そのまま、潜水モードにして海に突っ込め凱!!』

カシャ カシャ
⑦「ナナ、了解!!シャドーmkⅡ、潜水モードON」

ガシャガシャン
翼が引っ込み後ろのブースター部分が閉じ両サイドにスクリューを出し海に突っ込んだ。

No.490

>> 489 ゴボゴボゴボッ

澄み切った青海に入ると、凱はスクリーンパネルに外の映像を映し出した。

③「うわあ~っ!!」
シートから立ち上がりスクリーンをマジマジとセレナは見た。
太陽の光が差し何か神々(こうごう)しい感じさえする。

⑪「魚の群れが綺麗だ…」
リオもうっとりと赤や黄・青など色とりどりの魚を眺めている。


ゴボゴボゴボッ
PPP
「スイシン 1000メートル」

⑤「まだ、着かないのかなあ…段々真っ暗になって、この船のライト分しか見えないよ。」
⑭「…。」
キックは壁にもたれかかって、腕を組んだまま目を瞑(つぶ)っている。

ゴボゴボゴボ
「スイシン 2000メートル」

⑦「ふう~っ!ようやく下に灯りが見えてきたぜ。」

そこは、大きな透明のドームに包まれており、中には巨大なビルや工場が建ち並んでいた。ちょっとした街になっているように見えた。

No.491

>> 490 ピピッ ピピッ
『凱、誘導するから自動操縦に切り替えてくれ!』

カシャカシャ
「OKやったぜ!ナナ。」

徐々に透明のドームが近くに見えてくるとハッチが開きその中に入って行った。
部屋みたいな所に入ると後方のハッチが閉まり、海水を抜いて前方のハッチが開いた。凱はシャドーmkⅡを飛行モードに戻す。
そのまま巨大な通路を船は走る。そこを抜けると、船を泊めるドッグにでた。

賞金稼ぎ7の隣りに船をつけると皆、船から降りた。

⑪「すげーな…馬鹿っ広いし。」
キョロキョロと辺りを見回す。

⑤「あっ、あそこに人が立ってる行ってみよう。」

No.492

>> 491 「はっ…皆さん!ようこそ!青の惑星第三水の都へ!」

警備兵らしき男が此方に気づき話しかけてきた。

ナナ「お勤めご苦労さん。はいよ!許可書!後ろの奴らは俺の連れだ」

警備兵は許可書を受け取ると隅々まで目を通す。

「確かに宇宙海賊.船長.キャプテン・ドグロ様の印…お入り下さいませ」

ナナ「許可がおりた。皆ついてきなぁ!」

⑦「あぁ」

セレナたちはナナの後に続く。

奥に勧むと人も徐々に増えてきて、賑やかになってきた。

ナナ「はぐれるなよ!」

⑦「分かってる。皆ついて来てるかぁ?」

⑭「何とかな」

③「えぇ。凄い人」

ヤン「ちっこいのは俺様に任せてな!」

ヤンの肩にはリオとデビルが乗っている。

⑤「はぁ~人混みって嫌いなんだよなぁ」

どうやら、市に来たようで、両脇には店が並んでいる。肉・魚・野菜、水中の都市と言うのになんでもある。

デビル「お…美味しそう…」

⑪「駄目~!あっ!こらっ!」

デビル「ぎゃぁ!はなしてぇ~」

今にも店の商品に飛びかかろうとするデビルをリオは必死に止めている。

ヤン「ガハハハハ!」

隼「……ふん」

No.493

>> 492 賑やかな商店街を通り抜け住宅街に差し掛かると一つの脇道に入って行く。

ナナ「後に着いてきなっ!」

⑤「何処まで連れて行くんだ?」

ヤン「もうすぐだ。然し、この道は狭くていつも苦労する。」
体を横にしながら蟹のように歩いて行く。 その両肩にはデビルとリオが痴話ゲンカをしている。

デビル「さっきの通りの物全部食べたい!!」
⑪「むちゃくちゃ言うなよ全然役に立たないくせに。」

デビル「タコはちゃんと手伝ったぞ!」
⑪「それは、お前が食べたいからだろ。」
その様子を見てセレナと凱はため息をつく。

⑭「…。」
隼「…。」
二人は皆の後から無言でついて行く。

やっと抜け道を出ると、一つの工場みたいな建物が見えてきた。

ナナ「あそこが、我らのアジト兼パーツや武器なんかを売っているんだ。」

⑦「よし、これで俺様の船がパワーアップ出来るぜ!」
そう言うと凱はナナたちのアジトへ小走りになった。

No.494

>> 493 ナナがアジトと言う建物の前にはゴミと見分けがつかない機械の部品が山のように積まれている。

ナナ「足元には気をつけなよ」

セスナたちはゴミの上を進んでいく。

アジトの入口は分厚そうな鉄扉でできており、前に一人のエルフが立っている。顔は長い髪で隠れていて見ることが出来ない。

「遅かった…お前ら…」

エルフはそう呟く重たそうな扉を開け、中に消えた。

⑦「ありゃ?タカの子じゃねぇかぁ…お前と一緒に船に乗ってたんじゃねぇのかよ!ってきり船から降りてきないから船で留守番してると…思ったぜ」

ナナ「ふっ。アイツは緑の惑星でタコを倒したら、とっと帰ったんだ…移動能力でな。だがそれぐらいで驚くな。アイツは特別だ…なんせ…歴代の中のエルフ最強王と同じエルフの加護を身につけてるんだ…」

⑦「エルフの加護?…だが惑星の間をワープするなんて可能なのか…人間(エルフ)に…魔法使いでも限られた者しか出来ないぞ」

「アイツに不可能はない…アイツはやる気がない以外は完璧な存在だ…神の子…さぁ早く入りな」

ナナは悲しそうに言う。

⑦「神?」

「さぁ…この話は終わりだ…早く入ってくれ!残りの中も紹介する!」

No.495

>> 494 中に入ると、尾翼の部分やブースターやレーザーキャノン砲など船の色々なパーツが所狭しと並べられている。
然も、最新型が多い。

⑤「わ~凄いよ。また、自分の船が欲しくなってきた。」
セロは、目を輝かせばながらゆっくり見て行く。

ナナ「はっはっは!どうだ、気に入ったか。凱の知り合いだから値引きするぜ!」

⑦「あるある。お宝の山だぜ!船の装甲頑丈にして、ハイパーブースターも新型にかえて…あっ、これもいいぜ。」
凱も、子供のようにパーツを食い入って見ている。

ヤン「決めたら、俺に言ってくれ、運んでやるからよ!」

③「私にも、手伝わせてね。」

ヤン「ガハハハッ。頼もしい姉ちゃんだ。気に入った!」

ナナ「然し、いねぇなあ…あいつ等は何処ほっつき歩いてるんだ。」
キョロキョロと辺りを見回す。

隼「みんな、気ままだからな…。」
尻尾を揺らしながら腕組みをして、鉄柱にもたれかかっている。

No.496

>> 495 ⑦「よし、決めたぜ!装甲をまず厚くして耐久性をアップさせる。重くなるから、ハイパーブースターをもう一つ付けてスピードをアップ!後は四連レーザーキャノン砲を両サイドに付けて貰う。」
「ナナ、全部で幾らだ!!」

ナナは、電卓をはじく。
ナナ「500万サーナからちょいと足が出るが…俺とお前の仲だ。500万サーナでいいぜ。」

⑦「ありがてえ。恩に着るぜ!どれくらい掛かりそうだ?」

ナナ「総掛かりでやって丸一日はかかるな。」

⑦「分かった。まずさっきの賞金から300万サーナ払う。後は船が仕上がったら俺様の宇宙バンクから200万サーナを支払う。」
ドサッ
凱はアタッシュケースから現金を出してナナに渡す。
⑦「残りの金はみんなで分けてくれ。」
ポンとケースをセロに投げる。
⑤「まずは、自分から。」
セロは40万サーナずつ渡していく。
⑪「やった~っ!何に使おうかな…」
デビル「ジュルジュル…さっきの市場で食いもんを買わなくちゃ」
③「私も良いの!うふっ、新しい洋服買うわ。」
⑭「……貯金する。」みんなはキックの予想外の言葉に笑った。

No.497

>> 496 一方、赤色小惑星…

アイシス「ふうっ…」
汗を拭いながらクリスの気功手術を五時間続けていた。

「このクリスと言う女性は外傷はかすり傷だけど、内部から雷と闇を纏った変わったオーラ(気)でやられている…」
両手を白く光らせながらダメージの大きい腹部をさする。

助手1「確か、この技の使い手を他の星雲で聞きました。」
アイシスと同じように手をかざしている。
助手2「私も噂では…連合軍総将軍"雷"と名を聞きました。」

アイシス「雷と闇の二つの性質のオーラを合わせるとは、凄い奴がいたものね。」
三人は違う気をクリスに送り治療を続けた。

アイシス「凱が戦っている相手は化け物クラスだわ。あいつ戦い好きの負けず嫌いだから修行しまくりだろうな…」
一人小声でぶつぶつ言っている。

助手2「何か、言いましたか?」

アイシス「いいや、それより後半日かかりそうだ…二人とも気合いを入れるわよ。」

助手1・2「はい!」

クリスの顔にだんだん血の気が戻ってきていた。

No.498

>> 497 ナナ「皆さん…盛り上がってるとこ悪いんだが」

両手に工具を持ちながら言う。

ナナ「俺たちは船を改造するからよ」

ヤン「ガハハハハ」

ヤンは重機を操作し、凱の船を持ち上げる。

隼「じゃま…ってことだ」

隼は目にも止まらない早さで資材を運んでいく。

③「あ…」

早々と進められていく改造作業。

隼「邪魔だ」

⑭「すっすまん」

セレナたちは邪魔にならないようにすればする程、邪魔になっているようである。

タカの子「使えない」

⑤「悪かったな!」

セロ・リオはナナたちを手伝っているだ。

ナナ「中々筋がいい」

⑪「えっへん」

機械の知識がないセレナとキック(+デビル)は邪魔にならないように隅で見守る。

⑦「ナナ!そこはシルバー素材の強化シルバーで頼む!あとそこは…」

セレナたちは蚊帳の外状態だ。

⑭「姫…我らは終わるまで町見学でもしましょうか。ここにいても仕方ない」

③「えぇ。そうですね。私もそう言おうとしていたところです」

デビル「そうと決まれば!」

デビルは一目散に走っていく。

③「デビルったら」

⑭「こら!勝手にいくな!」

No.499

>> 498 デビルを追いかけキック少し後ろからセレナがさっき通った道を走って行く。

⑭「追いつかない…デビルは、食い物になると本領を発揮するな…」
③「ハアハア…本当だわ…」

商店街の方に着くと、既にデビルは食料を買って店前の道端で食べていた。

デビル「はぐはぐ…うめっ…くちゃくちゃもぐもぐ…」
通行人は邪魔そうに通っている。

⑭「あいつは、まったく…」
手のひらで顔を覆った。
③「ハアハア…流石はデビルってことかしら。でも、通行人の邪魔だからどかしましょう。」
セレナは呪文を唱えるとデビルに小さい杖を向けた。

デビル「ん!?」
ふわふわっ
「うわーーっ!!」
食料とデビルは宙に浮き広場へと飛んでいった。
ドスン
デビル「いてて…がつがつ…」
③「もう、食べてるわ…」
⑭「…。」

「あんたら、うちの工場の一本道から来たみたいやね?」
ナイスボディで髪は肩までパーマがかかっており体から色気ムンムンの女性が言う。
「お客様?」
金髪で子供ぐらいの女の子は尋ねる。
「おかしな、黒いやつがいるぜ。売ったら幾らかな。」
頭以外体が機械の男が言う。
セレナたちに近づいて来た。

No.500

>> 499 ⑭「むっ…」

キックは竜剣に手をかける。

③「キック!」

セレナは首を横に振る。

カリーナ「おっかないねぇ。竜人ちゃん(笑)」

ローナ「カリーナ止めなよ」

小学生ぐらいの女の子が言う。

ザック「コイツ…見たことあるぜ…セレナ姫だ」

大柄の機械男が不気味に身体を震わせながら言う。

デビル「もぐもぐ…」

カリーナ「セレナ姫?あのセレナ姫か?ザック本当なんか?」

ザック「そうだ。俺の記憶は絶対だ。なんせ9割はロボットだ」

ローナ「残り一割が信用出来ないのが一番問題」

ローナはザックの頭を指さしながら言う。

カリーナ「ついとるわぁ~これで、うちらも金持ちやんかぁ~!!」

カリーナは大人びた外見では想像出来ない子供染みた動きで嬉しさを表現する。

ローナ「また飛び跳ねて…止めなよカリーナ」

カリーナ「ローナちゃん!そんなん言っても、うれしいやんか!!小娘捕まえただけで一生遊べる金貰えるやで!」

外見が子供のローナの方がよっぽど大人に見える。

⑭「姫どうやら余り友好的ではないようです」

キックは剣を抜く。

③「ナナさんのお仲間のようですから!話せば分かってもらえます!乱暴は駄目!」

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