お嬢とヤクザたち　第3話

レス0 HIT数 362 あ+ あ-

藤堂あかね（ 10代 ♀ j0Xbob ）
2022/09/18 22:43(更新日時)

季節は春の終わり頃、葵が教室に入るとクラスメイトたちがざわついていた。
空：お嬢、おはよ〜。
識：葵さん、おはようございます。
司：おはよ、葵。
葵：3人ともおはよう。みんなどうかしたの？
空：あぁ、ここに編入生が来るらしいぞ。
葵：編入生？この学院の編入試験に合格するなんて、相当な真面目？それとも…
識：それ以上は禁句ですよ。
司：来たっぽいな。
教室のドアが開き教師と一緒に編入生が入ってきた。その編入生を見て葵は驚いた。なぜならその編入生は、葵が小学生だった頃、一緒に活動していた幼馴染の犬神玲だったからだ。
休み時間葵は玲のところへ行き
葵：久しぶり、玲。
玲：久しぶりね、葵。小学校以来かしら。
葵：懐かしいわ。
葵と玲が話していると…
空：よっ！俺は若林空だ。君はお嬢の幼馴染なんだろ、ならケンカも強いのか？
識：空、いきなり人に聞くもんじゃないですよ。あっ、俺は天祥院識です。
司：空がいきなり悪かったな。俺は紫之司。
玲：別に構わないわ。私は犬神玲。昔、葵と一緒にBulletとして活動していたの。だから、ケンカは強いわ。
空：えぇ⁉BulletってあのBullet⁉いなりさんといぬがみさんの⁉
葵：うん。私がいなりで、玲がいぬがみ。まぁ、玲の場合はそのままなんだけどね。
識：本当に驚きです。まさか2人がBulletだったなんて。
司：葵、俺たちに何も話してくれなかった…。
ムッとした顔の司を慰めるように…
葵：ごめんね、別に黙ってたわけじゃないの。時が来たら、ちゃんと言うつもりだったんだよ。
空：でも、確かに俺たちには言ってほしかったな。
識：そうだね。
葵（心の声）：全く、この3人は…
玲：まぁ、今言ったんだからいいじゃない。
空：それもそうだな。それで、玲。俺たち若林組に入ってくれないか。
識：葵さんもいますし、ぜひ。
司：ついでに生徒会にも入ってもらえないだろうか。
玲：う〜ん…いいよ。組とか楽しそう。
葵：じゃあ、あの時の約束通り、Bullet再びね。
玲：確かにそうなるわね。じゃあ、またよろしく、いなり。
葵：えぇ、こちらこそ、いぬがみ。
空：俺たちも、若林組と生徒会のメンバーとしても友だちとしてもよろしくな。
識：これからよろしくお願いします。玲さん。
司：よろしく。
「いぬがみ」こと犬神玲が加わり、最強のペア、Bulletが復活。若林組はこの辺りの地区で一番のヤクザの集まり、最強の組となった。
つづく…