愛されたかった子供

８７：１５歳年上の彼の名前はＤさん。

Ｄさんと付き合うとか

そんな事は最初考えておらず

Ｄさんに、アルバイト始めた事や

少しずつ借金を返していること

タバコをやめた事

Ｄさんに報告しては

褒めてもらいたくて頑張ってました。

たまに頭をポンポンとしてくれるのが

すごく幸せで

Ｄさんとの時間は

とても居心地がよく

とてもゆっくりとした時間に感じられました。

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８８：
Ｄさんは

フニャーっとした優しい顔立ちで

ひょろっとしていて

お洒落に無頓着で

笑うと顔がくしゃくしゃになって

真顔は本当にかっこよくて

私は、たまにＤさんとご飯にいくのが楽しみで

いつも自分なりにお洒落をしていくのですが

『そんな可愛い格好は彼氏の前でしてあげないと☆』

と毎回言われました。

彼氏はいないといっても
『リコちゃんなら素直ないい子だから、男はほっとかないよ。頑張りやさんだしね☆』

と、言われ

Ｄさんからは、恋愛対象に見られていないなぁと感じていました。

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８９：
私はＫ太の事があってから

男の人が本当に苦手で

友達が彼氏や、その友達を連れてきても

キレたりしないだろか

優しい顔して本当は怖い人なんじゃないだろうか…

色々考えて

話す事もできませんでした。

でもＤさんは全然違って
こんなに優しさの塊みたいな人もいるんだなぁと、ものすごく思いました。

付き合いたいとか

そんな事は思わなかったけれど

それを越えて

Ｄさんと一生一緒にいられたらいいなぁ…

と結婚願望が芽生えてしまいました。

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９０： Ｄさんは、１５歳年上だけど

子供っぽい所もたくさんあって

無邪気に笑う顔が愛しくて

私は前にも増してＤさんの事を好きになってしまいました。

バレンタインの時期が近づいてきて

私はＤさんに告白する事を決めました。

Ｄさんと、いつものご飯やさんに向かう途中

ちょっと話しがしたいから

公園でも路肩でもいいから
車を止めて欲しいと言いました。

Ｄさんは心配そうに

『何かあったの？お母さんにまた何か言われた？』
と言われましたが、

私は緊張していて無言でした。

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９１： 車を公園のワキに止めて

Ｄさんが心配そうに顔を覗きこみました

『もしかして…また殴られたの？大丈夫？』

頭を撫でてくれました。

私は少し笑って

『違うよ…これ渡したかったんだよ。バレンタインだし。これ本命チョコだよ』

Ｄさんは

『本命チョコ？何いってんの俺勘違いしちゃうぞー』
といって笑ってましたが
私は真顔で
『私みたいなの、重い？ 私みたいな子供がＤさんを好きになったら迷惑？』
泣きそうなのをこらえて真面目に話しました。

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９２：Ｄさんは

しばらく無言でした。

多分フラれる。

私はそう思ってました。

やがてＤさんはゆっくり話し始めました。

『俺はリコちゃんを子供と思った事はないよ。

ちゃんと一人の女性として見てる。

重くなんかない。
むしろ嬉しいよ。

ただ…』





『俺からきちんと告白したかったな…
俺おじさんだから
リコちゃんにフラれると思ってずっと言えなかった。
俺もリコちゃん好きだよ。
俺と付き合ってくれますか？』

いつもの落ち着いたＤさんでしたが

顔が赤くなってました。

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９３： 私は嬉しくて嬉しくて

何故かクスクス笑ってしまいました。

Ｄさんは

『俺真面目に言ってるのにー、ほらおいで』

といって私を抱き寄せました。

Ｄさんの心臓は
すごくバクバクいっていました。

『俺の片思いも結構長かったんだから。出会ってしばらくたらもう好きになっちゃってさ。
あーー恥ずかし！』

私を更に強く抱きしめました。

私はまたクスクス笑いながらＤさんに話し掛けました。

『でも結構子供扱いされてた気がするのだけど（笑）恋愛対象じゃないんだなぁって思っ……！…』

Ｄさんがキスしてきました。
普通のキスではなく

長い長い…息が荒くなるような
大人のキス。
何度も何度も。

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９４：やっと唇が離れて
お互い息が荒いままおでことおでこをくっつけて ました。

Ｄさんが
『俺はリコちゃんを子供だと思った事はないって言ったよ？』
と言い

再び 長くて深いキスを重ねました。

私はキスの合間合間に

『…じゃあ私の事…ちゃん付けしないで…名前で…呼んで？』

『わかった…リコ…リコ―…』

キスが終わりしばらく抱き合った後

ご飯を食べにいったのですが

恥ずかしくて 照れ臭くて 二人でずっと笑っていました。

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９５：Ｄさんと付き合いだして
半年。

喧嘩もなく

大事に大事に二人で愛を育んできました。


私の誕生日の日

Ｄさんにプラネタリウムに連れていってもらいました。

星空を見上げて
静かにはしゃいでいると
指に冷たい感触がしました。

びっくりして手を見ると

左の薬指にダイヤの指輪がキラキラしていました。

『リコ、俺と結婚してください』

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９６：
『……………はい…』
泣きながら返事をしました。

私達 本当に一生一緒でいられるんだ…

本当に嬉しかったです。
『でも借金返すまで待ってね、返したら結婚しようね』

私が言うと

『今から借金返しにいこう？』
と言われました。

ＡＴＭみたいな機会でお金を返済するんですが

Ｄさんは鞄から封筒をだし
機会に大量の札束を入れました。
７０万あった借金が

一瞬でなくなりました。
私はびっくりして

『こんな大金、どうして？私働いて返すのに、こんな事に大金使っちゃだめだよ！』

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９７： 『これですぐ結婚できるよ。夫婦になるんだから、こんなお金どってことない。早くリコをお嫁さんにしたいんだ』
………………………

言葉を失っていると

『次は両親へ挨拶だよ。

リコのお母さんは確かに酷い人かもしれない。でもリコを産んでくれた人だから、俺はリコのお母さんお父さんも大事にしたい。

今週か来週行くってご両親に言える？』

私はまた号泣しながら頷きました。

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９８： 帰宅した私は

まず父に話しをしました。
父は寂しいけれど
応援すると言ってくれて
父から母に話してくれると言っていました。

片足に障害がある事を気にしていましたが、

Ｄさんがきちんとした会社に長年勤めていることや

他に健康上問題ないことなどを聞いて

父も安心していました。
母とはほとんど言葉を交わさないまま…

週末を迎えました。

お洒落に無頓着なＤさんが
スーツを着て
手土産を持って

狭い我が家にやってきました。

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>> 112 ９９： Ｄさんは
両親に土下座に近い形で
『必ず幸せにしますので、リコさんを僕に下さい』

そう言いました。

母はしばらく無言でしたが

ゆっくりとお辞儀をし

『………私が良い母親ではなかったので…この子には随分寂しい思いをさせてしまいました…リコを幸せにしてやってください……………よろしくお願いします。』

母からこんな言葉がでるとは思わなくて

泣きたかったのですが、
やっぱり泣けず

帰り道にＤさんの胸で
わぁわぁ泣きました。

『リコ、これから幸せになろぅ？俺もすでにすごくすごく幸せで、リコさえいてくれたら他に何もいらないよ』

二ヶ月後、二人で婚姻届を出しました。

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１００：あれから７年がたち

私達は相変わらず仲良し夫婦です。

夫婦喧嘩は年に１度ほど。

二人の子供にも恵まれ

子供達は優しいパパが大好きです。

私は今幸せです。

タイムマシーンがあったら

小さな自分に言ってあげたい。

あなたは必ず幸せになるよ。
あなたを包んでくれる人が現れるよ。

だから大丈夫。

そして小さな自分を抱きしめてあげたいです。

世の中に

小さなリコのような

悲しい子供が

一人でもいなくなって

幸せな子供が増える事を
心から祈っています。

完。

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>> 114 お疲れ様でした俉

最初からずっと読ませてもらってました坥

リコさんが、幸せになってくれて、ほんとに嬉しいです炅
お母さんも、子供をうまく愛せなくて、もしかしたら、苦しんでいたのかもしれませんね…

私も、悲しい思いの子供ちゃんが居なくなって欲しいです。
そして、悲しい大人も…
今は多すぎますよね…

リコさん、これからもずっとずっとお幸せに昀昀昀

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良かった😢

ハッピーになれて良かった😭

神さまがいて良かったです

💧してしまいました

もっともっと幸せになって下さいね

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皆様感想をありがとうございました☆
今現在の事
母の事は
感想スレに書きました。
下手くそな文章でしたが
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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