100万回の嘘
出会いは5年前…
友達の紹介で知り合った私たち……
お互い
ただ遊びたいだけだった……
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そしてまた、ヒロの言い訳が始まった。
『違うんだよ!一度は縁を切ったんだ。だけど1週間後にアイツ、やり直したいって言ってきたんだ。俺、断りきれなくて………』
だから何?
アンタはズルイよ…
ズルイ………
『私の事は忘れて!アユナちゃんと、お幸せに!!話はそれだけ。バイバイ!』
私は茫然と立ち尽くすヒロを無理矢理家から押し出した。
そして泣き崩れた私……
悲しかった…
悔しかった……
悔しいけど……
ヒロの事が大好きなんだ……
私は大親友のヤスに電話をした。 男の意見が聞きたい時は必ずヤスに聞く。 何でも正直に答えてくれるヤス。 私はすごく頼りにしていた。
プルルルル………
『もしもーし!久しぶりぢゃんッ!いい恋してるぅ?』
いつものハイテンションで電話に出たヤス。
『聞いてよー!!』
泣きながら叫ぶ私。
『どうした?何かあったのか?ゆっくりでいいから俺に話して。』
ヤスはいつもやさしい。 優しすぎて堪えていた涙があふれる。
私はすべてをヤスに話した。
『浮気されたんだ…私はホントに大好きだった。アイツは遊びだったのかなぁ?私はヒロにとって、1番ぢゃなかったのかなぁ………』
一通り話終るとヤスはゆっくり口を開いた。
『俺、思うんだけど……泊りにきたりする?そいつ、始めからヤリ目だったんぢゃない?俺のまわりにも、そーゆーヤツいるんだよ!』
私はすぐに答えた。
『ヤリ目?!私たち付き合って4ヵ月だけど、確かに今まで何回か泊りにきたよ!でも……まだエッチはしてないの!』
ヤスは黙ってしまった。
しばらく沈黙が続いた。
そしてヤスは言った。
『ごめん。俺、まぢわからねぇ!そいつが何考えてんのか、さっぱりわからない。俺はヤリ目だと思ったけど……手だされてないなら、そいつの目的は何なんだろ…』
そうだよね……
わからないよね……
あいつの考えは誰にもわからないよ……
誰か教えてよ………
電話を終えると、メールが来ていた。
嫌な予感……
私はゆっくりとメールを開いた。
ヒロだった。
『ごめん。アユナからのメールで俺は浮かれていた。バレなければいいと思ってた。でもこれだけは信じてほしい。俺が一番好きなのはミィだ!アユナとは本当に別れるから。考え直して!』
またこれか……
前にも許してるんだけど……
『無理!』
送信ー
私は一言だけの返信をした。
それから1ヵ月がたった。
ヒロからは毎日メールが来る。
『もう一度付き合いたい!』
私は返信をしない。
ずっと……
電話もメールも無視し続けた。
そんなある日、高橋から話があると言われた。
仕事が終わり、高橋と話を始めた。
『店長!やっぱり田中サンの彼氏と一緒の人だったんですね……。でも田中は別れたらしいですよ!1ヵ月前に。「好きな人ができたから、やっと吹っ切れた!」って言ってましたよ!店長!よかったですね!』
よかった……?!
そっか……
高橋はまだ私たちが別れた事も知らないんだ……
『私たちも別れたんだよ!1ヵ月前にね!今だにヒロからはメールくるんだけど、もぉいいんだ!』
私は明るく振る舞った。
『えぇー!!せっかく田中と別れたんだから戻ればいいのに!もったいないぢゃん!もぉヒロサンの事好きぢゃないの?』
好きぢゃない……?!
好きだよ…
大好きだよ……
どんなにヒドイ事されても……
大好きすぎて仕方ないんだよ…
高橋からの情報を聞き、安心している私がいた。
その日もまたヒロからのメールは来た。
私は無視を続けた。
こんな人と一緒にいちゃいけない……
でも一緒にいたい……
一体どうすればいいんだろ………
私は毎日そんなことを考えていた。
もう一度信じてみようかな……
ヒロとゆう一人の人を信じてみよう……
その時………
ブーブー………
(着信ヒロ)
ヒロだッ!
私は1ヵ月ぶりにヒロからの電話に出た。
『はい……』
『あっ………俺だけど……やっと出てくれた……ありがとう!』
ヒロは私が出ないと思っていたのだろう。
すごく驚いていた。
『うん………』
『みぃ!何度も浮気してゴメン!もう一度信じてください。もう一度付き合ってほしいんだけど………』
『いいよ!もう絶対浮気しないでよ!!約束だからね!』
『やったぁー!!ホントありがとう!』
ヒロはすごく喜んでいた。
この時は………
そして私とヒロは寄りを戻した。
ヒロとまた付き合えた。
私は大きな不安もあったけど、嬉しさの方が強かった。
仕事にもいつもより力が入った。
その日から、私たちはまた毎日会うようになった。
どこかに行くわけでもなく、ただ車のなかで話していたり、思い出の夜景を見に行く程度。
けれど私はヒロと一緒にいれるだけで嬉しかった。
ヒロとはケンカもなく、順調に1ヵ月がすぎた頃だった……
仕事が終ると、また高橋に呼ばれた。
嫌な予感………
そんな事を考えながら私は高橋の待つ場所まで向かった。
『おまたせ!!』
私は明るく振る舞った。
『店長!待ってましたよー!』
高橋はいつもの笑顔だった。
少し安心した私……
そういえば、まだ高橋にヒロと戻った事、伝えてなかった……
私が口を開いたその時……!!
高橋が先に話し始めた。
『店長ー!!何でヒロサンの事フッちゃったんですかぁ?!好きだったら戻ればよかったのにー!!もしかして………次の彼氏できたんですかぁ!??』
高橋は、からかうように言った。
ヒロをフッた?………
フルも何も、私たち戻ったんだけど……
てか私…
高橋には何も話してないよね?!………
何で?!……
誰が高橋に私たちの事、伝えてるの??………
私は探るように答えた。
『まぁねぇー!あははー!!てか何で高橋が知ってるの?』
私は平常心を保ち、聞いてみた。
『何で知ってるって……決まってるぢゃないですかぁ!田中ですよー!あの子、聞いてもないのにペラペラ話してくるんですよー!』
高橋は笑いながら言った。
私も笑った。
だけど心の中は疑問だらけ……
『もしかして…あの二人、付き合ってんの?』
私はさりげなく聞いてみた。
『付き合ってないですよ!何か「最近ヒロからメッチャ連絡くるー!まっ、私も今の好きな人と付き合えるまでは暇だから、暇つぶしに電話とかメールは全然OKなんだけど!」とか言ってましたぁー!今の好きな人は………… 』
私はかなり怒っていた。
またか………
高橋はそんな私に気付かず、田中の今の好きな人の話を楽しそうにしている。
だが、私の耳には何もはいってこなかった。
『店長聞いてますか?!』
高橋の呼び掛けに私は我に返った。
『ん?ゴメン!ボーッとしてた!』
私は笑って答えた。
私たちは笑いあった。
『何か今日は疲れちゃったぁー!そろそろ帰ろうか?』
私は早めに切り上げた……
私にはやるべき事があったから………
そして私は怒りに耐え切れずヒロに電話した。
『もしもーし!』
ヒロは上機嫌だった。
『あんたアユナとまだ連絡とってたんだね!一体何がしたいの?私なんか悪いことした?何で裏切るの?信じてたのに!』
ヒロは焦っていた。
『誤解だよ!俺は「連絡してくるな!」って何度も言ってるんだよ!だけどアイツが連絡してくるんだ!俺も困ってるんだよ!』
私の怒りは治まらなかった。
『あの子に私と付き合ってる事言ってないからこうなるんでしょ!はっきり言えばいいんだよ!アンタが曖昧にするからいけないんでしょ!もぉアンタなんてどうでもいいよ!好きにしなよ!』
私は勢いで電話を切った。
電話を切ってから1時間がたった頃………
ブーブー……
(着信ヒロ)
何だよ……
何で連絡してくるんだよ……
でもいい…
この際、正々堂々勝負してやろう………
私は電話に出た。
『なに?』
『今から出れるか?来てほしいところがある。どうしても誤解を解きたいんだ。アユナにも来てもらうから、ミィにも来てほしい!』
『は?いかないよ!行ってどうなるの?』
拒否する私にヒロはさらに続けた。
『来てよ!ホント誤解なんだよ!信じてよ!』
私はもう全てヤケクソになっていた。
どうにでもなれ……
好きにすればいい……
『好きにすれば!』
私は開き直った。
『ぢゃぁ、今から迎えに行くからな!!』
そしてヒロは電話を切った。
ヒロはすぐに家に来た。
電話をかけながらウチに向かっていたのだろう……
そして荒々しく部屋に入ってきた。
『来て!』
座っていた私を強引に引っ張り、私はヒロの車に乗せられた。
向かった先は来たことのない公園。
そこには田中の姿があった………
会社にいる時と同じ。
田中はズット下をみている。
そしてヒロは口を開いた。
『みぃ!コイツに言いたいこと全部言え!!』
はっ?
言いたいこと?
聞きたいことがありすぎて………
どれから話せばいいの?
私の頭の中はぐちゃぐちゃだった。
先に口を開いたのは田中だった。
『みぃサンすいません。ホントにごめんなさい。』
すいませんってなに?
ごめんなさいって何が?
『あのさぁ、ヒロは田中から連絡くるって言ってるんだけどホントなの?』
私は冷静に聞いた。
『はい。全部私からです。ヒロから、ミィサンと付き合っている事も聞きました。本当にすいませんでした!』
『何がしたかったの?私からヒロを奪いたかったの?目的は?』
私はさらに聞いた。
『いや……その……奪いたいとかぢゃなくて…ただ………暇……だったカラ………とか……』
田中の答えはすごく曖昧だった。
暇だったから……?
なにその理由………
意味わかんないよ………
てか田中。まだ何か隠してるよね………?
さっきから田中はチラチラとヒロを気にしている。
まだ何かがあるに違いない……
ヒロは私に目を向けた。
『これでわかっただろ!俺から連絡したんぢゃないって事!お前は俺を疑ったんだ!謝れよ!』
ヒロは私に向かって強い口調で言った。
私の胸騒ぎはまだ治まらない。
今田中が言った事は全てぢゃない気がしたから……
田中は言った。
『もう絶対連絡しません。みぃサン!ヒロと仲直りしてください!』
私は………
『ごめんなさい……』
ヒロに向け、謝った。
曖昧なまま……
謝ってしまったんだ……
『ったく!俺は悪くないのに疑われるし散々だよ!』
ヒロは呆れたように言った。
『誤解も解けたし、もういいな!帰るぞ!』
ヒロは私の手を引っ張った。
そして私は立ち上がった。
その時だった……
田中はヒロを止めた。
『ヒロ!やっぱりこんなんダメだよ!よくないよ!ミィサンにホントの事言っていいよね?』
田中の発言にヒロは戸惑いを隠せない様子。
『なっ、なんだよ!ホントのことって今言っただろ!もう話は終ったんだ!』
ヒロは何か焦っている。
そして…………全てが明らかになった……
『みぃサン!すいません。あの……今言った事、全部嘘です!ホントは連絡してきたの全部ヒロからなんです!私からは一切していません。ココに来る前、ヒロから連絡がありました。「これから話し合いをするから全部お前から連絡してきた事にしてくれ!」と。嘘ついてすいません。でもヒロはホントにミィサンのこと好きです。私に電話をしてきても内容はミィサンのことばかり。だからヒロの事、許してあげてください。お願いします。私は今後一切、連絡がきても無視します。電話に出たり、メールを返していた私も悪いんです。ゴメンなさい。』
私の中のモヤモヤしたものが一気に取りのぞかれた。
『わかったよ!ありがとう』そして、私は田中を帰らせた。
ヒロを見るとヒロは化けの皮が剥がれ、肩を落とし下を向いていた。
『どーゆー事だよ!』
私の怒りは爆発した。
『全部嘘かよ!ふざけんなよ!』
あまりの怒りに私は言葉が出てこなかった…
言いたい事がありすぎて……
全ての事を一気に言ってしまいたくて……
言葉につまる………
情けない……
悔しい……
パシッー………
私はヒロの頬を叩いた。
そしてヒロは言った。
『俺はお前がどうしようもなく大好きなんだ!でも時間がたつと浮かれて欲が出てしまう。自分が情けないよ。』
バキッー………
音のする方に目をやると、無残にも真っ二つに折られたケータイがあった。
『俺。1からやりなおす!今までの俺にさよならする!ミィのために俺、変わってみせるよ!』
それから1週間がたったある日……
ブーブー…………
(着信)
登録されていない番号だった。
私は知らない番号だったので出なかった。
ブーブー……
(メール受信)
電話が鳴り終るとすぐにメールがきた。
誰だろ………
そこには、
『ミィ』
と、私の名前が入ったアドレスがあった。
『ミィ!俺は今までミィにはつらい思いばかりさせてきた。本当にゴメン!新しいケータイを買ったんだ!俺はココからスタートする!だから……もう一度信じてくれ!!』
ヒロからだった。
『私は、今までヒロにたくさん裏切られてきたんだよ!もぅ信じられないよ!私たち……もう無理なんだよ!』
送信ー
私の頬には涙が流れていた。
ブーブー……
受信ー
『本当にゴメン。今すぐに信じてくれとは言わない。これからの俺を見てほしいんだ!俺、変わるから!』
ヒロ………
ヒロの事は、大好きだよ……
大好きだから信じたいんだ………
でも私…………
怖いんだよ………
そして、ヒロからは何度も電話やメールが来たが無視し続けた。
どうすればいいか…
自分はどうしたいのかがわからなかったから………
その日の夜、考えながら眠りについた私。
そして次の日の朝。
私は決心した。
今日は仕事が休み。
私は朝からある事を決めていた。
身仕度をすませた私はヒロに電話した。
『もしもし!ミィー!』
『おはよ!あの……夜景みた場所いこ!』
私は付き合うキッカケになった、あの夜景が見える山にヒロを誘った。
ヒロは喜んでいた。
そして、約束の場所に向かった。
ヒロはすごく急いで来たのだろう。
私が着くと、ヒロはすでに待っていた。
『待った?』
私は笑顔で話した。
『全然!それより誘ってくれてありがと!』
ヒロは喜びに満ちた笑顔だった。
私は静かに頷くと、その場でヒロに話をした。
『ヒロ。私はホントに大好きなんだよ!ヒロと付き合ってから、辛くて何度も泣いた。でも私、それでもヒロが大好きなんだ!自分でも不思議なくらい大好きなんだよ!今は信じれる自信がないけど……ヒロはそれでもいいの?』
ヒロはゆっくり私を抱き締めた。
そして……
『ミィが傍にいてくれるならそれでいい。俺が信用なくすような事をしたからいけないんだ!俺、これからはミィを大事にする!絶対に!!』
私たちは見つめ合いキスをした。
するとヒロはクスクス笑いだした。
『なにがおもしろいの?』
私は不思議そうに聞いた。
『いやッ。俺、こんなに本気になると思ってなかったから……』
えッ?!
『どうゆう事??』
笑って話すヒロに、私はさらに問い掛けた。
『俺、2年前に付き合ってた彼女がいたんだけど、急に「彼氏できたから別れて!」って言われたんだ。何もできない自分が悔しかった。俺、その事があってから女が大嫌いになった。それから俺は女を騙して楽しんでたんだ。みんなに紹介頼んで、いっぱい女紹介してもらって……俺、ホント狂ってたんだ。ヤルだけヤって捨てたりね!ミィもその中の一人だった。
最初は体目的だったんだよ。好きだから付き合いたいとかぢゃなくて、ヤリたかっただけだった。ゴメンね!
でも何でだろ……
ミィには手出せなかったんだよね……』
ヒロは照れながら話していた。
私も言わなきゃ……
『ヒロ……
私もね、付き合った時は全然好きぢゃなかったんだ。元彼が大好きだったから。
てゆーか、ヒロの事は軽い男だって思ってたし、私も失恋したばかりで……誰でもよかった。淋しさが紛れるなら誰でもよかったんだ。
でも……気付いたら私、ホントに元彼の事忘れてたんだ。ヒロが大好きになってた。』
ヒロは笑顔で聞いていた。
『俺たち……お互い遊びだったんだな!』
二人は笑い合った。
そしてヒロは私にそっとキスをした。
それから私たちは幸せな毎日をすごした。
しかし、私からはヒロへの疑いは消えず、いつの間にかケータイを盗み見る癖がついていた……
私が浮気されたのはヒロが初めてだった。
浮気……
人それぞれだと思うが、私は
(浮気をしている人はコソコソ隠したり、何か怪しい行動をとるもの……)
そう思っていた。
しかし、ヒロは全く違った。
私と一緒にいる時……
・女から電話がかかってきても、ちゃんと出る。
・来たメールは、しっかり返信する。
・泊りに来て寝る時、ケータイは枕元に堂々と置かれている。
完璧な作戦だった…
人間は誰でも、隠されると余計に気になるもの。
それをヒロは、ちゃんと分かったうえで浮気していたんだ………
だから私も、まんまと引っ掛かった。
女からの電話に気付いた時も、堂々と電話するヒロを見て『友達なんだ!』と勝手に思いこんでいた。
私はヒロが泊りに来ると、毎回ケータイを盗み見た。
何もない事を確認すると、すごく安心できた……
私は、それでしか安心する事ができなかった………
何度も盗み見るが、何もない。
安心した私は、いつしかケータイを見るのを止めていた。
ヒロ……
ホントに変わってくれたんだ……
ヒロは私だけのヒロになったんだ………
すごく嬉しかった。
それから数か月、二人は付き合って1年を迎えた。
私の中では最長だった……
そして二人で迎えた初めてのクリスマス。
この日は二人でデート。
昨日ヒロと、ある事を決めていた。
『クリスマスプレゼントはペアリングにしよう!』
ヒロの提案に私は大賛成した。
二人でペアリングを探した。
二人の目は輝いていた。
そして……
私はヒロに、ヒロは私にペアリングを買った。
左手の薬指に輝くペアリング。
すごく幸せだった。
その日の夜、ヒロはウチに泊りに来た。
今までもヒロは何度も泊りに来ている。
何度もヒロと一緒に寝ている私。
だけど……
今日は……
今日は何か違う………
ペアリングのせいかなッ……
クリスマスだからかなッ……
私はヒロに抱きついた。
そして…………………
二人はキスをした……
見つめ合い、照れ笑いする私たち。
何度も何度もキスをした……
そして、付き合って1年。
私たちは初めて一つになった………
ヒロ……
大好きだよ……
私たちは何度も愛を確かめ合った……
5月のある日………
私は忘れていた事があった。
そーいえば………
生理が来ていない………
私は今日も、いつもと変わらずヒロに会った。
『ヒロ。私、生理こないんだ………』
ヒロは驚いている。
『まぢッ?!検査薬してみたら?今からやってみよ?俺、一緒に結果待つから!』
私たちは検査薬を買いに薬局に向かった。
結果は、陽性?!
うっすらと線が出ているだけだった。
見本のようにバッチリとは出なかった。
私はヒロの元に向かった。
『どうだった?』
ヒロの目は輝いていた。
『うっすら線が出たんだけど………妊娠してるのかなぁ……』
ヒロはすぐに答えた。
『ミィ!明日病院いこう!って言っても俺、仕事あるから……明日行ってきて!!』
『わかったよ。』
一人で行くのは心細い……
でも、今はそんな事言っていられない。
次の日、私は病院に向かった。
受け付けを済ませてドキドキしながら待つ私…
看護婦サンが出てきて、私の名前が呼ばれた。
そして内診が行われた。
『あっ!ココ!わかりますか?』
モニターを見ていた先生に問い掛けられた。
モニターに目をやると、ホクロのような黒い点があった。
そして先生は続けて言った。
『妊娠されていますね!これが赤ちゃんの入る袋ですよ!』
私は嬉しくて、いつの間にか涙があふれていた。
私とヒロの赤ちゃんだ……
すごく嬉しかった。
会計を終えると私はすぐにヒロにメールを送った。
『赤ちゃんできてたよ!これから頑張らなくちゃね!』
送信ー
ブーブー………
(着信ヒロ)
ヒロはすぐに電話をかけてきてくれた。
『もっしぃー?!』
『おめでとう!よかったな!俺頑張るよ!』
そして電話を切った。
私は赤ちゃんの写真を何度も繰り返し見た。
本当に幸せだった。
2日後の日曜日、私とヒロはこの、妊娠を親に伝えることにした。
ヒロは朝から緊張していた。
私の家に着いたヒロは、途端にトイレに駆け込んだ。
相当ビビっているんだ……
そんなヒロの姿を見て、私は笑っていた。
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