過ぎた日の後悔…非行、裏切り、離婚、不倫、波瀾万丈の日々
偽りのない事実と私が生きてきた波瀾万丈の30年間を書いていきたいと思います。来月で30。人生やり直せる分岐点。これから改めた人生を送りたい!と心底思って過去を振り返りますので途中、中傷、非難の声はご遠慮願います。
また文章が読みづらいとは思いますがご了承下さい。
長くなりますが見て戴ける方がいらっしゃれば幸いです。
新しいレスの受付は終了しました
自営業(飲食店)を営む頑固で気難しい父と、サバサバした男っぽい性格の母。
不妊治療の末結婚5年目にして私が生まれました。
私の名前は青木 みか。名前の由来は父が好きな芸能人から付けられた。
自分で言うのも何だが、色白で病院の看護婦もあまりの可愛さに絶賛していたらしい。
私が生まれた日は丁度クリスマスイブ前で街は普段より賑わい、雪がコンコンと降り続いていました。
退院してそのまま母方の実家に帰り2週間で自宅に戻ってきました。そう…自営業とはいえ母がいなくては商売にならないのです。
産後の肥立ちもよくない中、母はお店に出る様になりました。
私は座敷の部屋で揺り篭に寝かせられ、時にはお客さんから子守りをしてもらっていました。
『ガッチャ~ン!このやろう!!』
生後間もない頃から始まった
酒乱。大声をあげて、包丁を振り回して暴れていた父。
それに泣き叫ぶ母とみか…
いっそうの事心中しようかと懸命に耐えた。しかし父の酒乱は酷くなる一方で裸足のまま、みかを抱え、一階のベランダから外に出てタクシーに逃げるように乗り込んだ。
向かった先は父方の実家。
義父が以前母にこんな事を言っていた。
『息子と喧嘩した時、辛い事があったらうちに帰ってきなさい。泰子さん(母)の帰る場所はここだからね。』
この言葉を母は忘れてなかったのだろう。また両親を心配させたくない思いが人一倍強かった母は誰にも相談せずまず先に義父さんに話しをすることにした。
『ごめんね~泰子さん。息子には強く俺から話しをしておくから離婚だけは…頼むから…』
と涙混じりに話しをしました。息子が迎えに来るまでここに居なさい。と言われ二日間泊めてもらい、父は『すまなかった。』と一言謝り迎えに来た。
少し落ち着き、わたしが2歳の誕生日を迎える前に妹が生まれました。
当時祖母が自宅に来てくれてわたしと妹の子守りをしてくれていました。
祖母は朝から掃除、洗濯をして、近所のスーパーにお買い物。それが日課になっていました。
お昼を過ぎると母は一段落して一端帰ってきて、わたしと一緒にお昼寝。そして夕飯の準備。
夕方になるとまたお店に戻るという慌ただしい日常でした。
そんな中、祖母が倒れ入院する事になり保育園に預けられる様になりました。
わたし3歳、妹の愛は1歳。
保育園が大嫌いだったわたしは毎朝玄関先で大泣き。
妹の愛は私のかばんを持ち外で待ってる。
近所の友達は幼稚園に行っており結局1年も経たないで退園しました。
その頃お店には学生のバイトの子が4人入ってきたので母はお昼の2時間程度しかお店に入らなくてよくなりました。
そして間もなく幼稚園に入園…近所のお友達、たかひろ君と一緒に毎日通園していた。そんな平凡に見える家族には裏のギャップがあったのだ。
あまり以前と変わってなかった父の酒乱、暴力…。
今でも記憶に残ってる…あの鬼の様な剣幕と鋭い目つき。
次第に父は恐い、父の顔色を常にうかがっていました。
育児は全く母任せで父と一緒にお風呂入った事もなければ、一緒に遊んでもらった記憶もない。
しかし母は誰にも言わず耐え続けました。
友達の影響で幼稚園の年長からピアノを習い始めた。父はお店をするまえ音楽=指揮者をしていたのか音楽に興味を持った私に厳しく教育するようになりました。
小学校入学と同時にマンションを購入。
いつでもピアノを弾ける環境を与えたかったのか防音部屋を別途発注してくれ、尚且つグランドピアノを目の前にあった日には目をまるくして喜びました。
ピアノの講師も変わり週に三回自宅出張レッスン。スパルタ指導でいつも泣いていました。それでも幼いながら辞めたい❗と思う事は一度もありませんでした。
小学校一年から大親友だった真由ちゃんが3年生の夏、突然東京に引っ越しすることになりました。
私の住んでるところから飛行機で2時間近くかかる遠い遠いとこに行ってしまう…初めての親友と呼べる友達はたった2年で無縁になってしまいました。
その後は親友と呼べる友達はできなくて女の子特有の仲間外れが多くなってきた。
『わたし〇〇ちゃん嫌いなんだよね~あの子と遊んだらもう遊んであげないから…』そんな言葉を言われ続け、それでもいいと思いそのいじめらてる子(以降、よしちゃん)と遊んでいました。
ある日よしちゃんが
『私お母さんからお小遣いもらってないの。みかちゃん今いくらある❓』
下校後に家に遊びに来た時にそんな事を言われ、
『300円しかないよ。』
『100円かしてよ~お菓子買いに行こうよ❗』
私は何も不信をもたず100円を渡しました。
小学校6年になると次第に悪化し、よしちゃんは万引きを一緒にやろうと誘ってきた。
『ヤバいよ。やめた方がよくない❓』
『絶対ばれないから大丈夫よ❗』
近所の文房具店。
お店はうちの店の常連客でもある…
ドキドキしながら手が伸びてお菓子を隠した…その夜母の顔を見ることができなかった。
次の日学校に行くとクラスの様子がおかしい。『よしちゃんおはよう❗』
『……………。』
無視。よしちゃんをいじめてたまりちゃんが寄ってきた。
『昨日万引きしたらしいじゃん。先生言っといたからね。』
よしちゃんがまりちゃんに言ったらしい。
裏切られた…
わたしッて…
友達ッて一体何だろう。ホントにわからなくなってきた。
誰を信じていいの❓
そんな辛い友達関係の中、一応好きな人がいた。
同じクラスの上田 昌樹君=あだ名はまーちゃん。
私の気持ちに気付いてたまーちゃんはある日、
『話しがあるんだけど昼休み体育館裏に来て❗』
恥ずかしいやら、嬉しいやら、何の話しだろう…昼休みが待ちどうしい。
そして昼休み駆け足で体育館裏に急いだ。同時くらいにまーちゃんがノート片手に持って走ってきた。
『どうしたん❓』
『いや…学校じゃなかなか話せないから…』
言葉を濁しながら、少し照れた様子でノートを渡した。
『ん❓』
『交換日記しよ❗俺昨日書いたから次お前の番❗』
ウルトラマンの可愛いらしいノート。
すごく嬉しかった。
私はこれで小学校生活の最後の一年救われました。
しかし、その付き合いは交換日記だけ。
しかもデートは2回だけ。アイススケートとボーリング。
学校では話しもしない…卒業式を目前とした日、私は思いきって日記に書いてみた。
『まーちゃん学校では全く話してくれないよね❓
学校終わって一緒に帰ろうって言ってたのに何も言ってくれないし…どうして❓』
日記に疑問を投げつけてみた。
何回も書いては消して…
次の日から交換日記は二度と戻ってくる事はなかった。
答えも出ないまま卒業式を迎えた。
まーちゃんとの事だけが頭から離れない。
卒業式が終わってみんな写真を取り合ったりしていた中、
まーちゃんに声をかけた。高鳴る鼓動を抑えて… すると
『ごめん、他に好きな子いるから…』
えっ……どうして❓
私とは今まで何だったの❓
ますます人間不信に陥ってしまった。
中学に入って他の校区の学校と合併し、新しい友達もでき、これで心機一転楽しい学校生活を送れると思っていました。
しかし…また友達関係に水が差し…
原因は男関係。
友達の好きな人と
私が付き合ったから。
悪気があったわけじゃない。気付かなかっただけなのに…
学校に行きたくない。私は学校までは行くものの教室まで行けなくなっていた。
校外をフラフラしてると3年の男3人ヤンキーがたむろっていた。
『おい❗何してんだよ~こっちこいよ❗』
『お前上田の彼女じゃね❓処女やったんか❓』
『いきなり何ですか❓別に上田君とは何もありませんよ❗
第一付き合ってたって言わないし…』
それもそれは小学校の話し。何故か妊娠説まで噂されていた。
まだ処女なのに…
どこからそんな噂が…
悪先輩からタバコを勧められ中学1年で不登校になりタバコを持ち歩いてはフラフラしていました。
家に帰ってからはピアノに明け暮れ、唯一ピアノが友達でした。
悲しい曲ばかり弾きたくなる…
泣きながら弾いた日もありました。
父が帰ってくると怒鳴られ、叩かれ…
『死にたい…私なんて誰も必要ないのよ。』日々そんな事ばかり考えていました。
いつのまにか不登校になって半年が経っていた。
学校の先生が家に訪問に来た。
あらかじめ母とは電話でアポをとってたみたいで何だか話しが勝手にすすんでいて何の話しかわからなかった。
『みかさんは今後どうしたい❓』
『わかりません…』
『他の学校だったら行けるかな❓』
『他の学校って…❓
転校ってことですか❓』
『いや、フリースクールだよ❗近縄市にあるんだよ❗遠いけど電車で通学すればいいし』
と言ってフリースクールについて1時間くらい話していました。
『まっ、行く行かないはみかさん次第だから。いつでも先生は応援してるからな❗』
そう言い残して帰って行きました。
その施設は「輝きの里」という中学生~社会人の為の更正施設でした。
私の意向も確認しないまま入学する事になりました。
家から電車で40分、さらに駅から徒歩で15分の超~田舎のところにその施設はありました。
男の子が15人、女の子が4人。そして指導員が5人。男の子は全員寮生活。
2階建てになっておりぱっと見た目公民館❓と思うくらい広いとは言えない施設でした。
年齢は中学一年の私が最年少で同級生が三人いました。
明るく可愛いごく普通の16歳のめぐちゃん。ちょっとぽっちゃりで活発なお姉さん18歳ともみさん。
不良あがり❓の見た目が怖い18歳和哉さん。
鬱❓と思うくらい暗くて何も喋らずゲームばかりしている浩一さん21歳。
私入れて5人が同じグループで12畳の部屋に机を並べ、それぞれ与えられた課題を各自やっていました。
人それぞれで大学受験を目指してる人は黙々と勉強してるし、小学校から不登校の人は割り算を勉強してる人もいました。
私は心理テスト、読書感想文…
今思うと正直何しに行ってたんだろうと思います。
お昼にはみんな集まって給食です。
それなりにみんなワイワイ楽しんでいる様に感じていました。
別に不満はなかったけど何か私が居る場所ではない。
なんか…
何か違う…
私は一体何をしたかったのか…
給食が終わると1時間半フリータイム。
園庭があり、そこでサッカーしてる男の子やドッヂボールしたり、女の子4人は専ら部屋で遊んでいました。
漫画が好きだったともみさんは、いつも漫画を書いていました。
同級生のめぐちゃんとはよく恋愛の相談を受けていました。
私はいつも聞き役。
ホントは誰かに話しを聞いて欲しかった。でも話せる人、信じれる人が居なかったって言うのが正確かもしれない。
フリータイムが終わると掃除が始まる。
それからまた課題学習。
毎週金曜日には学園長と言われる人がやってきて集会がありました。座禅をくんだり、癒しの音楽を聴いて黙祷…
私にはつまらない、
何をしたいの❓
何を求めてるの❓
と思いながら時間が過ぎていきました。
そんなある日、父がやってるお店のお客さんから相撲のチケットをもらいました。
そのお客さんは後援会会長で会社の社長。
でも相撲…
全く興味ないし、行きたくないな~
千代の富士くらいしか知らなかった私は渋々、社長家族と祖母と行きました。
それが私の人生を大きく左右したのです。
千秋楽の一番盛り上がってる日。
満員御礼の垂れ幕がさがっており熱気で溢れていた。
会場に入ったとたん次々に力士が目の前を通って行く
びんづけ(髷につける油)のあの独特なにおい、あのたくましい肉体に不思議と引き込まれたのです。
社長家族は早々と席に着き観戦してましたが私は支度部屋から出てくる力士達を見たくて花道と呼ばれる力士が土俵まで行く通り道に立っていました。
すると、
関係者立入禁止の場所に座っていたおじさんが私に向かっておいでと手を振っていました。
『えっ❓私❓』
『あっ
ここにいたらダメなんだよね。』
と思い『すみません』と頭を下げながらおじさんのところに寄って行った。
『あそこにいても見えないでしょ❓ここに居ていいよ❗』
そのおじさんは元力士で当時は部屋のマネージャーをしていました。
暇だったのか色いろ話しをしてきました。
『家近く❓
歳は❓
どの力士が好きな の❓』
急な質問にあたふたし
『18歳です❗千代の富士の大ファンなんですぅ❗』
と嘘ばっかり…
4歳もサバ読んでるし…隣に若手の力士がいた。
『そうか…若いな~ うちのでし、こい つ応援してよ。将来有望な奴だよ。』
『あ…そうなんですか~』
上位力士の取り組みになるとさすがに慌ただしくなり私はその場から離れざるおえなくて席に戻った。
興奮が冷めないまま相撲は結びの一番を迎えた。
結局優勝は千代の富士でした。
帰りのタクシーの中で社長が相撲のうんちくを語り出しました。行きは一言も喋らなかった私だったのに、真剣に話しを聞いてる私がいました
すっかり相撲にはまり込んでしまったのです。
変わらずピアノも懸命に練習をしていましたが、相撲に対してもっと知りたいと思う様になり、あらゆる情報を集めました。
次第にピアノは疎かになってしまい、父の嫌煙な態度があからさまにぶつられていました。
顔を合わせる度に
『お前いい加減にしとけよ💢』
『わかってるってば~』
そんなやりとりだけでした。
相撲名鑑を買ってきてあの日会った若手の力士を見つけた。
『あっ、いた❗』
その力士の四股名は「飛龍勝」
私は手紙を書く事にしました。
「飛龍勝さんへ…
先日千秋楽でお会いしましたみかです。
覚えてないですよね❓
あれからすごくファンになりました。
頑張って下さい。
応援してます」
一枚の便箋にたったそれだけを綴った手紙を送りました。
そして10日が経った頃…
思いがけない事に返事の手紙が来てたのです。
ドキドキしながら封を開けました。
「みかちゃん、
お手紙ありがとう。
ちゃんと覚えてるよ。この前マネージャーとみかちゃんの事を話してた矢先に手紙が届いてたからびっくりしたよ❗」
そう…飛龍勝さんも私の事を気にしてたようで。
それからというのも私達は文通をしあうようになりました。
私より6歳年上…
一度しか会った事ないのに…
何だろう…この思いは…
こうちゃんと呼ぶようになり、こうちゃんには私の全てを話し手紙にたくしました。初めて自分の思いを吐き出しました。
今まで溜めてたモヤモヤがすっ~と消えていく感じがしました。
こうちゃんは
時には厳しい事も言ってくれました。
『まず学校に行く事。
行くだけで意味がある…
友達なんていなくてもいいじゃない。
』
たったそんな手紙に私は勇気づけられ学校に行く事を決めました。
お店が定休日の夜
父に学校に行きたい!と話しました。
『おっ、そうか。
お父さんも色いろ考えてたんだ。
お前がいつ言ってくるか待ってたんだ。
お店に住所を移して転校するかたちでどうか?』
願ったり叶ったりの返答でした。
中学3年の新学期に転校する事になりました。
初めての転校。
期待と不安…
久しぶりに着た制服にガヤガヤ賑わう学校。
母と共に正門を通った。
正門から長い坂道を上る真っすぐな道
桜が私を出迎えてる様な何とも言えない光景だった。
『心機一転頑張るのよ!悔いのない中学生活をね!』
と母は玄関に入る前につぶやいた…
始業のチャイムがなった。
校長室から教室に入り…
『白金中から転校してきた、青木みかさんだ!みんなよろしくな!』
早速の自己紹介。
『青木です…
よろしくお願いします。』
なぜかざめく教室。
恐くて顔を上げる事がてきませんでした。
そして中休み…
何人かの女の子が寄ってきた。
『白金中の〇〇君知ってる❓私いとこなんだよ!』
うそっ…
何で、、、
何か嫌な予感はしたものの噂は早いもので不登校だった私の事をすでに聞いてたのです。
この日、こうちゃんから電話がありました。
『どうだった?学校は?馴染めそう?』
『う……っ…ん。』
『どうした?元気ないじゃん?』
それから1時間くらい長々と不安で仕方ない事を漏らしていました。
こうちゃんとはすでに電話では何回も話してはいたけど、会ったのは相撲観戦したあの日だけ…
『こうちゃんに逢いたい。』
今まで溜めてた思いを言ってしまいました。
『それを今日話そうと思ったんだよ~
来週休みがとれたからそっち行こうと思ってさ』
『えっ?ホントに?
めちゃくちゃ嬉しい!!!』
私は嬉しさのあまり学校への不安は忘れていました。
こうちゃんと会うのは月曜日。
逢いたい、早くこうちゃんに逢いたい。前夜から頭の中はこうちゃんの事ばかり考えていました。そして当日になった。仮病を使い学校を休み、母が店に入るのを見計らって家を出ました。
こうちゃんに会える…今まで何十通の手紙のやりとりをしただろう。
電話も長電話で父に殴られた時もあった。
夜中に家を抜け出して公衆電話まで走った事も…
お昼には空港着くと言っていたが私は1時間も早く着いていました。
電光掲示板をみて
あっ、この飛行機だ!
座って待つ事もできず到着ロビーを行ったりきたりしていました。
こうちゃんが乗ってた飛行機が到着。
一番先頭におりてきたのが見えました。
力士なので目立つ目立つ!
『こうちゃ~ん!』
思わず叫んでしまいました。
『おっ、びっくりしたぁ!!久しぶりだな。
それよりお前学校は!?』
トントンと私の頭を軽く叩く。先ずは空港内のレストランに入る事にしました。
『学校休んで迎えに来てくれとは頼んでないけどな!』
会って早々の説教…
『だって早く逢いたかったんだもん!
夕方からはピアノがあるし、夕方お母さん帰ってくるから休めないし…』
私は半泣き状態で話していた。
すると…
こうちゃんの大きな手が私の手を引っ張り、ギュッと握ってくれ……
『ごめんな~
俺、何もみかの力になってあげれてないよな~』
それからタクシーで街に出る事にしました。
繁華街を手を繋いで歩き、無言にならない様に、私はひたすらたわいのない話しをしていました。
ピアノの時間も忘れて…
1度もさぼった事なかった私が…
そして歩いていると目の前にホテル街に入ってしまいました
その時、こうちゃんの足がストップした。
私の顔をじっ―と見て…何か言おうとしてる。
わかってた。
私は一言…
『大丈夫だよ!行こう!』
そうして私は初めてセックスをした…
中学3年、14歳の春でした。
ホテルを出たのは7時を過ぎていた。
家に帰ったら絶対怒られる。
『帰りたくない…』
『どうしよ…』
こうちゃんはただ謝り続け一緒に俺も行くから…と言いました。
でも……
『ううん、うちのお父さん何するかわからないよ。大丈夫、私一人で帰れるから…後で連絡する』
さっき一緒に買ったポケベルを見せつけて平気な顔して家路に急ぎました。
帰り着いたのは8時半を過ぎていた。
家の明かりが消えている…
なんか嫌な予感…
その時、家の電話がなった。
『もしもし…
』
『みか❗❗お前何やってんだ❗今までどこ行ってたんだ❗』
予感的中…
いきなり父からの怒鳴り声。
『友達と遊んでた…
』
『お前ピアノがある事わかってて遊んでたんか❓❗』
『忘れてた… 』
父の声は更に荒くなり怒り狂ってた。
『貴様ー❗帰ってから覚えとけよ❗』
そう言って受話器を切られた。
その時母は学校に行ってた様で警察に捜索願いを出そうとしてたみたいで…
母は私を怒る事はなかった。
私が反発しても黙って泣くだけでした。
その日も『お父さんにはちゃんと話しておくから今日は早く寝てなさい』と言われ父は知らない間に
帰ってきてました。
朝も顔を合わせる事はなく、何もなかったかの様に学校に行きました。
学校では既に進路について個人面談があっており、正直私が行ける高校は私立の低レベルの学校くらいの学力しかありませんでした。
毎日ポケベルで連絡を取り合ってたこうちゃんに早速相談しました。
『私高校行きたくないんだけど、こうちゃんはどう思う❓』
すると…
『行かないで何するの❓高校は行くだけで意味があると思うよ!勉強だけが高校じゃないよ!』
………返信に困った。行かないでこっちにおいで!って言ってくれる事を密かに期待してた自分がいました。
夏休みに入り家庭教師を付け、毎日勉強、勉強…。
とにかく高校に行こう!と決めピアノはしばらくお休みする事にしました。
毎日、励ましのメールに勇気づけられる日々でこうちゃんのお陰で信じられないくらい頑張れました。
夏休みも終わり9月のある日…
朝からこうちゃんからのメールがこない…
”おはよう”から一日が始まるメールが来てない。
ベルが壊れたのかな…どうしてだろ…
結局その日一日こうちゃんからの連絡はなかった。
きっと何かあったに違いない
次の日私はこうちゃんがいる相撲部屋に電話をしてみた。
『あの~飛龍勝さんいますか?青木と申しますが…』
『…………』
『もしもし❓…』
近くで何やらコソコソ話し声がした。
『今出ておりますが…』
『あっ、そうですか⤵。 』
何かおかしい。居留守だ!居留守使われたんだ。
でもどうして❓
嫌いになったの❓
ならないポケベルを肌身離さず持ち歩いてたが、鳴ることはありませんでした。
半月が経った頃…
こうちゃんから手紙が来ていました。
嬉しさ半分、別れの手紙?と不安と…
恐る恐る封を開けました。
すると思ってもみなかった内容が…
みか、ごめんな。
電話で話そうと思ったけど声聴くと辛くなるから手紙にした。
実はみかのお父さんが俺のところに来たんだよ。
みかは今大事な時期だから付き合わないで欲しい。
深々と頭を下げてお願いされたんだ 。
俺もみかの為だと思って決めた
みかが高校受験が終わるまで連絡しない
終わるまで待ってるから…
その後は読んでない…ただ呆然としてしまった。
こうちゃんだけが私の支えだったのに…
その時は不思議と涙が出なかった。
父への恨み、憎しみだけが沸き上がっていました。
しばらく考えた…
ピアノも
勉強も
こうちゃんも
家族も私には必要ない…
私はどうにでもなっていい、どうにでもしろ!と開き直っていました。
とにかくこの家が嫌!
あたしは家出する事にしました。
家の和室に置いてる鍵の付いてない金庫。
あたしはそこから数十万を取り、書き置きをして家を出ました。
書き置きした手紙には…
『もう家にいたくない。あたしは好きに生きます。探さないで下さい。』
あたしは東京なら何か楽しい経験ができるかもしれない…
短絡的な考えだけで東京に向かっていた。
新幹線でわざと遅いこだま号で時間を調整させた。
冒険に行くみたいで不安は全くなかったが、こうちゃんの事がやっぱり頭の隅に
ありました。
私が突然会いに行っても喜んでくれないだろうし、すぐに家に連れ戻される。
そんな事を考えているうちに東京に着いた。
高層ビルが辺り一面建ち並び、人が次々と行き交う…
ぶつかってきても知らん顔。
いきなり怖くなった。
右左もわからずとりあえず駅のベンチに座りました。
しばらく行き交う人を眺めていると40代くらいのおじさんが隣りの椅子に座ってきました。
肘が私の腕に当たった…
ビクッ!何!?
恐る恐るそのおじさんの顔を見ました。
するとタバコの空箱に何やら書いていた。
すると次はそのタバコの空箱を私に渡しました。
その空箱には…
『一人?
もしかして家出してきたの? 』
え~!!何でわかるの?
私は正直に答えました。
『そうよ。』
『おじさん怖くないからちょっと付き合ってくれない?』
目を合わせた…
と同時に立ち上がった。
私は必死におじさんに付いて行っていました。どこに連れて行かれるのかも知らずに…
着いたとこは静かなこじんまりした喫茶店。
そこで初めて口を開きました。
家どこなの?
これからどうするの?お金はあるの?
………次々に質問され、
『そうか、お金あげるから今晩だけおじさんと一緒に寝てくれないかな?』
何故か優しそうな人に見え恐怖はありませんでした。
そしてホテルに入った。
『先にシャワー浴びてくるから… 』
おじさんはさっさと浴室に行った。
私は色んな事を考えた…おじさんについて来たものの…おじさんが持っていたバックがソファーの上にある…
財布を持ち逃げしようかな…
どうやって逃げよう…
妄想してる間に浴室から上がってきた…
『どうした?君も入っておいで』
仕方ない…
もう、いい…
おじさんとセックスするしかないんだ…
おじさんのセックスは優しく、大人びてて、濃厚で…
一つ一つが初めて体験することばかりでした。
愛のないセックスが こんなにも気持ちいいとは……
私はそれがきっかけでセックスに溺れてしまいました。
殆ど眠れないまま朝になった。
おじさんは約束通り3万を手渡して
ホテルをあとにしました。
電源をオフにしてたポケベルを入れてみた。
するとすぐにベルがなった。着信を見てみるとこうちゃんからでした。
『すぐに連絡して!』
だいたい予想はついていました。
また父がこうちゃんに連絡したんだな!とピンときた。
絶対こうちゃんには会わないと思っていたのに…
私の足は両国に向かっていました。
ベルで今から行くから…と連絡をし駅前のファーストフード店で待ち合わせる事になりました。
着いた時にはこうちゃんと隣りにもう一人座っていました。
『みか…
約束破ったな!どうして色んな人に迷惑かけるんだよ!!
そんな奴とは思わなかったよ。もう付き合ってられないな!』
思わず私は反発してしまい…
『別に付き合って欲しいなんて言った覚えはないけどね。
私はどうなってもいいのよ。こうちゃんにはもう関係ないし… 』
するといきなり殴られそうになった。
隣りにいた人、こうちゃんのマネージャーが必死にとめてくれましたが、こうちゃんがあんなにも怒った姿は初めて見ました。
『ごめん…
迷惑かけて…
でも、あたし家が嫌なのよ。くそおやじの顔二度と見たくないの。 』
私は周りを恥じらう事なく声あげて泣いていました。
マネージャーはこうちゃんに代わる様に話し始めました。
迷惑をかけてるのはこうちゃんだけではない。親方を始め、相撲協会まで…
私が未成年という事が大きな要因であるって事。
私とこうちゃんの将来の為に傷付けない様に最低限に配慮してくれてる父親の事…
聞けば聞く程涙で溢れていた。
そして頭を抱えて下を向いてたこうちゃんが頭を上げた。
『それでもまだ迷惑かけれる?
俺は鎖繋いで帰らせるつもりはない。
ただ俺は成人で保護しなければいけない立場なんだよ。
とにかく今日はこの近くのホテルに泊まりなさい。』
そう言って宿泊先まで連れて行ってくれました。
マネージャーは先に帰って部屋に二人きりになった。
息ができなくくらい強く抱きしめられ…
『もう少しの辛抱じゃないか…』
そのまま抱きしめてるだけだった。
新しいレスの受付は終了しました
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
運命0レス 35HIT 旅人さん
-
九つの哀しみの星の歌1レス 63HIT 小説好きさん
-
夢遊病者の歌1レス 78HIT 小説好きさん
-
カランコエに依り頼む歌2レス 86HIT 小説好きさん
-
北進ゼミナール フィクション物語11レス 115HIT 作家さん
-
神社仏閣珍道中・改
(続き) 【鑁阿寺(ばんなじ)】は、源姓足利氏二代目の足利義兼公…(旅人さん0)
259レス 8767HIT 旅人さん -
私の煌めきに魅せられて
別に期待しているわけではない。願ってもない。 ただただ、彼が優しすぎ…(瑠璃姫)
48レス 514HIT 瑠璃姫 -
マントラミルキー
マントラミルキーは、お釈迦様からお坊さんになるため得度と言われる儀式受…(小説好きさん0)
26レス 682HIT 小説好きさん (60代 ♂) -
西内威張ってセクハラ 北進
高恥順次恥知らずで飲酒運転 酉肉威張ってマスク禁止令 今ほど罰則も社会…(自由なパンダさん1)
93レス 3051HIT 小説好きさん -
北進ゼミナール フィクション物語
勘違いじゃないだろ飲酒運転してたのは本当なんだから日本語わからないのか…(作家さん0)
11レス 115HIT 作家さん
-
-
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②4レス 131HIT 小説好きさん
-
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?11レス 130HIT 永遠の3歳
-
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令1レス 143HIT 小説家さん
-
閲覧専用
今を生きる意味78レス 513HIT 旅人さん
-
閲覧専用
黄金勇者ゴルドラン外伝 永遠に冒険を求めて25レス 962HIT 匿名さん
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 131HIT 小説好きさん -
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 130HIT 永遠の3歳 -
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 143HIT 小説家さん -
閲覧専用
おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1398HIT 檄❗王道劇場です -
閲覧専用
今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 513HIT 旅人さん
-
閲覧専用
サブ掲示板
注目の話題
-
婚活する時の服装
婚活パーティーや街コンの服装ですが このワンピースだと微妙ですか? 上が茶色いので不向きです…
26レス 1006HIT 婚活中さん (30代 女性 ) -
🔥理沙の夫婦生活奮闘記😤パート1️⃣😸ニャン
きゃは(*≧∀≦*) 結婚生活のスレットからこちらにお引っ越し💨 皆さん初めまし😊 結…
214レス 2236HIT 理沙 (50代 女性 ) 名必 年性必 -
連絡を辞めさせる方法は?
ほぼ毎日連絡が来ます。 ほんと些細なことです、今日はこんなことをした等、1日の進捗が送られてきます…
10レス 307HIT 恋愛好きさん (20代 女性 ) -
早めにおねがいします
学生です。友達と悪ふざけで自転車で道で遊んでたら車にぶつかりそうになりました。間一髪で当たらなかった…
10レス 227HIT 匿名さん -
誕生日デートをドタキャンされました
誕生日当日のデートをドタキャンされました。誕生日当日の今日、彼氏とディナーを食べに行く予定でした。 …
7レス 232HIT 恋愛好きさん (20代 女性 ) -
付き合う気がないのにデートするのは駄目ですか
アプリで同じ女の子と2回遊びました。3回目はどこに行くかという話になってます。楽しいけど付き合うつも…
8レス 202HIT 恋愛好きさん (20代 男性 ) - もっと見る