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リリア( 20代 ♀ hSC01 )
10/11/27 14:35(更新日時)

過去は過去💡大事なのは今です❗
自他共に認めるヤリマン時代を遡って記載していこうと思います😌

ヤリマン・援交・セ○レ等に嫌悪感を抱く方はスルーして下さい
お願いしますm(__)m
マメに更新しますが、長い目で見ていただけると助かります😆💦

それでは、どーぞ👍✨

No.1162175 09/09/26 14:00(スレ作成日時)

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No.251 10/02/05 20:27
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

「国道沿いに新しいラブホ出来ましたってさ」

そんな事だろうとは思ったけど、その通りすぎて笑ってしまった

私と中野さんは仲良しだけど、どちらかというと
兄と妹に近付いていた

夫婦生活は勿論あった
でも昔のようなお互いの体を求め合うセックスでは
なく、
お互いの体を癒し合う関わりへと変化していた

年を重ねてきた故に、やむを得ないのかもしれない


だから、今はホテルへ行くという選択肢はお互いなかった

No.252 10/02/05 20:39
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

結局、
こ洒落たレストランで
イタリアンのランチを
食べて、洋服を買って
早目に体育館施設に
向かった

私は赤が似合う人が
好きなのかもしれないと
中野さんの服を見立てて
気付いた

なんでだろう…


体育館では、盛大な鬼ごっこが行われていた
宅飲みメンバー以外にも、大人が何人かいた

次郎が中野さんに気付いて駆け寄ってきて、はぁはぁ言いながら報告してくれた

イケメンがやっぱり息を
切らしながら
「きゅうけい~」と叫んだ

No.253 10/02/05 20:47
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

子供たちはもちろん休憩
しない
大人が抜けて、子供たち
総勢7人で鬼ごっこが始まった


子守りを言い出してくれたイケメンにお礼を言った

「きれいだったでしょ?」汗を拭きながらイケメンが微笑む

「行ってないから」
中野さんが笑顔で否定する
イケメンはちょっと
ホッとしたような顔をしたように見えた

No.254 10/02/05 22:23
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

その日から、体育館施設で遊ぶブームがやってきた

もともと運動神経のいい
彼等は草野球をやらなくなってから体力を持て余していた

30代になり、健康志向に
傾き始めたのかもしれない

どっちにしろ、良い傾向だ

元バレー部のイケメンの
一存で、バレーボールを
することになった

元バスケ部の池田君は
バスケを主張したが、
即却下されしょげていた

元陸上部の中野さんは
身体を動かせれば何でも良かった

中学時代バスケ部だった私としては、バスケも捨てがたいが体力的に無理だろう

バレーボールの選択は
嬉しかった

No.255 10/02/05 22:31
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

この刺激が、また私の悪い部分を掻き乱す

努めて平静を装っても、
胸の奥のさらに奥に閉じ込めた感情が、微かに蠢く


何年かぶりに息を吹き返しまた秘かに呼吸を始めた



~続 第一部 完~

No.256 10/02/05 22:41
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

~続 第二部 スタート~

平日は仕事と家事の両立で忙しく、1日があっという間に過ぎていった

日々が充実してると家庭も潤う

そんな時、職場で私の歓迎会の話が持ち上がった
中野さんに言うと、二つ返事で了承してくれた

幹事の薬剤師さんの配慮でその週の土曜日に近くの
居酒屋で開かれる事になった

気分がワクワクした
久々の外での飲み会だ

何を着ていこう
何を履いていこう
髪型はどうしよう

浮かれていた

No.257 10/02/06 09:53
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

当日、すぐ近くの居酒屋なのに中野さんは車で送ってくれた

おかげで早く着きすぎた
主役なのに、幹事より早く会場入りするなんて

20人が座れるよう配置された座敷の一番の下手に
座った


そこは海鮮が美味しいのに安いと地元でも有名な店で、とても賑わっていた

活気がある居酒屋は
嫌いじゃない

「中野さん~お疲れ様。
一番乗り?」
幹事と数人が来た
私は職場では中野さんだ
当たり前の話だけど…


「中野さんの席はこっち」幹事の薬剤師さんは会費の集金を始め、リハビリの
近藤君が手招きで上座に
来るよう促してくれた

No.258 10/02/06 10:08
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

続々メンバーが揃い、
最後にドクターが重役出勤で合流し乾杯の運びに
なった


ビールで乾杯
つまみも美味しく、騒がしくても怒られず、子供達は中野さんが見ていてくれる

幹事はどうやら薬剤師さんと近藤君の2人だったようで、皆のコップが空にならないよう追加の注文に気を配っていた

20人弱の職場で、男性は4人
ドクター、事務長、リハビリに2人、あとは皆女性
医療の世界は男女平等ではなく完全に女性優位だ

ドクターですら、ナースに頭が上がらない

でも決して嫌な関係ではなく、ナースを信頼しているドクターをナース達も敬っているのが分かる

いい職場だなと思った

No.259 10/02/06 12:18
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

美味しいお酒を程々で
切り上げ、烏龍茶にしてもらった

明日は日曜日、
病院も休みだから二次会へとなり、驚いたことに全員が行くと言う

中野さんに言ってなかったので、明日出掛ける用があるからと辞退して徒歩で
帰宅した

皆元気だな
カラオケかぁ…
最近の曲は全然知らない

高校時代の仲良し七人組が思い出された、
朝までカラオケしてた頃
若かったなぁ

マッキーとはまだ
付き合っていなかった
テツ、タロー、マリ

元気にしてますか?

No.260 10/02/06 12:44
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

11時に家に着くと
「おかえり、楽しかった?」と中野さんが玄関まで
出迎えてくれた


そのまま中野さんに抱きつく
「子供たちありがとうネ」「リリア、ヤニ臭い」

私の髪の毛に埋もれながら中野さんが呟いた

「しょうがないでしょ…」言葉の途中で口を塞がれた
軽いけど長いキスの後、
「リリア酒臭い」

中野さんはいつでも迎えに行けるよう家では飲まずに待っていてくれた

そのまま炬燵に入って
2人だけで二次会
350ml缶ビールで乾杯

ずいぶん酔いもまわった頃就寝
お酒が入った私の身体は
火照りやすく、敏感で
「子供が起きるよ」
と中野さんに怒られた

それでも中野さんは執拗に攻めてくる
こういう時は意地悪だ

No.261 10/02/06 12:56
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

朝はすっきりと目覚めた

まだ誰も起きていないうちに、シャワーを浴び朝食の支度に
正直、昨夜のセックスは
所々記憶がない
いつもの中野さんぽくない記憶はあった

でも具体的に思い出せない
身体は正直だ
とても満ち足りている
幸福感に包まれている

女は単純だなと思う
身体が満たされると、
心まで清められる

幸せな朝だった

No.262 10/02/06 14:52
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

月曜日の職場は
診察が始まるまで飲み会話で盛り上がっていた

ドクターの矢沢永吉は
ぜひ一度聞いてみたい

20代から60代までがいて
盛り上がるカラオケなんて想像できない

60代の事務長は何を唄うんだろう
今度の飲み会が、今から
楽しみになった

「中野さん、ぜひまた飲みましょ。恋ばな、女子トークしましょネ」
22才のくーチャンが誘ってくれた
若さが溢れ出てる魅力的な女の子だ

この短期間で専業主婦では想像もできないほどに交遊関係が広がった

若い子達は流行りを
先輩主婦たちは家事の手の抜き方を
男性陣はくだらない男心を
それぞれレクチャーして
くれた

No.263 10/02/06 15:11
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

趣味で始めたバレーボールも順調に開催され、
平日の夜だったり
休みの日の昼間だったりと不定期に集まった


男女混合で6人集まれば
ネットを張って3対3で
以下なら丸くなって円陣で遊んだ

素人でも何とか落とさず
続けられるレベルではあり、楽しかった

太郎と次郎と花子は得点板をしてくれる
歓声もくれる

終いにはダメ出しもするようになった
子供たちも楽しそうだった

No.264 10/02/06 15:24
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

経験者のイケメンが1番
静かに燃えていた
確かに彼がいるだけで、そのチームは活き活きプレイが出来ていた

決して、でしゃばらない
でも、チームメートが上げたボールは何としても繋いでくれる

180センチが横に飛ぶ姿は圧巻だった
相手チームに池田君や中野さんがいると目掛けてアタックを打ったりとお茶目に楽しんでいた


噂を聞き付けて、バレー経験者が集まるようになり、日曜は大人10人子供8人の大所帯になった


私もバレーボールが結構
上達した
イケメンがトスしてくれたボールをアタックしたりと素人ながら満喫した

No.265 10/02/06 15:35
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

その後
なかなか体育館が取れず、一ヶ月ぶりに平日の夜に
開催された

中野さんは仕事で行けず、子供たち連れて私だけで
参加した

この日は集まりが悪く、
ダラダラ過ごすしか
なかった

「やる?」
子供たちがボールで遊んでるのを眺めてたらイケメンが声をかけてくれた

片手にはバレーボール

「お願いします」
2人でパスをした
イケメンは受けやすいところに、取りやすいボールを返してくれる

でもたまに意地悪なとこに
「少しづらすと取れないんだから」
にやっと笑ったのが、悔しく、負けず嫌いの私は夢中になった

No.266 10/02/06 19:29
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

「おっ、やるね」
って言われると嬉しかった

ジャンプしてトレーナーからお臍が見えるとドキドキした

もうかれこれ10年来の付き合いになるのに、どうしたんだろう

目があうとドキッとした

「遊ぼうよー」
太郎がイケメンに抱き付きパス練は終了になったが
胸の中の違和感は拭えな
かった


その日から、無意識に
イケメンを目で追うように
意識的に避けるように
なった

No.267 10/02/06 19:38
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

我が家と一番関わりが
あったイケメン
今までこんなヤマシイ感情を持ったことがない


大昔、酔った勢いでキスはした
夢の中でならデートもした

でもこんなに胸は高鳴らなかった
哀しくなった
バレーボールしてる
イケメンは確かに魅力的

高く跳ねてる姿は格好良かった

でも、何で突然…
訳がわからなかった

No.268 10/02/06 19:46
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

努めて平静を装う

でも帰宅した中野さんが
イケメンの話をすると
嬉しかった

次のバレーボールの日程が決まると心待ちにした

完全に恋をしていた

10年来の友人が、突然
片想いの相手に
さすがに中野さんには
言えなかった

池田君の時より全然洒落にならないし、笑えない

No.269 10/02/06 20:02
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

火曜日の昼休憩中
近藤君が話しかけてきた

「中野さんに相談が…」
誰もいない待合室に移動しソファーに腰かける

この時、なんとなく相談
される内容がわかっていた
近藤君は私より二つ年下
だが、ピュアで真っ直ぐな青年だった
仕事中彼の行動を見てれば、彼の悩みは想像つく

彼もまた恋をしていた
相手はきっと…


「あの~栗田のことなんすけど…」
ほらやっぱり
栗田はくーチャンの名字だ

「くーチャンはいい子だよね、可愛いし。近藤君は女性を見る目がある」
突然の発言に、近藤君が
あわてふためく

落ち着くと
「やっぱバレバレですよね~俺嘘とかつけないし」
と苦笑い

No.270 10/02/06 20:15
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

二人はお似合いだと
思った
若いけどしっかり者のくーチャンと、働き者で優しい
近藤君

うまくいってほしいなと
老婆心で思った

結局相談と言うのは、
くーチャンを誘う口実に私を遣わせて欲しいと言うものだった

直接誘えばいいのに、それだと断られたらショックで立ち直れないらしい

最近の男子はナイーブだ
年はそれほど変わらないのに、随分打たれ弱い


私が承諾すると、近藤君の行動は早かった

「中野さんと飲むけど一緒にどう?栗田はいつなら来れそう」
と聞こえてきた

おいおい
私の都合は無視ですか

No.271 10/02/06 20:28
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

今週末はくーチャンの都合が悪く、飲み会は翌週の土曜日に決定した

近藤君に私はお邪魔じゃないか聞くと、
「何言ってるんですか、居ないと困ります。俺の友達も連れて来ますから4人で飲みましょ」と

もう気分はハイテンションだった

若さだなぁ


帰りがけ、くーチャンに会い「来週楽しみです。早く来週にならないかな~」と
こちらも上機嫌

でもどうやら近藤君というより飲む事を楽しみにしてるようだった

さてさて、
どうなることやら

No.272 10/02/06 20:51
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

その週の日曜日体育館で
不思議な現象が起きた


1試合ごとに
女性4人でチーム決めをし、男性6人でチーム決めをして男女混合で5対5の試合をしていたが

なぜかイケメンといつも
一緒のチーム

さすがにおかしいと思い
女性陣でチーム分けしてる時にイケメンの姿を探すと
チーム分けの様子を盗み見していた

案の定、次のチーム分けも同じパーのチームだった


私は一緒のチームだと嬉しいなと秘かに思っていたけど、まさかイケメンも?

まさかと思いながらも
胸は鼓動が激しくなった

No.273 10/02/06 21:01
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

もうバレーボールに行かない方がいいかも
でも行かない理由が説明
できない


イケメンの声や仕草やプレイを思い出すと胸が暖かくなる
後ろから眺める背中の広さや、動くと揺れる銀のネックレスが脳裏に焼き付いてる

ヤバイ兆候
長年忘れてたけど、
これはマズイ

そのうちイケメンに
触れたくなる
抱かれたくなる

私を見て欲しくなる

もう手遅れかもしれない

No.274 10/02/06 21:12
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

夜寝付けない日が続いた
明日も仕事だから眠らないといけないのに

色々考えて眠れない

そうなるとあらゆる事を
考えて尚更目が冴える

挙げ句の果てにイケメンに会いたくなる始末
もう悪循環

中野さんの寝顔さえ
憎らしく思える
スヤスヤ寝ている中野さんにしてみればとばっちりもいい所

その日出した結論は
「なぜ私だけこんなに苦しまなきゃいけないの
イケメンも同罪だ
今度会ったら思いの丈を全て打ち明ける」

もう寝不足の頭の中は
支離滅裂

でも告白したら…
どうなっちゃうんだろう

No.275 10/02/06 21:20
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

今週末くーチャンと飲める
近藤君はニヤニヤしてる

看護師のくーチャンと事務の私では仕事中の交流は殆んどなく、くーチャンの様子は窺えない

中野さんも二人の行く末を気にしてくれて飲み会は
OKしてくれた

今度中野さんにくーチャンを紹介しよう
きっと仲良くなれる

でも近藤君ももれなくついて来そうだな
するとややこしくなり
そうだ


飲むお店は近藤君チョイス当日やっぱり中野さんは
店まで送ってくれた

No.276 10/02/06 21:31
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

隠れた名店
こんなところにショットバーがあったんだ
というお店だった

カウンターメインで
申し訳ない程度のテーブル席

やっぱり一番乗りだった私は、カウンターかテーブルかで悩んでると、近藤君が友人と現れた

驚いた

友人は近藤君より全然背が高かった

察した友人が
「でかいでしょ。188センチあります」
とはにかんだ
優しい笑顔だった


「ちょっと、近藤君。友人のチョイス間違えたんじゃないの」
心配になった
くーチャンが背の高い男が好みだったらどーするんだか

「大丈夫です。こいつ超いいやつですが、妻子持ちですから」

No.277 10/02/06 21:46
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

カウンターに私を挟ん
で男性二人が腰掛けた

友人はマコと名乗った

近藤君のためにわざわざ
電車で来たらしい
「彼女ができるかどうかの大事な飲み会だからどーしてもって」

マコは大きな手で丁寧に
おしぼりを扱っていた

注文しようとしたら
くーチャンがやってきた
「ごめんなさい~遅れちゃった」

近藤君が席を一つずれて
私と近藤君の間にくーチャンが座った

フワッといい匂いがした
香水かシャンプーか
男は弱いだろう匂いだった

細いグラスに入れられた
ビールで乾杯
メニューを見て、近藤君とマコがつまみを注文して
くれる

No.278 10/02/06 22:06
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

「中野さんと飲むの楽しみにしてたんですよ」
くーチャンが朗らかに話始めた

「だって~超若い時に結婚なんて一度も後悔とかしてないんですかぁ?」

後悔はしてないな
答えようと思ったら近藤君が

「マコも23で結婚したんだよ」
左を見るとマコがちょうどビールを飲み干すとこ
だった

「俺の事は別にいいんじゃね?おかわり下さい」

「マコは自由だ~」
くーチャンが重ねて質問した
「マコも後悔してない?」
ちょっと考えてから
「教えない」とマコが答えた

No.279 10/02/06 22:32
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

既婚対未婚だったり
男対女だったり

男女の友情の有無だったりどこからが浮気かだったり
トークバトルでとても
盛り上がった

近藤君とくーチャンはやっぱりお似合いだったし、
近藤君の友人チョイスは
決して間違ってなかった

マコは初対面の私達にも
馴れ馴れしく、でも全然嫌な感じはなかった


盛り上がったあとは
しんみり飲んだ

自然とくーチャンは近藤君の方を向いて飲んでいたので邪魔しないよう
マコの方を向いて飲んだ


静かにマコはカウンターの一番端の椅子に移り、手招きで私を呼んだ
「この椅子、背もたれ低くて背中痛い」

確かに身体の大きいマコには辛い背もたれだった
そのまま壁に寄り掛かる
「全然楽」

でも問題があった
マコが壁に寄り掛かると

横に並んで話してる時より距離が近くなる

No.280 10/02/06 22:59
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

少し離れた席で、くーチャンの元彼の愚痴を近藤君が
聞いてあげていた


気になってたことをマコに聞いてみた
「聞いてもいい?」
「ん?」
「結婚後悔してるの?」

「あぁ、そのことか。」
マコは今ちょっと妻子と
複雑な感じである事を話してくれた
「そっか、大変だね」

当たり障りない返事しか
出来なかった

「俺の事は別にいいっしょ、暗くなるし。今楽しければ良くない?」
空元気のように見えたけど言わなかった

「おーい、くーチャンも今が大事だぞ」
近藤君が睨んだ

いいとこだったのにと言いたそうだった
マコはお構いなしだ

そのままお開きになり、
私はくーチャンと自転車二人乗りして帰宅

マコは近藤君の家に泊まるらしく2人は二次会に行った


くーチャンは自転車の運転が上手でいい匂いもしていてお節介な質問をしたく
なった

「くーチャンは近藤君と付き合うのかな?」
「中野さん~、んーとリリアさん。コクられたらOKしますよ、きっと」

No.281 10/02/06 23:11
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

うわっ
動揺したのか、自転車が横にぶれた

「そっか、お似合いだよ」「私、不倫してて~でも近藤君にバカじゃんって。確かにって思ったし、あれ私何言ってんだろ~えへへ」

22才のくーチャンも一生懸命生きてるんだな

仕事して恋愛して
若くて明るくて何不自由
しなそうな女の子が不毛な恋愛で悩む

でもその経験がくーチャンをさらに魅力的にする

不倫してた過去があっても近藤君には関係ないんだろう
彼も大きな男だ

そんな風に考えるなんて、私も年を取った証拠だな
若さにちょっと嫉妬した


くーチャンの家に着いたのと中野さんが目の前のコンビニに着いたのは一緒だった

コンビニで中野さんに
くーチャンを紹介しながら
助手席に乗り込んだ

「遅くまでリリアさん連れ回してごめんなさい~でもまた貸して下さいね~」

中野さんのくーチャンの評価はやっぱり高かった
「今時の子なのにしっかりしてるな」

くーチャンが褒められると
私も嬉しい

今夜も楽しいお酒が飲めた

No.282 10/02/06 23:21
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

日曜日にくーチャンから
メールが着た

「あのあと近藤君が来ました。そのままお持ち帰りされ付き合い始めました~」
中野さんにもメールを見せて、幸せをお裾分けした

そっか、近藤君も頑張ったな
役に立って良かった

ふとマコはどうしてたのかなと心配になった
中野さんにはマコの事は
詳しく話してない

何となく言わないで
いたかった

No.283 10/02/06 23:33
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

月曜日、真面目な顔で近藤君がやってきた

「リリアさん、ありがとうございました」
「私なにもしてないよ」
「いや、リリアさんのおかげです。」

すっかり男の顔になった
近藤君はリハビリ室に戻っていった

どうやら職場では付き合っている事は内緒にする
みたいだ
2人の態度はいつも通りに見えた

ちゃんと回りの事も考えられる若い2人に感心した

一番みんなに言い触らしたい時だろうに


お昼休憩中、近藤君に
「渡そうか止めようか悩んだんですが…」
と手紙を貰った


彼が去った後、開封して
みると一枚の紙にメールアドレスと一言

「メール待ってる マコ」と書かれていた…

No.284 10/02/07 13:48
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

2人の男性
イケメンとマコ

中野さんに言えない事が
どんどん増えていく
やましさが胸のトキメキを後押しする


何も知らない中野さんは
宅飲みをしようと
言い出した
「鍋でいいから、よろしくな」

はぁ…
自然と溜め息が出た
今はイケメンに会いたく
ない
これ以上刺激しないで

会わなきゃ冷静にいられるでも会いたい
宅飲み断わる理由もない

週末仕事終わりに
水田・イケメン・池田・
新人早野君がやってきた

早野君はバレー経験者で
体育館で何回か面識があった
若干22才の草食系男子だ


チゲ鍋を突っつきながら
ビールを空ける
冬は鍋が美味しい

子供たちには不評なので、違うテーブルでシチューを食べている

No.285 10/02/07 14:09
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

イケメンの顔をまともに
見れない

男連中は、毎度のように
配車の文句や上司の愚痴で大騒ぎだ

何とかさんがお得意先の
事務員と不倫してるって
話題にはドキッとした

「へえ、身近にも不倫してる奴いるんだなぁ」
中野さんが、興味無さそうに答えた

「案外多いんだよ、不倫ってさ」
水田さんがちょっと怒り
気味に言った
確かに水田さんの浮いた話は全然聞かない
3姉妹のお父さんは、見掛けによらず真面目なんだろう
早野君は「マジッスか」を繰り返す


イケメンと池田君は話題に乗らない。
池田君は食い気の方が勝ってるみたいで、つまみの
唐揚げを頬張っていた

相変わらず美味しそうに
食べてくれる、イイヤツだ

イケメンはヤッコの海藻とシラスのせを食べてて
「これ旨い」と


思わず目をあわせてしまった
「それは良かった。ありがとうー」
大丈夫、いつも通りの受け答えが出来た筈

途中空いた500mlの缶を
片付け始めたら、イケメンと手が触れた

平常心、平常心

何度も心の中で呟く

No.286 10/02/07 14:34
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

子供たちは水田さんの
手土産のロールケーキに
夢中だ

池田君とお酒が飲めない
早野君もロールケーキに
群がって花子にアーンしてもらってた

キッチンで洗い物してるとイケメンがやってきた
「ビールもらっていくよ」と冷蔵庫を開けた

自分たちで持ってきたビールだから、全然構わない

冷蔵庫を開ける礼儀として声を掛けてくれた事が嬉しかった
「セルフでどーぞ」

平常心、平常心

ビール持ってすぐダイニングに戻って行った
完全な片想いだな…

ちょっと寂しくなった
矛盾した2つの感情で
苦しくなる

このままの関係で…と
このままじゃヤダ…と

No.287 10/02/07 14:49
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

ずいぶん仕事にも慣れ
任される内容も濃くなってきた

責任感

責任感が増えると仕事へのやり甲斐も増えてくる

あれから、結構経つけど
マコにメールはしてなかった
近藤君も特別何も言ってこないし

でも携帯には登録してある
ズルい女だな、私は

No.288 10/02/07 19:46
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

胸の燻りが日に日に
大きくなってきたのが
分かった

解毒しなくてはと、相談相手を必死に探す
打ち明けられる相手を模索したが、誰一人と思い付かない

こんな時しっかり叱ってくれる存在はいつもイケメンだった

でも今回はそれが出来ない

私には親しい友人が
いなかった
年賀状のやり取りや、ママさん友達、メル友は比較的たくさんいた

でもこんな相談は絶対
出来ない

姉や両親はきっと悲しむ

出口の見えない袋小路に
入り込んでしまった

このままじゃいけないと
思うが、想いは
膨らむ一方だった…


なぜこの時、中野さんに
相談しなかったのだろう

二回目という負い目からか、イケメンに恋している
状態が心地よかったからか

どっちにしろ
私はバカだった

No.289 10/02/07 21:13
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

神様はたまに意地悪をする

そんな時に中野さんの出張が決まった
二泊三日で岡山行き

不安でしょうがなかった
でも笑顔で送り出した

中野さんはメールがマメなタイプではない
用がないと、余程の事がないとメールはしてこない

子供が寝てしまうと、
寂しくてしょうがなかった

テレビが面白い番組を
やっていても全然集中できなかった

本を開いても、
携帯をいじっても
いつも同じ事を考える

イケメンに会いたい…

おかしくなりそうだった
ふと、

「別にいいんじゃない?」

No.290 10/02/07 21:27
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

なぜかマコの顔が

迷わず気紛れにメールした

返事が来なくても構わないむしろ来ない方が好都合

マコからの返信を待っているという状態でいたかった

イケメンに会いたいと悶々としてる自分でいたくなかった

期待を裏切り、返信はすぐに来た

「久しぶり。
何かあったん?」
すがり付くように返信した

「別に、特には。元気?」
「元気だけど…仕事が忙しい。休みが欲しい」

なんて事ない内容のメールを続ける
すごく癒された

誰かとメールでこんなに
長く会話したことあった
かな
気がつくと12時近かった

「ごめん、もうこんな時間。疲れてるのに…」
「いや、楽しかったよ。またいつでもメール頂戴。待ってるよ」


メールを終わらせるのが、勿体無かった

でもマコのおかげでリフレッシュできた
ありがとう

No.291 10/02/08 13:43
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

マコはメールがマメだった
気付いたらすぐ返信を
くれた

「おはよう」
「仕事行ってくる」
「寒い」
「お腹空いた」

他愛のないメールなのに
なぜか凄い大事なやり取りに思えたから不思議

その間、中野さんからの
メールはなかった


夜、子供たちを寝かし付けてからマコに返信した

「お疲れ様」
9時前に
「ただいま。疲れた」と
メールが着ていたから

「また飲もうよ」
ドキッとした
同じ事を同じタイミングで思ってた
また一緒に飲みたいな

「そーだね、ぜひ」
とりあえず当たり障りの
ない返事をしておく

マコとメールしてると
イケメンの事は忘れて
いられる

ちょっとマコに申し訳ないなと思った
疑似恋愛させてもらってる

No.292 10/02/08 14:01
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

確かにメールじゃ
もどかしい

マコにイケメンの事を聞いてもらうのもいいかも

「いつ飲む?」
私から誘ってみた

「大丈夫なん?」
何か駄目な事あったかな…
マコと飲むのにやましさ
ないし、最近は夜外出してないから問題ないように
思えた

「早いうちがいいな。今週土曜とか」
明後日だ

ちょっと急にも思えたが、承諾した
中野さんはダメって言わない変な確信があった

明日岡山から帰ってきたら聞いてみよう

「飲みの約束が励みになって、仕事頑張れそうだ」
マコは思ったことをストレートに表現する

時々、こっちが恥ずかしくなる
真っ直ぐで素直な青年

場所はマコに任せた
「リリアは電車乗れる?」
今まで、電車に乗って飲みに行くなんて、
友人の結婚式くらいしか
無かった

「普通には乗れるよ」
マコは私の最寄り駅から
五つ目の駅の名前を口にした

「そこにお薦めの居酒屋あるから、出てきてよ」

No.293 10/02/08 14:08
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

メールを終えたあと私には沢山の課題が残された

中野さんに何て言おう
正直に言ったら、電車に
乗るって言ったら反対される気がした

でも電車に乗りたかった

違う駅のお店に行ってみたかった

マコのお薦めのお店に
行ってみたかった

一晩中悩んだ
答えは出なかった



でも朝一番のメールを見て決めた
「おはよう、いい天気だな。仕事頑張れよ」
マコからだった


マコに会いに行く

No.294 10/02/09 12:51
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

金曜日の夕方、中野さんは岡山土産のきびだんごと
桃のロールケーキを
買って無事帰宅した

「久々の長距離は疲れる」「お疲れ様でした」
良心が痛む


友人と飲むだけだから
自分に無理に言い聞かせる

「帰ってきて早々ごめん、明日飲みに行ってもいい?」
「おぉ。今度はどこで?」まず誰と聞いてこない

私を信頼してくれてる証拠だと思う

中野さんに直接尋ねたら、「たまたまでしょ、質問の順番なんて」
って笑って答えると思う
今は直接聞けないけど…


「明日は駅付近らしい。お薦めのお店に連れて行ってくれるって」
「いいよ。さすがに明日は帰り早いだろうし。くーチャンと?」

No.295 10/02/09 12:59
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

「うん…」
心なしか小声になる

「いつもごめんね」
「たまには気分転換も必要でしょ」

飲みに行ける嬉しさより
中野さんへの罪悪感の方が断然大きかった

今更、やっぱり行かないとは言えない
明日はすぐ帰ってこよう


その日マコからは
「仕事終わり」のメールが届いただけで、返信しなかったらその一通だけだった

マコはそういう男だった

No.296 10/02/09 13:12
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

夜、布団の中で中野さんと話しているとメールの着信が鳴った

近藤君からだ
用があると、口で伝える彼からのメールは珍しかった

「明日6時に駅でどーですか?」
一瞬、近藤君の戸惑いも
感じた
絵文字が困った顔をしていたから
近藤君も一緒なの?
ダミーのメールなの?


「近藤君からだ、6時に駅だって」
「了解、遅くなりそうなら早めに連絡入れるよ」

「了解しました」
と近藤君に返信して
眠りについた

No.297 10/02/09 13:24
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

出掛ける支度をしてると
6時前に中野さんが帰宅
した

「君たち待ってられるな?お母さん駅まで送ってくるから」
「大丈夫だよ、いってらっしゃい」
小学生になって、太郎も
次郎もすっかりお兄さんになった

中野さんに似て、優しい
男の子達だ
「大丈夫?」
「早く行かないと間に合わないよ~」

いっちょまえの口をきく
花子も兄と一緒に笑顔で
手を振ってくれる

3人の子の頭を撫でてから玄関を出る

中野さんはもう車に乗り込んでいた
「すみません、駅までお願いします」

6時丁度に駅に着いた
中野さんはすぐ引き返して行った

さて、行きますか


改札を通ると目の前に
大柄なマコがいた

No.298 10/02/09 13:45
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

「こんばんは」
「時間通りだ、行きますか」

2人でホームへ移動する
近藤君は来ない気がしてたから、特に質問はしなかった

人混みに混じると、マコは私を見失う
188センチの視界って想像できないけど、色々大変そうだ

マコは前を歩くよう、私を誘導する
エスカレーターに乗っても後ろのマコの方が全然
大きい

目立ってしょうがない
でもやましくないから、
目立っても平気だ

むしろママさん友達にも
つり革が顔にぶつかるマコを見せてあげたかった

五つ目の駅に着いた時
「電車にはあまり乗りたくないんだ」
と不貞腐れていた
確かにストレスだろうと
思う


わざわざ迎えに来て
くれたんだ
「来ないかと思った?」
「いや、少しでも長く一緒に居たかったの」

言葉につまる
ちょっとドキッとした
優しい笑顔に弱くなってる

No.299 10/02/10 00:03
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

線路沿いを少し歩いた所にそのお店はあった

赤提灯の引き戸の小さい
お店

ガラッ
「いらっしゃい」
「ちわっ」

駅から離れてるのに店内は賑わっていた
「マコが女連れてきたぞ」客層は比較的若かった

こういう店は、年輩
サラリーマンが似合うのに、若い女の子も多い

視線を感じながら、奥の
座敷に通される

狭めの掘り炬燵仕様の個室の座敷

なるほど、これならマコも壁に、もたれられる
テーブルは切り株のように丸い
っていうか切り株だった

「面白いお店だね」
「幼馴染みがやってるんだ。カウンターの中にいた奴」

No.300 10/02/10 07:21
リリア ( 20代 ♀ hSC01 )

板前は若い男性だった
「親が突然倒れて店を継いだんだ。元フレンチシェフ」
へぇ、確かにメニューに
横文字も多い
でも主に和食メインだ

「いらっしゃい」
お絞りと御通しをもって
40代くらいの女性が来た

「マコが女の子連れてくるなんてね」
「ん。こちらリリア。
ビールでいい?ビール2つと適当によろしく」


「リリアさん好き嫌いは?」
「特にないので、大丈夫です」
「了解」

女性は暖簾をくぐって厨房に戻っていった
「板前の奥さん」
えっ…

かなり年上に見えた
お姉さんか、下手したら
お母さんにも見えなくない

「あいつも波瀾万丈な人生だから」
マコがにやける
ぜひ今度、板前さんに人生語ってもらおう
そんな機会があればの話だが

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