過ぎた日の後悔…非行、裏切り、離婚、不倫、波瀾万丈の日々
偽りのない事実と私が生きてきた波瀾万丈の30年間を書いていきたいと思います。来月で30。人生やり直せる分岐点。これから改めた人生を送りたい!と心底思って過去を振り返りますので途中、中傷、非難の声はご遠慮願います。
また文章が読みづらいとは思いますがご了承下さい。
長くなりますが見て戴ける方がいらっしゃれば幸いです。
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また夜来るから…
そう行って部屋を出ました。
わたしは反省するどころか、この場からどうやって凌げるかしか考えていませんでした。
誰の言う事も
聞きたくなかったし、自分自身も嫌いになっていました。
日も暮れてシーンとした部屋でベッドに横になり天井を眺めていた。
その時部屋のチャイムがなった。
あれ?早い!
こうちゃん?
そう思ってドアを開けた。
目の前に立っていたのはこうちゃんではなく…
父親でした。
一瞬殴られるかと思って顔を下げました。
すると父親はその場で泣き崩れてしまい…
『お父さんが悪いんだよな…
ごめんな…みか…
許してくれ…
頼む…帰ってきてくれ… 』
信じられない。
何か演技でもしてるかの様な態度…
でも父親の涙に逆らう気はなかった。
結局父親と翌朝帰る事になりました。
月日は経ち年が明け、
父親の態度もすっかり変わり逆にあまり干渉しなくなりました。
焦ってるのは学校の先生と母親。
受験を控えてるのに全く勉強しないで不良仲間と遊んでばっかりいました。
父親が何も言わないのである意味挑発していたのかもしれません。
それでも進学を望んでいた母親。
とりあえず受験する事にしました。
受験が終わったある日自宅にこうちゃんから電話がありました。
こうちゃんを裏切って何人もの人とセックスをして、また付き合いたいなんて思っていませんでした。
呆気ない会話で端的に電話を切った。
こうちゃんからの本当の愛情をその時は理解する事ができなかった。
そして合格発表の日を迎えた。
受験した高校は中学校に合否の通知がいっていました。
朝礼が始まる前に1番に担任から呼ばれた。
『青木さん!!
おめでとう! 』
うそっ?!
合格してるなんて思ってなかったので正直びっくりした。
不合格だった時の事を親は一生懸命悩んでたのでまさかの
展開でした。
そうして長かった中学校生活が終わりました。
また春がきて、
桜が咲いた
去年を思い出す
長かったなぁ…
そして高校生になった私は少しずつですが真面目に勉強に部活に励むようになっていました。
しかし…
また…
高校に入り私は陸上部に入部しました。
もともと体育会系で走るのは得意でした。ピアノもしたい気持ちはありましたが、父親の期待に添いたく反発であえて陸上部を選びました。
朝の早朝練習から始まり夕方も遅くまで懸命に走り続けていました。今までの私とは周囲が驚く程全く変わり、意欲に燃えていました。
学校生活にも慣れ彼氏もできて友達関係も順調にうまくやれていました。
陸上部には男子が8人、女子が3人。そして女子のマネージャーが1人。
入部した時には1年は6人いたのですが徐々に退部していき私一人になっていました。
その頃から先輩女子からの嫌がらせが始まり、1学期終わり頃には更にエスカレートしたのです。
先輩からは顔が気に入らない、生意気なんだよ、男の前では態度が変わるとか…とにかくそういう事が気に障った様で…
それでもツンとした顔で追い打ちをかけるかのような態度をして改める事はしませんでした。
練習が終わったある放課後…
部室に置いてたはずのバックが荒らされており財布がなくなっていました。
その後から先輩が部室に入ってきて
尋ねてみました。
『あの…あたしの財布がなくなってるんですが知らないですよね? 』
『何?そんな事知らないし…あたし達を疑ってるわけ? 』
『いや…そういうわけではないんですが…すみません。 』
そう言って部屋を出ようとしたら
いきなり腕をつかまれ押し倒された。
『いつか言ってやろうと思ってたけど、
あんた目障りなんだよね!練習に集中できないんだよ。 』
『だから何ですか? 悪いところは以後気をつけますが顔の事を言われても困ります。
お先に失礼します 』
悔しくて泣きたかった。精一杯我慢して強いふりをしていました。
しかし我慢も限界を超え又もや学校を休む様になりました。
またか…
きっと親はそう思ったはず!
次第に自分の弱さに情けなくなり親に対しても申し訳ないという気持ちになっていました。
『学校辞めたい…
辞めて働きたい。』
思いきって母親に話しをした。
『辞めたらダメって言っても行く行かないはみかだからね。
みかが辞めたいならお母さんは何も言えないよ。 』
また家出すると思ったのかもしれない。
だから怒らなくなったし、干渉しなくなった。
高校1年の9月私は中退した。
短かすぎる高校生活でした。
今思えば高校行かなかった事をすごく後悔しています。
こうちゃんが言ってたあの言葉…
行くだけで意味がある。
確かにそうだったと思います。
高校中退で仕事はなく、風俗で働くようになっていた。
年齢を偽り、背伸びして大人の女性を演じていた。
仕事で仲良くなった友達とも本当の年が言えなくてずっと嘘に嘘を塗り重ねていました。
10月も半ば…
お店に入っていると懐かしい匂いがしました。
振り向くと力士がいました。
そっかぁ~また地方場所の季節か…
と思いながらふと、こうちゃんを思い出していました。
入ってきた力士は私を指名してくれて…
実はその力士は以前こうちゃんと一緒にいた時に会った事のある力士でした。
こうちゃんには悪いが長身で男前でブラジル育ちで…
名前は双津国。
当然ファンも多く人柄が良いので先輩力士からも慕われていました。
私は知らない顔をしていかにも初対面の挨拶をしました。
すると
『ヤバいと思ったでしょ?まさか忘れたとは言わないよね!』
そこまで感づかれてるとは…
『あっ…っ、はい。
すみません。
お久しぶりです』
思わず二人して苦笑いしました。
1時間も何もせず会話だけが弾み…
『もったいないから 私もう上がります ので外で話しませ んか? 』
『おっ、そうだな!』
そう言って居酒屋に入りました。
私は烏龍茶で双津国はビールを注文し、とりあえずまさかの再開に乾杯をしました。
話しを聞いてると知らない事ばかりが
話題になり、突然の事で耳を疑いました。
実はこうちゃん、相撲を引退してたのです。
私の人生を狂わせたのは自分のせいだと…自分の中で責任をとった結果が引退でした。
そう。
受験が終わったあの日に自宅にかかってきた電話がある意味
さよならのメッセージだったのかもしれない…
こうちゃん…
ポカンとしてた私に
『しかし、みかちゃんあの店は辞めた方がいい。どうしてあんなとこで働くの? こうじが知ったら泣くぞ! 』
『うん…
私腐れてしまったのよ。親からも見離されて… 』
そう言って高校を中退した事を話していました。
私の話しを真剣に聞いてくれ、優しい眼差しで私をじっと見つめていた…
何かドキドキするものがあった。
初対面の時なんて5分も話してなかったのに…
『よ~し!今場所は頑張るぞ!みかちゃん見に来てよ。 』
そう言ってチケットをもらいました。
家路についてからというもの、さっきまでの癒された空間を思い出していました。それと同時に全く知らなかったこうちゃんの事…
複雑でした。
今更電話もできないし…
でも一言謝りたい。
意を決して次の日電話してみる事にしました。
電話のベルが2回なって若い女の声が聞こえました。
ん?誰だろ…
『すいません。
青木と申しますが
こうじさんはいらっしゃいますか?』
『いますよ!
今かわります!』
そう言ってこうちゃんにかわりました。
『もしもし…
みか?!
どうして家の番号分かったんだ? 』
双津国と会ってこうちゃんの話し全部聞いた事を話しました。
『あいつ…!
また余計な事話し やがって…!!
久しぶりに聞くこうちゃんの声…
でも私にはこうちゃんに対する愛は冷めていました。
高校を中退した事を話すと思ってもみなかった言葉が返ってきました。
『俺さ、ずっとみかの事が忘れられなくて…今でも好きなんだ。一緒に暮らさないか? 』
私のせいで相撲を引退し、うつ病になってしばらく入院してたらしくて…
次は私が責任を負う立場なのか…と考えました。
『ごめん、こうちゃん…今返事をする事はできない。
また週末電話するから』
そう言って電話を切りました。
母親だけにはきちんと言って家を出ようと思ってたので、
家を出る三日前に
二人でご飯食べに行きその際に話しました。
『私こうちゃんと一緒に住もうと思ってるんやけど…』
『こっちで住めばいいじゃないの!
わざわざ山口なんて全然知らないとこに行かなくてもいいじゃない!』
始めは反対していましたが、私が言うことは決して曲げない事を思い知ったのか、許してはもらえませんでしたが最後は
黙って見送ってくれました。
こうちゃんが住む山口県は私が住んでた場所から電車で2時間のとこにあります。
家を出た日も電車を乗り継ぎ小郡駅に着きました。
知らない土地
知らない人
こうちゃんだけしか頼れない
これからが更なる冒険の旅になったのです。
駅にはこうちゃんが迎えに来てくれていました。
『みか~!』
車の中から手を振っていました。
いつの間に免許とったんだろ…
白のレビン
車だけでかっこいい~って感激してしまいました。
『こうちゃん!!
本当に来ちゃった(笑)』
『おぅ、よく来てくれたな~嬉しいよ!
来月くらいに引っ越しするからそれまでは実家で我慢してくれな! 』
そう…
実家っていう話しは聞いていました。
だから尚更
こうちゃんのご両親に何て挨拶したらいいのか…
電車の中ではその事ばかり考えていました。
『お母さんに何て言ったらいいのかな?
お父さんは? 』
お父さんはいるかいないかわからない存在。お母さんは昔かたぎの人で曲がった事がキライ…
とりあえず挨拶をきちんとすれば問題ないよ!
そんな話しをしながら実家に辿り着きました。
『こんにちは!
初めまして… 』
とりあえず大きな声で笑顔で挨拶してみた。
しかし…
『こうじ!!
ちょっとあんたどういうつもりなん?』
『もう~かあさん!先週からちゃんと話してたやんけ~ 』
山口弁で早口で何言ってるのかわからない…
とにかく気まずい状況…何か言わなきゃ…
『あっ…あの~
すいません。この度は私のせいでこうじさん、相撲辞めさせたみたいで… 』
舌がうまくまわらなくてカミカミで話していました。
『まぁ、中に入りなさい… 』
玄関という玄関ではなく小さな商店(タバコ屋)をしていて、
そのお店から自宅に繋がっていた。
築50年も経つ家らしい…
台所なのに何故か土足?
トイレもお風呂も靴で移動して離れにポツンとある…
何もかも始めて見る光景に唖然とした
戦後のテレビで見た事あるような昔の家。
『みか…
びっくりしたよな…
ちょっとここで待っててな! 』
靴を脱いで上がって通されたこうちゃんの部屋…
薄い窓ガラス越しにお母さんと妹さんの部屋…
6畳の部屋にタンスがいくつも並べてあって妹の学習机もある。
ありえないわ~
ここで寝るわけじゃないよね…
するとお母さんとこうちゃんが部屋に入って来ました。
『まぁ~こうじからは聞いてたけどね、
おばさんもどうしたらいいかと思っててね…
あなたがまだ未成年だし、それをこうじにもずっと話しはしちょったんよ。
ご両親にはきちんと言って出てきたの?』
『一応は言っては来てます。 』
『一応って……
ほら~だからこうじ! 』
こうちゃんに目で何かを訴えて深くため息をついていました。
『今そんな事言っても、もう出てきてるんだから…
かあさんには迷惑かけないから…
ただ家が見つかるまで居させてくれよ』
そう言って話しは長々と続いていました。
お母さんが1番に心配してた事は妊娠の事でした。
今妊娠とかしても産んで育てるとか絶対無理なんだからね!
口説いくらい繰り返して話していました。
それくらいは私もわかってる…
というか…
〃結婚〃というものに私は全く興味がなかった。
自分の親(夫婦)を見てきてとくにそう思うのかもしれない。
こうちゃんには9才離れた妹と2才下の弟がいました。
妹は中学3年の思春期。弟は仕事で大阪へ行って一緒に住む事はありませんでした。
こうちゃんのお父さんは仕事もせず、朝からお酒を飲み、借金、ギャンブル、ガリガリの体で今にも倒れそうなくらい蒼白い顔…
そんなお父さんでも私には優しく
『こうじの彼女か~
こうじの事たのんだよ~
こうじはこんなべっぴんなおなご、どこで見つけてきたんか(笑) 』
とよく声かけてきたものでした。
そして、おばあちゃんも同居しており、
タバコ屋で朝から夕方までお店の端で小さなテレビを見ながら店番をしていました。
このおばあちゃんは大正生まれだからなのか気が強く、嫁姑問題でお母さんはかなり苦労してきた様でした。
そんな家族の中に突然居候の身になった私。
新しい生活がスタートしました。
早朝5時。
バタバタ物音と話し声で目が覚めました。
私が寝ている布団の上をまたがり行ったり来たりする妹ののんちゃん。
もともとそこの部屋はのんちゃんの部屋でした。
しかしこうちゃんは私に気遣ってか
『のりこ!
もう少し静かにできんのか!こっちは寝てるんやぞ!』
『はぁ~? 』
と、ふて腐れてドアを思い切り閉めて出て行きました。
『くそ~あいつ!!
みか…うるさいよな… ごめんな』
そう言ってまた寝てしまいました。
こうちゃんは相撲を辞めてから地元の知り合いの紹介で土木建築業に就職しました。
その日は雨で仕事は休みになり私達は昼近くまで布団の上でゴロゴロしてました。
そう言えば…から始まったこうちゃんは話しを始めました。
私のお父さんから昨晩電話あって怒鳴られた事…
私とは縁を切ると言うこと…
その話しを聞いて
逆に安心した面持ちでした。
まず私も仕事を見つけ働かないと!
その日から就活を始めました。
田舎なので町の駅付近で捜しているとちょうど駅前にあるサテ●の中の衣料品売り場のレジの募集広告が貼ってあるのを見つけました。
これよくない?
しかし年齢が18才から…まだ16才の私。
ごまかすしかないな…
早速電話してみた。
面接の日時を指定され幸先よくスムーズに終わりました。
面接も終わり無事に採用が決まりました。
援助交際、風俗しか経験がなく、働く事が初体験。
勤務初日からパートのおばさん達からのダメ出しに疲れていました。
『はぁ~疲れた…』
布団の上で横になっていた。
するとお母さんが帰ってきた。
物静かに
『みかちゃん、帰ってたの~ 』
エプロンを羽織いながら何か言い足そうに台所に行った。
あっ、いけない…
私何か夕飯の準備手伝わなきゃ…
こうちゃんは仕事でまだ帰って来てなく
心細く…
恐る恐る台所に向かった。
『夕飯の準備手伝います!何かやりますけど… 』
『あらそう?
じゃあ、そこのジャガ芋と人参剥いてくれる? 』
居候して二週間。
この頃からお母さんと会話ができる様になりました。
陰では文句言われているのはわかっていましたが…
私は居候なんだから耐えるしかないのよ…
そう、こうちゃんとも話していました。
夕飯の準備が出来た頃、のんちゃんとこうちゃんが帰って来ました。
『のんちゃん、こうちゃんおかえり~』
のんちゃんは無言で部屋に入っていった。
布団を足で蹴り、
のんちゃんのマグカップを勝手に使ってた私に
『このコップ私のなんで勝手に使わないでくれませんか?!』
いきなりのブーイング…
『あっ、ごめんね…』
するとこうちゃんが
『お前、そんな言い方ないだろうが…
物の言い方考えろ!』
『お兄ちゃんはうるさいの!いつもみかさんの肩ばっかりもって… 』
二人の言い合いを黙って聞く事しかできなかった。
お母さんも黙って聞いていた。
『さっ、ご飯食べますよ! 』
『私いらない…』
そう言い残し部屋に閉じこもってしまった。
自分の歩いて来た人生を大切に思って下さい
まだまだこれから生きて行く人生は半端じゃ無いですよ
又それだから他人の悩みが心に響く大人になります
もっと欲張りになりなさい
今のあなたならばどんな苦労も乗り越えるたびに新しい発見が待っています
そう言う人には… 神様から悩み多い人達を励ます
そんな老人にいつかなれますから
その日の夜、お母さんが私とこうちゃんに話しがある…と重い口調で言ってきました。
のんちゃんの事だよね…きっと。
思ってた通り
のんちゃんの事でした。
『思春期ののりこにはあなた達二人が刺激過ぎてたまんないみたい。お母さんから言いにくいけど…夜中エッチしてるの、のりこが見てるのよ。
あまりにも無神経過ぎないかな…
こうじものりこばっかり怒って…どんな気持ちかわかるね!?』
だんだん口調が荒くなり涙混じりで話し出した。
黙って聞いてましたが話しの途中で私は話しを横切り…
『あの…
私出て行きます。
すみません。
何もかも私が悪いんですよね!』
するとこうちゃんが
『みかは悪くない!
のりことお袋が理解がないだけだ!
もういい!一緒に出て部屋探そう!』
しばらくみんな無言だった。
『わかった。
じゃあ…そうしなさい。 』
お母さんは何かホッとした表情でした。
こうちゃんの実家から車で30分離れた2DKのアパートに住む事になりました。
緊張がほぐれたのか
ドッと疲れが出てしまい頭痛、吐き気がしていた。
しかしよく考えると生理がきてなかったのです。
そう…妊娠していました。16才でした。
こうちゃんには言えず双津国に相談しました。
実は二ヶ月前、九州場所で双津国と再開し、一夜だけ共にしたのです。
何もなかった…
何もしてない…
私は双津国を愛していましたが、こうちゃんを裏切った事を白紙にしようとしてました。
双津国は驚く事なく
真剣に聞いてくれました。
『そうか…みかちゃんはどうしたい❓』
『今の私には子供を産む資格も育てる事もできない。
おろす方向で考えてる。』
私は既に中絶の同意書をもらって決心はついていた。
『俺はみかちゃんの事本気で好きなんだ。でもみかちゃんにはこうじがいるし…
こうじと今後も一緒にやっていくつもりなんだよね❓ 』
『ううん、こうちゃんとはもう終わりの様な気がする。
お互い情で一緒にいるから… 』
それもそう。
一緒になる前からこうちゃんへの愛情はなく、こうちゃんも私の気持ちに気付いてたと思う。
中絶費用は全て双津国が出してくれた。
『申し訳ない…
いつか幸せにしたい』
私も同じ気持ちだった。
こうちゃんと一緒に居る事が苦しくなり
表情が顔に出ていたのだろう…
こうちゃんから突然 離れて暮らそうか…
と言ってきました。
私は複雑な気持ちに言葉にする事ができずただ頷きました。
そうして私とこうちゃんは別々に暮らす事になりました。
昼間はパチンコ屋で働き、夜はスナックで。年齢を偽りがむしゃらに働きました。
土日はブライダルのコンパニオンの仕事。
この仕事をやり始めて〃結婚〃に憧れを持つようになりました。
お金を貯めて双津国と結婚したい…
相撲部屋のおかみさんになりたい…
そんな夢を抱いていました。
月に1、2回双津国に会いに東京に行く様になりました。
それが楽しみに日々を過ごしていました。
それから二年が経ちました。
遠距離で付き合ってた私達の絆は急速に深まり、18才になった春、東京で同棲を始めました。
同棲から間もなく妊娠…
迷いもなく産む決心をしました。
しかし、まだ未成年で親とは疎遠になっていて正直嬉しさより不安の方が大きかった様な気がします。
双津国はまず親方に結婚の意向を話ししました。
『どうだった?
親方許してくれた?』
私は思いもしない言葉が返ってきた。
『相撲辞める事にした。相撲と家庭を両立させる自身がない。今月限りで辞めてちゃんこ店でもするよ!さっきお店している先輩に相談してきたから… 』
『本気で言ってるの?相撲辞めるなんて嫌だよ!今まで一生懸命頑張ってきたのに私のせいで辞めるなんて…
結婚しなくていい。
だから辞めないで!!』
しかしもう
気持ちは変わらないと……
また私のせいで彼の人生を狂わせてしまった。
嬉しい気持ちはなく
嫌悪感で一杯でした。
不安と恐怖…
急に心細くなり
母親が恋しくなった。
でも1年以上も音信不通にしていたのに今更助け船を出すわけにもいかない。
迷った挙げ句妹の愛に電話をする事にしました。
『どうしてる❓
みんな元気❓ 』
『珍しい~
連絡ないから元気なんだろうねってお母さんと話してたのよ!こうちゃんと別れたらしいじゃない。
そろそろ落ちつきなよ~帰っておいでよ!突き放してるけど内心はすごく心配してるんだよ! 』
すごい勢いで次から次に話してきた。
愛の話しを聞いてると涙が止まらなくなっていた。
私は何て馬鹿な事をしてきたんだろう…
妊娠して初めて親の気持ちが身に滲みて心が痛んだ。
『んで元気ないけどどうかしたの❓ 』
『う…ん…。
妊娠したの。
産もうと思って…
双津国の赤ちゃん 』
『うっそー!
お姉ちゃん、相撲部屋のおかみさんになるの?! 』
妹は興奮して聞いてきた。
『違うよ…
双津国(以後、愛称まさくん)相撲辞めるって。んでちゃんこ屋したいって。
でも…私なんかが一人で産んで育てる事ができるのかなーって不安で… 』
『まぁ…確かに不安になるよね?
お母さんに話してみたら?親なんだから…お姉ちゃんを悪くはしないと思うよ!
親だよ!泣き言言えるのも、迷惑かけれるのも親なんだからさ!私も応援するから…ねっ! 』
なんて情けないんだろう…
妹に慰められてる…
翌日、
母から電話があった。愛がそれとなく母に話してたようだった。
『元気しとうと?
あんた今どこおるんね? 』
久しぶりに聞く母の声だった。
『東京におる…
ごめんね…お母さん。 』
初めて母に謝った気がする。
『妊娠したの。
産みたい… 』
長々と話し始めた。
母は始めは感情が高ぶって泣いて会話にならなかったが…
少し落ち着いた頃
『帰っておいで!
帰ってきて産みなさい。 』
それが母の精一杯の言葉でした。
まさくんと話しをし、どっちにしても親にはきちんと頭下げるつもりでいました。
つわりも落ち着き安定した夏、
久しぶりに実家に帰った。
懐かしい…
ホコリかぶったピアノがそのまま置いてあった。私の部屋も…まるで昨日まで居たかの様に全く変わってなかった。
いつでも帰って来ていいようにしてたと…
母とまさくんが初めて対面した。
お互いが挨拶を交わしていた。
父が帰って来るのを待った。
心臓がドキドキして
手には汗…
とにかく待ってる間母と何を会話したのか忘れるくらい緊張していた。
きっと殴られる、
それはまだいいとしても産む事を認めてくれるわけがない…
そんな悪い事ばかりが頭を駆け巡っていた。
玄関のドアの音がした。
帰ってきた…
高鳴る鼓動を抑えつけて顔を上げました。
『おかえりなさい!』
『おう…
よう帰ってきたな…
………』
まさくんは真っ先に土下座をして誤りました。
『まっまぁ…頭上げなさい。 』
意外だった。
怒鳴る事もなく、冷静に話し始めた。
『妻からだいたいの話しは聞いてが…
相撲はもう辞めたのかね? 』
『あっ、はい… 』
まさくんは私以上に緊張で固まっていた。
『娘を今まで何不自由なく育てていたつまりだったがいつからか親子としての歯車が合わなくなって娘は俺たち家族を捨てたんだ。
もう諦めてた… 』
時々涙目になりながらも必死に父の本音を語っていた。
『お前が今日帰って来ると聞いて夢じゃないかと疑ったよ…
もう居ないものだと思ってたから…
妊娠どうのこうのより、お前が今こうやって元気に生きてる事が嬉しい。 』
そして最後には
『娘の事、よろしく頼みます。 』
とまさくんに頭を下げたのです。
まさかの展開に唖然としました。
『お父さん…
ごめんね、本当に今までごめんなさい。
ありがとう。 』
父の背中が暗く小さく見えました。
白髪が増え、痩せていて老けこんでいました。
父は結婚の条件に一つだけ頼みこまれた。
それは父の店を継いで欲しいとのこと。
まさくんは二つ返事で引き受けました。
私とまさくんは入籍。間もなく無事に女の子が生まれました。
名前は優芽(ゆめ)。
当時、実家に同居していた為、育児に追われる事なく育児と子供の成長を楽しんでいました。
ある日、旦那の両親と初めて対面する事になりました。
実は旦那は日系ブラジル人で両親はブラジルに住んでいました。
両親はあまり日本語が喋れず、旦那が通訳をしてのご対面。
会話は通じなくても
腰が低く、感じの良い方だと感じました。
この日が両親と初めて会った日でもあり最後になるとは思いもしませんでした。
幸せな順風な日々を過ごしていました。
優芽を出産して半年後に二人目を妊娠…
しかし妊娠が判明してわずか二週間で流産してしまいました。
母乳を飲ませていた為に子宮が収縮して流産してしまったのかも…
その頃から母と育児に対しての意見の食い違いが出てきて家を出る事にしました。
と言っても目と鼻の先…
それくらいが丁度いいかもね!って回りからも言われてました。
そして私は働きに出る事にしました。
大型ショッピングセンターの食品レジ。
旦那は保育園に預けるのは可愛そうと反対でしたが、私が行ってた保育園に優芽を預ける事にしました。
お店に入り出して1年が経った旦那はお客さんから評判がよく、ゴルフの誘いや、お店が閉店してから飲みに行ったりと家庭よりお客さんを優先するようになっていました。
私も仕事に慣れ、人間関係にも恵まれて楽しい職場でした。
そして優芽が一歳の誕生日を迎えた頃に二人目を妊娠しました。
前回の流産があったのでかなり神経質になっていて、仕事も半減させてもらい順調に安定期に入りました。
そんなある日…
旦那が仕事から帰ってきて突然、
『子供産んだらブラジルで暮らしたいんだけど… 』
『はっ?何言ってるの?いきなり何? 』
突然の発言に開いた口が塞がらない…
『お義父さんと一日一緒にいると疲れるんだよね。それにお店継ぎたいとは思わないし…
ブラジルだと家もあるし空き地の土地もある…農業しながらゆったり生活すればみかも働く必要もなくなるよ!』
『でも結婚する時にお父さんから後を継いでくれって頼まれて、あなたはそれに了解したんじゃないの?』
戸惑いと違和感で旦那が言ってる事が理解できなかった。
二人目が無事に生まれた。またもや女の子…
しかし旦那とは歯車が合わない状態が続き、旦那は仕事が終えるとスナックに通っていました。
次女が3ヶ月になった頃から私は職場復帰しました。
育児と仕事と旦那の事で頭一杯でストレスが溜まる一方でした。
そんなある日、職場の学生バイトの子が、テレクラのサクラのバイトをしている事を耳にしました。
すごく楽しそうに会話してるのを聞き興味津々になってしまい…
テレクラのバイトを始めました。
五階建てのビルの最上階の事務所の中に個室が30くらいありました。
アダルト専門でやると稼げると聞いてたので始めから濃いめで刺激のある生々しくやっていました。
旦那とのエッチもご無沙汰になっていて、そんな仕事をしているうちに本当に電話でエッチをしていました。
ある日そんな行為の最中にカーテンから営業の職員が見ていたのです。
心臓が弾けそうなくらいビックリしたと同時に恥ずかしくて…股を広げてた足をサッと下ろそうとしたらその職員は
『しっー…続けて!』
と言われ……
首を横に振るとその人の手が私の股を触ってきました。
こっちの様子に電話の相手は感ずき電話は切られてしまい…
『も~何するんですか!やめて下さい…』
両隣りにも女の子が会話してるので大きな声も出せず必死に抵抗してました。
『君、上手だよね!続きはまた今度ね!』
そう言って部屋を出て行きました。
仕事が終わりエレベーターに乗ろうとしたら、さっきの職員(以降、木下さん)が乗ってきました。
『さっきはごめんね!怒ってる? 』
『いや… 』
とにかく恥ずかしくて顔を赤くしてるのを突かれた。
『も~可愛いな~
前から覗いてたのに全然気付かないんだもん。』
『えっ!マジですか?いつから?本当に恥ずかしいんで止めて下さい!仕事でやってる事なんですから 』
それから木下さんは私と会社で顔を合わせる度に部屋に入ってきて触ってくるようになりました。
そして終いにはトイレに呼び出され…立ったまま最後までしてしまいました…。
それから数日経ったある日…
女の子同士が休憩室で何やら木下さんの事を話ししていました。
『あの人、ついにクビになったんだって~ざまあみろって感じだよね! 』
えっ!そうなの?
そう…
木下さんは私だけじゃなく多数の女の子を同じ手口でやってらしくて…
クビになってから二度と出会うことはありませんでした。
何もなかったかの様に仕事を続けていました。
あれから一ヶ月くらい経ち仕事にも要領を覚え収入も安定した頃…
35才、×2がつく男性と会話をしていました。初めてなのに何故か親しみやすく、会ってみたい…
と初めて思う程素敵な人でした。
会社からは原則会ってはいけないという制約があり、もちろん私は厳守していました。
今までは……
携帯電話を交換し、私は会う事にしました。
お小遣あげるからホテルに行こうと言われており、お金の為…そう割り切っていました。
初めて逢ったのは賑わう繁華街の中心。
人通りも多く、車も渋滞していた。
彼は建築業で現場監督をしている。
いきなり作業着に軽トラで現れた。
うわっ~…色黒のおっさん。
第一印象でした。
電話で話した声、雰囲気はそのままで少し安心しました。
そして颯爽とホテルに入りました。
部屋に入ってから
しばらくコーヒーを飲みながら他愛もない話しをしていました。
離婚の経緯。
子供の事。今、ひと回り以上も年上の彼女と同棲してること。
そして…ベッドに入り…
あまりにも感じてしまい、足がつり今まで経験がないくらい燃え上がっていました。
すっかり彼にはまりこんでしまったのです。
別れ際、
『もうお金いらないから…またエッチしたい。 』
私はそれから不倫の道に入りこんでしまいました。
付き合って半年、
あまり深入りしない方がいいと思い、ある程度は一線を置いていました。本気になれない相手。月に1、2回しか逢えなかったがそれくらいが丁度いいと思っていました。
そんな中まさかの妊娠…
三人目を妊娠していました。
彼とは避妊をしていたので旦那の子供には間違いなかったのですが、旦那とは離婚を考えていたので
産む事を悩みました。
母親も必死で中絶をすすめていましたが、私には中絶はできませんでした。これは旦那と修復を意味してるのか…
前向きに考えなおしました。
仕事は辞めて
実家の店を手伝う様になりました。
そして三人目を無事に出産しました。
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小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
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君は私のマイキー、君は俺のアイドル9レス 159HIT ライターさん
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タイムマシン鏡の世界5レス 137HIT なかお (60代 ♂)
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運命0レス 82HIT 旅人さん
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九つの哀しみの星の歌1レス 91HIT 小説好きさん
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夢遊病者の歌1レス 94HIT 小説好きさん
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私の煌めきに魅せられて
「あ、まだ残って居たんですね、歌和井玲香さん」 警備の人,,,よ…(瑠璃姫)
70レス 828HIT 瑠璃姫 -
神社仏閣珍道中・改
月の精である兎は勢至菩薩さまの使いとして信仰されるといいます。 …(旅人さん0)
295レス 10268HIT 旅人さん -
パンツパーク引きこもるの術!!
どうせ批判されるなら自分の正義を貫き通せ!!(ムーニーマン)
40レス 1675HIT パンツパーク -
名前のないお話
さびれた民家は壁や屋根が崩れていて、人の気配を感じる事は出来なかった。…(あずき)
51レス 2012HIT あずき -
喜🌸怒💔哀🌧️楽🎵
今日もまた… 嫌いな自分 閉じ込めて 満面笑みで …(匿名さん0)
40レス 907HIT 匿名さん
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🌊鯨の唄🌊②4レス 145HIT 小説好きさん
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人間合格👤🙆,,,?11レス 151HIT 永遠の3歳
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酉肉威張ってマスク禁止令1レス 156HIT 小説家さん
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今を生きる意味78レス 526HIT 旅人さん
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黄金勇者ゴルドラン外伝 永遠に冒険を求めて25レス 982HIT 匿名さん
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🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 145HIT 小説好きさん -
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人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 151HIT 永遠の3歳 -
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酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 156HIT 小説家さん -
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おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1411HIT 檄❗王道劇場です -
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今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 526HIT 旅人さん
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50代バツイチ同氏の恋愛
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女の幸せは子どもを産み育てること」とはよく聞きますが、ならなぜ少子化なのでしょうか? お金がない、…
8レス 274HIT 育児の話題好きさん (20代 女性 ) -
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昭和10年産まれで中卒の祖母の心理は? 自分の娘には専門学校まで行かせて「娘は専門学校まで行ったか…
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